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51回国会衆議院1966/03/01

内閣委員会 第9号

発言数
205
登壇者
10
会派数
3
開催日
1966/03/01

会議録

木村武雄自由民主党

○木村委員長 これより会議を開きます。  科学技術庁設置法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。  質疑を行ないます。  質疑の申し出がありますので、これを許します。大出俊君。

大出俊日本社会党

○大出委員 冒頭にひとつ簡単に承りたいのですが、無機材質といわれるもの、非金属無機材質、炭素を除いたものということのようですけれども、特に各国の例があげてありますけれども、これを政府は直接やろうということですね。   〔委員長退席、辻委員長代理着席〕 この提案理由の説明だけでははっきりしないのですけれども、そこのところをもう一度御説明いただきたい。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 無機材質と申しますのは、無機物、いろいろありますけれども、実は炭素を含んだ無機材質がおもなんです。つまり炭化珪素、これがあらゆる面で研究がおくれまして、非常に高い熱に耐えて、非常に丈夫で金属以上の耐酸、耐熱、耐久力があるというふうなことが、これからの科学技術には、宇宙開発はもちろんのこと、半導体、ああいうものにも必要らしいのでして、各方面から長い間この研究所をつくれという御要望があったのですけれども、御承知のように、新役所、研究所、こういうものの設置はまかりならぬということでおくれておったわけなんで、ようやくその念願が達して今度つくっていただくことになりました。こういうことであります。

大出俊日本社会党

○大出委員 どうも場違いなところへ場違いな者が出てきたという感じでわからぬ点ばかりなんですけれども、何に一番使いたい、あるいは使うという目的ですね、政府がやる以上、何かそこにありはせぬかと思うのですけれども……。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 各方面から無機材質、つまり炭化珪素というものを主として、そのほかに無機材質全部やるわけなんですけれども、金属材料技術研究所は御承知のように前からあるわけなんですけれども、非金属、金属以上の性能を持っておるというのが非常に重要になってまいりましたが、各方面に研究所が全然ないというわけなんですけれども、一番使われるのが航空機……。

大出俊日本社会党

○大出委員 質問の角度を変えますが、大学の研究室にやらしたっていい筋合いのものを、各国の例がそうだからというようなことを含んで特に政府が手がける、そういうふうに受け取れるわけですが、したがって、各国の例の中で、ずばり言うと、どういうところにこの種の物質が将来に向かってどうしても必要だという、そういう具体的なところをひとつ、長い時間要りませんから。

梅澤邦臣総理府技官(科学技術庁計画局長)

○梅澤政府委員 お答え申し上げます。いままで金属材料とか、ああいうもので大体六百度から八百度くらいのものに耐えるものが出ております。しかし、最近二千度から二千度以上に耐えるものといいますと、どうしても無機材質に入ってまいります。無機材質の問題は、いままでほったらかされておりました。というのは、機械の関係、電気の関係、化学の関係という各専門分野が集まりませんと、研究が進みません。一つの専門分野で進んでも、これは超高圧装置を使いますとか、いろいろございまして、どうしても各専門分野の人のグループで研究しないと、仕事にならぬわけであります。そこでいまの東大の物性研、そういうところで研究を進めておりますが、現に学理的あるいは専門分野の範囲内でやっております。ところが、いま長官がおっしゃいました、たとえば炭化珪素の九九・九%の純度のものをつくるという場合になりますと、機械や物理や全部が一緒になりまして、それを含んだ設備からかわった専門分野が一グループになりまして、そこで研究をいたしませんと高純度のものが求められないわけでありまして、アメリカ自身も、MRL対策と申しまして、大学の中へ、ここは炭化珪素、ここは何という形で研究グループをつくりまして、そこで高温に耐えるもの、あるいは耐食性に強いもの、それから電子材料としまして、特別の電子半導体でございますけれども、選択性を持っておりますもの、そういう材料を求めてみようじゃないかということでやっております。わが国におきましても、こういう基礎のところで技術を持ちますと、そこのところが一番基本の問題でございまして、外国の技術導入等その他のことをせずに、大体そのもとは求められるのではないか。そういうところで独創的な技術を日本としても上げていきたい。  ただ、これをやりますについて、民間ではどうかということでございますが、そういうグループでできましたのが、すぐ民間の営利目的には使えません。やはりそれにいろんな加工をして、それから用途別に開拓していくわけでございます。そういう関係のところは当然民間でやっていただく。ただ、その高純度の純物質をこの研究所で創製いたしまして、この創製したものの性質その他をはっきりさして、それで各国立の研究所、あるいはものによっては民間に渡して、民間がその利用開拓の研究をしていく、そういう体制を考えた研究所でございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 かって通信衛星がいろいろといわれたときに、それが世上単なる通信衛星云々ではなくて、軍事的な関係もあるのではないかということが、ずいぶん疑われた時代があるのです。ぽかっと出てくると、何かもう少しそこから先に目的があるのではないかという気がしたりするわけですが、特にどうという理由はないわけです。そこで、いま言われる外国の例からいっても、軍事的な問題、そういう方面にも相当な用途があるとか、何かそういうふうな関係の向きはないわけですか。

梅澤邦臣総理府技官(科学技術庁計画局長)

○梅澤政府委員 軍事的な目的という関係の向きはございません。アメリカにおきましても、軍事でやるよりも、平和的としてこういうものを考えてやったほうがいい、そういうことで、材料の費用を軍事研究の中に入れるよりも、一般の研究のほうから出してはどうかという議論もございまして、最近そういう傾向になっております。ただ、この無機材質の問題は、実はことしぽっと出ましたということでございますが、こういう非常に多数部門の人が集まる研究体制で、国立の研究部門としては非常に新しい体制でございます。したがって、約三年にわたりまして、こういうもののあり方――どういうやり方でやるかというものを各専門分野の人で約二年練っていただきまして、去年の予算のときにつくっていただきまして、実際にここをどうする、こういうことを一年間やっていただきまして、三年間の準備段階でやっと今度設立をお願いしたわけでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 外国の例で軍事的な面の費用でやってきたという先例があるように聞いておるのですけれども、そういうことじゃないですか。

梅澤邦臣総理府技官(科学技術庁計画局長)

○梅澤政府委員 一番最初無機材質にぶつかりましたときに、そういう傾向があったように見られます。ことに一番最初は、宇宙の関係で、耐熱性の関係であるということで、酸化物系でやったのが最初でございます。それから原子力の燃料、原子炉被覆材というもので、酸化ベリウムという問題につきまして無機材質の研究が行なわれてまいった。最近は無機材質の高純度物質として考えたいというものが、二百種類以上でございます。そういう関係を見てまいりますと、アメリカその他も、軍事ということでさしあたり必要なそういう無機材質を考えるよりも、系統的に純物質をさがしていくという方向に進んでおると思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 これは例なんですが、そのものずばりではもちろんないのですけれども、日本の原研のある人の話によると、いまの無機材質をさしておったわけではありませんが、カリフォルニアでできたというか、研究が進められたカリフォルニウムという元素があって、これは非常に比重の重い元素だということで、つまり一・五グラム爆弾といわれる原爆の元素であって、これが発射されると、千メートル立方に例のキノコ雲的なものが起こって生物がいなくなる。これを発射するには、壕を掘ってその中から撃つ場合に撃った人間にどういう影響を及ぼしたかということで、どういう遮蔽物をつくり、どうしたらいいかということで、アメリカの学者から日本の原研の諸君に一つの研究テーマとして話があったというのです。私実はその学者にいろいろな話を聞いておるうちにそういう話が出てきたが、一つの目安というようなものをそのように説明したというような話でその人が言われておりましたが、早い話が、いまぽかっとこう出てくると、表に出さない、いろいろ聞いておる、そういうことまで耳に入るものですから、もちろんいまのお話からいって関係ないと思いますけれども、どうもそういう点を明らかにしていただかないと、昨今の総理大臣以下皆さんがいろいろなところで言われることが、一々耳ざわりな点ばかり多くなっておりますから、その点実は私も気になるのです。そうすると、いまのお話では、当面必要な軍事的な面に使いたいという、そういう用途もあった。しかし、そのものだけをというのではなくて、系統的に基礎的に研究をする必要があろう、こういうことになったということになると、将来に向かって軍事的な面、あるいはいま二つばかりあげられました、近代的軍事的な面に相当用途があるのではないかということも、それが先に研究をされて、それが基礎的なところからどういうふうに出発点を変えたというか、そういういまのお話まで出てくると、どうも気になるわけですが、もう一ぺんそこらの関係を御説明いただきたいと思います。

梅澤邦臣総理府技官(科学技術庁計画局長)

○梅澤政府委員 この研究所は、組織として、中に運営会議というものを設けております。そうしてそれには大学の先生あるいは国立の関係機関の皆さんのところで、先ほど大臣もおっしゃいましたように、ことしは炭化珪素というものを取り上げるということで一つのグループをつくって進めまして、そうして炭化珪素の高純度なものをつくることを目的としておりますが、そのあと、この研究所は、その用途開拓ということは一切いたしません。そのあとは、会社その他が用途に応じてこれをやっていく。したがいまして、ここは新しい高純度物質をつくり、その性質を調べるというところまででございます。しかもその運営会議でどういう品質のものを来年度取り上げるかということは、全部の一致した意見でもってそれを取り上げていくという形で、先ほど申し上げました系統的にやっていく体制をそういうところでみな周知徹底して、何を一緒にやろうということをきめながら進めていくという体制をとっています。

大出俊日本社会党

○大出委員 あと質問される方々がこの科学技術庁関係ではずいぶんたくさんございますので、いまの問題はあらためてまたひとつ系統的におっしゃる点等も勉強させていただいて、再度また機会を見て質問したいと思います。  当面急な問題でお聞きしたいことがあるのですが、私実は横浜出身なんですが、トンネル一つ隔てた隣に横須賀があるのです。横須賀の六船渠というドックで、昨年エンタープライズ等の原子力艦隊が第七艦隊に配属されるという発表があって以降、急速に幾つかの発注を米軍が行われて、クレーンの場所を変えたり新しくしたりというふうなことから始まって、いろいろ準備が進んでおるわけです。基地に働く労働者諸君もおるわけですから、いろいろな話が耳に入ってくるわけですが、そういう中で、最近原子力艦隊についての安全性という面から皆さんのほうで準備をされておる点があるのではないかと思いますが、それらの点についてお答えをいただきたいと思います。   〔辻委員長代理退席、委員長着席〕

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 この国会で総理あるいは外務大臣から御答弁があったと承知しておりますが、アメリカの原子力航空母艦エンタープライズ号等がわが国に寄港するかどうかということにつきましては、まだ正式の申し入れはございません。昨年エンタープライズあるいはベーンブリッジがこの第七艦隊に配属されるということで、十一月の下旬でしたか、アメリカ側から発表がありました際に、非公式に外務省にアプローチがあったというふうに私どもは聞いております。したがいまして、はたして実際にわが国の港に寄港するかどうかということは、申し入れがありませんとわからないわけでございますけれども、しかしながら、さきに第七艦隊所属の原子力潜水艦が佐世保並びに横須賀に寄港したいということの申し出がございまして、一昨年の八月に、そのことについては政府も了解をいたしております。こういう経緯にかんがみまして、私ども原子力局の立場で、事務的にいろいろと勉強しておいたほうがよかろうということで勉強しておるということが、現状でございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 いまちょっと話に出ました時期の問題なんですが、いままでの答弁の中では、第七艦隊に配属されたときに非公式に通告して連絡してまいっておりますのでという外務省の安川北米局長ですか、こういう答弁が一つありますね。それから佐藤総理の答弁にも、非公式な連絡があったことが参議院の側で説明されておりますが、いつなんですか、大体それは。いま八月云々と、ちょっと気になったのですが。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 正確な日取りは私ちょっと記憶しておりませんが、昨年の十一月の下旬であったと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 ところで、これは前回原子力潜水艦が入ってきたときにも、だいぶいろいろ、愛知さんが当時科学技術庁長官をやっておられる時代に、質疑をこの席で重ねたことがあるのですけれども、非公式に連絡があったということは、これは明らかだ。したがって、その上で科学技術庁としては、いろいろ質問事項等をおまとめになった、こういうことだと思うのですが、質問事項をまとめて準備をされておるということだけでしょうか、いまは。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 いずれ正式にもし申し入れがございましたならば、原子力船の寄港問題の際に原子力委員会がされたような安全性の確認といいましょうか、米側に対する保証及び約束の取りつけということに相なろうかと思いますので、そういったことを頭に置いて、この際いろいろ米側に確かめおくべきことがあればということで勉強いたしておる、こういうことでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 ところで、いまのお話に関連をするのですが、東京新聞の例の二月十四日の朝刊の記事がございますね。相当詳しく分けて書いてあるのですが、ここまで新聞記事が出るということになると、荒唐無稽な記事が出ているはずもない。そうなると、それ相当な準備をされておられると思うのですけれども、したがって私は、この際世上いろいろ考え方の相違等がもちろんありますけれども、それはそれとして、やはり関心の強い安全性という問題をめぐっての問題でございますから、できるだけこれは早く明らかにするところはしておいていただかないと、かえって混乱が深まる事態になる。したがって、私はこれだけの記事が載っている以上は、もうちょっとそこのところを――こういう記事があるのですから、私どもが納得し得る、やはりこういうことをしているんだというところに触れていただきたいと思うのですけれども、御答弁願えませんか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 二月十四日ですかの東京新聞の記事は私も拝見しましたが、それはもちろん私どものほうからこういうことをやっているということを申して書かれたものではございません。私どものほうでは、どういうことをやっているかということをまだ外に出す段階ではないと思っております。といいますのは、まだ正式に寄港の申し入れがございませんので、先ほど来申しますように非公式に勉強しておる、こういうことでございますから、勉強の段階ではいろいろなことを考えてみるわけでございますが、それがすべて最後まで検討材料として残るかどうかということは、まだいまの段階ではわからぬわけでございます。したがいまして、記事のとおりのことをやっておるということは、ちょっと申しかねると思うのです。ただ、原子力空母並びに原子力フリゲート艦につきましての安全性につきましては、私どもが問題にいたしておりますのは、この推進力として原子力を使っておるこういう点でございます。推進力としての原子力の安全性を問題にいたすわけでございます。したがって、その点からは現実的には原子力潜水艦と特に変わりはないものと了解いたしております。ただ、たとえば空母のごときは非常に排水量の大きなものでございままして、それに従って原子炉の基数も多いというようなこともあるようでございます。そういったようなことが相違点といえば相違点ではなかろうか。アメリカ側に、正式な申し入れがあった後のことでございますが、確めますやり方としては、原子力潜水艦の場合と同様の、アメリカ政府の保証あるいは安全性についての約束、そういうものを取りつけるということであろうと思います。原子力潜水艦で検討いたしました保証及び約束というものを一応前提といたしまして、それにさらに加えるものがあるかないかということが要点であろうかと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 そうしますと、いまのお話を要約すると、エンタープライズ号は少し規模的にも原潜とは違うということから、一つは原子炉の安全性――エンタープライズ号は軽水型原子炉八基を搭載しているが、基数が複数――つまり原潜が一基だということですね、という点からくる危険性の増大、こういう説も一面流れている。そこで、原子炉の緊急停止装置など、安全装置はどういうふうになっているのだというふうな点が問題点の一つ。それからエンタープライズ号は推進機関が原子力なので、安全性を確保するために専門的な――この間もありましたが、原潜の場合もそうですけれども、乗員の訓練を実施する必要があると思われるが、実際はどうなっているかというふうな問題。これはステートメントなり覚え書き――エードメモワールが出てきた時代にもあったことですね。それからエンタープライズ号の放射性廃棄物として、第一次冷却水、イオン交換樹脂及びそのほかの放射性廃棄物が当然考えられるわけですが、これらの処理の問題。これも沿岸から十二海里云々ということで前の原潜のときもだいぶもめたのですけれども、そういう問題。それから、これはこれまで外国に何回寄港したか。あるいはその際の海水の放射能汚染があったかなかったかというような問題。さらに過去の事故の状況。これは原潜の場合にも同様にありましたが、そういうようなことが主になる、そう理解していいですか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 ただいま大出先生のほうから御指摘がありました各項目は、原子力潜水艦の安全性につきまして検討しました際の検討事項でございます。先ほど申しましたように、原子力空母あるいは原子力駆逐艦というものも、推進力として原子力を使うという原理においては同様でございますので、その検討事項についてはほぼ共通しておると考えてよかろうかと考えます。

大出俊日本社会党

○大出委員 ところでもう少し具体的に承りたいことがあるのですけれども、原潜のときには、例のモニタリング・ポストというようなものをつくったり、いろいろやられましたね。あれはいまどういうことになっておりますか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 佐世保並びに横須賀にそれぞれモニタリング・ポスト及びモニタリング・ポイントを設けまして、わがほうにおきまして自主的に港湾内の空気並びに海水の汚染の状況の有無を調査しておるわけでございますが、港湾の広さがございますので、モニタリング・ポストは両方とも一基ずつ備えてございます。ポイントのほうは、佐世保のほうは十カ所、横須賀のほうは六カ所設けてございます。これを一昨年設けまして、今日までずっと引き続いて調査を続けております。

大出俊日本社会党

○大出委員 そうしますと、二隻で来るか、三隻で来るか、あるいはさらにもう一隻フリゲートですか、ありますから、もっとふえるかわりませんが、明らかにされている点からいえば、エンタープライズあるいはベーンブリッジ、それにロングビーチが加わるかどうかというふうな程度だと思うのです。そうなりますと、これはけたはずれに大きいわけですけれども、いま言われるモニタリング・ポイントにしてもあるいはポストにしても、いま原潜のときに考えられ、使われてきたものではたして間に合うのかどうか、問題点等も出てくるはずだと思うのですが、それらについての御検討のほどはどうですか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 いまのモニタリング・ポスト並びにモニタリング・ポイントの数などにつきましては、私どもの検討が具体的にもう少し進みましてどうなるかしりませんが、現段階では、特にこれを増加させるとか増強するということは考えておりません。

大出俊日本社会党

○大出委員 そうしますと、もう一つは、声明だとか、あるいは覚え書き、あるいはいわゆる工ードメモワール的なもの、こういうふうなものが、今回の場合にも、もし寄港が具体的になった場合には交換をされる、こういう前提に立ってお考えになっていると理解していいですか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 御案内のとおり、一昨年の八月に米側から提出されましたステートメント、声明といいますか、これは原子力軍艦に対するステートメントになっております。したがいまして、原子力軍艦と申ますのは、もちろん原潜も入りますけれども、原子力空母であろうと原子力駆逐艦であろうとみな入るもの、つまり原子力を推進力とする軍艦は全部入るものという了解でございます。  他方、このエードメモワールのほうは、通常の原子力潜水艦は云々という形で書いてございますから、これは通常の原子力潜水艦だけを対象にした覚え書きになっております。原子力空母等につきましては、これがそのとおりまた適用されるものかどうかということは、寄港が正式に問題になりました際にはわれわれとしまして先方に確かめておくべきことであろうと考えております。

大出俊日本社会党

○大出委員 念のためにこれは申し上げておくわけですが、法律的にいいますと、原子力基本法の第二条に「平和の目的に限り」、という条項がございますね。しかもこれは民主的に、かつ、自主的にという表現が使われている。つまり学者の言うところの三原則、こういうことになると思うのです。それからもう一つは、原子力委員会設置法のほうからいいますと、原子炉安全専門審査会に委員長が命ずるというかっこうになっているわけです。ということになりますと、本来平和利用、つまり「平和の目的に限り」という条文からすれば、これは法律的には原子炉安全専門審査会にかけるとか、原子力委員会が取り上げてどうこうするとかいう性格のものじゃないわけですね。いま御説のように、空母であろうと原子力軍艦というワクの中に入る。しかもF4ファントムだとかA5ビジランティーなんというとんでもない飛行機を載せているわけですから、そうなりますと、その限りはこの平和利用に限られていない。明らかに軍事利用ですから、そうなると、権限の面からいきますと、ワク外だということになる。にもかかわらず、前回その意味ではむしろ自主的に、国民の皆さんがたいへん心配をされているということで、原子力委員会にはその筋の専門的な学者がたくさん集まっているのだから、国民の心配をできるだけ取り除きたいという考え方に立って、そういう意味で検討をしたのだ、こういう愛知さんの答弁なわけですね。その結論を口頭をもって政府にお話をした。それを政府が国民に発表した。そして幾つかのアメリカとのやりとりの結果として、ステートメントなりあるいはメモワールを取りかわしたということで、保証の問題を含めて安全なんだということを明らかにされた。こういう筋だというわけです。これは私どもの理屈からいけば、少しおかしな筋立てになって、どうも原子力委員会を一つの隠れみのにしたような感じがするのだけれども、しかし、そこまで積極的にものを、お考えになった委員会なのだし、委員長は大臣なのですから、そうだとすると、今回の問題についても、これだけ世の中がいろいろこの問題で神経をとがらすということになりますと、むしろもう積極的に進んでこうなんだということを言ってもいいし、あるいはアメリカ側に、非公式に通告、連絡があった、こういうふうに答弁をされているのですから、それならばこちら側も、非公式であろうとも、どういうことなんだということを確かめるくらいのことをおやりになる筋合いだろうと私は思っているわけです。新聞にまで出ているのに、それをどうもお話しになりたがらないということが、私は不可解なんです。総理がいろいろ言われた、二転、三転している御答弁等は、また別の機会に質問しようと思っておりますけれども、少なくともものごとを科学的に分析し、判断し、安全性という面についてこうだということを求めようとする委員会の側からすれば、前回の例からすれば、私はそのくらいのことがあってしかるべきだ、こう考えるわけなんです。そこらのところを差しつかえなければもうちょっと、こうなんだという、こことここが違うので――さっきも多少違う面について、八基もあってこうなんだという御説明がありましたけれども、ずばりその辺のところを、ここまできているということを、しかももちろん外務省を通してのことですけれども、とにかく今回エードメモワールあるいはステートメント的なもの、文書の取りかわしというようなことが当てはまるかどうかわからぬという御答弁でなしに、前回の場合でもあれだけ積極的にお考えになったというならば、今回はより規模が大きいのですから、そうだとすれば、前回より以上に安全性の保証確認をなさるのが筋だろうと私は思うので、公式、非公式を問いませんけれども、その辺のお考えをお示し願いたいと思います。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 原子力委員会のこの問題に対する立場は、さきに昭和三十八年二月二十日ですか、国会に提出されました統一見解にあるとおりでございまして、原子力基本法というものをわれわれ持っておりまして、国内における原子力の研究、開発及び利用は平和目的に限って行なう、こういう厳たる方針のもとに進んでおります。したがいまして、原子力委員会が外国の原子力の軍艦の問題を直ちに取り上げるということは、そこから出てまいらないわけでございます。しかしながら、領海内に入りますときにわが国民の安全に関連するところにつきましては、原子力の研究、開発、推進の基本方針を定めますわが国の原子力委員会としては重大なる関心を有するところであることは、その統一見解で申し述べたとおりでございますので、さきに原子力潜水艦の場合にも、そういう考え方のもとに安全の問題についていろいろ御検討なさったわけでございますが、今回の原子力空母等につきましても、これと同じ考え方で取り組まれるということは、そのとおりであろうと思います。  ただ、原子力潜水艦の場合には、私の記憶でございますと、三十八年一月九日でしたかに、ライシャワー大使から外務大臣に対して、原潜の寄港についての一応の申し入れがございまして、そういう申し入れがあったということで原子力委員今のほうがこの問題を取り上げてまいったのであります。ちょうどそれにあたります、いわゆる正式の寄港申し入れというものが、まだ現在は空母に対してはなされていないという状況でございますので、原子力委員会はまだ本件について公式に取り上げておらないわけであります。しかしながら、原子力委員会の事務局としての私ども原子力局の立場では、今後起こり得べきケースに備えまして事前の勉強をいたしておくことは必要なことであると考えて、勉強いたしております。したがいまして、そういう正式の申し入れがございましたならば、直ちに原子力委員会にその検討の結果をあげまして、そして原子力委員会の御判断に従って外務省を通じ米側の意図を確認するなり説明を求めるなりという、公式の折衝をいたす、こういうことに相なろうかと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 一九六三年一月九日、いまおっしゃられるようにライシャワー大使から申し入れがあったのは事実であります。だけれども、当時はこれを政府は発表なさらぬし、いわばひた隠しに隠しておられたということで、わからない。だいぶ後になってからわかったわけなんです。だから、私どもがわからなかったその申し入れから勘定すれば、原潜の場合には、およそ二年間の期間があったわけですね。今回の場合もまた、一面政府の御答弁をいろいろ聞いていると、わからなかったということになりそうな気もするのですよ。だから、そうなるとすれば、原子力委員会は前の例からいけば、私どもと見解は違うが、当然相当突っ込んだところまでいっていなければならぬことになると思うわけです。そこがどうもはっきりしない。新聞にこれだけ整理されて出ていて、しかもそれを皆さんのほうは明らかにされようとしない。私が質問をしたことにはお答えになったから、この新聞記事はおおむね違いないというふうに理解をしていいと私は思うのだけれども、そこらあたりのことを研究をされた結果として、大体この辺のところなんだという、例の東京新聞等が載せておりますのは、大体その辺なんだというふうに御確認を願えますか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 繰り返し申し上げるようで恐縮でございますが、現在は事務局として非公式に勉強しておるという段階でございますので、非公式の勉強は今後どういうふうに変わってまいりますか、また正式の申し入れがありました際に、どのように米側と折衝して、それによってまた変わってまいりますか、いろいろ変化もございますので、現段階においては具体的にどういうことをどうということはまだ申し上げるべき時期ではないように私思っておりますので、よろしく御了承願いたいと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 ところで議事録の面からいきますと、二月七日の参議院の決算委員会等では「原力子潜水艦が入りますときにも、御承知のように、事前に安全性その他について確認いたしまして、日米間で文書の交換をいたしまして、その上で入港が実際に行なわれたわけでございます。原子力空母の場合にも、先ほど申し上げましたように、入港する前には、当然アメリカ側から正式な申し入れがありまして、その上で、安全性その他取り扱いについて何らかの取りきめをいたしまして、その上で入ってくるということになるわけであります。現在はそういう段階でございませんので」、云々、こういう答弁になっているわけです。これも安川北米局長の答弁ですね。だから、ここでまた総理の答弁を引用して、そういうことがないのに原子力空母がぼかっと入ってくるなんということはないのだ、こういうふうに総理は言ったのだというふうに安川さんがここで答えておるわけです。ということからいきますと、つまり先ほどその例に当たるかどうかわからぬという、つまり原潜のときのような文書の交換ができるかどうかわからぬという話があるのだけれども、少なくとも政府が、外務省の立場から言われているでしょう、答弁からするならば。そういうことが行なわれて入ってくるのだ、だから、そういうことが行なわれていないのにぼかっと入るということはないのだという意味のことを総理が言ったのだ、こういうことになりますと、さっきの御答弁がちょっと足らなくなると思うのです。つまり前回のステートメントなりエーメモワールなりというふうなものが取りかわされたり、世の中に明らかにされたりということになって、安全性の確認ができて、それで入ってくるのだ、こういう理解にこの答弁からすればなるのですけれども、そこらをもう一ぺんお答えいただきたいと思います。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 私が申し上げましたのも、ただいま決算委員会の記録をお読み上げになりましたが、その点と変わりはないと思っております。といいますのは、原子力潜水艦のときに取りかわされましたステートメントなりエードメモワールなりというものが現にございますので、それを前提として考えることになろう、こういうことを私申し上げまして、もしその前提といたしましたエードメモワールなりにつけ加えるべきものがあるかどうか。あれば、やはりつけ加えるということに相なりましようし、この点は今後の検討の結果によろうか、こういうことを私申し上げたわけでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 ところで、これも皆さん方の検討の範囲に入れていただかなければいかぬと思うわけなんですが、エンタープライズ号は香港に入ったり、フィリピンに入ったりしているわけです。そういう側でもへ日本の国内とは必ずしも一致はいたしませんけれども、いろんな反響がある。そうなりますと、そういう港に入ったときにどうだったのかなどということについて、これはやはり関心をお持ちになっていただかぬと困るわけなんですが、そういうふうな点についての検討などはされておらないわけですか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 ただいま御指摘の点は、潜水艦の際にも調べたことでございまして、したがいまして、空母あるいは駆逐艦につきましても、同様なことは調べなければならない、こう考えております。

大出俊日本社会党

○大出委員 そうすると、これはきのうやおととい入ったわけじゃないのですから、そうしますと、当然今日までの時点に立ってそれらの点についても資料をお集めになっているとか、あるいは調べた結果がこうだということになっていなければならぬのではないかと思うのですが、その上に立っての質問書の取りまとめなどということにならなければならぬ筋合いだろう、こう思うわけですね。なぜならば、前回の原潜の場合でも、どこどこの港に入ったときに浮き上がってきたらこういうことであったとか、漁船とぶつかってどうしたとか、ずいぶん詳細にお調べになっておった。私も質問して御回答いただいているわけです。ですから、それらのことが全く今日手がけられていないというふうには考えられないわけですが、そこらあたりはどうですか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 原子力空母あるいは原子力駆逐艦の運航の実績と申しましょうか、諸外国のどういうところに入ったとかというような運航の実績というものは、いわばこの問題を検討しますにあたっての基礎的な資料であります。原子力潜水艦の場合もそうであったわけでありますが、原子力空母の場合も当然そうであろう、そういった点は、現在事務的段階ではございますけれども、いわゆる当然必要な基礎資料として、外務省との間ではこういうものが必要になるぞというような相談はいたしております。

大出俊日本社会党

○大出委員 大臣に承りたいのですが、科学技術庁の長官というお立場で前回愛知さんが一人で答弁をずっとされたのですが、実によく知っておられて私もびっくりしたくらいなんですが、相当研究をされて御自身がやっておられた経過があるのですが、してみると、それはやはり上原さんの場合も閣内におられて、事実はそれ相当におわかりなんですから、しかもさっき私が申し上げたように総理の答弁、かつまた外務省の答弁からいきましても、非公式な通告、連絡がきているのは間違いないわけなんですから、そうだとすれば、それ相当なやはり対処のしかたがあってしかるべきだ、こう考えておるわけなんですが、いままでまことに事務的な答弁をいただいたわけなんですけれども、おおむねこの東京新聞の二月十四日の記事等は誤りなく伝えられていると私は考えますし、この中から一つ一つポイントを抜き出して御質問をして、そのとおりということになっておるから、そうだとすれば、相当に進んだ段階にきていると思うわけなんですが、そのつまり政治的立場に立たれる大臣として、国民一般に対する入港に基づくいろいろな心配などというふうなことについて、かくかくなんだということを明らかにしなければならぬ立場に結果的になると思う、前回の御答弁を踏襲すれば。だとすれば、もう少しそこらあたりを閣内におって御存じなんですから、いまの段階というのは一体どういう段階なんで、将来に向かって科学技術庁の長官という立場としてはどういうふうにこの安全性の確認については進めていこうというふうなことについてのお考えがおありになると思うのですけれども、その辺の判断のほどをお聞かせいただきたい。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 その点に関しましては、ただいままで村田局長が申し上げたとおりでございまして、いま熱心に万遺漏なきを期して勉強をしておるということに尽きると思うのでございまして、それ以上のことはまだ申し上げる段階に至っていない、こう考えております。

大出俊日本社会党

○大出委員 そうしますと、いまの御答弁からすれば、正式に通告があった場合には、原子力委員会に、いま手元で事務的な段階で資料を集め、基礎的な資料からずっと質問の内容その他を検討をされているものを、どういう形をおとりになるかわかりませんが、はかる。そうして結果的に質問書等を出す。そして回答を求めて、安全性についての見解の御発表をなさる、こういう進め方になりますか。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 申し入れば外務省を通じてくるわけでございます。そして、外務省からの問い合わせとか諮問とかいう形になると思いますが、それに答えるという形になって兆表されると思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 前回のときに、これは局長にもう一ぺん質問するのですが、外務省から当時の愛知さんに、正式に科学技術庁で安全性についての調査研究をしてくれ、こういうふうに申し入れがあって調査をした、こういうことですか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 そのような外務省からの正式の申し入れはございません。

大出俊日本社会党

○大出委員 私は、ここに当時愛知さんに質問した議事録を持っているのですが、愛知さんが繰り返しおっしゃっていたのは、いま大臣が言うのと違って、外務省から特にこうせよ、政府が特にこうせよということがあったのではない。ということは、これは、いま大臣が言ったことになると、法律的におかしなことになる。さっきだから私は念のためにということで申し上げたのですが、原子力基本法の第二条にいう内容からすれば、「平和の目的に限り」という条項になっている。いやしくも法律ですから、そうすると、平和の目的ではない原子力軍艦のらち内に入るものについて、政府が、あるいは政府の一省の責任者が、つまり政府という立場で原子力委員会に対して安全性について云々ということは、基本法違反ですよ。それはできない。三原則のある限りはできない。にもかかわらず、いまのお話は、外務省から正式にそういう話があるはずで、そうなったらばとおっしゃるのだけれども、そんなことはない。あったら、これはえらいことだ。もう一ぺん答弁してください。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 正式に要請があったらと申し上げたとすれば誤りでございまして、申し入れば外務省にあるわけでございまするから、私どものほうで、外務省にあったとか、あったらしいとかいうことがわかりませんと――わかってから私のほうは動こうということに考えておるわけでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 ことばじりをつかまえようと思っておるわけじゃございませんから、その点はそうだということであれば、それでけっこうですけれども、いま私が申し上げた点は、これは法律ですから、気をつけて御答弁いただきたいと思います。というのは、私どもの考え方からすれば、「平和の目的に限り」と、こういう明らかな条文があるわけですから、だから寄港に反対だという理論もその面から出てくるわけです。したがって、原子炉安全専門審査会にかけるにしても、正式にはかけられぬわけですね。国内にもないのだし、船の中ですから。だから、そういうことになるとすれば、あくまでも原子力委員会が自主的に、国民がたいへん心配をされているということだから、したがって調べる、こういうことなんですね。そうすると、その責任者はだれかといえば、長官なんですから、そうだとすれば、これは形式的には、あくまでも長官の自主的判断でやらなければいかぬことになる。それは閣内ですから、適当な雑談はあるかもわからぬけれども、そういう筋立てになる。してみると、さっき事務的に御答弁をいただいただけでは事足りなくなるのではないかということをさっきから申し上げておるのです。その責任者である長官が、つまり原子力委員会の立場に立ってどう判断をするかという問題。そうだとすれば、ここまで騒ぎが――年百年じゅう質問も出ておるし、あるいは新聞にも載る。さらにもう一隻追加になりはせぬか。いま東シナ海では原子力軍艦が四隻動いておるのだ、こういうことまで外電から入ってきておるわけですから。そうだとすると、このあたりで、これは原子力委員会の立場でもう少し突っ込んだ、進んだ安全性の確認についての動き方があってしかるべきではないか、こういうふうに考えるから、さっきから質問をしているわけなんです。ところが、どうもいまのお話を聞くと、外務省のほうにそういう正式な連絡があったら、その辺のどうもあったらしいとわかったということになったらという、まことにたよりない話なんですが、そこらあたりは少し立場が違うのですから、閣内におられても原子力委員会の側を代表される立場であるわけですから、そこらあたりはどういうふうにお考えになりますか。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 原子力空母が日本の港に入港するらしいとかなんとかいうことになって原子力委員会の見解を御発表申し上げるということで、いまは事務当局が熱心にその準備、勉強をやっておる、こういうことに御了解をいただきたいのであります。

大出俊日本社会党

○大出委員 いまでも、時期的な問題が、少し判断のしかたがございましょうけれども、やってくるらしいということになってはいるのですよ。だから、昨年の十二月にその面の非公式通告があったのですから。だとすれば、とにかく文書を送ったり、取ったり、検討をしたり、世の中にものを言うだけの確信を持てるようにしたりということには、時間がかかるわけですね。ところでこの新聞によれば、原潜の場合には二年間もあった。しかし今回のエンタープライズをはじめとする原子力艦隊の場合には、きわめて短期間であろう、だからこの種の質問というものを準備したのだ、こう書いてあるわけですね。きわめて短期間の間にということになるという見通しをお持ちのはずなんですね、この面からいけば。だということになると、したがって前回のようなのんびりしたことじゃなしに、それ相当な準備が進んでいなければならぬのじゃないかと思うのです。そこらのところを先ほどから質問しているのですから、そこらの判断はどうなりますか。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 いまのところは、熱心に遺漏なきを期して準備をしている、こういうことで御了解いただきたいと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 きょうは外務省の方々もおいでになっておりませんし、科学技術庁関係の方々だけですから、質問がはみ出して少し政治的分野にわたり過ぎることはかえって失礼ですからやめますけれども、ただ、今回の空母寄港云々という問題は、皆さんのほうでもお考えになっているように、旧来の原潜とは多少違った、相当な――やはり原子力艦隊と銘打つ限りは、一隻ではないはずです。そういうことになるとすれば、やはり不測の事態を憂慮するという、そういう分野が、国民の層の中にたくさんあるわけですから。私は、住んでいるところが横須賀のすぐそばですからよくわかるのですけれども、しかも横須賀では、港の六船渠のあそこに、田川先生おいでになりますから、横須賀の方もおられるわけだけれども、相当神経を使っておるという時期ですから、ひとつその点は前回のようなことではなしに、安全性云々についての皆さんの突っ込んだ用意、準備、国民に対する意思表示というふうな形のものを、早急にひとつおまとめいただく必要があるんじゃないか、こう思っているわけなんです。その点だけを最後に要望申し上げておいて終わります。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 原子力委員会が原潜の寄港問題に対して取り組みましたときの権限の問題がお話しございましたけれども、先生御指摘のとおり、原子力基本法第二条にいう「平和の目的に限り」ということ、これは国内における原子力の研究、開発、利用についての規定でございますから、外国の軍艦には及ばないわけであります。しかしながら、そのような、原子炉を搭載しました船がわが国の領海内に入ってまいりまして、そこで何らかの放射性廃棄物を出すとか、こういうことでございますと、わが国民の安全ということに関連してまいります。そうなりますと、これは原子力委員会設置法の中に定められております原子力委員会の機能として、「核燃料物質及び原子炉に関する規制に関すること」というのがございますが、それに関連してまいるわけであります。ただ、肝心な原子炉、事の起こりである原子炉が潜水艦あるいは航空母艦、そういったものの中にある。軍艦という、国際法上の特殊な性格を持っているものでございまして、わが国の国内法はこの軍艦の中まで及びません。したがいまして、中まで規制してまいるということはできないわけであります。しかしながら、その周辺、つまりわが国の領海内の安全につきましては、当然その機能の一つとして安全を確保できるように考えなくちゃならぬということで、原子力委員会か――当時の愛知前原子力委員長との間でいろいろ御議論があったわけですが、潜在的権限ということで表現されたと思いますが、そういう潜在的権限に基づいて安全性についての検討を行なった、そしてその結果こういうふうに判断するということを出された、こういうことでございます。今回の場合も、原子力委員会の立場は全く同様であろうと考えます。ただ、前回と今回と違いますのは、前回は何と申しましても原子力を推進力といたします軍艦としては初めてのこういうケースが起こった。今回は、冒頭に私申し上げましたように、大きさが違うとか、水上艦であることと潜水艦であることとの違いとか、あるいは原子炉を幾つかよけい持っておるということの違いとかございましょうが、基本的に、原子力を推進力として動く船舶であるという点においては共通いたしておるわけでございますので、前回行ないましたと同じようなことをもう一ぺんゼロからやらなくちゃならぬということはないものと思います。前回行ないました検討の相当部分は適用されるもの、こう考えております。したがいまして、そこからいわばはみ出る部分といいましょうか、そのはみ出る部分について、ではどうあればいいかということの検討が中心になるもの、こう考えております。

大出俊日本社会党

○大出委員 いまお話があったから触れるのですが、となりますと、前回ほど検討に時間はかからぬ、こういうことだと思うのですね。いまのお話は、準備は前回ずいぶんしたので、その多数の部分が役立っておるから、違いという点を特に強調をして、そこが安全性について確認できるかどうか、こういうことにしぼられる、こういう意味に受け取れるわけですね。ということになりますと、別な面から言えば、まだ何とも公式には言ってきていないので、何とか言ってきた場合に、準備はできているのだ、すぐ対応できるのだ、そして質問すべきものは、私も先ほど幾つか申し上げましたが、違いという面で要約されて、用意がされている。まずこう確認していいわけですね。こうこういう点がはみ出す部分だ。前回の調査からして見て、それは明らかにしてある。だから、はみ出す部分についてどうかという質問もすぐできる。それについての回答もとるということになれば、もちろん長官もおっしゃったように、外務省を通じてやることで、前回もそうでしたけれども、そういうかっこうでの、さっきの安川さんの答弁のことではないけれども、そういうことのやりとりが行なわれない前に突如として入ることはないのだ、こういう回答もあるわけですから、そういう範囲において時間的にも余裕を持って十二分に安全性についての、さっき言われた潜在的な権限といいますか、まことにうまいことをおっしゃるけれども、愛知さんの言われたのは、国民の皆さんがたいへん心配しているので、たまたま原子力委員会にはその筋の専門家を網羅しているから、そういう意味では責任上原子力委員会が取り上げて、そして安全性について国民に安心をしてもらうという意味で十二分な結果を出したいのだ、こういうことでせっかく御検討いただいたから、その結果を口頭で政府に申し上げたのだ、こういうわけですから、それで潜在的権限とおっしゃるならそれでもいいですけれども、ともかくそれらの点については誤りない、問に合わぬで入ってきてしまうというようなことはない、そういうふうに準備万端できているというふうに理解をしていいのですね。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 準備万端できているかいないかということは、これは主観的判断が入ると思いますが、いずれにいたしましても、大臣から御答弁ございましたように、原子力委員会といたしましては、慎重に御検討の上で判断を下されるものと考えております。

大出俊日本社会党

○大出委員 それはこういう際ですからね、あしたぽかりと通告があってくる、これは非公式にはきているのですから、こういうことだってあり得ないわけではない。政府としては外交折衝をやるのだから、どの辺だと判断をする点があるのだと思う。思うけれども、われわれの側からすれば、そこが明らかにされていないのだから、その意味の疑念も心配も出てくる。ぽかりとあしたなんという予側だってできないことはない。してみると、今日準備万端整っていなければ、皆さんの側から動き出せないわけです。主観的にとり方が違うとおっしゃるけれども、少なくともそういう立場に自主的に立っていただかなければ困る。そういうふうに理解してよろしうございますか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 繰り返すようでございますが、原子力委員会としては、さきに原潜のときに行ないましたのと同じような慎重さをもって問題に取り組むことになろうと思います。それがどのくらいの期間を要するかというようなことは、先方の出方次第にもよりますことで一がいに申せませんけれども、いずれにしましても、先般は慎重にやり、今度は軽率にやるということは、決してあり得ないことだと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 最後ですけれども、慎重にということばがついているとなると、前回も相当時間がかかっていますね。質問書を出されたり、いろいろ出てきたりして、ステートメントあるいはメモワールまで相当な時間を要したわけですね。これは日本の場合には国民の心配があるから、したがって、横須賀、佐世保にするのだということも、前のものには書いてあったですね。だということになると、実はあのときのいきさつは、安保条約があるのだから入ることは自由なんだ。自由なんだけれども、日本国民の心配が云々ということで、政府の言うところの横須賀と佐世保になっておる。だから、言うならば例外だというわけでしょう。世界各国米軍の基地があるところみんなこうやっておるわけじゃないけれども、日本の場合は特にそういう心配があるから明らかにするのだということになっておるわけですね。だから、この議事録の内容から見ると、前回の例に必ずしもよらなくてもいいのだというような、そういうニュアンスも見える。そこのあたりも一つ心配になる点だ。安川氏の答弁からいけば、そうはできないのだと思いますけれども、そうだとすると、何か向こうから言ってきて、慎重に検討し、前回のところまで持ち込むには時間がかかるのだとすれば、逆に言えば、申し入れがあってから相当猶予期間があるということになるわけなんですが、逆に推論をすれば、間違ってそういうふうなことにならないで、ぽかりとやるというようなことがあった場合に、そうなると、今度は前回潜在権限を主張された皆さん方だとするならば、その意味ではどうも抜かったり落ちたりするということになるので、そういうことがあっては困るので、私は繰り返し申し上げておるように、用意万端整っておるという理解でいいか。内容を皆さんがいま申し上げる段階でないといっておっしゃらない面が多いので、そういうふうに私は抽象的に聞いておるのですが、そこらあたりどうもすっきりした答弁にならないのですけれども、どうですか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 私が、内容が非常に用意万端整っておるかということにつきまして確言申し上げませんのは、こちらで勉強しましたことについて先方に問い合わせ、あるいは確認を求めて、またその結果によって、こちらとしてしからばこういうことはどうかということもあり得るわけでございます。したがって、まだそういうことの正式の要請がございませんために進行しておらないということでございますが、現在すべて整っておるということは差し控えるべきであろう、こう申したのであります。

大出俊日本社会党

○大出委員 それじゃ大臣にちょっと承りたいのですが、通告がさっきの話のように外務省なりにあって、政府としてこれを求めたという場合に、原子力委員会の立場にお立ちになると、質問書をお出しになるわけですね。いずれにしても回答をとる。とったら、どうも皆さんの勉強の成果からいけば、なおかつ明らかにならない。だから、また質問書を出す。外交手続をとる。また外交的な手続で文書が入ってくる。こういう形になる、村田さんのいまの答弁からすれば。そうなると、その結果、皆さんのほうでは、これで大体国民にものを言ってもいいというところまでいかなければ、片や政府の責任ある立場でもおありになるのだから、その種の寄港なんていうことはあり得ない、こういうことになりますか。そう理解していいですね。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 予算委員会で外務省がお答えしたとおり、そういうことはあるまいとは思っております。そうしてまた、あらゆる場合に対処できるように熱心に、慎重に、それから緻密に準備して勉強を重ねておる、こういうことであります。何しろ相手のあることですから、そういうことは万々一あるまいと思いますけれども、権限外のことになりますから、見解を発表しろと言われても、正式に発表するまではどうするということも申し上げられない、こうひとつ御承知をいただきたいと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 ちょっとおかしいですね。やめようやめようと思うが、いろいろ出てきてまずいのですが、上原さん、科学技術庁という立場で検討されて、いま村田局長が言われたように、前回慎重に検討したから今回はラフでよろしいというようなことはできないというお話ですね。きわめて科学的な立場でものを考えられる原子力委員会を片やかかえておるわけですから。そうだとすれば、科学的な分野から見て安全性について文書を出して、回答をとりあえず求めたけれども、納得できない。つまり前回の原潜との違いについて、はみ出し部分について質問する。回答がくる。納得できない。だから再度質問するということもあり得る、こういうこともあるわけですね。だとすると、それが満足すべきところにいかないのに強引に入れる。その場合に、あなたの立場からするならば、片や原子力委員会の責任者なんだから、原子力委員会が安全性の責任を負って、法律的な問題からすればいろいろあるけれども、前回の例からいけば、これで心配はないのだということを言わないうちに、入れることを政府が認めるなんというばかなことがあるか。権限外ですか、これは。これは外じゃないでしょう。前回のときに政府が言っていた、金科玉条にしていたのは、愛知さんがお求めになって、原子力委員会の結論だということで政府にここでものを言った。原子力委員会が安全性を確認してかくかくしかじかと言うたからということが理由になって、寄港を認めるという発表になったんでしょう、日本政府の発表は。だから、私は当時、これは平和利用云々に限られている基本法からいけば権限外ではないか、したがってそれは隠れみのに使うということになりはせぬかと言ったところが、先ほど私が繰り返し言い、局長が言っているようなことになって前回はあのような処理がされたというわけなんですから、そうすると、この権限はあなたにあるわけです、安全性に関する限りは。外務省にあるわけじゃないのです。そうでしょう。そうだとするとあなたが安全性の確認ができない、自信がないというのに入れるなどという、そんなむちゃくちゃな国民を愚弄するようなことはできない。そこはぴしっとしていただかないと、何のために大臣がいるのですか。そんなばかなことはないですよ。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 原子力委員長といたしましては、原子力委員会が安全であろうと確認するまで政府が入港を認めるなどということはあり得ない、こういう考えでおるわけなんです。

大出俊日本社会党

○大出委員 それでは、もしそういう場面が出てくれば、あなたのほうは確認ができていないということであれば、その寄港については断固閣内で、これは反対だ、安全性の確認ができるまで待て、こういうことになりますね。それはいいですか。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 どうもそうする以外に方法はないと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 わかりました。

木村武雄自由民主党

○木村委員長 楢崎弥之助君。

楢崎弥之助日本社会党

○楢崎委員 私は、科学技術のことはしろうとなんで、いろいろ教えていただきたいと思うわけですが、資料要求をしたいと思うのです。それについて若干お伺いをしておきたいと思います。  最近、東海村で事故が起こったと聞いておるのですが、御報告をお願いいたします。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 私、ちょっと資料を手元に持ってまいりませんでしたので、日にちなど若干正確を欠くかと思いますが、一月二十日でございましたか、東海村の原子力研究所内にございますJRR2CP5型と申します研究炉におきまして、アイソトープをつくるということでカプセルの中に――これはアルミニウムのカプセルでございますが、その中に金の材料を入れまして、そして炉の中に挿入いたしたわけでありますが、その際にカプセルの状況が悪くて途中でひっかかったということが起こったようでございます。それを扱っておりました担当者が、ひっかかったものですから、すぐに取り出した。これを取り出すにつきましては十分に注意をいたしまして、放射能の測定を行ないながらやらなくちゃいかぬわけでございますが、そのとき、とっさのことでございましたためか、これを、手袋をはめておりましたけれども、手でつかんで取り出した。そのために手に放射能を浴びた。どのくらい浴びたかということをその後調査いたしました。その結果、いわゆる模擬テストといいますか、同じような状況を再現してやってみたところでは、手の先に三百二十レムでしたか、程度の放射能を浴びたのではないかと推定されましたので、その職員を放射能関係の職務から遠ざけて、そしてその健康診断を続けて今日に至っておる。これまでのところでは健康上何らの変化、異状は認められておらない、こういうことでございます。なお、通常、作業員はみな胸のところにフィルムバッジをつけておりまして、このフィルムバッジにおいてからだ全体に当たった放射能というものが測定できるようになっておりますが、このフィルムバッジのほうから測定しましたのでは、たしか十ミリレム、つまり千分の十レムという数字が出ております。これは非常に低い数字でございますので、結局手の先の局部だけに放射線が当たった、こういうことのようです。

楢崎弥之助日本社会党

○楢崎委員 いまお伺いしますと、取り扱い上規則などがあるのだと思うのですが、本人のミスと申しますか、そういうことがその場合の事故の原因でございますか。そのように見ておられますか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 私どもの受けました報告からする限りは、本人の取り扱い上のミスであろうと思います。

楢崎弥之助日本社会党

○楢崎委員 その種の事故は、いままで何回ほど起こったのでしょうか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 原研が発足しまして十年ばかりになりますが、この間に、詳しい数字は覚えておりませんが、数件あったと記憶しております。

楢崎弥之助日本社会党

○楢崎委員 それで、そういう事故は、本人の取り扱い上のミスで本人が被害を受けられたわけです。私はよくわからないのですが、この東海村の原研におきましてもし大事故が起こったとき、どのような対策を持っておられるか、お伺いしたいと思います。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 原子力研究所の職員をもって構成します緊急時のための防衛隊といいますか、正式の名前は何とついておりますかちょっと失念いたしましたが、そういう組織を持っておりまして、この組織に加わっております人たちを年間何回かいわゆる非常招集をかけて演習をやる。いろいろな事故想定をいたしましてそういう演習を毎年何回かやりまして、そして万一の際に備えて演習をやっておる、訓練をいたしておる、こういうことでございます。

楢崎弥之助日本社会党

○楢崎委員 どの程度の規模なんですか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 原子炉の事故がどの程度に起こるかと申しますのは、原子炉一つ一つを設置いたします際に安全性の審査をいたしております。その安全審査します際に、この型のこの炉であれば最大限考えてどの程度の事故があるかもしれないということを想定してやっております。その想定に大体見合った事故を想定して、そして演習をやるわけでございます。

楢崎弥之助日本社会党

○楢崎委員 それで、いま考えられる最大の事故の場合には、防衛員といいますか、対策員といいますか、それはどの程度の数なんですか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 数と申しますと、その防衛隊員といいますか……。

楢崎弥之助日本社会党

○楢崎委員 所員だけで構成してあるのですか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 現在の防衛隊は、所員だけで構成いたしております。たしか一班の人員は三十名ぐらいだったと記憶しております。

楢崎弥之助日本社会党

○楢崎委員 私はしろうとですからよくわかないのですが、その程度で万全なんでしょうか。たとえばこの原子炉の爆発なんか、こういった大災害を想定した場合に、単に所員だけの対策で足りるのかどうか、私はその辺よくわからないのです。自衛隊との関係というか、連係は一体どうなっているのか。あるいは一般の消防関係、そういった点の関連を全然考えなくて、所員だけで対策できるようなことになっておるのですか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 私、ただいま所内だけの話を申し上げましたが、もちろん重大事故が発生しました際には所外と緊密な連絡をとりまして、所内、所外あわせて万全の措置を請ずる必要があるわけです。そのためには、所内においてただいまのような防衛隊が活躍いたしますと同時に、所外の関係機関――ただいま御指摘の警察、消防並びに県等でございますが、そこへ緊急の連絡をいたし、そちらのほうで緊急の体制を整えて事故の経過に沿って対策を講じていく、こういうことになりまして、所外に災害が及ぶような場合には、災害対策基本法に基づくところの防災計画に従った措置がとられることになります。

楢崎弥之助日本社会党

○楢崎委員 災害対策基本法で原子炉の爆発等を想定した防災の計画がありますか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 災害対策基本法の中には、いかなる災害の際にこれが発動するかということを定めました条項の中に「その他」というのがございまして、その他には大量の放射能が放出されたときという規定がございます。したがいまして所外に及ぶような大量の放射能が原子炉事故によって出てまいりましたときには、この防災計画が発動することになっております。

楢崎弥之助日本社会党

○楢崎委員 ことばの上ではなるほどと思うのですけれども、実際にそういうことを想定して、自衛隊等も含めた総合的な訓練がやられたことはあるのですか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 県のほうでは現在もいろいろとその点についての御検討をされておりまして、私どものほうも、科学技術庁の水戸の原子力事務所がございますが、そこを通じて県と密接に連絡をとって常時勉強をやっておりますが、私の承知しますところでは、自衛隊を含めた演習等を行なった例はございません。

楢崎弥之助日本社会党

○楢崎委員 私は、その必要があるのではなかろうかと思います。やはり万全を期して対策を立ててもらわぬと、たいへんなことが起こるのじゃないかと思うのです。起こってからではおそいです。私は自衛隊は心配していると思う。そういう所外に大量に災害が及ぶような場合の何か具体的な対策をつくられておるのですか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 東海村の場合は、具体的にというのはどの程度のことになりましょうか、いろいろあれがあると思いますが、一応そのような重大事故が起こりました際に、連絡を受けましたそれぞれの機関がどのような措置をとっていくかということは、いわば検討した計画案ができております。

楢崎弥之助日本社会党

○楢崎委員 それではお願いをしたいのですが、過去数回とおっしゃいましたけれども、その事故の報告をひとつ書面で出していただきたい。それが一つ。  それからいま所外に及ぶような事故の際の対策、計画ができておるということですから、その計画書を資料として御提出をお願いしたいと思います。  なお、今通常国会の予算委員会等でも、いわゆる核のかさということが問題になっております。したがって、そういった原子炉関係の事故対策というものは、これは当然私は綿密に立ててしかるべきであろうと思う。原子力機動艦隊が入ってくるということも予想されるところであります。港ですから、衝突事故が起こらぬとも限らない。そういった場合の対策も一応考えておられるのですか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 原研におきますこれまでの事故、故障等の実例といいますか、実際を、これは直ちに資料としてまとめて出せると思います。他方、所外に及ぶ万一の事故が起こりました際に、どういう対策、計画を整えているかという点につきましては、私のことばが若干足らなかったかもしれませんが、いわゆる案が検討されてできておるということでありまして、それが最終的に決定した段階にはございません。県との関係もございまして、至急その点を調査いたしまして、できる範囲のもので提出させていただきたいと思っております。「それから原子力軍艦がわが国の港あるいは港湾に入りました際、かりに海難事故等が起こりまして原子炉事故になったという場合のお話でございますが、移動性を持ちます軍艦の場合の災害対策というのは、陸上に固定されました原子炉とはやや違った考え方で処理されるように、国際的にそうなっております。私どもも、原子力というものは各国とも初めての経験ではございますが、しかし、最も多くの経験を持っておりますアメリカ、イギリス等、こういったところで行なわれておりますやり方というものを参考にいたしまして考えておるわけでございまして、船で申しますと、船の場合には幸いに移動性がございますので、事故が発生しましたならば、直ちに住民の稠密な地区から外洋のほうに引っぱり出してしまう、こういう措置をとるのが、現在の災害対策の基本になっております。これはまだわが国では第一船はございませんけれども、わが国で第一船ができても、そのような考え方で処理されるものと、基本的にはそういうように考えております。

楢崎弥之助日本社会党

○楢崎委員 私の考えが間違っておるかもしれませんが、原子力潜水艦はすでに入港を許可してあります。今度は原子力機動艦隊の入港が云々されておるのです。事故が起こってからでは間に合わぬではないですか。基本的にはどうなんていうことでは、対策はできませんよ。もう少し綿密な対策を原子力委員会のほうで考えて、そうして寄港の問題を扱わなければ、これはたいへんなことになりますよ。現実にいろいろ例があるのです。そうしなければ、大体寄港の問題は扱われぬ、そう私は思うのです。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 原子力船あるいは原子力軍艦のような、そういう船舶用の原子炉で重大な事故が起こった際にどういうことが起こるかということは、米英等でこれまで研究された成果を私ども十分に検討いたしております。その考えのもとにただいま申し上げたのでございますが、原子炉の事故と申しますのは、一般にお考えのように、原爆のようにこれが一挙にしてキノコ雲を立てて破壊されるということはあり得ないと考えております。それは原爆と違いまして、そういうような暴走をいたさないような装置になっております。もちろん、ただいまの重大事故は、そういう装置がなおかつ働かなかった――これは最終的には人間がいじるものでございますから、人間に誤謬というものがあって働かなかったときにどこまでのことが起こるであろうか、そういうことを想定いたすわけでございまして、それは相当量の放射能が漏れることはあり得ることであります。炉の型式その他で違いますけれども、そういう放射能が漏れましたときには、その漏れました放射能から住民の災害を防ぐ。したがいまして、たとえば原子力船のサバンナ号の例で申し上げますと、これはすでにヨーロッパ諸国等の人口稠密な港にも入っておるわけでございますが、そのときにとりました災害対策等も明らかになっております。そのわれわれの調べました範囲のものを申しますと、まず二時間以内にそこの地域内におる人が退去できる状況、二十四時間以内に退去できる状況というものを判断した上で、停泊地点を定めるというやり方をとっております。といいますことは、この放射能が漏れるような事故が起こりましても、これは漸次遠方のほうにまいるわけでございますので、その流れる方向等を見きわめまして、それに対応して人あるいは物に損害のないように処置を講じていく、こういうことでございます。船の場合でございますと、これは移動可能でございますから、そういった時間の前にこれを移動させるという措置等を講じまして、人口稠密な地域から遠方に持ち出すことができる、この点を考慮に入れた災害対策をつくる、こういうのが現在の基本的な考え方になっておりますので、その点を申し上げたわけでございます。

楢崎弥之助日本社会党

○楢崎委員 自衛隊にでは、隠密にこの核の問題に対する、被害に対するいろいろな訓練をやっております。そういった点で、自衛隊とそのような問題についての意見交換なり連携なりをとられたことがありますか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 ただいま先生の御指摘のような趣旨、具体的に話し合ったことはございません。ただ、防衛庁の研究所におきまして、放射能測定関係の機器の開発等につきましてどのくらい予算をつけてやっていただくかというような点は、御相談し、協議してまいったことはございます。そのような測定機器の開発等は、私どもの了解では、大量の放射能が国内のどこかへ漏れましたときに、自衛隊がかりに出動したというような際に、携行し、具体的に役立つような測定機器の開発を勉強しておきたい、こういう趣旨のものでございまして、そういうものの研究開発をやっておることは、話し合って承知いたしております。

楢崎弥之助日本社会党

○楢崎委員 それでは、先ほどの所外に事故が及ぶ場合の対策について案ができておるということですから、もう一度念を押しておきますが、案でけっこうですから出していただく。それからいま申しました海上において衝突事故が起こった場合を想定した具体的な対策を、ひとつ文書にして出してもらいたい。いま一部あなたからお考えを聞きましたけれども、いろいろな場合を想定した対策を具体的に文書にして出していただきたい。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 ただいま申しました災害対策等は、繰り返して申し上げますように、いわゆる案として検討しておることでございますので、これをそのまま提出いたせるかどうかということは、部内で相談してからにしていただきたいと思います。

楢崎弥之助日本社会党

○楢崎委員 現実にもう原潜は入ってきておるし、そういう対策のほうはおくれておるんだから、そういう対策ができて寄港なんかも論議されてしかるべきなのに――私はそれはいまは言いません。案でけっこうですから出してください。自衛隊のやつは私は持っています。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 原潜につきましてお話がございましたが、原潜の場合には、米側から提出されました保証及び約束の中で、アメリカは諸外国の港に入りますときにとらるべきあらゆる災害防止の予防措置を講じて日本の港に入るということでございまして、万一事故があったときには、日本側の責任機関に直ちに通報して措置をとる、こういうことが約束されております。私どもの了解では、現在入っております原潜におきましては、私どもが従来検討してまいりましたいわゆる原子炉の重大事故というものを、これは中身はわかりませんから、具体的な想定はできないわけでありますが、常識的に判断しまして、アメリカ側の保証のとおりでよい、こういうふうに判断して、それが信用できるならばということではございますが、寄港を認めたわけでございまして、現在、原潜はこれまで佐世保の一号ブイにつながれるような形で入っておりますが、こういうふうな入り方は、あらゆる予防措置をとって入っておるということの具体的なあらわれである、このように解しております。

楢崎弥之助日本社会党

○楢崎委員 せんだっての全日空の飛行機だって、万全を期して飛んでおるのですよ。しかし、ああいう事故が起こったじゃないですか。それをアメリカは万全の措置をとっておるから事故は起こらぬなんて、あなた方は思って安易に入港を許可しておるということは、そういう考えでは日本の国民の安全にとって重大問題ですよ。だから、万全を期するためには、もしということを考えて対策をとるのが政府の責任ですよ、入港を許可される以上は。そうじゃないでしょうか。アメリカに何でもかんでもまかしておいて、それでいいんだというような考えでは、私は困ると思うのですよ。日本政府としては、もし日本の国民に影響が及ぶような事故があった場合を想定して、当然対策を立てるべきじゃないでしょうか。だから、そういう対策があるかというと、さっきいろいろ説明されましたように、何時間以内にはどうする、何時間以内にはどうする、そういうやつを文書にして出してくださいと言っておる。おそらく日本国民は知らぬのじゃないですか、そういう事故が起きた場合はどうしていいか。だから、それを出してくださいと言っておるのです。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 佐世保に原潜が入ります場合の事故のことを、私ども全然想定しないわけではございません。ただ、アメリカ側がそういうことも想定して、寄港、入港あるいは停泊、出港をやるということをはっきり約束しております。ですから、一応それを信用しておるわけでございますが、もちろん私どもでも、事務的にはそれを裏づけられるかどうかという点での勉強はいたしております。ただ、そういった勉強が外に出せるものでないことは、そのもとにあります原子炉の性能等につきましては、これは軍事機密の関係で米側からの提供はございません。したがって、私どもの常識的な判断以外はございませんが、まあ一応そういうことでやっておる、そういったことでありますので、正確な資料という意味では出せないということを申したわけであります。船の、ただいま私が説明しましたような安全確保のやり方というものは、現在、世界的に見まして、原子力商船でありますサバンナ号の世界各国に寄港しました際にとられましたやり方がございます。私どもその線に準拠して、原子力潜水艦にいたしましても、何にいたしても、考えておるということを申し上げたわけでございまして、そのサバンナ号が世界各国の港に入ります際にとられますところの防災措置といいますか、災害対策措置というものの資料はございます。これは後刻御提出申し上げることを約束できます。

山内広日本社会党

○山内委員 ちょっと関連して。いま聞き漏らした点をお聞きしておきたいと思います。いろいろ資料の要求をされまして、その中で、二時間以内にそこの周辺の住民の立ちのきのできるというお話がちょっとあったのですが、これは間違いありませんか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 私が申しましたのは、ただいま私が御提出申し上げることができると申しました、原子力の船を人口稠密な港に入れます際の災害対策の計画の一部として、そういう考え方がされておるということを申し上げたわけであります。

山内広日本社会党

○山内委員 その点は私も承知しておるのです。サバンナ号が港に入るときには、アメリカの原子力委員会は、引き船をそこに用意して、二時間以内に退避の態勢をとれ、そういうきびしい規定になってきた。そのためにサバンナ号は、非常な理想を持って生まれたけれども、そういう原子力委員会の防災という立場からのきびしい規定が次々に出るために非常に困っているということを、私は何かのレポートで読んだことがある。アメリカの原子力委員会としては、それほど誠意を持ってというか、一般の人の生命を守るために強い規定を設けていく、そういうことは当然だと私は思う。それと対比して、いま楢崎さんのいろいろお話しになっているのを聞いていると、私も非常に不安感を感ぜざるを得ない。船は二時間たってその地点から港外に出てみたところで、その事故が人口稠密な横須賀とか――すぐそばに東京を持っておるでしょう。そうしますと、船はのけたが、一体周辺の住民というものは、どれくらいの時間で退避できれば安全とお考えになっておるのか。船ばかり逃がしたって、放射能を置いて逃げてはどうにもならぬのですから、その辺の検討を十分にしませんと、この東京の一千万をこえる人口を持っていることで、二十四時間以内によそに出ていけといっても不可能だと私は思う。そういう考え方に立つならば、佐世保と横須賀は事情が違いますが、総理もあまりいい返事をしておらぬというのは、そういう点も考えてのお考えだろうと思うのですが、その点を十分に規定することになれば、もう横須賀への寄港はごめんですと、はっきりいえるのではないか。こういう周辺の、日本の一番の心臓部にそういう危険物を持ってくるというのですから、それくらいの決心を長官はやはりお持ちになる必要がある。この点についての長官のお考えをお伺いしたい。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 長官といたしますと、所管外になりますが閣内にありますから発言権はあるはずでございますし、原子力委員長といたしましては、安全であると考えなければ――原子力委員会としては承認事項じゃありませんし、承認せぬと言ってみたところでいたし方ないのかもわかりませんけれども、安全であると考えなければ安全であるとは言えない、こういうことに相なると思います。

山内広日本社会党

○山内委員 関連質問ですから、あらためてまた別に聞きたいと思いますけれども、その安全というのは、事故のない平常な場合に、海の水を汚染させたとか、廃棄物の処理をどうするとかというような問題は、これは原子力委員会でも当然十分に考えられるし、調査もおやりになっておるわけですから、この点は私はある程度信頼してもいいと思う。ただ、事故の場合、たとえばスペインでアメリカの飛行機が原爆を落としてしまった、いまさがしておるそうですが、ある一部の報道によれば、すでにもう放射能がどんどん出ておる。そのために退避命令まで出しておる。ですから、そういう事故一つを考えましても、横須賀の寄港というのは、これはよそと違うと思うのです。アメリカだって、サバンナ号をああいう人口の込んでいる港に入れてはならぬ。むしろ被害のないところへ寄港するというきびしい制限を設けておる。それはいかに要請があったからといっても、横須賀に入れるということだけは、初めから基本線として日本は反対だというはっきりした態度をおきめになっても、別に私は無理にアメリカに反対したとは考えられないと思うのです。その点はまた次の機会にお話ししますが、長官に希望だけ申し上げておきます。

楢崎弥之助日本社会党

○楢崎委員 それでは最後に長官のお考えを聞いておきたいと思うのです。  先ほど申し上げましたように、核安保と申しますか、核のかさの中に日本が入っておるということは、外務大臣の答弁でも明確になりました。昨年の一月の佐藤・ジョンソン会談でも明らかにされた点は、核攻撃があった場合でも、それに対処してアメリカは日本を守るということが共同声明で明確にされたのです。したがって、核兵器に対する被害あるいは対策、そういったものを当然考えていく時期に政府としてはきていると思うのです。私どもは反対だけれども、政府の方針ではそうなっておる。したがって、核に対する災害の対策ということは、真剣に考えるべきである。長官としてのお考えを聞いておきたい。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 科学技術庁といたしましても、原子力委員会といたしましても、核兵器、核戦争というものは全然考えておりません。これはらち外でございますけれども、核物質を研究、開発するのに安全を期さなければならない。これは平和利用に徹して、そしてどこまでも安全を期して核物質の開発を続けていかなければならない、これが使命でありますから、熱心にやってまいりますけれども、核兵器に関しまして準備をするということは考えられませんし、また考えてみたこともございません。

楢崎弥之助日本社会党

○楢崎委員 科学的な観点からのいろいろな準備を、あなた方は当然されるべきだと思うのです。  それでは、私が申し上げました三つの資料を今通常国会中にひとつ当委員会にお出しいただきたいそれを要望いたして終わります。

木村武雄自由民主党

○木村委員長 山内広君。

山内広日本社会党

○山内委員 いま最後の結びとして、長官から平和利用の問題でかたい信念を吐露された。総理も、しばしばこの国会を通じて平和に徹するということを盛んにおっしゃっております。ところが反面、長官や総理の口ではありませんけれども、政府の高官の中から、日本はもう核武装をやれる能力があるのだ、ただ政策としてこれを行なわないだけだという発言が出ておるわけです。実はいまここに国会の速記も若干持ってきておったのですが、いまちょっと見えません。予算委員会の中にも出ておるし、この間日曜日の国会討論会を聞いておりますと、官房長官も触れてそういう発言をされておる。こういうことになりますと、核武装ができないということと、できるのだけれども政策としてとらないのだ、やらないということとは、非常に違いがある。この点を長官もよほど腹に据えてお考えになりませんと、個人としてはやるお考えもないし、あくまでも原子力を平和利用したいというお考えは私も疑っておらぬのですが、こういう大きな社会ですから、周囲のムードが出てきますと、いろいろな点から考えて核武装をやれという強制が出ないという保障はない、政策を変えればいいのですから。私はその点を非常に心配しておる。   〔委員長退席、辻委員長代理着席〕 最近は中国でも核武装しておるのだから、日本は核を持たぬで守れるかという、これは国会議員の相当の地位にある人も、そういう発言を堂々と公開の席でやっておる。これは非常に危険な思想だ。だから、そういう人たちの意見を背景として、日本の軍国主義の再建をねらうような一つのムードが出ております。その意味では、あるいは紀元節を復活させるとか、防衛庁を国防省に昇格させなければならぬとかいうのは、そういうムードをつくる上における一連の重大な発言だ。そうしますと、せっかく私ども、原子力は将来どうしても人類の幸福のために役立つのですから、科学行政にはもっと予算も入れろ、これもやれ、あれもやれと言っておるのですけれども、これはどこまでも平和利用という前提に立たねばならぬ。これはもううらはらで紙一重ですから、そういう日本をつくってはいかぬ。そういう意味では、閣僚としての長官は自分の周囲のそういう誤った方向にいくことを押えていかないと、科学技術庁の中で平和利用だけを考えておると言っても、非常に危険だと思う。そういう意味で、科学技術を担当される長官として、平和利用とはうらはらになるような政策に対しては、あなたは責任を持って――直接責任があるとは言いませんけれども、平和に徹するのですから、そこまでいかなければ徹するとは言えない。この辺についての長官のお考えを聞かしていただきたい。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 科学技術庁長官といたしましては、また原子力委員長といたしましては、原子力基本法の定めるところに従って原子力を開発するのでございますから、核武装とか、核兵器とか、核戦力とかいうものを開発するつもりは毛頭ございませんし、できないことだとかたく信じております。それからまた、閣僚の一人といたしましても、私はそんなことをやるべきではない、そういうことは無意味ではないかと考えております。ですから、もし閣議の決定で日本が核武装するかしないかというような方針をきめるとなれば、私はそんなことはやるべきではないということを言わなければなるまいと思っております。しかし、やるかやらないかは、究極的には国会の御決定でございますから、私ども個人の意見を申し上げてもいたし方ないことだと思いますが、現在の基本法のもとにおいて、ことに核武装、それからまた核兵器の開発などということは、絶対にやらないことを、これはできませんということを申し上げる次第でございます。

山内広日本社会党

○山内委員 その御答弁は先ほど楢崎氏に答えたことで、私はもっと進んだことをお聞きしておるわけなんです。われわれも平和を願っておるのですから長官と同じですけれども、それが脅やかされるようないろいろな現象が国内に最近出ておるのだ。政府みずからもいま原爆をつくるように閣議できめようなんて、そんなことを言っているのじゃなくて、そういう押されていく要素がだんだん生まれてきつつある。そういう政策をとっておるという意味で、一つは紀元節、これと原爆とは何も関係ありませんよ、表面は。国防省だってそうだと思うのです。もちろんそういう一つの強い軍国主義を謳歌する人たちの勢力に押されて平和勢力というものが後退すれば、そのときに危険なときが来るのだ。そういう意味で、いまから長官は平和に徹してもらいたい。閣僚の一人として、その決意をお聞きしておるのです。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 私は、国民の一人といたしましても、党員の一人といたしましても、また閣僚の一人といたしましても、平和に徹するということが大切だと思っております。

山内広日本社会党

○山内委員 その問題は、少し抽象論になりますからそれくらいにいたしまして、御提案になっております設置法の中身について少しお尋ねしていきたいと思います。  先ほども大出氏から御質問がありましたけれども、今度つくる無機材質の研究所でございますか、これはこの前、これの準備でしようか、調査の段階ではない、準備だと思いますが、わずか三人かの人数で発足して、今度あらためて研究所を設けられるわけです。この中身を見ますると、あなたのほうでは一つの特色をつけておられます。グループ体制でやるのだ。先ほどもお答えの中にあったのですが、私も、これは非常に変わった研究でもあるし、何か科学というものが、いままでの官僚機構と違ってあか抜けした自由な研究のような気がするわけであります。その点については中身がよくわからぬのでばく然と考えるだけですが、このグループ体制という研究の考え方は、一体どういう研究の進め方をするのか、もう少し詳しく具体的にお聞かせをいただきたい。

梅澤邦臣総理府技官(科学技術庁計画局長)

○梅澤政府委員 このグループの研究でやります場合に、大体先ほど申し上げましたたとえば炭化珪素というものを考えました場合に、それの結晶性の問題、あるいはその合成をやる場合の材料の問題、こういうことで大体十数点の問題点があります。それを各研究者が受け持つ場合に、どの分野はどの研究者ということで受け持っていただきます。そしてそれがグループリーダーでバランスよくその研究が進むように進めていく。そのときに、いまの国立研究所をたとえば新しくつくりました場合に、その各研究項目ごとにいますぐ人を採ってきてどうということは、なかなかむずかしゅうございます。したがいまして、その間一部のところには大学の先生に兼任でやっていただく。あるいは一部のところは民間から嘱託で入っていただく、手当でやっていただくというような形をとりまして、三年間でSiCの九九%のものができ上がるとして、その研究を進めていくという考え方をグループはとっておるわけでございます。したがいまして、大学の先生がこっちへ二年間向こうをやめて来ていただく場合、そしてある仕事によりましては兼任してこちらで半年手伝っていただくということ、そういうことができるように、いま二十一名という定員でございますが、その中に十名の研究者がおりますが、それ以外に研究費といたしまして、こういう方がおいでになる研究費がそれに含められておるわけでございます。

山内広日本社会党

○山内委員 新しい試みとして、そういう研究のしかたもおもしろいことだと思います。ひとつぜひそういうことで成果をあげてもらいたいのですが、この純度の高い無機材質ができ上がった場合、これは一体どういうものに多く使われるのか、その用途についてお聞かせ願います。

梅澤邦臣総理府技官(科学技術庁計画局長)

○梅澤政府委員 大体私たちが最初ねらっております無機材質ができますと、二千度以上の温度に耐えるものが一つと、それからもう一つ耐食性のあるもの、酸であるとか、そういうものに耐えるもの、それから無機材質には非常に電気特性というものが加わってまいります。そういう点の特徴が無機材質に望まれておりますので、そこから考えまして、まずできやすいものから考えるとしますと、いま日本で一部やられておりますのは、酸化アルミで、一部名古屋の工業試験所あるいは物性研究等で一部の物性の研究がやられております。しかし、酸化物以外に現在方向といたしましては、窒化物それから炭化物、そういうものに非常にそういう特性のあるものがあり得るという点が出ております。したがいまして、最初は炭化物に手をかけまして、来年からは窒化物の方向で進んでみてはというのが、現在検討委員会でやられております五年計画の一部でございます。

山内広日本社会党

○山内委員 現在三年間でおやりになって、そういう成果があがれば民間に移すというお話ですが、そうしますと、これは民間に移されて量産されて、多量につくる場合、おもに用途は何に使うことになりますか。

梅澤邦臣総理府技官(科学技術庁計画局長)

○梅澤政府委員 実は、いますぐ用途を何に使うかということは、ちょっと申し上げにくいと思います。ただ炭化珪素でいった場合には、非常に硬度の強い、膨張係数の少ないものになります。したがいまして、そういう高熱工業の関係ではまず使われるのではないか。それから酸化ベリリウム、これも対象になっておりますが、これは原子炉の材料、こういうところに使われるという傾向が見られております。しかし、用途の問題につきましては、まだまだ用途別の研究をしなければいけない。といいますのは、高純度でとりましたものにあるものを添加して、塗料として使っていく、あるいはまた別のものを加えて固いものにするという場合が出てくるわけであります。したがいまして、そういうものの研究は、ものによっては国立の研究所あるいは民間に委託をしてそのあとをやっていただくという形を考えておりまして、さしあたりいま炭化珪素を取り上げましたけれども、用途がこういうところに使われるから急にという考え方よりも、おおよそいまの半導体にもいくかもしれない。そういう電子工業の材料にいくかもしれない。そういうデータが一部海外にございます。そういう観念でやっていきますが、要するに、いまない九九%以上のものをいかに合成するかということを研究の目的としていきたいという考えでございます。

山内広日本社会党

○山内委員 先ほどの大出さんの話を聞いていても、やはりこういう二千度、三千度という高温度に耐えるものですから、これは用途も非常にあると思うのです。あるけれども、またそのかわり特殊なものであって、民間でこういう高度のものを使うというのは特殊な産業であって、どうも私どもはそれほど量産して採算ベースに乗るほど売れるものだとは考えない。それにこれだけの国費を入れ、熱心にやる研究ですから、けっこうなことで、別にどうこうと言ってけちをつけるのではなくて、あまり特殊なものに使われるのであれば――特殊なという意味は、さっきの平和利用の問題から、量的に使用されるとなれば、まあロケットとか、ミサイルとか、そういう兵器に転用されるおそれのあるものが一番活用されるのではないか、そういう疑いを、しろうとですから持たざるを得ないのです。その点についての解明をお願いしたい。

梅澤邦臣総理府技官(科学技術庁計画局長)

○梅澤政府委員 炭化珪素をとりました場合、われわれはいま二千度以上と申し上げましたが、実際にMHD発電というような問題があって、あれの超高温の問題、そういうところには当然三千度以上のところを出さなければならない。そういう高熱のところには非常に役立つのではないか。それができないと、MHDの材料にもどうしても利用できない。それからもう一つは、これの特殊な半導体という考え方、半導体というものはいまトランジスターがゲルマニウムからシリコンに変わっておりますが、あれの特性を出していきますと、まだ半導体として炭化珪素も高温電子工業へ出てくる分野が非常に多いのではないか。そういう産業を、できるだけわれわれ科学技術庁にあります研究所といたしまして、共通分野といいますか、各企業にできるだけうまく使えるものを選んでいきたいというところで、まずやるべきものを選んだわけでございます。したがいまして、初めから結果として出たものが軍事利用とかなんとかということまでの予想は、われわれ立てておりません。ただ、結果として温度が高くなるからかえってそういうことになる可能性はあると思いますが、われわれはやはり日本の産業の育成、そういうような考え方から、できるだけ海外から特許をとらないで、こういう基礎材料のところこそわれわれのほうで国として独創技術を上げておけば、それから日本の技術が非常に伸びてくるのではないか、そういう考え方からあくまでも考えた研究でございます。

山内広日本社会党

○山内委員 しろうとくさい質問ですけれども、たとえば日本の科学技術を振興させる一助として、原子炉も国産化する、それから舶用炉も国産を使え、すべて非常におくれてもいいから、日本のそういう基礎研究とか応用研究に役立てるような方向に科学技術を持っていきたいというのが、私どもの念願なわけです。ところが、これは一つの物質ですからね、材料ですから、あるレポートによると、もうアメリカあたりばこの研究がずいぶん進んでおる。そして研究はほとんど大学でやられているというように私聞いておるわけです。それが日本の場合は、研究の目的がわからないわけじゃないのですけれども、むしろこういう材料こそ、高いものか安いものか私よくわかりませんけれども、向こうで安いものが量産されているなら、買ったほうがいいのじゃないかという気も非常にするわけですが、この点の関係はどういうことになっておりますか。

梅澤邦臣総理府技官(科学技術庁計画局長)

○梅澤政府委員 現在われわれの研究検討会で大体五年後には十五品目くらい取り上げるという考え方を持っておりますが、これはいま一部のものは確かに向こうででき上がったもの等がございますが、そういうものは一切扱わないという考え方でございます。したがって、先ほど申し上げましたような酸化物、窒化物と申しましても、その中にはいろいろな元素にくっついた酸化物、窒化物がございまして、いまだにやっていない分野のものを取り上げて何とか独創技術をつくりたいというのが、一つのねらいでございます。  それからもう一つは、こういうものになりますと、やはり超高圧装置といいますか、相当の圧力のところで仕事をやらなければなりません。そうすると、超高圧工業と申しますか、そういうものの機械の開発、そういうところにもこれが非常に関連してくるわけであります。そういうところで、いまのねらいは非常にたくさんある中でも、わずかしかまだ海外ではできておりませんので、日本でそのできていない分野をつくるということを目途として考えております。   〔辻委員長代理退席、委員長着席〕

山内広日本社会党

○山内委員 この無機材質というものは、高温のことはいまお聞きいたしましたが、低温の場合はどういうことになるのですか。

梅澤邦臣総理府技官(科学技術庁計画局長)

○梅澤政府委員 無機材質の特性からいきますと、いままで非常に高温だとか、あるいは酸性に耐えるとか、あるいはものによっては膨張係数が減る、そういうような特性ということで、低温のほうになりますと、ほかの金属その他でも相当なものがございます。しかし、やはり将来は非常に低温に対するものもおそらく可能性が出てくるかと思いますが、いまさしあたりの研究では、最初考えておりますのは、やはりいまの要求の高い温度のものを一応ねらったのが主題となっております。

山内広日本社会党

○山内委員 いまのお話では、ほとんど研究の範囲をあまりこえていない、そして研究の成果は民間にやろうという、国の機関としては私は当然の方向だと思うのですが、これを大学の研究に拡充してやらせられなかった理由は何ですか。

梅澤邦臣総理府技官(科学技術庁計画局長)

○梅澤政府委員 先ほど先生のおっしゃられましたこの研究は、グループ研究という特徴がございまして、その点で大学は、非常に専門別に原理の追求その他一部やっておられます。しかし、ある品物を合成するまで大学の先生方が自分の仕事をやめて全部管理して研究を進めていくという体制が、大学の付置研究所では非常にとりにくうございます。その点グループ研究の新しい体制をとっていく場合に、そういうような計画研究を進めるという考え方からいきますと、国立研究所がいいのではないかという考えが出たわけでございます。結局研究所の中の研究を進めていくためのあり方といいますか、その点から国立研究所がいいだろうという判断を下したわけでございます。

山内広日本社会党

○山内委員 いまの御答弁の範囲では、科学技術庁としては、どうせこういう大きな機関を用意されるのなら、まだたくさんあると思うのです。むしろこういうのは、すでに研究をやっておる大学もあるそうですから、そっちのほうにやらせたほうが筋のように思いますけれども、これは私どもしろうと考えですから、それはそれでいいと思います。  そこで、定員を見ますと二十一名で発足されることになっておりますが、三年間といってもすぐ済んでしまうわけですね。何か話を聞くと、場所はその辺の庁舎の一部を借りて発足して、そうして今度は筑波の学園都市ですか、そこに新たにつくっているうちにもう三年たってしまうのではないですか。その辺の考え方が、もっとテンポが早くないと研究におくれるような気がいたしますが、いかがでありますか。

梅澤邦臣総理府技官(科学技術庁計画局長)

○梅澤政府委員 実はおっしゃるとおりでございまして、ことしもほんとうはグループを炭化珪素ただ一つというような考え方ではなくて、せめて三つくらいのグループをつくりたいという要求をしておったわけでございます。ただ、この材料の研究でございますと、まわりに一般のこれから先の研究をやるところと一緒の場所で、なるべくそばにあったほうがいいという感覚から、この研究所は、やはり団地化する茨城の団地がありますから、その中につくるのが一番研究連絡、こういうことにいいのではないかというところで、そこをねらったわけでございます。ただ、向こうのほうの土地の買い上げその他が進んでおりませんので、ことしは井荻の機械試験所の隣の機械振興協会というものがあります。そこの技術研究所の一部を借りて発足して研究を進めてまいりますが、団地化のほうの進み方で、住宅公団が土地を一応買い上げ、あるいは借り上げてくだされば、早急に来年から向こうのほうの建物――あっちのほうの計画が立ち次第、第一番の着手としてこの研究所を向こうにつくっていくということを想定いたしまして考えているわけでございます。

山内広日本社会党

○山内委員 まあ事情はやむを得ないのでしょうが、せっかくつくってまた移転するとなれば、金もかかることですし、むだも考えられるので、なるべく早くそれはやってりっぱな研究をされたらいいと思うのです。ただ、これもしろうと考えで、金属研究所というものがありますね。これはやはり非金属といえどもやはり同じ材質研究ですから、これはなぜ一緒にできないのですか。

梅澤邦臣総理府技官(科学技術庁計画局長)

○梅澤政府委員 どうも、これは学問の進め方といいますか、金属のほうは、冶金の発展、そういうような関係から、事実冶金、製鉄、そういうような関係の学問の進め方であるグループができたわけです。ただ、無機のほうにいきますと、昔は無機といいますと、大体せとものだとかセメントだとか、そういうものを対象にして窯業屋さんが研究を進めるという形でいたわけでございます。したがって、そういう線でやっていたがために、無機のほうが伸びなかったというのが、現在の判断でございます。化学量さん、機械屋さん、物理屋さんというものがこれにもつと関与しない限りは、無機の発展はないというところが、この研究のあれでございます。したがいまして、今度の研究所も、われわれのほうも、この二年間金属材料技術研究所の中でこれを伸ばすほうがいいか、どういうことがいいかということを考えたわけでございますが、非常に多数の部門の人がグループで研究をするということからまいりますと、いますぐにこの金属材料技術研究所の中にこういう異質な育ち方のものを持ってくるというのはなかなかむずかしい、そういう関係で考えましたのが一つと、それから材料分野として見ますと、金属といまの無機とそれから有機と、三つございます。この三つは、やはり三つの研究所の体制として材料分野を確保していくという考え方も当然いいのではないかということから、材料のあり方ということから、ここにもう一つ独立の機関として考えていかなければならないというわけであります。

山内広日本社会党

○山内委員 二十一人で発足するわけですが、これは最終的には何人ぐらいの計画になっておるのですか。

梅澤邦臣総理府技官(科学技術庁計画局長)

○梅澤政府委員 ただいまの検討会で、前の年に検討いたしましてできたものでは、大体五年後四百人で、そのほかに外部からの手伝いの研究者、これが五十人、そのくらいで、実際にはそれを積算いたしますと、それまでに五十八億円ぐらいかかるという長期計画がございます。それから先ほどの団地の問題、それから今度のテーマのやり方等で、この計画を今度実際にかかります場合にもう一度練らせていただきたいという考えでございます。

山内広日本社会党

○山内委員 大体三年ぐらいで研究は一段落をつけたいという話だったと思うのですが、そうしますと、四百名というのは、五カ年計画なんですが、研究の目的が違ってくるわけですか。

梅澤邦臣総理府技官(科学技術庁計画局長)

○梅澤政府委員 大体五年たちましたときには、十五種類がやれるような体制にしたいというところでございます。したがいまして、実際にSiOをことし始めますと、三年後に終わります。すぐ続いて今度は別のテーマになってまいります。したがって、大体十五品目についてやっていくのにそのくらいの人数が要るということでございます。

山内広日本社会党

○山内委員 こういう研究ですから、大いに国費がかかってもおやりになるべきだと思うのですが、来年はどれくらいの規模にふくれるつもりですか。これはいまなぜそういうくだらないというか、それをお聞きしておるかというと、いまいろいろ定員の増というのはむずかしい事情にあるものですから、やはりその点は長官もよく頭に置いて要求されないと、五年後の四百人、この研究というのは、政府はなかなかうんと言わないだろう、そういう気がするのですが、その点……。

梅澤邦臣総理府技官(科学技術庁計画局長)

○梅澤政府委員 先ほど申しましたように、できるだけ来年から建物を早急に団地につくっていくという予定がはっきりできましたら、少なくともいまの要望といたしましては、五グループぐらいは来年はつくってもらいたいという意見が出ております。

山内広日本社会党

○山内委員 いまの研究所の問題は、それくらいにしておきます。  定員の問題ですが、純粋の増員というのは、全部でわずかに四十五名、これは間違いないと思うのですが、あったら指摘していただきたいのです。そのうちほとんど全部が宇宙開発の研究で四十五人をふやした、資料はこういうふうなことになっておるのですが、これは間違いありませんか。

小林貞雄総理府事務官(科学技術庁長官官房長)

○小林(貞)政府委員 定員につきましては、いま御指摘のように、本年の純増が四十五名ということに相なるわけでございます。その四十五名は、実は私どものほうでは、いわゆる凍結人員がこのほかに十四名あるわけでございます。したがって、現実に人間がふえましたのは四十五名プラス十四名の五十九名、こういう数字になるわけでございますが、この五十九のふえましたものは、先生御指摘のように、宇宙ばかりでは実はございませんで、研究所中心ではございますけれども、各研究所にそれぞれこれが分散される、こういうようなことになっておるわけでございます。  御参考までに申し上げますと、御指摘の無機材質研究所が十八名、それから防災センターが十名、それから放射線医学総合研究所が五名、それから金属材料技術研究所が十二名、それから航空宇宙技術研究所が十一名、宇宙開発推進本部が二名、水戸原子力事務所が一名というような内訳になる次第であります。いま申し上げました数字は、定員凍結分の解除も入れました数字になるわけでございます。合計五十九名、そういうことでございます。

山内広日本社会党

○山内委員 この提案されておるものとはちょっとはずれますけれども、この際ちょっとお聞きしておきたいのですが、OECDで調査官といいますか、審査官というのが最近来られて、いろいろ日本の科学行政について調査をされたそのレポートを見ますと、日本の科学行政は非常に官僚統制が強いんだ、これでは学者の自由な、伸び伸びとした自主的な、民主的な発展にはうまくない、そういう指摘があるわけです。日本の科学技術の非常にテンポの早い発展については十分認めておるようですけれども、その点についてはどういうお考えを持っておりますか。そしてまたこれを是正するお考えがあるかどうか。その点をひとつ……。

小林貞雄総理府事務官(科学技術庁長官官房長)

○小林(貞)政府委員 昨年の春からOECDが日本の科学技術政策についていわゆるコンフロンテーションということでいろいろ研究をしてまいっておりまして、専門の人が一人約半年以上こっちに参っておりましたし、いわゆるエグザミナーということで三名ばかりそれぞれ専門家が同じく日本に、これは約十日か二週間ぐらい滞在してまいりました。それらの調査の結論をひっさげまして、ことしの五月にパリで、日本の科学技術政策についての議論がOECDの場でなされるわけでございます。いま先生御指摘の、日本の科学技術のやり方が非常に官僚的だという話が出たということは、彼らの結論、先ほど申しましたコンサルタントなりエグザミナーの正式の結論というものはまだ明らかにされていないわけでございますが、たまたま新聞記者が、その人たちがどういう印象を持ったかというところで、官僚的というようなことばが使われたわけでございます。この官僚的という意味は――私もたまたまその場にいたのでございますが、その意味は、結局研究も予算というものがかなめになるのじゃないか、その予算は、大蔵省が毎年毎年押えておって、したがってなかなか研究者の思うような予算がつかないというような問題を中心にされて、官僚的ということばで呼ばれたわけでございます。もちろん私どもの立場といたしましては、科学技術研究の上で研究者が必要な予算を十分取りたいという気持ちは持っておりますが、一方また国の財政能力の問題、その辺のかね合いの問題かと思います。その辺、非常にむずかしいかと思います。  もう一つ、一々こまかい予算の使い方について財政当局が云々するという問題も、若干議論には実はなっておったわけでございますけれども、これも限度の問題かと思います。日本の現状では、それぞれみんな研究者の自由がそう窮屈な形になっておるというふうに考えられないわけでございまして、財政が研究者の思うようになかなかいかない。それから一々こまかい問題について財政当局が言い過ぎるというような点については以上のようなことでございますが、なお一つそのときに話が出ましいことは、こういうことも話に出ておりました。それは大学の講座がありますと、教授一名、助教授二名というふうに画一的にきめられてしまっておって、その辺の弾力性がないじゃないか、こういうようなことも議論になっておったのでございますが、いずれにいたしましても、先ほど申し上げましたように、OECDの正式の見解というものは、この夏に明らかにされまして、そこで議論をされるわけでございますが、それらの結論をひっさげまして、われわれとしては望ましい姿に財政当局その他と交渉してまいりたい、かように考えております。

山内広日本社会党

○山内委員 その報告書の結論に基づいて、近く批判されるという、どういう批判が出るかわかりませんけれども、私その際に一つだけ、これは取り越し苦労かもしれませんが、希望を申し上げておきたい。  日本ほど平和に徹して、平和利用ということを厳格に規定している国はそうないと思う。当然こういう国際会議に出ますれば、そういう平和利用に徹しない人から、いろいろな面からの批判も出てくる。そういうことについては、き然として日本の立場を守ってもらいたい。この官僚統制ということも、ある意味では悪くもとれるかもしらぬけれども、そういう厳格に平和規制をやるんだ。いかにもうかる仕事であっても、民間でもそういうことはやらせない、兵器に転用するようなことは。そういう意味では、その辺の研究を十分にされていって日本の主張を貫いてもらいたい。そうでないと、国際協力で科学技術の進歩をやるけれども、一面にそういう押しつけを引き受けなければならぬようなことになると、たいへんだと思います。その点をちょっと希望申し上げておきたい。  いまのお話の中にも出たのですが、非常に予算が乏しい。これは外国人が見なくとも、あなたのほうでお出しになった白書を見ましても、予算に占める割合、あるいは国民所得に対する割合、あるいは国民一人の負担というようなことを考えても、いかに予算が乏しいかということはよくわかるわけです。その中で後進国の日本がこれだけの、もう世界で五つの指に入るくらいまで科学を伸ばしたということは、やはり当事者である皆さんの努力、非常に熱心に勤勉にやった成果であって、この点は私、敬意を表したいと思うのです。  そこで、総理も、ちょうど今度ノーベル賞を日本でもらったわけですが、あの際も、国会討論の中で科学者の優遇という点を取り上げておられるわけです。一ころ私どもも、どうしてこういう科学者が外国へ逃げていくのか、定員の補充に困る、優秀な学者がいなくなるということで、だいぶ問題になったこともありますけれども、いま組合もおとなしくしておるのか、ちっとも訴えがないのですけれども、予算の面からながめた場合に、必ずしも総理のその約束が果たされているというふうに私は見受けられないのですが、この点については長官はどういうようにお考えになっておるか、この点もこの際明らかにしていただきたい。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 どうも申し上げにくいことなんですが、科学技術庁長官といたしましても、予算が十分であるとは思えないわけでございますが、国の財政もごらんのように窮迫しておると申し上げたほうが確かだと思いますし、それに当面の問題といたしまして、不況対策あるいはまた公共事業の進歩というようなことを使命としてになっておりますから、いたし方なかったと思うわけなんですが、今後ともますます努力して、とにかく科学技術の進歩発達が日本の全産業を背負うということにもなると思いますので、努力してまいりたいと考えております。

山内広日本社会党

○山内委員 実は先ほどの質問にちょっとあと戻りしますけれども、この際明らかにしておいていただきたいことは、核武装はできるんだけれども政策として持たないという、さっき申し上げたその発言のことなんですが、これを具体的にひとつ局長のほうから御答弁いただきたいと思います。私どもは平和に徹する、どこまでも平和利用ということで、そういう核武装の余地を与えないように注意はしてきたと思います。しかし、こういうものは紙一重で、平和利用のものでも使いようによってはすぐ兵器に転用できるのですから、これはそういう戦争でも何とも言えぬかもしれませんが、現在の日本の置かれている発展の水準あるいはいろいろな施設、能力、人間、資材、そういう面から見て、核武装というものはやろうと思えばやれるんだと簡単に無責任な人が放言しておりますけれども、私はそういうふうになっていないと思うのです。そういう意味で、具体的にどういう状態に置かれているのか、こういう人たちの言うとおり、政策として取り上げればできるのか、その点をもう少し具体的に明らかにしていただきたい。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 先ほど長官から御答弁ございましたように、わが国の原子力の研究、開発、利用は、原子力基本法第二条に定めます平和目的に限るという大方針のもとに進めておりまして、原子力委員会では、この大方針のもとに原子力の研究、開発及び利用に関する全体の予算の見積もり調整も行なっておるわけでございます。したがいまして、国が行なっております研究、開発あるいは利用の推進という点で、軍事利用に関連するようなことは万が一にもあり得ない、こう思っております。しかるにもかかわらず、わが国の種々の方面で、わが国の原子力の実力といいましょうか、そういうものが核武装ができる程度の能力があるんだということがいわれておるがというお話でございますが、私ども直接この原子力の行政を担当する者といたしましては、ただいま申し上げましたような原子力基本法の大方針のもとにやっておりまして、したがって、軍事利用というものについてこれを研究したことはないわけでございます。したがって、わが国の持っております人的、物的資源なり、あるいは技術水準なり、そういったものがはたして核武装をやるだけの能力ありやいなやという判断の材料を持ってない、これはあたりまえだと思うのでございます。持つような勉強もいたしておらぬということが、実情でございます。ただ、御案内のとおり、中共が一昨年核実験をやりました。一方において、特に諸外国におきまして、日本というものの核能力についてはいろいろな批判なり批評なりが行なわれておることは承知いたしておりますが、そういったものを私どもも特に調べたわけではありませんが、公開の資料でございますので、見た範囲によりますと、日本と並べて、たとえばインドであるとか、スウェーデンであるとか、ノルウェーであるとか、あるいはまたイスラエルであるとか、こういったような国々が核保有し得る潜在的能力を持つ国というようなことであげられておるようでございますから、そういうような国々とともに日本をリストアップしておるということは、いわば日本の総合的な経済力と申しますか、そういったものから見て、その潜在的能力ありというふうに判断したのではなかろうか。もちろん他方において、原子力の平和利用についてのいろいろな計画があるということも考慮に入っておるかもしれませんが、基本的にはやはり工業力というものの判断の上に立ってリストの中に入れておるのではなかろうかと、私は想像するわけであります。しかしながら、それはあくまで、外国の人がどのような根拠に基づいてかそういうふうにリストに載せましたものを、私どもが海外からの情報として見ておるということでありまして、私ども自身でそのような判断がつく状況ではないわけであります。

山内広日本社会党

○山内委員 外国人がそう高く評価しているというなら、それはありがたい話なのですが、日本の政府の要衝にある人たちから、こういう軽率というか、あなた方ほんとうの専門家の意見も聞かないで、いかにもつくろうと思えばもうあすにでも日本の科学技術水準は原爆をつくるまでに至ったというような印象で、政府の平和利用の徹底ということをPRするつもりかどうか知りませんが、そういうことは私考えなければいかぬと思うのです。長官もよく閣議あたりで、そういうことはけしからぬと、そういう御発言があって押えられないと、やはり国民にたいへんな誤解を招くと思うのです。科学技術なんという特殊なものは、そうだれでもわかるものでもなし、しろうと考えでそういう偉い人が言えば、ああそうかなと思っちゃうんですから、この点はやはり気をつけていただきたいと思うのです。  それから防衛庁でもいろいろこういう問題を研究されておると思いますが、これはいま秘密があるわけでもないし、あなた方のほうとの連絡なしに考えられないのですが、防衛庁の研究の程度も、いまの議論で判断して差しつかえないでしょうか、その点をひとつ……。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 このような問題について、原子力基本法について検討する立場にもございません以上、防衛庁ともそういった問題の話し合いをしたことは全然ないわけでございますから、防衛庁当局がどういうことをやっておられるか、私ここで申し上げる能力がございませんので、よろしく……。

山内広日本社会党

○山内委員 しかし、防衛庁は自衛隊ということで大目に見るというわけにいかないし、これは広い――長官としてもそういう行き過ぎがあってはいかぬのです。どっちかと言えば、何かもう鉄さくの中へ入ったところみたいに思っておりますけれども、あくまでもこういう点は日本の国策なんですから、この点では御注意もいただくし、また科学技術の範囲ならば、こちらの研究を向こうと交換ということもあり得ると思うので、御注意いただきたいと思う。  実は、一時過ぎまして私もちょっと会議がありますので、質問を残しまして終わりますが、最後に一点だけちょっとお聞きしておきたいのです。  実は私も見てきましたが、東海村の原子力発電所は、もう臨界に達して、本来ならば去年のうちに送電されて、原子力の灯というものがともるはずなんです。いまもって送電されていないようですが、原因はどこにあるか、この点を伺いたい。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 御案内のとおり、原子力発電株式会社の東海発電所は、昨年の五月四日に臨界に到達いたしております。と申しますことは、原子炉としての機能がスタートしたということでございます。しかしながら、もちろん臨界に到達いたしますときは出力ゼロでございまして、その後漸次出力上昇運転並びにそれに伴います機能検査を受けまして、五月四日に臨界に達しました当時の予定では、それに約半年を要する。かなり長い試運転でございますが、何といいましてもわが国で最初の商業用の大型の発電所でございますので、慎重に関係当局の検査を受けつつ出力上昇試験をやってまいったのでございまして、予定では昨年の十一月末あるいは十一月の初めに一応予定した全出力運転十二万五千キロワットで運転をいたしまして、その結果がよければ営業運転に入りたい、こういうことであったわけであります。しかるところ、この出力上昇試験の途中から二、三の故障が出てまいりまして、それらの故障した原因を究明し、復旧いたしますについて、漸次営業運転宿日がずれてまいる。そのおもなることを申し上げますと、たとえばあの原子炉では、燃料を運転中に燃料の装荷装置で入れたり出したりするいうことになっておりますが、その機械の調整が少し手間どったというようなことのために少しおくれた。あるいはこの原子炉は耐震設計構造を非常にやかましく考えておりますとともに、万一の際の緊急停止ということについて特別の装置を備えておるわけでありますが、その装置が五十カ所くらい設けてありますうちの一、二カ所が故障を起こした。その故障の原因を究明するのに時間がかかっておる。この緊急停止装置は、ちなみに申し上げますと、これが働きますと、炉はむしろとまってしまうわけでございます。これは安全装置であるわけでありますが、必要なときに起こるためのものであって、普通、通常何の原因もないときには働かない立場になっておるわけでありますが、それが故障しましたので、その点を究明いたしておる。そういうことで若干おくれまして、ことしに入りまして、一月の上旬に八万キロワットまでの出力上昇試験に到達いたしたわけであります。しかるところ、この出力がだんだん上がってまいりますと、蒸気の使用量等もふえるわけでありますが、今度は四つございます熱交換器、一種のボイラーでございますが、そのボイラーの中を熱い炭酸ガスが入りまして、蛇管の中を通っております水を蒸気に変えていく装置でありますが、その蒸気パイプの一部に亀裂漏洩を生じた。初め一、二本でございましたが、その後運転いたしますと漸次これがふえていくということで、炉をとめましてこの原因を調査することにいたしたわけでございますが、これは原子炉の機能とは何も関係はない、むしろ通常のボイラー技術的なところでございますが、実はこのような蒸気管の亀裂漏洩ということは、普通の火力発電の場合にもいろいろ経験したところでございます。そういった点から、専門家を集めて検討をいたしておるわけでありますが、特にこの装置を設計いたしましたイギリスの会社の専門家、並びにそのような技術のうしろ立てになっておりますイギリスの原子力公社のほうからも専門家を呼びまして、この問題をどのように復旧していくかということで現在相談し、協議いたしておるところでありまして、私どもの受けておる報告では、大体その協議の結果は三月、つまり今月でございますが、半ばごろには一応結論が出まして、その結論に基づいた復旧工事をいたしまして、それも結論の出方によるわけでありますが、その復旧にあと一、二カ月を必要とするであろう。したがいまして、現在の見通しとしては、ことしの五月あるいは六月ごろには営業運転に入れるのではないか、こういうような報告を受けております。

山内広日本社会党

○山内委員 非常に期待しておった原子力発電所が、いまもって事故のために役に立っていない。これはイギリスの何という会社か知りませんが、おそらくこういう建設についてはいろいろ契約も交換していると思うのです。日本の会社であれば、これだけ工期を約束よりもずっと延ずしてくる、いまもって役に立ってないとなれば、非常にたくさんに損害を与えていますから、これは補償の問題が当然出てくる、これについてはどういうことになっておりますか。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 当然そういう問題は、原因の究明並びに復旧の方法等が確立しました暁には問題になろうかと思いますが、御案内のとおり、この建設契約は、日本原子力発電株式会社とイギリスのゼネラル・エレクトリック、カンパニー並びにサイモン・カーブス・カンパニーとの間に結ばれた契約でございます。その契約条項に基づいて、ただいまのような点についての折衝が行なわれるものと了解しております。

山内広日本社会党

○山内委員 これはやはり問題をたくさん含んでおると思うのです。そこで、あなた方にお願いするのもちょっと筋違いかもしれませんけれども、このイギリスのGEとの間の契約書をちょっと読ましていただきたいと思うのですが、この点はいかがでございますか。別にそれを出してくれとも頼みませんけれども、もし差しつかえなかったら……。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 それは原電という民法に基づく株式会社と向こうとの商業契約でございますので、私のほうでそれをお見せいただけるかどうかということは確言できません。

山内広日本社会党

○山内委員 ちょっと行き過ぎた希望をして御迷惑をかけるかもしれませんけれども、次々と発電所はできてくるんですから、やはり最初の取りきめで何か不備なところがあってもたついて、そして当然とうに送電されるものが、いまもってなされないとすれば、やはり基本的なものも対策として考えておく必要があると私は思う。あなた方のほうで直接出せなければ、私また別な方法で調査方法がありますから差しつかえありませんけれども、差しつかえなかったら伺いたいと思ったのです。私、終わります。

木村武雄自由民主党

○木村委員長 受田新吉君。

受田新吉民主社会党

○受田委員 上原長官、ずばっとお答えを願いたい一、二点、お尋ねさせてもらいます。  今度の法案の改正そのものは、研究所を一つつくるだけの話で、たいした法案でないように見れるのでございますが、科学技術行政の基本的な問題として、あなたのお役所は、科学技術の各省にまたがる行政機構上の総合調整をはかる責任のある役所だとわれわれは判断しておるわけです。したがって、いま科学技術関係では、東大にも研究所があり、その他各国立大学、民間にもいろいろある。防衛庁にもある。そういうものを現実にどういうふうに調整をされておるのか、経費の点ではどういう実権を握っておられるか、お答えを願いたいと思うのです。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 科学技術庁は、おっしゃるように、科学技術の研究開発の調整を行なう、自分で持っている研究所は幾つもないということは、御指摘のとおりなのでございます。そうしてこの研究開発を調整いたしまするためには、研究費の予算の見積もり方針の調整ということをやっておりまして、各省庁から提出されました予算の要求額を見せていただいて、ダブるところはないかと、こちらのほうが適当ではないかとか、そういうところを見て調整をいたしてまいっておるわけでございます。そうして大学は実は科学技術庁の管轄外になっておるのでございまして、大学の予算には関与できない、こういうことになっております。それからまた各省庁にまたがります研究開発の調整をいたしまするために、特別研究促進調整費、こういう名目の予算を科学技術庁がもらっておりまして、各省庁にそれを配分いたしまして、各省庁にまたがる研究をお願いして、それを報告してもらって取りまとめておる、こういうことをやっております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 これは大臣の部下の各局長の責任の中にも、行政機関のそれぞれの担当の調整役を果たす責任がどの局にもそれぞれ書いてある。こういう関係で、科学技術行政の総合調整というものは、長官以下各局長もみな実権を握っておいでになるわけです。そこで、予算の配分についても、やはりどこに重点を置くかという実際の判断は長官がなさるべきじゃないかと思うのですがね。みなの言うてきたものをどんぶり勘定でいくというようなかっこうのものでなくて、理論的根拠に基づいた予算配分を考えていく責任が科学技術庁長官にはあると判断するが、ひが目であるかどうか。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 そういう責任があるとは判断をいたしておりまするが、そこまでの権限は持っていないのではないかと思います。名称も予算の見積もり方針の調整というのでありますから、予算の配分ということばは使ってないということでありまして、やはり見積もり方針を調整する、こういう責任、役目を持っておる、こう理解しております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 もちろん大蔵省がその予算を配分する最終責任を一役としては果たしておるわけだし、最終的には閣議で決定されるわけだから、長官は最後的には閣僚の一人でいらっしゃることでありますから、そこのところで十分あなたの御意見を述べられて、見積もりだけでなくして、実際に配分の上にも最終的には大臣交渉の過程においても十分御勘考願えるお立場にあると思うのです。科学技術に必要な国費は、近年相当の率で増強をされております。四千億円に近い研究費が投下されておるかっこうに現在なっておるわけでございますが、これはこの十年間に予算に占める部位が飛躍的に高められておる。これは国民自身も科学技術庁に関心を寄せておることだし、政府部内にもそういう動きが漸次濃化した成果であるとは判断するのですけれども、ここでこの宇宙開発推進本部などという機構も一つできてきておるわけでございますが、他の先進諸国家、特に米ソの宇宙開発競争の中で、文明国家として先進国に恥じないところまできたとおっしゃる歴代の総理のおられる日本であるし、また戦争を放棄して文化国家を目ざしている国でありますから、やはり少々の費用はかかっても、この宇宙に対する飛躍的な開発計画というものをお立てにならなければいかぬと思うのです。「宇宙開発における重点開発目標とこれを達成するための具体方策いかん」という諮問に対しての答申が宇宙開発審議会から出ておりますが、これを見ても、当面五カ年計画くらいのことはすぐやっておけという御注意、御注文が出ておる。この答申が出てすでに二年たっておるわけです。この二年間に、いま私が指摘したような宇宙開発計画、先進諸国家に伍していこうという計画のために、この答申に基づいて当面どこに手をつけられて科学技術庁の役を果たしておられるか、御答弁を願いたい。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 熱心にこの注文を具体化しようと、審議会の答申を実現化するために熱心な努力を重ねてきた、これは申し上げられると思うのでございますが、どういう成果があがったかというのは、ぼつぼつということになってしまうのではないかと思っておるわけでございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 それは事務当局でけっこうですが、答申に基づいての具体的ななにを、ひとつ大臣の補足説明をしていただきたいと思います。

高橋正春総理府技官(科学技術庁研究調整局長)

○高橋(正)政府委員 ただいまの受田先生からの御質問でございますが、御承知おきのとおり、三号答申におきましては、一から六までの具体的な推進すべき目標を示しております。  最初にございますのが、「人工衛星の開発製作」でございますけれども、これにつきましては、現在科学技術庁は、昭和四十五年度に実用の人工衛星を打ち上げるべく開発を進めております。  それから第二番目は、「気象等実用化ロケットの早期開発」でございますが、これに関しましても、科学技術庁が従来気象ロケットの簡易化、低廉化、あるいは安全性というものを目標にいたしまして、開発を進めてまいりました。  それから三番目は、「ロケットの能力のかん養」、これは要するに、人工衛星等を打ち上げます場合の大きなロケットをつくるということの意味でございますけれども、これにつきましては、先ほど申し上げました、四十五年度に実用人工衛星を打ち上げます場合に用いますロケット、その中で液体ロケットと固体ロケット、具体的に申しますと、三段目の液体ロケットと四段目のプラスチック製の固体ロケットでございますけれども、これの開発を科学技術庁は推進いたしております。  それから四番目は、「他国の衛星による宇宙の利用技術の開発」でございますが、これも御承知おきのとおり、人工衛星の国際的な一つのネットがございますので、そういうものを利用いたしましてやっておるわけでございまして、これもシンコム等によりますところの通信衛星の利用を郵政省がやっておる。あるいは気象衛星、航海衛星につきましては、運輸省がやはりアメリカの衛星を利用いたしております。それからなお、運輸省の水路部あるいは建設省の国土地理院というようなところで、これもアメリカのアンナという測地衛星を用いて、いわゆる測地の業務を行なっております。  それからその次の五番目の「観測ロケットによる宇宙科学研究」でございますが、これもすでに御承知おきのとおり、従来東大がいわゆるカッパー、ラムダ、さらにミュー型の大型のロケットを開発いたしまして、宇宙の科学の研究をいたしております。  それから六番目は、「各種観測、計測機器の開発」でございまして、これにつきましても、ただいま申し述べました当庁、あるいは東大、もしくは通産省等の各所におきまして、それぞれの部門の技術の開発を進めております。  以上が、具体的な技術的な目標でございますが、さらに御答申の中には、こういうような計画を進めていきます上の機構的な問題といたしまして、一つは、各省庁の研究の中で共通的なものを行ないます中核的な機関といたしまして、宇宙開発推進本部をつくれ(これ――)は御承知おきのとおり、一昨年つくりました。さらに航空研究につきましては、東大に宇宙航空研究所を設けまして、いわゆる大学の共同利用の研究所にせよというようなお示しでございますが、これにつきましても、御承知おきのとおり、生研から航空研究所に研究所が移りまして、宇宙航空研究所ができております。  なお、答申の中におきましては、具体的にどのような実用衛星をつくるべきか、あるいはロケットによります今後の打ち上げ等につきましては長期計画をつくれということでございますが、本件につきましては、昨年の秋以来開催せられております宇宙開発審議会におきまして、それぞれ各省庁の長期計画を検討していただいておる。以上がお答えであります。

受田新吉民主社会党

○受田委員 ICSUとか、コスパルのような国際的な機構との関係に対しての御注文は、どういうことをいたしておりますか。

高橋正春総理府技官(科学技術庁研究調整局長)

○高橋(正)政府委員 コスパルにつきまして、御承知おきのとおり、これは幾つかの団体でございますので、いわゆる科学者のベースと申しますか、これで連携がはかられておるわけでございます。IQSY、いわゆる静かな太陽の観測期というのがございますけれども、これにつきまして二年間ずっと検討が進められているわけでございまして、現在気象庁が打ち上げております六十キロないし八十キロ程度のもの、あるいは東大が打ち上げておりますところの観測ロケットというものは、それぞれコスパルの関係におきましての研究の支援ということになっております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 先般の自動ステーション、月九号の送られる電波に対しての追跡という形の装置というものは、日本では不可能であったわけですか。

高橋正春総理府技官(科学技術庁研究調整局長)

○高橋(正)政府委員 現在、衛星のトラッキングにつきましては、電波研あるいは国際電電の地上施設、それから東京大学におきましては、天文台が光学的な追跡を行なっております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 この人工衛星から発信される電波を受信する装置として、特に先般のような画期的な人工衛星の打ち上げに対しては、その軌道を十分把握するところの能力を持った総合的な追跡受信装置というものが必要じゃないかと思うのですが、それは日本では現実に不可能であるということでございますか。

高橋正春総理府技官(科学技術庁研究調整局長)

○高橋(正)政府委員 現時点におきまして、超遠距離の追跡というものは行なっておりません。先ほど私が申し上げましたのは、いわゆるアースサテライトです。

受田新吉民主社会党

○受田委員 このあたりでも、わが国の科学技術の段階は、頭脳においてはもう先進米ソに劣っていない、ただ、経済上の理由で、そういう大型の機械を備えつけるには金が足りないということで人後に落ちているというようなことでは、これは残念だと思うのです。いま必要な諸経費は、国民生活各部門に相当量強く要求されてはおりましても、宇宙開発に関しての国民の声は、これに多額の研究費を投じても、かれこれ言うような筋合いでは決してないようになっておると思います。長官は現にりっぱな会社をお持ちでございますけれども、この会社の製品に対する宣伝費というものの占める部位がいかに高いかは、長官御自身が御体得されておられると思います。このばく大な宣伝費で、薬の値段がばかに高くなってくる。これはほんとうはむだなことですからね。これはむしろちょっと横道にそれますけれども、説明の便宜上申し上げますが、薬の場合にいたしましても、関係の医師にその薬の効果を十分知らしめればいいのであって、一般国民に薬の価値を宣伝して、これを買わしめるというようなところにむだな費用がかかるよりは、もっと薬価を低くして、医師を中心の限られた人々にその薬剤の効果を十分検討させるような形をとる必要があるように、国の予算の使い方においても、やっぱり重点的に、特に宇宙開発などについては、いま国際的ないろいろな機構等とも十分連絡をされて、日本がこの次に五カ年計画の単純なロケット打ち上げというような計画だけでなくして、もっと惑星間の自動装置によるところの旅行をするとか、あるいは他の天体へ観測機器を発信するとか、最後には人間が飛んでいくというような、そういう目標へもそろそろ研究は一緒に進めていくべきではないか、こういう機械ができたら、こういうものができるという理論的な根拠だけはちゃんと用意しておいて、経済的に円熟した時期が来たら、その装置に取りかかる。理論研究は私は同時にやっておいていただいていいのじゃないかと思うのですが、雄大な他の天体へのロケット打ち上げ、人工衛星の開発というところは、現時点ではさっぱり考えておられないのでございますか。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 宇宙航空技術の開発と申しますものは、結局おっしゃるようなところまで、それ以上までに及びませんければ、目的は達し得なかったということになると思うのでございまして、それからまた理論的には、小さなものでも大きいものでも、小さいと大きいの違いはありますけれども、同じようなところがたくさんございますから……。たしかいま十八発打ち上げまして、それぞれ特徴のあるものを別々に打ち上げまして、研さんを重ねておるわけでございまして、それもだんだんと大きくなってまいりますししますから……。

受田新吉民主社会党

○受田委員 それは何という種類のものですか。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 局長からお答えいたします。

高橋正春総理府技官(科学技術庁研究調整局長)

○高橋(正)政府委員 SB、これは固体の気象ロケットでございます。それからLSAと申しますこれは、液体と固体のコンバインいたしました二段のやはり気象ロケットでございます。それから、あと航空技術研究所で開発いたしておりますHMと申しますこれは、非常に推薬の能率を高くいたしました基礎的な段階のロケットでございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 その一発の製造費はどれだけかかるのですか、いまのSBの場合に例をとりますと。

高橋正春総理府技官(科学技術庁研究調整局長)

○高橋(正)政府委員 SBが二百万ないし三百万だと思うのでございますが、いまここに資料を持ち合わしておりませんので、ちょっと……。

受田新吉民主社会党

○受田委員 宇宙開発推進本部というものができて、この諮問第三号の答申にこたえて、さっそく行政機構を整備した。しかし、他の省で、むしろ東大の研究所みたいなところで観測ロケットの打ち上げに成功して、科学技術庁のほうそのものは取り残されておるというような形になっておるわけです。また、放射能対策にしましても、防衛庁では放射能に対する対策を、防衛の上から非常に熱心に研究しております。科学技術庁は、その点について放射能対策をどういうふうにしておるかということでございますが、これについて防衛庁よりもはるかにおくれた研究しかできていないのじゃないかと思うのですが、ひとつお答え願いたいと思います。

梅澤邦臣総理府技官(科学技術庁計画局長)

○梅澤政府委員 放射能対策といたしましては、非常に範囲が広いと思いますが、全国的にわたる環境における放射能の状況等につきましては、科学技術庁が全官庁で行ないます調査をまとめまして、現在でもその数字を刻々と記録し、調査検討いたしております。それから原子力施設から出ます放射性物質の廃棄並びにその規制ということは、当庁のほうでこれを所管してやっております。その面で、原子力施設周辺等における放射能の状況調査等は、当庁の責任において、あるいは当庁の監督のもとにおいて実施いたしております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 宇宙開発推進本部の重要な使命が三つあるわけですね。この三項にわたる使命を果たすためにいま御研究をされていることを伺ったのでございますけれども、一号、二号、三号の中の一号、これは宇宙開発推進本部として特にロケット及び人工衛星をどう開発するかという重責をになっておるわけですが、これは経費の関係で宇宙開発推進本部としてなかなかなし得ない壁にぶつかっていると思うのです。この規定の中に「行政機関が重複して開発することが多額の経費を要するため、適当でないと認められるものを開発するため必要な設計及び試作を行なうこと。」とありますね。この一番大切な任務をどういうかっこうで果たしているのですか。

高橋正春総理府技官(科学技術庁研究調整局長)

○高橋(正)政府委員 三号諮問の答申の中に、特に開発をすべき重点項目ということがございまして、その中で開発目標の1、2、3及び6が開発本部に課せられた具体的な開発計画でございます。まず第一が、人工衛星を国内で開発するということでございます。これにつきましては、先ほど申しましたように、四十五年度に実用人工衛星を打ち上げるという目標で、本部自体が開発をいたしております。ただし、どのような衛星を打ち上げますかということは、四十二年度に気象庁、ユーザー側の希望も十分に聞きまして、技術的な面から決定いたしたい。これは各省庁共通のものをつくり上げる。それから気象等の実用化ロケットにつきましても、先ほど申しましたように、SB以下の気象ロケットを開発いたしておるわけであります。それから三番目のロケットの能力の涵養につきましては、先ほど申し上げましたような衛星を打ち上げますための大きなロケットの開発でございまして、これは各省にゆだねることなく、科学技術庁において開発いたしておるということでございます。主として、目標につきましてそれぞれ各省に共通のものを本部において開発途上にあるということでございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 そうすると、宇宙開発推進本部が他の役所に委託するというものはどれ、宇宙開発推進本部、科学技術庁としてやるものはどれという、大体分担がきめてあるわけですね。

高橋正春総理府技官(科学技術庁研究調整局長)

○高橋(正)政府委員 そのとおりです。

受田新吉民主社会党

○受田委員 東大の研究所が分担している分はどれでございますか。

高橋正春総理府技官(科学技術庁研究調整局長)

○高橋(正)政府委員 東大につきましては、三号諮問の答申にございます5の観測ロケットによる宇宙科学の研究を発展せしめる、この事項が答申において大学に課せられた目標になっております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 この答申には東大の研究所と書いてあるのですが、これはただその問題だけを研究するために東大の研究所があるという形ではないと思うのです。だから、宇宙開発の全体を通じて、これとこれはここがやる、またここは科学技術庁みずからがやるという問題を計画的にもっとそれぞれの特色が生かされてくるように編成をされる必要があると思うのでございますが、この宇宙開発推進本部そのものが経費がなくてやれない場合は、ただ設計や試作を行なうことにとどめておるということですね。経費ができたら開発するための本物をつくるということになる含みですか。この点ひとつはっきりしていただきたい。経費に縛られておる規定を解明していただきたいと思います。

高橋正春総理府技官(科学技術庁研究調整局長)

○高橋(正)政府委員 ただいま開発いたしております段階は、先ほど申し上げました四十五年に実用衛星を打ち上げるという長期計画の一段階といたしまして、四十年度から開発を進めておりますけれども、その第二年度の段階におきますところの開発を進めておるということでございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 私、この年次計画のことはわかるのでございますが、多額の経費を必要とするという問題は、四十五年以後にもずっと延びてくる問題だと思うのです。これは四十五年だけの問題じゃないですよ。そういうことを考えると、もっと長い長期計画、十カ年計画、十五カ年計画というものがあって、その中で漸進的に研究費を投入する計画というものをお立てになっておかれないと、場当たり的に四十二年とか三年とか、それは説明を聞かなくてもわかっていることは、私お聞きしたくないことなんですが、四十五年以後にもなお多額の経費を必要とするようなそういう計画を、どういう形でお進めになるのか。これはいま所管外になりますか。四十五年までしか御答弁できないのでございますか。

高橋正春総理府技官(科学技術庁研究調整局長)

○高橋(正)政府委員 ただいまの時点におきましては、先ほど申し上げましたとおり、宇宙開発審議会におきまして御討議いただいておりますものは、将来の五年程度にわたります、見方によりまして非常に短期な計画でございます。この長期計画自体が、まだ審議会におきまして検討を終わっておりませんけれども、その検討が終わりました段階におきまして、さらにそのような長期にわたりますところの計画というものを立てる必要があるかどうかということを御検討願いたいと思います。

受田新吉民主社会党

○受田委員 もうこれで議論を終わりますが、この審議会におられる先生方御自身は、科学技術庁におられる皆さん方よりも、大局から判断する力はお持ちであっても、実際の技術的な実力という点においては、科学技術庁におられる皆さんのほうが力を持っておると思うのです。だから、開発計画というものを具体的にどうするかということについては、やはり技術者がそろっておられる科学技術庁で遠大な計画をお立てになっておかれる、終始審議会に縛られる必要はないと私は思うのですが、大臣これはどう思いますか。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 宇宙開発審議会は、総理の諮問機関でございますから、内閣の諮問機関でございまして、御意見を承って、それがもっともなところは実践に移す、こういうことだと思うのでございます。それから長期の計画になってまいりますと、やはりこれも宇宙開発審議会の御意見を伺って、ごもっともであればそれを実践に移す、こういうことになろうと思いますけれども、おっしゃるように、これをもっと具体化し権威化するためにいま私どもが考えておりますのは、科学技術基本法をつくって、ここで法律に基づく長期計画というものをしかるべき機関――これは科学技術基本法の中にもございますけれども、その機関を立てて、そうしてそれを実践に移していくということにしないと現在の予算の制度は、御承知のように来年のことしかきまっていないのでございますから、あとは予算を伴わない計画でございますから、思うように進捗しないといううらみがございますので、それに期待を寄せているわけでございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 また他の局に関係をして、原子力にしましても、原子力発電炉というものの国産化をはかる時期というのは、一体いつごろになってくるのか。こういうことについても、ちゃんと科学技術庁で一応目標がなければいけないと思うのですが、いかがでしょう。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 原子炉の国産化と申します場合に、私ども二通りあると考えております。その第一は、何といいましてもきわめて新しい技術でございまして、特に安全性の問題がございます。万一安全性において支障がございますときには、いかに進んだ技術といえども役に立たないわけでございます。そういう意味におきまして、当初の段階では、先進諸国でいろいろ開発されて、安全性の点についてある程度の確認ができておる、そういった技術をまず取り入れまして、それを一つの基本として、その上に国産の技術を育てていく、つまり導入技術に基づく国産化でございます。  それから第二の国産技術と申しますのは、もとよりそもそも原子炉技術の詳細にわたるまで国内におきまして研究し、開発し、その上に立って青写真を引きまして設計し、製作して運転する、こういう純粋の意味での国産技術でございます。  この二つがございますが、原子力のような新しいものにつきましては、私どもの考えは、その二つの方途を並行していくべきであろう。並行してと申しましても、当初の段階では安全性という点が非常に大きな要素でもございますので、導入技術を消化し、これを国産化していくということが先行していく形での並行開発というのが、最も適切なわが国にとっての開発方式ではなかろうか、このように考えて、原子力委員会の長期計画でも、そういった点で方向を打ち出しておるわけでございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 打ち出したことをどう実践しようとすることになるか、目標をいまお聞きしておるのです。

村田浩総理府技官(科学技術庁原子力局長)

○村田政府委員 現在は導入技術を国産化していく、この線を進めておるわけでございますが、まだ国内にようやく商業用の原子炉が一つ、先ほど山内委員からも御質問があったのですが、最終段階に達しておるという状況でございまして、第二、第三のものは計画の段階にとどまっております。したがいまして、この計画の進展に対応して導入技術の国産化が進められる、その時期は、何年までにどうということは、その計画の進展と見合いますのではっきりとは申せませんが、大体今後五年から十年の間というところには、そういったものの完全国産化ができるものと考えております。ただ、純国産技術といいましょうか、そういった面におきましては、ただいま原子力委員会でそのような技術を開発していくについての動力炉開発計画というものを最終的にまとめようとしておられまして、おそらく三月一ぱい、あるいはおそくも四月にはその方針が決定され、その線に沿って具体的な開発の目標が定められる。ただいまの審議の状況では、およそのところで申しまして十年以内というぐらいの期間を考えております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 おしまいにしますが、さっき大臣からも答弁された中にある、科学技術行政の中には大学の研究を除く、これはもちろん法律にも書いてあるわけですが、その研究そのものを除くのはわかるけれども、研究のための施設、こういうものは除くのかどうか。こっちは除くけれども、施設、これは予算を伴うことでございますが、その研究施設については科学技術庁の所管の中へ入るのじゃございませんか。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 施設を使って費用を使う予算になると除かれてしまうのでございまして、見積もり調整の中にも入っておりませんから……。もちろん施設は大学のものでございますから、科学技術庁に属しませんし、それからその施設を使っての研究も予算を伴いますし、大学の予算には関与できませんから除かれる、こういうことで、結局大学だけは科学技術庁が担当する中からはずれて、はみ出しております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 そこで、大学の研究施設というようなものは、科学技術庁が十分またこれを利用させてもらわなければなりませんですね。研究そのものは大学で自由にやっていい。しかし、その施設は国家の予算でできたものだから、それを科学技術庁が利用するというかっこうのものは、これは必要じゃないですか。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 科学技術庁の施設は、各省庁に自由に使っていただくという考え方でできておるのでありますが、文部省の施設を科学技術庁が使わしていただいたり、また私のほうも、使ってくださるならお使いいただいたり、こういうことで進んで凝りますので、そういう点では共通する面もたくさんあると思います。

受田新吉民主社会党

○受田委員 あなたの勧告権の中には、大学の研究を除くと書いてあるのですね。前の池田長官のときに、技術者養成の勧告をやったわけです。これもやはりそういうことで、科学技術庁としてはたいへんやっかいな存在がここに一つあるわけです。これは事実科学技術行政を推進する上に、大学の研究機関だけが科学技術行政のワク外におってくれたのでは、研究そのものは自由でいいけれども、その施設は開放されていくというような形で、これはひとつこの法律のたてまえを変えられてはいかがですか。これは科学技術行政を大幅に推進しようというときに、大学がその孤塁を守るようなかっこうで、科学技術行政のらち外で一つの独立国を形成しているようなことでは、国の総合的な科学技術行政はできません。あなた方のほうが東大の研究所のほうに観測用ロケットは先んじられてしまっておる。このあたりで閣議などで御相談されてしかるべき問題じゃないかと思いますが、その分野をはっきりしていくべき時期じゃないと思うのです。総合的に科学技術行政をあなたのお役所が推進していかれる時期が、来ておると思うのです。他国の例などを引いていただいて、御答弁をいただきたいのです。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 おっしゃるように、施設が重複したり、それからまた費用が重複して使われたりということは、たいへんロスだと思いますので、努力を重ねてまいりたいと考えております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 私が質問した方向で……。

上原正吉自由民主党科学技術庁長官

○上原国務大臣 御指摘のとおりです。

受田新吉民主社会党

○受田委員 これで終わりです。

木村武雄自由民主党

○木村委員長 次会は来たる三月三日午前十時理事会、十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後一時五十二分散会

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