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第51回国会衆議院1966/04/26

逓信委員会 第26号

発言数
66 件
登壇者
5 名
会派数
2
開催日
1966/04/26

会議録

砂原格自由民主党

○砂原委員長 これより会議を開きます。  電気通信に関する件について調査を行ないます。  本日は、国際電信電話株式会社より、参考人として副社長八藤東禧君、常務取締役板野學君、常務取締役甘利省吾君、取締役新川浩君、取締役増田元一君、以上五名の方々が出席されております。  質疑の申し出がありますので、これを許します。森本靖君。

森本靖日本社会党

○森本委員 本日は、参考人にはたいへん御苦労さんに思います。  ただ、委員長にちょっとお聞きいたしますが、この国際電電の参考人の方は、もと郵政省に籍を置いておった人でありますので、全部知った方ばかりでありまして、質疑応答については、八藤副社長以下の現在おられる幹部で十分だと思いますが、しかし、いつの場合におきましても、国際電電から参考人として出ていただく場合におきましては、国際電電の社長が一応出席をするたてまえにいままでなっておるわけであります。本日社長が出席しないということは私は聞いておりませんが、どういうことでその出席ができておらぬかということを、委員長のほうからお答え願いたい。場合によっては、私は、次にもう一回国際電電に来てもらってやり直してみたい、こう思います。

砂原格自由民主党

○砂原委員長 森本君の御意見にお答えをいたしますが、本人選は委員長に御一任を願っておりましたので、委員長は電波監理局に命じまして人選をさせました。したがって、先刻読み上げました方々に御出席をいただいたのでありますので、副社長からでも、社長の本日おいでになれない理由についてお答えをしていただくようにしたいと思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 もしそういうことでしたら、ひとつ事前にこれは御連絡を願いたいと思います。従来は、慣例として社長が責任を持って出てきておるわけであります。それは副社長の八藤氏並びに常務の板野氏、甘利氏その他の方々、われわれも十分知っておりますし、そういう関係についてはあれでありますが、それでは政務次官が知っておるから大臣は一切出てくる必要はない、こういうことになるわけであって、これは決して出てきておる参考人の方々では不服であるということを言っておるわけではない。元来、当委員会において、国際電電を参考人として呼ぶ場合には、社長以下全部が出てきておるわけであります。それについて委員長のほうで電波監理局と話をされた云々ということでありますが、もしそうでありましたならば、事前にこれを与野党の理事に当然おはかりがあってしかるべきであるというふうに考えておるわけであります。その社長の出てこないという経緯を、それでは電波監理局の当局のほうからひとつお答えを願いたいと思います。

八藤東禧国際電信電話株式会社副社長

○八藤参考人 御説明申し上げます。私どもお呼び出しを受けまして、会社から社長以下それぞれ責任者が出頭いたしましていろいろと御説明申し上げる所存でございましたが、実はウエスタン・ユニオン・インターナショナルの社長が日本に重要な役を持って参りまして、それが国内旅行をしておりましたが、突然予定変更をいたしまして帰ってまいりまして、あしたでございましたかアメリカへ出発するということになりましたので、国内旅行開始前に商議はいたしましたものの、最終的結論をつけるということになりましたので、この際はなはだふつつかでございますが、私をもちまして社長の代理をさしていただくという所存になりまして、郵政省のほうにそうお願いした次第であります。何とぞあしからずお願いをいたしたいと思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 当委員会で参考人を呼ぶということをきめたのはたしか十九日の委員会だったと思いますが、それ以来相当の日数がたっておりますので、大野社長が出てこられないというような連絡がありましたならば、われわれの考えとしては、また予定を変更するなりあるわけでございまして、私は本日の国際電電に対する質問は、社長が見えられてから行ないたい。何といたしましても国際電電については法律に基づいてできておる会社でありまして、その責任を負っておるものは社長になっておるわけであります。この社長については郵政大臣が承認をするという形をとっておるわけでございますので、もしそういうことでありましたら、これはお互いに委員長、理事相互間の連絡不十分の点も私はあろうと思いますので、別に委員長に抗議を申すわけではありませんが、ひとつあらためて社長以下を再度呼ぶようにお取り計らい願いたい、こう思うわけです。

砂原格自由民主党

○砂原委員長 ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

砂原格自由民主党

○砂原委員長 速記を始めて。  森本君。

森本靖日本社会党

○森本委員 この間の東南ア閣僚会議でございますが、それでも相当問題になっておったわけでありますが、問題になっておったというよりは、日本政府が説明をして、出てまいった各国が聞いたという程度になっておったと思いますが、この東南アジアのケーブルの建設計画については、当委員会におきましてもすでに数回にわたって質問をいたしておるわけでありまして、特に私が、きょう各委員に全部わかりやすいように簡単な地図でもいいからお知らせしてもらいたいということを申し上げましたら、ここに出ております。これで大体のなにはわかりますけれども、これの全貌を一応郵政当局のほうから御説明を願いたい、こう思うわけです。

畠山一郎郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○畠山政府委員 東南アジア海底ケーブルの計画の構想について申し上げます。東京、台北、高雄、マニラ、サイゴン、シアヌクビル、バンコク、クアンタン、シンガポール、ジャカルタ、この間を主として海底ケーブルで結びまして、この地域の通信幹線にしようという計画でございます。大体の経費といたしましては、概算二百六十五億円程度になる見込みでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 この二百六十五億円というケーブルは、内容はどういうケーブルですか。

畠山一郎郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○畠山政府委員 ケーブルの内容と申しますと、SD方式と申しまして電話に換算いたしまして百二十八回線の方式のケーブルでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 これは同軸ケーブルですか。

畠山一郎郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○畠山政府委員 同軸ケーブルでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 それでこれは各国が大体承認をしておるわけですか。

畠山一郎郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○畠山政府委員 国際的にはITUの関係の会議で承認されておりまするし、また関係国も原則的には賛成という意思は表明しております。

森本靖日本社会党

○森本委員 関係国も原則的には承認をしておるということでありますが、どの程度まで承認をしておるわけですか。もっとひとつ親切に詳しく説明ができぬのかね。

畠山一郎郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○畠山政府委員 関係国が承認しておりますのは、このようなケーブルを布設するという計画自体に対してでございまして、原則的にと申しますのは、このケーブルを実際に布設いたしますにあたりましていろいろと建設費の支弁をどうするかとか、その前提といたしまして、回線の割り当てをどうするかとか、そういういろいろな具体的な条件がからんでまいりますので、そういう問題につきましては、具体的に建設計画を審議する段階でいろいろ考えることにいたしまして、その構想自体には賛意を表している、こういう意味でございます。なお関係国にもいろいろ政治情勢その他ございますので、積極的に賛成している国と、それほどでもない国とございます。具体的に申し上げますと、インドネシアは若干消極的であるとか、そういう問題がございますし、またベトナムは現在のベトナムの政治情勢等から申しまして、それほど積極的ではない、そういった事情はございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 そういたしますと、積極的な国と、積極的でない国とはどういう分類になりますか。

畠山一郎郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○畠山政府委員 積極的に進めてもらいたいと言っておりますのは台湾、フィリピン、タイ、マレーシアでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 そういたしますと、この布設経費が二百六十五億、それについての分担はどういうふうに考えておりますか。

畠山一郎郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○畠山政府委員 ただいままで申し上げましたのは全体計画の構想でございますので、全部についてこまかく検討はいたしておりませんが、そのうち第一次計画といたしまして、台湾からタイまでをまず布設することにしよう、それによりまして、現在グアムを通りましてマニラまで海底ケーブルで通信ができるようになっておりますので、それと接続して対日あるいは対米通信がそれらの地域からできるようにしようという考え方でございまして、各国の分担を一応考えておりますのは第一次計画分だけでございます。それで第一次計画分について申し上げますと、当初考えまして関係各国に打診いたしました数字を申し上げますと、日本が十六億円、香港が十三億円。なお先ほど申し忘れましたが、このケーブルは台湾から香港まで延ばそうということも入っております。アメリカが十三億三千万円、中国が、台湾でございますが、十三億四千万円、フィリピンが十一億円、ベトナムが十三億二千万円、カンボジアが十一億七千万円、タイが二十四億円、マレーシア、シンガポールで八億二千万円、この合計で百二十三億八千万円、約百二十四億になります。そういった考え方で昨年の夏、八月から九月にかけまして、関係国を打診いたしましたところが、新興国からは分担金が少し多過ぎるから減らしてもらいたいという要望がございましたので、新興国の分担金のうちから三十億円ばかり日本側が肩がわりしようという案に手直しいたしております。以上でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 そうすると、最初の計画でつくったのは、日本が負担するのは四十一億円とそれが三十億ふえて七十一億円、こういうことですか。

畠山一郎郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○畠山政府委員 日本は十六億円でございまして、肩がわりの三十億円を入れますと四十六億円になります。

森本靖日本社会党

○森本委員 数字が合わぬじゃないか。

畠山一郎郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○畠山政府委員 当初考えておりました分担金のうち、日本の分は十六億円でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 全額で百六十五億円と言ったのでしょう。それでいまあなたのおっしゃったのは百二十四億円ということを言っておったから、百二十四億円引いたら四十一億円でしょうが。もっとちゃんと親切に説明できぬのか、一つ一つ質問しなけりゃ……。

畠山一郎郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○畠山政府委員 全体計画すなわち日本からインドネシアまで全部線を引きますと概算二百六十五億円を必要といたします。そのうち具体的に作業いたしておりますのは、台湾からタイ国のバンコクまでの部分でございまして、この分についてだけ各国の分担その他の作業をいたしております。その総額が約百二十四億円、百二十三億八千万円でございますが、約百二十四億になります。ただいま各国別の分担額を申し上げましたのは、第一次計画である台湾——タイ間の部分についてだけでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 そうすると全部で二百六十五億円が、百二十四億というのは台湾とタイ間のものが百二十四億円、こういうことでその百二十四億円は多過ぎるから三十億円こっちで肩がわりしてくれということで、それじゃ日本側がそのときに幾ら負担することになるわけですか。

畠山一郎郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○畠山政府委員 本来の分担金十六億円と肩がわり分三十億円を含めまして四十六億円でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 その十六億円というのは百二十四億円の中に入っておるわけかね。

畠山一郎郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○畠山政府委員 日本の本来の分担金十六億円は百二十四億円のうちでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 そうすると百二十四億円のうちの四十六億円というものが日本が分担して、あとは各国が分担する、こういうことになるわけですか。

畠山一郎郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○畠山政府委員 おっしゃるとおりでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 そうしてその四十六億円の日本側の負担をする金はどこが負担するのですか。

畠山一郎郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○畠山政府委員 一応国際電電でございますが、考え方といたしましては、十六億円は、本来この海底ケーブル計画は関係の通信事業体の共同事業になりますので、その事業体の共同事業に入ります国際電電が負担いたします。三十億円の部分もやはりそういうことに一応なるわけでございますが、この点につきましては私たちの案といたしましては政府から長期低利の資金を貸し付けるという形でいきたいと考えております。

森本靖日本社会党

○森本委員 そういたしますと、二百六十五億円のうちの百二十四億円はわかりましたが、あとの残りの結局百四十一億円というものは、そのうちで日本が分担するというのはどの程度になるわけですか。

畠山一郎郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○畠山政府委員 まだその点までの作業はいたしておりません。

森本靖日本社会党

○森本委員 しておらぬでも大体の見通しはどういうことですか。大体答弁が君は不親切過ぎるよ。一々こまかいことを全部聞いていかなければ答弁できないのか。あらましをずっと概略説明したらどうかね。全部こまかく一つ一つ聞いていかなかったら答えやしないじゃないか。

畠山一郎郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○畠山政府委員 東南アジア海底ケーブル計画の全体からもう一度御説明申し上げたいと思います。  ルートを申し上げますと、東京から台湾、そのうち台北まで海底ケーブルでまいりまして、台北から台湾島内をマイクロでまいりまして、南端の高雄へまいります。高雄からマニラ、サイゴン、シアヌクビル、バンコク、マラヤのクアンタン、シンガポール、ジャカルタ、この間海底ケーブルでつなぐという構想でございます。総体の建設費は概算二百六十五億でございます。申し忘れましたが、なお高雄から香港へも海底ケーブルで結ぼうという考えでございます。概算二百六十五億円でございますが、いずれにいたしましても、これは構想という程度で、関係各国と話し合いまして承認を得ているというような状態でございまして、まだ具体的に関係各国がどれぐらい分担をするとかいうことは、全般については作業をいたしておりません。そのうち第一次計画といたしまして台湾高雄からタイのバンコクまでの間につきましては、先ほど申し上げましたように約百二十四億円ばかりの建設費が必要となりますが、これにつきまして、第一次計画でございますので、作業をいたしまして、所要回線数に応じまして関係各国別の分担金を一応日本の案としてつくったわけでございます。それが先ほど申し上げました数字でございます。それにつきまして、昨年の八月から九月にかけまして関係各国を打診いたしましたところ、分担金が少し高いから減らしてほしいというような話がございましたので、これも先ほど申し上げましたように、新興国の分担金のうち三十億円ばかりを一応日本が肩がわり負担をする、こういう案に修正をいたした次第でございます。現在のところそういう案によりまして、関係各国と折衝しておるところでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 その場合に所有権はどこになるんですか。

畠山一郎郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○畠山政府委員 この海底ケーブルの所有権につきましては、戦後の太平洋海底ケーブルの例にならいまして、関係各事業体の共同所有というように考えております。具体的に申しますと、戦前の海底ケーブルにおきましては、特定の大国が自分のものとして海底ケーブルを布設するという方式でございましたが、戦後海底同軸ケーブルの新しい技術が開発されまして以後、戦前のそういうやり方は関係各国の通信事業を侵害するおそれもあるということで、関係の事業体の、すなわち関係各国の共同所有という方式で進められることになっております。当初共同で事業を計画いたしました国が所要回線数に比例しました建設費を分担いたしまして、海底ケーブルにつきましても、それぞれのそれに比例した持ち分によりまして共有する、こういう形になっております。東南アジア海底ケーブルも、その慣例にならいまして、建設費の分担額に比例して関係各国が、もっと正確に申し上げますと、関係各通信事業体が共同所有をする、こういう方式を考えております。

森本靖日本社会党

○森本委員 共同所有の場合においては、そうすると幾ら金を出しても発言力は一緒ですか。

畠山一郎郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○畠山政府委員 共同事業の運営等につきましては、発言力は同じでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 それから料金の分担その他についてはどうなるんですか。

畠山一郎郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○畠山政府委員 たとえばある一つの回線をとりますと、相手国、その通信の対地になります二つの国が共同所有ということになるわけでございますが、料金の収入はその二つの国の間で折半分収ということになります。これが東南アジア海底ケーブルの場合には、関係国が非常に多うございますから、それがいろいろな組み合わせになるわけでございますけれども、原理的には通信する相手国が料金を半分ずつ分けて収納する、こういうシステムを考えております。

森本靖日本社会党

○森本委員 そうすると、このマニラとサイゴンの間は、いわゆるフィリピンとベトナムとの共同所有、こういうことですか。

畠山一郎郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○畠山政府委員 フィリピンとベトナムの間をとりますと、この間の海底ケーブルはいろいろ回線が分かれまして、フィリピン、ベトナム間の通信に使われるものもございますし、あるいは日本からグアムを通りまして、たとえばタイとの間の通信に使われる回線もあるわけでございます。したがいまして、日本からタイまでの間の通信に使われる回線につきましては、日本とタイとの共有、フィリピンとベトナムとの間の通信に使われます回線についてはこの両国の共有、そういうやり方でいろいろ区間ごとに異なった組み合わせが生じまして、共有ということになるわけでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 同軸ケーブルの場合にそういうふうになるのですか。同軸ケーブルにおいて——これは幾らのケーブルですか。百二十八回線の同軸ケーブルでしょう。そうすると、結局マニラとサイゴン間の回線はフィリピンとベトナムの共同所有である。ところが東京からずっとそのまま台北、高雄、マニラと通ってサイゴンを経由してタイへ行くという場合があり得る。その場合にその中の回線を共同所有する。こういうふうな同軸ケーブルの回線所有というものができますか。

八藤東禧国際電信電話株式会社副社長

○八藤参考人 せっかく政府御当局から御説明中でございますが、お話の筋がやや通信の実務のほうに関連しますので、私から補足して御説明申し上げます。  森本先生御承知のように、前世紀の英連邦のケーブルというものは、英連邦の所有物であって、他の者には全然運用もさせない、そのかわり高料金で貸す、あるいは売る、それで自分の路線を通すというふうにして、世界の通信を制覇しておったわけでありますが、太平洋をはじめといたしまして、わが国がアメリカと現在やっております太平洋ケーブル、この方式が前世紀的なそのような一国独占、優先の原則を破りまして、同じく金を出し合い、同じく補修費を出し合い、そのかわり権利も平等、料金も半々という原則がこの同軸ケーブル太平洋方式によって開始されたわけでございまして、東南アジアケーブルも同じ方式によります。いまの森本先生の同軸ケーブルが可能なりやということでございますが、それは可能なんでございます。SPC式は百二十八チャンネルございますが、これはこの太平洋方式、日米方式によりますと、百三十八チャンネルの全部を日米でもって金を出し合っているのではなく、たとえば日本とアメリカの間の例をとって申し上げますれば、アメリカのATTあるいはRCAあるいはハワイアンテレフォン——電話会社でありますが、それぞれと私どものKDDとの間に何回線必要であるかという予想を立てまして、たとえば百三十八チャンネルのうち五十チャンネル必要とすると、それぞれATT、RCA、ハワイアンテレフォンと建設費のうち百三十八チャンネルのうちの五十チャンネル分を折半分担し、補修費も分担していく、こういう方式になるのでございまして、ケーブル自体は一本でございますが、回線数に分けますと百三十八になりますので、ただいま申し上げたようなことができるのでありまして、この例を東南アジアケーブルにひっぱりますならば、森本先生のただいま御質問になりましたところのタイ国とフィリピンの間におきましても、タイとフィリピンがお互いに百三十八チャンネルのうち——この場合百二十八チャンネルになっておりますが、十チャンネルしか要らぬ、あと百十八チャンネルありますが、十チャンネル分をお互いタイとフィリピンが出し合って、十チャンネル共同所有し、補修費を持つ、グアム経由でフィリピンに至り、フィリピンとタイとのケーブルに乗りましてタイと日本との間の通信に十チャンネル必要ということになりますと、日本とタイ国がタイとフィリピンにおける百二十八分の十という数字の建設費、補修費をお互いに折半し合って持ち、フィリピンとタイの共同所有路線と並行して十チャンネルの共同所有権を持つ、こういうふうにいたしまして、百二十八をそれぞれ関係各国がそれぞれの所有回線数によって折半する、こういうことになるわけでございます。  はなはだ簡単でございますが、補足説明をさせていただきます。

森本靖日本社会党

○森本委員 あまり簡単じゃないけれども、内容はよくわかりました。ただ、その同軸ケーブルというものは、それでは一体どういう内容ですか、技師長。

甘利省吾国際電信電話株式会社常務取締役

○甘利参考人 国際通信に使います同軸ケーブルと申しますと、一番まん中に鉄のより線がございまして、それで強さを持たしております。その上に銅の板をかぶせまして、これがしん線になります。それからポリエチレン系の絶縁物をその外側に置きまして、その外にさらに銅のパイプをかぶせます。そしてその外にさらにポリエチレンでまた絶縁をいたします。そういう構造になっておりまして、通信の電気的な波は、その一番しんにある鋼のパイプと外側にある銅のパイプの間の絶縁物で埋められた空間を通っていくわけでございます。それがある周波数の幅を持っておりまして、それを陸揚げいたしましたところに、端局と申しまして、ろ波器、増幅器その他を置きまして、これを百二十八の回線に分離いたしまして、その一つ一つが普通の電話に使える、こういう構造のものでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 要するに、これはケーブルの中に違った周波数を入れて、そうして通信を行なうというのが同軸ケーブルでしょう、そうじゃないですか、技術的に。

甘利省吾国際電信電話株式会社常務取締役

○甘利参考人 そのとおりでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 その場合に、その周波数の違ったものを入れるものを、所有権をそういうふうに分けることができますか。これはかりに目に見えたものであるとするならば別ですけれども、たとえば、それじゃ百二十チャンネルとれるマイクロウエーブの場合に、そのうちの二十チャンネルは森本の所有であって、三十チャンネルは甘利の所有であるというように、物体として分けることができますか。

甘利省吾国際電信電話株式会社常務取締役

○甘利参考人 そういう物理的にありますケーブルそのものの財産的の価値を分けるということでなくて、それのいわゆる機能、価値と申しますか、それが目的でございますので、それに対する権利として、それを使っている回線の比率に分けるということは可能だと思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 そうすると、マイクロの場合でもそういうことが言えるわけですか。

甘利省吾国際電信電話株式会社常務取締役

○甘利参考人 そういう方式を採用するということになれば、理屈に合って使えると思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 そうすると、この台北と高雄間のマイクロウェーブは、この所有権はどうなりますか。

八藤東禧国際電信電話株式会社副社長

○八藤参考人 その際におきましては、大体において私どもはインディフィージブル・ライト・オブ・ユーズという概念を用いております。インディフィージブル・ライト・オブ・ユーズというのは、私ども破棄し得ない使用権というふうに和訳しておるのでございますが、必ずしも日本の在来の法学において確定できるかいなかについてはいろいろ議論のあることと思いますが、すでに国際的にはそれが用いられている概念でございまして、所有権は持たぬ、しかし使用権は持つ、そしてその使用権は所有権と同じような効力を持つものである、こういう概念でございまして、所有権と同じ金額をもってその破棄し得ない使用権というものを買う、こういう考えがあります。これがマイクロウエーブそれ自体は、台湾政府が国内的な所有権を持つわけでありますけれども、台湾政府が一たびこの東南アジアケーブル計画の参加の各国に対して、破棄し得ない使用権を自己の所有するマイクロウエーブの上に設定する場合においては、それは所有権は中国、しかし破棄し得ない使用権は参加各国が持つ、こういうやわ方でやっておりまして、これはおそらく大西洋ケーブルにおいてはカナダ経由のマイクロウエーブの上には適用されている実例だと存じております。

森本靖日本社会党

○森本委員 そういうことになりますと、かりにマニラとサイゴン間におけるこの所有権というものは、マニラとサイゴンの所有権であって、日本がこれを使う場合には使用権になるのではないですか。

八藤東禧国際電信電話株式会社副社長

○八藤参考人 そうではございません。あくまでも海底ケーブルの場合においては所有権でありますが、同時にインディフィージブル・ライト・オブ・ユーズの権利を設定することがあると思います。太平洋の上においてもこれをやっております。日米間の太平洋ケーブルは、所有者はアメリカン・テレフォンとハワイアン・テレフォンとKDDであります。しかしながらRCA、ITTは、インディフィージブル・ライト・オブ・ユーズをその三社に設定されるということで実例上そういうふうになっております。この方式が同じく東南アジアケーブルにおいても適用されると存じております。

森本靖日本社会党

○森本委員 太平洋ケーブルの場合は、これはアメリカと日本の国だけであって、実際にそれはアメリカの中の何かの会社になっておるわけです。ところがマニラとサイゴンの場合には、結局マニラとフィリピンとベトナムの間に一つの海底ケーブルが布設される。日本がこれを百二十何チャンネルのうちの何チャンネルかを使うという場合に、いわゆるその所有権を日本も同じように持っておるということではなしに、本来の考え方とすれば、この場合に金を日本が出すわけでありますから、それはそういうことになるかもわからぬけれども、実際問題としては、この場合にたとえばフィリピンといわゆるベトナムだけが金を出して、その中の何チャンネルかを日本が使用するということになれば、単なる使用権だけになるというふうに私は考えるわけです。ただしその場合に、この中に日本が、マニラとサイゴンに布設するところのいわゆる布設料に対して何分の一かを日本が分担をするという形になれば、それはあるいは共同所有権になるかも知らぬけれども、そうでない場合には、これはやはりフィリピンとベトナムの所有権であって、実際に日本は使用権しかない、こういう形になるのではないか、こう思うのです。

八藤東禧国際電信電話株式会社副社長

○八藤参考人 森本先生が後段におっしゃったことは、ぴたりと私どもの考えている構想に合っているところでございます。  なお、つけ加えますれば、ケーブル・アンド・ワイヤレスは、後日マニラ、サイゴン、バンコク間に、もしもケーブルが布設される場合には、使用権を与えることになるのではないか、これはおっしゃるとおり前段の部分の適用でございます。したがって、このケーブルの上には共同所有者と、それから破棄し得ない使用権の使用権者と重なって存在するということになるということも想像できる次第でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 これはまだ質問の序の口に入って、これは簡単にまだ済みそうにありませんので、もう本会議の予鈴がなったと思いますので、ちょっとこれは次会に私は譲らしていただきます。次会にひとつもう少し詳しくやりたい、こう思いますので、先ほどの出席の件もあわせて委員長のほうでお取り計らいを願いたいと思います。

砂原格自由民主党

○砂原委員長 森本靖君に申し上げますが、社長がたまたま発熱して、家へ帰り着いたところで電話をくれました。帰宅しましたが直ちに家を出てこれから出発いたします、こう言うて、いま申してまいりましたから、誠意はよくわかったが、もう時間がないから本日出席の必要なしということにお答えをしておきましたから御了承願います。  次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会をいたします。    午後二時二十九分散会

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