逓信委員会 第12号
- 発言数
- 163 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1966/03/18
会議録
○砂原委員長 これより会議を開きます。 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、これを許します。森本委員。
○森本委員 あと時間もだんだん切迫してまいりましたので、残っております私が考えておりました質問はまだ一日分くらいございますけれども、これは一応審議に協力をいたしまして、どうしても聞いておきたいことだけを聞くことにいたしますので、若干の時間をさいていただきたいと思います。 そこで答弁のほうもひとつ簡潔に要を得てお願いしたい、こう思うわけでありますが、まず最初にお聞きしたいのは、いままでずっと問題になっておりまするように、徳島のNHKの教育テレビジョン放送局と、それから高松の総合テレビジョン放送局の設置については、いわゆるNHKから出されておりまする資料を見てみますると、波の割り当てがないからできない、こういうふうな回答になっておるわけでございまするが、これについて具体的にNHKと、それから郵政省側とはどういうふうな話し合いをしてきたか、その点について、ひとつ郵政省側のほうからまず御回答いただきたい、こう思うわけであります。
○上田(弘)政府委員 お答え申し上げます。ただいま先生のおっしゃったように、波の問題で実は両地区ともに免許がいままでできなかったのでございますが、そのためにはどうしてもUの波というものを考えなければならないというぐあいに考えております。しかしながら両地区におきますところの事情から申しまして、何とか方法を見つけるべきであるというぐあいに考えまして、実験局というような形をもちまして、そしてUの大電力放送というものの実験ということが将来におきましても非常に大事な問題であると考えますので、そういうような方向でもって考えていきたいというぐあいに考えております。ただ問題といたしましては、そういう場合におきましても、実験というたてまえから一局くらいにひとつしぼっていきたいというようなぐあいに考えております。
○森本委員 そうすると、実験局として一局程度にしぼっていきたい、こういうことでございますか。もしそういうことであるとするならば、これは具体的な問題として、たとえば徳島の教育テレビとそれから高松の総合局ということになりますると、実際問題としては、やはり高松の場合は高松の総合テレビというものが一応見えておるという形になっておるわけでありますので、もし一局ということになるとするならば、徳島の教育テレビのほうを先にやらなければならぬ、こういうことに結論的にはなると思うわけでありますが、いずれにいたしましてもこれはUの親局を設置するということになるとするならば、実際問題として本免許の場合については確かに放送法が改正され、そして周波数の配分計画がなされ、さらに使用計画がなされ、その上において行なっていくということが本筋でありますけれども、これは一般の民間放送事業者と違いまして、NHKとして公共企業体としてもう三年くらい前から問題になっておる事項でありますから、これは早急に実験放送としてでもひとつ波の割り当てを行なうように郵政省としてはやってやるのが当然ではないかと思うわけでありますが、どうですか。
○上田(弘)政府委員 徳島につきましては、先生いま御指摘のとおりであると思います。それから高松のほうにつきましては、この問題はほかのほうにもいろいろ関連のある問題でございますので、Uの親という意味ではできるだけ筋を通しまして、早い機会において放送法の改正を見た上でできるだけ優先的に考えていきたいと考えております。
○森本委員 放送法の改正によって云々ということについては、これはもう言わなくてもわかるわけでありますが、それまでに実験放送局として徳島の場合と高松の場合を許可するかどうか、こういうことを聞いておるわけであります。これは大臣どうですか。
○郡国務大臣 ただいま電波監理局長が申しましたような扱いに、まず徳島を考えるということであろうと存じます。しかし、おっしゃる御趣旨はよく私も考えてみることにいたします。
○森本委員 そういたしますと、この徳島と高松の問題は、とにかくいずれにいたしましても放送法の改正以前におきましても実験放送局として許可をしていく、こういうふうな方針であるというふうに解釈をしていいわけですね。
○上田(弘)政府委員 先ほど申し上げましたのは徳島だけを放送法の改正以前に、それから高松のほうは改正後にということを申し上げた次第でございます。
○森本委員 徳島はわかりました。だからこれで一応解決がつく。高松については云々ということになりますけれども、これも、これは私はあえてそう深追いはいたしませんけれども、いま電監局長が言ったようにきちんと区切ってお答えをするのはどうかと思うのです。これは同じような条件に入っておるわけでありますから。そうなってまいりますると、これはいろいろな政治的な問題が持ち上がってくるわけでありまして、徳島の教育テレビについては、これは以前においても行なう考え方である、さらに高松については放送法の改正後におけるいわゆるチャンネルプランができてからとこういう回答でありまするけれども、高松についてもそういう点についてはすべてを含んで検討中である、こういうぐらいの答えが私は一番妥当ではなかろうか、こう思うわけであります。その辺が大臣もなかなかむずかしいところだと思いますが、しかしそういう点になりますると、今度は逆にむずかしい面も出てくると思うのであります。そこら辺大臣が政治的な判断を持っていかないと、いまのように折り目正しい区切りをつけたような答弁をいたしておりますると、具体的な問題としては、私はなかなか問題がむずかしい方向に発展するのではなかろうかというふうに考えるわけであります。そういう点でありまするから、実験放送局として徳島教育テレビ局については、これは十分考えておる、高松については現在においては検討中である、この程度の回答が政治的になされないかどうか。これは大臣の判断です。技術的な問題じゃございません。
○郡国務大臣 技術的な判断を十分聞かなければならないと思いまするが、折り目を正しながら十分検討をいたします。
○森本委員 折り目を正しながら十分検討するということが、なかなかこれは意味が深いわけでありますので、いずれにいたしましても、徳島の点については明らかになりました。高松の問題についても十分に検討してみる、こういうことでどうですか、大臣。
○郡国務大臣 十分検討いたします。
○森本委員 それから、次にどうしてもただしておきたいと思いますることは、竜土町の星条旗社の使用の土地建物のその後の状況でありまするが、これについてはその後どうなっておりまするか、ひとつ簡潔に要を得て、NHK側から御答弁を願いたい、こう思うわけであります。
○小野参考人 本問題につきましては過去何回か森本先生のいろいろ御好意ある御質問に対しまして、私どももこれをうしろだてといたしまして努力をいたしまして、幸いに四十一年度政府予算の中には、これを有償にすべきだということで予算は認められております。ただ防衛庁予算の中には、この問題だけを一つの柱にして要求をいたしておりません。同種の防衛条約に基づきまして米軍に提供しておる各種のものがございますので、それに対する有償の借料として一本の中に入っております。したがいまして、現在NHKに幾ら入ってくるかは、防衛庁、大蔵省、会計検査院でしきりに検討されておりまして、契約がまだ今日の段階では確定を見ておりませんが、有償で支払われることは見通しがつきました。
○森本委員 このいきさつを大臣御承知ですか。
○郡国務大臣 私もいきさつがあり、それから明年度の防衛施設庁の予算に、提供施設の借料として経費が計上されておりますることを承知しております。
○森本委員 そういたしますと、この竜土町の問題が当委員会においてもずっと問題になってきておるということについては、大臣は十分に承知をしておるわけですね。
○郡国務大臣 経過等については必ずしも古いことを存じませんけれども、とにかくすみやかに解決をしなければいけない問題があり、そして政府といたしましてもその責任を感じておりますることはよく承知をいたしております。
○森本委員 これは大臣もこの内容を事務当局から十分に説明を聞いて、そうして大臣は大臣なりに閣議の中において、防衛庁との折衝にあたるとかいうことで、ひとつこの解決の方向にぜひ御努力を願いたい。 それからNHK自体も、これはNHKの政治力をもってするならば、何事もできないことはないというくらいに考えておるかどうか知らぬけれども、この問題だけは解決がつかなかったわけでありますが、やはりこういう問題については、郵政省にたよることは何ぼたよってもかまわぬと思うわけであります。何もこれは郵政省にどうこうするわけじゃございませんので、こういう問題については、NHKとしては郵政省を動かして、防衛庁なりそれぞれの方面に折衝するということはやってもいいし、さらにまたNHK自体としても独自の折衝を持っていく、こういうやり方において、いずれにいたしましてもこの竜土町の問題については、正規の貸借関係を政府との間に早急に結ぶようにひとつ御努力を願いたい、こう思うわけでありまして、会長からこの問題についての回答をはっきりと得ておきたい、こう思うわけであります。
○前田参考人 御趣旨の方針で、私どもも政府関係当局の御援助をいただきながら、ただいま副会長から申し上げたような方向が出ましたので、今後は適正賃料と申しますか、それの獲得に努力いたしたい、このように考えております。
○森本委員 これは早急に解決がつくように、ひとつ努力をお願いしたい、こう思うわけであります。 それから次にNHKの職員の給与問題でありまするが、NHKの職員については、大体四十一年度については五万一千五百六十九円であるというようなことを試算をしておるようでありまするけれども、実際に管理職の職員を除きますると四万六千三十六円でございますか、その程度の金額である、こういうふうにいわれておりまするが、これは他のこれと類似をするところの新聞社あるいは放送会社と比べて見ますると、大体私が組合関係で調べたところによりますと、NHKは、こういうふうな新聞社あるいはその他から見ると第六番目に入っておるというふうになっておるわけでありますが、その点についての待遇問題については、この予算総則の中におきましても、かなりこれが運用できる部分があるわけでありまするが、そういう点については、今後四十一年度の予算執行にあたって十分に考えながらやっていただきたい、こういうふうに考えておるわけでありまするが、これに対する御回答を会長から願っておきたい、こう思うわけであります。
○前田参考人 御審議いただいております明年度予算に関しましても、職員給与の問題は基本問題の一つとして、その中で私どもといたしましても、社会水準までに達する給与を与えたいということを申し上げております。御趣旨の線に沿いまして、私どもとしては極力業務の節約あるいは業務の発展に努力いたしまして、この原則に基づく給与を実施してまいりたいという熱望を持っております。
○森本委員 この予算の内容についてここで云々することは、もはやこの予算を承認するかしないかの段階に来ておりますので、ここで私は、この予算総則の七条の終わりのほうにありますところのいわゆる運用と適用について、この項をひとつ十分に四十一年度の予算の執行にあたっては考慮しながら、いまの会長の答弁にありましたことが実現できるような方向で、適切なる措置をとっていただきたいということを特に強く要望したいわけでありまするが、この予算総則第七条の運用についての見解を聞いておきたい、こう思うわけであります。
○前田参考人 予算総則第七条の私どもが名づけている弾力条項につきましては、この条項の原則に従いましてただいま申し上げたような処置をとってまいりたい、こう考えておりますので、この条項については条項どおりこれを尊重してまいりたい、このように考えております。
○森本委員 次に、受信料の収納関係であります。これについてはこの前も当委員会において、郵便振替貯金法の審議があったわけでありまするが、この郵便振替貯金法の改正によりますところの定期継続の振替が今回三十円から十五円に下がっておりまするが、この三十円の場合についてはNHKはあんまり利用してくれなかったというのが、当時の郵政省貯金局長の回答であったわけであります。しかしながら今回定期継続の振替の料金を十五円にした。これについては郵政大臣が所管するところの電電公社においてすらこれをきらっておった。ところが電電公社は大いに協力をいたしますということにこの間なったわけであります。NHKもこれは平生財政投融資等で郵政省の世話になっており、さらにまた委託集金においては郵政省の職員を相当使っておるというふうなことを考えた場合、この受信料の収納状況については、実際には銀行を使うよりかはこの郵便振替を使ったほうがよろしい。一方は無料であるから使いやすいというふうなことを電電公社も初めは言っておりましたけれども、しまいには十分に考慮いたしてみますということを言ったわけであります。今回の郵便振替貯金法の改正によりましてこの定期継続の振替についてはNHKの受信料の徴収方法についても、ひとつ十分に郵政省とも協議をしながら、できるような方向にやってもらいたい、こう思っておるわけでありまするが、その点どうですか。
○小野参考人 在来もNHKは振替口座に加入をいたしておりまして、これに対する振替は勧奨いたしております。今回非常に口座もふえてくることでございましょうし、受信者の中で持っておられる口座とNHKの持っておる口座の中で、口座の振替によって措置できるということは、料額いかんにかかわらず、集金体制の合理化の面では益するところが多いと思いますので、私ども積極的に今後利用するような方向で検討してまいりたいと考えます。
○森本委員 ひとつこれはことばだけではなくて十分にその点を考えていってもらいたいと思います。 最後に一つちょっと聞いておきたいと思いますことは、きょうの朝日新聞にちょっとへんなことが載っておりますので、特に聞いておきたいと思います。この中で、日本芸能実演家団体協議会、会長が徳川夢聲さんでありまするが、これのほうからNHKに三〇%のものを要求したということが載っておるわけであります。この要求は大いによろしいと思いまするし、またその内容についてはあとからお聞きするといたしまして、ここでちょっと不審に思いますことは、元来はNHKが一昨年から沖繩へ流している番組の二次使用料の受け取り団体として、いわばNHKのお声がかりで設立された団体であり、この二次使用料は年額一千万円、三十九年度は半期分五百万円、こう載っておるわけでありまするが、この意味はどういうことですか。
○前田参考人 私も、事務的な面は後ほど放送総局長に補足してもらいたいと思っておりますが、この点に関しましてはNHKが団体結成を慫慂したという事実はないかと思います。ただ御承知のマイクロ回線の開通に伴いまして、沖繩住民のために沖繩所在の民間放送局を通じて番組を提供するにあたりまして、沖繩住民並びに放送事業体の経済状態を考えながら、また沖繩側の要望に沿ってそれぞれ個々の番組について再放送の著作権料につき話し合いをいたしました。その結果としてNHKにおいても犠牲を払い、著作権者側も犠牲を払って特殊のケースとしてこれを処理するという了解に達しているわけであります。おそらく新聞の表現は私どもの表現ではございませんが、そういう関係においての考え方を、その記者の考え方によってそういう形になっているのではないかと考えております。
○浅沼参考人 ただいま会長が申し上げたとおりでございますが、沖繩に提供している番組の料金というものは、向こうの支払い能力というものに限定がございますので、非常に安く提供している次第でございます。したがいましてその著作権につきましても、ただいま会長が申し上げましたとおり著作家実演家懇談会というのがございまして、そこに特別な了解事項として、一括して沖繩に提供した番組の著作権は大体いま先生がおっしゃったような金額で、年額でおきめ願うというような了解がついておりまして、そういうふうに実行している次第でございます。
○森本委員 そういたしますと、NHK自体に入ってくる金とそれからこの日本芸能実演家団体協議会ですか、これに入ってくる金と二通りの種類があるわけですか、沖繩に流す番組の費用として。
○浅沼参考人 向こうからいただいている番組の代金のうちからNHKが支払いをするわけであります。
○森本委員 NHKがこの日本芸能実演家団体協議会に払うわけですか。
○浅沼参考人 さようでございます。その新聞の名前はちょっと違っているのではないかと私思いますが、私どもは著作家実演家懇談会というふうに記憶しております。
○森本委員 そうするとそれは実際の番組として流す場合には、その番組の費用は全部NHKが一応もらう、その中における著作権という意味でこのほうに支払う、こういうことですか。
○浅沼参考人 たとえば具体的に申し上げますと、芸能番組を三十分六千円なら六千円で沖繩に提供するといたします。六千円の代金をNHKが受け取ります。そのうちの何%かを著作家実演家懇談会に著作権料として支払う、しかし個々の番組について幾らというふうに払うのではなくて、これは年間一括して一千万円なら一千万円ということで払い込むという取りきめになっております。
○森本委員 そうするとそれは沖繩だけの取りきめですか。
○浅沼参考人 さようでございます。
○森本委員 そうすると、世界各国にこのプログラムを分ける場合にはまたそれぞれ違った契約をするわけですか。
○浅沼参考人 さようでございます。
○森本委員 大体それでわかりました。 それから、さらに今年度の出演者の出演料一律三〇%以上の値上げを要求した。これに対してNHK側としては、四十一年度の予算がまだ国会の承認を得ていないという現状ではどうにもならないと言っておる。こうなっておるわけでありますが、現に確かに審議をしておりますけれども、一応予算としてはこれは計上されておると思いますが、予算としては、こういうものについてはどの程度のアップを考えた予算を組んでおるわけですか。
○浅沼参考人 まだ私はその申し入れ書を見ておりませんので、内容がどういうふうに書かれているかよく存じませんが、内容を十分に検討した上で回答いたしたいと思いますが、全体の出演料の一律のアップということは現在は考えておりません。
○森本委員 この予算の中においてその出演料というのはどの項に入りますか。
○志賀参考人 国内放送費の中に入っております。
○森本委員 国内放送費の中の何に入りますか。
○志賀参考人 国内放送費の中に番組制作費という目がありまして、その中で編成をいたしております。
○森本委員 そういたしますと、この番組制作費の百三十一億円というのがそうですか。
○志賀参考人 国内放送費の中の番組制作費百十億三千四百万円がそうでございます。
○森本委員 そういたしますと、この百十億三千四百十四万円というのは昨年度は幾らですか。
○志賀参考人 昨年度は百六億二千八百万円でございました。
○森本委員 そういたしますと、実際問題としては四億円程度しかふえていない、こういうことになるわけでありますが、どうもその辺のからくりがちょっと私にはわかりかねるわけであります。いずれにいたしましても、この積算根拠を一つ一つやっていきますと、これは時間がかかりますし、また本来ならば、これは一度は私はやってみたいとは考えておりますけれども、きょうは時間がございませんので、非常に残念でありますが、この番組制作費が昨年度が百六億円、今年度が百十億円ということで、はたして一体芸能界のこの出演料の値上げに対してNHKがその要望を満たすようなことができ得るかどうか。具体的な問題は当面NHK側とその芸能界との折衝にゆだねる、こういうことになるわけでありますけれども、具体的な問題として、いま言ったような予算編成の内容において、あるいはまたこの予算編成の内容に何らかの組み方のからくりがあるとするならば別でありますけれども、わずか四億円程度しかふえてないというふうな番組制作費において、こういうことがはたしてできるであろうかどうか。しかし、芸能界からのこれだけの出演料の値上げについては、全部が全部これをまるのみするということはないにいたしましても、今日のそれぞれのベースアップその他から見まして、これに対するところのNHK側としても、ある程度の値上げには応じていかなければならぬであろう、また応ずべきである、こういうふうに考えてまいりますと、どうもこの予算の内容というものがわかりかねるわけであります。そういう点でこの百十億円の中におきます出演料がどの程度になるということはここではお聞きいたしませんけれども、その出演料については総パーセンテージとしてはどの程度のアップを見込んでおるか。
○志賀参考人 予算編成上の出演料の単価といたしましては増額いたしてございません。
○森本委員 全然出演料についての増額をしていないということになるといたしますと、この番組制作費についてのこれは動かしがたいものであるということになりますと、NHKの出演料そのものについては本年度の値上げは全然できない、こういうことになるわけですか。
○浅沼参考人 先ほど申し上げましたごとく、全体の一律的なアップということは予算上現在はちょっとむずかしゅうございますが、私は申し入れ書の内容をよく検討して、個々の問題につきましてはまたお話に応じられる場合もあり得るかと存じますが、全体のアップはいまのところ考慮しておりません。
○森本委員 そうではなしに、予算の積算根拠というものは、昭和四十年度の予算を組んだときにはこういう予算を組んできた。その実績がこういうことになっておる。ところが実際問題としては、職員の給与についても若干の引き上げは認めておる。そうなってまいりますならば、出演者についても若干の引き上げを認め、ざるを得ないのであります。そうなってくると、予算の積算根拠としてはそれに出てこなければなりません。個々に、AとBとCに対してどういうふうにこれを値上げしていくかという問題を私は聞いておるわけじゃございません。総体的な予算においてはその根拠がなくてはこれはできない。それでは一体積算根拠としては、出演料については全然値上げを見込んでおらないのか。おそらくA、B、C、D、Eとあれば、それぞれの出演者については単価は違うだろうと思います。だから個々の問題については違ってくる。しかし、予算全体を見た場合においては、これはある程度積算根拠としては見なければならぬ予算編成ではないだろうか。そうでなければ時代に合ったような予算編成にはならぬと思う。その辺の予算編成のからくりというものは、私にはいまの答弁ではわからぬわけであります。四十年から四十一年にかけて一つも上げぬというのなら、それはわかりますよ。しかしながら、四十一年については若干でも値上げをしなければならぬという考え方を持っておるとするならば、その大きい幅と小さい幅との間における予算の積算根拠というものはあると思う。その予算ができ上がって、これを個々にどういうふうに折衝していって、どういうふうにこれを配分していくということは実行上の問題である。しかし、総体的な予算については何らかの積算根拠がなければ、それではもう前のままということになるとするならば値上げできるはずがないじゃないか。もしそういうふうな予算の積算根拠で今後値上げができるということになるとしたならば、これは全くおかしな予算編成であるから、一つ一つ積算根拠を聞いていかなければ予算を通すわけにはまいらぬ、こういうことになるわけであります。
○浅沼参考人 ちょっとこまかいお話になりますけれども、御案内のように出演料は格づけというものがございまして、高い出演料の方と安い出演料の方と、その間に十数段階ございます。したがいまして、大体予算のワクに従いまして、つまり下のほうを高くすれば上のほうの出演料の高い方の出演回数が少なくなる、そろばんの上からいくとそういうような考え方になるわけでございます。
○森本委員 そのことは私もよくわかっておるわけであります。そういうことになるとするならば、たとえばギャラの高い美空ひばりとかその他は、いままで五回使っておった。それならこれは一回にしたい、こういうふうな考え方で今回の予算を組んだということであるとするならば一応わかる。私は個々の問題を言っておるわけじゃない。予算全体として、積算根拠としてはある程度のアップを考えて、それを個々に割り当てた場合には人々によって違ってくるであろう。その出演回数によっても違ってくるであろうし、またその人のギャラの認定によっても違ってくるわけでございましょう。しかしながら、予算の編成ということについて考えてみた場合は、もしも今後出演料を値上げするということであるとするならば、いまあなたが言ったようなかっこうにならざるを得ないのではないか。もしそういうことになるとするならば、あえて私はスターシステムということを望みませんけれども、しかしながら現実には、いわゆる四十年度の番組編成から見まして四十一年度には若干落ちてくるということも考えなければならぬ。そういう点が心配になりますので聞いたわけでありますけれども、これは非常に重要な問題であります。放送総局長もなかなか答弁に困っておるようでありまするが、実際問題として、質問をいたしておりましても、それに対する明確な答弁が出てまいりませんので、質問をするほうもいささか困っておるわけであります。どうも昨年度百六億円であって今年度百十億円――総額の予算を見るとかなりふえておる。実際は番組制作費なんというものはほんとうはふえてこなければならぬ問題である、それと置局問題がある。一番肝心なところがわずかに四億円程度しかふえておらぬということについては、これは何かほかのところから取ってきてやるつもりであろうかというような気もするわけでありまするが、その辺、どうですか。
○前田参考人 御指摘のように、御審議いただいております四十一年度予算においては、数部門において、今年度予算に比べて、額の問題は別といたしまして増額してございます。ただいまの問題のたてまえといたしましては、私どもといたしましても、出演者に対して、社会的環境の変化に応じて、これに即応する可能な範囲での出演料を増額することは当然のことと思っております。ただし、これを総括的に御議論いただいたことに対して説明が多少不備であったかと思います。たとえば番組そのものを検討いたしますと三種類ほどございます。いわゆる著作権を必要としない番組、それからまた著作権を必要とする番組であっても、国際的な水準で、それに基づいて国内的に必ずしも毎年著作権料の増額を必要としない番組、これらはたとえば社会報道、学校放送、社会教育関係、教養関係の放送などはそれに属します。これに対していまお取り上げいただいておるのは大体芸能関係のものになってまいりますが、この芸能関係のものにつきましては、前年度の最高著作権者が、あるいは最高出演料を払っておった方が、今年度においてもその世界において最高の価値を持つかどうかということは、これはまた別の意味で変動があるわけでございます。したがいまして、そういう意味で、総括的な予算の形で計上しておりますが、対象の変化によりまして、この問題は、明年度に関する限りにおいてもかなり処置できるもの、こういう予算の組み方になっております。
○森本委員 ほかに聞きたいことはたくさんありますけれども、時間の関係で、以上でやめますが、ただ問題は、やはり社会的な環境の変化によって、あるいは経済上の変化によって、出演料についてもある程度値上がりしていくことはやむを得ないという形になると思うのです。これはまた認めざるを得ないと思うのです。ただしそれをどういうふうに使いこなし、どういうふうにこれを区分していくということについては、今後のNHKのとる問題であろうと思いますけれども、総体的にいうとするならば、やはり値上げについては認めていかざるを得ないであろう、こういうことになってくるわけでありますが、いずれにいたしましても、今後の予算編成にあたっては、こういう一番大衆に直結するところの番組制作費のいわゆる上がる率というものは、他の率から比べて非常に少ない。こういう点については一考を要するのではなかろうかという点がありまするし、いまの会長の答弁を聞きましても、将来の問題についての考え方も一応うかがわれまするけれども、やはりそういう点も十分考慮しながら、来年度の予算編成の場合には考えていってもらいたいということをひとつ要望いたしておきたい、こう思うわけであります。 他にも質問がありますけれども、時間の関係上、次の片島委員に質問を譲りまして、私の質問を終わります。
○砂原委員長 片島港君。
○片島委員 ただいまの森本君の質問にちょっと関連をして聞きたいのですが、先ほど浅沼専務理事のほうから、十何階段の格づけがあるという話だったのですが、この格づけはどこでどういうようにしてきめるのですか。大体こういう出演料を出すところの基準にもなるわけですが、それはどういうふうになっておるのですか。
○浅沼参考人 一がいに申し上げることはできませんが、大体根本は、その人の芸術的価値あるいは教育的価値と申しますか、それに対する社会の評価といったようなものが大体基準になると存じます。
○片島委員 大体の相場をどういうようにしてきめるのか。私が聞きますのは、いま森本君からは、少な過ぎるじゃないかというお話がありましたが、NHKは受信料でまかなっておるわけですが、おそらく民放あたりもやはりそういう格づけがあると思うのです。大体NHKは昔は薄謝協会と言っておったのですけれども、それをだんだん取り直してだいぶ高くなって同じくらいになっておるということを、いつか徳川夢声さんあたりが見えたときに伺ったことがあるのです。大体同じくらいになっております。そうすると、民放あたりは不況になると、いままで競争して出演料をせり上げておったかどうか知りませんが、やっておった。NHKも負けぬように上げてきた。一方は不況になるとそうなかなかついていけないが、NHKは磐石でやっていくということになると、NHKと民放の相場がくずれてくるようになるのですが、何か民放との間にもアンオフィシャルに話し合いでもして大体の相場というものをきめるのですか。もうかってにNHKは、お前たちはついてこないならこないでいい。また一方民放のほうは、NHKが幾ら出そうとおれのほうはおれのほうで景気がいいからかってに出すのだ、こういうことですか。何か業者間に話し合いといったようなことがあるのですか。
○浅沼参考人 別に正式に民間放送側と出演料について話し合いをしたことはございません。たまたま放送連合あたりの会合におきまして出演料の話が出ることはございます。しかし、現実の問題といたしまして、先ほど私が社会的価値評価というようなことを申し上げましたが、たとえば先ほど第一流の流行歌手の話が出ましたが、民間放送におきましてはそういう歌手の謝金というものはかなり高うございます。たとえばその人が全盛期にワンステージ百万円も二百万円も取るといったような場合には、そういった値段がやはり民間放送の謝金のほうにかなり強く反映しているかのように私は察知しております。NHKの場合には、大体いままでのその人の経歴、それから芸の幅というようなことを考えて、それほど高い謝金はそういった方にもお払いしておりません。いま民放とNHKとの謝金の比較という問題が出ましたが、大体においてつり合っているんじゃないかと私は存じます。ただし、いま申し上げましたように、一部の流行歌手等については、若干民放のほうが高いものがあるようでございます。私どものほうの謝金の特徴といたしましては、大体かたい番組の出演者の方、講演番組あるいは教養番組、そういった方々の出演料は民間放送よりはほんの幾らか高くなっているというふうに存じております。こまかいケースがたくさんございますので、一律に申し上げることはできませんが、大体そのような謝金になっております。
○片島委員 わかったようなわからぬようなことですけれども、これは森本君の続きだったですから、私の質問を始めたいと思います。 郵政省にお伺いしたいのですが、現在の外国電波による中波ラジオの混信の実態というものは、これはお調べになっておると思うのですが、どういう状態になっておりますか。
○上田(弘)政府委員 お答え申し上げます。 現在の、非常に大まかな表現をいたしますと、大体中波の波が百波ございまして、その半数が外国混信の被害を受けておるということが言えます。もっと正確なことを申しますならば……。
○片島委員 それでは私から注文を出しましょう。地域的には大体どういうところが混信が激しいか、あるいは昼と夜とのカバレージの相違、また混信を受けている局の数、それからNHKと民放とではどういうふうになっておるか、そういったことを一つ一つわかるように御説明願いたい。
○上田(弘)政府委員 第一の地域の問題でございますが、一番被害の大きいのは九州並びに裏日本、これが一番大きゅうございます。 第二番目の昼と夜の問題でございますけれども、これは昼の間の混信はわりあいに少なくて、主として夜の混信が大部分でございます。 第三番目でございますが、全体の局数から申し上げますと、先ほど申しましたように、大体その程度によって変わりますけれども、電界強度を考えました場合には大体七十五局くらいでございますが、相当な混信ということを考えますと、五十局くらいということになります。 それから民放とNHKとの関係でございますけれども、五十局のうち大体NHKが三十局、民放が二十局、こういうような程度でございます。
○片島委員 昼と夜、夜のほうがみなが視聴する率が多いわけでありますから、特に問題だと思うのですが、それと、民放とNHKでは民放のほうが少なくてNHKのほうが混信が多いというのは、これはどういうことなんですか。
○上田(弘)政府委員 大体におきましてNHKのほうが民放に比べまして全体の局数がたしか多いんじゃないかと思いますことが一つと、それからもう少し詳細に考えてみないとはっきりしたことは申し上げられませんけれども、周波数の割り当てによりまして、もちろん混信が起こっておりさすので、その起こり方が、どういうぐあいな状況で片っ方が多くなって片っ方が少なくなっていろというようなことがあるいは起こっているかもわかりません。そういう周波数の問題と、大体この二つによって起こるのではないかと思います。その三十対二十というものについての正確なお答えになっておらぬと思いますけれども、いま申し上げたようなことが原因で、その結果御指摘のようなことになっておると思います。
○片島委員 公共放送を行なうというNHKのほうに混信が多いというのは、やはりこれは問題だと思う。そこで、外国電波の混信を救済する措置をいろいろ検討されておると思うのですが、救済する方法についてはどういうふうにやっておられるわけですか。
○上田(弘)政府委員 大きな方針といたしましては、第一番目には混信のないようにするということが国際法規上きめられております。したがいまして、混信を受けました場合には、相手国に対しまして抗議を申し込んでおります。こういうような状況で混信を受けておるから、この点ついては十分考慮してもらいたい、こういう抗議を申し込んでおります。 第二番目には、どうしても混信が避けられない場合には周波数の変更、電力の増加、こういうようなことを行なっております。 現在、主としてとってきました方法としましては、いま申しましたような二つの方法でございまして、今後考えなければならぬ方向としましては、超短波放送、超短波のいわゆるFM、ハンドというようなものを考えていかなければならぬかと考えております。
○片島委員 昨年六月の再免許に伴う中波の周波数の変更が行なわれたわけでありますが、再免許前に比較して具体的にはどのように改善されておりますか、またその改善された局数というのはどの程度にのぼっておりますか。
○上田(弘)政府委員 昨年の六月に変えましたものは十二局でございまして、十二局のうちNHKの第一放送につきまして八局と、民放につきまして四局でございます。それにさらに五百三十KCという新しい波を加えまして、そして混信を避ける、こういうことに踏み切りました。その改善の結果につきましては、大体においてうまくいっておると考えています。
○片島委員 いまのは周波数の変更による改善でしょうが、増力による効果はどの程度あがっておりますか。
○上田(弘)政府委員 ただいまのところ正確な資料を持ち合わせておりませんので、あとでよく調べまして御報告させていただきたいと存じます。
○片島委員 NHKのほうは、自分のところを増力して、どの程度改善され救済されたかということはわかっておると思うのですが……。
○三熊参考人 昨年の周波数変更につきまてしは、増力いたしていません。周波数変更だけで申し上げますと、全部で二十二万世帯が改善されています。
○片島委員 この四十一年度予算に載っておる大阪の超大電力によって、どの程度混信の解消を予定しておられますか。
○三熊参考人 大阪の第二放送の三百キロの増力は、主として九州地区を目ざして増力するわけでございます。それによりまして、大体の見込みは百三十ないし百八十万世帯、大体平均百五十万世帯は改善される、こう考えております。
○片島委員 今後の混信解消対策については、増力によってやっていく場合にどういう計画をNHKは持っておられるわけですか。またその計画を実施するにはどのくらいの経費がかかると考えておられますか。
○三熊参考人 先ほど来郵政御当局からもお話しのありましたとおり、増力というのが一つの解消の目的ではあります。しかしながら、増力することによって国内混信という問題もありますので、一挙に各地を増力というわけにいかないので、大体われわれのほうでいま考えておりますのは、この大阪大電を含めまして七カ年ぐらいの間に十四局増力したい、こう考えております。大きいものは、もしでき得れば大阪、東京と同じような三百ないし五百キロというようなものにまでやりたい、そういうところが四カ所ぐらいと考えております。その他全部で一応十四カ所程度考えておるわけであります。これに要します経費は四十一億程度かかるのではないか、このようにいま考えておる次第であります。
○片島委員 結局周波数の変更とか増力によっても完全に混信を解消するということはできないわけですが、そうしますと先ほど電監局長が答弁しましたように、極超短波、FMの道が残されておると思うのですが、FMの免許方針がまだきまらないためにそのままになっておるわけですけれども、この免許方針がきまらなければ混信対策としてもFMを使わせるというわけにはいかぬのですか。
○上田(弘)政府委員 チャンネルプランをはっきりときめました上でやらなければならぬと考えております。
○片島委員 全体的な問題はそういうことになりましょうが、混信解消のためということだけでFMを割り当てる、こういうことは郵政大臣、検討する必要があるのじゃないでしょうか。
○郡国務大臣 確かに現在の混信の問題、非常な問題だと思います。そういたしまして、それを解決いたしますためには、いま政府委員が申しておりますように、中波と超短波放送を一体としました新しい体系の放送ということをどうしてもすみやかに樹立しなければいけないものだと思います。したがいまして、早くこうした根本的な体系を立てるということの前に、現在どの程度のやり方で緩和をしていくことができますか、できまする方向は十分取り入れるまよに検討はさせます。検討はさせますけれども、どうもいま局長が申し上げましたようなことをいたしませんと解決しない。すなわち全体を見直すということを早くすることが必要なんだろうと考えております。
○片島委員 国際放送の関係について一つお伺いしたいのですが、昭和四十一年度の国際放送編成についての重点事項というものはどういう点に置かれておりますか。
○松井参考人 お答えいたします。 四十一年度における国際放送の重点は、主としてアジア地域向けの放送をできるだけ拡充していきたいという点に置いております。
○片島委員 国際放送についての報道番組は非常に評判がいいようでありますが、この報道番組の拡充についてはどういう具体的な計画を持っておられますか。
○松井参考人 おっしゃるとおり、国際放送というもののあり方、使命、そういうことから考えていきますと、広い意味の報道番組というものが、大体全番組の七割ぐらいになっております。私どもの現在のやり方は、御承知のとおり、いわゆるゼネラルサービスという形で、二十四時間毎定時に全世界向けにニュースを出していくという一つの体制が一本ございます。それからあとは、それぞれの地域向けに、従来は大体一日一回の放送をしておったわけでございますが、来年度はできればある限られた地域について、ことにアジア方面については一日二回ぐらいの特殊サービスをしていきたいというように考えております。
○片島委員 アジア地域向けに重点を置いておるというお話しですが、アジア地域には何方向で何カ国語ぐらいの放送をやっておられますか。
○松井参考人 アジア地域向けと申しましてもいろいろございますが、現在最も代表的なのは、私どもで東南アジア向け放送と申しております。これには使っておることばが標準中国語から福建語、広東語、それからビルマ語、タイ語、それからベトナム語といったような、非常にたくさんのことばを使っております。あとこれとは離れまして、インドネシアそれからフィリピン方面向けの一つのねらっておる方向がございます。それからさらに一方ではインド、パキスタン方面向けにねらっておるものがあります。大体アジア向けで、オーストラリア、ニュージーランドは別でございますが、ねらっておるのは大体この三つの方向でもって処置しております。
○片島委員 いま御答弁になったアジア地域に対する国際放送についてですが、その国際放送の強化については、どのように将来具体的な方針を持っておられるか。また報道番組のほかに、どういうような番組が大体喜ばれておるのですか。
○松井参考人 従来私どもへ参ります受信者からのいろいろな手紙を中心に考えてみますると、一般的にラジオジャパンに対して関心を持たれておるのは何といっても報道番組である。これはアジアにおいて得られるたった一つ片寄らない報道であるということが、いろいろなところから参っておる手紙を総合すると、そういうことに一致しておると思います。あとは近来の日本に対するいろいろな関心、ことに産業、経済というものの実情はどうなっておるかといったような番組、それからできれば簡単な日本語を習いたいから、そういう番組をぜひつくってくれといったようなものが国際放送に寄せられる関心の中心だと思います。
○片島委員 海外の放送の受信状況としても、混信が起きておるところがあると思うのですが、そういうものにやはり増力とか何かの方法を考えておられるのですか。
○松井参考人 御指摘のとおり、短波においては非常に混信が起こりやすいものでございます。ことに遠距離になりますと、ヨーロッパだとかあるいはアメリカの東部といったような遠距離になりますと、日本からの電波の伝達ということが非常に困難な状況になります。そこで遠距離向けには即時二百キロワット増力しておりますが、しかしこれは国内における放送のようにはなかなか簡単な改善は見られないと思います。しかしそれ以外に、いますぐに短波放送においての改善の道というものは残念ながらございません。将来衛星でも使い得るようにまでなれば、これはまた別の問題を考えなければならぬと思います。
○片島委員 これは毎年度のことですが、国際放送に関するNHKの予算と政府からの交付金というのには非常に大きな差があるわけですが、今回の放送法の改正についても、国際放送はNHKだけが行なうたてまえになっておるし、また臨時放送関係法制調査会の国際放送に関する答申についても、政府の交付金を画期的にふやせ、こういうようなことを言っておるのでありますが、郵政当局としては予算を大蔵省にどのくらい要求されて、こういうことになったのですか。
○上田(弘)政府委員 要求額は一億七千九百九十一万でございまして、認められましたのが一億三千九百五十三万円でございます。
○片島委員 要求に対しても非常に査定が多いようでありますが、これは郵政大臣あたりも毎年毎年問題になっておることですが、大臣折衝の段階まで持っていって、この増額方を要求されましたかどうか。また郵政省は国際放送に対する今後のあり方についてはどう考えておるか、大臣のほうから御答弁願いたい。
○郡国務大臣 いわゆる大臣折衝といたしまして最後に残した問題には入っておりませんでした。ただ国際放送というのは非常に大事なものなんだ。NHK自身もやるけれども、政府として大事なものであるということは、閣内でもまた大蔵大臣とも事前にはかなり話し合ったことでございます。したがいまして、実際申しますと、最後の大臣折衝に参りましたときには、一般会計の関係は入っておらなかった状態でございますが、国際放送の重要なこと、これはよくわかっておりますし、政府といたしましても国内の実情を外国に伝えますこと、これは非常に大事なことであり、これが各国との間の正しい交流の上に役立つ点が十分わかっておりますから、政府の命令いたします分も、政府としてもさらにNHKに注文することは注文いたしますし、予算の面はこれからはひとつ大臣折衝にまで、しまいまで持っていけるくらいの扱い方をいたすようにしたいと思います。
○片島委員 大体大臣が一年くらいで交代しますので、また次の大臣は知らないでいて、また来年もそういう答弁をされますから、ひとつそういうことはないと思いますが、もし大臣が更迭されるようなことがありましたら、毎年これは問題になるのですから、重要な問題として今後郵政当局は当たってもらいたい。また大臣折衝に持ってこないというのは、電監局のほうであげなかったと思うのです。やはり大臣折衝に持っていくくらいに、これは毎年毎年――電監局長はまだ初めてのことかもしれませんが、毎年の問題ですから、ひとつこの点については強く私は要望しておきたいと思います。 また、国際放送の編集について政府の命令放送、こういうことになっておるのですが、これは政府で編集について、海外放送の番組の編集は命令放送というのは何か命令されるのでしょうか。どういうことを命令しておられますか。どういう方針を授けておられるのですか。あるいはNHKが自主的にやっておられるのですか。
○館野政府委員 それでは本年度でございますが、四十年四月一日の命令書に即しまして、お答え申し上げます。 国際放送実施命令書 日本放送協会 放送法第三十三条の規定に基づき、次の事項を指定して国際放送の実施を命ずる。 昭和四十年四月一日 郵政大臣 徳安實蔵 一 放送事項 時事政府の国策および国際問題に対する見解等に関する報道・解説 これが命令の放送事項であります。 二 放送番組の編集および放送 (一) 放送法第四十四条の五第一項の規定により行なうこと。 (二) 放送法第九条の二の規定による国際放送と一体として行ない、放送効果の向上をはかること。 三 放送区域および放送区域別送信空中線電力これで放送区域を十八地区に分けまして、それぞれに対する空中線電力二百キロワット、百キロワットというように指定をいたしております。 四 放送時間 放送時間については、各地域における受信者数およびその要望等を勘案して国の負担する費用の範囲内において実施すること。 五 国の費用負担 国際放送の実施について国の負担する費用は、一億三千三百九十九万円の範囲内とし、費用の交付に関する手続きは、別に示すところによるものとする。 六 用語 放送区域別に受信者に適切な言語 それから七、八、九は、週間番組表を四半期ごとに出してもらいたい。それから実施後実施概要を提出してもらいたいというようなことでございます。
○片島委員 実は各国語、たとえばベトナム語あるいは朝鮮語、中国語、インドネシア語、フィリピン語、こういったような各国語で各地域向けに放送されておるわけですが、そういう国際放送についてNHKとしては、いま読み上げられた基本方針だけでこういう国には放送を流しておられるのですか。お聞きしたいのは、ベトナムはいま北と南で争っております。朝鮮もこれは韓国と朝鮮に分かれております。インドネシアもたいへんぐらついておるのですが、こういうところに対して先ほど松井専務理事は、非常に中立的で、非常に公平な報道とかなんとか言っておられたようですが、どういうふうに公平に流されましょうか。日本の政府の見解というものは、私たち社会党とはだいぶ違ったことを言っておるのですが、また向こうで、受け取るほうが南に向くようにすれば北はいやだろうし、北に向けては南のほうはいやな報道になりましょうが、そういうところには、ちょうど北と南にうまく分かち合うような番組編成をやっておるのですか。その基本方針はどういうふうにやっておられますか。
○松井参考人 お答えいたします。 御承知のごとく私たちの放送は、特定の国というものを必ずしも相手にしておりません。ある一定の地域向けの放送であり、そしてただその地域内に住んでおる方々の理解しやすいことばを使ってやるということが表のたてまえになっております。しかしいま御指摘のごとく、現実にしからばベトナム語でやっておる放送はだれが聞いておるかといえば、もちろん南ベトナムの人も聞いておりましょうし、北ベトナムの方も聞いておられる。朝鮮においても同じ事情がございます。もとより一つの基本的な立場として、別にどちらにひいきするとかしないとかいうようなことを現在の国際放送では考えておりません。ただ現実の番組編集になりますと、やはり一つの具体的な問題で非常に相手を刺激するような形のものが万一出るというようなことに対しては、常に細心の注意を払っております。実際においてはそう簡単なことでなくて、日常非常に気を配っております。しかし、たてまえはどこまでもわれわれはその地域におけるそういうことを理解する人たちあてのものであるという点で一応割り切っておるつもりでございます。
○片島委員 報道番組など流されるのは、日本で報道しておるのを向こうの国語に訳した、そういうことで送っておられるのですか。
○松井参考人 報道番組につきましては、大体私たち日本におけるできごとのうちで、ことに外国人に知っておいてもらいたい、また外国人が当然関心を持つであろうという問題を報道いたします。また世界、海外から入ってくるニュースその他につきましては、それに対して日本側がどういうリアクションを持っておるか、それに対して非常に好ましいか、あるいは好ましくないかといったような日本側の反応をつけてそれを流す、大体こういう形でニュースを処理しております。
○片島委員 昨年私、質問をしたのでありますが、有線放送の規制の問題でありますが、放送法の改正案はこの問題に触れておらぬようであります。これをどういうふうに取り扱うつもりなのか、郵政当局から御所見を聞きたいと思います。
○上田(弘)政府委員 有線放送につきましては、御承知のとおり、大体共同聴取、街頭、告知、共聴告知、そういうような種類がございますが、今度の放送法の改正によりましてほとんど変化ございません。
○片島委員 昨年私がお聞きしたのは、この有線放送によって自主的な放送を流しておる。これは免許でなく届け出で自主的に放送を流しておるという問題を質問したわけです。放送法改正案によると、免許は事業免許ということになっておるわけです。従来の免許は電波法による波の割り当てという観点からしての規制であったのでありますが、改正案は事業免許ということになるのであります。そうしますと、自主的に放送を行なう有線テレビについても、この事業免許という考え方を取り入れて規制するようになるのではないか、また、そうしなければならぬのではないかと思うのですが、いかがですか。
○上田(弘)政府委員 ただいまの事業免許の問題でございますけれども、有線放送につきましては事業免許という形を考えておりません。したがいまして、従来のように届け出のやり方でもって、従来どおりでよろしいと考えております。
○片島委員 昨年私が質問したときには、この問題については検討するということが答弁されておったのでありますが、この問題についてその後検討されたことはございませんか。
○館野政府委員 お答えいたします。 郵政省といたしましては有線放送の規律に関しましても事務的にいろいろと検討いたしました。その必要性といいますか、再検討の動機となりまして私ども将来のことをどういうふうに持っていったらよろしいかということの問題として意識いたしましたのは、有線放送で自主番組を行なう者、告知放送を行なう者のうち、特にテレビの自主番組を行なう者というのが二、三年前の情勢では、数も多く、相当盛んに行なわれるのではないか。そういたしますと、現行の届け出、しかも放送法の三条と四十四条の準用だけの規律で足りるものであろうかということでございましたけれども、その後とんと有線放送テレビもふえませんで、現在三カ所で続けられているという状況でございます。それから、一般のラジオの音声のほうに関しましては、共同聴取はほとんど規制の必要がございませんし、告知放送を行なう者につきましても、大部分が有線放送電話法の規制をあわせ受けている実情でございますので、さしあたっては現行の制度のままでいって足りるのではないかという結論に達しまして法改正をいたしませんでした。
○片島委員 この問題も私昨年詳しく質問をしたのでありますが、共聴施設の助成については最近になってどういうふうに改善されておりますか、また来年度はどういう方針で共聴施設の助成をやるということを考えておられますか。
○長沢参考人 お答えいたします。 四十年度までと四十一年度と変わるところは、旧来は年に一度受付をいたしておりました。四十一年以降はだんだん形も小さくなってまいりましたので、年間受付、いつでも御相談に応じて御要望を満たすというふうに根本的に変えております。それが第一点でございます。 それから、いままで二十世帯以下のものがいろいろと論議されておりましたが、その問題も、もう少し弾力性のある、こっちの実情に応じた処置を御希望の組合と御相談をしてやっていきたい。こういうふうなところが大きな変わるポイントでございます。 なお、予定といたしましては、四十一年度は七百ないし八百くらいの施設を助成いたしていきたい、こう考えております。
○森本委員 ちょっと……。先ほどの事業免許の件でありますが、いまの答弁では、そうすると、今回の改正案の第五十一条に「放送事業を営もうとする者(協会を除く。)」こうあるわけでありますが、この「放送事業を営もうとする者」の中には有線放送による放送事業を営む者は入らぬわけですね。
○上田(弘)政府委員 入れておりません。
○森本委員 その法的な根拠はどこにありますか。
○上田(弘)政府委員 無線によるところの放送と有線によるところの放送というものは別と考えております。
○森本委員 この第五十一条では「放送事業を営もうとする者」とあるわけですから、「放送事業を営もうとする者」の中には、無線によるところの放送事業を営もうとする場合と有線によるところの放送事業を営もうとする者が出てくるわけであります。だから、この第五十一条によるところの「放送事業を営もうとする者」の中には有線の者は入らない、こういう法的根拠は第何条によって示されてくるか、こういうことであります。
○上田(弘)政府委員 第二条の一項によりますところの放送の定義におきまして、「「放送」とは、公衆によって直接受信されることを目的とする曲線通信の送信をいう。」こういうことで規定しております。
○森本委員 これはちょっと疑義がありますが、まあ一応その回答であとに残します。
○片島委員 共聴施設の助成の問題でありますが、共聴施設の助成だけではどうしても完全に救済することができないために――共聴施設をつくって助成をしておったが、まだそこに小さい中継局をその近所につくらなければならぬというようなことになって、最終的には共聴施設だけではなかなか助成ができないわけですが、NHKが法に基づいてあまねく視聴できるように施設を整えていく、こういうことが完全に一〇〇%完成できるという見通しはいつごろになりますか。
○三熊参考人 一〇〇%皆さんに見ていただくという問題につきまして、いわゆる置局する問題とただいまの共聴施設という問題、いろいろと方法はあるかと思います。われわれといたしましては、できるだけ早い機会に、置局のほうを目ざしてやっておるわけなんですが、だんだんと場所が狭められまして、たとえば五十世帯とか非常に小さな場所になってくるということになりますと、置局よりも共同聴取という方向がより便利であり、より安価であるというような問題があると思います。したがって、われわれは、両方の施設を考えながら、今後進めていきます。しかしながら今後進めるといたしましても、全体を一〇〇%やるためには、約八千近くの、共聴を含めて置局という問題、その程度やらないと一〇〇%近くにならないこう考えていますので、すぐさまそういう方法はできない、こういうように考えます。したがって、今後何年間にそれをやるかという問題につきましては、できる限り急いでやる予定ではありますが、確実に、たとえば十年後には必ずそうなるということは断言できないかとこう考えます。
○片島委員 電電公社あたりの長期計画を見ましても、申し込めばすぐつく電話、全国どこにでもすぐかかる電話、こういうことを目標にして、しかも年次計画がきまっておるわけですが、それよりもあなたのほうが――電話の需要なんというものは非常に流動してまいります。先の見通しが非常につきかねて、毎年、毎年計画を修正して、この加入電話をふやしておるような状態でありますが、そういうのから見ると、あなたのところの場合はもう非常に安定をしておるわけで、見通しも、電話の需要なんかよりももっと完全視聴ができるということの見通しがつくと思うのです。いつになるかわからぬ、十年先か二十年先かというのじゃなくて、そういう計画だけは、私は、置局、それから共同聴取は、これは法のたてまえはそうなっておると思うのですが、それは何かの見通しというものがなければおかしいと思うのですが、会長どうですか。
○前田参考人 お説のとおりでございまして、放送法の規定、したがって、NHKの責任を一〇〇%達成するためには、いま技師長から御説明申し上げた計画を、長期構想の基礎のもとに年次的な構想を立てるべきだと思っております。これについては御承知のように、周波数の問題その他とも関係してまいりますので、私どもは、周波数の割り当てあるいはその他の電波、行政上の問題を除外して、一応図上計画というものは立ち得るかと思いますが、しかし実際問題としては、電波行政と直接につながりを持たなければなりませんので、その意味では、ただいま技師長の申し上げましたように、ただいま直ちに何年以内にこうなるということは実際上の問題として申し上げられない、NHKとしてだけの立場で申し上げられない部面もあるかと思います。しかし御趣旨のように私どもといたしましては、大体の構想を、昭和四十二年ぐらいからこれを何年間でこなし得るかという構想を検討中でございます。
○片島委員 だいぶ手おくれではありますけれども、来年度からでもその計画をつくられるということは私はけっこうだと思うのです。やはり法律にそう規定してある以上は、郵政当局もこれはともに共同責任ですから、両方でこの解消をしていくということが一番大事だ、こう思うのです。 ところで、その助成の問題は先ほど聞いたのですが、置局の問題、小さい中継局の置局をする方針といいますか基準といいますか、そういうのはどういうふうに置いておられるだろうか。私の郷里は非常に山岳地帯でありまするから、山奥のほうはどうしてもよく見えない、よく聞こえないわけです。ところが、ほかのいいところの県のことを言う必要はないのですが、ほかの県に比べて非常に置局がはかどらないというか、置いてもらえないようです。むしろ私のほうが、NHKのローカルのほうから、うちのほうの局に、帰って置いてもらうようにひとつ言ってくれ、こう言われるぐらいにNHK当局の末端でも非常に困っているような状態なんです。隣県あたりの状態から比べてみますと、非常に置局がおくれておるようでありますが、この方針はどういうふうな方針でやっておられるのですか。
○三熊参考人 四十年度の方針といたしましては、波のきまっています第二次チャンネルプランというのがありまして、それを優先的にまず取り上げたわけであります。それは世帯数約三千以上というところについての割り当てがあったわけでございます。四十一年度におきましては、それよりももっと小さく、いわゆる千五百世帯以上で受信評価が二という場所については、まず優先的に取り上げたい、こう考えています。それ以外に、いまおっしゃいますとおり、いわゆる山間地区その他で非常に見えないといういろいろな陳情がありますので、そういうところは何も千五百というような数字にこだわらずに、でき得る限り早い機会に逐次置局していきたい、こう考えております。
○片島委員 四十年度中に第二次チャンネルプランによる置局を完全に解消するといっておったのでありますが完全に解消しておりますか。
○三熊参考人 ただいまのところ百二十ぐらいありました第二次チャンネルプランの置局につきましては、鋭意つくっていまして、現在の予定では、三月一ぱいにほとんどできると思いますが、場合によりますと、一、二は四月の初めぐらいまで残るのができるかと思います。しかしながら、予定どおり進んでいます。
○片島委員 そうしますと、多少次の年度にかかっても第二次チャネルプランによる置局は完全に消化する、そのとおりの割り当てで消化する、こういうことですか。
○三熊参考人 お説のとおりでございます。
○片島委員 今度の臨時放送関係法制調査会の答申によりますと、「NHKは、受信者たる国民の信託を受けて放送事業を行なうものであるから、その業務の運営については、国民的な信頼にこたえるよう、不断の自省と努力が望まれる。」また「NHKは、ここ数年来の急激か聴視者数の増加によって収入が急増し、これに伴い企業規模も急速に膨大化してきた。かかる国民的機関の隆盛は、NHK当局者の責任がいよいよ重くなったことを意味するものである。NHK当局者は、業務の運営に当っては、その財源が受信料にあることをつねに念頭におき、財政経理が安易放漫に流れないよう厳に戒め、また、その特権的地位に伴う官僚化の弊に陥らないよう、十分に配意することを希望する。」こういうことを言っておられるわけでありますが、「経営状況等につき受信者に対し、周知を図るよう一層努力すべきことについては」 「受信者の改善意見、苦情等を積極的に聴取し、業務運営につき不断の自戒と改善向上に努めることが望まれる。」こういう観点からして、NHKは受信者との結びつきを強化するための措置としてはどういうような施策を進めておられるのか、お伺いしたい。
○前田参考人 その点につきましては、放送関係法制調査会の答申以前から、私どもはその精神がNHKを委託されて経営する者としては当然持つべきものであるという考え方に立ちまして、数年前にまず着手しましたことは、聴視者との懇談今を全国的に開いて、そしてNHKの責任者がこれに出席するという考え方でございます。これはきのうもお答えの中で申し上げましたが、年間おおよそ一千回に近い全国各地における懇談会の継続は、明年度においても続けてまいりたいと考えております。 第二に、具体的な施策といたしましては、従来営業という観念がややもするれば薄らぐ傾向も見られましたので、今年度の予算審議の際にも御説明申し上げましたが、昭和四十年度以降その部門を総合的にかつ全国的規模において営業局という組織を設定いたしました。これに伴いまして、さらにその最末端の具体的な聴視者との接触機関として、全国各地におおよそ現在では七十に近いNHK聴視者との相談室というものを設置いたしました。またこれより先、聴視者懇談会を企画すると同時に、広報室というものを設置いたしまして、これを中心として聴視者との直接交流をもその部門の中に入れるという方針をとってきております。 概略申し上げますと、以上のようなものでございます。
○片島委員 相談室の相談員という人にはどういう人を大体充てられておりますか。また、その利用状況はどういうことになっておりますか。
○長沢参考人 お答えいたします。 ただいま会長が申し上げましたように、七十カ所実施いたしております。中心はそれぞれの放送局の営業部長がこれに当っております。実際に直接携わっている者といたしましては、中央局、東京に数多くございますが、その他の局はおおむね一名ぐらいが専従いたしております。それ以外は営業部員がこれに当たっておるという状況でございます。 なお、四十年の四月から始まりまして、毎日五百くらいがスタートでございましたが、最近は千以上、一カ月三万から三万五千ぐらいの件数に上がっております。内容は、放送受信料、受信機関係、企業一般というふうな種類が一番多くなっております。
○片島委員 NHKのサービスについて、機械の故障が起きたとかなんとかいうとき、NHKとして修理とか相談に回っておる車があります。しかし、乗っておる人たちは、違う、NHKの職員でない人が乗っておるのですが、あれはそういう何か特約した下請会社か傍系会社みたいなものがあるのですか。
○長沢参考人 お答えいたします。 個々の受信機の修理というよりもむしろ、NHKでいたしておりますのは、故障源とか雑音源のほうに力を入れてやっております。いろいろ故障の問題は、そういいましても、非常に御要望が相談室等にも参りますので、ラジオ商と協同いたすなり、ラジオ商に協力をいただいて、一緒に作業をしているという場面が巡回相談等の場合非常に多くございます。
○片島委員 受信者に対して、どういうような事業経営状況になっておるかということを周知しておられますか。
○前田参考人 周知いたしております。その方法は、NHK自体が、広報室の発行するNHKの全貌を明らかにした冊子を全国聴視者に配付する方法、あるいは放送を通じて一週間に最低テレビにおいて一回、ラジオにおいて一回、あるいは御審議をいただく新予算が成立いたしました場合には、その内容と主眼点は全国各地の新聞紙上によってもこれを聴視者に連絡申し上げ、あるいはその際には特に特別番組をつくってNHKの全貌を聴視者の方々に明らかにするなど、いろいろな方法をとって今日までも継続しておりますが、今後一そうこの面にも努力を注いでまいりたい、このように考えております。
○片島委員 新年度予算で、国民世論の動向調査ということを考えておられるようでありますが、これはどういう意図をもって、またどういう方法によって、またあとこれをどういうふうに処理をされる考えでおられますか。
○前田参考人 御承知のように、今年度御審議いただきまして御承認をいただきました予算によりまして、今年度から、すなわち去年の四月以降、文化研究所の一部であった世論調査部を独立強化いたしまして、世論調査所というものを設置いたしました。従来、一般的な世論の調査というのは、文化研究所の一部でございましたので、そこまで手が回りかねるという実情もございます。ただ、たとえば国勢調査のような、一種の数年ごとの生活時間調査といったようなものは、これはかなり長期にわたって策定できますので、そのようなものは、文化研究所の一部であった時代においてもこれに着手し、かつ実行してまいったわけでありますが、明年度予算に計上されました国民世論調査、これは国民の動向を中心として、NHKの責任の所在が当年度どの方向に重点を置くべきか、また、企業一般のみならず番組の編成方針に寄与する点で、その動向がどうあるべきかを把握することが、NHKとしては、全国民の支持をいただく全国民の機関であるという点において、基本的に一番大事な仕事の一つである、こういう考え方に立って行なう調査でございます。
○片島委員 この程度で終わりたいと思いますが、調査会の答申によりますと、「NHK当局者は、業務の運営に当たっては、その財源が受信料にあることをつねに念頭におき、財政経理が安易放漫に流れないよう厳に戒め、また、その特権的地位に伴う官僚化の弊に陥らないよう、十分に配意することを希望する。」 こういうふうな答申、りっぱなことですが、ただこういうことを希望されただけでは何にもならぬと思う。NHKとしては、これをどういうふうに受けとめておられるか。またこの希望を事業運営の上に反映させるためには、どう配意しておられるかを会長からお伺いしたい。
○前田参考人 ただいままでの御質問のお答えの中でもわれわれとしての心がまえの一部を申し上げてまいりましたが、この調査会の答申のこの部分はまさしくNHKの全性格をそのまま表現したものであり、したがってこれを預かり、これを運営する者としては当然そうあるべきだと考えているわけでざごいますが、従来ややもすれば、一般には、放送法の限界と申しますか、その責任を形式的に考える傾き、と申しますと多少過大でございますが、そのような徴候も見られました。ただいま御審議中の明年度予算と関連して、私が放送番組その他について多少言及したことばは、少なくともこの調査会の答申の最終条項と関連して、私といたしましては、放送法はわれわれに課せられたミニマムの責任を明示したにすぎない、私どもとしてはNHKの本質そのものからくる、より高く、より深い社会的責任を痛感すべきであるという決意をいたしておりまして、私自身、また私を代表するすべての責任者は、全国的に職員に向かって、これまでおおよそ二年ですが、特にこの点を強調してまいってきております。私どもはこの点についてはさらに一そうみずから厳粛に、そうして国民の聴視者の方々がわれわれの気持ちを御理解いただける限度あるいはそれを乗り越えながらも、この方針を堅持してまいりたい、このように考えております。 同時に、官僚性の問題については、いま申し上げたような責任を心から果たしていくためには、それが一つの組織の動きだけでは処置できないわけでありまして、私どもをはじめとしてNHKに職を奉ずる一万五千の同僚諸君が、やはりこの精神に徹することによって、私としては客観的に、ややもすれば非難の対象になりがちな、もしくは誤解いただく原因となるわれわれ自身の態度を改めていくべきであり、これこそ私としては官僚性と一般にいわれる空気を打破するただ一つの方法であると考えております。このような意味におきまして、今後一万五千一体となってさらにこの方向に努力してまいりたいというのが私どもの考え方でございます。
○片島委員 以上をもって私の質問を終わりま す。
○砂原委員長 これにて本件に対する質疑は終了いたしました。 ―――――――――――――
○砂原委員長 これより討論に入ります。 討論の通告がありますので、順次これを許します。佐藤委員。
○佐藤(洋)委員 私は、ただいま議題となっております日本放送協会の昭和四十一年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、自由民主党を代表してこれに承認を与えるべきものと議決するに賛成の意を表するものであります。 このNHKの昭和四十一年度収支予算等は、昭和三十七年度以来推進してきている第二次六カ年計画の年次計画に基づいて策定されたものでありまして、事業計画は、テレビジョン、ラジオ両放送の全国普及の早期達成につとめるとともに、すぐれた放送を実施して、国民の要望にこたえ、国民生活の充実向上に資することを基本方針として、放送網の整備、番組内容の向上刷新等の諸計画を推進することとしており、特に目新しい施策としては、放送衛星の開発に関する研究を行なうということであります。 事業計画に対応する収支予算は、収支いずれも総額九百二十五億八千万円を予定し、事業収入の大宗である受信料収入は、七百三十一億四千万円を計上いたしております。この収支予算等の内容は、NHKの使命やテレビ時代の完成段階を迎えつつある放送界の現状等より見て、おおむね適当と認められるのでありまして、わが党は、この収支予算等が適正に実施されることを期待して、これを承認することに賛成いたすものであります。 この収支予算等に関しては、別途、日本社会党及び民主社会党との共同提案にかかる附帯決議を一もって、政府並びにNHK当局に対して二、三の要望を申し入れることといたしておりますので、特に事項をあげての希望は申し上げませんが、この際、ただ一つNHKに対し希望しておきたいのは、今日わが国の放送界が、関係法制の改正をめぐって大きな転換期にあるという事実についての考慮であります。 放送、電波両法の改正案は、数日前国会に提出されたばかりで、その成り行きは予見の限りでありませんが、政府提出案について見れば、NHKの制度についてもかなりの改革がはかられることとなっております。政府案がこのまま実現するかいなかは別として、その内容がNHKに対する負託をますます大きくするよう志向していることは、きわめて注目すべきでありまして、NHKとしては、この改正案の志向にかんがみ、改正後はもちろん、改正前においても、その責任の重大化について顧みるところがあるべきであろうと存じます。 かかる考慮が業務の全般に行き渡ることによって、NHKが公共放送としての健全な成長を遂げていくことができると思うのでありまして、当局がこの点に留意し、放送界の新事態に適切に対処していかれるよう期待いたしまして私の討論を終わる次第でございます。(拍手)
○砂原委員長 栗原委員。
○栗原委員 私は、ただいま議題となっております放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に関し、日本社会党を代表してこれを承認するに賛成の意を表するものであります。 この議案の内容をなすNHKの昭和四十一年度収支予算等は、昭和三十七年度を起点とする、NHK第二次六カ年計画の第五年度分の諸計画を遂行しようとするものでありまして、事業計画の大綱としては、テレビ、ラジオ両放送網の早期完成、FM放送局の置局の推進、放送番組の向上刷新、放送番組の利用の促進、受信契約者の維持、増加、国際放送の充実と効果の増大、放送衛星の研究を含む研究活動の強化等のほか、業務合理化の推進と職員の待遇の適正維持をはかること等をあげております。これらの諸施策は放送法によって課せられたNHKの使命より見ておおむね妥当であり、またこれらの施策を裏づける収支予算の算定も大体適当であると思われます。わが党は、かかる判断をもってこの収支予算等の承認に賛成し、その適正な執行を期待するものでありますが、この際、この収支予算等に関連して、若干の希望を申し上げておきたいと存じます。 その第一は、受信料制度についてであります。本案の審議過程において申し上げましたとおり、現行の乙契約の受信料は、ラジオ単独設置者の減少傾向や協会財政への影響、さらに乙契約受信者の負担力等より見て、将来もこれを存続させるべきかいなかは、はなはだ疑問でありまして、受信契約制度のたてまえや、甲契約への影響の波及というような理由で、実益の少ないこの低額受信料制度の維持を固執することは、必ずしも適当ではないのではないかと思われるのであります。受信料制度については、追って放送法改正案の審議の際、さらに論議を重ねたいと考えておりますが、NHKにおいても実情に合った受信料制度の確立について十分の研究を遂げられるよう要望するものであります。 第二は、教育放送の拡充についての希望であります。NHKが教育放送において長い経験と豊富な実績を持っていることは、世人のひとしく認めるところでありまして、われわれもその業績を高く評価しているものでありますが、テレビ放送の普及とともに、放送の教育的機能が再認識され、また民間放送による教育放送実施上の困難が明らかになってきたことなどから、NHKの教育放送に対する期待は近時一段と高まってきております。この昭和四十一年度事業計画によれば、テレビ放送においては、教育放送の放送時間を一時間半増加することが予定されておりますが、この後においても、教育放送については、なお一そうの充実、拡大をはかられることを望むとともに、その拡充にあたっては実業課程の通信高等学校放送の開設など、勤労青少年向けの教育放送の増強について、特に配意されるよう願いたいのであります。 第三は、両三年来の懸案である新竜土町所在の米軍太平洋星条旗紙への提供土地の問題についてであります。本件については来年度から土地借用料の支払いを受けるめどがついたということで、従来の無償提供からすれば一歩前進を見たことになるのではありますが、七億円にものぼる資産が全く放送事業のために役立っていないという事実は、NHKの事業財源の性質からいってとうてい容認ができないところでありますから、NHKにおいては、この程度の収穫に満足することなく、さしあたり貸与条件の決定折衝において条件を有利にするようはかることはもちろん、同土地の国家買い上げなど、問題の抜本的な解決についても引き続き努力されたいのであります。また、この問題については郵政省当局においても、NHKを強力にバックアップしていただきたいと考えております。 第四は、NHKの事業運営のあり方に関してであります。これについてはすでに先日来の質議において、わが党委員より、NHKはいたずらに民放との間の聴視率競争に巻き込まれないこと、財政経理が安易、放漫に流れないこと、官僚化の弊におちいらぬことなどの諸点について希望するところがありましたが、これに若干の補足を加えておきたいと思います。 前述の要望の三点は、いずれも巨大事業の通弊について自戒を求めたものでありまして、NHK当局においては十分心していただきたいと思うのでありますが、われわれはかかる自戒を期待する半面、その行き過ぎをも警戒するものでありまして、過度の自戒によって事業運営の萎縮や創造力の枯渇を招くことのないよう十分心をとめていただきたいと思います。わが党が描くNHKの理想像は、確固たる自主性を持ち、豊かな創造力をたくわえ、しかも誤りなき、はつらつたるNHKでありまして、かかる理想のNHKを実現するためには、日常業務の遂行を通じてNHKの使命に徹した放送人を育成していくことが何よりも肝心であると考えます。NHK当局においては、かかるわが党の真意を参酌して、事業運営の上に万全の配意を加え、NHKが名実ともに、国民のための国民の放送として成長していくようつとめられたいのであります。 以上、数点にわたってわが党の見解を申し上げましたが、最後に、本収支予算の執行によってNHKの業績が一そうあがることを期待して、私の討論を終わります。(拍手)
○砂原委員長 佐々木君。
○佐々木(良)委員 私は、ただいまの案件に対しまして意見を申し上げたいと存じます。 実はこの案件に承認を与えるべきかどうかという態度につきまして、私は正直申し上げまして、三十七条のこの法解釈に疑義を持つものであります。きのうまでいろいろ質疑を行ない、本日の審議過程を通じまして、皆さまのお話を聞いておりますと、この案件につきましてはわれわれの審議は予算の実施の条件ではありましても成立の要件とはなっておらず、したがいまして大体NHKが自主的にきめられる予算に対しまして、大まかな方針について十分なる審議を行ない、ワクの内容につきまして検討を行なうというたてまえになっておりますけれども、しかしながら収支の各項目について、われわれが直接責任を持ち得る状態の審議であっていいのか悪いのかという点について疑問を持ち、従来は大体収支の各項目につきまして議員がそれほど干渉すべきものではなく、大ワクの判断をすべきもの、こういう状況で審議をされておるように存じますので、私もそのような解釈がよかろうと存じます。しかし、そのような見解に立ちまして、この案件に承認を与えるということでありますれば私は異議がないのでありますが、第四項によればわれわれが予算を承認することによって聴視料がきまる、すなわちわれわれが責任を持って決定をして、直接聴視料を国民にしい、あるいはNHKが取ることを許可することに相なるわけであります。私はこの法制の中にどうしても矛盾を感ぜざるを得ないわけであります。したがいまして、今度放送法が改正の機運がありまして審議の対象と相なっておるようでありますから、この問題につきましてはその段階におきまして十分なる審議を行ないたいと思います。今回はわが党は、自社両党の皆さん方と同様な意味で大まかな審議において大体承認を与えるべきもの、こういう態度で従来も通しておりますので、今回もそのような党としての態度を踏襲いたしたいと思います。したがいまして、いま自社両党の方々から述べられましたように、この案件に対しまして党を代表して承認を与えることに異議ないことを意思表明しておきたいと思います。
○砂原委員長 これにて討論は終局いたしました。 これより採決に入ります。 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件について採決いたします。 本件を承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○砂原委員 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。 ―――――――――――――
○砂原委員長 この際、木部佳昭君外二名より本件に附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。趣旨説明を求めます。木部委員。
○木部委員 ただいま議決されました放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対し、自由民主党、日本社会党、民主社会党三党共同提案にかかる附帯決議を付すべしとの動議を提出し、あわせてその趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対する附帯決議(案) 政府並びに日本放送協会は、左の各項の実施につとむべきである。 一、難視聴地域とくにテレビ難視聴地域の解消を積極的に推進すること。 一、協会は、収入が予算額を上回る等によって財政に余裕を生じた場合においては、極力長期負債の返還をはかること。 一、協会は、経営の合理化、能率の向上をはかり、従業員の待遇改善に資すること。 右決議する。 以上であります。 この附帯決議案は、先日来の議案審議の動向を参酌して起案したものでありまして、その内容についてはあらためて御説明するまでもないところであろうと存じますが、提案の趣旨を簡単に申し上げますと、まず、その第一は、難視聴地域解消についての要望であります。 申すまでもなく、NHKは、公共の福祉のために、あまねく日本全国において受信できるように放送を行なうことを目的として設立された特殊法人でありまして、放送の全国普及はNHKの第一の使命であります。この使命のもとにNHKにおいては、かねてから長期計画に基づいてテレビ、ラジオ両放送網の整備を進めるほか、UHFテレビの置局地域に対する受信者の維持開発対策や、テレビ共同受信施設に対する助成等の施策を講じ、難視聴地域救済をはかってきたのでありますが、いまなお全国にわたってかなりの難視聴地域一が散在しているのでありまして、これらの地域に対しては、今後においても引き続き救済をはかることが必要であり、特にテレビ難視聴地域については、中継局の建設を積極的に推進する等によって早急に難視聴の解消をはかり、テレビに対する地域住民の盛んな待望にこたえるべきであります。かかる趣旨よりして、NHKに対し、適切な施策の推進を望むとともに、政府に対し、周波数の手当てその他の面においてNHK施策の促進、助長方を要望いたしたいのであります。 第二は、NHKの長期負債返還に関する要望であります。資料によれば、NHKの長期負債の本年一月末残高は約三百三十億円であります。この負債残高は、NHKの予算規模や、減債資金の積み立て額などから見て、必ずしも大きい額とはいえないのでありますが、受信契約の伸びがようやく頭打ちとなってきている事情や、放送の新分野開発の可能性に備えることの必要などを考慮すれば、NHKとしてはつとめて財務負担の軽減をはかっておく必要があろうと考えられるのでありまして、事業収入が予算額を上回る等によって財政に余裕を生じた場合においては、つとめて長期負債の返還に充てるよう望みたいのであります。 第三は、経営の合理化、能率の向上と従業員の待遇改善に関してであります。 数年来の放送事業の急速な発展の結果として、受信契約の伸びが鈍化し、事業収入の増大が期待しがたくなった近状よりして、NHKは経営の合理化、能率の向上について格段の努力を払う必要があり、従業員の待遇についても、かかる努力を通じて適正水準を維持していくようはかられたいと思うのであります。 以上、附帯決議案の提案趣旨について御説明申し上げましたが、何とぞ全会一致御賛成くださいますようお願いいたします。
○砂原委員長 採決いたします。 木部佳昭君外二名提出の動議のとおり、本件に附帯決議を付するに御異議ありませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○砂原委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。 この際、郡郵政大臣及び前田日本放送協会会長より、ただいまの附帯決議に対する所見を求めます。郡郵政大臣。
○郡国務大臣 連日の御審議をいただきまして、本件が御承認賜わりましたことを厚くお礼を申し上げます。 ただいまの附帯決議の御趣旨は十分これを体しまして、今後の行政の万全を期してまいる所存でございます。
○砂原委員長 前田日本放送協会会長。
○前田参考人 当委員会の連日にわたる非常に御熱心な御検討並びに深い御理解のもとに、協会四十一年度予算が満場一致で承認されましたことに対し、厚くお礼を申し上げます。 なお、附帯決議三項につきましては、私どもは全力を尽くして御趣旨に沿いたいと考えております。今後もよろしく御支援をいただきたいと思います。 ―――――――――――――
○砂原委員長 ただいま議決いたしました本件に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありまんか。 (「異動なし」と呼ぶ者あり)
○砂原委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。 〔報告書は附録に掲載〕
○砂原委員長 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十五分散会