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51回国会衆議院1966/06/02

地方行政委員会 第38号

発言数
51
登壇者
5
会派数
2
開催日
1966/06/02

会議録

岡崎英城自由民主党

○岡崎委員長 これより会議を開きます。  この際、委員派遣承認申請の件についておはかりいたします。  現在、当委員会において審査中の内閣提出にかかる地方公営企業法の一部を改正する法律案、安井吉典君外九名提出にかかる地方公営企業法の一部を改正する法律案、地方公営企業財政再建促進特別措置法案及び公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案、以上の四案について、六月五日から六日までの二日間札幌市、及び六月八日は横浜市に、それぞれ委員を派遣し、審査の参考に資したいと存じます。  つきましては、衆議院規則第五十五条により議長に承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岡崎英城自由民主党

○岡崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  なお、派遣委員の人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岡崎英城自由民主党

○岡崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。      ————◇—————

岡崎英城自由民主党

○岡崎委員長 次に、内閣提出にかかる地方公営企業法の一部を改正する法律案、安井吉典君外九名提出にかかる地方公営企業法の一部を改正する法律案、地方公営企業財政再建促進特別措置法案及び公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案、以上四案を一括して議題とし、質疑を行ないます。  質疑の通告がありますので、順次これを許します。西宮弘君。

西宮弘日本社会党

○西宮委員 この委員会におきまして質問の機会を与えていただきましたことを、委員長並びに委員の各位に感謝をいたします。  私は、いままでこの問題の審議が始まりましてから、つとめてこの委員会に出席をいたしまして、皆さんの質問その他を伺っておりましたが、たまに出ないこともありましたので、私が以下質問をいたしますことについて、もし重複した質問等でありました際は、答弁される政府委員のほうでも、その旨断わっていただけばけっこうでございます。あとで速記録等で調べることにいたしますから、そういうふうにお願いしたいと思います。  私は、きょうは水道の問題をお尋ねをしたいのでありますが、その前に若干、一般的な問題についてお尋ねをしたいと思います。そこで、何からお尋ねをしようかと思いましたが、ちょうど自治省から、「地方公営企業法の一部改正案及び昭和四十一年度予算案において具体化された地方公営企業制度調査会の答申事項」という、何といいますか一覧表のようなのが配られましたので、まずこれからお尋ねをしたいと思います。これには、要するに地方公営企業制度調査会の答申と、それから今回の法律案と予算措置と、それからおのおの分けて書き上げてあるのでありますが、こういう比較表をつくったのは、目的は何であるか、まずお尋ねをします。

鎌田要人

○鎌田説明員 御案内のとおり、昨年十月に地方公営企業制度調査会の答申をいただいたわけでございます。二年有余の歳月をかけられて、委員各位が慎重に御検討をいただいた結論でございますので、政府におきましても、これを尊重するという趣旨を明らかにいたしておるわけでございます。引き続きまして、予算の時期に相なってまいったわけでございますし、また各省関係におきましてそれぞれ措置をしなければならない、こういう問題もあったわけでございますので、この答申事項というものが、現実に予算その他政府の施策の上にどのように生かされてまいったかということを御報告申し上げたい、こういう気持ちで提出をいたした次第でございます。

西宮弘日本社会党

○西宮委員 調査会の答申が現実にどのように具体化されたか、それを報告をするために出したんだ、こういうお話でありますが、そうしますと、要するに調査会の答申、たとえばどちらに基準を置くかということが問題だと思うが、調査会の答申をそれぞれ具体的に列挙をして、それが法律なりあるいは予算なりにどういうふうに消化をされたかというふうな扱いもできようし、あるいはまた、それとは反対に、今日提案されておる法律なりあるいは予算なり、それを基準にして、それが答申のどれに相当するんだということを知ることもできる。どちらに基準を置いてつくりましたか。

鎌田要人

○鎌田説明員 いま西宮委員のおっしゃいました両方の意味を含めてこれを出しておる次第でございます。

西宮弘日本社会党

○西宮委員 両方の意味を含めておるならば、取り上げられた事項を全部書き上げなければ、両方を満足させることはとうていできないと思うんだけれども、その点はどうなんですか。

鎌田要人

○鎌田説明員 たとえば交通事業の認可の問題につきましては、これを各地方自治体の自主的決定にゆだねるべきである、それに対して必要があるならば、政府において自後の是正の措置をとる、こういう形に切りかえるべきである、こういう非常に画期的な内容の御答申がございました。この点につきましては、私ども関係各省と折衝をいたして、今度の改正に間に合わせるべく努力をいたしたわけでございますが、そういった点は、遺憾ながら時間的その他の制約がございまして、実現をいたしておりません。そういった点も明らかにして、この対照表にお示しをしておる次第でございます。

西宮弘日本社会党

○西宮委員 私の言いたいのは、調査会では、各事項についてかなり詳細な答申をしているわけです。それが今回の法律なりあるいは予算なりで措置をされておるものもあるし、そうでないものもある。そういうことであるならば、それを全部明らかにして、これは措置された、これは保留されておるということを明確にしなければ比較の意味をなさないと思うが、その点はどうですか。

鎌田要人

○鎌田説明員 非常に要約をした表に相なっておりますので、御指摘のような、この点はマル、この点はペケ、こういう形で、はっきり項目ごとに書き出しまして対照表をつくるという形にするのも、あるいは一つの方法かと考える次第でございますが、その点は、むしろ資料作成の技術的な面での問題というふうに御了承いただきたいと思う次第でございます。

西宮弘日本社会党

○西宮委員 それは一つの方法であろうなんという、そういうものではないと思うんだ。それは明らかに答申と法律なり予算なりが食い違っている点もあるんだから、だからそういうことを明確にしなければ、そうするのが一つの方法だろうという程度のものではないと思う。たとえば第一に、独立採算制の明確化ということを答申のほうではうたっている。しかし、こっちに書いてあるのは、その中の、いわゆる法律でいうならば十七条の二に相当するやつだけがあがっている。そういうことではないんじゃないですか。

鎌田要人

○鎌田説明員 この独立採算制の明確化という、いま一番最初の項目をとって御指摘があったわけでございます。答申案で考えておりました思想は、一般会計と企業会計との負担区分というものを明確にいたしまして、その上で企業会計の負担に帰着するものにつきましては完全な独立採算でいく、そういう意味で補助という規定も削除をする、こういう思想があったわけでございますけれども、その点につきましては、補助の規定をなお残しておる、こうういったような経過もございまして、そういった間の答申事項と法律案との対照におきまして、何と申しますか簡単な表にあらわせない問題がございます。そういった点は説明をもって補足さしていただきたいというふうに考えておる次第でございます。

西宮弘日本社会党

○西宮委員 それならば、かえってこういう表を出すことが一般を惑わすと思うのです。そういうふうに食い違った点は簡単に表現できないなんて言うけれども、十七条の二が書いてあるんですから、もう一つ十七条の三もあるということを言いさえすれば、きわめて簡単じゃないですか。そんなにめんどうなのですか。

鎌田要人

○鎌田説明員 私どもがこれを提案いたしましたのは、繰り返して申し上げるようでございますが、答申事項というものが現実の政府の施策に法律、予算その他の形でどのように明確化されたか、実現されたか、こういうことを見やすいような対照表でお示しをするということによりまして理解の便宜に供したい、こういう気持ちに出ておるわけでございまして、その点、つくり方がどうも親切でないじゃないかという点につきましては、私ども、いささか私どもの出した気持ちというものをひとつおくみいただきまして御了承いただきたいという気持ちを持っておる次第でございます。

西宮弘日本社会党

○西宮委員 私は、この表を最初に拝見して、こういう形で扱っておるということが非常に親切なやり方だと、さすが自治省だと思って感心をしたのでありますが、中身を見るといま言ったとおりで、結局これは調査会の答申と、それからその後政府の措置した措置事項がお互いに共通したものだけを取り上げたということになるので、これでは理解の便にするとか、そういうことにはならない。むしろかえって非常に混乱をさせるのだと思うのです。それならばお願いしたいと思うのだけれども、いま私が言ったことで私の言おうとしておることは十分わかってもらえたと思うのですけれども、それじゃもう一ぺん、どういう点が食い違っておるのか、たとえば答申のほうでは主張しておったけれども措置されなかったもの、あるいはまた反対に法律なり予算なりでは取り上げておるけれども、それは答申の中にはなかったのだというものもあると思うのですけれども、そういうものを書き上げてもらいたいと思います。いいですね。答えてください。

鎌田要人

○鎌田説明員 たとえば、一例を申し上げますと、答申事項におきましては「国の許認可事務の改善」ということが項目を書いてございまして、それに対しまして法律案のところでは、第五条の二ということででき上がりました条文を書いてございます。「国の許認可事務の改善」というところの中身は、先ほど私が申し上げました交通料金でございますれば、国の許認可権というものを廃止をして地方団体の自主的な決定にゆだねる、国が必要があればそれに対して事後的な是正の権限を留保する、こういった答申の趣旨に相なっておるわけでございますが、それをここにずらずら書くということでございますと、わかりやすいと思ってつくりました対照表がかえってごたごたする、こういう感じがございまして、「国の許認可事務の改善」という項目だけを一つぼっと書いたという点が、やはりいま先生の御指摘をいただいておる点ではなかろうかと思う次第でございます。答申にございましてこの法律案で実現をいたしておらない、あるいは予算措置において実現をいたしておらないという点につきましては、たとえば管理者の選任でございますと、議会の同意を要するという答申の趣旨に対しまして、法律案におきましては首長が選任をできる、議会の同意を要しないものと改めております。あるいはまた先ほども申しました国の許認可事務の改善につきましては、このでき上がりました法律案におきましては、国において行政上の処置をする、権限の行使をする場合には、公営企業の健全な発展に資するようにすみやかな措置をとっていただく。こういった趣旨の規定を入れる。そういった等のところに食い違いがあるわけでございまして、この点はなお今後の質疑の過程におきまして明らかにさしていただきたいと思う次第でございます。

西宮弘日本社会党

○西宮委員 それでは私がお願いした、もう一ぺん食い違っている点を明らかにしてもらえるというのは、つくってもらえないわけですか。

鎌田要人

○鎌田説明員 作成いたします。

西宮弘日本社会党

○西宮委員 それじゃその際にあらためてその点は質問することにいたします。いまいろいろお話もあったけれども、確かに料金の許認可の問題等もその一つだろうと思いますけれども、劈頭第一の、いの一番にあげてあるこの「独立採算制の明確化」という、それにも重大な食い違いがあるので、そういうことを明らかにしてもらわないと、こういうものをつくってもらってかえって混乱をするということになると思うので、特にそのことを申し上げておきます。  大臣にお尋ねをいたしますが、この調査会の委員はどういう標準で選任され任命をされたか、その委員任命の標準はどういうところにあったわけですか。

鎌田要人

○鎌田説明員 大臣に対するお尋ねでございますけれども、ちょうどこの調査会の発足の当時は大臣御在任中でございませんので、私から事務的にお答えさせていただきたいと思う次第でございます。  公営企業制度調査会の委員の選任にあたりましては、現実に地方公営企業について学識経験を有せられる方々、もっぱら大学の先生でございますとか、あるいは地方行政に携わられた方でございますとか、そういった関係の方々を主体として選任をいたしておるわけでございます。

西宮弘日本社会党

○西宮委員 当時の大臣は赤澤正道大臣です。確かにいまの大臣と具体的な人は違うわけです。人は違うけれども、自治大臣としてはそれは当然同じ責任を負わなければならぬ。この前の調査会の法律改正を審議する際には、赤澤正道大臣が委員選任についてずいぶん慎重な答弁をしているはずです、内閣委員会で。そういうことは参酌をされましたか。

鎌田要人

○鎌田説明員 参酌をいたしております。

西宮弘日本社会党

○西宮委員 しかし、答弁とその選ばれた委員がずいぶん食い違っていると思うのだけれども、そういうふうに感じませんか。

鎌田要人

○鎌田説明員 御案内のとおり調査会の委員は二十名でございまして、大学教授五名、各事業についての学識経験者四名、民間の企業の経営者三名、言論機関の関係者二名、地方公共団体関係者二名、その他四名、こういう構成に相なっておりまして、現在の段階におきまして——もうすでに答申を終わったわけでございますので当時の段階でございますが、選び得る最高の委員の構成であるというふうに私は考えておる次第でございます。

西宮弘日本社会党

○西宮委員 この改正案審議の際に赤澤大臣が答弁しているところによると、たとえば労働界の代表を入れるとか、そういうことも委員の側からずいぶん主張しているわけです。それに対しても十分配慮を加えるというような答弁をしているのだけれども、そういう点が全然生かされておらない。それからいま参事官は、地方行政の経験者を云々と言ったけれども、このもらったものに書いてあるのを見ると、総裁が三名、社長が三名、副社長が二名、団体の理事長が三名、会社の常務取締役が一名、教授が五名、評論家が二名、わずかに臨時委員の中に元市長という人が一人入っているだけ。それで地方行政の経験者も十分入れたということになるわけですか。

鎌田要人

○鎌田説明員 当時この公営企業制度調査会の構成なり運営なりについていろいろの論議があったということは私も承知いたしております。ただその地方公営企業制度調査会の発足の経緯というものからいたしまして、いわゆる労使中立、こういった三者構成をとることは適当でない、こういう判断のもとに、もっぱらこの公営企業の制度並びに運営について文字どおり学識経験を有せられる方々の、そういった観点からの御検討をお願いすることが適当であろう。ただ、その過程におきまして、もちろん企業の経営に従事しておられまする管理者の方々、あるいはそこに従事しておられまする職員の方々を参考人として十分意見を聴取する、こういった形をとったということでございます。それから地方行政の関係者という点につきましては、この委員の顔ぶれをごらんになっていただきますとおわかりいただけるのではないであろうか、こういう感じがしておる次第でございます。

西宮弘日本社会党

○西宮委員 そのいわゆる参考人の意見を聴取したという御説明は、お聞きしなくてもちゃんとこれに書いてあるわけですから、そういうことは十分承知をしておる。しかし、参考人としての意見を聞くというのではなしに、委員の中に人を入れる、さっきの御答弁と若干違うのだが、さっきの御答弁では地方企業の経験者を委員の中に加えたというお話であったが、いまはそうではなしに、そういうものを入れるのは適当でないので純粋な第三者を入れることにした、こういういまの御答弁だったのですが、どっちがほんとうなんですか。

鎌田要人

○鎌田説明員 私、先ほど地方行政の経験者と申し上げたつもりでおりますけれども、企業の経験者と申し上げたといたしますれば、その点は訂正をさせていただきたいと思います。

西宮弘日本社会党

○西宮委員 さっき理事長というワクの中で申し上げたが、荻田さんなどをそういうふうに言われるのかもしれないが、これは確かに地方行政の中央官庁における経験者ではありましょうが、いま問題になっているのは公営企業の問題なんだから、経験者というふうにはとうてい理解できないと思うのです。しかし、いいでしょう、やってしまったことですから。ただ、私どもは、そういう点で非常にこの答申がゆがめられたと申しますか、ほんとうに正確に反映できなかったのじゃないかという気がするわけです。  それでは、もう一つお尋ねをしますが、この選ばれた委員はどっちに着目をしたわけですか。たとえば、荻田さんという人は官吏だ。かりに荻田さんに例をとるならば、この人は地方行政の経験者だということで、人に中心を置いたのか、あるいは共済組合の理事長というのは公営企業に関係があるというので、共済組合の代表者という点に重点を置いたのか、どっちですか。

鎌田要人

○鎌田説明員 いま具体的な名前をあげてのお尋ねでございますが、ひとりただいまの荻田さんの場合だけにとどまりませず、やはりある方は地方行財政ということについて多年の蓄積のおありの方であり、あるいはまた、ある方は大学の教授としてその道について権威であられるわけでありますし、いまその方がついておられる、たとえば共済組合の理事長、こういうことではございませんで、荻田保という方の総合的な学識経験というものに着目をいたして委員に御就任をお願いいたした、こういうわけであります。

西宮弘日本社会党

○西宮委員 その荻田保さんというのは、具体的にただ思いつきで例にあげたにすぎないのですけれども、そうすると、人のほうに重点を置いたということですね。人を中心にして選んだ、こういうことですね、その役職ではなしに。

鎌田要人

○鎌田説明員 人か役職かという実はお尋ねでございますが、はなはだ答えにくいわけでございますけれども、その人がその役職にずっとついておれば、それはおのずから学識経験という形で参加されていくわけでしょう。あるいはたまたまその方が、いまはそのキャリアのある仕事からちょっと離れた仕事をやっておられるという場合でありましても、過去の蓄積というものを発揮していただく、こういうことでございますので、人か役職かということではございませんで、こん然一体、その人の役職も加えましたすべての御経験なり学識というものに着目をしておるというふうに御理解いただきたいのであります。

西宮弘日本社会党

○西宮委員 つまり私の言うのは、上から商工組合の中央金庫理事長とか、あるいは日本航空株式会社の副社長、こういうふうにずっと順繰りに書いてあるわけなんですが、これは、たとえば日本航空にしても、日本航空の副社長なるがゆえに選んだというのか、伍堂輝雄という方が非常に適当だということで選んだのかということです。

鎌田要人

○鎌田説明員 率直に申しまして、公営企業の今日の問題というものを解きほぐすという場合に、いろいろなアプローチのしかたがあると思うのです。やはり地方団体の経営する企業でありますから、地方行政の一環として経営せられるという面と、企業経営として、この経営の面からアプローチをするやり方というものもあるだろうと思います。ただいままた別の方の名前をあげてのお話があったわけですが、この方の場合には、やはり民間の企業経営、こういった面での学識経験というものを活用させていただこう、こういうねらいに基づくものであるというように考えております。

西宮弘日本社会党

○西宮委員 時間がなくなりますから、あまりそういうことばかり議論をしておってもしかたがないのであって、すでに委員はできてしまった。ただ、これだけの委員から自治省としては何を聞こうとしたということになるわけですか。私は今日出された答申と思い比べて、これから逆算してみると、たとえば独立採算がいいのか、あるいはそれとも国なり自治体なりが、一般会計から金をつぎ込む、こういう方法がいいのか、あるいは管理者の権限なり責任なりは大きくしたほうがいいのか、あるいはこれはできるだけ小さくしたほうがいいのかというような問題、あるいは料金は原価主義がいいのか、それともコストにこだわらないで、いわば政策的な決定をしたほうがいいのか、あるいはまた財政再建のためには借金のたな上げだとか公企債とか利子の補給とか、そういうことがあるだろうが、そういう場合には国の監督を厳重にしたほうがいいのか、それとも野放しにしたほうがいいのか、あるいは職員の給与等については企業の事業成績等も加味したほうがいいのか、あるいはいわゆる親方日の丸式でほうっておいたほうがいいのかというようなことが聞こうとした要点ではないか。もしそうだとすれば、もう何も委員を選んで聞かなくても、答えはおのずから明らかだと思うのです。この顔ぶれでは、先ほども申されたような総裁、社長、副社長、理事長、常務取締役、教授、評論家、こういう顔ぶれでは、出る答えは問わずして明らかだと思うのです。ただ、その中で、さっき盛んに大学の教授ということを言っておられたが、教授五人が入っておりますが、私は五人の方がどういう方かよく存じません。しかし、私はそのうちの起草委員長になりました細野日出男という方ですね、この方の論文を見たのでありますが、この方の議論などを見ると、これはむしろ普通の事業家以上の企業意識というか、そういう点に非常に強い考え方を持っておる方のようですね。おそらくここに並んでおる社長その他と変わらない、あるいはそれ以上に強いそういう主張を持った人ではないか。そういう人を大学教授の中から選んで、それが大学教授だから第三者だという、そういう抽象論では私は問題にならないと思うのです。五名の大学教授は、どういうところに着目して選んだのですか。

鎌田要人

○鎌田説明員 大学教授の選び方の基準という点でございますが、御案内のとおり公営企業というものを専攻しておられる先生方は少ないように私ども拝見をいたしておるわけでございます。ただ、公営企業でございますので、やはり経営学という分野もございますし、あるいはまた労働関係あるいは交通政策、そういったもろもろの政策分野の先生方、こういったところの先生方をお願いをいたしておる次第でございます。

西宮弘日本社会党

○西宮委員 そういうふうに御答弁されるだろうと思うけれども、要するにこれではあらかじめ結論を予想して、その結論に適当な人を選んで、したがって、その出てきた答えはいかにも民主的な装いを持って、そういうことでこれは民主的にきまったんだ、こういうことで、いわゆる隠れみのにしよう、そういう一意図としかわれわれは理解できないわけです。たとえば労働組合とか、そういうものは避けたというのならば、かりにそうであっても、私の知っておる狭い知識ですら、これはもっともっといい人がたくさんいると思います。たとえば、都政調査会などにはずいぶん貴重な研究がされておるようですが、そういう人を入れただけでも、私は、ずいぶん審議の内容が違ったんじゃないかと思うのですけれども、いかにもこれではその民主的な決定をしたという、そういう便宜のためにやったとしか思えない。そうではないのかと言っても、そうではありませんとおそらくお答えになるでしょうから、これは水かけ論に終わってしまうおそれがあるけれども、それじゃ、出された答申に対して世論はどういうふうに反応しているかということを聞かしてください。

鎌田要人

○鎌田説明員 おことばを返すようでございますが、私どもは、地方公営企業制度調査会の委員の方々が、三年にわたりまして非常な御勉強、御努力をいただいたわけでございまして、この答申というものは、現在、地方公営企業というものについてわが国にある唯一最高の価値のある文献である、こういう評価すらもいたしておる次第でございます。  それからこの答申に対します世論の反響、反応はどうであるかということについてでございますが、世論というものを一応何によってキャッチするかという点に問題があるわけでございますが、私どもが拝見をいたしました新聞の論説を中心にして分析をいたしますと、この地方公営企業制度調査会の答申については、おおむね結論を妥当しておる、こういうふうに受け取っておる次第でございます。

西宮弘日本社会党

○西宮委員 私は、その世論の中で、新聞の論説というお話があったが、私の見た限りでは、たとえば、毎日新聞が四十年の十月十五日に社説を出しておりますが、その中には、「全体を通じて採算性を強調するあまり、いささか公共性を軽視しているように見受けられる。」こういうふうにきめつけているわけです。あるいは日本経済新聞の四十年十月十六日の社説では、「公共性に対する配慮を加味しても一、答申から受ける印象は採算性の方が強烈である。」こういうふうにいっておる。あるいは朝日新聞の四十年十月十五日の社説は、「とくに問題なのは、答申が料金値上げの“ニシキの御旗”として利用される点である。」こういうふうにいっておる。いま申し上げた毎日と朝日と日本経済、狭い範囲でしか私は読んでおりませんが、それではいずれも今回のこの調査会の答申に対して非常に片寄っておるという主張を掲げておる。私はそういう点をもっと謙虚に反省してみる必要があるのではないかと考えるのですが、これでもやっぱりそういう点はないという御答弁ですか。

鎌田要人

○鎌田説明員 ただいま先生の読み上げられました新聞の論説についても承知をいたしております。ただ、そこでいわれておりますところの採算制の強化という点につきましては、率直に申しまして、今度の法律案の中にも具現化いたしておりますような企業会計と一般会計との経費負担区分の原則というものを明確にして、その企業会計の中においては独立採算を行なっていくのだ、こういった何と申しますかこまかい論理のひだといいますか、そういったものが当時の状態におきましてはまだ一般に明らかにされておらなかったといいますか、そこまでまだ議論が進化しておらなかった時代でございますので、公共性か独算性か、こういう非常に択一的な形式的な取り上げ方ということについては、かねてから私自身疑問を持っておる一人でございますけれども、そういった点についての疑問も認識も深く進んでおらなかった段階での論説だ、こういうふうに私ども理解をいたしておる次第でございます。

西宮弘日本社会党

○西宮委員 それでは、新聞がそういうふうに認識をしたのだから、それをここで問題にしてもしかたがないのですが、要するに、十分にそういう実態がわからない、いわば的はずれの批評をしているのだというふうないまの答弁であったけれども、私どもは決してそうではないと思う。われわれ自身が詳細に読めば読むほど、この新聞の論説が指摘をしている点が問題だと思う。さっきの御答弁だと、これが地方公営企業に対しての唯一最高の権威ある答申だというふうに言われているけれども、私は、これでは地方公営企業はとうてい健全な運営ができないのではないかと思う。そういう点について非常に私は問題があるのだと思う。  またあとでいろいろお尋ねをしたいと思いますが、時間がなくなりますから、私の質問の要点は水道にありますから、それでは水道についてまずお尋ねをいたします。  厚生省にお尋ねをしますが、水道、いわゆる上水道ですね、これをどういうふうにまず認識をしておられますか。

舘林宣夫

○舘林政府委員 昭和三十年ごろは上水道の普及率は三十数%にすぎなかったのでございますが、最近の上水道の普及率は非常な目ざましい発展を遂げまして、きょう今日では約七〇%国民に普及をいたしておるわけでございます。今後私どもの計画によりましても、国民の一〇〇%近くまであまり遠くない将来に普及いたしたいという気持ちを持っているわけでございます。今日におきましては、上水道は米あるいは電気等と並んで国民の必需物資である、最も基本的な生活の基礎である、かように認識いたしておる次第でございます。

西宮弘日本社会党

○西宮委員 現在すでに七〇%に普及をし、さらに近い将来に一〇〇%まで持っていきたい、そういう意味においては米と電気と並んで国民の必需物資だというふうに答弁をされたのですが、そういうことだと、その答弁どおりに施策が講ぜられておるならば文句はないと思うのだが、私はその点が、以下だんだん申し上げていきたいのだけれども、きわめて認識が不十分だと思う。要するに、いわゆる米と電気といいますか、とにかく国民生活の必需物資だ、こういう認識ですね、重ねてお尋ねします。

舘林宣夫

○舘林政府委員 今日のわが国の近代生活に欠くべからざるものである、かように認識いたしておる次第でございます。

西宮弘日本社会党

○西宮委員 そういう点では、全く米と電気というか、あるいは米と空気と言ってもいいかもしれません。しかし、私はむしろ場合によったら、いまその例にあげた米以上だと思うのですよ。むろん米はきわめて大事でありますけれども、かりに米の配給が二、三日とまっても、これに対策がないわけではありません。むろん、その心理的な影響等は重大ですから、そう軽々しくは言えませんけれども、しかし、かりに配給が二、二百とまっても、そのやりくりは何とかつく。あるいは現にその米にかわる代替食糧というようなものは、常に米が高くなると、米以外の食糧の消費が多くなる、こういうことは統計にも明らかであります。つまり、米価が高くなると、あるいはバンとかめん類とかそういうものの消費が増大する、こういう統計がすでに発表されておりますから、場合によったら米以上のもあだ。おそらく東京で水が一日とまってしまったら、これは生活できない、あるいは生存できないということになるのだと思う。そういう点についての認識が、まあことばの上ではいま局長が答弁されているけれども、実際問題として、そういう点がきわめて不明確だと思う。あとでもお尋ねをしますが、たとえば工業用水道に比べてそれじゃどっちが大事だということになりますか。これはむしろ厚生省の局長、よりは、企画庁の水資源局長にお尋ねをしたいと思います。

鈴木喜治

○鈴木(喜)政府委員 お答えいたします。  ただいまのお尋ねは、たとえば上水道と工業用水とどちらが大事かというお尋ねだと思いますが、それぞれ目的が違うわけでございまして、工業用水の場合には、これまた国民生活の基礎になります産業に必要な水、したがいまして、それと上水道と比較することは、どちらが大事かというお尋ねではお答えしにくいんじゃないか、こういうふうに考えております。

西宮弘日本社会党

○西宮委員 その問題は、あとでさらにもう少し詳しくお尋ねをしたいと思いますから、またそのときに御答弁を願います。  厚生省の局長に続いてお尋ねをしますが、私は、これはいわゆる上水道の公共性というようなことを知るためにきわめて大事でありますから、お尋ねをしたいと思うのですが、たとえば現在の水道法が出る前は水道条例であったわけです。その水道条例の当時、水道条例の中にうたわれておった二、三の条文、こういう精神は今日でも生きておるのかどうかということをお尋ねしたい。たとえば水道条例の第八条には、地方長官は「水質水量不足ナリト認ムルトキハ相富ノ猶豫期日ヲ定メテ之カ改良ヲ市町村ニ命スヘシ」というような規定とか、あるいはさらに十九条には「本法又ハ本法ニ基キテ磯スル命令ニ依り市町村」「ニ於テ履行スヘキ事項を履行セス又ハ之ヲ履行スルモ充分ナラスト認ムルトキ」は「地方長官ハ府縣費ヲ以テ之ヲ施行シ其費用フ市町村」より「追徴スルコトヲ得」とありますね。あるいはさらに二十一条には、主務大臣は「必要ト認ムルトキハ水道ノ布設ヲ市町村ニ命スルコトヲ得」、そういうことで、要するにその水道なるものがきわめて公共性の強いものだということを具体的に言っているわけですね。たとえば水道の必要なところに水道をつくってないというならば、大臣は水道を布設することを命ずることを得、あるいは水量が足りなければそれをふやせということを同じように命令し、命令で聞かなければ地方長官は代執行をしてその費用をあとから徴収するというような規定とか、その上水道なるものがきわめて公共性が強い。こういうふうに強制する反面には、これを手厚く保護するという規定もむろんあるわけだけれども、そういうふうに規定されておる。今日、終戦後の法律は、こういう義務を大臣から命ずるというようなことは民主的ではありますまいから、そういう点は避けたんだろうと思うけれども、少なくともそういう精神は新しい水道法にも引き継がれているのではないかと思うので、この点だけをお答え願って、きょうは質問を保留することにいたします。

舘林宣夫

○舘林政府委員 ただいまお尋ねの三条項の中の一つのものは今日の水道法にも盛られておりますが、残りの緊急性の部分については、先生のお話しのように、必ずしも今日の時代にそのまま取り入れるのはいかがかということで除外されておりますが、基本的な精神は同じでございまして、ことに後段の二つの条文の基本的な精神は、伝染病予防法の中に具体的な措置がとれることに配慮いたしておりますが、水道に対してこれを公共的に保護し、その普及に対して十分な配慮をする必要があるという基本的な精神は受け継がれておるわけでございます。

岡崎英城自由民主党

○岡崎委員長 この際、暫時休憩いたします。    午前十一時四十八分休憩      ————◇—————   〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕

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