地方行政委員会 第2号
- 発言数
- 75 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1965/12/23
会議録
○中馬委員長 これより会議を開きます。 内閣提出にかかる昭和四十年度分の地方交付税の特例等に関する法律案を議題とし、質疑に入ります。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。細谷治嘉君。
○細谷委員 私は議題になっております地方交付税の特例に関する法律案と、これに関連する地方財政の問題についてお尋ねをしたいのでありますが、その前にお尋ねしておきたいことは、昭和四十年度における財政処理の特別措置に関する法律案、その第三条に、五百十二億円の金額を一般会計から特別会計に落ち込み分を補てんする意味において繰り入れる、こういうことになっておるわけでありますが、もともと本年度の予算が成立した数カ月後には、この程度の交付税が落ち込むということは決定的であった。ですから端的に申し上げますと、大蔵省の税の見積もりというのが重大な誤りをおかしておった。こういうことになるわけでありますから、一般会計から繰り入れるということじゃなくて、当然これは交付税率の引き上げによってやるべきではないか、こう思うのでありますが、これについてひとつ大臣の所見を伺っておきたいと思う。
○永山国務大臣 年度途中に生じたる関係でございますので、こういう処置をとったのでございます。
○柴田(護)政府委員 若干補足して申し上げますと、交付税率をきめます場合におきましては、その年の財政事情もさることながら、ある程度の将来に対する見通しを持っております。ことしのような事態は全く特殊事情でございまして、したがってまた交付税率を変更するといったような措置をとるということにつきましては、年度の途中でもありますし、事柄の起こりました原因等から考えましても適当ではない。したがって、本年度は特殊の事例としてその部分については一般会計で埋める、こういう措置にいたしたわけでございます。
○細谷委員 きょう議事録を持ってまいっておりませんけれども、八月の段階で私は自治大臣にこの問題についてあらかじめ質問を申し上げましたし、また安井委員からもこの問題について重ねて質問があって、自治大臣の交付税のへっこみについての基本的な態度を伺っておったのでありますが、いまのおことばによりますと、こういうことになって起こったのだから交付税の引き上げなんてことは考えておらなかった、こういうことなんですね。私は、当時の自治省の考えというのが今日ではかなり変わってきて、こういう結果になっているのではないか、こういう気がいたします。大蔵省にしてみれば、後ほど御質問いたしますけれども、来年度の地方財政対策等に関連して、いまは特異な状態なんだから交付税をいじることは断じてならない、こういう御主張のようでありますが、やはり大蔵省の主張には手も足も出なかった、自治省としての見解を述べて抵抗しなかったのじゃないか、こういう気がしてならぬのであります。この点はどうか。 もう一つは、今度はたいへんな二千五百九十億という公債を発行するわけでありますが、それなら何もこの第三条にわざわざこれをもってこなくてもいいと思うのですよ。公債を発行するということは一条と二条に書いてある。わざわざこんなところへもってこないでいいと思うのです。その辺についてのお考えはどうか。これをひとつ大臣なり局長にお尋ねしたい。
○柴田(護)政府委員 年度の途中で交付税率を変更したという事例は過去においてもございませんし、交付税率というものの性質からいって、年度の途中でこれを云々するということは必ずしも適当とは私どもは考えておりません。したがって今回につきましても、このような当初国が考えてもいなかったような税収入の減といったような事態に対して、どう対処するかということにつきましては、やはり本年度の特殊事情というものを頭に置いた特殊の措置をとっていくことが妥当と考えたのであります。したがって、何も大蔵省とこの問題について大いに争ったこともございませんし、初めからものごとの考え方といたしましては、大蔵当局と私どもの考え方におきましては、基本的にはそんなに相違はございません。私どもといたしましては当然の措置である。したがって、とった措置が、一般会計からの繰り入れ措置というものがいかがかということにつきましては、問題があるかもしれませんけれども、しかし交付税率を引き上げてこういう措置をとるということにつきましては、私どもも大蔵当局もともに、こういう措置しかないというように考えてきたわけであります。 それから、三条の問題をこの特例法にどうして一緒にしたのかということでございますが、これは主として法案を主管しておられます大蔵当局からのお答えがあろうかと思いますけれども、やはり国としては第二条の問題も第三条、第四条の問題も、ともに経済の落ち込みと申しますか沈滞と申しますか、ということに伴う、いわば一種の異常事態というものに対する国全体の財政の緊急措置だというお考えの上に立って、これを一本の法律にまとめたということであろうと思うのであります。
○細谷委員 いま局長の答弁ので、従来年度途中で交付税率を変えたことはない。それはそのとおりであります。従来ということを非常に理屈にするのならば、なぜ四条をまたこの法律の中に持ってきたのです。交付税及び譲与税配付金特別会計の借り入れ金として三百億円を借り入れすることになるわけであります。従来の例とはこれは違うでしょう。従来ということばに根拠を置かれるならば、これも従来のとおりやられるのがほんとうじゃないでしょうか。なぜこの中へ入れたのです。
○柴田(護)政府委員 従来も年度途中におきまして交付税率をいじったことはない、また事柄の本質上、年度の途中においてはいじるべきものではなかろうということを申し上げたのであります。従来は、昨年の例を申し上げますと、第三条と第四条が一緒くたになっておったのであります。これはそれだけの特例法として一緒になっておったのであります。それに新たに第二条という特別措置が加わった、こういう考え方をしていただけないものだろうか。したがって、国の財政処理の特別の措置ということからいくならば、第二条、第三条、第四条もみな同じことだという観点から一緒にまとめられたというように考えられます。
○細谷委員 第二条と第三条は、おそらく考えておる二千五百九十億円という公債に関係するものだと思うのです。いわゆる原資といいますか、そういうものはおそらく一つでしょう。国の歳入の中に入ってくる、こういうわけですから一つです。ですからおっしゃるように、しいて言えば第二条と第三条というのは、これは一つの特別措置に関する法律案という中でまとめるということは、あるいは理屈としてはいいかもしれませんけれども、第四条の三百億円を借り入れするということは、公債とは何も関係ないのですよ。特別措置であることは間違いない。これは昨年もやったことなんです。百五十億円借りるときに単独の一本の法律として出たでしょう。それがなぜ今回に限って――二千五百九十億円という公債とこれは関係ないのです。三百億円借りるというだけですから。これをなぜ一本にしたのか、私は理解できないのです。これはひとつ大臣なり局長からさらにお答え願いたい。
○佐藤説明員 御質問でございますが、この法案は大蔵省から大蔵委員会に提案申し上げておりますので、私から答弁さしていただきたいと思います。 この法律は、第一条に趣旨がうたってございますが、要するに経済情勢の異常な落ち込みということによる、四十年度の緊急の財政の処理という角度で構成されている法案でございまして、したがいまして、国のその場合の異常事態というもので、端的に国会の御審議をお願いしなければならなかったことは、第一はこの国債の発行でございまして、それから第二に地方財政処理の問題でございます。地方財政処理の場合に、御指摘のごとくこの交付税の落ち込みの部分、それをどうするかという問題と、それから給与の処理についてどうするか、こういう二点があったわけでございまして、その両者をいずれも歳入面、歳出面ともに四十年度緊急に処理しなければならない問題であるという趣旨から、一本の法案にまとめたものでございます。
○細谷委員 自治省は……。
○柴田(護)政府委員 大体大筋はただいま佐藤主計官から申し上げましたとおりでございまして、私ども大体同じ考え方でございます。ただ先ほど来二条、三条、四条、全く性質が違うじゃないかというおことばでございますが、昨年度の例を言いますと、第四条というものが特殊の法律として特別会計法の改正法案か何かで出たと思います。それはやはり昨年度の一つの特例である。それに第二条、第三条という本年度さらに特殊の事情が加わった。したがって、国の財政というものの立場から見ますならば、特別会計も含めて歳入歳出の処理、つまり経済事情の変更等に伴う緊急処理を要するものについての処理案件ということからいいますならば、二条、三条、四条とも同じ性格を持つものである。したがって一本の法律にまとめた、こういうことだろうと思うわけでございます。
○細谷委員 私はわからない。なるほど第四条の三百億円借り入れするということは、これは特別会計で借り入れしなければいかぬでございましょうが、公債とは何も関係ないでしょう。これは人事院勧告に基づいて、必要最小限度の財源をひとつ何とかしてやろうということで、昨年は交付税の伸びが百五十九億、ことしはありませんから、三百億円ということになったのであります。昨年は交付税の伸びが百五十九億ある。足らぬものですから百五十億を借りた。その百五十億を借りるというのと内容は同じなんです。ただ去年と違っているのは、百五十億が三百億になったということが一つ。もう一つは、その交付税で分けるときに、これは全額借り入れ金でありますけれども・昨年は半分半分になったということ、この法律からいきまして、全く同じ性格のものなんです。第二条と第三条は原資という点において関係があります。局長おっしゃるように、地方財政の、人件費も含めて、人事院勧告を含めての支出という面については、地方財政をどうするかという面においては、関係がありますけれども、この財政処理の特別措置というようなことについては何も関係がない。一本の法律にするということはおかしい。去年の例にならうべきでしょう。これをどうしてこうやったのか、納得できる説明をいただきたい。
○柴田(護)政府委員 国家財政という立場におきまして、国全体の立場から一括して、この緊急事態に対処するという意味合いにおきましては性質は同じものであります。したがってそういう意味から、財政処理上必要な案件を一括して、一本の法案にまとめて特別措置法を書いた、こういうことであろうと思います。
○細谷委員 大臣、時間もないようでありますから……。国会の正常化という問題にあたって、私ども社会党のほうから、今回の補正予算というのは普通の性格のものではないんだ、財政政策の、いわゆる公債政策を含んで百八十度の転換を起こすんだから、これはちょっとやそっとではいかない。慎重に審議をすべき問題なんだ。ですからそういう点ではひとつ切り離していったらどうかということについて、政府当局もいろいろ検討された結果、ひとつ国鉄の値上げ問題は切り離そう、こういうことになったと伺っておるわけであります。いまのお答えを聞きますと、理屈上からいけば何も二条と今度の公債と関係のない四条、しかも昨年の例では単独法として特別会計への借り入れという形で議案が出されたのを、みそもくそも一本の法律に入れるというのはいささかおかしいと思うのです。昨年もそういう例があるわけですし、また社会党の申し入れに基づいて政府当局、あるいは政府・与党も可能な限り検討しようという形において検討された結果、国鉄料金は切り離す、その他は切り離せないということであります。切り離してこそ筋じゃないかと思うのです。この辺についてひとつ大臣の所見を伺っておきたい。
○永山国務大臣 やはり公債を発行しなければ、こういう処置ができなかったのですから、一連のものであると考えます。
○細谷委員 それは全体としてそういうことが言えるかもしれぬが、筋からいきますとこの財特法に対して、この四条というものは去年もやったことであります。公債発行しなければこの四条という問題は起こらないんだということは、関係ないですよ。これはどうしても理解できない。悪く考えますと、ごまかして国鉄料金だけはひとつ切り離しておけという形で、みそもくそも一緒にして、そして財特法という名において、こういうものもからめていこうという、非常に下品なことばを使いますけれども、火事どろ的なやり方ではないかと私は思うのです。大臣、関係ないですよ。もう一つきちんとお答え願いたいと思う。今後の問題もありますからね。
○永山国務大臣 やはり原資がなければどうもならぬですから一連のものである、こう考えておるのでありますが、ひとつ法制局や大蔵省のほうにもよく聞いてもらいたいのです。
○細谷委員 柴田局長にお尋ねいたします。これは公債とは関係ありますか。この三百億円の借り入れというものは公債と関係ありますか。私は無縁のものとは言いませんけれども、一本にしなければいかぬような関係がありますか。きちっと答えてください。
○柴田(護)政府委員 事柄自身から中身をこまかく割ってまいりますれば、第二条の問題は、歳入に穴があくが、その穴を埋めるために国債を発行する。第三条の問題は、国の税収入の減少に伴う地方交付税の自動的減少を補てんするための措置である。それから第四条の問題は、給与改定に要する財源を支弁するための会計上の措置だと言うことができるのであります。それぞれ事情はみな違うわけでございます。それをどうくくるかといえば、いろんなくくり方があると思いますけれども、国家財政全体の立場に立って、この際緊急に処理をしなければいかぬという立場から言いますならば、みな同列のものだろうと思うのであります。したがって、そういう意味から、財政上の処理の特別措置ということで一本にくくった、こういうように理解すべきであろうと思うのでございます。
○細谷委員 どうもいつもの名刀の切れ味が財政局長の答弁の中からうかがえないのですよ。これはとうとう国家的高い見地からということに評価してしまったのですけれども、私がお伺いしているのは、去年もやったことだし、これは公債と関係ないじゃないか。百五十億が三百億円の借り入れになっただけであって、関係ないじゃないか。これをわざわざ一本の法律にしたところに、どうも変な意図があるのではないか。国会正常化という場面において問題になったにかかわらず、この問題についてわざわざ一緒にした。常識からいけば、あるいは昨年の例からいけば、分けてやるべきものを、わざわざ一本にしたところに私は問題があるということを申し上げているわけであります。どうも大臣の言うのは、全く私の質問からはずれておりまして、まことに遺憾であります。 それでは法制局にお尋ねしますけれども、こういうやり方は、私は法律の専門家じゃありませんが、まあ何かロケット方式というもんだそうですね。みそもくそもとにかく一緒にして、法律の本数が多くなると国会審議に手間どるから、いろんな問題が起こるもん、だから、何もかも一本にしてやっちゃおう、こういうような方式が最近はやりだそうでありますけれども、同じ質のものならともかくとして、質の違ったもの、あるいは従来の慣例を無視したやり方というのは、私はいかがかと思うのです。法制局は政治的な判断というものでなくて、純法律的な立場に立ってこういうものをつくるべきだと思うんですが、どうしてこういうやり方をやったんですか。
○荒井政府委員 純法律的な立場から御説明を申し上げます。 一つの法律案においては、その趣旨なり目的なりがある。その趣旨なり目的の範囲内の事項を規定するということが大筋でございまして、その趣旨からいいまして、どういう範囲のものを取り上げるかというのは、その対象のいかんによるわけでございますけれども、今回の昭和四十年度における財政処理の特別措置に関する法律というものは、昭和四十年度の補正予算の提出と密接な関連を持って提出しておる。そうしてそれはその第一条に書いておりますように、「最近における経済情勢にかえりみ、昭和四十年度における租税収入の異常な減少等に対処するため、必要な財政処理の特別措置を定める」ということで、これは国庫としてなさざるを得ないという措置をきめるというのが根本であるわけでございます。それは税収の異常な落ち込みということもございますけれども、税収の落ち込みのほかに、さらに税収の落ち込みにもかかわらず、一定の補正予算を編成し、その中でさらに歳出の増加を同時に行なわなければならない。これは公務員給与の改定もございますし、災害対策というものもありますし、事務的経費の不足分の追加、清算というような問題もありますし、一連のものをともかく措置しなければならぬ。その措置をするためには、単に税収の落ち込みという分ではなくて、さらに歳出の増加というものもあわせて処理をし、それの財源対策というものを講じなければならぬというのが、今回の補正予算に課されている使命であるわけでございます。それの国庫内における処理をするにはどうすればいいかという点を考えますと、この第二条に書いておりますような公債発行というものをせざるを得ないということでございますし、さらに交付税の税率二九・五ではじきますと、五百十二億の減になる。交付税の減ということがあるけれども、それは当初予算計上額で計算したところの金額によるのだということで、その五百十二億の落ち込みというものを防止するという措置をささえといたしますし、その補正予算におきまして、国家公務員についての給与改定というものをやる。その財源措置というものも、補正予算で計上して、それに見合いの財政措置を講じておる。それとパラレルに措置しなければならぬものがあるということでございまして、それが四条に規定されているということでございます。 それから、昨年の例があるではないかということでございますが、昨年の補正予算の際、国庫として措置をしなければならぬというものは、交付税の特別会計において百五十億円の借り入れをする附則第十五項に規定した措置をもって必要にして十分ということにした。今回はその交付税特別会計法の改正ということだけをもってしては足りず、さらに五百十二億円の落ち込みを防止する。さらに先ほど申し上げましたような補正予算における歳出増加の一要因に対処するための財源措置を講ずる必要がある。こういう一連のものについて措置をしなければならぬという事態になりましたので、その第一条に書いてございますような目的、趣旨というものを実現するために、国庫においてとるべき所要の措置というものもここにあわせて講じたということでございまして、昨年の例というのは、その交付税の特別会計においてそういう処理をすれば足りたので、公債を発行するとか、交付税の特別会計について落ち込みを防止するというような措置を講ずる必要性がなかったから、その単一の措置をしたということでございます。それは各種の法律におきまして、たとえば新市町村建設促進法というものにおきまして、その一つの措置でしかできないかといえば、新市町村建設促進という目的のために必要であれば、地方自治法の特例もありますし、地方財政法の特例もあります、地方交付税法の特例もあります、国有財産特別措置法の特例もあります、国有林野法の特例もあるのであります。各般の所要措置を講ずるということは、国政促進上必要だということであれば、そういう措置をするということでお願いを申し上げておるのでございまして、こういう趣旨で、今回の措置は、補正予算の執行をどうしてもしなければならぬ、そのために必要な国庫の措置ということが必要であるという限りにおいて、その第一条の趣旨、目的内のものであるというふうに、純法律的に判断したわけでございます。
○細谷委員 ずいぶん余分なことをおしゃべりいただいたのですけれども、必要にしてかつ十分な措置を講じなければならぬということは当然のことでしょう。去年は百五十億特別会計に借り入れてやれば、必要にしてかつ十分な条件が満たされた。本年はその一つだけでは、必要な条件は一つありますけれども、十分な条件にならないということから、幾つかの問題点がある。その幾つかの問題点を、私の言うように、異質的なもの、あるいは昨年の例もあるので、それを十本の矢を一つにたばねてやらぬでも、十本の法律にやれば、必要にしてかつ十分でしょう。そうでしょう。十本のものを、みそもくそもたばねなければ必要にしてかつ十分でないということではないでしょう。必要な十本の矢をそろえればいいのでしょう。切り離すのが純法律的でないというのですか。簡単に答弁を願います。
○荒井政府委員 今回の特別措置法におきまして講じておりますような措置が一体として行なわれない場合には、ではどういうことになるかということ、その点をお考えいただくことが、この問題に対するお答えになると思うのでございます。たとえば四条に掲げておりますような措置が一方でとられた。しかしながら一方でその交付税特別会計の五百十二億というような落ち込みに対する手が打たれなかったといたしますと、一方は三百億プラスという要因があるけれども、また五百十二億マイナス要因があるということでなされるということではいけないという意味では、第三条の規定と第四条の規定というものは、交付税特別会計という国庫内の経理について非常に密接な関係があるというふうに考えざるを得ないと思いますけれども、そういう意味の関係のある法律案というものは、やはり従来の例からいいましても、同一の措置でやってお願いしているというふうに考えます。
○細谷委員 私が言うのは、五つなら五つの問題点がある。去年は一つだったけれども、今度は五つの問題がある。その五つの問題点の違ったものを、みそもくそも一緒にしてくくって一本の法律案にせぬでも、分けて五つを出してもいいじゃないかということです。最近どうも国会の審議が繁雑になるということで、みそもくそも一緒にする傾向が非常に強いわけであります。私は、五つ問題点があるのに三つばかり出して、あと二つばかりほっておけということを言っているのじゃない。切り離してもいいじゃないか、それが従来の例であったのじゃないか、それは必要にしてかつ十分な条件を満たしているじゃないか、これが純法律的でないとおっしゃるかどうかということを聞いているのです。五つを一緒に出すことが純法律的である、必要な問題について個々に独立して法律案として出すことは、それは純法律的でなくて、必要にしてかつ十分を満たさぬと、こういう議論はないと思うのですが、あなたはそういうことは純法律的じゃなくて、必要にしてかつ十分な条件でもないのだという議論になりますと、これはおかしな議論になりますよ。
○荒井政府委員 従来、一体として措置する必要があるという事項につきましては、一つの法律でそういう必要な事項を規定するということをやっておりましたわけで、交付税及び譲与税配付金特別会計について当面どういう措置をとらなければならないかという点で考えますと、それは三百億円の借り入れという措置も必要でございますけれども、さればといってじゃ五百十二億円の問題はたな上げしていいというわけではございませんで、やはり同時に措置をする必要性があるということで、これは同時に措置をする必要性があるというような限度内において単一の法案にして出すということは、これは従来の先例に全く反するものではないと思います。
○中馬委員長 細谷委員にちょっとお願いいたします。大臣の予算委員会の出席の時間もありますので、極力大臣に質問してから事務当局に御質問願いたいと思います。
○細谷委員 この問題につきましては、非常に重要な問題であります。今後の法案審議にもやはり関係しますから、保留しておきます。 次に、時間がありませんから、この法案そのものについての御質問からと思っておったのですが、順序を変えまして、大臣にお尋ねしたいのでありますが、昨日の新聞に「地方財政の赤字対策難航」「食い違う補てん額」ということで、かなり具体的に書かれてございます。これは自治大臣もすでにこの委員会でも答弁なさったように、今日の地方財政の危機というのは、昭和二十八、九年ごろの危機と比べると、もっともっと深刻な問題を持っているのだ、大臣もこういう認識でありますし、私どももそう思っておるのでありますが、大蔵省とどういう食い違いがあるのか、これに対して自治省としてはどういう方針でこの地方財政の危機を切り抜けようとされておるのか、これをひとつお尋ねしたいと思います。
○永山国務大臣 来年はまあ相当の赤字が出ると思いますので、恒久財源の確保をまずやりたい。そうして公共事業に対する関係等の起債はワクを拡げる。しかしそれも政府債を中心にやりたい。そして地方財政の混乱を避けたいという考えでいまおるのですが、ある程度の財源の確保という点について、なかなか困難をきわめる情勢ではないかというように考えられて、その点を折衝中でございます。
○細谷委員 困難をきわめておるので、私ども新聞を拝見いたしまして、大臣みずから朝早く大蔵大臣の私邸を尋ねて、地方財政の危機を救おうということで努力されておるように新聞等で書いてありまして、その努力については感謝いたしておるわけでありますけれども、この新聞記事を見ますと、食い違うというどころじゃない内容だと私は理解しております。自治省は三千三百六十億程度の財源が不足だ。その前提条件というのは、明年度国債発行規模が七千億で減税規模が平年度三千億、公共事業関係の伸びが二割、こういうことを前提といたしますと、地方財源の不足は三千三百六十億円だ、こういっているのである。ところが大蔵省は、いや五百億円程度節減を強要すれば千五百億円程度の地方財源の不足なんだ、こういうことなんです。これはたいへんな認識の違いであって、食い違いどころじゃないと私は思う。ですから、いま大臣、非常に努力するようなことで所信の一端を述べられたのですけれども、今日この段階において、食い違いどころでない問題点がある、地方財政に対する認識の違いから出ている問題があるということでありますから、私は非常に重大な関心を持っておる。この点についてひとつもっと具体的に大臣――局長にも補足してもらいたいのですけれども、大庭まあ人気者でありますから、時間が十分ありませんから……。
○永山国務大臣 大蔵大臣の感触を聞いておるのですが、とにかくまだどういうように減税するかということですね、いわゆる減税の関係ですね、また地方税の減税の問題、こういうものが煮詰まらぬものですから、それで大蔵省のほうは、自分のほうの計算のほうが正しいんだと思うということは、大体どういうような方向で減税を持っていくという目安を持っておるようですが、しかしきまらぬものを、だからどうもならぬ。自治省の分は腰だめの、大体こうだろうという、いまのような腰だめ計算だから金額の差異があるが、結局煮詰めれば大蔵省のようなところになるのじゃないかというようなことを言っておるのですが、どうもわれわれの感触では、まだ開きが多いんじゃないか。その問題の煮詰めをやろうといったところが、こういう国会になりましたものですから、税制調査会が二十八日に答申を延ばしたものですから、そこでいろいろどういうような減税でいくかという基礎がなくなったものですから、したがって金額のつき合わせがうまくいってないのです。まあこちらのほうの分は想定によってやったものですから、大蔵省のほうと必ずしもいま一致しておりませんが、しかし減税等の関係ががっちりきまりますれば、その差額、要するに地方財政の減収、落ち込みというものが何ぼかということだけは、これははっきり計数が合うと思うし、それに対する処置が、その次の大事なことであるというように考えておるわけであります。
○細谷委員 新聞なり、自治省等が握っておるものを見ますと、落ち込みなんという問題ばかりじゃなくて、たくさんの問題点を持っておるのです。いま大臣のおことばを聞きますと、大蔵省のほうはこういう自信を持っているかもしれぬけれども、自治省のは案程度だということで、新聞等で考えられておる。自治省の三千三百六十億不足だということについては、どうもあまり自信をお持ちにならぬで、大蔵省の主張のほうに、もう半ば以上傾きかけているのじゃないかという印象を、いまの答弁を通じて私は受けた。新聞等で拝見いたしますと、大蔵省では地方財政の長期的な再建方策を立てなければならぬということを主張なさっている。どうも自治省は旗本みたいなものですね。大蔵省も、地方財政の長期的な見通しの上に立った再建策を立てておるといっております。そういうことになりますと、自治省は要らぬでしょう。さっきも話があったのですけれども、自治省は大蔵省の一つの局ぐらいになったほうがかえって予算がとれるのじゃないか、こういう冗談話が出た。しかし、いまのおことばを聞きますと、これは単なる冗談ことばじゃないぞ、もっと深刻な地方財政の危機というものについて、腹を持って自治省は臨んでおらない、こういうような印象です。いまの大臣のおことばで、私は非常に不安をつのらせたのですよ。これじゃもう大蔵省の言いなりです。これは財政局長あたりに言わせれば、大蔵省に頭を下げてもらっているんじゃないのだ。地方自治確立という意味において、大蔵省に当然なこととして要求していっているんだ、こういう信念で行動していただかなければいかぬのであります。どうもこじきのようなかっこうで、大蔵省に付随する一局程度の考えじゃないかという印象ですが、大臣、もっとたよりになる返答を聞かしていただかなければならぬと思います。
○永山国務大臣 ちょっと言い方が悪かったのですが、やはり減収関係の計算は、計算ですから、ぴしゃっと合うと思うのです。その合うまでに、国税をどういうように減税するか、それによって地方税がどういうように減収してくるかという問題が、国税のほうの基礎がきまらぬものですから、そこまでいかないということです。もう一つは、住民税をどういうように下げるかという問題との関係がまだよくきまりません。しかし、基礎がきまれば、この減収関係というのは数字ですから、ぴしゃりと合うと思うのです。 ただ、その際に問題になるのは、どれだけ節約ができるかという問題、これは、大蔵省と自治省とは絶えず意見を異にいたしておりますから、それは長期計画等にも関連するわけですが、この点にはいろいろ強い論争が行なわれていると思うのです。私らのほうは正しい実態を握っているのですから、正しい方向であると考えております。 その次に、長期計画と見合いますが、基礎的に補給財源をどういうように持ってくるかという問題が、またネックになると思うのです。そういう点で、この減収の処置に対する問題が重大でございますので、十分ひとつ地方の意思を尊重し、また委員会の皆さん方の力強い支援のもとに、われわれの意見を必ず貫徹したいという熱意を持って交渉したいと考えております。
○細谷委員 大臣は時間がないようでありますから、あと具体的なことは局長に詳しく聞きますが、基本的な点をさらにお尋ねしたいのです。 自治大臣は、十一月の末ごろだと思うのですが、公債発行によって公共事業はどしどしやる、これは地方負担が非常にふえるのだ、今日までは国の税が伸びれば、それに基づいて地方税も伸びていく、それから国税三税による地方交付税の伸びがある、こういうことでほぼバランスしておったのだけれども、今度はばく大な公債を発行する、減税も行なう、そうしますと、国のほうは公債で公共事業をどんどん伸ばす、公共事業をやりますと、公共事業の六割くらいの地方負担が必ず起こってくる、これに対して、今後は地方財政を守るという意味において、いわゆる公債発行額の二割程度を目途として、地方に、こういう段階においては特別交付金というものを検討して、その実現をはかるのだ、こういうふうに自治省の構想が出ておるのですが、大臣はこの構想をお持ちであるのか、こういう問題について、実現のために努力する考えであるかどうか、お尋ねします。
○永山国務大臣 まだ話が煮詰まっておりませんのですが、できる限り借金をせずに、政府からもらいたいという考え方で交渉を進めたいと思うわけであります。特別交付金のような形で、もらいっぱなしということが望ましい、こう思っております。
○細谷委員 もうちょっと申し上げますと、新聞にはこう書いてある。自治街は四十一年度の建設国債発行に伴い、国債発行額の一定割合――大体二割を地方に特別交付金として交付する案を検討している、これは国税収入をおもな財源とする国の事業には、地方負担分について地方交付税交付金という裏づけがあるが、国債を財源とする国の事業についてはこれがない。だから七千億の国債を発行するとしますと、大体その四五%程度に当たる税という問題が基本に出てくるわけです。そういうことでありますから、これは大臣が言うように、借金ではとても地方はやっていけないのだ、ひとつ国債を発行するのならば、その二割程度のものを特別交付金でやってやらなければ、国と地方のピッチが合わぬ、双葉山と赤ん坊が相撲をとっているようなものだ。これは一つのりっぱな構想だと思う。新聞にずいぶん書いてあるのでありますけれども、大臣のおことばによりますと、どうもその構想もふらふらしておるようでありますが、こういう構想を実現させるために努力をする御意思があるかどうか、ひとつ具体的にお答えを願いたい。
○永山国務大臣 私は、国は掛金する能力はあるが、地方はなかなか借金することも困難だし、借金したら払えぬのだから、やはり地方負担になる分は絶対に特別交付金で出すべきだという要望を強くいたして折衝中でございます。
○細谷委員 折衝中だということでありますが、ひとつこういうことをやりませんと借金で――あとで局長なり大蔵省に具体的な数字でお尋ねしたいと思うのですが、ひとつそういうことをしなければとても、これは建設国債という名の赤字公債を発行しても、そのしわ寄せというのは全部地方あるいは地方住民にきちゃうのだと思いますから、借金じゃなくて地方にやはり財源を与えてやる、そして国と地方との間にバランスをとっていくことが必要だと思うのであります。努力するということでありますから……。 さらに次に、いろいろな構想があるわけでありますけれども、地方財政対策の一つとして、来年度は交付税も落ち込む。税も落ち込む。何もかも落ち込む。そして公共投資、公共事業はふえるのでありますから、支出のほうはふえるということになるわけであります。これについて具体的にどういう形で、たとえば交付税をこれこれ上げてもらわなければいかぬ、あるいは地方に自主財源をこういうふうに与えてもらわなければいかぬ、あるいはいま企業減税という形で、税調では法人税の減というものをかなり大幅に考えておる。きのうの新聞あたりによりますと、一千億円程度の法人税の減税をやろう、こういう構想も出ておるようでありますが、そうしますと、これがすぐ地方に響いてまいります。こういうような重要な来年度の地方財政対策として、どういう考えか、基本的な点を大臣からお聞きしたいと思います。
○永山国務大臣 大体の構想は持って内部折衝をいたしておるのですが、公式の場であまり言うと、やはりこれを実現するのに実際問題として成果を得ることに支障があるのじゃないかという気がするわけですね。やはり先刻言いましたように、借り入れ金じゃなしに、いわゆる自主財源の確立あるいは政府の財政的処置、こういうものを交付税の関係に置いたり、それをどういうようにするかというような、御存じのような態勢で、あるいはその他の税源移譲等に対してもできるだけ折衝を続けてみたい、こう考えておるのですが、いろいろな関係がありますから、ここで何の財源をどう持っていってどのような金額でどうするかということは、予算折衝がいま始まろうとしているときでございますので、具体的にはひとつこの場合差し控えさせていただいて、いよいよ折衝を続けるときには、またひとつ皆さん方にも相談して御支援をいただいて成果を得たいというように考えておるわけであります。
○細谷委員 私は、大臣、どうもこういう公開の席上で話しにくい、しかし一生懸命努力するのだ、こういう大臣の答弁、非常に不満です。これでは国会の地方行政委員会なんて要らぬですよ。みんないろいろな立場があるでありましょうけれども、今日の地方財政が危機に立っているということは、みんな一致した見解であろうと思うのです。そういうのを、おれにまかしておけ、おれが大蔵大臣と折衝するから、これでは済まない。私は、夏の段階において危機が予想されている際に、大臣の非常なりっぱな答弁を聞いて信頼しておった。しかし今度出てきたものを見ますと、どうにもならない内容を持っておると私は理解しておる。ですから、大臣は当然地方行政を守る立場にある最高の人です。みんな打って一丸となって六団体も一生懸命やっております。真剣な問題として取り組まなければならないと私は思う。しかし、大臣は予算委員会においでになるそうでありますから、私はこの問題については先ほど数字を聞くと申しましたけれども、大臣おらなければこれは意味がありませんから、大臣時間がないそうでありますからこれは保留して、次の機会にこの問題についてはやや掘り下げた質問をいたしたいと思います。
○永山国務大臣 最善を尽くして、皆さんの御支援を得て努力をいたしたいと考えております。
○細谷委員 地方財政の問題もありますが、今度は地方交付税の特例について御質問をいたしたいのでありますけれども、その前に、人事院勧告をめぐっての問題点について若干お聞きしておきたい点がございます。 第一の点は、閣議決定等に給与費の合理化、上回ったやつについては合理化をしなさいと書いてある。この合理化というのはどういう意味ですか。
○佐久間政府委員 給与費の合理化、あるいはいま給与水準を上回ったものについて、給与水準を適正化するというようなことばを引用されての御質問でございますが、これは具体的な方法といたしましては、それぞれの団体がその事情に応じていろいろと検討をされることだと思うのでございますが、私どもといたしましては、従来から地方公務員の給与は国家公務員に準じて改正がなされるようにということを指導方針といたしましてまいったことは御承知のとおりでございます。そこで、その方針は今後とも従来と変わりはないわけでございまするが、特に今回は御承知のような状況のもとにおきまして給与改定の財源措置もなされたような事情もございまするので、国家公務員の給与水準を上回っている地方公共団体につきまして、給与費を合理化するように特段の努力を政府といたしましても期待をいたしたいということで、この点が強調されたものと考えておるのでございます。
○細谷委員 十月二十二日の閣議決定の注の二を見ますと、こう書いてあるのです。「地方公務員については国家公務員に準じて、それぞれの地方公共団体が、それぞれの財政事情、給与事情等を考慮して給与改定を行なうものと考えるが、すでに国家公務員の給与水準を著しく上回っているような地方公共団体においては、給与費の合理化について格段の努力を行なうものとする。」この意味はこういうことですね。それぞれ財政事情、給与扇情を考慮して給与改定を行なえ、こういうことです。だとするならば、上回っているのは落としなさいよ、下回っているのは財政事情が悪いのだからがまんしなさい、これが合理化ですか。
○佐久間政府委員 地方公務員の給与改定につきまして、従来から国家公務員に準じて行なうよう指導をいたしてまいりましたし、ただいまお読み上げになりました閣議決定におきましても、その趣旨は変わりございません。従来ともそれぞれの地方公共団体が、国家公務員に準ずるという基本方針のもとに、各団体の財政事情、給与事情等を考慮して給与改定を行なっておるわけでございます。具体的には、その後段に述べられておりますような、給与水準を著しく上回っている地方公共団体において、給与費の合理化について格段の努力を期待をいたしたわけでございまするが、この点も従来から指導いたしておったところと別段変わるわけじゃございませんけれども、先ほども申し上げましたような今回の財政事情のもとに国として措置をされることになりました状況のもとにおきまして、特にこの点を強く地方団体に留意をしてもらおうということで書かれたものと思うのでございます。私どもといたしましては、著しく上回っているものについては、従来どおり、国家公務員水準に近づけるように努力を期待をいたしまするし、また国家公務員水準から著しく下回っているようなものにつきましては、これを国家公務員に近づけるように改善をするように、これまた従来どおり指導をいたしてまいるつもりでございます。特にこの給与費の合理化の方法といたしましては、このほか、あるいは新規採用をやめていく、欠員不補充をさらにやっていくというような、方法といたしましてはいろいろ考えられましょうが、考え方は従来と変わっておりません。ただ、ここに書いてあるような点については、特別にさらに地方団体に努力を希望いたすという次第でございます。
○細谷委員 財政局長さん、この「財政事情、給与事情を考慮して」といった場合に、昨年内簡とかなんとか出て、上回ったところは報復措置を講じた。下回ったところは報復措置のしようがないものですから、これはどうするのですか。これを読みますと、財政事情が許すならば上回っても――著しくということばがみそかもしれませんけれども、財政事情が許すならば上回ってもいい、財政事情が許さぬならば下回ってもいいというのが常識でしょう。日本語の書き方です。ただ、上回っているのは、財政事情がいかがであろうともだめだ、それをやったら報復措置を講ずるぞと、現にやっているか、やろうとしておる。ところが下回っているのは、財政事情がおまえのところは悪いのだから、一万円くらいベースが低くてもやむを得ぬぞ――一万円以上低いところはあるのですよ、町村あたりに行きますと。それはがまんしなさい、財政事情がそうじゃないか、こういうお考えなのでしょうか。
○柴田(護)政府委員 ここに書いてありますのは、前段の「地方公務員については」から「給与改定を行なうものと考えるが、」というのは、地方公務員の給与についてのたてまえをメンションした。したがって「国家公務員に準じて、」というのが頭にかぶる、こういうことになっておりまして、たてまえ論を書いた。たてまえ論はたてまえ論として、しかし給与費のあり方ということも考えれば、非常に高い給与水準のところについては、合理化に努力してほしいという政府としての希望を誓いたということにすぎません。報復とかなんとかいうようなけちくさい根性は持ち合わせておりません。
○細谷委員 報復なんというそういうけちな根性は持たぬということであります。これはやはり上の官庁が、しかもお金を持っておるところが報復的な権力的な気持ちでは、地方団体がついていかぬと思うのです。 そこで、行政局長にお尋ねしたいのだが、たとえば府県を例にとりますと、地方公務員法によって人事委員会というのがあります。人事委員会というのは、国家公務員に対する人事院と同様に、給与の実態等を調査して、そうして知事なり県議会議長に報告なり勧告をするわけですね。人事院と人事委員会とは地方団体にとってはどっちが重要なんでしょう、どっちが優先するんでしょうか。
○佐久間政府委員 地方公共団体にとりましてはどっちが優先するかというおことばでございますが、人事委員会が当該地方公共団体の給与について権限を持っておるわけでございます。
○細谷委員 それではお尋ねしますが、かりに人事院の勧告と府県の人事委員会の勧告とが違った場合にはどうしますか。
○佐久間政府委員 地方公共団体におきましては、人事委員会の勧告を受けるということは法律上のたてまえでございます。ただこれは勧告でございますから、この勧告をどういうふうに取り扱うかということは当該地方公共団体が決定をすることになるわけでございます。 なお、つけ加えて申しますると、地方公務員法の二十四条の規定によりますと、地方公務員の給与決定の基準といたしまして、国、他の地方公共団体の事情を考慮するということがございまするので、地方の人事委員会といたしましては、当然国の人事院の勧告を十分考慮するということは筋道であろうというふうに考えておるわけでございます。
○細谷委員 地方公務員の給与決定にあたっては、国家公務員に準ずるというのが一つあります。もう二つあるのですよ。よくあなた方それを忘れて、無視しているのです。一つは、隣接市町村とのバランスが必要だということを言っているのです。民間給与とのバランスが必要だということを言っているのです。地方地方で違います。違いますから、国は一つの要素であることは間違いないのですから、そういう三つの要件というのを考えた上で人事委員会というのは客観的に調査もし、勧告もなさるわけですね。そうしてその人事委員会というのは、地方公共団体にとっては、それはやはり国の機関である人事院よりも優先するわけでありますから、一つの尺度ではありますけれども、違った結論の出るのは、これはあたりまえのことです。そうでしょう。そうすると、あなたが、それはただ勧告であって、どうこれを消化するかというのは当局のやることだと言いますけれども、これはたいへんな間違いですよ。ドライヤー委員会はどういう勧告をしていますか。あなたよく知っているでしょう。労働基本権を奪ったものについて、その代償としてできた人事院勧告は一〇〇%尊重しなければならぬ。地方公務員の人事委員会の勧告とて同様ですよ。これはただ参考だということじゃありません。それを一〇〇%実施するというのは、これはやはり義務づけられたものと理解しなければならぬわけですね。そう
○佐久間政府委員 地方公共団体におきまして、院の勧告に対すると同様に尊重をしていかなければならぬということは、御説のとおりでございます。 なお、先生の冒頭におっしゃいました地方公務員の給与決定の基準でございまするが、お話のように、生計費でございまするとか、他の地方公共団体の職員の給与でございまするとか、あるいは民間事業の従事者の給与というようなこともあわせられておることは、そのとおりでございます。ただ、私どもの考え方といたしますると、国の人事院が全国的に稠密な調査をなさっておるわけでございまして、その上で出される人事院の勧告というものにつきましては、生計費でありまするとかあるいは民間事業の従事者の給与でありまするとか、そういう事情は一般的には織り込み済みであるというふうに考えておるわけでございます。もちろん地方地方の事情によりまして若干の相違というものもあろうかと思うわけでありまして、そういう意味におきまして、人事委員会が当該地方公共団体の給与について勧告をされるということがあるわけでございます。したがって、原則的に申しますると、人事委員会の勧告の内容も、国の人事院の勧告をやはり一つの一番大きい基準としてなされておるものというふうに理解をいたしておるのでございます。
○細谷委員 いまのおことばを伺いますと、どうもやはり国の人事院というのは全国的に調べているのだから、地方の人事委員会より権威あるものなのだ、こういう前提意識をあなたは持っているのですね。そこまでいくのなら、全国にわたって人事院が調べているのなら、もう地方の人事委員会というのは、これは人件費節約とかおっしゃるのですから、もう無為の存在じゃないですか。それではいけないのでしょう。端的に聞きます。人事委員会がもしも人事院の勧告を上回った勧告をした場合に、それが国家公務員を上回ったという理解に立ちますか。
○佐久間政府委員 私どもの考え方といたしましては、前々から申し上げておりまするように、地方公務員の給与が国家公務員に準ずべきものと考えておるわけでございますが、準ずるということばは、もちろん一分二厘そのとおりだというふうに考えておるわけではございません。その地方地方の事情によりまして若干の上がり下がりがあることは、これは当然のことと思うのでございまして、そういう意味におきまして、各地方公共団体におきまして、人事委員会の勧告が国の人事院の勧告と若干の相違があるということはあり得ることでございまして、そのことにつきましてとやかく申しておるわけではございません。
○細谷委員 具体的な例でお尋ねしたいのです。国家公務員は一切を含めて大体七・二%のアップというのがことしの勧告であるわけですね。かりにそれにプラスアルファというのが出て勧告なされたといたします。ある県では七・二でありますけれども、七・五上げるべきだ。そうすると、〇・三ありますね。五カ年にしますと相当のものになりますよ。目立ってきます。これは不当なものでしょうか。この閣議決定でいっている注の二のようなものでしょうか。
○佐久間政府委員 当該団体におきまして、七・幾らが適当かどうかということにつきましては別といたしまして、国家公務員の水準よりも若干上回った勧告が当該地方公共団体の人事委員会におきましてなされることは、これはあり得ることでございまして、私どもはそれが合理的なものでありまするならば、それは不当なものだというふうには考えておりません。
○細谷委員 もう終わりますけれども、それが合理的なものならばというのはどういうことですか。人事委員会が勧告したことなんですよ。それが残念ながら――残念たということはあなたのほうから言うかもしれぬが、それが上回っておった。下回った場合はあなた方は残念と言うどころじゃなくて、たいへんけっこう、こう言うでしょうけれども、上回った場合には残念だということになりましょうが、上回った。そういうことについて、合理的なものならばということばは、これはどういう意味ですか。それは先ほど言ったように、人事委員会というのは、これは合理的な勧告をなし得ないのだ、権威あるものは国の人事院だ、こういうあなたの意識に通ずるのじゃないですか。合理的という意味はどういうことですか。
○佐久間政府委員 合理的ということばが適当かどうかなんでございますが、私の言わんとするところは、中身が地方公勝負法に規定されておる給与決定の基準に従って出されたものであるならばという意味でございます。そしてこの地方公務員法の給与決定の基準につきましては、これは私どもといたしましては、生計費なり民間事業の従事者の給与等の事情は、全国的に見てみますならば、これは人事院の勧告の中に当然織り込まれておるというふうな理解に立ちまするので、原則的には、この規定に従って人事委員会が調査されましたものが、やはり国家公務員に準じたものになるであろう、かような考えをいたしておりまするので、さように申したわけでございます。
○川村委員 関連して。私のほうの大事な部会がありますから、たくさん時間をとれません。 そこで、ひとつぜひこの際聞いておきたいと思うのです。当初細谷委員のほうから財特法の法律上の問題についてちょっと質問があったわけですが、そのときに大蔵省の佐藤さんも法制局のほうも、本年度給与改定であるとか災害であるとか、いろいろの歳出要因について税収が不足をしておるから、そういうものを埋めるために公債、発行がなされた、そういう点から考えると、この法律は決して別に問題にならないという意味の答弁もあっているわけですね。細谷さんのほうは、こんなものは二つに分けて考えるべきじゃなかったかという意見であったと思う。そこで私は、大蔵大臣に聞きたいんですけれども、端的に三条関係で少し疑問になるところがありますからお尋ねするんです。それで、事実関係だけを明らかにしてください。三条で、陥没するところの五百十二億、五百十一億六千万、これだけは同年度の一般会計の当初予算に計上されたところによる、こう書いてある。これは私はちょっとごまかしがあるんじゃないかという気がしてしようがないのです。というのは、これは佐藤さんに聞きますけれども、一体、五百十二億という原資はどこから持ってくるのですかね。
○佐藤説明員 歳入歳出両方通じまして、どの歳入金がどの歳出金に結びつくということは原則としてないわけでございます。
○川村委員 だから私はたいへん実は疑問に思っておるわけです。というのは、今度の一般会計の歳出歳入を見てみると、歳入においては、これは同じように六百五十一億ばかりの歳入になる。それは追加額から修正減少額を引くとそれだけになる。また歳出のほうを見ると、追加額が一千四百十二億、それから減少額の七百六十一億を取ってみると、これも同じように六百五十一億で、補正三号の会計経理になっておる。ところがその中で、いわゆる歳入補正の中に租税及び印紙収入の二千六百十億の減収から、租税収入の増を見た二十億を引いた二千五百九十億が公債で歳入財源になっておる。しかしそれらの歳入財源から、全然この交付税に回るべきであろうと思われる五百十二億が出ていないのですね。一体、これはどうなることだろう。一体、予算の上でそういうかっこうでいいのかどうか、佐藤さん、いかがでしょう、ちょっと説明してください。
○佐藤説明員 第一段の歳出におきまして、当初予算のとおりとするということにつきまして、別の案といたしましては、現行の二九・五%で計算しました新しい税収見込みについて、その率を乗じまして得た額だけを減額補正しまして、そのほかにさらに五百十二億を増額する、こういうような案も考えられたわけでありますが、諸般の情勢から、この当初予算どおりとするということが一番簡明でよろしい、こういうことになったと聞いております。
○川村委員 そこなんですよ。私が考えるのには、当然今度の三税の減に伴って、三税の千七百三十四億減るのですから、それが減額補正されると五百十一億六千万ばかりになる。それを減額しておいて、そして新しくこの特別会計には五百十二億入れる、こういうようにすべきではなかったかと私は思っておる。私はそう考えるのだ。なぜそうやらないで、諸般の事情でといってごまかしたように――これは引きませんよ。ただそれたけ置いたんですか。
○佐藤説明員 この税収の落ち込みに伴う三税の自然減ということ、それに対して地方財政の問題からどういうふうに処理したらいいかということで、先生のおっしゃるような案もむろんあったわけでございますが、なぜ五百十二億相当額を国のほうで処置するかということにつきましては、当初予算に計上した額で地方団体はそれぞれ計画をしておった。それが年度の進行とともに経済情勢が非常に変動して、落ち込むことになる。それでは地方団体は計画が立たない。やはり当初の額で予定しておったの、だから、その額だけは確保すべきだ、こういうことでやったわけでございます。
○川村委員 その経過はわかるのです。予算の編成の上から、先ほど申し上げたようになぜやられなかったのかと私は聞いておる。それで、私が一番初めに、どうもただことしは引きませんよと言っただけではごまかしになることになるのではないかと心配しているから聞いている。どこから持ってくるのです。この五百十二億の減ったやつは引きませんよと言っておるけれども、ほんとうの金はどこから持ってくるのです。
○佐藤説明員 当初予算におきまして、三兆六千五百億何がしの、歳入歳出均等になっている予算が編成、執行されているわけでございますが、その中の交付税額七千百億円余は一体どこの財源であるか、それは三税の二九・五%と結び着いている、そういうふうに非常に特定した、いわゆる使途特定財源と申しておりますが、それによるものもございますが、むしろそれは例外でございまして、その他の経費はすべて歳入のどんぶりの中と歳出のどんぶりの中と、合計が合うということで、一々ひもがついてないわけでございます。このたび五百十二億円ほおっておけば、その額だけ落ち込む、その反面にその五百十二億円だけほかの経費に充てる余裕ができるわけでございます。その五百十二億円を当初予算どおりにしたわけでございますから、そのほかの経費につきまして五百十二億円だけ助かった、こういう事情でございます。
○川村委員 その経過は私よくわかります。また落ち込んだ五百十二億をまるまる見てやろう、こう考えられた趣旨はよくわかる、これは賛成なんです。ところが、予算編成の技術ということばを使っていいかどうか、そういう面から考えて、千七百億ばかりの主税の減が出るのですから、どうせそれは三税の総額において減額されるわけだ。そうでしょう。それの二九・五%ということになると、やはり五百十二億ばかり減るわけです。その減ったやつを引きませんよとは言っておるけれども、一体あとどこからどうして埋めるんだと私は疑問を持って聞いているわけです。というのは、三条の二項に同じような、四十年度については百分の二九・五に相当する金額の合計額とすると書いてある。ところが、もともと三税は千七百億以上の額が減額になっているわけでしょう。その落ち込んだ穴を埋めるという趣旨は非常に賛成だけれども、今度の補正予算ではその埋める手当てがしてない。いつどうしてやるのか、こういうことですよ。主計官でわからなければ、あとでまた聞かなければならない。これは自治省の柴田さんのほうで何か……。
○柴田(護)政府委員 お話の点は、先ほど主計官からお答えがございましたように、本法をほおっておいて、交付税の改定された、減額された三税の額を出して、これに穴があく部分を足したものを交付税とする、こういう考え方もあるわけでごごいます。しかしながら地方財政の立場から言いますと、減額されたものをもって交付税とし、それに異質のものを加えるということになりますと、そこに交付税の性格論という問題が出てくる。したがって、むしろ率による金額をあげませずに、それを金額で表示をする。当初予算に計上された額という特例を置いて、そしてそれをもって昭和四十年度の交付税とする、こういうことを考えたほうが交付税の本質にも合いますし、むしろぴたりとくるだろう、またこの交付税の特例法の中の第一条にそういう趣旨の規定を明確にいたしております。したがって、そういう意味合いからむしろ金額で、交付税の額の特例、総額の特例を置く、そしてその部分は繰り入れる、そう書いてしまえば、特に特別会計に繰り入れます場合、あるいは一般会計の補正をいたします場合でも、操作は簡単でございます。 それからいま御指摘のありました第二項の問題は、これは特例であるけれども、精算をしないという規定であります。清算をしないのだから、昭和四十一年度からの一般会計からの繰り入れの場合の精算規定を働かします場合には、昭和四十年度分の地方交付税に相当する金額という場合にはその当初予算の額を使う、したがって実際の所得税、法人税、酒税の実徴収額の二九・五じゃない、当初予算の二九・五を使うのだ、だから言いかえればそこで精算をしないということになるわけであります。したがって総額の特例を考えます場合に、そういうかっこうで総額で交付税の特例を置くという考え方をとったのと、したがってそれに関連する考え方から精算をしないという規定を第二項に盛ったわけであります。 それから歳入、その原資をどこから持ってくるかというお尋ねでありますが、原資は、国税の減収という部分について公債を起こしまして補てんをするわけでありますから、それによって埋められる、こういう関係になるわけであります。
○川村委員 そこで財政局長、お話の趣旨はわかるのですよ。私が言っているのはつまり一番最後のところ、公債のそれによって減収補てんによって埋める、こういうことを言いましたね。ところが今度の予算にそれが出ていないとぼくは言っておるわけだ。ほかの特別会計、農業共済再保険特別会計の繰り入れとか何々の繰り入れとかみんなあるのですよ。ところがそれがないから、どうも初めの金額の五百十二億を押えていこう、その考え方はわかるのだけれども、国の予算編成の考え方はちょっと解せないという気持ちがあるので私は聞いておるわけですよ。いま実際五百十二億は押えてあるけれども、二九・五%でいこうというわけだ。あいておるわけじゃない。実際は金はどこからか国はそれを埋めなければならぬということになるのではありませんか。
○柴田(護)政府委員 それは当初予算に掲げられた額とするということによって、当然自動的に埋められることになるわけであります。したがって繰り入れに関します予算につきましてはいじる必要はない、こういうことになるわけであります。
○川村委員 それではちょっと済みませんが、もう一つ第三条で、今度かりに四十年度の三税の最後の決算によると、おそらく異動があると思うのです。今度は大体千七百億余りの減収だということで減額補正をしておるわけだ。あるいはもっと出てくるかもしれない、あるいはもっと減るかもしれない。減った場合には五百十二億をそのまま押えていこうということだから、その分については心配をしない。これはちょっといまの経済のあれからいったら先走った考え方かもしれぬけれども、今度思いがけなく三税のあれが伸びたというときにはどうなりますか。そのときには増加した分はもうもらえないわけでしょう、そういうことになりますね。
○柴田政府委員 そのとおりであります。
○川村委員 それではその辺の予算編成上の問題、ちょっと疑問であったからこの際ひとつ聞いておきましたけれども、またあと関係した問題についてお聞きをいたしたいと思います。これで私のきょうのお尋ねを終わっておきます。
○中馬委員長 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時五十六分散会