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51回国会衆議院1966/05/18

大蔵委員会 第42号

発言数
18
登壇者
4
会派数
1
開催日
1966/05/18

会議録

三池信自由民主党

○三池委員長 これより会議を開きます。  昭和四十年度における旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法等の規定による年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案及び昭和四十年度における公共企業体職員等共済組合法に規定する共済組合が支給する年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。  質疑の通告がありますので、順次これを許します。渡辺美智雄君。

渡辺美智雄自由民主党

○渡辺(美)委員 私は、国家公務員の共済組合の運営というようなことについて若干質問をしてみたいと思うのでございます。  最近、社会保障的な立場からも、政府は、共済組合に対しまして、法律あるいは予算づけをもっていろいろと手厚い援助をしておる実情でございます。ところが、その指導監督というようなことになってまいりますと、適正にそれが行なわれておるかどうかということに対して、私は最近非常に疑問を持っておるわけであります。なおまた、政府の直接の所管ではないにいたしましても、何何事業団とか、どうとかこうとか、いろいろな外郭団体がたくさんつくられておるわけでございます。半官半民的なものも中にはございますが、そういうものに対する指導監督というようなもの等についても同じようなケースがあるのじゃないかというような疑いを持っておるわけです。最近の新聞によりますと、国家公務員共済組合連合会における不正事件というのが大きく取り上げられたわけでありますが、これらのことについて、私は詳しい実情は調べてもおりませんからわかりませんけれども、この間のいわゆる連合会の不正事件というものの概要を、簡潔に、要領よくかいつまんでひとつ御説明願いたいと存じます。

辻敬一大蔵事務官(主計局給与課長)

○辻説明員 ただいまお尋ねのございました国家公務員共済組合連合会の役職員の不正事件につきまして、概要を御説明申し上げます。  関係いたしました役職員は、共済組合連合会常務理事の事務局長事務取扱の栗田千足、それから連合会事務局の営繕課長をいたしておりました後沢信吾、連合会の嘱託の西尾治郎の三名でございます。事件の概要といたしましては、栗田理事及び後沢課長につきましては、連合会が三十八年以来神奈川県の厚木市郊外の愛甲原というところにおいて施行いたしておりまする公務員向けの分譲地の住宅事業に関しまして、宅地造成工事を請け負いました関係会社から現金を収賄いたしたという容疑によりまして起訴されたものでございます。二月二十八日に逮捕されまして、三月二十二日に起訴されております。それから、西尾嘱託につきましては、ただいま申し上げました分譲地の造成事業に関しまして、やはり関係会社から現金を収賄したという容疑、それから連合会が特別借り受け宿舎の用地といたしまして購入いたしました都下東村山の土地の買収に関しまして、その土地の所有者でありました団体から現金を収賄したという容疑によって起訴されたものでございます。西尾は二月十六日に逮捕されまして、三月九日、十六日、二十二日、この三回にわたって起訴されておるわけでございます。

渡辺美智雄自由民主党

○渡辺(美)委員 ただいま大蔵省側から事件の概要についての御説明があったわけでございますが、あなたのところでは日ごろどういうような指導監督をしているのですか、経理面や業務内容についてはどういう監督をしているのですか。

辻敬一大蔵事務官(主計局給与課長)

○辻説明員 国家公務員共済組合連合会につきましては、大蔵省主計局において監督をいたしております。役員の人事につきましては、理事長と監事は大蔵大臣の任命でございまして、その他の理事につきましては、理事長が大蔵大臣の認可を受けて任命することになっております。それから定款その他につきましては、やはり大蔵省の認可が要るわけでございます。なお、毎年一回、連合会の業務に対しましては監査をいたしているわけでございます。

渡辺美智雄自由民主党

○渡辺(美)委員 共済組合の業務として、宅地造成だとか土地取得だとかいうようなことは、正常な業務なんですか。

辻敬一大蔵事務官(主計局給与課長)

○辻説明員 共済組合連合会の業務といたしましては、国家公務員共済組合法の第二十一条に規定がございまして、三つほどの業務があがっております。その第一は、長期給付、つまり年金の決定と支払いでございます。第二が、責任準備金とか長期給付の支払い上の余裕金を管理、運用いたします業務でございます。それから第三番目に、福祉事業、組合員である国家公務員に対する福祉の事業を営むことになっておりまして、土地の造成、分譲その他は福祉事業として実行いたしているわけでございます。

渡辺美智雄自由民主党

○渡辺(美)委員 ただいまの説明によると、土地の分譲とか宅地造成というのは福祉事業だというようなことでございますが、私は、福祉事業という意味はもう少し限定をされるのじゃないかと思う。たとえば、いろいろな、組合員の慰安施設をつくるとかレクリエーション施設をつくるとかいうようなことも福祉事業の中に入るのでしょうけれども、中には、非常に特定な人がそういうふうな事業を利用して、あいまいなことをやっておるというようなことをよく耳にするのです。それからもう一つは、この金の使い方などにおきましても、相当ばく大な金を投下しておる、こういうふうなこと、また、いろいろな医療の問題等におきましても、国民年金、国民健康保険等、各町村長などからも話を聞くのですけれども、そういうような組合が非常にぜいたくなことをやっておるというふうなことがよくいわれます。われわれ国民健康保険組合なんか、とてもそういうようなことはできない、だから、そういうふうな余裕がある組合と合併しろというような飛躍した話なんかも聞くのでありますが、そういうようなことについて、あなた方のほうは福祉事業という一言をもって、それが正常な業務から逸脱しているかどうかというようなことについてまでは指導監督はしていないのですか。

辻敬一大蔵事務官(主計局給与課長)

○辻説明員 ただいま御指摘のございました福祉事業につきましては、国家公務員共済組合法の九十八条に掲げてございまして、たとえて申しますと、「組合員の保健、保養若しくは宿泊又は教養のための施設の経営」というのがございます。それから「組合員の利用に供する財産の取得、管理又は貸付」というのもございます。それから三番目が「組合員の貯金の受入又はその運用」、四番目が「組合員の臨時の支出に対する貸付」、五番目が「組合員の需要する生活必需物資の供給」、六番目が「その他組合員の福祉の増進に資する事業で定款で定めるもの」ということに相なっております。そこで、たとえば第一項で申しますと、組合員のための保養所でございますとか、宿泊所その他の経営もいたしております。あるいはまた、病院の経営もいたしております。それから、ただいま申し上げました第二項によりまして宅地の分譲その他の事業をいたしているわけでございます。

渡辺美智雄自由民主党

○渡辺(美)委員 一応法律にはいろいろなことが規定されておるのでしょうけれども、実際に指導監督の実務というような面について、どうも仲間のやっていることという考え方があるのか、あるいは共済組合イコール労働組合ではありませんけれども、どうも労働団体がやっておるようなことについては、監督というものが、案外手ぬるいというか、大目に見るというか、普通の、一般の人たちよりもなまぬるいような気が私はしておるのですけれども、そういう例を一つ申し上げてみたいと思います。  同じような問題で、労働金庫の問題があるのでございますが、最近相次いで労働金庫の不正事件というのが全国各地で続発をしておるという事実であります。労働金庫は、すなわち労働組合の金庫とは限りませんけれども、常識的に考えまして、労働金庫法という法律によってつくられたものでございますが、その第一条に目的が示されておりますけれども、これらの監督というふうなものは、一般の銀行、一般の信用金庫に対する監督などと比べて、私は非常にずさんじゃないのかというような気がしてならないのです。と申しますのは、去年からことしにかけまして、千葉の労働金庫事件というのが一つありました。それと同じような問題が京都、神奈川にもありました。神奈川の川崎支店の事件、京都の福知山支店の事件、これらはいずれも、支店長あるいは課長クラスの、いわゆる幹部が私腹を肥やすためにやった事件であります。一般の金融機関などにおきましても、ときどき使い込み等の事件がございますが、支店長が自分からそういうようなことをやるということはあまり聞いたことがない。数からいったならば、労働金庫というのは、そうたくさん、膨大な数があるわけではありません。たいしたことはありません。にもかかわらず、相次いで表面化してきておる。これをほんとうに調べていったならば、私は、経理その他がきわめて乱脈ではないのかというような憶測をしておるわけでございますが、それらについてお尋ねをしてみたいと思います。  その前に、これは銀行局長または銀行局長にかわる人にお尋ねをするわけでありますが、この労働金庫の総数というものは、日本でいま一体幾つあるのか。そうして、資金量あるいは支店数、そういうふうなものは幾らあるんですか、ひとつお答えを願いたいと存じます。

塚本石五郎大蔵事務官(銀行局中小金融課長)

○塚本説明員 お答えいたします。  現在、労働金庫の数は全国で四十六でございます。その預金量は、本年の二月末でございますが、千二百十億円、それから店舗の数が全国で三百十八、そのうち支店が二百九と相なっておるわけでございます。

渡辺美智雄自由民主党

○渡辺(美)委員 数からいったってたいしたことはないのです。支店の数はたいしたことはない。それなのに、ほかの支店では支店長の使い込みとか不正とかいうのはそうないのだけれども、半年もたたないうちに三つも出てくるというのは一体どういうわけですか。

塚本石五郎大蔵事務官(銀行局中小金融課長)

○塚本説明員 仰せのとおり、最近労働金庫の不正事件が相次いで起こっております。これはまことに遺憾な、残念なことに存じております。この労働金庫の第一条にございますように、労働金庫は労働者の福利共済活動のためにこの金融の円滑をはかる、そういう趣旨であるわけでございますが、その趣旨に必ずしも沿わない事例がございますことは、まことに残念に思うわけでございます。現在、労働金庫に対しましては、大蔵大臣と労働大臣の共管になっております。その一部は都道府県知事に権限が委任されております、したがいまして、労働省と大蔵省と都道府県、三者が協力して、協調してこの監督検査にあたっておるわけでございます。要は、金庫の運営に当たりまする役員並びに職員がこの法律の趣旨に即しまして健全な運営をはかるという、まずその自覚が第一だと思いますが、あわせて、私ども監督検査の立場におる者といたしまして、こういうことの起こらないように今後も厳重な指導監督を続けてまいりたい、こう考えておるわけでございます。

渡辺美智雄自由民主党

○渡辺(美)委員 もう少し具体的な例を言わないとはっきり浮き彫りされないと思いますから、具体的な例を申してみたいと思うのです。  たとえば、千葉労働金庫の問題については、染谷何がしという理事長と、当時の野田支店長の野本某という者がやったようであります。一つは、日本冷凍機製造株式会社の賃金遅払い等対策資金というようなことで、一応は帳簿はつくったのですけれども、その実態は、会社にそれを転貸しをしておった。しかも、最高貸し付け時には四千六百万円を貸しておって、累計の貸し付け額が一億七千六百万円であった。それで事件が出て、結局これが焦げついて、そこで問題になったということが一つのようであります。  それからもう一つは、野田醤油の住宅組合関係のものでありますが、これも昭和三十九年の九月に住宅組合の宅地造成資金として二千万円の貸し付けをした。こういうふうなことであります。  また、この理事長個人の問題では、有価証券や預金を担保にして相当不当な——自分自身が借り入れをして他にそれを転貸しをしておるというようなことをやらしておった。また、支店長個人が住宅建設資金というようなことで五百六十万円も借り入れをして、それでどういうふうに運用したか知らぬが、そういうふうなことをやっておったというようなことなどであります。  こういうふうなことは、当然、少し普通の調査をすれば、これはもう銀行検査官なんかだったら、そう貸し付けの数がばく大に多いというものじゃないので、しかも、労働省と大蔵省と府県と三者でともかく一体になってやるのだというのですから、これを発見する場合だったら三倍の力が加わって容易にこれは発見できなければならない。それが三分の一の発見もできないということは、これはどうも私はお互いに突っかけもちをやっているんじゃないかというような気がしてならない。神奈川県の労働金庫の問題についてもそうであります。これも広津何がしという川崎の支店長が、自分のおやじの経営する会社の資金繰りのために為替手形の引き受けを行なった。これは累計で、不渡りになったものが七百六十万円ばかりあった。それで事件が発覚してきた。それから、支店長の権限外の行為等を行なったということなんです。京都にも同じような問題がある。これもやはり去年の十一月、神奈川は去年の十二月です。京都の福知山事件というのは、大槻何がしというのが土地造成請負業者の事業資金調達のために約束手形の裏書きを行なってやったのですが、その一部が不渡りになったので事件が発覚をしたということなんです。しかも、裏書きを行なった手形が十四件で二千三百万円だ。こういうふうなことは、当然これは正当な業務じゃない。正当な業務じゃないから、やらせておくべき筋合いのものじゃない。こういうふうに、業務でないものをやらせておいて、しかも労働省と大蔵省と県が束になって一生懸命検査指導しているのだということは、どうも納得いかない。むしろ、県が指導して、県だけでやっておる信用組合なんかのほうが事件がない。これはやはりみんなで突っかけもちをしておるのじゃないかと私は思いますが、その点はどうですか。

塚本石五郎大蔵事務官(銀行局中小金融課長)

○塚本説明員 先ほど申し上げましたように、労働者の福利厚生、そういうふうな面もございますので、金融の面は大蔵省、それから福利厚生は労働省というので協力してやっておるわけでございまして、決して手を抜いておる、そういうことはございません。

渡辺美智雄自由民主党

○渡辺(美)委員 大体、労働組合の幹部がこういうふうな理事長なり何なりになっておることが多いのですよ。これはなかなか口は達者でうるさいです。しかも、皆さん検査に行っても、ろくなごちそうもしてくれないかもしらぬし、実際問題として、ごちそうにもならぬで文句ばかり言われておるからやらないのかどうか知りませんけれども、いずれにしても、いままでろくな調査をやったことがない。それから通達などもきちっとした指導通達なんかもあまり出したことがない。まあ、放任主義であります。もしそうでなかったというなら、いつ幾日、これだけのことを、ほかの銀行などと比べて同じようなことをやっておるかどうか、具体的にひとつ説明をしていただきたい。そういうような点があったのじゃないですか。労働省と共管だといっても、労働省のほうは数字の専門家がいるわけじゃない。これは組合員以外に貸したかどうかというようなことを調べればいいのだし、あなたのほうは、内容的に、計数的に貸し付けの状態やその他を調べるというようなことで終わりになっているのでしょうけれども、どうもお互いが責任を回避をしておるというふうにしか私には思えてならない。それじゃ、労働省と県と共管でやっているのだとすれば、指導監督の責任の限界というものはどこまでになっておりますか、ひとつ御説明いただきます。

塚本石五郎大蔵事務官(銀行局中小金融課長)

○塚本説明員 お答えいたします。  労働金庫に対しまする指導通達は、大体一般の金融機関に関する指導に準じまして、たとえば昨年の六月に金融機関の経営刷新につきましての銀行局長の依命通達を出したのでございますけれども、その際にも、労働金庫に対しましては、このように銀行についてやっておる、おまえのところもこういうふうにせよというふうなことを強く伝達してございます。それから、先生御指摘のような最近の不祥事件続発の事例にかんがみまして、今年の二月十日には、銀行局長と労働省の労政局長の連名によりまして、労働金庫の理事長に対しまして、強く、あらためて労働金庫経営の刷新について厳重な通達を発して監督いたしておるわけでございます。

三池信自由民主党

○三池委員長 この際、暫時休憩いたします。    午後二時四十八分休憩      ————◇—————   〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕

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