大蔵委員会 第28号
- 発言数
- 208 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1966/03/30
会議録
○三池委員長 これより会議を開きます。 参考人出席要求に関する件についておはかりいたします。 都市開発資金融通特別会計法案について、本日午前十一時より、日本道路公団副総裁佐藤寛政君に参考人として委員会に出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○三池委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 引き続き、おはかりいたします。 内閣提出の、昭和四十年度における旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法等の規定による年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案、昭和四十年度における公共企業体職員等共済組合法に規定する共済組合が支給する年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案及び有馬輝武君外十二名提出の国家公務員共済組合法及び公共企業体職員等共済組合法の一部を改正する法律案の各案について、本日午後二時より、国家公務員共済組合連合会理事長今井一男君に参考人として委員会に出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○三池委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————◇—————
○三池委員長 都市開発資金融通特別会計法案及び災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律の一部を改正する法律案及び国民金融公庫法の一部を改正する法律案の各案を一括議題といたします。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。横山利秋君。
○横山委員 建設大臣時間の関係があるそうでございますから、大臣にこの法案の基礎となっております考えについてまず伺いたいのでありますが、都市開発という非常に膨大な構想を持たれることはけっこうでありますが、資金を拝見しますと何とたった十五億円、工場あと地の買い上げや、道路、公園用地の先行取得等に十五億円とは一体何たることであるのかと思われるのであります。私ども大蔵委員会としては、特別会計を設定をすることに常にきわめて慎重であって、今日の日本の財政が庶民的にわからないといわれておる一つの隠れみのとして四十五の特別会計というものが設定をされるということは財政上よろしくないと考えておる。しかし、あなたが言われるような都市開発ということが大きなテーマであり、それだけの事業量なり政治的な価値があるならばともかくとして、十五億円で特別会計を設定して空高くアドバルーンを上げる価値なしと判断をする。それで、一体、建設大臣としては、当初この法案の趣旨並びに構想、その金額はどういうものであったか、まず伺いたい。
○瀬戸山国務大臣 十五億円でこの法律が趣旨としております都市開発の一端をになおうというのは、それはお説のとおり、これだけ見るとこっけいだと思っております。しかし、大都市問題の解決は非常に緊急な課題であって、しかも難事であります。そこでいろいろな手法を考えますが、やはり大都市内にできるだけ公共的な用地を取得したい、これが一つの都市の近代化のもとであり、また、各種の公園その他公共的な施設をするものであります。ところが、御承知のとおりに、たとえば、工場あと地等もなかなかそう簡単に取得ができない、直ちに使う場合は、あるいは先行取得というような事業費の中からやりますけれども、一般財政から、事業計画が出されても、必ずしもそれに伴う事業予算がつかない、これは申し上げるまでもなく横山さん御承知であります。そういう意味で、これにありますように、たとえば東京と大阪の工場を制限をしておる、むしろ外部へ出てもらいたいということがあるわけであります。それのあとの土地などを、この際地方公共団体の公有地としてできるだけよけい取得して、それをおもむろに公園なり広場なり、あるいはその他の公共的な施設に使う、どうしてもこれ一つで大都市問題が解決するとは思いません。思いませんが、そういうことをしなければならない。東京、大阪のみならず、今後東京、大阪の二の舞いをしないようなことを他の大都市にもやるべきである、これはその一環であります。そういう意味でこういう新しい考え方をどうしても出したい。そこで、理想的に申し上げると、これは金は多いほうがけっこうでありますけれども、私どもは四十一年度で二百三、四十億円、少なくともそのくらいなければ適当じゃないという構想を立てましたが、御承知のとおり、ものを始めますときにはなかなか考えたとおりいかない。それで両方で十五億円ということでありますが、旧態依然たる行政ではだめだから、少なくとも新しい手段を立ててこれを推進するということでなければだめだ、こういうことで始めておるわけであります。したがって、十五億円で特別会計法をつくって特別会計だなんてこっけいじゃないか、全くそのとおりであります。しかし、私どもはこれを数百億円にするという政治努力と申しますか、政府自身もそういう覚悟で、将来それだけの仕事をしなければ、大都市問題なんかで空論のような意見を言っておってもだめだ、こういう姿勢でありますので、この際は、現在の法案及び予算だけをごらんになるとおっしゃるとおりでありますが、ぜひ御協力を願いたい。これは余談でありますけれども、たとえば、古都保存法の関係で二億円の予算をつけ、関東地方の大都市周辺に緑地をつくることについて二億円というちゃちな予算をつけておりますが、こういうこと自身もなかなか日本の政治では実現しない、しかし、こういうことで将来に備える新たな政治をしなければだめだというのが私の考えでありますけれども、金額だけを見ますると、まあこっけいとおっしゃれば全く私もこっけいのような気がいたしますが、そういうことをして今日のお互いの苦悩を解決する道を開こう、こういうことでありますから、御理解を願いたい。
○横山委員 この都市開発資金の貸付けに関する法律案で今度行なわれる貸し付けについて、第一条で二つに分けておりますね。この第一の、首都圏並びに近畿圏の工業等制限区域内にある工場等の敷地で計画的に整備改善をはかる必要がある区域内にあるもの、これはその十五億円のうちの何億円ですか。
○瀬戸山国務大臣 第一条を東京、大阪とその他と、一と二に分けておりますが、これは十五億円のうちで大体東京、大阪の分を十三億円、ほかを二億円ぐらい、ことしはその程度であります。これはさっき申し上げたように、この資金はぜひ将来拡大しなければならない、こういうことであります。
○横山委員 第一号の分が十三億円で、第二号の政令で定める大都市の主要な道路、公園、緑地、広場等の政令で定める公共施設で、都市計画法の規定により都市計画として決定されたものの区域内の土地、この二号がそうすると二億円ということになりますか。
○竹内政府委員 今年度の事業といたしましては、十三億円を第一項一号、それから二億円を二号の資金に考えております。
○横山委員 昨年、話に聞きますと東京都へ十億円ばかりこの種の金を出したというのですが、その結果はどうでありましたか。
○竹内政府委員 三十九年度におきまして、工場等の移転あと地の買い取り資金に充てるために十億円の起債が東京都について許可されております。この十億円の資金をもちまして、東京都内におきまして、都市計画的に見て適当と思われる工場あと地の敷地を買収いたしております。
○横山委員 実績はどうでしたか。
○竹内政府委員 件数にいたしまして五件でございます。金額にいたしまして十億円です。
○横山委員 建設大臣にお伺いしたいのですが、まあ、私が地元だからというわけじゃないのだけれども、首都圏と近畿圏を中心にした、それで中部圏がこの中に入っていない理由でございますね。私は手前みそではありますけれども、大臣すでに御存じのとおりに、中部圏、特にその中心地帯にある名古屋が都市計画が非常に発展して、市民の協力があることは御存じのとおりであります。協力のあるところだからといって、まだこの種の一項に該当をするところがないというわけではもちろんないのであります。ずいぶんある。しかし、それをさらに徹底をしなければならぬ個所が幾つもあるのですが、協力のあるところ、実績の上がっておるところは削除して、協力のないといってはいかぬけれども、比較的進まないところ、努力しているところはほっておいて、努力してないところにこういうような政策の恩恵を与えるということはいかがなものかと思うのですが、どう思いますか。
○瀬戸山国務大臣 決して名古屋等の地域を疎外し上うという考えではございません。横山さんお話のとおり、名古屋の都市計画は、広島と並べて日本の最優秀なところでございます。特に名古屋の都市計画は、広島に比べて大規模でありますへら優秀なところであります。余談になりますけれども、私は、名古屋については、どうかひとつ、この現在行なわれておるりっぱな都市計画を、東京あるいは大阪の二の舞いにしないように、今後も外周、周辺についてもぜひこの構想でやってもらいたい、このことはしばしばお願いしておるわけであります。ただ、ことしは、先ほど申し上げましたように、ほんとうの初年度でありまして、しかも、東京あるいは大阪は、御承知のように、別な法律で工場あるいは学校等の施設を制限し、拡張制限と、新設を断わるのみならず、公害等の関係もありまして、できるだけ外周、外へ出てもらいたい、またそういう希望もあるわけであります。中にありますと、工場規模として拡張したいけれども、それは許されない、しかも、交通事情等も御承知のとおりでありますから、外に移りたい、けれども、なかなかあとの用地を他のものに利用を許しませんから売れない、したがって、当然そういうところは公共用地としてできるだけ取得すべきである、こういうふうな地帯がありますので、さしあたりこの小さな金額だから、東京、大阪としておりますが、これはやはり資金の規模を拡大して、東京、大阪以外にほかにもいろんな要望がありますから、ぜひそういうところの希望と申しますか、計画もこの手法によって実現していただきたい、かように考えておるわけでありまして、決して積極的に協力されるところを疎外しよう、こういう考えはございませんから、どうかひとつ御理解いただきたいと思います。
○横山委員 それは納得ができないのであります。なるほど、広島や名古屋あるいは北九州もはずれておるわけでありますが、あなたはそれらの協力を大いに慫慂しておりながら、何か、そこがひとつの完成された姿だからとは言わぬけれども、相当のレベルだから、いまレベルの下のほうを上げる、こういうんじゃ、一生懸命に都市計画を行ない、協力した市民の諸君は、何だ、ほっておけば政府が援助してくれるそうじゃないか、それなら何もおれたちは市と一緒になって協力する必要はないじゃないかという気分を起こすことは、私は当然だと思います。したがって、資金の配分が多少の違いがあるならいいけれども、法律の中で首都圏と近畿圏といったところが、結局は首都圏の中の東京都心、近畿圏の中の大阪であるとか、あるいはほんの一、二の県の工業制限地域だということに私はなると思う。それだったら、この中部圏をここへうたうべきではないという積極的な理由がどこにあるのか。これは大臣として、政治的判断として、どのぐらいのお金を配分するかは別としまして、あなたのお話であれば、必ず法律を改正してつけ加えるというのであるならば、いまなぜこれに入れていかぬのであるか、なぜこの中へ中部圏が入っていかぬのであるか。聞くところによりますと、全国の市長会、議長会におきましても、これは異なことだ、入れるべきであるという意見が相当あったのを、建設省がまあまあ待ってくれ、銭が少ないから待ってくれ——銭の問題じゃないと私は思うのです。政治的な効果、及び市民、県民に対する説得力の問題であるから、なぜこれに入れなかったか。いまからでもおそくないと思うのです。入れてもらいたいと思う。
○瀬戸山国務大臣 先ほど来お答えいたしておりますように、首都圏の東京あるいは近畿圏の大阪、神戸等は、先ほど申し上げましたように、それらの法律によって、工場、学校等の設備拡充、新設をある一定規模以上のものは制限いたしておるわけであります。それだけの区別でありまして、別に取り扱いを区別するということではないのであって、そういう意味でそういう制限をしておる。法律の扱いを受けておるところと現在そうでないものとの区分けをしておる、こういうことでございます。
○横山委員 そういう法律が現にあるからというのは、まことに大臣のおことばとも思えぬ官僚的な言い方だと思うのです。もしもそういう法律があるなら、あわせてすぐに法律を提出すればいい。こんな首都圏の既成市街地における工業等の制限に関する法律や近畿圏の同じような法律ならきわめて簡単でありますから、それとあわせてやれないことはないでしょう。大臣のお話はきわめて官僚的なお話で、説得力は全然ありませんよ。あなたのお話によると、近い将来必ず入れる、こういうお話なんですけれども、この法律がいま国会を、大蔵委員会をかりに通過して、一年足らずのうちに法律を改正すべき必然的な理由が一体あるだろうかと私は心配するのです。もしも大臣がなるべく早くというならば、この都市開発資金の貸付けに関する法律の第一条の第一号を改正をすると、ここで言い切れますか。それならばまだ恕すべき点がある。
○瀬戸山国務大臣 これは私は、いまの考えでは、あえて法律を改正しなくても、この法律の第二でやる、それ以外の大都市は政令で必要な規定をするつもりでありますから、法律自体を改正することは必要でない、いまはさように考えております。
○横山委員 それは妙な話です。この都市開発資金の貸付けに関する法律をずっと拝見しまして、第一条の第一号は、明らかに首都圏並びに近畿圏と書いてあるのですが、この明文の規定の中で中部圏をやれる条項はどこでありますか。
○瀬戸山国務大臣 これは法律の条文で御説明申し上げるまでもなく横山さん御理解願っておると思うのですけれども、第一条の一のイ、ロで首都圏並びに近畿圏ということにいたしております。それから二に「人口の集中の著しい政令で定める大都市(その周辺の地域を含む。)」、これで大都市という今後この法律を適用していこうという地域を指定する、こういうことでございます。
○横山委員 大臣は法律をお読みになっているのですか。私の言っているのは、第一条の一によって——貸し付けの方法は第一条の一と二と違うのです。二の「人口の集中の著しい政令で定める大都市」の中に北九州や名古屋が入っていることはわかり切っているのです。承知をしているのです。第一条の一の中にどこに入るかといって聞いているのです。法律改正をせずしてどこに入りますか。
○竹内政府委員 第一条の第一号のほうは、法律でそこに書いてございますので、工業の制限区域に限られると思いますが、将来工場あと地等を都市計画施設として使う、たとえば街路あるいは公園というようなもの……。(横山委員「それは二ですよ。一のことを聞いている。」と呼ぶ)一のほうは、首都圏、近畿圏の制限区域に限られていると思います。
○横山委員 大臣、それじゃおわかりですね。法律改正をせずに第一条の一の中に中部圏は入りません。それで、もう一ぺん質問しますけれども、あなたは第一条の一の中で政令で中部圏もやれるとおっしゃったけれども、それは間違いなんですよ。それで、あなたが中部もぜひ入れたいというなら、法律改正をしなければいかぬと私は言っている。あなたは将来入れたいというならば、この次の機会に——明年のこの国会で法律改正をして、第一条の一の中に中部圏を入れてよろしいなと聞いている。
○瀬戸山国務大臣 あるいは私の御説明が、ものの言い方が悪かったかもしれませんが、第一条の第一号に中部圏を入れるということを申し上げたのじゃありません。第一条の第一号イ、ロは、さっき申し上げましたように、法律で各種の制限をしておる地域のものを書いてあります。その他は第二号で処理する、こういうことでありますということを申し上げたつもりでございます。
○横山委員 何かなわのれんを押しているような気がしているが、あなたはわかっているんでしょう、私の言うことが。わかっているはずですよ。二の中に入っていることは、初めからあなたも私も承知の上で話をしている。一の中になぜ入れないかということが最初からの議論の焦点になっている。あなたは一の中にも入れるべきだ、こういうことをおっしゃったから、私がそれはいつ入れてくれるんだということを迫っているんですよ。ですから、もっと率直に、一条の一の中になぜ中部圏が入らないのかということが焦点ですから、それはあなたも納得していらっしゃるようだから、いつどうしてくれますか、もしも趣旨として賛成ならば、いまこの法律案を修正してもいいじゃないですか、しかし、それがだめならば、いつやってくれますかといって聞いている。あなたは一条の一の中に入れてはいかぬと言っているのですか。そうじゃないでしょう。それなら、その一条の一の中に中部圏を入れることについて御仮事をいただきたい。
○瀬戸山国務大臣 もし私が前にお答えした場合に、第一条第一号の中に中部圏を入れますというふうにお聞き取り願ったとすれば——もし私がさようなことを申し上げたとすれば、それは、そういうつもりで申し上げたのではございません。第一条の第一号と第二号を区別しておりますのは、先ほど申し上げたように、しばしば申し上げて恐縮でありますが、首都圏整備法あるいは近畿圏整備法によって、工場、学校等の制限をしておる、設備拡充を制限しておる、こういうところの土地を第一号に規定し、第二号にその他の大都市の土地を規定しております、こういう趣旨を申し上げたのでありまして、中部圏を第一号に入れるべきであったのを云々という趣旨で申し上げたのではございません。
○横山委員 それだったら、ますますあなたの御答弁は奇怪な話になるわけですよ。私が最初いろいろ聞いたら、今度は銭が少ないから、ひとつ了解をしてくれという話であった。市長会、議長会においても、北九州やあるいは中部圏が要望して、みんなが賛成をしたときに、今回は銭が少ないから次の機会を待ってくれということで了解をした。それも、二のほうに入っていることはみんな承知の上で言っているんですよ。けれども、一のほうになぜ入らぬかということが政策の焦点になって、近い将来という話でおさまっておるんですから、それが一条の一に全然入らないということをあなたが未来永劫おっしゃるということは意外千万な話で、私の質問のしかたがあるいは悪かったかもしれぬが、それでは身もふたもない話で、北九州や中部圏の諸君にインチキの話を官僚としてしているということになるのですよ。
○岩尾政府委員 ちょっと御説明いたします。 現在の都市開発資金の融通につきまして、先ほどもお話のございました十五億円は非常に少ないじゃないかというお話でございますが、これは、先ほど都市局長からのお話にもございましたように、実際の買い取り請求があって初めて金が出ていくわけでございますから、そういう実績を見てまいりますと、東京におきましても昨年十億円ということになっております。 それから第一の将来の問題につきましては、これはまだ全然やっておりませんし、本来なら補助事業等でやるものをさらにその前を見て買い取っていくものでございますから、どの程度の金になるかということもわからないということで、実際四十一年度の実績としては、十五億円で足るというふうには申し上げられないかもしれませんけれども、決してばかげた少ない額、であるということではないのでございます。 それから、第一号で特に近畿圏と首都圏だけに限定いたしました理由は、これは先ほど大臣も御説明になっておりますように、東京、大阪、その辺の首都圏、近畿圏は、いま申しましたような都市開発の必要性から見て、困難な事情が日本で一番ひどいところだという意味でこれを採用いたしましたのと、それから首都圏、近畿圏の法律では、先ほどもお話がありましたように、すでに制限をしようという案を立てております。さらに、これの買い取りによりまして、実際に工場が周辺に動いていくという場合には、首都圏の法律、近畿圏の法律によりまして、たとえば、工業団地の造成事業などにつきましては、優先的にそこに入っていくということが法律に規定されております。さらに、中小企業の高度化資金等におきましても、首都圏、近畿圏の制限区域から外部へ出ていく工場等につきましては優先的な取り扱いをするということが規定されておりますので、そういう趣旨からいいましても、まずやるとすればこの二つのところが最優先ではないかということで採用をしたわけでございます。
○横山委員 そんな答弁は関係ない。ぼくが最初から中部圏、首都圏、近畿圏を説明しておる、努力し、効果のあるところはほっておいて、努力をしていない、効果の出ていないところは政策の恩恵を優先的に与えるというのは、論理では矛盾しておるということを、あなたは聞いておったのですか。大臣、私の言っておることはもうわかったでしょう。これは政治的御判断の問題だと思うのです。私は、とにかく資金の配分をどうするかということはともあれとして、この三つのところを中心に法律としては定めておくべきではないか、こう言っているのですよ。ほかの、この関係の法律があるとかないとかいう問題ではない。そういう説明は官僚的だ。政治的にいうならば、当然この中部圏に入れるべきではないかという点について、あなたに、努力をした地域の市民感情、県民感情も考慮して御判断を願って——私はこんなところでつかえるとは思わなかった。建設大臣なら、当然第一条の一についても将来そういうふうにいたしますということを明言されることによって、すぐに次に移ろうと思ったが、つまらないところで官僚的答弁でつかえているのです。どうですか。
○瀬戸山国務大臣 いま大蔵省のほうからも御説明がありましたが、現実の事情が、横山さんのお気に召さぬかもしれぬけれども、違うわけなんであります。ただそれだけのことであります。中部圏については、私ども大きな関心を持っておるわけでござい、なす。中部圏といえども工業等の制限をするという事態がないとも限らない、そういう場合にはこれは改正の問題も起こると思いますが、現在は確かに過去のやり方がよかったとか悪かったとかいうことは別問題といたしまして……。(横山委員「悪かったということはない、あなたはよかったとほめている」と呼ぶ)いや、東京、大阪の話です。よかった悪かったかは別問題といたしまして、現実は御承知のような事態でございます。中部圏あるいは中京圏は事態が違う、これは事実であろうと思うのです。だから、りっぱな仕事をしているからほっておくという気持ちはありませんが、悪い事態が現に深刻に起こっておるから、こういうふうな措置を、いま大蔵省からもお話がありましたが、やろう、私どもは中部圏がこういう事態にならぬことを期待しておりますが、もちろん未来永久中部圏に一号、二号の違いがなくなる事態があれば、当然にそういうことも法律を改正しなければならぬこともあると思いますけれども、いますぐはそういうことは、少なくとも中部圏にはないであろう、また、ないことを期待しておる、こういうことでございます。
○横山委員 建設大臣は中部圏に対して御好意を持っておられないような感じが非常にいたします。 そこで、総理府の副長官にお伺いをしたいのですが、いま御存じのように、中部各県の国会議員から県知事あるいは市長まで中部圏開発整備法というものの制定に非常な努力をしておるわけであります。超党、派的な運動が行なわれておるのですが、あんな建設大臣のお話を聞くと、建設大臣はこの中部についてはどうも御好意がない、これから中部には来てもらわずにおくまいかという感じもするのでございますけれども、総理府としては、中部開発整備法についてどういうお考えでございますか。あなたはたいへん御好意のある人だと思うものでありますから伺いたいと思います。
○細田政府委員 お答え申し上げます。 ただいま横山先生からお話がございましたように、現在関係県等の発案によりまして、中部圏開発整備法制定の要望が非常に強いものがあることを承知いたしております。すでに御承知のように、昭和四十一年度の予算には中部圏開発整備調査費といたしまして二千万円を総理府本府の予算に計上いたしておるわけでございます。これは生年近畿圏整備の際に予算をつけましたのと大体同じ形でついておるのでございます。そこで、私どもといたしましては、いわゆる首都圏と近畿圏の中間に位する非常な重要性を持っておる中部圏につきまして、開発整備法を政府から提案すべく目下いろいろ検討を実はいたしておる次第でございます。ただ、既存の各地域の開発整備の関係法がございます。また、関係県等でおっしゃっておる地域につきましては、北陸の開発整備それから近畿圏等も、御要望だけを見ますとダブっておるようなところもございまして、これらの調整をどうするかといったような問題が非常に重大な問題でございます。さらに、整備本部を設けたいという御要望が非常に強いわけでございますが、私どもといたしまして、いわゆる部局新設あるいは公社、公団等の設置を昭和四十一年度には、御承知のように、非常にきつく押えておる立場がございます。さらに、関係の県の御要望によりますと、中部圏開発整備審議会というもののほかに、地元を含めました中部圏開発整備協議会というようなものを設けたいという御要望がございます。こういうような点がございまして、それらの点を目下慎重に検討をいたしておるわけでございますが、できますならば、成案を得て政府提案をいたしたい、かように考えておる次第でございます。
○横山委員 建設大臣か総理府の長官か、どちらかにお答えを願いたいと思うのですが、最近聞くところによれば、行政管理庁が、政府部内の各審議会、委員会の整理統合を目ざしまして、その中に九州、四国、北陸、東北、中国あるいは首都圏、近畿圏等の審議会、委員会を一括して整理統合するという話が伝えられておるのであります。そういう中で、いまお話のような政府提案をするということについて政府部内では話が二つある。一体どちらを政府はほんとうに考えておられるのか、その点の御方針をひとつ伺いたいと思います。
○安井国務大臣 各地域開発の審議会につきましては、性格上も同じでございますし、それから日常の業務も非常に少ないというような意味から、これを整理してはどうかという話もあるようであります。しかし、近畿圏あるいは首都圏といったような場合につきましては、これは事務機構を持っていま仕事をやっておりますので、それを直ちに統合するというふうには考えられない性格のものだと私どもは思っております。
○横山委員 そうしますと、中国、四国、九州、北陸、東北の審議会は——たしか総理府所管で審議会があるのですが、それらは一括してしまうというのですか。
○安井国務大臣 これはまだきまっておるというわけではございません。これは御承知のとおりの審議会でございまして、答申を出すための機構という程度の運営で、実際の事務上の問題を扱っておるわけでもございませんので、これはいまはそれぞれの地方の審議会として庶務を企画庁に置く、籍は総理府にあるといったような形になっておりますが、もう少し合理化するといいますか、統合するということはできまいかということで、行管でも御検討をされておるというふうに伺っておりますので、いまこれを直ちにどうするというふうにはまだきめておるわけではございません。
○横山委員 そうしますと、そちらのほうは統合される雰囲気がある。それからいまのお話だと、首都圏と近畿圏と、それから北海道は開発庁がございますから、その三つは別格官幣大社だ。そうすると、中部圏はどっちに入るのですか。いまの細田さんの話によると、整備本部を地方協議会にしてということで、どっちともとれるような話なんですが、瀬戸山さんのようなああいう方に発言されると、何言うかわからぬから、安井さんかそちらのほうでひとつ——私は、別に審議会をなくせ、統合しろということをいま言っているわけではないのですよ。しかしながら、中部圏の評価というものをどうお考えなのか、別格官幣大社のほうに入るのか、中国その他のほうに入るのか、そのあうんの呼吸は一体どうお考えなのですか。
○細田政府委員 整備本部の問題と審議会の問題とは少し分けてお話ししないといかぬと思うわけであります。審議会につきましては、御承知の臨調の答申で、設置目的が類似しており、または審議事項が重複するようなものはなるべく統合したらどうか、その一つの例として、国土総合開発審議会と各種の地域開発審議会というものはもう一ぺん検討したらどうか、こういう臨調の答申があるわけでございます。そういう点につきまして、行政管理庁が——行政監理委員会もございますが、ここを中心にいたしましてこの問題を検討いたしておるわけでございます。したがいまして、先ほど申し上げましたように、中部圏の法律を出すといたしますと、中部圏の審議会がなければ中部圏開発整備のあれになりませんけれども、この審議会の問題は、中部圏云々の問題でなくて、各地域にございますものを一体全体としてどうするか、しかし、これは審議会をつぶすというのじゃなくて、一本のもののほうが運用がいいじゃないかという臨調の答申の問題でございます。そこで、いま横山さんのおっしゃっております大きな問題は、やはり本部の問題ではないか、かように思うわけでございまして、先ほど申し上げましたように、本部を設置することについていま政府部内でいろいろ相談をいたしておる、こういう段階でございます。
○横山委員 はっきりしないですね。別格官幣大社のほうか、その他多数のほうですか、どっちなんです。
○細田政府委員 先ほど申し上げましたように、部局の設置、公社、公団等の抑制、そういう問題もございますので、私どもは前向きで本部を設置したらどうかということでいろいろ相談をいたしておるという段階でございます。
○横山委員 経済企画庁の鹿野さんに伺いたいのですが、応援するわけではないけれども、経済企画庁所管のところはどうもその他大ぜい組に見られておる。一体地方開発はどういう仕事をしておるのか、どうも評価がされてないようじゃないか、何しているのだ、こんなことではいかぬじゃないか、だから、そんな何もやってないところなら、一括して一本にしてしまえという意見が出てくるのではないか。九州、四国、北陸、東北、中国等の開発整備は何をしておるのか、これをひとつ伺いましょう。
○鹿野政府委員 地方開発の関係の法律はたいへんたくさんございまして、おも立ったものでも二十くらいございますが、そのうち、ブロック関係の法律として東北、北陸、中国、四国、九州の五つの開発促進法がございます。その開発促進法に基づいて開発促進計画をつくって、地方の開発を進めて、中央と地方との格差をできるだけ縮小、あるいは拡大を防止して、全国的な平衡のとれた発展をはかるということなのでございます。それで、ただいま各ブロックごとにいまおっしゃられました審議会がございまして、この審議会には各地域の知事さん、あるいは国会議員の方々、そのほか学識経験者の方々が集まって、政府のつくった開発促進計画を審議して承認されるという形で、地方も全国的に見まして各ブロックごとそれぞれの特色のある計画を立て、地方の産業の配置、育成、あるいは都市の配置、育成ということを通じまして地方の開発をやっていく、また、それに伴っての産業基盤の整備あるいは公共施設の整備の方針を示すということで、各ブロックごとの開発促進計画は、この三十九年の二月ころ、新しく、あるいは古くからあったものを改定して、五ブロックに大体出そろって、その方針のもとに地方の開発が進められているわけですが、ただ、全体といたしましては、計画はどちらかというと、計数的な指示をあまりいたしておりませんので、開発の方針を示しているというふうになっておりまして、これを具体化するには、さらに県あるいは各市がそれぞれその方針に従って具体的な開発計画を立ててやっていくということになろうかと思います。そういう意味での一つの開発のよりどころとしてはかなり十分な任務を果たしていると思います。また、地方の開発も、現実の問題としてもかなり進んでおります。ただ、中央と地方の相対的な面でとらえますと、なお地方の開発を一そう進めなければならぬ、あるいは開発促進計画のねらうところにまだ十分でないということは、言われようかと思いますけれども、それぞれの審議会で御審議願ってつくられた開発計画が、地方の開発の各県あるいは市町村の計画のよりどころになって、十分といいますか、かなり重要な任務を果たしているというふうに考えておる次第でございます。
○横山委員 非常に抽象的で、何を、どういう効果があったのか、私にはよくわからぬのでありますが、建設大臣お急ぎでありますから、ひとつ開発整備の根本的な考え方を伺いたいのです。 これらの法律が制定をされて、実際の仕事をするのは、比較的、経済企画庁だとかあるいは総理府でなくて、実は建設省ではあるまいかという感じがするわけであります。中部圏にしましても、ほかの方面にしましても、開発整備と言っておるのだが、結局は開発が中心になっていくのではあるまいか、したがって、それは産業中心になっていくのではあるまいか、また土木工事が中心になっていくのではあるまいか、こういう感じがするわけであります。本来のこれらの開発の終局的な目的は何かといえば、地域住民の生活が潤い、福祉が向上するというところでなくてはならぬと思う。私どもが国土開発について私どもらしく言っております次元と、ともすれば政府の行なおうとする開発の道筋とは同じようであっても、どこかズレがあって、新産都市の問題につきましてもとかくの問題がずいぶん多い。一つには地方財政を圧迫し、一つには地域住民の公害となってあらわれる。そして福祉行政がそれによってしいたげられるという結果が道筋に山積してくる。終局的に地域住民のうちがよくなって、そして人間の通る道路がよくなって、そして明るい社会になるまでのあまりにも遠い道筋はすべて産業中心ではないか、何かかんかといったって、結局は人間がしいたげられる道筋に終ってしまうのではないかという意見が非常に強いのであります。ですから、私どもも、この国土の開発なり、都市の開発——都市の開発は、その点では少し私ともの主張が組み入れられておると思うのでありますが、国土の開発の部面につきましては、私ども社会党としては常に懸念を持って、あるときには反対をせざるを得ない、あるときには消極的な賛成にとどまるという結果を及ぼしておるわけであります。この点につきまして、各種の地域開発について、大臣としてはどういうふうに考えて進んでおられるのか伺いたい。
○瀬戸山国務大臣 いまのお話の中に、私は二つの問題が含まれていると思いながら承ったのであります。 その第一点は、法律の趣旨は、いま後段に言われましたものとは全然逆でありまして、なるほど地域開発あるいは従来の都市整備等については、産業に重点を置いて——もちろん、産業の開発発展がなければ、国全体の富といいますか、これは伸びないわけでありますから、これは大いにやらなければならない、やらなければならないけれども、それにあまりウエートを置き過ぎると、いまお話のように、人間疎外のような開発が行なわれて、現にそういう弊害があることを私どもは各地で痛感いたしておるわけであります。したがって、いま御審議をお願いしております二つの関連法案はそれとは全然逆でありまして、これは申し上げるまでもなく御承知と思うのでありますが、そういう不健全に育った大都市あるいは育ちそうな大都市に対して、そういう不健全性を取り除くあるいは防ぐ、これがこの法律案のねらいであります。予算が少ないからとおっしゃるけれども、法律案の趣旨はそうでありまして、工場あと地等の土地をできるだけ公有地とし、しかもこれは公園、広場あるいはその他のいわゆる環境整備と申しますか、その地域の住民が公害等からできるだけ避けて、住みよい社会というと大げさになるかもしれませんけれども、そういう町づくりをするための一環にしたい、これがこの法律案のねらいであります。 その他もう一つ、たとえば、新産都市その他のいわゆる地域開発というものが、産業に重点が置かれて、その結果は、かえって人間を苦しめる事態が起こるじゃないかというお話ですが、私どももそういう点は、過去のあり方について大いに反省しなければならぬ、そういう地域はたくさんあるわけであります。したがって、この問題は、率直に申し上げますが、わが国の政治に非常に欠陥がある。土地の問題に触れて恐縮でありますが、問題は、土地利用あるいは土地計画、こういうものが今日の近代的な非常に変化いたしました事態に対応するだけの手段が備わっておらない、こういうところに、おっしゃるような、また現実にありますような弊害が出てきておるという判断をいたしております。問題は、ですから、土地利用区分といいますか、できるだけそういうおそれのある地帯をきめて、そしてそれに厳重な規制を加えて、いろいろな公害等の起こらないような産業開発は産業開発にする、こういうことに全力をあぐべき段階にある。それについて、やはり法制の整備、行政のあり方等についてもさらに強力に進めなければならない、こういうふうに考えておるわけでございます。
○横山委員 非常にごもっともなお話でございます。お帰り願うのですが、そうしますと、いままでの大臣のお話は、これは要望をかねてお願いしたいのでありますが、きょう大臣にお願いをいたしました最も焦点は、中部圏に非常に御理解を願いたいということでございまして、第一条の第一につきまして、どっかお忘れになっていやせぬかと言うたら、忘れてはおらぬ、最後はひとつあうんの呼吸で一条の一に近く中部圏が入るというふうに理解をいたしましたが、それで御返事がなくばお帰り願っていいのですが、御返事なくてよろしゅうございますね。
○瀬戸山国務大臣 横山さんとぴたっと合うような御答弁ができないのがいかにも残念でありますが、私は、中部圏は決してこれを疎外しておるという気持ちはありません。先ほども申し上げましたように、中部圏は、日本でいまの段階で一番理想的に育ちつつある、過去の非常な努力というものは、これは高く評価しなければならない。しかも、今後東京、大阪の二の舞いをしないような中部圏にしなければならぬ、こういう強い考えを持っておるわけであります。しばしばそういうことは中部圏の方々とも話し合いをいたしておる事態でありますから、中部圏を忘れておるということは全然ございませんということで、御了解を願いたいと思います。
○横山委員 それでは、安井さんお帰りだそうですから、安井さんにも一言お伺いしたいのですが、こういう地域開発の終局的な機構のねらいは一体何かという点の中で、府県の合併という問題が常にそこはかとなく浮かび上がってきておるわけであります。私どもとしては、もしもこういう地域開発の法律が終局的に願うところが、府県の合併であって、地方自治を阻害するということであるならば、初期のうちにこれに対して反対をして、これらの地域開発の法案に対しても反対せざるを得ないのですが、この地域開発整備法と、ときどき散在いたします府県の合併との関連はあるのかないのかという点で御意見を伺いたいと思います。
○安井国務大臣 広域行政を進めていきますと、究極において府県合併という問題が、これは地方自治行政の上から考えられる問題だと思いますが、いま地域開発のためにそれぞれの整備法によってできております開発審議会、あるいは審議会と事務局を設けた機構、これは直接の合併問題と関係はないと私ども心得ております。
○横山委員 行政管理庁から来てみえるのですが、先ほど企画庁の総合開発局長の話で私の感じましたところは、いささか抽象的で、具体的な成果についてあまりお触れにならなかった。ところが、総理府からお話がございますように、審議会の統合その他というものが行政管理庁でお話が出ておるようでありますが、それはどの程度といいますか、こういうような状況になっておるのかということと、私どもの懸念をいたします中部開発整備法についても、それらは問題が矛盾を生じ、支障になるのかどうか、この点を井原さんから伺います。
○井原政府委員 お尋ねの件でありますが、審議会の整備、統廃合を昨年八月に閣議決定をいたしまして、行管が事務的に中心になりまして一生懸命推進しておる最中でございます。ちらほら紙面等に報道されるのは、与党のほうの中でやはり並行して審議会の整備が進められるわけでありますが、そのほうのソースからいろいろなお話も出ておるのではないかと思っておりますが、全国にあります地域ごとの開発審議会等の処理につきましても、まだ確定的な段階には行管のレベルとしては至っておりません。 それから、中部圏ができました場合に、これに審議会ないし協議会をつくるかどうかという問題でありますが、この問題は中部圏の総合開発本部的なものが設置されますことが前提になろうかと思います。その件につきましては、いま政府の部内で前向きの検討を進めておるようでありますが、私ども事務の段階でまだその組織を審査する段階まで至っておりませんので何とも申し上げかねるわけでありますが、中部圏整備本部というものがかりにできる段階になりますと、これに付置される協議会なり審議会というものは当然設置の方向で検討されるのではないかと事務的に観測いたしております。
○横山委員 本案の中にあります私の問題外として第一条の第二号のほうですね。「政令で定める大都市」、これは、先ほどの建設大臣のお話で、運用によって北九州並びに中部も含まるということをおっしゃいましたが、それは事実でございますね。
○竹内政府委員 政令で定める大都市は、一応現在のところ東京、大阪等の七大都市を考えておりますが、北九州も含むというふうに考えております。
○横山委員 その二号のほうで「主要な道路、公園、緑地、広場その他の政令で定める公共施設で、都市計画法第三条の規定により都市計画として決定されたものの区域内の土地」というのは、大体どういうところをねらっておるか。たった二億円ですか、二億円で、七大都市に配分をしてどれくらい実績効果があがると考えられておるのか、その内容を少し伺いたい。
○竹内政府委員 今年度は、先ほど申し上げましたように、十五億円のうち二億円をこの第二号の事業に充てる予定でございますので、七大都市に今年度事業予算を配分するということはできないというふうに考えております。したがいまして、今年度の問題といたしましては、やはり東京、大阪等の重要な都市に予算を配分するというような形になろうかというふうに考えております。 それから、もう一つここで考えております重要な都市の公共施設でございますが、大都市につきましては、市街化が進みまして、どんどんそこに市街化が平面的に行なわれておりますので、そういうようなところで行なわれます街路でございますとか、あるいは公園のうち重要なものにつきまして、あらかじめ用地を取得しておいて将来の事業化に備えていくというような考え方でおります。したがいまして、ここで考えております「政令で定める公共施設」と申しますのは、幹線街路あるいは重要公園、広場というようなものを考えておるわけでございます。
○横山委員 重要——そこのところがよくわからないのですが、私の手元にある資料を見ますと、「主要な道路、公園、緑地、広場その他」というふうに解釈をすると、何ですか、人口の密集地帯で十分な道路もないところで、まん中にどうしても児童の遊園地その他、そのようなものをつくる場合には入らないのですか、入るのですか。
○竹内政府委員 重要なと申し上げますのは、幹線街路、つまり幅員が相当広い街路でございますとか、あるいは面積がある程度大きいところの公園、緑地というようなものを考えておりますので、重要なものでございますならば、そういうものに該当いたしますならば、市街地の内部におきます公園についても入るというふうに考えております。
○横山委員 私の言うのは、規模の小さいのですよ。人口密集地帯で、庶民的な下町で、まん中に児童遊園地をどうしてもつくったらどうだ、あるいはそれが火災予防上必要じゃないかというような小さい児童遊園地、そういうものは入らないのかということを聞いておるのです。
○竹内政府委員 小さい公園につきましては、大体単年度で事業が終了するとか、あるいは長くなりましても二、三年で事業が終了すると思いますので、そのほうは事業費のほうで仕事をやってまいりたい、こういうふうに考えております。この資金は事業決定に至る相当前に用地をあらかじめ確保しようということでございますので、ある程度面積の広い公園に限っておるつもりでございます。
○横山委員 そうすると、これで買い上げた土地というものの使用制限は、そのままずばり道路、公園、緑地、広場にならなければだめなんですね。つまり、私の聞きたいのは、先行取得をしておいて、それを地方自治体が何かの交換に充てた、あるいは公共的な建物をつくった、あるいは民間に払い下げる——まあそういうことはないと思うのですけれども、何かの公共的な目的によって民間に払い下げるというようなことはどうなんですか。
○竹内政府委員 この二号のほうは、ここに書いてございますように、都市計画が決定されたところにつきまして買収を行なうわけでございます。通常、都市の中の公共施設の整備の場合には、あらかじめ二十年くらい先の変動を考慮いたしまして都市計画決定というものをいたします。それに伴いまして、街路、公園につきましてはある程度私権の制限が働くわけでございます。その後、いよいよ事業をやろうという段階になりましてから都市計画事業決定というのを行ないまして、予算を組みまして事業を執行いたすわけでございます。そういうような仕組みで現在都市の中の公共施設の整備が行なわれておりますが、ここで申し上げておりますのは、都市計画決定があって、いま直ちに事業化はしないけれども、都市計画決定されておりますので、将来は必ず事業を行なうというような場合には、あらかじめ計画決定の段階で用地の確保をはかっておこう、こういう趣旨でございます。
○横山委員 政務次官かあるいは大蔵省に伺いたいのですが、建設大臣の話を聞きますと、これはかなりな計画をもって、承れば、最初二百三十億円くらいの要求があって、それが十五億円に縮小されたというのであります。ばかなことだ。こんな十五億円くらいで法律をつくって、そして特別会計——いやだいやだというものを、特別会計をつくるということも大蔵省としては一貫しない態度だ、こう考えられる。しかしながら、建設大臣の言うように、この都市開発資金の貸付けに関する法律というものが、窓口を最初つくって、将来はこれによってどんどんと都市開発をやっていくというような想定に立つならば、この特別会計も意義なしとはしない。しかし、こういうベースのままであるならば、こんなものはつくる必要はない。十五億円ばかりでつくる必要はない。どういうわけで二百三十億円を十五億円に縮小したのか。将来に対する展望は、大蔵省としてはどう考えておるのかという点を伺います。
○岩尾政府委員 都市開発資金の資金量の問題でございますが、先ほども申し上げましたように、昨年、現状で申し上げますと、東京で二十九件ほど申し込みがございまして、そうして実際に買い取りを行ないましたのが五件でございます。金のほうは、ちょうど九億九千万円くらいで、十億円近い金が出ておりますが、さような状況で、この仕事は工場のあと地をまず買い上げていくということでございますから、買い上げる場合には、そのあと地の工場がそとへ出ていくという目安がないとなかなか動きもいたしません。そういう意味で、実際上は移りたいという気持ちはありましても、あるいは移したいという気持ちはありましても、実際にこの金を出して移っていくというのはかなり制限をされる、つまり、買い取り請求によってかなりの額が押えられていくということになりますので、そういう実績を見まして、本年底は十五億円、工場の買い取りについては十三億円、公共施設については二億円ということで出発をしたわけでございます。東京は四十年度は大体二十億円くらいの予算を計上したやに聞いております。したがいまして、いま先生のおっしゃいましたように、将来の問題としては、かようなものが緒につけばさらにふえていくということは十分想定いたしております。 それから、特別会計につきましては、これは特別会計を特につくるということについてはいろいろ理由があるわけでございますが、ある特定の事業をやるような場合には特別会計をつくれ——つくれといいますか、つくったほうがいいのではないかという規定になっておりますので、現在の一般会計におきましても、ある資金量、特にこの場合におきましては、貸した金が返ってくる、それからまた、一般会計から一種の、資金コストを下げるために繰り入れを行なっております。さような関係で、一つの事業として見ていくならば、特別会計をつくってもいいのではないか、それから資金量のほうも、従来の実績から見ますと、大体十億円以上の金が回転するようなものは特別会計をつくろうということで整理をいたしておりますので、本件につきましても、将来の動向、現状を見まして特別会計をつくるということに踏み切ったわけでございます。
○横山委員 最後に、この貸し付け金の利息及び償還方法が、第一号は五分五厘、第二号は六分五厘、償還期限はともに十年でありますが、据え置き期間が、一号のほうは三年、二号のほうは四年というのは、先行取得という——地方自治体としてはどうしてもいま買わねばならぬという積極的な理由がないけれども、将来のために買っておく、また買っておけ、そういう資金に貸すにしては利率が高過ぎるのではないか、また、償還期限が短か過ぎるのではないか、こういう金はいまの貧困な地方財政に新しい負担をかけることになるのではないか、もしもこれらを積極的に先行取得をさせるというのであるならば、もっと低利な利率、長期の償還期限を設けるのが当然ではないか、こう思われるが、どういう理由でこういう償還方法なり利率をこの水準にきめたのですか。
○岩尾政府委員 先ほど申しましたような現状でございますが、東京が昨年やりました十億円と申しますのは、七分五厘、七年、二年据え置き償還という地方債ワク外縁故債で処理をしております。したがいまして、いま先生のおっしゃいましたように、なるべく低利でなるべく長期に貸すものが好ましいわけでございますけれども、現状の地方団体が借りておる金からすれば、七分五厘というのが六分五厘になり、あるいは七年というのが十年になるということであれば、やはり前進であるかと私は思います。また、一般のその他の金利、償還期限との関連もございますので、現状ではこの程度でやっていこうということですべり出したわけでございます。
○三池委員長 平林剛君。
○平林委員 私は、都市開発法に関連をいたしまして、昨年来懸案になっておりましたいわゆる畦畔の取り扱いを中心に、最近の事情、これからの政府の態度につきましてただしてまいりたいと考えております。 初めに、日本道路公団の副総裁お見えになりましたので、これと重要な関連のある東名高速道路の状況につきまして、概況を簡単に御説明いただきたいと思うのであります。 私の聞きたいのは、東名高速道路というと、東京から名古屋まで全部行くわけでございますが、この用地取得の状況を概括的にお話し願って、これは簡単でけっこうです。私が問題にするのは、特に畦畔の多い神奈川県について知りたいのでございまして、初めに用地取得の状況の全般的概況、そして神奈川県の場合の用地取得の状況、それをひとつ御説明いただきたいと思います。
○佐藤参考人 名神高速道路に引き続きまして、小牧から東京へ向けましていわゆる東名高速道路をただいま日本道路公団におきましては建設実施中でございます。 この規模は、すでに御承知かと思いますが、全体といたしましては約三百五十キロでございますが、そのように非常に長い大規模な工事でございますので、この全線に対しまして、東のほうから申しますと、東京から厚木までを一区間、それから静岡県へ参りまして、吉原地区から静岡までを一区間、愛知県に参りまして、岡崎から小牧、名神に取りつけるまでを一区間、この三つの区間をこの事業のうちで最も優先するものとして、ただいま工事を急いでおる次第でございます。 その状況は、したがいまして、ただいま申しました三区間については用地問題はまず九分どおり解決いたしまして、現状はほとんどその三区間の全部にわたりましてただいま土木工事を展開実施いたしておるような事情でございます。残りの部分でございますが、この付近では厚木から残りの神奈川県の部分、それから静岡へ入りまして吉原まで、それから静岡から静岡の残りと愛知県の岡崎まで、この部分につきましては、ただいま鋭意用地買収を急いでおる状況でございます。この進捗は、ちょっと数字は私きょう持ち合わせございませんが、いま一生懸命にやっておる段階でございます。 特に御質問の神奈川県下を申し上げますと、そういうような次第でございますから、厚木までは用地の買収は、率にいたしますと大体八〇%はいっております。問題は、厚木から先でございまして、伊勢原、秦野、中井、大井、松田、山北というふうにございますが、これらについては、先ほど申しましたように買収を進めておるのでございますが、この地区にいわゆる二線引き畦畔という問題がございまして、私ども大いに努力をいたしておるような実情でございます。
○平林委員 その問題の地域、厚木から神奈川県中郡の伊勢原町、秦野市を抜けて松田、そして山北の方面へ抜ける用地取得の状況を私検討いたしてみますと、現在のところ大体六%から一〇%でございますね。東京−厚木間はいま副総裁お話しになりましたように、八〇%の進捗率を示していますけれども、畦畔が多いと見られる地域は六%ないし一〇%にとどまっている。これは道路公団のほうの計画としてはいつまでにこの用地を収得していく御計画になっておりますか。
○佐藤参考人 私どものほうで建設省からいただいております施行命令によりますと、東名高速道路は昭和四十二年に供用開始をはかる、こういうことになっておるわけでございます。したがいまして、もう昭和四十一新年度に入るわけでございまして、なかなか大工事でございますから、実際この工事に着手いたしましてからもなかなかひまがかかるわけでございます。用地買収は非常に急いでおりまして、東京から厚木までの区間が、先ほど御説明いたしましたように、用地の問題がまずほぼ山を越しましたので、これからは厚木から先について私どもひとつ全精力を向けまして、いろいろ問題のあるものの解決をはかり、用地買収を進めていきたい、こういうふうに考えております。
○平林委員 昭和四十三年に供用を開始するとすれば、少なくとも工事期間として一年や二年近くは用意せねばならぬ、そうなれば、これから着手する地域、特に畦畔の多い地域は、少なくとも四十一年度じゅうには、できれば収用をするというのが必要な時期になっておると思うのであります。ところが、私これから申し上げるような畦畔問題が一つの障害になっておりまして、進捗率も現在六ないし一〇%、こういう状況でございます。 議論を展開する前にもう少し参考の御意見を聞かしていただきたいと思うのでありますが、この神奈川県のこれから用地を収得する場合の利害関係者といいますか、土地の提供者、そういうのは総体でどのくらいの人数に上りましょうか。
○佐藤参考人 高速道路にかかる神奈川県下の土地所有者、関係者の概数を申し上げますと、高速道路にひっかかるだけで申し上げますと、神奈川県下全体で約三千二百人ぐらいあるようでございます。
○平林委員 いまお聞きのとおり、大体、神奈川県で関係人といいますか、土地所有者で東名高速道路の用地取得に関係のある人は三千二百人、私の承知しておるところでは、川崎から厚木までで千五百人ないし千六百人、厚木から松田までで千人前後、松田から、静岡県に入りますけれども、やや少し入って、小山までで五百人前後、大体そのくらいだと聞いておるのでございますが、この関係者の中で、今日までの実績、あるいはこれからあらわれてくる問題等もありましょうけれども、畦畔はどのくらいあったか、あるいはどれくらいあるだろうか、用地買収の計画をお進めになるにあたって、特に昨年来国会で問題になっておるのでございますから、一応御検討なさったと思うのでございますけれども、どのくらいの面積に当たるだろうということはお調べになったことございましょうか。 〔委員長退席、金子(一)委員長代理着席〕
○佐藤参考人 この畦畔の問題は、厚木から東のほう、東京よりのほうはほとんど問題がなく、先ほども御説明いたしましたように、用地買収もかなりスムーズにいって八〇%程度いっておるわけでございます。厚木から先、西のほうにこういう問題があるようでございますが、先ほども一番先に御説明いたしましたように、私ども工事を進めるにあたりまして、まず第一に東京−厚木間に重点を置いて、そこの買収を急いだ、私どもの精力をそこへ全部つぎ込んだというようなやり方をやりまして、その後におきまして、ただいま厚木から先、西のほうの調査をやっておる次第でございます。したがいまして、厚木から西のほうに畦畔の問題がございまして、非常にむずかしいようでございますが、その数字等については、まだ全体としては私どものほうで把握するところまで調査がまとまっておらないのでございます。
○平林委員 今日までのところの調査がわからないということでございますけれども、あとで私推定の数字を申し上げてもいいのですが、しかし、相当程度のパーセントにわたって畦畔の面積がございます。したがって、その問題が解決しない限り、厚木から西方にかけての用地の取得は非常に困難な状況になるだろうと思います。ただ、副総裁、西のほうはまだ計画でわからないにしても、今日まで、川崎から厚木まで大体用地の取得が終わったのですから、その中には畦畔がどのくらいあったかというのはおわかりになっているのじゃないでしょうか。
○佐藤参考人 畦畔の面積は私ちょっと持ってまいりませんでしたけれども、厚木から東のほうについてはきわめて少なかったそうです。これらについては、お話し合いでちゃんと了解を得て、実際上たいしたトラブルなく、おかげで八〇%の用地が買収されてきた次第でございます。
○平林委員 きわめて少ない数字であったというけれども、私の承知している限りでは、川崎——厚木で約九千平方メートル、坪に直しますとどのくらいになりますか、三千坪くらいになりますか。四月一日前だからまだ坪を使ってもいいと思うのですけれども、三千坪くらい、九千平方メートル、これだけの国有地があった。つまり個人から農林大臣に申請をして、農林大臣から払い下げを受けた形において処理をした面積が九千平方メートル、私はこの区間に国有の農地があったということは遺憾ながら知らないのであります。国が経営した農地があったなんということは、寡聞にして知らないです。大蔵省、どうですか。あったですか。そういう国有農地というやつが九千平方メートル、これがもしわれわれが知る限りないとすれば、これに相当する大部分が、私が問題にしておる畦畔、あるいはこれに類するもの、こう見てよろしいと思うのですが、副総裁、その点はいかがですか。
○佐藤参考人 畦畔地に対しましては、私は数量は把握しておりませんが、比例的に申しますと、厚木から西のほうよりずっと少ないようでございます。それらにつきましては、問題の性質としてはやはりむずかしい問題でございますので、土地地権者、それからまた財務御当局、そういう方面と御連絡しまして、そうして境界を明らかにし、その民有地分に対しては正当な価格で買収するということで、幸いにして厚木までは来られた次第でございます。
○平林委員 幸いにして厚木までは解決をしたというのであって、その間にいろいろな利害関係者には重大な問題となっていることは事実なんです。また複雑だったわけなんです。これは私あとで三重県の尾鷲市にあったその後の畦畔問題の関係を御紹介いたします。そして、この取り扱いがどういうふうに処理されていったかということが新しいケースとして生まれていますから、それをあとで申し上げますので、副総裁お聞きになっておいていただきたい。 それは後段にいたしまして、それでは、それから西の地域に比較的ずっと少ないと言われても三千坪ですよ。これは道路の幅ですから、道路の幅だけの国有農地という形で処理されましたけれども、道路幅ですから、道路は広いといっても狭いです。その中に断片的に出てくるやつだけでも三千坪あるのですから、かなりの問題です。これが西へ行けばもっと広がってくることは間違いございません。そうなりますと、この関係者は、畦畔は民有地である、こう主張しておるわけでございますから、この問題のケリがつかなければ、そう簡単には用地買収には応じないということになりますと、東名高速道路、せっかくの計画でも、それはだんだんにおくれていくということになるわけでございます。現在までに道路公団としてはこれら関係者との間に何らかの折衝をお持ちになっておりましょうか。具体的におわかりでしたら御説明をいただきたいと思います。
○佐藤参考人 厚木から西の問題につきましては、そういうむずかしい問題があることを承知いたしておるわけでございますが、従来までに、県御当局はもちろんのこと、市町村、それから市町村の御指示に従う対策委員会、それから神奈川県の農協の中央会、もちろん道路の敷地となっている部分が一応わかっておりますので、この御関係の地権者の代表の方々、そういうような方々と集まっていろいろ御説明し、御協議を申し上げているところでございます。
○平林委員 参考までに、それらの人はどういう見解をお持ちであるか、お聞かせいただきたいと思います。
○佐藤参考人 私は一々は伺っておりませんが、もちろん県御当局、市町村というような方面へそれからほとんど全部の方といっていいのではないかと思いますが、皆さま方はこの高速道路を建設するということには十分御了解をいただいておりまして、この建設のために当然用地が要ることですし、移転その他いろいろの御協力をいただく点が多いのでありますが、それらに対しまして、ただいまのところは非常に御理解をいただいておるので、そういうお気持ちの中でいろいろお話を進めていきつつある、こう思っております。
○平林委員 副総裁から具体的にお話がございませんでしたけれども、先ほど私が言ったような見解、つまり、二線引き畦畔を国有地と称しておる大蔵省はまことにけしからぬ、これは明治初期以来、地租改正の歴史を見ても民有地である、したがって、これは当然自分の土地として用地買収に応ずる、この問題が片づかないから、とにかく現在のところその問題についてわれわれは考えさしてもらいたい、どうしても大蔵省の言うように国有地だというなら、考えがある、こういうようなところの線まで実はいっておるわけでございまして、何といってもこの問題の解決が先決であるということでございます。 そこで、三重県の尾鷲という市の中に、国道四十二号線の道路用地買収にあたりまして、やはり二線引き畦畔の所有権をめぐりまして紛争が起きたということでございますけれども、この実情を、大蔵省、あなたのほうは御存じですか。これはやはり道路公団ではないですね。
○松永政府委員 名古屋財務局管内に起きましたそういう事案については、財務局から報告を聞いております。
○平林委員 どういう報告を聞いておりますか。
○松永政府委員 本件につきましては、この二線引きの土地が国有地であるか民有地であるかということの、先ほど先生がおっしゃっておったような問題と同じ性質の問題でございますが、財務局は、これは国有地であるという立場を堅持しておるのでございますが、その間、法務局とその所有者という住民との間の登記の問題から、法務局と財務局の間で種々応答がございまして、一部誤解を受けているやに思われるような事案になっておりますが、財務局としては、こういう二線引き畦畔はもともと国有地であるという考え方に依然として立っておるところでございます。
○平林委員 いまあなたは、まだ新しい局長だから、そんな、国有地だと思っていると簡単に言われますけれども、そんなものじゃないですよ。尾鷲市内の農地売買による所有権の移転登記は、二線引き畦畔を民有地として昭和四十年五月までは取り扱っていたのですよ。したがって、その当時、鉄道の敷地だとか、東邦石油株式会社だとか、工業高校用地の農地売買は、すべて畦畔を農地所有者のものとして認めて、そのとおり登記していたのですよ。ところが、建設省が国道四十二号線を建設するために用地買収を進めたところ、法務局の尾鷲出張所が、二線引き畦畔は民有地でないと登記を拒否したところから紛争が始まっている。ところが、その紛争の畦畔は、大体ほとんど水田の畦畔、昔から石灰とか練土を混合して畦畔をつくったものです。その土地では、俗にねりはがねとこう言うのです。畦畔にもいろいろな名前があるのですよ。あとで大蔵省の通牒が出てくるけれども、あなた方の通牒に書いてないような俗称で呼ばれておるのです。これはねりはがねと呼ばれておるのです。水田におけるねりはがね、いわゆる畦畔ですから、漏水を防止するためにその幅は大体〇・五メートルぐらいですが、畦畔の日常管理はもちろんのこと、伊勢湾台風によって流失後の復旧もすべて所有農民の手にまかされていたのですよ。大蔵省が、あるいは法務局が国有地であるというところは、全部農民の手で復旧工事が進められて、その負担によって行なわれていたのですよ。それが何で国有地ですか。この畦畔に対する大蔵省の、あるいは法務局の見解というものがまちまちだからいろいろな争いというものが地方に起きておる。それじゃこの問題は、最終的にどういうふうに解決をされたという御報告を受けましたか。
○松永政府委員 本件については、まだどのように解決したという最終的な解決方法は出されていないというふうに聞いております。
○平林委員 そんなことはありませんよ。四千五百円という建設省の原案の坪当たりを五千円に引き上げて金銭的に解決しているじゃありませんか。どうしてそこまで報告は行っていないのですか。藤井政務次官、あなたはこれに関係しておるのだから……。
○藤井(勝)政府委員 いや、私は、以前平林委員から畦畔の問題をお話しになったときに、大蔵委員として拝聴した程度でございまして、実は実態をよく承知いたしておりません。
○平林委員 あなたはどうですか。
○松永政府委員 建設省がどのような価格で買ったかというようなことは、私は存じません。
○平林委員 あなた、国有地と言ったでしょう。畦畔は国有地ということになれば、あなたのほうの管轄じゃないですか。これは坪単価が建設省原案のときは四千五百円だったものを、この畦畔の問題があるものですから、結局、そこの土地所有者は民有地だ、こう主張する、いままでこういうふうにやられてきたじゃないか、大体ねりはがねを国有地とはけしからぬ、そういう復旧もおれたちはやっていたんじゃないか、そういうことで、政治的に五百円単価を引き上げて五千円にした。所要金額も、土地代金として、合計しますとおよそ五千万円よけい使われております。こういうことが政府部内で行なわれる。そうすると、この五百円というのは一体何かということですね。用地買収のその土地の評価を四千五百円としたものを政治的に五千円に引き上げた。五千円というのは一体何か。この畦畔問題についての判断をするのに金銭的に解決をしたということでございます。 そこで、法務局来ておりますね。あなたのほうは、その後二線引き畦畔の土地のこの問題について、何か通牒を出しておるようですね。御存じですか。
○川島説明員 法務省といたしましては、この問題については特別に通牒は出しておりません。
○平林委員 昭和四十年十月六日付日記第登第二六六号という通牒、こういう関係文書はあなたのほうじゃないのですか。「登」と書いてあるので、私は、登記に関係をしているから、そういう関係では法務局の文書だと思うのだけれども、あなたのほうの文書じいないですか。こういう文書は思い当たるところはないのですか。
○川島説明員 私、記憶にありませんので、ないと申し上げました。
○平林委員 内容を少し読みますよ。「二線引畦畔の土地の取扱について」、「標記の土地の取扱については昭和四〇年一〇月六日付日記第登第二六六号をもって通達したところであるが、これが事務取扱の迅速を図るため東海財務局、津財務部と協議の上畦畔の国有地でないことの権限ある官庁の証明書として別紙様式による証明願及び関係書類を提出して地元財務部又はその出張所の証明をうけ当該証明書を添付して土地台帳附属地図の訂正或は地積の更正分合筆等の手続によって処理することができる取扱としたから通知する。」、まだいろいろ内容があるのですが、大体これくらい読むと、あなたのほうの文書のように思うのですが、どこ発信かわかりませんか。
○川島説明員 私が申し上げましたのは、法務本省といたしまして出先機関である法務局あるいは地方法務局に対して、この問題について通達をしたことがないという意味で申し上げたわけでございます。いまお読み上げになりました通達を伺いますと、あるいは、これは私の想像でございますが、現地の地方法務局あたりで管内の登記所に連絡した文書であるようにも思われますけれども、その内容は全然承知しておりません。
○平林委員 あとで調べてください。 大蔵省に伺いますが、大蔵省は昨年私がこの二線引き畦畔は民有地であるということを提起いたしまして、国会でいろいろな議論をいたしましてからどういう文書をお出しになりましたか。
○松永政府委員 この二線引き畦畔、青地とかくろ地とかいわれているこういう問題につきましては、その後、平林先生が当委員会で御指摘になった以後、法律的な性格等についても十分検討をしてまいったわけでございますが、何分にもこういう土地制度は明治初年以来発している非常に沿革のあるものでございます。なかなか法律的な性格も非常にむずかしいという事情がございます。しかし、事態は本件をめぐっていろいろ進んでおります。そういう関係から、検討を続けておる段階におきまして、いろいろ確定いたしましたことを通牒として出しております。 それは二つございまして、一つは、こういう事案がすでにいろいろ出てまいっております、主として宅地造成等、集団地帯の造成を行なうことに伴って起こった実際の処理を何とか簡易化し、現実の工事の進行等に間に合わせたいという趣旨から行なったものでございます。もう一つは、いわゆる「畦畔、のり地等の取扱いについて」ということで、従来の問題になっておりました畦畔とか、のり地というようなものの性格、定義等を明らかにし、今後の扱いを示そうとしたものでございます。この二つの通牒では、もちろん昨年当委員会でいろいろ論議のありましたもののすべてを解決したことにはまいらないかと思っております。世一の通牒で申しました点は、要するに、こういう団地の中に畦畔等、私たちは国有地といっておりますが、そういう国有地がある場合の、その国有地の処理を迅速に行なうための評価とか、あるりは測量、数量の確認等を簡易な方法で行なうことができるという特例処理をいたしまして、非常に時間がかかるという問題を促進したいという考え方で措置したものでございます。ただ、本件の処理を、実際に東名高速道路の場合等の畦畔にある部分は適用することもできようかと思っております。しかし、なおこの通牒は国有地であるという観念の上に立ってつくられておる通牒でございます。この国有地という観念の上で、さらにいま豊民の方々は自分のものである、すなわち民有で斬るという主張をなさっておる、その問題の処理を、実際的な処理としていまのような方法を考えたわけでございます。しかし、あくまでも自分のものであるという主張をなさる農民の方々に対する処理のしかたとして、現在は、御承知のように、裁判をもってそれを確定するという方式になっておりますが、そういう方法でいいのか、それが現在の東名高速道路の工事の進捗等に照らしてみて、そういうやり方で間に合うのか、実際に即してそれがいいのかという点は、確かに問題があろうと思います。この点につきましては、目下いろいろ検討いたしまして、前向きの姿勢で検討いたしておるところでございます。
○平林委員 私がお尋ねした、国会で議論をされて、その後に大蔵省が出された文書は二つあると言われましたが、私の承知している限り三つある。一つは、昭和四十年四月一日の「宅地等造成地内に所在する旧里道、畦畔等の処理について」という文書ですね。これは「地域開発の進展に伴い、住宅団地、工場用地等の敷地造成が盛んに行なわれているが、これに伴って、宅地等造成地内に所在する旧里道、畦畔等について早急に処理を要するものが増大しており、その処理を迅速化する必要性が痛感されるので、この種の事務処理の簡素化、合理化を図るため、下記により特例処理を行なうこと」として通達されたものですね。 もう一つは、同じ昭和四十年四月一日に建設省にあてて出した文書で「公共用財産の用途廃止に伴う引継ぎについて」という文書があります。これは「住宅団地、工場用地その他新市街地開発のための土地造成事業等により用途廃止される公共用財産の引継ぎについて、下記のとおり特例処理の手続を定めましたので、通知します。」ということで、この手続の簡素化の処理をしている。これが二本出ているのですよ。これは、私と大蔵省と議論をしている所有権の問題については、別に白黒をつけていない。そればかりか、いままでのやつは早いところ処理してしまおうという形で、便宜的な通牒でございます。この問題についての政府の取り組み方というものは非常に便宜主義的に流れて、ある意味では理論も何もない。なくなられた大野伴睦さんではないけれども、足して二で割るようなやり方の処理をやっておる。現実的かもしれませんけれども、提起した私としては、事の黒白をつけないでこういうことを政府が文書によって処理していくことは、はなはだ感心しないことで、厳格に言えば、国民の利害に関する問題です。 もう一つ出されているのが昭和四十一年一月七日の「畦畔、のり地等の取扱いについて」でございまして、これも私は大蔵省の態度まことにけしからぬと考えておるわけであります。少なくとも、あれだけ議論された問題についての文書としては、少しも検討も、反省もない。「畦畔、のり地等の取扱いについては」はこう書いてある。「標記のことについては去る第四十八国会において、それが国有であるか又は民有であるかについて論議が行なわれた。本件に対する大蔵省の見解は、昭和三十年九月二十六日付蔵管第三一三一号「国有畦畔について」で会計検査院に対し回答しているとおりであるが、国会における論議を通じて下記の諸点が明らかにされたので、今後の処理にあたって遺憾のないよう留意されたい。」中身を読んでみると、国会で議論をされた民有地と認められるものはどういうものであるかということで、ある程度明確にはされておりますけれども、基本的態度は変わっていない。民有地と認められるものは、この文書によれば、政府のほうでは、「畦畔、のり地等のうち、土地台帳又は不動産登記簿(附属図面を含む。)に私人名義で登載されており、地番が付されているものは民有地である。したがって、土地台帳又は不動産登記簿に「内畦畔」又は「外畦畔」と記載されているものは、本地と一体として地番が付され、私人名義で登載されているものであるから、民有地である。また、土地台帳又は不動産登記簿付属図面(いわゆる公図)は、明治初年の地租改正の際に作成された地引絵図又は字限図を基礎とし、明治十八年から実施された地押調査によって更正したものであるが、これらの公図において、青、薄墨等に着色されている畦畔、のり地等であっても地番が付され、かつ、私人名義になっているもの、又は本地と畦畔、のり地等の間が点線、朱線等実線と区別して画かれている畦畔、のり地等は本地と同筆であって、これらは民有地である。」こういう点は、私が議論をした中で二線引き畦畔はすべて国有地であるというところから一歩譲歩した形で民有地の区分を明確にしておりますけれども、これじゃだめなんですよ。第一、ぼくは常に言っているのだが、畦畔の中には地番がないのが多いのです。これから東名高速道路で用地を収得していこうという足柄上郡、中郡、秦野周辺には、絵図面を見ますと全然地番がないのですよ。しかし、明治以来ずっとこれが本人の所有とされておる。ただ、土地台帳を見ると地番がないのです。この解釈によると、地番がなければ、民有地ではない、こういう取り扱いになるわけでございまして、大問題なんです。私人名義で内畦畔、外畦畔と登記されておりますけれども、実測したわけじゃないから、実測には違いがあるでしょう。そして、絵図面にあるところの畦畔は大体地番がないですよ。私は全部調べてみたけれども、地番がない。こうなると、せっかく譲歩されたような形に見られる新しい一月七日の文書によりましても問題の解決はできない。 〔金子(一)委員長代理退席、委員長着席〕 こういうことになるわけであります。 委員長、私は、私の問題としているところを一度実地調査をしてもらいたい。そうすれば、私が言っておる現実の問題と、大蔵省が文書で書いて、地番がないものは民有地でないと言っていることがいかにあこぎなものであるか、実情無視のものであるということがわかると思うのです。委員長、どうですか、ひとつ適当な機会に委員会として実地検証をやるということについてお考えいただきたいと思いますが、いかがですか。
○三池委員長 一応理事会に相談をした上で決定することにいたしましょう。
○平林委員 そこで、私、これはまだ問題があるということだけ頭に入れてもらいたいと思う。実地検証をすれば、大蔵省がいかに実態にそぐわない頑迷固陋な態度をとっているかがわかります。 私はしばしば言っておるのですけれども、私は昔の古い資料を見ましたところが、神奈川県では武蔵、相模の両国といっていた時代がございまして、古い文書の中に、地租改正による明治十三年の官民所有地区分表というのがあるわけです。これは昔の官庁の文書なんです。これによると、神奈川県では民有の青地というのは二千四百三十三町歩ある、官有の青地というのは百七十八町歩しかないのであります。この割合は二千四百三十三対百七十八です。だから、政府の、原則として畦畔は国有地であるという解釈は間違っておる、原則として民有地である、こういうことでなければならぬ、こういう主張をしておりまして、具体的な資料も提起して議論しているのですよ。それが一月七日の文書によりますと、大蔵省の態度は、昭和三十年に出したものと基本的に変わりませんというのだから、頑迷固随、そして農民の私有地をいろいろな理由をつけて、いろいろな問題のときに取り上げていこうというさもしい根性、明治の昔、殿様が知事になったときに、やたら民有地を取り上げて藩地にし、国有地にしていった態度とちっとも変わりがない。徳川時代のお役人の頭をつけたのが今日の国有財産局である、こう言っても差しつかえないくらいなやり方をとっているのですよ。 そこで私、お尋ねしたいのだけれども、この問題については、私は基本的にはそういう考えですが、昨年田中大蔵大臣のときにも議論をいたしまして、前向きに取り組む、いま国有財産局長も前向きで何らかの解決に取り組みたい、こう言われました。具体的にお聞きしたいと思うのです。先ほど私が読み上げた「畦畔、のり地等の取扱いについて」という文書の後段にこういうことが書いてある。「おって、国有畦畔、のり地等にかかる取得時効の取扱いについては、近く別途通達の予定である。」いいですね。これは国有財産局長が出した文書ですからよく知っていると思うのですが、どういう構想でこの通牒を出そうとしたのでありますか。
○松永政府委員 この畦畔につきましては、先ほど先生は頑迷固陋ということをおっしゃいましたのですが、実は私たちも、先ほどの通牒でお読みになりましたように、明治以来の私権の発効という土地制度の沿革から見まして、民有地としての地番が付与されているもの、そういうものが民有地である、そうでないものが国有地である、こういう考え方であって、先ほど、従前の考え方と変わりがないと言いました意味は、そういう意味で申し上げたのでございます。いわゆる点線で示されておるもの、あるいは朱線で書かれておるもの、そういうものについては民有地の地番がそれに及んでいる。したがって、これは国有地でない、こういうことで申し上げたわけであります。いずれにしろ、そういう明治以来の土地制度の沿革がこれにかかっておりまして、そういう土地の実情——御承知のように、国有財産台帳には事実載っておりませんし、それから、その土地がそういう状態で使われておったという事実、そういう点を見ますと、この土地は、なるほど私たちは国有地であるという考え方は変わりはないわけでございますが、しかし、こういうものについてすでに取得時効がかかっているものがあり得る、従来はこの取得時効にかかっているものは裁判において争うという方針を堅持しておったわけであります。そういう裁判をこういうために一々やるということがはたして適当かどうかという点を検討いたしておりまして、裁判上の時効の援用でなければ国は認めないという態度でなくて、もっと行政的な措置によって、時効にかかっていると認められるものはそれを認めるということはできないか、それがためには、大蔵省だけでなく、法務省との間で、すなわち政府一体となってこれを検討する、その結果、時効にかかっていると思われるものについては、一々訴訟をしないでこれを認めていくという方向はできないものかということで、現在法務省等とも検討いたしております。まだそれについて若干の疑義も残っておりますので、検討を続けているところでございますが、将来はそういう方向で問題を解決していきたい、またそれが実情にふさわしいのではなかろうかというふうに考えております。
○平林委員 国有地であるか、民有地であるかという議論については態度が変わらない、こういうお話ですが、それは実情調査をしたあとで、あなたのほうが地番が付せられてないものはだめだ、こうおっしゃることがいかに間違いであるかということは判断をされたらいいです。大体、田と田の間にある畦畔には地番が付せられていないのがあたりまえだ。各個人の家でも、玄関に表札がかかっていれば、お勝手には表札はかけない。いわんや、便所やふろ場には表札はかけない。しかし、その家の玄関に表札がかかっていれば、それに付随するところの便所やあるいはふろ場というものは、その人の所有であると考えるのが常識なんです。田と田の間にあるあぜ道、畦畔、こういうものは、本地に地番が付されていれば、その畦畔はその所有地である。民有地と民有地の間に国有地が存在するなんていうことが考えられますか。そんなことは考えられないですよ。ただ、その公図をつくるときのいろいろな手法、そのつくるときの約束に従って地番が付せられていないにすぎないのですよ。私はこれは自信をもって言うことができる。ですから、国有地である、しかし、この際、民法百九十二条ですかの時効取得の条項に従って裁判をやるのだけれども、特に裁判をしなくてもその本人のものにしますというような恩着せがましいことは本来間違っているのです。自分の言うたことをなるべく曲げないようにして実質的には解決していこうという考え方だから、こういうのを頑迷固陋、こう言うわけなんです。しかし、いずれにしても、近く国有畦畔、のり地等にかかる時効取得の取り扱いについてきめるというのでありますから、私はその内容については十分事前に承って、そして国民に損のないような形でやりたいと思っていますから、ひとつそういうふうに心得ておいてもらいたいと思うのですが、いかがですか。
○松永政府委員 ただいま検討いたしておりまして、早急に結論を出したいと思っております。結論を出しました上は、それを実情に沿うような方向で実施したいと思います。
○平林委員 ちょっとお伺いしますが、先ほど私は法務局の通牒のことについて伺いました。調べがすぐできるわけではないからまだいいですけれども、これは出所不明なんだけれども、大体の見当は法務局の出したものと見ておる。しかもこれは、名古屋法務局ですか、そこらあたりで出したのじゃないかと思っているのですけれども、この文書によると「東海財務局、津財務部と協議の上畦畔の国有地でないことの権限ある官庁の証明書として別紙様式による証明願及び関係書類を提出して地元財務部又はその出張所の証明をうけ当該証明書を添付して土地台帳附属地図の訂正或は地積の更正分合筆等の手続によって処理することができる取扱としたから通知する。」こう書いてあるのですね。いま大蔵省はこれから相談をして出すということですが、こういう時効取得のやり方を法律によらないでやるとすれば、どういうことが考えられるかといいますと、まずその所有者であるところの、特に畦畔を含んでいる所有者であるところの人が、国民が、これはおれのものだと思っているけれども、まあこういう通牒が出たから、大蔵省の通達に従って時効取得でもいいから、とにかく自分のものになれば安心できるから、理論は別だ、歴史的なことは別だが、便宜的にこうやって解決しようと考えたら、その申請書類を用意して財務局に持っていく、財務局のほうはそれを現地調査をするかしないかは別にして、いろいろ調査する、調査する材料はおそらくそこの市町村長の証明書だとか、あるいは紛争が起きないように、その隣の人に、こういうふうになっても異存はありませんという証明書をつくってもらって、それで大体問題が起きそうもなければ、その人の所有に帰していく、裁判によらないで訂正させていく、こういうことが構想として考えられるのですね。そういうふうに構想として考えられるというのは、あなたのほうはまだこれから検討だと言うが、大体そんなものだと私は思う。そんなものだと推測するのは、いま私があげた法務局の文書に大体同じことが書いてある。様式まで書いてあるのですよ。市町村長あての証明書があって、様式まである。私がいま言っている文書にはね。それから、財務部長に提出するその証明願いの文書の様式まで書いてある。それから、隣の所有者の承諾書も書いてある。隣の人といざこざがないようにこういう文書まで出ているのです。これは一体どういうわけなんですか。大蔵省はこの畦畔等の取り扱いについて、これから時効取得の文章を考えて出すという。ところが、出先の法務局では、その財務局、具体的にいえば、東海財務局津財務部と協議の上、そういう取り扱いで公図訂正のことをさせますから、さよう御承知を願いたい、こうなっているのですよ。畦畔の取り扱いは支離滅裂じゃないですか。そう思いませんか。これはどこで相談をしてこういうふうになったのですか。これはあなたは、どこの文書か知らないというからあれだが、一体、大蔵省どう思いますか。一歩前進という意味でいいことだけれども、これはどういうわけですか。めちゃめちゃじゃないですか。やり方が統一されていない。
○松永政府委員 その文書がどういう経緯で、だれと協議の上出た文書であるか、それは私のほうでは実は存じませんので、お答えいたしかねます。ただ、国有畦畔の問題につきましては、きょうは時間もございませんので、明治初年以来の土地制度の詳しいことは申し上げませんでしたが、非常に古い沿革があり、また、その使用形態が、そういう住民の方々の所有であるかごとき使用形態が続けられておったという実情でございまして、御承知のように、国有財産台帳にもなかったという関係で、確かにこの点に関する国有財産としての管理に万全を期しておったかという点につきましては、その点はまことに申しわけないことでございますが、そういう確たる把握はできていなかったというのが実情でございます。したがいまして、こういうものをめぐっての従来の取り扱いも、地方によって差異を来たしておったり、統一された指導のもとに処理されてなかったというような点はあったかと思います。しかしながら、最近の土地事情から、こういう国有畦畔の問題を取り上げて処理しなければならない事態になってきた、そういう点から、先ほども申しましたような処理のしかたをして、非常に多数あるので、われわれの限られた人員の中ではなかなか困難な点がございますが、これは何らかの方法によって軌道に乗せるということを考えたいと思って、いま検討しておるところであります。
○平林委員 この点はこういうふうにまちまちなんですよ。あなたのほうがはっきりしないから、方々でもってこういうふうにやったり、ああいうふうにやったり、やらなかったり、三重県の尾鷲のように処理をされたり、いろいろなことがありますから、これは至急にとにかくまとめていかなければならぬと思うのです。 それからもう一つは、あなたのほうの出した通牒というものは、まだ実情をもう少し検討せねばならぬという要素があるということを頭に入れてもらいたいのです。地番がなくとも民有地であるものがあるのです。官有地であるなどといったら、かえって実情に沿わないものがあるのです。この議論は前に私しましたから繰り返しませんけれども、いずれにしても、はなはだ問題のあるものでございまして、近く私が申し上げたような構想で出されるというその前に、やはり実情をもう少し調査をして、そうして、これらの人に実損といいますか、あるいは明治の地租改正以来の問題について、誤りのないような方法で処理をしていかなければならぬ、こう考えるわけでございます。これが解決しないと、きょう副総裁おいでになってお聞きのように、東名高速道路でもなかなか支障が出てくるわけでございますから、われわれも大いに大蔵省を督励して、その結論を出させるように努力をいたしますけれども、委員長においてもひとつ一度実情調査でもされて、そしてこの問題になお結論をつけてまいりたいと思います。 きょうは私はこの程度にして質問はやめておきますが、もう一回、実情調査をした後に、大蔵省と議論しますから、そのときは、私はきょうは資料など全部持ってきておりますけれども、局長もせいぜい勉強しておいていただいて、議論しましょう。私の言うほうが正しいのですから、ひとつ大蔵省もいまに頭を下げてもらうから、そのつもりでいてもらいたいと思うのです。
○三池委員長 只松祐治君。
○只松委員 時間の関係もありまして、ひとつ簡単に要点だけ問題を御質問をいたしたいと思います。 まず最初は、この法案の目的でございますが、いろいろ書いてあります。しかし、十五億円ではたいした仕事はできないと思うのですよ。一体十五億円ぐらいでどういう仕事をおやりになるか。まあ、初めての法案ですから、ほんとうは法案の目的等から入らなければならないわけですが、具体的に、ずばり金の問題と関連いたしまして、目的をお尋ねいたしたいと思います。
○大塩説明員 この資金の目的でございますが、まず、大都市の既成市街地に多数工場がありまして、各種の公害を発生させておりますし、また、現在これらの地域から他の地域へ移転しようとする工場の敷地の買い上げの希望も多数出ております。これを買い取ることでその都市の環境を改善することができるということと、それから、あと地をさらに再開発のための将来の公園、緑地、住宅などの用地に利用することによりまして、市街地の再開発を計画的にできるという効果を持つものだと考えております。また、もう一つ、都市計画として決定されました主要な公共施設の区域につきましては、先ほど説明いたしましたように、建築物等が禁止あるいは制限されておりますので、土地の買い上げを希望するものが多い実情でございます。そこで、地方公共団体がこれを買い取りまして、建築行為等を事前に押えることによりまして、将来都市計画の事業が実施される場合に、計画的かつ円滑に実施できる、こういう目的のために設けようとするものでございまして、しかして、地方公共団体は、現在、いま言いました都市計画事業の実施のために財政的にも非常に追われておる現状でございます、ですから、こういう長期の見通しに立って、将来において事業化が行なわれるという準備をいたしますためには、国がそういう長期的な、あるいは低利の資金を用意して貸し付けるという必要があるからでございます。
○只松委員 そういうことは法律に大体書いてありますからわかるのです。いなかのほうなら十五億円で多少は買えるかもしれませんが、大都市のどまん中を十五億円くらいで何が買えるかということを私は言っているわけですよ。したがって、将来はということにも話はおいおいなっていくわけですが、本年度十五億円くらいでは大したものは買えないわけですね。したがって、ほかにも宅地造成、工場造成をたくさんおやりになっておる、こういうものの一環として十億円や二十億円の金はいろいろくめんされればできることなんです。ことさらにこうやって特別会計を設ける、しかもその内容が百五十億円というなら多少わからぬでもないが、十五億円の金で何ができますか、こういうことを言っておるわけです。
○大塩説明員 本年度十五億円という少額の金額でございますが、この制度を設けました趣旨は、いま申しましたような理由でございますので、本年度はさしあたり最も緊急と思われます東京とか大阪の、先ほど申しました十三億円、二億円という配分でございますけれども、これで準備いたしまして、将来はその事業の拡充に伴いまして拡充をいたしてまいりたい、そういうつもりでございます。本年度はその出発といたしまして、たとえば、工場の敷地の買い上げにしましても、そのあと地の利用計画等を目下準備させている段階でございます。
○只松委員 まあ、個人の宅地なら、何百万円か何千万円ですから幾口か買えますが、工場あとというのは相当の坪数があるわけですよ。したがって、そういうところで二億円だ、十三億円だといったって、幾口も買えないわけです。だから、極論すれば、実際上これはできないじゃないかということですよ。こういう趣旨そのものはそれほど悪くないわけですから、やるならば、やはり百億円なり二百億円なり、相当な金額を用意してやっていく、こういうことが当然だろうと思う。幾ら出発の年で、ことしは金がないとはいえ、資金運用部から回すなりして適当にやれますから、あまりにもお粗末過ぎる、こういうことを私は言っている。それでは、将来は大体どういう規模に発展させていくお考えですか。
○大塩説明員 現在、この開発資金を使いましてどういうものを対象とするかということの長期の見通しにつきまして、地方の実情等を調べておる段階でございますけれども、おおむね、この法律にありますように、重要な街路とか、あるいは重要な都市のワク組みに影響しますような公園というようなものについて先行的に取得するわけでございますので、それらの重要な街路というものは、大体四車線、幅員二十メートルないし二十五メートル以上のようなものを重点的に考えていくといたしますと、都市局の事務的な計算でございますが、大都市におきましては、大体すでにきめました都市計画街路のうち、三分の二くらいがいま言いましたような基準に該当するかと思います。そういう計算で面積を出しております。それから、公園につきましては、大体、現在都市計画決定されている公園、緑地のうち、未整備の公園、緑地が二万四千ヘクタールほどございますが、そのうちでこういう資金によって取得することが必要だと推定されるものが二千四百六十五ヘクタールくらいございます。こういう積み上げを全体的に、マクロの数字でございますが、計画としていま資料を整えつつある段階でございます。これに要します金額は、推定でございますけれども、非常に膨大な数に上りますけれども、こういうものを優先順位をつけまして取得するような形になることを予定しております。
○只松委員 膨大でけっこうですが、幾らですか。
○大塩説明員 これは事務局の試案でございますので、仮の計算でございますが、東京、大阪だけでございますと、街路につきましては一千百億円程度、公園につきましては約八百六十億円程度になっております。
○只松委員 それを大体何年くらいでおやりになる予定ですか。
○大塩説明員 都市計画は大体十五年ないし二十年くらい将来の予測を持っていまの都市計画決定をしております。したがいまして、大体この数字は十五年くらいのうちに事業化しなければならない数字でございます。
○只松委員 十年、十五年たちますと、いまの自民党の経済政策では、たいへんに貨幣価値が変わってくると思います。いま一千九百億円、約二千億円という予想は、将来たいへんなものになってくる。大蔵省は理財局長かだれか来ておりますか。主計局でもわかりますか。——これは一方的な都市計画課の数字ですか、それとも大蔵省側とある程度打ち合わされた数字ですか。
○大塩説明員 ただいま申し上げました数字は、建設省の私のところで試算いたしましたものでございまして、大蔵省と協議はまだ済んでおりません。
○只松委員 大蔵省側はどうですか。
○津吉説明員 いま申されました数字は、具体的に聞いておりませんが、方針といたしまして、先ほど来岩尾次長も御説明いたしておりますように、都市再開発の問題自体は重要でございまして、当初十五億円をもって発足をするということが、直ちにそのまま将来もそうであるかという問題じゃなくて、事業の必要性、事業量の判断、あるいはこの資金融通による処理その他の地方債等の処理等も総合的に考え合わせまして、将来必要に応じて拡充していくという方向につきましては反対がないわけでございます。
○只松委員 こういう金額について、大蔵省側は了解をされておるのですか。最初答弁されたように、全然あずかり知らない、それは建設省側の計画だ、そういうことですか。
○津吉説明員 まことに恐縮でございますけれども、私、直接この数字を担当しておりません。法規のほうをやっておりますので、あまり自信を持ってお答えはできないのでございますけれども、間接に聞いておりますところでも、建設省のほうでいま言われました数字を承認しておるといいますか、打ち合わせてその数字でいくという段階にはなっていないと思います。
○只松委員 担当官がいないので、法規じゃとても数字がわかる道理がないわけです。またあとででもお答えいただくことにして、この法案を見ますと、大体返済期限その他十年になっておりますね。十年ということは、たとえば、工場あとに宅地を造成して、公団や何かに売り渡すとか、あるいは市で家を建てる、こういう場合、宅地だと大体すぐ使用になるのじゃないですか。そうすると、十年というのは多少長きに失すると思いますね。それから、今度は道路という問題になりますと、まあ、土地を買っておいて道をつくるのが三年後になりますか、何年後になりますか、いろいろ期限の問題が出てくるわけですが、一体この十年というのは、どういうものを目安において十年という期限をおきめになったのですか。
○大塩説明員 先ほども申し上げましたように、都市計画は、原則として十五年ないし二十年先の都市を想定いたしまして策定されるのが通例でございます。また、いよいよ事業する段階になりますと、事業決定というのは執行年度割りというものをつくりまして、大体三年とか五年という期間に仕上げる、こういう例が最も多いのでございますから、五年以上十五年以内に事業化されるものとして計算いたしまして、まあ、その平均の十年ぐらいが適当であろう、また、工場あと地の買い上げの場合につきましても、事業化の時期はおおむね同様であると考えまして十年といたしておりますが、さらにつけ加えますと、なお償還の方法といたしましては、これが事業化されまして、たとえば、補助金がつくとか、あるいは起債がつくという形で事業費として実現されますときにはその金が入るわけでございますので、この特別会計へ一般会計から入れる、その土地は一般会計のほうへ、事業費のほうへ渡するという形になるのでございます。
○只松委員 それから住宅なんかにする場合には、すぐ売れたりあるいはすぐ使用するのは案外早いのじゃないですか、十年もかからないで。そうすると、いわゆる目的が達成されるとすぐ返済する、こういうことですか。それとも、まあ十年あるのだから、三年据え置くなり五年据え置くなり、十年あるのですが、地方自体も困っておるし、それはすぐ戻さぬでもいいという、こういう形で返済は要求しないということですか。
○大塩説明員 いま住宅の例で申されましたように、工場のあと地がそのまま直ちに住宅地に、あるいはある場合には住宅地と前を公園にというふうに、すぐ事業化されるものもあろうかと思います。すぐと言います意味も、三年とか五年のうちにやる場合があると思います。そういう場合には、いま申しましたように、これは一般会計のほうから繰り入れまして、この金を返済する、ここで回転させるという趣旨ではございません。
○只松委員 ちょっと最後はっきり聞こえなかったのですが……。
○大塩説明員 この金を、十年以内に事業化されましても、なお残りの期間特別会計の中にとどめておいて回転させる、一種の、その特別会計の中で他の用途にも使うというような仕組みを考えてはおりません。事業化になりましたならば、国に償還していただくというかっこうになっております。
○只松委員 大蔵省、さっきちょっと聞いた数字と、いま、すぐ償還させるというようなことで、これは売ったか売らなかったかということは、監督官庁としても——まあ、あとで大蔵省との関係を聞こうと思うが、大蔵省は、国会に提出という形になっておるが、一々調べるのも容易ではないと思う。いまのように地方財政が苦しいと、そうすぐ返済をしないだろう。やはり十年間借りっぱなし、こういう形のものが大体出てくるのじゃないかと思うのですが、どういうところでそういうものを規制されたりするのか。たとえば、金額が少ないわけですから、借り手がたくさんあり、あるところは優先的に借りて十年間借りっぱなしというところもあります。大体、Bという市が借りたいといっても、今度は十年間とられているからなかなか借りられない、こういうことになってくると思うのです。だから、そこは時間がありませんから、こまかいところまで論議しようとは私は思いませんけれども、やはり金の場合は、期間、運用方法、そういうものが一番問題になってくる。どうやって金を公平に地方団体に使わせるかという場合にはこういうことが問題になってくる。監督官庁としては当然そういうものに配慮すべきだと思う。そういう点までまだ考えていないということですから、やってみないとわからないので、そういうことも考えていない、こういうことですか。
○岩尾政府委員 先生先ほどから御質問ございました最初の問題でございますけれども、十五倍円では非常に少ないではないかというお話でございます。さらに、そのあと建設省のほうから将来の非常に大きな数字が出されておる、それとの関連で一言御説明申し上げますが、十五億円と申しますのは、四十一年度に実際にこの貸し付けが行なわれるであろうという見込みの額を計上したわけでございます。それはどうしてそういう額になるかと申しますと、まず法律の第一号、第二号に分けて書いてありますように、第一号は工場あと地の買い上げでございます。それから第二号のほうが都市計画上必要な公共施設の買い上げでございます。そこで、工場あと地につきましては、特に首都圏、近畿圏等におきまして制限区域をすでにつくっておいて、さらに、実際にその工場が工場団地なりあるいは高度化資金の貸し付けによって周辺に出ていくというめどのあるものに貸そうということでやっておるわけであります。現実には、これはあくまでも主体は地方公共団体がやるわけでございまして、その地方公共団体が、実際は寝てしまう金を出していくのは非常に気の毒だから国のほうからその分を低利にかつ長期に資金を公共団体に融資しようというたてまえでございます。そこで、実際上の問題としては、工場等は、地方公共団体の立場からすれば、ここはのいてもらいたい、のけたいという気持ちがありましても、工場自体が、いや私はもう将来移るから買ってくれというお話になりませんと、この話はなかなか成約しにくいわけです。そこで、従来、三十九年でございますか、東京都で同じように二十九件ほど申し込みがございましたけれども、その間に成約できましたのは五件でございます。その程度のお話しかないわけで、実際上の制約はなかなかむずかしい。さらにその制約されたものを地方公共団体が買う場合の資金負担というものを軽減するためにこの会計から貸すわけでございますから、したがって、三十九年は東京都で十億円ということであれば、初年度でもございますし、来年この分に十三億円程度を計上するというのは決して多いとは申しませんけれども、非常に少ない額であるというふうには言えないと思います。 それから第二点の公共施設でございますが、これも御説明があったかと思いますが、これは本来都市計画上必要な土地を買い得るわけでございまして、普通であれば、都市計画についております補助事業の事業費の中で買っていくわけであります。それを補助事業で買いますと、二年、三年先のものを買うことになるわけでございますが、もっと先の、これは非常に重要であるからもっと早目に手当てをしておこうという意味で、五年あるいは六年先のものを手をつけようというのでございまして、しかも東京、大阪その他大きな都市だけに限定して政令で指定しておりますから、その分が実際上どういうものが引き合いでくるかということがなかなかむずかしい問題でございまして、これも初年度でもございますし、そうたくさん出ていくというふうにも考えられないということで、この分に対して二億円というような計算を、建設省とも打ち合わせの上でやった次第でございます。これはあくまでも公共団体なりあるいは国が、ここは都市計画上必要だから買い取るんだという、買い取りたいというものを全部買うんだということでできておるものではなくて、実際に動いていくので買い取ってもらいたいという話のあるものを買い取る資金の、しかも援助をするという会計でございますから、この意味で、私はそう少ない額ではないと思います。 それから将来の問題でございますが、将来、いま申されました建設省の数字は、国なり公共団体の立場として、こういうところは先に買っておきたいというふうに考えておるものがこれくらいあるというふうな数字でございまして、私のほうが将来の、今後のこの会計の予算策定上の問題としてどれくらいのものを予定するかという数字とは違うわけでございまして、したがって、この数字については、大蔵省としては決して話し合いが済んでおるわけではございません。 それから一般会計へ入れました資金でございますが、これは四十一年度は五億円入れるわけでございます。これは繰り入れでございますから、そのまま入れてしまうわけで、この五億円と運用部から借ります十億円とを合わせて実際の貸し付けを行なっていく、そこで、貸し付けでございますから、金は返ってくるわけでございます。そういたしますと、特別会計といたしましては、その返ってくる金がある、さらに、来年、再来年一般会計からあるいは運用部から金を借りてまいりまして、それと償還金とを合わせて、さらにこの貸し付け事業というものを拡大していく、こういう構想でございます。したがいまして、そういう意味合いで初年度はこの程度でございますけれども、将来になればさらに大きな事業規模になるであろうということは十分想像されるところであります。
○只松委員 金を出すのは、大体そういうことで大蔵省になるわけですが、この法案では歳入歳出、そういうものは大体大蔵大臣に送付すればいい、こういう形になっております。ほとんどは建設省がこれを管理して、大蔵省は書類送付だけで事後承認といいますか、そういう程度のものですか。ほかのやつも大体そういうふうに、大蔵省が直接管理じゃなくて、こういう金もほかの省が管理をしておる、こういうものはたくさんあるわけですか、そこいらの関係をお話し願いたい。
○岩尾政府委員 特別会計につきましては、その事業をやります官庁の主務大臣が大体主管でございまして、大蔵省といたしましては、そういった資金の関係で関連があるという意味で所管大臣に入っておりますけれども、実際の主管をやるのは事業をやる主務官庁がやるということで、他の特別会計におきましても大体同じようなたてまえになっております。
○只松委員 自治省との関係は全然出てこないわけですか。いきなり建設省へいって、今度は地方自治体ですから、ここでいろいろな計画——一番中心になるのは都市計画でしょうが、いろいろな計画をしていく、たとえば、住宅を建てる場合に買ったというならば住宅局あたりが関係したり何かすると思いますが、そういうものは全部これも一本でやっていく、こういうことですか。
○岩尾政府委員 特別会計といたしましては、自治省とは関連はいたしません。これは貸す相手が地方公共団体であるということでございまして、その意味で会計を運営するだけでありますから、特に自治省と調整するという問題はありません。しかし、実際上地方公共団体に貸します場合には、先生の御指摘になりましたように、都市計画がどういうふうになっておるだろうか、あるいはそのあと地をどういうふうに使うのかというような問題を自治省サイドの問題として御検討になる意味においては、非常に自治省とも関連がございます。実際上の運用の場合には十分連絡をとってやっていきたいと考えております。
○只松委員 あとで多少お聞きしょうと思ったが、時間がありませんから簡単に聞いていっておるんですが、都市開発というのは、工場あと地を買ったり、道路、そういうことだけではなくて、いろいろな都市開発があると思います。たとえば、公園一つをとりましても、日本の都市はきわめて立ちおくれておるわけなんですが、ただこれだけこうやって——これも確かに目的は悪いものではないし、それなりに意義がありますけれども、大蔵省から見て、こういうものは特別会計をつくって複雑多岐にわたる傾向が強いと思います。行政の簡素化ということを言われておるから、確かに目的としては独自の目的があるけれども、ほかの都市開発の類似のものがあれば、それに一本にして、わざわざ特別立法しなくてもいいのではないかという気がする。しかし、皆さん方がせっかくお出しになっておるわけですから、私たちもこうやって審議をしておるわけですが、あまり何もかも特別会計にして各省にまかしていくということも、大蔵省のあり方としてはどうだろうかという気がするのです。 それから、時間がありませんので、その関連した都市開発の問題について一、二お聞きしておきたいのですが、その一つは、現在までいろいろな形の都市開発が行なわれまして、私も多少資料をいただいておりますが、宅地の造成と工業地の造成というのが盛んに進められてまいりました。宅地造成の場合は、まあまあそれに見合って需要が伴ってきておりますからそれほどの赤字にはなっておらないと思いますが、工業地の場合には、この経済政策の失敗とともに、膨大な工業地を造成しながらなおかつ売れ残っている、あるいはいま造成途上にある、こういうところがたくさんあって、これが地方自治体を圧迫する大きな要因ともなってきております。その概要について、担当局はどこですか、わかるところでいいですから、ひとつ説明してください。
○岡田説明員 工業団地造成等につきましては、三十九年度は地方団体で八百十億円ばかりの事業をやっております。それから四十年度では約千四百億円といったような要望が出ております。それに対して、自治省といたしましては、できる限り地方債のワクなり、あるいはまたワク外の交付公債等の手当てをいたしまして、一時期間、事業債をもって措置はいたしております。しかしながら、個々の地方団体におきましては、地域開発というような観点から相当積極的に進めてまいっておりますので、これについてのいわゆる利子負担でありますとか、そういうような点から若干苦慮しておる向きもあるようでございます。今後こういう点につきましても自治省としては対処してまいりたい、通産省その他関係の各省とも連絡をとりまして、先行取得という観点から検討してまいりたい、かように考えております。
○只松委員 私もここに資料をいただいておるわけですが、都道府県、それから六大都市、市町村、事業団、組合、いろいろな形で工業用地、住宅用地がつくられておりますね。住宅地の場合は、いま言いましたように、それほど残っておるものは少ないのじゃないかと思うのですが、工業用地の場合は、たとえば、完成に対しては九〇・九%と、大体九割前後の売却が各年度なされておるわけですね。しかし、計画面積からするならば、きわめて低いいわゆる処分率になっているわけですね。この計画というのは、すでに着手されておるところもたくさんあるわけです。あるいは未着手のところもあるかもしれませんが、大体着手されていると見て差しつかえない。それから見ると、きわめて低い処分率、たとえば埼玉県あたりでも、春日部のほうに二億円からの土地造成を行なって、一向に工場の来手がないということで、借金とその利息に追われて、ああいう小さい市で弱り切っておる。こういうところはあちらこちらに私たちは聞くわけです。どういう指導をされておるのか、現状はどうなっておるのか、もう少しつまびらかに——全国のところができなければ、関東周辺のでもけっこうです、こういうお話をきのうしたのです。特に関東周辺全部はたいへんですが、顕著な例があればお知らせをいただきたい。
○岡田説明員 おっしゃいますように、造成された工場団地は大半売却されておりますが、地方団体がいろいろと計画しており、あるいはまた、御指摘のように一応土地の買収等は終わったが、具体的な工場の対象なりあるいはまた工場そのものが、設備投資の手控えといったようなことから、しばらく様子を見ておるというようなものも含まれております。しかしながら、いわゆる景気の回復等に伴いまして、逐次工場等が実際に誘致されてまいるということも考えられます。しかしながら、自治省としましては、経済企画庁その他とも絶えず連絡ないし協議をいたしておりまして、地域開発に対する地方団体自身の慎重な態度というものも要望いたしております。いわゆる地域開発と大体同じようなスタイルの、コンビナートを中心としたところの関連企業等をそこに誘致することも想定するといったように、多少一般化したというか、どこもここも同じような工場団地の造成、企業の誘致といったような、若干走り過ぎたきらいがないでもない、そういう点については慎重に考えるように、また、全国的な地域開発計画構想そのものも、ただいま全国総合開発計画についてもさらに検討を加えつつありますけれども、従来の構想に国としても若干反省を加えながら合理的な地域開発を進めていく、その上に立って、この段階としては、慎重な態度で、工場団地の造成なり、企業の誘致なりにつとめてまいるべきだ、また、そのように指導してまいりたいというふうに考えております。
○只松委員 このあなたたちのつくられた資料によっても、計画面積に対して売却面積は六分の一ぐらいしかないのですね。六分の五は計画に対して売れ残っておる、こういうことだと思う。計画は、全部が全部着手されてはいないと思いますけれども、しかし、地方公共団体ですから、計画をして半分も着手していないということはないと思う。私は、時間があれば、これに要した、投下された費用、あるいは当然にここに支払われる利息、あるいはまた、こういうものを売却された、その後の租税特別措置等による各市町村団体の租税の減額、減収ですね、そういうことも論議しようと思って、多少資料をいただいておるわけです。時間がございませんので、また日を改めてやってみたいと思うのですが、こういうことで、地方公共団体は、財政がそういう面からもたいへん行き詰まっておると思うのです。したがって、都市開発というのは、いま出されております法案のように、ないよりあったほうがいいわけですが、こういう形の工場あと地とか、あるいは道路予定地を買い上げるというような部分的な問題でなくて、やはりこういう宅地造成あるいは工業団地造成、あるいは、道路の場合も開発というけれども、ある意味では道路造成だと思うが、こういうすべてのものを総合勘案した行政というものがなされなければならない、こういうふうに思うわけなんです。ところが、日本の役所というものは、いま言いますように、工業団地は通産省じゃないだろうかというので通産省、あるいは土地計画になれば建設省、あるいは宅地造成は自治省というようにばらばらで、しかも、特別会計というものがそれぞれつくられて、大蔵省には書類を送付しておけばそれで事が済む、こういう形の行政というものが行なわれておる。こういう都市開発というものを考えるならば、もっと計画的に、総合的にやっていくことが必要だと思うのです。まあ、東京近郊には首都圏というものがあって、計画だけは首都圏でやっておりますけれども、実際上こういう行政の段階になりますと、ばらばらに各省行なわれておる。こういうことは、たいへんに不謹慎と言ってはあれだけれども、無策過ぎると思うのです。そういう意味で、私は、この法案は趣旨には賛成ですけれども、こうやって、ばらばらにいろいろな形で行なわれるということは、今後皆さん方もいろいろなおりがありましょうが、ひとつ御考慮を願いたい。特に、急速に東京近郊の開発を行なう場合には、よほどそういう計画的、総合的に行なわないならば、進むべき開発というものもなかなか容易に進んでいかない、こういうことが言えると思いますので、ぜひそれをお願いいたしたい。ただ、ついでに、資料はいただいておりますが、議事録にとどめるためにも、そういう宅地造成、工業用地造成、そういうことによってもたらされた一般の租税特別措置ではなくて、そういうものによって生ずる税の減収、減額の予定表とでも申しましょうか、当然取るべきものが取れなかったというものがあると思いますから、お知らせをいただきたいと思います。
○石川説明員 お答えいたします。 昭和三十九年度の実績でございますが、道府県における工場誘致条例による地方税の減免額は七億二千百万円でありまして、なお市町村における減免額は十二億五千七百万円ということでございます。 なお、地方税の減免のほかに奨励金の交付とか、施設等の便宜供与をやっておりまして、道府県について申し上げますと、奨励金等の交付の額が九億七百万円、施設の便宜供与が二億七千七百万円、道府県では地方税の減免を含めますと、合計で十九億六百万円ということになっております。市町村におきましては、奨励金等の交付が二十九億九千五百万円、施設等の便宜供与が九億七百万円、これらを合計いたしまして五十二億四千六百万円という金額でございます。
○只松委員 次に、これも広義な意味の都市開発の一つとして、特に私は体育振興委員会で取り上げたこともあるわけですが、河川敷の開放を早急に行なってもらいたい、こういうことを要望してまいりました。建設省側もその趣旨には賛成で、できるだけ努力する、こういうことだった。一向にその具体的な努力のあとが見られないわけですが、これは一年契約でございますから、三月三十一日で契約が大体切れる。四月一日から具体的な契約更改の時期を迎えまして、どういう方針であるかということをお尋ねいたしたいと思います。
○古賀政府委員 高水敷の占用の問題につきましては、昨年来から体育振興委員会並びに決算委員会でいろいろ御審議をお願いいたしました。その趣旨に従いまして、われわれとしましても、河川敷のあり方としましてどうあるべきかということを河川審議会に諮問いたしました。諮問と同時に、占用の許可はいかにあるべきかというような問題についても御審議願ったわけでございます。その内容といたしまして、占用の許可の方針につきましては、昨年の十一月十日付で河川審議会の答申がありました。これに基づきまして河川敷地の占用の許可準則というのを定めまして、十二日二十三日付で各河川管理者あてに事務次官から通達を行ないました。その具体的内容は、第一点は、占用許可の基本方針、それから第二点は、公共性の高い事業の計画との調整、第三点は、占用の方法の基準、第四点は、占用の許可の期間、第五点は、許可の内容、それから第六点としまして、特に大都市周辺における河川の敷地占用の特例等を定めております。 問題点について説明しますと、占用許可の基本方針としましては、御承知のように、河川敷地は河川の流路を形成いたしておりまして、高水を安全に流下せしめるということに目的を持っておるわけであります。さらに、そういう見地から、また公共用物として一般公衆の自由な使用を目的としているわけでございます。したがいまして、そういった基本的考え方から、原則としてその占用は認めるべきでないという意見でございます。ただし、社会経済上必要やむを得ずして許可する場合も出てくるわけでございまして、その占用によりまして、治水、利水上支障がない、さらに、河川の一般大衆における自由使用が妨げられない、または河川及びその付近の自然的な環境がそこなわれないという場合にあっては、営利を目的としない占用につきましては、公共優先の原則に基づいて占用を行なうことができるということにしたことでございます。また、道路橋とか公園等、他の公共性の高い事業のための占用計画が確定している場合には、これに支障を及ぼさないようにする、それから、都市における河川敷地につきましては、公園、緑地、広場並びに一般公衆の用に供する運動場等の占用に限って許可するということに定めまして、河川敷地の一般公共の利用を開放的に十分配慮いたしたわけでございます。それに基づきまして、準則を各河川管理者に十分周知徹底させるようにいたしておるわけでございますが、そのとき問題になりました多摩川の河川敷地につきましては、現在河川敷は相当占用されております。したがいまして、これらの開放計画の問題ともからみ合ってくるわけでございますが、何分にも各占用者におきまして従業員その他労務者の問題がありますので、現在多摩川は二級河川でございますが、各河川管理者と具体的に協議いたしまして、開放をどういうぐあいに進めていったほうがいいかということを検討いたしておる段階でございます。 なお、荒川等につきましては、都市河川のところでは都市河川の特例としまして区域を定めるということにしてありますが、そういう区域を定めたところにおきましては、先ほど申し上げました公園、広場、緑地、そういったものだけしか許さないということにしてあるわけでございます。その区域につきましてただいま検討いたしておりまして、これも四月一日から区域を定めてやりたいというふうに考えております。ただいま河川敷地につきましては、かような方向で逐次改善の方向に努力をいたしておるつもりでございます。
○只松委員 いろいろお話がありまして、去年お聞きしたときも大体そういうお話、ほぼそれに近いものがあったのです。それからもう一年以上たつわけですが、具体的に荒川、多摩川等でどの程度返還なり、あるいはどの程度公共のために使われるようになったか。私たちも視察いたしましたけれども、公共のものは少なくて、ほとんどがとにかく営利を目的とするものであることは、あなたが御承知のところで、決して公共のものでもなければ、営利を目的としないものでもない。ほとんどが私のものであり、営利を目的としておる。それが依然として行なわれておる。労務者はどの程度おるか知りませんけれども、何かあるとすぐ首を切ってしまって合理化というものをやるあなたたちが、ちょっとそういうときになると、労務者がおってという。何人おるか知らぬけれども、河川敷地の労務者なんかたかが知れていますよ。それはまたいろいろな方法で、首切れとは言いませんけれども、それなりの方法がありますよ。そうではなくて、そこにおいて経営している経営者との問題でしょう。あるいは営業権との問題でしょう。そういう問題であなたたちがちゅうちょしているのであって、労務者の問題——社会党の質問だからそんな答弁でごまかすのではなくて、具体的にどれだけ実績を上げたか、説明してください。
○古賀政府委員 多摩川につきましては、とりあえず東急多摩川ゴルフ場の占用いたします下流付近におきまして、あるいはその他の地区におきまして二十ヘクタールの公園敷地を一応進めてまいりたいと考えております。
○只松委員 東急多摩川を返還さしてですか。
○古賀政府委員 東急の一部は返還させることにしております。
○只松委員 全部ですか、一部ですか。
○古賀政府委員 一部です。
○只松委員 何ヘクタールの中のどれくらい。
○古賀政府委員 これは後に調べまして御報告いたします。一部を占用を取り消しまして、そして川崎側のほうで公園を進めてまいりたい。そのほかに数個所選びまして公園を整備してまいりたい。そのほかに河川整備事業といたしまして、河川。河床にたまっている土を掘りまして、その土を利用しまして河川敷をつくりまして、一般の公衆が利用できるような広場をつくりたいというふうに考えております。これは主として二子玉川橋の上流の右岸で実施いたしたいというふうに考えております。 なお、荒川等につきましては、戸田橋の上流におきまして、従来公園、緑地に指定されておりました相当の広さがございますが、いまだ未利用の状態でございます。これにつきましては、東京都をして公園、緑地になるように行政指導をいたしております。さらに、荒川の下流におきましては、隅田川の汚濁対策のしゅんせつ土砂をもちまして、地盤が沈下いたしまして利用ができなくなった高水敷に埋め立てまして、運動場その他の一般大衆の利用できるような広場の造成を行なっている次第でございます。
○只松委員 いまお話を聞きますと、昨年私たちが視察し、調査した当時のいわゆる未利用地帯、そういうところを、いわば多少利用するようにしたい、こういうことだと思うのです。そういうことじゃなくて、現在まで使っておるゴルフ場、自動車練習場、あるいはいいほうで会社の私有の野球場、こういうものは、あなたたちが今度準則をつくったり、基本方針を出したならば、公共優先、営利を目的としない、こういうことと完全に反するわけでしょう。そうして三十一日で期限が切れるわけですから、四月一日からどうするのかということを聞いているのです。未利用地帯をある程度進めるくらいのことは、別に建設省が力を入れなくたってできますよ。国会で論議し、建設省にどうすると聞いているのは、そういうことじゃない。現在使っておるゴルフ場とか営利目的の——これはぼくらもひまがないからあれだけれども、荒川、これは表面上はあなたたちは区に貸し付けてある。しかし、実際上は個人名義でゴルフ場をやっているところが下のほうにあるでしょう。入会金を取ってちゃんとやっている。これだって、ほんとうは区議会で突っ込んでいけば問題になりますよ。ぼくらもそのひまがないから調べなかったけれども、そういう状態のところがたくさんあるでしょう。こういうものをどうするかということを聞いている。建設省の力をもってすれば相当のことができるでしょう。そして自分たちが許可するか、しないかの権限を持っているのです。そのことを言っているのです。未利用地帯の利用化を進めるくらいのことは、聞かぬでもわかっている。
○古賀政府委員 既占用地帯の開放につきましては、先ほど申し上げましたとおり、具体的な開放計画を立てつつあります。これはまだ完全に煮詰まっておるわけではございません。先ほど申し上げました労務者の問題ばかりじゃなくて、あるいは予告の問題、あるいは若干補償の問題もどういうぐあいにすべきかというような問題もあります。そういった点につきまして具体的に検討いたしまして、なるべく早い機会に開放をいたしたいと思います。 なお、三月三十一日で期限が切れますが、四月一日以降はどうすればいいかということにつきまして、ただいま協議を行なっております。方針につきましては、先ほど先生おっしゃったとおり、できるだけ既占用地を開放していくという方針でいくつもりでございますが、どういうぐあいに開放すべきか、公園整備計画とそれがどういうぐあいにマッチすべきかというようないろいろな問題がございますので、具体的にそういった点を詰めまして、開放を行なっていきたいというふうに考えております。
○只松委員 じゃ、明年度四月一日からは一切許可しない、あるいは一切ということばを使わなくても、原則として許可しない、特別なものでないと許可しない、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○古賀政府委員 許可しないというのではなくて、開放計画を立てまして、開放計画で第一年度に開放すべきところにつきましては、年度当初かあるいは年度途中において占用を不許可にするというようなことで処理してまいりたいというふうに考えております。
○只松委員 去年やってから一年たつのですからね。去年から計画をすれば、ことしの四月一日を期して相当具体的にできるはずです。一年前も、あなたはおいでになったかどうか知らないけれども、建設省の相当の方々がおいでになって、荒川から多摩川から全部調査して、私も荒川に行ったわけです。あのときの話は、いますぐにでもそういうことは努力しましょうというような口ぶりだった。それからおそらく一年以上たっています。体振ができてすぐの問題でしたからね。それで、今日また四月一日が来て、一年たったけれども、検討しましょう、努力しましょう、こういうことでしょう。検討でも、たとえば、あのとき一応資料をもらったけれども、百万坪なら百万坪の河川敷で貸しているところがあるならば、その五十万坪は初年度にする、あるいは三十万坪は初年度に開放いたします、二年目はこういたします、三年目は完全にいたしますというふうに、あなたたちがすればできるはずです。あなたたち建設省の事務能力あるいは権力をもってすればね。何か、そのときだけちょっとうまいぐあいにちょろまかして、あとは適当に国会が終われば知らぬ顔をしていればいい、こういうのは、悪い意味の官僚の役人根性というものです。官僚機構にもいいところがたくさんある。それができないならできないと言えばいい。去年だってできるということをほとんど言われた。努力いたしますと言って、努力のあとが出ていればいいけれども、一つは多摩川の東急ゴルフ場を幾らか開放する、こういうことをおっしゃった。これも何千坪、何万坪開放したのかわからない。係官が来ておってもわからない。河川敷のことを聞くと、私はちゃんと言ってある。特にこの四月一日という期間を据えて、あなたたちが更改の契約を結べば、一年間はどんなことがあっても返さない。原則として四月一日から結ばないということにして、結ばないが、さて本年度はどうやってやるかということであなたたちが折衝を始めるなら、それは本腰だということで、そういうことが進んでいくでしょう、来年一年猶予期間を置くか二年置くかわからぬが。しかし、またあらためて契約を結んでおけば、経営者側になってみれば、なに、やりさえすれば裏側から回ってちょいとあれを使えば大したことはないよ、こういうことでまたやっていきますよ。そうでしょう。あなたたちがやるかやらないかという腹がなくて何ができますか。毎日かどこかの新聞の社説だって四、五日前に、相当強く取り上げておったでしょう。どういう腹なんですか。
○古賀政府委員 決してごまかすつもりはございません。ただいま申し上げました多摩川につきましても、ただいまおおむね五カ年くらいを目途にして開放計画を練っているところであります。先ほど申し上げました開放計画、年次は一応申し上げませんでしたけれども、そういう方針で、ただいま多摩川は二級河川でございますので、各河川管理者と具体的に協議を重ねております。荒川につきましては一級河川でございますが、ただいま下流のほうは相当地盤沈下がありまして、実際になかなか利用できない部面もございます。あのためには相当の土地造成を必要とします。したがいまして、先ほど申し上げましたように、隅田川のしゅんせつ土砂等を持ってきて埋め立てを……。
○只松委員 いま使っているところを聞いているので、未利用を言っていない。いま使っているところを四月一日からどう更改するかということを言っているのだ。
○古賀政府委員 とりあえず、荒川につきましては、先ほど申し上げました公園の敷地で東京都の占用にかかる敷地が相当ございますので、それの公園化を急ぐことにしまして、東京都に行政指導を行なっております。荒川につきましては、多摩川のそういった開放計画を一応樹立してから後に、具体的に協議してまいりたいというふうに考えております。
○只松委員 それでは、荒川につきましては、当面具体的な開放計画はない、こういうことですか。
○古賀政府委員 逐次これも多摩川に引き続き開放計画をつくっていくような計画にいたしたいと思っております。
○只松委員 逐次とか、早急とかいうことを聞いているのじゃない。具体的に開放計画は多摩川は五年ということをあなたは言いましたけれども、荒川については何も言わない。逐次なんというのは、一年も逐次だし、五年も逐次だし、いろいろある。あなたたちの答弁みたいにいろいろあるわけだ。二級河川で弱いほうは五年でできるけれども、一級河川の自分たちの権力の及ぶところは何もしきらないのですか。建設省はそんな力がないのですか。
○古賀政府委員 これは具体的に年次をまだはっきりきめておりませんので、それでさように申し上げたわけでございますが、開放するとすれば、多摩川の五カ年以内にというようなことに準じてやるつもりでございます。
○只松委員 去年の話では、早急に、ことしの三月の更改期にでも具体的にそういう返還問題を論議し討議する、こういうお話だった。ところが、一年たって、こうやって論議してみると、まだほとんどなくて、多摩川のほうに多少計画があるが、それも聞いてみたら、一年か二年のうちにでなくても、せいぜい三年ならいざ知らず、このことだけは中国方式みたいに五年先というのはたいへん長い。しかも、これは契約だといったって、契約金もあるいは権利金も何も支払ってないわけですから、あなたたちがやろうと思えば、この河川敷地には権利も何も発生してないのです。ただ、ゴルフ場あたりは芝生を植えたり何かしてあるけれども、自動車あたりは第一置くことができないわけです。自動車は動いているわけですから、それを持っていくことは何でもないわけです。そんなところには権利義務の関係は発生してないわけです。やるなら、建設省が立ちのきを要求して、裁判をやってごらんなさい。そういう明確なものでさえもしない。あなた大蔵省じゃないから税金の問題じゃないけれども、税金の場合でもしかり、とにかく何かの場合には非常に強権を発動して強く立ちのきを要求しているかと思えば、こうやって、いま都民がたいへんに運動場や何かがなくて困っておる。手に入れようと思ってもない。そういう面から私たちが超党派で体振あたりでやれば、もうすぐにでも、来年にでもそういうものは開放いたしますよというような口ぶりで約束しておきながら、答えておきながら、一年たって話を聞いたならば、やっと五年後には何とか、こういうことです。ですから、それはあなたたちが道義的に、まあ謝礼金というか何というか、私は賠償じゃないと思うけれども、何か立ちのいてもらうのに考慮するというのならわからぬこともないけれども、賠償の問題があるからと、いかにも賠償するかのような発言もしておる。どこに法律上、契約上権利金を取ったり何したりしておるか。これは個々のアパートや何かの契約だってそうだ。二年契約の権利金なら、二年たって追い出されて当然で、法律上負けますよ。それくらいのことは、あなたたちは官吏だから十分知っておるでしょう。そういうものがないのにかかわらず、いまちょっと口をすべらして補償というようなことを言いましたけれども、補償だってあなた方が出すのじゃなくて、結局国民の税金から出すのですからね。大蔵委員会からやいやい言われても、国民から出された税金の中から出すのですから、そう簡単に出してもらっては困る。国会で答弁をしておるならば——私はきょう時間がございませんからこの程度でやめて、きょう大蔵委員会が終われば、また体育振興委員会でもう少し時間をかけて、体育振興委員会はあまり議題がございませんから何時間という時間をかけてやってみたいと思いますけれども、ひとつそれまでによく計画を練って、もっとまともに答弁ができるようにしていただきたい。 最後に、ひとつ重ねて、五年というようなことではなくして、もっと早急に開放をしていただきたいのです。四月一日からのやつは、原則としてとにかく継続契約に応じない、こういうことぐらいはお答えをいただきたいと思いますが、いかがですか。
○古賀政府委員 できるだけ開放を前提としまして具体的な計画を練りまして、実際に行なえるような方向で検討してまいりたいと思います。 明年度の更改につきましては、ただいま申し上げましたように、開放計画を検討いたしておりますので、その検討の段階に従いまして年次計画も考えております。そういう初年度に該当する分につきましては、年度当初から、あるいは年度途中からでも占用の許可を取り消すような方向で検討してまいりたいというふうに考えております。
○只松委員 したがって、少なくともこの年次計画が立つまで契約をしない、こういうことぐらい答弁できると思いますが、どうですか。
○古賀政府委員 ただいま只松先生のおっしゃるような御趣旨で十分検討してまいりたいと思います。 ————◇—————
○三池委員長 内閣提出の、昭和四十年度における旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法等の規定による年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案、昭和四十年度における公共企業体職員等共済組合法に規定する共済組合が支給する年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案、及び有馬輝武君外十二名提出の国家公務員共済組合法及び公共企業体職員等共済組合法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。 本日は、国家公務員共済組合連合会理事長今井一男君が参考人として出席しておられます。 参考人には、御多用中のところ御出席をいただき、ありがとうございました。 これより質疑に入ります。 質疑の通告がありますので、これを許します。山田耻目君。
○山田(耻)委員 今井さん、お忙しいところをどうもありがとうございます。 昨日、共済組合法の一部改正の政府提案があったのでありますが、この問題の質疑を若干先に延ばしていただきまして質疑をすることにいたすわけでありますが、本日今井さんにおいでいただきましてお伺いをいたしますことは、最近国家国務員共済組合の運営をめぐりまして、組合員はもとより、国民の各層にわたりまして疑惑の目で見られておる問題が発生いたしましたので、この際、法案の審議に先立ちまして、こういう事柄について、ただすべき点はただしておいたほうが、きわめて時宜に即したことであろうと考えまして、直接の法改正にわたる審議ではございませんけれども、これから若干質問をいたしまして問題点を明らかにし、処理すべきものは処理すべきように公務員共済組合連合会の責任者である今井さんのほうから御答弁いただきたいと思うわけでございます。 問題点の第一は、二月の終わり、二十八日でございましたか、連合会の役員であります常務理事兼事務局長をなさっておる栗田千足、同営繕課長後沢信吾、同嘱託西尾治郎の三名が、分譲住宅の宅地造成の事業にからみまして、同工事を担当いたしました野村工事会社の取締役川脇常信、開発重機協同組合の理事である大里弘、不動産業の鴨下平四郎、同彦田弘平などからそれぞれ十数万円の金を受け取ったという疑いで、警視庁の捜査二課に逮捕されたことからこの事件が公になり、しかも、核心に触れる捜査が続けられてきたのでございますが、組合員並びに国民各位に与えた疑惑は、連合会の経理がきわめてずさんなのではないか、膨大な共済組合の資金を運用いたしておるのであるから、そういうずさんな経理運営がされているとすれば、伏魔殿的な要素を持っておるのではないだろうか、こういう疑惑の目がかなり広がってきたように見受けられておりますので、この逮捕されました栗田千足の直接の事業上の責任者である今井理事長のほうから、この経緯について——ただいま捜査中でございますので、話しにくいところがあるかと思いますけれども、話される範囲でまず事件の経緯を述べていただきたいと考えております。 〔委員長退席、吉田(重)委員長代理着席〕
○今井参考人 今回の問題によりまして、組合関係はもとより、各方面に非常な御心配をおかけしたことに対しましては、まことに残念に思います。お話のとおり、ただいま起訴、検事勾留の段階でございまして、事件を捜査中でございますので、弁護士その他接触しておるルートから得ました情報を若干持っておりますけれども、しかし、お話のとおり、私どもの見ておるところをそのまま申し上げるのもいかがかと思います。司直の手で少なくとも起訴ということが出されたわけでございますから、ただいま御指摘になりました事実につきまして、一応の証拠固めは先方としてもしておられるのだろうと思います。しかし、私どもといたしましては、特に私としましては、いま若干それに対しまして疑点を持つものであります。特に遺憾といたしますのは、ただいま御指摘のように、当連合会の経理が非常に乱脈であるという印象を新聞報道等によりまして世間に与え、国会の皆さまの御心配までわずらわした点でございますが、私も連合会の経理そのものにつきましては、文字どおりからだを張って多年やってまいったものでありまして、また、毎年会計検査院並びに大蔵省の監査も受けておりますし、監事会の監査も受けておりますし、私、責任者として連合会をお預かりしておりますところの資産の動きにつきましては、絶対に御心配になるような事態はない、こう確言申し上げたい気持ちでございます。ただ、今回の事件は、その意味におきましても、連合会創立以来、前の時代を加えますと、約二十年になりますが、文字どおり寝耳に水と申し上げなければならぬ形でございまして、いずれこの事実が私どもの心証を得ます範囲にまで確定をいたしましたならば、それに対するそれぞれ適切な措置その他を講じまして、実態を明らかにいたしますとともに、今後こういうようなことの再び起こらないよう全力を尽くしたいと考えておる段階でございます。
○山田(耻)委員 捜査中でありますので、おっしゃっておるような抽象的なお答えしかいただけないのだということでございますが、若干具体的に質問をしてまいりますと、捜査の過程で明らかになってきたということは遺憾でありますが、昨年の八月に連合会が買収なさいました土地、京都にあります日蓮宗の大本山本圀寺の境内地二十五万平方メートルを四億九千万円で買収なさったのでございますが、買収した後わかったものと思いますけれども、二重契約になっているという。こういうふうに、大切な組合の資金が、いわゆる不動産投資をされていきます中で、五億円近い巨額な金額で二重契約をされた土地を買い上げる。このことは、やはり業務上ずさんであるといわれてもしかたがない事柄だと思うのです。一体、こういう運営がなされていた欠陥というものはどこにあったのだろうか。理事長としてどうお感じになっておられるか、お答えをいただきたいと思います。
○今井参考人 お示しの点は、若干実態と違うように申し上げたいと思います。この話が私どものほうに入りましたのは四月ごろでございました。非常にお寺の中で派閥闘争がありまして、いろいろあちらこちらに不義理を重ねておったようでありますが、問題の複雑性にかんがみまして、特に私どものほうの理事をしております専門の判事——これは裁判官の資格を持った方ですが、その方ほか役員を派遣いたしまして、その辺の事情を調査させたわけでございます。いろいろと複雑な内情があり、クレームがついておるから、その意味では非常に検討を要するけれども、一切そういうものがきれいになりまして、登記簿が全然、いわゆるまっさらになりましたならば、これは実態として買うのにふさわしい、立地条件といい値段といい、買うのにふさわしい土地である、かような報告を受けまして、それを中心に全体で討議した結果、昨年の十二月でございますか、一切きれいになるという実情がはっきり確認できましたので、そこで契約に基づき半金を渡した、あとの半金は引き渡しを受けましたときに出す、こういう約束になっていたのであります。向こうの持ち主に対しまして、いろいろ因縁のある方はどうもあるようであります。私ども、それはいろいろと間接に、風聞的には聞いております。その中には、借金をして払うものであるとか、あるいは私どもの金の一部を払うものであるとかということはございましょうが、しかし、一切のものは向こうのお寺の本山と話をつけまして、すべてきれいにした上で、きれいにできるものならこちらは契約を実行いたします、できないものならお断わりいたします。こういう形でやっております。不動産取引の場合にはこういうことはとかく起こりやすいものでございます。もっとも。内容はかなり込み入ったことがあるようですけれども、正確なことは私どもそこまで精細に承知しておりませんが、根本は、要するに完全なる所有権ならばいただきます、こういうことを目標にして、それが完成したことを確認した上で連合会の資金の移動を行なっておるのでありますから、職責上は、尽くすべきところは尽くしたものと、かように受け取っておるわけでございます。ひとつ御了承願います。
○山田(耻)委員 そういたしますと、権利取得に必要な対価である四億九千万円の組合資金というものは、そごのないようにならなければ支払わぬ、こういうことだとおっしゃっているわけでございますね。
○今井参考人 そのとおりでございます。半金は、登記簿がきれいになって、完全に所有権の移転ができましたときに払う、残りの半金は、明け渡しが現実にできましたときに払う、ただいま明け渡しの工事中でございまして、この工事が予定より若干おくれておりますので、立ちのきが完成いたしませんうちは支払わない、こういうたてまえで先方に履行を請求しております。 〔吉田(重)委員長代理退席、金子(一)委員長代理着席〕
○山田(耻)委員 いま一点お尋ねいたしたいのでございますが、組合の資金として長期積み立ての運用をいたしているわけでありますから、これが国家公務員宿舎というものにかなり投資をされていくわけでありますけれども、大蔵省に関係をしている関東財務局の管財部の宿舎課長が業者から現金を受け取って便益を与えたということで、先般逮捕されております。この一連とからみまして、四十年度の長期積み立て金を公務員宿舎建設に投資をしていきます中で、国が設計をした六千二百戸のうち三千八百戸が国家公務員共済組合のほうでお建てになった。こういう関連の上から考えてまいりますと、関東の管財の宿舎課長が逮捕されたということと無関係に大衆は見ておりません。公務員宿舎を建てていくのに随契でやっているのだろうか、競争入札でやっているのだろうか、こういうことの疑惑もあわせて起きてきておりますので、このこととの関連が、一つは、国家公務員共済組合のそういう長期的な資金運営というものにそういう大蔵省の課長あたりまで介在をして贈収賄を行なっている。片一方では、宿舎建設というものが、一体随契でやっているんだろうか、競争入札でやっているんだろうかという、そういう方法まで含めて疑惑が深まっておりますので、この点については、どういう関連と運用をなさっているのだろうかということについてお答えをいただきたいと思います。
○今井参考人 現在におきましては、この宿舎の工事施行は財務局の責任において行なわれております。私どものほうのお預かりしている金でお払いはするのでありますけれども、工事そのものの性質が、官のお建てになる宿舎と同じものを同じところでお扱いになる便宜等もありまして、財務局中心にやっておられますが、その入札の方法は、申すまでもなく、会計法によります競争入札でございまして、随契等のことは毛頭ございません。ただ、お話のように、いまのような事実がありますというと、これがまた組合員等の疑惑のもとになるという御指摘はまことにごもっともでありまして、私どもも、これは十分戒心しなければならぬということを今回さらに痛感した次第でありますが、ただ、たてまえといたしましては、その入札価格に応じましたお金を私どものほうで立てかえてお払いをする、それに伴う利息をいただく、こういう形でございますので、連合会の資産の経理とは直接関係のない運用になる点は、できれば御承知おき願いたいと思います。
○山田(耻)委員 確かに運営そのものとは関係ございませんので、そういう疑惑があるということは払拭をしておくのが、この問題を取り扱っていくのには大切なことだと思いますので、十分記憶にとどめておいていただきまして、措置されることが望ましいと考えております。 次に、若干これは問題がある事柄だと思いますし、もう一歩具体的にお聞きするわけでありますが、私も労働組合の関係を長くいたしておりましたし、労働金庫の設立にもいろいろと関係をいたしてまいりましたし、そういうことで、それが事実とすればゆゆしき問題でありますから、ただすべきはただしていかなければならない、そういうきびしい気持ちでお尋ねするわけでございます。私のところにもいろいろ投書が参りましたり、あるいは心配をして聞いてくる人もおるのでございますが、共済組合の資金がかなり多額に労働金庫に預託をされておるというふうなことが言われております。共済組合の予定金利は五分五厘でございますが、国家公務員共済組合の資金というものが労働金庫に多額に預託されているということになりますと、どういう目的で、どういう利息で預託されておるのか、その立場をひとつ明らかにしていただきたいという気がいたします。
○今井参考人 ただいま東京労働金庫に一億円通知預金をいたしております。たしか、正確にはちょっと忘れましたが、三十七年でありましたか、三十八年でありましたか、そのまま切りかえ切りかえの継続でありまして、その後ふやしても減らしてもおりません。 事の起こりは、労働者側のほうから、われわれの資金の一部を健康保険組合その他と同じような意味におきまして、ある程度労働金庫へ預けることは、法律上も適法であるし、われわれはそれを福祉に利用する意味においてぜてやってほしいという要望がかなり強くございました。しかし私、やはりそういうことはあらためて自分のふところから出して協力するのが順序であって、そういうまとまった金を利用することは、第二次、第三次の問題ではないか、こういう意見で、かなりやりとりのような場面もございましたけれども、私どものほうの理事会全員も、やはり多少のことは見るがよかろう、こういう御意見になりまして、理事会の御承認をいただきまして、三十七年か三十八年に東京労働金庫に一億円預けました。そして東京労働金庫のルールに従って利息をいただいております。念のために申し上げますれば、東京労働金庫の預金はたしかいま百八十億円か百九十億円だと思いますので、そのうちの一億円でございます。
○山田(耻)委員 共済組合の総資金千五百億円から見ますと微々たるものであるというふうに受け取れるわけでありますが、言われておるのは、労金が多額の金を借りてトンネル運用をしておるというふうな言われ方がされておって、非常に不愉快な思いをいたしておるのでございますけれども、そういうふうな事実は絶対ないという立場として受け取ってよろしいものかどうか、重ねてひとつ御答弁いただきたいと思います。
○今井参考人 絶対ございません。いかようにもお調べいただいてけっこうでございます。
○山田(耻)委員 次に、さっきちょっと申し上げましたが、予定金利は五分五厘でございますけれども、いろいろと資金運用をなさっておられるし、俗に言われている利ざや、利差益というものはどれくらいの利回りを見られ、どれくらいの運用益をあげておられるものか、この際これもひとつ明らかにしておいていただきたいと思います。
○今井参考人 私どものお預かりしています資産は、総計で、ただいま御指摘のように、大ざっぱに申し上げますと千五百億円と申し上げてよろしいのでありますが、大部分はそれぞれ指定された用途に充てられております。すなわち、資金運用部への預託が四百億円ばかり、さらに各共済組合への還元融資と申しますか、五分五厘のレードで組合員の住宅貸し付けその他に振り向けているものが約四百億円ばかり、かようなことになりますので、いわゆる有利運用として運用できます範囲は、千五百億円のうちの三百億円ないし三百五十億円程度であります。これは、御質問もたぶんそうじゃないかと思うのでありますが、一時日本の金繰りが詰まりまして、各銀行がこぞって高レートでコールをとった時代がございます。私のほうは法律のたてまえといたしましてコールローンを出すことはできませんが、結局この種の資金を銀行が競いまして、どの大銀行も、高いほうのは四銭以上という時代が若干ございました。そのころは私どももそういう世間並みのレートをいただきました。いただきましたけれども、これは全部そのまま会計に正面から入れていただいたのでありまして、これは三十六年、三十七年が一番盛んであったのでありますが、そのころは全体の利回りが七分七厘ぐらいになっております。大体全体の四分の一ないし五分の一くらいの有利運用でありますから、一分全体の利回りを上げるためには五分五厘が九分五厘とかあるいは一割とかいうレートにならないと、大ざっぱに申してそういうことにならないわけであります。これが三十八年に大蔵省から規制が出ました。銀行側も一斉に自粛されまして、われわれもそれに同調いたしまして、それからは別にいただいてはおりません。で、三十八年からは六分七厘に下がった、三十九年には六分四厘に下がったというようなことに相なって現在に至っております。結局、大ざっぱに申しますと、このレートで得ました、ことばははなはだ適当でございませんが、余分といいますか、そういう収入が五十八億円ないし六十億円ぐらいだと記憶しております。
○山田(耻)委員 予定の利率と運用利率の収益というものが大体六十億円前後だということでございますが、そのほかに、直接現金ではございませんけれども、不動産評価益というものがあるはずだと思いますけれども、これは一体どれくらいあるのですか。
○今井参考人 ごく最近調べたものではございませんが、三、四年前だと記憶しますが、日本不動産研究所に対して依頼いたしまして、持っておる不動産の、特に土地でございますが、建物は別といたしまして、土地の評価をしてもらいました。そのとき出ました集計のいわゆる評価益をそのままとりますというと、約三十億円になったと記憶しております。したがいまして、その後の推定をいたしますと、おおざっぱに申して四十億円はこえておると思います。ただいま私どものほうのやり方では、課税を受けない関係もございまして、買い入れ価格のままを帳簿価格にいたしております。その分は、一部売った場合には評価益として収入にあがりますが、あがらない限りにおきましては、買い入れ価格のまま温存しておりまして、まず四十億円は下らないのじゃないか、かように存じます。
○山田(耻)委員 私が調べてみましたのとあなたがお答えになっているのと数字的にはあまり違いありませんが、大体運用益が六十八億円ぐらいあるのじゃないか、不動産評価益が四十億円前後、合計いたしますと、百五億円ないし百八億円程度のいわゆる益というものがあがってくるわけでございますが、問題はその次なんです。 一体、この運用益の金というものがどのように使われていっておるのか、どのような措置をされておるのか。これが第三番目の組合員なり一般の疑惑を増しておる一つの問題点でもあるのですから、一体、運用益がどのようにされているかということをこの際ひとつ明らかにしていただきたいと思います。
○今井参考人 不動産の評価益は、先ほど申し上げましたように、帳面の中の含み益という形で、表へ出ておりません。買い入れ価格をそのままにしておりますから、いざ処分をするという場合にはそれだけの含みを持っておるわけでありますが、処分をしない限りにおいては、いろいろ御意見があると思います。私どももやり方としては将来検討すべきものだと思います。というのは、現在の組合員と将来の組合員の負担の公平をはかりますという意味におきまして、今後の研究課題だと思います。しかし、現在のところはそういうたてまえをとっておりまして、含み益で、表へあらわれておりません。 それから、現金で銀行からいただきましたもの、その他有価証券、これはわずかでありますが、そういうものの収入益はそのまま一般会計と申しますか、そのまま表から受けて利益に計上しております。この利益は、結局積み立て金の中に、みなさんからいただきました掛け金、国庫負担金と合わせまして集中されておるわけであります。したがいまして、全然よそへ出ていくという性質のものではなくて、そのものがさらに利を生むという形になるわけでありますけれども、共済組合制度は、御案内のように厚生年金と違いまして、厚生年金は年金の計算の基礎が、御承知のように平均標準報酬でございます。要するに、その年々のもらった賃金に比例して掛け金をする、また、それを基礎にして報酬比例部分をはじき出すというたてまえでございますが、共済組合のほうは、御案内のように、最近は年々ベースアップがございます。このベースアップがありますというと、すぐさま過去の分に対する、財産に見合う資産の穴が出てまいるわけであります。これは整理資源の関係として共済組合を通ずる全般的な大きな問題になっておりますが、そういうものには、まず第一にこの運用益が、ことにそのアルファの部分が充てんされるということになるわけでございます。したがいまして、不動産の益につきましても、現金のほうの益につきましても、結局将来の組合員のために使われるものとして確保されておる、かようなたてまえになるかと思います。
○山田(耻)委員 運用益がそれぞれの貸し出し先から帳簿を通して入ってくるので、運用の過程で不正にこれが消費されていくということはないという立場の御説明でございますが、問題の疑惑を深めてまいります一つの要素は、いまあなたがお答えをなさっておることに私は誤りはないと信じたいし、そうだろうと思いますけれども、問題は、今日の国家公務員共済組合連合会の運営というものについて、私は必ずしも民主的な運営がなされておらないのではないか、そこに今井さん理事長としての立場から述べられる御説明というものが、全体の組合を通して正しく浸透していない、ここに一つの欠陥があると私は指摘をしたいわけです。したがいまして、私は司法警察権を持っておるわけではございませんので、ここで私があなたに質問をしていくことにも限界があろうかと思うのです。 そこで、運営の面について、その面から是正をしておくという必要さが強いような気がいたしますので、この際、共済組合の運営の問題点について、あなたの意見を伺いたいわけでありますが、多額の資金を持ちまして共済組合を運営いたしておりますのは、国家公務員共済組合のほかに、それぞれ三公社五現業、五現業の中にはこの中に入っておるのもございますけれども、三公社あたりは独自の運営をいたしておるわけです。その運営の大綱を定めたり、あるいは資金の運用について正確を期し、疑惑を持たないようにしていくために、それぞれ評議員会なり審議会を持っております。この評議員会、審議会には、いわゆる国庫負担を行なう立場の代表、あるいは公社の代表、あるいは多額の組合費を負担をして掛け金をかけております労働組合の代表、そういうそれぞれの代表が出て運営の大綱を定める評議員会制度をとっておるわけであります。しかし、国家公務員共済組合の運営の基礎を定める評議員会というのは、各省の厚生課長なり、あるいはそれにふさわしい担当官が評議員になりまして、掛け金をかける——もちろんその人も掛け金をかけておるのではございますけれども、掛け金をかける側の多くの主体である労働組合の代表というものは入っておりません。このことが、問題が起こってまいりますと、意識的に疑惑を深めていく要素にもなりかねないのであります。しかも、形式的には運営というものが民主的にされていないということにも通ずるのだと私は思っているのです。そういう意味で、この機会に国家公務員共済組合の中にあります評議員会というものを、一般公社共済組合が採用いたしておりますように、いわゆる官の側と労働者の側との代表それぞれ出て運営の大綱を定める評議員会構成になさる意思が一体あるのかないのか。どちらかというと、今井さんは、私は進歩的な方だと今日まで信じておりましたし、あるいは今後も信じたいと思いますけれども、なぜそういう制度の採用をなさらなかったであろうかということについて、この際、ひとつお答えいただきたいと思います。
○今井参考人 評議員会をどうするかという問題は、やかましくいいますと、いわゆる立法事項でございますので、私の意見は個人的意見ということにおとりいただかなければならぬかと思いますが、これはやはり政府提案で国会で御審議いただかなければならぬものだと思いますけれども、ただ、てまえどもの連合会には特殊事情があるということもひとつ御了解願いたいのであります。地方共済、国鉄、郵政は申すに及ばず、それぞれの共済組合におきましては、御指摘のように労使同数によります運営審議会が開かれております。そこで問題をおきめになっております。ところが、私どもの連合会は、その中に加盟しております組合が二十ございますが、これは一つずつ法人格を持ち、決定権を持っております。各省ごとに大体できております。ことばは悪いのですが、ずうたいは大きくても、公立学校共済あるいは地方共済は一つの組合になっておりますから、したがって、労使間の関係は構造が簡単にとりやすいのでありますが、連合会の場合には、加盟二十組合といういわば株主、その株主が集まって最高決定機関になる、株主の意思は一人でなければならぬ、そうなると、結局これは管理者だ、こういうことからいま二十名の代表の評議員会が結局最高機関みたいなことになっております。またもう一つは、結局、いま入っておる各省の組合員の方々が、各省の組合員ではあるけれども、連合会そのものの組合員なりやいなやということにも若干問題があるわけであります。しかし、それは法律論の話でありまして、実際論として、連合会の運営に関しまして、御指摘のように実際利用する組合側の意見が反映しないということは不合理であります。その点は、私全然御意見に反対するつもりはございません。 実は、かつて三十二年でありましたか、三十三年でありましたか、そのころ三年ばかり、各組合に二十ございます運営審議会、その運営審議会の代表だけを集めまして一つ機関をこしらえた時代がございます。それによりまして、連合会のいわば運営審議会、共同の運営審議会、連合の運営審議会というような形のものをやって、私は効果があったと思っておるのでありますが、これは遺憾ながら途中で消えてなくなりました。その後、組合員の方々はやはりそういうものがなければいかぬという意見が強くなってまいりまして、前の案そのままではございませんが、評議員会を根本的につくり直すということになりますと、いまの法理論からなかなか研究を要し、また議論が出るところだろうと思われますので、その間のつなぎと申してもよろしいかと思いますが、実態的に連合会を利用する、連合会の施設を利用する組合員の意見が公正に反映できるような機関を何とかしてでっち上げる——ことばは悪いのですが、そういう方向では私も昨年ごろから苦慮いたしておりますし、ただ、一部組合員のほうにも呼びかけておるのでありますが、どうも組合員側の意見にある程度幅がございまして、いまだにこれがものにならない。しかし、これは特にこういうような事態も引き起こしました今日、御指摘のように非常に不信感と申しますか、そういうものを持たれた今日、やはり日ごろから中におきましていろいろ帳面から、運営のやり方から一切がっさいポケットの裏までと申しますか、お目にかけておらないのが、いざああいうことがありますと疑心暗鬼という形になるわけでございます。その点も、御指摘の点は私まことにごもっともと思います。その線に沿いまして、至急何らかの成案を得たいということで努力しつつあります。
○山田(耻)委員 法律のたてまえからどうにもならぬのだということになりますと、法律それ自身がよくないということでございますから、法律を改正することは私たちの仕事でございます。それは皆さんと相談をして改正することになるでしょう。私はやはりそれを証明づけていかなくちゃならぬと思うのです。あなたが不便を感ぜられ、しかも、疑惑を持たれ、私が四点ばかり抽象的な指摘なり具体的な指摘をしたのでございますが、組合員なり国民各位に対して疑惑を持たせたという根源が、もちろん不心得な人間にもあったでしょう。しかし、運営の中にまるきりないとは言えないと思うのです。そういう運営を改めていくことを、こういう問題を契機になされることが一番至当であろう、そういう立場で私はものを申し上げておるのでございますから、どうかそのようにやはり理解をされて、言うべきことはすっぱり言ってほしい。あなたがお考えになっておられる方法というものは十分熟知できませんが、諮問機関的なものを設置なさるということではないかと思うのです。この構想も、いずれ文書をもってお示しをいただきたいと思うのでありますが、共済組合法の三十五条で言っておる組合員の多数を代表する者、法の言っておる組合員の多数を代表する者というものと評議員との関係は一体どういう関連があるんだろう、しかも、出てきておる評議員二十名は全部官側である、全部管理者側である。ところが、この人を含めて掛け金をかけている組合員である。組合員の多数というものの基準、こういうものはそれぞれの単位共済の人々の中で代表になっておる人がそうなんだという言い方になるのでしょうけれども、今日掛け金をかけておる人の中の多数である労働組合の人たちが、おれたちの代表を出してくれ、そして評議員会そのものが、まさに組合員全体に疑惑を持たれないような運営の大綱を定めていくことが一番正しいのだという主張が、もしも合理性を持つものならば、それは二十名の連合会の評議員のうち十名は管理者側で、十名は労働組合の側で、こういうことになることも私はおかしくないと思う。ところが、うちの共済組合のほうは、組合が代表で出ておるというのは、どうも管理者の側として何か負けたような、うちのところは管理者が代表でわしらの代表が全然出ないということは負けたような、そういう意識が今日皆無とは言えない。そこで考えられる三十五条の法の解釈というもので、多数を代表する代表者というものが複数であるということの不合理性、これは一体どこにあるのか。だから、管理者の側から一人、そうして多数の組合員の中からも選ばれていく、そういう表現が正しいかどうかわかりませんけれども、労働組合の中から一人出てくる、こういう評議員会構成をするのにどこに不合理があるだろう。それが、年間二百億円をこえる掛け金を掛けておる人々が考えている意見が、短期、長期の共済組合のあり方の大綱を定めるにあたって述べられていくということにどこに不合理性があるか。これをおやりにならずに、何か諮問機関的なものをぼくは用意しておるのだとおっしゃっている。この一段格下げのあなたのものの考え方というもの、その格下げをしなければならない理由は一体何なのだろうか、私はよくわからないのであります。この点、将来の運営が民主化されていかなくちゃならないし、疑惑を持たれちゃならない。みんなが出し合った金なんだからということについて、かような民主的運営を考えていこうとすれば、評議員会に代表を管理者の側と労働者の側と二名お送りになることのほうが当を得ている。このことについて、これは法律を改正しなければならない、解釈を明確にしなければならないという、いろいろと法律上の手続がございますから、それは一応私たちの仕事として考えますけれども、一体、いま私が言っていることのどこに不合理があるか、理事長としてこの点についてひとつお答えをいただきたいと思います。
○今井参考人 主たる点は、むしろ歴史的な原因じゃないかと私は観察しております。と申しますのは、最初に財団法人として各共済組合が集まりまして連合会をこしらえました。それがだんだんと強化されまして、ツーステップで現在の状態になっております。初めのときの考え方は、各省限りで年金をやったのでは非常に仕事がめんどうで、不経済だ。資金の運用も額が小さいから利回りが低い。それを協同してやろうということが一つ、それからもう一つは、各小さな組合だけでは福祉事業が十分にできない、それを共同利用にしようではないかということで、各組合ではおやりにならない分をひとつ連合会でやってくれ、こういうたてまえででき上がったわけです。そのでき上がったことが、今日までたてまえ的に尾を引いておる、こう申し上げたら、大体空気はおわかりじゃないかと思うのです。すでに各組合というものがさきにあって、各組合の便益のために連合会をつくっておる。これが一つの法人格を持ち、その下に運営審議会を持った共済組合、それが集まると、ちょうど健保連合会のたてまえのように、管理者側がそこに出てくる。法律の規定は、御案内のとおり、どちらでも出せるようになっております。ですから、私どもとして、労働組合側が出てきたら、それはけしからぬというようなつもりは毛頭ございませんけれども、しかし事実上はそうなっておる。それから一方には、率直に申しまして、評議員会の現実の運営は非常にきめられた事項しか実はやっておりません。従来の取り回しの慣例からいたしまして、すなわち、定款の変更であるとか、事業計画、予算、決算の承認等、したがいまして、私どもとしては、もっともっとふだんの日常の業務に組合員の意向を反映するほうがかえって実効があがるゆえんじゃないかという趣旨におきまして、実は数年前から、公式ではありませんが、各組合の運営審議会の委員——と申しますのは、私ども、労働組合という形で人を各省の中から連れてくるのに非常に戸惑いするのであります。やはり組織的に考えるとなると、組織化という形で組合員の代表としなければならない。そうなると、各省が公認されておる運審の委員の中から御出席願うというのが、一番連合会の立場としても順序が通るのじゃないか。そういう方々のお集まりに対しましては、二、三年前からあらゆる場合に懇談の場を持っておるのですが、その懇談の場では、確かにおっしゃるとおり不十分でもございますので、最近ようやくこれを定款上の機関にしようというところまで話がまとまりかけておる。まとまりかけておるので、まだこれはきまっておりません。それで、実は私、連合会理事長の立場から申しますれば、評議員会に労働者が出てくることを少しも拒める立場でもありませんし、これはもう御随意でございます。しかし、各省はそれぞれ共済組合のヘゲモニーを持っておられますので、こういう方がどういう方をお出しになろうと、これはいけません、あなたのところはこういうぐあいに、とは私どものほうからも申しにくい。そういうことを私の長い間の経験から、簡単に申せば労使あっせんのような立場におきまして、何かこう漸進的なものをかためていきたい、こういうことで、この一、二年来、この事件と離れましても、私、いろいろ行動をとってきたつもりでありますが、どうもやはり組合員代表の中にいろいろ御意見がある。おっしゃるように、評議員会に出るのが一番いいのだ、とにかく実際はそれよりも権限を持たすのがいいのだ、こういうような御意見もあれば、いや、それよりも実効をおさめていろいろ土地を買う、保養所をつくるという問題に、個別的に意見を述べるほうがいいのだというような式に、いろいろ御意見があります。また、当局側のほうにもそういうふうに御意見が割れておりますので、その辺をあっせんをするような形におきまして、私はいま漸進主義をとりまして、先ほど申し上げましたような案を具体的に根拠に置いて、たたき台に置いて、そうしてひとつ各方面の御意見をまとめたい。そうして、一歩でも二歩でも、御趣旨に沿うような方向に持っていく、こういう立場をとっておるわけでございまして、理論的にどうのこうのという問題ではございません。ただ、沿革があるということだけちょっと申し上げておきたいと思います。
○山田(耻)委員 いま評議員の中に管理者の側の人たちばかりが代表として出てきて、大綱についての決定をするし、定款の上からもその地位を保証されておる。そういう今日の形をつくり上げておる歴史的な背景、こういうものは私もわからぬことはありません。単位共済だけの運営では効率も上がらないし、ある意味では独自の収益性もうまくいかないということも、わからぬことはありません。しかし、それは確かに今日の側面的な理由にはなっておりますけれども、資金総額が千五百億円もあり、運用資金だけで三百億円もある、しかも運用益が六十八億円もあり、不動産評価益が四十億円もあるという、これだけの資金を運用していく連合会になったということを忘れてはいけないと思います。その連合会で年間運営の大綱をきめる評議員会は管理者側だけである。これが法律上も定款上も単位共済の代表者として出てきておるのだ。私は、それだけでは疑義はありませんよ。しかし、そのことが、もう一言つけ加えておけば、評議員が監事なりその他を兼任をしておるようですね、どこに牽制制度があるのですか。牽制制度すらない。私は、そういう評議員会なり、そこから指名されていく役職員というものが、ああいう汚職、収賄というかっこうに発展をしたのもむべなるかなという気がしますよ。だから、私が前段に、できるだけ問題点をしぼって、いわゆる捜査上のことでもありますから、なかなかわからないこと、疑惑を呼ぶことについての追及はいたさないようにしておるのでございますけれども、事、運営の問題については、これは私とあなたの立場でもっと明確に、あるいは具体的な意見のやりとりができるものだと私は思っております。それだけの大きな総資金を動かしておる連合会が、いま私が指摘をしたような管理者側だけの評議員会運営というのでは、あるいは牽制制度のないようなかっこうで監事なり役員を選んでいくというふうなやり方では、将来この種の疑惑を増すような問題が起こらないという保証は、運営上からは指摘できぬと思うのです。保証はできないと思うのですね。そうなりますと、この時期に漸進的な方向というのは——やはり急激にものごとを転換することに人間は反発を感じるものでありますから、その漸進性ということは、私は否定はいたしませんけれども、この問題については、漸進性が評議員会構成を取りかえることを指さしてほしい。したがいまして、これは法律上の問題はおまかせをいただくことにして、理事長として責任ある運営をお立てになろうとするならば、いま私が指摘をいたしましたように、法三十五条にいう組合員多数の代表者というものは、管理者側一、そうして、労働組合側と言っては語弊がありますならば、単位共済の中に持っておる審議委員でございますか、審議委員のそれぞれの代表、こういうものをもって評議員会を運営することは、不自然でもなければ急激な変化でもない。しかも、従来の管理者側の代表一名を入れておった過去の歴史的な側面というのは、これだけの資金運営をやる今日、片側でこういう問題を惹起したという点を考え合わせていくならば、この際実施していくのに何の不自然さもない、むしろ、あなたはそういう気持ちじゃないと思いますけれども、漸進性を持たせるということで、一挙にそこへ持っていくのはいけないから、片一方で諮問機関的なものを設置して各側の代表の意見を聞きたい——なぜこういうものを片側に設置されるかということにむしろ疑惑が起こりますよ。だから、それは今井さんだって気づいておられない点ではないと思いますが、この際そういう立場に踏み切っていただく、あとの法律上の問題点については、有能な方が与野党含めてたくさんいらっしゃるのでありますから、あなたの運営が、正しく、あるべき方向に、法律改正なり解釈の統一をして明らかにしていいと思う。その立場をもう一ぺん、大事なところでございますから、述べていただきたいと思います。
○今井参考人 私ども前から、たとえば今回問題になりました、私どもの責任でやっております厚木の分譲地八万坪ばかりなどというためには、各省から職員の側の方、管理者側の方、合同によります委員会を設置しております。場所をどうきめる、どの程度のものにするというようなことも、そういう方々の御意見が中心となって一切行なわれてきております。あるいは機関紙編集等につきましても、そういうものをすでにつくっております。そういうふうに、問題が特に職員側の意向を反映できるようなものにする、そういう方法を私どもは講じておるので、それをなるべく拡大強化したいという考え方が一つございます。しかし、一方、いわゆる連合会の運営管理という、批判というか決議といいますか、そういう機関も必要であることは確かであります。 〔金子(一)委員長代理退席、委員長着席〕 それをいま評議員会はやっておるわけであります。その間、いまお話しになりました労使の代表による審議会といいますか、協議会、そういうものの位置をどこに持っていくか。単に連合会の中に入って、一緒にむずかしい仕事を、特に組合員の意見が強く反映しなければ、結局仏つくって魂を入れないようなこと——そういう分野へどしどし入っていくための基礎というふうな、いま私の申し上げたような案を入れますと、これはやはり評議員会にするのはかえってまずいような形にもなってまいるわけであります。私は、私なりにこうでなければならぬという絶対的な考え方を持っておりません。ただ、いまの職員側の意向と管理者側の意向とは、私もこの道では相当年期を入れたつもりでおりますので、相当の食い違いがあることは認めております。それも何とか歩み寄らせたい、のみならず、それがまた連合会の運営をいわゆる民主化するために役に立つものにさせたい、そういうことでありますと、評議員会をいわば認証機関のようなものにしまして、年に二回、予算と決算を一日やって、よろしいという最後の判をいただく機関にいたしまして、実態の審議なり、また日常運営にまで入ってこられるような機関に労使代表からいま御指摘のようなものを入れ込む方法だったら、これはすぐさま労使の話し合いで話がまとまるのじゃないか、しかし、それでも権限がなければ意味をなさぬということになりますので、それはひとつ定款にはっきり書いて、そして、一年なり何なりためしてみようじゃないか、それで、どうでもこうでもということになれば、そのときにはまた管理者側のほうにお考えを願う方法があるのじゃないか。健保連合会等の例もございますものですから、したがいまして、管理者側の意見も意見なりになかなか根強いものがございます。決して私は職員側の意見が間違っておると申すわけでもございませんが、その沿革と現状とを加味いたしまして、今回の事件を契機に、私は、私の申し上げたいまの案を最上唯一のものとは考えておりませんけれども、話いかんによっては、かなり弾力性を持って、とにかくここで御趣旨に沿うようなものを何とかでっち上げたい。私一人で右往左往いたしましてもまとまりかねる面もございますが、全力をあげたい、こういうことを昨日もそのお集まりの席で申し上げたような次第でございます。
○山田(耻)委員 どうもどこかに何かひっかかっておるような気がしていかぬのですが、結局、それぞれの管理者の側なり職員の側の意向というものが正しく反映をしていくようなものが何かはしい。しかも、それは定款上明定をして、そのことが有効に作用するようにというお気持ちを中心に述べておられるのでございますけれども、やはり私は、変なことを申し上げるのですけれども、民主主議というものは形式が大事であるし、しかも、たくさんな数を有する出資者というものが、いわゆる掛け金をかける人々が、どういう意図で、管理者の側の反対意見で阻害をされておるのだろうか。私は、そこに共済組合運営に、管理者の側と職員の側、いわば労働組合の側とが利害が対立をするという条件があるなら、私は管理者の側がどうも言うことを聞かぬ、頭がかたい、排除したがっておる、こういうことはわからぬことはございません。しかし、共済組合の運営というものは、定款上も明らかなように、全体の福利を高めていくということにあるのでございますから、民主主義はそういう形式をとうとぶとするならば、なぜ評議員会に入れられないのか。このことをあなたのいまおっしゃっておることばで釈明づけられたとは私は思いません。この点は、私は、理論の問題じゃないと思うのですよ。疑惑をただし、運営を民主化していくということを貫くために、運営上いま一番大切な道はそれじゃないだろうか、そういう立場で私は申し上げておるのでございますから、あなたのおっしゃっておる、定款上明定をして、片側でそれぞれの意見が正しく運営に反映してくるような、新たなる組織を持ちたい、このお考えと理論的には一致する問題だと私は思います。形式的に異なっておる、機構上異なっておる、これを二つに分けなくちゃならない今日的な理由というものはないと私は考える。だから、この際、評議員の中に片一方だけの管理者の側が集まっておるような機関を必要とする理由がわからない。なぜ共済組合運営に管理者側だけが集まって評議員会を持たなくちゃならないのだろうか。しかも、年にどの程度開かれておるか私はお伺いしたいのだけれども、実際運営というものは、課長以上の手によって進められているのではないだろうか、私自身運営上疑惑を持ちます。そうなってくるならば、私は、問題の運営上幾つかの疑点が生ずるとするなら、運営委員会、評議員会自身の中に、構成の中に疑惑を生む要素があるというふうに置きかえてみたってしかたがないのじゃないですか。それからもう一度、評議員会というものは、一体年にどれくらい開かれておるんだろうか、そうして、実際の連合会の運営というものはどういう方法でやられておるんだろうかということまでお聞きしなければならなくなってまいりますから、その点をもう一度ひとつ……。
○今井参考人 評議員会は、先ほど御指摘のように、管理者側でなければならぬという文字は法律上ございません。ただ、その組合を代表するというだけでありまして、それが現在の運用では管理者となっておる、そういうたてまえになっております。したがいまして、そこに若干のところで職員側の代表が出てまいりまして、私どもは、あなた方はどういう資格ですか、こういうことを言うべき筋でないことは確かでございます。私どもは、ただ組合の代表者である、二十の組合が主権者であるという立場でお相手しているだけでございます。したがいまして、どこの財団法人の評議員会でもそうでございますが、評議員会というのは、開催はきわめて限られるのであります。いままでの十何年の歴史もそうでありますが、年に二、三回、予算と決算が中心でありまして、ほかにきわめて重要な事項のために一回くらい集まるか、こういうのが慣例でございます。そういう場に、もちろん労働組合が出てはいかぬと思うわけではありませんが、それよりむしろ毎日の業務運営のほうに顔を出してほしい、私はむしろそういうふうにお願いをしたいつもりなんでございます。それで、理事会は毎月一回、定例のほかに必要に応じまして臨時に開くことがあります。特に理事会機構等におきまして、その大ざっぱなことは理事会できめるけれども、いまのような住宅地の問題でありますとか、やれ何の問題だとかというふうなことは、そういうところへ具体的に入ってしまうほらが、結局職員側のあれが出るゆえんじゃないか。のみならず、現在の段階におきましても、各省の担当課長さん方も、今度私が打ち出しました新しいというか、新しくもありませんが、各省の運営審議会、労使代表というものが集まった席で、そこできまったことには絶対敬意を表します、こういう一札を実はもらってあるのであります。したがいまして、評議員会というものをもっともっと毎月毎月活用するようにすれば別でございますけれども、それはどうも評議員会の名前からいってもおかしいし、私は繰り返しますが、評議員の中に職員代表が来たら断わるという意思は毛頭ありませんが、それを実際的にみんなの意見をほんとうにうまく組織化、集約化していくという趣旨から考えたほうが、この際——この際というよりも、共済組合の運営をより職員側の要望に沿うようにできるんじゃないか。したがって、評議員会なら評議員会の話がまとまるのを私は妨害しょうというつもりはございませんが、その話がなかなかうまくいきませんとしますと、実質的な評議員会のかわりをするくらいの下請け機関的に、実態の内容、たとえば事業別にいたしましても、そこで実質的な審議をする、決算にいたしましても、すべて実質的な審議をして、あとは評議員会の認証だけにするという、こういう形に持っていくということが、少なくとも前進である、それを前進だというふうに見られる評議員もおられます。しかし、同時に、実際に尊重するといったって法律に書いてなければだめだ、こういうように言われる方もおられます。これも私はわかります。しかし、全体の労使の意見をまとめるというと、残念なと申しますか、いまのところそういう案で私は右往左往しておりますので、これが御趣旨からいけば、非常に不完全だ、もの足らぬということも、私は決して否定はいたしませんが、いろいろの事情からいきまして、これは理事長だけでかってにきめられませんことだけをひとつ御了承願いまして、私の意のあるところをおくみ取り願えれば非常に幸いでございます。
○武藤委員 ちょっと関連して。 今井さんのただいまの新協議会、どういう名称か、仮称のものを考えておる、これは二、三年、うまくいくかいかぬか、ためしてみたい。ためしてみたいという発言の意味は、二、三年やってみて、どうもこれよりも評議員の中に労働組合員代表を入れたほうがいいという、そういう情勢になれば検討し直すという意味が含まれていると思うのですが、二、三年の検討期間を私たちも十分注視したいと思います。そこで、もしそういうものを定款の中に新たにつくって、法改正はしないが、定款できちっと位置づけをする。その際にその協議会なるものがなす業務内容、あるいは審議内容——いままではあなたのほうは、労働組合代表にはこういう四十一年度計画ですよということをお見せして、ただ意見を述べさせるだけで、何も決定権を与えないわけですね。もう事業計画がすっかりできてから、意見があったら言え、これでは、なるほど組合員の多数を代表する諸君から見れば不満がたくさんある。そこで、何らか積極的に、一カ月一回なりあるいは二カ月に一回なり、こういう事業を今後やりたいのだが、これをどういう方法で伸ばすことがいいか、皆さんいい知恵があるならと、こういう案ですから、業務内容まである程度仮称協議会なるものを伸ばしていく、それも、ただ単に事業年度計画をつくった際に意見を聞くだけにとどめるのか、その内容というものは、一体どの程度のまでを理事長としては一応考えておるわけですか。
○今井参考人 これに近い形のものを、先ほどちょっと触れましたが、三十二、三年時分に持ったことがございます。これを提案したのは私なんですが、これは私個人なんですけれども、そのときに、これは定款上のものではないのでありますけれども、名前から、運営規則から、招集権から皆さんでおきめくださいというふうに取り運びまして、しかも、事業計画をつくりますときには、一応その骨子だけは全体計画で議論してもらいましたけれども、そのうちから労使の若干の小委員をあげていただきまして、それに手前どもの事務局が入りまして、共同で事業計画をつくった年もございました。そして、それは一そのまま評議員会で認められたわけです。ところが、そういうふうに入ると、結局、まるで連合会のちょうちん持ちになるのではないかというふうな意見も一部に出まして、それがいつのまにやら、招集をしても——招集権は私になかったのですが、お集まりもだんだんに延びてしまった。ところが、その後私のほうから呼びかけまして、運審の代表をお集めしますと、だんだんそういうふうな、前に近いようなものがあったほうがいいのではないかという御意見も一部に呼ばれるようになった。それではいかぬ、評議員会でということで、それで、前の歴史もあり、それから各省の連審、各省の労働組合によりまして、官側の人たちの受ける印象も非常に区々なんであります。やるならほんとうに頼みになる、事業もそのままわかるという人もあれば、とんでもない話だというような人もありまして、それで、これだけの話をまとめるのに、評議員会のほうの御賛同は実は一応いただいたのです。私の案として提案はしておりますが、その背後には評議員会のほうの一応の御賛同はいただいておるのです。結局、定款変更となりますと、これは評議員会の議決事項でありますから、その辺を踏んまえると、いまのような形になりまして、そこで実際に職員代表を入れると、信頼感も起こるし、内容も向こうさんが納得できる、よりよいものになるのではないか、こういう実績があがれば、私は評議員会の代表者問題はおのずから解決してくるのではないか。しかし、また、そこは非常に妙な形のものになりますと、そこで各省の課長さん方の信頼も水のあわとなる、その辺を少し——私は二、三年も考えませんが、少なくとも一年実際やってみたら、相当全体の見通しが立っていくのではないか。これは私だけのあれでありますけれども、連合会として考えているわけではございませんが、そういう立場で何かここで職員側代表というものはどういうふうな形で組織集約していくかというものがどうしてもないと、連合会としてまずいということが二、三年前から私の頭にあることは、これははっきり申し上げておきます。
○武藤委員 今井さんの前向きの姿勢だけはよくわかりました。それがどうしても組合員の意向のように進まぬというのは、やはり大蔵省がかなりの抵抗線、壁になっているということをわれわれは前々から感じておった。ぜひあなたのいまここで答弁された構想で一応トライ・アンド・エラーでやってみる、もしだめだった場合には、その後により抜本的な方法を検討する、それはそれとしてひとつ期待をいたしたいと思います。 もう一つ聞きたいのは、いま常務理事が逮捕されている。事務局長ですね。事業計画を策定するそういう枢要な地位にある人が逮捕され、さらにそのてこの人も二人ばかり逮捕されている。そういう事態のときに、四十一年度の事業計画をあした是が非でも強引に決定をしたいという意向のようですが、こういう事態があっても一年分をここで強行しょうということなんですか。私どもは、こういう事態があったら、組合員の不信感があるのですから、暫定的な事業計画を策定しておいてそして皆さんの不安がないように、じっくりここ一、二カ月間は個々の組合員の意見が反映されるような諮問を十分して、さらに評議員会も重ねて連合会にとっては断じて今回の事件は心配がない、こういうわけだということで、これが浸透するまで——一カ年間の事業計画をあした無理押しに評議員会できめるというやり方はちょっと考えなければならないのじゃないだろうかという感じが私はするのでありますが、いまのところ、今井さんの処理進行状況と考え方はどのような考えをお持ちでございますか。
○今井参考人 ただいまの捜査の状況からいたしますと、御指摘のような御意見が出るのは御無理とも申し上げませんが、私どもの事業計画の取り運びといたしましては、昨年中に各組合から御要望の事項を残らず書きへのにしていただきまして、それを集約いたしまして、やれることやれないことに区分いたしまして骨子案というものをこしらえました。その骨子案について相当の論議を重ねていただきました。ことしもそのためには労使代表にいまの連合運審みたいなところで二回御討議をいただきました。ところが、新しい御要望事項は大部分は連合会としてそろばんが合いません、そういうあぶないことはできませんというふうなことでお断わりしたような形になりまして、この点はだいぶおしかりを受けました。それで、その御趣旨を体しまして、私ども、それはむずかしいとは思うけれども、もう少し検討を重ねれば、その中でものになるものもあり得るのじゃないかということで、いろいろその中にはこまかい案もありましたけれども、引き続き検討するようなプランを別にこしらえまして、そしてあとの御了承を得ましたものとくっつけたものが、いわば今度の数字を盛った事業計画でございますが、どの程度のものを各組合員にお貸しします、家はどれだけ建てます、こういう大きなところはあらかじめ骨子案で御審議願っておりますので、結局、問題はその数字の合わせ方でございます。数字は、お察しのとおり、書類は全部と申してよろしいほど警視庁のほうへ引き揚げられましたので非常に苦労はいたしました。しかし、二、三日後には全部必要なものはリコピーさしていただきましたので、数字の計算としては少しも支障がない、一応手順どおりに事業計画の印刷ができ上がったわけでございます。 それから、連合会全般に対する不信感ということになりますと、これはまた一切がっさい過去にさかのぼりまして一つずつ伝票までシラミつぶしにやっていただきませんと性根がすわらぬ、こういう見方も私否認するわけじゃありませんが、私はむしろそういうことも適当な方法でやってほしいと実は申しておるわけです。しかし、事業計画そのものとしては一応そういうふうな積み上げの上にできておりますから、これは御決議いただきましても御趣旨も、それだけ練っていただいただけのことは何らかあとでものというような形にしてございます。また、よけいなことを申し上げれば、そういうこともありまするがゆえに、日常の業務にタッチしてもらうような運営審議会がほしいという私のそういう結論も出てきたわけでございますが、そういう意味からいたしますと、大蔵省の規定によりますれば、実は一月末日までに翌年度の事業計画を出せというルールになっているのです。しかし連合会の事業計画は、各省の二十の組合が全部でき上がりまして、それが固まった上でないとできないものでございますから、私のほうのはおくれる、これはやむを得ない。しかし、ちょうど国会における予算と同じようにやはりこの三月一ぱいまでには必ず出すというたてまえになっておりまして、したがいまして、私どもの予定では、その趣旨で明日評議員会で御審議願いたい、かような段取りをつけておるわけでございますが、事業計画でございますから、問題いかんによりましては途中で補正も決して不可能ではございません。また、国の予算ほど金しばりなやかましいものではございません。しかし、大体の大ワクは、いま申したとおり、事前に御審議いただいて、特に大きなものはいまの貸し付け金と、新しいいわゆる特借り住宅でございます。
○武藤委員 それから、常務理事、事務局長が逮捕されて、そのかわりは理事長としていまだれを任命しているのですか。一応補佐するところの事務局長代理ですか、そういう場合には正式な事務局長はつくれないにしても、そういう業務はだれに一切委任してやらせようということですか。
○今井参考人 私どもの組織を申し上げますと、連合会の事務局というプロパーの舞台、これは福祉をおもにやっているのですが、その舞台のほかに、長期給付をやっている年金部と旧令共済部、旧陸海軍の年金、朝鮮その他の引き揚げ者の年金というものを扱っているのと、おおよそ三つに分かれております。栗田は事務局というプロパーな舞台で、私がそこにおりますから私のところの直結舞台なのでありますが、あとの二つは外局のような形でありまして、その年金部の次長に臨時に事務局長の事務を応援させています。
○山田(耻)委員 私がこれからお伺いしょうとしたことがいまの質問で大体統べられておりますので、私も簡単に伺って終わりたいと思うのであります。 定款を変えて、運営審議をもっと労働者の側、管理者の側、双方の意見を取り入れて、少なくとも民主的な方向に育て上げていきたいという意味の組織を考えておられるということをお伺いいたしましたが、私が申し上げたのは、評議員会の構成をそれぞれの側で複数で出して、そうして形式的な評議員会ということで予算、決算だけに終わらずに、その中から、あるいは今井さんの構想のように運営審議に当たる部分にまで何回か回数をふやして意見なりあるいは批判をするという制度をおつくりになることもあんまり大差はないわけでございます。ただ、おっしゃっている気持ちの中に職員側の代表というものを入れることを管理者側がどう思うだろうか。あなたのおっしゃっている構想を進めていくうちに信頼も生まれて、長い年月はかからぬけれども、一年ぐらいのうちにそういう方向になるかもしれない、こういうおっしゃり方は、一つの流れを申されておるのだと思いますけれども、管理者側がどう思うだろうか、共済組合の運営の根底にあるそれぞれの側の認識のしかた、ここに私は問題があろうと思います。それが幾つかの疑惑を生んでいくのかもしれない。少なくとも、国家公務員共済の場合は、職員の側が約半分、国の側が約半分出し合って、両方が同じ株主ですよ。その人たちの人格というものが、評議員会運営を通してやはり正しく結びつく、組合員多数の不満があるとしたならば、これは私は解決してやらなければいかぬ、共済組合というものはそんなものだろう、運営の民主化というものはそんなものだろう、それを、私は一体どこに矛盾があるだろうかということでお話したわけです。しかし、あなたのおっしゃっている気持ちの中にも、運営、審議ということで定款を改めて、十分意向を取り入れるようにしていきたいということのお話の発展的な結論というのは、評議員会構成にまでそのことが及んでいくことを私としては妨げないというお気持ちでございますから、それはそういうふうにここで締めくくりをしておいて、あとは三十五条のいう多数の代表者の複数制につきまして、そういう歴史的な幾つかの側面を持っておるのでございますから、これは私たちが共済組合法を審議いたしますときに、法律の部分を担当するわれわれの側で、与野党ともに十分正常な意見を交換いたしまして、対立感情ではなくて、まじめに、共済組合運営というものが疑惑もなく民主的に運営されていくように、どうそこの解釈を統一するかということも、私たちは私たちの責任でまとめて、理事長のお考えと一致できるようにしていきたいものだと思いますし、そういうふうに理事長も理解をいただきまして、私が申し上げた点をひとつ将来の運営の中にきわめて早急に生かしていただきますように、これはあなたに強く要請をしておかなくてはならぬと思うのです。 それから二つ目に、武藤さんもお聞きになりましたけれども、こういう状態の中で、警視庁から書類を見せてもらって、コピーをとって事業計画をお立てにならなくてはならぬという、制度的な立場からの御苦労は私もわかります。わかりますが、そういう片側で幾つかの問題点が未消化の段階で、年間全体を通す事業計画を制度上お立てになる必要は——私は理事長としての責任は痛感いたしますけれども、ここでは私は暫定的な事業計画をお立てになりまして——いまみたいな不祥事件がたびたびあるわけじゃございませんからね、あってはならぬことでございますから、特にそういう場面に直面をした今日の国家公務員共済組合の連合会としては、警視庁で帳簿を写し取ってお書きになるということは、数字的には私は間違いがあるとは思いませんよ。思いませんけれども、ここでは暫定的な事業計画をお立てになって、全体がすみやかに整理をされていった段階で年間を通す事業計画をお立てになることが、私は一番適切なような気がしてならぬのでありますけれども、この前者の、後者の二点について最後に御答弁をいただきたいと思います。
○今井参考人 前段につきましては、まあ、いろいろ重ねてのお話でございますし、お気持ち、御趣旨の方向は十分によく了承いたしまして、私の置かれている地位、立場、経験等はフルに生かして、御趣旨に沿いたいと思いますが、何ぶん業務の執行という問題よりははみ出た問題でございますので、私がやろうとする最低線を申し上げたいということで実はお聞き取りをいただきたいと思います。 それから、第二点でございますが、まあ、新聞報道があのように出ましたので、先刻来お示しのように、組合員並びに国民にも疑惑を持たれるようになったということ、私はそれは決して無理と思いませんが、しかし、私のように、ほんとうに最後の人生をかけた男としてはまことに残念でならないわけであります。こうなりました以上は、もちろんとことんまで明らかにしていただくようなことをやっていただかねばならぬと思いますが、同時に、筋の通ったことはやはりぜひやらしてほしい。もしも三月三十一日にできるものを延ばしておくということになりますと、私どもといたしまして、これは評議員会で否決ということならやむを得ませんが、やはりこれは疑惑を増す一方ではないか。私どもはあらゆるものを小切手の銀行渡りでやっております。さっきのオーバーレートも全部正面から受けております。また、あまりえらそうなことを言うのは控えますが、とにかく、日常の経営について——まあ現在の汚職というものを全面的に否定しようなんという、そういうなまいきなことは私は申しませんけれども、少なくとも公の経営につきましては、責任のある御答弁はいつでもできるつもりでやってまいったつもりであります。したがいまして、組合員の中にいまのような御意見が出ることも、私は決して無理と思いませんけれども、ひとつ、できますものはわれわれにやらすことをお認め願いたい。まあ、別に何の野心もなく、ただ、こういう事業が将来日本のために意義があるということだけで、私に言わせれば、なるべく最少の人数で最大の効果をあげるといいますか、最少の経費で効果をあげるという線でやってまいったことに対して、最近各方面から御批判を受けましたから、私もここで大いに考え直す用意は持っております。しかし、やはりいいところは生かしていく必要がある。その点、率直に各方面の御意見を伺いますと同時に、深く反省はしたいのですが、一から十まで悪かったということには、私はどうも納得できない点がある。はなはだもってなまいきでありますが、そんな気がいたします。それで、あしたのあれは、私どもそういう意味におきまして、三月三十一日の期限というものは守れる限り守るということで手続は運ばせていただきたい、それをひとつお見のがしいただきたい、かようにお願いをしたいわけであります。
○山田(耻)委員 理事長としての立場は、私もたいへんよくわかります。申し上げた事柄も、そう私むちゃを申し上げておるつもりじゃございませんし、両者十分お含みの上、明日の評議員会ということも考慮されて、全体の疑惑が払拭できるように最大の努力をひとつお願いしたいということを重ねて申し上げまして、終わります。たいへん御苦労でございました。
○三池委員長 今井参考人にはたいへん御苦労さまでございました。 次会は、明後四月一日午前十時より理事会、十時五分より委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時四十八分散会