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51回国会衆議院1966/06/08

体育振興に関する特別委員会 第13号

発言数
43
登壇者
8
会派数
3
開催日
1966/06/08

会議録

福永一臣自由民主党

○福永委員長 これより会議を開きます。  体育振興に関する件について調査を行ないます。  オリンピック冬季札幌大会準備等に関する問題について質疑の申し出がありますので、これを許します。小平忠君。

小平忠民主社会党

○小平(忠)委員 ただいま議題になりましたオリンピック冬季札幌大会の開催決定に伴いまして、文部大臣に若干質問をいたしたいと思う次第であります。  実は、前回の委員会におきまして、この札幌誘致に尽力されましたJOCの竹田委員長や札幌の原田市長を参考人としてこの委員会に出席願い、経過並びにオリンピック札幌大会開催の腹がまえなどについていろいろ意見を聞いたわけであります。まことに適切な努力をされ、また、主管省である文部省当局も、大臣はじめ非常な御尽力をされまして、着々準備が進められておりますことにつきましては敬意を表する次第であります。  そこで、問題は、六年後でありますけれども、実際に六年後といいましても、六年あるからといってのんびりしておったのでは、やはり事情が事情だけに、非常に至難だと考えます。もちろん、政府におきましても可能な限り——すでに前回の委員会におきましても所信を表明されましたような次第でありますから、その点はわれわれも了とするのでありますが、しかし、近くJOCは具体的に組織委員会の結成へと準備を進められておるようでありますし、政府も、昭和四十二年度の予算の編成期にも、国会が終わると同時にそろそろ入ってくるのであります。したがいまして、当面政府当局がどのような計画で進められるのか、さらに、明年度予算編成の中にどのような規模でこの準備に関しますことをお進めになられるのか、まずその点からお伺いしたいと思います。

中村梅吉自由民主党文部大臣

○中村(梅)国務大臣 御承知のとおり、なるほど期間はありますが、北海道に全く普通の競技とは違った施設をするわけでありますから、気候の関係等もあり、かなり迅速に手順を整える必要があると私ども考えております。さような関係で、まず第一に必要なことは組織委員会を早く構成する、そしてその組織委員会で、設備その他の企画等をまず基本的にきめていただいて、それを実行するのには、たとえば政府の予算措置、あるいは東京オリンピック大会のときのような資金財団をどうするかというような問題も、引き続いて具体化していく必要があると思っておる次第でございます。  私どもとしまして、明年度の予算についてどう考えるかという点でございますが、もちろん誘致の際に、大体こういう構想でという構想は示して誘致しているわけでありますから、見当が全然ないわけではありませんが、組織委員会をまず早くスタートさせて、そこと打ち合わせをして、東京大会のときと同じように、支障のないような予算措置を講ずることに全力を尽くして万全を期したい、こう思っております。

小平忠民主社会党

○小平(忠)委員 けっこうだと思います。  そこで、まだ具体的にそういった予算の作業等には入っていないと思いますけれども、これを誘致する場合の呼びかけとしても、計画が実はあったわけであります。そういう観点から、大まかな考え方くらいはあるのでなかろうかと思うのですが、その点。  それと、実は札幌大会にきまりましたその翌日持たれた委員会の席上で、ちょうど文部大臣も同席されておりましたが、官房副長官から、その準備を促進するために、近くオリンピック担当大臣あるいは関係閣僚の協議会的なものを持ちたいということをおっしゃっておりましたが、その点はいかように進んでおられましょうか。

中村梅吉自由民主党文部大臣

○中村(梅)国務大臣 これも適当な段階で、いま御指摘のような措置を講じていくべきであると思っておりますが、まず、この冬季大会の準備の責任者になります組織委員会を早くつくりまして、組織委員会でそのような基本的な企画をきめていただき、それに協力する段階で、担当大臣とか関係閣僚の組織とかいうものを実施方法としてきめるのが、適当な時期ではないかと思いますので、目下のところでは、組織委員会構成については、文部省体育局が中心となりまして関係方面と連絡をとって、いま体育局長が、ほんとうに精魂を傾けるくらいのつもりで、北海道の関係者を中心に連絡をとって具体化を進めておるところでございます。

小平忠民主社会党

○小平(忠)委員 組織委員会は、いつごろ発足の予定でございますか。

中村梅吉自由民主党文部大臣

○中村(梅)国務大臣 何としても七月には発足できるようにいたしたいと思います。

小平忠民主社会党

○小平(忠)委員 担当大臣なり関係閣僚懇談会ですか、協議会ですか、それは組織委員会の発足と前後して考えたいという御説明でありますが、そうしますると、七月中に発足いたしたいということであれば、それと前後して担当大臣なり関係閣僚の協議会ができるということに理解してよろしゅうございますか。

中村梅吉自由民主党文部大臣

○中村(梅)国務大臣 並行してということよりは、まず組織委員会を構成して、そしてその組織委員会の中には、関係の閣僚が一、二加わることになると思います。そして、組織委員会で大体の構想を練り、基本的な考え方をきめて、それを推進する段階で運ぶのが適当の時期ではないか、こう思っておるわけであります。

小平忠民主社会党

○小平(忠)委員 了解いたしました。  そこで、大臣は時間があまりないようでありますし、関連質問の委員の方もおられるようでありますから、あと一、二点にしぼってお聞きいたしたいと思いますが、御承知のように、札幌がいろいろな強豪を押しのけて圧倒的な多数で当選の決定を見たということは、これはひとり札幌市民だけでなく、日本国民にとって非常に喜ばしいことであります。しかし、一昨年の東京オリンピック大会とは違いまして、やはり津軽海峡という海を隔てた北辺の地にある札幌であります。施設にいたしましても、あるいは札幌市自体の経済力にいたしましても、国際行事をみごと成功させるということにおいては、どうしても強力なる国のバックアップがなければ、成果をあげることは至難だと思うのであります。そういう意味で、私は、一昨年の東京大会の例にもありましたように、やはり相当手順よくやりませんと、札幌の場合は、冬季間凍り上がるとか、よく北海道ではしばれ上がるということばを使いますが、道路を舗装するにしましても、路盤を一メートル五十も下からやらなければいけないというような特殊事情があります。東京大会のような考えで施設、道路などをやった場合には、非常に見当が狂うと思うのであります。そういう意味から、やはり手順よく進めなければならぬと実は思うのでありますが、私も、予算委員会の委員のメンバーとして、ローマの大会、あるいはオスロの冬季大会などの——実はオスロのホルメンコーレンの施設など見てまいりました。いずれも優秀な施設でありますが、札幌が圧倒的多数で決定したこの期待にこたえるためにも、私は相当思い切った考え方で進めなければならぬと実は思うのであります。どうか主管大臣たる文部大臣の立場から大蔵省を鞭撻していただきまして、やはり初年度、四十二年度からはっきりした見通しをつけて予算措置なり、あるいは内閣のいわゆる関係閣僚の協議会なども、文部大臣が先頭に立って指揮をされてこれを推進されることを、実は期待したいのであります。今後あらゆる機会をとらえて実態をお伺いし、またわれわれも意見を述べて、十分に鞭撻したいと思いますが、重ねて、この札幌という特殊事情、そういうようなことから、以上のような観点についての文部大臣の所信を最後にお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。

中村梅吉自由民主党文部大臣

○中村(梅)国務大臣 御指摘のとおり、東京大会の場合とは地方団体の財政力も違いますし、こういう点は十分に勘案をして企業を進めるべきであると思っております。それと同時に、なるほど先のことではありますが、工事の困難性等もありますから、昭和四十二年度の予算編成のときから、最終的なスケジュールというものが立って、こういう手順で進めるのだということにいたさないと、手違いを来たすおそれがあると思いますので、その点は私ども十分注意をして、万全を期したいと思います。ただ、こういう問題は、手落ちの点があってはいけませんから、地元関係は特にそうでありますが、いろいろ御注意をいただきつつ御協力を願って進めてまいりたい。とにかくIOCの総会であれだけの支持があったということはやっぱり日本に期待するところが非常に大きいので、札幌の名誉だけではない、ほんとうに日本の国全体の名誉であるから、この期待にこたえる努力、期待にこたえる成果、これは絶対に必要であると思いますので、その意気込みでわれわれも努力したいと思います。

福永一臣自由民主党

○福永委員長 砂田重民君。

砂田重民自由民主党

○砂田委員 時間がございませんから、文部大臣に一点だけお尋ねしておきたいと思います。  小平委員の御質問になりましたいろいろな施設その他の準備も必要でございますが、やはり用地買収その他実際に金のかかる時期はもう少し先じゃないかと思うのです。当面考えなければいけないのは、選手面化費じゃないかと私は思う。ところが、スキー連盟とかスケート連盟その他は、体協の中で決して力の強い競技団体ではございません。いわば貧乏団体です。スキーあるいはスケートのスピード、フィギュアなどは、大体毎年世界選手権なんかに出ていっておりますけれども、特にスケートのアイスホッケーやボブスレーなど、こういったものは相当大人数で行かなければなりませんから、連盟に金がないので、世界選手権にすらもう何年も行ったことがない。今日の世界のアイスホッケーの技術水準すら、いまのスケート連盟の役員の方や選手も知らない、その程度であります。四十二年度の予算からということになりますと、もうすでにことしの体協への補助金は配分が済んでいると思う。しかも、体協の中でも力の弱いスキー連盟、スケート連盟ですから、体協の中での配分も決して十分とは思えない。四十二年度を待つということになりますと、冬季競技のシーズンはことしの十一月なり十二月なりから来年の二月、三月までとすると、今度のシーズンはもう一年棒に振ってしまうようなことになるのですが、何か追加的な、ことしのこれからのシーズンに選手強化的なことに使えるようなものをひとつお考えになっていただきたいと思うのですが、文部大臣いかがお考えでしょうか。まる一年棒に振ってしまうと思うのです。

中村梅吉自由民主党文部大臣

○中村(梅)国務大臣 選手強化が重要であることは全く御同感でございます。特に札幌大会を迎えるまでの間における国際競技などには、できるだけやはり選手をそろえて、そういう国際競技に参加した経験を持たせるということも大事であります。いま御指摘の点は、さしあたり今年も、来年度予算編成前に冬がくるじゃないか、こういうことのようであります。この点は、体協にも選手の強化あるいは訓練等の目的のために相当の費用がいっておるわけでございますから、われわれも努力をしますが、これはひとつ関係の皆さんに御尽力いただいて、まずこのほうを優先的にひとつ確保して、今年の冬から選手強化の踏み出しができるようなことをする必要があると思っておりますので、この点は、私どもも配慮をしてまいりたいと思います。

砂田重民自由民主党

○砂田委員 組織委員会は七月までには結成させたいということでしたが、組織委員会ができまして、また東京オリンピックのときのように民間でもその基金募集とかをやられることと思いますけれども、今度の冬にはこれはとても間に合わない。やはり体協への補助という形で政府から出ているものに期待せざるを得ないと思うものですから、ひとつ文部省から積極的にこの点は体育協会に働きかけていただくとともに、一ぺんもう体協で配分が済んでいれば、それの組みかえなどもなかなかむずかしいことじゃないかと思いますので、文部省で十分お考えをいただきたい。もちろん、われわれもお手伝いしますのはやぶさかではございません。ぜひひとつお願いをいたしたいと思います。

佐藤觀次郎日本社会党

○佐藤(觀)委員 文部大臣がお急ぎのようでございますから、二、三関連質問をいたします。  いま砂田委員からもいろいろ御意見がございましたが、予算は来年度から五年くらいの間にとるというのですが、いま構想はあるのですか。こういうような構想でやるというような大体の見通しはどうですか。

中村梅吉自由民主党文部大臣

○中村(梅)国務大臣 構想といいましても、まだ誘致の際の企画を承知いたしておるというだけで、ほんとうの構想は、やはり組織委員会ができて、組織委員会の議を経て、われわれはそれとタイアップしてきめてまいりたい、こう思っております。

佐藤觀次郎日本社会党

○佐藤(觀)委員 大臣にもう一つお伺いしますが、東京オリンピックのときは、日本は水泳と陸上でぼろ負けしたのですが、冬季オリンピックでは恥をかかないような選手の強化ができるのかどうか、この点を一点お伺いします。

中村梅吉自由民主党文部大臣

○中村(梅)国務大臣 これは私は非常な努力を要すると思いますが、努力次第で可能であると思っております。たとえば岐阜の国体を見ましても、岐阜はいままであまり成績がよくなかった。ところが、自分の県に国体を迎えたらあれだけの選手強化ができたということは、どういうやり方であるか私自身はつまびらかでありませんが、そういったことも大いに参考にして、選手強化には競技団体を中心に努力していけば、私はもっと十分の成績をあげ得る、こう思っております。

福永一臣自由民主党

○福永委員長 前田榮之助君。

前田榮之助日本社会党

○前田(榮)委員 大臣にこの問題について早く御意見を聞こうと思ったのですが、閣議のほうで、このことについて多少進んだ具体的な方向については、まだ何らの協議等は行なわれておらないのでしょうか。

中村梅吉自由民主党文部大臣

○中村(梅)国務大臣 誘致がきまりました際に、大いにしっかりやろう、それから、組織委員会等も東京大会の例にならってつくって、そして衆知を集めて万全を期そう、なお、適当な段階で担当大臣とかあるいは関係閣僚の会議等を持つようにして、とにかく政府としては遺憾のないようにやろう、こういう話が抽象的にあっただけで、具体的にどう進めるかは、まだ閣議の話題にはなっておりません。

前田榮之助日本社会党

○前田(榮)委員 大臣もすでに大体御存じだろうと思うのですが、体協の、いわば専門家の諸君の中でも、理解のある閣僚の方々がいらっしゃるのだから間違いはないとは信じながら、さて、どういうことになるだろうかということについて心配をされておる。それは七二年に開催されるまでに間に合うかなんて、そんなことを心配してはおらないようでありますが、少なくとも日本の選手に力強い強化を進めて、そして、しかも国際的な基準に合うた競技場で、できれば二年くらいは練習させてやりたいというのが、いわゆる親心であります。これにこたえてもらわないと、私はいまの日本の技術や体力では、十分な成果はあげにくいのじゃないかと思う。そういうことについては、まず文部大臣の決意いかんということが重要な力になることだと思って、私らは期待をいたしておるのでありますが、そういう点をひとつここではっきりとわれわれに聞かしていただきたいと思うのであります。

中村梅吉自由民主党文部大臣

○中村(梅)国務大臣 私の考え方も実は御同感で、選手強化に努力する必要がある、これもやらなければなりませんが、施設のほうもできるだけ早く整備をして、日本の選手はその整備された競技場で、札幌大会が開催される前にそこで練習ができるようにしなければ、ほんとうの成果はあがらないのじゃないかという気持ちは、私も前田さんと同感でございます。そういう考え方でわれわれは推進をし、関係方面の理解を求めて努力をしていきたい、こう思っておるわけであります。

前田榮之助日本社会党

○前田(榮)委員 これは私の希望を申し上げておきますが、どうかひとつ文部大臣が先頭に立って、計画的に、明年度はどれだけの予算が必要だろう、明後年度はどういう整備をしなければならぬだろうというものを早くきめていただいて、万遺憾のないように進めていただくことをお願い申し上げておきます。

小平忠民主社会党

○小平(忠)委員 大臣はお急ぎのようですから、重要な点をもう一点だけお伺いしたいのです。  いま選手強化の問題で両委員からも触れられましたが、実際にこれは一番大事な問題であります。ウインタースポーツは、日本全国というわけではなく、限られた地域であります。しかし、相当広大な地域であります。その場合、従来スキーでもスケートでも、高校では、地域によっては正科に入っておるところもあります。しかし、これは高校からでは実はおそいのです。中学時分から正科に入れてやるくらいでないと、いい選手ができないと思うのです。そういう意味で、地域として適切でないところまで、つまり雪も全然ない、凍らないでスケートもできないところまで正科に入れろとは申しませんけれども、適当な地域は中学でも正科に入れて、いまから大いに準備をし、選手強化の基礎をつくるというお考えはありませんか。

中村梅吉自由民主党文部大臣

○中村(梅)国務大臣 確かにそのとおりで、いまも聞きますと、積雪地帯では、中学校ではやることになっておることを承知しておりましたが、小学校からもやれるそうです。ですから、できるだけ低学年のうちから組織的な訓練をすることが——積雪地帯の子供さんは、正規のもの以外のスキーや何かをやっておるでしょうけれども、しかし、正規の訓練を早いころから充実していく。小学校の生徒ですと、これからやっても次の競技には間に合わないかもしれませんが、中学校ならば十分間に合うと思いますので、そういう点を教育の面においても考慮してまいりたいと思います。

小平忠民主社会党

○小平(忠)委員 体育局長にお伺いいたしますが、いまの選手強化の問題で、実は大臣にどの程度の関心があるかと思って伺ったのです。というのは、それは小学校まで正科に入れてやっているところもあるし、その道が開けていることはわかっているのだけれども、私の言わんとするところは、もっと徹底して国がそういう指導方針を出さないと、学校の校長なりあるいは教育委員会の考え方によって、それは非常におざなりになるということを実は申し上げたいのであって、ちょうど今シーズンくらいからやってもむしろおそいくらいなんです。ヨーロッパの先進地のウインタースポーツがいかに今日の成果をあげているかということは、それはもうほんとうに小学校の幼い時分から徹底した訓練をやって、初めてあれだけの優秀な選手が生まれていると思うのです。そういう意味で、この札幌大会の決定を契機に、選手強化については基本的な一つの対策なり考え方が実はあろうかと思う。この際局長から、この選手強化についての基本的な構想をお伺いしたいと思います。

西田剛文部事務官(体育局長)

○西田政府委員 冬季オリンピックに対処しての選手強化というお尋ねでありますけれども、基本的には、選手強化の責任主体は体育協会になるわけでございます。したがいまして私どもは、体育協会としてどういう対策を講じていくか。これは、フィギュアのようにごく若い年齢層からやらなければらないものもございますし、スキーあるいは長距離レース、特にリュージュとかボブスレーのようなものは新しい種目でございまして、ほとんど日本にはまだ選手らしい選手もおらないという事態でございますので、この辺は相当の練習も要るようでございますし、そういう点から、はたして今後の選手を養成していくのに、どの年齢層に着目して、どういう手段を講じていくのが効率的か、こういうふうな問題もあるわけでございまして、さような点、ぼつぼつではございますが、体育協会でも真剣に取り組もうといたしております。したがいまして、体育協会のほうで選手強化の具体的な方式が出てまいりますならば、それに即応いたしまして政府といたしましても最善の協力をいたしたい、こういうふうに考えております。ただいまのところでは、御存じのようにグルノーブルで近くオリンピックの冬季大会がございますので、それに対処しまして、スキー及びスケートあたりは強化策を講じておりますけれども、今度冬季オリンピックを札幌に招くということになりますと、また事情が違いますので、これらの強化策をさらに別の角度から検討していく方針につきましては、現在体育協会で検討中でございますから、これらの検討の結果を待ちまして、国として協力すべき部分は十分協力してまいりたいと思います。  なお、学校等における取り扱いにつきましては、ただいまも大臣からお話のありましたとおり、積雪寒冷の地区におきましては、小学校からスキー、スケートをやれるようにはなっております。これらの点につきましても、今度冬季オリンピックがくるという事態にもかんがみ、七月には全国の体育課長会議もあることでございますから、いままでスキー、スケートになじんでおる府県を中心に力を入れてもらうようなことを、ぜひ具体的にお願いをいたしたい、こういうふうに考えております。

小平忠民主社会党

○小平(忠)委員 竹下官房副長官にお伺いしたいと思いますが、先般の本委員会であなたから、札幌大会決定に伴う担当大臣なり、内閣に関係閣僚協議会設置のことについて言及されましたが、ただいまも文部大臣から若干触れられたのでありますけれども、特に主管の当事者といたしまして、本件はどのような構想で現在おられますか、お伺いいたします。

竹下登自由民主党内閣官房副長官

○竹下(登)政府委員 先般本委員会におきまして、小平先生の御質問にお答えする事前に、文部大臣、官房長官、私とがよく協議をいたしておりましたので、比較的早目に先生の御質問に対して構想が発表できたというふうに、私も振り返って見ておりますが、その後、率直に申しまして、文部省はもとよりでありますが、北海道開発庁、北海道庁並びに地元札幌市という形で、まずそれぞれの連絡協議を行ない、そしてその後、東京大会が成功をおさめました実績にかんがみて、そのテンポよりも一つ一つ段階を少しでも早目に進めていこうという基本的な構想でございます。閣僚協議会——今日では名称を統一いたしまして、閣僚協議会という名前を使っておりますが、その閣僚協議会のメンバー、またそれの設置、それの幹事会たる関係事務次官会議の設置、そして担当大臣というこの進め方というものを、少なくとも、東京大会のテンポよりも少しずつ早目にそれを終えていくという基本的な考え方でございますが、今日文部省、北海道開発庁、北海道庁、札幌市等の打ち合わせの進みぐあいについては、深く事情を聞いておりませんので、その点は詳細お答えいたしかねます。

小平忠民主社会党

○小平(忠)委員 このことが表面に出ましてから、特に政府当局の考え方を伺っておりますと、やはり一昨年の例もありますし、非常に熱心に、また真剣に考えておられることについては了解いたします。しかし、一昨年の東京大会に引き続きまして、六年後に札幌冬季大会というものが持たれることになったのでありますが、この前後する夏と冬のオリンピックというものが、およそわれわれの世代には二度とこない国際的な行事だろうと思うのです。オリンピックこそまさに若人の民族の祭典であります。これは、国民の中には非常に関心の薄い者や、そんなことに何で血道を上げて気違いになっておるのだと批評する者もあるかもしれないけれども、私はやはり、ともすれば今日のような不況下にあっていろいろな暗い問題が山積するときに、オリンピックのごとき明るい話題が、そうして若人に大きな希望を与えるごとき問題は非常に喜ばしいことだ、こういう見地から、せっかくのチャンス、せっかくの機会に、私は後世に悔いのないものを残す、その責務がわれわれにあるのではなかろうか、このように実は思うわけであります。そういう意味で、政府におかれましては万般の問題で、十分に関心を持っておられることと思うのでありますが、ただ、ともすれば選手強化についてはまず体協が中心になってやるのだ、政府はバックアップするのだ、あるいは施設についても、組織委員会ができて札幌が中心になってやればいいのだ、政府はバックアップすればいいのだというふうになりがちですが、実は東京大会の場合でも、やはりそういう点がいろいろな面であったが、しかし、政府も着眼よろしきを得て、実は十分なコントロールもされ、大した支障もなくあのような成果をあげたわけです。ただ、先ほど文部大臣がおられるときに申し上げたように、東京と札幌は非常に環境も違います。やはり中央政府がある首都の東京と北辺のへんぴな札幌とでは、あらゆる面で状況が違うので、そういう点の配慮から、私は苦言を呈するわけではありませんけれども、くどいように申し上げるわけですが、まず組織委員会の構成、発足とあわせて、内閣のそういう体制ができれば、民間団体も地元関係者もやはり本腰の入れ方が違うのであります。どうかそういう意味で、七月の組織委員会の発足と同時に、ぜひ内閣に強力なる関係閣僚協議会をつくり、担当大臣も置かれて準備を進めていただきたい、こう実は思うわけであります。

竹下登自由民主党内閣官房副長官

○竹下(登)政府委員 私から、その時期に先生のただいまの御鞭撻の趣旨に沿いますと断言するには、いささか私の力不足でございますが、先生の御鞭撻の趣旨を体して、そういう姿勢で、受けて立つかまえでもって推進していきたい、このように思います。

西田剛文部事務官(体育局長)

○西田政府委員 ただいまの小平先生からの質問に関連いたしまして、実は御案内のように、オリンピックそのものは国際オリンピック委員会がやる、ただ実施は当該国の、日本でいえば日本オリンピック委員会に一応権限が委任される。ところが、一体協の中の日本オリンピック委員会、当該国のNOCということでは力不足なので、一般には政界その他を含めまして、国民的な組織としまして組織委員会をつくるという慣例になっております。そして今度の冬季のオリンピックにつきましても、そうした組織委員会をつくらなければやっていけませんし、また、やっていく予定になっているわけです。そうした場合に、この大会を実施、運営する責任の主体というものは、あげてこの組織委員会に国際オリンピック委員会から委任されるわけでございます。そこがすべての全体計画なり、全体構想というものを固めてまいる、こういう手順になります。したがいまして、そこを差し抜いて政府が先走ってどうこうするという筋のものでないという意味において、組織委員会のすみやかな発足を期待し、少なくとも七月の発足を期待しておるわけであります。これも、できますれば、先ほど来お話のありますように、明年度予算に関連をするものはこれに間に合わせたいという趣旨から、ぜひ七月も初めに組織委員会の発足を願いたいということで、幸い関係者は非常に熱心にこれが準備に当たっている状況でございまして、七月もそうおそくない段階で組織委員会が発足を見るのではないかと思います。そこで大所高所から、この施設なら施設の場所等につきましても素案はございますが、それらのそれぞれにつきまして、いろいろまだ問題点も残っておりますから、そういうところにつきましても、組織委員会として決定をしていただかないと、道路にいたしましても、全体の資金計画にいたしましても、選手強化の問題にいたしましても、いろいろな問題について全体の見通しが立たない。したがいまして、組織委員会の発足によりまして、すみやかに国としてやるべき分野のことは積極的にこれに取り組み、来年度から予算化していく方向で善処していきたい、かように考えておる次第ですから、御了承をお願いしたいと思います。

小平忠民主社会党

○小平(忠)委員 竹下副長官、私のほうはけっこうでございます。

福永一臣自由民主党

○福永委員長 副長官には、ほかにありませんか。——それでは竹下君はけっこうです。

小平忠民主社会党

○小平(忠)委員 体育局長に引き続いてお伺いいたしますが、ただいまの構想、腹がまえ、実は了解いたすのであります。  そこで、特に当面の問題として、先ほど実は竹下さんが急ぐようでしたから途中で話題を変えたのですが、選手強化の問題であります。もうすでにこの次の冬季オリンピックは明後年であります。私は、選手そのものが一年や二年の練習や訓練でできるものではなくて、ほんとうに人間のからだができていくのと同じように、やはり少年時代から鍛えられた者が実を結んでいくのであって、どうしても小学校時代からの徹底した訓練が必要だと思う。これは文部省もお考えのことでありますけれども。それで、積雪寒冷地では小学校、中学校でもちろん正科に入れているところもあるのですが、概してやっていないところが多いのです。同時に、シーズン中一回くらい上級生、小学校であれば六年生、中学校であれば三年生くらいの者を引率してスキー大会をやるというくらいのことをやっている程度のところが多いのであって、全体的には少ないのであります。それと、積雪寒冷地といっても、起伏のある山岳地帯、そういうところでは、これは自然に恵まれているからよろしいのであるけれども、見渡す限りの、北海道で言うならば石狩平野、こういった地帯においては、相当長距離列車なり自動車で行かなければスキーができないというようなところでは、石狩川の堤防に行ったり、あるいは雪が積もったら屋根の上からすべったりしている程度である。そこで、気のきいた小学校や中学校では、先生方が町内会の協力を得て、やぐらを組んで、それでいわゆるスキー場のスロープをつくるとかやっております。さらにスケートについては、これはもう積雪寒冷地帯であるならば、どこでも施設さえあればできるという地帯が多いのであります。そういうわけで、やろうと思えばできるのだが、問題は予算がない。自発的に父兄なりPTAが出し合ってというところまでいけばいいけれども、なかなかそういうふうにいかないというようなことで、結果的には相当国が本腰を入れる、ある程度補助もしてやるというような、何らか積極的にこれを推進する方法を講ずべきではないか、このように考えるのでありますが、その点、体育局長いかがでございましょうか。

西田剛文部事務官(体育局長)

○西田政府委員 お話のように、スキー、スケート等を小学校、中学校でやれることになっておりますが、そう活発にやっていないのじゃないかというお話でございます。これは地域の事情にもよりますし、自然的な条件にもよろうかと思います。ただ、一般にこれを施設面から見ますと、私どもの手元にあります資料で見ますと、スキー場でありますと全国で六百六十九ばかり、これには私営のものも入りますが、公営のものがそのうち三百四十四くらいあります。それから、同じようにスケート場につきましては、全国で二百九十二カ所ばかり、そのうち公営のものが百七十ございます。スケート場につきましては、わりあいと採算がいいということで、プール兼用のようなものもございまして、いわゆる室内のスケート場が最近相当はやってきておりまして、九州でも福岡あたりにはこの種のものができるという状況で、私どもは非常に望ましい傾向だというふうに考えております。また、一般的にスキー及びスケートの人口も非常にふえてきている。しかし、幼少のころにどの程度やっておるかという点については、今後なお十分注意していく必要があるのではないか。当面、文部省といたしましては、スキーの指導者の講習会ということで、学校の先生も含めまして講習会をやっておりますが、こうした面をもっと強化していく必要がある、こう思います。また、高等学校の段階になりますと、国体等にも種目になっておりますから、相当各県とも熱心でございますが、高体連とも連絡をとりまして何らかの強化策を考えてまいりたい。もとより、大本山であります体育協会の選手強化関係の部局には十分連絡をとりまして、それこそスキーの技術もずいぶん進んできておりますし、スケートその他全体的にそういう面がございますし、また、科学的に研究する面もございましょうし、あるいは講師というような面でも、いろいろとなお今後外国の力を仰いでやらなければならぬという点もあろうかと思います。とりわけリュージュとかボブスレーなんかになりますと、日本ではほとんどやったことがないので、ほとんど指導者らしい者がいないというようなことになりますので、さような点につきましては十分体育協会のほうとも連絡をとりまして、格段の強化策を講じてまいりたい、かように考えております。

小平忠民主社会党

○小平(忠)委員 実際問題として、この種ウインタースポーツの予算を、明年度は具体的どの程度増額を要求し、また、それが実を結べるような見通しでございますか。

西田剛文部事務官(体育局長)

○西田政府委員 ただいまのお話でございますが、ウインタースポーツの振興という点で、具体的に明年どのくらいの予算を要求するかというような御質問でございますが、選手強化関係につきましては、先ほど来お話申し上げておりますように、体協の選手強化関係の組織におきまして十分検討をいたしまして予算の要求があろうかと思いますから、それに即しましてやってまいりたいというふうに思っております。  お尋ねのもう一点は、そういう高級な、選手を急につくるというようなこととは離れて、冬季のスポーツを国民一般にもう少し広げていくという意味で、何か施策があるかというような意味合いかとも思いますが、これは、従来国の補助としましては、たとえばスポーツ施設につきまして申し上げますと、目下のところ、プールを中心にわずかの体育館と運動場が予算の補助が認められている程度でございます。これも、スポーツ振興法ができる直前からとれた程度でございまして、まだこの五、六年の実績しかない状況でございますが、来年あたりは、ひとつこの冬季の分も含めて要求をいたしたいというふうには考えておりますが、この辺も、いろいろの技術的な面がございまして、プールで申し上げますと、非常に簡単と申しますか、たとえば四百万なり五百万なりでできるのでございますが、スケート場の場合ですと、自然結氷の場合にはそう金が要らぬ、逆に人工による結氷でやろうということになりますと、五、六千万円も一カ所でかかる、広さにもよりますけれども。そういうことを考えますと、やはり府県の要望等ともにらみ合わせまして、ブロック単位ぐらいにそういう屋外のリンクでも何らかできるようだったら考えてみたい、こういうふうな現段階の考え方でございます。

小平忠民主社会党

○小平(忠)委員 特にスポーツ団体ではスキー、スケートの団体が非常に弱いのです。従来、その点はよく議論され指摘されてきたのでありますが、私は、オリンピックが日本に誘致されたという機会にこのスポーツ関係の団体を強化し、さらに内容も充実いたしまして、六年後にりっぱな成果をあげるような結果をもたらす非常にいい機会ではないか、このように実は思うのです。同時に、この青少年の希望を実際に満たしてやるためにも——私は北海道の選出で、私自身も幼い時分からスキー、スケートをやってその経験を持ち、いまでも実際冬季間は若い者に負けないようにやっているつもりです。それで、札幌周辺の山あるいは本州のアルプスや志賀高原などを中心とする地域へ行って見て感ずるのに、大体いいスロープは一般の、何というか、一晩泊まりで都会から遊びに来る人たちでもう一ぱいだ。リフトもスロープもイモを洗うように一ぱいだ。そうして子供は、結局思うようにすべれない。そういう地帯が、局長、実は大半なのです。特に札幌なんかは、オリンピックを誘致してやるというけれども、日曜だけでなくて、いいスロープはおとなに占領されてしまって、遊ぶほうに使われて、実際に若い者がそこで思う存分に練習したりするというようなのがないのです。全くノーズロに放置されていると言って過言でございません。それで、最近は事故などもあるし、けがが多いので取り締まれば、なお青少年が思うような訓練もできないという現状に実はあるわけです。こういう点を私は、実際にいまから選手強化に力を入れるというこれを契機に、ひとつ文部省当局が全体の面を総合的に勘案されまして、若い青少年が十分に訓練できるようなことを考えてやってほしいということが一点であります。  もう一つ、何といっても具体的に推進するのは予算化の面でありますが、一挙に膨大な予算を要求しても不可能でございましょう。それから自然結氷でなくて、いわゆる人工結氷の施設に五、六千万円も一カ所でかかると、これは地元にそれだけの経済力があって、若干の都道府県なり国の助成を上げればできるというような地域はけっこうでございましょうけれども、そういう人工結氷を各地につくるなんということでなくて、むしろ自然結氷でやるところでさえもなかなかむずかしい。私の住んでおる町内の小学校では、これはもう全部が会費制度で、そうして町内会が毎朝毎晩手入れをして、小学校、中学校の児童生徒にスケートをやらせるために、おとなは入れないようにしてやっております。そういうふうにするのでもやはり予算が伴う。しかし、天然結氷できるあたりのスケートリンクをつくるなんというところは、ちょっとバックアップしてやれば可能なのであります。私は、そういう点を全般的に普及いたしまして、それはおのずからチャンスを与えればみんなができるのですから、そういう点で、限られた予算を有効に使うというような方法で指導をしていただきたいと思うのであります。特にこれからが大事でありまして、予算編成期にも入りますし、あるいは組織委員会ができて、その中でおのずから要求もありましょう、それからこの組織委員会以外に、全般のウインタースポーツでスポーツ団体からの要求もありましょうが、そういったことも十分勘案されまして、適切な成果をあげるようにいまから配慮いただきたいということを、再度局長の所信を承りまして、きょうの私の質問を終わりたいと思います。

西田剛文部事務官(体育局長)

○西田政府委員 ただいま小平委員からのお話で、相当各地にできているスキー場あるいはスケート場にしてもおとなの遊び場になっていて、小中学校の児童生徒あたりが練習するのにはむしろはみ出しになっているじゃないか、そういう現状にあるから、むしろそういう子供たちがやりやすいような場所も、簡易にできるような場所もひとつ考えてはどうか。非常にいい御意見だと思いますので、私どももそういう方向で、できるだけ幅広く青少年が冬季のスポーツに親しめる場所を提供するような方向で努力をいたしたい、かように思います。なお、現在あります公設のスキー場あるいはスケート場につきましても、これは一定の時間、子供の時間を区切って使わせるとか、あるいは最近各地の水泳場その他ではやっております、いわゆる教室式なものを設けまして、できるだけ経費は安く、子供につり合うように、ほとんど経費なしくらいなところでやっていただくように進めるような方向もあわせてとってまいりたい、かように考えます。

福永一臣自由民主党

○福永委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は公報をもってお知らせすることとし、これにて散会いたします。    午後二時十一分散会

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