体育振興に関する特別委員会 第7号
- 発言数
- 13 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1966/03/24
会議録
○福永委員長 これより会議を開きます。 体育振興に関する件について調査を行ないます。 国民健康、体力つくりに関する問題について、質疑の申し出がありますので、これを許します。前田榮之助君。
○前田(榮)委員 文部大臣にお尋ねいたしますが、いわゆる学校教育上の問題として、国民の体力つくりについては、各省関係はありまするけれども、中心は、実際の行政の上から文部省に非常な行政上の任務があると思うのであります。 最近、新聞に出ておりまする問題といたしましては、総理府に青少年局を置いて、青少年対策というものを力強く推進をすることが、閣内において決定を見たようであります。そのこと自体も時宜に適した問題であると思いまするが、これらの問題は各省に関係がございますことは申すまでもございません。非行少年、非行青年等は、いわゆる取り締まり上の問題もありまするけれども、よってきたるべき原因に対していかに善処するかという問題等については、各省に関係があるが、しかしながら、特に青少年教育に非常な関係のある文部省としては、いわゆるこれらの問題の七割も八割も文部省に関係があると言ってよいのではないかと思うのであります。したがいまして、学校教育上の問題といたしまして、本日は体力つくりの問題でありまするので、学校教育上のいわゆる国民体力向上についての今日の教育施設、教育制度、こういうものが適当とお考えになっておりまするか、また、これらについていかなる抱負がおありか、まず第一にお聞かせ願いたいと思います。
○中村(梅)国務大臣 国民体力のことにつきましては、当委員会の委員各位に非常に熱心に御推進いただいておりますことを、私どもの立場から平素感謝をいたしている次第でございます。 文部省の受け持っております学校教育及び社会教育、並びに、所管は総理府でございますが、青少年対策等の上から、体育の問題は非常に重要でございますので、私どもも鋭意適切な施策を進めてまいりたい、かように存じておる次第でございます。特に教育基本法、学校教育法等にも明記されておりますように、健康、安全で幸福な生活を営むための習慣を養い、心身の調和的な発達をはかるというようなことが法律の上でも明記されておりまして、こういう点につきましては、従来も文部省としては努力してきたところでありますが、特に私といたしましては、こういう点には深い関心を持ち、努力を続けてまいりたいと思っておる次第でございます。 かような観点から、学校教育の上におきましては、水泳プールの整備、あるいは体育館の整備、柔剣道場あるいは運動場の夜間照明施設、その他こうした体育の向上に資するための諸施設を整備、充実していくことについて、四十一年度におきましても、従来の予算に比較して相当の増加を見た次第でございますが、まだまだ目ざす理想からいえば非常に不十分でございますので、今後とも努力を傾注してまいりたいと思っておる次第でございます。
○前田(榮)委員 それにつきましても、一昨年のオリンピック以来の国民の思想、国民の希望、こういうものも変わってもおりますし、また政府の態度も、非常に前進的な態度で進まれておるのでありますが、どうも当時の担当大臣でございました河野さんがなくなられまして以来というものは、少し下火になったんじゃないかという感じもいたしますし、また国民の中でも、そういうように感じておる者も相当おるように思われる。これは、河野さんのその方面に対する非常な熱の入れ方について国民が敬意を払っておることでありますから、よいことではありますけれども、かりにいまの内閣がそういうように見られたといたしますならば、だんだんと発展せなければならぬものがむしろ発展しないのではないかという危惧を国民が持つ結果となって、私は非常に遺憾としなければならぬ問題であろうと思うのであります。 そこで、私は具体的な問題に入りたいと思うのでありますが、学校教育の上で、いろいろなスポーツ関係のものもございます。武道関係もありますれば、また陸上、水上、その他冬季のいろいろなスポーツ等々、今日の青少年が非常にあこがれておるものがたくさんありますが、その基礎になるものというか、大体それらのもののトレーニングの上に行なわれるものは、いわゆる近代的な体操であろうと思うんです。その近代的な体操がだんだんと発達いたしつつあるのでありますが、この指導者が今日、われわれや内閣のほうで予想されておるような、国民の中へ入って、国民運動としての国民の体力つくりの事業を発展せしめるのには非常に不足しておるということは、大臣もお気づきだろうと思うのです。そういう上からいたしましても、学校教育の上からもまず第一に体操、それを積み上げて、各種のいわゆるアマチュアスポーツ、こういうものに大きく積み上げられなければならぬと思うのであります。そういうことについて、学校の課程の中で、小中学校及び高等学校等に、はたして十分なるそれらの教職員が今日おるとお考えになっておるのか、またそれらのものについてどういうように拡充されようとしておるのか、その点をひとつお聞かせ願いたいと思うのであります。
○中村(梅)国務大臣 体育担当の教職員の養成につきましては、努力をいたしておるところでございますが、御指摘のとおり、まだまだ十分ではございませんので、なお私どもは、体育の学校を卒業して教官になる者のほかに、現在体育関係を担当しております教職員の講習会等を活発に行ないまして、できるだけ体位の向上に資するように努力いたしておる次第でございますが、詳細の教員充足状況の数字等につきましては、局長からお答えを申し上げることにいたしたいと思います。
○西田政府委員 お答えいたします。 小学校は、御案内のように全教科制でございますので、それらの先生方は、それぞれ教員養成の課程において、体育関係の課程を履修するという最低の限度がきまっておりまして、それらによりまして十分な充足ができておる状況でございます。ただ一般的な傾向といたしまして、だんだんに女子の先生が多くなってきておるような傾向がありますので、この活発な活動を行なうという意味では、小学校の先生方の中で女子の先生が占める比率がだんだんに大きくなってきているということは今後体育面の指導力を強化していく上で、いろいろと検討すべき問題があるのではなかろうかというような点を感じます。なお中学校になりますと、これはそれぞれの科目別の教員ということになりますので、それは中学校の全教員のうち約一七%を占めております。この中には、ほかの教科の免許状を持っていて、便宜、たとえば格技を指導するというようなメンバーも入っておりますので、比率的にはやや高くなっておりますけれども、さような充足状況でございます。高等学校につきましても、これも全く専科の、体育専門の免許状を持った先生がこれに当たるわけでございまして、全体の教員数が約十六万二千人で、体育教員が二万四千人ということで、約一四%の比率を占めております。 ただ、全体的に見まして、いろいろな面で体育の内容も、先生のお話しのようにだんだん発展、向上してまいっております。そのわりに実技を指導するという能力が十分でないというような面も見られますので、ただいま大臣からお話しのありましたように、いろいろの講習会を開催して、実技の能力の向上をはかるようにいたしておるような次第でございます。特に実技講習会ということで、例年各ブロックにおいて講習会を実施する、また、特に実技の面で教員の不足を見ております柔道、剣道等につきましては、格技関係の教員のための講習会というものも設ける、あるいは水泳の講習会を行なう、そういうふうな特殊の講習会を行なうとともに、また、それらの各種目につきましての先生方のための指導の手引書というようなものを作成して、指導力の向上をはかっておるような次第であります。なお、それにいたしましても、全体的に見まして現在の先生方、特に体育教員の実技関係の実力が弱過ぎるのではないか、こういうふうな問題もありますので、ただいま小中学校の先生方の免許状につきまして改正を考えておりますけれども、その中で、教員養成の学校におきまして専門に体育なら体育の科目をとる数を、いまよりももっと充実した方向で、より一そう実力のある先生を養成するということがいま考えられておりまして、そういう線で準備が進められておるような状況でございます。
○前田(榮)委員 文部大臣の時間もございませんので簡単にいたしますが、いまの高等学校、小中学校における体操というものが、女子の教員が多数を占めつつある傾向から、だんだんと実質的に不十分になりつつあることは、いま局長も御報告になったので、これらについてもっと積極的にひとつ考え直してもらわなければならぬのではないか、かように考えて、この点は要望を申し上げておきます。 次に、大臣にお尋ね申し上げたいのは、次の冬季オリンピックを札幌に招致したいという意見が、大体国内一致いたしまして、いま国際的に運動をしつつある。しかしながら、次の冬季オリンピックはカナダとの競争になって、あるいは日本に招致することは困難な情勢だともいわれております。しかしながら、日本に対して国際的に各国とも非常な期待、希望を持っておることだけは、だんだんとわかってきたようであります。したがって、万一次の冬季オリンピックを日本に招致することができなかった場合においても、その次はもう絶対的だと言ってもいい情勢のようであります。そういう上に立って、札幌市を中心として北海道庁等におきましても、早く冬季オリンピックの施設を行ないたい、こういうことで当委員会へも請願、陳情がございまして、島村君と私が当委員会を代表して現地視察もいたしました。もし日本でやるならば、札幌が最適であるということは、すでに斯界の方々も一致した意見のようであります。先般ユニバーシアードの冬季大会から帰られた竹田君に会いましたが、竹田君も、どうせつくらなければならぬものであるから、早く冬季オリンピックの施設としてつくって、そうして日本の選手にその競技場で練習を行なわしめることこそが必要である、と同時に、世界へ対しましても、すでに日本はこれこれの状態まででき上がっておるのだということを示すことは、百言を使うよりも運動としては最も適当な、重要な問題であると言われておるのであります。したがって、今年、いわゆる調査費と称して五百万円足らずのものを計上になっておりますから、至急にそれらにかかろうとされるのであろうと思いまするけれども、私は、調査費の四、五百万円のものでなしに、札幌市と国とが、東京オリンピックのときに、東京の施設を国と東京都が分担してやったように、それぞれどこはどうする、ここはこうするというところまで話をきめて、順次実施にかかる、こういうことでなければならないのではないかと思うのであります。文部大臣のひとつこの点に対する御意見を聞かしていただきたいと思います。
○中村(梅)国務大臣 御承知のとおり、昨年の九月、一九七二年の冬季オリンピック大会を札幌に招致しようということの閣議了解をしまして、その招致運動をすでに開始いたしておるのでございますから、私ども場所としてはもう札幌が日本では最適の地である、何人もこれは動かしがたい場所ということに確定をいたしておると思うのであります。そこで問題は、四十一年度調査費だけ計上しておるということは、熱心な招致運動者及び関係者にとりましては、何かなまぬるいお感じを持たれる向きもあるかもしれませんが、これにつきましては、まずそのオリンピックの規模、施設等をどうするか、あるいは将来一般の利用に供する場合の維持、運営方法をどうするか、施設及び将来の管理体制等にわたりまして検討すべき点が多々ありますので、まず招致を決定しました初年度としては、そういうような基本的な調査をしようということに相なっておる次第でございます。調査もさることながら、早く設備をするように、国のほうも助成の道を考えたらどうかという御趣旨のように思いますが、まだ本年はそういう段階でございますから、この招致をきめますのは近いうち、四月の末と思いますが、ローマで開かれるIOCの総会で決定をされるわけでありますから、そういう決定を見れば、これは何としても急速に、時期に間に合うように検討をしなければなりませんので、そういうことを考えつつ、本年は基礎的なそういう調査をまず完了しておきたいという考えに立っておるような次第でございます。
○前田(榮)委員 やむを得ずそういうことでもがまんせなければならぬのかと思うのでありますけれども、しかし、札幌市の現場を見まして、国際的にすでにいままで冬季オリンピックを行なった各国の施設と比較いたしましても、場所といい、都市と近いところといい、またわりあいに各種の競技がそろってできるという点からも、理想的なところではないかと思うのであります。ただ冬季オリンピックということのみならず、日本の青少年の意気を盛んにする上から、毎年行なわれる国内競技等に関連いたしましても、こういうものは当然必要なことだと私は思うのでありまして、これらの点をひとつ急速にかかっていただくように希望いたしまして、時間がございませんから、質問を終わることにいたします。
○福永委員長 他に質疑はございませんか。 ————◇—————
○福永委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についておはかりいたします。 国民の健康、体力つくりに関する問題について、参考人より意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福永委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 なお、参考人の人選、出頭日時等その他所要の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福永委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後二時二分散会