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51回国会衆議院1966/05/18

社会労働委員会 第35号

発言数
30
登壇者
5
会派数
2
開催日
1966/05/18

会議録

田中正巳自由民主党

○田中委員長 これより会議を開きます。  内閣提出の国民年金法の一部を改正する法律案、児童扶養手当法の一部を改正する法律案及び重度精神薄弱児扶養手当法の一部を改正する法律案の各案を議題とし、審査を進めます。  質疑の申し出がありますので、これを許します。竹内黎一君。

竹内黎一自由民主党

○竹内委員 前回の質問の際に保留した何点かについてお尋ねをしたいと思います。  まず第一に、竹下局長にお伺いする一わけでございますが、今年度の予算において認められました重度心身障害児の収容のベット、十一カ所、五百二十ベットであったかと思いますが、これの収容開始は、いまの見込みで一体いつごろになるか、まずお伺いしたい。

竹下精紀厚生事務官(児童家庭局長)

○竹下(精)政府委員 国立の重症心身障害児施設の開設につきましては、来年の一月一日を開設の日ということで準備を進めております。

竹内黎一自由民主党

○竹内委員 この委員会で伊藤委員あたりからもいろいろと質疑があったわけでございますが、おそらく、そういう収容開始ということになると非常に希望者が殺到するだろうと当然に予想されるわけでございますが、その収容する、しないという選考の基準は一体あるのかどうか。

竹下精紀厚生事務官(児童家庭局長)

○竹下(精)政府委員 本人の心身障害の状況並びに家庭的な環境、そういう点を重視いたしまして選定の基準を具体的につくりたい、かように考えまして、検討いたしておる次第でございます。

竹内黎一自由民主党

○竹内委員 いまの選考基準は、家庭の事情というお話がいまございましたが、これは当然に所得関係も含むと了解してよろしゅうございますか。

竹下精紀厚生事務官(児童家庭局長)

○竹下(精)政府委員 さようでございます。御指摘のような所得関係の事情も十分考慮したいと思っております。

竹内黎一自由民主党

○竹内委員 全国十一カ所でございますから、機械的に考えまして、たとえば秋田の場合はどこそこの県の者を収容するとか、宮城の場合はどこそこの県の者を収容するという、全国的な割り振りといいますか、そういうことでやるのでしょうか、それともそういった地域にはかまわず、秋田の人が東京の収容を希望してもかまわないということになるのか、その辺の運びはどういうことになりましょうか。

竹下精紀厚生事務官(児童家庭局長)

○竹下(精)政府委員 大体ブロックごとにつくってあるわけでございますので、各国立の心身障害児施設の受け持ちの県でそういったものはきめたい、かように考えております。

竹内黎一自由民主党

○竹内委員 その国立の収容所の受け持ちの県ということになりますと、私は各収容所の受け持ちの県のことをよく知らないのですが、たまたま今回収容ベットを設けるところの国立療養所の県、その隣の県、こういったもの——たとえば四十ベットの割り振りというか、配分というのは、一体機械的に二で割るとか三で割るとかいうことになるのか、あるいは若干は地元のほうを多く見るということなのか、その辺はどうお考えでございますか。

竹下精紀厚生事務官(児童家庭局長)

○竹下(精)政府委員 できるだけ公平にやりたいと思いますけれども、収容すべき児童の数をまずつかむべきじゃないかということを考えておりまして、そういった数を基礎にしまして県の割り当てを考慮いたしたい、かように考えております。

竹内黎一自由民主党

○竹内委員 明年一月一日からいよいよ収容される、そういった児童について、ざっくばらんに言って、一体国は一人あたり幾ら出す勘定になるか。たしか月四万円程度という御答弁があったかのように記憶いたしますが、もう一度御説明願います。

竹下精紀厚生事務官(児童家庭局長)

○竹下(精)政府委員 重症心身障害児施設に入ります子供につきまして、国で予算措置をいたしておりますのは、先生御指摘のように、医療費並びに重症児指導費、こういったものを含めて、大体一人月に四万円見当でございます。

竹内黎一自由民主党

○竹内委員 まあずばり言って月四万円で、一切自己負担といいますか、家庭負担がないというわけじゃないでしょう。自己負担はほかにあるということでございますね。

竹下精紀厚生事務官(児童家庭局長)

○竹下(精)政府委員 四万円の中には、自己負担すべきところは自己負担分も入っておるというふうに考えてよろしいかと思います。

竹内黎一自由民主党

○竹内委員 そうしますと、計算上は、自己負担分というのは四万円のうちの幾らでございますか。

竹下精紀厚生事務官(児童家庭局長)

○竹下(精)政府委員 大体こういったところの子供につきましては、生活困窮その他が非常に多うございますので、自己負担は、正確には記憶いたしておりませんが、ごくわずかの金額を取っております。

竹内黎一自由民主党

○竹内委員 ごくわずかというと困るわけですが、それは五千円をこえますか、五千円以下になりますか。

竹下精紀厚生事務官(児童家庭局長)

○竹下(精)政府委員 平均いたしまして大体月千円程度であります。

竹内黎一自由民主党

○竹内委員 大臣、いまお聞き及びのとおり、一月一日から運よく収容のチャンスに恵まれる児童は、自己負担分千円、大体一人当たり月三万九千円という援助を受けて施設に入れるわけでございます。ところが、これに不幸にして漏れた子供はどうなるかというと、在宅で千二百円、こういった事情になりますと非常に不公平ではないかという感じを受けます。大臣、たしかきのうの朝だと思いますが、NHKのテレビに出られまして、そういったお子さんを持つおかあさん方の血の叫びをお聞きになったと私も伺っておる。それで、新聞によりますと、大臣は非常に感銘を受けられたということでございますので、そういったお気持ちで、いまの収容された者とされない者のあまりに大きな違いというものについて、いかがお考えでございますか。

鈴木一民主社会党

○鈴木国務大臣 御指摘のとおり、この在宅の重症心身障害児に対する特別扶養手当、これは月額千二百円でありまして、介護費の一部ということにしかならないと思うわけであります。今回は、従来ありました重度精薄児に対する手当を、重度の肢体不自由児あるいは重症心身障害児に範囲を拡大し、さらに所得制限の緩和をはかる、こういう改善をいたしたわけでありますが、その給付の額が、施設に収容する者に比べましてきわめて低い、これを増額しなければならぬということにつきましては、私も竹内さんと同じような考えを持っておるのでありまして、今後、四十二年度以降におきましてぜひこの手当の増額につきましては努力をいたしたい、かように考えております。

竹内黎一自由民主党

○竹内委員 いま大臣の御答弁の中に所得制限ということばが出たので、それで若干お尋ねしたいわけでございますが、御案内のように、この手当をもらうにいたしましても実は所得制限があるわけでございます。その児童相談所に、一体うちの子供がもらえるのだろうかどうだろうかとおそらく相談に見えて、おたくは所得が規定より高過ぎてだめであるということであきらめて帰られた方もあるのじゃないか。そういった意味の所得制限を理由にして却下をされている件数は一体幾らあるのだろうか。との間、同僚松山委員からもお尋ねがございました際に、竹下局長のほうでは、そういうのはチェックしてないからという御答弁でございましたが、しかし、私は、各児童相談所に一ぺん問い合わせれば簡単に全国の集計はできるものじゃないかと、そのとき実は思ったわけでございます。いかがでございますか。残念ながらどれくらいは所得制限のために却下されたという、その推定の数字もございませんか。

竹下精紀厚生事務官(児童家庭局長)

○竹下(精)政府委員 昨年の十月の重度精神薄弱児扶養手当の受給者の移動状況というのがございますが、その月におきまして、所得制限に該当して落ちたというのが七十八件ほどございます。喪失の件数が百三十七件でございますから、喪失のうちの、これはすでに手当を受けておった方が喪失した場合の半分くらいが所得制限に該当するということでございます。それ以外に、当然認定の際に出てくる問題が先生の御指摘の点でございますが、それにつきましては、認定前にもうすでにあきらめるということで出さないということを申し上げたわけでございまして、そうした実情につきましては、相談所その他について調査をいたしたい、かように考えております。

竹内黎一自由民主党

○竹内委員 それでは、年金関係に移りまして、年金局長に御答弁を願いたいと思います。  前回の私の質問でも触れたわけでございますが、各年金の制度間の廃疾表に食い違いがある。これに対して、当局のほうから、いま沖中先生のほうに作業を依頼しており、近々それがまとまるであろう、こういう御報告を受けたわけでございますが、一体、その廃疾表を統一するにあたって、さしあたり現行の法律で申しますと何法と何法のそれを統一しようとお考えになっているのか。私、調べてみますと、障害認定が行なわれている法律というものはかなりの数があるわけでございますが、さしあたり年金局のほうでお考えになっているものは何法と何法の関係の障害認定の統一なのか、その辺を御説明願いたいと思います。

伊部英男厚生事務官(年金局長)

○伊部政府委員 さしあたり、厚生年金と国民年金の廃疾表に相違がございますので、この点につきましては、この廃疾表に関する御意見をいただいた上で調整をいたしたい。なお、そのほかのいろいろな、たとえば身体障害者福祉法あるいは労災法等、廃疾の認定を行なっている制度は他にもあるわけでございますけれども、これらにつきましても、それぞれの立法目的によりまして、ニュアンスの相違は出てまいると思いますが、基本的に関係者とこの廃疾表の新しい基礎の上に打ち合わせを進めたい、かように考えておるわけでございます。

竹内黎一自由民主党

○竹内委員 これは、沖中先生たちの作業の結果を見なければわからぬことでございますが、一体統一するにあたっての基準は何だろうかということを私ども考えるわけでございます。御案内のところでございますが、あえて申し上げますと、現在、障害認定にあたって、各法によって実は認定の基準といいますか、いろいろ違っているわけで、たとえば労災法によりますと労務に支障がある程度によっての区別になっている、これが厚年法にいきますと労働することに障害がある程度、さらに、身体障害者福祉法にまいりますと障害者の更生の可能性という点にアクセントを置いている、国民年金にまいりますと日常生活に支障がある程度、身体障害者雇用促進法に至りますと就職に著しい困難な事情というぐあいに、それぞれにアクセントの置き方が違うわけでございます。これらのものは、将来一本化することは非常に望ましいわけですが、一本化にあたって一体どういう基準をとるべきなのか。俗に残存能力云々ということもあるわけですが、その辺はどうお考えですか、ひとつ伺っておきたいと思います。

伊部英男厚生事務官(年金局長)

○伊部政府委員 現在の廃疾表は、一定の障害が定型的に経済的な損失をもたらすということを前提に構成をされておるのでございますが、具体的には、御指摘のとおり、相当の障害がありましても稼得能力には支障がないといったようなケースもあるわけでございます。そこで、これらを統一する基準というのは非常にむずかしい問題があるのでございますが、結局、ただいま沖中先生をはじめ諸先生、各科の最高権威の方に十数名お集まりいただいておるわけでございますが、この諸先生の共通の考え方は、日常生活の基本的な機能、これの障害を基礎に考えるほかはないのではなかろうか、それを基礎にして、それぞれの制度における特殊の立法目的に照らして多少の手直しを加えていくということではないかということをお考えになっておられるようでございます。また、残存能力の問題につきましては、リハビリテーション後の残存能力を中心に考えるということが強い御意見のようでございますが、現段階におきましてリハビリテーションが全国的にあるいは普遍的に実施できるだけの施設、あるいは人的、物的な施設が十分でございませんので、現段階におきましてはいわばこの第一次能力を中心に考える、将来、リハビリテーションの整備とともに、リハビリテーション後の残存能力という問題を中心にもう一度考え直すべきであるといったような御審議の過程のように承っておるわけでございます。

竹内黎一自由民主党

○竹内委員 この一点で終わります。  いまはリハビリテーションは将来の問題ということでございますが、しかし、職業適応度という点からやはりこれは考える必要があるのではないか。たとえばフランスにおきましては、法定の障害率評価基準表というものがございまして、これは単に残存能力の減少度を測定するだけでなくて、さらにそれに職業係数というものをかけたような評価をしていると私ども伺っておりますし、これまた注目すべき考え方であろうと思います。そうしますと、いまの沖中先生から答申があるであろうものにおいては、さしあたりは職業適応度の考慮はないという了解でよろしいわけですか。

伊部英男厚生事務官(年金局長)

○伊部政府委員 第一次能力を中心に考える、いま御指摘のような問題は、この次の課題としてリハビリテーション対策の前進とともに考えていく、検討を加えていくというような考え方でございます。

田中正巳自由民主党

○田中委員長 次会は明十九日午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後三時十七分散会

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