P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
51回国会衆議院1966/06/27

建設委員会 第35号

発言数
148
登壇者
13
会派数
2
開催日
1966/06/27

会議録

田村元自由民主党

○田村委員長 これより会議を開きます。  まず、理事辞任に関する件についておはかりいたします。  理事山本幸雄君より辞任の申し出がありました。これを許可するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田村元自由民主党

○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定しました。  次に、理事の補欠選任の件についておはかりいたします。  理事山本幸雄君ただいま理事を辞任されましたので、この際、その補欠選任を行ないたいと存じますが、先例により委員長において指名するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田村元自由民主党

○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、理事に松澤雄藏君を指名いたします。      ————◇—————

田村元自由民主党

○田村委員長 本日の請願日程全部を一括して議題といたします。  各請願につきましては、文書表等により、委員各位もその内容は御承知のことと存じます。また、先刻の理事会におきまして、理事各位に検討願ったところでありますので、この際、各請願について紹介議員よりの説明聴取等は省略し、直ちに採決いたします。  請願日程中、日程第二ないし第九、第二ないし第二八、第三〇ないし第三七、第三九ないし第五四、第五六、第五七、第六〇ないし第六九、第七五ないし第八四、第九二、第九四、第一〇四ないし第一三四、第一三七、第一三八、第一四一、第一五六、第一五八、第一六〇、第一七四、第一七九ないし第一九七、第二〇四ないし第二二四、第二二七ないし第二三〇及び第二三三ないし第二三七、以上の各請願は、いずれもその趣旨は適切妥当と認められますので、衆議院規則第百七十八条の規定によりまして採択の上内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田村元自由民主党

○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、以上の各請願に関する報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田村元自由民主党

○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。   〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

田村元自由民主党

○田村委員長 なお、本委員会に参考送付されました陳情書は、お手元に配付してありますとおり、七十六件でありますので、御報告申し上げておきます。  この際、暫時休憩いたします。    午後零時二十七分休憩      ————◇—————    午後四時二十一分開議

田村元自由民主党

○田村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  流通業務市街地の整備に関する法律案を議題とし、審査を進めます。  質疑の通告がありますので、これを許します。田中武夫君。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 流通業務市街地の整備法案につきまして、特に中小企業の問題を中心といたしまして若干の質問をいたしたいと思います。  本日は通常国会の最後の日でもありますし、よその委員会ですから、きわめてさらりと行ないます。  まず第一に、大臣にお伺いしたいのですが、この流通業務団地ですか、むずかしいですから流通センターと申しますが、流通センターはコールドチェーンと密接な関係があると考えるのですが、そうでしょうか。コールドチェンの基地として流通センターが考えられる、こう思うのですが、そうですか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 この法案にありますように、トラックターミナルであるとか、あるいは卸売市場であるとか、いわゆる卸の商業団地、こういうものが主体になる、こういうことでありますから関連がある場合がある、こういうふうに思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 この流通センターは、いま大臣がおっしゃったように、コールドチェーンシステムとも大きな関係がある。そこで現在コールドチェーンの問題につきましては、科学技術庁で科学技術的な面、それから農林省でそれの実験的な面をやっておられると伺っておりますが、両省の担当者に簡単でいいのですが、現在どの程度であるのか。そしてコールドチェーンの将来というか見通しはどうなのか、簡単でけっこうですからお伺いいたします。

佐々木即総理府技官(科学技術庁資源局長)

○佐々木(即)政府委員 昨年の一月に食生活の体系改善に関する食料流通機構の近代化に関する勧告というのを資源調査会からいただきまして、それを受けまして昭和四十年度からいわゆる技術的な部面についての試験研究を進めております。それから昭和四十一年度からこれにつきまして実験を行なうということで約三億の予算を計上いたしております。全体につきましてはいわゆる国立の試験研究機関というものが中心になりまして、そして生鮮食品をいかなる温度で、いかなる時間を保てば、品質がどのように維持されるかあるいはいたむかということを中心にいたしまして試験研究機関で研究いたし、かつその温度帯に生鮮食品が流されます間における流通の諸手段、たとえば冷蔵庫とか冷蔵トラックとかあるいは貨車とか、こういったものについての技術的な改善を講ずるということ、及び今後コールドチェーンを通じまして大量に生鮮食品が流れる場合、これのいわゆる規格あるいは品質、こういった基礎的な研究をいたすことにいたしております。四十一年度以降においてもこれが継続されるというたてまえでございます。  それから実験と申しますのは、さらにそういう試験研究機関の程度の規模をこえまして、ある程度、たとえばトラックで運ぶとかいったような程度のものを現実にこの流通しているところに流しまして、生産者から消費者までを低温帯に流すという実験、これを本年から続けておるわけでございますが、いずれもきわめて技術的な部面に限られておりまして、これが積み上げられることから、今後実際にコールドチェーンというものが事業化される場合の技術的な基本がはっきりする、この範囲に現在のところはとどまっておるという状態でございます。

来正秀雄農林事務官(大臣官房参事官)

○来正説明員 農林省といたしましては、生産者あるいは消費者のための価格安定というのが重要な問題で、流通改善の大きな問題であります。科学技術庁のほうでおつくりになりましたコールドチェーンにつきまして、積極的に協力するという形になっておりますが、現在この低温流通制度につきましては、まだ技術的な経済的な問題が相当ございまして、いまのところ実験の段階ということで、将来の見通しは、これは品目によっても相当違いましょうし、まだどうだというふうなことをはっきり申し上げる段階までには至っておりません。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 将来のことはまだはっきりしていない、こういうことですが、先ほど私が申しましたように、この流通センターはこれオンリーではないとしても、コールドチェーンと大きな関連がある。ということは、コールドチェーンシステムが完成といいますか成功しなければ、流通センターの目的の大半も失われることになるのではないか、そういうような感じを持っておるのですが、この建設と研究成果とは時期的にうまくいきますか、いかがですか。

来正秀雄農林事務官(大臣官房参事官)

○来正説明員 流通センターの問題はわりあい早く発足できる問題でございますが、 コールドチェーンにつきましては、いま申し上げましたようにまだ実験の段階でございます。現在考えておりますのは、発足の段階におきましては、法案の考えました段階におきましては、現在の卸なりそういうものについての段階においてこの法案ができておるわけでありますから、そういう点でまだ基本的にはどうするというふうなところまではいっておりません。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 科学技術庁にお伺いしますが、このコールドチェーンといいますか、これでは微妙な味を失うといいますか、いわゆる大味になって、規格的なものが国民に押しつけられる、こういうことをいわれておるのですが、戻す技術も必要だと思うのですけれども、そういう味の点ですね。それから末端の小売り商へいったときに今度還元するわけですが、そういう技術的な問題についてはいかがですか。

佐々木即総理府技官(科学技術庁資源局長)

○佐々木(即)政府委員 いま御質問の点につきましては、畜産物、水産物、蔬菜とそれぞれ事情が多少違ってくるわけであります。蔬菜につきましては現状ではまだ実験的なものがほとんどございませんで、私どもが計画しております実験、農林省の協力を得て計画しております中でも、現実に実験をやるときは小売り店にいわゆる低温のショーケースを飾って実際にやってみるというところまでが実験の範囲でございます。畜産物ないし魚につきましては、現実にそういったような低温で消費地まで持っていくことがずいぶん行なわれておりまして、商店で戻す、あるいは畜産物等につきましては、冷たいショーケースから主婦が買っていって、自分の冷蔵庫に納めるということが現実に行なわれておるのであります。ただその戻し方といいますか、畜産物、特に酪農品は別でございますが、畜肉ないし魚につきましては、主婦がそれを扱うというところまではいわゆる普遍的な技術というものが必ずしもはっきりしておりません。この点につきましては、最初申し上げましたいわゆる試験研究段階での調査項目として取り上げるという準備を進めております。現実には戻して販売されているものがあるわけでございます。それをさらに普遍的の技術を確立したいという線では、当庁の仕事として、資源局ではございませんけれども、ほかの局でそういう準備を進めております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 この流通センターは、先ほども申しましたように、コールドチェーンシステムの完成、これによってほんとうの意義は出るのじゃないか。もちろん流通センターには交通の関係といいますか、道路計画あるいは物価安定、いろいろ看板は掲げておられますが、やはりコールドチェーンシステムと相まって成功さすべきじゃなかろうかと思います。そうしますと、 コールドチェーンシステムというものの完成ということがこの流通センターの一つの大きなかぎになる、こう思いますので、まだそこまでいってないことをこれ以上追及してもどうかと思いますからやめますが、それは十分頭に置いてもらわなければならぬわけであります。  それから建設大臣にお伺いしますが、先ほど申しましたように、この流通センターの構想は道路計画、交通整備あるいは物価安定、いろいろ看板は掲げられております。しかし実際の取引にあたりましては、これはどういうことになるのか私もよくわかりませんが、聞くところによると一貨車あるいはトラック一台といったような大きな取引単位になる、こういうようにいわれておりますが、この流通センターにおける取引はどうお考えになりますか、どのような形態になりますか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 やはりこまかい点についてはそれぞれ所管省のほうが詳しいと思いますから、そちらから御説明申し上げますが、いまお話しのように、このねらいは、物資の流通の上で都市内の輸送上非常に隘路となっている、また交通ふくそうのもとになっている、これがまた二重、三重の輸送費の増高になっている、こういう問題を地域地域に流れをよくして過重の輸送体系をチェックしよう、こういうことが大きなねらいであるわけであります。  それで、コールドチェーンのお話がありましたが、いませっかくそれぞれ研究を願っておるわけでありますけれども、その研究の成果が出れば、この施設の中にやはり輸送手段あるいは貯蔵手段等が併置される、こういうことになると思いますけれども、これはいま御説明がありましたように、目下研究中であります。したがって、これは大体大貨物主義といいますか、そういうものが大きなねらいになっている。それによって御趣旨の輸送運搬の便をはかりたい、交通の重複をチェックしよう、こういうことでございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 いま大臣おっしゃったように、いまの説明で考えてみても、やはりトラック一台といったような単位の取引、こういうように考えられるのですが、これは中小企業庁のほうの答弁を求めるのがいいのですか。

影山衛司中小企業庁長官

○影山政府委員 本法案の趣旨が、先生御指摘のとおり、市内におきますところの輸送のふくそう、混雑を避けるという意味におきまして、こういう制度ができたわけであります。ところがそれだからといって、逆に小売り商がそこに出ていって、卸売り商との間の取引単位がトラック一台単位、貨車一台単位ということに限定されるという趣旨ではございませんので、むしろ小さい単位でも、中小企業の小売り商が出ていって取引するということは何ら差しつかえないというふうに了解いたしております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それでは、実際センターができてそこでの取引の実態は、現在の卸売市場等々でやっているのとは別に変わりはない、こういうことなんですか。

影山衛司中小企業庁長官

○影山政府委員 何ら変わりはないというふうに了解いたしております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そういたしますと、この流通センター内における取引、これにはやはり卸売市場法ですか、こういうのが適用になり、したがって、せりあるいは仲買い人、こういう制度は残るのですね、あるのですね。——したがって、これを取引の上から規制するのは、現在のいろいろの法律、たとえば市場法、こういうものでやるということですか。

堀川春彦農林事務官(農林経済局消費経済課長)

○堀川説明員 流通センター内に中央卸売市場が設置されました場合に、その市場の取引を規制いたします中央卸売市場法はそのまま適用になるわけでございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そうすると、やはりせりとかあるいは仲買いという制度は残るわけですね。

堀川春彦農林事務官(農林経済局消費経済課長)

○堀川説明員 現在具体的に青果物等で考えております場合におきましては、まさに先生のおっしゃるとおりにいたしたいと考えておる次第でございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そうしますと、いままである中央卸売市場、ことに青果物市場とかあるいは魚市場とか、こういうのとの関係はどうなりますか。

堀川春彦農林事務官(農林経済局消費経済課長)

○堀川説明員 現在流通センターの地域に設置をいたしたいと考えて計画が相当具体的に進んでおりますのは青果物でございますので、先ほど青果物についてということでお答え申し上げたわけでございますが、その他水産物についてはまだ具体的に計画、構想が立っておりません。しかしながら、中央卸売市場として設置をされるわけでございますから、他の中央卸売市場と取引面におきましてそう著しく変わることはない。ただちょっと物資の搬入の形が、大都市と周辺部に設置をいたします流通センターの地区内の中央卸売市場で行なわれるということでございまするから、都心部に物資が集中をいたしまして、都心部の市場の狭隘化が激化するという事態がこれによって非常に改善されるのではないか。取引の仕組みなり、先ほど取引単位のお話がございましたが、この点はその他の市場と著しく変わるということはないものと考えております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 何か話では、まずさしあたり東京周辺に三ヵ所とか考えられておるようですが、そうしますと、それらができると、現在都内にある青果物卸売市場等はどうなります。そこで働いている人あるいはそこでの仲買い人の資格を有する者、こういう者との関係はどうなりますか。

堀川春彦農林事務官(農林経済局消費経済課長)

○堀川説明員 現在具体的に考えられております板橋地区について考えますると、これはどこかの大きな東京都の市場を移転するという考えで考えておるわけじゃございませんので、新市場を建設するというような考えで考えております。その場合に、その市場がりっぱに機能を果たすためには、卸売りの機構あるいは仲買い人の機構あるいはこれに対する買い受け人の誘引というようなことが必要になってまいります。買い出し人が来まして、一般市場として栄えるということでないと困ります。したがって、その辺のことは既設の市場を含めまして全市場間の市場としての機能の分担関係というものをよく考えてみまして、そして納得のいくような形で商業的機能をそこに入れる、こういうような形に持ってまいりたい。したがって、たとえば卸の仕事をやる方にりっぱな方を持っていってもらいませんと産地との関係からうまくいかない、荷が集まらないということになると存じまするし、また仲買いの方々もそこにたとえば希望者を募って入れていくということも必要になってまいりましょうし、それから小売りの方も、その近くの方々で新しい市場に買い出しに行くという方々をうまく誘導をするというようなことも必要になってまいろうかと思います。その辺のところは計画を具体的に実行する段階におきまして、関係の業界等と十分話し合って進めてまいりたい、かように考えております。   〔委員長退席、服部委員長代理着席〕

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 その段階において話し合う、現在ではまだそういうことは具体的にはきまっていないんですね。そういたしますと、きょうこの法律がかりに成立いたしますと、すでに流通センター構想というのは出発するわけですね。そうなるといままでの市場、これはいままでどおり残るわけでしょう。そうするならばそこに顧客関係等の争奪ということもあるだろうし、そういう大きなものが、ことに地方自治体の計画のもとに、あるいは国の計画なり援助のもとにでき上がるということなら、いままでの市場をつぶしていく、あるいは仲買い人、従業員等に大きな影響を与える、こういうことになりませんか。

堀川春彦農林事務官(農林経済局消費経済課長)

○堀川説明員 これはたとえば大阪市におきまして、既存の市場のほかに東部に新市場をつくったということがございます。こういったような例が中央卸売市場の新市場をつくるときにいろいろとございまして、そういった場合に卸売りの機能といいあるいは仲買いの機能なり、あるいはまたそこに買い出しに来る方をどういうふうにして持っていくかということは、いままですべて話し合いでやってきたわけでございます。そういう話し合いの過程で新市場もりっぱに栄えてもらうと同時に、旧来の既設の市場が非常に狭隘で業界の方々も非常に困っておるわけですから、それが緩和をされまして全体としての流通機能の向上がはかられる、かような形になるようにいたしたいわけでございます。そこを話し合いで、納得ずくでやっておるというのが従来の行き方でございます。今後もそのような行き方で、新市場の建設の暁においてはその市場機能がりっぱに他の市場と並んで果たされるように話し合いを進めていく、かようなことで考えております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 この流通センターの構想についてのPRといいますか、そういうものが十分になされていないせいもあるかと思いますが、いま現に小売り商あるいは市場に働く人たち、仲買い人等は大きな疑惑を持っておる。たとえば先ほど私が申しましたように、ことにこれがコールドチェーンとつながった場合、取引単位がトラック一台、貨車一台、そういうような考え方があって、とうていいわゆる小売り人には手が出せない、入り込めない、こういうことを危惧しているようです。いまの話を聞くと、そういうことはない。それならそういうことのないような指導なり業界におけるPR等が必要だと思うのです。  さらにそれと関連してですが、こういうことも言われておる。この流通センターは、いまははっきりと現在までの市場法によって律せられる、こういうことになるのだが、流通センターにおいての取引は、取引というか価格形成は、現物取引でなく情報取引になる。価格の形成は現物によってなされるのではなくて情報によってなされるのじゃないか、こういうようなことも言われ、また現にそういう危惧があるわけです。私も、この流通センターとコールドシステムとをつなぎ合わせたときには、現物取引というよりか情報取引、こういうことになりかねないと思うのですが、いかがですか。

堀川春彦農林事務官(農林経済局消費経済課長)

○堀川説明員 生鮮食料品と申しましてもいろいろございますが、しかし達観して考えますと、まだ現在の段階におきまして規格によるサンプル取引が行なわれる程度に達していないというふうに思うわけでございます。今後相当の期間現物による取引を行なわざるを得ないという状況であるかと思います。もし規格によるサンプル取引等が行なわれるような状況でございますと、先生の御指摘のとおり情報組織によりまして電話一本で話が足りる、商いが成立をする、あとは現物がそこになくてもよろしいということになるかと思いますが、現在の段階ではそこまで生鮮食料品に関する限りは到達しておらないというふうに考えるわけでございます。したがいまして取引単位等につきましても、買い受け人の買い受けの数量なり、あるいは買い受け人の、主として小売り商でございますが、地域別の所在によりまして同じ品物に対しても好みが違いますし、また量的にも同一の品目につきましては購入量も零細でございます。それらのことを考えますると、貨車一車単位で生鮮食料品について取引をするというようなことは、ここ当分の間はなかなか簡単に見られるようなことではないというふうに考えるわけでございます。  なお、コールドチェーンというお話もございましたが、コールドチェーンシステムが完備をしてまいるというのにはかなり相当の期間がかかると思います。いまの段階で流通センターがコールドチェーンの構想と直に結びついておるというふうには考えないわけでございます。たとえばここには冷蔵庫群なども建設をされるわけでございますから、低温で流通をする物資についてそれが利用をされるということはあり得ると思います。現在でも中央卸売市場には冷蔵庫等の低温貯蔵の施設がございます。これは必要不可欠な施設としてあるわけでございます。さようなものでございまするから、現在のような取引を行なう流通センターでございましても、市場内には冷蔵庫等の施設も要りまするし、それから市場外にございます冷蔵庫群を利用する、こういった場合も出てくると思います。そういう意味で市場と他の諸施設との間の相互の利用関係というものはうまくいくというのが流通センター構想の利点であろう、こういうふうに考えるわけでございますが、なお業界等に非常に誤解があるとすれば、私どもも十分説明はしてきたつもりでございますけれども、今後一そう誤解のないように説明をいたしまして理解をしていただくというふうに持っていきたいと考えております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 ここ当分の間そういうことはないと思います。しかし法律を成立さして多額の資金を投入して流通センターをつくっていく、そうするならば遠い将来のことも考えていかねばならない。と同時に、私申し上げておるように、やはり将来はこのコールドチェーンシステムとの競合において流通センターというものが流通センターたる本領を発揮していくのじゃないか。そう考えてきたときには、取引は一車単位、一台単位、そして価格の形成は現物取引でなくて情報取引となって、情報による価格形成が行なわれる。そうなりますと、価格の決定が完全に一方的に操作できる。したがって流通機構が大手商社といいますか大手によって握られる。あるいはこれと取引できるものは、そういう上に立って考えた場合には、いわゆる小売り商でなくて、百貨店とか大型スーパーとか、こういうのが取引の対象になるのじゃなかろうか。そうなってきますと、いわゆる大型スーパーの現出、さらに外国資本によるスーパーの現出、こういうことが考えられる。かつてセーフウエーが日本の住友と一緒になって大型スーパーをつくる、こういうことで大問題を起こしたことは農林省も御承知だと思う。建設省も御承知だと思う。これは一応話し合いで解決がつきました。しかしいま小売り商として一番考えておるといいますか、関心を持ち、おそれておるのは、外国資本と日本商社との答弁といいますか、合資による大型スーパーの現出であります。そう考えた場合に、それの現出に流通センターが大きな役割りを果たすのではなかろうか。そこから小売り商の不安が出てき、小売り商としては、小売り商切り捨てにつながるのだ、こういうことで心配をしておるということなんです。そうなりませんか。いま当分の間はそういうことは考えられぬと言うのですが、何年か後を考えたときにそうなりませんか。影山さん、あなた中小企業庁長官を十年もやらないでしょうが、十年後を考えたときにはどうなります。

影山衛司中小企業庁長官

○影山政府委員 先生御指摘の、外国資本とそれから日本の国内商社等が提携いたしまして、大きなスーパーマーケットをつくる、あるいは大きな百貨店をつくるというような傾向、これは過去においてもあったわけでございます。これは中小企業庁あたりが当該商社あたりに介入いたしましてそれをやめさせるというようなことで、そういう傾向を阻止しておりますと同時に、将来のことも考えまして、先生御指摘のように、中小企業商業対策の一環といたしまして、寄り合い百貨店であるとか、あるいは協業化等によるところの共同スーパーというようなものを、小売り商が共同してつくりなさいというような指導もいたしておるわけでございます。また今年度から実施に移しましたところのボランタリーチェーンにつきましても、これは零細企業者が独立店舗を整えた、居抜きのままで近代化、合理化を進めていこう、あるいは共同仕入れ機構をつくるというようなことで、大きな単位での共同仕入れをやることによってコストを低減させていこうというようなねらいもございまして、小売り商業対策の一環として、零細企業対策の一環としてのボランタリーチェーン設立についても努力してきております。それから今度のこの流通センターの中の流通業務団地の一つに、先生御承知の中小企業者が共同事業として卸売りの団地をつくるというようなことも施設の中に加えてまいるというようなことになっております。そういう点をいろいろと中小企業対策として前進をさしております。必ずしもこの流通市街地の流通センターができることによって、先生御心配のような方向にすぐに結びつくというようなことは私どもは考えておりませんが、それとは別に、やはり中小企業の小売り商の長い目で見た近代化、これを頭に置きまして、ただいま申し上げましたようないろいろな措置をとっておるのでございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 いまさらボランタリーチェーンの論争は、何回かやったんですからやめますが、あのときも指摘したように、現在百三十万の小売り商、これを十年間に十三万にチェーン化していこうという構想でしょう。したがってボランタリーチェーンも零細小売り商切り捨てだ、こういう批判があったわけです。ここ当分の間はと、こういうことですが、やはり長い目で見た場合にはそうなってくる。大手資本に握られ、大手商社の系列化になる。これはもう当然です。どう抗弁をせられようと、これはそうなる。したがってそれに間に合うようにといいますか、おくれないように、小売り商対策といいますか、零細企業対策を急がねばならない。このことだけははっきり言えると思うのです。そのことなくして、ただいたずらに中小企業庁長官が流通センターには賛成でございます。こういうことであるならばどうかと思います。いま当分の間はおそらく私が言っているようなことにはすぐにはならぬでしょう。しかしながらそうなることは明らかです。でないとおっしゃるなら、もっと論争をしてもよろしい。しかしそういうような大資本の系列化に入っていく、あるいは大型取引化していく、あるいは価格形成が現物、取引でなく情報取引ということによる、情報による価格形成が行なわれる。当然です。またそうしなければ、そうならなければ、今後の流通ということは考えられないのじゃないですか。そこでこれは反対だということでなく、われわれも一応将来そうなるであろうことを是認の上に立ってものを言っておるわけです。したがってそのためにはそれより急がねばならないものは小売り商対策である、零細企業対策である。同時に、そういう人たちがこの流通センターに対していろいろな疑惑を持っておる。この疑惑を解消するよう関係者はつとめるべきだ、そう思うのですが、関係者いかがですか。

影山衛司中小企業庁長官

○影山政府委員 先生御指摘のとおり、いろいろな流通段階におきましての傾向があらわれてくるということは明らかでございますので、それをも考慮いたしまして私どもが一番力を入れておりますのも、小売り商業の今後における近代化あるいは協業化でございます。今後ともますます力を入れていきたいというふうに考えます。またボランタリーチェーンあるいはコールドチェーンその他につきましても、いろいろと誤解の向きもあるわけでございますが、これは私ども反省してみますと、PRについても足らなかったというような実情もございますので、これは中小企業庁といたしましてもPRあるいは制度の理解ということに努力いたしたいと思います。

堀川春彦農林事務官(農林経済局消費経済課長)

○堀川説明員 私、先ほど当分の間、こう申したために、いろいろお話も出たようなふうにも感じたわけでありますが、私の申しました当分の間というのは二、三年という意味ではございませんので、相当長期にわたりまして生鮮食料品の流通の姿ということは、もちろん変わってはまいりますけれども、おっしゃるような小売りの流通機構等を含めまして、非常にがらっと一変をしてしまうということが、たとえば十年後ならば十年後に相当大きくやってくるというようなふうには、にわかには考えられないのでございまして、そういう意味で現在のような現物取引を主体とし、取引単位にいたしましてもトラック一台とかあるいは貨車一台というようなことでなくて、それよりもはるかに小さな取引単位で取引をしておるというような形のものが、かなり相当期間続くのではないか、さような考えに基づきまして、現在でもいまのような取引の機構なり流通機構というものを前提にいたしました中央卸売市場の整備を計画的に進めておるわけであります。この中央卸売市場を流通センター内に置くということも考えておるわけでございまするから、生鮮食料品について、にわかに非常に大型の取引単位で、大きな、特に外国資本の進出による大型のスーパー店と結びついた取引を、この流通センターを利用してやるというようなことを考えておるわけではございません。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 考えておるわけではございませんが、現在すでに流通革命というものは進行しつつあるのですよ。クーデターが起こったようにがらりと変わらぬにしても、進みつつあることは事実なんです。またそうでなくては何のためにコールドチェーンに予算をつけて研究しておる。十年間何にも変わりませんということなら、コールドチェーンの研究とかそういうことは予算のむだ使いになりますよ。そうなるための研究じゃないのですか。そうでしょう。したがって一方それはやむを得ぬし、好むと好まざるとにかかわらずそうならざるを得ない。そこで取り残されておる、あるいは取り残されるであろう小売り商、零細企業をどうするかということが問題なんです。十年の間変わりませんというようなことは答弁にならぬ。

堀川春彦農林事務官(農林経済局消費経済課長)

○堀川説明員 十年間全く変わりはないというつもりで申し上げたわけではございません。特に小売り商対策に力をいたせという趣旨からの御質問には、全く私どもそのとおりに存じておるわけでございます。そこでその手段、方法等につきましては、私どもいろいろと考えをこらしておりますところがあるわけでございますが、たとえば中小企業の近代化の融資等の問題につきましては、通産省の中小企業庁とよく御相談を申し上げまして、できるだけ零細な企業が今後におきまして生産性が上がっていくように、私どもといたしましても農林省だけの力ではどうもなりませんので、持っていくというふうに考えております。なお、本年度におきましても小売り営業の近代化をはかるためにそういった問題が、特に生鮮食料品というか、小売り商一般ということになりますと中小企業庁ということになりますが、生鮮食料品につきましては農林省が非常に深い関係がございますので、私どものほうでももっと突っ込んだ検討をいたし、業界の方々あるいは消費者代表の方々、学識経験者の方々等の御意見を拝聴して、そうして具体的にこれから何を小売り商の近代化の対策として進めていったらいいか、何が欠けておるのか、こういう点を検討し、具体的な結論が出たものについては施策として打ち出したい、かようなかまえでおるわけでございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 この法案提出と相まってすでに検討しておかなければならない問題がおくれておる。あなたのおっしゃるようなことでさしあたり何の関係もありませんということなら、私も何も他の委員会まで来て発言を求めません。私はあくまで党の中小企業の責任者としてこの流通センター法が中小企業にどういう影響を将来与えていくか、また現に小売り商その他零細企業が心配をしておるのでこうしてやっておるのです。あなたのおっしゃるようなことであるならば、私は何も建設委員会へ来て質問なんかする必要はない。変わってくることが事実であり、そのことに対して現に心配している階層がある。だからそういうことの心配はないのだ、あるいはそのことについてはこういう対策をやらねばならない、こうやりますということで私はこうして質問しておるわけなんです。いかがですか。そういう今後考えていきますとか、あるいはそのようにならないような状態で考えますとか、そうならないでありましょうとかいうことは答弁になりませんよ。

来正秀雄農林事務官(大臣官房参事官)

○来正説明員 仰せのように、中小企業に対するわれわれの態度と申しますか、もちろん流通の変化その他当然ございますから、これに対応するようわれわれとしては最大の努力をもちろん払わなければなりませんし、また中小企業が大資本に押されるということはわれわれといたしましても十分防止する必要がありますので、協業化を進めたりあるいは融資を進めたりというようなことで、これに対する対策については十分留意してまいりたいと思っております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そこで影山さん、この流通センターというものができるという上に立っての中小小売り商対策というものを直ちに検討してください。そしてその結果をひとつ知らしていただきたい。そうでなくたって、まあ小売り商対策というものは検討はしておられる、しかしこの法律が成立すれば急速にやはり流通センターの造成ということは進んでいく、また進めねば法律をつくる必要もないわけなんです。したがって、新しい事実に対しては新しい対策をもって臨むべきである。そのことが現にいまいろいろなことで危惧をし、心配をしておる零細小売り商に対してこたえる道であり、それが中小企業庁としてのつとめだ、こう考えますが、いかがです。

影山衛司中小企業庁長官

○影山政府委員 この法案が成立いたしますことに伴いまして、中小小売り商に対する影響等もとくと考慮いたしまして今後の方策を早急に検討いたしたい、かように考えております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 きょうは運輸省を呼んでいないのですが、運送の面においても同じことになってくると思うのです。将来やはり大型化してくるといいますか、大きな運送業者でないとやれない、零細、中小運送会社ではもう寄りつけないという状態が起きてくる。これはまあ運輸省が直接監督をしておられると思うのですが、やはりこれも中小企業政策の一環である。こういう点もあわせて御検討願いたい。私はこの法律が悪いとは言っていない。また、流通革命と申しますか、現在の流通機構が最上とも思っていません。これは変わっていくべきであり、先ほども申しましたように、好むと好まざるとにかかわらず変わらねばならない。ならば取り残される人たちにどういう対策を持つべきか、これがおくれておるから言っておるのです。言うならば、この法律提出と同時に小売り商に対する答えというものを持つべきである。これがボランタリーチェーンの構想だけで救われるものでは決してありません。したがって新しい事態に対する新しい対策ということを要望いたします。

影山衛司中小企業庁長官

○影山政府委員 先生御指摘のとおり、新しい事態に応じました対策というものも考えていきたいと思います。  申し忘れましたが、コールドチェーン関係では、小売り商業に対しましては、設備近代化資金からコールドチェーン関係の冷凍施設等につきまして安い金を貸すことを用意いたしております。  それから運送業につきましては中小企業近代化促進法のほうに業種指定をいたしておりますので、新しい事態をも考慮いたしまして近代化の方途を検討いたしたいと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 建設大臣、この流通業務団地というのは大体敷地はどの程度のものを考えておられますか。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 大体、地区によって違うと思いますけれども、平均いたしまして、大ざっぱに考えますと六十ヘクタール、十八万坪ぐらいの団地が適当ではないかというふうに考えております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 東京あるいは大阪、名古屋、将来は他の地区にもいくわけでありますが、こういう過密都市の周辺につくっていく、これが過密都市対策なり交通対策の一つであるわけです。しかしそういう地区で直ちにそういったような広大な敷地が手に入るという見通しについてはいかがです。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 われわれ建設省のまだ段階でございますが、大体東京に五ヵ所、大阪に三ヵ所ぐらいを考えております。その五ヵ所につきましては東京の周辺部に考えておるのでございまして、全体につきましていま的確に確実にそれが確保できるというふうに断言することはできませんけれども、現在の土地の利用状況その他から考えまして、相当の規模の面積がとれる見通しのところに五ヵ所計画いたしておるわけでございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そういう敷地の入手ということも考えて、この法律の条項には土地の買い取り請求権あるいはそれの裏側になるところの土地収用法の適用、こういうことを考えておるわけなんですが、土地収用法の適用なんということはいわば伝家の宝刀である、最後的な手段であるので、そういうことを用いずしてやはり敷地入手を考えることが最上である、こう言わねばならないと思うのです。入手が大体見通しがつくと言われるなら、つかないじゃないかと言ったってこれは水かけ論になりますが、そうしますと、あなたの答弁を一応是認いたしまして、それではその団地の今度は外側ですね。いわゆる地区と称せられるもの、それはどの程度の広さになりますか。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 これもはっきりした面積をいまきめているわけではありませんけれども、大体団地と同面積かあるいは団地面積よりやや少ない程度の面積を考えておるわけでございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それもまだ具体的に考えられていないということであるなら、この法律がきょう通ったってどうなるのですか。直ちにやれますか。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 この法律が通りますと、この法律の三条に基づきまして基本方針をきめ、さらに基本方針に基づきまして流通業務地区の指定をいたしたい。これは東京、大阪につきましては直ちに指定したいところがそれぞれ一ヵ所ぐらいございます。さらに流通業務団地の都市計画決定をいたしていきたい、こういうふうに考えております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 その地区内では、一般工場とか住宅とかあるいは小売り商、いわゆる流通センターの目的に直につながるもの以外は入れないことになるのでしょう。そうすると、それだけの広い土地を考えた場合に、山の中とか原っぱならともかく、現にその地区に入るところに住宅、小売り店、工場があるかどうかわかりませんが、そういうものはどうなります。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 流通業務地区というのは、都市計画の他の用途地区におきまして、たとえば住居専用地区とかあるいは工業専用地区というのがございます。それと大体性格は同じ性格でございます。したがいまして、既存の用途の建っている建物、これはもちろん合法的にその地区内におきましては存続できるわけでございます。ただ団地になりますと、それは一括して一つの団地づくりをやってまいりますので、その団地の中におきましては、これは買収される、あるいは移転補償をもらって外へ行かなければならないというような事態が起こるのですが、地区につきましては、既存のものはそのまま合法的に存続できる、こういうことになるのでございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 法律といいますけれども、考え方の前提は、この地区内にも一般工場とか一般住宅あるいは小売り商等は置かないというふうな考え方じゃないのですか。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 地区内におきましては、先生御指摘のとおり流通業務に関連いたします施設並びにそれに関連いたします工場、それ以外のものは原則として置かない、こういうふうに考えております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そうすると、先ほどの御答弁は現在あるものを動かさないということなら、その原則とは反しますね。それはいいのですか。新たに入ってくるのだけをとめる、こういうことですか。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 従来の用途地区、住居地区、商業地区におきましても同様でございまして、すでにあるものは適格、不適格ではございますが違法ではないということで存続を認める、新たに入ってくるものが制限を受ける、こういうことになります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それは、計画のときからなるべくそういうものが少ないところを選ぶ、そういうことですね。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 御指摘のとおり計画立地、場所をきめる場合に、そういう住宅とか工場が少ないというか、非常に少ないところを選ぶということになると思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 基本計画を立てる際にもちろん考慮せられるだろうと思うのですが、あるいはそういうところのないところを選ぶ、こういえばそれまでですが、たとえば東京周辺では首都圏整備、大阪周辺では近畿圏整備、あるいは都市総合開発、いろいろありますね。そういう既往の計画と競合するような場合はありますか。競合した場合はどういうことになりますか。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 この法律の第三条の四項にもございますように、首都圏の整備計画あるいは近畿圏の基本整備計画というものに適合したものでなければならないということになっておりますので、首都圏整備計画及び近畿圏整備計画におきまして、それぞれ流通関係の施設についての基本計画がすでにある場合にはそれに適合しなければいけない。それから、これからこういう事態に対応して整備計画自体を再検討しまして、計画を変更するかあるいは計画を新しくつくるという事態に今度なってまいります。その場合にはそういうような計画に適合したところでなければならない、したがって整備計画に違反するような計画は基本方針ではつくれない、こういうことになるわけであります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 三条四項によると、首都圏整備あるいは近畿圏整備計画のほうが優先する、こういうことがはっきりしておりますので心配はないと思いますが、流通センター構想によって、法律はこういうふうになっておりますが、一方の首都圏とか近畿圏整備計画を変えるということはあり得ますか。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 流通センター構想というのは、こういう形で基本方針その他の規定で流通センターが新しくできるという事態になっておりますので、従来の首都圏整備計画あるいは近畿圏基本整備計画におきまして、そういう認識を非常に深くして計画をきめてないという面がございますので、首都圏、近畿圏でこういう体制に対処し得るように計画を相当練り直すというような形になるのではないかというふうに考えられます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 競合した場合の規定がありますから心配はないと思いますが、その辺のところは運用面においても摩擦ができるし、あるいはトラブルがあったりということもあり得ると思いますのでその点をあえて質問したわけなんですが、その点についてはどうですか、建設大臣、うまくいきますか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 うまくいきますかというお尋ねでありますが、流通団地の整備をしようということ自体が、首都圏なり近畿圏の過密状態に対応するものでありますから、そう大きなそごはないと思います。ただ、いま局長から御説明いたしましたように、これは既存の計画とは別途に新たな構想として出てきておりますので、全然一致しておるとも言えない場合もあり得る、こういうことでありますが、そこはよく調整しなければならない、かように考えておるわけであります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 こういう新たなことをやる場合には、往々にして既存のものと衝突する場合が多いわけです。これは首都圏なり近畿圏整備だけでなくて、先ほど言った既往の市場との関係、あるいはすでにある問屋、小売り商との関係、先ほど影山長官の話では、問屋団地はその中に持っていくというか、問屋団地の構想とは矛盾しないと思うのですが、そういう既存のもの、あるいは既得権、こういうものとの調整ということが重要だと思うんですね。そういう点を十分考えてもらう必要がある、こう思うわけです。  それから、この流通センター内における施設については開銀から特別融資をするようですが、利息が六分五厘ですか、大体どの程度の予算を考えておられるのですか。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 流通センターの中に立地されますいろいろな施設につきまして、全体として大体百十億くらいの開銀融資をお願いしたいというふうに考えておるわけであります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 この百十億というのは本年度ですか、全部でですか。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 四十一年度でございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 影山さん、四十一年度で流通センターへ資金百十億、中小企業対策費の中におけるボランタリーチェーンのあれもありましたが、小売り商業の対策費は幾らでしたか。

影山衛司中小企業庁長官

○影山政府委員 先生御承知のように、この開銀資金百十億と申しますのは、これは財投を使った融資ベースでありまして、それに対応いたします小売り商関係は、中小企業金融公庫、国民金融公庫あるいは商工中金というようなところで五千億の融資ベースを考えておるわけであります。その中のどのくらいの部分になりますか、小売り商関係あるいは卸売り関係というものは相当部分を占めておると思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 全部で五千億、こう言うが、開銀だけで比べた場合には十分の一ですね。ともかくこれによって潤う人と、既存の小売り商、零細企業に対する資金と見た場合少ないのじゃないか、こういう感じを受けるので、先ほど来言っておるこの構想に対する零細小売り商対策を急いでください。いろいろ質問はありますが、最後のことですし、このくらいにしておきましょう。

影山衛司中小企業庁長官

○影山政府委員 先生御指摘のとおりいろいろと小売り商問題も今後対策を充実していかなければなりませんので、先生お説のとおり十分考慮していきたいと考えております。

服部安司自由民主党

○服部委員長代理 川俣君。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 いま議題になっているこの法律案は建設大臣にお尋ねするのは少し無理な点があると思いますが、総合的に建設省が引き受けたのでございましょうから、やはりお尋ねをしなければならないことになりますが、私非常に無理だということを承知しながらお尋ねすることをお許し願いたいと思います。  そこで順序を追うてお尋ねしますが、流通業務という考え方はどういう考え方が流通業務に当たるのでしょうか。私がこういうことをお尋ねするのは——ただ私の意見を先にしたほうがいいと思いますが、自動車交通の渋滞を来たしておる大都市、こういう表現になっておりますが、御承知のとおり東京の市場はもとは日本橋にあった。日本橋の時代は船舶がふくそうして不適当だということで築地に変わったのです。今日におきましては築地市場の渋滞状態は船舶なんです。船の不足、東京湾全体がふくそうしております。特に築地市場をめぐる船舶のふくそうが荷揚げを非常に困難ならしめておるわけなんです。道路だけあるいは自動車道だけを——自動車交通だけ考えたというのはどういうわけでしょうか。抜けておる点があるのじゃないか。いずれ運輸省を呼んでおりますが、そういう点から見て、これは引き受けにくい問題をお引き受けになったということを感じるのです。これはしかしやって悪いことではない。やらなければならないところへ追い詰められてきているから、やらざるを得ないことは認めます。私もこれは反対ではございませんが、どうも不十分な気がいたしますために、順次意見を述べながら質問をしてまいりたい、こういう感じです。建設大臣ですからわざわざ私は遠慮してこういうことを申し上げながら質問をすることになるのですが、そこで流通というのはどういうことをさすのでしょうか。局長からでけっこうです。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 流通機能といいますのは、物資を生産部門から消費部門に移転させる働きを意味するものでございまして、一つは商取引、もう一つは輸送、それから保管、荷役というような、いわゆる物的な流通機能というものが含まれるわけでございます。この法律におきましては物的な流通機能に着目いたしまして、この法案を考えたわけでございます。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 さらに、その流通という中にあげられるおもなる物資に何をさしておるのですか。どういうものを流通というのですか。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 ここで流通施設として考えておりますのは、トラックターミナルあるいは鉄道の貨物駅、それから中央卸売市場、それから卸売り業、問屋でございます。それと倉庫、そういうものを流通業務として考えております。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 私は、どういう物資の流通だ、こうお尋ねしておるのです。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 物資といたしましては特別に特定いたしまして考えておるわけではございません。広く考えております。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 そこでお尋ねしますが、築地市場をごらんになったのでしょうが、中をごらんになったので、外をごらんにならなかったのではないか。築地市場ができましてからあの周辺にどういう店舗ができたか。私調べておりますが、どういう店舗ができたか。

堀川春彦農林事務官(農林経済局消費経済課長)

○堀川説明員 築地市場の周辺におきましては乾物を扱います問屋さんとかあるいは日用品を扱います商店とか、そういうものが多種多様にございます。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 それが自動車の交通を阻害している状態をごらんになったのでしょうか。本来は築地市場へ移る前には一番有力な候補だったのがお浜離宮だった。これは当時ああいう情勢の中ではお浜離宮を開放することはなかなか困難であった。築地市場があれば大体だいじょうぶだと考えたのが、今日から見れば間違いであった。周辺にあれだけの関連店舗ができるということを全然予想してなかったところに築地市場の行き詰まりがある。神田市場の周辺をごらんなさい。いわゆるあなた方考えている物資の流通以外の物資の店舗ができている。これも流通だという考え方であればこれは別ですよ。そうじゃないようですね。市場で取り扱われるものを物資と考えておる、その流通だと考えておられるようですが、もっと広範な物資の流通を考えておられますか。この辺を伺います。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 ここで考えておりますのは卸段階の物資でございますので、中央卸売市場の中で取り扱われている物資に限らないというふうに考えております。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 それではこの法律案は不十分じゃないですか。大体こう見ますると、市場のうちまたは市場に近いところで、取り扱われる物資という考え方じゃないですか。関連する物資とまでは至っていないように理解をするわけですね。それももちろん大切ですよ。それを疎外せいという意味じゃないのですよ。しかしこれの考え方を見ますると、取り扱われる物資、その流通機構だというふうにお考えになっておるような——私はそれでも悪いと言うのじゃないですよ。ただ不十分のような感じがする。関連する物資が販売されるというならこれは流通でしょうが、そういうものの流通は、かなり激しい、そのことによる交通量の麻痺状態ができておる。あの市場の中には自動車の駐車場がありますよ。それよりも付近のほうが多いじゃないですか。私けさもわざわざ行ってまいりました。ときどき市場へは参ります。見ると、そうじゃない、市場の中へ入るその物資の流通だけではなく、関連する商品の、早くいえばなべかま、料理道具、そういうもの、乾物ばかりじゃないですよ。そういう業務の運搬の事情が混雑させているということが明らかじゃないですか。行ってごらんなさい。これが反対になって——確かに一つのねらいを持っておることはわかりますよ。しかしながら市場があるいは周辺が狭くなるとかあるいは十分な機能を果たせないというのは、むしろそういう方面のものが非常に障害になっておるのだ。障害になっておるから除けという意味ではなくて、計画の中に入らなければならないのじゃないか。そうお思いになりませんか。ならなければひとつ行ってごらんなさい。どこが一体交通麻痺になっているか。日本橋の時代はそれほど車がふくそうしなかった。むしろ船がふくそうしておった。今日でもやはり船のことを考えねばならない。なぜ船舶のことを考えないんですか。どういうわけで船舶のことを考えないんです。荷揚げをするとするならば、自動車で運ばれるものもありましょう。船で運ばれる量と比較してごらんなさい。築地市場へ行ってどのくらいの比率になっておるか調べてみてごらんなさい。陸送のものがどのくらい、海送のものがどのくらいか、比較してお調べになったことがありますか。あったら御答弁願いたい。

堀川春彦農林事務官(農林経済局消費経済課長)

○堀川説明員 青果物につきましてはトラック輸送が多いわけでございます。その他貨車輸送等もございます。水産物になりますと、ものによって違いますが、外ものにつきましては船舶輸送がかなり多うございます。しかしながら、三崎とか清水とかあの辺に揚げたものをトラックで持ってくるというのも相当ございます。いま手元にトラック及び貨車別の入荷割合を持っておりませんが、後刻お届けをしたいと存じます。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 私、それを持っておりますから、別にそれをお尋ねをするのではなくして、船舶がふくそうしておりますために貨車にたよる、あるいはトラックにたよるという結果が起きている。ほんとうならば築地へ荷揚げしたほうが便利でありながら、わざわざよそへ揚げてトラックで持ってくるということが行なわれておるのじゃないですか。そのことを知らないで、農林省が関与をしておりながら、私関与してないのかと思っておったら関与しておりながら、こんなずさんなことでどうするのですか。あなた方が知らない間につくられたというなら別ですよ。関与しておりながらなぜその点を十分検討しなかったのですか。輸送というと、確かに東京へ入る青果物は貨車輸送がかなり多い。あるいはトラック輸送が多い。なぜ多いか。三陸ものがなぜ貨車または自動車で来るか。荷揚げがぐあいが悪いから。そのくらいのことは水産庁、農林省は知らなければならないはずじゃないか。なぜ船でとれたものをわざわざ揚げて、そして貨車輸送しなければならないか。またトラック輸送しなければならぬか。三陸の沖から漁港へ持ってくるよりも市場へ持ってきたほうが——距離は必ずしも遠くはないんです。一体なぜ遠回りをしなければならないか。遠回りしなければならぬということは流通がうまくいっていないということだ。それをなぜ検討しなかったのか。水産庁の意見も同様でしたか。農林省にお尋ねします。

堀川春彦農林事務官(農林経済局消費経済課長)

○堀川説明員 この法律におきまして道路交通に関するものは、市場にかかわりのある直接的の道路交通の円滑化ということでなくて、その都市におきます道路交通全体の円滑化ということを考えられたのであると考えたわけでございます。たとえば築地市場への船舶水揚げの話がございましたが、市場に対します船舶の水揚げの円滑化ということよりも、全体の陸上都内交通の円滑化という観点から始められましたことと考えまして、特に船舶のことにつきまして農林省から法文の規定の中に書いていただくということを要請はしなかったわけでございます。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 あなたの答弁は違うんですよ。船舶がふくそうするために、船で運んできても荷揚げができないために、そこでトラック輸送になっておる。トラック輸送が多いからターミナルをつくる、こういうんでしょう。その前に解決しなければならない。流通機構の土からいってそれが基本にならなければならぬ。船で運ぶのとトラック輸送とではどのくらいな輸送費の違いがありますか。これも水産庁は知っているはずです。消費経済課長といったら、この点に気がつかなければならぬはずだ。どうして安価に提供するかといえば輸送費を下げるよりないじゃないか、わざわざ遠回りさせておいて、そうして物資の流通を悪くしておいて、それで消費経済なんてどこから出てくる。当然考えなければならぬ。ターミナルをつくる、それを悪いということを言っているのではないのです。ますますふくそうすることを緩和する必要がある。そのことが流通の円滑なる運営であると同時に、安価にできるゆえんでもある。貨車輸送が悪いためにトラック輸送になり、あるいは船舶輸送の荷揚げが十分でないために貨物輸送になりあるいはトラック輸送になる。その根源をつかないで流通機構の合理化をはかるなんといったって、根源をつかまなければ意味をなさないじゃないですか。どうです。農林省だから特にこれを聞く。建設省にこれをお聞きしても無理なんです。農林省は責任官庁なんです。

堀川春彦農林事務官(農林経済局消費経済課長)

○堀川説明員 確かに遠洋漁業の物などは、築地へ揚がりたいという希望を持っておりましても、岸壁が十分でございませんためになかなか難渋をする。あるいはまた、漁業根拠地としての施設が必ずしも整備されておりませんために、三崎とかあるいは清水に揚がるということがあるわけでございます。たとえばイワシ、サンマのごときものにつきましては、漁獲をしまして根拠地の漁港へ帰っていきます。早く陸揚げをしまして、直ちにまた仕込みをして出ていくというようなことがございますので、これはその根拠地から貨車輸送なりあるいはトラック輸送なりで持ってきたほうが——消費都市に運ぶ方法としてはかえって経費はかかりますけれでも、やむを得ないというようなこともあろうかと存じます。いろいろ魚の種類なり、地域によりまして状況は違うと思うわけでございます。私どもとしても、水産物を扱います市場といたしましては、確かに水揚げ施設の整備ということを相当考えていかなければならぬというふうに、将来の方向として思っているわけでございますけれども、場合によりますれば、船舶の関係のふくそうというようなことから陸上輸送にやむを得ず切りかわっているという面も、先生の御指摘のとおり確かにあろうかと思います。しかしながら一方におきまして、たとえば先ほどのような漁業根拠地に早く揚げて、そうして仕込みをして出ていく、それから先は機動的な出荷のほうが、むしろ価格の関係をにらんでやれるからよろしいというような状況もあるようでございます。その辺のところをよく考えながら、今後大都市におきます水産物を扱う市場の立地等につきましては、よく慎重に検討してまいりたいというふうに考えている次第でございます。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 農林省が流通機構についてもっと真剣に取り組んでおるならば、こういうのを幸いにして——幸いにしてと言うと語弊があるかもしれないが、相ともに協力をして、そういう設備についても、わざわざ自分の漁港に帰らなければならない理由は——入っていっても船着きが悪いばかりでなくて、それに伴う施設も足りないために入ってこない。あそこに行ってごらんなさい。漁船の整備をするような施設は一つもない。それを御存じですか。ことに大衆魚でありますから、なるべく経費をかけないようにしなければならない。これは漁民にとりましても消費者にとりましても必要なことなんです。漁民のことを扱い、消費経済をやっておる農林省が漁船のことを考えない。こんな官庁がどこにあるか。農林省から水産庁、そんなことがやれないならやめてしまったほうがいい。建設省にまかせなさい。もっといい案をつくる。自分のところでないものだから、大臣は見落としたというようなことがあるが、これはやむ得ないと思う。それをあなた方が関与して、いいものをつくらせるという責任があるのじゃないですか。これは建設省との共同提案です。建設省だけを責めるわけにいかないのです。最も責任ある官庁が案を出してくれなければ、建設省はわからぬのは無理もないじゃないですか。漁船については農林省が考えてやる。水揚げを考える。漁船の処置を考えてやる。今日の時代、必ずしも自分の漁港に帰らなければならないという理由はないのです。自分のところに帰らなければだめだということもないのです。設備がない。荷揚げ場がないばかりでなく、その漁船を保護する設備、あるいは修理する設備、そういうものがないからなんです。遠洋漁業なんかに行ってきた場合は、航程からいっても、むしろ東京へ帰ってきたほうがいいのです。わざわざ困難な方向に進まなければならないというようなことは、なぜ一体、そんなに漁船に負担をかけなければならないのか、せっかくとったものを負担をかけて運ばなければならないのか、そういうことを合理化していこうということで、この案ができているはずでしょう。農林省は、この案について検討されたのはどこの局なんですか。

堀川春彦農林事務官(農林経済局消費経済課長)

○堀川説明員 これは農林省といたしましては全省的にかかわりのあるところが検討させていただいたわけでございまして、農林大臣官房のほか、農林経済局、水産庁、園芸局、畜産局、食糧庁等で検討させていただいたわけでございます。私どもとしましては、主として流通機能の向上をはかるために、その一つの手段、方法としてこの法案が提案をされたというふうに理解をしておりまして、先生の御指摘のように、水産物の流通機能の大都市における向上というものをはかるために水産物を扱う市場の整備をどう考えていくかということについては、今後真剣に取り組んで検討すべき問題であると思います。現在におきましても、東京の場合には築地の市場、それから大阪におきましては、たとえば福島の本場等は非常に狭隘でございます。特に築地の市場については、先生の御指摘の、船舶による水揚げがなかなか難渋をしておるというようなこともございまするので、将来東京都におきまして水産物を扱う大きな市場を建設をするような場合におきましては、やはり東京の実態といたしましては、これを臨海部につくるというようなことが一つの大きな方法ではなかろうか。その場合に流通センター法の中でつくるか、あるいはそうでなくて中央市場独自の立地を求めてつくるか、これは非常に真剣に検討してまいりたいと考えておる次第でございます。最近、大阪のほうにおきましても、いろいろと検討されておるわけでございます。私どもとしましては、中央卸売市場審議会でもこの問題を検討いたしまするし、流通センターの問題にどういうふうにかかわらしめるかということを、今後真剣に検討いたしてまいりたいというふうに思っておる次第であります。  なお、漁業根拠地と中央市場を結びつけるという構想につきましては、これも現にすでに漁港のあるところに水産物の中央卸売市場が建設されておるというようなものもございます。そこら辺、漁港整備の問題、それから中央卸売市場建設の問題、相互技術的に結びつけて進めていくべきである、こういう問題でありますので、私どもとしましては、将来におきましては水産庁と十分連携をとって進めてまいりたい、かように考えておる次第でございます。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 流通機構ということになると、一番問題になりますのはやはり輸送だということであろうと思う。それを視点にこの法案ができていることは、それは一つの大きなねらいとしてもっともだと思う。それにもう一つ加わらなければならないのは、船舶輸送があるのじゃないか。そうでなければ輸送のターミナルにはなりませんよ。確かに陸送の隘路があることは認めます。と同時に、船舶の隘路がある。流通機構を考えるときには、物資の輸送を考えなければならない。そういう意味でターミナルをつくるというのですから、これは確かに一つのねらいであることは間違いない。これも必要であることは間違いない。これが十分な価値のあることも間違いない。と同時に、何といいましても、食糧の中に大きなウェートを占めておりまする魚類、たん白質資源について、もっと確保しなければならないのが今日の状態でしょう。その使命をになって農林省が水産庁をつくっているのではないか。とるばかりが能じゃないじゃないか。どうして国民生活に寄与するかということがねらいでなければならない。また漁民の保護からいっても、できるだけその価値を下げないように供給することが責任であると思うのです。建設大臣ならおわかりでしょう。別に詳しいことはわからないにしても、せっかく輸送のターミナルをつくるというのですから、船舶のことも農林省がら意見が出てしかるべきである。出ないから、建設大臣ちょっと見落としたかもわからぬが、意見が出たら採用されたと私は思うのです。出ないから、わざわざ見落としたのではなくして、そこへ気が至らなかったということだと思うのです。私は、これは悪意に解するのではなくて、善意に解している。そういうことで、せっかくできる案については、よりいい案をつくるためにもう少し努力することが必要ではないかというのが私の意見なんです。今後は考えますなんて、この際に十分考えておったはずだ、私はそう思っている。農林省が無関心でいたとは私は思わない。あれだけの膨大な機構を持っておりながら、そのことについては考えていなかったということはここで言えないでしょう。当然この計画に参加して、効果あらしめるようにつとめるのが農林省の責任だと思うのだ。これはあなたに聞いても無理だと思うのですが、官房長を呼んでひとつお聞きします。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 いま川俣さんのお話は、二つに分けて考えていただきたいと私は思う。先ほど来農林省から御説明いたしておりますように、この法律が目的としておりますのは、川俣さんに御説明するまでもないことで御理解願っておると思いますが、たとえば築地の魚市場にいたしましても、あるいは神田の青果物市場にいたしましても、一点集中的に従来の市場を中心としてそういう物資が動いておる。したがって、それが一度あそこに集中し、それからさらにまた、都市あるいはその周辺に分散輸送される。あるいはその間に相互輸送がある。これはトラックを中心とした陸上輸送が非常にふくそうする。二重二重の輸送体系をつくっておる。これはまたひいては輸送経費の増高を来たしておる。こういう現状で、市場自体も非常に機能も低下する。こういう問題の解決にそういう一点集中型の市場等の流通機構を数点にこれを分散する。それによって陸上トラック等の輸送ふくそうを相当緩和しよう、また、二重三重の輸送体系になっておるのを、できるだけ簡素化して輸送費の節減をはかろう、こういうことが大きなねらいであります。でありますから、第一条にも書いてありますように、それをねらいとしておる団地形成、機構の整備である、こういうふうに一応御理解願いたい。しからば一体、魚、海産物の中で、生鮮魚介類をどこかでやはり海上輸送しなければならぬ。これは、いまの東京港だけでは先ほど来御意見がありましたように、まだまだ十分でないじゃないか。したがって焼津に揚がったり、あるいは三崎に揚がったり、東京以外の地点に陸揚げしなければならぬ、それが非常に不経済になっておる。東京に近いのに、わざわざほかの地点に揚げておる。そしてさらに東京の市場までまた自動車輸送しなければならぬので、自動車交通を、東京都内ばかりじゃなくて、ほかの地点もふくそうさしておる、なお一そう経費が増高しておるじゃないか。この二つの問題点を言われたと思うのです。  そこで、御理解願いたいのは、この法律では、東京の都心部にある市場を中心とした都市交通の隘路を打開しよう、これをねらっておるわけであります。でありますから、海産物等の生鮮魚介類を揚げる地点の設備が不適当である、こういう点についてはこの法律以外の問題として整備しなければならぬ、こういうふうに私は分けて考えていただきたいと思います。したがって、この法律で港の問題を考えておらないじゃないか、こうおっしゃることはよくわかりますけれども、この法律のねらっておるところは、その点以外の問題にある。農林省が先ほど来答えておられることは、その港の設備が整っておらない、不十分である、これが不十分でないというわけじゃなくて、その点は別途に考えていくべき問題であるということをお答えいたしておる、こういうふうに御理解願いたい。その点はこの法律以外の問題として、不十分であるということは私も認めて差しつかえないと思います。そういうふうに分けて御理解願いたいと思います。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 私は、建設大臣に言うことは控えたいのですよ。あなたに無理なんです。無理なことを承知で言っている。大臣、こういうことになりはしませんか。出荷にも便利で販売にも便利なところに市場が形成されるのが実態である。出荷にも便利で販売にも便利なところへ集中するのが物の動きである。したがって、築地市場がもしも魚介類を取り扱わないということになると、あそこに大きなターミナルなんかは要らないことになる。ターミナルが必要だということは認めますよ。だけれども、あそこが魚介類を取り扱わないということになると、それほどふくそうもしないということになります。出荷にも便利だ、あるいは販売にも便利だというところに集中してくるのでありますから、そこに施策を講じなければ、何も意味をなさないという結果になる。そこで、私があえてこれを問題にしておるのは、そんな大きなターミナルをつくったって、魚介類が揚がらなければ、築地市場なんかは半分でいいことになる。あるいは神田市場に移るかもしれない。魚介類を扱っておるので築地市場がふくそうしておる。そういうことを考えますと、大臣、せっかくターミナルをつくりましても、あそこに魚介類を荷揚げしないということになったら、ほとんどターミナルの意味をなさない、それほどふくそうしないということになる。せっかくの市場であり、いまでは販売についても集荷についても非常に条件のいいところだということで、あそこがねらわれたというかあそこが適当だということになったのでありますから、その機能を果たせないようなことでは意味をなさないのじゃないか。自動車のターミナルをつくることが最も緊急を要することは認めます。そんなことは必要じゃないというのじゃないですよ。それと同様に、船舶のことについても考えなければ市場性がなくなってくる。流通機構に刃向かう結果になってくるじゃないか、そこで考えたらどうかということを指摘しておる。何もむずかしいことを言っておるのじゃない。最もわかりやすい簡易なことがもしわからないとすれば、それは机上にあぐらをかいて行動性のない農林省だと言わざるを得ない。だから、建設大臣はそんな農林省のようにもののわからぬ、自分が取り扱っていながら全然能力発揮のできないものを相談相手にしないで、独自で考えておやりになるならばそれでもいいですよ。私は農林省を別に恨んでもおりません。何にもそんなことは思ってもおりませんが、あまりにも無責任だということを指摘しておかなければならない。しかも、漁業者のことを扱うのは水産庁なんです。販売もまた水産庁が考えなければならぬ。農林省の中に流通機構のために一つの課を設けておるのもそのためなんです。それに対して意見も述べないでおるなんということでは、実にだらしがなさ過ぎるということを指摘しておる。このことだけは建設大臣もわかっておるはずです。建設大臣は官僚でないから、そんな動きについてはわかっておるはずなんです。官僚というものはなるべく自分が苦労しないでうまくやろうなんという考え方です。官僚といわれるのはそこから生まれてくる。そういう意味で建設大臣にお尋ねしたのです。建設大臣に魚のことなんか聞こうと思っておるのじゃないのです。感じはおわかりになるだろうということでお尋ねしておる。それを農林省の言うとおりでしょうなんて……。せっかく流通機構という大問題と取り組んでおやりになる、その努力は私は多とします。また、やらなければならないことであるということも認めます。せっかくやられるからには、そこまで踏み込んでおやりになる必要があるのじゃないか、こういうことなんです。

堀川春彦農林事務官(農林経済局消費経済課長)

○堀川説明員 水産物の中央卸売市場の位置といたしまして水ぎわを考えたらどうかということは、先生の御指摘のように非常に重要な点でございます。東京都の場合には、現在先生の御指摘のとおり、築地の市場で水産物の非常に多くの部分を扱っております。それ以外に水産物を扱います市場といたしまして、内陸部の足立の市場、大森の市場と二つあるわけであります。これらは貨車輸送あるいはトラック輸送によって入荷しておるというのが実態でございます。そこで、船舶輸送のほうがすべてのものについて経費も安いし便利がいいというわけにも必ずしもまいりません。先ほど申し述べたような事情もございますから、すべてが船舶輸送ということにもなりませんが、しかしながら、遠洋漁業に行ってとってきたものを直接市場に水揚げできるという利点も十分考えておるわけであります。これらの点は今度の流通センター構想におきまして、直ちにたとえば板橋地区に設置します流通センターに水産物を扱わせるかどうかということにつきましては、私どももそう急に結論が得られませんので、当面これは青果物の市場ということで考えておるわけでございます。築地市場の狭隘化もますます進んでまいりますし、私どもとしては出荷に便である、同時に販売にも便利であるということを市場の立地条件の一つの大きな項目に考えておるわけでございます。築地市場の狭隘化の緩和対策、あるいは場合によれば、将来においてこれにかわるべき市場というようなことが考えられます場合におきまして、先生の御指摘の点は、十分市場の配置計画として考えてまいりたい、かように考えておるわけでございます。現在たとえば板橋につくるというところに水産物市場をつくることは必ずしも適切でないのではないか、かように考えておるわけでございます。この法律がたとえば臨海部に及んで流通センターをつくるという構想が具体化してまいります段階において、私どもも先生の御指摘の点は十分取り入れてやってまいりたいというふうに考えておるわけでございます。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 大森に市場のあることは承知しております。大森のは御承知のように近海魚のです。あそこで荷役ができないのを築地市場まで運んでおるわけです。したがって、これは、板橋にできたからといってあそこへ水産物の市場を持っていくということは、山の上に魚を持っていくようなもので、ナンセンスですよ。そんなことは無理な考え方です。おそらく神田市場も小さい市場として機能はできるでしょう。これは関東平野の野菜、青果物に最も近い地域にある板橋市場をつくるということは私は必要だと思う。青果物としてはこれはいいと思う。輸送距離も短い。最も生産物を背景にしております。これはいいと思うのです。しかしながら築地市場は、築地市場をつくった理由からしても水揚げにいい、それをねらってつくったものであって、その機能を果たせるようにしなければならないでしょう。そこで船舶のふくそうしておる状態、入ってこれない。トラックならばどこかへ行って休むということがありますけれども、船舶の場合にはよそへ行って休むなんてわけにいかない。人間がおりますから、陸上へ揚がらなければならない。したがって、やはり一番便利なところへ船着きがなければならない。大森に入らないというのはそういうことです。大森の海は御承知のとおりで、水深が浅いでしょう。ちょっと大型になると入ってこれないじゃないですか。だから近海ものより取り扱えないのです。築地市場の岸壁はどれくらいあるか。何トンの船が入れますか、わざわざ深くしてあるはずです。いまどの程度まであそこがあるか知りませんが、市場をつくると同時に、わざわざ相当のトン数のものが入れるように整備してあるはずです。そういう整備が必要じゃないか、こう言っているのですよ。これからますます漁船も大型化してくるとともに、もっと整備の必要があるのじゃないか。今度考えますじゃだめなんですよ。これとともどもに考えていくことが必要なんです。東京都などにまかせておいたらだめですよ。東京都は利権でもなければやらぬところだから。市場をつくるだけでもあの問題を起こしたでしょう。日本橋から築地に移る場合のああいう問題を起こしたじゃないですか。ほんとうの市場などを考えて東京はやらないですよ。そういう意味で農林省は責任があるんじゃないか。

来正秀雄農林事務官(大臣官房参事官)

○来正説明員 お答えします。  実は築地の整備につきましては御指摘の点があったと思います。そういう市場の港につきましては、実は運輸省の所管にはなっておりますけれども、農林省といたしましても十分この点は留意いたしまして努力をしていきたいと思います。ただ本法案につきましては、主として陸上の問題として取り扱われる関係がございましたので、そういう関係で、われわれといたしましては必ずしも水の面まで考えなかったことを御了承願いたいと思います。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 漁港のことについてもまたは市場の船着きについても別個に法案を出すなら、これはそうでしょうが、また別欄に出さなければならぬということならば、これとあわせて一本にして整備する必要があるのじゃないか。農林省が独自でこれとまた似たようなものを出しても繁雑になる。むしろこういうのを幸いに——幸いにと言うがどうかわからぬが、当然なこととして、あわせて考えるべきものではないか。もう行き詰まっておることは明らかなんです。行き詰まっていないなら別です。行き詰まっておるじゃないですか。だからあわせて考えるべきじゃないか。別個にまたやるなんということはなかなか容易でないことである。この際やはり考えるべきじゃないかという指摘が私の質問になり、指摘になっておるわけです。私は何も無理じゃないと思っておるのですよ。むしろあなた方がやれないことを、この際考えたらどうかと非常に親切に指摘しておるつもりなんです。農林省だからこそ親切に言うのです。ほかの人だったら別に親切に言うつもりはない。

来正秀雄農林事務官(大臣官房参事官)

○来正説明員 まことに御親切な御指摘をいただきましたが、この法案は主として、先ほどお話がありましたように、陸上的なものでございますし、また法案の内容も土地収用というふうな特殊な面も入っておるというふうな関係がございまして、必ずしも漁港といいますか、市場の船着き場等につきましては、これは予算的な措置でかなりできる部面もあるのでありまして、そういう点で必ずしもこの法案というふうに農林省としては考えなかったのでございます。その点御了承願いたいと思います。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 私が了承したって、魚が入ってこなければ何にもならないのですよ。船が入ってこなければ何にもならないのですよ。私の了承の問題じゃないのです。漁船が入るようにして、そうして市民に供給できるような体制をつくったらどうかという、だけのことです。私か了承すれば魚が入ってくるなら了承しますよ。私の了承の問題ではない。消費者に対する考え方を明らかにしてほしい、こういうことですよ。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 ちょっとこの法案の制定の経過等もございますので、若干補足説明したいと思います。  この法案は、いわば陸の港湾ということを考えたわけでございまして、ほんとうの意味の港湾、つまり臨港地域というものは、そのまま現在の制度でできるものでございますので、むしろ、陸の港湾につきましては、臨港地域でできないものでございますから、新しくこの流通業務地区ということで考えたわけでございます。したがいまして、海岸の臨海部に立地いたします場合に、港湾の地域につきましては港湾区域が適用され、その内側につきましてこの流通業務ができるということで、両方が地域を分けまして大体同じ場所に二つ並列的にかかってくるということを予想してこの法律案はつくってあるわけでございます。そういう点におきまして、港湾との関係を整理してあるわけでございます。したがいまして、ただいまの漁港の問題は、通常東京、大阪等の大都市におきましては、臨港区域の中に漁港区が設けられまして、そうして漁港ができるといわれますので、東京、大阪等の場合には、そういう方法で解決されるというふうに考えておるわけでございます。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 私はふしぎに思うね。いま築地市場が船舶のふくそうで、荷揚げに困っておるという事実があるじゃないですか。これはお認めになりませんか。何が一番ふくそうしているか。確かに自動車交通がふくそうしておることもあります。それ以上逼迫しておるのは船舶の出入りじゃないですか。荷揚げじゃないですか。荷揚げができないようなことでは機能が果たせないじゃないですか。私それを指摘しているのですよ。十分な荷揚げができれば、何もこんなことを問題にするのじゃない、流通の問題ですから……。せっかくとった漁獲が市場に提供できないようじゃ、国民に提供できないでは困るじゃないですか。そのための流通機構じゃないですか。流通機構というのは何なんですか。せっかくとれた漁獲を提供しようとするところに流通の問題があるのです。漁獲の問題じゃないですよ。何か勘違いしていませんか。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 ただいま御説明いたしましたのは、新しくつくります流通業務地区の話をしたわけでございます。先生の御指摘の築地の魚市場の問題は、この法律で直接取り扱っている問題でありませんので、それは既存の市場の整備、こういうふうに理解しております。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 将来にしても、何がふくそうするか、ふくそうを予想してターミナルをつくる、これは必要なことを認めます。これはこれでよろしい。適切である。それと同時に港湾の整備もまた必要じゃないか、こう指摘しているのです。不十分じゃないですか。ターミナルをつくるのはけっこうだ、必要だ、それと同様に必要なのは港湾の整備じゃないですか、こう申し上げておる。このことを聞いておるのです。

来正秀雄農林事務官(大臣官房参事官)

○来正説明員 船着き場につきましては、漁港法あるいは港湾整備法かございまして、これによりまして整備計画を立てておるという実態でございます。そういう関係で、必ずしもこの市場関係の法案と一緒にしなくても実態上は整備していくべき立場にあるわけでございまして、農林省といたしましては、運輸省と十分連絡をとりまして、今後御指摘の点につきましてはさらに考慮いたしたいと考えております。

河毛一郎運輸事務官(港湾局参事官)

○河毛説明員 ただいま港湾一般の整備計画について御質問がございました。この法律案におきましても、基本方針を定めるにあたりまして「道路、鉄道、港湾等の交通施設の整備の見通し」というものを勘案して定めるということに相なっております。そこで、運輸省といたしましては、一般の港湾につきましてこの整備の仕事を担当しているわけでございますが、最近非常に港湾における貨物壁、したがって船舶量がふくそうしてまいりました状況がこの十年来続いております。ただいま昭和四十年度を初年度といたします港湾整備五カ年計画を五千五百億円の事業規模で整備中でございまして、第二年度に当たります。したがいまして、港湾の整備につきましては港湾法に基づきまして、私どもとしても御質問の点に遺憾のないように、今後とも努力してまいりたいと考えております。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 この中にどこに港湾があるのですか、私が見るところによるとないのですけれども。運輸省が……。

河毛一郎運輸事務官(港湾局参事官)

○河毛説明員 基本方針が第三条にございますが……。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 第三条によると確かに運輸大臣が協議にあずかるということになっておりますが、運輸大臣が協議にあずかるということは港湾の問題も入っているんだということでなしに、やはり貨物輸送あるいはトラック輸送についても運輸大臣が関係があるから協議するんだというふうに私は理解したのですが、この三条で港湾の問題も入っておるというのはどこなんです。先ほど流通機能の低下及び自動車交通の渋滞を来たしている……。

河毛一郎運輸事務官(港湾局参事官)

○河毛説明員 第三条の三項の「基本方針は、次の各号に掲げる事項を勘案して定めるものとする。」この四号で「道路、鉄道、港湾等の交通施設の整備の見通し」という点がございます。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 今後の基本計画においてはこれを勘案しなければならないということになっておりまするけれども、直接整備の対象にはなっていないと指摘している。三条は整備に関する基本方針でしょう。勘案してきめなければならない。整備しなければ整備しないなりにやらなければならぬということでしょう、勘案してやるということは。

河毛一郎運輸事務官(港湾局参事官)

○河毛説明員 私どもの説明が不十分であったかわかりませんが、基本方針を各省大臣が協議いたしまして定めるわけでございますが、その場合にただいま申し上げました第四号に基づきまして港湾の整備の見通しを勘案して定めるということになっております。先ほど申し上げましたように、港湾の整備につきましては、私どもは港湾法あるいは港湾整備緊急措置法に基づきまして一定の計画に従って措置をいたしておりまするので、それとの関連において十分遺憾なきを期してまいりたい、こう考える次第でございます。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 運輸省が港湾の施設が整備してなければ対象から除くということになるだけでしょう。そうでしょう。したがって、現在持っていないところに市場の機能性がないのだということに判断されるということになるだけで、早く整備計画を立てておく必要があるんじゃないですか。ことに一番行き詰まっておりまする現在の機構からいって、築地市場が一番狭隘をきわめて、きょうも行ってまいりましたが、台風が来た場合の避難にも不安を感じておる。施設があれば漁船は不安なんかないはずでしょう。いま漁船が入っていますが、もし台風が来た場合どうしようかという不安におののいておる。それで整備されておると申されますか。漁船が不一安におののいておるときに、これで整備ができておると言えますか。  科学技術庁にお伺いしますが、運輸省に聞いてもいいですが、台風が来ないという保証をしてくれるならあんな心配しておりません。

河毛一郎運輸事務官(港湾局参事官)

○河毛説明員 運輸省といたしましては、先ほど申し上げましたように、産業、港湾全般につきまして、全体の伸びを勘案いたしまして、現在五千五百億という事業費をもって昭和四十年度以降港湾の整備を行なっておりますので、具体的な問題につきましてはまたとくと研究さしていただきますが、全体の計画といたしましては、この計画に従いまして貨物量に急激な変化のない限りは港湾整備は予定どおり進んでまいるもの、こういうふうに考えております。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 時間がないのでいま一つだけ聞いて終わりますが、港湾の整備が目睫に迫られたものさえ解決つかないのに——将来の計画があることは否定しません。緊急を要するような事態に対しての問題でいろいろな点をこれから進めていく、これはけっこうです。やらなきゃならぬことも認めます。緊急な事態が起こっておる。けさも市場へ行ってきましたが、せっかく漁船が入ってきても台風を避難するという設備もないじゃないですか。どうしたらいいかと迷っておるじゃないですか。おののいておるじゃないですか。せっかく漁獲したものを運んで市民に供給しようとして努力している人に対して、それを不安ならしめるようなことがあるならば、入ってこないことになる。その任務を果たすのが港湾局じゃないですか。その任務を果たせないで将来はやりますなんて。あす、あさってで不安におののいているのにやれないということをどうお考えになりますか。

河毛一郎運輸事務官(港湾局参事官)

○河毛説明員 ただいま申し上げました港湾五カ年計画は、緊急順序をつけまして、緊急度の高いものから四十年度以降実施いたしておりますので、決して将来計画だけを考えておるわけではございません。ただ、御指摘のございました具体的な事項につきましては、私どもといたしましては、さらに実情を調査いたしまして、御質問の趣旨に沿うように努力してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 これはこの程度にしておきましょう。  警察庁来ておりますね。——一言だけ、流通機構の問題で警察庁にお尋ねしたいのですが、本案は大都市の流通業務市街地の整備に関する法律でありますが、この対象にならない地方都市あたりで、最も農村の青果物を簡易に市場に提供しようということで、青空販売をやっておりますが、市場性のないところに青空販売をするということは、これは農産物の価格を公平に販売することになりまして、物価の安定の上からも、流通の上からも非常に寄与するところが大きいのでございます。それを道路交通だということでこれを追い払うことはいかがなものかと思うのです。一体道路交通というのは何のためにあるのですか。私から言わせるならば、道路交通というものは、国民の経済活動を円滑ならしめるために道路交通法があるんだと思う。車だけが経済活動じゃないです。ところが、取り締まりは、自動車の交通さえよければ経済に寄与する。そうじゃないです。いま流通機構の問題か一番困難なんです。それを達成しておる。これをなぜ追い出さなければならないのか。しかも、自動車が一分に一台以上も通るなら別にして、一時間に五台か六台よりも通らないのに、自動車交通をよくするために追い出すなんというのは、何が主体で交通を取り締まりしているのですか。交通とは何か。国民の経済活動です。それを円滑にしようというのです。物資の流通を円滑ならしめるほうが重大じゃないかと思うのです。それであえてあなたにおいでを願ったわけです。

内海倫警視監(警察庁交通局長)

○内海政府委員 地方によりまして、いまおっしゃいましたような道路上における青空市場と申しますか、そういうふうなものが開設されておることを私どもよく知っておりますし、またそれらが非常にいわゆる物資の流通の上に役立っておることも、しばしば認められるわけでございます。私どもとしましても、特に在来から長年そういうふうに行なわれておるものにつきましては、たとえ少々の道路交通の障害がありましても、特にそういう点はよく考えて認めておるところでございます。また、道路法によりまして、継続して行なわれるものにつきましては、道路管理者の営業許可も必要でございますが、それ等も十分考えあわせて許可をいたしておるところでございます。いまお話の中に、交通がさして支障を生じておるわけでもないのに追っ払おうとしておるというふうな例をあげておられますが、もしそういうものがございますれば、私どももよく当該本部長にも話をしまして、実情に合う措置をするように助言もいたしたいというふうに思います。  私どもの基本的な考え方は、繰り返して申しますれば、著しく道路の交通に支障がある場合は別問題でございますけれども、支障がない場合は認める、また若干の支障はございましても、これはより大きな経済目的に奉仕し、あるいは社会慣習上非常に有益と認められるものであるならば、むしろ積極的に認めていくのが至当である、こういうふうに考えます。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 もう一件で終わりますが、これが国道であって、その目的が動力を持っておるものの交通を主としておるような道路、これは取り締まりの対象になってもやむを得ないと思いますが、これですら問題だと思います。なぜ路面電車など取り締まらないのですか。これは既存の権益ということで保護しております。あれが一番障害になっておるところがたくさんある。これは建設大臣も認めるところです。それでいながら、既存の権利だといって守っておる。農村の長い慣習の中に市日がきまっておって、それで出してくるものを、既存の権利があるにもかかわらず、それを交通取り締まりで、取り締まるなら、まず路面電車を取り締まりなさい。だらしがないじゃないですか。それは既存の権益だといって放任しておきながら、一番交通の障害になっておるものを放任しておきながら、あの農民が露店を出すようなことをなぜ取り締まるのか。何が交通の障害になるか。警察は何でも取り締まればいいという取り締まり。だんだん窮屈になって、国民経済が逼迫していくことまでも取り締まらなければならぬというのは越権ですよ。交通に害があるものはまず一番先に取り締まらなければならぬ。路面電車なんかそうだ。それは既存の権利だということで保護しておりながら、この流通機構に非常に寄与し貢献しておるものを——農民が持ってくる、あるいは農民の受け売りしておるものでも、市場にたくさん集まらなければ市場性はないのです。価格形成ができない。ごくわずかだったら価格形成にならない。農林省なども、地方の物資の評価をするのに市場に行って調べている。この市場がなければ農林省が調べられないんですよ。それほど重要な役割りを果たしているものを一体なぜ取り締まらなければならないか。だから、交通量の多い国道であるとかあるいは県道であるとかは別ですよ。町村道を、町村の管理者がいいというのになぜ警察が取り締まるか。管理者がだめだというなら別です。管理者も村内の、町内の経済のために認めようというのに、警察だけです。もう少し警察官も経済について理解を持たなければ——これは事犯なんか取り締まるものじゃないんです。経済が安定してないところに何の取り締まりができるか。あなた、十分御承知だと思うのでわざわざ来てもらったんだが、その点……。

内海倫警視監(警察庁交通局長)

○内海政府委員 先ほども答弁いたしましたように、道路交通の支障との関係におきまして、私どもも、それが非常に必要なものであり、しかも道路交通に与える影響がさほど大きなものでないという場合におきましては、道路管理者ともよく協議して許可していくという考えを持っております。いまもし具体的に何かありますれば、その具体的なものにつきましてはよく検討いたしまして、当該の公安委員会に対する助言も行いたい。路面電車の問題につきましては、私としましては全然別の問題と思いますけれども、ともあれ青空市場の問題につきましては、最も筋の通るように措置はいたしたいと考えております。

服部安司自由民主党

○服部委員長代理 この際、暫時休憩いたします。    午後六時三十分休憩      ————◇—————    午後十時十九分開議

田村元自由民主党

○田村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  首都圏近郊緑地保全法案を議題とし、審査を進めます。  本案に対しましては他に質疑はないようでありますので、本案に対する質疑を終了するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田村元自由民主党

○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、本案に対する質疑は終了いたしました。     —————————————

田村元自由民主党

○田村委員長 これより本案を討論に付すのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。  首都圏近郊緑地保全法案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

田村元自由民主党

○田村委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決いたしました。      ————◇—————

田村元自由民主党

○田村委員長 次に、流通業務市街地の整備に関する法律案を議題とし、審査を進めます。  本案に対しましては他に質疑はないようでありますので、本案に対する質疑を終了するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田村元自由民主党

○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、本案に対する質疑は終了いたしました。     —————————————

田村元自由民主党

○田村委員長 これより本案を討論に付すのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。  流通業務市街地の整備に関する法律案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

田村元自由民主党

○田村委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決いたしました。     —————————————

田村元自由民主党

○田村委員長 ただいま議決いたしました本案に対して、自由民主党、日本社会党及び民主社会党を代表して井原岸高君外二名から、附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  まず、提出者から趣旨の説明を求めます。井原岸高君。

井原岸高自由民主党

○井原委員 ただいま議決いたしました流通業務市街地の整備に関する法律案に対し、私は、自由民主党、日本社会党及び民主社会党を代表し、次の附帯決議案を提出いたします。  まず附帯決議案の案文を朗読し、趣旨の説明にかえることにいたします。    流通業務市街地の整備に関する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行にあたり、次の措置を講ずるよう努めるべきである。  一、流通業務団地の譲受人の選考については、大規模事業者に偏することを避けること。  二、中小規模事業者の協業により、譲受人としての資格をそなえることが出来るものに対して、積極的に財政金融上の助成を行ない、指導にあたること。  三、流通業務団地の造成は、都市計画実施上、最優先の順位をもつて実施するよう行政指導すること。   右決議する。 以上でありますが、何とぞ本附帯決議案に御賛同のほどをお願い申し上げます。

田村元自由民主党

○田村委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。  別に発言の申し出もありませんので、これより採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

田村元自由民主党

○田村委員長 起立総員。よって、本動議は可決され、井原岸高君外二名提出の動議のとおり本案に対して附帯決議を付することに決定いたしました。  この際、建設大臣から発言を求められておりますので、これを許します。建設大臣瀬戸山三男君。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 ただいまの附帯決議の趣旨を十分尊重いたしまして、遺憾のないよう措置する所存でございます。     —————————————

田村元自由民主党

○田村委員長 おはかりいたします。  ただいま議決いたしました両案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田村元自由民主党

○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。   〔報告書は附録に掲載〕      ————◇—————

田村元自由民主党

○田村委員長 次に、閉会中審査に関する件についておはかりいたします。  今国会が閉会となりました後も、  一、国土計画に関する件  一、地方計画に関する件  一、都市計画に関する件  一、河川に関する件  一、道路に関する件  一、住宅に関する件  一、建築に関する件  一、建設行政の基本施策に関する件 以上の各件につきまして、議長に閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田村元自由民主党

○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、議長に閉会中審査の申し出をすることに決定いたしました。  次に、閉会中の委員派遣に関する件についておはかりいたします。  閉会中審査案件が付託されました際、審査のため、現地調査を行なう必要が生じた場合の委員派遣承認の申請に関しましては、すべて委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田村元自由民主党

○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。      ————◇—————

田村元自由民主党

○田村委員長 第五十一回国会における最終日にあたり、一言ごあいさつを申し上げます。  百九十日の長きにわたりました会期も、いよいよ本日をもって終了いたしますが、この間、当委員会におきましては、内閣提出、議員提出及び委員会提出の法律案を滞りなく議了し、また国政調査につきましても、委員各位の御真摯なる御調査をいただき、国政にいささか寄与し得ましたことは、まことに御同慶にたえない次第でございます。  特に委員会の運営につきましては、幾多の困難なる情勢時においても、当委員会は自主性を失うことなく、円満なる運営ができ得ましたことは、ひとえに練達なる委員各位の御理解と御協力のたまものと深く感謝いたす次第でございます。  簡単ではございますが、ごあいさつといたします。(拍手)

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 長期にわたる国会で、政府提案の各法律案について御協力いただきましたことを、厚く御礼申し上げます。(拍手)

田村元自由民主党

○田村委員長 これにて散会いたします。    午後十時二十六分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗