建設委員会 第23号
- 発言数
- 67 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1966/05/06
会議録
○田村委員長 これより会議を開きます。 住宅建設計画法案を議題とし、審査を進めます。 この際、本案審査のため、本日、日本住宅公団理事水野岑君を参考人として出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 なお、参考人からの意見聴取は質疑応答の形式で行ないたいと存じますので、御了承願います。 —————————————
○田村委員長 質疑の通告がありますので、これを許します。岡本隆一君。
○岡本委員 住宅建設計画法案に関連いたしまして、住宅公団の運営の問題についてお尋ねをいたしたいと思います。 住宅公団では、先ごろ公団の家賃の値上げを、あいた家から順繰りにやっていくというふうなことを新聞に発表しておられました。その内容を見ますと、五年たった家については逐次上げていく、そして家賃の値上げの額は、住宅の評価額から出したものと現行家賃との間の半分程度、中どころでとめておくというふうなことを中心にしたものでございますが、その変更の目的、時期、いつごろからお始めになるつもりか。一応私どもといたしましては、先日、委員会にも何らはからないで、こうして唐突に上げられることについては私たちとしては意見があるということ、だから十分委員会で論議を尽くした上にしてもらいたいということを建設大臣に申し入れたのでございますが、大臣もまたそれを了とせられたのでございますけれども、大体いつごろから上げたいと思っておられるのか、それからまた上げるとすればどの程度上げていくか、そしてまたその目的はどういうところにあるのかというようなことについて、ひとつ委員会で御説明を願いたいと思います。
○尚政府委員 まず、今回古いあき家から家賃の値上げをして不均衡の是正をはかりたいということにいたしました理由を申し上げます。 御承知のように、建設年度の古い住宅と、最近建てられます住宅との間では、家賃の格差が五割ないし十割程度になっております。しかも住宅の建てられております位置等の関係も、古い住宅のほうがかえって良好であるというような点がございます。このように不均衡がはなはだしくなっておりますので、その是正をはかりたいということであります。 いま一つ、御承知のように住宅は建てたときのままの姿では日進月歩の生活水準の向上に十分適応いたしかねるわけでございます。たとえば住宅公団では当初建てました住宅につきまして、流しはいわゆる人造石とぎ出し、石でつくったものでございます。そういうものが数年ないし十年たちまして、いたみ、かつ清潔でなくなっているわけでございます。そういうようなものを今日の水準、すなわちステンレスの流し等に取りかえていくことは、国民生活の向上のためにきわめて重要なことでございます。そのほか、おふろのおけの改善等、いろいろ住宅政策をやってまいります上においては、水準の向上をはかっていかなければならない、こういう問題がございます。 そのように二つの面で不均衡の是正と質の改善を逐次やっていきたいということから、今回まずあき家からそういう全面補修をいたして上げていくということにいたしたわけでございます。 そうして値上げされます額は、古い住宅の家賃の平均は、つまりこれは三十年から三十五年までに建った住宅でありますが、五千二百六十四円でございます。最近のものは平均約一万円程度になっております。したがって、その間といたしまして、今回平均にして二千三百十七円程度上げて、平均が七千五百八十円程度に引き上げるということをはかった次第でございます。 なお、不均衡の是正でございますが、この値上げによりまして、もちろんいろいろの補修工事等に新たな追加の投資をいたしますから、それの償却も考えなければいけませんが、ともかく増収を得られる分につきましては、これは最近、あるいは今後建てられます住宅で、特に御承知のように都市内で工場あと地等を利用して市街地住宅等をつくっておりますが、これは基礎工華やエレベーターとか、いろいろなものが要るために、家賃がかなり高くなります。これらのものの引き下げ用にその増収の大部分を充てるということにいたして不均衡の是正をはかりたいというように考えておる次第であります。 それから、その実施の時期は、大体これらの方針の確定いたしますことをいま急いで作業をしておりまして、できますれば来月あたりから実施いたしたいというふうに考えておる次第でございます。
○岡本委員 従来の公団の家賃のきめ方というものは、減価償却の点と管理費と、大体二つの部分から構成されておると思います。ところが今度の値上げになってまいりますと、不均衡の是正分というものが入ってまいります。そういたしますと、公団の施行規則の中に、第九条でもって一応家賃のきめ方というものをきちんと規定いたしております。つまり建設費の償却分とそれからいわゆる管理費、修繕費というようなもの、それに今度は第十条を適用いたしまして、物価その他経済事情の変動に伴い必要ありと認めた場合には家賃を上げることができる、また住宅相互の間に家賃の不均衡ができた場合に上げる、こういうふうな第十条を適用されるのでございますけれども、これについては、いかなる経済事情の場合に上げていくか、あるいはまたどの程度の不均衡ができていけば上げていくかというような点についてのこまかい取りきめがございません。したがって、今度初めてこういう公団家賃の値上げということになっていく場合に、この第十条をいかなる場合に適用するかということについての原則の規定というものが何らないままで家賃をお上げになるということは、将来無原則にどんどん上げていくことができるというふうなことの先例を築くことになるのじゃないかと私どもは思うのであります。したがって、これについて建設省としては何らかの原則というものを用意しておられますかどうか。たとえば、現行家賃が新しい建築費に見合って何分の一%までになったときに上げるとか、そしてまたその場合の上げる額はどの程度にするか、あるいは物価変動した場合、どの程度物価が変動すれば上げるのであるか、そういうことについての何らかの規定を新たにお設けになって、その上でそれに基づいてお上げになっておられるのか、あるいは単なる思いつきで、今度はちょっと上げてみようじゃないかというふうなことでお上げになるのか、まずそれからお伺いいたしたいと思います。
○尚政府委員 家賃の不均衡の是正は、御承知のように施行規則十条に従ってやるわけでございますが、「物価その他経済事情の変動に伴い必要がある」ということは、これは国民の所得と物価、そういった経済事情に著しい変動が起きたときということを考えているわけでございまして、これはたとえば公団の場合に、修繕に要する経費等がきわめて高くつくようになってきて、とうてい経営ができなくなるというようなことがきわめて顕著になったようなときに行なうということでございます。 それから、「住宅相互の間における家賃の均衡上必要がある」というときでございますが、これはやはりいろいろ一般的な常識として考えたらよろしいのではないかと考えまして、私どもとしては、むしろ家賃を上げるということは、よほどやむを得ない事情がありませんと入居者の方にはいろいろ御迷惑をかけるわけでございまして、慎重にやりたいと思っておるわけであります。しかしながら、新しい住宅と古い住宅とがほぼ同じなものでもって五割あるいは倍というようになりますと、これは均衡を失しているというふうに考えなければならないかと思います。今回の場合はさらにそれをも慎重に行ないまして、あき尿として新たにそれを御承知になる方についてからまず始めていくというような慎重な態度をとっているわけでございます。したがいまして、思いついたように軽々に上げていくというような軽率なやり方は決していたさないつもりでおります。
○岡本委員 値上げされる理由を承り、また発表されておる内容などを見ましても、第十条の一、二、三の三項とも適用しておられると思うのです。物価の変動、それからまたその不均衡ができたということ、さらにまた改良を施したということ、値上げの理由として改良を施します。こういうことにしておられると思うのです。 そこで、まずお伺いいたしますが、不均衡ができたから上げるんだという理由でございますが、不均衡ができた理由の一番大きなものは地価の暴騰である。地価が上がったから、勢い住宅も建設費の合計額が非常に上がってきたということになると私は思うのでございますが、私の解釈に間違いございませんでしょうか。
○尚政府委員 今回値上げされます原因である不均衡の原因の大部分は、御説のように用地の値上がりからくる家賃の均衡の荒が著しくなったのは事実でございます。
○岡本委員 そういうことになってまいりますと、現在地価というものはどんどん上がっていきます。したがってこれから後は、いまの政府の地価対策が進まない限り、不均衡というものはどんどん進むのです。そうすると、不断に、公団の家賃というものはその地価の暴騰が原因となって、どんどんそれに右へならえして公団住宅というものはこれから年中行事の一つとして値上げ問題が出てくるというふうに理解しなければならないと思いますが、いかがでしょう。
○尚政府委員 おっしゃられますとおりに、地価の変動というのはこの十年間異常な急激なものがございました。したがいまして、このような趨勢が続くならば、お話のような問題が今後も五年ごと六年ごととかにどうしても起きてくるということが想定されます。 御承知のように、この川地費の高騰ということは、これは一住宅建設のみならず社会生活全般に重要な影響を及ぼし、特に公共中業の推進にとって非常な障害になっておるということでございますので、今回政府におきましては地価対策の閣僚協議会を設け、これらの地価対策についてその抑制策を各種の手段で講じておるわけでございまして、その一環としてこれから御審議いただく土地収用法の改正あるいは税制の改正等いろいろな角度から研究しておるのが実情でありまして、要は、先生のおっしゃられました危惧をできるだけ少なくしたいというための地価対策を、建設省を中心としてとっておるというのが実情でございます。おそきに失するじゃないかといえば、過去十年はその点が十分でなかったということが言えるわけでございます。
○岡本委員 今度出ました地価対策の効果があるかないかということは、これは土地収用法の審議の場合に大いに論議いたしたいと思いますが、私どもは、政府が出された今般の地価対策というものは、非常に手ぬるいものであってその用をなさないというふうに考えておりますが、とにかくいまの地価がこのような騰勢の状態の中で、地価が上がったという理由をもって家賃の更正をやるというふうな原則をつけられるということは、これからどんどん公団家質というものが上がっていくという考え方に立たざるを得ない。こうなってまいりますと、公団の居住者は、とにかく五年に達すればだんだん家賃が上がるんだというような非常な不安にかられます。 それから、局長は、いま承諾されたあき家についてだけ、こういうことであります。しかし公団の住宅というものは貸し家でございまして、またつとめ人が多いのですからどんどん移転します。年々大体一〇%くらいは入れかわっていくという話を聞いております。かわるときには何らかの理由で必ず高い家賃を払わなければならないのでありますから、公団のいまの、あき家について承諾した人だけ上げるんだということでありますけれども、承諾しない人も将来移る場合には必ずいやおうなしに承諾させられるという立場に置かれるのでありまして、このことは承諾した人が任意に相互の話し合いで値上げがきまるのだというような印象を与えるような御答弁は、これは少し当を失しておる、こういうふうに思うのでございます。 そこで建設大臣にお尋ねをいたしますが、この地価の値上がりというものは政府の土地対策に対する不備の責任です。その政府の地価対策に対する怠慢の責任を、それで家賃に不均衡ができたから上げるのだということになってまいりますと、全くそれを居住者に転嫁してしまう。地価の上がるのを野放しにしておいて、地価が上がったから今度は建設費が上がる、だから家賃を上げてもらうのだということになりますと、政府の地価対策の不備のしりぬぐいを公団の居住者がしておる。しかもそれを不均衡ということで、とにかくおまえは安いところに住んでいるのだから、おまえちょっともったいなさ過ぎる、このごろ並みの家賃出せ、こういうふうな言い方というものはかなり当を失しておると思うのでございますが、建設大臣いかがお考えになりますか。
○瀬戸山国務大臣 地価の非常な暴騰が起こります場合には、これは現行の憲法下でそれを措置する可能な範囲で抑制すべきものだと思います。けれども、憲法の範囲で抑制できない部分もあるわけでありますから、それを全部家賃等の計算に入れることが不適当である、こういう御議論はちょっと承服できないのであります。それは一般の物価の高騰、地価の高騰、経済原則で上がります場合がありますから、これを全部国民が、それはおれの関係外だというわけにはまいらないと思います。けれども、地価全部が家賃構成になるわけでございませんで、地価が上がりますと、御承知のとおりいまの計算では取得価格の四・一%が家賃構成の部分になっておりますから、したがって取得価格が上がりますと、どうしても幾らかずつ上がっていきます。そういう意味で、家賃構成が漸次上がりつつある。これは現実の姿であります。したがって、手おくれといえばこれは手おくれであると思いますが、地価の抑制にはこれは最大の努力をしなければならない。そうしなければ、いつまでも野方図にいくということは、公団住宅を設けたせっかくの立法の趣旨が阻害されますから、そういう点については今後努力をしなければなりませんが、しかし地価の上がったのを全部家賃構成にするのは不適当じゃないかということは、私は承服できないわけでございます。
○岡本委員 地価の値上がりは、政府の施策のよろしきを得たら防げるのです。諸外国でも、日本ほど昭和三十年以来十倍にもなったという国はどこにもないのです。これは土地が投機の対象になることを政府が黙認してきたから、投機の対象になるということを政府が許さないというふうな施策を講ずれば一また諸外国がみなそれを講じているのです。そしてまたそういうことの必要を私たちは再三言ってきているのです。にもかかわらず、政府はそれにそっぽを向いてきたのです。だから私は政府の責任だ、こう言うわけです。そのことによって地価が上がったから用地費が上がった。このごろの住宅はものすごく用地費が高くなったおかげでものすごく高くなったから、前の家賃との不均衡ができてきた。だからそれへ右へならえするのだ、こういうような論法は、少し政府としてはみずからの怠慢をまるでやむを得なかったかのように、そしてまたそれが当然であるかのように言うふうな論法で家賃の値上げを正当化されるということは、これは間違っておる。 したがって、私は、物価の値上がりはこれはもちろん政府の責任もございます。池田さんの高度経済成長政策がこのように物価を上げてきました。しかしながら、物価は地価に比べればこれは比較にならない。だから、せめて物価が上がったのだから——物価が上がれば管理費が上がります。いま局長の言われた修繕費も上がります。だからそういう管理費、修繕費の値上がりに応じた分ぐらいは上げてもらいたいということであれば、これはまだ話がわかると思うのです。そして、この第九条で規定してありますように、減価償却プラス管理費と修繕費でしょう。管理費はもちろんべースアップで人件費が上がっていますから、管理費も相当それは高くつくようになっております。また修繕費も上がってきておる。そういう分に見合って上げるということであれば、第九条の範囲の値上げで済むわけです。第九条の範囲を越えて第十条を適用して値上げをするということは、これは少し公団家賃のきめ方というものの原則論をくずす場合です。それが第十条なんです。だから原則はくずされないのがあたりまえです。だから公団家賃の決定という、この原則論をくずさないででも、管理費であるとか修繕費であるとか、そういうものの値上がりの場合には、この原則論に従って値上げすることができるわけです。こういうことであれば居住者は了解します。自分たちの給料もベースアップされているのでありますから。だから自分たちの収入も一応物価の上昇に応じてベースアップしているかどうかは別といたしまして、一応物価にスライドして給与は上がっておるのでありますから、それに見合ったところの公団家賃ということになれば、これはある程度妥当性があります。ところが政府の施策の無責任さによってべらぼうに上がっていく時価に、いつも公団の家賃が追随していく、こういうふうな原則をきめる先例を開くということになると、私はこれは問題であると思うのです。ただ不均衡であるという理由だけでもって、そういうふうな値上げの道を開くということは、これは不当であると私は思うのでございますが、いかがですか。
○瀬戸山国務大臣 地価が年々に上がって、それをその後に建てた家賃と平均をとるために上げるということになりますと、いまお話しのような不都合が生ずると思います。私どもは、一面においては地価の抑制をするために努力をいたしますが、その上がった地価を全部カバーする家賃の上げ方は考えておりません。御承知のとおり現状があまりに不均衡である、先ほど局長が申し上げましたように、御承知のとおりでありますが、同じような規模で家賃があるいは倍もある、こういうことであれば、やはり社会公平の原則からいって必ずしも適当でない。また古くから入っておられる方の家賃をこの際引き上げようとは思いませんけれども、あき家になって修繕をし、そしてその不均衡も是正しよう、ある程度の家賃の上げ方をしよう、こういうことでありますから御了承を願いたい、こういうことでございます。 〔委員長退席、服部委員長代理着席〕
○岡本委員 どうも私は、政府の怠慢の結果が地価の暴騰になり、しかもその地価の暴騰が今後公団の家賃決定の中に織り込まれていって、十年たったものは不均衡になれば幾らでも上げられるというようなことについての先例を開くということにはどうしても賛成するわけにまいりません。したがって今度の場合、もっと修繕費とか管理費とかいうものがどのように変わってきたか、そして公団の年間経済というものの中で、住宅の開発のためにどれくらいの人が要る、それは新たな住宅の建設のために要ります。しかしながらその後の住宅の維持管理のためにどれだけの人がかかり、そのためにどれだけの人件費がかかっておる、それらが上がっていっているのです。あるいはまた管理費も上がるし、またいまの地価が上がったり何かするということと一緒に、いわゆる固定資産税も上がってきます。そういうふうなものが大体どのような額になっておるからそれを上げるのだ、こういうことであれば、私はやむを得ざる措置だというふうに思うことができるのでありますが、こういうふうな住宅の家賃が変更をされる場合に、何ら機関にも何にもはからない、ただ政府並びに公団の一存でもってぽっと上げていかれるということになってくると、これは正当な世論を反映しないと私は思うのです。だから、政府としてはいろいろな資金面あるいはいろいろな点で住宅をちょっとでもよけい建てたいというところから、その費用を生むために家賃を少し上げようじゃないかというふうな考え方も出てくるかもしれませんが、一応住宅公団法ができたときには、この施行規則の中に家賃の決定のしかたというものがきめられておる。この家賃の決定のしかたというのは、公団は一応全然利益というものは考えないのだ、減価償却でいくのだ、また家賃はそういう方針で徴収するのだということがぴちっとうたわれており、また日本住宅公団の性格はそういうものであるという理解の上に立って、われわれは住宅公団の存在価値というものを非常に高く評価しておるわけです。ところが今度は、不均衡の理由をもって上げるということは、減価償却以上の利益をあげることができるということになってくるわけです。そのあがった利益分をどう処分するかということについてはっきりした規定も何もない。そういうことでは私は了解できないと思うのです。だからもしもそういう値上げによって利益金が出てくる、その出てきたところの利益金はどういうふうなところに充当していくかというようなことについても、やはり規則なり法律の中に明らかにしておく必要があると思うのです。 だから建設省としては、そういうふうな値上げをされる場合には一応われわれにも相談され、こういうふうにしたいと思うがどうだろうというようなことがあってもよかったと思うのでございますが、それを何ら委員会にもそういう意思の表示もなしに、一方的に新聞へぽっと発表して、もう五月から上げるのだ、こういうことになっている。私は、公団の運営というものが、法律ができるときは一応国会にはかられる、しかしながらその法律の内容とかなり違った運営をされていく場合には全然国会にもはかられないということは、政府としては少し穏当を欠くのではないかと思うのでございます。何らかの形でもって、この家賃の値上げ問題について今後とも上げたいと思うときには、その妥当性というものを貫くために、一応意見を聞くような何らかの機関を設けられる必要があると私は思いますが、いかがですか。
○瀬戸山国務大臣 法律によって行政機関にまかされておるところがあるわけであります。もちろん国会でいろいろ意見を聞くということは、私は非常に好ましいことであると考えますが、今回やりましたのは主としてあまりに不均衡な状態である。これは御承知のとおりに、施行規則にも不均衡の場合には家賃の更正ができるということになっております。もちろんどのくらいということは残念ながら明らかになっておりませんが、そこは公団の性質上、これはもうけ仕事じゃありませんから、その範囲でということが良識であろうと思い今度の更正をしたいというのも、先ほど来御説明申し上げておりますように、主としてこれは不均衡であるということが大きな理由であります。しかもこの不均衡を算術的にやろうということでなしに、この際最小限度にやろう、こういうことにしております。 そこで、これによりました増収といいますか、さしあたりたいした金ではないと思いますけれども、不均衡であるということは、現に最近建てます住宅の家賃がどうしても高くなっておる。これは御承知のとおり公団の最初目標としたことと相当違ってくるおそれがある。これをできるだけ平均をとるということは、下を上げるというよりも高くなるほうを下げたいというのが大きなねらいであります。下がるようにしたい。お互いに相見互いだという考えであります。 そこで今回考えておりますのは、家賃更正によって得ました増収分の大体八割と見当をつけておりますが、八割を今後建てる家賃の引き下げに充てたい、他の約二割というものは修繕費その他がかかりますからそのほうに充てたい、こういう計画で進めるということを申し上げておきたいと思います。
○岡本委員 この増収の見込み額でございますが、かりに値上げされた場合の増収見込み額は一応どの程度になりますか。これは公団からお答え願ったらと思います。
○水野参考人 初年度増収になります額は総額で約八千万円であります。それから来年度になりますと、これは平年度になりますので、来年度が約一億九千万円の見込みでございます。
○岡本委員 一応平年度一億九千万円、約二億でございますが、二億のうち約二割といえば四千万円です。四千万円でいま言っておられるような改良工事、壁や天井をきれいにします。畳も全部やりかえます。それから浴槽取りかえ、流しも取りかえます。たくさん並べてありますが、これだけのことがはたしてできるのかできないのか。私は先般水野さんに電話で尋ねましたときに、一応ここ一、二年の間は、とても家賃の引き下げ分になんか回すことはできません、全部改良費に食われます。こういうふうなお答えでございましたが、いま大臣から承りました説明と、先般水野さんから私が承りました説明とは大きな食い違いがございますが、一体私はそのいずれを信じたらいいのか、これはひとつ水野さんからお願いいたします。
○水野参考人 ただいま岡本先生からお話がありましたように、私は電話で、修繕費をまず回収する必要がありますので、これは特別修繕をいたします関係で三億数千万円かかるわけでございますが、その三億数千万円をまず第一にこの増収分から回収する、そういうことを考えますと、二年半くらいたちませんと回収できないということになるのでございます。一応計算上はそうなるわけでございますが、その後、二年半たたないと家賃調整のほうにこの増収分が回らないという事態はどうも望ましくないのじゃないかという議論が出てまいりまして、大蔵省とも折衝いたしまして、この特別修繕の三億数千万円は、十年くらいでひとつぼつぼつ返していこう、本年度は年度半ばからこの値上げ措置を実施いたしますので、本年度の分はこの修繕費のほうへ一部組み入れますけれども、残額につきましては、これを十年間くらいで特別修繕費のほうへぼつぼつ返していく、したがいまして平年度になります来年度からもう家賃調整のほうへ回していきたい、こういうふうに方針を変更いたしまして、実は政府各方面の御了解も得たような次第でございます。
○岡本委員 この修繕の改良の内容ですね、これは大体1戸当たり八万円くらいかかるのだ、それくらい投入するのだから家賃を値上げしてもらいたいのだということを、そのときに水野さんは私におっしゃいましたが、大体この内容で八万円ほどかかるのですか。
○水野参考人 従来あき家になりますと、一部補修ということをわれわれのほうで申しておりますが、破損したり汚損したりいたしました部分だけの補修をいたしておりまして、これが大体1戸当たり平均いたしますと一万九千円程度でございます。今回はこの一部補修というのをやめまして、全面補修にしようということで、したがいまして畳、ふすま、そういうものも全部かえますし、それから床から天井から全部塗りかえる、それから流しでございますが、人とぎ流しと言っておりますが、従来の人造の流しをステンレスの流しにかえる、あるいは浴槽は木製でございましたが、これを全部ほうろうびきのふろに取りかえる、こういうような措置をとりまして、要するに新品に近いものにあき家を補修するわけでございます。そういう関係でその補修費が一戸当たり平均いたしますと七万三千円になるわけでございます。したがいまして、差し引き五万四千円程度が特別に全面補修するためにかかる修繕費でございます。
○岡本委員 一戸当たり五万円といたしまして、ことしは七千戸家賃を変更される。そうすると、五万円で七千戸というのは三億五千万円、そのくらい費用がかかる、こういうことであります。その三億五千万円も改良費がかかるのに、収入増はわずかに八千万だ。来年度は来年度でやはりそれだけ戸数がふえるのでありまして、それだけ改良費がかかるのでありますから、その収支のバランスは同じことになると思うのです。そういうことになりますと、私どもはとても改良だけでもたいへんなことになる。むしろ増収分というのは改良に要した費用の利息ぐらいしかまかなえないのであって、それで実質的な新しくできる家賃の引き下げ分なんかにとてもとても回っていきっこない。計算したらそんな計算はどこにも出てこないじゃないですか。これは建設大臣いかがですか、そんな引き下げ分なんかに回せるものとは思えないのですが、いかがですか。
○水野参考人 特別修繕費につきましては、いまお話がございましたように、五万四千円で七千戸でございますから、正確に申しますと三億七千八百万円かかるわけでございますが、これが七千戸あき家になりますと、これは本年度で三億七千八百万円必要でございますが、翌年度になりますと、七千戸分につきましては特別修繕はもう実施したのですから、実施する必要がございません。ところが、家賃は御承知のとおり、全国平均二千三百円くらい値上げいたしますので、それが本年度におきましては約八万円、平年度になりますと一億九千万円、それが毎年度ずっと一億九千万円入ってくるわけであります。ところが特別修繕のほうは三億七千八百万円一度支出いたしますとこれで済むわけでございます。したがいまして家賃の増収分というものが、特別修繕費を償却いたしますとまるまる残ってくる、こういうことに相なるわけであります。
○岡本委員 議論の途中の数字でございますから、もう一ぺんそれは私どもも検討してみたいと思います。また一度あなたにも来ていただいて、いまおっしるようなことが可能かどうかということをよく考えてみたいと思うのでございますが、とにかくいま言われるところの数的ななにについては、私はもう一つ開きがあり過ぎてそういうことが可能なものに思えませんが、しかしながら、とにかく今度かりに家賃の値上げをやられるとするなれば、二割は特別修繕費として見ていく、経費に充てる、八割は家賃の不均衡、新しい家賃の引き下げ分に充てるという原則はこれは将来とも貫かれる方針でありますかどうか、そういう点、御所信のほどを承っておきたいと思います。
○瀬戸山国務大臣 先ほど公団の水野理事からお話しいたしましたように、最初は修繕費、あるいは今後の建築費、これは微々たるものでありますけれども、その財源にしたいという意見もありました。けれども、御承知のようにいま物価問題が非常に大きな問題でありますし、しかも家賃をできるだけ押えるということが政府としての趣旨でありますから、そういう意味で閣僚間においてこの問題は協議をいたしまして、先ほど申し上げましたように結論を出したわけであります。そういうことでありますから、できるだけ家賃の引き下げのほうに回すというそれを話し合いまして八割程度、こういうふうにいたしたことでありまして、これは重要な政府の方針として決定をいたしておりますので、変更する考えはございません。
○岡本委員 それでは、増収分は今後は増築費には充てない、そして大体二割程度は改良費に充てる、八割は新築住宅の家賃の引き下げに充てる、こういう原則をお立てになった、こういうふうに理解をいたしておきます。 そこでもう一つ、どの程度に達したら値上げをするかということについての原則が私はまだ立てられたように承っておりませんが、不均衡は不均衡、ただ不均衡がどの程度になれば値上げの対象になるのか。年々建っている住宅は次々に五年に達していくわけですね。その五年に達した分から順に片っ端から上げていく、こういうことが一応予想されないでもございませんが、その点いかがでしょうか。どの程度の不均衡になったら、どういう情勢になったら上げるのか、こういうことについての原則論を承っておきましょうか。
○尚政府委員 私ども今回の不均衡の調査をしたようないろいろな結果から考えまして、最低五割以上上がったときに適用したいと思っております。しかし、その五割と申しましても、実際問題としては年数のほうの問題もございますが、年数のほうも少なくも五年以上を経て後という程度にいたしたいというふうに考えております。
○岡本委員 それからもう一つ確かめておきたいことがございますが、団地、たとえばかりに二千戸なら二千戸の団地があると仮定いたします。そういたしますと、最初は一割ぐらいあき家ができる。初年度は一割ぐらいでございますが、五年たてば、その大体の模様でいけば五割になり、七、八年たてばもう三分の二程度が新しい家賃、更正された家賃になっておる。古い家賃の人はごく少数になっておる。そういたしますと団地内の家賃の不均衡という問題が出てまいります。そうすると、長年住んでおる人はずうっと低い家賃で住んでおるが、新しく入居した者は新しい家賃を出しておる。それが数年たつとまた不均衡是正があって、その次のあき家がまた不均衡是正が出てきて家賃が上がる。そうすると家賃が三段階にも四段階にもなって、団地内における家賃の不均衡というものが問題になってきはしないかと思いますが、そういう問題についての処理をどうなさるかということを一つお伺いしたいのと、その次は、そういうことになってまいりますと、お互いに人間、よそのうちのカキは赤いというふうに、安い家賃で住んでいる人をうらやむという気風が出てまいりまして、団地内の融和というものに私は一つの阻害が出てきはしないかということを心配するのであります。そういうふうな問題が出てまいりましたときには、どうもこれは一斉に上げたほうがよかろう、こういう議論が建設省部内あるいは公団部内に出てきはしないか。そうしてまた、そういう低い家賃で住んでいる人が団地の中で三分の一、四分の一というふうにごく少数になってまいりますと、その人たちは団地の中における少数派になってしまうのです。だから、あの人らだけが別に安い家賃に住んでおることはない、私ら高いのだから、みんなもう上げたらいいじゃないか、こういう空気が団地の中に出てくることによって全部の家賃の値上げということが出てくるのではないか、またねらいがそこにあるのではないか。順繰りに上げていって、その家賃値上げに反対をする人を少数派におとし込んで、それでもって将来がっぽりみんな上げてしまおう、こういうふうなことが一つのねらいではないか。これはちょっとうがち過ぎだと言われるかもしれませんけれども、そういうようなことも考えられないではないということですね。だからその点について、そういうことは絶対にやらない、この方針はこの方針としてどこまでも堅持するのだ、そういうことを明らかにしておいていただかないと、いずれそういうことになってくるのではないかという意見が必ず出てくると思います。これは大きな問題ですから、建設大臣からお答えを願いたいと思います。
○瀬戸山国務大臣 勘ぐり過ぎではないかというお話の中のお問いでありますが、私はそういうことを全然願っておりません。もちろん家賃はできるだけ安いことにしたいというのが念願であります。御承知のとおり、公団住宅、公営住宅もとよりでありますが、ただあまりに現状が、先ほど来申し上げておりますように、不均衡でありますから、さっき申し上げたような大改装をして、そして新しい家に入られるというようなかっこうにして、ある程度の是正をしたい、こういうことでありますから、全部上げるためにこういうことをするのだというようなことは全然考えておりません。
○岡本委員 きれいにして、そこのきれいな、時代に合った住宅の中に住んでもらうために少々の値上げをされるということであれば、私はそれが不当なものとは思いません。しかしながら、政府の怠慢によるところの地価の値上がりにスライドさせるための不均衡是正、こういうふうな形における家賃の値上げというものについては、どうしても了承する気持ちになれないのでございます。一応いま政府からお示しになりました増収分についての計算でございますが、これをもう一度検討いたしまして、公団の収支バランスというようなものについてもう一度数字的に検討してみて、もう一度委員会で議論いたしてみたいと思います。 それから、前回の委員会で私がお尋ねいたしました集会所の使用料金の問題について、この機会に少しお尋ねをいたしておきたいと思いますが、公団のほうに私から集会所の使用料の収支の実績を要求いたしまして、いま手元にいただきました。それを見てみますと、昭和三十八年度におけるところの支出の合計は大体千百万である。そしてその内容といたしましては、電気、水道、ガスといったものの直接経費、そういうたぐいのものの支出が七百万、それから消耗品あるいはまた備品の修理費、そういうものが約四百万で、合わせて一千百万である。それに対して収入が八百八十六万であるから上げざるを得ないのだ、こういうふうな資料をちょうだいいたしました。 そこで私はお尋ねをいたしたいと思うのでございますが、この前のときにも私はたしか議論の中に出しておったのではないかと思いますけれども、集会所でも非常に規模の相違があります。非常に大きな集会所もあれば小さい集会所もございます。また使用の頻度というものもそれぞれ大きな違いがございます。そのことによって集会所ごとにこの収支等のバランスというものは相当開きがあるのじゃないか。また新旧の集会所によってそのなにも違ってきておると思うのです。だから、むしろ今度の集会所の使用料金は、それぞれの団地ごとで収支のバランスをお示しになり、その上に立って各集会所ごとに妥当な上げ方という一つの、原則をおきめになる。電気、ガス、水道は年々上がっていくのですかう、公共料金というものが上がってきているのですかう、公共料金が上がれば使用料も上がるということは、これはやむを得ないと思う。だから一律的に、これはどうするのだというような全国画一的な方針をお出しになるよりも、各集会所ごとにその収支のバランス、そして自分たちの使うものだから自分たちで支弁していくのだ、こういう形で話し合いをやったら、この使用料問題の話し合いが円満につくのではないか、私はこういうふうに思うのでございますが、公団側ではその問題をいかがお考えになりますか。
○水野参考人 集会所の使用料につきまして、団地ごとに料金をきめていくという御提案が先生のほうからございましたが、確かに一つの御提案だと存じますけれども、実は大団地、小団地いろいろございまして、そういたしますと、小団地の集会所の使用料というのは非常に高くなる。やはり団地の大小によりまして使用料の必要経費というのはそう変わらないのでございますから、そうしますと、小団地のほうは非常に高い、大団地のほうは安いということになって、要するに格差が出てまいると思います。そうなりますと、はたしてそれがいいのかどうか、そういうようなことには反対だという入居者の方も実はわれわれのほうに来ておりまして、その点まだわれわれとしては慎重に検討すべき問題であるというふうに考えておる次第でございます。 ただ今度集会所の使用料を値上げいたしますのは、要するに備品の整備を十分にやりまして、気持ちよく集会所を使っていただこう、そういう観点に立っておりまして、何ら他意はないのでございます。現に大阪支所におきましては、三、四年前に相当値上げをいたしまして、いま東京地区の集会所の使用料は低いものになっている。われわれといたしましては、現在の大阪地区の使用料まで東京地区のそれを引き上げていきたい。そうしますと、何とかこの必要経費はまかなえるのではないかという考慮から、今回の集会所の使用料の値上げは出発しておるのでございますが、なお今後とも入居者の御意見をよくお聞きをいたしまして、御相談をしていきたいと考えております。
○岡本委員 大団地と小団地で不均衡ができるおそれがあると言われますが、私は小団地であればやはり一戸当たりの利用の頻度というものが高いと思うのです。大団地に集会所があっても、大ぜいの人がそんなに使えないから、勢い利用の頻度が少ない。かりに償却とか修繕費とかその他の分は持つにしても、それは一戸当たりの金額は小団地はふえるかもしれませんが、それだけまた一戸当たりに受ける集会所によるところの恩恵といったものは多いし、結局使う者が払っていくのでありますから、私はその点水野さんとちょっと考え方が違うのでございますが、しかし、とにかく集会所の使用料金の問題は、あまりにも今回急速に飛躍的な上昇ということで、居住者側から大きな反発が出ているようでございますけれども、根気よく話し合っていただいている模様で、まあ強行されないというふうな方針で臨んでおられるので、非常に話が円満にいっている模様でございますが、私はいまのような方式では、いま原案として出されたものをそのままのませようといっても、これはなかなか困難ではないか、だから何らかの形で、少し公団のほうも了解を得られそうな新しい案をひとつこの際出していただくことが必要なのではないか。その一つの考え方として、こういう意見を出してみたので、十分検討していただきまして、円満にこの問題を解決していただきたい。集会所の問題でもって相当居住者を刺激しておるところに今度はまたあき家家賃の値上げ、あき家家賃の値上げは必ず自分の将来に響くことでありますから——これはやはり居住者もいま上がらなくても、将来変われば上がるんだから、そしてまた先ほど私が申しましたように、ほとんどの居住者が高い家賃を出しておるということになれば、それに右へならえになるおそれがある、こういう杞憂を持つのも当然であると思います。だから、そういう点で、二つ強烈な刺激材料を一度に提供されたというところに、私は今後公団とそれから居住者との間に大きな摩擦が起きはしないかということを心配するのであります。したがって、そういう摩擦が起きないように、これは建設大臣にお願いをいたしておきますが、もう一度いま議論をいたしましたことの内容をよく検討されまして、善処されるようにお願いいたしたいと思います。一応私どももこの問題についてもう一ぺん党内でも真剣に議論をいたしてみたいと思いますので、大臣もその辺十分考えて善処されるようにお願いいたしたいと思います。 では私の質問はこれで終わります。
○服部委員長代理 金丸徳重君。
○金丸(徳)委員 私は住宅建設計画法案につきまして二、三のお尋ねを申し上げたいのでありますが、その前に、ただいま岡本先生からのお尋ねの問題につきまして私もたいへん心配いたしておるものですから、それにつきまして、これは計画局長からでも、今後のこの方針を進められる上につきましての参考にしていただこうと思いますので、それから始めます。 いまのように、家賃を値上げするということにつきましては、公平感といいますか、均衡政策をとられるということは、一面においては私も正しいように思います。ある意味におきましてはやむを得ないような気もいたすのでありますが、団地同士における不均衡を直すということであれば、それはまあまあとも思います。しかし、いま聞いておりますと、引っ越したあとについても直していこうということでありますが、それは一見たいへんいいようでありますが、そういたしますと、隣の家と開きがある。また公平感を欠く、均衡を欠くようなことになりはしないか。のみならず、これから地価の暴騰その他によってだんだん家賃が上がっていくというと、ことしはそうであっても、来年はまた変わってくるということであるからして、向こう三軒両隣同じスペースの中で、同じ条件の家におりながら、家賃が変わってくるというような事態をかもし出す。といたしますと、さなきだに、団地族などということばがあるほどに非常にデリケートの感情の中で社会生活が進められておるのが常態のようであります。そうしますと、向い家賃のほうは、低い、昔から住んでいる人たちに対して、非常に白い目をもって迎えるというようなことになりはしないか。不均衡を是正するということもさることながら、そうした地域社会における住民の感情を無視するような政策が強行されるというようなことになりますと、これは世道人心上、いかがなものかという心配も非常に強くされるのであります。これらにつきましては、いま慎重にかまえる、いろいろな政策をとり、そうしたことの起こらないようにされるというような御意向のようでありますが、私は、これはたいへん大事なことと思われますので、今後慎重の上にも慎重をいたされて、均衡感は保たれたけれども、そこに大きなまた別な意味における問題を起こすようなことのないように、これは今後におきまする公団住宅その他における家賃政策の基本に触れてくることと思われますので、ぜひこれは慎重にかまえていただきたい、こう思います。 それにつきましてもう一点、これは地域のほうで起きていることでありますが、古くからある住宅などにつきましては、地域の要望その他政策上の進める過程におきまして、公営住宅を払い下げるというような方針もとられておるようでありますが、これまた、払い下げ価格の決定につきまして、地価の暴騰にからんでなかなか問題がデリケートに起きているような気もいたすのであります。そこで、建設省のほうといたしましては、地方における公営住宅の払い下げなどについては、価格の決定においてどういうような指導方針をとっておられますか、一応それについてひとつ承っておきたい。
○尚政府委員 第一の御意見でございます。今回のあき家の家賃の値上げというようなことによって団地内の感情上の問題が起きることについて慎重を期せというお話でございます。私どもも当然、それについては慎重に行なっていきたいと考えまして、たとえば今回でも、不均衡のいわば数字的に出ますものの半分というような形にいたしますとともに、財産保全あるいは住宅水準の向上のために中の質の改善を行なうというようなこともいたして、高いけれどもやはりそれだけよくなっているというような、是認を得られるようなふうに、それのみで十分かどうかという問題はございますが、態度として、いま考慮いたしましたように慎重に、ますます慎重に臨みたいと考えております。 次に、公営住宅の払い下げの価格の決定のいたし方でございますが、いま公営住宅の古い木造の団地につきましては、これが都市計画上、これをさらに土地を高度利用したりあるいは不燃化したりする必要が今後とも相当考えられないといういわゆる地方都市の周辺とかあるいは町村とかというようなところでは、入居者が払い下げを希望すれば、また、地方公共団体のほうで払い下げてもいいと言いましたときには、払い下げる。しかし、いま申しましたように、都市計画上あるいは将来の町の姿を考えて、これは当然不燃化しあるいは立体化して利用すべきというところは払い下げないという方針にいたしております。 さて、その価格でございますが、この価格は要するに、一言でいえば、公正な価格ということになるわけでございます。そこで、もしきわめて通常の状態より安く払い下げるというようなことが起こりますと、払い下げを受けた方が直ちにまた第三の方に払い下げて、そもそも公共的な住宅であったのに、それを媒介として非常に多くの収入を得られる、これは非常に均衡を失する問題になります。しかしながら、実際問題、長い間お使いになっていた家でありますから、いま申し上げました、そういうようなきわめておかしい、不自然な事態が出ないように、大体におきまして土地につきましては、おおむねその周辺の値段と相応なものにする。それから建物につきましては、これは使い古しておりますので、その古しているということを十分考慮に入れてある程度額を下げる。そういたしました結果、その居住者は買いたいのだけれども、非常な短時日にそれを支払いができないという場合には、これを五年というような長さにおいて割賦で払い下げるようにして、取得しやすいようにする。以上のような方針で払い下げ価格を私どもで承認しているわけであります。
○金丸(徳)委員 地価については公正の値段をということばでありますが、その公正な値段ということがきっと地方では、現実の問題としましては非常にむずかしくなるのではないかと思いまして、公正の値段を発見する方法として、周辺の地価を参考にしてきめられるということであろうと思うのですが、その場合に、民間の問題でありますと、これの居住権であるとかあるいは地上権であるとかいうことにからんでまいりまして、使っておる、あるいは住んでおる人たちに払い下げる、売る場合においては、周辺の土地よりもかなり安い地価で売買されておるのが通例ではないかと思うのです。こういう場合に、公営住宅なんかにつきましては、どの程度その問題を加味されて地価を考えるのが公正であろうか、どういう標準をお考えの中にとられておりまするか承りたい。
○尚政府委員 民間の払い下げの場合は、たとえばかつての家賃も相当な収益をあげる家賃をいただいておる、その方に払い下げるというような、いろいろ長期にわたっての収益と、その払い下げ値段の交渉というようなところできまっていくものだと思います。 公営住宅は、御承知のように非営利の、むしろ低家賃住宅として供給しているわけであります。したがいまして、必ずしも民間と同一に論じ切れないところがございまして、先ほども申しましたように、払い下げてしばらくしてそれを第三者に売ったためにその方が非常にもうけたということになれば、社会的に公共団体としては非常に責任を感じるわけでございます。そこで、私どもとしては、近傍類地のものを参考にして、いわゆるその間でかりに売買等をあとでやった場合にも、大きなさや取りといいますか、そういうことが起きない程度の価格ということできめるという方針にいたしておるわけでございます。
○金丸(徳)委員 何かそれにつきまして地方に具体的に指示なさっておられる例がありますか。
○尚政府委員 いまの払い下げ価格の計算方法については、地方公共団体に通牒もしておりましたと思いますし、またしばしば管理の会議を毎年二三度やっておりまして、そしてこの業務は経常的に各地に起きておりますので、その会議等において指示しておるわけでございます。
○金丸(徳)委員 それらのことにつきましてもまた詳しくは——具体的な問題につきまして私も、耳にいたしておるところもありますが、あまりに局部的な問題であるかもわかりませんので、大体の方針は公正に、しかしながら問題を起こさない程度の値段にということであるように承りました。それによって不当な利得を旧居住者といいますか現居住者が受けない程度のものにしたいというお考えのようであります。あるいはそういうことであろうかと思いますが、その具体的な標準になりますとたいへんめんどうなことになろうかと思いますから、いずれこれは別途お伺いいたすことにいたします。 そこで、きょう私のお伺いいたす問題に入ってまいるのでありますが、今回のこの住宅建設計画法案をお出しになります基本のねらいというものは、一世帯一住宅といいますか、そういう大方針のもとで六百七十万戸を五年間に建てられようということであります。私は、政府の計画といたしまして、こういうことは、少なくとも国民に対する明るい希望を持たせるという意味におきましてはたいへんけっこうなこととも思うのでありますが、ただ私は、政府が受け持つところの二百四十万戸につきましては、足らなければ政府が公債を出す、また資材費も大いに優先的に用意するという意味におきまして、計画どおり進めようとすれば進められないこともあるまいと思います。問題は四百万戸の民間に期待するところの住宅の建設進度であろうかと思います。五年間に四百万戸を建てるとしますると、平均いたしますれば八十万戸ずつこしらえていかなければならないわけでありますが、これにつきましては、過去の実績などに顧みまして、どういうところからこれだけの計画についての自信をお持ちになっておられるのか、その四百万戸の期待をなされる数字的な根拠をここでお示しが願いたいと思います。
○尚政府委員 確かに五カ年計画を立てます上におきまして、民間自力建設の実績及び将来の推定というようなことは重要な要素になっております。これにつきましては、慎重に過去の実績等を調査して定めたものであります。私どもは民間自力建設の戸数の実績を調査いたしますときに、いわゆる六畳一間のアパートというようなものは数に入れておりません。やはり一世帯一住宅の目標が達せられます。二人ないし三人の家族は九畳以上、四人家族は十二畳以上というものに役立つ民間建設の実績の過去のもののみをとっております。その結果、最近の五カ年について申し上げますと、昭和三十五年に三十七万二千戸、三十六年に四十万七千戸、三十七年に四十一万六千戸、三十八年に五十二万戸、三十九年に五十三万六千戸、四十年に五十八万戸という程度に調査結果が出ております。この三十六年から四十年の伸びの平均を見ますと、毎年ちょうど一〇%ずつ伸びておるわけでございます。この一〇%につきまして、私どもとしては、新たな計画においては、これにさらにてこ入れをして一一、二%ずつ毎年伸びていくことを期待しております。このためには、じんぜん今日のままの性格ではまだ不十分でございます。したがいまして、まず宅地の大量供給、ともかく民間自力建設を阻害しておる一番大きな問題は宅地でありますから、公団、公庫等の機構も拡充し、予算も拡充して、低廉な宅地の供給ができるようにするという方針を強化する。それからさらに税制上の優遇措置。それから、ことし行ないましたように、住宅金融公庫の融資保険、民間が民間に金を貸しますときに、焦げつきになるときにそれを保険する制度でありますが、それの資金をふやす。特に今後は税制上の措置等について逐年優遇措置を強化すること。在来一〇%であったものを一一、二%に伸び得るように諸施策を講じつつ四百万戸を推定いたしたわけでございます。
○金丸(徳)委員 いまおあげになりました過去五年間の数字、これはかなり精細にお調べになったものと想像いたしますが、そういたしますと、それ以外に住宅とは言えないもの、しかしながら現に世帯として入って、四畳半一間に夫婦・子供一人が入っておるのもありますが、それらはどのくらいあるとお考えになっておられるか、これが一点。 それからもう一つ。いまの数字をさらに細分いたしまして、自分の家として建てたものと、人に貸すために建てたものとがどの程度の比率になっておりましょうか。また貸し家として建てたものの中で、個人の小づかい銭をためて将来の老後の安定をはかるためにというようなものもありましょうし、また貸し家業を専門にやるために建てておるものも相当数あろうと思います。そういうものの数字を仕分けをして承りますと、いまおあげになりました数字で、なるほどこれは一〇%ないし一一%の進度が見られるということにつきまして私も納得できるのでありますが、納得したいばっかりに詳しくお尋ねをいたすのでありますが、ひとつお示しを願いたい。
○尚政府委員 ただいまお話のありました、私どものことばで言えばいわゆる水準以下の住宅、六畳一間、四骨半一間の住宅というようなものは、先ほど申しました数字のほかに、私どもの推定によりますと、三十五年に二十六万戸、三十六年に三十五万戸、三十七年に三十五万三千戸、三十八年に四十万五千戸、三十九年に四十二万六千戸——三十九年は見込みでございますが、その程度。これら以外に、小住宅等として、これはほとんど貸し家経営——最近の大都市周辺の貸し家経営でございますが——として建設されるものと推定いたしております。 それから、最近の新設住宅の所有関係別の比率でございますが、三十五年は全体のうち持ち家が五八・五%、借家が三四・四%、給与住宅が七・一%でございます。その後持ち家のほうは少しずつ減っておりますが、三十九年で申しますと、持ち家が四七・七%、借家が四四・七%、給与住宅が七・六%程度で、三十五年から三十九年の五カ年間全体につきまして見ますと、持ち家が五〇・五%、借家が四二・三%、給与住宅が七・二%、すなわち過去五カ年は持ち家五〇・五、借家四二・三、給与住宅七・二、この程度の比率で建設されたものと推定されます。
○金丸(徳)委員 いまの数字で私はこんな感じを持つのであります。第一には、過去五年というのは例の高度成長政策が非常に強行された、ということばはどうか知りませんけれども、それがとられた期間であります。この期間の伸びが年々一〇%ずつであった。今度は高度成長政策ではなくして別な政策がとられているわけでありますが、そういう中において政府施策のほうが伸びることは、これは先ほど申されたようにやってやれないことはないのでありますが、民間住宅、ことに貸し家などについてははたしてこのとおりの期待ができるものでありましょうかどうか。その点をまずどういう根拠を持ってこういうふうな、民間に対していままでとは条件が違う中において、いままで以上の期待が持ち得るその根拠をお示しを願いたい。
○尚政府委員 今後の民間自力建設の動向が、経済が安定成長に向かったときにどういうふうになるだろうかということにつきましては、実はいろいろの議論がございます。高度成長の期間において建てられました住宅は、先ほど申しましたように人口の都市集中等のためにむしろ小さい住宅が非常に多かったわけでございます。したがいまして私どもは、先ほど来申しているように六畳一間、四畳半一間の数字は初めから入れないわけでございます。つまり、そういう高度成長の影響の強かった住宅は水準以下の住宅として、伸び率一〇%を計算するときには入れないのが正しいわけでありますから、わざと入れなかったわけでございます。したがいまして、その一〇%というものは、そのような六畳一間のアパート等がふえたことの数字とはあまり関係がなく、いわゆる水準以上の、一定の水準を保った二間程度以上の住宅の伸び率を考えているわけでございます。そういたしますと、その中では——私ちょっと説明が足りなかったので申しわけないのですが、先ほど申しました過去五カ年間の建てられた比率というものの中には水準以下のものも含んでおったわけでありまして、ちょっとそこのところがまぎらわしくて申しわけなかったと思いますが、そこで、いずれにせよ水準以上の貸し家というのは、過去におきましてもそれほど多くはなかなか建てられない。建ててしまうと貸し家のほうは水準以下のもの、したがいまして今後の五カ年に建てられますときにも、政府の援助するものといたしましては、将来私ども大体こう考えております。この五カ年間に、過去の先ほど申しました数字で、大体持ち家が五〇%で、貸し家すなわち普通の貸し家及び給与住宅というものは五〇%で、やはり今後の六百七十五戸も半々程度に国民の意図するところがそこに向いていくだろう、しからば政府の援助はその中でどうしていくかということを考えました結果、私どもとしては、持ち家のほうはその援助をおおむね三五%程度——六百七十万戸の半数である三百三十五万戸に対して、その三五%の百十七万戸程度を公的資金で行なう、それから借家につきましては、同じ五〇%である三百三十五万戸につきまして、これを実際には一般の公共住宅及び給与住宅の援助で行なうのですが、その四六%の百五十三万戸を政府援助の形で行なう、それが質のいい貸し家のほうへ相当のウエートを置いた供給をいたそう、こういうことを考えて、目下政府のやります二百七十万戸の中身を考えておるわけであります。端的に申しますと、全体として六百七十万戸を建てられるものは半々であろう、しかしそのうち政府が援助する二百七十万戸というものについては、百十七万戸を持ち家、百五十三万戸を賃貸住宅として、賃貸住宅のほうに重きを置いて行なう、その原因は、こういたさなければ相当の質を保った賃貸住宅の数が国民の要望のようなちょうど半々の数を維持できない、こういう考えをいたして目下その中身をつくっておるわけであります。
○金丸(徳)委員 その二百七十万戸については私は問題なかろうと思うのであります。問題なからしめようとすればできるわけですから。問題は、その四百万戸のうちで——これは民間にやってもらうという政府のほうの考え方でしょう。その四百万戸のうち、いまの数字によりますと、いままでの足取りからいって大体二百万戸が持ち家、二百万戸を貸し家として期待しておる、そういうように承われるのであります。その持ち家につきましてはいろいろくめんをして建てるからこれもいいといたしまして、あとでお伺いいたします。貸し家については相当何かの施策を講じませんと、いまのような地価高、物価高という中においては、しかも政府のほうで相当の施策を進めて、安い家賃の公営住宅を用意するというような場合においては、貸し家のほうとしては二の足を踏まざるを得ないような事態が起きはしないか、そういう中において、はたして五年間に二百万戸の貸し家というものが期待できるであろうか、その根拠をひとつお示し願えないか、こういうことであります。
○尚政府委員 民間自力による貸し家というものにつきましては、これはいろいろの考え方があると思いますが、先ほど申しましたようにいろいろ税制上の優遇措置とか民間金融を援助するとかいうようなことをやりますならば、一方で今後の経済成長の方針は必ずしも設備投資集中主義でなくいくわけでございまして、安定成長の形をとっております。したがいまして住宅投資というものもある緯度の誘導によって期待ができるというふうに考えておりまして、過去においても御承知のように質のいい住宅が毎年一〇%程度伸びていたわけですが、それを今後いささかそういうてこ入れによっていま少し多くを民間自力で期待するという考えなのでございます。
○金丸(徳)委員 これはひとつ大臣に基本の問題としてお伺いいたしたいのでありますが、いまのように、住宅局のほうの計算によりますと、過去の伸びが一〇%で、過去も一〇%ずつ伸びてきたから、これからは安定成長に入っても設備投資のいままでみたいなものを住宅関係に入れるであろうというような期待のようでありますが、大臣としてはそういうようなお見込みのもとにこの計画をお立てになっておるのでありましょうか。私はどうも、安定成長になってきた、民間もかなり金詰まりが心配される時期において貸し家業者というものがはたしていままで以上の伸びをもってやってくれるのであろうかと、非常に心配なのであります。何か政府がそれについててこ入れでもしない限りは、この数字というものは期待できないのではないかという心配を持つのでありますが、大臣はどんなお考えでありますか。
○瀬戸山国務大臣 これはおっしゃるとおりそう安易な考えでは簡単に達成されないと思います。先ほど来の質疑応答の中でちょっと私は行き違いがありはしないかと思う点がありますが、過去一〇%くらいの伸びできておる。これは先ほど御説明申し上げましたように、多く建っておる六畳あるいは四畳半というようないわゆる民間アパート式のものは戸数に入っておらない。まあ不満足ながらいまの現状で適正居住水準以上のものがこの計算に入っております。それはまあ一〇%くらいずつ伸びております。こういうことであります。そこでいまお話しのように、過去は非常に高度成長時代であった。したがって人口移動があってそういうことがあったかもしれないが、やや経済の道行きが変わってきた。いわゆる安定成長と申しますか、こういう時期になってその一〇%の伸びがあるいはあと一・二%くらいふえるということは、経済の動きからいってちょっと期待できないのじゃないか、こういう点に御質問の重点があると思います。したがってこれは私どもそう安易に考えておったのでは簡単には希望が達成されないだろうと思います。けれども、御承知のように、これはまあ見通しでありますが、必ずしも設備投資というものが過去のように伸びな。そういう方面に対する資金需要というものは御承知のとおり四兆四、五千億、民間設備投資、非常な伸びをもってきておりましたけれども、そういう面の資金需要というものが減りましたが、これは今後の政策のよしあしによりましょうけれども、やはり住宅に対する投資というものがふえる段階に資金的にはきておる。こういうことで誘導政策をとりますと、過去一〇%の伸びが、あと一・二%くらいは多く見込んでおります。政府施策は三%以上の伸びを見ておりますけれども、民間投資はわずか一・二%程度多くに見ておりますから、このくらいは達成できるのであろう、また達成させるだけの施策を、実績を見ながら講じていかなければならない、こういう見通しを立てておる、こういうことでございます。
○金丸(徳)委員 基本的には、私は貸し家業者の貸し家というものはあまり好まないのであります。できれば持ち家にしたい。それからできますならば政府施策において貸し家といいますか一般の住宅をできるだけ備えておいて、どこへどう転勤になりましても安心して家だけは確保できているのだというような条件を早くつくり出しておくことが政治の基本である。また産業経済を伸展させる基本ではなかろうか、こう思います。思いますけれども、いまの段階で政府の方針によりますとどうしても四百万戸を自力に期待する、そして過去の実績からいいますとそれが持ち家というわけにはまいらぬということになりますれば、半分は貸し家業者というものに期待せざるを得ないということになりますと、そこで今度はいい貸し家業者を選択して政府の期待するようないい住宅を安く用意してもらうような方法をとらなければならないと思うのであります。これについて政府は具体的にそういう方向へ施策をどう進めておられるか、それとも何にもしないでただまあ民間の、これは営利意欲に待つ以外にないわけでありますから、そういうことを待っておるのか、どうなのか。
○尚政府委員 御承知のように公営住宅、住宅公団に募集いたします場合も、それに応募してこられるのは、大都市近傍においては現に六畳一間、四畳半一間に入っておる世帯の方がきわめて多うございます。したがいまして政府施策住宅をより多くすればするほどそのほうの問題が縮小していくわけでございます。で、このようなこともございますし、最近その傾向がある程度出てまいりましたので、全国のあるいは東京都の貸し象業者の方たちがしばしば私どものところへ相談に来られて、御協議申し上げております。その貸し家業者の方たちは、これからは六畳一間あるいは四畳半一間のような経営ではもうあまり長続きしないと考える、したがってわれわれとしてはやはり二間もしくは便所等をちゃんと整備をした貸し家にいまあるアパートを改造するとかいう形で水準を上げていきたい、ついてはこれらのことについての融資あるいは減税措置というようなことについて配慮してくれるというようなお話で、すでに数回会っております。私どもとしてはしからばどういうふうにすれば、業界としてはとかく——私どもはざっくばらんに申し上げておりますが、とかく在来は暴利だというように世の中からとられがちであるが、それを正当な、安定した経済成長下において一定の収益をもらうという覚悟のもとに、なお政府の援助を求めるとするならば、どの点であるかというようなことについて意見を出してもらいたいということをお話し申し上げております。こういうようなことによって、われわれは、ある場合は融資のあっせんをしたり、あるいは技術の指導をしたり、そういうようなことをして、せっかく最近におきましては民間の貸し家業者も在来どおりではいけないということを自覚してこられた方が多くなっておりますので、これと相携えまして助長策を考えていきたい。しからばいま何をやるかということはまだ固まっておりませんで、業界のほうの御意見等いま拝聴しているというのが実情でございます。
○金丸(徳)委員 すでに五ヵ年計画は始まっておるのであります。そしていまのような民間に期待する度合いが依然として高いとしますれば、よほどこれは急いでもらいませんといけないことのように思うのです。ただ私は、基本的には、先ほども申し上げたように、民間の貸し家業者に期待するということはやはり邪道ではなかろうかと思うものですから、できる限り自家用の住宅を自力をもって進めるという方針とむしろ政府の力は集中的に進めておかるべきではないかと思います。ただそうは言うものの、いままでの不動産業者その他のいいものにつきましては、いい方向につきましては、それも進めておかなければ足りませんから——せんだって私は新聞で見たのでありますが、政府のほうでは民間保険会社の資金を動員して、あらためて住宅政策に協力させる道があろうかというようなことについて検討を進められておるように聞いておるのでありますが、この点はどうでありますか。
○尚政府委員 民間の生命保険の資金は御承知のようにすでに住宅公団にも年々数百億入れていただいて、そのほうでは協力していただいておるわけですが、さらに、そういう形でなく、保険会社自体として共同して出資して、そのような会社等をつくりたいというお話は一年くらい前から聞いております。ただその採算等につきまして、まだ保険会社のほうの方たちの案が十分に固まっておりませんので、私ども新聞はあまりよく拝見してなかったのでございますが、このことは前から大蔵省もそういうことについて示唆し、私どももそれについて知恵をかそうということで協議をしておりますが、いまのところ、じゃあ、しからばいかなる方向でやるかということは、実は答えが出てないのが実情でございます。
○金丸(徳)委員 せんだっての新聞で私が見たところによりますと、民間保険会社で新しい種類の保険を売り出して、住宅生命保険とでもいいますか、そうしてその資金を動員して、これに政府の住宅政策に協力させるというようなことがあります。この考え方は昨年の春でありましたか、私は当委員会におきまして、実は郵政省で受け持っております簡易保険の資金をもう少しじょうずにお使いになったらどうであろうかということを申し上げたことがあるのであります。同じように新しい保険の種類でも売り出すことによって、たとえば夫婦二人で百万円ずつの保険に入れば二百万の資金が動員できるわけであります。そういうことによって自家用の住宅を持つことも可能であろう。どんどんとお進めになるということでないと、間に合わないことになりはしないか、ただもう六百七十万戸のうちをつくるんだという宣伝を掲げて、そして引きずってはみたものの、五年たっても政府のほうの住宅はできたけれども民間の住宅はさっぱりできてないんだということになったならば、これは残念なことであります。依然として四号半一問、高い貸し家ばかりができ上がったというようなことになったら困るものですから、これは相当なる方法を講じていかなければならないのではないか、こう思ったものであります。これらにつきましてはどんなお考えを持ち、どういうふうな調査を進められておりますか。またこれについての政府の基本的なお考え方をひとつ承りたい。
○尚政府委員 生命保険が新種のいわば保険加入と住宅融資あるいは住宅貸与というようなものを結びつけての計画を持っているということは聞いております。これらも、先ほどお話がありました在来生命保険会社のお金が、どちらかというといずれも設備投資のほうに回っていたのを、今度はそれのみならず一般国民に還元的な融資等を行なおうという角度とあわせて業務の繁栄をはかろうということだと考えております。私どもはこの問題について歓迎いたしております。ただし、まだ実は具体的にどういうふうにするかということは、実際問題として保険会社あるいは保険業界が採算等のデータを私どもに示していただきませんと私どもも判定できませんので、いまその案を保険会社ではいろいろ協議しているらしいのでございますが、まだ私どものところに数字を持ってきていない。私どもこれについては大きな興味を持っておりますから、おっしゃるとおりこれを督促してうまい案ができますれば、その方法をはかりたいというふうに考えております。
○金丸(徳)委員 大臣がお忙しいようですから、大臣に、お出かけになる前に一言だけお伺いしておきたい。 私は、この民間自力住宅の建設についてはあらゆる方策を講じていかなければいくまいと思います。いま住宅局長にお伺いしましたのも、民間の資金をいかにじょうずに動員して住宅政策に協力してもらうかということであろうと思うのであります。そこで、先般、政府のほうでは地方住宅供給公社ですかをつくられた。これも民間資金の動員の一つの方法だろうと思うのです。この民間資力の動員の一番いい方法は、私は、みんなが組合でもつくって相協力し合って、一つずつでも家をつくっていくことであろうかと思います。そういう意味におきましては、従来の住宅組合とかなにかをさらに政府のてこ入れによって強化し、こういうものに政府のほうも思い切った助成策を講じながらいかなければいかぬと思うのでありますが、大臣は基本的にはどういうお考えを持ってこれに対処されておりますか。
○瀬戸山国務大臣 御意見等もよく検討して、これはどうしても、さっき申し上げましたように、安易な考えではこの目的は達成されないと思います。いつも申し上げておりますように、住宅はこの五年間で何もかもめでたくなるとは思いませんけれども、五年間のうちに一応一世帯一住宅あるという状態をつくりたい、その後改良すべきものはまた年次計画でやらなければなりませんけれども、その目標を達成するためにいろいろな方法を考えたい、かように考えている次第であります。
○金丸(徳)委員 私は、具体的に民間資力といいますか、民間の住宅に対する建設意欲、言い方をかえますれば、民間の政府住宅政策に対する協力意欲を刺激し、強化する方法として、住宅組合などというものは非常に賢明な、手っとり早い、最も効果的な策のように思うのでありますが、的にはどうお考えになっておりますか。
○瀬戸山国務大臣 住宅組合は、いま、ある程度あるところもありますけれども、率直に言って、いまの段階ではまだ必ずしもそう強力になっておらない。私どもは労働者住宅協会というようなものにできるだけ健全に進んでいただきたい。住宅組合に似ておりますが、先ほどお話しになりましたようにいわゆる地方供給公社というもので始めたわけでありますけれども、それだけでは足らないと思いますから、今後検討してまいりたい、かように考えております。
○金丸(徳)委員 住宅局長、私は供給公社のときにも申し上げたのでありますが、これは言いわけになるかもしらぬけれども、なかなか実効はあがらぬであろう。先般の小金委員のお尋ねにつきましても、数字をあげておられるようでございます。私は、あの数字というものは、従来やっておられたものを切りかえた、看板をかけ直したというものであって、実際政府が期待いたしたような民間資金の動員といいますか、民間の建設意欲の刺激にはあまりなっておらぬのじゃないかという気を持つのであります。これはおそらく新しく個人の掛け金なんかをもって加入した者の数がどのような足取りをもって進んでおるかを数字でもってお示し願えればなおはっきりすると思うのでありますが、なかなかこれは私は期待できないと思います。期待できるとしますならば、それは政府が相当なる強化策、刺激策、奨励策を講じた結果によろうと思う。もしそういうことであるならば、さらに住宅に困っておる者たちが協力して相励まし合ってやるというほうに向かっても、同じような、もしくはそれ以上の奨励策、強化策を講じてもいいのではないか。何かそこのところに、政府のほうではあらゆる力をこれに注ぐのだというようなおっしゃり方はするのですけれども、気に入ったものには力を入れるが、気に入らぬものについてはそっぽを向くというような感じがしてならない。これは住宅局長としては、実際どういう考えを持ってこれに対処されておるか。
○尚政府委員 私ども昨年住宅供給公社を地方公共団体の出資によってつくるということに到達するまでの段階で、約一年間いろいろな形で過去の住宅組合あるいは協同組合、そういったものについて研究をいたしました。その結果、まことに残念なことながら、現段階においては連帯保証制を基盤としたような形の組合のほうに多額の政府資金——これも結局は国民の郵便貯金等でございます——を供給するということは、いまの段階ではきわめてむずかしい。いま一つは、今日住宅供給を行ないますのには、やはり土地について相当の強権と申しますか、都市計画的な観点からの土地収用法の権限とか、そういったものが付与されなければ、かりにお金が集め得たとしても供給が十分できない。以上のような観点から、いまの段階ではやはり地方住宅供給公社に見られるように、地方公共団体がバックアップして出資して、それが監督してくるというところに預かり金を預かり、また住宅金融公庫のお金を多額に融資し、そして土地等も都市計画的に開発するという形にいたしたわけでございまして、私どもとしては決して民間の意欲を別に特に阻止するとか、そういう考えは毛頭ないわけでございますが、現に住宅金融というものが民間同士ではあまり十分に行なわれていないということもやはりそれを裏づけるものでございまして、今日の段階でそう考えまして、いまは供給公社のような公的供給に近い供給を中心にいたしたいと考えたわけでございます。 そこで供給公社でございますが、御承知のように、設立はほとんど全国にわたって、実際法律ができてから半年余りの間に全部できて、各公共団体は相当の意欲を示しております。そして私どもが供給公社に新たに付加しました任務としての積み立て分譲住宅につきましては、四十一年度に全国で二万戸、四十二年度に二万二工具四十三年度に二万四千戸程度を行なう予定にして、本年のうちに一年積み立て、つまり本年のものとして二万戸、それから二年積み立てのものを七千戸、三年積み立てのものを五千戸ことしのうちに募集させようということで、いま鋭意土地の取得等について督励しており、しばしば会議を開いておりますが、私どもの目算どおり、おおむね地方公共団体は昨年来から急速土地の手当て等をいたしまして、予定どおりにいく予定でございます。それで私どもとしては、これの強化策として、御承知のように鉄筋コンクリートのアパートを供給して、大都市の場合でも、積み立て金が全体で決して百万円以上にならないように、そのためには公庫の融資率を八五%に、五%だけ引き上げまして、強化をやっておるわけでございます。なお、先ほど大臣もおっしゃられましたように、いま公庫等の融資を比較的受けられている住宅の民間のお集まりの団体としては、労働者住宅協会というものがございます。これは御承知のように、労働者の積み立て金である労働金庫の出捐金をもとにして、各種の組合あるいは連合会等が運営して、これに対して住宅金融公庫が、たとえば昨年は約三千戸の分を融資をいたしております。こうしたものをバックに、そうした労働金庫というようなかなりしっかりしたものがついておりますし、すでに在来の実績からも相当進んでおりますので、それを私どもとしては強化するのも一つの方策でないか。そのほかでも、先ほど先生の御指摘のあったものに、可能性が生ずるならば私どもとしては決して拒否するものではございません。法制的な研究その他いろいろなことをいたしましたが、実際、正直言ってうまい形の純民主的というか、純民間の集まりの活用にいい案が——私ともの研究が不十分なのかもしれませんが、現段階ではうまい形のものが生まれ出ないのでございます。そういう点を御報告いたします。 なお、ちょっと私訂正させていただきますが、八〇%を八五%にいたしましたと言いましたが、積み立て分譲住宅については、七五%を八〇%に引き上げて、頭金を百万円以下にしたということであります。数字を訂正させていただきます。
○金丸(徳)委員 住宅協同組合などにつきましては、また別途いろいろとお伺いをいたす機会もあろうかと思います。ただ私が繰り返して申し上げておりますように、あらゆる施策を講じなければならない段階になっておる。そして、いまお答えの中に出ておりましたように、土地の入手につきましても、あるいは金融の問題につきましても、いま住宅供給公社にやられておるようなあたたかいといいますか、特別なる措置を講じてやる気さえありますれば、いまおあげになったような労働者住宅協同組合というようなものももっと強力に進められるでしょうし、政府の住宅政策にもっと強く協力できるだろうと思うのです。そういうのについては冷たい態度をとっておって、うまくいかぬ、うまくいかぬ、こういうような言い方がどうも気になるのであります。しかしこれはまた別途お尋ねいたすことにいたします。要するに、いままでできそうもないようなことまであらゆるでかす方針をとっていきませんと、四百万戸の民間住宅はできないであろうという心配を私は持つ。それからことにその中の大体二百万戸ぐらいは期待しなければならぬという貸し家問題などについてはなおさらであろうと思いますだけに、これを繰り返したのであります。 そこで最後に、結局は住宅問題につきましては、民間の持ち象思想といいますか持ち家意欲を刺激する、動員する、ということが一番賢明であってしかも有効的な方法ではないかと思いますだけに、建設省のほうにおきましても、そういうことについてどうしたらいいか、どういうような民間業者なりあるいは政府のその他の機関なりをどういうふうにそれに協力させるかということについて向けられなければならないのではないかと思う。もちろんそれについてはさしむき一番最大の宅地問題もありましょう。融資の問題もありましょう。それらについても私は、一般民間の各種の団体、各種の組織を動員するための建設省の、ことに住宅局といたしましての知恵をしぼり抜いていかなければならないと思うのでありまして、そういう意味におきましては、保険会社などをも相当動員する必要もあるのではないか、しかもそれについては相当なる監督下に置いて助成もしながらいくという方法でいかなければいけない。これはもちろん民間会社ですから、営利もからんでまいりましょう。が、一番そうした人たちの問題になるのは、営利以上にもっと基本の宅地の問題になろうかと思う。結局は宅地政策をもっと強力に進めておかぬと、幾らその他のことをどう進めてもどうにもならぬのじゃないか、こう思います。それらをそっちに置いておいて、いろいろああしてもだめだこうしてもだめだ、ことに民間の会社などでは一そうむずかしいのだというようなことを言われることは、われわれは非常に心外なんです。その点を強くこれは、要望申し上げるのであります。もし具体的なわれわれに何か非常に希望を持たしてもらえるような方策が考えられておるならば、この機会にひとつお示し願いまして、私どもまたそれについてさらに今後の考え方として進めてまいるつもりでありますが、いかがでありますか。
○尚政府委員 いまのお話まことにごもっともでございまして、御承知のように、私どももこれはまだ足りないと言われればそれまででございますが、在来からも土地を持っている方にほとんど全額の建築費を融資して貸し家経営等をやらせるいわゆる宅地担保住宅というようなものは、住宅金融公庫で数年来やって民間の協力を待ているわけでございますが、そのほか御承知のように、ことしから住宅公団の分譲アパートにつきましても、当初は貸し家と同じくらいの家賃で収入の低い問は五ヵ年くらい少額の頭金と一いま考えておりますのは、三十万円くらいの頭金で、そして五年ぐらいは、おおむね在来の貸し家を借りましても払っている一万円くらいの家賃にして、五年くらい後に、収入もふえてくるから、本格的に一万数千円なり二万円払って持ち家を取得するというような、持ち家を取得しやすいというような形式の特別分譲住宅制度、それからこれは多少いろいろ議論があったかもしれませんが、先般御審議願いました、企業が給与住宅としていわゆる産労住宅の供給をいたしておりますが、これも企業から従業員に分譲して持ち家の意欲を助長する、そういうようなことを逐次やっているわけでございます。まだまだ不十分で、おっしゃられますとおり、いろいろな角度で民間の資金の活用を十分に行なえるような措置をとっていかなければならないわけでございます。話といたしまして正命保険の問題あるいは協同組合等の利用というものは出ておりますが、端的に申し上げまして、具体的にいま直ちにこの方式を取り入れてやれるという自信を持った方策はいまのところはなく、まだ目下いろいろの角度で勉強中というのが実情でございます。
○金丸(徳)委員 時間の関係もありますので、私はこれで質問を終わりますが、率直に申し上げて、この住宅建設計画法を一通り読んだ感じは、政府の覚悟といいますか、政府内部におけるいろいろの土台といいますか、今後の折衝などにつきましてはこれでいいでありましょう。しかしそれは政府のマスターベーションにすぎない。問題は、その六割を占めておるところの民間住宅の、自力住宅についての裏づけがなければ、これを住宅建設計画法として世間に訴えるのには何か非常な不安といいますか、不満があるのであります。私はこの法案を出すということを新聞で承ったときに、これは従来の公営住宅建設法ですか、これの公営ということばをとって、単なる住宅建設計画ということをお出しになったというふうに誤解いたしました。したがってこの法律の裏づけには、むしろ政府の覚悟もさることながら、民間への期待策として、同時に民間に対する住宅政策の協力を求める具体的な方策がかなり盛り込まれておるのであろう、こう実は期待したのであります。ところがどう読んでいってもそれが出てまいりません。そこでいままでのようなお尋ねをいたしたのであります。この法案は、そういう意味におきましては仏つくって魂入れずといいますか、あるいは仏も半分くらいしかできていないのかもしれませんけれども、そういう感がいたすのであります。 これは率直な感じだけを申し上げまして、今後におきましては民間に期待するものについての具体的な政策の裏づけというものを、われわれが納得できるようなお示しのしかたをしていただきたい、こう要望申し上げまして私のお尋ねを終わります。
○服部委員長代理 本日はこの程度にとどめ、次会は来たる十一日水曜日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、これにて散会いたします。 午後零時四十八分散会