建設委員会 第19号
- 発言数
- 96 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1966/04/15
会議録
○田村委員長 これより会議を開きます。 国土開発縦貫自動車道建設法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。 本日は、本案審査のため、参考人として日本道路公団理事藤森謙一君が出席されております。同君の御意見は質疑応答の形式で聴取いたしたいと存じますので、さよう御了承願います。 質疑の通告がありますので、これを許します。下平正一君。
○下平委員 国土開発縦貫自動車道建設法に関連をいたしまして、若干の質問をいたしたいと思います。 大臣にひとつお伺いしたいのでありますが、徳島県におきまして、街路事業に関する補償、それに関して非常に大きな問題が持ち上がっているということを大臣も御承知だと思いますが、御承知のとおり公共事業を進めていく上において補償問題というのはたいへん大きな問題であります。徳島県の街路事業でも、補償金が事業費の中の大半を占めているという実情だと思うのです。そこで、建設省のほうから承ると、土地収用法の改正等も用意をされているという話を聞いておりますが、現実にいま行なわれております道路事業等を進める上の補償費の扱いが、ある意味ではたいへんずさんではないか。私は調査に参りまして、徳島県の総務部長、知事さんにもそう言ったのでありますが、自分の金ならよもやこんな使い方はしまい。税金だから、自分に直接関係がないからということで、この補償問題に安易に取り組み過ぎてはいないか。私は、全国で膨大な額で行なわれているもの全部が全部そうだとは申しませんけれども、ある特殊な場合では、自分の金ではないからということで非常に安易に扱われていはせぬか、こういう気がしているわけであります。徳島県の補償金過当支払いといいますか、この問題について大臣は何か報告を受けておりますか。受けているとしたら、お考え方、処置等をまずお伺いしておきたいと思います。
○瀬戸山国務大臣 数年前に徳島市内で、都市計画事業として行ないました道路拡張、街路拡張事業に伴って、一部移転補償等について過当支払いがあった。私が報告を受けておりますのは、過当支払いというか、これは過当評価ということになるわけでありますが、二千万前後でありますか、こういうことを報告を受けております。これは県が施行いたしました事業でありますけれども、非常に遺憾に思っておるわけであります。いまその返還を求めるという措置について県と当事者と話し合いをしている、またその点法務省にも報告をしている、こういう状態のようでございます。
○下平委員 これは委員の皆さん方にも大略のことを知っていただくほうが、私はこの問題を理解するためにたいへん必要だと思いますから大略を申し上げますけれども、実は三月二十五日、六日に、この種の問題があるから調査にということで、私は二日間調査に行ってまいりました。 この工事は、徳島駅−蔵本線都市計画の街路事業で行なわれているわけであります。昭和三十七年三月二十七日に計画決定がなされて、同日付で事業決定になっております。そしてすでに昭和三十六年度に一億五千万ですか予算がついて、昭和四十年度で舗装を除いて工事が完了をする、こういう都市計画事業であります。大半の工事が済んでおりまして、総額で約五億円という工事でありますが、現在まだ補償が完了していない人たちが二十五、六軒も残っているわけであります。特に問題になりましたのは、昭和四十年度で行なわれた二十六軒の立ちのき補償に対して、魚勘という商店一軒の補償料が四千百数十万円、その他の二十五軒分を合わせて三千数百万円、一軒分と二十五軒分が全く同じというような数字の補償が行なわれたわけであります。そこで地元民がたいへん騒ぎ出しまして、魚勘さんと大体そんなに違わない人たち、そういう人たちが自分の補償料と比べてみてこれはたいへん不当な補償が行なわれているのではないか、こういうことで、すでに補償を受けた諸君、あるいはこれに関連をしている社会党とか一部の自民党の皆さん方とか、こういう人たちが変ではないかということで問題が持ち上がったところに端を発しているわけであります。 この補償額の決定を一べつして見ただけで、たいへん問題がありはせぬかということがわかるわけであります。この魚勘商店に対する補償問題は、昭和三十九年度事業でやろうと思ったけれども、これが補償の点でなかなか妥結をしないので四十年度に持ち越しておりまするが、当初この魚勘商店の移転その他の補償費に対する建設省と徳島県との協議の中身は、補償費総額——これは三人に渡っております。魚谷幸男君というのが代表でありますが、そのおかあさんの真子さんという人がアパートを持っておる。魚勘のうちは藤川金次郎という人のうちであって、借家をしておるということで、補償は三人に渡っておりますが、この三人に対する補償費というものが約千三百万円の補償費で建設省と協議がととのっているわけであります。ところが昭和四十年の三月九日になりまして、県の係官、用地係長とか土木部の監理課長とか計画課長とかいう諸君が集まって検討した数字が約千七百万とも二千万ともいわれております。大体常識的に考えて千七百万から二千万、そのくらいのものが専門家が集まった数字だから妥当であろう、こういうふうに一般には思うわけでありますが、それがわずか二十幾日たった後の四月一日には四千百数十万円という補償額にはね上がっているわけであります。三月九日に専門家がやった。それが千七百万とも二千万ともいわれておるが、それがわずかの間に、特別の理由もなしに、特別の会議等もなしに、四千百数十万円にはね上がってきた。これだけなら私はそうたいして問題にいたしません。ところが地方住民がこの問題を取り上げて、不当ではないかということで騒ぎ立てる、世論が取り上げて騒ぎ立てる、こういう状況が出てまいりましたところが、県は急遽、あれは払い過ぎたのだということで、ことしの二月三十八日に四千百数十万円の補償のうち約二千万円はやり過ぎたから戻しなさい、こういう経過になっているわけであります。返還請求を受けました魚谷幸男君は、これはお払いできません、こういうことで、結局、手続上のことは私よくわかりませんけれども、議会の承認を経て高松法務局を通じて訴訟を提起している。こういうのがこの世に魚勘事件といわれるもののあらましであります。 そこで、私がまずお伺いしたいことは、建設省がこの問題で、都市局ですか、現地に調査に行かれたということを聞いております。一体どんな理由でどういう経過があって千三百万が二千万になり、続いて特別の会議も持たれずして四千百万となり、それがみんなが騒いだら二千万円に減額する。およそこんなことは常識では考えられません。それは補償の見積もり違いとか補償物件を見落としていたとかいうことで、一件について十万とか二十万とか、こういうつけ落としがある、つけ漏れがあるということは、補償問題の中では間々あることでありますが、千三百万円から二千万円、二千万円から四千百万円、それがまたすぐに半額の二千万になる、こういうことは私はあまり前例として聞いたことがありません。したがいまして、この経過というものを、調査に行かれたのでありますから、まず御報告をいただきたいということが一つであります。 その前に、政務次官も大臣もおりますから一つだけお伺いいたしたいことは、国のお金を使って行なう補助事業、これは御承知のように街路事業でありまして、三分の二の国庫補助がついております。こういう補助事業に対して、一体だれが監督なりその他の責任を持つのか。その責任とか監督の所在についてまず事務的にお伺いをいたし、なおその監督等を履行するためには一体どういう手続というものをいま建設省ではとられているのか。監督権の問題とそれを実行する手続論について、これはおわかりの方でけっこうですから御説明をいただきたい、こう思います。
○竹内政府委員 本件は、先ほど先生から御説明がございましたように、事業主体として徳島県が施行しております都市計画街路事業でございます。都市計画法に基づきまして事業をやっておるわけでございますが、都市計画事業は、事業の執行につきましては行政庁が施行する、つまり都道府県知事が機関委任いたしておる事務でございます。したがいましてその点につきましては建設大臣が監督権を持つ、こういう形になると思います。 ただ、費用の負担につきましては行政庁の統轄する公共団体が負担するというふうに都市計画法でなっておりますので、費用負担につきましては公共団体の事務でございます。したがいまして、これにつきましては補助金を交付するという関係において、建設省が補助金適正化法その他の会計規則によりまして、適正な施行をするように指導、監督していくということになると思います。 補助金適正化法に基づきまして、これはいろいろな手続がございますが、交付決定をする前に交付申請書が出てまいります、交付申請の添付書類といたしまして設計書なり、あるいは用地補償関係の積算が出てまいります。そういうものを審査いたしまして、交付決定をいたしますと補助金を交付する債務が発生するわけでございます。それに基づきまして国も交付をいたし、工事をいたしましたあとで最終的には額の確定ということをやることになっております。この額の確定をやる場合には、事業主体から工事の完了報告書というのが出てまいりますので、この完了報告書をもとにいたしまして、書面、あるいは実地に参りまして、金額の確定をいたし、それで補助金の額の確定をいたして履行が完了する、こういうような形になります。 それから、いま申し上げましたのは都市局でやるということでございますが、それ以外に建設省といたしましては、補助事業につきましても適正な執行について監察その他のことを監察官が行なっております。 以上でございます。
○下平委員 ちょっとわかりにくい点がありますが、簡単に言えば、この手続の中で建設省が、地方自治体から上がってきた、たとえば徳島県から上がってきた計画その他について変更をさしたり、こういうところはまずいから再び直せとか、あるいはこれは間違いであるからだめだとか、そういう決定権は、国の補助額については持っておられるのですか。
○竹内政府委員 交付決定をきめます段階におきまして、当然、計画を審査いたしますので、そういうような計画の修正なり、あるいは、これでは国が出せないということはいたすわけでございます。
○下平委員 そうすると、この徳島駅−蔵本線の街路事業に対する昭和三十六年度から——全部は要りませんから、これは三十九年度事業で——魚勘商店が関係したのはたしか十四町目、十五町目だと思いますが、そのときにはどういう協議がなされたのか。御承知のとおり昭和三十九年にこれは協議をされておるはずでありますが、どういう協議がなされて、そのときの金額はどのくらいで皆さんのほうは交付決定の算定基準にされたのか。その経緯を明らかにされたいと思います。
○竹内政府委員 三十九年度におきましては魚勘関係の補償金につきまして千三百万ということで協議の結果きめておるわけであります。
○下平委員 そうすると千三百万から——御承知のように千三百万というものは昭和三十九年でありましょう。
○竹内政府委員 はい。
○下平委員 いつ協議されておりますか。
○竹内政府委員 ちょっと正確な日付がわかりませんので、あとで御報告いたします。
○下平委員 それはあとでお伺いすることにして、それが昭和三十九年度事業として協議、これを交付金決定にいたしたと思うのです。これは実際にはできなかったのであります。そのできなかった後に、新しく昭和四十年度事業として計画申請なりあるいは補助金の交付申請があったと思うのです。その際の協議はいつやられて、そのときの金額はどのくらいになっておるわけですか。
○竹内政府委員 四十年の五月二十六、七日ごろ審査をいたしまして、日付といたしましてはさかのぼって四月一日付で交付決定をいたしております。金額は約四千万でございます。
○下平委員 これは御承知のとおり、あとでも申し上げますけれども、この事件が公になりました後の各関係者の態度というものはきわめて遺憾であります。私は知らなんだ、私はめくら判だったのだ、こういうようなことしか行なわれていないわけであります。ところが実際問題として、昭和三十九年度に事業をしようとして補償の打ち合わせもし、それに基づく設計書もつくり、積算基礎もつくり、建設省に相談して千三百万何がしがきまっておるわけですね。その昭和三十九年度に実現をできないから、これは問題としてみんなが承知しておられます。その問題があった、施行できずに翌年に繰り越した魚勘の補償問題というものを、あなた方のほうで四千万何がしに認めた。これはどういう理由で、どの程度の審査をして、どの程度の確信を持って、あなた方は四千百万何がしという補償額の決定を協議了解したわけですか。その理由をちょっと聞かしていただきたい。
○竹内政府委員 物件移転に関する補償費につきましては、物件及び工作物の補償費の額が一件三百万円をこす場合には、算出した基礎を明らかにする明細書を出すことになっております。本件の場合、その明細書についていま御指摘ございましたように、金額がふくらんでおるわけでありますが、特にふくらんでおりますのは営業補償の関係でございます。この営業補償について、著しい相違が生じました原因は、営業補償費算出の基礎となります、営業所得額についての認定が違った、こういうことでございます。われわれのほうで交付決定をいたします場合には、書面審査でこれを行ないます関係上、具体的な営業所得額が幾らであるかということの認定はわれわれとしてできる限りしなければいかぬわけでございますが、実態を知る県にまかせざるを得ないというような状況もございまして、算出の基礎になる額につきましては県の申請を信頼いたしまして——算出方法についてはこれを審査いたしたわけでございますが、算出の基礎になる額につきましては県の申請を信頼して承認を与える、こういうような事情でございます。
○下平委員 資料によりますと、第一回の千三百万の協議は昭和三十九年五月二十九日に行なわれておりますね。それから四千万の協議は昭和四十年の二月、これは口ははっきりわかりませんが、このときに行なわれているわけです。 そこで局長、いまあなたが言われましたわずかなものであるならば、私もいまのあなたの御説明を納得いたします。ところが、この魚勘事件というのは、あとでも申し上げますけれども、そうなまやさしいものではないのであります。しかも金額の相違は、営業費とあなたはおっしゃいましたけれども、営業費の相違は六百万であります。膨大な相違点というものが出てきているわけであります。これは、昭和三十九年の五月二十九日に協議をした中身と、昭和四十年の二月に協議をした中身の間ではどのくらいの相違があるか。しかもその積算基礎は明確に皆さんのところにいっているはずであります。たとえば商品の運搬費及び保管料はなかったはずであります。ゼロだったはずであります。それが四百十九万二千円新たに追加されております。第一回の千三百何がしのときには商品運搬費及び保管料という補償項目はゼロであったわけであります。それが突然、昭和四十年の四月一日の契約書、あなた方が二月ごろ協議をされた中身の中からは四千百九十二万円という金額が出てきております。ところが県で、今度はこれはやり過ぎたということで、三百万近い返還命令が出されているわけなんです。約三百万の返還命令が出されております。荷いたみ損失というものにばく大な誤算がされております。千三百万のときには八十二万円の荷いたみがあるということであなた方は協議をされている。それが二月の協議の際には百四十三万に上がっております。営業損失補償は御承知のとおり二百八十万円で、第一回の協議はあなた方が行なっているにもかかわらず、これが約六百万ふえて八百万になっております。ところが、これはやり過ぎたといって約六百万を削って最終的には百八十万ということになっております。さらに使用人の休業補償、これは当初は六十九万円の補償ということで協議が行なわれておりますが、この六十九万円が四月の一日には驚くなかれ三百四十万円にはね上がっております。これは不当だといってこれを約百五十万減額いたしております。さらに得意先がなくなった、損失だ、こういうことで、断初には得意先喪失のための補償はゼロでありますが、このゼロが、これも驚くなかれ、四月一日の契約には三百八十一万二千三百十六円、三百八十万も一挙にここでふえてきているわけであります。さらに借り入れ金の利子、これはあとでしさいに申し上げますけれども、支払い手形と受け取り手形の差額についての補償をいたしておりますが、これは何回かやっております。たとえば四十年の三月九日に県の専門家が集まった会議があると言いましたが、当初の千三百万のあなた方との協議の中でももちろんゼロ、専門家が集まった六者会談という中でもゼロ、再度協議を魚勘とやった場合にもゼロ、四十年の二月ごろの建設省との協議では、突然ここに百八十八万七千八百十二円、こういう支払い手形の補償金というものが出ているわけであります。したがって、あなたはいま、営業補償がちょっとふえただけで、その積算基礎については検討しなかった、こう言いますけれども、それは何億と扱っている建設省の立場から見ればわずかな金額でありましょうが、補償を受ける人の立場から見るならば、二十六軒あって、あとの二十五軒——必要ならその図面を全部見せてあげてもいいですが、魚勘さんとほとんど条件は違っておりません。その二十五軒には三千数百万、魚勘さん一軒には、わずか二十日のその間に二千数百万円の補償金がはね上がった。こういうことを書面審査から発見できないとか、積算基礎から云々ということだけですごしていい問題ですか、これは。国費を使うこの種の問題については、何回かチェックする機会というものが法律上も行政執行上も残されているわけです。その期間になぜ一体この種のものがチェックできなかったのか。この点をもう少し明確にお知らせをいただきたい。
○竹内政府委員 御指摘のとおり、前に出ておりました金額と大幅に違っているものでございますので、この点を十分審査して交付決定をすべきであったと思います。ただ、非常に膨大な金額、件数を取り扱っておりましたので、その点は重々おわびをしなければいかぬと思いますけれども、その補償金額の水増しがあったという点を見抜けなかったということにつきましては、まことに申しわけないと、こういうふうに考えております。
○下平委員 私あとで、この種の事件が再び起きないためにどうすべきかという点については、私も私見をまじえて、また質問をしたいと思いますので、おわびをしていただくことはあとでもよろしゅうございますから、事件の真相というものと、なぜこうなったかという経緯というものを明らかにすることがまず先決だと思いますので、そういう点でひとつお願いをいたしたいと思うわけであります。 そこで、この種の補償を行なうためには当然補償基準というものがあると思うのであります。私の調査いたしましたところでは、この種の補償というものは公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱、これが昭和三十七年六月十九日に閣議決定が行なわれております。もう一つは、建設省の直轄の公共事業の施行に伴う損失補償基準、これが昭和三十八年三月二十日、建設省訓令第五号で出ております。もう一つは、建設省の直轄の公共事業の施行に伴う損失補償基準の運用方針というのが、昭和三十八年の四月十三日、建設省事務次官通達で出ているわけであります。もう一つ、徳島県の工事施行に伴う損失補償基準というものが、徳島県で出しております。これは内容をしさいに検討してみたんですが、建設省の昭和三十八年三月二十日に出した訓令第五号と内容は全く同じであります。したがいまして、この公共事業の損失補償というものはこの基準で行なわれているのか、この基準以外に何か基準というものがあるのか、この補償基準というものの根拠をこの際明確にしておいていただきたいと思います。
○竹内政府委員 ただいま先生が御指摘になりましたように、閣議決定の要綱と直轄事業に関します補償基準、その直轄事業の補償基準を運用いたします場合の運用方針というのが定められております。それ以外の各県で行ないます事業につきましては、これに準じて補償基準をつくりなさいという通達が出ております。それから、われわれが補助事業を指導いたします場合にも、そういう基準をつくるようにというような指導はいたしております。たとえば、直轄などでは運用方針の細目につきましてさらにその地建ごとにこまかい基準の細目をきめておりますが、そういうようなものは、県によりましてつくっているところとつくっていないところがございますのが現状でございます。補助金の損失補償の審査をいたします場合には、もちろんただいま申し上げましたような基準、運用方針というものに準拠してやっておるわけでございますけれども、細目につきましては明確に文書によって定めたものは、現在のところ都市局関係ではございません。審査をいたします人がいろんな細目についての知識がございますので、そういうものによって行なわれておるのが実情でございます。
○下平委員 それから、これから御質問するにあたってもう一つだけお伺いしておきたいのですが、この徳島の補償問題に関係をした県の担当者、この担当者は私のほうで申し上げますけれども、計画課の諸君とか、たくさん関係者がありますね。主としてこの調査、補償の立案に当たった諸君は、徳島土木事務所の用地係長の和喜栄吉君、徳島土木事務所の所長の建島卓雄君、それから県の土木部の管理課の用地係長芝原市夫君、計画課の課長補佐の三木正君、計画課の区画整理係長の隔山正巳君、それに計画課の技術吏員の内山晴典君、この諸君がほとんどこれを専門に扱っておる、こう聞いておりますが、この諸君は専門家ですか。補償問題を扱ったことのないしろうとですか。そういう点ちょっと伺っておきたいと思います。
○竹内政府委員 事務のほうも技術のほうも専門家だと思います。
○下平委員 それでは、せっかく建設省が監督権を発動されて、この問題の調査に徳島の現地へ行かれたそうでありますから、この事件をどう扱い、どういう原因でなってきたか、その調査の概要というものを建設省のほうから御報告いただきたい、こう思います。
○竹内政府委員 調査いたしました対象は、四十年度に施行いたしました蔵本線関係の事業の用地補償関係の業務について調査したわけでございます。通常でございますと、先ほど申し上げました完了報告書が出てまいりまして、額の確認をいたす段階でそういうような調査をいたしまして、適正な額を確定するわけでありますが、問題が起こりましたので、今月の初めに係官を現地に派遣いたしまして、特に四十年度の蔵本線の調査をいたしたわけでございます。調査の重点といたしましては、いわゆる魚勘関係の補償の問題、それから七件ほどあるといわれております追加補償の問題、それを重点に調査をしたわけでございます。それで、魚勘関係の調査をいたしました結果、先ほど先生が申されましたような商品の運搬・保管料でございますとか、いたみ損失の補償、営業補償、休業補償、支払い不足、得意先喪失補償というようなものにつきましてここにチェックをいたしまして、現在その額が幾らであるかということを帰りまして検討している段階でございます。 それからもう一つの、いわゆる追加補償といわれている問題でございますが、これにつきましては、一件は、県の手続上、年度を越えておるために金額を二つに分けまして、そうして二件の契約にしたものでありまして、これは一ぺんに契約してもいいものを、金が年度にまたがってしまうというために二件にしておる。それから、それ以外の六件のうち、当初対象といたしました物件の計算の違いといいますか違算によるものが三件ございます。それから残りの三件は、当初対象としなかったけれども、その後精査の結果必要を生じたというのが三件ございます。隣の建物のかさ上げを必要とするとか、あるいは移転に伴って隣接建物がじゃまになるのでそれを削る費用をあとで見るとかいう問題でございます。この六件につきましては、いずれも当初の契約が締結されましたあとで、その契約が履行されない間に県のほうで補償漏れを確認したものでございますので、これは現物があるうちに確認したものでございますので、それについては、本来ならばその年度で契約変更をして、その年度で予算が足らないならば不足分は後年度で支払うというような手続をとるべきでございますが、次の年度で契約をしたいということで、やり方としましては若干手順が悪いというような点がございますけれども、事柄といたしましては、契約履行期間中に確認したものでございますので、やむを得ない措置ではないかというふうに現在のところは考えておるわけでございます。
○下平委員 七件の追加補償については、いまのあなたの御説明と違う点をぼくは確認しておりますから、その点についてはあとで質問しますが、調査の結果は、魚勘関係については適正補償額は建設省当局としては資料を持ってきてまだ検討中だ、こういうことですね。それから、七件の追加補償についてはいろいろあったけれども、これは手続上分割したとかいろいろでこれは認められるものだ、こういう御問答ですね。ところが、それでは何にもならないと思う。あなた方が行かれるためには出先から出てきたものを信用してやったのでしょう。逆に言うならば、向こうに悪い気があればあなた方はだまされたんですよ。そうでしょう。それをただ行ってきて、よこせ、おれがもう一ぺん調べ直す、これだけでは調査の意味がありません。なぜそんなだますようなものか出たのか、どこでどうだまされたのか、こういうことをしさいに検討してこなければ、出たものをちょっと処理するだけじゃありませんか。その点をあなた方はどういう調査をされてきましたか。この二つだけなんですか、持ってきて検討しましょう、これだけなんですか。これだけなら書類を送ってきてもらえばそれでけっこうです。現地確認をするといっても現物はないでしょう、引っ越しその他のものは。そんなのを確認しても意味ないじゃないか。なぜわれわれがこんな数字でだまされたか、その経緯というものをしさいに調査してこなければ今後の役には一つも立たないと思いますが、この点はどういうぐあいですか。 〔委員長退席、井原委員長代理着席〕
○竹内政府委員 ただいま申し上げました運搬・保管料その他につきまして、各項目につきまして詳細に調査をいたしまして、それぞれの判定は一応やってきておりますけれども、さらに補助金の返還という問題につながるものでありますので、関係当局との打ち合わせ等も要りますので、いま検討中というふうに申し上げたわけであります。
○下平委員 私がなぜこういうことを申し上げるかといいますと、魚勘事件の千三百万から四千万にはね上がった経緯というものはきわめて不明朗な点があるのであります。この事件に関連をいたしまして検察当局が調査をされていることは御承知だと思います。この事件に劇連して司法的な容疑に問われた諸君が三名いるわけであります。特に実際にこの補償事務を扱いました徳島県の土木事務所の用地係長の和喜君は、四十一年二月の二日に背任容疑で逮捕されております。魚勘商店の税務を担当した税理士の岸寛一君が三月の四日に逮捕されております。魚勘商店の代理人であります魚谷幸男君が同様に三月十一日に逮捕されているわけであります。したがいましてこの事件というものは、単なる計算違いだとか見込み違いだというものを乗り越えた問題点がたくさんあるわけであります。 経過的にこれを見ますと、私はこの委員会でやることは不適当でありますから、できれば法務委員会でこの問題を取り上げたいと思います。したがってその概要だけ皆さん方にお話ししますけれども、まず第一に相当多数の政治家や——政治家というのはどういうものをさすかということは別として、かなり多数の人間がこれに参画をしていることは間違いないのであります。そして、具体的な事実を見てみても、昭和四十年の三月九日にいまあなた方が言われた専門家の諸君が六者会談を持っておりますが、この六者会談は公には千七百万円の補償相当というふうに発表されておりますけれども、この間の県会の特別委員会における和喜君の証言によりますと、二千四百万とか云々と言っております。いずれにしてもここで最終的にきまったのが急に四千万にはね上った。その中身を見ると、三月の九日になぜ千七百万から二千万に上がったかというと、従来、営業を休止するための営業補償費というものは三カ月が適当だろうということで三カ月というものが堅持されてきています。ところがこの六者会談に至って急にこれが六カ月になされているわけであります。これはきわめて不明な経緯であります。あとで補償金の支払いは契約完了によって支払われておりますね。実際に魚勘商店に対する移転その他の工事というものが完了したのはいつかというと、三カ月と一日かかっているだけであります。だから当初専門家連中がずっと交渉してきた営業休止期間は三カ月であろうということは常識論であります。結果的に見ても三カ月の休業でおしまいになっておるのです。ところが急にこれが六カ月、それに三カ月も補償期間が延長されました。これはきわめて不自然であります。 それからなお三月二十九日には魚谷君が和喜君のところに来て、ぜひひとつ副知事室へ行ってくれぬか、こういう交渉を持ちかけてくるわけであります。いままで補償問題の交渉は和喜君が中心でありますが、この男は非常にまじめな男だそうであります。いつでも複数で交渉していたのです。それが当時の副知事の武市一夫さんの副知事室へひとつ一緒に行ってくれぬか、こう言って、三月二十九日の午前十時ごろ魚谷君と和喜君が副知事室へ行きました。そしてそこでいろいろの話が行なわれているわけであります。ところが、新聞によりますと、魚谷君に対して資金のあっせんをやってくれということで、いろいろの県の機関へそこから電話を盛んにしていたそうでありますが、そのときに魚谷君のやつは早く何とか解決してやれということを副知事が言ったそうでありますけれども、その会談が行なわれた翌日、三月三十日には、先ほどあなたが言った営業補償が上がりました。その上がった原因というものは、当時出ておりましたのは昭和三十八年度確定決算で、営業成績、収益というものを確定しておいでになります。ところが二十九日に副知事室で会談が行なわれて、三十日になりましたら和喜君が単独で三十八年度決算を使わないということにしてしまった。正確な決算は三十八年度しかありません。法的に認められる収益の確定というものは決算であります。この決算をはずしてしまった。そうして三十九年度の四、五、六、七、八、九、上半期分の営業成績ということに急に変えられてしまったわけであります。これは関係者だれも知らぬのであります。 〔井原委員長代理退席、丹羽(喬)委員長代理着席〕 しいて知っているとするならば、二十九日の会議以降に急にそれが行なわれたということであります。このことによって補償費というものは相当にはね上がりを示しております。ところが契約締結の前日、いま言った副知事に会った翌々日であります。最後に、またもう八十万円増してやれということが和喜君の手元へ参っております。これは計画課の人が来たそうです。だれに頼まれたのか、この間のことは明白でありませんけれども、とにかく何でもいいからもう八十万円だけ上積みしてくれぬか、こういう交渉が契約締結の前日徳島県土木事務所において行なわれておる。そうして、もうこれだけいろいろ積み上げて、どこにも入れるところがありませんといってかなり抵抗をしたのですけれども、結局どうしても入れろという圧力がかかりまして、八十万円だけ上積みをしております。これは契約締結の前日であります。八十万円の入れ場所がありませんから、県会において和喜君は、一体それをどこに入れたのだと言ったら、これはどろぼうか詐欺のやることですが、土蔵の中に盛り込みました、こう言っているのです。土蔵の壁の中に盛り込んでしまえばわかりません。土蔵へほうり込んだと言っておりますけれども、結局土蔵の移転の中に強引に八十万円を入れてしまった。こういう一連の政治的な動きというものが顕著に出ているわけであります。 したがいまして私は正直申しましてまだ的確な資料を持っておりません。いま私個人的に調査を進めております。もちろん検察庁も進めているわけであります。私はもう少しこの間の経緯を明らかにしなければいかぬと思いますが、結局徳島県民の不満というものは一体どこにあるかといいますと、魚勘がたくさんだったことによるえせみ根性も多少ありましょう。しかしそうじゃないのであります。ほかの二十五人の人は——あとで時間があれば申し上げますけれども、公共事業であるから、道路をよくするということは国のためだ、みんなのためだからといって全部が協力的態度に出ているわけであります。したがって営業損失にいたしましても、使用人の補償にいたしましても、私はそんなものは要らぬ、ぜひひとつ早くやってくれ、こう言って協力を示して、言うならば補償金についてはまあ正当な要求もしないで協力しているわけであります。したがって片側二十五軒分で三千百万、反対側の一軒が四千百万、こうなっているのでありますが、その諸君の気持ちというものはえせみ根性だけじゃないのであります。建設省の補助事業であって、建設省もついている、県庁の役人さんとか国の役人がついてやっていることだから間違いはなかろうと信用してやっているのであります。ところが経緯がわかってみるとこういう不明朗な経緯が出てきている。そこでいまの県民は県政に対して、建設省に対してきわめて強い不信感を持っているのです。これは単に間違ったから直しましたというだけでは済まないのであります。私はこの際、不当に詐取されたということで魚勘について返還命令を出しています、逆に言うならば、不当であったかどうかは別として、善意を持って協力した人が補償問題であなた方に詐取されている、こういうことになる、だから何とかしなければならぬじゃないかと思いますけれども、あとは余談になりますから……。こういう政治的背景というものがこの事件にはあるのです。したがって、連日にわたって徳島新聞なりほかの新聞が書き立てております。その中で言えることは、徳島にはその前に砂利事件というものがあったそうであります。私は知っております。ブルドーザー事件があった。こういうものがすべてうやむやの形でみんな葬られている。そこに県民のやり切れない不満というものがあるわけであります。 もう一つは、この事件の処理というものがいま言ったような形だけで行なわれておりますから、関係者の中で検察庁に呼ばれ、逮捕されたのは和喜君一人だけであります。あと当然その上に課長補佐がおりましょう、監理課長がおりましょう、計画課長がおりましょう、その上に土木部長がおりましょう。この諸君は知らぬ存ぜぬの一点ばりであります。何も知りませんでした、私はめくら判でした、この一点ばりであります。このことについても当地の県民の皆さん方には、一体行政官庁の機構というものはどうなっているんだ、そんなにでたらめなものか、部長、課長といえばそれ相当の責任を持って県政というものをちゃんとやってくれるはずだが、さあ事件が起こると、おれは知らなかった、おれはめくら判だった、これでは一体何を信頼して県民は県政に協力していったらいいのかという気持ちがあるのです。 だから、そういう点についてあなた方がどの程度の調査をされたか、実は私は期待をしていたのです。行って数字を調べてくるなら、私は県会に行って総務課長からもらってきましたから、数字的な調査でありましたならば、わざわざ皆さんをわずらわして調査に行ってもらう必要はないわけであります。したがって、以上の二点について、何か皆さん方が調査をされたのか、あるいは何を感じて帰ってこられたのか、報告ができるなら、御答弁ができるなら御答弁をしていただきたい。できないならできないでけっこうであります。
○竹内政府委員 こういう事件が起こりましたので、われわれといたしましてはまず金額をはっきり調べて、そして必要な額を補助金の返還を命じなければならないという立場で調査に参ったわけでございます。いろいろな背後と申しますか内部と申しますか、内部関係等につきましては、私どもとしては調べなかったわけでございます。
○下平委員 委員会の場所が場所でありますから、この点は法務委員会か適当な委員会で、また皆さん方に来ていただきまして、別の人にも来ていただきましてお伺いすることにして、その次の問題に移ります。 私は、皆さんが内容を調査されていると言いますけれども、重要な誤認の点を四、五点お伺いしますから、それについての見解、調査の結果等をお知らせいただきたいと思うのですが、過当払いの中で大きなのは、一つは借入金の支払い利息補償というのが行なわれております。これが先ほど申し上げましたとおり、初めの意図は全然なしでありましたが、その後に最終段階におきまして百八十八万七千八百十二円の補償が突如として出てきているわけです。これは支払い基準運用方針のどの項目に基づいてこの支払いというものをおきめになったんですか。
○野崎説明員 建設省訓令第五号の二十条に基づいております。
○下平委員 基準ですか。
○野崎説明員 運用方針でございます。失礼いたしました。
○下平委員 そうすると、建設省の直轄の公共事業の施行に伴う損失補償基準の運用方針の第三十条といいますと、このことをさしているのですか。第二十条の一項第二号の後段ですか。
○野崎説明員 第二十条の「基準第四十四条(営業休止の補償)は、次により処理する。」云々の条項であります。
○下平委員 その二項にある「機械器具使用料及び借入利子(必要最小限のものに限る。)」これに該当するという意味ですか。
○野崎説明員 そうです。
○下平委員 そうすると、これはちょっとおかしいような気がするのです。借入金支払い利息、これは御承知のとおり営業補償の中に一項入っておりますね。営業補償は、御承知のとおり、今回の補償内容を見ますると、予想をされる収益の六カ月分の補償と、それにその一カ月に要する固定経費の六カ月分、これが営業補償として算定をされておりますね。その金額は御承知のとおり年間八十二万六千五百八十一円である、これは新しく査定したものですよ。その六カ月分として四十一万三千何がし、固定経費として二百八十七万三千何がしの六カ月分の百四十三万六千何がし、これを営業補償として補償してますね。ところがその固定経費の中身を見てみると、固定経費は光熱、水道、租税、福利厚生費、一保険料、減価償却費、賃貸料、広告宣伝料、それに支払い利息というものが九十三万八千七百、五十六円、固定経費の中に入っております。したがいまして、もし支払い基準運用方針第二十条第一項第二号でこれが支払われたとなると、この営業補償の中の固定経費とダブってはいませんか。
○野崎説明員 項目といたしまして支払い利息を二つに分けておりますが、固定経費の中で支払い利息として算入いたしましたのは、設備投資等固定的な借入金に対しまする支払い利息を計上いたしたのでありまして、後者のほうの支払い利息につきましては、流動資本の借り入れに対する支払い利息として計上をいたしたものでございます。
○下平委員 私は調査が不十分だと思って質問をするのでありますが、そうしますと、この借入金支払い利息の補償というものは流動資本に対する補償である。その流動資本というものは何で見てあるかというと、この計算番によると、手形で見てありますね。そうすると私は奇妙に感じますことは、支払い手形の総額から受け取り手形の総額を引いたそのものに対して日歩二銭三厘の計算でこの補償がなされております。支払い手形から受け取り手形をすぐ差し引いて、そしてそれが直ちに日歩二銭三厘の借り入れということになりますか、実際問題として。
○野崎説明員 県におきまする算定をし直しました額の算定におきましては、いま先生のおっしゃいましたとおりに計算をいたしております。これは現在私どものほうでも実態を調べておりますが、証拠件類といたしまして取り上げるべきものは現在決算書類しかございませんで、一応この算定方式によって現在のところ算定せざるを得ない。いま先生のおっしゃいましたような問題点はあろうかと思います。あろうかと思いますが、ほかに証拠書類が現在のところございませんので、一応こういったことで仮定をいたしまして算定をいたしたものでございます。私どものほうの詳細な検査につきましては、さらにもう一度こまかく調べてみる必要があろうかと思っております。
○下平委員 そうすると、もう一ぺん検査した結果当委員会に報告していただけますか。——それにしてもこれはおかしいと思うのです。この人の支払い手形のサイトは大体平均どのくらいになっておりますか。もう一つ聞きたいことは、御承知のとおり、受け取り手形の割引をしていると思うのです。その割引をしている銀行は何という銀行ですか。——時間の節約上私のほうから申し上げます。証拠書類の後段のほうに取引銀行が載っております。銀行名は隠しております。A銀行と書いてあります。A銀行に三千万何がしの借金があることになっております。B銀行に二百万の借金があることになっております。そうしますと、御承知のとおり、受け取り手形をとった場合には、サイトが五カ月であるならば、これを取引銀行に行って割り引いてもらえます。その場合には当然取引銀行との間に貸し出しワクの設定があるはずであります。その貸し出しワクの設定というものは、この取引銀行の調査では、二行しか出ておりませんから、二行の三千万何がしの中に受け取り手形の割引がおそらくちゃんと入っているはずです、受け取り手形の割引が取引銀行の債務の中に入っているはずであります。別に取引銀行がこの証拠にあがってきておりませんが、取引銀行はA行、B行の二つがある。そうすると、受け取り手形は皆さんの方の計算で一体どのくらい持っているかという、受け取り手形として決算に出てまいっておる金額は四百九十一万七千円の受け取り手形というものがございます。この受け取り手形というものの決済は、おそらくもう割引はやっていると思うのです。割引は取引銀行で全部やっているはずです。したがって、取引銀行が割り引いたものは負債として全部あがっておるはずです。したがってその負債——九十三万何がしのものは、固定経費の利子補給もその借り入れの中に入っているはずです。ましてや支払い手形というものは、払い出したときから金を借りて払うものです。干もの問屋だそうでありますから、六カ月手形でしょう。六カ月くらい先でなければ支払いの義務か生じないのであります。そうすると、当面負債としてあがってこないはずです。単に、支払い手形幾ら出してあるか、受け取り手形幾らあるか、その差し引きに対して二銭三厘の計算をして利子計算をするというようなことば理屈として成り立たぬではありませんか。これは皆さん方どうお考えになりますか。
○野崎説明員 借入金の取り扱いにつきましては、いま先生がおっしゃいましたような問題があることは当然でございます。運用方針におきましても、そういう意味におきまして、必要最小限に限るというふうにわざわざ注釈がつけてあるのでございます。したがいまして、われわれが調査いたします際には、今後とも銀行等のそういった状況、具体的に魚勘商店の取引銀行等についてもその状況を調査した上でそれらの額を確定しなければならないというふうに考えております。
○下平委員 固定経費の中にある賃貸料、家賃が計算されておりますが、この家賃は一体どういう家賃なんですか。
○野崎説明員 実は私、現地に参っておりませんので、明確ではございませんが、藤川金次郎から借家をいたしておりますその賃貸料ではなかろうかと考えております。
○下平委員 支払い証の藤川金次郎の項を見れば、藤川金次郎については持ち家の補償をしてあります。魚谷商店は藤川金次郎からうちを借りて商売をやっております。だから、六カ月間の家賃を払うといいますか、このうちはこわしてしまっておるのですよ。そしてその藤川金次郎さんにはそのうちの補償をしておるのですよ。そうすると、うちはなくなっておるのですから、家賃を藤川金次郎から借りておる分だといって六カ月間払うなんていう理屈はありませんよ。その点はどうなんです。藤川金次郎にちゃんと補償しておるでしょう。解体移転店舗五十七万七百二円の補償金孝出し募るじゃありませんか。解体しておるうちに住んでおるばかもないでしょう。解体しておるうちに住んでおるといって家賃をとられるばかはいないでしょう。そんなばかげたことがありますか。時間が経過しますからあとでまたそれを調べておいてください。資料を見ればはっきりしております。資料の一三ページ。資料の一三ページに、藤川金次郎、彼の魚谷さんに貸してありました店舗、木造三階建てかわらぶき解体移築費、店舗五十七万七百二円、同一階分三十万七千百三十八円、合計八十七万七千円というものがこの店舗の補償として払われておる。そして三カ月後には移転されてなくなってしまっておる。四月八日には、こわされてなくなっておるものに対して六カ月問の家賃補償するというのが固定経費の中に出てきておりますが、これはどうしても了解できません。その点の経緯はあとで聞きたいと思います。 そこで、私、特に借り入れ金の支払い利息の補償については納得できないのです。おそらくこれは二重であります。どんな人でも、取引銀行を設定すれば貸し出しのワクを設定しますよ。そうしたら、その貸し出しの中で割引について幾ら充当する、そうしたら設備資金で幾ら借りる、運用資金で幾ら借りる、こういうワク設定が取引の際当然なされるはずであります。そうすると、かりに補償を見るとしても、受け取り手形割引をしたその割引率についてめんどうを見てやるというのならある程度理屈は立ちます。これも厳密に言えば立ちませんけれども……。A行から三千万、B行から二百万の借り入れ金があるんでしょう。この借り入れ金に九十三万の補償をやっておる。したがって、この受け取り手形の割引もA行なりB行なりの借り入れ金の中に当然入っておる。ましてや支払い手形を二千八百万ですか、この支払い手形というものを基礎にしてその補給をするなんということはおよそ考えられぬことだと思うのです。 時間がありませんからもう一つ代表的なものとして、使用人の休業補償費というものが六十九万から三百八十二万にはね上がっているわけであります。この使用人の休業補償費、これはどうしてこんなかっこうになったのです。御承知のとおり基準並びに運用方針においては給与その他の百分の六十ないし百分の百を補償すると書いてあります。ここでお伺いしたいことは、大体休業補償費というものの考え方は、失業保険にいたしましても何にいたしましても六〇%、この六〇%がいい悪いという議論は別にいたしまして、現在の行政体系の中では六割ということが基準になっておる。これだけは一〇〇%やっておると思うのです。当時、ほかにたくさんの使用人休業補償をした人がありますが、一体ほかの人には何割の補償をしておるか、この魚谷さんには何割の補償をしたのですか。——それじゃこれも調査しておいてください。 もう一つ、たいへん問題になるのがあるのです。得意先喪失補償というものが突然に出てきております。これはずっと全然なかったのでありますが、三百八十二万二千二百十六円の補償費を払っております。この得意先喪失補償の根拠規定はどこにあってどういう補償基準になっておるか。これをお伺いしたいと思います。
○野崎説明員 過去の収益額を基準にいたしまして、一定期間補償することにいたしております。
○下平委員 その基準はどこに出ていますか。
○野崎説明員 公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱の閣議決定でございますが、まず一番の根拠は、閣議決定の三十二条の第三号でございまして、「休業することにより、または店舗等の位置を変更することにより、一時的に得意を喪失することによって通常生ずる損失額」というふうになっております。
○下平委員 そうすると、その条項によって、過去の収益を基準として算定すると、こういうことですな。
○野崎説明員 はい、そうです。
○下平委員 そうすると、今回の魚勘だけは特例をやったのですね。魚勘さんの得意先喪失の算定基準は、いまあなたの言われている算定方式ではありません。それは御承知のとおり、これも資料に明確に出ておりまするが、得意先喪失の計算方式は、固定的経費プラス収益減の費用、それに休業手当相当額、これを合計したものの一カ月分を各月の三つの合計分に対して補償をしているわけであります。そうすると、営業収益というものは御承知のとおり営業補償の項で八十二万何がしという数字が出ております。これはまるきり商売をやらないとすればこのもうけがなくなるということで、半分の補償をするというのがあなた方の算定基準だ、こう言っておりますが、そうするとこの基準によりますと、固定的経費とかあるいは収益減、それに従業員の休業手当まで含めて、六カ月分が得意先喪失補償になっている。ところ一がこれは、基準第三号並びに過去の収益によってきめるこの方式と全く違っていますが、これはどういうわけですか。
○野崎説明員 いま先生のおっしゃいましたとおり、違っておるのは事実でございます。したがいまして、私ども調査いたしております際この点については問題にいたしております。
○下平委員 私もう少し調べてみますと、得意先喪失については、明確な規定がないのであります。したがって各地建、たとえば四国には地建がたくさんあります。あるいは中部地建、北陸地建と地建ごとに担当者が集まってどうすべきかというようなことできめているのが実情なんであります。このほとんどが担当官の認定できめているのです。だから明確な基準がないと思うのです。一体とういう考え方で収益減に対して——得意先が失われることによって収益があがってこない、あるいは商売を始めた場合も、たとえば新聞であったらほかの新聞へとられてしまって得意がなくなった、こういうことが得意先喪失でありましょう。もうけがない部分は営業補償ということでやられておるのですか。将来にわたって、得意が一軒減った、二軒減った、こういう補償をするのが補償の精神でしょう。そうすると、いま行なわれておるこの補償の形式は何の補償をしておるのか全然わからない。この点はおそらく担当者に聞いてみなければわからぬと思います。あなた方幾らやってみてもわからぬと思います。この点、答弁がありましたらどうぞ。
○野崎説明員 現在、県においては、これについて明確な規定を定めておりませんが、地方建設局等の直轄事業においては、これに対する細目を定めております。ちょっと文書を読んでみますと、「一時的に得意を喪失することによって通常生ずる損失額は、移転工法、休業期間、営業の種類等を考慮して従前の収益又は所得の六カ月以内で別表に定める得意喪失の補償期間標準表を参考とし適当と認める額とする。ただし、当該営業における収益率が次に掲げる率に達しない営業又は赤字の営業にあっては、次に掲げる率の範囲内で適正に定めた率を売上に乗じて得た額を収益又は所得とみなすものとする。」ということで、業種別に全部定めております。
○下平委員 そうすると、業種別の計算方式に合っておりますか。その基準に合っておりますか。
○野崎説明員 県においてはその基準を定めておりませんので、合っておりません。
○下平委員 休業補償は何%やったか、他の補償をした人とはどういう関係になるのですか。
○野崎説明員 魚勘商店と他の補償者とにつきましては、佐古地区においては同じ方法で補償をしております。
○下平委員 もっと具体的に聞いておるのです。どれだけ補償をしておりますか。
○野崎説明員 佐古地区においては一〇〇%で補償いたしております。
○下平委員 そうするとほかの補償者に対しても一〇〇%で間違いありませんね。これはほかに関係者がたくさんありますが、一〇〇%の補償をしているのですね。
○野崎説明員 はい、そうです。
○下平委員 営業補償は、さっき申しましたとおり、三カ月補償というものが突然に六カ月に変更されたのですが、この理由というものはどこにありますか。
○野崎説明員 補償期間の決定につきましては、移転工法なり実際の休業期間等を勘案いたしまして決定するわけでございます。当該佐古におきましては、それを六カ月認めたものではなかろうかと思っておりますが、私どもこれを再検討いたします場合には、さらに工法等につきまして検討し、何カ月が妥当なものであるかを決定して対象額をきめたい、かように考えます。
○下平委員 そうすると、六カ月問に変更した理由はわからないのですね。
○野崎説明員 現在のところわかっておりません。
○下平委員 昭和四十年の三月三十日、補償契約書の前々日であります。この前々日に至って、三十八年度決算——この魚勘商店の決算は十一月であります。この正式な決算というものが、補償の前々日に至って急に取り下げられた。三十九年四月から、四、五、六、七、八、九月の上半期だけの営業成績に限定をされた。上半期だけの営業成績に修正をされた。この間の事情は、どういうことでそうなったのでありますか。契約書締結の前々日であります。
○野崎説明員 現在私どもが報告を聞いておりますのは、三十八年度の決算報告書によって数字を確定したように聞いております。
○下平委員 これは実際は和喜君に聞いてみなければわかりませんけれども、ここに新聞がありますが、和喜君は、徳島県会に調査特別委員会ができましたころ、特別委員会に二十三日に和喜君が出席をいたしております。その出席の席上で坂東という委員が、魚勘商店の三十八年度決算を三十九年度のものに変えて補償するのを認めたのはだれと相談の上きめましたか、こういうことを言っております。三月九日に専門家が集まった六者会談ですね。それでは昭和三十八年度の決算しか正式なものではないのでありますけれども、それを変えたのは三月三十日に私が他に相談するゆとりもなくかってに変えました、こうなっているわけです。そこで、この間の事情というものは和喜君に聞いてみなければちょっとわかりませんけれども、正式な補償基準というものは、決算なら決算、そういうものが済んだ法的に認められたものを基準にしなければならぬと思うのです。極端なことを言いますと、商売をやっていますと御承知のとおり二、八が商売の一番低い月であります。したがって、二月の例をとれば赤が出てくるのですね。これが十月、十一月、十二月、一月の状況で見ればばく大な黒字が出てくるわけであります。したがって年間のトータルを見る場合には、決算においてこれを見るのが常識であります。それが決算でやられてきたものが補償契約をする前々日に至って急に、一番景気が出て魚勘商店がよくなった三十九年の四月から九月までのものを基準に持ち上げたのですね。その理由はあなた方お調べになりましたかどうかということを聞いておる。
○野崎説明員 四千万円と算出いたしました際に使いました数値につきましては根拠は明らかでございません。県が返還額を確定をいたしました二千万円の場合の算定根拠につきましては、三十八年度の第七期決算報告書を使用いたしております。私どももさらに再検討いたします場合には、当然決算書並びに納税書等によって確定をしていかなければならない、かように考えております。
○下平委員 私は、この問題で責任者を出すとかだれを処罰するとかいうことは、二番三番の次の問題だと思うのです。どうしてそういうことになったかという核心をここで的確に出していかなければいかぬのです。そこでなぜ、だれが考えてみても基準にすべき決算——あなたのほうでやっておられる第七期の昭和三十八年度の決算ですか、これを使っておられる。千三百万の基礎の場合にもこれが使われている。これが契約の直前になって、前々日になって単独で、これは和喜君がやったと思うのですけれども、それも三十七年度とか八年度の決算なら別でありますけれども、わずかな半分の期間をとってこの補償基準にしたというのは、わからぬですね、あなた方には。
○野崎説明員 わかりません。
○下平委員 それでは次へ進んでいきます。 魚勘商店に対する契約の履行はいつされましたか。
○野崎説明員 本件につきましては昭和四十年四月一日、四千百六十九万六千八百九十二円をもって契約が成立いたしまして、四月八日から六月九日までの間に、未払い金百五十六万八千三百七十四円を残しまして四千十三万八千五百十八円を支出いたしております。
○下平委員 四月八日にはどの項目でどれだけの補償金を払ってありますか。
○野崎説明員 別在支出の明細の資料を手元に持っておりませんので、後ほど御報告申し上げます。
○下平委員 この補償金というものは、契約が行なわれます、おまえのうちを移転せよ、移転しましょう、移転費は幾ら払います、これが契約だと思うのですね。そこで移転をされてしまう、契約金が渡される、これで契約が完了ということになるわけですね。そうすると移転前に契約金が支払われるということは、常識論としてはないのですが、そう理解してよろしいですか。
○野崎説明員 移転をいたします場合に、当然移転費が要りますので、通常一部につきまして前払い金を払っております。
○下平委員 御承知のとおり、この支払いというものは四月一日に契約が行なわれて八日に大半が支払われておりますね。このことがやっぱり徳島県会でも問題になりました。何で魚勘だけに途中でそんなにたくさん金を払うのだといっております。ここに出ておりますけれども、「契約後四月八日にあなたが商店立ちのきの完工検査をしてその日のうちに商店関係二千五百万円の支払いを完了している。」こう言っております。ところか実際は四月の八日にはうちはまだあったのです。どうしてそんなことをしたのだ、こう言ったら、明確な答弁がありませんが、移転関係費用というものを、まだうちかそこに建っているにかかわらず、契約が一日ですよ、八日の日に二千五百万円を——魚勘に対する契約は御承知のとおり二千六百万円です。そのうち二千五百万円をさっと八日に払ってしまった、こういう事実がありますが、なぜそういうことをしたのか。 〔丹羽(喬)委員長代理退席、委員長着席〕 どうしてそういうことをしなければならない理由があるのか。この点はどうか。
○野崎説明員 その点につきましてもまだ現在調査が完全にできておりません。
○下平委員 私はしろうとでありますが、二十五日の午後徳島へ着きまして総務部長さんから知事さん、それから関係者——二十五日の午後着きまして二十六日のお昼には帰ってきたのであります。わずか四、五時間の調査でありますが、私はいま言ったようなことを、まあそう汗水たらしてやらなくても、感じて、重点というものを見つけてきたのでありますが、建設省から都市計画の専門家の諸君が行って、どうしてこんなにわからぬのですか。私はきょうは、明快な御答弁をいただければ、十分でも十五分でも質問を終わりますとさきの理事会で言いましたが、おそらく数々ありますよ。その中できょうは具体的な問題については三つしか聞いておりません。しいてこまかく、言っても四つしか聞いておらないのであります。この中には十八項目あるのであります。それについてもわかりません、まだそこのところは調査してありませんということでは、実は私ちょっと不満なんであります。しかしこの点は実際は、皆さん方が通り一ぺんで行ったってわかりませんよ、からくりが多過ぎて。私は、ほんとうのことをわかるにはやはり和喜君に来てもらわなければわからぬと思います、実際の話は。私も和喜君に直接正式な立場で聞いてみなければわからぬ点が多いのです。その点はその点であと委員長にお願いして処理をしていただくことにいたしまして、もう二、三点質問をいたします。 あなた方の調査の重点は、魚勘の補償問題と、同町に七件の追加払いに対して重点を置いて調べてきたのだ、こう言いました。御承知のとおり魚勘さんの事件か出てからこの街路事業に関係した補償対象者は百数十件あると思うのです。この諸君は、先ほどちょっと申し上げましたけれども、いまの官房長官橋本さんが建設大臣のときにあそこに行かれまして、みんなが陳情して早くつくってくれ、われわれも協力します、こういう形でかなり協力して工事を進めてきているわけであります。したがいましてこの魚勘の事件が明るみに出たときに、それらの諸君の気持ちはだまされたという気持ちなんであります。おれはせっかく県のお役人さんの言うことは正しいことだと思うし、この種の事業に協力しなければならぬということで一生懸命やってきたけれども、ふたをあけてみたら、なんじゃい、副知事室における三者会談とかいろいろなことが毎日新聞に出るわけです。したがってこれらの諸君は、おれのやつだってひとつやり直してくれぬかという気持ちなんです。私はこれは当然だと思うのです。県のほうではやり過ぎたから、計算の基礎が違っていたから取り上げるのだ、こういうのです。だったら、ほかの立場からすればおれのやつの計算違い、そういうものは一体やってくれるのか、やってくれぬのか、こういうことが当然出てくるのです。ところがむずかしいことばで、それが法律的にどういうことを意味するかわかりませんけれども、これは片務契約だというようなことで私の補償料が一体幾ら、どういう積算基礎でされたかという基礎さえも明らかにしていないというのが実情なんです。この点を知事にお話ししてみたところが、補償問題をそういう形で再審査をするというようなことにすると、三千数百件あるそうです、ほかの工事もありますから。それに波及することもあるし、また工事の完了が報告をされて、先ほどの建設省における補助額の確定がされた後においては救済の道がないのだ、こういう二つの理由でこれを峻拒しているわけです。私は、法律がどのようになっていようとも、この態度というものはこれを解決する態度にならぬと思う。そこで私は、補償額が確定をして、契約が完了した後に補償の追加をした例があるじゃないかということを質問した。ところが県の担当者の言うことは、先ほどの課長さんの報告のとおり、契約が結ばれて、契約履行前に、たとえば計算違いあるいは対象物件が新たに発見されたというようなものについては、契約履行前にそのものについて追加をしたりいろいろしたことはある、契約履行後にはない、こう言っております。ところが私の手元で調査したのは、これは徳島県土木部からの公文書のあれでありますが、これを見ますと、一つの例を取り上げますと、山下善護君というのが二百八十七万七千円という補償契約を結んでありまして、この契約の履行が完了されたのは昭和三十九年の八月十三日であります。ところがこの契約が履行された後に新しくおれのやつをもう少し増してくれなければ困るということで、昭和四十年の十二月二十日にこれが更新されて契約の追加がされております。そこで私は、県にこういう事例があるじゃないか、こういう質問をしたところが、いやそんなことはありません、それは四十年の五月にやられたことで、実際は契約履行前であります、こういうことを言っております。この山下さんという人は、今度の適正補償をかちとるための期成同盟会のたしか委員長だと思います。ひげをはやしたなかなかやかましい人で、知事選挙、武市さんの選挙の妨害のためにおみこしか何かを持ち出して徹底的な抗戦をする闘士であります。こういう人については払っているのです。本人に会って事情をいろいろと調べてみると、いやそれは県の書類は間違っております——これは県会の傍聴席でもやったそうです。県会の傍聴席でそういう答えをしたら、何を言うのだ、そんなことはでたらめじゃないか、本人がここにいるぞとどなったそうでありますが、この人に聞いてみると、実際は四十年の十二月十日にやっているそうです。ところが県のほうからそれではかっこうが悪いから何とかしてくれ、書類だけは五月十六日付にしてくれ、こういうことで実際に書類は五月十六日付になっているけれども、実際の追加補償というものは四十年の十二月十日に支払いがされているわけです。こういう事例があるのですが、いまの都市局長さんの答弁は、そういうことはないのだ、契約履行後に払った案件は一件もないのだ、こう言っておりますが、これはどういうことですか。これは間違いなく証人がおりますよ。
○竹内政府委員 私が申し上げましたのは、支払いはあとかもしれませんけれども、物件の確認について、履行期間中に確認しているものにつきましては、あとで追加契約をしてその支出をあとでいたすというのもやむを得ない、こういうふうに言ったわけであります。したがいましてその確認が履行期間中に行なわれているものにつきましては、年度を越えまして契約をされ、支払われてもやむを得ないじゃないかということを申し上げたわけであります。履行期間後になりますと、通常の場合物件の確認ができませんので、しかも契約が済んでいるということになりますと、これは追加して支払うということが非常にむずかしくなる、こういう考えを持っております。
○下平委員 物件の移転の場合には私もわかるのです。たとえば建築後十五年たった家であっても、手入れがよかったり乾燥地であれば相当な価値が残っておりますが、湿地帯であったりあるいは手入れが悪ければ住めないような家になっていますから、そういうものを移転のときに、取りこわした後にそれがどうであったかどうかという確認はできないのでありますが、営業補償とか得意先喪失とか、あるいはその他の物件以外の補償は、それ相当の証拠書類があればできるでしょう。その点はどうなんですか。物件は移転してこわしてしまえばなくなりますよ。物件以外に証拠書類がそろっていれば、間違いであったという証明はできるでしょう。そういう点はちゃんと書類がそろいさえすれば、再審の対象になるのですか、その点はどうですか。
○竹内政府委員 物件以外の営業補償等につきましては、契約の内容といたしまして、その数量の基礎みたいなものがこまかく書いてありまして、それが契約の内容をなすというふうに判断される場合に、それに間違いがあったということか正確な資料によって立証されるということになれば、再審査ということもあるいは可能かと思いますけれども、通常の場合は、営業補償等につきましては、幾らで営業補償するというような最終の額が、契約の内容になるというふうに考えられますので、一ぺん契約があった以上、あとで追加払いをするということはなかなか困難ではないか、こういうふうに思います。
○下平委員 それはそのとおりですよ。ところが一たん契約されてやったけれども、魚勘についてはあれは払い過ぎだからといって返してよこせということを言っているでしょう。その理屈と同じことじゃありませんか。同じものだと思うのですよ。県が約束して、約束はどうにもならぬものだということなら、魚勘に対してだって何も返してよこせなんて言えないですよ。だから、苦しいことを言っているのですよ、この中には。詐欺にあった、こう言っておるのです。これをしさいに検討すれば、詐欺ばかりじゃありませんよ。明らかに係員の怠慢の点がありますよ。たとえば、先ほどちょっと申し上げました支払い手形と受け取り手形の差額に対して簡単に補償するなんということは、補償をやっておる専門家ならすぐ気がつくはずですよ。これは明らかにあなた方の怠慢じゃありませんか。だけれども、これは詐欺をされたから訴えるんだ、これだけでいっておりますが、中身をしさいにやってみると、そうじゃないですよ。そうすると、実は補償を再審査してくれ、こういう人たちの話を聞いてみると、全部が全部ではありませんけれども、幾らがんばってみたところが、最後には土地収用法にかけるぞ、土地収用法にかければどうにもならぬぞ、こういうことばが間々行なわれておるわけであります。これは御承知だと思いますが、いまの土地収用法は、昔の土地収用法のように全く私権を無視して低額のままで取り上げるということには、実際はなっていないのです。やはり適正な補償というところに重点が置かれて、かなり親切な取り扱いがされることになっておりますけれども、土地収用法のそういう改正の経緯を知っているなんというのは専門家だけでございます。まだまだ一般の国民の中には、土地収用法にかけられるとただで土地を取り上げられちゃうのじゃないかという恐怖心のほうが先に立ってしまう。これは間違いない事実なんです。そこで、それらの人々に対しては、聞かなければ土地収用法だぞ、こういう形で実は補償額というものの決定が、全部とは言いませんけれども、されているわけです。もう一つは善意に、公共事業であるから、道路であるから協力しましょうという善意が働いて、補償額というものが差がついておる。二十五軒で三千百万、魚勘一軒で四千百万という差がついているわけです。したがって、魚勘に払い過ぎた、間違ったということでこれを取り上げるとするならば、少なくとも皆さん方の中に間違ったやつは、証明できるやつはお払いをしますというくらいの態度がなければ、政治と言えないじゃありませんか。公平な行政と言えないじゃありませんか。私は、法律の枝葉末節でどうなっている、こうなっているということは、この際実はそうたいして問題にならぬのであります。これだけの県政に対する不信、ある意味では国の補償事業、補償費に対する不信というものが出ているわけであります。したがいまして、いま聞けば、営業補償その他について具体的に契約内容によって立証される部面があるとするならば、再審査の道も、困難であるとは言いましたけれども、全くないことではないという考え方をお伺いしましたが、これはひとつ大臣、たまに質問しないとお気の毒ですから、眠そうですから、一つぐらいお伺いしますが、いまの点はどうなんですか。国がきめていって間違った、とる分には遠慮会釈なくとる。しかし、かりに払い不足があったというときには払わぬということはおかしいと思うのですよ。また、おれのやつは一体どういう計算基礎になっているのだ、こういうことを聞かれたとき、おまえさんのほうはかくかくの計算基礎でこれだけの補償額になったのだ、これを示してやるくらいな親切な態度といいますかね、そういうものが必要だと思うのですが、これはひとつ大臣の考え方を、政治の基本ですから、大臣から御答弁をいただいておきたい。
○瀬戸山国務大臣 およそ補償いたします場合には、御説明を申し上げるまでもなく、こまかく補償を受ける人の立場、考え方等を聞き、なお国なりあるいは地方公共団体がその本人の考え等も聞き、また、現地も調べ、そして話し合いの上で、あるいは収用のときには収用委員会によって検討してきめる、これで、裁決以外は契約でやる、こういうことになっておるわけでございます。したがって、その間において、多少、たとえば補償を受ける方々も、この点はもう少しほしいが、まあこのくらいでやむを得なかろう、自分は了承する、こういう場合に、後に多少、この点ばまだほしかったということもあり得ると思うのです。しかし、それを一々あとになってから、もうちょっとほしかったのだからということをやるということは、契約上私は適当じゃないと思います。 ただ、その際に、非常に重大な錯誤があった、あるいはその際に全く気がつかないこういうものもあったのだということで、重大な錯誤といいますか、そのときに認識しなかった、しかし事実はあった、両方ともその点は認識かなかったというようなものがもしあれば、それは検討をすべき段階があると思います。 ただ、いまのお話のように、たとえば魚勘の問題は、聞いておって私はその間に不明朗なものがあったのじゃないかと——これは想像であります。少なくとも千数百万あるいは二千万のものが、とたんというとおかしゅうございますが、間もなく二倍あるいは二倍をこすというようなことについては、そのくらいの現実の認識が抜けておったとはちょっと思えませんから、そういう意味で、何らか裏に不明朗なものがあるのではないかと想像いたします。そういう際には、錯誤といいますか、重大な事実の誤認といいますか、そういうことが明らかになれば、これは不当な過払いといいますか、補償ではありますから、これはまた、普通局法上の契約でも、これをあらためて取り返すということはあり得るわけでありますから、厳密な意味におきますと、やはり普通民法上の契約の扱いでいくべきものであろうと思います。しかし、多くの場合は、さっき申し上げましたように、もっとほしいのだけれどもまあがまんをして協力しようということが間々あると思います。そういうものを一々あとになってから、がまんはしたけれども、この際またあらためてがまんならぬというようなことは、私は、契約上済んだ以上は、それを一々取り上げることは適当でないと思います。 それに、繰り返して申し上げますが、重大なものの見落しがあったとか、あるいは気がつかない点があったとか、なるほどそうだというものがあれば、契約の際抜けておったのでありますから、それは検討するということは、理論上はあり得る、かように考えるわけであります。 ただ、いま下平さんの言われるように、魚勘の場合には、これはよけいなものがいっておって、これは、だまされたか間違ったか、故意にやったか、そういうものかあったから取り返せというなら、また全部あたりまえにやっておったものをもう一ぺんやれという議論は、ちょっと飛躍じゃないかと思うのです。
○下平委員 そうすると、大臣、いま魚勘が間違っておったから全部やり直せ——私はそんなことは言いません。いま大臣は、魚勘に対して重大ないろいろな不明朗な点があった、だからこの取り返しをやったのだ、したがって、ほかのほうにもそういう重大な落ちがあったり、つけ漏れがあったり、認識の不足があれば、理論上は取り上げることはあるだろう、こういう言いましたが、そこで間違いがあったかなかったかという判定をするに、実は補償をもらった人たちがどういう中身でどういう積算基礎でもらったかわからないのです。県にはあると思います。そこで、私のやつは実はどうなっておるのだ、私の補償の積算はどういう積算をしてくれたのだ、こういう問い合わせには、県当局としてもやはりすなおに、おまえのはこうなっておるのだという説明をしてやるくらいなことは当然だと思いますが、その点はどうでしょうか。
○瀬戸山国務大臣 県の態度については、そういうことは適当でないと思います。これは当然に、補償いたします場合に、先ほど申し上げたように、こまかく打ち合わせをいたします。いてあるかどうか、私こまかく知りませんが、これは幾ら、これは幾らだ、そのくらいですか、足りませんが、どういうわけだということをこまかく積算するわけでありますから、もしそれが記録に残っておれば答えなければならぬ、記録に残っておらぬで、関係者がおらなければ、場合によってはわからぬということもあるかもしれませんが、現に残っておる資料はこういうふうに計算されている、これを答えることは不正でない、あたりまえのことだと私は思います。
○下平委員 大臣、御承知のとおり、政治というものは非常に微妙なものなんであります。国民感情というものはそう通り一ぺんの法律理論や、それで処理できるかというと、実はそうでないのであります。したがって、私はいま大臣の言われたことは、政治を担当する大臣としては全くまっとうな考え方だと思うのです。 そこで、これは建設省はこの問題を処理しなければいかぬでしょう。その処理の際に、やはり関係者から、おれのやつはどうなっておるのだと聞かれたら、すなおに親切に説明をしてやるという態度だけはぜひ行政指導としてやってもらいたいと思います、いま大臣の話がありましたから。そこでもし重大なつけ落ちがあれば、これは当然理論上は取り上げるべきだ、こういうことですから、その取り上げるか取り上げないかということは、私は第二番目の問題だと思います。第一番には、おれのやつは一体どうなっておるのだということに対する親切な回答をしていただくように、これはぜひともひとつ建設省のほうから行政的な指示なり、また勧告といえばちょっときついでありましょうが、指示くらいは出すようにお願いをしたい、こう思います。 そこで、実はこうやって大臣もずっとごしんぼうして聞いていただきましたが、この問題はなかなかわからないのです。私は補償の問題というのはなかなかしゃくし定木どおりにきめるというわけにはいかぬと思うのです、対人間関係の交渉でありまするから。そこでやはりこの間の経緯というものをもっと正確につかんで今後の方針を立てるということになれば、担当者に聞いてみなければわからぬと思うのです。これは委員長さん、参考人として、現在の総務部長さん、これは関係者ではありませんが、それから当時の関係者として、当時監理課長をやっており、いま厚生労働部長になっておられますが、喜藤一郎さん、それに監理課の用地係長の芝原市夫さん、それから計画課の課長補佐の三木正さん、それに当時、徳島土木事務所の所長でありました建島卓雄さん、それに当時この問題を全部扱っていました当時の徳島土木事務所の用地係長の和喜栄吉さん——法案の審議等もありますから、それに重大な支障のあることも考えなければならぬと思います。それらの審議状況等もにらんでみて、これらの諸君に参考人に来ていただきまして、この間の経緯をもっと明確にして、今後この種のことが起こらないようにいたしたいと思います。このことをあとで理事会なり適当な機関におはかりをいただきたいと思います。 それから最後にもう一つお聞きしたいのですが、この事件の中身というよりも、この補助事業に対する手続を先ほど聞きました中では、まず交付金の決定という手続がある。その次に交付額の確定手続がある。大きく分けて二つだと思います。その間にチェックする機会が、申請のおりに設計書積算基礎、こういうもので審査をする、これが一回あると思うのです。もう一つは、確定報告を受けた際に、書面審査もしくは必要があれば実地調査ということでチェックする、こういう機会があるというふうに聞きました。そこで問題は、やはり交付金の申請、そして交付額を決定する設計書積算基礎の審査ということが実は建設省の監督権の発動という場面では一番重要じゃないか、こう思います。私がこの事件を調べてみておる間で、一番欠陥に出てきたのはそこだと思う。おそらく何十件、何百件、何千件となるのじゃないでしょうか。この設計協議といいますか、交付金決定の協議の際に、おそらくこれは年度末から年度当初にかけて建設省のほうへ殺到してくると思うのです。何千件ものものをわずか限られた数人の計画課の諸君、あるいはこれは国道にもありましょう、地方道にもあると思うのです。それらの諸君が目を通すという形では、悪意があればもちろん、悪意がなくて錯誤であってもチェックすることは不可能だと私は思うのです。さりとて膨大なこの種の補助金に対する査定を厳密にやるとすれば、地方官庁同様の人間が建設省にいなければできないということでございますから、何か方法がありませんか。たとえば概算の認定をまずやって、個々の問題については設計変更なりその他のときにまた細密な調査をするとか、何かそういう道というものはあなた方で考えておられないのですか。その点をひとつ聞きたいと思います。
○竹内政府委員 御指摘のように、今回問題になりました街路事業につきましても、二千件ぐらい申請がございますので、それにつきます審査の方法でございますが、いま先生おっしゃられましたような概算額できめておいて、特にことしなどは公共事業の促進ということで審査を早くやらなければならないということもございますから、概算額できめておいて、詳しいのは設計変更の段階で審査するというようなことも本年度はやってまいりたいと思っております。 それからなお、県自体あるいは市町村自体が、補償基準ばかりではなくて、補償基準の細目について先ほど私申し上げましたような地方公共団体や地方建設局がつくっておりますような細目をつくるということをぜひ精力的に指導してまいりたい、こういうように考えております。 さらに、問題になりましたのは数量自体の問題でありますので、設計審査、設計変更の審査等の場合にできる限り写真をつけさせる、あるいは他の資料、たとえば営業補償等につきましては、税金に使いました資料を比較対象としてあげさせるというようなことをいたしまして、できる限り補償金の審査に支障のないようにいたしたい、こういうように考えております。
○下平委員 これはまだ問題点が——いろいろの補償内容の事実の間違いだとか、不法というような点だけをきょうはお伺いしたわけです。実はこの問題を処理をするためには、一つは責任体制の確立ということがあるわけです。おそらくこれは大臣も聞かれたとおり、これだけのものが一係官の手によってこね回されていって、そうして四千百万になるということは、常識的にも、私が調査にいった調査の中身でもそういうことはないのであります。したがって、一つにはそれぞれの行政機構の中には責任体制があるはずであります。課長は課長として、部長は部長として、あるいは建設省は建設省として、責任体制というものを明確にされていかなければいかぬと思うのです。これらの点についてはまた場所をかえて、県の総務部長さん等に来てもらったときに、これは十分責任を究明していかなければならぬと思うのであります。 それからもう一つの点は、そういういきさつからいって、私はきょうそこに重点を置いておりませんものでしたから——この種の事件というものは、これは明らかに背景というものはあるのです。だから、この背景というものをやっぱり皆さんのほうでも徹底的に究明してもらいたいと思うのです。大臣、そうしないと何が原因でどこに欠陥があるかということは、浮き彫りにされないと思うのです。若干、そのために、三月九日から三十一日までの間の六者会談、あるいは副知事室における魚谷さんと副知事さん、それに和喜さんの入った会合、突然に営業の収支というものが三十八年度から三十九年度上半期になってしまった、八十万円が土蔵の中に簡単に塗り込められたというような一連のことを私は申し上げましたが、それらの点についても、ぜひ建設省のほうでできる限りの調査をしてもらいたい。これはこういういきさつがあったのだということを明確にしておいてもらいたいと思います。その点もう少し……。私はいまの質疑の中で、この種の問題は県民の県政に対する信頼というところに重点を置けば、当面の措置としては、いまおれば少なかったのではないか、ごまかされたのではないかという不信感を持っておる諸君には、おまえの査定はこれこれこれこれだ——何も県から積極的に説明する必要はないと思うのですが、その要求があったら、その根拠なり積算なりを示していただきたいということを、ぜひ建設省の行政指導として県にやっていただく。その中でどうしても突きとめなければならぬとか、これは取り上げなければならぬというような事実があったら、これはまたその事実が起きた段階において取り上げていく、こういう大臣の答弁がありましたら、あとの二点については、参考人の諸君が来ていただいたとき、また、別の法務委員会等でやることにいたしましてきょうの質問を終わりたいと思いますが、せっかく調査に行っていただきましたけれども、私が調査して出た数字程度のことしかわからないというようなことは、行政官庁が監督権を発動しての調査としては私は不十分だと思います。したがいまして、この次の委員会にはいま申し上げました諸点について的確に調査されて御報告ができますように、御用意していただくことを、この際あらためてお願いをいたしまして私の質問を終わりたい、こう思います。
○瀬戸山国務大臣 この際、私から一言申し上げておきます。 先ほど来、この事件についていろいろこまかく下平さん検討されておりまして、私も傾聴しておりました。何しろ、まあ都市計画事業ばかりでなく、膨大な予算を執行しております。と同時に、補償問題等もたくさん、何万件とあるわけでございます。したがって、これを一々本省でこまかく細部にわたって検討するということは、事実上不可能であって、また行政上の停滞を来たす、こういうように思います。したがって、それぞれ各級機関にそれぞれ担当者があるわけでありますから、原則的にはそういう人々の良識といいますか、いわゆる公務員としての姿勢、また一面においては国民に対する愛情ある行政をするという態度、これに期待するということでありますが、この事件を——この事件と申しますか、取り扱いを見ておりまして、やはり人間のやることでありますから、あるいは程度の誤差、考え違い、そういうことがあって、あとで修正するということは、これはあり得ることであります。そういうこともこの関連の案件についてはやっておるようでありますが、しかし、いわゆる魚勘事件と申しますか、これに関する限りはどうも私もちょっとおかしいような気がいたします。本省段階においても、いろいろな証憑書類を見て、書類上、書面上は合理的になっておると思いますけれども、先ほど申し上げたように二倍にもなっておる、これはどういうわけだということをもう少し突っ込んでその際検討すべきじゃなかったか。これは多少の開きがあるのなら、それはあり得ることでありますから、現地の県の係官の話を信用する、それがけしからぬとは私は思わない。けれども二倍にも余るということは、しかもこれが何億という仕事なら別でありますが、これはどういうわけだということをその際もう少し、その係に証憑がまいりましても、突っ込んで調査する必要があったのではないか。これは非常にいい参考になると思います。でありますから、そういう点はあまり神経質になると仕事が進みませんからあれでありますが、現に都市局だけでなしに、今後の注意すべき事項として進めたいと思います。この問題はそういう意味において詳しく調べてみたい。どういう点に行政執行上注意すべきかという一つの、これはことばは過ぎるかもしれませんが、災いを転じて福となすというか、行政上将来大きな参考になると思いますので、そういう意味でもできるだけ調査をしたい。それは検察権のやるようなことまでは介入はできませんけれども、行政上知り得ることはぜひよく知っておきたい、かように考えておるわけでありますから、申し上げておきたいと思います。
○下平委員 せっかく大臣から答弁がありましたから……。 本格的に、大臣のほうの御意思で事務当局がやってくれると私は信頼をいたしておりますが、先ほどちらりとヤジも出たように、この種の問題は背後関係とか政治的な圧力というようなことが非常に言われているのです。これは単なる徳島県の問題じゃないのでありまして、これから公共事業を進める際に、そんな政治的圧力をかけると補償金は幾らでもとれるということになったらたいへんなことであります。でありますから、そういう意味でこの問題はまだまだ、一回でも二回でも、委員会の場所をかえても、大臣にほかの委員会に来ていただいて、もう少し核心に触れた質問をしたいと思いますから、とりあえずいまの大臣の答弁の趣旨に沿った処置をしていただいて、その報告を聞く、その機会を早くつくっていただきたい、そういうことをお願いすると同時に、その機会には参考人の招致をやっていただくように、重ねて委員長にぜひお願いしたいと思います。(拍手)
○田村委員長 この際、おはかりいたします。 本日、本案審査のため参考人として出席いただきました日本道路公団理事藤森謙一君に、来たる二十日午前十時三十分から再び参考人として御出席を願い、意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 次回は来たる二十日水曜日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開会することとして、本日はこれにて散会いたします。 午後一時十八分散会