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51回国会衆議院1966/04/13

建設委員会 第18号

発言数
82
登壇者
8
会派数
3
開催日
1966/04/13

会議録

田村元自由民主党

○田村委員長 これより会議を開きます。  国土開発縦貫自動車道建設法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。  本日は、本案審査のため、参考人として日本道路公団理事宮内潤一君が出席されております。同君の御意見は質疑応答の形式でお聞きすることにいたしたいと存じますので、さよう御了承願います。  質疑の通告がありますので、これを許します。金丸徳重君。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 御提案になっております国土開発縦貫自動車道法の一部改正につきまして総括的なお尋ねを申し上げ、さらに詳しく具体的な事項につきまして大臣の御意見を承ろうと思ったのでありますが、時間の関係もありまするので、かいつまんで要点だけお尋ね申し上げたいと思います。  お尋ねを申し上げます前に、私は、わが国の道路政策が幹線自動車網を目ざして総合的な計画を立て、これが実施の運びに至るような段階になりましたことを、深くお喜び申し上げるところであります。戦争中、戦後いろいろな混乱を通じまして、わが国の道路政策はいささか日光のことに追われておって、基本的なことについては考えを及ぼすだけの余裕もなく、今日までに至ったように見受けられるのでありますが、その間におきまして、今回はいよいよ新しい時代の国の道路政策がここに大きく巨歩を進めるというまでになりましたことは、これは瀬戸山建設大臣の御決意のしからしむるところでもありましょうが、また時代がそういう要求を深刻にいたしておったからとも思われるのであります。したがいまして私は、このような計画がすみやかに進められますと同時に、円滑に実施されまして、国民の要望に沿われることを願うものでありますが、そういう重大なわが国の道路政策における、革命的ということばを使っていいかどうかわかりませんが、革命的とも申し得るようなこの道路政策が進められるにつきまして、国民はやはり二、三の心配を持っておるのであります。  その第一点は、何と申しましてもいまのような状況下においてこの計画が強力に進められるということになりますと、もしか一般道路の政策の上に支障を来たしはしないかということであります。その財源的な立場からいきましても、また技術、資材、労力というような点からいきましても、これを両方一度にということにはいけそうにもないような現段階におきまして、しかも急に大きな計画をもって進めるということになりますと、どうも一般国道、一般地方道というようなものについてしわ寄せが来はしないか、こういうことを素朴に考えて心配をいたしておるのであります。こういうことにつきましては、いままでの委員会におきましても詳しく御審議になられたことでありましょうから、要点だけ簡単にひとつお答えをいただきまして、私の質問の段取りをつけたいと思うのであります。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 御説のようなことが懸念されないではないと思います。けれども私どもは実はそういうことは懸念いたしておりません。御存じのとおりに一般国道、地方道——一般国道については相当の進捗を見せましたが、地方道はまだこれからであります。しかしやはりそういう現在あります道路網のおおむねを整備する、このめどを立てて。しかしそれだけでは国全体の機能を発揮することはできない。新しい時代に向かっては、この際、従来検討いたしておりました、御賛成いただいております大道路網に着手いたしておりませんと、既存の道路の整備が完了いたしましてもその本来の機能を発揮することはできない、こういう考え方でこの道路網の整備にもはや本格的に着手する必要がある、こういう判断をいたしております。したがってこれに相当の力を入れるからといって、既存の道路の整備を怠っては、実は道路政策の本来の使命を発揮することはできませんので、さように御懸念くださることは、これはもちろん楽観はしませんけれども、そういう道路整備政策では、この高速自動車道網の整備に入るという趣旨に反するのでありますから、さような道路整備の方向をとらない、かような基本線でこの整備計画を進めていく、根本はさようでございます。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 大臣のねらい、御決意につきましてはよくわかりました。ただ、その御決意にもかかわりませず、私は、いまのわが国の財政上の事情からいきましても、また建設技術及び現在の労力関係などからいきましても、なかなかむずかしい問題を多々かかえておると思います。その一々につきまして掘り下げてまいりますと懸念されるところが多いのでありますが、まあこの法案それ自体をずっと見てみますると、必ずしもこれが五年十年という短期の計画ではないように思われ、十五年というようなお答えもあったように承知いたしておるのでありますが、あるいは十五年で足らずに二十年もしくは三十年という遠い将来のことをもねらわなければならない長期計画でもあるのではないか、こう思いまするので、大臣の本法に取っ組みまする決意だけを尊重いたしまして、そうあるべきであるとも思いまするし、そうでなければならないと思いまするので、今後の具体的なことにつきましては長い間の情勢などを見ましていろいろやっていただくことにならざるを得ない。問題は、私は、一般道路といえども先進諸国から見まするとおくれておるわけでありまするし、国民一般は目先のそのような道路の整備をこそ非常に念願いたしております現段階におきまして、その方面に支障があり、もしくは遅滞を来たすというようなことがあってはならない、こう切に思うものですから、その点について今後の善処をお願いいたすのであります。私は非常に心配するのでありますが、詳しく掘り下げておりますと時間がかかりますから……。  第二の問題として国民が心配いたします点は、この道路が原則として有料制であるということのようであります。財源その他を考えますとそうならざるを得ないと思いますが、路線によりましては有料道路としても十分に利用されるところもあろうかと思います。しかしまた、路線によりますと有料道路としてはどうにも使い得ないような点も、現段階におきましては出てくるのではないかと思われます。もしそういうようなことになりますと、せっかくいい道路をつくってもらっても、地方の中小企業者もしくは農民というような人々は、言ってみますれば高ねの花としてその道路が使えないようなことになりはしないか。そういう場合においては、ただ単に使えないというだけではなくて、この道路は高速ですからおそらく立体交差というような方法をとらざるを得ないということからいたしまして、この道路が他の一般交通の障害になりはしないかという心配も持つのであります。どこからでもかってに使えるという道路でないだけに、また高速でありますだけにどこをどう突っ切るということができない道路だけに、その点を心配いたすのでありますが、こういうことにつきましては一般的に原則としてどういう態度をおとりになっておられるか、これも国民が深く心配いたしておるところでありますから、冒頭にお承りをしておきたい。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 いまお話しの点は、役所ばかりでなくてもう少しこういう問題の専門家の意見等も聞きまして最終的決定をいたしたいと思いますが、いま考えておりますことは、やはりお話のとおり原則として有料制を考えておるわけでございます。ただ前にも申し上げましたように、現在部分的に行なわれておりますような有料制では、この道路は成り立たない。基本的な考え方を申し上げますと、有料制にいたしましても、産業経済に益をする程度の有料制でなければ、ただ有料制の道路をつくったというだけでは、わが国の農業その他を含めましたいわゆる産業経済に寄与しなくなる。そのめどをどこにつけるか、どういう程度の有料制ならば、農業等低開発地域の振興を含めました有料制が可能であるか、こういう基本的な考えに基づいて、それが成り立つ有料制をしきたい。考えますところは、遠距離逓減という従来鉄道がやりましたようなことも、一応一つの考慮に入れるべき問題である。したがって資金構成も、そういう程度の有料制が成り立つような資金構成をしようじゃないか、こういうことが今後のきわめて重要な検討を要する事項である、かように考えております。部分的に有料制をしく、あるいは無料公開の道路にするのは、今度の一連の高速自動車道網では必ずしもそれは複雑で適当でないかもしれぬ。しかし場合によっては、それが必要ならばそれも検討しなければならない。これは今後すみやかに検討をいたしたい。基本的には、いま申し上げましたように、この道路は申し上げるまでもなく農業等低開発地域の産業経済に寄与する能力を持つ道路、これが基本的なものである、かように考えておるわけでございます。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 料金をどう設定し、どう徴収するかということは、財源ともからみ合わせて非常に大きな問題だと思うので、この問題を検討し、結論が出、その方法につきまして自信が持てるようでないと、本法施行の結果ということもなかなか懸念されるわけでありますが、しかし私はそれをも詳しく掘り下げることは、この場合いたすことを遠慮いたします。といいますのは、おそらく大問題でありましょうと思いますから、いろいろな角度からいろいろな方法を講じて、できるだけすみやかに財源的にも役立つような方法も講じながら実施に移して、文字どおり国土開発のために役立たせなければならないわけであります。今後検討するということでありますれば、大臣の御尽力、御努力にまつ以外にないわけであります。  第三点として、やはり国民が懸念いたしておりますことは、せっかくりっぱな計画でありまするが、とかく道路などというようなものは、政治的にいろいろ路線が曲げられたりあるいは順序がゆがめられたりするというようなことが起こりがちであります。これはいままでの実績にかんがみましてそういう心配を国民一般が持つことも、私はやむを得ないと思うのであります。しかし過去の実績がどうあろうとも、今回の、この国土開発的にいいますれば革命的とも申すべき重大な意義を持つ道路計画につきましては、そういう政治的意味というようなものが全然払拭されたきわめてきれいな、高い立場からの立案であり、実施でありたいと思うのであります。これについては申し上げるまでもないことであり、大臣におかれましても十分御警戒になっての御計画だと思うのでありますが、これも冒頭にひとつ決意のほどを承り、今後本法が施行された場合の運用上の態度、決意というようなものもこの際承っておきたいのであります。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 ざっくばらんに申し上げて、その点が一番懸念されるところであります。しかし、これは各界の良識にまつといいますとおかしゅうございますが、お話のとおりまさにわが国の将来を卜する革命的な、いわゆる国民的な大政策であります。この道路整備の運び方いかんによっては、わが国の産業、経済、文化、したがって国民生活に重大なよしあしの影響を及ぼす、かようなことであろうと思いますから、その点は十分注意をするといいますか気をつけるといいますか、さような運びをしなければならない。端的に申し上げておきますが、この道路整備計画は、まず私どもは、先ほど来お話しのように、現在の国道、地方道の整備は昭和五十年ないし五十五年を目途に整備を進めますが、それにマッチするように、まず従来のいわゆる縦貫自動車道、これをその時点に完成をする。もちろんそのほかにその間において有手あるいは一部完成する必要のあるところもあると思いますが、基本的にはさような考え方でおります。この道路網は少なくとも早ければ十年、財政その他の問題がありますから、ないし十五年、こういう順序で、それこそさっきお話しになりました基本的な厳格な態度で整備を進めるべき仕事である、かように考えておるわけでございます。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 大臣の御決意に敬意を払うものでありますが、そこで私がお伺いいたしたい私の本論に入るわけであります。  実はこの本法の母法とでも申しますか、国土開発縦貫自動車道、その一番初めは、これは大臣も御記憶のこととも思うのでありますが、終戦直後でありますか、まだ開店したかしなかったかわからない時分に、三越本店の一階に田中さんがこしらえたのですが、大きな模型を展示しまして、そして天皇さまもおいでになられてごらんになり、私ども当時役人をしておったのでありますが、これを見に参りました。敗戦の大きな打撃を受けた国民には、あの展示、そしてあの計画というものは非常に刺激となり、心の張りを持たしたのであります。あれは遠く青森から鹿児島まで、あるいは北海道まで入っておったかもしれませんけれども、一本背骨を通すぐあいに山を切り開き、谷を渡って、まん中に大きな高速道路をつくってしまって、それを根幹としてあばら道路を出して、そしてわが国の産業経済を大いに力づけようというようなことであったのであります。いまから考えますと、それは財源的にいきましても、技術的にいきましても、考えられはしましたけれども、なかなか実現困難なものであったように思われます。といいますのは、それがだいぶ修正されて、またつけ加えられてまいったからであります。しかし、あの計画、あの展示というものは当時の国民にとっては非常な希望であり、夢であった。その夢に力を得たのは私どもばかりではなかったと思うのでありますが、そういう非常な歴史的な母体を持ち、基礎を持ってだんだんこれまでに発展してまいったのであります。この精神というものは、今度の法の改正といいますか、もう改正どころか、大きく出発するにつきましても、私は忘れてはならぬ、十分取り入れておかなければいけないように思うのであります。ただ、当時の計画のように、わが国のどまん中に一本強く大きな道を開くというのでなくて、今度はもうきめこまかに検討して、言うところの高速道路網によってわが国の交通行政、交通政策の上に革命をもたらそうということであります。まさにこれは夢ではなくて、実現の過程における大きな一歩である、こう思うのであります。したがって、そういう計画をお立てになるにつきましては、相当将来の展望もし、検討も加え、長い時間をかけ、それから現地における希望も十分取り入れて、きめこまかな基礎の上に立った計画でなければならないと思うのであります。これは私は、このちょうだいしました資料の図面だけによって判断いたすのでありますが、どうもそうしたきめのこまかい、それから将来の十分な展望に立っての上ではなくて、何かしらぬ、最近高速道路の要望が全国にほうはいとして起こってきた、百花斉放といった形の中で、むしろそれならばいっそのこと先手を打って建設省のほうで出してしまおうというような一種の拙速主義が先に立ったのではないか。やむを得ずとにかく押える意味において、多少問題があっても出してしまおうという気持ちが動いてこのようなことになったのではないかということをおそれるものでありますが、この点はどうでありましょう。私の杞憂でありましょうか。いままでの高速道路などの経過にかんがみましていささかその懸念を深く持たざるを得ないのであります。いかがでありましょう。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 まず田中清一さんが、昭和二十七年前後であったと思いますが、お話しのような構想を出されて、当時としてはばく大な私財を投じてわが国の将来の、この狭い国土の利用、開発というものに情熱をささげられた。そしてみずから現地を相当踏破されていわゆる国土縦貫自動車道の案を立てられた。私はその当時から実は御相談を受けてきておるわけであります。今度のこれは全くそれが発展をした、こういうふうに御理解願ってけっこうであります。あの思想の発展でございます。したがって、先ほど申し上げておりますように、まず一般道路整備の時点を考えて、縦貫自動車道をこれにつなぐ。したがって、これを少なくとも十年以内に、十年以内というと昭和五十年、そのころになりますと旧二級国道を加えておおむね完成いたします。その時点をはかっておるわけでございます。その他の路線は縦貫自動車につなげてさらに高度の、その趣旨をふえんして国土の開発、発展をはかろう、こういうことであります。これは単に図面上、いまお話しのような思いつきといいますか、そういう考え方でこの道路網の決定をいたしておるわけではありません。もちろん神ならぬ身でありますから、それはいろいろな問題点はないとは申し上げませんけれども、これはもうずうっと建設省といたしましては各般の部面を検討しておりまして、この点についてはあとで簡略にでも道路局長から申し上げさせますが、そういうことで全国すっかり洗って、ずうっと洗い落として、まずこの程度しておこうということでありまして、決して思いつき的なものではございません。  端的に申し上げておきますと、いま、地域格差の問題、農業の問題、過密都市の問題、人口集中の問題、農業の進展のおくれ、いろいろあります。そういうものの将来は、率直に申し上げてこのままではどうしてもいかぬのです。したがって、新産都市であるとか、農業構造改善事業であるとか、あるいは過密都市の解放であるとか、そういうようなことを部分的にやっておりますけれども、どなたが何と言われても、いまやっておるような部分的な政策では決して将来こういう問題は解決されません。あるいは新産業都市、あるいは工業開発地域の指定、あるいは工業開発の特定地域、いろいろ構想はありますけれども、これは総合された国土全体の機能的な発展ができない。というのは道路網の整備といいますか、道路網の策定というものが、私に言わせると徳川時代そのままであります。人口三千万前後の民族の活動のための道路網である。これで今日戦後の経営をやってここまできましたが、もうすでに行き詰まっております。したがって、今日の段階において人口一億一千万、昭和五十年で一億一千万以上になると思いますが、少なくとも一億一千万の人口の動脈、静脈であるという観点で道路整備をしていかないと、諸般のいわれておりますような問題の解決は絶対不可能である、こういう観点でこの道路整備の網をきめております。  詳細にわたっては道路局長から、もし必要であれば御説明いたさせます。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 道路局長から詳しく御説明を受ければよろしいのでありますが、実は時間を私制約されておりますので、次の機会に承らせていただくことにいたします。  ただ、大臣、そういうふうなお考えでやられましたわが国の道路政策は、残念ながら、いままで建設はあったけれども計画はなかった。徳川時代から続いた道路に影響を受けるといいますか、そういうことの修理、修復、改良というような程度で今日まできたわけであります。ここでひとつ大きく自動車交通の発達というようなものを取り入れてのあらためての道路網計画というものはこれは強力に進められるときがまいったと思うのであります。ただそれだけに、はたしてこれでもう完ぺきだと言い得るかどうかと思うのであります。これは将来相当手が加えられ、修正し、あるいは補正されるというような余裕を十分持っておられての計画でありましょうか、その点ひとつ伺っておきたいと思います。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 現在の縦貫自動車道、いわゆる六道でありますか、六法律による路線はおおむねいま調査をいたしております。今年度から着手いたします五道の調査はほとんど終わりました。その他は現地における調査というのは、この法律ができました後に相当の年月をかけて精密な調査をいたさなければなりません。したがって、その間において地形その他の問題からある程度の実際上の道路の路線の修正ということ、これはあり得ると思います。しかしこの路線の網の修正ということは、そうあまりないであろうと考えております。ただ今後十年ないし二十年間に日本の経済、社会の変化というものは、これは予測すべからざる事態があろうと思います。今日のような科学技術、人間の知恵の発展の非常に急速な時代でありますから、そういう際に、まだまだ補正をすべきところ、補充をすべきところ、こういうことは当然に起こってくるのではないか、これは予想されることでありまして、これ以上は要らないのだということは、十年あるいは二十年の先をここで断言するわけにはまいらない、かように考えておるわけでございます。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 将来に向かっては手を加える余裕も持っておられるという御計画のようでありまして、その点安心をいたしたのであります。ただ、それは将来の経済その他の事情変更ということを見なければわからないということでありますが、私は、現段階におきましても予測し得る理想図というものはもうだいぶ取り上げられておるように思うのであります。たとえば北海道を見てみましても、これはもう稚内まで持っていかれておりますが、さしむきの問題といたしまして、はたしてこれが急速に必要とするかどうかにつきましては、私は現地の事情をよく知りませんのでわかりませんけれども、その他の東京付近などから比べますとややおくれてもいいのではないか、こう思うのであります。そういうような遠い十年、二十年後の理想図をも考えての案といたしますと、私ちょっと一目でこれはと思いまするのは、ざっと言いますれば、たとえば青森、秋田、それから酒田方面を通じて新潟に通ずる裏日本の幹線道路、幹線交通網であります。これが抜けておるのではないか。これはあるいは技術上やむを得なかったのかもしれません。しかし将来の技術の進歩あるいは道路建設技術でありますか、そうした建設工法の発展などを考えますと、これもこのままでは置けないのではないか。といいますのは、今度の法案には国土の普遍的開発をはかるということが大きくねらわれておるのであります。したがっていままで手のつかなかった、あるいはさしむきは要らないかもしれないけれども、将来はそうありたいという念願を込めての道路網であってほしい、こう思うものですから、そういう意味におきましては、この裏日本の新潟−青森をつなぐほうなんかは、図面だけで見ましても、あまりに常識的でいけませんか、今日のこの段階において取り上げておいていいように思うのでありますが、どうしてこれを抜かれておるのでありますか、ひとつ簡単にお答えをいただきたい。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 そういう問題になりますと、現時点においてなぜ路線網を敷かないか、こういうところはその図面をごらんになっても数カ所すぐ気がつくところであります。こまかく申し上げませんが、これは当然に国家財政、日本の経済成長の状態、国民所得の状態、伸びの状態、こういうものも考え合わせてのことでありますから、いまお話しのようなところ、ようやく四十年度、四十一年度で一級国道が整備されて、そういうものと現在の一般国道とが書いてありませんから、何か目が荒くなっているように思いますけれども、おおむね重要なる拠点、あるいは将来拠点となり得べきところ、またなすべきところ、そういうところから少なくとも二時間以内にはこの高速道路に乗れるという想定のもとで、このいまの路線をきめております。したがって先ほど申し上げましたように、経済、社会の発展あるいは自効率交通の事情等によっては、そういういまお話しのようなところも取り上げられる段階がくることを望んでおるわけでありますけれども、いまは、少なくとも二時間以内にはおおむね各地から乗れるという想定のもとで策定しておる、こういうふうに理解くださればよろしいと思います。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 幹線道路網、高速道路網ということなものでありますから、これが欠けておることがとにかくもの足らぬ感じがいたして——ただ二時間で乗れればそれでいいじゃないかということでなくて、それは二時間が一時間でありたいというようなことも念願しなければならぬ。そういう意味において、他の部分につきましてはかなりきめこまかな点もあるのでありますが、この点がいかがかと思われるのであります。将来はそれを変えていくのだ、それをも考えるということであれば、それはそうお願いするという以外にないのであります。  そこでもう一つ、これはすでに問題になっておりまするところの一つの道路でありますが、関東と北陸三県を直結するという意味におきまして——これは大臣のお手元にもすでに再三陳情が出されておると思うのでありますが、北陸関東産業道路という名において、現地におきましては建設促進同盟などをつくって、盛んにこの実現を急いでおるところがあるのであります。これはなるほどいままでの高速自動車道法の中には入っていなかったのでありますが、しかし阪神高速道路公団法あるいは東海北陸自動車道建設法の制定時分に、それと相並んでこの路線は非常に重要であることを私どももその一人となってお願いいたしておったのであります。この道路の重要さにつきましては、私があらためて申し上げるまでもなく、いま日本における産業上の一番大きな——と言ってはいけませんけれども、少なくとも大きな問題の一つは、関東平野と北陸三県との経済産業を結ぶ近道がないということであります。これもひとえにアルプス連山をかかえて、あの障害のゆえに今日までその実現がおくれておったのでありますが、いまや道路建設技術の遊歩に伴いまして、アルプス何ものぞやというときがまいりました。したがって、大臣ここで図面をごらんになりまするように、関東から富山、金沢へ通ずるのに、はるかに直江津を通過しなければならないとか、名古風を通過しなければならないとかというようなことは、いま筒速自動車道を考えるこの段階においては残念なように思うのであります。いまシベリア開発が問題にされてきましたので、将来やがては同様に中国との交流、北鮮への物資の交流、人事の行き来、文化の交流という時代が近くまいろう。そういうときにおきましては新潟とともに、あるいははるか下がった敦賀方面、舞鶴方面とともに、富山の港というものは裏日本における大陸への大きな玄関になろうと思うのであります。そういう意味におきまして、富山の海湾計画は大臣お進めになっておられるのでありますが、その御計画と相伴って、関東の産業、文化と直結する道というものは、これは第一に取り上げておかれていいように思うのであります。この道路網の中には抜けておるのでありますが、これはどういうことでありますか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 お説のとおりに、北陸三県は、いま富山付近に大港湾計画を立てたりいたしておるわけであります。なおこれをいわゆる東海地区、あるいは関東地区、これと結ぶということは重要な意義がある、かように私ども考えております。ただこの路線、ごらんになってわかりますように、北陸地区と中京の名古屋地区を結ぶ、それから岡東地区と直江津地区を結んでおります。それからこれにいわゆる北陸縦貫道がつながっておるわけであります。嵐山地区から長野県を経て関東に入る路線というものも私どもよく聞いております。ただ、これは将来はいまお話しのようなことも非常に考えなければならぬと思うのですが、問題の黒部峡谷、この点がいまの段階でこの路線を入れるということが適当であるかどうか、技術的にも非常に検討いたしまして、黒部峡谷には新しく黒四ダムをつくるについて隧道もつくっておりますけれども、この隧道自体が非常に困難を来たした問題であります。ここにいま直ちに図面に入れることが適当であるかどうか、地形上きわめて困難な地域でありますので、いまお話しのように図面上抜けておりますが、事情はそういうことであります。北陸三県、日本海といわゆる太平洋側と結ぶ必要があるということは十分承知をいたしておりますが、いま申し上げましたように、中京地区とそれからやや北に寄りますけれども直江津地区と結ぶということで現在は策定しております。あの地帯は、御承知のとおり黒部峡谷を通るという路線以外にないものでありますから、この点は検討はいたしましたが、この際ははずしておる、こういう事情であります。あの地域がある程度地形的にもよろしければ、せっかく長野−東京間を結ぶ線を入れておるのでありますから、富山地区につなぎたいということは私ども当然考えておるわけでありますか、そういう事情でございます。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 非常に技術的に慎重にかまえて、このルートの重要性、必要性はお認めになりながら、この図面にはお入れにならなかったということであります。この点はわかるのでありますが、しかし私は、先ほどの大臣のお話にもありましたように、二十年も先のことまで考えてこれを言っておるのだ、こういうことであります。それから高速自動車道路網の出発が田中構想といいますか、ああいう一つの夢のようなことでありながら、それが国民の士気をふるい立たせる上において大きく役に立ったということでありますだけに、この際、多少技術的な危惧の念は持たれるにいたしましても、重要であるという意味においてお取り上げになっていくだけの価値はあるのじゃないか。いわんや現地の学者の調査によりますと、黒部峡谷を通るかどうかは別といたしまして、多少の迂回路線を考えるならば、この路線は実現可能であり、富山−東京間が四時間程度で直結できるというようなことまで報告されております。私はそういうことを望むがゆえに、何とかこれに向かって建設大臣もこの計画をお進めになる上において取り上げていかれるのもたいへん大事なことではないか、こう思ったものでありますからお伺いをいたしたのであります。技術的にめどがつくならば取り上げる腹であるというお答えを得ますれば、これはその技術的の検討を待つ以外にはないのであります。ただ、そういう重要さであることをあらためて大臣に申し上げて今後の御善処をお願いするだけであります。  同様に、これもここから抜けておるのでありますが、これも問題になる。大臣のお手元に陳情が入っておると思うのでありますが、静岡平野と甲府盆地をつないで中央道につなぐという案であります。これは東名高速道路、今度入ったこの路線と、これから着手されるところの中央道とを一番近く結ぶたいへんな経済路線といいますか、重要路線と思われるのであります。すべての道が東京に通ずるというばかりが能ではありませんので、必要がありますれば短絡するという意味において静岡、清水、甲府、それからさらに諏訪につながり、北陸につながり、中央道に乗っかれば名古屋にも行くというようなことも考えておかなければなりません。これが抜けております。これはたとえば木更津までつなぐ道路をあげたり、それから鹿島につなぐ道路をあげたり、こういうことと引き比べますと、何かへんぱであるような気がする。重要性において一つもひけをとらないような道であると思うのでありますが、これも抜けておるのであります。こういう点につきましてはいかがでありましょうか。お考えになっておられ、しかも御検討の上にてこういう図面になっておる。今後においてこれはさらに検討されるものでありましょうか、この機会に承っておきたい。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 その問題は、前の縦貫自動車道法の一部改正をいたしました際に、富士吉田、静岡県の井川地区を通っておりました、いわゆる中央道の路線を変更して、諏訪回りにいたしまして検討をいたした問題でございます。今度のこの路線網でも、富士吉田までは少なくとも四十三年度開通のめどを立てていませっかく工事中でありますから、そのままにして、諏訪回りは大月からおりるという、これは地形上の問題もありますが、そういう線を採用いたしました。そこでしり切れトンボになっておりますが、静岡地区との問題は地元ともよく話し合いをいたしまして、あそこに国道が二本北上いたしておりますが、それとどうつなぐかという問題が先決である、こういうことであります。と同時に、清水付近からいまお話しのように高速道路を中央道の富士吉田あたりでつなぎたい、こういう考え方もあるわけでありますが、それは別途に、場合によっては公社等でやりたい、こういうお話節もありまして、現在は北上いたしておりますが、日本の国道あるいはそれとつながらない部分がありますから、国道を五カ年計画再改定の際に、この富士吉田につなぐ道路をつくるかどうか、こういう点を検討いたしておりまして、そういう意味でここに抜けておる、こういう状況でございます。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 中央道が途中で路線変更になりましたために、これはまだ公式には承っておりませんけれども、この図面によりますと、大月から入るようであります。したがって、富士吉田までの既定の路線はすでに工事中でありまして、これが中途はんぱな形になって、この図面の上に載っかっております。全然知らない人がここを見ますと、一体これは何であろうか、盲腸みたいな形になって、首をかしげるところだと思うのであります。そういうような意味におきましても、この図面が、私は何か必ずしも完ぺきなものではないように思われてなりません。したがって、そういう誤解を解く意味におきましても、理想図というものを思い切って載っけておかれるほうが賢明ではなかったか、少なくとも私どもが国民の前に説明をして希望を持たせるという意味においてはよかったんではないか、いや、いいのではないか、こう思うのであります。そういう意味におきまして、私はさらに御検討を願わなければならない路線が多く出てまいると思います。  そこで私は、もう時間がなくなりましたから結論に入るのでありますが、全体といたしまして、こういうような革命的な案をお立てになるという場合におきましては、相当の時間もかけ、現地各方面からの要望も聞き入れて、いままでの調査その他をも勘案して、相当遠い展望に立っての案であってほしいように思うのであります。ところが、わが国の産業経済の現段階におきましては、まだ私は流動時代を去っておらぬと思います。必ずしも安定しておらない。何となれば、最も大事な大陸方面との経済交流、文化の交流、人間の往来というものが平常に戻ってはおりません。それが戻った暁におきましては、わが国の産業経済というものは、おそらくいまから予測し得ないような大きな変化が起こるのではないか、またそうありたいと思います。太平洋目当てのものでなくて、日本海からはるかに大陸を臨んでのわが国の最も有利なる条件を利用しての産業経済の伸長でなければならないと思います。そういう意味におきましては、いまの新産都市の計画にいたしましても、あるいは農業政策にいたしましても、まだまだ流動の時代を去らないと思う。その流動の時代を去らない中で、これがいい、これで完ぺきだ、大田はそういうつもりはないと言われますけれども、こう出されますと、そういうふうに一応思わざるを得ない。それでは少し固定し過ぎて、将来にあまり備えられないことになりはしないか。もしそういうことであるならば、いっそのことやはり理想図としてきめこまかな、しかも将来のための大所高所からの案を取り入れておかれたほうがこの計画のためにはよろしいのではないか、かように思うのであります。そういうようなことで一々掘り下げてまいりますれば、いろいろ各地において問題が起ころうと思います。  私は、時間がありませんので終わることにいたしますが、ただ、せんだって大臣、山梨県のほうに御旅行になられまして、だいぶ現地における陳情をお受けになったように私は新聞で承りました。実は私も大臣が来られることを知りまして——現地のほうでは電柱その他に大臣の写真入りのビラが一ぱい張ってありまして、現地の素朴純真なる農児諸君はあたかも地獄で仏を待つような感じて待ち受けておったのであります。ここを先途に懸案を解決していただこうということで、陳情これつとめようということで待っておったのであります。そういうようなことで、おまえもひとつ一緒に行って大臣に頼んでくれというような要望を受けましたから、大臣の御都合を伺いまして、私もここで大臣にお尋ねをいたし、現地の問題について御説明も申し上げながら、地方民と一緒にお願いをいたしたかったのでありますが、大臣の御都合でその時間がなかって御遠慮いたしたのであります。しかし、あとで新聞で聞いたことでありますが、町村長が大挙大臣の出駕にきゅうきゅう如として参上して、陳情書を山のごとくと新聞は書いてございました。山のごとくかどうか知りませんけれども、確かに相当量の陳情があったように承るのでありますが、これにつきまして、時間がありませんから総括的でよろしいのでありますが、大臣はどういうふうに御処理くださいますか、ひとつ承らしていただきますれば、私もまた現地へ行って報告をいたしまして、建設大臣がかく好意を持ってやってくださるということを言い聞かせまして、安心させ、希望を持たせたいと思うのであります。いかがでございましょうか、ごくかいつまんでよろしゅうございますからお聞かせをいただきたい。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 先般山梨県におじゃまをいたしまして、実は各道路を、現地を見てくれという御要望もありましたけれども、国会中多忙でありますし、私も日曜ごとに引っぱり回されていることではからだももちませんからということで、お話のある方はお目にかかりますということでお目にかかったわけでありますが、多くは道路の整備の問題でありました。  ここで一々申し上げることはできませんけれども、どこへ行っても、結局道路の整備が先決だという御希望があるわけであります。これはできるだけ検討いたしまして——まだこれを処理するということで一々検討いたしておりませんけれども、御期待に沿いたい、かように考えているわけでありますが、現地を見ましたのが、いま川の名前は忘れておりますけれども、あなたのお住まいの付近の町を通りまして、富士川合流地点——たくさんの小さな川が合流している、この前の委員会でもお話があったかと思いますけれども、二段、三段に、ちょうどそこの赤坂の高架道路を見るような合流地点があります。一部直轄で排水樋門、逆流樋門等をやっておりました。そこにいろいろ御陳情がありまして、あの問題はもう少し積極的に取り上げてやる必要がある。農村に相当負担がかかる計画になっておるということでありましたから、これは技術的に検討しなければ明確に申し上げられませんけれども、いま少し農村に負担のかからないように、国が取り上げてやる方式をとりなさいということだけ申し上げておるわけであります。非常な複雑な河川の状態になっておりますから、しかもあの地帯に湿地帯が広域にある、それから広範な川の流域に砂利層があるので、土地改良が計画されておる。土地改良の内容は詳しく聞くいとまがありませんでしたけれども、金丸さんのお話を承っておりまして、ああここだなという感じをいたしております。土地改良とあわせて何か砂利の問題を解決する方法はないか、この問題は県に私意見だけ申し上げておきました。農林省との関係がありますから、役所が違いますと計画がうまくいくかどうかわかりませんけれども、砂利層をとって表土を入れかえて、そして土地改良をするということが計算が合うならばやったほうがいいのではないか、こういう印象を持って帰りましたが、これは別といたしまして、河川の処理はもうちょっと積極的にやるべきであろう、かように考えて帰ってきたわけでございます。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 たいへんおせわしいところを、わざわざその一番の問題のところまで足を運んでいただきまして、御検討いただいたことにつきましては、感謝にたえません。おそらくあの直属ビルみたいな川の処理というものは、全国でも珍しいところであります。あの研究のために建設省は何十人かの博士を出したというくらいむずかしいところでありますから。それもだんだんと解決の方向に向かったことでありますし、さらにあすこへ大臣特別に力を注いでいただきまして、根本的な解決策を講じていただければありがたい。  そのほかに、高速道路網の基礎になりますところの国道二十号線につきましては、きっと現地において詳しい陳情があったことと思います。それらのことにつきましては、うずたかくあった陳情書でありますから、一々大臣がこまかに御処理くださるというわけにもまいりませんと思います。関係局長のほうへお下げ渡しになっておると思います。私は、いずれ関係局長のほうにまた詳しくお伺いをいたすことといたし、さらに本委員会におきましてもその結果などにつきましてはお願いをいたすことといたします。願わくは——まあ、口さがなきわらんべが、選挙運動に来られたのではないかなどということであります。私はそれを信じません。大臣の高潔なる御人格は、そういうふうに一部の人々に利用されるようなことでないことを十分信じております。それだけに、純真なる、また素朴にして熱心なる現地民の要望に対しまして、何とか実ある御回答、御施策をお願いいたすことが大切だと思うのであります。大臣がお出かけくださるにつきましては、だいぶ長く宣伝されましただけに、現地の者は非常に期待をいたしておることを申し上げ、今後におきます御尽力と特別なる御配慮をお願いいたしまして、局地の問題につきましてあまり詳しくかれこれ申し上げることは、この場合遠慮させていただきますが、それらのことをあわせ、ひとつ本高速道路につきましても、将来のビジョンのために最善の御努力を払われることを御要望申し上げまして、私の賛同を終わることといたします。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 せっかくのおことばでありますから、国道二十号線を一部見ました。あれは静岡地区と結ぶ重要な路線であります。しかも現状を見ますとあの状態ではいけない、直轄工事に入っておりますが、すみやかに工事を完成するようにいたしたい、かような強い考えを持って帰ったということだけを申し上げておきます。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 ありがとうございました。

下平正一日本社会党

○下平委員 関連して一つ大臣にお伺いしたいと思うのです。  いまも質問の中でありましたが、地方民は道路の整備について異常な関心を持っているわけです。先日、大臣はお留守でありましたが、建設当局、道路局長、政務次官に質問いたしましたが、私がこの計画を見ていると、どうも若干、建設当局の道路に対する姿勢が誤っているのではないか、こういう気がいたしたわけです。それば御承知のとおり、数次の道路整備計画の中で、だんだんと有料道路に予算のウエートが向いてきていやしないか。もう一つは、地方単独事業に道路整備の非常なウエートがかかっていないか、こういう気がしてならなかったわけであります。詳しくは申し上げませんけれども、現行行なわれております第四次、前回三十六年でおしまいになりました第三次、この計画をちょっと見ても、三次と四次では、計画上、事業費の面で一般道路事業は率として非常に少なくなってきているわけであります。そうして有料道路の率というものが非常にふえてきている。中身を見ると、三次計画で六二%の比率を占めていた一般道路の費用が、今回の計画では五四%に下がってきている。一方有料道路のほうは二一%前回の五カ年計画ではウエートを占めておりましたが、今回の五カ年計画ではこれが二七%にはね上がっている。有料道路はかなりはね上がるけれども、一般道路は下がる。こういうふうに一般道路というものが犠牲にされて、道路は有料道路でやるのだ、こういうような方針に変わっているのじゃないか。それから地方単前事業を見ますと、同様に計画ごとに地方単独事業というものにウエートがかかってきて、今日では一九%ぐらいな比率を占めている。こういう点は、どうも道路に対する建設省の政策としての姿勢が間違っていやしないか。御承知のとおりわれわれが道路を走ってみると、これはいい、これは重要だなと思う道路は、それが公団であろうとあるいは県の道路であろうと公社であろうと、有料道路が非常にふえている。かりに東京から出て箱根を一回り回ってきますと、約四千円ぐらいの道路の通行料をとられるわけであります。だから、どうもこの建設省の道路に対する政策の姿勢というものが、道路は金をとってやれというふうに傾いているのではないかという疑問を持ったのであります。ところが、建設政務次官並びに道路局長の答弁を聞いてみると、そうじゃないのだ、やはり一般道路に政策の重点があるのだ、こういう答弁を聞きましたので、この点について——おそらく今年度また、いま行なわれている第四次の五カ年計画が更新をされる、こういう話を聞いております。この際、一般道路とか県の単独事業というところにしわ寄せがいくような計画はたいへん問題を旭こすのではないか、こう思いますので、この間御答弁をいただきましたような、一般道路に重点が置かれるのだということは間違いでないかどうか、その点、この際大臣の所見として一点お伺いしておきたい、こう思います。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 決して有料道路に重点を移すという考え方ではございません。ただ問題は、御承知のとおり道路需要が非常に多い。道路は無料公開の原則がたてまえでありますが、これは一般財源でやらなければなりません。なかなか道路の需要に応ずるだけの国民の力がない。しかし、道路の需要は現実問題として必要である、そういう意味で、有料道路制はそれをカバーする意味において、それを利用する人々の一部負担をお願いしてやろう、こういう付加的なものでありますから、必要であるけれども、一般財源ではどうしてもそこまで手が伸びない、しかも道路は必要である、こういうためのものでありますから、決してそれにウエートを置いて一般財源の道路整備を停滞させるというそういう考えは絶対持っておりません。と同時に、地方単独はたぶん八千億くらいだと思いますが、御承知のとおり、地方には道路財源というものはひもつきの財源がありますから、それと見合っての計画でありますので、それほどこれに大きな、ことさらに財源がないのにやるというような計画は立てない方針でおるわけでございます。

下平正一日本社会党

○下平委員 一般道路に重点を置いて、有料道路はある意味では一般財源の不足補完的な意味だ、こういう御答弁ですから、先日いただいた御答弁で間違いないと思いますが、実際道路が整備されていないという実情を見ると、問題は国道ではないのであります。御承知のとおり今次の五カ年計画でも、四十三年度末の見込みからいくと、一級国道は改良、舗装含めて約九七%、ほとんどでき上かったという状態になっているわけです。そこで、一般道路事業というものは、これからの重点としては地方道、これに重点が置かれなければならないと思うわけであります。いま大臣がおっしゃいましたとおり、今度の計画では地方単独は八千億であります。しかし、今日の地方財政の実情を見ると、地方道の整備のほうへ金を回すということがかなり困難な実情にあるのです。したがって、もし一般道路を重点に道路政策として考えていくとするならば、この際、舗装、改良等の完成した国道というものから地方道を整備するというところに重点が置かれなければならぬと思うわけです。その際、地方財政等考えてみれば、もしそういう重点を考えているとするならば、実はこの間もっと具体的に聞こうと思ったのですが、大臣がおりませんでしたので聞けませんでしたけれども、具体的に一体どうやって地方道整備の重点を遂行していくか。たとえばわれわれが通常考えられるのは一般国道があります。それに県の主要道があります。だから県道、地方道を一般国道に格上げする、ある程度の重要な地方道については一般国道に格上げをする。あるいはまた直轄事業をふやしていくとか、あるいはまた、現在は市町村道に対する補助というものには限界がありますけれども、この際、一級国道その他国道が整備されるという中で地方道に重点を向けるならば、思い切って地方道整備のために補助率の引き上げをするとか、そういう具体的なこともやらないと、実際一般道路に重点が置かれたといっても実は意味がないと思うのです。  そこで、この同お伺いすると、新五カ年計画をことし策定して、来年度からまた第五次ですかの道路新五カ年計画を立てたい、こういうことでありますから、この際、一般道に重点を置く。特に一般道の中で立ちおくれている地方道に重点を貫く。いただきました資料を見ても、国道は四十三年度末で約九七%の鋪装、改良が進みますが、地方道に参りますと、主要地方道においてすら四十三年度末で五五・四%の改良であります。舖装は四七%、半分以下であります。ましてや市町村道その他の地方道におきましては、四十三年度末で改良がわずかに二六%、舗装はわずかに一七・三%。これは五カ年計画がすなおに行なわれたときの見通しであります。したがって、こういうふうな主要地方道、あるいは市町村道を中心にした地方道、こういうものに対する具体的な考え方を織り込んでもらわなければならぬ、こう思います。  そこで、いまぼくはしろうと目で考えてみて、主要地方道の直轄工事をふやす、市町村道その他に対する補助率というものをもう少し上げて、一般財源をそこに充当して早くこの地方道を整備するということが具体的に考えられますか、そういう施策を今度の新五カ年計画の中に織り込む御意思があるのか、あるいは織り込むとすればどの程度のことをいまお考えになっているのか、これをお答えいただきたいと思います。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 お説のとおり地方道は、市町村道は特にそうでありますが、おくれております。これはしばしば申し上げておりますように、とにかく不満足ながらも全国を通ずる道路を早く整備することが日本の産業、経済、文化の上から必要だ、こういうことでそこに重点を置いてまいりました。しかし、一般国道のうち約一万二千キロの元の一級国道、それはほとんど完了でありますが、これは膨大な経費を使ってまいりました。そこで四十一年度からは地方道にある程度ずっとウエートを置くようにいたしました。また旧二級国道を直轄にずっと移行する、こういう措置もとりましたが、まだもちろん十分ではございません。四十一年度から市町村道にも、これは金額にいたしますと百数十億でありますけれども、いままでやらないことをやっていこう。毎日使う道路がこういうことでは国民は不満足である。当然でありますから、そういうことは今後の道路政策であります。  道路整備五カ年計画を今度改定する計画でおりますが、その際にはどの程度取り得るかということはいま検討中でありますが、もちろん国道に編入すべき重要県道も相当あると思います。と同時に、地方道の再編成もしなければならない。ただ問題は、お話しのように、地方道に重点を置くといっても、地方負担がありますから、国の計画だけで道路整備ができるわけじゃない。地方財政をどう考えるか、その根本に触れなければ、地方道に重点を置くといっても仕事は進まない。この点についてまだ具体的に申し上げる段階ではありませんけれども、補助率を引き上げるか、場合によっては国費で相当部分やるか、こういう問題に触れなければならない、こういう考えもしております。もし地方の財源を起債に求めるならば、起債の償還を国でどう見るか、こういうところまで触れて検討をいたしたい。これはいま話題の程度でありますけれども、道路整備の食掛率は従来の概念ではいけないんじゃないかということがいま政府部内の話題になっておる、こういうことだけを申し上げておきたいと思います。

下平正一日本社会党

○下平委員 大臣の御説明で大体の方向はわかりましたか、国道であるとか、主要地方道であるとか、市町村道であるとか、こういうことは行政を行なう面の区分なんですね。一般道路を利用する国民の立場からするならば、村道であろうと主要道であろうと、一国であろうと二国であろうと、そんなことはおかまいなしに、やはり道路をよくしてもらいたいという気持ちがあるのです。したがって私は、道路の問題は、管理その他の関係で地方道とか市町村道とか分けるでありましょうけれども、考え方の基本としては、国の責任で道路をよくしていくのだ、そしてまんべんなく、道路の種別にかかわらず舗装、改良というものをやっていくべきではないか、こう考えておりますから、どうかひとつ新五カ年計画の策定にあたりましては、重要な地方道、市町村道に対する補助率の問題、財政措置というか、財政援助というか、援助という形は当たらないと思いますが、財政措置等も十分考えていただくように御要望だけ申し上げて、関連ですから終わりたいと思います。

田村元自由民主党

○田村委員長 山下榮二君。

山下榮二民主社会党

○山下委員 私はこの際、瀬戸山建設大臣に縦貫自動車道路の計画について二、三お伺いいたしたいと思うのであります。  道路の重要な意義と使命については、すでに提案理由の中にもございますように、またわが国の道路法の法律の中にも規定されておりますように、政治上、経済上、あるいはいまお話しになりました盛業上、あるいは文化の上に、きわめて国民生活に重大な関係を持つことは申し上げる、歌でもないのであります。なお、この道路問題は、都市と農山漁村との格差の是正の上にもきわめて重大な関係を持つのであります。したがいまして、計画とはいいながら、その計画にあたってはよほど慎重な考慮と配慮がなければならぬ、かように私は考えておるのであります。過般の本会議における同僚井谷委員の質問を拝聴いたしておりますと、まことに傾聴すべき質問であったと私は記憶いたしております。こういう大きな計画が、政治上一党一派の利害得失のために考えられてはならない。私はこれが一番重要なことではなかろうかと思っておるのであります。かような観点から立ちまして二、三お伺いをいたしてみたい、こう思うのであります。  いまお示しになりましたこの計画路線の図面を見てみますと、きわめて重要な部分が抜けておるのじゃなかろうか、こう思うのであります。たとえば国土開発縦貫自動車道、こういうのであり、いま申し上げるような法律の趣旨、あるいはこの縦貫自動車道というものを大きな意義と使命の上に立ってお考えになりますならば、京阪神間というもの、あるいは四国の開発というもの、こういうものの関連性が欠除しておるのじゃないか、こう私は思うのであります。京阪神という大きな消費都市あるいは産業都市、こういうものを控えておるところと四国四県、こういう、未開発とは申し上げませんが、後進的なわが国の地理状態にあるところ、これを一貫して結ぶということがいかに必要であるかとわれわれは考えておるのであります。  最近、世上いろいろ問題になっておるようでございますが、瀬戸内海の架橋すなわち夢のかけ橋の問題について、岡山がいいとかあるいはどこがいいとかいうことでいろいろ議論をかもしてきておることは大臣も御承知であろうと思うのであります。過般私は千葉の研究所に視察に参りまして深く考えましたことは、かつて河野建設大臣の時代に、関西汽船の船の上で洋上会議というものを開かれまして、地元民や地元府県いろんな有識者の方々と会議が行なわれました。そのときに、瀬戸内海を中心とするかけ橋はいろいろあるが、これはまず明石・鳴門を第一位に考えるべきであろう、こういうことでこれが決定されたやに新聞報道が行なわれたのであります。また千葉の研究所に伺ってみましても、明石の海峡の地質の検査等いろんなことを想像いたしまして、ここに相当重点を置いた研究であるということもうかがい知ることができたのであります。  しかるに、この道路計画というものを見てみますると、肝心な淡路島というものに計画路線がないのであります。日本海と四国を結ぶという問題につきましては、長年の間、実は舞鶴と神戸とを結ぶ、こういうことが政治上あるいは経済上議論をされてまいってきておる重大な問題でございます。もしそうだといたしますならば、淡路島を縦貫する計画があって初めて京阪神間あるいは日本海、すなわち舞鶴、これと四国を縦断する道路計画が確定した、こう言わなければならぬと思うのですが、これが入れられていないということの理由について、建設大臣の御所見を伺いたいと思うのであります。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 まず原則的なことを申し上げておきますが、この道路網は、これより補足すべき問題がたくさんあるわけであります。たとえば東京周辺にいたしましても、東京のまん中に、ここに書いてあるような道路網が全部入るわけではございません。東京周辺がこの道路網としては起点であり終点であるわけであります。それが機能を発揮するためには、これとつなぎますところの道路公団の道路であるとか、いろいろ機能を発揮するためには別途これにつなぎます高速自動車道がいろいろ考えられる。その他にも、京阪神においても当然考えられなければならない。高速道路が全部そのまま都心に入るというと混乱を招くだけでありますから、そういう部分的ないわゆる自動車道というものは別に考える、こういうたてまえにいたしておるわけであります。そういう地点が各地にあろうかと思います。  それといまの四国との問題でありますがか、これも当然に四国だけの中で高速道路ができても、意味がないとは申し上げませんけれども、いわゆる国の大事業としての効果を発揮する、当然おっしゃるとおりであります。四国とどこをつなぐかということは、当然つながなければなりません、おっしゃるとおりこれは別の問題でありますが、この委員会でいろいろ問題になっております。たとえば四国の西部の佐田岬から九州につなぐ、これはフェリボートでつなぐわけでありますが、そういう問題がある。あるいは関門にもう一つ橋をかける、これももちろん自動車道につながるものでありますが、それは別途に計画を立ててつなぐ、こういう方式でいたしております。  四国に渡る架橋の問題、こまかく言うと五地点でありますが、大きく言って三地点あるわけであります。これは御承知のとおり、先般三月一日一ぱいで技術上の問題が検討され、その結果が報告されております。今年一ぱい約四、五億かけて、さらに細部の調査と、それから事業費の積算と、こまかいことをこれから作業いたしますが、それからどこをやるかということを決定しなければならない。それは別に当然に四国とつなぐ架橋といいますか、あるいは鉄道併用橋もあるかもしれません。それらを考えておるわけでありまして、これにないから、それは全然考えておらないのか、こういうことでないということだけはぜひ御理解を願っておきたいと思います。つながなければ意味がないのですから、これはぜひそういうふうに御理解を願っておきたいと思います。

山下榮二民主社会党

○山下委員 道路がこま切れであっては道路の機能が発揮できないということは、いま大臣のおっしゃるとおりであります。したがって、私はそういう観点から実は伺っておるのでありまして、今後さらにひとり淡路島だけではなく、東京近辺あるいは大阪その他方々に考えなければならぬという説もわからぬではないのでありますが、いまここへお示しになりました計画案というものは、いわゆる日本の将来の道路に対する大きなビジョンでなければならぬと思うのであります。そのビジョンでなければならないこの計画に、四国と本土とをつなぐ路線の考えがないということは、私はビジョンではないと言わなければならぬ。そういう考え方からいたしまして、多年の懸案である、いま私が申し上げました明石海峡のいわゆる夢のかけ橋ですか、そういうこと等について、一体経済的な効果から考えましても、文化的な関係から考えましても、どの点から考えましても、これが第 に取り上げられなければならぬ問題だと考えております。しかも、もとの大臣であったとは言いながら、河野建設大臣がそこまで踏み切って決定をされているという歴史もあるのでございますから、それがこの計画の図面の中にないということは、瀬戸山さんという建設行政に明るい、しかも長年建設委員会におられて、日本のすみからすみまでいろいろお考えになっておられる方には、どうも予想できがたいできばえである。もうちょっとこれはお考えになるべき必要があるのではないか、こう思うのであります。  そこで、さらに伺いますが、いずれにいたしましても瀬戸内海に橋をかける、これはもう明石が第二位であることは間違いがなかろうと思うのでありますが、その場合に、いまお話しになりましたいわゆる併用橋というのですか、あるいは鉄道も加味した併用橋と言ってもいいのですが、そのほうがいいとお考えになっておりますか。あるいは専用橋だけが一番適当だとお考えになっておりますか。瀬戸山大臣の瀬戸内海の架橋に対する理想というものがどんなものであるか、お聞かせいただきたい。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 その前に申し上げておきますが、四国との連絡架橋の問題、これは技術上の結論は併用橋も可能である、また三カ所とも技術上架橋が可能である、こういう報告であります。それがどの程度の経費を要するかなどということは今後検討しなければならない、こういうことになっておりますが、率直に申し上げまして、この問題は、いわゆる高速道路網とは別にやったほうが早いのです。しかもこれは相当の規模のものでありますから、いずれにいたしましても、どれをやるにいたしましても、いまこの法案で想定されておりますように、日本道路公団でやるのが適当であるかどうか、これは独立の機関でやる必要があるかどうか、したがって資金も別途考える必要があるかどうか、こういう問題もからんでおる問題でありますから、いわゆるこの全国道路網に入れたほうがいいかどうかということは考慮する必要がある、こういうことでありますので、ひとつその点は御理解を願っておきたいと思います。  それからどちらに賛成か、これは私はまだ結論をここで申し上げるわけにいきません。鉄道併用橋も三カ所とも可能である、こういうように技術的には出ております。ただそれが資金の問題、あるいは今後の鉄道の運行の問題等の問題がありますから、それは今後慎重に専門家のほうで検討する、こういう段階でありますので、いま私が鉄道併用橋がよろしいとか、それは適当でありませんとか言うことは、まだその時期でない、こういうふうに考えておるわけでございます。

山下榮二民主社会党

○山下委員 それでは、瀬戸内海にかける橋というものは別途考えなければならぬ、こういうことになりますと、これは国土開発縦貫自動車道という今回提出されたものとの関係を別に考えておられますか。関係がないとお考えになっておりますか。その辺がわれわれには納得がいかない点があるのです。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 まだ結論を申し上げておるわけではないのでありまして、そういうあり方のほうが早く完成するのではなかろうか、こういう一つの考え方もあるということを申し上げておるのであります。方法としては、もちろん全体をつながなければ意味がないのでありますが、そこだけ部分的にやるところがたくさんありますから、そういうふうに部分的に四国を早くつなぐということ、これは内部の道路ができてからつなぐということよりも海峡を早くつなぐということが先決でありますから、そういう意味で申し上げておるわけであります。

山下榮二民主社会党

○山下委員 いまおっしゃることは事業面のことだと思うのでありますが、事業それ自体としては別に考えておることもあろうと思います。しかしながら、縦貫自動車道それ自体は私は一貫性のものではなかろうか、こう考えるのでありますが、そう解釈してよいのでございましょうか。  さらに、大臣は、まだ言う時期ではないとかどうとかおっしゃるけれども、地理的に考えてみて、あるいはいろいろな情勢から考えてみまして、舞鶴に対する道路網が決定されて地図の中に入っており、計画の中に入っておる。そういたしますると、これは何といっても四国に結ぶのは明石を通るのが一番早道であり、京阪神の産業地帯、大きな消費地帯を控えておるところでありますから、やはり優先的に取り上げられる、こういうふうにあるべきだと思うのですが、さよう承知してよいでしょうか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 お気持ちはよくわかるのでありますが、まだまだもうしばらく検討の余地がある、こういうことでございます。

山下榮二民主社会党

○山下委員 もう一つだけ伺っておきますが、もし明石に橋をかけられるといたしますならば、併用橋あるいは専用橋いずれにいたしましても、橋の幅員等は一体どういうふうに考えておられるか。あるいは車だけを通すということをされるのであるか、人道もあわせてお考えになっておられるわけでありますか。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 私からお答え申し上げます。  単独橋の場合も併用橋の場合も、道路といたしますれば少なくとも六車線の幅員くらいは要るだろうと思います。構造的にそのくらいのものが必要になろうと思います。  それから人道橋のことでございますが、実際こういうところを歩いて通る人はおそらくございません。また、かなり高いところで、風もございますから、危険もございますから、一般的な歩道というものをつける考えは一応持っておりません。

山下榮二民主社会党

○山下委員 それでは次に伺いますが、大体大臣の腹の中は、まあ明石だなというふうにお考えになっておるということを私は予想いたして、得心をいたします。それが間違いのないようにひとつ進めていただきたいと存じます。  その次に伺いたいと思いますことは、フェリボートのことであります。フェリボートというものもこの縦貫自動車道と一貫したものであるという考えの上に立ってお考えになっておるのかどうか、その辺を伺いたい。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 ただいまの御質問は、一般的なフェリボートのことについてかと思いますが、私ども、道路網の中に入っております。すなわち国道あるいは県道等で認定されておりますところの海上部分あるいは河川部分について、フェリボートを運営いたしておりますが、従来は、これはそれぞれ道路管理者が運営しているもの、あるいは民間の一般的な企業にまかせておるものが大部分であったと思いますが、一部道路公団におきましてやっておる個所がございます。しかし、これまでやってまいりました運営からいたしますと、道路公団でやるということにつきましてもいろいろ問題があるようでございまして、ただいま九州と四国のフェリボートの問題が話題になっておりますが、この機会に今後の道路としてのフェリボートの扱いについても、新しい観点でひとつ方針をきめてみたい、こういうことでただいまいろいろ検討中でございます。

山下榮二民主社会党

○山下委員 検討中だと、こういう話ですが、ひとり九州だけではなく、御承知のごとくこの計画を見ましても、北海道縦貫道路が計画されているのですから、これも北海道だけでは用をなさないので、やはり本土と結ばなければなりません。その場合、いろいろ隧道その他の計画も新聞等で拝見せぬではないんですが、やはりさしあたりは私はフェリボートである、こういうものが一つの縦貫自動車道の役割りとして活躍をすべきものではないか、かように考えるのですが、そういう計画についてはいかようにお考えになっておりますか。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 海上部分、一般的に水上部分の架橋、あるいは隧道でない高速自動車道路というものが考え得るかどうかということでございます。これは実態的には船で運ぶものでございますが、これを高速道路の路線とみなすか、あるいはそうみなさないかという問題は、根本的にも議論があろうかと思います。それは高遠道路のみならず、海上、水上の道路についても同じことが言えるわけでございますが、従来、先ほどお話し申しましたように、海上部分を国道あるいは県道等に認定しておる実態もございますから、そういうようなことを申し上げておるわけでございますが、必ずしも高速自動車道路で結ぶ必要はない、こういう考え方もあると思いますので、それらにつきましても、なお今後制度的にいろいろ勉強すべき点がある、こういうふうに判断しておるわけでございます。

山下榮二民主社会党

○山下委員 それから私は、道路公団のほうにも伺いたいと思っておるのですが、時間もあまりないようでありますから、もう一つだけ建設省にお尋ねをいたしておきたいと思うのですが、ガソリン税その他の重油税等の目的税が多少減っているようであります。ところが最近計画を立てられる近路路線というのはほとんど有料道路であります。先ほど下平議員からお尋ねがありましたように、大体道路というのは昔から天下の道路といって、ただで通るというのが本筋であったのが、時代の進歩とともに、こういうふうに変わってまいったのですが、ガソリン目的税、重油目的税というのをとられておって、そうして道路の使用料をとられるということは、これは二重負担ということになる、こう私は思うのですが、一体道路に二重に負担をせしめる、あるいは事業税等を考えますならば三重負担、こういうことにもなってまいると思うのですが、こういうことで建設省としてはいいとお考えになるのでしょうか。これはひとつ大臣の意見を伺ってみたいと思います。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 有料道路制度をとっておる理由と申しますか、いわれについては先ほど下平さんにお答えいたしましたので、御了解を願いたいと思います。  二重あるいは三重課税になっているのではないかということは、従来からもそういう御意見等がありましたが、私どもはさように考えておりません。これは結局、税一般から見まして、ガソリン税というものがかかっている、そのガソリン税を他の厚生施設その他に一般財源として使っておった時代があります。ただ問題は、自動車に非常に関係のある道路だから、道路整備上これは特定の目的税とはなっておりませんけれども、少なくともそれに見合うようなものは道路整備に充つべきではないかという制度をつくっただけのことでありまして、道路整備に充てないからガソリン税がなくなるということではございません。あとはガソリンを使われようが使われまいが、その道路を使う人に、先ほど申し上げた事情で一般財源では間に合いませんから、道路需要に応ずることができませんので、その道路をつくって、少しずつ費用を払ってもらいたい。これは別の制度でありますので、税として二重だとは私ども考えない。ガソリン税はやはり一般財源として従来使っておったので、少なくともそれぐらいのものは道路に投入しなければ日本の道路整備はできないじゃないか、こういうことで始まったのであります。しかし、いまや道路需要は御承知のとおりに非常に激しい状態であります。ガソリン税などではまかなえない、したがって他の一般財源もどんどん投入しなければならない、こういう段階に入っている、こういうことでございます。

山下榮二民主社会党

○山下委員 ことばは変わりますけれども、結論的にはやはり二重負担に間違いはない、私はさように考えているのであります。払うほうから考えると二毛負担されている、こういうふうにやはり考え得られる、こう思いますので、こういうことは将来やはり何らかの方法で解決をつけていっていただかなければならぬ問題ではなかろうか、かように思っているのであります。  次に私が伺いたいと思うのは、この国土開発縦貫自動車道というものと各都道府県道あるいは市町村道あるいは従来の国道の一級、二級国道、これとの関連性というものをどうお考えになっているのでありますか。最近できました、たとえば名神国道を見てみましても、インターチェンジが少ないというのですか、相当不便が多い、こう考えられるのであります。もう少しインターチェンジというものの改良、改善あるいは府県道に乗り入れ、こういうものがもっと簡便にできる技術的な方法はお考えにならないのであるか。従来どおりのようなああいう大げさなインターチェンジしかやはりできないのだ、こういうふうにお考えになっておるのでありますか。その点を伺いたいと思う。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 インターチェンジの問題でございますが、これはただいまの高速道路の制度が有料制度になっております関係上、ここで料金を徴収する、こういう技術上の問題が一つあるわけでございます。それと、償還するための料金がやはりきめられておる、こういうたてまえから、たくさんあるに越したことはございませんか、現実には百九十キロの区間に十四カ所というような間隔で設けられております。  それから、料金を徴収するために、大げさというとあれでございますが、どうしても一カ所でまとめて料金徴収をいたしたい。そういたしませんと、非常にたくさんの職員が要るわけでございます。それからゲートの数もふえてまいりますから、なるべく一カ所でまとめてとるというようなことで、ああいうような形のものがインターチェンジとして考えられる。もしこれを、極端に言えば四カ所でとるならば、簡単なランプを四カ所つくればいいということにもなりますが、いま言いましたような事情でゲートをまとめるというようなことから、やはりかなりの面積を要するインターチェンジになっております。  また、一方、通行する車両の側からいきますと、あれでも規模が不完全である、もっとカーブをゆるやかにすべきであるという御意見もありますが、いまお話のありましたとおり、おりましてからの一般国道、一般県道とのバランスからいきましても、大体いま考えておる程度が妥当であるということで、各インターチェンジの地形等に応じまして、それぞれ特殊なタイプを設けておりますが、今後いろいろ技術的にも検討すべき余地があることは承知いたしております。

山下榮二民主社会党

○山下委員 建設省に最後に伺ってみたいと思うのは、最近、東北地方だけではなく、各方面の農村の出かせぎというのが非常な重大な問題になっているのは、瀬戸山大臣御承知のとおりでございます。したがいまして、この国十開発縦貫自動車道というものの建設にあたりましては、その地域地域の出かせぎ労働者の労働力というものを、その地域地域で確保していく、こういうことが将来この計画の施行にあたってきわめて重要ではなかろうか、こう私は思っておる。そのことは、道路建設の上のみならず、その地域の出かせぎ労働の安定性の上から考えても必要ではなかろうか。こういうことも考えられ得るのでありますが、これは実際施行面にあたってこのことでございますから、そのときに至らなければわからぬのであろうとは思いますが、たとえば東北地方あるいは九州というような方面からお始めになる場合に、多少こういう道路建設に心得ある知識を与えておかなければならない面もあろうか、こう考えるのであります。したがいまして、そういう面から考えて、それらの地域に何らかそれらの知識を普及するような方法はお考えになっていないでしょうか。あるいはまた、それらの出かせぎ労働というものの労働力をこの縦貫自動車道建設に吸収するというか活用する、そうして建設労働力というものを確保していく。こういうことに対して一体大臣はいかようにお考えになっていましょうか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 出かせぎ労働者の問題でありますが、これは多くは農村であります。私は就任以来出かせぎの問題を検討してきましたが、詳細な精密な統計はございません。といいますのは、必ずしも職安を通らない出かせぎの人がこれは大部分であります。正確でありませんけれども、おおむねの傾向はわかります。出かせぎの多いのは、こう言っては失礼でありますが、いわゆる後進地域、農村の疲弊しておる地域。東北あたりは季節的に農業ができないという事情もありまして特に非常に多い。まあ阿比所得も少ない。こういう事情があるところが非常に顕著にあらわれております。そこで、御承知のとおり社会問題等の起こるような状態であります。したがって、その出かせぎの精密な統計でありませんけれども、そのやや不正確な統計の中から見ましても、しからばその出かせぎの働き先はどこかというと、多くは、東京、大阪、その他大都市の建設事業に出かせぎ総数の六〇%以上が出ておる、こういう事情が大体の間違いないところであります。そういう意味で、できるだけ地方にそういう人々のいわゆる建設事業に携われる状態をつくることが適切である。しかもその地方の開発に寄与することになる、こういう観点から、一挙にというわけにまいりませんけれども、四十一年度の地方事業の予算配分等は、そういう要素も含めてやっておるというのが四十一年度の予算配分の内情であります。  もちろんそれですべてが解決するとは思いません。そういうことでありますから、そういう方がおらないと労務者が足りません。だから、できるだけ近くで同じ仕事に立ち働いてもらうということが、能率からいっても、また家庭生活からいっても、御当人からいっても非常にいいことでありますから、こういう大規模な事業をいたします場合には、いまお話しのようなことは十分考慮すべき問題である、かように考えておるわけであります。

山下榮二民主社会党

○山下委員 しつこいようですけれども、先ほど申しましたように、たとえば東北地方におきましては、いわゆる積雪地帯等においては、冬の間はなかなか仕事ができない、季節的な出かせぎ労働もあるわけなんで、いま大臣も言われますように、そういうこと等で相当家庭上にも不和が起きたり、いろんな関係も生じております。あるいはまた、東京、大阪等における中小企業の倒産寸前のようなところに従事したり、給料の遅払いがあったり、いろいろな関係上から非常に困っている点が少なくないのであります。私はこういう点から考えますと、やはりそういう出かせぎ労働の多い府県、地域というものに、多少土木事業に従事するように知識を普及する、あるいは経験を与えるという、学校教育とまではいかなくても、何かそういう仕事の性質を教えるような機関を設置されるということが必要ではなかろうか、こう思うのです。そういたしますと、東北のほうで雪解けのときには、あるいは雪のないほうで工事をされるときには、そちらのほうへ出かせぎに出られる。建設省関係あるいは日本道路公団関係ということなら、安定し、家庭の中もいい、仕事もなれた人で順調に進む、こうい関係になるのではなかろうかと考えるのですが、そういうことはお考えにならないのでしょうか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 特定の研修的な機関をつくるかどうかということは、なかなか簡単な問題でございませんから、いまそういうことを考えておるというわけじゃございません。しかし、こういう大規模な仕事をいたします場合には、やはりこういう方々が道路公団の大事業の仕事をするのだというような、ある程度の組織的な労働対策といいますか、就労対策といいますか、そういう面を考える必要があり、今後検討いたしたいと思います。

山下榮二民主社会党

○山下委員 それでは、今度は道路公団のほうに伺いたいと思うのですが、社会党の楯議員も質問したいということで待っておられ、時間もないようでありますから、いずれ道路公団には質問をする機会もあろうかとは思いますけれども、きょう先に伺っておきたいと思うことがございますので、二、三お伺いをさせていただきたいと思います。  第一に伺いたいと思いますことは、有料道路あるいは有料橋、フェリボート等の数をお伺いしようと思ったら、先ほどここヘガリ版刷りで持ってみえましたからいただいたのですが、そのいただいた統計を見ますると、三角じるしがしてあるのは、これはおそらく赤字の経営であろう、三角じるしのないのは、これは経営が成り立っているところであろう、こう想像をいたすのであります。そういたしますると、これに書いてありますのは合計いたしまして六十三書かれてあるようでございますが、経営が成り立っているところが三十カ所、それから三角じるしが三十三カ所、合計六十三カ所、こういうことになっておるのですが、もし道路公団で建設された道路の中で建設費が償却されて料金をとらないようになった道路、橋梁、それらの個所が何カ所あるでしょうか、またそういうところはないのでしょうか、それを伺いたいと思います。

宮内潤一日本道路公団理事

○宮内参考人 二カ所ほどございまして、一つは大阪の鳥飼大橋という橋がございます。これは無料にいたしました。それからもう一つは横浜新道の一部線が、もと戸塚道路といっておりました、あれが償還がもう終わりまして、手放そうということで無料にいたしております。

山下榮二民主社会党

○山下委員 私がいま申し上げましたこの統計の三角じるし、これは一体どういうふうに解釈したらいいのでしょう。

宮内潤一日本道路公団理事

○宮内参考人 御理解のとおりでございます。ただしこれは三十九年度のものでございますから、さよう御了承願います。

山下榮二民主社会党

○山下委員 それでは、さらに伺いたいと思うのですが、道路建設費、あるいは橋梁その他の建設費等が全部償却されたものは、全国的に無料にしていく、こういう原則に立脚しておるのでしょうか。その後の維持費、いろいろな関係等についてはいかようにお考えになっておるのでしょうか。

宮内潤一日本道路公団理事

○宮内参考人 御説のとおりでございまして、各道路には道路管理者というものが法律的にきまっておりまして、その人に引き渡す、こういうことでございます。

山下榮二民主社会党

○山下委員 そうすると、府県あるいは市町村に引き渡す、あるいは国に引き渡す、こういうことになるということなんですか。地方公共団体、国が維持費のほうを持ってくれ、こういことで、道路公団というのは償却したら国あるいは府県に渡して関係がなくなる、こういうふうに理解していいでしょうか。

宮内潤一日本道路公団理事

○宮内参考人 特殊の場合、たとえば関門トンネル、それからフェリボート、こういう維持費用が相当要るというものにつきましては、法律に特別の制度がございまして、維持費だけとっていこう、こういう考え方でございます。しかしそのほかの一般の橋梁なり道路なりにつきましては、ただいまお説のとおりでございます。

田村元自由民主党

○田村委員長 山下君、おそれ入りますが、あとにまだ質問者が残っておりますので……。

山下榮二民主社会党

○山下委員 それじゃ、まだありますけれども、いずれまた後日にして、きょうはこれで終わります。

田村元自由民主党

○田村委員長 申しわけありませんが、よろしくお願いします。  楯兼次郎君。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員 それじゃ、委員室のあとの都合もあるそうですから、問題を三点にしぼりまして簡明、率直に質問をいたしますので、御答弁をいただきたいと思います。  まず第一に、私も数日来この委員会でちょいちょい委員の質疑応答を聞いておりまして、概略はわかっておりますので、要点だけ申し上げますが、幹線自動車道の建設の順位をどのようにきめるか、これが第一の問題であろうと思います。ということは、まだ法案が通過しませんからそういう声は起きておりませんが、この法案が衆議院、参議院を通過して成立をしたということになれば、おのおの地元の連中は、七千六百キロのこの路線に地元の道路建設が入っておるので、おれのところをやれといって、順位も何もない、おれのところをやれというわけで猛然と着工要請が中央に年中をする、これを私はおそれておると、言っては語弊があるかも知れませんが、心配いたしておるのであります。質疑応答で明らかにしたいと思ったんですが、時間がないから申し上げますけれども、われわれが最初この法案を提案をした、ところが、当時は夢のようである、そんな長い隧道は掘れない、そんな雪のあるところは、氷の張るところは通れない。五年たったら情勢が変わって、そんなものは何でもない、いまやヨーロッパにおいてはドーバー海峡を橋にするか隧道にするか、隧道になろうとしておる。イタリアのクルマユールからモンブランはすでに開通をした。さらにスイス向けに、私の記憶では標高千百キロ、長さ十九キロの隧道を掘ろうとしておる。こういう情勢でありますから、いまは困難であろうと思いましても五年ごとに情勢が変わっていくと思います。したがって、この法案が成立をすると、初めの目標、理想はりっぱでありますが、これがひん曲がったりあるいは重要である建設個所がおくれて、そうでないところに、まあ有力者が、総理大臣がかわるとそっちのほうが主になる、建設大臣もかわればそちらのほうに力が傾く、こういうことになるのではないかと心配をしております。  それで、富士吉田から中央道を赤石山脈を抜く、とても至難である、こういうことで、過去のことは申し上げませんが、ついにこれもひん曲がってしまった。したがって、予算の分科会でも申し上げたのでありますが、この法案が通ったならば主要なる、いわゆるバックボーンとなるところだけは何としても先に完成をするというような何らかの措置がとられないと、いま建設省が目標としておるところのやり方がくずれてしまうのじゃないか、こういう点を一番心配をいたしておりますが、そういうことについて何らかの対策を考えておられるかどうかという点をまずお聞きしたいと思います。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 先ほど金丸委員からもそういう趣旨のお話がありましたが、きわめて重要な点だと思います。これは何と言われても一挙にできる仕事じゃありませんから、やはり相当年次計画を立てて進めなければならない。もちろん御承知のような事態でありますから、相当問題になると思いますけれども、いずれにしても順序を立ててやらなければできる仕事じゃありません。私はいま考えておりますのは、まず現在調査も済み、着工いたしております。いわゆる国土縦貫自動車道、これは今後少なくとも十年以内に完成する、これが第一であろうと思います。これは現に着手の段階に入っております。その他は単独法でできておりましたものはやや、いま調査が進みつつある。それ以外のものは今後予備調査から始めるという段階になりますので、そういう段階で順序を定めて進むべきものである。これは縦貫自動車道、今度はやや名前が変わってきますけれども、国土開発縦貫、自動車道建設審議会にはかって、基本的な方針をきめてもらう。これがきわめて重要であろうと思っておるわけでございます。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員 ことばを返すようですが、建設大臣が、将来改定になる六カ年後まで在任をしておるというのなら、私も瀬戸山建設大臣の気骨に信頼をして了承するわけなんです。ところがそうも考えられないでしょう。私が一番心配しておるのは、瀬戸山さんも御承知のように、この自動車道というのは国土開発という意味を五割持たして、まず中央道という人間の背骨をつくらなくちゃいかぬ。ところがどうです。この法案が通過しそうになると、いま建設をしておる東名国道をつくれ、この問題が起きてきた。ところがやはり政治的な力というか、そういうものに押されて——まあ田村委員長の最も心やすい知り合いの村上建設大臣の当時ですが、問題が起きていたので、村上さんはたまらなくなって、東名高速道路と中央道は同町に着工をして、大体完成をさせるからひとつ了承をしてもらいたいというので、東名高速道の法律を、そういう了解のもとに通した。まあしかしこれはお墨つきがあったわけじゃないのです。信頼をしたのです。ところが申し上げるまでもなくおわかりのように、東名国道はおそらく三年か五年か後に先ほどのお話を聞いておると完成してしまう。しかし中央道のほうは、着工は同時ですけれども、完成はおそらく早くやって、今後六カ年後でなければ完成しない。これは一つの例なんです。そういうことであるので、何らかの法律をつくっても、政治的な力が強くなればその法律を改正してしまう。だからこの間の予算委員会で私は、総理大臣が五道ですか、これならこれを何年間にとにかく仕上げる、このくらいの宣言をして、国民に協力を求めないと、またひん曲がって、あとのカラスが先になりというようなおかしなことになってしまうのじゃないか、こういう心配をしておるわけです。何かいい方法はありませんか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 もちろん着手いたしましたらめどをつけてやらなければなりません。したがって、いわゆる縦貫自動車道が最優先と当然に考えておりますが、今度の道路五カ年計画では年次を定めて目標を立てる、こういうことが必要であろうと思います。これは全部年次を定めるというわけにはまいりません。この網の全体を、これは調査等がありますから、漸次五カ年計画を立てるたびごとに必要度に応じて計画を立てる。こういうことをしなければ、ただできるだけずつやっていこうということにはならない、かように考えておるわけでございます。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員 時間もありませんので、これ以上質疑応答を重ねても妙案が出てこないようでありますから、次に進みたいと思いますが、まずいまの想定では十カ年同で縦貫自動車道の五路線を完成したい、こういうおつもりであることには間違いないと思います。ところがせんだって、大臣はおられなかったのでありますが、自民党の森山議員と道路局長の質疑応答を聞いておりますと、どうもはっきりしない。道路局長さんお見えになりますが、悪く言うわけではありませんけれども、やれ千五百キロがどうの、あるいは千キロがどうの、いま五百キロは大体整備計画が提出できる段階になっておる、こう三段階に分けて森山議員と質疑応答をされておったようでありますが、一体大蔵省その他の——政府の総合的な施策がありますから、必ずしも建設省の望みどおりには私はいかぬと思う。いかぬと思いますが、少なくとももとである建設省は、今後十年間にこれを完成をするためには、大体予算が幾ら要る。その建設態勢はどうすればいいか。そのためには問題のある個所は早急に解決をするとして、さしあたって五百キロなら五百キロの整備計画のできておるところは、審議会にかけて着工命令を出す。金がいまの五カ年計画で、有料道路で七百億、本年度百九十億ですか、前年度が二十億くらい残っておるわけです。はっきり数字は知りませんけれども、それだけあるんだから、五百キロできたものを審議会にかけてやろうとしておるのか。あるいは残りの千二十キロのものの書類がそろうまで待っておるのか。あるいは十年間の千五百四十キロの調査完了を待って整備計画をつくって、そして審議会にかけて建設をしようとするのか。その意図、建設省の態度をここでお聞かせ願いたいと思うのです。これは大蔵省その他の意図もあることですから、必ずしもそうはいかぬでしょうけれども、建設省はかくあるべし、こうしなければ十カ年に建設はできないという腹づもりがあるはずですから、どうされるのか、ひとつはっきりしていただきたいと思います。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 政府全般の態度としては、縦貫自動車道を十カ年以内に完成したいということは変更ありません。そこで、前の委員会に私はほかのことで出席いたしておりませんでしたけれども、どういうお答えをしておりますか、詳細聞いておりませんが、あるいは五百キロであるとか千キロ、千二百キロであるとかいうことは、いまの五カ年計画の内部で事務当局は考えておりますので、七百億足らずでありますから、その中でどう整備計画をするか、こういうことをいま考えておるわけであります。したがって全体の問題は次の五カ年計画で案を立てなければならない、こういう事情でありますので、五百キロにしますか、千キロ、あるいは余分にするか、もうしばらく時間を待ってもらいたい。別に全体できまらなければきめない、こういうことではございません。全線について着手いたしますから、その整備計画の区間をどの程度に今度押えておくか、こういうことだけでございます。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員 本年度予算が前年度を入れて大体二百億金があるわけです。そうなると、来年度現行五カ年計画を修正をするにしても、もう十月ごろといいますか、私はよくわかりませんが、後半にはこの作業にかからなくてはならぬ。したがって百九十低なり二百億の予算の使途というものは、その事前に決定をしなければならぬような気がするわけです。そのためには、いまわかっておる五百キロなら五百キロを十カ年計画の一部として審議会にかけて、そして百九十億か二百千億か知りませんけれども、その範囲内において川地買収なり、その他の手当てをする、こういう作業が進んでいかなくちゃならぬと私は思うわけです。したがって紛糾のある個所等は、それは早急には私は解決しないと思うのです。したがって、五百キロときまって整備計画が出せるものを出してくるのか、ある程度は千二十キロまでそろわないと出さないのか、あるいは千五百四十キロでなければ出さないのか、そういう建設省の腹づもりといいますか、考え方を聞かしてもらいたい、こういうことです。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 五百キロにするかどうか、もう少し検討いたしますが、少なくとも一、二カ月うちには整備計画を審議会にはかって実施に移したい、こういうことであります。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員 簡単でいいですが、一、二カ月に出す自信ありますか。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 先ほど御指摘のように、本年度また前年度の予算がございますので、私どもはなるべく早く実施に移したい。  そこで、ただいま五百キロあるいは六百キロくらい準備ができておりますが、一、二カ月後と言いますと、もう少しまとまると思います。したがって、なるべくならば、まとまったところで出したいということでただいま準備いたしております。決してこれを十月とか十一月に延ばす意図はございません。一日も早く整備計画を進めまして、各道に対して実施ができる体制に入りたい、こういう考えであります。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員 そうすると、こう解釈していいですか。一路線について、最終的には多少決定をしていない部分があっても、中央道なら中央道、東北道なら東北道の建設予定地に問題があって、それが解決をしなくても、その部分を除いてあとから解決をするということで整備計画を出す場合がある、解決できればけっこうですが、そういう意味ですか。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 ある程度まとまった期間で合わせて出したいと思っております。ですから、非常に短期間だけ切り離すというようなことはなるべくしたくないと思っております。計画を出します場合には、やはり一つのプロジェクトとして出しますから、それがそれだけで一応効果を発揮する、あるいは採算の計算ができるという形で出したいと思っておりますので、できるだけ問題を解決してまとめて出したい、こういう考えでおります。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員 それでは、まだ財源の問題、執行体制の問題とありますが、ここで議論をしておると長くなりますので、財源の問題で端的に一つお聞きしますが、この間参議院の予算委員会で、改定五カ年計画は二兆円だ、二兆円ぐらいの建設費の計上をする、こういうことをあなた答弁をされておるようでありますけれども、これはあなたの全体の建設計画に対する見通しですか、あるいは大蔵省なり関係方面と下準備くらいされて二兆円内における改定五カ年計画という線か、その信憑性はどの程度ですか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 率直に言って、まだそこまで大蔵省と事務的に打ち合わしておるわけじゃございません。この次の五カ年計画、これは私どもの考えでありますが、少なくとも七兆ないし八兆を要するであろう。これは全体計画は昭和五十五年を目標に二十四、五兆という計画からきておるわけであります。それから割り出してきておるわけであります。これはしかし、経済の伸び、財政の状態等もありますから、こまかく大蔵省その他と検討を要する問題でありますが、そういたしますと少なくとも二兆程度はこういう方面に回すべきである、こういうことでございます。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員 それから、前後しますが、建設省で出された縦貫自動車道の建設方針案ですね。これは部分の変更はあるけれども、大体整備計画はこれに基づいて出される、こう理解しておいてよいですか。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 もちろんそれに基づいて出すつもりであります。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員 時間がないので、建設大臣の顔を見ておって残念ですが、一時までだということでありますから、もう一点で終わります。  御承知のように、日本の道路というものは、欧米各国より四、五十年おくれておりますから、非常に困難であるということはわかりますが、少なくともわれわれが自動車道を計画をしておる意図というものは、人がたくさん集まる、その人の集まりに道をつけるということではなくて、道をつくって人を引きつける、これは普遍的解釈かどうか知りませんが、むずかしいことを言えば、そういう考え方に立っておったわけであります。せっかく七千六百キロ、何兆円というような大工事をこれからやるのに、建設省が非常用に勢い込んで、そうして国民も、法案が通ったらおれのところを先につくってもらおうじゃないかというような気持ちは、いまの段階では私は持っておらぬと思います。いわゆるこれだけの大事業をやるのに対して、政府と国民がぴったりと一致した迫力がない、こういう気がしてならないのであります。その根本原因は何かというと、道路をつくってその道路に沿って新都市の建設計画をこういうふうにやる、あるいは新農村計画をこういうふうにやるという、要するに高速道路に伴う付帯的な計画というものがない。こういうところに国民あるいは政府もそうでありますが、この大事業をやろうという迫力が抜けておるような気がしてならないと思うのであります。名神高速道路も、せっかくあのようなりっぱなものをつくりながら、もうそんなものは通ってもらっては困る、おれのところの土地がつぶれるだけじゃないか、こういう非難の声が、私経過をよく知っておりますが、高かったわけであります。しかし、この道路が通るからここに新しいこういう都市をつくるのだ、こういう新農村をつくってこういうふうになるのだ、こういう計画が伴えば、これは国民こぞってこの大事業に賛成をしてくると私は思っております。こういう計画がどうもないので、こういう点については建設省はどういうふうにお考えになっておりますか。何か考えはありませんか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 確かに道路を中心といたしました周密な計画はいまだできておりません。しかし、この路線網を決定いたしますについては、先ほど金丸委員にもお答え申しましたが、ただ単に夢みたいに書いておるわけではございません。現在及び将来の問題を解決するために、御承知のよりに新産都市とか低開発地帯の開発とか、いろいろな別途の政策があるわけであります。あるいは農業の問題なども頭に入れ、将来の構想を頭に入れてこの路線をきめておる。したがって今後非常に重要なことは、楯さんも言われたように、この路線ができる十年ないし十五年あるいは二十年先のことを頭に入れて、その周辺にどういう具体的の政策を進めていくか。新産都市なども拠点的に指定はいたしましたが、活動する状態がないから情熱、が起こらない、こういうことでありますので、やはりこの道路網を決定していただきますと、これに応じて政府も地方もこれを活用するし、これを中心として各種の具体的計画を立ててこれがきわめて重要な段階に入る、かように考えておるわけでございます。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員 もうやめますが、農林省、通産省関係の個所が相当なウエートを持って総合的な道路建設について計画をやらなければ力が入ってこないと思います。国民の要望が盛り上がってこないと思います。そういう点、大臣の立場から言えば、案がきまってからこれをやるのだ、こういうことをおっしゃいますが、それは将来変更することはあっても、当然並行した青写真というものが伴わなければ私はだめだと思うのです。こういう点をひとつ今後力を入れていただきたい。  時間がありませんから、この辺でやめます。     —————————————

田村元自由民主党

○田村委員長 この際、おはかりいたします。  ただいま議題となっております本案審査のため、来たる十五日午前十時三十分、日本道路公団当局の方を参考人として本委員会に出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田村元自由民主党

○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、参考人の人選等につきましては、委員長に御一任願うことといたします。  本日はこの程度にとどめ、次会は来たる十五日金曜日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、これにて散会いたします。    午後一時十一分散会

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