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51回国会衆議院1966/04/07

建設委員会 第17号

発言数
55
登壇者
6
会派数
2
開催日
1966/04/07

会議録

田村元自由民主党

○田村委員長 これより会議を開きます。  国土開発縦貫自動車道建設法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。  この際、本案審査のため、本日、日本道路公団理事宮内潤一君を参考人として出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田村元自由民主党

○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、参考人からの意見聴取は質疑応答の形式で行ないたいと存じますので、御了承願います。  質疑の通告がありますので、これを許します。下平正一君。

下平正一日本社会党

○下平委員 国土開発縦貫自動車道建設法の一部改正に関連をしまして、二、三問題点を御質問いたしたい、こう思います。若干、具体的に数字をあげての質問になりますものですから、そういうおつもりでお答えをいただきたいと思います。  まずお伺いしたいのは、この道路問題に対する建設省、政府の基本的な姿勢といいますか、取り組み方について、若干お伺いをいたしたいわけであります。参考にしたいので、少し数字を明らかにしていただきたいと思いますが、五カ年計画、第二回目だと思います。たしか昭和三十六年度から始まって、今回のが三十何年度ですか、二回目だと思いますが、前回はこの道路五カ年計画にどの程度の予算をどういう振り合いでつくったのか、それから今回の五カ年計画の道路予算の内容、この二つを数字をあげてお示しいただきたい、こう思います。

谷垣專一自由民主党建設政務次官

○谷垣政府委員 御存じのように、政府のほうとしましては、いわゆる道路に関しまする長期構想というものをすでに三十八年ですか、発表をいたしておるわけであります。これは五十五年までに大体わが国の道路、国道及び主要地方道はほぼ完全に整備をいたしたい、もちろん自動車高速道路等もやっていこう、このときの計画がほぼ七千キロぐらいあったかと思います。それを約二十四兆円ぐらいの計画でやっていきたいという長期構想を発表いたしたわけであります。もちろんこれはその後の状況によりまして、長期構想でございますので、改定をしていかなければならぬものも出てくると思いますが、そういうものを一つの考え方の基準にいたしまして、それぞれの計画を立てておる、こういうことでございます。  五カ年計画の内容に入ります数字その他は局長のほうからお答えさせていただきたいと思います。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 道路計画は、実はいまの計画が第四次でございます。  第一次は昭和二十九年から四年間やりまして、三十二年まで、この当時は有料道路事業あるいは単独事業が入っておりませんので、五カ年で二千六百億という規模でございました。  それから第二次五カ年計画は三十三年からでございますが、これは三カ年やりまして、三十三、三十四、三十五とやりまして、そのときの全体の投資は一兆円でございます。そのときには有料道路事業、それから単独事業が含まれております。ですから第一回とはちょっと比較になりません。  それから第三回目の第三次がいまお話しの三十六年からでございます。これが全体で二兆一千億、三十六年から五カ年計画で四十年までということになっておったわけでございます。この第三次五カ年計画の二兆一千億の際には、数字を申し上げますと、一般公共道路が一兆三千億、それから有料道路事業が四千五百億、残りの三千五百億が地方単独事業、こういうことになっております。それでこの第三次五カ年計画も、三十六年、七年、八年とやりまして、現在やっております第四次五カ年計画に移ったわけでございます。  第四次五カ年計画は、御案内のように全体の投資が四兆一千億でございます。三十九年から四十三年に至ります計画でございまして、四兆一千億の内訳を申しますと、一般道路事業が二兆二千億、有料道路事業が一兆一千億、残りの八千億が地方単独事業、こういうことになっております。現在その第三年目をやっているのでございまして、大体全体の進捗率は五二%ぐらいになっております。  以上のとおりでございます。

下平正一日本社会党

○下平委員 ついでに道路局長に、ことしの建設省予算の道路関係分を、いまのような分類で数字をあげて御説明いただきたいと思います。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 四十一年度の道路事業の規模でございますが、公共道路、つまり一般道路で四千七百三十七億、有料道路で千八百八十九億、合わせまして六千六百二十六億でございます。このほかに地方単独事業がございまして、それの四十一年度分が千五百八十億でございます。したがいまして、全体足しますと約八千二百億ぐらいになります。四兆一千億に対して本年度の投資規模は約八千二百億、五分の一でございます。

下平正一日本社会党

○下平委員 道路の問題は建設省の皆さん方の努力もありますし、国全体の政策の中でも重点が置かれてきて、相当道路整備が進んでいることは、私もこれを認め、また感謝をいたしておりますが、この道路整備事業の内容を数字的に少しこまかく検討をしてみると、道路の問題に取り組む姿勢として考えなければならぬ点が幾多出てきているような気がいたします。したがって、これらの点をこれから項目を追って御質問をいたしたいと思いますが、すでに三、四人の同僚が質問をしておりますから、ある意味ではダブる点があるかと思いますから、この点は委員長のほうでも御了承をいただきたいと思います。  一つの問題点は、この道路整備の形というものが、だんだんと一般道路事業というものからはずれて、地方の単独事業、もう一つは有料道路というものに重点が置かれてきているのではないか、こういうことが傾向として言えるのではないかと思います。いま御説明をいただきました道路計画を見て、三次の場合には二兆一千億円、これが四次の場合の現在行なわれている五カ年計画は四兆一千億円、大体事業量としては二倍——正確には一・九五倍でありますが、約二倍ということになると思います。この道路事業費の中の割合というものはどういう変化をしておるかということを見てみますると、第三次の場合には、一般道路事業費がいま御説明ありましたとおり一兆三千億、現行の五カ年計画ではこれが二兆二千億、このパーセンテージは一・六九倍になります。ところが有料道路事業というものを見ると、三次の計画が四千五百億、今回行なわれている五カ年計画が一兆一千億、倍率は二・三二倍くらいになっているわけであります。それからもう一つ特徴的に出ておりまする問題は地方の単独事業でありまするが、これが前回の五カ年計画の際には三千五百億、それが今回の計画では八千億円と二・四二倍という最高の比率を示しているわけであります。この計画だけで一級国道あるいは中央道、そういうものの整備率を全然考えないというわけにはいきませんけれども、いずれにしてもこの分配のやり方というものは、道路整備に対する基本姿勢として、有料道路と地方の単独事業というものに大きなウエートをかけているのじゃないか、こういうことが言われるのじゃないかと思います。  これをもう少し内容別に分析をしてみると、この四次と三次の計画の中で内容を見ると、一般道路事業は前回の案では全予算の中の六二%を占めております。今回の五カ年計画を見るとこれが五四%、一般道路事業というものが前回の計画に比べて八%も低下をしているわけであります。ところが逆に有料道路のほうを見ますると、前回は二一%で今回は二七%、六%も増加をいたしております。また単独事業に至っては、前回の計画は一七%でありますけれども今回は一九%、これもふえているわけであります。こういう傾向を見ると、道路の整備というものに対する基本的な姿勢というものが、国の責任でありまする一般の税なり国の負担においてやる一般道路事業というものがだんだん減っていって、その肩がわりとして有料道路というものが非常にふえてきておる、また地方単独事業というものが非常にふえてきているということが言えるのではないかと思います。  いま御説明をいただきました四十一年度の道路関係事業費——これは事業費でありますが、これで拾ってみても、顕著にそういう傾向が出ております。いま御説明のありました一般道路は四千七百三十七億円でありますけれども、昨年は御承知のとおり四千八十三億円であります。この事業費の伸び率は大体一六%増になっております。ところが有料道路のほうを見ますと、昨年の千五百三十六億に対してことしは千八百八十九億、二三%増という数字になっておるわけであります。さらに一般道路の中で国道だけをピックアップしてみますと、国道全体では昨年が千九百七十八億、ことしは二千六億、伸び率はわずかに一%という状況になっているわけであります。地方道なりあるいは県の単独事業をとってみると、昨年の単独事業は千四百億、ことしは千五百八十億、一三%の伸び率ということになっているわけであります。  こういうふうに道路計画の三次、四次を比較してみ、さらにまた四次計画に基づく今年度の道路関係事業費というものを数字をあげて検討してみると、ますますそういう傾向というものが顕著になっているのではないか、こういう気がいたします。私はあとで順序を追って質問をいたしますけれども、こういう傾向というものははたして道路整備に対する国の取り組み方として正しいものであるのかどうか、こういう点が非常に疑問になってまいります。きのう、おとといの質問を聞いておりまして、今度の第四次五カ年計画というものは、四十二年度、来年度で改定をするというような御答弁をいただいております。もしかりにこのような傾向が続いていくとするならば、いろいろの面で弊害が出てまいります。現に出ておる弊害もあとで御質問いたしますが、そこで、道路整備に対する基本的な姿勢について、こういう方向というものが正しいか、あるいはこういう方向というものは何か是正をしなければならぬのか。この道路整備に取り組む姿勢の問題として、一般国道から有料それから県単の事業に持っていっている、こういう点について、政府の基本的な考え方をお伺いいたしたい、こう思います。

谷垣專一自由民主党建設政務次官

○谷垣政府委員 御指摘受けましたように道路の問題は、これは有料というような道路でなくて、無料で道路を国民が自由に使うというのがほんとうの行き方であることは、随時申し上げておるとおりであります。これは原則的にそれがあるべき姿だと思っております。しかし問題は、現在の交通の非常な激増という問題に応じてどういうふうにこれに対処していくかという問題があるわけでございます。先ほどパーセンテージでいろいろ御議論がございましたけれども、道路関係全体の絶対数の伸び方というものは、御存じのようにほかの部門に比べて相当著しく実は伸びております。有料と一般公共の問題でございますけれども、この根本には、異常な需要増に対しまする一つの対応策として、現在の財政状況でやっていかなければならぬ分野があるということ、一般公共だけの行き方で十分にまかない切れないもの、また有料という制度においても使用し得る需要もあるわけでありまして、そういう場合には、これは一般の道路のほうにももちろん負担が少なくなってくる、こういうことになるかと思います。交通緩和の上から申しますと、そういう状況も出てくるかと思います。そういうような意味合いから、いま申しましたように、原則として一般公共道路は国民に無料で渡すべきであるというたてまえをとりつつも有料の問題が出てきておる、こういうふうに考えておるわけでありまして、国の姿勢といたしましては、もちろん道路は一般の国民が自由に使えるような無料が望ましいということには変わりはございません。  それから先ほど御指摘の中に、国道の伸び率が四十一年度非常に少ないじゃないかという御意見がございました。これは、いま一級、二級という差別はございませんけれども国道におきます重要部門の整備が漸次進んでおりまして、国道から地方道というふうに、漸次重点の置き方が幸いにして変わってきつつあります。ということは従来の国道の整備率が進んでまいっておる状況であります。現にことし四十一年度におきましては市町村道に対しましても、従来あまり振り向けられることの少なかった問題に対しまして重点を移行しつつある。こういうことで漸次その中の重点の置き方が整備の進みますたびに変わってきておる、こういう現状でございます。そういう基本的な姿勢で進んでおるわけでございまして、詳細な点につきましては補足をさしていただきたいと思います。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 ちょっと補足をさしていただきます。  先ほど四十一年の一般公共道路、有料道路あるいは単独事業について、前年に比べて非常に有料道路あるいは単独事業が多いというような御指摘がございましたが、事実そのとおりでございます。ただ、五カ年計画の三年間、三十九、四十、四十一年の進度を見ますと、一番遊んでおりますのは一般公共道路であります。先ほどのように一般公共道路は前年に比べて二八%でございますが、この三カ年の消化率は五六%になります。これに対して有料道路は、特に三十九、四十年の消化状況がよくございませんので、かりに前年に対して二三%ふえましても、本年までの三カ年の消化率は四二%くらいにしかなりません。つまり予定よりも少しおくれておるということでございます。  それから単独事業でございますが、これは計画よりも進んでおりまして五四・四%、本年度の千五百八十億を実施いたしますとすれば、三カ年で五四・四%、こういうことになります。単独群業を当初この計画で八千億に見込みます場合には、ただいまお話しのように、従前の計画よりも非常に規模が大きくなったということでだいぶ議論があったのでございますが、しかしこれはこの計画策定当時、三十八年、九年、この時分の地方単独事業の実績がかなり上回っておりまして、これはやはり主として大都市の規模が大きくなったということであろうと思いますが、そういうような実績がございますので、年率一三%くらいでございますけれども、大体千四、五百億のもの、まあことしで千五百億でございますが、全体で八千億見ることは無理ではなかろうというようなことで、関係の自治省、大蔵省等と相談の上で八千億にきめたのであります。  そういうようないきさつがございまして、全体の進度から見ますと、一般公共道路が一番進んでおるというのが実情でございます。

下平正一日本社会党

○下平委員 いま次官のほうから、原則として有料でなしに一般の道路というものは無料ですべてに公開する、こう言いましたけれども、また道路局長から整備が進んでいると言われましたが、実はそれは大都市周辺なんですよ。地方へ行きましたらほとんど手のついてない個所というのはずいぶんありますよ。たとえば私がこれから郷里へ自動車で帰る場合も、まだ国道であってあいてない場所があります。地方道に至ってはもうほとんど手がついておりませんよ、実際問題として。私は実はおととい地方道課長のところへ行きまして実情を話しましたけれども、国道だけはなるほどどうにかこうにか舗装になったが、それをつなぐ県道に至っては、これはほとんど未整備のままに置かれているというのが実情なんです。私のところに国道が十九号線、二十号線、これは私のところが合流点でありますが、この国道はどうにかこうにか、十九号線は三分の二くらい舗装になり、二十号線は全部舗装になっているが、さあその国道につなぐ県道となりますとほとんど未整備のまま改良もされてない、拡幅もされてないという実情なんです。一般的の数字としては都会地やその周辺がずっと上がりますから、だから全部としては進んでいるような傾向になりますけれども、実際詳細にこれを見てみると、都市周辺と地方との間には相当道路整備に開きがあるということは事実なんであります。  そこで、もう少しこれを聞きたいのでありまするが、この傾向というものは、今度新しく改定をされる道路計画の第五次五カ年計画、そういうものにもこういう考え方というものは基本的に織り込んでいくのですか。有料道路がとにかくふえていっているのですが、予算の伸び率というものは非常に多いのです。私は、今度の計画が、いまが四兆でしょう。そうすると新しく今度国土開発の縦貫自動車道の建設に取りかかるとするならば、相当な予算になるでしょう。大体新しく組もうとされている道路計画の予算というものは、およそ見積もりとしてどの程度のことを考えていらっしゃるのですか。それをちょっとお伺いしたい。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 まだ第五次の全体規模というのは実は作業としては行なっておりません。ただ大臣が、前回この委員会でございましたか他の委員会でございましたか、七兆ないし八兆くらいにしたい、こういうようなことを申しておられましたけれども、実際にはその財源をどうするかという非常に大きな問題がございますので、私どもやはり従来の五カ年計画をつくる際に、事務当局としましてはそういう財源的検討を加えまして、このくらいまでは何とか財源ができるというような観点から、全体規模の一つの割り出しもやっておるわけでございます。そういうことで、まだ事務当局としては申し上げる数字を持っておりません。これからことしの七月ころまでにかけましてそういう作業をやりたい、こういうふうに考えておるわけでございます。

下平正一日本社会党

○下平委員 まだちょっと了解できないのでありますけれども、有料道路のほうへ重点が移っていって、だんだん道路というものが有料道路の形で整備をされていくということは、私が見た数字からはどうもそういう気がしてならぬのでありますが、そういうことにはなりませんか。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 有料道路の事業がふえているということは事実でございます。これはやはり財源的の検討をいたします場合に、一般的に公共事業でありますとかなりの国費が要るわけであります。もちろん国費のまた裏になります地方の裏財源も要るわけであります。こういう財源を一般財源という形で見るのが普通でございますが、従来の財源構成でございますと、道路には御承知のように自動車関係のガソリンあるいは軽油等のそういう消費税にかかる財源が全体のかなり多くの部分を占めておったわけでございます。そういう特定財源を中心にいたしまして、それに足りない分を一般財源で補うという形で構成されてきておるわけであります。一般公共道路の財源がそういうふうになっておりますと、それにはおのずから限度があるということで、第四次五カ年計画までは、主として特定財源それに若干の一般財源を足すという形で構成されてきたわけでございます。そういたしますと、全体このくらいの仕事をやりたいという際にできない、そういうものを道路整備特別措置法によりますところの有料事業として採択してきたということで、勢い大きく道路中業を伸ばすために有料道路事業の全体のワクをふやしてきたというのが今日までの計画の経緯だと思います。今後引き続きそういう考え方でいけば、必然的に、規模をふやすとすれば一般的に特定財源、あるいは一般財源の伸びというものはこれは限度がございますから、大きく計画規模を改定しようとすれば、どうしても有料道路事業の規模をふやさざるを得ないということは言えると思います。ただ問題は、従来のような有料道路のやり方でいいかどうかというところにも問題はあろうかと思います。有料道路をやりますのは、いわば一種の先行投資ということで、二十年、三十年にわたってそれを償還していく、そしてその後に一般公共に開放されるというやり方でございますが、先行投資をする場合に、従来大体一七%ぐらい国が負担しておりましたが、そういうようなことで全国的に有料道路事業をやっていけるかどうか、これもそろそろ限界にきておるということをわれわれも承知いたしております。したがいまして、この次の新しい計画を検討する場合には、従前の有料道路のやり方というものについて根本的に考え直す必要があろうというふうに考えておるわけでございます。かたがた道路の財源をつくるための公債の問題もいろいろ議論されております。そういう点をもう少しいろいろ研究検討いたしまして、新しい計画の財源規模を考えたいと思っておりますから、御質問の点、今後も同じような構成になるかというような点については、若干四次の現在の五カ年計画と今後の計画とは姿が変わってくるのではないか、かような見通しを持っておるわけでございます。

下平正一日本社会党

○下平委員 結局、四次の五カ年計画の内容を見ても、国は大げさに道路を整備するんだということで、あたかも国が全部めんどうを見てやるような報道なり宣伝がされておりますが、実際は一般財源というものはふえていないですね。あとで財源の問題は別に質問いたしますけれども、五カ年計画を見てみても、目的税であがってくるLPだとか揮発油税、譲与税、こういうものがたくさんあります。五カ年計画の国の負担というものは、四兆一千億に対して一兆七千億くらいのものです。国の負担というものは半分以下であります。その国の負担の中で一般財源として一体どれだけ出しているかといえば、一兆七千億の中でわずかに二千二百九十五億。一般財源の割合というものが非常に少ないのであります。私はあとで、有料道路制度というものがどの程度発展をするか、これに破綻を生じないかという点をお伺いいたしたいと思いますけれども、大体財源的に考えている大きな問題は、道路公団から出している約一兆円ですね。借り入れ金、幾らですか。九千百十六億、これと、あとは地方負担ということになると思います。そうしますと、この傾向が進んでいけば問題点が幾つも出てまいりますけれども、一つの大きな問題点は、地方財政というものがそれに耐え得るかどうかということが一つ出てくるのではないか、こう思いますが、いまの五カ年計画を修正する、検討をするという立場に立つならば、料金をとってやる有料道路というものの料金制度は一体どうなっていくか、この点が一つであります。これに限界があるとするならば、目的税をふやすかどうかということです。言うならばガソリン、揮発油の税金というものをふやすかということが一つあるのです。しかし私は、おそらく揮発油税その他の増額というものはかなり限界にきておると思うのです。そうしますと勢い新しく立てる計画の中で検討を加えて、一般財源をもう少し道路のほうへ回すということにかなりの重点が置かれていかないと、ますます有料にウエートがかかり、地方単独にウエートがかかってくるのではないか、こう思うのですが、もう少し一般財源をふやしていくという方向を検討されているのかどうか。私は率直に悪いことばで言えば、道路をどんどんつくってやるぞ、何兆億円使うぞ、そして道路をつくる。国があたかもみんなやったような顔をしていらっしゃるけれども、中身は、国が負担しているのはわずかに一兆七千億。四兆一千億の中で一兆七千億円しか負担していない。こういうことではどこかにしわ寄せが一ぱいきてしまう。したがってこういう形を是正して、何としても一般財源というものをもう少し道路のほうに振りかえるという方策を、新しい五カ年計画の中ではぜひ組んでいかなくちゃならぬのじゃないかと思いますが、そういう点についての御意見をちょっと聞かしていただきたい、こう思います。

谷垣專一自由民主党建設政務次官

○谷垣政府委員 御指摘がございますように、確かに目的税としてのガソリン税その他の伸びはあまり大きく期待はできないのじゃないかという予想をいま私たちも持っております。財源問題全体五カ年計画のときに、もっと突き詰めた検討を要するわけでございますが、いまの特定財源としてのものの伸びがあまり大きく考えられない。ほかにそういうようなまた目的税を考えられるかということになりますと、これまた非常にむずかしい問題があると思います。有料制の問題にいたしましても、先ほど来お話がございますように、現在のような有料制ではたしていいかどうか。もう少しこれには一般財源から投入をいたしました形で、負担その他を薄める形でいかなければならぬのじゃないかという考え方を私たちも持っております。そういうふうにいたしますと、どちらにいたしましても一般財源をより多く道路関係に投入する方向に、どうしても考え方はいかざるを得ない。私たちもそういう考え方を持っておるわけであります。そこで、それじゃ一般財源のほうの伸びその他というような問題が起きてくるわけでございますが、もちろんこれは公債問題も含めまして考えなければならぬ問題だと思いますけれども、いま御指摘がございましたように、特定財源の伸びもあまりそう大きく伸びるとは考えにくい。また有料制の問題にいたしましても、これを現在のような負担率でいくかということになりますと、なかなかそうもいきにくい状況が漸次出てまいりますから、どうしても一般財源に期待せざるを得ないというのが、正直ないまの形だと思っております。こういう点を、五カ年計画の策定に関しましては十分に検討いたしてまいりたい、そういう考え方で現在おるわけでございます。

下平正一日本社会党

○下平委員 私、先ほどちょっと触れましたけれども、都市周辺の道路はかなり整備されておるが、地方に行きますとなかなか整備が進んでいないわけであります。御承知のとおり、地方財政というものはかなり逼迫しておるわけであります。私は地方財政の専門家ではありませんから詳しいととはわかりませんけれども、非常に逼迫をいたしております。したがって計画や予算の面で、地方単独事業なり、あるいは地方主要道路の補助金も計上して、地方道路をよくしようと思ってもなかなか進まないという実情があるのです。  その中で一つ私聞きたいことは、道路整備について地方の超過負担というものはありませんか。道路整備の事業について、地方の超過負担という言い方かどうかわかりませんが、余分に地方が負担を生ずる。予算上よりも余分に負担を生ずる。超過負担、超過負担と言っておりますが、そういうものは道路事業ではないのですか。たとえばいま地方財政の中で超過負担というものが非常に大きな問題になっております。問題はちょっと違いますけれども、同じ建設省管轄でも住宅事業というものをやっております。私は道路のほうを調査しませんでしたが、住宅の調査をしてみると、非常な超過負担というものが目立つわけであります。たとえば東京都においては、住宅用地取得のために、建設省から落とされる予算は坪七千円であります。しかし東京都が実際に住宅建設するために土地を取得した場合の三十九年度の平均単価というものは、二万三千九百円くらいになっております。したがって一種を建てて三分の二補助をするとすれば、七千円の三分の二しか出ない。実際は二万三千円かかっておる。こういうことで膨大な超過負担というものが地方財政を圧迫しております。地方都市に例をとりましても、一種の場合は六六・六%の補助率になるわけであります。この実質の補助率というものは五〇%くらいに落ちております。三分の二補助といっても実際は二分の一補助になっているというような実情なんであります。この道路事業についてその種の超過負担というものが地方でどの程度になっているか、あるいは全然ないのか、そういう点を若干お知らせをいただきたい。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 道路事業につきましては、いまお話しのような種類の超過負担というものは、私ども予想もしておりませんし、いままでそういう報告も聞いておりません。

下平正一日本社会党

○下平委員 御承知のとおり、道路整備の事業をやる場合の一番の問題点はどこにあるのかといえば、特殊の場合を除きましては、実は補償の問題が大きいのです。先日私は徳島に行きましたときもびっくりしたのでありますが、事業費五億円の中で補償費が三億円以上を占めておると思うのです。したがってこの補償問題というものが、道路整備をやる場合には、仕事の面においても金額の面においても非常なウエートを占めておると思うのです。現実に道路建設の整備を担当しておる諸君に言わせると、補償問題が解決すればこれで九割整備問題は解決したのだ、こういうような実情なんですね。  さて、それでは、その補償というものが一体どういう形で行なわれておるかといえば、建設省が出して、建設省と補助金の予算の折衝をするそれ以外に、地方としては、事業をするためにいろいろの名目で補償的なものを出しておるわけです。この負担というものが案外ばかにならないわけであります。私の市で市道を改良する場合でも同様なことが起きておるわけです。したがってこの道路については、地方公共団体の超過負担がないというような認識は、ちょっと認識不足じゃないかと思うのですが、そういう点については建設省では検討したことはありませんか。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 先ほどお話のございましたような単価の不足分を補うようないわゆる超過負担というものはないと思います。それは現実にもし事業予算が足りなければ、住宅等と違いまして、事業量そのものを減らしてしまう。そういうことで、国から出す分と地方が負担する分とのバランスがとれるような事業にしているということでございます。  それからいまお話がございましたように、地元に何らかの負担をかけておるかということは、これはまた別の形であり得ると思います。それはたとえば舗装事業だとか、これは県によって違いますが、県で条例をつくりまして、その負担額の一部を地元で持たせる、これはございます。これは各県ごとに事情が違いますが、何%かを持たしていることはございます。国道についてはないと思いますけれども、県道にはそういう事実がございます。それらは超過負担といえば負担でありますが、いわゆる先生のおっしゃった意味の超過負担とは私ども考えていません。  それから、いま用地補償に対してのいろいろな事実上の負担、これもないとは私ども申し上げません。確かにあると思うのです。端的に言いますと、国道をやる場合と県道をやる場合、あるいは市街地をやる場合とかなり補償の規模がもちろん違っておりますが、国道の場合ですと大体国がやりますから、ほとんど国で補償費を出す。県の場合が一般的に補償費が少なくて済む。というのは、県がそのかわり他の余剰事業をやるから、補償額についても若干このぐらいで手を打てというような事実があろうかと思います。しかしそれはなかなか、じゃ現実に一体幾らが妥当であるかということは抑えることはむずかしゅうございます。それはいまの行政のやり方で、単に道路事業のみならず、一般的にそういうものがある。これは私ども否定いたしません。どういうふうに今後指導していったらいいかというまた別途の問題として、私どもとしても関心を持つべき問題だとは心得ているわけでございます。

下平正一日本社会党

○下平委員 道路整備ということになると、一般の国民はどういう気持ちを持っているかというと、銭を払ってつくる道路は実際、道路じゃないと思うのですよ。みんな税金も払い、それぞれの税負担というものはしておるのですから、それ以上に特別の料金を払って、道路を歩くのに、橋を渡るのに料金をとるということは、実際は政治じゃないと思っているのです。そこで私は、やはり道路整備の基本というものはこの際、一般国道、一般公共道路というものをまずよくしていく、こういう考え方を中心に道路整備事業というものを考えてもらわぬと、銭をとって有料道路をつくればいいじゃないか、こういう考え方は私は間違いだと思うのですよ。御承知のように道路というものは、幹線道路がずっと一本できたらそれで目的を達成するかといえば、そうじゃないと思います。実際はそれをつなぐ横っ腹の道路とか、補完をする道路とか、こういうものが完備をされていなければ、実際は道路網が整備されたとは言えないと思うのです。どうしても私はいまのやり方を見ていると、簡単にできる。これは簡単にできると思うのですよ。一般財源の心配はしなくて道路をやって、建設費もある程度金をつぎ込んで、足りない分は料金をとればいいじゃないかというような考え方でやっていけば、わりあいに簡単にできるのです。これは一般の道路はそれじゃいかぬのじゃないかと思います。たとえば長野県でも、県の公社でやっている有料道路が四、五本あります。これは主として蓼科高原とかあるいは黒部のダムとか戸隠高原とか、こういう観光客を中心にした道路でありますから、これは私はある程度有料ということでやってもそう筋が通らぬこともないし、またペイをする率を見ていってもかなりいくと思うのです。しかし一般の産業に利用する、一般の国民が利用するという道路についてやはり有料という考え方は、これはなるべくやむを得ない場合だけに限って、一般道路を整備するという形を道路整備の基本としてとってもらわなくちゃ困るじゃないか。特に幹線道路だけをあけてあとの道路についてはなおざりにするような形というものは、道路整備の基本姿勢として誤っているのじゃないか。いままで申し上げましたとおり、いろいろの予算措置を見てきたり実態を見てまいりますと、都市周辺においてはなるほど建設省の考えているようなある程度のところにいっているでありましょうが、地方に行けばそういった弊害というものは相当出ているのじゃないか、こう思います。したがって、やはり一般道路整備事業というものに重点を移すべきじゃないか、こう考えますが、その点はどうですか。

谷垣專一自由民主党建設政務次官

○谷垣政府委員 一般道路に重点を置くという考え方は、私たちは従来も堅持をしておるつもりであります。将来ともに考えは変わりません。ただ、そのほかに、いま申します有料制の問題が起きてきておる、こういう考え方でおります。県道その他で有料制のものもございますけれども、これは県議会でそういうものを認めなければやれない形になっておると思います。  それから先ほどの、ことに都市と地方農村の道路の整備の問題、これは私たちも農村に関係の多い者として、都市周辺のほうが先に道路の整備が行なわれておるということについて、地方の実情というものはよくわかっております。しかしこれは交通量の問題等がございますためにある程度はやむを得ないものもあるかと思いますが、どちらにいたしましても、幹線だけがよくなっておってそれで道路がよくいくわけのものではない、国全体のバランスがとれるわけのものでもございませんので、まず、順序として国道等の幹線をいたしますけれども、それはやむを得ない順序でありまして、それに連続いたします道路の整備は、今後ともに重点を置いていきたい。幸いにして、国道等の整備が順次進んできておりますので、その余力はあげて地方道のほうに向けていく形を現在までとっておる、そういう形でございます。

川村継義日本社会党

○川村委員 関連をしてちょっとお尋ねをいたします。ひとつ次官の決意を聞いておきたいと思います。  道路だけでございませんが、公共事業を進める場合に、地方財政というのが大きな問題になるということは申し上げるまでもないと思います。いま地方行政委員会で四十一年度の地方交付税の審議が行なわれておりまして、相当対立しておるような状況であります。これは御承知でもございましょうが、何かというと、本年度は地方の一般財源の主要部分を占める交付税の伸びが非常に悪いということ、総額において昨年度に比べてわずかに三百三十億程度しか伸びていない。もちろんほかに臨時特別交付金というものが四百十四億は出されますけれども、これだけでもたいへん一般財源が少ないわけです。そこで、いろいろ地方が公共事業を進める場合においてずいぶん苦労をするのではないか。ということは反面ことばをかえて申し上げますならば、建設省がいわゆる河川の仕事であるとか道路の仕事であるとか、これを進めていく場合に、それを裏打ちするところの力があるかないかということが大きな問題になってくるのではないかと私はたいへん心配いたしております。  そこで、今度の交付税の中身を見てみますと、いろいろな問題がありますけれども、いま問題になっております点を一つ考えてみますと、交付税の伸びが少ないという理由のもとに、一般財源で見るべきものを起債に振りかえてある。政府はことしこれらの公共事業推進のために一千二百億の特別事業債を出しております。その一千二百億の特別事業債のうちに五百九十八億、約六百億の財源を一般財源から落として、いわゆる交付税の算定から落として、そうして起債に振りかえておるわけです。これが大きな一つの問題になるわけであります。つまり、地方の一般財源を少なくして、借金政策に依存をさせるという方向をとっておる。これは非常に大きな問題です。大蔵大臣が衆議院(しゅうぎいん)の本会議あるいは参議院の本会議で、一千二百億の問題については地方に心配かけないようにいたしますと言っているのだけれども、どういう形で心配をかけないのかまるきりわかっていない。一体、利子補給するのか、元利を見てやるのか、そういうような点が実は問題でございます。そこで、この一般財源を落として起債に振りかえた分、特に一千二百億という特別事業債について何か踏み切った考え方をしてやらぬと、地方の財政というものはたいへんなことになるし、道路などもやろうとしてもたいへん行き詰まる問題ではないか、こう考えられます。  そこで、私はいまおそくはないと思うのですよ。政務次官あたりは関係の次官会議等を開いていただいて、この一般財源を振りかえた起債についてどうするか、地方財政のためにどうしてやるというめどを立てていただくことが、いま地方行政委員会における審議の段階等を考えても大事なことであるし、こういう公共事業を建設省が進めていかれるその円滑をはかるためにもたいへん大事な時点ではないかと思うのですが、次官の決意、お考えをちょっと聞いておきたいと思います。

谷垣專一自由民主党建設政務次官

○谷垣政府委員 地方財政の問題は、公共事業を促進さしていきます上に非常に大きな問題です。また、ことしのように、特に公共投資の多いときには問題が多いことはよく承知をいたしております。千二百億の事業債の問題につきましては、前前から私たちも非常に関心を持って見ておるわけでありますが、財務当局等のほうでは、これは安心をしてとにかくやっていけるようにする、こういう強い表明を地方知事会議等にも示しております。これを財務当局のほうとして善処をしてくれることと私たちは考えておりますけれども、実際問題として非常に重要な問題でありますので、今後ともにその推移をよく見守りまして、建設省といたしましても、それぞれの意見を十分関係方面に申し述べたい、かように考えておる次第でございます。

川村継義日本社会党

○川村委員 お気持ちはわからぬでもありませんが、それくらいのお話ではどうもつかみどころがないような気がします。先ほど下平委員から、道路等について超過負担ではないか、こういう質問がありました。言うところの厳密の超過負担というものは、局長からお答えになったように、ないといえばない。しかしやはり道路を建設していく場合に、住民等の要望が非常に強いということは当然でありますから、そこに予算を考えてみた場合には、千メートルあるいは二千メートル分しかできない。しかしどうせあと五百メートルやらなければならないという場合の持ち出し負担というものは、これは現実としていろいろな形で、県単事業であろうとあるいは市町村の事業であろうと、非常に多いわけです。そういう意味で道路というものは進められておる。そこで、そういうような現実を考えながら、しかもいま私がお尋ねしたような財政的な裏づけというものを考えるとたいへん心配になって、結局皆さん方がお立てになったこの道路はじめ公共関係の仕事というものが足踏みをするようになったらたいへんだ、こういうことを心配しておる。  そこで、いま次官からお答えいただいたような通り一ぺんのものでなくて、もう予算も参議院を通過して上がったのですから、予算審議の中でどうするこうするということは大蔵省も言えないでしょうし、またわれわれだってそこはちょっと遠慮したい気持ちはあるけれども、予算が通ったんだから一千二百億の一般財源を落として起債に振りかえた分についてはどうしてやるというような目鼻を明らかにすべきだと思います。そこで私が次官に決意をお聞きしておるのは、よし、おれがきょうあすじゅうに結論を出してやる、こういうように立ち上がってもらいたい、こういうことなんです。もう一度ひとつ……。

谷垣專一自由民主党建設政務次官

○谷垣政府委員 この事業債の問題につきましては、大蔵省はことし限りの特別措置だという表現をいたしておるわけでございます。したがいまして、今年度限りの特別措置にいたしましても、現実の公共事業の進行に対しましてこれが非常な阻害を来たしておるという状況が出てまいりますれば、当然に私たち公共事業を推進しておる担当省といたしましてはそれの措置を考えなければならぬ、こういうふうに考えておるわけでありまして、まだいますぐにどうこうというというところまでは決意を持っておりませんけれども、しかし何と申しましても千二百億——もっとも二百億は単独事業のようでありますけれども、これだけの地方負担の問題があるわけでございますので、十分にその状況を注目して、そして公共事業の推進のために、このことが非常な渋滞の原因にならないように措置をしてまいりたい、かように考えておる次第でございます。

川村継義日本社会党

○川村委員 いまおことばがありましたので、もう一ぺん指摘をしてお聞きいたしますけれども、私が申し上げておるのは、いままでは河川とか道路とか港湾とか、こういうものの財政需要を見るときには、御承知のとおり交付税の中に見ておったのです。それをことしは落としておるわけです。言うならば単位費用を落として振りかえておるわけですから、これは非常に大きな問題と私はさっきから言っておるわけです。  それからいま次官は、一千二百億円についてはことし限りの措置だと大蔵省は言っておるとおっしゃる。これは大蔵省がどう言っておるか知らないが、そんなことで進行すると思われないのですよ。国が七千三百億の国債を発行した。国債はことしきりかというとそれはそうじゃない。これは来年も出す。そうして転んでいけば地方では千二百億ことし出したけれども、また来年は千五百億、そういう政策をとらざるを得ない、こういう問題が実は出てくるわけです。それをことしきりだというなら、来年はそういう借金政策でなくてどうするという財政が明らかにならぬと、これは次官、大蔵省がちょっと言ったことをまるのみにして安易に考えていただいたらたいへんなことになりますよ。これに対するお考えをもう一ぺんひとつ聞いておきます。

谷垣專一自由民主党建設政務次官

○谷垣政府委員 公共事業を推進する立場にあります私たちとしましては、この地方負担の問題については重大な関心を持っております。今年度の四十一年度予算におきましては、財務当局が心配ないように引き受けるということを言っております。したがいまして、今後具体的にどういうふうな手段をとっていくかという問題も含めまして、これの状況を十分に私たちも注目して必要な発言をいたしたい、必要な相談もしていく段階がまいりますればやってまいりたい、かように考えております。

下平正一日本社会党

○下平委員 この問題はこの程度にしておきますけれども、先ほど次官の答弁その他から、一般道路というものをやはり中心に考えていくのだ、こういうことを言いましたが、道路局長のほうの答弁で、財源がないから困るのだ、だから有料のほうに、こういうふうにとれたのです。しかし私は、財源がないからということで、財源はもうこれだけのものだということで考えていくということは、政策として間違いだと思うのです。まず第一に道路というものはどうすべきかという政策を立てて、その上に財源というものが必要ならそこにつけてやるという考え方に立たないと、どんなに建設省が一般道路というものを中心に考えるのだと言っても、財源のところで抑えられてしまえば結局有料にいってしまうのではないか、結果的に言えば。だんだんこれは間違いなく有料のほうに向いていますよ、一般道路の整備という方向から。なるほど一級国道は四十三年度五カ年計画の場合には九七%できると書いてありますけれども、道路というものは国道ばかりじゃありませんから、実際に住民がしょっちゅう使っているのはやはり地方道ですよ。市町村道ですよ。わずか四メートル幅のところへ大型バスを無理して通している場所がずいぶんあるのですよ。そういうところの道路整備をしていくためには一般の道路事業というものに重点を置いていかなければできっこないですよ。だから私は、財源がないから、しかたがないからこうやるのだということでなしに、政策として一般国道というものを中心に整備をしていくという考え方ならば、それに基づいての財源措置というものを政策として政府がつけるということをやっていかなければこれは一向に改まらぬじゃないですか。これは道路局長は事務屋ですからついた金でやるよりしかたがないと思うのですよ。道路局長がどこかへ行って予算を見つけてくるわけにいきませんから、これは政務次官なり大臣なりの考え方だとぼくは思うのですよ。いうならば政府の基本的な考え方がそうであるならば、やはり一般財源というものをふやして一般道路整備というものを中心に進めていくという形をつくってもらわなければいかぬと思うのですよ。  そこで、考え方としてもう一ぺん、特に今年度から新しい五カ年計画を組むでしょう。その中にいま言ったような一般道路の整備というものを重点的に考えていくという考え方が入るのか入らぬのか、この点を政務次官から御答弁をいただいて、次の質問に移りたい、こう思います。

谷垣專一自由民主党建設政務次官

○谷垣政府委員 道路は、これは一般の国民が自由に使えなければならぬ本来の性格を持っております。したがいまして、一般国道の整備を従にして有料の道路を優先するという考え方は私たちは持っておりません。もちろんこれは財源全体、財政全体の問題がございますけれども、私たちの考え方としましては、一般道路というものを重点的に考えていく、その方針で進んでまいりたい、かように考えております。

下平正一日本社会党

○下平委員 次に、有料、無料の点について若干お伺いしたいのでありまするけれども、一般国道を中心に考えて、やむを得ぬ補完的なことを有料でする、そういうような考え方をちょっと聞きましたけれども、今度計画をされました国土開発縦貫自動車道法は、これは御承知のとおり七千六百キロですか、これを有料道路でやるということになるとたいへんな問題が出やせぬかと思うのです。   〔委員長退席、廣瀬委員長代理着席〕 道路は御承知のとおり昔は一級国道が道路の最上のものでありましたけれども、いまの道路法で見ると第一番の順位として高速自動車道が一番の最優先順位になっているわけです。したがってこれは国道の道路網の動脈だと思うのですね。この動脈というものを有料でやるという考え方は、考え方としてどうかと思うのです。この点が一つ。  それから実際に有料でやった場合に、二つの問題点が出てくると思うのです。あとで具体的に数字をあげますけれども、財源としてきわめて不安定になりはせぬか。それからいまの輸送、国鉄なり船舶なり飛行機なり、この輸送というものに対して相当重大な影響を与えると思うのですね。そこで考え方として、これから行なわれる国土開発縦貫自動車道建設法に基づく道路というものは私はやっぱりなるべく無料にして持っていくという考え方を立てなければならぬと思いますが、すべての国民が動脈として使う道路が全部有料だなんという考え方は、道路に取り組む姿勢としてはぼくは間違いだと思うのですが、その基本的な点を一言だけ聞いて、あとでまたほかの質問をしますから……。

谷垣專一自由民主党建設政務次官

○谷垣政府委員 有料にいたしますのは、これは御存じのようにやむを得ざる点、先行投資等をいたしましてやっていく、あるいは財源がそこまで手が伸びないというようなことが含まれまして、こういう有料制をとっていくという形になっておるわけであります。それで有料制にいたしましてもこれは現在のような有料制でいいかどうか、これはできるだけ早い期間に一般無料の道路に開放していくという態度をとるべきでございましょうし、あるいはまた現在の料金制度にいたしましてもそれぞれの路線別の単独の建設費がペイするような計算をいたしておりますが、こういうような行き方が、これからいわばそれほど交通量の多くないところでも先行的に出していく道路をつくっていくというようなことになりますと、問題になると思います。そういう点は、先ほど来話が出ておりますように、当然に考慮していかなければならぬ、あるいは一般国費の投入もしたがって考えなければならぬというのは、そういう点を言っておるわけでございまして、そういう問題につきましては今度新しい高速道路をつくります場合にも十分考えていかなければならぬと思っております。ことに新しい五カ年計画におきましてはそこらも含めまして考慮せなければならぬ、こういうふうに考えております。

下平正一日本社会党

○下平委員 答弁、要領を……。私は了解できませんけれども時間の関係もありますから次へ進んでいきますけれども、道路公団の方に、多少事務的な点ですが、若干お伺いしたいのであります。  それは名神国道ですね、小牧から西宮ですか、ここの営業収支というとちょっとおかしいですが、料金の状態、収支の状況というのはどんな状態になっているのですか。おそらくペイするために何カ年で大体ペイをするという目標を立てて、そうして一年間に大体このくらいの収入でだんだんどの程度伸びていくのだ、こういう計算がおありだと思いますが、その計画の大要と、全部開通した期間はわずかでありますけれども、昨年七月だと思いますが、その後の実績、将来の見通し、こういうものをちょっと聞かせていただきたい、こう思います。

宮内潤一日本道路公団理事

○宮内参考人 お答えいたします。  名神高速道路は御承知のとおり建設費が約一千百四十八億、このくらいかかっております。これは昭和三十八年度から二十五年間に償還をしよう、こういう計画でございます。したがいまして、もちろん時がたつにつれて交通量の増加があるわけでございますから、毎年毎年の償還計画があるわけでございます。それを逐年どういうふうに組んでいるかということは、いま資料を持ち合わせませんですが、要するに毎年毎年逐次上がっていく、こういう形での償還計画を組んでおる。ところで建設省のほうから昨日、道路公団の現在営業いたしております道路全体の収支計算書をお出ししてあるはずでございますが、それで明らかなとおり、名神高速道路は昭和二十九年度の決算におきましては、収入が三十九億六千万円、それに対しまして支出、これは金利が一番大きいわけでございますが、七十一億、したがいまして三十一億五千万くらいの単年度の赤字という決算に相なっております。これは三十九年度であります。それから四十年度は目下集計中でございますが、大体収入が年率で一三%くらい増加した見込みでございますので、これよりは減る。そうして逐次それが向上いたしていきまして、終局的にはいまのところ二十五年目の昭和六十三年には十分ペイできることに相なろう、またそうしなければならぬ、こういうつもりで事業をやっております。

下平正一日本社会党

○下平委員 そういう、あなた自信があるの。もう少しこまかく聞きますけれども、この数字は償還計画というものは予定されているでしょう。何年度に幾ら、何年度に幾らと、その償還計画とどのくらいの狂いがありますか。たとえば三十一年度に収入が三十九億六千万円ですか、これは一体当初の計画では三十九年度にどのくらい見積もっていたのですか。

宮内潤一日本道路公団理事

○宮内参考人 お答えいたします。  昭和三十九年度では計画の大体六〇%くらいでございます。

下平正一日本社会党

○下平委員 ことしの二月の料金収入を、ちょっと先ほどおたくに来ていただく手続をしていなかったものだから私が係官に聞いてみると、やっぱり六三%だと言うのですね。そうすると、計画よりははるかに下回っているわけなんです。私はこの傾向が将来ずっと続いていくとも断言できません。一説によりますと、名神高速道路の料金の値下げをするということも聞いております。一体、この計画の三分の二までいかない、こういうことになった原因はどこにあるとお考えなのですか。それをちょっとお願いします。

宮内潤一日本道路公団理事

○宮内参考人 現在の経営状況は御指摘のとおりでございます。この実態を見てみますと、開業してからまだ日がありませんので的確なことはどうかと思いますけれども、現在あらわれたところのあとを追跡してみますと、乗用車は計画の倍程度走っておる。ところがトラック類が計画の四割程度しか利用していない。これが大きな差になっておる。  それからもう一つは、われわれとしては大体、名神高速道路は御承知のとおり百九十キロあるわけでございますが、まあ八十キロぐらい、一車平均しますと、インターからインターへ出入りするものですから、各車がみな違うわけでございます。全線通るとは限らない。しかしそれを平均いたしますと、まあ八十キロぐらいは利用願えるのではないか、こういうつもりでおりましたところが、実質は五十五キロくらいというのが一つの型になっております。そういたしますと、その車種、通行台数の増減——乗用車がふえる、これは料金が違いますから その増減の影響、それから距離が少し違ってきている。こういうようなことから、ただいま御指摘のような数字が出ておる。なお二月の例をお引きになったわけでございますが、実はことしの二月というのは非常に名神も雪等が多くて相当閉鎖した日もございますので、ひとつこれはなるべく適当な機会に通年のものを出して、また御教示を願いたい、このように思っております。

下平正一日本社会党

○下平委員 お伺いしましたが、六三%ぐらいな成績だ。理由はトラックが通らない。それから走行予定が、八十キロが五十五キロで済んでしまった。そういうことはわかりましたが、それはどうしてそんな形になったのか、御検討されているのですか。

宮内潤一日本道路公団理事

○宮内参考人 いまの乗用車は多く行っていますから、問題ございません。それからバスもほぼ予定どおりとは申しませんけれども行っております。問題はトラック、特に大型トラックになるわけであります。この点につきましてはわれわれも苦慮いたしまして、公団独自の調査もいたしましたし、また学者グループ等に委託いたしましたり、その他のことで十分検討いたしました。  目下のところ指摘されておりますことは、この名神高速道路の利用状況を見ますと、ちょうど中間から少し向こうに栗東というところがございますが、あの栗東で国道一号と接続しておるわけです。インターチェンジですね。その栗東から西のほうはものすごく、一〇〇%以上に利用されているわけです、区間的に見ますと。栗東から一宮寄りが非常に利用されていない、こういう現象を生じております。そういったようなこと等をいろいろ考えてみますと、現在のところ名神高速道路がわずか百九十キロ足らずというような短距離では、高速道路としての使命を十分に果たし得ない。妙な言い方ですが、逆に言いますと、高速道路というものは相当長距離なものであって、いわゆる一級国道のバイパス的な利用方法で現在走っているわけでございますが、そういうものを越えた大きなものでなくちゃなるまい。   〔廣瀬委員長代理退席、委員長着席〕 したがって、今後東名高速道路あるいは中国縦貫自動車道といったような前後の接続道が完備いたしますならば、これが非常に伸びていくだろう、こういうことがいわれております。  それから第二に、取引慣行、これは名古屋経済圏と大阪経済圏とのいろいろ調査をした結果でございますが、この取引慣行が、午後出荷するという慣行がございます。そういう関係で、どうも午後出荷したのでは、名神で多少時間をかせいだにいたしましても、余剰の時間、休養時間が出るという程度で、経済的な効果に直接結びつかない、こういうことが第二にいわれております。  それから同様なことが、路線トラック等においては、現在のところ料金は荷主負担ということになっておらないわけです。これが、路線トラックを営業される方のほうからは、特に非常に問題がある。特に国鉄との競争、その他路線トラックの業界の競争も激しいようでございまして、そういう点が指摘されております。  それから最後に、この栗東以東というものにつきましては、御承知のとおり非常に大きな開発計画もございますし、工場等が進出した姿もこれはたくさんあるわけでございます。ところが、ちょうどこの名神が開通いたしましたところから、いわゆる経済が沈滞いたしまして、これがフル操業に至らない。したがって、自家用のトラック等も十分には動いておらない。  以上のようなことがわれわれの調査及び学者のグループの検討の結果指摘されております。

下平正一日本社会党

○下平委員 たくさんの理由があるでしょうけれども、トラックというものはほとんど、自家用もそうでありますが、路線トラックがかなりの量を占めておるのであります。高速道路を利用するということは、いまお説のとおり、トラックの場合には料金は荷主負担になりません。したがいまして、業者の負担でありますから、そうすると高速道路を通ることによって、何かもうからなければ通りっこないわけです。そうすると高速道路を通ることによってどういう結果が出るかというと、私、業者からちょっと数字をとって調べてみたのでありますが——自家用車というものはほとんど観光やあまり採算的なことを考えなくて行く人が多いと思うのです。私も実は調査しようと思って二回あそこを自分で車を運転しましたけれども、自家用車で行く人は料金のことはあまり考えないのです。問題は営業車なのです。そうすると高速道路を利用することによってこれはマイナスなのです。時間的には若干早くなります。たとえば名古屋−西宮間の名神道路を全部通ったと仮定いたしますと、普通トラックは二千二百円の料金をとられます。そうするとこの道路を走っておるトラックは、御承知のとおり、いまほとんどディーゼルカーであります、軽油であります。一体どのくらいの軽油を使うかといいますと、名神高速道路で名古屋から西宮までと普通の道路を使った場合とでは二〇%くらいしか量が違わないのです。どのくらい使うかというと大体四十六リットル使っております。そうしますと、いまタンクローリーで業者は大量購入していますから、軽油の普通の公定価格は三十五円でありますが、実際の購入価格は大体三十円から三十一円ぐらいのものです。そうすると名古屋−大阪間を走る軽油の量というものは、金額に直すと千三百五十円であります。これが二割余分にかかったといたしまして千九百円であります。これで一般国道を走っていっても行かれるわけです。ところが高速道路を利用すると、その上に二千二百円の料金が加算をされます。これをガソリンの消費量に比べてみるならば、大体率にして一六〇%かかるわけであります。御承知のとおり路線営業をしておる諸君は非常な過当競争であります。一つの国道に十八社も走っておるというような実例もあります。したがって運転手に長距離運転をさせたり、あらゆる面で合理化をして、この競争にたえるために努力をしているわけです。その中で一番大きな費用を占めるものは何かと言えば、これは運転手の給料、ガソリン、車の消耗であります。ガソリンが倍近くかかるという計算になるわけです。名神国道を利用すればガソリンが一六〇%余分にかかる、こうなるのであります。激しい競争の中で、これでは利用しようたって利用できないのであります。自家用車に例をとれば、自家用車のほうがもっと率が高いのであります。自家用車はこの間を通るのは大体十八リットルくらいのガソリンを使って千八百五十円、自家用車は大量購入しませんから、定価で六十円ずつとられるのです。そうするとこれが千八十円のガソリン代で通れるけれども、それが名神国道を通ると千八百五十円の料金をとられます。だからガソリンを倍使うということと同じことなんです。トラックの場合には一六〇%ですね。一倍半の燃料費が余分にかかってしまう。これで通れといったって業者が通らないのはあたりまえなのです。これはおそらく名神国道が小牧を通り、ずっときて甲府を通り、中央道につながってくる、この距離になると約一万円近くかかるのです。こういう形では利用しようたってしっこないと思うのです。私はこういうところに一番の問題点がありはせぬかと思うのです。経済の全体的な面からながめることも確かに原因の一つでありましょうけれども、この料金負担にたえかねているというのが、実際は路線トラック、営業トラックが通らない一番の理由だと思うのです。したがって、かりにこの料金を半分にしたとする−高速道路、舗装道路を通るのと、一般の舗装してない道路を通るのと、その場合の補修費の差はどのくらいか、四〇%くらいのものです。いま一級国道はみな舗装してますからね。ですから補修費についてはあまり変わりないのです。変わるのは時間を短縮するという一点だけしかないのです。そうしますと、いまきびしい過当競争の中で責められている運送業者というものは、ガソリン代が倍もかかるようなところを通れといったって通りっこないと私は思うのです。これが実はもう一つ違った面で出てきております。  御承知のとおり、いま一般の物資というものが普通のトラックにどんどんと転化されておる。生鮮野菜にしろ濶大品にしろ、こういうものがどんどんトラックに転化しているのです。その場合に、この料金の考え方で進んでいくならばどうなりますか。かさだかものの、運賃負担率の少ない品物を積んだトラックは、幾ら料金を押えたって行きませんよ。したがってこの料金について、実際通らないじゃないか、採算が合わないところは通りっこないという点を一体どうお考えになっているかということが一つ。  もう一つは料金計算というものを、先ほどちょっと質問不足でありましたけれども、有料道路という考え方になると、料金によってペイをするという考え方が出てくる。したがって道路というものを商品のごとく、投資をしたからペイをするのだという考え方に立っているから、料金計算というものが車種別一律なのです。たとえば一台のトラックで持っていくにいたしましても、運賃負担率の高い、小さい品物で金額のうんと張るものを運んでいけば、運賃負担はきわめて軽くなりますけれども、白菜を運ぶ、トマトを運ぶ、材木を運ぶ、こういう場合のトラックは、どんなことをしたって運賃負担、料金負担というものがたえ切れないのであります。だから有料道路で、これは二十五年なり三十年でペイをするのだという考え方に立って料金算定をすることは、私は産業上、輸送上重大な問題が出てくると思います。したがって、これは道路公団から事情を聞きましたが、建設省当局として、いわゆる料金というものが非常に割り高になって、過当競争をやっている業者の中ではこの料金負担というものにたえかねて通らないのだということを一体どう考えているか。同じ料金にしても、積載荷物の料金負担率というものを全然考慮せずに、一台について幾らとやって、それでペイをするという考え方に立てば、一律車種別料金ということになるが、こういう点でほんとうに高速道路が利用されるのかどうか、この二つの点について、これは建設省当局の考え方をお聞きしたいと思います。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 先ほど申し上げましたように、有料道路制度も特別措置法ができましてからちょうど十年になります。その間一般有料道路もかなりあり、また、ただいまお話しのような高速道路の有料事業も始まったわけでございます。私どもやってまいりまして、やはりこの十年間にいろいろ問題点を感じておるわけでございます。したがいまして、これからやってまいります有料道路につきましては、たまたま新しい五カ年計画も改定の時期にもございますので、かなりいろいろな点で検討しなければならぬという点が基本的にあると思うのです。  そこで、かかった建設費を償還するような従来の考え方でいいのかどうか、それから料金をきめていくという考え方でいいかどうかという点については、やはり重要な検討課題であろう、かように考えておるわけです。簡単に申しますと、たとえば料金のきめ方がそういう償還主義の料金で妥当であるかどうかという点について一応問題があると思いますし、いまそういう点も御指摘のあったとおりでございます。したがいましてむしろ道路が一般公共道路並みに利用されるというたてまえで、政策的に料金をきめていくべきではなかろうか、こういう観点から有料道路制度も見直すべきではないかというふうに考えております。  したがって、いまいろいろ御指摘がございました点を私どもとしてもいろいろ感じておりますので、なるべく早い機会にこれらに対しての一つの答えを出してみたい、こういうふうに考えております。  名神高速道路につきましても、いまお話しのような点もございます。また公団でも先ほどお答えいたしましたようにいろいろな角度から、民間の方も交えまして相談いたしておりますけれども、ただいまの制度でありますと、どうしても限界がある。いまの有料道路制度が基本的には償還主義になっておりますので、たとえば料金を半額にして倍走ってくれるかどうかということも、一つの想定をいたしましても、そうはっきりした結論が出ておりません。したがってこれらにつきましては収入が少なくとも減らない限度においてさしあたり何か対策を考えるべきではないかということで、ただいまこれについても別途検討いたしております。しかし基本的には、やはり有料道路制度そのものを考え直さなければならぬ時期にきておるというふうに考えておりますので、できるだけ早い機会に私どもはこれについての一つの答えを出してみたい、こういうふうに考えておるわけでございます。

下平正一日本社会党

○下平委員 先ほどの質問の中でも、わが国の有料制度というのは安易じゃないか、一般財源がないから有料道路をやれば、通る人から銭をとればそれで道路できるじゃないかという安易な考え方で有料道路制度というものを考えることは危険であるし、間違いである、こういうことを先ほども言ったわけでありますが、名神国道だけでああいう状態でしょう。名神国道は、御承知のとおり日本の主要な経済圏を結んでいるのです。したがって交通量も相当多いわけです。これが中央道になり、あるいは中央道から向こうに行く今度できた新しい計画の道路ということになりますと、先ほどある意味の先行投資だということを言いましたが、ここではこんな形よりもっとひどい形が出てくると思うのです。そうなりますと安易な、有料道路で料金とってペイをするという考え方というもので道路問題に基本姿勢として取り組んでいくことは、いま道路局長の言ったとおり私は限界にきていると思うのです。したがって、これからおそらく第五次の計画を立てられると思いますが、そういう点についてはよほど慎重な配慮をしていただかぬとならぬじゃないか。これは大臣がお見えになれば、その点もう少し突っ込んでみたいと思いますが、きょうは政務次官と道路局長ですからこの程度にしておきたいと思います。  もう一つ問題が残るのでありますが、この考え方からいくと計画にそごを来たすと思うのです。たとえてみますると、先ほど道路局長から説明を受けました五カ年計画を見ますと、一般財源として二千三百九十五億、LPとか揮発とか譲与税とか、こういうものを含めましたほかに道路公団の借り入れ金というものは九千百十六億あるわけです。これはいまの有料道路建設の考え方からいきますと、大体料金によってペイをする。全部が全部とはわかりませんけれども、大体の考え方が料金をとってペイをしてこれを返済するんだ、こういうことになっておると思うのです。そうしますと、いま名神道路で六三%というようなことが続いていくとすれば、ここに重大な穴があきます。名神国道の建設費が千百四十八億ですか、六三%ということになると、三十九年度でも、どのくらいですか、おそらく五十億やそこらの穴があいているのじゃありませんか。どのくらいの穴になりますか。

宮内潤一日本道路公団理事

○宮内参考人 三十一億になります。

下平正一日本社会党

○下平委員 三十九年度で三十一億、それから四十年度もおそらくびっくりするほど好転することはないと私は思います。年々歳々穴があいていくわけです。これが名神高速道路だけならよろしいのですよ。この次に予定されている地方にいく道路ということになりますと、この赤というものは相当な数字になりはしませんか。そうしますと料金というもの自体に問題点がある。同時に、その料金を基礎にした建設計画そのものに相当なひびが入ってくることになりはしませんか。いまの御説明によります名神は二十年間でペイをする自信があるかどうか、私はそれは自信がないと思います。こういう点で、料金問題というものは単なる運賃体系とか物資の輸送、そういう交通問題に対して他の機関との関係等もあって重大な問題を提起する以外に、道路建設の予算そのものに重大なひびが入りやせぬか、こういう気がいたしておりますが、次官はこの料金の問題についてはどうお考えですか。

谷垣專一自由民主党建設政務次官

○谷垣政府委員 名神の例は私たち初めての経験でございまして、この問題については十分これを検討の材料にしなければならぬと思っております。しかし、いまお話がございましたが、これが東名が開通するというような状態になってまいりますと、また名神から東名というふうに一貫した長距離の交通道路ができるわけでございます。そういうような状況も当然考えに入れながら、しかも名神の従来のデータというものを十分検討してまいりたい。その根本に、いまいろいろ御指摘になりましたような有料制度の根本的な問題、さらに道路計画全体において反省すべき問題があるいは出てくるかもしれません。それらを含めましてやってまいりたいと思いますが、この名神のここ一、二年の結果だけですぐにはなかなか即断できないものも私はあると思います、長距離輸送というものが本来の目的になっておるわけでありますから。ただ、ただいま御指摘になりましたような諸点、ことに普通の料金と普通国道を通りました場合の格差、ことにそれがトラック輸送の場合、これらの点は十分に検討いたしたいと思っております。  先ほど来お話がございましたように、大体名神の料金問題はとりあえず早急に結論を出したいと思っておりますが、現在の段階ではやはり収入の減があまりない限度でどのくらい料金を落とせるかということで一応考えてみたいと考えております。しかしいま御指摘の点は、もっと根本的な点を含んでおりますので、十分に検討いたさせていただきたい、かように考えております。

下平正一日本社会党

○下平委員 時間が切迫しておりますから、これ以上はまた機会を見てお伺いしたいと思いますが、いま次官の考え方で、名神が東京まで来て、東京と京阪神地区が結ばれることになれば伸びるであろう、私は伸びないと思います。国鉄の運賃とそれから船賃とこの高速道路を通る場合と、料金体系を検討した結果のあなたのお答えですか。もしそうだとすれば、これは数字をあげて質問したいと思います。そうでない、感じでそうだというなら、私はきょうは追及いたしませんが、ほかの輸送機関と高速道路ができたことによって、これを利用する経費、料金、そういうものを比較検討した上であなたがいま延びればだいじょうぶだというお答えなんですか。その点をちょっと聞かせてもらいたい。もし確信があって他機関との比較ならば、私も資料を持ってきておりますから、それは間違いだ、こういうことを言いたいと思いますが、その点、ただ感じでだいじょうぶだということなんですか。ちょっと聞かしてください。

谷垣專一自由民主党建設政務次官

○谷垣政府委員 それほど詳しい検討をしてのことじゃございません。ただ長距離の問題になりますと、先ほど議論が出ておりますが、時間の節約がある単位になってくる。こういう点は経済的に一つのプラスになる点だと思います。そのほかいろいろな問題が出てくると思います。そういうことを考えて申し上げたわけで、これを詳細なデータで申し上げておるわけではございません。

下平正一日本社会党

○下平委員 それでは、特にいままでの質問の中で、有料道路制についてはいろいろ問題点があって検討しなければならぬということは建設当局も御認識のようですから、これ以上申し上げません。また何らかの機会があればもう少し詰めた考え方をお伺いいたしたいと思います。ぜひこの有料道路制については、運賃制度の問題、物資の輸送、経済の流動の点から見ても、あるいは計画をすなおに進めるという点から見ても、まさに限界にきておるのだ、こういう点だけはぜひ強く御認識をしていただきたいと思います。長距離になったからといっても、御承知のとおり西宮から東京までの間は、幹線を通ることによるのと新しい整備された国道を通ることによるのとそうたいして時間違わないのです。それによって利益を生み出すとすると、運転手が四人かかったのが二人になれば半分になるが、そういうデータが出ないのです。おそらく途中で居眠りをする時間が多くなるという程度にしか出てこない。そういう点はあとで機会があったら質問することにいたしまして、道路建設の基本的な姿勢というものは、一般国道に国費の制限のワクがあるというような考え方でなくて、一般国道というものを整備して、ただで国民に使わせるという考え方をぜひ貫いていただきたい。それから有料道路制についてはまだまだ四、五点問題点がありますが、その問題点を十分調査をしていただいて、検討を加えていただきたい。また結果が出れば私、質問をしたいと思います。  すみませんが、あとちょっと十分ばかり財源の問題で……。  この間も質問しておりましたが、この道路計画の財源というものを、主として目的税だけにたよっている、この点が非常に私は甘いと思うのです。たとえばこのガソリンの税ですね。これを相当金額見積もっておりますが、これからの経済見通し、あるいは輸送の形態がだんだん変わってまいります。この中で建設省も、大蔵省がこう言ったからこれだけだというふうに思っていないと思うのです。ガソリン税の収入についてどういう見通しを持っておりますか、それからその見通しの根拠、こういうものをちょっと聞かしていただきたいと思うのです。大半の財源というものをガソリン税に求めておりますから、二つの点で損がくる。一つは、有料道路の収入という問題点で、五カ年計画の中の料金収入というのは予算の中で二〇%を占めているのです。この額全部だと見ると二二%です。その二二%を占めている料金に損がくればこれも大きな穴になりますが、もっとウエートの高いガソリンの消費税というものについての見通しはどんな見通しであなた方はやっておられるか、その見通しの根拠というものをお知らせいただきたい。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 ガソリン税の収入につきましては、経済企画庁、運輸省、通産省、大蔵省、そういった関係省で長期的な見通しをつくってやっておるわけでございますが、実はその見通しが三十六年以降少しオーバーであった、こういう傾向になっております。  そこで、統計によりますと、税収入額で三十六年は大体見通しと実績が合っておった。三十七年が〇・九八四、こういうふうで一応やや下回っておる。三十八年が〇・九八〇、三十九年が〇・九七六、こういうふうになっておりまして、いま申しましたように、見通しの計画のカーブが少し過大であったということが、実績と対比してわかるわけでございます。そこで、急にこの見通しが変えられるものでもございませんので、今後これらの見込みにつきましては、いま申しました関係省でさらに検討するであろうと思います。したがいまして、税率の変更がない限り、特定財源としてのガソリン税、あるいは軽油につきましても同様に、大体もうきまったものしか入らない。つまり一定の伸びをもって見込む以外にない。そういうことになりますと残りの財源は勢い一般財源になるということになってくるわけでございます。国の持ち分としては一般財源になるわけでございます。経過的に申しますと、道路計画でガソリン税の税率を引き上げる際に、政府はそれに見合うぐらいの一般財源を投入しろというような議論が再三なされております。私どもも一般財源ができるだけたくさんいただけることを期待はいたしておりますが、いまの五カ年計画で先ほどお話ししたとおり二千三百億程度しか見込まれておりません。大部分がこういう特定財源にたよっておるというのが実情でございます。したがいまして、今後この見込みはそう特別なカーブを描くわけにはいきませんので、結局ガソリン税としては入るべきものが入る。それは極端に過大なものをわれわれは推定することもできません。残りますのは、そういった一般財源その他でどういう方法で補うか、一つの財源をつくる方法の研究であろうかと思います。  それから、いまお話がございましたが、料金収入というのはそれほど大きなウエートを占めておりません。これはまだ、それぞれ開業しております有料道路の年次ごとのズレがございますけれども、全体としては料金収入はそんな大きなウエートを占めておりません。詳細な数字をちょっと手元に持っておりませんが、財源としては、まだ大部分が借り入れ金でまかなわれておるのが実情でございます。

下平正一日本社会党

○下平委員 時間がありませんから私の考え方を結論的に申し上げますけれども、ガソリンの消費量というものは年々伸び率が非常に鈍化しているのです。これは御承知のとおり、いま内燃機関のあれとしてはガソリンが少し高いのです。二十八円七十銭の税金を払って、リッター当たり五十円から六十円くらいのコストについてしまう。したがって、これはどんどん軽油に転化しているのです。この数字はあとで申し上げますけれども、非常な勢いで転化しているのです。これは燃料費が五分の三で済むのですよ。先ほど言いましたように、路線トラックあるいは路線外のバス、こういうものは燃料費の高い低いということが一つの勝負のポイントになっておるのです。したがって、御承知のとおり、いま日本の自動車産業の製造の経過を見ても、もう軽油、ディーゼル化というものは非常な勢いで進んでいます。従来は大型トラックしかディーゼル化しておりません。あれはプラグがありませんから、圧縮して爆発させますと音が非常に大きいのです。それできらっておりましたが、最近は競争が激しいものですから、燃料費を幾らかでも少なくしようという傾向になってきて、最近、皆さま方も御承知かもしれませんけれども、いすゞでは小型トラックまでもディーゼル化しておるのです。したがって、消費量を見るとこれは非常な差が出てきておる。たとえば昭和三十六年にはガソリンの伸び率は二三・八%であります。これが三十九年には四・八%に伸び率が落ちておるのであります。そのほか、軽油のほうを見ると、昭和三十六年から二九・四、二五、二三・七というふうに非常な伸び率を示しておるのです。したがって、このガソリン税に大きなウエートをかけて道路予算の収入を組むということはたいへん危険な状態があるのです。だからそういう傾向は新しくこの予算面でも出ているでしょう。たとえばいただきました道路整備特別会計予算説明資料を見ると、昭和四十年度では三十八億円の調整額を計上してマイナス計上しておるわけです。それから四十一年度には五十五億七千九百万円のマイナス調整をしておる状態なんです。したがって、この新しく組まれる五カ年計画の中で財源措置としてどうしてもこういうものにたよっていくことは——伸び率はあんまり変わらぬと言います。これは通産省の見解であります。そうしますと、勢いこの計画を進める面において予算に計上した、二年たってみたらとり過ぎたから予算から返さなければいかぬ、こんなことをやっていたのではとても計画はできないと思います。したがって、この目的税であるところのガソリン税についてはよほど慎重な検討をしてもらわなければいかぬ。同時に、これはそういう面からいっても新しく目的税をつくるということもなかなか問題点があると思いますから、やはり新五カ年計画の中では一般財源というものをふやすような措置をぜひとっていただかなければならぬのじゃないか、こう思います。  それからもう一点だけ。世銀の借款がこれに入ってきておるのですね。今年度はいままでにどれくらい道路に入っていますか。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 世銀関係は、今年度は道路公団関係が百十六億円、首都公団関係が二十四億円、阪神公団関係が二十二億円でございます。全体で百六十二億円でございます。

下平正一日本社会党

○下平委員 今年度予算にも組んでおられるのですが、世銀の借款等についても私はだんだん悪くなると思うのです。というのは、世銀の借款は国鉄も新幹線のときに受け入れておりますし、かなり受け入れておりますが、やはりペイするという見込みがないと、なかなか世銀借款を受け入れるということはむずかしいと思うのです。そうしますと、これはわずかといえばわずかでありますけれども、百億なり二百億なり、私の調査ではいままでに二千幾ら、約三千万ドルですか、かなりの金額が入っていると思いますが、これからつくっていこうとする高速道路、これはさっき次官も言いましたとおり、おそらく商売的に料金はペイするということは考えられぬと思うのです。したがって、世銀借款というようなものに期待するということもなかなか困難ではないか、こういうことになると思います。  時間がありませんから、この財源措置については、いま言いました二点、一つは料金制度の問題、一つはガソリン税の伸び率等の問題から、やはり新五カ年計画の中では相当検討をしてもらって、その検討の結論というものは、一般国道というものの整備は国費でもってただ通行してもらうのだという考え方と、こういう目的税その他にたよるということではなしに、一般財源をもう少し出して、十分国の政策面として考えていただくということがどうしても必要ではないか、こう思います。  時間がだいぶ経過しましたから、いままで申し上げましたようなことで、新しい五カ年計画ができれば、またそのおりにそのできたものについて御質問をすることにいたしまして、残余の二件ほどありますが、時間がありませんから、あとは大臣が来たときに大臣にお伺いすることにして、きょうの質問はこれで終わりたいと思います。長い間どうもすみませんでした。

田村元自由民主党

○田村委員長 この際、おはかりいたします。  ただいま議題となっております本案審査のため、来たる十三日午前十時三十分より、日本道路公団当局の方を参考人として本委員会に出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田村元自由民主党

○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、参考人の人選等につきましては、委員長に御一任願うことといたします。  次会は来たる十三日水曜日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時三十二分散会

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