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51回国会衆議院1966/03/11

建設委員会 第10号

発言数
84
登壇者
8
会派数
3
開催日
1966/03/11

会議録

田村元自由民主党

○田村委員長 これより会議を開きます。  都市開発資金の貸付けに関する法律案を議題とし、審査を進めます。  質疑の通告がありますので、これを許します。下平正一君。

下平正一日本社会党

○下平委員 都市開発資金の貸付けに関する法律案については、この前の委員会で私どもの同僚の皆さん方が質問をいたしましたが、若干ダブる点もありますけれども、二、三の点でわからない点があるものですから、できるだけひとつ詳細に三点ほどの質問にお答えをいただきたいと思うわけであります。  その第一番目は、どうして単独立法でやらなければならないのか、その点がちょっとわからないわけであります。近畿圏にしろ首都圏にしろ、整備法があり工場制限の法律もあり、開発法もありあるいは都市計画法もあり、そういう法律がある中で、どうしてこれを単独に立法化しなければならないか。この立法化のねらいといいますか、どうしてもこうしなければならぬということがどうも理解しにくいわけであります。何か特別の、これだけやらなければならないという理由があるのか。私どもが考えてみるならば、都市の開発とか再開発とかいろいろの整備ということは、いま取り上げられた問題じゃないわけです。ずっと以前からそれぞれ問題として取り上げられているのであって、もしこの単独立法をやるとするならば、あとでも聞きたいと思うのですが、わずか十五億円ばかりの予算で一体何ができるか。そうするとこの資金の融通法が、何か将来に向かっての展望というものが明確にあるのかどうかということがはっきりしてこないと、私どもにはどうも理解ができないわけであります。過密都市を解消するとかあるいは再開発をするということは、何といっても金のかかる仕事であります。現在の地方団体の財政の逼迫状態からいくと、よほど国で思い切った措置をしないと一財政的にもあるいは経済的にも相当思い切った措置をしないとできないことじゃないかと思うわけです。そこで、この法律がどういうねらいとどういう将来の展望をもってつくられてあるのか、ひとつわかりやすく詳細に御説明をいただきたい、こう思います。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 この法律を単独立法として御提案申し上げました理由でございますが、第一には、この都市開発資金の貸し付けにつきましては、実はもう一つ法律がございまして、資金融通特別会計法というのを国会のほうに御提案いたしております。特別会計をつくります場合には、通常の場合実体法がございまして、その資金の経理を明確にする意味で特別会計法がつくられるということで、いままでできました特別会計につきましては、条約、協定に基づくものを除きまして、すべて国内法で一応実体法をつくり、さらに特別会計法をつくるという形をとっております。国が地方公共団体に対して特別会計から貸し付けるという趣旨をはっきりさせるためには、どうしても法律できめなければいけません。本法の第一条にございますような事項につきましては、法律できめなければいけませんので、法律としてこれを提案したわけでございます。  それから、ほかの法律でまかなえるじゃないかということでございますけれども、首都圏、近畿圏に関する法律は、総合的な計画法であり調整法でございます。この貸し付けというのは、国が実際に行ないます貸し付け事業でございます。事業を直接やります建設省がこれを行なうわけでございますので、首都圏、近畿圏の法律ではこれがちょっと入りにくいわけであります。建設省関係の都市計画法、これは都市計画事業決定というようなものにつきましての規定でございますので、事業に関する法律というものは、それぞれいままでも下水道法、公園法というようなもので規定いたしておりますので、この貸し付け事業に関する法律を単独法で御提案申し上げた次第であります。  それから将来の展望のお話がございましたが、われわれといたしましては、今年度は十五億円の資金でございますけれども、この資金というものは、今後の都市計画をやってまいります場合に、非常に有効な措置だというふうに考えておりますので、次年度以降、必要に応じてこの資金を拡充してまいりたいというふうに考えておるわけでございます。

下平正一日本社会党

○下平委員 将来の展望については、その程度のお答えだと、ただばく然としていて、どういうふうにこの法律を発展させていくのかという点について、まだちょっと私わかりかねているわけであります。  そこで、具体的に内容についてお伺いをいたしたいと思いますけれども、いま首都圏整備法ができ、近畿圏の整備法ができ、おのおの首都圏、近畿圏都市の再開発を行なっておりますが、それ以来、今度ねらっております法律の客体である工場が移転をして、その敷地というものが一体どういうふうにされているのか。たとえば地方公共団体がこれを買い入れて、都市の美化の問題とか再開発整備のほうに使われているのか。あるいは地方団体に金がないので、これがまた他の工場に転売されているのか。首都圏整備とかそういう法律ができて以来、この種のねらいとしている土地の問題というのはどういう経過を示しているか。これを少し具体的に御説明いただきたいと思います。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 第一の御質問の点の将来の展望でございますが、第一号のほうにおきまして、移転あと地の買い取りを行なうということにいたしておりますが、これにつきましては昭和四十年八月現在におきまして、東京都及び大阪府におきまして、工場等の移転あと地の買い取りの希望がありましたのが約九十件、四十三万坪、推定価格にいたしまして四百五十億円に達しております。これらの工場あと地に、われわれが貸し付け対象というふうに将来とも考えてまいりたいと思いますのは、大都市の都市機能を維持、増進するため計画的に整備改善をはかる必要があるという重要な地区ということでございまして、いわば再開発の拠点となるような地域の中におきます工場の移転につきまして貸し付けを行なってまいりたい、こういうふうに考えておるわけであります。  第二番目の、大都市における主要な道路、公園、広場等の公共施設で、都市計画決定されたものの買い取りでございますが、現在、東京、大阪、名古屋あるいは地方のかなり大きな都市というものを含めますと、都市計画決定をいたしております街路の面積が約一万八千五再ヘクタールくらいでございます。そのうち重要な幹線街路と思われます部分が約八千五百ヘクタールくらいでございます。このうちからどれくらい申し出があるかということはわかりませんが、三〇%くらい申し出があるというふうに考えますと、要取得面積というのは二千五百ヘクタールくらいに及ぶのではないかというふうに考えられるわけです。それから公園緑地につきましても、現在都市計画決定されております公園緑地は三万八千ヘクタールくらいでございます。そのうち未整備の公園が二万四千三百ヘクタールでございます。このうちの重要なものは約その一割と見まして二千四百ヘクタール、このうち買い取り申し込みがその三割くらいあるのではないかというふうに考えております。こういうものにつきまして、われわれといたしましては先行取得をやってまいりたいというふうに考えているわけでございますが、これに要します資金は相当膨大なものがございますので、今後この特別会計は大幅にふやしていかなければならないのじゃないかというふうに考えておるわけでございます。  第二点の、従来首都圏なり近畿圏なりが工場制限をやってからそのあとの工場はどういうふうになっておるかという問題でございますが、これを組織的にやっておりますのは東京都でございまして、東京都は三十九年におきましてはワク外縁故債をもちまして十億円の起債の許可を受けて、そして単独事業といたしまして工場の買い取りをやっております。それ以外には公共団体が買い取りをやっておるという例はございません。  それから、工場の敷地あとが何に使われているかということにつきましては、こまかい調査の資料はただいまのところ持ち合わせておりません。

下平正一日本社会党

○下平委員 この移転の工場敷地あとというものは、いまの御説明によると、東京都は十億の起債でやっているが、その他はあまりやってないというけれども、東京都以外の都市で、やはり都市の再開発、整備は当然必要だと考えていると思います。なぜ一体やってないのか。たとえば中小都市でありますが、私の住んでおります松本市、実は火災が起きまして、公民館、都市のちょうど中心地、元松本城の中心地でありますが、この付近、市民の気持ちとしては一大緑地地帯をつくって何とか都市の整備、開発に使ってもらいたい、こういう強い希望があったのでありますけれども、結局はどういう形か知らぬが、現在行ってみると八十二銀行のりっぱな店舗がそこにできてしまっておる、こういう実情になっているわけであります。都市の再開発とかあるいは整備ということで必要性がありながらも、せっかく工場が移転をしたそのあとというものが、東京都は計画的なことをやっておるけれども、その他はやっていない。それは一体どういうところに原因があるのでしょう。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 都市計画的に土地を確保することが必要だということは、おそらく地方公共団体当局もその必要性は非常に強く認めておると思いますけれども、それがなかなか行なわれないというのは、やはり地方公共団体が緊急にやらなければならぬほかの事業の資金需要が非常に旺盛であるということ。したがって、起債でやろうといたしましても、このような用地の先行取得というややゆうちょうな仕事の起債というものはどうしても地方公共団体の計画の中で後順位になるというようなことで、従来起債の要望が、ほかの東京都三十九年度十億だけを除いては出てなかった。したがいまして、われわれといたしましては、一般地方債のワクとは別にこういうようなワクを国が政策的に確保することによって、そういうような先行取得の確保がはかられるというような考え方でこれを提案いたしたわけであります。

下平正一日本社会党

○下平委員 私も、地方自治体の財政事情、いろいろな事情というものは、十分とはいかないけれども承知をいたしております。結局地方公共団体が都市の整備とかあるいは美化とかあるいは居住環境をよくするという必要性は、だれよりも理事者なり議員、地方公共団体の政治に当たっている諸君が一番知っておると思うのです。ところがいま御説明がありましたとおり、何としても今日の地方財政の逼迫の状態の中では、わかっていながらもできない。ところが、わかっていながらもできないというだけならまだよろしいのであります。大都市は別といたしまして、地方の中小都市へ行きますと、たとえば公営住宅を建設する、あるいは国道がくる、いろいろなことで、将来ここはこうしなければならぬということはわかっていながらも、ついそれに逆行するような建物が建ち、その他のものができていくという実情なのであります。したがって、今度出されたこの法律が、実は将来に向かって相当遠大な計画と、それから相当重大な決意のもとにこれから発展をさしていくのだという立場があるならば、私はこの法律の価値というものは生きてくると思うわけであります。ところが提案された中身を見ると、この展望というものが、御説明の中からもなかなかつかめないのであります。たとえば、いま御説明をいただきましたとおり、一条の一項に掲げる土地だけでもおよそ資金需要というものが四百五十億もかかる。ましてや第二項から公園その他の問題を含めていけば一千億も一千五百億ももっとかかる資金需要があるのではないかと思うわけであります。したがって、これは大臣にお伺いしたいのでありまするが、もし将来の展望を含めてこれが一つの突破口だというならば、来年度からは、この予算規模なり——あとでまたちょっと、貸し付け条件といいますか返還条件についても問題があると思いますので、お伺いしたいのでありまするが、これを拡大をしていく、こういう御決意と、また来年度において十分これが拡大できるのだ、こういう見通しがあるのかどうか。この点を大臣から一言だけお伺いをいたしたい、こう思います。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 下平さんのお考えは、こういう考え方はいいが、これでは効果がないじゃないかという、結論的には御趣旨だろうと思います。私もそういう感じを持っております。実は先ほど来お話のありまするように、東京、大阪等の既成地域については、御承知のように、過密を排除するという意味で、工場、学校等の拡張、新設を制限いたしております。ところがなかなかそのあと地が簡単に利用できない。   〔委員長退席、小金委員長代理着席〕  従来はガソリンスタンドあるいは金の融通がきく銀行等、あるいは新しく何かやろうというほかの会社があって、出てはいったけれども、あとは同じように埋まってしまう、こういうような現実でありまして、これではどんなに計画を進め、どんなにいい考えを立てましても、現実的にはそれが実行されない、これが東京、大阪の実情であります。したがって、金額は少ないですけれども、東京都あたりは、銀行から借りて、あるいは起債をして、これも少額、ようやくその一部を確保するという状態であります。地方都市におきましても、いま松本市のお話がありましたが、そういうところが相当あるわけであります。そこで、こういうことでは相ならぬから、何とか土地を先行的に確保する、こういう制度を新たにつくらなければならない、こういう考え方からようやくこの法律制度をつくり、予算的には四十一年度は、まあほんとにわずか十五億であります。十五億で何ができるかとおっしゃれば全くそのとおりでありますが、私どもは、一般会計から事業費をつけても、なかなかそうは先のことまで及ばない現状であります。さればといって、これを立案いたしますときに、予算編成をするときに議論があったわけでありますが、一部においては、自治省所管の地方債でいいじゃないか、こういう議論もあった、それも一部あるわけでありますが、しかし地方債というワク内でこういう方面にさくということは、現実の問題としては、ほかを急ぐということで、資金のワクにも限度がある。こういう状況で、なかなか配分というものはうまくいかない、こういうことで、これはどうしても特別会計にし、特別の法律に従ってこういう新しい将来の構想を立てる必要がある、こういうことで私どもはこれを踏み切ったわけであります。  そこで、これは率直に申し上げて、こういう新しい方法の芽を出した、まあ新機軸を出したという程度にお考え願いたい。当初私どもは少なくとも四十一年度二百三十億という計画をしたのでありますが、なかなか予算編成となりますと、しかも新規の新しい構想でありますから、とうていそこまでいかなかったのは残念でありますけれども、当初やはり初年度で二百億余の資金を必要とする。東京だけで二百億くらいほしいという希望もあるくらいですから、そういう構想を持って立ち上がったのでありますが、現実は十五億にとどまっている。そういうことでありまして、今後これをできるだけ拡大していたきい。しかもこれは、一種の華金的な資金でありますから、回転するものであります。回転するものでありますから、毎年政府の資金でいきますと、相当膨大なものになるということ、またなさなければならぬことであります。そうしていまお話しのようなことを円滑に進めるというようなことをしなければ、都市の整備というものはとうていできない、かような考え方で臨んでおるわけであります。これはもちろん今後も努力をしなければなりませんが、そういう構想に立っておるのだということだけは御理解を願いたいと思います。

下平正一日本社会党

○下平委員 この種の資金の考え方として、地方債ということもあるという指摘が一昨日岡本委員からありました。私はこの種の資金というものをやはりこの構想のように単独で——一種のひもつきですね。こういう資金の確保のしかたのほうが、非常に集中されて使われるからいいと思います。地方自治体といえば、いろいろの形の資金が入ってきますけれども、あるいは平衡交付金が入ってきますけれども、よほど明確な使途のきめつけをしてやらないと、その自治体の財政事情、置かれている現実の困窮度合いに応じて、政策目的というものが達成できないうらみがありますから、私は、この特別会計で地方債のワクを離れて完全なひもつき、きめつけた資金のあり方というものは、ねらいとしてはいいねらいではないか、こう思います。まあぼつぼつ内閣改造も目の前に控えて、大臣に今度来年度何百億とるという質問をするのも非常に酷かと思いますけれども、しかしこの法律のねらいというものは、いまたいへんな資金の需要のある中で、わずか十五億であるが、将来を展望してつくったという意気だけは買いたいと思います。したがって、ぜひこの構想というものを伸ばしていただくような努力だけはどうしてもやってもらわなくてはいけないのではないか、こう思います。  それからもう一つの問題点は、確かに六大都市とか、あるいは今度はこの法案では、二項のほうで一つ加えて七大都市というふうになっておるようでありますが、問題は、すでに過密になっている場所もさることながら、地方の都市というものも盛んに発展をしていっております。特に新産都市の指定を受けた場所とかいろいろなところでは、これからこういう問題が起きようとするきざしが非常にあるわけであります。したがって、一項のほうの首都圏とか近畿圏ということもあれでありまするが、これもおととい岡本委員が言っておりましたけれども、病気になってから治療をするということではなしに、予防的な措置、事前の措置というものをこれからの方針としてはかなり重点を置いて考えてもらわなければならぬと思います。特にきのう、おとといの説明の中では、いまは七大都市を考えているが、将来中小都市、地方都市も考えている、こう言われましたけれども、特に中小都市の問題、予防的な、先行的に土地を買い取るというような点について、来年度以降どういうように重点的にお考えになっているのか、その点を一点お伺いいたしたい、こう思います。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 おとといお話し申し上げましたように、ただいまのところは、政令で定めるのは七大都市、当然その周辺の地域は法律によって入ってまいりますが、七大都市ということを考えております。将来、人口その他におきまして、その他の都市が相当の水準に達して、七大都市同様、都市機能の維持、増進をはかる必要があるというふうになりましたときには、さらに政令で追加指定するということを考えているわけであります。

下平正一日本社会党

○下平委員 十五億の金額がそういう事情であることはやや了解できますが、この種の地方公共団体における負担というものは、特別の利益を生むわけではないわけであります。俗に言う寝かせ金になってしまうわけであります。したがって、寝かせ金である限りにおいては、償還期間というものと利子というものが地方自治体にとって一番大きな要素になるわけであります。五分五厘に六分玉屋ですか、今度のものは、こういうふうに法律案に定まっておりますが、何かの方法でもっと利子を安くするわけにいきませんか。私はできないことはないと思うんです。ほんとうにこの都市関係の重要な要素として単独立法でこれを法制化して、さらに将来にわたって地方都市にまで及んでいこうという構想があるならば、私は考えようによっては、もっと資金の利子というものを下げる方法がないことはないと思うんです。この点について何かお考えがありましたらお伺いしておきたい、こう思います。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 資金の金利を下げるためには、どうしても無利子の金をこの資金の中にまぜ合わせて使うということになると思いますが、一つの方法といたしましては、もし地方公共団体のほうでそういうことができますならば、地方公共団体の一般財源を——地方公共団体がこの貸し付け金を借り入れました場合に、地方公共団体としましては当然特別会計をつくってこれを運用すると思いますが、地方公共団体のほうの特別会計に一般財源を繰り入れるということによって金利を低くするということは可能であろうと思います。  さらに、今年度の予算におきましては、借り入れ金が十億に対しまして繰り入れ金五億ということで、こういうような金利になっておるわけでございますが、将来の問題としましては繰り入れ金をふやすことによって貸し付け金の金利を下げるということは可能だろうと思うのです。ただこれは財政当局との折衝が要るわけであります。

下平正一日本社会党

○下平委員 もう一つ問題になりますのは、償還期間の問題であります。特に先行取得ということで七大都市等が行なうという場合、かなりの期間寝てしまうわけです。したがいまして、法案にけちをつけるという意味でなしに、十年という償還期間は短か過ぎはせぬか。償還期間が短いということで、地方公共団体がこの利子の問題等を含めて、この資金の利用ということをややためらう形が出るのではないか。何とか償還期間を、少なくとも二十年と言いたいところですけれども、もう五年くらい延ばして十五年くらいの償還期限ということが実際問題として考えられないものか。特に地方自治体の財政逼迫の状態は、再建整備によって若干の整備はされましたけれども、最近また地方財政事情というものはきわめて逼迫をしてきております。したがいまして、逼迫をいたした地方自治体におきましては、将来いいという理想図に向かって金をつぎ込んだり、そういう政策に重点を置くということよりも、現実の県民生活なり市民生活を守るというところに勢い重点が置かれてしまっているわけであります。私は、この状況というものは、近い将来に地方自治体の地方財政事情が好転をするというようなことはなかなか望めないと思います。したがって、この種の政策というものを地方公共団体の中で柱として取り入れさせるためには、かなり手厚い、思いやりのある形に持っていかないと、構想だけはよかったけれども、具体的に受け入れる地方公共団体としてはあまり歓迎をしないという形が出ることをおそれているわけであります。したがいまして、一般財源の繰り入れというような形で利子の点ということもありますけれども、少なくとも償還期限についてもう少し考慮をしていただける余地がないものかどうか、こういう点についてお伺いをいたしたいと思います。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 ごもっともな点だと思います。ここで十年とかあるいは金利を五分五厘、六分五厘にいたしておりますのは、大体都市計画でやっておりますものは、ほんとうは国が補助をして進めなければならない事業であります。ただ財政がそれに伴いませんから先行的に取得していく、こういうことであります。既成市街地の制限区域における工場あと地等につきましては、将来そうなるわけでありますが、ややおくれるかもしれないという意味で金利を五分五厘というようにやや低目に見ております。それからあとの六分五厘というものは、計画に沿って進めるものになっておりますから、その間において事業が執行される、したがって国の補助金が出る時間がやや早目にくる、こういうことを想定いたしまして、それをカバーできる範囲でやろう、ずっと先のことを考えておりましてもいつ事業化ができるかわからないというものでなくて、三、四年の後にはできる、そうするとその間に国費が出ていく、事業が行なわれますから、資金はこれで貸し付けるが、事業執行のときに正式な予算でこれをカバーする、こういうことになりますので、一応こういう年限と利率をきめております。しかし、先ほど申し上げましたように、資金量をずっと増大して相当先の事業まで考えるという段階になりますと、いまお話しのようなことが起こってくると思います。これはやはり実行してみて、地方負担が非常にかさんできて、この法律の趣旨が伴わないという事態になったら、当然金利並びに償還期限を再検討する時期がくる、私どもはそう考えておるわけであります。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 先ほど申し上げました東京都がワク外縁故債で借りておりますのは、七分五厘、二年の据え置き期間を含む七年償還ということでありまして、これに比較いたしますと、金利の面でも償還期間においても、かなりよいように考えております。

下平正一日本社会党

○下平委員 もう一点お伺いしたいことは、この十五億何がしの今年度の予算の具体的な使い道、どの程度どこにどういうふうに使うかということを、計画がおわかりだと思いますので、具体的に今年度の計画内容をお知らせいただきたいと思うわけであります。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 今年度は資金が非常に窮屈でございますので、とりあえず緊急に急がれます工場あと地の買い取りのほうに十三億、その他の二号のほうの資金として二億ということを一応考えております。地域別の配分はまだきめておりません。

下平正一日本社会党

○下平委員 私は、建設大臣が考えておるような方向でこれを将来発展させるということになれば、初年度におけるこの資金の使い道はたいへん重要な問題だと思います。私は大臣の説明を聞くまでは多少ひがんだ気持ちを持っておったのであります。ということは、どこか特殊な団体、公共団体が銭がほしいから少し回してもらえ、特定なところへ資金取得というものがあるのではないか、こういう疑いを持ったわけであります。ということは、二百三十億の予算の要求をした、しかしそれが十五億になったのだという事情を説明されて多少はわかりましたけれども、あまりにも資金需要、ねらいに対する予算措置としては、まあ貧弱という程度を下がっていると思うのですよ、実は。そういう点でことしのこの予算の執行というものは、この法案なり考え方を伸ばす上においてはたいへん重要な問題になりはせぬかとこう思います。しかしまあ地域的にまだきまっていない、こういうことですから、質問のしようもありませんが、大体既成市街地の一号のほうへ十三億ですか、その他の人口稠密な都市、七大都市に二億円、こういうことであります。どうも私が考えている形とは、その使い道が逆のような気がするわけであります。実際この法案のねらっている精神とか効果というものからいくなれば逆になるのがあたりまえじゃないですか。この点私の考え方は間違っているかどうか、それを大臣ちょっとお聞かせ願いたいと思うのです。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 本年度は実は街路予算の中におきまして、これは事業化される分の資金でございますけれども、いわゆる用地を工事に先立って取得するという意味の先行取得でございまして、七十億ほど余分についておるという特殊な事情がございましたので、本来ならば二号のほうを優先すべきだという御意見に同意見でございますけれども、そのほうの手当てがありましたものですから、工場あと地の買い取りのほうに回した、こういうことにいたしておるわけであります。まだこれはさまってはおりませんけれども、そういう予定になっております。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 まあ同じことでありますが、実は、従来から事業執行面、また事業施行の予算だけつけるというのが予算編成のあり方でありますけれども、それでは事業の執行が非常、に困難だ。したがって同じ街路等をやります場合にも、街路事業のほかに先行取得の事業が相当今日では出ておる。まず土地を取得しておいて、一、二年先のものまで取得しておいて、そして事業を執行する、こういう予算もありますので、いま御説明したような事情であります。

下平正一日本社会党

○下平委員 私の考えはこれが非常に貧弱なあれだけれども、将来これを拡大をしていく、そして地方中小都市にも及ぼす。そのために資金需要量が増し、あるいはこの資金もかなりの資金がくれば、状況によっては利率の点、あるいは償還期限等も当然検討する。ともかく、せっかくできた資金貸し付け法を拡大をしていく、こういう建設者当局、大臣言明がありますものですから、ぜひ将来その点にわたっての御努力を十分やっていただく。これは将来といいましても、来年度にはやはり大幅な予算によってその事業が遂行されるような努力をぜひこれひとつやっていただきたい、そういう期待を持ちまして、私の質問を終わりたいと思います。

小金義照自由民主党

○小金委員長代理 次は稲富稜人君。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 若干御質問申し上げたいと思います。  この法案の事業主はどこまでも公共団体であるはずでございますが、この借り入れ金額に対する決定はいかにして決定するかということ、この点をひとつ承りたい。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 これは建設省に設けられます特別会計でございますので、建設省が貸し付け金の額を決定いたします。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 それで事業は、公共団体に貸すわけなんですから、公共団体からその貸し付けに対する金額の要請があった場合に、最後の決定は建設省で決定するというわけなんですか。その場合の金額の査定、それからこれに対する貸し付け量というのは、全額貸すのであるか、あるいはこれに対してどの程度の貸し方をするのであるか、その点承りたい。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 貸し付け金の割合でございますが、われわれといたしましては、必要なものは全額貸し付けをいたします。こういうふうに考えております。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 そうしますると、非常に申し込みが多かった場合、これは資金量というのは限度がございます。財政の資金量に限度がありますので、これを選択するに際してはどういう処置をとってやるか、これを承りたい。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 第一条の第一号の分は、工場あと地の買い取りのほうでございますが、これは、この法律にも書いてございますように、「計画的に整備改善を図る必要がある重要な市街地」ということを書いてございます。したがいまして貸し付け金の申請をしていただきます場合、必ずその地域の再開発計画ともいうべきものを出していただくというように考えております。したがいましてその計画を見まして、その計画の重要度に応じて貸し付けをしてまいるというのが第一号でございます。第二号につきましても「主要な道路、公園、緑地、広場」こういうふうに書いてございます。これも重要な幹線のものでございます。あるいは重要な大公園、そういうようなものから拾ってまいります。こういうふうに考えております。   〔小金委員長代理退席、委員長着席〕

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 そうすると、地方公共団体がこの金額借り受けたいという金額の要請があった場合、これに対しては委員会かその他の形において最後の貸し付け金額を決定するのであるか。ただ行政的な措置によって決定される、それだけであるか。この点どういうような取り扱い方をなさるという御意思でございますか。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 法制的な委員会とかなんとかいうことはもちろんございませんので、建設大臣が決定するという形になりますので、行政的に決定してまいりたい、こういうように思います。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 そうすると、端的に申し上げますと、事実そういうような土地があった場合、その金額の決定は建設省でやるということになったのでしょう。建設省の決定なさった金額を、公共団体のほうから貸し付け申請をする、それを建設大臣が決定して貸し付ける、こういうことになるわけでございますか。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 もちろんワクが十五億しかございませんものですから、おおよそどれくらいということはわれわれのほうで判断がつきますけれども、貸し付け金の申請をしていただきまして、それに計画その他をつけてもらいまして、地方公共団体から出てきましたものを審査いたしまして、それを建設省で決定する、そういうことできめたいと思っております。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 これは先刻の下平君の質問にも関連があるのでございますが、結局資金量が十五億何がしというのですから、そういうものに十分沿うことができないという事態が非常に起こってくると私は思う。こういうような場合、どれを取捨選択するかということにも問題があると思うのでございますが、こういう点はやはり建設大臣の一存によって決定するのか、あるいは何かの方法で委員会等でこれを決定しようとなさるのか。これに対する貸し付けの要望が非常に多くなりますと、この選択等が非常に困難になると思いますので、これに対する考え方を承っておきたい、こう思うわけなんです。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 まあざっくばらんに申し上げて、先ほど来お答えしておりますように、ことしの金額というのはもうほんとうにちゃちな話ですから、こういうことでこの制度が非常に活用されるということは、四十一年度ではそう期待できないわけであります。これはできるだけ資金量をふやさないと、この制度のほんとうの生命というものは出てこない、これは私どももよく承知しております。かといって、やはりこういう新しい制度をつくって将来を期さないと進まない、こういうことで、この際それをぜひお願いしておこう、こういうことであります。  そこで、どこにどうするかということは、いまお話しのように、むずかしいと言えばむずかしいわけでありますけれども、たとえば全国から公園がたくさんきますが、まあここは優先だろうということは、それぞれスタッフがおっていろいろ研究して出す、こういう事態になるわけでございます。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 それから、この計画と実施との期間、計画したものは何年ぐらいでこれを実施するという目途を置いてやられるのであるか。往々にいたしますと都市計画路線等が非常に計画されて、多年これが実施に当たらないというような問題がありますので、こういう点の目途をひとつ承っておきたいと思うのです。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 都市計画決定は、通常の場合、十五年ないし二十年先の都市の状態を想定いたしまして都市計画決定をしているのが通例でございます。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 十年、十五年というような長い計画で都市計画をやられる、これはもちろん妥当だと思うのでございます。ところが、その後やはり都市の発展ぐあい、あるいはその地方の環境、そういうようなことで変更になる場合もあり得ると思うのですが、こういう場合は、一たん決定したものは変更しないという方針をなさるのであるか。そういう情勢が生じた場合にはまた変更もやむを得ない、こういうようなたてまえをとられるのであるか。この点を承りたい。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 決定いたします場合には、相当詳細な資料によりまして都市の発展を予測して、そして都市計画の決定をいたすわけでございますが、もちろん現在のような都市が激動いたしております時代におきましては、その予測がはずれた発展のしかたをする場合がございますので、われわれといたしましては一ぺん決定いたしますと、特に街路、公園につきましては権利制限が働きます。御承知のように木造二階建て以外のものを建ててはいかぬということになりますので、なるべく変更はいたしたくないのでございますけれども、そういうような情勢でございますので、例外的に変更するということは現に行なってもおりますし、そういう考え方で実施しております。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 そうすると、もしも例外として変更になったという場合、貸し付けた金額というものは金利を払ってそのまま返還すればいい、こういう形になるわけでございますか。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 その辺は当然契約上の条件によりまして、一時償還になるということになると思います。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 私は、これには直接関係はないのですけれども、都市計画等においてしばしば、いま局長の御答弁のように、十五年も先のことを見越して都市計画が立てられて、その後の情勢において非常に変化する、こういうような場合、一たん決定しているからなかなか変更ができないのだというようなことでいろいろ問題が起こる場合が多いので、この点に対する含みをこの機会に承っておきたいと思うわけなんです。そういうような場合が生じて、いずれかそれを変更したほうがいいのである、こういうような結論が出た場合には、すみやかにこれは変更することも当然ではないかと思います。ただ十数年前に計画したのが、一たん計画しておるから変更するということは、将来都市計画上に影響するんだから変更まかりならぬのだ、こういう一点ばりであるということは現実の情勢に沿わないという点も多々あると思う。こういう点がよくあるので、私はこの点を念を押したわけでございますが、今度のこの法律以外の問題に対しても、都市計画に対するそういうような実情の変化によって生じた変更等に対しては、どういうような含みがあるか承りたい。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 実情が変化いたしまして、先に決定いたしました都市計画が非常に不合理な形になるというような場合には、これは都市計画決定の変更をせざるを得ないというふうに考えております。ただ、具体の計画の場合におきましては、いろいろ利害得失というものがございますので、非常に不合理だという判断がなかなかむずかしい場合があると思いますけれども、原則といたしましてはそういうような考え方をとっております。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 ちょっと横道に入りますが、この法案には直接関係はないようなものでございますけれども、都市計画の一環として承っておきたいと思いますのは、これは局長も御存じだと思いますが、現実の問題として、福岡の博多駅から春日原に通じます博多−春日原線といいますか、このバイパスの計画があります。これはすでに十数年前に計画されて、しかも計画された当時さえもいろいろ問題があったのでありますけれども、今日これが実施にあたっていろいろ問題を惹起している点があるのでございますが、こういう問題に対しては現状を調査して、そしてどの点をとったが一番いいかという妥当な線がもしも生じたとするならば、すみやかにこれを変更することも差しつかえないのではないか。ただいまの局長の答弁のようなことから考えますと、変更もまた当然のことである、こう思うのでございますが、この具体的な問題に対してはどういうような考えを持っていらっしゃいますか。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 御質問の博多−春日原線の問題でございますが、私どもで調査いたしました結果、既定計画線とそれから地元のほうで要望いたしております変更要望計画線というのを比較検討いたしましたところ、一面におきましては、事業費その他の点におきましては、既定計画線のほうが事業費がかかるわけでございますが、道路として一番大事な線形あるいは橋梁との取り付け、あるいは縦断勾配というような点につきましては、既定計画線のほうがすぐれているという、一長一短という結果が出ているわけでございます。  それから、非常に問題になっておりますのは、学校の敷地を削るということで、学童の通行に対します危険というような問題になっているわけでございます。それに対しましては、将来の問題でございますが、当然横断歩道橋等を設置することになると思いますし、学校の運動場が若干削られるという点につきましては、将来運動場の拡張というようなことも地元のほうで考えておると思いますので、いまにわかに既定計画線のほうが不合理であるというような判断には達してないわけであります。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 この問題はあまり質問するつもりじゃなかったのですが、そういう御答弁があればさらに重ねてお尋ねしたいと思うのでございます。  大体私ども現地を見ておりますと、十数年前にこの計画をされた路線が、いかにしてああいう曲がった路線をわざわざ計画されたのであるかという疑問を持つくらいでございます。もちろんあの都市計画路線が計画された場合は、建設省から現地に調査に行かれたと思うのですが、そのときにはどういう報告に基づいて建設省は既成の計画というものを承認されておるのであるか、こういう点がありますならば、この機会に承りたいと思うのです。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 実はこの春日原線は、計画決定をいたしましたのは昭和六年八月十九日でございまして、その後三回変更いたしております。第一回の変更が昭和二十一年の四月でございますが、その第一回の変更のときに、すでに現在の学校にかかるような路線になっているわけでございます。その後三十二年、三十三年というふうに計画変更がなされております。昭和二十一年当時には、どういう調査の結果に基づいてその学校にかかるようになったかというところが、ただいま資料を持っておりませんので、いまのところちょっとそのときの事情がわからないということであります。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 局長、これは現地をごらんになるとわかるのでありますけれども、二十一年ですか、一番最初に計画を変えましたときに、これはやはりいろいろな政治的な地方の勢力等があったと思うのでありますが、市街地の横には、直線を行けば畑地があるのに、わざわざ市街地を通って学校の校庭を通るような計画になっているのです。私はここに非常に無理があると思うのです。しかもその後すでに十数年も経過しておるけれども、今日までこれが実施に当たっていないわけなのですから、こういう問題に対しては、やはり建設省は現場を再調査して、いかなる方向をとったがいいのであるか、こういうような点をひとつ再検討するだけの雅量とさらに必要性があると私は思うのでございますが、こういうことに対しては、ただ一たん決定したものを変更すればいろいろ問題が生ずるから変更できないのだという一点ばりで、しかも学校の校庭を通って、また学校の運動場を別につくる、こういうことならば、運動場になる予定のところを通ったほうがかえって合理的な路線であるから、そういう二重の手間をとらぬで、そちらのほうに道路を変更すれば最もいいのじゃないかとわれわれは考えるわけなのです。これはしろうと考えかもわかりませんけれども、その運動場の予定地には家もないし、畑地でございますから、ここは通れる。ところがわざわざ学校の校庭を通って、運動場を畑地のほうにつくるというのだから、二重の手間が要る。われわれその点非常に納得がいかない。最初の計画を変更できないのだ、この一点張りでは、私は現実に沿わないような結果を生み出してくるのではないかと思うのですが、これに対してもやはりやむを得ないというような考えを持っていらっしゃいますか、承りたい。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 現在のところこの事業につきましては、いまお話しのような事情もありまして、事業の施行は現在進んでおりません。起業者側でございます市と地元の関係が鎮静することをわれわれのほうとしては期待している状況でございます。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 そうすると、現在の建設省といたしましては、地元と市との間に話が何とかできることを期待している、こういうことなのでございますか。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 もちろん話し合いができれば一番いいわけでございますけれども、市のほうでいま努力しておると思いますので、事業のほうはしばらく停止している状況でございます。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 市は努力していないのですよ。市はこう言うのです。そういう反対があるから校庭を通らぬほうがいいかもわからないけれども、いまわれわれのほうから国のほうに、これを変更いたしますなんということを言い出すと、将来これは国の援助を受けることができないようになってくるから、われわれは意地でもそういうことは申し出るわけにいかない、市当局はこう言っているのです。こういう事実から見て、市としてはやはり前に計画したものの変更をすることは建設省に申しわけないから、一応この方針でいくのだというたてまえをとっているだろうと思うけれども、地元の非常な反対があるこういう問題に対しては、やはり過去にとらわれずにもっといい計画をやっていくのだ、こういうことに建設省が積極的に乗り出して、これの円満な解決をするということが、最も妥当なとるべき道じゃないか、私はかように考えるわけなのです。やはり都市計画というものが非常に早く計画されるだけに、その後十数年も経過すると、こういう問題もあるいは起こってくるのではないかと思う。しかしながらいまの福岡の場合は、十数年前の計画そのものに非常に無理があるとわれわれは考えるくらいなのですから、ひとつこういう問題に対しては建設省がすべからく指導的立場に立って対策をとられることが最も必要だと思うのでありますが、その点はどうでございますか。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 いま申し上げましたような事情でございますので、いましばらく時間をかしていただきまして、事態の好転するのを待っていきたいと考えております。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 局長はいましばらく待ってくれと言うが、いましばらくじゃ解決しないですよ。この問題は数年間非常に争っている問題で、それがために実施に当たることができないという状態に置かれているのですから、いましばらく待て、いましばらく待てといっても、もう十年も待っているのですから、もうそろそろ何とか解決の方法を下すべき時期だと思う。それだから、いましばらく待てといっても、これはますます紛糾するばかりですから、この点はひとつ思い切った考え方で対処していただきたいと思うわけでございます。どうも局長はこれを事務的に考えておるようですが、大臣、どうでございますか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 この問題は稲富さんも十分御存じのとおり、県の都市計画委員会できめまして、今日まで進んできておるわけであります。そういうことでありますから、私どもとしては、県の都市計画委員会、また市の考え方、これで、市内のことでありますから、できるだけ都合のいいように話し合いをしてもらいたい、こういう態度でおるわけでございます。しかし、都市計画はもちろん市等の直接の関係がありますが、国全体からいいますと、その地域の整備を早くいたしたい、私どものほうはこういう立場であります。ですから、相当の財政措置もある程度してあるわけでありますので、今後督促をして、いずれにいたしましても地元の調整がつかなければ、こちらで簡単に強行するというわけにはまいりません。いずれかにすみやかに地元の話し合いをきめてもらいたい、こういうことを督促したいと思います。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 それで私がこの点建設省にお尋ねしたいと思いますのは、十数年前に現在の既定計画が立っております。その十数年前に既定の計画をされた場合、どうしてああいう計画をされたかということが私たちふに落ちないのです。わざわざ回って市街地を通る。横には市街地じゃない、道路として適当なところがあるにもかかわらず市街地を通って、わざわざ学校の校庭を通る、このほうが不合理な計画なんですよ。そういう計画を十数年前に建設省がどうして承認されたかと思う。それで私は、当時建設省からも現地調査に行かれたと思うから、報告等があるならば、どういう理由で建設省がそれを認められたのであるか、その点をお尋ねしたのですけれども、その点はつまびらかでないとおっしゃるから、これはもうやむを得ませんが、私は、十数年前に計画したのが、その後町のできぐあいによって変更せざるを得ないようになったという状態じゃなくて、十数年前に計画したときに非常に無理な計画がなされておる。これをどうして建設省が認めたか、ここに私はさかのぼって検討しなくてはいけない問題があると思うわけです。そういうような事情でございますので、これを単に地方にまかせるのじゃなくして、その当時にさかのぼって検討する必要があるのじゃないか、こう申しておるわけです。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 十数年前のことでありますから、いまの皆さんではおわかりになっておらない、これは実際だと私は思う。私ももちろんそういう事情は聞いておりませんし、わかりません。ただ、いままでのお話を聞いておりますと、御承知のとおり現場が学校でございまして、学校の前がやや複雑な小さな街路になっておる。町を見ますと、裏のほうはたんぼ地域であります。十数年前は特にそうであったと思います。したがって、いわゆる都市計画、街路の整備でありますから、学校の前の曲がりくねった街路を広くまっすぐにしたほうがいい、こういう考え方でああいうような都市計画が地元でもなされ、その当時はもっともだという考え方できておるのじゃないか。これは想像でありますが、現地の学校の前の道路が非常に狭くてかぎ型に曲がりくねっておるから、ここをすっと通してみたいということであったと思います。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 その当時はあそこに非常な勢力家、ボスがおったのです。その人が無理に自分のほうを通そうと思ってああいう計画をしたのです。その時分は、その人が非常に勢力家だったものだから、みんな黙っておったのです。なくなったものですから、そういう不合理をなぜ計画したかということになっておる。こういう事情でありますので、これは地方的な問題でございますが、この問題については、やはり都市計画という大きな問題から最も合理的な計画を立てることが妥当でございますので、そういう点をひとつ十分再検討を願いたいということを特にお願い申し上げまして、私の質問をこれで終わることにいたします。

田村元自由民主党

○田村委員長 山下榮二君。

山下榮二民主社会党

○山下委員 都市開発資金の貸付けに関する法律案の具体的な問題に入る前に、瀬戸山大臣にわが国の都市計画の形成についてちょっと伺いたいと思うのであります。  御承知のとおり日本の都市というのは、東京といわず大阪といわずその他の都市も、ことごとく計画的ではなくして無秩序にこれができ上がった都市だ、こう申し上げても言い過ぎじゃないと思うのであります。したがいまして、当然都市としての人工的なりっぱな計画をなしていないことはまことに遺憾なことだと思うのであります。かような観点に立ちまして、いまここに都市の形成を整えよう、こういうことが一つの中心となって、ここに都市開発資金の貸し付けに関する法律案というものが出されたのであろうと私は想像をするのであります。かように考えますと、都市形成に対しましては、工場の移転地のあとの土地の買い付けの資金を政府が世話をする、こういうこそくな手段では、とうてい日本の各地の都市というもののりっぱな形成というものは困難ではなかろうかという予想をいたすのであります。私はむしろ都市形成に対する抜本的な基本的な法律をつくって規制をしていく、こういうことがわが国では必要なのじゃなかろうかという考え方をするのです。瀬戸山大臣は長く建設関係にタッチされた大家でございますから、いろいろ構想があろうと思うのですが、ひとつお聞かせをいただきたいと思うのであります。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 おっしゃるとおりに、わが国の大中小の都市は全く自然発生的にできておるわけであります。もっとも、そういうことでありますけれども、西欧先進国の町づくりというものを見習って、大正八年ですか、都市計画法をつくって、区画をきめて公園その他もつくって、まず整然たる町づくりをすべきである、こういうことで進んできておりますが、やはり率直に言って時代の進歩、科学技術の進歩、特に自動車交通等の進歩というものに対する見通しがきわめて甘かった。私、率直に申し上げて、従来の大正八年の都市計画法はありますけれども、いま建設関係の法律で一番法制的におくれておりますのはこの部門であります。この改正もしなければならぬということで、いま検討をいたしておりますが、できるだけ早急に近代に合う都市計画法に改めたいと思います。そういう事情でありまして、その後自然発生的な日本の複雑になっておる都市について、新たな近代的な法律は別といたしまして、計画そのものはいろいろ専門家が、こうなればこういうふうになるというりっぱな計画を定めておりますが、ところがなかなかたんぼ、畑の中に農道を中心としてできたような町が現に密集しておる状態でありますから、それが権利関係とかあるいは事業執行の予算が伴わないということで、その計画すらもおくれておる状態であります。そういうことでありますので、まず都市計画法の内容あるいは執行の体制、こういうものを、そういう計画が進められるように改正すべき段階であるが、やや手おくれであります。率直に申してそういう感じを持っておりますので、できるだけ早く衆知を集めて、そういう法制の改正もいたしたい。いまおっしゃるように、いまお願いしております都市開発資金の貸付けに関する法律、これでそういうものができると思っておりません。これは全くそのうちの一助にすぎない、こういうことを考えておるわけでございます。

山下榮二民主社会党

○山下委員 大臣のお考えはよくわかるのですが、これで都市形成の変貌が行なわれるとは私も考えてはおりません。しかし、非常に思いつき的なこそくな考え方ではないか、こう私は思うのであります。いま大臣も言われましたように、できれば都市計画法というものの根本的な改廃が行なわれまして、いまお話しのように東京、大阪近郊の交通の問題、あるいは産業、商業、消費、これらを総合した上に立った都市計画というものがやはり考えられるべきではないか、こう思っておるのであります。  一例をとって私は考えてみますると、御承知のごとく東京でも、議事堂の向こうのほうに国立劇場というのですか、いま建築中のようでありますが、こういうこと等がすでに日本の都市計画というものに対する考え方が間違っておるのじゃないか。ああいうものは、相当自動車等も集まるでしょうし、もう少し都心を離れた場所をやはり考えるべきではないか。国会周辺というものは、もう少し樹木の多い緑地帯を形成する、こういう関係に持っていくというのが、近代的なあるいは将来に対する都市計画というものの考え方ではないか、こういう考え方すら私は持つのであります。そうしないと、次から次へ東京のどまん中はビルといろいろな建物ばかりで、ニューヨークさながらの姿になってしまうのじゃないか、こういう感じを持っておるのですが、こういうこと等に対して、いやそうじゃない、なかなかいい考え方なんだ、東京都というのはそういう姿に持っていくのじゃない、こういうふうに持っていくのだという、何かひとつ首都圏を中心としてお考えがあるのか、一ぺんお聞かせいただきたいと思うのであります。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 いわゆる国立劇場のお話が出ましたが、私は、個人的には、残念ながら適当でないところに設置されたと思っております。しかし、これは都市計画との直接の関係はないと思いますが、いずれにいたしましても、国立劇場は必要でありましょう。ありましょうけれども、これは個人的見解としてお聞きいただかなければなりませんが、ああいうところに国立劇場をことさらに設置する必要はなかったのではないかという感想を持っております。ただ、いまお話しのとおり、あるいは都市計画法を今後考えます場合に、やはり建築基準法その他いろいろ都市の形成についての法律がありますが、必ずしもいまお話しのような構想に従って法律全体の調和がとれておらない、率直に私はそう感じております。  特に都市計画法において、まず第一に私どもが今後考えなければならぬことは、土地の利用というものを考えて、土地の利用計画というものを前提にした都市計画、こういうことを将来抜本的に考えなければならぬ時期にきておるのじゃないか。これもおくれております。非常にむずかしいことであります。けれども、将来、少なくとも二十一世紀を今日論ずる時代にそういうことを考えないで、技術的な法律だけつくっても、これは私は子孫に対してよい町づくりができておったというふうには考えない。むずかしいことでありますけれども、今後一番取り上げて建設省が努力すべき点は、あるいは政府が努力すべき点はそういう点であろう、こう思っておりますので、私どもは努力を進めたい、かように考えております。

山下榮二民主社会党

○山下委員 それでは、本論である都市開発資金の貸付けに関する法律案の内容について、これから伺いたいと思うのであります。  提案理由の中に、御承知のとおり「主要な公共施設を計画的に整備することが緊急の要請となっております。」ということが書かれてあるのであります。このことは建設省みずから、あるいは政府みずからが進んでこの事業を推進していかなければならぬ、こういう立場に立ってお考えになっておるのであるか、それともこれは地方まかせのお考えであるのか、その辺のことを伺いたいと思うのであります。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 都市形成の骨格となるべき主要な公共施設の計面的整備、これにつきましていかなる立場において市なり公共団体が責任を持ってやっていくかということでございますが、われわれといたしましては、地方公共団体がこの事業を行なう、それに対して計画面、あるいは資金面におきまして大幅な援助を与える、こういうふうな考え方でおりまして、現在、街路等につきましては御承知のように三分の二の補助を、下水、公園等につきましては三分の一の補助をするというような形で事業を進めておるわけであります。もちろん都市の中には縦貫いたします。あるいは横断いたします国道等も入ってまいります。そういうものにつきましてはもちろん国が責任を持ってやる、こういう形でやっておるわけであります。

山下榮二民主社会党

○山下委員 そうしますと、何か地方まかせのような感じもするし、あまりたいした中央としての積極性がなさそうな答弁のように伺うのであります。  次に私は伺ってみたいと思うのは、この説明の中で「工場等の移転を促進するとともに、移転あと地を将来総合的な計画に基づいて行なわれる市街地の整備改善のために利用することにより、市街地の再開発を計画的に推進する」こう説明をされておるのであります。「工場等の移転を促進する」ということになりますと、これを地方か中央かがやはり指導して、たとえば新産都市等が決定されておるわけでありますが、工場密集地帯等に対してそういう指導的役割りも果たしていこうという意図があるのでありますか、その場合には一体中央が指導しようというのでありますか、あるいは地方にそれをまかせようというのでありますか。この文句からいきますと、「促進する」ということが書いてありますから、「促進」ということをうたわれる限りは指導助成ということがなければならぬと思うのですが、これはいかようにお考えになっておりますか。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 工場等の移転促進につきましては、税制上の配慮でございますとか、あるいは金融上の配慮でございますとか、そういうような配慮を国はいたしておるわけであります。これは直接建設省の所管事業ではございません。それから地方公共団体も、大都市が中心になりましてこれの移転の促進ということをやっておるわけでございますので、これは国と地方公共団体とが一体になって工場等の移転の促進をはかっておるというのが実態であり、また今後もそういうふうな方向で進むであろうと考えております。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 少し補足いたしておきますが、これは政治の姿勢としてそういうふうに進めなければならない。といいますのは、御承知のとおり過密問題が特に東京、大阪等にはあります。したがって、そういう地域には工場の拡張制限、新設制限、あるいは学校の拡張・新設制限、こういうことを法律でやっておるわけであります。これは国策としてそういう面から都市の形態をよくしよう、こういうことであります。その反面、ただそれだけではいけませんから、御承知のとおりに、特に国といたしましては工場団地の土地造成をする。大都市周辺に非常に大規模なものをやっておるわけであります。それを促進するために工業界、産業界というものに対して政府としても呼びかけをいたしております。それに応じて進んでおるのもありますし、あるいは工場等においても、町の中に設備拡充ができない、規模の拡大ができない、こういうことで町の中ではだめだから移りたい、こういうことも近来の傾向としてあるわけであります。ところがあと地はそのままになってだれも手がつけられない。従来はある程度あとのものが買うということもありましたが、中に入ってくるということは制限しなければならない。同時に、一面においては公団住宅の住宅用地に必要なところはできるだけそういうあと地を買うことにしておりますけれども、必ずしも住宅用地に必要なところ、適当なところばかりでもありません。そういう意味で今後できるだけそういう大都市に公の空閑地をつくる必要がある。ここに書いてありますように、公園その他をつくる必要がある。ところがなかなかそうはやりたいけれども、施行主体は多くは地方公共団体であります。東京、大阪……。やりたいけれどもなかなか財政が伴わない。これを補うことにしないと、いま申し上げたことが頭の中では描かれても進まない。これが実情でありますので、それを進めさせる一助としてこの制度をつくりたい。先ほど来申し上げておりますように、つくったけれどもちゃちじゃないか。全くちゃちで自分ながら笑いたくなるようないまの状態でありますが、これは将来できるだけ大規模に行なっていくことが、いま申し上げたようなことの推進になる、かような考え方をいたしておるわけでございます。

山下榮二民主社会党

○山下委員 この場合、やはり会社、工場等の移転促進というようなこと等についても、これは通産省がこれにタッチしていくのでなければ、ただ建設省と地方公共団体とだけでものを考えてみたって、なかなか推進できぬのじゃないかという感じを持っておるのであります。せっかく新産都市の指定は受けたが、工場はこないということで苦慮をしている指定地域も少なくないのであります。したがいましてこういう法律制定については、やはり通産省当局と一体となってものを考えていくことがきわめて必要なんじゃなかろうか、こういう感じを持っておるのですが、一体建設省は通産省と、この法律を通じてどういう関係にあるか、どういう相談をなさっておられるのでありますか。その辺のことを伺いたい。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 おっしゃられますように、工場の移転促進というのは通産行政においてもいろいろな施策を講じているところでございます。しかしこの場合におきましては、移転あと地を都市計画的な立場におきまして市街地の再開発とか、あるいは公共施設の建設用地に使うということでございますので、将来の利用という点に着目いたしまして、この事業を建設省の事業といたしておるわけでございまして、この点につきましては通産省も予算要求の当初から、あと地の買い上げについては建設省で大いにやってくれということで、初めから協調して進めてきたわけでございます。

山下榮二民主社会党

○山下委員 それでは次に、この事業のために、御承知のごとく十五億が計上されておるのですが、いまのところで地方公共団体等が工場の移転地あと等の買収その他の計画というものが、これに見合うような何かがあるのではないか、あるいはまた十五億という金で大体四十一年度というものがそれに見合うことができると、自治省のほうではお考えになっておるものであるか、もしこれで資金が足らぬという場合には、自治体としては一体どういう方法をお考えになるのであるか、自治省の方お見えになっておりましたら自治省としての計画、自治省としての考え方を伺いたいと思います。

首藤堯自治事務官(財政局地方債課長)

○首藤説明員 ただいま工場あと地のことについて御質問がございましたが、ただいま工場あと地のこの種の買収事業で、事業を実施いたしておりますのが東京都にございます。四十年度は、大体現在の見込みでは二十億程度の資金を要する事業を実施中でございます。なおこの開発資金ができ上がりますことによりましてそのような工場あと地の整備、あるいは人口が急増いたします都市の主要公共施設で、都市計画として計画されたものの土地の買い上げということをおもくろみであるわけでございますが、もちろんこの十五億の金額では、ただいま申し上げましたように地方自治体の希求いたしております総額をまかなうには少し足りないのではないか、このように考えておるわけでございます。しかしながら非常に良質の資金と申しますか、低利かつ長期の資金として利用できることでもございますので、自治省といたしましては、全般の計画の実施につきまして、建設省とも十分相談をいたしながら、この資金を利用いたしますことはもちろん、これで不足いたします分につきましては、地方債計画のワク外資金とでも申しますか、具体的には非公募の縁故債あるいは交付公債、このようなものをあわせ利用いたしまして、この種の事業の促進をはかりたい、このように考えておる次第でございます。

山下榮二民主社会党

○山下委員 いまの御説明を伺いますと、地方債のワク外で操作ができる縁故債、これはなかなか金利が高い、安くない。ところが工場、会社等の敷地あとを買収されたところは公共施設用に供される部分が多いわけです。たとえば道路をつくるとか、緑地帯をつくるとか、公共施設を大体中心に考える。そういう場合には、おそらく縁故債のような金利の高い金を使っておったのでは、これは地方財政というものがますます苦しくなってくる。こういう結果になるのではないかということをおそれるのですが、そういうところに対しては一体いかようにお考えですか。

首藤堯自治事務官(財政局地方債課長)

○首藤説明員 御指摘のとおりでございまして、この種の事業につきましては、できるだけ長期かつ低利の資金を利用することが望ましいわけでございます。その意味におきまして、今回設けられようとしております都市開発資金、この資金を十分にそのような事業に利用さしていただくと同時に、不足分につきましてはできるだけ先ほど申し上げましたようなワク外資金を活用することによって、事業目的を達成いたしたい、このように考えております。

山下榮二民主社会党

○山下委員 押し問答しておってもしようがないですから……。最後に私は建設省に伺いたいと思うのですが、いまも申し上げましたように、これは公共施設に利用するということが大体の目的なんです。そうしますと、国道にいたしましてもあるいは都道府県にいたしましても何にいたしましても、公共施設ということになりますと、補助率はさっきおっしゃったようにきまってはおるのですが、高い土地を買い入れて公共施設をするということになると、国ももう少し思い切った助成の道をはかるべきではないか。普通の緑地帯をつくる、普通の道路をつくるという場合とは場合が違ってまいると思う。この場合は特別の措置が講ぜられるべきじゃないか、かように私は考えるのですが、一体建設省はいかようにお考えになっておりますか。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 この資金をもちまして買い上げた用地は、当然公共施設の用地になるわけでございます。したがいまして、あとにおきましてそれが事業化される段階におきまして、それは当然国庫補助の対象になってくるわけでございます。したがいまして、それぞれの施設に応じた補助率による補助は、当然この買い上げました用地につきましても認められる、こういう関係になってまいります。

山下榮二民主社会党

○山下委員 聞いても大した何じゃないですからやむを得ませんが、もう一つだけ伺っておきたいと思うのは、首都圏と近畿圏に対する地域の、償還年限は同じ十年にいたしましても、金利が五分五厘と、一般の大都市の場合は六分五厘ということで差がついておるのですが、これは一体どういうわけですか。大体都市というものは、中都市、大都市よりも、都市がこまかくなるほど財政が窮迫いたしていることは御承知だろうと思うのであります。これをなぜ同額の五分五厘にされないのですか。据え置き期間だけは一年違う、ようでありますけれども、せめて金利は同額にすべきではないか、かように私は考えておるのであります。  なお、いま御答弁もありましたけれども、答弁に私は不満でございますが、今後かかる形態の事業に対しましては、政府がもっと何らかの処置で思い切った助成の道をはかられる、あるいは補助の制度なりあるいは金利の問題なりあるいは償還年限の問題なりあるいは公園等に対する補助対象というものに対しては、別の考え方で法律の改正を行なうなりして、できるだけこの法律の趣旨を生かして、ほんとうに都市というものが近代的な姿になっていくように助成をしていっていただきたい。こういうことを一つ希望を申し上げまして、盛んにうしろからやめろという声も出ておりますので、皆さんの要望にこたえまして、ここで質問を打ち切ります。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 工場あと地のほうは金利五分五厘、主要な公共施設用地の買い取りについては六分五厘として、金利差をつけるのはどういうわけかということでございますが、工場あと地買い取りのための資金は、これらの地域の市街地の再開発のために必要な土地でありまして、必ずしも直ちに利用されるとは限らないものをあらかじめ確保しておこう、こういうことでございますので、特にその金利負担の軽減をはかる必要があるということで下げておるわけでございます。

山下榮二民主社会党

○山下委員 終わります。

田村元自由民主党

○田村委員長 他に質疑の通告もありませんので、本案に対する質疑を終了するに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田村元自由民主党

○田村委員長 御異議なしと認め、本案に対する質疑は終局いたしました。      ————◇—————

田村元自由民主党

○田村委員長 この際、委員派遣承認申請に関する件についておはかりいたします。  九州・四国間フェリボート計画につき、現地に委員を派遣し、その実情を調査するため、議長に対し、委員派遣の承認申請を行ないたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田村元自由民主党

○田村委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。  なお、派遣委員の人選、日時及び申請等の諸手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田村元自由民主党

○田村委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。  次会は来たる十六日水曜日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開会いたします。  なお、委員各位にお知らせいたします。  交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法案について、地方行政委員会との連合審査会は、来たる十七日木曜日午前十時より開会いたすことになりましたので、あらかじめ御報告申し上げます。  これにて散会いたします。    午後零時二十四分散会

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