決算委員会 第29号
- 発言数
- 131 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1966/06/07
会議録
○吉川委員長 これより会議を開きます。 昭和三十九年度決算外二件を一括して議題といたします。 本日は、郵政省所管及び日本電信電話公社決算について審査を行ないます。 まず、郵政大臣より、概要説明を求めます。郡郵政大臣
○郡国務大臣 郵政事業特別会計、郵便貯金特別会計、簡易生命保険及び郵便年金特別会計並びに一般会計の昭和三十九年度決算について、その概要と会計検査院から指摘のありました事項について申し上げます。 郵政事業特別会計の歳入予算額は三千一百二十八億二千一百余万円、歳出予算現額は三千三百六億二千二百余万円でありまして、これに対する決算額は、歳入では三千三百八億六千六百余万円、歳出では三千三百億余万円となっております。 このうちには、収入印紙等の業務外収入支出や借入金、建設費等の資本的収入支出が含まれていますので、これらを除きました事業の運営による歳入歳出は、歳入では二千四百八十一億八千三百余万円、歳出では二千四百三十四億七千八百余万円となっております。この収支差額は、建設費の財源をまかなうほか、債務の償還に充当いたしました。 郵便貯金特別会計の歳入予算額は一千二百七十五億三千九百余万円、歳出予算現額は一千二百二十六億七千八百余万円でありまして、これに対する決算額は、歳入では一千四百三十一億一千一百余万円、歳出では一千二百二十六億七千七百余万円となっており、差額二百四億三千四百余万円は、法律の定めるところに従い、翌年度の歳入として繰り入れることといたしました。 簡易生命保険及び郵便年金特別会計につきましては、保険勘定の歳入予算額は二千七百五億八千九百余万円、歳出予算現額は二千四百九億九千四百余万円でありまして、これに対する決算額は、歳入では二千八百三十二億八千七百余万円、歳出では二千四百二億九千六百余万円となっており、差額四百二十九億九千余万円は、法律の定めるところに従い、積み立て金といたしました。 また、一般会計におきましては、三十八億一百余万円の歳出予算現額に対し、支出済み歳出額は三十七億八千八百余万円となっております。 次に、昭和三十九年度の主要施策事項について申し上げますと、第一は社会情勢の変革に対応するため、前年度に引き続き労働力の確保をはかり、定員において六千八百余人の増員を行ない、また、老朽狭隘局舎の増改築、集中処理同等の新設を推進し、大都市圏運送施設の拡充、機動車の増備等をはかるほか、作業各般にわたって施設の近代化を進めました。なお、窓口機関の拡充につきましては、無集配特定局三百局、簡易郵便局二百九十六局の設置をいたしました。 第二としましては、人的能力の活用と職場を明るくするための施策の推進であります。各種訓練を拡充強化し、優秀な事業人の養成、事業意欲の高揚をはかる一方、現場作業環境の改善をはかる等、明るい職場づくりにつとめました。 第三としましては、郵便貯金及び保険年金の増強であります。まず郵便貯金の純増目標二千七百億円に対しましては、職員の努力によりまして、三千八百七十八億円の成果をあげ、目標額をはるかに突破することができました。郵便貯金の三十九年度末の現在高は、二兆一千九百七十八億六千余万円となりまして、資金運用部資金の五三%は郵便貯金の預託金で占めている状況であります。また、簡易生命保険の新規募集目標額三十二億円に対しましても、三十八億二千八百余万円が募集され、目標額をはるかに上回る成果をあげることができました。簡易生命保険の三十九年度末現在高は、保険金額で三兆五千六百九十五億七千余万円となっており、三十九年度において新たに財政投融資へ一千五百億円の資金を運用しております。 次に、会計検査院の昭和三十九年度決算検査報告において指摘を受けました事項について申し上げます。 昭和三十九年度におきましては、不正行為関係五件の指摘事項がありましたが、この種犯罪があとを断たないことはまことに遺憾に存じます。 郵便局の関係職員による不正行為の未然防止と早期発見対策につきましては、従来から諸般の方策を講じてきているところでありますが、特に四十年二月から、定額郵便貯金証書を金額段階別に色別し、金額も予刷することに改め、その発行手続を厳重にするなどして、この種犯罪の絶滅につとめるほか、服務規律の厳正な順守と郵政犯罪の絶滅につとめてまいりました。今後とも、一そう、管理者の防犯意識の高揚をはかり、業務監察並びに会計監査にあたりましても、不正行為の防止を重点といたしまして、その強力な推進をはかり、省をあげてこれが絶滅に全力を尽くす所存であります。 以上をもちまして、三十九年度決算の概略について説明を終わります。 次に昭和三十九年度日本電信電話公社の決算書類を、会計検査院の検査報告とともに本国会に提出いたしましたので、その概要を御説明申し上げます。 昭和三十九年度における日本電信電話公社の事業収入は、三年ぶりに予算を上回り、支出面におきましては、事業規模の拡大に伴い、人件費、減価償却費等が増大しましたが、損益計算上は、六百十二億円余の利益金を計上することができ、前年度に引き続き黒字決算となっております。 また、建設計画につきましては、事業収入の増加並びに受益者引き受け電信電話債券収入等の増収があったため、当初予定を上回る建設資金が確保され、その一部について支出予算の弾力条項を発動して、加入電話三万加入の工程を追加し、当初予定八十二万加入とともに、八十五万加入を主要工程とする建設工事をおおむね順調に実施いた旧しました。 以下決算の内容を勘定別に御説明申し上げます。 損益勘定におきましては、収入済み額は四千二百三十五億円余、支出済み額は四千二百八億円余でありまして、収入が支出を超過すること二十六億円余となっております。 この決算額を予算と比較いたしますと、収入におきましては、予算額四千百五十六億円余に対しまして、七十九億円余上回っておりますが、その内容は、電話収入及び雑収入で八十六億円余の増収、電信収入及び受託業務収入で七億円余の減収となっております。他方支出におきましては、支出済み額は、予算現額四千二百二十六億円余に対し、十八億円余下回っていますが、その内容は、翌年度繰り越し額十二億円余と不用額五億円余とであります。 資本勘定におきましては、収入済み額は三千百六十六億円余、支出済み額は三千六十五億円余でありまして、収入が支出を超過すること百億円余となっております。 この決算額を予算と比較いたしますと、収入におきましては、予算額二千九百九十五億円余に対し百七十億円余上回っておりますが、損益勘定より受け入れが八十九億円余、電信電話債券が四十七億円余、資産充当が二十七億円余、設備料が二十三億円余、債券発行差損償却引き当て金が十三億円余、いずれも予算額より増加したことによるものであります。他方支出におきましては、支出済み額は、支出予算現額三千百三十七億円余に対し、七十二億円余下回ったものとなって偽りますが、これは、外貨電信電話債券の発行が習年度に繰り越されたことによる翌年度繰り越し額七十二億円と、不用額一千万円余とであります。 建設勘定におきましては、収入済み額は二千八百七十八億円余、支出済み額は二千九百四十四億円余でありまして、支出が収入をこえること六十六億円余であります。これは、前年度からの支出予算の繰り越し額があったため等であります。 この決算額を予算と比較いたしますと、収入におきましては、予算額二千八百九億円余に対しまして、六十九億円余の増となっております。これは資本勘定より受け入れが増加したためであります。他方支出におきましては、予算現額三千百三十二億円余に対しまして、百八十八億円余下回っておりますが、この差額は全額翌年度へ繰り越すこととしております。 なお、昭和三十九年度は、日本電信電話公社の電信電話拡充第三次五カ年計画の第二年度に当たっておりますが、実施いたしました建設工程のおもな内容について申し上げますと、加入電話増設八十二万加入の予定に対し約八十五万七千加入、公衆電話増設二万九千個の予定に対し約二万九千個、市外回線増設三百八十万四千キロメートルの予定に対し約四百一万二千キロメートルを、それぞれ実施いたしております。 最後に、昭和三十九年度の予算執行につきまして、会計検査院から三件の不当事項の御指摘を受けましたことは、まことに遺憾なことでありまして、日本電信電話公社に対し、経理事務の適正化、経費の効率的使用につきまして、今後一そうの努力をいたすよう指導監督してまいりたいと考えております。 以上日本電信電話公社決算の概要を御説明申し上げましたが、詳細につきましては、さらに、御質問をいただきまして、お答え申し上げたいと存じます。
○吉川委員長 次に、会計検査院当局より、検査の概要説明を求めます。井上会計検査院第二局長。
○井上会計検査院説明員 検査の概要を御説明申し上げます前に、一言ごあいさつをさせていただきます。 私、先般、第二局長を拝命いたしました井上でございます。何ぶん未熟な者でございます。今後いろいろと御指導、御鞭撻をいただきまして、勉強してまいりたいと思いますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手) それでは、三十九年度の郵政省の決算に対します会計検査院の検査の概要を、これから御説明申し上げます。 検査報告に不当事項として掲げましたものは、郵便局の部内職員の不正行為七事項、二千八百十一万円でございます。これは一事項五万円以上のもので、昨年の九月末までに全額補てんとならなかったものだけでございまして、このほかに全額補てん済みとなったものが四十八事項、千六百十九万円ございます。検査報告に掲げました七件、二千八百十一万円を前年度の検査報告の分と比べてみますと、件数、金額ともに減少いたしておりますが、なお、長期間にわたって不正行為が行なわれているものがありますことは、留意を要する点と考えておる次第でございます。 なお、郵政事業特別会計が、貯金、保険の業務を行なうに要する取り扱い経費として両特別会計から受け入れております金額が、実情に即していないという点につきましては、検査報告の概説記述に書いてあるとおりであります。 以上、簡単でございますが、郵政省関係の検査の概要を御説明申し上げました。
○吉川委員長 保川会計検査院第五局長。
○保川会計検査院説明員 日本電信電話公社の昭和三十九年度決算の結果、不当事項として指摘いたしましたのは三件であります。工事が一件、物件におきまして二件。 工事の関係は、近畿電気通信局で第二城東局分局開始工事、土木工事でございますが、これを施行するにあたりまして、途中で設計変更いたしました。設計変更の結果、増額すべきものと減額すべきものがございますが、その減額すべきものを、計算を誤りまして工事費が高価となった事案でございます。 物件の関係は、単心PVC線の購入にあたりまして、特殊の規格で購入しておりますが、これは一般のJIS規格でもいいではないか。日本工業規格の一般の分で購入するといたしますと、約三千五百万円低価に購入できた事案でございます。 物件のもう一件は、ケーブル成端用スリーブの購入価額が高価となっているものでございますが、これも同じく特殊な規格として購入しておりますが、これも一般の日本工業規格の分で購入いたしますと安くなったものである、こういう指摘でございます。 簡単でございますが、概要説明を終わります。
○吉川委員長 次に、日本電信電話公社当局より、資金計画、事業計画等について説明を求めます。米沢日本電信電話公社総裁。
○米沢説明員 昭和三十九年度の事業の概要について御説明申し上げます。 昭和三十九年度は、電信電話拡充第三次五カ年計画の第二年度目に当たりますが、前年度に引き続き停滞を続ける一般経済界の動向が、事業収入に影響を与えることが予想されましたので、業務の合理化と能率的運営につとめました結果、事業収入においてようやく予定を若干上回る結果となりました。 すなわち、損益勘定におきましては、収入の予算額四千百五十六億円に対しまして、収入済み額は四千二百三十五億円となり、七十九億円上回りましたが、その内容は電信収入で五億円の減、電話収入で六十四億円の増、その他の収入で二十億円の増となっております。 支出におきましては、予算現額四千二百二十七億円に対しまして、支出済み額は四千二百九億円となり、十八億円下回りましたが、その内容は、翌年度への繰り越し額十三億円と不用額が五億円であります。 また、建設勘定におきましては、収入の予算額二千八百九億円に対しまして、収入済み額は二千八百七十八億円となり、六十九億円の増となりましたが、これは建設勘定に繰り入れられる資本勘定において、収入予算額二千九百九十六億円に対しまして、収入済み額が三千百六十六億円となり、百七十億円上回った結果であります。 すなわち、資本勘定収入では、予算額に対し、損益勘定からの繰り入れ額で九十億円の増、減価償却引き当て金で三十億円の減、電信電話債券で一四十七億円の増、その他六十三億円の増となり、これにより、建設勘定繰り入れ額が増加したものであります。 支出の面におきましては、予算現額三千百三十三億円から、建設工程の未完成等により翌年度へ繰り越した百八十八億円を除き、二千九百四十五億円が支出済み額となりましたが、これをもちまして、三十九年度として、加入電話の増設八十二万加入の予定に対し八十五万七千加入、公衆電話の増設二万九千個の予定に対し二万九千個、また、市外電話回線の増設三百八十万四千キロの予定に対し四百一万二千キロなどの建設工程を実施したものであります。 このような増設を行なったにもかかわらず、露話の申し込みを受けてなお架設のできないものが、同年度末において百六十二万に達し、依然として、熾烈な需要に応じ得ず、かつ、市外通話の即時化に対する要望も著しい状況でありますので、さらに施設の拡充及びサービスの向上をはからなければならないと存じております。 次に、三十九年度の決算検査報告で指摘を受けました事項について申し上げます。 不当事項として三件の指摘を受けましたことはまことに遺憾に存じております。これらにつきましては、次のとおり措置いたしましたが、今後は十分注意いたします。 第一の、近畿電気通信局が施行した第二城東局分局開始工事において、設計変更による契約更改にあたり、鋼矢板損料の減額計算を誤るなど、積算が適切でなかったため、過大支払いとなったものにつきましては、請負人と協議の上、相当額を徴収いたしました。 今後、誤計算を生じないよう十分注意いたします。 第二は、加入者保安器と加入者接地棒のリード線とを結ぶ地気線として使用する一・六ミリメートル単心PVC線の購入にあたり、仕様の改定に対する配意が適切でなかったため、不経済となっているというものでありますが、本件につきましては、四十年十一月一日、仕様を改定いたしました。 第三は、局舎内において市内または市外ケーブルと局内ケーブルを接続する個所に使用する、ケーブル成端用スリーブの購入において、素材価格の変動等について調査検討が十分でなかったため、予定価格が過大となり、購入価額が高価となっているというものでありますが、価格については、四十一年一月十九日に改定を行ないました。今後は、価格の変動要素の把握につとめる所存でございます。 以上、簡単でございますが、概略御説明申し上げました。何とぞよろしくご審議のほど、お願い申し上げます。
○吉川委員長 これにて説明聴取を終わります。 —————————————
○吉川委員長 これより質疑に入ります。 質疑の通告がありますので、これを許します。勝澤芳雄君。
○勝澤委員 この電信電話調査会の報告書が、四十年の九月二日に総裁あて出されているようでありますが、これに対して、公社としてのお取り扱いはいまどういうふうになっておりますか。
○米沢説明員 御質問にお答えいたします。 電信電話調査会は、総裁の諮問機関といたしまして、一昨年の十一月に設置いたしました。学識経験者三十名で、委員長は佐藤喜一郎氏、前の臨時行政調査会の会長が選ばれたのでございます。報告書は、昨年の九月の二日に総裁の私の手元に参りました。私といたしまして、十一カ月にわたって非常に熱心に審議されました結果を尊重いたしまして、公社の長期計画、並びに経営基盤の拡大に関連いたします諸問題の具体的な案を、いまつくるように検討中でございます。
○勝澤委員 この調査会の報告によりますと、料金の値上げが答申をされているようでありますが、料金値上げについてはどういうふうにお考えになっておりますか。
○米沢説明員 少し時間をかけて長くなるかもしれませんが、お許し願いたいと思います。 まず、電信電話公社といたしましては、大きく分けますと、電信とそれから電話、両方を事業内容といたしております。 電信につきましては、前々から赤字の問題をかかえておりまして、大体収入一に対しまして支出が四という割合であります。これを改善いたしますために、過去十年以上にわたりまして、特に電報の場合には、中継に人手を要しておりますので、中継を機械化するということを進めてまいりました。全国のおもな中継局約三十局を自動中継に直しまして、ほとんどもう二十九局まで完成いたしております。そのようにいたしまして、年経費の節減をはかったのでありますが、なおかつ、現在電報の赤字は年間約三百億赤字だ、こういうふうな状態でございます。したがって、公社といたしまして、電報につきましては、この料金問題を検討いたしますと同時に、合理化につきまして、特に夜間の合理化、これは一般の電報を使う国民の皆さんがお困りにならないように、たとえば夜間窓口を閉鎖する場合には、自動で、親局に電話で電報が打てるようにする。しかも無料でやれるようにする。そういうような方法を講じながら、進めていきたいというふうにいま考えております。 それから、電話につきましては、公社は、第二次五カ年計画を策定以来、一つの目標を立てておりまして、これは、第四次五カ年計画を完了いたします昭和四十七年度末にいきましたならば、現在ヨーロッパあるいはアメリカにおきましては十数年前完成しておりますが、申し込みに応じて直ちに架設できるように、それから、全国のおもな通話をほとんど即時にする、こういう二つの目標を立てまして、長期計画を進めてまいったのでありますが、その場合に、現在ある加入者を含めまして、昭和四十七年度末には加入電話が千七百五十万になるだろう、という予想を立てておったのであります。しかしながら、最近電話が非常に需要がふえてまいったのであります。これは一口に申し上げますと、経済基盤が拡大されたということになるわけでありますが、いわゆる産業経済の能率化が必要になってきたということ、それから第二は、国土開発、あるいは地方におきまして産業開発計画が進められてきたということ、それから第三は、たとえば団地ができるとかその他によりまして、いわゆる国民の生活環境が非常に変わってきた。たとえば家庭でなかなか人手を雇いにくくなったということもあると思います。こういうために需要が高まってまいりまして、現在の積滞は約百八十万をこえるというふうになってまいりました。したがって、最初予定いたしました加入電話千七百五十万に対しまして、四十七年度末には電話の需要が約二千万をこえるのではないかというふうに予想されております。しかも、非常に問題になってまいりましたのは、これは電話が普及してまいりますと、日本ばかりでなくて、ヨーロッパなりアメリカではもうすでに経験したことでありますけれども、いわゆる一加入電話当たりの収入というものが減ってくる。現在はどうなっておるかといいますと、平均いたしまして、月五千円の収入で公社の事業が成り立っているわけでありますが、しかし公社といたしまして、特に技術革新をはかりまして、その数字は、過去第二次、第三次五カ年計画で、過去の十年前の技術を使えば約四千億ぐらい金がよけい要るのを、技術革新によってそれを押えてやってまいったのでありますけれども、新しい電話が架設される場合には、農村とかあるいは住宅電話の比重というものがどうしても高まってくる。したがって、その場合の収入というものは、一加入電話当たり約二千円ぐらいしか入らない。したがって、従来五千円で事業というものが一応成り立っておったのでありますけれども、今後二千円程度の収入の加入者が非常にふえてくるということを考えますと、料金に対しまして、いわゆる構造変化といいますか、収入の構造変化というものが起こるような状態になってまいります。それから第三点は、公社といたしましてこれまで拡張計画を進めてこられた一つの大きな柱でありました、電話を新しく架設する方に債券を持っていただいておりまして、全国平均いたしまして十万円公社債券を持っていただいたのでありますが、この債券の償還ということが、特に昭和四十五年になりますと約千五百億くらいになってまいります。それから、四十六年はこれが千八百億、さらにその次は二千三百億というふうに非常にふえてまいります。この加入者債券というものは、もともと大ぜいの方に負担していただいておりますので、いわゆる一対一の借りかえができないのでありまして、公社といたしまして、どうしても資金をどこかから得なければならない。それに対しまして、公社として現在持っております借金といいますか、負債は、今年度の末になりますと約一兆七百億になります。利払いだけで約六百億になる、こういうような状態でありますので、この際、長期計画を含めまして、抜本的な経営の問題を考えなければならぬという事態になりました。したがって、電信電話調査会を開きまして、いろいろ御審議願ったのであります。 調査会といたしましては、こういった電信電話の拡充というものの必要性をどうしても認められまして、結局、新しく電話に加入する方から、設備料を、従来一万円いただいておりましたのを三万円にする、それからもう一つは、現在の料金に対しまして、平均いたしまして二二%の電話の料金値上げもやむを得ない、こういう答申をいただいております。公社といたしまして、現在この調査会の答申を受けまして、公社としての案をいまつくるように進めておるところでございます。
○勝澤委員 その公社の案といいますか、いま答申が出されまして、一応、電信電話二二%、十月一日、ですか、出ておるようでありますが、公社としては、これの値上げ率、それからいつごろから、そういう点はどういうふうにお考えになっていらっしゃいますか。
○米沢説明員 電信電話調査会といたしましては、実はことしの十月から値上げするのはやむを得ないじゃないかという答申をいただいたのでございます。公社といたしまして、何といいましても、値上げをしないで済ませれば一番いいわけでありますから、四十一年度は値上げをやめまして、いわゆる、何といいますか、財政投融資、その中に縁故債が含まれておりますので、財政投融資をいただくことによりまして、本年度は値上げをしないというふうにいたしました。それで公社としては、いろいろなこういう最高の方針をきめるのに、経営委員会というものがございまして、現在経営委員会を開きまして、特に八月ごろを目標にいたしまして、公社の案をつくるように、いま進めておるところでございます。
○勝澤委員 そうしますと、四十一年度ではなくて、四十二年度の課題になる、こういうことになるわけですか、料金問題というのは。
○米沢説明員 四十一年度はいたしませんで、四十二年度の課題になる、こういうことでございます。
○勝澤委員 そこで私は、この資料によりますと、昭和二十七年からですか八年からですか、料金が上がっていない、それで十何年かやってきた、そしていま料金値上げの問題が出ているわけです。よく長い間料金値上げが行なわれないできたという点で、逆に疑問があるのですが、そういう、料金値上げをやらなくてもこれだけ電話加入が伸びたということは、どういう意味があるのですか。
○米沢説明員 昭和二十八年に、当時約二割の値上げをいたしました。この二割の値上げというのは、二割の値上げした分を、いわゆる損益の支出に使用いたしませんで、あげて建設費に回した次第でございます。ところが、だんだん電話が拡張してまいりますと、先ほど申し上げましたように、収入が減少する傾向がふえてまいりました。先ほど御説明いたしました、昭和三十九年度におきましては、なるほど六百億の収支差額が出ておりますけれども、その次の昭和四十年におきましては、まだ最終的ではございませんが、約四百億をちょっと割るという数字が出ております。それからまた、昭和四十一年度におきましては、その収入額は予算では二百十六億ということでございます。したがってパーセンテージは、後ほど数字を申し上げますけれども、最初二割であったのがだんだん滅ってまいりまして、現在ではおそらく五%くらいに減っております。 そういうことが一つありますが、もう一つは、いままでこの十三年間値上げしないで済ませた、これは電信電話の技術なりあるいはエレクトロニクスというものが、日本で一番進歩したものだ、したがって、先ほど申し上げました、いわゆる技術革新によりまして、本来なら四千億金が要る建設勘定を、四千億節約してきた、これが非常に大きなことになります。例を申し上げますと、東京−大阪は十年以上前はいわゆる待時サービスでありまして、特急でも二時間くらい待たすというサービスをやっておりますが、現在これは自動でダイヤルに入るということになります。そうすると、市外線でも三倍要るわけであります。しかし市外線の建設費が、技術革新で、マイクロを使うなりあるいは同軸ケーブル等の新技術を使いまして、建設費が三分の一になる。回線の所要量が三倍になりましたのに、建設費のほうは三分の一になります。したがって、三かける三分の一は一という算術が示しますように、結局サービスの改善を技術で補ってきた、こういうことが一つ大きな原因だと思います。 それからもう一つは、たとえば支出のほうの問題でまいりますと、公社の一人の職員が電話をどのくらい負担しておるか、物的生産性の一つの数字でありますけれども、これは少なくとも一〇%から一四、五%までふえておる。たとえばある年が三十台としますと、その次が三十三になる、三十六になる、そういうふうにして、電話を一人の職員が持つ数というものが上がってきた。その比産性向上によりまして支出の面を押えてきた、こういうことが重なりまして、過去十三年間料金の値上げをしないで済ませた、こういうことであります。
○勝澤委員 この料金の問題で、電話料と電報料というものは同じウエートの中に置かれて、ものの見方がされておるわけでありますけれども、電電公社から見れば、電話料あるいは電報料というものは一つの収益ですから、あれですが、今度利用者の立場で見ますと、電報料、電話料というのは、やはり別々の角度から見るべきではないだろうかと思うのです。そうしないと、電話料というのは一つの電話の計画によって進められる。電報というのは、新しい時代に即応した改革というものは全然されてないわけですね。中身を見てみますと、旧態依然とした方式でやられておる。ですから、ものの見方−この報告書もそうなんですが、私は、やはり電報料、電話料というのは別の角度から見て、料金をかりに改定あるいは是正するとするならば、そういう立場から見なければ、少し矛盾があるのではないかという気がするのですが、そういう点いかがでし、よう。
○米沢説明員 確かに、電報を含めた電信事業の問題、それから電話事業という問題は、それぞれ別な問題を要素として含んでおります。ですから、先ほど申し上げましたように、電報においては収入が一に対しまして支出が四である、したがって料金値上げのほかに、いわゆる合理化ということが非常なウエートを持っておる。それから電話におきましては、先ほど申し上げました収入の構造変化に伴うもの、拡張に要する建設経費、それから債務償還に関するもの、こういうことがあるわけであります。しかし、公社といたしまして、電信電話を総合的に経営いたしておる関係から、やはりこの電報の赤字そのものが他によって補てんされるということが、事実問題としてきわめて困難である。また、ヨーロッパの例なんか、国営事業等の様子を見ましても、せいぜい、電信事業をよくいたしましても、収入一に対しまして支出は二くらいの程度までしかいっていない、世界で非常に苦心いたしましても、国営事業のヨーロッパ等を見ましても、やっと収入一に対して支出二という程度までしかいっていないということを考えますと、どしても他に財政的な支出を得ることが困難な現状におきまして、やはり公社といたしまして、総合的に収支を考えていかなければならない、こんなふうに考えております。
○勝澤委員 これは私なんか痛切に感ずるのですけれども、慶弔の電報ですね。これなんかでも、結局行けないから、特にわれわれ政治家はよく使っているわけです。政治家が使っているから、なるべく原価でなくてもっと原価を割った料金にしようと言っているわけではないのでしょうけれども、やはりこれは慶弔、社交的通信というもの、このファクターもいろいろ出ているようでありますけれども、特に死亡、危篤等の通信がわずかに四%だ。そうしますと、この電報の内客といいますか、こういう種別によって料金を変えるというものの考え方も、一つの方法になるのではないかということを考えてみますと、十三年間も、とにかくそういう料金体系の合理化といいますか、新しい社会の動きに沿った料金の改定といいますか、こういうものがされていなかったわけでありますけれども、そういう観点からいきますと、私は、電信、電報というものと電話というものは、もう少し別の角度から見て再検討すべきじゃないだろうかなという気がするわけです。しかし、そうはいっても、専門的な人たらが専門的な立場でこの報告書を書かれておるようですけれども、私は、実はどうしてもそういう気がしてしかたがないわけです。それは実際の利用の実情から考えて、一体電報の公共性とは何だろうか。公共性のあるもの、こういうものは、やはりそれは相当な料金のサービスをしなければならぬけれども、社交的なもの、こういうものにまで電報というのは奉仕する必要があるだろうかないだろうか、実はこういうふうに思うのです。ですから、そういうものの考え方を、料金体系の中で変えていくことによって、お祝いの電報も少なくなる。お祝いの電報でなくとも、それを何か別の方法でやる、あるいは電話で通じたことがまた電報で、二重にむだをしなくてもいいように、こういう規制がやはりできていくのではないだろうか、こう思うのです。いまのままで行けば、祝電なんというのは、あるいは弔電なんというのは、これは今日の社交的な常識になっているものですから、それが同じようにやられている。だから、それはまた特別なものなんだということになれば、そういうものが淘汰されていくというふうに私思うのですが、そういう社会政策的な立場からも、この料金というものを見ながら、その規制をしていくといいますか、むだをなくすといいますか、そういうこともひとつ考えるべきじゃないだろうかと思うのですが……。
○武田説明員 先生いま御指摘がございましたように、現在の法律は昭和二十八年にできたわけでございますが、現在の料金体系そのものは、明治時代の体系をそのまま踏襲しておると言って差しつかえないと思うわけでございます。その間に、いろいろ電報につきましても技術の進歩があったわけでございます。一番大きな技術の進歩ということになりますと、電報につきましては、昔は配達よりも電送が、経費の中で占めるウエートが非常に多かったということでございます。したがいまして、電送経費をできるだけ節約するような料金体系をとっておったと思うわけでございます。いま全体の中で、事務用電報が約八割、残りが私用ですが、私用の二割のうち一割五分が、先生おっしゃるように、慶弔電報でございます。慶弔電報は略号電報になっておりまして、三字で十五、六字分が打てる。結局、電送経費が節約されるから安くするというようなことでございますが、現在では、技術の進歩によりまして、電報コスト全体の中で電送費が占める割合が非常に少なくなって、むしろ配達のほうがウエートを占めるというようなことでございますので、略号電報の意味もなくなっております。あるいは、基本字数は現在十字というふうにきめられておりますが、現在は電報一通の平均の字数は二十二字になる。これも、電報一通のコストを安くするために、基本字数を少なくするように押えておるわけでありますが、そういった基本字数の問題もございます。また、市内電報は一般電報より安くしております。これも電送を要しないということで安くしておるわけでございますけれども、最近の市町村の合併等によりまして、非常に市内電報の範囲も広くなっております。そういった点、あるいは翌日配達電報というものは安くしておりますが、こういったものも、いま申し上げました技術の進歩によりまして、時代に合わないようになっておると思いますので、われわれといたしましては、できるだけこれを現在の時代に合うような、合理的なものにいたしたいというふうに考えておるわけでございます。電話につきましてもいろいろの点がございますが、電報につきましては、そういうことであります。
○勝澤委員 私は、時代に合わせるのも必要ですけれども、時代に合わせ方で、やはりものごとの見方というのを変えていくこともあると思うのです。例になるかならないかわかりませんけれども、最近のデパートの話で、三越と伊勢丹というのがよく一つの例にいわれます。伊勢丹が戦後伸びたというのは、赤いシャツを洋品売場で売っておる、三越はこれを運動具売場で売っておるのだ、その層のつかみ方といいますか、そういうものが違って、一つの百貨店の売り上げが違ってきたということをよくいわれます。やはり社会政策的に、むだなものをなくしていく。よく、私たちが電報を打ちながらそう思うわけです。祝電とか弔電を打ちながらそう思うわけでありますけれども、やはり、そういうのがなくなっていけば、それだけむだがなくなり、それだけそちらのロスが消えていくわけでありますから、そういう、いまの時代に合ったのでなくして、やはりある程度、社会政策的な、むだをなくしていくといいますか、そういうものも考えてみることもいいのではないだろうかと私は思うのです。しかし、それはこの報告書によって求めることは無理だと思うのです。それはやはり、この報告書をつくった委員は明治の人たちでしょう、大正もおるかどうか知りませんけれども、やはり昭和の人たちがおれば、ものの見方というものはまた変わってくるわけですから、そういう先進的な行き方というものも考えられるのもいいではないだろうかと思って申し上げておるわけです。 それから、今度は料金の体系の中でありますけれども、料金体系の中にも、最近はいろいろと、矛盾というか、格差がひど過ぎるというようなことがよく新聞で出されております。たとえば東京都の場合とそれから都外に出た場合、いまはみな都心に通って、東京都外にみな住宅を持ってやっておりますから、中では自由に十円でやっている、しかし向こうからかければ四十五円かかるとか、何分間でとか、こういうようなことで、何か格差がひど過ぎるのじゃないか、こういう意見が出されておるようでありまして、これは、いまの料金体系の中で、こういう無制限で十円なんだということを変えるだけでも、たとえばいま二二%といわれておりますけれども、料金幅を下げることに一つならないだろうかどうだろうか、あるいは、私たちがいつか決算委員会で中央電話局を見せていただいたわけでありますけれども、電話の番号の案内というようなものが無料でサービスされている。これは過剰なサービスではないだろうかという意見もあるわけです。ですからこういう点で、私は、料金体系の中の問題というものも少しこの際考えるべきではないだろうかというように思うわけでありますが、そういう点はいかがでしょうか。
○米沢説明員 ただいまいろいろ伺いましたが、公社が案をつくる場合には、現在の料金体系の中で持っております問題点は、全部とは言いませんけれども、ある程度是正の問題も考えていきたいと思います。
○勝澤委員 それから、外国に比べて積滞が多いのは日本だけだ、こういうようなこともいわれておるわけでありますが、一体、日本だけがどういうわけで積滞現象が多くなっているのですか。その点はどうなんでしょうか。
○宮崎説明員 御案内のとおり、日本の電信電話、特に電話の拡張というようなものは、敗戦前までは、ほとんど一般住宅いわゆる庶民に対しては提供できないような状態になっておりました。つまり戦争中までは、ほとんど一般電話というものを抑止しているというような状態で、あげて軍事に使ってきたような実態でございます。ほかの国は、電話の発達というものはきわめて早期からやられておりまして、しかもそういうような特殊なやり方をやっておりません。したがいまして正常に伸びてきておるわけでございますが、ようやく日本では戦後になりまして、あらためてこの電話の需要というものが、一般につくような形になってきております。したがいまして、過去の沿革が、やはり今日のような積滞現象を呈したものと私は判断しております。
○勝澤委員 それでは次に、三十九年度の監査報告書によりますと、未収金が二百十億四千七百万円あるようでありますが、この中で官庁警察専用料というのがまだ十五億三千七百万円、決算整理として八億二千六百万円というのが出ておりますが、これについてちょっと御説明していただきたい。
○中山説明員 この未収金の中の官庁警察専用料の問題でございますが、昭和二十八年に料金改正をいたしました際に、警察電話の専用料につきまして、一般会計で予算上の措置がなされていなかったというような事情がございまして、その未収金の累計額が昭和三十二年までに約二十二億八千七百万円に達したのでございますが、これにつきまして、大蔵省と話し合いをいたしまして、昭和三十三年度から毎年一億二千万円ずつ警察庁から支払いを受ける、こういうことにいたしております。これによりまして、昭和三十三年度から昭和三十九年度までの七年間に、総額八億四千万円の支払いを受けましたので、九年度末におきましては残高が十四億四千七百万円、こういうふうに相なっております。この未収金の収納額は、公社法が施行されました際に、公社法の施行法の九条によりまして、電気通信事業特別会計の負債となっておりました、一般会計からの繰り入れ金を引き継いでおりましたその債務の償還に充てることといたしておる次第でございます。 それから、決算整理と申しますのは、公社におきまして決算整理として、中間勘定の残高から未収金の勘定に振りかえた額と、加入者等がお引き受けになりました電信電話債券の代金のうちで、郵便局との資金決済がまだ未済になっておりまして、公社の資金として受け入れが済んでいないものがございますので、こういう勘定に計上いたしまして、整理をいたしておる次第でございます。
○勝澤委員 先ほどの料金問題にもう一度追加してお尋ねいたしますが、営業収支、一応収益としては二〇%確保している、それを建設資金のほうに回す、こういう取り扱いをなされておるようでありますが、この二〇%というのはどういう意味かというのはわかりますけれども、二〇%というのはどういう根拠になるのですか。それは一五ではいけないのか.あるいは二五ではいけないのか、こういう点はどうなのですか。
○秋草説明員 これは重要な問題でございまして、昭和二十八年の料金改正のときに、従来の官庁会計の仕組みとだいぶ変わりまして、公社の事業収支に黒字を出しておる、二割料金値上げの結果、黒字が出るわけでございます。この黒字の使途につきまして、当時減価償却の不足だとか、そういうような損益勘定の不足の分は、これは問題ございませんが、今後電話の拡充に、建設に相当使ってみたいということを表明したわけでございます。その可否善悪などにつきまして、公聴会等も開かれ、学者の諸先生方の御意見も拝聴し、こうした独占企業の公益事業の料金のあり方といたしまして、どの程度のものが建設に投資されていいかどうか。もちろん本来建設投資は、会社で申しますれば、増資とか借り入れ金とか社債、こういう外部資本によって調達するのが本来の筋でございますが、いかんせん公共事業体というものは、そういう点が、先生御案内のように、なかなかスムーズにいきません。そこで、料金の一部を建設に投資するという論理が展開されたわけです。その理由は、今度の調査会の報告書に詳細に出ておりますけれども、従来の加入者にもまた新しい加入者にも、電電公社の事業というものは、一般の鉄道やガス、電気、住宅と違って、全部が加入者の利便に結局還元されるものだ、こういう論理も、詳しく述べなければなりませんけれども、ございまして、大体そうしたくらいの範囲の、二割ぐらいは建設に回してもよかろうということで、自来今日まで相当の額が利益剰余金から建設に投資され、また決算処理もされておるということは御案内のとおりでございまして、これはまた政令とか法律によってきめられたことではないわけであります。
○勝澤委員 この二十八年からの利益率を見てみますと、率は私の手元には出ておりませんけれども、三十三年、三十四年が五百十四億、三十五年が六百六億、三十六年が六百七十五億、三十九年が六百十三億と伸びておるわけであります。こういう観点から四十年、四十一年度の見込みをされておるわけでありますが、このことはやはり料金問題、それから今日の経済の動向、それからいま新しく拡充建設投資をしながら一個当たりの収入が減っている、こういうことが重なり合って、やはり収益というものは減っている、こういうことになるのですか。あるいは金額的に大体四十年度、四十一年度あるいはこれからどのくらいの利益というものが確保されていけば、料金問題というものは二二%、あるいはもう少し検討されるのですか。その辺はどういうものでしょう。
○米沢説明員 先ほど申し上げましたが、数字は後ほど経理局長から説明させますけれども、三十九年度の建設所要資金中に占める収支差額は一四・二%でございます。二十九年から三十九年の総合は二〇・四%でございます。ところで、四十年度は、額といたしまして四百億をちょっと割ると思いますが、四十一年度は、予算でいいますと二百十六億ということであります。大体五%近くになると思います。これは何かといいますと、最初御説明いたしましたように、いわゆる住宅電話なりあるいは農村に電話が普及してまいりまして、従来月平均五千円の収入のありましたものが、月二千円の加入者が相対的に非常にふえてくる。たとえば東京の例を申し上げますと、昨年二十万つけたのでありますけれども、その半分は大体二千円くらいの収入の住宅電話である、こういうことが現実に起こってまいりました。これは電話が普及していく過程におきまして、アメリカでもヲーロッパでもみな過去において起こったことでありまして、日本でも、いままで私たちが長期計画をいろいろ検討するときに、いつかはこの収入減ということが、いわゆるパーラインあたりの収入減ということが起こるのではないかと予想しておったのです。それが現実に三十九年、四十年、四十一年とあらわれてきた。四十二年度になりますと、収支差額はほとんど期待できないというふうなことになってくるわけであります。その点ほいわゆる収入の構造変化というふうに考えております。
○中山説明員 お答え申し上げます。 先ほど、今後大体どれくらいの収入があれば建設に支障がないか、というお尋ねのように承ったのでございますが、大体試算をいたしてみますと、四十一年度、今年度あたりで、予定収入を現行料金で五千五百三十億といたしておりますけれども、これに対しまして、一千百億くらいの増収がありますれば、その傾向でまいりますと、支障なくいくのではないか、かように考えております。
○勝澤委員 それじゃ料金の問題は、いずれ料金改定が出てくるでありましょうから、そのときにお尋ねするといたしまして、次に電電公社の建設工事でありますが、特殊な工事が多いようでありますが、入札の状況といいますか、競争入札あるいは随意でありますとか、あるいは指名競争とありますが、こういう状況はどういう比率になっておりますか。
○大谷説明員 お答えいたします。 電電公社におきます設備工事の発注方法につきましては、御案内のように、電気通信設備というものは一般にあまりございませんので、これはもちろん建設業法あるいは中央建設業審議会等の所管庁の御指導もございますが、それらによりまして、業者をあらかじめ認定いたしておりまして、それを一、二、三、四級というように格づけいたしております。それに見合いました工事が出てまいります、それに対しまして、指名競争入札という形で発注いたしております。
○勝澤委員 その中で、もうちょっと具体的に聞きますと、業者の電電公社に対する依存度、こういうのはどうなっておりますか。たとえば大成建設というのだったら、大成建設は電電公社の仕事に八割依存しておる、いやあるいは六割だ、こういう依存度の関係で、電電公社に七、八割以上の依存度を持っておる業者というものが、これは特殊な仕事ですから、私はあるのじゃないだろうかと思いますが、そういう点はどうなんでしょうか。
○大谷説明員 依存度でございますが、ただいま申し上げましたように、特殊な工事ということで、一般的に普通の、たとえば土建会社がそのまま工事ができるというたてまえをとっておりませんので、現在認定されております業者は、依存度といたしましては、九〇%から、低いほうは二〇とか三〇というのがございますが、おおむね八〇%以上ないし九十何%ということになっております。
○勝澤委員 数字を持たずにお話ししているのですけれども、たとえば七〇%以上の業者の建設工事の割合といいますか、こういうのはどういうことになっておりますか。もしおわかりにならなければ、またあとで御説明願ってもけっこうですか……。
○大谷説明員 お答えいたします。 先生の御質問の中に、あるいは建築のほうをお考えになっておるとすればあれでございますが、私の回答申し上げるのは設備の話でございます。設備工事について申し上げますと九〇%、つまり非常に依存度の高い業者が大半でございます。正しい数字はちょっと申し述べられませんですが、おそらく九〇%以上になるのじゃないかと私は思います。
○山田(長)委員 ちょっと関連して。ただいまのお話のように、指名で何がしかの依頼をするわけですが、その業者が仕事上からいって間に合わない場合に、委託で次々と仕事を下のほうに委嘱すると思うのです。その場合における請負ったところとその下のマージンというものは、どのくらいな状態でとっておるか、公社のほうでおわかりですか。
○大谷説明員 お答えいたします。 御案内のように、建設業と申しますのは、元請のみでなく、下請を一般的に使うのが通例でございますので、私ども公社のほうも、下請を必ずしも否定いたしておりませんが、元請が、下請の下請というような形で次々と出ていくのは、工事の質から申しまして適当ではないということで、ずっと長い期間になりますが、いろいろ下請の管理に力を入れておるわけであります。ただいま御指摘の、元請から下請に対するマージンでございますが、大体私どもの工事は、材料費が約一〇%くらいでございます。それから会社の管理費——これは統計でございますが、これを出しますと、元請会社の関係に二〇%くらい。その管理費と申しますのは、現場事務所の設営費であるとか、労力、光熱水費、架設材料費、そういったものでございますが、下請に出す場合に、そのまま下請に出すのじゃございませんでして、基本的な工事全体を総合的に見るという見方を元請会社にいたしますし、なお材料持ちの場合が多く、あるいは機械を下請会社に貸す、そういった場合が多うございまして、そういうことでまいりますと、要するに純然たる労務費ということになりますと、六〇%ぐらいになります。しかし材料等を含めましてやりますので、下請がたとえば六〇%という場合は、大体労務費だけをやっておるというようなことになるわけでございます。したがいまして、普通の状態ですと、元請会社が総合的な管理をし、あるいは工事長を出す、あるいは機械を貸与する、そういう望ましい姿を考えますと、これはいろいろございますが、ただいま申し上げたように七五%ないしは六〇%と見ましても、場合場合によりますが、必ずしも不適当でないというふうに考えます。
○山田(長)委員 これを突き進めて追及するという筋ではないのですが、もう一つ伺っておきます。 公社としては下請を認めることはできない、ということはわかっているのですが、最近の世間一般の賃金の状態から言いますと、必ずしも規則どおりにはいかぬ場合があると思いますけれども、それが四段階ぐらいになって、それで、下のほうに働く人たちの人事の抜き取り競争が行なわれておるという話を聞くのです。もしそういうことでありますと、仕事が不完全なことになるような危険がなきにしもあらずですが、そういう面における指導というのは、どんなふうにされておるのですか。
○大谷説明員 お答えいたします。 ただいまの御指摘ないしは御忠告、たいへんありがとうございます。先生のおっしゃるような観点で、先ほども申し上げましたが、この下請の問題につきましては、以前から、公社といたしましてたいへん力を入れておるわけでございます。御指摘のように、なかなかその把握がむずかしいわけでございます。しかしながら、先般三カ月ばかりかかりまして、現場に参りまして、実態調査をやりました。その結果によりますと、御指摘のような四段階というのはございませんで、大体二段階で終わっておるようであります。したがいまして、これは私どもの目に入らないものがあるかもしれませんが、その辺のところは、今後十分いろいろ実態把握につとめてまいりたいと思いますし、特に公社がこれからいろいろ増大する工事をやってまいりますさなかにおきまして、工事品質というものがたいへん重要でございますので、工事品質の確保という点からも、下請につきましては十分留意をいたしてまいりたいと思っております。
○勝澤委員 それで、いまのような場合、元請から下請に出ているという場合の、下請についての監督はどういうふうにされるのですか。
○大谷説明員 この種の業種の慣例からいたしますと、元請と発注者の間にりっぱな契約書をかわしておるわけでございますから、発注者といたしましては、元請を管理しておれば、ほんとうはもう下請についてとやかく言うべき筋合いではないと思うのでございますが、特殊な工事ということで、下請等を十分見てまいりませんと、品質の確保ができない場合も出ておる段階でございますので、元請を通じまして、下請の登録——登録といいますか、元請を通じまして、下請を十分見るようにということと同時に、下請を何に使うのだということを契約の際に明らかにいたしたい。それから、下請の品質工程等を設けまして、下請と元請の責任の限界をはっきりするということを当面の施策に置きまして、なお実態調査等もいたしまして、これを十分側面的に——これはどうしてもやはり直接というわけにはまいりませんが、私どもの気持ちといたしましては、ある程度現場を見ながら、あるいは元請を十分監視するなりいたしまして、下請を見ていきたい、かように存じております。
○勝澤委員 この元請から下請に出ていくということがわかるならば、直接、公社としては元請を通さずに、下請にやるということは不可能なのですか、その点はどういうふうにお考えですか。
○大谷説明員 お答えいたします。 たとえば同軸ケーブルを布設いたします場合に、穴を掘ったり、管を入れたりすることは比較的簡単でございますが、そのケーブルを入れまして、接続する、それを試験するということは、非常に高度の技術を要するわけでございます。したがいまして公社といたしましては、接続試験等が済んだ、一貫した形で施設を見ていく必要がございますので、そういうものにつきましては、元請に発注いたすわけであります。ですから、下請に出る部分はきわめて簡単な作業ということでございまして、全体を総合して考えますと、下請の技術の程度では、全体の工事をまかすわけにはいかない、そういうたてまえをとっております。したがって、ある種の工事を出す場合には、その工事の技術の程度によりまして、元請に出し、元請が全体を総合的に見る、こういう形で、私どもは元請を対象に責任を負わせておる、こういう形にしてございます。
○森本委員 関連。いまの公社の答弁は、ちょっとおかしいと思うのですが、この建設工事については、大体公社自体が、元請工事それから下請工事というふうに考えていくこと自体がおかしいのであって、要するに、電電公社というものは、かりに一級から四級まで——あるいはそれが暫定であったということにいたしましても、その一級から四級までに分けていることがいいか悪いかは別としても、あるいはそういうことが独占的にやられていることも若干の疑問があるわけでありますけれども、そういう問題を抜きにいたしましても、その下にさらに下請工事があるということを知っておりながら、そういうふうな級の認定を行なって工事を行なわすということ自体が、それは間違いだと思う。やはり工事会社に請け負わすならば、その工事会社に全責任を負わして、そうして公社とその工事会社とが契約をしておる。そのあとについて電電公社が実態調査を行なった結果、その下請については、たとえば穴を掘る場合とか、あるいは洞道を行なうとか、そういう個々の部分については、それぞれ場合によっては請負に出しておる場合があるけれども、しかし全体的には、あくまでもその請負業者そのものに全責任を負わせておる。こういう形でなければ、その元請、さらに下請というものを電電公社が認めたような形におけるやり方というものは、これは絶対に承認できないわけでありまして、そういうやり方をするならば、いま同僚勝澤君が言ったように、そんなら初めから、そういう元請工事というものを抜きにして、電電公社と下請工事が直結するならば、要らぬマージンを取られる心配はないじゃないか、こういう理屈になってきて、公社自体が、その元請、下請ということで——どこでそんなことばが使われておるのか、私は公社関係については何十年も見ておりますが、一向にそういうことは知らぬわけでありますが、公社自体として、その答弁はおかしいと思う。だから、実際に調査をしてみてきたところが、大きな工事になった場合に、あるいはせん孔工事あるいはケーブルだけの特殊なところ、そういうととろについては、たとえば三千万円の中の百万円何がしはだれそれに直接請け負わせたという実態があったということについては、これは私はある程度工事の実態からして容認ができるといたしましても、その元請工事に三千万円請け負わせておった、さらにそれを次に請け負わせたということを、公社自体が認めるような形の答弁であるとするならば、もはや何をか言わんや、そういうような工事の認定基準というものは初めから要らぬ、こういうことになるわけであって、電電公社はあくまでもこの認定をした業者と契約をしておるのであって、実際にその下請工事のようなものについてはやるべきではない。これが私は原則でなければならぬと思う。ただそういう原則が、実際問題として大きな仕事になった場合に、たとえばそのうちの二十分の一程度のせん孔工事、あるいはケーブルのある特定の部分、こういうものについては、その会社でないものに対して請け負わしているものが、実態調査をした場合には出てきた、こういうことであるとするならば、ある程度これは了解がつくわけでありますが、その辺、ひとつはっきりしておいてもらいたい、こう思うわけです。
○大谷説明員 お答えいたします。 ただいま森本先生のお話、全くそのとおりでございます。もし私の先ほど来の答弁を違ったように御理解いただいたということであれば、全く説明の不十分でございまして、私自身も、そのように考えております。
○勝澤委員 先ほど御答弁がありました七〇%、八〇%のような依存度を持っている業者については、一体どれぐらいの工事比率を占めているのかという点で、別に説明を聞きたいと思いますので、それを聞いてまたお伺いいたしたいと存じます。 いまの話を聞いて、私も、一括元請が請け負って、天引きされて下請にいくことはないということはわかりました。電電公社のことはよく知りませんけれども、よそのところでは間々あるわけでありまして、一割か一割五分天引きをして下へおろす、そして今度はその次の孫までいけば、もう資格がないようなものにまでいく。それがときどき不正工事として、新聞でも報道されることがあるわけであります。その点はよくわかりました。 次に、今度は物品の購入の場合でありますが、物品購入も、見てみますと、約千八百三十六億もあるわけでありますが、これも特殊なものが多いようでありますので、随意契約というものが多いように見受けられますけれども、どういう比率になっておりますか。
○井上説明員 お答え申し上げます。 公社の購入いたします物品は、公社独特の仕様書のものが大部分であります。したがいまして、市場性がきわめて乏しいために、大体九七%前後の毛のが、いわゆる随意契約になっております。
○勝澤委員 そこで、私は、物品購入の場合の随意契約という中から考えると、どうしても原価計算というか、こういうものを重要視しなければならぬと思うのです。それから、先ほどの工事の場合でも同じことが言えると思うのです。材料の支給の場合もあるでしょうし、あるいはまた公社に依存をしていればいるほど、何といいますか、発注した工事のできばえについて、竣工検査をよほどしっかりやらねばならぬ、こう思うわけでありますが、この原価計算というものについてはどういうふうにやられておりますか。
○井上説明員 原価計算につきましては、随意契約の最も大事な事項でございます。公社といたしましては、資材局に原価調査課というのを、昭和三十年の八月でございましたか、設置いたしまして、当時十九名でスタートしたものがすでに四十八名の人員を持ちまして、専門的に原価の調査、分析、積算ということをやっております。また公社総裁の諮問機関といたしまして、資材調査会というものを設置いたしておりまして、外部の学識経験者のお知恵を拝借いたしまして、資材購入に関する基本車項につきまして御審議を願っているわけでございます。その中の最も大事な事項といたしまして、適正な原価計算方式はどうであるかということにつきまして、自来十数回にわたって、その問題につきまして審議をしていただきました。その答申に基づきまして、その答申の結果をそのまま原価計算のルールといたしまして、適正厳密にやっておるものでございます。
○勝澤委員 会計検査院のほうにお尋ねいたしますが、この間防衛庁の決算のことでやりましたときにも、飛行機、艦船あるいは特車ですか、何かやられておるわけでありますが、これは工場の立ら入り検査といいますか、原価計算というものをやはり相当厳格にやらなければならぬだろう。むろんこういうものを競争入札でやれということ自体が無理ですから、やはり随意契約で——随契がいいか競争がいいか、いまのようなやり方ではどっらも同じことだと私は思うのであります。ですから、適正価格というものを一番もとに置くのが大事だと思うのであります。そういう点からいきますと、やはり電電公社の場合に、依存度の高い資材というものについては、その工場の原価計算というところまで行なう必要があるのではないか、こんなふうに思うわけでありますが、いまの会計検査院はどういう検査を行なわておるかということと、それから、いま私が言いましたとおり、金額が多くなればなるほど、原価計算のやり方について、人がふやされたと同じような意味において、何らかの方法というものを考えなければならぬのじゃないかと思うのでありますが、そういう点についていかがですか。
○保川会計検査院説明員 ただいまの物の講入とか干、ういうものについては、われわれ常日ごろ適正な価格ということを念頭に置いておるわけであります。いまお話しになりましたように、ものによっては、それが発注先の民間のほうでどういう値段でつくられておるとか、どういう点で金がかかるとふ、そういう点を調べる必要がかなり多いわけであります。ただ現実の問題で、そういう民間に直接乗り込んで検査するということは、いまの段階では非常にむずかしいわけでありまして、そこで、それを補うといいますか、たとえば電電公社に限りませんが、防衛庁でもそのほかのととろでも、相当詳細なデータを民間からとっております。それを一応とにかくわれわれの検査の基礎にする、それから、場合によっては、先方の了解を得て、実際に工場に行く、こういうふうなことで、いま検査をやっております。その点は、不十分ではございますけれども、相当力を入れてやっておるような状況であります。
○勝澤委員 この問題は、この間防衛庁でやったときに感じたのでありますが、検査院法の上で、ある程度可能ではないだろうかと、私は解釈しておるのであります。検査院のほうでは、少し無理だというお話もあるようでありますが、これはいずれ検査院長でもおいでになったときに、検査院法の解釈なり検査院法の改正なりというものから、やはりもう少し立ち入った原価計算、あるいは適正な原価を求める方法というものについて、お伺いしたいと思います。 これで質問を終わります。
○山田(長)委員 関連。会計検査院当局にお聞きいたします。あなたの調べた範囲におきまして、公社の随契による五千万以上の価格のものは何カ所くらいございましたか。
○保川会計検査院説明員 ただいまちょっと資料を持っておりませんので、後刻、調べまして、御報告いたします。
○吉川委員長 吉田賢一君。
○吉田(賢)委員 電話拡充の長期計画に関連しまして伺いたいのですが、電信電話調査会の四十年九月出しました結論によりますと、この長期計画につきまして、建設資金が四十一年から七年まで五兆二百六十億円を要するようになっております。そこで、従来の累積赤字が昭和四十一年から七年までを推計してみますと、これは七千四百三十億円になります。それからさらにこの各種債務の償還の問題があります。これもまた七カ年間に七千百二十億円になっております。そこでこれらの関係で、所要資金の調達の問題が、結局今回の電話料の値上げということにもなってくるのではないかと、こう思うのであります。そこで私は思いますのに、この種の建設が、また電話の拡充が、現在の産業の発展の社会諸情勢あるいはまた文明の度合い等にかんがみまして、必要とされておるということは、大体において異論はないようであります。しかし従来のこの収支の実計が非常な膨大な累積赤字になっておりますることと、それから膨大な建設料金が所要されますること、こういうような関係をあれこれ考えてみますと、別途に資金計画を相当考えるということは、この際必要ではないだろうか。どうもこの調査会の報告書は、その資金計画について適切な提案、指摘がなされておりません。そこで当局におきましても、公社自身といたしまして、このような、現在のように、物価問題が世上論議の焦点になっておりますし、国会においても、内閣におきましても、物価問題は相当深刻な課題になっておる際でございますので、あれこれ考えてみましたときに、やはりさらに他の適切な方途を講じるということに最善の英知をしぼる必要があるのではないだろうか、こういうふうに考えるのですが、その点につきましてのお考え方を、まず私伺っておきたい。
○米沢説明員 ただいま電信電話調査会の答申に関連いたしまして、御質問がございました。電話調査会といたしましては、電報の赤字問題それから長期拡充計面を遂行する建設資金の問題、それから収入の構造変化、いわゆる収入そのものはふえてまいりますけれども、 〔委員長退席、白浜委員長代理着席〕 いわゆる一加入電話当たりの収入が滅ってくるために起こる収入の構造変化の問題、それから収支が、四十二年度になりますと大体少し赤字になってくるということ、それから債務償還、特に加入者債券が大部分を占めておりますが、債務償還問題、こういうことを総合的に取り上げまして、昨年の九月に、新規に架設する加入電話に対しまして、負担金を一万円から三万円に、それから料金収入に対しましては、電話というものは非常に改良部分が多い、同じ建設をやるのにいたしましても、改良費が非常に高いということを理由にいたしまして、二二%程度の値上げはやむを得ないのじゃないかという答申をいただいております。公社といたしましては、現在この答申を受けまして、公社の案を検討して、近くつくりたいと思っております。 それで問題になります点は、われわれといたしまして、まず合理化をどの程度までやれるかということが一つ問題になってまいります。特に電報につきましては、現在赤字が約三百億くらいになっております。収支率でいいますと、収入一に対しまして支出が四という状態であります。ヨーロッパの国営の電報裏業を見てまいりますと、大体収入が一に対しまして支出が二という程度でありますが、その状況を調べてみますと、たとえば夜間の電報の配達あるいは受付等を、日本のようにあらゆる窓口を開いているということではなくて、そういう点でかなり合理化している点がございますので、私たちといたしまして、電報につきましては、値上げというよりもまず合理化をやる、過去において、いわゆる中継機械化によりまして、人件費の節減をはかってまいりました。おそらくいまの経費に直しますと、年間五十億くらいの経費の節約をはかったと思うのでございますが、今後夜間の電報の受付等を、窓口に人を配置いたしませんで、そこに無人の自動電話機を置きまして、ただで親局へかかるということにして、電報を利用する方になるべく不便にならないようにいたしまして、合理化を進める。あるいは配達等につきまして、模写電信の方式をとりまして、一々そこに人を配置しないというようなことで合理化をやる、またそこで足らない分は値上げを考えるというようにしたい。 電話につきましては、一番問題になりますのは、拡張計画の問題と、それから収支の関係でございます。拡張計画につきましては、先ほど勝澤先生の御質問に対して少し詳しく御説明したのでありますが、前々から公社として、第三次五カ年計画を進めるときに、第四次五カ年計画の済む昭和四十七年度末には、いわゆるいまのヨーロッパの状態、あるいは十五年前のアメリカの状態の、申し込んだらすぐつける、全国即時化する、こういうことを目標にして進んできておるわけであります。したがってこれに対します拡張計画が問題になってまいります。その際、われわれといたしまして、なるべく電話を安くつけるということが重要なことでありまして、そのために、最近ではたとえば団地電話とかあるいは農村集団自動電話というような、一加入の建設費を下げるような方法をとったわけでありますし、そのほかまた、日本の技術を世界的な水準まで上げることによって、この技術革新を建設計画の中で実現するということによって、もしも十年前の技術を使った場合に比べて、四千億程度の建設費の節減を現にはかってまいった次第であります。 したがいまして、こういうことによって、全体的に電信電話事業というものをなるべく料金値上げをしないでいきたい。調査会の答申は、ことしの十月から料金値上げするのはやむを得ないのじゃないかという答申が出たのでありますけれども、先ほど御指摘がありましたように、公社としてはなるべく料金値上げの時期を延ばしたいというために、昭和四十一年度におきましては、料金値上げをいたしませんで、財政投融資、特に縁故債を格段にふやしまして、処理してきたわけでありますが、しかし一方借金のほうはどうなっているかと申しますと、本年度の末で一兆七百億になる、それから利子負担が約六百億になる、こういうことでありまして、結局金を借りるということによる方法というものはもう限界がそろそろきているのだ。それが、たとえば政府が出資するとか、あるいほ無利子のいわゆる補給金みたいなものが得られるということなら、これまた別でありますけれども、出資等につきまして、過去三年くらい続けて、公社の現在一般会計時代から引き継いでおります。電通省時分から引き継いでおります借金を、出資にかえるというような提案をしてきたのでありますが、結局、これはどうも出してもいつも通らないから、したがってわれわれといたしまして、他に方法がないということになりますと、どうしてもこの調査会のような考え方になってくるのではないかというふうに思います。
○吉田(賢)委員 資金の調達につきましては、相当大きな額が受益者債券にかかっておるようでございます。これは発行限度が、三十九年によりますと千二十億円ということになり、他の公募債券あるいは縁故債券がいずれも百億円台に比較いたしまして、断然多いのでございます。そこで、大体この種の事業の基本的な資金調達の方法というものを、もっとずっと以前に、長期の見通しを立てて立てるべきではないか、こう思うのでありますが、そこで、こういうことはどんなものでございましょうか。たとえば政府保証の、外国の銀行から直接借りをするというような方法でもしますれば、これは一般世界的な金利水準はいま四分ぐらいでございますが、この受益者債券にしろ縁故債券にしろ、七分以上ということになっておるようでございますが、これは普通ならば国際銀行等におきましても七分あと先かと思いますけれども、この種の事業について、そういう手はないものでありましょうか。これは政府の関係になりますので、非常に重要だと思いますが、どうでございましょうか。
○中山説明員 ただいま外債の発行を考えたらいかがなものか、政府保証の外債の発行を考えたらどうかという御質問かと思いますが……。
○吉田(賢)委員 私の質問は、そういうことじゃないのです。外債の発行じゃないのです。外債の発行であるということなら、たとえばニューヨークならニューヨークヘ行って外債を発行するということになると、やはり七分ということにでもなるのじゃないかと思います。私の言うのはそうじやなくて、政府保証のもとに、直接借りするような手を打つことはできないかどうか。政府保証でありますが、何といっても、やはり借り入れをすれば、電話事業でありますから、電話事業が、まさかこれが支払いできないで壊滅するということはあり得ないことなんです。でありますので、そういう方法でもとったならば、また別の金利の安い融資の道があるのじゃないか。私はやはり通常の方法ではなしに、言うならば、これは企業ならとっくにつぶれてしまうのですね。私企業ならばとてもこれはもてません。公社だから、法律によって保護される等々しておりますので、今日まできておる。それから事業自体の重要性からもきておりますが、やはり資金計画につきまして、いま多くはやはり何か収入の道ではかっていこう。だから損益の計算ないしは事業の構造自体もしくは資本投資等につきましても、基本的な問題にメスを入れるという方向ではなしに、これは非常に安易な考え方でございまして、これは加入者からとっていけばいいじゃないかという考え方は簡単です。簡単ですが、それなるがゆえに問題が発展する危険もございますので、この問題は、われわれは根本的に考える必要があるのではないか。私は、料金問題はまた別個に意見があるということで、いますぐ質問するというわけじゃないのです。ですから、公募債を発行しなさいという意味じゃないのです。だから外国で借りるにしても、直接借りの方法もないでもない。政府保証のそういう手を打つことの可能性いかん。そういうことを検討したかどうか。法律改正が必要ならば、拡充法を改正するなら改正するというところまで、根本的にひとつ打ち込んだらどうか、こういう意味です。
○米沢説明員 公社といたしまして、資金問題は、毎年の予算等におきまして絶えず苦しんできている問題であります。ことしにおきましても、縁故債四百五億、それからまたいわゆる政府保証の公募債二百八十億、こういうものを認めていただいたわけなんです。欲を言えば、もう少し公募債がふえて、縁故債が少なかったほうが望ましいというふうに考えておったのであります。 それからまた、先ほど申し上げましたように、現在政府から借りておる金が最初電通省が公社に発足したときに約七百億ありましたが、それをだんだん返してまいりまして、まだ三百億くらいのものを、直接公社に政府が出資してほしいということを、ここ二、三年ずっと予算要求してまいりましたけれども、なかなか政府のほうも財政的に苦しいせいもあるし、それからまた、公社自体に出資をふやすということが、おそらく他の公社にも関係を持ってくるということもあるのかもしれませんが、なかなか出資してもいただけない。私たちといたしまして、低利の金を借りるということは非常に望ましいのでありますけれども、なかなか実際問題としてできないで今日に至っておる、ということだけ御了承願いたいと思います。
○吉田(賢)委員 私もしろうとなんですよ。私もしろうとなんですけれども、あれこれ見てみますると、帝都高速の問題等々、幾多の、外資導入の方法はいろいろの方法がございます。よその公社のことなんか、この際お考えにならずに、比較する必要はありません。政府に金があるとかないとか、そんなことも考える必要はありません。何も政府自身金を持っているわけでも何でもないのですから。やはり国全体の財政からその点は考えるべきで、これは公益の事業であり、日本の文明発達、産業発展のためにはなくらゃならぬものであります。でありまするので、この際思い切って直接借りのような、政府保証の外資導入の手はありませんかと私は言うのです。私もしろうとですから、これはしろうと何言うのだとお考えになるかもわかりませんが、これはどうなんですか。もし法律上不可能なら、法律を改正すればいいのでございますが、そういう点は経理局長、どうですか。
○秋草説明員 たいへん有益な御示唆を与えられたと存じますが、吉田先生のような発想をいままでまだ考えたことはなかったのでございます。ただ公社法ではどうかと言いますと、私どもは、御案内のように、社債を発行することはできると同時に、借り入れ金もできる。しかしながら民間から、たとえば国内の問題が従来論議されましたけれども、法律ではこれは禁止されてもいないし、また許すということも積極的に規定はされていないのでございます。借り入れ金はできることになっておりますが、民間から借り入れようとしたこともございますが、なかなか実行上許されなかったという経過はございます。そこで外国からなまの金を、社債でなくて調達するということになりますと、これはまたより一そう困難な問題が出てきそうな感じがいたします。そこで金利の問題でございますが、御案内のように、昨今特に米国の市場も金利がもうわれわれが想像することと全然違って、非常に高金利になってしまいまして、先般も私どもはわずかな、二千万ドルの外債の発行を企図したのでございますが、いろいろ折衝の結果、金利条件におきましてほとんど魅力がないということで、引き下がってきたような始末でございます。これはわずか二千万ドルで、建設勘定の一週間分くらいの金にしかならぬのでございますが、これを民間の借り入れ金にしましても、私、現実に数字を持っておりませんが、そうやさしい、安い金利ではないと存じます。同時に金の量も、なまで金を借りて、先生の御指摘のように、公社の財政基盤を根本的に助けるという金ならば、少なくとも一億ドル以下の金では役に立たないと思います。二千万ドルの、公社で一週間分くらいの金を借りても、この問題の裏づけにはとうていならない。一億ドルとか二億ドルというお金になりますと、これは私どもなかなか答弁する資格もございませんが、世銀借款なんというものは 一番目に映りますが、これはかって国鉄が世銀借款をやるときに、電電との関係などもいろいろ検討されましたけれども、借款の対象となりますと、やはり担保というものがまず浮かんでまいります。同時に、区切られた投資物というものが非常にわかりやすいものでないとなかなかむずかしい。したがって東名間の道路とか、あるいは東京—大阪間の新幹線、ああいうような具体的なまとまったものが非常に望ましいのだということも承りました。そこで通信事業のような、ネットワークで非常に一億、二億、三億というような程度のものが重なり合って、全国的に大きな金が要るという問題になりますと、この借款の問題もなかなかむずかしいのじゃなかろうか。これは過去の知識から申し上げておる次第でございます。
○吉田(賢)委員 これはしろうとの提案といたしまして、ひとつ御検討願いたいのであります。やはり電電公社は少し宣伝が足りません。もっと宣伝なさる必要があると思うのです。聞けば、世界的にも技術水準もずいぶん高いらしい。もっと宣伝をいたしまして、これが文明の最大の武器だというくらいのことでもって出なければあきません。また国鉄にしてもそうですよ。国鉄にしても、引き合っている線はわずかなのです。引き合わない山の中の線をぎょうさん持っている。それで赤字がどんどんふえてくるということになる。そんなことばかりやっていたら、国鉄もだめなのです。その辺のこともありますが、私は、公社といたしまして、資産問題についてはやはり根本的に再検討なさることを、ぜひ御希望申し上げておきます。このことにつきまして法改正が必要ならば、どんどんひとつあっちこっち説得なさればいいのです。説得力が少し欠乏しておるのではないかと思うのであります。 それから問題を転じまして、電話一側の架設費が三十数万要るらしいのです。さきに総裁は、住宅の電話が月に千四、五百円とか幾らとかおっしゃっておりましたが、この原価計算から見ましても、私はどちらかと言えば、ほんとうは根本的にサービス本位に考えるのだけれども、やはり同時に、この公社があるいは企業的に経営しなければならぬ面も持っておられるのですから、合理化するというても限界もあります。いまおっしゃっておりました合理化も承ったのでありますが、合理化にも限界があります。だから、合理化以外に、ほんとうに経営の構造面につきましても、あるいはまた運営面につきましても、根本的に取り組んでいく面があるのじゃないだろうか。でありますので、たとえば住宅が四十七年には電話加入の約五割くらいになってしまうということらしいのですが、ということになると、使用度が低い、収入が少ない、それが全体の五割になるということになれば、山のような、富士山ほどの資産をもってかかりましても、なお赤字になるのではないだろうか。これは先の先の推測でありますけれども、こういうことも考えるのであります。そうならば、やはり国民を啓蒙するととも必要です。もっと合理的に使うことも必要です。言うならば、そんな千円や千五百円くらしいか電話料を払わないようなところなら、なるべくひとつ公衆電話でもお使いなさい、そのかわり公衆電話をじゃんじゃんとあっちこっち設置しておきますというくらいに、私は国民にへりくだってもらうように、電話事業というものの中身、あり方、実態というものを民衆に徹底させる必要があるのじゃないか、どうもそういうふうに思われるのです。これは合理化の一面かもわかりません、体質改善の一面かもわかりませんけれども、私はやはりそのような面も、資金面も、それから内部の構造の面も、設備の面も、何やかやを合わせまして、根本的に体質を健全化するというほうへ持っていくということが必要でないだろうか。この調査会の報告も一通り読んでみましたけれども、詳しい資料はここに出ておりませんので、文章化しておりますので、そういうような意図もあったかもわかりませんけれども、私はそういうように考えるのです。だからその辺は、それならばいまやっておる公社、公団の電話はどんどんと減らす方針を立てろという意味じゃないのだが、そこは両立し得るような方法を、何とか懸命にお立てになるくふうをする必要があるのじゃないか。そうしてもっと電話事業の重要性、同時にまた必要性、これは人間の神経と同じことですからね。それをやはりみんなに知らす必要があるのじゃないか。電話がありますということで、名刺やらなにかで、電話を書いてあることを誇りにする、そんなあほな習慣がまだ日本にはあるのでございます。そういうようなことでございますので、その辺はまだかなりいろいろと検討の余地があるのじゃないかと思うのでございますが、どうでございましょうね。
○米沢説明員 ただいま先生からたいへん示唆に富みます有益な御意見を伺いまして、たいへん感謝いたしております。公社といたしましては、先ほど申し上げましたが、何とかして建設費を安くしたいということがまず一つありまして、たとえば団地電話とか、あるいは農村方面に対しまして、農村集団自動電話をつくる、建設費が、普通なら三十六万円かかるものを、十万円以下にするということに努力しております。それからまた、年経費に対しましては、一人当たりの生産性、物的生産性を上げまして、いままでたとえば一人の人が電話を三十個持っておったのを、毎年一〇%なり、あるいは一五%なり、その負担量をふやしていくというようなことも、現在進めておる次第であります。それからまた、いまのPRの問題でありますけれども、公社は確かに、いま御指摘のようにPRが非常にへたでありまして、PRを始めたのは去年の夏ごろと申し上げていいのでありまして、その点、確かに今後考えなければならぬと思います。
○吉田(賢)委員 それから財務負債の資金の問題でありますが、縁故債というのがありますな。縁故債というのは何か知りませんけれども、私は、どこでも縁故債というものはなるべく少ないほうがいいと思うのです。私は公共企業体につきましても、縁故債というものはよくないという見解を持っております。少なくしなければいかぬ。やはり公益事業、公共事業、公益性の強い事業は、縁故債になりますると、縁故債が、もし直接利害関係があるような縁故になりますと、これはいろいろと弊害が生じますし、またマイナスが生じます。これは別にいまあるやつを、こんなものは返してしまいなさいと言うのじゃないのだけれども、縁故債というのはどういうところから借り入れるのですか。
○中山説明員 縁故債は、過去二回にわたりまして発行いたしまして、ことしが三回目に相なっておりますが、大体公社の共済組合あるいは郵政省の共済組合、あるいは私どもの関連の業界、あるいは農林関係の団体というようなところでお引き受けを願っております。
○吉田(賢)委員 共済組合というのは、言うならば内輪みたいなものですね。これはいいとしまして、業者はあまり芳しくないですね。業者はなるべく敬遠なさったほうがいいと思う。やはり業者ということになりますと、これは問題が起こるおそれがあります。御承知のとおり、刑法などにも、直接請負するような人との間には利害が伴いますので、いろいろと刑事犯的な問題も起こる危険もあります。でありまするので、利害が、特に出し入れの場合には相反しますからね。そういうようなところに借金をして頭が上がらぬというのでは、ぐあいが悪いです。そういうこともあるので、内容を知りませんが、これはできるだけ早く整理する方向で進めるほうがいいと思います。もっと大胆に、すっきりと公明に、どんどんとやっていくという体制に切りかえたほうがよろしゅうございます。こんなことが、しりにふんでもくっついたような状態で進んでいきましたら、公社はりっぱなものができやしませんよ。私は必ずそうなると思います。私は、その点強く御要望申し上げまして、適当な方法を講じられることを希望したいと思います。 もう一点お伺いしておきたいと思いまするが、やはりいろんな基礎的な工事は、膨大な資材等も要するようであります。私ども、これはメーカーその他一流のところの納入であると思いますし、また建設業者も相当信用のあるものがやっておると思いますけれども、ずいぶんと膨大な資材が必要なのが公社事業じゃないかと思いますので、そういう面は、できるだけひとつ優秀なものが安く上がるということについて、絶えずくふうしていくという努力が必要ではないか。あなたのほうは、このように国会で問答して、極端に言うならば、大切な時間をお互いにつぶしてもやっていけるのですけれども、企業でしたらこんなのんきなことを言っておれませんです。アメリカの電話会社が引き合っているのかどうか知りませんけれども、やはりできるだけ経済的に、できるだけ合理的に、買う物ももしくは建設も、あるいはまた諸経費も、そうしてまた従事する人の健康を完全に守っていくことができるような、こういうことも考えながら経費を使っていただきたい。特に非常に重大な物資と建設が多いと思いますし、優秀な設備が要求されて、だんだん進歩していくときであると思いますので、その辺についてはできるだけ、技術的にも、もしくは納入の方法におきましても、よいものを安く買うということについて、格段のくふうをしてほしいと思います。一々どういう単価、原価になっておるか存じませんし、調査資料もありませんから、指摘してお尋ねするわけにいきませんけれども、一般的には、私はそういう感じがしてならぬのであります。その辺につきまして、総裁なり経理局長のお答えを伺いまして、私の質問を終わります。
○米沢説明員 電信電話事業は、非常にいま拡張の速度の早い事業でありますし、また建設の量も非常に膨大になっております。また技術的には、いま吉田先生が言われましたように、非常に複雑でありますし、また高度であって、しかも技術革新そのものが非常に早い、これは世界的な傾向であると思います。私たちといたしまして、この技術につきましては世界の最高の技術を持ら、また工事あるいは資材の契約等につきましては、万全の措置をとって進んでいきたいと思います。
○白浜委員長代理 森本君。
○森本委員 簡単に二、三ちょっと質問しておきたいと思いますが、その前に、資料として要求しておきたいと思いますが、この不当事項の中に、資材物件が二件あがっておりますが、それに関連するわけでありませんけれども、三十九年度の電電公社の資材購入で、五千万円以上の納入をいたしておりまする会社名と品名の一覧表、それから、資材購入におきまする総額のうちの、随意契約の金額と競争入札の金額、その割合、これをひとつ資料としてお出しを願いたい、こう思うわけであります。それから、会計検査院にちょっとお尋ねしておきたいと思いますが、この電電公社関係については、会計検査院の何局の何課でやっておりますか。
○保川会計検査院説明員 第五局の電気通信検査課で検査をしております。
○森本委員 その電気通信検査課には、大体通信技術の専門的分野に属する人が何人くらいおられますか。
○保川会計検査院説明員 技術関係では、課長が技術屋でございますが、そのほか二名。三名おります。
○森本委員 その三名程度で、この電電公社の資材関係について、ここに二件あがっておりますが、大体ほとんどわかりますか。私は自分が専門家だから言うわけじゃないんだが、はたして会計検査院の検査する人のほうが、この資材の内容について十分にわかっておるかどうか。ここにあげておりまする心線等について、それはあげてあるから、一応質問をしたら答えができると思いますが、おそらく局長はあまり答えができぬと思う。これはかなり専門的な分野になりますので、そういう専門的知識を持っておらなければ、これがはたして不当であるかどうであるかということが、なかなかわかりにくい場面があると思います。それから新しい機材、資材の購入になりますと、電話交換機なんかにおきましても、一局において数億円を要するところの資材になっているわけでございますが、これなんかも新しい知識を持っていないと、とてもじゃないが、これがほんとうにいいのか悪いのかという点については、なかなかわかりにくい。これは防衛庁関係等についても同じことが脅えるわけでありますが、その点、会計検査院としての機構が十分であるかどうであるかという点について、私は心配しておるわけであります。だいじょうぶですか。
○保川会計検査院説明員 会計検査院全体の問題になりますと……(森本委員「いや、これは公社関係だけです」と呼ぶ)私も実はしろうとで、あれですが、先生と同じように、そういう点は非常に心配をしております。心配しておりますが、いままでの検査の実績から見てまいりますと、各調査官は、約十何名おるわけでございますが、非常によく勉強しておるという点で、実はそれを多としているわけでございます。しかし、やはりおっしゃいますように、相当専門的な分野にわたりますので、あるいはざっくばらんに申しまして、ほんとうにわからぬ面があるのじゃないか。これはわれわれとしても、技術屋でなくても、ある程度勉強してわかる面もございます。勉強してわかる面は、講習なりそれぞれの勉強なりで補っていただく。しかしやはり完全にしていくには、これは会計検査院全体として、技術関係の専門家をなるべく多く入れていただきたい。これは私の局長としての願いでございますけれども、まあしかし現状においては、少なくともそういうことで足らざるところを補いやっておるというのが実情でございます。
○森本委員 公社なら公社関係だけを、専門的に五年も十年もやっていくということになると、かなりわかってくると思いますが、しかし、それはまたそれとしての一つの弊害があるわけであります。これは非常にその辺の問題が微妙になるわけで、むずかしい問題であります。それから、いわゆる公社の機械等については、先ほど来総裁が言っておりまするように、これは日進月歩の新しい角度からどんどん追っていかなければならぬ、こういう形になるわけでありまして、とてもじゃないが、最初には十分だと思って会計検査院に入っていた技術者といえども、三、四年すればほとんどわからない。たとえばわれわれでも、もう二十年昔にやっておったことが、理論はわかっておっても、その機械を見ても、直ちにそれを動かすことは不可能に近い、こういうふうな情勢が今日あるわけであって、その機械が、まして良か不良かということを検査するということになってまいりますと、かなりの、そのときどきにおける専門的知識というものを持たなければ、なかなかむずかしい。だからこういう点について、何か会計検査院としても、その技術屋に委託研修を受けさすとか、そういうふうなことを今後考えていかないと、これは単に電電公社だけではなしに、国鉄にしてもあるいは防衛庁にしても、それぞれ技術的な知識を要することについては、会計検査院としても、相当今後全体的に考えていかなければならぬ問題ではないか。これが単なる行政的な問題でありましたならば、これはしよいことでありますけれども、そういう技術問題については、会計検査院当局としてもいま少し深く突っ込んで取り組んでみる必要があるのではないかというふうに考えるわけであって、いずれこれは院長がおられるときに、院長に対して、会計検査院の心がまえとして、機構そのものについても私はひとつ聞いてみたい、こう思うわけでありますが、こういう質問があったということを御記憶願っておきたい、こう思うわけであります。 それから、この六六一号の指摘事項でありますが、公社のほうの回答では「指摘の過大支払額については、請負業者と協議のうえ、四十年十一月二十九日徴収済みである。」ということになって済んでおりますが、これは支払ったのはいつですか。
○大谷説明員 実は資料をいま持っておりませんので、確かなことを申し上げかねると思いますが、三十九年三月末ぐらいの調べでございます。
○森本委員 資料を持っていないと言うが、これは会計検査院が不当事項として、ちゃんとれっきとしてあげてある事項でありますから、資料がないということにはならぬと思うので、もう一度答弁願いたいと思います。
○大谷説明員 お答えいたしますが、その後支払いをいたしまして、昭和四十年の十一月二十九日であります。
○森本委員 いや、四十年の十一月二十九日に徴収済みになっておるわけであって、この業者に対して支払ったのはいつであるか、こういうことを聞いているのです。これは、過大というふうに会計検査院から指摘せられたものを、業者から徴収したのはこの日である。だから、実際に業者に対して支払ったのはいつであるか、こういうことです。
○大谷説明員 契約が三十九年三月でございまして、その後工事が進んでまいりまして、途中の中間払いもございますので、三十九年四月ごろじゃないかと考えております。——四月ごろと申しましたが、四十年の四月二十日付で支払いを完了いたしております。
○森本委員 その過大の、いわゆる支払い額というのは幾らですか。
○大谷説明員 鋼矢板の分が四百七十六万、それからウエルポイントのものがございますが、両者合わせまして、結局、最終的に支払いました額は、四百八十五万でございます。
○森本委員 そうすると、請負業者から、この四百八十五万を過大支払い額として徴収をした、こういうことですね。
○大谷説明員 さようでございます。
○森本委員 経理局長、この場合は利子とかなんとかいうものはづけてもらわぬのですか、どうなっておるのです、これは。
○中山説明員 この場合、公社にもある程度の責任があったわけでございますので、利子を付するということは無理かと存じます。
○森本委員 公社として、これは責任があったことになっておるわけかね。公社と業者と、どっちの責任だね、それじゃ。
○中山説明員 この御指摘を拝見する限りにおきましては、公社にも、契約をいたすまでの間に考えるべき点があったという意味でございます。責任ということばは強過ぎるかと思いますが、そういうふうに思われます。
○森本委員 これは、しかし、四百八十五万円という金は、定期預金でおいてもかなりの金額になりますよ、一年間ですから。これは公社の責任ですか、業者の責任ですか。公社の責任とするならば、近畿電気通信局の局長以下処罰してもらわなければ困る。だから、業者の責任であるか、公社の責任であるか。業者の責任であるとするならば、ある程度これは利子ぐらいもらったって差しうかえない。公社の責任であるとするならば、公社の責任のとり方というものを明確にしなければならぬ。
○大谷説明員 これは積算のときの誤計算でございますので、公社側に責任があるというふうに考えまして、処分をいたしております。
○森本委員 そういたしますと、その公社側の処分というのは、どういう処分になっておりますか。
○佐藤説明員 本件につきましては、関係者の処分状況でございますが、検査院から指摘されましたように、やはり積算担当の者が一番責任があるということで、積算担当係長は四十一年一月二十八日に厳重注意を行ないました。なお、その担当者、これは二係に分かれておるわけでありますが、もう一つの係の積算担当者を注意。それからもう一つ、第一工事係でございますが、もう一人おりますので、その二人を注意。したがいまして、係長は厳重注意、積算担当者は注意処分をいたしたわけでございます。それからなお、この工事の監督につきまして、公社の土木工事部長は四十一年の一月二十八日、やはり同日付でございますが、注意いたしましたが、これの所管の土木工事部の第二工事課長は厳重注意、それから建設部長は注意をしたということになっております。 以上でございます。
○森本委員 注意処分というのは、どういう処分になりますか。
○佐藤説明員 注意処分といいますのは、先生御存じのように、公社法による処分、それから訓告その他の処分がございますが、従来の慣行と申しますか、そういうことでもって、職員がこういう、検査院に指摘されたように積算のミスがあったというような場合には、訓告には至らない、そういう場合には厳重注意または注意処分をやっておる、こういうことになっております。 〔白浜委員長代理退席、委員長着席〕
○森本委員 この注意処分というのは、これは単なる注意であって、何にも関係がないわけでありますが、これを見てみると、一億四千九百八十万円の最初の工事で、あとで五千二百万円追加になっておるわけでありまして、こういう点で、これは四百八十五万円ということになると、かりにいま公社が支払っておる利子の七分三厘程度としても、かなりの金額になるわけでありますが、この不当事項があった場合の処分というものは、単なる係長と建設部長くらいの注意事項で、総裁、済ますつもりですか。少なくとも、これはその最高の責任者であるところの通信局長は、やはり一応責任を負うべきである。そうでなかったならば——それでは聞きますが、この工事の契約は、だれとだれが行なっておるわけですか。
○大谷説明員 契約担当役である建設部長と業者の間でやっております。
○森本委員 この程度の工事になりますと、一億四千九百八十万円、さらに五千二百万円契約高を増加するということになりますと、局長決裁になっておりませんか。
○大谷説明員 局長決裁という形ではありませんが、ただいま申し上げたように、事務手続上、契約担当役というのが建設部長になっておりますので、契約は、契約担当役の建設部長ということになっております。
○森本委員 そうすると、これは局長の決裁はありませんか。
○大谷説明員 約二億円でございますので、その文書は、これはまたおしかりを受けるかもしれませんが、調べたいと存じますが、局長のほうへ回っているかと存じます。
○森本委員 これは総裁どうですか、この程度の工事契約については、局長と副局長の決裁というのはないのですか。
○米沢説明員 私は局長決裁であると思っております。
○森本委員 これはやはり、こういうふうに会計検査に上がってきた以上は、その処分についてはやむを得ないと私は思います。これは単に係長と部長だけの注意処分で済ますということは、これは会計検査に上がって、しかも国会に不当事項として注意せられた以上は、私は少なくとも通信局長以下の者を一応処分しなければ……。やむを得ないと思います。その辺の見解はどうですか。
○米沢説明員 その処分の内容につきましては、私も先生と同じような考えもないわけではありませんが、なおよく状況を調べます。これが適当であるかどうかは、答弁はちょっと保留させていただきたいと思います。
○森本委員 十分にひとつこの点については御調査を願っておきたい、こう思うわけであります。なお、これについては、局長、副局長その他についても、決裁がされておると思いますので、聞いたわけであります。 それから、この六六二号の「物件」の点でありますが、一体この責任はどこにあるわけですか。
○佐藤説明員 本件につきまして、当方で状況調査をいたしましたが、本社の当時の技師長室仕様課、それからその監督者の技師長、こういうふうに判断いたしております。
○森本委員 これの処分はどうなっておるのですか。
○佐藤説明員 ただいま申し上げましたように、技師長室仕様課長は、当時の関係者といたしましては大高権太郎氏でございまして、三十九年一月十三日に退職、それから技師長の中尾徹夫氏は三十三年九月十九日に退職しております。退職されております方艇ございますので、これについての関係者の処分ということは、現在公社では行なっておりません。
○森本委員 これは随意契約によって購入したものですね。
○井上説明員 先生御指摘のとおり、一・六ミリの単心PVC線の購入は特殊規格でございまして、随意契約で購入いたしております。
○森本委員 これは会計検査院のほうにお尋ねしますが、結局「本件購入価額に比べて約三千五百三十万円を節減することができたものと認められる。」ということは、要するに三千五百三十万円の損失を与えておる、こう解釈をしておるわけですか。
○保川会計検査院説明員 さようでございます。
○森本委員 これはあとで、私が要求いたしました資料によりまして、いろいろ調べてみたいと思いますが、要するに随意契約におけるこういうふうな特殊な機材について、会計検査院よくここまで調査してきたと思って、これは会計検査院には敬意を表しますが、問題は、公社がどういうふうにこれを処置したかということでありますが、国会に出ておりますところでは、今後十分注意する、こういうふうになっておりまして、なお四十年十一月一日日本工業規格を採用し、仕様を改定した、こういうことになっておりますが、これについての責任を、一体だれがどういうふうにおとりになったかということについては、明らかでありません。これは少なくとも、会計検査院が検査をして、そうして国会に——これ以外にも、この三十九年度についても、口頭注意事項とかいろいろあるでしょう。会計検査院にお聞きしたいと思います。
○保川会計検査院説明員 口頭で注意をしたというような事態は、私聞いておりません。
○森本委員 それは、ないということはないので、これはいままで大体会計検査院というのは、そのつどそれぞれその検査をしたところにおいて、軽いものについては、これはまずいというふうなことを注意した事項はたくさんあると思う。 いずれにしても、こういうふうに書面によって上がってきたものについては、これはやはり会計検査院としては、はっきりした確証によって上がってきておるわけで、明らかにこれは公社の不当事項として上がってきておるわけであります。こういう点については、やはり処置によって明確にしなければ、これは何ら意味をなさないわけであります。何も私は罰するばかりが能ではないと思いますが、一罰百戒ということで、やはりこういうことがあってはならぬぞということを他にも示す意味において、その責任の取り方というものも明確にしておく必要があると思う。これはいま何もやっていないというような監査局長の答弁でございましたけれども、こういう点についても、公社は公社なりに、内規くらいはこしらえておいて、この程度の場合にはこの程度の処分をするというものは、こしらえておいたらどうですか。少なくとも、これは会計検査院に指摘せられて、不当事項として国会にまで報告をせられるということについては、その当事者としては重大な責任があろうと私は思う。そうじやなかったら、会計検査院が数日も検査をしてやる意味がない。これは総裁なり副総裁に、ひとつその御所見を聞いておきたいと思う。これは局長ではだめだ。総裁でなければならぬ。
○米沢説明員 この問題はだいぶ前のことでありまして、大高権太郎仕様課長が三十九年一月に退職いたしておりますので、本件に対する関係者の処分というものはございません。ただ、これは先ほど資材局長から申し上げましたように、四十年十一月一日に仕様書から削除いたしまして、JIS規格を採用いたしまして、競争契約に直すことにいたしまして、現在このように進めております。
○森本委員 大体、この会計検査は、三十九年度の検査をする場合には、いつごろから始めておるのですか。
○保川会計検査院説明員 三十九年度の検査でございますので、四十年の四月から九月ごろまでの検査でございます。
○森本委員 四十年の四月から九月ごろまでということになると・そうおそいことではないわけであって、これは本人がやめておったからといって、その責任がないということにはならない。少なくとも、こういうふうに国会に報告をされたということについては、相当な責任を負わなければならぬ。そういう点についても、ひとつ、これは次の六六三号も同じ項目でありますが、総裁のほうとしては、公社のいわゆる内部規程ぐらいにおいて、こういう場合にはどういうふうな処分をしなければならぬというぐらいのことは、平生から十分に検討しておいてもらって、今後どういうふうな扱いにするかということについては、ぜひひとつ検討しておいてもらいたい。そうでなければ、これは検査した意味がないと思うのです。その御回答をひとつ最後に聞いておきたいと思います。
○米沢説明員 この関係者の処分につきましては、一応標準ができておるわけでありまして、それによっておりますけれども、先ほど近畿のときに、通信局長の話で御指摘がありましたので、なおさらに検討いたしたいと思います。 ————◇—————
○吉川委員長 参考人出頭要求に関する件について、おはかりいたします。すなわち、国が資本金の二分の一以上を出資している法人の会計に関する件中、日本住宅公団、日本道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団調査のため、本委員会に参考人として関係者の出頭を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉川委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。 なお、参考人出頭の日時及び人選につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉川委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。 本日は、これにて散会いたします。 午後零時五十二分散会