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51回国会衆議院1966/04/12

決算委員会 第18号

発言数
82
登壇者
11
会派数
3
開催日
1966/04/12

会議録

吉川久衛自由民主党

○吉川委員長 これより会議を開きます。  昭和三十九年度決算外二件を一括して議題といたします。  本日は、総理府所管中、経済企画庁決算について審査を行ないます。  まず、経済企画庁長官より、概要説明を求めます。藤山経済企画庁長官。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 ただいま議題となっております経済企画庁の昭和三十九年度の決算につきまして、御説明申し上げます。  経済企画庁の歳出予算額は、当初予算額百五十六億六千二百四十七万五千円でありますが、予算補正追加額二千百七十八万五千円、予算補正修正減少額四億九千六百十一万四千円、各省所管の一般会計への移しかえ額六十一億八千百十万一千円、差し引き六十六億五千五百四十三万円の減少額がありますので、九十億七百四万五千円となっております。  歳出予算現額は、歳出予算額九十億七百四万五千円、前年度繰り越し額三億六千七百六十六万六千円、予備費使用額四千万円、移用増加額八百万円、合計九十四億二千二百七十一万一千円であります。  この歳出予算現額に対しまして、支出済み歳出額は九十億五千四百七十四万九千九百七十円となっております。  この支出済み歳出額を歳出予算現額に比べますと、三億六千七百九十六万一千三十円の差額を生じます。  この差額のうち、翌年度へ繰り越した額は三億四千八百八十一万八千円でありまして、全く不用となった額は、一千九百十四万三千三十円となっております。  次に、以上の内容を項別に申し上げますと、第一に、経済企画庁の項でありますが、歳出予算現額は、歳出予算額六億六千八百六十二万六千円、移用増加額一千二百万円、合計六億八千六十二万六千円であります。  この歳出予算現額に対しまして、支出済み歳出額は、六億六千六百九十一万四千九百十二円、不用額は、一千三百七十一万一千八十八円となっております。この不用額が生じたおもな理由は、委員等旅費などを要することが少なかったためであります。  昭和三十九年度のおもな事業としましては、従来に引き続き、総合経済政策の樹立、調整、長期経済計画の策定、国土総合開発の推進、水資源開発の促進、内外経済事情の調査等を行ないました。  第二に、土地調査費の項でありますが、歳出予算額、歳出予算現額はともに、七億三百二十五万円であります。  この歳出予算現額に対しまして、支出済み歳出額は七億百六十万八千三百九十五円、不用額は百六十四万一千六百五円となっております。この不用額を生じたおもな理由は、国土調査委託費などを要することが少なかったためであります。  国土調査につきましては、前年度に引き続きまして、基準点測量、地籍調査、水文資料の整備及び土地分類調査を実施してまいりました。  第三に、経済研究所の項でありますが、歳出予算現額は、歳出予算額六千八百二十八万五千円、移用減少額四百万円、差し引き六千四百二十八万五千円であります。  この歳出予算現額に対しまして、支出済み歳出額は六千七十一万五千三百七十六円、不用額は三百五十六万九千六百二十四円となっております。この不用額が生じたおもな理由は、職員俸給などを要することが少なかったためであります。  経済研究所におきましては、前年に引き続き、日本経済の成長、循環、構造の特質を明らかにするために、内外の資料を収集し、理論的研究とともに、国民経済計算を行なってまいりました。  第四に、新産業都市等建設事業調整費の項であります。  歳出予算額は、当初予算額十四億五千万円、予算補正修正減少額四千三百五十万円、各省所管の一般会計への移しかえ額二億九千百三十万五千円でありますので、十一億一千五百十九万五千円となっております。  歳出予算現額は、歳出予算額十一億一千五百十九万五千円であります。  この歳出予算現額に対しまして、特別会計への繰り入れ額は十一億一千五百十九万五千円であります。  この経費は、新産業都市建設促進法に基づき指定された区域、及び工業整備特別地域整備促進法に基づき指定された地域において実施する開発事業について、各省各庁の所管する事業相互間の不均衡の調整をはかるための経費でありまして、各省所管の一般会計及び特別会計へ全額をそれぞれ移しかえ及び繰り入れをいたしたのであります。  第五に、国土総合開発事業調整費の項でありますが、歳出予算額は、当初予算額二十一億円、予算補正修正減少額六千九十九万円、各省所管の一般会計への移しかえ額八億二千三百三十七万三千円でありますので、十二億一千五百六十三万七千円となっております。  歳出予算現額は、歳出予算額十二億一千五百六十三万七千円であります。  この歳出予算現額に対しまして、特別会計への繰り入れ額及び支出済み歳出額は十二億一千五百四十三万一千二十一円、不用額は二十万五千九百七十九円となっております。  この経費は、国土総合開発法に基づく特定地域及び調査地域、東北、北陸、中国、四国、九州の各地方開発促進法に基づく各地方、並びに首都圏整備法、近畿圏整備法、低開発地域工業開発促進法、豪雪地帯対策特別措置法及び産炭地域振興臨時措置法に基づき指定された区域等における、各省庁の所管する開発事業相互間の不均衡を調整して、その総合的な効果を発揮させるため必要な経費でありまして、各省所管の一般会計及び特別会計へそれぞれ移しかえ及び繰り入れをいたしますとともに、経済企画庁においても、所要の調査を実施いたしたのであります。  第六に、地域経済計画調査調整費の項でありますが、歳出予算額は、当初予算額五千万円、予算補正修正減少額百五十万円、各省所管の一般会計への移しかえ額四千二十五万七千円でありますので、八百二十四万三千円となっております。  歳出予算現額は、歳出予算額八百二十四万三千円であります。  この歳出予算現額に対しまして、支出済み歳出額は八百二十四万二千二百六十六円、不用額は七百三十四円となっております。  この経費は、前年度と同様、各省の一般会計へ移しかえをいたしますとともに、経済企画庁においても、所要の調査を実施いたしたのであります。  第七に、離島振興関係事業費の項でありますが、揮発油税等財源離島道路整備事業費の項を含めて、歳出予算額は、当初予算額七十五億七千六百五十七万六千円、予算補正修正減少額一億三千三百六十二万六千円、各省所管の一般会計への移しかえ額が四十三億九千三百万七千円でありますので、三十億四千九百九十四万三千円となっております。  歳出予算現額は、歳出予算額三十億四千九百九十四万三千円、予備費使用額四千万円、合計三十億八千九百九十四万三千円、この歳出予算現額に対しまして、特別会計への繰り入れ額は三十億八千九百九十二万九千円、不用額は移しかえ未済によるもので、一万四千円となっております。  これらの経費は、前年度と同様、その使用に際して、各省所管の一般会計及び特別会計へそれぞれ必要額を移しかえ及び繰り入れをいたしたのであります。  第八に、水資源開発事業費の項でありますが、歳出予算額は、当初予算額三十億三千八百八十六万八千円、予算補正修正減少額二億二千七百八十四万三千円、農林省一般会計への移しかえ額六億三千三百十五万九千円でありますので、二十一億七千七百八十六万六千円となっております。  歳出予算現額は、歳出予算額二十一億七千七百八十六万六千円、前年度繰り越し額三億六千六百七十万円、合計二十五億四千四百五十六万六千円であります。  この歳出予算現額に対しまして、治水特別会計への繰り入れ額二十一億九千五百七十四万八千円、翌年度繰り越し額三億四千八百八十一万八千円となっております。  この経費は、土地改良事業に必要な経費として、農林省へ移しかえますとともに、治水特別会計へ繰り入れるものであります。  なお、翌年度繰り越し額は、財政法第十四条の三第一項の規定による明許繰り越しでありまして、水資源開発公団の行なうダム建設が異常出水等により不測の日数を要したことと、用地補償が遅延したため年度内に支出を終わらなかったためのものであります。  第九に、特別研究促進調整費の項でありますが、歳出予算現額は、前年度繰り越し額九十六万六千円であります。この歳出予算現額に対しまして、支出済み歳出額は九十六万六千円となっております。  この経費は、異臭魚に関する研究経費として、前年度において科学技術庁より移しかえを受けたものであります。  以上で経済企画庁の決算説明を終わりますが、なお、御質問に応じまして、詳細御説明を申し上げたいと存じます。  何とぞ、よろしく御審議のほどをお願いいたします。

吉川久衛自由民主党

○吉川委員長 次に、会計検査院当局より、検査の概要説明を求めます。斎藤第一局長。

斎藤実会計検査院事務官(第一局長)

○斎藤会計検査院説明員 経済企画庁所管の昭和三十九年度決算について検査いたしました結果は、違法または不当として指摘すべき事項はございませんでした。

吉川久衛自由民主党

○吉川委員長 これにて説明聴取を終わります。     —————————————

吉川久衛自由民主党

○吉川委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、これを許します。押谷富三君。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 きょうは藤山長官御出席いただいておりまするので、重要な点を一、二点お尋ねをいたしまして、他の委員諸君にお譲りをいたしたいと思います。  まず、私からお尋ねをいたしたいと存じますることは、海外経済協力の関係であります。御承知のように、この月の六日東南アジア開発閣僚会議を東京に開かれまして、政府は所期の目的以上に大きな成果をあげられたやに承っているのであります。もちろんこの会議の主たるものは、何と申しましても経済協力であります。関係各国から経済協力を強く求められたのに対して、政府もまた、この協力要請にこたえて、適当な話し合いを進められたと思うのでありますから、これに対する具体的な内容を通じて承るのでありますが、いまお聞きをしようとすることは、この決算の面から考えまして、今日まで東南アジアの未開発国、低開発国、こういうものに対して、日本は先進国として、いかなる経済協力をしてきたか、開発についてはどの程度の協力をしてきたかということでありまして、協力の実績でありますが、たとえば海外経済協力基金の利用によるとか、あるいは輸出入銀行の利用によりまして、伸び悩みに対する協力をするとか、あるいは民間投資とか、いろいろ方法はあると思うのでありますが、でき得る限り、その方法と、そうしてそれによってどの程度の協力を未開発国に出されているか、低開発国に出されているかということを承りたいと思うのであります。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 海外経済協力、特に東南アジアに対する経済協力は、非常に日本としても重要な問題でございまして、今日まで、国情に応じてそれを推進してまいっております。ただ今日までは、御承知のとおり、賠償等が先行しておりますので、フィリピン、ビルマ、インドネシア、ベトナム等あるいはラオスに対する協力というような面で、賠償及び賠償類似と申しますか、同じようなものでやってまいったのが、最初の出発でございます。それ以後、経済協力基金による協力あるいは民間経済協力による協力、あるいは政府間ベースによる協力等、それぞれ輸銀を通じ、あるいは経済協力基金を通じ、あるいは民間の独自の立場による経済協力というものをやってまいったわけであります。ただ、日本の経済協力のうちの相当多くの部分、八〇%くらいが、東南アジアの方面に向けられておるわけでございますが、まだこれで必ずしも十分というわけにいかぬことは御承知のとおりでございます。今度の東南アジア開発閣僚会議におきましても、集まりました国がそれぞれ日本の援助を希望いたしておるのであります。その援助は、必ずしも資金的な面だけの援助でなくして、技術協力あるいはノーハウの提供というような、経験を生かしたもの等々につきまして、いろいろ要請もございます。われわれとしては、それらの問題について今後極力推し進めてまいりまして、東南アジア諸国の要望にもこたえ、同時にわが国の東南アジアに位しております国としての責任を果たしてまいりたいと思っております。なお個々の経済協力基金その他等につきましては、それぞれ担当者より御説明を申し上げることが適当だと思いますので、総括的に以上のことを申し上げた次第でございます。

宮沢鉄蔵総理府事務官(経済企画庁調整局長)

○宮沢政府委員 経済協力基金でどの程度仕事をしているかということでございますが、四十年度におきます一応の見込みといたしましては、大体約百九十億くらいの承諾額、実行ベースで申しますと、約百二十億くらいの感じになっております。   〔委員長退席、白浜委員長代理着席〕  ちょっと申し上げ直しますが、四十年度におきまする支出ベースが約八十五億、四十一年度におきます見込みは一応二百二十億というのが現在の見込みになっております。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 ただいまのは協力基金の関係ですか、全体ですか。

宮沢鉄蔵総理府事務官(経済企画庁調整局長)

○宮沢政府委員 ただいま申し上げましたベースは、経済協力基金でどの程度の金を、出資金あるいは貸し付け金という形で出しているか、ということでございます。四十年度におきまして約八十五億、四十一年度で二百一十億ということでございます。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 輸銀関係とか、あるいは民間投資との関係はおわかりじゃありませんか。

宮沢鉄蔵総理府事務官(経済企画庁調整局長)

○宮沢政府委員 民間投資の関係で申し上げますと、昨年の実績でございますが、これは円ベースでなしにドル・ベースでもって表ができておりますので、それで一応答えさせていただきたいと存じます。一応民間投資といたしましては、七千二百万ドル見当。それから輸銀等を使いまする延べ払いの案件でございますが、これは大体一億ドル見当ということでございます。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 お尋ねをしたいのは、長官御承知のように、三十九年の五月に、ジュネーブにおいて開催されました国際貿易開発会議におきまして、朝海代表でありましたか、各低開発国の要請にこたえまして、日本の援助総額を国民所得の一%まで増大するという約束をいたしておられるのであります。これはもちろんそれぞれの事情もあり、ケース・バイ・ケースで解決されるものだと思いますけれども、昭和三十九年の五月に、日本の低開発国に対する経済援助の大体の目安、大体のワクを、国民所得の一%というところに置かれている。これは大体の約束なんですが、こういう約束があり、こういう発言があって、そしてただいま承った金額との間において、これは相当の開きがあるように考えられるのですが、そのかれこれ結びつきはどうなるのですか。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 押谷委員からただいま御指摘のありましたように、貿易開発会議におきまして国民所得の一%ということが決議になりました。それに対してわが国も参加いたしておりますので、当然決議の趣旨に応じて、一%になるように持っていかなければならぬと思います。したがいまして、今日までの状況からいいますと、三十九年度が〇・四、それから四十年度が〇・六くらいで、まだ一%に——若干ずつ上がってきておりますが、わが国の経済、財政事情から申しまして、一気にそこまで持ってまいるわけにはまいりませんけれども、これを近き将来に一%まで持っていくことにいたしてまいらなければ、国際信用の上にも関係いたしてまいります。したがって三年ないし四年くらいの後に、国民所得も上がってまいりますから、それに近づけていく、そしてそういうところまでやってまいりたいと思います。今後それらのことにつきましても計画的に考えてまいりたい、こういうふうに考えております。  なおDACで、御承知のとおり、援助の内容につきまして、ソフトローンをふやすということが指摘されております。日本におきましても、まだそれに対しては、先進国と必ずしも同じではございません。ただ先進国は、御承知のとおり、援助しておる国がほとんど旧植民地でございますので、それらの関係からいって、非常に割合が大きくなっております。日本は旧植民地等の関係もございませんので、今後それらについて努力してまいって、できるだけDAC等で言われております内容の条件等についても、検討させるようにしていきたい。財政経済事情に応じて、どうしてもやってまいらなければならぬことだ、こう考えて、ただいまその推進をいたしておるわけでございます。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 私が承知をいたしておりますところによりますと、東南アジアの低開発国の間においては、日本の経済協力については非常に不満の意を今日まで持ち続けておったように考えられます。日本は国力に相当した協力はされていると思うのでありますが、そういうような要望を、私どもは承知をいたしておるのであります。たまたま政府の計画によりまして、東京において東南アジア開発閣僚会議という大会議を開かれまして、その席上において、日本政府の大蔵大臣であったかと思いますが、このジュネーブの国連の貿易開発会議と同じような趣旨で、国民所得の一%は今後経済協力に当てるというような御発言があったと思うのであります。   〔白浜委員長代理退席、勝澤委員長代理着席〕 それはもちろん大蔵大臣の発言でありましても、経済の大元締めであります長官は、十分御協議の上なされたものであり、御了解を与えられたものだと存じておるのでありますが、そうなりますと、これにつきましては従来と違った形において、この会議の直後における東南アジア各国は、日本のこのお約束に対して、非常に期待を持っておると思わなければなりません。これから、おことばのように国民の所得はふえるでありましょう。国民の所得がふえれば、一%もまたおのずからふえてまいるのでありますから、これは容易ならざることだと思いますが、この会議のあとにおいて、政府がこれら関係各国に対して、経済協力をなさるその具体的な案につきまして、ある程度の腹づもりはできておると存じますが、この機会にお漏らしをいただけば幸いだと思います。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 お話のように、アジア閣僚会議を開きまして、各方面で日本の経済協力、技術協力というものの要望が強いわけであります。同時に、日本といたしましても、国連の貿易開発会議における決議にも参加いたしておりますので、当然一%のところまで持っていかなければなりません。したがって、大蔵大臣も会議の席上でその点に触れられて、将来、財政事情あるいは国際金融の関係が進展するにつれて、必ず一%までは持っていく、私どももそれに同意をいたして、今後の経済運営にあたりまして、少なくとも三年ないし五年の間に、国民所得の一%のところまで援助額を増大してまいらなければならぬと思います。それには、やはり計画的にものを考えることが必要でございますので、企画庁といたしましても、外務省及び大蔵省と相談の上で、そして三年ないし五年にその線まで持っていくようにするためには、年度別どの程度の援助の増額をしていったならばそこにいけるかというような、大体の経済援助率、援助方針、援助見積もりというものを最近の機会につくりまして、閣議決定等によってそれを遂行してまいりたい、こういうふうに考えておるのでございます。なお内容等につきましては、できるだけソフトローンを希望するのでございますが、従来の例から申しますと、必ずしもその点について十分ではなかったわけで、援助の年限なりあるいは利息の問題なりございます。本年度、四十一年度の予算におきましては、七十五億円の政府出資を、経済協力費に対しまして、財投から出しましたので、したがって、将来は利率等につきましても、ケース・バイ・ケースで、ある程度低利率のものも出し得ることになってくると思います。そういう方針を今後も続けてまいりまして、国際会議等で日本の代表が表明しましたそのところに持ってまいりたい、こういうふうに、経済企画庁でも考えております。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 その国民所得の一%の援助がなし得るという時期の見通しでございますが、いま三年ないし五年のうちには、というお話がありましたが、大体三年ないし五年と承って、それでいいわけですか。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 大体、DACもしくは貿易開発会議等において、三年くらいの期間にそこに達してない国は達するようにという話し合いがございます。そこで少なくとも三年ないし五年の間にこれを達成するようにしてまいらなければならぬと思いますので、そういうような考え方で、国際会議等の要請にも決議にもこたえていきたいし、また東南アジア、あるいは東南アジアばかりではございませんけれども、その方面の要望にもこたえていきたい、こういうふうに考えております。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 ちょっとこの際、これは愚かな質問であるかもしれませんが、海外経済協力基金の資金量ですね、外国へ出し得るという今日の時点における資金量はどれくらいであり、また輸出入銀行として延べ払い等に使い得る資金量の見通しですが、それをお伺いしておきたいと思います。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 海外経済協力基金については、四十一年度二百二十億あります。輸出入銀行については、政府委員から……。

宮沢鉄蔵総理府事務官(経済企画庁調整局長)

○宮沢政府委員 海外経済協力基金は、ただいま大臣が申し上げたとおりでございますが、輸出入銀行等を含めまして、大体本年度、六十六年度におきまして、直接借款なんかに回せる金を全体合わせまして、供与額として二億ドル見当は一応用意したという感じでございます。このうち経済協力基金のほうから直接借款の新規協力分、コミット分として、二億ドルのうち一億ドル見当は、大体協力基金のほうから手当てができるわけでございます。差額の一億ドル見当は、輸銀のほうからの金で手当てができる、こういう感じでございます。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 いま大体資金量を伺ったのですが、そうした資金量を一〇〇%用いられたとして、日本の四十一年度の国民所得の予想から見て、どれくらいの比率になりますか。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 このほかに、海外経済協力としては、賠償の金額が入っております。これは国際的にもそれで認められておる一わけです。それの合計が、四十一年度は四億五千万でございます。それで、先ほど申し上げましたようだ、本年度は一%には足りず、〇・六%でございます。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 承ります絶対数としては、賠償金やあるいは協力基金、輸銀の資金等の資金量を合計いたしましても、おっしゃるとおり〇・六%にしか達しない、こういうのでございますから、国民所得のふえる今年の見通しとして、一%に達するのは容易なことではございませんけれども、せっかく東京会議が開かれて、各国にもそれぞれ大きな期待を与えているのですから、まあ御努力を願って、一%になるだけ早い時期に到達をして、日本の国際信用を高めるようにお願いをいたします。  いま一つ、話はだいぶ変わりますが、国土調査というのが、実は古くから問題になっていることであります。経済の企画立案にあたられましても、あるいは国土の開発保全、その他いろいろな政策の立案実行にあたりましても、一番大切なことは、日本の国土の状況を把握していることである。国土全体についての状況をしっかりつかんで、その上に経済の企画立案もあれば、あるいは国土の開発もあれば、水資源その他いろいろな問題がついて回ることだと思います。そこで昭和二十六年に、そういう趣旨を達成するために、国土調査法という法律ができまして、調査に乗り出したのでありますが、一向それが進行いたしません。この調査は、土地分類調査と、水調査と地籍調査と、この三部門であったと思いますが、そのうちの地籍調査だけについて、さらに昭和三十七年に、この促進法が新たに制定をされまして、十カ年計画で地籍調査に乗り出したと聞いているのであります。この調査は、私は非常に大きな疑問を持っているのです。この十カ年計画で十カ年やったときに、日本の国土の中で大体四万平方キロメートルくらいの調査が終わるのである。そうすると国土全体から見れば一一、二%であって、全体をもし調査をするとなれば百年かかる。地籍を完全に調べるというならば百年かかる。これはまあ必要のないところもありましょうから、必要なところだけで十年とお考えになったのかもわかりませんけれども、しかしかりに十年たって地籍を調べ上げられたとして、十年後にようやくでき上がったときに、振り返ったときにはこの地籍はすっかり変わっている。今日の日本の国土の開発の状況、使用移動の状況、あるいは所有者の移動の関係、あるいは地勢の変更の関係を考えると、十年という調査期間を経て、ようやく調査ができ上がりましたという、第一次調査ができ上がったときには、その調査はもはや間に合わない、現実には役に立たぬことであり、これを参考にしたならば、かえっていろいろな計画の立案実施にあたって、大きなあやまちをおかすような原因になるであろうことがはっきり考えられるのであります。それよりもむしろ、水資源の状況でありますとか、あるいはその水資源の利用状況、あるいは水の各種の問題があります。治水、利水あるいは水利権あるいは国土の状況にいたしましても、海洋関係でありますとか、いろいろ問題があるから、土地の状況を調査するほうが先行すべきではないかと、私は考えているのであります。一体この土地調査につきまして、土地分類の調査をあとにしてしまって、もう手をつけておらぬ。最も経済開発に必要な水調査というものも手をつけておらない。そうして国土調査というものを、地籍調査だけ進められているというこの関係につきましては、経済企画庁はどうお考えになっているか、実はその真意を承りたいと思うのであります。

加納治郎総理府事務官(経済企画庁総合開発局長)

○加納政府委員 御指摘の点についてお答えを申し上げます。  確かに、国土調査につきましては、全国土三十七万平方キロに対しまして、十カ年計画で四万二千平方キロ、これを計画いたしております。そういう意味では非常に少ないのでございますけれども、すでに今年度事業費で十億三千三百万円に達しております。非常に多額の経費を要する問題でございますので、ただいま私ども非常に苦心をいたしておる状況でございます。国土の利用が非常に高度化してまいりまして、すべてのことが非常に科学的な根拠を必要としておりますので、そういう意味で、この仕事は非常に重要なことと考えておるのでございますが、この土地と水の利用に関する基礎資料をつくる、それが何より大事であるということに考えまして、その利用面を考えております。御指摘のように、なかなか利用の面でむずかしい点もございますけれども、原本は県に置き、副本は市町村に置いて、そうしていろいろな計画の立案あるいは企業の立地条件の調査、企業側がいろいろお調べになるときにも使っていただけるようにということで、極力その有効な利用を考えておるわけでございます。  また進捗状況といたしましては、決して十分でございませんが、これは場所を選ぶ場合、どういうところから進めるかということで、非常に利用面で重要なところから先に進めるということで、極力経費の有効な利用をはかるように考えておるわけでございます。  また、地目、地形等が変化した場合には、作成されました地図や簿冊をそのつど修正をいたしまして、そしてそれを先ほど申し上げましたそれぞれの場所に保管して、その現状を明らかにする、情勢の変化に応ずるように極力努力をいたしております。そのようなことで一生懸命やっておりますのですが、御指摘のように、まだまだ非常に不足な点がございまして、いまのところ、地籍調査について、ただいま申し上げましたような点で、ほかのほうについてもまだまだ不十分な点がございますので、十分今後この計画を進める上にくふうをしてまいりたい、かように考えております。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 ただいまのおことばにありましたように、日本の全土は三十七万平方キロメートルからでありますが、十年計画では大体四万平方キロ。そうすると、この十年計画が将来続いて三十七万全土にわたって地籍調査をしようという一つの一貫した計画のもとに、十年計画はあると承ってよろしいか。  それから、この地籍調査につきまして、水との関係ということをいまお話がありました。あるいは地下資源等も関係がありましょう。そういうことを調査せられるならば、水調査も同時になさるべきである。実際は、水調査はこの促進法からは漏れているはずでありますけれども、土地分類調査、水調査、これのほうがむしろ経済開発、経済の立案企画には優先するのだと私は考えているのですが、こういうことを除いて、地籍の調査をせられる。その地籍の調査は、大体地番であります。一筆ごとに、地番であるとか地目であるとか、あるいは一筆ごとですから、その面積等も出ましょう。所有者というようなものも出る。昔の土地台帳といった調査を、重ねてやっているような感じがいたすのでありますが、その二点についてお答えを願います。

加納治郎総理府事務官(経済企画庁総合開発局長)

○加納政府委員 先ほど十カ年計画が非常に不十分ではないかという御質問の点につきましては、申し上げましたように、何ぶんにも非常に経費を要する問題でございますし、私ども、利用の面から非常に重要なところを選んでやるというたてまえで、一応十年計画をきめておりますので、その問題につきましては、なお多く検討を要する点がございまして、はっきりしたことは申し上げかねる段階かと思っております。  それから水調査との関連でございますが、御指摘のように、十カ年計画には水調査は入ってはおりません。入ってはおりませんけれども、従来のいきさつもございまするし、一応この十億三千三百万の中では、ある程度の経費を用意いたしまして、必要な部分はやってございます。御指摘のように、非常に重要な点でございまするけれども、同時に水系ごとの水資源の開発の関係では、また調査費がございます。それぞれ関係各省にも、いろいろな調査費が計上されておりますので、そういう方面と十分連携を保ってやるということで、わずかな経費でございまするが、現在その水調査の関係で申し上げますと、気象、陸水、流量、水質及び流砂状況、並びに取水量、用水量、排水量、及び水利慣行等の水利に関する調査を行なっております。その結果を地図及び簿冊に作成いたしまして、現在までの進行状況といたしまして、北上川ほか七河川のモデル調査、全国の降水量、流量、観測所及び地下水の台帳の作成、並びに木曽川水系の水文資料の調査、及び利水現況図の作成の調査が完了いたしております。これらのものを治水、利水に関する基礎資料として、先ほど申し上げました、それぞれ別個の機関での資料とあわせて御利用願うように、そのように努力をいたしておる次第であります。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 これは企画庁長官にお願いしたいのですが、いまお話しのように、水資源につきまして、モデル的に七河川を取り上げて御調査になっているというのです。これは必要だから調査をせられたのですが、地籍なんかは、だれが何番地をどういう形で持っておって、どんなに利用されているというようなことは、実際は、土地台帳、登記簿等を見れば、およその見当はつくのでありまして、さようなことを二重、三重に調査をしているよりも、大きなところから、大所高所から、日本の国土というものを考えて経済を立てられるならば、一番何といっても大切なのは、水資源であり、水系についての、水系別にその水の利用、水量あるいは治水の関係、水のみなもとをなす森林の関係を調査したり、それに対する水の利用者、水利権等の関係を調査したりして、事こまかに、これこそ私は、徹底して御調査になって、日本の国土計画、日本の経済計画は立てられると思うのです。それを地籍を先行していると、地籍は測量士が測量するのですから、あるいは一部の測量士や、一部のそのところにおる人たちは救われるかもわかりません。しかし経済全体の企画立案からいけばたいしたものじゃありません。金額も大きなものではありませんけれども、ここに出ておりますように、三十九年度においては、このために使われたのは七億百六十余万円に当たっているのであります。そのうち補助金が六億五千八百七十万円というような数字になっております。今年度においても、予算では十億というお話がありました。十億必ずしも日本の全体から見て大きなものとは言いませんけれども、たとえ一文といえども、国民の税金が効果のないところに使われるということは、この決算では見のがすことができません。私は、ここに三十九年度の決算の審議にあたって出ておる七億百六十万の土地調査費について、地籍調査についてどれくらい進行したかはっきりいたしませんが、それがかりに四万平方キロメートルできても、日本全土から見れば、ほとんど一割、一〇%あまりのものなんです。そうしてあとのものはわからない状況にあれば、経済企画をせられるにあたっての参考としては、これはごく微々たるものなんです。それよりも、一日も早く、地下資源の調査であるとか、水資源の調査であるとか、あるいは地形であるとか、海洋の関係であるとかいった、そういうもののほうが先行すべきである。お話を聞けば、各省にわたっていろいろの調査があって、それを総合して判断をするということですが、私はこの日本の行政のあり方については不満を持っているのです。だから、われわれが調べようと思っても、各省にわたっておりますから、国土調査はどうなっているかというと、いろいろなところから資料を持ってきて、われわれの頭でそれを総合しなければならぬという不便があるのです。こういうものを一まとめにせられるのが経済企画庁でなければならぬ。経済企画庁はばらばらになっているものを一つにして、そして行政的な考え方も新たにせられまして——私から申し上げて失礼なことなんですが、土地調査等については、こういうむだ使いというような感じのする金が出ている。いまどれくらい進捗しているかということについては、はっきりお答えもなかったようです。十年かかって、とにかく四万平方キロメートルしかやれない。日本の全土は三十七万平方キロメートルです。全土を知らなければ、これを実際にフルに使うことはできません。十年かかって百億以上の金、あるいは百億に近い金をこれにつぎ込むのでしょう。百億の金であっても、これが全体に効果があるならば、百億、二百億、千億使っても、日本の国土の実情をつかむということについては、当然お使いになっていいものであり、われわれもこれに賛意を表して協力するものであるが、いまのお話では、いま調査を進められて、昭和三十八年から入っていると思いますが、三十八年、九年、四十年の三カ年間を経過した今日において、ここで、どれくらいできているかという進捗状況の御報告を受けるまでにも至っておりません。また御報告を受けても、おそらく微々たるものであると思う。それによって何が得られるかといえば、そこにいる役人や、あるいはそこで使われる測量士の生活の保障にはなるかもわかりませんが、経済企画という重大なものに役立つ、それがための土地調査としては、私はこれはむだに近いものだと思う。もしこれがむだに近ければ、いかに零細な金であっても、国民の税金を使うという立場に立ったならば、われわれはこれを見のがすわけにはいかない、こういう考えを持っているのであります。多少、私のことばには過ぎたところはありますけれども、どう考えても、この地籍調査というものの実態と、これから得る利益と、そうしてこれによって使われる金とをかれこれ総合して判断をいたしますと、むだ使いが多いのじゃないか。これをやるならば、もっと国土調査としていち早くやるべきものがある。いまのように目まぐるしくどんどん変わっていく今日の経済の変貌状況を見ると、十年もかかってそれに必要な資料をやるというようなことは、これはあまりにもまどろこしい考え方である。そういうようなことで御満足にならないことは、企画庁長官はその筋のベテランであられるから、十年もかかって国土調査をして、しかもそれが地籍だけであって、水関係も地下資源の関係も、あるいは日本全体の地勢等もつかみ得ないというようなことで、これは十年後に結果が出てきても、今日の時代に間に合わないことははっきりしておりますから、企画庁長官として、私が申し上げた言い過ぎのことばはありますが、それについての御意見を伺っておきたいと思います。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 押谷委員か御指摘のように、地籍調査は非常に大事な問題でございまして、やはり日本の経済発展の基盤をなします基礎的なものであります。したがって、これを促進してまいることが非常に必要だと思います。ところが必ずしも十分でない。それは予算の金額も少ないからだというだけでなしに、やはりそれに対して十分な準備その他がございますので、なかなか十分進んでおりません。四十年度で地籍調査は二千六百平方キロメートルぐらいしかできておらぬのですから、その十倍、十年計画をやりますのにもたいへんなことだと思います。しかし、これもやらなければならぬ基本的な問題ですからやりますが、同時にいまお話しのように、水の問題その他重要な経済運営の基盤になります問題がございます。そこで、ただいま事務当局から御説明しましたように、それらについても、水の調査はあわせていたしておりますが、同時に水資源のほうから見て、この問題について、河川の問題等やっております建設省その他におかれましても、一つのあれを持っておられますから、そういうものを総合していくべきだと思います。したがって、調査機能そのものは各省にございますけれども、それを統一したデータとして最終的に各省の調査をまとめる、そうして統一したものを出していくということは非常に必要なことであって、そのこと自体がこの調査の実態になっていかなければならぬと思います。調査そのものは、各省それぞれの機能を持っておいでになりますから、必ずしも企画庁で調査しなくても、農林省でやっていただくほうが、他に付随した業務を持っておられますから、経費が安くて調査ができる。あるいは建設省等も河川を持っておられますから、企画庁で調査を全部やることは、必ずしも適当であろうとも思いませんし、また経済的であろうとも思いません。それらのできましたものを総合的にまとめまして、全体の俯瞰図と申しますか、そういうものを企画庁でつくって、企画庁に来れば日本の水の状態が、農林省に行ったり建設省に行ったり、一々回って行って、寄せて歩かなくてもできるんだということには、やってまいらなければならぬと思います。御指摘のような問題もございますから、今後私どもも、国民の税金を使うことですから、いいことであってもなかなか十分でない点については、やはり押谷委員のお話のように、十分注意して運営をしてまいらなければなりませんので、ただいまの御説の点は、十分われわれもそしゃく玩味いたしまして、今後の施策に加えていきたい、こう考えております。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 いろいろ失礼なことを申し上げて恐縮なんですが、特に私が地籍調査につきまして取り上げてお尋ねするに至ったのは、世間の中には、地籍調査とか土地調査とかいったものは、だれかの失業救済事業のように言う人がちるのです。これはほんとうにあるのです。だから、わが党内閣で、さようなことをするはずはないと言ってはおりますが、この際、特に長官にお願いをいたしまして、やる以上は実績のあるようなてきぱきとした調査を遂げて、経済企画、立案に間に合うような調査をやる。やるでなし、やらぬでなし、予算だけとって、それが給料に支払われていると、どうも失業救済なんて言われるおそれがありますから、十分御考慮をお願いしておきます。終わりました。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員長代理 白浜仁吉君。

白浜仁吉自由民主党

○白浜委員 先ほど、押谷委員から海外経済協力の問題についての御質問がありましたが、私もこれに関連して二、三お尋ねしたいと思います。  いま、「経済協力基金五年の歩み」という報告書を読みますと、いわゆる繰り越し金というものが相当毎年度残されておるというようなことに関連しまして、私どもがいろいろと、数年来、本問題に取り組んで感じておることなどもあわせまして、運営上と申しますか、非常にきびしい事務的な手続が一つあるというふうなことと、また同時に、せっかく諸外国からいろいろな依頼がある、あるいは国内の企業その他からも要望があるというようなことでありますが、実際にこれがなかなか貸し出されていないというふうな状況は、一体どういうふうなことがこの原因であろうかということを、まずお尋ねしたいと思うのであります。   〔勝澤委員長代理退席、押谷委員長代理着席〕  それと関連しまして、最近は、先ほど押谷委員が言われますように、東南アジア開発閣僚会議などもありまして、なくなられました池田前総理以来、できるだけ、国民所得の一%の海外援助をやろう、やります。ということをたびたび言明しておりながら、先ほど藤山長官の御答弁にもありましたとおり、なかなか進まないというふうなこととも関連しまして、せっかくとりました予算が、百十数億、あるいは多いときには百六十億の繰り越し金を残すというようなことは、いま、東南アジア地域あるいは広くはAA地域から、相当貿易その他についてのストップを食って、日本が将来この貿易問題について非常に悩むというふうな状況のときに、一体そうしたことが日本の将来のためにいいかどうかというようなことを、私ども関係者は非常に心配をしている状況でございますが、こうしたことは何が原因であろうかということを、率直に御答弁願いたいと思うわけであります。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 海外経済協力基金ができまして、発足間もないわけでございますが、当時の事情からいいますと、輸銀との調整の関係もございまして、出発後必ずしも十分な活動ができておらぬと思いますが、最近はそれらの調整もできまして、非常な勢いで進むような方向に出ております。  なお、詳しいことにつきましては、基金の総裁から御説明申し上げたいと思います。

押谷富三自由民主党

○押谷委員長代理 あとで、総裁から御答弁してもらうことにしましよう。

白浜仁吉自由民主党

○白浜委員 担当局長から……。

宮沢鉄蔵総理府事務官(経済企画庁調整局長)

○宮沢政府委員 輸銀との調整の問題は、いま長官から申し上げましたように、大体つくったもともとの趣旨から申しますと、輸銀と経済協力基金との関係といった場合に、基金業務の特色を見てみますと、対象地域は、まず低開発地域に一応限定して、基金は運用するということになっておるわけでございます。それから、一般の金融機関とか輸銀からの融資が困難な場合に限って、対象とするということになっております。  それから、対象事業計画の内容は、やはり使途適切なものであり、かつ達成の見込みがあるということが必要であるわけでございますが、輸銀と異なりまして、償還の確実性ということは、要件としては法定されてはいないということ。それから態様別に見まして、出資の場合、あるいは予備調査の場合、あるいは試験的な実施に対する貸し付けの場合、あるいは開発事業に関する調査、これは輸銀はできないけれども、基金は行なえるというような違いがございます。それから、輸銀が外国の政府等に直接貸し付けを行なうことができますのは、日本の輸出入と直接結びつく場合等、特定の場合のみでございますけれども、基金につきましては、法律上そのような制限はないというようなことで、一応の区分があるわけでございます。いままで輸銀の融資と競合することが考えられるような場合には、両者の間で理事の連絡会を設けまして、具体的な案件について、どちらがやるかということを、事務的に決定するということで、輸銀と基金との関係は、原則としては一応はっきりさせたわけでございます。その線に沿って、最近は非常に活発に融資も行なわれるというようなことになってきたと思います。  いままでなぜ基金の活動が鈍かったかということでございますが、それは一つは、基金のほうは、できるだけ積極的にということで仕事をやってきたわけでございますけれども、相手方の具体的な計画等について、いま申しましたような原則で審査した場合に、確実というようなものが発足当時にはそれほどなくて、その後順々にふえてきて、最近は非常に活発になってきておる、こういうことがあろうかと思います。もう一つは、海外経済協力を推進していきます場合に、態様別に見た場合に、賠償とかあるいは国産機械の拠出とか、そういう政府ベースのもののほかに、民間べースで、たとえば五年超の延べ払いとかあるいは民間投資とか、いろいろな態様があるわけですけれども、その中で一番問題と考えますのは、直接借款というふうな形をとる場合の経済協力でございますけれども、これにつきましては、いままであまり積極的には行なわれ得なかった。政府のほうも、最近になりまして、あるいは韓国であるとか台湾であるというようなところに直接借款が相当出されておりまして、その場合に基金を使うというようなことがごく最近起きてきたわけでございます。これから経済協力を、先ほどお話に出ました一%というような目標でやります場合には、われわれの感じといたしましては、この直接借款形態のものを相当ふやしていかなければならないというふうに考えております。その際に、やはり基金をこれに使っていくということを考えておりますので、これから基金に期待する役割りというものは非常にふえてくるだろう。最近までの趨勢を見ますと、基金はだんだん実績があがってきておりますけれども、先ほど申しましたように、たとえば去年あたり八十五億くらいのものだったのが、ことしは二百二十億くらい出せるような手当てもいたしておるというようなことでございまして、政府側としても、こういう直接借款等に対して相当前向きの姿勢でありますので、基金の活動分野もおのずから広がっていく、こういうふうに考えております。

白浜仁吉自由民主党

○白浜委員 御答弁はまことにそのとおりだと思いますし、私どもも早く御答弁のようになることを期待して、いろいろと折衝も続けておるわけでございますが、少し具体的に話を持っていきますと、いろいろと調査をし、十分これでやっていけるのだというふうな問題も、どこでつかえるのか知らぬが、特にここに澄田君がいるから申し上げるわけですが、大蔵省側が非常にチェックをするというふうなことで、これが業務の進行を妨げておるというふうなことをわれわれは非常に耳にするわけでございます。実際、先ほど押谷委員も御指摘されたように、私ども与党の立場で見ますと、せっかくとった予算が有効に使われないというふうなことは、これは国民に対してまことに申しわけないことであるわけでございまして、基金の状況から見まして、私は、昨年も、実は総裁にこのことをお尋ねしたいと思ったときがあったわけでございますが、開店休業のままならば、これはぶつつぶしてしまえというようなことさえも極言したい、というような気持ちに相なるわけであります。しかも東南アジア、AA地域からは相当要望も強い。国と国との信用の問題でございますので、私ども、これは何でもかでも、国民の税金の中の金を思い切ってくれてやれというわけにはまいりませんけれども、ある程度、日本の貿易の進出あるいは今後の対外信用をつなぐためには、冒険と思われるようなこともすべきじゃないかというふうなことも、私は考えておるわけでありまして、そういうふうな問題については、今後思い切った措置をとってもらいたいと、私は長官にお願いを申し上げたいわけであります。それはお役人の立場で考えて、国民の税金であるから、なお一そう大事にしなければならぬ、間違いがあってはならぬ、というようなことも相わかるわけでありますけれども、国民全体から見ますと、やはり日本の将来の対外信用の問題、あるいは海外進出の問題という、大きな課題もそこにあるわけでございまして、やはりそれをやるには、一応ある程度の、何%か何十%かの危険をおかしていかなければならぬというようなことも当然でございますので、そういうふうな問題を、今後思い切ってひとつ藤山長官にやっていただきたいと私はお願いを申し上げたいわけであります。  いろいろと金利の問題その他について、あるいは年数、融資の年限の問題につきましても、私どもが聞くところによりますと、たとえばソ連とか中共とかあるいはその他の国々が、あるいは年一%で融資をするとか、援助をするとかというようなことがいわれておる。しかも二十年とか三十年とかという長期にわたってやるというふうなことがいわれておりますけれども、実際問題は、なかなかそのような状況に進んでないというふうなことも承知いたしております。しかしながら、少なくとも諸外国との競争という立場に立って考えますと、私どもは——これは国民を犠牲にしての話になりますけれども、思い切った金利の引き下げなりあるいは年限の延長なりという問題も、真剣にこれと取り組んでいただいて、国際競争に負けないように進んでもらいたいということを、私は希望するわけであります。  立ったついでに、もう一つ私はお尋ねしたいのでありますが、いま企画庁に調整費というものが一体どれくらい使われておるのか、どういうふうな項目に使われておるか、ということをお尋ねしたいわけであります。  私どもが調整費を経済企画庁にお願いしたときには、何といいますか、各省間の継ぎ目を補てんするというふうなことで考えて、調整費がつくられたように、私ども理解をいたしておるのでありますが、ともすれば、最近は、各省になかなか大蔵省が予算をつけない、そういうふうなことで、企画庁の中に調整費を持っておって、そうして何かおかあさんのおっぱいをたよりにするような形で、各省の予算が盛られているのじゃないかというきらいもあるわけでありまして、そういうようなことになりますと、先ほど押谷委員の発言の中にもあったように、屋上屋を重ねて、人件費というものにいたずらに食われていくというようなことになりますと、本来の、私どもが考えておりましたことと、そこに相違も出てくるわけであります。こういうふうな時代でありますので、なるだけ国民の税金を安くするということで、政府与党としては、一体となって努力している最中でありますので、その辺のことも、長官十分御承知と思いますけれども、思い切った措置がとられるならばとってもらいたいということも希望するわけでありますので、参考までにお知らせ願えれば幸いであります。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 第一の点、経済協力基金をもっと活用しろ、まことに同感でございまして、やっております以上は、これは活用していかなければなりません。そこで、先ほど事務当局から申し上げましたように、われわれも経済協力基金の監督の立場にありまして、むろん国民の税金も使うわけでございますから、ルーズに運営されては困りますけれども、しかし同時に、協力基金が貸すことによって、二国間あるいは数カ国と日本との間の貿易が増進し、あるいは友好関係が確立するという点は、非常に大きなプラスの面が出てくるわけでございまして、それぞれ経済開発が行なわれること自体、非常に望ましいことなのでございますから、そういう大きなプラスの面も考えて、われわれは、経済協力基金としては若干の危険をおかしても、やるべきものはやるということは、これは全体として見てプラスになれば、それが望ましいことだというふうに考えております。そうかといって、あまりにルーズに流れては相ならぬことでございますから、その間、寛厳よろしきを得て努力をしてもらうように、協力基金に対しても指導してまいりたいと、こう思います。なお条件等につきましても、今回、台湾あるいは韓国等に対しまして、三分五厘の利率で、二十年というような条件を、経済協力基金から出すことにいたしましたわけでございまして、これにならって、今後必要なものに、ある程度のものは——むろん全部を三分五厘で出すというわけにまいりませんから、三分五厘で出したほうがいいものがあれば、若干の金額はそれで出していく。あるいは、従来どおり四分五厘なり五分五厘なりというもので出していくというのと、あわせて考えていくのが望ましいことだと思います。そういうようなことで、それらの調整と、組み合わせと申しますか、安いものと高いもの、それから年限等も二十年という例ができましたので、それらについて考慮しながら、経済協力基金が努力してもらいたいと思います。  それから、第二の、調整費の基金の問題につきましては、事務当局から御説明申し上げますけれども、調整基金は、各省でやりました仕事のうち、各省間の——やったのにちょっと金がつけばそれが生きてくるという、そういう問題について主としてやっておるのでございまして、金額はそう大きくないのでございますけれども、各省の仕事が生きてくるということで、非常に喜ばれておるのでございます。これらの調整基金につきましても、本年度も若干ふやしてきております。できるだけうまい運用をしまして、所期の目的を達するものにいたしてまいりたいと考えます。こまかい点については、事務当局から御説明いたします。

加納治郎総理府事務官(経済企画庁総合開発局長)

○加納政府委員 いま、関連して調整費の問題が出ましたので、お答え申し上げます。  三十九年度におきましては、国土総合開発事業調整費としましては二十一億円、それから同じ性格のものとしましては、新産業都市建設事業調整費として十四億五千万円、現在、四十一年度にはこの区別がなくなりまして、両方で約五十二億、こういうふうになっております。

押谷富三自由民主党

○押谷委員長代理 勝澤芳雄君。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 先ほどから、東南アジア閣僚会議の経過の中から、今後の日本の経済援助についての質問がなされたわけでありますが、その中で、私は特に経済援助に対する日本の立場といいますか、日本は東南アジアについてどういう考えを持っているのか、そしてそれは東南アジア開発の援助計画とともに、国内における経済政策というものとどういう見合いになっているのか、こういう点について、ひとつ長官にお尋ねいたしたいと思います。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 先般開きました会合は、東南アジアということで、フィリピン以南ビルマまでを含めた九ヵ国ということであったわけでございます。しかし、東南アジアだけでなしに、アジア地域全体に対しても、これは考えていかなければならぬ問題だと思います。そこで、日本といたしましては、基本的には東南アジアの開発が促進するということ自体は、経済的な——東南アジアにおけるそれぞれの新しい独立国、あるいは旧来独立はしておりましたけれどもまだ経済的に発展してない国の経済発展をする、そのこと自体が政治的安定も保ちますので、そういうことに対して協力してまいりたい。そして同時に、総理も言われましたけれども、国内体制のいかんにかかわらず、協力をできるだけしていくという基本的な方針であります。その方針にのっとって、さて考えてみますと、東南アジアは、現状を申しまして一番の基本的な問題は、農業開発だと思います。現に東南アジアの各地でもって食糧が十分ではございませんし、また将来、人口が非常な勢いで伸びておりますので、食糧問題というのは非常に大きいと思います。したがって、第一次産品の産業を十分に興していくということ自体が非常に大事だと思いますので、協力の第一の考え方は、やはり農業に対して協力していく、そして今日不足しております東南アジア、あるいは将来食糧がますます不足していくであろう東南アジアにおける食糧の増産という問題を考えていく。それから第二といたしましては、やはり東南アジアに軽工業を興こして、そうして住民が仕事につき得る立場に持っていこう、そしてそれらによって、それぞれの国民の給与を確保できるような状態、それが経済安定の基盤である、そういう意味において、日本の過去における、明治以来の軽工業を中心にして発展してきた経験技術というものを生かしていこう、こういう二つの観点に立って、援助の方向を基本的には考えておるわけでございます。むろん重工業、近代工業というものを発展させることも必要でございますけれども、それらについては、まだ必ずしも十分な技術的水準にも達しておりませんし、でございますから、必要のある、たとえば発電所とかその他肥料とかいう問題については、重化学工業の面についても協力してまいりますけれども、望ましいことは、軽工業が育成されてそして職につく、そしてそれによって収入を国民が確保することだと私は考えております。いま申し上げたような方針のもとに、東南アジアに対する経済協力を進めてまいりたいと思っておりますのが、政府の基本的な方針でございます。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 現状の経済援助というのは、大体国民所得の——先ほどちょっと聞き忘れましたが、何%くらいに当たっているのでしょうか。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 現状においては、本年度が〇・六%ですから、一%までまだいっておりません。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 そこで、先ほど長官の説明を聞いておりますと、近い将来三年ないし五年で計画を達成したい、こう言われる。三年というのが外務省の案で、五年というのが大蔵省の案で、三年ないし五年。なかなかうまい話だなと思って聞いておったのですけれども、経済企画庁としては、一体どういうふうな具体的な案をお持ちになっているのですか。足して二で割るのですか。いつ具体的にどうきめるのですか。ひとつあなたの御意見をお聞きしたいのです。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 国際会議等で、日本は国民所得の一%を援助に振り向けると、これは東南アジアばかりではございませんけれども、言っておって、その会議の決定等にも参加いたしております。したがって、当然やってまいらなければなりませんし、それは、三年以内に、そこまでいっていないところはやるべきだという考え方で、国際会議等で現に行なわれております。したがって、私どもも三年を目標にしてできるだけやりたいと思います。ただしかし、今日までまだ〇・六%のものを一%まで上げるについては、若干のゆとりを見ておかなければならぬのでございまして、今度ある程度の計画を発表して、国際会議等で日本はそう言ったけれども、いつごろまでにそういうことに達するんだというような質問を受けましたときに、あまり実情に合わないことを申しますこと自体が、私は必ずしも国際信用をつなぐゆえんではないと思います。したがって、日本のこれからの財政経済のあり方を、いずれ五年くらいの計画で見通しを立ててまいるつもりでありますから、それと合わせまして、私はきめていきたい、こう考えております。いま三年か五年かという、そして二で割って四年だというように考えてはおりません。できるだけ早くそこへ達したい、こういう考え方で将来作業をさせたい。こう思っております。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 まあ経済は動くものでありますし、半年先も、佐藤内閣は見通しを誤ったわけでありますから、経済に強い池田さんでも経済の見通しはまるきりわからなかったわけでありますから、そういう点では、私は藤山長官には、やっぱり経済の正しい見通しを立ててもらえるのじゃないだろうかと、実は期待を持っているわけです。所得倍増計画におきましても、それから中期経済計画におきましても、計画が出たとたんに、もう計画を変更しなければならぬというようなものでありますから、まあ無理だとは思いますけれども、一応企画庁という立場から、三年五年というお話が出てきたと思いますので、これは何といいましても、やはり国内的な経済の問題との関連もあろうと思いますし、そういう点から、慎重におやりなのだろうと思います。  そこで次に、今度は経済協力の関係で、輸出入銀行と経済協力基金というものが取り扱われておるわけでありますが、これはこの経済協力基金制度が出たときからいろいろ論争がなされて、そして基金というものができたけれども、実際は運用されないのじゃないだろうかという点で、基金と輸銀と統一すべきじゃないだろうか、あるいは輸銀と基金を調整をしたもので統合したものをつくるべきじゃないだろうかという意見が何回も出されておりますし、当時、田中大蔵大臣も、これは統合すべきだという意見を、大蔵省側から積極的に出されておった経過もあるわけでありますが、経済企画庁のほうからいうならば、これは基金は経済企画庁が持っている、輸銀は大蔵省が持っている、こういう点でなかなか調整が困難と思いますけれども、私はこの基金の実情を、いまの仕事のやり方といいますか、中身をながめてみますと、基金と輸銀と二つあることはあまり好ましいことでないのじゃないだろうか、一本で十分運営ができるのではないだろうか、実はこういう感じがするわけでありますが、まあそう長官に期待した御答弁を願うことは、企画庁長官が基金と輸銀の問題を解決するのはなかなか困難でしょうけれども、やはり高い立場から問題を考えてみると、この際少し検討すべきではないだろうかと思うのですが、この点いかがでしょうか。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 お話しのように、経済協力は輸銀あるいは経済協力基金、そのほかに民間が直接合弁等でやるものもございます。これはあまり進んでおらぬのでございますが、これも将来はやはり民間自身の合弁事業を、自己資本等でやっていくというような道も開いて、進めていくのが必要だと思います。そこで、現在の場合は、輸銀もしくは経済協力基金がそれを担当していく、こういうことになる。輸銀と経済協力基金とが仕事の分野で当初から若干の調整を必要とすることは私も認めております。ただ私は、勝澤委員のお説もございますけれども、企画庁が持っているということでなしに、もっと高い立場に立ちまして、経済協力基金という種類のものがあってさしつかえないし、またなければ、輸銀というのは、御承知のとおり、貿易を主体にして、主として商取引の上で協力をしていくのでございまして、延べ払い等がございましても、それはやはり商業的な活動に付随した投資ということに相なる。経済協力基金本来の姿からいえば、必ずしも経済ベースにはすぐ乗らない。しかしそういうものに対して、将来長い目をもって見てやっていかなければならぬというけれども、あるいは直接投資をして、株を持っていくというような形の経済協力、こういうものはやはり、私は経済協力基金というような面から、あってしかるべきだと考えております。したがって、私どもは何も経済企画庁が協力基金を持っているから、あるいは大蔵省が輸銀を監督しているから、ということでなしに、基本的には——ただそういう線に沿って経済協力基金が運営をしていくという立場を、今後とも経済協力基金の総裁には、私はお願いしたい。そしてまた、それによって今後十分な実績があがっていくんじゃないかと、こう考えます。ですから、いましばらく経済協力基金の今後の運営等を見て、そしてその結果として、やはり同じようなことになってしまうんだということであれば、お説のようですけれども、現状においては、一つのそういう方向で経済協力基金が打ち出していくことが、経済協力の分野において、一つの大きな分野を持っておりますので、単になわ張り争いというものを別にいたしまして、私は経済協力基金の存在の意味があるんじゃないか、こう考えております。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 実際にあるわけですから、ある意味があるわけです。しかし掘り下げていけば、私はこういう二つのものが並立していいのか、一つのもので相当やれるんじゃないだろうかと、実は思うわけです。それは実際の中身の仕事の問題を見てみますと、あるいは融資の状態、出資の状態、仕事の量といいますか、あるいはやり方といいますか、こういうのを見てみれば、別々にしなくても、一人でやれるんじゃないか、いや、別々にした意味があるのだ、これはどちらも意味のあることです。行政を簡素化して、少しでもむだをなくすという立場から考えるならば、私はやはり一つで運営したほうがいいという結論にならざるを得ないわけであります。これはこの行政簡素化の問題と関係がありますから、そういう点からいくと、七十人か八十人くらいしかいない経済協力基金というものを考えてみると、輸銀との問題を考えてみれば、総合調整して、仕事はやろうとすればできると思うわけです。しかし何といっても、いま長官も御存じのように、日本の国は政党の政治が行なわれているわけではございません。官僚の政治ですから。役人に対抗して政党がどうこうするなんて、機構改革というのは、自民党の場合でも、社会党の場合でも、これは労働組合がありますから、なかなかむずかしいと思いますけれども、やはりそういうことこそ、党派を越えた立場の問題を解決していかないと、屋上屋を重ねたたくさんのものができていく、ということになるんじゃないかと私は思うわけです。  それから次の問題ですが、もう一つ、私は、重複しておるなという気がするのは、経済企画庁にある経済研究所、それから今度新しくできている国民生活研究所、これも中身を見てみますと、通産省でも同じような例があるわけでありますけれども、各省が何かつくらねばいかぬということで、それがためにできたというふうに、実は見ているわけであります。経済研究所と国民生活研究所というものをながめてみた場合においても、重複しているんじゃないだろうか、中身を調べれば調べるほど、重複分野が広がってくるということになると、そこに人をつけねばならぬからこういうものがつくられた、いままで民間でやってきたものを、わざわざこうやったという経過があるわけですけれども、そういう点について、いかがでしょう。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 経済研究所と国民生活研究所とが重複していはしないか、これは国民生活そのものが経済に左右されるというところもございます。また、経済研究所が国民生活を無視するわけにもまいらぬところもございます。したがって、その面だけごらんいただきますと、あるいは重複しているように思えるかもしれませんけれども、経済研究所のほうは、経済全体の運営というものについての基本的な調査をいたしているのであって、国民生活研究所は国民生活の実態に即した調査をやっていく、ですから、もしこれを一緒にしてしまいますと、どっちかがおろそかになるということが起こるのではないか。今日、経済研究所自体が、日本の国民経済をあらゆる観点から調査し、数字を、統計をとり、やってまいるということは、全体の経済運営の上でたいへんに役に立ちますが、しかし、そのことだけで国民生活という部面が考えられたのではいけないのでありまして、国民生活そのものは、やはり国民生活の立場から十分な検討がされて、調査がされていかなければならぬ。ですから、私は、目的が全く違った趣旨であり、またそれに対して重点を置く意味におきまして、こういう目的の重点の置き方が全然違っております研究所が二つあることが、成果をあげるゆえんではないか、しかし、先ほど申し上げましたように、国民経済といっても、国民生活から離れるわけにいかない、国民生活研究といっても、経済の上から離れるわけにいきませんから、その面だけの点においては、関連性を持つということが言えると思います。しかし、いま申し上げたようなことでございますから、私は、二つあって、これは単に役人に仕事を与えるのだというようなことでなしに、実態の上からいって、二つあって、そうしておのおのその主目的を完遂していくということに力を注いでいきますことが望ましいことであり、またそれが効果をあげるゆえんだ、こう考えております。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 この経済研究所の中身を見ましても、国民所得を取り扱うところがあり、あるいはその中に国民生活課というものまであるわけですね。この国民生活研究所のできた経過を見てみますと、長官も御承知のとおり、民間でやってきたけれども、赤字でしょうがない、二千五百万も赤字ができたということで、この社団法人が、統合といいますか、発展的解消をして、国民生活研究所というものができたわけです。ですから、中身の仕事のやり方を見てみると、重複している部分がある。特殊な存在が必要ならば、経済企画庁でやっている経済研究所とは異なった分野というものを明確にして、そういう研究を進めるべきだ、こういうふうに私は思うわけです。ですから、ダブった研究をしている、片っ方、経済研究所の中にも同じ部門があるということからいきますと、国民生活研究所というものの必要性がなくなる、あるいは、国民生活研究所と経済研究所の仕事の分野というものを明確にしてやらなければいかぬ、そういう意味で、私はこの国民生活研究所というもの、あるいはこの収支決算を見てみましても、やはりここにも重複している問題があるじゃないだろうかと思うのです。まあ長官の御返事を聞くまでもなく、回答は予想しているとおりでありますから、回答はいただきません。  次の問題は、東北開発株式会社の問題であります。これは、ここ数年来、東北開発株式会社のあり方について論議をされてきたわけであります。一番の始まりは、東北開発株式会社の経営の失敗から、当時検察庁まで手入れをしている。いろいろ事件があったことは御承知のとおりです。それから代々総裁がかわりますけれども、結局むつ製鉄で失敗をして、言うならば、見通しを誤った。私に言わせれば、初めからああなるのがわかっておった、私は、しろうとながら、委員会の審議を通じて、こう感ぜざるを得ないわけです。そして無理無体にとにかく何とか採算を合わせよう、採算を合わせようとしている。今日でも、東北について、東北開発株式会社自体が相当な投資をしておる。その投資会社の実体を見てみても、それがまた企業採算に合わない。初めから採算に合わないことは、私はいいと思うのです。国策会社ですから、合わないことはいいと思うのですが、やはりそれは、国民が納得するものでなければいけないと思う。そういう点から、民間の企業の採算の問題と、この国策会社である東北開発株式会社、あるいは投資をしている会社、この関連性というものを、もう少しこの際掘り下げてみなければならぬのではないか、こう思うのです。  私は、いつか、社会党の中でも東北開発の特別委員会がありましたときに、めんどうくさいから、もう、五十億でも百億でもいいから、東北六県に分けてしまえ、毎年それだけ金をやれ、そうして東北六県で自由に使うようにしたほうが、東北の人たちのためにもなるのじゃないだろうか、という極端な話までしていたことがあるのです。やはり、与党の自民党の中でも、われわれ社会党の中でもそうです。政府全体として、この問題は、古い会社からの引き続きがずっとつながっているわけでありますから、やはりこの際、東北開発そのものと、それから会社というものを全体的にものを考える時点に——もうむつ製鉄がああいう結果になったのですから、継ぎはぎで、何かはころびを縫おうとしても、結論的に同じことだと思う。  いま経済に一番詳しい長官のときでも、やはりどうすべきかというようなことも——前には一度論議をして、それから再建計画を立てているようでありますが、再建計画そのものが、私はもうくずれていると思うのです。ですから、やはり何か検討すべきときじゃないだろうか、こう思うのですが、その点いかがですか。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 東北開発の問題については、ある程度、私も勝澤委員と同じような考え方で、実は私自身が、もし現状のようなままでいくなら、予算を幾らかずつでも東北六県に分けたほうがいいのではないかというようなことを、内輪で言ったこともございますが、東北開発は、御承知のような状況になっておりますので、いま、一応再建計画をして、現状を一応回復しなければならぬという段階でございますから、それはそれで、やはり私は現状を進めていく。ただ、将来東北開発が、過去のように、民間企業と同種類のような仕事をやっていくことが、東北開発本来の使命であるのか、あるいはもう少し観点を変えて、事業内容を選んでいくということが必要であるのか、その辺を、この際やはり再建計画の進行とあわせて考えていって、再建計画でもって整理をし、あるいは既存のものをある程度建て直すということは、これはどうしてもやらなければなりませんから、この事態につきましては、私は、やはり現在首脳部が全部かわりまして、熱心にやっておられますから、それを進めていく。ただ、しかし、そういう再建計画がある程度軌道に乗ってまいりましたら、将来の計画としては、従来の考え方を若干変えて、たとえば有料道路をつくるとか、あるいはそういうような、必ずしも民間の仕事と競合しないような方面で、開発自体につながっていくもの、そういうようなものを選んでやっていくことも一つの方向ではないかということで、先般来、東北開発の首脳部とも意見の交換をしたことがございます。ですから、この問題については、相当な国費を費やして、しかも過去におけるような例を何べんも繰り返してまいりますことは、これはまことに相すまぬことでありまして、将来はやはり、東北開発という面についてもっと適切な方法を選び、むろんいま御指摘のありましたように、ある程度東北に必要な事業を興して、ある期間赤字であることはやむを得ない。しかし、それが、ある期間たつ間は、東北開発が見ていって、それが黒字になるようなら、民間に移していくことも必要でございますから、ある時代の赤字というのはやむを得ない場合もある。しかし、全体として、そういうようなことで国費を使ってまいりますことですから、過去のような例におちいらぬように、この際検討すべきだ。また方針は、将来にわたって再建ができると同時に、並行してそういう運営については考えていく、企画庁としてもそういう考え方でございますし、今後、東北開発の首脳部ともよく話し合いながら、そういう新しい方向を探して進めていく、そうしてほんとうに東北開発に役に立つということに持っていきたい、こう考えております。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 長官、私が話すこともよくおわかりになっていると思いますけれども、私はやはり、東北開発というものを見てみますと、たとえばむつの計画を立てるについても、経済企画庁が立てる、立てても通産省と相談をする、そうしてその段階で民間との競合の問題というものはどうしても出てくる、ということになりますと、東北開発というものが生産向上をやってきたという時代はもう去ったじゃないかと思うのです。そうしてみますと、いま長官が言われたように、たとえば有料道路をつくるというような形まで考えてみますと、やはり私は、経済企画庁というところが監督をして東北開発というものをやらせるよりも、通産も建設も、各省が、全体的に、東北の開発をどうしようかということで、東北開発株式会社というものが運営されていく、生産向上だけでなくて、総合的な国土開発といいますか、そういう立場まで広めないと、あの東北開発というものはいけないじゃないだろうかと思うのです。ですから、いまの生産向上をもっていくというのは、もうここ三、四年で限界がくる。むしろ、いま見通せば見通すほど、そんなに明るい見通しというものは、私は出てこないと思うのです。結局、見通しを持つなら、たとえば国有地をただで買って、それをたくさんの金で売って、そうしてもうけた、黒になりました、こういう操作しかないと思う。ですから、そういう点から考えますと、いまあるものをどうするかという点もたいへんむずかしい問題だと思うのです。思うのですけれども、やはり経済企画庁というものがあれを引き受けざるを得なかったという点で、一つ仕事を始めようとするたびに、通産省、民間会社というものとの競合、そうして、民間会社より変わった特殊な存在というものはあるかということを見てみれば、結局、最初はあったけれども、四、五年たって、採算ベースに合うようになると、特殊な存在というものがなくなってきているわけでありますから、そういう点についても、長官よくおわかりになっているようでありますから、ぜひひとつ、これは閣議の問題といいますか、東北開発という会社だけの問題でなくて、総合的なものを、せめてここ二、三年の間には、そういう方向にされたほうが、やはり国全体の利益になるじゃないか、こういうふうに思うわけであります。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 東北開発は企画庁が監督をしていましても、むろん農林省なり通産省なり建設省なりと相談をした上で、やってまいらなければならぬと思います。そうして東北開発のあり方については、私は率直に申し上げて、東北開発の基盤をつくるということが一番大事じゃないか。それですから、先ほどちょっと有料道路のことも申し上げましたけれども、あるいは土地造成、こういうものが、やはり将来工業誘致なり何なりの基盤になっていく、そういうものが、必ずしも長期にわたって採算のとれないものじゃございません。ですから、長期にわたって民間ではなかなかやりにくい、そうかといって、現状必ずしも市町村がやれない。またやるよりも、東北開発のような流動性と申しますか、動きやすいところか、あるいは地域にまたがって仕事をし得る立場にあるというようなところが、そういうような長期にわたって、採算は確立する、しかも基盤整備のようなことでやるというようなことが、一つの大きな方針でなければならない。いたずらに既設の類似の民間企業でやれば、どうしても能率も悪くなるしあるいは役所仕事になりがちです。東北開発そのものは、昨年民間の首脳部の方がお入りになりまして、非常に経済的に運営されることで、再建計画をやっておられますから、私どもそれに信頼してやってまいりますけれども、将来の問題としては、並行して、そういうような考え方でやっていくことが、東北開発存在の意義があるし、また東北開発に大きな貢献をしていく、こういうことではないかというふうに考えておりますので、できるだけ、そういう方面について、東北開発が仕事を進めていくように指導してまいりたいと思います。その点、御趣旨の点は、大体私も同感でおるところでございます。

押谷富三自由民主党

○押谷委員長代理 吉田賢一君。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 二、三、藤山長官に伺ってみたいのですが、実はあなたに対する国民の期待は、やはり長い間、経済人として、経済界のベテランでありましたので、いわゆる政党人ではない持ち味がおありであります。そこで、いまの政党並びに政治、行政の全体にわたりまして、とかく合理性が乏しい、あるいはまた経済的な原価意識が一般に欠けているのではないか、こういうことが強く指摘されておるのが最近の傾向でございます。私どもは、経済企画庁という存在が、やはりそういう問題について真正面から取り組んでいく中核的な官庁である、というふうな認識を持っておるのです。  そこで伺ってみたいのでありますが、御承知のとおりに、臨時行政調査会におきましても、佐藤喜一郎会長以下全委員一致の決議をもって、企画と実施の分離ということを、行政の基本的なあり方として、強く指摘いたしております。そこで私は、やはりあなたがこの国民の要望にこたえて、一閣員であるというような立場をむしろ超越いたしまして、企画庁の存在をはっきりするということで臨まれることが望ましいのではないか。企画庁の組織法によりますと、いみじくも実施部門と企画部門が混在しております。私どもちょっと調べたところによりましても、調査局、総合計画局、国民生活局並びに経済研究所、これは純然たる企画調査機関である。ところが一方、調整局、水資源局、総合開発局、これらの業務の実態は、むしろ現業的な存在であります。こういうことにつきまして、やはり根本的に、国の最高の重要な基本的な施策の企画をするという任務を果たすためには、みずから企画と実施、現業の混在を見のがしておってはとてもどうにもなりません。これにつきまして、根本的な企画庁のあるべき姿、あなたのこの問題に対処する基本的な考え、こういうものをひとつはっきりしておいてもらいたい。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 企画庁の基本的なあり方としては、私はやはり調査と統計を整備するということ、そしてその上に立って経済全般にわたります一つの方針を打ち出していく、そして各省がその方針に従って経済運営をやっていく、こういうことが企画庁本来の任務だと私は思います。したがって、そうあることが一番望ましいことでございます。ただ、今日までの現状から申しますと、たとえば水資源局の問題にいたしましても、各省それぞれ関連が多く、農林省にも関係し、建設省にも関係し、あるいは通産省にも工業用水の問題では関係し、あるいは飲料水の問題については厚生省とも関係する。したがって、この問題が取り上げられましたときに、どこに所管をするかという問題で、実はぎめ場所がないので、率直に申して、企画庁にきたというようなことで、実施部面を企画庁も扱うようになったわけでございます。ですから基本的にはそういう考え方で、私どもは企画庁自身の強化ということは、前段に申し上げたようなことで強化をしていくのがほんとうであります。そこで、行政機構が、企画庁だけで、それじゃ水資源局を離してよろしいのだと言いますと、また、それは厚生省でとるのだ、建設省でとるのだ、どこに所管するかということで、結局話し合いがつかぬのじゃないか。それだからこそ、こっちにきたわけであります。ですから、日本の行政機構全体として考え直して、そうしてどういうあり方にするかということを考えたときでないと、いたずらに水資源局のような実務を扱うところを離してしまうといっても、これは企画庁自身だけで離してもいいと言いましても、それじゃどこに持っていくかということが大問題で、結局いろいろ話し合った結果が、またまあしばらく企画庁に置いておけということになるわけで、だから、方針としては、いま吉田委員のお話しのような方針が企画庁の方針であって、そうしてその立てられた経済運営の方針に従って、各省がその線を守りながらやっていくというのが、企画庁の本来の姿であろうと思います。また、たとえば国民生活局ができた。国民生活局自身は国民生活のあれですが、日本の行政機構の中で、国民生活を扱う場所というものが今日までなかった。したがって、国民生活の行政をやる上に非常に支障がある。しかしこれをどこにつけるかというと、なかなかつけ場所がない。いろいろのところに全部関係する。だから企画庁にきたというような関係もございます。したがって行政全般、各省を通じての問題として解決してまいりませんと、企画庁だけでこれは要らないのだということは、現状、申すわけにはなかなかいかないと思います。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 幸いに、企画庁長官は国務大臣であります。憲法によりますと、申すまでもなく、内閣が行政を統轄しております。内閣の組織員としての国務大臣、だから、国務大臣としての立場で閣議というものがある。やはり総理中心の閣議というものが全体を統轄する以外にないのであります。したがいまして、企画庁の長官と同時に国務大臣というならば、両方使い得る立場であります。各省庁の長官のお立場でいくならば、やはりそれは全体総合してもらわぬと、こちらだけではいかぬ、そうなります。しかし私は、平素ならばこういう質問はやぼな質問なのです。率直に申して、あなたがそれならば身を賭して、職を賭してもひとつ立案をしていくというふうになれない事情も存じております。正確な数字は別といたしまして、たとえば臨調の答申を実施するならば、一兆円浮いてくる。これは佐藤会長も言明したはずであります。そういうようなことを、日本の専門家多数によって、結論として国会、政府が突きつけられながら、依然として企画庁が旧態を守っていくというならば、私は企画庁の存在は意味がないことだと思います。  もう一つは、幸いに、この決算委員会は、この間、本会議におきまして、三十九年度の決算が初めて報告されました。非常に重大な画期的なことであります。やはり臨調の傾向によって見ても、予算を重視し過ぎておる、金を取ることに一生懸命になり過ぎておる。あとの結末は知らぬ顔をしていく、要するに決算を重視しないというところに、日本の財政運営の根本欠陥があるということを指摘いたしました。こういうときでありますので、この委員会は、これはもう声をからしてこの問題を取り上げにゃいくまいと私は思うのです。あなたは経済人ですが、言うならば、この委員会は総会のようなつもりで出ていただきたいのです。この委員会は少数委員会であるけれども、一人や二人で、妙なかっこうになっておりますけれども、ほんとうを言うならば、四兆三千億円の一般会計だけじゃありません。財投も特別会計も、全部これはいわば総会で一ぺんふるいにかけるところなんです。だから、言うならば、各委員は十字架的な質疑をするというような、まことに重要な関門なんですね。だから、ここにおいて国の経済——経済といっても財政と直接つながる、生活につながる、あらゆる行政につながっておることは申すまでもないことですから、この基本的な政策を打ち立てるというような、その基本原則といったものが企画庁で立案されていくものと、私は設置法等にかんがみまして思うわけです。こういうときでありますから、やはりこの点につきましては、内閣の方針として打ち立てる。そうしてできるだけ企画の重要性、したがって企画庁の企画面における充実、それをもっとやってはどうか。たとえば、いま調べてみるというと、四十年四月一日現在では定員五百九十二人。五百九十二人でこの広範な仕事を——企画もやるわ、実施もやるわ、調査もやるわ、総合計画もやるわ、国民生活研究所、調整もやるわ、水資源もやるわ、あれもこれもやるということでは、おそらくこれは絵にかいたもちになっているのではないか、こう思いますので、この際、やはりこの時期ですから、他と総合的にやらねばいかぬということもわかるけれども、やはり内閣の立場では、もっと積極的な姿勢になってもらわにゃいくまいじゃないか。だから、やはり四十一年の各法律案にしろ、予算案にしろ、策定の途中におきまして、この辺についてもっと大きな柱を打ち出すということが、藤山さんに国民が期待するほんとうに唯一最大のものです。もし藤山さんがこういうことすらできないということであるならば——民間でも、会社は生産性向上に一生懸命になっている。技術導入に一生懸命になっている。国政だけが、その方面はしり食らえ観音で、その道のベテランが何もできぬということであったら、これはまたまことに残念しごくであります。そういう意味におきまして、重ねてやはり、あなたの積極的な国務大臣としての御意見を求めておかなければならぬ、こういうふうに思うのです。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 日本の行政機構がいろいろ発達してきた経緯もございます。が、同時に、その発達の経緯からいって、特徴が出ている面もございますけれども、反面、御指摘のような短所が至るところに出ておることもまた事実であります。したがって、行政調査会等の御答申になってきたわけだと思います。今日、公債等を発行しまして、財政が相当大きな支出をするというような状況になってきておりますときに、行政機構をできるだけ簡素化し、能率化していきますことは、われわれがぜひともやらなければならぬことであります。当面、行政審議会の皆さんの答申が行政管理庁に出ておりますので、したがって、主管官庁としての行政管理庁でも、それらの内容についての実施検討という問題については、現在進めておられるのでございまして、私ども協力して、行政の能率化、行政の単純化、あるいは行政経費の節約というようなものに進んでまいらなければならぬのでございます。  ただ、いま申し上げましたように、長い過去の歴史的発展もございますので、それらをどういうふうに調節するか、あるいは新しい時代に対応した機能を、どういうふうに行政の中に位置づけていくかという問題については、十分検討をしてからでありませんと、行政が停滞するような状況になってはなりませんので、私どもといたしましても、行政の能率化、簡素化というような問題については、国務大臣として当然考えていかなければならぬ問題でございます。したがって、そういう点については今後とも十分な留意をして、やってまいるつもりでございます。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 それから、いま一つの重要な基本的問題点は、いわゆる総合調整の問題でございます。実施、企画の分離とともに、総合調整ということが、日本の行政組織、機能、運営という全体を貫きまして、これまた一つの宿弊であると思います。この総合調整がせられるかせられないかによってまた、行政の能率化ができるか、予算がむだになるか、最も効率的に使えるかということが分かれてくると思うのです。ところで、たとえば試みに企画庁の組織令を読んでみると、総合調整ということばがやたらに出てまいります。驚くほど総合調整が出てきます。一体、総合調整というのは何をお考えになっておるのだろうか。まことに失礼なことですけれども、総合調整とは何か。至るところに総合調整が出てきます。私も驚いたのですが、たとえば組織令の調整局のところを読んでみますと、農林課においては、農業、林業、水産業等において、それぞれ一ないし四にわたって総合調整する。貿易為替についてもまた総合調整、交通の総合調整、財政金融の総合調整、その他あらゆる面に総合調整が出てまいります。一体、総合調整というのは何なのであろうか。各省分掌していますね、それを総合調整する。私も、試みに実は総合調整ということは何だろうと思って、字引きを見てみたのですが、字引きを見てみたら、各般の活動、つまり政府活動でしょうね。各般の活動または行為が、その目的、手続、手段、経費等の見地から、相互に調和して行なわれるように、必要に応じて措置を講ずること、これが総合調整だというふうに出ておったのですが、大体、常識はそうだろうと思うのです。  ところで、一体、企画庁は総合調整の能力ありや。総合調整というならば、これはこっちを向いて行政をやっておる——たとえば、ここでよく問題になったのですが、青少年対策費というものがありますが、これは総理府以下、厚生省、文部省、外務省、農林省、建設省、労働省、各般にわたってあります。五百数十億の金を使っておる。それでも一生懸命やっておられますよ。しかし、ほんとうは総理府が総合調整をすべきなんです。すべきなんだけれども、手はないです。言うならば専門家が少ないです。なけなしの人です。二十人か二十五人の人です。二十人か二十五人の人で、各省超マンモスの行政組織の総合調整はできやしません。そこで、この場合でも、総合調整というのは、われわれ常識で思うならば、やや上位にあって、命令とまではいかなくても、ある程度指示し得る。でなければ総合調整はできませんよ。何となれば、それぞれ責任を持ってやっておるのだから、実施官庁も責任を持って、一生懸命になっておるのだから。それを、どうですか。そんなことをやっているうちに日が暮れてしまう。あるいは、たとえば企画庁へ出向しているかもわかりません。出向しているなら、その道の専門家が来ているかもしれぬが、それはそれで企画庁の職員です。ですから、総合調整とは一体何だ。総合調整の実績があがっておるのだろうかどうか。実績もあがらぬようなものを、企画庁はじっと抱いておるのであろうかどうか。ますますこれは企画庁らしくない存在になってくるということも考えまして、これは法令の見地から、若干の実績を私も聞き及んでおりますので、総合いたしましてお尋ねするわけなんですが、どうなんですか。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 企画庁がもっと大いに活動しろというような御意見は、われわれも企画庁をやっておりまして、もっと努力してまいらなければいかぬと思います。ただ、総合調整の問題につきましては、相当現状においてもよい結果を出しておるのじゃないか。企画庁は、ただいまもお話がございましたように、各省からそれぞれ出向してきております。あるいは各省からの出身者で、人的には構成されております。したがって、何か、各省がそれぞれの立場で法律案をつくる、あるいは実施の面を計画するというような場合に、それぞれ関係の各省からの意見が出てまいりますが、それが必ずしも一致してまいらないで、そのために行政全体がおくれるような場合がございます。したがって、その意見を調整しまして、そして全体としての行政がおくれないように調整もいたしておる効果というものは相当あると思います。そして段階としましては、事務的な立場において、総合調整をできる限りはいたしてまいります。事務的な限りにおいて総合調整ができない場合には、閣議等において、さらに上の立場に立って、それらのものを裁断していくというようなことが、企画庁として、総合調整の一つの役割りを果たしている点でございまして、この点は、現在の企画庁の仕事としては非常に多岐にわたってはおりますけれども、総合調整の機能というものは十分発揮されておるということが言えると思います。ただ、そういうことについても、もっと積極的に、あるいは調整の結論を得るまでに短期間でやらなければならぬというようなことは、われわれも考えております。ですから、そういう意味において、調整機能をもっと充実し、調整方法についてもっと権威ある立場に立って、各省の調整をやっていくということについては、われわれも今後できるだけ御指摘のように努力して、——いまのままで万全だとは、私ども考えておりません。しかしそれだけの努力をしてまいりますれば、総合調整の機能というものは、現在の企画庁においても、そう絵にかいたもちのような形であるというわけではございません。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 私は、この問題は、事務的な御答弁をいただくことは意味のないことだと思う。むしろ基本的な企画庁の立場、日本の行政の今日の病弊、これを指摘するところの世論はあるということを背景にいたしまして、経済人としてのあなたの御意見を聞きたい、こういうことになるのです。   〔押谷委員長代理退席、委員長着席〕 申すまでもなく、たとえば水資源局の水資源公団等に対する管理監督等の実情を見ましても、また水資源課の仕事の状態を見ましても、一体今日の実際は、たとえば水系についてある改修をやる。利根川なら利根川をやるといったような場合には、だれに実権があるのか。一切の実権は、これは建設省であります。したがいまして、建設省が中心になりましていろんな企画をされていく。言うならば、企画庁の手は不足であるし、専門家は少ない。一体、企画の際に専門家が何人おるであろうか。大きな企業になるならば、最近の一流企業は科学的にも、人間的にも、組織においても、あらゆる面におきまして、最高水準をいく技能が用いられていこうとするときに、さっき押谷君はじめ御質問がありましたが、水資源一つ考えてみましても、高度な専門的技術と知識と人間と組織力が要ります。こういうものはむしろ建設省が持っておる。建設省が持っておるのだから、実施面においては全部建設省にまかせる。企画庁は基本的な計画、立案ということにつきましてはあまり権威はない。これは現実的には、御承知のとおりに、やはり財政権がものをいいます。予算を持っておらぬ省は力がないのです。建設省の予算を見ましても、あまり貧弱なのに驚いておるのです。実に貧弱です。この貧弱な予算会計をもってみましても、これは一体何ができるんだろうかということを考えます。だから、予算のない省庁におきまして、その省庁の実力は、その方面にはないと言ってもはばからないということになりますから、私はこういう面から考えてみましても、何かもっと割り切った総合調整のあり方、総合調整の限界、総合調整力を発揮するなら発揮するで、十分に権限を行使し得るような内容、組織、人間、技能一切を備えていくということをなさって、むしろこの際妙な古いしきたりにとらわれずに、実施官庁なんかほっておいて、どうぞ差し上げますというふうに分離しちゃって、企画一本になって、日本の経済、財政の長期計画もお立てになり、あるいはまた人事関係に至るまで長期計画を立てていく。それがあなたに対する期待なんです。これはあなたにおいて、そういうことがきょうすぐに実現しなくても、少なくとも青写真は打ち出されていくということを期待しておるのです。そうでなかったら意味ないのです。企画庁長官、だれがやっておられたかいなというようなことを言うようじゃ、意味ありませんから、そこはやはりこの際、総合調整につきまして、もっと放胆なあり方を企画庁に望まねばならぬのでございます。重ねて伺います。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 いま例にお引きになりました、たとえば水の問題にしても、建設省なり、あるいは利水の関係では農林省、工業用水の関係では通産省、水道用水の関係で厚生省と関係いたしております。むろんそれぞれ専門の技術者を持って、それぞれの立場でもって立案をされておりますので、企画庁自身がそういう全部の専門家を持ってやるということは、膨大な機構になりますし、またやるべきではないと思います。しかしそれらの各省のそれぞれの立場の意見というものを通して、水がどう今後この世の中に活用されていかなければならぬか。水資源というものは、日本に非常に豊富だといわれておりますけれども、今日の現状で申せば、水は必ずしも豊富ではございません。したがって、足りない水を将来にわたって有効適切に、各分野において能率的に使用していくということを考えてまいらなければならぬ。したがって、単に治水の問題だけを考えるわけにいかぬ。利水の問題もあわせて考えていかなければならぬ。また需要の面から申しましても、農業の部面に必要とする水の量と、工業の部面に必要とする水の量、それぞれの調節をしてまいらなければならぬ。農林省から言わせれば、農業用水の確保だけが主目的、通産省からいえば工業用水の確保だけが主目的ということになりますので、それらのものを調和さして、そして水の生きた利用方法を立てていくというのが企画庁の任務だと、私は考えております。それがつまり総合調整の内容でなければならぬと思います。したがって、個々の専門家は、必ずしも私はいる必要はないと思いますが、十分日本経済全体をながめて、どうしたらそういうものを有効適切に利用できるかという立場に立って、問題の判断をしていかなければならぬのが企画庁だと思います。そういう意味から見まして、企画庁は、少数であっても精鋭な人を集めて、そしてその力でもって、各省にそれぞれの総合調整をやっていくのが望ましいことであり、またそれが総合調整の一番効果的に出てくるゆえんだと思います。そういう意味からいいまして、法律には総合調整ということを書いておりますけれども、企画庁自体が必ずしも特別な権能を持っておるわけではございません。したがって、事務的にそれらの総合調整をする立場に立つ案をつくるような有力な人たちが内部で仕事をしまして、そして事務的に解決できる問題はそれを事務的に解決さしていく、しかし事務的に企画庁の意見として出してやりましても、各省間のそれぞれの立場に立って、どうしても意見が合いませんときには、閣議等に持ち込みまして、そして企画庁長官が、高い立場に立ってその解決をはかっていくということでなければならぬと思います。私は、そういう意味において企画庁を運営し、また企画庁の庁内の職員の諸君に対しても、そういう立場に立って十分な仕事をするように、申しておるゆえんでございます。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 やはりそこには観念の混乱が、前提にあると私は思うのです。たとえば水資源局にいたしましても、いま、長官が総理大臣にかわって水資源局の管理監督をするということが法律に明記してありますが、この水資源局自体がいまやっていることは、現業に足を突っ込んでしまっている。たとえば、いまの総合開発局にいたしましても同様であります。山村、離島の振興であるとか、新産都市であるとか、あるいは工特地域であるとかということについて、みな現業に足が入ってしまっている。そこは実施と企画が混乱したままいかれますから、どうしてもそうなってしまうのです。ですから、やはりここは、ほんとうに総合調整ということであるならば、総合調整ということとは別尺、やはり実施官庁とそれから企画調査の官庁、行政組織をきちんと区別して進んでいくようにどうしてもしなければならぬ。実施官庁はやはりつとめて漸次縮小する、もしくはこれを他に移管する、そして企画調査については逐次充実拡大していく、そしてうつ然として行政の中核にある基本的な長期計画は、ほんとうにそこで立てる。ちょっと参考にというのでは、どうにもならぬのです。つまり伴食大臣であってはいかぬと私は思うのです。だから大蔵省が——大蔵省にしろ内閣にいたしましても、やはり企画庁の基本的な長期計画というものを重要な前提にいたしまして、財政計画、経済政策は立てられていくということに、事実上なっていかなければいくまいと思うのです。だから、いまの問題点は——たまたま水資源局関係を私は指摘したのでありますが、これは一面におきまして、現業と企画の混乱がきておるものだと私は思いますので、現業に片足踏み込んでおりますと、どうしても中途はんぱになります。それはりっぱな人がおることは私も存じておりますが、幾らりっぱな人でも、少数精鋭でやるといったって、それはできやしません。社長も注文取りも一緒くたにやるということは、日本の企画庁としてはとてもやれません。ですから、そういうことも考えまして、私は、以上述べましたような、実施と企画をさい然と区別するという基本原則をやはり堅持して、いよいよそれを進めていってもらわねばならぬということ、それから総合調整ということは容易ならぬことでありまするので、これまたやはり日本の行政のあり方の基本的な問題として、進めていってもらわねばならぬ。この二点につきましては、企画庁なるがゆえに、企画庁の長官なるがゆえに、実はお尋ねするわけであります。ほかにはセクト主義がこのごろはやっていますから、なかなか容易に実は打破はできはしませんということもわかりますけれども、それをやるのが企画庁なんですから、それで、あなたの勇断を求めようとしたのであります。最後に御意見を伺って、これで質疑を終わります。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 私も、企画庁の本質は、企画立案調整、これにあると思います。そうして実施事務をかかえ込むことは適当でない。ですから、少数でも精鋭な企画庁をもって、そうして日本の経済の行き方に対して指針を与えて、各省もそのような方針に従って、それぞれ、農林行政なり通産行政をやっていただくというところに、はじめて日本経済の均衡ある成長発達というものが遂げられるのだと、こう思っております。ただ、過去の行政機構のいきさつから申し上げまして、あまりかかえ込みたくない実施事務を若干かかえてきていることは事実でございます。ですから、将来行政機構の改革にあたりまして、それらのものをどこに所属させるか、あるいは独立の立場に立ってそういうものを置くのか、そういうことは全部の、各省間にわたっての行政調整ができませんと、いまそういう心組みではおりましても、いま離してしまうとなれば、また、おれのところへつけろ、彼のところへつけちゃいかぬとか、いろいろ議論が出まして、なかなか実際に及びません。ですから、それは行政機構全般の問題として、行政管理庁にでも慎重な検討をしていただく。私どもは、その方針には異存はないのでございます。そして経済企画庁が立てました経済の見通しなり、あるいは経済の計画なり、あるいは調整等につきましては、それが円滑に各省において指針として受け取られて、そして運営されていくことが一番望ましい。そしてそういう企画庁のあり方というものは、私は、少数でも精鋭な人が集まっていくべきではないか、こういうふうに、本来のあり方は、考えておるのでございます。      ————◇—————

吉川久衛自由民主党

○吉川委員長 国が資本金の二分の一以上を出資している法人の会計に関する件について調査を行ないます。  この際、おはかりいたします。本件調査のため、本日、参考人として、海外経済協力基金より、総裁柳田誠二郎君、理事柿坪精吾君、及び国民生活研究所より、所長浅野義光君、総務部長井上国雄君の四名の方々に御出席を願い、その意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉川久衛自由民主党

○吉川委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。  なお、参考人からの意見聴取は、委員の質疑により行ないたいと存じますので、さよう御了承願います。  これより質疑に入ります。質疑の申し出がありますので、これを許します。勝澤芳雄君。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 基金に、まずお尋ねいたしますが、基金のほうから出資をされている会社があるようですが、この会社の現状と、そして見通しはいかがでしなう。

柳田誠二郎海外経済協力基金総裁

○柳田参考人 ただいま基金から出資をしておる会社は、北スマトラ石油開発会社、もう一つは海外鉱物資源開発会社、この二社でございます。  第一の、北スマトラ石油開発会社は、昭和三十五年にできまして、私どものほうと関係ができましたのは三十六年からでございます。これはいわゆる生産物をもって返済をする、プロダクション・シェアリングのシステムによりまして、私どものほうの出資の会社からインドネシアに対しまして、資材、機械、サービスその他を提供いたしまして、そうしてその提供したものに対しまして、一定の量の石油をもらいまして、これを返済に充てる、こういう仕組みになっておるわけであります。総額で百八十八億四千五百万円のクレジットを与えまして、五百六十万キロリットルの石油の返済を受ける、こういう計画になって、仕事が進行しておるのでございます。ただ、御承知のように、このプロダクション・シェアリング・システムでは、こちらから資材、機械等を提供いたしまして、実際の仕事はインドネシアの人がこれを担当する、こういうことになっておりまして、必ずしも日本側の、ああしたらいいだろう、こうしたらいいだろうというアドバイスが十分に取り上げられておるということも言い得ないわけであります。そこで、仕事のほうの進捗が、私どもが考えていたようには今日までまいっておりません。そのほか、御承知のように、インドネシアの経済というものは非常なインフレになりまして、向こうの相手会社でありまするペルミナの使っておる使用人に対する現地資金の供給というものも十分にいっておりませんで、労働意欲というものが十分に出てまいらない、こういうような関係があり、今日までの成績は予期したとおりにいっておりません。大体、今日までわれわれが受け取りました油は、向こうとの協定によりましてきめられた額の半分くらいにしかなっておりません。それから、全体の額、これを年度別にいたしますと、大体四分の一くらいしか入っておらないわけであります。これが現状でございます。それでは将来どういうことになるか、こういうことで、われわれは非常に心配をしておるわけでありまして、一面においては経済協力、インドネシアに対して経済協力をするという精神的な面、また、ある範囲内においての具体的な面においてこれを実現しておるわけでありまするが、全体の計画にそごがあるということは容認せざるを得ない実情になっておるのであります。この根本はどこにあるかということで、非常に会社のほうでも苦心をしまして、社長みずから現地に行って大いに指揮をやっておりまするが、先ほど申し上げましたような事柄があり、かつまた、この石油産出地帯として、これは非常に有望な地帯であるかどうかということについても、地質学的に再検討を要するのではないか、いまこういう立場に置かれておるわけでありまして、この処置をどうするかということは、これからの大きな問題になろうと思います。ただ、しかし、インドネシアの政治情勢その他の変化によりまして、だんだん仕事がしやすくなりつつあるということは事実でありますので、そういう観点に大きな望みを置いて、私どもとしては、会社を督促をいたしまして、開発にますます力をいたすようにいたしておるのが現状でございます。  それから、海外鉱物資源開発会社、これも私どものほうで出資をしております。この設立の目的は、大体におきまして、日本が非鉄金属の鉱物資源の供給をひとつ確保しょう、それからもう一つは、個人会社ではなかなかできない仕事をひとつ国家的の見地から援助してやろう、それからもう一つは、この仕事によりまして、その相手国の経済開発に協力をしょう、こういう三つのねらいから、この会社の設立をいたした次第でございます。現在、各方面でいろいろ仕事をしておりまするが、十分な成果は今日までは出てまいっておりません。これはどうも事柄の性質といいますか、仕事の性質上、大きな期待を確実にかけるということはなかなかむずかしいと思うのでありますが、現在ボリビアのマチルデで、銅、亜鉛の工場を一つ話をつけております。これができますれば、相当の成果を上げ得るのではないかということを期待しておる、これが現状でございます。  以上をもってお答えといたします。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 次に、融資会社ですね。融資会社の状況も各国別に出されておりますが、概略的に、国ごとに、特に問題となるような貸し付けの状態がありましたら、ちょっと御説明を願いたいと思います。

柳田誠二郎海外経済協力基金総裁

○柳田参考人 お答えをいたします。  お手元に、「海外経済協力基金五年の歩み」というものを御参考までに差し上、げまして、これによってある程度の全貌をひとつ御了承をいただきたいと思うのでありまするが、特に問題になっておるという点は今日までございません。それは、これによって非常にその国の開発に寄与したといういい面も、今日まではあまりないのでございますが、同時にまた、それによって非常に大きな問題、政治的、経済的な問題を起こしておるという点もございません。しかし、相手国からは相当の感謝を受けておることは事実でございまして、先ほどまでたびたび、基金がどうもあまり活動が十分でないという御批判、おしかりを受けたのでありまするが、これはもともと私どものほうの資金を出しまする相手は、日本の会社または個人、こういうことになっておるわけでありまして、会社なり個人が投資をするにつきましては、一応のそろばんをはじいて仕事をする、こういうたてまえになっております。ただ、私どもは、そういう仕事を通じまして、政治的の意味合いの協力というものを達成しょう、それには金利も幾らか低くする、期間もある程度長くする、こういう意味合いの協力をして、そうして個人の仕事を援助している、こういうことのたてまえになっておるのであります。ところが、御承知のように、ここ四、五年の間というものは、非常に日本の国際貸借というものに問題があり、各方面で心配をいたしましたために、関係先が海外に投資をするということについて非常に消極的であった。国も、またその個々の事業会社も、同様の態度にありましたために、企業の進出というものはわりあいに少なかったわけであります。これが、私どものほうの基金の活動がここ三、四年というもの大いに進まなかった一つの理由であったのであります。ただ、しかし、先進国は低開発国を援助するという世界的の要請が、御承知のように最近は非常に強くなってまいり、ことにアジアにおきましては、いろいろな情勢、ことに食糧不足からきまするいろいろの政治的、社会的の問題が全面的に出てまいりましたので、これを何とかしなければならない、こういう情勢が強くなってまいったのは御承知のとおりでありまして、こういう情勢に対しまして、日本の政府というものが、御承知のような閣僚会議を開くとかというようなことを一つの契機として、強力な経済協力に対する推進というものが強く要望されてまいったわけであります。こういう情勢にありますので、これから私どものほうの仕事は、だんだんそういう国際的な情勢を背景にいたしまして、どんどん伸びていく、こういうことになってまいるだろうと思っておるわけであります。  これが、今日までの大体の推移を御説明申し上げた次第であります。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 そこで、先ほども大臣にちょっとお尋ねいたしましたが、輸出入銀行と基金との関係で、当初発足した当時の貸し付け状態というものは好ましくなかったわけでありますけれども、今日は輸銀との調整を行なって、一応分野は守られているようでありますが、そういう点はどういうふうにされておりますか。

柳田誠二郎海外経済協力基金総裁

○柳田参考人 先ほど勝澤先生から、両機関は合併したらというお話がありましたのですが、私どもがこの基金を引き受けましたのは、三十六年の三月の十六日から基金を引き受けたわけであります。その年の秋にウイーンでIMFの総会が開かれまして、その際に、日本の大蔵大臣、それから日本銀行総裁が会議の席上で、日本は今度海外経済協力基金というものをつくって、海外経済協力に非常に力をいたすのだ、こういうことを声明をされておるわけです。ところが帰ってまいりまして間もなくでありまするが、先ほどのお話のとおり、大蔵省のほうから、これを一緒にしたらどうか、こういう一つの意見が出たわけであります。私は、国際会議に出てきたあとにそういう議論が出ましたので、ちょっと驚いたわけでありまするが、だんだん仕事をやってみますると、輸銀の仕事と経済協力を主体とする基金の仕事とには、根本的に私は差異があると思う。先ほど企画庁のほうから御説明のありましたとおり、輸銀はあくまで日本の輸出入の金融をする、輸出を伸展させるためにある程度の延べ払いをする、こういう根本の思想に立っておるわけであります。むろん投資その他につきましても、普通銀行に対する補完的な役割りはありまするが、輸銀の本体というものは、輸出を促進する、また輸入に便宜を与える、こういう点に根本があろうと思うのであります。基金のほうは、基金法にありまするとおり、低開発国の援助をして、そうしてその土地に開発の仕事をするための資金を供給するのである。開発の結果、日本とその国との間の経済交流というものがふえてくる、こういうことはありますけれども、それは第二義的の考え方でありまして、あくまでもその国の開発に援助をするというのが根本の精神であろうと思うのであります。そこで、その根本の理念を異にしておる仕事を、一つのオーガニゼーションでやるのがいいか悪いか、それは可能であるかどうかと、こういう議論になってくると思うのでありまするが、私はこれは二つに明確に分けてやるべきでないかと思うのであります。御承知のように、延べ払いにつきましては、海外において商業的見地から、延べ払いをやるのはいかぬという議論が一方に出ておるようなわけでありますので、援助の延べ払いということと商業的の延べ払いというものは、さい然と分けなければいかぬという時代がくるだろうと思うのであります。それにはやはり、それを取り扱う機関というものが違っておるのだということは、そういう議論が出ましたときに、こちらの反対の議論をする上において非常に好都合ではないかというふうに思うのであります。今度の開発閣僚会議におきまして、公庫基金を使うということの根拠は、一つの国の対外的の政策として、ひとつ援助をやるんだということで強く打ち出したその結果によるのだろうと思います。そういう意味合いにおきましても、これからの基金のファンクションというものは、輸銀のファンクションとさい然と分かれてこなければならぬ。またさい然と分かれることによりまして、日本の援助に対する態度というものが明確になってくるのではないかと思っているわけであります。こういうふうに考えておるわけであります。実際問題として、重複する部面がありまするけれども、これは相互に理事の間の連絡会議を開きまして、きわめて円満に問題が処理をされておるわけでありまして、当初できたときのように、いろいろと批判を受けるようなことは、今日ございません。その点はひとつ御安心をいただきたいと思います。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 総裁として、もっともな御意見だと存じます。よく参考にさせていただきたいと思います。  最後に、決算書をいただいたのですけれども、決算書があんまり簡単なんです。この貸借対照表、それから損益計算書の明細について、ここで御答弁は要りません。御答弁は要りませんから、もう少し明細について、あとで、資料でけっこうですから、ひとつ説明書を出していただきたいと思います。よろしゅうございましょうか。

柳田誠二郎海外経済協力基金総裁

○柳田参考人 それでは、明細のものを、ひとつお手元に差し上げることにいたしたいと思います。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 それでは、次に、時間もありませんから、国民生活研究所のほうにお尋ねいたしますが、先ほど、これも同じく大臣にお尋ねいたしたのですが、やはり経済企画庁の経済研究所、国民生活研究所、あるいは国民生活局にもこういうものがあるわけでありますが、こういう点で、国民生活研究所とそれから経済企画庁の経済研究所という、これらの関連は、どういうふうに運営されておるのですか、御説明願いたい。

浅野義光国民生活研究所所長

○浅野参考人 お答えいたします。  国民生活研究所の業務内容は、お手元にお配りいたしましたパンフレットでおわかりだろうと思いますが、国民生活に関する基礎的な総合的な研究をやる。そのために国民生活の実情及び動向に関する基礎的、総合的な調査研究をする。あるいは国民生活に関する情報及び資料の収集をやる。あるいは広報出版事業を行なうというようなことでございまして、国民生活の問題というものは非常に複雑多岐である。しかもいろいろな専門分野で研究が進められておるわけでありますが、私どもとしては、あくまで国民生活を中心にして、その他の社会的あるいは経済的な問題というものとからみ合わせて見ていこう。あるいはもう少し砕いて申しますと、家計主体のいろいろな消費あるいは貯蓄の構造、そういうものと、それらを取り巻く生活環境というものがどういう関係になっておるか、どういうところに問題があるかというような点を研究していこうということでございまして、そうして国民生活の安定向上に資しょう、そのための基礎資料をつくろうということでございます。先ほども長官からお話しのように、国民生活研究所のほうは、とにかく国民生活というものを中心としてものをながめる、経済研究所のほうは経済全般の問題を考える、あるいはそのための国民経済計算というものをつくり出していくというような仕事をしておりまして、その間において全然ねらいが違っておる、というふうに私らは理解しておるわけでございます。実は私、四、五年ほど前に経済研究所長も経済企画庁でやっておりまして、その経済企画庁でやっておることと国民生活研究所でやっていることとはダブらない。もっとも消費の問題と申しましても、これはあるいは経済研究所のほうでやっておるかもしれませんが、私どもといたしましては、国民の暮らし向きにどういう影響が消費の面からあるかという点でやっておりますので、その間において重複というようなものはないというふうに、一応考えておる次第であります。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 あなたに聞いても、企画庁に聞いても、重複しないというのがあたりまえですから、聞くだけやぼだと思います。  そこで、あなたのところの決算の状態を見てみますと、受託調査と補助金と出資金の部分で、これで一切がまかなわれておるわけであります。こういうふうに考えてまいりますと、実はこういう団体でやらなくてもできるのではないかという疑問が私はあるわけであります。こういう必要性があるだろうかという点で、これは本来、経済企画庁でできるのじゃないか、いままで民間でやっているのを、わざわざこういう国民生活研究所というようなものをつくらなくとも十分やれるのじゃないだろうかという疑問を、決算の中身を見て持ったわけであります。そういう点で実はやっておるわけでありますが、大体、この決算から見られるように、受託の状態あるいは補助金、こういうのはどういう形になっておるのですか。受託調査の内容なり、あるいは補助金はどういう補助金なのでしょうか。

浅野義光国民生活研究所所長

○浅野参考人 この収支決算をお開き願いますと、十五ページにありますが、私どもの事業を行なうために、御指摘のように委託調査、賛助収入あるいは雑収入というようなものがありまして、それで運営していく。しかし、それで足りない場合に補助金でその欠を埋めていくというふうにいたしておるわけです。委託調査等につきましては、経済企画庁なりあるいは農林省その他の官庁からいただく、それから、地方自治体あたりからもいただく、あるいは民間団体等からもいただくというふうなことで、私どもの研究所の目的の遂行上必要なものの委託調査、そういう調査を私どもで引き受けて、調査をしてあげるというようなこともやっておるわけです。それから、補助金は、先ほども申し上げましたように、こちらのほうの支出の部と、それから委託調査収入あるいは賛助収入、雑収入の差額を埋めるためにいただく、こういうことになっております。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 内容につきましてはよくわかりましたので、また詳細につきましては経済企画庁のほうにお聞きすることにいたしまして、時間もあれですから、これで終わっておきます。

吉川久衛自由民主党

○吉川委員長 これにて、本日の議事は終了いたしました。  参考人各位には、お忙しいところ、調査に御協力いただき、ありがとうございました。  本日は、これにて散会いたします。    午後一時二十三分散会

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