運輸委員会 第44号
- 発言数
- 145 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1966/06/25
会議録
○古川委員長 これより会議を開きます。 野間千代三君外十七名提出の都市鉄道整備促進法案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。久保三郎君。 —————————————
○久保議員 ただいま議題になりました都市鉄道整備促進法案について、提案者を代表して提案の趣旨及びその内容を説明いたします。 都市における交通は、産業と人口の過度の集中により、通勤輸送の殺人的混雑、路面交通の恒常的な渋滞、そして救いようのない交通事故の頻発を招き、都市問題の中心的課題ともなっております。 この都市交通問題を解決するには、都市問題全般にわたる総合対策の樹立とその強力な推進が肝要であることは言をまちませんが、当面極度に混乱を続けておる都市交通の現状を打破することが緊急に必要なことであり、それには道路網の整備により路面交通の円滑化をはかると同時に、高速鉄道の建設を促進し、大量輸送機関の輸送力を増強しなければならないと考えるのであります。 しかるに、都市において高速鉄道を建設し、運営をしている企業は、それぞれ性格の相違はあっても、都市高速鉄道として十分にその使命を発揮し、進んで高速鉄道の建設を担当するには、はなはだしく経営が悪化しており、これが再建と高速鉄道の建設促進は表裏一体的なものとして取り上げ、その抜本的解決が迫られている次第であります。 すなわち、かかる状態を招来したものは、多額の費用を要する高速鉄道の建設資金の調達を、借り入れ金と運賃収入に依存する独算制あるいは企業採算のワク内で処理しようとすることに原因があり、これを改善することなくして都市交通の整備を望むことは困難であります。 よってこれが解決の方策は、建設資金につき政府が援助すると同時に、整備計画の達成にも政府が責任を持つ内容のものであることが必要であります。本法案は、このことを中心とし、以下申し述べる諸点を含むものでありまして、大都市及びその周辺の地域における高速鉄道の建設及び連絡施設等の整備を計画的に促進することによって、都市交通の輸送力を増強し、交通の円滑化をはかろうとするものであります。 次に、本法案の内容について申し述べます。 まず第一に、都市交通整備計画の樹立についてであります。本法案においては、関係地方公共団体の長及び本法案の中でその性格を強化いたします都市交通審議会の意見を徴し、運輸大臣が都市鉄道の整備計画案を作成し、閣議において決定することにいたし、政府の責任を明確にして計画の適確な実行を保証しようとするものであります。 今日までにおいては、従前の都市交通審議会にはかり計画の策定をいたしてきておりますが、それは政府が積極的に責任を負うものではないのであります。 そこで、大都市における交通問題については、道路と同様の比重において高速鉄道の増強計画の推進に政府が責任を負うことといたすものであります。 第二は、事業の実施についてであります。 整備計画による事業は関係鉄道事業者である国鉄、鉄道建設公団、地方鉄道業者及び軌道経営者にそれぞれ実施させようとするものであります。 第三は、計画の実施に要する費用の調達についてであります。 先に述べましたとおり都市交通の円滑化をはかるには道路網の整備と高速鉄道の建設が必要でありまして、このうち道路網の整備については特定財源と一般財源によってこれをまかなっておるのであります。しかしながら、高速鉄道の建設も同一の効用を果たすものであるにもかかわらず、そのような措置は講ぜられておりません。そこで、企業経営が悪化しておる現状からして、当然その建設費用については道路と同様に国の援助をし、輸送力の増強と経営の改善をはかることが必要でありますので、建設工事のうち最も費用のかかる高速鉄道のトンネル部分及び高架橋の部分についてはその費用の全額の補助といたし、その他の部分の建設、すなわち可動施設、駅舎等は、当該鉄道事業者の負担とし高速鉄道相互の連絡施設、あるいは既設鉄道を高速鉄道にする等の改良計画等についてはその事業によりおおむね四分の三ないし三分の一までの補助をしようとするものであります。もちろん、国鉄、鉄道建設公団をして行なわせる計画については、国の助成対象からは除外いたすものであります。 これによって、都市高速鉄道の建設を促進し、都市交通の円滑化をはかるばかりでなく、建設資金の重圧に苦しんでいる鉄道事業の経営を安定させようとするのであります。また、当該鉄道事業が将来経営が安定し、益金を生じてまいりました際には、補助金相当部分を国庫に納入させることは当然であります。 第四は、現行の都市交通審議会令による都市交通審議会を強化し、都市交通整備計画の樹立と都市交通に関する重要事項につき調査審議させようとするものであります。 最後に、本法案による計画の実施には年間七百億円程度の国庫支出を見込んでおりますが、当面は、すでに策定され、実行に移されつつある計画を踏襲すると同時に、若干の計画の追加修正を含む工事の実施を企図いたしております。 以上で説明を終ります。
○古川委員長 これにて提案理由の説明聴取は終わりました。 なお、本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 ————◇—————
○古川委員長 ちょっと速記をとめてください。 〔速記中止〕
○古川委員長 速記を始めて。 内航海運業法の一部を改正する法律案について発言の通告がありますので、これを許します。久保君。
○久保委員 本題に入る前に、いまお話がございましたから、やはりこれが一番気にかかるので……。いま速記をとめてせっかくのお話がありましたので、一言私ははっきり言っておきます。広場はないままに質問をする。(田邉委員「はっきり言ってくれ、わからない」と呼ぶ)ちょっと待ってください。
○古川委員長 速記をとめて。 〔速記中止〕
○古川委員長 速記を始めてください。
○久保委員 内航海運運送事業法案について質問を続けるわけでありますが、いろんな都合がありますので、重要なと思われる二、三の点についてさしあたり質問をいたすわけでありますから、簡明率直に御答弁いただきたいと思います。 そこでこの提案の中身は、いわゆる閣議決定事項というか、そういうものをあわせて見なければこの政策がわからぬ、かように思うわけであります。そこでこの内航海運対策要綱というか、こういうものの中には、新しく法律を出すなり、すでにある法律の中身を変更するなりという必要もあるし、財政的予算的な裏づけの必要が当然あるのでありますが、これは今日ただいま国会の審議の場所には移されておらないが、これはただいま提案になっている法律改正案との関係で、このような提案のしかたで改正の趣旨はいいのかどうか、これは運輸大臣にお尋ねします。
○中村(寅)国務大臣 内航海運にはいろいろの問題をはらんでおりますことは、久保委員も御承知のとおりでありますが、この問題を解決いたしますためには、いま言われるように、いろいろの政策が伴わなければならないのでありますが、予算措置その他公団法の改正等は次の通常国会等に提案することにいたしまして、さしあたり今回提案しております内航海運業法の一部改正を御審議願っておるわけでございます。
○久保委員 さしあたりとおっしゃるけれども、本来ならば同時に、この対策要綱の中身にある少なくとも大半のものは、法律改正案なりあるいは予算案として出すことが当然ではなかろうかと思うのでありますが、それにはそれだけの時期的な問題があったと思うのであります。でありますから、私はここで一応要望というか申し上げておきますが、かようないわゆる不完全な姿、なるほど政府部内では完全な姿かもわからぬが、これからこの仕事に関係する、たとえば内航海運をやっている事業者、企業者、こういうものに対しては、いわゆる対策要綱というものは、主張する何らの根拠はないのですね。政府はこうしたいというだけであって、それが法制化されたり制度化されていれば、ここにこういうふうにあるからこうしてもらうことが当然だという主張ができる。ところが、それがない。ないから問題が出やしないかという心配が一つあるわけであります。これは当然そういう問題が出ると思うんだが、出た場合にはどういう処理をされるか。いかがですか。たとえばこの中身にはありませんが、説明を聴いていけば、当然適正規模という問題があるから集約の問題が出てくる。集約の対策となるもの、あるいはその中核になるもの、そういうものは単なる海運業者そのものの希望というか考えだけにまかせておいては、おそらくできないだろうと私は思うのであります。そこで政府としては、いわゆる予算の面、制度の面の両面から内面指導を当然するだろうと思う。ところが、そこには外航と違って零細企業がその大半を占めているこの業界の中で、なかなかそう簡単にはまいらぬと私は思うのです。そういう問題についていかなる考えを持っておられるか、救済の方法としては何があるのかということです。
○高林説明員 予算措置といたしまして、逐次今後公団船の建造のワクを拡大してまいりたい、そういうふうに考えております。その場合に集約ということについても、そういう公団船の建造の場合に集約統合をいたしました、いわゆる協業化したようなもの、そういうものについては優先的に公団船の建造を考慮するというようなことも、ひとつ考えているわけでございます。ただ先生御指摘のように、非常に零細企業が多いということ、これはまた内航の現実でございます。そういうような点で、最近の公団の応募者等におきましても、たとえば三十九年度の実情を見ましても、八十何社が集まって十五社程度ができておるという姿もありますので、そういうような点は公団船の建造等の過程を通じて逐次推進をしてまいりたいというふうに考えております。
○久保委員 いまのお話で協業化していくというお話でありますが、いまある内航の実態というものの問題点は何かというと、これはいまさら申し上げるまでもなく、御承知のごとく、一ぱい船主といわれる零細企業がその大半であるし、しかもその零細業者は、まあおかでいう輪タク、と言ってはこれは失礼だが、昔の輪タク、それよりは少しいいかと思うのでありますが、特定の荷主を持っておるものもあるし、あるいはオペレーターといわれるものから毎日違った荷物を与えられているものもいるのではないかと思うのです。そうなりますと、なかなか協業化といっても、一ぱい船主の場合はむずかしいのではないだろうか、こう思うのです。一ぱい船主が一番問題があるのだが、これを協業化するというのだが、たとえば現行の法律には組合法と事業法と二つあります。これは法律としてはなかなかりっぱな進歩的な法律だと思うのです。たとえば団体協約、いわゆる団体交渉もできる、あるいは組合の内部でのいわゆる調整もできる。これは数多い法律の中でも、こんな進歩的な法律は私はあまりないと思うのですね。ところが業界は、この法律が出て十何年になると思うのですが、依然として実態はそのままだといわれておる。一言に船腹過剰だといわれておる。持っておる船はみんな老朽船だと言う。ほんとうにそうなのかどうか。一つは、いわゆる過剰船腹なのかどうか。船腹が過剰なのかどうか。いうならば、幽霊的な船腹がありはしないかということが一つあります。幽霊といってはおかしいが、船籍はあるのだが、内航として稼働していない船、そういうものが、先般の内航二法の改正、いわゆる適正船腹量策定の方策を打ち出したときに、これが内航の船でありますという登録をしたのじゃないか。そういうものがおそらく数多くあるのじゃなかろうかと私は思うのです。この点はどうなんですか。
○高林説明員 従来内航として稼働していなかったのでございますけれども、内航海運業法の施行に伴いまして、登録というようなことで、従来登録を怠っておったようなもの、そういうものが登録を申請してきた、そういうような事例は相当でございます。しかしながら、これは現実にはやはりある程度は稼働しておる。稼働率その他はいまの内航の状況から見ていろいろ問題がございますけれども、御指摘のようなそういうような船は、やはり法律施行の経過時点におきましては、相当存在しておったように私どもも見ております。
○久保委員 これは実態をよく知らぬ私でありますから、私の申し上げることがあるいは誤りかと思うのでありますが、たとえば四国の徳島から阪神通いの機帆船があるといたします。この徳島の機帆船というか内航の組合は、非常に進歩的なというか、いろいろ業態もあるが、なかなか結束の固い組合だとわれわれはいままで見ておったのであります。こういうものはある程度協業化もできると思うのでありますが、この問題は別として、いままでの稼働のかっこうはどうかというと、月に二航海あるいは二航海半くらいで、大体船に乗っておるのは船主でありますから、船主と自分のせがれ、二人か三人くらい乗っているようでありますが、それでまあまあ何とか飯は食っていけるという階層だと思うのです。そういうのも、今度はもっと飯がよけいに食えるという体制に直せるだろうかどうかという問題が私はしろうとして心配なんです。できますか。
○高林説明員 御指摘のように、非常にむずかしい問題だと思います。ただ、私どもは、そういうような階層が今後やはり十分仕事をやっていけるように、たとえば稼働率の問題から見ましても、おそらく月二航海程度では十分なあれはできないというふうに考えております。したがって、今後のそういうような階層についての稼働率が、われわれの将来の希望といたしまして、大体四航海程度は少なくともやはりやるというようなことを考えていきます。そういった場合に、やはり過剰船腹というものの整理、それから、やはり今後そういうような企業がほんとうに伸びていくためには、輸送需要の動向に応じましたように船型を大型化するなり、あるいは自動化装置をつけるなり、そういうことをやって、そうしてそういうような階層も今後輸送需要の動向に対応できるように、伸びられるように、また、そういうための財政資金をも供給するというような措置を進めてまいりたいと考えておるわけであります。しかしながら、いま御指摘のように、非常にむずかしい点は多うございます。しかしいま業界自身におきましても、そういう気持ちが非常に強いということをわれわれとしましてよりどころといたしまして、絶えずそれを伸ばしていきたいというふうに考えておるのでございます。
○久保委員 私があえていまのような例を出したのは、一つは、船腹過剰という一言で内航問題を片づけておられるようでありますが、船腹過剰というのは必ずしも過剰ではなくて、むしろこれは能力以上にそれぞれの内航は積んでいやしないか、荷物を積み過ぎていやしないかという問題であります。 そこで、船舶局に尋ねるのでありますが、小型船の満載喫水線の問題はどうなっているか。いかがですか。
○内田説明員 内航船の満載喫水線につきまして、従来から私どものほうで検討しているわけでありますが、特に現在、造船技術審議会の中に部会を設けまして、その内航船の満載喫水線の原案を検討しております。わりあい近いうちにその原案がきまるのではないかというふうに思っております。そのあとの問題といたしましては、それと並行いたしまして、その原案ができ次第、本年度、数航路につきまして実際にアプライズして、実船試験と申しますか、使用していきたいというふうに思っております。その結果によりまして、のち随時実施に移していきたい、こういうふうな段取りをつけております。
○久保委員 いまのお話は、一応の基準というかそういうものができて、数航路についてことしこれから試験というか、試験的にでしょうね、やってみて、よければそれでコンクリートする。これをコンクリートする場合には、当然法律的な、船舶安全法ですか、そういうものを改正しなければいかぬと思うのだが、それはそのとおりでありますかどうか。とするならば、来年度通常国会までにはこれを出すのかどうか。いかがですか。
○内田説明員 内航船の実態が非常に複雑多岐になっておりますので、いきなり法律を改正して、それ以上積み過ぎたら罰則をかけるというようなことにすぐに持っていくのは非常に困難ではないか。そこで、実船の調査を終わりまして、この原案でよろしいという線が固まりましたら、いわゆる船長の積み荷のめどと申しますか、そういう形で実際にわれわれの検査官のほうの手で、船長の積み荷の方法のめどとして表示するというような形をいまのところとりまして、それが相当普及いたしましてから、法律等必要な法的な措置をとっていくというふうに考えております。
○久保委員 海運局長、いま船舶局から答弁があったように、まだコンクリートはしないけれども、船舶安全のたてまえからいっても、満載喫水線を法定していくという方針には違いないようであります。それがどの辺までが適当であるかという技術的な問題はあろうかと思うのですが、私は、最近特に小型鋼船の海難事故の多いということから見ても、むしろ船腹過剰じゃなくて、陸上におけるトラックと同じように、こういう時代になるというと、過積みの問題が出てくるのであります。当然その過積みの問題を規制さえすれば、道路上でいうならば、道路運送の安全が保たれるし、海上でいうなら、海上安全を保ちながら適当な輸送ができるわけですね。だから、そういうことができない限りは、今度大量のスクラップをしても、あるいは、そうしてスクラップ・アンド・ビルドということで新しい船をつくろうとも、私は、内航の問題の決定的な解決にはならぬと思うのです。むしろいまやらなければならぬのは、船の安全の問題から一つ、船の積み過ぎの問題から一つ、二方面から攻めることも考えるべきだと私は思うのです。いかがでしょうか。
○亀山政府委員 船舶の安全のために、小型船について満載喫水線を設けるという方向については、私どもも全然異議はないわけでございます。現在、御指摘の過積みの状態は、一つには過当競争によって、無理に無理をしてたくさん積んで、やっと運賃をかせぐというふうな状況でもございますので、安全な満載喫水線ができるように、満載喫水線の側からの規制ということと同時に、経営の基盤を安定させることによりまして、危険な航海をしないで済むようにという方向に、両面からこの問題を解決するようにつとめたい、かように考えております。
○久保委員 くどいようでありますが、船舶局はこの内航の満載喫水線というのは、とにかく来国会にはきちんとしたいということでありますか。
○内田説明員 先ほど申しましたように、たとえば来国会にいきなり強制するという形ではなくて、実船試験が終わりまして、その結果が良好であれば、これを実際の積み荷のめどと申しますか、そういう形で逐次実船に、船長のサイドのめどとして実施するように普及させていきたい。それが相当進みましてから法律改正と申しますか、満載喫水線を越えたときには罰則をかけるとか、そういう法的な形にはそのあとで持っていきたい、こういうふうに思います。
○久保委員 きょうは局長も見えておりませんけれども、これはいままでもたびたび私から、またほかの委員から申し上げていることでありまして、もう大体法的に規制をしてもいい時代ではないかと私は思うのです。いつまでも海はおかと違うなんて言ってやっている手はないと思うのです。トラック一つとっても、何トン積みというちゃんと表示があるし、途中途中には検問所があって、陸上でさえちゃんとした機械をもってきめるのですね。陸上ではいわゆる全損という事故はないんです。あなたに言うのは釈迦に説法ですが、海難では全損といって、船はもちろんのこと、命もみんななくなってしまう損害がつきものなんですね。だからわれわれからすれば、当然おかでやっているようなことは、もっと先に海でやらなければならぬと私は思っているのです。だから、これは運輸大臣にお尋ねしたほうがいいと思うのです。なるほど業界にとればなかなかむずかしいことかと思うのでありますが、私は安全サイドでもってものを考えていくと同時に、内航をして息をつかせるというならば、やはりこの際、安全サイドと経営サイド両面から満載喫水線はつけるべきだと思うのです。またそうしなければ、これから来年にかけていろいろ政策をめぐらしても私は無理だと思うのです。これは大臣いかがでしょう。
○中村(寅)国務大臣 安全の確保と同時に、経済採算等との調整をとっていくことも大切でありますが、いま言われますように、何と申しましてもやはり安全に比重をかけていくことが大切だと考えますので、いま久保委員が抑せられるような方向で、前向きの姿勢で検討してまいりたいと考えるのでございます。
○久保委員 そこで海運局長に引き続きお尋ねするのでありますが、いまの運輸大臣の御答弁からいたしますならば、当然この内航の適正な船腹量というのはどうあるべきか、スクラップする船はどうあるべきかということは当然変わってこなくちゃならぬと思うのが第一点。 それからもう一つは何かというと、満載喫水線を一応策定すれば、おそらく一割五分や二割はいまの船では積み過ぎが出てくると思うのです。一応いままでの適正船腹量という中には、当然一割五分か二割の幅が出てくるわけでありますからスクラップ、係船等でそれだけ減らなければならぬ、こう思うのです。しかし、さっき申し上げた体質改善も入るわけでありますから、老朽船、特に戦標船のごときはこの際やはり解撤建造が必要だと思っております。少なくともさっき申し上げたいわゆる安全サイドからいう満載喫水線を考えれば考えるほど、このスクラップというか係船というかわかりませんが、総体のトン数は当初の計画より減らなければならないと思いますが、どういうふうに考えますか。
○亀山政府委員 適正船腹量を算出する場合の各トン当たりの輸送量を原単位と申しておりますが、原単位の算定におきましては、逐年満載喫水線の施行を頭に入れまして、実績よりも低く見て私どもは適正船腹量をはじいております。そこで船舶局のほうの満載喫水線の研究が進むにつれて、それに基づいて改定はいたしますけれども、現在までも実績の過積みの状態で適正船腹量をはじいておるわけではございません。原単位というものによって実績よりも積み高を低くして算定しておるということであります。 もう一点は、現行法にあります標準運賃制で標準運賃を算定するときにも、積み高というものは過積みの実績を採用しないで、適正と思われる積み荷量を採用して標準運賃をきめる、こういうような態度で進んでおります。
○久保委員 いまのお話だと、実際問題としていま申し上げたような線で計算をしておる、標準運賃もそのとおりだとおっしゃるが、標準運賃はそうやっておるが、標準運賃は守られない。大体標準運賃は最高運賃ということになっておるのが実情ではないかと思います。これはなかなか守らないのでありますが、いずれにしてもそういうことで御配慮いただくそうでありますから、その推移を見ることにいたしましょう。少し疲れておるので、ことばが明瞭を欠きますが、御推察いただきたいのです。 そこで次にお伺いしたいのは、五十八万五千グロストンを今年中にスクラップする、その中身は木船で四十万トン、鋼船で十八万五千トンということのようでありますが、そのとおりでありますかどうか。
○高林説明員 五十八万トンの解撤を予定しております。ただ、鋼船、木船の区分けというものは厳密には立てておりません。現在の鋼船、木船の分布状況、それから老朽船の存在状況等から見まして、いま先生のおっしゃいましたような分布状況になるのではないかという予測を一応持っております。
○久保委員 そこでお尋ねしたいのだが、一挙にスクラップにするということは、公的な何か強制力をもってやる以外にできないだろうと思うのだが、どういうふうにやりますか。
○高林説明員 現在の段階におきましては、従来、三十九年あるいは四十年等におきましても、公団船の建造に一・五というふうな解撤をつけるということを条件づけておるわけであります。そういうような措置を今後もとってまいりたいというふうに考えております。ただ先生おっしゃいましたように、一挙の海上解撤でございますので、従来よりも非常にむずかしい面が多くなってくるかと思います。そういうような点につきまして、現在内航海運組合におきまして、それぞれ解撤船のリスクアップというようなことも進めておるわけでございます。私どもはこのような組合の自主的な船腹調整というような姿で今度の解撤ということもいけるというふうに考えておりますので、そういう直接的な法的強制というものの措置は、現段階においては考えていない状況でございます。
○久保委員 参事官、わかりにくいところは長い説明が必要だ、わかりいいときには、イエスかノーか、それを答えてください。いまのお話しだと、何かできそうな話でありますが、いわゆる木船と鋼船の区別はないというが、実際は大体そういうかっこうになるのでしょう、そうですね。なるのですが、木船というのは、四十万トンもつぶしたら、これは一ぱい船主がほとんどだと思うのだが、これらの生活はどういうめんどうを見るのですか。公団から銭を借りてこの人に貸すだけでしょうか。何かほかにお金をくれて、生活をある一定の期間までつけてやるなんていうのはないのですね。どうなのですか。
○高林説明員 公団におきまして、解撤船の買い入れに関しますところの資金を一部融通をするというふうに今後持っていきたいと考えております。その場合、一ぱい船主の場合に、先ほど申しましたように、自分で建造する場合もあるかと思います。そういった場合には、当然建造船のほうで今後の生活というものを考えていけるというふうに考えております。それからその場合に、転廃業を激化する場合があるかと思います。そういった場合に、従来の例を見てまいりますと、そういうような転廃業をする者は自分の船を売ることによって、それによるところの資金というものをもって転廃業資金というものに充てておるような状況でございます。そういう面について今度の公団融資ということも、解撤融資はそういうような実際的な効果を期待し得るというふうに考えておるわけでございます。
○久保委員 たとえば、協業で新船をつくる場合にスクラップいたしますね。そうしますと、来年建造する場合は四〇%融資ですね。あとの六割は自分でやる。そうすると、スクラップでありますから、この場合はスクラップ船は売るわけにまいりません。自分でスクラップするわけでありますから、そんな場合には権利金はないわけですね。他人に売って、他人がスクラップするわけではない。自分でスクラップするから権利金がない。そうすると、ほんとうのスクラップですよ。幾らでもない、二束三文ですよ。そんな場合にはどうなのですか。実際にできますか。
○高林説明員 自己船をスクラップいたしまして後年度に建造するといった場合につきましては、自己船のスクラップを、他人船を買い入れたものというふうに一応想定いたしまして、それを解撤融資の対象にするという方針で現在考えております。
○久保委員 なるほど、解撤融資の対象にそれを入れる、しかし金を借りた場合に、新しい船をつくる、そうすると、いまのような形でトン当たり幾らくらいの船になりますか。専用船にするとかいろいろな船がありますが、総じて貨物船といった場合にトン当たりどのくらいの船になるのですか。
○高林説明員 現在十万ないし十一万が大体普通の船価でございます。船型にもよります。それから、それについて新たな船を解撤をつけるといった場合におきましては、大体一万円くらいの船価高というような結果になるかと考えております。
○久保委員 いまの計算、少し安いように思うのですが、安くないですか。一番大事なんで、船を新しくつくりますが、高い船を使ったのでは採算ベースに乗りません。
○高林説明員 例で申し上げたいと思います。たとえばグロストン二千四百トンの船をつくった場合でございます。船価といたしまして、乗出費用を含めまして大体二億九千万程度でございます。それに解撤がそこに加わりますと約四千万程度のものがそこに加わってくるというふうに考えております。
○久保委員 ちょっとだれかに算術をやらせてください、トン当たり幾らになるか。この場合、解撤で四千万とおっしゃいましたが、いまスクラップの値段はどんどん上がりつつあるということでありますが、最初この法案を準備したときとは多少違ってきはしないかと私は思うのです。だからこのスクラップの値段が上がりつつあるという傾向に対してやはり適切な方策をとらなければ、五十八万五千トンもスクラップするのにはたいへんなものだと思うのですが、いかがでしょう。
○高林説明員 解撤船のマーケットは、三十九年度船の公団船について見ますと、大体グロストン当たり七千円ないし八千円程度、それから四十年度船につきましては大体一万円程度というような状況でありまして、今後もちろん値上がりをするということは、大量解撤というような状況から見てある程度予想されます。私どもといたしましては、大体一万二千円程度になるのではないかと見ております。ただその間にいろいろブローカーの存在その他によりまして一部、船の種類によって相当高くなる傾向も間々あるのではないかというふうには考えております。
○久保委員 あなた、一万二千円くらいになりそうだというお話だが、もうすでに一万四千円をこえておるのじゃないですか。そういうふうに私らは聞いておる。だから、これに対して抜かりはないですね。抜かりがなければいいですよ。何千円になろうが、抜かりがあれば困るから申し上げておる。抜かりがないかどうかということです。これは局長にお答えいただいたほうがいい。
○亀山政府委員 卒直に申し上げまして、解撤船のマーケットを直接押えるという手だてはございませんけれども、現在組合を通じまして解撤すべき船の、先ほど参事官が申し上げましたように、リストをつくってしまう。そうすると、これらは解撤されるということの予定が立ちますので、ブローカーの暗躍の余地は非常に少なくなるのではないかというふうに考えております。現在中間のブローカーがたくさん権利金の——権利金がほんとうに多くても、転廃業する方に渡るのであればある意味ではいいことですが、途中の人の手に入ってしまうということは非常に困る。そこで、つくる人、つぶす人、それをある程度組合の中できめていこうという方向で指導しております。解撤船の値上がりを直接押える手はございませんが、いま言ったようなことで、何とかこれがべらぼうなことにならないようにいたしたいということであります。
○久保委員 すでに内航二法改正のときに後手に回ったときの経験も、ゆめ忘れてはおらないだろうと思うのでありまして、その点は十分な対策と配慮が必要だと思います。 そこでこの木船でありますが、木船は五十八万五千トンのそろばんのはじき出しは四十三年までに耐用命数に達するものをスクラップするということでありますが、そのとおりでありますか。
○高林説明員 そのとおりでございます。
○久保委員 そうしますと、大体木船は四十万トンほどある、こういうことですが、それはそのとおりであるかどうか。
○高林説明員 そのとおりでございます。
○久保委員 これは一ぱい船主といわれるものが大半なのだが、これらは全部集約合併というか、そのほうへ全部入れるつもりでありますか、どうですか、オーナーを含めて。
○高林説明員 集約合併に全部入るとは考えておりません。相当程度のものが、いわゆる協業化の姿で入ってくると思います。しかし、どうしても転廃業するような人もこの中にはあるかと想定はしております。
○久保委員 これはスクラップというか、そういうものの中に、当然オーナーの持っている船も——一ぱい船主がほとんどでしょうな、一ぱい船主が、オーナーが多いでしょう、そうでしょう。そうだとすれば、これはスクラップの対象に全部なるのですか、四十三年までで耐用命数が切れるものは。いかがです。
○高林説明員 四十三年度末までに耐用命数が切れる老朽船舶は、総体といたしまして九十九万総トンあります。これは鋼船木船合わせてでございます。そのうち約六十万総トンを解撤対象とする。したがって鋼船木船のそれぞれの比率が——その場合に事業主体のほうでいろいろ考えてくるかと思います。したがって、そういうような木船がすべてつぷれるというふうにも考えておりませんが、しかし一ぱい船主が木船の場合非常に多いということは実情でございます。そういうようなものは先ほど申しましたように、できるだけやはり協業化法人という形で大きい船のオーナーにしていくということを基本的な方針として考えております。
○久保委員 時間もありませんから……。いずれにしても一年で完成するわけではないでありましょうから、これは私はよほど検討してほしいと思うのです。 これは前後しますが、このりっぱな近代的な珍しいような法律の制度があるのですね、内航には、さっき申し上げたように。それがなぜ実行できないかということに、反省というか、そういうものをしない限りは私はむずかしいと思うのですよ。だからそういうことをぜひお考えをいただきたいし、また一ぱい船主をどうにもつかみようがないのだということだけでは事は進まぬと思うのですよ。これはあとで忘れるといけないから、中間ですけれども一言言っておきます。 それから建造は大体内航が三年間で十五万、それから近海が毎年四万で十二万グロストン、ビルドする、こういうことでありますが、そのとおりですか。
○高林説明員 毎年内航を九万総トン、近海船を四万総トン、年に十三万総トン、合わせて三年間で三十九万総トンというものを予定しております。
○久保委員 そうしますと、この近海のほうはスクラップの対象にはならぬで、内航のものをスクラップの対象にして近海ものをつくる、こういうふうな御説明であったと思うのですが、そうですね。
○高林説明員 そのとおりでございます。
○久保委員 これは先般質問したかと思うのでございますが、近海はやや海運市況というか、近海市況というか知りませんが、安定はしているようでありますね。しかし最近徐々にではあるが、この船腹過剰ぎみの傾向になっておるというのだが、それはどういうふうに見ておりますか。
○亀山政府委員 近海貿易の伸びは相当な伸びでございまして、最近、ことに今年に入りましてから近海船の建造意欲が相当高まってまいりました。これは内航船はスクラップなくしてはつくれないということから近海船に進出するというのが多いのでございますので、今後は近海の船腹需要を見合わせてある程度の建造の規制、特に自主規制をしていただくように、現在輸入物資輸送協議会という業界団体に対して指導をいたしております。それとともにわれわれも行政指導によって、確実な荷物のない近海船の建造は抑制するとうい方向で考えております。
○久保委員 そうしますと、積み荷保証のない近海ものはやめるということですね。建造条件としては積み荷保証が必要である。そうですね。
○亀山政府委員 長期の積み荷保証のないもの、またはオペレーターが十分な荷物を引き受けていないものというふうに考えております。
○久保委員 それはそれでわかった。しかしスクラップの対象に内航をするというのだが、これはしろうとでちょっとわからぬけれども、まあ常識的にいえば、近海ものだって老朽船はかなりある。いつかはそうだと思うのだが、外航船と同様にスクラップ・アンド・ビルド、計画造船、計画造船ということで、計画造船に乗っていると思うのだが、乗っていなければ今度はそれで、何かかっこうは違うが、そういう方向へ持っていくというのでしょうけれども、それじゃどうも話が違うんじゃないかと思うのですな。いかがですか。
○亀山政府委員 いま申し上げました十三万総トンのうち四万総トンを三年間、近海船を建造するというりのは、特別な財政資金を用意してやるやつでありまして、これについては内航船のスクラップを義務づける、こういう考え方でございます。建造を抑制するというようなことを申し上げましたのは、スクラップの義務のない自己資金船についてでございますので、そういうことでやっていきますれば大体需給に見合った船腹の建造ができるのではないか。もちろん近海船自体の老朽化に対しましては、開発銀行で、現在わずかでございますけれども、外航船の六千五百総トン未満の建造については、スクラップを義務づけて財政資金を貸すやり方をいたしております。
○久保委員 それで係船でありますが、係船は今年九万、来年五万、合計十三万グロストンというふうに計画はなっているようでありますが、係船というのはそれぞれの海運組合にやらせるのでしょうが、そんなにうまくいきますか。係船するのは、いつの日かは国として使うのだ、しばしの間港にから船としてつないでおくのだ、そういう意味でしょう。じゃ、前半のお答えをいただきたい。十三万グロストンの係船は可能なりやいなや。係船する場合には、金をこれまた公団から出すのでしたかな。その金は係船しない船からトン当たり三十円でしたかとるというのだが、これはとれますか。いかがです。
○高林説明員 係船につきましては四十一年度におきまして約九万トン、それから四十二年度に約五万トン程度を目標としてそれぞれ内航海運組合でそれを実施するように、現在また内航海運組合でもそれぞれ準備を進めておるわけであります。係船の費用につきましては公団より融資をするというシステムを考えておりまして、その係船融資につきましての償還につきましては、今後内航海運組合の係船以外の稼働船腹から、それぞれトン当たり三十円という納付金をもって弁済するというシステムを考えているわけであります。これにつきまして、もちろん係船ということはそれ自身が相当むずかしいことでございますが、現在内航海運組合においてはそれぞれ準備しておりますので、相当程度これは実施可能性があるのではないかというように期待しておる。またわれわれとしても連絡をとっておるわけであります。なお、三十円が可能であるかどうかという点につきましては、これは係船あるいは解撤というようなことに伴いますところの船腹の稼働率が相当あがることによりまして、私どもは可能であるというふうに考えておる次第でございます。
○久保委員 それではちょっとお聞きしますが、三十円という係船料というか、それはこの間やっと一年ぶりできめたという標準運賃の中には入っているんですか。
○高林説明員 標準運賃の中にそういうような納付金というものは直接入ってはおりません。標準運賃はあくまでも原価プラス利潤という考え方でおるわけでございます。
○久保委員 理屈をこねるわけじゃありませんが、三十円入っていないというのじゃとれないのじゃないですか。それはうまくもうけてとるという意味ですか。それからもう一つは、その三十円を納めなかったらどういうことになるんですか。みんな良心的に納めてくれますか。いかがですか。それから船は何年係船するのですか。何カ月係船するのですか。幾月たったら船は荷物を積むのですか。そういう計画はどうなんですか。
○高林説明員 標準運賃の中には入っておりませんけれども、標準運賃の算定におきまして、一定のその船の航海日数というものを前提にしておるわけでございます。その航海日数というものが相当程度、係船及び解撤によりましてあがることによりまして、船の純収入が増加をする、そういうようなことによって財源としては可能であるというふうに考えております。 それから納付金を納めない場合にどうするかということ、これにつきましては現在内航海運組合を中心にいたしまして、その納付金の賦課徴収の方法ということについていろいろ検討をしております。私どももこれは民事上のはっきりした債権になりますので、そういう債権ないし債務の履行を担保するような方法を今後内航海運組合法において考えていきたいというふうに考えております。
○久保委員 どうもそれはなかなかむずかしい点ですね。これはあとでけっこうですから、お気持ちの一端を表にあらわして、こういう計画でございますというのを出してください。 それから私は注意しておきますが、この前の内航二法の審議のときもそうでありましたが、ちょうど私から注意したのかお願いしたのか知りませんが、そういうことがどうも図に当たっているものがあるように思うのです。ここであれこれは申し上げませんが、非常に御苦心なさっている点もよくわかるのであります。これは非常にむずかしいことでありますから、そう簡単に処理はできないと思うし、また強引にやるとすれば、一ぱい船主といわれる諸君の生計にも問題が出てくるのでありますから、これはぜひ慎重にやってほしいと思うのであります。 そこでスクラップ・アンド・ビルドの比率は一対一・五、一・五というのは理論的根拠は何だろうかというと、おおよそ言うのに、三分の一だけトン数として少なくなる、いわゆる船が三分の一少なくなるんだと了解するんでしょうね。ところが船腹量で問題をはじいてはいけませんということです。なぜならば、いわゆる船の能力というものが違っているんですから、たとえば百トン積みの船があるにしても、七十トンしか積めないぼろ船もある。それを一・五スクラップして一ができたとします。これは船足も速いということでありますればかせぎはよけいになるわけですね。だから一対一・五というもののソロバンのはじき方に科学的根拠があるのかないのか。あるとするならば、これはまた時間がありませんから資料によってお答えをいただきたい。
○高林説明員 一対一・五の解撤比率につきましては、先ほど先生がおっしゃいましたように三分の一程度の船を減らしていくということを基本目標とするということが根拠でございます。それに伴いましてできました船の性能向上という点を考えていきますと、確かに先生のおっしゃいましたように、今後の適正率あるいは過剰量の計算におきまして、そういうような性能向上という要素その他をいろいろ見ていかなければならない。われわれとしても従来見てきたつもりではございますが、今後そういうような点につきましても、船腹量の算定でさらに合理的になるように努力してまいりたいと思います。
○久保委員 一番問題は、内航にとっても、外航も同じでありますが、早く荷物を大量に運ぶことがまず第一なんですね。そこでいま内航の統計的なものを見ますと、内航で一番時間のかかる分野はどの程度かというと、航海時間は全体の四七%、ところが停泊の時間が五三%、そうしますと四七%の航海時間というのは、これはなるほど近代化によって多少は縮めることはできる、ところが船を新造しても残念ながら停泊時間の五三%を短縮することは当然のごとくはできないわけです。いわゆるクイックディスパッチができないわけだから、近代化の方向ではないわけです。だからほんとうの内航の——外航もそうかもしれないが、特に内航の場合は、近代化するならば、港湾におけるところのクイックディスパッチの方向、それは港湾の整備、内航専用の埠頭あるいは港湾運送の機械化、近代化がこれに伴ってできなければ私は不可能だと思う。これはどうですか。
○亀山政府委員 仰せのとおり内航船の近代化ということは、港湾の近代化とつながらなければその効果を発揮できないのでありまして、その点につきましては、内航埠頭の整備は逐次進められております。
○久保委員 だから、これもあとで資料でどういう方針でおやりになるのか回答してほしい。法案の質問が終わったから一カ月後でもいいだろうというのではありませんから、念のため言っておきます。 それからもう一つは、適正規模に持っていくのだというのだが、適正規模とはいかなる規模であるか、中核はどういうものが中核になって集約するか、これはどうですか。
○亀山政府委員 適正規模というのは、零細な業者が過当競争しないで済むような姿というので、一体何トンをもってすべきかというのは、鋼船、木船——鋼船の中でも大型と小型、あるいは木船、鋼船の中でも一般貨物船、専用船、それぞれによって変わってくると思いますが、私どもとしましては、それぞれの業態に応じた適正な経営単位として合理的な規模、運送業として荷主に対して適切なサービスができる程度の規模というふうに考えて、全国的な規模で運送を行なうもの、きわめてローカルな範囲で輸送を行なうもの、そういうものについてのそれぞれの規模をきめようと思って現在検討をいたしております。一応の素案はできております。
○久保委員 素案というのはどういうのですか。およその見当もわからないで法案を通すわけにはいかないでしょう。
○亀山政府委員 まず第一に、離島航路とか河川湖沼等の最もローカルなものについては、これは特に運送業として現在以上の規模にしない、つまり二十総トン未満でよろしい。木船あるいは平水資格のものについては運送業は五百総トン、それから鋼船木船を合わせて運航するものは千総トン、それからそれ以外の大型鋼船のみを運航するものは五千トン以上というのを支配船腹と申しますか、運航船腹量の一つのめどにしたい。ただし特定荷主に専属するものとか、あるいはきわめて特殊な需要にこたえる特殊な型の船、設備を持った船等はこれより除外していく。さらにこれを必ずしも一社でなくとも、船腹の相互融通をするとか、運賃の共同計算をするというような明確な協定、あるいは協同組合組織というふうなものを持つことによってこれらの合計トン数に達するものは、それを認めていく、かように考えております。
○久保委員 そうしますと、いま局長のおっしゃったような幾つかの例外的な形態も、集約合併というか、適正規模の単位の中に入ってよろしい。しかし、たとえば外航は六つのグループになりましたが、中核体が幾つかあってという、ああいうしかたもある、こういうことですか。
○亀山政府委員 内航の実態から見まして、外航のような集約は考えておりません。
○久保委員 いないとすれば、いま五つか何かの海運組合があると思うのだが、その海運組合を基準にしてそれぞれの集約をはかる考えであるのかどうか。
○亀山政府委員 海運組合を特に基準とするというか、あの海運組合は同業者が集まって運賃その他の条件をきめていこう——適正規模というのは個々の企業体のものでございますので、現在ある運送組合を特に基準には考えておりません。
○久保委員 基準には考えないが、ああいうものは集約のよりどころとして考えているのか、あるいはそれも考えないのか。
○亀山政府委員 私が申し上げますのは、いま御審議願っておる法律案で、一定の規模を持たなければ許可しないという場合の集約の規模を申し上げておるのであります。五つの海運組合は全国的な規模を持ったものでございますので、これらは集約の規模とは関係のないもの、かように御承知願いたいと思います。
○久保委員 このスクラップをすると、当然のごとく人が余ってくるわけです。余ってくるというか、その代船ができるまでの間は残念ながら職業がなくなる。こういう対策については、いままでの資料並びに説明では明確でないと思う。たとえば、船乗りにすれば一万五千人ぐらいそういう目にあうんじゃないかと思うのです。一ぱい船主を含めれば、もっとになるかもしれません。そういう者の処遇については具体的に何がありますか。なければ、どういたしますか。最後にお尋ねします。
○亀山政府委員 現在の船員の需給状況から見まして、すでに内航は現在非常に不足しておりますから、これによって船員の充実ということで相当数吸収できる。いま無理して運行しているものが多うございます。それから、その間に再教育をやりまして、木船の人を鋼船に乗りかえていくということも一つの計画として考えておりますが、官労使三者の委員会をつくりまして、具体的方法はそこできめていくということに官労使の間の話し合いがまとまっております。
○久保委員 そこで船員局長代理、事務取り扱いかもしれないが、官房長に聞くが、小型船のいわゆる船員法七十三条によるところの休日及び労働時間、こういうものはすでに答申があってきめられたと思うのだが、これは実施するのかしないのか。どっちなんですか。
○深草政府委員 小型鋼船及び旅客船につきましては、昨年七月に結論が出ております。ただ引き続いていま漁船関係をやっておりまして、これは委員会のことでございますので、いつ返事がなされるか予測がつきませんが、私どもとしては今年一ばいくらいに出していただきたいということで促進をいたしております。それが出まして、全体を総合的に考えまして、内容をよく検討の上法制化を急ぎたいというふうに考えております。
○久保委員 海運局長、あなたにお尋ねしますが、いま船員局長代理からお話のあったとおりであります。あなたは船員が足りないから心配ないというが、こういうものをきちんとやる場合にはさらに足りなくなりますぞ。だからそうなれば今度はどうなります。こういうことを計算済みで、足りないから船にはみな乗れる、こうおっしゃるのですか。
○亀山政府委員 私は全部乗れると申し上げておるわけではございません。若干の余剰は生じますけれども、これは今後できてきます鋼船の需要に応ずるように、木船の船員は係船もしくは解撤の期間において再教育をする、こういうことを申し上げておるわけであります。
○久保委員 それでは船員局長、官房長に言っておきますが、これは大きな機会であります。ただ問題は、失業保険というか、そういうものは教習期間にはもらえないような制度になっていると思うのです。ぜひそういう期間には教育手当というか、何だかわかりませんが、そういう制度がたしか何かにあると思う。ぜひそういうものを活用して、いままで船舶職員法違反ということで、内航船にはかなりの資格喪失の者が乗っているのだから、この際あらためてこれをやるなり、何か有効適切にこの期間を利用することが一番大事だと思うので要望しておきます。しかしこの内航海運業法の一部改正は、残念ながら先ほど申し上げたように、法案は玄関だけはりっぱに見えるが、中身のぞうさくはまだこれからだ。内閣の閣議決定事項は、なるほど権威はおありでありましょうが、第三者にとっては何らの足がかり手がかりもございません。よってわれわれはこの法案に直ちに賛成するわけにはまいりませんので、これが賛成できるように政府は今後御努力をいただきたいことを申し添えて質問を終わります。
○古川委員長 これにて発言は終了しました。 ただいまの発言で、内航海運業法の一部を改正する法律案について、日本社会党は反対、よって、前会の採決の賛成多数を確認いたします。 ————◇—————
○古川委員長 次に、道路交通事業抵当法の一部を改正する法律案について質疑の通告があります。これを許します。井岡大治君。
○井岡委員 自動車ターミナルの種類はどういうものがあるか、簡単にひとつ答弁願いたい。
○坪井政府委員 一般ターミナルと専用ターミナルに分かれまして、さらにそれがバスとトラックに分かれております。
○井岡委員 その専用ターミナルにはこの法案は適用するのかしないのか、お答えを願いたい。
○坪井政府委員 専用自動車ターミナルにつきましては、自動車運送事業者の施設としてありますので、この法律の対象外になっております。したがって、自動車運送事業そのものは法律の対象になる、ターミナル自体としては対象からはずされるということでございます。
○井岡委員 一般ターミナルはこの適用を受けるのかどうか。
○坪井政府委員 一般ターミナルは受けます。
○井岡委員 「(一般自動車ターミナルを無償で供用するものを除く。)」これは私はこの法律の趣旨から申し上げて、いわゆる道路交通の緩和、それから都市の再開発、こういうような点から考えて、かなり公営でやらなければいけないのではないか。単に事業としてやるということでなくて、公営でやらないと、なかなかこういうものはいかないのじゃないか、こう思うのですが、その場合同様のお取り扱いを願えるのか。
○坪井政府委員 最近ターミナルの重要性というものが非常に増してまいりましたので、政府としてはいろいろ援助措置を講じておるわけでございます。特になかなか民営でできがたいというトラックのターミナルにつきましては、昨年日本自動車ターミナル株式会社という特殊法人をつくったわけでございます。政府としては、民間事業で可能なものについてはできる限りこれに対する援助を行ないたい。この場合、国有地の払い下げ、融資のあっせん等に努力し、さらに必要あれば公共団体等の出資の協力も要請してまいりたいと思います。
○井岡委員 都市の再開発をする場合、地方公共団体が主体になってやらなければならないのです。その場合、いまの地方公共団体の財政事情から考えて、自動車ターミナルなどをこしらえる場合に多額の金が必要だが、それをまかない得るだけの余裕がない。したがって、公営の場合はどういうようにやるかということが非常に問題になってくるだろう。特にこれは、流通機構整備に関する法律を政府は今国会に出しております。これら等については、当然運輸省もこの法律については相談にあずかっておいでになるはずです。そういう点から考えれば、そのことをはっきりしておかないと、さらに地方公共団体に対して重圧を加える、こういうかっこうになろうと思うのです。この点をどういうふうにお考えになっておりますか。
○坪井政府委員 流通団地の施設についてのターミナルにつきましては、法律に基づく日本自動車ターミナル株式会社にやらせたいと思っております。これにつきましては、公共団体と政府が出資いたしております。
○井岡委員 そうしたら、日本ターミナル株式会社だけを対象にこの法律を改正する、こういうことなんですか。
○坪井政府委員 今回の法律の改正の対象としましては、ターミナル事業全部でございまして、トラック、バス両方含まっております。
○井岡委員 ですから、私は公営でターミナルをこしらえた場合に、おそらくこれは無償で貸すだろう、無償になるだろうと思うのです。あるいは取るかもわかりません。取るかもわからないけれども、今日の地方財政等から考えて、これに何か方法を考えてやらないと、都市の再開発ができないのじゃないか。その場合、この法律をせっかく改正するのであれば、これに援用する、こういうような措置を講じてやるのが必要ではないか、私はこういうように言っているわけです。
○坪井政府委員 現在公共団体が出資しているターミナルはすべて有料でございまして、したがいまして免許の対象になりますし、本法の対象にもなっております。
○井岡委員 そこで先ほど申し上げた流通機構の問題ですが、これはこの法律が今国会で通過するかどうかは私わかりません。非常におそく出してきたものですからわかりませんけれども、現実にはこれに類似した行為がもう行なわれているわけですね。そういう場合、これは有償にするか無償にするかは将来わかりませんけれども、私はおそらく無償のところもあり得るだろうと思うのです。商業団地いわゆる卸売りセンター、問屋センター、こういうところは無償になるだろうと思うのです。そういう場合何らかの措置を講じてやらないと、これはなかなか再開発はできないのじゃないか、こういうように考えるわけです。ですから私はこの無償のところは、これはもう適用しないのだということでなくて、何らかの措置を講じてやるというような方法を講じないと、なかなか再開発はできないのじゃないか、こういうように思うわけです。この点いかがです。
○坪井政府委員 今回の法律の対象から無償の場合を除いたのでございますけれども、ただいま先生からお話のようなターミナルにつきましてはほとんどが有償でございまして、完全な無償でやるということは実際問題として考えられないのじゃないかと思います。
○井岡委員 だいぶやはりずれていますよ。私は事実を知っているから言っているわけです。大阪の天満に、大阪市が今度流通センターをこしらえます。それから布施に金物のセンターをこしらえます。これはみんな計画は無償ですよ。問屋さんですから、その問屋さんに来た人から金を取るというようにすれば、問屋さんの価値がなくなるわけですよ。ですからこれは無償でやろうとしているわけです。ですからそういう場合非常にやっかいになるから、そういう場合には別な方法を考えてでも何か考えてやるということにしないと、いまの地方財政はどこでも一緒なんですよ。これは単に私が知っている大阪の例をとって言っただけであって、どこでも一緒です。全部このことによってかなり混乱が起こってくるのじゃないか。しかも今度の流通機構の法律でも、当面は対象は東京と大阪と名古屋でしょう。そういう点を考えてみると、その対象になっておるところはあるいはその法律で保護があるかもわからないけれども、それ以外の都市においては、公営のターミナルというものをこしらえない限り、なかなかターミナルというものはできていかない、こういうように考えるわけです。そういう点を考えたら私は、無償ということにこだわらずに方法を考えることが必要じゃないだろうか、こういうように言っているわけです。
○坪井政府委員 大阪の布施で計画されておりますのは、これは有料で、ターミナル事業の申請が出ると思います。それから天満につきましては、これは問屋さんがやる分であって、はたしてターミナル事業になるのかどうか、ちょっと内容がよくわかりませんが、おそらくならないのじゃないかと思います。
○井岡委員 時間が私は十五分ということですから、ちょうど十五分になりましたから、私はこのターミナル事業を入れるのであれば、むしろ公営のほうを優先にするように考えてやらないといけない、このことを申し添えて私の質問を終わります。
○古川委員長 内海清君。
○内海(清)委員 この際ひとつお伺いいたしたいと思いますのは、御承知のように昨年、特殊法人の日本自動車ターミナル株式会社というものが発足したわけです。ところが現在のターミナル事業そのものは、これは公共性を持っておることは御承知のとおりであります。そういうことで国あるいは地方公共団体が物心両面において援助をしており、次第にこれが整備されつつあるわけであります。 そこでお尋ねいたしたいのは、運輸省は、自動車ターミナル事業を将来ともいまのような形でやっていこう、こういうふうに考えられておるのか、あるいは将来完全な民営化ということを考えておられるかどうか、その方針をまずお伺いいたしたいと思います。
○坪井政府委員 運輸省としましては、従来からトラック及びバス両方のターミナルにつきまして、非常に不足している、特に道路整備が進むにつれまして車両の大型化を来たすというような事情から、ターミナル施設の整備を促進したいという考えで、かねてからまず第一に、民間企業によりまして建設が可能なものにつきましては、昭和三十七年五月になされました閣議了解で、国有未利用地を都市交通対策のために転用することについての措置、あるいは積極的に用地の確保につとめる、また政府資金の融資あっせんに努力する、さらに固定資産税の軽減等税制上の優遇措置を講ずる、こういったあらゆる方策によって援助してまいりたいと思っております。 さらに民間企業によって採算の見込みがないものにつきましては、昨年特にトラックにつきまして日本自動車ターミナル株式会社ができましたので、これを通しまして施設の整備を促進していきたいと思っております。
○内海(清)委員 その昨年できました特殊法人の日本自動車ターミナル株式会社、こういうふうなものも将来やはり民営化していくというふうなお考えは全然ございませんか。
○坪井政府委員 昨年つくりました特殊法人につきましては、大都市周辺の用地の取得が非常に困難である、また用地の取得に膨大な資金を要する、そういうところから特にトラックにつきましては兼業もなかなか思うようにいかぬということでコストが非常に割り高になる。それをトラック運賃にはね返すと、なかなか運賃のほうにも負担力がない、こういったような理由から非常に民間のベースでは無理であるということでつくったものでございまして、こういった事情は大都市周辺につきましては今後とも変わらないのじゃないか、さように思うわけであります。
○内海(清)委員 そういうことになりますと、昨年できた特殊法人のターミナル会社というものは、将来国の援助育成といいますか、こういうものによって大きく発展していくだろうと思いますが、そういたしますと、他の一般のターミナルというものが、かなりこれの影響を受けるのではないか、したがってでき得べくんば、将来好ましい姿としてはやはり民間に持っていく、そうしてそこにおきまして運営をやることが最も好ましい姿ではないか、こういうふうに考えるわけでありますが、その点はいかがですか。
○坪井政府委員 われわれとしましては、民間でやれるものについては助成措置によってできるだけ促進していきたい。ただ特殊会社としてのターミナルとしては、民間でできない面にだけやる、そういう考え方でございます。
○内海(清)委員 この問題はまだ発足したばかりでございますから、いま直ちにこれを変更するということもなかなか困難であろうかと思いますけれども、やはり民営のターミナル等との関連から将来検討すべき問題じゃないか、こういうふうに思っております。この点はひとつ十分今後研究していただきたいことを要望しておきたいと思います。 次にお尋ねいたしたいと思いますのは、この自動車ターミナルの建設用地買収、これらは都市計画、ことに大都市周辺におけるものとしては都市計画と非常に密接な関連がある。そこでこのターミナル法の三十六条ですか、都市計画の区域内においてこれを設置する場合には建設大臣の意見を聞かねばならぬ、こういうふうなことがあると思うのでありますが、今日までこの運用はどういう形でもって建設省と連絡し協議し、意見を聴取してこられたか、この点をお伺いいたしたい。
○坪井政府委員 免許申請がありますと、大体建設省と協議をいたしまして、都市計画審議会の決定をまった上で免許する、そういう方針でやっております。
○内海(清)委員 それはただ単に連絡で、特別にそこに機関というふうなものはございませんか。
○坪井政府委員 法律上の協議になっております。
○内海(清)委員 法律上の協議ということで従来この点はやられてきたのだと思いますが、このことは、将来のだんだんと都市の稠密化、集中化というふうなことを考える場合にはよほど考えてやらなければ、せっかくターミナルをつくったものがさらに障害になり、あるいはまたその周辺の住民にもいろいろな影響を与えることだと思うのであります。したがって、これは建設省の都市計画その他と十分なる連携が必要ではないかと思うのであります。その点についての御意見がありましたら……。
○坪井政府委員 ただいまお話のとおりでございまして、従来から十分連絡をとって運営しておりますし、いままで意見の相違というものはほとんどありませんでした。
○内海(清)委員 それでは次に、昨年できました特殊法人の日本ターミナル株式会社の池袋につくられます用地買収の問題で、特にここで私が問題に思いますことは、この買収土地の評価の問題と買収価格の問題が出てくると思います。あるいは先ほど話がありましたような、やはり国有地なども開放していく場合に、これが一般のその周辺の地価の評価というものとどういう関係になっていくか、その辺のところに現在問題があるように思うのです。今日どういう形になっておりますか。
○坪井政府委員 板橋の場合には、地元の地主と自主交渉いたしまして価格を決定いたしました。それから京浜第二地区につきましては、東京都の埋め立て地でございますので、これは東京都の評価委員会にかけて価格が決定されると思います。
○内海(清)委員 そうすると、現在そういうもので特別な問題はございませんか。あの辺は地価の高いところもあるわけですね。そういう点で現在問題はございませんか。
○坪井政府委員 ただいまのところ紛争はございません。
○内海(清)委員 紛争がなければけっこうでありますけれども、われわれの聞いておるところでは、その地価の評価と買収価格との間にいろいろな問題がある。ことに一般の場合と国有地等の場合に、そこにいろいろな問題があるということを聞いておりますが、きょうは時間がございませんので、いずれ次の機会に譲りたいと思います。 それでは、急ぎますので次にお尋ねいたしたいど思いますのは、東京都あるいはその他の大都市におきまするターミナルの設置につきましての御計画がいろいろあるのだと思います。これはやはりターミナル法の三十一条ですか、設置あるいは事業の改善等について、それに対する用地及び資金の確保についてはこれを援助する、こういうふうなものがあるように思うのでありますが、そういう観点から見て、この大都市周辺にどういうふうなターミナル設置の計画があるか、こういうことでございます。
○坪井政府委員 バスターミナルにつきましては、東京の池袋、浜松町、それから名古屋駅前、大阪の湊町、それからトラックターミナルにつきましては、日本自動車ターミナル株式会社が東京の周辺五地区に計画を持っておりますし、名古屋地区については現在小牧に、これは民間で計画が進んでおります。それから大阪につきましては、二カ所くらいが計画されております。
○内海(清)委員 これらにつきましては、もちろん建設省なり地方自治体なりというものと十分なる連携のもとに当然設置されると思うのでありますけれども、この問題はやはり先ほど申しましたような将来の都市計画、あるいはその地域における産業の分布状態あるいは発展の状態、こういうものが十分考慮されなければならぬと思うのでありますが、そういう計画の際にそれらがどういうふうな形で組まれておるのか。運輸省とその地方自治体——建設省とは法的にあると思いますが、地方自治体などとはどういう形で協議されておるかという点を承りたい。
○坪井政府委員 東京の五カ所につきましては、これは首都圏整備委員会と東京都で十分連絡をとって計画されておりますし、なおそのほかのものにつきましても、十分建設省及び地元の公共団体とは連絡をとってやっております。
○内海(清)委員 最後に一つお尋ねしたいのでありますが、今回の法改正によりまして自動車ターミナルの土地あるいは建物、これをすべて一括して抵当権の対象にできるようになっておると思うのです。そこで一つお尋ねいたしたいのは、かりに抵当権を設定して、そうしてそれが俗に言います抵当流れといいますか、こういうふうになった場合、この当該事業の経営は債権者の手にすぐ移るのかどうか、こういうことです。これはターミナル法の二十二条によるならば、ターミナル事業の譲渡あるいは譲り受けについては運輸大臣の認可が必要になっておるわけです。しからばこの抵当流れの場合、債権者がすぐそれを引き継げるのかどうか。その場合、これは公共性を持つわけでありますから、それが一時ストップするということになると、ターミナル業ができぬということになって、そこに大きな障害が出てくると思う。ことに公益性が強いだけに、その地域におきます産業経済、国民生活に大きな影響が出てくると思う。この点はどういうふうにお考えですか。
○坪井政府委員 事業を競売に付しまして、その競落人が当然事業を引き継ぐというかっこうでございます。そういうことになるわけでございます。
○内海(清)委員 それでは競売に付して、そうしてそれをとった、落札したが、そのターミナル事業について運輸大臣の認可がない場合がありませんか。
○坪井政府委員 競落人が法的な欠格事由に該当する場合には、運輸大臣が取り消すことができるたてまえになっております。そのほかは当然承継というのがたてまえであります。
○内海(清)委員 いまの問題は、私はしろうとでありますし、十分のみ込めぬ面もありますが、この点は一括してやるのであるから問題ない、こういうふうな考え方もあるようでありますけれども、将来どうも問題が残るのじゃないかという私は気がするのであります。そういうことは一切ありませんか。
○坪井政府委員 いままではそういった債権取り立てができなくなったという事例がありませんけれども、問題ないと思います。
○内海(清)委員 まあいま、まだそれがいままでは経験がないということだけれども、もしそういうような事態があったとしたら、これは非常な問題になってくると思う。したがってその点について、時間がないようですからあれですが、今後やはりひとつあなた方のほうも十分御研究いただいて、あなた方のはっきりしたお考えをまたお聞かせいただきたいと思うのであります。こういうことにつきましては、公共性があるだけに慎重に取り扱うべきものである、一事でも問題を残しては相ならぬ、こう思うのであります。こういうことをもう一つ要望しておきまして、終わります。
○古川委員長 肥田君。
○肥田委員 私は簡単に質問いたしたいのですが、実は先ほどから参議院における審議状況というものを見ておりました。そこで、これは確かに私自身も少し角度がはずれているように思うのですが、答弁そのものもその角度のはずれたものにまともに答弁しておられるように思うのでお伺いしたいと思うのです。 結局それはこういうことです。たとえば、質問の内容を私が概要を縮めてみると、ターミナルがやたらにできる、それから国有地がターミナルとして払い下げられる、こういうことによって——これは少しまた角度が違いますが、選挙運動の際に街頭演説の場所が奪われるのではないかという質問がある。肝心なことはこれからなんです。それに対して政務次官が、これはちょっと文章を読まないと判断ができないので読みますが、政務次官の答弁は「岩間委員の全然演説場所の、ごもっともなお話でございまして、部長ではちょっと、雷が落ちたような、非常に該博なお尋ねでございますので、お答えがすぐに無理であろうかと思いまして、お答えいたしますが、これはやはり、選挙制度の審議会やら、あるいは自治省やら、あれこれと、私たちではなかなか、相当研究期間をおいていただかないと、明快なお答えを申し上げかね、大切な問題と思いますが、お尋ねごもっともでございますので、その点をよく頭に入れつつ、私たちもそういう難儀な、やはり会場についてはいつも困難していることも、当面していることも経験しておりますので、よく意を体して進めたいと、こう思っております。」こう答弁しております。そうすると岩間君のほうは「次官の政治的な御答弁があったのですから、ぜひこれだけは確約してほしいのです。」よろしいですか、それからずっとその後にもやはりそれと同じような質疑応答が行なわれておりまして、そして大臣は最後のほうで「私は、現在の交通の逼迫しております実情から、まず交通の安全第一主義で考えていきたい。それで、いま木村委員が仰せられるような、一つのワクをゆるめていきますと、なかなか限界等がむずかしくなってくるし、駅の前なんかが広いということは、それだけ交通の必要性から生まれてきておる場所でございますので、本来の目的のために使うということが原則であります。ただ、演説会という場合には、それは選挙法の中で考慮すべきであって、運輸行政の中でこれを考慮していくということはどうか、このように考えておるのであります。選挙法の中で公共施設等を使うことができておるような措置もございますので、そういうことは選挙法の中で考慮すべきで、運輸行政の中ではいまの段階は考えておりません。こういう答弁をしておると、その次に、じゃあなたの答弁はまるで木で鼻をくくったような答弁じゃないか、こう言われたら、大臣は今度は「ターミナルの問題につきましては、いろいろ実情等を考えなければなりませんので、将来のひとつ課題として検討してまいりたいと思います。」将来の課題として検討されるということは、一体どういうことなのか。これはひとつ大臣、簡単に具体的に答弁していただきたい。一体何を将来の課題にされるのですか。選挙演説場というようなものを考慮して、ターミナルというものを免許する場合には、許可する場合には、そういうことをおっしゃっておる意味なのか、それともそういうものは全然別です、それとこれとは話が違いますというふうに言っておられるのか。木で鼻をくくっているような返事をしたと言われたら、今度はあなたは真綿でつかんでおられるような話をしておるので、この点はひとつはっきりしておいてください。
○中村(寅)国務大臣 ターミナル等は自動車交通上に必要な施設でございまして、それは本来の用途のために使うということでございます。選挙運動等の場合にこの広場を使うというようなことは、これは選挙法の中で向こうで考えるべきことで、運輸行政でそういうことは考えませんということを申し上げたことでございます。さよう御了承願います。
○肥田委員 時間がきましたからこれでやめますが、やはり大臣、こういう答弁はあとで記録を見ると、おまえの言っていることは木で鼻をくくったような答弁じゃないかと言われたら、今度は少しぼやかして答弁をするでしょう。これがいけないんですよ。はっきりすべきところははっきりしておく、こういうことだろうと私は思います。質問を終わります。
○古川委員長 これにて質疑は終了しました。 —————————————
○古川委員長 本案に賛成の諸君は御起立願います。 〔賛成者起立〕
○古川委員長 起立総員。よって、全会一致となりました。 次会は来たる二十七日月曜日、午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時三十七分散会