運輸委員会 第24号
- 発言数
- 65 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1966/04/12
会議録
○古川委員長 これより会議を開きます。 自動車損害賠償保障法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。田邉國男君。
○田邉委員 私は前回までの当委員会において、自賠責保険の内容について質疑を行ないましたが、さらに一、二の点を質問してみたいと思います。 その第一は、今回の保険金額の引き上げの措置が行なわれた後に保険料を引き上げたり、純保険料を付加保険料に振りかえたりするような意図がないかどうか、保険部長に伺いたいと思います。
○上林政府委員 今回考えております保険金の調整につきましては、先刻御説明申しましたように、最近の警察庁統計によります事故率をもとといたしますと、事故率が減ってまいっておりますので、四十一年度の保険収支を予測しますと、純保険料におきまして約二二・六五%の余裕が認められるわけであったのであります。一方、現行の付加保険料は、三十七年八月の改定以来据え置いたままになっておりますので、人件費、物件費その他の上昇から考えまして実情に沿わなくなりましたので、社費につきまして約一七・四%、代理店手数料につきまして八六・九%というものを引き上げることといたしましたほかに、純保険料につきましては、この結果大体四十一年度におきまする営業保険料の修正値が現行保険料率の七八・九%になりますから、この余裕分をいかにいたしますかということを考えまして、いろいろな社会的な要請も考慮し、保険金額の引き上げを行なうように、要するに現在の保険金額は百万円でございますのを百五十万円にし、傷害保険金の金額を三十万円から五十万円に引き上げるということを考えているわけでございます。
○田邉委員 私の調査によれば、今回の保険金額を引き上げるということについて、いわゆる保険料は据え置くけれども、純保険料を付加保険料に振りかえたり、そしてまた、付加保険料をふやすという考え方がある。いまの説明によれば、そのような意図があるやに答弁をなさっておりますが、その点は間違いないですか。
○上林政府委員 保険料を現状に合わせますために、また付加保険料につきましても、ただいま御説明をいたしましたように、三十七年八月から調整をいたしておりませんので、この際調整をいたすことにいたしております。
○田邉委員 それでは純保険料を付加保険料に振りかえて、そして付加保険料をふやす、ということは、純保険料を圧縮するということになる、その考え方は、一体どの程度にふやそうと考えておられるのか、付加保険料を純保険料の中にどのくらい食い込ませるか、その点を伺いたい。
○上林政府委員 どのくらいと申しますか、ただいまの現行保険料におきます純保険料と付加保険料の比率、要するに付加保険料の比率はたしか五.六%か五・四%だったと思っておりますが、これを修正いたしました後は七・数%、約二%くらい上がることになるだろうと思っております。
○田邉委員 私の調査によれば、今回は保険金額を百万円から百五十万円に引き上げたあとで、純保険料を減らして付加保険料をふやそうとしておる。そこで、一体どの程度ふやそうとしておるか。私の調査によると、たとえば自家乗用車を例にとってみますと、現行料率は純保険料が七千五百九十円、付加保険料が五百六十円、そして合計八千百五十円というのが乗用車の保険料です。そうしますと、いま大蔵省の銀行局が考えておる改定予定料率というものは、この保険料の八千百五十円は据え置きにして、淳保険料七千四百五十円、それから付加保険料を七百円、すなわち付加保険料を五百六十円のものを七百円に引き上げるということは、百四十円プラスということです。そして七千五百九十円の純保険料を七千四百五十円にするということは、純保険料を百四十円減らすということになる。銀行局は、強制保険というものは被害者保護の立場に立ってやっておるのだ、そして公共性を高めていく必要があると言っておきながら、純保険料を圧縮して経費のほうをだんだんふやしていく。そして最初のうちは、保険金額は百万円から百五十万円に、保険料は変えずにやりますと言っておきながら、百五十万円に上げたら一年以内にこの値上げを考えておるということで、これはほんとうに被保険者の立場に立った保険である——これは銀行局の保険会社に対する監督が甘やかした行政だと思うが、その点はどうです。
○上林政府委員 付加保険料につきましては、先ほども御説明申し上げましたように、三十七年の八月以降ずっと据え置きになってきたわけでございます。営業保険料につきましては、御存じのように発足当初相当な赤字もございまして、これを数度にわたって調整いたしておりますが、三十九年二月にも保険金額の上昇に伴い純保険料を訂正いたしたことがございますが、その際にも付加保険料は、できるだけ経費は圧縮をしたいということで押えたわけでございます。三十七年度以降人件費、物件費ともに上昇いたしておりまして、付加保険料につきましては毎年相当な赤字が出ておるわけでございますので、この際、営業保険料に余裕もあるわけでございまして、もちろん、やり方といたしましては純保険料を調整し、さらに営業保険料も調整する、したがって一方を上げて一方を下げるというようなやり方もできるわけでございますけれども、この際両者を勘案いたしまして、営業保険料は変えず、純保険料と付加保険料の区分につきまして若干の調整をいたそうと考えておるわけでございます。
○田邉委員 大蔵省の話を聞いていると、そのときそのときで、理路整然たる一貫した答弁をしてないと私は思う。というのは、原動機付自転車、バイクを保険に入れるというときの説明は、再保険をする必要はございません、こう言っておる。再保険をする必要がなぜないかと聞いたら、それはいまの保険料で十分まかなえます。だから安心してそれはできるんだ。ということは、いまの保険料で十分余裕があるから、再保険の必要がないということなんだ。今度は、片一方で、百万円を百五十万円にするということは異議ございませんと言っておきながら、それを一年以内に、非常に営業費がかかるから純保険料を圧縮をして、そして付加保険料というものをふやしていくのだ。そうすればひいては、これは被害者保護ではなくて、被害者に対する圧迫だ。と同時に、自動車というものは年々ふえていくと思うのです。ですから、保険料というものは加入者がふえていくのだから、年々ふえていくわけです。それにもかかわらず、それ以上に営業費がふえていくという見方をして、結論的には保険料をどんどん上げていくということは、これは公共性でなく、また、被害者保護の立場に立っておらないという結論になると思う。 もう一つは、先ほど、大きな赤字が保険料の中で出ておるのだというのですが、これは一つの契約年度の、あなたのほうから出した資料の九ページにある「年度別収入純保険料と支払保険金の収支実績」の説明のときには、累積赤字が三十五年には五十九億あった。ところが、三十八年には五十七億の黒字になった。三十九年には百四十八億になった。三十年から三十九年をプラス・マイナスしていけば百六十九億の黒字になっておる。ただし、これはその契約年度でいくのですから、将来払わなければならぬ不測の問題があるから、これは純粋の利益とは申されませんという答弁をしておりますが、いまあなたが説明をした赤字だという話と——純然たるここには黒字が出ておる。ですから、百五十万円に保険金額を上げて、そして今度は純保険料はだんだん付加保険料に食い込まして、そしてその保険料を上げていくということは、私は、銀行局がもっと厳密な調査をして、そしてこれを上げさせない。しかも、被害者保護の立場に立って、保険料は少なく、保険金額を上げていくというその配慮がなくてはならぬ。その点はいかがです。
○上林政府委員 ただいま先生おっしゃいました保険料の収支のことは、純保険料の収支でございます。純保険料につきましては、確かにおっしゃいますとおり、当初赤字でございましたが、最近においては黒が出ております。いまお話しになっておりますのは付加保険料のことでございます。付加保険料につきましては、この前提出をしました一五ページにございますように、三十三年以降やはり赤字をずっと続けておるわけでございます。これと申しますのも、先ほど申しましたように、付加保険料につきましては、先生御指摘のような性格を持っている保険でございますので、できる限り圧縮をいたしております。前々から御説明をいたしておりますように、人件費につきましても、公務員ベース並みに査定をいたしております。しかも、現在の付加保険料は、三十六年におきまする公務員の平均給与ベースで査定をし直しておるという、そのままで据え置きいたしております。一方、人件費その他も相当値上りをいたしておるわけでございますので、付加保険料につきましては、一五ページにございますような赤字を続けている状況でございます。したがいまして、もちろんできるだけ節約をしたいという気持ちは変わらないわけでございまして、今回の事務費の査定におきましても七現実に出てまいりました計算値を一律に一〇%節約努力しようというような意欲も盛り込みまして、極力圧縮を考えているような状態でございます。
○田邉委員 それでは、いまあなたが言った提出資料のその2の一五ページの「年度別付加保険料の収支実績」というのを見ますと、三十九年には付加保険料が約三十四億円、そして支払い事業費が四十一億円、そうすると赤字が七億六千万出る。この七億六千万円出ておるという説明をなさっておるが、この赤字は一体どこから埋めておるのですか。この点を伺いたい。
○上林政府委員 これは保険会社の経理の中で埋めておるわけでございます。もちろん先般御指摘のありましたような金利の問題その他の問題もございますが、保険会社の経理の中で埋めておって、これは純保険料を食っておるものではございません。
○田邉委員 いま保険会社の中で埋めるというお話をしておりますが、保険料をもらえぱ、要するに付加保険料それから純保険料の中で保険会社が運用できる資金がそこにあるわけですよ。その運用収益の金額と、そしてその処分をひとつ明確に説明していただきたい。それはあるはずですよ。
○上林政府委員 保険会社の経理は、特に自賠責だけを区分経理いたしまして資産運用をしているわけではございませんので、それはそういうきちんとした数字はないわけでございます。純保険料につきましては、これはきちんと計算をいたしておりまして、そのときの支払い保険金と対比をいたしておりますので、この成績についてははっきりいたしているわけであります。付加保険料のその収支につきましては、収入保険料につきましては収入保険料として割り当てられました金額をおのおのの件数にかけたものでございますが、支払い事業者につきましては、それはその自賠責につきまして会社の現実に支払いました事業費の決算をいたしたものでございます。この差額につきまして何で埋めているかと申しますと、一般の保険会社の経理の中におき接して、これは保険会社が他の事業と一緒に保険会社自体を運営しているわけでございますので、それらの経費をもって埋めておるということになるわけでございます。
○田邉委員 私は、保険部長にちょっと伺いますが、一体強制保険というものは、加入者から保険料を取って、その保険の収支というものは明確になっていなければならぬ。ところが、いまの説明を聞くと、その運用については自由に、一般の保険とごっちゃにやって、そして運用をしておるので、これだけ単独に計算ができないような答弁をなさっておる。強制保険というものは収入と支出が明確になっていなければならぬ。もしこの事業費が七億の赤字があるときには、この強制保険の中で、入っておる金額の中で操作をしなければならぬ。ですから、運用益が当然、保険料を取った中で運用できるわけです。それはこの中で補てんされているんだろうと思う。それを、全体でこの運用をしてその補てんをしておるのだという答弁をしておるけれども、その点は、一体強制保険の性格というものとほかの任意保険と何か混同をしてやっておられる。いまの答弁まことに明確を欠いておる。いかがですか。
○上林政府委員 先ほど申しましたように、現行の保険料のうちに占めます付加保険料の割合は五・数%でございます。残りの九四・何%につきましては、これは純保険料でございます。まずこの純保険料につきましては、先ほどから御説明申し上げておりますように、これと保険金の支払いはきちんと計算をいたしておりまして、これがノーロス・ノーペイであるように、この率が大きければ調整をし、少なければ今回のような調整をするというふうにいたしてまいっておるわけでございます。問題はいま、この付加保険料の問題になっておるわけでございます。付加保険料につきましては、これは先ほどから申し上げておりますように、非常に経費を圧縮することにつとめております。一般の任意の自動車保険でございますと、付加保険料率は三七%でございます。この保険につきましては、強制保険ということも考えまして、できるだけ経費を圧縮し五・数%にとどめておるわけであります。したがいまして、やはり実際の収支を見ますと赤字になってまいっております。さて、これを何で埋めているか、こういう問題になるわけでございますが、この問題につきましては歳入金の利息収入をどう扱うか、こういうむずかしい問題がございます。これにつきましては、保険会社につきまして、社費につきまして完全な補償をするというようなたてまえになっておらない現状でございます。手数料も支払わないという現状でございます。また赤字の場合におきましても、赤字の場合は逆に資金が不足をする場合があるわけでございます。そういう場合の金利なども考えておらぬということでございまして、いままで、また世界的にも短期の保険料につきましては金利計算を考えておらないというのが慣行でございますので、そういうことから、この金利につきましては将来検討すべき問題であると考えておりますが、しかしその区分経理をいたしますことはいろいろな問題があるわけでございますので、いままでこういうようなかっこうでまいっておりましたわけでございます。実質的にこういう事業費の支払いが超過いたしました部分におきましては、保険会社におきまして他のいろいろな事業とともに一緒に運営をいたしておるわけでございますから、その中でまかなってきておるという実情でございます。
○田邉委員 ただいまの答弁を聞いておりますと、私の質問に対して明確な答弁をしておりません。銀行局というものは保険会社に対して非常に適正な監査と行政をしておると私どもは思い込んでおるわけでありますけれども、非常に問題点が多い。これは私は、営利会社の保険会社にのみ強制保険をやらしておる最大の欠陥であると思う。 それでは、ひとつ問題点を変えて、ただいま保険部長が言っております、経費をできるだけ節約しておる、付加保険料をできるだけ節約をして、経費を節約しておることにつとめておる、私はこのことが被害者保護の立場になっているかどうかということを質問をいたしますが、第一に査定についてですが、大蔵省はさきの委員会で、現在の査定組織すなわち自動車保険料率算定会という共同事務所、この査定は公平妥当なものだと答弁をしておる。ところが、あなたのほうから出された提出資料によれば、査定事務所の従業員の五六%は保険会社、損保会社の出身者である。われわれは、こういう査定事務所の大部分の人が、要するに保険会社の出先機関であるという感じを持つ。ですから、実際の査定は保険会社が実権を握っておって、保険会社に不利になるような査定をしないことが結論になるのじゃないかと私は思う。ですから、たとえば被害者が非常な不満を持って、保険会社にこれでは困ると言えば、それでは訴訟をやりなさいこういうことで被害者の泣き寝入りになっておる事例がたくさんあるじゃないですか。こういう、被害者保護と口では言いながら、被害者が実際に泣いておる現状を考えたときに、公共性を高め、また被害者保護の立場にあると言っておるけれども、これは大きな矛盾があるではないか、その点はどうですか。
○上林政府委員 まず第一点の、査定事務所に所属いたします人の五〇%でございますか、保険会社の出身者が多いという点でございますけれども、この査定事務につきましては、何ぶん被害を受けて興奮をしておられるという方々をお相手するわけでございます。技術的にもいろいろの経験と知識が要るわけであります。そういうような意味からいいまして、保険会社におきましていろいろの経験を積み、あるいは年齢的にも年をとった方のほうが適当な場合が多いわけであります。そういう意味で、そういう人たちを得る意味におきましても保険会社出身の年をとった人が多く要るというようなことも実情でございます。 それから第二点の、したがって保険会社の立場に立って査定をしておるではないかという問題でございますが、その点につきましては、私どもはそう考えておらないわけでございます。と申しますのは、御指摘のようなことが起こらないように十分に注意をし、また査定基準におきましても、これを統一をいたして運用を円滑に行なうように努力をいたしております。具体的に申し上げますと、たとえば死亡をいたしました場合の最近におきまする一人当たりの平均の支払い金額は、百一万二千円でございます。一万二千円が超過をいたしておりましたのは、死亡なされる前に治療その他が要るわけでありますが、ほとんどが百万でございます。たとえば過失相殺のために相殺をしなければならない場合におきましても、査定基準におきましては、相手に重大な過失があった場合に限って過失相殺を二〇%だけ認めるというような基準を設けております。これも現地の査定事務所だけで過失相殺を適用して減らさないように、本部にも稟議をして減らすというような査定基準をつくっておるわけでありまして、これは決しておっしゃるように保険会社のために査定をしておるというようなつもりはございません。
○田邉委員 査定事務所は非常に公平におやりになっておるということを極力弁解なさっておりますが、査定事務所の職員の分類表というものを私が調査した。これは四十一年三月三十一日現在で、全国で四十六カ所、四百六十三人の総人員、そのうち正式な所員が四十八名しかおりません。あとは嘱託といいまして、保険会社出身の、五十五歳以上の、要するに嘱託という身分の人が三百二十五名、女子の事務補助員が九十名、こういうのが実情なんです。ですから、たとえば東京で見ますと、九十一人の総人員で、正規の所員は四人しかおらない。六十七名が嘱託です。二十名が女子です。それから新潟の場合は、総人員六人、一名が所員、あとの四人は嘱託、そして一人は女子。それから富山県のごときは、四人のうち所員は一名もおりません。二人が嘱託で、二人が女子。石川県に至っては六人で四人が嘱託、二人が女子、所員はゼロです。福井県のごときは、三人おって所員がゼロ、嘱託が二人、女子が一人。それから静岡に至っては、総員が十六名、所員が四名、嘱託が十名、女子が二人、そうしますと、所員ゼロのところは二十カ所あるのです。所員が一人のところは十五カ所、全部で三十五カ所。四十六カ所のうち三十五カ所は一人かゼロというような実態で、査定事務所が公平なる査定をやっておられると言うけれども、私はかような現実を見て、銀行局が幾ら弁解をしても、これは保険会社の言うとおりの査定しかできないという結論にならざるを得ないと思う。したがって私の言うのは、フランスで実施しておる強制自動車保険事業のような、政府機関によるいわゆる査定を行なわせるような方法も一つの方法ではないかと思うのですが、その点大蔵省はどう考えられますか。
○上林政府委員 査定事務所におきまして、嘱託が多いことは事実でございます。ただし、この嘱託は別に所員ではないという意味ではございません。給与制度の上から、一定の年齢をこえました人を嘱託といたしておるのでございます。これはある意味では、人件費を節約するためにそういう制度を設けておるようなわけでございまして、これは常勤でございまするし、若い人たちと同じに一生懸命みんなやっておるわけでございます。ことにこの嘱託の人たちは、保険会社をやめられました年をとった方でございますけれども、ある意味では豊富な知識と、それからこういうものを処理するのに適当な面も備えておられるというようなこと、さらに先ほどから出ておりますお話の付加保険料をできるだけ圧縮をしたいということで、人件費なども押えております関係もございまして、嘱託制度というものを採用しているというのが実情でございます。嘱託であるからこれは非常勤であるとか、あるいは働かないというようなことはないものと私どもは考えておるわけでございます。したがいまして、もちろん人員構成につきましてもいろいろ考えていかなければならない問題はあるかと考えておりますが、仕事の性質なり経費の節約なり、いろいろな面からいいまして、こういう現状になっているわけでございます。
○田邉委員 いまの答弁を聞いておりますと、銀行局の保険部長でなくて、保険会社の保険部長という感じを強くする。たとえばいま人件費の節約をするために嘱託制度をやると言うから、一体どの程度の査定事務所の人員だと言えば、所員ゼロのところが二十カ所ある。所員が一人のところが十五カ所。四十六カ所のうち三十五カ所はかような実態である。これが真に被害者保護の立場のいわゆる査定事務所のやり方かと、こう言う。そうすると今度は片方において、いいえ、経費の節約につとめるのだと言う。経費の節約につとめて、できるだけ付加保険料を少なくしたい。これは保険料を少なくしたいけれども、公務員ベースくらいのものは出したいと、こう言う。だからどうしても、純保険料に食い込まざるを得ない。そうして保険料を値上げをしなければならぬという、こういう論法にきております。これは営利を目的とした保険会社にのみこれをやらせるから、こういう結果になるのだ。どうもその点、保険会社の保険部長のような答弁をなさらずに、実際はこういうことですということをもう一度明確に御答弁なさってください。
○上林政府委員 繰り返しになって恐縮でございますが、嘱託と申しますのも所員でございます。したがいまして、所員がゼロというところはございません。
○田邉委員 所員がゼロというところはないのですか。
○上林政府委員 ございません。嘱託という名前は、給与制度上そういう名前をつけておるというだけにすぎ互いわけでございます。
○田邉委員 私は、保険部長の説明はまことにおかしいと思います。各会社で嘱託というのは、その会社を五十五歳で定年を過ぎた人が嘱託という身分で入っておる。しかし実際の所員というのは、やはり五十五歳以下の、全責任を持つ人たちが所員という形なんです。ところが所員と嘱託というものは同一だというけれども、あなたのほうの職員分類表にははっきり出ておるじゃないか。所員、嘱託、補助職員と三つに分けておる。その中で所員のゼロというところが二十カ所あるじゃないですか。これはできるだけ経費の節約をするという名目のもとに、査定事務所に保険会社の言うことを聞かせるための方法である、私はこう考えます。いかがですか。
○上林政府委員 嘱託ということばでございますが、一般の会社のように、定年を過ぎた者を嘱託と言っておるのではございませんので、先ほどから申し上げておりますように、給与制度上嘱託という制度を採用しておるというだけでございます。したがいまして、所員につきましても、嘱託につきましても、所員でございます。嘱託とそれ以外の者に分けて資料を出せというような御趣旨の御要求だったと思いますので、そういうつもりで出したわけでございます。
○田邉委員 もうそれ以上保険会社の保険部長の答弁を聞いても同じである。私がこれまで保険会社の自賠責保険の実態について、収支の状況また保険料率の設定、それから付保率、査定等の面でいろいろと検討をして、そうして質問をして、その内容については非常に不明瞭な、しかも保険会社にのみやらしたら、これは非常に不公平なものであるということは、委員会の諸君もみな再認識をされたと思うわけでございます。そこで被害者保護の観点から見て、きわめて多くの問題点を内蔵しておるといわざるを得ない。 そこで本委員会の質問で明らかになったように、農協の共済事業の構成、また事業実施の方法、それから実施体制等から判断をして、現在の保険会社のみに扱わせることは非常に欠陥がある、これをよりよい制度にして目的を達成させるためには、責任共済制度を創設をして、そして農協にこの事業を実施させることが最適であると判断をするわけでございます。すなわち農協の共済事業は、現在構成員の確固たる信念のもとに、すでに四兆円の契約高を示しておる。そうして単共、県共連、全国を通ずる統一的な事業的な体制はもうできておる。過去十五年間にわたって契約を完全に履行している、こういうような実績から見ても、農協の共済事業というものは、自賠責事業を実施するのに十分な実力と体制を完備している、さように私は考えるわけでございます。最近の農村における自動車の数というものは、農業構造改善事業の進展と相まって、非常に急速に増大しておる。この自賠法の目的、すなわち自動車を所有する農家が、最も少ない負担で全戸数に加入を達成させて、被害者保護をはかるためには、その組織力を十分に発揮して活用させることが、いわゆる農協がこの事業を行なって、農業の近代化の促進と所得の均衡をはかる、これが国策に一致するものであると私は確信するわけであります。 そこで、本制度が制定された当時の委員会の附帯決議の趣旨を生かすためにもこの措置が必要であるということを力説いたしまして、私の質問を終わります。
○古川委員長 久保君。
○久保委員 先ほど田邉委員からの御質問で、いわゆる滞留金の利息の問題が出ましたが、先ほどの保険部長の答弁だと、これが全然保険の制度というか、事業に関係して計算をされていないようなお話でありましたが、それはそういうことなのか、ほんとうに計算していないのか。計算してはいないが、事実は滞留金は自然に利息を生んでいく。生んできた利息は当然のごとく保険業者の中に入ってくる、これだけは事実だと思うのです。ほんとうに計算していないのかどうか。計算していないとすれば、むずかしい保険数理というものを計算して、保険の給付と保険料との関係はどうあるべきか、こういうこまかい計算まで計算できる能力を持ちながら、滞留金の利息の計算が全然してないなんというのは、これは故意にしていないのだ。 〔委員長退席、田邉委員長代理着席〕 それからもう一つは、事業でありますから、すべての損得といいますか、プラス・マイナス全体を計算しなければ、何がゆえに保険給付限度額を今日の百万を百五十万にできるのか、いままでの説明では残念ながらできない、そういうことであります。だから、この滞留金の利息というものはどういうふうな計算にしているのか、あるいはどういうふうな処置がされておるのか、もう一ぺん御答弁をいただきたい。
○上林政府委員 保険会社の一般の運営におきましても、いろいろ営業種目別の計算はいたしております。しかし資産運用の面につきましては、たとえば、これは火災保険料の収入を運用したものであるというような区分の運用はいたしておりません。全部一本で運用をいたしておるわけでございます。この自賠保険につきましては強制保険でございますので、特にそういうものについても十分配慮すべきだという御意見は、私どもも十分よくわかるわけでございます。したがいまして一面におきましては、たとえば再保険金の支払いの時期と保険料の収入の時期を合わせるとか、いろいろな点でなるべくギャップができないようには考えておりますが、一方におきまして、先ほどから申し上げておりますように、付加保険料につきましては相当の査定をいたしておって、現実には、働いている人たちは公務員ベース並み以上の給与をもらっているわけでございます。それから先ほどから申し上げておりますように、事故や赤字に在りました場合でも、金利を逆に補給いたすということもいたさないわけであります。そういうようないろいろなことをどういうふうに解決していくかという問題は、確かに検討を要すべき点だと考えておるわけでございますが、しかし一方いまの金利の問題につきましては、そういう問題が同時に解決をいたしませんと、これによって保険会社に不当な負担をしいるというわけにもまいらないわけでございますので、ただいまのような運用をいたしておるわけでございます。この自賠責の滞留金がどういうふうになっていたかというのは、先ほど申しましたように統一的に運用されておりますので、正確につかむことは不可能でございますけれども、いろいろな試算の方法はないわけではございませんが、そういう試算をいたしましても、いままでのたとえば事業費の赤字というようなものと、それほど大きな差はないのじゃないかと私どもは計算をいたしておるのでございます。
○久保委員 いまの御答弁は、何か保険会社の事業にしては、言うならばどんぶり勘定みたいな話ですね。近代的な保険業がどんぶり勘定に類するような部面が、しかもかなり比重の重いところにあるようなことは、どうかと私は思うのです。あなたがおっしゃることはわからぬわけではありませんが、世の中は広いのでありますからそういう業態もございますが、少なくとも強制保険を扱うという保険業が、そんな明治時代と言っては語弊があるが、もっと江戸時代くらいのどんぶり勘定の部面があるというのはどうかと思うのです。何で監督されているのですか。それは過去において赤字もあったし、滞留金の利息というか、そういうものも大体そのくらいだろうと思うから、まあまあてんびんにかけてプラス・マイナス大きな差はない、だからこれはこの程度で一応こちらへ置いて——最近のテレビの何かみたいに、こちらへ置いてということで、忘れちゃった形でこの制度を論じているような気がするのであります。これはすべからく被害者の立場に立ち、あるいは強制保険という立場をとる制度の中では、これはちょっとまずいとわれわれは思うのです。そういうことについてお話がありましたから、これからも一生懸命やりましょうということではちょっとどうかと思うのです。あなたは保険部長さんだからその程度の答弁でいいのかもしれませんが、これは困るのです。 冒頭に申し上げたように、われわれしろうとで保険のことはよくわかりませんが、ものの道理くらいはわかって国会議員になってきているんだ。だからこの強制保険のいわゆる自賠責は、その保険会社の分野としてはどの程度あるか、それから火災の関係はどう、生命はどう、いろいろな保険を扱っているのだが、これは込みでやったのでは保険にならないのじゃないですか。種類ごとの中身がきちんとして、このためには保険料率はこの辺でなくちゃ困る、この辺でも保険料からいくならば、いわゆる保険給付は大体この程度まで上げるべきだ、あるいは下げるべきだ、こういう一つの形になると思うのです。それがあなたがおっしゃるようなことでは、残念ながらそういう答はちっとも出てこぬ。この関門を通らなければ大蔵省保険部長はこの席から立たせない。答弁……。
○上林政府委員 もう一度申し上げるわけでございますが、営業保険料は純保険料と付加保険料に分かれております。純保険料と申しますのは、現実の保険金の支払いの収支でございます。それは先ほどから申しておりますように九四・数%でございます。この分につきましては、先ほどから申し上げておりますように、きちっと収支を計算いたしております。問題は付加保険料率のほうでございます。この付加保険料率も、先ほどから申し上げておりますように、一般の自動車保険でございますと三七%程度の相当高いウエートを占めておりますが、この保険料率につきましては付加保険をできるだけ圧縮するという意味で五・数%の……。
○久保委員 それはわかっている。滞留金の利息はどうしているかということを聞いているのです。
○上林政府委員 この滞留金の利息につきましては、できるだけ明確にいたすように運営いたすのが私ども筋だと心得ておりますけれども、先ほどから申し上げておりますようにいろいろの問題がございます。したがいまして、そういう問題を解決いたしませんと、この問題だけを解決するというわけにはまいらない問題でございます。
○久保委員 あなたの言うこともわからぬわけじゃない。わかるのです。わかるが、みんな間違っているというのだ。そういう言い方をなぜするかというと、さっき申し上げたとおりだから、重ねて申し上げたくはない。純保険料はこれであります。付加保険料はこれで、そのために公務員ベースぐらいはやっているのです。これを圧縮しようと思っているのだが、なかなかむずかしい。だけれども、今度は一〇%ぐらい縮めたい。そうして純保険料のほうの分野をふやして給付金を多くしたい。そんなうまいことを答弁しても滞留金の利息はどこですか、こういうわけです。滞留金の利息はどこですか。だから、その利息も合わせて保険料並びに純保険料、少なくとも付加保険料の計算の中には滞留保険金の利息というものは当然入らなければならぬ。入らなければ、これは保険の値打ちはないのです。これは、どれが正しい保険料であるかわからぬ。企業としても、これが公正な企業である限りは、そんないいかげんな保険の滞留金の利息は別です、別ですと言っても、もうかるほうを別にしては話にならないじゃありませんか。それを聞きたいのだが、答弁は何べんやっても同じ、いわゆる計算はいたしておりませんということなんですが、そうかどうか——そうだね。そうだとするならば、これは保険の根本にさかのぼって銀行局、大蔵省はわれわれに計算の基礎を全部示せ。示してもらわなければならぬ。保険というのはみんなそうですか。火災の保険もある。生命保険もあるが、滞留金の運用というか、その運用の利子なんぞは保険会社の利益として計算せぬでもいいのだ、こういうふうになるのか。何かあなたの答弁からいうと、全体を扱って保険をやっているのだから、全部の保険の滞留金というものの利息はわかるが、個別ではわからぬ、こういうことにも聞こえる。そのとおりですか。そうだとするならば、この自賠責の保険というのを強制保険にしていいのか、そうして保険の給付はこの限度がいいのか悪いのか、これは判定ができない。だからその疑問に一つは答えてください。これは銀行局だけでなく、主管局として、自動車局長いらっしゃいますから答えてもらわなければならぬ。だけれども、ここで答えられないというならば、次回までにきちっと政府全体の統一見解を出してください。よろしゅうございますね。これは返事は要らぬ。きょうはできなくてもいい。 それからもう一つは、今度法案が改正になる大きなねらいは、原付自転車を保険の対象にするということ、ただしそれは再保険の必要なし、必要なしというよりは——再保険もしないということですから、必要なしだな。再保険もしないということは、いままでの説明では、事務的に繁雑だ、事務的にできない、こういう意味ではなかったか。違うか。違うなら答弁してください。どんな意味ですか。
○上林政府委員 国が再保険をいたしまして、一種の財政的な援助と申しますか、介入をいたしますにつきましては、いろいろな理由があろうかと思うわけでございます。自動車につきまして国が再保をいたしましたのも、この保険制度が未経験の自動車賠償責任保険をやるにつきまして、国がこれに介入をし、援助をするという理屈があったことは当然でございまして、そういう意味で今日の制度がしかれているわけだと思います。しかしだんだんといろいろ経験を重ねてまいります。そういう意味におきましては、原動機付自転車につきましては国が介入をし、財政援助もする必要はないというふうに判断をいたしたものと考えるわけでございます。したがいまして、原動機付自転車につきましては再保にするまでもないということに決定いたしたものだと考えております。
○久保委員 なぜ再保険を原付だけにやらぬのかと聞いておるのです。それは、いままでの説明では、事務的に繁雑だからやめます、こういうことだというふうに聞いているが、そのとおりかと言ったら、そのとおりでないが、理由はわからぬ。何も言ってない。何ですか、これは。ほんとうに冗談じゃない。あなたは答弁の中で、その再保険というのは、その保険に対する国の助成としての再保険だ、こう言っておるが、それはほんとうかね。当初はだれもやってなくて危険であるというので政府が保障したにすぎないのであって、これは助成ではないです。赤字のうちは助成か。そうだな。だけれども、最近黒字になっては助成でないのだ。国でやっていることは、ちょっとおまえやめてくれというわけだ。そうじゃないの。あなたが言っていたのは、最初は危険であるという。現実にやってみたら、あなたのほうから出している表が真実であるならば、この保険財政は赤字ということになる。そうだね。赤じゃないのか。自動車局長、いままでは赤字という答弁だったが、そうだね。最近黒字になってきた。違うなら、そこは大事な点だから、どっちでも答えてくれ。
○上林政府委員 この制度の発足当時におきましては、いろいろ女御議論があったろうと思います。私どもの立場から申しますと、たとえば自動車保険につきましては、各国に赴きましてもいろいろ問題のあった制度であったと理解いたしております。いまだに自動車保険で非常に損害をこうむったという外国会社もあるわけでございます。したがいまして、発足の当時におきましては、国が介入をし、一種の財政援助をするという必要性があったろうと思います。あるいはこの制度の運用を円滑にいたしますために、政府の介入が必要であったという状態もあろうかと思います。しかし、だんだんと経験を重ねてまいりまして、事故率も相当把握でき得る体制になってまいっておるわけでございます。したがいまして、これは国の介入を必要とせず、民間だけでも十分やり得る、また制度の円滑な運用につきましても、国が再保をいたしませんでもりっぱにやっていける、こういうふうに判断をいたしまして、原付につきましては再保をしないというふうにいたしたのでございます。 〔田邉委員長代理退席、委員長着席〕
○久保委員 自動車局長にいまの問題をお尋ねしますが、時間もあんまりたくさんないので、長い説明は要り、ません。だから質問にそのまま答えていただきたい。いま私が疑問に思うのは、この制度ができる当時は、初めてのことであるし、保険会社も強制保険ということにしてもらっても自前ではなかなかあぶない。だから政府のいわゆる助成の意味も入れて再保険六割やってくれ、それならやりましょうということになったと私は思うのです。ところがだんだんやっているうちに、最近では保険財政も黒字のように見受ける。しかし、三十九年までは、この間出した表を見れば大体保険財政といわれるものは赤字であった、こういうふうに思うのだが、それはそのとおりであるかどうか、それだけです。
○坪井政府委員 原付につきまして再保を今回しなかった理由でございますが、いまお話しのように、この保険は被害者保護という観点から強制保険にした。したがって、自動車側に付保を強制し、また保険会社にも引き受け義務を課す、あるいはまた、保険料率の算定に営利目的の介入を許さない。したがってその危険というものが考えられる。そういうことをいろいろ総合しまして、そういった社会保障的な色彩が強いものである、あるいは危険が一部にあるということを考えて、国がその保険運営について積極的に介入することが適切であるという趣旨で再保険の制度が法律できめられたわけでございます。この趣旨からいきますと、原付につきましても、趣旨としては、私は再保険すべきであるというふうに考えておるわけでございますが、この前お話しましたように、原付につきましては、車両法の上でも、御承知のように自動車ではありませんで、いわば自転車に原動機をつけたというような扱いをしておりまして、それが最近非常に性能がよくなったために、被害が非常に起こるようになったので、これを強制保険にするということになったのであります。したがって、強制ということになりますと、先ほど申しましたように、われわれとしては、国が介入するほうが望ましいではないかという考え方を持っておるわけでございますが、何ぶんにもこの数が非常に多いこと、それから一般自動車と原付とを比較しますと、集団として考えまして、やはり自動車の被害と原付の被害とはそこに相当相違がございまして、たとえば一件当たりの保険金について見ますと、自動車全体では一件当たり大体九千円くらいになるわけであります。原付については千九百円くらいですか、そのくらいの額である。一保険当たり単位が非常に小さいものになる。零細にして非常に多数な保険であるということが一つの特色でございまして、これを再保険しますと、一件当たり相当友手数がかかってまいります。何とか簡単な再保険の形式が考えられないか、集団的な再保険とか、あるいは抜き取りのような再保険とか、そういう方法も考えたのでありますが、一件一件再保険するということについてはやはり相当な手数がかかりますし、そういったような考え方を総合しまして、現在自動車について国が再保険によって介入しておる、こういった資料がいろいろありますので、こういうことを推定しますと、原付については国が直接介入しないでも保険運営の適正化というものは十分はかられるということから、総合勘案しまして、今回原付については再保険はしないという方針にきまったわけでございます。
○久保委員 いまの局長のお話では、再保険はしないという結論を先に出して、そしてそれに対する理由をずっと並べておるということのようにとれるのでありまして、私もそういうことだろうと大体思っておるのです。説明するとすれば、それ以外に方法がない。 保険部長、今度百五十万にするというのですが、百五十万に現在の保険料でやれるとすれば、原付も再保険六割して、そうすれば二百万くらいのやつができるじゃないかと私は思うのです。できないか、だめか。そのわきにいる人が、首を振ったり口をあいたりいるが、それは何だ。だめなのか。二百万くらいできると思う。なぜできないか、それじゃ計数をもって示してもらおう。再保険というのは、危険があるから再保険するということだ。そうでしょう。だからぼくは、百五十万でも再保険なしならば、二百万円で再保険してみたらどらか、こう思うのです。それができない理由は、長い説明が要りますか。長い説明でなければ聞くが、長い説明ならば、この次その計算を資料として出してもらおう。
○上林政府委員 簡単に申し上げます。 国が再保をいたしましたから保険金額が上がるというのではございません。と申しますのは、別に国は保険料を補助いたしましたりするわけではございませんで、事故収支率によりまして保険金額がはじかれるわけであります。国の再保は、ただ、予定をしました損害以上に損害が起きたときに国がその危険を分担するという意味にとどまるのでございまして、国が再保したからといって保険金額が上がるものではございません。
○久保委員 そんな理屈はぼくだってわかっている。国が再保したから直ちに、保険給付ですか、上がるとは思っていないのですよ。あなたがおっしゃるとおり。だから、再保険したら限度が上がりはしないか、こう思っておるのです。それはそうですよ。保険業者は今度は原付に一〇〇%そのリスクを負担するわけだ。そうでしょう。それで百万円から百五十万円になるんだ。だから、このリスクをさらに上へ六割いまのように上げていけば、いまの保険料でも二百万円はできるんじゃないかという計算が出るんだよ。わからぬか、しろうとが質問しているから。しかし、それはほんとうだ。それでさっき言ったように、なぜ原付だけやらなくてもいいのか。極端なことをいえば、全保険再保険の必要なし、こういうことになるのですよ。なぜいままでのだけ残して——これも同じことなんだな。保険会社の要望として、おそらく、もうここまでくれば安心です、おたくのほうから変な手を差し伸べて六割天引きされるよりは、自分が一〇〇%リスクを負担したほうがもうかります、だからせめて、法案改正で原付自転車をやるとするならば、これは台数も大体同じぐらいだけれども、私の手もとにしてくださいというので、これは妥協したんだ。はっきり言っておくが、決して被害者のためではない。この法律は被害者のためにのみある、極端なことをいえば。ところが、こういう不明朗な取引の結論として、この法案が堂々と白昼この委員会に付託されたことを私は残念に思うのです。それは極端な話だというならば、大臣でもだれでもこの委員会に出てきてひとつ答弁してほしい。運輸大臣はいらっしゃるから、あとで答弁してくださると私は思っています。こんな人をばかにした改正案が審議できるかというのだ。しかも、いまの再保険でも、それは運輸省の能力からいって、この再保険の事務が非常におくれていて困るという話は聞いている。陣容が整っていない。だから、そうだとするならば、被害者のために原付を入れるということに在れば、それに応じた要員なり、事務の処理のしかたに、もっと近代的な方策をとるのがあたりまえなんです。運輸省は旧態依然として再保険をやる。大蔵省は保険業者の側に多少向いている。多少だ。決して全部とは言わない。そんなところで百五十万にしましたからなんて、こんな法律をもっともらしく通すわけにはいかぬ、はっきり言うと。そうじゃないですか。運輸大臣、どうです。これはいうならば妥協の産物だ。本来ならば、運輸省の再保険事務というものをもっと拡充強化すべきだ。それがいままででも滞りがちであるからだめだ。おそらく保険屋から言われているのだろう。だから、この原付がかなりの台数になるから、入れるについては再保険をやられたんじゃ困るというのが、保険の企業として再保険しないほうが得になるという計算。だれが得してもけっこうだから、得になるのはいいのです。しかし忘れちゃいけないのは、この法律は被害者の立場においてのみあるんであって、保険業者やその他のためにあるんじゃない、これははっきり言って。だから、この改正が、再保険しないということ、百五十万円になったのは正しい、これは多少変化した、被害者の立場に立って利益になるという証明を出してほしいのです。だから、ぼくのような理屈で、百五十万まで限度の引き上げが現行の保険料でできるんならば、そういうからくりをしなければ二百万円にもできるんじゃないかということを言いたい。だから、百五十万円に上げるというんだが、上げられる可能性はどういう計算から出たのか、これは数字をもって示してもらいたい。これは一応の数字があるんでしょう。そうでしょう。だから、その数字の結果はかくかくであるという説明をもちろんしてほしい。それから運輸省も、いまの再保険事務がどういうものになっているのか、これもひとつ解明してほしいと思います。これはいずれというか、きょうというわけにもいかないでしょうから、答弁はあしたでいいです。これは主として大蔵省に……。 次の問題は、模様を変えて別のほうから質問します。いまの保険制度は日本全国どこでもやっておるわけですね。これは自動車のことだから、こり前警察庁から説明があって、何か裏日本のほうが危険率が多少高くなって、太平洋のほうが少し低くなっておる、そういう説明がありました。本来ならば、自動車を常置しておく場所、大体東京のものは東京、あるいは神奈川の人は神奈川というか、そういうところ、本拠があるのですね。全部じゃなくても、その自動車の運行は大体その常駐場所を中心にして行なわれるわけです。しかも道路あるいはその他の諸要件によって、危険率というのは日本全国どこも同じではない、変わるのですね。たとえば、青森県の先の龍飛崎のほうの事故率と、東京の丸の内のどまん中、あるいは銀座のどまん中ではたいへん違うのですね。だから、本来こまかくいうならば、地域的に保険料の率か違っていいはずです。火災保険などはおそらく東京というか、木造建築物の非常に密集しているところと、たとえば国会の近辺とか、あるいはいなかの連檐地区でないところとかいうところは、全部保険料率が違うと私は思うのです。ところが、この保険だけは、自動車という特殊なもので、どこへでも出ていけるから一本にしたと思うのです。しかし、これはこまかい計算をするならば、ほんとうは保険料の差があっていいはずです。しかし、そこまで極端なことを言ったのでは、この制度はなかなか達成しにくいからあえてこれは言わぬけれども、小さい島の中、たとえば喜界島とか徳之島とかあるでしょう。そこでも強制保険をつけておるのだから、料率は同じですか。同じというのは——向こうは危険率がだいぶ少ないと思うんだな。だから、そこの料金くらいは少し、離島振興の意味も含めて負けたらどうかと思う。負ける意思はないかどうか。
○上林政府委員 自賠責の料率につきましては、先生がおっしゃいましたように、自動車があちこちに歩き回りますこと、それから地区の事故率につきましてははなはだ流動性もあるわけでございますので、原則として一本に扱っておる。ただ、営業用のタクシーにつきましては、営業地域がきまっております関係もございまして、地域別の差を設けております。 なお、先生おっしゃいました離島につきましては、橋などがありまして本土と往来が非常に行なわれるようなところにつきましては、これは事故率を見てみましても内地とほとんど変わりませんので別どいたしまして、全くの離島でありますところにつきましては、その事故率を調査いたしておりますが、おおむね内地よりも低い実績も出ておりますので、これにつきましては、離島については低い料率を適用するように、そういう方向で研究をいたし、近く実施いたしたいと思います。
○久保委員 それをやるということですか。それではよろしゅうございます。 次に、これは自動車局長に聞いたほうがいいと思うのだが、いわゆる適用除外車がありますね。これは基準にしてもなかなか守りにくいように見受けられる。ついてはこの適用除外車の扱いをもっと強化する必要があると思うのだが、そういうことはいかにお考えですか。
○坪井政府委員 適用除外車といいますのは、法律上の、国とか地方公共団体の適用除外車ですか。
○久保委員 そうです。
○坪井政府委員 これについて強化するというのは、どういう御質問でしょうか。
○久保委員 たとえば国の所有の車というものは、これは全然適用されておりませんね。ところが、これはいままでの結果から見ると、非常に評判が悪い。権柄ずくといっては語弊があるが、権力をかさに着ておるのではなかろうかと思うのがたまたまある。結局おまえのほうが悪いというので、責任相殺ということで基準を下回った支払い額をしておる例がかなりあるという。だとすれば、これはたいへん問題だと思う。そういうものについておたくのほうでは知っておるとすれば、これは改善の方法として全部強制保険一本にしてしまえばいいのです。国であろうが、何であろうが。それはどうかというのです。
○坪井政府委員 現行法では、ただいま御指摘のように、国とか公社あるいは都道府県等は、資力が十分で被害者救済に欠けるおそれがないという理由で強制保険の対象からはずしておるわけであります。また外交官とか駐留軍等は、国際慣習あるいは行政協定等におきまして、同じく強制保険への加入を免除されております。それらのうち国その他につきましては、政府の補償事業の査定基準を参考にし、また外交官等については外務省において任意保険への加入を指導するなど措置を考えておりまして、被害者救済に欠けるところがないように努力はしておりますが、先般の行政管理庁の勧告にもありますように、この制度については被害者保護の点においてなお不十分な点もあるように見受けられますので、今後さらに検討を進めてそういったことのないように、できるだけ行政上の措置をとっていきたい、さように思っております。
○久保委員 そうしますと、行政上の措置をとっていきたいというのは、指導していきたい、こういうことですね。
○坪井政府委員 現段階では法改正を考えておりませんので、そういったことで被害者救済に欠けることのないように、できるだけ連絡を密にしていきたいというふうに考えます。
○久保委員 これはどうも理解しがたいのだが、大蔵省の保険部長に聞いたほうがいいのだが、ある政府における機関として——あなたのところでも自動車を持っておるでしょう。事故を起こしたことはないのですか。なければ聞いても意味がないのですがね。どうですか。
○上林政府委員 私、直接は大蔵省の持っております自動車を担当しておるものではございませんのでよくわかりませんが、ないとは言えないのじゃないかと思います。
○久保委員 自動車局長、この次まででいいけれども、あなたの好きなように調べてけっこうですが、どこかの役所——銀行局は関係があるから、大蔵省の車で事故を起こしたことがあるかどうか、そのときは何月何日、人にけがさせたか、金は幾ら払ったか。これはしかるべきところに電話で言えばすぐわかると思う。運輸省はどうか。おたくのほうで官房に調べさせればすぐわかるでしょう。あなたの答弁がもっと前向きならば別に調べることはない、前向きではないから一ぺん調べてもらいたいと思う。 その次にいきます。次には聞きませんから、大臣の見解を二、三お伺いしておきたい。一つには、いままでいろいろ質問しましたが、あなたに直接的なものばかりじゃないのです。きょう私が質問したのが大体運輸大臣所管事項に直接関係のあるものだと私は思うのですが、ついては、この制度自体、根本的に検討する時期のようにも思うのです。と申し上げますのは、さっき質問したように、改正の要点として原付自転車を出してきたが、再保険はしないという取りきめのもとに出してきた。これはいままでの答弁では、われわれ自身は納得しないのであります。だから、こういう面で強化することを考えなければならないと思っておる。先ほどの質問についても同様であります。しかしそれをいまあなたから御答弁いただくよりは、むしろ大臣の直接的な所管ではないが、関係の厚いものというと、いっとき運輸省は自動車事故の事業団みたいな構想を出したそうであります。この中身は私もよく存じませんが、おおよそ自動車の被害者の立場に立つ相談機関というようなことが主であったようであります。これはいままでの質問から言っても、いろいろな役所、いろいろな団体、そういうところで被害者の相談を扱っているのでありますが、全国的にこれが有機的に働いているかというと、必ずしもそうではない。だから被害者が被害にあったときに、権威ある相談所がどこにでもあれば、直ちにそこにかけ込めば一切のことをやってくれるということがいま必要だと思うのです。ついては、その事業団構想がいいか悪いか別にして、いまある相談機関を一本化して、もっと被害者、国民大衆の中に入り込めるような組織にすべきである、こういうふうにわれわれは考えておるわけです。この点については大臣としていかがか。もし賛成であるというならば、この機会にぜひ政府全体の問題として取り上げてもらうように工作をしてほしい、こういうふうに第一点は思うわけであります。 第二点は、事故にあった直後の救難というのでしょうか、救難の機構、これは御承知のように、大きい都市ならばそれぞれ救急車が配置されておって、それぞれの救急病院に運んでくれる。そこで治療をまずしてくれるという設備になっておりますが、この救急車の配置あるいはこれに対する病院等をひっくるめて、はなはだしい自動車の発達にはかなり立ちおくれている設備というか、機構だと思う。ついては、この救難の立場というか、その体制、救難体制というものの、救急車、医療機関を含んだところの一本化、強化、そういうものを考えるべきであるし、特に大臣も御承知のように、頭、頭蓋に対する事故というのが非常に多い。とするならば、医学的にもなかなか容易でないことだと思うのでありますが、脳外科を強力に織り込んだ医療体制の急速な整備というか、拡充というか、これが必要だと思う。散発的には何かあるようでありますが、やはりこれは制度として確立すべき筋合いのものである。これは自治省並びに厚生省所管だと思うけれども、やはり提唱するのは運輸大臣そのものじゃないかと私は思うので、これについてもどういうふうに考えられるか。もしそうだとお考えであれば、政府全体の問題になるように努力すべきだと思う次第であります。ついては大臣の所見を承りたい、かように思う次第であります。
○中村(寅)国務大臣 事故相談の機関、これは現在交通事故というものが非常に増加傾向にあります段階で、私らもいろいろ被害者の苦情等を耳にいたすのでございまして、これに対して適切な相談機関があるということは非常に必要なことだと思っております。これにつきましていまどうこうということでございませんが、前向きの姿勢でそういう問題を検討してまいりたいと考えておるわけであります。 それから第二点の救難施設でございますが、これは久保委員が指摘をなさいますように、現在の事故等の実態に比べますと、きわめて不十分であるということは私も認めるのでありますが、まずわれわれとしては事故をなくすという方向であらゆる努力をいたしますと並行して、救急車を整備するとか、あるいは医療施設、いわゆる脳外科等の設備を強化していくということは、これは非常に大切なことでありまして、所管は厚生省でございますが、交通事故等に関係の深い運輸省としましては、そういう体制を強化していくように、政府部内におきましても努力を続けてまいりたい、かように考えておるのであります。
○久保委員 運輸大臣からそれぞれ御答弁がありましたが、これは連絡調整というか、そういうものからいくならば当然総理府の所管でもあろうかと思います。幸い宮崎交通調査室長がおられるから、あなたのほうとしては、いま運輸大臣に質問した点はどういうふうに取り運んでおられるか伺いたい。
○宮崎政府委員 第一点の総合的な交通事故に関する相談機関でございますが、これは過日の当委員会におきましても先生から御指摘ございまして申し上げましたとおり、いろいろ問題はございますが、前向きの姿勢で目下検討をいたしております。 第二の救急体制につきましても御指摘のとおりでございまして、私たちといたしましては、率直に申し上げまして、救急業務あるいは救急医療体制に関しましては、若干立ちおくれておるのではないかという印象を強く持っております。したがいまして総理府といたしましては、昭和四十二年度の予算編成につきましては、特に救急問題に重点を置きましてこの改善をはかってまいりたい、かように考えております。
○久保委員 農政局長おられますか、たいへんお待ち遠さまでありましたが、この間から申し上げているから質問の内容はくどくどしく申し上げる必要はない。結局自賠責は保険業者だけが扱うことになっておる。ついては、農協などにもやらせていいではないかという声もあるが、それはどういう点からやらせてよいのか。これが一つ。そうなった場合に、つまりこれは銀行局のほうがいろいろ異論を言うのだが、この間じゅうからも上林部長から、いろいろ反論がこの席でも出ておる。それは局長もお聞きになったと思うのだが、銀行局の見解とあなたの考えていることに違う点があれば、簡単に二、三お話を聞かせてほしい、こう思います。
○和田(正)政府委員 農協に自動車の損害賠償等の仕事をもしやらせるとすると、どういう利点があるかということでありますが、一つには、現在の農協はこの強制保険が制度上できませんために、それにさらに上乗せをして被害者に補償を支払うような場合を考慮いたしました任意共済の仕事を現にやっておるわけでございます。それで、その部分を農協にやる、根っこになりますところのこの強制保険部分は保険会社にやるということで、農民としては二重の手続が必要になってまいります。それが一つ。 それからもう一つは、現在保険会社が各地に代理店は持っておるにいたしましても、農村部全体にわたっては、そういう代理店のない場合もございます。農協は御存じのように、どういう農村へ参りましても存在をいたすわけでございますから、農民として考えますれば、農協がこの制度をやることができるようになれば、たいへん加入上の手続が便利に在るということであります。 第三には、いろいろな質疑がこの前からございましたが、いわゆる車検が強制をされておりませんうちに、小型の農機具としての乗用型のトラクターでございますとか、今度入りました原付自転車、そういうようなものにつきましても、捕捉力と申しますか、そういう面ではおそらく農協にやらせるようにすれば、もっと向上をする可能性がある、そういうことがいろいろ利点としては考えられる。 それからもう一つは、農協がやります場合には、組合員が当然契約者になるわけですが、農協自身としては、おそらく組合員に対して事故防止のいろいろな指導などを、農協運動の一環としてすることができると思います。それが利点のおもなものとしてあげられると思います。 それから第二のお尋ねでございます、農協共済にこれをやらせることの可否についての議論でございますが、御承知のように、昭和二十六年でございましたか、農業協同組合法の改正ができまして、現在法律の根拠に基づいて農協が各種の共済事業を、保険的な手法を用いた共済事業をやる根拠規定がございまして、保険業法が所管の大蔵大臣の監督上の認可その他の手続をとっておりますと同様に、農林大臣が農協の共済事業についての監督権を持っておる、その意味においては、公益的な立場ということについては、大蔵大臣の監督か農林大臣の監督かという違いがあるだけで、公益性ということを十分尊重して共済事業をやらしておるわけでございます。それで保険と共済というのは、ことばが違いますからあるいは中身が違うかもしれませんが、最近のいろいろな学者の意見その他を私ども若干検討いたしてみましても、法律の根拠のない、あるいは発展の過程にあります共済制度ならともかくといたしまして、法律で明白に監督規定も置き、事業法としての根拠を持つような現在の農協の共済事業と申しますのは、その事業の中に保険的手法は十分取り入れてやっておりますので、事業の内容としては本質的に保険との差はないというふうにも考えられますし、たとえば最近の大学の学者などが言っておりますように、保険と共済との違いは、共済は事業的であり、保険は営利的、営業的である。そのことの意味は、共済は一般の不特定多数の人が契約ができるのではなくて、組合員だけが契約ができる、保険は不特定多数の人が契約ができるということだけが違うのであって、その内容なりその他の点については、いまの農協共済のように発達した過程の中では、そう保険との差はない。したがいまして、農協共済でもしこの自動車保険のことをやるようになりました場合に、別にそのことによって困難な問題は起こってこないのではないかと思う。被害者保護という点にも欠くることはないのではないかというふうに私どもは考えておりまして、そういう趣旨でこの法案の政府案が確定されます前の段階で所管局の自動車局、運輸省ともいろいろお話し合いをしてまいりましたが、何分にもこの法案が予算関係法案でございまして、提出の時期等にも制約がございました関係で、十分なお話し合いをする時間的余裕がとれませんでしたので、今回はこういう形で政府提案をいたした、こういう経過でございます。
○久保委員 いま農政局長から、共済は特定の組合員に対する事業、保険は不特定多数とお話しがありましたが、そのとおりだと思います。ただここで問題は、員外利用、これはたしか一五%くらいはいいのかもしれませんが、そういう限度以上に伸びる可能性も、たとえばやろうとすればあるわけですね。これはあなたが御承知のとおり、各市町村に全部あるわけです。そうしますと農協のことだから、これは一生懸命に、それだけではないでしょうが、まあやる。そうすると、地域において員外者である者のほうへもかなり手を伸ばしてくる。そうなった場合に、言うならば保険業者との関係で、被害者の問題よりは、保険というか、そういう事業者の立場から問題が起きてきはしないかという心配もある。ついては、やるとすれば、員外利用を規制する場合に、それは大丈夫なのか、そういうことです。
○和田(正)政府委員 いま久保委員御指摘のように、農協の法律では、一般的にいろいろな事業につきまして、員外利用は全体の総事業量の五分の一までを組合員外に供与することができることになっておるのでございますが、私のほうとしては、将来農協共済がこの自動車損害賠償保障法の対象としての強制保険をやることが制度的に許されますような場合には、この制度の性格から考えまして、これに関する限りは員外利用を排除いたしまして、組合員に関する契約の範囲にとどめることが適当じゃないかというふうに一応考えております。
○久保委員 終わります。
○古川委員長 次会は明十三日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時十八分散会