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51回国会衆議院1966/02/09

運輸委員会 第6号

発言数
36
登壇者
7
会派数
1
開催日
1966/02/09

会議録

古川丈吉自由民主党

○古川委員長 これより会議を開きます。  国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。  質疑の通告がありますので、順次これを許します。田邉國男君。

田邉國男自由民主党

○田邉委員 私はこの運賃法改正の質問に入ります前に、まず運輸省に、今後の国鉄運営につきましても、十分の配慮をしていただきたい問題があると思います。  今回の全日空のあの大きな惨事につきまして、私ども交通に関係しておる者といたしまして、非常に考えなければならぬ問題があると思います。と申しますのは、いま国鉄は新幹線を進めておりまして、現在東京−大阪間を三時間、さらにこれを短縮していこう、こういう計画があるわけでございます。東京−大阪間を利用する方々が、時間を短縮することによって、非常に効率的に社会活動ができる、大衆の便利をはかるということについては、われわれは非常にけっこうなことだとは思います。しかしやはり国鉄といたしましても、まず第一に安全な輸送というものを確保しなければならない。今回あの航空の惨事を考えましたときに、従来東京−大阪間の飛行機も、また東京−札幌、また東京−九州の間の飛行機も、すべて四発の飛行機であったわけでございます。ところが新幹線が誕生いたしましてから、この新幹線を利用する人の量は非常に多くなった。したがいまして、飛行機を利用する客というものは非常な激減をした。したがいまして航空会社はこの客をいかに吸収するかということに苦慮した結果、東京−大阪間もジェットを使い、そしてまた各社ともにジェットを使っていくという傾向に相なったと私どもは推定するわけでございます。  そこで私どもの考え方といたしましては、この狭い国土において、非常にスピードを要求する時代とは申せ、やはり安全輸送ということを中心に進めていかなければならぬ。そういうことから考えますと、航空の場合におきましても、国内幹線というものはジェットから四発に切りかえるべきである。と同時に、こういう議論を進めてまいります際に、国鉄がただスピードを、四時間を三時間に短縮し、そしてさらに二時間で東京−大阪間を走る、こういうことのみに国鉄が意を注ぐということは、非常に問題があるのではないか。そういう意味におきまして、運輸省の今後の指導というものは、やはり輸送の安全ということを中心にものを考える必要がある。そういう意味で運輸省当局、特に鉄道監督局長と政務次官、それから総裁に御意見を承りたいと思います。

福井勇自由民主党運輸政務次官

○福井政府委員 田邊委員からの適切なる御注意並びに御質問に対しては、鉄監局長並びに石田総裁からも詳細に御説明申し上げますが、お説のとおり、いたずらにスピード化いたしまして、いろいろな事故が起きるということにつきましては、重々精根を砕いてその防止に心がけておるところでございますし、国鉄当局といたしましても、単に飛行機におきましても、また鉄道輸送のビロシティの問題のみにこだわらずに、安全ということも十分計算の上において、安全第一ということを念頭に置いて進めておるのが現段階でございます。  国鉄当局から、日々これに携わっておりまする事務的な、あるいは数字的ないろいろな配慮につきまして説明をさせることにいたします。

石田禮助日本国有鉄道総裁

○石田説明員 お答えいたします。  国鉄といたしましては、根本において、輸送力増強にしても、あるいはスピードアップにしても、輸送の安全というものを確保して、その上においてこれをすることに意義がある。輸送の安全というものを犠牲にしたスピードアップも輸送力も、これは意味がない。そこで、私は国鉄総裁といたしまして、これはすでに監査委員長の時代からでありますが、国鉄は輸送の安全というものに対しては、もう少し注意を払わなければいかぬ。その点がどういうところに出てきたかといいますと、前には青函連絡船の取りかえ、あの青函連絡船なんというものを見てごらんなさい。一船に千人以上の旅客を運んでおるのに、これを運んでおる船というものは、一そう以外の船というものは、これはぼろ船だ。これは万一のことがあった時分には、国鉄として何といって弁解したらいいかということでやったのは、青函連絡船に八千二百トン以上の船を一そう購入した、こういうことです。また宇高の場合においても、紫雲丸というようなああいう非常な事件があったのにかかわらず、依然としてオールドボートを使っておる。こんなことでは問題にならぬということで、ことしの三月において一そう、五月において一そう、二千トン以上の船でもって安全な、しかも衝突されても沈まない船をつくった。これは、ああいう船というものは世界じゅうだってきわめて少ない。そういうことをやる。要するに輸送の安全というものに対して、わが国鉄というものはどこまでも最善の注意をしなければならぬ。  それで田邉さんから先ほど新幹線の問題がありましたが、あれは何も国鉄が速力にあこがれるがゆえにああいうものをつくったんじゃない。われわれ鉄道技術研究所においていろいろ研究しておった結果、きわめてマージン、つまり余裕のある速力をもってして、三時間十分でもって東京−大阪間を走るという確信があっての後に初めてあれをやったのでありまして、速力にあこがれたがゆえに無理なことをやっておるわけじゃない。ただそこへ、これはひとつ田邉さんに弁解しなければならぬのは、新幹線が開通いたしましてから故障が続出だ、これははなはだ申しわけないのだ。けれども、この一体帰するところは経験の不足ですね。そうしてまたこれについてはいろいろな弁もありますが、土地の買い付けについて非常に苦心惨たんした。五年の間に完成せねばならぬ、こういうちゃんと期限を限定されてからの工事でありまして、その間の大部分というものは土地の買い付けに費やした。作業に費やした時間というものはきわめてわずかです。それからもう一つは予算の問題だ。地元の工作局あたりではこういうことをしたい、こういうようなことをいってきたのにかかわらず、予算の関係でそれはまかりならぬ、たいていのことでやっておけ、こういうようなことなんです。それからもう一つは経験の不足ですよ。新しいものというものはだいじょうぶだと思ってやってもなかなかうまくいかぬ。その証拠には例の湘南電車なんて見てごらんなさい。あれを始めた時分には故障続出だ。ゆえに湘南電車にあらずして遭難電車だ。また例のディーゼルの「はつかり」なんかにしても、あれなど相当研究に研究して、これでだいじょうぶだというところでやったにもかかわらず、結果はどうだというと故障続出だ。世人これをいわく、故障「ばっかり」だ、「はつかり」にあらず故障「ばっかり」だ、また米原から走っておる例の電車なんかにしましても、あれは直流でなくて交流ですね。ずいぶん研究したものですよ。そうしてこれをさらに確かにするために、仙山線において約一年ですか試験した結果、これをだいじょうぶだと思ってやってみたところ、これまた故障続出だということで、どうも初ものというものは故障が多いですね。つまりそこなんですよ。この新幹線なんというものは、やっぱり予算の関係でもって工事に多少無理をしたこともあり、また急いだということもありますが、やっぱり新しいものというものは、事故というか故障というものがつきものだ。  そうして、さらに田邉さんに申しておかなければならぬのは、あの故障の数を多くしたゆえんのものは、国鉄総裁の方針である。要するに私が、大きな雨が降る、そうして土手がくずれるというようなことが続出をしたので、もう自信のない運転はするな、雨が降ったら運転するな、お客さんが何と言ってもかまわぬから、とにかく安全サイドをとれ。その結果どっちかといえば必要以上に安全サイドをとったというようなことで、故障が続出したのですが、その結果とにかく事故というものはないで済んだ。こういうようなことが、国鉄の方針とあの全日空の方針と私は少々違っておるのじゃないかと思っておるのです。ということで、国鉄というものはとにかく輸送の安全というものに対しては至大の注意をしておる。これがために、輸送の安全を犠牲にしてスピードアップしたり、輸送力の増強をすることは絶対にしない、こういうことだけはここに申し上げておきます。

堀武夫運輸事務官(鉄道監督局長)

○堀政府委員 ただいま田邉先生からの御質問の趣旨は、新幹線と航空機が過当競争のような形になりつつある、そのためにお互いに無理をしておるから事故が起こるというようなことになるおそれはないか、こういう御質問の趣旨だと思うのであります。  輸送の機関にはいろいろの機関があるわけでございまして、航空機それから列車、バス、トラック、船というふうなそれぞれの輸送機関というものは、おのおのそれの目的、得意とする得意わざといいますか、その特徴を持っておるわけであります。たとえば、航空機というのはスピードを生命にいたしております。それから列車は大量低廉輸送ということを最も特徴といたしておるものでございます。またバスとかトラックはドア・ツー・ドアということが可能であるという点で非常に有利な特徴を持っておるわけです。船舶にいたしますと、これは長距離で、かつ大量低廉な輸送ができる、こういうようなおのおのの特性を持っておるのであります。それで交通政策の基本ということは、これらのおのおのその特徴、特技を持っておる輸送機関を、おのおのその所を得さしめる、言うなれば合理的な輸送分野というものを確立する、これが総合的な交通行政の基本だというふうに思われるわけであります。  ところが東海道新幹線が三時間十分で東京−大阪間を往来するということになりますと、従来のプロペラ機では二時間近くかかりますので、もはや太刀打ちできないということになるのは当然であります。また航空機のほうにおきましても近ごろ、スピードだけではなしに、大量輸送ということも目ざそうとしております。近く四百人、五百人というような大量輸送ができる航空機が開発されようといたしております。そうしますと、航空機が列車の特性に近づく、列車がまたそのスピードの点で航空機に近づく、こういうような相当な性能の面で接近した分野を要求しようとすることになってくるわけであります。しかしながら、航空機は航空機としてさらにスピードを開発し、列車は列車としてさらにいろいろな利点を開発していくわけでありますが、しかし、列車が航空機のスピードを追い越すということはとうていあり得ない。最後にはやはり本来の特性というものが残る。そういう意味からいいますと、おのおのがその特性をレベルアップしていく、そういうことがやはり旅客あるいは需要者に対するサービスの向上になるのでありまして、おのおのその分野においてその特性をレベルアップすることは、これは悪いことではない、大いに歓迎すべきことだと思います。  今回の事故は、直接新幹線との競争のために無理があったかどうか、これはいろいろ長い目で見なければならぬ問題だとは思いますけれども、私の考えといたしましては、直接新幹線との競争のためにそういうあせりといいますか、そういう無理のために起きたものであるとは考えられないのであります。それは、ジェット機というものは主要幹線において各国とも運航がされるようになっております。ですから東海道新幹線ができるできないにかかわらず、ジェット機というものは国内幹線で採用されただろうと思われますし、また新幹線も、こういう技術的可能性というものは生まれてくることでありまして、東京−大阪のような非常に交通のひんぱんな、大量輸送を要求されるところには当然開発さるべき交通機関でありまして、おのおのその間には合理的な輸送分野というものがおのずからできてくる、かように考えておる次第でございます。  特にわれわれとして今後注意しなければならぬことは、スピードすなわち危険であるということであってはならない、決して安全性を犠牲にしてスピードを上げるべきではない、十分安全性の担保を確保した上でスピードを上げていくということに、特に留意して行政を指導していくことだと考えております。

田邉國男自由民主党

○田邉委員 国鉄の総裁のお話を伺いますと非常に答弁を楽しんでおられるようで……。  私は重ねて御質問をいたしますが、初ものはやはり故障が多い、それから経験が不足である。私は、総裁は技術屋さんではないので、専門的なことは、核心に触れたところはおわかりにならないと思う。ただ総裁としての全体の仕事のさいはいをふるっておられるのですから、私もあまりこまかいことは伺いません。  国鉄の技術陣というものが、非常に優秀な技術であるということは私は認めております。ただ、それを認めるのであるけれども、この技術者のある相当の部分の人たちが、やはりスピードにあこがれておるのじゃないか。とにかく東海道の東京−大阪間は、二時間でも行くのだ、一時間四十分でも行くのだ、こういうところにやはり目標を置いて、そうしてとにかく速い汽車をつくるのだ、これに一つのあこがれがあるのだ。ですから、いわばスピードにつかれている感じがある。これを要するに是正をし、そうしてこれのかじをとるのが総裁の役目である。初ものだから事故が続出するのはやむを得ないのではないかというような御答弁がありました。初めての新幹線であろうと、雪のたびに全部列車はとまってしまう、そうしてそれは五時間も七時間もかかって行く。こういうことについては当然予測されることであったわけであります。ついては、この問題について国鉄としては、今後この新幹線に対する、ただ時間を短縮していくということのみでなくて、安全性というものをやはり一番先に出して、その上に立って二百キロで完全に安全運航ができるのだという、そこを十分私は見きわめていただきたい。その点に国民の相当数の人は一まつの不安がある。もし事故が起きたらどういう事故になるだろうという不安がある。この点について国鉄総裁として、これは絶対にこういうような措置を講じて万全を期しておるのだ、こういう不安をひとつ除去するような——国民の大多数が乗りもの、しかも速いスピードのものに対する非常な不安感を持ってきておると私は思います。その点について再度御答弁を願います。

福井勇自由民主党運輸政務次官

○福井政府委員 田邉委員から毎度にわたりまする御親切な技術陣営についての御言及がございましたので、総裁にという御指示がございましたが、当局として一言お答えをさせていただくことをお許し願いたいのでございます。  御指摘のように、わが国鉄道技術陣は最高というようなおほめをいただいておりますが、決してそうは思っておりませんものの、自信は相当持っておるのでございます。初代鉄道院の総裁は、技術屋の井上匡四郎子爵でございました。以来わが国鉄道技術というものについては、その代その代、一つ一つは申し上げられませんが、たとえば皆さんに惜しまれてなくなりました下山総裁も技術陣営、現在国鉄の人事の中におきましても、技術陣営が非常に高く買われておりますのは、田邉委員の御指摘がやはり正しいものとして私も喜んで感謝を申し上げるわけでございます。  そういうわが国の技術というものは、航空機の面に及ぶところでも鉄道技術がやはり発祥の根源だと申し上げても過言ではないとまで私は思います。たとえば、戦前技術院をつくりました。そのときにはやはり初代の鉄道院の総裁であった井上さんが再び技術院総裁となった。やはり技術は鉄道の者を持っていかなければだめなんだということを陸海軍も認めて、この衝に当たられて、鉄道はもちろん、わが国の科学技術の躍進ということについて非常な貢献をざれたものと思っております。ことごとくとは申しませんが、その背景には、鉄道技術の職員の諸君の、自己を忘れて、日夜研究をした結果が今日に及び、花を咲かせつつあるというふうに、私たち技術陣営の末席でございますが、確信に近いものを持っておるわけでございます。  さような、運輸省当局としての全般なお答えではございませんが、石田総裁に追って、これらの見解については、私より以上に、技術屋でありませんので、この点ではだめかもしれませんが、お答えを申し上げることにいたします。

石田禮助日本国有鉄道総裁

○石田説明員 田邊さんにお答えいたします。  私は、スピードを好むということは、これは人間のヒューマン・ネーチュアだと思う。だから私は、国鉄の技術者のうちにスピードを好む者があるかないかといえば、スピードを好む者が多いと思う。ただ問題は、これにいわゆるブレーキをかけるだけの用心深さがあるかどうかという問題だと私は思う。国鉄は、最近においては三河島の事故だとか、あるいは鶴見の事故だとか、いままで大きな事故を起こしておりますが、それにかんがみまして、事故だけはまっぴらごめんなんだ。だから、スピードは好むが、事故はいやだからして、これに対して十分の注意を払っておる。その結果はどういうところに出ておるかというと、これは危険だと思うときには必ずスローダウンしておる。その結果は、三時十五分に着く汽車が三時十五分に着かない。これを超過する列車というものが非常に多い。そのためにわれわれは遺憾ながら料金の返還もしてあげなければならぬというほど、安全性に対しては国鉄人としては十分の注意を払っておる。こういうことはひとつ田邊さん御銘記願いたいと思う。われわれはスピードのために危険をおかすとか、事故を起こすとか、そんなあほうなことは決してやらぬ。そういうつもりで私どもとしては運転をやっておりますので、この点は十分にひとつ御了解願いたいと思う。  さっき申しました青函連絡船の問題にしましても、宇高船の問題にしましても、とにかく事故だけはいかぬ。われわれは一年に六十数億の人の命を預かっておる。これは非常な責任だ。この責任というものをわれわれは痛感すればするだけに、事故だけは起こしたくない。それがために、スピードを出すことによって事故が起こるということがありますならばたいへんだ、これは厳に慎んでいるということをひとつ御銘記願いたいと思います。

田邉國男自由民主党

○田邉委員 次に、今回の運賃の改定でございますが、この運賃の改定によります増収額、この増収額を一体どういうように使用するのか、この増収額の使用内容というものをひとつ説明をしていただきたい。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○磯崎説明員 数字になりますので、お許しを得まして私から御答弁申し上げます。  今回の運賃改定による増収額の処分につきましては、去る第一回のときの關谷先生の御質問で総括的にお答えは申し上げましたが、以下田邊先生の御質問によりまして、こまかい数字的なことを若干申し上げたいと思います。  今回の運賃改定によります増収額は、昭和四十一年の二月から昭和四十七年の三月までの約七カ年間に、こまかい数字で恐縮でございますが、一兆一千八百四十四億を増収する見込みにいたしております。これは七年間の輸送の増等を見ました上で、しかもこれから御審議いただきます旅客、貨物運賃を上げるということによりまして増収できる金額でございます。  一方、全国の国民の皆さま方から、輸送力が足りない、あるいは通勤輸送が困る、こういう国鉄に対する各方面の御要請を充足するために、御承知のとおり第三次長期計画を樹立いたしまして、昨年の当委員会におきまして種々御検討いただいた上で、四十年度からこれを発足したわけでございます。これに要する所要資金は、その間の借金の返済を含めまして三兆九千七百四十六億と相なるわけでございます。  この約四兆にのぼる資金を調達することによりまして第三次長期計画を遂行し、ただいま総裁から申し上げましたように、まず保安対策、次に通勤輸送の緩和、ざらに幹線輸送力の増強、この三つを主眼といたしまして仕事をしてまいるわけでございますが、事柄の性質上、その大部分は借金にたよらざるを得ないわけでございます。約四兆のうち三兆九百億は借り入れ金でまかなう。すなわち約八〇%弱、七八%くらいになりますが、これはいわゆる借金でまかなう。政府の財投もございますし、また国鉄の特別債等も将来ふえてくるかとも存じますが、こういった外部資金によりますものがそのうちの八〇%でございます。残りの二〇%、八千七百八十二億円は自分の金でやりたい。この八千七百八十二億円の中には約二百億円の——私どものほうのことばでございますが、資産充当と申しまして、不要の土地あるいは不要のその他財産等を売り払いまして資金に充てる分が約二百億ございます。大体年間三十億ぐらいございます。二百十九億が含まれておりますので、純粋に運賃からまかなう部分が、先ほど申し上げましたその残りの八千五百六十三億でございます。すなわち、全体の所要資金の八割が借金で、二割が自己資金、こういうことになるわけでございます。  一方、運賃を原価的に見ますと、御承知のとおり、経費、人件費、物件費あるいは利子等を支払いました上で、そのほかにさらに当然減価償却費が必要なわけでございます。この減価償却費につきましては、国鉄は昭和二十七年以来この制度をとっておりますが、財政不如意のために十分な償却をせずに今日までまいっております。過般も、昨年の当委員会でいろいろ御指摘を受けまして、そうして国鉄の経理会計問題の基本調査会を昨年一年間つくりまして、各方面の学者、学識経験者にお集まり願いまして、現在の償却制度を中心といたしましていろいろ御検討願ったのでございます。たとえば現在の耐用命数はまだ短い、あるいは取りかえ資産というものの償却のしかたが悪い、いろいろな御指摘も受けております。これにつきましてはいずれまた時期を改めて御説明さしていただきたいと存じますが、こういった償却の問題は非常に大きな問題でございまして、現在から申しますと、先ほど申しました八千五百六十三億は、大体この償却の部分に相当するわけでございます。ただし、先ほど申しました耐用命数を短くするというようなものはこれには含まれておりませんが、現在の償却制度でいった場合の七年間の所要の償却額の合計と大体匹敵するわけでございます。したがいまして、この八千五百六十三億使います工事の内容と申しますれば、何と申しましてもやはり取りかえが第一でございます。すなわち償却に当たる部分でございますので、取りかえが第一でございます。たとえば老朽した橋梁を取りかえる、あるいはトンネルを取りかえる、こういったいわゆる取りかえの工事が大部分でございます。これは当然自己資金でやることにしております。さらにそのほか、私どもといたしましては、ある程度の通勤輸送等までとの部分でやりたかったのでございますが、この金額ではそこまでまいりませんで、結局取りかえと先ほど申しました保安対策費の一部、これが自己資金でもってまかなわれるということになります。したがいまして、あとの通勤輸送、保安対策費の残り並びに幹線輸送につきましては、これを全部利子のつく借金でやっていかざるを得ない、こういうふうに考えておるわけでございまして、全体の工事のうち、いわゆる設備増強に当たるものが約一兆八千億でございます。それから取りかえその他に当たるものが一兆一千億ございますが、それを全額自己資金でまかなうことができずに、当然理論上は自己資金でまかなうべきものもある程度借金によらざるを得ないというのが、今回の資金計画の内容でございます。  したがいまして、もう一度締めくくって申し上げますと、ただいまの御質問の今回の増収額は、第三次長期計画遂行上の所要資金の工事の一部、約二〇%に当たるものであるということでございまして、その他のものは、一兆一千億から八千億引きました三千億につきましては、当然経費の増加その他のほうに充当されるということになるわけであります。

田邉國男自由民主党

○田邉委員 非常に詳細なる説明を伺いまして、内容はわかるわけでございますが、私はさらにくだいてお話を伺いたいと思います。と申しますのは、国鉄の東京周辺、都市周辺に対するいわゆる保安対策、設備投資、そういうものと、いま問題になっております地方との格差の問題がございます。こういう、鉄道は単線で通っているけれども、二時間か三時間に一回しか通らないようなところが全国至るところにある。そういうところに、今年度の計画において、都市周辺と地方との格差を是正するという意味で、一体どの程度の比率において投資をされるか、その点について、概略ひとつ御説明いただきたい。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○磯崎説明員 設備投資の内容の都市並びに地方別の問題でございますが、割合で申し上げさせていただきますと、私どものほうで通勤輸送と申しておりますものは、もっぱら東京と大阪周辺だけのものを実は通勤輸送と申しておりまして、あとの問題は、たとえば名古屋あるいは北九州あるいは東北といった方面の通勤輸送の緩和は、後ほど申します幹線輸送というものの一部として扱っておるわけであります。その他、先ほど申しましたとおり、保安対策費がございますので、これらをごく計数的に申し上げますと、全体の計画の中で通勤輸送に使います部分が、設備と車両と合わせまして全体の所要資金のうちの一七・五%でございます。これは前年までやりました第二次の五カ年計画では約六%でございましたが、これを非常にふやしました。  その次に幹線輸送と申しますのが、ただいま御質問の主として地方の幹線の複線化あるいは電化等に当たる部分でございます。これが全体の四二・一%でございます。この中には、一番大きいのが複線化の問題で、昨年おかげさまでほとんど全国の幹線の複線化に着手することができました。北海道、東北の盛岡以北あるいは秋田周辺、山形周辺、酒田付近、上越線は現在全力をあげてほとんど間もなく完成する予定になっております。その他信越線の長野付近、北陸線、それから西のほうへ参りまして東海道線の京都−草津間の複々線化、あるいは紀伊半島の紀勢線、あるいは岡山の伯備線、それから九州に参りまして長崎本線、鹿児島本線並びに日豊線、ほとんど全国にわたりまして、おかげさまで昭和四十年度中に複線化の工事を着工することができたわけであります。これらの全体の複線化が一番大きなウエートで、約二六%入っております。  そのほかに車両が非常にふえますので、車両の基地をどうしてもつくらなければならない。この車両の基地、それから現在の線路を改良する線路の改良、それから信号、保安、その他電気設備、これらを全部含めまして幹線輸送として計上いたしておりますのは四二・一%でございます。ほとんど全体の半分が全国の主要幹線、地方のほうの主要幹線に回るということでございまして、中央線につきましても、御承知のとおり、現在甲府までの工事に鋭意かかっておるわけでございます。  それからまた、電化、電車化あるいはディーゼル化につきましては、これは実は全体のわずか四%しか計上できておりません。この電化、電車化につきましては、どっちかといえば経営の合理化と申しますか、あるいはサービスの改善という点に当たりますので、多少順位をおくらすこともやむを得ないのじゃないかということで、電化、電車化、ディーゼル化につきましては全体の四%、これも主として現在東京、大阪付近は東海道線も完成いたしましたので、やはり東北、北海道、裏日本、九州等に回る金でございます。その他に先ほどちょっと申しましたいわゆる取りかえの工事、踏切とか災害とか、そういったものを全部合わせますと一四・七%になるわけでございます。  さらに東京、大阪付近の通勤輸送の車両を除きまして、全国的な、たとえばただいま先生のおっしゃったローカル線のサービスが悪い、それは結局車が足りないせいでございますので、全国的な車両の増備に対する金が一八・二%ということに相なっておるわけでございまして、私どもといたしましても、ただいま御質問のように、いままでの国鉄の重点が第二次五カ年計画におきましては東海道新幹線に相当向けられ、そのために東京−大阪あるいは太平洋ベルト地帯以外の地域の改良がおくれておるのは事実でございますので、今日の計画につきましては極力そういった地方のまず主要幹線の複線化、あるいはできれば電化に思い切った金をつぎ込んでいきたい、こういう感じでございます。ただ、通勤輸送が非常に金がかかりますのは、やはり東京、大阪付近の用地の買収のために非常に多額の金がかかるわけでございまして、現在やっております通勤輸送の改良工事は大体最低キロ当たり十億の金がかかるわけでございまして、通勤輸送は用地費その他の金が非常にかかるということがございますので、全体のウエートは高くなっております。いずれにいたしましても東京、大阪付近は通勤輸送をよくする、その他につきましてはぜひとも幹線だけは複線化、できれば電化してまいりたいというのが、今回の計画の内容でございます。

田邉國男自由民主党

○田邉委員 大体設備投資の内容がわかったわけでございますが、私いま伺っておりますと、地方幹線輸送というものが大体四二・一%、こういう数字が出ております。私は、全国の鉄道の敷設距離ということから計算をいたしますと、これは私の概算でございますが、おそらく都市周辺というものは三割、地方はあるいは七割以上いっておる。そういうことから考えまして、このローカル線の整備拡充ということを考えましたときに、四二・一%というこのパーセントはさらに上げてもらわなければならないのじゃないか。特にまた車両の問題でございますが、約一八%という説明がございました。私は、こういう点について、今回の運賃改定についてもさらに四二・一%を上げる、またローカル線の車両についても一段と配慮する、こういう方向でものを考えていただきたい。その点について十分考慮の余地ありや、その点を重ねて伺いたいと思います。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○磯崎説明員 実はこの計画を発表いたしまして、ことに東京、大阪付近以外の各地から、ただいまの先生のお話のように、現在国鉄で計画しておる線だけでは困るという実は強い御希望がございます。たとえば中部地方を縦断しております高山線、名古屋から富山へ行っております高山線、あるいは飯田線、あるいは山陰線、あるいは四国といったところにつきましては、いまの計画ではほとんど入っておりません。これでは非常に困るという強い各地の御要望がございますが、私どもといたしましては、一応、現在の三兆の計画では、ただいま御説明いたしました数字で一ぱいでございますし、いま、これのどこを削ってこちらに持ってくるということもできませんので、前期が済みまして昭和四十三年度の時点になりまして、もう一ぺんそのときの日本の経済情勢あるいは産業の発展等を考えました上で、この計画はざらにいま先生のおっしゃったような方向で再検討をする時期が必ず参るというふうに思っておるわけでございまして、その際にも、いまの計画を削るということでなしに、どうしたらこれにさらにローカル幹線の改良がプラスできるかという角度から、もう一ぺん再検討する時期が必ずくるというふうに思っております。

田邉國男自由民主党

○田邉委員 次の質問でございますが、今回の運賃改定というものについて非常に野党も関心を持っておられる。しかも物価対策特別委員会でこれを議論しようとなさっておられます。私は、国鉄のPRが少し足りないのではないか。今回の運賃改定につきまして、他の物価から比較してこの程度の運賃の値上げである。要するに他の物価は一〇〇に対しまして、千倍しておるものもある。また国鉄運賃の値上げ率というものが何%に相当しておるか。すべての物価から比較いたしまして、この点を国民に、国鉄の今までの運賃というものは低きに失しておるのであるという内容をやはり明確にいたしませんと、非常に運賃が高いんだ、だから長距離輸送はできないんだ、旅行はできないんだ、こういうような感を持っております。特に、たとえば新幹線は一等へ乗れば飛行機と同じ料金なんだ、そういう面が非常に強く表示されまして、国鉄の現在の値上げ率というものが公平妥当なものであるかどうか、こういう点について、やはりわかりやすく国民に率直に出して、そして公平妥当のものであるかどうかを判断をして、理解をしてもらう、その点が欠くるところがあるのではないか、その点について副総裁からひとつ明快な答弁をお願いしたい。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○磯崎説明員 国鉄運賃の水準の問題につきまして、私どもの世間一般に対する御説明が非常に不徹底であるという御指摘でございまして、その点は確かに御説のとおりだというふうに考えております。ただ、やはり純粋な公共料金だとも見られておりますので、従前から重々低目低目に押えられておることは事実でございますし、またそれが全般的に物価との関連なんかにつきましては、私どもが申しますよりも、経済企画庁その他の専門家の話のほうが筋が通ると思いまして、実はあまりこの点につきまして声を大にして叫んでおらなかったわけでございますが、ただいまの御質問によりまして、ごく一、二の例だけをあげましてお答えさせていただきたいと思います。  たいへん他人さまのことを申し上げるのは心苦しいのでございますが、一番いい例がはがき代との問題。これも郵便料金の問題が出ておるようで、非常に申し上げにくいのでございますが、ちょうど私どもが学校の時分、昭和十年前後にははがきが一銭五厘だった。それから国鉄運賃が一キロ一銭五厘、ちょうどはがき代と国鉄運賃の一キロとは同額だったわけです。これは長く、明治初年から大体それほど大きな違いなしに来ておったわけでございますが、御承知のとおり、現在私どものほうは二円七十五銭、はがき代が五円でございます。この間実はテレビで何とかもっとやさしく言えというお話がございましたので、たいへん卑近な例で恐縮でございますが、私どもの学生時分に、昼めしのライスカレーが大体十五銭でございました。ちょうど十キロの運賃だったというふうに覚えております。現在学生食堂に参りましても七十円か八十円、普通ですと百円ではちょっとライスカレーは食べられないのじゃないかと思います。そういたしますと、現在の国鉄の場合には、ライスカレー一ぱいで約四十キロ近い旅行ができる。昔は大体十キロだった。それが現在四十キロ前後の旅行ができるということなど、特にライスカレーというものは人件費その他も入り、全部の非常に総合的な一つの生産物だと思いますが、それらと比較いたしますと、わりあいに国鉄運賃の上がり方が低いということは率直に申せるのじゃないかと思います。現在私どもで出しております数字は、一キロ当たりの収入が昔の百六十一倍、一トン当たりの貨物の収入が二百十七倍ということで、いずれも卸売り物価あるいはその他入浴料金、新聞代、いろいろなものと比較いたしますと切りがございませんが、全体的な物価と比較いたしましても、また、たとえば大学卒業生の初任給と比較いたしましても、その上がり方から見ますと、二百倍以内ということは非常に低いほうではないかということを申せるというふうに考えております。こまかいほかの物価との比較も手元にございますが、あまり詳細になりますのでやめますが、たとえば入浴料金ですと約四百倍、都市の消費者物価が三百九十倍、卸売り物価が三百四十倍、さっき申しましたはがきが三百三十三倍、いずれも三百倍以上の倍率になっておるというふうに考えますが、これらに比較いたしますと、二百倍以内の国鉄の旅客貨物運賃は、決して異常に上がっておるというふうには私どもとしては考えておりません。全体の問題につきましては、企画庁その他からお答えがあるかと思います。

田邉國男自由民主党

○田邉委員 副総裁にまた重ねてお伺いしますが、そうしますと、いまの運賃改定をいたしましても、まだ非常につつましい運賃の値上げ要求をしておるのだ、こういうことになりますと、一体これによって国鉄は設備の改善、それから安全輸送、こういうものができるか、こういうことになると、この範囲内でできるだけの努力をいたします、こういう答弁になると思う。ところが、現在の国鉄運賃改定は、一年先、二年先を見込んで、この中で組まれた運賃改定である、これは非常に私はむずかしい問題だと思います。たとえば現時点においてこれを改定をしていく、そういうことになるとほかのものが動いた、物価が上がった場合には当然また大きな穴があく。そこでまた上げる。そこで今回運賃の改定をすれば、ここ当分運賃の値上げをしなくてもでき得る範囲の運賃の値上げであるか、その点を伺います。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○磯崎説明員 私どものほうで一番問題になりますのは、ただいま申し上げました運賃によって得ます収入を使う使い方でございますが、まず経費の問題でございます。その次に工事をする資金の問題、この二つになりますが、経費につきましては一応今回の長期計画は一般物価の、卸売り物価と申しますか、国鉄が購入いたします物資につきましては値上がりがないものというふうに推定いたします。これは、いろいろ値上がりを推定いたしますと切りがございませんし、まあ将来のことはわからないというふうなこともございますが、たとえば石炭の価格のように、現に本年度から上がりましたものは入れてございますが、その他のものにつきましては一応各主要物資、たとえば鉄、セメント、木材等は横ばいであるということを前提といたしております。しかしながら人件費のほうでございますが、これはやはりいまのままで据え置くということは不可能なことだというふうに考えておりますので、定期昇給の分、それからさらに若干のベースアップ等を含めました分を、人件費におきましては計上いたしておるわけでございます。ただ実際には、過去の例から申しますと、たとえば第二次の五カ年計画の際にも、この点、いろいろ与野党の先生方から御質問がございまして、当時は六%弱を組んであったのでございますが、実績から見ますと、やはり一割近いアップになっております。やはり一番捕捉いたしがたいのは将来の人件費の趨勢でございます。かと申しまして、非常に過大な人件費の見込みもできませんので、過去の実績も考え、ある程度の将来のことも考えた上で、人件費は、定期昇給のほかに若干のベースアップ分を考えておるわけでございます。そういった経費のほかに、やはり利子の問題が非常に大きくなってまいります。現在国鉄は七百億程度の利子を払っておりますが、現実にこの計画ができました際には、昭和四十六年度には一年間で約二千億の利払いになるわけでございます。ちょうど借金が約三兆になりますので、七分といたしましても二千億の利子になります。この利子は当然支払わなければならないものということを前提といたしまして、利子は一応全額計上いたしております。  問題は、今後やってまいりますいろいろな工事の内容でございますが、用地費につきまして種々問題がございまして、新幹線のときも用地費が大体当初の倍近い用地費になったことも御記憶になる方があろうかと思いますが、用地費につきましては、現在の時点で取得できる価格を大体基準といたしまして、多少のアップはやむを得ないというふうに考えております。その他の物件費につきましては、現在の価格が横ばいということで、諸般の工専の経費を算出しておるわけでございます。したがいまして、現在の時点で将来のことをどこまで申し上げられるかは別といたしましても、この分の値上げをしていただきますれば、ここ当分の間は、計算上やっていけるというふうに考えておるわけでございます。  ただ異常な物価の高騰がありますれば別でございますが、現時点におきまして想定できる各般の見地から見ますれば、今回の値上げでもって、大体ここ当分の間はやっていけるというふうに考えております。ただ私どもといたしましては、実は平均三〇%前後の値上げをお願いいたしたわけでございますが、それらが二五%に押えられましたために若干の原資が減ったわけでございます。これは工事費といたしまして、その分は借金でもって埋めるという形にいたしたのでございます。

田邉國男自由民主党

○田邉委員 経済企画庁から見えておられるので、私一言だけ御質問申し上げたいと思いますが、今回の運賃の改定が物価に及ぼす影響ということでございます。経済企画庁はどういうようにこれを考えておられるか、その点についてお答え願います。

中西一郎総理府事務官(経済企画庁国民生活局長)

○中西政府委員 現在も消費者物価指数等を基礎にしてわれわれいろいろ計算をしております。現在の国鉄運賃のウエートから申しますと、一万分の九十八ということに相なっております。いろいろこまかい計算はあるのですけれども、今回の旅客運賃の三一・二%かと思いますが、上げ率ということと、そのウエートを掛け合わせまして、大体の見当がつくわけですが、平年度で約〇・三%の家計への影響ではないかというのが、消費者物価指数上の計算でございます。消費者物価指数そのものが三十五年を基準にしましたラスパイレス方式でできております。そういう意味で現状とは若干異なっておる点があろうかと思いますけれども、達観すれば、大体そういうことで間違いない、こういうふうに思っております。

田邉國男自由民主党

○田邉委員 総裁にお伺いしますが、農産物資の運賃の改定の問題でございます。農産物には各種の農産物によってその運賃がたしか変わる、段階がある。その点について最終的な取りきめはできたのですか。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○磯崎説明員 農産物並びに一部の通産関係の物資につきましては、農林省、通産省から種々御要望はございます。ただ私どもといたしましては、すでに農産物資を中心といたしますいわゆる暫定割引と申しますものが、年間二十億、それを約十年間継続いたしておりまして、その分だけでも約二百億くらいになる。今回の運賃の是正のいたし方が、主として旅客運賃のほうにウエートがかかり、貨物運賃のほうは多少なりとも物価に影響があってはいかぬということで、極力貨物運賃を低位に押えておりますために、旅客運賃と貨物運賃とから上がります収益が、貨物のほうが少ないわけでございます。したがいまして、私どもといたしましては、貨物輸送のコストから見ましても、あまり貨物につきまして特殊な割引をいたしたくない、できるだけ公平な——現在運んでおります約一万近い物資間で公平に運賃を負担してもらいたいというふうに考えておりましたが、政府部内でいろいろ検討されました結果、農産品につきましては、主として生活必需品あるいは肥料、こういったものにつきまして特別な配慮を加える。また通産物資につきましては、主として中小企業の保護育成という意味から特殊な配慮を加えるということで、これらの物資につきまして、全体で約六十九品目につきまして特別な措置をするように現在話がきまっておりますが、もちろんそのほかたくさん御要望がございます。公聴会等におきましても、ほかは上げてもいいがおれのところは上げるなというようなお話がたくさんございまして、一々全部伺うわけにはいきません。結局これは農林省と通産省が、政府の見地から、これをぜひやれ、やってくれというお話があったものにつきましては、種々御折衝いたしまして、約七十品目に押えて特別な割引措置を講じてまいりたい、こういうふうに考えております。

田邉國男自由民主党

○田邉委員 私は、ただいま国鉄においてこの農産物の品目につきまして特別に配慮をされる、この点はまことにけっこうなことだと思います。特にいま農村においては、農産物が非常に安きに失しておる。しかも都会との、いわゆる他産業との格差というものが非常に開きつつあるときに、この運賃改定というものが農村には非常に敏感に響いておる。ですから、飼料の問題、また肥料の問題、また米麦等主食の問題、蔬菜等、こういう問題について私は一段の考慮をして、そして運賃改定が農家にあまり大きな影響を与えないような最善の配慮をひとつしていただきたい。その点について重ねて副総裁の答弁をお願いしたいと思います。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○磯崎説明員 その点につきましては、私どもといたしましても公共事業の一端をになう者といたしまして、できるだけ影響を少なくいたしたいとは思っておりますが、やはり全体の所要資金の問題もございますので、結局はもう抽象論ではなく、一品一品について農林、通産両省と具体的に相談してまいったわけでございまして、現時点では大体この辺でいいんじゃないかという話になっておるわけでございますが、御趣旨につきましては十分今後とも考えてまいりますが、やはり私どもといたしましては、もしそういったことで農産物、あるいは通産物資関係が困るのなら、ある程度農林省、通産省においても、国民の全体の租税の中から運賃の補助のようなものをそろそろ考えてもらうべき時期じゃないか、あまりにも国鉄だけに運賃のしわを寄せないで、どうしても農家の育成あるいは中小企業の育成上運賃を軽減する必要があるならば全額とは申さないまでも、ある程度は国でと申しますか、農林省、通産省自体が運賃の補給金なり何なりを考えるという時期にそろそろ来たのじゃないかということで、あまり何でもかんでも国鉄に押しつけて割り引きさすということではなしに、やはりある程度は自分のほうで予算をとって、そしてやるということも考えてほしいということを言っておりますが、ことしはまだそれまでに至っておりません。国鉄の財政も、相当御承知のとおりのような限界に来ておりまして、なかなかここまでの負担ができませんので、これ以上のことは非常に困難かと思っておりますが、十分農林、通産両省と話し合ってまいりたい、かように考えております。

田邉國男自由民主党

○田邉委員 国鉄の第三次長期計画の中で、地方の旅客輸送の改善についてどういう構想を持っておられるか、その点についてお伺いしたいと思います。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○磯崎説明員 先ほどの御質問にもございましたとおり、今回は東京、大阪付近はどうしても通勤輸送の補強を要するということで、地方につきましては思い切ってひとつローカル線——ローカル線と申しますか、もう一つローカル線よりも上の地方の幹線と申しますか、これの徹底的な増強をはかりたいというふうに考えております。そうして私どもとしましては、大体考え方を四つばかりに集約いたしまして、まず地方におきまする、たとえば東北なら仙台、あるいは中部地方なら名古屋、こういった各経済ブロックの中心地と、それから各県庁の所在地ともっと速く結びたい。速くと申しますのはビジネス——泊まらないで仕事ができるという意味の速さでございますが、便利にしたい、こういうビジネスの急行網をぜひつくりたい、これが一点でございます。  それから今度は県内の問題でございますが、実はたいへんお恥ずかしい次第で、現在でも大きな県に参りますと、県のはずれのほうから県庁まで国鉄で日帰りのできないところがまだ実はございます。これはまことにけしからぬことだというふうに考えまして、少なくとも県庁所在地と県内の主要町村とは必ず日帰りができるということで、半日は県庁で仕事をして、夜家へ帰れる、泊まらないで済む、こういったビジネスの準急網を設定してまいりたい、こういうふうに考えております。  それから三番目は全国の大都市でございますが、大都市付近の衛星圏と申しますか、首都圏ならば——東京が首都圏になりますが、こういった全国の地方の大都市とその付近約百キロ以内と申しますか、いわゆる通勤輸送もそれに入りますが、それらの近距離輸送、中距離から近距離輸送になりますが、それらにつきましては、なるべくとの辺の電車式に、待たずに乗れると申しますか、時間表なしで何分待てば必ず来る、こういうふうに、私どものほうで申しますと、等時隔ダイヤと申しますが、五分間隔、十分間隔、十五分間隔、こういった等時隔に電車が出る、あるいは汽車が出る、こういう等時隔ダイヤを敷きまして、全国の大都市を中心とする都市中心への交通網を考えたい、こういうふうに思っております。  それから最後に四番目には、大体現在でも旅客列車は約六五%程度は全部無煙化されているわけでございますが、地方に参りますと、煙を吐いて非常に旅客が迷惑をされる汽車が相当まだ走っております。これは旅客列車につきましては、昭和四十六年度末までには極力無煙化と申しますか、ディーゼル化ないし電化してまいりたい。そして昭和四十六年度の時点では、貨物列車でまだ相当蒸気機関車が残りますが、おそくとも昭和五十年度までには日本から一切煙を吐く汽車がなくなる。これを理想といたしまして、昭和四十六年度までに旅客列車につきましては全部無煙化してまいりたい。これはローカルといわず、どこといわず、全部電車化あるいはディーゼル化してまいりたい。こういうふうに考えております。

田邉國男自由民主党

○田邉委員 地方の旅客輸送の計画でございますが、私これにあわせて考えていただきたいことは、いままでいわゆる新線の建設というものは国鉄がやっておる。昨年、鉄道建設公団ができまして、新線建設は鉄道建設公団にゆだねる、こういうことになっておるわけでございます。そこで国鉄とはもう不即不離の鉄道建設公団ですから、私はこういう旅客輸送の構想というものは、やはりこの地域はどうしても新しい旅客輸送を計画しなければならぬというものは、これは当然新線でございますから鉄道建設公団ではございますが、この点において私は、国鉄と鉄道建設公団というものが密接な連絡をとる、同時にこの建設について技術陣の問題、それからまた資金の問題、そういう面についても国鉄が積極的に新線建設をやる場合に応援をする態勢をとっていただきたい。この点についてともすると、何か新しいものが出て、そうして金も別に予算が五百億ついているんだ、だからそれは公団がやるべきことである、国鉄は何も関与すべきではない、こういうような感じをわれわれは受け取るわけです。そこはりっぱな総裁と副総裁を持っておられるのですから、皆さんの腹から出た建設公団なんですから、有機的に連携をとって、そうしてひとつ物質的にも精神的にも表裏一体となって新線建設をやっていただく。それが国鉄のいわゆる地方旅客輸送の改善というものにマッチするのではないか、そう考えるわけでございますが、国鉄の総裁、副総裁はどうお考えになりますか。

石田禮助日本国有鉄道総裁

○石田説明員 田邊さんのおっしゃるとおりだと思います。過日、予算委員会でですか、国鉄というものは損をしておるにかかわらず新線建設公団に対して九十億もの巨額の出資をするのはこれいかん、こういう質問がありましたが、要するに国鉄というものと建設公団というものは一心同体なんです。われわれは建設公団に対しても国鉄の交通網の完成について希望を言い、その他同時に建設公団の希望に対してもできるだけのことをする。技術陣を融通することに対してもいろいろと配慮いたしますが、これはおっしゃるとおり一心同体であるという根本精神に基づいて今後ともやるということがわれわれの考え方でございます。

堀武夫運輸事務官(鉄道監督局長)

○堀政府委員 新線の建設にあたりましては、国鉄の要望線等もございまして、計画段階から非常に密接な連絡をとりながらやっておりますし、また現に技術陣も国鉄から主力をさいていただいております。非常に密接な援助のもとにやっておるつもりでございます。いまだかつて私の耳には、国鉄が協力しない、公団の新線建設には国鉄が協力してくれないということは、私自身の耳には聞いたことはございません。今後も密接な協力体制を続けていきたい、かように存じております。

田邉國男自由民主党

○田邉委員 ただいまの総裁それから鉄監局長の御答弁は、ひとつそのとおりにやっていただきたい。ただかけ声だけでなくやっていただきたいということをお願いするわけでございます。  最後に私は、国鉄の貨物輸送の改善というものはどういうような構想でおやりになっておられるか、この構想が、いわゆる第三次長期計画において貨物関係はどの程度の投資を行なう、この関連があると思いますので、ひとつ一括してお尋ねをいたします。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○磯崎説明員 私ども、いささか最近まで、国鉄の貨物輸送につきましては、ただ量だけ送ればいいという形でもって、きめのこまかい輸送をやってなかったという非常に大きな反省を実は持っておるわけでございまして、今回の第三次計画におきましては、先ほど申しました総投資額が約二兆九千七百二十億でございますが、このうち旅客、貨物に共通な面がございます。これが一兆七千六百九十億であります。これはたとえば機関車とか、あるいは線路とか電化とか、これは全部旅客、貨物共通になるわけでございます。これが一兆七千六百九十億でございます。それから、旅客のほうがあとそのほかに七千百億、貨物が四千九百三十億、したがいまして、全体のうちの共通部分を除きますれば、七対五ぐらいの割合になっておるわけでございますが、いままでの第二次計画に比べますと、貨物に対する投資は相当大きな投資だというふうに考えております。  しからば、この約五千億の投資と一兆七千億の共通投資によりまして、私どもはどういう貨物輸送を考えておるかと申し上げますと、先ほど経済企画庁も言われましたように、私どものほうは、いわゆる運賃をいただいて物を送っておりますが、やはり流通経済全体の速度の向上と申しますか、流通経費の節減、運賃だけでなしに、たとえば荷づくりの問題だとか、あるいは通運料金の問題だとか、いわゆる流通経費の中にはいろいろな角度から検討しなければならない問題があると存じます。私どもは、この貨物輸送をよくすることによりまして、運賃以外の流通経費につきましては、相当積極的に経費の節減がはかれるというふうに思っておるわけでございます。たとえば、東京の町の中をよく走っておりますあのコンテナという大きな箱がございます。ちょうど四畳半くらいの大きさでございますが、あのコンテナを使いますと、荷づくり費がほとんど要りません。いわゆる商品としての、店頭に出すための荷づくり費は必要でございますが、輸送のための荷づくり費はほとんどゼロに近いわけでございます。たとえば薬品とか石けんとかいう、そういう荷姿のきちっとしたものは、輸送するときの荷づくりは全然やっておりません。したがって、その分は流通経費から相当低減されておりますし、また、あれは機械荷役をいたしますので、ほとんど荷物がいたまない、こういうことも考えられます。そういうコンテナの輸送を徹底的に全国各地でやってまいりたい。現在は、東海道線と山陽線並びに東北線の一部等でやっておりますが、これをできるだけ全国的なコンテナ輸送網というものを拡充しまして、そして荷づくり費の軽減あるいは荷役作業費の軽減ということを、運賃を上げていただくかわりには、そういう面で、流通経費をほかの面で軽減することに最大の努力をはかってまいりたいと思います。  さらに、コンテナのほかに、いゆわるパレットと申します、おさらのようなものがございます。これは必ず機械荷役をいたしますが、これも物を持ち上げて運ぶという方法でございます。やはり荷づくりが要らずに、また機械荷役ができるということで、発荷の倉庫から着荷の倉庫まで全然手を使わないで輸送できるというパレット輸送というものも、最近非常に盛んになってきております。また、物資別にぜひもっと輸送を単能化してまいりたいというふうに考えております。たとえば現在、汐留をごらんくださいますと、生鮮食料品も雑貨も全部一緒に着いております。これではいけないので、やはり生鮮食料品は生鮮食料品を扱うのにふさわしい場所、雑貨は雑貨を扱うのにふさわしい場所、荒荷は荒荷にふさわしい場所、こういうふうになるべく物資別につくりまして、そうして適応した輸送をはかってまいりたいというふうに考えております。たとえばセメントの例を一つとりましても、現在隅田川に一つつくってみましたが、駅にすぐセメントサイロをつくってしまう。そういたしますと、ホッパーと申しますセメント用の特殊な貨車がまいりますと、全部機械荷役でセメントサイロに入れてしまう。それを必要なときにサイロから出してなまコンクリートをつくるという、ほとんど人の力を使わないで済む荷役方法を、これは物資別にどうしても考えていかなければいけない。それには国鉄は幸い東京、大阪のような大都市に相当大きな土地を持っております。この土地をやはり積極的に活用することが一番大事じゃないかというふうに考えて、現在、東京にございますたくさんの貨物駅を何とか物資別に単能化してまいりたいというふうに考えています。これによりまして新しいいい荷主を獲得できるとともに、全般的な流通経費の軽減あるいは取引の迅速化ということもはかれると思うわけでございます。  さらに、過般当委員会で御審議願いました国鉄法の改正によりまして、ある程度国鉄が関連事業に投資することができるようになったことでございまして、いま大阪の梅田の構内に倉庫をつくっております。倉庫運営につきましては私どもしろうとでございますので、民間の倉庫業者のお知恵とお金を拝借し、また国鉄自身も出資いたしまして、そうして梅田の構内に倉庫をつくる。ここで貨車からじかに倉庫に入れてしまう。いままで梅田に着いたものは大阪の町はずれの倉庫まで行って、またそれが町の中に戻ってくる、こういう二重輸送で、非常に輸送経費がかかっておりましたものを、駅頭から、貨車からすぐ倉庫に入れてしまう、倉庫からすぐ需要家のドアに届ける。こういう形でもって倉庫をやるように、現在すでに会社をつくりまして、ぼつぼつ工事を始めておるわけでございます。  そういったふうに、全般的な流通経費をどうしたら軽減できるかという角度から今後の貨物輸送をぜひ考えてまいりたいというふうに思うわけでございまして、これは単に、列車のスピードを速くするというだけではとても荷主の要望に応じ切れないわけでございます。やはり各物資ごとに相当きめのこまかい、手の行き届いたサービスをしない限り、国鉄の貨物輸送は非常に大きな国鉄としてのお荷物になってしまって、非常にコストばかりかかって、だんだん貨物輸送をやりたくなくなってくるようなムードになってしまってはいけないと思います。それから新しく、どうしたら貨物輸送にもっと真剣に、もっと流通の経費を軽減できるという角度からやっていけるかというふうに考えて、これらにつきましては、もう少し私のほう自身の貨物営業の体制も徹底的に刷新し改善してまいりたいというふうに考えておるのでございまして、今後こういった物的設備ができますと同時に、国鉄の中の貨物関係のわれわれの頭の切りかえもぜひ一緒にやってまいりたい、こういうふうに思っております。

田邉國男自由民主党

○田邉委員 最後に一つ。ただいま副総裁から、関連事業への投資ができることになった、こういうお話でございますが、私は、この問題は非常に慎重にやっていただきたい。と申しますのは、ただいま国鉄の線路のいわゆる側線に倉庫をつくって、そうしてこれに全部荷物を入れておく、そうしてすぐ貨車に移動する、こういう問題でございますが、私は、これは産業界にも重大な関係があるし、私に言わしめれば、いわゆる中小企業、この産業界にはやはり倉庫業をやっておる人たちもたくさんおります。ですからこういう業界がこういう倉庫をつくることによって、そうして国鉄と表裏一体になって輸送に協力するという体制をとらせること、いわゆる一社一業種、業界そのものにそういうものをつくらしてやる、国鉄はもっぱら輸送をやるということ、そういうような形にいくことが近代産業の行くべき道だと思います。すべてのものを一貫して、国鉄がトラックから冷蔵庫から倉庫からすべてをやる、これはまさに独占である。こういう弊におちいらないような合理的流通対策というものをやるべきである。この点はひとつ十分に御注意をなさって運用していただきたいことをお願いするわけであります。

石田禮助日本国有鉄道総裁

○石田説明員 この問題について、私から田邉さんに一言御説明申し上げたいと思います。  これは私が監査委員長のときからの問題でございますが、たとえば汐留のあそこに来る荷物というものは、年々歳々ふえるばかりであります。そうしてあそこで扱われた荷物の約一割五分というものは市中の倉庫に入る、そうしてドアに行く、こういうことになる。年々歳々汐留に着く荷物がふえる。あそこから荷さばきされるものがふえるに従って、いわゆる一割五分という貨物の量というものはふえていく。それだけやはり市中の倉庫の増大を必要とするわけなんです。ところがいまの地価、いまの建築費をもってしては、市中の倉庫業者としては新しい倉庫をつくるということはとても引き合わない。その結果はどうなるかというと、結局汐留からの荷さばきが非常におくれてくる。汐留からの荷さばきがおくれれば、それだけ貨車の取り扱い量が減ってくる。これは国鉄の輸送の増大の上から見て重大問題である。だからして市中でふやさなければならぬ分を、ひとつ倉庫の容量を、国鉄が汐留に倉庫をつくって、おくれた分はあそこに一たん置いて、そうして荷さばき、荷おろしをやる。こういうことが行なわれるということが倉庫をつくるということの動機の一つです。決してこれは国鉄が一般の倉庫業者の仕事をとって、そうして独占しようという、そういう野心は全然ないのであります。全く国鉄としては限られたヤードでもって、増大する荷物を取り扱うにはどうするかということが根本精神です。そういうことでやるのでありまして、御心配のような点は絶対にないということを御了承願います。

田邉國男自由民主党

○田邉委員 ただいま国鉄の総裁が絶対心配はないとおっしゃっておるけれども、現実にはバスの問題があるではありませんか。バスの問題は、一つ例をあげますれば、新幹線が通っておって、名神高速道というのがある、あそこに国鉄は強引にバスを入れた。私は強引であるかどうかはここでは申しません。しかし国鉄には、バスを使う場合には四原則というものがあるでしょう。培養、短絡、代行、先行、この四つにかなったものでなければやらないということなんです。ところがあの新幹線というものが通っておりながら、しかも普通の急行もあり鈍行も走っておるその中に、まだ国鉄のバスを走らせたいという。いまここで関連事業への投資ができる、国鉄の路線のワクの中でやるので決して他の産業には迷惑をかけない、こういうふうに総裁は言明なさっておるが、もうすでに実績がある。ですから私どもは不安を抱かざるを得ない。その点について私はきょうはバスの問題を追及しようとは思いません。そこで私はくれぐれも総裁にお願いいたしておきますが、倉庫業というものは、厳然たる倉庫業というものがあるのですから、こういう産業を十分活用して、そうしてその間に競業のないような形でこの流通対策というものを合理的に運営をなさる必要がある、このことを私は強く要望いたしまして、私の質問を終わります。

福井勇自由民主党運輸政務次官

○福井政府委員 先ほど私の答弁の中で、まぎらわしい言辞がございました点について、私は技術家でございますので技術的な面のお答えをいたしましたわけで、全般については石田総裁に答えてもらうという意味のことを申し上げましたので、誤解を招きましたような点がございましたから、その点を訂正させていただきたいと存じます。

古川丈吉自由民主党

○古川委員長 次会は、明十日午前十時三十分から委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後三時四十七分散会

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