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51回国会衆議院1965/12/27

運輸委員会 第1号

発言数
50
登壇者
8
会派数
2
開催日
1965/12/27

会議録

長谷川峻自由民主党

○長谷川委員長 これより会議を開きます。  国政調査承認要求に関する件についておはかりいたします。  運輸行政の実情を調査し、その合理化及び振興に関する対策を樹立するため、一、陸運に関する事項、一、海運に関する事項、一、航空に関する事項、一、日本国有鉄道の経営に関する事項、一、港湾に関する事項、一、海上保安に関する事項、一、観光に関する事項、一、気象に関する事項について本会期中調査を進めたいと思います。つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

長谷川峻自由民主党

○長谷川委員長 御異議なしと認め、よってさよう決定いたしました。  なお、議長に提出する国政調査承認要求書の作成及び手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますので御了承願います。それでは直ちに手続をとらせることにいたします。      ————◇—————

長谷川峻自由民主党

○長谷川委員長 航空に関する件について調査を進めます。  この際、日米、日ソ航空協定の交渉経過について説明を求めますが、その前に佐藤航空局長よりサンフランシスコにおける日航機の事故について報告の申し出がありました。佐藤航空局長。

佐藤光夫運輸事務官(航空局長)

○佐藤(光)政府委員 刷りものがおくれましてたいへん恐縮でございますが、後刻お手元にお届けすることにいたしておりますので、あらかじめ口頭で恐縮でございますが、日本航空株式会社所属DC8型機の事故について御報告を申し上げます。日本航空株式会社所属DC8型(JA8006)は、同社の八一三便すなわちサンフランシスコ発二十五日土曜日十三時、ホノルル経由東京着二十六日二十一時二十分の予定で、機長加藤常夫外九名が乗り組み、乗客三十一名を乗せて定刻にランプアウトいたしまして、十三時十分に離陸いたしましたが、離陸直後の十三時十四分ごろ、サンフランシスコ北西十二マイル付近におきまして、突如一番エンジンが爆発をいたしまして、激しい振動を生じました。機長は直ちに同エンジンの出力をしぼって、不時着を決意いたしたわけであります。不時着の管制指示は、当初サンフランシスコに出されましたが、爆発と同時に高圧油系統に故障を生じ、人力による操縦を行なわざるを得なくなりましたので、管制指示の変更を求めまして、十三時二十分、事故が発生いたしましてから約六分の後でございますが、もよりのオークランド空港に緊急着陸を行ないました。不幸中の幸いでございますが、乗組員、乗客ともに異常はございませんでした。  事故の原因については目下調査中でございます。なお、航空局から、事故調査のために、本二十七日十時東京発の便で航空機検査官を現地に派遣しております。なお、日本航空株式会社も同時に調査員を派遣いたしまして、原因を調査しておる段階でございます。  以上、たいへん簡単でございますが、日本航空DC8型機の事故についての御報告を終わらせていただきます。

長谷川峻自由民主党

○長谷川委員長 中村運輸大臣。

中村寅太自由民主党運輸大臣

○中村(寅)国務大臣 かねて皆さま方にたいへん御心配をかけ、御配慮をいただき、御協力を願っておりました日米航空交渉が大体大詰めに参ったやようでございます。アメリカのほうから、こっちから一番最後に要求を出しておりましたのに対して返事が参りましたので、その返事を外務省と打ち合わせまして、おおむね目的を達したのではないかと考えられるので、この辺でひとつ話をまとめて、日航機による世界一周飛行を早くやらせようじゃないかということに大体話がまとまりまして、協定を締結しようという気持ちになっておるのでございますが、それにつきまして、委員会の皆さま方にもよく御相談をして御意見も承りたいと思っておる次第でございますが、詳細にわたりましては航空局長から説明いたさせます。  さらに日ソ航空のほうも交渉の経過はわりあいに順調にまいりまして、これもおおよそ結論に達したようでございますが、最後に日本のほうの意見をまとめまして、それをソ連の代表団がソ連政府に請訓を仰いでおるようでありますが、その返事がまだ来ておらぬようであります。これも大体こっちの要求どおりの返事が来れば、仮調印をできれば年内くらいにやりたい、一月を目途として本協定を結びたいというような意向を持っておるのでありますが、この点につきましても局長から具体的に説明させたいと思いますから、どうぞよろしく……。

長谷川峻自由民主党

○長谷川委員長 安川北米局長。

安川壯外務事務官(北米局長)

○安川政府委員 それでは私のほうから、日米のほうの交渉経緯並びに現状につきまして、ただいま運輸大臣から御説明がありましたが、補足して御説明申し上げます。  御承知のとおり、今回の交渉の目的は、日本側の日航機をニューヨークに乗り入れまして、さらにこれをヨーロッパまで延ばしまして、世界一周飛行を実現するということが目的でございます。過去二回にわたりまして同じ交渉を行なったのでございますけれども、二回ともアメリカ側のいれるところになりませんで、今回は三回目でございます。今回の交渉におきましては、アメリカ側も原則として日本側の要求をいれるという立場に立って交渉に臨んだのでございますけれども、アメリカ側の立場を申し上げますと、アメリカ側が東京に乗り入れ、さらに東京以遠の権利を持って世界一周航空を実施していることに対して、わがほうはアメリカの西部海岸にしか乗り入れを認められておらぬということは、確かに日本側の言うとおりいわゆる不平等であるということであるかもしれないけれども、同時に、航空企業というものの経済性という観点から考えると、東京の価値というものが非常に大きいということはもちろん否定するものではないけれども、ニューヨークというものの世界の航空企業における価値というものは非常に独特なものであって、ほかのものと比べものにならないほど大きな経済価値を持っておる。したがってこの権利を日本側に与える以上は、ある程度のそれに見合う代償を要求せざるを得ないという立場に立っておったわけであります。そういう立場で交渉は、日本側のニューヨーク乗り入れ並びに以遠に対する権利に見合って、アメリカ側に何を与えるかということが交渉の焦点になったわけでございます。  その焦点を具体的に申し上げますと、まず第一に、アメリカ側は、東京乗り入れ並びに以遠に加えて、大阪乗り入れ、さらに以遠というものを要求しております。それから御承知のように、わがほうが現在太平洋に運航しておりますのは、ホノルル経由サンフランシスコ並びにロサンゼルス乗り入れでございますが、このほかに、実際は運航しておりませんけれども、権利としましては、シアトルに対する路線、それからサンフランシスコ、ロサンゼルスを経由いたしまして中南米に対する権利を持っておるわけでございます。アメリカ側は、この二つは、現在日本側で持っておるけれども、実際に運航していないのであるから、この権利を代償として放棄することを要求したわけでございます。それに加えまして、わがほうの要求は、現在サンフランシスコ、ロサンゼルスに乗り入れておりますものをそのまま延長いたしまして、ニューヨークに乗り入れ、さらに以遠に飛ぶ、いわゆる中部太平洋を飛んで乗り入れるということでございましたが、これは原則としてアメリカ側もその要求をいれたわけでございますけれども、御承知のように、一方アメリカ側は現在太平洋を越えて東京に乗り入れますのに二つの路線を持っております。一つは北回り東京乗り入れ、もう一つはわがほうと同じように中部太平洋を通って東京へと二つの路線を持っております。そこでわがほうといたしましては、もちろん現在、それから近い将来の計画といたしましては、中部太平洋を経由するニューヨーク乗り入れということだけを考えたのでございまして、現在あるいは近い将来に同時に北回りを通ってニューヨークに乗り入れるということは、こちらの日航の企業能力その他もございますので、近い将来にそういう計画を持っておらないわけでございますけれども、将来のことを考えますと、わがほうといたしましては、やはり将来は北回りに乗り入れるという可能性も考慮しておかなければなりませんので、現在はともかくといたしまして、将来北回りで飛び得る何らかの権利と申しますか、条件を獲得していきたいという立場をとったわけでございます。  そこで申し上げてきましたような諸問題のうちに、わがほうとしましては、大阪の乗り入れ、さらにその以遠ということは先方の要求をのまざるを得ないと考えたわけでございます。それからシアトルに対する線につきましては、これは現在使っております線をまた将来もわがほうとして具体的に使うという計画を持っておりませんので、これを放棄することはわがほうにとって特に実質的な損になるものではないと考えられましたので、これも先方の要求をいれることにいたしまして、この二つは比較的簡単と申しますか、問題なく話ができたのでございますけれども、残された問題は、将来の北回りの路線をどういうかっこうで確保するかという問題と、中南米の路線をいかにして維持するかという二つにしぼられたわけでございまして、交渉の全期間を通じまして、この二つの問題が話し合いの焦点になったわけでございます。北回りにつきましては、先方は将来のことを現在の時点において何らかの意味で約束することはどうしてもできないという立場を固執しましたために、結局のところ、将来の権利を現在の時点で確約させることはどうしてもできないという結論に達しましたので、わがほうとしましては何らかの方法で、一つの足がかりと申しますか、そういうものを得ておきたいということにいたしまして、結局現在話が煮詰まっておりますのは、将来もしアメリカ側が北回りにもう一社追加して航空会社を指定するとか、あるいは北回りに現在と違った、中部回りよりも安い運賃が導入されるという事態になった場合には、これはわがほうに競争上非常な不利益を及ぼすことになりますので、少なくともそういう時期にはわがほうにも権利を与えるという何らかの足がかりを求めたわけでございます。その点先方は、少なくともそういうときには事前に協議をする、日本側に新たな権利を与えるかどうかについて協議をするというところまではきたわけでございます。その協議に際してどういう方法で協議をするかというようなこまかい点に問題が残されているような状況になっております。  それから中南米につきましては、これも現在あるいは近い将来、これを実際に運航するということは、経済性その他の点から考えまして、まず可能性がないと考えておりますけれども、将来の問題としまして、やはり今後中南米との経済的な関係その他の結びつきが強くなりました場合には、わがほうとしてこの路線を確保しておくことが重要だと考えましたので、この点は権利を放棄することについては先方の要求をのむわけにいかないということで話し合いを続けました結果、現在におきまして、権利としてはこれを残すことについてはほぼ話し合いがついておりますが、これに対してはある種の制限を加える、たとえば東京からまっすぐ中南米に対するお客を運ぶということ、これは問題がないわけでございますけれども、新たに途中でお客を積み上げる、あるいは途中下車をするという点について制限を加えるならば、権利としてはそのまま残してもよろしいという立場をアメリカ側はとっております。そういう点で大体話し合いのつき得る限界にきておるというのが現状でございます。  そこで、わがほうの立場から申しますと、北回りの問題にいたしましても、中南米の問題にいたしましても、将来のことを考えますと、一〇〇%全部こちらがとるべきものをとったということは言えないわけでございますけれども、現時点それから近い将来の見通しを考えますと、ともかくニューヨークに乗り入れましてヨーロッパまでの以遠権を獲得する、そうしてヨーロッパ以降は何ら制限がついておりませんので、ヨーロッパ以降北回りを飛ぼうとあるいは南部を飛ぼうと、もし将来日ソ間の航空協定ができました暁には、ざらにモスクワを経由してシベリアを通って東京と、シベリア経由の北回りあるいは南回りの世界一周の権利が獲得できるわけでありまして、将来の問題は残しておりますけれども、少なくとも現時点、さらに予見し得る問題については、わがほうの利益と申しますか権利を大体確保し得たと判断いたされますので、目下最終段階で先方側と話し合いを詰めまして、でき得るならば年度内に署名という段階に持ち込みたいという段階に至っております。

長谷川峻自由民主党

○長谷川委員長 続いて日ソ航空協定について、北原欧亜局長の説明を願います。

北原秀雄外務事務官(欧亜局長)

○北原政府委員 十月七日より開始いたしまして、日ソ航空協定の交渉を本日までやってまいりました。最初の交渉開始にあたりまして私ども日本の代表団の今回とりました立場は、八年以来継続してまいりました交渉で最も重要視されてまいりましたところの、シベリア開放の期日の問題でございます。もう一つの点は、従来ソ連側は東京−ハバロフスク、それからハバロフスク−新潟等の案を提出してまいったわけでありますが、昨年度よりの交渉において、わがほうが堅持してまいりました首都間乗り入れという原則をあくまでも貫いてまいったわけでございます。その場合に、先方といたしましては、昨年度のいわゆるミコヤン提案、共同運航という案を出してまいりましたのに対しまして、わがほうとしては、昨年度、共同運航を確定期限つきなればやる用意がある、しかしながら、確定期限がない場合には共同運航ということはできないという立場をとったわけでございますが、本年度におきましては、その点は、先方は当初より昨年度の立場を堅持してまいりましたが、それに加えまして、日本側からは、いわゆる共同運航、暫定運航は別として、首都間相互乗り入れの原則に基づく本航空協定の締結をますやろうという提案をしたわけでございます。結局問題は首都間相互乗り入れを前提といたしました本協定の案文の交渉、それから暫定運航、共同運航の期限の問題、この二つに重点がしぼられたわけでございます。本協定の案文につきましては、ソ連はICAOメンバーではございませんが、実質的にはICAOメンバーと大体同じ立場で交渉するということを言明いたしまして、当方で作成しました本協定の案文、それはICAOの締約国がほとんど共通につくっております協定案文でありますが、大体それに準じた案に落ちつき得たわけでございます。  確定期限の点につきましては、ほとんど一月余りこの問題のみを論議したわけでございます。先方はあくまでも確定期限をはっきりと明示することはどうしてもできないという立場を堅持いたしまして、結論といたしまして、先方としては確定期限を明示し得ないが、実質的にそれに相応するできる限りの保障を与える用意ありということで、修文上はできる限りすみやかに、約二年以内にシベリア上空を開放してくれという日本の強い希望をソ連側は了承するという形で終えたわけでございます。  他方、確定期限をどうしても獲得することができませんでしたので、わがほうといたしましては、一年ごとに共同運航の商務契約を更改して、一年たった場合には一カ月の予告でいつでも共同運航を停止する、やめることができるという条項を入れさせたわけでございます。  そこで今後予見されます問題といたしましては、この航空協定本協定の批准の問題と、それから暫定運航を発足いたしますための商務契約の締結の問題、この二つの問題が残っておるわけでございます。  本協定、付属文書すべての修文を終わりまして、目下その修文の点についてソ連政府部内での検討を行なっております。年内に先方のソ連政府部内での修文上の検討も終わる予定でおりましたところ、本日までのところまだその修文上の最終的手続が終わったという報告に接しておりません。あるいは来年に持ち越さざるを得ないのではないかというふうに考えております。  以上、簡単でございますが報告を終わります。     —————————————

長谷川峻自由民主党

○長谷川委員長 質疑の通告がありますので、順次これを許します。矢尾喜三郎君。

矢尾喜三郎日本社会党

○矢尾委員 簡単に二、三御質問申し上げておきますが、いま御両所から説明がございましたけれども、日米、日ソの両航空協定が近く締結されるということはまことに喜ばしいことでございますが、その内容に至りまして、なお日本国民として不満な点が多々あると思うのでございます。しかし現状よりも少しでもよくなるということで、やむを得ないこととは存じますけれども、二、三ふに落ちない点がございますので、まだ正式に締結されておりませんので、その上に立って十分御質問も申し上げたいと思います。  ますお伺いしておきたいと思いますことは、今日まで日本はニューヨーク、ワシントン乗り入れ、そうしてビョンドということを強く要求し主張してきたのでございますが、いま報告がございました中において、ワシントンということばが消えておるのでございます。私たちも運輸委員会からアメリカに参りまして交渉をいたし、またあらゆる方面に折衝をいたしましたときにも、ワシントンとニューヨークは一つであるという考えでものを申してきたのでございます。しかし今度の協定において、ワシントンということばが抜けておるのでございますが、これはニューヨーク乗り入れということであって、ワシントンというものは除外されておるのであるかということをますお聞きしたいと思うのでございます。

佐藤光夫運輸事務官(航空局長)

○佐藤(光)政府委員 日米航空協定については、矢尾委員御承知のように、首都あるいはそれに準ずるところの相互乗り入れという原則でわれわれはニューヨークという点を強く主張し、及びその以遠ということについて大体獲得の見通しがついたということは、先ほど北米局長から御説明申し上げたとおりでございます。  なお、交渉の経過におきましてワシントンというものがいろいろ話に出たことは事実でございますが、これはその経済的価値その他から比べてみますれば、やはりニューヨークをまず中心として考えるべきではないかというわれわれの観点から、今回の交渉といたしましては、米側のポイントといたしましては、新たに加える点は、ニューヨークというところに最終的に両者の話が煮詰まってきておるということでございまして、ワシントンということばを特に表にあげるという交渉になっておらないわけでございます。

矢尾喜三郎日本社会党

○矢尾委員 いまの御答弁によりますと、ワシントン以上に経済的効果のあるニューヨークということを申されたのでございますが、各国と結ばれております航空協定においては、首都から首都への相互乗り入れということが大体原則となっておると聞いておるのでございます。いま航空局長の答弁によりますと、準ずるということばをお聞きしたのでございますが、今日まで日本が各国と結んでおりまする航空協定において、首都から首都へ乗り入れておらないという国が、いま申された、いわゆる準ずるというところに限られておるという場所があるかどうかということを一応参考のために聞いておきたいと思います。

佐藤光夫運輸事務官(航空局長)

○佐藤(光)政府委員 これは御承知のように、航空協定におきまするポイントにつきましては、御指摘のようにワシントンは、航空輸送の位置からいたしますと、米国内においてはニューヨークに比較いたしますと、やや低いという点でございまして、現地においでになって御承知のように、大部分の会社がニューヨークというポイントをとっております。むしろワシントンを経由するところは現在においては比較的少ない状態にあるということは御承知のとおりであろうかと思います。

矢尾喜三郎日本社会党

○矢尾委員 いま申されたように、経済の中心はニューヨークでしょう。しかし、政治の中心はやはりワシントンであると思われるのでありますが、日本人あるいは日本から旅行する人あるいは用件を持ってアメリカに渡られる人は、一にかかって経済的な関係だけではないと思うのでございます。政治的な立場からあなた方もアメリカに渡られる場合におきましては、ニューヨークまで行って戻ってくるか、またそのほかのアメリカの航空会社の飛行機を使わなければならぬというような状態に置かれておるのでございますので、私はアメリカに関する限りにおいては、経済的な問題だけを考慮したり、ワシントンを除外されておるということに対しては、まことに遺憾に思うのでございます。  いまお尋ねいたしましたが、お答えがございませんが、日本が航空協定を結んでおりまする各国において、首都から首都へ乗り入れられておらない、これに準ずるところに着陸しておるというところは、私はないと思います。アメリカだけがそういうような準ずるというところに認められておるということについては、まことに遺憾に思う次第でございます。  もう一つお伺いしたいと思いますることは、いまの大圏コースの問題でございます。将来アメリカの航空会社はこの大圏コースを通って運航するという場合においては考慮をする、こういう説明のようでございますが、現在大圏コースといういわゆる直通コースというものを通っておらないのならば、アメリカも日本もどこも通っておらないのならば問題はありませんけれども、アメリカのノースウエスト航空はこれを通っておるのでございまして、最近における日本の新聞の一面に大きなノースウエストの広告が出ておりました。ニューヨーク、ワシントンに行くところの時間的な関係、あるいはまたこれに対するところの便宜というようなことについて大きな広告が出ておったのでございます。これを見たときにおいて、大圏コースというものはアメリカのノースウエストが現在独占しておるけれども、将来アメリカの飛行機会社がもう一つこのコースを通った場合においては、日本もこのコースを通ることを考慮するということになるようでございまするが。しかしながら現在アメリカの航空会社が一社、それも資本力においても、あるいはあらゆる点において日本の航空会社よりもすぐれておるところの一社が、大きな力を持ってこのコースを通っておる現実において、私たちはアメリカがもう一社やったときにおいてこれを通してもらう。そうしてまた国内の運賃が、いままでは場所から場所の運賃になっておったやつが、距離に比例せなければならぬ、距離によって値段をつけられるということになれば、日本の航空会社というものは、サンフランシスコあるいはロスを経由してニューヨークに行っておるというときにおいては、うんと遠回り、いわゆる三角形の二辺になる、大圏コースは一辺になるというようなことになりまするならば、この距離によって——私たちがアメリカへ行きましたときも、最近においてアメリカ政府は距離によって運賃を定めるという方針で調査しておるというように私たちは聞いたのでございます。そうした場合において、運賃の決定が距離の長短によってきめられるというような場合においても日本の大圏コースというのを考慮するということになっておるのでございまするが、ちょっとこれはこまかいことになるかもわかりませんけれども、現在ノースウエストが東京から北回りでいわゆるニューヨーク、ワシントンに行っておる運賃と、日本の飛行機がサンフランシスコあるいはロスを経由して行っておる運賃と、大体算定いたしますとどういうことになるか、そこまでお調べになっておりますか、おりませんかわかりませんけれども、おわかりになっておりまするならば、現在のノースウエストの運賃、それがどうなっておるか、日本からサンフランシスコあるいはロスまで行っておる運賃、今度その航路が認められるときにおいての課せられる運賃とを比較いたしました場合において、はたしてその運賃に差異がないかどうか、運賃に差異がありまするならば——そのコースができて、距離制をとった場合においても、とらない場合においても、すでに現在において相当の差異が出ている。こういうことを考えますると、その運賃改定を待つまでもないと思うのですが、この点についてどういうようなお考えを持っておられるか、どういうような見通しのもとに折衝をされてこられましたかということについてお伺いしておきたいと思います。

佐藤光夫運輸事務官(航空局長)

○佐藤(光)政府委員 先ほどお尋ねの、日本が他国と結んだ航空協定の中で首都から首都に乗り入れてないものがあるかという御質問にちょっと落としましたが、一例を申し上げますと、日本とカナダとの協定におきましては、わが方はバンクーバーということになっておりまして、必ずしも向こうの首都——もちろんこれは現在協定業務を実施しておりませんけれども、そういう協定の例が一つあることをつけ加えさしていただきたいと思います。  それから第二番目に、いま御指摘の運賃制度の問題でございますが、御案内のように国際航空運賃につきましては、国際航空運送事業者の協会であるいわゆるIATAが運賃を現在相互に協定して、その協定が成立したものにつきましてわれわれは認可をしておる。アメリカは現在御指摘のように認可制がない状態で、IATAの協定された運賃がそのまま実施されておるという状態でございます。この実施の運賃は、矢尾委員御承知のように、いわゆる地帯別運賃でございまして、その途中の経由地点を問わないわけでございます。したがいまして、日米間の関係について申し上げますと、東京−ニューヨーク間をとります場合に、今回成立を予定しておりますわが方の路線の中部太平洋を経由いたします場合も、あるいはノースウエストが北回りを通ります場合も、運賃は現在の制度では同額であるわけでございます。ただ御指摘のように、距離比例制運賃というものをとると仮定いたしました場合には、御承知のように、北回りの距離が中部太平洋経由に比較しまして約二割違いますので、したがいまして、距離比例制をとります場合には運賃は二割方安くなるという事態に相なるわけでございます。そこで先ほど北米局長から御説明申し上げましたように、この点が今回の協定締結交渉におきまして一つの大きな問題点となったわけでございまして、これにつきましては、現在におきましてはアメリカは運賃を認可する権限はございません。また向こう側の説明によりますと、国会関係その他でなかなか一そういういわゆるアメリカが運賃を認可する、つまり認可運賃を強く持ち出すということができる状態は、そう近い将来にはないだろうということをいっておりますが、かりにそういうようなことになった場合には、わがほうは、北回りについて運賃が二割方安いということのために非常な影響を受ける心配があるわけでございまして、それにつきましては、そういう事態になる場合に、わがほうは協議を要求する。その協議の結果において、あるいは新たに北回りに路線権を得るということも可能であるという余地を残しておるということでございます。

長谷川峻自由民主党

○長谷川委員長 泊谷君。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷委員 航空局長、日米航空協定はいつ妥結の見通しですか。見通しが明らかであればその内容をいつ国会に提示してもらえるか、これをまず最初にお伺いいたしたいと思います。

佐藤光夫運輸事務官(航空局長)

○佐藤(光)政府委員 先ほど北米局長からも御説明申し上げたかと思いますが、現在、内容的には交渉団相互には問題は残っておらないわけでございます。まだ双方の手続が済んでおりませんので、われわれとしては、早ければ年内にもと思っておったのでございますが、現在いつできるということを的確に申し上げる材料はないわけでございます。年内、あるいはかりに来年に越しましても、わりに早く締結するのではないか、それが正式にきまりましたならば、なるべくすみやかに当委員会で御説明する機会を与えていただくようにしたいとわれわれは考えておる次第でございます。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷委員 交渉団の中で意見の一致を見た。公式発表は別として、この種問題については当委員会でもずいぶん議論のあったところでありますし、当然、議会と行政府のあなた方の違いは認めますけれども、その間における国会の意思との疎通はどういう方法をとられたか、具体的にその内容を説明してほしいと思います。

佐藤光夫運輸事務官(航空局長)

○佐藤(光)政府委員 御承知のように、日米航空協定におきましては、本文は条約でございますので国会の御承認をいただくわけでございますが、附表の改定については行政府に一応まかされているわけでございます。しかしながら、今回のこの改定交渉につきましては、国会においてもすでに院の一致した御決議もございますし、われわれとしては従来御要求のありましたつど、その交渉の進行状態について御報告をいたしておったつもりでございます。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷委員 航空局長の話によると当委員会でそのつど話をしているというのですが、私は欠席がないつもりですが、具体的には私自身承知していない。一番気になるのは、私どもが承知し得る範囲は新聞に出る記事でありますけれども、これをもって見ますと、いま運輸省、外務省がやっている交渉は必ずしも国会の意思に忠実でないと思うのです。交渉に入る前に関谷委員からきっちりと話を出されたはずであります。一つはただ見かけだけのまとめを見ても実質上の被害をこうむるようなことになってはいけないこと、具体的な問題としては、いま矢尾委員が指摘をしました運賃問題について、アメリカの上院下院で飛行機の運賃改定法案が提出されており、コースの距離比例制によることなどがあるが、そこで国会の意思に運輸大臣が忠実にやった場合には、これは国会が責めを追うことになる。しかしそのベースをはずれて向きを変えた方式であるならば、運輸大臣として政治的な責任をとる気魄をもってこの交渉に臨まなければならぬという強い要請があったはずであります。あるとするならば、いま交渉をされておりますものは、私ども先ほど外務省の説明を聞きましたけれども、端的にいって、今度の航空協定の改定交渉の位置づけは、ニューヨーク・ビヨンドを求めるための交渉であったのか、そうではないでしょう。日米両国間における不平等を改定するということが基調でなければならぬはずです。でありますのに、新聞記事などに散見されますものは、逆にアメリカ側の貨物便の乗り入れの制限を撤廃して自由に乗り入れができる、こういう記事などが散見されるわけであります。でありますから、公式に話を出せないなら出せないでいい。非公式であっても、当然国会の意思に合わせてあなた方は交渉を進められるべきでありましょう。これについて国会の意思に忠実で、決して間違いがないといまの段階で自信をもって答えられるかどうか、この点航空局長からお答えをいただきたいと思います。

佐藤光夫運輸事務官(航空局長)

○佐藤(光)政府委員 御指摘のように、今回の交渉は必ずしも不平等の是正を全般について完成したということではないと思います。したがって、その意味で国会の御意思に百パーセント沿っておるということを申し上げる自信は私としてはございません。しかし、交渉の経過におきましては、御指摘のような万般の点につきまして米側と相当強い態度で折衝をして、今日この時点に至っておるということも御了承いただきたいと考えておる次第でございます。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷委員 そこで佐藤さん、困っちゃうのですよ。内容がきまってからでなければ言えない。新聞に出た話を取り上げてみても、否定も肯定もされない、抽象的な話をされるわけです。私の感じだけを言いますと、これは国会という場でどうかと思うのですけれども、今度の場合、新しくアメリカ側に与えたものも相当あるでしょう。私どもの手元に残ったものは、端的にいって、ニューヨーク・ビヨンドだけですよ。逆に大阪乗り入れなど、旅客便でも許容しなければならぬということで、従来に例のない、議員が直接相手国に乗り込んで、議員外交で行政府の皆さんにてこ入れをして応援をしているのに、前より悪くなったのではないですか。端的にいって、私はそのような気がしている。ですから、それらの問題について、いついかなる場所で——しかもこの協定を結ばれてしまったならば、あとはどうにもなりませんから、事前にそれをみんなに相談をするという態勢を具体的にどういう形でやろうとしておるのか、その点を明らかにしてほしいと思うのです。

佐藤光夫運輸事務官(航空局長)

○佐藤(光)政府委員 御指摘のようにまだ正式にきまっておらないために、非常に御説明がしにくいわけでございますが、今次協定交渉によりまして、当方といたしましては、国会が多年強くおっしゃっておられますニューヨーク及び以遠乗り入れという点について、米側と合意をするに至っておる。それに対しまして、わがほうの与えたポイントといたしましては大阪であるという点でございます。もちろん、従来の協定上持っておりましたシアトル線というようなものを今回放棄せざるを得ないというような点もございますけれども、客観的に、結果的に考えますれば、われわれとしては日本の航空事業の推進という点からしますれば、悪くなったということでなくて、やはり積極的に前向きにいける態勢に踏み出したということが言えるのではないかというふうにわれわれとしては考えておる次第でございます。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷委員 どうも行き違いで困るのですが、お互い同じ資料に基づいておらないからこういう現象が出ると思うのですけれども、紙に書いてみれば佐藤局長の言われるような形になるのかもしれぬけれども、日本の航空界として見て、世界一周に乗り出すという紙はもらったけれども、実態としてはどうなんですか。客貨の流通から見て、運賃の問題、コースの問題あるいは従前の協定の解釈を修正することによって、かりに日本航空がこの路線を確保したとしても、実態として、日本航空の新しい企業の展望が開けるのですか、この点を説明いただきたいと思います。具体的な問題も私は出したいと思うのですけれども、いまの調子では答えていただけないと思うのですが、末尾の条文解釈だって私は別なことを聞いています。今度はがさがさ言わずにオープンで協定を拡大せよというような話さえ出ている。であれば、実態として考えてみれば、改定されたことが何もよろしくない。これならば前に松浦大臣のときのように、交渉を中断してそのままにしてもらったほうが私はいいのではないか、こういう気さえするのです。こういう点についてきっちりと答えをしていただきたいと思うのです。

佐藤光夫運輸事務官(航空局長)

○佐藤(光)政府委員 御指摘のようにいろいろな問題が出ておったわけでございますが、結果においては、先ほど北米局長から申し上げたような内容に至っておるわけでございまして、これを実施に移すことによりまして、日本航空は国会からも年来言われております米大陸を横断して、しかもそれをヨーロッパにつなぐことができる。ヨーロッパからさらにその以遠権を使いまして南回りあるいは北回り、将来あるいは日ソ航空協定の実施に伴いまして、モスクワ経由ということができるということは、わが国の世界航空市場における地位を高めるという点で、私は非常に意義のあることである。そうであるがゆえに国会からも強くその点を言われ、またわれわれとしてもその点に努力をいたしたつもりでございます。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷委員 くどいようですが、佐藤さん、ニューヨーク・ビヨンドの世界一周に骨を折ってもらったことはわかるのです。それじゃもう一つ。別な聞き方をしますが、矢尾委員の尋ねたコースの問題で、運賃が変わった場合、二国間の協定でとあなたはいま言われました。現状はそうです。しかしそれがアメリカ側の要請で運賃がちぐはぐになった場合に、この航空協定の効力を停止して相手の乗り入れを阻止するということが約束されるのですか。

佐藤光夫運輸事務官(航空局長)

○佐藤(光)政府委員 先ほど来御説明申し上げておりますように、運賃制度については一応協定はしておるわけでございますが、御指摘のように、それが非常に変わって、わが国の航空事業の位置が非常な影響を受けるというようなときには、あらためて協定について協議をするということでございまして、その場合には、場合によっては、附表の改定というようなことも考え得る可能性があるわけでございます。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷委員 委員長にお願いがあるのですけれども、私どもがここで何か具体的なものを指摘しようとしても、実は悩みがあります。新聞しかないわけですから、それを取り上げて一つ一つ尋ねてみましても、ここで、いま交渉中だということで、内容に触れてもらうことはできない。でき上がったもので、これで承認を求めるということでありますと、国会の意思と行政府でやっておりますものとの食い違いをその時点で修正しようとしても、改善要請しようとしても、これは不可能に近い話であります。今回特徴的に出ておりますものは、従前にない——筋はいいか悪いか別です。ですけれども、運輸委員長を中心に、与野党あげて議員外交の道を開き——もとよりこの人々はきょうあすに困難な条約協定が改定されるとは考えていなかったと思うのです。その考えてない発想は、この種問題は長い歴史があり、また今後の改定もたいへん困難だろうということを承知しながら、先に送られても、本来的な日米両国間の友好を高めるために不平等な航空協定を改定したい、こういうところに気持ちがあったと思います。でありますだけに、従前国会で取り扱った問題とは質がおのずから違っておると私は思うのです。でありますから、この種問題については、最終もうこれでおしまいだというとびらを締める前に全貌を明らかにして、私どもの意見を出し、そして討議をする措置をとっていただきたいと思うのですが、いかがなものでしょうか。

長谷川峻自由民主党

○長谷川委員長 あとでいろいろ御協議申しましょう。  日ソ航空協定については何もありませんか。——それでは北原さんいいです。

長谷川峻自由民主党

○長谷川委員長 それでは小川三男君。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 大臣はまだちょっと来られませんか。

長谷川峻自由民主党

○長谷川委員長 参議院の予算委員会です。どうぞごかんべん願います。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 十一月の十八日に、新国際空港の位置を富里に内定して、その後千葉県当局と運輸省当局は種々折衝しているようですが、内定の経過と折衝の内容について伺いたい。

佐藤光夫運輸事務官(航空局長)

○佐藤(光)政府委員 新空港につきましては、御承知のように、昭和三十八年十二月に航空審議会の答申をいただきました。その答申は、富里、事情が、他の条件が許せば霞ケ浦、が一応候補地になるという内容であったわけであります。その後この二地点を中心として、その間各般の御意見を承りまして、相当広範囲の調査をいたしておったわけでございますが、最終的には霞ケ浦、富里の二地点に調査対象を集中をいたしまして、調査を進めておったわけでございます。十一月の十七日に、新空港関係閣僚協議会の命を受けましていたしておりました関係事務次官会議の技術的な調査検討の結果、富里以外にないという答えが出ましたので、いま小川委員御指摘のように、十一月の十八日に、新東京国際空港の位置を富里に内定をするということに相なったわけでございます。  その後の事務的な折衝の経過の概要を、ここに御要求がございますので申し上げますと、十一月の三日に至りまして、運輸省事務次官が千葉県知事を訪問いたしまして、今後の新空港問題についての運輸省と県との問題の取り扱い方につきまして、いろいろお打ち合わせをいたし、十二月の六日から県側と私どもといろいろ事務的な問題についての相互の情報の交換といいますか、そういう事務的なお打ち合わせをいたしたわけでございます。なお、十二月の七日と十二月八日には、県のごあっせんによりまして、それぞれ運輸大臣あるいは政務次官が、千葉県庁におきまして、地元の方々に御説明を申し上げるというようなことをいたした次第でございます。なお、十二月十日には、私が、県議会の特別委員会の御要求がございましたので、そこにも出向きまして御説明を申し上げた次第でございます。それで、十二月十三日に至りまして、県との事務的な打ち合わせを一応終わりまして、県側からの御要望事項が整理を見たわけでございまして、わがほうといたしましても、県側の御要望については、おおむねその線に沿って努力をしたいということを申し上げておる次第でございます。  以上が、われわれが直接タッチをいたしました内定後の事務的な折衝の経過でございます。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 佐藤局長は、霞ケ浦を、現地をボーリングされたりなどして詳細に調査されたということですが、富里について、あなた方はどんな具体的な調査をなされましたか。

佐藤光夫運輸事務官(航空局長)

○佐藤(光)政府委員 富里につきましては、先ほど来申し上げておりますように、運輸省としても、当初から有力な候補地として考えていたために過去数年にわたりまして、種々の観点から調査をいたしてきたわけでございます。  その内容を項目別にかいつまんで申し上げますと、まず航空管制上の調査でございますが、富里に新空港を設置した場合の航空管制上の諸問題、特に進入経路、出発経路、待機空域の設定につきまして、慎重に検討を行ないました結果、既存の飛行場、すなわち羽田空港、防衛庁の下総基地、百里基地等との管制上の調整が可能でありまして、新空港としての機能を完全に発揮できることが明らかになった次第でございます。  次に、建設技術上の調査でございますが、航空写真、地質学の文献、深井戸資料等によりまして富里地区の地形、地質を検討いたしました結果、両者ともきわめて良好であり、建設技術上問題のないことが明らかになった次第であります。  三番目に、気象関係の調査でございますが、風向、風力、降水量、霧日数等につきまして検討いたしました結果、富里地区は空港用地として気象上問題のないことが明らかになった次第でございます。  なお、関連調査といたしまして、富里地区に新空港を設置する場合の治水、利水問題及び都心との連絡道路については、建設省にお願いをして調査をしていただいております。  最後に残る問題、これは現在非常に大きな問題でございますが、用地の対策の問題でございます。富里村に新空港を設置する場合に、立ちのき者に対する問題が最大の問題であるわけでございまして、この代替地の対策、生活再建等に必要な基礎資料として、富里村の地目別の土地の面積、人口、世帯構成、農業経営状況等についての調査をいたした次第でございます。以上でございます。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 この前の委員会で、航空審議会は、現地について何ら調査してない。それは平山委員長がここで答えておるのです。現地に行っておらない。それから運輸省当局も、これほどの問題であるにかかわらず、現地の富里地区へはだれ一人として行っておらないでしょう。それから一番大きな問題は、用地の取得です。いままであなたのほうで出された資料によって、位置の内定はされたけれども、位置はそれであっても、用地の取得、敷地の取得をどうなされるのか。具体的に申し上げますと、二年有半にわたって富里を中心にあの地区はほとんど行政がストップしているような状態なんです。そうしてあなたのほうが内定されてから、十一月の二十五日に、富里村は全員反対の議決をしている。それから十二月の四日に山武町も反対の議決をしている。十二月十三日には八街町が議決をしている。十二月二十二日には酒々井町が議決をしている。十二月二十二日には四街道町、十二月二十四日芝山町、こういうぐあいに、関係四隣の町村は全部反対の議決をしているのです。その上、十二月の二十三日には、富里村では、村有地、村有財産は一切提供しないということを村会で議決しているわけです。消防団も議決をしている。農協、農業委員会、消防団体、ことごとくそういう公共団体は反対の議決をしているのです。こういうような状態の中で、地方の自治権を無視して、あなたのほうでは、国家権力をもってでもごり押しにこれをやろうとする考えで臨んでおられるのかどうか。これは運輸大臣から答えてもらいたいのだけれども、あなた、十日にどうせ現地に行かれるのだろうから、あなたから答えてもらいたい。

佐藤光夫運輸事務官(航空局長)

○佐藤(光)政府委員 御指摘のように、地元が反対の決議をなさったということは、われわれも承知をいたしております。これに対しまして、国家権力を用いてごり押しにするつもりかというようなお尋ねでございますが、われわれといたしましては、新空港設置に関する具体的手続開始のときまでに、地元関係の意見をなお十分承りまして、地元の御要望を十分しんしゃくをいたしまして、協力をお願いできるような態勢に持っていきたいと考えております。これが現状におけるわれわれの考え方でございます。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 千葉県当局から四項目にわたって運輸省に提示されたでしょう。しかも千葉県当局は、この飛行場、たとえば富里の問題については重大な立場にあるわけです。その内定に先立って、千葉県当局とは何らの折衝もしておらない。したがって千葉県当局は非常に反対しておったが、あなたのほうでは内定を発表して、それから千葉県当局へ持ち込んでいっているのです。それが一つ。  それから、ここに地図がございますが、これはあなたのほうにももちろんあるわけです。この赤いのが富里村です。そこで、あなたのほうで飛行場をつくろうとする富里のこの位置に対して、これは五万分の一ですが、あなたのほうで七百万坪の飛行場をつくろうとする、これがそうです。これを富里村に当てた場合に、富里村は解体しますよ。村自体はどこにもいようがないでしょう。この富里村へこれを入れたら、富里村は解体しますよ。一村が解体するような事態を、あなたのほうではどういう考え方でこれを内定しているのか。いわば気象や航空管制の問題でなく、ここに住む人間の問題をまず主として考えなければならぬはずです。これは富里村に入れようとすれば、どうしたって酒々井を除いて、富里村は解体せざるを得ない状態になるわけです。これは飛行場の位置自体のほかに、危険区域があるでしょう。騒音の立ち退き地帯があるでしょう。したがって、富里村はここに一村解体せざるを得ない状態になるわけです。このような重大な問題を、県当局にも相談なしに、地元には一切相談なしに、内定を発表する、そういう不見識なことを、一体何であなたのほうではやられているのか。

長谷川峻自由民主党

○長谷川委員長 もうそれ以上の答弁はできないだろうから、本日は、小川さんのそういう事情の説明をお互いがここで聞いたということでいいんじゃないですか。それをやっても、局長にそう言ったって話にならぬ。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 大臣は来られないのですか。

長谷川峻自由民主党

○長谷川委員長 いずれまた……。参議院の大事な委員会があるから、きょうはそれでいいでしょう。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 委員長、もう一つ。  代替地の問題を、あなたのほうで千葉県当局に押しつけているようですが、房州に鬼治山という山がありますよ。県当局の発表ですが、これは鬼の泪と書くんですよ。これは日本ザルの産地なんです。そんなところに、富里の農民に行ってやりなさいといったって、こんな山が農耕地に適するならば、いままでとうに耕地になっているはずです。まあこの捕捉のしかたによって、土地の取得によるものが一千戸か八百戸か、あるいは千五百戸か、われわれの調査及び千葉県当局の調査では、騒音の区域まで加えれば三千戸といっておる。三千戸の農家をどこへ移転させるか、何の具体的な資料も持たずに、突如として内定を発表して、地元を混乱におとしいれるようなことはやめるべきです。そして新たに、富里地区を除いて、もう一度航空審議会にかけてやる意思はないのかどうか、その点、伺っておきます。

佐藤光夫運輸事務官(航空局長)

○佐藤(光)政府委員 これは小川委員も御承知のように、新空港をつくるということは、われわれといたしましては、何としても羽田の現在の行き詰まりその他から考えて必要なわけでございまして、したがいまして、何とか昭和四十五年ごろまでに間に合わせるようにということで、いままで鋭意努力して、いろいろあちこちを探しておりましたけれども、もうこの地区よりないということに相なったわけでございます。したがいまして、決定の手続にはいろいろお話がございますけれども、一応現在内定をして、県を通じて地元と接触をしておる段階でございまして、われわれ事務当局といたしましては、現地の事情必ずしもつまびらかでありませんので、代替地その他につきまして、県ともよくお打ち合わせをしておるという段階でございまして、決して国がここをどうしようというような、押しつけるというようなことを考えているわけではございませんで、将来話が進みましたならば、なおよく具体的に代替地の問題その他につきましても、われわれとしても、十分県とお打ち合わせをして善処していきたい、こう考えております。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 最後に一つだけ。もし地元との話し合いがつかなかった場合に、四隣の関係町村は全部反対議決をしておるのですが、やめますか。その点、事務当局としてでいいですから……。

佐藤光夫運輸事務官(航空局長)

○佐藤(光)政府委員 事務当局としては、何としても話をつけるようにしたいと考えております。

長谷川峻自由民主党

○長谷川委員長 次会は、明後二十九日、水曜日、午前十時より理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時五十分散会

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