決算委員会 第6号
- 発言数
- 349 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1965/10/29
会議録
○委員長(藤原道子君) それでは、ただいまから決算委員会を開会いたします。 これより昭和三十八年度決算外三件を議題といたし、前回に引き続き運輸省及び日本国有鉄道の決算について審議を行ないます。 質疑に入る前に、タンクローリー爆発事故に関しまして、運輸大臣より報告を求めます。中村運輸大臣。
○国務大臣(中村寅太君) きのう総理府を中心に、通産、運輸その他関係各省が集まりまして、いろいろ協議いたしました結果につきましては、総理府のほうからお答えいたします。
○政府委員(宮崎清文君) 総理府の陸上交通、安全調査室長でございます。 ただいま運輸大臣から御説明がございましたように、昨日の午後関係省庁に集まっていただきまして、今回のプロパンガスの爆発事件につきまして、第一回の検討会を開きました。概要を簡単に御説明申し上げます。 昨日検討いたしましたことは、まず第一点といたしましては、もちろん新聞報道によりましていろいろ事実が記載されておりますが、関係省庁として把握いたしました実態がどういうことであったかということ、これを関係省庁から報告を求めまして、一応政府としてどういう事実を認定したかというその申し合わせをいたしました。 第二点は、ただいまのところわかっております限り、交通事故があったわけでございます。これは、先生方も御承知のように、タンクローリーがひっくり返りまして、それが橋げたにぶつかりまして、その結果火事になった。したがって、交通事故があったことは事実でありまして、この交通事故がなぜ起こったかという原因につきましても、おおむね現在の段階におきましては、当該運転者が過労によって居眠り運転をしていたのではないかということになっております。この点につきまして、交通事故の原因につきましては、ただいま申し上げましたように、大体原因はわかっております。ただ問題は、タンクローリーが横転いたしまして、橋げたにぶつかった後になぜ出火したか、なぜ火災が起こったか、この点につきましては、ただいま現場で関係省庁の出先機関その他が共同で捜査に当たっておりますが、現在の時点に至るまで、その出火の的確な原因についてはまだ判明いたしておりません。したがいまして、これはいろんなケースが考えられるわけでございますが、たとえばタンクローリーがひっくり返って、タンクローリーの上部に取りつけられております安全弁が破損した、折損した、そこからプロパンガスが外へ出まして、それに火がついたという程度の推定はいたしておりますが、直接の発火原因につきましては、あるいはエンジンの過熱であるとか、いろいろな説がございまして、いまのところはっきりいたしておりません。したがいまして、昨日も、直接の原因がまだ確定しない以上は、具体的な原因の究明並びにそれの対策というところまでは実は話が至らなかったのが実情でございます。ただ、一般的、抽象的な問題といたしまして、タンクローリーにこういう事故が起こった以上は、抽象的にも、何か現在の制度に欠陥があるんではないか、もしあるとすれば、それは将来どういう方向で改善すべきかということにつきまして、各省庁からそれぞれ意見を徴しまして、次回までにそのような問題についての結論を出す予定にいたしております。 したがいまして、昨日の検討会は、事実の確定と、それから一般的に考えられる事故原因並びに将来の予防対策は、各省庁においても早急に取りまとめる、こういう大体の結論で終わっております。
○相澤重明君 いまの御説明によりますと、の中に持ったのはどういう名称になるのですか。どういう機構で、どういう性格のものですか。いまのあなたのは、緊急対策と将来の恒久対策というものも含まれる、こういうふうに受け取れたのだが、いま少し説明してみてください。
○政府委員(宮崎清文君) 御承知のように、事件が起こりましたのは二十六日でございますので、この問題は早急に検討しなきゃならないということで、とりあえず昨日、私のほうが主催いたしまして、関係各省に集まっていただきましたので、まだ正式の組織として、あるいは機関として設置したというわけではございません。
○委員長(藤原道子君) ただいまの御報告は、まことに不満でございます。過日私から伺ったときには、今後の対策とか、その原因とか、いろいろな問題をきょうさっそく各省で集まって相談をして具体策を立てるという大臣の御答弁であったのです。ところが、いま原因がわからないからなんというようなことでは、まことに不満足でございますが、いろいろ審議の状況もございますので、本件についての質疑は午後の審査の際にお伺いします。 それでは、質疑のある方は順次御発言願います。
○大森創造君 一時間ということでございますから、時間も厳守いたしますので、能率的に私が質問いたしますから、ひとつ能率的にわかりやすく御答弁いただきたいと思います。 まずお伺いいたします。中村運輸大臣、国際空港の問題についてはいろいろ世間で取りざたされておりますが、一体いつまでに完成しなければならないのですか。
○国務大臣(中村寅太君) 新空港は、第一期工事を昭和四十五年までに完成しなければなりません。昭和四十五年までに第一期工率を完成しなければならぬというような実情でございます。
○大森創造君 四十五年までに完成する必要がないとか、四十八年まででいいだろうとかいう説がありますが、四十五年までに確実に第一期工事を完了しなきゃならないという結論ですか。
○政府委員(佐藤光夫君) 現在の東京国際空港、いわゆる羽田と称しております東京国際空港の航空交通量から計算いたしますと、昭和四十五年にはその限界に達するということが現実に計算されておるわけでございます。あわせて、近い将来世界の主要国際航空路線に就航すると考えられます超音速旅客機の受け入れ態勢を整えますためには、どうしても昭和四十五年度中に新しい空港を完成する必要があるということになっておるわけでございます。
○大森創造君 そうすると、位置の決定はいつまでにしなければなりませんか。
○政府委員(佐藤光夫君) 四十五年までに工事を完了いたしますためには、少なくも本格的な工事を現実に昭和四十二年度からいたしませんと完了いたさないわけでございます。したがいまして、それの準備のためには四十一年度一ぱいかかると見込まれますので、四十一年度の開始前には位置の決定をしておく必要があるわけでございます。
○大森創造君 まあ予算編成を前にしてですから、これは近いうちに場所の決定をしなければならないと思いますが、いかがですか。
○政府委員(島田豊君) ただいま申し上げましたように、四十五年度までに完成をする必要がございますので、政府部内においても検討を進めておるわけでございますが、御指摘のように、これを早急に決定をしていただくようにわれわれとしては事務的に取り進めておる次第でございます。
○大森創造君 そうすると、ことしの予算要求に間に合うようにやるためには、十一月の中旬ころに決定するということになりますね、いかがですか。
○政府委員(島田豊君) 御指摘のとおり、予算の編成の時期等も考えまして、われわれとしては一日も早く決定をしていただくようにしたいということを考えておる次第でございます。
○委員長(藤原道子君) 当局にお願いします。答弁はなるべくはっきりと、もう少し大きい声でしてください。
○大森創造君 いろいろな条件を考えたところ、早急に決定しなければならぬということですね。
○政府委員(島田豊君) さようでございます。
○大森創造君 いつまでに決定しなければなりませんか。また延び延びになりますか。
○政府委員(島田豊君) 昭和四十五年度末には確実にできるように、すみやかに位置の決定をする必要があるということを申し上げたわけでございます。
○大森創造君 運輸大臣にお伺いしますが、これがまた延び延びになりまするというと、大蔵省の関係もあると思うので、場所の決定というものは少なくとも十一月中ぐらいに決定するということにならざるを得ないでしょう。それを延ばすことは不可能ではありませんか。また延ばしますか。
○国務大臣(中村寅太君) 大体大森委員の仰せられたようなことでございますので、できるだけ早い機会に決定したい、かように思います。
○大森創造君 私の言うのは、いま航空局長が説明されたような経緯であるとすれば、今度の予算編成の要求をしなければならぬし、大蔵省でも予算の見積もりをしなければならぬと思うので、これは十一月中ぐらいに決定しなければ間に合わぬでしょう。その点、はっきりお答え願います。
○国務大臣(中村寅太君) 大体十一月中ぐらいに決定いたしたいと考えております。
○大森創造君 それでは次にお伺いしますが、どういう順序で決定いたしますか。だれが最終決定をするんですか。
○国務大臣(中村寅太君) 最終決定は、閣議によって決定することになっております。
○政府委員(島田豊君) ちょっと補足さしていただきますが、空港の設置にかかる事項は本来運輸大臣の所管でありますけれども、新空港の建設はきわめて大規模かつ重要な事業でございまして、各般の行政分野における各種計画との関係等影響するところが非常に広範でありますために、いま大臣から御説明申し上げましたように、新空港の位置の決定を閣議にはかって行なわれることになっておるわけでございます。御承知のとおり、新東京国際空港公団法におきまして、このような趣旨から新空港の位置の決定は政令によって行なわれることにされておりますので、その際閣議の決定を求めるということに相なるわけでございます。
○大森創造君 閣議で最終決定をする、しかも早急にするということはわかりましたが、次にお尋ねしますが、それでは時間がありませんから、運輸大臣、所管の大胆としてどういうお考えでございますか、場所について端的にお伺いします。
○国務大臣(中村寅太君) 現在候補地としてあがっております富里候補地とそれから霞ケ浦候補地の二つの中から最も条件のかなった候補地を決定したい、かように考えております。
○大森創造君 そうすると、富里とか霞ケ浦ということになって、この段階に至ってはその他の場所は考慮のうちに入れないということでございますが、いままでだいぶいろいろな説がありましたので、その点確認しておきます。
○国務大臣(中村寅太君) いろいろの候補地があったのを、それぞれ検討いたしました結果、最終段階といたしまして二候補地がいま残っておるわけでございます。
○大森創造君 それで、防衛庁にお伺いしますが、霞ケ浦の場合には百里基地との航空管制の問題がいろいろいわれておりますが、仮定の問題として、霞ケ浦になった場合には、百里基地というものはいまのままでよろしいんですか。
○政府委員(島田豊君) これは、昭和三十八年の航空審議会の答申にございましたように、もし湖面埋め立ての場合におきましては、航空管制上、自衛隊の百里基地と非常に接近してまいりますので、非常に運用上支障があるということでございまして、将来設置されまして、航空交通量が漸次ふえてまいりますと、百里基地の運用に非常に支障があるというふうに考えております。
○大森創造君 そうすると、霞ケ浦にきまった場合には、百里基地は用をなさない、したがって両立しないということでございますか。
○政府委員(島田豊君) 防衛庁としましては、百里基地を使用していくということが、前提でございます。したがいまして、国際空港ができました場合、百里基地との間に調整ができるかどうかということについて目下検討しておる状況でございます。防衛庁といたしましては、これを使用していくということが前提でございます。
○大森創造君 その空港が霞ケ浦にできた場合に両立しないとも言い切れないという意味ですか、技術的にいまから研究する要があるのですか、わかるはずではありませんか。それで、あなたのほうでは、衆議院あたりで、国際空港とは両立し得ない、百里基地をやっていく以上はどうしても国際空港はだめだというようなことをお答えになっておるようですが、それが事実ではありませんか。
○政府委員(島田豊君) 国際空港の設置場所その他いろいろな条件の問題と関連いたしますので、滑走路の設置状況あるいは滑走路の方向等によりましては両立し得ないという場合が出てまいります。
○大森創造君 そうすると、百里基地というものと、第二空港が霞ケ浦に置かれた場合には、両立しないという公算が大きいのですね。
○政府委員(島田豊君) 将来交通量がふえてまいります場合を予想しました場合、しかも近く防衛庁といたしまして104の部隊を展開する予定でございますので、104の部隊を将来ずっと展開いたします場合、両立し得ないということが言えるかと思います。
○大森創造君 航空局長にお伺いしますが、SSTという超音速旅客機、これの性能だとか、これが飛んだ場合の衝撃波というものはアメリカでも日本でもわかっておりませんが、相当な被害があるということを聞いておりますが、そういうことがわかっておりましたらお答え願います。
○政府委員(佐藤光夫君) 御指摘のように、超音速機は米国及び英仏共同で開発しておる段階でございますが、われわれの調査したところによりますと、超音速旅客機といいましても、離着陸の際には現行大型ジェット機と同程度の速度、つまりマッハ〇・八程度で運航される、離陸後に徐々に速度を増しまして、一万数千メートルの高度に達してから、さらに高度を上げて超音速飛行に移るということでございます。したがいまして、超音速飛行による衝撃波が現実にあるといたしましても、その開始地点は空港をはるかに離れた地点であり、わが国のような地形の場合、その地点は洋上となりますので、地上には被害を及ぼさないというふうにわれわれとしては考えております。
○大森創造君 運輸大臣にお伺いしますが、富里と霞ケ浦と、どちらが適当だと思いますか。
○国務大臣(中村寅太君) いま双方について検討いたしておりますが、いまの段階では五分五分ぐらいであると考えております。
○大森創造君 航空審議会の方にお伺いしますが、航空審議会は富里が一番よろしいという結論を出しておりますね。ひとつそういう結論を出した霞ケ浦との比較の点をお答え願います。
○参考人(平山孝君) 航空審議会では、第一候補として富里をあげたわけでございます。その理由は、霞ケ浦でございますと、ただいまお話がありましたように、百里基地との関係がございます。霞ヶ浦を埋め立てたところでありますと、どうしても百里基地に抵触をいたしますし、あすこの稲敷台地にやって滑走路の方向を考えれば必ずしも両立しないことはないという関係にございますので、百里基地の問題がありますために富里を第一候補にあげたということでございます。
○大森創造君 航空審議会というものができて、これはどのくらいの期間調査したのか、それからメンバーはどういう人なのか、お伺いいたします。
○参考人(平山孝君) 航空審議会にこの問題がかかりましたのは、昭和三十八年の八月でございます。そして、航空審議会の委員の名前は、航空局のほうからお渡しできると思いますから、ごらん願いたいと思いますが、その中から七人の小委員を選びまして、この問題を検討したわけでございます。しかし、何ぶんにもこの問題は純技術的の問題でございますので、航空審議会の委員ではございませんが、専門委員をさらに八名――各方面の専門家を八名専門委員にお願いをいたしまして、それで審議をいたしたわけでございます。専門委員の名前等も航空局でわかっておりますので、ごらんを願いたいと思います。
○大森創造君 航空審議会が、いまの御説明によるというと、専門委員をつくって、そうして調査をしたということが、一番私は安全性や科学性というものを重視した答申だと思うのですが、航空局長はいかがお考えですか。
○政府委員(佐藤光夫君) 御指摘のように、航空審議会の御諮問の答申をいただきましたので、われわれとしてはこれを十分尊重するたてまえにあるわけでございます。ただ、審議会の答申にもございますように、候補地が二つございますし、これらの間を慎重に検討を続けておるということであるわけでございます。
○大森創造君 霞ケ浦の場合は予算が相当かかると思うのですね、ヘドロの問題もあるし、埋め立ての問題もありますから。最初その第二国際空港をつくる場合概括的な予算の額は幾らぐらいの見積もりだったのですか。
○政府委員(佐藤光夫君) 一応の概算をいたしました空港の建設費を申し上げますと、富里村付近につきましては約千八百億、霞ケ浦の湖面案にいたしますと約二千二百億円でございます。
○大森創造君 大蔵省にお伺いしますが、一体これは、いまのお話によるというと、富里とした場合一千八百億、それから霞ケ浦二千二百億。これは大蔵省でないかもしらないが、技術的に見た場合に、建設省か運輸省か測量などをしたのでしょう――測量というか、調査をしたはずです、現地についてボーリングなどをやって。大体霞ケ浦の場合には相当予算がかかると思うのですが、どのくらい予算がかかると思いますか、概算の見積もり、霞ケ浦の場合。
○説明員(長岡実君) 技術的な専門家ではございませんので、正確にはお答えいたしかねますが、実はまだ霞ケ浦の調査の結果、たとえばボーリングをやりました結果、地盤がどのような状態で、埋め立てにどの程度の金がかかるかというような話は、まだ大蔵省としては承わっておりませんので、いまの段階では霞ケ浦について調査をした結果どのくらいになるかという御質問についてはお答えいたしかねる次第でございます。
○大森創造君 そうすると、航空審議会のほうでは調査をされて、富里が最も適当であるという文句を使っておりますね、霞ケ浦でなくて。
○参考人(平山孝君) そのとおりでございます。
○大森創造君 私は、いままでずっといろいろな経過を経て今日に至っているけれども、やはりこの段階で一番権威のある決定機関というものは審議会だろうと思うのですが、運輸大臣はどういうふうにお考えですか。
○国務大臣(中村寅太君) 技術的には審議会の検討というものが尊重されなきゃならぬものであるということはそのとおりでございますが、ただ、新空港を決定いたします場合には、技術的な問題だけでなく、いろいろ諸条件がございますので、すべての条件を勘案しまして決定いたさなければなりませんので、審議会の決定が即新空港にきまるということにはならないと思います。
○大森創造君 これは日本の表玄関で国家百年の大計であるということをうたい文句にいたしておりますから、横田基地や厚木基地について具体的に運輸省や外務省で返還の問題についてこの空港に関連して交渉をしたと思いますが、そのいきさつをお聞かせを願いたい。
○国務大臣(中村寅太君) 政府委員からお答えいたさせます。
○政府委員(佐藤光夫君) 先ほど申し上げました、また大森委員からもお話がありましたように、有力な候補地についての検討を進める一方、その他の地域につきましてもいろいろわれわれのほうで調査をしたわけでございますが、御指摘の現在米軍等に提供しておる施設につきましては、現在のところこの返還を受けて直ちに使い得るという見込みがございません。
○大森創造君 そうすると、河野さんが議長になった閣僚会議などの存在はどうなるのですか。これは河野さんがなくなったから、そっちのほうは有名無実なんですか。いままでの経過の中における一つの現象であって、いまでは場所を決定する場合にはそういうものは無視してよろしいということですね。
○国務大臣(中村寅太君) 河野前大臣を中心につくられておりましたあの懇談会というものは、これは正式に閣議で決定した機関じゃございません。あの会合を続けていくかいかぬかは、今後所管の運輸大臣の考え方によってきめてまいりたいと思います。
○大森創造君 仮定の問題ですが、霞ケ浦にした場合には油などが流れ出すと思いますが、漁業などはどういうふうになりますか。これはだれもわからない問題だと思いますが、相当の被害があるでしょう。どうでしょう、そういう見通しは。漁業、農業。 それからもう一つ、ついでにお伺いをしますが、高浜入干拓というものを農林省が計画しておりますね、それとの関連はどうなります。
○政府委員(佐藤光夫君) 仮定の問題と先生御指摘のように、かりに霞ケ浦にした場合の廃水及び廃液をどういうふうにするかということでございますが、かりにそういうことになった場合には、技術的には浄化処置を講ずることは可能であるということが結論が出ておるわけでございます。それから廃水や漁業補償の関係というものは、現実の事態を十分に調査をして善処しなければならない、こういうふうに考えておる次第でございます。
○大森創造君 魚業の補償ということより前に、私は霞ケ浦の魚族が全滅するのじゃないかという心配を現実にしておりますが、その点いかがですか、そういうことになるんじゃありませんか。
○政府委員(佐藤光夫君) 現在の計画されておるような程度では、魚族が全部壊滅的になくなってしまうということは考えられませんわけでございます。
○大森創造君 考えられないと言うても、やはり油が多量に流れ出すと、非常にそういう危険があるでしょう。それから農業に対する影響はどうですか。それから治水の問題についてどうですか。
○政府委員(佐藤光夫君) 先ほど申し述べましたように、油については、必要があれば浄化処置を講ずることができるというわけでございます。 なお、治水、利水の観点につきましては、御指摘のように、かりに霞ケ浦の湖面を埋め立てする場合に、一つの問題点であるわけでございまして、これらの点につきましては、建設省に依頼をして、現在根本的な検討をしていただいておるわけでございます。
○大森創造君 航空審議会の方にお伺いしますけれども、これは純技術的な立場からのみ審議をしたのでございますか。
○参考人(平山孝君) 純技術的な立場から審議をいたしたわけでございます。
○大森創造君 やはり私は、安全性と技術性と申しますか、一番科学的な根拠に基づいて場所を選定するのが妥当だと思うのですが、中村運輸大臣いかがですか、いろいろな政治的な問題としてこれは扱われ過ぎているような気がいたしますが、技術的、科学的な安全性などに重点を置いた場所の選定が必要と思いますが、いかがですか。
○国務大臣(中村寅太君) 運輸大臣の責任においては、そういうすべての問題を含めてきめてまいりたいと考えております。
○大森創造君 納得のいくような、だれが聞いても、これはここにきまったのはこれこれの現出であるということで、納得のいくようなきめ方をしていただきたいと思うのです。政治的な場できめられるということでは迷惑ですから、近くきまると思いますが、その点を御要望いたしますが、いかがですか。
○国務大臣(中村寅太君) 新空港をきめます場合には、すべての諸条件、諸問題等を含めまして最適な地に決定いたしてまいりたいと考えております。できるだけ地方の人たちにも納得のいくような線できめてまいりたいと考えております。
○横川正市君 運輸大臣に関連をして一問。 新聞でちょっと私拝見をしているのですから、方針については明らかでありませんけれども、自動車関係の許可認可について、個人タクシーの免許については運輸省としてどういう方針を持っていらっしゃるのですか、それをちょっとお伺いしたい。
○国務大臣(中村寅太君) 自動車局長が来ておりませんので……。
○委員長(藤原道子君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(藤原道子君) 速記をつけてください。
○大森創造君 ちょっと一つだけ資料として、高浜入干拓の問題がどうなるかということを、きょう農林省の方はおいでにならないかもしれぬけれども、これをひとつ要求したいと思います。霞ケ浦に空港ができた場合に、高浜入干拓の問題については地元としては非常に注意しておりますから、高浜入干拓の問題がどうなるかという問題についてひとつ資料として提出してもらいたいと思います。 それからもう一つ、これは航空審議会のほうでは技術的に見て百里基地との関係は両立しないという結論のようですね、いまの答弁を聞きますと。この点運輸大臣いかがお考えですか。
○国務大臣(中村寅太君) 飛行場のつくり方によっては両立しないが、つくり方によっては両立しないでもないというさっきの結論のようでございます、審議会の結論は。
○相澤重明君 ちょっと平山参考人に、いまの大森委員の質問で、霞ケ浦を埋め立てた場合の干拓事業関係、あるいは油の関係、流れた場合、こういうような問題は、あなたのほうだって、いろいろな技術調査をした場合には、いろいろな各般からの調査というものを行なったと思うのですね。そういうことを議題に討議されたと私は思うのです。そういう点については、大森委員は農林省関係に資料を要求しておるけれども、あなたのほう自身がそういうことを御検討されたと思うので、検討されたのか検討されなかったのか、検討されたならばどういう答えだったのか、それをしないと大森委員に対する親切な答弁にならぬと思うので、それを一つお尋ねしておきたい。
○参考人(平山孝君) 航空審議会では、干拓の問題、それから治水の問題、そういう点について問題があるということだけは答申の中に入れましたけれども、それがどういうふうにそこに問題が起こってくるかということは航空審議会ではわかりませんので、そういう問題があるので十分調査が必要だということは答申の中に入れたわけでございます。
○相澤重明君 そうすると、佐藤航空局長、いまの平山参考人の答弁によれば、当然政府としてはそういうことを農林省とも相談をして、そしてこの問題の解明を与えなければならぬということになりますね。したがって、この国会に対する答弁としては、いま大森委員の質問されたようなことは、あなたのほうでそういう解明を与えなければならぬ。解明を与えないで、ただ観念的に、あるいは政治的に物を判断するなんということは、許されないわけです。そういう点では、大森委員の質問をやはり聞いたならば、これは運輸省としては関係各省と相談した結果こうであったという、答申というものが、ただ文書を出されたから、それをうのみにするというわけじゃないのだから、そういう点についての答弁をひとつしてやってもらいたいと思う。
○政府委員(佐藤光夫君) 高浜入干拓がどうなるかという御質疑でございますが、われわれとしては高浜入干拓はそのまま継続するという前提で計画を進めるという立場をとっておるわけでございます。ただ、あれの実施の時期その他の調整ができれば非常に空港の建設その他時期等の関係で条件がよくなるという問題がございますけれども、あれをそのまま続けるという前提でわれわれとしては空港の技術的な検討を進めるという立場をとっておるわけでございます。 それから、先ほどもう一つの御質疑の百里基地との調整の問題でございますが、これは防衛庁からお話がございましたが、われわれのほうで一応検討いたしました中間的の段階といたしましては、新空港の航空交通量が多くない間は百里飛行場における要撃機の緊急発進等の場合の使い方との調整をすれば当初は両立し得るということが一応空域の調整の点について考えておる点でございますが、これらの点については、なお防衛庁と最終的に話を詰めまして、結論を出すときには、その結論を見ながらおきめを願うようにする立場をとつ ておるわけでございます。
○大森創造君 防衛局長が退席されましたけれども、私は非常に疑念に思うことは、百里基地の問題と両立しないということで当初ずっと答弁をしていたようですよ、防衛当局は。そこで、いまの説明を聞きますというと、国際空港のでき上がった状況によっては両立し得るようなことにも聞こえますけれども、これはだれもわからぬ。国際空港というものは相当大規模になって、将来どういう ことになるかわからないと思うのですよ。その場合に、私は技術的に見て、百里基地と――F104を飛ばすようなことになるのですから、両立するはずがないと思うのです。だから当初から両立しないという答弁をされたのだろうと思うのです。これは両立しないでしょう。そこが政治的に扱われているような気がしてならない。
○政府委員(島田豊君) 先ほど申し上げましたように、要するに、新しい空港が設置されまして、それの交通量が非常に増大をした場合のことを申し上げたわけでございます。ただいま航空局長からお話がございましたように、それまでの間は、両者の航空管制をうまく調節いたしながら、これは不可能じゃございません。したがいまして、最終的に104がスクランブル態勢に入り、また国際空港がだんだん交通冠がふえてまいりますと、これは町立し得ないということは明白であろうと思いますけれども、そういう意味で最終的には両立し得ないということはあると思います。ただ、その後いろいろそういう調整の可能性がないかどうかということにつきまして、これは閣僚の懇談会の方針に基づきまして、運輸省との間に空域小委員会というものが設置せられまして、そこでいろんな案につきまして、両者の意見を持ち寄りまして、調整の可能性があるかどうかということについて検討してまいりました。それにはいろいろ案がございますけれども、交通量がそう多くないという段階、時期におきましては、若干お互いの調整をやれば、これは百里の運用も不可能ではない、こういうように考えられるのでございまして、ただいまの航空局長の答弁もそういうふうな趣旨であったと思います。
○大森創造君 これは、国際空港をつくるということは、相当な交通量を予想しなきゃならぬですよ、これは相当大規模なものですから。その場合に、やはり両立しないということは事実でしょう。その場合に、技術的にいろいろ調整をする必要もあるかもしれないが、根本的に両立しないんじゃないですか。これは何とか結末をはっきりしないというと、あとで後悔することになりはしませんか。
○政府委員(島田豊君) 先ほど申し上げましたように、非常にたくさんの飛行機が離着陸する、それによって交通量がどんどんふえてまいりますと、やはり両立しない時期が参るということは、これは事実であろうと思います。
○大森創造君 私は、予算の点から見ても、それから東京からの場所、距離を見ても、いろいろな点から見て、やっぱり航空審議会の答申というものが技術的だからこそ、これは信頼すべき根拠があると、源田実さんなんかもそう言っておりますね。航空審議会の答申が一番信憑性がある。この問題については非常に政治的に扱われておりますので、私ども、航空審議会の答申以外の場所などについてきまったならば、大問題であろうと思います。やっぱり比重は、一番航空審議会の答申というものを強くいれるべきじゃないでしょうか。最後に運輸大臣にお伺いしたい。
○国務大臣(中村寅太君) 航空審議会の答申による候補基地二カ所できめたいと思います。
○委員長(藤原道子君) 黒柳君。きょうは国鉄総裁に御無理をして出席していただいておりますので、集中しての御質問を願います。
○黒柳明君 私は昭和三十九年度日本国有鉄道監査報告に基づいて質問したいと思います。革津温泉のバスターミナル株式会社について、多少疑惑な点がございますので、この点を究明したいと思います。よろしくお願いします。 国鉄は、本年の四月一日草津温泉バスターミナル株式会社を設立しまして、そこに二千万の出資をいたしておりますが、国鉄関係の軍役として、荒川二郎及び小原健弘、この二人の人をこの会社に送り込んでございます。で、この会社の概要について御説明願います。
○説明員(石田禮助君) はなはだ申しわけないのですが、私はその内容につきましてはよく存じませんので、この次の機会によく調べて御説明いたしたいと思いますが……。
○黒柳明君 総裁の御答弁よくわかりましたが、ここに昭和四十年八月発行の監査報告書がございますが、これ総裁ごらんになっておりませんでしょうか。
○説明員(豊原廉次郎君) 草津温泉におきますバスターミナルの問題につきましては、最近草津温泉の観光的な位置が非常に高まりまして、上越スカイラインというようなものの開通もございますので、そこにたくさんの観光客が参るわけでございますが、そこに至ります交通機関といたしましては、国鉄自動車のほかに、私鉄系のバスが運行しておるわけであります。で、これら利用者の便益をはかるために、国鉄並びに私鉄系のバスが総合して利用し得るバスターミナルをつくるということが適当ではないか。そこで、草津町におきまして、こういう情勢に対処いたしますために、総合的なバスターミナルをつくるということになりまして、国鉄といたしましても、国鉄自動車の営業を増進いたすということから、一つの拠点といたしましても、またバスの発着の経費を節減するためにも、これらの町並びにほかのバス業者と共同したバスターミナルに参加することが適当だろう、こう考えましたので、出資をいたすということにいたしたわけでございます。
○黒柳明君 国鉄、私鉄及び草津町各別に出資金の内容を説明願います。
○説明員(豊原廉次郎君) 資本金七千万円でございまして、そのうち国鉄としては二千万円を出すわけでございまして、いまほかの私鉄会社の出資については資料を持ち合わしておりませんので、調べまして……。
○黒柳明君 資料がございませんならば、後日提出していただきたいと思いますが、それにしても、まだまだ四月一日に設立されたばかりでございますし、また国鉄としても、このバスターミナル株式会社は、広島、福岡に次いでまだ三番目の会社でございます。それについて相当力も入れていると思いますし、その資金構成ぐらいはひとつ、七千万の内容でございますから、頭に入っている、このようなことが常識じゃないかと、こう思います。また後日お願いいたします。 このバスターミナルは、草津駅に地下一階、地上三階のビルをいま建てておりますが、この地上の各階に個人の商店を入れる、すなわち関連事業を行なおう、こういうことになっている予定でございます。これに関して説明していただきます。
○説明員(豊原廉次郎君) ただいま、私ここにちょっと資料を、詳しいのを持ち合わせておりませんので、いずれ調べまして、これも御答弁をいたしたいと思います。
○黒柳明君 自動車局長はいまいますか。――すぐ呼んでいただけませんか、いかがでしょう。
○委員長(藤原道子君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(藤原道子君) 速記を起こして。
○黒柳明君 また、自動車局長――関連の人が参りましたら、この点は説明願いたいと思いますが、要するに、建設費一億円の資金をもちましていま建設中でございます。来年の六月一日に開業予定である、このように話を聞いております。私も現場へ行って見てまいりました。国鉄が二千万円を出資して、革津温泉――先ほども常務理事から説明がございましたが、まあ発展しているので云々という説明も私は聞きましたが、革津温泉でこのような、いわゆる地上三階、地下一階、その一階、二階、三階には――わずかに一階の片すみにバスターミナルの事務所を置くだけで、ほとんど一階も商店で、二階、三階も全部個人の商店、売店、こういうような商売的な事業をやる、このような事情が納得できないわけでございますが、このようなことをやらなければならない理由、要するに、革津にどうして重点的に投資をしなければならないのか、こういうような事情を説明していただきたいと思います。
○説明員(豊原廉次郎君) 先ほども申し上げましたように、国鉄の自動車としてはいろいろなところで運営をいたしておりますが、この草津地方におきましては、先ほど申し上げましたように、輸送事情が非常におくれておる。それによりまして、単に国鉄自動車だけでなく、国鉄鉄道の旅客の営業開発という点からも重視すべきものというふうに考えましたので、先ほど申し上げましたようなバスターミナルができますのを機会に、これに参加をいたすことにしたわけでございます。
○黒柳明君 まことにおことばですが、それは反対なんです。私は草津――先ほども言ったように何回も行っております。いま草津温泉というのは、さびれる一方でございます。あそこに大きなホテルを建てまして、いままでの湯治場みたいなところから、これから発展させていこう、こういう投資をしたのですが、残念なことに、ことし、去年雪が降りません。大きなホテルが経営難で困っております。お客さんがどんどん行くどころか、お客さんが行かない。いま常務が言いましたようにバス自動車需要があちらに向いている――その交通量を説明できますか。その資料をあげますと、反対の結果が出ております。それならば草津のほかのところを、もっともっとあの附近にはございます。水上もしかりでしょう。そういう温泉地、あるいは温泉地じゃなくてもいいです。そういうところに自動車量が多いというなら、そちらのほうにどうして投資をしないのか。そういう関係性のある場所がいっぱいあるわけでございます、上州方面には。それをどうして草津に重点的に投資をしたのか。また、このバスターミナル株式会社として、こういう広島、福岡、それに次いで草津というふうな三カ所やったわけですが、何か方針でもあって、方針でも定めて投資をしているのかどうか、その点もあわせてお伺いします。
○説明員(豊原廉次郎君) 国鉄の自動車は、御承知のように、いろいろなところをやっておりますが、必ずしもどこでもやっているというわけにもまいりませんので、国鉄自動車の中の重点的なものと考えたわけでございますが、なお詳しいことにつきましては、自動車局長を呼んでおりますので、参りましてから答弁いたします。
○黒柳明君 私がしゃべっているときに、むだ話しているから、抜けてしまうんですよ。方針はあるのですか、この三点を聞いたわけです。
○説明員(豊原廉次郎君) 国鉄のやります出資一般につきましては、国鉄の事業を発展させるために必要な事業であって、国有鉄道法に定められ、それに基づく政令に定められましたような範囲内で投資をしているという考え方でございます。
○黒柳明君 全然実情がわからないので、私としても質問するのも張り合いがないのですが、要するに、福岡のとき、このバスターミナルが建てられたときには、楢橋運輸大臣の地元でございます。そのときに、福岡にバスターミナル株式会社が建設された。それから広島にバスターミナル株式会社が建設された。それは永野運輸大臣のときなんです。これも永野さんの地元が広島です。また、いまの津津の場合においては、この社長は草津の町会議長。私もよく知っております。いまいろいろな事情を調べております。この人がこの会社の社長になっている、名目上。こういうふうになっているわけです。こういう点をもっともっと究明しなければならないと思いますが、究明していくと、何か非常に国鉄はいま赤字である。この前、私大きな声で総裁に失礼したのですが、赤字である、赤字である、こう言うときに、二千万円もの、もしもむだ金であるならば、当然出資する必要がないものならば、そんなことをする必要はないじゃないか。また、そういう個人的な情実、あるいは国民の前にはっきりその実情を公にすることができないようなものであるならば、これは非常にうまくない。赤字が、国鉄の運賃値上げがいま問題にされているときにあたっても、こういう監査報告からこういう不明瞭な点が出てくることは、まことにうまくない。こういう点を指摘したわけですが、さらにこの広島、福岡、草津には先ほども言いましたように国鉄関係の役員が出ています。常勤及び非常勤、非常勤とはいえ退職したからデパート並みのそういう株式会社に送り込む。こういうことは非常にうまくないと思います。また常務として、常務というのは監督者でございません。実際に仕事にタッチをする、こういう人が、こういう常務が入り込んでいく、こういうことがはたしてできるのかどうか、その根拠があるかどうか、これをお伺いしたいと思います。
○説明員(豊原廉次郎君) ただいまの御質問の、国鉄の投資につきましては、日本国有鉄道法にその根拠がございまして、国鉄は投資ができるわけでございます。投資をいたしました以上、そういう役員を送り込みますことは、これは国鉄の投資をいたしました資産を保護する上からも、またそういういま御指摘の福岡、広島、今度草津と、バスターミナルにおきまする運営を、国鉄の事業上有利にやっていきたいというたてまえからも普通の考え方ではないかと思います。
○黒柳明君 資金を出すことは認められている、これは納得します。ところが常務として、常務として直接仕事を執行する立場として送り込むことは、ちゃんと明確化されておりますですか。
○説明員(豊原廉次郎君) これは常勤の役員として国鉄の職員が専念するということは、これはできないわけでございますけれども、非常勤で経営に参加することは、法律上も差しつかえないということに考えております。
○黒柳明君 交通公社の場合なんかには、明らかに監査役として国鉄の役員が入っております。これはあくまでも監督機関としての問題であります。このバスターミナル会社の場合においては、これは先ほども言いましたように資金の問題じゃないです。人事の構成の問題です。直接業務を執行する立場におけるそういう立場には、非常勤でも許されておりますね、法文上そうなっていますか。
○説明員(豊原廉次郎君) 現行の法律の定めからいって許されておるということになっております。
○黒柳明君 これは法的に根拠がありますかね、くどいようですが。
○説明員(豊原廉次郎君) 国鉄の役員につきましては、逆にこういうものを禁ずる規定がございますが、職員につきましてはそういうものはございません。で、監督の官庁等の解釈もそういうふうになっておるわけであります。
○黒柳明君 国鉄の役員はやっちゃいけない、こういうふうになっておるわけですね。では、このいま言いました一番冒頭に言いました荒川二郎及び小原健弘この人の役職は、どういうのをやっておりますか、御存じでございますか。
○説明員(豊原廉次郎君) いまの小原健弘につきましては、現職の国鉄の職員でございます。
○黒柳明君 どういう役職をやっておりますか。
○説明員(豊原廉次郎君) 関東自動車事務所長。
○黒柳明君 事務所長という立場であるならば、直接業務にタッチする役目になってもいいと、こういうことですね。
○説明員(豊原廉次郎君) さようでございます。
○黒柳明君 そうするとこの場合、このターミナル株式会社の場合には、先ほども言いましたように、仕事が広範囲になると思うのです。なぜかならば、一階、二階、三階、個人商店、店舗が入りまして、そこの事業も事務も繁雑になると思いますが、この所長として自分の職場を見ながら、くどいようですが、直接業務の執行にタッチするようなそういう役職も兼務する、こういう国鉄の自動車所長というのは、仕事の上においてひまなんでしょうか、その点をお伺いします。
○説明員(豊原廉次郎君) 決してひまだからやるということではございませんが、このバスターミナルにおける仕事も重要な仕事でございますから、その一部として見ると、こういうことでございます。
○黒柳明君 重要な仕草であればあるほど、現職の職員ではなくしてもっとほかに適当な人をさがせなかったか、そこの理由を説明していただきたい。
○説明員(豊原廉次郎君) 先ほども少し申し上げましたように、国有鉄道が出資をしておるところでございますので、その出資資産の運営というものに関しましては、国鉄の職員がタッチしてもいいというふうに考えておるわけでございます。
○黒柳明君 何だか話が非常に矛盾しておると思います。所長として仕事が決して忙しくないことはない、重要な仕事である、国鉄が融資しておるからそこに人を送るんだと、融資しなければいいんじゃないですか。融資しなければならない理由はどこにあるか。バスターミナル会社として国鉄がこういう方針で広島、福岡、その次は革津にやるんだ、その次はここにやるんだと、こういう方針でもあるのですか。そういう方針がないとでたらめにバスターミナル会社が今後できると思いますが、重要性はあると思いますが、非常にけっこうなことだと思うけれども、そういう無差別につくって、そしてそこに国鉄の重要な職員に、非常にこの忙しい仕事の分担を持たせるということは、こういうことはうまくないと思いますが、この点は明確に御答弁を願いたいと思います。
○説明員(豊原廉次郎君) 先ほども申し上げましたように、入っておりますのは非常勤で入っておりますので、毎日の業務に拘束されるというわけのものではないわけでございます。それとバスターミナルが福岡、広島、今度草津というふうにあるわけでございますが、これはいずれも国鉄の自動車が相当回数発着するところでございまして、そのターミナルの利用法につきましては、国鉄といたしまして発言権を有しておりませんと、自動車の運営に差しつかえる場合が考えられますので、非常勤でこの経営にタッチいたさせておるわけでございます。
○黒柳明君 国鉄自動車が相当出入りをすると、こういう理由で国鉄が投資したと、こういう答弁ですか、それでよろしいですね。
○説明員(豊原廉次郎君) さようでございます。
○黒柳明君 であれば、ほかの個所で国鉄の自動車が相当出入りするところがあるならば、そこに対してもまたバスターミナル会社をつくる御予定でございますか。
○説明員(豊原廉次郎君) これはほかのいろいろなバス会社等と連携して、そういうものがほかの地域におきましても旅客の利便を増進し、また国鉄の営業を増進するということであれば、その事の場合に従いまして考えていくべきだと考えます。
○黒柳明君 先ほども若干申し上げましたが、いま国鉄の値上げが非常に問題になっております。その最中にこういう資料が出まして、そこにいま申しましたように明確な御答弁を欠くようなこういう投資をしておるということは、非常に私ども遺憾だと思います。国民もそういうことがもっともっと明確化されなければ、値上げに対してはっきりした賛成の意も表さないじゃないかとこう思うわけですが、まあこの点について、もっとはっきりした国鉄としての方針をもって臨んでいただきたいと思いますが、最後に、このバスターミナル会社に関係しているその国鉄及び運輸省の役員、国鉄出身者、運輸省出身者の役員の前歴、氏名、役職、それを資料要求として提示していただきたいと思います。以上でございます。
○委員長(藤原道子君) ただいま資料の御要求ございましたが、よろしゅうございますね。――なるべくすみやかに御提出を願います。
○谷口慶吉君 関連で私もお尋ねいたしますが、私どもがね、運輸委員として福島県に参りました際に、あのときは経営が非常によくないようなことを聞きましたが、現在はあの会社は採算が合っていますか、福島の場合。
○説明員(豊原廉次郎君) 福島のバスターミナルでございますか、これは国鉄は資本的に関係をいたしておりません、この場合。
○谷口慶吉君 していない。
○説明員(豊原廉次郎君) はあ。
○高山恒雄君 総裁にお聞きしたいのは、今度国鉄の値上げ問題の申請が出されたと。そこで……
○委員長(藤原道子君) ただいま、フランス上院外交委員長ジョルジュ・ボルトマン氏が傍聴のためにお見えになりました。 〔拍手〕
○高山恒雄君 先ほど申しましたように、国鉄の今度の輸送料の値上げに対して、私は御質問申し上げたいと思うのですが、石田総裁におかわりになってから、独立採算制ということを非常に強く主張されておるわけです。で、この国鉄業として独立採算制をとるということについて、私は反対するものじゃありません。ただし、今日のような、非常に日本の産業構造が変化してきておる。また一方においては、経済的にも、さらにまた、この都市へ都市へと人口が増化して、マンモス化してきておる。そのために、国鉄としては、その輸送に万全を期したいと、こういうふうにいままでも主張されておると私は思うのです。ところが――そうしなければいかないということもこれははっきりわかります。がしかし、こういう変化の多い時期に、総裁が日ごろ言っておられる独立採算制を直ちに確立しようということが正しいかどうかですね。私はその点が非常に、この総裁の基本的な考え方には賛成ができますけれども、急激なそうした独立採算制をとる、運送料の値上げ等をやるということについては、納得がいかないのであります。 なぜかならば、いまやろうとする計画は、これは最も高度のものでなければいかぬと思うのですね。それをそういう国民の負担においてそれをやるということでなくて、国の負担でやるという基本的な考え方をなぜ持たれないのか。総裁の回答を聞くまでもないですが、国が出してくれぬと、こうおっしゃると思うけれども、やっぱり出さなければ、なぜ出さないのかというその追及が私は足らないのではないかと、こう考えるのですが、総裁のその基本的なその問題に対するひとつ考え方をお聞かせ願いたいと思います。
○説明員(石田禮助君) 国鉄の独立採算制というものは、これはもう当然きまっておりますので、この法律を変えない以上には、やっぱり独立採算制というものの基礎の上において国鉄というものの経営をやっていかなければならぬ。ところが、今度、つまり運賃の値上げというものでございますが、これは御承知のとおり、目的は三つあるのでありまして、第一は、人口の都市集中、それによる都市――大阪、東京が主でありますが、地方にも多少あります。これの通勤、通学の問題、これは全く交通地獄であります。それからさらにこれまでの国鉄に対する過小投資の累積というものが原因をなしまして、世界にもまれな過密ダイヤ、ややもするというと、非常な大きな事故が発生するような原因が潜在しておる。さらにもう一つは、この過密ダイヤに処して、とにかく輸送量が増強するまで何とかして事故の起こらないような、輸送を安全にするということを考えなければならぬ。大体国鉄というものは独立採算制でありますが、いま非常に国鉄の財政というものは苦しい。その一つの大きな原因というものは、公共負担にあると私は思う。御承知のとおり、国鉄が公共企業体でありますがゆえに、公共性を発揮して国のために国鉄が犠牲になるということは、これは私は当然やらなければならぬものだ。しかもそれも国鉄がするだけのことをして、なおかつ余裕があるなら、これは公共精神を発揮して公共の負担をやってもよろしい。けれども国鉄が自分の輸送任務というものを十分に果たし得ないような業態にあるにかかわらず、国鉄が公共負担をするということは、私は間違っておる。御承知かしりませんが、この公共負担というものは、三十二年から三十九年までに五千二百六十一億やっております。これは全く国の政策というものを国鉄の犠牲においてやっているわけである。四十年度においては、私はこれは約九百億になると思う。これは独立採算制というものの根底を破る非常な大きな原因をなしておる。ですからして、今度の第三次計画を遂行するにつきましては、こういう点も考える。ことに通勤、通学なんというものは、これは非常な大きな、御承知のとおり、割引をやっておるのであります。しかも、これを建設するには、非常な金がかかる。だからしてこれまでの公共負担でもって国鉄が五千二百六十一億出している。しかも四十年には九百億出す。だからして、政府はよろしく国鉄の第三次計画に対しては出資をしてくれい。御承知かもしらぬが、政府の出資額というものはあとにも先にも四十億しかない。しかも昭和二十五年においてなされている。戦前においてやったものじゃないということを第三次計画の御承知の懇談会、それから調査会でもって国鉄は主張したのでありますが、大蔵省はがんとしてなかなか聞かない。どうもがんとして聞かぬという以上は、われわれは手をひねるわけにいかぬ、強要するわけにいかぬということで、そこでじゃあどうするかということになると、こういう通勤、通学の問題、というのは金ばかりかかって、収入というものが御承知のとおり大きな割引をやっておりますので、とても収支償わぬ、しかも一日に働く時間というものはわずかに三時間か四時間、あと二十時間、二十一時間というものは、その施設及び車というものは遊ばしておかねばならぬ、こういうようなことになっておりますので、それで国にぜひひとつ出資してくれいということをお願いしたんですが、できないもんですから、それじゃどうするかということになると、こういうもう収支の償わぬものに対しては、利息のつく金を持ってきてやるにおいては、国鉄の独立採算制というものは維持することができない。じゃどうするかというと、運賃の値上げ。御承知かしらぬが、今日までの国鉄の運賃というものは非常に安く押えられてきておる。天下にこんな安い運賃はない。ほかの外国の運賃に比べてもそうでありまするが、日本におけるいろいろの物価だとか、あるいは電電公社の値上げというものに比べまして非常に安いということ、たとえば昭和十一年に比べまして、国鉄の旅客運賃というものは百六十一倍、それで貨物というものは二百十七倍、電電公社というものは昭和二十八年においてすでに二百三十三倍にもなっておる。安過ぎるということと、必要上どうしてもこれはやってもらわなければならぬ、こういうことで運賃値上げということが出てきたわけであります。あなたおっしゃるように、政府に補助させるということは、これは努力したんですけれども、不幸にして目的を達することができなかった、こういう理由でございます。
○高山恒雄君 総裁が言われておる過去の値上げが十分でなかったということにつながると思うんですね、説明を聞いておりますと。したがって公共企業体のためにできることは、やっぱり公共企業としての使命を果たしたいと、このことを言っておられるのですね。私が申し上げたいことは、従来の異なった日本の経済情勢にあるということを申し上げておるのです。そうして東京を一例にいたしますならば、東京がマンモス化して、しかも都市へ集中してきた。そのために先ほどおっしゃるような混乱が起こってきているということは、これはだれが見たって国民全体が知っておると思うんですね。そういうわかり切った時期に、むろん国鉄法による公共企業体でありますから、独立採算制をとるということは、私も百も承知いたしております。けれども、そういうマンモス化したこの都市の交通をどうするかという問題になれば、これは一ぺんに今度のような旅客においては三七%、他の貨物においては一五%というような膨大な値上げをするということが、総裁として正しいかどうかということを私は疑うのです。たとえて申しますならば、一つの例ですが、新聞に出ていますから、皆さんのほうから発表したのでしょうと私は思いますけれども、これは日本の経済の不備もあることもよく知っております。そのために私は欠陥が出ておると思いますけれども、国鉄が発表された問題を概算してみますと、かりに鹿児島まで参ります。鹿児島まで、今度の値上がりで大体千三百七十円上がるのです。これは新聞に発表してあるから間違いないと思いますが、私が計算したわけでありませんが、そうしますと片道四千八百二十円ですから、いままでから見ると大体千三百七十円の値上がりで、往復しますと九千六百四十円、値上がりが二千七百四十円という膨大な数字になるんですよ。私はこういう数字は、今日の鹿児島の県民所得から考えてみて、一体鹿児島からの乗客があるかいなと私は不安に思う点があるんですよ、実際問題として。あまりにも、国が出さないから、出さないからということで、従来の投資としては五十億前後しかしていない、こういうことの泣き言じゃなくて、私は断固として、この東京の交通難をどうするかという問題は、大蔵省にやっぱり国鉄としては迫るべきだ。そうして長期計画の、三十年なり五十年の長期返済をするという形のものを私はやるべきだと思うのです。むろん、他の民間バスだとかあるいは私鉄だとか、そういうものに比較して安いとおっしゃるならば、その安い状態というものは、私は調査したわけでないから十分わかりませんけれども、それはひとつ資料で私は出してもらいたいと思います。 もう一つ私は総裁に聞きますが、一体、しからばこれだけの値上げをするという計算ですね、何を基礎にして出されたかということですよ。何を基礎にして出されたか。たとえて申しますならば、貨物の輸送その他を別にいたしまして、つまり国鉄従業員の一人当たりの輸送人員というものと民間の従業員の一人当たりの輸送人員というものの対比をされたことがあるのかないのか、安いとか高いとかおっしゃるけれども、実際にそういう独立採算制であれば、一つの企業ですから、そういうところまで検討されたことがあるのかないのか。そうして、合理化は、一体今日どこまで近代化されたという結果が出ておるのか、そういう点の説明ができるならば私はお答え願いたいと思います。
○説明員(石田禮助君) 過去における国鉄の運賃値上げなんというものは、大体において一割二分とか一割五分というやつが、今度の場合においては貨物及び旅客を通じて約三割、こういうことになっておりますので、この点について上げ方があまりひどいじゃないか、こういうようにお考えになるのは、これはごもっともだと思います。ですが、今日における通勤通学のほとんど、まず交通地獄といっても差しつかえない。それから過密ダイヤの状態を見ると、このままにほうっておくわけにいかぬ。少なくともこれだけの投資はしなきゃいかぬという必要というものはそこにあるわけだ。これはどうしてもやらなかったら、国鉄としては輸送義務を尽くすことはできぬ。非常な輸送の危険が存在して、これはやらにゃならぬ、これだけはもうどうしてもやらなければならぬ。じゃその金をどうするか、こういう問題なんですが、借金でやるということは、たとえば幹線における輸送力の増強というものは、これは借金でやっても私は十分ペイしていくと思いますからして、これは借金でやる。この点についてはもうだれもわれわれとしては異議がないわけであります。 ただ、問題はつまり通勤通学の問題、これは非常な大きな割り引きをやっております。しかも、その輸送力増強をつけるところというのは東京、大阪というような非常に金のかかるところです。それでこの出資に、投資に対する収入というものは非常に少ない。こういうものを借金でやるということは、これはとてもいかぬ。国鉄はすでにもう約一兆の借金を負っております。四十年度の末においてはそれに対する利息の支払い、残金の償還で千百億以上の借金を負っておる。これに今度の事業約三兆円の投資を全部借金でやるということは、幹線のほうの三兆円の約半分はこれはまあいいでしょう、あとのほうは、これは借金をもってしてやった日には、この借金の重圧に追われて、国鉄というものは独立採算制というものは維持することができな、そこでどうするかというと、借金の利息を払わない、要らない金をもってやらざるを得ない。それにはどうするかということになると、政府から出資してもらうか、あるいは自分で金をつくるか、つまり収入をふやす、こういうこと。収入をふやすにはどうしたらいいかということになるというと、私はこれはやはり運賃の値上げ、一方に経費の節減、そして一方にさらに投資効果をあげる、こういうことでいくより方法がない。これはもういまあなたのおっしゃった、三割値上げに対して全くこれは問題にならぬじゃないか、こういうのですが、これは人のことを、人のふんどしで相撲をとるようなことになりますが、たとえば電電公社あたりでも、すでに昭和二十八年において昭和十一年に比べて二百二十三倍に上げているのですね。国鉄は三十年、三十二年、三十六年の三回に運賃の値上げをしたにかかわらず、旅客運賃というものはわずかに百六十一倍なんです。ところが、電電公社も今度はどうしても三割二分の値上げをしにゃならぬ、こういうようなことでありまして、三割というこの数字は非常に大きく見えますが、これはどうもあに国鉄のみならぬや、どうもこれは天下の大勢じゃないかと私は思うのであります。これはひとつやはり過去の数字にとらわれないで、実際の現在の情勢を見て、三割というものがはたして妥当であるかどうか、こういうようなことに同情して御判断を願いたいと私は思います。
○高山恒雄君 それは総裁そういうわけにいかぬですよ。そういう経営ならばだれでもやるのです。総裁じゃなくても、赤字だから運賃を値上げする。貨物運賃を上げるというならば、これはだれでもやれるのだ、経営は。私はやはり石田総裁が買われて、しかも民間から入ってこられて、国鉄の独立採算制を強調されてやられる上においては、長期見通しの上に立ってやってもらわにゃいかぬということを私は希望が申し上げたい。それはいままで、たとえば電電公社が二百二十三倍上がっているというけれども、国鉄は何をしておった。あなたを責めてもわかりませんけれども、あなたの前の人は何をしておったのですか、それならば。そうでしょう。全体から見て、その欠陥が一時に出ておるから、独立採算制を強く総裁がここでどっときめ手を考えにゃいかぬというので三割の値上げをやる、これはむちゃくちゃじゃないかと私は書いたいですね。前の人がやった欠陥が出ておる。そして、その欠陥は独立採算制で当然やらなくちゃいかぬ。政府にすがってみたけれども、政府は一向大蔵が金を出さぬ。それなら、旅客運賃を上げる、貨物運賃を上げる、これはだれでもやれるのですね。そうじゃなくて、やはり総裁として、東京が一ぺんにマンモスになったんじゃないのだ、こういうふうになるような政治を日本の政府がやったから、こういう結果になっておるわけですね。もう一つ、交通全般の問題を取り上げて日本の政府が考えるなら、何も国鉄だって無理させぬでいいのですよ。たとえば民間バスにしましても、これを全部を統一してしまう。そうしてむだな走りは絶対やらせない。どこからどの地域はどの会社がやるとか、総合的な計画を日本に立ててごらんなさい。もっとむだが省けて、交通はもっと安全になって楽になるんですよ。そういうことを総裁主張してもらいたいのです。国鉄のいま山手線だとか中央線だけを見て回って、そうしてへしおしやっているから、これじゃいかぬといって総裁がお考えにならないで、日本の全体の交通をやっぱりどうするかという問題を解決つけていくならば、もっと私は長期的な見通しの中に、しかもまた国鉄だけに無理がいかない交通の改善ができるんじゃないか。こう私たちは考えるわけですよ。そういう点に私は力を入れないで、単に三〇%も一挙に、先ほど私が申し上げましたように、一つの鹿児島の例が新聞に載っていましたから私は取り上げましたけれども、むしろ、日本の僻地は非常な格差が出ておるわけですね。そういうところのものも一挙に三割値上がりしてごらんなさい。一体、今度の値上げで三日余分に働かないと東京までこられないのです、子供が病気したといっても。そうですよ。三日ないし四日働かなければそれだけの収入が出てこないんですよ。いかに国鉄が近代化して特急をつくっていただいても、財政的に乗り手がなければ皆さん困るじゃありませんか。そういう点を総合的に判断してみて、賢明な処置であるというなら、私は国民みんなが納得すると思うのですね。私自身が、いろいろないままで出ました資料だけで見て、べらぼうな話ではないかという気がするんですよね。だから、私は、国鉄で合理化もされたと言われるのですから、しかも運賃の値上げについては、従業員の、いわゆる組合員の一つまり値上げによるそれが大きな基本になっているんじゃありませんか。そんなことは、物価が上がれば給料を上げてやるのは、当然のことでありますから、当然国鉄としては年年のそういう収益においては、乗客がふえるならば、あるいは輸送量がふえるならば、国鉄としてはそれだけの収益があがるはずだ。何かのそういうバランスは私はとれていると思うのですよ。それを一挙に三〇%上げなくちゃいかぬということは、いままでのつまり欠陥を一挙に直そうというところに無理があると思うのです。それを私は総裁なるがゆえに私は考えてもらいたい。また考えるべきじゃないか。そうすることが国民の納得する線ではないか。私はこう考えるのです。
○説明員(石田禮助君) 私は、国鉄が今度、いままでは最低一割二分とか一割五分とかというような運賃の値上げをしておったのに、今度その倍額の三割というようなことにしたということについては、要するに、いままで運賃の決定というものは国会にあるんだ。国会というものがいつも安く押え過ぎたということが、今日の反動を来たしたゆえんです。いつもわれわれが過去において要請した額というものを国会は認めてくれぬ。われわれから言えば、国会というものはまるで運賃を値切り倒すという、国鉄の運賃値上げの要請を値切り倒すというのが、国会の仕事であるかのごとく見えるのですね。これははなはだ失礼な言い分かもしれませんが、これは言い過ぎだったらあやまりますが、要するに運賃の決定権というものは、国会が持っている。その国会がいつも安く安く押え過ぎる。これは単に何も最近の問題でなくて、終戦後の私は問題だと思うのです。物価が非常に上がる。それで国鉄というものは運賃を上げにゃならぬ。ところが国鉄というのは、御承知のとおりはなはだスローモーなんです。ほかのものがずんずんずんずん値段を上げちゃって、そのあとで持っていって、いわゆる上げてくれ、通貨を上げてくれと言ったら、いま時分何を言っているんだ、これからインフレを押さえなければならないときに国鉄が持っていくわけですから、これは運賃はカットダウンされるのが当然だと思う。けれどもこれは国鉄にも罪がありますが、要するに最後の決定を下すのは、あなた方の国会じゃないか。これの反動が今日積もり積もってきたのが、今度の三割の値上げだ、こういうことだ。 さらに申し上げたいことは、物価が上がり、人件費が上がる。物価の上がり方を見てごらんなさい、たいへんなものじゃありませんか、新聞にしてもはがきにしても。それで国鉄の旅客運賃というものは昭和十一年に比べて百六十一倍です。ところが、はがきだとかあるいは何にしてももう百とか二百じゃない、三百以上になっておる。人件費だってそうでしょう。たとえばこの国鉄の人件費なんか見ましても、昭和三十二年に千六百四十八億だったものが三十八年には三千六億、三十九年には三千五百六十一億、これは仲裁裁定できめる、これは正当なあらわれ方だ。ところが、これだけ物価が上がり人件費が上がる中に、ひとり国鉄の運賃というものは上がらぬ。その結果、人件費なんというものは昭和三十二年を一〇〇とすると三十九年には二一六に上がっておる。ところが営業収入というものはどうかというと、昭和三十二年を一〇〇とするというと昭和三十九年には一八〇にしかなっていない。その結果いま総収入に対する人件費の割合というものはたいてい五〇%以下だったやつが四十年の末あたりになると六〇%以上をこす。これは何も人件費が上がり過ぎたんじゃない。それに従って運賃を上げて収入をふやすべきやつがふやさなかった。ふやさなかったということは運賃が安過ぎた、運賃が安過ぎたということはどういうわけかというと、国会にも非常な責任があると私は考えます。これは私は決して国会をお責め申すわけじゃないが、どうもやはり過去におけるあれを見ると、国鉄というものはどうもろくに兵糧ももらわない、ろくに兵器も弾薬ももらわないでしりっぺたをたたいて戦場に進んだ、こういうようなことで今日の事態になった。この反動が三割ということになった。三割といったって、輸送、いまの過密ダイヤ、それからこの通勤通学の交通地獄というものを解消するというところまでいかない、緩和だ、そういうようなことなんで、これはどうしてもぎりぎりこれまでやらなかった日には、国鉄というものは輸送の安全を保持する自信はない。ぜひこれだけはひとつお考え願いたい、願わなければならぬ。それらについては、さっき政府からあなたが言われたように金を出させたらいいじゃないか。これは私も同感だ。ところがなかなか御本尊出さぬ。何といったって出さぬ。しかも公共負担として、国鉄が今日まで国の政策のために犠牲になっているものが三十九年までで五千二百六十一億、四十年度において九百億、こういうような一方に犠牲をしょっておる、こういうことはひとつお考え願いたいと思う。そうするというと、多少同情的のお考えが出るのじゃないかと思います。
○高山恒雄君 すべてがわかると同情せんければならぬ点があるかもしれぬが、しかし出ておる問題では、同情どころか、むちゃをやるなという気がしてなりません。というのは、いま総裁が言われましたが、三十二年を一〇〇として二一六になっている、こうおっしゃっている。ところが三十二年を一〇〇として乗客はどのくらいふえたかということ、輸送量はどのくらいふえたかということ、東京都を中心として、過密度化すればするほど輸送量というものは相当ふえなくちゃいかぬ、そうでしょう。そういうことをちっとも言わないで、比較されないで……、これでは国民は納得しませんよ。また、値上げしてないとおっしゃるけれども、三十四年には一三%値上げしておる、三十六年にも一五の要求に対して一二そこそこ上げていますよ。上げてないことはない、上げておる。したがって、先ほど私は合理化の問題も質問したのだが、これは総裁では無理でしょう。総裁では合理化の問題は無理でしょうから、ほかからひとつ回答してもらいたいと思うのだが、一体過密度のために新設をしようということは、これは別に資本が要るわけです。ほんとうの企業家であるならば日本の将来の発展の見通しを立てて、それにどういう施設をしていくかという五カ年計画、十カ年計画、二十カ年計画というものがあるのが経営者だと私は思うのです、そうでしょう。それがなければ経営者の資格がないのだよ、いまは日本の場合。これだけ有為転変としている日本の産業構造の事態の中で、それは資格がないと言われてもしかたがないと思うのだ。それは総裁を責めてみても、総裁になられてまだ間がないことだから、私は総裁だけを責めるわけではございません。そういう総合的なものを考えてみても、私は一挙に独立採算制の形をとって、いままでの赤字も累積するばかりだと、こうおっしゃるけれども、やはり国民にはこれだけの値上げでがまんしてもらう、政府にはこれだけの金を出すべきだという主張を続けるのが当然じゃないか、こういうふうに私はあくまでもこの段階では考えております。 さらに、昨年のいまごろはどういうことをおっしゃったかというと、二六%上げなくちゃいかぬだろう、どうしても国鉄はそういう考えを持っておる、こういうことが新聞その他に出たことがあるのです。ところが、ことしになってくると一挙に三〇%――なるほど物価も上がっていますが、物価が上がったのは国民全般ですよ。国鉄だけが上がっておるわけじゃない。日本の産業全体が上がっておる。だから私は、一挙にこういう試案が変わってきたのは、どういうところに原因があるのか、それを一ぺんお聞かせ願いたい。
○説明員(石田禮助君) 合理化の点については最後に申し上げます。運賃は上げておるじゃないか――上げておることは上げておるが、適度の上げ方をやっていないということ。要するに俗語で言えばみみっちいということですね。つまりいつもぶった切られる、それは底の底ですよ、それは国鉄は上げておるからいいじゃないか、こう言うが、上げても適当に上げてくだされば問題ないが、適当に上げてくださらぬというところに、非常に大きな原因がある。そして三十六年に上げたのですが、その後におこる物価の高騰、それから人件費の高騰、この中において、国鉄が運賃を上げないでいくということは困る面が出てくるのじゃないか、あなたも運賃を上げるということそのことについては、私は御異議がないだろう、ただ問題は、三割上がる上げ方がひどい、こういうことに御異議があるだろうと思うのですが、これはつまり、さらにその時点につきまして、たとえば国鉄基本問題懇談会、それから調査会あたりでは三割六分、これを三割にした、こういうのですが、これはつまり四十年度からやるとして二六%、こういうようになったんですよ。最後のまぎわになってからして、総理大臣から四十年度から上げることはまかりならぬと、こういうことで四十年に上げることによって得る収入というものが、それだけ減ったわけなんです。それをつまり四十年から考えて七カ年に完成するというためには、それだけやっぱり上げていかにゃならぬということで、いろいろ計算した結果二六%というものを三〇%にした、これだけはひとつ御了承願いたい。二六%をわれわれがかってに三〇%にしたんじゃない。四十年からやるつもりで計算した結果が二六%、四十一年度からやるということになったために、一カ年における収人というものがそれだけ減ったんです。四十一年約千四、五百億の収入減、それを補うために二六をここで三〇%に上げにゃならぬと、こういうことになったんです。物価が上がり、人件費が上がる中に、ただ国鉄が旧態依然としてもとのとおりやるということは、これは商売上から考えても、常識上、これは不可能なわけです。 さらに合理化の点について申し上げますが、国鉄は私は合理化というものに対しては、相当に努力していると思います。国鉄の営業費というものは何かというと、要するに利息の支払いですとか、あるいは償却費でありますとか、あるいは元本の返還というやつ、これはいかんともすべからざるものだ。問題は、つまり人件費と動力費と修繕費と業務費と、この四つが合理化の対象になる。たとえば昭和四十年度のあれを見ましても、人件費が四千六十五億ですよ。これは修繕費だとか、業務費、動力費の中に入っている人件費を抜きまして、すべての人件費。それから工事費も入っております。人件費が四千六十五億。動力費が四百九十一億、修繕費が八百七十四億、業務費が六百三十億、それからして人件費以外のそれは合計して千九百九十五億になりますが、そのうち人件費が五百九十九億含んでおりますんで、実際の動力費、修繕費、業務費のネットというものは約手四百億。それで、要するに経営費のうちでもって人件費が一番大きいんです。ところが、人件費につきましては、これはどういうことかというと、人数にベースをかけたわけですね。ところが、ベースにつきましては、国鉄職員に対してはストライキ権というものを剥奪している結果、人件費のベースの問題の決定は、仲裁裁定にまかせる。これは国鉄総裁としてはいかんともすることができない。仲裁裁定は最も公正な裁定をしている。それからして、われわれは人件費について合理化は、どういう点において合理化するかというと、人数において合理化する、こういうふうになっている。ただし、国鉄は年々歳々ふえている業務量というものを、できるだけ人間をふやさないでやっていくというところに、人件費の合理化のポイントがあるかと思います。われわれがやったこと、数字で申し上げますというと、三十六年度から四十年度の、これは見込みでありますが、これを入れますというと、合理化によって、人間を現在やっておる仕事から抜き出して、それで必要なところへ回した人間というものの数が、二万九千六百人ある。それをやっても、なおかつこの人件費というものは昭和四十年度においては四千六十億。これはだからもうどうにもしようがない。相当に合理化をやった結果なんだ。この人の配置転換なんてものについては、ここに国鉄の労働組合の事情を知っておる相澤さんなんぞおりますがね、やかましいですよ。実にそれは悪戦苦闘だね、これは国鉄としては。その結果、とにかく約三万の人間を引っぱり出してきたわけなんだ。結局、あとはベースの問題ですが、これはさっき申し上げたような仲裁裁定できめるということで、この人件費は非常に大きいですが、これはもう大体において相当量の合理化を私はやってきていると思う。問題は、ただ残るところは、約千四百億の動力費、修繕費、業務費、こういうものなんだ。これは私は合理化の余地は全然ないとは言わぬ。ないとは言わぬが、しかし、御承知願いたいのは、限度があると、こういうことです。ちょうど畳をたたくようなものだな。たたけばたたくほどほこりが出てくるのだ。しかし、あまりやり過ぎると穴があいちゃうと、こういうことになる。現にそういうことがあるのですよ。それは、私は監査委員長を六年やっていましたがね。ずいぶん国鉄では、この経費の合理化というものに対して努力しましたよ。その結果はどこへしわ寄せがいくかというと、一番弱いところへいく。一番弱いところへいくというのは、日陰になっている仕事のほうへいくのですよ。まず修繕費なんだ。ことに保線費、こういうところへいく。これは実に危険千万だ。保線費や何かあれした日には、輸送の安全というものを保持するのに非常に危険なんだ。だから、ここにやはり限度がある。要するに、そうして合理化をしようとしたところで、目的は千四百億、五%の合理化をしたところで七十億だ。私はそれだけでも合理化の余地はないかというようなことで、国鉄がずいぶん合理化ということに対して一生懸命やっていますがね。そのほかの合理化といえば、私はやはり公共負担の是正だと思う。これはひとつ、あなた方一生懸命やってくれなきゃ困るですよ。国鉄というものはしょっちゅう佐倉宗五郎のように、国が自分の政策をやっていく、しかも独立採算制と、こういうのでしょう。そこに非常に無理があるのですよ。そういうことで国鉄が犠牲になっているのは、この三十九年までで、さっき申し上げたような約五千三百億、四十年のだけで九百億、この公共負担というものだけはひとつお手やわらかに願いたいと思うな。国鉄はとにかく公共事業なるがゆえにこの犠牲になることは差しつかえありませんが、国鉄がするだけのことをして、余裕があるのならこれは喜んでやりますよ。しかし、いまのような交通地獄、いまのような過密ダイヤをやっておって、そうしてこの公共負担を国鉄にやらせるということは、これは私は合理的じゃないと思うね。結局こういうことで事故を起こしたらどういうことになるのですか。私は切腹することは何でもないのだ、これは。しかも、事ここに至らしめたのはどこに一体あるかというと、やはり国会、政府にあるのじゃないかと私は思うのですが、それで私はあえて国会や政府の責任を問うわけじゃありませんが、みずから顧みて内心じくじたるものがあるだろうと私は想像するのですがね。ということで、これはやはりひとつ私はいまの三割の値上げということは、非常に大きいようですが、物価の値上がりを見てごらんなさい。それはやはりいまの新しい情勢に即して考える必要があるんじゃないか。三割の値上げというものは決して高いものじゃない。電電公社なんか三割二分じゃないですか。しかも、前にうんと値上げした、そのあとでされるのです。これは国鉄だけじゃない、天下の大勢ですよ。どうぞひとつそういうぐあいに御了解願いたいと思うんです。
○委員長(藤原道子君) 高山君、御質問は簡単に……。御答弁も要領よくお願いいたします。
○高山恒雄君 総裁には希望意見だけ申し上げておきますが、総裁の説明は何回か私も聞いておりますから、その点は強く独立採算制を自分の総裁のときに何とかして確立して、この赤字を黒字にしたい、こういう熱望には私も反対はいたしません。しかし、国民が一挙に犠牲になるというような施策に対して、私は絶対に反対いたします。この点は申し上げておきます。 ところで、私は時間がないから簡単に申し上げますが、旅客のほうは三七%ですか、貨物は一五%ですか、それは簡単にいえば、結果的には民間の輸送に貨物をとられてしまうというようなおそれもあるから、そういう差をつけられたということを私は直感しますけれども、 〔委員長退席、理事相澤重明君若席〕 一体、二〇%もその差をつけなくちゃならなかったという理由は何なのか。これは総裁じゃなくても、何でもいいですが、あまりにも矛盾した問題があるんじゃないですか。最後にその御回答を願うと同時に、私が先ほどお尋ねしました合理化の点はもうそれでよろしい。いま総裁おっしゃったのでよろしいが、ただし、この貨物輸送その他を一切別にして、ただ旅客ですね、民間の電車と比較して、従業員一人当たりの乗客は何ぼになるのか。国鉄の場合と一般私鉄の場合はどのくらいになるのか。たとえば大阪-名古屋間の近鉄ですね。こういうものを標準にしていただいてもよろしいし、それから、あるいはまた米原-浜松でもよろしいが、一体、従業員一人当たりの乗客というものは、どういうふうな比例になっておるのか。この点、ひとつ報告として出していただきたいと思います。
○理事(相澤重明君) それでは、最初に、旅客、貨物の賃率の違いについて石田総裁、あと国鉄から答弁願います。
○説明員(石田禮助君) どうして貨物を一割五分、旅客のほうを三割七分というようなことにしたかというと、要するに、いままでの上げ方が、旅客のほうが非常に少なかった。昭和十一年に比べて、現在の旅客運賃というのは百六十一倍です。ところが、貨物のほうはすでに二百十七倍になっている。それで今度、旅客のほうは三割七分上げましても、旅客のほうはそれで昭和十一年に比べて二百三十倍、それで貨物のほうは二百四十六倍、こういうことになっております。いままで、要するに、貨物に比べて旅客が安過ぎたということと、もう一つ申し上げたいことは、つまり、いま値上げというもの、物価を上げるということを非常に政府は関心を持っておられるということと、さらに、貨物に対しては、トラックという非常な大きな競合性のものがある。それからして、物価値上がりに対するわれわれの考え方と、そうして、われわれのトラックに対する競争と、両者を考えて一割五分というようなことに下げた次第でございます。 それから、いまの輸送の問題でございますが、これはひとつお考え願いたいのは、私鉄というものは、もうかることだけをやっておるのですが、国鉄はそうじゃないのです。もうからなくても、やはり公共事業としてやらなければならぬ。現に国鉄の二万キロのうちでもって、六三%というものは赤字ですよ。三十何%というものが黒字です。これを平均してお考えになることを希望したい。
○高山恒雄君 総裁ね。そんなことは私もわかっておりますよ。それは当然のことですよ。ただし、僻地に対する交通便というものと都会の問題との比較ぐらい私もしたいと思います。したがって、従業員一人当たりの、たとえば同じビルをつくってコストが何ぼかかるのかということと一緒ですよ。それをやらないで、総裁がこれの経理をやっておるなら私は間違いだと思います。合理化をいかに詭弁に使われたって出てきませんよ。そういうところは非常に大事なところですから、あなたの言われる独立採算制の立場からいうならば、それが一番ポイントです。それを総裁がお考えにならないで、むずかしいとか言っておられるようじゃ私は困るのです。そういうものをやらないで、旅客運賃を上げようとされるところに問題がある。だから、私は納得がいかない。ぜひ出してください。
○理事(相澤重明君) 高山委員の資料要求はよろしいですね。
○説明員(豊原廉次郎君) ただいまの御要求の資料はお出しいたします。
○理事(相澤重明君) 委員長から一点、総裁に聞いておきたいのですが、会計検査院から指摘の、信濃川水力発電所の工事を中止しておるけれども、今度の第三次計画の中に入れるのか入れないのか、その点はいかがですか。
○説明員(川上寿一君) 信濃川の第四期工事は、従来までは途中まで工事をいたしまして、その後の予算事情のために一時中止をいたしておりますが、最近の東京付近の電力の需用が非常にふえてまいりましたので、信濃川を先に完成するよりは、川崎に火力発電所を新設したほうが早くできるというので、それに先に予算を充当しておりましたが、今度の三次計画中には信濃川を完成するつもりでおります。
○理事(相澤重明君) 午前中、各委員の質問の中で、大蔵省の関係者もわざわざ呼んだのでありますが、時間もなくなってしまったので、午前中の審査は一応終わりたいと思います。午後はやはり関係者の質問がございますから……。国鉄総裁は所用のために出席できないことは御了承願っておきたいと思います。
○岩間正男君 議事進行について。ぜひ希望したい緊急の動議を出したいと思うのですが、これはほかでもありません。昨日の日韓特別委員会で、社会党の横路君が治安出動の演習の問題について質問しました。ところが、これに対する防衛庁長官の答弁は、そのような計画もしていないし、演習もしていないというはっきりした答弁をしておる。これは二十日に行なわれた当委員会において、防衛庁当局に対しまして質問した。当委員会として、これははっきりされた質問です。むろん私がやりましたが、その中では、防衛庁の教育局長が明確に、十月の七日-九日にはそのような演習をやった。しかも、朝霞の三十一連隊並びに練馬の普通科連隊、これが約八百人の人員が出て、発煙筒まで投げて演習した。八日に至っては、ここで一方がデモ隊になり、これを制圧する。そういう演習をはっきりやったということをここで認めているのですね。そうすると、この決算委員会の権威として、まるで食い違った答弁を衆議院でやっているわけです。私は、きょうは国鉄並びに運輸省に対する質問でありますが、当委員会の権威からして、当然、短い時間でいいですが、防衛庁長官並びに防衛庁当局を呼び出して、この問題を明らかにする、そういう必要があると思う。で、ぜひこの理事会のほうで、これについて両討議をしていただいて、午後壁頭でもいいですが、時間はそうとりません、二十分くらいあれば十分だと思いますが、ぜひこのような質問ができるよう、お取り計らいを願いたい。議事進行について発言する次第です。
○理事(相澤重明君) ただいまの岩間君の議事准行に伴う動議の提案については、委員長理事打合会で検討したいと思っております。 他に御発言がなければ、午前中はこれで審査を終わります。午後一時半に再開いたしたいと思います。 午後零時三十分休憩 ―――――・――――― 午後二時開会 〔理事相澤重明君委員長席に着く〕
○理事(相澤重明君) ただいまから決算委員会を再開いたします。 藤原委員長所用のため、私が議事運営を行ないます。 午前中に引き続き、昭和三十八年度決算外三件を議題といたし、運輸省及び日本国有鉄道の決算について審査を行ないます。 質疑のある方は、順次御発言願います。
○大森創造君 原子力の原子力船ですね、それの建造計画のいままでの経過を概略的にひとつ御説明いただきたいと思います。
○説明員(芥川輝孝君) 原子力船の建造につきまして、きわめて概略を申し上げます。 原子力船建造予算は、御承知のとおり、一項予算でございまして、これは科学技術庁が専管する予算でございます。しかし、原子力船事業団は、原子力船事業団法によりまして、科学技術庁と運輸省との共管になっておりますので、私のほうもこれに関与しておりますから、御説明を申し上げます。 昭和三十八年十月十一日に、総理大臣、運輸大臣から、原子力第一船開発基本計画を決定いたしまして、事業団に指示いたしました。それによりまして、事業団は第一船の建造に着手いたしまして、三十八年におきましては原子力船の設計、三十九年におきましても引き続き原子力船の設計並びにこれに付帯します所要の研究開発を行ないまして、四十年の三月に、原子力船事業団におきまして原子力船の入札を行なったわけでございます。その結果は不調に後わりました。 そこで、いろいろ問題があるのでございますが、原子力船の開発につきましては、原子力基本法あるいは原子力船事業団法等によりまして、原子力委員会の意見を尊重いたしましてこれを行なうことになっております。そこで、四十年七月二十九日、原子力委員会におきまして、 いろいろの問題があるので、建造の着手を若干延期する。それから第二点は、基本計画の実施上の問題点をさらに詳細に検討する。そういうことを七月二十九日に決定されましたので、ただいまは、この線に沿いまして、科学技術庁が中心になりまして、私どももお手伝いしながら、その基本計画の実施上の問題点を検討しておる。そういう状況でございます。
○大森創造君 三十八年の八月に日本原子力船開発事業団が発足して、ちょうど二カ年を経過したわけだが、その間に使った金額を年度別に、詳細な点は資料でよろしゅうございますから、概括的なことで幾ら使ったか、ひとつ報告してください。
○説明員(芥川輝孝君) 概括的に申し上げます。 原子力船開発事業団から出てきております決算報告によりますと、三十八年度におきましては、設計費を支出決定六百万、繰り越し四千六百万、これはもうお断わり申し上げますが、もちろん、もっとこまかな数字になっておりますが、そこを概数で申し上げます。それから三十九年度におきましては、原子力船建造関係が、支出決定が五千七百万、繰り越しが一億四千万、それから研究開発が、決定が四百万、繰り越しが一億四千五百万、こういうふうになっております。
○大森創造君 総額で幾らになりますか、ちょっと勘定が合わないような気がするが。もっと大きい金額だと思うが。
○説明員(芥川輝孝君) 総額を申し上げます。ここに決算報告書がございますが、ただいま申し上げた数字を合計いたしますと、三十八年度におきまして、繰り越しを含めまして五千二百万、それから三十九年度におきましては三億四千六百万、繰り越しを含めましてそうなっております。
○大森創造君 そんな数字でなくて、十億か十五億になっていはしませんか。
○説明員(芥川輝孝君) 私のほうにはそういう数字はございません。
○大森創造君 その点は資料として出していただきます、内容を書いて。 次にお伺いしますが、原子力船建造の目的は、海洋観測船でトン数が六千三百五十トン、一万馬力ということに私は存じておるわけです。その目的というものをはっきり示していただきたい。
○説明員(芥川輝孝君) 先ほど申し上げました原子力第一船開発基本計画によりますと、ただいま仰せられたとおり、総トン数六千トン、馬力一万馬力、海洋観測及び乗員養成船、それで使用いたします原子炉のほうは軽水冷却型、そういうふうになっております。
○大森創造君 そこで質問の第一は、今日現在の時点で、運輸大臣並びに原子力船事業団は、計画どおりにこの船を建造する自信がおありですか。
○政府委員(福井勇君) 初め、これは原子力委員会が中心になってこれを進めておりますことは、大森委員御存じのことと存じますが、予定のとおりに進む自信があるかと仰せられますと、最初の計画でございまするので、研究開発ということがやはり加味されておりますし、「サバンナ号」にいたしましても、あるいは「レーニン号」にいたしましても、私、見まして――「レーニン号」は見ておりませんが、調査いたしますると、やっぱり目的に沿っての研究開発ということが並行しておるようでございます。そういう過程とまた含みを持っておりまするので、完成の目標ということについては、理想をあくまで追っていきたいと思いますけれども、研究も含まれておるということで、多少のなには付随するのではなかろうかと私は存じておるのでございます。
○参考人(甘利昂一君) お答え申し上げます。 いま政務次官からお答えのとおり、多少延びておりますが、私どもといたしましては、できるだけ指示された計画の時期に沿ってやっていくつもりでおりますし、現在のところ、契約も多少延びましたし、したがって、建造の着手も延びてくると思いますが、われわれとしては、おそくとも四十年度あるいは四十一年度当初には契約できますつもりでおります。したがって、建造期間が当初三、四年と言っておりますが、いろいろほかの場面で研究開発を進めておりますので、建造期間は三年ぐらいで済むと思います。結局、引き渡し時期が多少おくれますが、いまの計画では、実験航海が当初二カ年ぐらいになっておりましたが、実験航海を多少、一年半そういうふうに縮めることによって、当初設立の目的と、大体九年間に実験航海を終えて引き渡すということですが、その線に沿っていけると思っております。
○大森創造君 私も、国会議員のほうに配付されております予算書、それから関係書類によるというと、あまりに計画と違うものが出されておりますね。それによるというと、四十三年度に完成するとあります。それから進水するのはいつで、契約するのはいつだということを、いまちょっと予算書類を持っておりませんけれども、あなたのほうでお持ちでしょうから、それを言っていただきたい。国会に出した予算書、それから契約の年月日並びに竣工、引き渡しなどの予定を出しております。予算書の中ではっきりとこれは国会に出しておりますから、それをひとつ、出した書類の内容についてお答えをいただきます。
○説明員(芥川輝孝君) 国会に出しました資料そのものでないかもしれませんが、先ほど申し上げました総理大臣と運輸大臣がきめました基本計画に付属した建造線表を申し上げますと、第一船の建造着手が四十年度の中ごろになっておりまして、それから建造を終わりますのは四十二年度の終わりでございます。それから四十三年度一年が試運転、そういう基本計画になっております。
○大森創造君 そうすると、だいぶおくれておりますね、これは。 そこでお伺いしますが、同じ国会に提出された資料によれば、四十年度初めに建造契約を行なうということになっております。四十年度のちょうど半分過ぎて建造契約は締結がまだできないでしょう。
○説明員(芥川輝孝君) ただいま仰せのとおりでございまして、建造契約はおくれておる現状でございます。それで、先ほど申し上げましたように、問題が多々ございますので、本年七月二十九日の原子力委員会の決定に従いまして、実施上の問題点をただいま検討しておるところでございます。
○大森創造君 問題が多々あると言いますが、おもだった問題点を言うてくれませんか。どういう点が問題なのか、なぜ契約を結ばれないのか、それをひとつ、おもだったところだけでけっこうですからお伺いいたします。
○説明員(芥川輝孝君) おもだった問題と申しますのは、見積もり金額が約六十億円に相なっておりまして、建造予算の三十六億円と、はなはだしくかけ違っております。そこで、その中には不確定要素その他がたくさん含まれておりますので、そこらを詰めまして、実施上の問題点を再検討するというのが主たる眼目でございます。
○大森創造君 六十億ですか、その見積もり費が。
○説明員(芥川輝孝君) ただいま私の持っております原子力委員会の発表された文書によりますと、約六十億円でございます。
○大森創造君 そこで今度は、予算を取ったのは三十六億ですか。
○説明員(芥川輝孝君) そのとおりでございます。
○大森創造君 この事業団のほうで設計はすべきものですか、設計はどこがするのですか。
○参考人(甘利昂一君) 事業団で基本設計並びにその見積もりは、必要な仕様書を書くことになっております。
○大森創造君 そうすると、事業団のほうで政府に対して予算要求をするのですね。
○参考人(甘利昂一君) 事業団は、一応自分たちで設計し、そのあと、それを概算しまして科学技術庁に予算の要求といいますか、大体の船価をお話しし、実際の予算要求されるのは、科学技術庁から大蔵省にされるわけであります。
○大森創造君 そういう順序になると思いますが、あまりに価格の隔たりがあるのではありませんか、どういうことなんです、これは。見積もりというと、これはメーカーですか、どこの見積もりでございますか。
○参考人(甘利昂一君) 当初三十六億円は国会に出されるために、科学技術庁のほうでいろいろ資料を取り寄せられて、それらを参考にされ、それで大体三十六億あれば船が完成するということで、当初三十四億だったのですが、三十九年度に三十六億になりました。その後、その当時はまだ設計といいますか、要目程度のことがわかっておって、それをもとにしてはじかれたものと思いますが、事業団ができてから基本設計を一年かかってやりまして、それで、それに基づいて大体仕様書も書き、こまかく計算してみますと、いわゆる確定船価――契約できる船価として約五十一億という船価を出したわけでありますが、そのほかに、こういう特殊の炉、あるいは特殊の船をつくるために、一般の炉メーカー、あるいは造船所で従来の設備をもってしてはつくり得ないというふうな、そういう特殊な設備が二億四千くらいあります。それから、そのほかに、不確定要素と一応書いてございますが、それが船と炉を含めまして約六億くらいあります。これは四十一年度予算に間に合うようにということで七月二十六日提出いたしましたが、そのときの段階では、まだその程度までしか詰められなくて、確定として五十一億、あと不確定が六億残っておりましたが、これについては、その後折衝を進めれば契約までには大部分解消するというふうなものでございまして、これは契約までには、六億という数字はおそらく非常に少ない数、あるいは大部分がなくなると思いますが、そういう数字でございます。そのほかに、いわゆる船主支給品と称する、従来、船主が、船ができたあとで船主みずからつくってそれを支給して装備するというようなものが本船の場合にもございます。この場合には、事業団が別途予算を取ってつくりまして、それで、それを船に装備する、そういうものが約二億四千。それらを全部、確定、不確定で約五十七億くらいになります。それで、特殊の設備が二億四千ですから五十九億、それに船主支給品、そういうものを入れますと六十二億。その中では、いま申しましたように、契約までにはいろいろ業者と折衝して下げ得るもの、あるいは契約文書にうたうことによって、船価から落とし得るもの、不確定なんか大部分はそういうものですが、そういうことによって、われわれとしては、約六十億ぐらいが総額、船価としては五十一億ぐらいが契約船価、こういうことで科学技術庁に出したわけでございます。
○理事(相澤重明君) ちょっと中間報告ですが、運輸大臣は衆議院に出席しておりますが、三時までぐらいにはどうしても出席せいと、こういうことでいま強く要請しております。それからなお、防衛庁の問題についても、さらに委員部から衆議院に強硬に申し入れておりますので、御了承願っておきたいと思います。
○大森創造君 御説明をいま聞きますというと、当然なような気がしますが、ぼくはちょっとふしぎなんですね。三十六億というものと六十何億という金額の隔たりがあまりに大きい。それで、四十年度の予算のつけ方が少なかったということか、あるいは原子力事業団は大蔵省、科学技術庁に対して概算要求を当初幾らにしたのか、それをまた大蔵省のほうはどういう基準で幾らに査定したのか。それから、大体こういうものを設計し、見積もりをする場合に、船をつくるほうでは六十何億と言い、それから予算査定の段階では三十六億と言い、この隔たりがあまりに大きいので、これは何か少し私はたよりない感じがするのです、こんなことは考えられませんからね。技術的にわからないのじゃないですか。これは予算が幾らあったらできるかということが、設計をしてもわからないということなので、こういう予算の開き、こういうものでございましょうか。それとも、造船会社のほうでなるべく多くの予算を取りたいということで、もうけ勘定で出しているのかどうか、もう少し詳しく言ってくれないかな。ちょっと、しろうとの私にはよくわからないですよ、三十六億が六十億になった、どういうことですか。
○参考人(甘利昂一君) 三十六億という船価は、事業団ができる前に一応三十四億幾らでできるということできまっておったものでして、われわれが設計し始めてからのあれじゃないのです。その前のあれです。その当時としては、一応三十六億あるいは三十四億という数字で大体できるのじゃないかというふうにおそらく計画されたのだろうと思いますが、事業団としては、基本計画に沿って基本設計をし、詳細にいろいろ検討し、船価を出してみますと、いま申し上げたような数字になるわけでありまして、それでは、三十六億と六十億と――約六十億ですが、その差額は一体どういうところから来ているかというふうなことを、いま原子力委員会の原子力船懇談会で問題点の検討ということでやっておられますが、私たちが見るところでは、いろいろありますが、中には、監督官庁といいますか、あるいは、そういうところのルールといいますか、規則が逐次変わってきている、また、三十六億を出したときには制定されていなかった規則類がどんどんきびしく制定されてくる、そういう規則の改変に基づき、いろいろな条件がやかましくなりまして、それに対する安全度その他の問題から、いろいろ設備が複雑になって、船価が上がっていったというような問題もありますし、あるいは当初の見積もり当時と、三十六億の見積もり当時と、いろいろな点、たとえば工費、間接費が笹年七%なら七%ずつ上がっていく。したがって、建造着工時期には、相当の工費、間接費が上がっていくというようなことで、その上がった理由については、目下原子力委員会で検討しておられますが、われわれとしては、われわれで出した数字が目下のところでは正しい、こう思っております。多少いまお話のありました業者の思惑と申しますか、損しないというような点から値増しをしているのじゃないかということを言われましたが、そういう点については、業者の出した数字そのものでございませんので、私のところでは五、六十人の専門家、設計屋がおりますので、そういう人が、自分の設計したものについて十分自分たちの考えに基づく船価をはじいております。そういう点から、業者の出したものをある程度折衝して、その非なる点をいろいろ相談して、話し合いの結果、船価を下げておりますので、そういう点では、業者の言いなりほうだいの船価ということにはならない、こう考えております。
○大森創造君 角度を変えてお伺いしますが、現在「サバンナ」と「レーニン号」というのが就航しておりますね。これは軍事目的でしょう。民間では使っておらないでしょうね。
○政府委員(福井勇君) 「レーニン号」は拝見しておりませんけれども、砕氷船のようでございます。それから「サバンナ号」はやっぱり観測、貨物船というのが目標になっておるようでございます。 まあ、ついでに言及させていただきたいと思います。お許しを得て言及させていただきたいと思いますのは、ドイツがいま「オツトハーン号」を計画しております。これはやはり将来の商船を目的として研究船というふうな目標で着手し始めておるようでございます。しかし、まだそれほど進んでいないというふうに私、ハイゼンベルグからは聞いております。ちょうど、日本よりも早くなるようなことはなかろうというような状況でございます。
○大森創造君 私は専門委員会に出て、この問題はもう少し詳しく詰めて質問したいと思いますから、きょうは概括的なところだけ質問いたします。 船につける原子炉を建造する技術はおありなんでしょうかね、いまの日本の態勢からいうと。さらに設計というのはでき上がっておるのですか。
○政府委員(福井勇君) 第一船につきましては、原子炉、まあ、リアクターにつきましては、アメリカの「サバンナ号」にしても、日本の目標はあくまで平和利用に使うわけでございますが、米国においては、原子力潜水艦がすでに数十隻就航しておりましょう。それらをつくりましたウエスチングハウスとかゼネラル・エレクトリック等のリアクターを買い入れて装置するという目標で、現在の第一船については、リアクターは日本ではつくらないというふうな目標でやっておるのでございます。
○大森創造君 原子炉は世界でも潜水艦用、すなわち軍事用には開発されておりますが、そして実用化されておりますけれども、民間用の産業開発などには未開発ではないのですか。
○政府委員(福井勇君) 軍事用に使いますリアクター、あるいは平和利用に使いますリアクターというのについては、私はアメリカでも、それからソ連においても、区別しておらないというふうに考えております。もっとも、軍事用に潜水艦に装置する場合に、その安全程度については、たぶん全然変わらぬと思いますが、船の運航に関係いたしましては、リアクターそのものは軍事用も平和利用も変わらぬものと考えておるのでございます。
○大森創造君 そこで一番最初に戻しますが、これはひとつこのことははっきりしたことをお答え願いたいと思うのですが、国会に出した予算書や、あるいは当初計画した計画よりも若干ずれるとしても、国内でもってこのものを建造する、こういうお考えですか、現在。
○参考人(甘利昂一君) 国内で建造いたします。
○大森創造君 私が調査している限りでは、原子力船の建造は、単に船価が引き合わないという理由ばかりでなくして、技術的な問題があると思うのです。その他いろいろの問題があると思うのです。すなわち、科学技術庁の関係の方々が日本でひとつ原子力船をつくろうということで背伸びしているのじゃないかと思うのです。だから、いろいろの点で無理があると思うのです。手探りしておる感じなのです。それが予算要求の問題でも、それから実際につくるという場合の価格でも、大きな隔たりがあるというふうに私は判断しておる。そこで一体、炉はどこでつくるのですか。
○参考人(甘利昂一君) 現在のところ、三菱原子力工業でつくることになっておりますが、先ほど来政府委員からいろいろお話のありますように、外国炉もいろいろ検討するということでありますので、あるいは、そういう場合に外国炉を入れるということになれば、またメーカーも違うかと思いますが、現在われわれが進めておりますのは、三菱原子力工業を相手にして進めております。 それから技術的な問題にしても、われわれとしては、原子力設計をしております、その間に試験研究もやっております。また、メーカー自身も長い間その面についていろいろ研究しておりますので、われわれとしては、国産で十分できるという自信はございます。ただ、三菱原子力の場合にも、その提携先であるウエスチングハウスですか、そういうところといろいろ技術提携をいたしておりますので、そういう面からいろいろの技術的な援助、それからノーハウ、そういうものは当然得るべきであり、また得ていると思います。したがいまして、われわれとしては、技術的には一応自信を持っておりますが、ただ、いまたまたま技術的な問題点云々ということもありますので、原子力委員会の原子力懇談会の小委員会でその問題を検討してもらっております。
○大森創造君 原子力船をアメリカから買うということはございませんか、絶対に。
○政府委員(福井勇君) ただいまのところでは、コンクリートしたものを買うという考え方は現在ございません。
○大森創造君 少しおかしいのですがね、その点ははっきり言い切れますかな。日本原子力発電の相当な地位の人、ここで名前をあげて言いませんけれども、これは枢要な地位にある人ですよ、その人と、それから外務省の参事官連中は、いまの技術水準をもってしては日本ではできないのだから、結局は、アメリカから買うことになりますよということを私に言っている。そのような下準備を現在までしているということなんですね。そういう会議を持ったり、準備をしたりしているような事実はおありでしょう。
○政府委員(村田浩君) 若干その点につきまして、私、科学技術庁のほうから御説明申し上げます。 先ほど甘利参考人からもお話ございましたように、現在、原子力船の計画のいわば検討をあらためて原子力委員会の原子力懇談会でやっていただいておる途中でございますが、ただいま先生御指摘の、原子力船そのものをアメリカから買ってくるのではないかと、また、そうしなければ国内ではできないのではないかと、この点に関しましては、日本の造船技術そのものをもってしますれば、いかに原子力船でございましても、船体そのものを外国に注文するということは、その必要は毛頭ないと考えております。問題は、一番むずかしい原子炉にあります。また、原子炉と船とをつなぐ部分、この二つの部分に技術的な困難性が考えられるわけでございます。それで、当初の計画といいますか、これまで原子力船事業団を中心にお進めいただいてきておりますこの計画というものは、原子力船事業団をつくりましたときの経緯等から、原子炉を含め、できるだけ国内技術でやっていくという目的を掲げてございますので、その線で、先ほど来御説明ありましたように検討を進めてまいったわけでございますが、技術的に新しいものを原子炉及びその関連部分につきましては開発しつつやるというのは、確かにそのとおりでございますので、そういった点について、まあ若干の期間の延長等の範囲で、あるいは若干の予算の変更等の範囲でできることなのかどうかという点は十分に確かめたい、こう思ってやっておりますのが、現在の懇談会の検討の趣旨でございます。その場合、国産といいますか、国内技術をもってやりますという意味は、原子炉を含め国内技術でというのは、日本の原子力メーカー、つまり原子炉をつくるメーカーでございますが、三菱で申しますと、三菱原子力工業、こういった日本の原子炉のメーカーを主契約者といたしまして炉をつくるか、その場合にも、ある特殊な部分については、外国から輸入して使うということは当然あり得ようかと思います。たとえば原子炉の中のある部分は外国のものを買ったほうが信頼性が高いというようなときには、そういうものは買ってくるということはあり得ようと思います。他方また、国内の原子炉メーカーを主契約者とすることに若干疑問があるとしますと、その場合は、炉については外国のメーカーを主契約者として買う。しかしながら、その主契約者は外国の炉のメーカーでありましても、それと技術提携しております国内のメーカーは、相当な部分を国内技術及び国産材料をもって製造していくということに相なるわけであります。さらに、船自体は国内の材料、並びにメーカーがみずからやる、最大限、外国の技術に依存するとしましても、その程度か範囲の限度であろう、こういうふうに考えております。結局、炉というものの性能保証等を考えました場合に、あるいは、これを建造します期間保証等を考えました場合に、国内の炉のメーカーを主契約者として炉をつくる、その従来の方針でずっと続けていくのが一番よいと思いますが、それに加えて、外国の炉のメーカーに炉の部分の主契約をやってもらうということもあわせて検討いたしまして、それらの検討の上に立って、わが国の第一船の計画を早く軌道に乗せたい、こういう検討を目下行なっておる、これが現状でございます。
○大森創造君 いまの原子力局長の御答弁と、それから事業団の見解は違いますね。さっき私がアメリカから輸入しないのですかと言ったら、輸入しませんということを申されましたが、いまの御答弁とやや違いますね。船体については国内でできるかもしれないが、いろいろ検討してむずかしいときには、アメリカなりどこからか入れる可能性もあるというふうなお答えですね、要すれば。あなたの御答弁をもう一回確認します。
○政府委員(村田浩君) 繰り返し重ねて申しますが、それは炉の部分のみについてでございます。で、原子力船は船でございますから、従来の船の場合と同様、いわゆる船全体としての主契約者は造船メーカーになるわけでございます。今回の場合は、石川島播磨を相手にして事業団が交渉しておられるわけであります。そういう意味におきましては、積みます炉の主契約者が日本のメーカーでありましょうとも、外国のメーカーでありましょうとも、船全体としては、やはり日本のメーカーがおつくりになる、そういうことになるわけであります。その点、事業団との立場の違いであろうかと私は考えます。
○大森創造君 船体を国内でつくることは私も承知しておりますが、肝心なのは炉ですよ。炉は、いまの説明によるというと、アメリカなり、よそから入れるという可能性は十分あると、そういう方向で検討しているというお答えですね。あなたのほうのお考えはどうなんですか、それと一致していますか。
○参考人(甘利昂一君) あるいは私の申し上げたことについて多少申し上げ方が悪かったかもしれませんが、先ほど申し上げましたように、事業団としては、できるだけ国産ということでわれわれ基本設計並びに仕様を書いてまいりましたが、いまこの段階でその船価が非常に高いというようなこと、いろんな点から、さらに外国炉についても比較検討するということで、原子力船懇談会で検討しておられるわけです。われわれは、いままでは国産でやるということで進んできたわけでありますから、その検討の結果、あるいは国産でやっても十分であるか、あるいはまた場合によっては、いま局長もお話しされましたように、炉の主契約者を外国にするというようなことも起こり得るかと思いますが、それは目下検討中でございます。
○理事(相澤重明君) ちょっと速記とめて。 〔速記中止〕
○理事(相澤重明君) 速記起こして。
○大森創造君 それでは、原子力船開発事業団というものが設立されたのは、炉も船体も日本で国内産をするというもとに設立されたものと私は理解しているんだが、いまこちらの説明や、あなたの説明を聞くというと、いまから検討して方向転換をして、炉については、アメリカから輸入することもあり得るということになるというと、根本的に前提が違ってくるだろうと思いますが、その点はいかがですか。
○政府委員(村田浩君) 原子力船事業団を設立いたします際に、国会の附帯決議といたしましても、できるだけ国内技術を使ってやるように、という決議がございました。その点を受けまして、当然私どもといたしましても、できるだけ国内技術を使ってやりたい、こういうことで従来から検討して計画を進めてまいりましたし、現在においても、その点においては趣旨は変わっておりません。ただ、先ほど大森先生のお話に若干ございましたが、技術的な点で、金額あるいは工期という点もございますが、それに加えて技術的な点で、国産することについて、ある部分については問題があるというのでございました場合に、それをなおかつ押してやるということは、それは本来の趣旨と必ずしも一致しないではなかろうか、その点のチェックをいま一度この時点においてやっておきたい、こういう趣旨で申し上げたわけでございまして、原子力船開発事業団がお仕事をお進めになりますための基本計画というのを、政府が三十八年の十月に指示いたしてございますが、その中にも書いてございますように、できる限り国内技術を使うという線で指示いたしておりますので、従来そういう考えでまいったことは、御説のとおりでございます。
○横川正市君 先ほどちょっと午前中に質問をいたしましたけれども、運輸省での個人タクシーの許可方針について、どういう方針をとっておられるかですね、これは大臣からお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(中村寅太君) 個人タクシーの問題は、長期非常に成績のいい運転手に個人のタクシー業を許可してきたのでございますが、いまも原則としては、その方針は変わっておらないのでございます。ただ最近における自動車業界の実情等にらみ合わせて、逐次適当に許可していく方針でございます。
○横川正市君 原則としては、これはたしか楢橋運輸大臣がきめられた個人タクシーの許可方針というものを、これを一応の基礎に置いて、その後漸増していく、あるいは許可方針その他についても逐次緩和をしていくという、そういう方向をとっておられたと私は思うのですが、そういう原則は変わっておらない、こういうことですか。
○国務大臣(中村寅太君) その方針は変わっておりません。
○横川正市君 そうすると、これは局長にお伺いしますが、大体、いまの決算は三十八年ですが、昨今のこの個人タクシーの申請件数、それから、それを申請されてから審査をして、それを了して許可に持っていくだけの日数、まあ事務当局の事務処理上の日数ですね。それから申請に対して、認可件数というのは一体どのくらいになっているのですか。数字でひとつ示してください。
○政府委員(坪井為次君) 個人タクシーの申請状況を申し上げますと、東京都で四千九百八十、全国では六千九百となっております。処理日数については、現在手持ちの資料がございませんので、また別の機会に……。
○横川正市君 認可件数はどのようになっているのですか。
○政府委員(坪井為次君) 認可件数は、現在までに、三十四年から三十五年にかけまして千八百七十八、それから三十六年から三十七年にかけまして三千八百六十三、三十八年から四十年にかけまして六千六百十七、合計一万二千三百五十八でございます。
○横川正市君 これは、あなたのほうの業務の全体から見れば非常に微々たるものかもわからないけれども、審査の日数が早くて三カ月、おそいと半年、もっとひどいのになりますと一年くらいぶん投げられているという実情のようですが、これは方針として、先ほど大臣が言ったような、原則は変わっていないとすれば、事務処理の問題としては相当問題があるのじゃないかと思われるわけですけれども、その点はどうですか。資料がないというけれども、どういうお考えか、聞いておきたいと思います。
○政府委員(坪井為次君) まあ事務処理のおくれもございますけれども、個人タクシーにつきましては、先ほど大臣のお話のように、基本的な方針としては、創設の当時の事情、あるいはその後の事故率が少ないとか、評判がいいというようなことから、なお育成していくということで臨んでいるわけでございまして、ただ、最近タクシー業全体が非常に不況になっておりまして、やや設備過剰という声も聞いておりますので、そういった事情も考慮しまして、各陸運局におきまして、今後の個人タクシーの免許につきまして、いろいろと自動車運送協議会に、基本的なあり方、つまり既存の個人タクシーも含めまして、タクシー業界全体から見てどうしたらいいかというようなことについて諮問しまして、その上で処理をしていくということになっております。
○横川正市君 私、ちょっとそれで資料をあなたに要求いたしますがね、いまこの個人タクシーの認可をめぐって一般常識化された悪弊があるようです。たとえば、だれかの中間者を介して現金を積むと、きわめて早く認可がされる。ところが、全然そういう手づるのない弱いものは六カ月も一年もぶん投げられる。金を持っていくと認可されて金を持っていかないと認可をされないというのが、それが何か個人タクシー認可の一般の風評になっているようなんです。そこで、それは、あなたのほうはそういうことはないというかもしらぬけれども、資料を提出してもらいたい。どういう業者が何人申請されて何人許可されたか。その申請から許可までの大体口数、期間がどのくらいかかっているのか。現在個人タクシーを経営している者の申請から許可までの具体的な資料をひとつ出してもらいたいと思う。これは全件数について、全部わかるはずですから、その資料をひとつ要求いたします。
○理事(相澤重明君) ただいま横川委員の資料要求については、よろしゅうございますね。
○政府委員(坪井為次君) 現在免許をもらった個人タクシーについてですか。
○横川正市君 そうです。
○政府委員(坪井為次君) いつ申請がなされて、いつ認可になったか、総数でございますか。
○横川正市君 ええ。
○政府委員(坪井為次君) そうすると、一万二千件について……。
○横川正市君 全部。
○政府委員(坪井為次君) 東京だけという……。
○横川正市君 全部。全部に問題がある。各県全部。
○政府委員(坪井為次君) ちょっと時間がかかると思いますけれども、至急調べます。
○竹田現照君 簡単にお伺いしますが、この間北海道に調査に参りましたとき、千歳航空団をたずねた際、千歳航空路は、プロペラ機を基準にあの滑走路の設計はされている。しかし、最近ジェット化が激しくなってきているので、滑走路の、何というか、耐用年数その他から考えて、早晩これの改修をしなければならぬというようなことを、あの基地司令が言ったわけなんですけれども、それが事実かどうか、お伺いいたしたい。
○政府委員(鈴木昇君) 千歳の飛行場の滑走路は昭和三十五年から三十六年にかけまして、新滑走路を建設いたしたわけでございまして、それからまだ数年しかたっておらないわけでございます。当時の設計にいたしましてジェット機ということを前提にしての設計になっております。かつまた、民間航空等も共同に使うということも考えて、DC7というふうな民間航空機も着発することができるというふうな強度等を考慮の上でつくったものでありまして、御指摘の第二航空団司令が何かお話しを申し上げた点につきましては、これは最近民間機等でたいへん大型のジェット機が着発するようになったので、したがいまして、当時考えておりましたよりも大きなものが着発するというふうな結果、滑走路の耐用年数も早く命数が尽きるのではないかというような感想を申し上げたものと聞いております。
○竹田現照君 防衛庁のジェット戦闘機じゃなくて、いまお話があったように、民間航空のジェット化に伴って、かなり荷重重量が大きくなっているので、いま私が質問したようなことになっているというわけですが、早晩、この改修あるいはかさ上げをしなければ安全が保たれないということはないのですか。政府委員(鈴木昇君) 防衛庁が現在保有しております飛行機のうちで、千歳に配備いたしておりますのは、F104、F86Dというような飛行機でございますが、それらのものは、いずれも、F104にいたしましても十一トン三というふうな程度の全備重量のものでございますので、自衛隊の関係からだけ申し上げますならば、改造をする必要はまだないわけでございます。
○竹田現照君 あれは荷重重量二十二・七トン、これを目標につくられておるようですけれども、いま発着をしておる一番大きなものはダグラスDC8というもので、最大重量の場合には約百四十二トン、こういうようなことになると、かなり重圧がかかってくると思うのですけれども、これは運輸省の航空局の場合でも、いまの自衛隊の戦闘機でなくて民間航空機のああいう重いやつの発着が、このごろは各社ともジェット化しておるわけですけれども、そういうような中で、なおかつ、あの飛行場は安全性は保たれるわけですか、ここ当分の間。
○説明員(町田直君) 千歳の飛行場の滑走路につきましては、ただいま防衛庁から説明がございましたように、昭和三十五、六年に新しくつくった滑走路でございます。これの大体計算は、これも防衛庁から御説明ございましたように、DC7Cという飛行機をもとにしてつくっておるということでございます。これの最大離陸重量は六十五トン、それから現在おもに飛んでおりますコンベア脚、それからボーイング727、これのそれぞれ最大離陸重量は、コンベア880が八十八トン、それからボーイング727で六十九トン。なお、ただいま御指摘のございましたDC8は、お話しのように百四十二トンでございますが、これは定期路線には就航してございません。ごくたまに臨時に定期線のかわりに使う飛行機でございます。いずれにいたしましても、その最大離陸重量は、滑走路で計算します場合は、換算単車輪荷重と申しまして、一つの車輪にかかる重量ということで滑走路の重さと申しますか、強度と申しますか、それを計算するわけでございます。それで換算単車輪荷重で計算いたしますと、千歳の滑走路をつくりましたときのDC7Cの換算単車輪荷重は二十二・・七トンでございます。これが先ほど御指摘のトン数だろうと思います。それと同じように換算単車輪荷重でやりますと、DC8で二十一・五トン、コンベア880で十五トン、ボーイング727で二十一トン、こういう計算になるわけでございます。したがいまして、現在飛んでおります飛行機並びに臨時に発着いたしますDC8の場合には、換算単車輪荷重で計算いたしまして、特に重過ぎて問題であるというふうなことではないというふうに考えております。
○竹田現照君 そうすると、基地司令が私たちに説明しておったのは、あまり知らないで説明したと理解してよろしいのですか。
○政府委員(鈴木昇君) たぶん、こういう土木的な知識と申しますか、から申しますと、ちょっと欠けておるかと思いますが、これは感想といたしましては、大きな飛行機がたくさん来るので、飛行場のいたみが激しくなるのじゃないかというふうな意味で申し上げたことだと思います。
○竹田現照君 その大きな意味というのじゃなくて、やはり航空機が日進月歩で進歩しておるわけですから、少なくとも二年三年先のことを想定して滑走路でも何でもつくらなくちゃならぬと思うのですが、運輸省も、来年度の予算の中にいろいろとかさ上げその他の予算要求があるようですけれども、これは防衛庁でつくった千歳の滑走路ばかりでなくて、全国的に各種空港のことは、そういう展望の上に立って補強あるいはまたこれから新設する、こういうようなことを早急にやられるお考えがあるかどうか、ちょっと………。
○国務大臣(中村寅太君) いま仰せられたような方針で逐次やっておるわけでございます。
○竹田現照君 そうすると、私が当初、あるいは事故が想定されるのでないかという心配をしたことは、防衛庁、運輸省、両方の所管を含めて、いま国内の各空港の中では、現在のところ、ここ一、二年そういうような心配はないというふうに理解してよろしいですね。
○国務大臣(中村寅太君) けっこうでございます。
○竹田現照君 それじゃ終わります。 ―――――――――――――
○理事(相澤重明君) この際、委員の異動について報告いたします。 本日、小酒井義男君が委員を辞任され、その補欠として中村波男君が選任されました。 ―――――――――――――
○黒柳明君 私も簡単に質問したいと思います。 本年一月に起きました運輸省の航空局の汚職事件、その後の行政処分、特に起訴された人々が退職金をもらったかどうか、その免官解職の時期はいつか、この点についてお伺いしたいと思います。
○説明員(町田直君) ただいまお話しのございました航空局の事件でございますが、本年の一月並びに二月に棚田行雄君、それから竹本安夫君、徳田泰親君、秋池淑也君、岡本荘次君、徳江武彦君、この六人が収賄容疑によりまして逮捕されました。その中で福田行雄君は二月十七日に起訴されております。その他の者は処分保留のまま現在に至っております。福田行雄君につきましては、起訴されると同日付をもちまして休職を発令いたしました。その他の者につきましては、非常に事件の内容が複雑でございまして、また関係者が多数ございましたので、検察側の取り調べ等の関係もありまして、行政処分が延引いたしました。早急に行政処分をいたしたいというふうに考えております。
○黒柳明君 そこで、大臣にお伺いしたいのでございますが、このどろ沼汚職が起きました直後、二月一日省議決定事項が出ておりますが、このことは御存じでしょうか。省議決定事項がですね、二月一日付でもって出ておると思いますが……。
○国務大臣(中村寅太君) 省議決定事項は存じております。
○黒柳明君 その通達の中に、一、ゴルフは自己の費用の負担によって、休日にやる以外にはやってはならない。二、マージャンについても、また同様とする。三、業者の供応は辞退すべきだ、こういうことが述べられていると思うのですが、こういうことについて、前大臣から申し継ぎ事項があったと思いますけれども、その点はいかがでしょうか。
○国務大臣(中村寅太君) そのとおりでございます。
○黒柳明君 であるならば、この通達をはたして運輸省の人々が現在守っているかどうか。マージャン、ゴルフは自己の費用の負担で、休日にやる以外はやってはいけない、こういう通達ですが、ほんとうにこういうことがいま守られているかどうか。運輸大臣としてどう思いますでしょうか。また、もしこの通達の禁止事項に触れている場合には、大臣はどのように処置をする気でございますか、その点お伺いしたいと思います。
○国務大臣(中村寅太君) 現在はそれが守られておると信じております。
○理事(相澤重明君) そういうことは事務的なことも含んでおりますから、深草官房長。
○政府委員(深草克巳君) 先ほど仰せられた中に、休日という表現がございましたが、本人がたとえば休暇をとってやるという場合も含まれております。そういう趣旨で職員一同やっていると考えております。
○黒柳明君 私もゴルフについてはあまりよく存じませんが、そのゴルフの会員になるためにはどのくらいのお金がかかるものですか、ちょっと念のためにお聞きしたいと思うのですが。
○政府委員(深草克巳君) 私、実はゴルフをやりませんので存じておりません。ただ安いところで十万円くらい、あるいはもっと安いところもあるように聞いております。
○黒柳明君 大体三十万円前後金がかかるのじゃないかと、私もそう推測しますが、ところが、すでにこの入会金を払って、そして入会証をもらってしまえば自分の名義になるわけですね。その後は自分の名義でどんどんどんどんゴルフをやっても、別に業者の供応にはならないと、こういうふうなことで現在ゴルフのこの通達を守ってない人たちが幾多いることを知っているわけですが、業者から会員証を入手して、その後その会員証についての処分をする、このような考えはないでしょうか。
○政府委員(深草克巳君) 残念ながら、そういう実態を現存のところ承知いたしておりません。
○黒柳明君 あくまでもこれは省議の決定事項でございますから、こまかいことのようでございますけれども、事実を知っております。また、お調べになった後に、資料要求というわけにいきませんが、あくまでも省内として適当な手段を講じていただきたいと同時に、また、この通達をあくまでも実行に移す決意があるかどうか。最後に運輸大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中村寅太君) 省議決定の線をかたく 守るように指導もしていきたいし、もしもそれを無視したような者がある場合には、適当に処置してまいりたいと考えております。
○黒柳明君 私も大臣のおことばを信じて、今後省内でそのような不心得者がないよう、あくまでも監視をしていきたいと思いますが、当時、どろ沼汚職といわれたその後すぐ出された省議の決定事項でございますので、何かその汚職をカモフラージュするのではないかと、このような疑惑が一部にありますし、まだまだそういう疑惑が続いておりますので、あくまでもその省内の粛正をよろしくお願いいたしたいと思います。 それからもう一点、お伺いしたいと思うのですが、外航船舶建造融資利子補給問題ですけれども、三十八年以後には、大体どのくらい毎年支出されているか。また、その利子補給を受けた会社は何社くらいあるか。簡単でけっこうでございますから、御答弁をお願いしたいと思います。
○政府委員(亀山信郎君) 昭和三十八年度において、市中銀行に対します利子補給は七億一千七百万円、開発銀行に対しましては四億九百万円支給をいたしました。三十九年度におきましては、市中銀行に対する利子補給は六億七千三百万円、開発銀行に対しましては八億八千七百六十万円を支給いたしております。 利子補給の資金を借り入れた会社数は、三十八年度におきまして、市中銀行に対する利子補給のついた金を借りた会社が三十社、開発銀行の関係が二十六社、これは双方ダブっておりますので三十社というふうにお考えおき願いたいと思います。三十九年度におきましては、市中銀行の利子補給のついている金を借りております会社が二十三社、開発銀行の利子補給のついた金を借りている会社が二十四社、したがいまして、これもダブっておりますので、二十三社。三十社と二十三社でございます。
○黒柳明君 そこで、日産汽船は、三十九年の集約化によって昭和海運に集約された会社であると思うんです。この日産汽船が利子補給の対象となった会社であるかどうか、お願いしたいと思います。
○政府委員(亀山信郎君) 日産汽船は、合併前も合併後も、利子補給を受けておる会社でございます。
○黒柳明君 この日産汽船が毎年度どのくらいな利子補給を受けているか、おわかりでございましょうか。
○政府委員(亀山信郎君) ただいま各社別の資料を持ち合わせておりませんので、合併後、昭和海運ということになりましてから、四十年、今年の九月末までに支給しました金額の合計だけを申し上げますと、市中関係の融資が十億六千三百万円、開発銀行の利子補給金が一億三千三百万円、合計約十二億円となっております。
○黒柳明君 一応日産汽船だけに対する利子補給は、私の調べたところによりますと、三十七年が四千二十七万、三十六年二千三百一万、三十五年二千七百八十九万、こういうふうになっておると思うんです。また後ほど調べていただきたいと思います。 一応これで話を進めるとしまして、ところで、この合併とともに日産汽船の社長、副社長は退社したわけですが、そのときの退職金はどのくらいであったか。手元に資料ございますでしょうか。
○政府委員(亀山信郎君) たいへん申しわけございませんが、現在記憶いたしておりませんので、あとで調べます。
○黒柳明君 社長は大体五千八百万、副社長が三千五百万、このようになっていると思います。しかし、また後ほど確かめていただきたいと思います。 そこで、運輸大臣にお伺いしたいと思うんですが、あくまでも利子補給を受けていた日産汽船が、社長、副社長が五千万、三千万というばく大な退職金を受けて退社した。このことについて、私は何か高いような気がするのです。三十七年度の利子補給と回顧の退職金、それ以上の退職金をもらっているわけです。その点について大臣はどうお考えになりますでしょうか。
○国務大臣(中村寅太君) 社長、副社長が幾らもらったかということは、ただいまのところ存じませんので、感じを申し上げるわけにまいりません。
○黒柳明君 私、いま申しましたように、社長は、もうちょっと正確に申し上げますと、五千八百万六千七百七十七円、副社長が三千五百七十五万九千円、こうなっているわけでございます。それから日産汽船に対する利子補給額は、三十七年度が四千二十七万円、三十六年が二千三百一万円、三十五年が二千七百八十九万円、こうなっております。そうすると、三十七年の四千二十七万、社長が五千八百万六千七百七十七円、ここに三年のズレはございますが、非常に私は高額である、このように思うわけです。なぜかならば、政府から利子補給を受けながら、しかも合併され、その退職金が五千万も三千万ももらえるものであるかどうか、このような点を疑問に思うわけです。大臣は、これはいま初めてここで退職金あるいは利子補給の額を聞いたと思うんですけれども、いま感じでけっこうでございますから、はたしてこの額が妥当であるかどうか。高いと思うか、あるいは妥当であると思うか、その点をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中村寅太君) その会社の実態を全然私存じませんので、この段階で感じを申し上げることは差し控えたいと思います。
○黒柳明君 またこれも今後の調査におまかせしたいと思います。 そこで、最近全日本海員組合から賃金の値上げの要求がありますが、これについては、大臣はどのような意思表示をしておりますでしょうか。
○国務大臣(中村寅太君) 私は、賃金要求のあったことは承知しておりますが、これは労使関係の問題でございますので、現時点におきましては、大臣としては何らの意思表示もいたしておりません。
○黒柳明君 報道の伝うるところによりますと、日経の十月二十日ですが、今度の賃金値上げを認めるならば、利子補給を打ち切る、こういう警告が運輸省から出された、こういうことが報道されていますが、これは事実でしょうか。
○政府委員(亀山信郎君) そういう決起をした事実はございません。
○黒柳明君 あくまでもこういう報道は間違いであると確認してよろしいですか。
○政府委員(亀山信郎君) 一般論といたしまして、再建整備法の適用を受け、利子の猶予を受けている会社が、整備計画に示されている計画を実行しない場合、それが正当の理由に基づかない場合には、利子猶予、あるいは利子補給等の恩典を停止することは当然でございます。そういう趣旨で、一般的に、経費の増高が、運輸大臣の承認を受けた整備計画以上に上回る――これは整備計画で約束をいたしました再建整備、つまり償却不足を解消するという時期が非常におくれるというふうな事態を生ずるおそれのある場合には、そういう経費の増高が真にやむを得ないものであるかどうかという点を、その時点において判断をして、やむを得ないものでない、正当な理由がないという場合には、そういう計画の変更は認めない。それでも自分かってにその計画をどんどん変更するような場合には、それぞれ法律によってそういう恩典を停止するという一般論を申し上げているだけだと思います。
○黒柳明君 ちょっと趣旨がはっきりわからなかったのですが、要するに私の聞きたいことは、貸金の値上げをやれば利子補給はもう打ち切る、こういうことを威圧的に運輸当局が発表したと、こう新聞には報道されているのですが、そういう事実はない、こういうことでよろしいですか。
○政府委員(亀山信郎君) そのとおりでございます。
○黒柳明君 また話は若干前に戻りますが、この集約化されたときの中核六社、たとえばジャパンラインなんかが、今度傍系の南方興産とか西部石油、あるいは大和海運なんかに相当の支出をしているわけです。こういう点も非常に問題だと思います。また、いま海運局長が申しましたように賃金値上げ、それに対して利子補給云々ということは絶対ない、こういう確約を得て、私も非常に安心したわけです。こういうところの首尾が当局として一貫しない面が若干憂慮されたものですから、今後そういう、いま言ったような方針にのっとってやっていただきたい、こういうことを希望して、終わります。
○高山恒雄君 私は、タンクローリーの問題でお聞きしたいのですが、前回のときに継続して質問したい、こういうふうに考えたのですけれども、時間がなかったものですからお尋ねしなかったのです。なおまた、大臣がお忙しいようですから、細部の点を確認しないままに大臣にお尋ねするのですが、昨日かの会議でも目新しい結論も出てないようですが、言うまでもなくこの問題は、社会問題として非常に大きな問題だということは大臣も御承知だと思う。そこで、私は大臣の考え方をお聞かせ願いたいのですが、このような問題の一体処理を、事故の防止の対策をどうお考えになるか。どこをどうすればいいとお考えになっているのか、これは非常に大事なところだと思います。むろん火薬を輸送する場合には、届けをして、そうしてある地域における警察のタッチもできる、こういうふうになっておりますけれども、私は、そういう取り締まりだけではだめだと思うのです。前回の報告を聞いておりますと、結果的には、運転手の居眠りであったということがはっきり報告なされておるわけですね。そうすれば、どこを一体中心にして今後改革をしようと、こういうふうにお考えになっておるか、この点をお聞きしたい。
○国務大臣(中村寅太君) 私は、今度のタンクローリー車の事故あるいは、これはいま高山委員もおっしゃいましたように、直接は運転手に原因があったようでございますけれども、やはり事故が起こるまでの経営者の配慮、運転者に対する扱い方等にもいろいろ検討を要する点があるように考えられますので、厳重に検討いたしまして、営業者の責任も、今後事故を起こさないようにやっていくためには、きびしくひとつ追及してまいりたい。そうしてできる、許されておる範囲内できびしい態度で行政処分等を含めて処置を考えてまいりたいと思います。
○高山恒雄君 認可をする場合に、いろいろな事件を調査されてそうして防止するという方法も一つあります。ありますが、運輸大臣としてお考え願わなくちゃいけないことは、交通に対する、しかも神経を全く二十四時間もすり減らす運転手、この待遇が、日本の場合、非常に悪い。二十四時間も働くというようなことは、文明社会にはもうないんですね。それを、翌日また二十四時間を休むにいたしましても、二十四時間の連続作業というもの自体が、私はこれは文化国家がとるべきじゃないと思うんですよ。社会開発の面からもとるべきじゃないと思うんです。したがって運輸大臣は、そうした労働環境をよくするのと同時に、時間を二交代制を八時間なら八時間の、最低八時間作業ということで、やはりこれを規定すべきだと私は思うんです。したがって、それで人員が足らなければ三交代制をやる。これは、現在のこの作業はほとんど八時間三交代制、四組、三交代制をとっておるところもございますが、運転手だけが二十四時間の連続つまり運転をやっておるというところに問題があると思うのです。それ以外の法律をいかに考えになろうとも、人間の労働というものには制限があると思うのです。しかも、この場合は全く朝の五時半からでしたか、一回輸送をやって、次にまた輸送を、晩の六時から出て翌日また積みに行った、こういうのです。むちゃくちゃですね。これはしたがって私は労働時間の規制をする以外にないと思うのですが、大臣は、そういう規制をする、それでなければ認可しないと、こういう法律を私はつくるべきだと思うが、大臣はどうお考えになりますか。
○国務大臣(中村寅太君) 大体こういう事故をなくす基本は、いま高山委員もおっしゃったような過重労働を避けることが第一番だと思います。今回の場合も、二人で交代でやらせるような何か規定があるのを、これは守っていないというところに、今回の場合はやはりそういう事故が起こった動機もあるようであります。いま言われますような労働過重にならぬように、さらに働く人の環境をよくするようなことを考えながら、これは単に運転手だけを責めても酷な点があると思いますので、経営者の経営状態等を含めまして検討して、将来の事故が起こらないようにきびしく処置していきたいと考えておるわけであります。
○高山恒雄君 これは検討するということですから、一応それでわからぬこともございませんけれども、大体自動車の運転手というのは、八時間労働基準に割り増しの二割五分をつけて、それで一般の方と同じような給料なんですよ。まずこの点に問題が一つあるわけですよ。それから労働時間をやはり規制して三交代制で経営がいかぬということはないと私は思うのです。それがもしいかなければ、現在の二交代制にプラスこの十時間なら十時間勤務、こういうことにして、あとにその五分の一の人を使って、そうしてあとの時間を回していくという三組二交代制ですね、こういう操作ができるんですよ。できることをやらないで、起こった問題から災害に対する手を打とうというようなことは、私はこれはだめだ、こういうふうに考えるんですが、実現させようと大臣はお考えになっておるか。実際に防止するということなら、それ以外にないと思うんですね。いずれの場合の障害も、ほとんどが居眠りなんですね。これはこの問題だけじゃございませんよ。こういう点をやっぱり人を、労働者をもっと大事に取り扱う、こういうたてまえから私は規制すべきだと、こういうふうに考えるわけです。大臣、はっきりその点ひとつ意見をお聞かせ願いたい。
○理事(相澤重明君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○理事(相澤重明君) 速記を起こして。
○国務大臣(中村寅太君) 大体、あるいはいまおっしゃるような方向にやったが一番いいと思いますが、いますぐそれを規制してやれるかどうかということは、やはりいろいろ経営の実態、実情というものも無視できぬと思いますので、大体の方向としてはそういう方向で指導してまいりたいと思いますが、法律によっていますぐ規制するということは、いまそれを申し上げ得ない段階であると思いますので、御了解願いたいと思います。
○岩間正男君 あんまり時間がないようですから、二つの問題をお聞きします。 一つは、「アリゾナ号」の事件は、その後どうなったか。もう一つは、伊豆七島の離島航路の問題が運輸委員会で問題になったんですが、その後どう解決ついたか、この経過ですね。「アリゾナ号」の問題、それから伊豆七島の離島航路の問題、この二つは運輸委員会で懸案になっていた問題だが、その後の経過がどうなっているか、まず最初に伺いたい。
○政府委員(亀山信郎君) 最初に、伊豆七島に関する離島航路の問題についてでございますが、会社側の航路計画の変更に対しまして、運輸省と東京部並びに会社とで、離島の必要な航路を維持するという線で話し合いまして、最近に至りまして、当初の会社の計画よりも航路数を増強いたしまして、来年三月三十一日までという期限で、問題になりました三宅島を含みまして、十分ではございませんけれども、一応三宅島方面への航路も維持するということで航路計画の変更を認可をいたしまして、この十一月一日、来週から実施に入るのでございます。 簡単に内容を申し上げますと、計画変更の以前におきましては、三宅島と下田との間に、週三便の便がございましたが、これに就航していました船舶が老朽化したために、これをどうしてもはずさなければならぬということで、これを当初の会社の計画は全廃するということでございましたが、これを全廃をしないで、月間約五航海を必ず維持するということにいたさせました。そのほか大島、三宅島の間を、便数を計画変更あるいは当初の計画より増強をいたしまして、大島と三宅島を結び、さらに大局と東京との間の便によって、この交通路を維持する。なお、東京と直接結ぶ三宅島の航路は、これは従来とほとんど変わりがございません。以上のようなことで、ここ約半年間の航路計画につきまして、ようやく東京都も納得をいたしましたので、その線で決定をいたし、なお詳細につきましては、会社から計画を出させまして、船舶を客船一隻、それから貨物船一隻を新造をする、それに対して、運輸省としてもできるだけの援助をするということで、将来の増強に備えるような計画を進めておる次第でございます。
○理事(相澤重明君) 伊豆七島は終わったけれども、岩間君……。
○岩間正男君 「アリゾナ」はあとで報告を求めて……。 伊豆七島については、そうすると何ですか、いままでの週三便が月五回ということになっておるのですか。そういうことですか。
○政府委員(亀山信郎君) それは下田と三宅島とを結ぶ航路が、従来週三回でありましたものがそれを月五回、つまり一週一回ちょっとということに減ったわけでございます。これはいま申し上げましたように、「藤丸」という船が老朽化いたしました措置でございます。なお、この航路は昨年週三便に増強をいたしましたので、乗客、船積もそんなに多くはございません。東京都との間の交通路は従来どおり確保する、しかも、下田との間が、いま申し上げましたように若干減る、こういうことでございます。
○岩間正男君 これに島民は納得していないだろうと思うのですね。あのときの話では、われわれが問題にしたのは、やはりいままでの既得権はこれを失わないように方法を立てるべきじゃないか、そういうような対症的なやり方と、さらに、これを永久に確保するような、そういうような方法について、これはわれわれ要請したはずです。新造船の話がいま出ているようですけれども、この新造船の計画といっても遠いものでしょう。これはいつどういうふうな計画なんですか。全体として二十三便が九便に切られるというようなかっこうで、これは島民はおそらく納得していないと思うのですが、東京都の間だけでその話はついたのですか。それから島民のこれに対する考え方について、あななたち、その後お聞きになっておるのか。国会がタッチして幾ぶんの問題は解決されておりますけれども、どうもやはり基本的にはこれは解決されていないのじゃないか、こういうふうに思うのですが、その点いかがですか。
○政府委員(亀山信郎君) まず、三宅島の島民の皆さんとの話し合いは、東京都においていろいろ行なわれておりまして、仰せのとおり、それでよろしいという完全な了解は得られておりませんけれども、当分の間、将来の計画を明示するということでやむを得ないというふうに東京都が言っております。東京都もその線で島民に話をしておるということでございます。 将来計画につきましては、明年度船舶公団においてこれらの船の手当てをいたしたいと、私どもはかように考えております。
○理事(相澤重明君) ちょっと速記とめて。 〔速記中止〕
○理事(相澤重明君) 速記起こして。
○岩間正男君 これは島民は納得していないと思うのですよ。とにかく、海の航路というのは、いわば陸上においては道路のようなものですから、海の道路なんですから、これが減らされる、そうして明治時代に逆行するということについては、絶対にこれは納得していない。したがって、離島振興法におけるこの国家の補助の問題を当然ここで問題にしなくちゃならないと思うのです。運輸大臣は、その後この問題についてはどういうふうに処理されているのか。離島振興法では、島民の立ちおくれを回復して、この生活程度を高めるというような方針で進められているにかかわらず、これは全くの名前だけになってきているというのが実情だと思います。したがって、これは来年度の予算との関係もあるわけですけれども、この問題については、どういうふうに具体的に措置される考えがあるか、すでにどういう措置をとっておられるのか、この点をお伺いしたい。
○国務大臣(中村寅太君) 離島に生活をなさる方たちのためには、どうしてもこの航路の改革は絶対必要なことでございまして、今回も、非常に便数を減らすということは遺憾なことと考えます。私は、東京都知事を呼ぶやらいろいろして、これは都と国とでやはり援助しなければならぬのじゃないかということでいろいろ協議しました結果、いま海運局長が言うような暫定的な措置がきめられたわけでございます。来年度は、政府としましても援助額、補助額を大幅にふやすように予算要求をして措置してまいりたいと考えております・
○岩間正男君 これは予算要求の時期が来るわけですが、具体的にはどれくらい考えておるのですか。抽象的な御答弁ではなくて、幾らですか。
○政府委員(亀山信郎君) 離島航路に対する補助金は、四十年度は七千五百万円でございました。明年度の要求は一億七千五百万円を要求をする予定でございます。
○岩間正男君 これは要求で、実際はまた大蔵省に大なたをふるわれることになると思いますが、倍額にふやしたって、実際はいまの要求と合わない。焼け石に水ですよ。これはやっぱり抜本的に考える必要があると思うのですね。ことに私は、総合的に考えるという点において、この前も総合的な運輸行政について大臣に質問したわけですけれども、一方で、三宅島には三億の金を出して使えない飛行場をつくっている。そうして生活に全く深い関係があり、産業その他の島民の厚生問題、こういう問題とも非常に深い関係があるこの問題については、ほとんど金を国家が出していない。こういうことではだれもこれは了承しないのですから、この点については、もっとやっぱり私たちは本気になってこの問題を解決をするために努力すべきだと思います。 次に、「アリゾナ号」の問題ですが、この経過は……。もう海上保安庁来ていますか。
○政府委員(亀山信郎君) もうちょっとお待ち願いたい。
○岩間正男君 それじゃ、大臣が非常に急いでおられるようですから、先にやってもらいますが、私がここで問題にしたいのは、やはりアメリカとの外交折衝をしたかどうかという問題です。あのときもうこれは当然やるべきだった。ひき逃げ、とにかく陸上におけるひき逃げで、これは領海だとか領海でないということがだいぶ運輸委員会でも議論された。しかも、衝突して大破させて、それから救難をろくにしないで一ぺん逃げた。途中で呼び返されて戻った。しかし、これについての十分な審理には応じない。質問には応じない。時間が来たからといってまたこれは港を立ってしまった。こういう何といいますか、海のギャングのような許すことのできないやり方に対して、もう少しき然とした立場からやはり日本のこの海運を守る、こういう立場をとるのが当然だと思う。したがって、外務省のほろに話して、閣議でもこの問題を問題にして、外交折衝に移してこの問題を私は追及すべきだということを大臣に要望したはずですが、その後どうなっておりますか。
○理事(相澤重明君) 中村運輸大臣に御答弁いただいて、隣の部屋で催促をしておりますので、お帰りいただきたいと思います。
○岩間正男君 答弁して退席をしてください。
○国務大臣(中村寅太君) あの問題につきましては、当時「アリゾナ号」をこっちに呼び返しまして、そうしていろいろこっちのほうでできるだけ調べまして一応向こうに帰したようなわけでございますが、その後は、それぞれの機関でできるだけの処置をして今日に至っておりますが、その結果を私まだ報告を受けておりませんので、御了承願いたいと思います。
○理事(相澤重明君) 速記とめて。 〔速記中止〕
○理事(相澤重明君) 速記を起こして。
○岩間正男君 それじゃお聞きしますけれども、これは具体的にはどうなんです。あの船をどのようにこれは調べておるのか。これは海上保安庁、まだ見本ませんか。――海運局長はこれにタッチしておるはずだと思うのですが、どうですか、この問題。
○政府委員(亀山信郎君) 実は取り調べにも全然タッチをいたしておりません。
○高山恒雄君 自動車局長に聞きたいのですが、いま大臣はいろいろ経営の状態もあるので今後十分なる検討がしたいということですがね、今度の災害のそこの労働条件を調べたことがあるんですか。どういう状態であったのか。お調べになったらその結果をひとつ報告してもらえませんか。
○政府委員(坪井為次君) 運行状況についてただいま監査いたしておりますが、まだその結果は聞いておりません。労働条件についてはただいま特に監査しているということはございません。
○高山恒雄君 労働条件はどういう事態で起こったということがわからないで、居眠りだけでほうっておくつもりですか、運輸省は。おかしいじゃないか、そんなこと。テレビでもラジオでも放送しておるのですよ、こういう悪らつなるいわゆる悲惨な労働条件の状態にあるということ。これで事故が起こらぬとは不思議だといっているわけだよ。
○政府委員(坪井為次君) ただいま私ちょっとことばが足りないであれですが、労働条件と言いましたのは、給与その他の問題を考えていたのですが、運行に関する勤務条件、そういったものは調べております。いまその詳細な結果は聞いておりません。調査をしておるわけであります。
○高山恒雄君 大体そういうことが怠慢じゃないかね。この間あなたが報告されたときにもこのことは出ておったのですよ。新聞に。新聞がいち早く報告してずっと流しておるのに、あるいはテレビが放送しておるのに、皆さん方がその実態すらつかんでいないというのは一体どうしようとするのです。もう一つ私聞きますけれども、先ほどあなたは大臣にサジェスチョンして、いろいろ経営の実態もあるのでなかなかむずかしい問題だけれども考えますと言っていますが、一体、自動車運輸のトラックなり、あるいはまたタクシーなりの原価計算くらいやすいものはないのですよ。こんな原価計算のしやすいものないのですよ。つかんでおられるのですか。いまどのくらいの一体収益があがるか。労働者を五十人使う、そこではどのくらいの収益があがるかくらい簡単につかめるじゃないですか。一日にかりにタクシーにしてですよ、水揚げが八千円にして、二人が一台の自動車を使うわけでしょう、そうすると、月に二十六日働いても四十万五、六千円取るわけです。そうして二年の月賦で払えばいい。あとはみな雑費ですよ。事務費です。このくらい原価計算のやすいものはないんだな。それに一体人間が置けるか置けないかも検討せにゃならぬ。わからぬといっているところに問題があるのだ。私はやる気があるならば、このことは非常に解決しやすい問題だ。したがって、そのためにやれないというならばほかに欠陥がある。その欠陥をやはり取り除くという方針にならないと、私はこの問題はやはり解決つかないと思う。とうとい人命なんて救えないと思うのですよ。あなた、起こったあとで法律をつくってみて、そうして火薬と同じような取り扱いをするということを考えておっても、人の問題が解決しない限りこの問題は解決つかない。早急にこの問題調べてください。どういう一体労働環境にあったのか。どういう過重な労働をやっておったのか。そして自動車の数とそれに対する人員はどのぐらいおったのか、こういう点を調べないで大体国会に答弁に出るということは、この災害でおかしいですよ、どう考えても。
○政府委員(坪井為次君) この前も御報告申し上げましたように、大阪の陸運局で直ちに関係の部課長を派遣しまして調査をいたしておるわけであります。現在まで判明いたしましたことは、運行管理者は事実上の責任を果たしていない。またタコグラフの活用がなされていない。 〔理事相澤重明君退席、理事谷口慶吉君着席〕 無認可営業所の疑いがある。資本金、役員変更等の届け出が全然なされていない。区域外輸送の疑いがある。それから、なお詳細につきまして調査しているわけでございますが、いろいろと警察のほうで捜査中でございますので、そういった関係で私のほうの調査がなかなか警察のほうが優先しておりますので調査できにくい点もある、そういうことでございます。
○高山恒雄君 それはなるほどこういう問題なら、警察は警察として知っているでしょう。運輸省は運輸省自体で実態をやはり掌握すべきですよ。私はそのことを言っているのだ、どうして警察がやっておって、運輸省が警察に対して、警察の交通課があるじゃありませんか、そういうところに行ってどうして調べができないのですか。大阪で調べているということであるなら、大阪から答弁に来させたらいいじゃないですか。そういうでたらめな報告はおかしいですよ。国会でこういう問題を取り上げて皆さんにその意見を聞こうとするのにですよ。私は早急に、これは大阪以上に中央は知らなくちゃいけないことだ、したがって大臣にそのことを皆さんも報告をして、かかる状態のところを是正しなければ絶対直らぬ。皆さん方が進言しなければ大臣が直接やるわけじゃない、局長としての任務を果たしてないということじゃないか。そういう御答弁を私聞こうと思わなかったです。一応調べてください。私のほうから調べたものは持っていますけれども、なお突っ込んでみても、あなた回答できないでしょう。これで終わります。
○岩間正男君 いまの問題、先に関連してお聞きしますが、 〔理事谷口慶吉君退席、理事相澤重明君着席〕 きのうも、この会社の賃金形態について資料を出してもらいたい、こちらも院の中には手持ちがあったようですけれども、これは調べてやはり出すことは重要です。もう一つ、資本金が百九十万から千二百万に増資をしているのだね。これはやみ増資なんだ。少しも届けてない。どういう一体内容なのか、経営内容をやはりこの際明らかにする必要があると思う。これを調べてあなたのほうで出しなさい。その資料をもとにして徹底的にやはりいまの問題を解剖しなければならぬ。もうほんとうに労働条件が悪いということは、週六十時間から七十時間働いてトンボ返り、こういうようなやり方が旧態依然としてあるので、この問題を解決しなければ、これは解決のつかない問題です。だからこの点ははっきりと明細にそうのような資料を出してもらいたい。これはいいですね。これはどうですか委員長、この資料は、賃金形態とそれから会社の経営内容ですよ。この経営内容に、特に増資をやっているわけだ、やみ増資で届けもないのですが、この増資はどのようにしてできたのか。おそらくは労働者を食って、こういうかっこうができているのだと思う。このことは非常に大きい問題ですから、そこのところをぜひ出してもらいたい。それを要求しておきます。だから委員長から念を押してください。
○理事(相澤重明君) ただいまの岩間君の資料要求について、いかがですか。
○政府委員(坪井為次君) 至急調べまして提出いたします。
○岩間正男君 「アリゾナ」に戻ります。救難部長にお聞きしますけれども、その後これはどういうふうになりましたか、「アリゾナ」は。すでにあの事件が起こってから三カ月近くなっている。そうしてそれはその後、消息は杳としてわからないのだね。もう国会の審議が終わるというと、全く問題はどこに行ってしまうかわからないというかっこうじゃまずいと思う。私はあのとき連続三回質問したのだけれども、その後についての報告は少しもない。しかしこれは重大な問題です。特にアメリカのギャング船が海上を横行してああいうことをやっているのですから、日本の船はたまったものじゃない。みな不安を持っているのです、海上では。この問題について、はっきりその後の処置、経過をお聞きしたい。
○説明員(猪口猛夫君) 「明興丸」と「アリゾナ号」の衝突事件につきましては、私が当時約一カ月ぐらいで見通しがつくというぐあいに御答弁申し上げましたのでございますが、その後鋭意いろいろ調査しておりましたが、何分にも先般もお話し申し上げましたように、管轄権等の問題がございまして、なかなか調査に困難を来たしましたような次第でございます。しかしこれから申し上げることは、少し速記をとめていただければ幸いだと存じますが。
○理事(相澤重明君) それでは速記をとめて。 〔速記中止〕
○理事(相澤重明君) 速記を起こして。
○岩間正男君 マリアナの例ともあわせて聞きたいのですけれども、一体どれだけの援護規定があるのですか。金はどのくらいいるか、具体的に言ってください、いろいろあるでしょう。
○政府委員(深草克巳君) マリアナの場合、これは平均でございますが、標準報酬額を三万円と仮定いたしますと、行方不明手当、葬祭料、あるいは遺族給付、これを含めまして、たしか百二十三万円ぐらいだという計算が出ております。
○岩間正男君 それだけですか、それだけではこれはとてもやっていけないというので、一昨日かの委員会でも、これについての措置をどうするかという課題が出されているのですが、これについては別にあなたたち検討はしていないのですか、どうなんでしょうか。
○政府委員(深草克巳君) 御案内のように、総理府の中にこれの対策協議会が持たれておりまして、先ほど申しました船員法関係の年金関係その他につきましては、なるべくすみやかに支給できるようにという措置を講じております。そのほか各種の遺族に対する援護措置、これは過去の例もございまして、そういったものを、たとえば貧困の家庭に給食費あるいは教科書代、こういったものを免除するとか、いままでやってきた最大限のことをやるということをすでにきめております。そのほか就業、つまり職を与える、臨時に職業補導所を現地につくるとか、そういったあらゆる角度から検討し、一部はすでに実行に移されております。
○岩間正男君 時間がないから終わりますけれども、いまの援護のしかたですね。具体的に、たとえばこれはマリアナの場合のように三百八人程度では、とても一人一人当たることはできないけれども、しかし、「アリゾナ号」と「明興丸」の場合には調査できるであろうと思います。いまお話聞くと、あらゆる手段を講じて、いかにもいいように思うわけだ。しかし、実際はたいへんなことなんだ。もう現地に行って遺族に会って話を聞くと、とても話にならない。とにかく一体どういうふうに「明興丸」の場合されたか。なかなかいつでもスピードがない。なるべく早く支給するように言っているけれども、半年かかり、一年かかるのが実態です。その間に遺族は干上がってしまうのが実態です。したがって、どういう金が取れて、現実的にどれだけ与えて、今後どういうふうにするのか、これを時間があんまりありませんから、ひとつ資料として出してもらいたい。これは同時にマリアナの場合に参考になる。この二つをもっとわれわれは実態を把握し、それからその資料を求めてこの問題を追及したいと考えます。したがって、外交折衝の問題とあわせて、この質問は保留しておきます。非常に重大な最近頻発する海難の問題の中で、これに対して善後措置をどうするかという問題、補償の問題がもっと徹底して、こういうような海難を起こしたほうがかえって損だというくらい人権が尊重される事態が起こると、事故は減るのです。実際は人を殺しても実に涙金くらいで済まされているから、永久にこの独占本位のやり方では、遭難ということは決してなくならない。結局このような遭難をやったら、会社がぶっつぶれるくらい、ほんとうに生活の尊重、守ってやる、そういう体制になれば、こういう事故は起こらないわけだから、そういう点からいいましても、この前のプロパンガスの問題でも同じだけれども、全部しわが労働者に寄せられるということが現状ですから、これは了承できませんから、これはあなたたちいまの問題をひとつ資料として出してもらいたい。問題をやはりわれわれは徹底的に解剖して問題の所在を明らかにする、これが当決算委員会の任務だと思いますので、特に要望しておきますが、いかがですか。これは福井政務次官から最後に決意のほどを述べてもらいたいと思います。
○政府委員(深草克巳君) 「明興丸」の遺族の生活実態並びにそれに対する給付関係、これらについての資料をできるだけ早く整えて提出いたします。
○岩間正男君 もらえるのは幾ら、そしてそのうちいま何ぼ出したか、何月何日に幾ら出したか、ここのところはっきり。それからどういうふうにそのほかのことを考えているか、これを全部。
○政府委員(福井勇君) 岩間委員の御指示に従って資料を提出させていただきます。
○大森創造君 原子力関係の人来ていますか。時間がありませんから、簡単に御質問しますが、東海村の原子力研究所について、再処理工場というものが一体あそこにきまっているのか、きまっていないのか、それともそのほかの場所を物色しているのかどうかということなんです。
○説明員(式田敬君) その点について御説明いたします。再処理工場を建設いたします当事者は原子燃料公社でございますが、公社はかなり前から東海村を予定地として進めてきたわけでございますけれども、なお、かなりの調査費を使いまして、全国的に多くの候補地は検討をしてまいったわけでございます。いまのところ、東海村が第一の候補地でありますけれども、現在の段階では、東海村に設置するということを決定しているわけではございません。
○大森創造君 地帯整備の問題というのをひとつ聞きますが、地帯整備というものを原子力委員会地帯整備委員会とか人口分布小委員会のほうで一つの冊子を出しましたが、それを見るというと、非常にいろいろなことが書いてある。グリーンベルト地帯をつくるとか、小児科病院を置いちゃいけないとか、学校を置いちゃいけないとか、それで地元の市町村では危惧の念を持っているわけです。そのことについて、ほんとうにそれだけの地帯整備の必要があるのかないのかということをなんです。
○説明員(式田敬君) 一般的に申しますと、原子力施設というものは、厳重な安全審査を行なった上で設置の許可をし、その逆転をするわけでございますから、危険ということはないと申し上げていいわけでございます。ただ、しかしながら東海村は、たまたま相当の原子力関係の施設が集中しているわけであります。日本にはまだそういう原子力関係の施設が集中しているというところは、ほかに例がない、非常に特殊な地帯であるということがいえるわけでございます。したがいまして、一般論でどうこうということではなく、万々一の事故というふうなことがあります場合には、その地区に相当の従業員がいるわけでございますし、また、その周辺には相当数の住民が住んでいるわけでございますから、そういう万々一の事故の場合にはどうしたらいいかというふうな一つの仮定というか、想定のもとに、たとえば退避のための道路を整備するとか、あるいはなるべく今後その周辺に人口があまり密集しないような緑地帯を設ける。あるいはまた、事故が万一ある場合、あるいはかりにちょっとした事故で、それがたとえば誇大に伝えられて、住民が非常な不必要の心配をするというふうなことを防ぐために、電話ですぐ一斉に付近の住民に連絡ができるような、やはり有線放送施設といいますか、そういうふうなものを設けておこう、そういうふうなことを考えているわけでございます。
○大森創造君 私はどうも納得できないことがあるので、一つだけお伺いしておきますが、これは一年ぐらい前の予算委員会で、愛知さんが当時科学技術庁長官なので愛知さんにお伺いした。そうしたら、実際の危険はないというのです。専門語でいえば、十五キュリーぐらいの危険しかない。しかし、道路とか下水道などの必要があるので、そのためにまるきり仮説をつくったというのです。一万キュリーという危険というものは実際ない。いま申し上げたとおり、愛知さんのことばをもってすれば、十五キュリーしかないけれども、一万キュリーということを想定をして作文をしたものでございますから、御心配要らないということを言っているのだけれども、そうすると私はふしぎに思うのは、実際に危険があるのではありませんか、危険があるというと地元が心配をする。だから仮説として一万キュリーということを想定して、その実は危険があるのだろうと思います。私は国際的な記事などに照らしてみて、あるのにかかわらず、一方ではないといっておいて、今度は作文をして、膨大な地帯整備の計画というものをやるということなんですが、そこのところがわからないのです。実際に危険というものがあるのかないのか、愛知さんの説明によると、危険はないというのです。いま申し上げたとおり、十五キュリーしかないというのです。東海村の環境の中で、万一の場合があっても消化できる程度の危険しかないというのです。しかし、今度は人口分布小委員会の草案によるというと、いまあなたがおっしゃられたように膨大な計画があって、何十億という予算を要するような地帯整備計画を要するという。愛知さんの言い方をもってするというと、それは仮説であると、まるっきり架空のことである、予算をとるための仮説であると、こう言う。どっちがほんとうなんです。
○説明員(式田敬君) ただいまの先生のお話にございましたように、一般的に考えまして危険はないと思います。原子力施設は相当の敷地を取っておりまして、もちろん何かの事故で若干の放射能が漏れるということは、これはもう考えられます。また現にそういうことは外国の事例でもございますが、たとえば原研とか燃料公社、あるいは原子力発電の第一号発電所を見ましても、数十万坪あるいは数百万坪の敷地を持って、外部の周辺の住民の住居地帯とは相当離れておる。したがいまして現在考え得る限りでは、周辺の住民に影響を及ぼすような危険はないということがいえると思います。ただまあ全然現在の科学的な知識でもって予想もつかないようなことが起こるかどうか、そこまではちょっと私も技術家でございませんし、わかりません。まあいま国際的にいろいろそういう放射能の防護という問題は真剣に研究されておりますけれども、現在の学問なり科学知識で判断する限り、外部の住民に影響を及ぼすような事故というものは考えられないということがいえます。
○大森創造君 それならば、その人口分布小委員会なるものがこういう冊子を出しましたね。ああいうその内容というものを実現するようにすれば、あの辺の周辺の公共事業は促進されるというそういう手段方法のためにああいう文章をおつくりになったと理解していいですか、実際の危険はなくて。
○説明員(式田敬君) ただいまおっしゃいましたその小冊子の、ちょっと私内容をつまびらかにいたしませんけれども、一つにはまあ愛知長官が言われましたように、危険がないと考えられますけれども、まあ現在の段階では、一般的に国民がばく然とした不安感というものを原子力ないしは放射能というものについて持っている。したがって、十分なまあ距離をとってあるから周辺の住民には危険はないと、われわれ御説明しましても、何かやっぱり危いことがあるのじゃないかというばく然とした不安感というふうなものはこれはまああると思います。そういうばく然とした不安感というものを除去して、あの土地の住民がまあ何といいますか、日常生活を安んじて行なうというためには、そういうまあ仮説的な事故というものも想定して一応万全の措置をとるべきじゃないかということはいえると思います。しかしながら、現在私どもがいろいろ作業しております地帯整備というのは、しぼりまして、茨城県ないしは地元の計画を相当しぼりまして、むしろ原子力施設の従業員の退避用の道路ということにまず主眼を置いておるわけでございます。
○理事(相澤重明君) 他に御発言がなければ、本日の審査はこの程度にとどめたいと存じます。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時十五分散会