大蔵委員会 閉会後第1号
- 発言数
- 46 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1965/09/10
会議録
○理事(西川甚五郎君) ただいまより大蔵委員会を開催いたします。 本日は、委員長が欠席のため、私が代行をつとめます。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る八月十七日成瀬幡治君が委員を辞任され、その補欠として中村英男君が委員に選任せられました。また、同月十八日中村英男君が委員を辞任され、その補欠として成瀬幡治君が委員に選任せられました。また、九月八日西郷吉之助君が委員を辞任され、その補欠として紅露みつ君が委員に選任せられました。 以上でご、さいます。 —————————————
○理事(西川甚五郎君) 次に、理事の補欠選挙を行ないます。委員の異動に伴いまして、現在当委員会の理事が一名欠員となっておりまするので、その補欠互選を行ないたいと存じます。 互選は、投票の方法によらないで、委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(西川甚五郎君) 御異議ないと認めます。それでは、理事に成瀬幡治君を指名いたします。 —————————————
○理事(西川甚五郎君) それでは、これから租税及び金融等に関する調査のうち、関税等に関する件を議題といたします。 質疑のある方は御発言を願います。
○大谷贇雄君 きょうは早く終わりになるという理事会のお話だったそうでございますが、たいへん皆さん御迷惑だと思いますが、当局側にも大ぜい出ていただきまして恐縮でございますが、実は先般羽田空港の税関へ参りました。前にも二、三回行ったんですが、数年前には、いろいろ密輸で入ってくるものの展示を見せてもらった。このごろまたちょっと外国の人が来まして、お迎えに参りましたが、飛行機がおくれたために、税関の審査官の部屋に二時間ばかりおりまして、いろいろ状況を聞いたんですが、非常に人手が少ないという。したがって、税関の審査官その他の人々が、仕事が非常に過重なために、ノイローゼぎみになっている。そのくらい仕事が非常に多いわけで、しかも非常に仕事が困難であるという。いろいろ話を交換したわけであります。 そこで、一体、羽田、横浜の税関、さらに他の税関等の定員が何名で、そして全部定員が充足しておるのか。大蔵省としては、また関税当局としては、現在の人員で十分事が足りると思っておられるのか。ことに羽田などは外国からの観光客なり、公務なり、商用なりの外国人が非常に多いのであります。したがって、空港の警備その他の諸君もなかなか仕事がえらいと思いますが、特に税関関係の人たちの仕事が過重である。これは前から私はそう思っていたのですが、このごろ二時間ばかりあそこにいさしてもらって、痛切に感じたわけです。いまお尋ねしたことをまずもって御返事願いたいと思います。
○説明員(佐々木庸一君) 税関の現在の定員は、総税関合わせまして七千四百四十二名でございます。ただいまお話のありましたように、かなり仕事が過重になっておる個所がありますことも御指摘のとおりでございます。定数的に見てまいりますと、数字がそろっておりますのは三十九年でございますので、これを十年前のときと比較してみますというと、仕事は、出入港の船で見ますというと二倍半、飛行機で見ますというと二倍半、二・六七、旅客は、船で参りますものがほぼ三倍になりましたほか、飛行機で入ってこられます旅客は六倍というふうにふえておるわけでございます。貿易実績のほうで見ますというと、輸出は五倍ぐらいになっておりまして、輸入は三倍ぐらいということでございます。関税収入の面から見ますというと、ほぼ五倍以上になっておるかと思います。五・八四。人員はこれらに比べまして三割四分の増ということでございます。もちろん、隻数の増、旅客の増、貿易額の増に比例した数字を要求すべきだと考えておるわけではございませんけれども、御指摘のように、かなりの事務量の増加に対しまして人員はなかなか増加できないという現況にあるわけでございます。 私どもの悩みは、第一は、与えられた人員で与えられた仕事をこなすようにつとめなければならぬと考えておるところでございますが、現在の人員をもってしても、宿舎設備をなし、それから入港隻数や取り扱い貨物量の少ない港を整理いたしまして、忙しくなっております中央部に配置がえをするということ等を行ないまして、仕事が非常にかたまっておりますところとそれほどでないところとの調整をやるという仕事があると考えておる次第でございます。総体として見まして、十分であるとはとても申せませんけれども、非常に少ないと申し上げるのも、総体として見ました場合にはわれわれ反省を要する点があるかと思っておるところでございます。 御指摘の横浜とか羽田とか申しますのは、先生ごらん願いましたように、一番忙しいところでございます。羽田などは特に、勤務時間が通常の役所の勤務時間とずれてまいりまして、普通の人の勤務時間後に仕事が集中するという問題があるわけでございます。勤務のやり方をずらすというようなこと等をも検討いたしておりますが、宿舎問題が非常にガンでございまして、夜帰れるところに職員が住んでいなければなかなかうまくいかないという状況もございます。この点を今後逐次変えてまいりたいと考えておるところでございます。 絶対数の少ないところは、公務員全体につきまして人員が過多であるから整理しろという声もある際ではございますが、税関の特殊な状況を御了解願いまして、若干の人員増は今後もお願いしたいと考えておるところでございます。
○大谷贇雄君 そこで、いま七千何百名と仰せになったが、大体全国で税関の数はどれだけあるか。それからさらに、私は名古屋ですが、名古屋の港に入ってくる外国船も最近非常に多いわけです。御承知のとおり、四日市まで港を拡大しよう、三重県まで拡大しようというような、名古屋の港を拡大する計画がどんどん進んでおります。さらにまた大阪空港、伊丹、小牧等々も、相当の乗客数であります。それから、ことに羽田は最近もう非常に外人客が多い。しかも、私はこの間、実は南ベトナムの新任駐日大使のお迎えに行ったのですが、二時間も飛行機がおくれた。そうすると、もう夜十二時です。あるいは朝二時、三時に着くような飛行機も最近は非常に多い、天候等のためにおくれてきたりして。そこで、いまあなたが仰せになったように、定員が一体どのくらいで、それは充足しているのか。あの羽田あたり、国内の人もレジャー・ブームで、おばあちゃん連中がたくさん、かばんかけて乗ってくる。北海道等でもそのとおり。さらに、羽田に関しては、もう外国の観光客なり、商社の人たちも非常にふえておるわけです。それで、七千数百名の税関の定員とまあ伺いますが、名古屋の港等はどのくらいであるか、横浜の港の税関ほどのくらいか。さらに一番私が痛切に前から感じておりますのは、羽田空港の問題で、一体あそこはお役人さんは充足しているのかどうか。また、一体ああいうほんとうに重労働、しかも重労働というより非常に頭を使うのだから、たいへんだと思うんです。もう三倍、四倍で、夜中でもおらなければならない。これではノイローゼになるのは、これは当然のことだと思う。したがって、不親切にもなるということにもなるんですが、いまの点について、ひとつ御説明が願いたいと思います。
○説明員(佐々木庸一君) お聞きになりました順序から申し上げますと、名古屋税関の現在員は七百七十五名おるということになっているわけでございます。これは横浜税関の千四百二十名に比べますというと、ほぼ半分ということになりますわけでございますが、大阪の八百七十九名に比べましても、若干少ないかと感じております。名古屋自体の特殊事情は、先生、いま御指摘のとおりでございまして、急激に伸びてまいりましたので、人員増が若干追いつかないというかっこうになっております。したがいまして、門司、大阪に比べますと、仕事はかなり重い感じを持っております。来年度等におきましては、名古屋に少し重点的に配置をしたいと考えておるわけでございます。 横浜は千四百二十名という、総体の二割足らずの人員を占めている一番大きな税関でございますが、これも山下埠頭のような新しい埠頭ができまして、ほかの港の一つ分に相当するくらいの大きな貨物の動きが見られるようになりました。人員の充足が、予算の上に要求します場合に、見込みではなかなかできませんですので、ある程度仕事量のふえた実績を示しまして人員をとっておる次第でございますので、若干おくれぎみでございまして、最近のところは、あの地区に限って申しますならば、おおむね動きます貨物の量も、あすこの施設から見まして、まあ目標とされたところまで近づいてきているのじゃないかと思われますので、まずまずのところにいくのではないかと思われますが、なお埋め立てが進んでまいりましたり港の施設が変わってまいりますと、人員増加の問題が避けられないと見ているところでございます。 御指摘の羽田につきましては、正確な数字を持って参っておりません。概数で失礼でございますが、二百五十人くらいと見ております。羽田は東京税関の支署でございまして、支署としましては一番大きなものになっているわけでございますが、貨物の量がふえましたり旅客の行き来がふえましたりしております事情は御指摘のとおりでございます。人員も極力回すようにいままでずっとしてまいったわけでございまして、したがいまして、支署という規模から申しますと、普通考えられるものの倍くらいの人数を持っているわけでございますが、御指摘になりますように、飛行機の着きます時間が、通常の勤務時間とずれておりますほか、深夜に及ぶという問題がございます。あまり深夜に及ぶようなスケジュールの組み方に対しましては、航空会社のほうに組んでもらわないように交渉いたしたりしているわけでございますが、先ほどお話がございましたように、天候事情その他によりまして、やむを得ずおくれるものが出てまいりますことは、私どもの悩みでございます。夜どうしても入ってくる飛行機につきまして人員を振り向けますためには、勤務体制を変えますほか、羽田の近くに宿舎を持ちまして——夜になりますというと帰る交通機関がなくなるという問題があります。絶対的になくなるというわけではございません。タクシーをつかまえればいいということになりましょうけれども、それでは経費がかかり過ぎるという問題もございますので、宿舎をまず近いところに置きたいということで、古い木造のものを改築したりして、くふうをいたしているところでございます。
○大谷贇雄君 そこで、さっき私がお聞きしたのは、羽田も、それから横浜税関、名古屋等、定員が充足されているのか、一体税関の役人に志願者は相当あるのかどうかということです。それから、神戸、大阪、板付、あるいは九州各地の港、北海道等々も同様で、定員が充足しているのか。それから、仕事の分量の点です。いまの羽田空港など、貨物も多い。横浜税関も、船のほうも貨物がどんどんふえている。また、こっちから行く輸出も非常に多いわけですね。名古屋あたりもそうです。 そこで、さっきお尋ねしたのですが、全国で税関は何カ所、どこに分布されて、そうして全部の税関が定員が充足しているか。ことに羽田、横浜の港のごとき、それはどうです。
○説明員(佐々木庸一君) 税関という名前で呼んでおります本関は、全国で八カ所ございます。この八カ所の税関に全国の管轄区域を分けているわけでございます。その下に支署が六十一、出張所が八十四、監視署が四十九というように機構が分かれているわけでございますが、税関本関を単位にしますというと、北から数えて函館、東京、横浜、名古屋、大阪、神戸、門司、長崎の八つになるわけでございます。 定員の充足状況でございますが、年度当初におきましては、見通しを立てまして、おおむね充足するわけでございますけれども、途中退職その他が出てまいりますので、現在のところ約百名の欠員を擁しておりまして、欠員不補充問題があったりいたしますが、六十名は補充可能であると考えているわけでございます。一般的に申しまして定員があっても人が採れるかという問題は非常に悩みでございまして、実は質の問題がからんでくるわけでございまして、実際の問題になりますというと、人を募集いたします際に、予定人員に欠けるということはまずはございません。まずはというあいまいなことを申しますのは、税関に入ってまいりますのに、高度の化学薬品、機械等がございますので、技術者を必要とするという問題がございますが、これは待遇問題もありますし、なかなか採れません。それが悩みでございますが、一般の職員につきましては、現員の充足は不可能ではございません。しかしながら、給与の問題、また一般的に公務員に対する世間の見方と申しますか、まああまりよく評価されていないという問題等も、都会においてあるわけでございます。都会地におきまして人を採用するといいます場合には、かなり質が問題になると見ておるところでございます。ことしは、新規採用しました者を東京に集めまして、新規採用の者についての再教育を統一してやってみたわけでありますが、都市にあります税関でも、地方部から人を採っておりますところは、成績を見ますというとそれほどでもございませんが、宿舎問題にからみまして、自宅から通える者、またそれに近い、親戚から通える者というふうなことでいいますというと、どうも成績はあまりよくないと見ておるところでございます。
○大谷贇雄君 そこで、かりに羽田の空港とか、あるいは東京の税関とか、あるいは横浜にしても、大阪にしても、そういうところでは一体、まあ羽田の空港を例にとりますと、あそこは二百数十名というお話だが、それで一体可能なのかどうか。ノイローゼになるような過重な仕事を、しかも深夜までやる。最近は天候のために飛行機のおくれるものが非常に多い。そうすると、深夜まで勤務しなければならぬ。現在の定員でだいじょうぶなのかどうか。一人の人が、もう何日も働くというような状況のようです。数年前私が視察に行きましたときもそうだった。この間さらに痛感したことは、外国の貨物、あるいは外人客がひっきりなしに、ずいぶん日本に立ち寄ったりするということだが、一体あなたのほうは、あれで、そういうノイローゼになるくらいの人員で満足しておられるのか。大蔵省はお金がどっさりあるはずだ。それを何だ、そんなことを渋るのか。さらに、一体ああいう深夜まで勤務する人たちに対して、志願者が少ない、やっとこさだということは、結局待遇の問題に関連してくるのだが、特別手当とかなんとかいうようなものを、特にああいう労苦に対してはぼくはあげることは当然のことだと思う。そこで、そういう点の待遇上にからんで、仕事がえらいというようなことから、志願者が、あなた、ほかの会社なぞは何千人も志願者がある。それで、税関は待遇が悪いものだから、素質のいい人も少なくなるということにもなると思うのだが、その点はどうか。
○説明員(佐々木庸一君) 羽田の人員につきましては、一般的にいって、仕事の量の伸びに配置しております人員が追いつかないという傾向がありますことは御指摘のとおりです。おくれて定員を増加し、つぎ込むというかっこうに実はなっておるわけでございますが、非常に穴が大きく出るような、非常に大きな不足があるとは、また申し上げにくいかと思う次第でございます。 大蔵省の中にあってどうしてもっと十分採らないかというお話、ごもっともでございますが、まあ省内におきましても、国税とともに一番人員の増加を認められておるところではございますが、なかなか十二分にということは、もちろん予算や定員の全般的な締まり方から見まして、なかなかできないわけでございます。今後も努力をいたしまして、人員の増加をはかっていきたいと考えております。私どもが人員増加を要求しますときの一番大きな項目は羽田であるわけでございますので、今後また努力してまいりたいと考えておる次第でございます。
○大谷贇雄君 そこで、羽田空港などは、オリンピック前後から、来る外国人の数でたいへんなものです。東京税関の支部か何か、ブランチだということなんですが、なぜああいうところを独立させないんですか。
○説明員(佐々木庸一君) 羽田税関支署を羽田税関に独立させてはどうかという考え方は、ここ数年来、中でもんできた問題でございます。非常にむずかしいのは、人繰りと申しますか、人の回し方の問題でございまして、羽田を独立させますというと、あの特殊な地域の羽田だけで育っていく人間というものを考えた場合、それが職員の育て方として適当であるのかどうか。やはりいろんなことを経験させながら育てていかなければならぬということを考えますというと、空港一本やりといいますよりも、いろんな、船のほうも見ましたり、保税工場のほうも見ましたりする過程を経させたほうがいいという考え方がございますし、また二百人ぐらいの人員の中で人事異動をやりますというと、狭い異動しかできないという問題等がございますので、そのほか管轄地域の関係等、各税関は府県にわたる管轄区域を持っております。その中で羽田を独立させた場合に、羽田空港周辺というような管轄区域を持った特殊な税関ができました場合に、たとえば密輸の犯人がほかの管轄区域との間で出入りをしたり、逃げたりした場合に、非常にぐあいの悪いことになりそうだというふうな観点がありますので、ただいまのところそれらの解決方法等ともにらみ合わせまして検討中でございます。実を申しますというと、百人ぐらいの支署と羽田の支署と、行政管理庁等で格づけをされますときに、支署長というのは税関長ではない、支署長なんだから、これはあまり上げることはできないというようなこと、また、そこにおります次長たちは、部長という名前や資格はもらえないという問題等がありまして、待遇改善の問題から、私どもこれを格上げするということをいろいろ考えておりましたわけでございますが、その点は漸次了解をしていただいてきておるように思います。なお私ども検討を続けたいと思います。
○大谷贇雄君 そこで、これはいろいろ差しつかえがあって、あなたからはここでは、公の場ではおっしゃりにくいかもわからぬが、さっきからたびたび私が言っているように、現在の二百数十名で一体いいのか、仕事の分量からいって。ことに激増しておるこの羽田、それからこの港は貨物が非常にふえておる。また、こっちから出ていく貨物も非常にある。それを検査しなければならぬ。また、外人客もそのとおり。日本人も最近は、もう何ですな、かばん下げたおばあちゃんが、スイスやらホンコンやら、もうめちゃくちゃに行く。行くのはけっこうなことです、国際知識を持つためには。が、急激に増加しているでしょう。各飛行機会社のエージェントも盛んに勧誘する。銀行貯金を分割預けすれば、あとから払ってもいいというような宣伝まで出てきている。したがって、私の見るところでは、数年前行ったときとこの間私が二時間も夜中に待っておったときの状況とは、天地雲泥の差ですよ。神経がすり減っちまう。調べなきゃならぬ。外国人来れば、貨物を調べなきゃならぬ。持っている手荷物全部、あと密輸のこともお聞きしますが、調べなきゃならぬ。知のうを枯らすような努力をせざるを得ません、これは。密輸等がもう最近非常にふえてきておる。このごろテレビで、四十分か、夜の十一時に私は見ました、詳細。それから、昨日の日本経済新聞にも書いてある。そういう激増をしておるものに対処をして、現在の人員でいいのかどうか。もしいますぐにおっしゃることができなければ、またあとでないしょでお聞かせを願いたいと思います。いろいろな点で都合が悪ければ。そういう点ですよ。 それから、待遇の点、いま二、三仰せになりましたが、それらも具体的に考慮をしなけりゃ、とても優秀な者が集まらない。仕事もえらいのだから、待遇が普通の公務員と同じならば、それは楽なほうへ行くのが人情の自然です。したがって、そういう点についてお願いしたいということ。 それから、一体警察当局も行っておられるが、警察側でも羽田空港などへはどのくらい行っておられるか、それから港のほうは各支署へどのくらいの人が行っておられるかという点も、これはあとで警察当局のほうからもひとつ仰せをいただきたいと思います。
○説明員(佐々木庸一君) 仕事がふえてまいります過程にありますので、来年度も増員の要求をしなければならぬと考えておる次第でございます。しかしながら、野方図な要求を考えても実現性はございませんので、私どもの考え方としましては、ほかの仕事のやり方を旧来のやつからだんだん簡素化すると申しますか、やり方を変えることによって人をひねり出そうという考え方を一つ持って、実行いたしつつあります。それからまた、経済の状況にもよりますというわけでございますが、北海道とか九州とかというところに配置されております税関職員の仕事の密度は、いま先生が御指摘になりましたところよりは、船が入ってこない、飛行機の入ってこない関係等から、若干低いわけでございます。そこらをまあ、ならすということはなかなか不可能でございますけれども、なるべく平均するように人員の配置を変える。つまり、北海道とか九州とかに勤務しておる人たちを東京等にもってくるということを考えておるわけでございます。ネックになりますのは宿舎の問題でございますので、そこらに対する手当てを熟考中でございます。
○説明員(今竹義一君) 警察の体制の問題でございますが、東京、横浜、名古屋、大阪、神戸、関門と、こういうところにはそれぞれ御承知のとおり水上警察署がございます。また、羽田、伊丹の空港には空港警察署を設置してございます。で、一がいに申しかねますが、大体こういう警察署に二百人ないし三百人程度の警察官がおりまして、税関と協力していろいろな取り締まりを行なっておるわけでございます。なお、こういう水上署、空港署のあるような府県につきましては、県本部にそれぞれ密輸を取り締まる主管課がございまして、その主管課も協力して取り締まりをします。そのような状況でございます。
○大谷贇雄君 羽田の空港には何人おられるわけですか。あそこは詰め切りにしておるわけですね。このごろいろいろと尋ねてみたんだが。
○説明員(今竹義一君) 羽田の空港の詳細な数を私いま手持ちしておりませんが、大体二百五十人ぐらいの定員がおると、かように承知いたしております。
○大谷贇雄君 それで十分ですか。
○説明員(今竹義一君) 大体まあいまのところそれでやれておると、かように考えております。
○大谷贇雄君 それと、大蔵省のほうですが、税関の問題、これはまあ非常に仕事が過重であるということ、それからさらに、私はこれは一ぺんお聞きしなきゃいかぬと思ったことは、私はこの二、三年前に参議院の東南アジア、中近東の調査団長として参りました。オフィシャルな旅券で行っているわけです。それに対してもなかなか日本の税関はきびしい。外国ではそんなあほうなことはやりません。大体信用していると思う。それは公用旅券をもって悪いことをやる、いろいろ忍ばせて持ってくる人もたまにはあるでしょうけれども、大体、公用の旅券を持っている者は妙なことはしないと思うんです。それに対して、私は東南アジア各国に参議院から派遣されて行きましたが、そのときも一時間くらいかかる、荷物を調べるのに。それからまた、その後もたびたびありましたが、おととしも農林政務次官のときに、私は韓国、台湾に行った。その帰りにも一時間くらい調べられた。この間、韓国に行った、選挙の前の五月初めに。新聞記者なんか一ぱい待っている、出迎えの人が待っているんですが、やはり一時間くらいかかる。オフィシャルな旅券を持っている私どもにもそうですから、一般の人にはなおさらのことだと想像ができます。この間も、駐日南ベトナム大使が初めて赴任してきた。それに対してやっぱり、新聞記者諸君がインタビューしようと思って一ぱい待っている、それに対して相当な時間がかかる。それはもう外人の中にも下等な者もおりましょう。あとで密輸のことをお尋ねしますが、それはいい人間ばかりではない。日本人にも善良な者もそうでない者もいるが、しかし、身元のはっきりした、しかも、政府の用件で行くとか、あるいは国会の公用でいくとか、あるいは各国の使臣等が公人として赴任をしてくる、そういうような人に対してでもそんなに時間がかかる。この間、五月のとき、韓国の飛行機で来ましたら、韓国の野党の国会議員の人が乗っておられた。私、いろいろと中で話をしたわけです。そうして私と一緒に出ようと思ったら、私よりまだおくれた、検査が。その人は日本にちょっと立ち寄っただけです、アメリカに行くといっておりましたから。一体、厳重なことはけっこうですけれども、また片方では抜け道が幾らでもあって、この間のテレビ、それからあなたのほうの御発表を見ても、密輸は激増しているんじゃないですか、毎年毎年。そういう点は一体どういうふうにお考えですか。
○説明員(佐々木庸一君) まことに失礼を申しまして恐縮でございました。私ども、国会議員の諸先生等につきまして厳重にやるというようなことを考えているわけではもちろんございませんが、一般的に申しまして、税関の検査そのものにかかる時間というのはそう長くないと思います。外国人の場合は、持ってまいりますみやげものの検査等あまりやらないたてまえになっておりますので……
○大谷贇雄君 そんなことはないですよ。
○説明員(佐々木庸一君) 大体二分くらいということになっております。ただ、荷物がカウンターに届きますまでにかなり時間がかかることは事実でございます。税関がいろいろ長くかかるということについては、私ども非常に反省いたしております点でございますが、税金を取りますようなことになります場合においては、それは計算等で時間がかかりますけれども、日本人の場合でも七、八割が税金をいただくということになるんでございますから、若干時間はかかりますけれども、私の記憶が間違っておりますれば失礼しますが、平均しますというと、十数分ということになるかと思うわけでございますが、どうも非常にぐあいが悪いのは、荷物があそこに出てまいりますまでにかかります時間というのが、これは全部税関の責任というふうに見られております。この点は先生に御同情をいただいて御了解をいただきたいと思う点でございます。 それから、一般に各国とも税関はそうなんでございますが、各国がやっておりますやり方は、自国民ないしは自国に居住しておる人に対しては徴税上の問題等をきびしくやります。観光客等お客さんに対しましては、おおむねゆるやかでございます。したがいまして、外国をお回りになった方は、日本だけがきついぞという話をしばしば伺いますけれども、それはフランス等でも、たとえば新聞記者でパリ駐在というような人がおいでになる、これは例に出していいかどうかわかりませんけれども、テープレコーダーに三回関税をかけられたというようなことがありますが、これはあまりいい例ではないかと思いますけれども、各国とも自国民ないし自国に居住しておる方が帰りました場合のみやげの課税の問題は実はやかましいのでございます。したがいまして、各国を回られました場合と日本へ帰られました場合との取り扱いというものが違いますのは、これは税関として国際的に普通の考え方であるというふうに御了解願いたいと思うわけでございます。 諸先生方の通関につきましてまで非常に厳格に調べなければならぬとは、われわれ考えておるわけではございませんし、現場の監督者もそのようには考えていないと了解しておるわけでございます。なおよく注意するようにいたします。 外国の使節が見えられました場合等につきましては、それは税関で調べないというたてまえになっております。日本の外交官が帰ってきた場合は別でございます。外交官特権というものがありますことは普通でございますから、おくれましたという場合におきましては、それは私どもとしましては、まあ弁解がましくて恐縮でございますが、検査のためにおくれるということは非常に考えにくいことでございます。 それから、先ほど先生御指摘の、韓国の国会議員がおいでになりましたという、まあいろいろな場合があると思いますが、非常に遺憾な場合があったと反省しておるわけでございます。こう申しては何でございますが、なれない方がおいでになりますと、いろいろ手違いが生じた例は確かにございます。一般に外国からおいでになります方の接遇のしかた等につきましては、私どもいろいろやってまいりましたけれども、なおまだ至らぬ点が非常にございますので、努力してまいりたいと考えておる次第でございます。
○大谷贇雄君 そこでね、とにかく並んでいますよ。あなたもたぶんごらんになっているでしょう。私たびたび行くんだから、始終見聞しているんですよ。それだから、外国を旅行して飛行機で疲れて、やれやれ日本についたと思っておると、あそこで並んで、あけて、前に何か怪しいものを持っておると、トランクをあけてすみからすみまで調べる。ずらっと並んでおる。一ぺん行って見てごらんなさい。日本に来た第一印象はすこぶる悪い。世界でおそらく、国会議員の諸先生がおいでになって、そんな国はないと思う。私はローマでだいぶやられましたけれども、ローマは非常にきつい。これはやはり観光客からの税収入が多いから、やはり税金をたくさん取らなければならぬということでしょう。日本としてもそうだと思う。検査だけじゃない、いかにして税金を取ってやろうかというので、外国人にやる。これは印象が悪い。非常に日本に対する印象が、ファースト・インプレッションが、なあんだ、日本は、ということになる。その点は十分ひとつ御注意を願うように要望しておきます。あなたもたびたびおいでになるでしょう。私はたびたび羽田へ迎えに行ったり、自分が行ったりして、ちゃんと知っているんですよ。ははあ、これではいかぬなと思った、ほかの国を回ってきた経験から見て。ローマだけでした、あんな厳重にやるのは。まあローマでもその人によりけりだと思うね。(「そのとおり」と呼ぶ者あり)いま成瀬さんがそのとおりとおっしゃったが、人によるんだと思う。なれぬ人だと、そういうこともあり得る。税関の人も私設の外交官だから、ただ税金さえ取りゃいいということで厳重に調べるということじゃなしに、やっぱり日本の国をしょっていく外交官的な気持ちを持ってやってほしいものです。 そこで、私はこれはテレビでも見ましたが、贓品——盗んできてこっちへ持ってくる。上野のアメヤ横丁なんかでは、いまはそんなものはないと思うが、もとはPXから流れたものやら何やら、安く売ってましたよ。いまはそういうことはなかろうと思うが、あなた、一ぱいそういうものを駐留軍がないしょで売って、そいつを悪徳な商人連中が売って歩く。いまはアメヤ横丁、だいぶん改善されたそうですが、そういうものを一昨夜テレビで四十分もやりました、夜十一時から。全部見ましたが、そういう密輸の記事が出たのは日経だけで、ほかの新聞には出ていない。「運び屋、自由化に便乗、ことし半年間の密輸白書、検挙件数も昨年の四割増」とある。 そこで、あなた、一々女性などにさわってみるわけにいかぬじゃろう。そんなことしたら、女性尊重のたてまえにある外国人としては、ぐあいが悪い。そこで、とにかくからだにさわるわけにいかない。何かあなた、科学的な検査機なんというものが、これは日進月歩なんだから、あれはちょっとおかしいぞということがすぐわかるような、そういうものがありそうなものだが、どうなんですか。きのうの晩、私はテレビで見ましたが、図書館の本なんぞ読まぬでも、ちゃんとマイクロフィルムでとっておきゃいいというようなのを見ましたが、あんなのがあるでしょう。ほかの国はどうしているんです。
○理事(西川甚五郎君) 大谷委員、少し簡単に。
○説明員(佐々木庸一君) はなはだ時間をとっておりますことは御指摘のとおりでございますので、われわれとしてもいろいろ考えなければならぬことでございます。ヨーロッパ等におきましては、人はまず出してしまう、荷物はあとからというふうな通し方をしておるようなところもございますし、私ども、通路等の構造も変えなければいかぬかと思いますが、今後新しい施設をつくります際にはよく考えたいと思っておるところでございますが、人員配置等につきましても、よく検討したいと考えております。 監視、取り締まり関係の仕事を近代的にするということは、先生御指摘のとおり、私どもの重大な宿題であると考えておりますが、どうもなかなかうまくまいりませんので、おくれております。御指摘のような透視をする機械というものは、あることはあるわけでございます。ありますけれども、値段が非常に高いという問題がありまして……(大谷贇雄君「大蔵省、何しとるんや」と述ぶ)
○理事(西川甚五郎君) 質問ですから、私語は禁じます。
○説明員(佐々木庸一君) なかなか実現をいたしておりません。さらにまた、そういうものを扱います者の身体に何か障害が起きるというような問題などを解決しなければならぬということもあるわけでございます。若干の道具みたいなものを使うようには申しておりますが、なお今後、そのような近代化と申しますか、につきましては、よく研究してまいりたいと考えております。
○大谷贇雄君 どうかその点は、要望を申し上げておきます。それから待遇改善の問題、それから人員の充足等についても。 なお、それで、こないだ私はいろいろ聞かしていただいたときに、中近東、シリア、それからレバノンの、からだのでっかいのが、金塊を、こういうところに腹巻きみたいなものをつくってその中に一ぱい入れてくる。レバノン人とシリア人、大きなでっかいやつら、とても普通の警官や税関の役人さんなどは、投げられたらおしまいです。そのぐらいの豪の者、二人ともそうですよ。シリア、それからレバノンの人が、腹巻きみたいなものに一ぱい。それの写真を見て、なるほどやるわいと思ったのだが、こういう密輸入、それから密輸出、日本へ持ってくるその状況について、時間がもうお昼過ぎで、皆さんに御迷惑ですから、簡単に要をかいつまんでひとつお話し願いたい。
○説明員(佐々木庸一君) 最近の事件になりました検挙件数を見ますというと、暦年で申しまして、昭和四十年は二千四百八十件、約二千五百件となったということでございます。年によりましていろいろあります。漸次増加をしておりますが、交通がふえておりますこと等との関係もございましょうが、かなりはっきりしておりまして、三十七年に比べまして五割くらいふえておるというふうなかっこうになっておるのでございます。このごろの密輸のうちには非常に組織的なものもふえておるわけでございますので、私ども先ほどお話のありました取り締まり方法、やり方、使いますものについての近代化を努力いたしますとともに、組織というものを追及しまして、これを早期につかまえるように努力しておる次第でございます。
○大谷贇雄君 そこで、三十八年、三十九年、四十年と、年々非常に激増してきておりますね。これは一ぺん資料をいただきたいと思います。あまり長くなって御迷惑だから……。禁制されておるものを輸入している、また脱税のもの、あるいは不許可であるものを輸入しておるもの、さらにまた盗んできたもの、そういうものも入っておる。そのほかうそを言って申告しておるというようなもの、そのほかまだいろいろ、さっきのPXから、ああいうようなものを流すというようなものも相当あると思う。これはあとで、委員長にお願いしますが、資料をひとつ要求していただきたい。 それから、引き揚げ船、いま北鮮からまだ毎月二そうずつ来るという話だが、これらがそういう密輸の温床にはなっておらぬものか。 それから、海上保安庁のほうですが、私はこの間捜査艇に乗せてもらいました。それはほかの委員会で、一日ずっと乗船して見学させていただいた。また、以前に、法務委員として大村の収容所を見てきました。海上保安庁のほうも、来年度の予算で、警備艇をわずか数隻要求しておるというようなことを聞き及んでおりますが、あなた、日本みたいなところ、横浜やなんか、悪いやつはそうやって、からだにつけて持ってきたり、靴の下に入れたり、いろいろなことをやるでしょう。そういう悪いことにはたけている連中ばっかりやるのだから。ことに香港あたりからどんどん入る、シリアや中近東が多いのだから。そこで、そういうような一体、警備の体制というものが、海上保安庁さん、御苦労さんだが、来年度の予算の話を先日聞いたのだが、わずか数隻要求しているというのです。ヘリコプターすらちょっぴりよりありません。四面海ばかりの日本ですから、至る所すき間、あき間だらけだから、どっからでも上がれる。小さな舟に乗ってくれば、幾らでも持ってこられる。前に、テレビで密輸の陸揚げしているところを見ましたが、なるほどなあと思った。こんなところは幾らでもはいれるわいと思った。それに対して一体、全体的な警備、そういう摘発については、海上保安庁はきょうおいで願っておるはずですが、一体どんな状況なんでしょうか。 それから、きょうは法務省は来ておられぬが、お願いしておいたんだが、一体そういうような密輸出したり密輸入したりする者の処罰の状況、これは速戦即決ですみやかに法務省はやってもらいたい。法務省はなぜ来ないか、入国管理局のほうから来てもらわなければいかぬと言っておいたのに。人間だけのことじゃない、品物のことをきょうお尋ねするわけだから。当然悪い者は処罰をしなければならぬ。しかし、出席しておられぬ法務省に対して言ってみたっていかぬから、御出席の海上保安庁から、その点をひとつ御答弁を願いたい。
○説明員(猪口猛夫君) 海上保安庁におきます密貿易並びに密航取り締まりにつきましては、ただいま先生がおっしゃいましたように、十分な体制にあるということは申し上げにくい状況にあります。現在海上保安庁の所有しております巡視船は八十八隻、巡視艇は二百八隻でございまして、日本沿岸全線にそれを配属しておるのでございますが、私たちの過去の経験から徴しまして、海上保安庁に与えられた業務を遂行するためにどれだけのものが必要かといいますと、大体、巡視船につきましてあと十隻、巡視艇につきまして六十五隻の純増を必要としておる次第でございまして、そういう見地から申しまして、現体制は十分な体制とは申し上げにくい次第でございます。 ただし、先ほどの四十一年度の予算要求ですけれども、巡視艇たった数隻ではないかというおことばをいただいたのでございますが、四十一年度におきましては、巡視船艇につきまして十五隻要求しております。また、御承知のように、最近大型タンカー等の油火災等もございますので、治安維持の面から見ましても、化学消防体制を整えるということも必要でございまして、化学消防艇の建造とか、あるいは六大港におきまして海上交通取り締まりのため必要な巡視艇等合わせて二十三隻を要求しておる次第でございます。 また、先ほど来いろいろお話がございましたが、私たちのほうの主要警察職員であります海上保安官の人数も十分ではございませんので、明年度は二十六名人員を要求しているような次第でございます。 現在、先ほど来申しましたような体制でございますので、ことに私たちの水際作戦とでも申しますか、密入国の取り締まりにつきましては、現在は関係治安機関であげました総数の一一・二%平均のものしか私たちはあげていないということにつきまして、なお一そう体制を整える必要があるということを痛感しておる次第でございます。
○大谷贇雄君 この間乗せてもらったのは、これはアメリカの次には世界じゅうで一番りっぱな警備艇ということでした。けれども、やっぱりこれも四方海ですから、どこからでも来ようと思えば来れますわい。長崎の港でも、横浜みたいな検査のきびしいところでなくても、晴海の埠頭の向こう側からでも、品川の沖からでも、どこからでも飛び込める。したがって、御苦労さんですけれども、私はこの間いろいろ伺って、これは強化しなければいかぬと痛感した。それはみな各省に関係している問題です。治安当局にも関係してくる。日本の正規な貿易にも影響を与える。そうして悪い連中が日本からもまた持っていく。そうして日本が向こうの信用を落とす。外国から来る者についても、悪いやつがたくさんおる、これはカポネみたいなものもおりますから。とにかくそれはやっぱり防衛体制をしくことが日本の貿易を盛んにするゆえんでもありますし、これはそういう重大使命にかんがみられまして、特にひとつ予算措置等について十分の御配慮を願いたい。ヘリコプターなんかほんのわずかですな。わかるわけがない。それから、竹島なんか、あんなところへ行ったって、向こうの逃げ足のほうが速いんじゃないか。こっちのほうは追いかけれぬという。アメリカの次に世界で二番目というこの間の何とかという巡視艇ができて、乗り組み員も実にりっぱな方々で感心しましたが、しかし、やっぱり四方海ですから、どこからでも上がれる。したがって、税関のほうでも、税収というのは密輸にはないわけです。そういう品物でダンピングやるというようなことになる。経済界を撹乱する。貿易の振興にも妨げになるということですね。日本から持っていけば、日本人は何だ、悪いことばかりするじゃないかということになる。善意と善意でこれからやらなければならぬ大事な際におきまして、海上保安庁も十分ひとつお考え願いたいと思うんです。 それから、さっき、私、あの引き揚げ船がそういうものの拠点になっていやせぬかとお尋ねしましたが、これについては警察庁は一体どうお考えですか。
○説明員(今竹義一君) 御指摘のありました北朝鮮との帰還船の関係が、そういうものがないかという御質問でございますが、私どもいまのところそういうことは聞いておりません。
○大谷贇雄君 そこで、石川県、富山県、新潟県等、裏日本の沿岸ですね、これらのどこからでもすぐ来れますわね。こういうところの警備というものは、警察も、それから税関も、それから海上保安庁等も、どう対処しておられるか。それから、さっき申し上げた逃げ足が速くて追いつかぬという、そういうあほらしいことやってもらっていては、どもならぬと思う。その点特に御研究願いたいと思うが、いまのその点をひとつお伺いしたい。北陸のことです。
○説明員(猪口猛夫君) 海上におきます北陸方面の警備につきましては、まさに北鮮関係の密入国船は非常に高速のものがございまして、それに対処するために、昭和四十年度から二十三メーター型の、大体私のほうも相当なスピードの出ます高速巡視艇の建造に着手しております。昭和四十年度末には北陸方面に配属される予定になっております。また、昭和四十一年度におきましては、片方の奥羽地方の方面に一隻配属するために、先ほど申しました予算要求の中に二十三メーター型の高速巡視艇を要求して、体制を整える予定にしております。 また、先ほどちょっと私は申し上げるのを忘れましたが、航空機につきましては、現在固定翼のものが七機と、それからヘリコプターが九機ございますが、将来は二十六機にふやすことになっておりますが、とりあえず明年度は足の長い、千五百マイルぐらいのところを往復できる国産機のYS−11をぜひとも持ちたいということで、昭四十一年度には予算要求しているという状況でございまして……
○大谷贇雄君 何機。
○説明員(猪口猛夫君) 一機でございます。非常に高価なものでございますので。そういうようなことで今後とも努力していきたいと思っております。
○大谷贇雄君 それは、あなた、問題になりませんわい。この間は船に乗せてもらったので、あまりヘリコプター、飛行機のことは聞かなんだが、それはもっと御研究になって、対策を練られて、大蔵当局にも要求しなければ、これは、あなた、警察が取り締まろうが税関があれしようが、とてもだめですわい。だから、海上保安庁の責任というものは非常に重要だと思うので、特に要望いたしておきます。 それから、もう時間がなくて御迷惑ですが、麻薬の密輸状況、これも実は近々にほかの委員会のほうで麻薬患者の状況を拝見にいきたいと思っておりますが、それの状況。それから、そのほか数年前、横浜でも神戸でも、私は拝見したのだが、風俗を壊乱するようなフィルムだとか絵画だとか、妙ちきりんなものが相当入ってきているらしい。それから貴金属。いまは御承知のとおり、ルビーだとか、宝石ブームですよ。銭を持っておってもあかんというので、香港あたりの売れること売れること。どこに行ってもたいへんですよ。それだから、そういうものの密輸状況。これはあとで、資料でよろしいから、お出し願いたい。 一番大事なのは麻薬。これは警察当局も海上保安庁も——主として大蔵当局ですが、どうなっているか。 それから、あとの処置。麻薬患者が、だいぶ減ってきたそうですけれども、まだまだ多い。横浜あたりに行ってごらんなさい。ごたごた寝ている。倒れて寝ている、若い娘が。近ごろ私のほうの名古屋でも起こった事件だが、悪い男がおって、それが女学生のほうもどうかしていると思うのだが、四、五人、ごちそうしてやるとかなんとか言われて、ふらふらとついて行って、それで何か近ごろ妙なものを売ってるそうですが、眠り薬か麻薬か、それをのまされて、それで、あなた、宿屋に二人の男が娘を引っぱり込んだという話があった。これは新聞にも出ておりました。これはまことに遺憾千万なことで、私の住む名古屋の恥ですけれども、これはどこにもあることだと思うのですよ。一体そういうことの根本は、そういう麻薬の輸入状況にある。これはむろん密輸ですね。それから、この間も新聞に出ておったが、お医者さんでよくないのがおって、それが流したというような事件もあった。一体そういうものの善後処置をどうしておいでになるか。これはなかなかわからぬでしょう。だから、私は、これは調べるのはたいへんだろうと思うのですが、こんなものが、麻薬がどんどん入ってきたら、いままでだって将来のある青年男女が、麻薬のために、モルヒネにやられてしまっている姿は、現実に私はたびたび見ておりますから、それらの点。 それから、一体警察では、かりに羽田の空港に二百何十名おられるというお話だが、それと税関当局との緊密な連絡はできておるのですか。それから、海上保安庁その他治安当局との総合的な対策が、麻薬にしてもいまの密輸のそのほかのものにしても、できておるのかどうか。これは法務省にも一ぺん聞いてみなければならぬ。一体裁判が長過ぎますよ。それは話にならぬ。これも人手が、裁判官が足りないのだと思うけれども。それから、検察当局との連絡ははたしてできておるのかどうか。 あまり長くなりますから、以上質問をいたしまして、私は質問を打ち切りたいと思います。あとは資料を要求します。
○説明員(今竹義一君) 密輸の状況でございますが、最近の麻薬の犯罪の趨勢は、一昨年まではヘロインの密輸が非常に多かったのでございますが、最近ヘロインの密輸が減っておりまして、これにかわりましてなまアヘンあるいは固型大麻というようなものの密輸がふえております。国内的に麻薬の違反は、いま御指摘のありましたように、密輸のヘロインよりも、むしろ医療用麻薬の横流し、こういう犯罪がふえている状況であります。ことしの上半期になまアヘンを十八キロ六百四十一グラム押収し、また固型大麻を五キロ三十五グラム押収しておりますが、これの大部分は密輸の過程において押収している。 それから、貴金属の関係でございますが、最近非常に金の密輸がふえておりまして、今年の上半期で警察で押収しました金の押収量は二百二十八キロ四百十七グラム、こういう数になっている。昨年が一年間で二十六キロばかりでございます。ことしは半とし間で約それの十倍になっている、こういう状況でございます。また、貴金属等につきましても、ことしの上半期で八千五百六十三件、価額に換算して約一億四千万という状態でございまして、これは昨年一年間で四千五百三件、価額に換算しまして四千四百万円ばかりでございますが、これまたことしになって急激に押収がふえているという状況でございます。 なお、エロ・フィルムのたぐいにつきましては、これは私のほうの関係ではございませんで、税関のほうでございますので、さよう御了承願いたいと思います。 なお、警察と税関との相互協力の関係がどうなっておるかという御質問でございますが、それぞれ税関のありますところには、実際、さっき申し上げましたように、水上警察署がありますし、あるいは空港警察署がございます。常時税関職員と非常に緊密な連絡をとっております。法律上からも、関税法に「税関職員以外の公務員は、犯則嫌疑事件を発見し、又は捜査したときは、直ちにこれを税関に通知しなければならない。」、こういう規定がございます。私どもの内部の事務を処理する犯罪捜査規範でも、そういう場合には直ちに税関に通報せよ、かように規定しておりますし、また関税法の百三十条には「税関職員は、臨検、捜索又は差押をするに際し必要があるときは、警察官又は海上保安官の援助を求めることができる。」、こういうことになっておりまして、私どもの内部手続をきめた犯罪捜査規範にも、さような際には進んで協力するように、こういうように規定しておりまして、関係方面と緊密な連絡をとっておる、かような状況でございます。また、海上保安庁との関係についても、相互に、私どもの水上警察署と先方の海上保安部と緊密な連絡をとって共同して作業をやっておる、かような状況でございます。
○大谷贇雄君 税関のほうは。
○説明員(佐々木庸一君) いま警察のほうからお述べになりましたことは、私どものほうも同様で、私のほうで御説明申し上げましても同様でございます。緊密な連絡をお願いしていると考えておる次第でございます。 さっき警察のほうでお述べになりませんでしたわいせつ物件等の検挙及び輸入禁止件数でございますが、三十九暦年では七百七十七件ございまして、エロ・フィルム、スライド、写真、書籍、雑誌、彫刻その他がございます。四十年になりましてからは、一−六月、半年の統計しかございませんけれども、六百十八件という数字になっておる次第でございます。人の交通が多くなりますというと、ものの考え方に対する相違等がありまして、問題を起こすことが多いように考えておる次第でございます。
○大谷贇雄君 もう一点だけ。警察当局には民間の協力が相当出てきていますね。けっこうなことだと思う。近ごろ娘さんたちが電車なんかでどろぼうをつかまえたり、すぐ連絡をしたりするという感心なBGの人が、続いて相当そういうことが新聞に出ている。これはまあやはり警察に協力して、悪質なものに対しては特に摘発しなきゃならぬという正義の念から、勇敢なる若い女性の人がやっているわけでしょう。まありっぱな民間協力ですね、警察に対する。これはぜひ推し進めなきゃいかぬと思う。民間の協力を求めることはますます必要だと思うが、テレビでこの間四十分間見て、私はなるほどなあと思った。ああいう事件——そしてきのうの日経新聞だけにこういう密輸の記事が出ているんですよ。もっと当局はPRをしてもらいたい。これは海上保安庁もそうですよ。大体お役所さんはPRが足りません。そしてやはり積極的に民間の協力を求める。お役人だけでは、それはできる道理はないのだから。そのためには、ああなるほどなあと私が感心したのは、この間の民放です。そうすると、きのう、ほかの新聞には出ていない、一紙だけが、これは記者の人が他紙を抜いて発表したのかどうか知らぬけれども、やはりこういうところを見ると、ああそうか、ああいうことは怪しからぬのだ、いけないのだとわかる。これは銀座あたりでよく立って売っている、盗んできたに違いないような品物を。そういうことは民間の協力で大いに摘発できますよ。それを求めるためには、どうしてもPRをしなければならない。その点を強く要望しておきます。 それから、委員長にお願いしておきたいことは、きょう手違いで、法務省の入国管理局の人が来られなかったが、人間の入ってくることだけかと思って、委員部のほうがそういうふうにお考えになったと思いますが、私のほうも詳しく申し上げればよかったのですが、とにかく手違いがあって申しわけありませんが、そこで委員長のほうから法務省に、いまの密入国、あるいは密出国、それからさらに密輸出入、そういうようなものを警察で検挙をして、そうしてその処罰は一体どのくらい法務省ではやっておるかという点は、きょう来ていただいておりませんので、ひとつ委員長のほうから、資料をお願いしたい、こういうことです。 それでは、以上で私の質問を終わります。たいへんありがとうございました。
○理事(西川甚五郎君) 佐々木局長に言いますが、大谷君からの資料請求は密輸入等に関する資料であります。できるだけ早く大蔵委員会に御提出願います。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時四分散会