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49回国会参議院1965/10/01

商工委員会 閉会後第2号

発言数
6
登壇者
3
会派数
2
開催日
1965/10/01

会議録

豊田雅孝自由民主党

○委員長(豊田雅孝君) ただいまから商工委員会を開会いたします。  産業貿易及び経済計画等に関する調査を議題といたします。  本日は、先般当委員会で行ないました委員派遣につきまして、派遣されました委員の方々から御報告を承ることといたしたいと存じます。  それでは、便宜第一班、新潟県及び福島県に派遣されました委員の方から御報告をお願いします。

吉武恵市自由民主党

○吉武恵市君 東北一班の委員派遣について、御報告をいたします。  椿委員、永岡委員と私の一行三名は、主として電源開発、石油、天然ガス開発の実情等調査のため、去る九月十三日から十七日までの五日間、福島、新潟両県下にわたって視察を行ないました。  その内容は、奥只見発電所、田子倉発電所をはじめとする只見水系の発電所及び新潟火力発電所、帝国石油株式会社の南阿賀油田、日本ガス化学工業株式会社の松浜工場、石油資源開発株式会社の紫雲寺ガス田、見付油田の実地調査のほか、地場産業としての福島県会津若松市の漆器工場団地、並びに新潟県燕市の金属洋食器製造業の実態についても調査をしてまいりました。以下、私どもの特に印象を受けた点を中心にその概要を御報告いたします。奥只見、田子倉の二大発電所に代表される只見水系は、豊富な水量と有効な落差とを余すところなく利用していることにおいて、わが国水力の電源開発の中で最も特色を持ったものであることは、すでに御承知のことと存じますが、このたび私ども実地に実情を見まして、その印象を深くいたしました。包蔵水力の六五%、百九十六万キロワットをすでに開発し、最上流の尾瀬水源から下流の揚川地点まで、電源開発株式会社と東北電力株式会社によって、十七地点において発電所が段階的に建設されていることは、勉の水系に見られないところであります。特にその水力調整の機能は、今後の大火力発電への趨勢に伴って、水力、火力の組み合わせ運用による経済性追求のため効果を発揮するものと期待されております。なお、今後の問題として、尾瀬ケ原開発に関して支流の伊南川を含め、電発、東京電力、東北電力の三者による単一計画が検討されております。  水力開発は最近減少しておりますが、国内エネルギー資源の有効利用によるエネルギーの安定確保、加えて治水、利水等、水資源の多角的利用による地域開発の促進等国民経済的見地から、なお大きな意義を有するもので、今後とも十分な検討を行なう必要があると言えましょう。  新潟地区の石油及び天然ガス開発については、わが国の貴重なエネルギー資源であり、関係者は非常な努力を重ね、産出の絶対量は年々増加しているものの、需要に対する供給が不足ぎみで、ことに近年地盤沈下の問題から、水溶性ガスの採取が制約を受け、その対策に腐心しております。たとえば私どもの見ました東北電力新潟火力発電所では、すでに二十五万キロワットの設備が稼動し、さらに第三期計画として二十五万キロワット設備の増設が進行中でありますが、当発電所の特色として、天然ガスを利用し、重油と天然ガスをおのおの五〇%ずつ混焼することをねらいとして注目を浴びたものであります。ところが、運転開始の当初は、一日当たり七十万立方メートルの供給を受ける約束であったのにかかわらず、供給量は減少して、本年一月には十万立方メートルにまで減少し、建設当初のねらいが狂っているとのことであり、また、日本ガス化学工業でも当地の天然ガスを利用する化学工業をねらいとして、昭和二十六年に資本金五百万円をもって発足以来、現在は資本金三十四億五千万円の規模に成長しておりますが、最近は原料である天然ガスの供給が事業の伸びに追いつかず、事業活動に支障を来たしているとのことで、天然ガスの十分な供給が受けられるよう、その施策について切実な要望がありました。現在県において関係会社の協力により、水溶性ガスの地下における分離技術の検討が進められているとのことでありましたが、これが一日も早く実用化されることを期待するものであります。  なお、地盤沈下の測定が現在は県をはじめとして運輸、通産、農林等各省がそれぞれの目的によって各個ばらばらに行なっている実情でありますが、これはすみやかに一本化して有効な体制にすべきであろうと考えます。要するに、産業活動の発展に伴い、年々増加する需要に対応させるため、常に相当規模の探鉱を進め、新油田、ガス田の発見、開発を推進する必要があり、このための強力な施策を検討しなければならないと言えましょう。  最後に、中小企業関係といたしまして、会津若松市の漆器工場団地につきましては、六十八業者が協同組合を組織し、非近代的な生産形態から脱皮し、生産工程の近代化、合理化をはかるため、漆器業界では画期的ともいわれる流れ作業方式をとることをねらいとしております。約二万七千坪の敷地に六十坪と九十坪の統一したプレハブ建屋を建築し、本年四月から一部操業を始めており、市当局においても全面的な協力体制をとっているようであります。昨今、団地づくりの失敗の事例が聞かれるおりから、その成功を期待したいと思います。協同組合からは、団地建設資金の近代化資金からの貸し付け償還期限の延長及び政府系中小金融機関の貸し付け金利引き下げの要望があったことを申し添えておきます。  新潟県燕市の金属洋食器工業につきましては、わが国金属洋食器製造の九〇%を占めて、地場産業としての特異性は有名でありますが、組織化の点について、現在形の上では工業組合が一手買い取り一手販売ということになっていますが、その実態は、単なる数量チェックのだめの組合経由にしかすぎず、受注、販売は個々の企業がそれぞれ独自に行なっているということであります。この点は今後の発展のためにも組合事業を強化する必要があるのではないかと感じた次第であります。以上、簡単でございますが、報告を終わります。  なお、終わりに、今回の実地調査にあたり、御協力をいただいた関係方面に対し厚く御礼を申し上げる次第でございます。

豊田雅孝自由民主党

○委員長(豊田雅孝君) 次に、第二班、宮城県、青森県及び秋田県に派遣されました委員の方から御報告をお願いします。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 第二班の派遣報告を行ないます。  第二班は近藤英一郎委員、阿部委員、向井委員と私の四人で、九月十三日から十八日までの六日間にわたって、仙台、八戸の両火力発電所、八戸新産都市、小坂、花岡、松峯、釈迦内の各鉱山、金属鉱物探鉱促進事業団の探鉱現場、石油資源開発会社の申川工場、帝石八橋等を視察してまいりました。  まず、八戸新産都市は食料品、鉄鋼、化学、紙パルプ等の工業が中心で、現在これら工場の建設、港湾の整備が進められており、市全体に活気を呈しておりました。東北地方におきましては、仙塩、常磐、八戸、新潟の指定、秋田の指定予定等、新産都市の指定個所が比較的多かったことは、開発のおくれている東北地方にとって喜ばしいことでありますが、要は、今後の国の施策のいかによって新産都市建設の成否が左右されるので、指定だけに終わるのでは意味がなく、国としても、東北地方に対して重点的に指定し、地元の期待に沿えるよう配慮すべきでありましょう。  また、ここにある八戸火力発電所は東北電力としては最初の火力で、昭和三十五年に完成、出力十五万キロの石炭混焼であります。この発電所は新産都市八戸地区の全消費量を供給しておりますが、新産都市の発展とともに電力需要も増大する見込みなので、さらに二十五万キロの設備の増設を計画し、四十三年九月完成の予定であります。  金属鉱業についてはすでに御承知のとおり、秋田県は銅、鉛、亜鉛等の金属鉱産物の産出地であり、三十八年ごろは市況の悪化と貿易の自由化対処という二重苦のもとに、閉山、休山、人員整理が相次ぎ、第二の石炭となる危機を叫ばれたのでありますが、現在では国際市況の好調と探鉱の促進によって優秀な鉱床が次々と発見され、そのおもなものでも昭和三十四年の古遠部二百六十万トン、小坂一千万トンをはじめ、三十八年には花岡二千万トン、三十九年には釈迦内千二百万トン等があり、いわゆる黒鉱ブームといわれております。私どもは小坂、松峯、釈迦内を視察しましたが、いずれもその採鉱準備のため鉱場の建設を急いでおり、かっての不況時の様相を変えておりました。  また、金属鉱物探鉱促進事業団でも北鹿地帯の地質構造調査を行なっており、すでに五十孔のボーリング計画中三十一孔を完了し、八孔を掘進中とのことでした。もともと事業団の地質構造調査は、地質調査所における広域調査によって解明された地域のうち、特に銅、鉛、亜鉛等の鉱床が賦存する可能性の大きい地区を選定してボーリングし、鉱床と地質構造の立体的な関連性を明らかにするのがありますが、いままでのボーリングの結果、北鹿地帯の地質構造はほぼ明らかになっているとのことでした。事業団の地質構造調査の進展に伴って、各企業の探鉱の成果も期待されるものと思われますが、各企業の探鉱は、事業団による探鉱資金の融資に負うところが大きく、それがため事業団の融資ワクの拡大、金利の引き下げ等融資条件の緩和について検討する必要があろうかと思われます。  また、各企業が新鉱床発見に伴って、その採掘準備を進めていることはすでに申し上げましたが、選鉱に伴う鉱滓、鉱水等の処理が今後の問題であろうと思われました。すなわち秋田県においては、これら鉱滓等の処理のため、大舘地区から能代浜まで六十一キロに及ぶ流送計画を検討しておりますが、その実施までに、能代浜の地元の協力、橋梁架設、鉄道横断、土地借用等の問題を解決する必要があり、たとえ技術的に可能であっても資金面にも問題があろうかと思われました。しかし、これら鉱滓等の処理は絶対に必要なことでありながら、企業側では県の計画実施に期待しており、企業側として積極的な問題解決の方途を示さなかったことはまことに遺憾でありまして、採算ベースのとれる現在、早急に県と企業者とでこの種問題を解決しておかなければ、いつまでも解決されないのではないかと懸念されるのであります。  最後に、石油及び天然ガスについては、私どもが視察した申川鉱場では、二層同時採油と高角度の傾斜井によって海底油田の開発を行なっており、目下日産約二百九十キロの原油と四万二千立方メートルのガスを生産し、また最近開発された福米沢では、大きな集油構造の賦存が確認され、今後の開発が期待されておりました。ところが一方、天然ガスの需要を一手に引き受けていた帝石八橋が急速な減退を見せてきたため、秋田の天然ガス産出量が減少し、秋田地区において石油、天然ガスを原料とする各会社はいずれも大きな影響を受けており、また家庭燃料である都市ガスへの影響も大きく、地域経済に不安を来たしているとのことでありました。このような事情から、県では国内石油及び天然ガス資源の探鉱の促進、特に国費による探鉱と未探査の有望地域に対する重点的探鉱を強く要望するとともに、大型海洋掘さく船の建造と海洋油田の開発促進の要望をしておりました。また、国内石油及び天然ガスの開発に従事する労働者の代表者からも、生活に不安を与えられないよう、国費による積極的な開発を求める声がありましたことを付け加えておきます。  私どもも、今回の派遣では、特に国内地下資源の開発の諸問題に直面してみて、石油資源会社にしても、探鉱促進事業団にしても、今後もっと積極的に、効率的に探鉱を促進すべきでありまし上う。特に石油資源については、たとえ国際的には経済ベースに乗らないにしても、わが国エネルギー資源の開発は必要欠くべからざるものでありますから、一日も早く総合エネルギー政策の基本方針を明確に方向づけ、わが国エネルギー資源の開発を進めることが必要であろうと感ぜられた次第であります。  以上御報告を終わります。

豊田雅孝自由民主党

○委員長(豊田雅孝君) 御苦労さまでした。  以上をもちまして、委員派遣の御報告は全部終了いたしました。     —————————————

豊田雅孝自由民主党

○委員長(豊田雅孝君) ただいま委員の変更がございました。亀田得治君が辞任され、その補欠として大矢正君が選任されました。  本日はこれにて散会いたします。    午前十時四十四分散会

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