建設委員会 閉会後第1号
- 発言数
- 6 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1965/10/04
会議録
○委員長(中村順造君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 八月二十六日、小沢久太郎君が委員を辞任され、一名欠員となりましたが、翌二十七日、達田龍彦君が委員に選任されました。 —————————————
○委員長(中村順造君) 派遣委員の報告に関する件を議題といたします。 先般、当委員会が行ないました建設事業の実情調査のための委員派遣について、それぞれ派遣委員から御報告を願います。 まず、第一班関東班の御報告を願います。平泉君。
○平泉渉君 第一班について御報告いたします。 去る九月六日より九日までの四日間、中村委員長と私とで、関東地方における建設事業の調査のため、埼玉、群馬、栃木、茨城及び千葉の各県管下の現況を視察してまいりました。特に、東京における上水問題対策として着工している利根水系の導水路及び多目的ダムに重点を置き、あわせて道路及び筑波研究学園都市建設事業等を視察の対象といたしました。すなわち第一日は、埼玉県下の秋ケ瀬取水せき、武蔵水路、荒川大橋、群馬県下の下久保ダムを、第二日は、群馬用水路取水口、薗原ダム、矢木沢ダムを、第三日は、沼田市の建設事業計画、国道日光−沼田線、金精道路、第二いろは坂道路、日光道路を、第四日は、茨城県下の国道五十号線、筑波研究学園都市事業、千葉県下の印旛沼開発計画事業、高根台団地、北習志野団地事業を、それぞれ視察してまいりました。 以下その概要及び所見を申し上げます。まず、利根利水事業について申し上げます。 利根導水路は、東京、埼玉、群馬地方の利水問題として昭和四十三年三月竣工を目ざして昭和三十九年度より実施しており、利根大ぜき、農業合口連絡水路、武蔵水路、秋ケ瀬取水せき、及び朝霞水路の五事業にわたっているものであります。秋ケ瀬取水せきは、荒川河口より約三十五キロの河川彎曲部を新川開削し、直線として可動せき四門により、水位を東京湾中等潮位二メートルないし二・八メートルに維持し、武蔵水路から荒川に注水された東京都上水道用水、隅田川浄化用水等を取水する目的で昭和三十九年八月二十五日効用開始したものであります。朝霞の浄水場は昭和四十五年に完成が予定されておりますが、秋ケ瀬から朝霞に一日九十万トン、東村山貯水池に三十万トンを注水する計画で、逆に利根川に水が不足の場合には、東村山から逆に注水するようになっております。これら利根水系からの用水の管理面や隅田川の浄化には、今後なお問題が残されているように考えられます。当面は取水口の統合と水利施設の整備が相当必要ではないかと考えられます。武蔵水路は、利根川と荒川とを結ぶ新規用水路を建設して、荒川へ導水を可能とするもので、すなわち、利根川大ぜきにより取水された百三十五万トンのうち、埼玉用水路及び邑楽水路に分派された残りの水量九十四・六トンのうち四十四・六トンは、現在の見沼代用水路を流下せしめ、東京・埼玉上水並びに隅田川浄化用等の五十トンは、荒川中流部鴻巣地先で荒川に注水するもので、現在ほぼ完成し十五トン程度を注水しておりました。しかしながら、通水路上流部一・五キロ間は一部地元民に反対があり、三十九年度事業を現在なお繰り越しておりますが、これは早急に解決を要する問題かと考えられます。群馬用水は、利根上流矢木沢ダムから補給される平均毎秒一三・六立米のかんがい用水を赤城、榛名山ろくの約一万ヘクタールの農地に供給する用水路の建設事業で、水資源開発公団が三十八年度から、総事業費百三十億円をもって、四十二年度完成を目ざして建設中のものであります。同用水路の延長は、榛名地区四十キロ、赤城地区六十キロに及ぶもので、同改良区の農家戸数は一万八千戸、受益者は建設費の二五%を負担することになっております。 私どもは、前橋市、古市町地内の取水口のケーソン工事の現場を視察いたしましたが、同地点は利根川に接して国道五十号が走り、工事に相当難渋の場所でありました。幹線水路は現在ほぼ五〇%を完成しておりますが、同用水路については、今後利水還元が社会問題として残るようにも思われました。 次に、ダムについて申し上げます。 矢木沢ダムは総貯水量二億トンで、ほぼ完成し、低水位まで貯水させ、一部発電に供する運びとなっておりました。取りつけ道路がある程度完備すれば、将来観光ルートとしても役立つものと考えられます。下久保ダムにつきましては、群馬県多野郡鬼石町下久保地先に高さ百二十九メートルの重力ダムを築造し、総貯水容量一・三億トンの貯水池を設けるもので、目下コンクリート打設準備を終え、昭和四十二年度を目ざしております。薗原ダムは、利根川改修計画の一環として、洪水最三千トンを減少させるもので、一方かんがいと発電もできるようになっており、ほぼ完成しておりました。特に洪水警報装置は、今後役立つものと思われます。 印旛沼は長門川の末端安食閘門が利根川へ通ずる唯一の流出口で、常に利根川洪水に左右され、内水の流出をはばまれ、昭和十三年、十六年のごとき沼水位の上昇には、きわめて大きい水害を受ける一方、印旛沼周辺耕地の用水源及び水源施設の不備から、干ばつの場合は極度の用水不足を来たしてきたところであります。この実情から、印旛沼周辺の排水被害を除去するとともに、沼域の一部を干拓し、あわせて干拓背後既耕地の干ばつ被害を除去し、土地改良を増進し、農業経営の合理化をはかるとともに、京葉工業地帯への工業用水の補給をしようとするのが、印旛沼開発事業の目的であります。この開発事業は現在水資源開発公団が農林省から継承し、大和田ポンプ場、印旛ポンプ場、水路等の建設を当面の事業としておりまして、すでに大和田ポンプ場では百二十トンのポンプが完成間近でありました。しかしながら、将来この放流水を利用することを考慮すべきかと思われます。 次に、道路について申し上げます。 まず、金精道路は、日光市湯本から群馬県片品村に至る延長八千百四十一メートル、うちトンネル七百五十五メートルの日本道路公団建設の有料道路で、十月七日供用開始することになっておりましたが、群馬県側の道路事情が悪いため、当分の間、起終点交通量は日光側に依存せざるを得ないものと推定されます。日光道路は、金精道路と一連の有料道路であり、現在供用中の第一いろは坂道路の交通緩和をはかるため、三十七年七月着工し、供用開始は四十年十月七日予定となっております。延長は九千四百六十八メートルで、上り専用車線に供するもので、乗りごこちは、金精道路と同じく比較的快適でありました。第一いろは坂道路ほど維持費はかさまないものと見られますが、線型上無理な土工となっております関係上、災害には十分注意を要するものと思われます。国道一二〇号線、日光東照宮地先の太郎杉除去問題は、当委員会でも昨年取り上げられているところでありますが、交通事故の素因ともなっているところでありますから、早急に解決をはかるべきものであると考えられます。国道五十号線は、前橋から水戸に至る旧二級国道一二二号線でありますが、茨城県内の区間はまだほとんど未改良区間で、車両の交通にも難儀するほどであります。千葉県下にもいえることですが、全般に茨城県下は、関東ロームのため道路舗装は遺憾ながらおくれているように見受けられます。 次に、研究学園都市事業について申し上げます。 昭和三十六年九月一日官庁移転の閣議決定がなされ、昭和三十八年九月建設地が筑波地区に閣議了解され、昭和四十年八月、総括部会で建設事業費四千四百八十億円の年次割り計画案がまとまり、このうち用地及び宅地造成四百億円が見込まれ、日本住宅公団により当面六千万坪買収の運びとなっているものであります。買収単価はまだ明示されておりませんが、地元との折衝において、折り合いがなかなかつかないとのことでした。地元受け入れ態勢として都市施設の整備と東京を結ぶ高速道路の新設も必要であり、国道五十号バイパス及び現五十号線の完全舗装も当面の緊急問題であるといえます。 次に、団地造成について申し上げます。 高根台団地及び北習志野団地につきましては、前者はすでに完成し、入居済みであり、その規模は七十三万平方メートル、賃貸二百九十三棟、四千六百五十戸のほか、宅地分譲により住宅、店舗、学校、公共機関等であります。後者は四十五万坪で、区画整理により整備するものであります。住宅公団実施のもので、法人、団体等特定のものに分譲する場合の公募採択については、今後とも十分検討して決定さるべきものと考えられます。また、千葉県下における宅地造成は、数年来急速に進み、この結果、輸送をはじめ公共施設整備がこれに伴わない現状から、公共施設など公共団体に財政負担をかける団地造成は断わるようにしたいということでありましたが、住宅政策の上、今後検討を要する課題であろうと思います。 最後に、荒川大橋の災害復旧について申し上げます。 荒川大橋のアバット部が台風六号により護岸洗掘され、一部落橋を起こしたのでありますが、早期に護岸復旧すべきものと考えられます。なお、今後、砂利採取については、同災害の原因の一端に砂利採取の乱掘があるともいわれ、同河川の学理上、砂利採取について真剣な検討が必要かと考えられます。なお、同橋梁は明治年間に架設されたもので、交通容量をこえておりますので、新橋架設計画が急務とも考えられます。 最後に、陳情請願について申し上げます。 熊谷市長より、荒川大橋の一部崩壊個所早期復旧及び新荒川大橋の早期完成、十七号バイパス新設等の陳情をはじめ、群馬県知事より、関越自動車道の建設促進、吾妻川草津中和工場の国営移管、ダム建設関連問題、赤城の開発事業等に関する陳情。茨城県知事より、研究学園都市建設に伴う特別措置、高速道路の整備促進、関東ローム地域の道路整備特別立法措置の陳情。沼田市長より、道路整備事業の促進、沼田ダム計画反対意見等の陳情・千葉県より、道路網の整備促進、印旛沼開発事業の促進、住宅対策及び利根川河口ぜき建設促進等に関する陳情が、それぞれありました。以上で報告を終わります。
○委員長(中村順造君) 次に、第二班北陸班の御報告を願います。熊谷君。
○熊谷太三郎君 去る九月十三日より十七日まで五日間の日程で、小酒井理事、大森委員及び私は、富山、石川、福井の北陸地方三県における建設事業の調査をいたしましたので、その概要について御報告申し上げます。 なお、福井県に参りました際、台風二十四号の前ぶれとなった集中豪雨のため、奥越地方にかなりの災害が発生いたしましたため、急遽予定の一部を変更し、災害地の視察をいたしましたので、その概略をあわせて御報告することにいたします。 まず、治水関係について申し上げます。石川県犀川ダムは、多目的ダムとして総事業費五十六億円をもって昭和三十六年四月に着工、四十一年三月の竣工を目前に控えて、最後の仕上げを急いでおりました。犀川は金沢市の南東に連なる白山連峰に水源を発し、金沢市のほほ中央部を貫流する流域面積二百三十八平方キロメートル、延長四十二キロメートルに達する河川で、治水、利水上きわめて重要な河川であります。本ダムは、犀川総合開発事業の一環として洪水調節、かんがい、上水道及び工業用水の補給並びに発電を兼ねたものでありまして、治水、農業かんがいの公共事業は県が、その他の利水事業関係は金沢市が実施し、水資源開発事業の効果を期しているもので、これが完成による地域住民への貢献はきわめて大きいものと考えられます。 次に、福井県の九頭竜川について申し上げます。九頭竜川は、流域面積が県の総面積の三の二を占め、当県の産業文化の発展に大いに寄与しておりますが、今回の奥越地方における集中豪雨に見るごとく、水の暴威は、県勢の発展を阻害し、地域住民に恐怖と不安を与えているのであります。本川の持つこの二面性をとらえ、豊富な水資源を開発するため、長野ダムの建設等の事業実施と、水源地域における治山、砂防事業、中流及び下流域の治水事業の促進が、県勢発展の基盤であるとして、九頭竜川の治水、利水両面の事業に重点を指向しているのであります。 今回の奥越地方の災害につきましては、後ほど申し上げますが、下流部におきましても、通水断面の不足等による河川のはんらんによって、最も河口に近い三国町に一部浸水家屋を出しているのであります。 建設省は、昭和二十八年九月の災害にかんがみ、昭和三十一年度より、福井市から下流に第二期直轄河川改修事業、すなわち、いわゆる九頭竜川再改修事業を起こし、鋭意本川の下流部及び支川の日野川に、築提護岸工事のほか、しゅんせつ及び揚水ポンプの設置等の事業を続けてまいりましたが、何ぶんにも総体計画において、四十年度以降必要とする予算額は八十七億円といわれ、現在までその進捗度は著しくおそいのではないかと考えられるのであります。新治水五カ年計画における事業として、下流地区においては、三国、春江個所のしゅんせつを重点的に施工し、築堤三・六キロ、特殊堤一・七キロを完成、上流地区については、松岡個所の築堤、護岸等重点的に施工し、掘さく二十二万五千立方メートル、築堤九・五キロ、護岸約三キロなどを、また、支川日野川については、築堤を行なう計画を持っております。 以上は、直轄河川改修事業の概要でありますが、上流地域及び中流地域のほか、数多くの支川に対しても、その改修工事の促進が急務であると考えられます。したがって、地元関係者は、強く本川を一級河川に認定されることを要請するとともに、この未改修区間の工事促進をはじめ、特に福井市をはじめ下流に位する坂井郡の三国町外六カ町では、しゅんせつ工事の促進、揚水ポンプの増設の外、支川の改修工事の促進方を強く要望いたしているのであります。 海岸事業につきましては、富山県の古黒部海岸及び石川県の片山津海岸の調査をいたしました。北陸地方の海岸は、日本海の冬期風浪のため、砂州地帯における海岸の浸食が著しく、有名な「安宅の関」もすでに海中に没しているといわれるほどであります。同地方に限らず、わが国の海岸は、原始的海岸のまま放置され、浸食にまかされているところが多く見られ、浸食対策事業は、この狭いわが国におきましては、国土保全の観点から重点的かつ効率的に実施する必要性を痛感いたしますが、同事業の積極的拡大を希望するとともに、浸食対策事業に対する現在の補助率二分の一を一般公共事業と同率の三分の二に引き上げて、地元負担の軽減をはかられるよう強く要請されております。 次に富山県氷見市の胡桃地区の地すべり対策事業について申し上げます。 この地区は、昨年七月十六日に大地すべりが発生し、被災面積百五十ヘクタール、家屋全壊六十二戸、半壊二十五戸、田畑三十九ヘクタール、宅地三ヘクタール、山林百三ヘクタール、県道千五百メートル、市道三千メートルが埋没または破損し、全部落が壊滅するという大被害を受けたところであります。被災地の現状は、皆さまのお手元に写真を回覧いたしましたとおり、全く想像以上に悲惨な光景を呈しておりました。 この被災に対しましては、災害復旧事業として、砂防では、胡桃川、東谷川の開さく及び流路溝と砂防ダム三基の建設、道路では、橋梁二基等の復旧工事が行なわれており、着々とその成果をおさめておりますものの、その後、つゆどきや集中豪雨によって、いまだ一部地すべりを起こしているところもあるという実情であります。これらの実情にかんがみ、被災地に対するすみやかなる復旧事業を完成させることはもちろんでありますが、まず、下流地区に居住する住民に対する民生安定のために、地すべり現象を停止せしめることが急務であり、これらの危険な地域を含め地域全体についても、抜本的な地すべり対策を講ずる必要があるものと思われます。当地域に居住する約四百世帯について、県及び市では、他地域への移住の奨励を行ない、県市折半で一世帯当たり百万円の助成金を出しているということでありますが、地元におきましては、地すべり復旧に対する国の助成と同様に、当該地域内住民の移住等生活再建に対する国の助成措置を期待する声が強く聞かれたのであります。 このほか、治水問題といたしましては、中小河川改修事業の促進、常願寺水系の砂防災害復旧及び砂防事業の拡大促進並びに手坂川の一級河川認定等について、関係地元より要望されました。 第二に、道路関係について申し上げます。 まず、バイパスの問題であります。一般国道八号線は、ほとんど改良整備されておりますが、富山−高岡間、金沢市付近及び福井市付近等におきましては、交通量がすでに許容量の限界点に達しております。昭和四十年度におきましては、金沢バイパス八千万円、福井バイパス一千万円をもって一部着工の段階に達しておりますが、関係地元ではそれぞれのバイパスの早期建設を強く要望いたしているのであります。また、同地方におきましてきわめて高い関心を示されました北陸自動車道の早期着工につきましては、言うまでもなく本自動車道が阪神・中京及び京浜の既成大工業地帯とを結ぶ動脈として完成することは、北陸地方の後進性を除去して、同地方の開発を促進するばかりでなく、国土総合開発の観点から見ましても、きわめて重要なことと考えられるのであります。本年度におきましては、本自動車道の調査費三千万円及び富山−武生間の一部建設費が予算化されておりますが、関係地元におきましては、本道路の建設を促進し、一日も早く全路線が開通することを熱望するとともに、富山県では、大閤山インターチェンジの建設、また福井県では、県内四カ所のインターチェンジの建設並びに現在決定されている着工区間、富山−武生間を米原まで延長することを強く要望いたしてるのであります。 このほか、東海北陸自動車道の建設促進、北陸関東産業道路の整備、一般国道一五七号線、同一六〇号線、同二四九号線の整備促進について、関係地元より要請がございました。北陸関東産業道路とは、富山市及び福井市をそれぞれ起点として岐阜県平湯で合流し、松本を経て東京都と結ぶ道路でありまして、北陸と京浜地区を結ぶ最短路線として、富山県はその整備促進を強く要望いたしているものであります。 道路問題の最後に特に申し上げたいことは、旧一級国道はかなり改良整備されてまいりましたが、その他の旧二級国道、地方道は、地元の要望にもございますように、端的に言って、整備が不十分であります。道路整備五カ年計画における四兆一千億円の投資が重点的かつ効率的に実施されなければならないことは言をまちませんが、これらの地方道の整備もあわせて促進されるよう、関係当局の検討を希望する次第であります。 第三に、富山・高岡地区新産業都市建設事業の概要について申し上げます。 本地区は、既存の化学工業、鉄工業等の開発とともに、関連産業機械工業等の開発を促進し、北陸地方における開発の一拠点として総合的な産業都市を建設するため、昭和三十九年四月に新産業都市として指定された地区であります。当地区の建設事業は、現在のところ、富山市と高岡市の中間にある新湊市に富山新港を建設する事業を中心として進められており、防波堤及び貯木場の一部がすでにでき上がっております。しかしながら、いまだ事業も緒についたばかりで、今後港湾のしゅんせつ、工業用地の造成、関連公共施設の整備、住宅団地の建設等新産業都市の建設に要する地元県市町村の財政負担はばく大な額に達しますので、関係地元といたしましては、国の積極的な助成措置を要望いたしているのであります。 さらに、金沢市額団地の建設事業について申し上げます。当団地は、金沢市郊外約四キロの金沢市大額町に立地し、昭和三十八年より石川県住宅公社が約六万坪の土地を造成して建設された住宅団地で、第二期計画としてさらに周辺十二万坪の開発が予定されているところであります。団地には、県営住宅、市営住宅、分譲住宅が建設されているほか、公園緑地、集会所、店舗、浴場等も建設されておりまして、同地方としてはきわめてすぐれた住宅団地を形成いたしておりますが、団地内外の道路その他関連公共施設の整備、通勤・通学問題等、今後の住宅団地の新規開発にあたってはさらに検討する点があるのではないかと考えられるのであります。 このほか、公共事業の国庫負担率の引き上げと国の直轄事業に対する地元負担金の軽減、公営住宅建設費及び用地費の標準単価の引き上げ、金沢市都市計画事業促進等について関係地元から要望、がありました。 最後に、奥越地方の豪雨災害について申し上げます。 九月十四日、台風二十四号、二十五号による前線活動によって集中的な豪雨が各地に発生し、九頭竜川上流の真名川では、十三日から十五日までの三日間の合計が千四十四ミリに達する史上まれなる雨量となったのであります。福井県を縦断する九頭竜川及び支川真名川は、このため至るところで堤防が決壊し、特に大野、勝山両市及び西谷、和泉町村を含む奥越地方に大災害が発生いたしました。 私ども一行は、九頭竜川上流の治水事業及び電源開発株式会社施工の長野ダムの建設状況を調査することにいたしておりましたが、急遽大野市付近の災害地の状況を視察することにいたしました。 まず、福井県庁に設置されました災害対策本部で、知事から災害の状況と応急対策の概要を聴取いたしましたが、同本部の資料によりますと、九月十六日現在、被害の状況は、死者十名、重軽傷者十四名、家屋の全半壊二千九百七十三戸、罹災者八万六千二百六十人、被害総額八十四億円、このうち公共土木関係十八億円、農林水産関係二十九億円、その他三十七億円にのぼっておりまして、当時、まだ連絡不能の地区が数カ所残っておりましたので、さらにこの被害額を上回るばかりでなく、この直後、九月十七日に襲来いたしました台風二十四号によりまして、被害はさらに一そう追加されたことが予想されるのであります。その後の調査によりますと、山津波を受けた西谷村におきましては、中島部落百五十四戸のうち百四十四戸が、上笹又部落四十戸のうち三十七戸がそれぞれ全壊流失、全部落離村の決意を固めているとのことであります。県庁から直ちに大野市役所の災害対策本部を訪れ、被災地のなまなましい状況を大野市長外関係者より聴取するとともに、真名川流域の災害地視察を行ないました。 真名川は至るところで破堤、決壊し、約三千町歩の水田が流失、河川の流路が全く変わって濁流が渦巻いており、自然の猛威のすざましさをまざまざ見せつけられた感がありました。道路、橋梁は至るところ決壊流失しておりまして、奥地に入ることが可能な限り足を伸ばして視察いたしましたが、最も被害の大きかった西谷村中島部落とは、まだ通信、徒歩連絡もつかず、自衛隊のヘリコプターにて食糧投下、負傷者や老人子供の救出に当たっている状態でありました。 今回の台風二十三号、二十四号及び集中豪雨は、福井県のみならず全国各地に大きな災害のつめあとを残したため、本院におきましても災害対策特別委員会におきまして、より詳細な調査及び復旧対策に対する審議が行なわれておりますので、災害地の視察報告はこの辺でとめたいと存じますが、私どもはなまなましい災害の現地を目のあたりに見まして、いまさらながら国民の生命と財産を守るための治山治水その他公共事業の重要性を痛感いたしたものでございます。 以上、簡単ながら御報告申し上げます。
○委員長(中村順造君) 別に御発言もなければ、派遣委員の報告は、これをもって終了いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十時五十五分散会