運輸委員会 第1号
- 発言数
- 120 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1965/08/03
会議録
○委員長(松平勇雄君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。 この際、一言ごあいさつ申し上げます。 このたび、はからずも、再び運輸委員長に選任されました。委員の皆さま方の絶大なる御支援と御協力によりまして、円滑なる委員会の運営をいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。 —————————————
○委員長(松平勇雄君) ただいまから理事の互選を行ないます。 本委員会の理事の数は四名でございます。 互選は、投票の方法によらないで、委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松平勇雄君) 御異議ないと認めます。 それでは理事に、金丸冨夫君、前田佳都男君、岡三郎君、吉田忠三郎君を指名いたします。 —————————————
○委員長(松平勇雄君) 調査承認要求に関する件を議題といたします。 今期国会開会中、運輸事情等に関する調査を行なうこととし、この旨の調査承認要求書を本院規則第七十四条の三により議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松平勇雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松平勇雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 暫時休憩いたします。 午後一時三十二分休憩 —————・————— 午後三時四十九分開会
○委員長(松平勇雄君) ただいまから運輸委員会を再開いたします。 運輸政務次官から発言を求められておりますので、これを許します。福井政務次官。
○政府委員(福井勇君) 私は今回はからずも運輸政務次官を拝命いたしました福井勇でございます。浅学非才の者でございまするが、参議院の各委員諸先生方にはよろしくお願いを申し上げたいと存じます。かつて第五次吉田内閣のときにも、文部省のほうに参りました際、格別な御眷顧を賜わり、今回もそのとき同様に御指導をお願い申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。 —————————————
○委員長(松平勇雄君) 運輸事情等に関する調査を議題といたします。 海上保安に関する件等について、運輸省当局から発言を求められておりますので、これを許します。猪口警備救難部長。
○説明員(猪口猛夫君) 八月一日及び二日にわたりまして、大阪港内及び相模湾周辺におきまして、海難が相次いで起こりました。この点につきまして、お手元にあります資料によりまして御報告申し上げたいと思います。 最初に、大阪港内におきまする「やそしま」と「芦屋丸」の衝突事件につきまして、ちょうどここに図面を用意してまいりましたので、詳細はお手元の資料にございますが、図面について御説明申し上げたいと思います。ちょっとわかりにくいかもしれませんが、当時衝突事故がありました現地は、天候は晴れで、西の風が二という非常におだやかな日曜日の日よりでございました。八月一日、大阪通船運輸所属の大阪港内周遊船「やそしま」二十二トンは、五十五名の乗客を乗せまして、この天保山桟橋から、いわゆる大阪港内周遊船Bコースというこの黒い点線のところを一周いたしまして、十時五十分ごろもとの桟橋に帰る予定で、十時十五分出港したのでございます。片や、日立造船所属の引き船「芦屋丸」総トン数百四十九トンは、当日、日立造船の修理船デンマーク船を引き出す業務がありまして、九時半この日立造船の桜島岸壁から、デンマーク船を引き出しまして、進行を開始したのでございます。この赤いまるの付近でドッグ・マスターをおろしまして、その後、目的はまだはっきりしておりませんが、税関監視所の根っこまで参りまして、そこから再び十時三十分この地点を出発いたしまして、もとの日立造船に帰るべく進行してまいったのでございます。たまたま、こちらに拡大図がございますが、十時四十五分約二十秒ほど前の「やそしま」と「芦屋丸」の相対位置は大体こういうかっこうになっております。ちょうどこの相対位置になりましたときに、「芦屋丸」の操舵が不能になりまして、そのままこういう、ここに書いてあるような、右のほうに回頭を始め、そのまま「やそしま」に四十五度の角度で、左舷後方に追突いたしたのでございます。それが大体十時四十五分ごろでございます。その当時の双方のスピードは、現在までの調査の結果では、「やそしま」が大体六ノット、「芦屋丸」が八ノットというスピードで、この地点でこういうかっこうで追突いたしました。その結果、「やそしま」は瞬時にして転覆いたしまして、乗客五十五名、乗り組み員四名、合わせて五十九名は全員海中にほうり出されたわけでございます。この事件をそばで見ておりました「メルスク号」の乗員、あるいは付近を通っておりました引き船その他の船舶の乗り組み員の勇敢なる救助行為によりまして、五十九名中四十二名は直ちに救い上げられました。ただし、その四十二名中三名は病院で残念ながら死亡しております。残りの二十名については、自後夕方までかかりまして、私たちの巡視艇あるいは水上警察の船その他の船によりまして、あるいは付近のアクアラング隊あるいは潜水夫等によりまして、行くえ不明の者を全部さがし出しました。ただ一人翌日の午前三時五十五分までかかりまして最後の一名を発見いたしました。結局、二日の午前三時五十五分までかかりまして、全員二十名の遺体を収容した次第でございます。この二十名の中には、かわいい九名の学童が含まれております。この乗客の大部分は、もうすでに皆さんも御承知かと思いますが、和歌山県の橋本市の菖蒲谷小学校の児童及びその家族のいわゆる子供会と称される人たちの港内周遊のための行脚であったわけでございます。この事件を聞きました大阪海上保安監部では、当時日曜混雑を警戒いたしまして哨戒しておりました「しらいと」、それから「しらゆり」、これは直ちに現場に、それぞれのパトロール地点、「しらいと」は安治川の上流、それから「しらゆり」は木津川の上流から反転いたしまして現場に向かいました。また、当日水上警察署の桟橋に待機しておりました「しまかぜ」は直ちに出動いたしまして、十一時には現場に到着いたしまして捜索、救助活動に従事した次第でございます。 先ほど衝突の事情を説明しました際に、このような角度で衝突したということを申し上げましたが、その原因はどうしてそういうことになったかということが非常に問題になるのでございますが、当初私たちのほうで「芦屋丸」の船長につきまして調べましたところ、本人の申し立てによりますと、操舵がきかなくなって、そして直ちに遠隔操縦による機械の停止をしようとしたところ、停止もきかなくなってそのままこういうことになったんだという申し立てがあったのでございます。しかし、昨日関係者によります「芦屋丸」の現場検証の結果、船長の申し立てによりました操舵装置並びに遠隔操縦等によります操作はどこもふぐあいのところがないということがはっきりいたしまして、船長のさきの申し立てについて非常な疑問を抱かざるを得ない仕儀になった次第でございます。なおかつ、非常な事件のショック等によりましてあるいは自殺するようなおそれもございましたので、昨夕七時四十五分に船長を逮捕いたしまして、自後厳重なる取り調べ、糾明に当たっておる次第でございます。自後の取り調べによりまして、はたして船長の完全なと申しますか、過失によったものであるかどうかということがはっきりすると思われます。ただし、御承知のように、この事件の原因の所在につきましては、海難審判庁によって最終的には裁決されるものと思います。私たちのほうでは、一応船長を取り調べました結果、その容疑どおりにし業務上過失艦船覆没同致死傷罪の容疑がはっきりいたしますれば、直ちに送検することになると思います。この衝突現場の安治川付近は、非常に従来混雑する水路でございまして、平日は大体一日二千百隻くらいの船舶の往来があるところでございます。しかし、衝突の起こりました当日は日曜で、荷役等もないので、普通よりも交通が緩和されておったということでございます。 以上、大阪港内におきます「やそしま」、「芦屋丸」の衝突事件につきまして、概要報告申し上げた次第でございます。 次に、お手元に資料がございますが、伊豆大島付近海域の濃霧による海難について、資料に基づきまして御報告申し上げたいと思います。 横書きの資料でございますが、一番最初に最後の図を見ていただきたいと思います。図に表示してありますとおりに、御前崎から洲ノ崎にかけまして、八月一日から二日にかけまして、衝突、乗り上げが五件ばかりあった次第でございます。右のワクがしてございます「勇福神丸」、「仲宗丸」の衝突事故につきましては、若干の船体の損傷がございましたが、人命には異状ございませんでした。それから大鳥の「橘丸」の乗り上げ事件につきましても、船底を数枚取りかえなければならないような損傷がございましたが、乗客及び乗り組み員には異状はございません。その次の「アリゾナ号」、それから「明興丸」の衝突事件につきましては、これは後ほど詳しく御説明申し上げたいと思います。その左下にあります「ヘルスコー号」、それから「政吉丸」の衝突は、自力航行可能な状況でございまして、船体、人命とも異状ございません。それから一番左すみにあります「第二日東丸」乗り上げは、船体は乗り上げたままでございまして、後ほど離州作業にかかると思いますが、乗り組み員は異状ございません。 最後に問題の「アリゾナ号」、「明興丸」につきまして、お手元の資料につきまして朗読しながら御報告申し上げたいと思います。 八月一日及び二日両日の夜間から払暁にかけまして太平洋高気圧から吹き込んでまいりましたあたたかい南風によりまして、伊豆大島及び銚子東方海域一帯にかけまして濃い霧が発生いたしました。このため、一日早朝には東海汽船会社の旅客船「橘丸」が大島岡田港口に乗り上げ、翌日二日早朝には米国貨物船「アリゾナ号」と油送船「明興丸」の衝突事件外二件の衝突事件及び一件の乗り上げ事件が発生したのでございます。その残りました「アリゾナ号」と油送船「明興丸」との衝突事件につきましては、発生いたしました日時は八月二日の午前二時九分ごろ、場所は下田と大島の中間、下田東北東約十三海里付近でございます。「アリゾナ号」はアメリカのステート・スチーム・シップ・カンパニー所属の一万二千七百十一トンの船でございまして、乗り組み員が五十七名、旅客が十二名、雑貨等七千二百トンを積んで横須賀からマニラに向かう途中であったのでございます。それから「明興丸」は、横浜市明和海運所属の九百九十五トンのタンカーでございまして、乗り組み員が十八名、たまたま空船のままで四日市から千葉に向かっておった途中でございます。事件の概要は後ほど申し上げますが、衝突によりまして「アリゾナ号」は船首部両側に擦過傷を負うております。それから明興丸は、船尾部の約四分の一が切断いたしまして、切断部分は沈没、船首部は転覆漂流しておりました。乗り組み員は、一名が救助されましたが、一名身元調査中の死体を発見しております。残りの十六名は行くえ不明でございまして、以下述べますように、私のほうの警備救難船隊が捜索に専念しておる次第でございます。 事件の概要及び救難措置につきましては、二日の午前三時三十八分、「アリゾナ号」が前記日時場所におきまして漁船らしきものと衝突して捜索中である旨の緊急通信を発信したのでございます。 上記緊急通信を受信いたしました第三管区海上保安本部及び下田海上保安部は、直ちに巡視船「げんかい」及びビーチクラフト502号機に捜索救助を指令するとともに、管下の各部署に対しまして、該当漁船についての情報収集を指令したのでございます。巡視船「げんかい」は、二日午前五時三十分下田を出港、午前八時現場着、捜索を開始いたしました。ビーチクラフト502号機は、現場付近の濃霧の晴れるのを待ちまして、午後一時羽田を出発して捜索に従事しております。 下田海上保安部は、午後二時三十分、大島警察署から警視庁を通じ、伊豆箱根鉄道株式会社所属「伊豆箱根丸」(五百三十九トン)——これは熱海−大島間の定期船でございますが、午後十二時三十五分ごろ、大島元町西方二・五海里付近において「明興丸」二等航海士町田末義を救助し、大島に上陸せしめ、同人は岡田病院に入院加療中である旨の情報を得ました。 その後、第三管区海上保安本部に「明興丸」警備救難対策本部を設けまして、本部長直接指揮のもとに事件の処理に当たり、巡視船「げんかい」、「しきね」、「むろと」、航空機ビーチクラフト502号機をもって救助船隊を編成し、捜索救難に当たっている次第であります。 また一方、「アリゾナ号」のほうは、事故が起きましてから午後一時三十分まで現場付近におりまして捜索に従事いたしました。 これより先、第三管区保安本部は、濃霧による海難事故の多発にかんがみまして、二日の正午には一般航行船舶に航行警報を発しまして注意を喚起しております。 午後二時、巡視船「しきね」は、大島風早崎から二百六十九度、三・二海里におきまして、転覆漂流中の船体及び無人転覆漂流中の救命艇(「第一明興丸」と記入してあるもの)を発見いたしました。そこで、船体をハンマーでたたき生存者の有無を確かめましたが、何らの応答もなかった次第でございます。なお引き続き船隊による捜索を続行中であります。また、502号機も同時刻ごろ同じ漂流中の船体を発見しておりまして、明らかにこれは「アリゾナ号」の衝突相手船体であることをほぼ確認した次第でございます。 二日午後三時ごろ、漁船「第八上次丸」が大鳥乳ガ崎四方三海里付近において水死体一体を揚収いたしまして、大島警察に届け出でました。 この水死体につきましては、本日、巡視船が、遺族を——遺族といいますか、家族を乗せまして、その死体の確認に当たっております。 第三管区海上保安本部は、午後三時、「アリゾナ号」の代理店を通じまして、事情聴取のため本邦もよりの港に入港するよう該船に要請いたしました結果、八月三日午前十時ごろ横浜に入港する旨の回報がありました。同船の入港を待ちまして、本格的なこの事件の捜査を実施する予定でございます。 なお、現在転覆漂流中の船体は、甘糟産業のサルベージ船「妙見丸」ほか一隻によりまして、三日午前六時五十分からサルベージ作業が開始されまして、現場から館山に曳航されつつあります。 以上、まことに大ざっぱでございますが、海上保安庁側の事故報告を終わります。
○委員長(松平勇雄君) 原山国有鉄道部長。
○説明員(原山亮三君) 山手線の品川駅構内におきます列車衝突事故について御報告いたします。 去る七月三十一日十五時九分、山手線の品川駅におきまして、電車区に入区するために引き上げ中の回送電車に、内回りの営業電車が衝突いたしまして、各一両の車両が脱線いたしまして、このため、乗客十四名、電車運転士一名が負傷するという事故が発生いたしました。 この事故の原因でございますが、営業電車の運転士が信号機の停止信号を冒進したというふうに推定されます。この山手線の区間は、列車の自動停止装置——いわゆるATSでございますが、列車自動停止装置が整備されておる区間でございます。この種の事故は発生しないというような保安対策がなされておるのでございますが、この保安装置がなぜ働かなかったかということについては、運転士が切ったのかどうかというふうな点についても、現在局のほうで捜査中でございます。ATSの装置につきましては、事故を防止する対策としては、現在のところ最も有効な方法であるといわれておりまして、国鉄におきましては、昭和三十七年からこのATSの整備を実施いたしまして、従来のこの種事故がATSをつけてから激減しているという効果はあげておる次第でございます。 なお、この発生時間がラッシュをはずれておりましたので、幸い負傷者も五日から二週間程度の軽傷に済みまして、それぞれ、直ちに収容、手当をいたしまして、列車の復旧につきましても、各業務機関から職員が七百六十名ほど出動いたしまして、翌日の零時十五分に開通したような次第でございます。この種事故が時間によりましては非常な重大な結果を生ずるのでございますので、今後この種事故の絶滅につきまして十分努力いたしたいと考えております。
○委員長(松平勇雄君) 坪井自動車局長。
○説明員(坪井為次君) おんたけ交通のバスの転落事故について御報告申し上げます。 昭和四十年八月一日、十五時十五分ごろ、長野県南安曇郡安曇村沢渡の国道百五十八号線において、上高地発木曽福島行きおんたけ交通の定期乗り合いバスが運行中、対向車とすれ違うため道路左側に避けたところ、路肩を脱出して梓川に転落、多数の死傷者を出したことは、まことは遺憾にたえません。 この事故によりまして、車は大破しまして、死者が二名、行くえ不明一名、重軽傷二十四名の損害を出しました。 事故の原因につきましては、すれ違い時の運転操作の不適切と推定されますが、詳細については現在調査中であります。 バスの事故の防止については、従来より積極的な指導を行なってきておりますが、事故原因の調査解析を行ないまして、事故防止対策を講ずるとともに、今後は、運行管理及び車両管理等を徹底し、バス事故の絶滅を目標にいたしたいと思います。
○委員長(松平勇雄君) 佐藤航空局長。
○政府委員(佐藤光夫君) 三宅島の空港につきまして、当初受け入れ態勢を予定しておりました八月一日に間に合わないという事態が生じたことは、たいへん恐縮に存じておる次第でございます。 以下、お手元の資料をもとに御説明させていただきたいと思います。 この空港は第三種空港でございまして、設置管理者は東京都でございます。設置の許可をいたしましたのは三十八年でございまして、本年の六月完成検査を申請してまいりまして、先ほど申しましたように、障害物の存在が判明したという次第でございます。東京都においては、三宅島空港の候補地として釜方地区を選定されまして、昭和三十五年及び三十六年度に当該候補地につきまして気象調査及び地形測量を行なった次第でございます。運輸省といたしましては、昭和三十六年度に当該候補地につきまして現地踏査及び飛行調査を行ないますとともに、着陸帯の方位等につきましての指導を行なったわけでございます。東京都は、これらの調査結果に基づきまして、この候補地に空港を設置することといたしまして、先ほど申しましたように、飛行場の設置許可を申請し、当省がこれを許可したということでございます。 この工事が、当空港につきましては、先ほど申し上げましたように、空港整備法による第三種空港でございますが、離島振興法に基づきまして国費の一〇〇%補助事業ということで、昭和三十九年度末に工事を完了した次第でございます。 しかるところ、この完成検査の結果、航空法の規定に基づく進入表面及び転移表面上に突出する小さな丘があるということでございまして、その「今後の対策」というところに書いておきましたように、設置管理者である東京都に、その実態、障害の程度等を調査してもらいましたところ、障害の程度は、同空港の滑走路の先、北側約三百五十メートル付近におきまして、進入表面のごく一部に最高五メートル、転位表面の一部に最高八メートル程度の突出している小さな丘が存在しているわけでございまして、これを除去するためにどろを約二万七千立米、経費約三千百万円を要することが明瞭になった次第でございます。今後この障害物件の除去につきましては、この空港の設置管理の主体である東京都に、早急に除去の工事をしてもらうよう現在折衝中でございます。以上簡単でございますが、御報告申し上げます。
○委員長(松平勇雄君) 御質疑のおありの方は順次御発言願います。 —————————————
○委員長(松平勇雄君) ただいま委員の異動がございましたので御報告いたします。 委員中村正雄君が辞任され、その補欠として高山恒雄君が選任されました。 —————————————
○前田佳都男君 それでは私から、大阪の海難事故につきまして、少し関係当局に御質疑をしたいと思います。「やそしま丸」の沈没の原因が、きのうの調査の段階におきまして、「芦屋丸」の船長の過失であったということがわかったという御報告でありますが、私はこの報告を聞いて、全く「芦屋丸」の船長けしからぬ、実に憤慨にたえないのであります。大体「芦屋丸」の船長は、船員としての経験年数が何年ぐらいあるのですか、その点おわかりですか。いやしくも船長ともあろうものが、こういう間違った運転をする、けしからぬと私は思う。大体船員として経験は何年ある。
○説明員(高林康一君) 「芦屋丸」の船長は、A級船長の資格を持っております。船員の経験年数につきましては、実はいま資料を持っておりませんが、大体十年はこしておるようにきのう聞いておりました。
○前田佳都男君 大体、船長ともあろうものが、きわめて簡単なようなこういう水面におきましてこういう事故を起こすということは、たががゆるんでおると思うのです。私はけしからぬと思う。これは政府の監督不行き届きということじゃないと思いますが、大体とうとい人命を扱うというか、あるいは船を扱うその大きい責任にある船長が、こういう事故を起こすというところに、平素の注意といいますか、心がまえというか、不十分である。それは十分責めなければいけないと思う。 それからついでにお伺いしたいのですが、日本の陸上の運転手の場合は、免許の期間というのがありますが、運転免許の期間の更新がございますね。海の場合は、そういう船の運転について、免許の更新とか、あるいは一年ごとに検査をするとか、試験をするとか、そういうことはないのですか。一ぺん免状をもらえば、いつまでたっても、六十になっても、七十になっても運転できるのか。そういうふうになっているのか。その点もひとつ聞かしていただきたい。
○説明員(亀山信郎君) 船舶職員の免許は、継続して乗船しておる間は、そのような途中の更新ということはございません。
○前田佳都男君 もう一ぺん伺いますが、継続して乗船しておれば何年でもいい、そういうことでございますか。
○説明員(亀山信郎君) そういうことでございます。
○前田佳都男君 いずれにいたしましても、私はこの席上におきまして、その船長の責任問題をこれ以上追及するつもりはございませんけれども、船長の責任については、現在進行中のいろいろの調査あるいは審判を通じて明確になると思いますから、ぜひ政府におかれましては、この機会に、全船長に対して、全船主に対して、運転の注意といいますか、その点をとくとひとつ指示をしていただきたい。それについて政府はどうですか。
○説明員(亀山信郎君) さっそくそのように取り計らいます。
○前田佳都男君 それで、今回の事故の原因が船長の過失であったということが大体わかったわけでありますが、そのときに船長が新聞紙上で言っておることを私はちょっと読んでみたのでありますが、最初は、リモコンの故障であるということを言っておった。しかし、リモコンの故障ではないということがわかった。それはそれでいいのであります。しかし、ついでに言っておることがけしからぬ。リモコンというものはよく故障が起こるのだ、どうもこのごろ変だと思っておった。変だと思うなら、さっそく何でこれを修繕しないのか。リモコンというものはよく故障するということを言っておる。機体の検査といいますか、船体の検査、あるいは機関の検査というものは、運輸省においてどの程度におやりになっておるか。それもあわせてお伺いをしたいと思います。今回はリモコンの故障じゃなかったからいいようなものでありますが、またいつ何どきリモコンの故障で事故が起こるかもわからない。その点もひとつ明らかにしておいていただきたい。
○説明員(芥川輝孝君) 「芦屋丸」は引き船でございますけれども、旅客の搭載定員を待っております。したがいまして、定期検査は四年に一ぺん、それから中間検査は一年に一ぺんでございます。それで、最終の検査をいたしましたのは四十年の二月八日でございます。
○前田佳都男君 いまの御説明で、船体の検査についての現在の制度というものはよくわかりました。しかし、その検査を待たずとも、船長たる者が何か機械におかしいということがあれば、善良なる管理者といいますか、つまり、とにかく責任のある立場に立つ者として、自主的にこれをやるのが当然ではないかと思うのですが、これについても、この際このときに、運輸省は船長あるいは機関長、そういう者に対して忠告、注意を一般的にお出しになるつもりはありませんか。
○説明員(芥川輝孝君) ただいまの御質問のお答えとちょっとはずれるかもしれませんが、実は船長の談話を続みまして私も疑問に思いましたので、客観的にどういう状況で船が動いておったかという資料を、これは会社に問い合わせたわけでございますけれども、七月は二十六日間稼働しております。それから六月は二十二日稼働しておりますので、相当良好な状態で稼働していたと認められるわけでございます。
○前田佳都男君 それでは、このリモコンについての質問はこれで打ち切りまして、次に、今回の事故の起こりました大阪の安治川の河口というものは私もよく知っておりますが、非常なラッシュ地域ですね。非常に込んでおる。実に陸上の銀座通りといいますか、非常にたいへんなところである。例年事故の何%かがここで起こっておる。それについてお調べになったことがございますか。
○説明員(高林康一君) 大阪港の要救助海難件数は、三十九年におきましては大体百三十件ばかり、そのうち、実は海難の件数の地域別の精査は完全にやっておりませんが、大体のいままでわかっておりますのは、二十八件ばかりが安治川付近で起きておるというような状況でございます。なお、資料を調査いたします。
○前田佳都男君 それでは、まあ大体事故の三割程度のものが起こっておる、非常にラッシュ地域ですね。それはお認めになりますね。こういう地域に対して、あるいは陸上の自動車交通を規制するように、交通規則といいますか、あるいは航海規則というか、航行規則といいますか、私は専門的なことは知りませんけれども、そういう船の航行というものを規制するような規則が現在あるかどうか、なければ、つくってこれを強化するつもりがあるかどうか、その辺をひとつお伺いしたい。
○説明員(高林康一君) 現在、航行規則一般につきましては、海上衝突予防法がございます。それから港湾内におきましては、さらに特殊ないろんな条件を加味する必要がございますので、この点については、港則法——港の規則でございますが、港則法が制定されておりまして、それによりまして、それぞれの取り締まりを行なっておるわけでございます。港則法で定めております中で、特に特定港と称するものがございまして、大阪港あたりもそうでございますけれども、そういう特定港につきましては、それぞれ港長が配備され、そうして、それについては、特定港は大体外国貿易船が常時出入するような比較的大きい港でございます。したがって、交通混雑の度合いが一般的に大きい港でございますけれども、それらについては、それぞれまたその港の特殊性に合いましたように、港長が港則法の規定に基づきまして、それぞれ指揮監督をやっておるという現状になっております。
○前田佳都男君 それでは高林さんにお伺いしますが、現在の港則法というものはそれで十分という意味ですか。さらにこれを今後事故を防止するために改正したほうがいいというお考えでしょうか。
○説明員(亀山信郎君) 港則法並びにそれに基づく施行規則は、港の状況、船舶の状況、要するに、混雑の度合いが激しくなってくるに従いまして、年々港則法の法律の改正は国会にお願いして、また、施行規則もそのつど改正を続けております。今回の事故にかんがみまして、私どもは、こういう非常に混雑した港における航行規制を一そう強化する必要がある、その方法として、法律の改正を要するかいなか、現在検討中でございますが、省令をもってまかない得ないと思われる部分につきましては、早い機会に法律の改正をお願いをいたしたい、かように考えております。
○前田佳都男君 それで、まあ、港則法をなるべく改正に持っていきたいというお考えのように承わるのですが、どうしてもこれを強行というか、実施をしてもらうためには、やはり罰則というものが必要であろうと思います。きのうもテレビの対談でだれか言っておりましたが、もしそうなれば、そういう点を遠慮なく、やはり人命を保護するために、はっきりとすみやかに、またこういう事故がいつ起こるかもわかりませんから、できるだけ早く御提案されることを希望いたします。どうも陸上交通に比較して、海上交通の場合は事故もあまりないだろうということで、わりあいのんびりしているのじゃないか、まあ、われわれそういうように思います。ところが、一たび事故があった場合には非常にでかい、大ぜいの死傷者が出る、その点を十分お考えくださって、この港則法というものが実行されるようにひとつお考えを願いたい。われわれもひとつ一緒に勉強しましょう。 それから次に、これは先ほどの御説明で、まあ付近におった外国の船とか、あるいは船の乗り組み員の連中が勇敢に救助をしてくれたからよかった、ほんとうにそうだと思う。私はその人々に感謝しなきゃいかぬと思う。ある一部の言論機関じゃ、救助が手おくれであったということを言っておる、救助が手おくれであった、おくれておった。その原因はいろいろあるけれども、日曜日であった、月、火、水、木という普通の曜日ではなかった、そこに一つのやはり救助が手おくれの原因があったんじゃないだろうか。日曜日は海上保安部の警備要員というものの配置が少ないのだという、そういう意見もある。ところが、実際、海上交通、特にこの大阪港のようなところで込み合うのは、土曜日や日曜日が込み合う、普通の日はわりあいすいておると思う。そういうことを考えると、この配置という点についても、われわれ普通一般の公務員の考えは、土曜日、日曜日には休む、そういうのが普通の考え方だろうと思いますけれども、その配置の点について遺憾の点はないか、今後またこれを検討する余地はないか、その点をひとつお伺いしたいと思います。
○説明員(猪口猛夫君) お尋ねの件につきまして、先ほども申し上げましたが、大阪港におきまして交通量の最もふくそういたします航路筋は、御承知のように、安治川筋と木津川筋でございます。そのために、また、先生が先ほどおっしゃいましたように、日曜は人出も多いということを予想いたしまして、先ほどの事件概要経過のときもお話しいたしましたように、当日は二隻、安治川と木津川に警戒のために哨戒巡視をやっておったわけでございます。しかし、たまたま安治川方面に出ておりました「しらいと」は、早朝安治川付近を通過いたしまして上流に行っておったというような実情でございまして、私たちのほうも十分そういう事情をよくわかっておりますので、現在、大阪海上保安監部の所有しております港内艇は六隻でございますが、そのうちから、その最も交通量の激しい川筋だけはということで巡視警戒をしておったわけでございます。しかし、それが万全だとは私たちは申してはおりません。今後とも、常時待機して船が出るというのではなくて、常に行動している船を持ちたいというようなことで、巡視船艇の増強をあわせ考えるとともに、現在の保有しております巡視艇をそういう方向で稼働するように現在作案中でございます。また、陸上の警備要員が少なかったのではないかというようなことが新聞紙上に出おりましたが、私たちのところでは、警備救難当直規程というのがございまして、中央も地方もそれぞれ二十四時間をフルに当直いたしております。当日も警備救難関係の当面員は三名二十四時間当直しておりまして、この事故が起きますと、直ちにそれぞれの関係の向きに通報いたしまして、十二時までには大阪海上保安監部三十六名の職員中二十八名全員そろっております。しかし、これとても、今後なるべくこういうことには即応できるような住宅事情とか、そういうことを考えるべきであると考えておる次第でございます。
○前田佳都男君 それでは確認をいたしますけれども、とにかく警備救難艇というものの隻数も少ないんだと、また人も足らないんだと、それが一つの原因であると、今後はひとつしっかりとこれも拡充したい、そういうお気持ちだと、そういうことですね。
○説明員(猪口猛夫君) そういうことを念願しております。
○前田佳都男君 次に、遺族に対する補償の問題ですが、一たび事故が起こったいまとなっては、これは生き返すことはできない。遺族に対する補償ということが非常に大きな問題になるのですが、遺族に対する補償について政府はできるだけすみやかに、また丁重にすべきであるという指示を与えたということを新聞で私は見たのでありますが、これについて政府は具体的にというか、この新聞で、ただちらっと見ただけでございましたが、政府は具体的に、まあこの席上、どの額ということは言えないだろうと思います。しかし、大体保険は百万円一人についてかけておる。保険金だけちょっぴり出してということはないと思いますが、できるだけ、しかも重大な過失によって人命を失わしめたというふうな大きい責任があるというような点において、その補償はきわめて丁重であるべきだと私は思う。政府が支出するのはあたりまえだ。これについて福井政務次官のお考えをひとつお伺いしたい。
○政府委員(福井勇君) 全くお説のとおりでございまして、事故が起こりましたことはまことに残念でございましたが、その遺族に対しましては、最も丁重にお慰め、またはお弔い申し上げることは当然でございますし、また、そのルールに従いまして最大限のいろいろの配慮もすべきことは、当局としても手落ちなくやらなければならないと存じております。 船客の傷害賠償責任保険等につきましては、航路事業者が旅客の運送に関しまして負担した損害賠償金を補てんするために、船客傷害賠償責任保険制などがございます。また、運輸大臣は、旅客定期航路事業の免許に際しまして、海上運送法の規定に基づきまして、免許の条件として、必ず同保険をつけさせることに相なっております。また、同じく保険のてん補範囲は、被保険者が法律上負担した損害賠償金のほか、社会慣習上支払った弔慰金、見舞い金等も含まれておりますし、また、保険金の限度は、船客一人当たり十二歳以上百万円、十二歳未満五十万円、四歳未満二十五万円となっておりまして、死亡は全額、傷害はその程度に応じ所定額が支払われることに相成っております。 以上のとおり、現行の保険のたてまえは、旅客航路事業者が被災害者に弔慰金、見舞い金等を支払った場合には、損害保険会社がその事業者に所定の保険金を支払うことになっておりますので、今回の事故についても、なるべくすみやかに、大阪通運株式会社が被災者等に、とりあえずの措置といたしまして、弔慰金等の支払いを行なうよう、措置いたしたいと存じます。 なお、被災者に対する補償問題全般については、現在までの調査では、衝突しました引き船側にも責任があるものと思われますので、これらのものを含め十分な、当局として指導をいたす考えでございます。
○前田佳都男君 ただいま福井政務次官から、非常に詳細に保険のほうについての御説明を聞いたんですが、どうもこういう事故が起こりました当初は、いろいろ何だかんだ言って、補償がどうとか、非常に好意的なことを言う空気、ムードがあるものです。しかし、その間、非常に交渉に手間がかかっておりまして、時間がたつうちに、だんだん金額というものが減ってくる、熱意が薄れてきて、気の毒だという感じが鈍ってくる、そういうことを私は非常におそれる。しかも、今度の被害者は非常に子供が多い。ただいまの福井次官の御説明でも、子供の場合は保険金は非常に少ない。ところが、その精神的ショックたるや、非常に大きいものがあると私は思う。したがいまして、単に機械的に、おとなだから子供だからというのは、保険金の支給基準というものがあると思いますけれども、それによって与えた精神的ショック、そういうふうなことを考えて、しかも、重大な過失によって引き船が人の生命を奪った、そういう点にかんがみまして、政府は今後この間指示されましたこの線をさらに強力に指示くださって補償金を十分支給されるように私は特に要望いたしまして質問を終わります。
○吉田忠三郎君 開会後の初めての委員会ですから、私はこの際きょう関係の局の諸君から報告されることについて若干質問をいたしておきたいと考えます。 まず冒頭に、最近、海難事故、さらには国鉄の事故、そしてまた航空関係の事故につきましても、ひんぱんと言わなければなりません。こうした問題は、過去の委員会におきまして、たびたび私どもがそれぞれの関係の諸君に指摘をいたし、改善を求めておったところであります。にもかかわらず、かなりこの委員会では、そのつど万全の措置をとった、あるいは努力をした、こういうことの答弁がございまするけれども、私は残念なことには、今日の段階で、その努力のかけらさえ見ることはできないと言わざるを得ないと思うのであります。したがって、これらにつきましては、私は明後日の委員会におきまして詳細に、内航海運、外航海運、航空関係、私鉄、国鉄はじめ路面交通事故についての抜本的な問題について皆さんにそれぞれ意見を求めたいと考えまするから、あらかじめ各関係の省庁の役人の諸君は準備をしていただきたいことを冒頭に申し上げておきたいというふうに思います。 さて本論に入りますけれども、私の質問の第一点は、今度の三宅島航空事故の——あえて私は事故と言いますけれども、その問題について航空局長に質問をいたしておきます。本日の委員会に航空局から出されました資料は、この資料でございます。先ほど航空局長がこの資料の説明をいたしました。きわめて簡単でございますけれども、こういう付言をいたして報告をされました。しかも、まことに申しわけない、いつものとおりの説明なんです。言いわけなんです。私はこの問題はただ単に言いわけや申しわけでは済まされない問題だと思うんです。なぜかならば、今日この完成をしたといわれています三宅島の飛行場が使えない。使えないということは、私は完成していないということだと思う。しかも、その原因は、先ほど局長も説明をしたように、今日検査をしたところが、「航空法の規定に基づく進入表面及び転移表面上に突出する小さい丘がある。」からである、こう言っているんです。つまり、その原因の主たるものは滑走路の直前に丘があるということだと私は思う、簡単に言ったら。結果的には航空機の離着陸ができない。できないから使用ができないということだと私は思うけれども、局長、いやしくもこの飛行場は国民の血税でまかなわれている。ここに書いておりまするように、一切国費を投じてこの飛行場は建設をされたはずだ。すべからく国民の血税であります。しかも、その血税たる国費から三億一千万円という巨額を投じて三カ年間の計画でこの飛行場がつくられることになったのです。今日一体、離着陸ができないからといって、ただ単にこの段階で、この委員会であなたがまことに申しわけないということだけでは、私は済まされない、こう思う。一体政府の関係者はこの問題について国民に対してどう申し開きをしようといましているのか、この委員会でひとつ明らかにしていただきたい。 それから第二には、運輸省はこの問題について指導したはずなんです。その指導に基づいて東京都が建設をしたと私は思うのです。ですから、今日鉄筋のターミナルビルや航空保安事務所等々も六月末にすでに完成をしている。しかも、八月の一日に空港開きをして、お互いに地域住民それぞれの関係者がお祝いをするということも前々からわれわれは聞いている。そういうことが言われておった。ところが、今日これがたまたま最終検査をしたところが、先ほど来申し上げたような障害物の丘があったために離着陸ができない、使用に耐えない、こういうことを言いだす。しかも、その最たる使われないという原因は何か。一つの航空会社が運航を中止する、延期をするということになって、初めて航空局の諸君があわてふためいたじゃないですか。一体飛べないような障害物があって滑走路やビルをせっせとつくるばかげた話は私はないと思う。こういう一体話というものは、現代としてはあってはならないと思うのです。一体航空局長、この始末はどうとるつもりであなたはおりますか。しかも、あえてあなた方に私は言いずらいことを申し上げますけれども、毎度のことながら、この問題が社会的に表面化をしてきたところが、またまた運輸省と東京都と責任のなすり合いをやっている。責任のなすり合いをやるのはけっこうだが、迷惑をこうむるのは国民であります。航空局では何と言っていますか。あの丘は前々から工事をする前に心配であるということを注意しておいた、こういうことをいまごろぬけぬけと言っている。東京都のほうの言い方はどんなことを言っているかというと、そんな注意は聞いたことはない、航空局の指導によって今日建設を進めてきたのであるからいまになってそんなことを言うこと自体おかしいということでやり返しているわけです。国民の側から見ますれば、一体何が何だかわからぬ。まことに理解できません。この理解できない点を、今日のこの委員会で、政務次官も来ておりますから、明快にこの委員会を通してこの問題の解明を国民の前に私はしていただきたい、すべきである、こう考えております。 それから、私はしろうとですから、第三に伺いますけれども、かりに航空局が注意していたとして、注意どおりに工事が運ばない、丘は依然として残っている状態、こういうことはいままでだれも気がつかなかったということで一般社会で常識的に通る私は話であるかどうか。かりに航空局の指導どおりにやっておる、注意されたとおりにやっておる。今日三年間たって、すでにもう飛行場が落成をして、八月一日に空港の開きをやる。おそらくは一番機を飛ばす準備をしておったと思うんだが、いまになってだれもがその丘に気がつかなかったというようなことが一般常識として社会に通用する私は現状の問題であるかどうか、これも私はすなおに受けとめて先ほど申し上げたように答弁をしてもらいたい。しかも、私は考えてみて、航空局が注意をしたとして、注意のしっぱなしで済まされる問題ではない。そういうこと自体についてうかつな話だったと思うんだ。しかも、今度の問題の発端は、先ほども言ったように、航空会社のほうから、あれでは飛行機を飛ばすことはできませんと断わられてから、初めてびっくりして、ああでもないこうでもないということを言いだしておる。しかも、この報告では、東京都に可及的すみやかにその障害物件を除去するようにしたのである——可及的すみやかなどという、そういういまどきまことに文学青年が使うような表現でこの委員会でごまかそうとしたって、私は許されない。まことに無責任きわまりない私はやり方だと思う。佐藤内閣はいま一般国民から無責任な内閣だといわれているようでありまするけれども、いかにそんな無責任時代とはいえ、これぐらいいいかげんな取り扱いをしていることについては私は驚かざるを得ない。非常に私は端的に、きょうは口が悪いけれども申し上げますけれども、これらについて一体あなた方はどういう責任をとるつもりでいるか、その点をお聞かせ願いたいと思うんです。 それから、もう一つ私はふしぎでならないのは、この建設については、三カ年計画で計画をし、工事を施行したはずなんです。三カ年ということになりますると、かなり長期的な期間を要したと私は思う。決して短い工期ではないと私は思う。この間、航空局の役人の諸君、あるいは東京都の役人の諸君も、ずいぶんと三宅島に視察をして、調査をしたり検討をいたしていたと私は思います。そのときに、目の前にある海抜三十六メーターもある丘が目にとまらなかったといって、一体今日国民が、特に島の住民が、幾ら航空局長が近眼でめがねをかけておるからといったって、目にとまらなかった、目に入らなかったといって、一体これは理解できますか、信用できますか。まことに私は奇妙千万としか言えないふかしぎな問題だと思うんです。しかも、あなたは先ほど、この丘を取り除くためには三千百万程度の金がさらに必要である、こう言っていますけれども、私は三千百万ではあがらぬと思う。この図面であなたが説明をした関係で、ほんの飛び出してきた部分のみ取り除くならこれでいいかもしらぬけれども、今日ほど航空安全が社会で問題になっているとき、あんなちゃちなやり方は私はやめたほうがいいと思う。やるなら、根本的にこの丘を取り除いて、名実ともに利用される国民の利益になる私は飛行場にすべきだと思う。そういたしますれば、大体私は、あなたが申された三千百万から一億程度の経費はかかる。さらに工期も、一年以上の日数が私は必要だと思うのです。こうなってまいりますれば、この一年間の工期、建設費、あるいはかりにあなたの言い分を通して、追加金として三千百万認めたとしても、ことごとくこれは国民のやはり税金ではないですか。こんなようなずさんなでたらめないいかげんな税金の使い方をされたのでは、税金を納める国民の立場から見ますると、まことに身にしみるものが私はあろうと思う。私は、航空局のみならず、各それぞれの役人に申し上げておきます。あなた方、役人だから、これでよいかもしらぬ。民間会社であってみてごらんなさい、直ちに倒産しますよ。これは倒産します、このくらいのことをやっておったのでは。私はどうも日本の役人というものはありがたい状態に置かれていると思うのです。このような醜態を演じた場合に、私は直ちに責任をとるべきだと思うのだ。ところが、依然としてそういう態度も見えない。まことにおくれて申しわけありませんでしたという程度だ。しかも、これに類似する事故がかなり各般にわたってありまするけれども、私は今日、この責任者がきびしく処分されたなどということを聞いた覚えがない。ですから私は、こういうことが山積をして、まさに今日の役人が税金を使い公共の仕事をする場合に、ある意味においては惰性的なものになっているのじゃないかという危惧さえ持っています。きょう、幸い政務次官が来ておりまするから、この問題について、一体政務次官は、政府を代表して、どうこの責任の所在を明らかにして責任をとろうとしておるのか明らかにしていただきたいことを申し上げて、とりあえず私の質問を、第一段階として終わりたいと思います。
○政府委員(佐藤光夫君) 御指摘の点につきまして、私のほうからお答えできる点を申し上げたいと思います。 まず、こういうような障害物件に当初調査をするときになぜ気がつかなかったというような点を、われわれも御指摘のように問題といたしまして、当時の状況その他を調査したわけでございます。調査のときにおきましては、空港の候補地が地盤が非常に複雑で凹凸がある、多数の樹木が繁茂をいたしておりまして、測量の調査では非常に困難な状態であったという事情があったわけでございます。しかしながら、御指摘のように、そういうようなものをなお十分調査をして、あらかじめ手を打ったならば、滑走路等の工事ができたのに使えないという状態にならないという点は、御指摘のとおりでございまして、したがいまして、これらの点につきましては、なおもっと詳細に当時の状態その他を、われわれとしてはいかなる調査をしたか、調査の部分が適切であったかどうかということを、さらに十分にわれわれの中におきましても必要な調査をして反省の資料とする。あるいは、その間において十分われわれの責任を尽くしておったかどうかということについての御指摘もございましたが、なおこれらの点につきましてはもう少し時間をかしていただきまして、十分に当時の状態の調査を進めたいと思いますが、一応いままで調べましたところでは、そういうような状態で、必ずしも当初の調査が結果において十分でなかったということを申し上げなければならぬと思います。 なお、その間工事には、実質的に三十八年度、三十九年度の二カ年を要したわけでございますが、その補助金の調査を御指摘のとおり中間でいたしております。で、その際には、説明では、補助金等に係る予算の執行の適正化法に基づきまして、はたして設計どおりの工事が具体的になされておったかどうかという、補助工事に対する調査のみを行なったという説明でございますが、御指摘のように、当然、常識としては、その際にも周囲の状況、特に障害物件の状況等についての調査をあわせてすべきではなかったかという反省をいたしておるわけでございます。 なお、この障害物の発見の動機につきまして、航空会社の申し入れがあってというようなお話がございましたが、われわれとしては、この完成検査のときに、はなはだ残念な事態でございますが、完成検査のときに初めてこれを発見したというのが実情でございまして、ただ東京都におきましては、工事の完成に伴いまして、すでにことしの初めにおいてその点について心配しておったというようなことも後にも聞いたわけでございますが、われわれとしては、はなはだ残念ながら、そういうような状態であったということを申し上げざるを得ないわけでございます。 なお、新聞等に一部これは東京都だとか、航空局は、どうとかというようなお話が出ておったという御指摘でございますが、われわれとしては、やはり航空法に基づきまして、設置の許可の申請があったときには、十分な審査を尽くさなければならぬ、その後、補助工事の工事の実施状況の調査の際にも十分調査をしなければならないという点は、御指摘のとおりでございまして、われわれが全然責任がないというようなことを考えておるわけではございません。ただ、現実の事態が、先ほど申し上げましたように、相当時間がかかっておりますしいたしますので、なお十分それらの間の事務的なやり方その他について調査をすることをお許しを願いたいと思うのでございます。 この障害物の除去の工事の程度並びに将来の対策でございますが、御指摘がございましたが、これは東京都に十分注意をして調査をしてもらうようにお願いをしました結果が、除去を要する土量が約二万七万——先ほど平方メートルと申し上げたと思いますが、二万七千立方メートル、経費約三千百万円で、もちろん、さらに十分なものを付加して工事をするというような問題が将来においてはあるいは起こるかもしれませんが、現在の調査の程度では、約三千百万円でこの千百メートルの滑走路は使用可能になるという報告を受けておる次第でございます。 したがいまして、われわれとしては、まず何としてもこの障害物件の除去をすみやかにする必要があるという点に注目をいたしまして、東京都と連日、これら工事の実施について、現在鋭意折衝をしておるという段階でございまして、これが完了いたしましたならば、御指摘もございましたけれども、従来投じました経費を十分化かして空港としての機能を活用できる、また、そういうふうにしなければならないということで現在努力をしておる状態でございます。
○吉田忠三郎君 どうも毎度のことであるけれども、あなたの答弁は、官僚答弁の域を出ていない、最もよくないそれは答弁のしかたなんです。現実問題が起きているのだから、しかも、この飛行場の建設にあたっては、離島振興法に基づいてやっておるはずなんです。これは間違いないだろう、間違いありませんな。そういう法の大前提に従って飛行場を建設をする。そこで、どこでも飛行場は建設されるべきものでないのです。その候補地をきめる場合の条件があるはずなんです。その条件というのは一体何ですか。第一に立地条件じゃないですか、気象条件じゃないですか。このことも私が指摘する以前の問題として、あなた方は十分承知をしているはずなんです。さすれば、すでに候補地にきめたときに、高さ海抜三十メートルの丘があるわけですから、その場合に滑走路は、そのときの気象条件によっては、それぞれ進入路というものはきまりますよ。そういうことが当然想定された場合に、いま申し上げた丘というものが目に入らなかったかどうかということなんです。いまになって、検査の当日どこかの会社から言われてそうしたのじゃなくて、わがほうの検査官が発見したがごとき、そう言ったって通らないし、それは通りません。そういう答弁は国会で、ここで言ったって通りませんよ、この委員会では。ですから、私はそんな答弁では理解しませんから、もっとその当時の建設候補地にきめたときからのいきさつを調査するから、時間をかしてくれということですから、時間をかすことについてはやぶさかじゃないけれども、そういう点を明確に調査をしてわれわれに示していただきたいことをひとつ申し上げておきます。 それからもう一つは、そういう障害物があったと、心配であるということで注意をした。ですから、いつそういう注意をしたか、そのこともついでに調べてこの委員会に提示をしてもらいたい。 それから、かりに注意をしておったとすれば、ただ単に注意のしっ放しではいけないことだと思うのです。ですから、どの程度の注意をして、しかも、先ほども申し上げたように、航空局の役人もずいぶんこれは島に行っている。私の調査では、役人も行っている。景色のいいところだが、私はこれは物見遊山に行ったのじゃないと思うのだ。物見遊山に行ったので、小高い丘があったが、景色がいいから目玉の中に入らなかったかもしらぬ。私はそのために行ったのじゃないと思うのだ、あの旅行、あの視察というものは。いまになって、こういうものが検査のときに発見されたなどと言ったって、一体、社会通念としてこれは通る話ですか。これは私は通らぬと思うのですね。しかも、これからいろんな責任というものはあるが、あなたはいまこの段階で、どの責任ということは言わないけれども、少なくとも国民の血税三億一千万を投じてやった計画が、今日の段階になって全く使えないというわけですから、ずいぶんひど過ぎる。その税金が活用されていない、公共投資として、公共事業として。ですから、私は道義的に国民に対して、やはり役人は私は責任があると思う。この責任は、先ほど来言っているように、政務次官どう考えるか。
○政府委員(福井勇君) 吉田委員の御指摘のような点では遺憾の点があったように思われますので、公務員の責任体制の確立とか、あるいは責任感の喚起につきましては、十二分に努力いたしまして、国民の公僕としてきびしく責任体制を確立するようにいたしたいと存ずる次第でございます。今後一そう十分注意いたしまして善処するように、特に注意いたしたいと存じます。
○政府委員(佐藤光夫君) いま御指摘の調査の結果の詳細については、十分調べまして後ほど御答弁させていただきます。
○瀬谷英行君 関連して質問したいと思うんです。これは、これだけ材料が一ぱいあるんですからね、これだけの材料があって、質問者もたくさんいるんでやり切れないと思います。やり切れないと思いますので、議事進行について考えていただいたほうがいいと思いますが、しかし、せっかく前田さんと吉田さんから質問があった事柄でございますので、それに関連した質問をちょっとしたいと思います。 まず最初に、前田さんから質問がございましたが、大阪港における衝突事件の問題。「芦屋丸」船長の責任だというふうに先ほどお話がございましたけれども、どうもこれも考えてみるとわからないことなんで、岸壁から距離が三十五メートルだと。あのデンマーク船ですか、その船からだったら、大体これの船が二十メートルくらいあるとすれば、十五メートルぐらいの近くでもって事故が起きたと。とすると、視界が、たとえば、こっちの大島のように霧が濃くて視界が見えなかったというような事実があったとしても、そんなにぶつかるような条件にあったというふうに考えられないわけです。一体、船長が過失でもってぶつけたということになると、故意に船長が「やそしま丸」にぶつけたというふうにしか考えられないわけです。船の故障でないとすれば、あるいは居眠り運転——船で居眠り運転というのがあるのかどうか私よくわかりませんけれども、居眠り運転をやっていて——居眠り運転をやっていれば、まっすぐ行っちまうわけですけれども、これが右へ曲がっているわけです。眠りながら右へ曲がったというふうにも考えられない。この辺がどうも私には理解できないわけです。「芦屋丸」船長の責任だとすれば、その辺は一体どういうことになっているのか。その点をひとつお知らせ願いたいと思います、まず第一に。
○説明員(猪口猛夫君) 先ほど御説明申し上げましたように、「芦屋丸」の船長は現在、艦船覆没同致死傷罪容疑で逮捕されておりまして、厳重に、調査究明中でございます。次回の委員会までに、その調査究明の結果、いまおっしゃいましたような内容のことが判明でもいたしますれば、委員会に報告いたしたいと思います。現段階におきましては、仰せのような居眠りしておったか、あるいは故意だったかというようなことをはっきり申し上げる資料がございません。
○瀬谷英行君 では、次回の委員会までに報告をしてもらえるならば、次回に譲ることにいたしますけれども、しかし、こんなふしぎな話はないと思うのですよ。わざとぶつけるか——わざとぶつけるということは普通あり得ないことですね。だから、そうでないとすれば、機械の故障じゃないか。機械の故障だったとすれば、船長の責任というふうにばかりは言い切れないということになるわけでしょう。しかし、いまの問題は、じゃ、いまのところお答えができないということでありますから、その次の問題としては、船長以外にも乗り組み員がいたわけなんですけれども、船長だけが船の運航すべてを握っておって、ほかの乗り組み員は、「芦屋丸」の乗り組み員が「やそしま丸」を現認できなかったのかどうか、現認しても手を下し得なかったものかどうか、あるいは、ほかの者は全然船の中に入っておって別の仕事をやっておったものかどうか、その点もいまお答えできなければできないでよろしい、わかっておる限りにおいてお答え願いたいと思います。
○説明員(猪口猛夫君) 衝突の原因、すなわち事故の原因に関与をいたします部分につきましては、先ほど申しましたように、調査究明中でございますので、御確答申し上げることができないのは残念でございます。ただし、「芦屋丸」の乗り組み員が事故直後におきまして救助作業に協力したか、従事したかという点につきましては、「芦屋丸」の乗り組み員も飛び込んで五名ばかり救助しておることは、はっきりいたしております。
○瀬谷英行君 それでは、それらの問題については、次の委員会に報告をしてもらうことにいたしまして、先ほどお話が出ましたリモートコントロールの故障の問題で、船長がリモコン説をとったということは、こういう船のリモートコントロールの故障というのが多数あったから、そこに責任を転嫁しようという意図があったのじゃないかということは一応考えられる、この真偽のほどはわかりませんけれども。だとすると、船舶の遠隔操作方式ですか、これは合理化に伴って乗り組み員の数が減ってきたかわりに、リモートコントロールというシステムが船舶に多数適用になるということになると、もし故障がしばしば起こるとすると、非常におそろしいことだと思うのです。船の中には、こういう小さな船ばかりではなく、何方トン、何千トンという大きな船もあるし、そういう船がリモコンの故障でもって今回のように気軽によその船にぶつかるということをやられると、これはえらいことになると思うのであります。とすると、統計的に見て、こういう故障というものはどの程度あるのか、どの種の船舶に多いのか、その故障の原因はどういうものなのか、あるいはまた、その故障を起こすメーカーは、どういったようなところに多いのか、そういうことも一体わかっているのかどうか、そのこともこの際、御答弁願いたいと思います。
○説明員(芥川輝孝君) 「芦屋丸」のリモートコントロールにつきましては、これはかじを動かすのは電動油圧のヘルショウ式というもので、 メーカーは東京機械であります。それから可変ピッチプロペラのものは電動油圧式で、メーカーは布谷計器のものであります。なお、完成いたしましたのは昭和三十四年の十二月十八日でございます。完成後、相当使用年月は長いものでございます。 それから、このタイプのいわゆるリモコンと申しますものは、ただいま申し上げました型式のものは、最近非常に成績がよく、漁船その他いわゆる労働力の不足を補いますのに非常に多く使われておりまして、日本の漁船はほとんど全部この型を採用しております。 なお、大型船の自動化につきましても、これは技術の発達の方向としてわれわれのほうは力を入れております。 ただいま御指摘のような事故の点につきましては、非常に注意を払っておりまして、常にこれの信頼性につきましては、信頼のないものは当然採用されないわけでございますが、さらにそれの一そうの信頼の増強について努力いたしておるわけであります。 たとえば造船技術審議会等におきまして、これは一つの部会といたしまして、自動化問題を規格化しよう、標準化しようということを計画しております。ただいまのところまでは、発展の何と申しますか、初期でございまして、いろいろの型式が出ておりまして、そこでまず、これの手始めに規格化いたしまして、そうして事故を未然に防止しようというふうに考えておる次第でございます。
○瀬谷英行君 私が聞いたのは、「芦屋丸」の問題だけじゃないのです。「芦屋丸」の船長がリモートコントロールの故障だということを主張したというのは、もし船長の過失で責任だと——責任であるかどうかということはわかりませんけれども、リモートコントロール装置の故障というのが多々あるから、もし責任を転嫁しようとするならば、そこに求めたのではないかということが一応推定して成り立つわけです。してみれば、遠隔操縦装置というのは、しばしば故障を起こすという事実があるのではないかということを聞きたかったわけです。だから統計的に見て「芦屋丸」に限らず、大型船、小型船、すべてを含んで遠隔操縦装置の故障というものはどの程度あるのか、その故障による事故というものはどの程度あるのか、その故障の原因は一体どこにあるのかといったようなことを、ある程度これは当局においてまとめておかなければいかぬと思うのですね、こういうことは。だから、こういう事実がわかっておったならば、その点をこの際発表していただきたいということです。 それからこういう船の乗組員の人間を減らすために、こういう機械装置を行なう。ところが機械が故障を起こしてぶつかった場合には、般長か乗組員にすべて責任をなすりつけられてしまう。機械の故障というふうな事実はうやむやに済まされてしまうということになると、船を使用する人間にとってみては非常におそろしいことですから、こういう点もきょうただいま資料が発表できなければ、次回までにそれらの資料を私は提出していただきたいわけです。なぜ私がそういうことを言うかというと、ゆうべのテレビの解説で、大阪の問題の解説でもって、遠隔操縦装置の故障というのが相当数に上っている。正確には記憶しておりませんけれども、そういう意味の解説がされておりました。これは事実とすると、非常におそろしいことだと思うわけですから、この事故を契機として、統計的に数字の面で、あるいは内容の面で明らかにしてもらいたいということを私が聞いたわけなんです。
○説明員(芥川輝孝君) 自動化装置をつけました場合には、必ず手動に——万一故障がございますときには手動に切りかえる装置を持っております。それからなお、故障統計の問題でございますけれども、これは海難として報告の出てくるような大きなものについてはまとめ得ると思うのでございますが、その他小修理その他については、非常にむずかしいと思いますが、できるだけ協力してまとめたいと思います。
○瀬谷英行君 昨日のテレビの放送では、故障もかなりの数に上っているかのような解説があったわけなんです。これはまあテレビの解説ですから、正確には私は記憶しておりませんけれども、そういう事実があるとすると、これは今後やはり今回の問題とは別にしてリモート・コントロールの故障によって海難事故が起こるという可能性も含んでいるわけなんですから、そういうことがあってはならぬと思うので、そういう意味で私が聞いたわけです。それらのもし事故があった、あるいは故障があった件数はどのくらいかということがわかったならば、それも資料として私は提示をしていただきたい、こう思うわけなんです。 それから「芦屋丸」だけではなくて、「やそしま丸」のほうにも問題がありはしないかと思うんです。救命胴衣その他装備していたにもかかわらず、それらの救命具等が役に立たなくて、瞬時にして沈没してしまったということなんですね。そうすると、この「やそしま丸」の船舶としての保安にかなり問題があるんじゃないか、こういう気がいたします。衝突した船がかなりの高速で走っていたなら別でありますけれども、八ノットといえば、しかも岸壁から近いところへ行けば常識的に考えてそんなに高速で運航していたとは考えられない。低速で運航していたにもかかわらず、ぶつかったら瞬時にして沈没してしまった、かちかち山のタヌキが乗ったどろ船みたいにこうあっさり沈んでしまう遊覧船では、これは安心して乗れないわけです。また、そういう遊覧船を許可をして営業させるということも問題になってくるわけです。港内の混雑、ラッシュが非常に激しいということのさっき御報告がございました。それにもかかわらず、ちょっとさわっただけでぶくぶく沈んでしまうような船が遊覧船として営業を許されているということ自体が、私は問題じゃないかと思う。だから営業方針の問題に関連をして聞きますけれども、遊覧船としての保安度がはたして適切であったのかどうか、ぶつかって、幾ら救命具を積んでいたとしても、時間をかけて静々と沈んでいけば問題はないわけであります。そうではないでしょう。瞬時にして沈んでしまったから、救命胴衣なんか幾ら積んでおっても後に立たなかった。そして「やそしま丸」にもこれはかなり責任があるというふうに考えるのが至当ではないか、いままでの報告では、「やそしま丸」の責任についてあまり触れられていなかったような気がしますし、この報告の中にも、そういう点は詳細に出ておらないような気がするのでありますが、その点についてもお伺いしたい。
○説明員(芥川輝孝君) 「やそしま丸」の瞬時にして転覆したという点でございますが、その点は、どういう状況で、何秒ぐらいで転覆したかはわからないのでございますが、私のほうの取り締まり基準といたしましては、旅客船に対しましては、特殊な十分な復原性を与えまして、通常の航海では事故を起こさないように注意しているわけでございます。何ぶんにも船が小さくて、いわゆる突風に会ったというような状況ではないかと想像されますので、そういう場合には、やはり静々と沈むというような設計はおそらく不可能ではないかと思うのでございますが、状況はわかりませんので、ただいまではその程度しか申し上げられないのでございます。
○瀬谷英行君 ただいまの問題も、状況のかわらないことばかりここで幾ら繰り返して追及してもしょうがありませんから、非常に多くの疑問点がございますから、それらの点も次回の委員会までに詳細に報告をしてもらうようにしたいと思います。この問題についての質問は、私は保留をしたまま打ち切りたいと思います。 それからいま一つ吉田委員の質問の中で、これも関連して質問したいと思いますが、三宅島空港の問題ですけれども、運輸省の責任について、先ほど吉田委員からいろいろ追及がございましたが、気象調査及び地形測量を行なったというのは、東京都がやったというふうに出ております。事実上は東京都がやって、運輸省のほうはまあ許可をした、こういうような形になっているように聞き取れるわけなんでありますけれども、そのように理解をしてよろしいのですか。
○政府委員(佐藤光夫君) これは空港設置につきましては、航空法によりまして、運輸省が直接設置をする場合もありますし、都道府県が設置及び管理をするということはあるわけでございまして、本件におきましては、設置及び管理の主体は東京都であるわけであります。したがいまして、航空法上の手続としては、運輸省はそれに対する設置の許可をし、あるいは完成後検査をするという立場にあったわけでございます。ただ、先ほど吉田委員御指摘のように、この工事につきましては、離島振興法によって一〇〇%国が補助をして工事をするという関係にございますので、事実上は国と都がそれぞれ知識を出し合って一体となって工事を実施するという事実上の形にあったわけでございます。それらの実際の補助工事の場合の補助検査が先ほど申し上げましたように、十分当方が調査をしなかった、あるいは東京都が工事の調査をする際に、われわれのほうにおいて十分助言をしなかったというような点につきまして、先ほど御指摘のように非常に遺憾の点があったということを申し上げている次第でございます。
○瀬谷英行君 これも関連質問ですから、これで私は打ち切りたいと思いますけれども、一応責任の所在について、運輸省と同時に東京都が実際の仕事に当たっているということなんですね。こういうことはちょっと常識では考えられないことなんですけれども、空港をこしらえる段取がすっかりできてみたら、でこぼこがあったというような話は、港をこさえてみたら水がなかったというようなもので、駅をこさえてみたらレールができてなかったという話よりもっと悪いと思うんです。あまりこういう話は、国会でも聞いたことがない話だと思うんですけれども、一応責任というのは、実務上の責任については東京都に相当の責任があるという——運輸省はもちろん監督上の責任があるけれども、東京都にも調査なり測量等についての事実上の責任があるというふうに理解をしてよろしいということなんですね。
○政府委員(佐藤光夫君) この設置管理の主体は東京都でございますが、東京都はその設置管理のしかたについては、十分責任を負って遂行すべきものであるというふうに考えておるわけでございます。
○浅井亨君 先ほどからいろいろお聞きしまして大体わかりました——疑義はございますけれども。この二日の日にずいぶんと海難事故がたくさん出まして、私ども地元の大阪におきましても、いま質問があったような事態が起きたわけでございます。特に大阪港ではこの日が交通安全旬間というようなポスターまで張られて、非常に盛んにやるべきときであったにもかかわらず、こういう事故が起きたということについては、ほんとうにわれわれも心からびっくりしたわけでございます。 そこで、先ほどからお聞きしておったのでありますが、このタグボート「芦屋丸」はいつできたんですか。
○説明員(芥川輝孝君) 昭和三十四年の十二月十八日竣工でございます。
○浅井亨君 私聞いているのは、建造して五年前と聞いているのですが、そんなことはないんですか。
○説明員(芥川輝孝君) ただいま申し上げたとおりでございます。
○浅井亨君 五年前ですか。
○説明員(芥川輝孝君) いいえ、三十四年の十二月十八日に竣工でございます。
○浅井亨君 約五年ですね、五年ちょっとですか。そこで、このリモコン装置ですが、先ほどからいろいろ質問があったのですが、船長が言うには、最近非常に故障や事故が続出していた、こういうふうに本人が認めているのでございますけれども、一番最後にお話し聞きますと、四十年の二月八日に最終の検査をしたということですが、このリモコン装置というのは非常に故障だとかそういうものは多いのですか。先ほども瀬谷さんから質問あったように思いますけれども、そのように多いものであるならば、定期検査が何年に一回とか、また中間検査というようなものはあるにはありますけれども、そういうことに対して特に注意した検査ということはおやりになっているか。故障があったということは、やはりそういう事故はやはり当分あるでしょうね。
○説明員(芥川輝孝君) それは先ほど申し上げましたように四年に一回の定期検査と、それから毎年一回の中間検査をいたしております。それからなお故障個所がございました場合には、その部分につきまして特に慎重な検査をいたすわけでございます。そこで中間検査を昨年の三十九年は十月二日にやっております。それから臨時検査をことしの二月八日にしております。このときは予備の可変ピッチプロペラの翼を三枚製作いたしまして、これを予備品として陸上に置いておいたようでございまして、その予備品の検査をしたようであります。なお、リモコン装置につきましては、やはり相当精密な機械でございますので、十分注意して保守管理をいたしませんと、これは非常に故障の原因になる可能性が多いものでございます。しかし最近先ほど申し上げましたように非常に信頼性が増してまいりまして、特に漁船なんかは、相当値段の高いものでございますけれども、相当広く使われております。なお昨日の試験につきましては、先ほど御報告がございましたが、初めにリモコン装置の一番かなめは電気の関係でございますので、電気の導通試験を行ないました。それで絶縁が非常に完全であったというそうでございます。それから引き続きまして……
○浅井亨君 私の質問していることとちょっとピントがはずれています。私の申し上げていますのは、船長が最近事故や故障が非常に多いと、こういうふうに本人が言ったわけなんです。だから、それに対してそのつどいろいろ報告があり、またそれに対する機械の整備というものもやったと思うんですよ、やったと思うんです。そういうことに対してほんとうに「芦屋丸」が再々事故を起こしておったのか、またそういう機械装置に問題があったのか、そういうことについてよく検査してあったんですか、と聞いている。
○説明員(芥川輝孝君) 検査はそのつど行なってはおりません。ただ小さな取りかえその他は当然あったと考えますが、先ほど申し上げたように「芦屋丸」の稼働状況につきましては、七月に二十六日稼働しております。六月には二十二日稼働しておるようでございますので、したがって相当保守の状況は良好だというふうに判断して差しつかえないではないかと思う次第でございます。
○浅井亨君 そうしますと、こういう事故が起こった、いまおっしゃるとおり考えますと、それ以後の事故がなかったと、しかしいま事故が起こったとすると、そこで初めて船長が最近事故や故障が続出していたというようなことばを船長自身が出すというところに、私は疑問があるわけです。何ともないんであるならば、こういうことばは出さないはずです。完全にそれが整備してあるならば、そういう事故の起こったときにそういうことばを出すものじゃないと、ぼくはこういうふうに考えるわけです。そういうところに船長の、その心の中に変てこなものがありゃしないか、こういうふうな疑惑を生ずるわけです。おわかりですか、私の言わんとするところは。いわゆる整備をしていた。故障があったために整備をした。ところが、いまおっしゃったとおり四十年の二月八日に完全に検査をして、何の故障もなく、その後何ら運航に差しつかえがなかったと、あなたはいまおっしゃいます。おっしゃるんだったならば、事故が起きたときに、このようなずっと前のことを、事故や故障が続出していたなんということばを出すこと自体が、私は船長がおかしいというんです、直っていたんならば。そういうところに私は何か疑念を生ずるわけなんです。そういう点どういうふうにお考えになっておられますか。
○説明員(芥川輝孝君) 船長の意見については、私、何も申し上げる限りではないかと存じます。
○浅井亨君 そういうことに対する指導は。
○説明員(芥川輝孝君) 昨日、先ほどから御披露申し上げております試験は、海難によります臨時検査でございます。その結果が、先ほど御報告したとおりでございます。
○浅井亨君 その程度でけっこうですが、その次にまだ二点あります。 それでは、港則法の第三十七条ですが、これには「港長は、船舶交通の安全のため必要があると認めるときは、特定港内において航路又は区域を指定して、船舶の交通を制限し又は禁止することができる。」と、このようにあるわけなんですが、先ほどもそれはお話がありました。しかし、あの安治川の流域というものは非常に繁雑であると。先ほどの答弁によりますと、二千百隻ですか、これほどのたくさんの船が混雑する場所であると、こういう答弁もありました。だから、そういうような場合、特にこの船は日曜祭日だけ運航しておるように私は聞いておるんですが、こういう場合に、港長としてあぶない、危険だというようなことで、こういう報告がある以上は、今日まで禁止しまたは制限したことがあるのでしょうか、ないんでしょうか。
○説明員(猪口猛夫君) 現在まで、私たちの手元に来ております報告によりますと、安治川筋におきまして、格別に三十七条を発動いたしまして、港長が現場において交通の制限禁止をした事例はありません。ただし、一日の事件直後、約四時間ばかり交通制限をしております。これは三十七条の規定は、そういう事故が発生いたしました際におきます交通制限をやる目的の規定でございまして、現場で格別のあれがない限りは、港長はそれをやらないたてまえになっております。ただしそういう規制はやらなくても、常時できる限り、先ほども申しましたように、巡視艇を巡視警戒させまして交通の指導をやっているわけでございます。
○浅井亨君 そこでそのようにはおっしゃいますが、ここのところではいままでは事故はなかったのですか、この安治川では。
○説明員(猪口猛夫君) この「芦屋丸」と「やそしま丸」が衝突するような大きな事故は、この近年にはありません。ただし、いわゆる小事故と申しますか、そういう事故はありますが、いま数字的に申し上げますと、三十九年の実績を申し上げますと、大阪港内におきます港湾内の海難は、私たちのほうで救助を要する程度の海難というのは百十二件ばかりございます。それから推しましても、海難の頻度は、そのふくそう度に比べまして非常に少ないと私たちは存じておる次第でございます。これは船舶の運航に従事する者の細心の注意の結果ではないかと存ずる次第であります。
○浅井亨君 先ほども瀬谷委員からもお話がありましたが、この遊覧船ですね、「やそしま丸」は非常に抵抗力も弱いので、がさっと当たればすぐ沈没するというような弱い船でございますが、こういう混み合いの場所でこういうものを運航さすということに対しては、今後どのようにお考えになりますか。
○説明員(亀山信郎君) 「やそしま丸」は昨年の二月に完成した船でございまして、総トン数二十二トンでございます。この程度の小さな船にお客を乗せていいかどうかという問題であろうかと思いまけれども、一般的には平水——港内でございます、この程度の船で安全は保ち得るということが、船舶安全法等々の規定によって出ておるわけでございます。ただ、これがぶつかった場合に急速に沈没した、これは当たったほうの船が約百五十トン、しかも引き船のことでございますから、通常の船と違って非常に馬力数が大きい、力の強い船でございますから、それがある角度で急に衝突したために、この程度の大きさの船でございますと、ほとんど瞬時に横転をするということは、まことにやむを得ないことではなかったかと感じられるわけでございます。したがいまして、私どもはこういう事故がしょっちゅうあるというふうなことがあってはならないことでございまして、そのために港内の船はすべて大型でなければならないということになりますと、これまたかえって交通の混雑等をもたらすものではないか。したがいまして小型船が大型船にある速力以上でぶつかった場合、短期間に沈没するということは、やはり海上の特殊性としてやむを得ないのではないかというふうに考えております。なおしかしながら、こういう混雑したところに、こういう遊覧の船を通すことの可否ということが、この際一番問題になろうかと思います。大阪におきましては、約三つの航路、遊覧のための航路を設定してございます。いずれも海上運送法に基づきまして運輸大臣の免許を受けておる。免許に際しましては、大阪港長、海上保安庁の大阪港における港内交通安全の責任者と協議をいたしまして、その意見も聞いて許可をいたしたわけでございますが、その許可当時と現在と港内の混雑状況、船舶のスピード等も相当上がってきております。したがいまして、私どもはさっそく港内におけるこういう遊覧船の発着場所、あるいは見学するための航路等について、現在至急に検討をいたしております。大阪港におきますこの事故を契機といたしまして、ただいまのところこの遊覧航路は全部一応自発的な形で停止をさせております。その間におきまして、やはりなおこの事故を教訓にいたしまして、今度の場合は先ほど来いろいろ説明のございましたように、ちょっと想像のできないぶつかり方をしております。しかしながら、基本的にはやはり混雑を避けるということが特に小、中学生等を主たる対象にいたします航内見学ルートでございますから、そのルート等については、見学の便宜を考えながらも、しかも安全第一でルートを選ぶように現在再検討をいたしております。
○浅井亨君 もう一つお聞きいたします。今度のこの災害に対しまして、この海上の事故というのは一応起こりますと、多数の方の人命が失なわれてまいります。そこにおきまして、はなはだ失礼なことばでありますけれども、やはりお慰みといいますか、保険でございますが、大会社ばかりがこういうような事業をやっているとは限らないと思います。いわゆる個人経営のものもあるのじゃないかと思います。ということは、昭和二十九年の十月に、あの麻布中学の生徒が相模湖で事故を起こしました。たしか二十名だったか二十二名だったかなくなりましたが、そのときの補償はまだ解決していないように私は思うんですが、こういうような問題がありますとたいへんだと思うのです。そういうところで、この海上運送法を見てまいりますと、「運輸大臣は、旅客定期航路事業を永続的に確保し、且つ、旅客の利益を保護するため必要があると認めるときは、運輸審議会にはかり、旅客定期航路事業者に対し、当該旅客定期航路事業者が旅客の運送に関し支払うことのある損害賠償のため保険契約を締結することを命ずることができる。」と、こういうことになっておりますが、先ほど答弁をお聞きいたしますと、これは絶対に保険に加入しなくちゃならないんだ、こういうようなお話だったんですが、運送法では「命ずることができる。」と、こうなっているんですが、これは、強制保険ですか、さきのは強制のように聞いたんですが。
○説明員(亀山信郎君) 海上運送法の規定は仰せのとおりでございます。現在は免許に察しまして、免許の条件といたしまして、必ず強制的に保険に付保する、入らないものは免許取り消しの処分になる。
○浅井亨君 自動車の場合と同じですか。
○説明員(亀山信郎君) 自動車のように、直接法律強制ではございませんで、免許の条件という形でやっておりますが、実質はすべて例外なく、この免許のときに条件を付しておりますので、実質的には強制保険になっております。
○岩間正男君 時間がないようですから、この次に詳しく聞くとしまして、資料要求を兼ねて二、三の質問をしたいと思います。その中で私の聞きたいのは、このタンカーと米貨物船が衝突した問題ですね。これについて、この視界ゼロという濃霧というのは一体どの程度なんですか、科学的にもう少しこれは詳しく説明してもらいたい。それから視界ゼロという場合に、これは航行船は一つの制約があるのか、そういう制約がこの事件の中で守られておったのかどうか、この点まずお聞きします。
○説明員(猪口猛夫君) 視界ゼロというのは、科学的にはっきり申し上げることはできませんが、視界の分類上、ゼロから十二階級ぐらいまでであると覚えておりますが、そのゼロでございまして、全くいうならば船橋から船首が見えにくいぐらいの非常に濃い状況だと思います。そういうような場合に船は、どうするかということについては、これは明らかに海上衝突予防法で、霧中における航法というものがはっきり規定されております。例を二、三申し上げますと、船の運航に支障のない適当な速力に落とす、まあ大体私たちの常識的なあれでは六ノット以下に落として航行するということが、大体まず大きな航法の規定になっております。それから霧中航行中は相手が見えませんので、相手に自分の所在を知らせる、お互いに知らせ合うということで、霧中信号あるいは霧笛を鳴らして航行するというのが、一番大きな霧中航行中の定められた航法であります。
○岩間正男君 この事故のときには、どういうふうな形ですか。第一に、「アリゾナ号」の速度はどれぐらいだったんですか。それからいまの霧笛とかそういうものを鳴らした、そういうことはあったのかどうか。
○説明員(猪口猛夫君) この事件につきましては、先ほど報告申し上げましたように、私、いま確認いたしましたら、「アリゾナ号」は本日の十時四十分に横浜に入港いたしました。直ちに「アリゾナ号」の船長につきましてその間の事情を任意捜査のかっこうで聴取いたしますので、次回までには速力の点とかそういう霧中航行中の航法をいかにしたかということがはっきりいたすと思います。
○岩間正男君 これは新聞などの報道で、発見されたときから十時間後にその遭難の事実がわかったわけなんです。それから捜索を開始した、こういうことなんですが、そうでございますか、この経過は。
○説明員(猪口猛夫君) 約十時間後にはっきりしたわけなんでございますが、この間の経緯を若干ふえんいたしたいと思います。 三時ごろに事故が起きまして、午後の一時まで非常に濃霧だったわけでございます。でありますので、その捜索に当たっておりました「アリゾナ号」、それから私のほうの巡視船「げんかい」もなかなか発見することができなかった。そして午後の一時になりまして霧が晴れまして、晴れたとたんに、二時四十五分に私のほうの「げんかい」が船体を発見したという状況でございます。
○岩間正男君 それまでは何ですか、何らの通告もなかったわけですね。「アリゾナ号」からもむろん無電の連絡とかそういう通告は何もなかったのですか。
○説明員(猪口猛夫君) これは先ほども報告いたしましたが、事故が起きたのは三時ちょっと前に起きたわけなんでございますが、三時ちょっと前に起きまして、「アリゾナ号」はその旨を国際通信条約に基づきまして緊急通信を発しておるわけなんです。自分は漁船らしきものと衝突したという旨を一般に電波を発したわけなんです。それによりまして、私のほうの第三管区海上保安本部あるいは下田の海上保安部がそれぞれ救助手配をしたという状況でございます。
○岩間正男君 そのときの無電の通信というのは、船体らしきものと衝突したということだけで、それについてはたとえば救助の問題については何一つ触れてない、それからその前後の関係ですが、これは新聞なんかの報道ですが、ちょっと救助に当たったらしいけれども、途中で放棄して自分の定めた航路に、いわば遁走したというのですか、そういうことになっておるのですが、その点はいずれこの船長から詳しく聞けばわかると思いますけれども、どういうふうにいままでの経過ではつかんでおるのですか。その点はっきりしてください。
○説明員(猪口猛夫君) その間の事情をもう少し詳しく申し上げますと、二時九分ごろ「アリゾナ号」は漁船らしきものと衝突したということをみずから感じまして、午前の三時三十八分に、先ほど申しましたように、前記の場所と、漁船らしきものと衝突したという内容及びそれによって自分は捜索しておるという内容が緊急通信で発せられたわけでございます。そして午後の一時三十分まで「アリゾナ」は現地で捜索に従事しておったわけでございます。
○岩間正男君 何時までですか、もう一回。
○説明員(猪口猛夫君) 午後一時三十分ごろまで現場付近で「アリゾナ」は、自分が衝突した物件を捜索しておったわけでございます。しかしこの「アリゾナ」は旅客十二名搭載しておりますし、その関係もございますので、早く目的地に行きたいというので、巡視船にお願いするというような気持ちでマニラに向かったと思います。それから当時現場におりました「げんかい」は該船長に対しまして、もよりのところに引き返してくれという要求は現場でやっております。ただしそれを強制するだけの確証が私たちのほうでつかめていなかった。漁船らしきものとやったということはわかりますが、自分のほうで相手の意思を無視してまで横浜なり、あるいはもよりの本邦の港に引き返すよう強制する手段が、あるいは確証が自分のほうになかった。そこで「げんかい」は「アリゾナ」の船長の言のままに一応放任したというかっこうになっております。しかし三管本部では、いろいろ過去のこの種の事件の取り扱いにつきましては、大体方針がきまっておりますので、その線によりまして、あらためて該船長に本邦もよりの港にすぐ引き返してくれということを要請したわけでございます。それによりましてけさ横浜に入港したということでございます。
○岩間正男君 ちょっと聞いたことだけ答えてください。なんですか、一時まで捜査していたのだというような電報を打ってきたというのですがね、無電ですか。それはなんですか、船が移動しながら打っていたのですか、それ、わかるでしょうな。無電の発信のなにはわかるでしょう。そんなふうにやっていてこういうことは起こるだろうか。二時ですよ、二時九分に事故が起こったと見られているでしょう。それから十一時間捜索して、そしてそれをなにできなかったなんて、そんなばかなことはないので、おそらく遁走しながらごまかしのなにを打ったとしか考えられない。こういう点については考えてみてわかることですね。だからそんな、いまのような向こうからの事実を、それを何か既成事実のように合理化しないでこれやらないとまずいじゃないかと思いますが、これでは前後のなにが合いませんよ。もしこのとき本気になって捜索をしておれば、少なくともこれは十八人の人は助かる可能性はあったのではないか。全部助からなくてもその半数を助けるとかなんとかということはあり得た。ところが漁船らしきものというのでは、視界ゼロかもしれませんけれども、さっきの話では船首から船尾が見えるくらい、これでは衝突した場所で自分でひき殺したわけだ、海上で。そういうものを、漁船らしきものなどといって、まさに遁走したと言われてもしかたがない。こういう点もうちょっと厳重にやるべきではないか、今後のこれは捜査の段階でもそうだけれども、しかも十時間も捜査をした、しかし全然見当たらない。そういうことで結局自分の基地に——定められた航路に行ってしまったなどということは、これは言いのがれにしかならないのじゃないかと思うのです。こういう点について、もっと厳重な態度をやはり私は要求する必要があると思う。アメリカ船であろうが何だろうが、そんなことは問題でない。日本人民の生命をやはりどう守るかという問題です。 そこで次にお聞きしますけれども、「アリゾナ」のこれは船の性格、船籍はどこにあって、それからどういう一体いま仕事をやっておるのですか、その点お聞きしたい。
○説明員(猪口猛夫君) 資料にも一部書いてございますが、「アリゾナ」はサンフランシスコの船でございまして、登録上の船籍港その他につきましては、現在取り調べておりますので判明すると思います。
○岩間正男君 いままで——判明すると言ったって、こういう日本の港に入ってきている船ですよ、これについて、こんな事故まで起こしているのに船籍がはっきりしないのですか。これは少なくとももう新聞では報道しているでしょう。これはどうなんですかね。米軍関係の貨物を搭載している。サンジェゴから横須賀に来るのですか、それから横須賀港を出て事件を起こした。それからマニラに向かう。しかし、この船はしょっちゅうマニラ、アメリカと、香港、サイゴン、バンコクと、こういうところを歩いている。しかも、これはアメリカの米軍関係の商品を搭載しているということは、新聞でも報道している。こういう事実については、はっきり少なくともあなたたちがつかんでないということは、怠慢と言わざるを得ないでしょう。こういう点はどうですか。
○説明員(猪口猛夫君) そういう若干の情報なり、そういうものを私どもは持っておりますが、先ほど来申しておりますように、三時から十三時まで現場付近を捜索しておった。その捜索のやり方がどういうやり方をやっておったかということは判明いたしませんが、この報告書にも書いてありますとおり、午前八時から十三時までは、わが巡視船の「げんかい」と同じような海面で行動しているわけなんでございます。しかし、報告にも書いてありますとおりに、午後の一時までは霧が晴れない状況でございます。でございますので、いわゆる五里霧中と申しますか、全く濃霧の中で、夜間、相手船を確認するということは、なかなかむずかしいだろうと私は想像するのでございますが、何も相手船を弁護するわけでも何でもございません。客観的に見まして、夜間の、濃霧でしかも視界ゼロの場合に、相手船を確認するということは、なかなか困難だろうということをただ想像するだけでございます。ただし、「漁船らしきもの」ということは、おそらく、あの付近を通行する外国船は、潜在的に非常に日本の沿岸には漁船が多いという感じを持っているようでございますから、まあぶつかったことは、自分にもそうたいした損傷を感ずるようなショックでもないようでございますから、だから、「漁船らしきもの」とただ判定したのだと推察しておる次第でございます。
○岩間正男君 どうもあなたたち、向こうに非常に同情的だ。九百九十五トンのタンカー船ですよ。漁船なんてのはそんなのがありますか。カニ工船でもあるならいざ知らず、普通の貨物でそんなものがありますか。「漁船らしきもの」というこのことばの中に一切含まれている。「漁船らしきもの」とは何だ、実際。ここには日本人が乗っている。それをあなた、弁解するような、そんな同情的な立場に立つ必要はないのです、一つも。大体がけしからぬ。そうでしょう。それから、視界もこれはゼロだから非常に困難だ、それも一応わかるような気がしますけれども、もっと真剣に、これをここでほんとうにさがして救助するというなにをやっていない。一人も救助していないのでしょう、事前には。だから、そういう点を私はやはりもっと基本的な態度というものを明確にしなきゃならぬ。これはここに運輸次官もおりますし、海運局長もいるわけですけれども、こういう点についてはっきりしなきゃならぬ。特にここで問題になると思うのは、御承知のように、ベトナムの戦争は盛んになっている。それで非常に軍需物資の輸出、運搬というか、非常に問題になっている。そのために、日本のやはり近海、ことに港湾というものは非常にふくそうしている。これはそういう原因から出てきている。しかも急いでいる。これはあなたたちは、何ノットぐらいと見ているか。六ノットなどということでなくて、速力は落としていなかった。日本の船なんか全く眼中にないというかっこうでまかり通るというかっこうじゃなかったか。こういう形でこの問題を起こした。一千トンに近いタンカー船です。船会社ではたいへんな損害だし、人命からいいましても、許すことができない。それをいまの「漁船らしきもの」というようなことで逃げておるということでは話にならぬ。したがいまして、あなたたちはどういうところを中心に引き返しを命令して、きょう来たそうですが、どういうところを中心にあなたたちは聞こうとしておるか。海運局長、どうですか。ポイントは一体どこだ。この問題を解決するために、再びこういうことを繰り返さないというために、どこのところを押えなくちゃならないか。ただばく然と聞いたってだめですよ。どこのところですか、問題になるところは。
○説明員(亀山信郎君) 「アリゾナ号」が日本の船にぶつけて、人が現実になくなっておるようでございますから、「アリゾナ号」が、当時の霧の中における航行の仕方が、はたして国際海上衝突予防規則に合致した航行の状態であったかどうかということをまず海上保安庁ではお調べになると思います。その後、これは外国船で公海上における事故でございますので、今後の捜査については、海上保安庁と法務省あるいは検察庁と打ち合わせて、取り調べを行なうようにいたしたいと思います。
○岩間正男君 これは違反事実があった場合には、どういうふうな処置を考えていますか。
○説明員(猪口猛夫君) 公海上におきます外国船と日本船との衝突事件につきましては、非常にデリケートな問題がございます。現在法務省と協議してとっております当庁の方針といたしましては、公海上におきましても外国船の船長につきまして、任意参考人として事情を厳重に聴取いたしまして、その結果、容疑が判明いたしますれば、その際に、検察庁とあらためましてその容疑事件につきまして処置するという方針で臨んでおる次第でございます。
○岩間正男君 いままで前例がありませんか、ありますか。こういう問題についての処置、それから、こういうことを繰り返さないために、特にこれはやはり米側に——あるいは外務省の問題になると思うのだけれども、警告を発しなければならぬ。ことに国民はいま非常に——ベトナム戦争の日本が軍需物資の後方基地として当てられておるということは明確な事実なのです。こういう態勢の中でこれは起こった事件だというふうに考えられるのです。そうでしょう。そうすると頻発する可能性がある。こういうときに、日本の船など眼中にないというかっこうで「漁船らしきもの」だという一語ではっきり象徴されておるようなやり方でやられたらどうなるのですか。日本の近海の海運というものは全く恐怖の中にさらされておる。これはどうか。この点について、これはもっと明確に次官にお伺いしたいと思います。
○政府委員(福井勇君) お尋ねの点、全くごもっともな点ばかりでございまして、当時の視界ゼロであった問題だとか、それから向こうの電報の打ち方とか、あるいはその後の事件の経過の状態、いろいろほんとうのところをキャッチして、御趣旨に沿うような——私どももそう思います。その処置をきびしくとらなくてはならないと考えております。
○岩間正男君 私は、資料として、あさってまでに、科学的に視界ゼロというのを、これはどういうふうにやるのか、これをひとつはっきりしてもらって、それからそのときの国際海上衝突予防法、これによっての処置は、どういうものか、これはちゃんと法文的な基礎があるでしょうから、この資料を出してもらいたい。それから向こうの電報を何時に受け付けて、それからどういうような処置をとったか。何回電報を向こうで打っているか、打った地点、打った時間、そういう問題。それからいままでの例です。外国船との衝突の場合、そういう場合におけるいままでとってきた政府の措置並びにこれに対する補償の問題。それから外交的には、これに対する要求を、はっきり米側に対して警告を発して、再び繰り返さないような、そういう措置を講じたか。こういう問題について、これは資料を十分出してもらいたい。 もう一つは、船長を捜査してわかった中間報告でけっこうでありますが、あさっての運輸委員会までにこれは出していただく必要があると思うのであります。どうも、これは夏の夜の怪奇物語の一つになるんじゃないかと思うのだが、どうもこのやり方がまずい。このことを一つ要求しますと同時に、先ほどの三宅島の飛行場の問題で、資料として私もこれは要求したいと思うのですが、一つは、調査費はどれくらい使ったか。調査にどれだけの時間をかけたか。それから運輸省がこれを許可するときに、東京都から申請があったわけです。申請書は、これはやはり原文で出してもらいたい。どんな一体申請書か。これも全く夏の夜の怪奇物語の一つ。国会で論議しているということは実におかしなことで、吉田理事の先ほどの質問は、時宜を得たものですから、私も、そういう点について、ぜひ資料を出してもらいたい。 私は、この二つの資料を要求して、私のきょうの質問は終わります。
○瀬谷英行君 いまの問題に関連して。「アリゾナ号」のとった措置について、いま資料を要求されましたから、この点は、それはそれでけっこうです。やはりこういう点は明らかにしておいたほうがいいと思います。この中で生存者が一人いるわけですね。あとの一人は、行くえ不明という人は、おそらく死んだものというふうにしか見られないわけですね。しかし、生存者が一人いて、この生存者を「伊豆箱根丸」が救っているわけなんです、日本の船が。生存者が相当時間がたったあとで、日本の船に救われた状態にあったにもかかわらず、衝突した瞬間に「アリゾナ丸」が一人も救助できなかったということは、これはちょっとどう考えてもふしぎな話なんですよ。そうすると、「アリゾナ丸」には救助の意思がなかったのじゃないかというふうに考えられるわけです。瞬間的に一人を除いてみんなが死んだというふうには考えられない。何人かは生きている人がいたのじゃないか。いずれもぶつけられた瞬間、何とも言わずに黙っていたというふうには考えられませんので、助けを求めたということも想像されるわけです。そんな点から考えても、「アリゾナ号」がはたして法律的に定められた義務を遂行していたかどうかという疑問は当然出てきます。これらの点をやはり詳細に調べてもらう必要があるわけですが、それは岩間委員が言った資料要求の中に私は含めてやってもらうと同時に、生存者からも事情を聴取したほうがいいんじゃないかと思う。救助可能な状態であったのかなかったのか。救助を求めたにもかかわらず、「アリゾナ号」が救助の意思がなくて、陸でいえば、自動車でいえば、ひき逃げみたいなようにしらばっくれていっちまったものかどうか。その辺は、国際的な問題になると思いますから、生存者の証言をもあわせてこれは知らしていただきたい。それを次回の委員会までにそろえていただきたいということです。 それから、この報告の中に、「アリゾナ号」が「もよりの港に入港するよう該船に要請した結果、」というふうに書いてある。これは要請をするということは、命令するわけじゃありませんから、お願いをするという、頼むということにもなるわけですね。聞きようによれば、いやだといって行っちまえばそれっきりのものなのか、これは拘束力がないのかどうか、命令するということができないのかどうか。この点もはっきりとさせていただきたい。こういうふうに思います。
○高山恒雄君 私は、資料を要求したいのですが、その前に、きょう報告されたこの事故だけを見ても、ほんとうに注意をすれば直るという事故が八〇%以上あると思うのですね。それは三宅島の飛行場の問題も、最初から凹凸があれば、そういうところをやらなければいいんで、それはやりようがあったと思うのです。これは事前に注意してやってもらえばわかることだと思います。また、三十五メートルですか、そういう丘があれば、これも最初から飛行場をつくる上で大きな問題の一つになろうと思うのです。 なおまた、陸の事故のほとんどは、トラックなんかの遮断機を無視するとか、あるいは停止しないでぶつけたとか、こういう問題が多いわけですね。私が想像するのに——これは私の想像ですが、いつも事故があると、政府は十分なる注意を与えた、こう言われるけれども、私は注意だけではこれは直らない問題が残ると思う。というのは、たとえばこのダンプカー衝突ですが、一体ダンプカーに乗っておる者の労働条件とか、あるいは会社の状態も調べなければいかぬでしょうが、勤務状態、そういうものを根本的に直すということにすれば、政府は、一つの事故に対しては、関係官庁が全部寄り集まってその具体的な精密なる検討をした結果、その根本を直していく、こういう総合的な災害防止の方策がない、私はこう見ざるを得ないと思うのです。これだけ事故がひんぱんに出てくるという状態から見れば、特にその実例を申し上げますと、ここに出ておりますが、これはどうなったのかわかりませんけれども、このおんたけ交通株式会社の事故でもそうですよ。私は、ここでふしぎに感じますことは、これは二年八カ月の経験者です。これはいつから乗っておるのか。何年の経験者が、こうしたおんたけのあの道路を、ああいうのに乗っていいのか、許可されておるのか、そういうことはなしに、いわゆるバスの運転の免許さえ持っておれば安易に乗ってもいいのか、こういうような問題があると思うのです。これからいきますと、大体幅は六メートル半から七メートルあったのですね。路面の種類は、砂利だった。そしてこの状況は、乾燥して良だ。——乾燥して良といったって、八月の一日は、表面は乾燥して良のように見えるでしょうけれども、まだ雨季のあとで宗全な乾燥期に入っていない時期ですよ。そうすると、一番悪いのは何か。私が一番注意しなければいかぬ——一体こうした事件に対する原因をどこがつくったかというと、二十四歳の運転者が二年八カ月の経験しかないために、そういう事故を起こしたとしかこれは見えないのですよ。こういう点を、これはここに出ております一つの例でありますから……。会社に注意する、会社に注意しても、一体そこの労働条件はどうなったのか、労働条件はどういう実態なのか、勤務状態あるいはまた給与面における問題もございましょう、あるいはそういう問題にもっと掘り下げた検討を加えて、やはりこうした運転資格を持つ者の優遇措置というものを根本的に考えなければいかぬじゃないか、私はこう考えるのです。したがって、私は最後に、総合的な一体検討が政府としてなされておるのかどうか。この点ひとつ次官のほうからお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(福井勇君) 最近事故がたくさん起こっておることにつきましては、全く遺憾なことでございます。いまおっしゃいましたおんたけのほうの、いわゆる山の危険な地帯における運行状況は、より一そう注意を怠らないようにしなければならない特別な場所だと存じますが、御指摘のようないろいろな細部にわたる注意も、十分対処いたしまして、バスであれば各陸運局、またそれぞれの交通関係の庁に、何とか、人命尊重をいま申し上げるだけのときではございませんので、よく大臣とも相談いたしまして、積極的な注意を喚起して事故を未然に防ぐ、いま御指摘のような、やればこれが避けられたという事故がほんとうに多いと私も痛感しております。心痛しておりますので、よく大臣と相談いたしまして、ほんとうにその事故防止に取り組みたいと存じております。
○高山恒雄君 現在はそういう総合的な検討をなされて、その原因を究明し、最終まで改革しようという会議はいままで持たれてないということですね。やったことがあるのですかないのですか。
○政府委員(福井勇君) これは定期的に各地域の局長を招集しまして、それぞれの問題について協議いたしております。最近も、数日前に全国のなにを招集いたしまして、いまその個々の問題には特に私は列席しておりませんが、全般的な問題について協議をいたしたところであります。数日前のことでございます。
○高山恒雄君 一つの例を引きますが、この津軽線の青森と油川間の事故の、ダンプカーの運転者が第三種踏切の警報を無視して直前横断したと、この問題ですね、これは一体業者を呼んで注意したのですか。それで事態をどういうふうに解決つけたか。これはちょっと前の問題ですから——六月三日ですから、もう一カ月以上たっております。どういう処置をしたのか、その後。会議だけではだめなんです。実際に会社にどういうことを言うのか。一ぺん実例を聞かしてもらいたいと思います。
○説明員(原山亮三君) 踏切事故につきましては、踏切警報を無視して直前横断、あるいは、ベルが鳴っているにもかかわらず暴進するというような、鉄道側の責任じゃありません、業者側の責任による事故によって事故になっておるケースが多いのでございますが、こういうふうな問題につきましては、国有鉄道の場合におきましては、現地の各管理局と当該自動車の会社または運転者等と折衝いたしまして、補償措置その他の問題について検討いたしておるような次第でございます。
○高山恒雄君 私は、あとの補償の——保険にかかっておる、ですから死んだ人には最高百万円出すとか、そういうことではなしに、私が申し上げるのは、こういう会社に営業を停止する、場合によってはですよ。しかし、個人がほんとうにそういう悪い人間であれば、雇用主の責任もやはりありますけれども、一体、ただ保険に入っておって金を払えばいいということになれば、これはもう平気なんですね。とまっておる車に対してうしろからぶつけて、保険で金を払えば、六万円払えば修繕できる、それでしまいなんですよ。そういうことと違うでしょう、一方人命を失っておるのですから。そういう問題を、一体そういう運転手を雇っておる雇用主に対しては、営業を停止するくらいのことを、責任を負わしていくとか、あるいは運転手そのものの待遇というものがどういう実態になっておるのか、こういう点も私はもっと突っ込んだ研究を政府がやるべきだ。これは連続運転を二十四時間もやっておるというのなら、これはまた雇用主の使い方がむちゃくちゃですよ。しかし、八時間しか働いていないとか、あるいは十時間しか働いてないとか、普通の人間と同じような労働をやっておるにかかわらず、本人が無視したというならば、これは本人の責任も大きいです。そういう点をもっと探究する必要が政府としてはあるのじゃないか。注意をすれば直る事故がたくさんある。私はこう申し上げておる。それはやってないから御答弁もできないと思いますが、私は参考のために、おんたけの事故の問題の会社は、資本金はどのくらいなのか。人員はどれくらいか。バスは何台くらいあるか。それに対して運転手がどのくらいおるのか。平均賃金がどのくらいか。そういう問題についても、ひとつ十分報告をしてもらいたいと思います。 なお大きな、そういうトラックの運転については、実際政府が考えておる経験はどのくらいなのか。この点ももっと、法律できめてあればそれでけっこうです。もしこれが法律に違反しておるならば、重要な問題でしょう。そういう点もはっきりひとつ報告して出してもらいたい。 終わります。
○吉田忠三郎君 いままでの各報告に対する質問、さらには、それぞれ資料の要求がございましたが、私は、委員会はきょうから始まりまして、明後五日にもやりますから、かなり大きな問題点がきょうの委員会で出されたので、五日の日に十分時間をとりまして、この間政府の役人にも十分この資料の整備、勉強もしていただいてやることにして、本日はこの程度にして終わったらいいのじゃないか、こう思うわけであります。 そこで私も、この際ひとつ航空局長のほうに追加して資料を要求しておきますが、私の質問に関して、先ほど来若干の時間をかしていただきたいという点は、それはそれでけっこうですが、当時の東京都が主として施行したようでありますから、関係の工事請負人と、できれば東京都の工事契約書、それから、この資料でも明らかなように、直轄工事が約三千万に近いものになっておりますから、この関係についての、やはりそうしたものがありましたならば工事契約書をひとつ出していただきたい。それとあわせて、工事をやる限りにおきましては、どんな小規模の工事でも、工下仕様書があるはずですから、この工事仕様書、第三番目には、これまた当然のことでありますけれども、工事を施行する場合はそれぞれの図面がございます。ですから、すべての関係をいたしました工事の施行図、それとあわせて、この三億一千万にかかわる具体的な、私は、それぞれの工事経費については予算があると思うのです。ですから、その予算の明細書及び三カ年計画でやっておりますから、それぞれの年度において決算がなされていると思います。したがって、その決算書等等、これに関係をいたします一切の書類上の関係の資料を提示していただきたいということを要求しておきます。 本日はこれで終わります。
○政府委員(深草克巳君) 先はどの吉田先生の資料のあれでございますが、内容によりましては、東京都が保管しておりますから、特にそれを運輸省のほうで面接出すということにつきましては、問題があろうかと思いますので、ものによりましては、委員長のほうで東京都のほうにお願いをしていただきたいと思います。
○委員長(松平勇雄君) それじゃ、運輸省で出せる資料は全部出してください。東京都のほうはこちらで善処しますから。 次回は八月五日午後一時から開会することとし、本日はこの程度で散会いたします。 午後六時三十分散会