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49回国会衆議院1965/08/05

商工委員会 第3号

発言数
136
登壇者
9
会派数
2
開催日
1965/08/05

会議録

内田常雄自由民主党

○内田委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案を議題として審査を進めます。  質疑の申し出がありますので、これを許します。田中武夫君。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 私的独占禁止法の改正に関連いたしまして、若干独禁行政の問題についてお伺いいたしたいと思います。  まず最初に、総務長官に基本的なものからお伺いいたします。  政府は、カルテル禁止政策をあくまで堅持するお考えであるのか、それともカルテル容認政策をとろうとしておられるのか、この点についてお伺いいたします。

安井謙自由民主党総理府総務長官

○安井国務大臣 カルテル政策につきましては、基本的に申し上げまして、禁止主義をこのまま続けていくことに変わりはございません。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 基本的に禁止政策というのはどういうことですか。

安井謙自由民主党総理府総務長官

○安井国務大臣 ときには例外的な扱いをせざるを得ない場合もないとは申せないことがあるわけであります。具体的な問題につきましては政府委員のほうから御答弁申し上げます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 政府委員でなしに、長官、原則としては禁止政策をとる、しかし、容認政策もとらざるを得ない場合もある、こういうことだと思うのですが、その場合にはどういう上に立ってなされますか。そのときの条件は何です。

安井謙自由民主党総理府総務長官

○安井国務大臣 特に中小企業等でどうしてもやむを得ない場合がある。あるいは輸出等の場合に特に必要が生じてくる場合には、特例としての場合が若干あるかと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 いまおっしゃったような点はすでに単独法があるのですよ。輸取法もあるし、中小企業関係の協同組合法あるいは団体法、その他があるわけなんです。私の聞きたいことは、原則としてカルテル禁止政策は堅持する、やむを得ざる場合には容認する。やむを得ないというのは一体どういう場合を言うのか。

安井謙自由民主党総理府総務長官

○安井国務大臣 ただいま申し上げましたような特に輸出問題とかその他でたしか別のほうの法律立てになっておる場合もございますが、それだけでなくて、考えなければならぬ場合も例外的にはあろうかと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 その例外ということがむちゃくちゃなんです。一定のはっきりした基準がない。それをいまから明らかにしていきたいと思います。  そこで、カルテル禁止政策をとる。また、日本は私的独占禁止法がありまして、禁止の立場をとっておるわけですね。ところが、この私的独占禁止法の容認というか、除外立法が四十に達しておる。この四十の法律の性格は何です。あるいはその法律に基づいてなされるカルテルの性格は何です。

安井謙自由民主党総理府総務長官

○安井国務大臣 政府委員のほうから的確なことを申し上げます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 これは政府の姿勢をただしているのですから。公取委員会が独禁法を守るということは当然なんです。当然な人から当然な答弁を聞いたって何にもならぬ。

安井謙自由民主党総理府総務長官

○安井国務大臣 先ほど申し上げましたように、中小企業関係あるいは輸出入のほうの関係でやむを得ない例外的措置をとられておるものが、大部分を占めておるわけであります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 私のお伺いしておるのはちょっと違うのですよ。カルテル除外立法といいますか独禁法除外法の性格、これはあくまでも独禁政策を堅持する、こういう立場に立った場合と、あるいはその反対に若干のゆるみがある場合と、その法律の性格が変わってくるのです。私なりに分類していますから読み上げます。そのうちのどれをおとりになるか。いわゆるカルテル除外立法は、一つの考え方は、独禁法の不当な取引制限に該当するものであるけれども、これを特別の理由によって容認するんだという態度、あるいはその除外法によってなされたカルテル行為、その当該行為が不当な取引制限に当たらないことを公に認めるという態度、さらに、不当な取引制限に該当しない行為について例外的に示すものと理解する態度、こういうようにカルテル除外立法、これの性格をどういう立場をとるかによって、その法律の性格の見方が変わるのです。あるいは学者によってもっと見方があるかもしれないが、私は以上のような三つの性格のうちのどれかに入ると思う。したがって、政府の政策から言うならば、以上あげた三つのどれに入りますか。

安井謙自由民主党総理府総務長官

○安井国務大臣 いまおあげいただきました分類の中で、一番多いのは第一におあげになった、本来そうすべきものじゃない、しかし特別に中小企業の立場あるいは輸出入問題といったような場合に、これは本来好ましくはないがやらざるを得ないというような場合の事例が比較的多いんじゃないか。それから第二、第三におあげいただいた部分も中にはあるだろうというふうに考えております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 変なお答えを聞いたものです。それじゃあ三つに分けましたが、一の分類に属するのは、四十一のうちのどういう法律が入っていますか。二に入るのはどの法律、三はどの法律です。

安井謙自由民主党総理府総務長官

○安井国務大臣 それは政府委員のほうから……。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 二、三もあるというのはおかしいんだよ。それがおかしいんだよ。

佐久間虎雄公正取引委員会委員

○佐久間(虎)政府委員 ただいまのおあげいただいたのは、御指摘のように、当然違反になっておるものを適用除外するのが大部分でございまして、輸出入取引法とか中小企業団体法、それに入っております。それから念のためと申しますのは、多少分け方に問題があるかと思いますが、合理化カルテルのような場合には、相当の部分につきましては法律の適用が必ずしもないというような分野もあろうかと思いますが、念のために合理化カルテルとして認可をする、あるいは適用除外をするというような点がごくわずかあろうかと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そうすると、大部分は私のあげた三つの型というか、考え方の一に属するが、その合理化カルテル等においてはそうでない。たとえば当該行為が不当な取引制限に当たらないことを公正取引委員会が認めたという範囲に入るのですか。それとも、初めから悪い行為でないということを認めて、これを例示的にあげておるという第三の型に入るのですか。

佐久間虎雄公正取引委員会委員

○佐久間(虎)政府委員 これは初めから法律の適用にならないということがはっきりしているという場合とも言い切れませんですけれども、合理化の場合には、どうかしますと、その行為の結果が競争制限につながるような場合もよくございますので、そういう点も勘案しまして適用除外としているというふうに解釈いたしております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 ぼくは、公取委員会の答弁としては実は不満なんです。公取委員会とすれば、これはあくまでも日本はカルテルは禁止政策の上に立っておるんだ。したがってカルテルを容認する適用除外立法は、当然独禁法からいうならば違反の行為である。しかし、特別なる理由に基づいて容認せざるを得ない場合にのみ特別立法を認めたんだ、こういう回答をすべきでしょう。二や三があるというようなことを少しでも考えておること自体は、公正取引委員会の姿勢としては私は賛成できない。いかがですか。

佐久間虎雄公正取引委員会委員

○佐久間(虎)政府委員 御指示のとおりでありまして、大きな方針といたしましては、もちろん独占禁止法の趣旨とするところを一貫さしておるつもりでございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 もっと思い切ってものを言ったらいい。遠慮する必要はないですよ。  総務長官、私は、少なくとも独禁法がある限り、公正取引委員会が現存する限り、あくまでもカルテル容認立法は、本来ならば独禁法違反の行為である、しかし、特別なる理由によって例外的に特に認めたんだ、認めざるを得ない理由によって認めたんだ、こう解釈すべきだと思うのです。それでよろしいか。したがって、その態度をとる限りは、除外立法に対してはきわめて厳格な縮小解釈が必要である。運営に当たっても厳格な運営が必要であるということになるわけです。あくまでも例外規定である。したがって拡張解釈は許さない、こういうことがたてまえでなくてはならぬと思うのですが、その態度をひとつ確認してもらえますか。その態度の確認の上で、次の質問を進めます。

安井謙自由民主党総理府総務長官

○安井国務大臣 田中さんの御説のとおりであるべきであろうと思っております。ただ、いまの念のためというようなものが皆無であるというようなことはなかなか言い切れない場合もあり得ようかと思いますが、原則的にもおっしゃるとおりだろうと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 念のためというものがあるかもわからぬというならば、一体それは何法なのか、こういうことに議論を発展させなければいかぬのですが、そのほうの議論に入りましょうか。

安井謙自由民主党総理府総務長官

○安井国務大臣 あまり専門的なことですか……。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それならばそのほうの議論に入ります。一体、念のために残したのだ、こういうことが一部でも残っているとするならば、四十に達するカルテル除外法のうちのどれなのか。何法か。

安井謙自由民主党総理府総務長官

○安井国務大臣 少し私も専門的な知識が不足しておりますので十分な御答弁にならなかったかと思いますが、原則的には田中さんのおっしゃるとおりが原則である、念のためというようなものはその原則の中へ含まれるというような程度の解釈にお聞き取りいただければけっこうであります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それでは、あくまでもカルテルは禁止するのだという立場に立つ。したがってそれを許す場合は、特別なる理由に基づいてやむを得ない場合にのみ許す。したがって、それによってできたところの法律は、すべて特別例外規定である。例外法である。したがって、拡張解釈は許さない。あくまでも厳格に解釈をし、厳格に運用する。その態度を確認いたしましょう。よろしいか。

安井謙自由民主党総理府総務長官

○安井国務大臣 そのとおりでけっこうであります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 これからの質問はその態度の上に立って御答弁を願います。  それでは、カルテル容認の場合の実質的な要件というものはどんなものですか。適用除外法をつくったとき、カルテルを容認する、その場合の実質的な要件というか、あるいはもっと砕いて言うならば、容認の基準は何か。

佐久間虎雄公正取引委員会委員

○佐久間(虎)政府委員 カルテルの適用除外を……。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 佐久間さんがそれを言うのはおかしい。君のほうからカルテル容認の立法を出すことはないだろう。カルテルの容認立法を出してくるところが答弁すべきだ。それとも、あなたのほうでカルテル容認立法を今後出そうとするのですか。

佐久間虎雄公正取引委員会委員

○佐久間(虎)政府委員 独立禁止法の中に不況カルテルと合理化カルテルがございます。そのことをお話ししょうかと思いました。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 ぼくの聞いているのは、不況カルテルの四つの要件など聞こうとしているのじゃないのですよ。カルテル容認の実質的な要件を聞いているのです。

佐久間虎雄公正取引委員会委員

○佐久間(虎)政府委員 適用除外のほうでございますか。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そうそう。不況カルテルの四つの条件など聞いているのとは違います。

内田常雄自由民主党

○内田委員長 それは通産省のほうから答えたほうがいいでしょう。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 どうですか通産省、出してくるものはどんなものを出しているのか。答弁できなかったら、今後一切の容認立法は認めませんぞ。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 一般的な要件といたしましては、一般の消費者、もしくは関連事業者の利益を不当に害しないこと、それから不当に差別的でないこと、加入、脱退が自由であること、それが必要最小限度である、こういうのがそれであります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それは不況カルテルの四つの要件と違うのですか。いまのあなたのなには独禁法にある不況カルテルの要件なんです。私が言っているのはそうじゃないのです。容認立法というか、独禁法適用除外法をつくる場合には実質的にどういう要件が必要なのかと聞いておるのです。その要件がなくして、その準備がなくして除外立法というものは出せないでしょう。そうでしょう。その基準を聞いておるのです。どういう基準、どういう場合に出してくるのか。四十何ぼの法律が出ておるが、それはあに通産省だけではありません。しかし通産省だけでも十八ぐらいあるのでしょう。それはどんな立場のどんなときに出してくるのか、その基準は何か、こう聞いておるのです。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 独禁法は独占禁止政策の立場に立ってその目的を遂行するための法律でありますが、同時にその独禁法は国民経済の健全な発展を目的としておりますので、独禁法が実質的に競争を制限することになっておりますが、やはり経済政策という立場、これも国民経済の円滑な発展をはかるわけでございますので、その必要からやはり独占禁止法の適用を除外する必要があり、またそれが国民経済の発展に好ましいという場合にその適用除外をいたすわけであります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そんな程度で、いままで全部で四十一か何かになるはずだが、通産省でも十八か、大かた二十近い独禁法適用除外立法があるんだが、あなた方はそんな基準で出しておるのですか。そうじゃないでしょう。ここでぼくははっきりしておきたいのは、カルテル容認立法、すなわち独禁法除外立法をつくる場合、いかなる条件が整ったところでやるべきであるか、この基準がいままでないのだよ。だからそれをはっきりさしたいということです。言っていることはわかりますか、わかりませんか。いかなる条件のもとに容認立法を要するのか。あるいは通産省か、あるいはその他の行政官庁か。独禁法の除外立法がたくさんあるでしょう。それを立案する場合に、どういう条件があった、どういうところがあった、こういう条件のもとに出してくるのでしょう。その基準というものがあるのかないのか。ないとするならば、いままでそのカルテル容認立法、独禁法除外立法についてはでたらめだったと言わざるを得ない。その基準を聞いておる。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 ただいま私が申し上げましたように、原則はそうでありますが、具体的にどういう適用除外立法をいたすかは先ほど総務長官からもお話がございましたように、中小企業の問題あるいは輸出振興の問題、その他基礎産業その他の業種によりまして経済の実態が違いますので、ただいま私の申し上げたような原則に立ちながら、独占禁止法を守りながら、いま申し上げたような適用を除外するわけでございます。その場合に、私が冒頭に申し上げましたような独禁法の精神に沿いまして、消費者あるいは関連企業者等に悪影響を及ぼさず、しかも最小限度の範囲内で不況を切り抜けてまいる、こういうことでございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 どうもぼくの質問、ぼくの問おうとするところがわかってないのだね。いままで審議しました、たくさんのカルテル容認立法がある。そのカルテル容認立法をつくる条件はどのようなものかと聞いておる。中小企業の問題もあれば輸出振興の場合もあるということはわかるのだが、そんなことではないのだよ。中小企業の問題や輸出振興の問題がどういう状態になったときに出してくるのか。裏を返して申しましょう。どういう条件が整ったときに公取委員会としてはカルテル容認立法を了承しますか。

佐久間虎雄公正取引委員会委員

○佐久間(虎)政府委員 公取の立場といたしましては、不況カルテルあるいは合理化カルテルに類する場合がおおむねでございますが、不況カルテルの場合は、大企業の場合と中小企業の場合とは相当性質も違うかと思いますが、中小企業の場合などにつきましては、御承知のように、中小企業団体法において適用除外を設けておるわけでございますが、中小企業は、御案内のように、大企業に比べまして相当経営の基礎が弱くて、いろいろな意味で大企業と対等の競争をするということは困難な事情にありますので、ある種の不況の状態におちいりましたときに、これを下ささえしまして大企業と対抗していけるような意味において適用除外をするものと了承いたしております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 その中小企業のこととか、不況の起こったのは全部独禁法自体にあるんですよ。独禁法自体でやれるのです。しかるに独禁法を除外する立法をつくる原因はどこにあるのか、それを聞いておるんですよ。言いかえるならば、ほとんどの容認立法は、不況カルテル、合理化カルテルあるいは独禁法における中小企業の共同行為は、日常みな独禁法自体において認められておる問題が多いんですよ。そうでしょう。にもかかわらず、除外立法をつくるということは——はっきりしなさいよ。問題は、管轄権を公取委員会から行政庁に移すところにそのねらいがあるんでしょう。そうじゃないんですか。通産省で違うと思うなら答弁してください。問題はそこなんだよ。独禁法でやれるでしょう。それをなおかつ除外をつくることは管轄権を移すということだ。言いかえるならば、法支配に対する行政権の挑戦なんですよ。そうではないと言い切れるなら、行政庁の連中、だれでもいいから答弁しなさい。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 ただいま私が申し上げましたようにもう一度申し上げますと、独禁法では、要するに原則的に自由競争を制限することは禁止されておるわけです。しかし、ただいま私が申し上げましたように、独禁法で許容されている以外のいわゆる適用除外立法というのは、先ほど申し上げましたように、産業政策あるいは経済政策の観点から必要最小限度において自由競争の制限を認めざるを得ないということが容認される場合に適用除外が行なわれるわけでございます。したがって、一般的に抽象的な除外の基準というものは考えられない。それはあくまでもその業種、業態あるいはその目的、政策内容によってきまってくるわけでありまして、そのときに自由競争の権利が制限をされる範囲というものもおのずからその具体的な内容によってきまるべきものだ、こういうふうに考えます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 結局は行政指導というか、行政をなす上において必要だから——こういうことでしょう。違いますか。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 御承知のように独禁政策は、ただいま申し上げましたような目的、独禁法を厳格に運用していくという立場から考えられるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、独禁法といえども、やはり国民経済の健全な発展を目的としておりますので、それを経済政策の立場から——独禁政策でなしに、経済政策の立場からの調整問題というのがあり得るわけだと思います。経済政策も国民経済の発展をはかるわけでございまして、その意味で、ただいま申し上げました自由競争を制限することが容認されるかどうかというのは、具体的な内容によって個々に判断され、必要がある場合には、適用除外の立法が行なわれておるわけだ、こういうふうに思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 結局は行政目的を達するために、このことばじりはとらえないが、独禁政策も経済政策です。いわゆる行政目的というか、そのためにやむを得ない場合、ぜひ必要と考えた場合、こう言ったほうがスマートな答弁になるんじゃないですか。そうじゃないですか。両角君、どうです。行政目的を達するための必要、そうじゃないの。——私の言っていること違いますか。行政目的達成のための必要から——それはただ単に行政目的の達成の必要というか、それはいろいろ条件はあるだろうが、究極のところ行政目的を達する必要上——確認しますか。確認するとたいへんだ。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 やはり行政目的という面もあるかもしれませんが、要するに経済政策目標、こういうことだと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 その経済政策でも、結局通産省なら通産省管轄の行政権に基づくものなんだ、違いますか。これはそのくらいにしておこう。これ以上推し進めていってもこんがらがすだけだから。  そこで、そういうことでまず容認立法をつくる、こういう態度をとった場合に、四十からの容認立法を調べた場合に、その性格あるいはその手続、形態というものがさまざまなんですね。これを全部除外法によって分類してみたんですが、まず認可を要するものと要しないもの、その認可も、認可に際し公取の同意を要するものと、公取の協議を要するもの、そういうのがある。それから届け出を要するもの、その届け出を要するものでも、事前の届け出と事後の届け出とがあります。それから認可、届け出等に特別の手続を必要としないもの、それから設定命令によるもの、分類してみるといろいろ分かれるわけです。さて、このように一つのカルテル容認立法の中に、事前に公取委員会の同意を要するものあるいは協議を要するものがあるが、同意と協議の違い、さらに届け出だけで済むもの、それからその届け出を事前に行なわねばならぬものと、事後に行なわねばならぬもの、その他の手続によるものと分かれるわけですね。これはどういう理由に基づいて、どういう立法技術の上に立って、こういう分け方をするのですか。それぞれ事後に届け出をしてもいいというものと、事前に届け出をせよというものとは、どういう理由によってそれが変わってきておるのか、あるいは事前に公取委員会の同意を必要とするものと、協議というのとは、どういうところで同意と協議になったのか。それぞれの法律の本質からいって、理由をあげてください、どういう理由か。あえて他省の管轄に属するところまで要りません。通産省関係だけでけっこうです。私どもは全部分類して持ってきていますから、何条何項ということで一つ一つお伺いしてよろしい。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 いまお話しのように、多少態様によって違いますが、通常は、主務大臣の認可、その場合に公取の協議をするというのが通例でございます。例外といたしましては、主務大臣が指示カルテルをいたした場合、それから輸出業者の輸出取引に関する関係というのが届け出あるいは通知、こういうことに大体なっております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それはわかっておるのですよ。なぜそう区別する必要があったのかどうか。区別をする理由、輸取法だったら届け出でいいのだ、団体法なら事前の同意だ、こういうふうになっておるでしょう。これはこうなっておりますという答弁じゃ答弁にならないのです。片や同意を必要とし、協議を必要とし、片や届け出を必要とするといったように、同じカルテル容認立法でしょう。独禁法除外立法でしょう。にもかかわらず、カルテルをつくる場合の手続がまちまちであるということは、どういうことなんですか。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 むしろ例外の場合を申し上げたほうがいいかと思いますが、輸出につきましては、御承知のように、価格面等によりまして過当競争を輸出振興の面から防止しなければならぬという観点に立っておりますので、そういう経済政策の面からむしろ届け出する必要がある。こういうことで輸出振興の立場から、そういう手続をしておるのであります。なおその他のカルテルにつきましては、業者のほうから、業者がお互いにカルテルを結んで、主務大臣の認可を受けてくるわけでございますが、主務大臣が基準をきめまして、すでにさきに指示カルテル——カルテルを結ぶことを指示した場合におきましては、その基準に基づいてカルテルが結成された場合には、これは届け出でいい、したがってその点が実質的に違うわけでございまして、そういう意味で容認の手続態様が違っておるわけでございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 どうも答えになりませんな。それじゃ輸出の場合といっても、たとえば輸出入取引法における輸出業者の国内カルテル、通産大臣の認可、同法五条の二、こういうのが事前の協議になっておるわけです。そして届けというものは、同じ輸取法で言うならば、五条の一、輸出入取引法における輸出カルテルというように、同じ貿易、輸出の問題にしても、片や事前の公取の協議を要し、片や届け出で済むというのはどういうわけですか。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 ただいまお話がございましたように、同じ輸出に関するカルテルでございましても、国内取引に関するカルテルは、そのカルテルを結んだ場合需要者もしくは関連事業者に影響を与える場合が予想されますので、そういう意味では厳重な手続をいたしておりますが、海外に対しての場合には国内の需要者、関連業者に対する影響は比較的考えなくてもよろしいという意味で、海外に対する輸出でございますから、この点は緩和をされておるということでございます。  それからいま落としましたが、中小企業の中でも、中小企業のたしか協同組合の共同施設をつくる場合の要するに認可の問題は、これは実質的な競争制限の問題とは角度が違いますので、これは届け出も必要でないということになります。先ほどの指示カルテルの問題は、すでに基準をきめて指示をするわけでございまして、業者のほうでカルテルを結んで主務大臣の認可を受けてくる場合とはその性質が違いますので、手続が変わっておる、こういうことになっております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そうすると外へ向けての輸出の場合は、手続上届け出にした。内のやつについては重要であるので認可にした。それでは金属鉱業等安定臨時措置法六条によるカルテルはどうですか。これは国内じゃないですか。国外に対してですか。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 これはただいま申しました指示カルテルでございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そうすると届け出のあるのは、輸出向けのものと指示カルテル、これだけなんですね。それ以外は全部それは特例法とか、ほかにまだ事後の届け出のやつとかいろいろありますが、事前に公取との同意または協議を行なう、こういうことになっておりますか。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 非常にケースが多いものですから、原則的には私が大体申し上げたような分類になっております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 一々聞くのも何だが、それじゃ機械工業振興臨時措置法による合理化カルテル、あるいは電子工業振興臨時措置法による合理化カルテル、繊維工業設備等臨時措置法による合理化カルテル、こういうのは事後の届け出になっていますね。その事前と事後はどういうところでけじめをつけるのですか。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 ただいま申し上げましたように大臣が指示をするわけでございますから、事後の届け出、こういうことになっております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そうすると先ほどの金属鉱業等安定臨時措置法も事後でしょう。それは事前のやつが片方は事後になっているでしょう。それから事前のやつについても、公取委員会の認可にあたって、公取の同意、協議というふうに文字も二つのやつがあるわけですね。これはどういう場合には同意にし、どういう場合は協議にし、どういう場合を事前の届け出にし、どういう場合を事後の届け出にして、あるいはその他の手続と、こういうふうにいろいろと除外立法でもカルテル容認の手続が違うのですね。これに対して何かぴしっと、こういうやつは事前の協議なんだ、これは同意なのだ、これは届け出だけでいいんだ、あるいはこれは事後の届け出で済むのだというような交通整理というか、一つの基準はありますか。通産省のほうと公取のほうで、こういう立法に対して、結局は公取が了承したということになるわけですね。それなら公取が了承するにあたって、やはり同意を必要とする、あるいは協議でけっこうです、あるいはこれは公取を抜きにして主務官庁だけで届け出をやってもらってもけっこうです、そういうように仕分けをするのには、一つの基準がある。どういう基準によって行なわれましたか。法制局が立法する場合にどういう基準によってそのような手続を異にすることにするのか。それをひとつ明確に分けてください。こういう場合はここから上のものは同意なのだ、ここまでのものは協議なのだ、これは事前の届け出になる、ここは事後でいいのだというように、四十何ぼの法律の中にそれぞれ手続が違うのですよ。それはどういう基準に立ってこれから上なら同意を必要とする、これは重要だから同意なのだ。これをかりにAと言いましょう。それから次にくるものはBだな。その協議によるのはどういうことなのだ。それからC、D、Eと、分けてみて五つあるのだな。A、B、C、D、Eとこうなるわけだ。そのうちのBとは事前協議、Aには同意と協議と分かれるのだが、それは一体A型とはどういうものか、B型とはいかなるものか、それをはっきりしてください。

佐久間虎雄公正取引委員会委員

○佐久間(虎)政府委員 ただいまのお尋ねでございますが、それぞれの業種、それからまた過去の経緯、方針等によりまして、お話のようにさまざまな形になってきまして、一つの基準によってこれを振り分けていくというふうには私は了解をいたしておりません。しかし最近の独占禁止法の運用といたしましては非常に慎重に運ぶことにいたしておりまして、かりに協議の場合でありましても、同意と同じように内容を十分に検討しまして、当方の意向を先方に伝えるというふうにして、ほとんど同意に近い実際上の運用をいたしておるようにいたしております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 だんだんとおもしろくなる。これはそのときの立法のときの経緯がいろいろあると思うのですよ。しかし、大体輸出についてはこうだ、国内についてはこうだということは一応言えると思う。しかし必ずしもA、B、C、D、Eグループに対する基準はないはずなのだ。これはずっと分けてみたらおもしろいものができる。そちらでも一ぺん表をつくってごらん。  そこで、私が一番最初にカルテル容認政策はとるのかとらないのか、政府はカルテル禁止政策の上に厳然と立つのかどうかということをまず確認いたしましたね。その立場から言うならば、この四十に達するところの容認立法がそういう手続においてまちまちである。その手続の方法に一つの基準がないということはおかしいじゃないですか。総務長官、四十に余るところの除外立法を全部整理して出直す用意があるかどうか。

安井謙自由民主党総理府総務長官

○安井国務大臣 おっしゃるように統一的な基準が必ずしも理路整然と分かれていないという実態もあろうかと思いますが、ただそれがそれぞれの事情に応じて、必要に応じてできたというような関係から、これを直ちに画一的なものに直せるかどうかについては、相当検討を要するのではなかろうかと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 私は全部統一せよとは言っていないのです。画一的にせよと言わない。いわばAに属するもの、同意をAとしましょう。公取委員会の同意がなければならないというのをAとして、以下B、C、D、Eとあるが、こういうものに対してはAでなければいけないのだ、これは協議でもいいのだ、これは届け出でもいいのだという、交通整理がぼくは必要だと思うのですよ。それをいまあらためて四十立法の一々については聞きませんが、ちょっとあげてみるだけでもまちまちだ。その基準がいまのところはないのです。特に言うなら輸出向けの貨物については、中小企業についてはというぐらいのことで、それ以外はないのです。そうするならばカルテルは禁止するのだ、こういう立場に立つ政府の立法としておかしい。少なくともちゃんとした一つの基準を持つべきではないか。その基準をまずつくってください。そうしてその基準に対してそれぞれの立法のカルテルを当てはめてください。そうしておかしなところは法を改正してください。何なら私の調べたやつを上げます。これで交通整理してください。やりますか、やりませんか。

安井謙自由民主党総理府総務長官

○安井国務大臣 田中委員の御説は確かに傾聴に値すると思います。研究はすべきものだと思いますが、実際にあたって一々が必要に応じて行なわれるものでございますから、あらかじめこれを統一的な規定でランクづけを直ちにきちっとできるとは、ちょっと私ども考えかねる次第でございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 私は画一的にあらかじめつくれとは言っていないのですよ。基準というものがあってしかるべきだ、そしてこの種のカルテルをする場合には同意をもっていくべきだ、この種は事前通知でいいんだ、届け出でいいんだ、こういうものは持っていなくちゃうそですよ。政府はカルテルを禁止するたてまえに立っておりますと言っておりながら——私が一番最初確認したでしょう。政府の態度からいうならば、カルテル容認行為は独禁法では禁止せられている行為である。しかし特別な理由に基づく——それを先ほどの島田局長の答弁によるならば行政の事情に基づく、私はあえてそう言う。よってカルテルの容認立法、独禁法の適用除外立法をつくるんだ、それならば一つの基準がなくてどうするのですか。そのときそのときの気分で、これは協議、いやこれは届け出でいいんだ、あるいはいままで当委員会だけでなく関係委員会における審議においても、それが国会議員の中にもはっきりしていなかったと思う。ここでもう一度、日本はあくまでもカルテルは禁止のたてまえをとっているんだ、したがって、容認するときには特別のときでなくちゃいけないのだ。私が一番初めに言ったでしょう。したがって、その立法なり運営なり解釈はできるだけ狭く解釈すべきだ、縮小解釈をすべきである、シビアーにやるべきであるということを確認したでしょう。その上に立ったら、おかしいじゃないですか、そうは思いませんか。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 ただいまお話しのように、原則的には禁止をしておる、例外的にこれを解除する、適用を除外するということになりますから、その適用の除外というのは個々の政策内容によって違ってまいることでございますから、その容認あるいは緩和の手続はおのずからその具体的な個々の政策目標によって違ってくるわけでございまして、どういう業種、どういう範囲で例外を認めるかということは、初めからきまっていないわけです。例外的にやるわけですから、例外が起こってきたときに、その内容によってその適用を解除しあるいは緩和をしていく、その態様というものはおのずからそのときに判断をすべき問題である、こういうふうに私は考えます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それはでたらめだ、出まかせじゃないか。そのときそのときにあたって考えるというなら、カルテルを禁止しておるという立場に立たぬでしょう。あなたがそんな答弁をするなら、許されない。カルテルの手続についてはそのときそのときによって考えるのだということでは、私は了承できません。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 ただいまお話しの、たとえば同意、協議、届け出、通知というようなのは、その内容によりまして、たとえば先ほど申し上げましたように、輸出振興の場合であるか、中小企業の場合であるか、石炭の場合であるか、しかもその内容につきましては、単にカルテルのみならず、政策目的の一つの体系がございまして、その一環だと思いますが、それぞれの要するに目的に応じまして、いまの緩和の内容あるいは容認の態様が変わってくる、こういうふうに考えます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 最初言ったことがはっきりしなかったからこうなったのです。カルテル容認立法、独禁法除外立法をつくる場合の実質的要件は何かと聞いたら、それに対する答弁は明らかでなくて経済政策上必要だとかなんとかということになって、それは行政の関係上、こう言った、そこがはっきりしないから次が出てこない。そうじゃないですか。そうすると、もとへ戻って、もう一度カルテル容認立法、これをつくる場合の実質的要件は何か、これがはっきりしていないのです。そうじゃないですか。きょう答弁ができなければけっこうです。あらためてひとつ十分話しましょう。ともかくカルテル容認立法、独禁法除外立法をつくるときの実質的要件がはっきりしていない。だからいま言ったように、手続がはっきりしない。そうじゃないですか、そうじゃないとおっしゃるなら、御答弁願いたい。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 原則は禁止でございますから、要するに、この適用除外をする場合は特別の場合である、したがって、その特別の場合にこれを容認する手続問題でございますから、容認の手続は、ただいま私が申し上げたようなかっこうになる、こういうふうに思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 私は絶対にいけないとは言っていない。カルテルはあくまでも禁止するのだという原則を持つ、しかし特別な経済的事情あるいは国民生活、関連事業の関係で、やむを得ないときに限って例外的に認めるのだ、ここまでは私も認める。ではその例外を認めるときは、例外はあくまでもシビアーにすべきである、そうでしょう。したがって、例外がシビアーでないというなら議論しましょう。原則に対する特例法、原則に対する特別法の解釈はどうでしょう。法律の原則だ。法理論からいきましょう。違いますか。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 ただいま申しましたように、たとえば国内の場合でなしに輸出の場合には、できるだけ輸出振興の立場からその例外を認める場合が国内の場合よりも緩和されてくるというのは要するにそういう輸出振興の政策目標の内容によって違ってくるのだ、こういうふうに私は申し上げておるわけです。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 私が言うのは、あくまで例外だからシビアーに解する、厳格に取り扱うべきだということに対して、あなたがいま答えられたから、それでは法律の一般的原則からいこうじゃないか、こう言った。それはそれとして、いまあなたがおっしゃった輸出の範囲、国外に対しては国内よりゆるくするということは私も認めましょう。私が基準を設けるというのは、それも一つの基準になるでしょう、だが分けてみると、ただそれだけの基準じゃないのです。それがはっきりしていない、こういうのです。だから、ここで四十からにわたるところの除外立法に対してひとつ交通整理をしてみる必要はないか、こう言っておるのです。公正取引委員会においてはひとつ除外立法の形態を分類して、私どもが分けているような型でもよろしい、また公取は公取としての分け方でもけっこうですから、一ぺん交通整理してみてください。できますか。四十にわたるやつで、たとえば公取が関与できる度合いによってその法律を分ける、公取がそれを承認したときのいきさつなり理由なりを書いた表をつくれませんか。

佐久間虎雄公正取引委員会委員

○佐久間(虎)政府委員 御指示に従いまして、過去の協議、同意、通知等の事情をさっそく調査いたしまして、できる限りその事情をはっきりさせたい、そしてなお、こういうものにつきましての基準と申しますか、よるべき点をはっきりさせまして、今後法律の改正あるいは新しい立法の場合には十分その趣旨に沿って運用いたしてまいりたいと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 これは通産省に言うのは無理と思うし、通産省自体がわかっておっても言いにくいところもあるだろうから、公取にお聞きいたします。  いま言ったようなひとつ分類をして、できるならばそのときの経過というか、何ゆえに、公取が同意を主張したが協議になったのだ、あるいは協議を主張したが届け出になったのだというようないきさつがあると思う。そういうのを備考に書いて、そうして公取の意見をつけた表をつくってください。その表ができましたならば、それによってあらためて総務長官あるいは総理あるいは法制局長官とカルテル除外法の性格の問題、手続の問題についてひとつ論議をしたいと思います。もし必要なら私の調べたやつをあげます。私は私で分類したのがありますから、島田さんあげましょうか。じゃあ、それできますね。

安井謙自由民主党総理府総務長官

○安井国務大臣 御趣旨は、おっしゃるその意味は非常にわれわれもわかります。できるだけそういう精神に沿うべき性格のものだと思いますが、個々のケースで一つ一つでき上がっていっておるものを完全に基準で分け切れるかどうか、その点ではかなり御不満なものができるかもしれませんことはひとつ御了承願います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それじゃ総理府においてそういうものをひとつ検討してもらいましょう。  さて、官権というか行政権が民間となれ合いで独禁法の規制をくぐるということが公然と行なわれておる。このことについてひとつお伺いしたいと思います。これは行政カルテルの問題です。たとえば七月二十六日に通産省は粗鋼減産について具体的な生産規制の策を各社に通告していますね。これはいかなる権限に基づいてなされたものか。たとえば操業を休止さすために封印をするとか、あるいは監視委員会を置くとかいうようなことを七月二十六日にやっていますね。そういうことは私は独禁法をくぐるものだと思う。いかなる権限に基づいてやられましたか、お伺いいたします。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 それはやはり行政上の任務がございますので、いま田中委員からの御質問、何に基づいてという御質問でございますが、これは設置法に基づきまして生産あるいは配給その他についての調整を行なう任務と責任を持っておりますので、それに基づきまして行政指導といたしまして粗鋼の減産指示をいたしたわけであります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それじゃこれは十条二号ですか、その権限の設置法の根拠は。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 なおこまかく申し上げますと、設置法の中の三条と十条の両方でございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 三条の二号、そこのおそらく調整ということばに根拠を求めるでしょうな。この調整ということばはどう解釈されますか。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 御承知のように、自由主義経済のもとにおきましては、企業の自主的活動によりまして生産あるいは配給、消費、流通等が行なわれておるわけでございますが、それが国民経済的に見て必要やむを得ない場合に、これに対しまして調整を行政庁としていたすわけでございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 三条二号の権限に基づいて調整をやる場合に、調整という名のもとにいかなることでもできますか。調整をやるためにすでに立法した経験がありますね。三条二号に基づく調整の権限を発動するときに、片や立法を要し、片や立法を要せずして行政権でやっていますね。その限界いかん。どういうところから立法したり、どこまでは行政権でやれるか。過去に立法しておるでしょう。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 狭義の行政権と申しますか、いわゆる権限に基づく行政は、法律もしくは法律に基づく命令に基づきまして権限を行使すべきであると思うのでありまして、ただいま申し上げましたように、自由主義経済におきましてはできるだけ企業の自主的活動を尊重すべきでございます。ただ、御承知のように行政庁でございますから、そういう法律的な権限がない場合でありましても、国民経済の円滑な運営と発展のためには、民間とできるだけ話し合いをする、あるいは説得をする、あるいは助言をいたすことは必要であろうと思いますが、政府、行政庁の立場から、指導とかあるいは勧告というものは最小限度にすべきであろうと思います。しかし、経済の情勢によりましては、ただいま申し上げました経済の運行が妨げられる、情勢がこれを放置できないという場合には、政府、行政庁の責任におきましてやはり指導、勧告等をいたす場合がある、こういうふうに考えます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 わかったようなわからぬようなことなんです。たとえば粗鋼減産カルテル、不況カルテルですか、これは行政権でやられた。カルテルであるとかないとかいうような議論はあとでしましょう。減産を命令した。繊維の場合は法律に基づくんだな。なぜ、片や法律であり、片や行政権であるか、その限界。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 先ほど申し上げましたように、行政庁といたしましては、権限を行使する場合にはできるだけ法律をつくりまして、その法律に従いまして権限を行使するのが私は必要だと思いますが、ただ、そういう立法をしております場合には、そういう法律による規制措置もしくは法律に基づく行政措置が必要であるために、すでに立法をいたしておるわけでございますが、そうでない、必ずそういうことが予想されないものにつきましては、法律をつくる必要は実はないわけでございまして、普通の場合ならば民間の企業の自主的活動にまかしておっていいわけであります。ところが御承知のように、経済は変動いたしましたり、予測せざる事態が起こってまいりました場合に、法律がないから行政庁はそのまま放置しておいていいわけには実はまいらぬわけでございます。それは行政庁の責任であり任務である、こういうふうに私は考えます。したがいまして、その行政庁の任務、責任は、経済情勢の実態に応じまして、できるだけ、先ほど申し上げました話し合いあるいは助言あるいは説得等によるべきでございますが、必要やむを得ざる場合には指導、勧告をいたすことが必要でもあり、同時に責任である、こういうふうに私は考える次第であります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 カルテルの除外立法、これも必要やむを得ざる場合に行なう、行政権に基づく調整命令、これも必要やむを得ざる場合に行なう、こういうことを言いましたね。それじゃその必要やむを得ざる場合が二つある。片やそのために除外立法をつくるのです、片やそのために行政権を発動いたします、必要やむを得ざる理由というものをどう分けるのですか。

川原英之通商産業事務官(大臣官房長)

○川原政府委員 若干一般的な問題に触れてまいりますので、私のほうからもお答えをいたしたいと思います。  設置法の三条に「調整」という字を使っておりますのは、一種の何と申しますか、交通整理というような感じのものでありまして、内容としましても、いろいろあるかと思いますが、非常に弱い場合には普通の勧告といいますか、単純な行政指導でございますし、また強い場合には特別の立法をもって調整をするというようなことに相なろうかと思います。  その必要な場合に二種類あるのは一体どういうわけだ、こういうお尋ねでございますが、ここで考えられますのは、比較的そういう状態が一般に予想されるというような場合に、特別立法をもってし、それから非常に緊急な、不時にそういう緊急事態に至ったというような場合には、それを待つひまがない場合に三条に基づいて勧告をする。ただしこの場合には普通の勧告でありますから、罰則もなければ強制権もない、かように非常に弱いものに相なるのではないか、かように存じます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 抽象的にはわかったような答弁をされたわけなんですが、それじゃ私が言ったように繊維の場合は立法を必要としておる、同じ減産ですよ。粗鋼の場合は行政権に基づいてなされたというのは、あなたの言う比較的緊急な場合、あるいは見通しの問題からいってどうなんです。区別つきますか。

乙竹虔三通商産業事務官(繊維局長)

○乙竹政府委員 繊維は立法とおっしゃいましたが、いわゆる独禁法の条文に基づいて不況カルテルを業界が申請をする準備をしておる。それに対して鉄鋼のほうは、不況カルテルの条文があるにかかわらず操短というふうになった、その違いはどうかという御質問だと思うのでございます。  担当の分野、繊維について申し上げますれば、これは繊維局のみならず、通産全省の方針として、繊維局長が全省の方針のもとに動いておるわけでございますが、極力この不況を乗り切りは民間の自主的な精神と申しますか、自律的な活動と申しますか、こういうもので乗り切っていくのが望ましいという方針で動いておるわけであります。その方針によりまして、繊維局としてもあたたかい目で綿紡業界の不況カルテルの結成の動きを見守っておる、こをいう状態でございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 できるならば、自主的にやるのが一番望ましいということはわかる。そうすると、鉄鋼の場合はどうなるのか。自主的にやるとするならば、不況カルテルを申請するのが一番自主的じゃないですか。ところが、減産命令というか、一割減産の指示をするということはどういうことなんです。

川出千速通商産業事務官(重工業局長)

○川出政府委員 私からお答えいたします。  鉄鋼関係を所管しておりまして、普通鋼、特殊鋼とも不況になりまして非常に困っておるわけでありまして、そういう場合の生産数量の制限あるいは販売数量の制限等につきまして不況カルテルの必要がございますので、それによって処理をしたいといろ原則の方針をとっております。ただ、不況カルテルの場合はいろいろの業界が一致して書類をつくって申請するという形式を当然とらなければならないわけでございます。業界が一致をしていくまでに非常にまとまりが悪い点がございます。たとえば特殊鋼の不況カルテル、これは数量カルテル、価格カルテルをやっておりますけれども、実はこの取りまとめにも非常に時間がかかったわけでございます。しかし非常に努力をいたしましてようやく業界の取りまとめができて、不況カルテルが実施されておるわけでございます。それから現在公取のほうに申請中でございます普通鋼のほうの厚板の関係でございます。これは中小平電炉メーカーと高炉メーカーの両方が入っておりまして、この取りまとめにも三、四カ月の努力をしたのでございますが、ようやくそれができまして、申請の運びになったわけでございます。先生の御指摘の粗鋼の場合でございますが、同様の方針に基づいて不況カルテルということが原則的にはいいのではないかと思うわけでございますが、これは大手一貫メーカーの六社の間でもなかなか歩調が合わないわけでございます。それに加えまして、平電炉メーカー等数十社ありまして、それぞれ企業の内容も違っております。これをまとめて不況カルテルの申請をするということが実際問題として非常に困難であるという判断をいたしまして、行政指導と申しますか、勧告に踏み切ったわけでございます。  実情を申し上げますと、そういうことになります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 あなたはいなかったのですが、通産省設置法三条二号の「調整」、これが一つの土台になっておるわけです。それでいまおっしゃるように、業界がまとまらないのをまとめるのが調整じゃないですか。それをこうしなさいという命令を出す、それが調整ですか。調整ということは、行政権というのは、そういうかってなことばかり業界がいうておるのをまとめるのが調整じゃないの。そうして不況カルテルを持っていきなさいということが調整じゃないの。頭から一割減産しなさいというような、それに対しては監視委員会をつくりますとか、封印しますとかいうことを行政権でやるということは私はどうかと思う。だから調整というのは、そういうばらばらなやつをまとめていくのが調整じゃないか。そういうことを勧告したり——それはもちろん勧告はあくまで勧告です。しかしお役人はえらいから、勧告をやると、それに従わなければやはり困るということで、むしろ産業界は公取委員会より通産省がこわいから、法律より行政権のほうが強いかもしれない。だから調整というのは私はそう解釈する。そういうばらばらな業界に対してまとめていくのが調整じゃないか。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 御承知のように調整はできるだけ民間が話し合いをして、たとえばいまの問題につきましては不況カルテルを公取に申請するというのが望ましいわけでございますが、そのまとめることの主体は民間にあるわけでございますから、民間がまとまらない場合に、しかも緊急の事態であるかどうかという問題も考えなければならぬと思います。御承知のようにただいまの不況は非常に深刻でございまして、一刻も早くそういう生産調整をしなければならぬという場合には、やむを得ず行政指導という形で調整をすることが必要になってくるわけでございまして、この点が粗鋼の場合だというふうに考えております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それではあくまであなたは粗鋼に対する減産命令、これは行政権ででき得ると言い張るのですか。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 先ほども御説明申し上げましたように、行政指導でございますから、これに従わない場合もあり得るわけでございます。しかしその方針に沿ってこれを生産調整をするかしないかは業界がきめることでございますが、ただいま申し上げましたように、大手六社以外に平炉メーカー、電炉メーカーが八十社もあるわけでございまして、これの操短の話し合いというのはとても簡単にできないということで、やむを得ず行政指導によってその目的を達成しよう、こういうふうに通産省は考えておるわけでございまして、これは強制力がございませんから、従うか従わないかは業界の判断による、ただ通産省といたしましては、できるだけそういう方向に沿って業界が生産調整をすることを期待をいたしておるわけであります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 自主的にやることがたてまえなんだ。自主調整ということはこの場合は不況カルテルなんだ。したがって法の命ずるところによって不況カルテルを申請べすきが普通の道なんでしょう。法によってやれないところを行政権でやろうというのです。私が最初に言っておるように、結局法規制に対する、法支配に対する行政権の挑戦ですよ、介入ですよ、そうじゃないですか。行政権というものにはあくまで限界があるはずですよ。たとえばセメント、化繊、紙パルプ等々、通産省の勧告による投資調整というものが出されておりますね。あなた方は特振法を出してきたが、特振法はつぶれている。しかし特振法がなくたって同じことをやっている、やれると公言しているじゃないですか。法に対する挑戦ですよ。そうでないというならば、明確にひとつ御答弁願います。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 御承知のように、設備調整にしましても、ただいまの勧告操短にいたしましても、業界の話し合いによるものではございませんので、個々の企業に対して政府が指導をし勧告をするわけでございます。ただいま申し上げましたように、行政庁といたしましては法律に基づかない場合でも、先ほど申し上げました所管の産業の円滑な運営と発展が行なわれる責任と任務を持っておるわけでございますから、法律がない場合には一切政府は指導をしていかぬということにはならないだろう、放置をしていいということにはならないと思います。しかしそれはやむを得ざる場合に、いまの個々の企業に対して行政指導をするわけでございます。それから設備の調整につきましては、御承知のように独禁法でこれをカルテル——設備投資調整カルテルは認められておりません。認められておりませんが、御承知のように企業のシェア拡大競争、過当競争によりまして、あるいは設備拡張競争によりまして過剰設備ができ、あるいは二重投資、過剰投資が行なわれる場合があるわけでございますが、これは国民経済的に見まして必ずしも好ましくないわけであります。投資調整カルテルが法律によって認められておらないから、国民経済的に好ましくない、設備の過当競争はそのまま所管官庁として放任をしておるべきであるかどうか、そのときには行政庁であるがゆえに所管産業の発展は、もちろん個々の企業の自主的活動によって運営されることが最も望ましいわけでございますが、ただいま申し上げたような事態が起き、予想される場合に、できるだけこれを行政指導によりまして設備調整することは行政庁の任務であり責任である、こういうふうに私は考えます。ただその場合は、先ほど申し上げましたように要するに最小限度の行政指導によって行なうべきである、できるだけ説得あるいは話し合い、あるいは自主的にそういう判断をするようにし向けるべきでございますけれども、やむを得ない場合には行政指導をすることが行政庁としての責任であり任務である、こういうふうに私は思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 問題は二つある。不況カルテルの問題と投資調整カルテルの問題とがあるわけであるが、法律によって認められていない場合はとこう言われるが、不況カルテルは認められておるのでしょう。それならば粗鋼に対しては不況カルテルをやるべきだとこうやるべきがほんとうだと思う。それから投資調整の問題については、これは法律を出してきたがつぶれた。つぶれたということは、立法府の精神は法律によって生かされておるわけである。しかしあれは投資調整だけでつぶれたんじゃないのです。だからあなたは一番最初に除外立法をつくる場合は万やむを得ざるに出た行為である、こう言ったでしょう。今度の場合も万やむを得ないと言っておる。それならば、法治国として、まずその前提として、なぜ法を守っていくという前提に立たないのです。法をこえて行政権を発動するということはあり得ないと思うのです。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田(喜)政府委員 ただいま申し上げましたように、不況カルテルにつきましては、独禁法上これが例外的に認められておるわけでございます。ただいま申し上げましたようにできるだけ業界が話し合いによって自主的に不況カルテルを結成すべきであると思いますが、ただいま申し上げましたように業態が大企業中小企業等、しかも数多くある場合におきましては、話し合いによるカルテルの結成ができない場合があるわけでございます。本来業界の自主的な考え方に基づいてカルテルが結成されるわけでございまして、これができない場合、企業間におきましてできない場合に問題が起こるわけでございます。それから同時にもう一つは、投資調整の問題につきましても、特振法で考えましたのは、業者が投資調整カルテルを結ぶことを独禁法の例外として認めるという内容でございまして、ただいま通産省が考えておりまする設備調整に関する行政指導という考え方はカルテルではございません。業界のカルテルではなしに個々の企業に対しまして行政指導をいたす、こういう考え方でありまして、要するにカルテルをつくることを云々するわけではございません。(板川委員「実際上のカルテルじゃないか」と呼ぶ)

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 いま板川君が言ったように実際はカルテルなんだ。粗鋼の問題にしたってカルテルなんだ。はっきり言って一割減産カルテルなんだ。私は行政権が法の分野にまで入ってくることを避けるべきであると思う。しかも一番最初に大原則としてカルテルは禁止の立場を原則としてとる。これから言えばみだりに行政カルテルというようなものはやるべきでない。行政権による勧告なんてやるべきでない、そう考えます。あなたの答弁では私は了承できかねる。そこで、この設置法三条二号の調整という問題について分析をしてください。全部やれということではない。いままでいろいろな単独法を出してきておるでしょう。それもこれに基づいて出したんじゃないですか。そうして一方においては法律を出さないで行政指導でやる。それはめんどうくさいから、時間がかかるから——こういうことでしょう。  委員長、この調整というものの解釈に対しては、私はもっと有権解釈を求めます。法制局長官あるいは行政組織法の権威者を呼んでください。そうしてこれをひとつ掘り下げて検討する必要がある。何となれば、これをはっきりしなければ、行政権が法の支配にまで介入してくる。法秩序の上に立ってのゆゆしい問題である。したがってこの問題は保留いたします。当面これはいま審議している法律とは関係ありませんから、この問題を留保いたします。有権解釈を求める。同時にあくまで島田さんがそう言うなら、これによって損害を受けた場合の救済措置、あるいは有権解釈ができなかったら、訴訟を起こして、一ぺん裁判所における有権解釈を問いましょう。ひとつこれは有権解釈を求めるということで、次へいきます。  その行政カルテルに関連してですが、繊維の勧告操短等に対して、天然繊維と化学繊維と同じように考えちゃいけないと思うのです。それについてはどう考えていますか。

乙竹虔三通商産業事務官(繊維局長)

○乙竹政府委員 勧告操短というお話がございましたが、先ほどお答え申し上げましたように、繊維の不況は業界が極力不況カルテルで乗り切ろうというふうにいま努力をしております。それでその不況カルテルを結ぼうという範囲、対象の商品でございますが、これは綿糸とスフ糸及びその混紡糸ということを中心にして——と申しますのは、このような商品が一番相場がくずれております。現在のような糸価が継続するならば業界そのものが危殆に瀕するということでございますので、こういうふうな商品につきまして不況カルテルを結成しようという業界の動きは、もっともであるというふうにわれわれは考える次第でございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 繊維の不況カルテルについては、この間板川君も若干触れておったが、私はいま言ったように綿紡と合繊紡、これを一緒に考えることはおかしいじゃないかと言っておるのですよ。天然繊維と合成繊維は違うのですよ。ということは天然繊維というのは、もうはっきり言ったら斜陽族です。化学繊維は未来の繊維なんです。そんな未来の繊維を規制していくということは、伸びようとする産業に対して悪影響を与える。斜陽の天然繊維の場合も、ついでにじっくりひとつ聞こうと思っておったのですけれども、もう時間もないから、これはまたあらためて聞くことにして、私は、天然繊維と化学繊維と別にすべきだということは、商品取引においても言えると思う。商品取引の本質は何か、こう考えた場合、将来における需給の見通しを立てて値段をきめる、そして天然的なものであるから、そこに人為的以外のもの、たとえば天候だとか、そういった自然現象が入ってくるところに商品取引というものの存在があり得る。価値があるというか、理由がある。ところが一方、化学繊維はそういう天候とか自然現象には左右されずにコンスタントにいくわけです。それを商品取引として指定しておるのがいいか悪いか。同時にそれが生産段階において不況カルテルとか操短とか言っておるのは統制的なものであって、自由経済においては自由流通をたてまえとするあくまで目に見えざる糸にあやつられる。アダム・スミスがいろ需給関係を想定してやるところの商品取引とは違うのじゃないか。一方において統制をやり、一方においてそういうことをやっておるのはおかしいじゃないか、そういう持論を持っております。しかしきょうはもうそのことについては飛ばします。それとも答弁があるなら、私は続けて質問しますが、そういう問題を取り上げていきたいと思っておったのです。しかし、もう時間の関係もあるから、これは一応やめましょう。あらためてやります。  そこで、いままでは横のカルテルを言ってきたのですが、今度はひとつ縦のカルテルについて聞いてみたい。私は縦ということばを使っておるが、俗に言っておるカルテルを私は横のカルテルと言っておる。縦のカルテルということは、系列による価格の維持、競争の制限あるいは再販売価格維持契約、これによる価格の維持、こういうのを私は縦のカルテルと称しておる。そこで公正取引委員会にお伺いいたしますが、これは昭和二十八年に十八号の告示をもって指定した。自来数回にわたって再販売価格維持契約についての指定品目を指定していますね。ところがそれは独禁法二十四条の二で要件がきまっておるはずなんですね。ところが、三十年にしたやつも、その後したやつもありますが、ここにそれを全部持っておりますが、その後の科学の発達というか、そういうことで事情が変わってきた、あるいは生産の状態が変わってきて、シェアが変わってきた。こういうときに応じて指定品目といいますか商品を検討し直す必要があるんじゃないか。たとえば、この指定の告示を見ると、二十八年の九月三十日の告示十八号では、家庭用石けんということで化粧石けんとか洗たく石けんとかいっておる。ところがその時分にそうなかったのが合成洗剤ですね。ああいうものが出てきたときに、これをどう扱うのか。これは石けんと洗剤を見た場合にはもうシェアがものすごく変わってきていますね。あるいは、たとえば大正製薬のドリンク、あれが二十九年か、やはり告示五号か何かでホルモン剤とかビタミン剤とか書いておりますね。そういうことで商品の分類が変わってきておると思うのですよ。それから生産というか、その持てるシェアが変わってきたと思うのです。それに従って再検討を必要とする。私はいま時間がないから一々やらずに飛ばしておるのです。だから、検討する用意があるかないか、それだけでよろしい。

佐久間虎雄公正取引委員会委員

○佐久間(虎)政府委員 再販売価格につきましては、御指摘のようにすでに制定されましてから十年近くになっておりまして、品目の中には、指定はいたしましたけれども実際に行なわれてないというものも相当ございますし、また行なわれているものにつきましても、その範囲につきまして御指摘のように若干の問題が出てきております。この指定につきましては、法律にもございますように自由に取引が行なわれておるということが一番大事な要件になっておるわけでございます。御指摘のような合成洗剤のようなものとか薬の一部につきまして、はたして自由な取引が行なわれているかどうか。言いかえますと、マーケットシェアが非常に高くて、一種の独占的な商品の様相を呈しておるというものも一部うかがわれるわけでございます。しかしこれらのシェアも時点時点によりまして非常に流動的でございますし、それからまた商品が最近は非常に多品目のものが出てまいりまして、代替品と申しますか、それにかわる商品も非常にふえまして、どこまでを一定の分野と呼ぶかということについても相当の問題がございますので、公取といたしましても、御指摘のような問題は了承いたしておりまして、ただいませっかく全面的に検討をいたしておるような状態でございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 これは、いわゆる石けん、洗剤がこうなったというようなこういう関係、それから生産の問題、こうみな合わせて、一たん告示したからといってそのまま十年もほっておくということでなしに、時宜に適して検討すべきである、そういうことを申し上げておきます。  それから、たとえばカメラは指定品目になっていますね。ところが不況カルテルを許したのですね。その場合、一方において、再販売価格維持契約の指定商品であるという場合はどういうことになるのですか。それをはずすということは必要ないですか。

佐久間虎雄公正取引委員会委員

○佐久間(虎)政府委員 カメラにつきましては告示品に指定されておりますけれども、実際行なわれているものはただいまのところございません。一方先日、カメラのある種類のものにつきまして数量カルテルを認めました。数量カルテルを認めますれば、価格にどの程度の影響を与えますか、価格カルテルの場合よりは多少程度が低いわけでございますけれども、当然そういう場合には再販指定価格につきましての運用に考慮を要すると思います。たまたまただいまのところ写真機につきましては、実際のところ再販指定が行なわれておりませんので、そういう実情になっております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 だから、指定品目にしたことが実際行なわれていないというようなやつは、必要ないんならはずすとか、告示をしたら十年あるいはそれに近い年数もほっておくということでなく、常に検討して入れかえていくべきであり、あるいはその品目の名称等も、産業界の品物に応じてかえていくべきじゃないか、ぼくはそういうことを申し上げておって、佐久間政府委員がそれをそうしますと、こういうことであるなら、これ以上追究しません。いろいろと資料をもって一つ一つやる用意はあるのですが、いかがですか。

佐久間虎雄公正取引委員会委員

○佐久間(虎)政府委員 ただいまその問題につきましては全面的に検討いたしておりますので、不要な品目につきましてははずすようなことも起ころうかと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それじゃ審議に協力する意味において、この点はこの程度にします。実はいろいろ品目をあげて、その場合に、品目を検討しないで十年もほっておくということは、いわば公取委員会の怠慢だというようなことも出てくるし、それによって、もし第三者が、消費者が損害を受けておるときの救済法はどをだとか、行政不服審査法にまでさかのぼってひとつ議論しょう、こう思っておったのですが、きょうはこれでやめて、またあらためて、委員長に言うておきますが、それは法務省も呼んで一ぺんやる機会を残すということで、この点を飛ばしましょう。  次に、縦のカルテルということはこれはトラスト、これは独禁法では四章関係、ことに十条、十三条、十六条ですか、あたりにそういう規定があるのでありますが、これも実は系列の形式を五つに分けてきておるでしょう。こういうことによる系列、こういうこと、こういうことというように、系列化の状態を私なりに分析したやつがあるのですが、それをあげて一つ一つやろうと思っておりましたが、これもやめておきましょう。ただし、四章の各規定を、今度四章に関連する規定の改正になるのですが、やるのにあまりにも貧弱な陣容じゃないですか。四章には最も重要なことがたくさん、十条以下に規定せられておるが、これを実際やろうとしたらいまの公取じゃできない。そこで法案の審議ですから、改正点に向けなくちゃいかぬと思うので、改正点に触れます。いわゆる金融機関以外の会社の株式保有の報告を総資産一億から今度五億に変えるというわけですね。総資産というものは、資本金に見たら大体十倍だと見ていいと思います。そうすると一億の場合は一千万円、五億の場合は五千万円ぐらいと見ていいと思うのですが、今度一億から五億にすることによって対象企業が何社ぐらいになりますか。いままで何社くらいあって何社くらいになりますか。私のほうも調べておりますから御答弁願います。

佐久間虎雄公正取引委員会委員

○佐久間(虎)政府委員 このたび一億を五億に改めますことによってどの程度の変化が起こるかといろ点でございますが、資料が多少古いので十分でございませんが、ただいまの一億を定めました当時、二十八年の数字といたしますと、ちょうど一億は御指摘のように資本に直しますと一千万見当になるわけでございますが、一千万円未満の会社が全体の会社の中で九八・五%を占めておったような状態でございます。それが、これは三十八年の数字でございますが、同じ一千万未満の会社が今度はずっと比率が落ちまして、九八・五%から九四・九%、約九五%のところまで減ってきておる、こういう状態になっております。と申しますのは、だんだん会社の規模が大きくなってまいりまして、資本金一千万円未満ではごく小さな会社まで報告をとるということになりますので、これを改めようとするわけでございますが、これを今度の案の資産五億、資本金に当てはめてみますと五千万でございますが、五千万円以下の会社について、一千万から五千万までの会社について申しますと、二十八年当時には一%程度であったのであります。それが今日ではやはりふえまして、三・七九%というふうにその分野がふえてまいりました。そして結局五千万円以上というものが今日の数字で見ますと一・二%、この程度の数字になっておりまして、ちょうど二十八年定めました当時に一千万円以上のものが一・四%あったのが……。(田中(武)委員「だから何社あるか、簡単に言ってくれればいい」と呼ぶ)比率がちょうど同じような数字になっております。会社の数で申しますと、五千万以上のものが三十八年の当時で八千百十一社になっております。それから二十八年当時には、一千万以上の数字が四千三百ほどになっております。大体比率においてほぼ同じようなところになりますので、一億を五億というふうに改めたわけでございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 私のほうの持っておる数字と若干違うのですが、大体対象が八千社くらいだとおっしゃったんですね。私の見ておるのは、三十九年度の上期法人企業統計で三十八年一月現在で五千万円以上として五千百三十社、あなたは八千社というが、五千社以上であることは間違いない。それが一々この法律に基づいて報告しておりますか。報告を出さなかった場合には罰則があるはずだが、公取委員会はどうしておるのか、その関係の人が何人これに専従しておるか。

佐久間虎雄公正取引委員会委員

○佐久間(虎)政府委員 御指摘のように五千ないし八千の会社でございますが、現実に届けてまいっておりますのは、この三十九年度でほぼ一割しか届け出がないというような状況であります。もっともこれは株式を所有しておる会社が届けてくるのでございまして、すべての会社が株式を所有しているわけでもありませんので、そのうちの相当部分は届け出を要しないものもあろうかと思いますが、はっきりいたしませんが、そういう部分は届け出がないんじゃないかというふうに考えておるわけであります。これを、どういうふうにしてできるだけ届け出を要請するかということでございますが、商工会議所その他の機構を通じましてせっかく各方面に事情を知らせまして、届け出を徹底するようにいたしたいと思っておりますが、御承知のように、ただいまこれは私のほうの経済部の企業課というところでいたしておりますが、総員が十数名でございまして、このほかにいろいろな会社の合併その他の仕事に追われておりまして、自然手の届かないという点もございますが、今度増員をお許し得ますれば徹底してやりたいと思っております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 総務長官、お聞きのような状態で法律改正するのです。しても、五千社以上になる。しかも、独禁法九十一条の二によると、届け出をしなかった、報告をしなかったものには罰則をもって臨むのですね。ところが、人が十数名だということで、来るのを待っているだけだ。来たやつは、実際調べるところまで行かずに、どこかに積んでおくだけでしょう。積極的に調査して——届け出すべきものが届けていないのですから、独禁法の九十一条の二の罰則適用というのはとうていできないのですね。そうすると、わかり切った空文になることをわれわれは審議しておることになるでしょう。そこで、公正取引委員会の陣容というものをもっと強化しなくてはならぬ。それには予算もつけなくてはならない。わずか十人や十二人ふやして、仙台に出張所をつくったぐらいで何になりますか。公正取引委員会のそういう法律にきめられておることが実際においてはできないでしょう。あなた方の任務は独禁法の番人、これがあなた方の仕事なんです。しかも、法の改正をいまやっておるのですよ。改正を一億から五億にしてみても、実際は手が回らない、何もできないというのが実情なんですね。ならば、もっと勇敢に、これだけの人員があれば完全に独禁法が運営できます、独禁法の番ができます、こういうのを立てて、勇敢に予算を要求すべきです。それに対して、総務長官、政府はあくまでも独禁法をから回りさせない、最初確認したように守るのだ、こういう上に立つならば、空文化するような規定だけ持っておっても、実際人員の面においてできないということであれば、できるようにしなくてはならない。そこで——いろいろありますが、もう私は申しません。あらためてまたやる機会もあるから。  そこで、勇敢にひとつ佐久間さん、何人あればこの法律で完全に監視できるか、こういうことの計画を立てて政府へ要求してください。それに対して、総務長官、四十一年度予算においてその要求を——大蔵省等も何かあるでしょう。しかし、全面的に入れるような努力をしてもらいたい。まず公正取引委員会はそういうことの計画を立ててください。そして、それができたところであらためて、委員長、大蔵大臣にも来てもらって——法律が空文化しておる。動かないことがわかり切ったような予算なら、あるいはそんな陣容なら要らないわけです。だから、独禁法を守るか守らないのか。飾りじゃないのだ。それなら、これだけの人員が要るじゃないかということで論議をいたしたいと思います。佐久間委員長代理、あなたはひとつ勇敢に、これだけあればできるということを思い切った計画を立ててください。総務長官は、それに従って四十一年度の予算において努力をするというか、それが入るように献身的な努力をするということを誓っていただきたい。いかがですか。

佐久間虎雄公正取引委員会委員

○佐久間(虎)政府委員 御指摘のように十分な人手がございませんので、この機会に明年度の予算折衝等につきましては、画期的に人員、組織等につきまして検討いたしまして、大蔵省その他に折衝いたしたいと思います。

安井謙自由民主党総理府総務長官

○安井国務大臣 公取委員会とも十分打ち合わせしまして、御趣旨の点について最善の努力をいたしたいと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 まだたくさんあるのですが、時間の関係があるから、結論だけを申します。  先ほど来二時間近くやりました結論は、まず第一に、独禁法適用除外カルテルに対していろいろな問題が残っておる。その一つは、法律技術的な措置が必ずしも統一せられていないということ、容認基準などの実質的な確保がおざなりになっておる、こういうことに尽きると思うのです。もう一つは、これは通産省では意見があるだろうが、行政権と法律との限界、こういう問題になります。その点についてはっきりしたことを結論づける機会を持ちたいのと、同時に法の統一的な措置等については、ひとつ総務長官を政府の代表者として私は要望しておきます。  最後に一つ、総務長官を政府の代表として——いまここにおられるのはあなただけですから、だめを押しておきたいのですが、現在の不況ムードを背景として、産業界にはまたぞろ独禁法緩和改正論が出ております。それに対して当然公正取引委員会は反対しておる。通産省も反対でございますが、反対のやり方は若干違う。これ以上言いません。あるなら、それがどういう目的の反対をしておるかということまで暴露してもよろしい。言いません。そこで、独禁法改正ということについては、そういうようなことに耳をかさず、き然とした態度で、最初確認したようにカルテル禁止政策は守っていく、独禁法はあくまで守るということを、政府代表として確認してください。

安井謙自由民主党総理府総務長官

○安井国務大臣 当初御答弁いたしましたように、独禁法は守っていくという立場はくずしておりません。

内田常雄自由民主党

○内田委員長 おはかりいたします。  本案の質疑はこれを終局するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

内田常雄自由民主党

○内田委員長 御異議なしと認めます。よって、本案の質疑は終局いたしました。  これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

内田常雄自由民主党

○内田委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決いたしました。     —————————————

内田常雄自由民主党

○内田委員長 次に、三党を代表して板川正吾君外二名から、本案に対して附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  まず、提案者より趣旨の説明を聴取いたします。板川正吾君。

板川正吾日本社会党

○板川委員 ただいま議題となりました私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議について、自由民主党、日本社会党及び民主社会党を代表して、その趣旨を御説明いたします。  まず、案文を朗読いたします。    私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)  本委員会は、最近の経済情勢における公正取引委員会の重要性にかんがみ、過去再三にわたりその機構の拡充について、附帯決議を行なってきたが、なお依然として十分ではなく、今回の改正もまた若干の拡充にとどまっている。  この際政府は、公正取引委員会の機構を抜本的に拡充強化するため、特段の措置を講ずべきである。  以上であります。  御承知のとおり公正取引委員会は、物価対策の一環としての違法な価格協定の取り締まり、不当景品、不当表示の防止、下請事業者の保護あるいは管理価格、歩積み両建て問題等、国民生活にきわめて重要な業務を担当しており、最近の経済情勢において、その重要性はますます高まっているのであります。しかるに、その陣容は必ずしも十分な体制にないため、本委員会においては、独禁法改正案審議の際、再三にわたりその機構の拡充について附帯決議を行なってきたのであります。その結果、漸進的ではありますが、年々人員も増加され、地方事務所も増設されてまいりました。しかし公正取引委員会の業務の重要性に比し、人員、地方事務所等、その機構は、なお依然としてきわめて不十分であり、今回の改正をもってしても十分ではないのであります。  この際、政府は、本委員会の再三の附帯決議の趣旨を体し、また公取の重要性に深く思いをいたし、公正取引委員会の機構の抜本的拡充強化をはかるべきであります。  委員各位の御賛同をお願いして、趣旨の説明を終わります。(拍手)

内田常雄自由民主党

○内田委員長 以上で説明は終わりました。  直ちに採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

内田常雄自由民主党

○内田委員長 起立総員。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。  この際、安井総理府総務長官から発言を求められておりますので、これを許可いたします。安井総理府総務長官。

安井謙自由民主党総理府総務長官

○安井国務大臣 本案を御採決いただきまして厚く御礼を申し上げます。  なお、附帯決議の内容につきましては、十分にその御趣旨を体しまして今後も善処いたしたいと思っております。ありがとうございました。

板川正吾日本社会党

○板川委員 いま、この附帯決議の精神を尊重するという大臣のお話がありましたが、実はいままで附帯決議をして翌年になると大臣がかわってしまって、そうしてちょっぴり人をふやす程度しか改革というか拡充と言うか行なわれなかった。そこで今回は、この附帯決議ができて、少なくともあと一年間大臣をやりますね。次の通常国会には予算案が出ますから、その際には、ひとつただいまの約束を十分守っていただきたいということを特に要望しておきます。     —————————————

内田常雄自由民主党

○内田委員長 おはかりいたします。  本案に対する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

内田常雄自由民主党

○内田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。   〔報告書は附録に記載〕

内田常雄自由民主党

○内田委員長 次会は来たる八月十日火曜日午後一時から委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時四十三分散会

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