災害対策特別委員会 第3号
- 発言数
- 168 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1965/08/03
会議録
○楯委員長 これより会議を開きます。 災害対策に関する件について調査を進めます。 本日は前会に引き続き、昭和四十年六月及び七月の豪雨等による災害対策に関する件につきまして調査を進めてまいりたいと存じます。 〔委員長退席、小沢(辰)委員長代理着席〕
○小沢(辰)委員長代理 この際、本問題に関し、楯兼次郎君から発言を求められておりますので、これを許します。楯兼次郎君。
○楯委員 昭和四十年六月及び七月の豪雨による災害対策に関して調査を進められるにあたりまして一言申し述べておきたいと思います。 私どもは前国会閉会中に議長の承認を得て本委員会から派遣されました派遣委員として、熊本県、広島県、山口県及び長野県における集中豪雨による被害の状況についてつぶさに調査をいたしてまいったのでありますが、その詳細は、派遣委員報告書を前国会委員会議録付録に掲載いたしておりますので、これを参考にしていただくことにして、本日は、私どもが現地におもむき、調査をいたしました際の被災状況及び今後の対策について私どもの意見も含めて若干御説明を申し上げ、本委員会における本問題の調査に資したいと思うのであります。 まず気象の概要をかいつまんで申し上げますと、六月十九日から二十日にかけて、本州南岸に停滞しておりました梅雨前線が台風第九号くずれの低気圧に刺激されて、広島、熊本を中心に集中豪雨をもたらしたことに端を発し、六月二十九日から七月三日にかけて同じく梅雨前線が熊本を中心に集中豪雨をもたらし、同時期に寒冷前線により東北、信越地方の一部に局地的な豪雨をもたらし、さらにこの間各地に断続的にかなりの降雨が見られたことが、私どもが調査をいたしました時点における熊本、広島、山口、長野の各県における災害の大きな原因であったのでありまして、御承知のように、この梅雨前線は、その後秋田を中心に東北地方にかなりの被害をもたらし、また島根を中心に激甚な災害を発生せしめたのであります。 各県の報告による被害状況は、死者、行くえ不明が、広島十七名、熊本九名、山口一名、床上浸水以上の罹災戸数、熊本八千五百二十戸、広島四千四百五十七戸、山口五百三十四戸、長野三十九戸、被害総額は、熊本百四十二円億、広島五十四億円、山口十億円、長野五億円余に及んでいるのであります。 ここで一言申し上げておきたいことは、各県及び市町村当局におかれましては、今次災害に際して、被災住民の安全をはかるため、全力をあげて緊急かつきわめて適切なる措置をとられたことでありまして、このため災害の激甚さのわりに、一部を除いて人的被害がきわめて少なかったことは全く不幸中の幸いというべきであり、私ども現地を見ました立場から、衷心より敬意を表してまいった次第であります。 しかしながら、被災住民の方々は、家を流され、耕地を失い、商品を水に浸してしまうなど、今後の生活のめども立たないまま、ただぼう然自失の状態におちいっているところも多々あったのでありまして、たとえば熊本県の八代、球磨地方におきましては、災害後二週間を経過した当時でも、なおたき出しに依存しなければならないなど、各地における災害のもたらした悲惨な状態は全く同情を禁じ得ないものがありました。したがいまして、私どもがいずれの県、市町村におもむきましても、まず、何はおいても本災害を激甚災害として指定してもらいたいとのきわめて強い要望がなされたのでありまして、この声はまさに地に満ちていたと言っても過言ではないのであります。私ども調査団といたしましても、被災住民の苦境をしのぶとき、その生活意欲を振興し、災害の復旧に力強く立ち上がっていただくために、ぜひとも現地の方々にあたたかい手を差し伸べる必要があると痛感した次第でありまして、この際、今次災害を激甚災害として指定することは、まさに政治の要諦であると思うのであります。本委員会といたしましても、この問題を強く推進していただかなければならないと思う次第であります。 次に、現地の実態を見て痛感いたしましたことは、恒久的見地に立って治山治水事業の抜本的対策を樹立すべきであるということであります。年々歳々全国各地において、ちょっと雨が降れば川がはんらんし、山くずれや地すべりが起こって大きな災害が発生しているのでありますが、従来の災害復旧事業が原形復旧を原則としていることから、全くさいの川原に石を積んでいるにひとしい状態で、このことは、いわば国費のむだ使いと言っても過言ではないと思うのでありまして、これを機会にぜひとも改良復旧の立場に立って災害関連事業のワクを広げるなどの方法により、二度と災害を受けないで済むような恒久的な見地に立っての施策が強く望まれるところであります。 次に、この際ぜひ取り上げなければならないことに、被災住民の生活安定の問題があるのであります。激甚地に指定することによって、公共的な面で、あるいは精神的に復旧意欲の振興をはかっていただくことはもとよりでありますが、家を失い、耕す農地をなくし、あるいは商品を流失した気の毒な方々に対し、何とか早急に現金収入の道を講じてあげる必要が痛感されるのでありまして、きわめて困難視されておりまする個人的な援助措置につきましても、何とか検討を進めていただくとともに、一日も早く公共施設、災害復旧事業の着工を行なうことによって、生活環境の整備はもちろんのこと、具体的に現金収入の道を講じていただくかたわら、被災農林漁業者、中小商工業者に対する各種融資措置、あるいは国民金融公庫、住宅金融公庫等、政府関係金融機関による一般の金融措置など、万般の施策によって被災住民の生活の向上に資することが強く望まれるところであります。 以上、私どもが現地を調査してまいりました立場から、現地の実情及び現地の声の一端を御紹介して発言を終わります。 —————————————
○小沢(辰)委員長代理 質疑の申し出がありますので順次これを許します。大村邦夫君。 〔小沢(辰)委員長代理退席、委員長着席〕
○大村委員 総理府にお尋ねしますが、昨日の委員会で、六月の十七日から二十一日にかけて、さらには七月の上旬、さらには七月の二十二日から二十三日にかけて、いわゆる梅雨前線活動によってもたらされた集中豪雨の被害は、合算をして激甚災害の指定、適用をするのだということでございましたが、当然この中には山口県も含まれると思いますが、その点については明確にしておきたいので、御答弁を願いたいと思います。
○金子説明員 山口県につきましても、他の県と全く同様に激甚法は適用になる見込みでございます。したがいまして、公共土木につきましては、年間の負担額が、県の場合は標準税収の二〇%以上、市町村の場合は一〇%以上というような場合に、それぞれ法律の援助の適用を受けるということになると思います。
○大村委員 ですから、激甚災害の適用を受けるわけですね。
○金子説明員 広島県等と全く同じように受けられるということでございます。
○大村委員 そこで問題は、せっかく激甚災害の指定は受けたが、さて、いわゆる政令の適用といいますか、財政援助の法律の適用が受けられないということになると、これは山口県だけでなしに、他県でも、被害県はそれぞれ問題のあるところだと思います。昨日の総理府の説明によりますと、公共土木関係は約三百五十九億八千万円、査定が三百二十四億、これは激甚災害の指定の適用になるということであります。その他農業施設関係等についてもしかり、あるいは中小企業関係、農作物については大体いけると思うがという見込みを言われたわけでありますが、どうも私どもの察知するところによりますと、せっかく激甚災害の指定は受けたが、公共土木関係については法律の特別の適用があぶないのではないかというお話を聞いておるわけであります。そこら辺についての見通しをちょっとお尋ねしたいと思うのです。
○金子説明員 これは激甚法に、年間の被害額、県負担額を通じて標準税収に比較して一定基準をこえた場合に累進的に法律の援助を受けるということになっておりますので、今後の経過もあわせて考えませんと、どういう結果になるか、現在の段階ではまだ見通しは立たないということであります。
○大村委員 どうもそこら辺がきわめてあいまいで心配になるところです。公共土木関係については三百五十九億八千万円程度、査定が三百二十四億、こういうことが言われたわけです。将来のことは別にしまして、現在時点において、一体財政援助の法律の適用が受けられるのかどうか、そこら辺の見通しは立たないのですか。
○金子説明員 その点につきましては、われわれはまだ山口県については計算を——直接各県についていたしておりませんので、むしろ当該項目について直接所掌をしております関係省にお聞きいただいたほうが数字ははっきりするのじゃないかと思います。
○大村委員 失礼しました。私は山口県の立場で先に質問しましたから、山口県に焦点を合わされてお話があったと思います。単に山口県だけでなしに、たとえば熊本県等もございますが、その熊本県に例をしぼりますが、これは当然適用になりますかどうですか。
○金子説明員 激甚法の適用は見込みがあると思いいます。具体的にどの程度の補助がいくかということは、われわれはまだつかんでおりません。また今後の状況等においてもかなり変わってくるのじゃないかと思います。
○大村委員 そこが問題なんです。せっかく激甚災害の指定を受けたけれども、さてそれを具体的に実行しようとすれば、そのほうではどうもあぶなっかしいということになりますと、文字どおり、あまり意味がないのです。その辺についてのあなたの見通しがどうなのかということがわからねばしょうがありませんが、特に今度の災害等につきましては、集中豪雨等についての被害が一番問題になるのは、やはり公共土木関係なんです。農業施設とか農作物の被害あるいは中小企業関係も問題にならないとは言いません。しかし、たとえば中小商店が被害を受けた中身を見てみますと、河川がはんらんし、提防が崩壊して、そうして浸水をして商品が使えなくなったとか、そのもとというのは、やはり公共土木関係に基因するところが非常に大きいのは御承知のとおりです。その肝心かなめのものについてどうなるかわからぬというのでは、私どもがせっかくこれから決議をやるはずですが、安心ができない。 さらに問題は、災害復旧の場合には原形復旧というのが大前提だと思うのです。しかし、今度の被害状況の調査をしてみますと、原形復旧をやっとやったところがまたやられておる。これはどうしても改良を加えなければならない。そこで、県あたりはいろいろ技術的な操作をして、別にごまかすわけじゃありませんが、改良に近いような申請をすると思うのです。その場合に、おたくのほうでは被害について査定をされますね。その査定のしかた、その基準をどこに置くのか。いわゆる災害復旧が原形復旧を前提にしておるから、どこまでもそれを前提にして査定をやるのか、若干改良的な度合いを含めて査定をやるのか、そこら辺によっては、また査定の額というものがかなり違ってくると思います。そこら辺についての明確な御答弁をいただきたい。
○古賀政府委員 お答えいたします。原形復旧で非常に十分の機能が復旧できない場合に、改良的な意味を入れて復旧をやるべきじゃないかという御意見のように承っております。その点につきましては、現行の公共土木施設災害復旧国庫負担法では、原則として原形復旧をたてまえといたしております。ただ、現地における事情がそれぞれ場所場所によって違っておりますし、それから、そのときの流量とかいろんな気象条件によっても異なっております。再度災害の防止のために、どうしても原形復旧をすることが著しく困難な場合、あるいは不適当な場合、必要に応じ改良復旧をすることができることになっております。したがって、そういう趣旨によりまして査定を行なうつもりであります。このほか、災害が激甚で、一定計画による改良復旧を行なう必要があります場合には、災害復旧事業費とあわせまして災害関連事業を入れまして、一定計画に基づく改良復旧を行なうようにもなっております。したがって、そういう個所につきましては、災害関連事業を入れまして、一定計画に基づく改良復旧をやっていきたいというふうに考えておりまして、今後府県と災害査定の際に具体的に問題を取り上げていくつもりでございます。
○大村委員 いま、いわばケース・バイ・ケースに、よって、場合によっては原形復旧、場合によっては改良を加味してということなんですが、今度の災害は、それぞれ調査に行かれたと思うのです。あの災害の調査に行かれて、どういうことをお感じになりましたか。というのは、原形復旧をやっておるところが現にまたやられておる。そういうことなんですね。おたくのほうは、こういう委員会でいろいろ私どもが質問をすると、いや、それは実情によって、場合によっては改良を加味して、こういうことなんですが、では一体何を調査しているのかと私どもは言いたくなるのです。現に原形復旧をやったようなところがまたやられた。ひどいところになると、二回も三回もやられておるのですね。そこで県は今度改良を加味して申請をすると、それはだめだ、そういうことが絶えず繰り返されておるのですが、そういう点はどうなんですか。
○古賀政府委員 御指摘のような事実がたぶん各地の災害の復旧において幾らかあったかと思いますが、先ほど申し上げましたとおり、再度災害防止を目的といたしまして、つとめて改良復旧的な要素を加味して現地を査定したいというふうに考えておるわけでございまして、そういった災害復旧をやったところが再びこわれるということがないように、現地査定にあたって十分留意していきたいというふうに考えております。
○大村委員 そういう御答弁ですから、一応それは是といたしますが、先ほどから私が繰り返し申し上げますように、どうも災害復旧は原形復旧を前提としておるということから、いま言われたような趣旨が実態心としては生かされていない、このことをよく御認識いただきたいと思います。 それから先ほど話しました公共土木の関係です。この関係の向きのほうで御答弁願いたいのですが、激甚災害の指定は受けたが、では特例法によるところの適用はということになると、それはちょっとわかりません、どうもむずかしい。そうすると、該当県なり市町村は、何とかそれの適用を受けたいということから、いろいろまた手直しじゃございませんが、さらに詳細に調査をして被害の額を上げてくる。その場合に少し額は上がってくる。そうすると、おたくのほうでは査定が出てきますが、この査定が非常に問題になってくると思うのです。その辺について、厳正にやるなという意味じゃありませんが、かなり幅を持ってやらないといけないのじゃないかと思います。それは、おたくのほうは必ずしもそうじゃないと言われるかもしれませんが、今度の梅雨前線の活動によるところの被害は、一連の梅雨前線活動ということでとらえられて、六月なり七月なり、あるいは今後もあるかもしれませんが、そういうものを一括して激甚災害の適用をされた。きわめて当然だと思いますが、私どもが認知をしておる限りでは、かなり幅を持たれたような気がするのです。そういうたてまえからいけば、今度の査定等についても、かなり幅を持った前進的な面があってもいいんじゃないかと思うのですが、そういう点についての御見解を承りたい。
○古賀政府委員 第一点につきましては、十分査定にあたってそういう点を留意していきたいと思います。 それから第二点でございますが、現在、まだ各地の査定が終わっておりません。したがって、負担率がまだきまっておりません。地元負担金も、したがってただいまのところきまってないわけです。これは地元負担金が査定が終わりましてきまり次第、それに対して逐次財政援助が行なわれるようになっております。したがって、査定にあたりまして、現地の状況を十分、川の全体にわたって検討いたしまして、そごのないような査定をできるだけ採択していきたいというふうに考えます。
○大村委員 そこで、災害復旧については、できるだけ関連事業等についても積極的にやるということなんですが、さらにその上で大事なことは、できるだけ施行期間を短縮する必要があるんじゃないか。これも私は今度の災害を見てつくづく感じたわけですが、また、当該地域の住民の方々もそういうことを言っておられます。あるいは関係の当局の方もそう言っておられます。ということは、非常に期間が長いために、たとえばキジア台風のころの改良工事あたりがまだ残っておる。そのために、災害が起きますと、そこはどうにか避けたが、今度はよそのほうがまたいってしまった、あるいはまた、ひどいところになりますと、やったところ自体の境目がいってしまったというようなところが随所に見受けられるわけです。そうしますと、国としては非常に財政上の問題があって、一ぺんにはできないということはわかるのですが、もう少し短縮しないと、結局は、ざるの中に水を注ぐような形で、捨て金になるのではないか、そういう気がしてならないのです。そういう点についての御見解を聞きたい。 これは要らぬことを申し上げるようですが、景気刺激策として政府は公共事業投資について繰り上げて云々というようなことを言っております。もちろん、これは年度内の予算に限られた範囲内での話と思います。しかし、そういうこともあることだし、もう少し期間短縮ということについて積極的に努力をする必要があるんじゃないかと思います。そういうことについての御見解を承りたい。
○古賀政府委員 お答えいたします。 現在、公共土木施設にかかる災害復旧事業につきましては直轄災害につきましては二カ年、それから補助災害につきましては、そのうち緊要工事については三・九・二の割合で三カ年復旧を実施しております。それと、その他の工事を含めまして四カ年で全部完了するということでただいままで実施してまいりました。これらの取り扱いにつきましては、工事の実施面やら府県の財政事情等を総合的に考慮して決定されたものであります。災害復旧事業は、民生の安定をはかるため早期に完了させることがぜひ必要でありまして、特に激甚の災害を受けた府県においては、災害の実情と当該地方公共団体の施行能力並びに財政能力等諸般の事情を考えまして重点的に復旧の促進をはかりたいというふうに考えております。そういうことによりまして復旧対策の万全を期したいと思います。特に施行がおくれるために護岸の連続するところがやられるとか、いろいろな問題が現実の場合にはあるわけでございまして、そういう点も十分ないようにつとめたいというふうに考えております。
○大村委員 私の認識不足かもしれませんが、現にキジア台風当時の復旧なり改良がいまだに続いておるところがあるのです。それは政府直轄の工事かどうか、そこら辺まではよく知りませんでしたが、現に地方ではそういうところがあって、例をあげますと、山口県の島田川の流域がそうなんです。支流関係が随所に今度いったわけですが、これも継続工事でずっとやっております。たとえば当時十五カ所ほど決壊した。それについてはかなりの予算が要る。しかし、県としても相当の支出があるし、これを全面的にやるわけにはいかない。そこで今度はかなり長期に、しかも公平の原則かどうか知りませんが、一カ所だけを短期間でやるということもどうかと思うので、同時に着手をした。そうしてかなり長期間をかけて、今度また災害にあった。したがって、未完了の地域があるわけです。そのことを申し上げたのです。あなたのほうで、直轄工事についてそういうものが絶対にないとおっしゃれば、再度私のほうでは調査してみますが、そういうことがいろいろと苦情が出たわけです。絶対にあなたのほうはないという確信があるのですか。
○古賀政府委員 ただいまのお話は、中小河川で実施しています島田川のお話だと思います。直轄河川につきましては大体二カ年復旧でございまして、できるだけ翌年の出水期前に完了することを原則としております。一部についてはその年度内に完了する場面もありますが、そういうぐあいにいたしまして、つとめて災害の増発、増破を防いでおるわけです。中小河川の島田川につきましては、支川筋がまだ十分できない点もございまして、御指摘のとおりの問題があるかと思いますが、これはひとつ十分に調査いたしまして、具体的の措置を講じていきたいというふうに考えます。
○大村委員 直轄河川はいまおっしゃるような実情で、かなり進捗をしておるようですが、問題は中小河川ですね。中小河川がそれではなぜおくれるかということなんですね。これも私は、災害防止とかあるいは災害復旧とかいう点から、きわめて重要だと思うのですが、そういう点の直轄と中小との復旧あるいは改良がおくれるその原因は何ですか。また、それに対して政府としては当然、あるいはまた県当局も一緒になって工事を促進する必要があると思いますが、こういう点についてどうお考えになっておりますか。
○古賀政府委員 御指摘のとおり、累次の災害によりまして中小河川が非常にやられております。まことに遺憾に存じます。われわれとしても、できるだけ中小河川の改修促進に力を入れたいと思っておりますが、財政事情とかいろいろございまして、なかなか進みがたい点もあるわけであります。幸い今回、御尽力によりまして治水五カ年計画も樹立いたしましたので、計画に従って具体的に進めていく。特に今回の災害あるいは従来からの災害にかんがみまして、災害の激甚な地区を特に重点を置いてやっていきたいというふうに考えます。
○山口(丈)委員 ちょっと一問だけ。直轄河川はいいのだけれども、いわゆる昔の二級河川——といいますと、小河川ですね。中小河川、これは県単工事でやっておるものだから、いま言われた治水五カ年計画というものが、それにどれだけ国の面で及んでいくか。ということ。いままでのなにでいきますと、そういう中小河川の災害というのは復旧がおくれて、はなはだしいのは十年もほったらかしになっておる。それがだんだん災害のあるたびに拡大して、手に負えぬようになっておる。ところが、県のほうの財政は豊かでありませんし、いわんや、小さな町村財政ということになってくると、これはとうてい手に負えないというので、ほっておくわけですよ。ところが、それは大災害でない、小災害であるために、ますますもって負担にたえられぬということです。これをいつも五カ年計画五カ年計画といって、計画を進めていかれるのはたいへんけっこうなのですけれども、それがそういうようなところにどれだけ出ておるのですか、これをちょっと明らかにしていただきたい。
○古賀政府委員 中小河川が非常におくれておるという御指摘でございます。先ほど申し上げましたとおり、災害によって相当激甚な災害を生ずるものは中小河川が非常に多いわけです。したがって、中小河川はいままでもわれわれとしては十分力を入れてきたつもりでございますが、なお行き届かぬ点があったのではないかと反省いたしております。今後五カ年計画の遂行にあたりましては、できるだけそういった激甚災害の発生する中小河川等につきまして重点的に持っていきたいというふうに考えておるわけであります。
○山口(丈)委員 もう言いませんけれども、とにかく激甚地に指定されるまで、災害が拡大するまで待っているような状態は、これは困るのです。ぜひともそういうことのないよう処置してもらいたいということを御指摘しておきます。
○古賀政府委員 十分調査いたしまして、県と協議いたしまして促進するようにしたいと思います。
○大村委員 ただいまの山口委員の関連質問で私が言いたいことは言い尽くしましたから、次に移ります。 次に、農林省の方おられますか。——有線放送の関係ですが、この有線放送施設が農村関係でいかに重要な役割りを果たしておるかは御承知置きと思います。今度の激甚災害の指定によって、この有線放送施設の破損等についてはどういうような措置が講ぜられるのか、その辺を明らかにしていただきたい。
○尾中説明員 有線放送等の共同利用施設につきましては、現在被害額の算定をやっておりますが、現在の見込みでは、大体基準に達するのではなかろうかというふうに考えておりますので、なおすみやかに調査を完了いたしまして、激甚法の適用をする方向で検討いたしたい、こういうように考えております。
○大村委員 今回のように適用になるような場合は別といたしまして、すれすれで適用にならないような場合がありますね。例をあげますと、梅雨前線活動によらない被害、たとえばことしの三日十九日ごろですか、かなりの雪が降りました。これによって、山口県でもそうですが、よその県でも被害をこうむったところがあると思うのです。ところが、これを自前でやれといっても、なかなかやれるものではないのです。今日有線放送の問題がいろいろ農村では再認識をされ、問題化されておるわけです。それは農協の指導あるいは農林省の指導によって、どんどんと無理をしてつけました。ところが、一たん災害にあうと、これはまたたいへんだということをあらためて認識をしたわけです。電電公社のほうがいいじゃないか。なるほど高かった。高いが、しかし、無理をして電電公社の電話をつけられるものならつけたほうが、災害を受けた場合には公社そのものがやるのですから、自前でやる必要がない。有線放送の場合はそうはいかない。そういうことで、過日の豪雪等による被害の場合には、農協からまた金を借りまして、いままでの分が済んでいないのに、また融資を受けて復旧をした、そういうところもあるのです。それが今度また災害を受けた。その場合に有線放送というのが私は非常に役に立ったと思うのですね。その役に立った有線放送について、大事だからひとつ復旧をいたしましょうというのでなしに、ある一定の基準に達しないと激甚災害の指定を受けない、受けた場合に初めてそれを救済しよう、復旧をしよう、こういうことになるのでしょう。すれすれのような場合には、あなたのほうではずいぶん推奨してやったはずですから、激甚災害の指定の有無にかかわらず、こういうものについては積極的に救済措置をとるべきだと思いますが、その点はどうなんですか。関連をして御質問を申し上げます。
○尾中説明員 被害額が甚大であります場合には、いま申し上げましたように、激甚法の適用によりまして高率の補助があるわけでございますが、一般の災害がございました場合には、共同利用施設である場合には二割の補助を通常やっております。
○大村委員 その二割の補助では少ないというのですよ。激甚災害というのは、有線放送だけが壊滅的な打撃を受けたからすぐ指定を受けるものじゃないでしょう。そうでしょう。いろいろな要素が加味されて初めて適用を受けるのですからね。そこで、その中でさらに有線放送の場合には、公共施設であったということで、基準に照らしてさらに国の特別援助の措置を受ける、こういうことになっているのですね。激甚災害の指定を受けないような、ほとんどすれすれのような、いわば有線放送そのものから見れば壊滅的な被害を一部落なり一地域なりが受けても、一般災害並みの二割の補助、これは私は矛盾だと思います。集中豪雨で災害があった際は有線放送を通じてやるのですよ。非常に大きな役割りをやるのですよ。そういうものについては一定の基準以下はだめだ。これは農林省がずいぶん推奨したたてまえからいっても、あるいは広報活動として地方自治体が慫慂をした意味からいっても、施設をつけたらもう少しあとのめんどうを見てやるのが法のたてまえなんですね。だからこそ電電公社もそうでしょう。一ぺんつけてやったら、電電公社が最後までちゃんと保障してやる。ところが、農林省所管のこの有線放送についてはそうはやらない。これは私は明らかに矛盾だと思う。そこはどうですか。
○尾中説明員 いま申し上げましたように、一般の場合と激甚の場合と差があることは事実でございます。ただ、これは現行制度のもとにおきましては、ある一定の線を引きまして措置をとっておりますのでこういうことに相なっておるわけでございますけれども、確かに御指摘のような点もございますので、今後の問題といたしまして十分検討をいたしたい、こういうふうに考えております。
○大村委員 今後の問題として十分検討するということにさらに加味して、すみやかにということを要望として申し上げておきます。 その他質問がたくさんありますが、ほかにも質問者が控えておりますので、私の質問はこれで終わります。ありがとうございました。
○楯委員長 稻冨稜人君。
○稲富委員 まず、総理府関係にお尋ねしたいと思うのですが、今回の災害を見まして私たちの痛切に感じますことは、激甚災害としての政令の指定を早くやってもらいたい、これが非常に災害地としての切なる希望であると思うのでございます。昨日も質疑応答を聞いておりますと、いろんな調査事項のためになかなかそれが今日まで進んでいない。こういうようなことは最も遺憾なことであります。これは私は事務的にも非常におくれておるのじゃないかと思いますので、この際お聞きしたいことは、激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律の内容を見ましても、その第二条に「政令の制定又は改正の立案については、内閣総理大臣は、あらかじめ中央防災会議の意見をきかなければならない。」となっておりますが、今回の災害に対して、内閣総理大臣から中央防災会議に対してそういう諮問があったかどうか、その点ひとつ承りたい。
○高柳政府委員 御指摘のように、できるだけ早く激甚指定の手続をしたいと思いますが、災害を七月の二十三日までをいま計算の対象にいたしております。各省も、わずかまだ一週間か十日しかたっておりませんので、被害額の査定につきまして鋭意その数字を詰めております。これらの数字の大体の推定額では、激甚災害の適用ができるということは、昨日も総務副長官から御答弁申し上げました。数字がもう少し固まるのを待って防災会議にはかり、政令の施行をいたしたいと考えております。通例に比べておくれておるのじゃないかという御質問でございますが、たとえば昭和三十九年の長雨の場合でも、四月の激甚指定については七月、約三カ月くらいかかっております。このほか、おおむね二カ月ないし三カ月、やはり数字の相当確度の高いところでございませんと、被害団体を包含するという確実性を求めなければなりませんので、従来と比べて、そういうふうなただいまの段階で、決して事務的にはおくれておるとは思っておりませんが、各省と鋭意詰めまして、でき得れば今月中に持っていきたいと思っております。
○稲富委員 以前は三カ月かかったから、おくれておるのじゃないとおっしゃるのですが、われわれの言うのは、以前三カ月もかかったことが非常におくれておるのであって、被害地の人というのは、災害があったら直ちにこれに対して政府の積極的な救済策をやってもらいたいというのが、罹災者の切なる願いだと思います。これに対しては、政府としてはすみやかにこれが対策をやって、しかも政令の指定ということがはっきりきまれば、これによって安心して作業ができることになってくるわけです。ことに天災のごときは次々にまた訪れてまいります。次の天災を待っておって、そうしてそれを加えてやっていこう、こういうようなことでは、私は急速なる処置はとれないと思うのです。御承知のとおり、激甚災害指定に対する一つの基準がある。この基準にのっとって、なるべく早く災害の政令指定に踏み切る、こういうような手を防災会議としても当然やらなくてはいけないのではないか。さらにまた、これに対して当然政府も早い機会において諮問をして、そうしてその結論を待って早く対策をやる、こういうことをやらなければならぬと思う。ただ、災害の実情調査がまだとれない、それだから自然に事務的におくれておるのだ、それでは罹災者としては非常に急を要するので不満があるのです。この点、私たちはどうもなまぬるいではないかという感じがするわけです。昨日からもお聞きのとおり、ほとんど質問の大半というものが、この政令指定を早くやらないか、なぜこれをやらないか、こういうような非常に切なる現地からの希望があるということはここにあると思うのです。これに対してもっと早くきめるような方法がないのか、あるいは激甚災害指定基準を変更してでも、改正してでも早くこの政令指定に踏み切るような処置はとられないのであるか、この点をひとつお答え願いたいと思います。
○高柳政府委員 被災住民の方々が、今回の災害が激甚災害として指定されるかどうかということについて多大の関心を持っておられるということは、もっともでございます。したがいまして、私たちは、数字が固まらないうちでも、基準をおおむね上回るというめどを早くつけて、その基準を上回っておれば激甚災害の指定の可能性は出てくるというこのめどをつけたいと思いまして、今国会が始まる前に各省にお願いいたしまして、査定額の作業並びに大蔵省の財政当局との話し合い等も各種取り進めまして、昨日災害対策委員会で、政府といたしまして、今回の六月から七月に至る災害は激甚災害として指定する見込みであると、とりあえず政府を代表して細田副長官から御答弁願いまして、この国会で、被災住民の方々に、今回の災害が激甚災害になるという一つの御安心を願いたい、こういう準備で処置してまいったわけであります。その点をひとつ御了承願いたいと思います。 また、政令の問題は、やはり数字を基礎にして、これは財政運営の基本の問題でございますので、やはり確度の高い数字で処理しなければなりませんので、若干手間どるということはやむを得ないと思いますが、ただいまの段階では、激甚災害になるということを正式に政府側から御答弁願って、こういうおつもりで作業に御尽力願いたい、こう考えております。
○稲富委員 それからもう一つは、私たちの見るところでは、いま申し上げましたように、内閣からの中央防災会議に対する諮問、こういう手続等が事務的に非常に進まないということは、一つは、災害対策基本法によりますと、防災会議の会長は内閣総理大臣をもって充てることになっている。それで、結局は、内閣総理大臣佐藤榮作さんが防災会議の会長佐藤榮作さんに諮問するということになってくる。こういう点はあまりにも内輪過ぎるのでおざなりになるのではないか、もっと防災会議というものと内閣というものを別個の存在に置いておく。私は、諮問機関であるならば、そういう形にすることが妥当じゃないかと思うのでございますが、この点は一つも不都合を感じられないのでありますか、この点を承りたいのであります。
○細田政府委員 中央防災会議の会長が総理大臣である佐藤榮作になっておる、こういう点につきまして、お説は全くごもっともだと思います。ただ、法律ができますときのいきさつ等につきましては、先生よく御存じのところであろうと思います。いろいろ苦心の結果できたものでございまして、実際の運用上はこれで不都合はあまり実は感じておりません。ただ、御趣旨のような点につきまして、どうしたほうがよりさらによくなるかというような点につきましては、今後の問題として検討さしていただきたいと思います。
○稲富委員 これは副長官、諮問機関ですからね。諮問する人が諮問機関の会長になっておるということは、諮問機関としての十分なる機能を発揮し得るかという問題、しかもこれはやはり対等な立場において、あるいは政令で指定する場合は、内閣は防災会議に諮問をしなければならないということが法律にはっきりときまっている。であるならば、その諮問機関というものは内閣と対等な立場において諮問に応ずるということが私はたてまえでなければならないと思う。もちろん、これはこういう法律ができてしまっておりますが、将来において、諮問機関としての十分なる機能を発揮するためには、この機構というものもやはりはっきりする必要があるんじゃないか、かように私は考えますが、これに対しまして、細田総理府総務副長官といたしましてはいかようにお考えになりますか、承りたいのであります。
○細田政府委員 実は内閣総理大臣から内閣総理大臣にというのは、他の諮問機関についてもあるわけ千あります。国土開発縦貫自動車道建設審議会のごときも内閣総理大臣、他にもあるわけであります。ただ、これは先ほど申し上げましたように、よりいい案があるかどうか検討する必要があろう。一つの考え方として、たとえば総務長官が国務大臣に今回なりました、こういう点もこれまではなかった事態でございますから、こういうこともあわせて検討さしていただいたらいかがか、かように思っております。
○稲富委員 この問題に対しましては、もちろん、諮問機関の長に総理大臣がなっておることもあります。しかしながら、これは災害という特殊な、しかも緊急を要する問題であって、それだから一般の行政的な機関とはおのずから異なるのじゃないか、性格が違うのじゃないか、こういう点から、私たちはこれに対しては再検討すべき問題じゃないか、そして中央防災会議というものを内閣のほんとうの諮問機関としての別個の存在として、そして防災会議というものをもっと権威あらしめるものにする、こういうことが非常に必要じゃないか、こういうことを考えるわけでございます。 それで、締めくくりとしてお尋ねしたいことは、それでは今回の六月並びに七月の災害に対する政令指定に対しては、いつごろ内閣は中央に防災会議に諮問をするか、さらに、防災会議としては、それに対していつごろ政府に対して答申を出すのか、そしていつごろこれに対する政令の決定ができるかという見通しを具体的に承りたい。
○細田政府委員 先ほど私どもの審議室長からいろいろな事情をお答えしたと思います。しかし、これは一日も早くすべきものと考えております。漫然と数字の集計を待っておるというような態度は絶対とるべきでないと考えておりまして、ほんとうに一日も早くという考えでございまして、一部、いろいろ待っておると、八月一ぱいかかりそうなことを言っておる事務当局もおるわけでございますが、そんなことではいかぬというのでせっかく急いております。ただいまのところ、いつという日にちをお約束申し上げるところまでまいっておりません。いずれにいたしましても、いわゆる事務ベースというような考え方でなしに、極力急がせたいと思いますし、また、この面について関係各省の御協力もお願いをいたしておるような次第でございます。
○稲富委員 私がそれを聞きますのは、内閣が決定する場合には、中央防災会議に諮問しなくてはならないとはっきりなっておるわけでございますから、それで、内閣としてはいつごろ諮問をしようと思っておるのか。また、中央防災会議としては——先刻から聞きますと、まだ全部の集計ができていないから、こういうことです。いつまでも集計が出るまで待つのか。次々と災害がくるとするならば次の災害を加えるためにまた延ばすのかということになります。先刻お話を聞いておると、六月、七月と災害があった、またあった、またこれも加えなければならない、またおそくなった、こういうことでは、だんだん決勝点というものは延びていく。そうすると、六月、七月の一番早い時期に災害にあった罹災者というものは、非常に不安が増大することになりますので、何とか早く結論を出してもらいたい。そしてあとから起こったものはあとから追加するという考え方をとって、いつごろ内閣は諮問しようと思っておるのか、また防災会議としてはいつごろまでに答えられるという大体見当がつくのか、また、逆算すればそれによって政令の指定がいつごろになるのか、こういうことは見当つくと思います。この点をひとつこの機会に承っておきたいと思うのでございます。
○細田政府委員 実は最初に起こりましたのは、六月十九日でございます。熊本、広島を中心に起こりました災害から考えますと、非常に時がたち過ぎるくらいたっておる。そういった第一回の被害を受けられた地域の皆さんからお考えになれば、全くおっしゃるとおりで、一日も早くという気持ちはさらに強いと存じます。ただ、あとからあとから起こってまいりまして、一応ただいまのところでは七月二十三日までということでございますから、今後起こってきたものもまた加えると、また延びるじゃないかということにつきましては、私どもは七月二十三日で一応これを切りまして集計をいたしておるわけでございまして、今度また何かあるからそれもつけ加えて、その数字が出るまで延ばすというふうには実は考えておらないようなわけでございます。 それから、防災会議に対する諮問でございますが、これにつきましては、もう具体的に数字がいつ固まるかという問題でございまして、各省の御協力はどの程度進むか、特に農作物の被害の問題だと思いますけれども、私どもは、場合によりましては指定政令をさらに改正するというようなこともあわせて考えて、一日も早くやる。全部そろわなければ——昨日実は一本化か一本化でないか、いろいろありましたが、一本で政令を出しまして、それを改正したという事例もあるわけで、あとで数字がわかったものについては、さらにその政令を改正してやった、項目をつけ加えてやったという例もございます。そういう例もございますので、一日も早くそういうものも含めていたしたいと思うのでございますが、いま、いつかけるかという点については実はきまっておりませんので、できるだけすみやかに御趣旨に沿うようにはかりたい、かように考えております。御了承いただきたいと思います。
○稲富委員 そうすると、いま副長官の御答弁のように七月二十三日までを一応締め切りにする。そういうことになるから、非常に前の人はおそくなった気持ちがするのです。それで、私の言っているのは、激甚災害指定基準というものを改正してでも、将来災害が起こったところは早く決定するんだというようなひとつ法の改正をやって、そのつどつど政令指定をやっていく、こういうような方法はとられないのか、この点を将来ひとつ大いにくふう、あるいは改正等をしていただきたい。そうして罹災者が一日も早く安心して次の生産に挺身し得るような、希望を持てるような、こういう対策を講じてやることが、私は、あたたかい政治だ、こう思うのです。それで、その点に関しては、そこまでこれを機会にひとつ進んで、それを将来、法の改正あるいは基準の改正等をやる、こういう点も将来大いに考えなくちゃいけない問題じゃないか、こう思うわけでございますが、これに対するお答えをいただきたいと思います。
○細田政府委員 まことにごもっともでございまして、この激甚法も、施行いたしましてから、たしかもう四年ぐらいになるかと思うわけでございますが、その後この適用について毎年同じようないろんな問題が起こっておるわけでございます。私どもも、こういう点についてはいろんな角度から検討すべきときがきておるんじゃないか、かように考えまして、こういう点につきましては、私どものほうとしましても、実情に合うようにいろいろ研究を進めさしていただきたいと思います。
○稲富委員 それでは、この政令指定の問題はひとつすみやかにやっていただきたいということを希望を申し上げまして、具体的な問題を二、三お尋ねしたいと思いますが、まず建設省関係にお尋ねしたいと思いますことは、今回の災害を見ますと、特に熊本県の球磨川の八代地区なんか見ますと、今回の災害で、河川以外のところで日ごろ砂利採取をやる、これが今回の大災害に非常な影響を来たしているという事実もあるわけでございますが、こういう点から考えまして、いわゆる河川の砂利採取というもの、しかも河川以外の、将来の水系に影響するようなところの砂利採取、こういうものに対しても何とか規制の方法を将来考える余地があるんじゃないか、こういうことも考えるわけでございますが、これに対して建設省はどういうお考えを持っておられるか、伺いたい。
○青木説明員 河川局長がちょっとおりませんので、私からお答え申し上げます。 最近、建設ブームと申しますか、砂利の需要がきわめて多いために、砂利が非常に取られておる、そのための弊害があちこちで出ておることは、御指摘のとおりでございます。建設省といたしましては、こういう砂利の乱掘等による弊害につきましては、かねて県あるいは地建等に注意いたしまして、砂利採取の許可の方針といたしましては、あくまでも河川の機能の保全に支障を及ぼさないような管理のしかたをいたしまして、砂利の盗掘等につきましては、正当な手続によって厳重な取り締まりをしておるのでございます。また、許可の内容等につきましても、面積及び量についても十分監督をいたしまして、また期間等につきましても、最小限度の期間をとって許可をいたすというようなこと、あるいは権利の譲渡の停止等の措置とか、あるいは逆に業者の共同化の促進といったようか規制を行なってまいっております。 今回の球磨川の災害につきまして、八代地区で砂利採取のために災害が激化されたのではないかという御指摘でございますが、その実態につきましては現在調査をいたしておるわけでございますが、堤外民地という場合に、なかなかそこを押えるというところにいろいろ法律上のむずかしい点がございます。買収というようなことをやれば一番いいわけでございますけれども、なかなか政府の予算の都合もございまして一がいにそういうわけにまいりませんが、そういう場合にどうするか一応調査いたしまして、そういうことによって障害あるいは災害が激化しないような措置について十分検討いたしたいというふうに考えております。
○稲富委員 いや、私の言っておりますのは、河川の砂利採取の問題については、私は、この機会ではなく、基本的な問題として、またの機会に建設委員会か何かでお尋ねしたいと思っておりますが、従来の河川の砂利採取の問題は別にいたしまして、私が本日お尋ねいたしておりますのは、ただいま最後にお述べになりました、河川以外のところから砂利を採取して、それが今回の水害に大きな影響をしているという事実、これがやはり現在の法律においては、その河川の近所の砂利を取っているのでございますから、これは何ともしょうがない。ところが、これが将来、今回球磨川で生じたような非常な災害を起こす結果になるという見通しがあるならば、こういうものに対しては、政府があるいは土地を買収するなり、あるいは法律をもってその区域の砂利採取を規制するなり、何とかそういう方法をとる必要がないかということを私はお尋ねしているわけです。
○青木説明員 ただいまの御質問にお答え申し上げますと、そういう場合に、河川法で、河川附近地制限令という政令がございまして、それによって河川の附近地につきましては、一定の河川に影響のある行為等の取り締まりができる措置も法的にございます。したがいまして、今回の球磨川につきましては、実情を調査いたしまして、そういう措置をする必要がありますれば、そういう附近地制限令に基づく規制等の実施をはかるようにいたしたいというふうに考えております。
○稲富委員 そうすると、現行法でも取り締まる方法がある。ところがそういう結果になったから、いまから調査する。もしもそれがために災害が生じたというならば、取り締まりが非常に不徹底であった。こういうことになってくるのでありますか。
○青木説明員 ただいま河川敷附近地と申しましたが、新法では河川保全区域という名前に改まっておりまして、五十四条に「河川管理者は、河岸又は河川管理施設を保全するため必要があると認めるときは、河川区域に隣接する一定の区域を河川保全区域として指定することができる。」という規定がございます。したがいまして、今回の場合に具体的に熊本県知事が保全区域として指定していたかどうか、また、その場合に、そういう砂利採取のために災害が起こったか、ないしは激化したか、そういうことについて現在調査を進めておる段階でございます。したがいまして、そういうことによって被害が激化するというようなことが明白でございますれば、直ちにそういう措置について適宜打ち合わせいたしまして、県当局にそういう措置をするようにいたしたいというふうに考えております。
○稲富委員 私の聞いておりますのは、球磨川のあの八代の被害のあったところなんです。以前から川以外のところで砂利採取をやっておった。それでその地方住民は、あのあたりの砂利採取をやるのは非常に河川に危険を及ぼすのじゃないかということで、しばしば、県かどこか知りませんが、陳情をしたらしいのです。ところが、いかんともすることができないのだということで、そのままになっておった。ところが、今回たまたまそこに水が出まして非常な災害が生じた。こういうことから考えまして、河川以外のところでもそういう影響するようなところは、何かの形においてやはり河川の管理上これを規制するとか法律上の措置が将来必要じゃないか。もしも、いま言いましたように、いかんともすることができないと言っている間にこういう災害が起こる場合がありますならば、いかんともすることができない場合ならば、何とかこれをやって、いかんともすることができる方法をやらなければならない、法的規制をするとか、買収するとかなんとかやらなければいかぬと思うから、私は伺っておるのでございます。この点ひとつ、将来のこともあるのでございますから、いま調査されているということでありますが、その点の事情がおわかりになっておるかどうか承りたい。
○古賀政府委員 お話の点は、球磨川の旧国道筋の対岸の問題だと思います。あの地区は、従来から加藤清正が非常にりっぱな堤防を八代市のほうを守るためにつくりまして、対岸は遊水地的に取り扱われてきたわけでございます。したがって、あの地区は洪水の疎通する個所になっております。その後人家が建てられまして、今回の御指摘のような災害を生じたわけでございまして、まことに遺憾なことでございます。われわれとしましても、ああいう洪水の疎通するところは当然河川区域でございまして、家屋については逐次買収を行なってきております。したがって、今後も買収すべく努力したいと存じております。なお、財政上の問題もございますし、いろいろな問題がありまして、急速になかなか進まない点は非常に残念でございますが、とりあえず、今回の災害にかんがみまして、危険な家屋につきましては、従来のテンポを一そう進めまして移転していく、それから民地につきましては、一定の区域をきめまして、これも逐次買収をいたしまして、災害によって民地がこわれないような形に持っていきたいというふうに考えております。なお、その他の残余の地域につきましては、洪水の疎通上若干の被害はありますが、予算等の関係もございまして、早急に進めたいとは存じますが、できるだけそういう趣旨において処置していきたいというふうに考えております。
○稲富委員 では次に農林省関係にひとつお尋ねしたいと思います。 今回の災害の特色というものは、いわめる補助対象の中に十万円以下の小災害というものが相当多いのでございますが、この小災害に対する国庫助成の問題に対しては、農林省としては前例もあることでありますが、具体的なことを考えておられるかどうか、その点伺っておきたいと思います。
○仮谷政府委員 稲富先生おっしゃるように、激甚災の適用を受けたところの小災害は相当手厚い助成を受けておるわけですが、適用を受けない小災害というもの、これは全く助成の対象になっていないわけでございます。率直に言って、私も実は災害の常襲地帯におる者として、この問題はほんとうに切実に感じておる問題で、今度も農林省でその問題についていろいろ意見を聞いてみたけれども、いまのところ、これに対して助成するという措置は考えられておらないようであります。しからばどうするかという問題でありますが、とりあえずは起債のワクを増大して早急に復旧していくということ、そういった面を大いに検討しようじゃないかというところがいまの段階でございます。
○稲富委員 非常に気の毒なのは、たとえば指定外になっても、局地的には非常に気の毒な状態におかれるのでありますから、これに対しまして何とか手厚い補助を考えていただきたい。本来ならば特別立法をしてやるべきであるが、あるいは特別立法措置というものができない、むずかしいというのであれば、特別な一つの補助を特に考えてやっていただきたいということを特に私からも希望申し上げたいと思います。 さらに、いま一つお尋ねしたいのは、今回のようなちょうど田植えの時期でございますので、田植えをするときに田が荒廃をされたという点があるわけであります。田植えをすでに終わったあとでございますと、これは農業災害から申し上げましても、農業災害の対象となって収穫皆無という取り扱いを受けると思うのでございます。ところが、田植え寸前が田が荒らされると、田植えもできないという問題が起こる。これは農民の受ける被害感情というものは収穫皆無なんです。ところが、これは植えつけしてないから収穫皆無ではないのだという解釈もできるわけです。今回の農業災害の場合は、すでに苗しろをつくって、苗しろには植えて、そして稲は大きくなって、もうすでに田植え寸前になっているのだから、やはり植えつける意思というものは十分あるし、苗しろから移植しなかったということにすぎないのであるから、こういう場合には当然収穫皆無という取り扱いをすべきものではないかと思うのです。こういう解釈をするのが妥当であると思うのでございます。これは農民に対して非常にあたたかい解釈でやらなければいけないと思いますが、これに対しては農林省はどういう考えを持っておるか承りたい。
○森本政府委員 農業共済制度についての取り扱いの問題でございますが、御承知のように、農業共済制度におきましては、共済金の支払いの対象になりますいわゆる共済責任の開始の時期というのが一応きまっております。これは水稲でありますれば移植期、田植えをする時期ということでありますが、直まきでありますれば発芽期、こういうことになっております。したがいまして、田植えどきに災害が起こったということでありますれば、そういう事実認定ということになろうかと思います。共済組合のほうで、確かに、その地方の慣習からいきまして通常田植えをする時期であるかどうかという共済組合の事実認定にかかってくることかと思います。そういう移植期であるということになりまして田植えの準備などしておるというふうなことになりますと、共済組合の認定によりまして共済金の支払いの対象にあるいはなろうかと思います。ただ、金額を支払えという点でございますが、これは従来から、本田に移植の準備をしておる段階におきましては半額ということになっておりますので、全額を支払うということはちょっとむずかしいのではないか、こういうふうに思います。
○稲富委員 局長さん、そこなんですよ。それは、稲はすでに発芽して田植え時期になっているんだから、移植するという意思は十分持っておったんです。一切準備を整えておった。ところが、田植えの寸前においてその移植すべき土地が荒廃してしまったんだ。これはすでに苗はつくっているんだ。これを移植してからでなくちゃ認めないというその考え方というのが、非常にしゃくし定木的な考え方なんです。苗もつくっておらなかったなら別ですよ。苗もつくっておった。一切の田植えの準備もしておったというなら、当然これは移植の期間がなくなったというだけなんですから、当然これは田植えをしたものと同じように解釈するということが私は妥当であると思う。この場合はやはり収穫皆無としての取り扱い方をするのが当然である。半分だけしか認めない、ここに非常におかしい解釈があると思うのですから、これはひとつその地方の組合の認定によって、当然それは植えつけるべきものであったとしたなら、収穫皆無としての取り扱いをするのが当然であると思うのですが、これに対して、十分あなた方も一を開いて考えていただきたいということを特に私は申し上げたいと思うのですが、どうですか。
○森本政府委員 確かにケース・バイ・ケースによりまして損害額を認定するということは必要かと思いますけれども、共済制度の運用上からいいまして、やはりある程度損害の評価なりあるいは共済金の支払いについては一定の基準を設けてやってまいりませんと、なかなか制度自体の運営がむずかしくなる、こういう性質のものでございます。それで、いままでは、田植えが終わっておりますと、田植えに要する費用もかなりかかっておるであろう、田植えが終わりませんと、やはりその間の費用も若干かかり方が少ないであろう、こういうふうな観点からその間に差等を設けておるわけでございまして、十分実情は調査をして、あるいは県その他から事情は調べてみようとは思いますけれども、一応形式的な基準としてはそういうことで従来から運用いたしておるわけでございます。
○稲富委員 時間がありませんからこれで終わりますが、ただ、基準の問題についてひとつ考え直さなくちゃいけない、こういうことを特に私は申し上げまして、時間がありませんから、これ以上はまたの機会に譲るといたしまして、十分その点を考えて、罹災者が次の生産に意欲を持てるように、こういうような考え方に立って、この問題を処理していただきたいということを特に私は希望して、私の質問を終わります。
○砂原委員 ちょっと関連して。これは各党とも非常に関心のある問題だと思いますが、激甚災の指定を受ける場合の、特に公共土木の問題でABに分かれての、法第三条の土木施設の問題に対する激甚指定の問題であります。これは今度の場合も、取り扱われる上においてもたいへん問題が起ってくると思うのです、ただ、激甚地の公共土木関係のものに対して、こうした税の問題等について、さらにこの現段階の法的な関係で処理していく御意思があるかないか、これは適切に法改正をやるのかどうかという点を総務副長官からひとつお伺いしておきたいと思う。
○細田政府委員 ただいま御質問がございましたように、県、市町村標準税収入額の〇・二五という基準が設けられておるわけでございますが、先ほど稻冨委員にもお答えいたしましたように、いろいろな角度から激甚法を検討しなければならぬのじゃないかと思います。こういう点につきましても、いかがしたら激甚法の趣旨に合うか、今後検討すべき題目の一つでなかろうか、かように考えておるわけでございまして、今後検討いたしたいと思います。
○楯委員長 卜部政巳君。
○卜部委員 各委員のほうから指摘をされました激甚法の問題につきましては、数多くの矛盾点が指摘をされまして、この問題につきましては早急に是正をすべきものであるというふうに考えておるわけでありますが、これに対しまして副長官のほうから、この点については早急に是正をするという御答弁がありました。この問題についてもう少し深めていかなければならないと思いますが、時間の関係もありますので、前へ進めてまいりたいと思いますが、ただ一言申し上げたい点は、やはり各県のこの激甚災害指定基準に伴うきびしい標準によるところのものであるならば、現実には二章、三章も適用されないという、そういうばかなことがないように、当然剛長官のおことばはそれで十分な期待を与えたというふうに私は理解をして進めてまいりたいと思うのであります。 そこで、昨日、各県に対しますところの激甚災指定の用意はあるというようなことを政府のほうから御答弁になられましたけれども、きょう楯委員長の報告の中にも、島根を中心とするところの激甚災発生云々ということばがございましたが、この点に対しましては、激甚法適用というものは当然であろうとは思いますけれども、これも二章、三章のこの基準というものについても当然このものが含まれるものだというふうに理解をされますが、その点はいかがなものでしょう。
○細田政府委員 原則的にはそのように御了承いただいてけっこうだと思います。第二章につきましてはもう問題がないかと思います。第三章の中には小さいものがたくさんございまして、実は災害がそう起こっておらぬというような項目もございます。激甚の被害のものについては全部ひっかかる、こういうことでございます。大体御趣旨はおっしゃることで尽きるのではないかと思います。御了承いただきます。
○卜部委員 では、そういうふうに理解をいたしまして、明確に議事録にとどめていただいた中で前へ進めてまいりたいと思います。 そこで、三十九年災害、そしてまたことしと、相次ぎますこの島根の激甚なのでございますが、これに対するところの大きな原因というものを探求してまいりますならば、やはり斐伊川、そして江川という、この根本的な河川改修が行なわれていないというところに問題があり、同時にまた、これに伴う中小河川のはんらんという形の中で島根の災害が毎年繰り返される、こういう状態になっておると私は思うのであります。したがいまして、この斐伊川、そしてまた江川というものの一級河川の指定はぜひやってもらわなければ、あなた方は毎年齢根にはこういう災害を起こしてもいいのだという理解を私はせざるを得ないのであります。こういう一級河川の指定の問題について、ひとつこれは当然であるという御回答をいただきたいと思うのであります。どうでございましょうか。
○古賀政府委員 一級河川の指定につきましては、昨年末、利根川ほか十五水系が指定になりましたわけでございます。河川法に基づきまして一級河川の数をできるだけ多く指定していくという問題もあるかと思いますが、財政の問題もございますし、その辺十分今後検討さしていただきたいと存ずるわけでございます。
○卜部委員 細田副長官を長といたしますところの政府の調査団もおいでになったはずであります。そしてまた、つぶさにその状態を視察されておるはずでございまして、私が冒頭申し上げたように、慎重考慮いたします云々ということだけでは、実際問題として台風も近づいてくるでありましょうが、来年またそういう災害を繰り返すことになるのであります。ひとつその面におきましては、慎重考慮ということばは、あした待たるるその宝船、すなわち、言うならば、一級河川間違いないというふうに理解していいですか、どうですか。
○古賀政府委員 江川につきましても、斐伊川につきましても、いずれも二府県にまたがっておりますし、国土保全上、国民経済上非常に重要な河川とわれわれとしては考えております。一級河川にするかどうかは、その辺でお含みをお願いしたいと存ずるわけでございます。
○卜部委員 その辺でお含みおきを願いたいということは、あした待たるるその宝船というふうなおことばと理解してよろしゅうございますか。これも明確に議事録にとっておいていただきたい。これもただいま二府県にまたがって要重な河川であるということで肝に銘ずる云々ですけれども、上流のほうの県は被害はあまりないのですけれども、こっちの島根のほうばかり被害があるのはかなわない。こんな言い方は他府県には悪い、セクトがあるようでまずいけれども、そうじゃなくて、ひとつそういう方向で進めていただきたいと思います。 それから、これはちょっと問題もあるわけですが、この間の加茂の水没、加茂町のああいう大被害を出したわけでありますが、これも現地調査に行って御承知かと思いますが、幡屋川がはんらんをしておるわけです。幡屋川がはんらんをして、背後からいわゆる赤川の堤防をくずしておる、こういうことから赤川のはんらんという状態になり、加茂町の水没というかっこうにもなるわけなんでありますが、その状態をながめてみますならば、五カ年計画でこれが裏づけされておる。ところが現実に行ってみますと、わずかに五十メートル程度のコンクリートが張ってある。これはどうしたのかということになりますと、何か住民が反対をしておるというような理由でこれが推捗をしないということを言っておりままけれども、実際問題としてそういう事実もございません。そしてまた、そういうものを五カ年計画などでやっておったら、それこそ何ぼ加茂の堤防を築いておっても、うしろのほうから水がついてくるのですから、これはたまったものではないと思うのであります。この幡屋川の改修の問題に対する上申も出ておると思うのでありますが、大体どういうふうに理解をされておるか、そしてこの点に対する短縮を行なうなどという点についての考え方はありませんでしょうか。
○古賀政府委員 御指摘の幡屋川でございますが、これはただいま小規模河川として実施中でございます。全体事業費が大体一億一千万程度で実施いたしております。三十九年度に新規に着工いたしまして、三十九年度七百万、四十年度は二千万を増額いたしまして実施中でございます。この増額いたしましたものを、三十九年における赤川の災害、そういった点を考慮しまして、赤川の改修とあわせてできるだけ早急にやるということで進めておるわけでございます。来年度の予算につきましてもまた、十分御趣旨のあるところを検討いたしまして促進するようにつとめたいと存じます。
○卜部委員 そうすると、やはりこれはあくまでも五カ年計画でやるということでありますか。これを短期に短縮をして、まあ、予算の増額も云々でありますが、早期にこれを完成するということでなければ、あの場合は実際意味がないわけです。まあどこの河川もそうですけれども、特に赤川という問題もありますが、そういうような背後から襲いかかってくるという状態等もあることだから、むしろこれを早急に完成しなければならないものだと思いますが、二年かそこら辺に短縮するということは考えておられませんでしょうか。
○古賀政府委員 ただいまのところ、二年でやるとかあるいはそういったことは、十分現地の事情とそれから計画の内容を検討して、できるだけ早急に完成する、まあ五カ年以内で早急に完成するということを申し上げて、お答えとしたいと思います。
○卜部委員 いま河川局長のほうからそういうおことばがありましたので、心強く思っておるわけでありますが、ともかくもう一度私は現地調査をやってもらいたいと思う。ということは、少なくともこの幡屋川の問題につきましては、いま局長が指摘をされましたように、五カ年計画が三年以内にやるか二年以内にやるかということはわからぬけれども、早期に完成したいけれども、それは現地の状況と見合ってというおことばがありましたが、何か現地の状態というものがほんとうに正しく理解をされていないうらみがあると私は思います。こういう点で、ひとつ早急に現地視察をしていただくと同時に、これに対する適切な措置をお願いいたしますし、同時にまた、局長のそういうおことばがあったので、これが短期に完成されるものだと私は信じて疑いません。 そこでその次に、これはちょっと各省に飛び飛びになって恐縮でありまするが、平田市の十六島というところがあります。これは私たち調査団が参りましても、全村をあげて私たちを出迎えると同時に、避難民の方々はほんとうにおえつをするという悲惨な状態にあります。山の頂上まで上がってみますと、大きな地すべりがありまして、おそらくもう一度、集中豪雨とまでいかなくても、大雨が降った場合には、単に十二戸という被害だけではなく、全村百十数戸の家が埋没する、こういう危険性があるわけであります。ところが、現実に指導されておることは、この亀裂に対してビニールを張っておきなさいという状態であります。そういうかっこうの状態の中で、この避難民の十二戸の方々の不安と同時に、百十数戸の十六島の方々の救済を私は早急に行なわなくてはならぬと思うのでありますが、これに対する対策はどういうふうに考えておられるのか、ひとつお伺いをいたしたいと思います。
○古賀政府委員 非常に地すべりがありまして災害を生じたということでございますが、現在、県当局で調査しております。その結果どういう対策を講ずべきかということを検討いたしまして、必要がありましたらば緊急砂防というような方向で処置したいというふうに考えております。
○卜部委員 県当局に調査を命じておって、いまなおその調査の集計があがってきてないという状態でございますか。
○古賀政府委員 災害の集計はあがってきておりますが、ただ、その地すべり地帯をどう処置したほうがいいか、そういった具体的な対策の問題になりますので、この辺は十分検討さしていただきまして、今後再び地すべりが起こらないような方向に持っていきたいというふうに考えるわけでございます。
○卜部委員 現地に行ってみたらおわかりかと思いますけれども、ともかくこの十六島の問題については、これはいま河川局長がおっしゃっておるような安閑としておれる状態ではないのです。もうそれこそ全山が亀裂を生じておるという状態の中で戦々恐々としておののいておるという状態でありますし、同時に、避難民の方々も、あすこの十六島というところは、もう避難する場所もない、さらに仮設住宅を建てる場所もない、そういう状態にありまして、早く何とかして措置をしてもらいたい、それで一時でもいいからこの点に対する砂防、いわゆる砂どめなり、そしてまたその処置なりというものをしてもらいたいという願いがあるのであります。しかも、この指導者のほうで、そういう危険な地域について家に帰ることが許されなくて、他人の家に泊らせておるという状態の中で、ビニールを張っておるというような状態をなおかつ続けさせるということは私は誤りだと思うのです。この問題については、ただ報告を待ってとか、さらにこれをどういうふうにするという形でなくて、現地視察とともに早急な手を打ってもらいたい、この点をひとつ要望しておきたいと思います。
○古賀政府委員 この地すべりにつきましては、ただいま県当局が調査していると申し上げました。実情が非常に差し迫った問題でありますので、県当局と十分打ち合わせまして、必要があれば私のほうから専門家を派遣いたしまして、具体的な措置を講ずるようにいたしたいと思っております。
○卜部委員 早急なる措置をひとつやっていただくように要望しておきます。 それから同じく平田市の小伊津の場合におきましてもそうでありますが、ともかく従来の姿というものを知らない人は、おそらくそこに山があったのだろうと思われるほど山が頂上から二つに割れておるわけなんです。そしてその一つの山の中には郵便局もある、農協もある、農協倉庫もある、人家も二十一戸埋没しておるというような状態のところであります。したがいまして、完全にこの小伊津の漁村と平田市というものが隔離をされて、山越えをしてでないと渡っていかれないわけであります。こういう点に対する問題と、さらに次に押しつぶされたところの住宅というものを言うなれば疎開させる場所もない。そうなると、その山を平たくしてだんだん住宅というかっこうをつくり上げなくてはならぬと思っておるわけであります。そういうような問題も出てきておりますが、この点についての問題についてはどういうふうに理解をされておるか、お伺いをしたいと思います。
○角田説明員 お答えいたします。 いま先生から御指摘のありました点につきましては、まだ私ども地元から詳細な事情を承っておりませんが、お話のような状況でございますと、やはり漁村の公営住宅の共同住宅をつくっていただくほうがいいのじゃないかというふうに実は考えております。具体的には個々の市町村でやっております例がございます。当該市町村の御希望に応じまして、早急にそういうふうな措置が必要でございますれば、それに実する対策は、本年度におきましてもとっていくことができるのじゃないかというふうに考えております。地元公共団体、それから県とも十分相談いたしまして対策を講じたいと思います。
○卜部委員 いま御答弁がありましたが、私事務当局のほうから時間をせかされて、三十分以内にしゃべろということですから、被災地を歩いてまいりましてはだで感じたことを全部言いたいと思っていますので、早口になり、そして舌足らずになってたいへん恐縮でありますが、その公営住宅を建てるような状態にないのです。場所がない。全部がつぶされて、もう山なんですから、住宅地がつぶされておるのですからね。そういうような状態でありますが、しかし現地の状態がつまびらかにされていないということなのでありますから、これもひとつ早急に調査をしていただいて、そうしておののいておる二十一戸の罹災者、同時に、つぶされたところの方々の避難対策としても、漁村ですから、石段を上がっていくような小さな家ばかりですから、そういうようなところで一冬越せなどということはとうてい無理なことです。その点を十分ひとつ御理解願いたい、こういうことをお願いいたしておきます。 次に、仮谷政務次官にちょっとお伺いをいたしておきたいと思いますが、天災融資法の問題であります。これは農林水産委員会で私が主管をいたしましてやった問題でありますが、この点に対する適用の問題でございますけれども、これは被害農林業者が再生産に要する経営資金を確保する、これは常識でございますね。こういうかっこうでこの場合も長期低利になる特例をひとつつくっていかなければならぬと思うのですが、その点はどうでございましょうか。
○仮谷政府委員 天災融資法のいろいろな貸し付け条件とか金利の問題あるいは期間の問題ですね。御承知のように、四十八国会で卜部さんも一緒になっていろいろ議論された問題で、一応改正の措置がとられたわけですが、あなた方のいろいろの御希望も入れて、十分でありませんけれども一応改正の措置がとられたという状態でありまして、いまのところ、直ちにこれをまた新しいものを考えるといったようなところまでは考えておりません。御了解いただきたいと思います。
○卜部委員 そうしますと、いま二段階に分かれております六分五厘、三分というものの三分のほうは適用させる、こういうふうに理解をしていいわけですね。
○仮谷政府委員 お説のとおりです。
○卜部委員 では、こういう問題につきましては農林水産委員会の中で十分論議をいたすことにいたしまして、一つここに問題があるのは、改善の償還金の問題です。これは石見の上大貫、渡田というところなのでありますが、改善をやった、しかしながら、今度の大水害で全然これがだめになってしまった。そういうかっこうになると、償還金の問題なんかも当然考慮してやらなくちゃならぬ問題があろうと思うのです。こういう点につきましても、ひとつ農林水産委員会の中で十分論議をしていただくということで、仮谷政務次官の頭の中に入れていただいて、災害特別委員会の中でこういう問題が提起され、さらに農林水産委員会の中でこれは必ず論議をし、さらに考えてやらなくちゃならぬ問題だということで処理していきたいと思います。 それで——だいぶうしろのほうがにぎやかになりまして、しゃべりにくいわけでありますが………。
○楯委員長 静粛に願います。
○卜部委員 今度仮谷政務次官に特に申し上げておきたいのは、平田市の農民の方々なんですが、宍道湖の水位が高いために、三十日現在においても水が引いてないのです。これは歩き回ったのですけれども、長靴をはいておるのは、これは足を防衛するためです。ともかくひざまで水がきておるわけですから、じゃぶじゃぶ歩くわけです。ところが、こういう日照りであるために水温が高まってきた。水温が高まるということになればどういう被害があるかは、仮谷政務次官よくおわかりのとおり。これは先ほど稲富委員のほうからも指摘をされておったのですが、これは収穫皆無くらいな措置をしてもらわぬと、そして汚水がたまっておるようなかっこうなんですから、こういう措置も一応頭に入れていただいて、農林水産委員会の中でひとつ処理していきたい、こういうふうに考えておるわけであります。 それから大村委員のほうから出てまいりましたけれども、有線放送施設の問題があろうと思います。これは三十九年災害の場合における加茂の水害において、新聞にも出されましたように、これは表彰をされるというような状態でありまして、有線が果たした役割りというものはたいへん大きいわけなんでありますが、これに対する施設についても、これは当然農林省として電電公社と同じようなあたたかい配慮があってしかるべきではないか、こういう点について申し上げておきたいと思うのであります。 それだけが仮谷政務次官に対する問題であります。 それから消防、これは自治省の関係になると思うのですが、消防団の経費の問題がことし上がったわけでありますが、このたびの水害なんかにつきましても、かなり大きな被害を予想されたわりに、水防活動が完ぺきを期したために被害を僅少に食いとめたという大東町の例があるわけでありますが、こういう場合におきましても、消防団が献身的な働きをしておる。しかし、これに対するところの経費などというものは現実には支払わられないという、こういう問題もあるわけでありますが、この消防団に対するところの経費の問題、さらには、水防活動に対するところの事前対策に要したところの金額なんかに対する補てんをする用意があるのかどうか、この点をひとつ関係当局のほうから御答弁を願いたいと思います。
○古賀政府委員 御指摘の点についてお答えいたします。 水防は、今回のような水害の場合には非常に重大な役目を果たすわけでありまして、このために水害がなくなり、あるいは、軽減できるというようなことで、非常に重要な作業に従事されるわけでございます。したがって、そういう従事される消防団員あるいは水防団員の待遇、あるいは、水防資機材の問題につきましても、現在水防法の改正の中で検討中でございまして、今後十分御指摘の点について意を用いていきたいというふうに考えております。
○卜部委員 若干理解しにくい面があるわけですが、一応その面について次の委員会等においても深めていくことにいたしまして、次に移っていきたいと思います。 それから、三十九年の災害のときに対するところの特別交付金なんでありますが、これは木次町の例をとってみましても、現実に予算が流れてきていない。それで、この点に対しましては、町の負担によって工事が進捗する。しかも政府のほうからは金がおりてこないために、これに対するいわゆる借入金、さらには立てかえ金といいますか、まあ借入金でありますが、これに対する利子あたりがすでに三百万、これだけの町村負担になるというような形になっておるわけでありますが、これに対するところの措置、すぐこれを救ってやるというような、町村に送るというようなことはできないものかどうか。また、それと同時に、できないのじゃなくて、そこを怠慢でもって落としていないのかどうか、この点をひとつ明らかにしていただきたいと思います。
○古賀政府委員 お答えいたします。 地方への補助金が少なかったので、借金して工事を行なっておるというようなことであろうかと思いますが……。
○卜部委員 いや、査定をして、それだけの金額は送るということになっているのです。だから、当然くるものだということで使うわけですね。ところが、こないのです。
○古賀政府委員 現在のところ、公共土木施設の災害復旧事業につきましては、直轄事業につきましては二カ年、それから補助災害につきましては、緊要工事は三カ年で、その他の工事を含めて全体として四カ年で完了するようにしております。昨年度においても、この方針に基づきまして、工事の実施面あるいは財政事情等を考慮いたしまして補助金を交付しております。本年度につきましても、十分県の財政事情等を考慮いたしまして、必要があればさらに進捗度を高めるということも考えて配慮したいと存じております。なお、御指摘のような点につきましては、十分事情を調査いたしまして、善処したいと考えております。
○卜部委員 実情を調査して善処したいということで、これで尽きると思うのですが、ただ問題は、やはり四カ年なら四カ年でやる、これはわかるのですよ。けれども、かりに第一年度は二五%なら二五%出た場合に、当然その金は出さなくちゃならぬ金ですね。その金がきていないのです。だから、結果的に町村がこれを借入金でもって立てかえる、こういうかっこうで、その利子だけでも三百万になるというようなこと。木次町の場合におきましては、三十九年災がすごかったわけでありまするから、そういう面においての金がきていないということなんですね。だから、四カ年のその金がきていない云々じゃありません。そういうものがなぜこないのかということなんです。
○古賀政府委員 災害復旧事業の予算を配分する場合には、県の要望を聞きまして、そういう点を考慮して配分しているわけでございます。それも、緊要工事につきましては、先ほど申し上げたとおりに、三カ年で三・五・二という割合で予算配分を行なっております。なお、島根県につきましても要望をとっておりますが、そういう点は十分考慮して配分する考えでございます。
○卜部委員 まあ率直に申し上げまして、あと幾らか、もう二十六分だなどという形であまりせかれると、ほんとうにしゃべる気がしませんので、この問題につきましては、ひとつあとから委員長を中心にいたしまして——まだ不正工事の問題もあるのです。そういう問題もありますので、この点につきましては、ひとつ後刻十分に局長とお話したいと思います。よろしくお願いします。 以上でもって終わります。 —————————————
○楯委員長 この際、自由民主党、日本社会党及び民主社会党の三派共同をもって、豪雨による災害対策に関する件について、本委員会において決議いたしたいとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。小沢辰男君。
○小沢(辰)委員 本年六月及び七月の豪雨による災害対策につきまして、自由民主党、日本社会党及び民主社会党の三派共同提案にかかる決議案を提出いたします。 まず、決議案文を朗読いたします。 豪雨による災害対策に関する件(案) 本年六月及び七月の梅雨前線による豪雨は、九州中部及び中国地方を中心に全国的に極めて激甚なる災害をもたらし、産業、経済、民生に大きな打撃を与えた。 よって、政府は次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一、今次災害を「激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律」第二条の規定による「激甚災害」として速やかに指定するとともに、可能な限り同法に規定する援助措置を適用するよう特段の配慮を行なうこと。 一、災害復旧にあたつては、原形復旧にとどまらず、災害関連事業を出来るだけ取りいれるとともに、恒久的見地に立つて治山治水事業の抜本的対策を樹立すること。 一、被災住民の生活の安定に資するため、公共施設災害復旧事業の早期着手をはじめ、諸般の対策を講ずること。以上であります。 決議案の趣旨につきましては、本委員会においてすでに各委員より活発な質疑があり、あるいは、先ほど、前国会閉会中の委員派遣による調査に基づく派遣委員の報告などによつて、十分御承知のことと思いますので、省略さしていただきます。 何とぞ満場一致御賛同あらんことをお願いいたします。
○楯委員長 他に御発言もないようでありますので、直ちに……
○山田(長)委員 決議する前にちょっと……。
○楯委員長 それでは山田君。
○山田(長)委員 ただいまの決議をされる前に、一言申し上げさせていただきたいと思います。 それは六月十九日から二十一日、及び六月二十八日から七月二十三日までの梅雨前線による豪雨というのは、「九州中部及び中国地方を中心に全国的に」というこの「全国的に」という中に、いま私がこれから質問しようとする栃木の問題も一応含めての内容として私は認めたいと思うのです。それが認められなければ……。(「含んでいる」と呼ぶ者あり)認めますね。含んでおいてもらいたい。
○楯委員長 他に御発言もないようでありますので、直ちに採決いたします。 お手元に配付の案文のとおり本委員会の決議とするに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○楯委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 この際、ただいまの決議につきまして、細田総理府総務副長官から発言を求められておりますので、これを許します。細田副長官。
○細田政府委員 政府を代表いたしまして、一言申し上げます。 政府といたしましては、ただいま御決議のございました趣旨を十分に尊重いたしまして、その御趣旨に沿うように、各省協力一致努力いたしたいと考えております。(拍手)
○楯委員長 おはかりいたします。 ただいまの決議は関係政府当局に参考送付いたしますが、その手続等につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○楯委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 —————————————
○楯委員長 湊徹郎君。
○湊委員 ただいまの決議に関連いたしまして、私は福島県を中心にいたしまして新潟、栃木、山形、宮城等に発生しましたひょう害を中心にいたしまして、若干の質問をいたしたいと存じます。 ただいままで災害に関しましては各委員のほうから質問がございましたし、特に今年は当初から異常災害が予想されておりまして、これに対しましては各般の措置等も逐次用意されておりますことでございますので、私はポイント、要点だけを用し上げまして、それに対して、適時適切な御答弁を賜わりたいと存じます。 第一番目には、従来この種災害に対しましては、一災害一政令というふうなたてまえがとられておったように考えられますが、今回の六月中旬から七月中旬に及びます災害につきましては、当然一連の梅雨前線によるものというふうに考えておるわけでありますが、水害とひょう害というものを一つのまとまったものとして取り扱いになる御方針なのか、水害とひょう害とはこれは別であるというふうにお考えになって現在準備を進められておるものなのか、その点をまずお尋ねをしたいと思います。
○森本政府委員 天災法の発動のしかたについてのお尋ねでございますが、実はいま私どものほうで、ひょう害並びに六、七月の豪雨につきまして統計調査部を通じて被害の実態を調査いたしております。したがいまして、この被害の実態の調査を待ちまして、最終的に天災融資法の発動について結論を出したい、こういうことでございまして、いまのところ、どういう形で発動するかということにつきましては、おそらく数日あるいは十日過ぎに被害の実態調査がまとまりますから、それを見た上で決定をいたしたい、こういうふうに思っております。
○湊委員 ただ、従来の取り扱いからして、気象の状態によりまして類型的に大体この種の状態によって生じた災害はこういう扱いをするというふうな前例があったろうと思いますし、その場合、いままでの前例からいたしまして、ひょう害のような場合と水害のような場合と一緒にして扱った場合もあったように思いますし、別に扱ったようなこともあったように思いますが、その辺の前例はどうなっておりますか。
○森本政府委員 たてまえといたしましては、最近は、先ほど御指摘がありましたように、一天災一指定、そういうことになっております。ただ、一天災と見るかどうかは、気象上の条件を十分勘案してきめてまいる、こういうことになろうかと思います。
○湊委員 それからもう一つは、国民経済に重大な影響があるかないかということが、一つの判断の根拠になっておったと思いますが、その場合、従来大体三十億前後が一つの判断の根拠になっておったように思いますけれども、最終的な結論は別として、いままで調べたところでは、かりにひょう害を別にするということになれば、そこまで、率直な話、いくまいと思います。そういうふうになりますと、どうしても、端的に言いまして、一緒に扱ってもらうしかないというふうに思いますが、特に今回の場合、従来ひょう害といいますのはきわめて局部的な被害であるのが通例なんですが、最初に申しましたように、今回のひょう害は、福島、新潟、栃木、山形、宮城五県にまたがって降り幅も非常に広うございますし、まして、一回でなしに、午前、午後と二回にわたって現地を襲ったという、ひょう害としては地域的にも非常に広範なものでございますので、その点を特に御配慮願いたいというふうに考えておるわけでございますが、その点の配慮等について、従来と何か現在までの内部的な準備の進め方等について違った配慮等がございましたらお聞かせいただきたいと思いますが、その点いかがでございますか。
○森本政府委員 天災法の発動につきましては、先ほどお話がございましたように、全国的な被害の額というのが一つの大きなめどにはなるわけでございますが、単にそれだけというわけではございませんで、災害の深さでありますとか、あるいはその広がりでありますとかそういうことも十分勘案をして従来発動をしておるように承知をいたしております。お話の点でございますが、何ぶんにも被害の調査が確定いたしませんと、全国的な被害の額がどの程度になるか、また、広さなり幅なりがどの程度であるかということが十分わかりませんので、それを見た上で、御指摘あるいは御希望のありましたようなことも十分勘案をいたしまして指定をいたしてまいりたい、かように思っております。
○湊委員 さっきちょっと聞き漏らしたのですが、統計調査部のほうで最終的に数字が全国的にまとまる時期、もう一ぺんお聞かせいただきたいと思います。
○森本政府委員 御承知のように、統計調査部のほうは、それぞれ現地で応急の調査をいたしまして、各段階をあげてまとめるわけでございますので、若干日にちがかかっておって恐縮でございますが、ひょう害等につきましてはあるいは数日中にまとまるようなことも聞いております。集中豪雨につきましては、おそらく二十日より多少早くなるかと思いますが、中旬ごろというふうに承知をいたしております。
○湊委員 ただいまの点につきましては、これはお答えいただかなくてもけっこうですが、御希望を申し上げておきます。 一つは、先ほどから申し上げましたように、一連の異常な梅雨前線に伴うものでございますから、できれば一括して、取り扱うような御措置を願いたい。そうでない場合でも、従来にない広範な、甚大な、局地的とはいいながら非常に傷の深いものでございますので、ぜひとも天災融資の発動の対象にしていただきたい、このことを御配慮いただきたいことを希望いたしておきます。 それから専売公社のほうですが、特に今回の災害の対象になったものはたばこでございまして、これが丹精を込めてかなり大きく育って——昨年長雨でほとんど大きな被害を受けたのが、ことしは非常な豊作であると喜んでおったときに、しかも数十日、数カ月丹精込めた成果が、わずか数分の間に全く全滅に近い被害を受けたということで非常なショックであったわけでありますが、第一番目には、たばこの災害補償制度が農業災害とたてまえが全然違っております関係上、災害補償の問題に対する関心が非常に深いわけでございます。そこで、一般の農作物は、これは当然自由販売でありますが、たばこは財政専売のたてまえでもありますので、共済金の問題その他たてまえの違いはありますけれども、当然そういう違いを前提に置いて災等補償を、これはもう専売法の改正によらず、省令の改正によって、ある程度農家に対していまより以上のやはり農家の御苦労に報いる方法というものを考える余地もこれは当然ございましょうし、また、そういう答えのしかたをしてしかるべきじゃないかというふうに考えておるわけなんですが、そういう省令改正によって災害補償のいまの制度を改正しようという御意思が公社当局におありかどうか、御意思だけを承っておいて、あと最後のほうは後ほどいろいろと御相談したいと思うのですが、その点をまずお聞かせいただきたいと思います。
○大槻説明員 本年、特に最近各地に起こりました災害がたばこ作にかなりの影響を与えまして、特にただいま御指摘の福島県下あるいは熊本、鹿児島県下等におきましては、主産地においてひょう害、水害の被害が、地区内には限られておりましても激甚なものがありました点については、天災とはいえ、ほんとうに御同情申し上げている次第でございます。 御指摘のように、たばこ作についての災害補償の制度がたばこ専売法に一般の農業作物とは別に定められております。歴史的にはかなり古いものでございますが、累次の改正を経まして、二十四年度以降大体現在の制度が確立されておるわけであります。農業災害共済保険制度とはたてまえが違いまして、農業災害共済のほうにおきましては、国の負担というもののほかに一般農家の掛け金というものも加味されて運用されておりますが、たばこにおきましては、もっぱら国の補償一本ででき上がっている、こういうたてまえの違いから、にわかに両者の比較はむずかしいわけではございますが、天災による災害であってみますれば、できるだけ現在の法規の範囲内においても理由の立つ運用というものは考えていくべきであろうと私は考えております。 今後の問題といたしましても、制度全体のたてまえにおいて、現在のたばこ補償の制度それだけで十分であるのかどうかという根本的な問題もございますが、現行制度におきましても、たとえばたばこの災害補償には、たばこ作が全滅したというような場合におきましては、補償金をすぐお払いするということが可能でございますが、多少ともその作が残ってさらに手をかけるというような場合におきましては、収納が終わらないとその補償の計算がはっきりできないということで、補償金の支払いというものがかなり災害のときからおくれるという現実にもありますので、これらの点につきましても改善の考え方があろうかというような点については私ども考えております。その他、今後、先ほど申しましたような気持ちにおいて改善の点については検討してまいりたい、こういうふうに考えております。
○湊委員 それからもう一つは、いままで昭和二十八年以来三回ほど異常災害のときに、減収補てんその他生産確保奨励金等の名目で特例措置をとったことがあったのですが、たばこについても、まあ激甚災害に対応する措置として何かそのルールをきめて措置を考えておく必要があろうと思うのですが、そういうふうな措置について内部で検討する考えがあるかどうか、この点もお尋ねをしておきたいと思います。
○大槻説明員 御指摘の事例は過去において三回ございます。最近におきましては、昭和三十八年度の全国的な長南による災害に対しまして、生産確保奨励金というものを災害の補償とは別に交付したという記憶が新しいわけでございますが、例としては、それと、それより先に二十八年、二十九年度にわたって合計三回の例がございます。これはいずれも全国的あるいは地方的にかなり広範囲な災害があったという場合における例でございまして、今後こうした特別な措置をルールとしてどのように考えていくかという点につきましては、まだ格別きまった考え方もない。ただ、規模がかなり広範囲であるという程度の考え方に立ってこうした措置がとられたと思っておりますが、あわせましてその点についても関連して考えていきたい、このように考えております。
○湊委員 以上で終わります。
○楯委員長 山田長司君。
○山田(長)委員 実は農林大臣がいたらば大臣に申したかったのですが、大臣が留守で、ありますから、農林大臣のかわりに政務次官に聞いていただいて、大臣に直言してもらいたい。 実はこういうことがあるのです。いまから二十一年前に、農林大臣が特産課長をしているときに、敗戦まさに間近のときに、食糧事情が非常に窮迫したそのときに、種屋がちまたにまで出かけて種を買い上げ始めた。妙なことがあったものであります。それで、特産課長に、私は民間人でありましたが、当時このことを直訴しまして、一体種屋が種を買い上げるとは何事だ。食糧事情が非常に逼迫しているときに、焼けあとに、あるいは地方の農村に種をまいて食糧事情をよくすべきではないか、こういうことで特産課長のところへ文句を言っていったところが、坂田さんは、そんなことがあるのか、ほんとうか、こう言った。私は大臣に、これは忘れはしないだろうと思うから、当時のことを想起しながらひとつ思いを新たにしてものの処置に当たってもらいたいと思うので言っているのですが、政務次官、聞いていって大臣に言ってもらいたい。それで大臣は、一体君は何がほしくてきたのだ、こういうことになった。そこで、さしあたってこの敗戦間近の食糧事情の行き詰まっているときに、カボチャの種があるならばカボチャの種をひとつ至急に出してこの焼け野が原の東京にまきたいのだ、こういうことを言いましたら、すぐにどこをどう手配したのか知らないが、二十貫俵のカボチャの種を五十俵くめんしてきた。そしてこれを六千人の若き学徒に東京じゅう及び近県の千葉、埼玉、神奈川のほうまでまかして、当時かなり食糧事情を潤した経験があるのであります。これは当時の特産課長の処置としては、どういう処置のしかたをしたのか、大胆不敵な処置だった。私は、この坂田課長というのはものを処理するのに鋭敏な頭で事に当たってくれるなと実は考えておったのです。偶然な回り合わせでその人が大臣になり、いまその大臣に質問する段階になった。そこで、こういうふうに農民が意欲を喪失するような風・水害にあったり、農災害にあったりしたときには、おそらくこの農林大臣は、抜本的な措置を、閣議の了承でも何でも得て、この間大蔵大臣が山一証券に無利息無担保で金を融資した、これと同じような措置を講ずる人だろうと私は思っている。きょうはこの大臣がたまたま参議院の本会議で来られないので、私は大臣を前にして実は抜本的なものの考え方の大臣の所見を聞くことができない。非常に残念です。参議院のほうの質問者が四人もきょうあって来られないという話ですけれども、これは政務次官から大臣に——大臣ならば農民の父だから、農林大臣というのは、一農家たりとも愛情を持ったものの処置をしないはずはないと私は思う。一山一証券ならば、自民党に政治献金をするからというようなことで見のがしたとするならば、これは大問題だ。一人の農民といえどもこれはないがしろにする処置のしかたを大臣はしないものの考え方で私は事に当たると信じている。 そこで、政務次官にこんな答弁をしろというのは無理だから、私は言わないけれども、少なくとも無利息、無担保の処置ぐらいは、これは困ってあしたの身をどうすることもできない農民に対してはそのくらいの処置を講ずるようにということを山田長司が言っておった、こういうことをまず最初に言ってもらいたい。これはひとつあなたに頼んでおきます。いいですね。言いますね。
○仮谷政府委員 よろしゅうございます。
○山田(長)委員 次に、先ほど決議をされた農業災害に対する決議のことでございますが、細田副長官急いでおるようですから、副長官に伺います。決議をされたそのときも、私は発言を求めて了承を得たのでありますけれども、もう一ぺんこの機会に念を押しておきます。 本年の六月十七日から六月二十七日、六月二十八日以降七月二十三日までの梅雨前線による豪雨は、九州中部及び中国地方を中心に全国的にきわめて激甚な災害をもたらした。この中にたまたま栃木県の——これは実は利根川の北方十数里の地点には毎年ひょう害がどこの地点かにあるのです。この災害によって五億八千六百八十九万、面積にして三千三百七十四ヘクタール、こういう地点の災害が、ひょう害によって見るもむざんな状態に、農民に農業意欲を喪失せしめるような大ひょう害があった。十六日のことでありますから、ひどいひょう害をこうむったカンピョウなどは持ってくることはできなかったが、たまたま非常に軽微なものは腐らないので、これは持ってきた。とにかくひどいひょう害です。この決議に従うところの激甚災害というものについて先ほど認めろと言ったが、念を押しておきますけれども、この点について副長官は、全国的な激甚災害の中に、関東地方の、局地的とはいうものの、やはり梅雨前線による被害でありますから、この期日中のことは入るものと見ていいですね。私は先ほど決議のときに発言を求めたのはそれがゆえんだったのです。どうですか。
○細田政府委員 私は昨日の本委員会以来ずっと申し上げているわけでございますが、主として農作物の災害につきましてはただいま農林省で被害の実態を調査していただいておる段階でございます。先ほど湊委員の御質問に対して、農林省からもこの天災融資法の適用の関係について御答弁があったとおりだと思います。私どものほうとしましては、農林省とこの点について相談をしておるわけでございます。 そこで、ひょう害につきまして、率直に申し上げまして、いろいろ事務的には意見が分かれておるような話も聞いておるわけでございます。私どもは、おっしゃるように、やはり梅雨前線による被害であると、かように考えておるのでございまして、御趣旨はもう非常にごもっともだと思いますので、そういう点につきまして関係各省の意見の調整を早急にはかりたい、かように考えておるわけでございます。
○山田(長)委員 関係各省の意見の調整をするというのですか。そうじゃなくて、こういう質問をしている者が中心になった形で各省を全部私回って歩いて説明するわけにいかぬし、各省でどういう答えが出ているかわかりませんけれども、いま決議された内容に私は賛成したのです。私の意を体するものとして私は賛成しておるのです。その点どうなんですか。
○細田政府委員 ただいま私が御答弁申し上げましたように、御趣旨を体して関係の各省に話を進めます、こういうことを申し上げたので、あなたが調整なさるという意味ではございません。そういうふうに申し上げましたので、御了承願います。
○山田(長)委員 わかりました。そこで、ただいまの問題が解決つきますと、あらためて言うことはないのですが、これは参考までにひとつ知らしておきます。 実は十六日の災害を受けた栃木県の国分寺町という町の災害の実情を一応申し上げますと、農民は実際仕事の意欲を失うほどの事態になっていて、しかしその中でも仕事をしなければならぬ人たちが金を借りて仕事をしておる状態というのは、九分五厘です。それで、県の補給が二分二厘五毛、町役場の支給が二分二厘五毛、本人五分、こういう利息の払い方をして仕事をしなければならない状態です。そうすると、いままで借金をしていた人たちに対しては、借金を持っておった人たちは返済などとてもできる筋合いのものでないところまで窮乏に追いやられると思うのです。ですから、地方財政から考えてみて、金をもし一億も借りるというようなことになれば、この利率からいいましても、二百二十五万からの利子補給をしなければならぬということになるわけであります。これは容易ならないことでありまして、これは参考までにあなた方に申し上げておくわけでありますけれども、こういう事態をなくするためには、どうしても農民に対する救済というものを本気になってやってもらわなければならぬと思うのです。そこで、私は天災融資法に対しても法の一部改正をしなければならぬと思うほどの情熱を持っておるわけですが、もう少し農民のためになる天災融資法の改正くらいを次の国会あたりに出す意思はないですか。この点どうですか。これは農林省当局で何かこの案について考えておる人はいないですか。
○仮谷政府委員 先ほど卜部さんにも御答弁申し上げたように、この問題は実は前国会で農林委員会でもずいぶん議論をいたされました。一応そういう意見を尊重して法改正も行なったわけでありまして、いまのところ、すぐ改正しようという考え方は持っておりません。御了解をいただきたいと思います。
○山田(長)委員 いまのところ持たないじゃなくて、いまのところといっても、情勢はだいぶ変わっておる。たとえば、先ほど申し上げたように、山一証券のように特別な措置を講じておるところができてきておるのですから、やはり特別な方法で農民救済というものをやらなければ、これからの農民が農業意欲を喪失する危険が出てくる。まして、一つの国分寺の事例を話しましても、三日に一日県道の改修事業を男子が八百円、女子が六百円でやってその日の飢えをしのいでおるというようなことをしておるわけですから、これはどうしてもやはり天災融資法の改正というようなものを、いまの場合考えてないというようなことでなくて、できるだけ早い機会にこれは考えてそして農民に働く意欲というものを持たせなければならぬと思うのですが、この点についてもう一ぺん、全然意欲を持たないというようなことじゃなくて、持たせるために次官にひとつ御意見を伺っておきたい。
○仮谷政府委員 この間の改正でも実は三分の利子にした、三分の利子というのは実はほかに例がないのでありまして、そこまでに努力を続けてまいっております。山一証券の問題も、いろいろあると思うのですけれども、これにはこれのまたいろいろ目的もあるわけで、これは総理大臣が本会議で答弁をしたことで御了解がいただけるのではないかと思いますが、それはそれといたしまして、ただいま農林大臣へよく伝えよという山田先生の御意思も十分に伝えまして、今後検討してもらいたい、かように思います。
○山田(長)委員 それから常時災害地帯というものに対する災害のない地点の共済制度の問題ですね。これはこの機会に伺うべき筋であるかどうかわからぬのですが、やはり共済の問題について根本的な考え方が考えられていいと思うのです。この点どう考えられますか。
○森本政府委員 ちょっと御質問の御趣旨がよくわからない点がございますが、あるいは、現在農業共済制度は対象の作物がきまっておりますので、きまっていない作物についても共済制度を拡充すべきではないかというお話かとも存じますが、御承知のように、現在農業共済制度の対象になっておりますのは、米でありますとか麦でありますとか、蚕繭、家畜ということで、かなり全国的に広く栽培されておるあるいは飼育されておるようなものについて適用をいたしておるわけでございます。何といいましても、共済制度は一種の保険の手法を用いまして災害の対策をやるという技術的な限界がございます。したがいまして、ある一地帯にのみつくられておるとかいうことでありますと、実は保険の手法を用いましてもなかなか危険の分散がむずかしいといったような、技術的な制約が実はあるわけでございます。そういう点から、対象の作物につきましても十分吟味をしなければならない、こういうふうな性格の制度になっております。 〔委員長退席、大村委員長代理着席〕 もちろん、現在の対象作物で十分かということになりますと、あるいは果樹でありますとか、その他の作物についても拡充すべしというふうな要望がございまして、農林省としても、数カ年来、実地の調査をしたりあるいは保険技術的に検討すべき点は十分検討いたしておる段階でございます。
○山田(長)委員 私の質問はこれで終わりますが、最後に政務次官に申し上げたいことは、先ほど副長官が答えられた問題について、ぜひひとつ大臣に真剣にお話しになっていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。
○大村委員長代理 川俣清音君。
○川俣委員 細田副長官がお急ぎのようでありますから、一問だけ質問して、あと続けたいと思います。 今度の梅雨前線並びに集中豪雨による災害は、これは天然災害でもありますけれども、むしろ大蔵省災害が拡大さしたものだ、私はそう判断をするのですが、総務副長官にひとつお尋ねをしたいのです。なぜかというならば、一ぺん国会で議決をいたしました予算の執行に当たる大蔵省が、予算削減の措置を事業官庁に命じた、大体こうしたことが許されるということは、大蔵省災害であると思うのです。こういう災害起こして税収のもとを断ち切らしたのが大蔵省であります。それで税収財源が足りなくなったなんというのは、大蔵省の見通しの誤りばかりではなくして、越権行為をするから災害がさらに拡大した、私はそう判断をいたしますけれども、総務副長官、いかようにお考えになっておりますか。これは閣議決定でもしたなら別ですよ。閣議決定をしておらない。解除については閣議決定したそうですが、削減などについては閣議決定をしておらないということでございます。どこでこんなことが行なわれたのですか。一体政府部内でこういうことが許されるのかどうか。こういうことによって、すみやかに処置しなければならない災害に対して手おくれにさせておるということが今後起こってまいりますならば、大蔵省災害だと私は断言できると思う。政府の答弁を求めます。
○細田政府委員 ただいまの削減とおっしゃいまする御趣旨がよくわからないのでございますが、予算が国会できまりましたものを、大蔵省がかってに削減するというがごときことはあり得ないことだと考えておるわけでございます。この点、どういうお話でございますか、ちょっと解しかねるわけでございますが……。
○川俣委員 新聞には削減と出ましたけれども——これはおそらく発表に当たったのが大蔵省でしょう。新聞記者が削減ということばを使うわけがない。大蔵省の発表でございましょう。政府は削減とは言わずに、留保と言っておるようでございますが、新聞発表は削減と出ておる。私はあえて削減ということばを使ったのです。これは発表者が削減という表現をしたものであると思う。しかし、閣議はやはりこれを受けて、削減を解除するという決定をした。
○細田政府委員 本年度の予算の執行にあたって一割留保をする云々というお話であることがわかりました。この点につきまして、これが今回の災害とどのような関係を持ったかというような点につきまして、私よく実は存じませんので、この点についてはむしろ大蔵省から答弁をさせていただいたほうがいいのじゃないかと思います。とりあえず大蔵省から答弁をさせたいと思います。
○川俣委員 大蔵省の答弁は要らぬです。 第二問は、三十五年度から始まった治山治水十カ年計画の途中において、前期五カ年計画と後期五カ年計画に分けて、そうして新たなる角度で十カ年計画を修正しようといたしたのが建設省であり農林省である。これに対して十分な措置を必要とするという国会の治山治水に対する決議が災害ごとに行なわれております。国権の最高機関としての国会の決議がございます。7日もまた行なわれました。こうした決議があるにかかわらず、改定をすべき五カ年計画に対して抑制を加えたのは大蔵省でございましょう。建設省の事業にいたしましても、農林省の事業にいたしましても、進捗率が非常に高い。高いということは、国民の要請に基づいて事業の成績をあげたと思うのです。これは間違いない事実だ。やらないで予算消化ができなかったならば、新規五カ年計画などというものについてこれを制約するということもあり得ると思う。すみやかに治山治水計画を立てなければならないということで、しかもそれを早く実施面に移さなければならないということで実施成績があがったものを、そういう立場に立って新たなる角度でやらなければならないというものに対して、抑制を加えたのは大蔵省だ。いままたあらためて決議がなされるということです。当時の計画を読み上げますると、「新規事業計画にとりいれ、既定計画の拡充強化を図ること。」これは建設省の方針です。「新五カ年計画は、現行十カ年計画に再検討を加え、(1)物価増に対し単価修正を行なって計画事業量の確保を図ること。(2)既定計画によれば、残事業を七カ年(昭和三十八〜四十四年度)で実施することになっているが、このうち緊急を要するものについては五カ年間で実施することとし、大幅の繰上げ実施を図ること。(3)次のような事項に重点をおいて、新規事業を計画にとりいれ、既定計画の拡充強化を図ること。1重要な河川の改修および局地的豪雨に対処するための中小河川および小規模河川の改修」これが行なわれておりまするならば、本年の災害はよほど減少したであろうと思われます。国の施策を願うために税負担をしておる国民に対して、これらの処置を怠ったということは、税を管理する大蔵省として関心を呼ばなければならぬ問題だと思います。副長官どうお考えになりますか。大蔵省が財源を持っているのじゃない、国民が財源を持っているんだ。その税は国民のために還元されなければならぬ、私はそう思います。政府の見解が異なれば御答弁願いたい。
○細田政府委員 近年例年のように水害が起こっておることは、もう申し上げるまでもございません。日本における治山治水が立ちおくれておるということにつきましても、御指摘のとおりでございまするし、国会でも予算委員会、建設委員会等でしばしば御議論がございましたり御決議があったことは、私どももよく承知しており、先生ももちろん御承知のとおりであります。政府といたしましては、近く、昭和四十年度を初年度とする治山治水の五カ年計画一兆一千億を立てまして、閣議決定をしたいというような運びに相なっておるわけでございます。たいへん残念な事故が連年起こっておりまして、昨日も建設大臣がここからもいろいろ御説明ございましたように、一日も早くこうした災害の絶滅するように、重点的に治山治水に予算をつぎ込まなければならぬ、かように政府としては考えておるわけでございます。 大蔵省の責任ということでございますけれども、財源にはいろいろ制限があることでございまして、大蔵省としてもこういう点についてもちろんよく承知しておることと思いますし、財政の面からできる限りの治山治水に対する予算案をつくります際の配分はいたしておると承知いたしておるわけでございます。ただ私どもは、治山治水に対する予算全体の中における割合については、今後極力ふやしていかなければ、もうこの種の災害がやまない、こういうことになると思うわけでございまして、大蔵省と申しますよりは、むしろ政府全体、国全体の問題であろうかと考えておるわけでございます。 〔大村委員長代理退席、委員長着席〕
○川俣委員 私は大蔵省に聞いているのじゃない。政府の一つの機関である大蔵省が国会の意思決定に反した行政措置をとることについて、政府は関心を持たなければならぬであろう、それについての御意見を求めたのでございます。財源がないないと言うけれども、財源を枯渇さして、おいて、財源がないとは何なんです。災害が起こるたびごとに財源が枯渇してきているじゃないですか。枯渇さして、財源がないとは何なんです。これが民間であるならば、当然社長以下重役の退陣問題でございます。政府なるがゆえに安穏としておられるものでもないと思う。そういう意味で、あえて長官にお残りを願ったのはその点です。だから大蔵省からお聞きする必要はないのです。政府の態度をお尋ねしておるわけであります。
○細田政府委員 おっしゃいまするように、災害が起これば政府の財源にも響きます。また非常にたくさんな災害復旧費が要るわけでございます。また、そうした予算上の問題を別にいたしましても、総理がかねがね言っております、たっとい人命を失うというようなことにもなっておるわけでございます。災害による被害というものは、金銭以上のものがあろうと思います。したがいまして、災害防止につきましては、予算配分について、今日以上に、災害が起こってからの跡始末よりは、起こらないようにする、こういう点につきましては、今後政府としましてもさらに重点を置いて考えていかなければならぬ、かように考えておる次第でございます。
○川俣委員 文部省がせっかく来ておられますから、一言だけ触れます。 学校で日本の歴史を教えており、教育に当たっておられる文部省が、日本が災害国であるということは十分子供も理解しなければならぬし、家庭も理解しなければならぬし、国民全体が理解をして対処してまいらなければならぬと思いますが、一体文部省の教育の中で、子供を教育する中で、あるいは家庭を教育し指導される中で、災害について関心を持ったような教育方法をとっておられますかどうか、この点を文部省にお尋ねしたいと思います。
○大串説明員 ただいまの御指摘の件につきまして御説明申し上げます。 文部省におきましては、災害に関しましては、できるだけ児童生徒の人命を尊重いたしまして、なるべく将来のとうとい人命が失われないようにということに重点を置きまして、中央防災会議の防災基本計画を受けまして、文教関係の防災業務計画におきましても特にその点につきまして重点を置いて、政府及び地方自治体におきましてもその趣旨に基づいて諸般の措置を講ずるように指導しているようなわけでございます。 それからまた、日本学校安全会というものを設けまして、児童生徒の人命の安全ということにつきまして諸般の措置を講ずるような機関を設けまして、必要な点につきまして日ごろから普及指導を行なっておるようなわけでございます。 それから、災害が発生いたしますれば、教育に支障がないように、できるだけ早く継続して教育が進められるようにということで、教科書や学用品の手配、あるいは災害によりまして経済的に困窮になりましたような家庭につきましては、諸般の救済措置を講じまして就学に支障がないようにということをいたしているような次第でございます。 以上、御説明申し上げます。
○川俣委員 学校では、緊急避難についてはある程度訓練をいたしたりしておりますが、政治の貧窮でこういう災害が起こるものであるという社会科学を教えることが、今後の災害を防ぐ上に非常に有効な教育だと思うのでございます。いま文部省とそういうことを言っても、時間がありませんから、これ以上触れません。 本論に入りまして、建設省並びに農林省にお尋ねします。 一体、建設省は河川管理をやっておられますが、河川というものをどうお考えになっているのでしょうね。河川は、いままでの説明によりますると、膨大な敷地の上に流水があるのが河川だ、こういう解釈のようですが、私どもから言うと、河川というのは、国民経済に寄与する水をどう管理してやるかというのが河川だ、私はそう理解しておる。建設省でいう河川、これは建設省で持っているのではないですよ。したがって、国民経済にどう寄与させるように河川を運用していくかということが、建設省のいう河川でなければならぬ、私はそう思うのです。異論があればお答え願いたいし——まず異論ないことにして進みましょうしたがって、河川でありまするならば、源泉、源流がなければならぬ。源流について無関心な河川管理というものは河川にはならないと思う。天然の流水です。天然の流水が必ずしも河川じゃない。この流水について考えるならば、その源泉、源流についてどうして無関心なんでしょうか、この点をひとつ建設省にお尋ねしたい。
○古賀政府委員 御指摘のとおりに、河川は、その源流と申しますか、流水と申しまするか、それと、それを流すべき敷地、そういったものの統合体でございまして、その統合体によりまして、一般国民の安全なように、しかも十分利用ができるようにすべき性格のものであろうと存じます。新河川法の第一条にもありますとおりに、その保全利用は「洪水、高潮等による災害の発生が防止され、河川が適正に利用され、及び流水の正常な機能が維持されるようにこれを総合的に管理することにより、国土の保全と開発に寄与し、もっと公共の安全を保持し、かつ公共の福祉を増進することを目的とする。」そういうぐあいになっております。したがいまして、私ら河川行政を担当しておるものといたしまして、こういう法律の目的に従いまして公共の目的に合致するように行政を指導いたしていきたいというふうに考えております。
○川俣委員 せっかく新河川法をつくりまして、国会では新河川法の定義を明らかにしておるわけでございますから、そのように管理されなければならないのは行政府としては当然なことだと思います。ところが、そのようにやっておられるかどうかということになると、もしもやっておられるならば、災害の発生する余地がないはずであります。災害が起きて初めて河川管理について再検討をするというようなことは、手おくれじゃないのでしょうか。私はいまどこの災害がどうだというようなことは申しませんが、当然行政府としてやらなければならぬ仕事に怠慢があったのじゃないかという判断をするのですが、その点はどうでしょうか。
○古賀政府委員 河川のいわゆる治水の問題だと思いますが、治水につきましては、いにしえから行なわれてきた。したがって、そういう毎年の災害に対して、従来から、堤防をつくり、あるいは護岸をつくり、いろいろな方法で災害を防止するような施設がなされてきたわけでございます。もちろん、政府といたしましても、三十五年には治水十カ年計画をつくりまして、前期三千六百五十億、後期四千八百五十億で、そういう災害がなくなるようにできるだけ進めてきたわけでございますが、さっきお話しのとおり、今回さらに、最近の災害とか、いろいろなものを考えてみますと、早急に対策を講ずる必要があるというとことで、一兆一千億というワクで新たに閣議決定をいただいて、具体的に、しかも計画的に治水事業を推進していきたいというふうに考えておる次第でございます。
○川俣委員 私これ以上は責めませんが、一体台風を伴うような、暴風を伴うような場合は、これは天災ということで建設省はのがれ得ると思います。弁解がつくと思います。しかしながら、当然水資源でありまする降雨です。降雨がなければ河川は成立しない。降雨を期待しておる。したがって、期待どおりの降雨があった場合に処置なしとは、これは情けないじゃないですか。期待しているものが実現されたときにあわてなければならないというようなのは、これは河川管理が怠慢であったといわざるを得ないじゃないでしょうか。特に最近は建設省は、利水については何となく利権が伴いやすいような形が出るものですから、利水については非常な努力を払われる傾向がありますが、昔から治水については多年の経験を持っているはずの建設省が、怠慢であるというそしりを受けなければならないということは、これは私は非常に残念だと思いますが、河川局長、残念だと思いませんか。せっかくの降雨を活用できないような河川管理をしておるということは、残念だと思わなければならぬはずだと私は思いますけれども、いかがですか。
○古賀政府委員 根本的には、今回のような災害あるいは過年次にありました災害を救い、そして国土の保全を期するということが第一義であります。ただ、最近におきまして、流域の発展、いろいろなものがありまして、水資源も十分必要になってきておるという点もあるわけでありまして、河川が適正に利用されるということは、そのことを意味する法律の趣旨だと解釈しております。しかしながら、治水事業におきましては、ダム、砂防、河川というぐあいに、水系を総合して一貫してやるようになっております。したがって、ダムを設置する場合におきましては、治水計画に基づきまして、余裕のある分につきましては、利水をあわせて水資源の開発をはかるというふうなことにしておるわけでございます。根本義は、治水を全うして後の問題だろうというふうに考えております。なお、財政的な問題もございまして治水はなかなか進みません。現在の段階でも、河川の計画流量として五十分の一、五十年に一回起こるような災害を救うというような計画をかなりの河川にとっているわけで、百年あるいは二百年という洪水をとるということになると、相当膨大な財政措置を要するかと思います。その辺は、国の財政と見合って計画が逐次検討されなければならないだろうというふうに考えております。
○川俣委員 答弁が私は非常に不満足です。というのは、日本が五年か十年で消滅するというのなら、そんな長期な計画を立てる必要はないでしょう。しかし、日本が永久に存続しなければならないという使命を持っているとするならば、その日本の国土が荒れないように保全していかなければならぬと思います。それはその中に住む住民のためでもあると同時に、日本の歴史を継続する上からいっても、国土というものを安泰にしておかなければ意味がないと思う。これは膨大な、長期にかかる費用だと思います。国がそれだけ存続しなければならないとするならば、それだけの計画を立てることが行政府として当然な任務だ、私はそう理解するのですよ。おそらく建設省もそう理解しておるでしょうが、財政当局から財源難だといわれますれば、引っ込むことでありましょう。しかし、それは必ずしも河川に対して忠実な処置ではないと私は理解をする。先ほど総務副長官の答弁のありましたように、災害が起きるたびに日本の財源が枯渇をしていくわけです。こういうことを考え合わせますと、日本の財源保存の上からも、単に目先だけの財源ではなしに、将来の財源を確保するということが長期計画でなければならないはずなんです。したがって、それを長期計画というのです。せっかく長期計画を立てるからには、先ほど申し上げましたような、建設省が持っておる新五カ年計画に対してもっと勇敢に責任を果たしていかなければならぬと私は思っておる。これは大蔵省に対する説明がおそらく不十分であったからでないかと私は思う。十分だとするならば、これは大蔵省の責任である。十分でなかったとすれば、建設省の責任だと思う。十分でなかったために予算措置ができなかったとするならば、これは建設省及び国会の欠陥である。説明が十分なされてその財源措置が講じられなかったとするならば、国会及び大蔵省の責任だと私は思う。しかしながら、国会はたびたび決議をあげまして、すみやかに処置するよう要請をいたしておるはずである。本会議の決議すら行なわれておるわけです。いつも災害が起こるたびに本会議で決議を行ない、建設省を鞭撻しているはずであります。ずっと前の国会の決議をごらんなさい。どうしてこの決議を実行できなかったのか、そうしてまた、いま非難を受けなければならないのか。私はまことに寒心にたえない。そういう意味で、私は、個々のどこの災害地をどうしてくれと言うのじゃない。いま根本的な対策を講じなければ——再びこういう結果が起こらないことを期待して私の意見を述べておる。一問一答にすれば、もっとあなた方によくわかるようにできるはずですけれども、時間がないので、私の意見を先に述べてあなた方の反省を求めておるわけです。決してあなた個人を非難しておるわけではない。こういう災害が起きるたびに国民は塗炭の苦しみに嘆き、そうして国家の財源を消滅していく、こういうことはほんとうに痛ましいことだと私は存じます。そういう意味で、建設省に期待すること非常に大きいために、あえて声を大にしてあなた方に鞭撻を試みているわけでございますから、今度はひとつ勇敢に、国権の最高機関の決議もあることですから、それをひとつ忠実に実施するようあえて要請をいたしますが、これに対する御答弁を願います。
○古賀政府委員 ただいま非常に御理解ある御鞭撻をいただきまして、われわれ河川行政を担当いたしておるものといたしましては、身の引き締まる思いがいたします。国会の決議も十分承知いたしております。その趣旨に沿って予算説明をいたしておるわけでございますが、なお十分にいかない点がございまして今回の災害の発生等を生じたと考えられます。今後とも御趣旨に沿うようにわれわれ全力をふるって河川行政の円満な遂行に努力いたします。御了承をお願いしたいと思います。
○川俣委員 時間がないから建設省に対してはその程度にいたしますが、農林省にひとつお伺い申します。少し無理かもしれぬけれども、できるだけ政務次官に答弁要らないように質問をいたしますから。 大体、国有林の中で占める国民的な要請として治山がある。これは建設省所管の治水と相まって治山計画が立てられておるはずでございます。これも長期十カ年計画、前期五カ年計画が終わりまして、新規五カ年計画に入っておるわけですが、私はこれは農林省が非常に無責任だという結論を下したいのでございます。なぜかならば、水資源のもとであります水源林培養として、一般会計から水源林の培養をいたしまして治山の効果をさらに強化しようとした歴史がございます。これは一般会計でございます。それから一歩退却をしたと申しますか、数歩退却したのでございましょうが、財政当局の要請に基づきまして、今度は官行造林という形で治山事業をやるということになっておったのでございます。せっかくそこまで前進してまいりましたもの、あるいは退却してまいりましたものを、さらに公団造林として経営的に治山をやる、こういうことであります。これは公共性の高いのが治山事業だといわれておりますが、公団のような採算制を重視して運営しなければならぬ公団造林が、はたして治山事業に大きな役割を果たせるかどうか、これは果たせないという結論を下すほうが早いと私は思いますが、これは仮谷君の責任じゃなくて、いままでの農林当局のやり方であったのでしょうから、これは過去を責めるわけにはいかないでしょう。しかしながら、過去にそれだけ熱意を持ったものですら、なお荒廃地が残っておりますし、今度の災害を見ましても、そういう治山の手おくれ、または荒廃地に対する復旧の手おくれが災害を増大したということは明らかな個所がたくさんございます。こういう点についていかような見解を持っておられますか、この点の御答弁を願いたいと思います。
○福森説明員 御指摘のとおり、水源林造林は一般会計をもちまして実行いたしておりまして、それが森林開発公団の施行の造林に移行したのでございます。その趣旨は、非常に大規模な水源林におきましては民間投資が及ばない、こういう観点に立ちまして、保安林と保安林予定地のみに限りまして公団の造林対象地としたのでございます。したがいまして、森林開発公団の施行いたしております造林は、企業的と申しますよりは、水源林の増強、このような観点に立って施行いたしておる次第でございます。
○川俣委員 それは林野庁の人が言う答弁じゃないですよ。保安林というのは、経営林には成り立たないような林相なんです。林相自体がそうでしょう。これは仮谷さんだったらわかりにくいからもう少し説明しなければなりませんけれども、保安林である場合、貯水能力を持つ、また過度に排水しないような林相でなければならないはずなんです。森林の機能を最も発揮できるような林相でなければならぬはずなんです。そういたしますと、経営的な林相に育てることは困難である。やはり治山に、水源地に適応したような林相にしなければならぬ。あなたは専門だから御承知のとおり、その林相というものは、経営林としては成り立たないような林相でなければならぬはずなんです。両立しないのです。したがって、あなたのほうの国有林にありましても、経営上の治山または買い入れ治山または公共治山として、経営ばかりを考えては治山ができないことは明らかなんです。用材が目的じゃないということになります。公共性を発揮しなければならないのですから、それは用材の伐採のための林相ではないということです。これは国有林におられる人は十分理解されておる。私らより理解しておらなければならぬはずなんです。それを公団造林にやらせるんだ。御承知のとおりです。官行造林が経費がかかってやり切れないといった原因はどこにあるかというと、官行造林は、造林が目的ばかりでなくて、治山に役立たせよう、水源に役立たせようという考え方で官行造林を運営しなければならなかったところに困難性があった。官行造林ですら困難性があったものを、公団ならばできるという考え方はどこから出てくるのです。ここのところは、仮谷さん、ひとつわかってもらわなければならぬ。これは一般会計から繰り入れた官行造林ですら、財政当局からいうとなかなか渋かった。それでもなおあえてやらなければならないということでやってこられた。これは非常な努力です。そればかりではなく、さらに進んでは、買い入れ治山をやるという制度に変わって、公共性を明らかにしておるはずです。民有の財産を買って公共施設を講じようというのですから、民間ではできないことなんです。民間でできないものを公団でどうしてできるか。私はこれは指導部長にもう一ぺん検討していただかなければならぬ。こういうことを怠っておったのでは、ほんとうの森林についての理解が国民の間に薄らいでまいります。この薄らいだことが東京に水飢饉のきている原因なんです。仮谷さん御承知のとおり、東京は水資源をみんな売り払っている。そして水飢饉だという。そんなばかな話がありますか。太田道灌が江戸城を築くときに、城の築き方よりも、どうして江戸城に水を持ってくるか、または発展するであろう大江戸を持続さすには水を探さなければならぬというので探し回っておる。城を築くだけが江戸城じゃない、それで見つけたのが井之頭公園ですよ。太田道灌いわく井戸の頭、そういう名前をつけた、それで井之頭になった。これは版籍奉還と同時に皇室財産になり、御料林であったのを、昭和二十二年の林政統一の結果、公有林になった。国有林は水資源だということで東京都に払い下げております。それを宅地造成だということで売り払ってしまった。いまごらんなさい、井之頭は水が一つも出ない。七十トンの流水があった多摩の上流にあった国有林を東京都に売った。それを間もなく、三年もたたないうちに東電に売ってしまった。電力資源に売ることもいいでしょう。しかしながら、電力資源ならもっと遠距離でもいいのです。水資源でありますのなら、導水路がかかって、持ってくるのに非常に不便だ、しかも高低がなければならぬ。それで多摩の資源を売り払っておいて、いまごろになって東京に水飢饉だなんというのは、ほんとうはおかしい。あの多摩は、仮谷さんに言っておきますが、なくなった堤さんが、西武があすこに遊園地をつくりたいというので、払い下げ運動を起こした。そのときに私は反対した。とうとう全部それを東京都に払い下げた。東京都は東電に売ってしまった。これは水に対する理解及び森林に対する理解が少なかった。もちろん、その上に、東京都というのは、何でも利権の巣くつみたいに、払い下げを受けては売るという一つの悪い慣習といいますか、あれも持っておるでしょうけれども、森林に対する理解がないところから起こってくる問題だと私は思います。そういう意味で、治山治水及び水資源については、何といっても林野庁が、もっとPRも必要であると同時に、責任を持って指導していただかなければならぬと思う。そういう意味で、治山についても、責任を軽くするような、公団にやらせるからいいんだというような考え方は再検討すべきじゃないかと私は思うのです。指導部長の答弁を承りたい
○福森説明員 公団がその施行を担当いたしました対象地は、官行造林を実行いたしておりました対象地を、官行造林法が廃止されると同町に移行したしたことは、御承知のとおりであります。したがいまして、官行造林で実行いたしておりました程度と同様な施行を公団でも施行いたしておるのでございます。しかし、先ほどもまさしく御指摘のありましたとおり、用材培養を目的とした木林と、水源涵養を目的といたしました森林とにおきましては、おのずからその性格も違うのでございまして、その間の調整を十分保ちながら、公団において水資源を十分確保できるような森林を打ち立てるような造林を進めてまいる、このようにいたしておる次第でございます。
○楯委員長 川俣君、予鈴が鳴りましたから……。
○川俣委員 時間がまいりましたから、これ以上は質問をいたしません。どうせ、質問にはなるけれども答弁にはならない。具体的な例を示して、質問してもいいのですけれども、具体的な例だとなおお困りでしょうから、控えますが、せっかく国会の決議も行なわれて、治山についてもっと新たなる角度で検討するように、しかも災害の起きないようにということの要請でございますから建設省も覚悟を新たにしておやりになるということですから、林野庁もまた本来の使命に立ちまして、大体、国有林は経営が主であるというような考え方は、ほんとうは国有林の使命を知らざるもので、もちろん経営もしなければならない、経営も必要で、しなければならないことは申すまでもないが、同時に、公共性を発揮できるところに国有林の使命もあるのですから、この点は、私が説明するまでもなく、国有林野特別会計ができましたときの提案説明の中にもうたわれておるところでございます。すなわち、公共性を発揮できると同時に、さらに木材需給に対応できるような経済性もあわせて運営するというところに国有林の使命があるはずです。この使命をなおざりにすることによって災害が起きたといたしますならば、その罪は非常に重大だと私は言わざるを得ないと思うのですが、そういう意味で、新たに赴任してこられた指導部長ですから、これをひとつぜひ実現するように、達成できるように、計画を立てて万全の措置を講じてほしいと思うのです。 まだありますけれども、この程度でかんべんしておきますから、御検討願いたいと思います。
○楯委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は公報をもってお知らせすることとし、これにて散会いたします。 午後一時五十五分散会