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49回国会衆議院1965/08/06

決算委員会 第1号

発言数
305
登壇者
17
会派数
3
開催日
1965/08/06

会議録

堀川恭平自由民主党

○堀川委員長 これより会議を開きます。  理事の補欠選任に関する件についておはかりいたします。  すなわち、理事瀬戸山三男君、田村元君及び福井勇君が委員を辞任されましたので、理事が三名欠員となっております。この際、理事の補欠選任を行ないたいと存じますが、これは先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堀川恭平自由民主党

○堀川委員長 御異議なしと認めます。よって、理事に押谷富三君、原健三郎君、白浜仁吉君を指名いたします。      ————◇—————

堀川恭平自由民主党

○堀川委員長 御異議なしと認めます。よって、理事に押谷富三君、原健三郎君、白浜仁吉君を指名いたします。

堀川恭平自由民主党

○堀川委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についておはかりいたします。  すなわち、決算の適正を期するため、本会期中において  一、歳入歳出の実況に関する事項  二、国有財産の増減及び現況に関する事項  三、政府関係機関の経理に関する事項  四、公団等、国が資本金の二分の一以上を出資している法人の会計に関する事項  五、国または公社が直接または間接に補助金、奨励金、助成金等を交付し、または貸し付け金、損失補償等の財政援助を与えているものの会計に関する事項  以上の各項につきまして、関係各方面よりの説明を聴取、小委員会の設置及び資料の要求等の方法によりまして国政調査を実施することとし、規則の定めるところにより、議長の承認を求めることといたしたいと存じます。これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堀川恭平自由民主党

○堀川委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決定いたします      ————◇—————

堀川恭平自由民主党

○堀川委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決定いたします

堀川恭平自由民主党

○堀川委員長 昭和三十八年度決算を議題といたします。  まず農林省所管について審査を進めます。壽原正一君。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 水産庁長官、あなたにお伺いしたいんですが、あなたは何月転任になったか。これは、前の松岡長官に私が言うてある事項、そういう問題についてこれからあなたにお尋ねするんですが、私が五月の十一日、当委員会で、ソ連産スケソウ輸入問題について質疑を行なった。その問題について、あなたは前任者から完全に受け継いでおるかどうか、この点からただしてみたいと思います。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 六月の二日に水産庁長官を拝命いたしまして、スケソウダラの輸入問題に関します引き継ぎは完全に受けております。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 それでは、松岡長官がまだ在任中、五月の十一日には、うわさされておった十二万トン輸入問題に対しては、まだ許可願いは出ておらぬという返事であった、それは私も了承しているのです。そこで今度十二万トンはおろか十八万トンのソ連産スケソウを買い付けたいという商社あるいは船団からの要請がいつ出ましたか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 七月二十日に、七つの貿易商社と一つのフィッシュ・ミール株式会社が連名で、フィッシュ・ミール工船原料魚輸入に関する陳情書というものを持参いたしました。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 それは十八万トンだね。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 三船団をもちまして十八万トンのフィッシュ・ミールを生産したいという趣旨の陳情書であります。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 それに対して、あなたは今回どういう処置をとられましたか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 まず第一に、当日お見えになりました際に、御陳情ですから内部で検討いたしますが、国会での御意見その他がありまして、十八万トンとか十数万トンとか、船団をふやすというような考え方は、内部の検討以前の問題として困難であると、とりあえず申し上げ、それから、その後におきまして、この問題についていかが処理するかということにつきまして内部で検討いたしました。問題は各方面にかかわる問題でございますので、事務的処理の方法といたしまして、これより先、北海道知事及び北海道議会から、公文をもちまして御意見の開陳もございましたので、本件処理の考え方をまとめる立場におきまして、北海道知事とまず御相談をいたした次第であります。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 これは北海道が大体の主体ではあろうが、北海道だけにかかわる問題じゃないのじゃないか。その他の関連ある県の意見というものはあなたは聞いておりますか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 北海道の問題といたしましては、北海道沿岸漁民の問題と、北海道に基地を置きます北洋独航船の問題と二つございます。ほかの県につきましては、もっぱら北洋独航船の問題にかかわる意味におきまして、大いにかかわりがあるわけであります。そこでまず第一段階といたしまして、ことに北海道からは沿岸漁民の関連の問題におきまして、スケ子の問題とかすり身の問題とか、ほかの県に発生しない問題もさらに包括いたしておりますので、北海道知事からまず御相談申し上げた次第であります。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 北海道知事との話し合いで、あなたは五万トン輸入を、許可内示を与えておりますね。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 私どもが本件を考えます際に、これをどう処理するかという立場で考えます際に、一番あってはならないと考えた問題は船団の増強でございます。それから、これは将来におきまして、船団がふえますと大きくなるという可能性を含みますので、船団をふやさないというのはぜひ私のほうの考えとしてとりたい。と同時に、もし、すり身及びスケ子をとらない、船団はふやさない、スケ子は通関させない、すり身も通関させない、そうして三万五千トンの去年の実績にプラスアルファという方向でこの問題を考えるという考え方について知事に意見を伺ったわけであります。  それから第二点として、プラスアルファを考えるとすれば、どのくらいのものまでは可能であろうかという御意見を承り、冒頭に申し上げましたとおり、関連する分野が非常に多いわけであります、したがって、道知事からの御意見と意見の調整ができましても、その後におきまして逐次各方面の御意見を承り、調整し、しかる後に正式に態度をきめるべきもの、かように考えております。ことに相手方の言っておりますものは膨大な話でございますから、そちらに対しては、いま考えておることが答案になるかならぬかという折衝は最終的に残るわけでございますので、この許可を内示したという意味ではなくて、前に申しましたような考え方は考え方として、成立の余地ありやいなやを知事と御相談をしたわけであります。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 あなた、うまいことを言うけれども、この八月四日の日本経済並びに北海道の新聞に全部出ておるのです。「日ソ魚粉事業を許可、買い付け量五万トン程度」水産庁の方針、としてこの新聞に出ておる。その後また北海道知事と会談したあと、あなたは商社を呼んでいるでしょう。それでもこれが本ぎまりでないというのですか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 私どもは先ほど申しましたとおり、知事とだけでこの話がきめ得るとは思っておりません。と同時に、これはもう少し内部でいろいろ御相談をして決定すべきものであります。したがって、これを外部に出すということは実は考えておりません。ところが不幸にいたしまして、外部に話が出ましたので、商社に対しましては、知事にこういう話をしたから一応これは通報しておく、これはこれで認めるという趣旨と理解されては困る、こういう趣旨で、商社に話をしたわけであります。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 それでは、この新聞に出ておる記事をあなたは読まなかったんですか、読んだでしょう。——この新聞はうそだとおっしゃるのですか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 私は、道知事のほうで新聞に発表されたスタイルは、不幸にして発表に立ち会っておりませんのでよく存じませんが、私のほうの内部ではこういう話がございましたので、知事にこういう話を伝えたという形で発表するように私は指示をいたしました。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 それでは、新聞はうそだと解していいのだね。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 結論的に申しまして、水産庁が行政措置としまして、この問題について決定した次第ではございません。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 あなたは、私らが北海道代議士会として、二十四日の日に行っておる、そのときに何と答えておるか。これを決定する前に、必ず皆さんの御希望に沿うよう努力をして御返事を差し上げてから発表しますと、こう言ってあるでしょう。その約束は守っておりますかね。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 先ほど申しましたとおり、知事さんの御意見を承りまして(壽原委員「知事の意見はどうでもいいのだ。おれらの言ったことをおまえは守っておるかと聞いておるのだ」と呼ぶ)しかる後に、先生方のほうに御相談にあがるつもりでおります。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 それではこの問題は、君の言うのは、知事が主体で、国会の論議というものはあとになるということで解釈していいのかね。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 国会の御論議も重々承知いたしておりますので、知事さんの立場としてはそこまでいけるという御判断をいただければ——それも全然知事の行政として話にならぬものであれば御相談を持っていく余地もございませんので、この辺まではまあまあ可能性があるというところを知事さんと御相談をいたしまして、しかる後に、関係の方面に御相談にあがるつもりでおった次第であります。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 だから、あなたの言うのは、知事と相談をして、まとめてからわれわれに話をしようというのは、報告でしょう、相談じゃないでしょう。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 この仕事は関係する向きも多うございますので、決して知事ときめてしまって、報告で強行してしまうという性格のものとは私は考えておりません。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 あなたはそういう逃げ口上を言うけれども、こういう新聞にはっきり出ておる五万トンという問題を打ち出したからには、それではこれを、あらゆる観点を考えてみて変更する意思があるのかどうか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 関係各方面の御意見で、絶対いかぬという御意見がございますれば、これを強行することは不可能であると、かように考えております。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 それでは、この五万トンは本ぎまりではない。これから修正をするというように解釈をしていいんだね。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 五万トンにつきましては、申請の相手方にも、これで私のほうは認める意思ありと通告したわけではございませんで、向こうのほうもこれでやりますとは、まだもちろん言ってもおりません。そういう話は詰めておりません。したがって、五万トンでいま輸入交渉をするとか、外貨の手続をとるとか、そういう段階ではございません。したがって、各方面の御意見で、これがどうしても御承認が得られないというならば、その余地のある問題でございます。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 私が五月の十一日にここの委員会で質問をして——私が言うたんじゃないですよ。三万五千トンというのは政府みずからが言うたんですよ。この程度より絶対に輸入の許可はいたしませんということを言うておるのです。それを一万五千トン上回る数字を、あなたが、内示にしろ何にしろ出したということは、当委員会のわれわれの発言というものは全く無視されたというふうに私は解釈しておる。国会軽視もはなはだしい問題だと、私はこれは問題にしなければならぬと思っておる。政府がなぜそういうふうにはっきりした態度をもって三万五千トン——出ても多少のものはいたし方ないだろうけれども、大体この程度にとどめますという答弁をされておることを、あなた引き継いでおるでしょう。また速記録を読んでおるでしょう。なぜ一万五千トン上回らなければならぬのか。水産庁というものは、一体どういう立場に置かれておるのか。沿岸漁業振興法に基づいて沿岸漁民の福祉増進ということを考えなければならぬのがあなた方の立場でしょう。何も一商社一船団に特定の利益を与えて、そうしてこれを許可しなければならぬというような——こういう重大問題を、水産庁長官ひとりでもってとりきめるなんということは、大胆不敵もはなはだしいと私は思う。そういう観点から考えてみても、前回のこの答弁に対して、政府の全くこの答弁を無視したところの処置について、一体どういうふうなことを考えて、このような処置に出たか伺いたい。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 速記録も私幾度も読み返した次第でございます。で、「今後業者の申請によって十二万トン希望どおり買い付けを許すということにつきましては、全く考えておりません。今後におきましても、三万五千トンあるいはそれを上回るかその前後というようなことで、最小限度でとどめたいというのが私たちの考え方でございます。」そこで、先ほど申しましたとおり、三万五千トンプラスアルファの度合いの問題として、いろいろ研究をいたしたわけでございます。確かに先生のおっしゃるように、一万五千トンのプラスアルファというのは大き過ぎるという御意見も重重わかるわけでございますが、一方ミールの需要等も勘案いたしまして、御承知のとおり、ミールはもとの魚に対して一六%に歩どまるわけでございますので、それらの事情も考えまして、三万五千トンプラスアルファとして、一万五千トン、考え方として四割ぐらいになりますが、この程度までぎりぎり考えることが国会の軽視になるかならぬか、この点につきましては、知事のほうとの話し合いのあとで、先生方とも御相談をし、御意見を承りたいと考えていた立場で、五万トンという数字を考えたわけでございます。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 おかしいね。この国会は知事と話し合いをするとかせぬとかいう問題以前で、四月の八日と五月の十一日にやっておるのですよ。また、先月の二十四日に、道連会長である篠田会長とわれわれ道選出の国会議員があなたの部屋までわざわざ足を運んでいるのですよ。それにもかかわらず、こういう問題を先に取りきめておいて、新聞にまで発表しておいて、そうしていまそういう逃げ口上を言うても、それは論弁と言うよりほかにない。一万五千トンという上積みというものは、これはもう北海道沿岸業者あるいは底びき業者にとっては、全く痛手をこうむったような数字である。しかも水産庁長官だとかあるは北海道知事であるとか北海道の水産部長なんというものは、みんな業者にはまことに強い立場におると私は解釈しておる。それらに説得されて、業者、生産者の連中はやむなくこれを不承不承承知したというようなかっこうになっておる。そこで、われわれは何としても北海道の沿岸漁業を守らなければならぬという立場から、この問題を大きく取り上げて、そうして将来の北海道水産業者のために何とかしてやらなければならぬという純粋な気持ちから、この問題を取り上げておる。君らは一船団一商社、それらの利益のみを考えておるようなかっこうに現在なっておるが、水産庁の立場は全然違うでしょう。商社や一船団の利益を守るために水産庁というものはあるものじゃないでしょう。どうなんです。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 まず初めに、この運び方につきましては非常に考えたわけでございますが、きちんときめてしまってどうこうという、率直に申しまして、そういう、何といいますか、ずるいといいますか、考えで考えた次第ではございませんで、知事さんの行政の御意見も当然聞かなければならぬということを頭に浮かべまして、この運び方をやりましたわけでございますが、その点、運び方の持っていき方の問題といたしましては、私いま深く反省をいたしておるところであります。やはり知事の行政の立場もあろうからということで、知事と一番初めに御相談した運び方につきましては、当を得なかったと現在反省をいたしておるところでございます。  それから第二段の問題でございますが、私ども三船団、ことに新しく出てまいろう、したいというのは、御承知のとおり強力な大手二社でございます。これに対してはお断わりするという立場でおるわけです。そこで、ただフィッシュ、ミールの事情その他を考えて、最小限度の需要ということを考える余地があるかないかという立場におきまして、三万五千トンにプラスアルファを考えたのでございまして、全く事務的な立場でそのプラスアルファを考えた次第でございます。実際、現在ほかの新しくやるという話に対しては、むしろ、この案でもしかりに行くとしても、これからお断わりするという話になるわけであります。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 水産庁の立場を言うてみなさい。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 水産庁の立場は、したがいまして、北洋のまず北海道の漁民の問題としては、タラ子はやはり入れてはうまくない、すり身はやはり入れてはうまく行かない。それがやはり条件である。それから北洋船との操業の問題がありますので、十万トンだ、十二万トンだ、十八万トンだという話は絶対に困る。しかしミールの事情を非常に強調されますから、三万五千トンに対して最小限度の一万五千トンが可能なりやいなや、こういう角度から考えたわけでございます。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 新聞にはこう書いてあるんだよ。「水産庁は三日午後、同庁に北井日本フィッシュミール会社社長を招き、同社をはじめ大手商社、水産会社から要望が出されていたソ連産スケソの輸入問題について——五万トンの原魚買いつけを認める2ただし、スケソ子、すり身の生産は認めない3操業は原則として一船団とし、実績のある船団(北洋水産鵬洋丸船団)にだけ認める、との同庁の方針を示すとともに、『これについては、輸入そのものに反対していた北海道側も了承している』と伝えた。これに対し北井社長は、『有力商社、大手水産会社など数社と共同で要望していた問題なので、各社代表とよく相談して態度をきめたい』と答え、即答は避けた。」これは商社のほうが即答を避けておる。あなたのほうが言い渡したから、商社が即答を避けたのでしょう。この新聞がうそだというのかね。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 私、事柄が重要でございますから、外部から商社を呼びまして、担当する者に、これはこれで認めるという趣旨ではない、北海道の知事と相談の結果、新聞等に出たから、これはまた誤解を招いてはいけないので、こういう話を知事にした、しかしこれで私のほうは認めるという趣旨ではないということをはっきりさせて、よそから出たから、その位置づけをはっきりしておきたいという話をしたわけであります。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 だから、この新聞がうそだというのかどうかということを聞いておる。うそなら新聞社に私は抗議を申し込む。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 これで認めるという趣旨では話しておりません。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 それじゃ、この新聞はうそだと解していいんだね。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 少なくとも正確でないと思います。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 それでは聞くが、あなたはいまいろいろ逃げ口上を言うておるけれども、それじゃ五万トンという数字は、どこかから、あなたにこういう問題はいけないと言うたならば、これを修正するつもりなのか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 一つは国会でも御審議があった問題でございます。それから一つは、先生から先ほどお話が出ましたように、私もお約束をいたしたわけでございます。最終決定をする前には御意見を承りますと、お約束をしたわけであります。それから当然与党には与党の水産部会がございます。皆さんがそれではいかぬということでございますれば、これは当然、それにかかわらず強行するということはあり得ないことと存じます。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 それでは、われわれから、こういう事情だからこれは多過ぎる、これにかわるべき何らかの方法があるんじゃないかというような意見があれば、これを修正するということで考えて差しつかえないね。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 私どものほうには私どもなりの考えがあって考えた次第でございますから、よく申し上げまして、それでもやはり修正すべきであるという御意見になれば、それは各方面、いま申しましたいろいろの御意見がそうでございますれば、修正すべきもの、かように考えております。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 このミール原魚買いつけをなぜソ連からやらなければならぬのか、その理由をちょっと言うてみてください。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 私どもミールの問題といたしましては、御承知のとおり、これは私が申し上げるよりも畜産局から申し上げたほうがいいかもしれませんが、配合飼料が毎年百万トン以上ございます。その中に魚かすを在来は六%ずつまぜておった、最近は四・六%ずつまぜておりまして、需要が激しい。一方、養鶏の飼料が非常に値が高いので、鶏卵等の問題もいろいろございます。そこで私どもも、チリ、ペルーその他から買えばいいではないかという議論をずいぶんやったわけでありますが、ことしの六月のペルーの相場はトン七万二千円で日本は全然手が出ない、こういう状態になっておる。そこで南アも生産制限をやっておる、そういう状態で、外国からことし十四万トンの計画をさらに四万トンほどふやしたいのであるが、手当ての見当がつかない、こういう状況にあるということは、事実私どもも判断をいたしまして、しからばソースはどうかということになると、ソ連のスケソウが昨年の試験の結果として浮かび上がってきた。しかしいかに同情しても、これはそうやたらふやすというわけにはいかぬというのが、私どもがその中に立ちまして考えた考え方でございます。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 ソ連から買わなければならぬという理由を私は聞いておる。なぜいままでペルーから買っておった、それをやめて、値段が高いからソ連から買うというのかどうかわからぬが、どれぐらいの開きがあるのか、値段で。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 御承知のとおり、ミールはペルーと南アが供給源でございます。それから一方日本のミール需要が非常に伸びた、そこでこれからペルーのアンチョビーと申しますか、魚を中心とするミールの生産は横ばい状態になりました。そこでヨーロッパが殺到しまして、ほんとうであれば五万円程度で在来買っておるものが、五万二千円から五万七千円で買ってきて初めて採算が合うものが、ことしの六月では七万二千円でございますから、絶対量が足らないということを反映して、価格が高い。南アも供給がない、そこでどこに求めるかという話が出て、中共、極端には北鮮までの話も出ているようでございますが、現実からいってできません。そういう立場で、去年の北洋でとりましたミールを一挙に十八万トンにふやしたい。そのソースはここしかないというのが関係者の言い分でございます。私も、もしミールをさらにとろうとすればあそこしかないということはわかる。しかし、あそこはほかの事情でふやせない。しかし、少しでも協力するとすれば一万五千トン、それでも三千トン弱のミールである。それが私どもとして考え得るギリギリの線である。ただし、そこまでいきますと国会での御審議との関係が非常にデリケートになるということで、非常に苦慮したわけでございますが、国会の御審議での政務次官の答弁も、若干深みのある点もないでもないように見えましたので、この程度ならばその幅の中に入らないであろうという立場で、五万トンという数字を一応考えた次第でございます。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 いままでソ連はスケソウというものはとっておらなかった。スケソウは日本の商社が買うというからとるようになった。日本の商社が買う。あなた方は商社の代表じゃないでしょう。商社の利益保護官庁じゃないでしょう。あなた方は沿岸漁業の振興の監督をし、またこれを育成する立場にある官庁でしょう。商社が損したって、もうけたって、君らに関係したことじゃないじゃないですか。そんなものは高かろうが安かろうが、ソ連から安いそういう原料を買って、国内では、ペルーから買った値段と、ソ連から買ってきた値段と、国内の販売価格というものは何も差がないじゃないか。ただ商社だけがその幅だけもうけているということなんです。なぜそういう一商社にだけそれをもうけさせなければならぬような保護政策をとらなきゃならぬか。君らのあずかっておる水産庁というものは、沿岸漁業を振興させる役所であって、商社の役所じゃないじゃないか。通産省が言うならわかるよ。畜産局が言うならわかるけれども、君らが何もそのお先棒を持って歩くことはないじゃないか。少し意味が違うんじゃないか。その点をどう考えるか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 おっしゃるとおり、水産庁の立場としては、ミールのことまで考える必要はないということはよくわかるわけであります。ただ、これをやりたいという立場で、ミールのほうの関係から申請が出ておりますものですから、ミールの問題も私どもは検討していきたい。畜産局あたりとも連絡をとってみたわけでございますが、しかし、できるならばミールはやはりふやしたいという気持ちはあるわけであります。そこで、私どもは水産庁の立場で、それはそう言ったって、とても十万だ十八万だというような考え方には水産庁の立場としては考えられない、こういう立場で考えたわけでございます。なお、私ども、一商社ということにこだわっておるわけではございませんで、船団をぜひ一つにしたいという立場でございまして、一商社という立場はあまり深くは考えておらないつもりでございます。そういうつもりでこの点は申し上げておるわけでございます。

篠田弘作自由民主党

○篠田委員 関連して水産庁長官に質問をいたしますが、先般私たちが北海道の水産界の要望をあなたのところへ伝えに行ったときに、あなたは二つ質問をすると私に言われた。いまそのソ連からいわゆる五大メーカーといいますか、三大水産会社と、伊藤忠と丸紅とが共願で十八万トンの、ミールを買いたいと言ってきておる。これをもしわれわれのほうで認めないとしても、ソ連みずからミールをつくって日本に買ってもらいたいと言ったときに、それでも買わないということなんですか、ということが第一の質問であった。そのとき、私が言ったことは、ソ連ではいまスケソウというものはとっておらぬじゃないか、カレイの網にスケソウが入っても、スケソウは投げているじゃないか、ソ連人はスケソウを食っておらない、そのスケソウをソ連が、十八万トンも、あの西カムの小さな漁場に入ってきてとるということは考えられない、ただし、日本の商社が、いわゆる大手メーカーであるとか、大手商社がソ連から買いたいということを言えば、ソ連は商売になるからとるだろう、それはちょうど寝ている子を起こすようなものであって、あなたはソ連がみずからつくってと言うけれども、ソ連がこれから、いままでとってもいない、食ってもいないスケソウをとって、十八万トンの、ミールをつくるということは、こちらから働きかけない限り考えられないと言ったら、あなたは黙っていたじゃないか。それはぼくの言ったことをあなたは承認したのじゃないか。それがまず一つ。  もう一つは、値段が安い。なるほど近くでとるのだから、ペルーからとるよりは原価は安いでしょう。しかし、それを販売する価格は、聞けば同じだ。そうしたら、その幅だけは商社にもうけさせることになるじゃないか。しかも、値段だけの問題から言うならば、一体北海道でビートをつくる必要があるか。高い補助金を出して北海道で何のため値段の高いビートをつくっているか。それくらいならばもっと安い砂糖を輸入したらいい。新聞紙はなぜ北海道でつくっているか。アメリカ、カナダの新聞紙のほうが日本の新聞紙よりずっと安いじゃないか。北海道でなぜ酪農をやるのか。政府が奨励して酪農をやる必要はない。チーズ、バターは、日本のチーズバターより外国のバター、チーズのほうがずっと安い。石炭だって、北海道の石炭を持ってきて神戸に揚げるのと、ドイツの石炭やアメリカの石炭を持ってきて神戸に揚げるのと違いやしない。それなら、産炭地振興だとかスクラップ・アンド・ビルドだとか、国内の政治問題まで起こしてなぜ北海道でもって石炭を掘るのだ。酪農の問題といい、砂糖のビートの問題といい、石炭の問題といい、新聞紙の問題といい、漁業の問題といい、日本は日本として、それぞれの産業を助長して、少なくも外国のものと競争できるまでに持っていくということが日本の一つの政策だ。そんなことは君らの考えることじゃない。ミール一万五千トンをふやしたからといって、値段が下がるわけでも、需要が満足になるわけでもない。ぼくがそう言ったときに、君は黙っていたじゃないか。君はもし、一万五千トンをふやさなければならぬという確信を持っていたならば、なぜそのときに、あなたはそうおっしゃるけれども、現在の事情はあなたのおっしゃるとおりにいかない、事務当局の考え方は別にあると、なぜ君は言わない。そのとき君は黙ってしまったじゃないか。そうして、わかりました、この問題については、北海道の漁民の問題でありますからよく考えて、もしそういう場合にはあらためて御相談いたします、と君言ったじゃないか。そのときぼくははっきり言った。君は水産庁だ、水産庁というものは農民、漁民の保護団体、保護官庁じゃないのか、警察とは違うじゃないか、そういうふうにぼくが話したとき、そのとおりですと君は言ったじゃないか。ところが一方で、現在あそこに行っている三万五千トンの北洋水産が、その会社はスケ子を持ってこないと言って、去年スケ子を五百トン持ってきているでしょう。その船をあなた方は調べましたか。小さな漁船が違反をしたときにはすぐ取り消しをするじゃないか。そのスケ子を船の中に積んで、あっちの港へ回り、こっちの港へ回り、政府の目を盗んで陸揚げしようとした。ところが、どこの港も監視がきびしくて揚げられなかった。聞けば、しょっぱくなって食いものにならぬと言っているじゃないか。そういうことをあなた方は知っているのか。安いからというなら、いま言ったように、日本の品物はほとんど全部高い。あなた方が一万五千トンふやすことによって、ミールの価格が安くなると考えておるのかどうか、一万五千トンの根拠はどこにあるのか。それをまず聞きたい。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 第一番のお話の、ソ連がつくるのではなかろうかという問題について、先生の御意見を承ったわけであります。ただ、私そのときに、承って特に何も申し上げなかったのは、自分でもこの問題は判断に苦しんでおった点でありますので、先生の御意見を一つの貴重な御意見として承っておった。その後の問題として、水産庁が買魚の問題を別といたしまして、御承知のとおり国内でミールの需要が非常に強い。ミールそのものの輸入は私どもで直接やっておりませんが、情報によりますと、北鮮にオファーしてみたり、それから中共にもという情報も聞きました。もし水産庁の外側で飼料業者、養鶏業者あるいはそれを通ずる媒介業者がソ連との話し合いで、ミールがほしいという話が入ってまいりますれば、水産庁の外側の問題として、ソ連がミールをつくっていくのではないか。しかしこれは将来の問題でございますので、私直ちにいま現在判断をしかねておる問題でございましたので、先生に特に私の考えを申し上げる段階でもなかったものでございますから、御意見として承り、私個人の見解としては、貿易商社なり日本の酪農業が伸びてまいりますれば、日ソ貿易交渉その他もございますので、その話が出てくるのではないかという感じは、私は持っておる次第でございます。

篠田弘作自由民主党

○篠田委員 ソ連はミールをつくっておるのではないかといういまの話だけれども、ソ連はいままでスケソウをとっておらないのですよ。カレイの網にスケソウが入っても、捨てているのです。ソ連人はスケソウというものをとっていないのだ。食ってもいないのだ。それがどうしてとらないスケソウでミールをつくっているということを君たちは想像するのか。おかしいじゃないか。現にソ連がスケソウをとっているなら、とったスケソウでミールをつくっているかもしれないし、あるいはほかのものをやっているかもしれないという想像が成り立つかもしれないけれども、現在までソ連がスケソウをとっておらないのに、それを現在つくっているかもしれない、それを売り込みにきたときに困る、何を君、寝言みたいなことを言っている。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 それは私のことばが足らなかったのでございますが、いまソ連がスケソウをとって、ミールをどんどん日本に売り込むという趣旨で申し上げたのでなくて、ソ連というものがスケソウを自分でとってミールにすれば日本が買ってくれるという、ソ連自身にとりまして、自分自身がつくってミールとして日本に輸出しよう、そうすれば日本は買ってくれるという問題が将来起これば、ソ連自身がスケソウを取りだすのではないかという趣旨において、実はあのとき御意見を承った次第であります。

篠田弘作自由民主党

○篠田委員 ぼくらは、将来に対する君の想像を聞きに行ったのではないのです。それほどのひまはありません。われわれも国会議員として忙しいのだから。いいですか。われわれがそろって君のところに行ったということは、業者がソ連にわざわざ働きかけて、そして十八万トンのミールを輸入するという、そういうことのないようにということで行ったのです。しかもソ連は現在スケソウをとっていないのだ。とっていないけれども、商売になると思えば、いくらソ連でもつくる。その結果としてどういうことになるかというと、せっかく北海道あるいは東北の沿岸漁民に、現在の西カムの北洋転換の漁場を与えて、現在そこで年に五万トンのスケソウをとっておる。いいですか。そこへ十八万トンをとるというソ連船が入るといえば、たちまちのうちに漁場の競合が起こるし、同時にスケソウの資源が絶滅してしまう。最近ようやく北海道の沿岸にスケソウが回ってきた。何十年ぶりかで来ている。そんなことは水産庁でもよく知っているだろう。そういうことがなくなれば沿岸漁民も困るし、現在西カムでとっている五万トン、ようやくそれだけとって漁師というものが息をついて、そしていままで酒を飲んで、板子一枚下は地獄だという、そういうふうなやり方をしておったのを、北洋転換によって貯蓄もするし、酒も飲まなくなった。そうして農業と同じように、やはり漁業というものもこれからカルチベートしていくということになっているのに、そこに十八万トンも入ってこられたのでは、北海道の漁民は再び戦後のような悲惨な状態になるのだ、それを考えてもらいたいということを言った。そうしたら、君が言ったことは、ソ連みずからミールをつくって売りに来たらどうしますかと、まるで君は商社と結託してソ連にミールをつくらせて、ソ連の国力をもって日本にミールを買わせる、そういうことを言わんばかりのようだ。それは単なる君の想像ではないか。君の頭の中に何とかしてそういうものを入れさせたい、言いかえれば、君は漁民のほうに傾いていないで、業者のほうに傾いているから、そういうようなことばが出るのだ。何もわれわれは君の想像を聞きに行ったのではない。陳情に行ったのだ。ソ連がいつ君にそういうことを言ったのだ。日本の水産庁長官は、ソ連がミールをつくって日本に売りに行ったら許可してくれるかどうかという、そういう問い合わせが一ぺんでも君のほうにあったのか。そういうことがないのに、ソ連がつくって売りに来たときはどうしますか——それは業者の希望ではないですか。しかも直接魚をとっている人よりも、それによってさやをかせいでいる、伊藤忠とか丸紅などのそれは代弁じゃないですか。その点返答したまえ。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 そういう意見もございますものですから、そういう人たちに、十八万トンも入れろというのをお断わりする根拠といたしまして、御意見を私はお伺いしたつもりなのでございます。それから、かっこの十八万トン、十二万五千トン、十万トン以上というようなことを言っておるわけでございますが、そんなことは問題にならぬという立場で、実は私ども現に対処しております。ただ今回お小言をちょうだいしておりますのは、去年の三万五千トンと十八万トンの案に対しまして、五万トンぐらいでどうだろうかという案を水産庁が一応考えまして、各方面での御意見を承りにあがろうとする段階におきまして、ちょっと不手ぎわがございまして、新聞その他に出ましたので、私どもまことに御迷惑をかけたと同時に、この運び方を知事から先にやったことはまずいという点は、私ども、手続、運び方、御意見の承り方の問題としては、ただいま非常に御批判を受けておるわけでございまして、確かにまずかったと反省をいたしております。しかし、いま別に十八万トンとか十万トンをこういう商社のために入れようなどとは毛頭考えておらないので、いかにしてこういう御要請に対して押えるかという立場で、実は私ども考えて、案をいかにまとめるかという立場にある点だけは御了承願いたいと思います。

篠田弘作自由民主党

○篠田委員 水産庁長官は何か勘違いをしているのじゃないですか。あなたが国会においていろいろな質問をされ、またわれわれ国会議員団が陳情に行った。その国会議員団や国会での意見を無視して、知事と先に打ち合わせをしたことがまずくて、そのためにわれわれがまたここで質問しておると、あなたはそういうふうに考えているのじゃないか。そんなものじゃありません。われわれは北海道なりあるいは東北なりの漁民の生活の安定、いわゆる北海道と東北の漁業政策というものについて質問しているのであって、あなた方は行政官なのだから、行政上の事務手続を知事と相談されることは当然のことである。何もあなた方が知事とおやりになったことをわれわれは不都合であるなどとは思っておりません。一言も言っていない。ただ問題はあなたの態度だ。あなたは先ほどミールが足りないと言った。何ぼ足りないのか。私らの計算から言えば、去年はちゃんと足りているはずだ。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 四十年度につきましては、先ほども申しました去年の北洋の分約五千何百トンかのミールを加味いたしまして、結局外国からそれとは別に持ってこなければならないものが十四万八千トン要るという形に相なっております。そしてもちろん三十九年度は経過をいたしてまいったわけでございますから、三十九年度の実績といたしましては、外国から十万二千トン入れて、ともかく経過をいたした。ことしは十四万八千トン入れる。そこで四十一年度の問題に相なるわけであります。四十一年度の問題といたしましては、いろいろ推算中でございますが、どうしてもこれからミールとして三万や四万の輸入増加は要るのではないだろうかというのが畜産局と打ち合わせをした試算なんでございます。でございますが、だからといって私どもはミールのために魚を考えるというさか立ちは考えておらないので、ミールにそういう事情があるから、ミールとして十万トン入れろ、五万トン入れろといったってそうはいかない。北洋の問題は水産庁の行政としてそうはいかないんだという立場で、その点も考慮に入れたならば、かりにミールとしては二千何百トンくらいの供給しかありませんけれども、買魚として一万五千トン程度がぎりぎりであるという水産庁の立場で私どもは考えたわけです。

篠田弘作自由民主党

○篠田委員 われわれの聞いている計算によりますと、現在べーリングで三船団、一船団十万トンずつ三十万トン、南米で十五万トン、四十五万トン、西カムで、北海道七十万の漁民の代表といいますか、漁民のとっておるのは五万トン、全部で大体約五十万トン。去年の日本国内におけるミールの需要はこれで間に合っておる、こういうふうに聞いておる。それは間違いがあったら御訂正してもらいたい。そこで、もし多少足らないからふやすということをするならば、なぜ商社に一万五千トンふやして、七十万の北海道漁民の生活を守っておる、いわゆる北転、北方の転換船に五万トンとらしておるんだから、なぜそれに一万五千トンをふやしてやらないか。七十万の家族を養っておる北海道の漁民にたった五万トンとらしておるんです。それでも漁民は助かっておるんです。もうあと一万五千トンとらしてやるならば、漁民はどれくらい豊かになるかわからない。それを、去年試験操業をやってもうけておりながら、帳簿の上で二百万円の赤字を出しておる北洋水産、しかもスケ子を持ってこないといって五百トン持ってきて、あっちの港で揚げよう、こっちの港で揚げようとして、違反をやろうとしてやりそこなった。なぜこれを取り締まらないのだ。悪いことをやっている人間に一万五千トンつけて、七十万の生活を守っている漁民に一トンもつけてやらないのですか。君たちの冷たい心理はどういうところなんだ。それをもう一ぺん聞かしてもらいたい。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 先生、非常に大事な点でございますが、北洋転換船につきましては、スケ子をとるのに制限はしておりません。漁獲努力によってどんどんとってくれという立場でございますから、片っ方にふやしたから片っ方をふやさないという問題ではないという点をまず一点、御了承願いたい。それから片っ方のほうはなぜ許可する、しないという問題は、実はスケ子をとる——買魚で買うことは輸入になります。たてまえとしては輸入させないから、幾らまでを輸入させるかという問題で、数字の制限の問題がございます。北転船のとるのは、日本の船でとるのは、大いにとってくださいという立場をまず第一点とっております。  それから前段の、先生のいろいろおあげになりました数字は、スケソウそのものの生産量のようでございまして、北洋転換船はスケ子をとってまいりまして、北海道の基地へ帰りまして、タラ子と身を分けて、残った身のほうは魚かすなり魚粉として処理する。価値はタラ子にありますから、タラ子に処分をしておる。そこで先生があげられましたのは、魚のトータルの数字でございまして、私、先ほど来申し上げましたのは、魚からつくったミールのほうの数字を申し上げておる次第でございます。  それから、北洋水産がスケ子を持ってきたのではないか、先般来たびたびの御議論でございますが、私のほうは、入れてはならぬとやっておりますので、先ほどもお話が出ましたように、入れてならぬものを入れるのは、私ども貿易管理、港湾管理その他の立場で、入れてならぬものは入れない立場でございますから、私どもの調査では、入っておらない。ただ私調べましたら、〇・五トン程度を食料用として持っておった。しかしこれは通関させないという条件でございますから、通関させずに、またほかの航海の飲料として積んでいった、こういうふうに私のほうは理解をいたしておるわけであります。

篠田弘作自由民主党

○篠田委員 日本の船にはどんどんとれと言っておる、輸入のものを一万五千トンと規制したのだ、そういうお話だけれども、漁場はどうなんですか。北洋水産のとっておる漁場と、北海道、東北の漁民のとっておる現在の五万トンという漁場とは違うのですか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 昨年の実績では、カムチャツカ半島の西側の北緯五十三度以北で北洋の船はとっております。内地及で北海道の北転船は主として五十三度以南、だたし一部北上いたしておる、こういうかっこうで、一応、漁場がまっ向からぶつかっているという形には、昨年の実績はなっておりません。

篠田弘作自由民主党

○篠田委員 船は五十三度以北と五十三度以南におるかもしれぬですけれども、魚は海流に乗って回遊しておるのじゃないですか。そういうでたらめを言わないほうがいいのじゃないか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 そこで、むずかしいお話になったのでありますが、先般来壽原先生がいろいろ議論としてあげられておる点でございます。ただ私どもの北水究等で調べました限りにおきましては、群としてはタライカ湾のスケソウと西カムの群とは一応別、ただ産卵の時期には一定の場所に北上いたしますから.競合する可能性がある。しかし、基本的に群として別である、こういう考え方が北水研の資料からは得られておるわけであります。

篠田弘作自由民主党

○篠田委員 北緯五十三度というものは、地理的に引かれた線なんです。その線の南と北で漁業をやっておる。魚はそんな人為的な線なんか問題にしない。あるときは五十三度の北のほうに来たり、あるときは五十三度の南に来たりして、回遊しておる魚なんです。スケソウというものは。五十三度の北に行ったときよけいとれば、五十三度の南には来ない、減るのだ。そんな、子供の算術よりもっと簡単なものを、水産庁長官ともあろう専門家が、こんなところに来て、五十三度の北で一万五千トンよけいとらしても、北転船は五十三度の南でとっているのだから漁場の競合はないのだなんて、そんなしらばっくれたことを言わぬほうがいい。君の心情が疑われる。  それからいま一つ、君はさっき、われわれのほうとしてはスケ子をとってはいけないというのだから、スケ子は陸揚げさせないのだ、したがってそういう陸揚げした事実はないのだ、こういう話なんです。陸揚げした事実がないということはわれわれもよく知っている。ぼくらの言うのは、問題は、持ってきてはいけないというものを船に積んで持ってきたということなんだ。持ってこないという約束のものを持ってきて、陸揚げできないから、しなかったのだ、そういうことについてあなた方は調査しましたか。たとえば、一般の小さな五トン、十トンの漁船が違反をしたときに、あなた方がそれを見つけた場合にはどうします。ぼくらはいままでずいぶん陳情に行ったこともあるけれども、取り消したり、いろいろするじゃないですか。そうすれば、五百トンも持ってきてはいけないというスケ子を塩づけにして持ってきているという評判が立っているときに、あなた方はそれに対して注意を与えたとか、海上保安庁なりあるいは港のそういう取り締まりの係官なりに通報して、一応調べてくれと言ったことがありますか、それを聞きたい。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 通関をさせないという条件で外貨を割り当てまして、輸入許可をいたしましたから、通関はできない、これを通関させようとすれば、貿易の立場から取り締まられる。それから、私のほうで、たまたま船に農林省の役人を一人乗せておりまして、これに対しまして急遽この問題を調べさせたわけです。それに対しましては、この前も御報告いたしましたが、〇・五トン、船員の食料用としてあるのが発見された。ほかの船内は港に入る前に全部調べたけれども、そういうものは見出し得なかった、そういう報告を私は一応得ておりまして、あとその他、ほかの立場から違反事実が指摘されておりませんので、これはちょっと違反事実として処分することにはなりかねておる次第であります。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 あなたは、ミールは畜産局の中の、いわゆる鶏のえさになっておるものもあると言うけれども、それはどのくらい使いますか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 畜産局から飼料課長が来ておりますから……

下浦静平農林事務官(畜産局流通飼料課長)

○下浦説明員 私どものほうで毎年需給計画を策定いたしておりますが、これによりますと、需要量といたしましては、トータルで五十二万一千トン、これが四十年度の計画でございます。こういう数字になっております。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 五十二万一千トンのあれを使うということになっておるのだが、きのうの新聞に、卵を八万個無料配布するという記事が出ていた。八月五日の日本経済新聞に出ておる。なぜこの八万個の卵を無料で配布するのか。あなた方のほうで高いミールを食わして、卵はただくれてやるという宣伝をしているのかな。その点どうなんです。

下浦静平農林事務官(畜産局流通飼料課長)

○下浦説明員 これは実は私の所管ではございませんが、御承知のように、最近養鶏業につきましていろいろ問題があるわけでございます。問題といたしましては、結局、鶏の飼養羽数が非常にふえまして、卵の需要量をオーバーしてふえてまいっておるというところに問題があるわけであります。卵価が低落しておるというような状態であります。八万個の件につきましては、私も昨日の新聞で拝見をいたしておりますが、一部、消費宣伝というようなことで配布をいたしたというふうにも聞いておる次第であります。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 長官、いま聞いたように、これは重大な問題だ。卵をただくれてやるために高いミールを食わせてやる必要はない。ミールの需要がどんどん伸びるというけれども、こういうむだなところに、あなた方の目がとどかぬというのはちょっとおかしいのじゃないですか。畜産局の鶏のほうの関係とあなたと打ち合わせてこの問題の輸入をきめているのかね。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 まず前段の件でございますが、(壽原委員「前段も後段もない、それを聞いている」と呼ぶ)ミールの輸入については、畜産局と打ち合わせをしております。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 打ち合わせをしておったならば——無料で八万個の卵をやらなければならぬほど生産過剰になっておる、この実態は、あなた調べてあるかね、調べてないでしょう。何を聞いておるのです。東大を卒業して役人になって、長官にまでなって、何を聞いているのかね。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 御承知のとおり、卵価が非常に下がりまして非常に問題がある。そこで卵を消費宣伝をする、あるいは鶏を殺すという問題が、畜産の、養鶏の問題として起こっておることは重々承知しております。それと、それが鶏の数にどう影響しまして、ミールなりその他の飼料にどういうふうに響いてまいるかという問題はあろうかと思いますが、ミールの日本国における全体の需要は、その需要量について畜産局のほうから聞いておるわけでございます。鶏の卵価が下がれば鶏が減る。したがって、それが需要にどう響くか、そういう問題は、最終的な需要の問題として、相談をいたしておるわけでございます。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 だからぼくが言うておるのは、こういう生産過剰になると、物は下がるのは当然なんだ。この八万個の卵をただでくれるというのは群馬県一県だけですよ。埼玉県も茨城県も全部この状態なんです。せっかく農民が農作物が不作でどうにもならぬというときには、養鶏でもやって、そうして生計を営もうというとうといこのあれが、高いミールを食わして八万個の卵をただやらなければならぬという政策は、農林省全体の計画としてこれは考えなければならぬ問題だ。その計画をあなた方は考えないで、ただ一商社にのみある幅の利益を与えるために、今回の五万トンの処置をとったということは、農林行政の意見の不一致というか、研究不足というか、あなた方の連絡は全くなっておらぬじゃないか。これでも連絡を密にやっているということを君ら言えるのか。畜産局、こういう問題で話し合ったことがあるのか。長官と二人で答えてみなさい。こういう卵が余っておるということを知っておるのか知らぬのか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 農林省におりますから、卵価が暴落しまして、卵価対策が非常に問題になり、いかにして調整保管をするかとか、いろいろな問題が問題になっておることは重々承知をいたしております。それに関連をいたしまして、業を煮やしまして、鶏を焼くとか卵をただで配ってしまうという動きも養鶏家の内部に出ておることも承知をいたしております。ただ農林省としては——畜産局を含めまして、農林省としては、卵価の暴落に対しまして、卵価を安定し、養鶏をもっと安定化させるために、いかにして安い飼料を供給するかということがやはり農林省全体の問題である、かような立場で、畜産局ともいろいろ話し合いをいたしておるわけであります。

篠田弘作自由民主党

○篠田委員 私、中座しますので、二つだけ長官にお聞きしておきたい。  それは、この新聞にも書いてあるし、また長官が発表した翌日の道新その他北海道の新聞にも全部書いてある。ところが、町村知事と話をして、五万トンという線で町村知事の了解をとった。そのときに、あなたのいままでの答弁によると、町村君とあなたとの間にそういう了解が成り立ったということだけであって、決してそれによって五万トンを許可するとかそういうことではないのだ、そういうこととは違うのだ、こういうふうにあなたがおっしゃっておりましたけれども、それはほんとうですか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 逆に言いますと、五万トンで許可をしてしまうというふうに現在決定いたしておりません。逆に申しますと、町村知事との間では、五万トンの了解が得られるなら、関係方面とその線で話したい、かように考えております。

篠田弘作自由民主党

○篠田委員 許可をする意思がないのに、どうして関係方面と話し合いをする必要があるのか。しかも、あなたは北井という社長を呼んで、そうして北海道知事とも了解がついたから、五万トンを許可する準備をしてくれと言ったということがちゃんと新聞に出ている。そうすると北井さんは、五社で申請をしたことであるから、私の一存できめることはできません、あらためて相談をし直して回答をします、とこう言っておる。向こうがやんや言って、商社が迫ってきて、発表する意思もなく許可する意思もなかったが、あまりうるさいから、実は知事とこういう話で五万トンで話がついておるのだからしばらく待ってくれというならわかる。商社のほうが逆に強腰で、あなたのほうでそうおっしゃったって、われわれのほうでは五万トンには承服できないのだ。なぜできないかというと、五社で相談の上やっておることだから返事はできない、返事は保留する。君のほうでは、準備をしろと言っている。話が逆じゃないか。なぜそういうことを、あなたが許可する意思もなければ何でもないものを、商社に対して準備をしろなどということを言う必要があるのか。またそれが単なる中間報告であったとしても、何のために、五社から申請されておるものを、一社の社長だけを呼んで、そういうことを報告する必要があるのか、それをまず一つ聞きたい。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 まず第一点の、準備しろというようなことは絶対申しておりません。知事にこういう話をしたから一応通告する——それはなぜそういうことになりましたかというと、向こうの御希望は十万をこす話でありました。なぜ通告したか、よけいなことであります。それは実はこういう状態であるから、あなた方のように、十万だ十八万だというようなことで、ソ連との間に妙な話を進められては絶対いかぬということの意味において、水産庁自身でもこれより高いようなものは考える余地がないのだからという趣旨を、この連名にしました者の代表がフィッシュミールの社長ということになっておりましたから、その代表者たるフィッシュミール社長に申したわけであります。

篠田弘作自由民主党

○篠田委員 十五万トン、十八万トンというものは、あなた方が何をおっしゃってもとても許可はできない、水産庁としてはこれ以上はとうてい考えられないのだからということをあなたがおっしゃった。そうでしょう。これ以上という数字は何か。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 知事に五万トンという話をいたしました。ただこの五万トンというのは、先ほど来申したとおり、関係方面というのは、私は商社を申しての意味ではありません。実は国会も頭に置いての話でございまして、五万トン自身についての御意見も伺ってまいらなければならぬ、そういう意味におきまして、関係方面と言ったわけであります。通産省も含めて。したがって、商社に対しては、水産庁としてすら船団増強とか、タラ子とか、すり身だとか、そういうものはもうてんで話にならぬ、それから量も……。

篠田弘作自由民主党

○篠田委員 よけいなことを言わぬでいい。これ以上というのは何万トンかと聞いておる。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 五万トンであります。

篠田弘作自由民主党

○篠田委員 長官は一体日本語を知っているのかいないのか。これ以上許さない、その数字は五万トンといえば、五万トンまでは許すということなんだ。それが日本語なんだ。これ以上許さない、その数字が五万トンであれば、五万トンまでは許す、それだから準備しろということだ。ところが君は、そんなことを言った覚えはない、これも新聞がでたらめを書いたということになる。そう責任ばかりのがれないで、もっと男らしく、しかたがないからこうしましたと一言言ったらどうだ。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 道知事との間で五万トンの話をいたしました、これからさらに関係方面に最終的に詰めるということを社長には通告いたします、で、五万トンまではこれを認めるという趣旨ではないぞ、ということを申し添えておいた次第でございます。

篠田弘作自由民主党

○篠田委員 道知事と五万トンで話がついた、しかし五万トンは認める意思がないのだという中間報告を、許す意思がないものを、忙しい人間をわざわざ呼びつけて——北洋水産の社長だって仕事はたくさんあるのだ。そんなばかな、子供のような話をわざわざ呼びつけられて聞かされたら迷惑しごくだ。これは君と知事がどういう話をしようと、知事と話し合った結果、五万トンを許すということで準備しろという通告をするなら、忙しくたって来ますよ。知事とこういう話をしましたなんて、けさ女房とこういう話をした、けさ子どもとこういう話をしたと同じじゃないか。五万トンの話を知事さんとしましたよ、それは別にあなた方に許すという意味ではありません、国会のほうとも打ち合わせなければ数字はきまりません、これでは何のために呼ぶのだ。そういうことは、あなたが逆に北洋水産の社長で、きまりもしないことを、忙しいのに呼ばれて、許すわけじゃないけれども知事さんとはこういう話をしました——許可ができないということであれば、言いかえれば内輪話じゃないか。そんな内輪話を聞いて何になる。また何の必要があって中間報告をしなければならなかったか、その点を明確にしてください。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 昌頭に申しましたとおり、私ども船団の数をふやすことを一番押えたいのでございます。ですから、船団は一船団、そして先ほど申したことの条件はどうしてもつく。数字については、知事と、プラスアルファは一万五千トンという話をしておるけれども、数字そのものは五万トンですぐ準備にかかれという趣旨ではない。しかしその際には船団をふやすことはだめだ。それからいまだに十万、十何万ということを考えておられるなら、それはあきらめてください、そういう意味を早く通告したかったわけであります。

篠田弘作自由民主党

○篠田委員 試験操業をしてすらも三万五千トンを許したのでしょう。単に試験操業をするだけでも、三万五千トンを許さなければ会社は採算がとれないということで、三万五千トンを許したのだろう。ところが会社は経理の面において二百万円の赤字を出しておる。一万五千トンふやして五万トンにしたからって、業者が一万五千トンとるために二船団入れるか入れないか、そんなことは想像の外じゃないか。五万トンにしたら二船団入ると君は思ったのか。君、試験操業ですら三万五千トンを許した。それで二百万円の赤字を出したのです。一万五千トンふやしたって、一船団にきまっている。あなたの言うことはおかしいじゃないか。それはそれでいい。  もう一つ聞きたいことは、ペルーから入ってきているフィッシュミールよりも、ソ連から買うフィッシュミールのほうが安い。しかし日本の国内で需要者に売られる値段は同じである。そうすれば、その安い部分だけが当然中間搾取をされるのだ。これはもう赤ん坊でもわかる。そういうことはいまあなたも承認されておるけれども、初めからそういうことをあなたはおわかりだったのかおわかりでなかったのか、いまここに来て初めてわかったのかどうか、それをちょっと聞きたい。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 ソ連でつくりましたものが外国から買うより安いという事情は承知しております。だからこそ、こういうたくさんの申請が出る余地もあるのではないかというふうに判断をいたしております。

篠田弘作自由民主党

○篠田委員 君は一体何を言っているのだ。ソ連から買うのが安いのだ、これははっきりしている。しかも市場の値段は同じなんだ。高いものを南米から買って売るよりも、安いものを買って、そうして市場で同じ値段で売るほうがもうかるから、君、殺到しておるのじゃないのか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 そういう趣旨でいまお答えしたつもりであります。

篠田弘作自由民主党

○篠田委員 それじゃ君、もうかるということがはっきりわかっていて、それが何も養鶏業者や養豚業者やそういうものの役に立たないことがわかっていて、ただ中間搾取だけがもうかる、だから殺到しているということがわかっていて、そうして、どうして君、そういうものにふやそうという気になったのか。もっと簡単に言うと、ふやす根拠は何だ、プラスアルファしなければならぬという根拠は何か。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 ふやす根拠は、価格関係の問題でなく、需給関係の立場でふやす必要を感じたわけであります。それで今度は安く入るのだから、最終的配合工場まで安く渡すか渡さぬかの問題につきましては、畜産局の問題として、御相談すべき問題であろうかと考えておった問題ではございます。

篠田弘作自由民主党

○篠田委員 需給関係と言うけれども、現に卵を八万個も、群馬県だけで無料でもってくれるということを言っている。いいですか。ただでくれなければならないところの卵を生産するのに、労力も要るだろうし、飼料も要るだろうし、そういうことをやらせて、需給関係というのはどういうことか。君は水産庁長官で、農林省の最高幹部だ。こういうような状態が全国に起こりつつあるのだ。これは君、まだ氷山の一角なんだ。こういうような事態が起こりつつあるのだから、あなたのほうでわれわれのほうにフィッシュミールをよこせよこせと言うけれども、畜産局自身として、もう少しこういう問題について検討をされたらどうか。同じ農林省の中でそんなこと言えるんじゃないのか、どうなんだ。農林省の畜産局からよこせと言えば、自分のほうで、フィッシュミールをむだに使われていることもわかっている、しかしそれでも足りない、そういうような結論に、あなた方なるのか、どういうことなんです。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 鶏が増産になりまして卵価が下がった、だから鶏を減らして、したがって、えさを減らす方向において養鶏政策を考えるかということは、農林省としてはとっておらない立場でございまして、養鶏業は振興をはかりつつ、鶏の卵価をいかに調整するか、こういう角度でものを考えておりますので、鶏が減るからえさが減るという方向においてはものを考えておりません。

篠田弘作自由民主党

○篠田委員 君の言うことはちょっとおかしいね。鶏がふえて卵を産めば卵価が下がる、これはもう赤ん坊でもわかっている。卵価が下がれば農民は困る。しかし、それでもいいですよ。そういう下がったものを、公共団体なり政府が買い上げて欠食児童にでもやるというなら、話はわかる。そうじゃないのです。いいですか。あなたのほうで農林省省議というものをやるでしょう。省議をやるときには、大臣から政務次官から、次官から局長から、君のような長官が出て省議をやる。その省議の席上でこういうことが話題にならないのか。そういうときにも黙って、人の領分については一言も差しはさまないということがあなたがたのエチケットなのか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 省議、幹部会で問題になっておりますのは、卵価の維持の問題でありまして、調整保管なり何とかの方途で卵価を維持したい、という方向で問題になっておるので、鶏のほうを減らします方向においては問題になっておりません。

篠田弘作自由民主党

○篠田委員 調整というのはどういうことなんです。保管はわかります。保管は、冷蔵庫なり、あるいはまた卵を粉にするなり、第二次製品にして保存するなりということならわかる。調整というのはどういうことです。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 調整保管の調整というのは、過剰時期にそれを抱きまして、値がよくなった時期に出すという、時期的調整のために保管するという意味の調整であります。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 いま卵論争を聞いていると、君のいうことはちょっとおかしいですね。そこで、その調整保管した以外に、八万個の卵をただくれなければならないほど余っているんだよ。鶏が多ければ卵を多く産むにきまっているじゃないか。卵を多く産むから鶏が多いということになるんだよ。君は東大を出ているはずなんだが、一体何を考えているんだ。省議をやっておって、何をむだ話をしているのか。お茶を飲んで別れているわけじゃないだろう。それぐらいのことがわからないような役人じゃないだろう。こういう重要問題を行政化するにはどうしたらいいか、ということをはかるのが省議じゃないか。大臣はばかばかりそろっておるのじゃない。特に今度の大臣なんというのはりこうだ。君ら、そういうことでこういう問題をわかるはずはないのだ。大臣を呼べ。どうなんだ。  それから、さっき君は、魚はどんどんとってくれと言うているけれども、一体北海道で、三十六年に百隻の転換船を認めているだろう、それを何ぼ許可しているのだ。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 北洋転換船は総数百七十二でございます。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 それが全部動いているか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 全部漁業許可をした隻数でございますから、動いております。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 北海道沿岸から北洋漁業への転換船全体計画が百隻である、こういうことになっておるだろう。この百隻のうち何ぼ動いているかと言うのだ。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 転換計画によりますと、北海道は専業船六十、兼業船二十。実績は、専業船三十九、兼業船一であります。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 それで、まだ八隻ぐらいは大手業者の関係で動いてない船があるんでしょう。これはなぜ動かないのか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 これは先生御承知のとおり、沖合い底びきをやめてくれば向こうへ出れるという形になっております。沖合いのほうをまだやめておらないために、向こうに出ていくわけにはいかない、こういう関係になっております。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 ところが北海道知事は、このごろ北洋転換してくれということを再三説得しているはずです。君ら知っているだろう、この問題を。なぜ言うことが聞けないのか、大手のひもつきになっているのじゃないか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 私まだ詳細を存じませんので、よく調べさしていただきます。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 よく勉強しておけよ。さっきからあなたの話を聞いていると、とんちんかんな話をしているんだが、私は最終的に数字を聞いてみたいんだが、あなたは五万トンというのは北海道知事との話し合い、こういうこうを言うているね。それからあと、どこの知事と話し合いをするつもりなのか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 御承知のとおり、北転船には宮城、岩手、福島もございますので、これは知事さんと御相談するか、代理として部長と話し合いをするかは別といたしまして、北転船を持つ県とは、相談をいたす必要があると思います。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 それらの連中から、五万トンではとても多い、われわれにそういう問題をやらしてくれ、そういうふうな船の許可もし、また転換船も許してくれというような問題が出なたらば、ソ連からの買い付けはやめて、それらのものに許す計画は持っておるか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 ソ連からのをやめるという話と知事のほうに許すという話とは、ちょっと別ではないか……。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 別には違いないが、日本の漁船にそれだけの漁獲を許すかという意味です。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 あえてミールという立場から一万五千トンの輸入をやるかという立場でございまして、それから、北転船のほうはミールではございませんので、別の立場から考えさしていただきたいと思います。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 さっきあなたは資源の話にちょっと触れておったが、資源の枯渇という問題を北海道沿岸漁民は一番心配をしておる。あなたのほうでは、こういうふうなことで年々、ことし五万トン許すと、来年は七万トン、再来年は十万トンということに許していかなければならないような状態に追い込まれるだろうと思う。そのときに、資源の枯渇はないというふうにこの前も答えておったが、今回もそのように私は解釈している。魚というものはみんな北上して南下してくる魚ですよ。あなたは産卵個所が違うから、これは競合しないからだいじょうぶだというような意見を持っておるらしいが、魚のあとを君らついて歩いてみたことがあるのか。どういう根拠だ。魚がどう違うのか。話に聞くというと、魚の骨が一本足りるとか足りないとかいうような博士の話だとかいうようなことを聞いているが、魚の種類が違うのか、違わぬのか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 むずかしい話で、私も一生懸命専門家から聞いておることでございますが、魚の種類は、スケソウという意味においてみんな同じでございます。ただ、群という、魚が集団をもってそこに居ついておる基本的な状態といいますか、群という概念としては、タライカ湾系群と西カム群とは別である。これは体長とか脊椎骨とか、そういうものから学問的に言えるのです。それでは全然まざらぬかというと、タライカ湾の群も産卵期には北上いたすようでございますから、西カム群と一部において産卵期にまざり合うことはあり得る、これが学者の研究としては言われておることでございます。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 昭和三十六年のベーリソグ海のカレイの問題、知っておるね。あのときに、あなた方は、カレイというものは絶対に資源の枯渇はないという解釈のもとにあれを許しておるわけです、みんな。ところが、三年たった後には一枚のカレイもとれぬじゃないか。今回のスケソウの問題にしても同じだ。ソ連にどんどんどん、そういう大型船でもって何十万トンというスケソウをとらしたならば、しかも一番子のはらんでおるとき、十二月から四月まで、なぜその時期に許さなければならぬのか。子を産んだあと、あるいはそういう産卵の時期をはずした以外にそういう問題を許可するならば、まだ資源の枯渇という問題はないというふうに解釈もできるところもある。しかし、一番子のはらんだ時期にこれを許すということは、先に許すという考えになったときには、現在こういうふうにやかましくなったからこそ、タラ子のことも考えておるだろうが、それまでの間には、商社の魂胆というものは、必ずタラ子も製造しなければならぬということを豪語しておった。そういう時期をねらって許可願いを出すということは、明らかに資源の枯渇ということが考えられるはずだ。資源の問題を一番心配しているのが北海道沿岸漁民だ。七十万関連業者の生活の問題を思えば、何も一商社に向かって、そういうような大量のものを許可する云々ということは、考える必要のない問題だ。君ら一体、さっきから言っておるが、漁民を保護する立場にありながら、そういう問題を一つも考えないで、たださっきから篠田委員の言うように、大手商社の手先になって、そうしてむだなものを製造さして不当な利益を大手商社にのみ与えるという計画は、まことにけしからぬ。どうなんだ。五万トンというものは修正する余地があるのか、考えがあるのか、はっきりしなさい。政務次官も来ておるから、あとから政務次官にもその考えをただすが、その点はっきりしてください。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 五万トンは先ほど申しましたとおり、行政事務として決定いたしておるものでございませんから、絶対に修正の余地がないというわけではございません。ただ私どもといたしましては、いろいろな角度から研究した数字でございますので、水産部会その他あらゆる場面においていろいろ申し上げました意見がどうしても成り立たないということであれば、考え直していくべき性質のものだと考えます。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 それではこう解釈していいのだね。われわれが委員会において、あなた方政府の見解をただしたときに、三万五千トン内外ということです。内外の幅というものは一万五千トンではないのだというふうに私は解釈するのだが、それでいいのかね。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 私どもは、先ほど申しましたとおり、委員会の話をもし最大限に解釈さしていただければ、ここまでは解釈することは許されないだろうか、という立場で考えた一万五千トンでございます。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 それではそこまでは考えてもらえぬだろうかということをだれに伺うのだ、だれにそれを尋ねるのだ、だれに相談をするのか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 端的に申しまして、質問をされました、答弁をされました前政務次官と先生とを頭に置いて、お答えしておるわけであります。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 君の答弁もちょっととんちんかんだけれども、われわれにそういう考えを聞くなら、知事さんとの話の前にその問題を話をしなければならぬのが常識ですよ。君は常識を持っておらぬのか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 先ほどの運びの問題につきましては、非常に反省をいたしておると申し上げておる次第でございます。ただ考え方として、国会の御審議としては、幅が考え得るといたしましても、行政のほうとしては考え得られない。絶対、行政のほうとしては考え得られないという場合も考慮いたしまして、まず行政のほうから御意見を聞いて回った次第でございます。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 君の考え方は、行政のほうが先であって、国会審議はあとというような考え方に立っている、それでいいのかね。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 この運び方につきましては、いろいろ反省をいたしておるということを先ほど来るる申し上げておるわけでございますが、決して、たてまえとして、国会があとでいいとかというふうに考えたわけでございませんで、何ぶんプラスアルファの限度の問題と理解いたしまして、数字的にプラスアルファそのものが可能であるかどうかという点も含めまして、知事と先に意見交換をやったわけであります。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 政府が予算を組むのでも、国会の審議がなければこれを承認することはできないのですよ。わかっておるだろうね、それくらいなことは。しかもこの問題を取り上げたのは、四月の八日、五月の十一日だ。まだ出願のされていない以前に、私らは言うておるのだ、今日こういう問題になるということを懸念して言うておる。それにもかかわらず、行政的に話を先に進めて、しかも政府の責任ある政務次官の答弁を無視した、君の今回の内示という問題に対しては、全く国会を侮辱したと言う以外にはないだろうと私は思う。政務次官というものは一体何のためにあるのか。そんなものはあってもなくてもいいのか。しかも君は、大臣と話したけれども、政務次官と話しておらなかったそうじゃないか、この問題で、政務次官というのはなくてもいいのか、あってもいいのか。政務次官にこういう問題を相談する必要はないというのか。どうですか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 当然政務次官に御相談すべき問題でございます。ただ大臣のほうに参りましたのは、知事の段階の話は私の独断でやりましたので、こういうふうに取り進めてみてよろしいかということで、早朝大臣のところへ行ったわけでございます。知事の御都合等もありまして、実は深夜になりましたものですから、政務次官のほうへの御連絡は間に合いませんで、この点は政務次官にも深くおわび申し上げておったところであります。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 まあ深くおわびを申し上げておったかどうか、これはわからぬが、政務次官に行って、それから大臣に行くというのが順序でないか。大臣に先に言うて、政務次官はあとに言うというのでは、政務次官に、こういうふうにきまったからおまえ承知しろということだけで、全く仮谷君がなめられた形になっておる。ぼくは仮谷君と友だちであるから、この問題知っておるかと言うたら、全然知らぬと言う。しかも国会議員から出ておる政務次官を侮辱しておる態度というものは許せないよ、君。君らは一体何を考えておる。大臣と長官と話せば世の中は何でもまるくおさまると思っているのか。そんなことなら国会議員なんというものは要らないのだ。何のためにこれだけ暑いときに、汗をふきふき君らと論争しなければならぬのか。論争する根拠というものは、日本でいま最大の問題になっておるこの沿岸漁民というものを、いかにしたならば生活の安定を得させられるかということを私らは言うておるのだ。それにもかかわらず、さっきからソ連の買い付けの問題ばかりで、こういう買魚方式をとるのならば、政策的にも北洋底びき転換というものを深く考えなければならぬということをなぜ先に考えていない。日本の漁民というものは漁業に対する意欲はあるのだ。意欲はあっても、君らのような、いわゆるいんぎん無礼な態度でもって、頭さえ下げて何とかごまかしをすれば、国会議員なんというものはたわいのないものだなんという、そういう、安易な考えになっているのだろう。どうなんだ、寝ぼけた返事をしたらだめだぞ。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 今回の処理につきましては、手続的にも運び方につきましても全く……。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 運び方を言うておるんじゃないと言うんだ。あまりなめた態度で言っちゃいかぬ。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 遺憾に感じておるわけでございまして、決してなめておるとか、寝ぼけておるつもりはないのであります。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 それならば、国会の審議を先に考えていいのだね。知事の問題は取り消しということが言えるか。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 知事との間は、先ほど来申した一つの過程的な段階でございますから、国会の場での御審議は当然受けなければならぬ性格のものであります。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 政務次官にひとつ聞いておきたい。先ほどから数時間にわたって水産庁長官とスケソウ輸入問題について論争を続けておるが、いまだこの結論を見ない、これは何日かかるかわからぬ。与野党一致の問題でこれをやろうと思っている。今回、ソ連から五万トンの買い付けをするという許可の問題に対して、水産庁長官は五万トンは本ぎまりでないということを言うておるのだが、そういうふうに解釈していいかどうか。  それと、この前、あなたが政務次官にならない前に、舘林政務次官が、当委員会において、三万五千トン、試験操業の内外の許可は考えられるが、そういうような膨大な輸入問題としては考えることはないということを明らかにしておるので、現在、あなたが新たに就任された政務次官として、この問題をどう取り扱うか。また水産庁長官がさつき話しておったが、五万トンというものは本ぎまりでないのだ、皆さんの意見を聞いた上で、これを修正するにもやぶさかでないと答えておるが、その点について、政府として、修正する意思があるかどうか、こういう問題、ちょっとお答えしてもらいたい。

仮谷忠男自由民主党農林政務次官

○仮谷政府委員 ちょうど農水の委員会が開かれておりましたから、たいへん時間がおくれまして申しわけございません。  私は、元来水産行政というものは、水産自体の持つ複雑性と申しますか、多種多様であって、それぞれの漁業がそれぞれ利害が相反しておる、そういうふうな特殊性を持っておる。そういう場合には、一つの問題を許可をしよう、認可をしようという場合には、そういう関係を漁民にまず納得をせしめるということが水産行政の一番大きな問題じゃないか、こういう考え方を私は持っておる一人であります。いわんや、少数の者に許可を与えることによって、大多数の漁民に不安や混乱や動揺を与える、あるいは規制を加えるということは、少なくとも水産行政の筋からいって考えなければならぬ問題だ、こういうのが私の思想であります。したがって、このスケソウダラの問題にいたしましても、前の政務次官が、しかもこの委員会において、ただいま壽原さんのおっしゃったような答弁をやっておるわけでありまして、そういう面におきましても、この問題については十分政府は責任を感じて処置をしなければならぬということは当然であり、したがって十分に慎重を期さなければならぬという考え方を持っておるわけであります。いろいろと、その間における調整と申しますか、内部的ないろいろの進め方について、私どもの間に連絡不十分の点もございまして、今日このような事態になってまいりましたこと、まことに申しわけなく、私自体の不徳のいたすところであって、恐縮に存じております。ただこの問題は、長官からも申し上げたとおり、決して行政的に決定いたした問題ではございません。それまでに至る事務的な一つの段階でありまして、ただいま申し上げましたような私の考え方からいっても、あるいはさきの委員会からの経緯から申しましても、この問題は、数量の決定にあたっても十分に検討して、そして漁民の十分納得する線を出すべきだという考え方、今年に限らず、今後の問題についても、こういう基本方針をとるべきだ、こういう考え方を私は持っております。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 こういうことを頭に置いて、あなたも考えてもらわなければならぬのは、同じ農林省の所管の中で、畜産局、これで鶏の問題がある。これはあなた、さっきからおいでにならなかったから聞いておらぬが、きょう、実は群馬県一県だけで八万個の卵が余ったから、袋に三個ずつ入れて銀座でみんなに配ろうとかかった。ところが銀座は交通混雑してどうにもならぬ、そういうことで、警察でこいつをストップさせて、それじゃどこにくれたらいいだろうかというので、あっちこっちの団地に全部くれることになった。八万個の卵を、まだ余って、増産になってどうにもこうにもならぬで、ただくれなければならぬような鶏に対して、いまこの大問題になっているミール、えさ、このミールを、高いものを食わせなければならぬというような理屈があるかどうかということを私は水産庁長官に言うておる。ところが、卵の調整はするけれども、鶏の調整はしていないと言う。そんなばかな論は成り立たぬというのです。卵というものは鶏が産むのですよ。人間が産むんじゃない。卵が多くなるとこうしてただでもくれなければならぬようなときに、むだな高いえさを、何で貴重な外貨を使ってこれを輸入しなければならないかというところに問題がある。そういう点を、あなた方は省議の中でいろいろ論議されておることだろうと思ったところが、全然論議はされておらぬということを言うておる。この点、一体どうなんですか。

仮谷忠男自由民主党農林政務次官

○仮谷政府委員 卵の問題がいろいろあったようでありますけれども、これは最近の需給のアンバランスと申しますか、急激に供給が伸びたということで、いまのような現象を起こしておる。したがって、これに対しては、それぞれの調整保管もやりますし、価格安定の基金等も設けて努力はいたしております。しかし将来の根本的な問題は、やはり需要に見合う供給という面から、根っこであるひなの問題を考えていかなければならぬというふうに思っております。それはそれといたしまして、そのえさの問題とミールの問題の関連でありますが、実は私もまだ就任早々でございますので、十分なことをお答え申し上げることはできぬのでありますが、ただスケソウダラの問題を、ほんとうの漁業問題としてやっておるのか、あるいは飼料問題として考えていかなければならぬのか、そういう問題について、率直に言って、けじめがついておりません。だから、そういう問題から解明していく必要があるのじゃないか、こういうふうに思っております。十分なお答えではないかもしれませんが……。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 まあ仮谷君の、政務次官の話でわかるが、鶏にえさをやるだけで五十万一千トン要るそうです。そうしてこういう高いものを食わして、卵を、むだなものを八万個もやらなければならぬ、こういうむだは農林省全体として、これは考えなければならぬ問題であるから、われわれとしてはそれをよく御注意を申し上げる。こういうむだのない、それから水産庁というものは、一商社——これは通産省が言うならわかるのですよ。商社のためにミールを輸入しなければならぬということに頭を痛めているという水産庁長官のことばは、私はちょっとおかしいと思う。通産省がこういうふうなことで外貨の割り当てをして輸入を許可するからということならば納得できる節もある。水産庁というものは、あなたの知っているとおり、日本全国の漁民のいわゆる生活向上、安定をはからなければならぬ重要な役所でなければならぬと私は解釈しているのですよ。それにもかかわらず、十八万トンの申請があったから五万トンでかんべんしてくれというようなことであっては、真の漁業を育成するという立場に立った答えではないだろうと私は思う。安いから輸入するというなら、いま九州で掘っている石炭なんて、公害が起きて、政府で何百億という金をつぎ込んでも、この石炭を育成しなければならぬというたてまえに立っている政府の考え方はどういう考えに立っているかというと、やはり国内産業というものを育成しなければならぬという次元に立ってこれをやっているはずなんです。安いから輸入させるという。国内で販売する値段は同じですよ、安くても高くても。ペルーから輸入するのもあるいはソ連産スケソウを輸入する値段も国内販売は同じなんです。ただ商社がそれだけ値幅をもうける、そのために十八万トンなんという膨大な数字を言わなければならぬ。さきに十二万トンといううわさを聞いておったが、今度は十八万トン、来年は三十万トン、再来年は百万トン申請されたならば、それに見合った、それじゃ五万トンであったから今度は七万トンにしよう、十万トンにしようというような、いままでの水産庁の考え方だというと、そういうふうに解釈せざるを得ない。そういう誤った行政のないように、聡明な仮谷政務次官が政府の要路についたということは、私は期待を持っておった。いまだそういうことに研究されておらぬということはまことに遺憾にたえないところであるが、これからでもおそくはない。どうかそういう根本的な問題を進めて、そうして北洋転換の、北海道の水産業界は、この問題だけに限っては、底びきも沿岸も一緒になってこの運動をしてきた。この問題が済むと、また底びき、沿岸というものは、相反して、漁場の獲得あるいは禁止区域拡大なんという問題がたちまち起こってくる。そういうような問題を起こすよりも、ソ連からの買魚方式をとるよりも、そういう船をどんどん北洋に転換さしたほうがいいんだ。そいつらは船をつくって、大型をつくって、どんどんやれといえば、海国日本である、幾らでも、スケソウダラの問題であろうとも、あらゆる漁業方式を考えて、そうして北海道全体の漁業状態を何とかしょうという意欲に燃えておるのです。そういう問題を考えないで、ただいたずらに通産省のまねをして、やめたらすぐそっちのほうへ行けると思って、そういうところにおべんちゃらを言ってはいかぬですよ。役人というものは、とかくそういう考え方になるものだ。君らは役人ではないから、そういう考えはわからぬだろうが、役人というものはいままでそういう考えになっておる。そういう考えのないようによく指導してもらわなければならぬ。  それからいま一つ考えをただしておきたいのは、昨年来、今年、いわゆる韓国からのノリの輸入の問題が大きな問題になっておる。これは政治的な問題を含んでおるから、それは考えられない節もない。五億枚とか、今度大体二億五千万枚というふうにきまったように聞いておるが、毎年毎年そういう問題を展開されると、幾ら沿岸漁民が立ち上がろうとしても、安いから輸入して、どんどんどんどん国内の値段を下げて、生産業者がそれで一体成り立つかどうかという問題も考えなければならない。この前にも松岡長官にただしてあるが、この問題に対して、あるいはスルメの輸入であるとか、あるいはスケソウダラの輸入の問題、ノリの輸入の問題、あらゆる問題に対して、政府は一体どういうふうなことを考えておるか。農林省自体が一体どういうことを考えておるか。この問題の考え方を聞かしてもらいたい。

仮谷忠男自由民主党農林政務次官

○仮谷政府委員 お話は、ノリの問題が主としてあったわけですが、これは壽原さん御承知のように日韓会談の取りきめから、一応御承知のような数字が出てきておるわけであります。ただ水産庁、農林省としては、ノリ生産が最近は非常に伸びてきておる。そういう関係もございますし、輸入をするといたしましても、生産者漁民に悪影響を及ぼさない措置を講じて、その上に立って輸入ということが考えられなければならない、そういうふうに考えております。そういう観点から、これはスルメにしても同じであります。またスケソウの問題にしても、これはまた特別な問題として、十分に漁民に悪影響を及ぼさないという面を考慮し、そういった措置を講じ、そうしてその上の輸入でなければならぬ、こういう考え方を持っております。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 臨時行政調査会でこういうことを言うておる。魚価安定基金のあり方を再検討すべきであるということを言うておる。この問題はあなた方も聞いておるでしょうが、いわゆる輸入問題に対して、輸入を調整する機関というものをつくる意思があるかどうか。調整する機関あるいは輸入調整審議会とか、あるいは何とかいう名称の幾つかあるようなものをつくる意思があるかどうか。またつくるべきか、つくらぬでいいのか、という問題も聞かしてもらいたい。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 前回の本委員会でも、壽原先生からその趣旨のお話も出ておるようであります。率直に申しまして、私自身就任以来、このノリとスケソウの問題で非常に問題の深刻さを身に感じております。この農産物輸入と沿岸漁業保護の問題については、根本的に考えなければ、どうしてもいけない時期に来ておると実感を持って私は感じております。その方法として、審議会方式でいいかどうかという点につきまして、私どもとしては、もう少し考えさしていただきたい、検討さしていただきたい、私としては事務的立場ではさように思っております。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 事務的立場に立ってそういうふうな考えになっておるけれども、あなた方はどこか外部からそういう問題で押されると、すぐその気になってしまう危険性がある。われわれとしてもあなた方がそういうことをお取りきめになるよりも、やはり国内の生産は何ぼあった、幾ら足りないから幾らどうしなければならぬというような調整機関が必ず必要であろうと考えられるので、そういう問題を近い将来に検討してもらわなければならぬ。これは政務次官によく言うておきますが、農林省としても、あるいは農業の問題にしても、漁業の問題にしても、そういう問題は必ず検討して、これをつくるということにあなたの政治力をもって運んでもらいたい。これをお願いしておく。  最後に、昭和三十九年度の種目別の輸入量——これはあなた方で全水産物に対する輸入量という問題はわかりますね。いますぐわからなければけっこうです。これはあとで、当委員会に資料を提出してもらいたい。それから、三十九年度の種目別輸入量と単価、金額とこれの国内販売量、単価、金額の一覧表及びその差益、どのくらい差益があったかどうかという問題、これを当委員会に資料として提出してもらいたい。

丹羽雅次郎水産庁長官

○丹羽政府委員 御要望の資料をつくりたいと思いますが、ただ差益の問題がちょっとわかりませんので、コストとそれから国内における相場という形で整理する方法を研究さしていただきたいと思います。

壽原正一自由民主党

○壽原委員 きょうはこの程度で、まことに満足な答弁は得られなかったが、やめます。しかし、この五万トン輸入問題については、あくまでも、私はその責任を長官に追及するつもりでおります。その点を今後、一ぺん委員会で質問を受けたのだからあとはいいんだろうというような安易な考えにならぬようによく検討して、そうして漁民の福祉厚生をはかれるような処置をとってもらうことを私は要望して、きょうのところの質問は終わらしてもらいます。

堀川恭平自由民主党

○堀川委員長 それでは、午後一時三十分より再開することといたしまして、暫時休憩いたすことにいたします。    午後零時二十二分休憩      ————◇—————    午後一時四十六分開議

堀川恭平自由民主党

○堀川委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  午後は、日本専売公社関係について審査を進めることにいたします。  そこで、一言皆さんにおはかりいたしたいのは、きょう専売公社の総裁を呼んでおりましたが、実はもう総裁は、参議院の議運やらあるいは何で、もう自粛して自分で謹慎しておるというかっこうになっているらしいから、きょうは謹慎しておってください、それでけっこうですということにいたしておりますが、それでよろしゅうございますか。   〔「了承」と呼ぶ者あり〕

堀川恭平自由民主党

○堀川委員長 それではそういうことで、ひとつ質疑に入ることにいたします。押谷富三君。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 日本専売公社の収支の関係につきまして、お尋ねをいたしたいと思います。  もう御承知のように、専売公社はいま大きなライトを浴びております。大きくクローズアップして、世間の注視の的となっておるのでありますが、たまたまかようなときに、専売公社の歳入歳出につきまして、決算委員会の議題になっておるのでありますから、そこで、私も一応は確かめるべきものは確かめておかなければならぬと存じまして、お尋ねをするのであります。明確にお答えをいただきたいと存じております。  まず収入の関係についてお尋ねをするのでありますが、昭和三十八年度の収入予算は、御承知のように四千百十三億二千百九十三万円、こういうような大きな数字でありまして、しかもその決算にあらわれた歳入の数字はさらにこれを上回りまして、四千百七十七億三千八百八十二万余円ということになっております。こうした日本専売公社の収入の中で、何といっても一番大きなものはたばこ事業収入でありまして、総決算収入額の九三・二%を占めておりまして、総額は三千八百九十三億四千五百九万円、こういうような大きな数字でありますが、この数字の出てきた予算の関係と決算にあらわれた数字とについて、了解に苦しむものがあるものでありますから、まずその点をお尋ねいたしたいと思いますが、当初予算において、たばこの販売数量は大体一千五百五十二億七千六百七十万本を予定されておるのでありまして、この数量とそれによって売り上げられる金額は三千七百九十八億三千六百九十六万円というように見込まれての予算でありますが、実績を見ますと、この数量がたいへん変わってきておりまして、もちろん金額も変わってきているのでありますが、数量においてざっと五億本くらい少なくなっているのであります。予定された予算の数字と決算にあらわれたたばこの消費の数字、売り上げた数とは、五億本に近い四億九千八百八十余万本というのが少なくなっております。そうして減少しておるにかかわらず、金額では六十五億三千三百七十九万円余増加をしておる、こういうようなアンバランスの関係はどこから出てきたものであるか、これをまず第一に承りたいと思います。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 ただいまの点についてお答えいたします。  三十八年度実績におきまして、予算に比べまして製造たばこの売り上げ数量が減少いたしております。金額においては予算を超額するという現象を起こしたわけでございますが、数量につきましては、予算で見込みましたほど出ませんでしたが、銘柄別に見てまいりますと、「いこい」「新生」等のいわば比較的安い製品の売れ行きが見込みほどのぼりません。そのかわりに、「ハイライト」を中心にいたしますフィルターたばこの売れ行きが非常に順調に伸びまして、予算に見込みましたよりも相当の数量増を来たしたのでございます。そういう結果、数量では四億九千万ほど予算に比べまして減少いたしましたが、金額では六十五億ほど超過している、かような次第でございます。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 そうすると、よいたばこがたくさん売れて悪いたばこが少なかった、こういうことに帰着するのですか。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 ええ。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 これはたばこ生産者との関係もあると思うのですが、一年間に専売公社で見込んでおったたばこの売れ行きが五億本も少なくなっておる。それだけ消費が少なくなっているという事実と、葉たばこの生産量との関係は、この事実を見て、どうなっておるのですか。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 葉たばこの関係につきましては、実は製品の売り上げ数量でいいまして、大体年率七%程度伸ばしていこう、相当意欲的な気持ちを盛りまして、数量のほうの長期見通しを立てているわけであります。三十八年はその線からいきまして七%に至りませんで、六・四%ぐらいにとどまっております。いろいろ販売努力を傾注いたしまして、できるだけ数量も伸ばしていく。たばこ事業といいますか、たばこ産業全体の基礎でございますので、数量もできるだけ伸ばしていきたいということで、七%でそのあとも見ているわけであります。葉たばこの生産につきましても大体七%を達成していきたいという意欲的な計画といいますか、に基づきまして、葉たばこの反別その他を長期的に決定しております。もちろん実績が六・四というふうに下がりますと、その段階におきましては調整をいたしますが、長い目ではここ四、五年は七%台で販売数量を伸ばしていきたい、そういう意図で計画的にやっているわけであります。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 これは葉たばこの助成等の支出関係で、またお尋ねはいたしますが、大体の方針としては、消費者は、たばこの愛好者はよけい、たくさん吸って、たばこの数量は出ているという見通しの上に立って、葉たばこの生産者に対する助成その他の処置を講じておられるように思われるのですが、そういうよけいたばこを吸ってくるのだというたてまえに立って生産をしておりながら、年間五億本に近いものが少なく消費されておるいうことについては、将来の方針としては、これは大きな問題だと思われるのですが、将来につきましての御方針をこの際承っておきたいと思います。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 数量的に、年率にとらえまして何%がいいのかということはなかなかむずかしい問題でございまして、公社といたしましても、各指標に基づきまして、嗜好調査、その他嗜好動向等を見まして、いろいろ調査はいたしておるわけでありますが、調査で出ますよりも、若干の販売努力をしていくべきじゃないかということを織り込んで、ただいま申しました七%という線を出しておるわけであります。実際は三十八年度の実績にございましたように、七%が六・四くらいに下がってまいっております。この点につきましても、なぜ下がったか、われわれの努力が足りなかったのではないかということを十分反省しながら、その次は、翌年度は何とか七%程度でやっていきたいということを考えておりますので、長期的にはできるだけそういう線で、その場になって、葉たばこが足りなくなるということのないように、あらかじめ準備はしておきたい、かように考えておるわけでございます。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 これからお尋ねをいたしますのは、支出の関係です。この支出の関係がたいへん問題にもなっていると思われるのでありますが、日本専売公社は大きな金を出しております。昭和三十八年度の支出予算は二千七百七十一億八千三百九十九万円、これが当初予算、これに繰り越し金が加わり、あるいは予算総則第五条の規定による増加額、これが加わり、さらに予算総則第九条の規定による特別給与、こういうようなものの加算額が加わりまして、結局予算支出の総額は二千八百七十三億八千三百五十五万円に達していると私の調査ではなっているのでありますが、このうち支払い済みのものが二千六百九十四億二千四百七十一万余円でありまして相当大きな金が翌年に繰り越されております。翌年の繰り越しが百三十五億一千八百十五万円でありますが、この翌年の繰り越しにつきましても、後刻お尋ねをいたしたいと思います。また不用額が四十四億四千万円という相当大きな金が不用額としてここに計上される結果になったのですが、繰り越しは別といたしまして、事業は引き継いでやるのですから繰り越すことはありますが、不用額が四十四億も出てきたというのはどういうわけなんですか。

武樋寅三郎日本専売公社総務理事

○武樋説明員 三十八年度の内地葉たばこの購入予算がかなりあるわけでございますけれども、非常に減産でございまして、したがいまして、予定した収納金額を割っているわけでございます。  具体的に申し上げますと、予算に対しまして数量で千四百三十五万四千キロばかりの減産及び収納減ということになっております。これを代金にいたしますと八十四億六百万円の減となっておるわけでございますが、それだけに一方葉たばこを補充しなければなりませんので、外国葉の購入をいたしたわけでございます。その数量は三百二十七万一千キログラムでございます。その代金は十九億一百万円の増ということになっておるわけでございます。差し引きいたしまして六十五億五百万円の減少。減少と申し上げますのは、これだけ予算が余ったということになるわけでございます。その余りました六十五億五百万円のうちでございますが、三十八年度の葉たばこ減産対策——先ほど申し上げましたように、減産になりましたものですから、葉たばこ耕作者に対しまして、葉たばこ生産確保奨励金というものを二十億九千五百万円充当いたしてございます。そのほかに災害を実際受けられた耕作者に対しまして、補償金を九億六千三百万円出しているのでございます。なおまたそのほかに外国葉たばこの確保という意味におきまして十六億七千二百万円、これを三十九年度のほうへ繰り越しいたしまして、そのほかにまた二億二千万円の流用をいたしまして、計四十九億五千万円を流用経理いたしました結果、残額といたしまして十五億五千五百万円の不用額を生じたというような数字になっております。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 ただいまのおことばにもありましたが、予算の流用というやり方なんです。これはたばこ事業費の支出予算の中から、ずいぶん多方面に流用されている数字があらわれているのであります。もちろん流用の制度は好ましくはありませんが、専売公社としては、それぞれ適法な手続をとり、大蔵省の了解等も得られた結果やられたのでありますから、これは不法とは申し上げません。しかし、いやしくも当初予算があり、予算にはそれ相当の項目がきまっているのであります。たとえば二千百五億一千百八万円、こういうようなたばこ事業費の予算というものがある。事業費はどういうもので支出されるものであるかという項目がきまっているのであるが、その金をもってよそに支払われている。流用されている。これは諸費に九億六千万円、共通費に五億六千万円、固定資産取得費に十億九千万円、こういうような大きな金が合わせて二十六億以上流用されているのであります。こういう流用制度がどんどん行なわれるということになると、当初予算というものは無視される結果になると思うのでありまして、私は、予算執行にあたっては好ましからざる処置だと考えるのでありますが、こうしてたばこ事業費が他の方面に流用せられたということはどういう理由によるものであるか。それは予算というたてまえからして、好ましからざる処置であるということはお認めになるかどうかを伺いたいと思います。

武樋寅三郎日本専売公社総務理事

○武樋説明員 ただいま予算の流用の話にお触れになったわけでございますが、たとえばと申しまして、いまたばこ事業費の話が出たのでございますけれども、国の予算は款、項、目、節と非常にきっちりきまっているわけでございますが、専売は、御承知のようにたばこ、塩の事業をやっているわけでございまして、国の予算とは若干趣を異にしておるように思います。いま申し上げましたように、予算を見ましても款、項、目、節というはっきりした項目はないのでございます。ただ公社法に基づきまして、またそれに基づいた予算総則というものがあるわけでございますが、この中に大蔵大臣の承認を得て流用しても差しつかえないという規定が——ただいま申されました予算総則第六条はその規定でございます。これは主として役職員の給料、人件費でございますが、そういったもの、それから補助金、交付金に対する経費、それから交際費に対する経費、それから施設費の経費、こういったものの間では相互に流用してはならないという予算総則があるわけでございます。ただし大蔵大臣の承認を受ければこの限りでない、こういうことになっておりますが、具体的にいろいろ大きな流用の問題になりますのは、たとえて申し上げますと、公労委の仲裁裁定の結果によりますベースアップの財源、これはほとんど毎年のように問題になってくるわけでございます。それから先ほどお述べになりました、専売のほうではいまたばこ工場の近代化というものを考えておりますので、その近代化に要する予算が実際に積算いたしましたものよりもかなりよけいに要るというような実態が起こってまいりまして、このほうに回さなければならぬ。これも大蔵大臣の承認を得てやらなければいかぬ。あるいはまた大きな問題といたしましては、先ほど申し上げたかと思うのでございますが、災害等が起こった場合の流用の問題、そのほかこまごました問題いろいろあろうかと思いますが、大きな流用の問題につきましては、予算総則に基づいてやっておるわけでございます。  そこで、この予算の科目について御説明申し上げたいと思うのでございますが、ただいまたばこ事業費についてお尋ねがあったわけでございますけれども、たばこの消費税、これは国の会計規程で申しますと、目ぐらいになる事項ではないかと思うのでございます。その次が販売費でございます。これも目としての扱いでございます。販売費の中に販売報償費、旅費、消耗品費、役務費、回送保管費、ずっと書いてあるわけでございます。これはただいま申し上げましたように、予算総則からはずされておりまして、総裁限りで一応できるということになっておりますけれども、実際は大蔵省の内面指導によりましてやっておるわけでございます。なおまた積算は積算で尊重しなければならないという立場も堅持して、何でもかんでも流用するというような考え方ではないのでございます。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 何でもかんでもやっておるとは言いませんけれども、たとえばたばこ事業費から給与その他諸費、共通費、固定資産取得費などに流用されておりますが、あらかじめ予定のできるものは、その方面で予算の編成をしておくべきものである。こういう流用の制度を乱用とは申しませんけれども、こうしてどんどんやられていくとか、あるいは先ほどもお話にありました、たとえば交際費はだめだけれども、大蔵大臣の承認を得たらいいというようなことで、承認を得ると交際費がふえていくというようなことが一応制度上考えられるような場合におきまして、少なくとも年度当初において予定できるものは、そのところで予算を編成しておく、確保しておくという処置をおとりになって、流用という制度はなるだけこれを使われないほうが好ましいのではないか。こういうことをやれば、どんと一ところにたくさんとって予備費的にやっておいて、そして適当に皆さんが大蔵大臣に話をして、了承したならばやっていけるということになれば、何で予算を組んでおったかというような——予算を組んで審議をして、そして各項目に分かっての予算ができているという。これが形ばかりであって、実の伴わないものと言われてもいたし方のないような取り扱いなんです。これはそうあるとは言うんじゃないのです。そういうようなことに流れやすい、そういう方向に行きやすいから、この際流用制度については十分の御考慮をいただきたい。これが本来の予算と予算執行という両面におけるたてまえでなければならぬと私は考えております。だから御考慮を願っておきます。  もう一つ、このたばこの関係につきまして、回送費というのがあります。これは運送費だと思うのですが、葉たばこやその他のたばこの運送に三四十億二千七百十万円余りが出されております。このたばこの回送業務はだれがやっておるのでありますか。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 事業の種類で若干違いますが、たばこにつきましては大体は日本通運が請け負ってやっております。瀬戸内海方面の海上運送については関西汽船が請け負ってやっておるわけでございます。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 その日本通運に払われたのと関西汽船に払われたのと、金額はどうなっておりますか。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 三十八年度について申し上げますと、日本通運につきましては実はたばこの運送の関係の全国的な元請をやっておりますのと、それから各地においてこまかい運送があるわけでございます。これは日本通運と限らない、その地元地元の運送会社にお願いしておるわけですが、その二通りがございまして、全国一本で請け負っている金額で申しますと、二十二億五千万ほどになります。関西汽船のほうは二千三百万ほどでございます。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 その差額は。三十四億ほどやっておるのじゃないのですか。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 差額は、先ほど申しましたほかの運送会社もございますが、それにまじりまして、各地で、部分的にといいますか、個別的に日通の支店が請け負っているのがございます。全部合わせまして十一億ほどでございます。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 日通の支店ですか。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 そうです。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 いまの御説明によると、関西汽船は二千万円、日通本社が二十二億、日通支店等が十一億ということになって、日通関係がほとんど三十億以上の金の収入をあげ得るような運送をやっている。これは多少問題があるのじゃないかと思うのです。たばこの回送という大きな仕事を一つの会社が専属的にずっとやっていくということは、一般の中小企業の振興対策からも、またいろいろなものの見方からも、一つの会社で独占的に専属的にやらしているという、このやり方というものについては考慮の余地があるのではないか。一つのものを輸送するにいたしましても、何社かが寄って、そしてこのごろのような自動車で輸送する、非常にそういう輸送機関の発達しているときですから、何社かで競争をさすことが、コストも実際の運賃も安く上がってしまうということはあり得るのです。日通だけが専属的にずっとこの仕事を扱っているという専売公社の葉たばこ回送というその請負の形ですが、これは私には問題があるのではないかと思われますが、どうして日通だけにこれを専属でやらして、この点について、こういう公社が回送という大きな仕事をする場合に同種の業者に競争入札等の処置をいたさないか、その点につきましての御意見を伺っておきたい。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 ただいまの御質問、ごもっともだと思いますが、実は輸送関係につきましては、公社の事業の関係もありまして、非常に複雑しております。たとえて申しますと、葉たばこの産地というのは、最近は平野地帯にもだいぶできておりますが、いまなお相当量が、ほんとうの山間僻地のへんぴなところでとれております。輸送関係からいいましても、非常に小さな山間の駅から発送されるというケースが相当多いわけであります。それを全国四十の製造工場があるわけでございますが、そこに回送するわけでございます。回送につきましては、もちろん公社のほうから指示をいたしまして、いろいろ葉たばこの種類、等級があるわけでございますが、そういうものを組み合わせまして、ピースならピースということで、全国でどこの工場でも同じような味を持つということを考えておるわけでございます。そういうような関係から、葉たばこが、全国にわたりまして、山間僻地の山の中から四十の工場に交錯輸送が行なわれておるわけでございます。一方、また製品におきましても、四十工場でいろいろな製品をつくっておりまして、それを需要地に向けて発送しておるわけでございますから、各地域的な需要の変動によりまして、絶えず製品の発送先が変わってくるというような、非常に複雑な仕事をやっておるわけでございます。それの蔵出し、貨車積み、貨車おろし、蔵入れ、そういう関連的な仕事がついて回っておるわけでございまして、どうしても全国的に相当こまかい網の目を持った運送組織でありませんと、これを円滑に輸送するということが非常にむずかしいわけでございます。そういう意味におきまして、日本通運ということではもちろんございませんので、日本通運と同じような、そういう組織網を持った、輸送能力を持ったところがあれば、どこでもよろしいわけでございますが、現在それだけの組織網を持ったものは残念ながら日本通運以外にはないということで、日本通運にお願いしておるのであります。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 これは便宜からいえば、そういう組織を持ち、運送網を持っておる日通におまかせになることは、非常に便利であり、スムーズに事務も行ない得ましょうけれども、こういう時代であります。いろいろな世評もよく勘案をいたされまして、いまこうぜい、ああぜいということは、私もよい知恵はありません。しかし当局におかれては、まだ大いに研究の余地があるので、日通という大会社に専属的に一本でやっていく、そこに自由競争は一切行なわれないような形があるがごとく世間にとられることは、相当考慮の余地がある。また、実際の事業といたしまして、これが民間事業でうんともうけをあげなければならぬ場合においては、こんなばかなことはやらぬものですから、こういうことにつきましても慎重に御研究をいただきたいということを希望しておきます。  これはたばこの回送費でありますが、塩関係の回送費についても同様のことがあります。これは二十二億八千百九十六万円余りが払われておる。二十二億という大きな金を塩の運搬に払われているのですが、これはどこの会社とどこの会社が入っておるか、お手元に資料があれば、御説明を願いたい。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 塩の関係につきましては、国内でとれます塩は、日本塩回送株式会社という会社が請け負っております。それから輸入する原塩につきましては、二社が、ただいまの日本塩回送株式会社ともう一つ日塩株式会社という二つの会社が現在入っております。三十八年度ではさらにソーダ用の一部がありましたので、これを共栄という会社が請け負っております。現在はソーダ用塩はソーダ会社の自由にまかせましたので、公社とは関係がなくなっておるわけであります。現在は二社が扱っております。  この塩の回送関係につきましても、たばこで申し上げましたものと同じようなことでございますが、若干違いますのは、日本の国内塩、これが輸送費の大部分でございます。日本の国内塩の九十万トン足らずに比べまして、輸入のほうの塩は二十万トン程度でございますので、輸送費としましても国内塩が大部分でございます。これは御承知のように、瀬戸内海沿岸地方に集中的に生産されておるわけでございます。それを全国津々浦々まで、お客さまに御迷惑のかからぬように、品切れが絶対起きないようにということで、回送いたしておるわけでございます。そういう点から、これも一手で請け負って、なお需給の円滑化、お客さんに迷惑をかけないという点からも、一手回送をしてほしいということで、塩回送株式会社に請け負ってもらっておるわけであります。実はこの日本塩回送株式会社というものは、塩が専売になりますときのいわれがあるようでございます。昔専売以前、いわゆる塩の回送問屋が全国に非常に数多くあったわけでございます。その人たちが、塩の回送関係を専売局に取り上げられるということになるわけでございますが、必ずしも取り上げようということではなくて、小さな各地の塩回送会社を使えばいいわけですけれども、専売局として一手にやる場合においては、回送会社が小さ過ぎる、各地に数が多過ぎる。ばらばらで統一的に塩の回送をすることが非常にむずかしいというようなことで、これらの昔からの回送業者が一本に合併して一つの会社をつくった。昔の制度で、制度といいますか、行政的な措置で、その会社に塩の輸送の特許を与えるということがあったわけでございます。そういう関係で、これも昔からでございますけれども、国内でとれます塩は日本塩回送会社が一手で請け負っておるという実情でございます。これにつきましても、もちろん独占の弊害ということをわれわれ十分考えておりまして、経費面、請負金額その他につきましては、相当こまかい調査をいたしまして、ぎりぎりで送ってもらっておるというような措置をとっておるわけであります。そのほかの輸入塩につきましては、主としてしょうゆ用の原塩でございます。したがって、需要地に近いもよりの港に揚げるものですから、必ずしも全国一本でなくてもやれるんじゃないかということで、ただいまの競争させるというような意味からも、日塩株式会社が入って、二社がやっておるわけでございます。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 おことばの中にも、今日までのいろいろ因縁来歴等があるようでありますが、すでにおっしゃっておられることでありますから、追及はいたしませんが、独占あるいは専属という性格が強く出れば出るほど、弊害も多いのであり、世間の聞こえもよくありませんから、この辺は特に御考慮を願っておきたいと思います。この点について、吉田委員から関連して質問があるようです。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 ちょっと一点だけ、ただいまのたばこ陸上回送事業につきまして、ぜひ伺っておかなければならぬのですが、いま聞けば、日通に事実上独占さしておるという。日通の組織、機構あるいは運送の設備能力等が、他社を断然引き離した完全したものを持っておる、これはよくわかるのです。しかしながら、いずれにいたしましても、専売事業というものが、一体これは本質から言うならば、税金の徴収の性格を持った事業であることは申すまでもありません。したがいまして、専売事業の年間収入というものは、たばこだけでも四十年度は四千七百億円をこえております。膨大な収入のある事業でありまするので、このような場合に回送費が、よしんば三十八年度に陸上回送三十四億余円といたしましても、これまた多額のものであります。これは一銭一厘たりとも、どうすれば合理的に節約し得るかということを絶えず念頭に置くことなくしては、この経理にいろいろと破綻、矛盾、むだ等を生ずるおそれがあります。こういう意味におきまして、やはりどんなに設備能力を持っておっても、日通に独占さすということは、これは聞こえが悪いという、そんななまやさしい問題でなしに、現に毎年相当な検討を加える必要があるのではないか。だから、これにつきましても、契約の期間を定めて、一年きりとか、あるいは二年きりとか、あるいはまたこれに対して競争の方法も認めるとかいうふうにいたしまして、民間のあらゆる輸送力を動員いたしまして、より合理的な経営がなし得るように改善するということが必要であると思うのです。この点につきまして、積極的なそのような意向を持つべきだと思うのですが、御所見はいかがです。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 ただいまの御意見、まことにごもっともでございます。私どもも、仕事の都合上やむを得ず日通さんに統一的にはお願いしておるわけでございます。各地におきましては、先ほど申し上げましたように、日通と限りません。地元の各運送業者を入れましてやっておるわけでございますが、全国的には、元請として日通にお願いしておるわけでございます。ただいまお話がありましたような問題、もちろんあるわけでございまして、契約も一年きり、一年一年でやっておるわけでございまして、そういう日通にかわってやれるような会社が出てまいりますれば、いつでも考慮してまいりたいという姿勢で、一年区切りで契約はやっておるわけでございます。ただ、非常にむずかしい仕事でございまして、なかなか私どもが期待するような全国網を持った運送会社が、少なくともいまのところ該当がないというわけでございまして、日通になっておる現状でございますが、請負経費その他につきましては、先ほども申し上げましたように、相当シビアーな検討をいたしております。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 これは独占をさしておるという形態に事実上なっておるから、したがって同じような能力を持ち、同じような便益を提供し得るようなものがあらわれるならそこにやらすといったところが、これは不可能です。やはり業として成り立たねば同じ競争はできませんから、したがいましてこれはむしろ公開をして競争をさすというくらいなふうに持っていくならば、その方法は講じ得ると思います。いまのところ、おそらくは、それなら全国的にこの実態を知っておるのかというと、多くの運送業者は知らないのではないかと思うわけです。仕事上やむを得ずそうさしておりますというおことばでありますけれども、やむを得ずさしておるという、そうじゃなしに、進んで改善をするということが特にこの際必要であろうと思う。特に、きょうは当委員会におきまして、問題になっておるいろいろな問題もあるわけですから、いい機会でありますので、これはやはり非常に重要な問題と思いますので、首脳部において方法を再検討せられる必要があると思いますから、強く御要望申し上げておきます。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 たばこの事業費の中で、事業の施行の上で必要なものはやはり倉庫じゃないかという感じがするのですが、いま公社においてお持ちになっている倉庫は、製造工場が十二万八千坪ですか、また再乾燥工場で七万六千三百九十余坪、こういうようなものをお持ちになっております。これはとても全体としては不足をしておると考えられるのですが、こういう倉庫の不足の結果は、民間の倉庫業者に委託をして保管をしてもらわなければならぬ状況にあると思います。そこで民間の業者に対して、保管料は年間幾らぐらい支払われておりますか。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 三十八年度の実績で御報告いたしますと、製造たばこ、葉たばこ、塩、材料品、全部合わせまして八億八千八百万ほどになっております。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 これは恒久的な大事業でありますから、倉庫施設さえ持てば、八億八千八百万円の保管料は払わなくてもよいことになる。これは理屈上当然のことですが、あなたのほうでは、三十八年度に倉庫建設費を予算としておとりになっておって、その予算計上額は十億二百二十四万円ですか、十億円という建設費が計上されておる。ところがこの十億円で建てる倉庫の坪といえば、二万四百八十坪、こういうことに私は了解しておるのですが、しかし実際に建てられたものはその四分の一くらいに当たりますか、あるいは五分の一くらいの四千五百九十九坪建てている。したがって、この金は使われずに繰り越されるような結果になっておるのですが、それはどういう理由で——せっかくこんな予算をとり、必要な倉庫の建設をしなければならぬのに、それの四分の一ほどしか執行されておらぬというのは、どういう理由に基づくものですか。

武樋寅三郎日本専売公社総務理事

○武樋説明員 ただいま数字をおあげになりまして倉庫の問題を御質問になられたわけでございますが、倉庫だけに限りませんで、建物営繕等の関係につきましては、最近相当複雑な構造あるいは近代的な構造を考えるようなかっこうになってまいりまして、どうしても時間的にずれができるようなかっこうになっております。それと、予算が成立いたしましてから経営予算をつくりまして、それから実際に着手するというようなかっこうでございますので、こういう土建関係のものはいつもおくれがちでございます。倉庫等につきましては大体二年ぐらいでできるわけでございますが、ただいまお述べになりました三十八年度の実行額は、契約といたしましては一本でございますけれども、実際の支払いは三十九年度に全部でき上がりましたところで払っているわけでございます。その集計を見ますと、これは先生がおあげになりました数字と全く一致はいたしておりませんが、ほぼ予算どおりになっております。坪数で申し上げますと一万九千四百坪、それから金額で申し上げますと九億九千七百万円、こういうような数字になっておるわけでございます。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 倉庫はそういうように一年おくれて大体でき上がるということであればたいへんけっこうなんです。いま施設の全体についてもお話がありましたが、近代化するために思うように工事が進行しない。予算の上では七十二億九千九百万円ぐらいの金が翌年に繰り越しになっているのです。これも近代化という、いろいろな機械を入れたり困難もありましょう。しかし、予算でとって、やらなければならぬ近代施設が七十二億あるいは七十三億近いものが翌年に繰り越されるということは、これはやはり予算の執行からいくとうまい姿ではありません。予算の編成のときにすでに事業計画、近代化計画というものは十分お立てになって、見通しを持って予算が編成されているのですから、単に近代化せなければならぬ、能率化せなければならぬ、こういうようなことばだけで繰り越しは了承することはできません。これにつきましても、もっともらしい理由があるならば、施設費で七十二億、七十三億に近い金が、やらなければならぬ施設で、しかも翌年に繰り越されるということは、ほかに何か特殊な理由でもあれば承りたいと思います。

武樋寅三郎日本専売公社総務理事

○武樋説明員 特別にほかに理由はないのでございますけれども、問題はやはり土地の獲得に相当時間がかかるわけでございます。予算が成立いたしまして実際に着手するわけでございますけれども、へたをいたしますと、土地を獲得するだけでも一年ぐらいかかってしまうというようなかっこうでございまして、そこら辺のいろいろの事情がございまして、今度工場を建てるような場合につきましては、一本で主計局で予算をくれないので、第一期工事はこれだけだ、第二期はこれだけだ、第三期はこれだけだというように区分するような傾向が最近出てまいっております。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 これから尋ねることは、最近の事件といろいろからみ合わせて世間で問題にされておることですから、慎重にお答えをいただきたいというふうに思うのでありますが、それは、たばこ事業費で販売費というものが出ております。これは事実二十五億八千四百七十六万円余が支出されているようであります。このうち宣伝費あるいはたばこ販売促進費といいますか、特に新製品が出された場合において、本社でも地方局でも支局でも出張所でも、それぞれ系統別に、この金があらかじめ何だか、私どものことばが当たるかどうかわからぬが、どんぶり勘定のような形で、ぽんぽんと渡されていくというように受け取れるのでありますが、この金の渡される形と、そうしてやはり内部において、その金の使い方につきましては、相当の監視があり牽制がなければならぬと思うのですが、そういう組織についてはどうなっておりますか。これは相当問題な点でありますから、たばこ事業費の販売費についての渡され方、これについてお答えを願います。

武樋寅三郎日本専売公社総務理事

○武樋説明員 ただこの販売費についてお尋ねがあったわけでございますが、これもまた国の予算で申しますと、この中に節みたいな項があるわけでございます。旅費でございますとか、消耗品費でございますとか、役務費でございますとか、回送保管費、賠償及び償還金、特別価格払戻補填金、こういったようないろいろな内訳があるわけでございます。これにつきましては、それぞれ事業計画にのっとりましての積算がもちろんあるわけでございますが、これを実際に編成をいたします際には、その事態の実情に従いまして、本社におきましても地方におきましても、事業計画にマッチした計画をやるわけでございます。先ほどお述べになりました販売促進費というのは、実は予算にはないのでございます。通称といたしまして、われわれの仲間でそう申しているわけでございまして、その中の大部分は、消耗品費の関係になっておるわけでございます。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 いま承れば、販売費の中の促進費ですか、消耗品費に落としているというのは。

武樋寅三郎日本専売公社総務理事

○武樋説明員 販売促進費と称しておる予算の科目はないわけでございまして、われわれのほうで販売を促進いたします際に、そういう通称として使っている名前でございます。ただ、それの財源と申しますのは、消耗品費が大部分でございます。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 これはもちろん消耗品費じゃないわけです。特に問題になって新聞にも喧伝されているのは、三十八年、三十九年度の宣伝費に、「とうきょう六四」というたばこの販売促進費の金の渡し方について、実は新聞にも書いてあるのです。これは選挙にもからんでいるというふうに書かれていて、私はさようなことのないことをこいねごうておるのでありますが、しかし予算にはないのだ、消耗品費からこれを出しているんだということになりますと、予算に基づかざる支出が、こうして促進費の名前でどんどん出されていく、しかもこの促進費は、聞くところによると、支局でありますとかあるいは出張所であるとか、その支局長、出張所長に、何ぼか、全く渡し切りのような形で金が出されている。また御説明のごとく、消耗品費で出されたならば、これはもうそれを出しただけで消耗品費に落とされていくのですから、こういう金の使い方というものは大きな問題じゃないかと思うのです。私は、そういうことはなかったと——実はないものであろうと信じ、またないことをこいねごうておるのでありますが、いまの御説明からいくと、ちょっと納得がいたしかねる。三十八、九年に「とうきょう六四」というたばこに対する販売促進費の渡された金額、渡された先、それに対する精算があったかなかったか、こういうようなことについて伺います。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 ただいまの御質問の前のほうの段階といいますか、消耗品費の中でそういうものが出ておるのはどういうことかという御質問に対してお答えしたいと思います。  決算でごらんになりますとおわかりになりますように、販売費という、いわば目がございまして、その中に幾つか分かれているのでございますが、販売報償費のほかはいわゆる旅費とか消耗品費とか、役務費、回送保管費——目的別というよりも、そういう消耗品に使ったんだ、あるいは役務費に使ったんだという整理になっておるわけでございます。  販売費の消耗品費について申し上げますと、大きく分けまし三つの用途に消耗品費が使われているわけでございます。一つは庁中の事務用品、文房具その他、あるいは小さないす、テーブルいうようなものもこの消耗品費から出ております。もう一つは、配給に使います、配給用の自動車のガソリン代というようなものも、いわば通常の業務用の消耗品がこれから出ておるわけでございます。販売促進費とわれわれが通称呼んでおりますのは、いわゆる売り上げ促進、小売り屋さんと共同して小売り店舗の装飾をやるとか、指導をやるとか、あるいは簡単な宣伝等をやるとか「オリンピアス」が売れなくなった場合に、どうやったら何とか売り上げがふやしていけないかとかそういうような打ち合わせをやるとか、あるいは「オリンピアス」以外で、ただいまの「とうきょう六四」というような場合でも、新製品を売り出す場合に、新製品のお客様への普及徹底をどうやったらうまくいくか、そういうような、いわば販売政策上積極的な、前向き的な部分に使う費用を促進費と申しているわけでございます。消耗品費の中にそういうものがないということではなくて、当然初めから含まれている販売促進費、配給費、事務用品費、大きい三つの中の一つの用途というわけでございます。  それから渡し方につきましては、これはことに販売促進というような事業でございまして、配給関係の消耗品ですと、通常の経費でございます。販売促進になりますと、どういう行事をやるか、いわゆる事業計画を立ててやるわけでございます。初めから年度を通じて計画が立っておりますものは、年度予算としてその計画に見合うような予算が地方局に流されるわけでございます。年度の途中において——この年度でございますと特に「オリンピアス」が思うように売れないということで、相当「オリンピアス」の促進もやったわけでございますが、そういうような事態になりますと、「オリンピアス」の売り上げ促進対策、それに対します事業計画ができるわけであります。その事業計画に合うような予算が、今度は年度の途中で地方局に渡されるわけでございます。いわゆる個別予算と私どもが申しております予算でございます。そういうものを合わせまして、地方局はすでに立っている事業計画に基づきまして、それによって最も能率的な販売促進活動ができるように考えながら、予算を使用してまいるわけでございます。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 そうすると、例を「とうきょう六四」にとってみますと、これの促進の事業計画を立てて、その事業計画に応じて必要な費用を渡すとなれば、勢いそれぞれの計画によって金額は違うわけでありますから、支局でありますとか、あるいは出張所によって別に金額が変わってくる。このことは当然だと思うのですが、聞くところによると、一律平等に——もちろん出張所と支局との間は違うかもわかりませんけれども、支局なら支局、出張所なら出張所の階級のものに、大体平等に渡されたと聞いておるのですが、そうじゃないのですか。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 ただいまのお話の具体的なお話については私存じないわけでございます。通常のやり方でございますと、先ほど申し上げましたように、その促進対策としてやる通常のやり方は、大一体幾つかの型があるわけですが……。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 その質問ではなくて、いま具体的なものを聞いているんだ。「とうきょう六四」に対して、出ているのだから、それは頭割りに平等に出されたか、事業計画に応じて出したか、支局別に平等に出したか、こう聞いているのです。

武樋寅三郎日本専売公社総務理事

○武樋説明員 ただいまの御質問でございますが、これは地方局によりましても、支局によりましても、それぞれ地方人のたばこの嗜好が違いますし、また需要の厚薄があるわけでございますが、「とうきょう六四」はオリンピックを機会にいたしまして、外国人になるべく売りつけようというような気持ちもあって、ああいう高級のたばこができたわけでございますが、おっしゃいましたように、東京地方局が「とうきょう六四」につきましては大部分になろうかと思います。あと若干主要都市について入っておりますが、いなかの小さな支局あるいは出張所等には「とうきょう六四」は全然まいっていないと思います。それから東京におきましても、東京のまん中と周辺と、それからもっといなかのほうというようないろいろの違いがあるわけでございまして、同一の金額が販売促進費として流れているということは絶対にないと思います。ただし、この計画は東京地方局がやっているわけでございます。

押谷富三自由民主党

○押谷委員 この点について、もっと掘り下げて聞きたいと思いますが、しかし一応の御説明は、この程度で了解しておきます。しかし、いずれにいたしましても、販売の奨励金でありますとか、新種の宣伝費というようなものが出される場合におきましては、当初お話しのように、一つの事業計画を立てて、それに必要な金を消耗品費から出していくというようなことは、あってもいいと思いますけれども、支局ごとにあるいは出張所ごとに渡し切りの金を渡して、そちらで適当に宣伝をせよというようなことがもしも行なわれるということになれば、世間はいろいろの疑惑の眼を持って見るに至ります。今回の問題についても、新聞はすでに取り上げているのでありますから、こういうはずでありますとか、こうやったと思いますとかいうようなことでなくて、もう少し、皆さんの責任あるお立場からは、はずであるというお答えよりも、これはこうでありますというようなはっきりした答えが出ることを私は期待をいたしておったのです。今後とも重要なことですから、こういうようなものの渡し方については、特に御考慮をお願いしておきます。  それから、実は私、飛行機に乗らなければならぬので、時間がなくなってたいへん急ぎますが、あわせてひとつお聞きしたいと思いますことは、たばこの販売業者でありますとか、あるいは葉たばこ製造業者に対して、先ほどから伺いましたように、いろいろ公社から金が流れているのであります。この金の流れ方というものもなかなか問題があるのでありまして、私はそうせられることが悪いという意味ではないのです。この助成金の出し方につきましても、事実たばこは少なくなっていく、また売れ行きも本数からいけば少なくなっていくのにかかわらず、助成金だけが先回ってだんだんと増額されていくというような事態も考慮をしなければなりませんし、もちろんこの助成金をお出しになるのには、どんぶり勘定でつかんでぽんとお渡しになるとは思いません。十分の御計画の上、毎年毎年一億円ぐらいずつ増額されて、耕作者に渡されている、また販売連合会のほうにはそれぞれいろいろな形における交付金も渡されておる。これは専売公社も一つの大きな事業をしていらっしゃるのですから、事業のために、その製造元に、あるいは販売網に適当な費用をかけるということはわかりますけれども、この渡し方につきましても、今後のことでありますが、十分ひとつ御注意をいただきまして、世間からいやしくも疑惑を受けるような渡し方のないように、特に全国に組織網を持っている専売公社といたしましては、参議院議員全国区の選挙等においては、いろいろな面におきまして世間の注視のまとになりますから、特に御考慮をお願いすることにいたしまして、実はもう少し聞きたいのですが、出発の時間が来ましたから、失礼をいたします。

堀川恭平自由民主党

○堀川委員長 田原委員。

田原春次日本社会党

○田原委員 阪田総裁の出席を要望してありますが、きょうは見えてないのはどういうわけでございますか。阪田総裁個人に関する質問があるのです。総裁としての個人の行動に関しての質問があるのです、選挙違反とは別に。

堀川恭平自由民主党

○堀川委員長 これは御承知のように、参議院の議運で相当問題を取り上げて審議されたのですが、その際に、自分の責任を明確にしたいということを表明された。また、きのう予算委員会では、そういう表明をしておる立場にあるんだからということで、総裁に対する質問は何か社会党のほうで取り下げられたということであります。それで、きょう午後から始まるときに、それでよろしいか、総裁は謹慎しておる、それで議事を進めてもよろしいかというおはかりをいたしたのであります。おはかりしたら、それでよろしい、こういうことでありましたので、総裁なしに、予算面あるいは決算面において審議をしていただこう、こういうことになっております。

田原春次日本社会党

○田原委員 それはちょっとおかしいと思うのです。ということは、予算委員会で問答があったから決算委員会でやらぬでもいい、参議院で問答があったから衆議院で何もやらぬでいいというなら、これは決算委員会はなくしたほうがいいと思う。われわれは違った角度、いろいろ受け持ちが違うから、過去の業績に関する、予算に関係したものに対して、決算委員会があるわけなんです。それから将来の問題に対しては予算委員会があるわけですね。それから問題によって参議院が先議して衆議院に回す問題もあれば、衆議院が先議して参議院に回す問題もある。両院対等の原則なんですね。そんなことはあなた知っておられます。したがって、了承はしておっても、私は質問者なんですから、了承はできないのです。きょうは自分のつごうでおそくなりましたが、謹慎をしておるにしましても、やはり事は明瞭にすべきものだ。ともかく日本じゅうで非常にわき立って、特に選挙に関連した問題に関する阪田総裁の言動に対して、選挙自体の問題のほかに、記者団との会見の言動等に対して、非常な議論がわき上がっておるし、きのうの朝日を見ても、投書が出ておる、おとといの毎日にも出ておる、というわけで、いまだに選挙の粛正に関する国民の意向が出ておるのですから、やはり中途はんぱにせずに、阪田総裁が謹慎するのはよろしい、しかし、参考人に呼ばれたら出てくるだけのことは、決算委員長としてはとるべきだと思うのです。どうしても参考人に来れぬなら、証人としてでも呼ぶとかして、やはりこの決着は決算委員会の独自の判断で問答すべきものであります。問答の程度に応じては、われわれもまた、時間の問題その他について考慮できますけれども、本人が、また引きずられていって恥をかくのはいやだからやめる、そういうような気持ちであるとすれば、反省の事実はないと思うのですね。私はそれは了承できません。したがいまして、次の機会に参考人で必ず出るか、しからずんば証人で出すかして、天下公知のこの問題に対する専売公社総裁個人としての——専売公社の人はたくさん来ているでしょう。しかし、総裁の言動に対するわれわれ質問なんですから、いま総務理事その他に聞いてもしかたがないと思うのです。そういう意味で、私はもう一ぺん再考していただきたいと思っていますが、委員長いかがでしょうか。

堀川恭平自由民主党

○堀川委員長 きょうはおはかりいたしましたが、また理事会でお話し願うことにいたします。

田原春次日本社会党

○田原委員 それでは、阪田総裁を参考人または証人として呼ぶ問題については、あとの理事会におまかせいたします。それを、今度の臨時国会の会期中に出ることを条件として、私は希望しておきます。  それから、きょう出ておられる専売公社の方の氏名と役職を言ってください。

堀川恭平自由民主党

○堀川委員長 武樋総務理事、山口管理部長、牧野販売部長、佐々木輸送課長、それだけです。

田原春次日本社会党

○田原委員 それでは、武樋総務理事さんの受け持ちかもしれませんが、阪田総裁がギリシァ、トルコに旅行されたということですね。これはどういう理由で旅行されたのか、その旅費はどのくらい計上したのか、それから単独で行かれたのか、あるいは技師その他を同伴されたのか、まずこれを明らかにしてもらいたい。

武樋寅三郎日本専売公社総務理事

○武樋説明員 お答えいたします。  総裁が欧州のほうに参りましたのは、昭和四十年度の予算におきまして、アテネで葉たばこの——これはあそこら付近は約三十億ないし四十億くらいの葉たばこを購入する地域でありますが、そこら辺に駐在事務所を設けたらどうだろうということで、いろいろ大蔵省と折衝いたしました結果、その駐在事務所がでてきたわけでございます。それの開所式に総裁がおいでになったわけでございます。

田原春次日本社会党

○田原委員 それから、旅費は、どのくらい計上されたのかということを尋ねておるのですが、なお継続して、旅費はどのくらいかという意味は、ギリシアだけの旅行であったのか、それから専売公社として出張したのは、ギリシア以外にヨーロッパに行ったのか、何国と何国と、出張日程がわかるわけですから、それと旅費ですね、これを明らかにしてもらいたい。

武樋寅三郎日本専売公社総務理事

○武樋説明員 私、この出張旅費についてはよく存じていないわけでございますが、大体七十万くらいではないかということでございます。  それから訪問されましたのは、これも詳細には私覚えておりませんが、トルコ、ユーゴスラビア、ブルガリア、それからオーストリア、それくらいであろうかと思います。(勝澤委員「何日間くらいですか。」と呼ぶ)三週間であったと思いますが、正確には……。なんでしたら、あとでまた正確にメモを差し上げてよろしいかと思います。

田原春次日本社会党

○田原委員 いまお話を聞きますと、ギリシァ、トルコ、ユーゴスラビア、ブルガリア、オーストリアと、たばこの産地のようですが、それ以外に、公式旅行の旅券で行っていませんか。

武樋寅三郎日本専売公社総務理事

○武樋説明員 先ほど申し上げましたようなところでありまして、正確には私も記憶いたしておらないのでございますから、なんでしたら、またメモでも差し上げます。

田原春次日本社会党

○田原委員 それは正確に知っているけれども、言いにくいのです。ですからなるべくごまかそうとしておるのです。新聞に出ましたところによりますと、デザイナーかダンサーの奥さんを後妻にもらって、それを先にパリに行かせておるのです。したがって、いまパリ、フランスとは言わないのです。意識的に言わないのです。実はそれが目的であったので、事務所の開所式のごときは副総裁でもいいし、理事でもいいし、行かなくてもいいのです、自分のところで店開きするのですから。行ったのは阪田総裁の新婚旅行で、細君をパリに先発させておいて、ギリシァ、トルコ、ユーゴスラビア、ブルガリア、オーストリアと、用意よくパリに抜けて行っておるのです。これは一種の綱紀粛正の対象となる問題です。決算委員会の大きな問題となるのです。七十万円というのはうそです。私は旅行会社等で調べております。ですから、そういう問題について、きょうは総裁が第一来ない、ついては総務理事が来て、あいまいな態度で、自分の担任じゃないということを言うのはもってのほかだ。反省の実があがっておりません。したがって、これは次会に必ず阪田総裁と総務理事と両方出席させまして調べます。私のほうには材料があがっております。これは綱紀粛正のはなはだしき実例でありまして、選挙のごときはその一端です。阪田総裁の精神そのものが、公務員たる資格がない。今度やめるから、うるさいところは来なくてもいいだろうということをやすやすとのむということは、堀川委員長どうかしている。堀川委員長はにこにこ笑っておるけれども、少し腰が弱いと思う。私どもは個人の阪田をどうこうと言うのではない、個人の行動に対しては。これがすべて税金やたばこの価格に関係がありますから、言っておるのでありまして、国民みんなが聞きたいことであります。問題は新婚旅行なのです。新婚旅行をするのに国費を使っておるわけです。名目上ギリシァに行っておるけれども、ギリシァのたばこが一体何の関係がありますか。ギリシァ式のたばこは日本では採用しておりませんよ。最近はむしろアメリカ式だ。二十本入りの「ピース」にしても「ホープ」にしても、包装やその他の点についても、ヨーロッパ型あるいはギリシァ型ではないのです。しいて言っているのは、それが目的ではなくて、坂田総裁の新婚旅行を、そうとは言えないから——総裁が行くんだから、旅費を出してやれというかっこうだったと思うのです。これは要するに選挙違反につながる、金銭を湯水のごとく使うくせからきている。これは留保しておきまして、必ず次会に阪田総裁といまの武樋総務理事に来ていただきます。必要であれば会計課長にも来てもらいたい。その点は質問を留保しておきます。

牧野誠一日本専売公社理事

○牧野説明員 ただいまのお話の中に、ギリシァ系、あちらの系統のたばこは使わないようなお話がございましたけれども、実は包装とかいろいろなものはアメリカ式になっておりますけれども、しかし「ハイライト」とか「ホープ」とか「とうきょう六四」とか「パール」だとか、その他こういうような製品には、あちらの系統のたばこをよけい中に入れませんと味がよくならないので、それでそのためにギリシァに出張所をつくって、葉たばこを集めるのに役立てようと、総裁の出張の問題とは少し別になりますが、そういう趣旨で出張所をつくったようなわけであります。包装や何かがアメリカ式になっておるというだけでございます。

田原春次日本社会党

○田原委員 そのくらいなことは知っていますよ。それをいま言うておるのではないのです。結局出張所をつくる、そうしてたばこの原料を買うのはよろしい。いままで買っておることは知っております。そうではないのです。問題は、新婚旅行をいかに理由づけるかという精神がいかぬから言っておるのであって、そういうかっこうだけだ。必ずしもその出張所をつくったからといって、阪田総裁自身が行かなければならないことはない。また行ったならば、いま答弁の中にあったように、ブルガリア、ユーゴスラビアあるいはオーストリアを回ってすぐ帰ってくるなら問題じゃない。細君を先発させてパリに置いて、それに合いに行くために、新婚旅行を出張旅行で理由づけておるところにわれわれは疑問を持っておる。だからいまの販売部長の答弁も、それでは答弁にたらぬですよ。ギリシァの葉を買うのはあたりまえであって、昔から買っておるのもあるから、出張所をつくるのはあたりまえで、それをどうと言っておるのではない。開所式と称して新婚旅行をするのがいかぬと言っておるのです。これは議論ですから、あなたはそういう気持ちはないということを言うに違いないので、総裁をまず呼んでからにいたします。そのときに詳細質問いたします。  次は、総務理事にお尋ねしたいが、小林章前総務理事がやめたときに、どのくらいの退職手当を出したのか。それから、阪田総裁が辞表を出してやめる場合に、前の総裁等の例によって、勤続年数等によってどのくらい退職金を出すのか、これも公表してもらいたい。

武樋寅三郎日本専売公社総務理事

○武樋説明員 小林議員がやめられたときにどれくらいの退職金をもらっているか、これは実は私の担当ではございませんで、総務部の担当でございます。さきの総裁の出張計画も総務部のほうでございますが、これはちょっと計算いたしませんと、全然わからないわけでございます。総裁がかりにおやめになったときにどうかというお話でございますけれども、私ちょっと記憶が。……。係、が計算しておるようでございます。

田原春次日本社会党

○田原委員 それじゃ待ちましょう。そのお調べができるまで、武樋さんにお尋ねいたしますが、あなたは総務理事、小林参議院議員もたしか同じ総務理事だったと思うのですが、総務理事の仕事は何ですか。会計もわからぬ、人事もわからぬで、何をやっているんですか。

武樋寅三郎日本専売公社総務理事

○武樋説明員 専売公社におきましても、最近部長の数が非常によけいになっておりまして、これを全部集めて管理するというのは能率があがりませんものですから、いわゆる総裁を中心にいたしました総務会というものを設定いたしまして、そこでやっているわけでございます。本来ならば、総務理事という仕事はかえって無所属で、大所高所からいろいろ考えて、総裁あるいは副総裁にアドバイスするというのがよかろうと思いますが、いま半数ばかりが兼務になっております。私は企画部長を兼務いたしておるわけでございます。

田原春次日本社会党

○田原委員 武樋総務理事にもう一つお尋ねいたしますが、新聞等の報ずるところによりますと、小林章選挙に関連して、少なくとも六百万円以上の公金が費消されているという疑いで、警察及び検察庁が調べているというじゃありませんか。これに対してはどういう調査をされたか。また武樋さんは呼ばれたのかどうか。事実少なくとも六百万円以上の公金がなくなったかどうか。山口県の専売公社の事務所ですか、出張所では、公文書を破棄したという話もあるが、それがほんとうであるかどうか。こういう点は何も秘密にすることはないので、時がたてばわかるんだから、この際ここで明瞭にしておいてもらったほうがいいと思うのですが、御答弁願いたいと思うのです。

武樋寅三郎日本専売公社総務理事

○武樋説明員 いまお尋ねの六百万円とか七百万円とかの問題でありますが、これはいま司直で調べておるようでございますけれども、内容につきましては、私たちは全然知らないのでございます。いま東京地方局の係員、あるいは場合によりまして本社の係員が行って、説明をいたしているような段階でございます。  それから、山口県の証拠隠滅の問題でございますが、これは実は私も中身をよく承知しておりません。何ぶんにも遠方でございまして、弁護士との連絡もなかなかつきかねるわけでございますが、いずれ時期が来ればわかることと思います。

田原春次日本社会党

○田原委員 それはおかしいと思うのです。検察庁で六百万円の不正支出があったといい、それから、その中になるのか外かしらぬけれども、山口県の専売公社の事務所でもって公文書を破棄したという新聞記事が出れば、直ちに調べるべきであって、遠いから知らぬ——遠いとは何事ですか。北海道や九州にしたって、十何時間で行ける。それに電話もあるし、そういうことは事実かどうか、事実なら事実と言え、これはやるのがあたりまえであって、公務員としての誠意の問題じゃないですか。

武樋寅三郎日本専売公社総務理事

○武樋説明員 山口県の証拠隠滅の問題につきまして、六百万円の予算が関連しているかどうかということ、これは関連がないと言い得ると思います。

田原春次日本社会党

○田原委員 それじゃ、その程度は調べているんじゃないか。調べてませんと言ったのはうそじゃないか。

武樋寅三郎日本専売公社総務理事

○武樋説明員 一々調べるということを申し上げましても、私たちが中に入って調べるというわけではございませんで、間接的に聞くわけでございますから、このようなことになるわけでございますが、いずれにしましても、山口県の問題は、六百万円であるとか七百万円であるとか、そういったような問題とは関係がないというふうに存じております。

田原春次日本社会党

○田原委員 まだたくさんありますが、先ほど申しましたように、もう一回総裁の出席を得て、その資格は理事会で決定してよろしゅうございます。参考人でもよろしいし、または証人でもよろしい。その際、もう一度質問をすることを留保いたしまして、私のきょうの質問はこれで一応終わっておきます。

堀川恭平自由民主党

○堀川委員長 勝澤芳雄君。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 専売公社が参って、やはり選挙違反の状況を聞かないわけにはまいりませんので、いまあなたのほうにおわかりになっている違反の状況、逮捕者の状況、参考人出頭の状況、こういう概要について御説明願いたいと思います。

武樋寅三郎日本専売公社総務理事

○武樋説明員 お答え申し上げます。  ただいま御質問になりました状況でございますが、逮捕になりましたのは、八月五日十七時現在で、ちょうど百五十名になっております。そのうち、処分釈放になりましたのが七十六名でございます。それから起訴になりましたのが十二名でございます。したがいまして現在なお留置中の者が六十二名というふうなかっこうになっております。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 参考人で出頭したのはどのくらいの数になるのですか。

武樋寅三郎日本専売公社総務理事

○武樋説明員 任意出頭者二百八名だそうでございます。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 いまこういう事件のために、たばこの売り上げに影響している、あるいは仕事がなかなか手につかないというようなお話が出ておりますが、どういう状態になっておりますか。

牧野誠一日本専売公社理事

○牧野説明員 こういう事件がございますと、確かに地方局の幹部やあるいは支局や出張所の幹部がいろいろ警察へ呼ばれましたり、あるいは逮捕されましたりいたしまして、仕事が非常にやりにくい面が出ていることは事実でございます。ただある程度人員——大きなところでは下におります課長やあるいは係長その他が、所長がいないからというて仕事がうまくいかぬというのは恥であるということで、相当一生懸命にやっておるように思っております。それからまた、問題にされました人の率が、全体の役所が小さなところで率が多いところでは、非常に不自由がございますので、ほかのところから応援に行くとか、あるいは連絡をよくして、必要に応じて手伝うというような方法で補って、残った者で一生懸命にやっておるということでございます。それで、私どもも非常に心配しておったのですが、七月の三十一日、みそか現在では、たばこの出回りと申しますか、売れ行きと申しますか、そういったようなものは、ほぼ初めに予定いたしましたそれと大差ないところで、現在までのところ——現在までと申すと少し誤弊がありますが、七月の末までのところ、それを二、三日前に集計いたしましたところでは、大体予定どおり運営されておるというところでございます。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 いま警察から、選挙違反に使われたであろうといわれておるのは、一応七百万円とかいわれておりますが、それはこの決算の中から見ますと、販売費の中の消耗品費ですか、どういうところに、いま容疑がかけられておるのですか。

武樋寅三郎日本専売公社総務理事

○武樋説明員 七百万円であるとか六百万円であるとかいう、その中身がわからないのでございますが、私たちが先ほど申し上げております販売促進費ということでいろいろお調べになっておるとすれば、大体いま申し上げました消耗品費になると思います。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 たばこの小売り店の免許の方法というのは、どういうふうに行なわれておるのですか。

牧野誠一日本専売公社理事

○牧野説明員 たばこの小売り店は、現在日本じゅうで大体十七万七千人くらいでございます。これは、たばこの小売り店を開きたいという御希望がある方が、専売公社のほうに申し出まして、それで、あまり隣同士くっついて何軒もあっても困りますので、ある程度の距離なり、あるいはあまり裏通りの人が行かないような場所に店を開かれても困りますので、場所の条件がいいとか、いろいろある程度の基準がございます。それに該当した方に、たばこの小売り店としての指定をするということで、営業を始めておられるわけです。その人数がちょうど大体十七万七千くらいということであります。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 たばこの販売手数料というのはどういう形になっているのですか。

牧野誠一日本専売公社理事

○牧野説明員 これは割引歩合と称しておりますが、これはたばこの売り上げ高に応じまして、ある一つの店で、売り上げの比較的少ない部分については高率に、それからそれをこしたような、ある程度大きな額の分については若干低率にという、税の累進の逆のような形で計算いたしまして、手数料を、割引歩合と称しておりますが、それがたばこの小売り人の手に渡っているということでございます。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 それでは、あとで私詳細に少し資料をいただくことにいたしまして、もう少し事件の概況がはっきりしてきましてから、もう一回質問することにいたします。資料につきましては、あとでとりそろえて要求いたしますから、ぜひ協力していただきたいと思います。

堀川恭平自由民主党

○堀川委員長 山田委員。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 資料の要求と、それからさらに、わかっている部分についてお答え願いたいと思うのです。それは新しいたばこをつくられるときに、あとの販売の宣伝費というのはどのくらい使われますか。新種たばこです。

牧野誠一日本専売公社理事

○牧野説明員 新しいたばこの宣伝費、古いたばこの宣伝費というものを、ちょっと分けにくいのでございますが、広告費というのは、一応三十八年度で一億六千四百万円の広告料、これは全体として使っております。それから三十九年度では一億二千五百万の広告料です。これは恐縮なんですが、概数でございます。三十八年より三十九年が若干減ったような形になっておりますが、これはたばこが健康に有害であるか無害であるかというような、肺ガンに影響があるとかいろんな議論がありましたもので、広告を慎んだわけです。こういう形で減っておるわけであります。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 これは資料の部類に属しますが、資料を出してもらいたいと思います。たくさん箱を使われると思いますが、この箱をつくっている会社等に、専売公社の古い役人がだいぶ入っておるような話を伺うのですが、取引の箱会社の重役、こういう人たちの名前をお知らせ願いたいと思います。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 ただいまの箱と申されますのは、どういうものでございますか。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 たばこを入れる箱……。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 大きい箱ですか。ピースを入れる小さな箱とか、いろいろあるわけでありますが、木の箱ですね。——わかりました。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 なお今度は別に、この箱を包装するためになわでゆわかれると思いますが、ゆわかれるなわの取引会社の中には、やめられた重役が入っているかいないか。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 ただいまではちょっとわかりかねますので、調べて提出いまします。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 先ほどたばこの宣伝費が出ましたが、たばこの小売り店が看板を出しております。この看板は販売所から売りつけられているようですが、これは全国的に統一されているものじゃないようですけれども、どこでたばこを販売しているということを知らせるための看板は、つけられているものなんですか。

牧野誠一日本専売公社理事

○牧野説明員 これは場所によって、大体県ごととかいろいろな地方ごとで統一はされておりますが、全国統一ということではございません。それで赤地に白く「たばこ」と書いたのと、それから白地に赤く「たばこ」と書いたのと、いろいろあるようでございます。大きさなんかも若干違うようでございますが、これは小売り業者の協会がありまして、その協会でまとめて何か注文して、ある程度の数をつくらしているようでございます。それを、新しく小売りになった人や、あるいはそれがよごれてきたなくなったような人が、協会のほうでまとめて注文している先から買っているというように承知しております。大体ああいうものをだれかに注文して別につくろうと思っても、ちょっと変わったものでございますから、協会で取りまとめてつくるのが便利だろうというようなことで、そういうふうにやっておるというふうに聞いております。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 先ほど、販売している場所についての認可の条件が、近所隣とかち合わないようにするという意見のようでありますが、まずその判定は一体どこでやるのですか。それから認可事項については、販売したくている人が販売ができずにかなりおるというようなことで、売ってやるというのに、あまり固い規則をつくらないで、売るという人には売らしたらよさそうなものだと思いますが、この点について、何でそんなむずかしいことを言わなければならないのですか。

牧野誠一日本専売公社理事

○牧野説明員 小売り人の指定は、地方局長が指定をしております。  それから、少しやかましいことを言うじゃないかというお話でありますが、これはあまり隣にあとからあとからできますと、やはりお互いに共倒れのようなことになりますので、ある程度の基準を設けてやっておるような次第でございます。ただ人数は、最近数年間、逐年相当ふえております。それから小売り人の指定につきまして、地方局長がやったことに対して不平不満のある方は、行政不服審査法、あれに基づきまして、訴願の道が開かれておりまして、かなりの件数が出ております。

神近市子日本社会党

○神近委員 関連して。いまのほかの質問を、私ちょっと申し上げたいのですけれども、さっきちょっと小売りの利潤ですか、それをどなたか言いかけて、おやめになったようですけれども、私の近くのたばこ業者がいつでもこぼすことは、非常に利潤が低いということをしょっちゅう言っていまけれども、それはたくさん売った場合は利潤がいいのか、売り上げが少ないから低いのか、ちょっとその点聞かしてください

牧野誠一日本専売公社理事

○牧野説明員 たくさん売った場合は、利潤は当然のことでふえるわけでございますが、ただ利潤の率が、一月にたくさん売りますと下がってくる。上のほうの分については、税の累進の逆のような形になります。そういう形になっております。小さい小売り屋さんのほうは、売り上げの金額は少なくても、利潤の率は高いということでございます。

神近市子日本社会党

○神近委員 それが当然のことで、公営で、ちょっと民間のほかの商社のように、売り上げが少なければ低いというのは不当だと思ってお尋ねしたのですが、それで納得いきました。  葉たばこのことがちょっとさっき出ていたので、それについて私は伺いたいと思うのです。大体において、葉たばこをお買い上げになる地方は、全国でどのくらいございますか。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 地方からいいますと、東京と北海道を除く——北海道は若干つくっております。試作をいたしておりますが、そのほか全府県に及んでおります。

神近市子日本社会党

○神近委員 そんなに広く行き渡っているのですか。私はまた鹿児島とかあるいは茨城とか、そういう特定のところの、昔から葉たばこを出していたところに集中していると思ったのですけれども、それは、違うのですか。たとえば、東京都下のようなところにもできるとおっしゃるのですか。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 東京都だけ現在ございません。そのほかの全府県に多少ずつでもあるわけでございます。もちろんかたまった集約的な産地と申しますと、先生おっしゃいましたような鹿児島県とか茨城県とか岩手県とか、そういう五つ六つの県が非常に数量がかたまって出ますが、多少ともつくっているということから申しますと、東京都を除いた全府県に生産されておるわけでございます。

神近市子日本社会党

○神近委員 これも、いま大体非常に広範にわたって行なわれているということがわかりましたけれども、そうなると、品質が非常に違うのじゃないですか。たとえば鹿児島や茨城や岩手はよくて、そのほかの土地ではできが悪い、質がたいへん違うということがあり得ますか。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 仰せのとおり、種類も質もいろいろ違うわけでございまして、徳川時代からの在来種とアメリカから入れます黄色種あるいはバーレー種、大きく分けて三つでございますが、それがさらに幾つにも分かれているわけでございまして、品質も持ち味も違うわけであります。

神近市子日本社会党

○神近委員 たとえば、非常に雨が多いとか冷害だとかいうことで、同じ地方でも品質が違うということがありますね。そういう場合に、あれは乾燥してお買い上げになりますか。青い葉っぱのときに買い上げて乾燥をなさるのか、どっちなんです。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 要するに、乾燥しまして、黄色く乾燥仕上がったものを公社が買い入れるわけでございます。茶褐色にすっかりかれ上がる、そういうような乾燥した状態のものを、公社が買うわけでございます。

神近市子日本社会党

○神近委員 そこで、お買い上げになるときに、たとえば、たばこのできがいいとかあるいは乾燥度がどうとかということの鑑定で、お買い上げになるのですか。それとも、大体品種あるいは数量というようなことで、大体逐年同じような値段で買い上げておいでになるのか、それはどうなんです。年々一度一度試験官か何かが行って、こまかい調査をして、買い上げるということなんですか。どちらなんですか。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 買い入れのしかたは、全国に収納所と申します買い入れ場所があるわけでございます。これは耕作地のほとんど中心にあたるところに、全国的に収納所が網のように配置されてあります。そこで収納時期になりますと、一定の地割りをきめましてそこに耕作者に葉たばこを持ってきていただくわけでございまして、その中で、公社の技術員が二人で鑑定ということをするわけでございます。相談しないで、それぞれ独自に二人の鑑定員が鑑定するわけでございます。それがぴったり合ったところで、何等という等級がきまります。等級がきまりますと、その等級に該当する収納価格というものが、どういう葉で——たとえば、水戸の水府で何等は収納価格は幾らときまっておるわけでございます。それに当てはめて値段を計算いたしまして、払うわけでございます。収納価格は品種、等級ごとにきまっておりますが、収納価格自体は、たばこ耕作審議会という公社の公的機関がございます。第三者、学識経験者、耕作者が入りましたたばこ耕作審議会がございまして、毎年収納価格が検討されておるわけでございます。最近、ここ数年は、相当の幅で収納価格は上がってきております。

神近市子日本社会党

○神近委員 そうすると、その審議会というところで大体値上がりの幅をきめていくということですね。それから技術員が二人とおっしゃったでしょう。その人たちの鑑定ということが値段に影響することになるのですね。そうですね。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 そうです。

神近市子日本社会党

○神近委員 それでこの小林派の選挙違反について、その葉たばこの生産者ですか、そっち側から河合という人が出るということになって、——この人は病気で最終的にやめたというのですけれども、ともかく公社の中から二人出すということは困るというので、公社側から、やめろ、生産者側から立てられては困る、自民党が公認しないとかさせないとかいうようなことがあったということが、新聞には出ておりますけれども、そういう事実が、河合という人が立候補するという動きがあったのですか。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 われわれかすかに、そういう話があったということは聞いておりますけれども、その公社の幹部云々の話については、全然知りません。

神近市子日本社会党

○神近委員 だから私が伺いたいということは、公社が生産者にどの程度の威力というか圧迫力というか、そういうものをお持ちなのか。これはちょうど地主と小作人との関係のようなものができ上がっているのじゃないかということなんです。私の疑いは、何もその人が立候補したとかやめたとかいうことが問題でなくて、生産者としての独立した立場を、あなた方は認める態度でいらっしゃるのか。その態度でいるとおっしゃるでしょうけれども、ともかくも公社というものの圧力というものが、その下の農民の独立性というか発言権というか、そういうものを一〇〇%認めていらっしゃるかどうか。弱者と強者との関係ですか、どうですか。あなたの御感想を聞きたい。外から見れば、明らかに地主と小作人のような関係に見えますれけども、今日の農民がそれで満足するとは思いませんから、あなたの御感想というか、そういうものが伺いたい。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 御承知のように、耕作者の団体として耕作組合というものがあるわけでございますが、もちろん自主的に運営され、自主的にいろいろやっておられる組合でございます。ただ公社との関連で申しますと、耕作組合法に書いてあります段階で、公社の仕事のお手伝いをお願いする、まあことばで言いますと指示事項というようなことになっておりますけれども、そういうようなことをしていただくというような関係はございます。実際の問題としては、ことに、昔はどうか知りませんけれども、最近におきましては、非常に自主的といいますか、むしろわれわれのほうがもうたじたじでございまして(「たじたじとは何だ」と呼ぶ者あり)まことに申しわけありません。感想を申し上げたわけでございます。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 公社側ではそう思っておられるだけで、最初からよく知らぬからあなたはそうおっしゃる。だから私は発言するわけですけれども、今日自主的に運営されている組合なんてほとんどないですよ。第一、総会というものがたばこ耕作者自体で持たれているという事例をあなた方は知っていますか。ほとんど耕作者自体が——耕作者全部が集まって役員選挙をやっているのじゃないです。たまに総会らしきものをやられるときに酒の一本も買えるやつがなるのです。そういうことで、その耕作組合長というのは、われわれの栃木の例をもってすれば、年に一、二回は耕作組合の組合長という者を塩原か那須のほうに連れていって、大騒ぎして、帰りに反物でも持たして帰してやるというようなことで、そして組合をまとめでやっている。表面はいかにも民主的な杉のように見えるけれども、実際はそうでないから、今度のような場合に、組合長に連絡さえつければ——その組合員が組合員側のほんとうの立場を守る者を選び出すのじゃなくて、要するに公社側に都合のいいような人が、理事者側に都合のいいような人が、選ばれて出ていくところに問題が起こってくるのです。あなた方は全く、実際の姿を知らない。第一、いま神近先生が話されている査定の状態なんというのをあなた方は知らずにいるようですけれども、収納のときの査定の等級をつける状態なんというのは、私に言わせると、まるでインチキですよ。それはなかなかりっぱに葉たばこの等級をつけられているように実際は見えるけれども、第一、見本として並べてある品物なんというのは、百姓にはなかなかできるものじゃないです。どこからか何枚か集めてきたものを等級をつけて、これが一等だ、これが二等だ、これが三等だというふうに出してあるけれども、それはほんとうに一人の農家によってつくり出された製品ではなくて、方々から寄せ集めたものを並べてあって、そしてそれを買い上げるときには、この商品に匹敵すれば——本来ならうんとこれを安く買わなければならないけれども、このくらいで買うのだからいいだろうということで、農家の人を納得させるだけの話です。第一、査定にあたって科学性がないということに問題があるのです。目で鑑定するということに問題があるのです。鑑定人の中に、できれば農民の、何十年もやっておるたばこの耕作者を代表に入れたらどうですか。そういうシステムを——役所の人だけで鑑定権があるようなものの考え方が間違いだと思うのです。この点どうあなた方はお考えですか。たばこ耕作者からも代表者を入れたらどうですか。この点どうお考えですか。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 その点につきましては、先生のおっしゃられるような状態はございます。従来からもいろいろな機会に問題にされまして、どういうふうにしたら最も公正な鑑定ができるかということが再三取り上げられてまいっております。もちろん先生がおっしゃられましたような耕作者代表を入れたらどうかというような考えも被露されたことがあろうかと思いますが、非常にむずかしい問題でございまして、現在なお結論を得ない。よりよい方法があればそれに変えていくべきでございますが、なかなかきめ手がないということで、まあ本年も従来どおりの鑑定方法ということになろうかと思いますが、そのためには、また技術的に非常に公平な、公正な鑑定ができる機械、技術がないかというような面でも研究を進めております。そういうものとも関連いたしまして、今後鑑定方法の適正化、より公正な方法をつくっていく方向で努力してまいりたいと思っております。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 私は、この問題については、理事者にきょうは真剣に訴えますが、実は私は若かりしころにたばこの耕作者であった。一反五畝ほど耕作しておって、当時は、われわれ若い時分には、全部深く掘った堀の中で土葉をかいて、あの十六枚の葉の中で、ほとんど下のほうだけはいたまないように堀の中に入ってかいたものです。だんだん耕作の方法が違ってきて、最近は乾燥室に入れるとか、あるいは葉をかいてきて、普通の太陽に当てた干し方をするとかいう方法になりましたけれども、いまから四十何年前のことになりますが、われわれが若い時分の耕作の方法と最近では変わってきたけれども、私が一番憤慨にたえなかったことは、たばこの収納時期に、たばこの収納所へ持っていきます。ほとんど乾燥はできておると思っておるけれども、それが乾燥不十分ということになって却下される。それは却下するのは無理がないかもしれません。裏のほうには幾らでも、収納所には面積がたくさんあるのだから、一日も干せば完全に干上がる。それを干上がらないかのごとく言って、二里も三里も山道を私は持って帰ったことがある。何て非人間的なことをしやがるということで、うらみ骨髄に徹したわけです。最近では多少変わってきたようですけれども、しかし耕作者というものが荷車に積んで二里も三里もの道を持って帰るその心境は、公社の理事者には理解できませんよ。農民にしてみればたいへんな恥辱ですよ。これは少なくともそういう製品をもって納入するつもりは農民にはないのだけれども、時と場合によると、納入期がきめられておるために、万やむなく持っていくような事態がときによるとあるのです。そのときに残酷にもあれだけ束ねた中から一わか二わしか引き抜いて見ないで査定されるのですから、神のような審査をする人でなければわかるものではないですよ。八貫も九貫もあるこりの中から一わか二わしか引き抜かないで審査の等級をきめられるのですから、こういう等級のきめ方というものに、今日の農民が文句を言わずに営々としてやっているということは、副業がない地方の農民に限ってこういうことをやっておるのです。私そういう点で非常に気の毒だと思うのです。この副業のない地点で、幸いにして公社が大体その地方へこの仕事を与えておる形はとっておるけれども、実際は場合によるとひょうでたたかれる、場合によるとあらしでもまれる。その中からも農民としては営々として、これより道がないから、しかたがなくやって納めておるわけです。それが残酷な処理のしかたをされる場合があるのですけれども、第一に私はこの機会に伺っておきますけれども、この郡は大体どのくらいな反別があるからどのくらいの価格で買い上げるというのを最初に基準を持っていて買収のときにはかかるのではないですか、その点はどうなんです。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 そういうことはありません。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 それでは、あなたは実際の状態というものをおそらく知らないのだと思うのです。なぜ私がこのことを申し上げるか。郡別の反別がわかっておる、この郡の反別は全部何本植えたのまでわかっておるのですから、そうしますと、そこのできぐあい、ふできのぐあいというのは、その途中で植えつけたときとか、あるいは刈り入れまぎわというときに行って見ておりますから、大体において、どのくらいの乾燥状態で、どのくらいの目方のものが出るということが公社側にもわかっているのです。ですから、大体その地方にはそのくらいの買い入れ価格という形で胸算用を持って、買収にかかるわけですが、時と場合によりますと、最初に買われたときとあとで買われたときとでは、同じようなできぐあいであっても、予算が残ってくると、しまいのほうではだいぶいい値段で買われるのです。最初に少し余分に買っておいて、しまいのほうで予算が足りなくなったときに買い上げますと、だいぶ買い入れ価格が違ってくるのです。これはあなた方のほうは現場を見ていないのでわかりませんが、私は命がけでたばこ耕作をやったんだからよくわかっておるのですよ。そういう点について、理事者側では、地方の出先機関の買い入れの状態について、どんな指示を与えておりますか。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 指示と申されましてもよくわからないのですが、見当をつけましたのは、予算の要求をいたしますから、これはもう畑にある間に、青いうちに作柄を見まして、大体この辺で予算の要求をしよう、そういう意味では見当をつけるだろうと思います。それによって予算を要求し、実際の収納に入るわけですから、収納をやってみて予算が足りなければ、これは公社全体として予算措置をとるのでありまして、その出張所なり取り扱い所が、予算を超過したからもう予算をやらないとか、そういうことは決していたしません。そのところで予算がなければ、本社のほうから追加して予算を渡しております。本社全体がなければ、大蔵省なりと相談して、全体の予算をふやして対応する措置をとっております。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 まことに、あなたの言われることは、われわれが聞ていますと、もっともらしい話になります。もっともらしいですが、それでは実際に地域別に予算が足りなくなって、最初見ていたときよりも葉のできぐあい、乾燥のぐあい、葉の品質等がよさそうだということで、予算請求してきたところが、毎年どのくらいありますか。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 どうも件数をあげるのにはちょっと資料を持っておりませんが、非常に天候状態で違います。昨年は非常な豊作でございまして、一昨年はまたこれは不作だったわけであります。そういうことで、予算といいましても、相当な幅で動いているわけです。それに対処するように、本社としては万全の措置をとっておるわけです。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 出先の人たちが予算要求をしてきた場合に、それが本社のほうで予算が足りなくて、予算を出すなんということになれば、出先の人たちは、できぐあいの状態というものを見ていたことにより、鑑定の知識がなかったということになるので、出先の人たちは要求してこないで、農民をいじめておるのですよ。何とかして安く買い上げようというので、農民いじめをやっているのですよ。ですから、要求なんかめったにしてこないはずなんですよ。それをしてくるような出先機関だったら、その人は左遷されてしまう。あなた方自身は、実際買い上げ状態というものを知らないのじゃないかと私は思うのだ。そんな買い上げるところの予算が足りなくて、本社のほうへ、実はいままで見積もって要求した額より足りないから、これだけよこしてくれ、というようなことを言ってくるところはありはしない。そんなところがほんとうにあったですか。

山口龍夫日本専売公社理事

○山口説明員 予算の配分につきましては、作柄その他の状況を見て、いわば乾葉量目調査といいますか、干し上がったものを調査して、相当的確なところまでいっておるようであります。それに対して、若干余裕をつけて地方局に予算を流しておるようでありまして、したがって、途中で足りなくなったからといって増加要求をすることは、めったにないそうであります。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 それは途中で何回も査定をしておりますから、そういう間違ったことはあり得ないし、そういうことがあるとすれば、それは腕がなかったということで笑われるんですよ。そんなことのために、出先の人たちは、結局どんなものができてきても、農民のほうにしわ寄せがくるのが現実だと思っておりますよ。終戦後、かつてこういう事例があったので、この機会に公社の理事者に言っておきます。これは地方名を言ってもいいですが、大体栃木だということは、私が栃木から出ておりますから、あなた方もわかるだろうと思います。大体食糧のなかったときですから、たばこを鑑定に行く人たちに、もちの一斗もついて届けますと、届けた人たちは必ずうまいぐあいに買ってもらえるのです。それで幾ら組合の集まりを持とうとしても、なかなか組合の集まりに出てこない。出てこないばかりでなくて、一生懸命つくったかなりいい葉たばこができた人が納めに行ったときに、今年はこんなふざけた値段では何としても合わないから、持って帰ると言った。一部落ごとに、十五人から二十人くらいしか収納のときには買わないから、それで部落の人たちが全部で、そんなばかなことを言っておこらないで、君も承知してもらいたいということで、一番うしろに回りました。そうしたら午前中の値段よりもはるかに値段が変わってきたので、了解したという事例があります。これは農民の場合は、いまだに買ってもらうという印象でなくて、たばこを納めてくるのだという考え方のために、やはり自分が一年じゅう働いて、一年以上実際はかかるのですから、こんな合わないものはないんですよ。ほかの農作物であるならば大体半年で収穫期に入るのですが、たばこだけは一年かかっても収納する時期に至らないほど容易ならぬものですから、私など三年続けて耕作したけれどもやめてしまった。それでつくろうとする人たちからも、常に細大漏らさず収入の問題とか支出の問題等を聞いておりますけれども、とても合うものではないです。おまけに連作がきかない、そういう事情であります。農村の実情は万やむなく現在つくっておるんですよ。あなた方はどういうふうにお考えになっておるか知りませんが、反収いまおそらく十四、五万上がっておると思いますが、それだけの収入のものをほかでつくれないものだから、こういうものをつくっておる形ですが、これが農村の近代化で、どんどん農作物の変化が行なわれ、トマトとかナスとかキュウリとかいうものがたくさんつくられてまいりますと、どんどんたばこの耕作者というものは少なくなると思いますよ。そういう点で、理事者は、十分たばこの買い上げについては、思い切った処置を講ずる考え方でいかなければいかぬと私は思っているのです。それで、新たに北陸方面に耕作地の開拓をどんどんやっていますが、その指導者に関東地方のほうからも行っているようですけれども、新たなところへ新たに指導員をやって、そこでもっともらしく高い値段で買い上げをしてくるが、それよりも、十分熟達している農民に対して、もっと優遇の処置を考えてやって——熟練工になっているのですから、品物のいいものをつくることを知っているのですから、この人たちの処置を講ずるように、公社はどうして取り計らいをしないのですか。

武樋寅三郎日本専売公社総務理事

○武樋説明員 いま先生のおっしゃったような意見は、最近出ているわけであります。先ほど神近先生もおっしゃいましたように、産地があまりばらばらになりまして、目が届かないというようなこともありますし、かえってほんとうにやりたい人が——人事でいいますれば、適材適所といいますか、ほんとうにやりたい人にうんとやらせたらどうだろうかという話がぼつぼつ出ておるわけでございます。しかし、一面、地方的な産業のいろいろな考え方から、たとえば九州の炭鉱地帯でございますとか、先ほどおっしゃいました北陸地方でございますとか、あるいは北海道でございますとか、比較的産業の発達していないところ、あるいは特殊の事情のあるところは、地元のほうで、どうしてもやらせろやらせろという要求がございまして、陳情が殺到しているようなかっこうでございますが、いま先生がおっしゃったような方向は、私も賛成だと思っております。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 そういうことを聞いて、私は耕作者が多少安心すると思います。新地開拓だけどんどんやって、いままでの者はどうでもいいんだというような考え方をされると、何十年もかかって習得した技術を持っている農民が、ほかのものに変わる危険が出てくるのですよ。いまの話を聞いて、私、たいへんいままでの耕作者は安心した形になるだろうと思うのです。  もう一つこの機会に伺っておきますが、かなり奨励をして、たばこ耕作者というものが各地に乾燥倉を建てました。これは栃木県の場合にも、驚くほどの数字になっていますが、全国的に乾燥倉というものについて、専売公社が指導育成をした形ですが、最近はそれがずいぶん製造方法が変わってきているけれども、この乾燥倉が全国でつくられた数というものはどのくらいになるのですか。

武樋寅三郎日本専売公社総務理事

○武樋説明員 いま先生のおっしゃったのは乾燥室だと思いますが、これは私、予算をやっておりますと、毎年年末復活要求のときにいろいろ問題になる事項でございます。耕作者の皆さんのほうでは、これは少しでもよけいほしいということで、がんばれがんばれと、われわれはしりをたたかれるわけでございます。乾燥室の構造とか、私あまり技術的なことはよく存じ上げておりませんが、鉄管を何とかにかえるとか、そういういろいろの近代的なあるいは合理的な考え方が、乾燥室の技術的な面に導入されているような傾向にあるようでございます。したがいまして、乾燥室の数も多くなっておりますし、単価も非常によけいよこせというような要求も、実際に聞いているわけでございます。  その乾燥室の数でございますが、三十八年度で二万三千七百三十七室でございます。三十九年になりまして二万九千九百九十七室でございます。前年に比べまして、六千二百六十ふえたかっこうになっているわけでございます。——ちょっと失礼いたしましたが、いまのは新設分だけだそうでございます。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 そうしますと、公社自体でも、実際の数字というものをまだよくつかんでいないのですね。

武樋寅三郎日本専売公社総務理事

○武樋説明員 これは毎年実際調査をやっておるはずでございますし、室数は把握しているはずでございます。ただ、ここには数字を持ってまいりませんで、恐縮でございますけれども……。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 これだけの数を、はっきり知らないようですけれども、いま二万幾らというような新設の数字を出したのですけれども、私は五万や十万の数字じゃないと思いますよ。これは至急に資料を出してください。しかもまるでまちまちな指導がなされているという点は、これは九州のほうと、関東地方のほうと、北海道のほうといろいろ違いがあるといえばあるかもしれないけれども、これによる燃料というものはたいへんな燃料を食っております。もう一つは、国民健康上から言いましても、夜通し——真夏の炎天下の暑さどころじゃないですから、農民が何人もぶっ倒れているのですからね。あなた方、統計を知らずにいるから、調べてないから、そういう統計を持っておられないから、農民の倒れている数字は知らぬだろうけれども、この炎天下に、倉庫の中に入って火をたいておるということで、倒れておる人というのはたいへんな数なのですよ。国民健康上からいっても、これは何かもっと指導の方法があるような気がするものですから、私は伺ったわけですけれども、どうかそういう点、乾燥室に対する指導というものを、抜本的に、旧態依然たる、十年も十五年もたったことをやっているというような形でなく、何かもっと近代性のある指導の方法があるのじゃないかという気がするのですが、その点どうなのですか。

武樋寅三郎日本専売公社総務理事

○武樋説明員 これも先生おっしゃったとおりでございまして、乾燥室のいままでの設備は、極端に申し上げますならば、非常に原始的に近いようなかっこうでございます。今日の技術が革新された際に、いつまでもああいう姿ではどうであろうかということで、技術系統の職員はいろいろ研究しておるわけでございますが、研究の過程にあるだけに、技術者の中でもいろいろの意見があるようでございまして、これが地方的にどういうふうに反映いたしておりますか、私はあまり詳細には存じ上げておりませんが、いずれにいたしましても、この乾燥室だけがいままで取り残されたようなかっこうになっているように私も感ずるわけでございます。これをどういうふうに技術的に改善するか、これは今後の大きな問題だろうと思います。

神近市子日本社会党

○神近委員 たばこというものは、国家の収入としてはこんなに大きな収入をあげているのですから、もう少し親切に指導なさることが必要じゃないか。たとえば、いまの乾燥室の問題でも、数は十分あるということでいいのだろうと思うのですけれど、これは電化するということも一つの方法だし、それからもう一つ、検査のことで非常にむずかしいということがお話に出ているけれども、これなんかは、医学のほうの分析なんかを見習えば、たとえば葉っぱの中にニコチンが幾らあるとか、あるいは水分が幾らあるとかいう標準なんてすぐ出るのじゃないか。そういうふうなことで技術面にお出しになって、そして検査員が二人いて、自分たちの目であるいは手で、それを鑑別するということを、もっと科学的にやらせるということになれば、もちをもらったから値段を高くするとか、もちを持ってこなかったから安くするとかいうような不公平はないと私は思うのです。だから、選挙費用だって千万も使うことができるようになっているぐらいですから、お金はずいぶん持っていらっしゃるんだし、どこかの研究室に依頼なさって、そして成分をちゃんと研究しておおきになって、その標準に合ったもので、この品等をつけるというふうになされば、私は生産者も納得する、こういうふうに考えるので、これは私のアドバイスとしてお聞き取りを願います。  以上でございます。

武樋寅三郎日本専売公社総務理事

○武樋説明員 ただいまの神近先生のおっしゃったのももっともでございます。先ほど、うちの山口管理部長のほうからもお話しいたしたかと思うのでございますが、鑑定は反応審査でやっておるわけでございますけれども、ニコチンの測定をすぐうまくやれる方法はないか、水分測定をすぐうまくやれるような方法はないか、そういう機械をどういうふうにしてつくったらいいかという、そういう科学的技術的に、あるいは客観的に判定し得るような方法を研究いたしたいということで、私のほうの技術屋が盛んにやっているわけでございますけれども、いずれにいたしましても、先ほど申しましたように、過渡期でございますものですから、技術屋の間でもいろいろ意見もございますし、そういういい機械ができるかどうかというような問題もありまして、悩むというようなかっこうでございます。

堀川恭平自由民主党

○堀川委員長 長谷川委員。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 一問だけ。どうも専売の事業というものは、公社として、あるいは独占事業としての伏魔殿的なものを、どうしてもうちに含んでいるというふうに感ずるのであります。  会計検査院のほうに伺いたいのでありますけれども、先ほど来のお話の中で、ことに気になりますのは、販売促進費である。この販売促進費についての詳しい調査、検査を最近おやりになったか。おやりになったとすれば、いつなさいましたか、伺いたいと思います。

宇ノ沢智雄会計検査院事務官(第五局長)

○宇ノ沢会計検査院説明員 私のほうの検査のたてまえを申し上げますと、本社並びに各地方局、それから工場、それから支局、出張所等から、毎月使いました金の計算書というものを、これは相当こまかい、目、節あたりまで分けまして、報告がまいります。それに必ず証憑書というものが——これはたとえて申しますと、旅費とか給与みたいなものは、支払い証明書で、代表者が証明をつけたものを出してまいりますけれども、その他のものにつきましては、請求書とか領収書というものを毎月証憑書類として、その計算書につけて出していただいております。それにつきまして、毎月検査いたしておりますと同時に、実地検査等をいたしまして、各地方局は、毎年——中には一カ所くらい隔年になるものもございますけれども、ほとんど地方局は、必ず年に一ぺんは検査する。それから支局、出張所などにつきましては、これは現在の経費、人員をもってしましては、数も多うございますので、せいぜい四、五カ所、それから工場などにつきましても、主要な工場につきましては、ほとんど全部検査をいたしております。  ただいまお尋ねの販売促進費、これは先ほど公社のほうから御説明がありましたように、予算科目ではなくて、内容は、庁費とかあるいは旅費とか消耗品費とかいうようなものでございますが、そういうものにつきましても十分検査はいたしておりますが、それについて特に重点的にやったということではございませんが、そういうものを見ていないというわけでも決してございません。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 今度の、ことに国民の非常な疑惑を招いています選挙違反に公金を使ったというのも、やはりここのところがなかなか大きいと思います。ほかにもいろいろくぐっておると思いますけれども、ここのところが大きいと思う。これらについて、私どもは詳細を知りたいわけです。会計検査院としても、これらの点について、もしできれば、この選挙前後を通じての、そういうことについての調査した資料のようなものがあれば、出してもらいたいし、なければやはりそれを明らかにする方法等を講じてほしい、それの結果をわれわれは知りたい、こう思うわけです。

宇ノ沢智雄会計検査院事務官(第五局長)

○宇ノ沢会計検査院説明員 ただいまの御質問ですが、そういう公金を選挙のために使ったかどうかということにつきましては、ただいままで、私のほうでまだ検査をいたしておらない。水戸、宇都宮、郡山、東京、札幌、この五局と、それから支局、出張所などについては、先ほどちょっと申し上げたように、数が多いので、これは今後もいたす予定はございませんが、それ以外の局につきましては、現在検査が終わっておりますけれども、いままでの検査の結果では、選挙のために、そういう公金を流用したり使用したりしたという報告は受けておりません。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 それは非常にじょうずにやっていらっしゃると思うのです。ですから、よほど会計検査院、ふんどしを締めてかからぬと、じょうずに逃げられちゃう。これはむしろ、あるいは検察庁のほうの領域に入るかもしれませんけれども、会計検査院としても、巷間、公金流用ということ、そして極悪の選挙運動をしたというように世人は考えておりますから、会計検査院の権威からいたしまして、また国会の権威からいたしましても、ひとつ特別な調査をして、その結果を決算委員会のほうに資料として出してもらいたいと思います。委員長においても資料を提出するようにお取り計らいをいただきたいと思います。

堀川恭平自由民主党

○堀川委員長 できますか。

宇ノ沢智雄会計検査院事務官(第五局長)

○宇ノ沢会計検査院説明員 資料と申されますと……。つまりそういう事実がなければ、ないということでけっこうでございますね。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 そうです。

宇ノ沢智雄会計検査院事務官(第五局長)

○宇ノ沢会計検査院説明員 検査の結果、そういう事実がありませんでした、こういうことでよろしゅうございますね。  それでは、十分その点につきましては関心を持って、今後も検査をやりたいと思います。

堀川恭平自由民主党

○堀川委員長 次会は公報をもってお知らせすることといたしまして、本日はこれにて散会いたします。    午後四時十七分散会

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