運輸委員会 第3号
- 発言数
- 76 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1965/08/10
会議録
○長谷川委員長 これより会議を開きます。 本日の請願日程全部を議題とし、審査を行ないます。 本日の請願日程に掲載されております請願は百件でございます。これらの各請願につきましては、委員各位もすでに文書表でその内容は御承知のとおりと存じます。 これより直ちに採決したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○長谷川委員長 御異議なしと認め、これより採決いたします。 本日の請願日程中、第一ないし第九八及び第一〇〇の各請願は、いずれも採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○長谷川委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。 なお、ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○長谷川委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○長谷川委員長 なお、本委員会に参考送付されました陳情書は、委員各位のお手元に配付してありますとおり、二〇件であります。御報告申し上げておきます。 ————◇—————
○長谷川委員長 次に、航空に関する件について調査を進めます。質疑の通告がありますので、順次これを許します。矢尾喜三郎君。
○矢尾委員 本日から、懸案でござざます日米航空協定の改定交渉に入られることになっておるのでありますが、われわれは前回の委員会あるいは前々回の委員会におきまして、運輸大臣あるいは航空局当局に各方面から質問をいたしたのでござざます。その質問を通じて運輸大臣の回答は、かねて国会におきまして決議をいたしました、いわゆる現在の日米航空協定の不平等性が改定されない限りにおいては、これを破棄をもいとわないという強い決意を表明されました。また国会においても、これは破棄すべきものであるという満場一致の決議をいたしておるのでございます。 それで私たちは、運輸大臣その他交渉に当たられる各位を信頼いたしまして今日までまいったのでございますが、昨日あるいはまた本日の新聞、また先般委員会を開きまして後における情勢等を見ますると、当委員会におきましては運輸大臣も強い意思表明をせられておったのでございまするが、それから後におきましては、対外的な談話あるいは発表等におきまして、ちょっと破棄もいとわないというようなことをほのめかす程度でありまして、強い意思表示というものはされておらないのでございます。 それに引きかえてアメリカ当局におきましては、この航空協定に対しては不平等というものはわれわれは認められないのである。だから日本に今度ニューヨーク、ワシントン及びビヨンドを与えるということについて、これは大きな利益を与えるのであるから、アメリカとしてはそれに見返えるべきこれこれ、これこれのものをという十二項目、いわゆる十三項目のうちに一つは日本のワシントン、ニューヨーク、ビヨンドというものがありますが、十二項目にわたりまして強い要求をしておるのでございまして、そうしてその要求も一つ一つを切り離して交渉はしない、一括交渉である。日本に対してニューヨーク、ワシントン、それにビヨンド、こういうものを与えるかわりに、われわれは一括してこれを要求するのだ、こういうかまえをしておるのでございます。本日からもう交渉をしておられるかわりませんけれども、あるいはまだしておられないかとも思いますが、運輸当局においては、航空局におきましてはどういうお考えを持っておられますか、その基本的な態度というものをひとつお聞かせを願いたいと思うのであります。 一つもらって十二を要求されておる、向こうは一括こういうことを言っておるが、日本はどういう態度でこれに臨むかということについての考えを述べていただきたいと思います。
○福井政府委員 矢尾委員の御説はしごくごもっともなことばかりでございまして、たびたびこの席で大臣も申し述べておりますとおり、基本的なといういま矢尾委員のおことばがございましたが、基本的な考えは大臣は少しも変わっておりませんことを申し上げておきたいと存じます。
○矢尾委員 そうしますと、この交渉にあたりまして、日本側の考えとしては、もしもアメリカが一括してこれを交渉をする、一つ一つ部分的にはやらないという態勢を示して日本に臨んできたときにおいて、日本側といたしましても、まあそれはアメリカを出発するとき、あるいはまたアメリカにおきましてアメリカの航空当局、いわゆるマン次官・武内会談等におきましてもそれが話題となりまして、アメリカとしては一括交渉するのだということが外務省あるいは運輸当局にも伝えられておると思うのでありますが、しかしその問題についてもしもアメリカ側が一括交渉してきた場合、それ以上部分的な交渉はやらないというようなときにおいては、運輸省としてはどういうような態勢でこれに臨むという決意のほどをひとつお示し願いたいと思うのです。行き当たりばったりいうことでなくて、もうすでにそういうような基本的な方針というものは出ておると思いますが、その点につきまして……。
○福井政府委員 一つ一つの条項について、運輸省のほうにはいま仰せのようなことは一つ一つは入っておりません。やはり外交交渉でございますから、基本的な考えは、衆議院において決議までされましたその根強い背景をたてといたしまして、もちろん外交交渉の中の問題でございますから、その場においてある部分の方針の調節というようなことは一つ一つは起こるやもしれませんが、それは譲歩ではなくて、基本的な考えはあくまで変わらないという方針で関係者もまた大臣も臨むべきだということは、今日においても変わっておらないという状況でございます。
○矢尾委員 そうすると、いま申し上げましたように、アメリカ側が一括交渉でなければいかないというような態度を示してきた場合においては、運輸省としてはこれに対してそういうような交渉にはわれわれは応じられないというお考えをお持ちでございますか。
○福井政府委員 いま御指摘のような、向こうの希望と申しますか、申し出は現段階にございませんので、いままでどおりの方針でいくというふうに今日まで態度をきめております。まだ向こうから細目の、陰の、あるいは裏からというような意思表示は全然当局のほうにはほんとうに伝わっておりません。でございますので、いままでの方針どおりでいくというようにかたく決意を大臣も持っておる次第でございます。
○矢尾委員 そういたしますと、基本方針は変わっておらないけれども、アメリカ側から正式にまだそういう申し出というものはないから、これから始める会談を予測してそういうことを答えるわけにはいかぬというように解釈するのでございますが、しかし、これは一括して申し出てくるか出てこないかということについて、アメリカ側の態度といたしましては、すでに武内アメリカ大使に対しましても、マン国務次官との話し合いにおいてもそういうような強い意思表示がされておりますし、また日本へ参りましてからは代表団が正式に新聞記者会見も拒否しておるような、ノーコメントで臨んでおるような状態でございますので、してはおりませんけれども、そのアメリカ側の情勢あるいは情報等すべてを考えてみますると、一括でなければ交渉をしない、こういう方針をきめておるのでございますから、もしもアメリカ側が一括交渉、そうして日本はニューヨーク、ワシントン、ビヨンド、これだけを一つ与える。十二項目を要求する。その中に日本側においても、これだけは認めていいとか、これだけはやむを得ぬというようなことが、けさあたりの新聞にも出ておるのでございます。 しかし私たちといたしまして考えてみましても、この日米航空協定というものが不平等であるということは、私が申し上げるまでもなく、もうすでによく御承知のことでございまして、日本が占領下につくられたところの協定がそのまま今日まだ生きておるというような情勢であります。現在アメリカが首都から首都への乗り入れの航空協定を結んでおるのは、二十二カ国あるのです。そのうち二十一カ国まで首都から首都へ乗り入れをしておるが、一カ国だけ残っておるのが日本だ。これ一つ見ましても二十二カ国とアメリカが結んでおる航空協定の上においても大きな不平等である、こういうようなことを私たち考えますと、ニューヨーク、ワシントンへ乗り入れるということは、これは世界の各国が航空協定を結ぶ上におけるところの基本的な問題でありまして、これはすでにもういままでに認められておらなければならない問題であるのに、今日まで再三交渉をいたしましたけれども、それが成立せずして今日までになっておるのでございます。運輸委員会においても、あるいは外務委員会におきましても決議をして再三交渉をしても、これにアメリカ側が応じなかった。 聞くところによると、日本の閣僚がアメリカに参りまして、日米経済合同会議をやられた。その場合は三日間でやられた。その三日間にわたってやられた内容は盛りだくさんであって、航空協定の問題もその一つでありましたけれども、しかしながら、この間大臣に質問いたしましたところ、航空問題についての具体的な問題は出なかったように報道されておったのであります。航空問題に限っては東京へ行って話をしよう、これが最初のように聞く人にとっては受け取れるのでありますが、その日米閣僚経済合同会議におきまして、アメリカ側としては、具体的に十三項目にわたるところの問題を提示しておるのです。そうしていろいろ話し合いをしたけれども、時間もなかったし、またこの問題について、新聞の報道によりますと、藤山さんにしても、あるいは三木さんにしても、運輸大臣をバックアップして強い意思を表明された。しかし、こういうことでこの問題が日米経済合同閣僚会議においてまとまらなかった。この問題だけは切り離して、日本で八月十日から会議を開こうということになったのでありまして、今度十日から始まるのが初めてではなくして、すでにその十三項目にわたる要求というものは日米経済閣僚会議において論議がされ、その不平等、その間違っておること等についても三閣僚が強く主張されたということも報道されておるのでございます。といたしますと、アメリカに行かれました運輸大臣あるいは航空局長は、その会議の内容というものは秘密にされておりますけれども、すでにその十三項目というものはもう話題になっておる。そらして話がまとまらなかった。だから日本に来て話をしようというのですから、それに対する対策というものは、私は、本日から交渉に当たられる側におきましてはすでに決定されておるはずであると考えるのでございます。私たちは、決定された内容につきましても、いたずらにあげ足をとってこれを追及して政府を困らそうというような意思は毛頭ございません。少なくとも私たちはこの日米航空協定の不平等性を是正するために、それを解消するために、われわれ運輸委員会といたしましても、先日も、非公式ではございますけれども、寄り寄り話をいたしましたのは、本日から始まる航空協定交渉については十分バックアップしていく、そうしてこれの応援の体制をとっていきたい、こういう考えをとっておるのでございまして、運輸省といたしましても、何も秘密にしていただく必要もなく、またアメリカにおきましても、すでにそういう話があった、三日間の閣僚会議においてはこれをどうすることもできなかったということで日本へ持ってこられたというような状態になっておると私には考えられるのでございます。 そうして内容を一つ一つ検討していけば、日本に対しまして有利な問題は一項目、ニューヨーク、ワシントン、ビヨンド、これが日本の要求であって、向こうは十二も要求している。現在の段階におきましても大きな不平等性があるにもかかわらず、現在、日本は正しい当然の要求、横車を押したところの要求ではなくして、正しい要求をしておるのにもかかわらず、十二項目の、これをオーバーする、オーバーするどころか、四倍も五倍もするような要求をしてきておるというのはもってのほかである。でございますから、ここ四、五日前からの日本の大新聞の論説におきましても、この問題を解決するためには、もう日本の国は日米航空協定を破棄する以外には道はないだろうということを言われておる。また武内大使も、アメリカにおきましての新聞記者会見において、そういうことを漏らしておられるのでございます。私たちはこういうようなことを考えますと、この航空協定の破棄ということは、決して政府が考えておられるような、日本とアメリカとの間における今後の友好関係に支障を来たすというような結果にはならずして、少なくとも過去の事例を見ましても、きょう資料を持ってこなかったのでございますが、すでに英国におきましても、フィリピンにおきましても、インドにおきましても、その他もう一カ国ありましたが、一応は破棄しておるのです。こういう不平等な条約を破棄しておいて、破棄したまま別かれておるかというと、一つもそんなことはない。破棄することによって、自分たちの要求を貫徹している。過去の事例というのはそういうことなんです。現在日本の国が破棄したことにおいて——現在このままの状態が続けば、アメリカはそのほうがいいのです。協定も何もせぬで、このままやったほうがいいのです。それを日本が今日破棄するということになれば、損をするのはアメリカであって、日本は経済的にも何らの痛痒を感じない。こういうような状態でございますので、運輸当局としても、この会議に臨まれる方針というものをきめておられるだろう、無方針で行き当たりばったりでやられるということはないだろうと思いますが、許されるならば、日本の方針の、詳細なことは説明は要りませんけれども、大筋だけでもひとつお示しを願って、われわれこの航空協定の成功を心からこいねごうておる者といたしまして、十分その意のもとにバックアップしていきたいと思いますので、ひとつお聞かせを願いたい。 一つは、アメリカにおいてそういう話がなかったものかどうかということです。その話がまとまらなかったのか、きょうから始まるのが初めてか。何もいま出ておらぬと政務次官が言われましたけれども、すでにアメリカの経済閣僚会議においてはそういう話があったはずなんです。あったから、三木さんも藤山さんも運輸大臣を強くバックアップしてこられたというこの事実、きょう向こうから何とか言うだろう、言わぬだろうという、そういうしろうとだましならわかりますけれども、そういう話では、私はこの会議というものは成功させ得ないと思う。運輸大臣は今月中ということを言うておられますけれども、きょうの新聞報道を見てみますと、現在日本に来ておられます代表が、フィリピンとの間において、ほかの問題について航空協定の話し合いをするらしい。時日もたいしてないので、この会議というものは重大な会議でありますから、日本政府の方針というものをひとつお聞かせを願いたいと思います。
○福井政府委員 矢尾委員の応援してやるのだ、バックアップしてやるのだという強い御親切なおことばについては、大臣にも伝え、また各担当委員にも伝えることにいたします。その御激励については非常に喜ぶことと存じます。なお、矢尾委員の御指摘のとおり、アメリカ側はかたく意見の開陳はしておらぬというふうに、いま矢尾委員御自身がおっしゃったのでございますが、そのとおりでございます。以前アメリカのワシントンにおいてありました話というのは、すでに十分御存じのとおり、正式の会談ではなかった関係上、それぞれ交渉に入る前の話し合いというようなことがあったときには、ここで中村運輸大臣は、ことばは違いますが、それぞれいま御指摘になった三木さんだとか、藤山さんだとか、いろいろの実力者からも応援を受けて、そのつどこの交渉がうまくいくように、またアメリカ側がそのつもりで立ち上がってくれるようにというふうにバックアップされてまいったことをるるここの席で説明されたのでございます。いま御指摘のように、中村運輸大臣という方は、精一ぱいのことをいつもここで開陳してしまう人でございまして、私たちにもそのとおりでございます。したがっていまここで、国権の最高機関であるこの委員会において、これは作戦的に隠しておけというような問題はいまのところ一つもございません。なお、それについて、きょうから皆さん御存じのとおりに、正式の交渉が始まることでございますので、いろいろといまおっしゃった御注意を大臣並びに大臣はもちろんきょうは交渉には出ませんが、担当の者に十二分に御意思のほどを伝えまして、遺憾なきを期したいと考えております。
○矢尾委員 いま政務次官から御答弁がございましたが、大体抽象的な問題でございまして、具体的な問題について一つ一つお尋ねしていくということもできますけれども、しかし私の聞かんとするところは、アメリカ側の態度が一括交渉でなければならぬというような態勢で臨んできた場合における日本の態度だけなりとひとつお示しを願いたいと思うのです。そういうような要求に対しては、日本側としては受け入れることができない、こういう態度をもって臨まれるのか、あくまでも日本は部分的な問題について交渉を進められていくのか。そうだとすると、日本側はあくまでも部分的でいく、向こうは一括だ、こういうことになると、衝突して、決裂しなければならぬというような状態に追い込まれたときにおいて、日本の国の態度としては、もうそういうような状態ならば破棄しなければならない。航空協定において一方的に破棄するということは、これは親善とか、あるいは国交断絶とかいうようなものとは無関係でありまして、航空協定等における一方的な破棄ということは、これはもう国際的な常識になっておるのであります。そういうようなことで、根本的にどうしても粗いれられぬというようなことが起こりまするならば、日本政府としては強い意思をもって臨むということは、そういうような大きな岩に行き当たったときにおいては破棄で臨むという強い態度をもっておられるかどうか、その点をひとつ聞かしていただきたいと思うのです。
○福井政府委員 大臣がいないためにたいへん寸足らずでまことに恐縮でございますが、私の聞いておりまする限り、日本はいままで申し上げたとおりの態度でいくということに変わっておりませんので、そのことを十分御認識の上、強いバックアップをいままでどおりお願い申し上げたい、こう申し上げて御了解を賜わりたいと存じます。
○矢尾委員 きょうの新聞を見ますと、中村運輸大臣は協定解釈で譲歩をしてもいいというような意思表示をしております。またいろいろの面におきましても、日本の根本的な方針というものは決定をしておらないように私といたしましても考えざるを得ないのでございまして、少なくとも日本がニューヨーク、ワシントン以遠権というものさえとれば、日本の要求はそれ一つでございますから、それが通るということになれば、実際は日本の要求としては全部ですけれども、しかしそれにかわるべき十二項目の反対的な要求があるということは、これをやるからこっちをくれというような要求を比較してみて、これがはたしてわれわれの要求がいれられたものであるかどうか。運輸省としても、きのうからの運輸大臣のなにを見ましても、毎日にしても日本経済にしましても、大きくトップ記事同様に出ておるのです。それさえとれば、日本は何か鬼の首でもとってきた、それでしまいのように思われておりますけれども、日本の航空企業の将来性というものを考えたら、この段階において日本がアメリカの言うような譲歩をしたら、いまはまあこれでいいでしょう。大阪乗り入れも、あるいはまた東京以遠権というものについても、いまはすぐ与えても、アメリカは大阪の空港へ乗り入れすることはできぬ。小さいからいやがるだろう。しかし、大きくなったらどういたします。あるいは日本がソ連や中共との間に航空協定ができる、そういうようないろいろの問題が起こったときにおいて、日本が東京以遠権というものを認めるということになれば、日本の航空企業というものは、アメリカのパンアメリカンにいたしましても、ノースウエストにしましても、日本の国際線を持っております日航あたりと比べましたら、資本力におきましても、あらゆる経済力におきましても、私は雲泥の相違があると思うのです。こういう大きなところへ大きな権益を与えるというようなことは、将来日本の航空企業というものを壊滅してしまうもとをこしらえることになると思うのです。だから日本政府といたしましてはこの際において——社会党は野党だからアメリカとけんかさえしておればいいのだ、そんな考えは毛頭ないのです。この航空協定はだれが見ても、われわれがアメリカへ行ってアメリカの国会議員二十数氏、航空関係の人に出会ったときにおいても、われわれの意図というものに対して賛意を表し、このような不平等な協定が日本との間において締結されておるのか、こう言っておるし、アメリカの大新聞においても日本の主張を支持した論説をしておるというような状態なんです。 だから私たちといたしましては、今日日本の政府が腹をきめて、どうしてもこの問題を解決しなければならぬというならば、破棄もやむを得ない、この破棄ということを強く表示することが、私はこの交渉を好転させていく唯一の道であると考えております。また現在アメリカから来ておりますスノードンですか、航空交渉課長と交渉しております。日本の国会の意思が強く要求されたので、日本駐在の公使が便宜的に代表のようなことになっておりますけれども、実権はアメリカから来ましたその航空交渉課長のスノードンが全権を持ってきておるのでありますが、この人がここで、それならば日本の要求をいれよう、あなたのほうの要求はもっともだから、それを認めましょう、そんな裁量はできないと思うのです。だから一括できまったら、そのときに日本が強く反発すれば、本国政府の訓令を仰ぐとか、一応この会談を中断して、アメリカ政府当局に帰って相談するからしばらく待ってくれ、向こうが待ってくれとすがりつくような態勢を日本がとらなければ——新聞で発表するときでも、アメリカの権益というものはある程度認めてもいいというような弱いことを発表することが、もう一々全部アメリカに電報なり電話なりで報告されておるのです。こういうような態勢の中において、運輸大臣、運輸当局は、日本の要求がいれられなかったらもう破棄しかないのだ、破棄一本やりだという強い態度を示せば、向こうとしてもそんなかたいことは言わぬで何とかという話になって、切めてそこで方法について具体的な話合いをしていくという段階にまで到達する、こう私は思うのでございます。 政務次官あるいは航空関係の人とここで話をしておりましても、別に航空協定改定の交渉というものが始まりますので、政務次官を通じて、願わくば運輸大臣あるいは政府当局に対して、この際日本の航空界の将来の発展を考えるならば、日本は破棄以外にないのである、そうして国会が満場一致で決議しておることを強く要請していただきたい、こう思うのでございます。われわれといたしましても、本日から航空協定交渉が始まりますので、できるならば運輸委員の全員は待機いたしまして、この交渉をよく見守ってまいりまして、そうして十二日にも委員会がございますが、またその間におきましても随時委員長のほうにおきまして委員会を招集していただきまして、これに対処する体制をとっていただきたいということを要望いたしまして、一応私の質問を終わります。
○長谷川委員長 關谷勝利君。
○關谷委員 矢尾委員がすべて言い尽くしておりますので、私、簡単に申し上げてみたいと思います。 ただいま矢尾委員が最後に言っておられましたとおりに、新聞で発表せられておりますところを見ますと、妥協案をつくって諾否を迫るのだということを中村運輸大臣が言われたということが、きょうの毎日新聞に大きく出ておるのでございます。アメリカはどう言っておるかと申しますと、不平等とは考えておらないと、いまの航空協定に対しても発表をいたしておるのであります。これはアメリカが交渉じょうずであるということを、まず私は示しておるものだと思います。あれほどだれが見ても不平等だということがわかるものさえ、向こうは不平等ではないと言い切っておるのでございます。一つのかけ引きで、まことにじょうずにやっております。ところが、あれほど不平等であるのに、こちらは妥協案をつくって諾否を迫るのだというようなことを言って、すでにはやこちらは退くことを前提として交渉に臨むというのであります。勝負はおのずからわかっておるというふうな状態であります。ただいま矢尾委員が強調いたしておりましたように、アメリカが不平等と考えておらないという、これに対抗することばは、航空協定を破棄する以外に方法はないのだ、このことばで応酬して、ここから始まってこそ交渉というものは成り立つのであります。それを相手がこれほど不平等であるものさえ不平等とは思わないと言っておるのに、不平等を押しつけられておりますこちらが、これは妥協案をつくるのだということを最切から発表するなんて、まことにまずい発表であります。これほどばかげた発表はないと私は思いますが、これに対して政務次官はどう考えられますか。
○福井政府委員 昨日夜おそく新聞記者会見を大臣がされたということを聞いておりますが、その席におりませんでしたので、どういう発表を新聞記者の人になしましたか私は存じませんでした。私も御指摘の新聞を拝見いたしまして、従来のその方針よりも若干どうかなという印象を活字の上では受けたのでございます。そういうわけでございますので、關谷委員、矢尾委員等、それぞれ貴重な御意見を大臣にも遅滞なく私は強く即時伝えたいと存じております。
○關谷委員 さっそく、委員会が非常にこの大臣の発表に対して不満を持っておるということをお伝えを願いたいと思います。 それから、この妥協案の中にこういうふうなことを書いております。「米側の東京以遠乗入れや、運賃の適正化などのように、従来の協定でも日本側として突っ張り切れないものもある。日本側にも米側にも納得できる線で妥協案を作成する。」こういうことを書いております。私は、これは大臣がこの運賃の問題を御存じないので、軽く、運賃の問題くらいだから適正化すればいいんだというふうなことで簡単に考えてもおられるのかもわかりませんが、これは重大なものだということは、監理部長おわかりだろうと思います。この運賃の決定のしかたによりますると、日本航空は年じゅう赤字を出し、相手のほうはすれすれながら黒字を出すという線できめられて、そこらで競争をやられたならば、日本航空はたいへんなことになってまいります。そういうふうな運賃の問題というものは、アメリカの国務省では非常に重大視をしておるのであります。私たちが参りました際にも、この日米航空協定を打開するのにただ一つの方法がある、それは運賃問題の決定であるとさえ向こうは強調をしたのであります。その裏にはどれだけのものが含まれておるかということは、非常にこれは重大なものである、相手が考えておることは、私は、将来に大きな影響を与えるようなことを考えておるんだということをそのときに感じたのでありまして、われわれ、参りました四人は、この運賃問題をへんなことをやられたならばたいへんなことになる、だから、この運賃問題については慎重にやらなきゃならないというふうなことを、四人が一致してこれは感じとったのであります。この運賃問題あたりを軽々に口にしてもらっては困る。ことにこの運賃の問題を軽く大臣や航空局長等が考えられて交渉に臨まれたならば、将来取り返しのつかない結果を招来するであろうということを私たちは非常に憂慮いたしておりますので、運賃問題については、よく検討をして——そうして私たちはそのときに、向こうのボイドと話をしたときだったと思いますが、ただこれだけが解決の道であるということで運賃問題を出したのでありますが、私は、日本では運賃問題については法律で定めてあるんだ、運賃は能率的な運営のもとにおける適正な利潤を含むものでなければならないんだ、それでその線に沿っての適正化ならばともかく、それ以外の運賃引き下げというふうなことには応じられないんだ、これについてはよく協議をしてもらいたいということを言っておったのであります。ここで運輸大臣が運賃問題を軽く取り上げておりまする点に対しまして、私は非常に心配をいたしておりまするので、この点ひとつ政務次官から大臣に、監理部長から航空局長に、よくこの運賃の問題については注意しておれ、どこにどういうふうな意味が含まれておるのかということをよく検討して、そして慎重に取り扱ってもらいたいということを言っていただきたいと思います。 それからもう一つの大臣の発表。「ここで交渉をまとめておかないと、日米関係が感情的に徴妙になると思う。」私は、大臣はまことにふしぎなことを言っておると思う。もしもこういうふうなことが向こうで報ぜられたら、どういうふうに考えましょうか。日米航空協定はアメリカが無理をしているのであって、こちらは不平等で非常に苦しんでいるのだということを訴えているのにもかかわらず、これを直してくれという、この交渉の途中において、相手が日本に対して感情を悪くするであろうというふうな考え方自体が間違っている。日本のほうが何か無理をしているのなら、あるいはそのために相手に対して徴妙な感情を持たすかもわからないということを心配してもいいけれども、そうでないのであって、これで徴妙な感情を持つのは、こちらが持って差しつかえないので、相手が微妙な感情を持つはずがないのであります。持つのであったらよほどどうかしているといわなければなりませんが、こういうふうなことを発表するということは、これは、私は、どうも今度の交渉で大臣はたじたじと押し切られてしまうのではないかというふうな気がしてなりません。この感情を捨ててもらわなければ困る。日本が正しいことを主張しているのに、日米関係が感情的に微妙になるというようなことは何も考えないでよろしい。考えるべきではないということをはっきりと大臣に伝えておいてもらいたいと私は思います。こんなことを最初から考えておったのならば、破棄などができるはずがありません。「微妙になると思う。ぜひ妥結したい。」そこらで非常な譲歩をしたという態度を示しているのであります。そうして、「もし妥結できないとすれば、協定破棄もやむを得ない。」というようなことを言って、協定破棄というようなことをようやくここに書いてあるのであって、ここでどうやらこうやら弱腰というものが、最後に今度は協定破棄ということで、まあようやくそんな気持ちであるのだろうかと思いますけれども、前文を受けて後に読んだこの協定破棄というものは、ようやらないぞということを向こうははっきり読み取っているだろうと思います。こんな発表はすべきものではない。きょうこれから、何時から開くのかわかりませんけれども、きょうは大臣は出ることはないでありましょうが、大臣が交渉に臨む際にこんな気持ちで臨んでおったら、今度の交渉は日本に不利なことばかりで妥結してしまうことになりまするので、きょうから考え方を改めてもらわなければならぬ、精神を入れかえてもらわなければならぬということを強く言うていただきたいと思います。くれぐれもこれは政務次官にお願いしておきます。いま私が申し上げました点、最初は、向こうが不平等は見出せないと言う、そのことばに対しては、廃棄あるのみということで対抗していただくこと、運賃は慎重にやること一大臣の考え方が間違っているから、この間違った精神を正してから交渉に臨むべきであること、この三点を私は強く要望していただきたいと思います。
○福井政府委員 關谷委員のおことば、しごくごもっともなことばかりであります。私は、一言漏らさず拝聴し、また重点は間違いないように筆記までしておりますから、御指摘のとおり、大臣、航空局長等に遅滞なく、誤りなく、責任を持って伝えますことをここに表明さしていただきます。
○長谷川委員長 泊谷委員。
○泊谷委員 けさの新聞を見ますと、いま關谷委員から話がありましたように、大臣が一応の妥協案を出して話をされるということでありますが、四日、六日の運輸委員会でも、議論の焦点は、不平等条約の改定に力点をかけて、総括交渉をできるだけ避けよということが強く交渉の技術論として出たと思うのであります。二十日からフィリピンの航空関係の折衝を持たなければならぬのに、運輸大臣は四日、矢尾委員の質問に答えて、今月ちゅうに大体目安をつけたい、こういう話をされておりましたものが、急に交渉直前で妥協案を出し、一発勝負できめるということは、二十日のフィリピン交渉を前にしてさらに態勢をくずしたと思われるのでありますが、政務次官としてどう考えるか、その見解を明らかにしていただきたいと思います。
○福井政府委員 非常に意思の強い大臣でありますから、私は態勢をくずしたとは決して思っておりません。皆さんの貴重な御意見を伝えまして、ここで表明いたしましたとおりの強い決意で臨むように激励いたしたいと存じます。
○泊谷委員 けさの新聞でも、運輸大臣は二十一日から米案が出ることを知ってあらためてその最終案を出さなければならぬということを公表することは、どう考えても、もらすでに総括的なとりきめのワク内で仕事をしょう。——しかも、ここでへたな妥協をいたしますと、これは日本の問題だけではなくて、次に控えておりますフィリピンの航空協定にも大きな支障を与えることになると思うのでありますが、なぜ四日の矢尾委員の質問に答えたとおり、今月一ぱいくらいまでかけてじっくりやるというのを、このフィリピン交渉前にきめようとしたのか、そのことは幾ら口先で大臣は根性がきっちりした人で間違いないと言われても、具体的に提示されたものを見ますと、常識的に判断しますと、ここで話されたことと運輸省へ帰って報告されたことは全く違っておりますので、ここでもう一度お答えをいただきたいと思います。
○福井政府委員 積極的に早くきめたいという考えは少しも変わっておらないと私は存知しております。
○泊谷委員 それではそのものずばりでお尋ねいたしますが、一括取引方式をばらすのですか。日航の松尾さんも、この交渉の第一段階では、交渉の成功のかぎは、この一括交渉方式をばらさない限りだめだ、それ以外はやってもらわないほうがいい、こういうふうに明らかに態度の表明をされておるのでありますが、運輸省としてはこの交渉に臨む態度として、先ほど矢尾委員それから關谷委員からもお話がありました、私どもの主張する不平等条約そのものと、米側の出しておる条件は別性格のものであるという切り離しをしようとしているのですか、どうでしょうか。またできるのですか。この点を明らかにしてください。
○福井政府委員 この前大臣がこの席でどういうふうに答弁いたしましたか存じませんが、運輸省の中で、ここで答弁いたしましたことと実は内緒でこうだというような相談は全然ございませんでした。なお、重大なことは大臣が直接出て答弁申し上げたほうがいいかと存じております。繰り返して申しますが、運輸省の中でかけ引きで、この席で申し上げたことと内緒でこうだというようなことの話は、少なくとも私は耳にしておりません。
○泊谷委員 それでは数多いけさの新聞の報道は、新聞記者諸君が誤り伝えたのですか。ということは、一括交渉方式をばらして、日米航空協定の不平等改定に関する限り、妥協して提示するものはないはずなんです。しかしけさの新聞は、どの新聞を見ましても、最終妥協案を提示して米側の決断を迫まる、こう報道されているのですが、何か妥協案を出すということになれば、一括交渉方式じゃないのですか、いかがですか。
○福井政府委員 妥協案を出すというような話についても、私は全然存知しておりません。これはほんとうでございます。
○泊谷委員 それでは先日私も問題を提起しましたMATS便、けさの新聞を見ますと、MATSについてうるさい条件をつけるなと米側は言っておる、こう新聞報道は言っております。先日あれだけきちっと話が出ましたMATS便でさえこういうことでありますから、日米航空協定と地位協定との関係で地位協定が優先すれば、来るときには軍需品を運ぶ、帰りは一般商業ベースで、しかも料金をダンピングをして運んでも手を染められないということになれば、この航空協定の折衝が何のためになされているかという不安を持つわけです。そこで政務次官にひとつ、大臣と打ち合わせをしなければと言わずに、政務次官の考えを明らかにしてほしいと思うのですが、一方ソ連との日ソ航空協定の準備が進められておりますね。大体九月ごろが一応折衝開始ではないかと新聞は報じておるのですが、新聞の報じておるところの条件をまずここで読み上げてみようと思うのです。日ソ航空協定でソ連がかなり柔軟な態度を示し、一、日航とソ連の国営航空会社との共同運航の形で、東京−モスクワ線を開設する。二、利益は折半。飛行機はソ連のものを使用。機体に日の丸とソ連のマークをつける。三、操縦士、機関士はソ連人、ホステス、事務員は日本人とする。四、二、三年後には日本機のモスクワ乗り入れを認める。こういうことが骨子のようでありますが、私ども社会党のほうも、いままではウラジオ−新潟コースなどという話がたくさんありましたけれども、日米航空協定の理不尽な姿を直してもらうためには、いちずに短コースでソ連との結びつきをとるよりも、やはりシベリア上空を通過するというほうが政治的には大きな価値があると考えて、新潟コースを推すというのをとめておったのが現状の姿であります。片や全然平和条約の締結されていない国からでさえこういう条件を具体的に出してきているときに、なぜあわてふためいて、しかもこちらからいろいろな措置を、国会決議までいたしまして、国会議員がじゅんじゅんとアメリカの国民に訴えまして、アメリカの新聞の社説でも取り上げられるまでに至ったものを、関係者が二、三人でこう条件を落としてやらねばならぬのかということに、私は不満を持つのであります。 やるとすれば、今回の交渉は一切投げてしまって、日ソ航空協定の締結後に、その間は日航の松尾社長が主張するように、航空協定を破棄しても痛くもかゆくもないのはこちら側であって、何ら支障ないという談話を発表されているとおり、その態勢がなぜとれないのか、どういう事情でその態勢がとれないのか、これをひとつ明らかにしてほしいと思います。
○福井政府委員 決して御指摘のような二、三の者で内々この交渉を進めて譲歩していこうというような内容を持った話は、全然進めていないと私はかたく信じております。また二、三人の者でやっておらないということも事実でございまして、当委員会また国会の強い意思は国民の意思でございますので、それらを体して大臣はこれに対処するというふうに私は見ておりまして、それが真実であると考えております。
○泊谷委員 私の発言中二、三人がと言ったのは適切でないと思いますから、これは慎んで取り消さしていただこうと思いますけれども、しかし、とすれば、けさの新聞はやはり政務次官なり大臣の考えていることを正確に伝えていないということでしょうか。新聞のすべてはやはりアメリカ側はアメリカ側として、大使を通じまして、アメリカ側の折衝団に伝わることでありまして、こちらが打開の条件を出すということはやはり一括交渉方式の領域から出ていないと思うのです。この点は、もう一度お尋ねいたしますが、別になっておるのですか。日米航空協定そのものの不平等改定で、条件とは一体いかなるものですか。この点を明らかにしてください。
○福井政府委員 昨晩九時半か十時ごろ記者会見をされた席に不幸にして私はおりませんでしたために、けさの新聞を見まして、その場で大臣がどういうふうに表現されたかということを私はついにつかみそこねてしまいました。そこでけさから大臣に尋ねようと思っておるやさきに、時間が到来したというのが事実でございます。
○泊谷委員 これで最後にいたしますけれども、新聞のことばかり取り上げて恐縮ですが、日経の一面にこれだけ大きなタイトルで「協定解釈で譲歩も」と書いてあるのです。私はこれは一番おそろしい始末の方式だと思います。この前もそうでしたが、また先ほど關谷委員も指摘しましたように、アメリカ側はいま飛行機の料金決定方式さえ変更しようということで、力でこいというところで、協定解釈で、いままで日本側とアメリカ側の解釈の相違ということは、先日、七月三日、羽田に荷物を強硬におろさした貨物便の世界一周便も、アメリカ側の解釈によれば、これは許容されるもの、こういう態度をとっておることは明らかであります。特に「協定解釈で譲歩も」というような見出しが出ておるので、もし分割して交渉していないとするならば、妥協案はこういうものが出されてくるのではないかということを特に私はおそれるのです。そうすると前回強く申し上げたように、名前だけはもらって実はすっかりとられてしまう、こういう始末をあせってやるという危険性がだんだん濃厚になってきたような気がいたしますので、特にこの点、いままで話されたことに間違いないとすれば、協定解釈で譲歩なんということは一切やめてもらいたい。MATS便はMATS便として軍需品の輸送専用とし、従来あったと伝えられる、来るときは軍需品で、帰り便は商業ベースとして荷物を載せたり、運賃をダンピングする、こういう協定の締結をやってもらっては困ると思うので、強くこれを要請しておきたいと思うのです。次官の最終的なお答えをいただきたいと思います。
○福井政府委員 泊谷委員のごもっともな御意見を直ちに遅滞なく伝えて、遺憾なきを期したいと考えております。
○肥田委員 関連して。表現は違っても質的には大体同じことなんですが、私はきょうから始まるところの日米航空協定の改定交渉については、やはり基本的な態度というものは、この前、衆議院の本会議で決議をされたように、廃棄というもの、これが交渉の基本になっておる、こう思っているのです。きょうは大臣が出席されておりませんので、先ほどから新聞に大臣談話として出ておるような、何か代替案をもって、それで一括解決をしようというアメリカの考え方と同じような態度をとておられるということについては、これはどうしても納得ができないのです。しかしこれは先ほどから次官が答弁されておるように、大臣がいないので、大臣のかわりの答弁というものは次官にもできませんからやむを得ないと思うのですが、この問題はここでひとつ何らかの形で確認をする措置を講じなきゃいけないと思うのです。われわれがいまここでこういう意見を委員会として述べて、そして次官のほうでは、これは失礼な言い分でありますけれども、次官のほうでは大臣にそのまま伝える、こういうふうにおっしゃっていますが、伝えられただけでこれが思うようにならなかったら、これは取り返しのつかないことになる。ですから、關谷委員から先ほど指摘されておったように、私は大臣の表現というものが新聞に書かれておるとおりでないとしても、しかしこの前後を総合すると非常にあぶない面が出てきておる。それは泊谷君も言っているように、一括交渉妥結方式にもうすでに乗る腹が大臣の中にあるのじゃないか。 それからアメリカが不平等であると考えていないということは、これはアメリカのものの考え方ですから、これはそのとおりで、こちらの言い分は言い分としてあくまで平行線ですからやむを得ないと思うんですが、大臣そのものが、いわゆる経済交渉の面と感情的な面と一緒くたに考えておられるところに、やはりこの交渉の結末について非常に危険性がある、こういうことが言えるのじゃないかと思うのです。 ですから、私は委員長にお願いがあるのですが、これは提案ということになりましょうか、先ほどから矢尾委員、關谷委員、それから泊谷君も私も、申し上げたことは質的にはみんな同じだと思うのです。要は、これから交渉段階に入るのですから、われわれがいまここで考えている危惧の念が一掃されるところの措置というものをどういうふうな形によってとったら有効なのか、この点についてひとつ委員長の英断と申しましょうか、考え方を明らかにしてもらって、われわれはいわゆる今後の推移について、委員長の発言の内容をたよりにして見守っていきたい、こういうふうに考えるわけですが、ひとつ委員長の考え方も聞かしてもらいたい、こう思います。
○長谷川委員長 お答えいたします。 日米航空協定改定は皆さん方の御尽力により、国会あげての決議になって、先日お互いがワシントンで折衝したとおりでございます。本日の中村運輸大臣の新聞記事は、皆さん方が危惧の念を持ったと同様に、私も持っております。しかしこれは、交渉が本日から再開されるところでございますから、最後の武器は私は日米航空協定破棄である、こう思っております。 私は、自分自身の意見といたしますと、ただいまの皆さん方の御質疑にもありますように、アメリカが協定改定の十三項目を出したということは、本委員会において運輸省から一ぺんも報告を受けてない。いずれも新聞記事を総合して十三ということがわかっておる、こういうところに私は運輸当局の不熱心さがあると思う。一方、これは政府も聞いてもらわなければならぬが、ホテル・オークラにパンアメリカンとノースウエスト、これは羽田の飛行場にきている会社でありますが、それ以外の関係会社も五名もきてあそこに陣どっておる。それほどまでにビジネスに徹しているということを、日本の政府は日米航空協定改定にあたって考えなければいかぬ。専門であるところの航空局、運輸省がいまのような談話を発表して、何かアメリカに内ぶところのさみしさ、弱腰を見すかされるような態度と、アメリカの航空界があげてここへ来て多数、無制限の会社が日本に入ろうとしておる、この情勢をやはりよく認識して対応してもらいたい。ですから早い話が、正式に十三項目がどういうものであるかということをこの委員会に——委員会は、日本の国益を運輸省なり航空局をバックアップしてやっていこうというこの熱意、これが皆さん方の御質疑になっていると思うのです。そういうことに徹していくならば、いまのような中村運輸大臣の話も出てこないだろうし、あるいは事務当局も十三項目について、内々わかっているものだが実はこういうものでございますと言う熱意も私は出てくると思うのです。私の聞いたところによると、その十三項目の中にパンアメリカンが貨物世界一周便の運航を認めろと要求しておったものを、おろしたやにさえも聞いている。そういう刻々の変化というものを、これほど熱心な運輸委員会の皆さん方に報告をしつつ御声援を受けながら、ぜひとも、航空協定破棄だけが日本を平等にする唯一の武器であるということで、あらためてひとつ本腰を入れて、しっかり航空局並びに政府にやってもらって、この航空協定改定に成功してもらいたい。それには私委員長としては、皆さま方に何かしらそういう問題の変化のたびに御報告をし、皆さま方の情報なども聞きながら政府を鞭撻し、私たちは航空協定破棄は、それは望ましいことじゃないけれども、平等性を確立していき、そうして対等なる日本の国益を増していくということにぜひがんばりたいと思いますから、御注意のほどをお願い申し上げたいと思います。(拍手) 福井政務次官、ひとつ御見解をお願いします。
○福井政府委員 委員長並びに委員各位の時宜に即した、せっぱ詰まった貴重な御意見をるる拝聴し、また御注意も数々受けましたので、私たちは委員長と十分連絡をとりつつ、関係大臣、局、長等にもこのことをよく伝えまして、連絡を十分にして所期の目的を達成さしたいと思います。
○長谷川委員長 山口丈太郎君。
○山口(丈)委員 実は、この際航空協定の改定問題については、私も質問をいたそうと思っておったのですけれども、せっかく当委員会の決議に基づいて、委員長以下アメリカまで出られて、ワシントンにおいてそれぞれ当路者と話し合われてこられた、その実情からただいままで質問が続きましたので、私はそれに関する質問は省略をいたしますが、ただ一点、特に運輸省当局に申し上げたいことは、いま述べられました委員長の発言は、私ども運輸委員全員の総意に基づく発言として、ひとつ強く向こうに反映をしていただきたいと思います。 第二の問題は、私はこの問題をめぐりまして、アメリカに大きな反省を求めなくてはならぬと思います。そのためにもこういう弱腰の態度ではなく、本日、また新聞が出ましたけれども、毎日新聞の「余録」に書いてあります。ライシャワー・アメリカ大使はただいま帰国中であります。このライシャワー大使がある有力な新聞記者と会見をいたしました。かいつまんで言いますと、どうもアメリカの当路者は日本人というものそれ自体をあまりにも軽視をしておる。知らなさ過ぎる。こういう態度でアメリカが日本人に対処するならば、これは取り返しのつかぬ損害をアメリカは受けるだろう、何ものにもかえがたい損害を受けるだろう、こういうことを話しておるということを伝えております。これはライシャワー大使に指摘されるまでもなく、日本の大使が強くアメリカにこれを表明すべきであった、こうつけ加えております。私は、これこそまさに近来にない新聞の報道であるし、また最も当を得た日本の国民の感情をそのまま文字にあらわした適切な指摘だ、こういうふうに私は考えるのです。いまもありましたように、こちらはごくないしょで、向こうがどういう要求をしたのか、いままで私どもが決議をし、そして委員までもはるばるアメリカまで派遣をして、不平等条約を改定してもらうための努力をしたにもかかわらず、アメリカから示されましたその内容については少しもわれわれに知らされておりません。これはあまりにもアメリカに対して遠慮しがちであります。これを言いますと、戦争に負けたものであるから、戦敗国民であるからというような卑屈な考え、態度をもって臨んでおられるのではないか、そういうことでありますなら、これはわれわれ日本人として悔いを千載に残すことになると思います。いつまでもいつまでもそういう遠慮をする必要はないのであります。私もアメリカ人ともずいぶん接触をいたしております。けれども、簡明率直に自分の思っておることを訴え、約束したことは必ずこれを実行するという態度をとれば、アメリカ人というのは非常に理解のあるものであると私は思っておる。ところがそのアメリカ人が言いますのには、われわれの前では日本のみなさんはうまいことを言うけれども、しかし離れたらちっとも約束どおりにしないというのがどうも日本人の悪いところだ、これではどんなことを言われてもわれわれは信用できぬ、われわれがやっていることを簡明率直に批判されても、それに対してわれわれは何も悪感情を持つものではない、こう言っておるのです。しかるに今日の運輸省の態度というものは、さきに申し述べたようにあまりにも卑屈であり、あまりにも自分の人格というものを少しも考えないで、いたずらに卑屈な態度で臨んでおるのではないか。こういうことであってはならぬと私は思う。強い態度はあくまでも強く言っていいのでありますから、これをひとつよく考えてもらいたいと思うのです。以上、私は委員長の発言に付言して希望を申し述べておきたいと思います。 次に、私は現在の空港の状態につきまして二、三御質問を申し上げたいと思います。御承知のとおり、今日の航空機はプロペラ機からジェット機に変わり、だんだんと大型化してくる。しかも空の交通というものは陸上交通にも匹敵する、いなそれ以上の頻度を加えてきておることは、これは私が説明するまでもないことであります。したがって、まず第一に私は、こういうような場合に飛行場を設定するにあたっては、よほど慎重にやってもらいたいと思う。そうでないと、これもまたほんとうにその地域住民の生活、福祉に対して重大な脅威を与えることになる。その模範的なものが今日の大阪空港である、こう指摘して私は決して過言ではないと思います。 しかるに、その大阪空港の周辺の人が、この騒音に悩んでおり、いろいろ陳情しておりますが、それに対して大阪空港長はこういうことを言っておる。うそかほんとうか知りませんけれども、過般、その周辺の騒音対策協議会というのができていて、その代表者の人が、このジェット機及びその他の飛行機の大阪空港離着陸について配慮してもらいたい、こういうことを言いにいったら——この協議会は周辺の市長並びに議長、議会議員で構成されております。そこでどういうことを言ったかというと、飛行機というものは四六時中騒音を出しておるものではない、ただ上がるときとおりるときだけ騒音を出しておるのであって、そのほかは静粛なんだから、そんなことは一々取り上げることはできません。こんなことを言ったというのであります。実に言語道断の話だと思います。それならその空港長は、川岸の久代のあの滑走路の真下のところで、たとえ一カ月でも生活をされてみたらどうか。こんな不謹慎きわまりない出先の長を置いておくわけにいかぬと思う。ものには言いようがある。もう少し地域住民の身になって返答すべきものではないかと思う。一体どういう指導をされておるのです。そういう精神でもって出先の人を指導しておられるのですか。所見を承っておきたいと思います。
○福井政府委員 仰せのとおりのことがあったとすれば、これはまことに遺憾なことでございますが、よく調査いたしまして、そういうことは以後ないようにしたいと思います。 大阪空港の騒音につきましては、私のところにも大臣のところにも、たびたび陳情が来ておりますので、それぞれいま対策を講じ中でございますが、いまの御注意の点はよく調査いたしまして、以後そういうことが絶対にないようにしたいと考えております。
○山口(丈)委員 私はいままでこの飛行場のいろいろの問題、たとえば拡張の問題、あるいは周辺の公害、騒音の問題等につきましては、ずいぶんとその地域の人々との間に立って努力をしてきたつもりであります。ところが私は、その一言でいままでの努力というものが全く打ちひしがれたような感じがするのであります。この騒音については、そんななまやさしいものではありません。ほんとうにあの飛び立つ飛行機の腹を見ておる下の住民は言語に絶するものです。私の手元にたくさん葉書が参りますけれども、それには理論的に言っておるものもあり、あるいは強い抗議をしておるものもあり、いろいろあります。けれどもその中で私が一番胸を打たれたのは、高等学校一、二年生の人でありましょうが、これは水野雅市という加茂の平塚というところに住んでおる人ですが、ほんとうに純真なもので、私は実際胸を打たれます。こう書いてある。「僕は伊丹飛行場近くに住む一高校生ですがジェット機の騒音のため学校では教師の話しが中断し、家での学習の時にも落ちついて学習出来ません。ジェット機の騒音は我我学生だけでなく、小さな赤ん坊を持っておられる多くの母親及びその他いろいろな人々の悩みでもあるのです。どうか我々が静かで暮しよい毎日が送れますようになにとぞ御力添え下さいますよう御願い申し上げます。」これはきわめて簡単でありますけれども、こういう純真なものが幾らでも来ております。私はさっそく大臣にもその旨を届けておきましょうという返事をいたしておいたのですけれども、実に胸を打たれるような毎日が続いておるわけです。 そこで私は監理部長にお尋ねをいたしますが、私はいままで飛行場課長ともいろいろ連絡をいたしまして、今日まで理解のある御返事をいただいておると思っておるのですけれども、その中でこの騒音に対しましては、いままで各周辺の市町村あるいは航空協会でありますとか、運輸省でありますとか、あるいは学者グループでありますとか、それぞれが調査をいたしておりまして、それでは権威のある対策というものは立たない、そこで何とかこれを統一して、権威のある調査に基づいて適切に対処できる基礎をつくってもらいたい、こういうことを私はお願いしておったわけであります。いままでそういう努力を重ねるということでありましたが、ほんとうにこれを統一した機関によって権威のある結論を出して対処する基礎をつくるということに今日進んでおられるのかどうか、ひとつ御答弁を願いたいと思います。
○町田説明員 空港周辺の騒音につきましては、ただいま御指摘のございましたように、ジェット機が発着いたしますようになりましてから付近の住民に非常に御迷惑をかけておりまして、私どもといたしましても、何とかしてこの対策を至急に立てなければならないと考えておる次第でございます。ただいま御指摘のございましたように、大阪の騒音の調査につきましては、当局でも過去二回にわたって行ないましたし、また関係の市町村あるいはその他の方々でも別々に行なっておりましたが、私どもも早くからこれは統一して行なわなければならないというふうに考えておりまして、現在東京国際空港におきましても騒音対策協議会というものができておりますので、これと同じような形で、地方公共団体、それから航空局、航空会社その他関係者の集まりでございます騒音対策協議会を設置いたしまして、ここで騒音の調査につきましても基本的な御意見を伺って統一してやりたいというふうに考えて、至急にこの騒音対策協議会の設置に着手することにいたしております。
○山口(丈)委員 次にお伺いいたしますが、現地におきましては、この陳情にもありますように、空港の移転あるいはまた第二国際空港をどっかに新設をして、そうしてここの伊丹空港というものは国内機の小さなものだけが発着するようなものにして、実際には国際線を他へ移してもらいたい、こういうようなことが陳情としてもたびたび出ておるわけです。しかしながらそういうことは、今日の問題として一朝にして解決することはなかなかむずかしい。そこでせめても航空機の機種別離着陸の時間制限をやってもらいたい、こういうことでいままでいろいろ飛行場課長あるいは当局ともお話を申し上げてまいりました。ところが国際線等の規制につきましては国際問題も起こることであるので、したがって、法制化をしてこれを規制するということはなかなか無理なように考えられる、こういうことでありましたが、しかしそれにかわるような研究をして規制の措置を講じたい、権威ある規制をやりたいということを願っておったわけであります。そうなると、実質的には法制化による規制と同一効力を持つことになるのではないかと思われるわけです。それについて一体どういう措置をしようとなさっておるか。他にも例があればその例をもあげ、かつこういう調査が進みますならば、大阪空港のその地域の環境実態等も勘案の上、これらの規制について私は措置を願いたいと思うのでありますけれども、それがありますならば、ひとつこの際明らかにしていただきたい。
○町田説明員 騒音の防止と申しますか、騒音対策のために空港に離着陸する飛行機を制限するという点につきましては、羽田空港につきまして、すでに昭和三十七年に閣議了解をいたしまして、午後十一時から翌朝の午前六時まで羽田空港においては原則としてはジェット機の発着を認めないということにいたしておる次第でございます。ただいまお話のございましたように、国際空港でございますと、国際機が飛んでまいりますので、こういう規制をいたします場合には一応国際的にも話をいたしまして、なお閣議了解を得て万全を期してこういう措置をとったという経過になっております。羽田空港につきましては、大体三十四、五年からジェット機の離発着が始まりまして非常に騒音がうるさくなりましたので、こういう措置をいたしました。現在の伊丹空港におきましても同じような状態になっておると思いますので、現在は十一時から翌日の六時まではジェット機が発着しておりませんけれども、そういうような事態が起こる可能性もありますので、羽田の東京国際空港と同じような措置を考えたいというふうに考えております。 なお、ただいまお話がございました機種別の離着陸の制限につきましては、これを法制的に考えるか、あるいはただいま羽田空港で実施しておりますように、いわゆる飛行場の管理者としての規制ということで行政的に考えるかという問題がございます。一応現段階におきましては行政的にそういう措置をやっていけるのではないかというふうに考えておりますので、そういう面でなお検討いたしたいと思います。
○山口(丈)委員 御答弁によりまして大体了承いたしますが、これは羽田とは御承知のとおり土地の環境が全然違っておるわけでありまして、羽田におきましては片方が海であります。ところがこの飛行場は、どちらへ上がりましてももう過密都市の中央に位をしておる。したがって、羽田と同じような時間帯の規制では、これは私はいけないと思うんです。特に大型ジェット機については特別の配慮をひとつ加えていただかなければ、実際問題としてあの下では寝られませんよ。それはもう、特に小さな乳飲み子などを持っておる家庭などにおきましては、実に悲惨なものです。したがって、夜間の離着陸は禁止せよという強い陳情も出ておるんです。実際これは言われるのはもっともだと思います。したがって、この規制については羽田空港以上の強い規制をしていただくように考慮を願いたいということをお願いしておきます。 その次に、これは非常にむずかしい問題でありますけれども、その周辺におきますところの電波障害であります。これは昔のようにラジオだけならばまだ、声が聞き取りにくいということだけで事は済んだと思いますけれども、今日はテレビというものがある。したがって、この電波の航空機によりますところの撹乱といいますか、電波の撹乱というのが非常にひどいものです。全然音が聞き取れぬというだけじゃありません、画面などは全然もう見ちゃいられないという状態です。それでもなおかつ子供がテレビにかじりついているというのは、実にいじらしいものがある。そこで、いままで言明をいただいておったんですが、これらの電波障害を排除するための研究をして、その結果が出ればそれに基づいていろいろ対処をしよう、こういう御答弁も受けておるわけであります。 また、それだけではなくて、最近になりますというと、これらの地域の人々は、むしろ聴視料を免除してもらいたい、こういうものは実際には置いておくだけで、その機能というものは、これはもうほとんどゼロに近いものである、したがって、聴視料の免除その他の処置をしてもらいたい、こういうことを強く要請されるわけでありますけれども、これらの諸点についてどうお考えになっておるか聞かせていただきたいと思います。
○町田説明員 御指摘のラジオ、テレビの障害でございますが、私どものほうでいままで調べましたところを簡単に申し上げますと、まずラジオ、テレビの航空機による障害には、大体大きく分けまして二種類ございまして、一つはその飛行機の物体が電波の発射している中を通る場合に、それが一つの障害になるということでございます。もう一つは、その騒音があるためにラジオなりテレビが非常に聞こえにくくなる、こういう大体二つがあるようでございます。そういたしまして、先に申しました、電波の中を航空機が通る、そのために、ちょうど光が遮蔽されるように、電波が遮蔽されているようになるという面につきましては、これはラジオなりテレビなりを聞いております場所によって違うわけでございますけれども、非常にひんぱんにそういうものが起こる場合と、それからまあ比較的間隔を置きまして、ごくわずかにしか起きないという場合があるようでございます。 それから騒音のほうは、これはもういま問題になっておるとおりでございますので、騒音によってラジオなりテレビが聞こえなくなるということは、騒音の問題として非常に大きな問題であろうと思います。そうして、いままでこれの防止の方法につきましてもいろいろ検討いたしましたが、結局先に申しましたように、電波を飛行機がさえぎるような場合には、それをさえぎらないような、たとえばアンテナをつくるとか、そういうようなことでございますけれども、航空機は動き回るものでございますので、それに対しましてのアンテナの立て方その他は非常に困難であるというように技術的には考えます。騒音につきましては、騒音対策の一環として考えなければならないということであります。 そこで私ども、結論を出すのはまだ非常に早うございますけれども、空港周辺でテレビなりラジオが非常に見えにくいのを何か技術的に見えるようにする方法については、技術的には非常にむずかしいのではないか。したがいまして、ただいま御指摘もございましたような、要するに聴視料その他につきまして減免の方法を考える、あるいは、もしそういうことができない場合には、別途そういうものに対する、たとえば補助と申しますか、そういうような道を考えるということより手はないのではないかというふうに現在のところ考えております。 なお、これにつきましては、日本放送協会あるいは郵政省とすでに数回折衝はいたしておりますけれども、そういうことが日本放送協会なり郵政省なりのほうの措置によって実現できるという段階にはまだなっておりませんので、その点なお今後とも折衝を続けたいと考えます。
○山口(丈)委員 これについては、ひとり伊丹空港だけじゃないのでありまして、その周辺にもあることでありますが、特に電波障害のひどい地域についてはせめて、技術的に解決ができぬということになれば、聴視料その他で考慮してやるなり、もう少し温情ある処置をぜひとも考慮してやっていただきたいというふうにお願いしたいと思います。 その次に一言、いま問題になっておりますのは、燃料タンクの設置場所についてであります。御承知のとおり、これは民間会社にすでに契約をされたとかなんとか聞いているのでありますけれども、それはほんとうですか。
○町田説明員 運輸省といたしましては、その燃料タンクを設置する場所の使用の申請が出てまいりましたので、昨年の七月にこの使用の許可をやっております。
○山口(丈)委員 これは、聞くところによれば、消防法その他によって規制されておる。その法的な規制条件とは、これは一致しておって別に差しつかえない、こういうお考えのようであります。私も先般、あまり騒ぐものでありますから、どういうことだろうということで、その地域を実際に調査をしたわけであります。そういたしますと、なるほどあの神津の小学校がありまして、その小学校の隣に二メーターか二メーター半くらいの水路があります。その水路をはさんで、その向こう側に設置予定場所がある。なるほど消防法でいえばどうかわかりませんが、しかし、その消防法にいうところのタンクの設置場所というものは、これはどの程度のものをさして言っているのか、私はその法の解釈がわかりません。ああいう大タンク群、しかも小学校なりその周辺は、見られたらわかりますように、家が密集しているところです。こんなところをただ四角四面に、規定がこうであって、それに違反しないからということだけで一方的に許可をされたということは、一体どういうことか。もしあそこで大爆発事故でも起こったといたしましたら、一体全然危害がないとでもお考えになるのか。私があれを調査いたしましたところによりますれば、もし新潟のような事故が起こるとか、あるいは何か飛行機の墜落事故その他最悪の事態を想定いたしましたら、タンクの爆発によって、その周辺、学校も含めて少なくとも五百メートルないし六、七百メートルの範囲内というものは炎に包まれてしまいます。そういう危険性を持ったところです。私はああいうところに設置せられなくても、周囲にはすでに戦前から運輸省の所有地になったところがある。あるいはその隣には大蔵省の所管にかかわるところのいわゆる広場がある。これをそこに設置をすれば、少なくとも周囲半径六百メートルないし八百メートル、一キロの間というものは一つも家がない、そういうようなきわめて安全な適切なところがあるにもかかわらず、こういうところへタンクを設置する。しかもこういうものを設置する場合には、伊丹市長が判を押さなければいかぬということになっている。それを要請されたら、地方団体の長は判こを押さなければならぬということになっている。よしんば法律上その判を押さなければならぬという、承知をしなければならないとなっておりましても、私は法の運用上からいっても、少なくとも事前になぜ相談をして、どうだろうかと、そういう了解を得るような処置をなぜとられなかったか。非常に遺憾にたえないのですが、これはすでに事務当局がそういう決断を下されたとすれば、政治的に解決する以外にないのじゃないかと思われるのです。事務当局においても、これは再検討いたしますというような言質をお与えになっておる。私もそういう言質、御返答もいただいているところであります。実際ほんとうにこれを言明どおりに再考慮されるお考えがあるのかどうか、これはひとつしっかりと御答弁を願っておかないと、地方民は承知をいたしません。どういうことになるかわからない。ただ単に地方民が承知をする、しないということだけじゃない、あの神津の小学校の生徒が、まさかのときには千数百名の小学校の生徒が焼け死んでしまうということが起こらぬとも限らないのでありますが、これは十分に権威のある御答弁を願いたい、いかがですか。
○福井政府委員 大阪国際空港の給油の施設につきましては、いろいろ当局も心配しておりまして、現在予定している地点は、空港の諸施設の配置、給油施設の立地条件等から適当であり、また消防法に規定する保安上の規定にも適法するというので、その個所に設置するのでありますが、しかし付近住民の同施設に対する不安が高まっております事態にかんがみまして、消防当局と十分相談の上その配置、設計等につきさらに検討いたしますとともに、その位置についてもなお検討することにいたしたいと思います。
○山口(丈)委員 いま政務次官から非常に心強い御答弁をいただいたのでありますけれども、少なくともその検討が済むまではこれは着手しない、こういう前提の上に立っていま御答弁をいただいたものと思うのですが、いかがですか。念のためにもう一度御答弁をお願いいたします。
○福井政府委員 そのとおりにいたしたいと思います。
○山口(丈)委員 そこでもう一つ。この飛行場についてはほとほとぼくは困っておるのですが、次にお伺いをしたいのは、拡張に伴うところの付帯施設の対策についてであります。いまのタンクの設置と関連いたしまして、また飛行場の拡張に伴う工事として、その飛行場のところを通っておる水路あるいは道路のつけかえ、あるいはまた一部残っておる住宅の立ちのき問題、こういうような問題がまだ残されておるようであります。一体これはどういうようにして処置をされようとしておるのか。またその飛行場の周辺では、長らく先祖代々から居住をしておった人々が、飛行場の拡張のために、戦時中では強制立ちのき、戦後においても半強制的に立ちのかされて、永住の地を離れていった、そういう人ばかりであります。それによって飛行場の拡張が進行しつつある。この飛行場の拡張あるいは設置に対する犠牲というものは、ばく大なものである。ところが一方においては、その飛行場周辺において、さきに申したようにすでに国有地になっている、そこを不法にといいますか、何といいますか、平気で居住をしておる。これは私はあまりにひどいやり方ではないかと思う。言いかえるならば、違法であろうと何であろうと平気でがんばっておるところが多々ある。一方おとなしく言うことを聞いておるところには、危険も何もかまうことはない、タンクをここに設置するのだ、基準はもう法律によってきめられているのだということでやっている。これは私は行政上の処置から見てもまことにもって言語に絶する悲惨なやり方ではないかと思う。したがって、これについてはどういうように処置をされておるか。 以上三点を、政務次官からでも、事務当局からでもけっこうですが、しっかりした所見を承っておきたい。
○町田説明員 用地買収その他周囲の補償につきましては、何べんか当委員会でも御指摘がございましたが、鋭意進めている最中でございまして、またただいま御指摘の道路、用排水路のつけかえ工事の進捗状況につきましても、関連の土地改良区連合会の基本的な計画に関する了解が成立いたしまして工事に着手いたしましたが、なお買収が難航している場所もございますので、これらにつきましては早急に解決をいたしたいというふうに考えております。 また家屋移転等の問題につきましても、大体総計百七十六戸ぐらいの中で大部分の百五十八戸が移転を完了いたしましたけれども、残りの十八戸につきましてはなお移転が完了いたしませんで、現在交渉中でございます。 それから滑走路の障害となる煙突の除去についてでございますが、これは三種の会社がございまして、その煙突の切断に対する補償につきまして、まことに申しわけないのですが、内容が非常にむずかしいので、補償の決定がおくれておりますが、しかしながらこれは昭和四十三年度に空港を完成するという目標でございますので、できるだけ早い機会に補償額を決定いたしまして、煙突の切断を決定いたしたいというふうに考えております。 それからただいま御指摘がございました不法占拠の問題でございますが、これはいきさつを申しますと長くなりますが、昭和十九年ごろに軍がこの飛行場を拡張いたしました際に、その工事に従事した人々が、工事終了後飯場等のあとに居住しておったことに始まったわけでございます。それで戦後も、昭和三十三年ごろ同空港が民間空港として返還されましたときに、大体不法占拠の建物は六十戸ぐらいございました。これに対しましては立ちのき要求その他、地元の警察その他と連絡をとりまして、何べんか実施しておりますけれども、それにもかかわらずなかなか実効があがらないという状況でございます。特に最近はむしろこれがふえてくるという状況にもございましたので、現在のものに対する措置と同時に、その増加を防止するために、たとえば厳重な立ち入り禁止の札を立てるとか、いろんな措置をいたしまして防止いたしております。同時に、これは刑法の不法侵奪罪にも該当すると思われますので、要すればそういうような措置によって民事的あるいは刑事的措置をいたしたい。そしてできるだけ早くこの不法占拠の土地の実態を解消いたしたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○山口(丈)委員 もうこれでおきますが、ただいまの答弁、早晩これらの地域に対して強権発動によってでも立ちのきを強制されるんじゃないかという推定を私も持っておるわけです。もちろん、国有地に不法に占拠して居住するということは、これはだれがいったって万人これを認めるものじゃありません。けれども、それに対してはまたそれなりの理由も持っておるのであります。したがって私はいたずらに強権を発動するとか、そういうことの前に、これらの人に対しても十分な協議をして、いままで立ちのきをやったところと同じように、私は納得の上で十分の行政的な処置によって合理的な解決をしてもらいたい。そうすれば、これは今日の技術をもってすれば、どこにタンクを置きましょうと、わしにはえろうそんなものは問題にならぬと思う。給油施設はなるほど距離が近いとか遠いとかいいますけれども、そんな距離の問題じゃありません。しかも、あそこは最もいいところなんです。しかも現在大蔵省が持っておる土地というのは低くて、滑走路の土を何センチか堀って、新しい土を入れかえて、そうしていま滑走路の建設工事をやっておるその排土をどんどん捨てておるんです。ところがその排土を捨てておるところの向こうの猪名川べりのほうは、大蔵省の所管の土地だ。どうしてもこれを大蔵省が手放さぬという。どういう理由で手放さぬのか知らないけれども、これは同じ国の話なんでありますから、何か政府の中で解決できぬという話はなかろうと私は思うんです。そうすればたちまちにしてこの問題は解決できるのですから、ひとつこの点は十分に考えてやってもらいたい、こういうふうに考えるんです。 それからいま煙突の御答弁をいただきましたが、これはたびたび申しておるように、ただ単に煙突を切除をするということだけでは済まない問題であります。私もたびたびこの工場の中を見てみましたけれども、これは単なるボイラー施設と違います。したがってこれに対しては、労働組合もぎゃんぎゃん言うてくるんです。労使一体になっております。だんだん騒ぎが大きくなるということになれば、たいへんなことになる。四十三年ですか、とにかく国際見本市を開催するというので、それに間に合わせるようにということでいま飛行場の拡張に一生懸命になっておられるようです。それもわかりますが、しかしながらそれだからといって、こういうような問題がどんどん起きているのを、それを捨てておいて、ただ飛行場をしゃにむにやればいいということは私はないと思うんです。そういう態度をとられてはあとあと政府に対しての不信、行政に対しての不信というものは高まるばかりであります。したがって私はそういうものをもっと積極的に早く解決してやるという熱意を示さるべきだと思うんです。事務当局については十分の熱意を持ってやっておられるようであります。しかしながら、どうも私見ておれば、その進捗ぶりというものはいつまでたっても足踏み状態にあって、実際は少しも前に行っておらぬ。こういうことでは困る。大臣はきょう見えておりませんが、ひとつ政務次官からこれらの事態に政府は今後どういうように対処していきますということをはっきり御言明を願って、私の質問を終わりたいと思います。
○福井政府委員 先般来、同地域の市民の人々からも山口委員同様な陳情がございまして、このままではどうもいけないというように考えましたので、鋭意速度を上げて、御指摘の遺憾な点がないように対処していきたいと思います。なお住民の方々の感情についても、陳情が重なっておりますので、十分、承知しておりますことを念頭に置いて対処したいと思っております。
○長谷川委員長 松浦定義君。
○松浦(定)委員 本日は非常に貴重な時間をお許しいただきまして発言をさしていただきまして、まことにありがとうございます。 ただいま各委員から航空協定についていろいろ御質疑がございましたが、特に今回の日米航空協定につきましては、本委員会の委員長はじめ各委員の方々が非常な決意をもって努力されておることにつきましては、われわれ国民を代表して厚くお礼を申し上げたいところであります。 私はこの機会に、一般航空行政について特に町田監理部長に御質問をいたしておきたいと思いますが、実は国内航空会社が行なっております北海道の航路についてでございます。御存じであろうと思いますが、七月二十日から帯広におきます空港が開始されまして、待望の東京直行便が実施されたわけであります。これがわずか十一日間、八月一日からは今度は八戸経由になりまして、時間でいきますと、直行する場合は二時間三十分であるにかかわらず、八戸に寄ることによりまして、下りが三時間三十五分、上りが三時間四十分、約一時間の時間をとることになったわけであります。北海道の帯広空港を利用する多くの方々は、かりに一時間多くなりましても、一応直行便に値するということでがまんをしておったわけであります。聞くところによりますと、これが九月一ぱいで運休をする、そうして来年の三月まで六カ月ということでございますけれども、おそらくあの地帯の気象条件等からまいりましても、やはり三月といってもこれが四月、五月になるであろう、こういう予想がされるわけであります。そういう、国内航空が七月二十日から開始して、十一日間直行便を飛ばして、あとは八戸へ寄港する、そうして九月一ぱいでまた半年以上も休んでしまう、こういうような状態であるのでありますが、これにつきまして運輸省当局としては、最初からの計画の中にそういう運航状況というものをすでに計画されて許可されたのかどうか、この点をひとつ明らかにしていただきたいと思います。
○町田説明員 御指摘の東京−帯広線につきましては、当初私どもは東京−帯広直行ということで考えておりました。会社といたしましてもそういう考えで始めたことだと存じております。しかしながら、過日の帯広の航空機の胴体着陸の事故がございまして、これによりまして東京−帯広間の直行を予定しておりました夏季のダイヤの維持が困難になりましたので、全体の機材繰りの上から八戸寄港便ということにいたしました。こういうことでございます。機材繰りが非常に困難であるということで、やむを得ずこういう措置にいたした次第であります。 それから今年の十月以降来年の三月まで休止いたしたいという話は、会社としてそういう意向があるやに聞いておりますけれども、これは何といたしましても直行便と申しますか、東京−帯広線をいたしました趣旨から、実際は地元の意向その他を十分に検討いたしましてからでないと困るというふうに考えておりますので、まだ私どもとしてはそういうことに考えをきめているわけではございません。
○松浦(定)委員 監理部長はそういうふうにおっしゃいますけれども、現地の代表が国内航空会社へ交渉しましたところ、本社営業部の橋本監理課長の話によりますと、すでにこれは初めからそういうふうに言ってあるのだ、いま変更したのではないのだ、こういうふうに言っております。しかもその内容が、たとえば旅客が少なくなったとかいまおっしゃいましたように、飛行機の故障によって云々とか、あるいはまた、一部に伝えられておりますように、その飛行機をパイロット養成のために使いたいということがあるので、それを指摘いたしますと、そういうものではない、こういうことを実は言っておるわけであります。いまおっしゃいますようなことでありますと、この会社の営業部の監理課長の言うことばと一致しない点があるわけですが、こういう点はやはり会社独特の考え方で言っておると考えてよろしのか、その点をひとつ明らかにしてもらいたいと思います。
○町田政府委員 初めから冬季はやらないという計画の場合は、そういうような計画で進めるわけでございますが、その点は私どもの理解では、冬季はやらないという方針で初めからやっておったというふうには考えておりません。ただ地元の意向等を勘案いたしまして、また会社のいろいろな機材繰り、全国的な路線網を持っておりますので、そういうような関係で機材繰り等も考えまして、そういうような方針でいきたいということでございますれば、そういう面からまた検討しなければならないというふうに考えております。
○松浦(定)委員 そうしますと、もし会社の言っておるように、九月一ぱいで運休して来年の三、四月に始めたい、そういう要請があった場合には、その実情を調べて許可するなら許可するということであって、会社が一方的にそれをやることはできないわけですか。
○町田政府委員 さようでございます。
○松浦(定)委員 そうしますと、私どもが現地の事情をいろいろ見てまいりますと、この航空事業の目的というものは、たとえば東京と北海道、あるいは東京と九州、東京と山陰とか、四国と東京といったように、そういう地域差を解消するというところに実際問題としてはあると私は思うのです。でありますから、たとえそれによって赤字が生じようとも、国自体がこれをやはりある程度見てやるということが、そういう弱い会社に対する措置であると私は思うのです。日航あるいは全日空から見れば、国内航空はまだ確かに力が充実していないということはよくわかるけれども、一機が故障したからといってその計画全体に支障を生ずるといったようなまだ不十分なものを、少なくとも東京と一番離れておる北海道といったような地帯にそういうものを許可するということ自体、代行するものがないからといって、それによって大幅に計画を変えられるというような、そういうものを許可するということ自体が私は間違っておると思う。全日空なりあるいは日航なりに許可しておったならば、そういうことはなかったと思う。そういうことで、たとえば地域について多少の問題はあるとしても、国内航空の今後の発展状況等を考えて、冬季になったら休むとか、一機故障したからやむを得ないというようなことでなしに、やはり計画どおり継続的にやられるべきである。 もう一つは、それではこの帯広空港が、はたして適地であるかどうかということについては、十分調査をされて許可されたものだと思う。北海道には御承知のとおり十一の飛行場がございます。私の選挙区のことを言って申しわけございませんけれども、北海道の東地帯、ここには五つの飛行場があります。帯広、釧路、中標津、紋別、女満別の五つが散在しておるわけでありますが、この五つの飛行場というものは一つ一つ目的があって許可されたものであろうと思うのであります。時間がありませんからここではこまかくは申しませんが、この五つのうちでも釧路が一番早かった。しかし、この釧路は御承知のとおり、年間の発着率は五〇%である。それを他で補充したいということで中標津等が出てまいりましたけれども、中標津ではあまりにも遠隔地と申しますか、中心から離れるということで、これまた発着率は四〇%ないし五〇%である。帯広の場合は、発着率は一〇〇%といっていいと思います。現在千歳におきましても、皆さん御承知のとおり、千歳の上空まで行って帰ってくることはたびたびあるわけです。これも大体九〇%ないしは九二、三%ではなかろうかと私は推測しておるわけでありますが、少なくとも日本本土の中で、北海道といったような地帯における飛行場適地としては、帯広が発着率については一番有利な地帯であって一〇〇%である。その地帯における飛行場を今度実施されたことについて、十一日間だけの直行便で、すでにまた八戸寄行便にし、さらにまた九月から休止させるということは、運輸行政に対する、地元住民ばかりでなく、私は全国的な——どういう目的があってこの帯広飛行場を許可されたのか。この地帯には五つもの飛行場があると思うのですが、どういう目的かということも当然検討されなければならぬと思うのです。 この帯広空港は、七月二十日から就航を開始して、乗客率を見ましても、最近はきょうやあす申し込んでもとれないくらいに満員なんです。これは観光事業というものも一つは役立っております。しかし、九月以降になると観光客が少なくなるから、だから赤字になるからやらないのだということであるとするならば、私は間違いであると思う。飛行機というものは観光客も目的の一つにはなっておりましょうけれども、やはり東京と北海道や九州というような地域との地域差を縮めるために、やはり地域的あるいは行政的面を考えて、多少の問題があっても、それは政府自体として考えてやるべきだと思います。観光目的というのであったならば、これは私どもとしては、地元負担で観光のためにそういう経費を出してまでやらなくても、観光をしたい人がそういうことについて金をかけて飛行場を整備するということなら、これはまた一理ある考え方として出てくると思います。ですから国が許可を与えてやらせる場合に、一カ月や二カ月で改定しなければならぬようなそういう計画で許可されるのもおかしいし、あるいはまた、そのくらいの力しかないものに認めたという点についても、その地域におる者としては、決して納得できないと思うのです。 結論的に申し上げますと、私どもとしては、どうしても存続をしてほしい。しかし、会社その他等の関係もございますから、最大限譲歩いたしましても、東京−八戸間はやるわけであって、帯広から八戸間を運休するわけでありますから、そうしますと、いままでも札幌の丘珠と帯広はやっておるわけでありますから、帯広−丘珠−東京、こういうふうに丘珠へ寄港するという形で、東京乗り入れというか、そういう直行便を出すということが、最大限譲歩した帯広空港の利用の条件ではなかろうかと思うのですが、こういう点についての当局のお考えはどうでしょうか。
○町田政府委員 帯広−丘珠−東京線という線も、おっしゃるとおり一つの考え方だと思います。具体的内容につきましては、もう少し私どもで検討さしていただきまして、いずれ御返答申し上げたいと思います。
○松浦(定)委員 そうしましたら、それはいま申し上げましたように、国内航空会社自体でそういうことはするのでない、運輸省のほうの十分了解を得て変更するなら変更する、そういうことは間違いないのですね。そういう場合にはいま申し上げましたような点については十分ひとつ考慮していただく、そういうことでひとつ了解いたしたいと思います。 それからもう一つ、私がどうも納得いかない点がございますのは、いま申し上げましたように、この東北海道だけでも五つある。そのうちの紋別、これはいまどういうふうになっておりますか。それから旭川がすでに準備しておられるようでありますが、この二カ所についての内容をちょっとお聞きしておきたい。
○町田説明員 紋別、旭川ともに今年度一ぱいで飛行場が完成の予定でございます。来年度から使用できるということになっております。
○松浦(定)委員 私はこれで終わりますが、たとえば紋別の飛行場というものは、先ほど申し上げましたように、目的から見ればこれはもう相当疑問とされる個所だろうと思うわけです。しかしつくった限りは、やはりこれは地域のために有効にやってもらわなければいかぬ。飛行場はつくったけれどもというようなことで多くの金をかけるということは、私は間違いだと思います。一説によりますと、これは毛が二を東京に送ったら一番もうかるからといったような話も聞いておりますが、そういうことだけではありませんけれども、そういうことにおちいりやすいような結論が出てくるのではないか、こう思います。どうぞひとつ、そういう点では十分これから検討されると同時に、御調査された結果が出てまいりまするように、これは帯広の空港というものは私は北海道においてもまず千歳に次く、千歳以上に条件のいいところだと思いますので、ここを、一般の観光客のことも考え、地元民のことも考えて、ぜひひとつ現在の計画のとおりに就航させるようにお取り計らいを願いたい、このように要請をいたしておきたいと思います。 以上で終わります。 ————◇—————
○長谷川委員長 次に、閉会中審査に関する件についておはかりいたします。 すなわち、陸運に関する件、海運に関する件、航空に関する件、日本国有鉄道の経営に関する件、港湾に関する件、海上保安に関する件、観光に関する件、気象に関する件を閉会中も引き続き調査を行ないたいと存じますので、その旨議長に申し出たいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○長谷川委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。 なお、これらの閉会中審査案件が本委員会に付託されました場合、委員を現地に派遣して実情を調査する必要があります場合には、その委員派遣承認申請の諸手続に関しましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○長谷川委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。 なお、閉会中の委員会において、緊急やむを得ず参考人より意見を聴取する必要が生じました場合には、その参考人招致に関する件の取り扱いにつきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○長谷川委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。 ————◇—————
○長谷川委員長 本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十五分散会