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48回国会参議院1965/03/27

予算委員会第一分科会 第2号

発言数
197
登壇者
10
会派数
1
開催日
1965/03/27

会議録

中村順造日本社会党

○主査(中村順造君) ただいまから予算委員会第一分科会を開会いたします。  まず、委員の変更について御報告いたします。本日、千葉千代世君が辞任され、その補欠として鈴木強君が選任されました。     —————————————

中村順造日本社会党

○主査(中村順造君) 本日は、昭和四十年度総予算中、国会所管を議題といたします。  これより順次御説明を聴取いたしたいと存じます。最初に、大久保衆議院庶務部長にお願いをいたします。

大久保孟庶務部長

○衆議院参事(大久保孟君) 昭和四十年度衆議院関係歳出予算について御説明申し上げます。  昭和四十年度国会所管衆議院関係の歳出予算要求額は七十億九千四十三万四千円でありまして、これを前年度予算額六十二億七千九百四十四万九千円に比較いたしますと、八億千九十八万五千円の増加となっております。  次に、この要求額を各事項について御説明申し上げます。  まず第一に、国会の運営に必要な経費といたしまして五十六億六千九百四十六万五千円を計上いたしております。これは議員関係の諸経費及び事務局、法制局の所掌事務を処理するため必要な経費でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、三億九千八百七十六万三千円の増加となっております。  第二は、衆議院営繕工事に必要な経費といたしまして十四億千三百九十六万九千円を計上いたしております。これは議員会館の第二号館新営及びその関連施設並びに議員宿舎の建設等に必要な経費でございます。  第三は、国会予備金に必要な経費として前年度と同額の七百万円を計上いたしております。  以上簡単でございますが、衆議院関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。

中村順造日本社会党

○主査(中村順造君) 次に、河野参議院事務総長にお願いをいたします。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 昭和四十年度国会所管参議院関係の歳出予算要求額は三十九億四千四百四十九万円でありまして、これを前年度予算額四十五億五千九十三万九千円に比較いたしますと、六億六百四十四万九千円の減少となっております。  次に、この要求のおもな事項について御説明申し上げます。  まず第一に、国会の運営に必要な経費として三十五億一千七百四十七万一千円を計上いたしております。これは議員に関する諸経費及び事務局、法制局の所掌事務を処理するため必要な経費であります。前年度予算額に比較いたしますと、三億三千五百十五万九千円の増加となっております。  第二に、参議院営繕工事に必要な経費として四億二千二百一万九千円を計上いたしております。これは前年度に引き続く議員会館の新営及びこれに関連する施設工事等に必要な経費であります。前年度予算額に比較いたしますと、九億四千百六十万八千円の減少となっておりますが、これは主として議員会館新営費の減少によるものであります。  第三に、国会予備金に必要な経費といたしまして前年度と同額の五百万円を計上しております。  以上、簡単でありますが、参議院関係の概要でございます。

中村順造日本社会党

○主査(中村順造君) 次に、隈井弾劾裁判所事務局長にお願いをいたします。

隈井亨事務局長

○裁判官弾劾裁判所参事(隈井亨君) 昭和四十年度裁判官弾劾裁判所関係歳出予算の御説明を申し上げます。  昭和四十年度国会所管裁判官弾劾裁判所の歳出予算要求額は一千六百八十八万一千円でありまして、これを前年度予算額一千三百九十八万一千円に比較いたしますと、二百九十万円の増加となっております。これは人件費等の給与改定に基づく自然増加によるものであります。  次に要求額を事項別に御説明申し上げますと、まず、裁判官弾劾裁判所の運営に必要な経費といたしまして、一千六百三十万九千円を計上しております。これは当所の運営に必要な裁判長の職務雑費、裁判員の調査旅費並びに事務局の人件費、事務費等であります。  次に、裁判に必要な経費といたしまして、五十七万二千円を計上いたしております。これは、裁判官弾劾法に基づく裁判官の弾劾裁判に必要な旅費、庁費等であります。  以上簡単でありますが、概略の御説明を終わります。

中村順造日本社会党

○主査(中村順造君) 次に、福島訴追委員会事務局長にお願いいたします。

福島尚武事務局長

○裁判官訴追委員会参事(福島尚武君) 裁判官訴追委員会の予算につきまして御説明申し上げます。  裁判官訴追委員会における昭和四十年度歳出予定経費要求額は一千五百七十四万三千円でありまして、これを前年度予算額一千二百二十一万三千円に比較いたしますと、三百五十三万円の増加となっております。  この経費は、裁判官訴追委員会における委員長の職務雑費及び事務局職員の給与に関する経費並びに訴追事案の審査に要する旅費その他の事務費でありまして、前年度に比し増加となっておりますもののうちおもなものは、職員俸給等の増加によるものであります。  何とぞよろしく御審議いただきたいと存じます。

中村順造日本社会党

○主査(中村順造君) 最後に、岡部副館長にお願いいたします。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) 昭和四十年度国会所管国立国会図書管の予定経費要求について御説明申し上げます。  まず、昭和四十年度予定経費要求の総額は十億六千四百四万七千円でございまして、これを前年度予算額と比較いたしますと、一億二千九十九万六千円の増加となっております。  次に、要求額のおもなものについて御説明申し上げます。  第一に、国立国会図書館の維持管理に必要な経費といたしまして、七億九千七百五十四万二千円を計上いたしております。これは人件費及び一般事務処理、庁舎の維持等に要する経費でございます。  第二に、業務運営に必要な経費といたしまして二億二千二百二十六万円を計上いたしております。これは図書館資料を購入するための経費一億四千四百九万円をはじめ、立法調査業務、図書館資料の収集・整理・利用、目録・書誌の作成、写真複製業務、印刷カードの作成、図書館間協力業務、科学技術関係資料の整備等に要する経費でございます。  第三に、営繕工事に必要な経費として四千四百二十四万五千円を計上いたしております。これは国立国会図書館庁舎第二期工事に必要な基本設計委託費及び現在の庁舎の冷房設備に必要とする経費でございます。  以上、はなはだ簡単な説明でございますが、よろしく御審議のほど、お願い申し上げます。

中村順造日本社会党

○主査(中村順造君) 以上をもちまして国会関係の説明は全部終了いたしました。  それでは質疑のおありの方は順次御発言をお願いいたします。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 国会職員の給与というか待遇、そういうようなものの改善全般にわたって、ここ数年の国会の中で、衆参両院の事務当局が、国会に約束したことがあるかないか。あれば、どういうふうなものを約束したのか、その点からまずお聞きをしたいと思います。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) いま衆議院、参議院その他各機関、国会関係の職員全般についてのお尋ねであったと思いますが、便宜私から申し上げますが、国会職員の給与の改善については、かねがね両院の議院運営委員会あるいは庶務関係小委員会等で検討せられることが多く、また、今日見るがごとく両院の予算の審議の過程において、分科会簿でいろいろ御審議にあずかっておるわけであります。したがいまして、議院運営委員会の関係あるいは予算の分科会の関係等において、私どもからいろいろお答えを申し上げておる点があるのであります。しかしながら、両院にまたがって、また私が従来分科会等に出席いたしておらなかったときが多い関係もございまして、的確を失するといかがと思いまするので、そういう点については、職員のことでありますので、便宜本院の人事課長からお答えを申し上げさせたいと思いますので御了承、願います。

二見次夫人事課長事務取扱

○参事(二見次夫君) 国会の両院関係を通じての全般の問題として、給与問題についていかなることが要求されているかということでございまするが、両院を通じましての問題といたしましては、議院警察職及び速記職の給与の改善、すなわち給料表の改正ということについて努力しろと、こういう御要求があったと思うのでございます。そのほか両院おのおの別々の問題はいろいろあったと存じますが、共通の問題としてはこれであったと記憶いたしております。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 ちょっと最初から何か意地が悪い質問のようで恐縮なんですが、ぼくの言うのは、国会で問題となったところを聞いておるわけじゃないのです。両院の事務当局が、一体国会の審議の中で、国会職員の給与、待遇、そういうふうなもの全般にわたってこうしたいというようなことを国会でお約束したことがあるかないか、こういうことを聞いておるのです。

二見次夫人事課長事務取扱

○参事(二見次夫君) 両院にまたがるような事項で……

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 またがってもまたがらなくてもいいですよ、それは。

二見次夫人事課長事務取扱

○参事(二見次夫君) 衆議院の分科会及び参議院の分科会で、それぞれその事情によりまして約束した事柄があると思います。参議院のほうにおきましては、たとえば昨年におきましては、要員の初任紀の指定がえによって起こる調整問題についてこれを善処しろという御要求があり、それについてそのように処置いたしてまいり戻したし、それから臨時衛視については、これは好ましくないから今後はすべて常任にするようにという御要求があり、そのように処置いたしてまいりましたし、それから議院警察職の給料表を公安職に準じて公安職並みに運用しろ、こういう御要求があり、それについて検討し、大体処置してまいりたいと存じております。衆議院のほうにおいては衆議院の分科会でいろいろ御要求があり、お約束になっておると存じます。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 いままでいろいろ約束をしたと、約束ということばの内容にもよると思うのですよ。あなた方がこういうふうに国会の質問に対して答弁をして、こういうふうにしたいという約束をしたといわれるものもあるだろうし、あるいは約束ではないけれども、こういうふうにしたいというあなた方の一つの希望を表明したものもあるでしょうし、いろいろあるだろうと思うのですよ。だからぼくは約束ということばを使ったから、約束というのはどういう意味ですかという反問があると思ったのだけれども、反問がないから、こっちからあれするわけですけれども、数回にわたって、たとえば行(二)の撤廃をしたいということを衆参両院当局が言明しておるのじゃないですか。その点はどうなんですか。

二見次夫人事課長事務取扱

○参事(二見次夫君) 行(二)の問題につきましては、ここ二、三年来問題となりまして、これが好ましくない、撤廃しろという声が強いということは承知いたしております。昨年の分科会においてもそれは御質問が出まして、私ども極力これが撤廃ということに努力したいということを御返事申し上げてまいりました。そして、その後の状況を申し上げますれば、行(二)の給料表というのは、これは公務員制度全般の給与制度の中の一環でございまして、撤廃すると申しましても、なかなかしかく簡単にまいらないわけでございます。国家公務員としての基本的な性格から申しますれば、特別職たる国会職員も一般職である国家公務員も、まず変わりはないかと存じます。それからまた、その職務の内容におきましても、行(一)、行(二)というふうなものは、一般職と特別職との間に、そうさい然とした差異というものが見受けられないということになりますと、国会の職員だけに特別なものを適用するということを主張するには、なかなか困難がございまして、まあいろいろ努力してまいりました。しかし、そういう困難があるからといって手をこまねいていたわけじゃなくて、行(二)の制度のもとでも、さらにその運用面においても改善に努力したつもりでございます。さらに、これが簡単に撤廃できないとするならば、その現在の行(二)の制度のもとにおいて、どうすればいいかということをいろいろ苦心し、衆議院とも協力、相談いたしまして、現在の制度のもとにおいて見出し得る方法として、大蔵省と交渉いたしまして、行(二)の職種に従事しておる者の中で、その業務の内容が行(一)に類しているような者について、これをできるだけ行(一)に移しかえるようにということを要求し、交渉いたしました。その結果、三十九年度は参議院、衆議院、国会図書館におきましても若干名ずつ行(一)へ移行が認められ、それから四十年度におきましてもやはり参議院、衆議院、図書館ともに行(一)への移行が若干名認められた次第でございます。もちろんこの数は国会職員の中における行(二)の職員の全体の数から申しますれば一部分であって、決してこれでこの問題が解決されたというわけではなくて、その解決にはまだほど遠いという感じがいたします。しかし、これは何ぶんにも公務員制度全般の中の問題でございまして、やはり公務員制度の全般の改正ということによって完全な解決がはかられなければならないのではないかと思っております。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 いまの行(二)表の撤廃ということは、これは数年前からいわれておって、たとえば去年の二月十七日の衆議院の予算第一分科会でも衆議院の山崎事務総長ですが、こういうようなことに関しては「できるならばなくしたい、」と、こういうふうに言っておりますし、今年の二月二十二日のやはり衆議院の第一分科会では、久保田事務総長が「行二の撤廃につきましては、私も前総長同様、早急に撤廃すべきものである、こういうふうに考えておりまして、」と、こういうふうに言っているわけですが、これは参議院でも、事務総長せっかく来ておられるのですが、この行(二)の撤廃ということは早急に撤廃すべきものである、こういうふうに考えておるのですか。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 私は現在の行(二)の俸給表が現実においてすでに非常な破綻を来たしておる。したがって、行(二)の俸給表については抜本的な改正が必要であろうということを考えております。それで、こういう意味のことは人事院当局に対しても要望をいたしたことがございますし、今回の予算の要求に関連しても、その最後の段階で大蔵省において相当主張したこともございます。  行(二)の撤廃が必要だと考えておるかということに対して、ややそういう違った角度から申し上げておりますゆえんのものは、もし行(二)の俸給表というものが、公務員の勤務様態の差異に応じまして何らか異なる俸給表を置くことが妥当であるかどうかということの問題に関して、人事管理の専門家でない私としては、軽々に論断することが困難だと思いますので、広い意味において行(一)の俸給表以外に行(二)の俸給表があり得べからずということを断定するというだけの用意がないからそう申しておるのでありますが、いずれにいたしましても、現在の行(二)の俸給表の運用の実態からいって、すでにはなはだしく破綻を来たしておる。したがって、これを抜本的に改正することは当然必要なことであると、そういうふうに私としては考え、御質問に対しましては常に私自身としてはそういうふうに答弁してまいったつもりでございます。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 いまの行(二)というのは、参議院ではどういうような職種で、何人くらいいるわけですか。

二見次夫人事課長事務取扱

○参事(二見次夫君) 職種といたしましては、運転手、修理工、保守、交換手、用員、こういう職種になっております。人数といたしましては、それらすべてを含めまして二百十七名になっております。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 衆議院は何人くらいいるんですか。

大久保孟庶務部長

○衆議院参事(大久保孟君) 職種はただいま参議院の二見さんから申し上げたとおりでございますが、運転手等含めまして三百四十八名おります。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 いま事務総長が言われた行(二)表というものが現実に破綻を来たしており、抜本的改正を必要とする段階にあるのだということを言われたわけですが、そうすると、どういう点で破綻を来たしておるのでしょうか。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 行(一)、行(二)の二つの俸給表が行なわれる理由として、公務員の勤務の様態が職種によっていろいろ異なる。その勤務様態の異なることに適応して異なる俸給表を使う必要があるということがいわれて現在の姿になっておるわけでありますが、当初これを運用したらばこういうことにもなろうかと思っておったことに比しますると、現実の問題として行(二)の俸給表の通用を受けた職員が勤務の様態の差異というようなことはあるにしましても、私どもが予想した以上に、処遇においてやや恵まれないという点があるやに存じまするので、先ほど人事課長からも申し上げましたように、運用により、できるだけ理由のあるものについては行(二)を、これを行(一)に転換するということを予算折衝でも要求をいたしまして、そう実現してまいりましたけれども、運用によってどうこうするというよりも、俸給表自体の改正あるいはその中には俸給表の一体化というようなこともあると思いますが、そういうことは、人事の専門のところで十分検討してもらわなきゃなりませんが、単に理由のあるものについて若干ずつ行(一)に移行をするということを越えて、行(二)の俸給表自体について検討をしなければならないところへきておる。そのことは、当初私どもが予想した以上に現実に行(二)の職員がやや恵まれてない程度が大きいのじゃないかと、そういう感じを持っておるわけでございます。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 いまの、恵まれてないやに存ずるということの、具体的にはどういうふうに恵まれてないことが数字としてあらわれてくるんですか。何か初めは行(二)のほうがちょっといいんですか。だんだんたってくるにしたがって開いてくるんですか。

二見次夫人事課長事務取扱

○参事(二見次夫君) おっしゃるとおり、初めの間は行(二)のほうがものによっては昇給が確かに高いし、まあいわば、より有利であるというふうに見ていいと思います。しかし、大体十年を境として、それから先になると、行(二)のほうが今夏は劣っていく、かいつまんで言うと、こういうことだと思います。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 そういうものが検討しなきゃならないところにきているというのは、これは一体国会職員というのは特別職であって一般職とは違うし、どこで検討することになるんですか。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) まあそういうことになりますると、国会職員の特別職たる意義あるいはそういうことがどういう効果として実際上あらわれるかという根本の問題にもなろうかと思いますが、ただ速記職等はしばらく別にいたしますれば、行政職(一)、行政職(二)という二つの俸給表があることは政府行政各部の一般職の職員と同じであります。ということは、やはり政府において自動車の運転をしている、その勤務様態と国会における様態とが本質的には異ならない。あるいは電話交換手をしている、その勤務様態は国会につとめようと行政各部につとめようと、根本的には異ならないというようなことからして、国家公務員全般の均衡というようなことを考えますれば、国家公務員の一般職として行政職(一)、行政職(二)という差異が現実に行なわれ、そこに理由ありとせられている限りにおいて、国会独自において行政職(一)、行政職(二)について一般職と異なる取り扱いをするということは、事実においてはなはだ困難であり、あるいは一般職との権衡を失するというような問題にもなろうかと存ずるのであります。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 国家公務員である、特別職であるという国会の職員が、労働者として当然認められておる労働基本権というものを奪われておるという代償として、一般の場合には人事院があるわけですね、第三者機関として。それは国会の職員の場合には、人事院にかわるべきものというのはどういうものがあるんですか。ないんですか。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 人事院にそのままそっくりかわるという機関は、国会の場合にないと存じます。それで、その関係がどういうふうになるかと申しますれば、人事院が主として一般職の国家公務員を対象として給与の勧告をすると、その場合において、一般職の国家公務員の勤務様態と同じ勤務様態を持つ国会職員については、一応専門的な研さんを遂げ、一応権威あるものと目される人事院の勧告と同じ取り扱いを国会内部にも行なっていく、それが行政職(一)、行政職(二)の関係であります。それから公安職に対するかっこうのものとして議院警察職というものがありますが、そういう意味において議院警察職の俸給表は、主として国家公務員公安職の俸給表によっております。ただ国会の議院警察の衛視諸君の給与の実体にかんがみ、さらにこれを好遇するという観点から若干の手直しは行なっております。また速記職につきましても行政職(一)と速記職の俸給表と、沿革的にこういう点で相応せしめているということがございまするから、その沿革的な立場に立って、速記職を、これは形としては国会独自に定めておりますが、行政職(一)との連関性をある程度保つということからいえば、人事院勧告の内容と密接に関連をしてくると、そういうような意味合いにおきまして、国会内部に人事院に相当する機関はございませんが、人事院の勧告と密接な関連においてつくられることになるわけであります。また大蔵省が、特別職の給与に関する事柄を、大蔵省設置法によって所掌する権能を与えられております関係上、予算の関係においてあるいは制度の実施において、ある程度これと交渉し折衝を遂げねばなりませんが、そういう場合において、やはり人事院の勧告の内容と著しく背馳する結果を生ずることは非常に困難だというような事情で、根本的には人事院という一般職の公務員における第三者機関の考え方が、特別職である国会職員の給与の決定の際にも相当事実問題として考慮をせられるという仕組みになっておると存ずるわけであります。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 国会職員の給与の改善というか、そういうような問題については、国会の中にある議院運営委員会の中の庶務小委員会、そこでいろいろ協議するんですか。どういうふうになっているのですか。こんなこと、ぼくが聞くのおかしいのですがね。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 国会職員の給与の問題につきましては、私どももとより常に十分な配慮を怠ってはならないわけでありますが、機関としては、議院運営委員会、これは沿革的には庶務小委員会で御検討願う場合、あるいは理事会で御検討願う場合、両院において多少慣行が違うようなこともありますが、要するに、議院運営委員会の内部機関で周密に御検討を願うというかっこうになっております。それで、具体的に国会職員給与規程というもので定められておりますが、そういう規程の改正は、当然議院運営委員会の議決を経ることになっておるわけであります。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 そこへいろいろ案を出す前に、当然事務当局としては、規程のいろいろ案をつくると思うのですが、そのときに、国会の職員の職員組合なり、あるいは職員の代表なり、そういう人の意見というものを十分に聞かないで、そして案を出しているんじゃないんですか。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 現実の私どもの常々配慮しているところは、先ほど稲葉さんのおっしゃいましたように、一般職の国家公務員が、労働基本権がない代償として人事院という第三者機関の裁定によってその給与がまかなわれでいるに反し、国会職員においては、そういう第三者機関がないから云々という御意見があったように、人事院の勧告ということに間接に、不可分と申しますか、相当密接して事柄をきめてはおりまするものの、形としては稲葉さんのおっしゃったように、特別職の国会職員に対して直接人事院というような第三者機関がないわけでありますから、私ども平生の考え方としましては、十分職員組合等の意見、希望等もこれを聴取いたしまして、それで給与規程の作成の際の参考に資したいということは、常々考えているところであります。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 常々考えているのは考えているんですが、それはまああなたのほうのことでしょうけれども、実際には事務局が一方的にもうそれをきめてしまって、きめてしまった後に、まあ多少職員組合の意見を聞くというか、陳情を聞く、そのときはもうすでにコンクリートのものができておる段階で聞いている。形だけ聞いてるんだというふうなことじゃないんですか、現実は。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 特に昨年の場合に、おっしゃるような傾きがあったことは否定できないことであろうと思います。のみならず、私どもは職員組合の大筋の考え方、あるいは制度的なこうあるべしとする意見、こういうことは、常に十分これを聞き、また、私どもの考え方の中に取り入れるべきものは摂取したいと思っております。ただ具体的な俸給表の中における金額とか、そういうものにつきましては、事情が許せばそうもするのがいいかもわかりませんけれども、現実の問題としてはなかなか困難であります。また場合によっては、そういう金額をいろいろ上下する相談をすべきかどうかということも検討を要すると思います。現実に困難だと申しますのは、何ぶん両院の事務当局の間でいろいろ相談をいたし、この相談がなかなか議が合わないということもございますし、さらに先ほど申しましたような関係で、大蔵省との折衝も遂げなければなりません。また、そういう給与規程を議院運営委員会なり庶務小委員会におはかりするのが、通常、会期の末のいろいろ国会運営のこんとんとした事態において急遽おはかりをしなければならないというようなことで、そういう個々の金額についていろいろ折衝する時間的余裕が特に昨年においてなかったことは、これはいなめないことと思います。ただ職員の関係を直接掌握して十分部内の実情を知悉しており、いろいろ心配している関係者、たとえば速記関係の人においては記録部長、衛視諸君の関係においては警務部長、そういう人を通じていろいろ個々の職員諸君、あるいはそれと構成を同じくしている組合の諸君にも、私どもの意のあるところは通じたいと、こういうことでやっておりますが、再三申し上げましたように、昨年においては特にその時間的余裕が少なかったということは残念に思っております。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 一昨年五月に、国会職員の千五百名くらいで、いろいろアンケートをとったわけですね、そうしたら人事行政に不満を表明する者が全体の九七%に及んだという事実があるわけです。これはもちろん内容的にもいろいろありますから、ただ九七%が人事行政に不満を持ったといっても、それはその人自身の個人的なあれはあるかもわからぬから、ただ九七%ということで、あれかもわかりませんが、いずれにしても、国会職員の九割以上の者が国会の中においての人事行政に非常な不満を表明している、これはアンケートをとったんですよ、これはあなた方に出しておらないかもわかりません。それはいろいろの角度からあなた方のほうでゆっくり話し合う必要があるのではないかと思いますが、非常に人事行政に対して不満があるわけです。こういう事実はあれですか、アンケートをとったことの結果ということについては、正式にはあなたのほうに知らせられないとしても、いろんなルートからそういうことがあっだということは知っているのですか、知らないですか。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) はなはだ不幸にしていままで承知をいたしておりません。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 実はこれは個人的なことになるかもわかりませんが、私はいま清水谷の宿舎にいるのです。清水谷宿舎でもいろいろ話を聞くわけです。だからどういう話を聞いたということは言いませんよ、言わないけれども、たとえば人事交流に対して非常に不平不満が充満している、あそこにいる人で、十年以上いる人がいるのです。女の人で、できてからずっといる人いるのです。そういうことで不満が充満しているのです。一体国会職員の中の人事交流ということを、あなた方の中で人事交流というか、人事行政に対する不満というものを、どういうふうに把握して、今後どういうふうに生かしていくのか、これについて、抽象的かもわかりませんが、そういう点のお考えをひとついただきたいと思うのが一点です。  もう一つは、いまの宿舎にいる人が、十年以上もいる、そういうふうなことで、今度新館ができるわけですね、できたときに人事交流があるのかどうか、一生懸命希望しているわけです。心配しているわけです。その点はどうなるのですか、二つの問題です。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) さっき私が承知しておらないと申し上げましたのは、国会職員、主として参議院をさしておられるのではないかと思いますが、その中で九七%に及ぶ職員が人事行政に非常な不満を持っていると、そういう数字等については私は知らないと申し上げたので、相当の人がいろんな不満なり希望を持っているかもしらぬということは、私ども常に配意をしているところであります。それで、私といたしましては、全般的に私が責任をもって行なっておった人事行政について非常な不満を持っておるというふうには必ずしも考えませんが、これは私のうぬぼれのしからしむるところもありましょうが、事実において他の部署への交流その他の問題を通じて、あるいは給与等の問題を通じて、多かれ少なかれ、何らかの不満を持ち希望を持っている人は、さだめし多いだろうと思います。そういうことにつきましては、今後とも、各部、その職場々々の部課長の意見も聞き、またそういう、なかなか上には言いにくいような実情を、職員組合等の幹部諸君がかえってよく知っておられるような向きもあれば、十分そういうことも開きまして、なるべく職員諸君の不満が積み重ならないように努力をいたしたいと存じます。  それから第二の、会館の新営にあたっては、当然配置転換その他人事交流がございますが、特に稲葉さんのおっしゃいました清水谷の職員がこれに関連してどう動くかということは、私自身としてはまだ的確な考え方をいたしておりませんので、管理部長からお答えを申し上げます。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 議員宿舎の職員につきましては、この参議院の建物から離れたところに勤務しておりますし、それから泊まり、宿直がある、それから議員の方のお世話をしなければならないというような、非常に勤務が、何と申しますかあまりいい勤務ではないということがあろうかと思います。したがいまして、議員宿舎の職員につきましては、できるだけ交流をお願いする、特に学校卒業者につきましては長く宿舎に置かないようにいたしたい。これは常に人事課のほうにもお願いをしておるわけでございます。ただ、一般の交流の問題といたしましては、宿舎にある部局から持っていく場合には、その宿舎に行く者が今度は不満を持つというようなことがございますので、なかなか思うにまかせないわけであります。それで、したがいまして、欠員ができたときにこっちへ持ってきて、新規の採用者を宿舎に回すというほかはないわけでございます。そういう点がなかなか交流が思うにまかせないゆえんではないかと思います。なお、会館の新営に伴いまして、人事の交流、これはむろん考えなければならないことでございますが、会館の新営に伴いまして、たとえば夜勤者がなくなるというようなことがあります場合には、その夜勤者を昼間の勤務に切りかえなければならない、そういったいろんなことがございまして、直ちに宿舎のほうと関連をもって人事ができるかどうか疑問でございますけれども、先ほど申し上げましたような宿舎の勤務の長い者につきましてはこの際できるだけ考慮したい、また、これを人事課とも協議いたしましてできるだけ実現いたしたい、かように考えております。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 私は、人事の交流について関与するつもりも何にもないわけです。その点は誤解されるといけませんし、それから配転のような問題のときに現在の職員が不利な条件におちいるということは絶対ないようにこれは当然しなければならないのですから、その点は念を押しておきます。  もう一つ聞きたいのは、議院警察職というもの、これは衛視さんですか。この人が四百人くらいいるのですか。これは衆参両院でですか。何人くらいいるのですか。参議院で何人、衆議院で何人くらいいるのですか、議院警察職というのは。

二見次夫人事課長事務取扱

○参事(二見次夫君) 参議院では百六十名であります。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 衆議院は何人ですか。

大久保孟庶務部長

○衆議院参事(大久保孟君) 衆議院では二百六十二名でございます。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 この議院警察職の給料表の改定の問題で、二年ほど前ですか、衆議院ではそれを改定をしたいのだということで案をつくって参議院のほうに送ってきたのですか、そしたら参議院はその必要がないというのではねつけたという話があるのですが、その点はどうですか。それはまず衆議院のほうからお聞きしましようか。

大久保孟庶務部長

○衆議院参事(大久保孟君) 一年少し前に衆議院の庶務小委員会におきまして、当時非常に急いでおりましたものですから、一応の案と申しますかそれをつくりまして、参議院のほうにお送りしましたことは事実でございます。ただ、その後参議院側との調整がつきませんでその点たいへん遺憾に思っておりますが、その案はその後のベース改定で現実には現在の案としては通用いたしませんが、その後衆参両院で意見を調整しておりますが、その後まだ調整がつかない状態になっております。昨年のベース改定の際にはその基本的な調整は別にしまして、衆参両院で話し合いしまして、大蔵当局の理解を得まして、議院警察職につきましては、上位のほうでございますが、若干改善ができたという状態でございます。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 衆議院のほうで議院警察職の給料表の改定で一応の案をつくったというのですけれども、それはどういうふうな案をつくったのですか。現在の給料表というものに不合理な点があるのだということを認めて案をつくったと思うのですが、どういう点を変えようというような案だったのですか、それは。

大久保孟庶務部長

○衆議院参事(大久保孟君) 現在の給料表と比べますと全部変わっておりまして比較にならないと思いますが、その当時の議院警察職の給料表に比べますと、一般的に申しまして、ちょっと雑な言い方でございますが、有利な形になっております給料表でございます。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 それはどういうふうな理論的な根拠からそういうふうな議院警察職の給料表の改定をするようになったのですか。

大久保孟庶務部長

○衆議院参事(大久保孟君) 理論的な根拠と申しますか、議院警察職を含めましてこれは国家公務員の給与全般がいわゆる中だるみと申しますか、長い期間たっておりますのでそういう面がございまして、議院警察職におきましても特に衆議院、まあ参議院もそうだと思いますが、長く勤務されている方が多いものですから、その点の中だるみと申しますか、そういう点を重点的に考慮しまして、それの解消といいますか、間差等を延ばす、ダウンしないような形の有利な形の給料表だと記憶しております。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 その給料表はきようでなくていいが、あとで出してもらいたいと思うのですが、そうすると、それが一応衆議院の案として、正式の案として参議院に回ったわけですね。法案じゃないのだから内部のあれかもわからぬが回ったわけですね。それが参議院にきてどうしちゃったのですか。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) いま衆議院の部長からお答えになりましたように、一昨年来国会の議院警察職の諸君の給与を改善しようじゃないかという議が両院にありまして、それについて両院の事務局において熱心に検討したわけであります。そのうちに衆議院の事務局から一つの案の提示がございまして、私どもはこれを参議院の議院運営委員会の理事会の議にも付しましたし、また、私ども事務局としては十分これを検討いたしました。それで、その際の私どもの基本的な考え方は、客観的な事実に基づいて衛視諸君の給与の改善すべき点を大いに改善したい、そういうことで十幾種類のいろいろな調査表を作成をいたしまして、あらゆる観点から検討をいたしました。それで客観的な事実に基づいて改善すべきことと同時に、私ども、事務総長としては事務一般の職員あるいは速記関係の職員等各職種の職員をかかえでおるわけでありますから、その職員相互間の給与が権衡を失してはいけない。それで各職種相互間の均衡を保持しつつ職員の給与を改善したいということが、私どもの基本的な考え方でございました。その考え方に立脚した場合において、衆議院の案に対して若干の異なる考え方も出ましたので、私どもとしては対案をつくりまして、これを衆議院の検討をお願いしたわけであります。それが両院間の合意がならないうちにベース改定というようなことで、新たな要素が出てきましたので、そのベース改定に基づく改定をしたというのが実情であります。  なお、私どもの基本的な考え方である客観的事実に基づいて各職種の相互の均衡を保持しながら、できるだけ職員の給与を改善したいという考え方は、参議院の議運の理事会においてもいろいろ御検討をいただきましたが、理事会において、その方針が最もよろしいから、その方針で十分検討するようにという御指示もいただいておったわけであります。なお、付言いたしますれば、昨年の人事院の給与改定の勧告は、公安職につきましては、他の俸給表に比して相当程度に顕著な改善を施しておるようでありまして、ほかよりも、いわば俗にいえば有利になるわけであります。したがいまして、その有利になっている俸給表をこの議院警察職の俸給表としたわけでありますが、それでもなお、いまお話にありました一昨年来の経緯もあって、もう少しでもよくしたいということで、上位の等級につきまして、さらにこれを有利になるような国会限りの改定を施して、ただいまの議院警察職の俸給表ができておるわけであります。なお、その後の実情にかんがみて、議院警察職の適用を受ける衛視諸君の初任給の俸給については、なお改善の要があるように考えまして、いま両院で話し合いをしておりますが、近々その改正の運びになり得るかと存じております。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 相互の均衡を保持しようというのは一つの役人的な考え方かもわかりませんけれども、それを言っておったのでは、これはいつまでたってもできないので、一つのものの改善をして、そうしてほかのものがそれに近づくというような形をとらなければ改善というようなものはぼくはできないのだ、こういうように考えるのですが、これはまあ議論ですけれども、相互の均衡保持、均衡保持ということを言っているが、研究研究で終わってしまうことになるのではないか、こう思うのですが、そういうことではなくして、一つの突破口というと語弊がありますが、一つのものをきめて、ほかのものをこれに近づけるというような形で進んでいっていただきたいということを私は考えるのと、それから、上位だけのもの上がるということはおかしいので、初任給も上げなければならぬ。それから初任給の人と上位の人との間の人も当然上がらなければならないという形で、ある部分だけ上がって大部分が上がらないという、そこでの不均衡というものが当然生じてはならないのだ、こういうふうに考えるわけですし、何か事務当局の説明を聞いていると、私は議運のことはよくわかりませんのでそういうことをここで言うのはおかしいと思うのですが、何か議運というものを隠れみのにしているというような印象をちょっと私は持つのですが、いずれにいたしましても、いまあなたが言われたような形で、この議院警察職の待遇の改善の問題について、衆参両院が一致をして、早急に改善をするように、これは私は要望をここでいたしておきたい、こういうふうに考えます。  それで、あといろいろお聞きしたいことがございますが、たとえば衆参両院の職員と図書館の職員との格差の問題でありますとか、その他万般の問題、図書館関係の問題等がございますが、これはその他の問題といいますか、鈴木先生のほうにお願いをしまして、私の質問はまだ不十分なところがあると思いますが、なおきょうの議事録をよく検討させていただいて、他の委員会の中でまた再度質問させていただきたいと思いまして、私の質問はこれで終わります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 最初にお尋ねしたいのは、国会の中央玄関の使用についてですが、欧米各国の議会を見学しましても、日本のように門を閉ざして一般国民を入れない、天皇陛下と外国の賓客と、当選をした議員が最初だけ入るなんていうところはあまりないですよ、これは。見学をする人が裏口から入るなんていうのは、私はちょっとどうかと思うのです。最終的にもちろん議院運営委員会のきめたことであるわけですが、当面、総長として、これはあなたの考え方なんですが、どういうふうに理解されているでしょうか。  私は、国会というのは、旧帝国議会からのしきたりもあるでしょう、慣習もあるでしょう。ですから、どうも形式主義のところが多くて、もう少し人間関係なんか見ても、やあやあというような融和の雰囲気があっていいのじゃないかと思うのですけれども、どうもかた苦しいですね、議員相手の仕事だから、ついそうなるのかどうか知りませんけれども。ですから、警察とか、拘置所とか、監獄とか、戦後非常に民主化されておらないところがあるのです。それに続いて国会がどうも民主化を必要とするのじゃないか、こういう意見もあるわけです。国民のものなんです。これは。ですから、私は、堂々と見学する人たちがあそこから入って、どこでも自由に見られるようにしたらどうか。これは国民の側にも、まだ民主主義を十分体得いたしておりませんから、不心得者がありまして、ときには迷惑をかける者があるでしょうけれども、そういうことに重点が行き過ぎてしまって、全般的な民主化というものがおくれているのじゃないかと思うのです。ですから、これは全体の反省の上に立たなければいけませんけれども、当面、私は十年間おりまして非常にそういう気がするものですから、きょうこの機会に総長に伺いたい、こう思うわけです。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 国会が国民の親しみを受けなければならない、また、国会内部が非常にかた苦しいあるいは形式的な考え方が支配的であってはならないというようなお考え方は、私も全くそのとおりに存じます。  現在、そういうことになってないという御批判に対しては、できるだけ機会を尽くしてそういうことの改善をはからなければならないと思いますが、議員各位の御協力を得てそういうことにつとめたいと存じます。  中央玄関のことについて特にお話がございましたが、その点につきましては、私の考え方は、中央玄関が正玄関であり、両院の玄関が何といいますか、脇の玄関である、副次的な玄関である、こういうふうには実は考えておりません。衆議院の正玄関は衆議院の玄関であり、参議院の正玄関は参議院の玄関であると思っております。したがって、参議院の議員が正規に出入せられる際も当然参議院の玄関から来られるでありましょうし、参議院の正規の外客の接待等のための行事がありましても参議院の玄関からお願いする、これは特段におかしくないと存じております。したがいまして、国会全体の行事、たとえば天皇が国会に来られるとか、あるいは国会全体の、両院が合しまして、国会全体のお客さんとして外国の議会の方を招くというようなときには、現在も中央玄関から出入を願っておりますし、各院の正規のお客さんとかは各院の玄関からやっているわけであります。そういうふうに中央玄関も国会全体の玄関であると同時に、両院の玄関も各院のそれぞれの正規の玄関である、正式の玄関である、そういうことを基本的に考えながらいろいろなことを律するというのが現状であり、私の考えであるわけであります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それも一つの理屈だと思いますから私は否定はしません。ただ、われわれは、参議院側の入り口、衆議院側の入り口まん中にあるのは一体何か、なぜこれをつくったか、天皇陛下が来るためにつくったのか、外国のお客さんが来るためにつくったのか、その点はよくいきさつを知りませんが、いずれにしても参観する主権者、主権在民の国民である主権者が国会を見学に来る場合に裏から入ってくる。皆さんは衆議院も参議院も見たいと思うのです。ところが、衆議院のほうを見て、参議院のほうを見るのにまた手続をしなければ見られないということですから、つい衆議院のほうと参議院のほうに分散して入ってくる。だからもう少し——いままでのあなたの考え方はわかりますが、それは世界各国の実情等からして、非民主的な考え方ではないかと思うものですから、もう一歩進めて各国並みに正門からどんどん入って自由に行けるような考え方をもっと研究されたらどうか。それには国民にもやはり理解してもらわなければならない点もありますが、相ともに秩序を保って、国会の、最高議決機関としての権威をはずかしめないように、来る人たちもしてもらうということにして、もう少しオープンの姿にできないだろうかということの意見を持っているものですからお伺いしたわけです。ここは討論をするところではありませんが、そういう私は意見を持っておりますから、もう少し前向きで、従来の考え方から脱却して、一歩前進した形で、中央玄関の使用についてお考えができないだろうか、こういうことなんです。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 先ほど私の考え方は申し上げたわけでありますが、まああれで徹底しているかというと必ずしもそうでないので、たとえばいま両院の議運の申し合わせで、衆議院の選挙の後の初めて衆議院議員が登院せられる際、また、参議院の通常選挙の際の召集日の第一日、これは別段外部の方々が来るわけではありませんが、特に国会中央玄関から出入を願うということにいたしております。そういうことで、中央玄関をどういうふうに使用すべきかということにつきましては、いま鈴木さんのおっしゃいましたような点も含め、いろいろな意見も成り立つと思います。ただいまおっしゃいました諸点も含めまして、これは衆議院にもお願いしなければなりませんが、本院といたしましても議運の理事会等でさらに十分検討いたしたいと存じます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 次に、議員の海外派遣の場合に随行していただく国会の職員のことについて私は伺いたいんですが、たいへん、毎年々々お世話になっておりますが、この随行者は、何か基準というか、選考する場合ですね、どんなふうにやっておられるんでしょうか。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 一応二つぐらいの態様があると思うのでありますが、参議院が毎年衆議院とともに正規に参加する対外的な会議に、列国議会同盟の会議がございます。その列国議会同盟の夏季の大会並びに春季の会議につきましては、特に春季の会議につきましては、そのことを所管しております渉外部の職員に行ってもらうことが多いのであります。また、夏季の大会は大きな大会でありますので、渉外部の諸君は会議専門という形で行っておりまして、議員の団に随行していく人は別の観点から考えますから、これは第二の分類に入るものと考えていいと思いますが、そういう渉外部の諸君を除きまして、第二の分類に入る職員は、どういうふうにして選ぶかということについてお答え申し上げますが、外国に派遣せられるには、国情も違い、ことばも違い、いろいろ困難な外地に相当の日数をもって議員が派遣せられ、相当困難な任務を達成してこられるわけでありますから、これに随行いたしまして、その任務の達成を所期するためには、相当しかるべき職員に行ってもらわなければならぬと考えております。したがいまして、原則といたしましては、事務局、法制局の部長の諸君に行ってもらっていたことが多かったわけでありますが、だんだん年をけみするにつれまして、班の編成等も多くなりますし、また、毎々同じ人が行くのも人事管理上いかがかと思われる点もありますので、その範囲をさらに広げまして、課長以上の諸君に原則としては行ってもらうということにいたしております。また、専門員の諸君にもそういうことをお願いするのがしかるべしという考え方もありますので、毎年大体一人はそういう方面からも行ってもらっておるというのが現在までの実情でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 考え方はわかりました。私も実は昨年たいへんお世話になりました。やっぱりこれは議員に随行される方ですから、人柄とか語学の問題とか、いろいろ現地の事情に詳しい人とか、われわれからすれば希望があるのです。しかし、まあなかなかそうも言えませんし、出先、出先には公館もありますからね。ですから、できるだけ、いま総長の言われた——私は重複したっていいと思うのですよ。ほんとうにどの班に行ってもあれはりっぱだというような人は、やはりみんなに親しまれますよね。そして、気持ちよくやれるのだが、やはり中には、議員と同じような気持ちでおるような人もおるようですね。そういう人たちは、私聞いてみて、あとから、そういう人を随行につけるのはどうかなというような人も具体的にあるのですがね。ですから、結局、できるだけ重複しないようにやるということは私も賛成です。できるだけ新しい人たちに行ってもらう。しかも、さっき言った、語学とか現地の事情に、現地に行かなくても勉強して詳しいとか、非常に人柄がいいとか、これはやはりどこの会社でも秘書的な仕事というものはむずかしいのですね。その人の個々の性格とかなんかありまして、腹の中はいいのだけれども、人相が悪くてはどうも損する人もいるし、外国に行って、どうも気に食わぬという、そういうやはりいろいろ人間のタイプがあるものだから、だからそういう点も考えないとちょっと損するように思うのですね。ですから、ひとつこの点は、私はいま総長の言われた点にたいして異議はございませんけれども、願わくはできるだけたくさんの人に現地を見ていただくというように、実はいまの基準を十分考えてやっていただいたらどうか。ただ単に、私は課長だけにこだわらなくてもいいと思うのですよ。機会を見て、また一般の人たちも行ってもらうというようにして、行動的にどんどん、どんどんと、ばんばんとてきぱき仕事を早くやるような、そういう人をひとつ選考してもらいたい。これは希望しておきます。  それからその次に、私は国会図書館関係について最初に伺いたいのですが、上野から赤坂離宮、そして現在のところに幾変遷を経ていると思うのですが、どうも図書館の運営についてはいろいろと私は問題を聞いているのであります。予算的にも、人的な面におきましても、十分にいまの日本の国会図書館というものがりっぱに運営されているかどうかということは私は疑問があります。したがって、そういう立場から質問をいたしたいと思いますが、まず、現在この図書館に保管をされております図書の数というのは何ぼありますか。これは官庁の刊行物と一般の刊行物の別と、洋書、和書の別に分けてひとつ教えていただきたいと思います。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) 現在、国立国会図書館の蔵書は大略二百八万冊あると御了承いただきたいと思います。そのうち、洋書が約三割でございます。七割が和漢書ということでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 その官庁の刊行物と一般の図書の率は。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) 一般のいま申し上げましたのは単行図書でございまして、それに対しまして、逐次刊行物と申しまするものがございますが、逐次刊行物の種類は新聞、通信が合わせまして約五千五、六百種になります。それから雑誌は、国内の雑誌が二千タイトル、それから外国雑誌が一万二千タイトルという見当でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 この二百八万冊という蔵書の数は、全部整理をされて、いつ何どきでもわれわれが見せていただけるものでございましょうか。そのほかに、整理が済まないで、どこか地下の倉庫に眠っているという話を聞くのですが、そういうものは一体、この中にはもちろんないと思うのでございますがね、入っているのか、入っていないのか、未整理のものは一体幾らあるのか、これはどうですか。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) ただいま申し上げましたのは、整理済みの本でございまして、そのほかに、荷受けすなわち登録していないもの及びさらに整理ができていないもの、これが、合わせまして二十六万見当ございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 この二十六万冊の荷受けをしたものと、それからその他のものというのですが、そうしますと、従来国会図書館が持っておったものの中で、まだ未整理で目録に登録されていないというものがこの中にあるわけですね。それから、荷受けしても整理ができないというのは、これはどういうことなんですかね、一体。せっかく図書館に送ってきたものが、梱包に入っておるということは、これは早く整理して、目録に載せて、りっぱな図書があったらわれわれも拝見させていただきたい。私もときどき借りますけれどもね。どうしてこんなに渋滞をしているのですか、これは。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) ただいまのお尋ねの点をさらに申し上げますと、いま申し上げました二十六万の図書のうち、まだ登録していないのが約二十万ございます。したがいまして、登録したあとまだ整理していないというのが六万六千件と考えております。したがいまして、いわゆるこれを一括して滞貨図書と申してよろしいと思いますが、この滞貨が二十六万あります。で、図書館におきましてこの滞貨があるということは非常に大きな問題でございます。で、滞貨というものは、図書館に入りまして利用をしていただくことができない、死蔵されているものでありますから、これをなくするということが、図書館運営の一番根本問題と私どもはかねがね考えております。ただ、この登録整理ということは、図書館業務の図書館サービスのうちの基本でございまして、これは非常に、それならばさっさと整理しろということで片づくかと申しますと、これは非常に困難な問題でございます。で、どこの図書館におきましても非常に滞貨が多いということは、これは否定できませんけれども、滞貨があるということに図書館員がなれて、それに無関心になってはいけない。これが一番大事な、根本的な問題と私どもは考えております。  それじゃ、これを解消するのにどうしたらいいかということなんでございますが、現在でも二十六万かかえておる。それで、私の就任以来、この滞貨という問題について一番力を入れて取り組まなきゃならないと考えまして、三十四年に機構を改革したのも、その一つのあらわれでございます。それで、収書部でこの図書の収集ということを——収集ということも大事でございます。収集を確実にして、ここで登録を行なう、それから整理部におきまして整理を行なうということ、この責任をはっきりするということ、それからまず何と申しましてもこの滞貨をなくするのには、登録整理の能率をあげなきゃならない。整理の生産性をあげるということが一番大事なことでございます。ところが、これは非常に驚くべきことだと思いますけれども、整理の能力というものはどれくらいか。これが大体一人一日五、六冊平均ということになっております。一方におきましては、内外の出版物が非常に激増してまいります。それが図書館に参りました場合におきまして、それで見合う整理能力がなければ、滞貨がどんどんふえていくのはこれは当然のことでございますので、まず、その整理の能力をあげるのにはどうしたらいいかということを考えていかなきゃならない。それには現在の能力がどれくらいか、それをどうしたら直していけるかということで、いままで努力してまいりました。結局能率をあげるにつきましては、いろいろその分類目録につきましての簡素合理化をはからなきゃならない。しかし同時に、それが簡易に失することによって利用に不便では困る。一面において、図書の整理というものは、図書をあらゆる角度から、著者名からも書名からもあるいはその内容の分類からも、主題からもいつでも引き出せるようにしなければならぬ。そこに整理の一つの技術の困難さがある、そこをどう調和するか、不必要な手続を除いて改善する。しかし、必要なものはやっていかなければなりませんので、その整理手続の改善ということもいままでできるだけやってまいりました。それからこれについては、職員ができるだけ能率をあげて協力しなければなりません、そういう意味で見てまいりますと、これは逐年的にどれくらい一体整理能力があるのかと申しますと、二十三年ごろは一年に二万三千冊の整理能力しかない。それを逐年の努力によってあげてまいりまして、三十八、九年ごろ、昨年、一昨年あたりは六万六千冊まで年間整理をやっていったわけであります。しかし、六万六千冊の整理能力と申しますのは、現在毎年入ってまいります単行図書その他の整理その他が大体六万、どうしても少なく見ても六万はある。この六万は必ず片付けていかなければ新しいものの滞貨を生ずる、そこでそうしますと、現在におきましては、年間に六、七千冊しか滞貨を取りくずす余力がないわけでございます。そこでこれを解決するのにはどうしたらいいか、一つは人員を思い切って大いに増加するということ、一つは何と申しましても、いまの出版量に対応いたしまして、整理に関する目録を取ったりすることについては、これもできるだけ機械化しなければならぬのじゃないか、そういった方向をとりませんと、なかなかこれだけの滞貨というものは一朝一夕には片付かないことでございますけれども、私どもは何とかこの問題を軌道に乗せまして、この二十六万点に達する滞貨というものをなるべく取りくずしたい、なるべく早く取りくずすように相当スピードをあげてやりたいと、いろいろ考えて、いま毎日その問題に取り組んでいる状態でございますが、一応その程度までお答え申し上げまして、なおお尋ねによりましてお答え申し上げたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 三十八年六万六千冊の整理能力ができたと、なるほど二十三年の十五年前に比べれば約三倍近くなっておりますが、問題は三十四年に機構改革をなさって、収書部だとかあるいは整理部等に部を分けて取っ組んでもらったのですが、依然として二十六万冊は残ってきている、こういうことは努力の影は認めます。認めますが、基本的にはまだこういう国立の国会図書館において二十六万冊もの書箱が死蔵しているということは、これはもう世間の恥ですね、これは。どこの図書館にもそういう傾向があるとおっしゃるのだが、あとからほかの図書館、どの程度あるか、主要な図書館を調べて資料を出していただきますが、解決策として人員の増加、あるいは機械化、これはもう当然ですね。そういうものを一体具体的にどうやるかということについて、もっと熱意を持って私はやってほしいと思うのですよ。何ぼ理屈をいってもこれは解消しないということは、努力をしてみてもなお責任はあるはずです。だから私は人員増加の面におきましても、ただいまの国会図書館の人で十分やれるとは思っていません。根本的には人をふやす、予算もふやしてもらわなければなりません。同時に、それこそアルバイトでもできる場合もあるでしょうから、とりあえず死蔵をしているものを整理するだけはぱっとやるようなことをやらぬと、また追いつき追いつきしていくわけですね。二十万冊か三十万冊になってしまう。最近だんだんとふえますからね。そういうこともあわせ考え、人員の増加、予算の要求をやってください。一体いままで三十四年に機構改革してから、あなたのほうでどの程度の予算を要求いたしましたか。それは最終的に大蔵省から査定されるなら査定された、要求したのはどうなったのですか。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) 全く鈴木先生のおっしゃるとおりでございまして、滞貨があるということになれっこになったらたいへんだと思いますので、滞貨をくずすことに最大の努力をしなければならないと考えております。  それから予算とか人員とかの問題でございますけれども、現在整理部におきましては、三十五年においては七十四名でございましたが、現在総人員八十三名でやっております。しかし、図書館の仕事というものは、これは全部の各部が関連して、各部が調整された仕事をしなければならぬ問題でありますから、決して滞貨の取りくずしというものも整理部だけの仕事ではございません。これは関係の部以下が協力してやらなければならぬと考えております。  それから整理部の予算につきましても、予算と申しましても、整理部は特別な事業をやっておるわけではございませんので、整理したものを今度は蔵書目録、目録として印刷刊行するということでございますから、整理部の予算も逐年ふえていっております。三十六年には六百七十万でございましたが、四十年は八百七十七万になっておりますが、その九割までは大体印刷費でございまして、あと人件費を除きますれば、あとは調査のための外部の専門家にお願いする費用でありますとか、それから器具数、カード、あるいはカード・ボックスの経費ということで、大部分は印刷費と御承知いただきたいと思います。  なお、人員の増加につきましても、今後ともできるだけ努力いたしますが、私は現在の段階におきましては、もう図書館のような大量な業務を行なうには、相当思い切った機械化でやらなければ、これは人員だけでは追いつかない段階に達しておるのじゃないかということをかねがね考えておりまして、その研究も進めております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 どうも抽象論になってしまってだめなんですが、だから年度別の……三十四年度に機構改革をした以降、三十五、三十六、三十七、三十八、三十九、四十年度まで、各年度別にあなたが要求した人員は幾らであったか、そうしてその人員に対して実際には何名補充されたか、そういうものをあとで資料として出していただきたい、時間がありませんから。  それでもう一つ、具体的に、人員はどうしたらふえるか、機械化はどうしたらできるかということの結論は持っておりますか、持っていないでしょう、持っていたら教えてください。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) 現在の陣容のもとにおきまして、この滞貨をどうやってさばくか、一つは現在六万六千ある整理部の滞貨につきましては、いま現在整理部が立てております整理計画によりますと、約七年かかるということでございます。それから収書部の荷受け入り資料約二十万でございますが、これはやはり現在のやり方でやってまいりますれば、現在のままで八年ないし十年かかる。非常にまだるっこしいことでございますので、これをこのままでは何ともならぬ。そこでこの整理機関というものを急速に簡素化するためには思い切った手を打たなければならぬ。いまお話の相当大量のアルバイトとか非常勤職員を使うということも、これも一つの手でありますが、もう一つは、そういう整理業務の機械化、これも機械化と口に言いましても、具体的な問題としては何から取りかかるか、結局、電子計算機による目録作成の機械化から入っていかなければならぬと思いますが、これを毎年大体その具体的な計画がございますので、これもお手元に差し上げてよろしいのでございますが、ただその金額は大体二千五、六百万円でございます。そうして二千五、六百万円の機械を使いますれば、人員は必ずしも……直接の所要人員は二十四人という計画を立てておりますが、これは二十四人をふやすのでなしに、現在の人員を転換して二十四人でやれるだろう。したがいまして、機械化しましても、直ちに人員は減りませんけれども、将来ふえる人員を大幅に押えることができるという見通しでそういう計画を立てております。ただその計画につきましては、現在のところ、第一期工事ができておるだけで、第二期工事が四十一年度からいまのところ始まる予定でございますので、機械の施設その他におきまして、結局四十一年度から実現せざるを得ないのじゃないかと、そのときまでは待たなきゃならないのじゃないかと考えておりますので、非常にまだるっこい話でございますが、いまのところそんな考えでございますし、また、仰せの必要な資料につきましては、後ほどお届けすることといたします。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 もういまは科学の時代であり、電子の時代ですよ。ですから、いまあなたのおっしゃったような機械化けっこうでしょう。大いに金は出して、そうして私は、日本の国立国会図書館として名実ともに恥じないような体制をつくっていただかなければ困ると思いますよ。いまいろいろ計画の中で、電子計算機の導入によって二十四人ではやれるとかやれないとか、人をふやさなくてもいいとかという話は、これは私はいまここであなたの構想として聞くのであって、実際にはやってみなければわからぬことだし、人を減らせばいいかどうか、これもまあ問題あるところですから、そういうことは職員組合もあることだし、十分打ち合わせしなければならぬことだと思いますね、話し合いもしなければなりませんでしょう。したがって、計画の点は、一応そういうような第一期工事として機械化の方向へ四十一年ぐらいから踏み出していきたい、そういう構想を持っておられることはよくわかりました。したがって、時期おそし、これはもうもっと早くやるべきだった、まあその点はひとつわれわれも委員の立場から協力を惜しみません。ですから、当事者である図書館は、勇断を持って前進してもらいたい、当面人員だって足りませんよ。たくさんふえているのに人はひとつもふえていない、予算の点ももっと考えてください。  それからちょっと具体的なことで恐縮ですけれども、いまのような調子で、結局はあそこに行きまして一般の人たちが閲覧する場合でも、人手が少ないものですから時間がかなりかかりますよ、実際問題として。そういう点は何よりも人手が足りない証拠だと思います。最近こういう点が一つあると思うのですが、いま現在整理をされた洋書の目録カードというものが七千枚ぐらいあると思うのですね。ところが印刷費がないために、この七千枚の整理された洋書目録というものはそのままになっているのでしょう。これはどうしてそうなっているんですか。金がなくてできないのですか。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) ただいまのお話しの点は、印刷カードのことでございますが、印刷カードにはAカードとBカードがございまして、Aカードというほうが和漢書につきまして、当館が作製いたしまして他の内外の図書館に使ってもらっているカードでございます。  それからBカードというのがございまして、これは館が入手いたしました洋書について作製している重要なカードでございます。Bカード、そのBカードを従来は謄写でやっておりましたけれども、はやり利用者の便宜を考えて印刷方式、写真植字方式に切りかえたわけでございます。それにつきましては、たしか組数が一万一千組をつくる予定でございました。ところが、思ったより数が多くなったためと、それから発注した印刷所の能力のおくれ、すなわち欠員等があるためのおくれのために、かなりBカードのほうがおくれているという報告は聞いておりますが、そのおくれはそういうような事情でございまして、だんだんそれが軌道に乗っている。いままだ数カ月のおくれがあるということを聞いておりますが、軌道に乗っておると承知しておりますので、別に金がなくて払えないという状態とは直接関係がないように承知しております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 いま洋書のカードの作製費用というのは幾ら組んでいるのですか。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) カード作製費は、予算といたしましては三十九年度が七百二十一万九千円でありまして、四十年度は七百四十六万四千円でございます。このうち、たしかAカードが一万五千組、それからBカードが一万一千組、その割合になっております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 いや、そのカード別に、金は七百二十一万円ですか。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) AカードとBカードの数の割合はいま申し上げましたとおりでございますが、その金額につきましてはいま調べておりますから、後ほどお答えいたします。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 ぼくが調べたところによると、洋書カードのほうは百万円しかないのですね、それから和書のほうが二百六十六万円、これでは少ないですよ。あなたが言っているように、印刷所の能力の点でおくれているというなら、何もそんな能力のないようなおくれるところに頼まなくたっていいじゃないですか、もう少し能力のある印刷所を選んだらどうですか。印刷所の責任にしてやるなんというのはおかしな話で、そういうことはとにかく注意していただくことにしましても、基本的にこの費用は少ないのじゃないですか、費用が、この点はどうですか。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) 何と申しましても事業計画、年間の事業計画が予算よりもオーバーする、図書館のようなところは自動的に資料がたくさん入ってきますと、それについてのカードの生産もふえるということでございますが、その点において予算上の制約を受けるおそれがあるということは仰せのとおりでございますが、したがいまして、予算の請求の場合におきましても、実績を勘案し、その事業の伸びをあわせて考慮いたしましてやっておりますので、全体としてはそうはなはだしい過不足というものはいまのところ生じていないと思っておりますが、ことに印刷カードにつきましては、これも印刷費の一部に属しますので、私は全体の三千万円ある印刷費の中で全然やりくりのできないものではないと考えております。したがいまして、特に困難な問題があるということは、私はまだいまのところ承知しておりませんが、せっかくの御注意でございますから、十分配慮いたします。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 その点をひとつ予算の点ではっきりしていただきます。あとでこれはいいです。時間の関係がございますから。  それからもう一つ、私の言っておきたいのは、問題は準備体制といいますかね、これの作業に対する印刷所の関係も出ましたですけれども、そういう点についてもう一つ慎重な検討をして、そうしてそごのないようにやってもらいたいということ、これは希望として述べておきます。  それからその次に、国立国会図書館の主要な仕事であります総合目録の予算ですね、これは一体どの程度ありますか、いまわかりますか。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) ただいまのお尋ねは、総合目録と申しますとユニオン・カタログのほうでございますか。それでございましょうか、それとも出版物の総目録のほうでございましょうか。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そう、総目録。それじゃその予算はあとでいいですから、具体的にこういう質問を私はいたします。  いまあなたのほうで洋書の総合目録作製のために、全国の大学とかあるいは公共団体の図書館ですね、公共図書館、十九カ所に対して依頼をして、カード費というものを一枚三円出して買い上げている事実があるでしょう。ところがこれが、予算が不足して滞っているという話を聞きますが、これは事実でございますか。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) ただいまお尋ねのとおり、当館は洋書につきまして総合目録を編さんしております。総合目録というのは洋書の各図書館の所在地、所在個所、ロケーションを示すカードでございますので、これを全国の主要な大学と契約いたしまして、各大学に入った洋書につきましてカードを送ってもらう、それを編成して新種洋書のユニオンカタログを印刷しているわけであります。それにつきましてただいま御指摘のとおり、各大学から一枚三円で記入してもらって金を支払っておりまするが、各大学からカードを送ってまいりますのが非常におくれております。しばしば催促をするのでありますが、おくれまして、二月の十六日かそこらまでに来ないカードはもう支払わないということを通知いたしまして、したがいまして、二月の十六日以後に来たものは翌年回しにするという措置をとったということを承知しておりますが、その趣旨は予算の金額の制約を受けたという点と、それから事務上もやはり年度の終わり近くになると打ち切らなければならぬという二つの事情があるように聞いております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 いま十二万六千枚分の作成費として三十八万円ある、あなたのところに。そのうち十六万円しか払ってない。いま言ったようなところの二つ理由があるかもしれませんが、 いずれにしても残る二十二万円というものは来年度回しになる。これは大蔵省とも折衝して予算の処置については手配すると思いますが、いずれにしてもせっかく足りないながらもとった予算というものをどういうところに原因があったか知らないが、いずれにしても年度内に支出できなかったことは、これはやはりあなた方の努力の足りないところですよ。もしこれが予算がなくて払えないとすれば予算が少ないからもっと出しなさいと、しかし、そうでなくて事務的におくれたとすればこれはあげてあなたのほうにも責任があるわけだから、来年度以降についても十分検討してもらいたい。私は予算が足りないように思います。ですからこれは総長もおられますけれども、来年度はもう少しこういうカードの収集についてスムーズにいけるような計画を立てると同時に、その裏づけとしての予算を増加するようにひとつやってもらいたいと思いますが、まずそれはあなたのほうで決意しなければならぬことだからあなたに伺います。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) この種の事業費の見積もりにつきましては、ただいま鈴木先生からの御指摘もございましたとおり、十分慎重に正確な見積もりをいたしまして、こういう図書館間の協力につきまして、相手の図書館に迷惑をかけるようなことのないようにいたしたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 国立国会図書館法第二十一条の四項を見ますと、「日本の図書館資料資源に関する綜合目録、並びに全国の図書館資料資源の連繋ある使用を実現するために必要な他の目録及び一覧表の作成のために、あらゆる方策を講ずる。」とこういうふうに規定がございます。そこで総合目録事業の重要性というものはここにも説いてあるとおり、広く図書館会議の同門も入れて、そして場所の問題につきましても同様な総合目録というものを行なう義務があると考えておるのです。したがって、このことについては昨年の大学図書館長会議で、これは京浜地方で開かれたものでありますが、そこからもあなたのほうに正式に文書が来ているはずです。こういうことについての意見が。しかもあなたのところでは過去に作成した新書の総合目録約四十万枚というものがカード・ボックスが足りないために解決されないで、倉庫に放置されているという事実がある。こういうこともこの図書館法二十一条四項に照らしても私は問題があると思うのですよ。至るところにしさいにわたって検討いたしますと問題が出てくる。これではいけません。ですからどうぞひとつ。この図書館法の二十一条二項にも「あらゆる適切な方法により、図書館の組織及び図書館奉仕の改善につき、都道府県の議会その他の地方議会、公務員又は図書館人を援助する。」という規定もあるのでありますから、館当局は全国の図書館の各界の総合政策についても私はじみちに積み上げて政策を立てるべきではないか。こう私は思っているわけであります。時間の関係で、もう少し深く伺いたいのですけれども、ひとつあなたのこれに対する考え方を聞いておきたい。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) ただいま鈴木先生のお尋ねの大学の図書館長会の点でございますが、それは私どもがことしの一月二十一日全国の官公私立大学図書館長の代表といたしまして東京周辺の国公私立大学図書館長六、七十名の方に集まっていただきまして、大学の図書館長側からのいろいろな忌憚のない国会図書館に対する注文、期待というものを承ったわけであります。その際におきましても国立国会図書館が国の中央図書館として図書館界の中心となって、いろいろいまのユニオン・カタログその他についての作業を進めてもらいたいとか、いろいろ具体的な希望が表明されたことがありますので、私どももできるだけその立場からそういうことにつきまして協力いたしたいという打ち合わせをしたことがございます。仰せの点もございますので、今後ますます図書館間の協力のためにいろいろな中心となり、諸種の十分役に立つような作成その他についてこれも努力してまいりたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 次に、全日本出版物の総目録について伺いますが、国立国会図書館法の第七条によりますと、「館長は、一年を越えない定期間毎に、前期間中に、日本国内で刊行された出版物の目録又は索引の出版を行うものとする。」ということがきめられております。そこで昭和二十三年版が発行されましたのが昭和二十六年、以来二十四年が二十六年、二十五年が二十七年というふうに、たいへん第七条に合わないような実績が出ていることは私は非常に残念に思うのです。この改善策について第七条を完全に実現するために現在どういう努力をされておりますか。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) ただいま御指摘の点、これはもう私ども非常に重要な問題として考えております。国会図書館法の第七条には、仰せのとおり前年中に国内において刊行された出版資料の目録または索引をつくるということが国会図書館の義務となっておりまして、その義務の裏づけとして二十四条、二十五条で国内の出版社はすべて国会図書館に納本する義務がある、これが裏づけとなっておるわけであります。そういう規定に基づきまして図書館の全日本出版総目録というものが刊行されておるのでありますが、これがただいま御指摘のとおり、数年間、三年ないし四年の出版のおくれを来たしておる。これもできるだけ前年の、翌年の終わりか翌々年の初めぐらいまでに出さなければ非常に利用者に不便を来たしますので、これの促進をあらゆる手を使って急いでまいりまして、ようやくただいま、具体的に申しますと四十年のことしの一月には三十六年版を発行いたしました。それから急いでおりましたので、ことしの四月には三十七年版を出す予定でございます。それからことしの年末には三十八年版をおっつけ出す。そして四十一年の三月、来年の三月中には三十九年版を出す。こういうようにして、来年の三月一ぱいでちょうど順当に軌道に乗るということになっておりますので、今後は、これについては各方面に御迷惑をおかけしないで済むようなことになる考えでおります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 御努力はたいへん感謝いたしますが、ひとつこの第七条の解釈について、私は、疑義が出たことがありますから、伺っておきますが、あなたのほうで出版をされた三十五年版の凡例を見ると、「本書は、国立国会図書館法第七条の規定にもとづいて編集した目録で、昭和三十五年中に国内で刊行された出版物を、網ら的に収録したものである。」、こう書いてある。ところが、翌年の三十六年のを見ると、こう書いてある。「昭和三十六年中に国内で刊行され、当館に納入された出版物を収録した。」と、こう書いてある。これは納入しないものを目録に掲載していくことが第七条の規定にあるわけですね。仕事が多くなったから、そういうことはなかなか手が回らぬから、まあ、向こうから贈ってきてくれたものを収録するというふうにこの解釈が変わっている。これは重大な問題ですよ。その証拠が、私がこの資料を見てみますと、蔵書目録の中の収録件数を見ると、官庁刊行物でも、たとえば図書を見ますと、三十四年に八千百七十六冊あったものが三十六年の目録では三千五百二十冊に減っちゃっている。それから一般の図書を見ますと、三十四年が二万九千八百九十八冊あった。それが三十六年には一万三千九百五十七冊、こういうふうにぐうんと減っているわけだ。これでは、一体、日本国じゅうで一年間にどれだけの図書が発行されたかということを知る由がないわけですね。第七条には、そういう意味において、国会図書館に全日本の前年度中に発行したものについての収録を義務づけてあるはずです。こういうふうにして、あなた方ができるだけ手数を省こうということから法律解釈をやってきている。これはどういうわけですか。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) 先ほど申し上げましたとおり、第七条は、前年に国内で刊行された出版・資料の目録または索引をつくるということが書いてございます。で、それの背景といたしまして、私は先ほど申しましたとおり、それをつくるためには二十四条、二十五条に基づいて、国内の出版社は出版物を一部図書館に納入する義務があるんだということになっておりますので、理相的に申しますると、国内で出版され、納入の義務があるものが、同時に国立国会図書館に入って、それが全日本出版物総目録になるということが、これは理想的な状態でございますが、現実にそれでは国内の出版物が一〇〇%国立国会図書館に入っているかと申しますと、なかなか現実にはそうはまいりません。したがいまして、収書部の主要な任務といたしましては、国内で出版されたものは、大小にかかわらず、これを納入してもらう。代償金は払いますが、納入してもらうということの努力をやっているわけでございます。そこで、現実にそれではいろいろな手を尽くしてやっているわけであります。昔は、ただいま御指摘のようなアンケートを広く全国の出版社、調査機関に配付して、おまえさんのところでは出版したらこちらへ知らしてもらいたいというようなアンケートを出したことがございますが、そのほかにも、収書部の職員が、絶えずいろいろなルートを用いまして出版物の納入を督促しているというような状態でございます。その結果、結局どういうことになっているかと申しますと、私の承知しておりまする範囲内におきましては、民間出版物におきまして大体一万三千入っておりましたのが、昭和三十六年と三十五年と比べますと、大体民間出版物で約一千冊の差にすぎないということを承知しております。大体一万三千冊が三十五年の収録で、三十六年が一万二千冊と承知しておりますので、ほとんど差はない。もっとも、この出版件数と申しますのは、年によりまして非常に異同がございます。大体私どもは出版件数は一万二、三千と見当をしておりますので、そういう意味におきましては、大体所期の目的を達しているものと考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 三十五年は一万八千八百三十五冊、三十六年は二五二千九百五十七冊、一般の図書の場合に。だから、五千冊くらい違うのですよ。そこら辺はひとつあとで資料を照合しましょう。あなたのところとぼくのところとで。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) ちょっと訂正いたしますが、私のいまの数字の点については誤った表現があるようでございますから、あとから、訂正の意味におきましても、正確な数字を申し上げます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 非常に、私は時間の点もありますから詳細にお伺いできないで、残念に思いますが、いずれにしても第七条の解釈については、私は問題があると思います。ですから、その点はやはり三十五年版の際に、あなたが凡例に書いてあるような精神が第七条の精神だと思いますから、非常に誤解を受けますよ、三十六年版を見ますと。そういう点は第七条をほんとうに守っておるか、守っておらないかという点に一つ問題が残りますから、私はそういう点はひとつ三十五年と同じようにやるのが図書館の任務であると、こういうふうにはっきり申し上げて、そういうふうに努力されることを希望し、なお、その解釈については、後ほどあなたと論議を戦わしてみたいと思います。  それから、出版する人たちが、出版社が、当然の義務として一冊送るべきだ、これは理屈ですよ。それはやっぱり役人的解釈というもので、運用というものはなかなか行き渡らないわけですから、そのための努力も行政指導としてやるのが館の任務じゃないでしょうか。悪意がなくても、気がつかない人もおるでしょうから。そういう人に対しては、こういう法律があって、こうなるのだと知っていただくPRをやるのが館の任務じゃないでしょうか。時間がないから、それで私はそういうふうなひとつ努力を今後していただくことにして、総目録の問題はぜひ三十五年の解釈にこれは戻ってもらいたいということをお願いしておきます。  それから、いまの蔵書日銀の年刊版というものは、全日本出版物総目録との照合のため昭和三十八年度版は刊行を中止して、そのために印刷準備が終わったカードをくずして、累増十年分のためのカードを組み込んだのは、どういうことでしょうか。意味がわかりませんか。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) 何かお尋ねの御趣旨はっきりいたしませんけれども、事実を申し上げますと、当館におきましては、ただいまお尋ねのございました全日本出版物総目録というものを国立国会図書館法第七条の規定に基づいて発行しておりますが、そのほか年間当館で収集した蔵書目録もあわせて発行しております。これは結局年間のものでございますから、性格的に見ると似たもので、そこで、もしこの二つを統合することによりまして、整理部、収書部の人手を省いて、それによっていろいろな他の問題の解決に貢献することができればいいがという趣旨で、そういうような業務の改善を検討したことはございますけれども、それは検討の段階にとどまりまして、まだそういう方針を決定いたしておりません。したがいまして、年刊の蔵書目録と全日本出版物目録は依然として出すことにしておりまして、最後に仰せになりました年刊の蔵書目録のほかに、二十三年から三十三年までの十一年間の蔵書目録というものをいま逐次刊行して、ほとんど完成に近づいておりますが、その三十三年以降は、三十四年から三十九年までの六年間引き続き蔵書目録というものを刊行する計画を持っておりますので、いまの点については別に関係はございませんし、御懸念の点は事実と違うように存じております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 私の言いたかったのは、蔵書目録というものとこの全日本出版物の総目録というものをミックスして、そうして簡易化というか、便利化というか知らぬけれども、一本にして、取りこわして一つにしてしまおうという考え方があるかどうかということを中心に聞いたわけですが、そういうことは考えたことはあるかもしれませんが、いまはやっていない。けっこうです。私は、その点は、やはり結局人が足りない、経費が足りないということからそういうことをお考えになったと思うのですけれども、やはり本来の立場に立って、二つは二つとして私はやっていただくことが正しいと思いますから、そういうようにしていただくことを希望しておきます。これでこの国会図書館は終わります。  それから今度は、事務総長にお尋ねしますが、先ほども稲葉委員からお話がありました国会職員の給与表ですね。四つございますが、そのうちの行政職の(二)表については、国会職員の給与表からはなくしたい、こういうことは衆議院のほうで、山崎事務総長当時からお考になっておる。それから、参議院のほうでも、河野事務総長が現在のままの姿を維持することについては相当考慮しなければならない、こういう意見もあるようでありますが、そうして、その経過については先ほど私は大体了承しました。しかし、経過は経過でわかるのですが、問題は、新しい給与表ができてからもう数年たっているわけでありますから、ですから、悪いものは直すようにしなければいかぬと思うのです。そうして、国会職員に適合する給与体系なり給与表というものをつくるべきだと思うのです。そういう意味においても、経過を聞いておりまして、衆議院のほうは非常に進歩的で、(一)、(二)をなくして(一)に統合しようという意見が強いように思うのです。これは私は非常に敬意を表します。ところが、何か参議院段階において足踏みをしておるような印象を受ける。さっき総長のお話で、一つの案をつくり議運等にも相談した、しかし、なかなかまとまらなかったというお話でありますから、努力はしていただいておりますが、これはもちろん最終的には議長がきめることになるわけでありまして、その責任はむしろわれわれの側にあるのかもしれません。したがって、そういう点で、私も皆さんを追及するなどという気持ちは毛頭ございません。私も責任を感ずる立場に立って意見を伺うのでありますから、そういうように御了解をいただいて、ぜひひとつこの点は両院が一致して国会職員の希望に沿ってやるようにしてもらいたい。国家公務員であっても特別職であります。したがって、その給与は人事院その他に支配されることなくきめられるはずです。したがって、対大蔵省との関係はあるかもしれませんが、大蔵の理解も得て早急にこれは解決すべきではないかと思うのです。私はいろいろそういういきさつはもう省略いたしますから、問題は、決意のほどを伺いたい、このことについて。もう少し勇断をもって皆さんのほうから議運に提案されるような措置をひとつとっていただけないものでございましょうか。ひとつ事務総長、お願いします。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) ただいまの御発言は、行政職(二)の俸給表の問題、あるいはその途中では議院警察の俸給表の問題いろいろありたと存じます。それで、議院警察の俸給表につきましては、先ほど稲葉さんの御質疑に対して申し上げましたような経緯をたどり、また、先般の人事院勧告に基づいて議院警察の俸給表を改正し、また、人事院勧告にない部分においても、国会限りにおいてさらに有利な改正をした点がございますが、先ほど申し上げましたように、初任給の問題につきまして、近々さらに新しい決定をする運びになっております。  それから、行政職(二)の俸給表の問題につきましては、先ほど申し上げたことでございますが、私といたしましては、現在の行政職の(二)の俸給表が実際においてすでに非常な破綻を来たしておる。したがって、これの抜本的な改正が必要であるということを考えており、すでに人事院に対してこれを要望したことがございます。ただ、行改職(二)の俸給表を直ちにすぐ撤廃するかどうかという問題につきましては、そもそも行政職(一)の俸給表と(二)の俸給表ができているゆえんのものは、御承知のとおり、国家公務員の勤務の様態に応じて異なる俸給表が適用さるべきだという観点から来ておるわけでありまして、自動車の運転手の勤務様態あるいは電話の交換手の勤務様態ということは、一般職の行政各部においても国会においてもひとしく他の事務の関係と若干異なる点がございますので、これは本質的には国家公務員全般の問題として膨大な機構を持つ人事院等の研さんのもとに抜本的なしかるべき改正がなさるべきものと存じます。それで、その以前の段階におきましては、私ども運用によって理由のつく限り行政職の(二)の職員を行政職(一)に移行するというようなことを実際行ない、かつ、今回の予算の編成等においても、最後の段階においてこのことを大蔵省との会議において強く主張いたしまして、先ほど人事課長から申し上げましたような若干の改善を見ておるという事情でございまして、根本的な考え方は、先ほど申し上げたとおりでございます。  なお、議院運営委員会等とも十分御意見を拝聴いたしまして、いまおっしゃいましたような御趣旨を尊重して十分考えたいと存じております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 衆議院のほうの議事録を拝見しますと、二月二十二日の衆議院分科会で、いまの久保田事務総長は明確に言ってまります。前総長同様早急に行政職(二)は撤廃すべきものと考えていると、「撤廃に向かって邁進したい、」と、こういう所信を明確に表明されておるのですよ。ですから、私はいろいろ回りくどい話はいいですから、人事院と相談するということも、私は法的にそういう必要があることについては不敏にして知りませんけれども、あなたが事務総長として一つの案をまとめて、そうして衆議院事務総長、参議院事務総長の意思統一が第一番、これは。ところが、衆議院のほうはもう明確に何回も何回もそういう態度を出しているにかかわらず、参議院のほうは、やっていることは私は否定しませんけれども、そういう答弁が過去の議事録に見えない、これは。きわめてその点は消極的だというふうに判断せざるを得ないのですよ、これは。ですから、事務総長として、少なくも衆議院の久保田事務総長とも御相談なすって、統一見解に達して、そうして、その行政職(二)の俸給表は撤廃すると、そういう所信の表明はできないのですか、これは。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 衆議院の事務総長が述べておられるところは、国会職員の行政職(二)の俸給表は撤廃されるべきものであるということであろうと思います。現実に国会職員の俸給表について行政職(二)の俸給表を撤廃して、現在のままの姿で行政職(一)の俸給表に統一することについての衆議院からの提案は受けておりませんので、そういう国家の一般職、特別職を含めて行政職(二)の現在の俸給表は撤廃して、もっと実情に合致したしかるべき俸給表を制定すべきものだと、こういう御意見を言われたのだろうと思います。そういう御意見であるならば、私ども、もとよりそれに賛成でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これはさっきもアンケートの話が出ておりましたが、非常に全職員の私はひとしく願っているところだと存じます。どうぞひとつ特別な国会の議員相手のお仕事で、平素御苦労いただいておる職員の皆様方の意見というものを率直に取り上げてやるということが、人事管理の要諦であると思います。みんなが不満を持って仕事をするのと、不満を解決していただいた上に立って仕事をするのとでは、私は行政能率はずっと違うと思うのです。要するに、事務総長以下全職員が一体となって、日本の、参議院あるいは衆議院の権威を全うするために全職員がふるい立っていただくためには、私はこれをやっても不十分である、不十分でありますけれども、まず当面はひとしく願っている行(二)を取り払っていってやるということが、私は人事管理の要諦だと、こう思うわけであります。まあ、議事録を何べんも読んでみましたけれども、検討する、努力するということで、一向に結論は出ておりません。そういうことが毎年毎年うっせきをして、全職員の中に不信感を買い、また、不満が集積して能率に影響をすると、こういう要因を私は生んでいるのではないかと思います。しかし、決していまの職員の方々がなまけておるとか、ふまじめだとかということを私は言っておるわけじゃありませんよ。そういう不満が解消されない中にも努力をされていると思います。これは涙ぐましい努力をされております。ですから、なお一そう皆さんが先に思いをいたしてこれにこたえてやるべきではないでしょうか。そういう意味で、さっきの稲葉さんの質問に尽きていると思いましたけれども、特に意見を求めたわけで、どうぞひとつ向こうの事務総長とも十分な連携をとっていただいて、来年はこの委員会においてこういう論議が再び繰り返されないようにぜひ格段の御努力をいただくように、これは強くお願いをしておきたいと思います。  それから、さっき稲葉委員からございました議警職の皆さんの待遇改善のことでございますが、特にこういう具体的な例で恐縮ですが、問題が一つあります。たとえば四十五歳の方で昭和二十六年に臨時で採用された。こういう衛視さんがおりますが、この方の給与はいま二万六千三百円、十三年在職しておるのにかかわらず、こういうような非常に二万六千三百円というような安い給料であるということは、要するに、臨時という採用期間をどういうふうに通算、見てやるかということにあると思うのですよ。これはまあ他の官庁にもあることです。したがって、そういう立場に立つ方々、あるいは中途採用者ですね。そういった方々の不満というのは非常に強くあると思うのです。こういう点はひとつ何とか、警察権といいますか、そういうものまで持ってがんばっていただいている守衛さんのこういう不合理を是正してやることができないでしょうか。それぞれ奥さんや子供さんがあって、相当に出費のかかる方方ですから、私はすみやかにこういう是正をすべきだと、こう思いますが、この点はいかがでございましょうか。

二見次夫人事課長事務取扱

○参事(二見次夫君) 衛視の臨時期間につきましては、一年を百万と換算いたしまして、二年まではこれを定員に採用の際にその初任給に算入いたしております。ただ、それ以上については、従来加算いたしておりません。したがって、そういう点について、加算されない期間を持っておる人については、やはり不満があろうかと思います。大体、そういうことが起こりました原因につきましては、臨時制度という、こういうあまり好ましくない制度のために生じたことでありますので、私どもといたしましては、昨年から臨時制度というものはこれを廃止いたしまして、すべて常任で勤務するという制度に切りかえてきております。したがって、今度についてはそういう問題は起こる心配はないと思っておりますが一ただ過去の問題につきましては、これは幾分でもそういう不満を取り除くために、特別昇給というような方法でその不利を解消すべく努力してきております。衆議院とも共通の問題でございますので、この点についてはなお両院で相談いたしまして研究いたしたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 昨年から臨時的な方とか変則的な勤務をする守衛さんはとらなくなった。それは当然ですよ。ところが、そういうふうにして現在採用されておる方がいるわけでしょう。その方は、過去の不当な取り扱い方によって、いま言ったように、極端な中だるみといいますか、があるわけですよ。もともとこの守衛さんの給与を見ますと、初任給は多少いいですね。ところが、平行線がだんだんと下がっておるわけなんです。また、他のほうの俸給表を見ると、初任給は多少下がっておっても、上がっておる。で、守衛さんの場合は、私が見ておりますのに、なかなか役職につくのがむずかしいわけなんですよ。したがって、他の等級に移っていくことも非常に困難だと思いますが、ですから、私は、基本的に、課長にならなくても、係長にならなくてもいいですからね、勤務した人はそれは相当なところに行けるように措置すべきですよ。日本の賃金体系を見てみますと、初任給がいい人は必ず傾向としては下がって、初任給の悪いやっとどこかでクロスしていくような給料表があるんです。ところが、衛視さんの場合には非常に極端です。希望が持てない。だから機会があったらやめようという気持ちを持っておる人がずいぶんあると思いますよ、待遇が悪いから。そうなると、この院の警備に困るわけでしょう。ですから、もう少し——去年からやめたからそういう問題は起きないというようなことじゃなくして、それはこれからはないかもしれませんが、過去、そういう立場に立っていま処遇を受けておる方々をどう救済するか、いま当面の問題ですよ。しかも、将来に対して管理職的な立場に立てないというような問題があるわけでしょう。これは具体的にすぐ解決してくださいよ。できないですか。

二見次夫人事課長事務取扱

○参事(二見次夫君) 衆議院との共通の問題でもございますので、十分相談し、検討いたしたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それから、衆議院のほうへちょっと伺いますがね。あなたのほうでは、行政職第二表から行政職第一表に移行する際に、昭和三十二年の現行給料表が行政(二)から行政(一)に分かれたときにさかのぼって再計算をして移行をさせるという方法をとっておるのですか。

大久保孟庶務部長

○衆議院参事(大久保孟君) 給料表の移行でございますが、いま具体的に行(二)から行(一)への移行の際の御質問でございますが、行(二)から行(一)を含めまして職種を移行する場合におきましては、その人の採用の当時の経験、その後の経歴を全部再計算いたしまして、そのほうが有利な場合には、それに従います。そちらのほうをとって、再計算した上で、そのほうをとりまして格づけをしております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これは根本的にはやはり俸給表を変えないことには解決しないことだと思うんですよ。暫定措置としてできるだけ有利な方法をとろうという衆議院の努力というものは、これは高く評価していいと思うんです。私は。根本的にはそれは足りませんから、もっと基本的に考えなきゃならぬのだが、しかし、そういう措置をとるならば、あらゆる場合にやったらどうなんでしょうかね、それ。運用の面でそれはできないんですか、行(二)から行(一)へ移る場合。

大久保孟庶務部長

○衆議院参事(大久保孟君) あらゆる場合と申しますと。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 移行する場合ですよ。いま言った、やってるというんでしょう。それを全部うまくやる。

大久保孟庶務部長

○衆議院参事(大久保孟君) 行(二)から行(一)の場合におきましても、行(一)に職種を移行する場合には、その方を採用したときにさかのぼりまして、それまでの経歴ですね、それから、その後の経験を再計算しまして、現在と比較しまして有利なほうをとりまして格づけしております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それから、守衛さんの場合のことですけれども、前歴というものは衆議院のほうでは考慮をしていただいておるんでございましょうか。

大久保孟庶務部長

○衆議院参事(大久保孟君) 前歴と申しますか、普通の事務の前歴は考慮しておりません。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうすると、全然前歴を見ないということになると、初任給の決定なんかの場合ですね、ずいぶんひどい初任給になるんじゃないですか。どうして前歴というものは見てもらえないんでしょうか。

大久保孟庶務部長

○衆議院参事(大久保孟君) 議院警察職、衛視の初任給につきましては、参議院のほうも同じだと思いますが、一応高校卒、短大卒、大学卒と三つに分けまして初任給をきめております。その場合に、特にいま衛視さんの場合でございますが、こちらに来る前にどこかの会社につとめておったという場合でも、一応その点は考慮はしておりませんでやっております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これはたいへん私は問題があると思いますよ。これからだんだんと雇用関係が悪化していくときに、そんなのんきなことをしておったんじゃ人は来ませんよ。もう少し、もしそういうことでどうしてもやらなきゃならぬということになれば、給与体系の是正の中で何らかの措置をとって、何年かたった段階に直ちに行くような方法を考えていかれないでしょうかね、これは。

大久保孟庶務部長

○衆議院参事(大久保孟君) 初任給の点につきまして、衆議院におきましても予算の分科でいろいろ御質問ありました。先ほど参議院の人事課長さんからお話もありました。現在、いつも問題になりますのは、大学卒で比較しますと、大学卒の行(一)の初任給と議院警察職の大学卒の初任給に差があるじゃないかという点を絶えず指摘されてきたわけです。その点につきまして、先ほど参議院の総長さんからもお話ありましたが、参議院とも御相談いたしまして、この点を今後考慮していきたいというように考えております。高校卒につきましては、行政職(一)の俸給表に比べまして、初任給は議院警察職のほうは高くなっておりますので、その点は従来あまり、額そのものの問題はございますが、その比較におきましては問題がなかったように聞いております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これは運用解釈の問題で、他の国会職員の場合は採用時までの前歴というものを大体十八カ月を一年と見てやっておられるわけでしょう。十八カ月を一年と見て。

大久保孟庶務部長

○衆議院参事(大久保孟君) ええ、そうです。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 したがって、国会の場合は、これは職員組合からも十二カ月にしてもらいたいという要求も出ているはずですよ。出ているでしょう。ですから、最低他の国会職員並みの処遇ということはできないものかどうかということですね。その点はどうでしょうか。

大久保孟庶務部長

○衆議院参事(大久保孟君) 現在臨時期間と申しますか、その前歴期間につきましては、一年半を一応一号というように考えてやっております。ただ、その場合におきましても、一年を一号というふうにまで持っていくのは少し無理があるのじゃないかと考えております。それと同時に、現在では、たといその間家におりましても、もちろんその間何割かの分は現実についてなくても見るような取り扱いになっていると思います。ただ、一年をまるまる一号見るということは、ちょっと現在の段階では考えておりません。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 考えておりませんでなくて、ひとつどうですか、検討してみたら。そういう木で鼻をくくったようなことを言わんと、われわれやはり真剣に考えているのですから、そういう意見があったらあなたはやはり努力をしてみるべきじゃないですか。

大久保孟庶務部長

○衆議院参事(大久保孟君) 今後参議院のほうともよく御相談いたしまして検討させていただきます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それから、臨時の期間のことで、くどいのですけれども、この問題についても、四年とか五年とか六年とかやっても四の三号で押えられてしまうのでしょう。結局二年分しか見ない。こういう一つのやり方をやっている。これも理屈にならないのですよ。ですから、こういう臨時期間については、少なくとも私は本来ならば本採用として雇うべきものを、いろいろの諸般の理由で臨時でやっているのだから、その人が職員になる場合は一〇〇%見てやるのが最低常識じゃないですか。どうでしょうか。

大久保孟庶務部長

○衆議院参事(大久保孟君) 臨時衛視さんを常任にする場合の問題だと思いますが、この点は、最近その期間が非常に短く——非常に短いといいますか、短期間でございますので、いまのような問題はあまりないと思います。ただ、四、五年前と申しますか、前の点につきまして、私も現在はっきりしたデータを持っておりませんが、先ほど、参議院さんの場合も同じような例があるやに聞いております。その点につきましては、十分に参議院のほうとも相談、協議いたしまして検討させていただきたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これは衆参両院同じ立場で私は聞いているわけですから、参議院のほうは質問がないからと思って、人のことだと思っては困るからね。それは同時に質問していると思ってくださいよ。  それから、議警職の場合でも、大学卒業者を見た場合に、初任給の調整手当というものは他の職員のように出すべきだと思うのだが、支給されていない。これ、大学卒業生でも議警職なるがゆえにどうして手当が出ないのか。

大久保孟庶務部長

○衆議院参事(大久保孟君) 初任給調整手当の件の御質問でございますが、この点につきましては、一般国家公務員と同じように、行政職(一)の大学卒の俸給は支給していると承知しております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 国家公務員、国家公務員と言うのだけれども、どうして国家公務員、国家公務員と右へならえを考えるのですか。そういうふうにどこか規定があるのですか。

大久保孟庶務部長

○衆議院参事(大久保孟君) もちろん、国会職員は特別職でございますから、一般職公務員とは別な範疇に入っておりますが、先ほど来のお話もありますとおり、行政職(一)並びに行政職(二)の俸給表の適用につきましては、一般公務員と同じ俸給表の適用を受けております。その他給与の面におきましても一応国家公務員の大きなワクに入っておりますので、その意味におきまして国家公務員と同じ扱いが適当と存じまして運用しているわけでございます。いま申しました初任給調整手当の点につきましては、法規上は科学技術関係の専門的知識を有する職員を採用する場合、そういった点につきまして支給しているのが普道の行政府の国家公務員の実態でございますので、国会におきましてもそれと同じような形でやっているのが現状でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 やはり参議院は参議院としての独自性の上に立って議長がきめることですから、あまり右へならわなくてもいいんじゃないですか。ですから、私はもっと自主性を持って職員の給料というものはきめてしかるべきものだと思う。いろいろと立場上配慮しなければならないことは私にもよくわかりますけれども、その配慮はいいのだが、やはり基本的な態度というものをちゃんととっていただいて、そうしてそれを実現するための配慮としてやっていただかないと、配慮配慮ということを先に考えると、基本問題がくずれてしまいますからね。ですから、そういう点はひとつ皆さん方も心の中ではよくわかっているのだけれども、いろいろの諸般の情勢でむずかしい答弁をここでしなければならないのではないかと思うわけですけれども、ほんとうに心の中で思っている気持ちで改善に努力していただきたい、こう思います。この点、河野事務総長に最終的にちょっと伺いたいんですが、いま衆議院に対して質問してきましたけれども、参議院のほうに対しても決意だけは聞いておきたい。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 先ほど来の御発言の趣旨は私のよく理解するところであるのみならず、私が平生考えておるところと同趣旨のものがきわめて多いのであります。先ほど鈴木さんもおっしゃいましたように、国会職員が職務を実際に遂行していく過程においては、一般職の公務員と異って、言うに言われぬいろいろな心労があることはお察しのとおりでございます。したがいまして、私どもは国会職員に仕事に精励をしてもらう関係においても、その予算的な配慮というようなことは十分考えなければならないということを平生考えております。一般職の公務員にない国会手当とかあるいは賄雑費とかいういろいろな手当かあるとか、あるいは超過勤務手当が、これは仕事の実態があるからそうであるのは当然でありますが、一般の各省に比して非常に多額であるというようなことは、先ほど来申し上げた気持ちを実際の予算経理の面でも表現しなければならぬということで従来とも来ておるわけでございます。一般的に申しまして、いま鈴木さんのおっしゃったような気持ちでさらに努力を重ねたいと存じております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それから、参議院の衛視さんの定員というのは何名ございましょうか、それから、欠員があるかどうか。その点をあわせてお聞かせ願いたい。

二見次夫人事課長事務取扱

○参事(二見次夫君) 予算書の上ではなお臨時という名目が残っておりますので、それが三十名というのが名目では残っておりますので、その三十名をそのままに数えて、それを含めて百七十五でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 欠員は。

二見次夫人事課長事務取扱

○参事(二見次夫君) いま申しました三十名の臨時衛視の定員というのは、これは実際には常勤といたしまして年間勤務できるようにいたしております。そうしますと、この三十という人数を年間を通じては置けませんので、それは臨時衛視三十名の五カ月分の予算でまかなえる範囲で実際には一年間を通じて常勤できる人間を十数名置いておりますので、いわゆる欠員というものは現在ございません。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 その三十人というのは非常勤的常勤職員という意味で、さっきの御答弁の中に昨年からこれはなくした、こういうお話があったのだが、出てきた、三十名。これは今後年金とかあるいは健康保険とか、組合のほうの。そういったいろいろの処遇については、手当とか一般の職員と何ら変わらないのだ、そういうふうな意味の常勤的非常勤といいますか、本務者と全然変わらない、ただ名前が一応臨時ということになっているのかどうか。その点はどうですか。

二見次夫人事課長事務取扱

○参事(二見次夫君) 予算書の上では臨時になっておりますが、実態も、それから発令の上でも、定員でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうすると、これは要するに臨時でない、ただ名前がそう書いてあるけれども、臨時でない、本職員だ、したがって欠員がない、こう理解していいですね。

二見次夫人事課長事務取扱

○参事(二見次夫君) さようでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 衆議院のほうは何名いらっしゃいますか。

大久保孟庶務部長

○衆議院参事(大久保孟君) 現在二百六十二名になっております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 参議院は、さっき私が最初に質問した中央の玄関は参議院の警備ですか。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) そのとおりでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうしますと、衆議院のほうでは五百名近い議員がいるわけですから、私は比較論で言うと問題がありますから言いたくないのですけれども、しかし、参議院は中央の警備等もあるのですから、人数の点では多いとしても、一々ボディー・ガードするという意味じゃないでしようから、そういう意味では院の坪数も大体中央玄関を境にして同じですよ、あの構造は。そこの周辺の地域、議面が裏にある。こっちには二つあるのだが、そういう総合的な判断をしても、定員的に参議院のほうが辛いのじゃないか、こう思っている。ですから、これらの点について、衆議院が多いと言うのじゃないです。多いという意味じゃないのだが、もっとふやさなければならぬと思いますけれども、それにしても、参議院のほうが少し少ないように思う。したがって、労働過重ということが行なわれるのじゃないか。私たち帰りが八時、九時になりましても、われわれが帰るまで門をあけてくれております。私たちはいつも、ごくろうさんという気持ちで接しますけれども、たいへんな仕事ですよ。寒空に立って一時間か一時間半交代か何かでやっている。たいへんごくろういただいている。ですから、待遇の面でもちろんやらなければなりませんが、やめて欠員の面においても、もう少しこの労をねぎらうというか、勤務オーバーをなくしていく方法を示していただきたいと思います。特に衛視さんの場合には他の職員の皆さん方と違った立場にあり、昇格にあたっても非常に不遇な状態に置かれていると思います。例を言えば、三等級から二等給への昇格、この場合、行(一)に比べて非常にわずかしか昇格ができない。他の課より著しく均衡を欠いている。そのために一年間働いてわずか定期昇給が八百円、こういう方もございます。十八年間も国会で一生懸命お仕事していただいても平の衛視さんで、身分的にも社会的にも管理職という立場になかなか行き得ない。しかも、臨時の人たちは前歴も入れられない、見られない。初任給の問題についても、また同時に、中だるみの問題もございます。したがって、先ほど河野事務総長からも御決意のほどを伺いましたが、私は、たいへんくどいようで恐縮でございますけれども、最後に私は、この問題について重ねて皆さん方にお願いして、何とか衛視の皆さん方の期待に沿うように格段の御配慮をいただきたいということを重ねてお願いをいたしたいと思います。  それから次に、たいへん実は時間が超過して申しわけないのですけれども、もう一つお願いします。

中村順造日本社会党

○主査(中村順造君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

中村順造日本社会党

○主査(中村順造君) 速記をつけて。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 次に、私は、国会事務局の職員の採用にあたりまして、特に大学を卒業して入ってこられる方がたくさんおりますね。そういう方々の採用の方法について伺います。  衆議院のほうでは、大学卒業生は、国家公務員の上級試験を通っておられても、おられなくても、衆議院の試験に合格すれば、入ってきた場合の待遇はみな同じにしておるわけですね。ところが、参議院のほうでは、採用の方法が、大学卒業生であっても、上級試験に受かった人と受かってない人とでは、差別待遇をされているのですね。これは河野さん、どういうわけで国会職員の採用の方法が衆参で違うのでございましょうか。私は、衆議院のほうが非常に民主化されており、時宜に適した方法だと思うのですよ。参議院でどうして衆議院と違った採用の方法をとらなければならないのか、その理由を聞きたいのです。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 人事院の行ないます国家公務員の上級職の試験に合格した者につきましては、大体、十一月に試験をいたしまして、それに合格した人に翌年の四月から来てもらっておるというのがございます。こういう上級職の試験に合格した者の処遇は、各省ともども平均それに対して行なっておる処遇と同じ処遇を行なっておるわけであります。それで、現在は、定員の関係もありますし、原則としては、それ以外には、男子の職員をとるという機会はほとんどまれでございますが、そういう場合に、若干定員にゆとりができ、したがって、仕事の方面からいえば人を充実しなければならないという際には、本院限りの試験をして採用することが、まれにあることは御指摘のとおりであります。その場合には、現実の需要——要求される職種なり、要求される経験、知識等にもかんがみ、国家公務員の上級試験を通っておらなければならないというほどのきびしさをもって律するのは必ずしも妥当でない。それだけの資格がない人にも来てもらえる。かつ、その現実に要求される仕事の内容からいって、それほどの内容を要求しなくても、十分働いてもらえるというようなときに行なうわけでありますので、そういう場合には、本院限りの試験をして、上級職試験を通ってない人でも来てもらうということにいたしておりますが、事情がそういうことでございますので、仕事の内容、あるいは、将来、これに期待と申しますか、要求する内容が、若干異なってもおりますので、自然と待遇が、上級職試験を通った人と異なってくるというわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 総長のお話を聞くと、上級試験に受かった者でなければ、参議院は原則としてとらないんだと、しかし、通らない人でも、力のある人は、試験をして受かった人は入れてやると、簡単に言えば、そういう考え方じゃないですか。衆議院のほうでは、たとえば、事務局の場合でも、図書館の場合でも、あるいは法制局の場合でも、すべて独自な試験をやって、その中に上級試験を受かった者がいようが、いまいが、とにかく独自の試験に受かった者は、同じような扱いをしてきているわけです。実際に大学卒業生を使う場合に、具体的に調査してみますと、たとえば、あなたが言うような、上級試験に受かって入ってきた人は、就職後七、八年で四等級に格づけされているわけですね。ところが、そうでない人は、十一年で四等級というようなわけで、ここに三年ないし四年の格差が出ているのですね。これは、将来、たとえば課長にするとか、課長補佐にするとか、部長にするというときに、人事の任用の基準としてひとつあなたがとっておいたら、たとえば、あなたは特別の試験で入ったのだということで、課長なんかにする場合にやりやすい。何か根拠がないとやりにくいから、そういうようなことがやはり心の中にあってやるのじゃないでしょうか。いまの試験制度というのは、根本的に検討する必要があるわけです。たまたまよく勉強した人が、山が当たれば、それで百点取れるのである。平素成績が悪くたって、そういうまぐれ当たりの人だってあるんだから、試験だけでもってその人の将来を決定するなんてことは、ぼくは疑義があるところなんです。ですから、同じ国会において、衆議院と参議院となぜ歩調が会わないかということなんですよ。こういう不満が具体的に出てきて、あなたが人を使う場合に使えますか。これは実際、必ず不満を持っていますよ。そういうことから、結局、人事管理上、いろんな問題が起きてくると思うのですよ。だから、実際に入って、その上に立って、実力によって、その人が特別な試験に受かっていようが、上級試験に受かっていようが、実力のある者を伸ばしてやる。早く課長にする。課長補佐にする。部長にしてやればいいのですよ。私は、ちょっとうがった考え方をしていますが、河野さんのような人格者に対してたいへん失礼ですけれども、そういうことはないと思いますが、われわれ勘ぐれば、そういうようなことを思うものだから、つい私はことばが出たのですけれども、あなたがそういうふうに考えていると私は断定していませんけれども、客観的に見た場合、そうとられる。そうなると、やはり試験を通らないで入ってきた人たちは、非常に不満を持つわけです。将来に対して希望がないものですから。入った以上は、やはり自由平等の立場に立って、その人の能力、実績によって昇進をしてやるという道を開いたらどうでしょうか。そういう不満が現実にありますから、そういう試験制度について、私は反省を求め、できるならば、衆議院と歩調を合わしていただきたいと思います。どうですか。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 職員を登用するにあたって、実力主義でやれということは、全然同感でございまして、年来、私が方針としておるところも、一にそれにあります。したがいまして、お調べいただくとよくわかると思いますが、現在の部長にも、いわゆる有資格でない人、高等文官試験を通ってない人が二人もおりますし、課長諸君につきまして言うならば、圧倒的に多い数でそういう人がなっております。それで、先ほど申し上げましたように、現実に、現在、上級職試験を通った人以外の人を、一般的に定例的に試験でやるという機会が非常に少ないわけでありますが、数年前には欠員等もありまして、相当人数の人を、上級職試験を通っていない人についても試験をし、かつ、そういう際に、相当参議院独自において各科目について高度の試験を課した例もございます。そういう向きにつきましては、ほとんどその実体が他の上級職試験と変わりませんので、そういう人がある年限来れば、いま御指摘のありましたとおり、何々に昇格するというような年限については、特段のいまおっしゃいましたような上級試験を通った人に準じて扱うことがしかるべきでないかという考え方で、いま検討しているものがございます。  なお、上級職試験を通った者においても、おっしゃるとおり、その資格があるというだけで本人が何らの勉強もしないということになれば、それに資格年限短縮の恩典を何でも本人の実力勤惰にかかわりなく与えるということでないことは当然でございます。一般に、今後行政職の試験を通った者以外について、定員等の関係のゆとりもあって相当本院限りの試験において採用する見込みがつきますれば、ただいま御指摘のような点は十分考えてみたいと思います。近い将来には、定員がないものですから、定例的にほかの者を試験で採るという余地が少ないと思いますが、そういう余裕が生ずることが予想されますれば、十分考えてみたいと存じます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 ちょっと事務総長、大事なところですから確認しておきますけれども、あなたの考え方は、将来人事院の上級試験を通った人より余分に採用しようとするような条件が出てきたときには考えますと、これはけっこうです。しかし、根本的に参議院独自の、衆議院と同じように、参議院独自の試験によって採用していくという考え方がちょっと疑問なんです。あなたの発言でね。いいですか。ですから、その点は、衆議院のほうでは衆議院独自の試験をやっておるのですから、参議院は参議院独自の試験をして定数に対しても採用していくということが、依然として上級試験のやつを持ってきて、国家公務員の各官庁でやりますわね、面接試験をやって。その各官庁でやる式の程度の試験でやるのか、そこが根本問題で大事ですよ。あとはいいですけれども、そこのところはどうですかね。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 国家公務員の上級職試験等を通った者を特段のことに扱わないで、それを通っても通らないでも参議院独自で相当周密な試験を行なって、その結果については、一般に行政職の上級職試験を通って各省に採用した向きと同程度に処遇したらどうだということは、一つの考え方であり、ごもっともなことだと思います。ただ、私どもといたしましては、せっかく国家が非常な金と膨大な機構をもって人事院という機構をつくり、そこで一応日本の現状において権威ある試験をしておるとすれば、その結果を利用さしてもらうというか、それを使わしてもらうということも、国家経済の上から理由のあることではないかという考え方で現在まできたわけであります。御意見の点は今後十分検討いたしたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 私がなぜこう事務総長にくどく言うかということは、あなたのは純理論としてわかります。私も。そのために試験をやっておられるのですから。私は、試験制度そのものは、さっき申し上げたように、やり方等については非常に考えなければならぬ点があると思いますよ。ただ、試験だけによって判定するということは、往々にして間違うのですから、純理論としてはわかるのですけれども、問題は、国会という立場でわれわれが考えて、世間が見たとき、衆議院と参議院といかにも違う採用方法をしているということは納得できないんです。ですから、衆議院のほうで、しかも五百人近い議員を擁する衆議院のほうにおいて第一院の立場に立ってやっている方法と、参議院でおやりになっている方法とが違うということは、将来衆議院から参議院にたとえば人事交流をするということがぼくはあり得ると思うんです。いいですか。そういう場合に、具体的にどうしますか。だから、おれのほうは参議院だからという独自性でおやりになることはわかりますが、あなたの広く人材の登用、そういう点から考えた場合には、少なくとも国会の立場で二つに分かれているということはいかにもおかしいですよ。だからこれだけ私はくどくど言うんですよ。七、八年やっている間に一万円以上も差がついちゃって、こんなばかな話はないです。だから、そういう点で私は特にきょうは問題にしたんです。だから、別に上級試験を通った人がおかしいとかなんとかいうことではなくて、せっかく独自の試験をおやりになったらどうですか、そういう意味において申し上げているので、そうであれば私はわかるのですけれども、どうも総長の考え方が一体感というものがないんです。さっきの俸給の問題を見ましても、何か対立しているのではないですか。それを心配しているんです。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 国会議事堂という同じ屋根の下におるわけですから、衆議院、参議院の人事管理の方針が同一であり、その運営が同様であることが望ましいことは、おっしゃるとおりであります。ただ、細目について、両院それだれ所見を異にして、たまたま違っているような点があろうと思いますが、いまの試験によって採用した人の給与の問題についてのそれぞれの考え方というものは、先ほど申し上げたとおりであります。衆議院がすでに行ない、かつ有力な鈴木委員が衆議院の方式に賛同してのいろいろの御発言でありますから、私どもといたしましては十分参酌いたしまして、さらに検討をいたしたいと存じます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 ぜひよろしくお願いいたします。同時にお願いをしておきたいことは、現在までそういう格差が出ていろいろと不満があるわけですから、そういう点も今後の問題として解決してやるような努力もお願いしたいと思います。  時間がないから次に移りますが、その次に、ここにも御苦労いただいているのですが、速記者の皆さんの定員のことですけれども、これは最近特別委員会もふえましたね。かなりオーバーワークしていただいているのですが。現在の事務量に対して、ことし何名かふえておりますけれども、それは速記者の増員になっているか、どうかやはり速記者の増員ということは当然考えられる。と思うのですけれども、構想はございますか。具体的にはどういうふうにしましたか。

中村順造日本社会党

○主査(中村順造君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

中村順造日本社会党

○主査(中村順造君) 速記をつけて。

二見次夫人事課長事務取扱

○参事(二見次夫君) 速記者の定員は、速記の事務量に比例して定められるのが当然かと存じます。参議院におきましても、速記の事務量がふえるに従って逐次数をふやしてきている状況でございます。昨年におきましては一名の増員が認められておりますが、本年は別に増員はいたしておりません。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうすると、事務量がふえているということ、それに対して人をふやさなければならぬということは認めますか。

二見次夫人事課長事務取扱

○参事(二見次夫君) そのとおりだと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうすると、去年一名、ことしはゼロだと。それじゃ、あなたとお考えと合っていないですよ。だから、どうしてもっと人をふやさなかったのですか。何名であったらいいというんですか。

二見次夫人事課長事務取扱

○参事(二見次夫君) これは予算の面における定員の獲得面における一種の技術的な面でありますが、現在の欠員の状況というようなのとにらみ合わせてやはり増員というものは認められるわけであります。ところが、速記者におきましては、単にそれを補充すればいいというわけではございませんので、技術というものが非常に重きをなしますので、やはり優秀な技術を持った人、すなわち、速記者養成所の卒業者を採用いたします場合に厳格な試験をいたしまして、そしてある程度以上の点数を持った、試験の結果そういう結果の出た人でなければこれは採用いたさないわけでございます。そこで、ここ数年来そういう優秀な人を一ぺんにたくさん補充するということがなかなか困難でございまして、例年一名あるいは二名という程度しか補充ができなくて、そのために何人かの欠員があったわけであります。そのために増員というものは見送られていたという状況でございます。ただし、ことしの速記者養成所の卒業生は非常に優秀な人が多くて、結局同時に四名採用することができまして、その分欠員というものがほとんど埋められてまいりましたので、再来年の予算折衝においては十分速記者の増員ができるように努力いたしたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 驚いたですね。仕事がふえた、人をふやさなければならぬということを認めておきながら、欠員が四名もあったんですね。それをやっと卒業生で埋められた。だから、プラス、マイナス一人もふえていないのだが、考え方によったら、四名欠員があったものを埋めた、こういうのでしょうかね。それはとんでもない話ですよ。一体、速記者の皆さんが、定員にも満たない。自衛隊ではないけれども、定員があっても、その定員に満たない、欠員が常時あるということは、どこに原因があると思われますか。やる気がないんじゃないですか。

二見次夫人事課長事務取扱

○参事(二見次夫君) 要するに、養成所に優秀な生徒をたくさん募集して、優秀な速記者を養成するという以外にないと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 一体、養成所で毎年何名卒業しておられるでしょうか。そしてその卒業生は国費をもってまかなっているわけでしょう。そして、その方々が採用されてから速記者になった場合には、何年間か義務的につとめなければならぬという拘束というのがあるんですか。いずれにしても、卒業生を新規採用と見合って養成をしているのか、あるいは、穴埋めのために、欠損補充のために養成するものか、養成所というものは一体どういう目的でやっているんですか。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 養成所は、毎年十五名を目途として入学を認めております。それで、一年、二年と、二学年の実習を経て卒業するわけであります。御承知のように、速記という技能が、特殊な技能であり、いろいろ素質的に耳とか手とか生理的な面もありましょうし、その他いろいろ素質的な面もありまして、若干途中で脱落するような人も出てまいりまして、大体卒業期までに一割、二割の人が志半ばにほかの仕事に向かうということになるようであります。それで、十数名の人が卒業をいたしますと、その卒業の前に相当厳格な試験をいたしまして、国会の速記者として本会議、委員会の速記録を正確にとる能力に達しているかどうかという試験をいたしまして、それに合格した人を本院に採用しております。その他の人は、各地方議会とか新聞社、雑志社等にみんな参って、失業するという向きは全然ございませんが、そういう方面においては多少精度が落ちても大いに活動し得る余地がございますが、国会の速記者としては一分間にどれどれというような非常に高い能力を要求する関係で、先ほど来申し上げておるようなことになっております。それが、ただいま人事課長が申し上げましたように、本年は非常に成績が優秀でありまして、四人の人が合格をいたしましたので、これをすべて採用したということになっております。国会の速記者養成所は、参議院、衆議院それぞれありますが、そういう事情で運用しておりますので、私どもは国会の速記者になり得る人を養成することを主眼とし、あわせて日本の速記界全体の需要に応ずる教育機関であるというふうに考えております。非常に速記者が一時に大量に不足をするような場合には、民間にもそれぞれ相当な養成機関がございますから、そういうところから卒業した人を採るということも考えられますし、現に終戦後国会が発足して間もないころにはそういう向きからも大いに技能の優秀な人に来てもらったということもございますが、現在のところでは速記者養成所の卒業生をもって本院に就職してもらうということが一応しかるべきことと存じて、いま申し上げたような運用をやっておるわけであります。今後とも速記者養成所の教育を充実いたしまして、その及ぶところ本院の速記者陣も質量ともに充実し得るようにつとめてまいりたいと存じます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 たいへん総長の発言の中には問題がございますよ。私はこれはまたいずれ後日に譲りますが、たとえば速記者養成所にしても、国費を出して養成するわけでしょう。十五、六名採用しているそうですけれども、その人たちがさらに高度な試験によって入ってくる。試験に入らない人たちは、他にお世話している、失職はございませんと。私は、国会がそこまでやる必要があるかどうか、これはたいへん大事なことですから、論議のあるところだと思います。私の考え方は、十五名入学さしたら、その人たちを全部採用するんですよ。そして、現に記録部の定員とかその他の面でもしオーバー定員になるならば、それは他の職種に置いてもいいじゃないですか。そして、絶えず交流するということも一つの方法じゃないでしょうか。そして、こっちに欠員があったらこちらにその専門の人を持ってきて、また一般の人をここに採用するとか、そういう総合的な採用方式というものを考えれば、せっかく養成した人を試験にたまたま通らなかったからといって他にやらなくてもいいと思うんですよ。それから、人が足りないときにはほかから応援してもらえるから何とかやれるというような、そういうことなんだけれども、それもまたおかしな話で、何か聞き方によるとおどかしをかけているように思うんです。そうじゃないと思うけれども。  そういうふうな意味で、いろいろ私は皆さんの御意見を承っておっても納得できないのは、むしろそんなところではないのですよ、原因は。いまの速記者の諸君に聞いてください、皆さん。私はそれらの人たちの声を代表して申し上げることになるかもしれない。しかし、いま欠員があり、なかなかその充足ができないということは、ひいてはオーバーワークになり、待遇の問題にあるんですよ。国会が徹夜をする場合には一睡もしないでやってもらわなくちゃならない。日曜日、土曜日であってもこうしておそくまでやってもらわなくちゃならない。たいへんなこれはお仕事をしてもらっておるわけですね。そういう人たちに、増員をしなければならぬにもかかわらず、増員どころか欠員補充しかできてない、仕事はどんどんとふえてくる、そういういいかげんの要員対策をここではやっておる。  また、給与の問題を見ましても、将来に対して非常に希望が持てない。こういう速記者の諸君の高度の技術というものを将来どう生かしていくかということについては、人事異動の問題を見ても、他に交流する場合の問題を見ましても、きわめて限られた場面しかない。そういう意味において、三十年国会につとめても最高の俸給が課長補佐ないし課長しかもらえないのじゃないか。その中間くらいしかもらってない。私は、課長になれなくても、これらの人たちが課長と同等の給与が支給されてしかるべきだと思う。私は役職は要らないと思うんです。問題は、待遇の面における配慮をしてもらいたいと思う。これは他の職種についてもそうですよ。課長とか部長というのはポストが少ししかないですから、それになるのは何百人に一人ですか、何十人に一人ですから、それよりもやはり長くつとめた人たちはそれぞれ給料がうんと上がっていくような方法を考えていただかないと、私は速記者の皆さんに安んじて仕事をしてもらうわけにはいかぬと思うのです。現在の俸給表でいくと最高級に頭打ちしてしまうものですから、それを運用の面で何とか引き上げて課長クラスに運用でやっているんだが、そんなことはこそく的でだめですよ。なぜもっと俸給表の上を上げてやらないのですか。そういうようなことをやはり考えて定員問題なり待遇問題ということについて積極的に施策を出さぬと、私は速記者諸君にここで一生懸命やってもらえないと思うんですね。そういうところに根本的な原因があるわけですから、いろいろあなた方がおっしゃることだって一つの理屈として私にはわかりますけれども、根は私がいま申し上げたところにあると思うんです。ですから、そういう点についての解決策を今後やらなければいけないと思うのです。これは間違っていますか、私の言っていることは。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 現在、速記出身の職員で管理職になっておる人は、養成所長を入れて五人になっております。当時、記録部に各課ができました際に、事務系統の職員が課長になった例もありますが、最近数年においては、速記の先輩の人が管理職になるようにいたしております。また、速記表の速記監督で俸給の高くなった向きには、行政職(一)の職種に事実上転換をしまして、行政職(一)の課長同等の俸給を支給しておるというのが——何人ですか、八人ぐらいだったかと思います。  鈴木さんのおっしゃる点は、さらに、将来行政職の(一)に移行する方針だけではなくて、速記表の俸給表自体の中で検討をする要がありはせぬかということでございますが、現在、速記者俸給表の一等上までのぼり詰めてそこで頭打ちしている向きはないかと思いますが、それで従来はそれが行政職(一)のほうに移りかわることで処置されてまいったのでありますが、将来そういう頭打ちが生じたような——生じようとするような場合においては、いまおっしゃるように、速記俸給表自体の問題についても十分検討を要する時期があると私どもも存じております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 念のためにちょっとお尋ねしておきたいのですけれども、いまの問題については独自の判断で毎年俸給表を改定していますが、速記の一等級の格づけというのは、行政職(一)のどこに当てはまるのでございましょうかね。それから、速記の二等級はどこへ当てはまるようになるんですか。

二見次夫人事課長事務取扱

○参事(二見次夫君) 速記職の一等級すなわち監督につきまして、これを身分として行政職(一)に当てはめた場合にどこに該当するかと、こういうお尋ねかと思います。部課長制度をとっておる職階制のもとでは、課長の次に課長補佐、係長がおります。速記の各課にも課長がおりまして、その次に監督が数名おるわけでございます。したがって、課長の次の課長補佐、身分としては課長補佐というふうに考えております。しかし、給与上の扱いといたしましては、速記職は速記という技術を高く評価されまして、給与の面におきましては、課長補佐以上、そうして課長とのいわば中間ということになっております。これまで速記職給料表の一等級を作成するにあたりましては、行(一)の給料表の課長補佐の適用されるランクと課長の適用されるランクとを折衷いたしまして、妥当な号給をつくっていた、こういう状況でございます。それで、昨年の改定にあたりましては、従来は、行政職(一)の課長補佐の適用される四等級の欄と課長の適用される三等級の欄と折衷いたしまして速記職一等級の欄を号級をつくっていったわけでございますが、昨年の改定にあたり、行政職(一)給料表に、課長補佐の適用されるランクに、四等級の上に新たにいわゆる新三等級というランクが設けられました。そこで、速記職給料表がそういう行政職(一)の給料表を基礎としてつくってきたという経緯にかんがみまして、四等級のランクを用いるべきであるか、あるいは新三等級のランクを用いて、課長の給料が適用される二等級の欄といずれをもって折衷すべきであるかということについて衆議院ともいろいろ時間をかけて協議をいたしまして、結局、その上位のほうである新三等級を使うべきであるという結論に達し、その新三等級をほとんど全面的に取り入れて二等級と折衷いたして速記職の一等級の号給を作成いたしたわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 この問題は時間がないので詳しくできないのですが、職員組合のほうからも意見があるでしょう。聞いていますね。ですから、公務員宿舎法で速記職一等級というのは課長扱いというふうな定めもあるししますから、二等級とかあるいは三等級というものの表を使って、そしていまお話のありましたような点もあわせてひとつよく話し合いをしていただいて、解決するように努力をしてもらいたいと思います。その点よろしゅうございますか。

二見次夫人事課長事務取扱

○参事(二見次夫君) お話の点、十分検討いたしたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それからたいへん時間がおそくなって申しわけないのですけれども、女子職員の昇格問題でちょっと伺いたいのですけれども、現在国会職員のうち、女子は約三百名ぐらいおると思います。全体の四分の一ぐらいのウエートを占めていると思いますが、長い間奉職をされております方も多いようですけれども、最近では一般職員として係長程度のところまで一ぱい詰まってきている現象が顕著になってきておりますから、同一学歴あるいは同一勤続年数など、同じ条件の他の男子職員と比較いたしまして、はるかに劣悪な位置に差別されていると思うのであります。男女同一労働同一賃金、男女差別待遇の撤廃、これは憲法のあるいは労働基準法の示しているところでありまして、こういう立場にある女子職員の方々の五等級への昇格、こういうことについてお考え願いたいと思うのですけれども、いかがでございましょうか。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 男女の職員を同一に律すべきだということは、私どももそのとおり存じ、そのとおりに行なっておるつもりでございます。現に、同一の仕事をすることが非常に客観的にわかる速記等におきましては、女子職員も速記監督に男子職員と全然同じように昇進をいたしまして、現在速記監督になっている人が何名かいると存じます。その他の職種においても、課長補佐になっておる人もむろんおります。ただ、一般的に、課長補佐あるいは係長といえども、役付であって、その係長なり課長補佐の仕事に適応する統率力管、理力、その他のことを要求されますので、そういう点をあわせて人事上において考えていかなければならない、これがたてまえでやっておりますが、ただ、たてまえとは申しますものの、実際それほど厳格にそれを要求しないで済むような職種等については、つとめて男女がそのゆえに不均等にならぬということを本旨として進めてまいりたいと存じております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 その点は、時間がないから、ぜひひとつ女子のほうでいま総長の言われたような能力もあり統率力もあって当然に管理職に任用してやれるような方々については、大いにひとつ抜てきをしてやってください——抜てきというよりか、そういう管理をしてもらいたい。  それから次に、退職の慫慂問題でございますが、現在、衆議院のほうは六十三歳、参議院も六十三歳、ただし、用務員の方の場合は六十七歳までおられるそうでありますが、図書館が六十五歳、大体ここへ来ると、どうだ、やめたらと肩たたき戦術が出てくるわけです。私はきのうも第三分科会のほうで労働大臣に申し上げたのですが、日本の平均年齢というものはたいへん伸びてきておりまして、諸外国を見ましても、社会保障制度が確立しておっても、働くことに喜びを感じ、働くことに希望を持っているんです。みな。ですから、五十五歳や六十歳でやめても、弁当を持って通っているときより、家へ引っ込んでしまうとからだがなまってしようがないんです。ですから、大いにこれから定年制というものを考えてもらわなければならんということを申し上げたわけですけれども、これは余談ですけれども、結局、社会保障制度が確立されて老後を安んじて生活できるという条件があればいいですけれども、日本の場合はそれがないんです。私の言っているのは一般的なことじゃないんです。本人の希望ですから、六十歳になってやめたい人を、何も綱をつけておくことはないのですけれども、私が言っているのは、特に私は名は伏せますけれども、国会の職員の中で、たとえば、奥さんが病身で一年のうち大部分床についている、むすこさんは結核で療養している、最近ようやく退院いたしましたが、給料の大部分が医療費にとられてしまう、高校一年生のむすこさんも中退している、こういうふうな気の毒な方がある。また、十年間臨時職員で過ごして、三年前に本採用になったばかりの、それに本俸は二万円、それで退職金は三万円しかもらえない、こういう方もいる。こういうふうにほんとうにお気の毒な立場にある人たちに対して、どうですか、あなたおやめくださいと言うのは、鬼か蛇です。そんなこと言う人は。私はそんな冷たいことはよもややっておられないだろうと信じますけれども、具体的にそういう話も私たち聞くわけです。ですから、ケース・バイ・ケースでこういう問題は考えていただかないといけないと思うし、私もそういう意味において言っているわけですから、一例的に申し上げているので、一般論として申し上げているわけじゃないけれども、そういうケースの方々についてはもう少し血と涙のある態度をもって、つとめていただくような道はとれないものでございましょうか。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 御趣旨は、私も同感でございます。そういうふうにいたしたいと存じます。勧奨退職の問題は、一方、勧奨退職を受ける職員の立場を考え、一方、常に高い能率を保持して、議員各位の国会活動に遺憾なからしめるようにつとめなければならん立場と、両方からいろいろ考えられるところで、その間にあって十分考えていかなければならんと私としては思っております。それで、事務局の能率を高いところに保持してまいります関係からいえば、やはりある程度の人事の刷新あるいは新旧の交代ということを考えていかなければならないと思います。そういう場合に、客観的な事柄に関係なくそういうことをいたしますと、任命権者の恣意にわたるような任免をするきらいがございますので、客観的な基準にはからしめて行なうのがいいと考え、それにはやはり年齢というものが最もよるべきところだと思います。それで、現在の日本の社会の実情からいって、六十三あるいは用員の六十七という年齢がはなはだしく若くして退職をせねばならぬということにはならないと存じますけれども、御主張のとおり、国会職員が職員をやめてから他の社会的な活動をなす機会ということにそう恵まれておりませんので、その退職をする一応基準として考える年齢はほかの実社会の様相よりは相当高いところに置いてしかるべきだと、こう考えて、六十三あるいは六十七という線を出してきておるわけであります。それで、その場合におきましても、その年齢になりましたら何が何でも退職を迫るということは、現在の国会職員法のたてまえから、いってそういう強制力はないのでありますから、法律的にもできることではありませんし、運用としてもそういうことはすべきことと考えておりません。それで、現実に年度初めにそういう勧奨計画というものを立て、割高な退職金を出し得る配慮を年度初めからしてその計画を立てましても、その適用を受ける個々の人の実際の身上その他の様子を聞いて、それによって大幅に変わってきております。今年度のごときは、ほとんど全般的に当初の計画とは異なった結果になっております。そういう考え方で、十分本人の納得を得て、強制にわたらざるよう、しかも円満に人事の新旧の交替ができ得るようなということで考えておりますので、個々の事情によって画一的には考えないという御趣旨は私どももそのとおりに行ないたいと思っております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 最後に、これはまとめて、もう時間がないから、訴追委員会の事務局長にお願いします。訴追委員会の事務局長のお立場は非常に大事なお立場だと思います。で、あなたに関連をしてお話を結びつけられると失礼ですから、そういうことじゃ毛頭ないことを前提にしてお伺いしますが、訴追委員会の課長というのが行政職の(一)の一等級だと思います。それに間違いなければ、訴追委員会の課長から局長に任用してつくというようなそういうことはいまの規定上はできるのございましょうか。これはだれが任命するのですか、訴追委員会の……。

福島尚武事務局長

○裁判官訴追委員会参事(福島尚武君) 御承知と思いますが、訴追委員会の事務局長は、行(一)の指定職の甲に格付けされております。課長は、現在のところ行(一)の二等級ということになっております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 課長は二等級ですか。一等級じゃないんですか。

福島尚武事務局長

○裁判官訴追委員会参事(福島尚武君) 定員は二等級でございます。これは、ほかの行政官庁と同じく、課長は二等級ということになっておるのでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうすると、二等級の課長から局長への昇任ということはできないということでありますか、その点を伺いたいと思います。

福島尚武事務局長

○裁判官訴追委員会参事(福島尚武君) 裁判官訴追委員会は戦後発足いたしまして、今日までの事務局長がどういう方面から任命されたかという現在の実情を御説明申し上げますが……

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 いや、それはいいんだよ、そんなことは。課長から局長に昇任できますかという、それだけ聞いておるんです。

福島尚武事務局長

○裁判官訴追委員会参事(福島尚武君) ですから、いままでの現在の任命状況からいきまして、課長から直ちに事務局長というのは、二等級からそういう指定職ということになるから、その点については現在のところは考えておりません。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 何か課長の二等級から局長になってはいかぬという定めがあるかどうかということなんです。

福島尚武事務局長

○裁判官訴追委員会参事(福島尚武君) そうおっしゃいますれば、できないものだと思います。結論としては現段階ではできないのじゃないか、こう思っております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 事務総長、その点はどう考えますか。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 的確なお答えができるかどうかあれでありますが……

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 簡潔でいいです。時間がないのだから。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 国会職員という特別職の、しかも事務局長という特別な立場でありまするから、任命手続によって訴追委員長が両院の議長の同意を得て任命する場合において、法律的に言えば、等級のどういう人でなければいかぬという妨げはないように存じます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 できないなんということはないんです。ただ方針としてできるかできないかをあなた方がきめるべきであって、別に課長から局長にしちゃいかぬなんということがどこにありますか。係長だって、優秀な人は局長に持っていったっていいんですから。そういうものの考え方がちょっとおかしいんです。まあそれはそういうふうなことで私は理解しておきます。それで、訴追委員会は、事務局と同じように、勇退といいますか、定年制というものは別にないでしょうけれども、やはり六十三歳でおやめになるようになると思いますが、この点は私さっき申し上げましたような意味において御理解をいただいて、ひとつ事務局長さんにも善処していただきたいと思います。  それからもう一つ、これは一般論として伺わないと非常に誤解を受けては困りますが、要するに、訴追委員会というのは限られた人ですね。ですから、その中においての人事の交流といいますか、昇進ということは、非常にむずかしいと思うんですよ。しかし、原則としてその訴追委員会の内部においてできるだけ人を動かしてやるというようにしませんと、あとから入ってこられる方が非常に希望が持てないと思いますね。ですから、そういうことを原則にしつつ、なおかつ優秀な方がおる場合には、図書館とか参議院とか衆議院とかそういうところに広い舞台をつくって、そのエーリアの中で人事交流をしていただく、こういうことをひとつ相五に、これは弾劾裁判所もあるわけですから、そういうふうなところにもひとつ思いをいたして、大いにりっぱな訴追委員会の中における職員の方々の優遇措置というものをお考え願いたいと思うんですよ。これは局長さんだってもうほかからいらっしゃったんですけれども、やはりわが子はかわいいでしょう。ですから、できるだけ自分の部下、自分の委員会におる職員の方方をやってやろうという気持ちに私は変わりないと思います。そう信じております。ですから、どうかひとついま私が申し上げたような立場に立って職員の優遇措置をお考えくださいますようにお願いをしておきますけれども、簡単にあなたの御所見を伺って、これで、たいへんおそくなりまして申しわけありませんけれども、終わります。

福島尚武事務局長

○裁判官訴追委員会参事(福島尚武君) ただいまの御発言のとおりだと思います。私といたしましても、訴追委員会が戦後できましてまだ伝統もございませんし、それから同じ国会職員でありましても裁判官のやられました事務についての資料の収集とか調査とかいうような特殊な重要な事柄をやっておりますので、また、事柄の性質上、外部にその事務内容を公表されるということも差し控えなければならない点もございまして、一般の御認識も高くないというふうに考えますので、そういう職員が谷間の日の当たらないところに置き去りにされるということのないように、私も一生懸命職員の将来のために尽力していきたい、こういうふうに感じております。

中村順造日本社会党

○主査(中村順造君) 以上をもちまして国会所管に関する質疑は終了したものと認めます。  本日はこの程度にいたしまして、明後日二十九日午前十時に開会いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時十分散会

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