内閣委員会 第9号
- 発言数
- 29 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1965/03/04
会議録
○委員長(柴田栄君) これより内閣委員会を開会いたします。 国家行政組織及び国家公務員制度等に関する調査を議題といたします。 質疑の通告がありますので、これを許します。 なお、政府側から臼井総務長官、増子恩給局長が出席いたしております。伊藤君。
○伊藤顕道君 前回お尋ねした際には、総務長官、予算の関係で御出席なかったわけです。そこで問題は外国政府職員、外国特殊法人、こういう職員の恩給通算問題についてお尋ねしたわけですが、本日も引き続いてお伺いしたいと思いますが、この前お伺いしたことを要約いたしますと、当内閣委員会で、満・日のケースの通算について再三にわたって、全会一致をもってこれをすみやかに解決するよう政府に強く要請したわけです。それに対して当時の総務長官並びに恩給局長から所信の表明がございまして、たとえば、最近の政府、総務長官の所信としては、高い次元において検討を加え、研究の上次の国会までに提出いたしたい、こういうふうに本委員会で公約されているわけです。それから相当日数もたっておるわけですが、さてこの問題を一言して要約いたしますと、満・日のケースの場合はいまだに解決していないということは、恩給の最低年限に不足の分だけは見るけれども、あとの問題はたとえ何十年つとめても全部一切切り捨てる、こういう問題が残されているわけです。ところが、いろいろ過去の比較の点から申し上げますと、たとえば電信電話工事株式会社、当時の逓信大臣の勧奨によって純然たる法に基づかない民間の株式会社が、若干幾つか合同して工事株式会社を設立したわけです。その純然たる法に基づかない民間の勤務期間をまるまると通算しておるわけです。さらには、私鉄を買収した際にも、その私鉄株式会社の職員期間をこれまたまるまる通算しておる、こういうことに比較いたしますときわめて不公平であり、片手落ちではないか。そこで、前回は増子恩給局長にこのことをお尋ねしたわけです。前国会で決定、また政府から所信の表明があったらそれをもとにして、一歩でも前進がなければ、当内閣——どの委員会でもそうですが、委員会での審議は全然意味がないわけです、前進がなければ。そういうことで誠意ある御答弁をお願いしたわけですけれども、前回の場合はその意を得ずして、なかなかにそういうこちらの期待するような御答弁がなかったわけです。恩給局長は政府職員の中でも給与、恩給については最高のベテランです。そのベテランもまだ勉強不足だから、もう少し勉強したら御期待に沿うような御答弁ができるかもしれぬときわめて御謙遜になっているわけですけれども、これは自他ともに認めるこの道の権威者だ、もうほんとうの実力者で知らぬものがないわけです。そこで、恩給局長の立場で、総務長官もお見えにならぬので、うっかり御答弁できないという御意図はわかるわけです。そこで、本日幸いに総務長官お見えになったので、前の総務長官の所信表明を数歩前進したそういう意味のひとつ誠意ある御答弁をまずもってお伺いしたいと思います。
○政府委員(臼井莊一君) ただいまの御質問につきましては、伊藤先生が毎年非常に御熱心にいろいろお話がございまして、また、歴代の長官も慎重に誠意を持って調査するというお答えを申し上げておることも私も承知いたしております。そこで恩給局におきましてもこの点についてはいろいろ調査もし、また、他との振り合い、それぞれ研究をいたしておることに私は聞いておるのでありますが、ただ、いまお話のように、事実、終戦後に国際電気通信株式会社等が政府に、これはGHQの指導もあってでございますが、政府に継承した際には、会社時代の年限を通算する、こういうことになっておりました。これは法律にそう規定をし、また、包括的に会社を政府のほうに全部引き受けた、こういうためにその結果当然そういう法律によって規定されたことなんであります。まあ満鉄等につきましては、満州国政府の公務員もそうだと思いますが、これにつきましてはその点多少違っている点が問題になるわけでありますが、もっともこの点につきましては日・満・日と申しますか、中間で満鉄等へ赴任して帰ってこられた方、また、日・満と申しますか、日本から満州へ行かれてあちらでやめられた方、これらについては通算されておるわけでございます。ただ、お話のように、あちらで会社なりあるいは満州国の公務員になられた方がその後日本の公務員になったのが完全に通算になっていない、こういうところに問題があるわけでございます。これは私もいろいろ事情を聞いてみますと、先ほど申し上げたように、国際電気通信株式会社は全部包括して承継した、それから満州国の場合にはそういうわけではない、また、そういう法律によったわけでもない、こういうことです。しかし、事情はお気の毒でありまするので、できるだけその配慮はもちろんしておるわけでありますが、第一に、最初に日本の公務員であった人につきましては、これはもう向こうへ行くときに、すでにいずれは日本の内地に戻ってくる場合もあるであろう、そういう際にはその間をずうっと通算するという、こういう了解のもとに赴任したわけであります。また、こちらから日本の公務員であった方があちらに行かれて途中でやめられても、やはり一応は同じような趣旨で向こうへ赴任された——本来であれば、こちらにいてつとめていたいのでありますが、ところが、当時のいろいろ、むしろ日本政府の事情であちらへそういう約束といいますか、了解のもとに行かれたので、あちらでやめられてもそれはそのまま適用する。ただ、しかし、あちらのほうに直接就職せられていたという方には、その間の事情が多少違うというわけなんでありましょう。そこで全部をこれ通算するというわけにはいかない。しかし満鉄といい、満州国といい、やはり日本の政府と非常に似ていると申しますか、同じではもちろんありませんけれども、相当に関係もあり、似ている点が多いので、そこで満・日の方に対しても、もし日本にお帰りになって公務員として就職せられた方に対しては、恩給のつくまで十七年間については、あちらにいられた年数も入れるということで、額は通算でありませんからそれだけ低くなるわけでありますけれども、とにかくその点だけは考慮をして恩給がつくようにという配慮はいたしておるわけでございます。ただ、伊藤先生御指摘のように、全部をこれ通算してないというところに御不満の方もありましょうし、また、御了解を願えない点もあるかと思うのであります。そこで、いままでいろいろ恩給局において調査をいたしました今日までの経過におきましては、これを直ちにそれじゃ全部通算する、こういう段階にまで、そういう決定をするまでに至っておりませんで、そこにまだ、他にも波及する問題もありまするし、なかなか困難である、困難であるからこれだけ残されていたのでございましょうが、そこにむずかしいところがありまするので、現在においても、これを直ちにそういうふうに日・満・日と日・満と同じに扱うというわけにいかないというのが現状でございまして、その点はなはだ申しわけないのでありますが、恩給局でもずいぶん苦労して、何とかこれをできるものならばということでずいぶん研究いたしたようでありますが、ただいまの現況においては、いま申し上げたようなことでございますので、御了承いただきたいと思います。
○伊藤顕道君 これでは、前の総称長官の所信の表明とはるかに後退しているわけです。それから満州国なり満鉄等に対する御認識についても、これも非常に後退しているわけです。で、前回繰り返し申し上げたわけですが、当時の総務長官並びに恩給局長はこういうふうに要約して政府の統一見解を述べられているわけです。その意味を要約して申し上げると、満州国とか満鉄等は、形式的には日本政府そのものではない、けれども、実質的に見た場合は、日本政府機関そのものである、またはその代行機関であると、これが政府の統一見解である。これははっきりと議事録に出ておりますから、ごらんいただきたいと思いますが、もうすでにそういう統一見解がなされているのに、そうして総務長官は、前回、当内閣委員会におけるいわゆる超党派の全会一致の附帯決議に対して、高いところに立って十分検討して次期国会には提出したい、ここまで述べられておるわけです。ところが、いま臼井総務長官は、満州国なり満鉄等は、日本政府とは似ておる、似ておるけれどもそのものじゃない。まあそういうようなだいぶ似ている、そういう表現では当たらぬ。似ているとかなんとか、そういうことじゃない。形式的には日本政府そのものでないけれども、実質的には日本政府そのものである、または代行機関であると、これから前進しなければならぬわけです。そういう前提に立って、前総務長官はこういう附帯決議に対して確固たるいわゆる所信を表明されておるわけです。したがって、われわれとしては、前国会にも当然これが出されるであろうと期待しておったわけです。ところが、国会には出ていない。今国会こそ恩給法改正が出されておるので、当然その中に含まれておることも期待したわけです。そこで、日・満あるいは日・満・日のケースは解決しておるから問題ないわけですけれども、それを認めた以上、私がここでお伺いするのは、満州国にあって、当時の満州にあってですよ、魚屋さんとかあるいは一般の商店につとめておって、それが引き揚げて公務員になった、そういう場合に、その満州の勤務期間は通算できない。それは当然のことであって、そういうことを要求しておるわけじゃないのです。繰り返し申し上げるように、大陸にあって、実質的には政府そのものだ、または代行機関だと政府が確認しておるそういうところに勤務して、そして内地に引き揚げてきた、日・満・日のケースと満・日のケースとどういふうに違うのです、ここは。きわめて不公平であり、不合理であるといわなければならぬわけです。前の電信電話工時株式会社の場合と満州国、満鉄等とは多少違いますという総務長官の御答弁ですけれども、そのどういうふうに違うかということについて御指摘がなかったわけです。多少違うという表現でお答えになった、総務長官は多少違うという表現でございましたけれども、実質は大いに違うのです。電信電話工事株式会社は純然たる法に基づかない民間の株式会社が当時の逓信大臣のお声がかりで合同しただけだ。そういう純然たる法に基づかない民間会社であったわけです。ところが、満州国なり満鉄等については、もう内容については申し上げません。先ほど来申し上げておるような性格のものであったわけです。したがって、そういう違いがあるわけです。多少どころじゃない、大いに違うわけです。もう根本的に違うわけです。にもかかわらず、根本的に比較にならないくらい、問題にならぬような電信電話工事株式会社ですら政府は認めておる。これはいまの総務長官の御答弁では、そういうことから前総務長官の所信表明に比較して、また、満州国なり満鉄に対する認識の点ではるかに後退しておると断定せざるを得ないわけです。これでは先ほども申し上げたように、委員会で審議を重ねても少し進んでは、一歩前進数歩後退では審議の意味は全くないわけです。少しでも前進があってしかるべきです。この点きわめて不満であるので、ひとつそういう認識の上に立って重ねて御答弁いただきたいと思います。
○政府委員(臼井莊一君) 昭和三十八年の六月でございますか、伊藤先生からの御質問に対して、当時の総務長官の徳安長官も、広義に解釈すればお説のとおりになろうかと思いますというお答えを申し上げておるのでございますが、その広義に解釈すればお説のとおりというのは、いまお話に出ているように、国家機関と同様であるということでございます。私もやはり広い意味に解すればそういうことであるということについては徳安長官と別段変わっているわけではないのであります。ただ、しかし、いまもお話がございましたように、日本政府の機関と全然同じであるというわけにはいかない。そこに多少の差ができてくるわけでございますが、そこで終戦当時の私的の株式会社であったといっても、これはもちろん公益性の大きい国際電気通信株式会社に対しては通算しているじゃないかという点でございます。これは先刻も申し上げましたように、包括的に全部これを政府のほうで引き受けた。そこで、そこに働いておられる従業員も政府の公務員となるということで、従業員の身分等につきましても将来恩給を出す場合においては、前の会社にいたときのも通算するという、だから安心せよという、そういう了解ばかりでなくて、法律的にもそういうものをぴちっときめて政府のほうに吸収したわけでございますので、したがってこれは法律にも規定されておるのでございますから、通算することは当然であります。ただ、いま先生お話のように、それよりは満鉄等のほうがもっとその時点においては日本の政府機関に似ているじゃないかという、そういう点になりますると、それは確かにそうとも解釈できるのでありますけれども、ただ、いま申し上げましたように、不幸にして敗戦ということのために満鉄も、また満州国もなくなったということもあるので、そこにおつとめの方、まことにお気の毒ではございますけれども、これを日本が全部公務員、また、満鉄の従業員を全部日本政府で同じに引き受ける、こういうことで別に法律的に規定をいたしたわけでもなし、ただしかし、できるだけそういう方々も政府のほうで就職のできるものについてはあっせんもし、また、公務員となられた方もあったというのが当時の実情かと思いますので、そこで、いま申し上げたように、会社それ自体としてはどっちが国家機関と似ているかというところに議論の余地はあるかと思うのでございますが、法律的にはいま申し上げたようなこともあり、そこに非常な差がある、こういうことで、そこでなお研究の、検討の余地があるということは、いま伊藤先生の御指摘せられた点からも実はきているのじゃないかと思いますが、現在までのところはまだこれを、それじゃ全部通算する、こういうことにするわけにもいかない。それだけで全部解決したということにもならぬことにもなる点もありまするし、一つは財政上の理由もあるかと思うのでございますけれども、しかし、これを全然無視していたというのではなくして、恩給だけは何とかつくように、できるだけそこに配慮をして、そうして十七年に、日本の公務員となって足りなければ、その不足の分だけはあちらにおられたときのものをひとつ加えて、そして恩給年限だけには達するようにしたというのが実情かと思います。したがいまして、これはいまの現在の段階で全然これはだめである、こういうことを断定することもまだそこに考慮の余地もあるのじゃないか、こう考えまして、また現在解決のできない恩給の問題も、だんだんに国の財政等がよくなってきて解決をしている問題もありますので、恩給問題につきましてはいろいろの、ことに軍人恩給などにつましては、いろいろのまだ残された問題もありまするので、そちらのほうのこの問題についてももう少しひとつよく検討をしてみたらどうだろう、こういうことに考えておるのが現在の状況でございます。
○伊藤顕道君 私はお伺いしてまいりましたが、結局電信電話工事株式会社、これは純然たる全くの民間会社であったわけです。それから私鉄についてもこれは単なる株式会社、しかし、政府の国策に即応してこれに協力したということであるので、その民間にあった勤務期間を通算することに反対しているのじゃないのですよ、いささかも反対していない。たいへんけっこうだと申し上げている。それに反対はいささかもしていないのです。そういうふうに扱わなければいかぬとさえ思っておるわけです。さて、満州国、満鉄等については、まだ総務長官の御認識が足りないように思うのですが、私も、前総務長官が完全に日本政府そのものだ、そういうことを言っていないのです。当時の徳安総務長官も形式的には日本の政府そのものじゃないとはっきり言っているのです。ただし実質的に見れば、これは当然政府そのものである、また代行機関であると、この点も明確に指摘しておるわけです。それと総務長官のおことばでは、満鉄とか満州国等はもう解消したではないか、そこのところも違うのだという御指摘がございましたが、その電信電話工事株式会社が合同してそうなったのですが、その個々の民間の会社は、これも解消しておって現在存置していないわけです。合同によってみなそれは解放しておるわけです。そのことも事実であるわけです。それと財政の問題もあるということも御指摘になったわけです。総理府総務長行としては財政のことを考える必要はない。公平厳正に、いわゆる当然均等に、公務員公平の原則で、これはやるべきか、やるべきでないか判断して、正しいと思ったら、その不公平、不合理を是正しなければいかぬと思うのです。さてその財源については大蔵省が中心になって検討するわけです。総理府としては、これは当然に不合理だから是正すべきだ。そこに踏み切れば、大蔵省が中心になって、その財源を検討すればいいのであって、財源などは関係ないのです。ただ総理府としてそういう結論を出して、大蔵省に要求する。円の財政の都合で今度はできなかった、今度はどうも財源が捻出できなかった、せいぜい次回はひとつ財源確保にさらに努力いたします、こういうことなら話の筋はよく通っておるわけです。ところが、まだまだ検討の余地があるのだとおっしゃっておりますけれども、私どもから言えば、もう検討の余地はない。繰り返し申し上げていることを静かに考えた場合に、きわめて不合理であるということは明確ですよ。前の総務長官も、繰り返し申し上げておるような政府の統一見解を述べられておる。そして全会一致で、当内閣委員会で附帯決議がなされている。これは早急に解決すべきだ。その全会一致の附帯決議に対して、当時の総務長官は、府政代表としてそれに所信を述べられておる。高い次元に立って十分検討して、次期国会には提出いたしたいとまで言っておられる。そこまで進んでおるわけです。きょうの総務長官の御答弁では、満州国なり、満鉄等に対する御認識も後退しておるし、さらにはその所信の表明についてもはるかに後退しておる。同じことを繰り返し繰り返しお伺いするわけですけれども、ここの基本問題が解決せざる限りは、自余の多くの問題が何ら意味がないということになるので、くどいようですが、大事なことであるので、ここでひとついま少し前向きの姿勢で、当委員会のいわゆる決定事項に基ずいて、ひとつ前進ある御回答をいただきたいと思うのです。きわめて不満です。
○政府委員(臼井莊一君) 私の財政上と申しましたのは、恩給問題につきましては、戦没者等遺家族の援護、また恩給そのほかまだ残された問題もあるのですが、これなども一つは財政上の理由で、恩給全体から見ますと、やはりそういう点があるわけで、つけ加えたわけであります。もちろん純然たる法律で当然そうあるべきだというものについては、これは財政上の困難を排してでもしなければならぬことは当然でございますけれども、いまこの問題につきましては、やはり伊藤先生のすでに御指摘のように、日本の政府機関と全然同じというわけにはいかぬわけでございますし、したがって、あちらにだけおつとめになった方を日本の公務員と同じに全部扱うということについては、そこに問題が多少議論の余地があるわけであります。それがために満・日の問題についてはなかなか御納得のいくように、全部これを他と同じように、あちらにおつとめの分を全部年数に加えるというわけにはいかないのは、やはり就職されるときに日本政府の公務員となって赴任された方とそこに差がある、こういうことだと思うのであります。しかしながら、いま先生もいろいろ指摘されておるような問題もあるので、そうだからといって、これは全然だめだというふうに断定してしまうのも、いささか私どもとしてもどうも気の毒にも思うのでございますし、また、あちらで御苦労されたという点を考えますと、そういう点についても何とかできるだけしたいということでは、実はそれを懸案にしてあるわけでありますが、財政上の問題についてはもちろん大蔵省で考えるべき問題ですが、やはりある程度高度な政治的考慮をめぐらすということになると、やはり政府の一員としてそういう点も全然無視するわけにもいかないと、他の恩給問題でいまだに解決のつかぬ問題もあるので、そこで財政上のことを持ち出したわけであります。この点だけにつきましては、特に財政上云々するだけのあるいは比較にならぬかもしれませんが、恩給全体とすると、そういういろいろな問題があるということで御了承いただきたいと思います。多年にわたる問題でいまだに解決できないということは確かに御不満な点は重々わかるのですけれども、やはり恩給の公平という点からいくと、そこにむしろ逆に何かちょっとつっかかるものが理屈の上であるために、何かこれをうまく解決する方法はないかということでいろいろ苦労しておることについては変わりございません。したがって、前向きであることについては違わないのでありますが、それがそうでなければここで断定して、これはだめだ、全然見込みがないのだということで断定してしまえば、それではっきりすると言えば言えるのでありますが、しかし、これは何とか将来とも御意向のようにひとつできる方向にいかないものかということで、そういうわけで恩給局でも続けて検討し、私どももそういう考えで心配しておるということでございますので、これがはたして御期待どおりになるかどうかはいまにわかにここではっきり申し上げることができないので申しわけないのでありますが、御意向は代々の長官も伺っておりまして、また、事務当局でもそういう御意思のほどはよくわかっておるわけでございますので、続けてもう少し検討させていただきたい、こう考えます。
○伊藤顕道君 いま御答弁になった中で、全然見込みのないことでもないという表現をなさっているのですが、だから誠意がないと言っているのです。前の総務長官も附帯決議に対する所信表明とか、満州国、満鉄等に対する認識、こういう点で繰り返し後退しておると指摘せざるを得ないわけです。 はっきり言うなら、全然だめでもないというようなこういう表現は、そういうところにこそきわめて不満があるわけです。 そこで、さらにそれでは申し上げましょう。昭和三十八年六月十八日の当内閣委員会で、当時の総務長官、恩給局長は、こう答弁なさっておるわけです。戦後の恩給法の改正及び運用は、単なる旧恩給法の復活ではなく、社会福祉的理念に基づき他の公的年金制度との均衡をも考えて、社会保障的運用をしておる、こういうふうに明確にお答えになっておるわけです。そこで、いま申し上げたこの理念から考えても、それから先ほど来申し上げておるところの同一期間の同一勤務個所にしかも同一条件のもとに同時に勤務した者について、内地公務員の前歴がある者は全部通算するけれども、しからざる者はその恩給の在職年限に不足する分しか考えないで、あとは切り捨てるということですね。こういうふうに、旧恩給法の復活ではないとはっきり言っておるわけですね。社会福祉的な理念に基づいてこれを弁償したい、こういうことまで言っておられるわけです。これもひとつ議事録をごらんいただけばわかると思うのです。 で、先ほど総務長官は、恩給局の職員もよくわかっておるから、さっそくひとつさらに検討させる、そういうお答えだった。増子恩給局員は前回の御答弁で、勉強不足だからわからない、今後勉強することによって御期待に沿い得るかもしらぬ、こういう御答弁ですね。そのこと一つ一つをとらえても、矛盾しておるわけです。で、これは先ほど指摘したように、増子恩給局長は、その道の権威ですから、決して勉強不足でないということははっきりしておるわけです。これは自他ともに確認しておるわけです。で、総務長官の言われたように、みな精通しておられる方がおって、これだけのことを申し上げて、さらに、全然見込みがないでもないというふうなことを言われたのでは、これは簡単にはおさまらぬわけです。したがって、私もこの場で、総務長官がこの席でそれでは満鉄の場合もここで通算いたしますと、そう言うことを要求しているわけじゃないのです。この席で、この委員会の席で即断を要請しておるわけでは毛頭ないわけです。繰り返して申し上げるように、前任者の所信表明があったから、そして満州国なり満鉄等に対する統一見解から前進がなければならぬということを言っておる。だから前進ある御回答をいただきたいということであって、この委員会で直ちにそういたしますと言うことを要求しておるのでは毛頭ないわけです。要は、誠意ある御回答をいただきたいということなんです。
○政府委員(臼井莊一君) これは、まあ繰り返しみたいになるかもしれませんが、日・満・日とか日・満ということについては、本人も当初から満洲のほうへ行くというつもりでなく、日本の公務員ということで当初出発したわけでございます。しかし、いま申し上げたように、やはり広義に解釈すると、日本の政府機関と非常に似ているところがある。こういうことで、一つはいわゆる当時の国策的な見地から、本人に満鉄なり満州の公務員にということで、そのかわり向こうにいるときは通算する、また帰って来れば通算する、こういうことで了解のもとに行ったものでございますので、これについては、当然もう最初の約束でもあり、通算するのが当然なわけですが、ただ、あちらのほうへ直接就職せられた方は、まさか戦争の結果、満州がああなり満鉄が、明治時代から多年満鉄を経営してきたあれが、あのような結果になるということは、敗戦なんということは、国民ひとしく夢にも思っておりませんし、したがって、いくさに負けて日本のほうに戻るとか、あるいはそういったことをおそらくは夢想だにしていなかったでございましょうし、そこで満鉄なり、あちらの公務員として就職せられた、こういうことにおいては、そこにおのずから日本の公務員であった人が行ったものとは、当初のスタートなり、日本の政府との約束においても、雇用関係というものが、おのずからそこに差があったと思うのでございます。したがいまして、これを全然同一に同じように扱うということは、むしろ不公平にも失するということもあるわけでございます。しかし、人情的に考えると、そう簡単に木で鼻をくくったように解釈すべきでないことは当然でありますし、まして日本の政府機関と広義に解釈すれば、日本の満鉄であり、また満州国の公務員でありますので、そこで何とか恩給だけはつくような方法にというふうに考えたのが、現在のやり方であって、全然それを無視しているわけではもちろんなし、相当に考えているわけなんであります。しかし、これをいまにわかにそれと全然同じようにするということになるわけにいかぬわけでございまして、したがって、もしそうだということになると、これは私しろうとでよくわかりませんが、あちらの満州国だけに恩給年限を得られたというような方々なども、やはり同じだから内地の公務員と同じに扱えという議論も、言ってみれば成り立たぬわけでもない。そういうふうにいろいろ関連するところもございますし、そういうところはやはりもう少し検討した上でないというと、にわかにこれをお説のようにきめるわけにもいかないというのが、現在の政府のほうの考え方でございます。しかし、この点につきましてはいろいろの御意見もございますから、私どもでもひとつできるだけいま申し上げたようなことにさらに何とかうまい方法の解決策なり意向が加えられるならば、幸いだと私ども実は考えておるのでございますが、そこでもう少しひとつ検討させていただいた上でないと何とも申し上げられない、こう申し上げるよりいたしかたないのでございます。
○伊藤顕道君 少し検討の機会がほしい、そういうことは本日初めて出した問題について答えるべきことばであるわけです。この問題は初めて提起されて、それでここで即答を迫っているということであるならば、当然に検討の期間が必要なわけです。これは繰り返し申し上げるように、もう数年前から総理府恩給局の課題として、もう一度ならず二度当内閣委員会で全会一致で附帯決議があげられておるわけです。これに対して、高い次元に立って早急に解決したいと、次期国会には出したいとまで言っておる。それから相当もう期間がたっておるわけです。その期間一体高い次元に立って誠意をもって努力してきたその具体的な事例を承りたいと思う、そうおっしゃるなら。これはきのうきょうの新しい問題じゃないのです。当内閣委員会の一つの課題になっているわけです。数年前から繰り返し繰り返し附帯決議が全会一致でなされておる。したがって、もう相当検討の期間は過ぎておる。にもかかわらず、これがいまだに解決しないということは、もう怠慢という以外にない。有能な士が総務長官、そうして恩給局長になっていられるのだから、決して無能だとは言うことはできない、有能の士がそろっておられるのだ。にもかかわらず、これに手をつけていないということは怠慢ですよ、これは。少しも誠意がないじゃないですか。これはなるほど公務員であった者、公務員でなかった者は、現地で採用されたからといっても、満洲国は日本政府がつくったのです、一言にして言えば。満鉄も日本政府がつくったんです。ただ当時の国際情勢を考慮して、株式会社と、そういう名称をただ使っただけだ。だからこそ前総務長官も形式的には日本政府そのものではないとはっきり言っている。けれども、実質的には日本政府そのものである、または代行機関であるとはっきり指摘しておるわけです。そういう前提に立って、政府は高い次元に立って努力したのなら、もうこの辺で解決してしかるべきだ。先ほど来から承っておると、全然見込みがないものでもないと言ったり、電信電話工事株式会社、こういうものは法によって合同したのだからとか、比較すべくもない高い次元にある満洲国とか満鉄等に対する認識が、だから欠けておると申し上げておる。だからそこまでの認識で、そこまでの決意で前のそういう既成事実に立って、前向きに一歩でも前進してしかるべきだ、こういうふうに申し上げておる。言うまでもなく、人事管理というのは公平厳正でなければならぬ。あたかもこの満鉄のケースを認めれば不公平になるとまではいかないまでも、そういうおそれもあるらしいことを指摘されておるわけですけれども、もうこれだけの事実が明確になっておれば考慮の余地はないのじゃないですか。あとは誠意だけです。しかも、にもかかからず、こちらは数歩譲って、この場でひとつ御回答願いたいとは一言も言っていないわけです。前の決定の次元に立って、ひとつ前向きの姿勢で一歩前進、二歩前進の御答弁がいただきたい、お願いするほうが無理ですか、決して無理なことを私は要求していないわけです。どなたがどう聞いても、やはり人事問題は公平厳正でなければならぬ、そういう観点に立ってお伺いしているわけなんです。満洲国なり、満鉄等に対すると、長官は簡単に表現されておる。同じものじゃない、それは表現によってまた違ってくるわけです。形式的には同じものじゃないのです。そのものではないのです。しかし、実質的には同一のものであり、または代行機関であると、政府の統一見解がすでに出ているんですよ。しかも、先ほども申し上げたように、前任者は戦後の恩給法の改正とか、運用は、単なる旧恩給法の復活ではない、社会福祉的理念に基づいて、他の公的年金制度との均衡をも考えて、社会保障的な運用をいたしたい、こういうこともあわせ考えた場合ですね、いま少し前進のある御答弁がいただきたいと思うのです。ここでいたしますということを要求いたしません、決して。少なくも誠意が見受けられないわけです。何か逃げている。検討さしてもらいたい、検討といっても、繰り返し言ったように、もうずいぶん時日が経過しておるわけです。だから怠慢だというのです。ひとつ、そういう認識に立って、そういう時点に立って、ひとつ誠意ある御答弁をいただきたいと思います。
○政府委員(臼井莊一君) 私どもも他から見ると、あるいはこの答弁で誠意がないというふうに御解釈になるかもしれませんけれども、決してそういうわけではございませんで、私もいろいろ他の恩給問題等を扱っておりまするが、この問題についてはひとりもちろん狭義に解釈すれば、一つの社会福祉の問題ではございますけれども、事恩給ということについては、それ以上の高い次元と申しますか、重要性といいますか、そういうもので私どもは考えて処理してきているわけでございます。しかし、遺憾ながら、恩給問題について、全般的に見ますと、なかなかこれが何とか私どもしてあげたい、こう政治的に考える問題でも、全部が十分な解決に至っていないということは、まことに申しわけないわけでありますが、ただいまのこの問題につきましても、やはりその一つかと考えるのでございまして、したがって、恩給局のほうで決してほうり出しておいたわけではないのでありまして、まあいろいろ研究、検討は今日まで重ねてきたわけでございます。しかしながら、現在の時点では、まだこれを直ちに仰せのようにするということにまで結論が得られない。これは一つは、あるいは研究が、検討の足りない点があるかもしれない。また、他の類似の問題が、他の面から片づいた場合において、またこれの突破口になる場合もあり得るわけでございます。したがいまして、現時点においてはなかなか困難であるからといって、こいつをもうだめですという結論をすることは申しわけないことでもあるし、したがって、何とかこれをひとつ仰せのようなふうにできないものか、こういうことにおいて、引き続いて検討をするというわけでございます。決して誠意がないわけではないつもりでおります。したがって、ただこれが歴代長官でやはり解決ができなかったというところに、やはりむずかしさがあるということは、これは申し上げられるわけでございます。しかし、むずかしいからといって、現在のところまでではそうでありましょうけれども、またいろいろ環境も変わり、また同様の何か問題で解決するような問題もあれば、これについても解決の糸口もできるのではないか、こういうふうに考えておるわけでございます。また、附帯決議にも一つ盛られておるわけでございます。今後とも私どものほうからも一そう恩給局のほうにも督励いたしまして、いま一そう真剣に検討するようにいたさせたい、こう考えております。
○山本伊三郎君 いまのに関連しまして、ちょっとぼくはきょう、こういう問題があるということを知らずに、準備しないで来たのですが、いまそういう長官の答弁を聞いておりますと、伊藤委員が言われたように、確かにニュアンスだけかもしれません。前の徳安その他の総理府長官の答弁から見ると、若干後退しているような印象を受けることは事実です、私そばから聞いておりまして。 そこでもう一つ突っ込んで聞きますが、しからば、資格期間の通算だけは認めるけれども、全面通算ができなしという法理的な考え方、また、政治的の考え方があると思うのです。その点を明らかにしてもらえれば、参考になると思います。
○政府委員(増子正宏君) いわゆる満・日のケースの場合につきまして、満州におけるいわゆる勤務期間といいますか、それをまるまる通算しない、これについては、どういう考え方によってそうなったかということに理解しましてお答えしますと、実は、これも前の局長が、この委員会等でしばしばお答え申し上げておるところでございますけれども、満州国政府なり、あるいは満鉄とは、申し上げるまでもなく、先ほどまでの御議論でも明らかでございますように、実質的には日本の行政機関なり、あるいは日本政府とほとんど同じようなことをしておったということがありましたにしましても、形式的には、ともかくそういうものではなかったわけでございますから、その身分も、もちろん恩給公務員というものではなかったわけでございます。そうなりますと、そういう恩給公務員でなかったものとしての勤務期間を、恩給公務員としての在職期間に通算するという場合の程度なり方法の問題になるわけでございますが、従来、恩給法の取り扱い上の考え方といたしましては、しばしば、いままでそういった事例があるのでございますけれども、原則的なやり方としては、いわゆる恩給公務員でなかった期間をまるまる通算するという措置はいたしませんで、あるいはその期間を二分の一に半減するとか、あるいはまた、最低年限に達するまでの分だけを通算するというような措置をやってきたのでございます。たとえば、先生も御承知だと思いますけれども、特定郵便局長が、これが、最初は恩給公務員でなかったわけでございますけれども、途中からいわゆる郵政事務官ということになりまして、恩給公務員になったという場合がございます。その場合に、その恩給公務員——事務官になる前の期間を恩給法上どう処理したかといいますと、これは二分の一で計算して、そうして、その後の恩給公務員期間に通算したという例がございます。それからこれも、戦後の例でございますけれども、いわゆる戦犯としての拘禁期間の取り扱いの問題、これは公務員であった戦犯者につきまして、判決が確定いたしますと、当然、公務員としての資格を失ってしまって、したがって、いわゆる拘禁されておる間、その期間は、公務員でなくなってしまうわけでございます。しかし、恩給法のいわば特例措置としまして、この拘禁期間についても、恩給法の恩給公務員としての在職期間に加えるという措置をいたしたのでございますけれども、この場合も、恩給の最低年限に達するまでの期間だけを通算するというような措置をいたしておるわけでございます。このように恩給公務員でない期間を、いわばその者に恩給の資格を与えるということが、人事管理上好ましいという観点から、そういった、つまり、恩給の資格がつくのに不足しておる分だけを、恩給公務員でない期間も見てやるという考え方が、恩給法のずっといままで、少なくとも原則的にとられた考え方でございます。で、このいわゆる満・日のケースも、まさにそういうケースとして扱われておるわけでございます。しかし、日・満・日や、あるいは日・満の場合はどうなんだということにつきましては、これは、先ほど来、総務長官から申しましたように、また、前回、私からも申し上げたのでございますけれども、いわゆる日・満・日の場合には、すでに日本の恩給公務員であった者が、それが本属長の承認を得てということが、従来の恩給法には書いてあったわけでございますが、つまり、いわゆる人事交流の国策といいますか、そういう業務上の都合によりまして、満州国政府なり、あるいはその他特殊法人等に出向人事がなされた、そうして、その人が二年以上向こうにおって、そうして帰ってきて、公務員になり、一年以上になれば、向こうにおった期間は通算しますということが、法律上、明文としてあったわけでございます。これは、すでに戦前に、昭和十八年でございますけれども、そういう法律が恩給法上に載っておったわけでございます。したがいまして、この規定が、いわゆる終戦、敗戦ということによりまして、実施不可能になったということになるわけでございます。まあ二年以上在職しようと思っていたのだけれども、途中で満州国政府というものはなくなってしまったとか、あるいは、帰ってきて日本の公務員になろうと思ったけれども、年令その他等によって、公務員としては復職できなかったというようないろいろなケースがありまして、つまり、恩給法の規定が、敗戦という事態によって履行できなくなった。ですから、終戦後における、いわばその約束の履行といいますか、あと始末という形で、この満州国における在職期間を全部通算するという措置をなさざるを得なかった、なすのがこの際当然と考えられたということでございまして、これは、多少、特定郵便局長の場合とか、あるいは戦犯拘禁等の場合の扱いとは違うのは、私ども、十分法理的な理由があるのではないかと思っておるわけでございます。したがって、原則的な考え方としまして、恩給公務員でなかった者を、その後における恩給公務員の期間に通算するという場合の措置としては、まるまるではなくして、そこに何らかの制限といいますか、修正を加えて通算措置をし、そうして、それによって恩給を受ける資格を少なくともつけてやるというのが、恩給法の従来の考え方であった、そうして、満・日のケースも、まさにそういう考え方に従っておるということでございます。
○山本伊三郎君 非常に矛盾を感ずるんですよ。特定郵便局の例を出されましたがね、満鉄というような特殊な機関、これはもう、実質的な政府機関だが、ああいう植民地政策ということで、ああいう機関にしたのですから、敗戦ということで前提はなくなっちゃったわけですね。そういう方々に対して、政策的に恩給の資格を与えようという考え方から、資格期間だけ通算しようとしたというのは、これは一つの便法です。法理的に考えて資格期間に通算でき得る、そういうところにつとめている職員であれば、全面通算ができなしということはない、ただ一つの便法としてこれだけやろうじゃないかというような、いま、あなたくしくも言われておったように、これぐらいのことは与えたらどうかという気持ちだけの問題であって、法理上からいって資格期間の通算ができるということであれば、全面通算ができなしという理由はない。したがって、特に満鉄とか、そういう、いわゆる敗戦によって犠牲になった職員というものについては、これは私は、恩給法上から見ても、全面通算すべきであるし、また、恩給法というものも、終戦後、非常に考え方が変わってきたのでありますから、やはりこの年金制度の理論にのっとって、やはり全面通算ということに踏み切らなければ、いろいろの私は矛盾が出てくると思うんですね。したがって、いまのそういう例があるとか、そういうものを言われた例があることはぼくも知っています。しかし、いまの議題になっておる問題とはこれは本質的に違うと思っているんですね。しかし、これも広義に解釈していけば、全額全面通算すべきですよ、考え方として。ただ私はこういう説明をするんじゃないかと思ったんですね。恩給公務員の期間は若干でも負担をしておった。しかし、全然しておらないんだから同額なものはやれないが、ある程度減額をして考えてもいいじゃないかという思想はありますよ。年金制度全般については。しかし、期間について、資格期間だけ通算をして、その残りのものはおまえはそういう資格がないんだ、通算の資格がないんだということ自体は私は年金制度の基本的な理論から間違っておると思うんですね。したがって、その点は私は訂正してもらいたいと思う。 それから総務長官が、政策的政治的に年金制度を考えてやらなくちゃならぬ——まあ恩給という表現ですが、私どもは年金と言っておりますが、年金制度を考えてやらなくちゃならぬというものも他にあると、こういうことをさっき言われましたが、具体的にどういうものですか、そのほかにもあるというのは。
○政府委員(臼井莊一君) 私の申しましたのは、恩給には、附帯決議を先般もいろいろおつけいただいたように、いろいろまだ残された問題がありまして、第一には、やはり一つは増額の問題がございます。それから病気でなくなられても、営外居住のために恩典に浴さないというような問題とか、その他にもまだいろいろあるわけでございます。これらも確かに現在の法律によるとそういうことになるんですけれども、これらも何とか少し政治的な考慮をもって恩典に浴するようにひとつしてあげたいという問題が幾つかあるわけでございます。そこでそれらの問題もひとつ徐々にではありましても、できる限りのことをひとつ政治的にも考えて、あたたかい気持ちでやっていくべきじゃないかと、こう考えまして、今度もその一部の恩給法が改正あるいは遺家族援護法の一部改正等で御審議をいただくことになっておるわけでございます。
○政府委員(増子正宏君) 山本委員の御質問に基づいて、その御質問につきましてお答えいたしたいと思いますが、まず第一に、満・日のケースの場合に、資格をつけるためにある一部分の通算をできるくらいなら、その他残りのもの全部をやっちゃいかぬという理屈はないじゃないかという点、それはまさにそういうふうにも考えられるかと思うわけでございます。というのは、もともと恩給公務員でなかった者の期間を通算するということは、恩給の従来のたてまえからいいますと、これは考えられないところでございまして、したがいまして、こういった通算の問題が出てきましたこと自体は、これは論理的に当然とか、理論的に必然という問題ではなくして、一種の政策的配慮の結果であると私ども考えるわけでございます。ただその政策的な配慮の結果は、こういった処置をするにつきましての考え方、それがいろいろあるわけでございまして、その考え方の一つのタイプといいますか、そういうもの、これは現実にあったわけでして、それは恩給局における一つの考え方と申しますか、あるいはその考え方が法律として、いわば国会で承認された形になっておりまするので、この問題に関する従来の国としての考え方とあるいは申し上げていいのかとも思うわけでありますが、その考え方として、恩給公務員でない者の期間をかりに政策的な配慮としての恩給公務員に通算する場合におきましても、先ほど例を二つあげましたように、期間をまるまる通算はしないで、それに若干の制限を付するというやり方が、まあ政策的配慮としてまずまず一応認められる姿だろうというふうに考えられてきたのではないかというのが私どもの考え方でございます。したがいまして、これは一つの考え方にすぎないのであって、それ自体何も絶対的というものはないじゃないか。それをさらに百尺竿頭一歩を進めて、まるまる通算することにしても支障はないじゃないかというような御意見、これは御意見としてはあり得ることだと私ども思うわけでございます。ただしその場合には、従来そういった例については半分なりあるいは年限に達しない分だけを入れてきた、こういう例、それを従来のままで放置しておいていいのかどうか。満・日の場合について全部通算するということになりますれば、従来やったやり方についても、おそらくは何らかの是正措置をとらなければならぬのじゃなかろうかというような問題もあるいは出てくると思いますし、それから先ほど総務長官から申し上げたのでございますが、満鉄なりあるいは満州国政府というものが国と全く同視すべき、あるいは実質的にはもうほとんど同じものであったという考え方のみを基準にして考えていいのかどうか、もちろんそういうことは基礎的な事実としてあったわけでございますけれども、それであるがゆえに、満州国における在職期間は、すべて全部まるまる通算されるという考え方は、現行法でも実はとっていないわけでございます。というのは、御承知のように、現在の法律でございますと、たとえば外国政府の場合でも、外国政府の職員となるために、日本の公務員をやめた者というようなことがございますし、それから日本の公務員をやめたときに、すでに恩給年限に達しておって、普通恩給をもらうようになっておった人については、満州国の期間は通算しないということも、法律上書いてあるわけでございます。したがいまして、かりに満州国政府なり、満鉄というものが、日本政府の機関と全く同じようなものであったにしましても、そこに勤務すればすべてその勤務期間が通算されたということには現行法ではなっていないわけです。つまりその満州国の職員になるためにやめたのではなくして、別の都合で日本の公務員をやめておった、その人がたまたま満州国に行って、満州国の職員になった、あるいは満鉄に入った、そして終戦になって帰ってきて、また日本の公務員になったという場合には、満州国政府の職員となるためにという条件を満たしていないので、まあ通算されないというのが現行法の規定でございます。そういう意味におきまして、満州国がかりに日本政府と同じものであったという前提に立ちましても、それなるがゆえに満州国におった人々はすべて日本の公務員、恩給公務員と同じに扱われているということではないわけでございます。つまり日・満・日、日・満の場合でも一定の制限が付されているということでございます。したがいまして、先ほど来伊藤委員の御発言にありましたように、満州国政府なりあるいは満鉄等の実体というものをどのように考えるかということも、もちろん非常に重要な基礎事実ではございますけれども、一定の条件を満たした場合に、恩給法上いかに処遇すべきか、恩給法上どのような条件で受給資格を認め、あるいはまた、その恩給年額をどのようにして計算するかというような、一種の技術的な内容につきましては、やはりその人事管理上の取り扱いの差異とか、あるいは身分上の差異、そういったものがやはり出てくるのではなかろうか、こういうふうに考えるわけでございます。したがいまして、今度の問題についてきましても、そういうような事情から一つの考え方というものが恩給局にはあったわけでございます。しかしながら、それは一つの考え方であるので、全然角度を変えて、全くこの際新規の考え方からこの問題を考えてみたらどうかという御意見はこれは十分御意見としてあり得ることでございまして、それらの点につきまして、さらにどのような作業をし、どのような結論を求めるかということは私どもこれからの課題ではなかろうかというふうに思っておるわけでございます。
○山本伊三郎君 ちょっともう一つ。
○委員長(柴田栄君) 関連でございますからひとつ簡単に……。
○山本伊三郎君 ぼくはその考え方は、この問題が論議されたときからの考え方ではないと思うのですよ。満洲国なり満鉄、また、昨年の国会で初めて資格を与えた旧満洲国開拓義勇隊訓練関係の職員とか、あと三つほどありますが、こういう方々に恩給法の適用を与えるという、通算をするということは、あなたの言われたように、政策上の問題として取り上げた場合でも、公務員であるという、満洲国でも満鉄でも、その在職期間の通算問題よりも、その前の前提として、それも政府機関であるという政策上の考え方がきめられた、こういう私は判断に立って資格通算を認めたと解釈しておる。そうでなければ矛盾がそこに生じてくる。したがって、いま言われた特定郵便局なんかの場合でも問題があったんですが、あれは通算をどうしようかという政策上の問題であって、いわゆる満洲国とかそういうものは廃止されてなくなったのだから、したがって、これらのつとめておった人についてはやはり政府機関と同様に認めるという立場に立っての資格通算であることは、資格通算は納得していなかったのだけれども、一応それは認める。これは漸進的だとわれわれは解釈する。これはやがては全面通算への一つの道を開く、こういう考え方で私は論議しておった。したがって、いま局長が言われたように、通算するそのこと自体が政策上考えられておるのじゃなくて、政府機関と同様に認めるということが政策的に考えられたというわれわれの判断です。したがって、私は総理府総務長官もその考え方で将来やってもらわなければ困ると思う。でないと、しからば政府機関でないものを政策上そういう資格通算をするということになると、局長が言われたように、そこに大きい矛盾が出る。したがって、そういう立場に立っていくと、通算だけで考えたのだ。政府機関ではないのだ、ないのだけれども、気の毒だから考えてやるのだということでは私はないと思う。政府でも、満鉄は全然政府機関ではないのだ。公務員ではないのだ。私、池田総理とも予算委員会でちょっとやったんです。ですからそういうことをやると、恩給法自体の問題を根本から考えなくちゃならないようなことになってくる。したがって、私は暫定的に、先ほど財政的な問題は一応言われましたけれども、直ちに全面通算ということはむずかしいけれども、一応資格通算だけは与えるべきである、こういうような考え方でぼくらは理解しておった。それが別々の問題だということについて私はきわめて不満の意を表するし、また内閣がかわるとそういう見解も変わってくるとなれば、これは重要な問題であるので、こういう点について総理府総務長官の考え方を聞いておきたい。
○政府委員(増子正宏君) 私が申し上げました点、ことばが不十分で誤解を抱かれたような気がいたしますので申し上げたいと思うのでございますが、いわゆる満鉄等がほとんど国の機関と同じであったとか、あるいは同視すべきであるということはそれはもちろんこの通算の場合には基本的な要素になっておるということを私は申し上げたわけでございます。したがいまして、そういった関係が全然なかった民間の機関等につきましては、これは一般的に言いますと、通算の問題が起きないわけであります。ただ特殊な例は前から問題になっております国際電気通信会社の場合があるのでありますが、そうでない一般的には、これは通算ということが起きますのは当然それが公務員に近いものであったという前提があったからであって、これをそう考えるか考えないかということは、これは政策の問題ではなくて、客観的事実の問題じゃなかろうかというわけであります。ただし、そういう事実のある者について恩給法上どのような処遇を与えるかということは、これは政策的配慮の問題ではないか、私はそう思うわけであります。したがいまして、日本のあるいは国の機関と同種のものであったとか、あるいは同視すべきものであるというものがかりにありましたとしても、あれば当然に通算の問題が起きるかというと、そうではなくて、そういう事態にあっても恩給法的な考え方から通算をしないという場合もあり得るのじゃないか、私どもはそう思っておるわけであります。御承知のように、恩給法上は一つの身分——恩給公務員という身分、別なことばで言いますと、官吏という身分を持っている場合だけ恩給法が適用になっている。したがいまして、官吏でない、通称雇い、雇員という場合にはほとんど業務的には同じような事務官あるいは官吏と同じような仕事をいたしておりまして、同じ役所で、同じような仕事をしておりましても、この者には恩給法の適用がなかったというような点もございます。しかしながら、同視すべき状態にあったかどうかという点から言いますと、単に身分上の差異であって、雇員でも事務官でもほとんどその点は同じではないのかという考え方が今日ではできるのじゃないかと思います。現に共済組合法でも全くそれを同視しておる、同じ扱いをしておるということがございます。しかし、それはそういう事実があったとしても恩給法でも同視はしていなかったというのが厳然たる事実でございます。したがいまして、そういう客観的な要件を満たした場合に、それでは恩給法をすべて適用していくか、その期間をまるまる通算すべきかどうかというようなことはやはり恩給制度上の一つの政策的配慮ではないか、そういう意味で今日の結論が出ておる。少なくとも現行法上の結論が出されておるのじゃないか。しかし、それについて山本先生が、一応資格だけつけるというのは一歩前進といいますか、橋頭堡として、その次にはさらにその前面にいくというふうにお考えになっておったということについては、それはまさに政策的配慮の幅の問題じゃないかと私ども理解するわけであります。
○山本伊三郎君 総務長官、それについてあなたの考え方を聞きたい後退しちゃたいへんだ。
○政府委員(臼井莊一君) 私も野田総務長官のあれも拝見しておりますし、また、徳安長官のときも一応あれを読んでおりますので、別に後退したとも考えておりませんけれども、ただ、しかし、その時分から検討しておるのにいまだにはっきりした結論が出ないのは不誠意じゃないかとおっしゃられると、どうも先ほど申し上げたように、まだ検討が十分足りない。一応十分検討していても現在の段階ではまだなかなかむずかしいけれども、しかし、もう少し他のいろいろな例等、幅広く真剣に検討したならば、これも何かそういうふうな解釈を援用できる問題もあるのじゃないかということで、もう少しひとつ研究を重ねてみたならば何かうまい手がかりもできるのじゃないかという希望を持ちまして、私どもいま少しく検討さしていただきたいということを申し上げておるわけであります。恩給問題は非常に複雑でなかなか私どもしろうとには勉強してもいろいろのあれが重なり重なりして改正せられてきておる点もあるので十分納得するのに容易でございません。したがいまして、この問題につきましても私自身ももう少し勉強させていただきたいし、また、恩給局のほうでももっとより検討してみて、また、従来の例で言うとなかなかむずかしい問題でありましても逐次恩給法あるいはまた援護法等で解決を徐々に見つつある事例にかんがみまして、一そう何とかひとつ検討するようにと、こういう心がまえでやっておる次第でございますから、ひとつこの点御了承願いたいと思います。
○伊藤顕道君 お伺いしておると、特に増子恩給局長にお伺いいたしますが、あなたは恩給法をたてにとって、かつて恩給公務員であったかなかったかによって、あるいはまるまる、あるいは二分の一の扱いをしてきた、これは原則であると、一般原則である、そういうことをはっきり申されてきておりますけれども、中には例外もあるのだということを言っておられる。その例外というのは、おそらく純然たる、法に基づかない純然たる民間機関であった電信電話株式会社ですよ。それと私鉄株式会社、これもおそらく私どもの解釈によればそういう職員は恩給公務員ではなかろうと思うのですね。ところが都合のいいところへいくと、これは例外だと簡単に片づけてしまう。そうして原則は恩給法をたてにとって、かつて恩給公務員であった、なかったということでこれをいままで取り扱ってきたのが一般原則である、例外もある。ところが、これは、例外も例外、了解できない例外がそこに出ておる、はっきり。株式会社。これは一体どういうふうに法的根拠があるわけですか。それを認めるなとは先ほど来一言も言っていないわけです。けっこうだ。先ほど来の政府のことばで言うと、政策的配慮ということが悪いとは言っていないのですよ、少しも。そういうのは当然扱ってけっこうだとさえ申し上げておる。だから、そういう点を考えた場合、しかもこれらの、株式会社とは、もしくは私鉄とは比較すべくもない国家的要素を持った、しかも実質的にはそのものであった、あるいは最高機関であったとさえ政府は統一見解で確認しておること。そこにしかも満・日、だからだめで、日・満・日もしくは日・満ケースはまるまる計算するのだ。満日の場合は、恩給の最低年限に不足の分だけしか入れないのだと。そこまで政治的な配慮があるのなら、政策的な配慮があるなら、一歩前進できないかということを言っておる。しかも、前任者は、総務長官も恩給局長も、あなたの知っておるように、とにかく高い次元に立って極力努力して次の国会までには出したいとさえ言っておるのですよ。そういう観点から、繰り返し申し上げるように、満州国なり満鉄等に対する認識において、さらにはいまの問題をあわせ考えたとき、総称長官も恩給局長も、前任者に比べてはるかに後退しておるということを言っておる。何とか前向きの姿勢で実現するよう最大限の努力いたしますとかなんとか、こう、そういう筋の通ったお答えがない限りは、これは何時間かけても結局見解の相違になってしまうわけです。 そこでまだまだ問題たくさんあるわけですけれども、こういうことを繰り返しておって質問を続けてもおよそ意味がない。そこで次の、次回の内閣委員会でまたこの問題をお伺いいたしますから、さらにもし誠意があるなら、ひとつ十分またその間に御検討いただいて、何もこの場で、内閣委員会のこの場で、それではそういたしますとか、あるいは満・日のケースも完全に全部をまるまる通算いたしましょう、そういう表現でなくていいわけです。何とか誠意ある前向きの姿勢で、前向きの時点に立った数歩前進の形があってしかるべきだと思うのです。そこで、こういうことを強く要望申し上げて、本日のこの問題に関する私の質問終わっておきたいと思います。
○山本伊三郎君 ちょっと、あんまり敵を出してえらいすみませんが、総理府総務長行が、先ほどその他にもあると言われましたが、日赤の看護婦さんですね、かって戦時中に従軍された方々で、現在公務員である人も、その従軍当時の期間の通算がないと聞いているのですがね、これはどういうぐあいに恩給局長お考えですか。
○政府委員(臼井莊一君) この点もお説のように、まあ問題の一つの点だとは考えるのでございますが、これは日赤のほうで、日赤の職員として派遣せられたので、したがって、そこに一つの身分的な違いがある、こういうことで、何かむずかしい、しかしこれもまあ人情的といいますか、そういう点から考えると、戦地に行って、非常に危険をおかしてお国のために働いて来られたのに、その理由で恩典が受けられないというのは、情においてはまことにしのびないものがある、こう考えておるのでございますが、いまの法律でいくというと、何かそうらしいのでございますが、詳細はひとつ恩給局長からお答えを……。
○政府委員(増子正宏君) 日赤の従軍看護婦の問題、従軍期間を、その後公務員になった場合に、その公務員期間に通算するかという問題でございますが、これも実はまあいろいろむずかしい問題があるわけでございます。確かにケースとしましては、先ほど来申し上げております公務員でなかった者のある種の勤務期間を、その後の公務員期間に通算することの是非の問題になるわけでございます。この問題の考え方についても、従軍、日赤の看護婦は、まさに日赤の職員であり、公務員ではないわけでございます。しかし、戦地において、いわゆる看護業務に従事したという点からいいますと、まさに陸軍病院の看護婦とほとんど同じ状態であったということでありまして、業務上の面からいえば、伊藤先生がしばしば言っておられるように、まさに国の業務それ自体であったというふうに考えていいかと思うのでございますが、しかしながら、それはそういう業務に従事しておった者の従軍期間が、全部恩給法の恩給公務員になっているかというと、実は陸軍省の看護婦、陸軍病院の看護婦そのものについても問題があったわけでございます。陸軍病院の看護婦それ自身は、これは恩給公務員でございません。したがいまして、何年従軍しましても、恩給公務員としては処遇がされなかったということがございます。それと、いまの日赤看護婦の問題は、どういうふうに調整するかという問題がございます。そういう意味で、恩給法としては、ちょっと手のつけかねる点があるわけでございますが、しかし、御承知のように、共済組合法においては、まあ旧令共済という問題もございましたし、共済組合法は、官吏とそうでない者との差別なしに、同じように扱っておりますので、共済組合法的な考え方はあるいはできるわけでございますけれども、少なくとも恩給法としては、ちょっと今日の段階で困難じゃなかろうかというのが私どもの考え方でございます。
○山本伊三郎君 意見だけ——大体わかりました。いや、ぼくの言おうということを恩給局長みんな言ってしまったのだが、問題があることは、言わずともわかっておると思いますがね、恩給法上の問題としては、いろいろ問題があるということは、わかっておりますが、いま共済組合法が、国家公務員、地方公務員でありますから、これは当然救済ということで拾うことができると思うのですよ。ところが、それに拾おうとしても、やはり総理府の一つの認定というものが前提になってくるのですよ、公務員であるか、ないか、それに公務員として認めるかどうか、恩給法上の公務員でなくても、先ほど言われましたように、雇用員という形のものとして認めるならば、これは共済組合において救済することはできると思うのです。ところが、それがやはり政府の見解がないと、やはりこの大蔵省なりあるいは自治省は認めにくいと思うのです。したがって、恩給法上で拾ってくれればけっこう、それの一つの研究と、——これは研究でいいです——そうでなければ共済組合のほうで救済できる、研究でなしに措置を早急に考えてもらいたい。これについてもし意見があればお聞きしたい。私は要望だけ申し上げます。
○政府委員(増子正宏君) 山本委員の御意見は私どもよく理解できるわけでございますが、ただお話の中で共済組合法でやるについても政府が認めるということでないと困るというお話でございますが、実は恩給局だけが政府というわけでもございませんから、大蔵省でも共済制度を所管しているところで、そういう考え方をするということもこれは不可能ではないように思うわけでございます。いずれにしましても、直接恩給法によって取り上げるのがいいのか、あるいは共済組合法で取り上げて、恩給もそのはね返りとして処理されるということがいいのか、その辺はいろいろ技術的な問題があろうかと思います。そういう意味で、私どもでも一応その問題は研究しておりますし、それから大蔵その他のほうにもこの問題の検討は実は前からお願いをしておるという状況でございます。
○委員長(柴田栄君) ほかに御質疑はございませんか。——ほかに御発言がなければ、本日の調査はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十二分散会