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48回国会参議院1965/03/30

逓信委員会 第12号

発言数
214
登壇者
19
会派数
2
開催日
1965/03/30

会議録

占部秀男日本社会党

○委員長(占部秀男君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。  放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。  前回に引き続き質疑を行ないます。質疑のある方は、順次、御発言を願います。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 大臣が予算委員会でこっちへ来られないそうですが、別に私の質問は大臣でなければならぬというほど重要な質問ではございません。まあ安心して政務次官ひとつ答弁してもらってけっこうでございます。  衆議院でも参議院でも一通り済んだわけです。私も過去三年分ぐらいの速記録をこうして見せていただきましたが、皆さんおっしゃっておることは、そうたいして変わりはないと思うのです。だから、私も重複するような質問をいたしますが、その重複する質問の中で、どうしても私が納得できない点がありますので、こういう点を解明していただけばけっこうだと思います。  まず一つは、意見書のことなんですが、毎年同じような意見書が出ているのですが、そうすると、この意見書の中に書いてありますように、難視聴地域の解消とか、あるいは金が余ったら——余ったらということは語弊がありますけれども、予算額に増額したときは、その増加分は極力負債を返せというようなことが毎年出ているのですが、そうすると、NHKとしてはこの意見書というものを守っていないということなんでしょうか。どういうことなんでしょうか。守っておれば、毎年同じような意見書が出るはずがないのです。これはどういうお考えなんでしょう。

服部安司自由民主党郵政政務次官

○政府委員(服部安司君) 意見書の問題でありまするが、端的に言って、そういうふうにも解される点があると思います。しかしながら、配慮を重ねて、なるたけそのとおりになるように繰り返し繰り返しやっているといったほうが適当だと思います。しかしながら、NHKもこの意見書を無にしているとは考えられません。まあ光村先生の御意思どおりに、十分でないかもしれませんが、その線に沿って努力している点が見られるわけで、省側としても、さらに一そうその効果があがるようにということで、こういう意見をつけているわけでございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 いままでの意見書の中で、妥当でないという意見書は一回も出ていない。それは、この前の大臣のお話を承りますと、内々、予算が出る前に、NHKと郵政省とが話し合いをするんだから、これは妥当でないということは言えない。自分たちが内々話をして出すんだから、そういう意見書を出すんだ、こういうことなんですね。そうすると、妥当でないという意見書は出ないんだ、内々でやるからしそうすると、NHKの予算に、全然大臣は拒否権もない。そうすると、国会に承認を求めてきているんですが、これはわれわれのほうには修正権もないんだ。そうすると、一体、承認しないということになったら、NHKの予算はどうなるのか。承認しなくても痛くもかゆくもないということだったら、これはわれわれは熱心に討議や審議をする必要は何もない。一体、大体国会の承認権というものはどの程度まで効力があるのか。

服部安司自由民主党郵政政務次官

○政府委員(服部安司君) 御承知のとおりに、NHKの予算は、放送法第三十七条の規定によりまして、NHKが作成いたしまして、郵政大臣に提出いたします。郵政大臣は、これに先ほどのとおりに意見を付して国会に提出いたしまして、承認を受けることになっております。この規定のしかたからいたしますと、法律的には、郵政大臣はNHKの予算に対しましては意見を付すことができるだけでありまして、また、国会におきましては、この郵政大臣の意見の付されたNHKの予算について、承認か不承認か、二つの道しかないように考えられます。したがいまして、もし不承認ということになりました場合には、NHKはこれを再検討し、予算を編成し直して、あらためて国会の審議をお願いするということになろうかと思います。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 この論議を繰り返していても、いつまでたってもこれは平行線だと思うんです。承認しないからといって、持って帰って、じゃ、どの程度に国会の意見が反映されるか。じゃ、どこが悪いといって、これを修正してきなさいといって出すのか。ところが、NHKのほうでは、いやこれが一番いい予算なんだ、こういった場合には、一体どうなるのか。われわれのほうでは、ある程度国会での審議権というものが効力がなければ、これを毎年幾ら審議していたって、これは私は無意味だと思う。過去何年間かの速記録を私は見てみましたが、国会でいろいろな要望をつけているのですね。それが、ほんとうにわれわれの思っているとおりにNHKの予算というものが組まれているかというと、私どもも相当不満な点もあるわけですね。それが徐々には改善されていますが、しかし、修正権もないんだ、ただ持って帰って、もう一ぺん出しなさいというのでは、これはほんとうにここで熱心に審議をする度合いが私は違うと思う。そういう点で、あなたのほうでは、もう少し国会の審議というものについて、何とか考える意見がないか、それをまずお聞きしておきたいと思います。

服部安司自由民主党郵政政務次官

○政府委員(服部安司君) 御指摘のとおり、このNHK予算については、まあ承認か不承認かということでございまするが、しかし、国会の審議の場を通じて、いろいろと委員各位の御意見を聞いて、郵政省においても、行政指導の面で強くこれを取り入れていくようにいたしております。また、この場を通じてNHK自身も意見を尊重し、先ほどのおことばのとおり、徐々か、スムーズか、これは別問題ですが、十二分に意見を尊重し、その意に沿うように、いいものは大きく取り上げていくような考えを持ってまいった次第でございます。これからもそのように強く推し進めてまいる考えでございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 では、この問題はやめにします、議論になるから。  次に、乙の料金問題ですが、これはそこに前大臣もおられますが、去年は相当問題になった点ですが、去年は私は実は、この乙料金を廃止されるとNHKは困るだろう。そうすると、甲の料金の三百三十円の三十円問題に波及するから、これは怪々しく言うべきじゃないじゃないかと去年は考えておりましたが、私の意見を先に言うのはたいへん失礼なんですが、先に申しますと、乙の料金は私は全廃したほうがいいじゃないかという意見を持っております。それはどうしてかといいますと、物が最近だんだん上がってくる、政府のほうでも何か物価引き下げのムードになるものはないかといって非常に研究しているのですね。そういうときに、まさにNHKの料金が去年は十四億で、半分は手数料だと言っておりましたが、ことしの乙料金が九億円なんですね。そうすると、手数料を引いたりすると、おそらく五億円か六億円しかNHKの手に入らないと思う。私は、そういう点で物価引き下げのムードになるのだったら、NHKも六億ぐらいの節約はできないことはないと思う、これからあとずっとふえますから。ただ、NHKの心配になるのは、三百三十円の三十円に影響するという心配があると思うのですが、政府のほうでは、この問題をどうお考えになっておられますか、まず政府のほうにお聞きしたい。

服部安司自由民主党郵政政務次官

○政府委員(服部安司君) 受信料額をどのようにしていくのであるかということにつきましては、郵政省において今日まで種々検討を行なってまいったのであります。また、各党におきましても、調査会その他の機関を設けて、あらゆる点から検討を加えておられますが、現体系におきましては、現状のまま維持していくことがよいとの結論を得て、これは全党ではありませんが、与党のほうではそういう結論を得ております。私といたしましても、そのほうがよいと考えて、ただいま御審議をいただいているような次第でございますが、今後の見通しにつきましては、今後の受信料のあり方、あるいはNHKの長期的な事業計画ともあわせ考えて、慎重に検討すべき問題であるということは、すなおに認めております。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 いや、それじゃちょっと困るのです。去年、与党の大臣の古池先生が、この料金は廃止したほうがいいじゃないかということを言っておられるのです。これは社会党出身じゃないのですね。すると、ことしは与党のほうでこのままでいいじゃないかという考え方は、私には納得できないのですがね。  それから、NHKに伺いますが——いやその前に、去年とことしとでは、政府の態度が変わってきたわけですか。  それからもう一つ、去年は、池田総理大臣も閣議で、そういうことを言っておられるのですね。これは新聞にも出ておるし、去年のこの会議においても、そういうことを言っておられるのです。去年はそうだったのだけれども、ことしはそういう意見じゃないということなんですか。

服部安司自由民主党郵政政務次官

○政府委員(服部安司君) 実は、この前の衆議院の逓信委員会で、私が大臣にかわって立ったときにも、そういったお話がございました。私はさっそく事務当局と連絡いたしましたところ、前大臣は国会で、そこまではっきり申されなかったようでございます。十分研究、検討をしたいと思う、そういうことと、また、大臣から引き継ぎのときにも、十二分に、この問題は国会答弁の関係もあるんだから検討するようにという指示のあったことも、はっきり存じております。私は、池田総理の予算委員会かどこかで言われたことは聞いておりませんが、われわれもその趣旨にのっとって、先ほど来申し上げておりまするとおりに、真剣に取り組んで検討してまいったような次第でございます。しかしながら、決して政治の姿勢が変わっておるのではございません。前大臣の意見も十二分に引き継ぎを尊重し、真剣に取り組んでおりまするが、額の点においては少額でございますが、いろいろな問題から考えて、まあ、ことしはこの方針でいくことがよいという結論を出して、先ほど来申し上げたとおりに意見書を付して御審議をお願い申し上げておる次第でございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 古池大臣の当時、来年にでも入りましたら、よくNHKとも話し合って、そういう方向に向くようにしたい、こういうことを言っておられるんですね。なるたけ早い機会にこの料金の全廃を検討してほしいということを、直ちにNHK当局のほうにもお話ししたのでございます、このように積極的なんですね。ことしはちっともそういう面で積極的じゃないわけですね。もうどうでもいいんだ、もう、そんな乙料金なんかたいしたことないから、そういうめんどうくさいことはやめたほうがいいじゃないかということで、政府のほうでも熱意なかったわけですね。そういうことですか。

服部安司自由民主党郵政政務次官

○政府委員(服部安司君) 先ほど申し述べたとおりに、前大臣の意向を十分に引き継いでおります関係上、その方向に持っていくべく真剣に取り組んでまいったのでございまするが、やはりその方向に持っていくことは、よいには違いないことはわかっておりまするが、やはりNHKのいろいろな事業運営計画などをにらみ合わせると、どうしても遺憾ながら、ことしはこのような方法をとらざるを得ないという結論に達したわけでございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 事業計画上できないというんだったら、私はあとから、ことしの事業計画と三十八年度から一十九年度、四十年度の事業計画を洗い上げますが、六億や十億を捻出できないことはないですよ。あとでも言います。ただ単に、おざなりに、前大臣の意向を聞いてやったんだけれども、できないんだ、そういうことじゃなくて、かえって私のほうが政府与党のようなかっこうで、物価引き下げのムードになるんだ、政府が一つくらいいいのをぱっと打ち出せば、ずいぶん世の中が明るくなるんじゃないか、なぜもっと積極的に検討しなかったかということを私は聞いている。あなたのほうがおざなりな答弁をするんだったら、そういう質問はやめますがね。別におこっているんじゃないから心配しないでください。  そこで、NHKにお聞きしますが、前田会長は去年、経企庁長官とも会っておられるんですね。これを見れば、ちゃんと出ています。そして経企庁長官からも、ひとつ検討してくれないか、こういう物価引き下げのムードをつくりたいから……。そうして阿部さんも会っておられます。この記録に出ていますから、これはもう間違いない。それで、NHKとしては、政府のほうから検討してくれないかとおっしゃったんですが、ひとつ検討されたんですか。どうなんですか。

前田義徳日本放送協会会長

○参考人(前田義徳君) 十分検討いたしまして、それから各方面の御意見も伺い、御検討もお願いし、私ども自身も慎重に検討いたしました。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 検討されただけでは困るので、検討しました、それではちょっと答弁にならないので、どういう検討をした結果、これは皆さん方の要望に、政府の要望に応じられないのだということを、ちょっと言ってもらわなければ納得できないのです。

前田義徳日本放送協会会長

○参考人(前田義徳君) 私どもただいま申し上げたような環境の中で、十分積極的に検討いたしましたが、この問題は、ただ単に政策の一つの何といいますか、誘い水として取り上げるべき問題ではないというのが、NHKとしては考えざるを得ない問題でございました。しかし、国民大衆の利益のために、その方向にいくべきであるという考え方には変わりはございません。検討の結課、私どもが現在到達しております考え方は、現在の環境の中で、いわゆる聴視料の均等負担、公平なる負担という一つの原則的な立場から考えますと、ただ単に乙料金をまるごとに廃止するということは、NHKの本質との関連で、かなり大きな問題を提起することになるという点、それからもう一つは、もちろん乙料金はテレビジョンのカバレージの拡大との関連で、一応一つの例外的措置として、テレビが全国普及の目標に到達しない段階での一つの措置として、私どもとしては、乙料金の制度をとったわけでございますが、その意味では、理屈の上で申しますと、テレビの難視聴地域をできるだけ早く解消していくことによって、この負担の公平性という問題を阻害することなく、一応乙料金の問題は処理できるのではないかという考え方も持っているわけでありますが、不幸にして、それが多少おくれているという現況だと私どもは理解しております。  その意味では、私どもといたしましては、今年度はもちろんのことでありますが、御審議いただいている明年度の事業計画においても、できるだけ最大の努力を傾けて、このテレビジョンのカバレージの拡大強化と、それから山間僻地にもこれを浸透させていくという努力をいたしてまいりたいという私どもの考え方を、実は御審議いただいている予算の中に、私どもといたしましては、当面の環境ででき得る最大の限度をここに織り込んでいる、このように考えている次第でございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 だいぶむずかしい話で、私には一つも、全然わからないのですが、何だか前川さんの博学にごまかされたような気がして、全然わかりません。わからないものを蒸し返して聞いていてもしかたがないのですが、NHKの本質から廃止できないのだなんということは、私にはどうしたって納得できないのですよ。前八十円のを五十円にされたのですから、全廃できなければ、五十円を三十円にしてもいいわけです。前、私たちが、テレビとラジオを聞いているときは、三百八十円ですか三百八十五円か取られたのが、三百三十円になったのです。そうしますと、別に五十円を全廃しなくたって、三十円にもできるのです。そういう点で協力ができないわけではないでしょう。それは山間僻地の難視聴地域の解消のためにもできない、そういうことになれば、これは金の問題だと思います。しかし、三十八年度では受信料が五百八十九億、三十九年度は六百五十億、今度は六百九十二億に見積もられているのですよ。大体一年に四十億ないし五十億からの受信料というものは出てきているのですね。そういう面で、金が要るからとあなたはおっしゃいませんけれども、うまくごまかして片われますけれども、私には、その五億や十億の金が廃止できないとは言えないし、廃止するということが本質的に反するんだったら、前も植下げをされたんだから、今度も値下げができなかったかということを、じゃあお聞きします。

前田義徳日本放送協会会長

○参考人(前田義徳君) 前回の植下げは御承知のように、ラジオ料金において約四〇%、それからテレビとラジオの総体において二八%近い値下げを断行いたしました。これは先生も御承知のように、当時すでに値上がりムードがございましたけれども、NHKとしては、経常の合理化というものを中心にして、これを断行いたしたわけでございます。これと関連して、毎年収入の総額が聴視料の面でふえてきているのに、この際、九億余りの乙料金を全廃できないのかという御趣旨とその次の問題は理解いたしておりますが、この問題は、先ほど最初に御質問のありました乙料金を廃止せよという点と関連いたすわけでありまして、この聴視料の総額が毎年ふえてまいるということは、これはテレビの建設が毎年、ただいま御審議中の予算では事業計画と合わして全体の経済情勢をも勘案して、大体百八十幾億かという限度でございますが、従来は毎年約二百億の建設費を投じてこの建設をやってまいっておりますので、この関係においては、建設の努力がある意味でその年度の数字としては聴視料がふえてきているということになりますが、これを裏から見ますと、同時に負債もこれと伴ってふえてきておるというのが実情でございます。したがいまして、国民の機関として、国民のためにその経常を誤らないためには、たとえ三億、六億、九億であろうとも、将来の国民にも損害をかけないという精神では、この問題はただ単に一つの感情であるとか、ムードであるとかいうことによって、私どもとしては右に行き左に行くというわけにはまいりません。ただ、当時、私どもは、諸先生にも申し上げたかと記憶しておりますが、この限度の聴視料は、社会環境が大変革を起こさない限り、昭和四十二年度末までにこの聴視料を改定してさらに引き上げるということは全然考えておりません。たとえばFMなり、あるいは教育テレビジョンの放送時間が増加し、教育、総合合わして両テレビジョンのカバレージがふえて、それの維持運営の費用がかさむといたしましても、また同時に、かなり膨大な毎年の建設計画によって負債がふえる場合でもNHKの経常を危険にしないということと、同時に値上げはしないということを御説明申し上げておったと記憶いたしておりますが、私どもといたしましては、ただいまの先生の御質問に対しては、値上げはいたさない、ただし、九億といえども、やはりNHKの料金の社会的性格と、それからまた、NHK自体の事業計画との関連においては、先生の御指摘のように、乙料金は同時に甲料金にも影響を持ってまいりますので、そういう意味で、私どもは非常に積極的に、前向きに検討をいたしましたが、昭和四十年度におきましては、ただいま御審議をいただいている程度で、もし御承認いただければ、これにこしたことはないというのが、私の考え方でございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 その乙料金の廃止の問題をただ一片の感情やムードで右や左にできないとおっしゃいますがね、これはちょっとあなた失礼な話じゃないですか。私の意見がそれじゃムードで右や左にうろうろしているとおっしゃるのですか。それならばですよ、じゃ八十円から五十円にされたのは、あなたさっきおっしゃったのは、物価が値上がりするから、それを押えるために、幾らかでもためになればということでしたとおっしゃいましたが、今度それじゃ全廃の問題は別としても、三十円でも二十円でも減らせないかという意見に対しては、右や左の感情で動かされていかないということは、一体どういうことなんですか。その八十円を五十円にされたときの考え方、これはどういうことだったのですか。

前田義徳日本放送協会会長

○参考人(前田義徳君) その点は私の表現の非常なまずさで、まことに失礼いたしました。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 じゃ私の言っていることが、これはNHKの料金だからね、これは公平の負担の関係上廃止できないとおっしゃることもよくわかるのですけれどもね。NHKもやはり国民から取っているのですからね。国民から取っているのを、いま物が上がって盛んにやかましく言っている。NHKがひとつぽんとヒットを放ったら、どれだけ世の中が明るくなるか、NHKも世間に高く評価されるだろうと思って、別にこれを強引に是が非でもどうしてやらないかということを詰問しているのではない。非常にいいことじゃないかということを言っただけなんです。  それから、もちろん毎年難視聴地域を解消しろということは、国会でも附帯決議をつけているし、大臣もこの間、経常委員会に乗り込んで、新聞報道どおりに全部信用するわけじゃないけれども、ハッパをかけた。どのくらいお金の要ることは重々わかっているのです。この難視聴地域も、四十二年度といわずに、一年間か二年間くらいで解消してもらう。そうすれば、金も要ることはわかっているのです。ただ私は、根拠なしにNHKの予算を削るために、わずか六億や九億の金を削れ、そういうけちな考えで言っているのじゃないのです。その点はひとつ了解してもらわなければ、何べんも言うようですけれども、その点で何とか考えられなかったのか。経企庁長官あたりがあなたに御相談申し上げたのも、私と同じ考えで言ったのではないかということを申し上げておきましょう。これでこの議論はもうやめます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 いまのこの問題ですが、たとえば、こういう点からやはり検討の素材としてはあるのじゃないかと思うのは、最近の民放でやっておりますラジオのスポンサーの状況というのは、どんどん低下をいたしまして、テレビの収益でラジオの放送というものをまかなっているというような状況に来ているようです。事実上、ラジオでは商売にならなくなってきているのですね。  それからもう一つは、最近の世上の状況を見ておりますと、たとえば中以下の農山漁村あたりで、出かせぎに主婦が出かけていくというような傾向がございまして、その傾向の大半は、いわば幾らかでも生活を豊かにしたい、エンジョイしたい、そういうことで、子供たちからも要求されるからテレビを買おうということで努力をいたしているようであります。そんなこともあって、テレビについての視聴率というのは荷まってきても、ラジオというものはだんだんこれは下がってくるというふうに見ていいのではないか。  それから三つ目の問題として、やはり公共放送として、いまテレビも持たずに、ラジオだけというのは——なるほど、自動車あたりは、それはまあ豪華で、中で音楽でも楽しもうということでやるわけですから、それほど理由のつけどころはないわけですけれども、一般家健でラジオだけにということになれば、収入の問題の度合いから比べてみて、非常に低い家庭だと判断していいのではないか。そういう点から、三十円でも積もり秘もれば相当な金になるのだけれども、一体、経営の合理化その他の面から見て、公共性のあるNHKとしては、この点もう一同考慮してみる必要のある問題ではないかというふうに思うわけで、値下げムードの一つのヒットも必要ですけれども、そういう本来の使命から言ってみて、検討の素材に私はなるのではないか、こういうふうに思うわけですが、この点どういうふうなお考えか、お聞きいたしておきたいと思います。

前田義徳日本放送協会会長

○参考人(前田義徳君) 御趣旨はよくわかりますが、現在ラジオとテレビの関係は、その両方を持っておられる方々を中心として考えますと、第一に、ラジオの聞き方が変わってきておるということは事実でございます。しかし、それだからといって、実態から見ますと、ラジオを全然使っていないということはないかと考えます。次に、だんだん生活状態のぎりぎりの線までの方も、いろいろな必要上テレビをお使いになるということも、私どもは事実だと思います。ただ、現在残されておる乙料金の地域が、そういう最低生活と関連して残っているものかどうかということにつきましては、私どもは御承知のように、毎年の予算審議で御説明申し上げましているとおりに、生活水準の非常につらい方々、あるいは生活扶助を受けなければならないような方々、あるいは身体障害ということによって、また、それがそれぞれの御生活に非常な悪い影響を及ぼしておられるような方々、その他社会的理由によっていろいろな意味で負担の可能性がない、あるいは負担の公平性から見て無理だという方々に対しては、それぞれ基準に応じまして免除の措置をとって今日に至っております。この総額は今日かなり大きいものでございます。したがいまして、これらの点を取り除いて考えますと、現在いわゆる一般に乙料金と言われている、現実にお払いいただいている方々は、いま申し上げたような環境とは別の意味にあって、私どもの努力の問題もございましょう、いろいろな意味でまだテレビジョンが見えない地帯というのが大部分と考えております。このような意味では、いろいろな御方針は十分理解できますけれども、そういう点をしさいにやはり検討の一部に加えまして、そうして私どもといたしましては、四十年度予算においては、実は乙料金を廃止するという段階までにはまいらなかったということでございまして、御理解いただけるならば、まことに幸いだと存じます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 たとえば、協会側から出しております放送法改正に関する意見書の中に、料金の法定化というような問題が、かりにこれが実現した場合に、私は、ある意味ではこれは安定ではなくして増収ということも考えられるのではないかと思うのですが、そういうような場合であっても、いまの問題はもう再度検討するという余地のないものかどうか、関連ですから、もう一問だけ聞いておきたいと思います。

前田義徳日本放送協会会長

○参考人(前田義徳君) 私どもといたしましては、今年度の予算御審議の際にも、また、本日ここで申し上げているように、この問題については、積極的に取り組んでまいりたい、前向きで検討を続けてまいりたい、このように考えております。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 受信料の点に話が進みましたから、この受信料の性格というのは、私は一体どういうものだろうか、かねがねふしぎに思っているのです。それと申しますのは、テレビを買っても、届けなければそれでいいのだ。これはNHKのほうで金をもらいに行っても、払わなければそれでしまいだ。一体これは、私も速記録を見てみますと、当時小野さんは、これは契約不履行だと言っておられるし、電波監理局長は、不当利得じゃないかと言っておられるのですが、これが性格がはっきりしないから、NHKさんもお困りだと思うのです。あとでも話をしますが、ホテルで大体どのくらい部屋があってテレビを取っておられるかということを資料でもらいましたが、このホテルの名前を言いますと、私どももそこへたまに泊まりますから、粗末な扱いをされると困るので、ホテルの名前はあげませんが、部屋数が百五あって、テレビ料金を三つの料金しか納められていないのです。百五十の部屋があって、五つしか納められていないのです。これは私が行って現に調べてきたわけじゃないのだけれども、常識から考えて判断できないです。この中には、私の泊まったところもあります。たいがい各部屋にテレビが置いてあるのです。それともう一つは、私も大阪にテレビを置いて、議員宿舎にも置いていますが、これはいいそうですが、しかし、地方から会社に来て、会社の寮にたくさんテレビが置いてある。こういうのなんかも、平生座談の中で、努力していないのかということで私はきつくNHKに申し上げているのですが、NHKにも同情する点がたくさんあると思うのです。立ち入り検査ができないということですね、取りに行っても、文句言って、おれはNHKのテレビなんか見ていないのだから払う必要はないのだ。また、集金に行く人も気の毒だと思うのです。そういう面で、一体、これを何とか政府のほうでも考える必要はないのか。これは放送のいわゆる対価とか、あるいは公用の負担だとか、経営費の分担だ、税金だというような説がありますが、経営費の分担だということになれば、おれは経営になんか参加してないのだから分担する必要はないのだ、こう言われますと、NHKも実際困ると思うのです。これは、いつまでもこういうことをほっておかれると、さっき言ったように、払わない者は得じゃないか。ホテルで部屋が百五もあって、三つしかテレビを払わない。こういうことがどんどん進んでいくということになると、いまは契約者が伸びていますから、NHKの財政もいいですが、これが四十二年、四十三年になって、伸びがとまった場合に一体どうなるかということを、われわれは及ばずながら心配しているわけです。だから、放送審議会の答申の中にも、料金の問題があると思うのですが、これを税金だからといって強力に取り立てるという点も、非常に問題があると思うのですけれども、ある程度何とかこれを取り立てる方法を政府のほうで考えてやれないものか。与党が衆議院の委員会で、非常にNHKさんを徹底的に野党以上に責めつけておられますけれども、これは私、与党自体が間違いだと思う。やればできるのです、与党ですから。衆議院ではやった人、郵政省の高官でもあった人なんです。自分は郵政省の高官であって、与党でありながら、NHKの取りやすいようにしてやらずにおいて責めるなんていうのは、これは私は本来転倒だと思うのです。その人の名誉のために名前は言いませんが、少なくとも与党が委員会でNHKを止めるのだったら、もう少し立ち入り検査を認めるとか、あるいは税金なら税金で取るという方法を考えなければ、将来これは行き詰まっていくと思うのですが、政府の考え方どうですか。

服部安司自由民主党郵政政務次官

○政府委員(服部安司君) 現在NHKの受信規約によりますと、後指摘のとおりに、旅館、ホテルなどにおきましては、各部署ごとに設置されているNHKの放送を受信することができる受信機は契約の対象になっておることは、御承知のとおりでございます。それらのもののうち、どのくらいのものが現在米契約になっているかということは、詳細の数字は判明いたしておりませんが、まあ、かりに先生御指摘のように、不正に受信をしている君が多いといたしますれば、はなはだ遺憾なことであります。まあ放送法の規定に従い契約を行なうように、NHKにおいてもさらに積極的に働きかけてもらいたいと考えておりまするが、しかしながら、現行法におきましては、御承知のように、受信設備を設置した者は受信契約をしなければならないというふうに規定されており、法律上、設置者に契約締結の義務を課している趣旨から考えまして、いま直ちに立ち入り権をNHKに認めるということは考えておらないのでありまするが、しかしながら、ただいま御質問の内容にあったとおりに、これは何とかしてやらないと、集金人も、また今後の質業計画にもそごを来たすのではないかということは、もっともな御意見だと存じます。しかしながら、直ちにそういった立ち入り権を認める——現行法では困難のように考えまするけれども、もう少し強力にこういった措置ができるような方法を今後真剣にひとつ取り組んで検討してまいってみたい、かように考えておる次第でございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 小町さんは、これを契約不履行だと言っておられるのですがね。契約不履行だって、その契約を、おまえはテレビを見ていて契約不履行だからと言って、何か一ぺんでも訴訟でもされたというようなことはNHKではまだないですか。

小野吉郎日本放送協協会副会長

○参考人(小野吉郎君) 現在の放送法では「契約をしなければならない。」となっております。その契約の成立がどういうものであるか、これについては、いろんな案の立て方があろうかと思います。少なくとも字句上では契約という表現をとっておりますが、それはいわゆる純粋な民法上における対価の関係における自由契約ではないと思います。しなければならないと、こういう強制を受けた契約でございますので、あるいは公法上の契約というような観念も立とうかと思っております。しかし他面、放送法全般を通じまして考えますと、NHKには特にこれこれのことをやれという重要な使命を託されており、しかも、営利を営んではならない、その財源は受信料である、こうなっておる一連の関連から申しますと、必ずしも通常の契約の観念からまいります対価とのみは言い切れない。現行法のもとにおいても私はそう考えておるわけでございますけれども、一応強制しましょうとも、契約と、こうなっておりますので、これに対する実際不払い等の関係が起きました場合に、これを回収する措置といたしましては、やはりこれに対する訴訟による回収ということになるんではないかというような意味合いにおきまして、前回御質問にお答えを申し上げたわけでございますけれども、私どもといたしましても、現在そういった面は、ただ純然たる対価関係に立つ意味における契約そのものとは実は観念をいたしておらないわけでございます。     —————————————

占部秀男日本社会党

○委員長(占部秀男君) この際、委員の異動について報告いたします。  本日、辻武寿君が委員を辞任され、その補欠として石田次男君が選任せられました。     —————————————

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 法律上の問題はあまり私も詳しくありませんが、聞いていて払わないというのは、取りに行っても、幾ら言っても払わないというのは、どうされるんですか。

小野吉郎日本放送協協会副会長

○参考人(小野吉郎君) まことにこの辺につきましては、私ども悩みの深いところでございます。現在の放送法のたてまえにありますような、これは純粋なる形におきましては、受信し得る設備をした方はすべて契約をしなければならないと、こういうたてまえにおきまして料金の均等な、公正な負担をしていただけるものと、こういうことになっておりますが、現実はなかなかそうまいりません。ただいま仰せのとおり、現に設置をいたしてこれを利用しておられるにかかわらず、いろいろな理由で支払わない、こういうような状況の面もできております。こういう面につきまして、先ほどの御質問で、一回でもこれに対して訴訟を提起して回収するような行為をとったことがあるかどうか、こういう御質問に対するお答えが漏れておりましたが、これは実のところ、現在までにはございません。と申しますのは、できるだけ受信者の方々の協力を得まして円滑にこれが回収をはかろうということにいたしておるわけでございますので、支払ってもらわなければならない時点におきまして支払いに至らないというものにつきましては、NHKに回収の権利があるものとして、未収金として、資産として計上をしてございます。と同時に、これが回収にあたりましては、常にいろいろと努力をいたしておりますが、なかなかこれまた法律上の制約もございますし、その他のいろいろな関係もございまして、遺憾ながらある種のものは欠損金というような形にならざるを得ない、まことに遺憾な状況になっておるわけでございまして、私どもといたしましては、できるだけそういうようなことがなくて、受信料制度が非常にすっきりした形で公正に、適切に運用されるように努力を傾けております。将来といえども、一そうそういう面に努力を尽くしたいと思いますが、なかなかこの辺のところは、はっきりずばりと割り切れない非常な悩みをかかえておりますことは、御指摘のとおりでございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 さっき私が例をあげましたホテルだとか、あるいは会社の答宿舎だとかという方面に対しては、ホテルが、たとえば、おれのほうはテレビを三つしか見ていないんだ、あるいは会社の寄宿舎が、二つしかないんだと言った場合に、ああそうですか、と言ってあなたのほうは帰ってこられるわけなんでしょうか。

小野吉郎日本放送協協会副会長

○参考人(小野吉郎君) おおよそ今日の状況から見まして、ある種の規模を持っておるホテルその他の関係につきましては、これは会社の寮でございます場合には、これは個人各戸の世帯になりますので、その関係については、極力個々に当たりまして契約をしてもらうような努力をいたしております。旅館、ホテル等の関係につきましては、今日、やはり旅客に対するサービスといたしまして、これを大体においてはテレビ、ラジオが利用できるように設備せられるのが常識であろうと思います。してみれば、持っておられる——その部屋数全体につけておられるかどうかは別問題といたしまして、設備しておられます限りにおいては、すべてこれを契約の対象として獲得しなければならないむしろ義務がわれわれにある、このように考えておりまして、そのような努力をいたしておるわけでございますけれども、現在、全体を通じて見ますと、なかなか完全にいっておるとは私は断言を申し上げかねます。しかも、それはどの比率においてかということにつきましても、先生先ほど私どもの苦衷もお察しいただきまして、将来の受信料徴収並びにその徴収の根拠になります問題の本質的性格等についての現在の状況の改善を要すると、こういう御指摘を受けたわけでございますけれども、そのようなことのない状況におきまして、なかなか立ち入ってこれをとやかく調べるわけにもまいりませんし、通常の状態において、ただ一片の、これだけしかないんだというだけで引き下るような甘い措置はとっておりません。いろいろと個々に折衝を重ねておるわけでございますけれども、あるいは旅館等の関係につきましても、かりにそこに一〇〇%各室につけてあるといたしましても、その場合におきまして、常にその室がお客さんで満ぱいになっておるというようなこともないような、季節的ないろいろな旅客の変動のあるような場所もございますので、ただ、ついておるというだけで全部をよこせということも、なかなかこれも困難であろうと思いますので、その辺のところは、いろいろと旅館の旅客の利用状況、これの内容等も打ち合わせをいたしまして、できるだけ必要な契約はしていただくように努力をいたしておるわけでございますけれども、先ほどの御指摘の多くの部属を持ちながら、わずか三個か五個の契約しかしておらないと御指摘のありました、それは具体的には仰せになりませんでしたので、私ども、それがどうなっておるかということを具体的には申し上げかねますけれども、あるいは、そういうような面がなきにしもあらずということも考えられます。この面につきましては、将来、一そう努力を重ねてまいりたいと思います。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 NHKの努力されていることはわかります。最近、自動車の中にもぼつぼつテレビができる時代ですからね。これはやはりそういう面も、もっと今後検討していただかなければ、横着者が得するというようなことになりかねないと思います。それで、一つの方法として、相当いまテレビが行き詰まりだと言っても、やはり軽電機のほうは相当つくっているようですが、ラジオなんかでは、ラジオの資料を見ますと、三十六年度で千五百二十二万つくって国内で五百二十二万個、あるいは三十八年度で千五百四十四万つくって国内で四百三十五万個売れている。これはラジオの統計ですけれども、テレビの統計もあると思うのです。これは時間がないから、そういう統計は聞こうとは思いませんけれども、こういう面で、国内でも相当まだ売れているのですね。そうすると、買いかえた分も相当あると思うのです。しかし、大部分は新規なんですね。そうすると、調べようと思ったら、大きな問屋に行けばわかるわけなんで、税金の関係で、これは問屋も言わないと思うのです。そういう面で、私は、ひとつこういうことを今後検討してもらえないかということは、集金の面で、組合に聞きますと、ノルマで困っているんだということですが、NHKさんに聞くと、いや、そういうことはないんだと言うのです。集金で回る人もたいへんだと思うのです。NHKが外郭団体を持っておられますが、一つの方法として、料金収入会社という外郭団体をつくって、NHKは、そういうわずらわしいものから一切手を引いて、そこへまかしてしまうんだという、とっぴな考え方ですが、そういうことは考えられないでしょうか。大きな問題だから会長でけっこうです。

前田義徳日本放送協会会長

○参考人(前田義徳君) 私どもも、これまで数回にわたって御説のような方法が可能かどうかを検討したことは事実でございます。ただ、NHKの場合は、御承知のように、全国的にこれをちょうだいしなければならないという問題が一つございますし、それからまた、もう一つの問題は、NHKがたよっている支出の財源は、簡単に申しまして、建設費を除く限りは、ことごとくそれであるということを考えますと、その入金の状況と信頼度、それの全国網の確立が可能かどうかという問題につきましては、私どもといたしましては、きわめて慎重にやらなければならないという点がございまして、内々の検討は数次にわたっていたしておりますけれども、まだ結論には達していないというのが実情でございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 次は未収金の問題ですが、これが毎年一%ずつ計上されているわけなんですね。これは過去三年分ぐらいですが、いいんですが、これをずっと加算されてそのまま切り捨てになっているのですか。テレビができてからというもの、そう長くないのですが、どのくらいになっておりますか、主計部長でけっこうです。

志賀正信日本放送協会総合企画室総務

○参考人(志賀正信君) お答え申し上げます。  ちょうど手元に三十五年からの資料がございますので、三十五年から——ただいま三十九年度進行中でございまして、この三十九年度末に、八年度中に起きました集金事故に関しましての整理を、その年が済みましてから、次の一年間に整理の努力をいたしまして、その年の終わりまでに一応解決のつかないものにつきましては、経理上の整理をいたしまして、なお権利として追求するというやり力をいたしておりますので、ただいま三十七年度までがはっきりいたしております。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 合計でけっこうです。

志賀正信日本放送協会総合企画室総務

○参考人(志賀正信君) 三十五年度には四億九千万でございました。三十六年五億三千万、三十七年三億六千万ということになっております。なお、三十八年度には三億八千万程度というふうに予定をしておりますが、これは今次の三月の決算はまだ確定いたしません。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 これもNHKさんに対しては非常に酷なようなんですけれども、来年度予算にも、六億はもうこれは取れないのだというような予算を組んでおられるので、国の予算でも、会社の予算でも、初めからこれは取れないのだといって予算を組んでいるところを私は聞いたことないのですよ。それをNHKは過去の経験——経験と言ったらおかしいですが、過去にそういう例があって、どうしてもこれぐらいは毎年取れないのだとおっしゃって組まれたと思うのですがね。取れと言ってもくれないから、未収金であげておくのだ、転居してわからないのもあるでしょうが、最近は転居しても、まだ米の配給票というものもあるのですがね、そういう点でどういう努力をされているのでしょうか。

小野吉郎日本放送協協会副会長

○参考人(小野吉郎君) 毎年未収金として計上しておりますものは、これだけは当初からもう未収金として回収不能として放棄をいたしておる数ではございません。およそ年度内に収納すべく予定されておる契約の中で、何らかの事情によりまして、これだけは収入に至らないであろうと、こういうものを計上しております。ただし、これは次年度以降におきまして、できるだけ回収につとめてまいっておるわけでございますが、現在の状況では、年次によって多少の違いはありますが、年五〇%あるいは六〇%の回収はいたし、残余の回収できない金が、いずれ二年先あたりになりますと、もう幾ら努力してもこれは回収不能だということになって、現実の欠損になってあらわれてまいるわけでございます。この点につきましても、できるだけ予定の収納町には納めていただくような、いろいろな措置を講じておるわけでございますけれども、これまた、NHK一方の努力だけでは十分でもございませんし、また、この未収になります原因といたしましては、大部分のものが、転居によって住所不明と。で、こういう面については、いろいろ住民票等もございますので、所在の、そういった住民票所管の事務所とも連絡をとりまして、行く先等をもいろいろ追及するような努力をいたしておるわけでございますけれども、現在のそれは、過去におけるいわゆる寄留制度のような正確なものでございませんので、ただ、それは居住はよそに移ったというだけで、転居先がなかなか事務所ではつかまえられません。そういうような面から——他面におきましては、新たに移られるでありましょう地区、これは全国の地区にわたりまして、まだ契約に至っておらないものを契約に至らしめるような努力をいたしておりますので、その中には、あるいはダブって——一面にはそういったような欠損のような状況になっておりますけれども、他面においては新規に——過去の分までを回収するということはなかなか困難かもわかりませんが、新規に新しい住所地において即刻これを契約してもらうというような面も出てまいろうかとも思います。また、受信右側から言えば、いろいろそれぞれ職業別に御事情もあるわけでございます。集金の日はおおよそどのようにしてもらいたいと、こういう要望も十分ございます。そういうような要望を私どものほうで一〇〇%取り上げることができれば、ある程度いまのような未収の関係が防げるかと思いますが、これは集金の関係から申しますと、非常に要望は千差万態でございまして、非常にロードのかかる問題でございます。そういった集金従業員諸君の労務面の心情をも勘案をいたしまして、できるだけの限度における最大公約数的な扱いで、受信者側の御要望をも取り入れ、また他面、私どものほうも収納の面に努力を傾けてまいるというところが、まあポイントではないかと思うんですが、そういうような意味合いにおきまして運用をいたしておるつもりでございますし、まだ十分でない点につきましては、将来一そうこういった面を完ぺきに運用してまいりたいと考えております。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 それでは、大体六億円計上されているが、半分ぐらいは毎年取れているというわけですね。

小野吉郎日本放送協協会副会長

○参考人(小野吉郎君) さようでございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 それでは、事業計画のほうへ移りますが、NHKの事業計画は、こういうものをやりたいからことしはこれだけの金が要るんだといってお組みになるんですか。受信料がこれだけあって放送債券がこれだけあるから、これだけの仕事をやるんだといってこの計画を立てられるのか、どっちなんでしょう。

小野吉郎日本放送協協会副会長

○参考人(小野吉郎君) 理想的に申しますならば、NHKが国民に対しましてサービスをしなければならない必要な問題を、長期にわたりまして計画を立てます。その計画が一〇〇%実現できればこれにこしたことはございません。そういうものが基本になりまして予算を組むということが、実際は理想的な好ましい姿であろうと思いますけれども、一面、やはり何をいたしますにいたしましても、財源の制約を受けますことは、他の事業と同様でございますので、まあ財源の状況をにらみ合わせながら、基本的にはそれによって計画を立てるのでなくて、基本の計画を持っております、その計画を、与えられる——得られる財源でどの程度満たし得るかというような面をあんばいいたしまして、当該年度における事業計画はここまでというような面で取り入れまして、現実の予算を編成いたしておるような次第でございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 まだ私、質問がだいぶあるんですよ。往復大体二時間ぐらい時間をもらってるんですが、答弁はそう親切に言っていただかなくてもけっこうですから、私の言ったことにひとつ簡単にやっていただきたいと思うんです。  しかし、計画は、やはり受信料の額が専業計画の中心になることは間違いないですね。そういう点で、民放あたりからも非常に苦情といいますか、不平が出ていることは事実で、御存じだと思う。NHKさんお金があるから、われわれを圧迫しようと思ってやってる、こういうことをまあ言われるんで、ことしの国内放送ですか、その面を見ましても、これもまあたくさんの人が言っていますが、豪華版だと言われました「赤穂浪士」、これは一体どのくらい金がかかったんでしょうか。

春日由三日本放送協会専務理事

○参考人(春日由三君) お答え申し上げます。  直接番組制作費は、一本出たり二百三十一万円以上……。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 それなら全部の合計は。

春日由三日本放送協会専務理事

○参考人(春日由三君) 年間合計でございますか。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 全部で「赤穂浪士」に幾らかかったか。

春日由三日本放送協会専務理事

○参考人(春日由三君) 番組一本当たり二百三十一万円ですから……。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 それじゃなくて、初めから——全部もう済んだんですよ、「赤穂浪士」は。それで幾らかかったかということです。億という金がかかっているんでしょう。

小野吉郎日本放送協協会副会長

○参考人(小野吉郎君) 約一億一千万余でございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 私は、こういうのにたくさん金をかけ過ぎるとは思いません。しかし、民放あたりでは相当批判をいたしておりますね。それから最近また「若い河」という豪華版をおつくりになるそうですが、これは予算はどのくらいになるか。

春日由三日本放送協会専務理事

○参考人(春日由三君) 「若い河」の実行予算はいまのところ確定いたしておりません。が、いずれにいたしましても、「赤穂浪士」以下であることは間違いございません。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 今度も二百億以上のお金を国内放送費におかけになるというのですが、これはもう民放から見れば、非常に驚異なわけですね。しかし、見るわれわれからすれば、非常にけっこうなことなんですけれども、これは料金問題にも関係することなんですが、どうしてもNHKがこういうものをやらなければならないかということなんです。問題は、あとへずっと飛びますとね、民放では、もうNHKは放送公団にしたらどうだという意見がだいぶ出ております。私のほうへも資料送ってきております。放送公団にして、報道と教育番組の制作さえやれば半分で済むじゃないか、こういうことを言っている。娯楽は全部民放にまかしたらいいじゃないかと、こういうことを言っているのですね。一がいに私はこれに賛成しようとは思いませんが、国民の側からすれば、いまの三百三十円払っているのを、たとえば二百円になるかあるいは半分になって娯楽放送が見られるということになれば、私はこれに飛びつくと思うのです。そういう面で、私は、平生NHKが民放と競争してるんじゃないか——まあ、私は表現方法がまずいものですから、前の会長の阿部さんあたりに言わせますと、いや、そういうことは決してないのだ、NHKがいいものをつくるものだから、やっかみで連中が言ってるんだと、こういうことをおっしゃいましたがね、それだけでは私は通らないと思うのです。現に民放が放送公団にしろと言ってるくらいです。これは政府のほうでもそういうのを認めようとは思いませんけれども、相当やはりNHKはそういう点で反省と言ったら誤解がありましょうけれどもね、あまりに一つのやつに億というようなものがかかるのをなぜやらなければならないかということを非常に私は思っているわけです。まあ、暮れの「紅白歌合戦」というのは、幾らかかるかわかりませんが、それをやると、今度民放ではこれに似たようなものをやっていますね。それから、これは特に申しておきますが、私が逓信委員だということを聞いて、元日、あの富士山の上からやられていましたね、ああいうのを一体やる必要があるのか、あれは幾らかかったか聞いてくれというお話なんです。ああいうのは大体どのくらいかかっているものなんです。

春日由三日本放送協会専務理事

○参考人(春日由三君) まことに申しわけございませんが、富士山の山頂から中継に要した経費というのを手元に持っておりませんのでございますけれども、この場合は、出演謝金と違いまして、職長の旅費とか、それから機材の運搬費とか、そういったていのものでございますから、出演謝金的なものは全然使っていないわけでございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 あなた方はもう消費者と年に数百回懇談会をやっておられますですね。その面では、番組の面なんか、どういう希望が出ておりますか。簡単でけっこうです。

春日由三日本放送協会専務理事

○参考人(春日由三君) 万般の希望が出ておりますが、一番多いのは、やはり夜間の慰安番組のあり方で、NHKの慰安番組はやはり親子一緒に見てちっとも差しつかえないようなもので、しかも健全明朗なおもしろいものをやってくれという、慰安番組についての意見がございます。そのほか、報道の拡充とか海外取材的な番組をもっと充実しろ、それから教育番組に力を入れろとか、万般の御意見がございますが、私どもは、そういうふうな御意見を全部集計いたしまして、番組の改称のための有力な参考にいたしているわけでございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 そうすると、NHKのやっておられるものは、みんな大体視聴率は相当高いというわけですね。最近の受信者の聴視態様、たとえば「赤穂浪士」とか、あるいはラジオでいえば「お父さんはお人好し」、そういうものはどのくらい見たかということを、お調べになったことありますか。

春日由三日本放送協会専務理事

○参考人(春日由三君) 「赤穂浪士」につきましては、最終、つまり、討ち入りから引き揚げ、あの辺の聴視率といたしましては五四%程度のものが出ております。で、一%は七十三万人に当たりますから、五〇%といいますのは、三千五百万人くらいが視聴しているという例でございます、

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 じゃ「お父さんはお人好し」は。

春日由三日本放送協会専務理事

○参考人(春日由三君) ラジオの場合は、テレビジョンと対比いたしまして、かなり低くなっておりますが、慰安番組で一二%くらいが最高でございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 話が小さくなりますがね、「奇怪千万!」なんというのは、これはもう奇怪なんですが、ああいうのはどのくらい視聴率ありましたか。

春日由三日本放送協会専務理事

○参考人(春日由三君) 手元にございます十一月の調査で、一二%という聴視率が出てておりますから、七十三万の十二、三倍でございますから、八百万くらいの推定でございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 別に私は皮肉で聞いているわけではありませんけれども、NHKの企画されるものでも、こういうまずいものがあるわけですね。見ていてわからないのです。私もたいがい皮肉を言うほうですが、全然わからない。だから、ああいうのはやはり、テレビでも、ラジオでも、二〇%以上視聴率がないのはもうだめだとお考えになったら、おやめになったほうが私はいいのじゃないかと思うのです。これはまあ私の意見ですから、私の意見をあなた方に押しつけようなんとは思いませんからね。非常にこれは国民の人があまり評判よくないようだなとお考えになったら、さっそくおやめになったほうがいいんじゃないかと考えております。  それから国際放送ですが、これは毎年六億以上使いまして、政府側はわずか一億そこそこしかつくれないのでやめたらどうだという意見もありますが、最近私も考え方が変わって、NHKの八百億の予算の中から海外にいる日本人にNHKが少々金を待ち出して聞かしていただくのは、これは非常にいいことだと思うのです。思うのですが、やはり国民としては、何かその自分たちの金で、割り切れないものがあると思うのです。私がこれを言おうとした趣旨は、さっきの六億円に結びつけようかと思いましたけれども、これも非常に議論になったからやめます。こういう点は非常にいいと思うのです。  それから、いい点もNHK、だいぶありますよ。週刊朝日の「テレビめがね」を見ても、ベトナムヘの放送をだいぶやっておられる。非常にそこらは評判がよろしいので、こういう点でどんどんやっていただけばいいと思うのですが、海外取材版、こういうのなんか、私たちも非常に興味をもって見ている点もあります。非常にいいことだと思う。ふやしていただきたいと思うのですがね。ただ一つ残念なことには、ベトナムの戦争の——戦争のをやれというのじゃなくて、戦争というものはこんな悲惨なものだということをもっとやっていただきたいと思って、ここで言おうかと思ったのですけれども、今月の二十五日おやりになりましたが、しかし、その中で、もう一つ私は不満なのは、ベトナムの少年がベトコンだといって殺されるところがありましたね。これは新聞がだいぶやって、週刊朝日に出て、非常にセンセーションを巻き起こしている。どうしてNHKがああいうものをおやりにならなかったのか。ちょうどそこへおられなかったのかどうか知りませんが、これはどういうことだったのですか、新聞には全部出ているのですが。

春日由三日本放送協会専務理事

○参考人(春日由三君) 御指摘のように、たまたまその場に取材する人間がい合わせなかったかどうかは、つまびらかにいたしておりませんが、一般に私ども、ああいうルポルタージュ的な番組を編成いたしますときには、やはりそれの訴える力と同時に、それが家庭に入っていく場合に、どの限度にとどむべきかという判断が加わりますものですから、たとえば瀕死の重傷を負っておる方々に、あくまでもマイクロホンを突きつけて最後まで聞くとか、そういったところの限界の問題が編集上はございます。しかし、いまの具体的な先生のお話の点では、たまたま取材できなかったかどうかはつまびらかにいたしておりません。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 戦争というものはこういう悲惨なものだということでああいうものをやっていただけば、NHKの平和に対する寄与というものは大きいと思うのです。だから、こういう面で、やはり私は命を的にしてそういうのをやってくれとは言いません。新聞がやっておるんです。NHKができないはずはないと、こういう点でお聞きしたわけです。決して銃砲火をくぐって命を的にしてああいうのをとってくれとは言いません。少なくとも戦争というものは悲惨なものだということを国民に訴えて、戦争をしてはいけないということを国民に訴えてもらいたいということで申し上げたまでです。  それから去年も出ているようでしたが、芸能人が海外に派遣されて海外ロケをやる。あるいは中学年を去年派遣されて、それも記録に出ているようですが、中学生の三人や四人を抜き出してNHKが海外にまで派遣しなければならないかという点では、私は疑問を持っているんですが、ことしもおやりになるのですか。

春日由三日本放送協会専務理事

○参考人(春日由三君) 昨年もそういうふうな御意見をちょうだいいたしておりますんですが、中学生を出しましたのは、過去三回でございますが、御指摘のとおり、数は少のうございますが、やはり私どもといたしましては、中学生に外国の生活とか文化というものを見させ、同時に、外国の中学生の生活の実態を知らせ、また、交換をして国際親善を高め、その結果が学校放送や子供向けの番組に持ち出されるというふうな効果をねらっておるわけでございます。ただ、人数の点とか、あるいは期間の点とか、時期とか、そういった点で非常に慎重にいたさなければならぬ点もございますので、四十年度も一応継続的な計画は持っておりますけれども、現実には目下検討中でございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 これは悪いことじゃないのです、見聞を広めるとかね。新聞が新聞少年を外国にやるとか——しかし、特定の人間が行くわけですね。そうすると、そこに不公平ということが出てくると思うのです。そういう点でまずいんじゃないかと考える点が一つと、もう一つは、いま思い出したんですが、NHKは民放とは全然競争していないのだということをおっしゃるのですが、私がときどき見る点で、非常に豪華なおもちゃを買ってきて、子供に選ばせているんですね。相当あのおもちゃは高いと思うのです。そうすると、特定の子供におもちゃをただくれるということになると、一体、あれはどういうことなんだろうか。自分たちも行ってもらいたいという考えが出てくると思うのです。こういう点で、私は、こういうことは少し一考を要するんじゃないかと思いますが、これは私の考えですが、春日さん、どういうお考えですか。

春日由三日本放送協会専務理事

○参考人(春日由三君) 先生がただいま御指摘になりましたのは、三月の三日のおひなさまの日の夜の七時のニュースに続いた「生活の知恵」の時間を御指摘になっておると思うのですが、あれはおひなさまの一つの特集といたしまして、おもちゃというものに対して、母親が子供のためよかれというものを選んだ場合と、子供自体がほしがっている場合との違いというもの、それはどこから出てくるか、一種の心理的な生活の知恵の番組でございます。たまたま、そのときに一個九百七十円程度のおもちゃを十個用意いたしまして、それを選んだあとで、子供に出演謝金のかわりに渡したという形でございまして、しょっちゅうやっているというわけではなくて、たまたま、ごらんになった日が、あのおもちゃをやったのは一回だけでございます。その値段はいま申し上げますように九百七十円程度でございますので、付き添いの母親の分を合わせますと、通常の出演謝金の中で行なわれているということも御了解願いたいと思います。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 ああいうものの選び方は、どういう選び方でやられるのですか。

春日由三日本放送協会専務理事

○参考人(春日由三君) 通常、出演者を選びます場合には、私どもの番組の企画に合った、たとえば満一歳なら満一歳の子供さんを出すという場合には、そういうものを募集するとか、あるいは、いまの子供のような場合には、幾つの子供でどういう母親でというふうな出演選定を、公平にできるだけ集めるように努力をいたしております。しかし、たとえば全国民の中から出るわけでございますから、必ずしも全く公平に行なわれているかどうかというふうな御指摘を受ければ、出演者の選考方法ということが一番大事な問題でございますので、そういうふうな非難を受けないように慎重にいたしたい、また、いたしているつもりでございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 話が小さくてみみっちくなりましたね、あまり。万人がほんとうに納得できるようなことはできないでしょうけれども、そういう点も、やはりこれは町の声ですから、そういう点がないようにひとつお願いいたします。  そこで、こういうみみっちい話はやめまして、お聞きしますと、衆議院でもちょっと聞いたそうですが、まだ衆議院の速記録を最終のを見ておりませんが、竜土町の問題で、あそこに接収されているものは、いつごろ接収が解除されるのですか。そうすると、これはいつまでもずっと向こうがいる限り接収するというんだったら、ただで貸す法はないと私は思うのですが、その点を簡単でけっこうですから。

小野吉郎日本放送協協会副会長

○参考人(小野吉郎君) 接収解除の終期につきましては、現在確定したものはございません。これを無償で使わしておりますことにつきましては、当時、まだ現在の代々木における放送センターの見当が皆目つかないという時期に、あそこ以外にはないということで、テレビセンターをつくろうという計画をいたしたわけでございますが、その際には、あの地域一帯は約二万坪、全面接収中でございました。それをNHKは、そのうち九千坪を国有財産の払い下げを受けることになったわけでございますが、この九千坪は全面的に接収されておったわけでございますけれども、その中に、いま使っております米軍の機関があったわけでございます。その機関にほかへ立ちのいてもらって、そうして、その九千坪に理想的な建物を建てるべく配慮いたしたわけでございますが、他に代替地を提供する見通しもございませんし、じんぜん日を送りますと、結局、オリンピックには間に合わないというような時期にも遭遇をいたしましたので、いろいろ政府関係の協力を得まして、日米合同委員会等でも話を詰めていただいたわけでございますが、その条件といたしましては、あの地域の一角の土地を使用し、しかも、そこに建物を建てて、それを無償で提供さしてくれれば、残余の土地は接収を解除しようというような、せっぱ詰まった状況になりまして、私どもも、それを拒否いたしますと、結局、オリンピック実施体制なるものの見通しが全然つかないというような、せっぱ詰まった状況になりましたので、まことに好ましい結果とは思いませんでしたが、そういった面で無償の使用を許したような状況である次第でございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 いや、それはずっとこれはただで貸すというわけですか。

小野吉郎日本放送協協会副会長

○参考人(小野吉郎君) その点は非常に問題もございますので、昭和四十年度の予算編成の状況につきましても、できるだけこれを善処いたしまして、すっきりした形にいたしますために、できればあの土地を大蔵省に買い上げてもらいたい、しかし、大蔵省に買い上げてもらいたいといっても、大蔵省自体はいろいろこの問題の接収解除には協力をしてくれたわけですが、ぎりぎり詰めた話は、米側であれを無償で使用させるということにしないと、あの土地の使用は全然できないというような状況で、私ども、それでけっこうですと、こうのんでおりますので、大蔵省側に強くやはり買い上げを要求しますことには限界があろうかと思います。ただ、無償でということは非常に問題でございますので、何とかあれを有償で使わせるような方法に切りかえる必要があるだろうと、こういう面には大蔵省もある程度理解を持ってくれました。したがって、この所管の関係でございます防御施設庁方面から予算要求が出れば、大蔵省としては、その予算審議において、NHKの立場も十分に考えて考慮をする用意がある、こういうことであったわけでございますけれども、片や、防衛施設庁と米軍との関係の在来のいきさつもございますので、一たん無償を承諾いたしまして、そういった一札を入れております関係上、これを有償に切りかえることの理由づけと、しかも、それに対して有償にすれば、はたしてどの程度の年額使用料が妥当であるかの作業が非常におくれましたために、四十年度予算には遂に要求するに至らなかったわけでございます。その後、最近に至りましても、将来の問題といたしまして、これを有償化いたしますために鋭意努力をいたしておりまして、防衛施設庁におきましても、また大蔵省におきましても、かなり好意的な面で検討をいたしていただいておるような次第でございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 NHKが無償で貸しているということは、われわれ聴視料を払っている者が貸しているということですから、これは不満です。政府のほうでも——政府が出すなら話はわかります。膨大な金を投資したNHKがただで貸しているということは、私ども納得できませんから、来年のこれを審議するときまでには、何とかそういうことのないように、ひとつ解決策を講じてもらいたいと思います。どうですか。

服部安司自由民主党郵政政務次官

○政府委員(服部安司君) 竜土町にあります太平洋星条旗紙の土地建物は、現在NHKが無償で提供いたしておることは、先ほど小野副会長がその点について説明したとおりでございます。郵政省といたしましては、いろいろNHKからのこの問題を持ち込まれて、双方ともに、ただいま御質問の御趣旨のとおりに早急に解決をはかる必要のあることも承知いたしておりますし、この解決対策といたしまして、国が買い上げるか、有料貸し付けが適切であるかということも考えまして、郵政省といたしましても、この四十年度政府予算編成前にいろいろと大蔵省とも折衝を続けてまいったような次第でございます。ところが、小野副会長申しましたとおりに、NHKがああいうセンター建設のために、オリンピックを控えて非常に時間的に無理があって、やむを得ずああいう事態になった。しかし、それまでには、やはりこういった方法をとらないで、オリンピックに備えての目的達成のために種々これはもうたいへんな努力を払われたが、先ほど申し上げたとおりに、やむを得ない措置であったと。そこで、郵政省はこの問題を、国が買い上げるか、または有料貸し付けにするかということについて検討してまいったのでありまするが、ちょっと事務的な問題もあって、本年度はその実現を見ることができなかったような次第でございます。事柄の性質上、NHK自体がこの問題の解決をすべきものと存じますが、郵政省といたしましてもともに協力いたしまして、できる限りの努力を払って、近い将来に御指摘のとおりの解決方法をはかりたいという熱意を燃えていることを申し上げてお答えといたします。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 機構改革で会長にお伺いしますが、行政簡素化ということになれば、これは国民は非常に喜ぶわけですね。それで政府のほうでも行政機構簡素化委員会というものをつくって、佐藤さんあたりが会長で機構改革やれということを言っているのですが、これを政府のほうではなかなか受け入れない。報道機関では行政簡素化ということを非常に支持しているわけなんです。ところが、NHKでは今度機構をだいぶ改革されたのか、NHKも大きくなるから、機構も大きくなることにはそう反対はしませんが、最近大阪の理事さんが何かあそこの理事兼大阪中央放送局長だった人が放送局長をやめて、西日本担当の理事というふうなことになっておりますが、これはどういうことなんですか。

前田義徳日本放送協会会長

○参考人(前田義徳君) 御趣旨のように簡単に申しますと、私どもは第一次五カ年計画、第二次六カ年計画を通じて組織の簡素化、合理化の基礎となる組織の簡素化に努力して今日にまいっておりますが、まだ最終段階に達しておりませんことは、率直に申し上げたいと思います。これと関連いたしまして、一月二十五日、理事のうちで大阪の中央局長を兼ねていた理事が、大阪駐在という点では変わっておりませんが、西日本全体をカバーするという措置をとったことは、事実でございますが、その精神とするところは、西日本地域には現在内外にわたってのかなり重要問題がございます。これと関連しまして従来大阪駐在で大阪中央局の所管内だけでその任務を果していた理事に対して、さらにその行動範囲を伸ばして西日本全体の問題の処理に当たるようにいたしたいというのが考え方でございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 会長は兼職を何かしておられますか。といいますのは、放送関係のことならけっこうですが、故人に失礼ですが、私は去年、おととしにも前の会長に申し上げたことがあるのです。機構を広げて、理事とか専務理事は忙しいといってたくさんおつくりになるが、あんたたちは中央選管の会長だとか、あるいは教科書の会長だとか、その他たくさん持っておられる、忙しくて機構をどんどん広げられるのだったら、あんたの兼職おやめになったらどうだといういやなことを言った経験があるのです。その点会長は兼職がありますか。

前田義徳日本放送協会会長

○参考人(前田義徳君) いわゆる放送法第三十条に基づく兼職はもちろんございませんが、私の本職はNHKの会長でございますので、これと関連して社会的要請のあるものについては、NHKの内部で検討してもらいまして、最小限にはNHKを中心とする社会的要請には応じなければならないというたてまえで私自身はおりますが、できるだけこれを少なくしてまいりたいという考え方でおります。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 世界で一番大きいNHKの会長さんだから、兼職を全部するなとは言いません。そういう人ですから、あるいは選挙制度審議会の委員になってくれと言ってくるかもしれません。これは私はいけないとは言いません。いろいろ前田さんのお知恵を拝借したいという点もあると思うのです。しかし、国会では委員の兼務というのをあまりたくさんやってもらっちゃ困るということをいままで言っているのですね。NHKの会長が主か、兼職が主かということになれば、NHK自体も困ると思うのです。アジア放送連合会の会長をやっておられる、そういうのは放送と関係のあることですから、私はとかく言いません。少なくとも会長が留守になるような兼職はやめていただきたいということをひとつ希望いたしておきます。  それから経営委員会のことですが、経営委員会の任命ということは一体どうやっておやりになるのでしょうか。これも極端な例ですが、いわゆる労働組合というものが大きくなったから、そういう階級からも選んだらどうだという意見が出たこともありますが、学識経験豊かな人を選ぶのだといっても、全然われわれとは関係のない人もずいぶんいるわけなんです。これはNHKのほうからこういう人を経営委員にしたいと言うのか、政府のほうからこういう人を経営委員にしたらどうだと言ってNHKに案を示すのか、どちらなんですか。  それと続いて、時間がありませんから番組審議会のことなんですが、番組審議会にはどういう人がおやりになっておるか。これは私も過去に、ざっくばらんにいわゆる長屋の熊さんハッツァンというような人とか、長屋のおかみさんというような人も審議会に入れたらどうだということを申し上げたことがあるのですが、大臣も、雲の上の人ばかり番組審議会なんかに出てもらっても意味ないのだということを大臣も言っておられるのですが、この点はNHKのほうからお聞かせ願いたい。

服部安司自由民主党郵政政務次官

○政府委員(服部安司君) NHKの経営委員の任命につきましては、御承知のとおり放送法の第十六条によりまして両院の同意を得て内閣総理大臣が任命することになっております。これは内閣人事でございまするが、ただいまの人員は十三名でございまして、多くの各層から選ぶことは、これはほんとうにいいことであって、そのように十二分に配意いたしておりますが、十二人に限られておりまして、なかなか皆さん方の意向を十二分に反映することの困難であることも万々承知いたしております。しかしながら、この任命にあたっては、これは先ほど申し上げたとおり政府任命でございまするから、内閣の最高責任者である総理大臣が任命という、慎重かつ権威のある手続をとっておるような次節でございます。しかしながらこれは法的な問題でありまするが、実際に任命する場合には、やはり郵政大臣がよく諸般の情勢を勘案され、またいろんな方の意見も聴取され、もちろん経営委員にふさわしい人格、識見ともに備わった方々を内閣に推薦申し上げて、推薦申し上げたその中から内閣が慎重に選考されて、両院の同窓を得て発令するというかっこうになっております。

前田義徳日本放送協会会長

○参考人(前田義徳君) 番組審議委員につきましては、放送法の命ずるところによりまして、会長の諮問機関として中央番組審議委員会と地方番組審議委員会並びに国際放送に関する番組審議委員会を持っているわけでありますが、その人選にあたりましては、定員が一応ございますけれども、慎重に各方面の意見を聞き、また各分野にわたってできるだけ公平、妥当な御意見をお聞きするよう努力いたしております。またこれを補足する意味でも、先ほど先生から御質問がありました受信者の懇談会の中で、全国的に各地域のそれぞれの分野から老若を問わず御出席を願って、これを補足するという実際的措置も講じているわけでございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 政府側にももう二、三ありますが、簡単にしてくれませんか、時間がないとみんながせかれておるようですから。UHFテレビがだいぶ最近、どんどんふえてきて、VHFからUHF地帯にだんだん変わってくるところが多いわけですが、これに対してNHKは受信行に対する助成はどうお考えになっているのですか、あれを何とか買わなくちゃいけないのですが、それに対する助成なんか考えておられませんか。

小野吉郎日本放送協協会副会長

○参考人(小野吉郎君) UHFの開発に伴いまして、現在のVHFの周波数帯だけを使った受像機ではこういうものは見えませんので、これにコンバーターをつけなければなりません。しかし、このUHFの地帯にもいろいろな事情がございまして、われわれの基本的な問題といたしましては、いずれの場合でありましょうとも、UHFの普及を促進いたしますために、諸般の措置をとっておりますが、何しろいまのコンバーターをつけますのが、いろいろ経費を要するわけでございます。根本的には、一つの受像機で、VHFもUHFもすべて包括的に見えるものができれば、これが一番いいわけでありますけれども、これをやはり強制しますためには、法律を要するわけでございます、日本の現在の状況では、まだそのような状況になかなかいきにくいだろうと思いますので、業者の方面に対しましては、すでにアメリカがそういった法律によるオールチャンネル法をとっておりますので、輸出用のものについては、そのようなものが国内で生産をされております。それが国外向けでなしに、国内にもできるだけ出回るような配慮をいたしてまいるように働きかけをいたしておりますし、それと同時にコンバーター自身の値段も、できるだけ吹くいくような方法を技術研究所において研究をいたしまして、現在のものよりももっと簡便で、しかも実用になり、経費も安いというものを開発するような努力もいたしておりまして、すでにある種の成算を得ております。そういう面は常にメーカー等とも関連を持ちまして、これが取り上げ、生産を慫慂いたしております。助成の面につきましては、全面的にこれを助成するということになりますと、いろいろな問題が生じようと思いますので、電波事情から在来VHFでやっておりました地域をこれをやめまして、全面的にUHFの波に切りかえるというようなところにおきましては、放送者側における事情によって、そのような犠牲をしているわけでございますので、各受信者に対しましては一定の限度におきまして、これに金額助成をいたしております。その他のものにつきましては、VHFでも見え、同時にUHFにすればさらにより明確に見える、こういう地帯でございますが、この面につきましては、個々の受信打に対する金額的助成をいたしませんで、コンバーターの値段の引き下げでございますとか、あるいはオールチャンネル式のものを、新規に入ります人にはそういうようなものが入手できるような措置を、関連各方面との相談の上で施策を進めておるような状況でございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 アメリカあたりでは、そうやっているというお話を聞いたのですが、そうすると、この間の横川委員の質問に対して、地方では民放テレビの増置は、今後相互に乗り入れるのだとか、あるいは新免許と並行していきたいというようなお話があるし、そうするとUHFというものがどんどん発達してくると、いまテレビを買おうと思っても買えないわけですね。いつごろからになるのか、そういう点で新しい受像機の対策ということを政府はどうお考えになっているのですか。ただ、むやみやたらに、国民に知らせずに、見えないからそこへUHFをやるのだということでは、国民は困ると思う。いつごろ全部これに切りかえるということになるのか。

宮川岸雄郵政省電波監理局長

○政府委員(宮川岸雄君) UHFはただいま中継用にだけ使っておりますが、その中継用にはコンバーターを使う必要がございます。それにつきましては、ただいま小野副会長から説明したように、いろいろコンバーターの価格を安くするとか、その他の下段を講じております。なおUHFを親局に使うといたしますと、現在のコンバーターの周波数範囲にないものがございますので、それに対してはコンバーターを使ってもいいし、オールチャンネル受信機を使ってもよろしゅうございますが、これにつきまして、オールチャンネル受信機というのは、当然、将来の方向でございますので、政府といたしましても、電波技術審議会等にその標準方式等を諮問いたしておりましたのが、最近におきまして、その中間周波数という一番だいじな点につきまして答申がございましたので、これによりまして、オールチャンネル受信機というものを、標準方式というものをきめて、それによってメーカーもそれをつくっていってもらうという態勢をとっていきたいと考えております。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 これはたいへん失礼な質問ですが、会長は、日に平均してどのくらいNHKのテレビをごらんになっておりますか。

前田義徳日本放送協会会長

○参考人(前田義徳君) 私の会長としての活動、あるいはこれと関連する活動と睡眠時間以外の時間を、極力充てておりますが、きょうは、いままでのところ午前六時から八町ごろまで、中断されましたが、見ております。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 昭和三十八年の二月二十七日の衆議院の逓信委員会で、森木君がこういうことを言っているのです。一人や二人のタレントをつくるな。その内容は、一人や二人のアナウンサーを有名人は育てるという形式のやり方はまずいと言っているのです。それの答弁に、あなたは、そういうことはやっていない。私どもが養成したタレントが、商業放送界では、NHKにおけるよりもはるかにりっぱな活躍をしている。それはやっておられますが、確かにNHKのりっぱな人を引っこ抜いておられるのですが、アナウンサーとタレントを混同しているような人があるのではないかということを、私は間々見受けるのです。それははしたないから、ここで名前もあげませんし、あれも言いませんが、一人や二人のあれを有名にするために、私はNHKの職員なのかタレントなのかわからない、非常に苦々しいのがたまにあるわけです。これはあまりここで速記録に残すのははしたないですから、あとで私の意見を会長に申し上げたいと思います。森本君もこういうことに気づいて、去年質問しているのです。あなたお感じになっていませんか。

前田義徳日本放送協会会長

○参考人(前田義徳君) 御指摘のように、私といたしましては、NHK職員はタレントにあらずという原則をはっきり守っておりますし、また、そのような風潮に対しては、極力反省を求めたいと考えておりますし、先生のお話の中で示唆された点については、一、二私も話を聞いており、私自身も見たことがありますが、しかしテレビに関する限り、全体的な姿、そのふるまい、それから見ますと、必ずしもタレントそのものではないと私自身は考えますが、その辺のところは、非常にデリケートなことでございますので、さらにあらためて十分注意してまいりたいと、このように考えます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 前田さんは非常に人格者で、NHKの職員がえりを正さなければいけないとおっしゃっているから、私も非常に尊敬しているのですが、そういう面にひとつ今後も注意をしていただきたいと思います。  それから最後に、先ほど私が冒頭に料金問題で申し上げましたように、民放では非常に、何というか、やっかみというのですか、NHKに対して持っているわけです。おれたちがやれば半額に、さっきも言いましたように、料金ができるのだ。NHKは放送公団にしろと言っていることは事実です。われわれのところにいろいろな資料を送ってきています。そうすれば半分でできると言っているのです。こういうことが国民の一般に広がると、私は、これはたいへんだと思っているのです。そういう点で、大臣はおられませんでしたが、私は冒頭に、大体われわれの国会審議における権限はどの程度なのだ、こういうことを聞いたのですが、ただ委員会で聞きっぱなし、言いっぱなしでは、これは全然効果がなくなってしまう。それで、私どもは、いままで非常にNHK擁護の立場にあったし、さっきも言いましたが、与党の衆議院の先生方よりもNHKに対しては好意的なんです。ところが、われわれの言ったことがだんだん、全然施策にあらわれなくなってくると、ひとつこれなら民放にやらしてNHKを放送公団にしたほうがいいじゃないかという意見に変わるかもしれません。だから、そういうことがあっては非常に困るので、やはり国会で取り上げられた問題は、ある程度施策には入ってはいますが、その点で今後ひとつ努力をしてもらいたいと思います。  最後に、よけいなことかもしれませんが、前の阿部さんという人は非常に民放主義名だった。ところが、NHKの会長になったら民放主義者じゃなくなったじゃないかといって、いろいろあの人の友人あたりから、座談会あたりでたたかれておりますね。あの人が放送法ができるときの公述人でこういうことを言っておられるのですよ。NHK会長の阿部真之助さんは、民放主義支持の立場から、一般公述人の一人として、「政府の経営ゆえに公共放送であり、民間事業であるゆえに非公共的だという見解はあまり形のうえにとらわれた議論だ。むしろ従来の経験では、それが逆であった場合がはなはだ多い。公共の名によって民間を圧迫し、大衆を圧迫した例は、この戦争以来われわれは、たえきれないほど体験してきた。新聞は民間経営でもりっぱに公共性を果たしているし、広告も重大な公共性をもっている。同じ浪花節を放送するのに、一方が公共的で他方が非公共的だということはありえない」、こういうことを、阿部さんは名言を吐いておられる。ところが、自分が今度NHKの会長になったら、われわれが幾ら言ったって、それはやっかみなんだ、連中はわからないのだと言っておられるのですね。こういうりっぱな人でもNHKの会長になって、予算八百億、人間も一万五、六千の人を使う上に乗っかれば、どこか、魔がさしたとは言えないのですけれども、私は、やはり現状認識に対する力がだんだん薄れてくるといいますか、表現の方法がわかりませんが、そういうことになりかねないと思うのです、前田さんは幸い聡明人ですから、そういうことはないと思いますけれども、いまや簡業放送の中には、何とかしてNHKをつぶしてやろうという意見も多いのですからね。ほんとうにわれわれの至らない知識の中から出た発言ですけれども、今後施策の中に生かしてもらうように私はお願いして、まだたくさんあるのですが、時間がないようですから、またいずれ決算の場合にいろいろ申し上げたいと思いますが、はなはだ失礼なことも申し上げましたが、以上で私の質問を終わります。

野上元日本社会党

○野上元君 委員長のお許しを得てほんの一、二御質問を申し上げたいと思うのです。実はきょうはたくさん質問をするつもりで準備をしておったのですが、時間がないそうでありますから、二・三分だけお許しをいただきましたので、お聞きしたいと思います。  まず最初に、オリンピックの記録映画のことなんですが、これは当委員会の直接関係のある問題ではないと思います。しかし、間接的には、NHKがおられるので、あるいはまた会長が組織委員会のメンバーということでありますから、お聞きしておきたいと思うのですが、NHKから見た場合に、あの東京オリンピックの記録映画はどのようにごらんになっておりますか。

前田義徳日本放送協会会長

○参考人(前田義徳君) まことに申しわけないのでございますけれども、私は、実はまだあの問題になった映画を見ておらないのでございます。二度、正式に招待を受けてありましたけれども、NHKの本業が非常に多忙をきわめた時期でございましたので、不幸にしてまだ見ておりません。

野上元日本社会党

○野上元君 会長が見ておらないというのでは、これはもうお話にもならぬと思うのですが、実は、先ほど申し上げましたように、あなたが組織委員会のメンバーに入っておられ、そしてその組織委員会は河野発言をいれて、あのオリンピックの記録映画はいわゆる予告編として、本番のほうはもう一つつくるということをきめているわけですね。そのまああなたは一人のメンバーであるから、実は、私は、あなたもやはりそういう考え方になっておられたのか、ちょっと聞きたかったのですが、しかし実際見ておられぬし、その組織委員会に実際に出席しておられなかったとするならばどうにもならぬし、あなたが見ておらないのにああいう決定をしたことがおかしいじゃないかという言い方もあるししますが、きょうはその質問は行なわないことにいたしまして、あなたがひとつ見た後に、この問題をまた論議をしたいと思うんですが、実は外国に対する影響も非常に大きいのじゃないかという気がするのですね。あれをもう一ぺんつくり直すということになれば、まだ何カ月かかかるでしょう。もうすでに外国では待望久しいといって待っているのに、またまた延びるということは重大問題だと思うのですが、まあしかしきょうはそれはやめておきます。  もう一つの問題は、これは三月二十八日の朝日ジャーナルに載っている「日本の巨大組織」というものをいまシリーズとして発表しておりますが、その中にNHKがやり玉にあがっているわけですが、その「中ブラリン」論というやつをどなたかお読みになりましたか、会長はお読みになりましたか。

前田義徳日本放送協会会長

○参考人(前田義徳君) 読みました。

野上元日本社会党

○野上元君 そこで一つだけお聞きしておきたいと思いますが、この中にはきわめて重要な問題もたくさん含んでいると思います。思いますが、一番根本的な問題は、この中で言っておりますように、シンコムの静止といいますか、これは地球の引力とか、あるいは斥力やら、地球自体の回転などいろいろと力を計算してダイナミックに静止をしている、こういつているんですね。しかしNHKの場合は、主観的には「中ブラリン」のつもりであろう、静止しているつもりであろう。しかし客観的に見ると墜落している、こういうふうな表現使っているんですが、それらについて、会長はどういうふうにお考えになりますか。

前田義徳日本放送協会会長

○参考人(前田義徳君) 私といたしましては、当たらざるもはなはだしいと思っております。シンコムとNHKとは比較になりませんけれども、しかし墜落はしていない。私の考え方は、あの先生は非常にいい表現をどのような意味でお使いになったかわかりませんが、表現としては「中ブラリン」という表現はきわめて適切妥当であり、私どもはやはり不偏、不党、国民全体の利益のために、それからまた放送法の命ずる基本原則に従ってこれを推進向上させていくのが義務だと考えておりますので、そういう解釈では、あの「中ブラリン」ということばは最も素朴的でしかもきわめて明瞭である、このように考えております。

野上元日本社会党

○野上元君 もう時間がきましたからやめます。

占部秀男日本社会党

○委員長(占部秀男君) 他に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

占部秀男日本社会党

○委員長(占部秀男君) 御異議ないと認めます。  それではこれより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。

新谷寅三郎自由民主党

○新谷寅三郎君 私は自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題になっております放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件につきまして承認を与えることに賛意を表します。  ただ、この機会に一言いたしておきたいことは、NHKとして現在最も重要な課題は、テレビジョンの難視聴地域の解消の問題であります。このためにNHKは、今後、たとえば、UHF帯の中継局の増設とか、共同アンテナの施設の拡充とか、またこれらに関する技術的研究を促進して、最も経済的なテレビジョンの普及方法を考究することなどについて、最大の努力を払うべきかと思います。  しかしながら、一面まあNHKが努力をせられましても、今後のNHKの収支状況は漸次悪化することは必然であります。数年後には、収支面において赤字を生ずるおそれがある危険な財政状態さえ予見されるのであります。NHKといたしましては、郵政大臣の意見書にも記載されておりますように、経常上のあらゆる面において、能率の向上と経費の節減につとめるべきであります。したがって委員会の審議過程においても指摘いたしましたように、NHKとしては能率向上のために必要な機械化を促進し、極力人件費を節約するとともに、法律に基づく第一義的な業務に全力をあげるべきでありまして、たとえ社会的にはよいことでありましても、節二義的な目的の事業に対しまして年々多額の経費を支出するがごときことは、厳に戒むべきであると思います。  さらに郵政大臣の意見書にもありますように、NHKといたしましてはその本来の性格にかんがみて、あとう限りその経営内容を国民に周知せしめ、その理解を深める方途を講ずるとともに、番組その他事業運営に関し、国民の意思を極力反映せしめ、国民とともに公共放送事業の経営に当たっているという意識のもとに、常に謙虚に反省して多数国民の要望に沿い、またその期待にこたえるように対処することが必要であると考えます。これらの点に関しまして、この際特に関係者の善処を要望するものであります。

占部秀男日本社会党

○委員長(占部秀男君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

占部秀男日本社会党

○委員長(占部秀男君) 速記をつけてください。

横川正市日本社会党

○横川正市君 ただいま議題となっております放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件につきまして、私は日本社会党を代表して次のとおりの附帯決議案を付して賛成の討論をいたします。  まず附帯決議案を朗読いたします。    放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対する附帯決議(案)  政府並びに日本放送協会当局は、左の各項の実施につとむべきである。  一、今後における受信契約者数増加率の低下に伴い、収入の伸び率の鈍化の予想せられるにかんがみ、いっそう経営の合理化をはかるとともに、協会本来の使命達成に万全を期すること。  二、受信者サービスを積極的に推進するとともに、協会の運営全般に受信者の意向をいっそう反映せしむること。  三、能率の向上をはかり従業員の待遇改善に資すること。   右決議する。  さて、本件の内容はNHK昭和四十年度収支予算、事業計画及び資金計画で検討いたしました結果、いずれもNHKの使命に照らしてほぼ妥当なものであると判断をいたしております。  なおこの際、郵政当局、NHKに対し所見を述べて関係当局の今後の運営に善処をお願いをいたしたいと思います。  まず第一は、テレビの難視聴地域の早期解消対策を積極的に推進されるように、一そうの研究と努力をなすべきだと考えます。ここ数年テレビ放送網の拡充によって、その放送体制は大幅に改善されてきたのでありますが、いまなお数百万の世帯が放送文化の恩恵に浴していないのでありまして、放送が今日の国民生活に果たしつつある役割りは申すまでもありませんし、ことに報道、教育、文化等の内容に乏しいこれらの地域に対して、一日も早くテレビの恩恵に浴せしめることが、本来の使命であろうかと存じますので、一段の努力を傾倒されたいと要望いたします。  なお、建設計画の中で論議をいたしましたが、建設計画それ自体が、本来のNHKの使命の達成には重要な課題であります。もちろん、これはそういう使命をもってはかられてはいると思いますけれども、なおかつ経営の健全化のために節約、合理化等を十分に検討せられまして、企業の特殊性のあることでありますから、この点は関係者の不断の研さんが強く要望され、期待されていると思います。  第二に、NHKは国の放送だとか、あるいは国営放送ではないかというような、放送に対して何か批判的な声があがってきております。あるいはまた、NHKは政府のひもつきではないかというような批判も出ております。しかし、私どもは一般的にNHKの放送内容を見ておりまして、たとえば民放の番組に見られますような、大蔵大臣アワー「ふところ放談」であるとか、あるいはまた自衛隊のPR連続ドラマのような、そういう一部偏向かと思われるような放送が見当たりませんで、放送法の方針に忠実であるという点については、私どもも認めることにやぶさかではありません。しかしこれらの根本的なものは、何といいましても民放の放送経営者が、資本家階層の一員として存在し、保守的な連帯感を持っているということやら、あるいはスポンサーの必要に応じて、それにこたえなくてはならないというような特殊事情もあることでありまして、これに比べて、NHKの場合は放送法に基づき設立された特殊法人であり、聴視料によって経営されているのでありますから、当然のことと考えますが、NHKの事業のそのささえは二千万近い受信契約者、その家庭をかかえて、しかもその聴視率は民放をはるかに引き離しているのでありまして、そのこと自体、日々の放送は、日本の全体の、日本人の思想や行動に非常に大きな影響力を持っていると思うのでありまして、この点はひるがえってNHKのきわめて重大な責任の一端であろうかとも考えます。そういう点からも、一そう今後番組の編成にあたっては、十分他から指をさされることのないように、努力をいたすべきだと考えます。  なお、臨時放送制度調査会の答申案が出されておりまして、いずれこの問題については十分なる時期を得、内容をもって国会で論議をすることになろうかと思います。しかし今日のNHKの業務は、これはいってみますと、たとえばチャンネルプランの適正な配分あるいは国際放送におけるところの交付金等、それからNHK自体が負担をしなければならない、いわゆる義務制、こういったものについてはいまなお妥当性があるとは考えられない状況で運営をされておりますので、この点については十分な計画と周到なこの問題に対する配意があっていいのではないかと思います。  またローカル放送は新たにこれを充実するという方向は持たれておりますけれども、ローカル放送それ自体の時間の内容を見てみましても、まだまだこれは十分でもありませんし、しかも期待されるところきわめて大なのでありますから、これについてもさらに一そうの努力をいたしていただきたい、かように考えるわけであります。  そのほか、臨時放送制度調査会の答申に基づいて、乗り入れ問題であるとか、あるいは新しいチャンネルの配分であるとか、こういった問題等を合わせて種々の観点から多くの論議が出されてくるだろうとは思いますけれども、NHK自体の企業のあり方というものを十分に認識をされまして、その方向に誤りのないように運営をされていただくように、強くこの点を要望いたしまして、私の討論を終わりたいと思います。

占部秀男日本社会党

○委員長(占部秀男君) 他に御意見もないようでございますが、討論は終局したものと慰めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

占部秀男日本社会党

○委員長(占部秀男君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を問題に供します。  本件に賛成の方は、挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

占部秀男日本社会党

○委員長(占部秀男君) 多数と認めます。よって本件は多数をもって原案どおり承認すべきものと決定いたしました。  次に、討論中に述べられました横川君提出の附帯決議案を議題といたします。  横川君拠出の附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

占部秀男日本社会党

○委員長(占部秀男君) 多数と認めます。よって横川君提出の附帯決議案は、多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

占部秀男日本社会党

○委員長(占部秀男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  ただいまの決議に対し、徳安郵政大臣及び前田日本放送協会会長から発言を求められておりますので、これを許すことにいたします。

徳安實藏自由民主党郵政大臣

○国務大臣(徳安實藏君) 四十年度のNHKの予算につきましては、慎重御審議を願いまして、本日御承認をいただきましたことは、まことに感謝にたえません。  なお、ただいま付せられました附帯決議につきましては、その御趣旨を尊重いたしまして、御期待に沿うように政府でも努力することを申し上げまして、ごあいさつにかえたいと思います。

前田義徳日本放送協会会長

○参考人(前田義徳君) NHKの昭和四十年度予算に対しまして、各位の非常に連日にわたる御理解ある御審議に対しまして、私といたしまして厚くお礼を申し上げます。  このいろいろな御審議を通じ、また特に附帯決議に対して表明されました各委員の御意思に対しましては、全力をあげてこれを実現いたしたいと考えておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

占部秀男日本社会党

○委員長(占部秀男君) 午後は二時十分再開とし、休憩いたします。    午後一時四十四分休憩      —————・—————    午後二時二十四分開会

占部秀男日本社会党

○委員長(占部秀男君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。  郵政事業及び電気通信質業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。  本日は国際電気通信事業に関する件につきまして、国際電信電話株式八会社の取締役社長大野勝三君、取締役副社長八藤東落石、常務取締役板野学君、常務取締役清田良知君、常務取締役竹内彦太郎君、取締役新川浩君、取締役増田元一君の方々に参考人として御出席を願っております。これより質疑を行ないます。質疑のある方は、順次御発言を願います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 本日はたいへんお忙がしい中をKDDの皆さんにおいでをいただきまして恐縮に存じます。  私、最初にお尋ねしたいのは、御承知のとおり昭和二十八年四月一日に国際電信電話株式会社が設立をされております。この会社移行の際に政府が一番力説をいたしましたのは、日本の国際通信事業は、国有ないし公共企業体経営よりも、民間経常のほうがベターである、こういう趣旨だったと私は記憶をいたしているのでございます。したがってその設立の目的を貫徹するために、皆さんが一致協力をして今日まで努力をされてまいっていると思います。おおよそ今日まで十数年経過いたしまして、この設立の目的は達成されていると、こういうふうに御判断ができるのでございましょうか。

大野勝三国際電信電話株式会社取締役社長

○参考人(大野勝三君) 今日は、私どもに国際電信電話の事業につきまして何かと申し上げる機会をお与えくださいましてまことにありがとうございました。  ただいま鈴木先生からお尋ねの、会社設立の当初の目的は、その後の経過に顧みて達成されておるかどうかという趣旨の御質問であったかと存じますが、ちょうどこの三月一ぱいで創立後満十二年になりますが、その十二年間の会社の足取りを考えてみますと、これは一つには、特別法によって設立されまして、独占的に対外通信の一切を扱っていくという非常な強固な保護と申しますか、基盤を与えられておるということ、そうしてまた特別法によりまして、政府のなみなみならぬ御指導を受けておるということが、あずかって力があると思いますけれども、一面におきまして会社経営ということに移行されたことによりまして、きわめて敏速にそのときどきの情勢に応じ、また世界の国際通信技術の進運に即応いたしまして、施設を逐次増強し、あるいは新設をいたしまして、常に世界水準におくれないような施設なり運営をすることができたということも、非常にあずかって力があったと思われますが、とにかくこの十二年間におきまして、経常の実績は常に上向きに順調に上向線をたどってまいっておりまして、その間サービスあるいは施設の面におきましても、いまや国際水準にちっともひけをとらないという実態を備えておりまして、まずまずこの国際通信を御利用いただきます方面からも、その点はお認めをいただいておるのではないかと、ひそかに考えておるような次第でございまして、全般的に申しまして、私どもは会社設立ができたために、日本の国際通信は、戦後の非常な荒廃の状態から、今日の世界的にもひけをとらないというところまで来ることができたのではないかと考えておりまして、まさに創立の趣旨はその意味においては、もちろんまだいろいろの点はございましょうけれども、まずまず達成されつつあるのではないか。しかし、これからも一そうその設立の趣旨を肝に銘じまして、ますます施設の充全を期し、サービスの全きを期するように努力をいたしたい、かように考えておる次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 非常に抽象的な御質問ですから、お答えも抽象的にならざるを得ないと思います。しかし、社長みずからが当委員会においていまお述べになりましたような御所見の発表があったわけですから、私たちはそのことを信頼せざるを得ないと思いますが、なお、以下具体的な質疑の中でこれらの面に関連をしてお尋ねをしたいと思うのでございます。  第二十四期の決算については、すでにその内容は明らかになっておると思うのでございますが、ちょうどその期間は東京オリンピックに当たっておりまして、太平洋ケーブルも完成し、たいへん多事な時期であったと思います。そういう意味におきまして、この二十四期のこの期間における営業概況というものを、大ざっぱでようございますからまずお尋ねをし、さらにまた、この間オリンピック関係の国際通信ですね、これは電信、電話、加入電信等に区別をしていただきたいと思いますが、それらの取り扱い別、金額別に、ちょっとその収入の面に関連をしてお答えいただきたいと思います。

大野勝三国際電信電話株式会社取締役社長

○参考人(大野勝三君) お尋ねのありました二十四期でございますが、まだ三月全部終わっておりませんので、確定的なことは申し上げられませんのですけれども、昨年の四月からこの二月に至ります十一カ月間をとりまして業務の概況をちょっと申し上げてみますと、電報、加入電信、電話、専用線等の各サービス別に見まして、それぞれ上向線をたどっておりまして、特にこれを上期、すなわち昨年の四月から九月に至ります期間と、十月以降の期間とを比較してみますれば、十月にお話のありましたオリンピックがございました等の関係で、さらにその伸びは顕著になっております。もっとも国際電報におきましては、国際電報と同じような需要を対象といたします国際加入電信あるいは専用線等のサービスが別に開けておりますので、これ一本であった場合よりは伸び率は少のうございますけれども、それでも六、七%の伸びは出ております。それから、加入電信とか電話に至りましては、相当に伸び率は多うございまして、なかんずく電話は、昨年の夏に太平洋ケーブルもできまして、その後英連邦系のいわゆるコンパック・ケーブルとの接続がハワイにおいて行なわれました等の関係で、これはもう電話だけで見ますというと二倍以上に伸びておるというようなかっこうでございます。  さて、ただいまお尋ねになりました二十四期の収支の見込みでございますが、前期の実績、前期と申しますのは上期、二十三期でございますが、二十三期の実績は、営業収益におきまして六十一億円余でございましたが、下期におきましてはそれを五億円程度上回って、六十六億円程度に達するのではないかと予想いたしております。一方、営業費用におきましては、上期の四十六億一千余万円を三億五千万円程度上回って、五十億円前後の支出となることが予想されております。それらに営業外の収支を加減したあとの収支差額は、前期八億三千余田でございましたが、下期におきましては、この程度かあるいは少しこれを上回る程度になるのではないかと予測をいたしております。  それから、オリンピックの通信でございますが、オリンピック中にオリンピックの関係であげました収益の状況を金額で申してみますと、国際電報で三千四百四十五万円余り、国際テレックスにおきましては千二百万円余り、電話は三百三十六万円余り、それから、放送のプログラムを送りますサービスがございますが、これは二千三百万程度になっております。そのほか、少しずつこまかいものがございまして、あげました総収入は、オリンピック関係だけで一億五千二百八十余万円となっております。  これは余分でございますけれども、これだけの収入をあげますためにオリンピックの施設として特に当時支出をいたしましたものは、七億五千八百万円に及んでおるのでございますけれども、これらの施設はオリンピックのときに特に施設したとは申しましても、その後にそれぞれ実際に役立っておりますから、この施設といまの収入とを対比いたしまして、すぐにかれこれ結論を出しますことは早計かと存じております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 恐縮ですが、いまの電報、テレックス、電話、それぞれ扱い通数はわかりますか。

板野学国際電信電話株式会社常務取締役

○参考人(板野学君) お答えいたします。普通の電報等につきましては、大体平常通数のまあ一%程度でございまして、大体もうほとんど変わりのない、まあ五百通程度一日当たりある次第でございます。それから、テレックスにつきましては、大体一日当たり三百分利用がございます。電話につきましては、一日当たり六百五十分、写真電報につきましては、大体三十通程度でございます。それから、臨時加入の電信加入につきましては、十八回線を利用いたしておりますし、それから、社長からお話がございました国際音声放送電信、いわゆるPTSを申しておりますが、大体一日二千五百三十分の利用がございました。写真放送に至りましては、大体一日四十一時間程度利用がございました。これが、九月の十五日ごろから少しずつ利用がございまして、十月の十日以降、十五日、二十日ごろをピークにいたしまして、十月の二十四、五日ごろに終わった次第でございます。  以上でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 前後をいたしましたが、大臣もいらしておりますので、最初の問題にちょっと返るのでありますが、現在国際電電の資産総額は幾らになっておりますでございましょうか。それから、そのうち株式の取得についてはどういうふうな構成になっておりますか、ちょっとそのことをお伺いしたいと思います。

大野勝三国際電信電話株式会社取締役社長

○参考人(大野勝三君) 本年二月末現在の概計で申し上げますと、総資産額は二百七十九億一百余万円でございまして、負債総額は百三十二億九千四百余万円ということになっておりますので、差し引き正味資産は百四十五億余円ということになっております。それから株式の問題でございますが、御承知のとおりこれはただいま第二部上場株ということになっておりまして、取引所においてそれぞれ取引が行なわれておりますが、あまり大量の株の移動はないようでございます。二月末の現情を見てみますと、法人の株主が二百三十三名、千百五十三万八千二百五十四株、これは比率で申しますと八割七分余となっております。それから一般の方の株主は、人数七千三百五十三人、株数百五十五万七千百三株、これは一割二分見当に当たっております。それから従業員の株主でございますが、数は五百五人、株式数は十万四千六百四十三株、約〇・八%の比重になっております。これらを総計いたしますと、株主数八千九十一名、株式数は千三百二十万株、六十六億がいま現在の払い込み資本でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 まあ、全体としてのワクが大体わかりましたが、これは法律によって一定の取得の制限がございますが、一番多く持ってるのは、いまどこになってますか。それから利回りはいま年に幾らに……。

大野勝三国際電信電話株式会社取締役社長

○参考人(大野勝三君) 一番大きく株式を持っておられます株主は、郵政省の共済組合でございまして、百四十五万株余り持っておいでになります。その次が電信電話公社でございまして、その株式数は百三十二が株、ちょうど一割でございます。それから次には銀行その他が八十一ございます。ほとんどこれはもういろんな銀行でございます。それから生保会社、損保会社、二十八ございます。それで、銀行の持ち株の比率は三割一分余、生保、損保の持ち株の比率は二割五分余でございます。あとは一般の人、それから従業員その他が持っておりますが、これらを合わしましてもせいぜい一割二分程度の比重でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 利回りは。

大野勝三国際電信電話株式会社取締役社長

○参考人(大野勝三君) ただいまのところ大体七百五十円という線を、上がったり下がったりというような見当だと思います。本日の相場表を見ますと、七百二十円と下がっておりますが、数日前のを見ますと、七百五十円を上回っております。ですからまあ七百五十円見当というところかと思いますが、これが現在ずっとここ数年一割配当をいたしておりますから、かりに相場を七百五十円といたしますと、大体六分六厘強というところでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうすると、わりと六分六厘ということになると、株そのものはあまりよくないですね、その利回りは。これはその配当というか何というか、そういうものとの関連ではどうなるのですかね。

大野勝三国際電信電話株式会社取締役社長

○参考人(大野勝三君) もう御案内のことと存じますけれども、当社の株はいわゆる何と申しますか、一般の株式とは違いまして非常に安定した、いわばよく言われます資産株とでもいうような類型のものでございますので、利回りなども六分六厘何がしというところは、まずまず株式利回りとしては穏当ではないかというふうに考えられます。よく一般の市場で売買されます株式には、やれ増資を織り込んでの相場だとかいろいろなことを織り込みまして、実際利回りは、ひどいのになりますと三分、二分なんという株価で売買されているものもあるようでございますけれども、私のほうの株は、一般公益企業の電力とかガスとか、そういうものにやや同じ類型で、きわめて安定した株として、その辺の相場は妥当なものではないかと考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 じゃそれはいいです。この太平洋ケーブルが敷設をされて、完成を見ておりますが、これの資産、投資というのは現状どうなっていますか。幾らかかって、幾ら負債になっているか、その点ちょっとケーブルだけについて御説明願いたい。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役副社長

○参考人(八藤東禧君) ただいまの鈴木先生の御質問は、太平洋ケーブルに対して、KDDの出資した額の総額はどのくらいになっているか、それからまたその出資によって建設されたケーブルが、どの程度商売の役に立っているかと、こういうふうな御質問の御趣旨だと思います。ケーブル全体の投資額は三百数十億でございますけれども、大体におきまして、KDDといたしましては、アメリカの会社と一緒に投資をしてやっている分を、大体九十二億三千万円程度と予定したのでございます。ところが、その後だんだんと建設が進みますし、また精算が遊んでみますると、当初の見込み額よりやや下回りまして、まて、下回るといいますか低くなった分もあり、いろいろいたしておりますが、現在まで出資いたしました金額の総額は九十一億六千二百万円、予定額の九九・二%すでに支払い済みになっておる。これは当然貸借対照表上の財産となりましてそれぞれ記載されている次節でございます。それからまたそのほかに、たとえば二宮から東京まで連絡線を建設するとか、あるいは若干の端末子その他をKDD単独でやるというようなものが九億ちょっと上回る金額が出ておるわけでございまして、全体として百一億ちょっとというのが見込みであります。   〔委員、長退席、理事横川正市君着席〕 このうち現在まで百億八千万ほど金を出しておる、こういう状況でございます。ところで、それでは一体それがどれだけ商化に役に立っているかということなのでありますが……。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 いや、負債のこと。商売はあとでいいです。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役副社長

○参考人(八藤東禧君) 負債はそれだけでございます。その金額の中で九十億円だけ外債によっております。あとは手持ちの自己資金でまかなっておる、こういう次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうしますと、念のためもう一回確認しますと、太平洋ケーブルに使った現在までの金は百一億、そのうち九十一億六千二百万円は支払い済みである。したがって、あとの二宮−東京間の連絡線というのは幾らですか。どれだけが未払いということになるんですか。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役副社長

○参考人(八藤東禧君) 私の申し上げようが、たいへんはっきりしませんので、あるいはお取り違いいただいたと思って恐縮でございますが、KDDだけで、てまえどもだけでやるものが九億二千万円でございます。これは一〇〇%支払い済みでございます。それから、外国の会社と共同出資でやるものが支払い済みの額が九十一億六千二百万円、両方支払い済みの金額を合計いたしますと、百億八千二百万円というものが支払い済みでございます。したがいまして、予定額は百一億五千万円でございましたので、この百一億五千万円から有徳八千万ですから約数千万、これが残っておる。これは向こう側の最後的精算書がこちらへ届いておりませんためにまだ支払っていない、かようなことでございまして、そのうちの九十億円が外債であった、こういう次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 回りくどいことはわかりませんけれども、とにかく海底ケーブルをしいて、いま借金幾ら残っているか、これだけ。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役副社長

○参考人(八藤東禧君) 九十億円でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 ちょうどオリンピックの期間中に、十月十七日から二十二日まで、新装なった完成直後のケーブルが故障いたしましたね。これは見ようによると、えらい長くかかったんじゃないかというようにもわれわれは直感いたしますね。しかし、現在のケーブルの布設線等がなかなか会社独自で持っておらないKDDの事情を知っておれば、まあよく早く直ったなあと、こういうふうにも考えるんですけれど、早々の間ですから、ケーブル修理船についても私はあとから伺いますけれども、オリンピックの、しかもたいへん大事な時期に五日間の中断があったということについては、きわめて遺憾だと思うんですよね。しかもそれもでき上ったばかりのときですから、これはどういう原因であったか。そうして将来こういうような故障が起きやすいものかどうか、この点はどうでございましょうか。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役副社長

○参考人(八藤東禧君) たいへん大切な御質問でございますが、おっしゃるとおり、完成後数カ月、しかも世界の視聴を集めておるオリンピックの大会の最中、このときにかような事故が起きたということは、それがたとえどういう理由であっても、私どもたいへん残念に思っておりますし、御迷惑をかけた方々に対しましても、はなはだ遺憾な次第であったと思う次第でございます。ATT、アメリカの会社側におきましても、この点に関しましては重々遺憾の意を私どもに表しておる次第でございます。この原因につきましては、ただいまATTにおきまして非常に慎重にこれを検査しておる次第でございまして、私も、昨年十二月参りましたときに、ATTの本社を尋ねまして、その責任者に、はなはだ技術不案内の私ではございますが、一応説明も聴取してまいったのでございますが、在来までの各種のケーブル、コワクシャル、ケーブルの事故と申しますとおもに切断事故でございます。切断事故と中ましても、何と申しますか、ケーブル自体が切られた、たとえば漁船によってトロールで切られた、あるいはアラスカ地震によって切られたと、こういうことでございましたが、今般のはATTの最高技術責任者の言をもっていたしますと、全く初めての種類の事故であった、こういうことでございます。それで非常に精密に慎重に検査しているようでございますが、私どもに写真で示したところによりますと、ケーブル自体には何ら事故がない。中継器自体におきましても別段支障がない。昨年の十二月までの試験分析の結果ではわかっていない。そのいわゆる継ぎ目のところに電力の放電と申しますか、一種のまあ放電みたいなものでございましょう。これは技術家でございませんので表現悪いかもしれませんが、これによりまして穴があきまして、そこから海水が逐次浸入したために、結局リピーターとケーブルとの間の接続がうまくいかなくて障害が起こった、こういう事故だそうでございまして、これはATTは御承知のとおり、あの新型リピーターは三十年以上かけて実験を重ねてきておったものでございます。また大西洋ケーブル及び太平洋ケーブルを合わせますと相当数多くの中継器を使っておるのでございますが、これらには一ぺんも起こったことがない。それで、お笑いかもしれませんが、私にはかつてその最高技術責任者はこういう例を引いたものでございます。いわばなぜ起ったかわからない、起こった理由がわからない、それを今後また調べようとしているのだということでございますが、その例として、ロングアイランズのあのケーブルをしきました船、一万数千トンの最新の船でございますが、この船に十一刃ごろ技師長が乗っておりましたところが、隣の部屋のガラスが全部こわれた。一瞬にしてこっぱみじんになった。ところがどう調べてみても、その部屋のガラスだけが何の原因でこっぱみじになったかわからない。やはり何かのテンションの関係だということで、このケーブルの継ぎ目のところに四万数千ボルトの電力でそういうわざわざ事故を起こしてテストをやったが何もないのに、それがわずか数千ボルトの電力で穴があいたのだ、このために、この原因については鋭意努力しておるから、いずれ判明すれば、ひとつ正確にKDDに対しては御報告申し上げる、こういうようなことを言っておる次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これはいまここでまだ結論が出ておらないですから、これ以上私は質問はいたしませんが、問題は、今後起こるべく予想される障害に対して適切な措置をとることが、KDDに課せられた任務の一つだと思います。したがって、このケーブル障害について今後一体KDDはどういうお処置をとろうとしておるのか。私の把握しているところですと、とりあえず電電公社の千代田丸ですね、これに一千万円の投資を——投資というか、金を出して、千代出丸を海底ケーブル改修工事可能の形に改造してやるのだとで、公社との間に委託契約を結んですでにおるようでございますね。しかし、これは私は、公社はきょう来ておりませんけれども、公社本来の海底ケーブルの修理が残っているのですね。しかたがって、国際電電に千代出丸を借役してお貸しするだけの余裕があるかどうか。しかも、これはいつ何時起こってくるかわかりません。一方が行っている間に一方が手薄になることは考えられますが、酌島丸という、もう一隻の船がございますが、そういうことですから、私たちこういう委託契約をしたことについては、当面やむを得ない措置として容認せざるを得ないと思いますが、本来このケーブルが完成すると同時に、その保守についてどうするかということを、KDDがもっと早めに計画をし実行に移しておかなかったということに、私は問題があると思うのです。当然予想される事故じゃないですか。聞くところによると、真鶴海岸の一本釣りのイカの漁についても、いかりをおろして船がやるでしょう。そうすると、そのいかりを引き揚げると、海底ケーブルが故障するから、一たんおろしたいかりは切っちゃって、その補償はあなたのところでやっているそうですね。幾ら補償しているか、あとで聞きたいのですが、そういうような対漁民との関係、私は非常に、経営のこれからの困難といいますか、状況をお伺いしますけれども、一銭でも節約をして、これから対宇宙、対短波、対ケーブルと、こういうふうに予想される長期計画の中で、資金の必要なときに、いかにもこそく的な姿ではないかというふうに残念に思うのですね。ですから今後ケーブル建設については、一体KDDはどういう方針で、いつごろに独自の修理工事ができるような見通しを待っておるか、それを私は伺いたいのです。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役副社長

○参考人(八藤東禧君) お答え申し上げます。ただいまのケーブル保守に関するケーブル・シップ、実に私どもの最も頭を痛めている問題でございまして、鈴木先生は実に大切なる問題を御指摘になっていらっしゃると思います。怠慢のそしりを免れないぞとのおしかりでございますが、私たち、いろいろと過去数年にわたりまして、この問題について検討を続けておりますにもかかわらず、現在においてケーブル・シップ、船なるものについて、お見せするような船を持っておらないということにつきましては、いろいろと御心配のこともあり、また御指摘のようなところもあるわけでございます。大体におきまして、私どもがATTとケーブルをしくことについて協議を開始しました当時から、でき上がった数千海里のケーブルをどうやって保守するかということについて、いろいろ相談もしておったのでございますが、同時に、国内におきましても、造船の専門家あるいは業者等に、いろいろとデザインあるいは研究案等も依頼いたしまして、いろいろと案を練っておったのでございます、しかしながら、いま鈴木先生のおっしゃいましたように、これは何とかしてKDDが持つことが望ましいのだ、しからば、その持つ時期はいつなんだという点で、ケーブルの保守の点からいうならば、すぐにでもほしい。しかし一方において、そのケーブルの保守のために船をつくるにつきましては、   〔理事横川正市君退席、委員長着席〕 いろいろとまた他の事業その他の関係もございまして、時期の選択がなかなかむずかしい、こういうようなところでございますし、船を持つといたしましても、保守、修刑専門の船を持つべきか、あるいは布設を兼ねたところの大型船を持つべきか、あるいは事故の発生に対して、KDDが、少なくとも日本が第一にこれに食いつかなければならぬ海域等はどことどこであるかというようなことを非常に槙重に検討している際でございまして、ATTとも、いろいろ相談の結果、まず、ロングラインズ号が、これはもちろんATTの船でございますから、この太平洋ケーブルの保守のほうについても、主力としてこれは動いてもらうことは当然でございます。  第二番目に、御存じのコンパック・シーコム・ケーブルのために、コモンウエルスがフィジー群島、ここに一隻、新鋭船でございます。シンガポールに一隻、これも相当いい船でございますが、この二隻を持ち、この二隻を事故発生の場合においてチャーターするような方法をかねがね講じておくことも必要である。  また、第三番目に、日本側においても、できるならばひとつなるべく早い時期に船を持ってほしいのだ、こういう三段がまえの話で在来まできておりまして、それで先ほど申し上げたように、KDDとして、いかなる船、いかなる大きさの船を持つべきか、これをいつごろに会社の諸般の状況から延段に取りかかったほうがいいかというようなことで今日まで検討、時日を費やしておる次第でございます。この間におきまして、オリンピックの事故もありましたので、それでもなおかつ、日本の現在、すぐにでも使い得る船は何か、釣鳥丸もおっしゃいましたとおりでございます。千代田丸でございますが、これもATTの専門家と私どもの専門家が立ち会いまして、千代田丸と釣烏丸の性能等を調査しました結果、昨年の秋でございましたか、もう少し前でございましたか、大体、釣烏丸は少しむずかしい。しかしながら、千代田丸はある程度まで手直しをすれば、浅い海の部分については、千代田丸の性能から、応急修理には使えるかもしれない、こういう判定がATT、KDDの両社の技術家の間にありまして、それで電電公社といろいろ下相談に入ったのでありますが、電電公社におきましても、先生御指摘のとおり、本来のケーブル保守の任務はあるものの、その手あきの瞬間において、日本の太平洋ケーブルの保守のためにこれを貸すことについては異存ないという、好意的、積極的な御返答も内々いただきましたので、ただいま電電公社に、先生のおっしゃったとおり、正式には千代田丸のドック入りの機会をとらえて、浅い海の部分は、少なくとも緊急出動し得るような改造をいたしてもらって、これにつきまして、まあ当分の間浅い海については回す、こういうことは考えている次第でございます。  船をつくることにつきましては、目下、それこそ真剣に私ども考えている次第でございます。以上申し上げました。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 いきさつはわかっておりますから、私は、おもにこれからの計画について、見通しを聞いたわけです。当分の間ということで、具体的にいつごろになるか、そういうお見通しもまだないわけですか。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役副社長

○参考人(八藤東禧君) ごく最近、先週でございますか、社内において、一応、どうしてもこれはひとつ何とかしてみようじゃないかということで、実はつくるとなったらどうなるのだということの見当をつけてみますと、発注してから一年半ぐらいかかるかもしれない、現在船が進水して動き出すまでは、という見当がつきましたので、発注するかどうかということは、ちょうど四月ごろ、ATTその他アメリカの会社の連中が東京で会議を開くことになっておりますが、この際においても、KDDの船を持つかいなかということについて、もちろんこれは単独事業ではございません。アメリカ側も大きな投資をしているので、向こうの、ほうも負担しなければならぬ問題ですので、KDDだけできめるわけにいかない。そこで、共同施設、共同財産として、KDDはどうするかというようなことを、この四月初めにでも、本格的に相談をしたいと思っております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 このようなATTとKDDの御相談の上でやられる仕事であり、相手もあることですから、独自の事業と違って、なかなか時間のかかることを私たちは了承いたしますが、少なくとも四月初めにはこの相談の機会もあるようですから、できるだけこれは早く煮詰めて、そうして独自のケーブル・シップをひとつ建造してもらうように、これは強く期待をいたしておきます。  それから、現在百二十八回線のうち、KDDが十七回線使っておりますね。これについては、非常に利用率が上がってまいりますと、キャパシティーがだんだん少なくなってまいりますね。したがって、この回線の分割使用については、一年間たてば改正をする、そういう約束になっていますね。これは見通しとしてどうなのか。近く対米折衝というものが行なわれると思うのですが、その見通しをいまここで伺えますか。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役副社長

○参考人(八藤東禧君) お答え申し上げます。ケーブルの現実の回線使用量は、そのときどきの需要によって変わりますが、御指摘のとおり、今後近い将来において、これがフル・エンプロイメントになるのではないか、その際においてどうするかということでございます。御承知のとおり、この四月の初めのく会議において、ケーブル関係各会社、フィリピン、アメリカ、ハワイ、日本が集まりまして、この同線の再割り当て等につきまして八会議をすることになっております。また協定の上では、三年に一回協議することになっておりますが、このたびは特に繰り上げまして、ケーブル関係につきまして、一年たたないうちにこの八会議をやることになっている次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これにつきましても、分収率等の関係もございますので、いろいろ問題もあるでしょうが、ひとつできるだけ日本側に有利な使用ができるように、折衝に当たられましては腰を落ちつけて、ぜひひとつお願いいたしたいと思います。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役副社長

○参考人(八藤東禧君) 承りました。御激励を受けまして、大いにひとつやっていきたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それから次に、先ほど二十四期の三月の見通しを含めて経常の実態、おおよその収支の状況について承りました。これを拝見いたしますと、前期に比して非常に順調に推移していることは御同慶にたえません。ただしかし、私が心配するのは、これから海衣ケーブルの先ほどのお話の外債の借金の償還ですね、それから、あとから伺います世界商業通信御足網の組織への参加の問題等々、いろいろと今後国際電電の通信拡充に伴う資金が要ると思いますね。したがって、今後かなり経常が上向いてまいりましても、私はこれらの拡充計画に対応していくためには、かなりの財政的な困難が予想されると思うわけですね。いつかこの委員会で、町田社長がいらっしゃったときに、海底ケーブルについて私、質問いたしましたら、金というものはやる気になれば幾らでも出てくるものだ、こういうたいへん景気のいいお話を伺いまして、なるほどと思ったのですが、やはりわれわれは、心配が町田社長の発言があったにかかわらずなおあるのであります、あれから何年たったか私もよくはっきりしませんが、したがって、きょう私がここでお伺いしたいのは、こういう今後に対応する資金、財政的な手当てというものを一体どのようにいま考えておられるのかどうか、この点をひとつ伺いたい。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役副社長

○参考人(八藤東禧君) お答え申し上げます。お話のとおり、今後KDDといたしましては、いろいろと技術の目ざましい革新に対応いたしまして、施設の現代化あるいは一そうの発展に対して投資をしていかなければならないわけでございまして、大ざっぱに私が考えてみましても、ここ五、六年の間には、百数十億の少なくとも支出を必要とするかもしれない。それからまた五、六年たった後には、いわゆる宇宙通信の公共施設ができるときには、そのためにどれだけ投資を必要とするか、これまた相当な金額が予想されるわけでございますが、ただいま申し上げました、この数年間において戸数十億円の新規投資をどうやるかということについていろいろと頭を痛めている次第でございますが、もしも過去数年間、そうして今日のこのトラフィック、この需要の状況が大体においてたいした変化なしにまいるといたしまするならば、これらの資金も、結局私たちが特殊な他人資本を追求することなく、何とか自己資本でまかなっていけるのではないか、また、そのためには、やはり今後の新規投資につきましても資本の投資の効率的運用とか、あるいは冗費の節約とか、いろいろな点においてそういう方面においてはしっかりほぞを固めまして、できるだけひとっこれらの新しい資金需要に対しても対応してまいりたい、また、そういう見込みは現在のところにおいては私どもとしては持っておるということを申し上げたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 郵政大臣にお尋ねいたしますが、大臣は株式会社法によってKDDの事業計画を認可することになっております。昭和四十年度の事業計画は、私どもいろいろな資料を拝見してみますと、本年の一月に、会社はすでに四十年度の運営方針の一般方針というものを明らかにされているわけですね、これがおそらく郵政大臣のところに、事業計画の認可事項として回っていると思います。これは大臣、いつ御認可になられましたでしょうか。

畠山一郎電気通信監理官

○政府委員(畠山一郎君) 四十年度の事業計画については、まだ認可申請書は出ておりません。いまお話のございました運営方針は、会社独自の運営方針でございまして、郵政大臣の認可事項になっております事業計画ではないと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 だから、そういう方針を明らかにして、事業計画というものを郵政大臣に認可の申請が行ってると思うから、それはどうなったかということを聞いておるわけです。

徳安實藏自由民主党郵政大臣

○国務大臣(徳安實藏君) ただいま申請につきまして双方で打ち合わせと申しますか、説明を聞きつつ審査しておるそうでございますから、いずれそうした打ち合わせが済みましたら、正式なものが出てくるだろう、かように考えておりますし、まだ正式のものは出ていないそうでありますが、大体会社のほうで計画を立てたものを、社のほうで方針を示されて、いま検討し作業をしている、こういう状態のようでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これは年々大体認可はいつごろやっておるのでございますか。会社のほうではいつごろ認可申請をして、それがおおよそいつごろ認可になっているのですか。これは過去五年ぐらいのやつをちょっと聞かしてください。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役副社長

○参考人(八藤東禧君) 正式に書類をもって認可申請いたすのは、大体三月末日前後でございます。ただし、もちろんのこと、その前にいろいろ御説明や何かをしていくというたてまえになっております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 きょうは三十日ですね、それでまだ出していないのはおかしいでしょう、三月の終わりだというのに。そういうことでなくて、どういう折衝がされておるか、もう少し正直に言ってください。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役副社長

○参考人(八藤東禧君) 事実そのとおりでございまして、正式に認可申請書を出すときには、大体において、いろいろと御説明申し上げまして、まあお許し願えるかと思うときに出すという在来の慣行になっておるものでございますから、実質上の説明その他はだいぶ前からやっておりますが、いつも最後にお認め願えるんじゃなかろうかと思うときに私ども出す、これが在来の慣行になっております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 国際電電の会計の年度末というのは、やはり三月三十一日ですか。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役副社長

○参考人(八藤東禧君) はい、下期は三月三十一日で、株主総会は大体五月の末ごろになります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 ですから、収支予算との関係——昭和四十年度は一体いつからやるんですか。あなた方は、昭和四十年度はいつから始まるということなんですか。その四十年度というのは、いつからいつまでのやつをやろうというんですか、ちょっと伺いたい。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役副社長

○参考人(八藤東禧君) 四月一日から三月三十一日まででございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それならば、きょう国会が三十日に開会されて、まだ認可申請の手続をしておらないというのは、これはまことに言語道断ですよ、率直に言って。何ですか、四月一日から新しい年度に向かってスタートをしようとするのに、これは一体どういうことですか。もっと三月の初めなら初めごろに認可をしていただいて、四月一日から四十年度計画に基づいて荒々と実行計画に入っていくべきじゃないですか。こんな手ぬるいことをしておって会社らしくもないじゃないですか。公社や国のほうはもっと手ぎわはいいですよ。大臣、これ、おかしいでしょう、法律のやり方は。

徳安實藏自由民主党郵政大臣

○国務大臣(徳安實藏君) 私も全くうかつ千万でありまして、四月一日から新年度が始まりますのに、その前に認可を与えないというのは、ちょっとどう考えてもおかしいのであります。御注意もございますので、おそらく大体事務的に話し合いをつけて、私に大筋の説明があった後に、書類が来るんだろうと思います。それがきょう明日で年度末が済むのに、その説明を私にないわけでありますから、これはまことに遅滞と申しますか、申しわけないと思います。さっそく事務を早く進めまして、そうして四月一日にはもちろん間に合わぬと思います、もう今日になりましては。私説明を聞きまして、早く認可するように努力いたします。今後も気をつけさせます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 大臣から率直に言われますと、私もこれ以上言う気にならぬですけれども、やはりこういう計画については、手ぎわよく承認を与えてやるようにしてください。これは率直に言ってみっともないです。そうしたら、あす出てくるか、きょうの夕方出てくるかわかりません、その申請は。これは会社はいつ出す予定なんですか。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役副社長

○参考人(八藤東禧君) ただいま大臣の仰せもございました。大臣の御趣旨を体して、できるだけ早く全部整えまして出したいと思います。期日の点におきまして、何日何日ということは、いまちょっと申し上げかねます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それは会社もだらしがないですよ。大体あなたのところでそれを出さなければ、大臣のほうは認可のしようがないんだから。大臣、率直に言ったけれども、そういうことなんだよ。大臣は国際に対して、そういうときこそ、もっと早く出せと、こういえばいいんです、大臣は。ほかのことをあまり言うと自治権侵害になるから。事業計画などは、あなたのほうの一番重要な項目じゃないですか。ですから、そんなもたもたしておったら、会社は何をしている、早く持ってこいと、こういうふうに言って督励して、早く認可を出させるようにしないといかぬですよ。何かぼくはそれにはいろいろからくりがあると思うんです。からくりというか、折衝が、それで正式のものは出せぬと。その前に事前に折衝しているのか、どういう話し合いをしているかわかりませんが、話し合いするのもけっこうです。ただ形式的に書類を出して認可しろというようなこともいかぬから、十分に事前に話し合いするのもいいけれども、四月一日からスタートするのに、いま今日認可していないなんていうことは、これはどう考えてもおかしい話ですから、この点はもう少し会社のほうもしっかりしてもらわないと私は困ると思いますよ。

徳安實藏自由民主党郵政大臣

○国務大臣(徳安實藏君) いま御指摘のとおり、はんとうに私もうかつ千万でございましたが、明日にでもさっそく出すように、これから命令いたしまして、書類を取り寄せまして、検討いたしまして、審査するようにいたします。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 その点大臣を信頼して、来年からはもう少し手ぎわよく、ことしはやむを得ませんから、すみやかにやるようにお願いしておきます。  それから、たいへん恐縮ですけれども、認可をいたします夢業計画の内容につきましては、われわれも非常に国際通信政策の一環として重要視しておりますので、資料として出していただくように、これは委員長のほうに特にお願いします。  それから、私は計画についてもう少し具体的に伺おうと思ったんですが、それではKDDのほうにちょっと伺います。四十年度の事業運営方針を見ますと、これに基づく事業計画はまだお出しになっておらないようでございますが、やはりこれから日本の国際通信というのは、短波とそれから海底ケーブル、宇宙通信と、大きく分けたらこの三つに分かれると思いますね。したがって、これらの計画が相マッチして一つの姿になってくると思うのであります。したがって、これからお伺いしようとするアーリーバードの問題なんかも含めて、ことしの四十年度の計画というのは、ただ単に四十年度の計画でなくして、将来三年なり五年なり十年なり——そう十年先は別としても、五分くらいまでの長期計画というものを想定して、そういう御構想に基づいて、その一こまとしての四十年度の計画であろうと、私はそう思いますが、そう理解をしてよろしゅうございますか。

大野勝三国際電信電話株式会社取締役社長

○参考人(大野勝三君) 仰せのとおりであります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうしますと、長期運営方針というものは国際電電ではお持ちでございますね。それを私たちにも資料として出してもらいたいと思いますが、いかがです。

大野勝三国際電信電話株式会社取締役社長

○参考人(大野勝三君) 私どものほうでは毎年五カ年計画というのをつくっております。この「毎年」というところにひとつ御留意を願いたいのでありますが、と申しますのは、五年先を見通しましてその計画をずっと確定的に守るということは、非常に変化の激しい国際通信界におきましてはやはり無理がございますので、五年の先を見通しますけれども、確実にこれだけはぜひ予定に沿ってやろうというのは、当該年度一年ということにいたしまして、これが郵政大臣の御認可をいただきます事業計画の内容になるものでございます。つまり、毎年その年度を初年度にして将来五年を見通すという意味の五年計画でございますので、これは二年目、三年目、四年目、五年目というものは毎年更新されるという行き方をとっております。しかし、さっきのお話でございますので、そういう意味の弾力性のある五年の見通しというものは、御要求に応じまして提出するようにいたしたいと存じます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そこで、残念ですが、いま直ちに五年先を見越した詳細について伺えないのですが、いずれにしても、国際通信というものが非常に需要がふえてまいっております。年とともに増大をいたしております。したがって、設備投資にしても、私、ちょっとおたくのほうのあれを勉強さしてもらいますと、発足当時から見ると七倍近くも設備投資をしていらっしゃいます。ですから、この辺の負担といもうのはかなり大きいと思いますね。加えて、将来全世界的な規模での国際通信というものがやってまいるでしょうし、また、設備の近代化ということも当然出てくると思いますね。したがって、こういう必然的に伸びてまいります計画にマッチする資金計画というものは非常に問題があろうと存じます。これは大臣にも率直に伺いたいのでございますが、私は、国際通信事業というものが、国有国営ないしは公共企業体経営から民間に切り離されてまいりましても、依然として通信政策については、やっぱり国がこれを見ていくという基本方針がございますから、ですから、この設備投資があまり過大になりまして、その面から本来の会社設立の目的、サービス向上、スピードアップ、そういったものを含めた、要するにサービスの向上という面が、過大の投資をするために、そのためにサービスが多少なりともダウンするということになると、これはたいへんなことでありますから、そういう意味において、私は、ある程度政府におきましても資金計画の調達等については、これはずばり国が出すか、あるいは長期低利の金をめんどう見るか、あるいは、国鉄事業に対して利子の補給をやっているとか、こういった財政的な面における政府の援助が私はあってしかるべきだと思いますね。ですから、そういう点について、いまにわかに私は大臣から確答を得ようとは思いませんが、考え方として、そういうことが御了承できるかどうか。そして、現実にそういう問題が起きたときに、大臣としては何らかの措置をやってやるという気持ちがあるかどうか、この点は率直に大臣から伺いたいと思います。

徳安實藏自由民主党郵政大臣

○国務大臣(徳安實藏君) この国際電信電話格式会社法というものがありまして、それによって与えられた権限しか郵政大臣は権限がないわけでありますけれども、しかし、いまお話しのように、この国際電信電話というものはきわめて公共性の強いものでありまして、たとえこれが民間的な会社になっておりましても、その性格はもちろん変わるものではないと思います。でありますから、いまお話しのような、一方に偏重いたしましてサービスの点に大きく欠けるところがありますとか、あるいは経常自体に破綻を生じるというようなことは、断じて許すべからざるところでありますし、そういう見地で幾多の認可条項も各条に加えてあるわけでありますから、厳重にそういう点は監査をし、審査をし指導いたしたいと思いますが、もし、将来非常に大きな企業体、まあいまでも相当大きいのですが、今後また東南アジアのケーブルでありますとか、あるいはそのほうに線が延びますとかいうようなことについて、法の改正等によってでも援助せねばならない事態が生じますれば、もちろんこれは会社の性格にかんがみまして、政府でも十分考慮すべきことであろうと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 たいへん郵政大臣として適切な御答弁をいただきましたので、この点はもうこれで終わります。  その次にお伺いしたいのは、世界商業通信衛星組織の問題でございますが、これにつきましては、いろいろと従来から私も御質問等も申し上げてまいっておりますが、まず第一番にお伺いしたいのは、世界商業通信網の実用化というものは、一体いつごろに予定されておりますか。それから、この世界商業通信衛星組織に対してKDDは幾らの分担金をいま考えておるか。それから、KDD側において実用化される場合に、地上局の設備が問題になってまいります。先般私は、十王局の実験設備を拝見さしていただきました。かなり準備は進んでおると思いますが、あれでは、実用化された場合に対応する完全な設備にはなっておらないと思います。したがって、これらの諸計画についてはどういうふうに進めていかれるのか。また、所要経費等についても、この際どの程度かかりますか、これも伺っておきたいと思います。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役副社長

○参考人(八藤東禧君) お答え申し上げます。昨年の八月二十日でございましたか、ワシントンにおきまして、当初参加国十数カ国で二つの協定が調印されておりまして、一つは、政府間協定、一つが、電気事業通信経営体間の調印でございますが、この政府間協定のほうに、いま先生のおっしゃいました、実用化の段階はどうだということに関する条文がございました。大体におきまして三段階を考えておるようでございます。で、この二段階のあと——簡単に申しますれば一九七〇年以後に、いわば本格的な商業衛星通信が始まるわけでございまするけれども、それまでの間の暫定的な取りきめを今度各国でやったわけでございますが、この暫定的な五カ年間を大体三段階に分けた。節一の段階が実験とそれから運用と兼ね合わせるところの段階で、これは一九六五年に一つまたは複数のシンコム型の星を打ち上げてこれをやると、それから第二段階といたしまして、ほぼ全世界をカバーできるようなシステムを建設する、それから第三段階におきまして、当初予定されている投資額、あるいはその後において組織において認めた追加投資額の範囲内において、第二段階までに完成したところのシステムをさらに改善、拡張していく、それでまあ一九七〇年に到達すると、こういう見通しになっているわけでございます。したがいまして、ことし——一九六五年に、俗称アーリーバードと言われておりまするが、シンコム型の星が大西洋上に打ち上げられまして、これによって実験かつ試験運用という段階でやっていく。それで、この結果に基づきまして、関係参加国が委員会を通じまして、第三段階においてどんな型の星を使用すべきかということを決定する。それがまあ、いまのところのタイムテーブルでは、ことしの末かあるいは来年ごろに第二段階の、いかなる型の衛星を使って世界的な通信網をつくるかということがきまることになると思う次第でございます。そのアーリーバードにおきましては、何せ星が大西洋上でございまするし、それからまたシンコムでございまするし、まずまあ、この最初の試験かつ実用化ということは、ヨーロッパ各国とアメリカ及びカナダの間において行なわれるのではなかろうか。で、これも試験、実験が非常にまあ重要性を持っております。と同時に、できる範囲内において商業通信もこれに乗っけていこうかと、こういうことになっております。それで、第二段階において初めて、そのアーリーバードの試験結果によって、いよいよ試験ではなしに実用化ということが本格的に始まるんじゃないかと、こう考えております。  それから、次に御質問の負担額でございますが、これは協定によりまして、この暫定期間内においては二億ドル——二億ドルでいま申しました第一、第二、第三段階をやる。しかし、もしも二億ドル以上必要となるときには、あらためてもう一ぺん署名国が集まってひとつ追加額をきめると。三億と二億の間ぐらいならば委員会で一応考えられるけれども、三値ドルを超過するような場合には、署名各国がもう一ぺん国際会議を開いてその適否をきめる、こういうことになっておりまして、したがって、現在におきましては二億ドル、これを各国がそれぞれ割り当て率に従って出資いたしておりまして、日本、KDDは、総額の二%ということになっております。四百万ドルでございますか、十四億四千万円でございますか、これを出資することになっておりまして、すでに逐次協定に従いまして必要な部分を払い込みつつあるわけでございます。  最後にお尋ねの日本における地上局の問題でございまするが、これは後ほど新川博士から、技術的な点について、十分申し上げたいと思いますが、私の承知しております範囲におきましては、何せこの第二段階の、私どもベーシック・システムと言っておりますが、第二段階の星の形がはっきりきまらなければ、それに対応する日本側の地上局の設計が確定できないと、こういう段階にありますので、いま大体どのくらい金がかかるかというふうなことについても、明確に御答弁を申し上げかねる段階にあるわけであります。いずれにおきましても、一九六七年に予定されているベーシック・システムの段階におきましては、日本も十分実用商業化し得るように、日本側の地上局の準備も進めねばならない、と考えている次第であります。  なお、その間、アーリーバードの段階においても、もしも太平洋上に星が上がり得ることがあれば、現在でもすぐ試験、実験の段階に参加するチャンスもなきにしもあらずかと思っている次第であります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 十王の送受信設備については、いまお話しのとおり、これからの星によってどういうふうにやっていくのか、その設備については、計画がいまにわかに定まらないと思いますから、そのことはいいとして、大体おおよそこの地上局の経費というのは、どの程度見込んでいるか、まだわからないですか。

新川浩国際電信電話株式会社取締役

○参考人(新川浩君) お答え申し上げます。ただいまも申し上げましたとおり、具体的な設計が定まりませんと、経費もはっきりいたしませんのですが、いままでやってまいりました実験設備に要しました費用その他から推算いたしまして、かりにシンコム型の静止衛星が上がるものと仮定いたしまして——と申しますことは、具体的に申しますと、あの空中線が一台で済むということでございます。そういたしますと、付帯設備その他を含みまして大体十八億円ぐらいかかるのではないかという大体の見込みでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 このアーリーバードがちょっと時期がおくれたのですけれども、成功しましたね、もし次に打ち上げる衛星が失敗をしたような場合には、この二億ドルではまかない切れないわけでしょう。そうすると今度その場合は追加分担金の要請が来ると思いますね。そういうことはどうなりますか。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役副社長

○参考人(八藤東禧君) ただいま鈴木先生の御指摘になりました点は、昨年ロンドンにおいて二回行なわれました協定草案の会議の席でも、非常に論点になったところでございます。しかし大体において、私どもがヨーロッパ各国を含めて了解いたしましたのは、アメリカ側の説明によれば、この二億ドルの範囲内において、第一段階、第二段階は、失敗の場合のリザーブを含めて、第一段階まではとにかくできる見込みである、こういうような答弁で私どもは了解している次第であります。お話のように、二億ドル以上に出るということがなきにしもあらずでございましょう。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それから私は十王を拝見しましてちょっと感じたことがありますから、率直なこれはお願いですが、たとえば行ってみますと、山の上に原っぱを築いて基地があります。しかし、まわりは青々としているのですが、あの基地の中は風が吹くと砂が飛ぶということがあったりね。それから職員の皆さんに聞いてみると、まだアパートもできてなくて、町の中の借り上げから通っているというような話も聞きました。これはさっきのケーブル出資ではないのだが、新しい事をかまえる場合に、それに対応する施設というものが後手を引いていると思うのです。小さいことだと思うのですけれども、これはやはりああいう山の中に引っ込んでいくその職員の方々にも、せめてあそこで愉快に勤務できるような施設をまずやってやるべきではないでしょうか。そのためには住宅などはこれはもう一番先にやるべきですよ。あの機械を立てるときに一緒にやるべきですね。これはいろいろ準備されているようでございますから、私はここで強くは言いませんが、どうかひとつあそこにつとめている人たちに、思い切った待遇といいますか、施設その他の面における、それから環境の整備といいますか、そういったものをひとつすみやかにやってもらいたいと、こう思うのです。これはだれの担当重役かしれませんが、ひとつよろしくお願いします。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役副社長

○参考人(八藤東禧君) たいへんどうも痛み入りましてございます。先生おっしゃるとおり、できるだけひとつ努力を払うつもりであります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 衛星通信によって国際通話ができることは当然ですが、その際に、いまのアーリーバードなんかですと、大体電話回線にしたらどのくらいのチャンネルがとれますか。それからテレビも当然使えると思いますが、そういったものと併用して使えると思いますが、大体将来、一九六七年には少なくとも実用化に入れるような体制をつくりたいというKDDの準備状況からして、この点は何回線ぐらい電話に必要であるというような御判断をとっておられますか。

新川浩国際電信電話株式会社取締役

○参考人(新川浩君) お答え申し上げます。アーリーバードの人工衛星といたしましての権力は、国際標準の電話で二百四十回線使用できるようになっています。もっとも、実験の当初はその能力全般は使われませんで、約半分ぐらいの同線数が使われると思いますが、だんだんにふやしてまいりまして、最後は能力一ぱいということになります。  それから、日本が使用するような場合、ベーシック・システムという今後あらわれます本格的な衛星におきましては、現在三種類の試作設計が進んでおりますが、いずれも大体能力から申しまして、アーリーバードの二倍ないし四倍の能力を持っている。具体的に申し上げますと、五百ないし六百回線、あるものはその倍の千二百回線という能力を持っております。テレビジョンにつきましては、アーリーバードでは白黒のテレビジョンが一回線とれるようになっています。ベーシック・システムのものは、大体電話を全部やめますればテレビが二回線とれるようになっています。アーリーバードの場合は、テレビか電話か、どちらか一つしかできません。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それから衛星通信政策について、昭和三十八年の十一月、ローマ郊外においてプラン委員会が催されていますね。その際に日本からは郵政、外務それから電電公社、KDDと、これらの関係者が参加されていると思います。これらの会議は、CCITTとCCIRの合同委員会で、国際通信網の組織及び建設を促進改善をするため、各国がその通信量とか通信回線建設計画ですね、こういったものを持ち寄って調整をして一般計画を作成するものであるというふうに私は理解しているわけです。そこで、この委員会で論議された内容については、おそらく、大陸間通信網計画、これは一九六八年から一九七五年の通信量を見積もって回線需要を総合的に検討する、こういうようにいろいろ論議されたと思います。第二は、大陸間の海底ケーブル網の研究、第三は、衛星通信の実用化段階における将来にわたる回線計画、こういうものが論議されたと思いますが、主管庁である郵政省は、一体この会議にはどういう態度で臨まれたか。基本的な考え方を聞いておきたいと思います。

畠山一郎電気通信監理官

○政府委員(畠山一郎君) 最初に申し上げたと思いますが、衛星通信のことでございますが、当初、審議事項として、いま御指摘のようなことも予定されておりましたけれども、会議におきましては、現在衛星通信は実験開発の途上にあって、将来どういうふうに実用化されるかということの見通しがまだつきにくいというところから、結局その内容については審議されませんでした。その他の事項につきましては、それぞれ結論が出ております。で、この会議に対する日本側の態度といたしましては、衛星通信につきましては、やはり積極的に実用化を進める方向で持っていきたいということで臨んでおりました。他の問題につきましては、それぞれの計画を持ち寄って調整をするとか、あるいはそれぞれの需要予測、通信量を持ち寄って関係国で調整するとかということでございましたが、特に政策というようなものはございませんでした。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 しかし、当初、この会議が招集されて論議をされるテーマの中に入っておったわけでしょう。これは出発する前に、そういうテーマはあらかじめこのプラン委員会ではやらぬということを承知して行ったのか、あるいは、先方へ行ってみてそういう論議があって論及しなかったのか。この点はどうなんでございますか。

畠山一郎電気通信監理官

○政府委員(畠山一郎君) 当初は、衛星通信につきましては、先ほど御指摘のようなことが予定されておりましたが、行きましたころには、すでにそういうようなものはとても論議できないような現段階であるから論議しない、こういうことになった次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうしますと、あらかじめ郵政省は態度は持って行ったはずでしょう。これは国際電電からも伺いたいのですが、まるっきり無手勝で行ったものか、あるいはある程度構想をまとめて行ったものか。向こうに行ってやらぬことがわかったというのだから、あらかじめそのテーマに対しては結論を持って行ったわけでしょう。これは郵政省とKDDから、両方から伺いたいのです。

徳安實藏自由民主党郵政大臣

○国務大臣(徳安實藏君) 一昨年の会議だそうでございますが、たまたま私その年関与しておりませんでしたから、当事者から説明するようにいたしたいと思います。

大野勝三国際電信電話株式会社取締役社長

○参考人(大野勝三君) 全般的に先ほど嵐山監理官のほうからお話のありましたとおりでございまして、私どものほうからも代表がこのプラン会議に参加をいたしましたが、出発前は、それぞれの問題について、たとえば衛星通信につきましては、積極的にこれを実用化する方向に協力をするという態度で臨み、また海底ケーブル網の拡充につきましては、もちろんこの海底ケーブル網は、衛星通信がどのように発達いたしましても、相互に補完し相互に協力し合う通信手段として当然これは必要なものであるし、日本としては、すでに太平洋ケーブルがその当時ほとんど完成に近づいておるときでもありますし、さらにこれを必要な方面に延ばすというプランもあるということを表明したいということで参りました。  それで、これをもう少し、いまお話のありました順を追って申し上げますと、第一の大陸間の通信の予測でございますが、これはそれぞれ当時国でその予測表を持ち寄りましたものですから、相手国の予測と当方の予測とが食い違う場合がしばしばございますので、それらを突き合わせて、ある場合にはちょうどその中間の数字をとるとか、いろいろ妥協的な、予測でございますから、方策を講じまして、とにかく、このプラン会議における予測トラフィック量というものをきめました。これは具体的にきめましたプラン会議の唯一の成果とでも申し上げていいものではないかと思います。  次の海底ケーブル網の問題につきましては、いろいろ各国それぞれ家庭の事情がございまして、非常に積極的にこれを主張するところもあれば、なるべく控え目に言おうというような国もあったりいたしまして、結局これは具体的にどうということにはなりませんので、まあいまそれでは現に工事中の海底ケーブル計画というものはどれとどれとがあるのか、それからまた、現に工事中ではないけれども、いま交渉中であるという、つまりアンダー・ネゴシエーションのケーブル、プランというのはどことどこにあるのか。第三には、現在交渉も始まっていないのですけれども、将来のトラフィックを予測すると、この地点とこの地点の間にはこういうケーブルが望ましいというプランがあるなれば、それをひとつ言おうじゃないか、それらとあわせまして、一つの世界地図の上に線を引いて、それぞれいまの三類型をはっきりわかるようにして、将来の海底ケーブル網の見取り図をひとつつくってみようじゃないかというので、そういうまあ将来を展望しての海底ケーブル網の見取り図みたいなものができました。  それから最後に、第三番目の衛星通信につきましては、先ほどの監理官のお話のとおりでございますが、ただ、将来衛星通信が実用化されるときがかりにあるとしても、これは海底ケーブル——広帯域の新しい通信路にとってかわるべきものではなくて、海底ケーブルとお互いに補い合いながら共存していくべきものであるということを確認しよう。それからまた、将来通信衛星が実用化される場合には、たとえばアフリカ大陸のごときでは、大陸間ではなくて、大陸内の各地点を結ぶ通信手段としての実用化される見込みがあるし、しかも、そういう何と申しますか、これから開発されていくという国柄では、非常に金のかかるものではこれは困るから、なるべく通信衛星の実用化方式を検討するのには、金のかからぬものができるようにしようではないか、金のかからぬものにするような検討を進めようではないか、また、それらの情報は、そういったこれから伸びていくという国にはひとつ惜しみなく情報を与えてもらいたいといったような希望条件が取り上げられまして、そういったことをみんなで了承してこの問題はけりにしたというようなことで会議は終わりました。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 なお、監理官の言われた、その他の問題について論議をしたということですが、時間がありませんので、ここで私そこまで論及できませんから、たいへん恐縮ですが、この三十八年の十一月のローマ郊外のプラン委員会の、まあ交渉をして結論を得たところだけでけっこうですから、会議で結論を得たところだけでけっこうですから、もしありましたら、後ほど出していただくように、私は委員長を通じてお願いをしておきます。  それから電電公社の府業運営方針の中に、こういうことが計画されておりますか。現在関東にある受信所ですね。これは具体的には埼玉県の福岡受信所、それから関西には例の河内の送信所ですが、これを新しく建設をするという計画は、これはあるのでございましょうか。新しく関西と関東に、いまの河内、福岡より別につくるという計画はございますか。

大野勝三国際電信電話株式会社取締役社長

○参考人(大野勝三君) 本年の事業運営の方針といたしまして取り上げました中の重要な一項目として、ただいま御指摘の問題がございます。これは、すでに関東地区におきましては、茨城県の北浦に約二十万坪の用地を買収済みでございまして、ここには新しい受信所を建設する計画でございます。関西には、伊賀上野の郊外に約三十万坪の土地を入手することができまして、新しい送信所を建設する計画でございます。これは、いずれも新しい受信所及び送信所でございますけれども、ただいまお話にございましたように、実質的には、現在の関東におきましては福岡の受信所が、非常にあの辺の環境の変化によりまして、土地事情がますます窮迫してまいりまして、もはや新しくアンテナを建設することも、あるいは在来のアンテナを移動させますことも、なかなか困難の度を加えつつありますので、と申しますのは、社有地が一部ございますけれども、大部分のアンテナは借り地の上にございますので、その点で非常に困難の度が加わっておりますから、これはひとつ適当の機会にしかるべき新しい受信所に移転することが望ましいという見通しで、そういうふうな手当てをいたしておるわけでございます。関西におきましても、河内は御存じのとおり、大阪の郊外でございまして、最近とみに工場、住宅がその周辺にふえてまいりました。工場、住宅がふえてまいりますというと、雑音の点から申しましても、これは受信所も同じでございますが、あまり好ましくございません上に、先ほど申しましたような、土地事情がますますむずかしくなってまいりますので、まあ公益事業でございますから、抵抗するということも考えられますけれども、これにもおよそ限度がございますので、むしろ、その辺はそこそこに譲り合って、われわれのほうが新しいところへ引き移ったほうがよりいいのではないかということで、さようなことにいたしておるわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 もう一つ、最近の国際通信の現況を見ますと、電話の自動化、半自動化ということが盛んに行なわれてまいっております。おそらく東京の場合は、アジアの一級局としてこのエリアの通信局になるのではないか、大阪も同様に考えられます。したがって、通信運用の面における一大改革というものが想定されますが、一体、そういう合理化といいますか、自動化計画というものに対応する通信運用政策というのは、どういうふうに変わっていくのか、変更していくのか、これをひとつ伺いたいのです。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役副社長

○参考人(八藤東禧君) お答え申し上げます。何といたしましても、今後国際電気通信の需要は爆発的に増加していく、これはわかっております。したがいまして、これに対して必要な施設はどうしても持っていなければならない。同時に、施設、技術のほうも非常に急送に発展しつつあることは御指摘のとおりでございまして、新しい施設等もどんどん取り入れていかない場合には、現在の需要ばかりでなしに、将来予想される膨大な需要量というものも非常な困難にぶつかるわけでございまして、この際、私どもといたしましては、取り入れるべきものは大胆に取り入れて、合理化すべきものは合理化して、わが国の国際電気通信に支障ないように持っていきたい、こういうふうに考えておる次第でございますが、この取り入れ方において、いたずらに新奇を好んでそれを追ったり、あるいは無用な摩擦を生じたりというようなことのないように、社内外ともによく検討いたしまして、実施していきたい、こういうふうに考えておる次第でございますが、私の答弁は技術的に不十分でございましょうから、竹内技術担当常務から、この点に関してもう少しふえんして御説明いたします。

竹内彦太郎国際電信電話株式会社常務取締役

○参考人(竹内彦太郎君) ただいま副社長からお話がありました点について、多少補足さしていただきます。  最近の世界通信網の自動化に対しましては、お話がありました電話網につきましては、まだ十年ぐらい先になるのではないかと思います。それは非常に、電話の自動化を国際的にすることは非常に困難な問題がたくさんございますので、それに対しては、国際会議のCCITTでいろいろと毎年協議いたしまして、逐次各国の間において国際電話通信網を自動化するように協議しております。しかし、これはもちろん国内通信網も自動化して、完全な国でないと、お互いにできない問題でございまして、まず、国内通信網からというふうになっております。そこで、私どもはそれについても、国際会議に参列しまして、それの方向を誤らないように準備しておりますが一方この電信回線におきましては、日進月歩で、最近はテレックスの全自動化というものが非常に発達してまいりまして、わが国でもこれをやらなければならぬ状態になってきております。それらに対しまして、私どもとしましては、おさおさ準備怠りなく、数年後にはこれを世界各国の国々とやれるように、もちろん準備しようと考えておりまます。現在国内の会社内におきまして、自動化、機械化で非常に問題になっておりますのは、半自動化の問題でございまして、テレックスを半自動化いたしますと、さらにそれを従来のものよりもサービスをよくするために、機械設備の新しいものを入れてまいります。というわけは、御承知のように、合理化というものは、単に人手を省くということでなく、非常にふえてまいります将来の通信量でございます、この通信量が、過去からいろいろ判断いたしますと、毎年の伸びが数十%というような伸び方をいたしておりますので、それを従来のやり方でやってまいりますと、回線数がふえる。したがって、人も増さなければならない。そうすると、局舎も増さなければならない。場所も非常に要るわけで、非常に複雑になってくるというような状態で、これを機械化していくということが必要になってまいります。そういう意味で、われわれはこの合理化をやっている次第でございます。  なお、電報のほうも、将来は——現在年間約五百万通ほどございますが、これが五年後には七百五十万通ぐらいには伸びると思います。会社が始まった当時から現在を比べますと、大体倍になっております。これらの電報量を、同じ人手でやっていこうとすれば、どうしても機械化をしなければならぬ。もしこれが従来どおりのやり方でやると、非常に膨大なスペースと、人手と、旧式な機械を使ってやらなければならぬということになりますので、そういう意味で、私どもはこの合理化をまた進めておる次第でございます。この国内電報の機械化中継という問題につきましても、現在いろいろ検討しておりまして、これも五、六年後には実施して、サービスに遺憾のないようにしたい、こう考えております。以上。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 ここで私は、もう率直に社長に伺っておきたいのでありますが、事業の発展は、何といっても職員の協力にあると思うのです。皆さんがいかにりっぱな計画をお立てになりましても、三千有余の職員が一致協力をしてこれに協力をしなければ、これは計画倒れになると思いますので、そういう意味で私はお尋ねするのであります。いわゆる労使間の問題につきましても、いろいろ今日まだ未発達の日本におきましては、相互に信頼感というものがいろいろな意味において欠けている。非常に残念だと思います。私は、先般徳安郵政大臣が全逓本部に、激励か何かしりませんが、とにかくみずから行かれたというのを私は新聞か何かで拝見しまして、これはほんとうに、私は、人間郵政大臣徳安というその気持ちがにじみ出ていることであって、歴代郵政大臣がこういうことをしたためしはない。これは一面からは批判をする人があるかもしれませんが、私は、人間感情としては大臣のその気持ちというものをほんとに心から従業員が感得すると思うのですね。そこに郵政事業に対する一つの私は有益な点があったと思うのです。このようにほんとうに大臣なり、経営者が徳安郵政大臣のような気持ちになってくれたら、私は日本における労使慣行というものは、相互に理解し合い、信頼し合える道が開けると思うのです。そういう意味において、現在のこの国際電電の今後の発展状況を見ますと、合理化が進み、いろいろな意味において簡素化が進んでまいります。そうしますと、当然に要員問題もからんでまいります。私は、現在の国際電電の職員の給与その他におきましても、設立当初われわれが考えておったところから考えてみると、まだそこまで行っていないと思います。もっといい待遇を与えてもいいと思います。さっき申し上げた七倍の設備投資をし、いまお話のように五百万程度のものが七百五十万に近々なろうとしている、電報ひとつをとってみましてもかくのごとき成績をあげていると思います。したがって、この合理化が、たとえば福岡なり河内の施設の廃止にしても、職員は、おれたちは一体どうなるのかという不安を持つと思います。この不安に対して、会社は、絶対に何にも間違いないのだ、心配するな、こういう保証を与えてこそこの計画は進むと思います。ですから、送受信所の新局開設、現局廃止の問題にいたしましても、あるいはこれからいまお話のありました自動化、半自動化の電信電話部門の合理化を見ましても、すべて私はそういうところにぶつかっていくと思いますよ。したがって、いま電電公社等におきましても、事前に労使間においてよくそういう計画については話し合いをして、これが経営参加というそしりがあるかもしれませんが、私はそうではない。労働条件に関係するものとして、一体会社の経営はどうなっているのか、計画はどうなっているのか知る必要があると思う。こういう点を大胆にいまのKDDの労働組合の諸君とも腹を割って話し合って、そうして絶対に心配ない、首切りは絶対しない、かりに配置転換、職場転換する場合にも、これこれの条件において安んじて、皆さんに心配をかけないからやってもらいたいという私はやはり政策を打ち出すべきだと思う。そうしないと、これからの国際電電の前進はないと見ていいですよ。ですから、具体的な個々の問題については、そういうところを通してお話し合いをいただけばいいわけです。たとえば技術革新に対しての訓練計画をどうするか、これから機械化に伴って、技術の進歩に伴って起こるでしょう、こういったもろもろの要素について、積極的に私はKDDの経営者側と組合側と腹を割って話し合いをしてもらいたい。そのためには、事前の協議においても労使間でひとつ——具体的なことは、ここは団交の場ではないですから申しませんが、皆さんの良識にまかせますが、いずれにしても、そういうプリンシプルを皆さんが認めていただくか、ぜひ私はそれによってやっていただきたいと思いますが、それに対する所見はどうですか、伺いたい。

大野勝三国際電信電話株式会社取締役社長

○参考人(大野勝三君) たいへん適切な、かつありがたい御趣旨のお話でございまして、心にしみて拝聴をいたしたわけでございます。仰せになりました事柄は、一々私どももさように信じておることでございまして、及ばずながら今日までできるだけ組合とは腹を割って何でも話し合って、相互理解と信頼の上に立って、会社の計画も運営も進めていくという心がまえでまいったのでございますけれども、ただいまのお話にもございます趣旨、今後は一そうまた足りません点を改めて、御趣旨に沿うように、最善の努力をいたしたいと存じております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 時間の関係で四時ということを言われておりますので、もう最後にいたして、簡単にお尋ねいたしますが、先ほどのプラン委員会との関係もありまして、この問題は畠山監理官から最初にお答えをいただきたいと思いますが、東南アジアに向けての海底ケーブルの建設ですけれども、これはあなたがすでに国会において、第一回の関係国会議を開いて、これの建設について、趣旨は賛成であるから、そういうところで何かやりたい、まだ具体的には進んでおらないが、近く関係国を集めて会議を持って具体的な打ち合わせをするために準備を進めておる、こういうふうな御所見が述べられたと思いますが、その後一体この東南アジア・ケーブルについてはどういう経過にございますか、もう簡潔でようございますから、お願いします。

畠山一郎電気通信監理官

○政府委員(畠山一郎君) その後、昨年の三月の下旬に第二回の関係国会議を開きました。結局その会議の席上で、問題は関係各国の建設資金でございますので、日本側からほんとの仮設的な条件といいますか、仮定の話といたしまして、ある特別の会社をつくりまして、ケーブルの建設及び販売のための特別の会社をつくりまして、それに日本政府が若干の援助をいたしまして、それでそのケーブルを関係各国に売るということにしたらどうか。売る場合に、普通ならば建設費の分担ということで、関係国は即金といいますか、建設の進むに従って払うわけでございますけれども、関係国がそれだけ払えないであろうから、延べ払いの方法をとってはどうだろうか。そういう仮定の上に立った提案をしたわけでございますが、これが関係国に非常に喜ばれまして、ぜひそれを今後検討してほしいという結論になったわけでございます。で、そういうことになりますと、具体的にどういうふうなもくろみのもとに会社をつくるか、あるいはまた具体的にどういう計算のもとに政府から補助と申しますか、あるいは低利の融資と申しますか、そういった具体的な金額を算定いたさなければなりませんので、その作業をいたしたわけでございます。作業といたしまして、やはり関係各国の通信料の予測が基礎になるわけでございますが、日本との通信料の予測は日本側でできますが、他の国相互間、たとえばタイとベトナムとか、そういった他の国との相互間それぞれの国から通信料の見込みが出なければならないわけですけれども、それを出す余裕のない国も相当多いわけでございます。したがって、それもある程度日本側で作業いたしまして、それをもとにしまして、それぞれの国で回線がどれだけ必要になるか、したがって、どれだけ建設費の分担が必要になるか、あるいはまた、その回線を使ってどれだけ年間収入があげられ、どれだけケーブルの費用に向けられ得るか、そういったことを相当時日をかけて計算いたしまして、一応会社の規模なり、あるいは政府からどれだけの援助を要請したらいいか、そういったことを一応計算をまとめた段階でございます。これからいよいよ関係各省とも打ち合わせを始めたい、こういうふうに考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 たいへん御苦労をいただいておりますが、大体見通しとして、いつごろに着工できるのか、そういうふうなところまでまだいっていませんか。

畠山一郎電気通信監理官

○政府委員(畠山一郎君) いま申し上げましたようなデータは、最近事務的にまとめた段階でございまして、これから上のほうに上げて御承認を得る、こういうことになるわけでございますが、関係各省に打診いたしました程度では、事務的には何とも言えない、やはり上で政治的にきめていただかなければとても動けないといったようなことを言っておりますけれども、いずれにしても、関係各省と打ち合わせを終わりませんというと、いつごろ着工できるかということは、ちょっとまだ申し上げかねる段階でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうしますと、関係各省との打ち合わわせはいつごろ終わる予定なんですか。

畠山一郎電気通信監理官

○政府委員(畠山一郎君) その点は、これからやってみませんと何とも申し上げかねますが、一応昨年あたりから内々の意向の打診程度は進めておりますので、事務的には、説明としては簡単に済むと思いますが、やはりそれぞれの上に上げて、上の御了承を得るのにどれだけかかりますか、ちょっといまのところ見当つきかねる状態でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 同じ問答になっちゃうからここでまた言いませんけれども、ひとついいことはいいこととしてすみやかに事務能率をあげて、ひとつ計画を明らかにしていただくようにお願いしておきます。  それから、ヨーロッパへの通信網なんですが、現在、御承知のとおり、長崎からウラジオ、シベリア、コペンハーゲンまで、グレートノーザンが通っておるのですが、今度新しく欧州への通信網の建設を考えておるように了承いたします。私は一月二十九日の読売新聞を拝見いたしまして、ここに持っておるのですけれども、これによりますと、日本からモスクワ、コペンハーゲンまでの対欧通信線の建設については、現在あるグレートノーザンですね、これでは非常に不十分なので、さらに直江津から海底ケーブルでウラジオからナホトカに参りまして、そこから大陸をマイクロウエーブで横断をして欧州に渡って、ポーランドその他の数カ国を経由してデンマーク、コペンハーゲンに通ずる回線を考えておる。しかも、これは郵政省と国際電信電話株式会社は、グレートノーザンと日本とソビエトを結ぶ新しいケーブルについてこの交渉を開始しておる、交渉を進めておると、こういうふうに書かれておるわけですけれども、これの構想は一体どういうふうになるのでございますか。いまの長崎のこれは支局ですか、これは国際電電の営業所ですか、長崎にございますね。現在あるグレートノーザンの線の使用ですね、これは借りておる部分もあると思いますが、これと、今度できるこの関係でまたさっき言ったような問題が出てくると思いますが、これの構想をまず明らかにしていただきたいと、こう思います。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役副社長

○参考人(八藤東禧君) お答え申し上げます。対ヨーロッパ通信は、最近非常にわが国の国際通信の中で、電気通信の中で重要性を帯びておりますし、需要もぐんぐん上がっているわけでございます。これが現存するところのグレートノーザンのケーブルでは、電報が打てるのみでございまして、今後の需要や新しいサービスには不適当でございます。つきましては、この問題について、過去におきまして、グレートノーザンからもいろいろと私たちのほうに商談を持ち込んできている次第でございます。私たちといたしましても、たとえ太平洋ケーブルができても、あるいは宇宙通信ができましても、大きな意味においてこれは総合的な通信網を持っていないと日本のためにならぬと思いまして、できるだけこちらの日本としての利益を守るという角度から、向こうからあの手この手で話を持ちかけたことに対しまして、応じて話し合いはやっている次第でございますが、いかにせん、大きな問題は、ただいま先生のおっしゃいましたように、日本から出てヨーロッパへ行く間に大部分がソビエトロシアを通過する。ソビエトロシアは御存じのとおりの国柄でもございますし、この問題について、ソビエトの動向がどうなるか、あるいはまた、これをせっかくつくりましても、ヨーロッパ側のほうが応じない、ヨーロッパ側のほうの都合でもって、それに応じないとなりますと、これは投資をしましてもむだになるわけでございます。そこで私たちとしては、できるだけグレートノーザンと、まあヨーロッパ側もこういうことでのむのじゃなかろうか、ロシア側としてもこのくらいまでならば、ロシア側のたとえば立場は認めてもいいだろう、しかし、それを出るならばとうてい商売のそろばんにも乗らないだろうし、あるいは公共通信の道としても不適当なのかもしれぬというようなことで、いろいろと話し合いをしているのでございますが、ごく最近聞きましたところによりますと、ロシア側の政府首脳がデンマークを訪問いたしまして、この問題についてある程度までのめどをつけるというようなことを聞いておりますが、おそらくそこでめどがつきましたら、グレートノーザンから人が参る、あるいはこちらから向こうへ参る。そこで関係主体三カ国の間で歩調でも合いましたならば、次いで向こう側のヨーロッパとの相談が始まる、こういうふうな段取りではなかろうかと思います。何せ国策でございますので、私どもといたしましては、単に通信事業ばかりでなく、ソビエト関係その他もありますので、郵政大臣、郵政省のほうの御意向を十分に承りまして、今後できるならば、この商談をひとつ進めていきたい、こういうふうに考えておる次第であります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 現在のグレートノーザンは、残念ながら電信だけしか使えませんから、そういう意味において、電話のシベリア横断欧州線というのは、相当に私は期律されていると思うのですよ。ですから、かりに新ヨーロッパ線ができたとしても、グレートノーザンを使うといういまの電信回線というものが生きるということは、大体基本としてはいいですか、そういうふうに考えておって。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役副社長

○参考人(八藤東禧君) もしも新しく近代化されたケーブルがしかれましたならば、現在の長崎線をはたして保持するかどうかということは——どうも電報だけはあのスピードでいく、しかも最近は、百年もいけておったケーブルでございますから、たびたび切れるのでございますが、その点はもう少し慎重に検討してみたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 最後に、締めくくりとして大臣に決意をちょっと伺いたいのですが、お聞き取りのように、わが国の国際電気通信事業というものは、株式会社法、特別法によって民間経営にはなっておりますが、いろいろ今後の拡充計画等については、幾多の困難が予想されると思うのであります。しかも、一つのルートを新設するにいたしましても、外交折衝あるいは郵政省がまっ先に出ていかなければ解決できないようないろいろな問題がございます。したがいまして、今後郵政省として、さらに拡充計画にマッチできるような積極的な御施策と援助をお願いしたいと思うのです。  それからなお、日本の優秀な国際電気通信事業というものを、飛躍的に発展できるように、ひとつ、監督官庁である郵政大臣にも今後の御支援をお願いしたいと思うわけですが、これだけお願いして、きょうの質問を終わります。

徳安實藏自由民主党郵政大臣

○国務大臣(徳安實藏君) お説のとおり、積極的に推進いたしたいと思います。

占部秀男日本社会党

○委員長(占部秀男君) 本件につきましては、この程度にいたします。  本日は、参考人の方々には、公私御多忙のおりから本委員会の招請に応じていただき、委員会として感謝いたします。  これにて散会いたします。    午後四時十六分散会      —————・—————

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