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48回国会参議院1965/03/23

逓信委員会 第10号

発言数
39
登壇者
11
会派数
2
開催日
1965/03/23

会議録

占部秀男日本社会党

○委員長(占部秀男君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。  まず、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。  郵政省の所管事項に関する件について、質疑のある方は、順次、御発言を願います。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 さきの当委員会で郵政省の労働組合対策についてのあり方についてお尋ねしたのですが、大臣お留守だったのです。そのときに政務次官のほうでは、一応帰って統一の見解を次回に申し述べます。こういうことだったのです。その内容は、大臣ごらんになったと思うのですが、さきに公労委の決定で、郵政省が組合に対する介入という点で、上部機関の役員が組合事務所に入るのを阻止する、あるいは組合のビラを官側が張らせないというようなことは、不当に組合運動に介入しているのではないかという公労委の決定を私は新聞紙上で見ましたので、郵政省は改めなければいけないじゃないかということを当委員会で発言しましたが、なかなか人事局長、言を左右にして、いい返事をしないわけです。それで、政務次官に統一意見を次の委員会で述べてくれということを要望しておきました。ところが、また最近になって、山口県の徳山の郵便局で、組合のビラを官側がはがした、こういうことをやっている。大臣、この間、私が言ったばかりなのです。すぐにこういうことを官側がやっている。公労委の決定がほんとうなら、下部の管理者に対して、そういう組合に介入してはいけないということを注意しなさいということを、くれぐれも申し述べておいたのですが、その後、郵政省ではどういう統一見解をされましたか、まずお伺いをしたい。

曽山克巳郵政省人事局長

○政府委員(曽山克巳君) 先般の委員会で御指摘のありました、三月の八日に、公共企業体等労働委員会で当郵政省に対しまして出されましたいわゆる救済命令に関しましてお尋ねであります。お答えいたします。  救済命令の出ましたものは、大きく分けて三つであります。当省に対しては、まず第一が、組合掲示板にビラを掲示することを事前に許可を求め、許可がない場合にはビラをみずから撤去したということが一つでございます。第二は、オルグの組合事務室への立ち入りを禁止した、これが第二でございます。さらに、延岡の局でございましたか、都城の局でございましたか、支部の委員会に出席するであろうというような確かな理由で、年次休暇を拒否したこと。この三つが不当労働行為に当たるとして、組合側に対して陳謝文を手交せよという救済命令が出たわけでございます。  まず、そのいま申しました第一点、二点、三点のうち、一点と二点に関しましては、当省といたしましては、相当の理由があってこのような措置がなされたというぐあいに思います。したがって、公労委がとりました法解釈並びに事実の認定について承服いたしかねるというふうに存じまして、命令の取り消し訴訟の提起をいたしたわけでございます。しかし、三点につきましては、命令どおり陳謝文をすでに組合側に手交いたしました。このようなあやまちを再び繰り返さないように十分配意していくことになりました。  以上が、ただいま先生から御指摘のありました不当労働行為の救済命令に対します当省の措置、方針でございます。  まだ具体的に山口県の某局におきまして、ただいま御呈示のありました、ビラのはぎ取り事件があったという御指摘でございます。その問題につきましては、十分調査をいたしたいというぐあいに考えている次第でございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 大臣はそういうことを御存じなんですか。

徳安實藏自由民主党郵政大臣

○国務大臣(徳安實藏君) 救済命令が出ましたことにつきましての詳細な説明を聞きました。そして組合と管理者、つまり郵政省との間に、一体どういう約束があり、どういう契約がついているものか、こういう点につきまして不明瞭なものがあるのではないかと常識上考えて、そうして割り切れないような処置をしているならば、これらはやはりはっきりさせるべきじゃないかということで、いろいろ問いただしましたが、いま申し上げましたように、第三点については、これは私どものほうの負けと言えば語弊がありましょうが、救済命令に従がうべきだ。第一、第二につきましては、やはりこれは事実の認定でありますとか、法の解釈等に多少の私どものほうにも異議の申し分がございますので、やはり取り消し訴訟によって明快にその点を割り切ったほうが、将来の点もいいのじゃないかというような事務的な判断だということでございますので、今後は、なるべくこういうような労使間に争いが起こるのはよくありませんから、十分私ども注意いたしますが、しかし、疑義があったり、事実認定に問題があるというようなことを当局が判定いたしました以上は、やはりこれは一ぺんかけるところへかけて、そして最後の判断をしてもらって、それに従っていくということ以外にはなかろう、かように考えて、私も最後には同意いたした次第でございます。しかし、いま申し上げましたように、組合側と管理者側との間の、かりに掲示板にいたしましても、これをお貸しする、貸した以上は、どんなものをつけてもいいじゃないか、そういうふうに私は常識上は考えられますし、また、お貸しするときに、お貸しはするが、こういう点はどうしますか、こういうぐあいにしたいというように、両方の話し合いをつけているのか、その契約なり、そういう話の中にそういうものが織り込まれているのかというようなことを聞いてみたのですが、それは何か就業規則その他におきまして、ちゃんともう明瞭になっておると思うから、それにまで言及して書き入れなくても、私どもの解釈が正しいのだということを事務当局は言っているわけであります。それにつきまして私どものほうでは、いま申し上げましたように、一応将来に関係することでございますから、はっきり割り切って、そして私どものほうが間違いであるならば、間違いのように直せばいいじゃないか。しかし、そうでないならば、組合のほうにも話をして、理解をしてもらう、そうして将来はそういうことのないように、どうすればこういうことが起きないかということを研究いたしまして、両方に誤解のないような措置をとるべきだ、こう考えておるわけであります。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 きょうはNHKの予算で、これは番外ですから、あまりしつこく質問しません。いずれゆっくり質問いたしますが、二、三日前の新聞に、大臣はビールを持ったり、すしを持ったりして全逓本部に行って、今後は仲よくしよう——こういうことはけっこうなことだと思うのですが、そういう新聞記事が出ておりました。あなたはそういうりっぱな気持ちでも、末端の郵便局長がビラをこんなにしたんでは、これは仲よくやろうと言ったってやれない。これはどこへ張ってあったのか、組合の事務室の入口に張ってあったというのですが、官側がこういうことをやれば、私のほうだって、去年官側をやめた事務次官が選挙運動をやっているのを私はたくさん知っている。こういう速記録に残ることだから、言いたくない、伏せておきますが、お互いに信義を重んじなければできないです。労働運動も、官のやはり労働施策というものも。あまりこういうやり方は私はひどいと思うのです。よく調査をして、行き過ぎがあったら、そういう局長はある程度処罰をするということで、ひとつよく調査をしていただきたいと思います。

徳安實藏自由民主党郵政大臣

○国務大臣(徳安實藏君) 先ほど人事局長も申し上げましたように、至急に調査いたしまして善処いたします。

占部秀男日本社会党

○委員長(占部秀男君) 本件につきましては、本日はこの程度といたします。     —————————————

占部秀男日本社会党

○委員長(占部秀男君) 次に、放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。  本件につきましては、去る二月二十三日、すでに提案理由の説明及びその補足説明を聴取いたし、三月十九日、衆議院より送付、本院に付託されております。  これより質疑に入ります。御質疑のおありの方は、順次、御発言を願います。

新谷寅三郎自由民主党

○新谷寅三郎君 このNHKの予算その他について、二、三の点についてお伺いしたいと思うのですが、これにつきましてまず第一に伺いたいのは、郵政省から意見書が出ております。この意見書は、いままでの意見書と多少違った項目も記載されておりますので、これについて郵政大臣からお伺いしたいのですが、その一つは、意見書の第三に、「最近における受信契約数の状況にかんがみ、今後はいっそう能率の向上、経費の節減に努めること」、それからもう一つは、第四、「協会の経営状況については、積極的に受信者に周知を図るとともに」、云々ということが書いてあります。私も応当然のことだと思うのですが、この三と四につきまして、もう少し具体的に郵政大臣はどのようなことを考えておられますか。これはどういうつもりでこういう意見書をお出しになったのか。その点をもう少し具体的に明確にしていただきたいのであります。

徳安實藏自由民主党郵政大臣

○国務大臣(徳安實藏君) こちらから書きました意見書は、きわめて抽象的でございますので、御不審が起きることもごもっともと思います。これをかいつまんでその趣旨を申し上げます。  最近三カ年の間の受信者の増加状況を見ますというと、だんだんだんだんに新しい受信者が少なくなってまいるようであります。三十七年度には三百十四万、三十八年度には二百二十六万、三十九年度には百三十万、これは三十九年度は見込みでございますが、こういうぐあいにだんだん少なくなってまいりまして、四十年度のNHKの予算を見ますというと約九十八万——、百万にも達しないというようなことのようであります。こういうような点から考えまして、収支の面において十二分に配慮されながら、合理化するなら合理解し、経費の節約等もできるだけはかっていただいて、そうしてこうした現実に即するような措置をとってほしい、こういうような気持ちがここにあらわれているわけでございます。それ以上の詳細なことは、政府委員から御質問によってお答えいたしたいと思いますが、大あらましの筋は以上のとおりでございます。  四の問題でございますが、NHKの維持運営のための農用は、御承知のように、受信者の拠出する受信料によってまかなうものでありますことは申し上げるまでもございません。したがって、その経営状態につきましても、やはり受信料によってまかなわれているという事実にかんがみまして、その経営状況なり実情等を受信者にできるだけ積極的に周知するように取り計らってほしいという考え方、それから、同様な趣旨から申しまして、業務運営面についてできるだけ受信者の声を反映するようにしてもらうことが望ましい、こういう気持ちでこの第四項ができたのでございまして、つまり、国民から徴収する受信料でまかなっているNHKでございますから、その経営なりその他の内容につきましても、できるだけ国民に周知するような措置をとっていただくことが望ましいではないか。同時に、したがって、そういう趣旨から申せば、受信者の要望等をできるだけ反映するように努力してほしいという意味を含めまして、こういう文字になっているわけでございます。しかし、詳細な点につきましては、政府委員から御質問によって御答弁いたしたいと思います。

新谷寅三郎自由民主党

○新谷寅三郎君 大臣の御趣旨は大体よくわかりましたので、特に政府委員からの説明は求めませんが、三項、四項については、郵政大臣の考え方はただいまお話しのとおりでありますが、これに対して、NHK自身はどういう考え方を持っておられますか。  それから具体的に、NHKとなると、これは実施機関ですから、もっと具体的な考え方、具体的な諸措置がなければならぬと思うのです。それについて、三項、四項につきまして、NHKとしては、どういう方針を持って、どういう具体的措置を講ぜられますか、それを伺いたい。

小野吉郎日本放送協会副会長

○参考人(小野吉郎君) この問題につきましての考え方は、ただいま大臣が基本線としてお答えになりましたとおりに考えております。私どもといたしましても、将来の受信者の伸長の鈍化の状況、これに伴いましての財源の漸次窮屈になります状況を勘案いたしまして、経費のむだのないように極力節減をいたしまして、しかも、事業内容といたしましては、質的低下を来たさないように、むしろ、その向上を期するように配意をいたしてまいっておるわけでございまして、第三項の状況につきましても、四十年度予算、ただいま御審議をいただいております予算の内容につきましても、実を申しますと、収入の増加の度合いは、これからいろいろ計画をいたしております計画をそのまま充足いたしますのには、通常の状況をもっていたしましては、きわめて困難でございます。具体的に申しますと、三十九年度に比較いたしまして、四十年度収入の増加を見ますものは四十九億でございまして、これは前年度、いわゆる三十九年度予算に対します比率を申し上げますと、約七%余の増収でございます。そういうような増収の中で、まず、いろいろな法律的な制約のございます固定資産の増加に伴います。これに対する減価償却の問題でございますとか、あるいは借り入れ金の返還の問題、さらに、放送債券の発行に伴いまして、これの将来の元利返済に備えますために、法律上所定の積み立てをいたすような措置も、まず、この収入の中から優先的にとらなければならないわけでございます。この額が、おおよそ四十九億の増収がございましても、二十三億ばかりはその方面にまず充当しなければなりません。そうなってまいりますと、残余の経費は二十六億ばかりのものでございますけれども、三十九年度末におきます事業の規模を拡充いたしませんで、そのまま維持いたしますにいたしましても、当然増と見られます経費が二十三億あるわけでございまして、そういうような差し引き計算をいたしてみますと、残ります金はわずか三億余でございます。これでは、ほとんど新規計画はできないというような状況でございますが、まだまだ、NHKの本来の使命でございます放送網の拡充関係に伴う建設関係の所要の措置並びに番組関係についても、いろいろと向上を期してまいらなければならない問題もございますし、そういったような必要な新規計画を総合いたしまして、これに所要な経費は、幾ら切り詰めてみましても、二十五億の経費を要するわけでございます。したがいまして、これは思い切った在来経費の節減にまたなければならないわけでございますので、そういった面につきましては、あとう限りの努力をいたしまして、そういった方面から十二億ばかりの節減を期待をいたしております。あとの十億ばかりにつきましては、先生御指摘の、将来、財政の趣向に伴います非常に漸次困難におもむきます状況を勘案をいたしまして、在来からその関係に対処いたしますために、当該年度の受信料収入を、運用経費にフルに使いませんで、一部保留をいたして、しかも、これを建設関係の資金に充当をいたしてまいっております。在来も、これも、できるだけ多くそういう措置をいたしますために、五十億の経費を充当をいたしておったわけでございますけれども、四十年度の時点で申しますと、理想的には、まだ五十億ぐらいのそういった措置を必要とするようにも思いますけれども、現在の財政の状況から見ますと、これも不可能でございますので、その面から十億を削りまして、建設充当資金を四十億として、その十億は、ただいまの新規計画の不足充当分にいたしておるような次第でございます。しかりといえども、なお一そうこういった面につきましては、合理化、また経費の効率的な使用を考えてまいらなければなりませんので、毛頭もむだを許さないばかりでなしに、一段の配慮を加えまして、御趣旨に沿うような運営をいたさなければならないと思います。そういった面から申しますと、経営の全体の規模を、きわめて近代的な、合理的、能率的な面にいたしますために、数年前から機械化作業の面を取り入れてまいっておりまして、漸次そういった面が結実をしつつあるような状況でございます。将来といえども、そういった面を併用いたしまして、御趣旨に沿うような運営をいたしてまいりたいと思います。  意見書の四項の問題に関連をいたしましては、何しろ受信料によって立っております協会でございますので、受信者の方々に対しましても、ほんとうにその内容が御納得いただけるような状況でなければなりませんことは、もちろんでございますので、そういった面につきましても、受信者の方々からも忌憚のない御批判を十分に受けまして、反省すべきところは反省をいたし、改善を要するところは改善をするような措置を講じなければなりません。そういうような意味で、在来といえども、具体的に申し上げますと、あるいはNHKの放送のラジオ、テレビのメディアを通じまして、あるいは私どもの新聞でございますとか、雑誌でございますとか、その他のパンフレットの発行や、こういったような事柄によりまして、できるだけ事業内容を十分に御承知をしていただく、これに対して十分な御批判を受けて、私どもの姿勢を正すような措置をいたしておるわけでございます。そのほか、全国の受信者の方々と直接私どもが会いまして、ひざ突き合わせて十分に御意見を拝聴するような機会を、ここ数年来続けてまいっておりまして、全国各地でそういった機会を持っております。四十年度におきましても、かなりの数につきまして、全国各地に直接そういった受信者の方々の声を聞き、これによって十分事業内容の御説明をして、誤解があるとすれば、これを解消していただくと同時に、われわれに足らないところがあれば、十分これを経営の中に取り入れるような措置を講じてまいりたいと思います。さらに一歩進めまして、全受信者の方々との間にそのようなことができれば、これは非常に理想でございますけれども、言うべくしてなかなか、これも非常に多数による受信者でございますので、そういったことも完全に実行いたしますことは困難でございますが、四十年度予算におきましては、できるだけ考えられる可能な範囲におきまして、そういう集団体な問題についての一つの組織づくりと申しますか、そのような面を配意いたしておるわけでございます。そういった関係で申しますと、ただ単に受信者の方々との集団的結成と申しましても、ばく然とできるわけでございませんので、やはり中心はNHKのラジオ、テレビの番組内容に関係を持つわけでございます。そういった面から、わりにそういう集団を結成しやすい農漁村向けの番組関係等につきまして、できるだけそういった面で、個々の御家庭でなしに、集団でこれをやはり聞いておられるような向きもあるようでございます。そういった面に対しまする対策を講じますとか、あるいは子弟を持っておられまする——教育放送関係につきましては、いろいろと御父兄の方々には関心の深い問題でございまして、こういう問題については、さらに一般の改善をはかりますために、受信者団体の中でももちろんでございますが、地方自治体におきましても、きわめてこの方面に熱意を持ってそういった集団的な一つの向上批判の関係を持つような趨勢もございますので、そういった面を取り入れまして、私どもの本旨に沿うような運営をしてまいりたいと思います。  また、在来、NHKの機構も、ここ数年来いろいろ膨大になってまいっております。こういう膨大な機構になってみますと、何かについてNHKにものを言いたい、あるいはNHKの協力を得たいというような点につきましても、なかなかどこへ言っていいかわからないような状況も十分に想像できますので、予算の御承認をいただきましたならば、四月一日を発足の目標といたしまして、全国各局に相談所を設けまして、そこで即刻そのような措置のできるような配意を、四十年度予算には実は計上をいたしておるような次第でございます。  以上、具体的にはいろいろまた考えなければならない問題もあろうかと思われますが、将来一そうそういった在来の実績を基盤といたしつつ、さらに、これにつけ加えるものがあればつけ加えてまいりたいと、かように考えております。

新谷寅三郎自由民主党

○新谷寅三郎君 ただいまの御説明で、NHKが考えておられる具体的な事柄は、ほぼ明らかになりましたので、私は、そういう考え方で、この四十年度以降、真剣に取り組まれないと、NHKの経営上、非常な難関に逢着するだろうということを考えるのでありまして、ぜひ、いまおっしゃった事柄はもちろんのこと、さらに、いろいろの問題について、あらゆる角度から検討をして、実行できるものはどんどん実行に移すという方策をとっていただきたいのであります。  もういまから申し上げてもおそいのでありますが、そういう観点から言いますと、私は、今日までNHKがやってこられた仕事は、世の中には相当みなためになっている仕事だと思います。しかし、二、三年前からも申し上げておりますように、テレビの聴視料がどんどんどんどん予算以上にふえた。NHKは非常に資金的には豊かになった。だから、こういう仕事もやる、ああいう仕事もやるというので、いろいろな仕事に手をつけられた。私は、そのときから、実は、これはある程度の普及状態になると、だんだん先のほうは、いわゆる収支状況の悪い、経済的でない受像機というものがどんどんふえていくことになるので、収支から見ると必ず悪くなりますよと、そういう状態を考えていまから準備をされないといけないのではないか。それには、目につくのは、やっぱりNHKは、いまお話しになったように、本来の仕事を第一義にして取り組んでもらいたい。NHKがおやりになることはいい仕事ばかりだと思います。だから、これを目のかたきのように言うのじゃありませんけれども、学園を経営されておるような問題、学校を自分で持つということですね。通信教育というのは必要だと思いますし、これに対してNHKがあらゆる協力をされるということは必要だと思う。しかし、自分で学校を持つということについては、これはおのずから別でしょう。そういった問題に対して、毎年数億の金を費やさなければならぬということは、これは非常な余裕があったらけっこうです。しかし、本来の仕事でさえも相当切り詰めなければやっていけないという状態を考えると、世の中の人が喜ぶことは何をやってもいいのだということではなしに、やはりNHKは放送法に書いた本来の仕事を第一義にして、それに全力をあげるというのが、NHKの当然の使命だと、私は前から思っておったのであります。非常にあなた方、いやな顔をされましたが、そういう御注意はこの委員会でも再三申し上げた。いろいろ弁明をされましたが、今日になると、それがいいか悪いか、NHKは十分私は考えてもらわなければならぬと思うのです。いま今日それを言うのじゃありません。繰り返して言いませんが、とにかく私は、そういう経営状態になればなるほど、もうここ三年くらい先になると、いまの受信料でいいかどうかということさえも再検討されなければならないという状態になるのじゃないかと思うのです。そういう場合を考えると、どこまでも本来の第一義的な仕事に全力をあげるのはあたりまえのことなんです。世の中の人が喜ぶからこれもやる、あれもやるというので、NHKの聴視料から出てきた収入でそのほうの仕事にどんどん金を使っていくということは、NHKの本来のあり方から見て、私は再検討すべきだという考えをいまも持っております。そういう点について、会長もお見えになったから申し上げておきますが、これは特に御注意を願わなければならぬことだと思いますが、前田会長いかがですか。

前田義徳日本放送協会会長

○参考人(前田義徳君) まことに御説のとおりでございまして、私どもといたしましても、御趣旨に沿って、本来業務に全力を注ぎ、NHKの運営をあやまりながらしめるようにしてまいりたい、このように考えております。

新谷寅三郎自由民主党

○新谷寅三郎君 前田会長からただいまお話しのような御答弁がありましたので、この問題についてはもう申し上げません。願わくば、NHKの本来の仕事をどこまでも第一義的にして、それにいやしくもひびが入るような形においていろいろ第二義的、第三義的な問題は、たとえ世間が喜ぶことであっても、世間から希望がありましても、緩急の順序は間違えないようにしていただきたいということをもう一度これは指摘を申し上げておきます。  それからその次の問題は、NHKでいま当面しておる一番大きな問題は、それはテレビジョンの普及の問題、難視聴地域の解消の問題だと思います。ラジオのほうが九九%までいった、テレビのほうは四十年度でやっと九〇%までいくだろう、こういうふうな御計画はであります。九〇%はむろん満足すべきじゃない。放送法の七条にあるあの精神でいうならば、やっぱりこれも一〇〇%に近いところまで持っていかなければならぬということになるのではないかと思う。そこで、そこまでいくのには、先ほど来お話のありましたように、これは私は、収入はふえてこないし、経費のほうはたいへんな経費がかかるということを覚悟しなければならぬと思うのです。一体、これについて、どの辺を目標にしておるかということが、具体的には私は問題になるのではないかと思うのです。ごく平面的な理屈だけからいいますと、一〇〇%じゃないかということが言えるのです。ラジオでも一〇〇%はなかなかむずかしい、テレビに関しましては、理想は一〇〇%でありましょうが、大体どの辺を目標にして進むのがいいか。ということは、これは放送法七条をどう取り扱うかという政治的な配慮からも、そういう点からも見ていかなければならぬ問題だと私は思っているのですが、いまそういうことを申し上げて、それなら九八%ででよろしい、九七%でよろしい、という数字はなかなか出来ますまいと思いますが、しかし、これについては、郵政大臣としても、大体この辺の程度でいいんじゃなかろうかというような考え方も持っておられてもいいじゃないかと思うんですが、テレビジョンのカバレージの大体の目標というものについて、もし何かお考えを伺うことができれば、非常にけっこうだと思うんです。

徳安實藏自由民主党郵政大臣

○国務大臣(徳安實藏君) NHKの性格にかんがみまして、法律上も明瞭でございますし、商業放送ではないのでありますから、法の精神に沿って、一日もすみやかに全国民に均霑するように、公平に見えるように、聞こえるようにしてあげるということも当然だと私ども考えております。したがって、そういう意味におきまして、NHKの特色もあり、NHKの存立の意義もあるわけでありますから、ひたすらにその方向に進むことはあたりまえだと思います。したがって、事務当局あるいは放送関係、NHKの責任者の諸君も、その意思を体して、難視聴地域の解消に懸命の努力を払っておられることは、御承知のとおりでございますが、私もただいまの御質問でもっともだと考えますけれども、じゃ、何%までがいいんではないかということまでも深くまだ考える段階に至っておりませんので、これは事務当局、NHKのほうからの計画書もございましょうから、そちらのほうから答弁していただくことが正鵠であり、正しいと思います。したがって、そっちのほうから説明をしていただきますが、ただいま新谷委員の仰せのとおりに、これはだれが考えましても、あの聴視料の性格から考えましても、NHKの創立の、できておりまする関係から考えましても一人も残らずに聞き、見ることができるような施設を将来は完備するということは当然の責任だと思いますので、そのほうにひたすら努力をしておるわけでございます。  で、その年次割りでありますとか、目標等につきましては、NHKのほうから、ひとつ夢と申しましょうか、プランと申しましょうか、計画はここ一年、二年では全部そこまではいかぬと思いますけれども、おおよその見当はついておると思いますから、そちらのほうからしとつ説明をしていただくことにいたします。

新谷寅三郎自由民主党

○新谷寅三郎君 事務当局からの説明はけっこうです。こういう質問をいたしました趣旨は、九〇%からさらにもう何%上げようという努力をすることになりますと、相当たくさんの局を置いていかなければならない。これはHF帯の局になると思うのですけれども、相当の数ですね。というよりも、驚くべき数字にのぼる置局をしていかなければならぬということになるわけです。これは理論的にいうと、たとえば十人いる部落でも、二十人いる部落でも、やはり一つの局を置いてやっていくのだ、こういうふうな方針でいくことになるわけですけれども、それが現実の問題として可能かどうかということになってくると、これは私は相当政治的に考えなければならぬ問題があると思うのです。のみならず、私は技術のほうには実は弱いのですけれども、いままでのUHFの伸び方、あるいは置局のしかたを見ますと、やはり相当の設備をしているわけです。しかし、もう微電力局といっても、微電力を通り越して、もっと小さな何ワットかの局で、局と申しましても、そういう機械を置いて、最近聞くところによると、たとえば電灯会社が電柱にトランスを置いていますね。ああいう程度の、ポータブルの実に小さな機械を電柱のようなものにひっかけておくことによって、ある程度の救済ができるような機械が考案されつつあるというようなことも聞くのです。もしそういうことができれば、機械設備が簡単で、安くてよければ、それをどんどん普及していくということも、これは方法だと思います。また、それができなければ、いまのUHFのような、現在やっておられるようなUHFの局を、十人のためにも、二十人のためにも置いていけといっても、これはよほど聴視料でも上げてやらない限りは、できっこないだろうと思います。  そこで問題になるのは、もしそういう機械ができない場合を考えると、やはり現在のような共同アンテナのようなものを普及していくというようなことも考えなければならない。共同アンテナを普及するのには、いまは何割ですか、二割か三側かをNHKが助成をしておられるわけですね。あとは地元負担です。しかし、これも実績を見ると、有線なものですから、非常に寿命が短い。五、六年たつと、またやり直さなければならぬというような、非常に欠陥があって、地元では弱っているところが相当あるようです。こういう状態ですから、実は、カバレージを最終的にどうするかという問題、そこまで到達するまでに、どういうふうな方法でこのカバレージまで持っていくようにするのが、一番NHK自身にとっても、あるいは国民にとっても経済的で利益であるかというようなことを、もう少し掘り下げて考えてもらわなければならぬ時代になっているのじゃないかという気がしてしようがないのです。NHKには技術研究所もありますから、この際、私は、特別に技術研究所に、大臣必要であれば、そういう命令でもあれは放送法によって研究命令出せるはずです。命令を出してでも、早くその問題を解決をして、どういう方式でこれからごく末端のほうに伸ばしていくかということについて、真剣に努力を払っていかなければならぬ時期がいまじゃないかという気がしてしようがないのです。大臣どうですか、それは何かお考えはございませんか。

徳安實藏自由民主党郵政大臣

○国務大臣(徳安實藏君) お説ごもっともです。いま四十年度の予算におきまして、あの中継施設等を予算どおりにいたしますと、九三%ぐらいまでまいりそうです。これは四十年度の最終日までにそこまでいくということでございます。あと残りますのが七%ぐらいあるわけですが、現在のような中継によりまして、あと何%ぐらい要求が満たされるのかという問題でございますが、これはおそらくNHKのほうで数字を持っていると思いますから、そちらから御説明いたすと思いますけれでも、いずれにいたしましても、九七%あるいは九八%ということは、いまのような状態でも、少し金をかけますれば可能だと考えられるかもしれません。あと残るものはどうするとかということは、いまお説のように、いろいろな方法があろうかと思います。そういう方法をいまから研究せよ、それはごもっともでございますから、私のほうも、おそらくNHKのほうも内々は研究もし、調査もしておられると思いますが、ともどもにひとつ話し合いをいたしまして、そして真剣にそういう問題に取っ組んで研究されますように努力いたしたいと思います。

新谷寅三郎自由民主党

○新谷寅三郎君 いまの問題について、NHKから何か現状の説明なり御意見なりがあれば伺いたいと思います。

田辺義敏日本放送協会専務理事

○参考人(田辺義敏君) お答え申し上げます。  先ほど来いろいろ伺っておりましたが、御意見全くごもっともでございまして、私どもといたしまして、難視聴地域の解消につきましては、最大の努力を払っておるつもりでございます。若干、数字的なことを申し上げますと、いま大臣のお話もございましたように、四十年度末には大体九三%になる予定でございます。現在までにチャンネルプランとしてきまっておりますのが、第一次、第二次とございますが、大体その第二次で割当てております地区が、四十年度中に完了の予定でございます。そのあとも引き続きまして、だんだんスケールは小さくなってまいりますが、続けてまいります。第二次チャンネルプランで対象としておりますカバレージの最小の世帯数は、三千世帯でございます。なお、三千世帯以下の比較的多い世帯で、まだ十分カバーできないところがたくさんございまして、大体四十一年度から四十二年度、四十三年度、四十四年度、四十五年度あたりまでまいりますと、いまの一応の計画では、大体四十年度と同じように、毎年百二十程度の置局を考えておりますが、これでまいりますと、四十五年度ごろになりまして、大体千世帯をカバーするぐらいの地域の置局が終わりまして九七%と、こういうふうな数字になるかと思います。それから以後は、今度は千世帯を終わりまして、五百とか、八百とか、七百とか、そういうふうな世帯に入ってまいると思いますが、一応そういう世帯になってまいります。百二十ぐらい置局いたしまして、まあ一%弱という程度のカバレージの増になってまいります。現在一応考えております計画では、四十六年度末——四十六年度から千世帯以下のところへ入ってまいりまして、四十六年度末に九八%、こういう数字を一応予定いたしておりますが、この場合に、先ほどちょっと触れましたように、四十年度末には第二次チャンネルプランの割り当て地区は全部終わると、そういう形になっておりまして、それ以後につきましては、昨年郵政省のほうできめていただきました微小電力というものの基準に従って置局してまいることになると思いますが、この微小電力につきましては、三千世帯以下というものを対象にしておりまして、比較的電力も小さくなってまいります。Vでありましても、Uでありましても、在来のものに比べましてだんだん小さくなってまいります。それらにつきましては、すでに現在におきましても、鋭意経費を節約いたしまして、合理的な運営ができますように、建設費あるいは保安につきましてもいろいろ検討を重ねてまいって、ある程度の成果をあげてまいっておりますが、今後も、先ほど御指摘のように、この点には最重点の研究と申しますか、そういうふうな努力をいたしまして、御趣旨の線に沿いまして、極力経費の節約をはかって、合理的な建設を進めてまいりたいと、かように思っております。  なお、これに関連いたしまして、世帯数が、いま申し上げましたように、まだ四十五年ごろまでは、一応平均いたしまして千世帯程度のものとなっておりますが、もっとだんだん狭くなってまいりますと、カバレージが小さくなってまいりますと、あるいは数百、あるいは三百、あるいは百と、あるいは御指摘のような何十というようなところにも当然電波を届けなければならぬという時期が参ると思いますが、それにつきましては、これをきわめて合理化した電波を出す放送機で出すか、あるいは現在の共同聴視のような有線でつなぎましたものでサービスし、これを置局の一環と考えましてサービスしたほうがよろしいか、これにつきましては、常識的には、数が少なくなれば有線のほうがあるいは有利かと思いますが、その限界点につきましては、これを百にするか、あるいは三百世帯程度に押えるか等につきましては、現在非常に正確な結論を持っておりませんが、まあ、そこらの百あるいは二百程度がその限界点ではないかと、これはケース、バイ、ケースで若干違ってくると思いますが、さように考えておりまして、これらにつきましても、できるだけ寿命の長い有線放送設備等につきましても、いろいろ研究を進めてまいりたい、かように考えております。

新谷寅三郎自由民主党

○新谷寅三郎君 田辺さんの言われる点、けっこうだと思います。いまお話しのような点について、私は、まあ郵政省でもひとつできるならばお話し合いを願って、もし必要だということであれば、放送法による研究命令でも出されて、そのくらいのウエートを置いて、いまからその問題について真剣に取り組んでもらわなければ、またむだな施設ができましたり、あるいは非常に経費を要する施設が多くなって、あとで維持するのに非常に困るということですね。これはまあテレビジョンの一つの曲がりかどに来ているのじゃないかというような気がしてしようがないのです。真剣にひとつ取り組んでもらうように、大臣のほうでも指導していただき、NHKもその問題については、テレビジョンのいろんな問題がありましょうが、それはもう最重点を置いて研究を進めてもらいたいと思います。  それから、それに関連して、郵政省のこれは事務当局でけっこうですが、お聞きしたいことが一つあります。それは難視聴地域の解消ということに関連しまして、NHKもあるいは民放も中継局をあちらこちらにつくりたいということを言っているわけであります。これがなかなか郵政省の考えでうまく実現できないという例がずいぶんあちらこちらに出ているようです。というのは、NHKが、ある場所に中継局を置こうということになって、計画を持って行ったら、これは波の関係もいろいろあると思うのですが、郵政省のほうでは、民放と共同でやれ——関係の民放がそこに中継局を置くのがいいかどうかということについての、はっきりとした考え方が出ないものだから、その出るまで待てというようなことで、中継局をある場所に置こうという計画を、むしろ郵政省が阻害をしているというような事態が、あちらこちらにあらわれているのですね。これは大臣御承知のとおりだと思います。これはもちろんできることであれば、理想的にいえば、NHKも民放も同じ場所で、同じ施設を使って波を出すということが、一番望ましいことだろうと思うのであります。望ましいのでありますけれども、NHKは、とにかく一日でも早く、国民あまねく電波を届けなければならぬという義務を持っている。一方、民放のほうは営業の採算性からいって、採算の合うところでないと置局をしないという、それはもう生まれつきがそうなんですから、そういう性格を持っている。その二つがなかなか合致しない場合が出てくるわけですね。その場合に、半年も一年も、まだ民放のほうが態度がきまらないのだから待てと言って押えていることは、むしろ、テレビジョンの普及を妨げているということになるわけです。そういう具体的な例も私たくさん知っております。これは基本的な考え方は考え方として、郵政省の考え方に、何もかも反対するわけじゃないのですけれども、現実の問題としては、やはりある程度のところで踏み切って、置局をさしていかないと、テレビジョンが伸びないということになりますから、これは郵政省が、ある場合には英断をもって態度をきめるべきだということが考えられるのですけれどもね。これは電波監理局長でけっこうです。そういう問題については、ひとつこれからもう少し積極的に、郵政省が自分が中心になって場所をきめるように努力をするとか、民放とNHKとの間に立って、取りまとめにもう少し真剣になってやるとかというような方法で、早くこの問題を解決していくという努力をすべきだと思いますが、監理局長いかがですか。

宮川岸雄郵政省電波監理局長

○政府委員(宮川岸雄君) ただいま先生御指摘の問題は、確かに難視聴地域解消の中継局設置の一つの問題であろうと思います。御承知のように、三十九年度から中継局の設置が非常に多くなりましたことにつきまして、省といたしましては、NHKと民間放送と共同でなるたけ安い経費でもって早く中継局を設置してもらいたいという趣旨から、共同建設ということを指導いたしたのでございますが、その間におきまして、御指摘のようなNHKと民間放送において、多少目的とするところがズレがあるというようなことから、置局場所の選定その他につきまして、必ずしもスムーズにいかなかったということもあったように聞いております。そのことのために、NHKの置局が非常におくれたというようなことになってまいりますと、角をためて牛を殺すというような形にもなってまいりますので、この点につきましては、今後とも民間放送の中継局設置ということに対する意欲の強化と申しますか、そういう公共放送の使命に徹して、多少のところはがまんをしてといいますか、カバレージが最も早くふえるような置局に積極的に協力してもらうというたてまえで、民間放送に対して強力な行政指導をしていきたいというふうに思います。  なお、この問題につきましては、さらに中継局というものの設置の民間放送のいわば義務と申しますか、そういったような法律的な問題あるいは、さらに事業地域というような問題とか、いろいろな問題もございますので、そういう点等につきましては、今後の研究課題といたしまして、放送法改正その他におきましても、よく念頭に置きまして早く考えていきたい、こんなふうに考えております。

新谷寅三郎自由民主党

○新谷寅三郎君 その問題はこの程度でとどめておきますが、その次に、これは先ほどちょっと聞き漏らしましたので、NHKのほうに聞きたいのですが、郵政大臣の意見書にもありますように、今後収支状況が、現在と比べますと総体的にはだんだん苦しくなるだろう、したがって、能率の向上、経費の節減につとめることが必要であるということが書いてありますが、その経費の節減の問題に関連しまして、私がNHKのこまかい予算を全体通覧をして感じますことは、他の産業でも同様でありますけれども、やはり人件費の問題が一番大きく目につくのです。毎年毎年仕事がふえていく、これは事実です。また、だんだん番組の製作にしても、あるいは報道関係の取材にしても、人をよけい注入しているということも、努力のあとは見られるので、その全体が私、不賛成だというのじゃありませんけれども、経費の節減という点から見ると、NHKの全体の予算の構成から見て、私は人件費をもっと切りつめることを考えないと、毎年毎年何百人というふうに人間がふえていったのでは、これでは、ほかの産業でも同様でありますけれども、NHKは人件費で行き詰まるのじゃないかというようなことを心配するわけです。そこで、できるだけ最小限度の人員でやってほしいと思います。民放なんかと比べますと、たいへんな人間の数の相違がありますので、これは、私はどこまでNHKに取り入れられるかはよくわかりません。わかりませんけれども、他の類似の放送事業者の人の使い方等についても、十分参考にされる必要がある。と同時に、さっき田辺理事からもちょっと言われましたが、NHKの放送、テレビジョン、ラジオを通じまして、全部とは言いませんが、大部分はもっと機械化をしてもいいのじゃないかと思うのです。機械化をするということは、人間の合理化につながってくるわけであります。私は、もっと近代的な機械をたくさん入れて、機械化をされる必要があるのじゃないか。ほかの産業もどんどん——近代化というと、いわゆる機械化をして人件費の節減につとめているというのが、これはもう一般の趨勢で、これは当然のことだと思うのです。どうもNHKには、そのほうの努力が足りないのじゃないか、極端に言いますと。ことばが悪いかもしれませんが、そういう感じがしてならないのです。だから、人件費の節約、つまり、人員をできるだけ最小限度で運営するというたてまえをとるべきこと、それに伴って、仕事の中で可能なものはできるだけ、一時は金をかけてでも、全国的に機械化をしていくというようなことは、おやりになれないものかどうか、その点をお聞きしたいのです。

前田義徳日本放送協会会長

○参考人(前田義徳君) お説のとおりでありまして、NHKといたしましては、第一次五カ年計画、第二次六カ年計画を通じて、経営の健全な合理化の目標を、お説の点においてやってきております。ただ、機械化の問題につきましては、大体昭和四十一年度までに、基本的な全国化をあらゆる業種について完成いたしたいという予定でございまして、昭和三十九年度から、一応たとえば加入であるとか、給与であるとか、あるいは職員のいろいろな問題、それから一部それに付随する業務につきましては、機械化は昨年四月からルートに乗っております。大体の見通しといたしましては、この機械化を第二次六カ年計画の全体を通じてやる計画としては、六十数億必要とするかと考えましたが、その後、技術の革新が日進月歩でございまして、より経済的な新しい機械もできてまいりまして、現在のところでは、六十億の予定が、あるいは四十億で済むのじゃないかという考えも、私としては持っております。  全体を通じて申し上げられることは、NHKの人員は、この御審議いただいている予算にもございますが、およそ一万五千名に近づいておりますけれども、他の国内の放送事業と比べますと、テレビにおいて二チャンネル、中波において二チャンネル、さらにFM、そのほかに国際放送を行なっておりますので、しかも、その放送時間は、第二、いわゆる教育テレビジョンを除いては、すでに全日放送の域に達しており、特に国際放送については、一日延べ三十六時間、十八方向という膨大な業務量を持っておりますので、この点は、国内の放送事業とはちょっと比較しがたいかと考えております。しかし、お説の趣旨にのっとりまして、昭和四十二年度末に、もし機械化しなければこのような業務を処理するためにどのくらいの人員が必要となるかということも一応想定いたしまして、そういう意味で、昭和四十二年度までに、できれば御趣旨のとおりの方針を実施いたしたいと考えております。また、送信所その他につきましても、極力無人化を進めておりまして、近代科学によって人手が省けるという方向で、この計画も進めてきております。今後も一そうその方向に努力してまいりたい、このように考えております。

新谷寅三郎自由民主党

○新谷寅三郎君 いまのような方針でお進めくださればけっこうですが、ただ、いまの御説明にありましたけれども、たとえば職員の給与関係とか、いろいろ事務関係では、これはまあ電子計算機でも入れてやるとか、いろいろの、最近どこの小さな会社でも使っているようなもので間に合うと思いますけれども、NHK独自の業務の運営について、もっと機械化をされたらどうですかということを私は申し上げたわけで、全国各地に中継もしておられるわけです。そういった問題について、どうしてもしょっちゅう何人もつきっきりでなくとも、ある程度信頼すべき機械があるならば、もっと人手を省いて自動的にやっていけることが考えられないだろうかということを、NHK自身の業務運営全体にわたって機械化すべきものは機械化したらどうか。一時多少金がかかってもいいではないかということを申し上げたつもりです。その点ひとつ、さらにお考えを願いたいと思います。  それから、NHKの予算に直接関係のないことでありますが、この際、郵政大臣に二点お伺いしたいと思いますことは、一つは選挙放送の問題なんです。  私は、今日、テレビジョンが大体四十年度で九〇%のカバレージを持つようになり、毎年毎年一%か一%半くらい上がっていき、ほぼ——ほぼということばはきつ過ぎるかもしれませんが、大体ラジオに近いところまでテレビというものを国民が利用するようになってきておる。こういう状態を見ると、選挙放送についても、もうそろそろ日本でもテレビを使うようにしたらどうかという気がするのです。ラジオで声だけ聞かせておるというのも、一時はやむを得なかったのですが、しかし、ラジオで国民が声だけを聞くのと、やはり態度なり、どんな人かという顔も姿も見て演説を聞くのと、だいぶこれは国民が選挙に対する熱意を持つ上においては違いがあると思いますので、できればテレビジョンを選挙にも利用したほうがいいのではないかと思うんです。もちろん、これは郵政大臣の御所管の仕事ではないと思います。公職選挙法、これとの関係もあり、おそらく実施するとなると、実施機関はNHKになると思いますが、NHKで相当のこれは訓練をし、周到な計画のもとにやらないと問題を起こすだろうと思いますけれども、しかし、これは私はやってやれないことはないと思います。何かこれについて前向きにひとつ郵政大臣も検討をされたらどうか。そういうことは、むしろ、国民の選挙に対する関心をより深める意味でも、もう私はそろそろ踏み切ったほうがいいではないかという気がして申し上げているわけです。郵政大臣としては、一番関係の深い大臣ですから、その点ひとつ内閣でも取り上げられるようにされたらどうか。それから、NHKとしても、実施機関としてその準備をされたらどうか。今度の参議院の選挙には間に合いますまいが、しかし、その次の選挙くらいには、もうテレビジョンで選挙放送をやるという段階まで行ってもいいのではなかろうかという気がしてしようがないものですから、これはひとつ最終的にはお答えはできますまいと思いますが、いま申し上げたような趣旨で、郵政省もNHKも前向きでひとつ考えてもらいたいと思うのですが、いかがでしょうか。

徳安實藏自由民主党郵政大臣

○国務大臣(徳安實藏君) もうそうした時代にだんだん接近していることは、私もさように思いまして、いまは顔が出る程度で、ものが言えないそうでありますが、私も選挙をいたしまして、ときどき顔だけ見せる、それはNHK、民放両方随意に選択してやれるようになっているようであります。しかし、顔だけ見せて、ものが言えないようなものは、もう時代おくれで、適当なときに踏み切るべきだと思います。これはお話しのように、選挙法に関係することでございますから、選挙法等の改正のときには、そうした点が問題になると思いますし、私どものほうも、今日の時代でございますから、そうした方向に向かって善処するように努力いたしたいと思います。

前田義徳日本放送協会会長

○参考人(前田義徳君) 新谷先生並びに郵政大臣と全く同意見でございまして、NHKといたしましては、公職選挙法の問題もございますが、ただいま御審議いただいております予算の中で、少なくともローカル放送を増強するというたてまえの中で、直接の必要とする設備は、四十年度中に全国各地に置く予定でおります。  なお、その最近の選挙に関連する問題については、春日専務から御説明させていただきたいと思います。

春日由三日本放送協会専務理事

○参考人(春日由三君) 三十八年の十一月に行なわれました第三十回の衆議院議員選挙にあたりまして、衆議院議員の総選挙に関する臨時特例法というのがつくられました。その法律に基づきまして、NHKはテレビジョンにおきまして、スチル写真を出しまして、お一人につきおおむね三回の経歴放送をいたしております。しかし、その時点におきましては、いま新谷先生のおっしゃいますように、ラジオと同じように候補者の方々が演説をするというところまでになりますと、いま前田会長が申し上げましたが、各県の局の施設あるいは中継線の回り方によりまして、たとえば九州ながかの場合には、全域の方々が、自分の選挙区に関係のないところまで放送を聞かなければならぬというふうな、事実上の問題もございまして、とりあえず、経歴放送をお一人につき三回というのが、三十回の衆議院議員の総選挙では行なわれました。この法律はその後、四十六国会におきまして、公職選挙法の一部を改正する法律によりまして、正式に公職選挙法に取り入れられて、現時点では、総選挙の場合のテレビジョンのスチル写真を出した経歴放送までいっております。

新谷寅三郎自由民主党

○新谷寅三郎君 現状は私もよく知っているんです。知っているんですが、いずれ、これは自民党だけではなしに、社会党、民社党も含めまして、国会全体の問除として検討すべき問題だと思いますけれども、しかし、受け入れ態勢がないと、現実にできないんですと言われると、これは問題にならぬですから、私の個人的な考えではありますけれども、今日のテレビジョンの普及状態からみると、ラジオよりもテレビのほうが国民にもっと親しみを起こすし、選挙に対する意識も強くなるということは常識なんですから、そういう意味で、テレビジョンを選挙にも堂々と、公式に活用させるようはしたほうがいいんじゃないかという考え方から、将来に対する問題として、ひとつぜひ前向きで研究をしてもらいたいという希望を申し上げたわけです。いまの御答弁で、それ以上申し上げることは、お答えもむずかしいでしょうから、この程度にしておきますが、同様にもう一つ、時間をとって恐縮ですが、お尋ねしたいことは、カラーテレビジョンの問題でございます。  私は、いまの日本のカラーテレビジョンの状態から見まして、時期が早いんじゃないかということを数年来申してまいりました。これは受像機の問題もありますし、中継用のマイクロウエーブの問題もありまして、そういう方面に非常に関係機関が金を使うよりも、とにかく、白黒を全国に普及するほうが先決じゃないか。その間に、カラーテレビのごときはもっと研究を遂げて、一番進んでいるといわれるアメリカなんかでも、まだ満足な状態になっていないわけですから、もう少し研究をしてからということを言っておったのですが、現在、これは郵政大臣といいますか、郵政省が非常にマイクロを早くやれ早くやれと言ってせっつかれたのだそうですね、歴代。おもなる都市ではカラーテレビジョンのマイクロというものは大体できているんじゃないですか。それから聞きましょうか。カラーテレビの中継用のマイクロウエーブは、いまどこまで伸びていますか。

宮川岸雄郵政省電波監理局長

○政府委員(宮川岸雄君) カラーテレビの普及に伴いまして、当然マイクロウエーブもカラーテレビを伝送し得るような形にしなければならないわけでございますが、ただいま私、正確なところまで覚えておりませんが、北は北海道から、南はたしか九州の福岡まで、基幹的なところに対しまして送るように、マイクロウエーブの整備を電電公社におきまして早急な完成を目ざして現在やっております。

新谷寅三郎自由民主党

○新谷寅三郎君 これは責めるわけじゃないのですけれども、現在のカラーテレビの受像機、営業用と非営業用とに分けましょうか、全体で幾ら、それから営業用でいいますと、デパートに置いたりホテルに置いたり、あるいは駅頭に置いたりしているのがありますね、そういうものと、そうでないものと、どれくらいありますか。

田辺義敏日本放送協会専務理事

○参考人(田辺義敏君) カラーテレビの受像機の数でございますが、これは昨年の十二月末の、比較的正確な数字と思いますが、五万六百台でございますが、現在におきましては、その後これよりも若干ふえまして、多少多目の感じかもしれませんが、六万台くらいかと思いますが、これは若干の営業用のようなものも含まれておりまして、その詳細な数字は、ここに手持ちはございませんですが、大部分が個人のものかと思っております。

新谷寅三郎自由民主党

○新谷寅三郎君 ちょっと私の常識とは違うお答えですが、それを反駁するだけの材料を持っていないのです。ですから、それはそのままで受け取っておきますが、個人用といっても、たとえば旅館に置いたりホテルなんかにあるのをどう見ておられるのかわかりませんが、大体そういうところが私は多いのじゃないかと思うのです。しかし、これはもうここで議論しません。しかし、とにかく、全体を合わせたところが、北海道から九州まで全部入れても六万台だ、多目に見て六万台だ、こういうことですね。何年もかかって六万台しかいかない。これはやはり欠陥があるからです。そこで、ここで郵政省としては、電電公社になけなしの金をはたかしてマイクロウエーブを全国につくらしてみて、そして実際はあまり活用されていないということでは、これはいけないと思うのですね。ですから、これに対しては、基本的にやはり考え方をもう少し整理をされて、よく方針を立てて、これをうんと積極的に奨励をするならする。それについては、こういうことも必要とするのだ、こういうことも必要だということがあるわけですから、これを一つ一つ実行に移していくというような対策が望ましいと思うのです。これは、カラーテレビと普通の白黒と比べまして、非常にこれは見た感じも違うわけです。いいものが出れば、映画で天然色が出た場合に、みんなそのほうに——今日ではほとんどそれになっておりますけれども、同じように、ことに、私は、教育テレビなんかでは、色があるのとないのとでは非常に違うと思うのです。そういう意味では、もし安く国民が飛びつけるような形になっておれば、カラーテレビはいいにきまっているんだと思うのです。マイクロウエーブだけは整備した、あとはほおってあるというのじゃ、一体、郵政省はなぜマイクロウエーブだけ急いだのかということにしかならない。しろうとの議論でございますけれども、私はこの際、もしも、カラーテレビについて郵政省がほんとうに腹をきめて、これから普及に乗り出していこうという態度をきめられるなら、考えるべき問題が二つ三つあると思うのです。  その一つは、申すまでもありませんが、受像機の改善ということです。いまみたいに、非常にコントロールのしにくい、調整のしにくい受像機を売っていたんじゃしょうがない。値段も高過ぎますね。これは少しわき道に入りますけれども、どうして通産省なんかと、もう少し積極的に交渉をされて、テレビジョンの受像機、これはカラーだけじゃありませんね、白黒もそうでしょう。原価が、たとえば二万円とか二万五千円のものか、市販に出る場合には五万円も六万円もしているんです。これは周知の事実です。カラーテレビだって、おそらく十何万、二十万という市販の値段でも、実際は、コストからいくと十万円割っているんじゃないですか。それはいろいろロイアルティーも払わなければならぬ部分もあるかもしれません。それは私の調べたところではごく少ない。メーカーの、ある意味において営業政策に巻き込まれて、監督官庁といっても、値段まで監督しておられないかもしれませんけれども、主管庁か、私は少し考え方が甘過ぎるのじゃないかと思うのです。これでは普及しないです。メーカーに損してまで安い値段で売れ、これは無理でしょう。しかし、妥当な値段で手に入るようにしろということは、当然政府としては言ってしかるべきじゃないでしょうか。これは白黒についても同様に言えるのですね。初めのときには十七インチで二十数万円と言っておりましたが、今日ではもう、量産とまでいかなくても、ある程度どんどん生産ができるような体制に入ってきているわけでしょう。まあ、大体私は十万円以下だと聞いているんですけれども、そうだとすれば、あまりにマージンが多過ぎやしませんか。だから、値段の問題は、国民が買いやすい値段にしなければ普及しませんよ。  もう一つは、調整がもっと楽にならないと、私はしろうとですけれども、アメリカなんかのテレビの機械を見てみますと、音波を出したりなんかして遠くからコントロールのできるような簡単な機械がどんどんできておりますね。私は日本のテレビの受像機を見まして、白黒両方見ているけれども、少しコントロールがしにくい。ことにカラーテレビについては、どうにもしろうとじゃしようがないということじゃないでしょうか。かつて終戦後、日本のラジオを並四、並四と言っておりましたが、こんな大きな機械からスーパーにしようと、私たちアメリカに行って、向こうの状況を見まして、日本のラジオをスーパーにしようというので、非常に国会でもやかましく言ったことがあるのです。二十五、六年ころです。で、そのときにNHKの研究所にやかましく言いまして、特別に研究費を出して技術的に検討させた。まあ、そのスーパーでいきますと、一万五千円とかなんとか、一万円以上する。NHKでは、理論的にではありますけれども、三千円でできるという結論が出まして、それを私は聞きに行ったことがあります。技研に。私は、やりようによって、いまのカラーテレビの受像機でも、もっと積極的におやりになれば、安いものが出るのじゃないかと思うのです。現にある程度出ていると思います。ただ、それをあるがまま放任されて、マイクロウエーブだけこしらえて、あと知らぬ顔しているというのじゃ、これは放送政策としてはいかがかと思うのです。決して非難をするわけじゃありませんけれども、マイクロウエーブが遊んでしまっておりますから、ここまで来れば、ここで、この際に、カラーテレビをどうするかという基本的な考え方を郵政省もまとめ、NHKにも、多少技術研究費くらいは奮発さして、そういう国民の手に入りやすいような、簡単な、安い機械を考案してもらって、それを普及させるというようなことを、やはりこの際は郵政大臣がお考えになってしかるべきじゃないかと思うのです。いかがでしょう。

徳安實藏自由民主党郵政大臣

○国務大臣(徳安實藏君) カラーテレビが高くって、しかも調整が困難だ、ごもっともでございまして、いまのような高さじゃとても一般の方には手に入らぬと思います。特に調整の点につきましては、私のところにも、大臣室にございますけれども、調整がつっかかりまして、幾ら郵政省が大もとでありましてもだめなんであります。回せば回すほどおかしなことになっちゃいますので、とうとうカラーテレビを見ないことにしました。たまに見たいと思いましても、専門家が来てもなかなかだめでして、私もカラーテレビのむずかしさを身をもって体験しておるわけであります。こういう点はお説のとおりでありますから、一ぺん通産大臣とも相談しまして、価格の点、技術の点、調整の点等につきましても相談してみまして、郵政省の方針をとりまとめたいと思います。  それから、先ほど御答弁いたしました中に、テレビのほうで、民放も、選挙の場合に顔だけ出るのだということを申しましたが、それは私の誤りでありまして、これはNHKだけだそうであります。いろいろ質疑応答、ちょっとここで拝見したのですが、前からこの問題起きているそうですけれども、自治省あたりでは、テレビは非常に影響するところが大きい、考えなければならぬぞということが書いてあるそうでありますが、それじゃ、影響するところが大きいというのは何かということをちょっと聞いてみますと、何か声だけなら別にたいした影響力がない、声だけ聞くわけですから。写真が出てしゃべりますと、人相から、形から、あらゆる面において影響力が大きい、笑い話みたいな話でありますが、そういうこともあるのじゃないかという話であります。いずれ、よくまた検討いたしまして、そうしてナンセンスに終わらないように努力いたしたいと思います。

新谷寅三郎自由民主党

○新谷寅三郎君 私の質問はこの程度にしておきますが、最後におっしゃった選挙放送の問題は、もちろん、郵政大臣が最終的な意見をお出しになるのはむずかしいということはわかっておるのですが、しかし、自治省の、いまおっしゃったような意見があるのかないのか知りませんけれども、どの点から見ても、われわれ選挙に関係のあるものとしては、テレビで選挙放送しちゃ悪いのだ、こういう点が困るのだという理由がどこにも発見されないのですよ。九〇%までいけばと思って、実は私、待っておったのですが、幸いにして、四十年度で九〇%いくということなんです。もうそろそろこの辺で決心してしかるべきじゃないかという気がするものですから、あえて申し上げたわけです。閣内でもひとつ御研究願いたいと思います。

白井勇自由民主党

○白井勇君 新谷委員の先ほどの御質問の、いわゆるテレビの難視聴地域の解消に関連して、NHKさんと民放との置局の問題ですが、私も去年その点を御指摘申したのですが、例は至るところにあるのです。先ほどの局長さんの御回答のように、民放を督励するといいますか、鞭撻するというのですか、そういうことによってこれは解消するものじゃないと思う。やはり新谷さんのおっしゃるように、これから難視聴地域の置局の問題になりますれば、これは民放さんなんか、簡単に申しますれば、興味のない地帯なんであります。採算のとりょうがないわけなんです。そういう置局のところに、NHKさんと民放さんと話し合いがつかなければこれはきめないということで、おたくはずっとやってきているわけでございます。これは至るところにあります。私は幾らでも申し上げ得るのですが、そういう姿になって、これは新谷さんおっしゃるとおり、どこまでも話し合いをして——私は否定しているのじゃありませんけれども、やはりNHKさんは使命上、これはどうしても採算を無視してやらなければならないわけでありますから、その観点に立って、あとは地方電波監理局というものが、あるべき姿というものをつかんでいかなければならぬ筋合いのものである、その判断のもとにどんどん進めていく、それで採算がとれれば、あとから民放がついていく、そういう姿で指導していかなければならない。これは何も法律改正が要るわけじゃなしに、あなたのほうの行政指導でできるのだ。これはただ民放と両立すればいいのだという簡単なものではない。

宮川岸雄郵政省電波監理局長

○政府委員(宮川岸雄君) ただいまの白井委員の御指摘の問題は、昨年のこの委員会においてよく承っておりまして、われわれも心をかけておりますが、現在までに、十二地区の共同建設が進んでおりますが、その協議がまとまらないために若干おくれているというようなことがありましたことは、確かに御指摘のとおりでありますが、いまそれが延び延びになって、とうとううまくいかなかったというようなことは、現在までのところは出ておりません。しかし、今後もそういうようなことが出てくるという心配が確かに私どももあるのでございますが、この置局の選定につきましては、現地の調査を必要といたしますものでございますので、結局、申請者が現実にそれを調べて、ここがいいのだという地点を持って来てもらいまして、それを審査する立場になっておりますので、それが大体いいということになれば、これはやはり強力な指導をするわけでありますが、この地点に中継局をつくれというようなことまで、監理局といたしまして、初めから事業体に命令するというわけじゃございませんが、指示をするというようなことは、現状におきましては、調査の手段というようなこと、あるいは法律的な関係からいって、なかなかむずかしいかと思います。しかしながら、もし民間放送側との協議がととのわないために、NHKのほうで、あるところを予定しているのに、民間放送のほうが何か特別な事由のためにおくれているという事態に立ち至りましたときには、先生の御指摘の御趣旨もございますのので、省といたしましては、英断をふるわざるを得ないかというふうに考えております。

占部秀男日本社会党

○委員長(占部秀男君) 本件については、この程度といたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時三十八分散会      —————・—————

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