P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
48回国会参議院1965/02/10

石炭対策特別委員会 第3号

発言数
47
登壇者
8
会派数
2
開催日
1965/02/10

会議録

小柳勇日本社会党

○委員長(小柳勇君) ただいまから石炭対策特別委員会を開会いたします。  まず、一言ごあいさつを申し上げます。  このたび、皆さま方の御推挙により、委員長の重責をになうことになりましたが、まことに微力でございますので、皆さまの御協力を切にお願い申し上げます。(拍手)     —————————————

小柳勇日本社会党

○委員長(小柳勇君) 委員の異動について御報告いたします。  一月三十日、小宮市太郎君が委員を辞任され、その補欠として阿部竹松君が選任されました。また、二月二日、山崎斉君が委員を辞任され、その補欠として大竹平八郎君が選任されました。     —————————————

小柳勇日本社会党

○委員長(小柳勇君) 委員の異動に伴い、理事が二名欠員となっておりますので、直ちにその補欠選任を行ないます。互選は、投票の方法によらないで、委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小柳勇日本社会党

○委員長(小柳勇君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に亀井光君、阿部竹松君を指名いたします。     —————————————

小柳勇日本社会党

○委員長(小柳勇君) この際、私から、産炭地教育の振興に関する決議案を提案し、本決議案を議題といたします。  案文を朗読いたします。    産炭地教育の振興に関する決議案   長年に亘る石炭鉱業の不況と急激なる合理化の進展に伴い、炭鉱の休閉山相つぎ、ために地方財政の窮迫と炭鉱離職者の貧困をもたらし、産炭地域における教育は家庭教育は勿論、学校教育社会教育においても極めて憂うべき状態に陥り地域社会に重大なる影響を与えている。   よって政府は、人づくりと人間尊重の観点に立って、産炭地域の教育のために速やかに財政上行政上適切なる措置を講ずるべきである。   右決議する。  ただいまの決議案に対して御発言はございませんか。——別に御発言もなければ、これより採決をいたします。本決議案に賛成の方は挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

小柳勇日本社会党

○委員長(小柳勇君) 総員挙手、全会一致と認めます。よって本決議案は、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、押谷文部政務次官から発言を求められておりますので、この際、これを許可いたします。

押谷富三自由民主党文部政務次官

○政府委員(押谷富三君) ただいまの御決議につきましては、御趣旨を尊重いたしまして努力してまいる所存であります。     —————————————

小柳勇日本社会党

○委員長(小柳勇君) 当面の石炭対策樹立に関する調査を議題といたします。  本調査の一環として、石炭施策及び昭和四十年度の石炭関係予算の説明を願うことといたします。井上石炭局長。

井上亮通商産業省石炭局長

○政府委員(井上亮君) お手元に石炭関係の予算の資料と、それから石炭関係提出法案のうち、四つの法案がお手元にあるかと思いますので、これに沿いまして御説明申し上げます。  最初に、法案関係の説明から御説明申し上げたいと思います。  まず、石炭関係の法案といたしましては、私ども今度の国会に対しまして五つの法案を提出いたしたいというふうに考えております。お手元にありますのは、この五つの法案のうちの四法案でございます。なお、もう一つの法案は、電力用炭代金精算株式会社法案の改正でございますが、これにつきましては、ただいま政府部内で検討中でございまして、引き続いてこの法案を提出いたしたいというふうに考えております。  四法案について、御説明申し上げます。  最初に、石炭鉱業合理化臨時措置法の一部を改正する法律案でございますが、要綱に沿いまして簡潔に御説明申し上げます。  この改正の第一点は、監事の意見の提出等についての規定でございますが、これは御承知のとおり、最近の政府の方針といたしまして、監事の権限を強化する必要があるというようなことから、ここにありますように、監事が監査をいたしました場合に、その結果に基づきまして、必要があるときには理事長とか通産大臣に意見の提出ができる、あるいは、そのほか財務諸表を通産大臣に提出するような場合に監事の意見を添付して出さなければならぬというように、監事の権限の強化をはかったものでございます。  それから、第二点は事業団の業務の追加でございますが、御承知のように、石炭鉱業合理化事業団におきましては、石炭鉱業合理化、あるいは石炭鉱業安定のためのいろいろな事業をいたしているわけでございますが、今回二つの業務を追加いたすことにいたしたい。その第一点は、いわゆる新鉱開発をいたしますときに相当膨大な設備投資が必要になってまいります。で、これに対しまして石炭鉱業合理化事業団から無利子の長期の融資の業務をいたしたいということでございます。それから第二点は、御承知のように、中小炭鉱の最近の金融情勢は非常に窮迫しております。したがいまして、この中小炭鉱が市中金融機関等から融資を受けます際に、やはり担保もあまり十分でございませんので、保証が必要になります。で、今回合理化事業団が、中小炭鉱が市中金融機関等から融資を受けます際に保証するという保証業務を追加いたした点でございます。  それから、次は第三といたしまして、開発資金の貸し付けということがここに書いてあるわけでございますが、これはただいま御説明申し上げました事業団の追加業務の一つである新鉱開発についての実体規定でございます。この新鉱開発のために貸し付けます資金は、この終わりのほうに書いてありますが、貸し付け金は無利子とし、その償還期間は二十年——これは据え置き期間を含めまして、二十年をこえない範囲内において融資いたしますということでございます。ただいまこの政令等の内容については検討いたしておりますが、大体五年据え置きの二十年均等償還ということになろうかと思います。  それから、第四点は納付金の限度額の引き上げでございます。御承知のように、合理化事業団がいろいろ業務を行ないます場合、特に終閉山炭鉱を買い上げるとか、あるいは交付金を交付するといいます場合に、国は八割の負担をしてくれているわけでございますが、二割は事業者負担ということになっているわけでございまして、この事業者負担につきまして、従来トン当たり二十円の納付金を事業団はとっておったわけでございますが、今回このトン当たり二十円を三十円に引き上げたいという趣旨でございます。  それから、第五点は、これは先ほど事業団業務の第二の追加業務として御説明いたしました中小炭鉱に対する保証業務の点でございますが、これは中小炭鉱につきましては、経営に必要な資金、つまり運転資金につきまして融資をいたしたい、その融資に際しまして保証するという規定を入れたわけでございます。当初これは私ども、ややこまかくなるかもしれませんが、運転資金等が非常に困難だとか、著しく遅延しているとか、賃金の支払いが遅延しているというようなうるさい条件が入っておったのでございますが、最終的にこのような点を全部除きまして、経営改善のために必要な資金というようなものにつきましては保証するということで最終的に政府部内では決定いたしました。  第六点は、余裕金の運用でございますが、これは従来国債とか、あるいは商工中金債とかというようなものは必要な業務として余裕金の運用ができなかったわけでございますが、そういうようなことができるようにしようということでございます。  第七点は、鉱区調整の問題でございますが、鉱区調整の点につきましては、現在の合理化臨時措置法によりますと、採掘鉱区が錯綜している地域に限定されておったのでございますが、単に錯綜している地域だけではございませんで、隣接している鉱区につきましても鉱区調整をやるという、鉱区調整の幅を拡大するように改正いたしたいという点でございます。  以上が石炭鉱業合理化臨時措置法の一部改正の要点でございます。  次に、第二の法案でございますが、臨時石炭鉱害復旧法の一部を改正する法律案、これは御承知のように、今度政府に予算要求をいたしました際に、この鉱害復旧に際しましては、補助率を平均的に見まして三割引き上げたわけでございます。国の補助率の引き上げに伴います所要の法改正で、従来家屋等につきましては、大体半額国が負担しておったわけでございますが、それを六五%の補助率に修正いたしたいという趣旨のものでございます。  なお、現行法は、家屋等については法律でこの補助率の引き上げについての規定をきめているわけでございますが、農地等につきましては、現行法におきましては政令できまっておりますので、これと同様の立場で政令の改正をいたす所存でございます。農地につきましては、御参考までに申しますと、大体補助率が七割程度に引き上がります。  第三は、石炭鉱害賠償担保等臨時措置法の一部改正でございますが、従来、鉱害賠償基金というものが鉱害賠償のための融資をいたしておったわけでございますが、今回の改正は、鉱害賠償のための融資資金の貸し付けということだけでなしに、鉱害の予防、防止についてもこの基金から融資できるように改めたわけでございます。したがいまして、鉱害賠償基金という名称は非常におかしくなりましたので、これを鉱害基金というように基金の名称を改めました。そういう改正でございます。そのほか、監事の意見の提出につきましては、先ほど申しましたような意味の趣旨で改正いたしたいというものでございます。  次は、四番目の法律でございますが、産炭地域振興臨時措置法の一部改正の法律案でございますが、これは御承知のように、新産業都市につきましては、自治省におきまして、今回新たに助成策を決定いたしたわけでございますが、産炭地域においても、新産都市に劣らない同等の助成策をお願いをいたしたわけでございます。  内容といたしましては、大きく分けまして二点あるわけでございますが、第一は、地方債の利子補給の問題でございます。これは従来、国が産炭地域のいろいろの公共事業、道路とか港湾とか住宅とか、その他の公共事業、これに対しまして、直轄事業の形とか、あるいは国庫補助でやっておりますそういった事業のうちで、通常の事業量をこえて事業をいたします場合に、その起債額、その起債について利子補給をしようという筋のものでございます。  それから、第二点といたしましては、ただいま申しましたのは、北海道とか、あるいは県についての利子補給でございますが、第二は、市町村に対する国の負担割合の特例でございます。これは市町村におきましては、同じく道路とか港湾、住宅等の公共事業、これにつきまして国が、いろいろ補助をいたしているわけでございますが、その国の負担とか補助の割合を引き上げようという趣旨のものでございます。  簡単でございますが、四法の御説明を申し上げました。  それから、次は予算関係の御説明を申し上げます。  予算関係の問題につきましては、一般会計予算と財政投融資とありますが、最初に、一般会計のほうから御説明申し上げます。  一般会計につきましては、お手元の資料で見ていただきたいと思いますが、まず、第一点は、石炭鉱業合理化事業団体の出資金の問題でございますが、近代化資金出資金、これは下の備考欄に大まかに書いてありますが、大規模近代化出資とか、中小炭鉱の機械化の出資とか、新鉱開発出資、これは先ほど申しました新しい制度の芽が来年度から出るわけでございますが、新鉱開発出資、それから保安施設整備の出資、流通合理化出資、これらを合わせまして四十年度には五十四億円、これは全部無利子の融資資金でございます。  それから、一の(ロ)といたしまして、信用保証基金の出資金一億が追加されましたが、これは従来、合理化事業団は信用保証業務をやっておったわけですが、これは御承知のように、主として大企業、まあ中小炭鉱も対象にいたしておりますが、整備資金合理化に伴います人員整理等に必要な、そのときに退職金金融という問題が起こるわけでございますが、この退職金金融が、まあ政府の資金も相当巨額に出してりおますけれども、なお市中銀行の協調を仰ぐ必要があるという場合に、市中銀行はなかなか協調しない、そのためにこういう保証制度をつくったわけでございます。今回追加しました業務あるいはこの基金は中小炭鉱に限って出したい。中小炭鉱につきまして、しかも、これは整備資金じゃなくて、一般の経営改善のための運転資金のための保証をいたしたい、そのための基金でございます。  それから、第二点は炭鉱整理費でございますが、これは御承知のように、要するに炭鉱の整理に伴いますいわゆる交付金の交付でございます。備考欄に、四十年度の交付金の対象になります山、つまり終閉山の規模が書いてありますが、四十年度は採掘権、租鉱権合わせまして、予算としまして三百七十万トンを一応計上いたしております。この三百七十万トンのうちに大手炭鉱と中小炭鉱とあるわけですが、大手炭鉱は百六十六万トン、それから中小炭鉱は二百三万トン、閉山といたしましては中小の炭鉱のウエートが非常に増大いたしております。それから、そこに「大手」、「中小」と備考欄に書いてありますのは整理人員のほうにつながるものでありまして、整理トン数ではございません。これはむしろ削除していただいたほうがいいかと思います。  それから、保安不良炭鉱の整理費といたしましては、来年度十万トン程度ということの予算を計上いたしております。  それから、第三点は鉱害賠償基金の出資金でございますが、本年度一億でありましたが、来年度三億を一般会計から出資をお願いしたわけでございますが、賠償基金としましては、この一般会計だけでなしに、あとで申します財投からも追加されておりますから、これは賠償と予防工事と両面についての予算でございます。  それから、四番目は石炭共同販売株式会社、石炭共販に対する出資金として五千万円計上されております。これは近く改正法案を提出いたしたい。いま政府部内で検討中でございますが、電力用炭代金精算株式会社を改組いたしまして、たとえば電力について申し上げますと、炭価値上げをいま要請いたしておるわけですが、炭価値上げがありましたときに、非常に負担増対策を現在やっておるわけでありますが、しかし、産炭地域の電力会社については、適切な負担増対策というものがなかなか期待されないというようなこともありまして、つまり炭価値上げは平均三百円値上げというような形をかりにとります場合には、やはりこういったプールする機関も必要になってまいりますし、それから、同時に、石炭サイドから申しますと、炭価安定というような点から、価格の安定というような見地からもこういった形が必要になってくると思います。なお、私ども考えておりますのは、あわせて供給の円滑に資するような業務もこの会社にやらせたいというふうな意図を持っておる会社でございます。  それから、第五番目は石炭鉱業合理化資金利子補給金でございますが、これは半期分だけの予算が計上されておりまして、年度にいたしますとこの倍額になるわけでございます。これは上期の決算のあとに利子補給をいたしますので、大体利子補給の交付時期は九月以降になろうと思います。九月から十月ごろになろうかと思います。三月期決算のあとを受けての利子補給といたしましては次年度になりますので、来年度は半年分だけの予算を計上いたしました。この次の年次から年間の二期分の予算計上に相なる予定になっております。そういう意味で、一応来年度としては九億五千万円計上いたしたわけでございます。なお、この利子補給につきましては、非常に収益性の高い企業については御遠慮いただきまして、一般的な企業といたしましては三分程度、三%の補給。きわめて経営状態が悪い、しかし、国としてやはり存続させていかなければいかぬというような企業につきましては全額利子補給を考えているわけでございます。  それから、その次は技術振興対策費、これはいろいろ石炭技研等に対する費用でございます。  それから、次は鉱害復旧事業費、ことし二億九千万円でありましたが、来年度五億七千万円、約倍増したわけですが、これは通産省関係の鉱害賠償資金、つまり家屋等についての賠償の復旧事業費でございます。で、農地その他につきましては、あとで書いてありますけれども、約二十億一千万円、これを合計しましたものが鉱害の全体の予算でございます。それから、なお、この資金の中には三割の補助率の引き上げ分が計上されております。  次は、産炭地域振興対策費でございますが、総額二十五億六千万円、これは主として産炭地域に企業を誘致いたします際の設備資金の貸し付けというようなもので、一般会計から十五億、あと財投のほうにもこれはありますが、財投では二十二億これに追加されるわけでございます。土地造成といたしましては一般会計から十億、それから財投のほうでは十五億追加されますが、そういうような内容で来年度はやっていきたいということでございます。そのほか、先ほど申し上げました産炭地域の公共事業に対する利子補給、道、県に対します——これはどの程度の予算が必要になるかということは、今後の起債計画の内容によってきまるわけでございまして、まだ現実に幾ら利子補給が必要だという計算はできないわけでございますので、一応予算といたしましては一千万円というラウンドで計上しております。足りなければ予備費等からいただくことになろうと思います。  それから、鉱害復旧事業費の他省分、先ほど申しました二十億一千万円、それに、これは後ほど保安局長から御説明があろうと思いますが、ボタ山災害防止対策費として一億六千万円、合計いたしまして、本年度の一般会計の予算といたしましては、前年度の百三十一億に対しまして百六十六億九千万円、これが来年度の石炭関係の予算の概要でございます。  それから、次は財政投融資でございますが、まず、第一点は、石炭鉱業合理化事業団への融資といたしまして十五億、前年度より減っておりますが、これは御承知の整備資金の貸し付け金でございまして、来年度はいわゆる合理化炭鉱というものはきわめてケースが少のうございます。まあ大手にしましても数が非常に少ないわけでございますので、そういった意味でこれは減少しております。ただ、しかし、実際問題としてはこれでは少し足りないというようなことのありました場合には、財投でございますので、期の途中でも私は追加を要求しなければいかぬかと思っておりますが、一応十五億でございます。  それから、産炭地域振興事業団への融資は、先ほど申しました一般会計の予算と合わせまして、財投から三十八億円産炭地域振興事業団へ融資金が入っております。  それから、第三点は鉱害賠償基金への融資額でございますが、本年度五億でありましたが、来年度財投としては十一億でございます。  それから、四番目は開銀融資でございますが、これは本年度と一応等額でございます。合計いたしまして百七十四億の財投を来年度予定いたしております。  そのほか、電発の石炭火発の建設につきまして、これは昨年から一応予算化したわけでございますが、御承知の三基分につきまして、その二度目の所要資金の計上をいたしたわけでございまして、産投からの融資としまして七十三億、それから、産投への出資十五億という予算をいただいたわけでございます。  以上、簡単でございますが、御説明を終わります。

小柳勇日本社会党

○委員長(小柳勇君) 次に、川原鉱山保安局長。

川原英之通商産業省鉱山保安局長

○政府委員(川原英之君) 石炭予算に続きまして、鉱山保安局関係の四十年度予算について説明申し上げます。  昨年来、諸先生方のいろいろ懇篤なる御指導、御鞭撻をいただきまして、災害を少しでも何とかして減らそうということでやってまいりましたわけでございますが、今年度の四十年度の予算につきましては、全体的に見ますと、これは当局の関係分のほか、ただいま石炭局長から御説明をいたしました石炭局に一緒に計上いたしてありますもの、それから、工業技術院の試験所関係を含めまして、十一億のものが今年は十五億になっております。で、内訳を申し上げますと、この順を追って御説明いたしますと、まず、最初に鉱山保安監督検査費でございますが、今年約一千万円だけ増額をいたす予定になっております。で、この関係としまして、われわれとしましては、現在いろいろと問題がある全体的な保安計画というものをやはり中心に、総合的な検査を充実いたしますと同時に、密度をふやすということと、さらに改善の結果を十分追跡をするという意味で、今年度からさらにこれまでたびたび御指摘をいただいておりますことでありますが、改善結果の追跡についての駐留検査も、ことしから問題の山についてはやってまいりたいと、かように存じておる次第でございます。  それから、その次の鉱山保安技術対策でございますが、これも約一千万円の増額でございますが、今年度新しくこれはいろいろ現在の災害の中で落盤が非常に比率が高いことにかんがみまして、各鉱山についての上盤、下盤の炭層の調査、これは初年度でございますので、これから継続してやることになりますが、炭層の調査、それから落盤及び鉱害防止のために、重点についての調査ということをアイソトープを使ってやるという項目が入っております。なお、いろいろ新しい機械が入ってまいりますにつきましての合理化が進む新機械に対する新しい保安技術というものの検討、さらに、最近特に坑内が深くなりますにつれまして問題となりますが、ガス突出防止対策の研究をいたしたいということで、新しく今年度から新規にこういう項目を計上いたしたわけでございます。  なお、そのほかに、特に今年度新しく計上いたしますものは、先ほどちょっと石炭局長から御説明いたしましたが、危険ボタ山の災害防止対策、これは昨年度六千八百万円でございましたが、ことし一億六千万円に増額いたしております。なお、この補助率が従来二分の一補助でございましたので、これでは地方団体として非常に特に窮状にあります関係も考慮いたしまして、ことしからこれを三分の二の補助率にいたす予定でございます。  それから、現在北海道と九州、平に炭鉱の救護隊の訓練所がございますが、この訓練所の強化を逐次はかってまいります計画を持っておりまして、これにつきまして、初年度といたしまして、まず、その施設及び機器の整備をはかりますために五百万円の補助金を計上いたした次第でございます。  次に、先ほどこれもすでに石炭局長から話が出ましたが、合理化事業団の貸し付け金の中で、いわゆる保安融資と申しております項目がございます。この保安融資につきまして本年度三億増加しまして、約八億の出資をいたします。したがいまして、還付金を含めて、今年度は政府側のいわば無利子融資の分が八億五千万円となりまして、その他を開銀の融資に抱き合わせになりますが、総工事費としまして大体二十二億円の融資を予定いたしております。なお、今年度からは、従来の貸し付けの対象でございました費目のほかに、特に落盤防止というような問題もふえまして、たとえば水圧鉄柱であるとか、あるいは通気抗通の拡大であるとか、そういう新しい項目を新たに追加して、この保安施設の充実をはかるという目的をもちましてこの保安融資の拡充を進めてまいりたい、かように存じております次第でございます。  なお、先般の臨時国会において延長をお認めいただきました保安臨時措置法の対象といたします裏づけとしまして、先ほど石炭局長から申し上げましたように、本年度十万トン分を予定いたしまして、六億九千万という費用を一応予算案としては計上しております。これからいろいろ御審議をいただくわけでありますが、何ぶん今後ともよろしくお願いします。

小柳勇日本社会党

○委員長(小柳勇君) ただいまの説明に対し、御質疑のおありの方は、順次御発言願います。

藤田進日本社会党

○藤田進君 まず、最初に資料関係でお願いしたいのですが、よろしいですか。

小柳勇日本社会党

○委員長(小柳勇君) どうぞ。

藤田進日本社会党

○藤田進君 それでは資料を先に。各社別の石炭産業のバランスシートを早く出してもらいたい。

大矢正日本社会党

○大矢正君 きょうは石炭政策並びに政策に基づく予算措置について大臣から説明を承りたいと考えておったのでありますが、衆議院の予算委員会の関係上、当委員会に出席してもらうことができないことになりましたので、石炭政策の全般的な問題は、次回の大臣が出席する委員会にゆだねることといたしまして、先ほど石炭局長から説明がありました法律の改正、また、予算の内容等を中心として二、三質問をさせていただきたいと思います。  まず、第一は、予算に直接関係はありませんが、先ほどの局長の説明にもありましたが、答申案に盛られました電力用炭三百円、鉄鋼用炭二百円の値上げに伴う通産省としての考え方をこの際承っておきたい。もちろん答申でありまするからして、この答申がはたして業界においてそれぞれの立場で実施ができるのかどうかという問題はいろいろとむずかしい問題もあろうかと思いますが、通産省としてはどういうこの点についての指導を行なっていこうと考えておられるのか、この際、承っておきたい。

井上亮通商産業省石炭局長

○政府委員(井上亮君) 石炭価格の値上がりの問題につきましては、御承知のように、政府は石炭鉱業調査団の答申を受けたわけでありまして、この答申によりますと、一般炭につきましては三百円の値上げ、原料炭については二百円の値上げが妥当であるということに相なっておるわけでございまして、政府といたしましては、この答申を受けまして直ちに閣議決定をいたしまして、この趣旨を尊重して善処するという方針に相なっておるわけでございまして、私ども、ただいまその線に沿いまして、鋭意通産大臣・大蔵大臣会談等を通じまして、まず、負担増対策、これは答申にも負担増対策が載っているわけでありますが、負担増対策につきまして、いま鋭意努力中でございます。これが政府としての方針がきまりますれば、そういった線で関係業界の御了解をいただきたいという方針でいま努力しております。

大矢正日本社会党

○大矢正君 一般炭三百円、原料炭二百円の値上げが必要であるとする調査団の答申というものが、今日の石炭企業の経理状況から推して、ぜひこれは必要なんだと、こう強調されていると私は思うのであります。したがって、この問題を解決するにあたりましては、電力あるいは鉄鋼という需要業界それ自身が答申を一〇〇%のんでもらえるか、あるいは、また、もしこれがのめない経理状況に需要者側があるとすれば、これを政府がどう措置するのかという、およそ二つの問題があると思うのであります。私は、もちろん今日調査団が出しました答申の内容である三百円、二百円というものは絶対に石炭企業にとっては必要であると、こう考えております。ただ、いろいろ新聞等の報ずるところによりますと、電力業界等においては、これを受け入れることができない、こういう趣旨のことがしばしば発言されておるのでありまするが、私は、この点はある意味において理解しなければならない面があるのではないかと、こう思うのであります。それは、石炭を多く使っているのが、御了承のとおり北海道、九州、この二つでありまして、本州関係の電力会社は、比較的使用量が少ないという現状でありまするからして、炭価の値上がりが直ちに北海道電力、九州電力に響いてくる、こういうことになりますれば、電力業界それ自身においてもなかなか、答申とは言いながら、三百円という値上げを一気に認めるということもむずかしかろうということは私自身も判断するのであります。したがって、この際必要なことは、政府がやはりある程度は肩がわりをするという考え方がなければならないのではないか。重油の還付その他がいろいろ議論されているようでありますが、これは金額においても比較的少のうございまするから、やはりここ何年間かは政府が一応補給をするという形でこの問題を解決しなければ、需要業界は三百円には応じられない、それから、石炭業界はぜひ応じてもらいたい、これだけに議論させておいたのでは、いつまでたっても問題の解決になりませんし、急速にこの経理の改善が迫られている石炭産業それ自身も、話し合いがまとまらないままでこのまま推移されますると、非常に苦しい状態になってまいりまするので、いま局長の答弁では、閣議で答申を尊重するということがきまっておるのであるからして、主管官庁としての通産省は積極的に努力をしたいという抽象的な御議論でありまするが、そういう抽象的な議論ではなしに、もっと突っ込んだ議論が今日必要じゃないのかと私は思うのであります。繰り返して申し上げますれば、たとえば北海道、九州というように、大量に石炭を消費しているところにのみ炭価の値上げがしわ寄せされるという問題を一体どう解消されるつもりなのか、そういう問題についても、この際、ひとつお答えをしておいていただきたいと思うのであります。

井上亮通商産業省石炭局長

○政府委員(井上亮君) ただいまお話にありましたように、石炭の価格を引き上げますと、いろいろ各電力会社に相当な負担がございます。ただ、その場合に、現在私ども考えておりますのは、その負担が増加する分につきましては、御説にもありましたように、できるだけ国が何らかの措置によりまして対策を講ずる、補填をするという措置を考えたいというふうに考えておるわけでございまして、まあそういう考え方で現在努力いたしておりますのは、関税の還付制度の活用でございます。御承知のように、従来電力業界、鉄鋼業界につきましては、関税還付の制度といたしまして、一応原油につきましては、いま一二%関税がかかっているわけでございますが、そのうち四%は一般還付という形で還付されております。これはかつて石炭の増量引き取りを両業界に要請しましたときに、それに伴う措置としてやったわけでございますが、その後さらに第一次調査団で、いわゆる四十五年に二千五百五十万トンというような追加増量の要請をしましたときに、あわせまして、その上の六%分については特別還付するというような制度をやったわけでございますが、今回値上げに伴いまして、値上げによる負担増についての対策をさらに追加する必要があるということで、関税還付を一つのてこといたしまして、これについてできるだけ還付額が増大するようにという趣旨で大蔵省当局と折衝中でございます。ただし、ただいま御意見にもありましたように、この原重油の還付制度では、特に北海道の場合には、ただそれだけでは恩典に浴さないわけでございます。北海道では原重油を使いませんから、その恩典に浴さない。それから、もう一つの点は、確かにお説のとおり、特に北海道電力につきましては、電力会社の立地条件の問題その他ありまして、さなきだに経理は他の電力会社に比べて、私ども、よりつらいのではないかと、一般的にいいまして。そこで、そういった事情もありますので、今回、三百円値上げに際しましては、電力会社全体として、何か炭価をプールするような方法、そういう制度で北海道電力にも原重油の関税の還付制度の恩典は直接的にはないけれども、間接的にあるような方策というようなものが必要ではないかというような考え方で、ただいま検討中でございます。

大矢正日本社会党

○大矢正君 その九電力が全部同じ状態で、ほぼ同程度の発電量に見合う石炭の需要があれば、比較的この問題は解決がしやすい問題需ありますが、いま局長が申されたとおり、北海道の場合には重油はもうほとんどない。石炭専焼といっても過言ではない状態にありまするから、当然のこととして、還付問題についてはその影響がないということがありまするし、それから、また、裏を返していうと、炭価の値上がりがあれば、それだけ極端に北海道電力なり九州電力というものは響いてくるという問題が出てまいるわけでございます。九州電力の場合には、まだ私の判断では、油をかなり使っている面もあると思いまするから、多少の違いは出てくると思いますが、そういう問題があることは、この問題の解決をはかる際に非常に障害になるわけです、一つには。そこで、最近私ども耳に入ってきている中で、生産地と揚げ地を二つに区分をして、生産地である北海道で電力用炭を使用する際には値上げの幅を少なくし、これを本州に持ってきて、揚げ地で発電をする場合には、三百円をかなり上回る線で値上げを行ない、その両者の調節をはかるというような案もあるやに承っておるのでありまするが、そういう話は、局長、耳にしたことはありますか。あるとすれば、その話は一体可能性があるのかどうか、こういう点についてひとつお答えを願いたいと思います。

井上亮通商産業省石炭局長

○政府委員(井上亮君) ただいま御質問のような考え方があるわけでございます。私も聞いております。ただ、これはまだ最終的に具体的にどうするかというところまでははっきりした意見にはまだなっておらないわけでございますが、いずれにしましても、石炭サイドから申し上げますれば、この答申にもありましたように、一般炭につきましては三百円、原料炭については二百円、この程度の値上げは、これは石炭サイドから申し上げまして最小限私は必要ではないかというふうに考えております。そういった立場から、先ほど来申しましたように、いろいろ電力業界にも内部のそれぞれ違った事情があるわけでございますが、それらの事情とこの石炭サイドからの要請とをどう調和さしていくかという問題になろうかと思いますが、その際、少なくとも負担増対策といたしましては、原重油の関税還付制度を、何といいますか、活用するという以外にいま方法がないわけでございますので、それで見ますと、産炭地の発電会社に直接的な恩恵がないということになりますので、間接的に同様の恩恵を与えるためには、やはり一般炭につきまして三百円値上げというような場合に、全電力会社を平均して三百円値上げになるように、つまり石炭会社の手取りは三百円値上げになるわけですが、しかし、電力会社に対しては、いまお説のように、北海道電力については若干安くするかわりに、よその電力会社が若干高くなる、揚げ地なら揚げ地が若干それを高く負担する。で、石炭会社としては、少なくとも三百円の手取りは入るようにというような構想もその一環としてあるわけでございます。で、それをやる手段があるかということになるわけでございますが、手段としては、御承知のように、今回私ども炭価安定の見地から、あるいは供給の円滑化をはかるというような見地から、電力用炭代金精算株式会社法を改正いたしまして、共同販売ができるような法律改正もただいま検討中でございますので、そういう形を通じてそういう方法論も成り立つのではないか、こういうふうに考えております。ただ、まだ確定的なものではございません。

大矢正日本社会党

○大矢正君 一番石炭を消費する北海道電力の場合を考えてみますると、北海道の電気料金というのは、他の八つの電力に比較をして、料金がかなり高いのです。で、道内にありましても、何とかこの電力料金を引き下げる方法はないのか、これをやらないと、工場ももちろん本州から誘致をすることも困難だ、これがまあ北海道の開発上非常に大きな障害になっている。産業をさらに発展する上において障害になっているわけであります。そこで、今度炭価の値上げが答申に出され、それを実施する場合に、北海道電力にその負担をさせるということになりますると、勢い、再びまたここで電力料金を上げなければならぬということになって、産炭地振興がかえって逆になってしまうという結果になることを私も憂えるわけであります。そこで、なるほど重油の還付ということもありますが、まあこれは単に還付するというだけじゃなくて、先ほど局長が答弁をされましたとおり、プールをして、石炭をよけい消費する北海道その他については、経理上被害を極力少なくするという考え方はわかりますが、根本的に、重油還付だけでは、私の記憶している範囲では、大体二十五億円ということになっておりますので、二十五億円程度のかりに重油還付であれば、これをより重点的に北海道電力等、石炭をおもに消費する電力会社に分配を高くいたしましても、やはり電力料金を上げなければやっていかれないという事態になる心配を私するわけであります。したがって、この際、単に重油還付のワクの中だけでこの問題を解決するということじゃなしに、政府も、今日思い切ってここまで石炭対策をやってきておられるのでありますし、永久にこれを続けるというわけでもないわけでありますからして、ある一定の年限の間、特に電力というものが最大の石炭の需要先であるという点も考えて、政府みずから何らかの形で重油還付を上回る補給その他の措置をすべきじゃないかと、私はこう思うのでありますが、所轄官庁としての通産省自身が、重油還付をこえて、この問題を政府が負うことを考えておられるのかどうか、この際、念のために承っておきたいと思います。もしこの点に御答弁ができなければ、いずれかの日にまた大臣にお伺いいたしますが、局長の考え方で御答弁いただけますならば、この際、答弁をしていただきたいと思います。

井上亮通商産業省石炭局長

○政府委員(井上亮君) 原重油の還付制度によりますと、これは運用いかんによりましては、二十五億がもう頭打ちだということでは必ずしもございません。私どもは、そこでもう少し原重油の還付のしかたいかんによってはもう少し出るかもしれない。そういった意味合いで、単に二十五億にとどまらず、さらにそれにプラスする努力を大蔵省といたしておるわけでございます。

大矢正日本社会党

○大矢正君 次に、ただいまの炭価値上げに関連をして、石炭関係予算の中の石炭共同販売株式会社出資金、これについてお尋ねをしておきたいと思うのですが、従来、電力用炭代金精算株式会社というものがあり、これによって電力用炭の炭価問題その他についていろいろと議論をし、進めてまいっていると思うのでありますが、この電力用炭代金精算株式会社を解消して、新たに石炭共同販売株式会社というものをつくるために予算措置として出資金を設けたということは、具体的にはこの会社は何をすることになるのか。先ほどの局長の説明では、現在その法案を目下検討中というお話でありますが、大よその考え方がありましたならば、どういう内容のものをつくり、どの程度の範囲を持ち、どういう仕事をするのかということをこの際お答えをいただきたいと、こう思います。

井上亮通商産業省石炭局長

○政府委員(井上亮君) 電力用炭代金精算株式会社法の改正につきましては、これは考え方として、第一には、価格の調整と申しますか、先ほど北海道電力に対する対策とかというようなことも、これは中で何らかの形でプールがありませんとそういった調整がうまくいかない、いろいろ地域によって電力事情も違いますしというようなこともまずあるわけでございますが、そのほか、炭価の安定を確保するために石炭価格の維持をはかっていきますためにも、やはり共同販売といったような形が必要になってくるのではないか。それから、第三点といたしましては、長期引き取り契約をやっていただいている業界に対するサービスとして供給責任を果たしていく、供給の円滑化をはかっていくというようなやはり国としての措置が必要になってくると思う。そういった三点くらいを一応大きな主眼点、目的といたしまして精算会社法を改正いたしたいというふうに考えているわけでございますが、まあ内容といたしましては、従来の精算会社でありますと、単にもうこれは直接契約行為というものはありません。その精算会社と電力会社、あるいは石炭会社との間の購入契約、あるいは販売契約という契約行為というものはない。ただ代金の精算行為をやるというだけでございますので、さらにこれを一歩進めまして、電力について申し上げますれば、電力業界と鉄鋼業界といろいろ商談もありましょうけれども、一応売買契約といたしましては、この改組しました会社が石炭の販売業者——販売業者というのはもちろんメーカーが入るわけですが、メーカーが主体になろうかと思いますが、法律的には販売業者で一括するということになろうと思いますが、その石炭の販売業者から一手に買いまして、それを需要部門に売り渡すというのが、まず法律の一つの骨子であります。ただし、これだけでは、いわゆる戦争中ありましたような、何といいますか、配炭公団のような形、そういった強大な権限といいますか、を持つことになろうと思いますが、これは現状におきましては必ずしも手続のみいたずらに煩瑣で、実際の流通の実態に私は合わないんじゃないかというふうに考えておりまして、そういった意味合いから、特に電力にしましても、どの需要部門についてもそうかもしれませんけれども、やはり自分の必要とする銘柄、あるいは必要とする数量、そういったものが複雑でございますので、これらにつきましては、つまり需要部門の数量、銘柄についてのフリー・チョイスを認めていく。つまり、たとえば電力会社がどの石炭山の炭を何トン程度、あるいはどういう銘柄の炭がほしいというものがきまりますれば、その旨をこの共販会社に申し入れる、そういう炭を買いたいということを申し入れる。それから、一方におきまして、今度は石炭会社はどういう銘柄のどういう炭を何トン程度どこの電力会社に売りたいという申し出をする、これは対等でございます。そういった実際問題としてはフリー・チョイスという形になるわけですが、その申し込みを受けまして、この販売会社は売るという形態になります。ただし、かりに石炭会社が非常に強い立場か何かになって、電力会社には炭は売りたくないというようなことで、なかなか実際の話がうまくつかない。これは価格じゃなくて、銘柄、数量、まあ売る意思もあまりないというようなことで、そういうことは実際問題としてはあまりないかもしれませんけれども、法律ですから、万一のこともあり、そのほか災害等のためになかなかそういった需給が円滑を欠くというようなおそれがあります場合には、そういった申し込みがなくても、この共販会社は、つまり両方からの申し出が合わなくても、電力会社がこういうものをほしいんだ、足りないんだといって申し込みがあったときには売ることができるという規定も例外的に用意いたしております。あるいは災害その他非常な事態には、通産大臣が、この会社に需給の円滑をはかるような供給の指示をすることもできるというような規定も入れたいというふうに考えております。大体そういうふうな仕組みを通じまして、先ほど申しましたような価格のプール制もできるし、あるいは価格の強烈な安定もできるし、あるいは供給の円滑化にも資していくというような法体系を用意いたしたいというように考えております。

大矢正日本社会党

○大矢正君 この共販組織というものは非常にむつかしい内容を含んでおるわけでして、いまさら私が申し上げる必要もないかと思いますが、たとえばこの会社をつくるにあたって二つの考え方があると思うんです。その一つは、業界が相集まって自主的に石炭共同販売株式会社というものをつくり、そこに国が補助金を出すといいますか、そういうかっこうでやっていくという場合もありまするし、そうではなしに、国が出資をして特殊法人をつくり、それに各業界がそれぞれの企業の立場で参加をしてやっていくという場合では、非常に大きな違いが出てくるわけですね。それから、また、たとえばカロリーと灰分が同じであっても、山が違うことによって現実の取引の金額というものも違うわけです。そういう問題をどうするかということになりましても、これまた非常に重大な内容を持っておりまするし、それから、また、この石炭共同販売株式会社というものが、単なるブローカー的な業務の役割りしか果たさないというのであれば問題はまた別でありまするが、そうではなしに、石炭業者から石炭を買い取り、これをみずからの力で電力なりその他の需要者側に売り渡すというかっこうにもしなるといたしますれば、これはまあわずかばかりの金でできる組織じゃないということになるわけでして、それから、また、現状の需要、それから供給、両方の企業間の取引というものはどうなるのかという問題もありまするし、非常に複雑なんでありますが、そこで、お尋ねをしておきたいのは、この会社は、業者に自主的につくらせる会社なのか、また、政府が音頭をとって、政府みずからが出資をしてつくらせる特殊法人というものなのか、その点をお伺いをしておきたいと、こう思います。

井上亮通商産業省石炭局長

○政府委員(井上亮君) 先ほど申しましたような仕組みの共同販売会社につきましては、業者が自主的につくるということは、私、現実問題として、現状におきましては、ただいまの石炭業界の実情からいたしますと不可能なことでございます。したがいまして、むしろ国が、要するに一手購入、一手販売権を法律によって与える形の特殊法人にする以外に方法はないのではないかというような考え方で、御質問の趣旨の後者を選んだわけでございます。  それから、なお、先ほど申し落としましたが、この共同販売会社をつくりますにあたりましては、現在は御承知のように、電力用炭についての精算業務をやっておるわけでございますが、この共販は、御指摘のように、非常にこの運用のしかた、あるいは範囲のとり方等によりまして非常にむずかしい重大な要素がたくさんございます。へたをいたしますと、現在の流通の流れを根底から混乱させるというおそれもありますし、いたしますので、この点は私ども慎重に考えております。さしあたり電力用炭からスタートしたい。で、あと必要に応じて今後の情勢の推移を見て、また、研究を十分積みながら電力用炭以外についても考えたいと思いますけれども、さしあたり、いま改正の要点としましては、一番大きな需要部門である電力用炭を中心に考えていきたい、そういうふうに考えております。

大矢正日本社会党

○大矢正君 北海道なら北海道の電力業界と石炭業界との炭価の交渉というものを見ておりましても、必ずしも一様じゃないわけです。ある山はとことんまで値引きをする、ある山は高く売る、そういう形の中で現実にこの石炭の販売が行なわれているわけです。契約が行なわれているわけです。その中で、かりに電力に限って見ても、その販売契約というものをかりに共販組織が行なうといたしましても、北海道電力なら北海道電力に供給をする側の業者の全部が、自分の従来売ってきた量全部を共販組織に委託をして、炭価の交渉から始まって、取引の内容一切についてこの共販組織にまかせるということでありますれば、これは私はある程度、先ほど来あなたが言われておる炭価値上げに伴うプール云々という問題も解決できますがそうではなしに、北海道の中における生産者側も、ある部分はこれにゆだねるけれども、また、ある部分は自主的に自分の販売組織をもって電力業界と契約を結ぶということになりますと、これは局長が思っているようなわけにはいかぬわけです。そうすると、一体その北海道の生産業者が従来北海道電力と電力用炭の取引契約を結んできたものについてどうされるのか、まだ議論の段階だろうと思いまするから、はっきりしたものをお答えはできないかとは思いまするが、そういう考え方についてどう思っておられるのか、この際、念のために承りたいと思います。

井上亮通商産業省石炭局長

○政府委員(井上亮君) 私ども考えております共販会社は、あくまでも先ほど申しましたように、フリー・チョイスの原則は立てながらやる。これは流通の混乱を招くおそれがありますので、フリー・チョイスの原則は立てながら、しかも、一手購入、一手販売という契約を一元的に結ぶという形を考えておるわけでございます。したがいまして、ある一部分だけはいま考えております共販会社が契約をして、他の一部は石炭販売業者がかってに電力業界と契約するという形はございません。あげてこの会社が契約を精ふという形になります。これはいま法律を検討中でございますから、むしろ条文を見て御説明をいたすとわかりいいかと思いますが、簡潔に申し上げますと、要するに需給の適合は相対でやらそう、つまりこれはフリー・チョイスの原則、つまり北海道電力会社が北海道のどこの炭にいままでずっと商慣習的に取引のあれがあると思います。どこの炭を買いたいとか、何トン程度どういう銘柄のものがほしいのだ、納期は一体いつごろまでにほしいのだということは、相対の話し合いというものは事前に行なわれるというふうに思っております。この会社は、石炭、電力業界、両方から、片一方はこの会社へ売却の申し入れですね、こっちは電力会社が買いたいという申し入れ、これを受けて、この会社が正式に石炭側とは購入契約を結び、電力側には販売契約を結ぶ、こういう形になりますので、一部分だけ、価格の面だけここがやって、数量や銘柄や何かは業界がやるという姿ではございません。一元的にやる、ただフリー・チョイスの従来の販売ルートなり何なりをあんまり乱さぬような形にするために、一応フリー・チョイスの原則を生かすような法形態をとりながら、少なくとも売買契約については一元的に結ぶという形をとっております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 次回の委員会から、いろいろ大矢委員と問答があったようなそれぞれの法案について論議されると思いますので、その論議の焦点になる問題について、参考までに、飛び飛びでたいへん恐縮ですが、承っておくわけですが、第一点は岡崎次官にお尋ねしますが、鉱業法の改正ということで、高碕さんとか水田さんの通産大臣当時から、石炭委員会でなくして、当時商工委員会で相当論議されておりますが、明治三十三、四年ごろの精神が流れておるわけですから、改正しなければならぬというのが何回も承った政府側の答弁です。前々国会にようやく案ができ上がって国会に出されたわけなのですが、ところが、前国会も前々国会も、あまりたいして政府が熱意がない。ふしぎでたまらぬのですが、今度の国会に出されるのかどうか。ということは、さいぜん井上石炭局長から承ったこの法案の概要の中の、この石炭鉱業合理化臨時措置法の一部を改正する法律案の第七項目等は鉱業法に特別関係がある。ですから、この鉱業法について政務次官にお尋ねするのとあわせて、日炭高松、九州の水巻町を中心として若松地区に炭鉱がある、そこで施業案を出しておるけれども、ところが、通産局ではなかなか認可しない。その施業案を認可していただかなければ、従業員が七千名ほどおるわけですが、炭鉱が閉鎖のやむなきに至るというような状態で、圓城寺さんが調査団として四、五日前行ってこられたようですが、調査団は調査団として、もう三年来の問題ですから、この処理をどうなさるおつもりか、まずその二つをお伺いします。

岡崎英城自由民主党通商産業政務次官

○政府委員(岡崎英城君) 先般来から、年来論議されておりました先ほど御質問の第一点の件でございますが、その点につきましては、いま通産省の鉱山局のほうで鋭意成案を検討いたしておりまして、近々中に提出いたします所存でございます。  それから、第二点につきましては、井上局長からお答えさしていただきます。

井上亮通商産業省石炭局長

○政府委員(井上亮君) 日炭高松の問題につきましては、お説にありましたように、最近の問題ではございませんで、十数年来といっていいような長い懸案の問題であったわけでございますが、事態が最近非常に緊迫してまいっておりますので、政府といたしましては、御承知のように、通産大臣から、石炭鉱業審議会に対しまして、日炭高松問題の調査を依頼されまして、それを受けて圓城寺合理化部会長が団長になられまして、先般現地調査をされたわけでございます。で、一応本団は一両日前にお帰りになったようでございますが、なお、技術の先生方は今日まだ残られまして、詳細に現地を検討中でございます。あすごろ全員帰るような予定になっております。まだ私どもその調査の結果内容について十分詳細に聞いておらぬわけでございますが、まあ政府といたしましては、この調査団の意見も十分聞き、あるいは、さらに政府みずからも関係の地元の方々、あるいは地上権者、あるいは石炭関係労使の話も十分聞きまして今後善処していきたいというふうに考えております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 政務次官の御答弁は鉱山局で云々とおっしゃるが、もう三年前に鉱山局で決定し、省議でも決定しているわけですよ。閣議でも決定しているわけですよ。いまさら鉱山局云々という答弁じゃとても理解できない。どうも納得いきませんけれども、まあそれはいいでしょう。  それから、高松の問題ですね、石炭局長のおっしゃることは、私、解せないのですがね。これは三年前からの問題ですよ。あなたの直接の関係じゃないけれども、通産局は施業案の認可をしない。三年たった今日、いよいよ炭鉱がなくなるというので騒然となったから圓城寺さんが行ったかもしれませんが、何のために三年間も施業案を認可しなかったか、お調べになったことはないですか。まああなたの関係でないからお調べになっておらぬかもしれぬけれども、施業案を出して、一日か二日でよろしいと言った例もある、通産局はね。しかし、日炭高松の場合は年がかわっても認可しない、その理由をお尋ねをしたいわけです。

井上亮通商産業省石炭局長

○政府委員(井上亮君) 施業案の認可の問題につきましては、日炭高松につきましては、これは御承知のように、あそこには地上物件としまして三菱化成の瀬板の池があり、あるいは八幡製鉄の養福寺の池があり、あるいは三菱セメントそのものが地上にあり、あるいは北九州市の穴生の浄水場があるというように、周辺にそういった物件が非常に多いわけでございまして、現在採掘区域はちょうどそこに差しかかってきている。で、かつては非常に地下八百メートルというくらいに深いところであったために、いろいろ九大その他の瀬板関係学者グループに検討願って、とにかく一部は池の下を通っている。しかし、今度は上層にかかってきているというようなこともあります。施業案の認可につきましては、そのつど慎重な検討を加えて認可しているというような現状でございまして、必ずしも他の地点への施業案の認可のように、比較的楽にスピーディーに認可できるような状態にございませんので、そういった意味で慎重に検討しながら、あるいは計算をしながら認可をするという方針をとっているわけでございまして、そういった形で現在高松地区の採掘が行なわれているわけでございます。  ただ、しかし、これは私どもの判断、あるいは瀬板関係の学者グループの計算値によりますと、やはり一定の時期にはそれ以上の採掘がなかなか困難だという事態になるのではないかというようなことで、私ども、事態は必ずしも容易ではない。事態の重大さのために、ただいま申し上げましたように、政府からも調査団を派遣し、さらに詳細に従来にも増して大いに検討を加えて判断いたしたいという措置をただいま講じているわけでございます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 あの地区に炭層があるということは、明治初年以来わかっておった。その明治初年以来炭層があるということがわかっておったそこの上に工場を建てたのは、三菱化成にしても三菱セメントにしても近年。労働省と通産省と管轄が違うから知らなかったという御答弁であればいいけれども、工場のほうも通産当局、鉱業権のほうも通産省当局、上に建物を建てて下を掘るなということは筋が通らない。初めからわかっておったのではないか。いまになって初めて工場があるからどうも、下のほうは掘れない、工場はよそに動かすことができるけれども、炭層はよそに動かすことはできない。そうすると、どうも通産行政が一貫しておらないような気がするのですが、それはまたあらためて大臣に承ることとして、その次に、時間がありませんからあわてて伺いましょうか。有沢調査団が第二回目の答申をされた案を見たわけですが、いまより四年前、第一次調査団としてあの人が結論を発表されたときには、この調査団の答申案が実施されないような場合には、もう日本の炭鉱は国営以外ありませんと、有沢さんはそう明言されておった。私は有沢さんから個人的にも承ったし、当時商工委員会、石炭委員会、こういうところの合同委員会でも有沢さん、圓城寺さん、土屋さんがお見えになって明確に伺った。速記録にもある。第二回目もうまくいかなかった。第二回目をおやりになってもうまくいかなかったから、少なくとも有沢さんの人格やいままでのお考え方を知っているものだから、当然国営というものが出てくるということを期待しておった。ところが、私の見通しが甘かったためかどうか知りませんが、必ずしも有沢さんのおっしゃるとおり出てこない。としますと、さいぜん石炭局長からいろいろ法案の要綱なり予算の額を承ったわけですが、この中で有沢答申案の趣旨が生きておるというのは、五番目の利子補給というものが新しく出てきた。これだけは有沢さんのお考えが入ったので利子補給が出たのではないかと考えられるだけで、あと大矢委員と局長の質疑応答がありましたが、まだそのほうは固まっておらないわけですね。そうすると、結論的に言うと、ごまかしの案だか法案だか、端的な表現で恐縮ですが、というように判断されるわけですが、端的でけっこうですから、有沢さんの結論というものは政策的にはどれとどれだ、予算的にはどれとどれだということを、そのものずばりでお聞かせいただけませんか。

井上亮通商産業省石炭局長

○政府委員(井上亮君) 先ほど御説明申し上げました法案の改正内容でございますが、あるいは予算の各項目は全部答申の線に沿って考えられたものでございます。たとえば予算について申し上げましても、まず、第一の近代化資金の中で新鉱開発を新たに設けたというような点も、これは今度のこれは事業団に一部局をつくることになりました。それから、融資条件も従来と違いまして、二十年均等償還、五年据え置きというような新たな制度をつくったわけでございますので、これらも答申の一つの新しい考え方にのっとってやったわけでございます。  なお、そのほか、御承知のように、利子補給に限りませんで、石炭の共販機構の設立の問題につきましても、これは調査団の答申を受けて考えたわけでございます。それから、今度の補助率アップ、三割一応国の補助率を引き上げるという措置を政府としてきめたわけでございますが、こういった点も今回の石炭鉱業調査団の答申に基づきまして補助率アップを行なったものでございます。産炭振興等につきましても、単に通産省の予算にあらわれているだけでなしに、建設省、その他関係各省とも調査の段階に十分に打ち合わせしまして、各省やはりその線に沿って好意的に考えていただいておりますので、まあ私としましては、おことばを返すようになるかもしれませんが、先ほど来御説明しました法案の改正、あるいは予算につきましても、重点項目につきましては答申の線を受けて私ども努力いたしたつもりでございます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 最後にお尋ねしますが、この予算でいきますと約一万二千名近い人員整理がなされる、こういうことなんで、いつも労働省とお話し合いをするわけですが、この一万二千名の整理人員については労働省と十分話し合い済みであり、その対策というものは労働省の計画の中に入っておるかどうかということがまず一つ。  その次に、四十二億の予算でいろいろ整理をなさるわけですが、今年度の分はもう全部終わっておるわけですか。それとも、その点の三十九年度、四十年度の両年度に予算措置がまたがるなどというような具体的な例はこれはないわけですかということが二つ目です。  それから、第三点目は、保安当局関係の法律は今国会に提出されるのかされないのか。以上三点お尋ねします。

井上亮通商産業省石炭局長

○政府委員(井上亮君) 御質問の最初の二点について私から答弁さしていただきます。  第一点は、四十年度の炭鉱整理に伴いましてやむなく出ます離職者対策の問題でございますが、これにつきましては、予算要求以前に労働省と十分な連絡をとりまして、労働省もこれを受けまして、同じような離職者対策を予算をもって講じておるわけでございます。  それから、第二点の、本年度の整理と来年度の整理、その過渡的なズレの問題についての御質問でございますが、まあ若干の山につきましては、来年度三百七十万トン、予算四十二億というこの中に本年度閉山予定がやはり入っております。それと同時に、来年の下期あたり、四十年度の下期といいますか、四十一年一−三月くらいに閉山されるものもまた次年度に繰り越すということはあろうかと思います。そういったズレはこの中に入っております。

川原英之通商産業省鉱山保安局長

○政府委員(川原英之君) 第三点としてお尋ねのございました保安関係でございますが、保安関係の法案につきましては、この前の国会及びその前前国会におきまして、一応これまで問題になっておりました点について改正を認めていただきまして、現在その関連の規則その他を昨年一ぱいかかりまして全部改正をいたしまして、具体的にこれからその実施に移るところでございまして、もうしばらくそのこれまで改正いたしましたものを実施をいたしまして、その後に、もしまた何かあればということでございますが、現在のところでは、本国会にさらに新しく改正ということは予定いたしておりません。

藤田進日本社会党

○藤田進君 基本的問題について幾多の疑義を私は現内閣のおやりになっている石炭政策について持っておりますが、これはいずれ佐藤総理にお伺いしたいと思います。  そこで、事務当局に二、三この際お伺いしておきたいのですが、先般商工委員会においては、石炭、あるいは消費者の大口である電力、鉄鋼、ガス等の代表者を参考人に招いて意見を徴した。その際、石炭関係においては、三百円ないし二百円ではこれはいけないのだ、どうにもならない、少なくとも五百円にしろという強い要求があった。一方、電力については、当面まあ六十億前後、鉄鋼並びにガスについてもそれぞれ受け入れがたい旨の発言があった。こういう中で、その第一点としてお伺いしたいのは、事務的でよろしいが、そのような炭価問題について、一体いつまで石炭業界がたえ得るのか。三百円一般炭、原料炭二百円というものが、政府の諸政策、中期経済計画、あるいは経済企画庁の長期あるいは四十年度の経済見通し、その他全般から考えてみて、一体三百円というもので何とか石炭産業というものはしのぎ得るというその限度は時間的に見てどういうものか。それから、電力対策については、これが炭価改定に伴う動きはよく報道されておるので、真否は別として、一応の動きはわかるが、ガス並びに鉄鋼に対してはどういう措置をせんとするのか、これが第二点。  第三点は、それらの炭価改定に伴うこの措置が、必ずしも立法あるいは法改正、税、その他でなくて、単に政令の操作でいこうというふうにどうも見受けられる。それから、これらの点については、ぼくは共販会社などというものは一つのクッションではあろうが、逃げ場所に思われてならない。そのような私は認識を持つが、これらの炭価操作について、はたして行政措置だけでいき得るとすれば、そのことを承りたい。  それから、第四点は、石炭共販会社についてかなりの答弁が基本的なものについてなされているにかかわらず、今日四法案についてはそれぞれ要綱が示されているけれども、共販会社についてはまだ示されていない。他面、議論の段階と言うし、一面、かなりの点について答弁が可能である、これはすみやかに出していただきたい。  以上、とりあえずお答えを願いたい。

井上亮通商産業省石炭局長

○政府委員(井上亮君) まず、第一点からお答えを申し上げますが、石炭鉱業調査団の答申によりますと、炭価を一般炭につきまして三百円値上げし、原料炭につきまして二百円値上げするという答申がなされておるわけでございますが、単にそれだけでは、現在のきわめて困難な事態にあります石炭鉱業の経理対策としては不十分でございます。そういった意味合いから、この答申にも明らかにされておりますが、政府もまたそれをただいまとりまして、政府の政策といたしておるわけでございますが、炭価アップと並行いたしまして、先ほど御説明申しましたような既応債務の利子補給の問題とか、あるいはこれは法律とか予算ではありませんけれども、同じく既応債務についてのたな上げを、政府関係金融機関のみならず、一般金融機関に対しましても要請したいというような措置もあわせて考えておるわけでございます。  なお、鉱害の被害、この鉱害復旧に対します鉱業権者の負担が近年非常に高くなってきておるわけでございまして、この鉱害復旧費用ということがやはり一つの大きな石炭産業の経営の圧迫材料になっておりますが、だからといって、鉱害復旧はゆるがせにできる問題ではございませんので、鉱害復旧を促進するという見地からいっても、やはり国の鉱害復旧の補助率を引き上げまして、鉱業権者も鉱害の復旧を率先やりいいような体制にし、あわせてそれが進むような形、そういうような配慮もいたしたわけでございまして、そのほか、特に石炭鉱業につきましては、まあ他の産業に例があまりないわけでございますが、無利子の設備投資、政府からの融資というようなことも増額いたしまして、そういったもろもろの措置を行ないまして今日の窮境をとにかく切り抜けていこうというような考え方になっているわけでございます。答申におきましては、これらの措置をやることによりまして、少なくとも四十二年度ごろには、主要企業についての会社の経理はおおむね好転するのではないか。主要企業と申しておりますのは、中には二、三の会社につきましては、やはりこの程度の措置をもってしてはまだ不十分な点があり、かつ、また、赤字を脱却し得ないというような点が残るわけでございますので、そういった二、三の企業につきましては、国があっせんの衝に立ちまして、先ほど申しましたような、単に金利補給、全額利子補給というような形でなしに、市中金融機関の既往の債務についてのたな上げというようなことも要請いたしまして、とにかく石炭の主要な企業はできるだけ安定した操業ができるように努力していこうというような考え方でおるわけでございます。

藤田進日本社会党

○藤田進君 ポイントをはずすんじゃない。そのような措置をしてなおかつ持ちこたえ得るのか、将来。これは十年先のことは言わない、ここ少なくとも三年間でも持つのかどうか。これが残っている。それから、所要の法律の改正を伴わないでそういう炭価の操作というものが、消費者を含めて、あるいは重油の還付、これがさらに大幅になってくるようにきょうの新聞も報じておる。三十ないし三十二億というのか、そういったようなことの手続的なもの、それから、共販会社の設立の要望ぐらいも出て至当ではないだろうか、質疑応答を聞いてみても。早く出してもらいたい。

井上亮通商産業省石炭局長

○政府委員(井上亮君) まず、第一点のお答えから先に申し上げておくわけでございますが、ただいまの点につきましては、少なくともこれはまあいつまで持つかというむずかしい御質問でございますが、ただ、これにつきましては、石炭鉱業調査団といたしましては、半年余りの検討の結果、先ほど私申しましたような施策を講ずることによりまして、特別の情勢の変化がない限り、少なくとも四十二年中ころには、先ほど申しましたように、主要企業の安定は得られるのではないかという考え方でございます。したがいまして、さらに四十三年以降どうかというような御質問にもなりましょうけれども、四十三年以降の問題につきましては、現在のエネルギー事情がきわめて変転の中にまだございますし、将来の予測がにわかにつきがたい点もございますので、まあ必ずしもこれは末長くだいじょうぶだと言うことはできないというのが答申の考え方でございます。ただし、調査団としましては、そういうエネルギー事情はなお変転の中にあるけれども、少なくとも政府並びに石炭鉱業審議会としては、随時アフターケアを行なって、そうして石炭企業の安定ができるように、随時アフターケアの施策を補強していかなければいかぬというような考え方に立っておるわけでございます。  それから、次の御質問の負担増対策についての点でございますが、負担増対策につきましては、主として電力と鉄鋼について問題があるわけでございますが、ガスにつきましては、これは御承知のように、現在関税は全額還付になっております。したがいまして、関税還付の制度では救済できないというような事情にございます。したがいまして、ガスにつきましては、これは炭価の二百円アップの要請をいたしまして、負担増としては特に政府は特別の措置ということはいまこれは考えておりません。主として電力と鉄鋼につきまして考えておる。先ほど冒頭でお答え申し上げましたが、電力につきましては、原油につきまして申し上げますと、一二%の関税のうち、四%が一般還付になっておるのみでございますのに、ガスは全部還付になっておるというような関係もありまして、電力につきましてさらに充実した負担増対策、鉄についても電力と同様な制度しかできておりませんので、これもまたもう少し手厚い負担増対策を講じたいというような考え方でおるわけでございます。  それから、なお、法律措置等でありますが、関税還付の点につきましては、これはまだ大臣間の折衝が終わっておりませんので、法律改正になるか、あるいは法律改正を要しないで負担増対策の充実がはかられるか、そういった問題はいま大臣間で折衝中でございますので、法律改正になるか、あるいはならないで充実対策を考えるかというような、まだ未定の段階にございます。  それから、第三点の共販会社の問題でございますが、先ほど私いろいろこれにつきまして、いま私の考えております構想を申し上げましたが、これは実は値上げの問題ともからむ問題でございまして、まだ関係業界等とも十分の打ち合わせはできておりません。なお法制局等ともまだ検討中でございまして、先ほど申し上げましたのは私の個人的な一つの考え方、構想、これを御参考までに申し上げた次第でございまして、まだ要綱ができるような段階にはなっておりません。御了承いただきたいと思います。

藤田進日本社会党

○藤田進君 予算がついて、しかも国会が開かれて、今国会の特殊性も御承知のとおりなんで、いままでの大矢委員に対する答弁がきわめて個人的な思いつきだとは、いま聞いて私も初めてわかった。まことに遺憾です。それで、これはまことに大きな問題を含んでいる。私はきょうそれは時間的に追及いたしませんが、次回以後ただしたいと思う。現在の商法その他そのままにしておいて、いわゆる資本主義、自由主義を維持しながらこういう措置をおとりになろうとすること自体に対する問題をきわめてみたい。  それから、委員長におかれてひとつ御努力いただきたいのですが、これは理事会でも御相談いただいた結果でいいが、大蔵大臣、通産大臣の出席を求めたい。それから、開会されるについては、私の希望ですが、できるだけ早めに開会日時をおきめいただければ非常に幸いだと思います。  以上で本日は質問を保留して私の質問を終わります。

小柳勇日本社会党

○委員長(小柳勇君) ここで岡崎政務次官が発言を求めておりますので、許します。

岡崎英城自由民主党通商産業政務次官

○政府委員(岡崎英城君) 実は、先ほど鉱業法の改正法案のことにつきまして私の申し上げたことに少し御訂正を願わなければならぬ点がございます。鉱山局長等から、今国会でぜひ鉱業法の改正案を成立させたいという報告を受けておったものですから、新たに鉱業改正法案を出すのだと思っておりましたところが、実は衆議院に先国会から出ておりまして、いま衆議院で継続審議中でございますので、先ほど申しました私の答弁は訂正いたします。御了承いただきたいと思います。

小柳勇日本社会党

○委員長(小柳勇君) 他に御発言も御質問もございませんようですから、本件につきましては、本日はこの程度にとどめます。  散会いたします。    午後零時五十一分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗