商工委員会 第2号
- 発言数
- 7 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1965/02/02
会議録
○委員長(豊田雅孝君) ただいまから商工委員会を開会いたします。 議事に入るに先立ちまして、一言ごあいさつを申し上げます。 このたび私が、はからずも商工委員長に選任をいたされました。微力でございますが、皆さま方の絶大なる御支援、御協力によりまして、誠心誠意その職責を全ういたしたいと存じます。何とぞよろしくお願いいたします。(拍手)
○梶原茂嘉君 いろいろと皆さんの御協力をいただきまして、幸いに責務を果たすことができました。まことにありがとうございました。いろいろと御迷惑をかけた点が多いかと思いますけれども、お許しをいただきまして、今後ともひとつよろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。(拍手) —————————————
○委員長(豊田雅孝君) これより議事に入ります。 委員長及び理事打合会の協議事項について御報告いたします。 今期国会における当委員会の定例日につきましては、当分の間、火曜日及び木曜日の午前十時からといたしまして、本日は派遣委員の報告を聴取いたし、次回は、九日午前十時から開会することとなりましたから、御了承を願います。 —————————————
○委員長(豊田雅孝君) 次に、委員の異動につきまして御報告いたします。 去る一月二十二日、塩見俊二君が辞任されまして、その補欠として植垣弥一郎君が選任されました。 —————————————
○委員長(豊田雅孝君) 次に、産業貿易及び経済計画等に関する調査を議題とし、先般、産業事情と地域開発の実情調査の目的をもって派遣せられましたる派遣委員の方々から、その調査の御報告を願うことにいたします。椿君。
○椿繁夫君 それでは、私から御報告を申し上げます。 大谷委員、塩見委員、阿部委員及び私の一行四名と、さらに梶原前委員長が高知で現地参加されましたが、私ども一行は、産業事情と地域開発の実情調査のため、去る一月十一日から十五日までの五日間、香川、高知、愛媛、広島の四県下にわたって視察を行ないました。 その内容は、四国通産局、四国経済連合会、香川、高知、愛媛各県当局及び高知商工会議所より、それぞれの立場から説明を受け、懇談を行なうとともに、香川県下では坂出市番の州埋め立て地、高知県下では河野製紙会社、ミロク製作所、愛媛県下では帝人松山工場、井関農機本社工場及び今治市のタオル製造工場の実地視察を行ないました。なお、最後に電発の中四幹線と竹原火力発電所建設現場をも視察いたしました。以下、私どもの特に印象を受けた点を中心に、総合的にその概略を御報告申し上げます。 四国では、現在、四国四県を一体とした産業開発の推進と地域経済の繁栄を目標として、民間人による四国経済連合会が組織され、四国開発のマスター・プランの実現に努力して、地道に成果を上げつつあります。 今回の現地調査で各方面から説明を受けた四国開発の施策と問題点のうち、最も大きいものは、吉野川総合開発と本土連絡架橋でございます。 第一の吉野川総合開発計画は、その中心をなすのが早明浦ダムの建設であり、この多目的ダムの貯水効果によって、治水をはじめとして四国四県の各種用水の確保及び発電を効果的に行なおうとするもので、すでに昭和三十八年度から実施計画調査が行なわれ、昭和四十四年度に完成が予定されていますが、問題としては、工業用水単価、発電単価における経済性尊重の観点から国庫補助金の交付、起債等の資金面における国の援助が強く要望されております。 第二に本土連絡架橋の問題でありますが、現在までの計画案としては、明石−淡路−鳴門ルート、宇野−高松ルート、尾道−今治ルート等があります。四国経済連合会の説明では、問題はとにかく一日も早く最初の連絡橋を実現することで、そのためには政府の公正な調査結果に従って、四国が一体となって、まず一本、架橋実現をはかる体制をつくること、が必要である旨強調しておりましたが、各県当局者の思惑は必ずしも一本になっていない感じを私どもは受けたのであります。これは四国開発の推進という全体の立場から見た場合、きわめて遺憾なことだと思います。四県一体となった第一架橋実現の体制を期待するとともに、一日も早く着手路線を決定し、これが完成後さらに他の路線について順次実現を検討することが必要であると考えます。 さらに、地域開発の問題としては、四国従貫自動車道をはじめとする道路整備の必要がありますが、たまたまその一例として、私ども一行が視察日程で経路として予定した高知——松山間の国道三十三号線が、数日前の雪のためわずかな積雪で三日間にわたって不通になり、そのために鉄道による迂回を余儀なくされるという一幕があり、はしなくも道路整備の必要性を身をもって体得した次第です。 次に、四国における地場産業の振興について申し上げます。四国の地場産業の特色は、中小企業による手工業的生産であります。そのおもな品目と生産量の全国比を見ますと、タオルが四二%、手袋が六四・八%、うちわ八〇・五%、猟銃七〇%、和紙二四・三%等がありますが、輸出実績も高い率を示しております。しかし、これら地場企業は労働集約的色彩が濃厚で、生産性の向上が困難なものですが、組織化、協業化を促進し、他面製品の質の高度化、あるいは工芸的くふうを加えるなど、技術の向上につめることにより地場企業の振興、ひいては輸出振興、外貨獲得に大いに貢献するものであり、四国通産局でも特に力を入れて指導していきたいとの意向を表明しておりました。 私どもが高知で視察した和紙製造の河野製紙と、猟銃、拳銃製造のミロク製作所は、地場企業の代表的なものですが、いずれも設備の近代化については、意欲的にこれを進めておりました。ミロク製作所では猟銃のほかに月産約千丁の拳銃を製造し、これはすべてアメリカへ輸出しているが、今後は国内での警察等の需要を期待していると言っておりましたが、これは地場企業育成のためにも、貿易上の観点からも真剣に検討して、実現を期すべきであろうと考えました。地場産業は、多くが中小企業でありますが、特に高知県では県、市商工会議所の関係者と中小企業問題を中心に懇談しましたので、その件について申し上げます。 これら関係者の説明によれば、高知県は地理的、社会的条件等から中小企業、特に生業的零細企業が多く、これら企業の資本力の弱小、設備の非近代性等が低生産性、低所得をもたらす要因となって、地域格差が増大する傾向にあるため、その対策として協業化の促進、経営の合理化と体質改善、金融の円滑化、労働力の確保、試験研究機関の拡充について、強力な対策をとっているとのことでした。国に対しては、近代化資金の大幅な増額と貸し付け基準の緩和、政府関係金融機関の資金量の増大と融資条件の緩和、信用補完制度の拡充と強化、税制上の特別措置、診断指導事業、経営改善普及事業等、中小企業に対する指導面の国の施策の拡充強化その他について強い要望がありました。なお、四十年度から高知市に中小企業金融公庫の出張所が開設されるようになったことについては、金融対策の大きな前進であると、非常に歓迎されておりました。 次に、今治市のタオル工業は、さきにも申し上げましたとおり、有力な地場産業の一つであり、その生産は全国比四二%、輸出は五五・二%を占めておりますが、工場数三百九のうち、織機二十台以下の生業的家内工業が三分の二を占めている状態で、私ども大中小の代表的工場を実地に見て、工業組合の関係者と懇談して、その協業化の必要性を強く感じました。販売に例をとっても、一本化された窓口がないため、商社に買いたたかれるという不利な状況にあり、その対策に腐心しておりました。また輸出所得控除制度が三十九年三月で廃止になったことは、業者に相当の痛手のようでした。また、紡績会社からの原料糸の仕入れ価格が、紡績が同じ原料糸を輸出する場合より二〇%も高く、したがって、その高い原料糸で織ったものを輸出すると、どうしても出血輸出になる。それで業界では、輸出割合が三〇%をこえる会社はつぶれるというジンクスがあると言っておりましたが、これは輸出振興の観点から今後検討すべき問題であろうと思いました。金融について、ここでも政府資金のワクの増大の強い希望が述べられていましたが、特に国民金融公庫への依存が大きく、これに期待しているとのことでした。今治市長も地場企業の振興のため、実に熱心に応援しておられる姿に接して、力強く感じました。中小企業金融について、どこでも一番に指摘、要望されるのが政府関係金融機関の資金量の増大ですが、今回の実地調査で痛感しましたことは、その資金量の増大もさることながら、地場資金の相当量がコールとして県外に流れているという現実にも問題があるということであります。 ここで四国、中国両通産局から、中小企業の倒産状況について聞いたのでありますが、通産局なり、県の商工部、あるいは先年この委員会で法律をつくりまして、商工会に指導員などを設け、これに国庫でも補助をいたしておるわけでありますが、こういう機関を窓口といたしまして、倒れようとしておる中小企業の実際の相談に乗ってやる、高利の金を借りて、市銀では相手にされないというような場合には、政府関係金融機関に渡りをつけてやる、あるいはこれまでたよっていた親企業からの注文がなくなった、どんな設備とどんな技術を持っておるかということを見て、そして適当な親企業というものを紹介してやる、こういう個別指導をやることによって、倒れるべき条件になっておる中小企業を、昨年末四国、中国両通産局とも数をあげて、倒れなくて済んだということを報告しておりましたが、私ども一行も、こういう個別指導をもっと強化してやれば、倒れるはずのものを倒さないで救済することができる、今後通産行政を通じてこういう個別指導を強化していく必要があることを特に感じましたことをつけ加えておきます。 最後に、電源開発関係について申し上げます。すでに御案内のとおり、中四幹線は愛媛県西条市の伊予変電所を起点として、今治の波止浜から瀬戸内海を島づたいに横断して、広島県忠海で中国本土に渡り、広島変電所に至る全長百二十五キロメートルの二十万ボルト超高圧送電線であります。このうち、瀬戸内海を島づたいに横断した架空送電線路は、世界にもその例を見ない画期的なものと言われておるだけに、数々の困難な技術的問題を解決して完成したもので、わが国技術者の努力に私どもは力強く感じました。中四幹線によって四国島内の水力発電所群と、中国、九州地区の火力発電所地帯とが相互融通できるようになり、電力の広域運営の面からもその効用はきわめて大きいものと言えます。 次に、竹原火力発電所は、政府の石炭対策大網に基づき、石炭の長期需要を確保するため電発が建設する石炭火力発電所で、目下公有水面埋め立て免許の認可を受け、地元漁業補償も解決し、本格工事に着手する態勢にあります。出力は二十五万キロワット、総工費百三十八億円で、四十二年六月運転開始を目途としております。これによる石炭消費は年間七十万トンを見込んでおります。発電所建設地は、瀬戸内海に面した風光明媚な場所であり、公害対策には特に留意して、最新式の集塵装置を用意しているとのことでした。以上、簡単でございますが、報告を終わります。 なお、終わりに、今回の実地調査にあたり、御協力をいただきました関係方面に対し厚く御礼を申し上げます。
○委員長(豊田雅孝君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。 別に御発言もなければ、本件はこの程度にとどめます。 本日はこれをもって散会いたします。 午後一時三十七分散会 —————・—————