P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
48回国会参議院1965/02/02

外務委員会 第2号

発言数
82
登壇者
11
会派数
5
開催日
1965/02/02

会議録

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) ただいまから外務委員会を開会いたします。  この際、一言ごあいさつ申し上げます。  このたび私、外務委員長に選任されました。委員各位の御指導、御協力を賜わりましてその重任を全ういたしたいと思います。どうぞよろしくお願いをいたします。     —————————————

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) この際、理事の辞任についておはかりいたします。  理事加藤シヅエ君より、都合により理事を辞任したい旨の申し出がございましたが、これを許可することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  つきましては、直ちにその補欠互選を行ないたいと存じます。互選は、投票の方法によらないで、委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 御異議ないと認めます。それでは、理事には森元治郎君を指名いたします。     —————————————

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) それでは、国際情勢等に関する調査を議題といたします。  本日は、昭和四十年度外務省関係予算及び本国会に提出を予定されております外務省関係の法律案、条約について、概要の説明を聴取いたします。高野官房長。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) では、第四十八国会提出予定の法律案及び条約案について概括御説明申し上げたいと思います。  まず、提出予定の法律案でございますが、これは五件ございまして、提出済みが二件、あと未提出が三件となっております。  その第一は、外務省設置法の一部を改正する法律案でございまして、その内容は、中南米・移住局を設置する。現在移住局がございますが、これを現在のアメリカ局の中南米関係の政務の仕事と現在の移住局を合わせまして中南米・移住局を設置する。これは新しい局の設置でございませんので、移住局の看板、名前が変わったというふうに御了解願ってよろしいかと存じます。  第二は、現在の欧亜局の中の部でありまする中近東アフリカ部を、中近東アフリカ局に昇格する。これは、現在アフリカに独立国がふえまして、三十三カ国もふえましたので、部ではなかなかまかない切れないといろことで、これを局に昇格する。局の新設でございますが、部から局という点でございます。  第三点は(1)の中南米移住局設置に伴いまして、現在のアメリカ局を北米局に改めるという点でございます。  また、第四番目は、(1)に従いまして移住局を廃止する。  第五点は定員の改正で、在外におきまして大使二名を含めまして六十五名の定員増と相なっておる次第でございます。  以上が、外務省設置法の改正のおもな点でございます。  次に、第二の法律案、これは在外公館の名称及び位置を定める法律及び在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案でございまして、その内容のおもなものは、マルタ、マラウィ、ザンビアに大使館を新しく設置いたします。これは兼摂公館といたしまして、実館は置きません。それから、マドラスに総領事館、これは実館として総領事館を置く。それからラスパルマス、これは総領事館、やはり実館でございます。これはスペイン領の大西洋にございまして、主として漁業関係の事務を行ないたいと考えております。それからブリスベンに領事館、これは豪州のブリスベンに領事館を置きまして貿易関係を取り扱うという点でございます。  第二に、コスタリカ公使館を大使館に昇格するとともに、ここに実館を置く。それから、トロント及びヒューストン、現在領事館でございますが、事務の膨大及び貿易の伸長に伴いまして、それぞれ総領事館にいたしたい。  それからタンガニイカ大使館、これが最近名前が変わりましてタンザニアとなりまして、いままで兼館でございますが、これを実館として、かつ、名称を改正する。以上に伴いまして新設の公館につきまして、これに伴う在勤俸を定めたいというのがおもな趣旨でございます。  その次に、移住者保護法案——仮称でございますが、移住者保護のため海外移住あっせん及び移住者の募集等を規制するとともに、移住保護法を廃止する。これは現在まだ検討中でございます。それから、四番目の海外移住事業団法の一部を改正する法律案、これは昨年神戸及び横浜の移住あっせん所を移住団に出資いたしまして、これに関しまして登録税を免税いたしたいという規定を設ける趣旨の法律案でございます。  最後に、旅券法の一部を改正する法律案。最近渡航者が非常にふえてまいりましたので、この旅券の発行を簡単にして渡航する方々のための便宜をはかる面でいろいろ改正を行ないたい。おもなものは現在一回海外に渡航いたしますと、それで日本に帰ってまいりますと効力を失なう。これを、諸外国の例にならいまして五年間の効力を持つ。その他種々簡素化、合理化するという点でございます。これは現在各省ともいろいろ検討協議中でございますが、大体三月の上旬には国会に提出いたしたいと考えておる次第でございます。  以上が法律案でございまして、次に、条約案が十五件ございます。この内容につきましては、条約参事官が参っておりますから、条約参事官から説明いたします。

佐藤正二外務省条約局外務参事官

○説明員(佐藤正二君) 条約は十五件ございまして、初めから五つ目までの分と、それから、二枚目をおめくりいただきまして、多数国間条約の初めのILO条約と国連憲章の改正でございます。この五つはすでに提出済みでございます。簡単に御説明いたしますと、一番目は日英間の領事条約でございます。これは現在領事条約といたしましては日米間がございますわけでございますが、日本が締結いたします二つ目の領事条約となるわけでございます。  それから、二、三、四、五はすべて租税の二重課税防止のための条約でございます。一番目はアメリカとの条約の補正議定書でございますが、これはすでに二度補正いたしまして、三度目の補正になるわけでございます。  それから、二つ目はスエーデンとの修正議定書でございます。  その次がカナダ、それからその次がフランスでございます。これは新しい条約でございまして、やはりいままですでに十二カ国と結んでおりますが、その型によりましてつくったものでございます。  それから二枚目に移りまして、二枚目の一番初めがインドとの間の郵便為替の交換に関する約定でございます。これは、御承知のとおり、郵便為替の交換に関するきめは万国郵便条約で普通規定されておるわけでございますが、インド、その次に出てまいります英国は、万国郵便条約の約定には入っておりませんために、二国間の約定が必要になるわけでございます。したがって、インド、英国とはこの意味で締結したわけでございます。これは近日署名いたす形になっておりますために、まだ提出いたしておりません。おそらく三月の中旬には提出できるものと考えます。  それから、その次のマレーシアとの航空協定、これは旧臘来ずっと交渉してまいりまして、やっと話がつきまして、二月の十一日ごろに署名することになっております。これも署名後直ちに提出するつもりでおります。  それから、その次はこれは御説明の要もないと思いますが、ILOの結社の自由及び団結権の保護に関する条約でございます。いわゆる八十七号条約と称するものでございます。  その次が国連憲章の改正でございますが、これは安保理事会の構成国及び経済社会理事会の構成国をふやすという国連決議による憲章の改正ということになっております。これはもうすでに相当の国が批准しておりますのでございますが——五十数カ国批准しております。日本もこの改正を批准したいと思っております。これは主としてAA諸国の議席がふえるというふうにお考えいただいてけっこうと思います。  それから、その次がリスボンで改正されました工業所有権の保護条約、これは通常パリ条約といっておりますが、これもたびたび改正された条約で、このリスボンの前の改正はロンドンでやられておるのでありますが、これもリスボンで再び改正いたしましたので批准いたしたいと思っております。  それから、その次のページへ参りまして、やはり工業所有権関係でございますが、原産地表示に関するマドリッド協定というのがございます。これもやはり工業所有権の一連の条約でございまして、リスボンで改正いたしましたもので、これもあわせて批准いたしたいと思っております。  それから、その次がガットの改正議定書でございますが、これもやはり後進国関係の条項を、ガットでいわゆる特別総会を開きまして、ガットの規定の一部を改正したわけでございます。これはこの二月の八日にジュネーヴで特別総会の最後の会議を開きまして採択される運びになっております。採択の上は、さっそく提出いたしたいと思っております。  それから、その次の小麦協定は、これは実はちょっとこの条約だけは提出できるかどうかまだ見通しがついておりません。署名の開放期間が三月十五日以降になるために、認証謄本その他が間に合うかどうかということがちょっとわからないものでございますから、これはいまのところ未定でございます。  その次は万国郵便連合の憲章でございます。これは、御承知のとおり、五年ごとに大きな会議をいたしまして全部の憲章を改正するわけでございます。これは昨年ウイーンで万国郵便連合の大会議を開きまして憲章の改正を行なったわけです。したがって、今回提出したわけでございます。  簡単でございますが……。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) 次に、昭和四十年度外務省所管の予算のあらましを御説明申し上げます。お手元のゲラ刷りの資料によって御説明いたしたいと思います。  まず、積極的外交推進のための在外公館の強化、(1)在外公館の新設及び増強、これは在外公館の位置及び名称の法律案の御説明申し上げたとおりでございまして、五館ふえまして新設の定員として十六名でございます。大体三カ月分ついておりますが、ラスパルマスだけは急ぎますので十月から六カ月分ついておるわけでございます。それから、既設の公館が四十九名になっております。それから、昇格がヒューストン、トロントでございます。  それから、在外公館の国有化推進でございます。特に建物の購入費でございますが、これはフランス及びイタリアの大使公邸を買う。それから(ロ)といたしまして新営及び工事でございますが、インド及びフランス大使館及びOECDの事務所、その他タイ、インドネシア等の一部新営費でございます。  それから、二ページに移りまして、通信設備の近代化、これはいわゆるカンテレと申しまして、電信が簡単に打てる施設でございますが、これを二十四館ふやす。昨年度は三十館お認めいただきましたが、本年それに追加いたしまして二十四館。  それから、電信の直接通信、これはインドシナ方面で非常に政情が不安なものでございますから、万が一電報がとだえるという場合に、本省と在外公館で直接電信が打てる、無電が打てるという施設でご、さいます。  次に、一時帰国制度の拡充、これは暑いところ——アジア、アフリカ等に長年つとめておりますと、健康上の理由及び流動する外交関係におきまして本省とのほんとうの連絡ができないというわけで、日本に帰ってきていろいろ連絡するという点で、三十九年度は二十四名でございましたが、これを七十五名分ふやして、来年度は一時帰国制度を拡充いたした次第でございます。  次に、本省体制の整備でございますが、これは先ほど申しましたように、中南米移住局への改称と、中近東アフリカ部の局への昇格でございます。  それから、本省庁舎の増築、これは建設省予算に計上されるものでございますが、現在庁舎が非常に手狭になりましたので、あのわきに、あれと大体同じような庁舎をつくりたいということで、今度七千万円ついたわけでございます。三十九年度八千万円、これはまだ使用しておりませんので、合わせまして四十年度から工事にかかりたいと考えておる次第でございます。  それから、情報収集と調査活動の充実、報償費と交際費でございますが、本省は昨年どおりで増額いたしておりませんで、在外におきまして、これら報償費において五千万円、交際費において五千六百万円増加いたしております。  それから、経済外交体制の強化でございます。これはガット、OECD商品協定、その他いろいろ国際会議がございますので、それに参加する旅費及び事務費でございます。  それから、輸出環境の改善、これは例年お認め願っている経費でございますが、二千三百万円ばかりふやしまして、これが輸入制限対策に充てておる次第でございます。  それから、三ページに移りまして、あとは事務費的な経費、経済協力関係の事務的な経費でございますが、三ページの5の海外技術協力事業の強化拡充、これは研修員の受け入れ、専門家を派遣するという経費を大幅にふやしまして、それから、その中で一番終わりのほうにあります日本青年海外協力隊の創設、これは三十九年度は千五百万円の調査費がついておりましたが、四十年度から、今度は実際にこの海外協力隊を七十五人分、主として東南アジアに派遣したいという経費でございます。海外経済技術協力の経費は、外務省の所管といたしましては技術協力的なものが多いのでございます。あと資本協力的なものがございますが、これは予算といたしましては、経済協力基金のほうにつくわけでございまして、外務省の予算面には技術協力という点だけが出るわけでございます。  それから、国連外交の強化、これは主として国連に対する分担金、拠出金の経費でございます。  次に、四ページに移りまして、7の広報文化活動体制の強化拡充、これは情報局の経費でございますが、共同通信及び時事通信に対しまして、これは国内のニュースを共同、時事に委託して海外各地に英文で打ってもらう経費でございますが、本年度三千万円ふえまして、合計一億千万円になった次第でございます。次の広報文化センターの新設、これはシドニーとナイジェリアに二カ所新しく設けます。あとは外交記念館の設立、これは五百万円調査費としてつきまして、外務省といたしまして、外交知識の普及ということで、資料とか及び図書等を集めまして、そういう図書館的なもの、並びに外交の講演をするための記念館、外交記念館をつくりたい。現在外務省の近所に外務省所管の土地が四百坪ばかりございますので、ここにこの建物を三カ年計画で建てたいと考えている経費でございます。あと国際文化事業活動の拡充、これは例年の経費が若干ふえたのでございますが、またその(ホ)の国際文化振興会の補助金の中に、本年はヨーロッパに歌舞伎を派遣したい、それの四千九百万円が含まれております。これは新規事業と相なっている次第でございます。  次に、留学生受入体制の整備、これは国際学友会の補助及び日本語普及費、これは新規でございまして、フィリピン、タイ等に、向こうの大学に日本語の講座を設けたいという経費でございます。  最後のページに移りまして、海外移住関係でございますが、これも事務費的なものが多いのでございますが、新しい経費といたしましてはペルーに文化会館を建設するので、それに三千三百万円だけ補助する。それから、サンパウロに学生寮を建てる、この補助金を千八百万円計上いたしておる次第でございます。  次に、在外子弟の教育の強化でございますが、これはますます、外務省のみならず各方面の方々が外国に行って活躍されておりまして、子弟の教育は、外国におきましても、また日本に残された子弟の教育も、非常にお困りになっているわけで、外務省といたしまして、数年来在外に小学校をつくる、ないしは講師を現地で雇ってやっておりましたが、昨年は千七百万円で、主として東南アジア——タイ、ビルマ、ニューデリー、台北等に学校を設けておりましたが、本年度はカラチに設けると同時に、ヨーロッパ、中南米にも、これは今年の予算では、文部省の教師を派遣するわけには、東南アジア以外にはまいりませんので、現地におきまして教師の謝金とか教室の借料を支弁して、少しでも在外における子弟の教育に資したいと考えている費用でございます。  次に、(ロ)の在外職員子弟教育施設、いま御説明申し上げました、在外で働いている方々が子弟を日本に残されている場合、これの寮の施設というものは非常に不備でございます。民間の方々のいろいろ御希望もございまして、寄り寄り検討協議いたしておりましたんですが、なかなかアイデア、土地等が具体的にまとまりませんので、来年度——四十年度はとりあえずその調査費として百万円だけ計上いたしまして、四十一年度には、在外に行っておられる方の日本におられるお子さまのために寮をつくりたいという考えで、本年度は頭だけ出した次第でございます。  以上合計で外務省所管が四十年度は二百三十四億一千八百万円、二十三億二千三百万円の増になったのでございまして、約一一%の増になっております。  以上が外務省所管でございますが、外務省関係の経費といたしまして先ほど御説明申し上げました本省庁舎の増築七千万円、そのほか海外移住事業団に対する出資、産投会計から二億、資金運用部資金が二億、合計四億となっております。  来年度外務省所管の予算は大体以上でございます。

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 以上で説明は終了いたしました。御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。

佐多忠隆日本社会党

○佐多忠隆君 自民党の副総裁の川島さんが、東南アジア諸国に、総理の特派使節というような形で行かれるとかいうようなことが新聞に出ておりましたが、こういう場合の経費は外務省から出るんですか。外務省から出るとすれば、どの項目から出るんですか。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) 新聞紙上で川島副総裁が東南アジアをお回りになるということは読んでおりますが、これは党から派遣されると了解しております。外務省としては経費上は関係ございません。

曾禰益民主社会党

○曾祢益君 何かさっきよく聞こえなかったんですけれども、ラスパルマスだけは六カ月つけてある、これは非常に急ぐからと言っているが、六カ月というのはいつからですか。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) 十月からでございます。

曾禰益民主社会党

○曾祢益君 十月からでしょうが、その前にはできないんですか。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) その前には、新設公館は三カ月というのがいままでの例でございましたが、あとはスペインの大使館から出張して適宜処理したい、そういうふうに考えております。

曾禰益民主社会党

○曾祢益君 何だかえらく、いまから十月というと、もうこれは予算が通るのは四月でしょうけれども、それにしても四月から考えて六カ月でしょう。そんなにかかるのですか。もっと早くできないのですか。というのは、いま外務省が特にこれは急いでえるということを言われた気持ちはわかるが、あそこには非常に日本のマグロ漁船なんか行っているわけですね。現在は何かときどき出張でもするのですか、スペインから。どうなっているのですか。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) 新設公館は、いまのあれは大体三カ月分、予算が通りまして、翌年の一月からになっております。これだけは十月から、特に急いでいるわけです。いまも適宜出張いたしまして事務を処理しておる。ないしは、トラブルがあった場合に出張してこれを処理しておる。そういうふうな関係になっておる。今後も、開設以前にもできるだけ出張して実際上不便のないようにいたしたいと考えております。

曾禰益民主社会党

○曾祢益君 これはひとつ、出張でもいいから、現にこの間も、ラスパラマスではないけれども、あの付近を操業しているあれから相当な事故死が出ておりますね。ああいう問題は、やはりもっと監督をしないとぐあいが悪いのじゃないか。ぜひひとつ、あそこで働いている漁船漁民の問題について、きめのこまかい施策を早くしてもらいたい。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) 御趣旨に従って大いにやってまいりたいと思います。

佐藤尚武緑風会

○佐藤尚武君 これで見ると、アメリカ局を北米局に改めるということになっておりますが、そうすると、北米局というのは、アメリカ合衆国とカナダを管轄する、こういうことになるのですか。もしそうだとすれば、中南米はどこで管轄することになるのですか。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) 北米局はアメリカ合衆国及びカナダ及びメキシコを管轄しておる。中米から以南を中南米・移住局で、中南米の移住をやるというわけではございませんで、中南米の政務及び移住をやるということで、中米及び南米は中南米・移住局で政務をやるという考え方でございます。

佐藤尚武緑風会

○佐藤尚武君 そうすると、中南米・移住局で中南米の政治、経済の問題も扱うことになるのでしょうか。何か少しおかしいような気がするのですが、そうではないのですか。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) 現在アメリカ局でやっております中南米所管の政務その他の事項プラス現在移住局でやっておりまする移住関係の事務、これを合わせて中南米・移住局でやるという考え方でございます。

佐藤尚武緑風会

○佐藤尚武君 移住局というと、何か移住の問題だけを扱うように聞こえるのですが、そうではなく、政治、経済問題も全部そこで扱うということになるのですか。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) 経済貿易並びに経済協力等は、経済局及び経済協力局がございまして、そこが中南米も所管いたすわけでございます。中南米・移住局におきましては、移住関係及び中南米の経済関係を抜かした政務をやる、こういう関係になるわけです。

佐藤尚武緑風会

○佐藤尚武君 それから、もう一つ伺いますが、どこかにありましたね、予算の中に。ちょっといま見当たらないのですが、南ベトナムとかマレーシアあたりと直接通信をすることになるとかいう御説明でしたね。危急の場合に備えて、どんなことが起こるかわからないから、本国との間の直接通信をすることになるのだ、こういう御説明でしたね。それはいまどの項目だかちょっと私見つからないのですが、それは何でございますか。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) それは謄写刷りの資料の二ページの上のほうの(3)通信設備の近代化、その中の(ロ)の電信の直接通信、これに当たるわけでございます。

佐藤尚武緑風会

○佐藤尚武君 これはそれらの国と特別の協定ができたわけなんですか。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) これは非公式ないし間接に相手国の了解を得ないとできない問題で、これは予算が通りましてからそういう措置をいたしたいと考えておるわけでございます。

佐藤尚武緑風会

○佐藤尚武君 わかりました。

加藤シヅエ日本社会党

○加藤シヅエ君 この中に、在外公館の新営及び工事というのがございますけれども、在フランス大使公邸土地建物という件でございますけれども、ちょっと伺っておりますと、いまのフランスの大使の公邸をこわしておしまいになるということを聞いておるんですけれども、そうなんでございますか。また、なぜそうしなくちゃならないか。それで土地建物は新しく別のところをお買いになるのか、どういうことになるんですか。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) 現在フランス、パリにおきましては、昔からの公邸、アブニオッシュに大使公邸がございまして、また別に大使館の事務所がございます。それから、OECDの新しい事務所が別にございまして、それからOECDの大使の公邸がある。大体四つ分かれておるわけでございます。現在のアブニオッシュの公邸は、だいぶ古くなりましたのと同時に、あそこがパリといたしましてはビジネス・センターになりまして、非常に大きな建物がまわりに建つということで、公邸の位置としては非常にふさわしくないということで、あの公邸をこわしまして、あそこに大使館の事務所と、それから現在間借りしておりますOECDの事務所を一緒にあの公邸の土地の上に建てたい。現在持っていますフランス大使館の事務所は、これはもう非常に不便な、非常に、何といいますか、ていさいの悪いものでございまして、これは適当に処分いたしたい。したがいまして、新しい公邸がどうしても要るわけでございまして、それで、それのかわりに公邸を買いたい、そういう考えでございます。

加藤シヅエ日本社会党

○加藤シヅエ君 その新しくお買いになる土地とかあるいは建物は、もう予定があるわけでございますか。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) 大体目星がついている次第でございます。

加藤シヅエ日本社会党

○加藤シヅエ君 たくさんの方が、いまの大使の公邸には皆さんいらっしゃっていて、非常に何か由緒のある建物で、フランスの外交関係の方あるいは諸外国の関係の方も、非常にその建物の由緒をとうとんでいらっしゃるんじゃないかということを聞いているんでございますけれども、そういうようなものをこわしてしまって、そうして事務所を建ててしまうというようなことはどんなものでございましょうね。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) お説のように、われわれも、何といいますか、センチメンタル的にちょっと残念な気がいたしますが、実際問題として非常に狭くなりましたし、古くなりましたし、車寄せもございませんので、新しく前向きにひとつ思い切ってやりたいという感じでございます。

加藤シヅエ日本社会党

○加藤シヅエ君 イタリアのほうはどういうことになりますか。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) イタリアのほうも、現在狭いので新しく買いたい。これも大体見通しがついているわけであります。

加藤シヅエ日本社会党

○加藤シヅエ君 アメリカなんかの総領事館なんかでも、早く買ったほうがよっぽどいいようなところで、高い家賃を出して、それで、その家賃を何年か出していたら建物は買えてしまうと思う。さて買おうというときはうんと値上がりするだろうということが見通されておるところで、何らかの方法で、分割払いでもいいというような話もあるというようなことを聞いているんですけれども、そういうことはやっぱり国の財産として最も効果的な方法で対しなさるということを考えていらっしゃらないんでございますか。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) 高い借料を払いましてやっていることは、長い目で見れば国家財政上得策じゃないということはお説のとおりでございまして、外務省といたしましては、できるだけ国有財産化、すなわちヨーロッパ、アメリカにおいては買うと、東南アジアにおきましては土地を買って新築するという方向でいきたいと思っておりますが、年々の財政規模におきまして一挙に全部買うわけにまいりませんので、外務省といたしまして、大体五年計画ぐらいで、おもなところを逐次買うなり建てるなりしていきたいと考えている次第でございます。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 この予算関係の印刷物の最後のところですが、海外移住事業団の出資、これが三十九年度は十二億、本年度査定額は四億、八億減、これはどういう理由なんですか。前の分はファンドに入っているという意味ですか。

白幡友敬外務省移住局長

○政府委員(白幡友敬君) お答え申し上げます。  昨年は、ただいまお説のとおりに十二億でございました。このうち、政府出資が六億、いわゆる一般会計からの分でございます。それから、資金運用部資金から六億ということでございました。これがまだ使い切れないで残っておる分がございますので、ことしは、予算全般といたしまして、事業団の予算あるいは事業は、私の方針といたしまして、実は事業団の体制固めの段階でございますので、あまり事業的に伸ばすのもどうかと思いまして、どちらかといいますれば、じみに考えております。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 その昨年のが余っておるというのですが、事業関係の費用は相当余っておるわけなんですか。ほとんど昨年は事業らしい事業しなかったので非常にたくさん余って、それでことしは多くの予算を要求できなかったと、そういうことなんですか。

白幡友敬外務省移住局長

○政府委員(白幡友敬君) 一つは、この基金の内容でございますが、その大部分が、御承知のように、移住者に対する貸し付け金でございますが、御承知のように、人数も減ってまいりまして、これに対する貸し付けがそれほど出ておりません。それ以外の関係も、比較的、現在のところいわば低調でございますので、自然、お金の出方も減ってきているということでございます。それから、来四十年度も移住者の送出人数も、従来よりも減るものであるという予測のもとに、すべてが縮小された形になっております。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 そうすると、移住者が減るだけでない。たとえば海外において、中小企業等の進出に対する貸し付けですね。事業に対する貸し付けも含まれているはずだと思うのだが、それも減っている、あるいは今後も減ると、そういう見通しですか。

白幡友敬外務省移住局長

○政府委員(白幡友敬君) 実は、これは今後の問題でございますが、移住事業団の基金の中から、中小企業、つまり技術移民の中小企業に対する金融ということはたてまえといたしておりません。それで、大体農業関係の融資に限られておるわけでございます。中小企業の問題は、技術移民の発展とともに起こってくることだと思います。これに対しましては、資金的な面をもっと根本的に検討いたしたいと思っております。大蔵省のほうとも、そういう話を早々開始いたしております。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 これは移住の根本問題になってくるわけですが、農業移民が減っていく。一方において、技術者なり、あるいはまた向こうでもって小さい事業を興す。そういう移民が今後ふえていく。そういう傾向になり、それを促進さしていこうというようになってまいりますというと、移住事業団のいままでの仕事というものも変わってこなければならない。貸し付ける金の性質も変わってこなければならない。そういう準備が、この移住事業団ができたときから検討されて実施に移されるようになっているのじゃないかと思っておったのです。それが、いまだに取りつけないでおくれておるということ、この減り方を見ておりまして、私は非常に、せっかく移住事業団ができて、それで金は取ったけれども使い切れない。そしてまた、いま言ったように、移住の性質が変わってくるのに対して、まだ新しいものに対する対策が十分できていないということは非常に遺憾なことだと思います。今後、この点については至急に根本的な方針を立てて、そして援助すべきものは援助する。こういうふうに、せっかく計上された金が減らされていって、なくなってしまうというようなことのないようにしていただきたいと思います。

渋谷邦彦公明党

○渋谷邦彦君 やはり移住に関連してなんですがね、移住局を廃止して中南米・移住局を設けるというその考え方なんですがね、これは将来の移住というものは中南米移住に限定すると、こういうふうに受け取ってよろしいのですか。

白幡友敬外務省移住局長

○政府委員(白幡友敬君) 決してそういう考えではございません。現在の状況におきましては、たまたま中南米に移住問題の大半が集中しております。今後起こってまいりますカナダという問題でございますが、これはほとんどいわゆる技術移民でございます。しかし、このカナダに対する技術移民は、やり方がだいぶ中南米に対する農業移民を主とした移民とは体制が変わってまいります。したがいまして、比較的いわゆる移住行政の事務的な面でそれほど複雑なものにならないだろうと、ただいまのところは思っております。したがいまして、今後当分の間、少なくとも牛南米・移住局で移住問題全般を取り上げるつもりでございます。

渋谷邦彦公明党

○渋谷邦彦君 また詳しいことはこれからの審議でいろいろ伺う場合もあるだろうと思うのですが、東南アジアの関係でですね、近い将来移民協定が結ばれると、そういう気運が起こってくるという場合には、どういう考え方があるのですか。

白幡友敬外務省移住局長

○政府委員(白幡友敬君) 東南アジア移民の問題は、前からいろいろ話が出ておりましたが、私の感じといたしましては、いわゆる現在考えられているような移民というのは、ちょっと無理じゃないか。むしろ技術協力というような形で、技術者が短期的に向うへ行って、いろいろと作業を開始をするという形になってスタートをしていくものだろうと思います。したがいまして、当分の間はそういう技術協力、経済協力というワク内である程度やっていけるのではないか。将来の問題といたしましては、もっと移民というものが非常に多くなりまして、また、おそらく世界的にも移民が単なる移民と通称いわれている問題ではなくて、労働力の移動という非常に大きな問題が、国際的な場においても問題になってくると思いますが、そういう事態になりますと、さらに現在の外務省の移住という問題に対する体制は根本的に考え直さなければならないときが来るのではないかと思います。

渋谷邦彦公明党

○渋谷邦彦君 もう一点だけ。先ほども予算の関係で質問があったようですが、移住振興費、非常に減っているわけですよ、今年は。ところが、その説明の中には、「事業の強化等、海外移住の振興を図るため必要な経費」だと、こうある。非常に矛盾しているみたいな表現なんですがね。減った理由は先ほど御説明があったと同じような理町によるのですか。

白幡友敬外務省移住局長

○政府委員(白幡友敬君) 移住の強化ということは依然私どもは考えております。ただし、これがはたして金がふえるだけが移住の強化ということでは私ないと思っております。特にただいま一番問題になっておりますのは、中南米の場合に、御承知のように、あまりことばでニュアンスをつけますのは問題になりますが、戦後当初の間の移住というものは、比較的、何と申しますか、当時の日本の国内の社会情勢とか、そういうものに押されまして、長い目で考えた移住政策というものを立てていないで、とにかく現実的な要請のもとに行なわれた面が多かったと思いますが、そういう面から来た問題と申しますか、矛盾というものがただいまいろいろございます。こういうものを私どもはまず解決することが先決である。過去に発生したいろんな問題をほおかむりして、そして先へ先へ延ばすよりも、まずここんところ足踏みの形ではございますが、そういう問題が一掃しまして、同時に、将来の大きな方向に向かって新しい角度から移住等を考えたい。したがって、予算的にも、今後一、二年後には思い切って大きな規模に伸ばしていきたい。しかし、現在の段階では、あまり金を使うことよりも、内容をもっと反省し検討して、そして移住事業というものを強化していきたいという考え方をしております。

渋谷邦彦公明党

○渋谷邦彦君 内容を充実させていくということになれば、当然それには金が伴うと思うんですがね。その辺はどうなんですか。

白幡友敬外務省移住局長

○政府委員(白幡友敬君) 確かにそういう点がございます。しかし、ただいまじきに四十年度でもって金をつけなくちゃならぬということにならないと思います。と申しますのは、来年度の予算にございますが、東北伯でございますね、東北ブラジルの東北伯でございますが、ここの調査をやることになっております。その調査費がついております。東北伯地域と申しますのは、大体ブラジルへの植民地でございますが、そこへ戦後出ました移住者が、他の地域に比べますとかなり悪い状況にございます。そこで、四十年度にまずこういう地域を徹底的に調査をいたしまして、条件の悪い理由を根本的に摘発いたしまして、そして四十一年度にはさらにそういう移住費を是正するために、あるいは他へ移動させるためにかなり多くのお金が要るようになるんではないかと、そういう場合にお金をふやしたいと思っています。

草葉隆圓自由民主党

○草葉隆圓君 いまの岡田さんなり渋谷さんの御質問に関連して。現地のほうへ参りますと、移民のいろんな事業のために移住事業団というのはわれわれたいへん大きい期待を持っておるわけです。ところが、実際問題はなかなかうまくいっていない。借りてから支払いの問題でも、ドル払いでなきやならぬとか、事実なかなかやりにくいようになっている。ですから、これはいろいろ御意見もあったわけなんですが、当局も御検討いただいて、予算よりも、根本的にその前の問題がある。ひとつ来年度ぐらいに飛躍的になし得るように、現地の事実やってる人たちが便宜を得るようなやり方をひとつおやりいただくとけっこうだと。去年ずっと回って見て、会計検査院等が回ってずっと調べておるんですが、その前にもう一つやるべきものがあるという気がするんですね。どうですか。

白幡友敬外務省移住局長

○政府委員(白幡友敬君) 全く御指摘のとおりでございます。根本的な問題はそういう点に多分にあると思っていまして、私も昨年回ってまいりまして、出先におります事業団あるいは外務省の出先機関、それからまた向こうにおります日系の人たち、移住者のお話を聞きまして、理屈の上では非常にりっぱにできておるようでありながら、実際はそれが全然動いてないという実情を見てまいりました。それで、根本的にいろんな問題がございますが、これを手直しいたしますためには、かなり大蔵省あたりとも深刻なやり合いをして取らにゃならぬと思っております。そして、これをやろうということにつきまして、そしてこれを思い切って是正しようということについては、大蔵省の主計局と原則的に了解をつけております。今年の早々から大蔵省との間で勉強会をやろうと思っています。そうして大蔵省の立場、われわれの立場、その他民間の方々の御意見などを入れまして、一番やりやすい方法で金融のやり方等を研究いたしまして、できれば来年一年かかりまして、四十一年度の予算編成の際にできるだけそれを実現いたしたいと、いまそういう考えでおります。

曾禰益民主社会党

○曾祢益君 もう一点、日本青年海外協力隊のことで伺いたいのですが、これは去年三十九年度、いわゆる日本版平和部隊というつもりで調査費を取って調査機関を出されたことを私も知っております。たいへんアイデアとしてぼくらも賛成なんです。ただ現実にはかなり——一体はたしてこれが政府の事業なのか、自由民主党の党内のあるいは特定の議員さんの仕事なのか、それらの点についてむろん政党が関与して悪いという意味じゃないが、イニシアチブがどこにあるにしろ、これらのことはやはり政府の事業として政府の統轄下になければならぬと思いますが、その辺も自民党のPRという形で国内的にも発表されたり、何だかそこら辺のところがはっきりしないという点があったことが一つ。もう一つは、調査に加わった青年から聞いたんですが、どうも日本側が当初平和部隊ぶりのやや理想主義的な形の精神主義といいますか、アメリカ式な、こっちが身を粉にしていって、何か教育だとかそういうものもやってやろうということはあまり受けないで、現地側の気持ちとしては何でもかんでも技術、ことに工業的な技術を手っ取り早く、早く技術的なあれの援助を得たい。そういうような非常に現実的な経済協力の形としてのみ考えるというような傾向があるやに聞いたんです。それも無理からぬ点もあると思うんです。それらのことで、一体日本側の気持ちとそれから向こうの受け入れ、はたしてそこがうまくいくのかどうかということを、まじめな意味で心配している。ぼくの感じからいえば、むしろ日本国内におけるわれわれしろうと的意見からいうと、非常にいいことだから出そう。まあ、現地の事情を比較的よく知っている外務省は、はたしてそれが効果があるかどうかということは私は当然のことと思うけれども、やや留保的といいますか、警戒的といいますか、だったと思うのです。そこで今度の予算を見ると、名前もちゃんと日本青年海外協力隊——隊としてそれを創設する。非常に気負っておられるんだけれども、現実に現地の側の空気も聞いた上で、それほど創設ということのあれの下地ができているのかどうか。佐藤内閣がこういう点をとらえて、そうしてひとつ国民に対して、青年に対して何かの新しい地平線を広げようという意図は私は反対ではない。そういうことも必要だと思います。しかも、現実には海外の移民問題というものが、ある経済的、社会的一つの壁に来ていることも事実なんです。だけれども、ほんとうにそれだけの成算があったのか。まあ、露骨にいえば、内閣のPRのようにだね、実はそれほど自信がないのにこういうのを出しているのか。悪くいえばそういう心配を持つわけです。一体どれほどの成算をお持ちなのか。現地側の受け入れ態勢なりその辺はどうなるのか。一体外務省としてはいま左でみたいの自民党の青年部の言いなりほうだいを受けているんじゃなくて、ほんとうに外務省のどこの部局が担当して、内閣のどこの部局と連絡してこういう問題をちゃんと政府機関の管掌のもとにはっきり置くのかどうか。これらの点についてどうお考えなのか伺いたい。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) 青年海外協力隊と申しますか、これは御指摘のように、現地の事情、現地の要望するような技術者ないしは若い者を送る。それに適応して日本でそれを募集して送る。いろいろな問題がございます。しかし外務省といたしましては、昨年度来これを検討し続けておって、主管の局といたしましては経済協力局でやって、この実施の事務は海外技術協力事業団でやるというふうに考えて、事務的においおい詰めておる次第でございます。しかし、御指摘のとおり、せっかくやるのでございますから、効果的に、しかも相手に喜ばれる職種を送りたいということで検討をし続けておるわけでございます。

曾禰益民主社会党

○曾祢益君 これ以上申し上げませんし、これは予算委員会じゃないですから、そういうあれでさらに検討したいと思いますけれども、ほんとうに自信のある案をつくってもらいたい。かりに国内的にいろいろあっても、プッシュする意見もあろうと思いますが、そいつが現実に軌道に乗るためには向こう側の受け入れ情勢はどうなのか。  それからもう一つは、向こう側が非常に現実的な要求が強くとも、大局的に見れば、やはりもっとABCから、手っ取り早い、いわば露骨にいえば技術をすぐに教え込むよりも、より基礎的なことから、やってやるほうがほんとうに正しい経済あるいは技術援助だというなら、やはり基礎的なことからやるという、日本側のやはりそれだけのほんとうの意味の大局的な見地と親切気があっていいと思う。それらの点をもっと本気にまじめに研究していただきたい。これは注文だけつけておきます。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) 先ほど佐藤先生からの御質問で、北米局はどこをやるかという御質問に対して、私は、メキシコが入ると申しましたが、中南米にはメキシコは入らずに、ラテン・アメリカならメキシコが入る。実際のあれとして外務省の今度北米局に変わりました場合に、メキシコは中南米・移住局でやる。中南米と申しますか、ラテン・アメリカという感じでメキシコのほうは中南米・移住局の中で管轄したい。そういうわけでございます。ちょっと私先ほど間違って御答弁申し上げましたから、ここに訂正さしていただきます。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 この本に出ておりますが、外務省所管の予定経費要求書のうちですが、三百四十ページの中ごろですね、国際分担金其他諸費のうちで、国際連合分担金というのが、前年度の予算額が六億七千二百余万円。それが本年度の要求額が十一億一千五百余万円。四億四千三百余万円増加している。この国際連合分担金はどうしてこういうふうに多くなったのか、その理由をお聞かせ願いたい。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) これは日本の国際的地位並びに経済力の上昇に伴いまして、国連は、過去三年のGNP等から計算いたしまし一各国に分担金を割り当てるわけでございまして、日本が最近非常に生産力がふえ経済が発展したということで、いままでの全体の額の一・二七%が四十年度から二・七七%、すなわち〇・五%ふえましたので、それに伴う増でございます。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 そうすると、これはこれから先毎年ほぼこのくらいの額は出す、こういうことになるわけですか。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) そういうことになるわけでございます。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 そうすると、これは特別の何かの分担金のためにふえた、こういうことじゃないのですね。これはもう経常的な分担金の増加、こういうことですね。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) はあ。国連の分担金は  一般的な経常的な分担金、そのほかに拠出金がございます。これは別でございます。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 この同じページの最後に、拠出金、昨年はゼロでありましたが、本年度は千八百七十万円ほど計上されていますが、この拠出金というのは何でございますか。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) これはボランタリーで、分担金でございませんで、拠出金でございまして、この一番最後に載っております国際連合拠出金は、これは国連の職員を教育するセンターがございまして、これに対する拠出金でございます。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 日本はコンゴへの派遣の拠出金は拠出しておらないのですか。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) 現在やっておりません。

加藤シヅエ日本社会党

○加藤シヅエ君 外務省の研修所というのの予算は、全部で幾らなんでございますか。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) 研修所の予算は、ここには普通の一般事務費になって、特に特記されていませんが、その予算は約千四百万円で、その内容は旅費及び講師謝金ということになっております。

加藤シヅエ日本社会党

○加藤シヅエ君 研修所というのは、外交官というものを養成するためにあるのでございますか、それとも何か特殊のことだけをそこで短期間講習するというようなことでございますか。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) 研修所は、外交官試験と申しますか、現在上級試験と申しておりますが、それに入りましたら約半年、海外に赴任する前に、赴任国の事情とかまたはことばを仕上げるとか、及び第二外国語を勉強する。それから一級試験を通った方、それから語学研修員、この三つでございますが、この方々も外務省的語学並びに外務省の一般的な常識の勉強を三カ月くらいするわけでございます。そのほかに各省から海外に行くと予定されている人、及びそれ以外の方でも、外務省研修所に六カ月くらい参りまして語学ないし外交一般を勉強するということで、みな外務省に入った方の再訓練ということになりますので、外務省に入るためにあすこがそういう勉強を教えるという制度ではないわけでございます。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 いまの研修所のことなんですが、この本の中にあるのですが、国際分担金其他諸費のうちの最後のほう、アジア経済開発研修所拠出金千五百十二万円というのが計上されていますが、このアジア経済開発研修所というのはどういう組織で、いつごろからできて、どういうふうに運用されているものですか。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) これはエカフェの付属機関でございまして、それに対する拠出金で過去ずっと拠出している関係にございます。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 これは、日本の外務省のほうからだれか研修に派遣されているわけですか。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) 日本からは出ておりませんです。主として東南アジアの国の人がそこで研修されています。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 それはどこに所在しているわけですか。

高野藤吉外務大臣官房長

○政府委員(高野藤吉君) ちょっとあれですが、はなはだ心もとない御答弁で恐縮なんですが、バンコクだと存じております。

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 他に御発言もなければ、本日はこの程度で散会いたします。    午前十一時三十一分散会      —————・—————

国会会議録検索システムで原文を見る ↗