運輸委員会 第18号
- 発言数
- 29 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1965/04/13
会議録
○委員長(松平勇雄君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。 初めに、委員の異動について報告いたします。 去る四月九日付をもって、委員源田実君、栗原祐幸君、村山道雄君及び熊谷太三郎君が辞任し、その補欠として野上進君、井野碩哉君、河野謙三君、上林忠次君が選任され、また、本十三日付をもって、委員中尾辰義君が辞任し、その補欠として浅井亨君が選任されました。 —————————————
○委員長(松平勇雄君) 日本自動車ターミナル株式会社法案を議題といたします。 まず、提案理由の説明を聴取いたします。松浦運輸大臣。
○国務大臣(松浦周太郎君) ただいま議題となりました日本自動車ターミナル株式会社法案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 最近における自動車による貨物輸送の発展は、道路網の整備と相まってきわめて急速、かつ顕著なものがあり、他方、大都市における道路交通のふくそうは激化の一途をたどっております。このような現状にかんがみまして、トラック輸送の合理化をはかり、あわせて道路交通の円滑化に資するための施策がきわめて必要となってきているのであります。 このため、特に大都市及びその周辺の地域にすみやかにトラックターミナルを整備しなければならないのでありますが、このトラックターミナルの建設は、用地の取得と施設の建設に膨大な資金を要しますし、またターミナル事業としての収益性は著しく低いため、民間資金のみによることはきわめて困難な実情にあります。 したがって、ここに、民間資金のほか、政府及び地方公共団体の出資による日本自動車ターミナル株式会社を設立して、大都市及びその周辺の地域においてトラックターミナル事業を行なわせようとするものであります。 次に、この法案の概要を申し上げますと、 第一に、本会社は、大都市及びその周辺の地域において、トラックターミナル事業を行なうことを規定しております。 第二に、政府及び地方公共団体は、会社に対して出資できる規定を設けるとともに、主務大臣たる運輸大臣の会社に対する所要の監督規定を定めております。 第三に、附則におきまして、会社の設立に関する手続規定を設け、政府は、会社の設立に際し、五千万円に相当する株式を引き受けるものといたしました。また、昨年十二月十八日に民間出資により設立されました東京トラックターミナル株式会社を本会社に吸収するため、東京トラックターミナル株式会社はその営業の全部を本会社に出資することができるものとしております。 その他諸税の減免等必要な規定を設けております。 以上が、この法律案を提案する理由であります。 何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御賛成いただきますよう御願い申し上げます。
○委員長(松平勇雄君) 引き続き補足説明を聴取いたします。坪井自動車局長。
○政府委員(坪井為次君) 日本自動車ターミナル株式会社法案につきまして、その概要を御説明いたします。 まず第一に、会社の目的でありますが、日本自動車ターミナル株式会社は、大都市及びその周辺の地域において、トラックターミナル事業を行なうことにより、トラック輸送の合理化をはかり、あわせて道路交通の円滑化に資することを目的といたしております。 第二に、政府及び地方公共団体の出資を規定しておりますが、地方公共団体の出資に際しましては、自治大臣の承認を受けることになっております。 なお、この会社の当初の資本金としては、政府出資五千万円、東京都出資五千万円のほか、民間出資二億五千万円を予定しております。 第三に、会社の事業の範囲でありますが、この会社は、トラックターミナル事業及びこれに付帯する事業を営むものであります。 なお、この会社は、昭和四十年度には、東京都板橋区において、板橋トラックターミナルの建設に着手する予定であります。 第四に、会社に対する監督につきましては、会社は運輸大臣が監督することになっております。 会社の新株の発行、重要な財産の譲渡等、長期資金の借り入れ、代表取締役及び監査役の選定等、毎営業年度の事業計画等につきましては、他の特殊会社の例にならい、運輸大臣の認可を受けなければならないものとなっております。 第五に、会社の設立手続についてでありますが、運輸大臣の任命による設立委員が会社の設立に関して発起人の職務を行なう等、一般の会社の設立手続とは異なる規定を設けております。 会社の設立に際しましては、昭和三十九年十二月十八日に設立された東京トラックターミナル株式会社がその営業の全部を出資することができることとし、会社が成立した場合においては、東京トラックターミナル株式会社は解散し、その権利及び義務は新会社に承継される旨規定いたしております。 このほか、会社の名称の使用制限、会社が発行する社債の発行限度の特例、運輸大臣の大蔵大臣に対する協議、会社の役員等に対する罰則、登録税及び固定資産税についての減免等についても規定いたしておりますが、おおむね他の特殊会社の例と同様であります。 以上でこの法律案の概要についての御説明を終わります。
○委員長(松平勇雄君) 本案に対する質疑は、次回に譲ります。 —————————————
○委員長(松平勇雄君) 次に、港則法の一部を改正する法律案を議題といたします。 前回に引き続き質疑を続けます。御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
○浅井亨君 この港則法の一部を改正する法律案でございますが、この提案理由を見てまいりますと、港湾取り扱い貨物量の増大、大型船、新型船の出現、こういうものによって、港を利用する船舶が質量ともに大きく変動した。だから港内における船舶交通は著しくふくそうの度を加えている。だから、これに対する港則法を改正して、そうしてその安全を高めねばならない、こういうことでございますが、昭和三十七年十一月十八日に起きました京浜運河における船舶の衝突事件でございますが、この事件についての原因及び海難審判所の審判された経過について一応御報告願いたいと思います。
○説明員(高林康一君) 京浜運河事件につきましては、三十七年でございましたか——の事故でございます。これにつきましては、海難審判にかかりまして、水先人の過失という審決が出ておるという結果になっております。
○浅井亨君 これは、直接原因は、植松虎一郎さんというのですか、この方のミスだということを言っておるようでございますけれども、これは京浜運河自体の船舶量に比べて運河自体があまりにも過小でなかったかと、こういうふうに思うのですが、審判の過程においてはそういう問題は取り上げられていたのでしょうか、どうでしょうか。
○説明員(高林康一君) 審判の過程におきまして、ちょっといま審決書を持っておりませんのではっきり記憶いたしませんが、京浜運河のその比較的狭いという事情につきましては、その前から、いろいろその事件のころから指摘がございまして、その点、その後工事施行をしておったはずである、拡張のために——これは港湾局の工事でございますけれども、そちらのほうで工事施行をやって拡幅をはかっておるというような実態になっておったかと記憶しております。
○浅井亨君 京浜運河それ自体がいわゆる過小であったのじゃないかと、こういうのは審判の過程では出ていないのですか。
○説明員(高林康一君) 審決の過程においては、その点はあまり出ていなかったように記憶しております。ただ、ブイの設置につきまして、設置個所が問題になりまして、審決の過程においてブイの設置について指摘があったと思っております。
○浅井亨君 行政管理庁から、昭和三十九年二月十四日に、「臨港地区の指定促進について」という勧告が出ております。これに対しまして、運輸省は、「指定促進をはかるよう指導しているが、なお未指定の港湾が多く、行政上種々の支障があり」云々と、こういうふうに回答しているわけでございますが、この京浜運河の事故は、これは火災を起こしたと思いますが、こういう港内事故は、いま石油コンビナートの出現によりまして大事故を誘発するようなおそれがないだろうかどうだろうかと、このように考えられるわけでございます。それで、臨港地区に対するところの施設に対しては、建築規制なんかですね、そういうことについてはどのようにお考えになっているのですか。
○説明員(高林康一君) 臨港地区につきましては、先生いま御指摘のございましたように、行政管理庁等からも指摘があったわけでございますが、港湾法上の臨港地区につきましては、この設定は、これは港湾法は主としてやはり水面を考えておりまして、その背後にございますところのいわゆる臨港地区につきましては、河川、あるいは警察、あるいは道路、それぞれの管理者というものがありまして、それからまた都市計画区域というものとの関係がございまして、いま御指摘のございましたように、必ずしも当初港湾法制定当時考えておりましたようなぐあいにスムーズには臨港地区の指定がいっていない状況であることは事実でございます。その点につきましては、主として問題は一番都市計画区域というものとの調整にあるわけでございますけれども、いま港湾局におきまして、これらの点については、それぞれ建設省あるいはその他の関係庁といろいろ折衝し、具体的な地域というものについて未指定のところを大いに指定をするように促進を現在はかっておる段階だというふうに考えております。ただ具体的にコンビナートの地区の規制というようなことにつきましては、京浜地区等におきましての京浜事故の場合におきましても指摘されたわけでございますが、必要な消火施設、それらのものを港湾管理者において相当程度これを整備する。ただ港湾管理者の財政というような観点から見まして、また消防機能というものが別個にございますので、それと連絡をとりながら消火施設というものの整備を港湾管理者においてもはかっていくというふうに進めているわけでございます。 なお、京浜運河の事故に関しましていろいろそういうような点で問題がございましたので、港則法におきましては、先々国会におきまして、火気管理に関する規定の新設、あるいは特定航法の設定、あるいは信号による航法の管制というような点につきまして、これは主として水面でございますけれども、それらについての改正をはかった次第でございます。
○浅井亨君 港則法ですから、港内におけるこれは規則と思いますけれども、港内のいわゆる安全確保とか、またその機能を十分に発揮させるということについては、臨港区域におけるところの整備というものははっきりしなければ、これは並行していかないと完全に発揮できないと思うんです。こういう問題を、いわゆる建設省なりといろいろとお話しになって進めておられるのかどうか。そうでなければ、港則法、港則法といって港内のことだけやったところで、それに即応したいわゆる地上の態勢がありませんとこれは完全じゃないと、こういうふうに思うわけなんです。そこで、横浜なんかへ行きますと、いわゆる住宅公団とかいろいろのものが建っているわけなんですが、こういう面をいわゆる建設省なんかと話していかなければ、さっき話しましたような事故が起こった、火災が起こったというような場合、非常な事件を起こすのじゃないか、こういうふうに危惧するわけです。こういう港則法の一部を改正する、こういうときを同じくして、並行的にその臨海区域に対する諸策をはっきりしませんと、ほんとうの法というものの価値があらわれないのじゃないか、こういうふうに心配するわけです。この点について、ひとつ、現在考えておられることを話していただきたいと思います。
○説明員(高林康一君) 御指摘のございましたように、臨海地区、港湾に接続するところの背後地につきましては、港湾法の臨海地区におけるところの種々の規制というような必要がございますので、これにつきましては臨港地区指定を相当程度は進めているわけでございます。ただ実際問題といたしまして、現在進んでいないようなところも相当ございますものでございますから、これについては建設省といろいろ話し合いをしながら進めている段階でございますが、いま御指摘のありましたような点が、非常に各地、ことに今後いろいろの工業地の造成というようなことに伴いまして問題が多くなってくるかというふうに考えますので、これらの点については、各港湾管理者において十分配慮して、そのような問題を考えてから臨港地区指定を急ぐように、今後さらにいろいろ進めてまいりたいというふうに考えております。
○浅井亨君 それからもう一つは、ここに提案理由のところに書いてありますが、「その著しい変化に対応して港の区域を定めあるいは特定港を指定して、臨機に、必要な交通規制を加えるためには、」と、こういうふうにあるのですが、この「臨機」というのはどういうことなんでしょうか。
○説明員(高林康一君) 港則法ないし港域法におきまして港の区域をきめます現在までのやり方は、御存じのとおり、これは法律の別表においてこれをきめるということになっているわけでございます。そこで、実際問題といたしまして、港域の変更は常に法律改正をやらなければならない。そこで、実は法律改正といたしまして、これはほとんど毎国会のように——先国会は提出いたしませんでしたが、毎国会のようにこれを改正する、またそれまで実は必要がございましてもその区域の設定というものをその期間においてはやれないというような状況にいままでなっているわけでございます。そこで、具体的に、たとえば相当交通が混雑している。そこで、特定港といたしまして、交通規制と申しますか、混雑整理をやる必要があるというような状況になりましても、その間は法律改正を待たなければそれができないというような実態になるものでございますので、そういう意味で、必要な、交通の繁忙というようなものを見ながら、実態に即して、そうして交通規制というものをやっていきたいという考え方でございます。
○浅井亨君 いまお話承りますと、何か「臨機」というのは、そのようにおっしゃいますけれども、そのように「著しい変化」というものが急速にあるものでしょうか。これは議会へ一々出すのはたいへんだというようなふうに聞こえるのですが、それほど「著しい変化」というのがあるのだという、その理由をお聞かせ願いたいのです。
○説明員(高林康一君) 最近、港湾の工事等におきまして、非常に港の拡張ないしは非常に工事がひんぱんに行なわれているというのが実態だと思います。港湾の整備計画によりましてある程度長期的な見通しも立ててございますけれども、それらの個々の港湾内のそれぞれの工事の進捗というものがやはり日ごとにございまして、そういうような関係でまあ一年間でそんなに大きく変化するというようなことはない場合もございますけれども、やはりわずかの間にかなり港の性格というものは違ってくる。たとえば大阪の堺港なんかにおきましても、わかずの間にすっかり埋め立てその他の関係が進んでまいるというような状況になっております。その場合に、港全体としてはまだ完成していないということがございますけれども、それぞれのそのときの船舶の入港状況というようなことから見まして、やはり必要な交通規制なりなんなりをやっていくべき区域が生じてくるわけでございます。そこでこういうものを「臨機」というように考えたわけでございまして、全体といたしまして港湾整備の状況が、三十八年度末を考えますと、非常に従来のそれまでの状況に比べまして、たとえば防波堤の延長というようなものが大体二倍程度になっている、それから係留施設というものも一・五倍程度に拡大しているというような状況でございまして、それに伴いますところの船舶交通量というものがわずかの間にかなり変動してくるということに対応したい、こういうふうに考えております。
○浅井亨君 いまお話聞いていますというと、大体そういうこともあり得るかとも思いますけれども、これを「臨機」とか、またこれらを政令ですぐ定めてしまう、議会で一々というのがたいへんだというような考え方でございますが、じゃいままでに、こういうふうに臨機にやらなければいけないとか、これは政令のほうがいい、こういうような事件、問題がちょいちょいあったんですか、困ったことが。そういうことがありましたら、ひとつそれをお知らせを願いたい。
○説明員(高林康一君) たとえば、先ほどちょっと申しましたが、大阪の堺の付近でございますけれども、泉北地区という地区がございます。泉北地区は大阪の堺市に続く工業地帯でございますが、三十八年当初は一部計画のみで工事施行の見通しがはっきりしなかったんでございますが、三十八年の後年から事業が決定いたしまして、土地造成が急速に進展いたしまして、三十九年の秋に石油基地が完成しております。十月から六万トンタンカーが入港しておる。そこで、原油等のいわば危険物というようなものが大量に荷おろしされておりました。また、それに伴いますところの小型船舶というもののふくそうの度が非常に増しておるわけでございますが、この泉北地区につきましては、大阪港の港域の外になっておるわけで、そこでその間におきまして、その泉北地区の工事進展に伴いまして、港域の外にありますために、必要な交通規制というものは、やはり、ことに原油等の処理が多うございますので、そういうような関係から、これを早くやる必要があるというふうに考えておったわけでございますけれども、そういうようなことで現在まで手がおくれておったというような状況でございます。たとえば、一例でございますけれども……。
○浅井亨君 わかりました。以上、了解しました。
○江藤智君 前回の港則法の審議のときに、私、船員法上の船員と認めない船舶のいわゆる港の区域と、それから港則法とで、区域が違っておる港ですね、数と名前について御質問したんですが、そのときは資料がないというようなことで保留になっておりましたので、この際一応その点はっきりひとつ御返事を願いたいと思います。
○説明員(高林康一君) 船員法上の港域法の特例をきめておりますところの港は、全部で十四でございます。港域法上の港名をいたしましては、塩釜、それから京浜、それから横須賀衣浦、伏木、富山、坂出、それから尾道糸崎——これは一つでございます、それから堺、それから徳山下松、関門、博多、長崎、佐世保、神戸、この十四港につきまして——これは港域法上の港の名称でございますけれども、これについて船員法がそれぞれ特別な港の区域を定めておるという状況になっております。
○江藤智君 その数は幾らですって。
○説明員(高林康一君) 船員法上の区分のによりますれば、二十二になります。
○委員長(松平勇雄君) 本案に対する質疑は、本日は一応この程度といたします。 次回は四月十五日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時二十九分散会 —————・—————