予算委員会 第4号
- 発言数
- 110 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1965/02/03
会議録
○青木委員長 これより会議を開きます。 昭和四十年度一般会計予算、昭和四十年度特別会計予算、昭和四十年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、審査を進めます。 昨日、当委員会で問題となった農耕用ガソリン税の減免問題につき、理事会において検討の結果、次のとおり意見の一致を見ました。 すなわち、農耕用ガソリン税減免措置についての取り扱いは、委員会審議の経緯にかんがみ、税法上の問題として解決することが望ましい。しかしながら、その方法については、なお技術的に検討を要するものと判断されるので、政府としては今後も引き続き検討を続け、本委員会審議中にその結論を当委員会に報告されたい。以上でございます。 なお、本件につき大蔵大臣より発言を求められておりますので、これを許します。大蔵大臣田中角榮君。
○田中国務大臣 昭和四十年度税制改正にあたりまして、政府は農耕用ガソリン税の減免につきまして十分検討をいたしたのでございますが、税法上の減免措置をとることは技術的に困難があるとの結論に達しましたので、別途農林省予算に農道等整備費五十億円を別ワク計上することによったわけであります。しかし、今回の委員長発言もありますので、今後引き続きその可否について十分検討いたしたいと存じます。
○青木委員長 引き続き質疑を続行いたします。 加藤清二君。
○加藤(清)委員 私は、この際日本社会党を代表し、与党の皆様の御協力を得まして、本年度四十年度予算案に対して質疑を行ないたいと存じます。 まず第一番に総理にお尋ねいたしたいのでございまするが、あなたは人間尊重の政治、国民とともに歩む政治、または血の通った政治と、こうおっしゃっていらっしゃいます。これが基本姿勢であるとおっしゃっていらっしゃいますが、それは、素朴な庶民にわかりやすく言うと、一言で言えばどういうことになりましょうか。
○佐藤内閣総理大臣 私がいままでもいろいろ申しております人間尊重、あるいは国民とともに歩む政治、または血の通った政治、これは私の政治家としての努力する目標でございます。御承知のように、私自身もなかなか不肖、また十分ものごとがわかるわけでもございません。そういう意味でございますが、かような気持ちで努力する、こういうことを申し上げておるのでございます。私は、いまの政治そのものはもちろんかくあるべきものではないか、民主政治そのものがさようなものではないか、かように考えております。
○加藤(清)委員 私は、端的にこう解釈したい、寒明けて立春となる、本日は寒明けでございまして、庶民の方々が至るところで福は内、鬼は外とおっしゃっています。福は内、鬼は外、これを実現してあげることであります。このことばは先祖代々受け継いでまいりました素朴な国民の念願でございます。これを実現させてあげること、これが血の通った政治ではないかと存じます。総理もいまうなずいていらっしゃるようでございますから、私はそういう線で進めていきたいと存じます。 ところが、本日の新聞を見まするというと、およそ血の通った政治ではなくして、血の流れる事件、国民の血の流れる事件が起きております。「自衛隊機恐怖のめくら撃ち、青森三沢で訓練中のF104J工事現場に銃弾の雨」と、こうきている。これでは安心して働くことができないと、その場の作業員が訴えている。これについて、一体これが人間尊重の政治であるのか。こういうことが次から次へ行なわれる。交通事故によって数万人の人が一年間に死んでいく。はたして人間尊重の政治であるのか。特にこの件について総理の見解を承りたい。
○佐藤内閣総理大臣 昨日の事故は、まことに不祥な事故でございます。人の身である以上、これは全然あやまちがない——あやまちなきを期してはいる、かようには思いますが、たいへんな事態、たいへんなる不祥事を引き起こした、かように私考えておりまして、防衛庁におきましても、たいへん遺憾の意を表明しております。そのときの実情などは、防衛庁長官から詳しくひとつお聞き取りをいただきたいと思います。
○小泉国務大臣 ただいま御指摘の昨日の誤射の事件につきましては、まことに遺憾であり、申しわけなく存じておる次第でございます。わが防衛庁におきましては、緊急会議を開きまして事態の究明をいたしますとともに、先ほど私は官邸に総理をおたずねいたしましておわびを申し上げますとともに、ただいままでわかっておる状況を御説明申し上げ、一そう注意をするよう総理から言いつかってきたようなわけであります。 概要を報告いたしますると、昨日十時三十分、青森県三沢射場におきまして空対地射撃訓練中の航空自衛隊第二航空団所属F104二機編隊の二番機でございまして、操縦士は板垣肇二等空尉でありまするが、この二番機が、三沢射場標的から南方約二キロの高瀬川放水路の工事現場にありました佐川組所有のブルドーザー五台を標的と誤認をいたしまして、その付近を誤って射撃した事件でございます。御承知のとおり、いまあの付近は一帯の雪でございまして、標的は黄色く塗りまして、四カ所に約三メートル四方ほどの標的を設定をしておったのでございまするが、その約南方二キロの高瀬川放水路の工事現場の佐川組のブルドーザーやパワー・ショベルも約五台ほどでありまして、それが同じく黄色に塗ってあったということでございまして、ちょうど同じような大きさのものが同じ色で同じような台数があったというようなところから、こういう標的の間違いということが起こったと推定をされます。なお、当日は天気が悪うございまして、雲の高さも二千数百フィート、海上は粉雪でほとんど視界がきかなかったというような状況下でございまして、これは全く操縦士の過失によるものでございます。 事故防止対策につきましては、細部報告をまってさらに対策を検討いたしまするが、とりあえずといたしまして、天候不良の場合は射撃を中止せよという指令を全射撃場に向かって発し、また、射場の内外の状況については、今後事前に操縦士に標的を周知徹底するよう、さらに一そうのくふうをいたすよう緊急指令をいたしたような次第でございまして、まことに申しわけないと存じております。
○加藤(清)委員 二キロも離れたところに標的があったとおっしゃいまするけれども、たまは作業中の従業員の二メートル先に、しかも八十四発もぶち込まれて、あわや三十人がみな殺しにあう、こういうところであったわけなんです。文化が進み、科学が進みますると、ほんの瞬時のあやまちが大きな災害をもたらす結果になることはすでに御案内のとおりでございます。特に常に人を殺すことを目的として行なわれている訓練、これは今後再びかようなことのないように十分な注意が望ましい、訓練の方法についての検討が望ましいと思われまするが、総理は一体いかがお考えでございましょうか。
○佐藤内閣総理大臣 お説のとおりだと思います。これは、十分注意しなければならないと思います。 それから、ただいま自衛隊におきましても、十分重ねてかような不祥事を起こさないように万全の策をとると、かように申しておりますので、どうか御了承いただきたいと思います。
○加藤(清)委員 私は、この際命を大切にする、人間を尊重するという立場から、日本の社会制度のあり方について御質問したいと存じます。 申し上げまするまでもなく、社会保障制度の充実、これは文化国家のバロメーターでございます。しかも、貧しい人の多い国ほどこの制度の充実は望ましいことでございます。ところで一体この国家が負担するところの、社会福祉国家といいましょうか、国家が社会保障について負担している負担率、これは一体日本は何番目でございましょうか。生産は一等国ということでございますが、これは何番目でございましょうか。
○田中国務大臣 社会保障に対する国庫負担は、振替所得との率で申し上げますと、イギリスが一〇一であります。アメリカが二八、西ドイツが三七、フランスが一七、イタリアが二一、日本が五三であります。
○加藤(清)委員 それでは大蔵省で負担している割合、これの比較はどうでしょうか。すでに出ておるはずでございます。国家が社会保障費を負担しておりますね、この負担の率は、諸外国と比べてどんなものでしょうか。
○田中国務大臣 いま申し上げたとおりでございます。振替所得に対する……(加藤(清)委員「何番目というのを出してください。」と呼ぶ)イギリスに次いで——イギリスが一〇一、日本が五三、日本の下はアメリカが二八、西ドイツが三七、フランスが一七、イタリアが二一です。
○加藤(清)委員 それはパーセンテージではございませんですね。私はこんなところでもめらかそうとはつゆさら思っておりませんので、先へ進めますが、要は、国民所得の平均が日本は非常に低い。生産は一等国であるけれども、国民一人当たり平均の国民所得は非常に低い、二十一番目。ところで、それだからこそ社会保障制度が必要である。にもかかわらず、国家が負担している率はアメリカよりはよいという考え方では、これはとんでもない大間違いで、アメリカは個人個人の所得が非常に上がっている。したがって、社会保障制度の必要性が少ない。しかし、同じ文化国家といわれまする自由国家群、イギリスをはじめとするスウェーデン、デンマーク、この北欧地帯は、いわゆる社会保障制度の充実のためにその費用は七〇%以上を持っておる国がございます。これは、国家が負担しておるのでございます。したがって、あちらは社会保障制度が充実されておるといわれておる。日本は、これと比較いたしてみますると非常におくれている、文化国家としてはおくれている。中進国でございます、先進国ではない。したがって、政府が総理のおっしゃるように人間尊重、血の通った政治とおっしゃるならば、ここに努力することがまず大切だと思います。しかるに、今度の医療費については、国家は、御承知のとおり一体幾ら持ったか、今度の改正によって大体国民から増収される額が一千億になんなんとしておる。ところでそこで負担される額はと言ったら、わずか三十億、それも去年と比べたら二十五億しかふえていない。それプラスまた二十億ばかり、わずかなことなんです。これでは社会保障制度の充実の必要なわが国にとって、社会保障制度の前進ではなくして、国民に持たせるのですから、これは社会保障制度に転落する、こういうことになりますね。これについて総理のお考えを……。
○佐藤内閣総理大臣 現状において不満なことは、加藤さんが御指摘になるまでもなく、政府も考えております。したがいまして、これの充実の必要なことをしばしば申し上げておるわけであります。ただ、お話のように一足飛びにはなかなかできない。また国としていろいろの支出、必要なものがございます。ことにわが国のごとく社会開発の面において非常におくれておる、かような国柄でございますだけに、一つにだけこれを集中してやるわけにいかない、この事情はよく御承知のことだと思います。私どもも、今後とも一そう努力してまいるつもりでございます。
○加藤(清)委員 ことばで努力なさっても、国民とともに歩むということは、国民の苦しみを知るということであり、実態をよく把握するということから始まらなければならぬと思うのです。それでなかったら、ともに歩けない。実態は、いま申し上げたように非常に程度が低い。今度の借金がどうなるか、マイナスがどれだけになるかと言えば、本年度だけで大体三百三十億、四十年度のマイナスの予想が八百四十億、合わせて都合一千一百七十億ばかしの赤字が予想される。したがって、この医療費を九・五上げる、まあそこまではよくわかるのです。九・五上げて、それを国民に負担させるということは、はたしてあなたの努力ということばと一致するのでございましょうか、あなたの気持ちと一致するのでございましょうか。
○佐藤内閣総理大臣 ただいま御指摘がございましたが、私は現状においてはやむを得ない、かように考えております。
○加藤(清)委員 これでは健康にして文化的な生活、憲法におごそかに保障されている国民の権利までも剥奪することであり、日本の社会保障制度を破壊することだと存じます。 そこで、厚生大臣にお尋ねいたしますが、もとよりあなたはそんなことは百も御承知のことであったはずなんです。にもかかわらず、なぜその負担を国民により多くかける結果を招来することになったか、そのいきさつを承りたい。一説によると、大蔵大臣に軽くひねられたということになっております。
○神田国務大臣 お答えいたします。 ただいまのお尋ねでございますが、健康保険財政につきましては、一昨年来から赤字が出てまいっておりまして、いま加藤さんの御指摘のように、三十九年度は約三百三十億近く赤字になるという想定でございます。それから四十年度の赤字予想でございますが、これは、最初はそのような考え方もいたしたのでございますが、八百四十億でございますか、実はこの医療費の改定を行ないます際には、いつも下がるような事情がございまして——事情といいますか、そういう要因がございまして、二カ年平均でとりますと、四十年度の赤字がいまお述べになったような数字になりますが、三カ年を平均いたしますと、六百五十九億円でございますか、そのようなことになるのでございます、値上げを含めまして。そこで、その問題をいま被保険者に転嫁するような措置をとったじゃないか、こういうことでございまして、大蔵大臣にひねられたのじゃないかというお尋ねでございましたが、健康保険は社会保険でございまして——もちろんこれは社会保障でございます。でございますが、社会保険のたてまえ上、やはり保険でございますから、労使双方と申しますか、まず財政を確立するにはその面から詰めまして、そして負担の無理な点は財政のめんどうを見ていただく、こういうことになることは当然だと思います。私といたしましては、できるだけ努力をいたしたわけでございますが、いまお述べになったように、それじゃ今度の三十億でよろしいか、こういうことになりますと、それでりっぱなものだとは申し上げておりません。財政投資があれば、それにこしたことはないのでございますが、政府側のまた御都合もございます、いろいろ財政事情もございますので、やむを得ずいまお述べになったような処置を講じた、こういうように御了解願いたいと思います。
○加藤(清)委員 政府のほうにいろいろの都合のあることは、わかっております。しかし、政府の御都合によってこの膨大な負担、一千億になんなんとするものを国民からひっかけて取る、こういうことは、あえてあなたのとるべき態度ではないはずなんです。厚生大臣としては、あくまで社会保障制度を充実させるというところに目標がなければならぬ。あなたが厚生大臣の時代に、日本の社会保障制度はむなしくくずれ去って、保険制度に変わった、こういうことが歴史に残っても、それであなたは男として恥ずかしくはございませんか。国民に対して申しわけないと思いませんか。昔貧乏人から金を召し上げるのを、せんべいぶとんをはぐといったものです。これは高利貸ししかやらなかったものです。ところが、現に生活費が五人家族で二万円しかない。薬代が払えない人がたくさんある。医者にかかれない人がたくさんある。そいつに追い打ちをかけて、そこから一千億を召し上げてくるということは、これはもうせんべいぶとんを召し上げるだけでなくして、医者にかかるな、薬を飲むなということなんです。国民から薬を召し上げ、病人から医者を召し上げる、それが厚生大臣の任務でございますか。
○神田国務大臣 現在の制度でも、御承知のように、初診の際は百円ちょうだいいたしております。それから入院した場合には一日三十円、月に千円足らずの金、診察代を合わせればちょうど千円ということになります。そういう程度の患者負担といいますか、被保険者に負担をしていただいております。それに、今度いまお述べになったような負担をひとつ願おう、こういうことでございまして、これは社会保険でございますから、いまのお話に該当するようなそういう苦しい方もあろうかと思います。これらについては、またいろいろ考える余地がなければならぬと思いますが、保険財政上の健全化をはかる——一体社会保険が財政危機になって、これは何ともしようがない、こういうようなことでございまして、何らかの道を選ばなくてはならぬ。厚生大臣としては、やはり社会保険をもり立てていきたい、守っていきたい、そういうことで予算を編成した、こういうことに御承知願いたいと存じます。
○加藤(清)委員 あなたは総理の言うところの血の通った政治、人間愛の政治、その精神に立脚すれば、こんなことはできなかったはずなんです。それを易々諾々として受けるのみならず、世にもふしぎな職権告示という無暴な、非民主的な態度をとって、医療協その他を混乱におとしいれた。一波が万波を呼んで、これが全国的に波及している。この責任はまさに重大でございます。あなたを私は信用していた。神田という人はりっぱな人である、そんなことをする人ではないと思うておりましたにもかかわりもせず、こういう非民主的な職権告示、これをどうしてあなたが行なわなければならなかったのか。職権告示の原因を聞きたい。心境を聞きたい。
○神田国務大臣 いわゆる職権告示の事情はどうかということでございますが、御承知のように、中医協が昨年の十二月二十二日から開かれまして、去年の暮れに六日間審議いたしております。しかもこの間二日も徹夜をいたしております。それから本年になりましても、公には二回でございますが、非公式にたしか二回ほどやっていただいたと思います。延べ時間も八十七時間というような相当の時間をかけてやっておりまして、その結果が——御承知のように中医協の構成委員は、一号側委員が支払い側、二号側委員が診療側でございまして、これは立場を異にしていることは御承知のとおりでございます。この意見がまとまらなかったというようなこと、それから先般の臨時国会におきまして、両院の御承認を得ましたいわゆる公益委員の四人の方々におまとめ役を願いまして、そうして慎重に御審議を願ったわけでございます。いま申し上げたように、いままでの審議会に比べまして相当時間もかけ、懇談も重ねてやっていただいたのでございますが、一号側委員と二号側委員との意向がまとまらなかった。ことにこれをまとめようと公益委員側が非常に努力されたことは、もう御承知かと存じます。そこで、公益委員はやむなく、これでは幾日審議を続けてもまとまらない、こうなった以上は、自分たち公益側としての意見をひとつまとめて政府に報告して、そうして政府の判断にしてもらう、こういうことでございました。二号側委員の診療側は、この案には反対であるけれども、緊急やむを得ないから消極的に同意したいということもついておりました。で、私はこの報告書をちょうだいいたしまして、そこに参りました事情も公益委員から十分お聞きいたしまして、そして緊急是正でございますから、これ以上放置できない。省議も開きまして、そして、これはもう万やむを得ない、こういうことでまあ処置いたしたわけでございまして、このために混乱が起きていることはおっしゃるとおりでございまして、まことに遺憾でございますが、この処置をとらざるを得なかったという事情もまた御了察を願いたいと思います。
○加藤(清)委員 了解できない。了察願いたいとおっしゃっても、いまの説明では了解できないんです。すでに審議会側では、ポイントは一つだった。だれが負担するかということだった。それだけのことなんです。九・五%あるいは八%というのは、もうすでに了解済みなんだ。ただ時期の問題だった。問題になっているのは、それを国民に負担させるか、ないしは国家がこれをある程度分担するかという、そこにかかっておったはずなんです。それをあなたは、国民が負担するように職権告示をなさったわけです。それでもって国民を愛しておりまするとか、社会保障制度を充実させまするというようなことは、一口も言えないはずだ。同時に、手続の問題でございますけれども、この保険制度は、やがて国会の議決を経なければならぬですね。その前に審議会にかけなければならぬ。その審議会がいま開店休業の状態。あなたは横路委員の先日のこの場における質問において、もし審議会の答申が得られなくてもやむを得ぬというような、そういう態度を表明なさったようでございますが、その心境には変わりございません。
○神田国務大臣 お答えいたします。 この負担につきまして法律の改正をしなければならぬことは、お説のとおりでございます。そこで、社会保険審議会には、先月の三十日をもって御審議を願うようにお願いいたしております。社会保障制度審議会には、この一日付をもちましてお願いいたしております。そこで、いまお尋ねのございました、これらの審議会が審議をしなかったらどうなるか。また、審議をしなくとも法律に書けるというような、法律案として提出するというようなことを横路先生にお答えしたじゃないかというお尋ねでございましたが、私はこういう心境でおります。審議を、いま申し上げたような日にちによりましてお願いしてございます。そこで誠意を尽くしまして、審議にひとつ応じていただく。社会保障制度審議会のほうは五日でございますか、社会保険審議会のほうは四日というように聞いております。こういう各種の審議会というのは、やはり審議する場でございますから、自分の意見もいろいろあろうかとは存じます、お立場もあろうかと存じますが、公の場で御審議をしていただく、そこで十分御発言願って、その御意見をひとつお聞かせ願う、こういうたてまえでございますから、十分ひとつ懇請いたしまして御意見を拝聴いたしたい、こういう決意でございます。そこで、御意見をまだ聞く前でございます。その先のことをいま考えておるかということは、私、考えておりません。いまは御審議を願う、そして何らかの審議会としての御意見をひとつ聞かせていただく、こういう決意でございます。
○加藤(清)委員 厚生大臣、あなたはゆうべのテレビ放送において、この問題は円満解決したい、こう言うておられました。しかし、出発の審議会は開店休業の状態で、どうして円満解決できます。開店休業。そこへ答申を求めた。どうして納得できる答申が得られます。円満解決とは一体何であるか、具体策が聞きたい。この期に及んで円満解決の具体策とは、一体何であるか。(「どたまなぐり飛ばして、そうして円満解決とは何事だ」と呼ぶ者あり)いまも声があったとおりなんで、左手で頭なでて、左手で握手しておいて、右手でアッパーをぽかんと食らわしておいて、これで円満解決しましょう。そんなことはできっこないじゃございませんか。無視された代表者は、あなたにアッパー食らったと一緒でしょう。それでもってことばの上では円満解決。具体策を承りたい。
○神田国務大臣 お答えいたします。 先ほど来申し上げておりますように、私は中医協を尊重いたしまして、中医協の公益委員の御意見をそのまま尊重して、そうして告示をしたわけでございます。その間いろいろ誤解もあるようでございますから、これは誠心誠意ひとつ私よく努力いたしまして、そして円満に解決いたしたい、こういうことでございます。
○加藤(清)委員 この際総理に承りたいですが、いままでにこういうことを実行するにあたって、職権告示というような前例があったでございましょうか。ただ私の記憶するところでは、指揮権発動ということを記憶いたしております。そのときにこれをあえてした犬養時の担当大臣は、結局その責めを負うて腹を切られたはずでございます。男、かくすればかくなるものと思うてやったものが、事志と違えば、これは腹を切るよりほかに手はない。この際、あなたとしては、総理としては、これに対して円満解決の具体策をどう考えて見えるか、どうしたら円満解決の糸口が発見できるのか、総理の具体策を承りたい。
○佐藤内閣総理大臣 お答えいたします。 先ほど来厚生大臣からるる御説明がございました中央医療協議会、これは御承知のように、支払い側、受け取り側、同時にまた公益代表、そういう三者で構成していることは、よく御承知のとおりであります。こういう問題は、支払い側と受け取り側でそれぞれの立場が違いますから、しばしば困難な、状態になるだろう。私はそれを考えます。これがまず第一。 そういう点をよく勘案して、そうして円満解決がなかなかつかなかった、こういうところで、昨年の三十九年の予算にも計上したものでございますから、厚生大臣としてはどうしても実施したい、こういう気持ちがあっただろうと思います。私は、この職権告示そのものを妥当なものだ、かように申すわけではございません。しかし、おそらく厚生大臣としてはやむにやまれなかった措置ではないか、私は、そういう意味で厚生大臣のとりました処置を支持しております。 今後の審議会等、次々に行なわれるそれにつきまして、ただいま厚生大臣が所信を申し上げておりますが、誠心誠意をもってよく事情を説明し、そうして両者の間の理解をつけるように、必ず円満解決をしたい、これを私はしばらく見たいと思います。ものごとはすべて調和が大事であります。最初から対立的な争いをするということは、必ずしも望ましいことではございません。私は、そういう意味で、加藤さんの御主張もわかりますけれども、この厚生大臣にいましばらく成り行きをまかしていただきたい。厚生大臣がその間にあたりまして十二分に誠意を尽くしてその処理に当たるだろう、かように私は期待しております。
○加藤(清)委員 その円満解決とか互譲の精神とかおっしゃいますけれども、自分の主張だけを通して、自分のやりたいことだけはかってに独断専行でやって、その結果、かくすればかくなる。かくなるほうの始末もつけずに、すなわちその結果国民に一千億の負担をふやさせる。これはあなたの言うところの減税それ以上なんです。ここでもう減税はペイされてしまうのです。それ以上召し上げられるわけなんです。そういう国民の苦しむことをやって、それでなお血の通った政治とか人間尊重の政治とか言うのは、あなたの言うほうが間違っているんだ。口で何べんあなたがそんなことを言ったって、国民はもはや血の通った政治とか人間尊重の政治とか考えないでしょう。さすれば、あなたはこの人間尊重のことばを取り消しなさい。あなた、取り消すべきでしょう。取り消すべきですよ。あなた、予算がない、やむにやまれぬということは、予算のやりくりがつかなかったということでしょう、予算的には。はたしてしかくさようでございましょうか。はね返り財源だけでも五千億近いものが計上されている。お金持ちの借りた造船の関係には、返せぬからというので利子までただであげてある。これほど予算がたくさんあって、恵まれた人たちには上へ上へと積み重なるほど与えてありながら、国民に対してはないということは、それは予算がないのではない。ないのは予算のやりくりをする能力か、ないしは国民に対する愛情がないといわなければならぬ。人間尊重を取り消しなさい。
○佐藤内閣総理大臣 私は人間尊重は取り消しません。先ほど申したじゃないですか、これは私の政治の目標だと。
○加藤(清)委員 予算はあるでしょう、予算は。お金持ちのところへはたくさんやる予算があるでしょう。借りた利子補給までなさっていらっしゃるのですよ、利子補給まで。あるのだ。ところが、病人がお医者さんにかかる。薬を飲まなければならぬ。しかもなお、中には、薬代がよけいかかることを思い知らしてやりたいためにこれをとったという、そういう意見まで出てきておる。とんでもない話です。薬代がよけいかかるということを思い知らせるのだったら、別途の方法は幾らでもある。なぜ病人を試験台にしなければならないか。なぜ病人をモルモットにしなければならないか。
○佐藤内閣総理大臣 人間尊重の政治を取り消せと言われたから、私実はおこりました。それは私の政治の目標でございますから。この点はよく申し上げたとおりであります。さような意味のことは十分私は考えていただきたい。しかして、先ほど来申しましたように、今日の私どもの予算のつくり方、これはいろいろな支出がある。このいずれをも十分考えて均衡をとっていかなければなりません。ことに、ただいま言われた医療制度そのものにつきましては、すでに非常な多額の赤字が出ている。これはもう医療制度そのものの根本に触れてくる、こういうような状態であります。そういう意味において、医療制度をもう一度見直していこうということ、これは、今日の状況においてはやむを得なかった、かように私は思います。そういう意味で御審議を願っておるのであります。それが、ただいまのように、私の人間尊重の政治を取り消せとか、そういうことは、大体本筋が違うのです。もっとやはり本筋の審議を願いたい。
○加藤(清)委員 本筋の審議をしておる。私はあえて取り消させるのが目的ではない。ぜひやってもらいたいのです。ぜひ実行してもらいたいのです。しかし、有言なら実行してもらいたいのだ。実行とは裏づけ予算をつけるということなんです。やめてくれとは言っていない。実行ができなければ取り消しなさい、こういうことを言っているのです。予算の裏づけがなければ取り消しなさいと言うている。私の目的もあなたの目的も、その点は一致しておるはずなんです。人間愛の政治、人間尊重の政治、いいにきまっておる。ただし、ことばだけあって予算の裏づけがないということなら、これはもはや政治家の言うことではない。
○佐藤内閣総理大臣 先ほど来申しておりますように、やはり長期的観点に立ってものごとを見ていただきたい。私が逆な方向へ進んでいるなら、それはおしかりを受けても私甘んじて受けます。今日、私どもも政治を前進させるということで努力をいたしておるのでありますから、その努力のあとを考えていただきたい。
○加藤(清)委員 不満足です。まだ理解できません。しかし、本件だけで時間を費やすわけにはいきませんので次に進みたいと思いますが、要は、ほんとうに日本の国民が文化的にして健康な暮らし、健康にして文化的な生活、これが行なえるよう、与党も野党も心を合わせ力を合わせてその方向に進む、それがわれわれの任務だと思います。それにはそれに予算をつけるということです。だから、今後審議の過程においていかなることが起こるかもしれませんが、あなたは前向きでいくとおっしゃったから、この問題は審議の過程でもけっこうです。ぜひあなたの有言を実行に移してもらいたいということを申し上げて次に移りたいと存じますが、この件について、いま締めくくりにあたって私はあくまで留保しておきますが、総理に、この件について前進するかしないか、予算をつけるかっけないか、これについて承りたい。
○佐藤内閣総理大臣 私の長い目で見ていただきたいと言うのは、ことしの予算はもうすでに計上して皆さま方の御審議をいただいております。今後、来年度予算におきましても、さらにまたその次におきましても、私はそういう方針でこの問題と取り組んでまいる、こういうことであります。
○加藤(清)委員 経企庁の提出されました予算説明書によりますと、再び消費者物価が上昇の気配だ、十分警戒を要する、こういう警戒警報が出ておるわけでございます。しかも、また重ねて、楽観を許さぬ、こう表現をしておられます。はたして目標の四・五%にことしの物価上昇指数を押えることができるのかできないのか、長官に……。
○高橋(衛)国務大臣 昭和三十九年度が当初の見通しといたしまして四・二%という目標をつくったわけでございます。ところが、その後時の経過とともに、まず最初に、この経済の成長が、当初の見通しが実質七%でございましたものを九・四%と改定するような事態に変わってまいりました。その他いろいろな経済諸指標が変更してまいりましたために、最近になってこの四・二の目標を四・八と改定せざるを得なくなったような事態でございます。そういうふうに、前途について、物価というものは経済諸指標の結果でございまして、これをきちんと計画経済でございませんから押えていくということは事実上なかなかむずかしい問題でございますが、われわれの立場といたしましては、政府としてはどこまでも四・五を目標としてあらゆる努力を集中していきたい、かような見地から、先般閣議決定でも十項目の物価対策要綱を定めまして、それに向かってあらゆる努力を傾注していきたい、かように考えておる次第でございます。
○加藤(清)委員 あらゆる努力を傾注して、予算説明書に掲げているとおりの四・五%に押えることが可能であるかないか、これが可能か不可能か、これだけ……。
○高橋(衛)国務大臣 経済諸指標の動きが見通しにおいて予想されたように動けば、これは当然可能になってくる、かように申し上げたいと存じますが、しかし、同時に、どこまでも目標でございます。先ほども申しましたとおり、あらゆる努力を傾注してこれを守っていきたい、この程度に漸次安定させていきたい、かように考えておることを申し上げます。
○加藤(清)委員 長官、あらゆる努力とおっしゃいますが、上がるものを野放しにしておいて、下がるべきものを下げずに置いておいて、それであらゆる努力とはどういうことでございましょう。 そこで、お尋ねいたしまするが、まず各省大臣に、所管のものでことしは上げなければならぬものがあったらひとつお示し願いたい。もしないとすれば、公共料金は一厘も上がらぬということになるわけです。上がるとすれば、あるいは上げなければならぬとするならば、何と何は何%くらい上げなければならぬか、品目をあげて何%くらい上げるかをこの際発表していただきたい。もしないとおっしゃるならば、こんな論議はする必要がございません。全然上げませんとおっしゃるならば、そのかわり今後一切社会党としてはその値上げに応ずることができない。もしどうしても将来国会で審議しあるいは閣議で討議して上げなければならぬというものがあったとすれば、今年度単年度でけっこうです、あったらここで申し出てもらいたい。すでにわかっておりますのでは、医療費、米価、バス料金、タクシー料金はついせんだって上がったばかり。目下都立高校の授業料、これも上げるということでございまするが、そのほかまず何がございましょうか。厚生大臣から……。 〔「予算に関係ないじゃないか」と呼ぶ者あり〕
○神田国務大臣 お答えいたします。 厚生関係の賃金の上がるものがあるか、何か物価等に影響するものがあるかというお尋ねでございましたが、それぞれ所要の手配をいたしておりまして、たとえばサービス料金等にいたしましても、いろいろ指導いたしておりますので、いまのところ上がるというような適格のものはこの際ない、こういうふうに一応考えております。遠い将来のことは別でございますが、一応そのようにお答え申し上げます。
○加藤(清)委員 予算に関係ないことを言うなというやじがある。十分関係がある。そこで、なぜ私がここでこれを聞かなければならぬかを一ぺん説明するから、よう聞いてもらいたい。値上げについて国会の議決を必要とするもの、政府が決定を要するもの、政府が認可を必要とするもの、政府へ届け出のみで実施可能なもの、価格安定のために政府が介入していくもの、同時に政府が標準価を設定して認可するものと、こうなって、銘柄の一覧表がちゃんと出ておるはずなんです。政府に関係なくして、したがって個人の自由で上げられるなんというものはほとんどない。だから、各省にわたって、ことしじゅうに上げなければならぬと思われるものがあったら、それは何%くらい上げるかを承りたいというのに、何が予算に関係ない。十分あり過ぎる。企画庁の長官、まとめて発表してください。
○高橋(衛)国務大臣 公共料金につきましては、御承知のとおり、昨年一年間オールストップをかけた次第でございます。しかしながら、もちろん、その業態が中小企業等に属しておりまして非常に困難なものについては、例外的にこれを認めてまいったわけでございます。しこうして、この期限が一年間で切れましたけれども、公共料金を抑制するという基本的な考え方については何ら変更したものではございませんので、今後も各業態に応じてそれぞれ検討いたしまして、やむを得ざる最小限度においてこれを認めていく、いわゆるケースバイケースにこれを決定していく、こういう腹がまえで当たっている次第でございます。したがって、私どもの経済企画庁の立場といたしましては、そういうふうな値上げの要請が出てまいりました場合に初めてこれを検討するということにいたしておる次第でございます。
○加藤(清)委員 そんなあなたの事務を聞いているんじゃございません。課長さんの言うような答弁を求めているんじゃないんだ。何が何%上がるか。たとえて言えば、すでに電力料金、石炭料金、清酒、LPガス、タクシー料金、私鉄運賃、これが申請が出ているはずなんです。出てないとおっしゃるのですか。あなたは上げぬとおっしゃるのですか。上げなければいいですよ、そんなけっこうなことはないんだから。もう続々と申請が出ている。それについて政府はどのような態度に出るかということを聞きたい。国民が一番知りたいところなんだ、物価の値上げというのは。出ているでしょう。
○高橋(衛)国務大臣 中部電力の料金について申請が出ていることは承知いたしております。その他の問題についても、申請が出ているものもあることを承知いたしておりますが、それぞれみな、ただいま上げるか上げぬか、その他詳細な点について検討中でございます。そのことを申し上げておきます。
○加藤(清)委員 だから、何べん言うたらわかるのだ。こんなことだったら時間を食ってかなわぬですよ。何品目を何%上げる予定であるかを聞いておる。 〔「それは仮定の問題だ」と呼び、その他発言する者あり〕
○高橋(衛)国務大臣 申請が出てきましたものについて、それぞれ、どの程度までコストがかかっているか、したがって、どの程度まで上げたらその企業が最小限度成り立っていくか、そういう点、またそれが国民生活に及ぼす影響等を詳細にただいま検討しているところでございまして、まだ結論を出しておらないのでございますから、そのことをお答え申し上げます。
○加藤(清)委員 これからきめることだからわからない、こうおっしゃる。しからば、物価値上げの目標率四・五%というのは、どんぶり勘定で、つかみ勘定できめられたのですか。
○高橋(衛)国務大臣 この四・五%について、詳しく積み上げ計算でもってこれはなかなかできる問題じゃございません。したがって、全体の経済の動きというものをずっと趨勢的に検討いたしまして、その結果として四・五%という数値を見通しとして立てたわけでございます。
○加藤(清)委員 そうでしょう。だから、ただいま申請されておるもので、要求されておるもので、大体政府としては何と何は上げる、何と何は上げない、そのくらいのことは前の池田内閣のときにはちゃんと決定したのだ。発表があったのだ。一年間ストップを発表したのですよ。何を言うか。
○高橋(衛)国務大臣 何度もお答え申し上げますが、ただいま検討中でございますので、それ以上のことはお答え申し上げかねます。
○加藤(清)委員 何品目、何%が言えなかったら、端的に、池田内閣のときのように、公共料金は上げないというのか、一年間ストップというのか、それとも、そうではなくして上げるというのか、どっちか。
○高橋(衛)国務大臣 先ほどお答え申し上げましたとおり、公共料金の一年間ストップという措置は、これはやめたいのでございますが、しかし、公共料金を基本的に抑制していくという政府の態度には変更がない。したがって、ケースバイケースに、それぞれの申請があった場合にその事案について検討をいたしまして、検討した上で結論を経済閣僚懇談会に付議して出していく、こういう閣議決定と相なっておるわけでございます。
○加藤(清)委員 結局、公共料金のストップは解除された、かように解釈してよろしゅうございますか。これは総理にお尋ねいたします。
○佐藤内閣総理大臣 公共料金一年間ストップ、こういうことを池田内閣時分にきめました。その期限の切れたことは御承知のとおりでございます。しかしながら、私ども、公共料金の持つその性格、その点から、これは慎重にしなければならない、期限は経過いたしましたけれども、慎重な取り扱い方をする、この点を先ほど来しばしば企画庁長官から説明しておるわけでございます。
○加藤(清)委員 慎重にするということは、政府が引き上げの誘導をするということですか、そういうことはしないということですか。
○佐藤内閣総理大臣 慎重にするということは、上げないこともある、ものによっては上げることもある、こういうのでございます。全部上げるとか上げないとか、こうきめておるわけじゃございません。よく実情に沿った処置をする、こういうことであります。
○加藤(清)委員 実情に沿った実例をあとでいろいろ出したいと存じますが、実態を把握するたてまえから、日本の物価構造がたいへんひずんでいるということをひとつ検討してみたいと存じます。 すなわち、経企庁のこの一覧表ですね。これにも出ておりますとおり、日本の消費者物価は非常な上がり方をしております。国民はこの問題について非常に心配をいたてしおります。ところで、まあ過去、現在、将来と比べて物が高くなるというなら、これは話はわかる。が、現在この時において、外国人にならば安く、内地人にならば高くということがございます。すなわち、内地の卸売り物価と輸出FOB価格を調べてみますると、内地のほうが高くて、輸出FOBのほうが安いのでございます。ほとんどの品物が、輸出は安く、内地は高く、その最たるものが、硫安一かます十貫目俵、お百姓さんに八百円、外国へは五百円台、六百円台で売られている。銘柄別に言うておるひまがございませんからその程度にしますが、こういうとらえ方をする。同じ内地の対象に向かったときに、同じ品物が同じ時期において原産地と消費地でたいへんな開きがある。三円五十銭のリンゴが五十円もする。ところで、もう一つ問題になるのは、同じ場所において、また相手によって値段が違う。それが全部政府の責任においてなされている。たとえて言えば、同じ水道で飲みました水が、工場の中で飲むと四円、工場のへいの外で飲むと四十五円、空理空論とおっしゃるといけませんから名前をあげて言います。これは愛知用水水道料金の実態でございます。相手によって違う。工場で使えばこれが四円、へいの外で市民が使えば四十五円。同じいま光っておりまするこの電気が、これがまた、家庭で使えば二十円、中小企業が使えば七円、深夜に使えば五円、端っこへ行きまして大企業が使えば三円五十銭、電源開発から売られるときは三円六十銭だけれども、もっと安う値切って一円六十銭でこれを出血販売をする。これはどうなんです。そういう問題がございます。ここに日本の物価構造の異常性がございます。これについて、総理、見解を。
○佐藤内閣総理大臣 物価構造の実態はいろいろの現象を生じておると思います。しばしば申し上げますように、物価の総体として見るときに、卸売り物価はどうなっておるか、これが一つの基準であります。外国のものはともかくとして、国内においてこの卸売り物価は今日横ばいをしておる。しかしながら、小売り価格は非常な高騰を来たしておる。これがしばしば問題になるわけであります。これが一体何によるか、どういう結果からこういうように小売りが高くなっているか、これは、私が申し上げるまでもなく、その原因はおわかりだと思います。今日、所得の平準化が非常に急速に行なわれた。賃金の高騰もまたございます。若年労働者の賃金も上がっている。あるいは技能労働者等も、これが非常に高くなっている、こういうところに問題があるわけであります。これは、私は必ずしも悪いとは申しません。しかしながら、これが急速に、非常な短期間の間にかような状態が強く出てきた、こういうところにただいまの悩みがある。その他にもいろいろの原因はございますが、主たる原因はここにあるだろう。いろいろ詰めてみますると、そこに落ちてくるように思います。
○加藤(清)委員 あなたの答弁は間違っているとは言いません。そういう考え方もございます。しかし、私が問題にしなければならぬ、いや、問題になる点は何かといえば、たとえばいまの水道料金にしてもさようでございまするけれども、なぜ工場で使うと安いか。これは政府が工事費を負担している。第一期工事十七億六千万円、第二期工事四十六億円。ところが、民間がこれを飲むとき、市民が飲むときの布設の資金は民間に持たせて、減価償却代までも加えている。ここに相違が出てくるわけなんです。同じ川の水を引いてくるのです。同じ時期に同じトンネルをくぐってくるわけなんです。なぜ値が違うかというたら、片や政府が設備資金を投資しているほうは安い、しからざるほうは高い。そうすると、この同じ小売り物価の値段が違う理由はどこにあるかといえば、政府が手を差し伸べたら安い、しからざれば高い、こういうことになるでしょう。まあそれも、大企業が安い製品を出してくれるためのもとだと大蔵大臣から何回か聞いている。しかし、その考え方にはまだ承服できぬが、最も承服できぬ問題がある。それは、政府みずからが、安くて済むものにわざわざ高値を呼んで、高く引き上げてやらせているという問題がある。もしこういうことがあったら、総理、どうしなさいます。
○佐藤内閣総理大臣 どういうのがございますか、一応また加藤さんはいろいろ例をあげて御説明なさるから、例をあげてひとつ御説明願いましょう。
○加藤(清)委員 はい、空理空論でない証拠に全部材料を持ってきております。その一例は、政府の管轄下にあるところの公団等の入札は、私は、指名入札の場合には安いところへ入札させるんだと、国民とともにそう考えておる。ところが、一番高いところへ入札させる。その高いところが、特別な技術とか、特許権でも持っているとか、そこでなければならぬというものならば、これはやむを得ぬでしょう。しかし、決して技術が高いとも、特許があってそれ以外ではできないとも思えない、むしろ逆なところへ、一つのダムで二億も余分にかかるところへわざと入札さしている事件がある。すなわち九頭龍川事件。もめてもめてもめ抜いて、いまだに手がつかないでしょう。総理、これに対してどうか。政府みずからが高いところへつり上げて……。
○櫻内国務大臣 お答え申し上げます。 電源開発の入札につきましては、通産省のほうに監督の責任があることは加藤委員もよく御承知であろうと思います。この問題につきましては、お話しのように、高いところに落札されておるということは事実でございます。そこで、私も、これはどういうことでさようなことになったのかということを調べましたところが、入札の方法にあるということでございました。そり入札の方法は、電源開発会社において、工事費の目途額をきめまして、それに対して甲乙丙丁というような一応のパーセンテージをつくりまして、その中のいずれに当たるかわからない一つをもって見積もり制限額としまして、そのワクのうちにはまったもののうち最低額のものに落札するというような入札方法。これにつきましては、もし私の説明が十分でございませんでしたら、公益事業局長から詳細その方法をお話を申し上げますが、そういうようなことで、入札をした結果が結論としては高いものに落札する結果になった。実はそういうことをどうしてやるのかということを私が尋ねましたところが、安ければいいんだということになりますれば、入札のときにみんなが競って安いところへ入れればいいわけであります。しかしながら、これは限度がある問題だと思うのであります。大きな工事をやるのに、安くて、そしてその後に問題が起きてもいけない、こう思うのであります。やはりこれは公共的な性格を持った工事でございますから、そこで一応の基準を設けた。その基準の方法は、先ほど私が申し上げたようなことで行なわれた。結果としては加藤さんの御指摘のようなことに相なった、こういうふうに聞いております。
○加藤(清)委員 この問題はいずれ別な委員会において詳細に検討したいと思いまするが、問題は、地元の人に協力させる意味において必要な土地だけは非常に安く、それから道路のつけかえその他のような小さい業者にやらせるのは、同じ場所で同じ時期に最低値にやらしておいて、そうしてこのロックフィル・ダムに関することだけ一番最高値に入れたというところに問題があるわけなんです。いずれこれは別な委員会において詳細に検討いたします。 文部大臣にお尋ねしたい。授業料の値上げは行なわれるかどうか、給食代はどうか、保育園の費用は上がるか上がらないか、同時に、いま行なわれております慶応のスト、これに対して文部大臣はどうされるお考えか。
○愛知国務大臣 授業料の問題にもいろいろございますけれども、その中で公立、たとえば高等学校の授業料、これは、御承知のように各都道府県の条例できまるものでございます。現在いろいろの例がございますが、概略申しますと、六百円から八百円というような幅になっております。各都道府県の条例できまることでございますから、それぞれの都道府県の議会において慎重に審議され、そして来年度の予算の基準としてこれが決定されることになると思います。現在さような段階でございますから、確たる情報はまだ得ておりません。それから、これはもちろん政府の統制すべき問題ではございませんし、それから、いわゆる公共料金として律すべきものでもない、かように考えております。 それから、私立学校につきましては、これは届け出制度になっております。そこで、たとえば慶応の問題でございますが、これは御承知のようにいま紛争が起こっておりまして、私どもとしても重大なる関心を持って情勢を見守っておるわけでございます。もとより、私立学校の授業料等についても、政府が統制すべきものではございません。しかし、社会的な問題として重大な関心を持って見守っておるわけでございますが、同時に、やはり私学につきましては国としてどういう助成の方向をとるべきであるか、これには先般本会議で申し上げたかと思いますが、いろいろの実は考え方があるわけでございます。たとえば、経常費についても政府が補助すべきものである。したがって、その限りにおいては私学に対しても国家が相当の口出しをすべきである、こういう意見もございます。それから一方には、私学の建学の精神に基づいて、国家からはそういったような助成はもらうべきでない、こういう意見もあるわけでございます。そこで、四十年度におきましては、私学振興会の機能を拡充いたしたいと考えて、これは、御承知のように、ただいま御審議を願っております財投と政府からの出資と合わせまして、昨年度に比べますと倍の融資をすることになっておりますので、これで百億をこえる融資をやるということになりましたのは、実は画期的なことであります。もちろん、見方によっては、これではとうてい足りないという見方もございましょうが、私学振興会の融資を中心にいたしまして四十年度では善処してまいりたい。さらに、そのほかに、理科教育の助成でありますとか、あるいは私学の教職員の共済組合に対する補助金でありますとか、そういうふうな政府の直接の助成も現にいたしておるわけであります。しかし、私学に対する助成方策はいかにあるべきかということは、実は私も就任以来非常に頭を悩ました問題でございますが、ちょうど四十一年度が大学の新入の希望者が激増するピークのときでもございますので、それに先立って、現在提案申し上げておりますが、臨時私学振興方策調査会というものを法律で設置していただきまして、各界の権威者の方からも十分御意見を伺いまして、四十一年度のピークを目ざしまして、なお十分の措置を講ずることにいたしたい、かように考えております。 なお、保育園、幼稚園等につきましても、公私立いろいろのものがございますけれども、国立等に関する限りは、御承知のように、授業料は全然値上げを考えておりません。
○加藤(清)委員 私立の大学は、仰せのとおり届け出制によってこの授業料が決定されるということにはなっておりまするものの、この問題は私は国家に責任がないとは言えないと思うのです。なぜかならば、就学をする生徒が非常にふえた、それに対して国家が公立のふやし方が少ない、その結果は私学へ殺到する、私学のほうでは受け入れ体制のために設備投資をせんければならない、ここに問題があると思います。工業生産のほうは二重投資、過重投資で設備が余るほどもつくらせておきながら、いかに消費の部面だからというて、教育の場だけは、足らぬ足らぬで、大臣、すし詰め教室、すし詰め大学というのは日本だけでしょう。こんなことは誇りにならない。十分に検討をしていただきたいと存じます。 次に、私は渡邊公取委員長にお尋ねしたいのでございますが、日本の物価体系のうちで世界的に異常なものがございます。アメリカとやや似ておりますが、それが管理価格でございます。この管理価格について、公取はいままでどのような対策をとられたか。これが日本の卸売り物価において下がるべきものを下げない原因です。重大なものであります。学者も業者も一せいに筆をそろえてそのことを言い、このたびは経団連の発表した書類にまでそれが載っておる。これについて公取の御意見は。
○渡邊(喜)政府委員 お答えします。 いわゆる管理価格といいますか、この間も管理価格があるとかないとかいろいろなお話がありましたが、ことばの端は私はこの際抜きにしまして、お話しになっているような問題は、いわば硬直的な価格といいますか、物価指数などにあらわれました姿において非常に横ばいを続けている価格という問題が議論の中心だと思います。公取といたしましては、昨年、日銀の物価指数を中心にしまして百六品目そういったものを一応選び出しまして、そのよって来たるゆえんを検討してみました。その後だいぶ時間がたちまして、またさらに、そうしたものがその後どういう動き方をしているかということについて検討をしております。だいぶ百六品目の中でその後においてかなり上がり下がりしたものもございます。それからもう一つ、日銀の物価指数のつくり方自身に、わりあいに姿が硬直的に出るようなやり方があるんじゃないかと思われる節のものもあります。したがいまして、市場価格とかいろいろなものについて見ますとかなり動いているのに、日銀の物価指数においては必ずしも動いてない、こういうものもありますので、そういったものを選別しながら、同時に、いま言った品物についてのよってきたるゆえんをもう少し検討してみたいと、目下検討を続けておりますが、私のほうの関係からしますと、いわゆるカルテル行為ないしそれに類似する行為があって、そしてそれが硬直しているというものがあるかないかという問題が一番問題であります。われわれのほうとしましては、あらゆる機会にそういうものをつかんでおりますが、最近一つ問題になったようなものもございますが、全体としては、まだなかなかそうした地下カルテルのゆえにそうしたものが出ているという点についての証拠といいますか、確信というものがそうつかめておりません。したがいまして、われわれのほうとしては、そういう疑惑のあるものについては今後とも調査を続けていくと、こういうつもりでおります。
○加藤(清)委員 通産大臣に承りたいのですが、この管理価格というのは、もはやあるないの問題ではないんです。独禁法の除外例も受けずに、生産会社が指折り数えるぐらい少ないので、この方方が談合をして、かってに建て値をつくって流通部門に値段を押しつける、つまりお手盛り値段でございます。それをあるないと言われるから、具体的に私のほうで拾い上げたものを申し上げますと、たとえば銑鉄、珪素鋼板、ブリキ、アルミ地金、ナイロン、テトロン、ビニロン、グルタミンソーダ、自動車のタイヤ等々、あげてくれば、いま公取のおっしゃったように百品目の余ございます。これを経団連のほうも黙視することはできない。これの解決が行なわれないと、輸出、自由開放経済に対処するにはたいへんな問題であるというので、真剣に検討が進められつつある。いずれ別な委員会で詳細検討をいたしまするが、通産大臣、総理、ともにこの管理価格に対する態度、将来の対策、これを承りたいと存じます。
○櫻内国務大臣 加藤委員が御指摘したとおりに、また公取委員長も言われておりますように、私の手元にも硬直的価格品目の一覧表は参っております。その中にお話しのごとくに百六品目があがっておるのであります。これはすでに御承知だろうと思いますが、幾つかに分類されておりまして、中には値引きやリベートが行なわれておって、実質上は御指摘のような硬直したものでないと、こういうものもございます。それから製品の質の向上がございまして、実質上は硬直しておるものではないというようにいろいろ分類があるのでございますが、お話しになられましたナイロンの繊維やあるいはブリキなどにつきましては、私どもの手元に来ておる資料では十分検討の必要があると思われるという項目の中に入っておるものでございます。しかし、私が通産省へ参りましてから、これらの業界が、いまおあげになったブリキやナイロンの繊維などについて業界において話し合って、価格がずっと維持されておる、下がるべきものが下がらないというようなふうに私は受けとってはおらないのであります。しかしながら、いま申し上げとおりに、検討を要すべき品目として私どもは絶えず注意を払っておると、こういうことは申し上げられると思います。
○加藤(清)委員 まだ流通機構の問題とか、あるいはカルテル価格、過剰投資によるところの物価の値上がり等々について御質問したいのでございまするけれども、次には、金融の正常化についてお尋ねしたいと存じます。特に金融のうちで問題になりまするのは中小企業金融でございまするが、中小企業は目下のところ倒産旋風にあいまして、非常に意欲を喪失しているという面がございます。この際、その意欲を燃やして、ファイトをわかさせて中小企業の任務を国家目的に十分貢献させる必要があると存じます。これについて総理はどうお考えでございましょうか。
○佐藤内閣総理大臣 今回の予算編成にあたりましても、中小企業あるいは農業等のいわゆる経済のひずみと、かように指摘される部門については特に留意したつもりであります。ひとり資金の面のみならず、あるいは税制の面におきましても、さらにまた中小企業の果たしておる輸出、そういう点にも考慮を払って、より意欲を燃やし得るように、そういう体制をつくろう、かようにいたしております。今日まで倒産が相次いだことは、まことに残念な次第でございまして、私どもが特に金融でも具体的な個々のものについてあたたかい、またこまかい注意をして、いわゆる黒字倒産だとかあるいは連鎖倒産だとか、こういうようなことはできるだけ避けるように、かように実は事務当局も督励しておるような次第でございます。
○加藤(清)委員 あたたかい手を伸べるという具体策は、これは資金量を第一にふやすということだと存じます。そこで、私どもは、もうここ十何年というもの資金量をふやせ、資金量をふやせと言うてまいりました。徐々にはふえております。ことしの予算書を見ますると、これはまことに微々たるものでございます。 そこで、三公庫の責任者がいらしていらっしゃるはずでございまするので、国民金融公庫、中小企業金融公庫等の責任者に、ことしの資金量はこれで十分中小企業の意欲を、ファイトを燃やさせるに足りるか足りないかを承りたいと思います。
○石田説明員 お話しのことしというのは、昭和四十年度と解してよろしゅうございましょうか。
○加藤(清)委員 さようでございます。
○石田説明員 昭和四十年度の私のほうで申しますと、お話のことと関係があるのは、いろいろな貸し付けのうちの普通貸し付けだと思いますが、これは、昭和三十九年度におきましては、初め千七百五十五億という貸し付け規模を予定いたしまして、それに対する資金の手配を政府がしてくだすったわけでございます。四十年度の貸し付け規模は、これに対しまして二千百五億でございまして、大体当初予算に比べますと二〇%増ぐらいの貸し付けができる、こういう形になっております。これが十分であるかどうかにつきましては、私、率直に申しまして、お願いしました数が非常に多いのでございますから、十分だということをはきっり申し上げるというのは行き過ぎかとも思いますけれども、問題は、三十九年度は、御承知のとおり非常に金融引き締めもあり不況でありまして、四十年度がどう推移するかという状況でございますが、この問題につきましては、的確なことはなかなかいま申し上げられませんけれども、大体その数字によりましてできるだけ善処いたしていきたい、かように思っております。なおまた情勢が変わりました場合には、また政府にお願いすることもあるいはあろうか、かように考えております。
○加藤(清)委員 時間がなんでございますから、どれだけあって、足りるか足らぬか、これだけでよろしゅうございます。
○舟山説明員 来年度の三機関の資金量は足りるか足りないかというお話でございますが、御承知のとおり、三公庫、それぞれ役割も異にしております。したがいまして、私は中小公庫について申し述べたいと思います。 御承知のとおり、来年度の貸し付け額は千六百五十億円、これは、今年度の当初決定の二〇%増しでございます。さて、これが足りるか足りないかということでございますが、政府関係機関の資金量をできるだけふやしていただきたい。市中の資金量に比べまして、その率が累年低下していっているということは事実であります。したがって、この総量をふやしていただきたいのでありますが、しかし、来年度千六百五十億円で足りるか足りないかという問題につきましては、一般の金融情勢にもよるわけでございます。去年あたりは一般的に金融の引き締め政策がとられた。それがこれから引き締め政策が緩和されまして、すでに金融機関の一部には金融はゆるんでおるような徴候も示しておりますが、申すまでもなく、中小企業の金融難というものは深刻でございます。そこで、来年度の私どもの方針といたしましては、この千六百五十億円を機動的、弾力的に、実行計画におきまして四半期ごとの配分にあたりまして、分けまして使っていきたいと考えております。近来、毎年年度途中において資金ワクの増額を認めていただいておるような関係になっておりますので、そういうふうに機動的に使ってまいりまして、もし足りませんようなことでありますれば——と申しますのは、これは一般金融情勢のいかんにもよるのでございます。足りませんようでありましたならば、また政府にお願いして増ワクをお願いしたいと思います。
○加藤(清)委員 大臣、政府の出資している額は中小企業が必要とする需要の実績の何%を政府はめんどうを見ておるとお考えでございますか。これは総理からお聞きしたい。
○櫻内国務大臣 実情をお話しするのがいいと思います。(加藤(清)委員「何%かという、それだけでいいです、時間がないから」と呼ぶ)何%か私は知りません。
○加藤(清)委員 こういう調子なんです。総需要の八%しか政府は持っておりません。わずか八%ですよ。ところで……(発言する者あり)申し込みのじゃない。申し込みのだったら、もっと率が下がりますよ。わずか八%ですよ。大企業のほうはどうでしょう。六〇%以上が人の金です。そのうちの約半分は政府出資が多いのでございます。だから私は、せめて中小企業に対しても三〇%くらいは持ってやっても、決して中小企業に多いとはいえない。しかもなお格差を是正するというときなんです。設備の近代化、片や余り過ぎている、片や老朽化している。したがって、八%を引き上げる必要がここにあると存じます。これについて総理はいかがお考えですか。考え方が大事です。
○佐藤内閣総理大臣 御承知のように、政府関係機関ばかりではございません。金融としては民間の協力も得ておる、かように私思いますが、もちろん政府の三公庫、これがそのときどきに必要なる、適切なる金融措置をとる、かように考えますので、在来からも年度途中におきましてしばしばこれの増額を要求しております。その場合には、私どもも実情に合った措置をとっておる。これは、ひとり与党からの注文ばかりではなしに、皆さんの御注文もよく引き受けまして、そうして適切な措置をとっておる、かように思います。
○加藤(清)委員 中小企業に国家から貸し出されまする資金、それの一番長期な期間は何でございますか。今度は大蔵大臣に伺います。
○舟山説明員 こまかいことでございますから私から申し上げますが、長期の資金を中小企業に流します機関としては、私のほうの中小企業金融公庫がございます。これは事業方法書におきまして一年以上五年以内の金額となっておりますが、この公庫の裁量によりまして、必要な業種にはこれをこえて貸すことができることになっております。
○加藤(清)委員 これは、一々大臣がそれを心得ておらなければならぬというものでもなし、私はあえてその罪を責めようとは思わない。ところが、私どもが、延長してあげなさい、こう言うと、そうすると文句が出てきたり、量をふやしなさいと言うと、文句が出てくるからわざと聞くのです。私は簡単に済ませていきたいところなんです。しかし考えてみてください、中小企業の設備に投資されたものが最高五年だという。五年でペイできますか。(「最高五年じゃない」と呼ぶ者あり)五年ですよ。何を言っているのか。一年据え置きの四年が最高ですよ。五年でペイできないのです。だから、これは期間を延長する必要がある。資金量をふやす必要がある。 次に金利の問題についてお尋ねしたいが、まあこれはやめておきます、また困られるから……。金利は大企業には四分、六分とたいへんに低いのがございます。しかし中小企業は非常に高いです。政府がめんどうを見ておるのでも九分、それ以上(「無利子もあるよ」と呼ぶ者あり)もちろんあるけれども、スズメの涙です。そんなことは標準になりません。そういうことをあなたがおっしゃるならばどうなるか、町金融は日歩三十銭以上、第一銘柄第二銘柄の振り出し手形だって三十銭以上から五十銭以上になっている。そういうむちゃくちゃな例を言うもんじゃない。そこで金利も、これは利子補給をしてやるほど金があるならせめて率を下げてやる必要があると私は思うのでございまするし、このことは私の意見だけじゃない。おたくのほうの党の、中小企業を一緒にめんどうを見、一緒に栄えさしてやろうと努力している方方がみんな一致した意見でございます。そこで、総理、中小企業に対する資金量、貸し出しの期間、金利の利下げ、これを行なって、結論的にいえばだんだん成長をしてきた中小企業に、そのからだに見合った着物を着せてやってもらいたい、こういうことでございます。おとなになったのに三つ身や二つ身の着物を着せておって、これで働けというのは無理な話です。これじゃ着物は破れるのがあたりまえなんです。倒産するのがあたりまえなんです。これについて総理の意見。
○田中国務大臣 中小企業金融の拡充につきましては、政府は積極的に考え、施策を行なっておるわけであります。また三機関の資金量の拡大、また融資条件の緩和等も行なってきたところでございます。総体的に申し上げまして、政府も年々二〇%以上の資金量の増大をいたしております。中小三公庫の資金量の増大をするということももとよりでございますが、中小企業の金融の大宗は民間金融ということであります。これは、中小企業だけではなく、産業資金の大宗は金融機関によることが普通であります。そういう意味で政府機関の金利差を考えますときに、いつでも限られた中で投資の量をふやすことと金利を引き下げることが考えられるわけでありますが、民間金利との比較をいたしますときに、現在の政府三機関の金利は比較的に安いわけであります。そういう意味で、資金量の拡大ということに重点を置いておることはあなたも御承知のとおりであります。 それからもう一つ、民間金融機関につきましては、歩積み、両建て等で、実際の金利負担が非常に大きくなっておるということで、歩積み、両建ての排除というようなことを進めておるわけであります。あなたが端的に、大企業には非常に安い金利で貸し、それから中小企業には高い金利と言いますが、非常に間違いやすいことでありますからすなおにお聞きいただきたいと思いますが、大企業というのではなく、日本国民がレベルアップをだんだんとしていくために必要な基幹産業、輸出産業、また新しい技術革新等を行なわなければならない企業、そういうものに対して開発銀行その他政府機関が融資をする場合、低い金利ということはあり得ます。あり得ますが、中小企業と大企業とを区別をして、中小企業には高い金利というような考え方は持っておらないということは御理解いただきたいと思います。 それからもう一つ、民間金融においてもそうでありますが、やはり信用という問題で、貸し手と借り手の認識の度合いによりまして、金利が大企業よりも中小企業が多少高い状態にあるということで政府関係機関等の拡充を行なっておるということもひとつ理解していただきたいと思います。
○加藤(清)委員 大蔵大臣が言われるとおり、金利は、特に政府が設定するところの金利は、日本経済を調節すると同時に、刺激するポイントになっているわけなんです。したがって、政府みずからが貸し出しますところのこの公庫の金利というものが市中銀行の金利に非常な影響を及ぼしているということを知らなければなりません。と同時に、ついでにあなたはいま政府の基本に触れなさったから承りますが、公定歩合の引き下げ一厘をおやりになりましたね。あれだけでは私は今日の中小企業を助けるところの刺激剤にはならないと思います。したがって、ほんとうにこの際中小企業の倒産を救う、そういう金融にするんだというお考えがあるならば、当然のことながらもう一厘引き下げるべきだと思います。もともと、イギリスがこの間上げましたけれども、日本の公定歩合が先進国ではついせんだってまでは一番高かったのでございます。アメリカの倍でございます。いかがでございましょう。
○田中国務大臣 御承知のとおり、公定歩合操作は日銀でやっておるわけであります。慎重に金融情勢を見きわめて日銀が決定されることでありまして、ここで私が申し上げることではないと考えます。
○加藤(清)委員 私、あえて日銀政策委員会の権限と大蔵大臣の権限が競合しておる、したがって法律を改正をしなければならぬというところまで追い込もうとは思っておりません。ただし、あなたがそうやって逃げなさるというと、しからば大蔵大臣の任務いかん、大蔵省設置法に掲げてある大臣の任務いかんと聞きたくなってくるわけです。ただ、けんかはしてもらいたくはない。大蔵省と日銀とが金利体系、政策その他でときどき行き違いがあるがゆえに、それが一般市場に影響して困る結果が生ずることだけはこちらはごめんだ。だから、けんかしてもらいたいとは思っていない。が、公定歩合についてもはやすぐやらなければならぬ時期にきておるのに、私がお尋ねしておるのに、政策委員会にまかしておくというのだったら、以後設置法のあの精神はやめにしたほうがよろしい。さすれば、日銀法改正のときに社会党はその方向に持っていきますが、それでよろしゅうございますか。
○田中国務大臣 公定歩合を引き上げなければならないような方向にはないことは御承知のとおりであります。日銀と大蔵省の間に政策の違いはありません。非常に緊密な連絡もとっておりますし、金融政策に対しては全く一体であります。しかし、ここで私に公定歩合はいつ引き下げるのかというお問いそのものが——ということもおわかりだろうと思いますから、以上をもって終わります。
○加藤(清)委員 それでは、あなたみずからが私にお約束しなさったことを承ります。これはあなたの責任においてやるとおっしゃったことを承ります。中小企業倒産の一つのポイントは悪質手形でございます。これについて見つけ次第刑罰に処するとあなたは去年おっしゃっておる。それが大きく新聞に出たことは御存じのとおりでございます。では、一年たちました。さて刑罰になさった判例がありましたら承りたい。
○田中国務大臣 加藤さんも十分その間の事情は御承知で御発言になっておられると思いますが、秋が去る国会で不渡り手形等の問題に対して、手形法の改正を必要とするという旨の発言をしたことは事実であります。また、その必要は認めております。本件につきましては、法務省とも協議をしながらそのような方向で検討を進めておるわけであります。しかし、手形法の改正そのものが非常に時間がかかるということで、じんぜん日を送るわけにはまいりませんので、民間金融機関等の自粛について行政指導も行なっております。その結果、手形用紙の統一、それから不渡り手形を出した者に対する制裁規定の強化、また、いままでは会社の代表者もしくはこれと認められる者が不渡り手形を出し、倒産をし、人に迷惑をかけても、また新しい会社をつくって取引を行なうというようなことがございましたが、こういう条件に対してきびしく制限するというような具体的な措置を現在行なっております。手形法や小切手法の改正につきましては、成案を得次第御審議をいただきたいと思います。
○加藤(清)委員 この手形法の云々よりは、あなたが刑罰に処するとおっしゃられましたけれども、それがあったかなかったかということを私は聞いた。が、それはあってもなくてもよろしい。問題は悪質手形が非常に横行している。戦後最高に横行している。それをひっかぶった正直な業者が倒れている。それがまた戦後最高である。これはお認めになりますか。
○田中国務大臣 国民総生産の伸びよりも企業間信用の膨張が非常に大きいということは事実であります。この企業間信用の膨張の中に融通手形等の悪質なものがあるということも事実でございます。これらの排除に対して具体的に努力をいたしておるわけであります。
○加藤(清)委員 時間の関係がございまするから、私は一問一答を避けて、この際提案をいたします。と申しまするのは、下請代金支払遅延等防止法によりますると、六十日以上の長期手形を出した場合、振り出し人がその六十日以上の分については金利負担をせんければならぬことに相なっております。しかし、その具体的事実が行なわれた例は一つもございません。台風、お産、あるいは七夕手形という違法の手形がたくさん発行されておりまするが、それがどこかのセクションでチェックされて、けしからぬとあげられた例が一つもございません。ただあると言われているだけです。なぜそうなるか。これが問題でございます。手形法の第一条によれば、当然これは振り出しの日にちを記入せなければ手形の条件が具備いたしません。八つの条件のうちの重要案件でございます。ところが、これが記入されずに横行しているところに問題があるわけです。したがって、六十日以上云々言うたって、何が六十日以上になるかわけがわからぬ、途中なんかでつかんだときには。そうなりますると、手形法の条件を具備していない手形は全部違反でございます。日本の貨幣は、硬貨だったら製作年月日まで入れてあるはずです。ところが、手形には発行日が書いてない。私造紙幣なんです。したがって、あなたがいま手形紙を統一するとおっしゃられましたが、必ず具備条件を具備させるべく指導せんければなりません。同時に、六十日以上の分については絶対振り出し人に金利を持たさせるということをしなければ、永久にこの手形サイトの延長を修正することはできません。これについて大蔵大臣……。
○田中国務大臣 手形サイトが非常に延びておるということも、承知をいたしております。日付のない手形を持ち歩いておるということも事実であります。こういうものをなくしなければならないということで、現在努力をいたしております。手形法の改正もさることでありますが、先ほど申し上げました金融機関等の連絡によりまして、いろいろな具体的な問題を検討いたしておりますが、その中の一つ、いわゆる手形を発行する場合、企業の代表者でなければならないということも、こんなことが一体あるのかということさえもいわれておりますが、大きな会社になると、取締役会長、取締役社長というような人の振り出しではなく、経理担当常務の振り出し手形が回ったり、いろいろな問題があります。そういうところに融通手形が起きるという場合もありますので、企業の代表者でなければならないということ、また、振り出し手形には発行期日を明記するということ、また用紙を統一いたしますために、その統一した用紙、銀行名の入った用紙以外のものについては銀行がこれを取り扱わないというような具体的な問題を現在検討いたしておりますので、金融の正常化という問題には十分資すると思います。 なお、下請代金支払遅延等防止法に基づく六十日以上の手形に対する利息というような問題に対しては、公取または中小企業庁等がこれらの問題に対して対処いたしておるはずであります。
○加藤(清)委員 もう一つの重要な問題がございます。それは歩積み、両建てでございます。この歩積み、両建ては、直接銀行の窓口を調査してそれを是正させる。しかもそれは一年以内に実積をあげてみせる、こうおっしゃっていらしたはずでございます。経過の報告が承りたい。
○田中国務大臣 不当、過当な歩積み、両建ての排除に対して鋭意協力をいたしておるところでございます。御承知のとおり、銀行につきましては本年の五月までに、それから相互銀行、信用金庫等につきましては来年の五月末日までにこれらを整理したいということでございます。昨年十一月に検査をいたしましたところ、非常によくなっておることは事実であります。都市銀行は、前回三・六%でございましたが、今回は一%という数字でございます。地方銀行は、前回五・一%でございましたが、今回は一・三%に、相互銀行は一三%でございましたが、八・三%に、信用金庫は一一・七%が六・八%に大幅に改善をせられておるわけであります。なお、一月から日銀及び大蔵省で特別検査を行ない、歩積み、両建て等の排除につとめたいと考えております。
○加藤(清)委員 本件に関しましては、いま御報告がございましたが、それはあくまで中間報告でございます。したがって、約束どおり、あるいは院の決議どおりこれは実行に移していただきたい。その報告をぜひ可及的すみやかに行なっていただきたい。同時に、相互銀行、信用金庫等それがより多くあるところへの対策も約束どおり実行に移していただきたい、かように思う次第でございます。 だんだん時間が迫ってまいりましたのでなんですが、大蔵大臣、いま一兆五千億ぐらいの金が危険にさらされているという具体的事実がございますが、これは御存じでございますか。
○田中国務大臣 よくわかりませんが、何でしょう。
○加藤(清)委員 私の尋ね方が悪かったかもしれません。しかし、これは空理空論だ、いわれもないことを言うという人がございますので、具体的に申し上げます。すなわち、銀行業務の許可を得ずに強制的に貯金をやらせて、その結果、この金が利子はおろか、元も子も消えていっちまっておる。それこそ元も子もなしという具体的事実がございます。労働大臣、御答弁を願います。
○石田国務大臣 ただいま御指摘の社内預金が、昨年来の倒産によりまして危殆に瀕しているものもかなりあることは事実でございます。現在調査をいたしましたところによりますと、現在までに倒産状態になって社内預金の支払いが不能になっておりますところは十六件、一億六千万円でございます。わが国全体の社内預金は、事業場の数で三万三千件、それから加入者で四百十三万人、総額で四千七百億円くらいと考えております。倒産によって支払いの不能になりました社内預金につきましては、基準監督署を通じまして、賃金の不払いと同様に、現実に支払いを行なわしめるように指導をいたしておりまして、漸次解決を見つつある件もかなりございます。が、総件はただいま申しましたとおりでございます。
○加藤(清)委員 社内預金の総金額が一兆五千億にも及ぶことは、すでにこの一月、毎日新聞が詳細報告をしておられます。それが法理的な保護がないままに放置されている。どんぶり勘定で社長の名義で預金されておる。その結果、倒産すれば、利子はおろか元本ももらえない。こういう銀行法の許可も得ずに銀行業務を社内で行なうという行為は、はたしていいか悪いか、尋ねるまでもないと思いますが、大蔵大臣、同時にこのものは、労働金庫によって法的な保護を受けるべくすでに法が具備されているわけなんです。ちゃんと備わっているわけです、労働省関係としては。ところが、問題はこの金を労働金庫に吸収することができない問題がある。なぜそうなっているかといえば、共済組合とかその他労働組合が別の看板であげている生活協同組合、あるいは共済組合その他のものは労働金庫の会員になることができない、そこへ預金することができない。こういう立法当時の関係諸法の整備ができていなかったという問題があるわけでございます。これについて大蔵大臣と労働大臣、将来これを危険から救ってやらなければならぬ、そのための処置をどうするかということをお尋ねしたい。
○田中国務大臣 社内預金の問題につきましては、いつの国会でも問題になり、また本件に対して労働省とも十分連絡をとっておるわけであります。法律に基づきましては、御承知のとおり労働大臣の所管でありますし、労働基準法の中に規定があるわけであります。しかし、銀行局長及び労働基準局長との間に通達を出したりして、これが預金者の保護をしなければならないということを考えておるわけであります。私は、原則的には、法律にやむを得ざる処置としてございますけれども、できるだけかかる制度をなくするようにいたしたい、正規な金融機関に吸収をする、そうすることによって正常化をはかっていくということが本筋だという考えであります。
○石田国務大臣 私の申し上げました数字とだいぶ違うようでありますが、私のほうの調査では、先ほど申し上げましたとおりでございます。 それから強制的にとおっしゃっておられるのでありますが、(加藤(清)委員「払い出しがもらえない。」と呼ぶ)それも、そういうようなことはさせないように、基準局長と銀行局長とが通達を出して厳重に監督をいたしておりまするし、事実もしそういうことがありましたならば、これはもう監督署を通じて厳重に監督をいたすつもりでございます。 それからもう一つ、これに対する加入でございますが、これは、御承知のごとく、労働組合との文書上の協定がなければ社内預金をさせないことになっておる次第であります。 それから、金利その他がむやみと高くて、それが金融体系を乱すようなことに対しては、先ほど申しました通達でこれも厳重に規制をいたしておりまして、現在私どもの調査では、平均七分くらいではなかろうかと思っておる次第であります。 それからもう一つ、共済組合の労働金庫加入の問題でありますが、御指摘のように、国家公務員の共済組合以外は加入できないことになっております。おりますが、これは検討を要する問題ではありますけれども、事実問題として、共済組合に加入しておる人は、労働金庫から金を借りなくても、共済組合で安い利子の金が借りられますものですから、国家公務員のように加入を認められておるところでも、事実問題として加入がほとんどないのが実情であります。しかし、労働金庫の強化につきましては、また別途の処置をとっておりますことも御承知のとおりでございます。
○加藤(清)委員 最後に、私は貿易振興策の一番大事な点に触れて終わりたいと存じます。 ことし、アメリカとの貿易の関係におきまして、日米綿製品協定の改定の時期にきております。また、日米友好通商航海条約もこれが検討の時期でございます。総理は、先日ジョンソン氏と会談されました場合に、この貿易上の問題につきましても話し合いが行なわれているはずでございます。そこで、この日米綿製品協定なるものはすでに前提条件が喪失しまして、アメリカ国内の同業者の競争力はできているはずでございます。それができていないという前提に立ってこの過酷な協定が結ばれたわけでございます。したがいまして、これは改めるべき時期にきておりまするから、当然このチャンスをのがさずに改めるべきである。つまりほんとうの自由貿易、ほんとうの輸出振興、いわゆるほんとうのパートナーシップ、これをこの協定の上に実現すべきだ。手かせ足かせ、これははずすべきだと思います。それについて総理のお考えを承りたい。
○佐藤内閣総理大臣 ただいま、日米通商航海条約につきましては私どもこれを変更する考えを持っておりません。 ただいまお話しになりました綿製品協定、これにつきましては、ただいま交渉中だ、かように私は理解しております。
○青木委員長 これにて加藤清二君の質疑は終了いたしました。 次会は明四日午前十時より開会いたします。明日の質疑者は、午前は西村榮一君、午後は永井勝次郎君であります。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時八分散会