文教委員会学校警備員小委員会 第4号
- 発言数
- 31 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1965/05/12
会議録
○南小委員長 これより会議を開きます。 学校警備員に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますのでこれを許します。三木喜夫君。
○三木(喜)小委員 先般広島県の人事委員会の委員長の名によりまして職員の勤務条件に関する報告についての問題がありました。そのことについて質問したいと思います。 この根拠は地方公務員法の第四十六条、第四十七条によって勤務条件の措置の要求がなされて、それに対して勧告が出た。その勧告の中身をなしておるところの判定の問題です。この中ではっきりと勧告として出ておりますことは、教職員の労働負担が非常に加重されておるから軽減しなければならないという、こういう考え方、それからもう一つは女子教職員の身体の安全をはかるために必要と見られるところの学校に対してはこれにも警備員を置け、あるいは学校内あるいはその付近に教員住宅を設置せよ、非常用防犯ベルの設置をせよ、こういうように勧告はいっておるわけです。そこで、これはどういう判定によってこれをしたかということになりますと四ついわれておるわけなんです。広島県のこうした問題を起こしたところはこの四つの条件にたいがい合致しておるわけなんですね。その一つは、学校の規模が大き過ぎて、宿直をする場合にも、日直をする場合にも、三回回るとすると相当広い範囲を回らなければならないのでオーバーワークになるという大規模学校の場合を一つあげております。それから二番目には、小規模学校の場合は一週間に二回以上宿直をやらなければならない。それから日直は、これも月二回以上やらなければならない。そこからくるところの過重な労働、こういう二つの場合と、それからもう一つは広島県の場合は半分以上のパーセントを占めているそうですけれども、女子教員一人だけが学校で日直をしておる、こういうような場合は非常に危険がある、こういうような立場をとっておるわけです。それからもう一つの立場は、これはいま申しました三つの場合——一緒になる場合もありますし、別の場合もあると思うのですが、夜間の会合が非常にひんぱんに行なわれておる——この間の証言では月に十六回というのが一番多い学校でした。そのうちで日曜に会っておるのが四回ないし二回、こういう状況になっておる。この四つの問題点をあげられて、そして学校警備員を置かなければならない、こういうように判定をしたわけですね。そこで、文部省としてはこの四つの場合をどういうように考えておるか。それは全国的に見て、そういうケースは半分ぐらいなものだとか、あるいはそういうものは非常に多くあるんだ、その四つの場合をあげますと、それにひっかかる学校は多いじゃないか、こういうふうな見方をするか。それによって学校警備員というものに対する考え方が、だいぶ重さが違ってくるのですね。その点をひとつ、この間の広島県から出されました人事委員会勧告というものについて関連してこの質問をしたいと思います。
○高橋説明員 ただいまの四つの点に該当するその学校の状況でございますが、私どもつぶさにその四つの観点から調べたことがございませんので、私の推測になろうと思いますが、大規模学校と申しましても巡回するのにきわめて困難な大規模と言いますとどの程度になりましょうか、ちょっと想像しかねますけれども、非常に回りかねるような大きな学校に該当するものはたくさんあるというふうにはちょっと想像しかねるわけでございます。 第二点の小規模学校のほうの問題につきましては、前三回のいろいろの御審議の結果においても、小規模学校において宿直要員が少ないところは、あるいは問題があるのではなかろうかというようなことが御議論されたものと私ども考えております。また最近女子教員が徐々にふえてまいっておりますが、これも小中高それぞれの学校種別によりましては違うのでございまして、むしろ最近徐々にふえつつあると考えられるのは小学校であるかと思いますけれども、小学校で特に女子教員の多いところでは、あるいは宿直の問題については検討すべき問題があろうかと思いますが、日直の問題になりますと、女子教員が多い場合には月に一回回ってくるかどうか、四名の女子教員の場合には、確かに月一回ずつあるいは日曜日に回ってくるということもございましょうが、女子教員が多くなれば多くなるほど日直回数というものは少なくなる傾向にあるんじゃなかろうか、こんなふうに考えます。 また、夜間の会合と申しますと、おそらくお話は学校の中に公民館等、あるいはその他の施設が併設されておるような場合をおっしゃられておるというふうに考えられますが、どの程度のものが併設されておるか、ちょっと調査をいたしておりませんので、申しかねる点でございます。以上でございます。
○三木(喜)小委員 この前参考人を呼んだときに、あなた、出ておられましたか。一〇高橋説明員 いや、聞いておりませんです。
○三木(喜)小委員 いまの御答弁の中で、女子教員が多くなれば多くなるほど日直が少なくなる、こういう子供だましみたいな答弁をされるところに私は問題があると思うのですよ。これはもう当然ですね。しかし問題は、広島県の教育長も言っておりましたように、そうした、何十人女子教員がおりましても一人だけで日直をやるのに問題があるんだ、こういうことが非常に強調されたわけなんです。あなたのような答弁になってきますと、私は文部省はやはりこの小委員会をどういうふうに考えてくれておるかということを言いたくなる。やはりよく読んでもらって、問題の焦点をとらえておいていただかなかったら、参考人を呼んだ意味をなさぬと私は思うのです。女子教員の場合は、そうした公式的な問題よりも、先ほど申しましたように、危害を加えられたということに非常に重点を置いておる。だから、これからあなたが出ていただくのなら、ずっとこの小委員会に出てください。前との関連で非常にやりにくいですからね。それとまた、こういう会議録が出ておるのですから、私たち一生懸命これに取り組んでおるのですから、真剣に取り組んでくれなかったら、ちゃらんぽらんにやられたら、こっちはかなわぬです。 それから自治省のほうから来ていただいておりますね。きょう特別においでをいただきましたにつきましては、私は前もって御質問を申し上げることを通知しておきました。この人事院勧告、こういうような——県にもせよ国にもせよ、まあ国の場合はのけておきましょう。今度の場合、広島県の人事委員会がこうした非常な努力をして調査をし、そうしてそれについて判定をし、そして勧告をやっております。それはまあ財政的な問題もあるでしょうし、あるいは行政的にいろいろ隘路になる問題もあるでしょうけれども、勧告というものが持つ値打ちといいますか、それは一体どこにあるのですか。
○松浦説明員 地方公務員法の四十七条には、「当該事項に関し権限を有する地方公共団体の機関に対し、必要な勧告をしなければならない。」ということが明確にうたってございます。したがって、勧告を当然なし得る権限を人事委員会、公平委員会が持っておるわけでございます。なされた勧告についてはこれを尊重すべき立場で取り扱わなければならないという立場に地方公共団体側が立たされておるということは当然であろうかと思うのであります。 ただ、敷衍して申し上げますならば、ここに言っておりまする勧告は、この勧告に従わなかった場合に、法に違反するという意味における強制力を持つものでないということは、法律的には申し上げる必要があるのではないかと思っております。
○三木(喜)小委員 私も、そういう意味合いで四十七条を受けてだいぶんいろいろ研究してみたのです。いわゆる勧告というものの拘束力、これがどこにも見つからないわけなんです。これがなければ勧告はしっぱなし、そしてあとの問題についての処理がなされないということなら、これはもうざる法だということになるわけですね。国の公務員の給与改定においてもそれは言えるのですけれども、特にこうした勤務条件に対するところの措置要求をした場合、これがはっきりと効果をあらわさないようなことになれば、これは何にもならぬと思うのです。自治省としてもそういう解釈をして、法に何ら不備もない、これでいいんだ、どこかに効果があるんだ——あなたの話からは、効果がなかったのです。権限だけ言われたのですね。効果的なところを見つけておられるわけですか。その点、お聞きしたいと思います。
○松浦説明員 勤務条件の措置要求に関する事例は非常に数多くございまして、その一切を私たちつまびらかにいたしておるわけではございませんけれども、特に個々人の形で、給与上の取り扱いの不備でありますとか、前歴加算の問題でございますとか、そういった比較的大きな財政的な問題の裏づけを必要としないとか、あるいは一般的に客観的に考えても容易に実行できる種類のものは、これは大多数勧告に従って実施に移されておるというふうに私どもは考えております。ただ、いま御指摘をいただいておりますような問題になりますると、財政制度としてもいまだ十分確立をいたしておりませんし、全般にこの制度を及ぼすということになりますれば、相当大きな財政局な影響も及ぼす問題でございまして、その辺のところは、正直な話、人事委員会、公平委員会にはなかなかその判断がつかなかったわけでございます。制度としては、また実体に応じてはかくあるべきだという結論を出したものを、できるだけその方向に向かって現実の問題として処理でき得る限りにおいて努力していく、そういう立場を知事がとることになるのはやむを得ないのではないかという感じを持っております。
○三木(喜)小委員 もう一つお聞きをしておきますが、そういう実効のあった場合を例示して、こんなものについてはこういう効果があったとか、ひとつ示してもらいたいと思いますけれども、いますぐにどうということはこれは言えないだろうと思う。そこで、勧告のいままでの事例があっただろうと思うのです。広島県なら広島県、全国にそうたくさんないだろうと思うのですが、その事例によって、どれが実際に行なわれ、どれが実際に行なわれなかったかという。パーセンテージ、わかりやすいところのものを一ぺん資料として見せてもらいたいと思うのです。いままでそれがやりっぱなしになっておるということであったら、法の不備ですし、こういうざる法をつくっておけば問題がたくさん残ると思うのです。それが一つ。 それから、文部省にも自治省にも申し上げたいと思うのですが、たとえばいま措置の要求がなされて、それについて判定がなされ、その判定がさらに勧告の形になって出てきたということには、やはり時代の流れがある、時代の趨勢があると思うのですね。前にはそういう必要がなかったのですけれども、いまはそういう必要ができてきたからして、人事委員会においてもそういう判定を下さざるを得なかったという状況になってきておるわけです。これは人事院勧告もそうでしょう。あれは前のときと物価が同じならば、むしろ物価が下がっておるようなことがあれば、勧告する必要はないのです。物価が上がって、暮らしが非常にやりにくくなってきた、これはいけないというところの総合的な、そして現実的な判断をして、そこに初めて勧告の形をもってあらわれてくるわけなんです。私はあとでこの問題で文部省の方と一緒に話をしてみたいと思うのですが、現実に女子の先生が一人おったらあぶないというようなことは、いままではなかったわけなんです。これはなぜかといいますと、それだけ凶悪犯がふえてきた、あるいは青少年の場合にとってみても非行化が非常にふえてまいったということ、それから宿直の場合にしましても、放火というようなことがいままで子供によってそんなに軽々に行なわれたものではなかった、この軽々に行なわれるというようなことが起こってきて、そこに宿直しておる先生は非常に過重な負担あるいは戦々恐々としておるところの精神的な負担、こういうものが加わってきた。それがこの勧告になっておるのですからね。だから条件なり環境なりそういうものが非常に違ってきたということを考えるならば、勧告を今後した場合、その拘束力を考えなかったらいけないわけですね。あるいは何回勧告すればそれで実効が出てくるというようなことにするか、その辺は技術的に非常にむずかしいだろうと思いますけれども、そういう意味合いからいまお聞きしているわけなんで、その前者であるところの、いままで勧告が効を奏したというものがどの程度あったか、これをひとつお聞きして、もしそれがいますぐに御返事いただけなかったら、あと資料としていただいたらけっこうです。
○松浦説明員 この法律は自治体に関する法律でございますので、措置要求の一つ一つの判定について自治省に報告を求める制度にはなっておりません。したがって、全体の数を明白にすることはわずかの時間では困難でございます。私どもが知っておる範囲で申し上げますれば、先ほど申し上げましたように、個々の事案であって、しかも財政的にも制度的にも可能なものである、当局のあやまちによったりあるいは無理解によったりして職員が不当な待遇を受けておるというようなものについては、全部実証されておるということを一般的に申し上げて差しつかえがないと思っております。ただ大きな制度全般に関する問題、あるいはそれを実行することによって極端な財政負担が生ずるような問題については、その勧告を尊重しながらも、別の事情によって実施ができない、あるいは一部しか実施ができないというような事情があるのではなかろうかという判断をいたします。
○三木(喜)小委員 それでけっこうです。あなたが言われるように、抽象的に一般的な答えとしてはそれでいいのです。実際どのくらいのパーセンテージがあるものかということを聞いておるわけなんですから、あなたのほうにはそういう報告がなされていないということになれば、どこかに一つ例を求めていただいて、後ほどでけっこうですから、どういう県については無理解とかあるいは間違いとかいうことによって、その勧告によって直されたいというような点をひとつ示していただきたいと思います。
○松浦説明員 私がただいま申し上げております事例は、たとえば前歴換算が人事院規則に定められておるものより誤って計算されておるために、ほかの同地位にある者に比べて給料が低い、だから是正すべきだ、そうすると、人事委員会はきちんと人事院規則に従って計算をし直す、その結果誤っておるという判定が出る、そういう事例は必ず直しております。ただ、いま申し上げましたように、こういうふうに大きく全体にどの程度置いたらいいか、置けばどうなるか、あるいは義務教育の国庫負担の関係が制度的に片づいておらない、こういうような問題になりますと、一県の財政力をもってしてはなかなか解決がつかないというような面も考えられて、勧告の趣旨は当局としては尊重しながらも、なかなか実行に移せないというのが実情ではなかろうかと思っております。
○三木(喜)小委員 高橋地方課長にお聞きしたいのですが、この前のときもあなたにおっていただけば一番よかったのでありますが、いま申しましたような四つの場合があるわけです。そして広島県の場合は女子一人で日直勤務をしておる学校が六〇%ある、こういうことがいわれておる。それから先がた言うた男子の場合は三つの問題が出てくるわけなんです。教職員の場合は、文部省の調査では、たしかいまから数年前の調査だと思うのですが、一週間に十一時間の超過勤務をやっておる。広島県深安郡神辺町においては、教師は一日二時間ないしは多いのは二時間半です。だから合計すれば、以前に文部省が調査されておった一週間十一時間超過勤務ということよりも多くなるわけですね。その上にもってきて宿直、その宿直がいま言う三つの悪い条件を持っての宿直になっておる。そこで私があなたにお願いし、また申しておきたいことは、こうしたことが一方的に広島県深安郡神辺町長それから教育長から言われておるだけではなくして、文部省としてもこの際その近くの学校でもいいですし、一週間あったらできるのですから、いま言われたことが事実であるかというようなことを抽出的に調査してもらいたいと思うのです。あるいはまたもう調査されたかとも思うのです。地方課長ですから、そういうことは地方にすぐ連絡をとってもはややっておられて、データがあるかもしれない。一方的に深安郡のお二人がそういうことを言われたことになっておっては、これはたいへんですから、普遍的なものであり、法律案としてやろうということになったら、相当具体的な調査をしておらなければならぬ。その点どうですか、調査をされましたか。あるいはされてなかったら、私はしてもらいたいと思う。
○高橋説明員 いまのお尋ねの件は、どの程度が超過勤務しているかというお尋ねだと思うのでありますが、この問題の前に出たかとも思いますが、最近は全然こういう調査をいたしておりません。もしやるといたしましても、一週間というようなお話でございますけれども、やはり学校には季節的な部分が非常に多うございますので、ある特定の一週間だけでは、また普遍的な結論も出ないのではなかろうか。深安郡の場合どういうふうな御調査をなさって一日二時間ということになったのかよく存じませんけれども、同じような調査をいたして比較するということでないとまたぐあいが悪いのではなかろうかと存じます。現在のところ、最近調査いたした事例はございませんので申しかねます。
○三木(喜)小委員 それでいいんです。季節的に見なければなりませんし、夏休みに調査してみたってしかたがないのだから。しかしながらああいう証言があったのですから、その信憑性というのを文部省としても、あれは一カ所だけの問題だ、こういうような考え方で見てもらったら困るという意味で、調査をする気になれば、一週間どこかの学校を借りまして抽出すれば、これは努力してくれますでしょうし、協力もしてくれるだろうと思う。その付近のところに一ぺん当たってみてください。そうすると深安郡の教育長それから町長の言われたことが信憑性が出てくるわけですね。そういう意味合いで申し上げておるので、そのことが全体を支配する一般化した問題にはならないでしょう。五月なら五月という月をとってみて、また十一月の運動会時分をとってみますれば、そこに違いが出てきますから、それはいいわけなんです。私の言うのは、せっかくここで参考人を呼んでまで私たちは力を入れて聞いたんですから、そのことはやはり文部省の機構の中においては調査が可能だと思いますので、お願いをしたいと思います、そういう意味合いで申し上げているので、それが正しいところのものになる、こういう意味合いで申し上げているのではない。それを一ぺんやれませんか。
○高橋説明員 私も数多くの学校を知っているわけではございませんが、学校における一人一人の教員の勤務の時間が克明に記録をされているような学校がすぐ見つかりますれば、私どもの調査をいたしますにつきましても、相手方にもあまり御迷惑をかけないで済むわけでございますが、これから一週間なり二週間なり調査をいたしましても、そういった協力校を得てやることについて、やはり多少私どもとしても時間をかして探させていただきたい、こんなふうに思います。
○三木(喜)小委員 それではやってくれるのですか。そういう前提での答えかどうかということですね。やり方が、文部省が調査をするということでなくて、教育委員会に頼まれて、その教育委員会からまたひとつ地方の教育委員会に頼むというような非常に簡単なやり方があると思うのです、電話ででも頼んで……。それを大がかりな文部省調査ということになれば、これはだいぶん条件を整えなければできないと思うのです。いろいろな記載のしかたとか、そういうことから全部打ち合わせをしてやらなかったらいけないのですが、抽出的にやってみるということならばやり方はあると思いますから、いま言うた意味でひとつ相談しておいてください。あなたは、それを約束しておいたということになるとまた責任があろうと思って、いろいろと逃げを打って答弁をされておることもよくわかりますから、そのくらいにしておいて、その次の問題に入ります。 これはこの間の坂本教育長のお話だったのですが、警備員の形を言っておられました。これは、いままでは御真影が奉置されておったから宿日直が制度化したのである。教育効果から見て、前に言いました四つの教職員の疲労度を増しておる、こういう宿日直のやり方では教育効果が非常に減退するので不適当である。非常に疲労感を教師が狩っておる。それから二番目には、女子教員が非常に増加する傾向の中で宿直勤務が非常に問題になる。日直の場合は防犯問題が出てくる。こういうところから警備の形というものは、当然本務の一環としてでなくて、警備員というものを置いて教職員の勤務の過労を防ぐ、こういうかっこうであるべきである、こういうような話があったわけです。こうした警備員の問題についても、文部省としては深安郡と同じようなところ、神辺町と同じようなところを一ぺん検討してもらう必要が私はあると思うのです。これはあとで申し上げたいと思うのですが、類似のところがあると思うのです。そういうところを一ぺん調査をしてみたらどうか、こういうように思います。というのは、そういう学校で、警備員類似のものを置いておる市町村があるんですね。そういうところをいままで調査をされて、その制度の長所、短所ということも考えてみられたかどうか、調査を進められたかどうか、これは一ぺんお聞きしておきたいと思うのです。
○高橋説明員 いまお尋ねのような件につきまして、私どものほうで調査をいたしたことはございません。今後そういう深安郡の事情をよく伺いまして、それに類似したところについて調査をしなければ、そういう長所、短所については申し上げられないのではないかというふうには考えております。
○三木(喜)小委員 その次に、神辺町では日直月一回以上、深安郡の場合は三〇%、広島県の場合は七〇%、日直週一回以上、深安郡の場合は六〇%、広島県の場合は六七%、それから時間外勤務は、深安郡の場合は平均一日二時間である、これは一般的な統計ですね。その上に、深安郡としては社会教育のため、夜は午後十時までと規定しておるけれども、集まりが八時ごろからでなければ集まらないので、どうしても夜間の集合の場合十時を過ぎる。社会教育上これは非常に必要でもあり重視をしたいのだけれども、このように学校を使って教員に迷惑をかけることは非常に心づらい。特にいまこの深安郡神辺町におきましては、小学校の校長が公民館長をしておる関係上——夜間の集会の例をここに出しますと、道上小学校では十六回夜間の集会が行なわれて、休日集会が四回、神辺小学校は十八回、一カ月に夜間の集会が行なわれて、そしてそのうちで休みの日が二回だった、こういう証言といいますか、事実を出されたわけです。そこでこの社会教育とそれから学校使用状況、夜間使用状況、こういうものは私は激化してくるのはあたりまえだと思うんですね。むしろこういう傾向の中で、社会教育がどんどん進められていくことがいいのですけれども、しかしながら非常に不合理な面がこうした教員の面に出てきておる。それには教師の実態をこういうところからもとらえてみなければならないということで、先がたあなたに私は、類似都市を一ぺんこういう観点から調べてみてくれ、こういうことを要請したわけです。その点はよろしゅうございますか。調査していただけますか。
○高橋説明員 数多くなくて、神辺町と類似の町村ということで一、二カ所選んで事情を聞くということは可能かと存じます。
○三木(喜)小委員 その次に移ります。 同じく坂本教育長のお話では、広島県の湯田小学校では女子教師が暴行を受けまして、それは暴行未遂に終わりましたのですが、それをやったところの少年が、覚えておれ、お礼には必ず来るぞというような捨てぜりふを残した。したがって女子教員は非常に日直をこわがっておる。それから宿直をやっておるところの半数くらいの教師がほとんど眠れない、こういう実態を訴えられております。私はこれは深刻な問題だと思うのです。そこで先がた自治省の人にも言いましたように、勤務措置の要求とか勧告が行なわれるというようなことは、こうした新たな社会的な悪い条件が加わってくるからして勧告になってあらわれるのだと思うのです。そこで深安郡神辺町におきましても、学校給食の調理員を日曜勤務にさして土曜日に代休を与える。それから宿直を二名でやらす。あなたがおっしゃったように女子教員がどんどん多うなってくるところは月の日直数は少なくなる。少なくなるけれども、こういう事態が起こりますから二で割らにゃならぬ。だから半数の人ということになるわけなんです。だから必ずしもあなたがおっしゃったような公式的な割り方はできないわけです。こういうことを教育長は言っておられます。これは暫定措置です。暫定措置というものは後に必ず問題が出てくるわけなんで、どこまでも暫定措置ですから、そこで私たちは警備員問題をこの面からも出してきているわけなんです。それから女子教員であなたがおっしゃいましたけれども、もう一ぺんそれも調べる材料の中に入れておいてください。隔週に日直をしておる、こういうところがあるわけなんです。それはどういうところか、あなたおわかりになりますか。女子の人数がふえるのだから一月か二月に一ぺんくらいになるだろうという、あなたの計算ではなるはずなんだけれども、隔週に日直をやっておる、こういうておるのです。だから文部省の認識が非常にうわついておるわけです。あなたはどういうところかと思いますか。えらい試験をするような言い方をして悪いのですが、もっと認識を持ってもらおうと思いまして……。
○高橋説明員 そういうことについては聞いておりません。いま初めてお伺いしたような次第でございます。
○三木(喜)小委員 種をあかせば何だ、そんなことだったのかということになりましょうが、女子教員が多くなるのは小学校ですよ。中学校の場合は荒っぽい子供がだんだんできてきますと、女子教員は中学校に行きたくないのです。したがって、いままで四名だったのが二人、二人が一人になるというようなこともあり得るのです。特に訓育上というとおかしいですけれども、中学校の校長というのは男子教員を非常に欲するわけなんです。したがって小学校のほうへ、小学校のほうへ女子教員がしわ寄せされて、そして中学校は男子教員が非常に多くなる。したがって中学校の場合は女子教員が二週間に一ぺん日直しなければならぬような学校が出てくるわけなんです。これはこの間統計が出されておりますから、それを見ておいてください。これはあなたのところにも必要なわけですが、深安郡の神辺町教育委員会の学校警備員設置について、こういう中の三ページにあります。たとえば、日直女子教職員数として、中条という中学校では女子教員一名です。そうしたら、これは女子教員が日直するということになったら、勢い補助教員をつけるかあるいは男子がまた日直しなければならぬでしょう。こういう事態が起こってくるわけです。それから広瀬中学校も女子教員一名です。それから山野北小学校は女子教員が二名です。そうすると隔週に日直しなければならぬ。こういうようなのがあなたのところにありますか。
○高橋説明員 いまもらったばかりでございますが、先般聞いておりませんでしたが、一名の場合、一人の女子教員が毎回やっておるというふうなお話であったのでございましょうか。男子がかわって日曜日直をやるというようなお話はございませんでしたか。
○三木(喜)小委員 私に聞かれても、私はそこの者でありませんから聞いた以外よりしかたがないのですから調査をしてくれ、こういうことなのです。私が聞いたのでは、給食の調理員に土曜日に代休を与えて、そうして日曜出勤をさして日直をさしておる。こういう補助的な手段をとらなければならぬ。しかし、これはどこまでも暫定的な取り扱いであるから永久性はありません。そこで警備員問題に発展してくるわけなんです。そこで、これもよく読んでおいていただいてこういう調査も一ぺんしておいてください、そういう意味合いでの調査なのです。それもよく読んでおいていただいて、そうして現地においてこれはひどいなという必要感をあなたが感じられたら一ぺん調べてもらう、あるいはまた、文部省は地方課長だけここへよこして小委員会を軽視しておるわけなんですが、上司と一ぺん相談してもらって、こういう問題を軽々に取り扱ってもらわぬようにしてもらう。その上で調べるということであったら調べてください。実態にもう少し接近してもらわなかったら話にも何にもならぬのです。そういう意味合いでお願いしておきたい。
○高橋説明員 資料等検討さしていただきまして、努力していきたいと思います。 〔小委員長退席、上村小委員長代理着席〕
○三木(喜)小委員 そこで、教育長は疲労度を考え、それから本務に影響がありますから、教育の密度を高くするという意味合いからぜひ警備員を置いてくれ、こういうような意見だったわけです。次に、町長の言われたことについて、文部省のほうに一度注意を喚起したり、あるいは見解を聞いたりしたいと思います。あなたがおいででなくて、文部省の安嶋審議官の話では、こういう話なんです。町長の話を聞き、教育長の話を聞いた結果、私の質問に対して、「先般大臣から御答弁申し上げましたように」、警備員の問題につきましては、「方向といたしましては望ましい方向であり、そういう方向に沿って検討いたすべきであるというふうに考えておりますが、いろいろ検討すべき問題も多いかと思うのであります。」こういう答弁がなされておるわけなんです。当日は町長に対して質問したり、それから教育長に対して質問をしたり、また消防庁、警察庁から見えておりましたので、そういう質問があったために、文部省に対しては質問をしておりません。一体どういう点が検討すべき問題が多いのでしょう。その問題点をあげていただきたいと思います。
○高橋説明員 安嶋審議官が考えておられる問題点と私が申し上げることは、あるいは多少ずれるかと思われますが、東京都で、特別区あたりの警備員についていろいろとお話が出たようでございますが、現在東京都の場合でも、非常に老齢な警備員が多いようでございます。したがいまして、地方、全国全般につきましてこういう警備員制度を与えていく場合に、給与の問題も関連があろうかと思いますけれども、そういう人がどの程度得られるかという問題ももちろんありますし、また、その学校の建物が、鉄筋コンクリートかなんかで、しかも施錠、錠前関係も非常に完備しているというような学校と、それから木造等の学校ではまた事情も違いまししょうし、またその地域の事情によりまして、先ほどお話がございましたように、非常に犯罪その他の傾向の多い地域と、また、少ないところでもまた事情が違うと思います。その他いろいろあろうかと存じますが、そういうようにそれぞれの地域において事情が異なっているので、一律にこの制度を考えていくことには非常に問題があるんじゃないかというふうに、私としては考えております。
○三木(喜)小委員 あなた方が問題にされる点をいますぐに私は返事してくれとは申しませんから、問題点を出してください。小委員会というのは私はそういうものではないかと思いますので、安嶋さんが言われた問題点と、それからあなたの問題点ということを、やっぱり文部省として一致さしておいていただいて、そしてこちらのほうに示してもらう必要があると思います。ただ、こういう質問をしたから、それについてその場だけの答弁をしたらいいわというものじゃありませんから、それをお願いしておきたいと思います。 ただ、私が申し上げたいことは、あなたは、いまは、警備員を置く場合に、大規模の学校とか、あるいは老齢舎があるとか、あるいはまた鉄筋の校舎だとかいうところによって条件が違ってくる、こういうように置くという前向きの姿勢で答弁なさったのです。私はその点は非常によかったと思うのですが、安嶋さんの場合はそうじゃないのです。大体ここを読んでみますと、こういう言い方がされております。「一応法規上の点を申しますならば、これは労働基準法に基づきまして認められている勤務でございまして、労働基準法に基づく許可の条件といたしましては、過重にわたらない範囲で認めるということになっております。」と、とこでは逃げておられる。こういう答弁をしておる。ここでは問題点ははずしておられる。「その基準といたしましては、宿直につきましては週一回、日直につきましては月一回ということが標準となっておるわけでございまして、それぞれ労働基準に関する行政機関としての市町村長の許可を得て現に行なわれておるわけでございます。したがいまして、これは理屈の上からではございますが、労働基準に関する行政機関としての市町村長あるいは人事委員会が過重にわたらないという御認定をなされた上で現在の宿日直が行なわれているというふうに、理屈の上では一応考えられるわけでございますが、ただ現地におきましては小規模学校、女教員の多い学校等につきましてはかなり問題があって、検討すべきであろうというふうに考えております。」一応いろいろ問題があるというのは、ストップする、そんなものは置かないでもいいのだというような考え方の上で、法律的になっておるから、そういう考えで押えようという問題点を考えておられるように思う。しかし、先ほどから私があなたにそういう類似都市をずっと調べてくれと言っているのは、行政機関としての、いわゆる市町村長の許可を得て現に行なわれているというのは、これは形式的な許可ですよ。深安郡の神辺の町長は現にやってきて、許可を与えるどころではございません、これだけ苦しいことは私たちとしては申しわけないと思うので、警備員を置いてください、地方行財政を圧迫するでしょけれども、ということで、それを乗り越して来ておられるわけなんです。だから、そういうところを調べてもらいまするならば、このただ一片の法律によって許可を与えているから、これは当然やるべきだという公式的な言い方でなくて、もう少し考えを前へ進めてもらいたいと思うのです。これが一つですね。あなたのほうは、環境、条件なんかを主体に言われました。私が先ほどからずっと申し上げているのは、こうした許可基準というようなものは、いまのように青少年が、あるいはまた世間に非常に犯罪が多くなったというような、こういう狂暴化しなかったときの話である。そうして教職員の勤務がこれだけ超過勤務をしていないときの話ですから、勧告の出される意味がここに必要になってきた。こういう状態の中では警備員を当然置いていただかなければならぬのではないだろうかという私たちの考えから、そういういろいろの問題点を出しているのです。だから、置く置かないということによってだいぶ考えが違ってくるということですね。 それから三番目には財政上の問題ですね。これは大きな抵抗になるだろうと思うのです。これには文部省も、あるいは私たちがこうして提起しているのも、同じ立場に立たなかったら——これは大体三百億ほど要るのです。二百八十億。そうして宿日直料を引いて二百億余りになるのですね。宿日直料が八十億ほどになりますと、それを引くと二百億ほどの財政負担がかかってくる。こうなってきますと容易なことじゃない。そこで文部省は置かないように置かないように、こういう災い神か貧乏神のようにこれを取り扱われたら、いつまでたってもおみこしが上がりません。そこで、この前に出されました参考人からの意見を検討していただいて、それで納得がいかなければなお類似都市を調べていただいて、その上で前向きにやってもらわなければならぬと思うのです。かなり時間もたちました。私はこの前に保留しておる問題点はまだありますけれども、これはまた次のときにやりまして、きょうは懇談会もあとであるそうですから、そのときに問題点を出しておきたいと思います。文部省もそうした意味でひとつ調査してください。以上お願いしておきたいと思いますが、ひとつ返事をしてください。
○高橋説明員 安嶋審議官ともよく相談いたしまして進めていきたいと思っております。
○上村小委員長代理 これより懇談に入ります。 ————◇————— 〔午後三時二十一分懇談会に入る〕 〔午後三時五十分懇談会を終って散会〕