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48回国会衆議院1965/04/28

文教委員会学校警備員小委員会 第3号

発言数
49
登壇者
11
会派数
2
開催日
1965/04/28

会議録

上村千一郎自由民主党

○上村小委員長代理 これより会議を開きます。  小委員長の指名により、私が小委員長の職務を行ないます。  学校警備員に関する件について調査を進めます。  この際、参考人の各位に一言ごあいさつ申し上げます。  本日は、御多用中のところ、本小委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございました。本小委員会におきましては、目下学校警備員に関する問題について調査を進めておりますので、何とぞ忌憚のない御意見をお述べくださるようお願い申し上げます。  それでは、坂本参考人からお願いをいたします。

坂本覚一広島県深安郡神辺町教育委員会教育長

○坂本参考人 広島県深安郡神辺町の教育委員会の教育長をやっております坂本でございます。  私は、警備員設置に関するお願いにつきまして、三つの項目から述べさせていただきたいと思います。  お手元へお配りいたしました「学校警備員設置についてのお願い」その文章でございます。  一番目に、「教育的見地から見た警備員設置の必要性」という問題でございますけれども、教育の発展と社会の進展との相互関係は、皆さま御周知のごとくでございまして、昨年度昭和三十九年度文部省から教育白書の形で出されました「わが国の教育水準」において述べられておりますように、わが国の教育水準は、質的にも、また量的にも、かなり高い水準にあることがうかがえるわけでございます。この教育をより高い水準に推進するには、一つには教師であり、もう一つには教育条件の整備であるかと思います。  戦後の教育を振り返ってみますと、戦後新教育ということばでもっていわれておりますけれども、一つには子供に基礎知識を徹底的に教え込むということと、その次には、子供の持っております可能性を引き出すということ、こういうことが戦後の新教育の課題となっているかと思います。でありますから、この二点を見ましても、先生に課せられた仕事は、きわめてきめこまかに教えこなすことによって教育効果を高めようとする方向でございます。でありますから、教師自身がより優秀なる人材を求められ、またそれが確保される必要があると思います。  警備員の問題につきましては、戦前の形をいろいろ調べてみましたところが、戦前御真影が奉置される前は、宿日直というものはなかったそうでございます。御真影が奉置されましてから後に、宿日直が一応制度化されたように聞いております。それから戦後は、戦後の混乱期の問題と、それから宿日直手当の問題と、それから教育上の問題と、こういうものがからみ合いまして宿日直の制度が今日の状態に至っているように思われます。現在、こういう状況から教師の勤務実態を見ました場合に、教育効果との関連におきまして非常に不十分じゃないか、そういうふうにうかがえるわけでございまして、実際足で歩きまして一人一人教師に当たってみた場合に、非常に疲労感を訴えております。  これは広島県の人事委員会が約一年にわたって調査いたしました、ここにプリントしておきました一、二、三、四という項目でございますが、学校が大きくて巡視にかなりの時間を要する学校であるとか、教職員数が少なくて宿直回数が週一回以上、日直回数が月一回以上となる学校、それから三番目に学校に公民館等が併置されるとか、住民の会合等に夜おそくまでひんぱんに利用される学校であるとか、四番目に女子教職員が単独で日直勤務をする際に身体に危害を加えられるおそれがあると認められる学校であるとか、こういう学校には警備員が設置される必要があるといわれておりますが、私の深安郡の立場から申しますと、この一、二、三、四項とも該当するわけでございまして、必要性は県の人事委員会からも指摘され勧告されている状況でございます。なお県の人事委員会の勧告文につきましてはお手元へお配りしてございます。  なおここで申し上げたいことは、最近に至りまして女子教員が非常に数が増加してまいりまして、女子教員自身が、いわゆる家庭と教育というこの二重的な問題を持っておりますし、そのことがまた一つ問題でございますけれども、二番目には、女子教師と男子教師との比率が、どうしても女子教師が増加する傾向にあるわけでございまして、そういうことで、当然男子教師の宿直頻度は一そう高まることが憂慮されるわけでございます。教育的見地から申しまして、このような状況でございますから、警備員の設置を必要とするわけでございます。  さらに二番目におきまして、現在の深安郡神辺町並びに加茂町における教職員の勤務状況からお話ししていきたいと思います。  二番目の項目、一ページの終わりのほうでございますけれども、小、中学校におきましては、おおむね一回の勤務に一人の県費負担の教職員が宿日直勤務に従事しているが、その勤務内容は、大体において文書の収受、電話及び外来者の応接、巡視等で、その実態について見ると、文書の収受、電話はまれで、公民館等活動推進のための集会の準備、あと始末に過重なる負担をかけている。最後のぺ−ジ、七ぺ−ジでございますけれども、神辺町におきます神辺町立神辺中学校の日宿直勤務規定を掲げております。その規定によりましても、大体火災予防のために校内巡視は一夜におおむね三回を規定しております。でありますから、教職員が日宿直勤務に従事する場合にはかなりの労働量となりまして、本来の教育の勤務に相当影響するものと考えられます。本郡の場合には教職員が月一回をこえて日直勤務する学校は三〇%でありますけれども、広島県ではこれが七〇%になっております。なお週一回をこえて宿直勤務する学校は、郡内では六〇%でありますけれども、広島県では六七%程度になっております。  それから教職員の時間外平均時数でございますけれども、本郡の場合には、一日につき大体二時間程度でございます。これはほとんどクラブ活動とか補習授業とか個別指導、授点、あるいはPTA等の会費集金事務に追われておりまして、教職員の本来の任務であります教材の研究であるとか教育研究は、学内ではほとんど時間がなく、自宅へ持って帰りましてやっているような現状でございます。  なおこういう現況につきまして、教職員の数が少ない学校におきましては、教職員の労働負担を軽減するために事務職員にも、これは町費の負担でございますけれども、宿日直を行なわしめる場合も想定されるわけでございますが、現況のところ、本郡では全部女子でございます。だから日直にのみ限定されるわけでございます。もちろん夜間における社会教育活動推進のための学校使用の問題がございますけれども、一応規定上は夜間は十時までということを規定しておりますけれども、大体集合開始が夜の八時でございまして、なかなかこれが守られずに、ともすれば夜の集会がおそくなるのが現況でございます。  この三ページには、深安郡の小中学校教職員の宿日直調査をしております。摘要のところで書いてありますとおり、教頭が宿直している学校もあり、してない学校もございます。四角のカッコ内の数字は、週一回以上の宿直、月一回以上の日直のところを四角でかこっておるのでございます。  そこで四ページ目でございますけれども、時間の関係で全部の学校の実態調査ができなかったわけでございまして、四ページ目にこの三校のみを抽出いたしまして、こういう回数が出まして、一カ月の夜間集会が神辺小学校におきましては十八回、竹尋小学校におきましては七回、道上小学校におきましては十六回、神辺町におきましては六町村が合併したわけでございまして、六地区ありますから、小学校が六、中学校が三つございますが、そのおのおのの小学校の校長さんを一応その地区の公民館長に任命しておりまして、その学校の礼法室並びに講堂で集会を持つようにいたしておるわけでございます。だからこういうふうに夜間の集会がふえてまいります。なお休日の集会も、見られますとおり、神辺小学校で四回、竹尋小学校で二回、道上小学校で一回、こういうふうになっておりまして、私たち神辺町の場合には教職員の時間外勤務は、神辺小で二時間半、竹尋小で二時間、道上小学校で二時間、こういうぐあいになっております。  五ぺ−ジ目につきましては、この日直中に起こりました暴力事件といたしまして、神辺町で一件、それから広島県の福山市で二件ございますけれども、神辺町の場合はこういう事件でございまして、事件の経過を書いております。この少年は未成年でございまして、湯田小学校へ入りまして、その後福山市で二校に入りまして、その後少年鑑別所へ入れられまして、半年ほどで出てまいりました。それで福山市の教育委員会のほうへ、このお礼は必ずするぞというようなことを言って帰ったそうでございます。その後こちらへ出てくる前に一応警察のほうへ問い合わせしましたところ、近くの府中市におきまして農業倉庫に強盗に入りまして現在取り調べ中と聞いております。それでこの神辺町の場合、湯田小学校の暴力事件に関する報告の教育委員会の措置は、その下に書いておきましたとおり、各学校に非常ベルを設置して、また非常措置といたしまして、プリントしたごとく措置をしたわけでございます。この非常べルは現在も設置しており、これは各学校とも毎週テストを繰り返しております。  それからここで御参考までに申し上げますけれども、火災訓練につきましては各学校とも月一回児童の避難訓練を行なっており、また年一回消火器の中の液体の取りかえの場合に消火訓練を、これは教育特別活動におきましてやっております。  それで三番目のいわゆる「現場教師の声」に入るわけでございますが、現場をすみずみまでわたりまして一人一人の教師から聞いてみます場合に、総体を通じて女子教員は日直を非常に不安がっております。それと男子教員の宿直の場合、これは体質的な問題もあるかと思いますけれども、半数ぐらいの教員がほとんど眠れないような状況を訴えます。それで代表的な意見としてここへ八件ほどあげておきました。  教育委員会といたしましては、こういったぐあいで学校教育ももちろん非常に大切な問題であるし、社会教育も大切な問題であるし、社会教育を落とすわけにいかない現況でございますから、どちらをも活発にやろうとすると、どうしてもここへ書きましたとおり、一番目のたとえば道上小学校の武藤憲二教諭が言いますように、公民館活動が盛んなのはけっこうなことであるが、宿直していると夜十二時ごろ終わる場合もある。そういう場合には翌日の授業に、朝の二時限くらいまでは頭がはっきりしているけれども、そのあとがどうも頭が痛くてはっきりしなくて困る。これでは子供の授業に差しつかえがあるから何とかならないでしょうか。こういう相談が出るわけでございまして、一番困るわけでございます。そういう場合に、先ほど申しましたごとく、夜間集会は大体十時までの原則で一応社会教育課のほうへも注意するわけでございますけれども、話がはずめばどうしても長くなるわけでございます。現在社会教育のほうを申しましても、青年団は御存じのごとく農村におきましては壊滅状態でございます。それで婦人会もいま変動期にきているかと思います。そうしますと婦人会の一部と家庭教育学級と申しますか、それと、それから部落の部落会、それから子供会が中心でございまして、そうするとどうしても教育の問題に移りまして、なかなか議論を途中で切るわけにいきませんですから、おそくなって時間延長という形になって、これがこういう形で出てくるわけでございます。だから一つ一つの学校、一人一人の教師にわたりましてこういう問題は非常に深刻でございまして、ここへ代表的な意見といたしまして八つほどあげたわけでございます。  それでお手元のプリントに、なお広島県の宿日直のことに関しまして書いてありますが、警備員の設置されておりますのは広島市と大竹市と府中町でございまして、その状況は一枚のプリントにしております。なおその広島市、大竹市、府中町の場合の警備員の雇用関係の問題に関しましては、プリントにした判定書をお配りしております。  それで、先ほど第一番目に申し上げましたとおり、教師が教育の本来の姿に返ることによって教育水準並びに教育効果が飛躍的に向上すると考えられますから、学校の警備員の設置はぜひ必要じゃないか、そのように思っております。  私の意見は以上のとおりでございます。

上村千一郎自由民主党

○上村小委員長 代理次に熊谷参考人にお願いをいたします。

熊谷忠広島県深安郡神辺町長

○熊谷参考人 私は広島県深安郡の神辺町の町長でございます。神辺町と申しますと、福山市というのがございますが、そこから役場までバス、タクシーで十五分ぐらいな距離にあるわけでございます。人口二万五千、戸数で五千戸、旧六カ町村か合併した町でございます。  ただいま私のところの教育長から、警備員の必要性について大体のお話をいたしたわけでございます。私たちが客観的に考えまして、非常に問題であると思いますのは、一週間に、男の先生が四人おるといたします。教頭を含めてとにかく四日に一ぺん宿直をしなければいけない。小さい学校にいくと三日に一ぺん宿直をする、こういう状態が続いていきますと、非常に体力的に問題になるわけでございます。  それから女の先生がおもに宿直しておる場合に、一週間おきに日直に出るということになると、一カ月の間二日しか休みがない、こういう状態であります。しかも学校の先生の勤務というのはすでに御存じのことと存じますが、とにかく大体残業二時間くらい、さらに家へ帰って採点したりあすの予習、下調べをしなければいけないというような、勤務の上にそういう問題がつくわけでございます。との点については私も明らかに過重な労働であるということを認めるわけでございます。ことに先ほども触れましたが、男子と女子の職員の割合が今日五割五割というところでございます。しかしこの状態はだんだん女子のほうが多くなっていくのではないか、こういうことを考えておるわけでございまして、いよいよ宿直要員というものは減っていく、これが今後の見通しじゃないかと思うわけでございます。  先ほど教育長のお話にありましたように、三十八年の二月三日の昼ごろ青年が訪れまして、私の町の湯田小学校の女教員に暴行を働いたわけであります。そういうことがありまして、日直をしている女の先生は非常に恐怖感に襲われた。さらにこの問題が組合でも取り上げられて、どうしてくれるのだというようなお話でございます。私もこの問題には非常に苦慮いたしたわけでございます。そこでとりあえず非常ベルを全部つけて、近所のお店であるとか、あるいは店のような、常時そこにだれかがおるようなところへお願いを申し上げて、この非常ベルが鳴ったらすぐ警察へ通知してもらうことをお願い申し上げて非常ベルを設置いたしました。  それから補助員をつけようということでありました。ところが日直を二人ずつさせてくれ、こういう話があったわけでありますが、さなきだに隔週日直をしなければいけないというようなところに二人入れるということになると、非常に問題が起こってくるということであります。  さらにこの問題について御配慮を賜わりたいと思いますことは、学校教育法ですか、その中に事務職員あるいは養護婦を置くようになっておりますけれども、これの配当が私の町でも十分に行なわれておらないわけであります。もし事務職員なり養護婦がもっと配当があるならば、この事務職員なり養護婦を日直要員に充てていけばもっと回数をゆるめることができるのではないか。しかしながら遺憾ながらこの点は定員の関係で縛られておりまして、十分でないということであります。この点は定員確保の点については法律が命じているように、早く確保していただくことが問題を解決するために必要なことじゃないか、こういうふうに私は思うわけであります。  それから警備員を置いてくれということにつきまして、いろいろ検討をいたしてまいったわけでございますが、一つは財政難の問題でございます。これはあとで申し上げます。そこでとりあえず部外者をだれかお願い申し上げて、そして日直なり宿直の補助員にしたらどうか、非常に恐怖感におそわれておるので、そういうことをやったらどうか、宿直もそういう問題があるならばだれか部外者を頼んでということでございましたが、ここで問題になったのは、部外者を頼んで宿直をしておる最中に、もし運悪く強盗が入ってきて、こん棒か何かで頭をなぐるというようなことが起こったときに、この公務傷害に関してどうしてくれるか、こういう問題が出たわけであります。御承知のように消防団には、消防団員が出動いたしまして火事場でけがをした、あるいは消防団員でなくても、緊急やむを得ずその辺の人がとんでいって物を持ち出しておるときにけがをしたという場合には、公務傷害補償の制度があるわけでございます。ところがそういう制度的なものがないので、この問題も困難にぶつかったわけであります。そこでこれはどうしても公務員であるだれかが入らなければいけない、こういう問題に立ち至るわけでございますが、財政の問題に今度は入ってきたわけであります。  ところがこの財政の問題を申し上げますと、今日市町村の財政は御承知のように非常に弾力性を失いつつあるわけでございます。それは税の中心になっておる市町村民税については、本文方式を採用して減税措置がとられてきておるわけであります。これは法律で国会の先生方がおきめくださったそれに従っておるわけであります。それから固定資産税も、これは役場の経費がどんどんふえていくのですから、それに比例して固定資産税を上げたらどうかという問題でありますが、これまた固定資産税についてはきびしいくぎづけが行なわれておりまして、昨年から家屋と土地だけについては二割万上げておりますが、あとは一切押えてあるわけであります。そういうことで財政収入についてはきわめてきびしく法律的に押えられておるわけであります。一方歳出のほうにつきましては、御承知のように人件費がだんだんと上がってきております。私の町の例を申し上げますと、三十七年には税収入が八千五百万ぐらいありまして、人件費が七千二百万ぐらいでございました。それが昨年は税収入が九千万で人件費が大かた八千八百万近くありましたが、今年は本文方式でいきますから九千万から九千四百万ぐらいでしょうが、人件費は九千八百万になるわけであります。この間の新聞にありますように、人事院勧告が出るのではないかというようなことになりますと、この九千八百万も来年は一億一千万をこすような状態になるのではないか。きわめて概算的な話でございますが……。そういう事情の上に今日の地方財政は立っておるということをひとつお考えいただきたいと思うわけであります。  それから文教関係の予算につきましても、私のところは、類似団体から申し上げると、自治省から、非常に人が多い、そして人件費が多いのじゃないかという御指摘を受けたわけでありますが、その中心は何かと申し上げますと、学校に給食婦を置いておるわけであります。学校で給食をするについて、給食婦を置かなければ子供の心身の発達に対してこれをささえていくことはできないという観点から、給食婦を十八名置いております。この人件費が年々かさんできておるわけでございます。それから文部省は幼児教育について二、三年前からえらい熱心に主張しておられるのでございますけれども、実際幼稚園に対してどういう処置をとってくださるかということについては、ほとんど実際見るべきものがないのではないかと私は思っておるわけでございます。そこでもう一つは厚生省関係でありますが、保育所の問題があるわけであります。今日保育所の幼稚園化ということが言われておりますが、これは避けることのできない現実であります。そこで幼稚園、保育所に対して町は今日大体一万円程度の町費の持ち出しをいたしておるわけであります。いろいろ処置費なり、あるいは幼稚園の預かる費用をもらっておりますけれども、大体一万円程度出しておるわけであります。したがって六百五十名おるといたしますれば六百五十万の町費がそのために要るわけでございます。さらに最近は、し尿処理の問題であるとか、ごみの問題であるとか、どぶさらいの問題とか、排水の問題とか、あるいは国民健康保険の問題、そういうような国民保健に関する費用が非常にふえてきておるわけであります。そういう地方財政の現実から申し上げて、この教員の言われる、週二回以上も宿日直をしたのではとても体力的にたえられない、この切実な要求はわれわれは実によくわかるわけであります。ことに今日各地とも父兄の要求は学力のことについてきわめて真剣であります。したがって、学力を伸ばして、そしてそれぞれの高等学校へ入れるとか、あるいは大学の付属中学へ入れるという要求がきわめて強いわけでありまして、これにこたえるには、やはり先生に一そう馬力をかけて、そして問題集をつくって熱心にやっていただかなければいけないのでありまして、そういう過重なことについて私たちもいろいろお願いを申し上げて激励をいたしておりますけれども、一方においてはこういう問題に差しかかってきておる。この点を考えていただきたいと思うわけであります。  さらにお手元に配付しております広島県の人事委員会の職員の勤務条件に関する勧告の中に、学校の警備員の配置について勧告が私たちにきておるわけであります。ここに問題があるわけでありますが、判定書の一ページの二に「警備員が配置された学校においては、教職員の宿日直勤務を廃止せよとの要求は、認めることができない。」ということが書いてあるわけであります。そこで警備員とこの宿日直の問題とはここでどう扱うべきかということについて、私の見解を申し上げておきたいと思うわけであります。この勧告の三ページの末尾の理由ということの(2)に、「警備員が配置された学校においては、教職員の宿日直勤務を廃止せよという要求については、学校の管理運営の面からの検討が教育当局においてなされることは格別、人事委員会の権限として判断することができる勤務条件の面から見れば、さきに述べた宿日直勤務の実態からみて」云々として「この要求は認めることができない。」ということになっておりますが、そこで「警備員の配置の処置がとられるならば宿日直勤務を廃止しなければならない程、宿日直勤務が教職員にとり負担となり、本来の勤務に影響するとは考えられないので、この要求は認めることができない。」この人事委員会の判断を私は考えてみまするのに、これは警備員を配置した場合の教員の疲労度は、疲労度の点で考えれば、廃止の必要はないのであって、教育当局の学校運営の面からの検討については、これの観点から見れば、これは別の問題であるというふうに逃げておる、というのは語弊があるかもしれぬが、避けておられるわけであります。したがって、この人事委員会の判断は、学校当局がこれは差しつかえないということになれば、教育行政当局が日宿直せぬでよろしいということの判断をすれば、それはそれでいいではないかという判断でございますと私は解釈いたしておるわけでございますが、私たちの立場から申し上げると、多少の不便はあるかもしれませんけれども、警備員が配置されれば日宿直は廃止されるのもやむを得ない。ただし、校長が会合などの場合に必要と認めれば、いつでも日宿直をさせることができるという権限は留保しておいていただきたい。なおそのときに、費用の点についても、その場合には日宿直料を出していただくような予算関係の措置を考えていただきたい。かように考えるわけでございます。  それから、時間がないので、簡単に申し上げますが、私たちといたしましては、この警備員が配置される場合に、地方交付税の中へ入れておいたから、その中から出してくれというような法律処置については、私たちは反対でございます。と申し上げますのは、先ほども申し上げたような事情の、弾力性を失った地方財政の中で、御承知のように、三税の二九・五%をいただいて、これでもって地方行政を運営しておる私たちといたしましては、この二九・五%の中へ、またこれを入れていただくということは、富裕な市町村から貧弱な市町村へ金の移動はあろうけれども、総ワクにおいては結局私たちの財政が苦しくなるのだ。そういうことでございまして、これは別段の国庫支出金においてまかなうようにしていただくようにお願いを申し上げたい。かように考えるわけでございます。  なお、警備員の性格といいますか、概念といいますか、仕事の守備範囲、受け持ちといいますか、そういうことについて希望を申し上げさしていただくならば、私たちとしては、全面的にこれをやることが困難な場合におきましても、当面この過重な日宿直をやっておる学校について、補充的な意味でといいますか、そういう人が入っていただくことによって、日宿直の過重な労働を解除するような方向で、最低やっていただかなければならない。同時に、この守備範囲についても、私は地方の世論その他を考えてみますのに、警備員が、私は警備だけしておるのだから、ほかのことは何もしませんということでかりにおったとすると、地区民から、もう少し何かしてもいいんじゃないかというような意見が出はしないか。これは皆さん方国会議員の先生方は、やはり納税者の立場というものも十分にお考えの上で御配慮なさることでございますから、おわかりいただけると思うのでございますが、そういう意味で、町村長なりあるいは校長に、仕事の受け持ちの原則は警備するのですけれども、多少仕事の受け持ちについて弾力的な規則を設けることができるような余地を残していただくことが、非常に必要なことではないか。こういうふうに、私考えるわけでございます。  また、女子教員がふえて、男子教員が少なくなるというのは、これは何か教育の大きな問題に欠陥があるのではないか。これは国際的にそういう趨勢だからやむを得ないんだというお考えに対して、もう一度——そういう考えが一部にあることも承知いたしておりますが、明治政府は士官学校と師範学校に非常に力を入れてやられたわけでございますが、いまは、訳してみれば、防衛大学と教育学部かしれませんが、少なくとも平和な文化国家を目ざす日本といたしましては、教育学部についての処置、あるいはこの学校を出た先生の待遇その他についてもう一度御検討いただき、十分な処置をしていただきますならば、私は、今日ほど急激に女子教員がふえていくという結果が起こらないのじゃないか、この点について御希望を申し上げて、私の意見を終わらしていただきます。

上村千一郎自由民主党

○上村小委員長代理 次に遠藤参考人にお願いいたします。

遠藤松義福島県相馬市立中村第一中学校教諭

○遠藤参考人 私は福島県相馬市立中村第一中学校の教員遠藤松義でございます。  学校警備員の配置の問題につきましては、第四十六回国会に上程されて以来、現場の先生方は毎日この問題が実現することを望んでまいっております。この宿日直の問題につきましては、私たち現場の教職員の心身の疲労というものにつきましては、もはや限界にきているのではないかと私は感じております。私のこれから申し上げます意見は、先ほどのお二方の御意見にもかなり関係いたしますけれども、私は実際宿日直をしている者の立場から、現場の立場から申し上げたいと思うわけでございます。  まず、私たちが宿日直を行なうということについてのいわゆる許可基準なるものについて申し上げたいと思いますが、私の県におきましても、福島県教育委員会の権限に属する事務の一部を市町村教育委員会に委任する規則、その宿日直許可基準に基づいているのでございます。  すなわち、第一点といたしましての内容は、校舎の備品、書類の保全、外部連絡あるいは緊急用務等々について目的がうたわれてありまして、これは申すまでもなく、火災あるいは盗難の防止ということに尽きるかと思います。  第二点、本来業務の継続ではないとして、これは服務の性格を位置づけております。このことは、いかに宿日直勤務に関して疲労があったとしても、次の日に代休がとれるという法的な裏づけがないことをも意味しておるわけでございますし、または学校長が教職員に対して宿日直をせよという命令の根拠にもなっておると思うのであります。  それから第三番目の問題として、勤務の状態をうたっております。執務の態度、勤務の状態にいたしましても、二分の一の手持ち時間を保有させることとなっております。まあ中にはこの問題は寝ていてもよろしいというように私たちは解釈しておりますが、以上の三項目にわたりまして、基準が実際どのようになっているかを、詳しく述べてみたいと思います。  まず第一番目に、小規模の学校に至るほど宿日直の回数は当然多くなっております。福島県内でも一週間に二回以上宿日直をやっている学校数は、総数九百二十二校のほぼ三分の一になっております。また、小学校は特に女の先生が多いので、男の教職員は全く悲鳴をあげているような状態でございます。外部の連絡あるいは文書の処理という問題は、実はほとんどありません。ただ、あるとするならば、遠足や運動会の朝になって、曇りの天気で、きょうは遠足や運動会をやりますかといったような問い合わせの程度でありまして、文書の処理というのはほとんどございません。問題はやはり火災の防止について教師たちは心身を疲れさしているわけでございます。  この防止という問題でございますが、火気取り始末の点検のことをもちろん意味するわけでございますけれども、これは基準によりまし三二回以上巡視しております。しかし、先ほども申し上げましたように、十時以後は拘束を受けない、いわゆる手持ちの時間に入るが。実際、火事は十時以後に起こっているわけでございます。昭和二十六年から三十九年までに、福島県の場合は七十六件の火災が発生しております。年に五校平均が焼失しているのでございます。この火事の発生瞬刻あるいは原因を考えてみますと、三十四年から三十九年だけで三十六件発生しておりますが、この三十六件の発生中に二十件は夜の十時以降に発生しております。これは手持ち時間の中に入っているわけでございまして、とても、寝てもよいと言われても、これは教師みずから眠ることはできませんし、十一時あるいは十二時過ぎになってようやくうつらうつら床につくというふうな状態でございます。そういう以後にこの火災が発生しているということは、教師の力量や努力あるいは誠意といったような問題をもってしては、とうてい解決の不可能な問題ではなかろうかと私は思うわけでございます。しかしながら、絶対火事を出してはいけないし、またそのために私たちは一生懸命努力しております。そしてほんとうに、それこそ文字どおり大過なくあしたの朝を迎えたいということでがんばっているわけですが、その服務の実際の仕事の状況というものを申し上げますと、一つは、一々ストーブに手を入れて、それこそ手をまつ黒にして火を確かめます。それから、火のけのないところであっても、それはたんねんに見ます。あるいは、忘れた戸締まり、それから机が曲がっているのを直したり、そういうふうなところを見たり、それから外部から若い男女が入ってきたり、密会の場所にしたり、そういうふうなこともたまにあるわけですけれども、そういう問題にも非常に神経を使いますし、こういうことを行ないまして巡視すれば、私の学校ではたっぷり一時間はかかりまして、これは一晩に三回以上続けるわけです。風の強い日のような場合には、もちろん一時ごろ起きてみたり、あるいは二時ごろ起きてみたり、あるいは寝ずの場合も人によってはあるようなわけでございます。先ほども申し上げましたように、手持ち時間の中で自由にしてもよろしい、これは与えねばならないといわれましても、教育的な良心に立ちますと、それはとれないわけでございます。あしたの朝になって太陽の光がほんとうにまぶしくて、疲れた自分自身の姿を発見するのは非常に情けない感じがいたします。  私自身の例を申し上げますならば、当日の夕方体重をはかり、次の軌体重をはかると、一キロ以上体重が減っているということも私としては事実でございます。もちろんこの点については、詳しくほかの同僚に聞いているわけでもありませんけれども、おそらく、先ほど坂本参考人のほうからの発言がありましたけれども、疲れていることは事実でございまして、健康に著しく害があるのではなかろうかというふうに考えられます。  単にこういう問題だけでなしに、私たちは隣のうちに電話がかかってきたり何かするたびに、こういう電話の連絡もしなくてはならない。これは比較的村部、僻地の方面でございますが、そういう問題。それから、社会教育の振興の立場から、講堂あるいは裁縫室といったような会議場を貸します。そのたびに、火の心配はもちろん、ござを敷いたり、灰ざらを用意したりあるいは下足の心配もするわけでございます。あるいはまた出張することがあるわけですが、二泊の予定でなければ、とうてい教育委員会の招集に応じて出張業務を果たすことができないのですけれども、最後の日などはやはり泊まらないで帰るとか、あるいはバスがおくれて二時間も三時間も歩いて帰る、深夜でも帰ってしまうということもあります。あるいはまた自分に都合が起こったり、家族の事情があったりして、代宿を頼みたいというふうなことがありましても、お互いに仕事の内容がわかっているものですから、なかなか気の毒で同僚にも頼めない、そういうふうな問題。それから女の先生の場合は三週間も続いて学校に出勤をしているということから家庭が破壊される。えてして学校の先生方の子弟に問題児と言ってはなんですけれども、たまにはやはりそういうことがあるのは、家庭の愛情が届かないせいではなかろうかとわれわれ同僚は語っているわけでございます。  それからどろぼうが入るというような問題、二十七日の朝でしたか、東京都立の高等学校にもどろぼうが入りまして、宿直者がけがをしたというようなニュースが新聞に出ておりましたが、そういうふうな問題があります。  さらに私たちの一日の勤務を申し上げさせていただくならば、八時間勤務ということになっておりますけれども、私は七時三十分に出勤し、直ちに朝の打ち合わせ、それから生徒とのホームルーム、引き続いて校舎内外の朝の清掃、そして授業、昼食は五十分の間に行ないますけれども、給食をやっている関係上、準備に十分以上かかります。食べ終わるのに二十分か十五分程度かかる。食休みの時間はほんとうに十分か十五分しかとれません。その十分か十五分のうちにも生徒の金集め、あるいは生徒とのいろいろな話し合い、あるいはそっちのほうでけんかをした、ガラスがこわれたといって、先生方は全く休息の時間がとれないわけでございます。授業は三時に終わることになっておりますが、やはり会議があったり、家庭訪問があったり、あるいは清掃、それからクラブ活動に参加したり、そういうようなことをしまして、あしたの準備をするわけですけれども、それがなかなか時間がなくてとれない。結局先生方は教材をたくさんうちに持っていって、そして家族から離れてそういう準備もしなければならないというようなことになっているわけでございます。食事の休みもろくにしないで、立ったままの授業ですから、先生方の病気はほとんどといってもいいくらいに胃腸の病気が多いような感じがいたします。私たちはあしたの授業のためにはせい一ぱい努力をしたいのですけれども、なかなかそういう余裕がないということは、教育の効果を考える場合にまことに問題ではなかろうかというふうに考えられます。二学期のころになりますと大学の卒業の予定者が教育実習生として参りますけれども、張り切って実習に来るはずの学生たちが、実は先輩の教師の忙しい姿を見て、明るい希望を持ちながら、これはあたりまえのことですが、いや先生というものは全く忙しいといって、あるいはこの実習生が将来教員になってくれるのかどうかという危惧すらも私自身は数々持っております。また教育委員会の年度末人事の計画に従いまして、遠隔地にバスの通勤あるいは汽車の通勤を余儀なくされる方もかなり出てくるわけですけれども、そういうような人は、朝の六時ごろ自宅を出たり、そして夜おそく帰宅するというような実態で、さらにその上に先ほど申し上げましたような宿日直勤務をしているわけでございます。私たちは学力を向上させるということについては、やはり中心的な課題であり、またそうしなければならないという使命のもとに努力はしておりますけれども、ほんとうに生徒と一体となったこの取り組みができないということを非常に残念に思うわけでございます。  こういう観点に立ちまして、村の火災防止の取り組み方は一体どうなっているかという問題でございますが、私の地域におきましては、防火対策協議会が設置されております。これに集まるメンバーは、いわゆる教育関係官庁であるところの教育委員会であるとか、あるいは学校長、消防協会長、あるいは警察署長、こういうふうなメンバーで構成されております。私たちはこうした機関による結論については誠心誠意をもって努力をしているものでございますけれども、結局はこれらの方々は管理者的な立場でございまして、宿日直はしていないわけです。したがいまして、管理者の立場で火事を出しては困るというふうな意味で服務をきびしく要求するというにすぎないのではないかというふうにも、現象面としては考えられるわけです。一つの例でございますが、ある教育長さんが夜学校を巡回されて、宿日直勤務をよくやっているかというふうな巡視をされた。そのときに、間違っても酒は飲んでいないだろうなということを確める意味において、宿日直者の口に鼻を近づけて酒のにおいをかいだというふうなこともございまして、もちろん前には酒を飲んだという事実もあります。しかし私たちは、そういうふうなことは一切公の機関の中ではすまいというふうなこともあり、また教育委員会としても厳にその点については指導もしております。教育長も非常にたいへんであり、校長さんもたいへんだということを側面的に十分見ているわけでございます。  それから、警備員の問題につきましては、村の何とかの財政のやりくりの中で、置き方はまちまちでございますけれども、火災のシーズンになりまして、冬の期間だけ置いているところも出てまいりました。県立高等学校の場合は、この設置期間が小中義務制校の警備員の設置期間よりも一カ月だけ長いわけで、これは全県下すべての高等学校に設置されているようでございます。しかし小中義務制の学校になりますと、これはまちまちでいろいろな違いもありますし、それから身分の保障等の問題から考えますと、必ずしも警備員の希望者があるとも限らないというふうな悩みもあるというふうなことを聞いております。  また福島県の場合、議会の問題でございますが、三十九年の十二月十九日に警備員配置についての法制化の促進に関する意見書を満場一致で採択決議され、そうして国会に出されたことを御了承あられるかと存じますけれども、県の議会としましては、単に冬の期間だけでなく常に置きたい、しかも臨時職員の採用というこそくな手段でなくて、ほんとうにはっきりした位置づけをしたいというふうな内容の意見書を出されているわけでございますけれども、私たちは、村あるいは教育委員会に参りましてこの点を強く訴えるわけですけれども、なかなか金がない、どうにもならないというふうなことをたびたび聞くわけでございまして、御苦労だけれども、一生懸命やってくれというふうなことだけの返答しかないわけでございます。私たちは非常に勤務が過労でございます。しかし、やる限りは、とにかく学校を焼いてはいけませんので、いかに苦しくともやりますけれども、ほんとうに先生方にお願いすることは、私たちの本務、本来の業務であるところの教育に専念するという仕事、これが満足にでき得るような条件を、一日も早く整えていただきたい、こういうふうに思うわけです。  そういうふうな問題から、ただいま申し上げました警備員の設置というふうなことは、まことに緊急の問題だと私たちは常々思っているわけでございます。先生方は、宿直の問題、それから日直の問題は、本務が十分にできないということと、自分自身の心身の過労の問題というふうなところから、ほんとうに待っておりますので、何とぞよろしくお願いいたしまして、私の話を終わりたいと思います。     —————————————

上村千一郎自由民主党

○上村小委員長 代理以上で参考人の御意見の聴取は終わりました。

上村千一郎自由民主党

○上村小委員長代理 質疑の通告がありますのでこれを許します。渡海元三郎君。

渡海元三郎自由民主党

○渡海小委員 皆さん御苦労さんでございました。私は簡単に熊谷町長さんに二、三点についてお尋ねいたしたいと思います。町長さんには日ごろ町政のために御尽力賜わりまして、まことにありがとうございます。  最初に、おたくの町の人口の概数と予算の総額、それから交付税額がどのぐらいになっておりますか、一応お聞きしたいと思います。

熊谷忠広島県深安郡神辺町長

○熊谷参考人 人口は二万五千でございます。予算は大体二億五千万、交付税が昨年三十九年度で七千三百八十万でございます。

渡海元三郎自由民主党

○渡海小委員 非常に教育に力を入れられて、幼稚園、保育所等に一人一万円程度、町の持ち出しをしておられると聞いておりますが、幼稚園数と保育所数ですね、どの程度持っておられますか。

熊谷忠広島県深安郡神辺町長

○熊谷参考人 幼稚園は、旧神辺町に一つあります。それから保育所は七つ。六カ町村と、それから一ヵ所は小学校の分校がございまして、そこに一つ持っておる。それで七つでございます。

渡海元三郎自由民主党

○渡海小委員 そこの保育所並びに幼稚園の父兄の月の持ち出し分ですね、大体どのくらいになっておりますか。

熊谷忠広島県深安郡神辺町長

○熊谷参考人 今年四月からの新しいあれで、保育所につきましては千八百五十円を最高といたしております。もちろんこれは所得のない人にはゼロになっておりまして、最高がそれでございます。それから幼稚園につきましては四百円といたしておりますが、これは来年から値上げをしなければならぬのじゃないか。ただ、値上げムードにのっていくのはいかがかということで、少しこれは低いのですけれども、押えておるわけであります。

渡海元三郎自由民主党

○渡海小委員 本年度の自治省が見ております地方団体の建設事業は、総予算に対しまして二一・四%ですか、その程度になっておると思いますが、投資的経費と申しますか建設的経費と申しますか、もし頭の中に入れておられましたら、どのくらいおたくでやっておられるか……。

熊谷忠広島県深安郡神辺町長

○熊谷参考人 大体七千万円ぐらいになっております。

渡海元三郎自由民主党

○渡海小委員 現状で警備員を置くということは、地方財政にとって非常に苦しい、もしこれが制度化される場合でも、交付税の中でこれを見るというふうなことではだめだという御意見がありましたが、その御意見からせんじ詰めますと、結局地方財政計画の中で見るようなことであれば苦しさを増すばかりである、何かの措置をしてもらわなければ困るという御意見でございましたが、この点ごもっともだと思いますが、現在の教職員は、市町村から離れまして県費支弁になっておりますが、半額は国が持っておりますけれども、あとの半額は国の地方財政計画の中で見ております。これは県で持っておりますから、町村は関係ないようでございますが、結局のところやはり県も市町村も同じ二九・五の交付があるのですから、その意味におきましては、現在の教職員と同じような給与体系に持っていきましても、少なくとも半分は国税の中から見なければならぬというような姿になっておるのでございます。この点、今度もし警備員制度が法制化されましたら、おそらく県費支弁でなくて、市町村の直接責任だという姿になると思います。いまの教職員の制度がそのまま利用されるとしましても、半額国が持って半額というのが私は関の山じゃないかと思いますが、いま要望されましたこととあわせまして、もう一回現場の町長さんのこれに対するお気持を、それらの制度と考えあわせまして承りたいと思います。

熊谷忠広島県深安郡神辺町長

○熊谷参考人 先ほど申し上げましたように、非常に税収入について制限を受けておりましても弾力性を失っておって、人件費がだんだんかさんでくるということで、私たちはどうやっていくかということで非常に悩んでおるわけでありますが、ことに建設投資につきましては、私の町で申し上げますと、福山に日本鋼管が誘致されまして、工業特別地域に編入されておりまして、そういう関係でどうしても道路をつけなければどうにもならぬというような問題が非常に起こってきております。それからいま道路を拡幅しておかないと、そこに象が建ったら将来どうにも身動きがつかなくなって、さらに立ちのき料とかいろいろなものを払っていけば、将来さらに大きな打撃を受けざるを得ないという問題が起こって、せっぱ詰まって道路も急いでおるような事情でございます。  それからいまの半額町村で持つようにということでございますが、私たちとしては、全額ということは無理な点もありますし、あるいは私が考えますのに、どうせ国がくれるのならあまり要らぬけれどもおいておけというようなことになると、国家全体からいえば大きな損失である。そういう国家全体の立場というものを考えれば、そういう多少の負担というのはやむを得ないと思いますが、せいぜい五分の一ぐらいじゃないか、かように考えております。

渡海元三郎自由民主党

○渡海小委員 現在では町村費で負担しておられる中に小使さんの制度というのがあるのでございますが、いまの御意見の中に、小使さんは小使さんでいままでの任務がございますし、またこれに応じた人を雇うておられると思いますが、その服務規定の中へ有無相通ずるものをして、苦しい財政の中でございますから、この制度をある程度活用していただいたら、実態において先生をお助けできるというふうな点を見出すことが各町村の現場においてできないだろうかどうであろうか。少なくともそれが幾ぶんかの足しになるので、この際この制度とあわせて考えることも一つの見方じゃないかとも考えられるのですが、その点についてはいかがお考えですか。

熊谷忠広島県深安郡神辺町長

○熊谷参考人 私が先ほど申し上げましたように、警備員の守備範囲といいますか、職務について多少弾力的なものを認めていただきたいということを申し上げたのも、そういう意味で申し上げたわけでございまして、納税者の立場といいますか、町民が努力してよく見ておるわけでございまして、警備員だから何にもしないんだということで、著しくそういう態度をした場合に、これに対して何かチェックするような方法をしてもらわないと、住民感情を満足させることができない問題が一つありはしないかという考えが一つあるわけであります。それと同時に、公務員をいたずらにふやすことは望ましいことじゃない、そういうことは私たちも十分承知いたしております。できるだけ最小の人数で、そうして万般のことをやっていくことが、少なくとも納税者の投票を受けて選挙されて出ているわれわれの立場ではないか、それは基本的にしっかり持っておらなければいけない、そのことを私は考えるわけでございます。そういう中でそういうふうなある程度の弾力性を認めていただくことについて、さらにもっと協議をしていただくことがいいんじゃないか。そうして住民感情を満足させると同時に、三日に一ぺん宿日直に入っていくというようなことは、これは人道上の問題でもあると思うわけでありまして、その点を有無相通ずるような形でうまくできれば幸いである。そういう場合に、現地の町村長にそういう服務細則についてのかなり弾力的ら規定を与えておいていただけば、その点を十分活用してまいればけっこうじゃないか、かように考えます。

渡海元三郎自由民主党

○渡海小委員 それに関連しましていま一点でございますが、警備員制度ができた場合宿日直をやめたらいいんだということでございましたが、その点、学校管理の責任というものは校長が持っておられる。それが宿日直を通じ、校長がおられなくても、管理権というものの責任をとっておられる町長が雇われる——まあ、おそらく校長にも相談されると思いますが、警備員に責任がいく。その点、管理を委託されておられる校長の責任と、昼間と夜間と切れると申しますか、それを切ってもよいかどうか。またある程度先生の勤務は非常におつらいでしょうが、支障を来たさない程度では、やはり宿直される先生方の補助員という制度で置いておくというのも、その点もまた責任観点から言うと何か一つのあり方じゃないか。この点、昼間と夜間の切れ目は、宿日直をやめられたらどういうふうにしてその点の制度が成り立つのがいいのか。そういった点につきまして、もしそこまで考えておられましたら御意見をひとつ承りたいと思います。

熊谷忠広島県深安郡神辺町長

○熊谷参考人 私の理解が違うかもしれませんが、一つの問題は、町長任命でやると校長の監督権が行き届くかどうかという問題と、それからそのことに関しましては、実は学校のいろいろなことにつきまして、校長先生が、たとえば小使さんがあまり働かない、ところがいやみを言うときらわれるからやめておこうというようなことで、十分にそれに言われない場合がときにある。そうすると十分に働いていないじゃないかというような問題も起こるかと思うのであります。そういう点で、町立学校を設置している設置者は町長の私でございまして、その設置者がやはりこのことについて目が届くようにしておくということが必要なんじゃないかと思いますし、それからなおある意味で今度は校長にそれの監督権限を委任することもできはしないか。それから五時以後にどうするかということでございますが、大体少なくも五時になったら——これは四時半ごろから帰る学校がところによってはあるかもしれませんが、私の近所では大体六時でないと学校の先生は帰りません。ですからそのころから入っていけばいいんじゃないか。それから何か会合があるとかその他のことで、どうしても先生を置かすほうが適当だと認めたときには、校長先生が置かすように、きょうはあなたは残れといって指名して残させるような、そういうものはやはり残しておかなければいけないが、通常の場合にはこれは警備員で足るようなことにいたしますれば、教員の過重労働解除というたてまえからいけば、警備員もおるけれども、宿直もまた三日に一ぺんしているというのでは、これはほんとうに疲労回復の問題になるかどうか。  なお、小規模学校の場合には、昔は御真影のあるところだけやっておったのに、戦後の混乱のどさくさでどろぼうが入ったりいろんなことをするものだから、ガラスをぶち割られたり、当時はガラスもないということで、私の郡では全部宿日直が入っているのですけれども、今日の段階に至れば、小さな小学校については少々かぎをかけてもいいというような姿勢になることもひとつ必要じゃないか、私はさように考えます。

渡海元三郎自由民主党

○渡海小委員 本件とは少し離れますけれども、たまたま御意見として言われましたので、ちょっとお聞きしておきたいのですが、税の本文方式を昨年度からやりました。これにつきましては、差額は全額元利補給金の起債付を持ってまかなったはずです。ことしはこれを二割減らして八割をお渡しするように、毎年軽減していく。しまいにはなくなるということにしておりますが、その程度のことでうまくやっていかれるかどうか、この制度についてのひとつ御意見を聞かしていただきたいと思います。  もう一つ、固定資産税は農地に関しましては特別の措置がとられております。新評価方式は合理的でありますが、これも農地という特殊事情によりまして、あのような措置で押えておりますが、税の、町民税の全般の姿からながめまして、新評価制度に切りかえるときにはある程度の人件費の高騰その他を考えて、税の姿の中では住民に対する税負担の均衡という意味から、固定資産税を新評価価格によって少しは上がることもやむを得ないのじゃないかという御感覚でおりますかどうか、この二点についてお伺いいたします。

熊谷忠広島県深安郡神辺町長

○熊谷参考人 減税補てん債につきましては、私の町で一千五百万ほどいただくことになっておりますが、従来のただし書き方式からいきますと、多少もう少し伸びるんじゃないかと思いますけれども、減税補てん債をいただいているということは、確かにわれわれもありがたくいただいております。しかし、全体に硬直化してきているということは事実でございまして、私の町で本年初めて税収入と人件費が伸びてきたわけでございますから、各町村ともそういう事態が起こりつつあるわけでございます。  それから、国、県、市町村民税の全体の中で増税にならないような角度のもとに、最近のように市町村がだんだんと経費がふくらんで、そうして住民サービスを要求されることが非常に多くなってきている場合には、市町村に対してもう少し財源を与えてもらわないと、市町村のサービスを行なうことはできない。  さらにもう一つ、この問題の原因が何かということを申し上げると、先ほどうちの教育長が申し上げましたように、青年団が会に入っていない。婦人会も会に入っているけれども、いろいろなことに抜けようという、そういう傾向が出てきております。これは全国的にそうだと思います。それから部落というものも、従来はかなりボスだと言われるかもしれませんが、ある意味で世話役があったのです。ところが、銭金にならぬようなことはばからしいから輪番にするということになりますと、町の行政についていろんなことをまとめに頼みに行っても、輪番制だからまとまりがつかないわけです。言い伝えをしますという、そういう使いくらいになってしまう。そうしますと、行政がそこでそれを受けとめるものがだんだんなくなってくる。たとえば道づくりに出ようといっても、そんなことをするのはまとまりはしませんよというようなことになる。あるいは道路を拡幅することについ、世話してくれといっても、そんなものはというようにだんだんそういう人が減ってきますから、自然町の行政がそういうところに入っていくために、要る経費というものがだんだんふくらんできている。こういう問題が起こってきておるわけであります。これはかってのいい意味での部落共同体組織というのがくずれつつあって、そういうことに対しては行政がなまの形で個人に渡っていくような形になっていく、そうして道づくりはしてくれないから、町が出ていって道づくりをしなければいけない。ごみさらいも昔は部落全体でやっておったのに、それは町がしたらいいじゃないかということで町がみんなを雇ってごみさらいをするというようなことで、部落共同体が漸次くずれていくということは、市町村財政には大きくかかってくる。これは私は今日起こっているいなめない事実ではないか、かように考えておるわけであります。

上村千一郎自由民主党

○上村小委員長 代理長谷川正三君。

長谷川正三日本社会党

○長谷川(正)小委員 本日は文教委員会で審議を進められております警備員法の小委員会で、非常にはるばる広島あるいは福島からおいでいただきまして、切実なお話を伺いまして、私は警備員制度の一刻も早く何とかこれは法制化しなければいけないという感じを一そう深めたわけでございまして、その点で深く感謝を申し上げておきます。  そこで、きょうのお話を伺っておりますと、遠藤先生のお話では、今日の現場教師がいかに教育の仕事をはじめ、学校教育が社会的に占める位置の重要性ということも関連があると思いますが、同時にまたそれに対する十分な手だてができていないために、非常に繁忙の中にあるということをまざまざと浮き彫りしていただきまして、非常にたいへんだなという感じをひとしお深めたわけでございます。私もかつて教壇の経験が長くありますけれども、戦前戦後を比較しますと、戦後著しく学校の直接教室で授業をする、あるいは運動場で子供たちとともに遊んだり運動したりする、そういう直接のこと以外のたくさんの事務的な仕事、あるいはまた社会教育面におけるいろいろな面での協力、こういったようなことが次々に重なっておるという、そういう姿がまざまざといまのお話を伺っておってわかりまして、同時に教師としては非常に責任と期待をになって活躍しておるというふうにもとれますけれども、その実態は結局一番大事な子供との接触やそれへの教室での授業、あるいはそれについての準備やあとの処理、こういったことの点がこういう教師生活の、あるいは任務の形態の中で非常にこわされていくといいますか、質を低下させていくといいますか、きめのこまかさをぶちこわして非常に粗雑化さしていっているのではないか、遠藤先生のように必死になって教育を守るためにがんばっておられる先生が大多数の先生だと思いますけれども、それでも非常にそういう点では、実際の教育がどうなるのかということをつくづく私は心配になったわけであります。  私いつも思うのですが、特に国語の教育などに興味を持った経験から言いますと、たとえば特に低学年の小学校の子供などでは、いわゆる作文の教育などをした場合に、いまの印象をつづらせる、それを一度に目を通して、間髪を入れず、二日も三日もかしてしまわずに、すぐにいまのあなたの表現、おまえの表現はこういうところがこういうように足りないのじゃないかというようなことをすぐはね返るような指導をして、はじめて生きた指導になりますけれども、いまのお話を伺っておると、ちょっとした休みを利用してさっと目を通して、次の時間にすぐそれを生かした教育をする、こういったようなことはおそらく不可能になるのではないかというようなことを感ずるのですが、そういう点で教育が非常に粗末になっていやしないか、結局子供が粗末にされておるというような結果を招いていないか、そういう心配を持ちますので、そういう点についてもし一つでも二つでもお感じになる点がありましたら、お述べいただきたいと思います。

遠藤松義福島県相馬市立中村第一中学校教諭

○遠藤参考人 いろいろな面からこの点は指摘できると思うのですが、たとえば食事の時間がない、それから採点をするにも御飯を食べながらやっておるとか、あるいはまた生徒の成績——数学のテストであるならば、どうして間違ったのだろうというような間違いの過程をじっくり検討して、次の時間あるいは次の日に一人一人の生徒に教えてやるというようなきめのこまかさというのはとてもできません。それから生徒のほうから見ましても、やはりそういう状態の教師の指導のもとかもしれませんけれども、先生が忙しい、かまってくれない。ですから生徒会や週番、そうふうなもので、学校をきれいにしましよう、因った人には同情しましょう、紙くずが落ちていたならば、だれがいなくても拾いましょうというようなことをきめはするのですが、なかなかそれが実行されない。要するに、なぜ実行されないかということを、先生方が集まって、本来の教育資料のために検討をしたり分析したりするそういう時間が持てない。それから先ほども申し上げましたように、うちにたんまりいろいろな資料を持って帰るわけですけれども、これがまたなかなか容易じゃない。加えて、全部の教師ではないし、学校によっても違うところがあると思いますが、やはり青年団に協力してみたりあるいは公民館あるいは家庭教育研究のようなことに従事するのはいいことなのですけれども、そういうふうな仕事、それから雑務、こういっておるのですが、金を集めたり何かそういうふうなことが一ぱいありまして、本来の仕事はとてもできません。それから小さな学校に至れば至るほど、女の先生は来るすべてのお客さんにお茶の接待、そういうふうなこともしなければなりませんし、あるいは授業中に呼び出されてとにかくそういうふうな相手もしなければならない。これは現にそういうお客さんにも協力は願っているのですけれども、とにかく公私ともに自由な時間、自由に研究をする瞬間、子供を見てやる時間がなくなってきていることは事実だろうと思うのです。

長谷川正三日本社会党

○長谷川(正)小委員 それから女の先生の日直の問題ですが、小規模学校などで日曜日が一回抜かれて二週間連続勤務になりますと、単にその翌日が疲れるというのではなくて、われわれの日常経験でも、日曜をとかく忙しく使ってしまいますと、疲労が翌一週間もますますたまっていくような感じを持つのですが、特に教育の場合には、非常に教師の心身がよく休まっておって、生き生きした感受性というものを教師が持っていますと、子供の顔つき一つを見て、すぐその家庭に起こっている状況なども察しられる。これはうちで何かあったな、あの子はからだがどこかちょっとおかしいのじゃないか、こういうことが直ちにぴんとわかる。そのようなみずみずしい感受性というものが常に保たれていることが教育の上に非常に重要だと思うのですが、そういう面で、夜泊まって非常に疲れているというような先生の場合もそうでしょう。同時に、日曜日がつぶれてしまった場合の翌週の先生の活動等は、そういう面では実に目に見えない、しかしはかり知れない深い悪影響が出てくるのではないか、こういうふうに思いますが、そういう点について何かお感じになる点がありましたら、先ほどのお話にも出ていたと思うのでありますが、具体的なことを一つでも二つでもお話し願いたいと思います。

遠藤松義福島県相馬市立中村第一中学校教諭

○遠藤参考人 どういう点を申し上げたらいいのかわかりませんが、私たちは指導する限りは、指導はその日の日案あるいは週案というものを書くわけですが、書く時間が先ほど申し上げましたようにない。それでそれは一週間に一度ないしは月に一回か二回これを校長に提出して、指導をしてもらったりあるいは検閲を受けるというような形をとっているわけです。この点につきまして、同僚の名誉ということになりますと、いささか私も心苦しいのですが、やはり次の日の指導のためではなくて、提出するために書かなければならない、そういうはめを余儀なくされているという一面があるのではないか。  それから、たとえばガラスをこわした、けんかをしたということで生徒のだれかが組主任のところに報告に来ます。そうすると、なぜけんかをしたのか、あるいはどういうことでガラスをこわしたのかというふうなことを、生徒の立場になって聞いてもやりたいというふうなことで私たちは考えているのですが、やはり教師も人間でございますから、そういう余裕の前にやはり一喝、なぜこわしたかというふうにどなりつけてしまうといいますか、そういうふうないらだたしさが先に立つような傾向が教師の中にもふえてきておる。これは生徒と教師との人間関係を見た場合に私は重大な問題だ、こういうふうに指摘をしたいと思うのです。  それから繰り返して申し上げますが、いろいろな金の集めをしなくちゃならないわけですが、そのために金を持ってきたのだけれどもなくなったとか、あるいは忘れたとか、あるいはその金を途中で何かのむだづかいに使ってしまった、持っていったはずなんだけれども納まっていないというふうなことから、父母との関係に微妙な感情も流れてくる。先生の監督が悪いのじゃないかといったようなさまざまな問題が提起されまして、そのつど私たちは容易じゃないというふうな感じでいっぱいでございます。

長谷川正三日本社会党

○長谷川(正)小委員 ありがとうございました。次に、坂本教育長さんに一つだけお尋ねしたいのですが、教職員のいまもお話がありましたような実態、あるいはそういう中で教育の質を高め、少しでも教師の教育活動を完全なものに引き上げるという御配慮をいただいて、この警備員の問題についても非常に御努力を町長さんの御理解のもとになすっておるようですが、ただ実際には、まあちょっとと思われるくらい、たいしたことないじゃないかというような、一般的な教育の少し立ち至った深い理解というものがなかなか世論化しないために、こういうことについていろいろ御苦心があると思います。直接いわゆる地域住民の方々の御理解を得るために非常に御苦心があったのじゃないか。地域住民を直接代表する議会方面が、これは町長さんも非常に御苦心があったところだと思いますが、そういう面で教育長さんとしてはいろいろ御苦労があったのじゃないかと思いますが、もしそういう点でお気づきの点がありましたら、それをどういうふうにして打開されたのか、あるいは現在まだいろいろ悩みがおありなのか、そういうことについてひとつお聞きをしたいと思います。

坂本覚一広島県深安郡神辺町教育委員会教育長

○坂本参考人 ただいま御質問のあった事項でございますけれども、私が教育長に任命されましたのは昨年の十月でございまして、この神辺町の湯田小学校の暴力事件が起きましたのは三十八年の二月三日でございますから、その間はいろいろ手元にあります記録をびっくり返してみましたところが、先ほど申しましたとおり、六カ町村が合併して成り立ったわけでございまして、小学校が各地区に一校ずつございます。PTA会長、学校長並びに後援会長、そういう連名で父母のサインをとりまして、学校警備員設置についてのお願いが各地区から出ていたわけでございます。私が昨年の十月からお引き受けしたときにも、その要望が非常に強いわけでございまして、各学校からもちろん出ましたし、中学校三校からも提出されました。もちろんこの深安郡の教組のほうからも提出されまして、昨年の十一月に教組から出ました請願書を町の総務委員会へかけました。そのときの記録はお手元に配付いたしました二枚つづりの、リコピーで焼いた文書でございます。それで、しょっちゅうPTA連合会なんかの会あるいは後援会の会長会などにおきましては、この警備員設置に関する現在までの動きを逐一説明いたしまして、了解を得るとともに、とにかく時間の問題なんだからいましばらく待ってほしい、こういうふうにお願いを繰り返しているのが現況でございます。

長谷川正三日本社会党

○長谷川(正)小委員 ただいま教育長さんに質問を申し上げた点で、もし町長さんの御感想なりお考えがありましたら……。

熊谷忠広島県深安郡神辺町長

○熊谷参考人 この警備員のことにつきましては、たびたび宿日直をやっている学校の父兄は、これが非常に過重であるということは十分承知いたしておる。ただ、ここで、将来警備員が配置された場合に期待されたような警備員を得ることができるかどうか、この点問題で、その父兄の要望にこたえられるかどうか。この問題が一つ大きな問題ではないか。かように考えております。

長谷川正三日本社会党

○長谷川(正)小委員 最後に、先ほど渡海委員から御質問があったことなんですが、その警備員を置いた場合に、教師の日宿直をやはり併用する必要があるのではないかとまではおっしゃらなかったと思うのですが、町長さんの冒頭のお話では、この広島県の人事委員会の勧告を解釈されて、これは教育行政面の判断で併用しなくてもいいのではないかというふうにおっしゃったと思うのです。私も、この点は、学校の管理という面と、教育そのものの管理という面と、それとに切れ目ができるのではないかというような渡海委員の御質問だったと思うのですが、先般も直接学校の焼けたときの責任に関連して初中局長に質問を申し上げたときに、はっきり初中局長からの御答弁でも、これは校務をつかさどるということの中には当然学校の管理も含まれておる。したがって校長がそういう場合に責任があり、したがって学校の管理についてはもちろん設置者の町長さんが最終的責任を持っておられますが、直接は、学校長に委任という形式をとっているわけではないにしても、やはり責任がある。したがって子供を学校で教育している間は、これはもちろん教師もおって校長とともに学校の管理に当たっておるわけですが、それ以降の夜あるいは休日等の場合は警備員が、これは町長の任命にしても、やはり直接は校長の部下という形で校長の指揮監督のもとに学校を管理している。そういうように理解をすれば、これは両方重ねるという必要はない。そこに切れ目ということは起こらない。教育上の問題でなかった場合には、これはまた校長もいることですし、連絡がとれるようにしておけば、緊急の場合に対処できるわけですから、警備員が置かれれば、教師の宿日直をそれに併用するということは、これは予算的にも二重のことになりますし、また教師の過重労働を緩和して、そうして教育の質を高めるという警備員設置の大きなねらいの一つから見ましても、これはむだなことではないかというふうに私は思うのですけれども、その点についてもう一度明確にお考えをお聞かせいただきたい。

熊谷忠広島県深安郡神辺町長

○熊谷参考人 広島県の人事委員会の私たちに対する勧告は、教育行政といいますか、学校運営の観点から、これを廃止するいなについてはこれは問わない、ただし併用と申しますか、学校の先生も日宿直している、警備員もいるという形であるならば、先生の疲労は解除されて、さほどの疲労度というものではなかろう、そういうふうな判断だろうと私は解釈をいたしたわけであります。  渡海先生の御質問に私がお答え申し上げたのは、そういうことであるから、教育行政のたてまえからいえば、原則としてもう警備員におまかせして、先生方には帰っていただくべきであろう、ただいろいろな会合で警備員だけで著しく困難な事態が起こった場合に、校長とすれば、きょうはこういうことがあるから、ひとつあなた方残ってくださいという場合に、日宿直料は全然出ないというようなことでは、先生方も残られないという問題があるから、その点については、学校運営上目宿直の意味で弾力的な判断ができる、それもしょっちゅうという意味ではなくて、何かそういう異常な場合といいますか、そういう場合には校長が指名してきょうは残りなさい、おってくださいと言えば、ちゃんとそれに対する手当が出るような余地は残しておいていただかないと、将来運営上困るのではないでしょうか、こういう話でございます。

長谷川正三日本社会党

○長谷川(正)小委員 終わりました。

上村千一郎自由民主党

○上村小委員長代理 三木喜夫君。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)小委員 お三人の参考人の方においでいただきまして、地方行政をあずかられる立場の町長さん、それから教育行政をあずかられる教育長さん、現場の教育をしっかり守っておられるところの先生の立場、こうした立場から学校警備員を置くことがいい、こういう結論を持っていただいていろいろ御発言をいただきました。特に私本日感じましたことは、現場の教師が過重労働におちいっている、これを何とか救わなければならない、こういう非常な御熱意からお話をいただきましたことは、私たちとしましてはまことに参考になったわけでございます。  そこで時間もございませんので、私はお話の中で文部省に対して御質問的なことばがありましたので、それをもとにしてまとめてひとつ文部省に答弁してもらいたい点がございます。  それからなおお話の中に日直、宿直のときに暴行されたというようなことについて警察庁からも来ていただいておりますから、そういう問題についてもお聞きしたい。  それから消防庁もお見えいただいておりますので、学校警備員の問題をやっているわけでありますが、学校の教師がこれだけ過重な労働を持っているという立場から、消防庁としてはいろいろ学校に消防規則、きめというようなものを、一昨年でしたか、流されまして、この上教師に過重な労働をさせるということに対してどう考えておられるか、これをひとつお聞かせ願って、そして最終的に、これはもう財源の問題になるだろうと私は思うのです。文部省もきょうのこのお話は、私は認められただろうと思うのですが、しかしながら、認めながら、その金をどうするかという問題になれば、やはりいままでのような法的な解釈の上に立って、やはり教師に日宿直をやらさなければならぬ、こういうことに落ち着くのじゃないかと思いますので、その点を一ぺん聞かしてもらいたい、こういう立場から質問をしていきたいと思います。  そこで、教師は非常に繁忙であるということは、いまのお話ではっきりしたわけですが、しかし私はその上に、やはり文部省としても考えてもらわなければならぬことは、いま学校の子供たちは、交通難というようなものもあると思うのです。これからくるところの教師の非常な心労というものは、きょうの話には出ませんでした。それから給食というのは、これは非常に労力を要するものでございますが、この点も私はあると思います。それからきょうは具体的に出ませんでしたけれども、進学、これの指導はなかなか労力を要するものでございます。こういうように非常な繁忙を重ねておる。そして昨年十一月に、文部省から出されました「わが国の教育水準」、これは諸外国に誇るべきものであるというような要旨のものが出されたわけです。しかしながら主要国に対しまして非常に公教育費が劣っておるということも、わが国の教育水準の文部省の発表に出ておるわけなんです。 そこで私はまず第一に文部省に、ただいまいろいろお話しがあった、それから私たちも常々、この学校警備員の問題だけではない、教師の過重労働を皆さん方にもよくお話しをしておる。文部省の統計によりますと、大体教師一人が一週十一時間の超過勤務をやっておる。これは要するに四人でやる仕事を三人でいまやっているということになる。その上に日宿直をやるということがはたして妥当であるかどうか、このことを文部省はどう考えていられるか、これは、大臣あるいは局長がおいでになれば、きょうのこのことをもう一回私は聞こうと思うのですけれども、局長も管理局長と、それから安嶋審議官もおいでになっておりますから、二人から端的に、これは置く必要があるかないかということを、時間がないですから、ひとつ簡単に……。

安嶋弥文部事務官(初等中等教育局審議官)

○安嶋説明員 警備員の問題につきましては、先般大臣から御答弁申し上げましたように、方向といたしましては望ましい方向であり、そういう方向に沿って検討いたすべきであるというふうに考えておりますが、いろいろ検討すべき問題も多いかと思うのであります。現在の教員の勤務の実態から考えて、宿直の勤務が過重であるかどうかという点でございますが、この点はいろいろ御意見、御判断もあろうかと思いますが、一応法規上の点を申しますならば、これは労働基準法に基づきまして認められている勤務でございまして、労働基準法に基づく許可の条件といたしましては、過重にわたらない範囲で認めるということになっております。その基準といたしましては、宿直につきましては週一回、日直につきましては月一回ということが標準になっておるわけでございまして、それぞれ労働基準に関する行政機関としての市町村長の許可を得て現に行なわておるわけでございます。したがいまして、これは理屈の上からではございますが、労働基準に関する行政機関としての市町村長あるいは人事委員会が過重にわたらないという御認定をなされた上で現在の宿日直が行なわれているというふうに、理屈の上では一応考えられるわけでございますが、ただ現地におきましては小規模学校、女教員の多い学校等につきましてはかなり問題があって、検討すべきであろうというふうに考えております。

齋藤正文部事務官(管理局長)

○齋藤(正)政府委員 学校の管理、警備につきましては、安嶋審議官が全般的にお答えしたとおりであります。私の所管の仕事といたしましては、いろいろ火災等が起こりやすい、しかも単に不注意ということだけでなくて、学校火災につきましてはこれは消防庁の資料を拝見いたしましても、放火その他全く不慮の災難というような事例が学校火災についてはかなりあるということも承知しております。その上に私たちの仕事といたしまして、学校建築につきましてはできるだけ不燃化の方向につとめるという仕事等もございまするし、また火災予防のためにいろいろの警戒等も厳重にしていただきたいということもございまして、私どものなすべき仕事がたくさんある、かように考えております。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)小委員 お二人の学校警備員の必要性を認められた法的ないろいろな論議につきましては、これはまた別な機会に社会党のほうからも問題を提起して、矛盾があるんじゃないかというところは指摘して皆さんの解釈を求めたいと思いますが、これはきょうは省略します。  そこで、市町村長さんの許可を得て宿直をするという話なんですが、まあきょうおいでいただいておる町長さんはお一人ですからして、全国的なケースにはならない難点もあります。しかしながら現実に許可を与えてやってもらっておるのだけれども、しかし過重になることは翌日の教育の密度を落とすので、何とかこれは考えなければいけないというのがきょうの町長さんのお話でした。そういう声もありますので、単に法的にだけいける問題じゃないと思います。  それから齋藤管理局長に、ちょっと概略だけでけっこうですから、学校警備員を置くとしたら一体どれだけかかるか、どういう職種でやっていくというようにお考えになっておるか、聞きたいと思います。私の計算したところでは、人事院細則九−八−二の別表の第二行政職俸給表口、等級別資格基準表の備考一の二による労務職員(乙)として、その最高額、初任給の最高額を押えてみたら一万九千六百十円で、学校、分校全部に置くとすると約二百六十億ほど要ります。それに対して宿直料は国、公立寄せまして大体八十億ほどになりますから、二百億弱の財源が、全部出すとすると要るわけです。ここで管理局長によく腹におさめてもらいたいことは、農地補償に対しまして約一千五百億円ほどの金を使おうとしているわけなんです。その五分の一とも言わぬ、私はその七分の一ほど何とか文部省が気ばって大蔵省に折衝すれば、教育の密度が非常に高くなって、現場の教師の不安がなくなる、オーバーワークがなくなるという非常に大事な立場を持っておる学校警備員でありますので、この財源的な計算とこれを獲得しようとする意欲をお持ちかどうか。これは最終的にそこへいくと思うのです。これをひとつ聞いておきたいと思います。

齋藤正文部事務官(管理局長)

○齋藤(正)政府委員 実はこの面の財源その他いろいろの制度というものは、所管が初中局でございますので、初中局の担当者からお答えさせていただきます。

安嶋弥文部事務官(初等中等教育局審議官)

○安嶋説明員 警備員を置いた場合に要する金額でございますが、これは置き方によってもちろん金額が変わるわけでございますが、かりに小中高、盲ろう、養護学校の全部につきまして、分校も含めて一校二名の警備員を置くといたしますと、私どもの概算では二百八十二億円必要であるというふうに考えます。この単価は昭和四十年度におきます公立学校の用務員の単価をとって計算いたしております。年間三十三万九千円という単価でございます。学校数が四万一千五百二十七校ということでございます。それから現在義務教育関係の宿日直手当として計上いたしております額が、地方負担分を入れまして五十八億でございます。ただいま三木先生のお話しの八十億は高等学校等も含めてかと存じますが、実はそこまでの数字は現在持ち合わせておりません。しかしいずれにいたしましても、二百億に近い予算が必要になることかと思います。  予算獲得についての熱意があるかどうかということでございますが、これは非常に原則的なものが前提になるわけでございまして、こういう制度を置くか置かないかということにつきましては、私どもの立場といたしましては慎重に検討いたしたいということでございます。置くということにきまりますれば、もちろんそれに必要な財源措置はいたすべきであるというふうに考えております。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)小委員 ここで答えはしてもらえなくてもいいのですから、いまのお話の中で出てまいりましたことを他日文部省としてはこの小委員会に答弁をしていただきたいと思うのです。  きょうは時間がありませんから、私いま問題だと思う点を申し上げておきたいと思います。これは文部省お持ちですか。五ページの「神辺町教育委員会の暫定措置について」として「各学校に非常べルを設置すること。」それから「小、中学校の女子日直に対する補助員各一名を置く。」これについて文部省はどう思っておられるか。それから六ページでございますが、女子教員は日直を不安がっておる、男子教員は半数くらいが眠れない、しかし社会教育はやらなければいかぬ、公民館長が校長さんでもある関係上これはやらなければいかぬ。こういう実態をどういうように文部省は考えられるかということ。  それから、町長さんのお話の中に出てまいりましたことですが、学校教育法に事務職員、養護職員を配当するようにいっておるが、配当がない、早く法律の命ずるとおりにしてもらいたい。これに対する答えをしてもらいたいと思うのです。これは町長さんに対してもわれわれに対しても答えてもらいたいと思います。  それから、文部省は幼児教育に力を入れておるけれども、財的な裏づけとして見るべきものがない、これでは困るじゃないかというお話がありました。  それから、広島の人事委員会の勧告におきまして、特に教育的な観点を避けておる、これは文部省はどう思われるか。  それから、文化国家の日本として女子教員が非常に多くなっている、男子教員がだんだん少なくなっていくことは、宿直要員としても非常に事欠くじゃないか、これに対する根本的な問題があるじゃないかということも、いまの提言の中にありました。これもひとつお答えをいただきたいと思います。  ほかにもあろうと思いますから、これはまた後ほど文部省にかためてお聞きすることにして、きょうは消防庁と警察庁のほうからおいでいただいておりますので、二点ほど質問して終わっておきたいと思います。  警察庁のほうに対しましては、やはり「学校警備員設置についてのお願い」の中に書いておるのですが、「神辺町立湯田小学校の暴力事件に関する報告」これをざっと目を通していただきたいと思うのです。いまのお話では、この暴力事件は未成年者であって、このお礼は必ずするぞという捨てぜりふを残して帰っておる。こういうことがこれからたびたび学校に行なわれるということになりましたら、先がたからのお話しのとおり、宿日直がもうできなくなる。こういう点について、警察庁の立場からどう考えられるか。銀座のどまん中で脅迫をされるこのごろですから、学校の先生一人しかいないということを見きわめたら、これから暴力団は中央においては取り締まられますから、地方に散らばります。こういうことを考えに入れておいていただかなかったら、学校が被害者になる。これは最近非常に多く出てくるところの事例になってまいりました。累犯としてずっと学校ばかり荒らしておる者がありますから、これに対する警察庁の考え方、取り締まりの方法。  それから第二点といたしまして、学校火災を起こした場合に、これは文部省ともあとで別の機会に話をしたいと思いますが、行政罰に持っていかれておりますけれども、刑事罰を受ける場合、現場の教師の声として、非常に過酷な取り調べをやられておる、まるで犯人のような取り調べをやられておることは私たちは不本意であると言っておりますが、この二つに対しまして、警察庁としてはどういう考えを持っておられるか、今後どうされようと考えておられるか、お聞かせいただきたいと思います。

楢崎健次郎警視監(警察庁刑事局参事官)

○楢崎説明員 学校に対する犯罪あるいは事故が相当数頻発しておる、今後どう考えていくかということでございますが、私どもの統計でも、学校荒らし、学校に対する窃盗事犯が全国で昨年一万四千件に達しております。あるいは学校の火災事件、放火事件も相当の数にのぼっております。また御指摘の神辺町の暴力事件、そういったたぐいの事件も、いろいろ新聞種にもなっております事件がときどき出ております。こういったことに対して警察としてどうすべきかということでありますが、一般的に申しまして、学校の施設内における事故あるいは犯罪の防止につきましては、たてまえといたしましては、学校内でまず見ていただいて、警察としては学校の周辺その他の警備あるいは警らをし、そういった事故の防止につとめるというのがたてまえでございます。ただ、具体的にそういった事犯が予想される、たとえば最近暴力ざたはわりあい学生における問題が多い、あるいは卒業日の学校関係の事件というような問題がございます。そういう場合には、学校と連絡をいたしまして、場合によっては、学校の中にも、学校の要請に基づきまして、警察官を入れて、そういった事故の防止に当たる。こういった措置をとっておるわけでございます。  そういった、ことに青少年問題というのは、非常に多くなって、それが学生、生徒の問題が非常に多い。学校側がそれに巻き込まれていくという事態が多いというようなことにつきまして、私どもといたしましては、青少年の一般の補導あるいは集団非行の解体、そういうことに、できるだけ学校と密接に連絡いたしまして、具体的な措置を講じていく、こういう措置をとっております。幸いにいたしまして、御承知の学校と警察につきましては、文部省とお話いたしまして、学校、警察の連絡協議会というものをつくっておりまして、ほとんど大多数の全国の地域あるいは学校がその組織の中に入っていただいております。その場におきまして、できるだけそういった具体的な状況をお互いに連絡し、そしてそれに対する主として青少年の非行というものを中心に取り上げるわけでございますが、そのほかにも、先ほど話のありました学校周辺の交通事故の防止の問題、あるいは学校における暴行事犯、そういった問題につきましても、連絡をいたしまして、要請に応じて、警察側はできるだけ積極的な措置を講ずるようにということを、私どもとしてはできるだけやるように、第一線には連絡しておる、こういう状況でございます。  第二点の学校の出火事件などについて、警察の調べが過酷であるという御指摘につきましては、私どもそういう事実があれば、警察の一般の事故の取り扱いあるいは調べの態度につきまして、たいへん任意しなければいけない問題であると思っております。  実は昨年童青少年の放火事件について警察に事故がございまして、全国的に青少年の出火事件についての取り締まりについては慎重な上にも慎重を期するように、こういう通達を出したことがございます。同じように、こういった神聖な教育の場における事件の取り扱いについては、今後とも十分に注意をいたしますように、ぜひ私どもとしては機会あるたびに指導協力してまいりたいと思っております。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)小委員 時間もありませんので、警察庁の楢崎刑事局参事官にお伺いするのは、まずこのくらいにしておきまして、また別の機会にもう少し突き詰めて論議をしたいと思います。しかしながら、いまおっしゃったように、学校でそういう暴行事件が起こりますと、よく連絡をとって、そしてやろう、こういうお話なんですけれども、日直員が一人しかいないような場合が多いのです、用務員さんもいない、こういうようなときには、連絡もとれないのです。そういう具体的な例もありますから、そういう点についての話をしたいと思います。  それから刑事事件として教師を調べられるときには、これは事例もございますから、犯人扱いにしてもらうことは非常に迷惑です。何としても事故の起こらぬように、一生懸命やっておるのですから、それを別の角度から犯人のような取り扱いをされると、非常に教師のそうした気持ちをそぐと思います。そういう点から、また後の機会にお話をしたいと思います。  それから、消防庁においでいただいておりますから、二点ほどお聞きしたいと思います。  学校火災というものが累年ふえているように私は言いたいのですけれども、統計上はそうふえておりません。しかし、その火災の様子は放火等がかなり多いだろう。これは、先がたのお話でございますが、どうしても防ぐことのできない問題でございます。昨年のそうした放火による火災は一体どれだけあるか。  第二点は、三十七年十月に文部省の管理局教育施設部から「学校火災の実情調」が出ておるわけでありますが、その一番うしろに「学校防火の要領二十則」というものがきめられております。これは消防庁と連絡をとってやられたということを聞いておりますし、当時私もこの問題については質問したわけです。こういう二十則を出されて、学校を拘束するような——これは参考に出されたものと思いますが、消防庁がこういうようなことに関与され、あるいは文部省が関与される場合に、いまの話ではございませんけれども、かなり現場の教師が苦労している、あるいは過重労働になっているという実態を見きわめた上で、こういうものを出されているかどうか、あるいはまたこのことが過重になると思われるかどうか。大切なことです。ここに番いてあることは私はどれも否定はできませんし、けっこうなことだと思いますけれども、こういうように現場の教師だけに防火の要領二十則というものを文章の上であるいは規則の上で押しつけるだけが防火になるだろうか。この点を根本的に私たちは考えてみなければならぬと思います。その点について伊規須消防庁予防課長からお聞かせいただきたい。

伊規須徳博自治事務官(消防庁予防課長)

○伊規須説明員 御質問の第一点でございますが、学校火災のうち放火の件数と申しますか、ただいま私どもの手元にございます資料といたしまして、一番新しいのは三十八年で、三十九年につきましては目下集計中でございます。三十八年の学校火災は四百二十五件で、そのうち二三%が放火またはその疑いがあると考えられたものでございます。  第二点の、学校防火の要領二十則に関連する問題でございますが、御案内のとおり、消防といたしましては、学校に限りませんが、病院、劇場その他一定の多数の人たちが勤務をしたり、出入りをしたりいたします特定の防火対象物につきまして、特に消防法八条によりまして防火訓練等の制度を設けておりまして、それによっていろいろ消防計画を立てていただいたり、あるいは避難訓練の実施をしていただいたりというようなことを、これは強制的なものではございませんが、一応制度として自主的な火災防止についての措置に努力していただくようにお願いしているわけであります。もちろん他面設備の関係などにおきまして、消防用設備等の設置をお願いする制度もございます。あるいは消防機関といたしましては、予防査察等をいたす制度を行なっておるわけでございますが、学校自体といたしまして、防火管理者の制度によっての努力をお願いをする、こういうようにしておるわけでございますが、その場合にどういう点に意を用いたならばよろしかろうかというようなお考えも多分におありでございまして、これは実際問題として、現地の消防機関なりがいろいろと御相談なりあるいは御指導なりを申し上げることによって、実際の効果を上げていただくようにしておるわけでございます。それとの関連で、たぶん文部省のほうなりでそうした学校防火の、要領というものをお考えになりました場合に、消防としての意見といいますか、そうしたものを求められて、実際の現地における指導の際の、あるいは防火管理者なりあるいは学校の責任者の方が、学校防火についての配慮をなさる際の基準になるようなものを考える際に、こうした要領というものを一つの基準としてお考えいただいたならばよろしいのではなかろうかというような観点から、消防としてこれに関与したものであろうと考えるわけでございます。したがいまして先ほど御質問の、さらに先生の勤務の状態との問題で、いわゆる勤務過重と申しますか、そういうことの関連の問題になりますと、消防といたしましては、先生の実際の御勤務の状態、そういうものがどの程度の過重のものであられるか、先ほどのお話を拝聴しますと、確かにたいへんであるということは拝察できますが、そうした現実に非常に過重であるというような問題と、防火という問題との兼ね合いの問題、これに関連してまいり、ますと、消防としては端的に申し上げにくいと存じますが、しかし私どもの立場では、学校の火災を極力何とかして防ぎたい。さらにその被害をできるだけ少なくいたしたいということの配慮に基づいてやっておるにほかならないのでございまして、その点御了承を願いたいと思います。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)小委員 時間がかなり延びましたので、これ以上御質問申し上げるのはかえって皆さん御迷惑だと存じますので、きょうはこれでおかしていただきたいと思うのですが、要は、本日参考人としておいでいただきましたお三人の方から、現場における悩みから出たところの学校警備をこうしたらいいかという非常に示唆に富んだ御提示をいただきまして、私たちももっとこのおことばの一つ一つについて掘り下げて考えなければならぬ点がございます。たいへんに参考になったと思います。  なお文部省、警察庁、それから消防庁の御答弁に対しましては、まだ私たちが掘り下げておりませんから、満足な答弁を得たとは思っておりませんので、後の機会にぜひおいでいただきまし、各方面からこの問題を浮き彫りにして、そうして教育が非常によりよく、そして密度の高いものになるように、皆さんとともに考究していきたい、こういうふうに思いますが、後の機会にいたしたいと思います。したがいまして、委員長、本日は私はこれでおかしていただきます。

上村千一郎自由民主党

○上村小委員長代理 これにて参考人に対する質疑は終了いたしました。  参考人各位に申し上げます。本日は長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきましてたいへん参考になりました。小委員会を代表いたしまして厚くお礼を申し上げます。  次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時三十五分散会

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