内閣委員会 第46号
- 発言数
- 61 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1965/05/18
会議録
○河本委員長 これより会議を開きます。 行政監理委員会設置法案を議題とし、質疑を行ないます。 質疑の申し出がありますので、これを許します。田口誠治君。
○田口(誠)委員 行政監理委員会を設置する法案が審議されることになっておりますので、重要な点についてのみお伺いをいたしたいと思います。 そこで、この行政監理委員会を設置するということは、御案内のとおり、臨時行政調査会が非常に真剣な取り組み方で結論を出された。したがって、この結論を最大限に尊重をして、行政全般にわたっての参考にしたい、またこれを実施に移したいということでございますが、従来の例から申しますると、せっかく調査会等で結論が出ましても、それが大きく曲げられるという点が相当に多かったので、これは与野党ともに、せっかく七人委員会で真剣な取り組み方でりっぱな結論を出しておられるのだから、この七人委員会の延長というような気持ちでもって、何かの委員会制度を設けてやったらどうかということから、この法案が出てきた経過があるわけでございます。そういうことから考えますると、委員の構成でございまするが、この法案に出ておりまするように、委員長は行政管理庁長官をもって充てる。委員は六名、こうなっております。これはこの文章どおり七名になるということですね。
○増原国務大臣 そのとおり、委員は全部で七名と申しますか、うち委員長が一人、委員六名、汁七名で構成するわけでございます。
○田口(誠)委員 そこで内閣総理大臣が任命するということですけれども、この法案が成立すれば、委員長は行政管理庁長官を充てるということになっておりまするので、これはあらためて総理大臣から任命がなくてもよろしいものかということと、そしてそうなりますると、あと六名の委員を任命するということになるのですが、そういうふうに把握しておいてよろしいですか。
○増原国務大臣 そのとおりでございまして、委員長は法律できまりまして、あと六名の委員の方について任命の手続をしていただく、こういうことになります。
○田口(誠)委員 そこで、せっかく七人委員会の延長というような効果をあげるためにこの行政監理委員会を設置するのであるから、私どもが重視いたしておりますのは、委員の構成であるわけです。したがって、この委員の構成については何か一応のめどをつけておられるのか、その点についてお伺いいたします。
○増原国務大臣 委員の具体的な選任についてのめどは、まだつけておりません。言いますならば、御意見にもありましたように、臨時行政調査会の答申を受けて、行政機構運営の改善を民間の意見を導入して推進してもらうということでございますから、臨時行政調査会の委員などに準じまして、十分識見の高いりっぱな委員さんに就任をしていただくように、そして両院の同意を要するわけですから、そういう意味で両院の同意も得られるような十分識見の商い方を民間から選ぶ、こういうつもりでおります。
○田口(誠)委員 長官の答弁で大かた了解もできましたし、わかりましたが、ただ委員を任命するまでの作業については、他の委員の任命のときにはあまりそうしたことはございませんけれども、一応与野党の意見を聴取する、こういうようなことはお考えになっているのかどうか。
○増原国務大臣 その点は、何と申しますか、両院の同意を要する問題でございますから、政府としても与党の意見を聞きますことは当然でございます。その段階において野党の御意見を承るということになるかと思いますが、これは表面の問題にはいささか出しにくい問題かと思います。
○田口(誠)委員 その点につきましては、公式、非公式、いろいろあろうと思いますが、大体お考え方としては、私の受け取り方としては、与野党ともに了解のいく委員を任命するというお気持ちがあろうと思いますので、意見を聞くテクニックについてはいろいろな方法がございましょうけれども、与野党の意見を聞いていただきまして、そして全く反対をするというような方は除外をしたり、また一方に偏するようなことのないように御配慮をお願いいたしたいと思います。その点はおそらくお考えだろうと思いますが、念のためにお聞きをしておきたいと思います。
○増原国務大臣 御趣旨の点十分考えまして、取り運びたいと思います。
○田口(誠)委員 そうなりますと、この委員会の作業というものは、大かたここに抽象的に羅列はしてございますが、諮問されるものはおよそどういう範囲のものかということですね。これは一から十まで諮問されるということでもないでしょうし、その辺のところをどういうようにお考えになっておられるか、これも承っておきたいと思います。
○井原政府委員 設置法案の第二条に一号から六号まで法文としては書いてございますが、これを一口に申し上げますと、行政管理局が所掌しております組織の査定法針、それから特殊法人の新設の場合の査定の方針、それからまたそれらの重要なものについての個々の査定審査についての意見、こういうことが管理局関係の重要な事項になろうかと思います。 それから行政監察関係では、監察の結果に基づく重要な勧告事項と、計画的にやっております監察の方針と、基本計画の決定につきまして意見を聞く、大体こういう問題になると思います。
○田口(誠)委員 今国会にもございましたが、私どもが考えましても、機構の面で思わしくないものも行管のほうで了解されておったわけなんです。答申その他意見書の内容からいきましても、私どもとしては了解に苦しむようなものが了解されておったわけなんです。したがって、将来各省庁からいろいろ機構問題で、あるいは定員の問題で要請のありましたときには、その取り扱いというのは、なかなか政治的になろうと思うのです。したがって、絶対に政治的になってはいけないともいえないと思いますけれども、厳正にこういうものは取り扱いをしていただいて、政治性をとるというのは全くあと回しにしていただくという考え方を持っていただかなくてはならないと思うので、したがって、たとえば先般の外務省の設置法で出てまいりましたようなああした問題は、各省庁から要請のありましたようなときには、この委員会にはかるのかはからないのか。いまの基本的な問題ははかるということなんですから、そういう具体的に出てきたものでぼくらが審議をするときに非常におかしい、与野党ともにおかしい、したがって附帯決議までつけなければならぬというようなものは、こういう委員会の意見をやはり聴取する必要があるのじゃないかと私は考えておりますが、その辺のところが、委員会を設置した場合にどの範囲を委員会に諮問するのか、これは基本問題といっても、そう基本問題だけでいかない場合もあろうと思いますので、その辺のところをどういうようにお考えになっておるか、ひとつお伺いいたしたいと思います。
○井原政府委員 第二条の三号に「各行政機関の機構の新設及び廃止のうち重要なものに関する審査」ということを書いております。第二条の書き出しに、審議をすると同時に——これは委員会自体が自主的に審議をして意見を申し述べるわけでありますが、それ以外に、長官が諮問をする、この二段階になっております。それで、かりに各省庁の部局の設置のような大きな問題、これは当然非常に重要な事項と思いますけれども、これが諮問がなかったとすれば、委員会自体が重要事項と認めて意見も述べられるわけで、私どもは中央省庁の機構の新設、改廃等は、当然ここの意見によって行なわれる、かように考えております。
○田口(誠)委員 答申の尊重というのも、これは限度があろうと思うのですが、ことばの表現でいきますると、どういうことになりますか。最大限に尊重をするということですか。
○増原国務大臣 これは御承知のように、こういう審議会の用語例に従ったわけでございますが、やはりこの答申は最大限に尊重をしてまいる。ただし、書き方としてはそのとおりに行なうとはどうしても書き切れませんので、尊重をするという書き方をしておりますが、答申は最大限に尊重をしてまいりたい、かように考えます。
○田口(誠)委員 そこで、この委員会と、それからその他内閣が諮問するところの調査会とか委員会というものが多くございますが、ぼくの認識では、臨時行政調査会の延長というような考え方でこの委員会が設置されるということだと思っておりますので、従来できておるところの内閣が詰問するその他の委員会、調査会よりは権威のあるものというように解釈をするわけなんです。また、そうあらなければならないと思うわけです。その辺のところをやはり明確にしておかなければ、せっかくできたものも何ら私どもの要望にこたえるような仕事がしてもらえぬということになりますので、この点についてもひとつ明確にお示しをしておいていただきたいと思います。
○井原政府委員 意見の尊重のくだりは、第三条に書いてございます。またさらに第四条に「内閣総理大臣に対する意見の申出」ということがございまして「委員会は、所掌事務に関し、必要があると認めるときは、長官を通じて、内閣総理大臣に意見を述べることができる。」これはあまり例のない立法でございまして、この内閣総理大臣は行政各部を指揮監督する立場の総理大臣、内閣の首長としての総理大臣ということでありまして、それに対して意見を述べるということを書いております。これは意見の尊重ということをさらに担保することに、運用としてはなろうかと思っております。
○田口(誠)委員 例のない内閣総理大臣に意見を述べるということが第四条に明記してございますが、そこでこういう委員会を運用する場合にとかく問題になりますることは、まあ委員会、審議会等で建議を行ないますが、これは全く形式的なものに従来なっておるわけなんです。一〇〇%調べてはおりませんけれども、委員会、審議会から建議されたものが、法律格となってあらわれたり、それが行政指導の面で確実に生かされたりしておるものはきわめて少ないわけなんで、したがって、この総理大臣に意見を述べるというのは、重要な問題については総理大臣にこれはこうすべきである、こう意見を述べるわけなんですが、この辺のところは、私は、従来建議案等を調査会なりあるいは委員会、審議会等で出しておりますものが消化されておらないというような点から、せっかく意見を述べるということになっておっても、そのことが実行されないという面が将来出てくるのではないか。また、それも形式的になるのではないか、こう心配をされるわけなんですが、その辺のところは、第四条をおつくりになった考え方としては、総理大臣に意見を述べれば、一〇〇%とはいわないけれども、七〇%なり八〇%なりこれは意見が通るのだというように把握しておいてよろしいものですか。
○井原政府委員 答申なり意見の表明がありまして、それがどの程度行政各部に尊重されるかという問題でございますが、第一には、権限規定としてはいまの三条、四条とございますけれども、この委員会をして非常に権威を高からしめておりますのは、国会の承認人事による特別職の常勤委員のたてまえにしたとか、こういうやや行政委員会に近いような立場をとっておるわけでございます。これは直接そのこと自身が権限の問題にはなりませんけれども、それと先ほども申し上げましたように、第二条に、ただ諮問を受けてその事項について意見を述べるというような受け身の立場だけではございませんで、積極的にこの委員会が行管の二条の各号に列記しております事項についてはみずから意見が出せるわけであります。全然自発的な委員会の発意においてやれるわけでございます。さらに一般の建議等のごとく適当にいなされるおそれはないかというおことばでございますが、そういうこととも関連いたしまして、長官が法難兼職として委員長になっておるわけであります。まあ委員会の会議の席上で出るいろいろな意見というものが結論になる前の段階でも、相当に内閣に対して影響力を与えるということは、当然想像にかたくないところでありますし、出てきました意見につきましては、行管長音と委員長が一体でございますので、ただ言いっぱなしの建議になるということは、私どもはないと考えております。
○山内委員 ちょっと関連してお聞きしておきたいのですが、この二条と四条の関係ですが、二条は「長官に意見を述べ」、「長官の諦問に答申する。」とあるわけです。ところが、この委員会の委員長は長官をもって充てておるわけであります。そういたしますれば、これはむしろ四条のほうを生かして、総理大臣に答申し意見を述べるだけでいいのじゃないですか。どうもその辺の関係が、増原さんのような公平なりっぱな人が長官のうちはいいけれども、特に法人の許可、認可ということまでも入ろうというときに、そういう諮問があった、委員長が意識的にはからおうと思えば、その会議を公平な立場に立ってやれなくなる。私はむしろ第四条をもっと強く生かして、二条の長官の諮問の答申や意見を述べるということでなく、面接総理大臣にやったらどうかと思うのですが、その辺はどうでしょうか。
○増原国務大臣 そういう御意見も立案の段階であったのでございますが、やはりこれは行政各部の所管の問題としては行政管理庁長官の所管に属するものであるので、これを総理府に置く、あるいは内閣に賢くという形にすることよりも、行管長官のところへ置くほうがよろしいという結論になったわけでございます。権限その他のところだけから言いますると、お説のような御意見も十分成り立つわけでございまするが、その点は彼此考えまして、このような形にして、しかし、ほかの委員会には例の少ない総理大臣——これは行政各部を統括する総理大臣、総理府の長たる総理大臣ではございません、そういう特別の権限を認めるということにいたしたのでございまして、この形でいくこが、やはり現在の行政各部のものとしてはよくないか。御承知のように、臨調の答申は、総理府を拡充して国務大臣たる総理府長官のところにこれを置く、その総理府長官のところへ現在の行管の権限職務等を合併吸収をするという考え方であったわけです。そのことが急には取り運べませんので、やはりこういう形のほうが適正であろうというふうに考えたわけでございます。
○田口(誠)委員 四十年の七月一日から実施するのですから、休会中に任命がされるということですね。それと両院の同意を得なければならない、この辺のところはどういうようにおさばきになるのですか。
○増原国務大臣 委員の任命は、もう法文に明記してあるとおり、両院の同意が要りますので、次の国会に両院の同意を得ませんと委員は任命できない。次の国会には、用意をしておきまして御同意を得るようにしたい。休会中にやるわけにはまいらぬということであります。
○田口(誠)委員 それでいいと思います。そうなりますと、七月一日というのは、法案を上げるときに修正案を出す、こういうことになりますね。その辺はどうなりますか。
○井原政府委員 それは本法の施行は七月一日ということに考えておるわけです。実は会期延長等で、もし国会がその段階まで続いておりまして、国会が成立しておれば、その間に、七月一日以前におきましても、委員の人事だけについては当然政府は御協議をするということを考えておるわけです。その点だけは七月一日以前についても効力を発するということをきめております。七月一日以後、人事が行なわれます段階で国会が閉会中でありますれば、いま大臣が申し上げましたように、その次の国会で承認を得る。承認が得られなければ罷免をする、こういうことになるわけであります。
○田口(誠)委員 その点はわかりました。 そこで、もう一つお聞きをいたしたいと思いますることは、いずれにいたしましても、順調にいった場合には七月一日はこの法案施行日である。たまたま休会中だから、委員の任命は議会開会中でなければなりませんので、臨時国会になるわけなんですが、万が一会期延長等がありましても、参議院選挙の関係で回数は短うございますから、そういう作業はむずかしいと思います。これはおそらく臨時国会に持ち込まれることが、大かた確定的なものであろうと思います。そこで、これが発足いたしましたときに、大きな問題等を検討してもらうような場合が出てくると思う。それと申しますのは、今度の国会に提出しておりまする社会党の中小企業省の設置の問題等は、これはもう法案として出ておるんだから、これが継続審議になるか廃案になるか、これは最終的でないとわかりませんが、いずれにいたしましても、廃案になっても継続審議になっても、また次の国会に提案されてくるということになりまするから、これは既定的な事実としてこういう問題が投げつけられておる、こういう判断をしてもらわなくちゃいけない。そうなりますると、やはりこうした大きな問題を審議をしてもらわなくてはいけないわけなんですが、七人委員会で結論の出ましたものを行政の上に当てるためにいろいろと検討してもらうこともありましょうが、ただいま申しましたようなあの七人委員会の基本方針とは相当変わった問題が、内容的には相違しておるものが、いま国会にも出されておるというようなことで、そうなりますと、そうした問題もイの一番に取り上げていただかなくてはならないと思うのですが、こういうものの取り扱いについてはどうお考えになるのですか。ワク外というように考えられるのか、それともワク内という考え方で委員会に検討をさせるのか、これをお聞きしたいと思います。そのワク内、ワク外ということはわかりましたでしょうね。私のワク内ということは、七人委員会で結論を出した意見書なりいろいろな形で意思表示されておるものを、これをワク内というのですが、そのほかの——一つの例を引いて言えば、この国会に提出されておるところの中小企業者の設置の問題、こういう問題はそのワク外としていまお聞きをしたのです。ワク外もワク内も、両方とも御検討なさるかどうかということをお聞きするのです。
○井原政府委員 国会に提案になりまして継続審議中というような扱いになっておるものについて、またこの委員会がかれこれは言えないと思います。しかし、これが一たん廃案になりまして政府が再提出をするというような問題にかりになったという場合には、当然大きな組織の問題でございますので、この委員会は意見を言うと思います。
○田口(誠)委員 この法案は、私どもも、七人委員会の延長として、将来機構の改正あるいは定員の問題その他を臨時行政調査会で真剣に検討して結論を出されたものを、なお監視をしつつ行政に移していただくためにこの法案を出してもらうという気持ちを持っておったのですし、大体いまお聞きをいたしますると、第四条の「内閣総理大臣に意見を述べることができる。」云々についても、これは他の調査会なり委員会と違って、相当権威のある意見にもなり、政府としてもそれは最大限に尊重しなければならない、こういうようなことも御答弁になりましたので、私のほうも大かたこの法案の内容は質問の中で了解ができましたので、この辺で質問を終わりたいと思います。
○河本委員長 受田新吉君。
○受田委員 この法案が本院に提出されて会期末に片づけられようとしているわけですが、私は、もう参議院から回ってきた関係もあるので、ずばり一、二点の問題点を確かめておきたいと思います。 佐藤臨行調査会なるものとこの委員会との関係から見て、この佐藤さんという人は非常な実績をあげていただいたわけだが、新しい臨行、この行政委員会に佐藤さんを利用する心がけでおられるかどうか、お答え願いたいと思います。
○増原国務大臣 新しい委員会に佐藤さんをお願いをするかどうかについては、実はまだ結論を出してはおりません。佐藤さんという人を十分頭の中には持っておりまするけれども、まだその点については全然外部に働きかけるという段階に至っておりませんので、この点は全然未知数というふうに御理解を願いたいと思います。
○受田委員 この附則規定の中で、この法案が通った場合に、委員の任命はすぐさま七月一日を待たなくてもやれることになっておる。そうすると、この国会が会期延長になった場合、この延長期間、国会開会中に任命する用意があるかどうか、同意を求める用意があるかどうか、お答え願いたいと思います。
○増原国務大臣 その点は、実はこのたびは国会の会期延長があるというふうな前提でものをいままで考えておりませんでしたので、ちょっとお答えをいたすほどまだ考えが固まっておりません。すみやかに御審議をいただいたあとで、会期が延長になって相当の余裕があるということでありますと、十分その間には考えてみたいということで、その間に必ずやるとはまだ申し上げるほどの用意ができておりません。
○受田委員 少なくともこうした重要法案をお出しになる以上は、そういう用意も含めてお考えを進めていかれる必要があると思うのです。会期延長がされた場合に、七月一日からすなおに発足できるように、できるならば国会の両院の同意という手続を経たものがいいので、あとから追加承認になるというふうなことは、これはとるべき道としては二次的、三次的のものです。したがって、この月末まででも会期延長がされるということであれば、当然両院の同意という手続を必ずおとりになるべきだと思うのです。まだその用意ができておらない。会期延長されぬという計算だったので、まだ人選も考えていないというのは、これは行管長官としては職務怠慢である。これはもっと早く通っていたとしたら、この月の初めころに通っていたとしたら、当然——あすで会期末になるわけですが、あすまでに同意を得るという手続がとられなければならぬわけです。そういう意味では、通るか通らぬかわからぬからというひより見でこの法案の取り扱いをお考えになっておられるのは、これは行管長官としてはまずいやり方だと思います。この人選ということは、非常に大事なんです。この行政監理委員会なるもののかなえの軽重を問われるのは、人間をだれを選ぶかによって私はきまると思うのです。粗末なといっては失礼でございますが、その座にあるのに適当でない人が、人間だけそろえられたとしたら、置かないほうがよっぽどいいわけですから、これはフーバー委員会の性格から見てもはっきり考えられることですし、この機会にわれわれがこれをいろいろと検討をする場合に、日本には日本独特のりっぱな委員会をつくって、七人がそろって国民が納得する方向でものを処理していただくためには、すでに人選がある程度あなた方のほうで用意されていなければならぬ。もう候補者があがっていなければならぬ。いまから交渉して、断わられたらたいへんでございますからね。その意味では、腹案は一応お持ちだと私は思うのです。そして会期延長ということが行なわれた場合には、月末までにはっきりと国会の同意を得る、両院の同意を得る、そういう御準備は、私は必要だと思うのです。やるかやらぬかわからぬというなまぬるい考え方でこの行政監理委員会がスタートするということは、私ははなはだ不満であると思います。長官いかがでございますか。
○増原国務大臣 御趣旨はまことに重々拝承をいたしまするが、まだ具体的な人選に残念ながら入っておりません。おっしゃるとおり、非常に重要な人選でございまするし、両院の同意を得るという形のものでございます。この御可決を願いまするならば、そのことの準備を早急に進めるつもりでございまするが、なかなか短時日にうまくそういうあれができるとは——これは怠慢とおっしゃられるとまことに一言もございませんが、いまのところ、まだ具体的な人選には残念ながら入っておりません。若干の日数がかかるか、かように考えるわけでございます。
○受田委員 この法律案には、附則に施行期日としてちゃんと、いまさっきから御説明されているように、ただし書きで「両議院の同意を得ることに関する部分は公布の日から、」とはっきりしてあるのですから、公布の日ということになれば、きょうこれを衆議院で可決すれば、あす公布する。そうすると、あすの本会議に、一番ぎりぎりのところで同意を得る道もあるわけです。幾らでもあるわけなんです。この規定は空文化する危険がある。わざわざ附則でこの規定を設けておいて、事実上会期延長でゆとりがあるのに、それも間に合わぬか間に合うかということになれば、この公布の日からということは削除して、七月一日からずばっとやっておいたほうがもっとはっきりしていいわけです。この規定がある以上は、その準備ができていなければならぬわけです。どうもこの規定を設けておきながら、規定の活用ができないような、そういうお考えは、私は賛成できない。すぐ直ちにこの手だてができるように、ちゃんと法律案に明記している以上はそれを実践に移してもらいたいのです。いかがでしょう。
○増原国務大臣 御趣旨の点は、十分考えてまいりたいと思います。
○受田委員 そうすると、御趣旨の点といえば、国会が延長をされた場合に——延長されなくても、あすの本会議のぎりぎりのところで同意を得ることもあり得るという御答弁だと了解してよろしゅうございますか。
○増原国務大臣 あしたおはかりをするというようなことには、ちょっとなりかねます。十分御趣旨を尊重をして努力をしたいと思います。
○受田委員 あすでなくて、会期延長の場合にはあり得るか、それを目標にするということか、どうですか。その次の問題です。
○増原国務大臣 申し上げたように、いままでまだ具体的な人選をしておりません。そういう経過の中で御趣旨を十分尊重をして努力をしてまいりたい、こういうことでございます。
○受田委員 もう一つ、この行政監理委員会の権限ですね。権限の中にある「長官を通じて、各行政機関の長に対し、資料の提出及び説明を求めることができる」この規定は、行政管理庁設置法の四条の二項にある行管長官の規定と重複をしないような措置をする、こういうことでございますね。これは二人行管長官がおるようなかっこうになる場合があるわけです。一体それは長官が両方兼ねているから、その間の連絡、調整は十分とれるとお考えでございましょうが、この行政監理委員会というものは、これは独立した機能を発揮する機関でございますから、したがって、行管長官のやることと重なることが事実問題としてあり得ると思うのです。そのあり得る場合は、この行管長官のやっているほうをそのほうへ融通するということになるのですか。
○井原政府委員 これは御審議いただいております設置法の第二条の中にある問題でございますが、これは提案をする際に、行政管理庁の事務の大きな組織をもって行政監査、監理の作業をやっているわけであります。それが行管設置法四条の二項でございますが、ここでまた同じような、すでに行管にあるような資料を二重にとる必要はないわけであります。また、この委員会で要求する資料は、行管の事務当局も十分承知しておる必要もございます。そういうことで、この通ずるということをいたしたわけでございまして、対象機関に可及的に二重の負担をかける必要はない、こういう配慮をいたしたわけであります。
○受田委員 二重の負担をかける必要はないというそのときは、行管長官がやっている調査、意見の要求ということを一方が必要とすれば、それを流用するわけですか。
○井原政府委員 行管がすでに関係各省から資料を引き上げ、あるいはそういうもので入手しておる材料については、委員会は不離一体でございますので、かような活用ができるわけでございます。すでにそういうものがあるのに、別途やるというかっこうになりますことが適当でないので、行管長官を通ずる、こういうことにいたしたわけでございます。
○受田委員 そこの連絡、調整というもの、それから特に行政監理委員会の権威を十分確保してあげるというような心づかい、そういうようなものを十分考慮して、この運営に当たっていただかなければならないと思うのです。これは国家行政組織法の第八条の「附属機関その他の機関」というところの機関だとおっしゃっておりますが、これはできればもっともっと実力の発揮できる行政監理委員会にしなければならないと私は思うのです。いままででさえも、行管長官がお人柄がよ過ぎたりなんかすると、なかなか監察権の発動、勧告権の発動などについても御遠慮されておられる。閣内において十分実力を発揮してにらみがきく行管長官があられるならば、これはもう仕事がどんどんできるということになるわけでございますから、この行政監理委員会というものをほんとうに権威あるものにするためには、しっかりした人選と行管長官とのタイアップによって、各行政機関にすごい実力が発揮できるような仕事をしてもらわなければ、屋上屋を重ねる「その他の機関」になる。不安の機関、無用の機関——行政審議会を置いたほうがかえってよかったようなことで、むしろ今度のものができるよりも、行政審議会みたいなものを置いて、長官としてうるさいものがあまりいなくて仕事をやるほうが能率があがる場合がある。今度は大目付、小目付の行政監理委員会に人材がそろうと、行管長官はたじたじということが起こり得る。私は、ほんとうはそのほうがいいと思う。そういうことで、人選はこの監理委員会の死命を制する問題であることを御注意して、運営面において、できればこの国会の間にずばっと任命か行なわれて——会期が延長された場合、われわれは会期延長は反対しておるのだが、あなた方が無理やりにやろうとするときには、余裕しゃくしゃくやれるじゃないですか。長官ほくそえんでおられますけれども、この会期延長が参議院でどういう手を打たれるか、ちょっとわれわれは奇々怪々に思っておるわけです。いずれにしても、ひとつ委員の任命ということがこの委員会に重大な死活をもたらす問題であるとしてお取り扱いにならんことを要望して、質問を終わります。
○河本委員長 伊能繁次郎君。
○伊能委員 私は、先刻田口、受田同僚議員が本法案の基本の問題について質問をせられましたが、それに関連して、二、三申し上げたいと思うわけでございます。 そのことは、本法案の成立によって、ただいま同僚議員から指摘せられたいろいろな問題も起こりますが、それと同時に、佐藤委員会が出された答申、これは政府自体も行政改革本部というようなそれに対応された機構をつくって目下検討中であるということを、本委員会においてしばしば私ども政府委員から拝聴したところでありますが、その経過がどうなっておるか、最近においてあの答申がいつ実を結ぶ体制になるのかということを、重ねて私はこの機会に伺っておきたい。
○井原政府委員 答申の臨調意見の具体化のことでございますが、現在改革本部が鋭意検討を進めております。今日までに大体はっきりしておりますことは、機構の問題といたしましては、内閣機能の中でこの監理委員会をつくるということが第一でございます。第二は、経済企画庁の中に国民生活局をつくる。これも臨調が新しい行政需要の部分の拡充として提案した問題でございます。それから許認可について、廃止、統合、規制の緩和、下部委譲、こういうことで約四百ばかりの——詳しくはちょっと四百に足らないのでありますが、提案をいたしておりまして、これはいま行政管理庁がこの指摘を受けております各省と個別にシラミつぶしにやっております。いまのめどでは、大体この年度中に全体の五〇%余りが臨調の意見のとおりに処理をされるという一応のめどを立てております。 許認可はそういうことでございますが、次には、臨調が申しました行政機構改革以外に、事務の運営の問題としてできることが相当あるわけであります。これは行政事務運営に関する改革意見というほかに、公務員に関するくだりその他方々で指摘しておりますが、これは去る五月七日に閣議決定をいたしまして、事務運営の思い切った改善の決定をいたしました。これに基づいて、事務次官会議の申し合わせで具体的な推進を行管が中心になってただいま進めておる最中でございます。 そのほかに、予算、会計の問題としては、すでに物品管理法の一部改正、会計法の一部改正等は、この国会で、大体臨調の申しました大蔵大臣との協議の簡素化の問題等を中心といたしまして、すでに法案が可決成立いたしております。 それから公務員の問題につきましても、いろいろのことを提案しておるわけでありますが、これはいち早く人事院においてすでに検討を終わりまして、できるものからやる、こういう体制になっておるわけであります。 いま機構問題で検討中の問題は、全省庁について、特に中央省庁の機構の統廃合の問題でございますが、これはこの八月ごろまでにめどをつけて、昭和四十一年度に臨調の提案しました趣旨を十分に尊重して取り入れた機構の再編成をやるべく、いま行管が中心で検討しておりまして、近く改革本部でこの問題を中心に検討を進めよう、こういう段取りにいたしております。 大体、概況はそういうことでございます。 なお、ちょっとおくれましたが、特殊法人約百ばかりございますが、これについていろいろ批判が強いわけであります。臨調も約十九について指摘をいたしておりますが、この指摘をいたしたものとそれ以外のものについても、いま行政管理庁で具体的な調査を進めております。これで特殊法人についての改善意見も、相当に具体化が進められる段取りになっております。ごくあらましでございますが、大体の現状は以上でございます。
○伊能委員 概略のお話はわかったのでありますが、冒頭に説明せられた臨調の答申に基づく機構の改正、これは一部は本委員会においてお説のごとく審議をいたしましたが、そのうちには、必ずしも臨調の答申にはなかったものも、さいぜん来者委員から指摘をせられたように、あるわけでございます。それからこれは委員会とは別個に、各党の立場において、たとえば先般通過をいたした建設省設置法の中における行政の簡素化の一端としての地方庁との関係、権限委譲等の問題、あるいは当初臨調が重要な問題として協議をせられた基本の行政簡素化、全体の行政簡素化の問題については、いま井原政府委員から概略の御説明はありましたが、これは基本の問題というよりは、やや末梢の問題の御説明であったのではないか、かように私どもは感ぜられたわけでございます。 この点について、私、特に増原長官に希望かたがたお尋ねを申し上げたいことは、今日のような国家公務員あるいは地方公務員の上にできたこの行政機構、これは何としても戦後二十年間のいろいろな日本の発達の過程において非常に膨張した。これはだれが見ても明らかなところです。したがって、これはさいぜん井原政府委員のお説のごとく、各省庁の統合、改廃、合理化という問題が、当然臨調の重要な目標として論議をせられたのでありますから、この点についての基本的なめどが八月にはつくのだというお話でありましたが、はたして八月に行政改革本部でそういったドラスティックな改革の方針並びに実態ができ上がるのかどうかということを、私ども実は国民の一人として期待を持ちながらも危惧の念を持っておるわけでございますが、この点についての長官の明快な御答弁を重ねて伺いたい。
○増原国務大臣 御指摘のことが、最も重大な、またまことに困難な問題でございます。臨調答申のうちで、最も政府として、所管の行管としてやるべきことは、整理、統廃合、簡素化をし、合理化をするという方向であることは、御指摘のとおりでございます。そのことが最もむずかしいのでございます。臨調答申のうち、中央最高行政機構としての内閣における改革の問題、一面においては内閣の統制力の強化という形でうたってございまするが、同時にこれが簡素、合理化という反面を持っておるわけでございます。中央各省庁の合理化につきましても、同様な面を持っておるわけでございます。この点につきましては、八月末ごろまでに各省庁からの意見を取りまとめるように、先ほど申し上げたわけでございます。この取りまとめだけでは、基本的な具体案がそこからすぐに出てくるというふうには、実はなかなか期待できないと思うのでございます。これは行政改革本部で各省庁の意見の出そろったものを取りまとめた上で、そうした基本問題に取り組まなければならぬ。同時に、その問題の推進の役として、この行政監理委員会というものを、十分に活用をすることが必要であるということでございます。これは政府として、重大な決意をもちましてその点は推進してまいりたい、かように考えておるわけでございます。
○伊能委員 その点はよくわかりましたが、それにつけ加えて、私は希望を申し上げておきたいことは、そういうようなドラスティックな簡素化、強化、合理化というような方針が打ち出される際には、同時に、国家公務員、地方公務員としての行政に対する基本的な姿勢についても、ぜひ政府の態度を明らかにしていただきたいということでございます。 次に、私ども長い間内閣委員会の一員として本委員会における法案の、審議並びに運営にあずかっておりまするが、当委員会としての法案審議は、それぞれ個々の問題としては非常に重要な問題ではありますが、繁雑に考えることは各省設置法の問題です。これは内閣法の基本の問題と、国家行政組織法と、それから出る各省設置法と、この三つの関係について、法律としても、また国の行政としても、もっと簡素、合理化せられた態勢がつくられないものかどうか。戦前私どもが国家公務員として仕事をしておりました当時と比較いたしまして、しみじみさように感ずるわけでございますが、この内閣法、国家行政組織法、各省設置法との関係における法律の合理化、簡素化ということについて、臨調においてはどうも意見が出なかったように私は思いますが、長官としてこの点についてどういうお考えを持っておられるか、この機会にお伺いしておきたい。
○増原国務大臣 第一点の公務員のいわゆる奉仕の姿勢、態度についての御意見は、まことにそのとおりでございます。臨調の答申の中にも、公務員の制度について相当徹底した広範な答申が出ておるわけでございます。公務員の権利の保護、確保というふうな面とともに、全体の奉仕者としての合理的、能率的な推進のための態度の確保につきまして、これは十分検討して具体案を得たいと思います。 次に仰せられました点は、まことにわれわれが常に感じまする具体的な問題でございます。法関係につきまして、細部にわたるまで各省設置法を改正するという手続を常にとるということがよろしいかどうかについては、各位にも十分御意見のあるところと思うのでございます。方向としては、基本的な問題はもとより法律によって改廃をすべきものでございまするが、施行令的なものにつきましては、一々法律による方法を避けて、なおかつその間に紛淆その他を生じない方法はあろうかというふうに考えるわけでございます。そういう点については、十分検討をいたしまして、設置法関係はすべて法律で改廃をしなければならぬということでない方向に具体的に検討をしてみたいというふうに考えるわけでございます。
○伊能委員 いまの問題は、われわれ国会自体としても、国会法との関係において取り上げなければならぬと考えておりますので、政府におかれましても、この点は法律的に十分御検討を願いたい。われわれ国会自体としても、国会法改正等の際に、この問題を、ぜひ合理的な方向で取り上げてみたいと考えるわけでございます。 最後に、私が希望しておきたいことは、臨調における答申等にもありまするが、各種、審議会、委員会の整理、統廃合、この問題がいつでも大きな議論になりながら、結論としてはさっぱり見るべきものがない。各省設置法には、依然として毎回毎回たくさんのものが出てくる。この点は、どうぞひとつ行政管理庁におかれましては、はっきりした方針を立てて、この審議会制度というものの再検討を願って、国家の行政機構の責任が審議会等に藉口したり、あるいはそれに依存したりするというような体制ではなく、常に国の主権を国民から預かっておる政府としては、その行政自体について明確な方針を出して、信を国民に問うという形であるべきだ。もちろん特殊なものについては私は審議会の必要を認めるわけでありますが、あらゆるものについてああいう制度をとることが、はたして妥当であるかどうかという点を重ねて御検討願いまして、この問題についての行政改革本部で明確な方針を出していただきたい、かような希望をいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○増原国務大臣 審議会、協議会等についての御意見、まことにそのとおりと考えます。ただいま既存のものについては具体的な検討をいたしておるということは、申し上げたとおりでございます。新設の際には、要望がたいへん熾烈でございます。ついつい新設に踏み切るという形になりがちであることは、これは遺憾であると思います。十分基本的な方針を行政改革本部において検討をし、必要欠くべからざるものについてのみ設置をするという方向に、ぜひ踏み切ってまいりたいと考えます。
○河本委員長 これにて質疑は終了いたしました。 —————————————
○河本委員長 これより本案を討論に付するのでありますが、討論の申し出もありませんので直ちに採決いたします。 行政監理委員会設置法案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○河本委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 なお本案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○河本委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。 〔報告書は附録に掲載〕 この際、暫時休憩いたします。 午前十一時四十四分休憩 ————◇————— 〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕