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48回国会衆議院1965/03/02

内閣委員会 第11号

発言数
19
登壇者
4
会派数
2
開催日
1965/03/02

会議録

河本敏夫自由民主党

○河本委員長 これより会議を開きます。  法務省設置法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。  質疑を行ないます。質疑の申し出がありますのでこれを許します。大出俊君。

大出俊日本社会党

○大出委員 臨時司法制度調査会の答申が出ているわけですが、この答申を読んでみますと、定員予算全般にいろいろな関係が出てきているわけですが、また法務省の所管するところでもありますから、書頭にこの扱いについてということで、大臣にひとつ御質問申し上げたいと思います。どのようにお扱いになっていますか。

高橋等自由民主党法務大臣

○高橋(等)国務大臣 臨時司法制度調査会の答申は適当なものと考えまして処理をいたしておるのでございますが、まず、法律改正を要します問題については、すでに法律改正に着手をいたしております。しかし、その中でも各方面でまだ意見の調整をなさねばならないものがありますので、この国会でそうしたものが全部出せるというわけではございません。意見の調整をして出すべきものもございますが、まず、法律改正を要するものはこの国会で出す。例の司法試験の問題等につきましては、この国会でお願いしてまいりたいと思います。また、実行でこれをやれるもの、それは法律なしでそれぞれの分野におきましてやっていきたい。予算の上でもこれを反映させるべきものは反映をさす、万全ではございませんが、若干そうした面も今度の予算に考慮いたしております。また、研究を要する問題もございますので、それは引き続いて検討いたす、こういう立場で、とにかく答申の線に沿ってやっていきたい。ただ、それをやっていきます場合に、異見がある問題につきましては、十分調整をして、無理押しをしないでやってまいりたいというような考えでおります。

大出俊日本社会党

○大出委員 ところでいまのお話に、多少の予算もということもつけ加えられておるのですが、私の調べたところからいたしますと、弁護士会その他の方々の中でも、相当強い反対意見が聞かれますし、またその他の方面でも、いろいろ反対の意見があるのであります。そこで、どうもこれはあまり芳しくないということに総括的にはなりそうな気がするのですが、いま大臣の言われることも、無理をしたくない、こういう話である。これはその辺を受けているのかもしれぬと思うのですが、ところで最高裁のほうで、本年度の予算要求にあたりまして、歳出その他の計算をして要求をいたしておりますが、その予算要求の冒頭に、臨時司法制度調査会、臨司が全般にわたって、近代化等の文章等も入っておりますけれども、各般の指摘をしておるので、これを受けてかくかくしかじかの予算要求をするんだというふうにつくられておるわけですね。ところがさて、政府折衝の間でどういうことになったかということについても調べてみましたけれども、ここに資料がございますけれども、どうもほとんど通っていないという実情なんですね。ということになると、いまたいへんけっこうだという意味のことがありましたけれども、どうもあまり政府の皆さん方もけっこうだと考えていないのではないか。つまり、最高裁判所のほうは、臨司が触れておる各般について検討を加えて、予算を組んで要求を出しているわけでありますから、それを全くもって認めないという筋書きになりますと、どうもそこらあたりは少しおかしいのではないかという気がするのですが、その点について、再度ひとつ御答弁を賜わりたいと思います。

高橋等自由民主党法務大臣

○高橋(等)国務大臣 最高裁のほう、裁判所のほうで予算要求をいたしました内容につきましては、寡聞にして私は承知いたしておりません。これは最高裁のほうの関係でありますので、もちろん問題になりましたものにつきまして、特に法務大臣として調整をしていかなければならぬものは法務大臣がやはり窓口としてやっておりますけれども、大体のところ事務当局で詰めてまいりました内容につきましては、実は詳しくないのでございますので、事務当局から説明させたいと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 大臣に事務的な面で詳しいことを御答弁いただこうとは思っておりません。その点は私のほうも了解をしておりますが、昨日、実はこの臨可答申をめぐる質問をいたしますと、内容からいたしまして、どうしても定員予算とからんでしまうわけです。ところで、所管の法務省で、さて、その関連をするという立場において最高裁の事務総長等の御出席をいただけるかということで連絡をとったわけでございますが、最初は御出席願えるようなお話だったわけですけれども、よくよくのところ、後ほど連絡がありまして、法務省のほうと臨司答申をめぐる各般の予算関係については打ち合わせ等もいたしているので、まあ出ていかなければならぬところだけれども、法務省の側で臨司というふうに限定をしてものを言われる限りは、何とか答弁ができる筋合いに打ち合わせしてあるのだという話なんでありまして、したがって、私は、こまかいところを云々というわけじゃありませんけれども、大筋の答弁は、そういう角度から賜わりたいというふうに考えているわけであります。そうでなければ、これは全体の問題と関連をする筋合いですから、どうしてもお呼びいただかなければならぬということになるのでありますけれども、そういう意味でひとつ事務当局のほうから御答弁いただきたいと思います。

高橋等自由民主党法務大臣

○高橋(等)国務大臣 それじゃ大きな点についてお答えをして、足らないところは事務当局からお答えいたさせます。  臨時司法制度調査会の意見では、裁判官の例の宅調制度というもの、自宅において執務する宅調という制度が非近代的である。それから、能率器具等の物的設備が不足しておるというような指摘がなされ、これにつきまして、宅調の廃止をいたしまするために、裁判所の中に裁判官の部屋を整備する、あるいは図書等も整備して、宅調をなくするという方向の予算を出しております。私の記憶では、大体要求額の半分くらいは取れておると思います。二カ年計画くらいでこの宅調を廃止したい。これは全体的なものでありますから、ぜひそうしたことを実現したい。その他能率器具等物的施設につきましても、自動車とか、あるいは録音機、検証用の写真機とか、電動複写機というようなもの、いろいろの経費が、このたびの審議を願います予算の中に入っております。そういうわけで、大体この二点につきましては、まだ不十分でありますけれども、だんだん答申の線で予算を要求し、大蔵省、政府もこれを認めてきたということを御了承おき願いたいのであります。

大出俊日本社会党

○大出委員 裁判官の方々が出てくるというと部屋がない。だから、家に持って帰って家で調査しているということで、俗に宅調といわれておりますが、これについても、実はいろいろ御質問したいことがあるのでございますが、前後してしまうとちょっとまずいという気がいたしますので、いませっかく御答弁を賜わりましたが、後ほど再度質問させていただきます。  そこで、ここでひとつ承っておきたいのは、裁判所の統廃合という問題が一つ大きな問題なわけでありますが、今日どういうふうに統廃合をおやりになるか、この辺のところをひとつ大筋承りたいわけです。

高橋等自由民主党法務大臣

○高橋(等)国務大臣 整理統合につきまして大きな問題は、簡易裁判所の問題が一つございます。これは答申でも、交通機関が非常に発達しておる関係もあり、その他の理由から、簡易裁判所を整理統合したらどうかという意見が出ておるわけでございます。しかし、なるほどそういう点はありまするが、その意見は正しいと考えるのでありまするが、一曲、これをやりまする場合に、裁判所の機構が全体として能率的に運営されるように配慮する必要がございます。また、住民の利便、交通事情その他諸極の事情を十分に考えまして、住民が利用しやすいように配慮するということも、また必要であります。交通機関が整備したとかいろいろな理由で、一面統廃合が好ましい場合もございますけれども、そうかといって、これをそんなに急激にやるということは、かえって地方住民の利用しやすい立場というものをなくして、不便を与えるおそれもあるということで、非常に慎重にやっております。それで、事件件数であるとか地方住民の利便というような、いろいろなものを考えておるのでございまするが、そんならどうするんかということでございます。少し御質問より先へ進み過ぎるかもしれませんが。  まず、現在、簡易裁判所にあっては、開庁していない裁判所が十四あるわけでございます。その他いろいろ事件件数が少ない裁判所というようなものをより抜いて検討いたしておるのでございまするが、まだこの結論に到達をいたしておりません。これは私は慎重に扱ってみたいと思います。一ぺん統廃合してしまいますと、またそれを毛とに戻すわけにはいかぬので、慎重に考えながら、あまり急激な変化をささぬように、やればひとつ徐々に考えてみたい、こういうつもりでいまやっておるわけであります。

大出俊日本社会党

○大出委員 その慎重の度合いという問題が心配でありますけれども、お考えの方向については私も全く同感なんでありまして、慎重の上にも慎重に、これは国民が平等に裁判を受ける権利という形のものが厳然と存在する限りは、そこのところに基点がなければならぬ、こういうふうに考えますから、ひとつそういうふうにお願いしたいと思うのであります。  そこで、慎重の上にも慎重にと私が申し上げた意味は、函館管内の木古内という簡易裁判所があるのでありますが、聞くところによりますと、これは廃庁が予定をされているというわけであります。ところが、この木古内というのはなぜ廃庁をするのかという点で、件数が少ない、これももちろんありましょう。ありましょうが、いまお話しの答申にございます。交通が便利になったのだということで、函館から大体一時間くらいだ、だから函館に行けばいいじゃないかというのがその筋のように受け取れるのでありますが、さて木古内周辺の事情を調べてみますと、木古内まで出てくるのに一時間あるいは二時間、三時間というふうにかかる方々が木古内を利用しておったということなんですね。そうなると、さあ函館に行けばいいじゃないかということになると、そこから先の一時間がたいへんなことになる。ということになるとそれだけの理由をもってこれを廃止できる筋合いではなかろうというふうな気がするわけであります。そういう交通事情その他、幹線的なところは便利になっておりますけれども、他はそうではないのでありますから、そういうところにこそ、国民が公平に裁判を受ける権利として提訴しなければならぬ問題をかかえておりながらも、埋もれていて出てこない、そういう事情がございますし、簡裁は、新憲法下における原則としては、弁護士を立てないでもみずからがという筋書きがあるわけでありますから、そういう意味も含めて、どうしてもこれは慎重の上にも慎重にというふうに申し上げざるを得ない、こういうふうに実は思っておりますので、そこのところはぜひそのように御検討を賜わりたいと存じます。  ところで具体的に一つ承りたいのでありますが、裁判所の統廃合問題で、高裁支部三カ庁廃止の問題が出ています。函館、秋田、松江というようなところなんでありますけれども、全国八カ所おのおの二十名くらい——函館あたりは十二名ぐらいのようでありますけれども、函館は札幌高裁の函館支部のはずでありますし、秋田の場合には仙台高裁の秋田支部ということになりますし、松江の場合には広島高裁の松江支部、こういう相関関係を持っているわけでありますが、さて、そうなって廃庁をする、こうなりますと、ここにおる方々は一体どうなるのかということです。首は切らぬということは漏れ承っておりますけれども、首は切らぬということだけでは問題は片づかない。ここのところをどういうふうにお考えになっておるか、御回答賜わりたい。

高橋等自由民主党法務大臣

○高橋(等)国務大臣 この高等裁判所の支部、地方裁判所、家庭裁判所の支部の統廃合というものにつきましては、最高裁判所の規則で、裁判所でやる仕事になっております。いま裁判所も、先ほど申しましたような角度から検討いたしておると思うのでありますが、私からお答え申し上げるにはちょっと不適当で、裁判所を呼んでいただかないと——職員の配置につきましても、裁判所の所管をいたすところでございますが、承りますところによりますると、裁判所においては職員の意向を十分に尊重して、職員の不利益を生ずることのないように配慮し、処遇の適正を期するという考えである、こういうように私は承っております。  以上、お尋ねの二点は最高裁に属する問題でございますので、この程度でお許し願いたいと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 そこで、私はさっき冒頭に念のために申し上げたのですが、そのようなことがありますので、できるだけ打ち合わせをしてあるのでというお話だったので承りたいわけなんですが、どうしても最高裁でなければならぬということになるとするならば、あらためて呼んでいただくか、あるいはまた別の場所で私が質問をするかしか方法がありませんけれども、そこで私の心配というのは、首切りなどは出さないということなんだそうでありますけれども、ただ配置転換ということが起こってまいりますと、いま申しましたように、松江の例をとれば、松江と広島なんですからさて、じゃ広島に通えといわれてみても、これは通える筋合いじゃない。してみると、首は切らぬといっても、結果的に通えぬからやめましたでは、これは事済まない。こういう点が出てまいりますし、もう一つは、一カ所いじれば全体的に異動という問題が起こってくる。配置転換という問題が起こってくる。そうすると、ここにもやはり単に裁判官の方々だけではなくて、事務担当の方もおられるわけでありますから、そうなると労働組合も存在する、こういう問題になってきますから、そこで私はその大筋を、要点でいいのですけれども、心配になりますから承っておきたい、こういう趣旨なんですが、大臣もし何でしたら、事務当局でもけっこうです。

高橋等自由民主党法務大臣

○高橋(等)国務大臣 先ほど申し上げましたように、裁判所においては十分に職員の意向を尊重して、職員に不利益のないように配慮する、適正な配賦をするのだということを申しております。これ以上は私から御答弁をすることはむずかしいのでございます。いずれにいたしましても、そうした問題もあり、また裁判所の支所の廃止ということも、これは地方の住民にとりましてはたいへんな問題であります。慎重に裁判所も扱うだろうと思いますし、法務省としてもそれはそういう考え方をいたしておるのでございます。  なお、御趣旨のある点は、私からも十分伝えたいと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 次に、地方裁判所、家庭裁判所の乙号支部——甲号もありますが、乙号が重点になりますが、この七十七カ所の統廃合、こういうのが出ておりますけれども、これについて、今日何カ所、そしてたとえばどこを統廃合をされようというのか、その辺ひとつ御回答いただきたいと思います。

山根治検事(大臣官房司法法制調査部司法法制課長)

○山根説明員 事務当局からお答え申し上げますが、地方裁判所、家庭裁判所の支部につきましても、最高裁判所の支部の設置規則で定めておりまするので、もっぱら最高裁の所管するところでございますが、法務省としても最高裁と打ち合わせをいたしまして、今後どういうふうにいたしますか、まだ慎重に検討中でございまして、まだどこの庁を廃止をするという確定的なところまでまいいっておりません。

河本敏夫自由民主党

○河本委員長 大出君に申し上げますが、法務大臣は十一時四十五分に予算委員会に出席せられるそうでございます。お含みの上質疑を続けられるよう望みます。

大出俊日本社会党

○大出委員 そうですか、そのあと大臣の時間の都合はどういうようになりますか。——実はどうしても大臣に承らなければならぬことがありまして、これはいま前段なんですが、それを聞きたいので、実は自分の質問の内容を打ち明けてしまうようなことになりますけれども、最高裁との関連がありますが、あえて質問を申し上げているのはその結果として大臣にひとつお考えをいただきたい、こういう筋がありますので、実は申し上げているのです。したがって、いまいきなりそれを持ち出してもどうも筋がつながらないわけなんで、これは予算委員会の都合でありますから、まことにどうもやむを得ないことではありますけれども、大臣が御答弁しにくい問題を事務当局から承るというわけにもいかぬ筋だろうと思うのです。中断をして、きょうどうしてもまずければ、明日とか明後日とか、これは私の権限じゃありませんから理事の方々の打ち合わせです。けれども、そんなふうにお願いをできないものかどうか。そこのところもありますので、どうしても実は大臣は承らぬとまずい問題なんですがね。

河本敏夫自由民主党

○河本委員長 ちょっと速記をとめて下さい。   〔速記中止〕

河本敏夫自由民主党

○河本委員長 速記を始めてください。  次会は、来たる四日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時四十一分散会

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