地方行政委員会風俗営業等に関する調査小委員会 第1号
- 発言数
- 12 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1965/06/02
会議録
○亀山小委員長 地方行政委員会風俗営業等に関する調査小委員会を開会いたします。 風俗営業等に関する件について調査を進めます。 この際、最近の風俗営業等の取り締まり状況について、海江田警察庁防犯少年課長から説明を求めます。海江田防犯少年課長。
○海江田説明員 ただいまから、最近におきまする風俗営業並びにそれに関連するトルコぶろあるいはヌードスタジオ等について、警察で把握しております状況について御説明を申し上げます。 いわゆる風俗営業は、昨年の五月の法改正によりまして、深夜喫茶等に対する制限を加えたわけでございますが、その後、主として深夜喫茶のような状態は非常に少なくなりまして、法の改正の趣旨がきわめて順調に実施されているように私ども見ております。したがいまして、全般的な統計はまだとれておりませんけれども、昨年の八月の風営法改正の全面実施以降は、少年関係の非行等も若干減っておるようでありますし、また全般的な犯罪も、ほんのわずかでございますが減っているような状況が見えておるわけでございます。この面では、深夜喫茶の廃止という昨年の風営法の改正の効果というものがきわめて順調にあらわれておるということがいえるかと思います。 次に、昨年の改正のときに附帯決議でつけられましたトルコぶろ、ヌードスタジオあるいはボーリング場というような問題について、これは直接警察が所管をしておるわけではございませんので、全面的にこれを把握することは困難でございますけれども、関係方面との連絡をとりながら、いままでにわかった状況を申し上げます。 まずトルコぶろでございますが、トルコぶろは、お手元にお配りいたしました「警察の窓」の二一ページから二二ページに書いてございますけれども、これが現在どれくらい数があるかと申し上げますと三十八年の初めごろが二百八十六ございましたが、三十九年が三百九十になりまして、ことしの初めごろの私どもの調べでは四百八十四軒ございます。そのうちの大部分百七十四軒が東京に集中をしておぬ状況でございます。そしてこのトルコぶろでかなりいかがわしいようなことが行なわれておるということで問題になったわけでございますが、その後の私どもの調べでは、まず第一に、これが十八歳未満の青少年がトルコぶろに出入りしているのじゃないかということに一番重点を置いて見てまいったわけでございますけれども、これはほとんど少ないようでございます。十八歳未満の青少年がトルコぶろに出入りするという事犯はきわめて少ない、ほとんど私どもは見出しておりませんが、非常に少ないのでございます。ただ昨年の後半から、またこれは情報としましてはトルコぶろ等で相当いかがわしい行為が行なわれておって、乱れておる。また昨年の八月でございますか、東京都が条例で、トルコぶろにつきましては個室には外から見通せるように窓をつけておかなくてはならない、いろいろな制限規定を設けたわけでございますが、それが最近は守ら れておらないというようなことも聞いておりましたので、最近そういう面で厚生省に私のほうから申し入れまして、共同でこういう面の調査、実態把握、場合によれば行政指導なりをしてもらう、私どものほうでは、犯罪の防止という立場から一緒にやろうじゃないかという申し入れをしておりまして、近くこれを実施したいと考えております。ただトルコぶろ等におきまする売春——売春と申しましても単純売春は犯罪じゃないわけでございますから、管理売春等は、これは捜査としては非常にむずかしいのでございまして、検挙ということはなかなか容易なことではないわけであります。したがって、三十九年中に検挙しましたものは全部で十一名しかトルコぶろ関係ではございません。このうちの八名までは何で検挙しましたかと申しますと、児童福祉法違反と申しまして、十八歳未満の女をトルコぶろで使っておりまして、これに裸でサービスさせて、場合によってはいかがわしいサービスをさせておったということで、これは児童福祉法の第三十四条違反ということで検挙されているものが大部分でございまして、売春としての検挙はなかなかむずかしいということでございます。したがいまして本年に入りましても、私ども主として厚生省、あるいは都道府県関係の衛生当局の行政指導を期待しながら、一方では児童福祉法、あるいは管理売春というような形で臨んでおるわけでございますが、すでに横浜で最近になって二件、これは韓国人経営のトルコぶろでございますが、ここで相当な数の十七歳、十六歳の若い婦女子をトルコ嬢に雇いまして、相当あくどいサービスをさせておったということで検挙をしておりますが、当面私どもとしましては、さっき申し上げましたように、厚生省と話し合いをしまして行政指導を強めてもらうということと、私どものほうでは福祉事犯、あるいは管理売春という形で悪一面は矯正していきたいというふうに考えております。 次にボーリング場の問題でございますが、ボーリング場が最近どの程度ふえておるかということにつきまして、これも警察で調べた段階でわかっておる状況を申し上げますと、三十九年の二月の調査では、全国でボーリング場は五十七でございました。それが昨年の八月、国会でボーリング場等の問題が問題化されましたときに調べましたら、これが九十七でございます。したがって六カ月間に四十ほどふえたわけでございます。これを本年の三月私どものところでまた再調査いたしましたら、現在これが百三十七全国でございます。百三十七で、開業準備中のものがほかに十四ございますから、遠からず百五十になる予定でございます。やはり相当急激な増加が見られておる状況でございます。 このボーリング場につきまして問題は、昨年の国会でも問題になりましたのは、ボーリング場がいけないというわけではなくて、結局ボーリング場が深夜に行なわれる、深夜に行なわれてしかもそれに青少年がいつまでも出入りしておるということが青少年非行を誘発するのじゃないか、それから付近の静ひつを害するというような点がおもな点であったと思いますが、ボーリング場だけを私どものほうで取り上げて、青少年がどの程度入っておるのか、あるいはどういう非行が行なわれておるのかということについての調査は、実は全国的なまとまったものはないのでございますが、各付県個々にはときどきこれを実施いたしておりまして、大体の傾向はつかんでおるわけでございます。実は、去る五月二十九日の土曜日と五月三十一日の月曜日の二日にわたりまして、夜の十時から深夜にかけてのボーリング場における青少年の入っている状況、そういう点を私の方で全国的に実態調査を命じております。今月の十日過ぎには資料が全部東京に集まるはずでございますので、その段階になりましたら、いまボーリング場でどの程度深夜の営業がなされておるのか、あるいはそれに青少年がどの程度入り込んでおるのかということが、今月の中旬ごろには御報告できるかと思います。現段階では個々的な府県の状況しか実はわからないのでありますが、警視庁と神奈川県では、ときどきそういう実態調査をいたしております。 なお、参考までに申し上げますと、深夜におけるボーリング営業に対して、青少年が入ることはぐあいが悪いというようなことで、条例でそういうボーリング場への少年の深夜の立ち入りを制限をいたしておりますのは、実は東京都だけでございます。それ以外の府県においては、全然そういう制限は法的にはなされておりません。なお、現在全国に百三十七ありますボーリング場に対しましては、先般の国会で問題になりました点を考えまして、現在はどこの省もこれを所管をしていない、全くの自由営業でありますけれども、昨年の法改正における附帯決議にもかんがみまして、警察といたしましては全国の業者に対しまして、自主的に、みずからの力で、みずからの立場で良識的に営業を規制して、そうして世の指弾を浴びることのないよう、特に青少年不良化防止あるいは環境の浄化という点から、業者としては自主的に協力してもらうようにという働きかけをいたしまして、東京におきましては現在三十六ありますボーリング場が、警視庁の指導のもとに大体十二時までで営業を終わる。ただ土曜日と祭日の前日のだけは二時ぐらいまでやる、しかし、青少年は十一時以後立ち入らせないということで、自主的に規制をやっております。ただ、神奈川県あたりでそういう自主規制に従わない者がありまして、一部賞品なりあるいは深夜営業というもので不満な点がありますが、この点いま警察としましては自主的な規制をやるように努力をいたしておる次第でございます。 次に、ヌードスタジオの問題でございますが、このヌードスタジオは、率直に申し上げますと興行場法にいう興行場に当たるわけでございます。したがって、現在全国に約二百二軒のヌードモデルを使ってやるヌードスタジオがございますが、このうちの半数は興行場法による都道府県知事の許可を受けております。あと半数はいろいろな状況で受けてない。ということは、非常に小さなもので、興行場というにはちょっとおかしいじゃないかというような都道府県の知事側の意見もある。あるいは、へんてこな、いかがわしいストリップみたいなものを、知事が許可してやらせるのはどうかというような思惑もありまして、許可を受けてない、あるいは許可を申請してないものが半数ぐらいございますが、半数は許可を受けておるものでございます。 このヌードスタジオにつきましては、警察としましては一応刑法による公然わいせつ、その他の法律に基づきまして、わいせつにおちいるようなものがあったらこれを取り締まっていくということでやっておるわけでございまして、昨年じゅう全部で百七名の検挙をいたしました。ほとんどが公然わいせつが主でございます。ところが、いま問題として私どもちょっと考えておりますのは、相当あくどいヌードスタジオの経営者でございまして、これをわいせつなことをやらせますので検挙しますが、どうもモデルのほうが検挙されてしまう、そうしてそのモデルと経営者の結びつきというのはなかなかむずかしくて、経営者の検挙というのは実は三十一名にしかすぎない。しかもわいせつとしては二十二名しか検挙していないのでございまして、大部分はモデルのほうがその倍以上に実は検挙されているのでございます。したがって、モデルは検挙されても経営者は目をかすめてはまた同じようなことをやるということで実は問題があるのではないか。そういう面ですでにこの委員会におきましていろいろ興行場法の改正等を御検討されると聞いておりますけれども、あるいはそういう面、今後の御参考になるかと存ずる次第でございます。 なお、最後に深夜興行の問題についてちょっと申し上げますが、実は映画館等につきましては、これも興行場法による許可を受けたものでございまして、直接警察としては立ち入り権を持たないわけでございまして、調査は必ずしも万全であるとは申し上げられませんけれども、深夜営業と申しましても、一年じゅう毎日深夜営業をやっているわけではありませんで、大体深夜営業を普通の日でもやるというところは数は少ないわけでございます。ところが土曜日、あるいは祭日となりますと、相当深夜営業の数が多くなる、こういう状況でございまして、現在平日でも、たとえば夜の十一時から以降を深夜営業というふうに考えまして、そういう映画館なり演芸場で午後十一時からやっておるものがどれくらいあるかと申し上げますと、大体三百六十三軒ございます。これは平日でございます。そのうち大部分は東京と名古屋、福岡等でございまして、関西はわりにこれがきびしくてよく守られておるようでございまして、あまりそういう例は少ない。しかもこの三百六十三、平日でございますが、この中で東京では平日でも終夜、朝までずっとぶつ続けにやっておるというのが十九もございます。そのほかに朝の一時からやっておるのを含めますと実に二十四、五になるわけでございます。そういうものが東京にはある。ところが土曜日になりますと、平日が三百六十三でありましたものが四百四十程度にふくれ上がるわけでございます。これは土曜日は夜ふかしが多いということで、映画館の中で普通は深夜営業をやらないものが深夜営業をやるということで、一割以上ふえるわけでございます。この深夜営業、深夜映画、あるいは興行に対する問題は、やはり青少年がどの程度立ち入っておのかが問題であろうかと思いますが、青少年の立ち入り状況を昨年の九月ごろに実施したことがございます。これによりますると大体一つの映画館に二百名程度の観客が平均して入っておる。これはもちろん差はありますけれども二百名程度入っておる。そのうちの一割から一割強、約一〇%から一三%というものが十八歳未満の青少年と認められる。大体一割程度でございます。したがって、深夜興行の問題が出ます場合、厚生省あたりの意見を聞きますと、深夜営業がそう風俗なり衛生に悪いとは思わないという意見もありまして、やはり問題は青少年の問題だと思いますが、一割程度でございます。これもことしになってまたもう一回そういう調査をやってみたいと思っておりますが、一応昨年の調査の結果でございます。 以上簡単でございますが……。
○亀山小委員長 できれば十一時ちょっと過ぎころまでに終わりたいのですが、御質疑があれば……。大石君。
○大石(八)小委員 いま静岡市で、町のはずれといいますか、旧市内には旧市内ですが、ストリップ劇場を経営している。それが市の中央部にストリップ劇場を建てようとしている。そこの中央の人たちがいろいろな形で反対、困るという運動を実はしているわけであります。いまいただいた「警察の窓」でそのところをちょっと見るわけですが、現在ではストリップ劇場は、これを経営すること等には何ら規制する法文は全くないかどうか、その点をお伺いしたい。
○海江田説明員 ストリップ劇場は、興行場法にいう興行場でございます。したがって興行場法による許可が必要でございます。都道府県知事の許可であります。これは興行場法の二条でございましたか、まず興行場を開こうとする場合に都道府県知事の許可を得なければならぬ、そういう規定があります。この前に、建築する場合、たとえはストリップ劇場を今度都心につくろう、町のまん中につくろうという場合には、まずつくる建築について、これは風俗とは関係ありませんけれども、建築について建築基準法上の許可が要ります。それで若干の制限がございます。
○大石(八)小委員 いままで経営していた劇場、映画館をやめまして、そしてストリップ劇場をやっているのですから、建築その他はしっかりしたものなんですよ。その人が今度市の中央部のほうにストリップ劇場をつくろうとするわけでありますから、その建築基準法による基準、そういう点についてはおそらく鉄筋か何からしいのですから問題ないものをつくるだろうと思うのです。土地の人たちはストリップをやるということでは困るといっているのですが、その点に関していえば、何ら規制をするものは現在の段階では私はないように思うのです。現実にストリップ劇場が東京都の中央にもどこにもあるのですから、どこにもそれを規制するものはないように思うのですが、実際問題として何かで規制し得るのかどうか。「警察の窓」のヌードの説明でいえば、「その他の風俗事犯を犯した場合においても、これに対しなんの措置も講ずることができないというたてまえになっている。」というのは、興行場法では規制し得ないたてまえになっておる。そこで非常に風俗をこわすようなひどいことをすれば、それはほかのことでやれるだろう。ことばとしてはここに何もやれないと書いてあるように思いますし、片一方の上のほうには、「ストリップ劇場と変わりのないものとなるので、それらについては興行場営業一般の問題として考え」る以外にない、こう書いている。事実そうだろうと思うのですが、それはやろうとする人の自覚以外にないのでしょうか。法律上の点で、学校が何メートル以内なら困るとか市役所がどうだとか、そういうことで何か規制し得るのでし上うか。その点ひとつ。
○海江田説明員 ただいまの御質問の中で、一つは、建築基準法は鉄筋であればいいということではなくて、たとえばこれは建築基準法の四十九条に規定がございますけれども、住宅区域内においては許可をしないことができるわけでございます。たとえば映画館とか演芸場とか、これは別表の第二に書いてございますけれども、「劇場、映画館、演芸場又は観覧場」「待合、キャバレー、舞踏場」こういうものは住宅区域内では制限ができるわけでございます。現に神戸市では、市の条例でさらにそれをこまかくしまして、劇場、映画館、演芸場または観覧場、こういうものを許可しないという文教地区建築条例というようなものを制定しております。そういう条例がなくても、たとえば盛り場だったら問題はないでしょうが、住宅地域の中にストリップ劇場をつくるような場合には、許可をしないということはできるわけでございます。たださっき言われましたように、風俗営業のように百メートル以内とかそういうものの規定はございません。やはりあくまで静岡県なり市の建築課でいろいろ御判断なさって許可されるのでありましょうから、そういう面の考慮はできるのかどうか、私どもここでは確言できかねますけれども、そういう制限は一つございます。 なお、一つ御参考までに申し上げますと、先般東京の墨田区で同じように、いままで映画館をやっておったものが、はやらないのでストリップ劇場につくりかえるということで、建築基準法による許可の申請があったわけですが、地元民の反対が非常に強くて、それで都のほうにも非常に働きかけがございましたが、結局建築基準法上は許可ぜざるを得ない。許可したが、一般の世論が非常に高まりましたので、業者のほうが自主的にストリップ劇場はやらない、普通の演芸をやるということに切りかえたようであります。一応許可になりましたけれども、そういう事例もございます。
○吉田(賢)小委員 ちょっと一点だけ。非行少年と風俗営業の関係ですが、これはすぐに御答弁いただかなくても資料として出していただいてもよろしゅうございます。要するに風俗営業と少年非行の契機、つまり少年が非行におちいる契機と風俗営業の関係、これをひとつ明確にしたいと思うのです。全国的な傾向と数を明らかにしてみたいと思うのです。 第二点は、風俗営業と少年福祉被害、つまり逆の場合ですね、少年福祉被害の原因について特に重視すべき条件、たとえば外部的な原因が非常に大なのか、あるいは本人、家庭、その他の原因を重視すべきか、こういう点なんです。 何でこんなことを聞くかというと、最近は昨年と比べてさらに少年非行の数が激増しつつあります。そしてまた群をなして発生しつつあります。そういった一つの温床になるんじゃないかというような観察もわれわれしろうとなりにしておるのであります。そういうような意味におきまして、いまの二点はいろいろな角度から、数字やら御判断やら資料やら、そういうものをひとつまとめて至急に出していただけば、風俗営業の今後のあり方につきまして非常に参考になるかと思うのです。それは内容が相当広範になりますので、時間の関係もあるから資料として当委員会にお出し願ってけっこうでございます。よろしゅうございますね。
○海江田説明員 わかりました。
○亀山小委員長 この際、最近保安局長になられました今竹保安局長から発言を求められておりますので、これを許します。今竹保安局長。
○今竹説明員 私、去る十九日の異動で保安局長を命ぜられました今竹でございます。新任早々でございますので、これからよく勉強いたしまして、また先生方の御意見もよく承りまして保安行政を推進してまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○亀山小委員長 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時四分散会