地方行政委員会 第40号
- 発言数
- 108 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1965/05/31
会議録
○中馬委員長 これより会議を開きます。 消防に関する件について調査を進めます。 去る二十三日の室蘭港のタンカー爆発事故の概要について、政府当局から説明を求めます。松村消防庁長官。
○松村政府委員 去る二十三日に発生いたしました室蘭港のタンカー爆発事故につきまして御報告申し上げます。 五月二十三日七時半にノルウェーのタンカー、ハイムバルト号、これは三万五千三百五十五トンでございますが、これが室蘭港の日本石油精製基地の岸壁に接岸しようといたしまして、船首の右舷を岸壁に衝突させ、第一船倉が破壊されまして、これは原油を積んでおったのでございますが、この破壊によって海面に原油が流出いたしました。この海面に流出いたしました原油に、このタンカーについておりました引き船が——これはいま詳細に調査中で確かなことはまだわかりませんが、一部にはこの引き船の石油ストーブの火が何らかの事由で引火をして海面火災が起こり、それがまた船に積んであります原油に引火してタンカーの爆発が次から次へと起きたものと一部では考えられております。なお、この点については詳細今後の調査を待たなければなりませんが、いずれにいたしましても第一船倉の破壊による原油の流出を原因として海面は火災になりますし、タンカーは爆発、火災を起こしておるのでございます。これによりまして、死者三名、行くえ不明七名、重軽傷十名を出しております。 この事故に対しまして、海面に広がりました油火災を室蘭市の消防本部は日本石油、富士製鉄、日本製鋼の協力のもとに、全部で化学車四台をもって消火いたしますととも一に、さらに進んではしけにこの四台の化学車を積み込みまして、海上からタンカーの消火に当たったのでございます。なお、さらに進んで室蘭消防署長以下二十二名は、このタンカーに乗り込みまして、そして消火にも当たったのでございます。ところが、タンカーが次から次に誘爆をしていくおそれがありますし、鉄板でございますので、なかなか火災の現場に近づいて消火に当たることも困難でありましたので、撤退をいたしたのでございます。 そこで、次には陸上からホースを延長いたしまして、ヘリコプターによってつり下げまして上から放水を行なったのでございますが、これは効果があまりございませんので中止をいたしたような次第でございます。 そこで、消防についての一応の責任の所在関係を申し上げておきますが、海上の火災についての消火ということは、これは海上保安庁の責任になっております。船舶につきましては、岸壁につながれておる船舶についてまで地元消防の責任ということになっております。しかし、そういう責任の所在の有無にかかわりませず、いま申しましたように、地元の消防は危険をおかして船にまで乗り込んで消火に当たる、こういうことをやりまして、全力をあげて海上保安庁とともに船舶、海上の火災の消火に当たったのでございます。しかし、いま申し上げましたように、いかなる方途を講じましても、海面火災のほうは鎮火できたのでございますけれども、船舶そのものの火災の鎮火というものはきわめて困難でございまして、結局消防といたしましては、岸壁にあります石油タンクに火が移ることを警戒をし、これを予防しますために、室蘭市の消防本部と近隣の市町村と協力したしまして、二十七台の消防車と消防隊員二百七十名をもって岸壁の石油タンク六十五基を冷水で冷やしまして予防に当たってきたのでございます。こういうふうにいたしまして、幸い陸上への延焼ということは食いとめることができたのでございますし、また海面の火災も鎮火することはできましたが、船舶の火災につきましては自然にこれが消えていくのを待つよりほかにいたし方ない状況になりまして、その船舶の火もだんだん下火になりまして、今日なお煙を少し出しておりますが、いずれ間もなく鎮火していくものと考えられるのでございます。 この間におきまして、消防庁といたしましては、すぐに教養課長外三名を現地に派遣いたしまして、現地の消防についていろいろ指導、助言をいたしますとともに、また北海道の知事の要請によりましてあわの薬剤二万八千リットルを自衛隊機と米軍機により空輸いたしたのでございます。 今度の事件の概要は大体以上のような状況でございます。
○中馬委員長 本問題について質疑の通告がありますので、これを許します。安井吉典君。
○安井委員 海上保安庁において、あるいは運輸省において、ただいまの御報告につけ加える点がありましたらお願いしたいと思います。
○渋谷説明員 大体消防庁から申し上げたとおりであります。
○安井委員 事故の原因につきましては、なお詳細調査中だということでありますが、いま調査をされているのはどこの役所ですか。海上保安庁ですか。運輸省ですか。その所轄に基づきまして、正確なことはもちろん言えないでありましょうけれども、大体こういうような点が重要ではないかと思うような点がありましたら、ひとつこの際御発表願いたいと思います。
○渋谷説明員 まだ原因につきましては調査中でございまして、正確に申し上げることはできませんですが、本船が横づけいたしますときに水先人が若干目測を誤ったといいますか、操船の判断を誤ったのが原因ではないかと思われます。
○安井委員 運輸省からもおいででございますが、いまの海上保安庁からの御答弁によりましても、水先案内人の手違い、またはパイロットと本船の操舵との関係の行き違いというふうな点に問題があるのではないかというふうなお話でありますが、水先案内人の技術がこの場合に非常に劣っていたのではないか、あるいはまた相当訓練されていた人であっても、最近の情勢は人が足りないもので、非常に過労で、十分な判断を行なう余裕のないような状態にあったのではないか、そういうような点が想像されるわけでありますが、どうでしょう。
○渋谷説明員 大体運輸省の海運局の所掌だと思いますが、技術があまり劣っておったとは考えませんが、非常に大型船が入港する機会が少ないので、そういった運航上の手違いが起こったかと考えております。
○安井委員 しかし、その点は最終段階で、審判上の結論を出す段階で非常に重夫なんですよ。そのいかんによりましてその補償の責任をどこへ持っていくかということにもずいぶん関係があるわけでありますが、その点についてはもう少し正確な把握はありますか。
○渋谷説明員 ございません。
○安井委員 それはそれを把握するような立場の人がきょう来てないということですね。
○渋谷説明員 そうです。
○安井委員 それではその問題につきましては別な機会に譲りたいと思いますが、いずれにしてもどうも大型のタンカーが入港する場合に——今度の場合も新聞の報道によりますと相当なスピードで接岸をしようとしているというふうな印象を受けるわけであります。あるいはまたそのターンのしかたなんかも、もう少しあの港の実情に即したようなやり方でなくてはならないのではないか、こういうような点、疑問を持たざるを得ないわけでありますが、きょうは担当官がおられませんが、こういうような場合の港湾運航の問題につきましては、ぜひ運輸省も慎重な指導で臨んでいただかなくてはならないと思います。 そこできょう特に伺いたいのは、この問題が消防と海上保安庁との管轄の接点に起きた事件であるという点で、そういう現行消防制度の組織問題にからむ事案だというふうな印象を受けるものですから、まずその点から伺ってまいりたいと思います。 先ほど消防庁長官からもお話がありましたように、海上火災は保安庁で、岸壁係留後は消防のほうの所管になる、こういうことであります。そういたしますと、この場合はまだ係留は行なわれないで、もう岸にすれすれまできている、岸にぶつかったのですから。しかし係留されてないわけです。動いているのですから。しかしその場合は係留されたもされないも、もう紙一重のような問題であります。その所管の問題につきまして、いまのようなこういう仕組みでいいかどうか、そういうような点についてひとつお考えを消防庁並びに海上保安庁の双方から伺いたいと思います。
○松村政府委員 この問題につきましては、海上保安庁、消防庁、それぞれ検討すべき問題もあろうかと思いますが、現在のところは、いま申しましたような責任の分担でやっておるわけでございます。ただ先ほども申しましたように、責任の所在はそういうふうになっておりますけれども、地元の消防としましては、持てる消防力をいつも海上保安庁と協力する態勢で、責任以外の事柄につきましても全力をあげて消防に従事しておりますので、協力関係を持って十分やっていけることができると考えております。
○渋谷説明員 ほぼ同様な意見でございます。
○安井委員 これは船舶火災というものだろうと思うのですけれども、海上保安庁のこれについてこれまでの取り組みは、どういうふうな組織なり活動なりがあったかという点についてひとつ伺いたいと思います。
○渋谷説明員 油の火災につきましては、最近の室蘭の火災と横浜港に起きました火災でございますが、これには消防艇が二隻、ほかに横浜から巡視艇が参りまして、ちょうど運河でございましたから、消防庁と協力して消火に当たっております。 その他の火災につきましては、最近紀州沖で二隻の貨物船が火災を起こしたのでありますが、これを消火して港内に曳航しております。その他ごくわずかの火災等がございますが、これは単独で、あるいは消防庁と協力しまして消火しておる件数が相当たくさんございます。
○安井委員 今度の場合、海上保安庁と消防庁の消防力は、両方ともこの資料に出ておりますが、比較いたしますと、海上保安庁側の消防体制というものは、消防側に比べて何か非常に弱いという印象を受けるわけでありますが、その点はどうですか。
○渋谷説明員 おっしゃるとおりでございます。
○安井委員 そういう点において、消防と海上保安庁との関係について若干疑問が出てくるわけでありますが、その協力関係というのはどういうような仕組みで行なわれておるわけですか。
○松村政府委員 ただいまお話し申し上げましたように、消防の任務は陸上、並びに岸壁に係留されておる船舶ということでございますので、そういうものを対象にして消防力を整備いたしております。したがいまして港によりましては、あるいは港所在の市町村によりましては、陸上から消火に当たるだけでなく、海上から岸壁付近の火災、あるいは岸壁係留の船に対する消火に当たることができますように消防艇を備えておる地元の市町村もございます。しかし、一般的には任務が任務でございますから、消防艇というような、海上火災に当てはまる消防力は持っておりませんが、海上保安庁のほうでは海面火災に対する責任者として、消防艇、巡視船等を保有されておると思いますが、これは話を聞きますと、非常に力が弱いようでございます。そこで協力関係と申しましても、任務が先ほどからお話ししておりますように分かれておりますので、それぞれそれに対応するように消防力を整備、充実しておるわけでございますが、いざ事故が発生いたしますと、これはその任務の所在のいかんを問わず、地元消防のほうも、その力の範囲内において、海上のほうへも進出して、海上保安庁に協力いたしますし、あるいは海上保安庁のほうも、陸上の岸壁等の火災に協力される場合もあると思います。これはその場の状況によって、両者ができるだけ協力して事故の鎮圧に当たるということでございまして、平素からどういうふうにするということも、おそらく地元ではある程度協議はいたしておると思いますが、きまった協力の体制というものは別にないと思います。ただこれはずっと以前でございますが、昭和二十四年に海上保安庁と地元消防機関との間で業務協定という基本的な協定をいたしております。それに基づいて現地では実情に即した連絡、協議をいたしておることと存じます。
○安井委員 この場合協力といいますけれども、現実に陸の消防が中心になって、このいただきました表からすると、もう八割から九割くらいは陸の消防がやっているような印象を受けるのですが、協力といってもどっちが協力なのか。両方が出てますから協力関係には違いないでしょう。力という字を三つ書いたら協という字ですからそうなるかもしれませんけれども、どうもこれはあべこべのような気がするわけですね。そこでこの場合の総合的な指揮の責任はだれがとったわけですか。
○渋谷説明員 陸上に設置されました対策本部が指揮と申しますか、いろいろ手配をしたようでございます。
○松村政府委員 いま海上保安庁のほうからお答えがありましたように、今回も市の災害対策本部を設けまして、そこが指揮の元締めになる、こういう体制になっております。
○安井委員 先ほどからのお答えによりますと、消防の責任は市なわけですね、自治体消防ですから。しかし船舶火災、海上火災というのは海上保安庁の責任のもので、自治体が主体になるというようなものではないというような印象を私は受けるわけですが、その点はどうなんですか。一体この責任はだれなのですか、もっとはっきりしていただきたいと思います。
○渋谷説明員 海上保安庁が責任をとるべきであり、保安部長が指揮をするわけでございますが、何、ぶんにも先生のおっしゃるように勢力が微弱なのでそういう結果になったわけでございます。
○安井委員 これは消防庁と海上保安庁という立場なら、国の機関ですからそう問題は起こらないと思うのですよ。しかし、現地へ行きましたら、また現地へ行かなくても、消防の責任は消防庁長官でなしに市町村のわけですから、現実には市町村と国という協力関係にはなるわけです。それで海上保安というのは保安部という国の機関を置いて国の責任だというふうに法律はきめておるが、実は地元の市町村が金も出すし、今度の出動では科学消防ですから、これはたいへんな出費だろうと思うのですよ。国の機関に市町村がどんどん金を出して、市町村だけが主体になってやって、やっと今日の段階に来ておる。しかし、火はまだくすぶっておるそうですが、そういうような点において私は問題があるのではないかと思います。中央や地方の防災会議の段階では、この問題についてはどんな連絡が行なわれておるわけですか。
○松村政府委員 中央の防災会議はこの件については開かれておりません。
○安井委員 今後も起きるかもしれないし、あるいはもっと大きな事故になるかもしれないというような場合も一あるのでありますが、そういうような場合の任務分担の問題が出てくると思うのです。いまのような仕組みでいいと消防庁はお考えですかどうですか。
○松村政府委員 これにつきましてはいろいろ問題点もあろうかと思いますけれども、現段階としては、先ほど申しましたように、現地において両者の協力によって対処できると考えております。
○安井委員 今度のこの協力関係の中で、海上保安庁自身は自分の経費でまかなったわけです。しかし、消防のほうは地元の室蘭市、あるいは付近の市町村も応援にかけつけているようでありますが、市町村側の出費はどれくらいになっておるか、そういうようなお調べはできておりますか。
○松村政府委員 ただいまわかっておりますのは、消火薬剤の使用量が七千百リットルでございますが、これに相当する金額は二百数十万円でございますけれども、しかしそのほかにもいろいろ出動に伴う経費がございますので、その詳細なことはわかりませんが、薬剤の使用量に関する限りはそういう金額になっております。
○安井委員 二十四年に海上保安庁と消防との間の業務協定が行なわれているということを伺うわけでありますが、これは室蘭市と、それから室蘭の管轄になっております海上保安部との間の現実の業務協定がすでにできておるかどうかということが一つと、その場合におきまして、お互いに生じた費用の分担についてはどういうふうな協定になっておりますか、あるいはまた従来のしきたりはどうなのか、それをひとつ伺います。
○松村政府委員 市と海上保安部との協定はつくられてあるそうでございますが、費用の分担についてはいまここでわかりかねます。
○安井委員 二十四年といいますと、だいぶ古くなるわけでありますが、一応その業務協定のひな型といいますか、そういうようなものがありましたら、あるいはまた現実に室蘭市の場合におけるものでもけっこうでございますが、ひとつ資料として御提出をお願いしておきたいと思います。 海上保安庁のほうにさらに伺いますが、最近における日本の石油産業の伸び方、そういう中で類推されますことは、外国からのタンカーが一年一年日本へくるのがふえてくるし、しかもそれが大型化されてきている、こういう傾向があるわけです。これは室蘭の場合もそうでありますけれども、東京湾において何か衝突事故でも起きて、油が東京湾に流れ出して、それに火がついて、それが高潮か何かで東京に押し寄せてくるというふうな事態がもし万一起きるとすれば、東京じゅうそれこそ火の海になってしまうわけです。こういうふうなおそろしい事態が、起きなければこれは何よりでありますけれども、起きるという予想の上に立って、海上保安の責任を負っております海上保安庁としては、十分準備が必要ではないかと思うのであります。そういうような、東京湾だけを私は申し上げるわけじゃなしに、今日特に石油コンビナートがたくさんできております。企業がどんどん伸びていく、埋め立てが行なわれてそこにタンクが林立していく、こういうようなわけで、基地があちこちにできることによって、少なくも石油タンカーの動きの範囲というものも全国的な広がりを見せつつある、こういう事態ではないかと思います。基地というのは、いままでわりと少なかったわけですね。それが最近はコンビナートが一ぱいできているものですから、範囲も広がってきている。こういう事態に即応するような体制がどうもできていないような気がするわけです。今度の室蘭の事態で、はしなくもそういう弱点を暴露したというふうな気がするわけでありますが、今後における計画はどうなのか、どういう御意向で対策をお立てになるか伺いたいと思います。
○渋谷説明員 まだ十分に策定はされておりませんが、強力な化学消防艇を各基地の付近に置きたいというふうに考えております。 それから先生のおっしゃいましたように、タンカーの火災で東京湾全体が火の海になるといったような事態までは想像しているわけではございませんが、できるだけ火災の初期に対応するように、各基地に一隻ぐらいずつ、できれば一隻ずつ強力な消防艇を準備したいというふうに考えております。
○安井委員 化学消防艇は、いま十分働き得る形になっておるものはどれくらいあるんですか。
○渋谷説明員 化学消防艇として建造されたものはございません。毎年予算要求はしておりますが、通過していないわけであります。それから専門の消防艇というのが六隻、巡視艇、巡視船がそれぞれ消火設備を持っており、またそれぞれに化学消火剤を積載さしておるわけでございますが、それで十分とは申しかねます。
○安井委員 一応の目標として、どれくらいの消防艇と化学消防艇とを準備すれば間に合うかという御計画をお持ちですか。
○渋谷説明員 必要にして十分という計画はまだできておりませんが、各基地に一隻ずつとりあえず持ちたいというふうに考えております。
○安井委員 基地というものは幾つぐらいあるのですか。それによって隻数が出るんでしょう。
○渋谷説明員 コンビナートの数が海岸に大体十九カ所くらいあると思います。
○安井委員 いま渋谷警備救難監のお話を伺っておりまして、どうも寒気がしてくるような気がするのです。一体そんなことでいいのですか。すでに三十七年の十一月十八日に、横浜の京浜運河の事故がありましたね。四十年五月十三日にも横浜の大黒運河での第三東亜丸の爆発事故もありました。三十七年段階よりも四十年の今日になってくれば、ますますこういうような事故が起きる可能性もふえてくると私は思います。さっきも申し上げたように、現実に石油の消費量がふえておるわけですからそういうことだと思うのです。そういう段階でいまのような御計画や熱意のなさでは、私は問題の解決はできないのじゃないかと思うのです。もう少し真剣な取り組みでやっていただかなければ、私は東京湾が火の海になるという一つのことを例として申し上げましたけれども、そういうおそろしい事態が起きてからでは間に合わないのです。またこんなものをつくったって、いつ使うかわからないので非常にむだなように見えます。消防というものはみんなそんなものです。消防などというものはあくまで非生産的に見えます。しかし万一起きたら相当の生産の蓄積までを全部ゼロにしてしまうくらいな、そういう問題を起こす可能性があるわけですから、それに対する予防としての値打ちがあるわけです。だから高度経済成長政策で、どんどん施設だけはつくったって、そんなものをゼロにするくらいのおそろしさを災害なるものは持っておるわけです。だから生産施設の中には、災害予防対策も含めてその総和がほんとうの生産施設でなければいかぬわけです。そういうような考え方で進まなければどうにもならないわけで、これはちょうど便所のない家をつくるようなものです。災害の予防施設を持たない生産施設というもの、日本全体の生産計画の一つのゆがみが今度の室蘭にも出てきておるのだろうと思うし、こういう問題を起こす可能性か一ぱいあるということを、いまのあなたの御答弁の中から私は知るわけであります。これはもっと政府にふんどしを締めてかかってもらわなければいけないと思います。 きょうは大臣に出てもらいましても、もう二、三日でみんな首になるそうですから、これはひとつ機会を改めてまた申し上げたいと思いますけれども、そういうようなお気持ちで役人の皆さんががんばってもらわなければ、大臣はどんどん首がすげかえになってしまえばそれっきりかもしれないけれども、そういう仕事の良心というようなものを皆さんのところで残しておいてもらって、どんどん主張してもらいたいと思う。 それから救命艇というようなものもお持ちでしょうか。いま消防のほうは、救命という仕事が非常に大きな要素を占めてきております。今度の一タンカーの事故でも、これはなかなか救えなかったかもしれないけれども、やはりとうとい人命をなくしているわけですね。これは外国人ですけれども、日本人も死んでいます。海難事故等において、人間の命を救うことを中心とする、そういう船をやはり十分準備しておく必要があると思うのですが、その点はどうですか。
○渋谷説明員 火災の場合に救出する救命艇、あるいは荒天の場合の遭難船を救助する救命艇とあります。その状況によって違いますが、救命艇は必要にして十分ではないかもしれませんが、それぞれ持っております。救命艇と名をつけたものもございますが、普通の、たとえば室蘭の場合にも一巡視艇が四隻おりますので、これらが相当活動したわけでございます。
○安井委員 それらの船も一もちろん動いたでしょう。しかし、それはもういろいろ、室蘭の港の中にいるばかりじゃなしに、あの地帯全体のパトロールをやるわけでしょう。船はいつもいるわけじゃないですね。だから最初に申し上げたように、化学消防艇さえない段階では、お医者さんを乗せて動き回れるような、十分な活動力を持った船を持てといったって、それはなかなか無理かもしれませんが、しかしながら、やはりそこまで配慮の届いた海上保安庁であってほしいと私は思うわけです。消防は、最近は大都市などはそれくらい充実してきておるわけですから、その点ひとつ申し上げているわけです。 そこで、今度は陸上のほうでありますが、最近のいわゆる高度成長政策の中で、新産都市建設だとか、工業整備特別地域の設定でありますとか、そういうような形でどんどん危険物を貯蔵するもの、あるいはまたそれを原料とした製造工業等がふえてきているわけです。しかしながら、たとえば四日市の例を見ても、もう市街地のすぐそばにできているわけですよ。どうも全体的な施設というものが人間の命を大切にするとか、住民の生活を守るとか、そういうようなものの考慮なしにどんどん進められてきている。こういうような点を指摘しなくてはならないと思います。もう少し石油タンク等は市街地から離れたところにすべきだし、それからタンカーも、あのでかい、危険物を満載したようなものが岸壁に近づいてくるというようなことではなしに、もう少し海の——海のまん中では困りますけれども、港の出口辺にとめて、そこからパイブで送るとか、何かもう少し知恵を働かしてもいいものだと思います。もっとも、そういう知恵を働かせますと、すぐ金が要るものだから、安上がりでやってしまって、問題を起こしてしまう、こういうくせが日本にあるわけですが、そういう点をまず指摘しなくてはならないと思います。そうでなければ、いかに海上保安庁が化学消防艇を使い切れないほどたくさんお持ちになったって、消防力を幾ら充実したってどうにもならぬわけですよ。それ以前の問題がたくさんある。やはり企業そのものにもう少し責任を持たせる体制がなくてはならぬわけでありますが、きょうはそういうほうの担当官がお見えになっておりませんので、別にお答えは要りませんけれども、私はそういうことをまずはっきりと申し上げておかなくてはならないと思います。そういう第一次的なものがあって、それから第二次的に地元の消防体制、こういうようなものが考えられなくてはならぬと思うわけです。 ところで、その地元の地方自治体における消防力でありますが、科学消防の充実の問題については、去年の新潟地震や、あるいは品川の事故等にかんがみて、ことしも一法律の改正まで行なって、科学消防力充実の措置が講ぜられつつあります。しかし予算はほんのわずかしかついていないで、十分ではない。こういうふうな事態であり、したがって、今度のこの消火についても、海上保安庁はほんのちょっぴり、消防のほうが相当——このくらいの協力であったかもしれませんけれども、その上に米軍がたくさんの消火剤を運んできて、ヘリコプターからつぎ込んでもらう。そういうようなことで、最後はやはり米軍の力をたよって消火活動を続けたというふうな状態だったと思います。国防のほうは別として、もう少し防災のための自衛力の増強を日本はやらぬと、消防の場合まで、何かというと、最後はアメリカに頼んでやってもらう。新潟のときもそうです。こういうばかげた体制では私はならぬと思うわけです。だから陸上の消防の場合も、化学車がもっとたくさんなければいけない。今度の場合も室蘭市には一台しかない。それぞれの進出している企業の持っている三台と合わせて四台だけが働いた、こういうふうなさっきの御報告でありますが、それではどうにもならぬと思います。もっとも今度のような事故の拡大の段階では、これは処置ないでしょうけれども、科学消防というのは初期消火ですからね。早いところ、ばっとやってしまう。そういうための設備が十分なければいけない。 そこでこの際、消防庁長官に伺いたいのは、一口に化学車といっても、いろいろな化学車が必要なわけですね。事故だけが対象でないわけですから、その他の消火のためにも必要な場合も出てまいります。そういう化学車の規格の問題にはどういうふうな取り組みになっているか。 それからヘリコプターくらいは消防庁は持つべきではないか。全国の市町村にみんなヘリコプターを持てっだって、これは無理ですが、それくらい持つべきではないか。たしか予算要求はしたが、削られたというふうに聞いておりますけれども、もう少し、アメリカ軍にたよらなければいけないというふうなばかげたことじゃなしに、今度のこういう事故を契機としても、それくらいの措置は必要ではないか。 それからもう一つは、消火剤の問題でありますが、消防車だけを買っても、消火剤が予算がないと十分に準備できない、こういうようなことになるのではないかと思います。その問題についてはどういうふうにお考えか、当面その点についてひとつ伺いたいと思います。
○松村政府委員 化学消防車につきましては、本年から二億五千万円の三分の一補助金、それに三分の一起債、地元負担三分の一ということでその整備、充実をはかることにいたしておりますが、この規格につきましては、都市の状況によって、大、中、小ありますので、本年それらについて一応規格を定めまして、これを金額の点から申し上げますと、大きなものは八百三十四万円、小さなもので三百六十万円、その間に数段階の消防車についての規格を定めております。 それから、ヘリコプターにつきましては、今日のような災害に対処いたしますには、 ヘリコプターが必要だと考えます。そこで、消防庁としましては、せめてブロックの中心都市にはヘリコプターの少なくとも一台くらいは備えておいて、それをいざ事故の発生した場合には活用する方途を考えておるわけでございますが、これもなかなか金がかかりますので、補助金を出しませんと地元としては整備しにくうございますので、本年の予算で、東京都にヘリコプターの補助金を出す予算を要求いたしたのでございますが、本年は残念なことに削減されたような次第でございます。来年以降において、このヘリコプターの整備ということには力を尽くしてまいりたいと思います。 消火剤につきましては、これは金のかかるものでございまして、原液二百リッターで数万円するものでございます。そこで、この消火剤の使用ということにはなかなか金がかかりますし、これを地元に負担させるということは、非常な負担をしいることになるのでございますが、これをいま、地元の消火剤の蓄積に、何らか財政上の措置を講ずるということは考えておりませんが、今回のように、ある地点に災害が発生しました場合に、それに間に合わせる消火剤を、一都道府県に二、三カ所くらい蓄積をしておいて、それで災害の発生にも対処したらどうか、こういうふうに考えまして、これも本年度、そういう仕事を府県にやってもらって、それに国が経費をその半分持つという構想でございましたが、これも残念なことにことしの予算要求で削減されたのでございますが、このことも、ひとつ来年度以降については努力を尽くしてまいりたい、こういうふうに考えております。
○安井委員 いまのお話によれば、ヘリコプターも、消火剤の予算も一、どちらも、当初予算に落とされてしまって何もない、こういうことでありますが、少なくともこの室蘭の事故、あるいは去年の新潟の事故、そういうような特別な事故の際に一は、特別交付税でその分は見てやるとか、それくらいの措置は当然できると思うのですが、その点はどうですか。
○松村政府委員 そういう場合におきましては、当然、特別交付税等で処置すべきも一のと思います。ただ、いままでの実例を申し上げますと、四日市、新潟等でございましたが、これは地元の話し合いで、会社側が消火剤の費用を負担をいたした実情でございます。
○安井委員 それらの点について今度の場合、会社が負担をしてくれればそれでいいわけですけれども、原因がどこにあるかというふうな問題がからんで、いろいろな問題点も出てまいりますので、そういうふうな情勢を見ながら、関係の市町村だけが持たなければならないような事態が起きれば、やはり特交で処理するとか、そういうきっちりした措置を当然行なうべきだと思いますが、どうですか。
○松村政府委員 今度の件につきましても、いまお話しのように、いろいろ原因がふくそうしておりますが、その原因を明らかにすることによって、会社側のためにいろいろ消火防衛に当たったということでありますならば、会社側もその応分の負担をしてもらうことが妥当ではないかと思いますが、なお、それらの措置を講じた上で、地元の負担すべきものについては、特別交付税等で措置されることが至当だと考えます。
○安井委員 時間もだいぶ過ぎていますし、それからあとで細谷さんから関連質問がありますので、最後に被害に対する対策について伺っておきたいと思います。 入港禁止が行なわれたために、港外で貸物船が約七十隻ほど停泊して、荷役のストップが行なわれ、滞船料がかさむというふうな問題も被害の一つとして起きているようです。それからさらに漁業も、港の中に流れ出した原油のため、ちょうどコンブやそれからホッキ、ウニ、ホタテガイ、あるいはまたいろいろな海藻類、こういうものに壊滅的な打撃が与えられているようです。漁民は約四百世帯、それに漁網や、それからはしけの類も一相当焼失をしているように聞くわけでありますが、こういう被害の実態について、運輸省並びに水産庁で調査の結果がありましたらこの際御発表願いたいと思います。
○山中説明員 水産庁のほうでは、ただいま現地のほうへ照会して、とりあえず電話等で判明いたしました段階でございますけれども、漁船が八隻ばかり全焼、または半焼しております。それから、付近に干してありました漁具類、網とか綱等、こういうものが相当、約四、五十万円ほど焼けてしまった。それから、海藻は、いまも先生がお話しになりましたように、かなりやられたのではないか。ただし、これはやや深いところのものはあるいは助かるかもしれませんが、浅いところのものは、油があとで沈みますので、そうするとだめになってしまう。深いところのものも、油が上で燃えてしまって、全部燃えてしまえばいいのですが、おそらく灰分のようなものは相当出るのではないかと思います。そういうものが沈降しますと、上にかぶさってまいりまして被害が出ます。しかしこれもいまのところまだどのくらいのものか判明いたしておりません。現在調査中でございます。 以上でございます。
○栗栖説明員 運輸省の港湾局でございますが、先ほど御質問になりました滞船による損失の状況は正確につかんでおりません。
○安井委員 いずれもまだ損害額を正確につかんでおられないようでありますが、もっともまだ船は燃えているそうで、最後の余じんがくすぶっている段階ですから、いま正確にここで発表をお願いしても無理かもしれませんけれども、しかし取り急いでやはり実態だけはつかんでおいていただく必要があると思います。 それから、水産庁のほうが現実に焼失したものについてはつかみやすいわけですが、ただ海草だとか貝類だとか、こういうようなことになりますと、なかなか把握がめんどうだと思います。得べかりし収穫ということになるわけですから、めんどうだと思いますけれども、しかし常識的に、あるいは技術的に情勢を十分に見きわめれば、判断というものはつくと思うのです。それはやはりぴっちりとつかんでいただく必要があると思います。 そこでこの補償の問題が出てくるわけでありますが、損害はどういうふうにして補償されるお見込みか、これをひとつ伺います。
○山中説明員 漁船の損害につきましては、その船が漁船損害補償法に基づきます1私どものほうで普通漁船保険と申しておりますが、あの保険に入っておれば、あの保険で当然見てもらえます。ただし中に無動力船が一あそこは比較的無動力船が多い地方でございまして、これは入っていないのが多いのじゃないかと思われますので、この点が懸念されます。 それから漁獲物につきましては、その漁業協同組合なり、その個人が、現在漁業共済というのがございまして、その漁業共済に入っておれば、これまたある程度補償されますが、入っておりませんと、これはやはりどこかを相手どって損害賠償なり何なり請求しないとできないということであります。
○栗栖説明員 ただいま御質問の船舶の関係でございますが、担当の局が来ておりませんので、ちょっと私からは申しかねます。
○安井委員 船舶のほうは呼んでないのですか。−各種の保険の類がある。しかし、それに関係のないものは補償責任者が補償すべきだ、いまの御答弁の中から察しられますことは、こういうことだろうと思うのです。この補償責任はだれになるというふうにお考えですか。
○渋谷説明員 これは海難審判の結果を待たないと申し上げられないわけでございます。
○安井委員 被害を受けた人は、それまでどうすればいいのですか。これはもう被害を受けた人に関連を持っております。運輸省のほうは関係担当官がいないそうですから、水産庁に伺いましょう。
○山中説明員 漁業関係では農林漁業金融公庫、あるいは県の漁業信用協同組合連合会、そういうようなところで、生産自体に対しまする資金はある程度めんどうが見られると思います。ただし特に安くとかなんとかいうことは、簡単にできるかどうか、なかなか問題であろうかと思います。
○安井委員 漁民は請求権があるはずですね。そういたしますと、その請求権はだれに請求すればいいのですか。
○山中説明員 今回の場合、先ほども一保安庁のほうで御答弁になりましたように、どこが最終的の責を負うかどうかという点で、今回に限って申し上げることはちょっとむずかしいかと思いますが、類似一事件では、かつて東京湾で外国の船が油を相当流して、それがノリの漁業にひどい損害を与えましたときは、ノリ漁民は油を流した船会社から損害は補償してもらった。損害すっかりといりわけではありませんけれども、損害のかなりの部分を、見舞い金というかっこうだったかもしれません、出してもらったという事例はございます。
○安井委員 これは海難審判の結果、船長だとか水先案内人が責任者になる場合も出てくるわけですね。そういう事態において、巨額な補償というようなものが必要になった場合、これはずいぶん大きな問題が出てくると思うのですが、そういう点はどうお考えですか。
○中馬委員長 船長の場合は、会社に責任あるのじゃないですか。
○渋谷説明員 そうです。船長の場合は、船会社が責任を持ちます。
○安井委員 どうもお返事がはっきりしませんで、きょうおいでいただきましたけれども、これじゃ何にも明らかにならぬ。これは担当者でない人が来られたことによるかもしれませんけれども、ひとつ、この被害がどういう状態なのか、これに対する補償措置についてはどう考えられるか、これは運輸省、水産庁、それからほかの各省庁も関係があるかもしれませんけれども、そういう資料をはっきりお出しを願いたい。きょうここでお答えを願えなかったから、そのことをお願いしておきたいと思います。被害の実態と、船舶保険や上原油保険等での処理見込み等もあると思うのです。あるいは漁船保険や漁業災害保険等の措置される見込みのものもあると思います。しかしそれ以外の見込み額はどれくらいで、それをどこにどう請求されるべきかということ、それを明らかにすべきだと思います。 それから水産庁の漁政部長には、これはいまでもはっきりお答えを願えると思うのですが、沿岸漁民というのは非常に零細であります。この室蘭付近においても決してその例外ではありません。当面船がなくなったり、網がなくなったり、あるいはまた収穫が得られそうもないという事態に対しましては、金融措置でも行なってつないでいくべきだと思います。そのためのつなぎ資金も、船あるいは漁具というものだけでは済まないので、生活保障的なものも含めた金融措置でなければ、私はこれらの四百世帯に余る人たちは非常に苦しい事態におちいるのではないかと思うのでありますが、その点いまはっきり伺っておきたいと思います。
○山中説明員 生活費金的なものを見る金融は、まだ制度的には確立されておりませんのでございますが、いまの御趣旨にのっとったかっこうで、何らかの方法を直ちに、できるだけ早く立ち上がれるように、道庁あるいはまた市のほうとも連絡をとって検討してまいりたいというふうに考えております。
○安井委員 それじゃ最後に、きょう私が提起いたしましたこの問題の一つの要点は、陸上の消防と海上保安との接点の問題であって、もう何分かあとなら、この船は岸壁に着いていたわけでしょう。そうなれば、この問題の処理の責任は全部消防だったはずです。それが着く前のできごとであったために海上保安庁の責任であり、海上保安庁はきわめて無力だったから消防のほうの協力のほうがほんものになってしまっている。こういうふうな事態だと思うのです。やはりこの接点というのが常に盲点にもなりがちなわけでありますから、この組織について今後さらに十分な検討をひとつお願いをいたしたいこと、それから科学消防の問題について、その充実の方途を一そう強力に講ぜられるべきでありますが、市町村の段階では、薬剤の問題に非常に大きな関心が向いておりますから、それについて消耗した薬剤の補給なり、あるいはまたそれに対する費用の問題の解決の道を講じていただきたいこと、海上保安庁のほうでは今日の段階で、もう少し真剣になって、保安設備を充実拡充することに御努力願いたいこと、最後に損害の補償については、きょうは十分にお答えが得られませんでしたけれども一、ひとつこれならだいじょうぶだと思われる措置を、それぞれの管轄に従って処置願いたいこと、これだけをお願い申し上げまして終わりたいと思います。
○中馬委員長 細谷治嘉君。
○細谷委員 いま安井委員から消防と運輸省との間の接点の問題が出たわけでありますが、横浜のタンカーの爆発、それに引き続いて二十三日の室蘭の港のタンカーの爆発、昨日テレビを見ますと三十億なり四十億くらいの損害だ、こういうことをきのうテレビのニュースで放送しておったのですが、その接点の問題についても消防庁長官にお尋ねしたいのでありますが、三十四年に消防法が改正されまして、第三章の「危険物」という中に、第十六条の六というのが設けられたわけです。それには「この章の規定は、航空機、船舶、鉄道及び軌道による危険物の貯蔵、運搬、詰替その他の取扱には、これを適用しない。」こういうふうに書いてありまして、端的申し上げますと、油タンクが燃えようが燃えまいが、消防庁は手を出しなさんな、こういう規定になっておるわけなんです。これに対して運輸省のほうでは危険物船舶運送及び貯蔵規則、こういう規則があるわけです。私はお尋ねしたいのは、その接点の問題としてこの十六条の六というのを一体どう考えておるのか、これをまず長官にお尋ねしたい。
○松村政府委員 この十六条の六は危険物の規定を整備いたしました昭和三十四年、そのときにこの規定が設けられたものと考えますが、これはもう危険物に関する限りの問題でざだいますが、その貯蔵、運搬、詰めかえその他の取り扱いにつきましては航空機、船舶、鉄道、軌道、こういうものはそれぞれの所管のところでいろいろな規制をしたほうが適当であろう、こういうことで一般的な消防の規制から除外したのでございます。ただこの危険物のことと先ほどからお話に出ております消防というものとは、これは一応別の問題でございまして、火災等が起きましたときに消防に当たりますそのことにつきましては、陸上、岸壁に係留しておる船舶は消防の責任であるけれども、海上にある船舶の火災についての責任は海上保安庁だ、こういうことで、これは付け加えて申し上げるのでございますが、消防の責任の問題と、この十六条の六は危険物行政といいますか、危険物についての規制の問題で、これは別の問題でございます。危険物の規制の問題については、いま申しましたように航空機、船舶等については、それぞれそれを所管しておるところで規制の方法を扱うことが適当だということで、消防法の規定からは除外されておるのでございます。
○細谷委員 この法律には、はっきりと除外されておるということはお答えのとおりなんですけれども、一体どう思うかということなんです。この前消防法の一部改正の際にも、たとえば昨年の昭電事故等にかんがみて、あるいは新潟火災等にかんがみまして、たとえば特定の化学工場の防災の問題等については通産省等ともお打ち合わせをしたわけですね。ある程度自治省と通産省との間で話がまとまった。ただ労働省との関係で今度の国会にその法律案が出なかったわけですけれども一、運輸省との今度の問題、あるいはたとえば港のことばかりではなくてエアポートの問題もございますね。エアポートでもいろいろあって、羽田等はかなりの消火設備が整っておるかもしれませんけれども、ほかのエアポートはほとんど整っておらぬ。ですから、足が出ないというようなときには、羽田に帰らねばならぬ。地方のエアポートではそういう問題も出ております。こういう問題についても、これは手を触れられないのだということで消防庁としてはあきらめていらっしゃるのか、問題があると思わないのかどうか、その辺をお尋ねしておるわけです。
○松村政府委員 これは航空機、船舶の存在する場所によって考え方が違ってくると思いますが、航空機がたとえば基地に存在しておる、船舶が港湾内、あるいは陸に接岸しておる、こういうときには地元の消防がそれにある程度関与することが適当であり、またそれができるわけでございますが、しかし一般的に船舶等が地元の消防力といいますか、地元の行政力の及びません地点にありますときには、そういうことはできもしませんし不適当でもございますので、そういった場合には、それぞれの航空機なり船舶を所官しておる役所において危険物の規制に当たることが実情に即した措置である、そういうふうに考えております。
○細谷委員 私がお尋ねしたいのは、それは専門、専門だということでありますけれども、火災の予防、あるいはそれを消火するということについては、やはり消防庁が一番権威者なんでしょう。ですから今度消防法の改正でもビルディング等の問題、あるいはいろいろな危険物の施設については消防設備士、こういう制度を設けて、そしてもっとやはり防火の立場からチェックをしていこう、こういう方針をおとりになったのでしょう。したがって、この十六条の六という規定があるのですから、これは手も触れられないということでありますが、消防庁として今度のような──これは接岸したと同じなんですね。岸壁にぶつけて火災が起こったというのですから。しかも三日の間燃え紡げて、燃えるにまかして、しかも四回も爆発が起こっているのでしょう。消防力の体制という問題もありますが、もっとやはり消防庁として、たとえばこの運輸省の危険物船舶運送及び貯蔵規則、これは法律じゃないのです。規則なんです。こういう問題について、専門的な立場から改善を要求する、こうしてもらわなければいかぬというような点、火災予防について、あるいは消火力について、消防力について、全く意見がないのですか。
○松村政府委員 先ほどの説明を補足いたしますが、航空機、船舶に対しましても、陸上から危険物を航空機に積み込む、あるいは陸上から船舶に積み込む、その積み込むところまでは、危険物の取り扱いにつきまして消防のほうで関与しておるのでございますが、それからあとはそれぞれの航空機の所管、船舶の所管いたしておる役所でいろいろその規制をする、こういうたてまえになっております。
○細谷委員 ですから十六条の六というのはこれで問題ないのだ、縦割り行政の弊害というのも一つも起こっておらぬのだ、こういうふうにお考えだということですね。あまりことばはきれいじゃなくて、ずばり言ってくださいよ。
○松村政府委員 ただいまの御質問につきましては、実際にも問題が全くないわけではございませんので、いまここでこれというまとまった意見もございませんけれども、現行の十六条の六のままでいい、こういうふうには考えておりません。
○細谷委員 運輸省にお尋ねいたしますが、いまのこの危険物船舶運送及び貯蔵規則という長い規則があるわけなんです。いろいろ詳しく書いてございますが、これはこれで完璧だというふうにお考えなのかどうかお尋ねいたします。消防庁にこんなことについては口ばしを入れてもらわぬでもいいのだと、こういうふうにお考えなのかどうか、お尋ねします。
○渋谷説明員 運輸省の船舶局の所管だと思いますが、船舶局から人が来ておりません。
○細谷委員 たいへん残念なんですけれども、何もお答えないわけなんですね。私が指摘したいことは、端的に言うと、消防庁長官、公開の席上ではずいぶんおざなりな、消極的な答弁でおるわけなんです。通産省も積極的に化学工場等の防災について取り組んでおる。今度の事件、今度の事故、こういう問題から、やはりもっと積極的に運輸省自体も一消防庁自体も一そういう問題について話し合って、こういう災いが起こらないような制度なりあるいは体制を整えていく、こういうことが必要であろうと私は思うのです。新潟の場合もそうであったのでありますけれども、やはり自分の領域は侵されたくないという気持ちがあって、消防設備士の問題についても、なかなか心配な点が出てきておるわけですけれども、たとえばこれは建築基準法との関連、こういう問題が出ております。運輸省との問題、通産省との問題があるわけです。私はこの間極端なことを申し上げたのですけれども、アンモニアが爆発した。これは消防庁の関係じゃないのだから、あなた方何もそれを助けにいかぬでいいじゃないか、出動せぬでもいいじゃないか、法律上そうです。そうもいかぬから出動したということであります。こういう点についてもっとやはり縦割り行政の弊をなくしていく、こういう態勢が必要である。いま十六条の六については、もっとやはり研究をしなければならぬのだという長官のことばがあったのでありますけれども、肝心かなめの運輸省は、返事がないわけです。これはひとつこの問題についての運輸省の態度をきめて、適当なときにお答えいただきたいと思うのですがいかがでしょう。
○栗栖説明員 ただいま海上保安庁からも申しましたように、所管の船舶局なり航空局なり担当の方が見えておりませんので、私のほうからお答えできませんが、よく伝えます。
○細谷委員 責任者がおらないということですが、委員長において態度をはっきりさせていただきたい。 次に、お尋ねいたしたい点は、運輸省の責任であるにかかわらず、きわめて消防力が劣悪なんですね。こういう問題に関連いたしまして、各地区の、たとえば九州門司港で起こったらどうなるのだ、こういうことも出ておりますが、これは起こったらもう燃えるにまかせる。被害も必ず起こってくるしするわけです。が、そういう状況なんであります。運輸省自体は、こういう自分の責任範囲であるものについて、もっと対策を充実するという御決意を今度固めたのかどうか、これをお尋ねいたします。
○亀山委員 関連。先ほど来安井委員及び細谷委員の御質問を伺っておりますと、きょうは運輸省の責任者がおいでにならぬのではっきりした御答弁が得られません。まことに残念ですけれども、日をあらためて、運輸当局におかれても十分ひとつ御研究願いまして、一応の御研究の結果を、われわれになるべく早い機会に、この委員会なりあるいは資料でお答え願うようにしたらいかがでしょうか。
○中馬委員長 よろしいですか。——細谷委員。
○細谷委員 最後に政務次官にお尋ねしたい。 今度の事故を見ますと、そのほかにもいろいろな問題がありますが、自分のほうで守備範囲を抱え込んでおりますけれども、準備があったかというと十分な準備ができておらない、こういう状況なんです。と同時にやはり現在の自治省関係、消防庁関係の消防力というのがきわめて貧弱だということは、新潟災害、また今度如実に示されたわけです。二億五千万円の予算がついたということで自治大臣は自慢しておるのですけれども、これでいいとお思いですか。
○高橋(禎)政府委員 今度の室蘭におけるタンカーの爆発事故に関連いたしまして、政府としても考えなければならぬ問題が多々あると思うのであります。その中の一つの問題について御指摘がございましたが、率直に申しまして、いわゆる自治省関係、消防庁関係から見まして、消防力は現在で十分である、そう自慢するほどのものではないと考えております。まだまだ消防力をいろいろの面で、特にこのような事態に直面して考えさせられますことは、科学消防力というものを一そう強化しなければならぬものである、そのように考えておりますので、将来そういう点について十分検討をし、かつその消防力強化のために努力してまいりたい、そう考えておるわけであります。
○細谷委員 自慢するものではないというおことばでありますけれども、事故が起こるたびに自慢どころではなくて、顔も出せないという体制じゃないかと私は思うのですよ。ことしは二億五千万ついたということで、ずいぶん努力したようなことでありますけれども、これは現実に事故が起こるたびごとに顔向けができないというのが現在の自治省側における体制だと私は思うのです。ですから、これは一市町村の問題ではないのです。こういうコンビナート地域はやはりもっと組織的に、そして設備の面においても、一ぺん事故が起これば 三十億も四十億も一吹っ飛ぶのですから、たった二億五千万円ではなくて、これはもっと積極的な、 こういう事態に対する体制を整えることが必要ではないかと私は思うのです。消防庁長官は、去年の新潟の問題で二億五千万円予算がついたので、今度は横浜とか室蘭の事故があったから、来年の消防庁予算は倍くらいになるだろうくらいに思っ ているかもしれないけれども、そんなことではだめなんですよ。これは積極的な御検討をいただきたいと思います。いろいろな問題をあとに残して、私はきわめて不十分ですけれども、きょうはこれで終わっておきます。
○安井委員 ちょっとあれですが、海上保安庁の海上消防は何部の何課がお扱いですか。
○渋谷説明員 警備救難部救難課であります。
○安井委員 いまここにある法律、政令、省令全部を見ましたけれども、この中には消防ということばは一つもございませんね、どうですか。
○渋谷説明員 海上保安庁法に、海上における人命、財産の保護といったようなものがございます。
○安井委員 それだけでしょう。
○中馬委員長 門司委員。
○門司委員 消防法の十六条の六の改正については、いろいろ話をされておるようでございますから、その点についてはあまり追及はいたしません。あれは三十四年にたしか改正したと思います。以前はああいう法律はなかったと思います。その改正をしたときのいきさつをここで究明しようとは考えません。しかし、少なくとも一海上の火災における消防庁の責任が、ある程度明確になっておった消防法をこしらえたときの当初のものの考え方から、だんだん変ななわ張りが出てきて、現在ではああいう形になって、極端に言えば、海上、いわゆる岸壁から離れた火災については、消防庁は責任がないと言っても差しつかえないような状態になっておる一それならばそれから先の責任はだれが負うのかというと、これは海上保安庁が責任を負わざるを得ない。ところが海上保安庁も——これはあげ足をとるわけではありませんが、海上保安庁はもっとしっかりしてもらいたいと思います。この資料をいま見て驚いたのですが、海上保安庁から出てきたこの資料を見ても、船の名前は書いてあるがトン数は不明だと書いてある。こういうような資料を出すようでは海上保安庁に船の安全をまかしておくわけにはいかないと思います。おたくの資料には船のトン数がどのくらいだかわからない、不明だと書いてある。大体、トン数、性能くらいはわかるはずだと思います。そういうことでほんとうに海上の問題が解決するかどうかということです。 そこで率直に聞いておきますけれども、海上保安庁は、いまのこの消防法の十六条の六といっておりますけれども、これは実は二条からきておるのでありまして、二条の二項、三項ですか、さらに六項、七項かずっと関連を持っておると思いますが、改正するときに、三十四年のときのいきさつのようなことは言わないで、ひとつすなおに消防が十分に港内——私は港外を走っている船までやれとは申しません。少なくとも一港内に停泊しておる船については、消防の施設、あるいは危険物に対しますいろいろな施設を、消防庁自身が立ち入り検査のできるようにしてもらいたいと私は思います。そうしなければ結局船に火事が起きても、消防のほうであれは沖の船だから行かなくてもよいのだと言って手をこまねいて見ておるわけにはいきません。責任は追及されるが、その原因を確かめたり、あるいはそれをなくすことができないというこの消防の弱さ、不合理性を直すために、ひとつきょうは、さっきのような答弁ではなくて、少なくとも港内に停泊しておる船についての消防施設、あるいは危険物について立ち入り検査のできるようにぜひ直してもらいたいと思いますが、その点ひとつ明確に答弁をしていただけませんか。そうしないと、またこの委員会を開いてもう一ぺんやることになりますよ。
○亀山委員 門司委員のただいまの御質問ごもっともと思いますが、門司委員あとからおいでになりましたからなんですが、先ほど安井委員、細谷委員の御質問に対して申し上げたように、きょうは運輸省の責任者がお見えになっておりません。いまの資料の問題も消防庁の調製したものですし、おそらく消防庁と海上保安庁との御連絡も一不十分だと思いますので、運輸省で十分研究していただいて次の委員会でひとつ十分質疑をしたい、こういうことで、きょうは責任者が見えておりませんから門司委員、さよう御了承願いまして、この辺で……。
○門司委員 話はわかりましたが、何も一運輸省が来なければ審議ができないというものでも一ないでしょう。私は海上保安庁の腹を言ってもちっとも一差しつかえないと思います。
○中馬委員長 海上保安庁の中でも責任者がおりませんので……。
○門司委員 それではそれでよろしゅうございます。それ以上は追及いたしません。 それでは運輸省に聞いておきますが、港湾に対する責任者はおいでになっておりますか。
○中馬委員長 運輸省は栗栖技術参事官です。
○門司委員 それでは運輸省に聞きますが、港の構造の問題であります。船を岸壁につける施設、設備等について、従来の日本の港は大体大きい船で一万二、三千トンくらいの船しか横づけできないようにできております。ことに室蘭のような小さい港に六万五千トンの大きな船を入れようとすれば、いまの船は自力でもって動いておるときでなければ、かじはきかないはずです。したがって、ここにタグボートがどのくらいあったか、その設備ができておったかどうかということであります。私はこれは港湾を受け持っておった運輸省が知らないはずはないと思います。そうだとするならば、少なくとも今日の船の大きさと港湾の広さと港湾の施設の中で、六万トン、八万トンくらいの船が自力で動いておって、そうしてその自力で動いておる船が惰力でもって船の方向転換をしなければならないというようなことになっておるとすれば、とんでもないことを将来何回も繰り返すと思います。少なくとも今日の状態では、三千馬力とか四千馬力のタグボートが四隻か五隻あって、船を押していって、そうして岸壁につけるというような仕組みでやるのが当然だと思う。その施設が全国の各港に行なわれておりますか。この点、各港の状況をきょう答弁ができなければ精細に御報告してもらいたいと思う、そうしなければ、地方の公共団体ではこういう形で港と船とのアンバランスが大きく出てきて、港をどうするかということについてはいろいろ問題がある。 時間がありませんからこれ以上は申し上げませんが、立ったついでに申し上げておきますと、たとえばこの間横浜で火事があった。あの場合にもはしけのたまりをどこに置くかということがすでに問題になっておった。石油を積んでおる、重油を積んでおる船ははしけだまりは別にこしらえてくれないか、方々にたまっておって火事になったときには、ほかの船が非常に迷惑するという話があった。あの火事でも一、火事を出した船が風上になったために風下になった十七、八隻の船がみんな焼けております。この中で逃げおおせたも一のが二隻であとは全部類焼でしょう。おかの固定した家が風下に火が行って類焼したというならばまだわかります。しかし船は動けるのです。中には装備を持たぬ船もありましたが、装備を持った船も一あったはずです。しかしいずれも逃げることはできなかった。煙と船があまりたくさん並んでいるために自由がきかなくてとうとう類焼してしまったという結果であります。こういうことを考えてまいりますと、結局地方の公共団体が、そういう船だまりをこしらえたらどうかというような意見が出てまいります。ところが、地方の公共団体として、今日ごく少数の私の会社の経営をいたしておりますそういうところに、たくさんな金をかけて船だまりをこしらえてあげるということは、国が特別な援助でもすれば別でありますが、なかなか地方の各地の港でそれを行ない得るということは私には考えられない。したがって、この種の火災をなくそうとすれば、そういう港湾の施設というようなものについても十分な配慮が行なわれなければこれの防止はできないのでありますから、単に消防車だけの問題ではない、そういう点について、ひとつおわかりならここでどこの港はどれだけのボートの設備があって、どれだけの船が入ってもそれは容易に岸壁につけられる、どこの港はどうなっているということの御報告を願いたいのであります。もしなければあとでもよろしゅうございますから、詳細にそういう問題を出していただきませんと、なかなか地方の公共団体がその設備その他の責任を負って1今日は御承知のように港湾の設備は地方の自治体が行なうように大体なっておりますから、そこに非常に大きな財政的な負担をかける可能性が現在も出ております。そういう点等を心配いたしますからお聞きをするのでありますが、いまお答えができるならお答えをしていただきたいと思います。
○栗栖説明員 ただいまの御質問ございました引き船につきましては、手元に資料がございませんので、後ほど特に石油を中心にいたしまして、大きな船の入る港につきまして調べて提出したいと思います。 それからあとお話ございました横浜の油をおもに積みます油はしけでございますが、最近事故がございまして、実は横浜と川崎は特に全国でもそういう油はしけが多くてほかのはしけに迷惑をかけるというので、私のほうで油はしけだけを集めるはしけだまりを計画いたしまして、現在工事に着手中でございます。 繰り返して申し上げますが、タグボートにつきましてはあらためて資料を提出させていただきたいと思います。
○門司委員 もう一つ念のために聞いておきますが、いまのはしけだまりのことですが、それは国の費用でおやりになっておるのですか。どういう経路で、どういうところでおやりになっておりますか。
○栗栖説明員 横浜につきましては、直轄工事でございますが、港湾管理者でございます市が五割負担いたしまして、国と港湾管理者とが資金を持ち寄ったという形で実施しております。公共事業でございます。
○門司委員 そうしますと、問題はこういうところにあると思うのです。大きなものは、横浜のような港、あるいは資力を持っておるところは、ある程度、かりにやるといたしましても折半してやれるかも一しれない。しかし小さな港は、これでやれといわれてもなかなかできない。もう一つは、さっき申し上げましたように、これらの問題が、港の構造上一つの規定されたものであって、義務づけられた制度であればまた別でありますが、いまの港湾の関係からいけば、義務づけられたも一のではないというように私自身解釈しておるのです。そうしますと、これをこしらえるのにかりに五割横浜で出すとしても、一体何のために五割を出すかということです。かなり疑問があると思います。だから、できればというより、むしろ、こういうものをおやりになろうとすれば、国がもう少しめんどうを見る必要がありはしないか。この間からそういう話を聞いておりまして、何とかしなければならないだろう、それにははしけだまりのようなものをこしらえたらどうかということを聞いております。ところがこれに対して、それじゃ横浜市あるいは川崎市が財政負担を全部するかということになりますと、これは実際は特定の産業ですからね。危険が全部に及ぶということになりますから、これを防止するために公共性があるといえば公共性があるということもいえますけれども、実際は営利事業であることは間違いないと思うのです。したがって、直接保護されるのは営利事業をやっている人です。これを公共事業であるというような形で取り上げることについても私はいささか疑問があると思いますから、時間がありませんからこれ以上追及はしませんが、その点は運輸省、ひとつ十分考慮していただきたいと思います。 ————◇—————
○中馬委員長 この際、参考人の出頭要求に関する件についておはかりいたします。 東京都の水道事業に関する件について、明六月一日参考人の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中馬委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 なお、参考人の人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中馬委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次会は公報をもってお知らせすることにし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十七分散会