大蔵委員会税制及び税の執行に関する小委員会 第1号
- 発言数
- 127 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1965/06/08
会議録
○岩動小委員長代理 これより会議を開きます。 本日は、小委員長が都合により出席できませんので、指名によりまして私が小委員長の職務を行ないます。 税制及び税の執行に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。平林君。
○平林小委員 只松委員からまずお尋ねがある予定でしたが、便宜私から発言を求めます。 実は、きょうのこの税制小委員会で一番中心課題として同僚の各委員と御相談をいたしたいと思いますことは、第四十八回国会におきまして税法の審議を行なった際、税法と政令、税法と通達との関係につきまして議論がございまして、これは、租税法定主義に基づいて国会のコントロール下に置くべきである、ついてはその方法、運営につきまして相談をすべきだということになりまして、委員長並びに理事におまかせをしてあったわけでございます。私もそのとき提案をいたしましたことは、財政金融全般を常に取り扱う大蔵委員会でこまかい政令が通達全部をやることはなかなか困難でないか、そういう意味から税制小委員会というものを活用して、そうしてこの税制小委員会において、絶えず大蔵省国税局は通達、政令、特にこれらが国民の利害に関係のある数額に及ぶ場合においては、でき得べくんば事前に、それが実際上困難なときでも事後なるべく早いときに提出をして承認を求める、あるいは検討の機会を求める、こういう措置が望ましいと私は考えておるわけでございます。そこでこの小委員会におきまして、これらの問題についてきょうの委員会ではひとつ結論をつけてもらいたいと考えておるわけでございます。これは私は、小委員長並びに同僚委員に対しての提案であり、かつ、まずきょうの運営について、ぜひそうしてもらいたいという希望でございます。まずこれを申し上げておきたいと思います。 そこで、その問題に入る前に、私は政府当局に対しまして少し苦情があります。 第一は、昭和四十年三月二十四日、私が大蔵委員会におきまして要求をいたしました資料が提出されておらないのであります。その第一は、租税特別措置の年間におけるところの免税額、それを年度当初あるいは法案提出のときに試算をしたいわゆる当初の免税額と、その一年経過した後において実績は一体どういうふうになったのかということを見直してみたいから、この資料を提出してもらいたいということを申し上げてあるわけであります。そのときあなたのほうの答弁は、昭和三十八年以降のものなら提出をする、こういう答弁がございましたが、いまだに提出されていない。これはどうなっておりますか。
○吉國説明員 ただいま御指摘がございました租税特別措置の当初の見込み額と実績の相違点という問題でございますけれども、御承知のように、租税特別措置の実績というものが非常につかみにくい。たとえば米穀所得の特別措置にいたしましても、それから医者の社会保険診療の特例にいたしましても、これによって非課税になっておるものというのは無数にございまして、失格しているものもある。それが一体幾らの課税になるかという調査ができておりませんので、実績というものは実際上捕捉できがたい状態にあるわけでございます。そのために毎年平年度額を推計して出しておりますので、そのときの答弁は、比較したものをお出しすると申したのか、あるいは三十八年度計算でということでお約束申し上げたのじゃないかと私は思うのでございますが、実績は実際問題としてはとれないものが多いのでございますので、三十八年計算なり三十九年計算なりで出すという点でございましたら、これは直ちにと申しますか、次の機会に提出するようにいたしたいと思います。
○平林小委員 私は、次の機会に提出するということは、きょうはかんべんしないです。昭和四十年三月二十四日のときに、私の要求に対しこれを提出すると答弁をしておるわけです。いまだに提出をしてないということは怠慢じゃありませんか。 それからもう一つは、大体租税特別措置というのは税の特別の恩恵を与えているわけですね。それは、政府の言い分によれば特別な政策目標があって、必要によって与えているわけですね。それが捕捉できないことになると、一体これはどういうわけか。少なくとも政策目的に従ってどの程度の免税実積があったかということは、絶えず捕捉していなければならない性質のものじゃないか私は、一般の納税者から考えれば、それが一体幾ら与えているのかわからないという政府答弁は、これはもってのほかだと考えると思う。また受益をする側におきましても、政府がそんな態度であれば、一体自分は他の納税者の租税負担の公平を害してまでどれだけ恩恵を受けているかという感謝の念ですね、自分は国家から一つの政策目的でこれだけの恩恵を受けているのだ、したがってこうしなければならないというような気持ちは、さらさらなくなっちゃうじゃありませんか。私は、そういう意味でこの租税特別措置の免税実績というものをしっかりつかむ必要があると考えておるのでありまして、いや、これから提出するなんということはだめですよ。
○吉國説明員 仰せのとおり、租税特別措置は、特定の納税義務者に対しまして本来課さるべき税額を免除するかあるいは軽減するわけでございますから、非常に大きな恩恵でございます。ただ同時に、特別措置自体が非難をされますゆえんは、一つには税でいたしますと、先ほぐ申し上げましたが、米穀所得の特例のようなものになりますとその範囲は抽象的に申しますと非常な数にのぼりますし、そのために失格をして納税義務がなくなっている者もあるわけでございます。そういうものの実績をとるということになりますと、非納税者から資料をとらなければ実際上できないという問題もございます。したがいまして、租税特別措置の実績の追及という問題は、仰せられるとおり非常に重要な問題ではございますけれども、中には、さような意味でそれをとろうとすれば、課税する以上の手続が要るというものも相当ございます。そういう意味で私どもも、この租税特別措置の効果なり何なりを判定するために絶えず努力はいたしておりますが、そういう意味の限界があることを御了承いただけるかと存ずるわけでございます。
○武藤小委員 ちょっと関連。いま吉國さん、あなたの平年度ベースで減収額だけは当初見積もりで出せる、しかし実績は全くわからぬという言い方もちょっと理解に苦しむんですね。そうすると、平年度、当初あげた減収見込み額というものと実績というものは、そう違わぬと大蔵省当局は考えておるのですか、それとも調査ができないからわからぬ、ほんとうの推算で出した当初の減収額以外に、大蔵省としては年々あとから結果はこう踏んでおらぬ、そういうことなんですか。
○吉國説明員 ものによると思います。事実、たとえば非常に狭い範囲のものは、捕捉できますし、実績もとれるわけでございます。しかし御承知のとおり、たとえば先ほど私が例をあげております米穀所得の特例でございますとか社会保険診療報酬の特例などになりますと、ちょうど所得税の見積もりと同じようなことになってしまうわけでございます。人数が何十万とございますから、その一人当たりの所得その他を推定いたしまして、それで平年の計算をやるわけでございます。それが通常の所得税の見積もり等も若干よくずれますけれども、その程度の誤差というのはやはり起きると考えます。それを課税実績のほうは、総体として最後に税額として出てまいりますので誤差が把握できますけれども、非課税あるいは免税になっておる部分はそれが出てこないわけでございます。それを逆にとらなければならぬということになるわけでございます。非課税者の所得をとるということは非常にまたむずかしいものでございまして、実際上できないというものがございます。ものによってはもちろんとれるものもございます。準備金などは法人の統計でかなりつかんでおります。
○武藤小委員 それじゃ、平林さんの三月の要求に対して資料を出さなかったという点は、出せない理由というものを本人に通告するなり、理事会に報告しなかったということは手落ちだね。これは率直に認めてもらわぬといかぬ。 そこでもう一つは、平年度ベースで減少額を一応積算してわれわれに配った。その積算の中身を今度は知らしてもらわぬことには、実績把握が困難であるかどうかという批判がわれわれとしてはできないわけだ。だからひとつ、どういうわけで二千百十七億円という減収見込み額が出たのか。今度はこの中身を、積算をした基礎まできょうここで答弁するのは、項目がたくさんあるからたいへんでしょうから、あとでひとつ資料を出してもらいたい。要求しておきます。
○平林小委員 私は、政府の事務当局が、米麦とかあるいは貯蓄の問題であるとかいうのを例にあげて、なかなか困難であるという事情はわかりますが、いま武藤さん言われたとおりです。しかしその反面、そのときに私、もう一つ要求したんですよ。大体忘れちゃうということはけしからぬよ。いいですか、言いましょうか。主要な産業または企業が、現行特別措置でどの程度の恩恵になっているか見当をつけたいと思うから、その資料を提出してもらいたいと私は要求しておるのですよ。いいですか。私は、いまあなたが言うように、米麦や貯蓄の問題については、それはなかなか調査がたいへんだということは、説明に来ればわからないわけはありません。それからまた、説明に来べきですよ。それは武藤さんの言われるとおり。またそれにかわるべき資料については、研究してこうだという報告をするのがあたりまえでしょう。それならば、私が次に言いたいことは、主要な産業または企業が——これならわかるでしょう。これは一つの企業が、たとえば退職手当引き当ての問題であるとか、あるいは渇水準備金であるとか、いろいろな名目で税の恩典を受けているわけでしょう。そういう企業はわからないわけですよ。これは捕捉できるわけです。そのとき、あなた方は答弁を何としているか。法人の申告書を基礎にして調査をするので、いますぐは困難だけれども、今後気をつけていかねばならぬ問題と思うので、資料を集めて作成をいたします、こう言っているんじゃないですか。もう申告を終わっている。しかるにまだ提出はないです。どういうわけですか。これだけじゃないんだよ。まだこれからどんどん言うが、だからおこるんですよ。
○吉國説明員 確かに私もここで拝見しておりますが、この法人の申告書の集計は個別にやらなくちゃならないものでございますから、大体、国税庁で統計的に総体としてとるのは相当おくれますけれども、総体としてはとれるものが多うございます。個別の企業となりますと、申告書を全部引き上げてこなくちゃならない。それともう一つは、個別の企業を、名前をあげてこれをこれだけと言うことはなかなかむずかしいということを、たぶん局長も申したと思います。
○平林小委員 言わない。会議録を持ってきてしゃべっているんです。
○吉國説明員 特定の企業の名前を申しましたですか。
○平林小委員 言いません。
○吉國説明員 私どもも、非常に申しわけないのでございますが、いままで出ておりませんのは手落ちでございますし、おくれるときには必ず御要求者のところに上がって事情を申し上げているのが普通なんでございますが、たまたま、おそらく三月末であって混乱いたしておりまして、失礼を申し上げたのじゃないかと思います。私どものほうも、現在ある資料をもとにして、部分的なものでもよければできるだけ早くお出しするようにいたします。
○平林小委員 私は、特定の小さな会社とか法人組織というのは、それはたいへんだろうと思うのですよ、六十万も七十万もあるわけですから。しかし、たとえば基幹産業と私は言っているのですよ、たとえば電気だとか鉄鋼だとか。ですから、ある程度独占的な企業としてわりあい捕捉しやすいものについては、私は至急にこの程度のことは提出をしてしかるべき問題じゃなかったかと思うのです。大体法律さえ通ればあとはいいんだ、委員が要求した資料をそういう態度でやっているから、私はけしからぬと言うのですよ。これもひとつおくれたついでですから、誠意のある、あなた方が可能な限りのものをすみやかに提出することを、この際要求しておきます。 それから、もう一つあるのですよ。私は、そのときも国税に対する特別措置を地方税に移すということはおかしいじゃないか、それは国としていろいろな政策目的があって、ある特別なグループ、あるいは産業とか企業に税の恩恵を与えるということが多数によって認められるとしても、しかし、それがすなわち地方の住民税にいきなりはね返るということはやはり問題があるのではないか、いわんや地方においては財政は火の車であって、相当の赤字をかかえている。自分の自治をやるために相当の赤字をかかえてやっているところが、何でそこいらを援助する必要があるか。むしろその地方自治の赤字財政というものを克服して、本来の地方自治の姿に戻すのがたてまえであって、それが、国の政策目的等からいって、そこからもさかねばならぬという理由は私は薄弱だということを申し上げて、何とかこれを遮断する方法を考えるべきであるということを申し上げました。これは、いまの税法上の仕組みからいくとなかなか遮断をしにくいという点はわかりますけれども、何とか遮断をすることの研究をして、そして遮断できるものからでもひとつ遮断するような形をとっていったらどうかという提案を私はしているわけでございます。これに対しましても、ひとつ研究、検討いたします、こう言っているわけですが、これも何ら返事がないのですね。私は、忙しいのはわかるけれども、もうちょっと、ほかの問題についても議論がございますけれども、これなんかもまだできてないですよ。これはどうなんです。
○吉國説明員 仰せのとおり、地方税制で国の面からの特別措置をそのまま引き移すということについては問題がございます。私どももそう思いまして再三研究もいたしておりますが、御承知のように法人税になりますと、市町村で課税標準を決定するということは、ほとんど不可能に近いわけです。ことに支店等がたくさんございまして、分割をするというような方法をとっておりますので、いまその分割事務だけで手が回りかねている。したがいまして、法人民の結局何%という住民税のほうは、御承知のとおり国税と分離をいたしました。したがいまして課税標準も変えようと思えば変えられるわけでございますが、しかしその分離も税率の適用だけでございまして、課税標準は、これを独自で調査するということになりますと非常にむずかしいわけでございます。シャウプ改正のときに、その点は独自の調査をやるのだというたてまえをとるように見えたのでございますが、実際上できないということで、その調査は税務署で一緒にやってその結果を受け取る。しかし、その計算が誤っておると認めたときは、税務署に対して申し出て直してもらうというような構成をとったのであります。一面には、納税者の面から二重の調査、ことに住民税になりますと三重の調査になります。国税、府県民税、市町村民税という三段階で同じことを調査されては困る。一つの課税標準をもとにして、一括して課税をしてくれという要望も強いわけであります。そういう点で、かつて輸出特別控除の規定を事業税の際に適用しないことにしたことがございますが、これは非常にめんどうなことになりまして、この制度はなくなりました。控除自身がなくなりました。そういうことで、平林先生おっしゃるとおり、私ども税制調査会でもいろいろ検討いたしております。この点について御返答申し上げていないというのはまことに申しわけないと思いますが、これはちょっと一朝一夕にいかない問題でございまして、もちろん国会でも法律問題として御討議願える問題だと思います。これは基本的な問題なので、もちろん検討はいたしますが、早急な結論は出ないというふうに存じております。
○平林小委員 もう一つあるのです。私は交際費の問題について指摘をしまして、そうして諸外国の例から見ても学ぶべき点があるのじゃないか、ついては政令を新しい税法に基づいて出すというときに、これは検討してもらいたいということを申し上げたのですけれども、これについては、政令をお出しになるときに再検討して、何か従来と変わったような考え方なりが出されましたか。
○吉國説明員 仰せのとおり、交際費の課税につきましては、いろいろ考えるべき点があることは事実でございます。現在の制度は、幾ら節約しても頭からかかってしまう。この点は、非常に困るというのは私どももよくわかるわけでございます。今回実は法律をつくりますときに、この点を是正したらどうかということでずいぶん研究もいたしたのでございますが、この点は、交際費課税を最初につくりましたときに実績主義をとりまして、実績を越えたものの部分を否認するという制度をとったわけでございます。ところが、その実績が年がたつにつれてずれてまいりまして、ほとんどの法人が節約してもかかることになる。これでは非常に困る。むしろ一般的な負担にして、一々そういう実績計算をやらぬようにしてくれという要望が強うございました。最初は二〇%の否認だったものでございますから、あまりひっかからなかかったわけでございますが、今度は五〇%くらいになってまいりますと、確かに勉強して節約をして去年より減らしたといっても、依然として五〇%は否認されるということになりますと、法人に全然交際費は要らぬということになれば別でございますが、いまの現状では、海外関係では特に要るというようなことを言っておりますので、これを五〇%頭からやってしまうのがいいかどうかは非常に問題だと思います。それで増加した分だけ何とかするようにということで研究もいたしましたが、非常に法律が複雑になりますので、そのために五〇%という簡単なことで、法律で御承認を願ったわけであります。そういう意味で政令でちょっと動かす余地がございませんので、立法論としては私ども十分研究してこの次にはもし成案を得れば御審議をお願いしたい、かように存じております。
○平林小委員 私は、いま都合四つの点について資料要求をしたのにかかわらず、提出していない。いまお答えを大体聞いておりまして、至急に処理すべきものはしてもらいたい。私だけじゃないですよ。只松さんが要求したのもまだ出していないし、あげれば一ぱいあるのですけれども、こういうことは、まあ税制小委員会もいまだ一ぺんも開かれなかったというのですから、私は文句を言う場所もちょっとなかったし、機会を失っておったからきょうまで延ばしてきたのですけれども、こういうことは困りますよ。いわんや私は、きょうの本題である所得税、法人税の政令が、これは政令で定める事項の内容については、御要求によって今明日中に提出できるよういま手配中ですなんという答弁をしておいて この会議録を読んでごらんなさい。泉さんが答弁している。四十年三月二十四日の会議録をごらんなさい。今明日中に提出できるよういま手配中だなんというが、私は法案のできる前から出しなさいということを言ったのですけれども、まあかんべんして今明日中でやったのですけれども、それも提出していないのです。こういう態度だから、委員長、やはり政令あるいは通達などにつきましてはこの国会のコントロール下に置いて、すみやかに注文すべきものは注文をつけて、そして国民の利便、国民の不当な損失にならぬような配慮をする必要がある。もちろん委員会のほうも、もし少ししばしば開いてもらわなければいけないけれども、国会中一回も開かないという小委員会ではたいへん困るわけでございまして、そういう意味ではもっと小委員会の活用もしてもらわなければならぬと思うのですけれども、この政令案なんかについてもいまだ提出がないのです。これは一体どういうわけですか。
○吉國説明員 政令の案と申しますか、大綱をお出しするということは、理事会でお話し合いになって、私どももその準備をいたしまして、理事会に御提出をしたはずだと私は思っておりました。私自身は存じませんが、たぶん提出をしたはずというのは、印刷もいたしまして私どもも持っているのでございます。その意味におきましては、現在になりますと現物が出てまいりましたので、事前にというお話がくずれたことはまことに遺憾でございますが、何かの行き違いではなかったかと存じます。 それから、先ほど来お話がございます政令、通達を事前に委員会にはかるという問題でございますが、先般所得税法、法人税法の改正をいたします際に、大綱をお出しするということをお約束いたしましたのは、政令通達の事前審査をやっていただくという趣旨ではなかったわけでございます。法令を審議していただく際には、当然国会としてはどこまで委任をすべきかという御判断になる必要があるので、政令としての範囲がどうなるか、新しい制度としての範囲を見ていただくという意味で、改正の際にはお出しをいたしますと申し上げたわけでございまして、これはただいまのお話を伺ってごもっともな点も多いのでございますけれども、何と申しましても行政権を委任されました政令、それから行政権の執行にあたって下部に通達をいたします部分については、国会から国政調査によって御批判を受けることは当然かと存じますけれども、これを事前に国会の御議決をしていただくということは、法令からいっても根拠がないわけでございますし、事実上の審査と申しましても、それを事前に義務づけられることは、行政と立法の分離の点からも適当ではないと思いますので、私どもは実際出しました通達を、国税庁などはすべて国会に御配付申し上げて内容の御批判を仰いでいるわけでございますが、その方針は今後も続けていただきたい、かように存じておるわけでございます。
○平林小委員 私は会議録を通読いたしまして、国税庁の喜田村さんは一生懸命なんだな。われわれがとにかく政令だとか通達、数額が特に含まれているものについては事前に出してきて審議を受けなければいかぬと言うと、必ず関連発言をして、いや、これは出しましたあとで全部その通達を大蔵委員会に提出いたしまして御批判を仰ぐ、こういう措置をとっておりますのでというようなことばかり言って、その発言だけで三回も四回もしているのです。こっちの委員が要求するたびに、必ず喜田村さんは立ち上がってやっているのです。弁慶の立ち往生じゃないけれども、矢ぶすまを受けても、矢ぶすまを受けても立ち上がっては一生懸命弁護している。よほどこれだけは何とか確保しなければならぬという態度が、文字の中にあらわれている。必死なんだよ。必死であればあるほど、こっちのほうも、何とかこういう国税庁が防いでいるやつは国民の利益に関する問題であるから、何とかしなければいかぬ、こう思っているのですよ。特に大蔵委員会に提出をいたします、こう言うのです。私は、大蔵委員会というのは一体どういう意味なのかということも、やはりはっきりさせておかなければいけないと思うのですが、委員個々のボックスにはたったったっと入れておいて、これで大蔵委員会に提出しましたというのでは、大蔵委員会に提出したという趣旨になるのかどうか。あるいは委員のところに持ってきて、実はこんなものですといって——特定の委員のところに持ってきて、これでお手元に差し上げてあるはずでございますなんということは、これは大蔵委員会に提出してありまして、そうしてその御批判を仰ぐ、こういう措置をとっておりますという筋にはならぬと思うのです。少なくとも大蔵委員会に提出をいたしまして、その事後でも御批判を受けると言う以上は、小委員会あるいは大蔵委員会に正式に提出して、これこれの通達あるいは政令を出しました、つきましては御了承いただきますとか、成規の手続をもってやったものが、大蔵委員会に事前だろうと事後だろうと提出したということに相なるのでありまして、ボックスに入れたからそれでいいなんという問題じゃないのです。私はきょうその点をはっきりさせるべきだと思っておるのです。三回も四回も喜田村さんは言っておるけれども、大蔵委員会というのはどこの意味ですか。
○岩動小委員長代理 私からちょっと発言させていただきますが、ただいまの平林議員からのお話の点は、通達等につきましては、事務局を通じて正式に各委員の席に資料は配付をしてあるそうでございますので、御了承いただきたいと思います。
○平林小委員 それは手続としては一つの慣行としてあるのですけれども、この税の問題だけは他の問題と違いますから、やはり私は、小委員会のときに、直接議員の審議の対象になり、審議の機会が得られるような提出のしかたが望ましいのじゃないかと思うのです。たとえば個々の法律案につきましても、もちろん委員長のところにきてその指示に従って委員のボックスに納められますけれども、しかし同時に、委員会において提案理由の説明がございまして、審議の機会が得られるわけでございます。この政令、通達の議論もやはり同様でして、私は、それが数額に関係があり、かつ国民の利害に関係あるものは、そこに出してあるからということだけで済むのではなく、やはり小委員会において審議の機会がつくられるということで、初めて文字どおり大蔵委員会に提出されたというふうな理解のしかたをすべきではないか、ひとつそういう慣行をつくったらどうだろうかと考えておるわけでございまして、そうしてもらいたいと考えておるわけなんです。これは私こう言いましても、大蔵省や国税局は、何回言っても発言を求めて前のとおりにしようという魂胆がありありとわかりますから、同僚の委員並びに委員長において、この委員会はそうした問題についてどうするかということを相談をして、ひとつ結論を出してもらいたいということを要望したいと思うのです。
○武藤小委員 ここで与党の議員の方の意見本もちょっと出してもらったらどうですか。政令、通達、これは毎月出たら月別の一覧表をさっとガリ版に切ってもらって出す。事後承認でもいい。別に承認とか議決は必要ないけれども、国会議員にいろいろ資料を提供する、知識を提供するという意味も含め、さらに国民の権利をできるだけ国会であらゆる角度から議論できるという配慮をする意味で、一ヵ月一ヵ月政令や通達を出したら全部一応ガリ版に切って、次の委員会に代表でだれかが、これはどういう通達で骨子はこういう点に触れようとしたものだ、これはこうだという説明を、月々一応表にして出してもらったらどうだろう。この程度のことは、ぼくは与野党とも、大蔵省全体のやっていることをいつも知っておくという意味から必要だと思うのです。ですから、一応ここで与党の人の意見も……。
○岩動小委員長代理 速記をやめて。 〔速記中止〕
○岩動小委員長代理 速記を始めて。 ただいまの件につきましては、税法に関する政令、省令、通達に関して、毎月分をまとめて各大蔵委員並びに委員会の事務当局にお届けをしていただく、さらにまた、大蔵委員会で重要な件については大蔵当局から説明をしていただく、こういうことで、この点はさらに大蔵委員長並びに理事会にお伝えして、そのようにお取りはからいをしていただくように私のほうで善処いたしたいと思います。 只松祐治君。
○只松小委員 平林さんからもお話がありましたように、たびたび要求しましたけれども、税制小は初めてでございます。長官も、もうぼつぼつなれられたと思いますが、あまりいままで出てこられなかったので、きょうは聞きたいことは山ほどあるのですが、時間もありませんから、資料要求を中心にひとつ私はやりたいと思うのです。したがって、ここでお答えできない分は資料としてお出しいただけたらと思うのです。 そこで、まず最初に三十九年度の税収の実態、すなわち当初の税収の見積もり額と、それからもう出たのですか、実際の徴収額、実際上取れた税額というものは幾らか、その見積もりの誤りその他、たとえば法人税が二百億くらい少なかったわけですが、そういうものについて、こまかくは要りませんけれども、大まかなものでけっこうでございますから、ひとつお出しをいただきたい。 それから、本年度、御承知のように経済が非常に伸び悩んでおるし、それから特に法人の利潤というものが非常に低下してきておって、税収がなかなか困難であるということが言われております。これは法人税だけではなくて、ほかの各部面にわたってもそういうことが言えるのではないかと思うのです。したがって本年度の経済成長率、それから当初予算に計上されておる税収、それからいまの経済状態の中で、これはなかなかこういうふうには取れそうもない、どうもいまの段階では見込み違いになってきた、そういうものがありましたら、ひとつここでできたらお話しをいただきたいと思います。
○吉國説明員 昭和三十九年度の当初予算は、御承知のとおり二兆九千四十三億円でございます。それからその後、六百五十億の補正額を計上いたしまして二兆九千六百九十三億となっております。四月末でようやく現在判明いたしまして近く税収をお手元にお届けいたしますが、その結果では、補正分の予算に対しまして二百七億の歳入欠陥を生じております。 それから、ことしの税収の見積もり額は三兆二千八百七十七億でございまして、これは当時の経済企画庁の経済見通しを前提とはいたしております。その見通しでは、国民総生産は名目で二一一%対前年に対して伸長する、それから実質で七・五%の伸長を示すという前提をとっております。これにつきましては、現在企画庁でも精算をし直しておるようでございますが、なかなか作業が進みませんので、これが実際にどうなるか、私どももまだつかめない状況でございます。やや最近では調整期がずれておるという見方もございますし、企画庁あたりでは、後半期に非常に高くなるような見通しもあるということも言っておりますが、とれもあくまでも非公式のものでございますので、いま何とも申し上げかねる段階でございます。ことしの税収がどうなるかという問題は、現在実はまだ二ヵ月しか過ぎておりませんので、重要なポイントになります九月決算がいわば始まったところでございます。四月から始まって九月に終わるわけでございますので私ども楽観はいたしておりませんが、どれくらいになるかというところを、いま私ども自身としても推算しかねておるという状況でございます。
○只松小委員 なかなかむずかしいことと思いますが、国税庁の実際徴収されておる実務推進者の立場から、いまの法人税や何かの伸び状況はどうですか。きのうの委員会でも堀君がいろいろと質問をして、何か五百億くらい先取り的なものをとられておって、本年はそういうことはないかということを聞いておりましたが、きょうは、私はさっきから言っているようにあまり議論しようということは考えておりませんので、一応今後の参考資料にするためにいろいろそういうことを聞いておきたいと思います。実際上の税務行政をやっている立場から相当伸びそうですが、それとも逆に相当困りそうだ、こういうことですか、いやたいしたことはない、こういうことですか。
○吉岡説明員 お答え申し上げます。 税収の見通したつきましては、これは妙なことを申し上げるようですが、守備範囲が主税局でございまして、私どもの所管ではないわけでございます。したがって全体の税収見通しについては、ただいま吉國君からお答え申し上げたようなことでございますが、実際に取っております私どもの感じから申し上げますと、三月決算の状況が実はまだはっきりわかっておりません。証券会社その他でいろいろな推測をいたしておるようでありますが、三月期決算がもう少しわかりますとまだもう少しはっきりした感じが出ると思うのですが、ただいまのばく然とした感じでは、やはり三月決算が、私どもが予想しておったときよりはやや悪いような感じがいたします。したがって、このままの状況でいけば、予算額まで達することはかなりむずかしいという感じを持っております。ただ、一年間のことでありますから、ただいま吉國君が申し上げましたように、今年の九月期決算が非常に大きな影響を持つわけであります。全体としてどうなるかということはまだ申し上げかねますが、現在の状況では、予算額までの税収を上げることはかなりむずかしいのではないかという感じがいたしております。
○只松小委員 その中で法人税あるいは所得税、間接税等おもな項目に分けて、どれが一番伸び悩んでおるか、あるいはどれが伸びておるか。私たちから見れば、所得税というのはどうもどんどん大きくなっている、伸びている。法人税なんかそうではなくて、当初予算より下がって、去年もそうですけれども、またことしもそうではないかと思うのです。そういうのはいろいろな政策に関連してくるわけですが、そこまでは申しませんが、どういう税が大体伸びて、どういう税が伸びておらないかということを——わからなければあとで資料でけっこうでございますから……。
○吉岡説明員 三十九年度はそうであったわけであります。個人所得は、御承知のように順調なと申しますか、堅調な伸びを示しておりまして、所得税のほうはそう心配はいたしておりません。それから間接税のほうも、酒税は、三十九年度は予算額をオーバーしたような状況でございまして、これもまずまずという感じでございます。もっぱら、先ほど三月決算、九月決算というようなことを申し上げましたように、法人税関係でかなりむずかしい状況になりそうだという感じでございます。
○武藤小委員 いまの只松君の質問に関連してちょっと具体的に吉國さんにお尋ねしたいのですが、「昭和四十年度四月末租税及び印紙収入収入額調」これを見ると、これは現金閉鎖が五月末だ、そういう意味で五月までの現金収入は一応三十九年度分として計上して計算をしておる。したがって三十九年度の最終的数字は、五月末をもって三十九年度の収入済み額を出す、こういうことですか。
○吉國説明員 一部五月に入るものがございますけれども、ほとんど額は微々たるものでございますので、四月末の状況がほとんど最終とお考え願ってけっこうでございます。
○武藤小委員 そういたしますと、この表による所得税、法人税の四月分収入済み額、これは例年とも前年度分の年度に入れるのですか、例年四月に入ってくるものは全部翌年度、四十年度のほうに計算上入れるのですか。
○吉國説明員 ただいまの国税収納金整理資金法によりますと、納期の末日が年度内であるものが四月中に収入になった場合にはこれは前年度の収入とする、こういうたてまえになっております。これは、四月は出納整理期間中でございますから、どの収入だかわからない、それを振り分ける一つの原則でございます。ところが、納期が三月までに到来するものの納期の読み方ですが、従来は、期限の延長があった場合には、これは期限の延長のあった納期をもって見るという解釈をとってきたわけでございます。したがって、三月末に納期が来る間接税が税の一ヵ月延納をいたしますと——いまは納期限の延長ということに変わったわけでございます。前は延納であったわけですが、納期限の延長をいたしますと、四月末の納期限になるわけであります。四月に入りますと、本来納期限は四月でありますから翌年の収入になってしまう、こういうことであります。これは、どっちにするかは、いわば出納整理期間中の整理の問題でございまして、従来、どちらかといいますと、自然増収も多かったためにそちらに回しておった。しかし、ことしは、いろいろな意味でこれを三十九年度の歳入にする必要があるということがございまして、しかし、いままで解釈でやっておったものだから、解釈だけでよろしいというわけにはまいりませんので、政令を改正いたしまして、納期限というのは正当な納期限、延長した納期限でないのだという解釈をいたしましたので、三月末に納期の到来する、たとえば酒で申しますと二月に出荷した酒、これは三月末が納期でございます。それを一ヵ月延納を認めておりますが、その分で四月に入ったものは三十九年度中の収入ということになったわけでございます。そこで、ごらんいただきますと、四月の収入が去年に比べて非常に多くなっております。それはその関係でございます。昨日堀先生から御指摘のあった五百数十億という数字は、そういうものの数字でございます。
○武藤小委員 したがって、本来ならば四十年度の歳入予算額のほうに入るべきものが、ことしはそういう通達を出して取り扱いを変えて、三十九年度があまりにも赤字になるものだから、三十九年のほうへ所得税で百三十四億、法人税で三百九十九億、こういうものは結局三十九年度の計算に入れたわけですな。こういう理解のしかたをしていいわけですね。 そこで、もう一つ具体的にお尋ねしますが、源泉所得税が三十億も歳入欠陥になるということ、これはちょっと理解できないのですが、これはどういうわけですか。
○吉國説明員 御承知のように、源泉で徴収いたしました金額を還付いたします場合には、源泉の原理に立つわけでございます。たとえば配当所得について、源泉徴収いたしましたものを申告いたしまして、例の一割五分の控除を受けますと還付があることがございます。この間、還付金は源泉の原理に立つわけでございます。ことしは非常にその還付が多うございまして、その還付金の誤差が見積もりの上ではっきり出ております。その関係でございます。
○武藤小委員 これも予算見積もりのずさんですな。 それから、法人税が二百八十二億円の減収、こうなると当初見積もりの実績約一〇%の伸び、あるいは鉱工業生産の伸び、そういうようなものの予想、実績はどのくらい開きがあるのですか。
○吉國説明員 鉱工業生産は、ほぼ予定どおりの数字でございます。国民総生産の伸び方もほぼ同じなのでございますが、御承知のように、いわゆる不況期と申しますか、まあ不況でもございませんが、利益率、所得率が低下をいたしました。その関係で法人税がこういうふうに減ったのです。普通はそういうことはめったにないものでございますから、いままでの見積もり方法をとっておりました関係でそういうことが起こっております。その原因はどこにあるかという問題をいろいろ調べておりますが、一つは、耐用年数の短縮が三十九年の九月期から適用になったわけでございます。これが当時一割五分でございますか、短縮だと申し上げておったのでありますが、御承知のように、いまの企業の保有資産というのは非常に新しい設備投資が多うございます。これを定率法で償却いたしますと、その響きが非常に大きいわけでございます。そういうところで償却額が意外に多くなっている。これはおそらく所得率に五%ぐらい響いています。これは誤差だといえば誤差なんですが、要するに企業の資産構成の実態が予想と違っておる面があると思います。これがかなり響いておるのです。
○武藤小委員 その予想見積りのはずれたことも、積算の基礎が誤ったのだからこれもずさんだ。これもいままで主税局がかつてなかったようなずさんな当初予算の見積りをしたという結果になったわけです、結果は。さらに私がおかしいと思うのは、法人税は、十二月の補正のときにも減税減額しているのです。あれは百六十億だったですか。そうすると、これにプラスすると予算の見積もりがまことに狂ってきたということです。主税局は一体何をしてきたのだと言いたくなるのです。さらに相続税に至っては、相続税なんかそんなに狂いの出る税目じゃないのですよ。これが二十七億も狂ってきた。それから揮発油税が五十五億狂ってきた。これはプロパンを使うようになったと言うかもしれぬけれども、これも五十五億八千五百万も狂い、それから物品税に至っては六十一億の狂いが出ておる。しかも、それは四月の収入を入れてもなおかっこれだけの当初予算との狂いが出たということは、結論的に言うと、大蔵省がいままでのき然とした態度を放棄しちゃって、田中さんにきりきり舞いに引っぱり回されて歳出需要をカバーして数字を合わせればいいというような悪弊が、三十九年度の予算欠陥を見るとあらわれたような気がするのですよ。主税局はそう反省はしていませんか、どうでしょう。
○吉國説明員 従来は、大体おまえたちの見積もりは少ない、毎回二千億から三千億出ておるのはけしからぬというおしかりを受けております。おほめを願うわけにもまいりませんが、遺憾ながら下の方に減ってしまったわけでございます。実は各国の例を調べてみますと、大体上下一%ないし二%の幅でやはり違っております。ことに私どもが見積もりますときには、これもいつも言いわけを申していますが、政府の段階では経済見通しと違う数字をとれない。経済見通しが狂ってまいりますとどうしても狂ってまいります。従来は、下のほうに狂うことはなくて上のほうに狂ったわけでございますが、ことしは、個人消費の支出も減るとか、いろいろな問題が出てまいりまして、遺憾ながら下のほうに狂ってしまった次第でございます。そういう意味で、決して主税局がずさんな見積もりを——結果においてはずさんなような形になりましたけれども、無理やりに歳入を見積もったという事実はどこにもございませんし、それから、九月にそれじゃ補正予算を何で組んだか、そのときなぜわからぬというお話がございましたが、実は九月決算がどうなるかというのは、私ども非常に心配をしておったわけでございます。あのときの経済事情は非常に異常でございまして、よく見る人はかなり強気で言っておりました。現に十一月のぎりぎりまで、経済雑誌などで四%の増加というふうなことを数字で出しておることがあるわけであります。ふたをあけてみると減益であった。あのときに、非常にかけと申しますか、補正予算を組む際に、御指摘のようにいきなり五百億も法人税を落としてしまうというのも一つの考え方かもしれませんが、やはり通常のいままでの経験から割り出しまして、よもやと考えていたわけでございます。その点は、見積もりがおまえらは甘かったとおっしゃるならばそのとおりでございますが、意識して甘い見積もりをしたということは決してございません。
○武藤小委員 これは歳入欠陥になるようなことを大蔵省がやるはずはないのです。結局与党並びに大蔵大臣の無定見な歳出需要に何とか数字をくっつけようとしてこれに追従をした、こういうところにこういう歳入欠陥のあらわれた最大の原因があると思う。大蔵省は幾ら政党政治でもさいふを預かっておる。従来の日本の大蔵省は国民から信頼されておったのです。こういうことは起らない、大蔵省にまかしておけば心配ない。そういうものが一挙に、今回の三十九年度の決算を見るとくずれた。これは幾ら政党政治の間であっても、こういうことは、日本の経済や政治をまかしてやっていく上において非常な大きな弊害を残したと思うのです。これは反省ですがね。その反省の上に立って四十年度を検討してみると、これはたいへんな事態だ。 ちょっとお尋ねいたしますが、たとえば所得税の申告分の四十年度の四月末、これを見ますと、先取りを三十九年のほうに——先取りと言うよりもあとじしゃりにお金を入れたから、前年同期二・五%の申告分が〇・一%になっておる、今度は。それから法人税の三%が一・二%の収入歩合だ、酒税に至っては六・一が〇・五という収入状況、この率で大体積算をしていくと——まだわかりませんよ、それは三月決算も確定しないからといういま国税庁長官のお話もありましたけれども、逃げ口は幾らもあります。皆さんの答弁で幾らでも逃げられるけれども、大蔵省としてほんとうのことをこういう席では言っておいたほうが、政治家の手前も、今後の処理の状況からもいいと思うので、そこではっきり承っておきたいのです。こういうペースでもしずっと積算をしてみて予想を立てると、四十年度当初予算に対してどのくらい足りなくなるだろうか、一千億か一千五百億か、そこらの数字が出てくるだろうと思うが、どうだろう。
○吉國説明員 ことしの経済の動きがどうかという点は、これは確かに問題があると思いますが、いま武藤先生御指摘の点は、制度を変えたものですから、来年の四月の分がやはりこちらに入るのです。ですから、四月期は去年と比べますとマイナスになっておりますが、今度は来年の四月が多くなるわけです。ですから、その点はなくなるわけです。ですから、これを、かりに先食い分を食わなかったという数字で比べてみますと、四月の収入がちょうど去年と同じ四・六%になっております。おそらく来年入ってくる分がそのくらいあると思いますので、その点の先食いが——実際、先食いではなくて、押せ押せなんでございます。その点はいいのでございますけれども、経済の見通しの点になりますと、ちょっとなかなかむずかしいので、いま何とも申し上げられません。
○武藤小委員 それは吉國さんに経済見通しを聞いても無理ですが、私らの判断では、三月決算を見ても、またおそらく、この九月期決算を見ても、去年の状況とことしの状況では決してよくなるとは判断がつかぬのです。そこで、じゃ、もし来年また四月も四十年度に入れるのだから、そういうペースにことしから足並みがずっと変わってきて平準化されるのだから心配ない、それもごもっともです。しかし、じゃ、なぜ大蔵省が、ここで一割の歳出増を、公共事業費や何かをひとつ節約させて留保する、あるいはこれがまあ一割ということで指示していって、結論的には一千億から一千五百億の節約ができるだろう、それを基礎にして今度の歳出増を補正でまかなう財源に使いたい、こういう考えに大蔵省が立たざるを得ないということは、この数字から判断をしていくとむべなるかなと納得できるのですが、いま吉國さんの言うようなあれでいったら、節約指令なんか出す必要ないんですよ。それはどうですか。
○吉國説明員 いま御指摘のとおり、新聞等で一割削減が出ておりますが、あれは歳入が足りなくなるからというのでやったわけじゃないのです。ことしは三十九年の経験にも徴しまして、補正予算を組む場合には相当苦しかろう、まあことしも公務員のベースアップというものがないとは申せません。補正要因はあるわけなんです。それにいまから備えていこうということで、プラスアルファが出ないというおそれもありますから、そこであらかじめ節約をした、かようなわけでございます。
○武藤小委員 それは水かけ論なんだ。税収の見積もりが、あまりシビアーよりも何よりも足りなくなるような、目一ぱい見積もりをしたから、今度は大あわてにあわてている。まだ四月、五月、新年度に入って二ヵ月しかたたないのに、一割を留保しろと言わざるを得ない大蔵省のふところぐあいを同情して私は言っておるわけです。ですから、こういう見積もりは今度ははっきり与党にも知らしめるし、国民全体にも知らしめる。隠したらいかぬと思うのです。これは日本の経済とも関連があるのだしするから、隠さずに大蔵省としては率直に発表すべきだ。 そこで、あと只松さんの質問のあと、またいろいろ関連して聞いていきたいと思うのですが、物品税なんかにしたって、これだけ六十一億の赤字が出るということは、ぼくはやはり相当の欠陥があると思うので、あとで間接税の問題をお尋ねしたいと思うのですから、ひとつ用意して間税のほうの係も来ておいていただきたいと思います。
○吉國説明員 来ております。
○平林小委員 私、別な角度で心配をしておるのですよ。いまのように税収のやりくりをして当初予算になるべく追いつくような形にせなければならぬ。そこで、国税庁のほうで実際の徴税を行なう場合に、こういう事態が多くなってくるのじゃないかと心配をしておるのです。たとえば、重大な問題は別にしても、ささいなところから税額の更正をやって、それを三年前はともかく、五年前までと、こうさかのぼって、そして更正決定の期間というものを最大限に活用して、古きものから求めるなんというようなことをやりはせぬか。これは国民は素朴ですから、私はそういう心配をするのです。私自身もそういう件数が多くなるんじゃないかというような心配を、いまの話を聞いておりましてしておるわけですけれども、これについてはどうでしょう。
○吉岡説明員 そういう御心配があることは事実だろうと思います。この国会でもそういう問題が出まして、田中大蔵大臣が、たとえ歳入の欠陥が出ても徴税強化というようなことは絶対にいたしませんという言明を何べんもいたしております。特に私ども事務当局といたしましても、そういう意味での歳入見積もりに対して、税収が達しないために、それをつじつまを合わせるために何か特別な細工をするというようなことは絶対にやらないつもりでおります。これは三十九年度の予算で、ただいま御説明申し上げましたように二百億の税収不足が出ておるわけです。あるいは五百億余りの操作をいたしましたというようなこと、実はお尋ねのようなことをもしやればこういうことは起こらなかったかと思うのですが、そういうことを絶対にやらないというたてまえで徴税をやっております結果、こういうことが起こった。今後とも、その歳入見積もりに対して税収が少なくなるから、徴税強化をやるというようなことは絶対にいたさないつもりでございます。
○武藤小委員 三十七年度の調査、査察の件数調査は何件、査察は何件、三十八年度は何件、九年度は何件、景気がいいときと悪くなったときの状況を知るために、三ヵ年の数字をちょっと言ってみてください。
○喜田村説明員 ちょっと査察だけしか手元に資料がございませんので、査察だけ申し上げますと、査察の着手件数で申しますと、三十八年度が百四十五件でしたのが、三十九年度は百三十七件、件数は少し減っております。それから、最終処理が済みました処理件数で申しますと、三十八年度が百五十一件、三十九年度が百四十四件……。
○武藤小委員 三十七年はわからぬか。
○喜田村説明員 三十七年度は、先ほどの着手で申しますと百四十七件、処理で申しますと百三十七件。百三十七、百五十一、百四十四という件数になっております。それから、処理済みの増差税額で申しますと、三十七年度が二十億四千八百万、三十八年度が二十六億二千二百万、三十九年度が二十八億六千八百万、税額は若干ふえておりますが、これは悪質、大口を特にねらって大きな脱税者を追及したという結果、税額が多くなっております。 あと、調査課所管の法人税の処理件数、増差税額につきましては、ちょっと手元に資料がございませんので……。
○武藤小委員 ついでだからもう一問、長官。朝鮮人の業者が第三国人だということ、あるいはその朝鮮は主として北鮮系じゃないかということで、何かねらい撃ちに査察をやられるんじゃないかという恐怖心を持っておるのですね。国税庁として、何かそういう通達を税務署に流して、特に朝鮮人の所得把握について、日本人とは別扱いしているような傾向はあるのですか。
○吉岡説明員 私どもといたしまして、人種的な差別でどうこうというような考え方はございません。ただ、昨年の事例等を見ておりますと、まあこういうことを申し上げていいのかどうかわかりませんが、従来やや手が及ばなかったのでかなり脱税のありそうなものがあるということで、結果的にパチンコ業種をかなりやっております。結果的に多少朝鮮人の経営者の方の業種が多かったということはあるかもしれませんけれども、私どもとしてはそういうっもりはありませんので、やはり大口の脱税がありそうであるというようなものを、業種的に重点的にやっておるということでございます。
○武藤小委員 国税庁長官、朝鮮人の諸君は国籍が違うという点で日本の税法のこまかい点を知らない。それから日本の国に対する義務感というものはない。第三国人だから、日本人と違うと思うのですよ。そこで、そういう知らないものをほっておくというところにも欠陥がある。そこで、ときどき講習会みたいなものを開いて、商工連合会もあるのだから、彼らの信用金融機関の責任者もおるんだし、そういう朝鮮人団体の指導者の人たちを国税庁としてときどき教育をする、そういうチャンスをつくってやって、もっと納税に対する前向きの姿勢をだんだん教育していく、そういう態度を私はこの際国税庁としてはとったほうがいいんじゃないだろうか、こんな感じがするんですが、御見解いかがですか。
○吉岡説明員 お話しのように、納税の知識といいますか、その前提になります会計知識を含めまして、いろいろな知識の不十分なために納税が十分にいっておらない階層があるわけです。そういうものに対しまして——特に中小業者に多いわけでございますが、そういうものに対して国税庁としても、いろいろお話しのような納税知識の普及と申しますか、向上と申しますか、そういう意味の方法を講じておるわけでございます。お話しのありましたような朝鮮人の方々にそういう意味の点が非常に多いということでありますれば、われわれとしても、そういうお話しのようなことを検討してみたいと思います。
○只松小委員 先ほどのような話から、なかなかことしの税収見込みは容易でないということが明らかになってくるわけですが、そうすると、補正予算なんか組むといったって、ほかに一ことしから公債を発行すると言っておりませんから、どっちにしても税金から出してこなければならない、こういうことになると思う。何かそういう特別に税収になるというものが考えられるかどうか。それから去年あたりの実績その他を見ておっても、どうかすると、勤労所得税というのは逃げようがないし、大体一ぱい一ぱいだと思いますが、事業所得なんか、零細企業者の徴税攻勢といいますか、税金の調査やあるいは徴収というのがきびしくなる、いわばしぼればしぼるだけそこいら出そうだ、こういうこともあるように聞いておりますが、ぼくらもいろいろ訴えを受けるわけですが、そういうことがあるかどうか。あるいは国税庁としては、やはりそういう面からしぼり取ろうとしておられるのか。まあそうだとはなかなか言えないだろうと思いますが、どこいらにウェートを置いて税金をしぼり出してこようとお考えになっておるか、お聞かせをいただきたい。
○吉國説明員 ことしの予算につきましては、ただいま御指摘のような心配があるんじゃないかと各方面からも言われております。しかし、やはりこの税は、見積もった以外にどうもころがっているというものでもございません。ただ、同時に、先ほど来長官が申しておりますように、そのために徴税強化をやるということは避けなければいけない。ことに個人消費支出などが落ちてまいりますと間接税にも影響がありますので、私どもとしては事態の推移を見ながら、先ほどお話も出ました財政全般の節約とか、さようなことで万全の策をとるのが妥当なやり方ではないか、かように考えております。
○只松小委員 そこで私は去年からお聞きして、去年も調べるということで調べられたか、その後報告がありませんので、どうか知らないのですが、たとえば高額所得者、こういうものは重点的に調べておると去年長官の答弁があって、あとで資料として出すということでしたが、一向私の手元に資料が届きません。これは前長官のときですが、そういうことの一例として、たとえばマンションや何かにおける居住者というようなことを私は一例に出して、こういう人は都民税以外に大体税金を納めない人が多いのではないかということを言ったら、そういうところもよく調べます、こういうことを言ったが、調べられたデータや何かがあればお知らせをいただきたいと思います。 それから、こういった例は極端な例で、正常な例ではないかもしれませんが、いわゆる飲食業や何かに携わっておる人々で、相当高額の所得をしておって、自動車や何かを乗り回しておるということがよく週刊誌や何かに載っておる。おそらくああいう形の者は、所得税や何か納められていないと思う。どういう形でああいうところで税金をお取りになっておるか、あるいはまた高利貸しというような問題も、中小企業の倒産にはほとんど高利貸しの名前が出てまいります。こういう人たちも、これは地方で、いなかの中小企業の倒産の場合にほとんど三十銭、五十銭という全くものすごい想像外の高利が取られておるが、こういう点はどういうふうな税金を納めておられるか、私たちは知らないのですが、いわばそういう高額所得者あるいはそういう多少社会の常識からはずれますけれども、大きな金にタッチしているこういう人々は、ほとんど正規の税金を納めないのではないかと思うのです。そういう点、どういうような調査なり徴税を行なっておられるか、そういう点をお聞きしておきたいと思います。まず資料を調べられておりましたら、ひとつ出していただきたいと思います。
○喜田村説明員 ただいま御質問のありましたような、非常に表面的にはっきり収入源が表に出てこない、たとえば、店をかまえて商売しておるとか、あるいはどこどこへつとめて報酬をもらっておるというようなかっこうでない、いまのような所得源がはっきりしないという所得者で相当大きな収入を得ておるのではないかと思われる者をどうやってつかまえるかということは、非常に国税庁として頭を悩ましておる問題でございます。たとえば、先ほどおっしゃいました大きなマンションに住んでいて大きな車を持っていながら、実際調べてみると、税金が非常に低いというようなことが確かにございます。現在大きな所得者であるとか大きな資産家であるとか、そうした者については何か特別に個別の管理をいたしまして、そういう人についてのいろいろな資料を集めたり、あるいはその資産の移動を追ったりして、こうした所得について漏れのないようにいたしていくというふうな努力をいたしております。 それから、やみの金融業者につきましても、おっしゃるようになかなかその所得源がつかめない。金を借りた人に追及いたしましても、絶対に借りている先は言えないということを言っておりますので、そうしたやみの金融業者についての所得ということも非常にむずかしいわけでございます。これにつきましても、できるだけ金を借りているところから資料を集めて、これを総合して所得者の発見と、またその所得の把握につとめておるわけでございますが、これは計数的にどれくらいそれが出たかといったような計数は、統計のやりようがございませんので計数的には申し上げられませんが、こうした点に、特に大口の所得の脱漏ということにつきまして、国税庁としてはこの二、三年非常に力を入れて努力しているということだけは私は申し上げられると思います。
○只松小委員 私はこの前の長官のときも言ったのですが、たとえばマンションでも、一番最初のころできたマンションと、それから近ごろできたマンションと、いろいろマンションもあります。それから居住者も違ってきているようですね。そういうところを幾つか出して、ああいうところを調べたって何十人と住んでおらないのですから、調べてデータを出して、そこの中でおそらく都民税だけしか納めていない人もあるようですね。だからそういうことを一ぺん調べてみたらとぼくは言っておるのですよ。それで調べるということで国税庁長官答弁しておいて調べていない。そうするとおよそのことはつかんでいかれますよ。これは一例ですよ。そういう形で、いわゆる中小企業だけしぼらなくても、むしろそういうところのしぼりによって税の伸びというものがぼくは考えられると思うのですよ。それから、いい例ではないけれども、たとえばホステスというような商売で、ハイヤーを乗り回したりなんかしている人があるわけですね。こういう人は何かというと、税金がかからないからああいうところへつとめているんだと平気で言っているわけですね。だからぼくは弱い者までいじめてしまえとは言いませんけれども、やはりまじめに働いて正業についている者が高額な税金を払う、しかしこうやって何か不労的な仕事をしている者が税金を払わない、こういう事態というのが私は日本では相当多いと思うのですよ。そうすると、どうしてもああいうところを見てみろ、こういうところを見てみろということで、納税意欲というものが下がってくるわけですよ。そういうことも、ただ単に税の公平という点ばかりでなく、納税意欲という面から見ても非常に私は大きいと思うのです。そういう点を、最後にいけば人手が足りない、こういうことになるわけですけれども、ひとつやっていただきたいと思う。そういうことの一つの問題として、この前、酒税の、特にビールやなんかの税金の検査、徴税についても御質問したわけですが、その後御検討されておるということだったのですが、何か多少名案でも浮かびましたか、どうでしょう。
○喜田村説明員 ただいま御指摘がありましたように、大口の、特にビールの製造メーカー、そういったものについてもっと検査の体制を確立したらどうかというお話が先般ございました。この点につきましては、現在ビールの検査体制はどうやっておるかということにつきましては先般資料として差し上げまして、現在どのくらいの密度で何人くらいの職員が当たっているかということは御説明申し上げました。さらに、そうした御趣旨でもございましたので、十分部長会議その他におきまして、そうしたところに対する検査の合理化、あるいは検査の調査力の重点的な配分ということについて、十分打ち合わせたところでございます。具体的にどういうような合理的な方法が見つかったという点につきましては、まだ研究中でございます。あるいは見つかるかどうかわかりませんが、さらにそうしたところに十分な重点を置いて検査を進めていくということにつきましては、部長会議その他で打ち合わせたところでございます。
○只松小委員 私が質問をすると、すぐにたとえば川口のサッポロビール工場にはね返って、そこの労働組合の連中が、私が質問したのはけしかるとかけしからぬとか、そういうことは早いんですよ。これは一日か二日でもうはね返っているのですよ。それで間税部長が来たから、ちょっかいを出したのかと言ったら、そんなことはありませんと言う。だれか何かをしなければそんなことはないわけで、具体的な徴税の方針は立たないけれども、質問したことのはね返りというものはすぐ一日か二日でいっているのですね。だからそれだけ機敏にぼくが質問したことがいやに感じられるということは、これは痛くも何にもなければ、あなたたちのだれがやったか知らぬけれども、はね返ることはないだろうと思いますし、あるいははね返らないわけですね。びくともしません。ところがやはり痛いから会社ばかりでなくても労働組合まではね返ってくる。だからぼくは議事録を持っていって、どこが悪いんだということで、労働組合に行って悪かったら言ってみろと言ってやりましたけれども、そういうことまであったんですね。だから変なことはものすごく早いんですよ。ところがいま聞くと、もうあれから二ヵ月ぐらいになるんだけれども、まだ研究中でございます。私が言っているのは、一人では買収されるということで、一人で足りなければ二人で行ったって、全国二十五工場ですから五十名ですね。それでこの五二%くらいは税金ですから、ビール会社の半分は税務署と同じ建物と思っていいくらいです。それを国民が払っているのですからね。幾ら吉岡長官でもビールを飲むときには五十何円の税金を払う。税務署だからといって五十何円の税金を安くまけて飲ましてくれるわけじゃないのですね。だからそういう点はきびしいということじゃないと思う。あたりまえのことだと思うのですよ、労働者が一〇〇%税金を納めているということは。だからそういう面はきちっとお取りなさったらどうですか。これは正論だと思っているのですよ。別にビール会社だけをいじめろと言っているわけじゃない。これも極端な一例だけあげたわけで、タバコというのは一〇〇%専売で取られているわけですから、タバコと同じくらいのウエートを持つ酒税というものはもう少しきちんとした取り方があるのじゃないですか、こういうことを言っているにすぎないが、そういうことはすぐはね返ってくる。だからそういうことをしないでもう少し取ることに皆さん方熱心になったらどうですか、そういうことを言わぬで何かいい案が見つかりましたかと聞いている。見つかっていればできるだけ急いでやっていただきたい。
○武藤小委員 いまの只松さんの質問、これは前に喜田村さんの答弁の中で、税の取り方や査定のしかたやなんかのこまかい技術を知らなかったために、かなり質疑応答が食い違っているように私らも記憶しているわけです。そこらの名案が浮かぶ浮かばないよりも先に、現在ビールの税金は、こういう順序で、こういう調査で、こういう方法で結論が出て、石数が把握され、こういうことになっているという、課税の順序、中身、方法というものを、親切に早いうちに一応只松さんに報告をして、同時に、これをさらに合理化し、もし手落ちがあるかないかについて厳密な検討をします。こういうことがこれからの名案を出すまでの間に一応あればいいわけで、ぼくはそれが出ていないからまだ前の議論が進んでいないかと思っていかが、出ているならいいのです。
○吉岡説明員 只松委員のお話は私も承りまして、そのときにも申し上げたのですが、こういう事情はひとつ御了承願いたいと思うのです。国税全体といたしますと、この十年間に事務量は相当にふえてきている、定員はふえないという状況であります。その事務量のふえた中でどこがふえているかというと、御承知のとおり直接税関係が非常にふえてきているわけです。そこで国税庁としては、この五年間に約二千人以上の人間を直接税以外の部門、つまり間接税、管理部門、徴収部門から抜きまして直接税に投入しております。それから都会集中ということで、都会を持っている局の事務が非常に激増いたしておりますので、東京、大阪に東京、大阪以外の各地方局から、これまた五年間に二千人以上の者を注入をいたしております。そういう状況で事務量の激増に対応してできる限りの措置をとっているわけでありますが、その全体の傾向からいいますと、できるだけ間接税その他の人手を省きまして直接税に投入しなければならない。かなりのことをやっておりますが、バランスを見ますと、まだ直接税の人手のほうが足らないという状況になっておりますので、間接税部門全体としてはどうやって人手を抜くかということに努力しておるわけであります。したがってお話しの間接税の中でどこから人手を抜くかという話になりますと、そのときにも申し上げたのですが、経理組織その他で比較的はっきりしておって、監視体制と申しますか、そういう体制が整っておる部門はむしろもう少し手を抜いて、間接税の中でも手の及ばない中小の業者のところがたくさんございますから、そういう部門に重点を置くべきだという全体の感じがするわけです。したがって、只松先生のお話がありまして、もっと手を尽くして大企業と申しますか、ビール会社等にも手をふやしたほうがいいかもしれませんが、これはやはり全体のバランスの中でものを考えなければならないという感じがいたしておりますので十分検討いたしておりますし、なお検討したいと思いますが、全体の傾向としてはそういうことだということをひとつ御了承願いたいと思います。
○武藤小委員 役所の皆さんにお昼を食べる時間がちょっとおそくなりまして恐縮なんですが、実は、最初三十分ばかり休憩してめしにしようかということだったわけですが、あと三十分ばかりで終わりますから、ごしんぼうを願います。ひとつ続けてやらせていただきたいと思います。 実は、いま只松君からも出た税の捕捉の問題でありますが、零細な捕捉よりも大きいところに私はまだかなり問題があるような気がするのです。そこでお尋ねをしておきますが、去年の九月期決算で、資本金一億円以上の会社で、公表じゃなくて、税のほうで欠損申告をした会社は幾つありますか。
○喜田村説明員 正確な数字はもっと調べてお答えしたほうがいいと思いますが、私の聞いておりますところでは、大体、全体の二割ないし三割が欠損会社というふうに聞いております。間違っておったらまた訂正させていただきます。
○武藤小委員 私が資料をいろいろとって調べてみると、三十八年度一ヵ年間で一億以上の資本金の会社が四千百六十七社、うち千百四十三社が赤字です。結局、二七・四%。したがって、いま長官が言った数字がやや当たるわけです。おそらく三十九年度も三〇%前後の数字だろうと思うのです。どうも常識的にちょっとしろうとが見て赤字の率が多いような気がするのですよ。そこで、さらにどなたかおわかりならば、この欠損会社のうち、上場会社で、公表は黒で株主に対しては、わが社は黒でございますとして配当を出し、黒字決算ということにしておる会社は去年の九月期で何社ありましたか。
○吉岡説明員 ちょっと速記をとめさせてください。
○岩動小委員長代理 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○岩動小委員長代理 速記を始めて。
○武藤小委員 まあ、あなたたちは宮仕えですから、これ以上数字を出せとは申しませんが、しかし長官、いまあらゆる評論雑誌、月刊誌、週刊誌、これが粉飾決算の問題を取り上げている。もう今日の大きな問題点なんですね。そうすると、三十八年度だけを見ても、税務署へは赤字だけれども株主には黒字だと言っているのが、四百四十二社が数字の上で出ているのですよ。私は、この四百四十二社が全部紛飾決算だとは申しません。まあ、税法上の決算のしかたと、それから公表のものとは違っておりますから、ある程度の違いが出てくるのはいいと思うのです。しかし、四百四十二社が税務署申告と公表との決算数字が違うというところにはかなり問題があると思うのです。やはり調査査察部あたりはもっとこういうところにメスを入れて公正な税金——特にとっちめろというのじゃなくて、税は公正な負担をさせなければいかぬ。いまのような法人は悪いのだというような一つのムードの中に入ると、もう税務署は、法人はみな悪いのだからというので大法人に手抜かりの点が出てきやせぬか。これを私は憂えるわけです。したがって、三十八年度の一億円以上の会社の実数を見ても、こういう点は、どうも日本経済全体の立場から見てもうそですから、まあ、極端に言えば詐欺ですからね。公表が黒で、税務署へは赤字だと言って、中に紛飾がもしあるとすれば、これはもう一つの詐欺ですよ。やはりそういうものは正さなければいかぬ。こういう点について長官の御見解をちょっと承っておきたいと思います。
○吉岡説明員 いまの欠損会社の調査につきましては、私ども赤で税金をとれないからあまり調べないということは実は決してやっておりません。今後の税金にも非常に関係のある問題でありますから、相当の力をさいて調査をいたしております。 それから、前段におっしゃいました税の申告と公表の数字とが違う点は、これはいまおっしゃいましたように、税の計算の違うことから当然違う点もございますが、いわゆる紛飾決算等のものを、大蔵省の中でわかっておりながらそのまま放置しておって多くの人をだますと申しますか、そういうことがあってはいけないという点はこの委員会でもたびたび論議になったと思いますが、一応大蔵省の中でいろいろ検討いたしました結果、ただいまのところ考えておりますことは、やはり税務の調査は、御承知のように、ほかのものに比べまして非常に重い罰則がかかっており、守秘義務と申しますか、税務の調査によって知り得たものを外へ出すことは非常に制限をされているわけであります。したがって、いろいろ検討いたしましたが、やはり税務当局自体からこれを証券局と申しますか、そちらのほうへ通報することは適当であるまい、やはり証券局サイドでもっとやることがあるではないか。たとえば公認会計士は当然その会社の申告書を見る権利と申しますか、当然やるべきことでありますから、そういうものを承知すれば限定意見と申しますか、意見の発表のしかたもあろう。したがって、そっちのほうをもう少し姿勢を正すことによってこの問題を解決していきたいという感じでおります。
○武藤小委員 バーの女給やあるいはマンションの二号さんの所得もさることながら、こういう一億円以上の大会社というものは、国の恩恵もかなり受けておるわけですが、こういうものが紛飾決算をしてこんな膨大な数字の会社が出てくるということは、どうも日本の資本主義がゆがんでいく、これは氷山の一角ですよ。こういう点については十分調査してもらう。いまの長官の決意で私も一応了解いたします。 そこで、いまの税の捕捉の面から見た場合、キャピタルゲインについて、一年間に何回以上株の売買をやる常習の人、こういう場合にはその譲渡所得、売買利益というものは所得として捕捉するという規定になっておるじゃないですか。その点はいかがですか。私の認識は間違いですか。どうでしょうか。
○吉國説明員 所得税法の規定では、一定回数以上のものにつきましてはこれを譲渡所得以外のものにするとなっておりますので、ある場合には営業所得、ある場合には事業所得あるいは雑所得、継続する所得ということで課税をいたすことになっております。
○武藤小委員 国税庁のほうは、その課税実績は、実際問題としてここ二、三年の間どんな数字になっておりますか。
○喜田村説明員 計数的に有価証券の継続取引だけを取り出して集計をとっておりませんので、計数的にははっきりわかりません。そうした事例を幾つか聞いておりますが、全然そうした規定が働いていなくて全部逃げているというのではなくて、課税されている例はある程度あるということだけは申し上げられますが、ちょっと計数的にははっきりいたしません。
○武藤小委員 ある程度あるという、全くある程度なんです。そのある程度もほんのわずかのある程度。これは私まことにけしからぬと思います。キャピタルゲインを捕捉することが全くできないいまの仕組みにも問題があるわけです。税制上の欠陥ではあるけれども、しかし私は、いまこの証券会社の欠損会社を調べてみて実はびっくりしたのです。去年、過去三ヵ年間の表をとったのですが、三十八年の九月を基準にしてみても、証券業者で黒字、利益会社が百八十三社、赤字会社が百八十七社、非会員を入れて赤字の証券会社が多いのですよ。これは、証券会社が自分で株を売買して、一年に二十回以上取引しているというのは一ぱいおるわけですよ。そういうキャピタルゲインは全然捕捉されない。会社の資金じゃなくて、個人の、社長がやったとか専務がやった形にして逃げてしまう。こういうものももっと捕捉の方法はあるのじゃないだろうか。どうもこの数字を見て、利益会社より赤字会社、損失会社のほうが多いということは、キャピタルゲインを逃げている大きな原因のような気がするのですよ。ここらもひとつ今後の税の捕捉という面から検討願いたいと思うのですが、長官いかがですか。
○吉岡説明員 おっしゃるように、税法で課税すべきものということになっておる所得の捕捉でありますから、ぜひ力を入れてやりたいと思いますが、これは先生十分御承知のように、株の取引は人の名義を使ってはいかぬ、本人名義でやるようにということになっておりますけれども、実際はいろいろな名義で行なわれておるわけです。したがってこれも捕捉をいたしますこと自体が技術的に非常にむずかしい性質のものでございます。したがって私どもも努力はいたしますが、かなりむずかしい問題だということだけ御了承いただきたいと思います。
○武藤小委員 むずかしいけれども調査をする、しないによってえらい税収の面で——相手もだんだん教育されてきて、いまはキャピタルゲインには税金はかからぬのだという認識を持っているのですよ、調査がないから。しかしこういうものは所得税法上取引が二十回以上あればやられるのですよ、ちゃんと申告をしなければいけないのですよということを、やっぱり証券会社に周知させる。そのことによって良心的に、自動的に納税に協力する業者があるいはこの中から何件か出るかもしれない。私はやはりそういう税法上ある制度というものはきちっと守らせるような指導、これを証券業者にすべきではないか。いま特に証券業が悪い盛りだけれども、やはり法は法のたてまえですから、中小企業がわずか百万円か三十万の所得の食い違いだってそれはたいへんなことですよ。ぎゅうぎゅうとっちめられて、あるいは監査員が給料もらったというのでとっちめられて罷免されて、あとで納める税金がない。借金して所得税を納めてくる零細企業というのはいっぱいおるんですよ。大きいところは比較的手抜かりなところがある。これは私はけしからぬと思う。これはやはり公平に捕捉すべきだ、こういう議論です。しかしそれはあとでまたひとつゆっくり実績なども喜田村さんに出してもらって、ある程度というのはどのくらい捕捉しているか、数字も出していただきたい。
○吉岡説明員 いまのお話ごもっともなんですが、私申し上げましたように、証券業者に顧客の中で相当取引の回数の多いものを出せというようなことを申しましても、非常に事実はむずかしい。不動産業者に不動産売買の実績を出せというようなものでありまして、非常にむずかしいわけでありますから、その辺はひとつ御了承願いたいと思います。
○只松小委員 私は小さい問題から大きな問題へ、紛飾決算に入ろうかと思ったら、武藤さんのほうから先に大きな問題から小さい問題に入って問題点が出たのですが、さっき言った極端な、私は一、二例をあげて小さい問題の、もっと課税の捕捉するところがあるのじゃないか、こういうことを言っている。やっぱり大きな問題としては、私は繰り返して申すように、黒字のところでも電子計算機や何か使って必ずしもこのごろは全部が全部徴税がしにくいという面がありますが、そういう極端な例として紛飾決算の会社と税務署の申告が赤字になっているという関係、これは武藤さんがいま聞いたようなことです。そういうことで私は証券法の改正ともにらみ合わせて、山一証券の会社の決算報告と国税庁に対する申告、それから四大証券のものを資料として先にいただいておったわけです。一応これは外部に発表しないということで発表はしておりませんし、それから証券のときに質問する時間がなかったのでそこまで突っ込みませんでしたけれども、私は山一の今日あるのはそのころから大体知っておりましたし、ほんとうに大蔵省の証券局なり、あるいは国税庁が徹底的に山一を調べたとするならば、直接累積赤字が百五十億前後、それから公表された外部負債が千五百六十億ですか、これというのは当時すでにわかっておったはずなんです。これは今日こういうふうになったのは、山一自体もあるけれども、大蔵省も全然今日までそういうことを知らなかったとするならこれは証券局が手抜かりしておったか、国税庁が手抜かりしておったか、完全な調査をしておらなかったということになれば皆さん方にも責任がある。単なる民間会社ではないのですから、監督官庁としてこういうことが言えると思うのです。こういう一例をもってしても、結局もう少し巨大会社というものに対しては——証券の問題ではないからきょうは証券のほうは言いませんけれども、税金の面から見てもこれはお調べになる余地があるし、調べる必要があると思う。こういう大会社はなかなか膨大ですから調べるのは容易でないと思うが、いま税金のがれのためにほとんど全部法人化しておりますけれども、そこらの零細な法人に対してはすぐ調査される。私どもにいよいよ泣きついてこられるという面は、わずかな問題をとにかく税務署から押えつけられてどうしようもないときに私たちに泣きついてこられるのが多いわけであります。こういう小さいところはぎゅうぎゅうやって、五十万や百万の税金がどうにもならない。私の知っている例では、実際売買しないで昔の借金のカタに取られておったのを、借金のカタに返すというような架空売買のような形です。それでもなお徴税する。全然利益がないのに五百万からの税金をぶっかけられておる。どうしようもない。先き行き黒字になることを見越して払っていくという草加の革屋さんの例がありますが、これは私がどんなに口をきいてもいろいろ手違いもありまして容易にならないけれども、そういう出先ではのがれることができない。ところが山一の極端な例ですが、実際上わかっておりません。極端に言えば何が何やらわからない。これは商法上からいってもいわば背任横領なり、あるいは国税法からいってもインチキ申告とかいろいろ違反事項があるわけです。そういう点についてもう少し大きな会社も調べる。山一証券なら山一証券という証券会社をとってみれば、単にこれは徴税だけでなくて皆さん方のほうにも相当大きな国民に対する責任があるのではないかということを私は痛感しておる。武藤君がいろいろ質問いたしましたからそれ以上私は問題にいたしませんが、そういう面から見ても大会社のほうにもう少し、特に紛飾決算等をやっておるところにきびしい調査をしていただきたいということをここでお願いしておきたい。 それから次に、これも小さい問題ですが、法人と関係いたしまして、法人で寄付金総額というのはこの二、三年来幾らになっておるのか。寄付金として損金に認められた額あるいは否認された額。そういうものがおわかりでしたら、きょうわからなければまたあとで資料でよろしゅうございますけれども、ひとつお出しをいただきたい。
○武藤小委員 資料がないようですね。そこで資料要求しておきましょう。国税庁、主税局どちらかで、寄付金で損金に落ちた金額、それから寄付金で否認をされた——納税者が寄付金に計上したけれども、オーバーで否認された額、それはわかりますね。その寄付金をさらに分けられれば、政治献金それから公共団体等の大蔵大臣の認可をとる、国税庁長官の承認をとって免税措置になる寄付、これは種類が違いますね。学校教育とかそういうものですね。寄付金の中身についてもできるだけ分類をして、わかりやすく資料にして出してもらう。きょうはとてもそれができなければあとでけっこうです。
○喜田村説明員 総額だけ三十八年度の会社の寄付金を申し上げますと、二百九十二億七百万円。先ほどの否認された分は寄付金に入ってきておりませんので、それを除かれたほんとうに寄付金として認めた額でございますが、それ以外のいまの否認されたのが幾らあるかとか、あるいは政治献金が幾らあったかということはちょっと統計的には出てまいりません。
○武藤小委員 そうすると、科学技術、教育、それからいわゆる認定を受けた寄付金、それは全部ひっくるまっているわけですか、いまの二百九十二億というのは。
○喜田村説明員 指定寄付もこの寄付金の中に入っております。
○武藤小委員 それはあとで喜田村さん、指定寄付と指定寄付でない損金に落とした限度内における、千分の二・五と百分の二・五の範囲内が認められますね。これも集計出るんですか、出ないのですか。
○吉國説明員 こういう問題は 実は主税局と国税庁はしょっちゅうけんかをしているわけです。実は主税局のほうは出せるような資料がとりたいわけです。先ほど御指摘のような制度があるものは全部実績をとりたい。じゃないとわからない。ところが、いまのような資料をとるためには税務署の段階で様式が非常に複雑になりまして、いまも国税統計というものは、口幅ったい言い方ですが、日本一なんですが、あれでもかなり減らした結果そうなっておりまして、いまの指定寄付あたりになりますと、これは幾つにも分かれております。いま簡単に申し上げましても、国、地方に対するものと、それから一般の指定寄付と学校関係と三つに分かれております。それに今度一般の寄付否認額、この四つに分けたといたしますと、統計は非常に複雑なものになります。これはちょっと御要望いただいても出ないと思います。
○武藤小委員 いま指定寄付の話が出ましたが、地方自治団体が市民会館をつくる、その場合、法人だけから寄付金を仰ぎ、一般市民に強制割り当てしない、そういう場合にどうですか、市の市民会館の場合でも指定寄付に当てはまりますか。
○吉國説明員 市民会館と申しましても、市の財産になるわけですね。それはなります。
○武藤小委員 それではあとで国税庁長官に栃木県足利市から指定寄付の申請をいたしますから、そのときにはまたひとつ、お願いをしておきます。 それから、もう昼食の時間たいへん過ぎて恐縮なんですが、あと二点、只松さんがあと一点お尋ねをすると思いますが、私のところへ秋田県能代市から詳細に書いた——大蔵委員をやっておる関係で新聞で見たんだと思いますが、農業所得税、贈与税等の取り扱いについて末端の税務署はまことにけしからぬ、そういう実は文書をもらったわけです。それによると、例年は標準課税方式をとって農業委員会あるいは自治体、農民組合、そういう団体の代表者を一堂に集めて、それでいろいろ課税標準を検討してやっておった。ところがことしからは税務署が一方的にばたっと標準をきめて、作報調査やいろいろな資料を集めてやったんでしょうが、全くそういう団体の意見を直接聞くことをせずにきめられた。そのために農民は所得の伸び率を三・八%程度に見られ、経費の率は四%程度ということで賦課をばたばたされた。雇用労働でやっている農家などはそれじゃとても実情に合わぬ、やっていけぬといって税務署に押しかけて行っても全く修正には応じない。まことに非民主的で従来のやり方と変わったやり方はけしからぬと、実はこういう趣旨の手紙なんです。実は私も秋田まで行って実情を調べたいと思ったのですが、とうとう行く間がなくて、今日まできてしまったのですが、ことし特に農業課税はすでに二十二、三万人しか納税者がいないからというので、軽んじてこういう方向に転換したのかどうか。一体どういう指導を農業課税の場合しておるのか、そこら辺をちょっと。
○喜田村説明員 いまおっしゃいましたように、農業所得者で国税の納税義務者が非常に減ってきたということで、なるべく農業標準をつくる場合の手間を省きたいという趣旨から、一つは農業標準の作成事務をなるべく市町村に移していって市町村でつくってもらう。それでその標準に従って申告された場合には国税はなるべくそれを認める。つまり標準作成事務を市町村に移していくという方向をとっております。それからあるいは非常に納税者が減ってしまって、農業標準をつくるまでもなく、個別の調査でできるというところは個別でもやるという地域も若干出てきております。その場合に、先ほどの、例年なら農業団体の意見を十分聞いておったのにことしから聞かなくなったというのは、その農業標準をつくる場合にはなるべくそうした農業団体なんかの意見を聞くという、前の閣議の申し合わせでしたかありまして、従来やっておったわけです。今度市町村にそういう作成事務を委譲するにあたりましても、市町村と権衡をとるため、県内の市町村がいろいろ打ち合わせる。そうした場合にはなるべく市町村の農業団体の意見も聞くというようなやり方で、農業団体の意見を標準の作成に反映させるというやり方は、市町村に委譲した場合でもなるべく変わらないように指導はしておるわけでございます。ただ、いまのお話の場合は、たぶん個別課税方式に変わった場合の問題じゃないかと思いますが、もう少し詳しくその事情をあとからお聞きいたしまして調べてみたいと思っております。
○武藤小委員 特に税務署とあつれきが起こったのは、前は農民組合と税務署などというのは話し合いをして、農業委員会も含めて話を聞いたわけです。ところが、最近はその日農というものを民主団体と見ないのかどうか、秋田、新潟、長野というのは非常に農民の自主的な組合組織が強い地域で、こういう特殊な地域で農民の意向を聞いてくれたのと聞かないのでは納税意欲にもたいへんな違いが出てくるわけです。結論は同じ数字になっても、参画をしたかしないかによって納税意識の普及という点でもえらい違いが出てくる。こういう点はやはりきめのこまかい配慮をそういう地帯についてはすべきではないだろうか、こう私は実は考えるわけです。この手紙もおそらくそういう趣旨からの手紙であります。時間がありませんから詳細はあとで次長とゆっくり、個別問題でありますから、お話をいたしたいと思います。 それからもう一つ、この手紙の中で文句を言っておるのは、長男が別に土地を買って家を別につくった。しかし、金がないので自作農維持資金や農協からの融資を受けて実はつくりました。ところが、税務署はそれを親がくれたものなり、親の金でつくったものなりと、がんとして証拠まで持っていっても、県から借り入れた信連の領収証や借用証まで持っていって見せても、税務署はとうとう更正に応じてくれない。こういう税務署のやり方はまことに非民主的でけしからぬという手紙があるわけです。一体自作農創設資金や農協からまるまる借りて土地を買った場合、これは親の贈与税という形で賦課するのですか。
○喜田村説明員 具体的な場合で、たとえば息子がまだ学校に通っていて所得を受ける能力がないという場合に、子供の名前で借金してそれが毎年返済されていっておる。その返済の資金は親が払っておるとしか考えられないという場合には、名前は子供になっていても、親が借りた金で家々つくってそれを息子の名前にした、こういうふうに考えられない場合もないじゃないかということで、あるいはそうしたことから否認したのじゃないかと思います。それももう少し具体的な事情を見てみないと、はたしてその否認が妥当であるかどうかはお答えいたしかねます。
○武藤小委員 これは幼少年じゃなくて、一人前の農業に従事している長男ですから、嫁もおり子供もおるりっぱな家庭ですから、この点もあとでまた詳しく次長に聞いてもらおうと思います。 時間がありませんので、最後ははしょってお尋ねしたいのですが、先ほど平林議員から政令事項で税の賦課の問題が動かされたり、課税最低限がきめられたり、そういう点は租税法定主義の原則からいってもおもしろくない、そういう趣旨の御質問があったわけであります。特に物品税の問題で非課税限度を別表第三でだあっと列記している。この政令でとにかく非課税限度をばたばたきめている趣旨、もう何回も国会で政令事項では好ましくない、こういう質問がなされているにもかかわらず、大蔵省はてんとして反省しようとしない、改めようとしない。大体どういう根処があるんですか。そこからまずひとつお尋ねしたいと思います。
○吉國説明員 この物品税は御承知のとおりでございますが、非常にこまかい品目があるわけでございます。ことに同じ扇風機といっても、実例もございますが、子供が回して少し風が来るという扇風機、これは扇風機になるかならぬかといったものがある。非常にこまかい品目に分かれております。そのような関係で、始終実体が動くということでございますので、課税最低限等につきましては法律で大きな一つの原則を定めまして、これを政令に譲っておるという形をとっているわけでございます。これは物品税の全文改正をいたします際にも、その形式については大蔵委員会でもずいぶん御議論をいただいたものでございます。その結論は必ずしもそれはいかぬぞという御結論ではなかったのでございまして、これでよかろうということでつくったという経緯がございます。これはかなり沿革的なものでございますのと、実際上の問題が非常にむずかしいということでございます。実際に即して時々弾力的にと申しますか、実行にふさわしい課税最低限を与えるということは毎国会で、非常にむずかしいので、実際の法律の精神をはっきりと書きまして、政令に譲ったほうが実際に即するのではないかという御判断であったように思うのでございます。
○武藤小委員 それでは吉國さん、法律の第何条に課税最低限は政令に譲ったほうがいいという規定になっているのですか。それには理由が述べられてあるのですか。
○吉國説明員 物品税法第九条でございます。「別表に掲げる物品のうち、その価格の同種物品に係る価格体系のうちに占める位置が低いこと又は特殊な性状、構造若しくは機能を有することにより、一般消費者の生活及び産業経済に及ぼす影響を考慮して物品税を課さないことが適当であると認められるものとして政令で定めるものについては、物品税を課さない。」これが根拠規定になっているわけでございます。
○武藤小委員 物品税を課すか課さないかをきめるということは、租税をきめることですか。租税法定主義の憲法の規定からいった場合に、その限度を任意に動かすということは、租税の金額がそれによって動くわけですね。それを政令でやるということは一体好ましいことでしょうか。
○吉國説明員 理屈を申しますと、法律の定める条件を定めているわけでございまして、条件に従って非課税とするということで憲法違反ではないと思いますが、好ましいか好ましくないかということになりますと、あまり好ましくない点もあると言わざるを得ないと思います。これも非常に歴史的なものでございまして、その点はよく御了解いただきたいと存じます。
○武藤小委員 この物品税の非課税限度を夕べずっと見ながら感じたんですが、どうもアンバランスがたくさんある。まことに現状に即さない非課税限度のものもたくさんある。私はしみじみそれを感じたのですが、係の方おりますね。吉國さんでなくてけっこうですが、この第三類の二十九、遊戯具類というものがありますね。この中を見ると、「ぱちんこ器、スマートボール、ジュニアゴルフ用のクラブ及びボール、デッキゴルフ用のスティック及びパック、ゴムボート、サンドスキーその他遊戯の方法がこれらに類する遊戯具で政令で定めるもの」。二十九についての政令の中身を読んでください。
○吉田説明員 それは物品税法施行令の別表二の十七でございます。それの三六一ページでございます。それの一番左側のところに、十七「法別表第二種第二十九号(遊戯具類)に掲げる政令で定めるものは、闘球盤、コリント、スロットマシン、ボーリング用のピン及びボール、水上スキー、ローンスキー、水上自転車、フライング・ソーサー並びにゴムヨットその他ゴムボートに類する折りたたみ式の水上遊戯具類とする。」これが政令でございます。
○武藤小委員 その品物の現在の売買価格というものは大体似たり寄ったりですか。それとも需要の量、どれが一番多くて、どれが一番少ないか。あるいは大衆娯楽であるとか、特に奢侈的な娯楽であるとか、いま申し上げられた品目の中だけでも一率に律せられないものがあるような気がするのですが、その点はどうでしょう。
○吉田説明員 非常に多種にわたっておりますが、大体大きく分けて、大人だけが使うものと、子供も使い大人も使うのとあるのですが、たとえばゴムヨットなりゴムボート、かなり子供の使うようなものがあります。これは比較的金額は小さく、水上スキーとかスロットマシン、ボーリング、こういうものは御承知のとおり大部分が一種の業務用と申しますか、こういうものでございます。金額的にはわりあいに高いほうに類します。
○武藤小委員 ここに載っているものは、何が幾ら、何が幾ら、大体わかるでしょう。
○吉田説明員 先ほど申しました子供用のゴムボートその他でときどき問題になっておりますのは、大体千五百円前後のものが多うございます。それからスロットマシン、そういう業務用と申しましたのは大体四、五千円程度以上のものが多うございます。
○武藤小委員 物品税法の別表第三類のほうにはちゃんとパチンコ器械が入っておるのですが、この施行令のあんたの言った十七、これには入っていないのはどういうわけですか。
○吉田説明員 パチンコのほうは法律ではっきり書いてございます。パチンコ器、スマートボール、はっきりしないもので、たとえばゴムボートでこういうようなものだけというのを政令にまかしてあるわけでございます。
○武藤小委員 わかりました。そうするとここの三一九ページに書かれているものと、いま政令できめたものとは、非課税限度——課税最低限といってはまずいんですが、みな千八百円ですか。
○吉國説明員 これは別表三の二十二にございますように一個または一組について千八百円未満のものが非課税ということになっております。
○武藤小委員 この千八百円をきめたのは昭和何年ですか。
○吉田説明員 これは昭和三十七年の大改正のときでございます。
○武藤小委員 大改正のときにこの中身について改正したというけれども、それでは改正前は幾らだったわけですか。
○吉田説明員 千二百円でございます。
○武藤小委員 いま物品税の中でパチンコ機械の物品税は幾ら滞納になっていますか。どういう状況になっていますか。
○吉田説明員 確実な数字でなくて恐縮ですが、大ざっぱに申しまして、大体二億強のパチンコの税収でございまして、その中で大体半分弱が滞納じゃないかと思っております。
○武藤小委員 納税義務者は何人おりますか。 ほんのわずかでしょう。全国でパチンコの機械をつくっている会社はほんのわずかでしょう。
○吉田説明員 おっしゃいますように、名古屋地区に集中しておりまして、五十以下だろうと思います。
○武藤小委員 なぜ一年間に二億円の税額のうち一億円が滞納になるかということですね。私もどうも疑問なのでいろいろ調べてみたわけです。実はパチンコの機械を製造しているのは名古屋と桐生ですね。群馬県の桐生は私のすぐ隣りの地続きの町なのです。それで私は税収の滞納額をずっと調べたことがある。どうも物品税が滞納になるのはおかしいというのでいろいろ調べたら、大半はパチンコの機械なんですね。ははあ、これはどこかに欠陥がある。それでいろいろ物品税を調べてみると、あの機械の課税最低限千八百円というところにまず一つ問題がある。これを一つ感じたわけです。いま一台幾らくらいしていると思いますか。それともう一つは、まあ大衆娯楽になっちゃって、最初のような賭博的な性格というか、そういうものも消えうせて、機関銃打ちは禁止する。われわれが見てもまことに大衆の中にしみ込んでしまったような印象ですね。それを依然として滞納が一億もあって、その原因が何であるかということについても、私は当局としてもっと真剣に検討する必要があるんじゃなかろうか。
○吉田説明員 まずパチンコの値段でございますが、大体通常の場合は一台四、五千円くらい。安い機械になりますと二千円くらいからあるようです。免税点が千八百円で設けられておりますが、これはパチンコのために設けたものじゃございませんで、先ほど申し上げましたように遊戯具とあって、非常に広く書いてございまして、ゴムボートにつきましては子供用のおもちゃまでも入る可能性があります。これに線を引きまして、千八百円ということにいたしました。基本的には、パチンコの場合は全部課税するという考え方でできております。これにつきましては、この前も物品税法の一部改正を御審議いただきますときにも、横山委員からいろいろお話がございましたが、これまでは、物品税としてもパチンコは本来娯楽ではないか、娯楽に対するような消費に対しては全額課税してもいいという考え方もあっただろう。しかしながら、先ほどお話のように、最近は片方ではパチンコもかなり大衆消費になってきているという問題と、もう一つは、メーカーがかなり中小企業として苦しい立場にあるという面があるので、この辺については従来のそういうパチンコに対する考え方と異なった考え方を自分は持っておるがどうかという話が、泉主税局長に対して横山委員からございまして、まあ主税局長といたしましては、やはり消費の性質が娯楽性が強いので、娯楽性に対しましては、御承知のとおり入場税につきましてはかなり免税点がしぼってございますし、わりにきつく間接税自体ができておりますので、われわれといたしましては、やはりそういう考え方が強いわけでありますということを言っておられました。ただ間接税といたしましては、中小企業のメーカーで転嫁がはたして十分できないかどうかというのは、消費の面とは一応別個に見ておりますが、何と申しましても、間接税、物品税は一ついじるといろいろな問題がございますので、この問の税制調査会の答申にもございますように、財源が許されたときには数年に一ぺんは見直す必要があるけれども、三十七年にかなり大幅に改正したので、差しあたりとしては現在一応バランスがとれているのじゃないかという税制調査会の意見もございましたので、私どもといたしましては勉強はいたしたいと思っておりますが、すぐどうこうという問題にはならぬのじゃないかと考えております。
○武藤小委員 いま四千円というのは差しあたり子供のおもちゃの額ですな。ぼくが調査したのでは最低が七千円、いいものが一万三千円、それで税率が二割ですね。そこでもう一つは、貸し倒れとか値引き、こういうものについて全然減額措置がなく、したがって朝鮮の方々がほとんどパチンコの商店をやっている、そして手形をもらう、それが不渡りになった、あるいは値引き、返品、そういうものが非常にあった際に、どうも庫出ししたときにすぐ数字で課税されてしまう。これは大きい業者は全国に六軒ぐらいしかないのですね。ですからこれは調査も捕捉も簡単ですから、私はやはり実情に沿った形のものにしないと、こういう滞納はなかなか整理もできぬし、事業自体がつぶれてしまう。参考までにちょっと、税金のほうとは関係なしに、なぜ私がこれを取り上げたかというと、労働問題として自分自身の気持ちではこれを取り上げているのです。というのは、桐生にある一ヵ所を調べてみたら、従業員が三百八十人おる。この連中の賃金遅払い問題や、いろいろの労働問題が出てきた。そういうものから調べてみたわけです。そうすると、この近在に下請だけでも五十軒もその工場の下請をやって食っている零細業者があるのですよ。だから、これはもうそういう社会的な問題として毛、この税率の問題は一回きれいに洗って検討する必要があるのじゃないか、こういう感じが実はいたしたわけであります。下請工場というのは、五十軒あるうちほとんどが六人から十人、他人が三、四人しか入っていない家族労働、非常に小さい連中なんですね。この連中が思うように——本社が税金を納めることに追われてしまうから、下請のほうになかなか現金では支払いができぬ、こういう実情があって、これは税率を検討しなければいかぬという感じを持ったわけです。せっかく提起した問題ですから、ひとつ長官、次長等も、これらの問題は主税局とも十分話し合って、吉國名財務調査官の時代に、この問題について答えが出せるような検討を前向きでしてもらいたい、これを強く要望して、時間もたいへん経過しましたから、私の質問はこれで終わります。
○岩動小委員長代理 只松君。
○只松小委員 私も時間が経過いたしましたので、問題提起だけをしまして、あとでひとつ研究、御検討いただきたいと思います。 ほんとうは二、三点あるのですが、一つは、今度の改正された税法の中で、この税法と商法と完全に食い違っておるような問題点があります。きょう時間がございませんので私はその点は触れませんが、今度の税法の中で、第二款の各事業年度の所得の金額の計算の通則、第二十二条、この中に、内国法人の各事業年度の所得について、資産の販売、有償または無償による資産の譲渡または役務の提供等となっておるわけでございますが、ここの中で、無償による資産の譲渡、この場合課税の対象になっておるわけですが、これは見解が分かれておるからこういうことにもなっておるのだろうと思いますけれども、通常の譲渡の場合に受益者のほうが収益があったものとして課税の対象になる、こういうことが常識的な解釈になるわけであります。ここで課税の対象になって、また譲渡された受益者が課税されるということになると、実質上は二重課税という事態も起こってくるわけです。これをめぐって税法の学会あるいは税理士会等でもいろいろ論議されておるようであります。きょうここでずばりと結論が出ないと思いますけれども、この問題についてひとつ御検討をわずらわしておきたい。 いま一つの問題は、もっと根本的な問題ですから、次会の税制小なり大蔵委員会で私は論議したい。 最後に、あとで渡辺さんのほうから何かお聞きになるということですから、私もこまかいことは聞きませんけれども、私の埼玉県等におきましても幾つかあったわけですが、税務署内の犯罪事件がけっこう起こってきておるわけです。税務署の仕事というのは率直にいってあまりいい面ばかりではございませんで、御苦労なことが多いし、あるいは金銭を扱うものですから、誘惑というものは非常に多いわけで、皆さん方の通達や何かを見てもこれに極度の留意をされておることはわかりますけれども、しかしあったことはあったことで悪いことですから、これは何とか阻止しなければならぬと思います。こういうことは庁内でも独自に何かそういう調査査察機構というようなものを設けて、事前に防止したり、あるいはそういうことが起こった場合に、そういう問題は庁内で処理する、こういう形のものが行なわれているのですか。警察や検事局へ行くまでの税務署内の犯罪問題というものはどのように扱われておるか、ちょっとお聞きしておきたいと思います。
○吉岡説明員 お話のように、税務署の中の犯罪事件、特に汚職の問題につきましては、国税庁といたしましても、その防止のために非常に努力いたしてきておりますが、なおあとを断たないことはまことに遺憾なことだと思います。お尋ねのありました税務署部内での監察制度と申しますか、そういう従来からとっております監察官制度がございまして、これが常時税務署の中のそういう問題についての調査等をやり、事前に防止する措置をできるだけとっておるわけでありますが、三十七年に八十五名の定員でやっておりましたものが次第にふやしてまいりまして、本年度は特に二十名増員をいたしまして、百四十名の定員で、できるだけそういうことを防止したいということでやっておるわけでございます。
○岩動小委員長代理 本日はこれにて散会いたします。 午後二時二十三分散会