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48回国会衆議院1965/02/04

石炭対策特別委員会 第2号

発言数
25
登壇者
8
会派数
2
開催日
1965/02/04

会議録

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 これより会議を開きます。  これより理事の互選を行ないます。

藏内修治自由民主党

○藏内委員 この際、動議を提出いたします。  理事は、その数を八名とし、委員長において指名せられんことを望みます。

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 ただいまの藏内修治君の動議に御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決しました。  委員長は理事に       有田 喜一君    藏内 修治君       壽原 正一君    中川 俊思君       中村 寅太君    多賀谷真稔君       滝井 義高君    細谷 治嘉君 を指名いたします。

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 なお、この際一言ごあいさつを申し上げます。  今回辞任せられました前理事各位には、長期にわたりまして種々委員会の運営に御協力を賜わりまして、まことにありがとうございました。この際厚く御礼申し上げます。(拍手)      ————◇—————

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 石炭対策に関する件について調査を進めます。  この際、石炭対策の基本施策について通商産業大臣から所信を承ることにいたします。櫻内通商産業大臣。

櫻内義雄自由民主党通商産業大臣

○櫻内国務大臣 第四十八回通常国会におきまして、石炭対策特別委員会の御審議をいただくにあたり、一言ごあいさつ申し上げます。  御承知のとおり、石炭鉱業は、いわゆるエネルギー革命の中にあって、きわめて困難な状況に置かれております。政府といたしましては、このような事態に対処するため、昭和三十七年秋の石炭鉱業調査団の答申及びこれに基づく石炭対策大綱に沿って、石炭対策を強力に推進してまいりました。  しかし、その後の事態の推移を見るに、従来の施策のみによっては、目標年次である四十二年度においてもなお自立と安定を達成することは困難であろうと見通される状況となるに至りました。このような情勢に際し、昨年六月十一日本委員会、さらに衆参両院本会議、参議院商工委員会において、調査団を派遣し、新たな石炭対策を推進すべきであるという御指示をいただきました。  政府といたしましては、このような情勢及び御指示にかんがみ、八月十一日の閣議決定により石炭鉱業審議会に調査団の編成を依頼し、対策のアフターケアを行なわせることといたしました。同月十九日結成された調査団は、現地調査を含む慎重な調査審議の結果、昨年十二月十六日、政府に答申したのであります。  政府は、直ちに同月十八日、この答申を尊重しつつ、石炭対策の強化をはかる旨の閣議決定を行ないました。したがいまして、今後は、需要の確保、生産流通の各面にわたる近代化、合理化、技術の振興、資金の確保、産炭地域の振興、鉱害処理の円滑化等についての従来からの施策を一そう促進するとともに、特に次のような施策に重点を置いて、より強力に石炭政策を推進する所存であります。  第一に、需要の確保が石炭鉱業の安定の大前提でありますので、今後とも引き続き電力、鉄鋼業界等による長期引き取りと、これに加えて電源開発株式会社の石炭火力発電所の建設の推進をはかることとしております。また、現行の原重油関税の暫定税率をさらに二年間据え置くとともに、負担増対策をできるだけ拡充するよう検討を進めております。  第二に、悪化した石炭企業の経理の改善をはかるため、やむを得ざる措置として炭価引き上げを関係業界に要請するとともに、石炭企業に対し、年三%の利子補給を行なう等直接的な施策を実施し、特に中小炭鉱につきましては、賃金、資材代金の未払い金の支払いに要する資金の借り入れにかかる債務については、新たに保証を行なうこととしております。  第三に、生産構造の近代化につきましては、五千五百万トン程度を目標としつつ、少なくとも現状程度の出炭は確保すべきであるという今回の調査団の答申を尊重しつつ、スクラップ・アンド・ビルド政策を一そう推進することとし、近代化資金の大幅増額、四十二年度までのスクラップワクの拡大等をはかるとともに、より長期的な観点に立って、石炭鉱業の安定と石炭の長期安定供給を確保するため、新鉱の開発資金制度を創設し、石炭資源の新たな開発をも強力に推進する所存であります。  また、生産構造の近代化の前提となります雇用の安定につきましては、炭価の引き上げ、利子補給等により企業自身の安定の実現をはかるとともに、直接的には、生活環境の改善及び作業環境の整備のための具体的な施策を講じていくこととしております。  第四に、鉱害対策につきましては、鉱害処理の抜本的拡充強化をはかるため、復旧事業量の拡大とともに、復旧に対する国の補助率の大幅な引き上げを行い、さらに鉱害賠償基金に対する出資の増加及び財政融資措置を講じ、鉱害の防止のための融資をもあわせ行なわせることとしております。  第五に、産炭地域の振興については、地方公共団体の財政資金について公共事業に対する負担割合の軽減等十分な配慮を払いつつ、産業基盤の整備を促進し、また、地域経済の中核となるような企業の誘致育成をはかり、産炭地域振興事業団の事業規模の拡大と相まって、産炭地域振興対策の一そうの充実を期しております。  以上の施策を中心に着実に石炭政策を推進することによって、目標年次である四十二年頃までには、主要な企業の収支はおおむね改善され、石炭鉱業の安定は達成されるものと考えられますが、これらの施策を進めるにあたっては前途なお多大の困難が予想されますので、石炭対策の実施に携さわる者として、微力ではありますが、新たな決意をもって、全力をあげて、石炭鉱業の安定達成のために努力を傾注していきたいと思います。  本委員会におかれましても今後とも一そうの御協力を賜わりますようお願いする次第であります。(拍手)      ————◇—————

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 次に、日本炭艦高松鉱業所の施業案等に関する問題について質疑の通告がありますので、これを許します。多賀谷真稔君。

多賀谷真稔日本社会党

○多賀谷委員 昭和三十九年十一月十七日に日炭高松炭鉱の施業案に対して。既認可部分以外の区域の採掘は認めない、こういう方針を打ち出されております。これは高松炭鉱にとりましては、現在の出炭量の約六八%を失うことになり、従業員六千七百、家族を合わせますと三万の生死に関する問題になっております。この問題について、政府は単なる施業案認可不許可ということだけでこれを糊塗するつもりであるかどうか。さらに、こういった施業案不認可を突如として出した経過。さらに私たちが一番理解できないのは、一体日本の行政というのはばらばらに行なわれておるのじゃないかということを痛感するわけです。昭和十四年より二島の斜坑の大開さくに着手いたしまして、高松炭鉱では百億投資をしている。それはいま問題になっております高松炭鉱の東部地区の開発のために投資をしたわけです。しかもこの投資をされた石炭を利用するために、昭和三十八年の一月から電源開発株式会社による若松の発電所も設置を見ておる。そしてその高松炭鉱の石炭が電発若松火力発電所の使用する石炭の八割を供給している。こういう状態である。さらにまた、この炭鉱はいわばビルド炭鉱として、政府は常にその取り扱いをし、開発銀行は金を貸しておる。しかもこの問題の地区の施業案は、昭和三十七年三月に提出されておる。今日まで約二年有余経過しておる。その間有沢第一次答申があり、さらに有沢第二次答申があっておる。ですから五千五百万トンないし当面第二次調査団が出しております五千二百万トンには包含されておる。こういう形になっておる。とにかく日本における三池炭鉱に次ぐ規模の炭鉱を、いま実質上つぶそうとしておる。そうすると、全く国の行政はばらばらに行なわれておるのじゃないか、こう痛感せざるを得ないのです。それがわかっておるなら、なぜ電発に教十億の金を投じて発電所をつくっておるのか。あるいはそのことが予想されておるならば、第一次から第二次に及ぶ答申の際も考慮されるべきである。それが全然考慮されていない。こう考えると、一方においてはただ事務的に行なわれ、この問題がどうも不統一のまま施業案不認可が出されておるのではないか。国の政策とは全然別個の形で行なわれておるのじゃないか、こういう疑問なきを得ない。一体通産大臣は、電力行政についてもあなたのほうの所管であり、石炭行政についてもあなたのほうの所管であり、さらにいま問題になっております養福寺の貯水池、瀬板ダム、あるいは三菱セメントの工場、これらもみな通産省の所管である。全然、よその省ではなくあなたの省である。それがなぜ総合的に行なわれなかったのか。さらにさかのぼって言いますと、最近電力会社でダムをつくっておるけれども、地下の鉱業権はみな買収しておる。あるいは、川崎製鉄における千葉工場の下の採掘権についても同じです。かように工場を設置をする場合には、すでに地下における採掘権との調整が行なわれて、しかる後に工場の建設やダムの建設が行なわれておる。しかるにそれらが全然なされずして、その後炭鉱側におけるばく大な投資を見ておる。全く私は日本の政治はない、行政はない、こう言わざるを得ない。これに対する通産大臣の総合的な所感を承りたい。

櫻内義雄自由民主党通商産業大臣

○櫻内国務大臣 多賀谷委員からただいまいろいろ御指摘があった次第でございますが、実は私就任後日炭の実情を聞きまして、率直に申し上げますと、その後の経緯をもあわせて考えてみますると、一応多賀谷委員のおっしゃるような疑問が私にも実際に起きたのであります。しかし、だんだんに事務当局から事情を聴取してまいりますと、ややその疑問が私の単純な考え方であったというような気がしてまいっております。  御説明申し上げますと、第一の施業案の問題でございますが、常識的には不認可の方向にあると思います。しかし現在正式に不認可にはなっておらないことば、多賀谷委員も御承知であろうと思います。なおまた、非常に問題もございますので、したがって石炭鉱業審議会の会長の植村さんに対し、日炭の調査をしてもらうようにお願いをしておりましたので、この六日、七日に調査団が参るようになっておるようなわけであります。その調査の模様も聞きまして、最終的な本省としての方針をきめたい、こういうように考えております。  なお、同じ通産省所管の中の行政の非常な不一致点があるじゃないかという御指摘でございます。この点につきましては、電発の若松発電所の設置につきましては、確かに御指摘のとおり、その原料石炭の供給は日炭が主体となって供給してまいりまして、年約八十万トンのうち日炭分六十八万トンになっておるということは明白な事実でございます。しかし、もしかりに今回の施業案が不認可になって日炭からの供給がうまくいかないという場合どうなるか。これは別に他から石炭の供給もし得るのでありまして、現状から見ますとそういう御疑問が出ますけれども、この発電所はかりに一応予想されるようなそういう事態を考えましても、今後有効適切に運営ができるもの、こう思うのであります。  なお、第一回の調査団当時にこれをビルド鉱としての扱いをしたのではないかという御指摘がございました。よくそういうふうに言われておるのでございますが、これは多賀谷委員が御承知のように、この調査団は山の扱いとしてはビルド鉱、維持鉱、閉山鉱というような、そういう三つの分類をしたようでございまして、高松炭鉱の場合はビルド鉱、ビルド鉱といわれておりますが、維持鉱の扱いになっておる、かように聞いておるのでございます。  一応いま御指摘の点にお答えをした次第でございますが、いずれにいたしましても、もしこの施業案の不認可、こういうような事態に立ち至りますれば、これは影響するところが従業員、その家族、地域、いろいろと考えられます。慎重に扱わなければなりませんし、またさような場合に対処すべき施策を十分用意しなければならないということは言をまたないのでございまして、今回の調査団の報告を待ち、すみやかに適切に処置をしてまいりたい、かような考えでおります。

多賀谷真稔日本社会党

○多賀谷委員 まず、電発の火力発電所は低品位炭利用ですよ。低品位炭というのは、長距離輸送のできない石炭。ですから、それは発電所と直結しておるその付近の炭鉱以外には供給できないのです。同じ石炭でも一般のかなり高い品位の石炭なら、それはできるでしょう。しかし、低品位炭は集めることは不可能。ですから、電発の火力発電所の設置の意義というものは失われるわけです。それならば揚げ地発電をつくったほうがいい、何も生産地につくる必要はないですよ。九州電力は、電力はそれほど不足してないと言っておるのですからね。ですから性格が全然違うのです。要するに、廃物利用といっては語弊があるけれども、その建設をした目的はなくなっておるのですよ。しかし、現実に発電所があるものですから、それをつぶすわけにいかぬから、よそから一般炭を持ってきて使う、こういう形になる。ですから、当初の目的が変わっておるのだから、非常に計画としてはそごじゃないか、政策が一致しないじゃないか、こうついておる。  それから二百五十万トンあるいは二百万トンの炭鉱が現状維持というなら、これは常識的にビルドですよ。いまから開発をしてどんどん増産をするというのが、あなたはビルドだとおっしゃるかもしれないが、二百万トンから二百五十万トンの炭鉱が現状維持ならビルド、当然それはそういうように考えるべきであって、ことばじりをとるわけじゃありませんけれども、そういうように認識をされないと、そういう形式的な、役人が書いたメモで答弁をされておるとあやまちがありますから、御注意を申し上げておきたい。  それからきょうは大臣は予算委員会、内閣委員会へ行かれるそうですから、残念ながら質問は保留いたしまして、問題の提起だけをしておきたい。  そこで、今度の石炭鉱業審議会に大臣が委嘱をされた調査団というのは、いわゆる施業案の認可、不認可も含めて、技術的にも調査をされるつもりであるかどうか、これをお伺いしたい。

櫻内義雄自由民主党通商産業大臣

○櫻内国務大臣 技術調査のほうは、六日、七日に調査団全員が調査をいたしますが、八日、九日には引き続いて技術調査をすることに予定しております。

多賀谷真稔日本社会党

○多賀谷委員 いまの認可、不認可を含めて調査をされるかという点をもう一度確認を願いたいとともに、今後の採掘計画について、たとえば重点方式による鉱害被害の減少あるいは鉱害の予防、さらに、経費の関係等もありますが国民経済から見てどちらが有利であるかということを考え、地上物件の移設等も含めて検討されるかどうか、これをお聞かせ願いたい。

櫻内義雄自由民主党通商産業大臣

○櫻内国務大臣 施業案について認可するか不認可するかというようなことについては、報告を待って、それに伴って私どもが判断をしたい。しかしこれは、調査団独自になお施業すべきであるとか施業すべきでないという判断も、あるいは予想されるかと思います。しかし当然そういうような問題には触れていく考えであります。  それから地上物件の問題とか、鉱害の予防のことについていまお話が触れられましたが、これらも調査団の独自の御見解が出ると思います。私どもは参考にいたしまして結論を得たい、こう思います。

多賀谷真稔日本社会党

○多賀谷委員 委員長にお願い申し上げたいのですが、この問題は国会の問題としてもきわめて重大な問題だと思います。三池炭鉱に次ぐ日本の炭鉱がなくなるかどうかという、石炭産業としても非常に重大な問題でありますし、また労働者の問題からいいましても、七千名からおる従業員と家族を合わせますと三万、関係の市町村が壊滅するという状態にもなります。さらに法律的に申しましても、今後地上物件と採掘権との調整の問題もありますし、ぜひひとつ委員会においても独自に調査をされるように希望いたしたいと思います。

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 理事会にはかって、正式の日取りその他をきめて派遣したいと考えております。      ————◇—————

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 次に、石炭対策の基本施策について労働大臣から所信を承ることといたします。石田労働大臣。

石田博英自由民主党労働大臣

○石田国務大臣 石炭鉱業に関する当面の労働関係の諸施策につきまして一言所信を申し述べ、各位の御理解と御協力を得たいと存じます。  最近石炭鉱業におきましては、合理化に伴う人員整理は、一部炭鉱を除きほぼ一段落いたしておりますが、他面企業収支の悪化から労働者の離山ムードの浸透等のため一部ビルド炭鉱においては坑内労働者の不足という状態が生じてまいりました。  このような石炭鉱業の合理化に伴う新たな問題に対処するため、政府は昨年八月再度石炭鉱業調査団の編成を決定いたし、同年十二月回調査団より答申を受けて、今後はこの答申の線に沿い石炭対策の強化をはかることといたしております。  労働省といたしましても、石炭対策の一環として労働条件、労働環境、生活環境の改善とあわせて、労働者の確保対策を積極的に進めていく考えでありまして、このため炭鉱における事業内職業訓練実施の促進、ビルド炭鉱に対する職業紹介の強化等につとめる考えであります。また労働条件の面につきましても監督指導の重点的実施を今後より一そう進めることとしており、保安面につきましても通商産業省と緊密な連絡をとりつつ必要な措置を講じてまいる所存であります。  さらに離職者対策につきましても答申の線に沿って全般的な労働力需給の傾向を勘案しつつ、再就職の困難な離職者に対し就職対策を重点的に進めることとしております。  なお、一昨年十一月の三池災害につきましては、被災者、遺家族の方々に対し、災害補償、就労援助等に遺憾のないよう格段の努力をいたしてきたところでありますが、いまなお一酸化炭素中毒患者として数多くの者が治療を受けているという実情にかんがみ、その早期回復、社会復帰を促進するため、昨年二月に大牟田療養所を開設し、入院患者を中心に特殊な治療を行なっているほか、昨年十二月に通院患者のリハビリテーションを実施すべく、荒尾回復指導所を開設して患者の治療につとめている次第であります。  以上、当面の諸施策について所信の一端を申し上げた次第でありますが、今後とも各位の御意見を十分拝聴しながら、行政の推進に一そう力を尽くしてまいりたいと存じます。     —————————————

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 引き続いて、昭和四十年度通商産業省所管の石炭関係予算及び提出予定法案について、政府に説明を求めます。井上石炭局長。

井上亮石炭局長

○井上政府委員 石炭関係予算と、今度の国会に対しまして政府から提出いたします石炭関係の法案につきまして御説明申し上げます。お手元に「石炭関係予算」という資料があると思いますので、その資料によりまして概要の御説明を申し上げます。  まず一般会計でございますが、一般会計といたしましては、二枚目をめくっていただきますと中ごろに総計が出ております。総計といたしましては、昭和三十九年度には百三十一億九千万円、昭和四十年度、来年度につきましては百六十六億九千万円、約三十五億円ほど増加を見たわけでございます。  また一ページに戻りまして、項目別に御説明を申し上げます。  第一は、石炭鉱業合理化事業団の出資金でありますが、これは本年度、三十九年度は四十八億でありましたが、四十年度には五十五億六千万円、このうち新規予算として追加いたしましたのは新鉱開発のための出資でございます。これは後ほど法案の説明のときにも出てまいりますが、合理化事業団の新しい一つの部門の業務としましてこの新鉱開発をやっていきたいということで、これは初年度の事業のための出資金でございます。内容につきましては、後刻また法案につきまして関連して御説明申し上げます。  それから一の合理化事業団の出資金の(ロ)といたしまして信用保証基金出資金、これは三十九年度ゼロでございますが、四十年度に一億ついております。これは主として市中銀行等から中小炭鉱が融資を受けます際の保証の基金として、特にこれは新規に予算をとったものでございます。  第二は炭鉱整理費でございますが、これは三十九年度は全体としまして四十一億でございますが、四十年度におきましては四十三億円を一応予定いたしております。この内容といたしましては、下欄に書いてございますが、採掘権関係と租鉱権関係でございます。四十年度におきましては、この両方合わせまして、閉山のトン数といたしましては三百七十万トンの閉山を予定いたしまして、この程度の買い上げを予算に計上いたしたわけでございます。なおそのすぐ下に大手、中小と書いてありますが、これは整理人員についての大手、中小でございまして、閉山トン数の大手、中小の別ではございません。三百七十万トンの閉山買い上げ予定のうち、大手炭鉱のトン数は百六十六万トン程度でございます。それから中小炭鉱は二百三万トン、中小のほうの閉山の見通しといたしましては大手よりはるかに大きいという内容になっております。  次に炭鉱整理費の(ロ)でございますが保安不良炭鉱整理費、これは保安局の関係になりますが、一応石炭予算の中に入れておりますので関連して申し上げますが、これは主として中小炭鉱の保安が特に不良だというようなものにつきまして、来年度約十万トン程度の買い上げを予定いたしております。  次は第三の項目でございますが、鉱害賠償基金の出資金でございます。これは三十九年度におきましては一億の出資金をいただいたわけでございますが、来年度は一般会計から三億の出資を予定いたしたわけでございます。なお鉱害賠償基金の運用につきましては、これも後ほど法案の関係で申し上げますが、従来は鉱害賠償についての融資のための出資でございましたが、来年度からは賠償関係の融資だけでなしに、鉱害予防の関係についても融資できるというような形態に、新たにこれは改めたわけでございます。  第四の項目は石炭の共販会社の出資でございますが、これは電力用炭の代金精算会社を改組いたしまして、単に代金の精算業務だけでなしに、一手購入、一手販売というような形を通じまして、いろいろ内部のプールの操作だとか、あるいは供給の円滑化に資するような体制を整えるための改正でございますが、これに対しまして五千万円ほど追加をいたしております。現在これは国から一億出資がありますが、これに加えて、国からは一億五千万円の出資ということに相なるわけでございます。  五番目の項目は、石炭鉱業合理化資金等におきます利子補給金でございますが、これは約九億五千万円の予算を一応つけていただいたわけでございます。これは、内容といたしましては大手炭鉱、中小炭鉱を問わず、一応開発銀行、合理化事業団、それから中小公庫、これらからいろいろ大手、中小が借りておりますところの既応の債務につきまして利子補給を行なうための予算でございます。  なお、これが運用につきましては、現在政府部内でいろいろ検討いたしておりますが、一応概括的に申し上げますと、非常に高利潤を上げているところは当然この対象になりません。しかし、きわめて経営状態が悪い、まじめに、真剣に生産に取り組んでいるにかかわらず、不幸にしてその山の自然条件等の関係で苦境にあるというような山につきましては、全額利子補給を考えたいと考えております。一般的には利子補給としては三%の利子補給を考えておるわけでございます。  次は技術振興対策費。第七が鉱害復旧事業費の関係、これは通産関係分の予算でございまして、昨年の二億九千万円が五億七千万円と約二倍くらいにふえております。  第八は、産炭地域振興対策でございますが、来年度は一応貸し付け事業が十五億、土地造成が十億、合計いたしまして二十五億六千万円の予算を一応計上いたしたわけでございます。  なお、この産炭地振興につきましては、先ほど大臣からもちょっとお話のありました、あるいは福岡県知事もちょっとお話になっておりました、例の産炭地域の公共事業に対しまして、府県の関係については利子補給、市町村については補助率アップというような関係になっておりますが、そのうち利子補給額の予算を一応ラウンドで一千万円計上いたしました。これはまた今後どの程度予算が必要になるかということは、具体的な各府県の起債計画等によりますので不確定でございますが、一応ラウンドで計上されておるということでございます。  次に鉱害復旧事業費二十億一千万円というのがございますが、これは農林省とか厚生省とかいう、いわゆる鉱害の他省関係の予算でございます。これらを合計いたしまして百六十六億九千万円ということに相なっております。  次は財政投融資の関係でございます。財政投融資は一応四つの項目がございますが、まず合理化事業団への融資でございます。これは整備資金、退職金金融でございますが、これは十五億一応予定いたしております。昨年が三十五億でございます。来年は一応十五億で減っておりますが、これは来年度の合理化整理人員等の関係人員が非常に少なくなるというような関係で少なくなっております。  第二は産炭地域振興事業団への融資でございますが、来年度三十八億円、このうち貸し付け事業が二十二億五千万円、土地造成が十五億五千万円というようなことで、先ほど申しました一般会計の貸し付け、あるいは土地造成、これは無利子の金になるわけですが、予算とこの財投の資金とを合わせて産炭地振興の業務を行なっていきたいというふうに考えておるわけでございます。  財投の第三の問題は、鉱害賠償基金への融資でございます。本年度五億円でございましたが、来年度は十一億、約倍以上の財投をいただいたわけでございまして、これまた先ほど一般会計のほうで申しましたように、賠償と予防工事の両面に融資をしてまいりたい。予防は新規でございます。  第四は開銀への融資の問題でございますが、これは石炭鉱業向けの特掲ワクでございますが、本年度並みの百十億でございます。  それから最後に、電発への投融資でございます。来年度の産投会計の融資が七十三億、出資が十五億ということになっておりますが、これは御承知のように電発火力三基分の来年度の工事に見合う所要資金でございます。  以上が一般会計と財政投融資の来年度の予算の概要でございます。  引き続きまして、第四十八回通常国会提出予定石炭関係法律案の要綱につきまして、簡単に御説明申し上げてみたいと思います。  本日ここへ御提出しましたのは、四法を予定しております。第一は石炭鉱業合理化臨時措置法の  一部を改正する法律案、第二、第三は鉱害関係、第四は産炭地域振興臨時措置法の一部を改正する法律案。このほかに共販会社法案があるわけでございますが、これにつきましては、皆さま御承知のように、まだ例の第二次石炭鉱業調査団の答申に基づく炭価値上げが、まだ関係業界と話し合いがついておりませんので、これとの見合いもありまして国会提出がおくれておりますので、今回はとりあえず、四法だけにつきまして御説明申し上げます。  第一の合理化臨時措置法の一部を改正する法律案でございますが、時間の関係もありますから簡潔に説明さしていただきます。第一は監事の意見の提出。これは最近の立法技術で、監事の地位を重視するという意味でこういう関係法律について改正の法案を出しておりますが、その例文でございます。  第二は、事業団の業務としまして、今回新たに、先ほど御説明しました新鉱開発の業務を加えたい。それから、先ほど申しました中小炭鉱向けの運転資金等の借り入れについて、市中銀行から中小炭鉱が借り入れますときの保証業務、これは新規の問題でございますので、こういう業務を事業団に扱わせたい、こういう改正でございます。  それから、これらの新しい業務についての終期、これは現行法でいろいろな合理化事業団の業務は、整備資金の問題もそうですし、買い上げもそうですし、すべてが昭和四十三年三月三十一日までに廃止する、こう書いてあるものですから、私個人としてはこれで打ち切られては困るのでございますが、まあ例文でございますから、一応調子を合わさざるを得ない。しかし、特に新鉱開発などの業務は、これは長期間を要する事業でございますので、私としては当然に延長をこの時期にお願いすることになると思います。しかし、合理化事業団の他の一般業務がすべてこういう形式になっておりますので、一応それに合わせたのでありますが、必要に応じて延長するつもりでございます。特に新鉱開発につきましては、必要は当然あると思います。  それから第三は開発資金の貸し付けでございますが、これはただいま申しました新鉱開発の規定、これは特に償還期間は二十年と、いままでの石炭関係の融資条件の中で最も有利な条件にいたしております。もちろん金利は無利子でございます。償還期間は二十年、一応いま五年据え置き、その後十五年均等償還というふうに考えております。五年据え置きにしましたのは、大体新鉱開発に五年ぐらいを要するだろうという意味合いでございます。  第四は、納付金の限度額の引き上げであります。これは先ほど予算で説明いたしましたように、閉山した山の国による買い上げという業務は、今後ともやはり継続せざるを得ないというふうに思っております。そのときの民間、石炭業界の負担、これがやはり相当かさみますので、国は八割を負担しますが、二割は民間負担ということになっておりますので、その費用に充当するために、従来二十円の納付金でありましたものを三十円に引き上げたいという改正でございます。  第五は、先ほど申しました主として中小炭鉱向けの保証業務であります。これは従来整備資金とかいうようなものに限定されておりましたが、今回は中小炭鉱を主体に考えておりますので、単に整備資金というだけではなしに、運転資金まで加えるということにいたしたいという改正でございます。  第六は余裕金の運用でありますが、これはたいした問題ではございません。  第七は鉱区調整の問題でございますが、鉱区調整の問題につきましては、御承知のように、従来は採掘鉱区が錯綜する地域においてのみ行なうということになっておりましたが、この幅を広げまして、単にそういうところだけではなしに、採掘鉱区が隣接する場合におきましても入るというふうに、鉱区調整の範囲を拡大するための改正でございます。  次は鉱害関係の法案でございます。鉱害関係は二法ありますが、一つは鉱害復旧法の一部改正であります。これは先ほどの御説明でちょっと落としましたが、鉱害につきましては国の補助率を三割引き上げましたので、それに伴う改正であります。ここにあります「百分の六十五に改める」というのは、通産省関係のものについて三割引き上げるという改正であります。これは現行法がこういう形になっておりまして、農林関係等は法律改正を要しないでやれるということになっておりますので、こういうことにいたしたわけであります。なお農林関係では、農地あたり非常に大きなウエートを占めているわけでありますが、農地につきましては現在国の補助率は五五%程度でありますが、来年度からは国の補助率は七割、七〇%の補助に相なります。  次は鉱害賠償担保法の一部改正の問題でございます。先ほど御説明いたしましたように、鉱害賠償基金につきましては、従来賠償にのみ融資しておったわけでございますが、今回は予防融資ができるようにという趣旨の改正でございまして、予防融資ができるということになりますと、鉱害賠償基金という名称はおかしいわけでございますので、鉱害基金ということに名称を変えたいというふうな改正をお願いいたしたいということでございます。  最後に、産炭地振興臨時措置法の一部改正でございますが、これは率直に申し上げまして、私ども予算に際しまして、産炭地域の公共事業の補助率の引き上げということをねらいまして、これにつきましてこの実現に全力をあげて努力したわけでございます。これは新産都市におきましても同様な方向で補助率アップという要求をしておったわけでございますが、これが地方債の利子補給というような形、あるいは市町村の補助率の引き上げというような形になりましたために、産炭地域においても、バランス上同等の制度にしてくれということで、これは私どもが力足りずして、やむなくこういう措置をとったわけでございます。しかし、私個人の心境としては、とにかく地域社会に対する国の助成につきましては、これは私石炭局長だから申し上げるわけではありませんけれども、やはり産炭地域の実情は、後進地域とか新産都市とかいろいろありますが、特にその中でも非常に困窮した特別の事情があるわけでございますので、少なくともそういった地域社会に対する助成策の程度は、やはりこういうようにやってもらいたいという趣旨で、不十分ではあったわけでございますが、一応とにかく前進であるという意味で、新産都市並みの措置を今回取りたいという内容でございます。現段階においては、この程度の措置でやむを得ないということで御了承をいただきたいと思うのでございます。  簡単でございますが、以上御説明申し上げました。     —————————————

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 引き続いて、鉱山保安関係予算について、政府の説明を求めます。川原鉱山保安局長。

川原英之鉱山保安局長

○川原政府委員 石炭関係予算に関連いたしまして、保安関係の来年度予算について、ごくかいつまんで御説明を申し上げます。  まず、全般の考え方といたしまして、検査の強化と、それから特に重大災害の防止並びに落盤対策に重点を置くこと、これに伴いますいろいろの保安融資その他技術対策というような点に配慮をいたしたい、こういう考えで組まれております。  まず最初に、監督検査でございますが、これは昨年の四千八百万円に対しまして五千七百万円と、約一千万円の増額をいたしております。この内容といたしましては、今年は総合検査を強化することとし、年来の懸案でございました非常に問題のある山の駐留検査も実施いたすということで、これだけの増額をいたしておるわけでございます。  第二に、調査団その他におきましてもいろいろと指摘をされました保安技術対策でございますが、これは技術基準作成並びに炭層調査、アイソトープ利用調査、合理化即応保安対策、ガス突出防止対策、いずれも最近いろいろ、坑内の深化に伴いまして、新しく落盤とかガス突出が問題となっておりますが、これに対するいろいろな技術上の対策並びに基準研究を進めるという意味で、今回新規に計上いたしましたものであります。  炭層調査は主として落盤に備えますための上下盤炭層の画一的、統一的な調査を進めていきたい。これは初年度でございます。  第二に、アイソトープ利用調査も、坑内の保全に関しますいろいろな調査をいたします。落盤並びに鉱害の防止に対する技術的な開発を進めたい、かような意図でございます。  なお、合理化即応保安対策とございますのは、主として新しい機械、技術が入ってまいりますのに伴います落盤対策、ロープあるいは炭車その他についての調査研究につきましての費目であります。また、ガス突出につきましても、同様な趣旨をもちまして、新規に五百八十万円ほどを計上いたしております。  なお、その他保安教育、中小鉱山保安指導、鉱害防止、じん肺防止、災害要因分析等、これは大体前年度同様の横ばいの費目を計上いたしてございます。  今回、若干前年と変わります点は、まずボタ山災害防止対策、これが昨年の六千八百万円に対しまして、今年は一億六千万円計上をいたしております。この内容は事業量の増加と、それから地方団体に対します補助率でありますが、昨年まで二分の一でございましたものを、いろいろ地方財政との問題もございまして、これを今年から三分の二に引き上げることにいたしたわけでございます。  それから、いろいろ従来の経緯にかんがみまして、災害の場合に炭鉱の救護隊の活動が特に有効であり、かつ望ましいわけでありますが、これを今後逐次増強いたす必要があると考えております。初年度といたしまして、今年度新規に炭鉱救護練習所関係の種々の設備資材の強化をはかりますために五百万円の補助を新規に計上いたしました。  なお、諸先生の御指導によりまして昨年から、つまり三十九年度からいろいろと施策を進めておりますが、保安融資につきましては、今年は三億増額いたしました。この関係は、三億増額のほかに、従来の貸し付け項目が相当限定的でありましたので、この内容を、たとえば水圧鉄柱でありますとか、あるいは通気の問題であるとか、若干拡張をいたしまして、落盤対策その他に備えるための必要な設備資金に対する無利子融資も行なうという含みのもとに、三億の増額をいたした次第でございます。  なお、先ほど石炭局長から石炭予算の中で御説明申し上げましたが、保安不良炭鉱につきましては、これは先般の臨時国会におきまして通過させていただきました臨時保安措置法の裏打ちといたしましての経費でございます。  なお、これは主として試験所の関係でございますが、そのほかに、いろいろ研究所の研究費として六千三百万ほど計上をいたしております。以上、総額で昨年の十一億に対しまして、十五億という数字になっております。     —————————————

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 続いて昭和四十年度労働省所管のうち石炭関係予算について、政府の説明を求めます。有馬職業安定局長。

有馬元治職業安定局長

○有馬政府委員 私から四十年度の炭鉱離職者対策関係の予算について、お手元の資料によりまして御説明をいたします。  最初に、石炭離職者の援護関係の対策費でございますが、事業規模は二十五億でございます。これに対する国庫補助は二十二億五千万円、あとの一割程度は合理化事業団の交付金でございます。昨年と比較いたしまして減りましたのは、移住資金関係の経費でございますが、これは御承知のように、昨年は合理化解雇の規模を二万一千人予定したわけでございますが、今年は大体一万三千人程度の規模を予定いたしておるからであります。  それから二番目に緊就事業の実施でございますが、総額におきましては昨年の二十四億を多少上回っておりますが、内容といたしましては吸収人員を六百名ほど減らしまして、事業費単価を千五百円から千七百円に二百円増額いたしました。  それから訓練関係は、大体訓練規模が三十九年度よりも多少減りますので、金額的には多少減額になっております。  それから就職指導の実施関係でありますが、促進手当は、大体昨年の対象人員よりも若干下回りますので、それに見合って金額が若干減っております。それから広域職業紹介の実施、これも対象人員が若干減りますので、金額も若干減っております。  それから移転就職者用の宿舎でございますが、昨年は七千戸分を予定したわけでございますが、四十年度は三千五百戸ということで、大体半分程度の戸数を予定いたしております。この移転宿舎の関係の経費と、それから冒頭に申しました移住資金の経費が大幅に減っておりますので、総額におきましては、昨年の百四十億に対しまして来年度は九十六億七千万円という予算を要求いたした次第でございます。  以上でございます。

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 次会は公報をもってお知らせすることといたしまして、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時四十二分散会

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