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48回国会衆議院1965/03/23

商工委員会 第18号

発言数
6
登壇者
3
会派数
1
開催日
1965/03/23

会議録

内田常雄自由民主党

○内田委員長 これより会議を開きます。  都合により午後一時まで休憩いたします。    午前十一時四十分休憩      ————◇—————    午後一時二十五分開議

内田常雄自由民主党

○内田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  過日、山陽特殊製鋼株式会社の倒産に関する問題の実情調査のため本委員会から参りました派遣委員より報告を聴取することといたします。浦野幸男君。

浦野幸男自由民主党

○浦野委員 山陽特殊製鋼株式会社倒産に関する実情の調査を報告いたします。  私どもは、山陽特殊製鋼株式会社の倒産問題に関する実情調査のため委員会より派遣され、一去る三月二十日、姫路市において調査を行なってまいりましたが、派遣委員を代表し、私からその調査報告を申し上げます。  派遣委員は、私を含め三党より六名でありまして、他に、現地において同じく三党より五名が参加されました。以下、調査の概要を順序に従って申し上げます。  三月二十日朝、姫路市に到着、直ちに姫路商工会議所におもむき、主として山陽特殊製鋼の下請及び関連中小企業に対する金融対策を中心に、関係者と会議を開きました。席上、説明及び意見を述べられましたのは、大阪通商産業局、近畿財務局、日本銀行神戸支店、中小企業金融公庫、国民金融公庫、商工組合中央金庫、兵庫県、姫路市、姫路商工会議所、兵庫県信用保証協会、姫路市銀行協会及び西播労働組合会議の各代表の方々であります。  通産局の説明は、三月六日の会社更生法適用申請後、直ちに主として下請企業、副として関連企業に重点を置いて連鎖倒産の防止につとめた、関係方面から、金融懇談会の会議、相談所の開設、県及び市の損失補償措置等の協力を得ている、その結果、まだ関連倒産は一件もない、本省においては山陽特殊製鋼の会社更生法適用について裁判所に意見書を提出した等であります。  財務局の説明は、三月五日に対策に着手、金融懇談会を中心に対策を推進しているし、姫路に職員を常駐している、地元銀行団に手形買い戻し不請求や救済融資を要請し、信用金庫と相互銀行にも要請して、当面は三月中には倒産を出さない方針でいる、今後は山陽鋼の生産が再開され、軌道に乗ることが必要と思う等であります。  日銀の説明は、必要な金は幾らでも出すのが基本方針であるが、銀行の足並みをそろえることが必要であって、その調整に努力している、出先には本店の趣旨を徹底せしめるようつとめる、日銀との直接取引がない銀行にもめんどうを見るし、山陽鋼の再開資金にも協力したい等であります。  中小企業金融公庫の説明は、企業を個々に調査して、既往の取引にとらわれず融資する、三月中に神戸管内に一億五千万円のワクを設け、この貸し付けが本月中に完了する予定である、償還は特に五年に延長した、会議所内に相談所を設け、順調に推移している等であります。  国民金融公庫の説明は、融資対象が再下請、再々下請、納品等の零細企業であるので、実態をつかむのが困難である、しかし支店長限りの判断で迅速に融資を進めたい、相談所に係員を常駐させている等であります。  商工中金の説明は、山陽鋼の下請協同組合がないので、貸し出しも少ない、今後の需要に備えて資金源を増強したい、協同組合の早期結成が望ましい等であります。  兵庫県の説明は、山陽鋼の倒産は、いままでの例に比して額が大きく、円満な協調によって解決していきたい、山陽鋼自体はわりあい落ちついているので、生産再開を促進し、関連企業の安定をはかる、中小企業への融資については損失、補償措置を講じた等であります。  姫路市の説明は、初めての大事件であって、政府、金融機関の援助のもとに対策を進めている、相談所に期待する、損失補償措置を県に続き決定した等であります。  商工会議所は、二月九日に山陽鋼の株が暴落してから会社更生法適用申請までに約一カ月の予告期間があったので、急激な連鎖反応が多少緩和されたことと、山陽鋼の手形が十カ月以上の長期なため倒産によるショックが少なかったことの二つの理由によって連鎖倒産がないが、しかしほんとうの苦しみはこれからであって、将来倒産が出るおそれはあるので、長期にわたる措置が必要であることを説明され、特に山陽鋼が生産を再開して現金発注を始めるときには、被害を受けた下請企業、納品業者に限定すること、及び地域の他産業にも波及している不安ムードをなくするような施策を講ずべきことの二点について要望されました。  信用保証協会の説明は、山陽鋼の倒産により既往の保証分については約一割の損失が出るが、今後も損失を覚悟で保証を進める必要がある、しかしこれに対し県、市の援助がないと協会がつぶれる、この理由によって、保証保険のてん補外の三〇%についてその七〇%まで、総額、県が二千万円、市が三千万円を限度として損失補償することになった、この結果、二十億円の保証ができる、協会としては市に分室を置いてベテランを常駐させている、五十万円以下は無担保で保証するとともに、付保限度一千万円に対し保証限度は二千万円に引き上げた、これについては銀行が各行公平に危険負担をする必要があるので、日銀に要望した等であります。  銀行協会の説明は、連鎖倒産防止について即刻協力を申し合わせた、日銀からはすべて前向きで横の連絡をとりつつ血の通った対策をとるように要請され、これを受けて金融懇談会を行ない、とりあえずは三月中には不渡りを出さない方針である、今後もこの線で努力したい等であります。  労働組合代表の説明は、金融関係者等はいまのところ安定しているかのごとく言われるが、事態は決して楽観できない、山陽鋼の従業員にも出張旅費の未払い等の問題が残っている、特に労働組合のない下請、再下請、再々下請の従業員にはすでに連鎖倒産的な状態ができている、解雇手当が出ていなかったり、失業保険掛け金を経営者がかけていなかったり、公傷手当が出なかったりの状態がほうぼうにある、再就職について職業安定所が不親切、非能率的である、金融措置が講じられても、再下請、再々下請には回ってこない、これらに対しては社会問題として積極的な施策が望ましい等であります。  続いて委員側から、利子補給の措置、納税の猶予措置、今後の具体的な対策、金融機関の協調体制等に関して質問があり、終わりに団長から、問題は今後にあることがよくわかったので、特に再下請等の零細企業に対して適切なる施策を進めるようつとめたい旨を述べて、午前の会議を終わりました。  午後は姫路建設会館におきまして、まず山陽鋼の荻野社長及び藤井副社長から事情説明を聴取しました。  荻野社長の説明は、昭和三十一年、三十二年、ごろからの設備投資がいまから考えれば過大であり、その後特殊鋼業界全体が不況になって、次第に経営が苦しくなり、三十八年ごろから急速に悪くなった、本年二月に、その月の決済については五銀行の協調融資によって切り抜けられたが、三月分については銀行筋の話し合いが不調に終わり、三月決済は自力でやるように言われ、検討の結果、他に方法なしと判断して、五日の役員会で会社更生法の適用申請を決定、翌六日に申請した、近く管財人がきまり、将来は富士製鉄及び銀行団の協力のもとに生産が再開されるものと思う、五日及び六日に下請等からの納品を受けたのは末端まで命令が届かなかったためと思う、重役の社内預金の引き出し、株式の処分等は全く知らなかった、私財の処分については、自分の借金もあるので何ともいえないが、できるだけのことはしたい等であります。  次に藤井副社長の説明は、山陽鋼に入ってみて、生産、経営、事務の各面で計数管理が非常に弱いと感じ、これを改善すべく努力していた、経理内容についてはタッチできず、事務処理がおそくて三カ月おくれの経理報告を見せられていたが、これが粉飾されたものであることを見抜けなかった等であります。  続いて労働組合関係者から説明を聴取しました。山陽鋼の労働組合の代表は、現在給料だけは三回払いの条件で解決したが、社内預金、退職金、慶弔手当、出張旅費立てかえ分等で未払いのものが多く残っている、これの優先支払いの要求を管財人に引き継ぐよう要求している、今後は未払い分の再優先支払い、再建計画における人員整理と労働条件引き下げの回避、労働協約等の延長、順守、能率給等の最低保障、団体交渉の再開等を要求すると説明されました。  また下請従業員の労働組合代表は、下請の中で山陽鋼に全部または大部分を依存していたところの従業員で、すでに実質的に解雇された者が約三百名、休業状態にあるものが約八百名あり、これらに対しては、午前の労働組合代表の説明どおり、何ら保障がないと説明され、生活保護の面から強力な措置と、山陽鋼の再建計画には下請従業員の保護措置を組み入れることを要望されました。  またこれに関しては、委員側より、労働基準局及び職業安定所当局に対し、法律の趣旨に沿って親切かつ迅速に処理すべき旨を要請いたしました。  最後に、下請企業及び関連企業の代表者から説明及び要望を聴取いたしました。要約いたしますと、山陽鋼の債権者は下請企業、材料納品業者から食料品販売業者等にまできわめて広範囲に及んでおり、手形が長期のため一件当たりの金額も非常に大きい、倒産直前またはその当日まであるいは山陽鋼側に説得され、あるいは富士製鉄に期待して納品を続けてきたが、このような事態になって先の見込みは全く立たない、銀行借り入れによって経営を続けても利息を返していくのがやっとで、元金を返せる当ては全然ない、近々のうちに下請協同組合を結成して山陽鋼側に団体交渉する、荻野社長が私財をなげうつ誠意が見られないのは著しく不満である等が事情説明でありまして、要望点としては、一、会社更生法の改正その他制度的改善は早急に行なうこと、二、下請代金の六〇%は労務費であるから、これは共益債権に入れるよう措置すること、三、会社更生法適用申請の直前に納入した下請製品等にかかる債権は更生法の適用除外とすること、四、連鎖倒産防止のための融資は極力低利とすること、五、山陽鋼が今後現金発注を行なう場合には、損害を受けた下請企業等に限定すること等であります。  これに対して委員側からは、法律改正としては会社更生法、下請代金支払遅延等防止法、手形法及び公認会計士法等を検討しており、すみやかに実現を期す、当面必要な金融措置等については最善の努力を払う等を述べました。  調査を終わった後、記者会見を行ない、委員より事態の深刻さをよく国会に報告する、将来の制度改善策としては、四法律の改正とともに企業経営に対する監督指導の強化を考慮したい、当面の問題は再下請、再々下請等の救済をどうするかである、今回のように特定の地区に集中的に起きた問題に対しては、地方公共団体が主体になって対策を講ずべきであるが、政府もこれを援助する必要がある、たとえば利子補給にしても、実質的に利子補給となるような方法があると思う、山陽鋼の経営者の責任は重大であって、審議の過程において場合によっては社長等を国会に招致することも予想される等を述べました。  かくして同日中に姫路市を出発、大阪市において解散した次第であります。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

内田常雄自由民主党

○内田委員長 去る三月十九日参議院より送付、付託になりました内閣提出特許法等の一部を改正する法律案及び同じく石油資源開発株式会社法の一部を改正する法律案、以上両案を議題とし、通商産業大臣より趣旨説明を聴取することといたします。櫻内通商産業大臣。

櫻内義雄自由民主党通商産業大臣

○櫻内国務大臣 ただいま提案になりました特許法等の一部を改正する法律案の提案の理由及びその概要につき御説明申しあげます。  この法律案は、先年、リスボンで改正されました工業所有権の保護に関するパリ条約及び原産地の虚偽表示の防止に関するマドリッド協定へ加入することに伴いまして、特許法、実用新案法、商標法及び不正競争防止法の一部改正を行なうのがおもな内容でございます。  なお、リスボン改正条約及び協定への加入につき御承認を得るため今国会で御審議をいただくこととなっております。  右の改正条約等への加入に際しましては、これを実施するための国内法制が整備されていることが必要となっておりますので、ここに特許法等の一部を改正する法律案を提出いたしました次第でございます。  本法律案の概要につき御説明申しあげます。  第一は、優先権主張に関する手続についての改正であります。すなわち、優先権を主張した者は、最初に出願をした国の出願の番号を届け出なければならないこととしたことであります。これは優先権主張の基礎となった最初の出願を参照しやすくするためであります。  第二は、権利の不実施を理由とする強制実施の請求については、出願の日から四年を経過していないと請求できない旨、追加いたしましたこと、また、その場合の実施権は、相続その他一般承継のほかは、実施の事業とともにする場合に限ることとすることであります。これは、特許権者の保護をより厚くするためのものであります。  第三は、同盟国において、商標権を有している者の日本における代理人または代表者が、本来の商標権所有者の承諾を得ず、かつ、自己の名義で日本でその商標を出願し、または使用する場合、本来の商標権所有者を保護するための規定を設けることであります。  第四は、国際連合、欧州経済共同体等の政府間国際機関の記章等と同一または類似の商標の使用を禁止することであります。これは、従来、国家の記章等についてのみ保護の対象としておりましたのを拡大しようとするものであります。  第五は、原産地について、同一国内の別の地において産出された旨の誤認を生じさせる表示の使用差しとめを行ない得ることとすることであります。  第六は、従来、商品の品質質内容または数量につき誤認を生じさせる表示を禁止しておりますが、さらに、商品の製造方法用途につきましても同様に規制することとするものであります。  最後に第七は、政府・地方公共団体以外の者が開催する博覧会であっても特許庁長官の指定するものに出品した物にかかる発明等につきましては、一定期間内に出願すれば新規性を失なわないこととすることであります。これは、最近博覧会等の開催が増加してきたため、出品物についての保護を強化するためであります。  以上が本法律案の概要であります。何とぞ慎重御審議の上可決せられますようお願い申し上げる次第でございます。  次に、石油資源開発株式会社法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  石油資源開発株式会社法は、昭和三十年に制定された法律でありますが、この法律に基づきまして、同年末に石油資源の開発を急速かつ計画的に行なうことを目的として石油資源開発株式会社が設立されました。その後、現在まで九年余の間、わが国の石油資源の探鉱開発事業は同社が中心となって進められ、その事業もほぼ順調な足取りをたどってまいりました。すなわち、同社は、設立以来すでに二十余の新田ガス田を発見するとともに、その生産量も、原油については年産約五十万キロリットルと全国生産量の過半を占めるに至っており、天然ガスについても年産約五億立方メートルと大幅な増大を示してまいりました。  また、最近におきましては、わが国における石油需要の急速な増大に対処して、総合エネルギー政策の一環として海外油田の開発が強く要請されておりますが、同社もこの要請にこたえまして、その技術を活用しつつ、海外の原油探鉱開発事業に積極的に取り組むこととなる等同社をめぐる事情も大きく変化して、その国策的な使命はますます重大なものとなってまいりました。  このように、同社の事業が最近国の内外にわたり規模を拡大してきていることに伴いまして、その事業の円滑かつ適切な遂行をはかるため、ここに石油資源開発株式会社法の一部を改正する法律案を提出いたした次第であります。  次にこの法律案の要旨を御説明申し上げます。  改正点の第一は、取締役の人数のワクを七人から九人に拡大することであります。これは、同社が、今後海外の事業を積極的に遂行していくに当たり、社内の経営態勢を一そう充実させる必要がありますとともに、国内の事業につきましても、その規模の拡大に伴って合理的な経営をはかるための経営陣の強化が必要となってきたことによるものであります。  第二の改正点は、同社が海外の地域において、石油資源の開発に関し必要な事業を営むことができる旨を脱走するとともに、同社が海外の事業を営もうとするときは、通商産業大臣の認可を受けなければならないこととしたことであります。今後、同社は、海外における事業に積極的に取り組み、その規模も漸次拡大してゆくことを強く要請されておりますので、これを同社の事業範囲として明定することとし、同時に、海外の事業は長期的な計画のもとに多額の資金を投入して行なわれるものが多いことにかんがみまして、そのような事業を行なうに際しては、通商産業大臣の認可を受けなければならないこととして事業の適正かつ合理的な発展を期することとしたものであります。  その他鉱業権の譲り受けについても、若干の改正をいたしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。

内田常雄自由民主党

○内田委員長 以上で両案についての趣旨の説明は終わりました。  両案についての質疑は後日に譲ることといたします。  本日はこの程度にとどめ、次会は、明二十四日水曜日午前十時十五分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後一時五十二分散会

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