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48回国会衆議院1965/05/19

社会労働委員会 第35号

発言数
125
登壇者
10
会派数
2
開催日
1965/05/19

会議録

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 これより会議を開きます。  内閣提出の清掃法の一部を改正する法律案、理学療法士及び作業療法士法案、及び参議院提出、優生保護法の一部を改正する法律案の三案を一括議題となし、審査を進めます。  質疑の申し出がありますので、これを許します。八木一男君。

八木一男日本社会党

○八木(一)委員 理学療法士及び作業療法士法案について、厚生大臣並びに政府委員に御質問申し上げたいと思います。  この法案については、参議院において相当十分に討議がなされたようでございますし、また本委員会においても、滝井委員はじめ同僚各委員が、その根幹その他について御質問があったと思いますから、私はごく簡単な質問にとどめておきたいと思います。  この理学療法士及び作業療法士法案を出したことは、何といいますか、メディカルリハビリテーションというものをしっかり進めたいというような意思から出たものであると私どもは理解をいたしますが、そのような療法を必要とする対象者は、大体わが国においてはどのくらいあるように推定しておいでになるのですか。

大崎康厚生事務官(医務局次長)

○大崎政府委員 お答えを申し上げます。  三十八年に、厚生省におきまして、リハビリテーションの医療需要調査というものを実施いたしたわけでございます。その調査によりますと、身体に障害があるため、日常生活に差しつかえのある者の数が全国で二百五十三万あったわけでございます。その中で、約二割につきまして医師による精密調査を行ないましたところ、メディカルリハビリテーションを必要とするものはその三分の一でございました。それで、その三分の一の中で、約七割というものは家庭における訓練で十分であるというふうに判定されまして、残りの三割が、特定施設に収容して専門家からメディカルリハビリテーションを受けることによって能力の改善の見込みがある、こういうことでございます。その数を全数に引き直しますと、約二十四万という数字が出るわけでございます。

八木一男日本社会党

○八木(一)委員 二十四万の人がそのような療法を受ける必要がある、最小限。もっとたくさんの人が受けられるようになったほうがさらにいいということになろうと思うのでありますが、そうなりますと、その療法を実施する人を相当人数必要とするというふうに考えるわけでございますが、それについてはどのようにお考えになっておりますか。

大崎康厚生事務官(医務局次長)

○大崎政府委員 理学療法及び作業療法は、現在日本におきましてきわめておくれておりまして、現に急速に発展しつつある療法でございます。それで、その理学療法士あるいは作業療法士というのが幾ら要るかということの推定でございますが、これにつきましては、はなはだ実は困難を感じているわけでございます。試みに人口当たりの理学療法士及び作業療法士の数をアメリカと同じ比率といたしますと、これは理学療法士、作業療法士おのおの二千人ずつが必要である、こういうふうなことになるかと思います。いずれにいたしましても、今後ますます需要の高まる職種でございますので、養成機関の増設をはかることがきわめて必要であると考えます。

八木一男日本社会党

○八木(一)委員 厚生省の理学療法士、作業療法士の養成機関で、近々にそういう教育を受けて卒業される予定の人は何人ぐらいおりますか。

大崎康厚生事務官(医務局次長)

○大崎政府委員 現在、厚生省所管で理学療法士及び作業療法士の養成をいたしております機関は、一カ所しかまだ実はないわけでございます。その定員は、理学療法士二十名、作業療法士二十名でございます。そのほかに、現在同じような観点から、理学療法なり作業療法に従事する方々を養成いたしております施設といたしましては二つございます。一つは、東京教育大学の理学療法士の専攻コース、もう一つは、大阪府立の盲学校の同じようなコースでございます。それぞれの数は、定員が十五名でございます。なお、私どもの承知いたしているところによりますと、労働省におきましては、やはりこの理学療法士、作業療法士の養成の計画がある趣でございまして、今年度から建設にかかりまして四十一年度から正式に開所する、そのおのおのの定員は二十名——理学療法士、作業療法士二十名、こういうふうに承っております。

八木一男日本社会党

○八木(一)委員 ただいま伺ったところによりますと、このような理学療法及び作業療法をやるための施設の卒業者は、いまの計画だとごく少数だということになろうと思います。それの拡大計画についても、参議院の社会労働委員会の審議の速記録を読みますと、まだはっきり熟しておらないようであります。そうなりますと、やはりこの理学療法及び作業療法というものが、国民にとって、そういう対象者にとって必要であるという状態のときに、そういう意味のリハビリテーションに従事する方を別な方法でもって十分な数を整えてこれをやっていくということが、具体的な、いわば実際的なやり方であろうと思うわけであります。現に病院、診療所においてマッサージ師の人が、たとえばこの理学療法の中の全部ではございませんが、相当の部分について、マッサージその他で、そういう患者、そういう対象者に必要なこういうメディカルリハビリテーションを医師の指示のもとに、やっておられるわけであります。そういう方々に一定の講習をして一定の資格を与えて、このような資格をつけるということをどんどん進めていかれる必要があろうと思いますが、これについて厚生大臣はどうお思いになりますか。

神田博自由民主党厚生大臣

○神田国務大臣 いまお述べになりましたようなこと、また先ほど来大崎政府委員への御質疑もございましたように、理学療法士、作業療法士ともに二千人くらいどうしても養成しなければならぬ、こういういまの段階でございますし、御承知のように医学技術の進歩に伴いまして、まただんだんこうした世相の進展に伴いまして、この療法というものが私はさらに増加していく、かように考えております。そこで、厚生省といたしましては、できるだけそういう情勢を勘案いたしまして、必要にマッチするような、いわゆる需要に応ずるような養成をしてまいりたい、かように考えております。

八木一男日本社会党

○八木(一)委員 もう少し具体的に申し上げます。いま病院、診療所等でマッサージの練達な人が、実際にはこのような理学療法の役割りを相当十分に果たしておられるわけです。片一方の厚生省の養成計画のほうは、また民間、厚生省以外の養成計画を合わせても、最近においてはごくわずかな人しか出てこないという状況でありますから、実際にこのようなリハビリテーションのために実際の効果をあげておられる方々に、ごく軽易な試験方法をもってこのような資格を与えられるということが、そういう実際の対象者に対しても具体的に有効な方法であり、また長年そういうような状態で世の中に貢献された方々に対して報いる道であると思うわけであります。そういう点で特例試験というものを認められて、そこで理学療法士という資格が与えられる方法がこの法案であるわけでございますが、それをできるだけそういう方々が資格を得ることができるような方法で試験をする、また、そういう方々が現在やっておる仕事その他に差しつかえない方法で、差しつかえない状態でそういう講習が受けられるというふうに最善の配慮をなさる必要があろうと思います。それについて厚生大臣の御意見を承りたい。

神田博自由民主党厚生大臣

○神田国務大臣 ただいま八木委員のお述べになりました、この法律が施行されるにいたしましても、従来よりりっぱな技術経験等をお持ちになって、そして現にこれらと同じようなお仕事をなさっている方々で新しい資格をとろうという場合に、厚生省としては、できるだけひとつこれらの方々の希望をかなえてやるようにという御要望のように承りましたが、私どももそのように考えまして、十分指導をいたします。何といっても大きな役割りを持っていただいておりますし、それからまた、この法律が施行されましても、当分の間は非常な人手不足であることは御承知のとおりなのです。どうしてもいまの既存の方々にりっぱな資格を与えて、そして理学、作業療法に御協力願わなければならぬ、こう考えております。ごもっともなことでございますから、十分そういう線で配慮いたしまして万全を期したい、こういうふうに考えております。

八木一男日本社会党

○八木(一)委員 私どもの気持としては、そのように実際上理学療法で貢献されている方々に対して、極端なことばで言えば、自動的にそのような資格を差し上げてもいいんではないかというくらいの気持があるわけでございますが、そこまでは厚生省としてもいろいろ別な観点からそうおっしゃらなくても、ほとんど全部の方がそういうふうになれるような方法で講習もされ、試験もされる、特にそういうふうにしていただきたいと思いますし、特にそういう方々の場合に、実際の実技については非常な経験があって、たとえば学校を出て一生懸命勉強してりっぱな方になられると思いますが、実際は実技というものが対象者の苦痛を直し、能力を増進するということになるわけでございますから、一番大事な実技について非常にとおとい経験を持っておられる人が、いろいろな試験その他において、形式的な学科的な試験の部分が多くて実技が少し軽視されており、実際に必要な人が資格が得られないということにならないよう、実技を非常に重視した選考方法がとられることに最善の御努力を願いたいと思います。これについて、厚生大臣からでも次長からでもけっこうですが、ひとつ……。

神田博自由民主党厚生大臣

○神田国務大臣 いまのお尋ね、まことにごもっともであります。私もそういう考え方で省内をまとめておるつもりであります。何といいましても足りなくてふやそうという時期でありますし、従来非常に大きな経験を持って貢献された方々でありますから、できるだけそういう方々もこの試験にパスできるような指導をいたしまして善処いたしたい、かように考えております。

八木一男日本社会党

○八木(一)委員 参議院の社会労働委員会においても附帯決議がついておるわけであります。一項と二項と両方ついておりますが、まず一項に関連したことを御質問申し上げますと、一項については、「経過措置としての試験については、従来の経験を充分にしん酌して行なうよう配慮すること。」とありますが、こういう点についてはぜひ十分——と言うよりは、十二分にひとつ御配慮を願いたいと思うわけであります。それからその中で、講習期間については、いま仕事をしておる人ですから、あまり長くしないようにしてほしいという希望もあるわけであります。また、勤務しておりますから、日曜日とか夜間というようなときに講習をしていただきたいというような強い要望もあるわけであります。それから試験について、実技を重んずることをぜひやっていただきたい、これは一番強い要望であります。それから、そういうような経験を参酌して、選考や何かについてもぜひ御配慮を願いたいという点についても強い希望がございます。  それからもう一つは、盲人の場合に、いろいろ点字その他の試験方法がとられると思いますが、いかに点字その他の方法がとられても、たとえば図面を何とかというようなことだと点字でもなじみにくい、ですから、そういう点で視力障害ということによってなじみにくい試験をされたために、十分な能力を持ちながら通らないというようなことがないように、そういう盲人の選考方法についても、十分に熱意があり、能力があれば受かるような配慮をした受験方法をとっていただきたい、このような要望があるわけであります。一つ一つもっともな要望であり、そして取り上げていただきたいと思うわけでありますが、どうかそういう点について、十二分に御配慮になった方法で実施していただくように、厚生大臣に強く心からお願いするわけでございます。

神田博自由民主党厚生大臣

○神田国務大臣 いま八木委員からたいへん御熱心な御要望でございましたが、この療法に携わる方々にとりましては大事な問題でありまして、いまお述べになったような事例が相当ケースとしてはあると思っております。十分にひとつ考慮いたしまして、御趣旨に沿うよう検討いたしてまいりたい、こういうふうに考えております。

八木一男日本社会党

○八木(一)委員 参議院のほうで十分に審議されたことで附帯決議がついておりますので、第一項について大体いま御質問を申し上げましたけれども、第二項の関連について、もう少し与党各位の御協力をいただいて御質問をいたしたいと思います。  実は先ほどは、病院、診療所等でマッサージをやっておいでになる方々の当然な御要望についての御要請を申し上げたわけでありますが、次には、病院、診療所以外でやはりこの医療リハビリテーションの仕事に熱心に従事されておる方々がおられるわけであります。その方々の御要望を厚生大臣もお聞きになったと思いますし、与党の各位もお開きになっておるように私ども伺っております。ごもっともな要望が多いわけであります。この第二項においては、「病院、診療所以外において、理学療法又は作業療法を業としている者であっても、医師の指示の下に、一定数以上の患者を扱っているものについては、受験資格を附与するよう考慮すること。」という参議院の、方向としては具体的に非常に適切なものがついているわけでございますが、幾ぶんその点を明確に——そういう方向は非常にいいのですが、明確の度がもう少しほしいと私は思うわけです。そういう点でぜひ厚生大臣や政府当局に御配慮願いたいと思うわけでございますが、まずいま御説明がありましたようにたくさんの方が要って、在宅でそういうことが必要な方もある。在宅というのは語弊がありますけれども、近くでこういうことをしなければならないという必要もあるわけです。そういう方方のためにこういう方が受験資格を得て、そして資格を持って、自信を持って、信頼を受けて、それでそういうことをやっていく道をぜひ開く必要があろうと思うわけです。ですから、あんま、マッサージ、指圧師等の人たちであって、たとえば健康保険法や生活保護法等によりましてメディカルリハビリテーション等を実際に相当数扱っている人に対しては、受験資格をぜひ与えるべきだというふうに考えているわけであります。そのために、そういう点について明確にするために附則の四項に基づく省令の中で、そういう受験資格を与える内容を明確に規定していただく必要があろうと思うわけであります。それをぜひそのようにしていただきたいと思いますが、これについてのお答えを前向きにひとつお願いいたしたいと思うわけであります。

神田博自由民主党厚生大臣

○神田国務大臣 ただいまお尋ねのようなケース、むろん私は相当にあると思います。また将来においても起こることだと思います。これは非常に今後だんだん、有効ということばはどうかと思いますが、需要が出てまいりまして、相当尊重される治療法だと考えておりますから、いま八木さんのお述べになったようなケースが相当あると私は考えております。そこで、どうしてもこれは理学療法の必要上、私どもも前向きでひとつそういうような指導をいたしまして、そうしてその期待に沿いたい、かように考えております。十分ひと一つやってまいりたいと思います。  それから、規定の問題については大崎政府委員から答弁させます。

大崎康厚生事務官(医務局次長)

○大崎政府委員 ただいま御質問がありましたように、あんま、マッサージ、指圧師の施術所におきまして相当数の患者を取り扱って理学療法を行なっている場合におきましては、参議院の附帯決議の趣旨もございますので、御質問の趣旨に従って省令を定めるようにいたしたいと存じます。

八木一男日本社会党

○八木(一)委員 それについてぜひ御要望申し上げておきたいわけでございますが、省令にはっきり書いていただくことを御答弁いただきました。非常にその点私も満足をいたします。  ただ、そこで相当数という数があるわけです。ですから、私の希望といたしましては、これはそういう団体の方とぜひお話をしていただいて、そういうような当然な希望が十分にかなえられるようにしていただきたいと思いますが、少なくとも一年間に二百件ぐらい扱っている人は、受験資格があっていいのではないかというふうに考えるわけであります。ただ二百件と申しましても、たとえば中気の人に対してマッサージをやるというときの点数が少のうございますから、医師のほうの連絡によってそういうことをやりましても、患者のほうが療養費払いの手続をするときに、六十円ぐらいのものは手続がめんどうくさいから現金で払ってしまう場合があるわけです。そういうことで、療養費払いの請求書には載らなくても、医師との連絡のものにそういうことをやっている者は、同じくそのくらいの数を実際に取り扱っているとして、それも含めて年間二百以上ぐらいやった者は受験資格が得られるように、ぜひひとつその点についてそういうふうにやっていただくように、前向きの御配慮を願いたいと思うわけです。技術的な点でございますから、大崎さんから御答弁いただいて、後にまた厚生大臣に伺います。

大崎康厚生事務官(医務局次長)

○大崎政府委員 ただいまの御要望につきましては、その趣旨を尊重いたしまして善処いたしたいと思います。

八木一男日本社会党

○八木(一)委員 厚生大臣から総括的に前向きな御答弁をいただいておきます。いま大崎医務局次長のほうから、二点についてかなりはっきりとした御意思がございました。厚生大臣はぜひそれをそのとおりにやっていただくという、明確な御指示をひとついただきたいと思います。

神田博自由民主党厚生大臣

○神田国務大臣 ただいま大崎政府委員の答弁につきまして、大臣も責任を持ってひとつこまかくやるようにという御要望だと承りました。これは当然のことでございまして、熱心に、しかもすみやかにひとつ御要望に沿いたい、かように考えます。

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 河野正君。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 PT、OT法案の諸問題につきましては、すでにかなり論議が行なわれましたので、私も、議事に協力する意味で重複を避けたいと思います。  そこで、いままでの論議の中で、一つだけこの際明確にしておきたいと思います点は、この附則によりまして特例試験が実施をされる。これは理療士、作業士法の中で、この理学療法士、作業療法士の地位というものは非常に高まる。しかも、この分野の仕事というものは、非常に新しい分野の仕事でございますし、なおまた非常に近代的な性格等も加味されておるのが実情でございます。特に私、昨年アメリカでその実態を見てまいりましても、そのような感じを非常に強く持ったわけでございます。   〔委員長退席、齋藤委員長代理着席〕 そういう事態の中で、今度特例試験の制度というものが認められていくということになりますと、やはりこの試験のあり方についても若干考慮を願っておきませんと、やっぱり新しい、古い、この二つの間にかなりギャップが出てくるであろう。この点は、昨日も滝井委員からいろいろと御指摘があったようでございます。そこで、この点につきましては、おそらく政府としても、従来の経験というものを十分尊重していくという意味での処置であろうと考えておりますが、ひとつこの点について、その辺の体験なり経験というものが十分尊重せられるものであるのかどうか。この点は、経過措置としての試験問題につきましては非常に重大な意味を持っていますので、あえてひとつお尋ねをいたしておきたい、かように思います。

大崎康厚生事務官(医務局次長)

○大崎政府委員 経過的特例による国家試験の受験資格を認められる方々は、実地の業務経験を相当にわたって積んでおられるわけでございます。ただ、その方々の知識、技能につきましては、若干これを補習をいたしまして、そしてこの国家試験を受けていただく、かように考えておるわけでございます。特例措置の具体的な内容につきましては、これはこの法律に定められております理学療法士作業療法士審議会の意見を聞いて定めることにいたしておりますが、その方々は、他の医療関係者としての資格試験にすでに合格をしておられる方でございますので、その合格をした科目については免除いたしますとか、あるいは通常の受験者の場合よりも実地試験を大幅にふやしまして、でき得る限り受験者の業務経験を生かしまして、受験をしやすいようにいたしたい、こういうふうに考えておるわけでございます。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 それから、この法文によりますと、一点、私ども非常に理解しがたい点があるわけでございますので、その点、若干触れてみたいと思いますが、それは第二章第四条の欠格条項の問題でございます。第四条の「次の各号のいずれかに該当する者には、免許を与えないことがある。」ということは、免許を与えることもある、こういうことだと思うのです。そうしますと、たとえば「精神病者、麻薬、大麻若しくはあへんの中毒者又は伝染性の疾病にかかっている者」——素行がいい悪いは、それには一つの限度の問題がございますけれども、この精神病者、麻薬、大麻、アヘンの中毒者あるいはまた伝染性の疾病にかかっておる者——伝染性の疾病というのは後ほどなおりますからいいとしても、前段の精神病者、麻薬、大麻、アヘンの中毒者が免許を与えられることがある、そういう意味はどうも私ども理解しにくいわけですけれども、これはどういう意味であるのか、明らかにしてもらいたい。

大崎康厚生事務官(医務局次長)

○大崎政府委員 第四条の「免許を与えないことがある。」というのは、主として一号、二号にかかるものでございます。すなわち、過去において罰金以上の刑が確定した者につきましては、その改悛の情とその後のいろんな経過によって免許を与えることがあるわけでございますし、「業務に関し犯罪又は不正の行為があった者」につきましても同断でございます。先生がいまお尋ねの「精神病者、麻薬、大麻若しくはあへんの中毒者又は伝染性の疾病にかかっている者」というのがありますが、これは伝染性の疾病といいましてもいろいろございますので、その疾病によっていろいろ考えらるべき場合があると思います。それから精神病者、麻薬、大麻、アヘンの中毒者、こういうふうな者につきましては、これは実際は与えないということが大部分であろうと思います。ただ、この辺の立法例につきましては、現在の医師法にも同じような規定がございまして、「左の各号の一に該当する者には、免許を与えないことがある。」こう書いてございまして、「精神病者又は麻薬、大麻若しくはあへんの中毒者」という条文もございます。そういうような意味で例文的に規定をいたしておるわけでございます。医師法におきましては、かような者につきましては免許を与えておらないというのが実情であろうかと思います。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 この条文によりますと、「次の各号のいずれかに該当する者には、免許を与えないことがある。」のですから、したがって、免許を与えることもある。それなら、精神病者、麻薬、大麻、アヘンの中毒患者のどの部分について与えることがあるのかです。その点をひとつ明らかにしていただきたい。

大崎康厚生事務官(医務局次長)

○大崎政府委員 これは医師法に全く同種の規定があるわけでございますが、そういうふうなものの運用でいきますと、たとえば医師が精神病者であるという診断書を医師によってつけられますれば、これは与えていないわけでございます。この条文の運用につきましても、医師法の運用同様に取り扱いたい、こういうふうに考えております。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 いや、そうじゃないのですよ。医師法とかなんとか言うんじゃなくて、いまわれわれはPT、OT法案を審議しているわけですから、その点についてお答え願えばけっこうですが、精神病者とか麻薬、大麻、アヘンの中毒者には与えないことがあるというわけですから、小部分といえども与えることもあるということにも読みかえがきくわけでしょう。そうすると、精神病者のどの部分について与えることがあるかと言うのです。

大崎康厚生事務官(医務局次長)

○大崎政府委員 条文上は、その「精神病者、麻薬、大麻若しくはあへんの中毒者」の場合においても免許を与える場合があるように読める、こういうふうな仰せでございますが、条文の既定は、これは同様な規定が各法規にあるわけでございまして、実際的にはこれらの者には免許を与えない、こういうふうにいたそうと考えております。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 いや、法文じゃそうなっていないでしょう。与えないなら「与えない。」でしょう。これは「与えないことがある。」わけですから、与えることがあるわけですよ。これはどうですか。

大崎康厚生事務官(医務局次長)

○大崎政府委員 条文的には確かにそういうふうに読めるかもしれませんが、実際的に精神病者なり麻薬、大麻、アヘンの中毒者であるというふうな診断が確定いたしますれば、それは与えないというふうにいたそうと考えておるわけでございます。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 その診断が確定しておるから、精神病者と言うんでしょう。診断が確定せずして精神病者と言うなら、これは人権じゅうりんですよ。そういうことをやるから、精神衛生法でわれわれは論議したわけです。精神衛生法の適用をあなたは受けます、あなたは措置入院しなければならぬ、そういうことになる。だから、そういう問題があるから、私どもは、精神衛生法の審議の中でも慎重を期していろいろと審議してまいったわけです。ですから、精神病であるから精神病者と言うんですね。精神病でない君を精神病者と言うわけではないでしょう。だから、これはどうしてもぐあいが悪いですよ。

大崎康厚生事務官(医務局次長)

○大崎政府委員 御答弁申し上げましたように、精神病者あるいは麻薬、大麻、アヘンの中毒者につきましては、確かに、先生御指摘のように、免許を与えることもあるように条文的にはとれるわけでございます。しかし、現実的には、このような条文は、「又は伝染性の疾病にかかっている者」という号がございまして、その「伝染性の疾病にかかっている者」という条項があるために、免許を与えないことがあるということを全面的にかけた形になっておりまして、その点につきましては読みにくい点があるかと思いますが、現実的には、精神病者、麻薬、大麻、アヘンの中毒者につきましては、免許を与えないということに取り扱いたいと存じておるわけでございます。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 過去にかかった場合と現在精神病患者である場合とはおのずから違うと思うのです。この法文によりますと、明らかに現在精神病なんですよ。だから、そういう精神病者でも資格がもらえるのかと、こう言っているのです。だから、過去精神病者であっても、よくなってくる場合もありましょう。そういう場合は、私は差しつかえないと思うのですよ。ですけれども、精神病者という限りは、現在精神病者である、こういうふうに理解せざるを得ぬと思うのです。だから、どうもあなたの答弁では納得できぬ、こういうことなんです。

大崎康厚生事務官(医務局次長)

○大崎政府委員 精神病者につきましては、この条文で見ますと、精神病にかかっている者というふうに解釈されるわけでございます。ですから、精神病にかかっている者につきましては、免許を与えないことがあるというその条文はほとんど適用がなくて、現実的には、精神病にかかっている者については免許を与えないということになるかと思います。ただ、この条文のていさい上、「伝染性の疾病にかかっている者」というものも同一号に書いてあるものでございますから、法文の書き方としてこのようなことになった、かように考えます。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 これは医師法の関係もございますし、それぞれ関連する法律等もあるわけですから、将来も検討事項ということにして、さらに一そうこの問題の解決のために前向きで御検討願う、こういうことで終わりたいと思います。

齋藤邦吉自由民主党

○齋藤委員長代理 滝井義高君。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 清掃法の一部を改正する法律案について御質問をいたします。時間を省略するために逐条でやっていきます。この法の参考資料の二一ページです。  そこで一番先に、第五条の質問をするわけですが、これは車両のことを質問をするわけです。したがって、これは国鉄が来てから、いま呼んでもらっていますから、ちょっとあと回しにさしていただいて、六条の二項です。汚物の処分の中で一番重要なのはこの六条のところになると思いますが、実は厚生大臣も舘林さんも思い起こしてもらいたいのは、生活環境施設整備緊急措置法を私たちが通すときに、まず第一に、必ず清掃事業というものは直営でやってもらう、そのとおりやります、それから生活環境施設整備緊急措置法に基づく五カ年計画については、必ず五カ年で実施できるように予算をつけます、こういう約束があったわけです。予算はすでに二月二十五日の予算の分科会で私が御質問申し上げたように、ついていないわけですね。特に、ごみ処理のほうは九千四百万の予算しかついてないわけです。し尿の処理と下水道の終末処理については相当の前進を見ておるけれども、ごみについては補助金が少なくて、起債も相当ふえておるけれども、五カ年計画の通りにはいっていない、こういう関係があるわけです。問題は、予算の面については公約を裏切っておる。だから、これはぜひ四十一年度の予算を編成するときにがんばってもらわなければいかぬ。  そうすると、一体直営の問題はどうなっておるか。この出た清掃法を見ると、それも非常に不完全のように思うわけです。それでこれをあまり不完全にしてしまうと、この法律のしりが抜ける。ある程度これはしりをふさいで、公約に近づけてもらう。一挙に公約はなかなかできないでしょうから、公約に近づけてもらう。そのためには、この汚物の処分という六条は、非常に重要な条文なんです。そこで六条のところを読んでみますと、「市町村(特別区の存する区域にあっては、都。第九条〔公共の清掃施設の設置〕を除き、以下同じ。)は、特別清掃地域内の土地又は建物の占有者によつて集められた汚物を、一定の計画に従つて収集し、これを処分しなければならない。」だから、市町村は特別清掃地域内のごみというものは、一定の計画で収集し、処分しなければならぬといって、原則はわりあいしっかりしておる。ところが今度は二項になりますと、「前項の収集及び処分の方法に関する基準並びに市町村が同項の収集及び処分を市町村以外の者に委託する場合の基準は、政令で定める。」ということで、結局市町村が直営でやるというのがここでくずれる可能性が出てきているわけです。そこで、この六条の二項の収集、処分の方法に関する基準というものを一体どういうように定めるつもりであるか。それから市町村以外の者に委託する場合、ほんとうはわれわれはこんな、市町村以外に委託する場合というのは削除したいところなんだ。削除したいところだけれども、条文でできているんですから、その基準について質問をしなければならぬことになる。この政令で定める基準を御説明願いたい。この二点です。

神田博自由民主党厚生大臣

○神田国務大臣 最初の滝井委員のお尋ねでございました汚物の処分、いわゆるごみの収集その他等に関して、いろいろ政府としての助成の対策が十分できておらないということですが、本年度は時期も過ぎたのでやむを得ないのですが、来年度以降はひとつ十分この対策を立てて、善処するようにという御要望でございました。これはまことにごもっとものことでございまして、厚生省といたしましてはできるだけの努力をしてまいったのでございますが、御期待に沿えなかったことを非常に遺憾に思っております。来年度以降につきましてはひとつ十分努力いたしまして、御期待に沿いたい、かように考えております。他は政府委員から答弁させます。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林(宣)政府委員 今回改正いたします清掃法の第六条第二項の、お尋ねの政令で定める委託の基準の要旨としましては、次のようなことを考えております。「(1)受託者は、受託業務を環境衛生上支障がないように適確に遂行するに足りる設備器材及び人員並びに経理的基礎を有すること。(2)受託者は、清掃法その他生活環境の清潔の維持に関する法令又はこれに基づく処分に違反した者であってはならないこと。(3)受託者は、その委託された業務を再委託してはならない。(4)委託料は、受託者が受託の業務を環境衛生上支障がないように遂行するのに適切な額であること。(5)市町村は、次に掲げる事項を受託者又はその従業員に委託してはならないこと。(イ)汚物の収集及び処分に関する計画の作成事務。(ロ)住民の汚物の収集に関する申し出等の受託に関する事務。(ハ)住民の汚物の収集に関する不服の申し出の受理及び処理に関する事務。(ニ)手数料の徴収に関する事務。(ホ)終末処分(市町村が設置するし尿処理施設及びごみ処理施設において行なわれる終末処理以外の終末処分であって、市町村職員の直接の立ち会いのもとにおいて行なわれるものを除く。)」こういうことでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 いまその収集、処分の方法に関する基準と、市町村以外のものに委託する場合の基準の政令案を御説明になったわけですが、この経理的な基礎、われわれは石炭鉱業の審議をやるときも、経理的な基礎というのを非常に重要に論議をしたのですが、この場合の経理的な基礎というのにはどういう内容があるのですか。たとえば、それは所得が何万円以上でなければならぬとか、財産をどれくらい持っていなければならぬとかいうことがはっきりするのかどうかですね。抽象的にただ設備、器材、人員を持たなければならぬ、同時に経理的基礎がなければならぬという、その経理的基礎というのはどういうものか。それからいま一つは、受託料というのがその事業を遂行するのに適正な額でなければならぬということは、それは市町村長が決定をすることになるのか、それとも何か客観的な委員会でもつくってやることになるのか。これは簡単に、こういう公衆衛生上非常に重要な、しかも日本においていま最もおくれておる仕事をやるのですから、したがって、こういうものの基準というのは、政令で定めたならば、経理的な基礎その他というものをやはり別個に委員会みたいなものをつくって、その委員会をパスしなければだめだというようにでもしないと、これはいまあなたの言ったような七つ、八つのものでは、市町村長その他は公選ですから、因縁情実ができてなかなかうまくいかぬ場合があるのですよ。だからこそ、あなた方がやろうとしても、直営というのはなかなかできないところがあるわけです。だから、最終的にはあなた方がその許可権を握るにしても、その過程において、民主的な衆知を結集したものでものさしだけを与えたら、そのものさしではかってもらうということにしないといかぬのじゃないか。そういう制度がこの清掃法にはないのですよ。  厚生省に限らず、お役人は何とか審議会とか、何とか委員会というのをつくるのは非常に好きだけれども、あなたのほうにはこれがないのです。むしろそういう委託の制度をしばらくでも存続をしようとするならば、やはり何かそういう基準をあなた方がつくったら、今度基準を適用する公正な委員会をつくってやる。これは五人かそこらでいいのですよ。何かそういうものをつくらないと、いまのあなた方のような経理的な基礎とか、それから苦情処理とかいうようなものは、委託業者に持っていってはならぬ。苦情処理がきたときには、直接市長その他にくるわけでしょう。だから、これはやはり何か中間機関に持っていって、そこで審議してきちっとやっていくという形のほうが、いままでの立法形態から見てもいいのじゃないかという感じがするのですけれども、とにかく経理的な基礎、それから委託料ですね、こういうのをどういうようにしてきめるのか。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林(宣)政府委員 経理的な基礎は、金額的に明確に幾ら以上ということは申し上げにくいのでございますが、社会通念上、受託の事業を行なうにふさわしい、すなわち信用できるに足る、経理内容を調べたところそのような内容のもの、したがって人員、設備等を有するには相当な資金を必要とし、財政上の基礎を必要とするわけでございますので、それらの点から考えてあぶなくない財政基礎を持ったもの、こういうことを考えておるわけでございます。  それからお尋ねのとおり受託料の内容は、これが直接市町村民の汚物処理手数料にも響いてくる問題でございまして、ややもすれば、従来この料金が不適正なために、実際上住民がこうむる被害はいろいろな形であらわれておったわけでございます。したがいまして、これを決定するには、かなり広い範囲の意見を聞いた上で適正な料金をきめる必要がございますので、お尋ねのように関係者の連絡会か委員会のようなものを開いて、納得し得る料金を設定してきめるように指導いたしてまいるつもりでおります。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そういう経理的な基礎の判定をやったり、受託料がほんとうに適正であるかどうかということをきめるためには、やはり市町村長が直接最終的にはきめますけれども、その中間のものとして、何か民主的な委員会を置いて、議会というのも一つの方法かもしれませんけれども、しかし、直接これはやはり苦情の処理までやるとすれば、議会がやるべきところじゃないと思うのです。そうすると、やはり五、六人の適正な、公平な人を選んでやるという、法的な委員会というものをつくっておく必要がある。あなた方が市町村につくらせると言ったって、これはそういう法律の基礎がなければ条例もできないわけです。だから、これは私はいますぐとは言いません。次の改正には、もしあなた方が一挙に直営にその段階でいけないとすれば、そういうものをつくって、そうしてきちっとした基準をやはり私はきめさせる必要があると思う。そういうことを考えて差しつかえないですね。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林(宣)政府委員 お尋ねのように、受託による処理ということを相当重要視せざるを得ませんので、委託業者の取り扱いがきちっとするように筋道を立てる、また仕事が円滑に行なわれ得るように、法令に基づく委員会のような形式のものは今後十分検討に値するということで、私どもとしても今後検討してまいりたいと思います。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 それでは、大臣のやつを先にやってくれと言いますから、いまの六条の二項に関連をして、これは六条の二項と一緒に大臣の見解をお伺いしたいのです。  それは十五条の二をごらんになると、許可の基準があるわけです。「市町村長は、当該市町村による汚物の収集及び処分が困難であり、かつ、環境衛生上の支障が生ずるおそれがないと認められるときでなければ、汚物の収集又は処分の業についての前条の許可をしてはならない。」この汚物の収集及び処分が困難であるということは一体どういろ場合であるのか、それから環境衛生上の支障が生ずるおそれがないと認められるときというのは一体どういうときであるのか、こういう許可基準における二条件の内容というものを、まず明確にしておいていただきたいと思うのです。そのことと六条とは緊密な関係があるわけです。だから、十五条をまず明らかにして、そうして六条と十五条の今後の運用についての大臣の見解を承りたいと思います。   〔齋藤委員長代理退席、委員長着席〕

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林(宣)政府委員 市町村による汚物収集及び処分が困難である場合の具体事例といたしましては、当該汚物が工場等の生産活動に伴って排出される多量の汚物、または日常の清掃施設においては処理することが困難な特殊な汚物である場合、または年度の途中において予期しなかった急激かつ大幅な人口の増加があったために、市町村の作業体制の整備が間に合わないというような場合が考えられるわけであります。また環境衛生上の支障を生ずるおそれがある事態といいますのは、当該汚物取り扱い業者が有する汚物を処理するための施設、設備をもってしては、衛生的に汚物を収集または処分をすることが困難であると認められるとき、当該汚物取り扱い業者が過去において清掃法第十一条の汚物の投棄禁止に関する規定に違反した者であるときなどをさすのでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうしますと、六条で一応の基準ができて、今度は十五条を受けて許可をしてはならない基準ができたわけです。この六条の二項と十五条の二をきちっと合わせると、大体直営に近い運営ができてくると思うのです。そこで、この六条の二項と十五条の二をいま局長が御説明になったとおり、これは政治家である大臣が十分事務当局を督励して、拳々服膺して実施させなければならぬと思うのです。そういう方向で政治責任を持ってやられるかどうか、厚生大臣の見解を伺っておきたいと思います。

神田博自由民主党厚生大臣

○神田国務大臣 ただいまの滝井委員のお尋ねの趣旨は、この六条と十五条の二の規定によって厚生大臣が部内を統率して、汚物処理その他ここに示された条件を順守するようにしてやれということでございますが、そのとおりに考えて行政を進めておるわけでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうしますと、六条の二項と十五条の二でそういう形が出てまいりますと、問題は既存の業者の取り扱いをどうするかということでございます。当然、既存の業者は六条の二項なり十五条の二に当てはまらないものもあると思うのです。普通の法律は、経過措置として何年間は許すけれども、それ以後は、その基準に当てはまらなかったときにはだめですよというような形になるのだが、これは必ずしもそうはなっていないような感じがするのです。そこで大臣としては、既存の業者の取り扱いを一体どう処理していくのか、今後新たに委託するものについては、当然六条の二項と十五条の二の基準を的確に当てはめていくものだと考える、そう理解して差しつかえないかどうか。

神田博自由民主党厚生大臣

○神田国務大臣 いまお述べになりました既存の業者の問題でございますが、これは御承知のように、大体いままでの指導によって、その大部分というものは引き続いてやれる条件を具備した者であります。それから具備しない者はどうするかという問題は、これは具備ができないということが明瞭でありますれば市町村がやる、こういう方針で指導してまいりたいというように考えております。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうしますと、六条の二項なり十五条の二の条件に合致した人は、当然この法律による委託者となっている。それから今後新しく委託する人は、全部六条の二項と十五条の二に当てはまっておらなければだめだ。それから具備をしない者については、その取り扱いで、今後行政的に一体どの程度の期間を具備するまで待つことになるのか、それともこの法律が施行されれば、公布の日から起算して六カ月をこえない範囲において政令で定める日から施行するから、これはちょっと間があるわけです、したがって、その施行期日までに態勢ができなければだめなことになるのか、そこらの条件を具備しない業者の取り扱い、行政指導をどうやるのか。

神田博自由民主党厚生大臣

○神田国務大臣 猶予期間は法律で定めたとおりでございますから、そのとおりやっていくということになります。ただ問題は、たとえば一カ年間許可しておるというような場合がございますが、そうしますと、これがいつ施行になりますか、七月に施行になりますと半年ある。また年度一ぱい許可しているといいますと、若干のズレはあろうかと思いますが、その間に整備ができなければ直営でやっていく、こういう方針で処理したい、かように考えております。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 非常に明確になりました。したがって、この六カ月をこえない範囲において政令で定める日から施行するので、その日になってなお条件の具備ができなければ、それはやめてもらうということが明白になりました。そのことは、事務当局はひとつ胸にとどめておいていただきたいと思います。  それから、大臣に対してはこれで終わりますが、この法律と直接関係はないと思いますが、関連のあるものとして、環境衛生関係団体等の助成補助費というのが今年六千万円出ることになっております。これは選挙を前にしてよほど慎重にやってもらわないと、痛くもない腹を探られることになる。そこで、これは定額補助になっておるわけです。予算を審議するときには定額補助という御説明があった。そこで、これを環境衛生関係七団体にどういう基準で配分をするか、それからもし配分しておれば、その配分額は一体各団体にどういう状態でいっておるのか、これを御説明願いたいと思います。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林(宣)政府委員 目下具体的な内容は検討いたしておるところでございますが、ただいままでに考えております点は、次のとおりでございます。  中央の連合会に対しては一千万円。その内容といたしましては、事業内容は組合の運営指標等の作成、組合の役員に対する講習会、組合事業に対する実施指導、調査研究等の、これらの連合会の仕事に対しまして助成をするわけでございまして、それぞれの連合会に対する具体的の助成の額は、それぞれの連合会の組織率あるいは事業活動の内容等に従ってきめたい、かように考えております。  次に、残りの五千万円のうちの二千万円は、都道府県の事業に対して二分の一の補助金を出す予定でおります。その事業内容は、職員の研修また営業指導、連絡打ち合わせ会、組合に対する補助金の交付、これらの事業に対して助成をいたしたいと考えております。  残りの三千万円は、都道府県の環同組合に対して助成をするわけでありまして、その助成の事業内容は、相談事業、広報事業、合理化推進共同研究、そのような各組合の事業に対して都道府県が二分の一、国が二分の一という形で助成をいたしたい、かように考えております。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 大臣、いまお聞きのように、この六千万円の配分というのはなかなか芸がこまかくなっておる。実は予算の中には定額補助と書いてあるだけで、内容は何も書いてない。そこで、もう一ぺんいまの六千万円の配分の内容を印刷して資料として出していただきたい。この配分については、中小企業で、非常に弱い団体で多くの問題をかかえておる団体ですから、よほど公正な配分をやらぬと、また厚生省から選挙違反その他が出るようなことがあってはたいへんです。あなたの前任者から出ておるから、十分舘林さんは心してこの配分をやる。できればその配分は選挙が終わってからにした方がいい、こういうことを要望しておきます。大臣、それだけ聞いておいていただきたい。

神田博自由民主党厚生大臣

○神田国務大臣 この種の補助金の問題につきましてお尋ねがございましたが、私も大綱だけ御相談にあずかっておりまして、具体的なことはいま滝井委員と一緒に聞いたようなわけでございまして、私の手元までくるのにまだ相当時間がかかると思っておりますが、十分検討いたさせまして、従来とかくのうわさがあったといたしますれば、今回はそういううわさはない、さすがだというようなことでひとつやりたい、かように考えております。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 大臣はけっこうです。  次は、前に戻りまして八条の二の2ですが、水洗便所のところです。「市町村長は、特別清掃地域のうち処理区域内に設けられているくみ取便所であって、当該便所に係る屎尿のくみ取作業を著しく困難にし、又はくみ取作業により環境衛生上著しい支障が出ずるおそれがあると認められるものの設置者に対し、当該便所を水洗便所に改造すべきことを勧告し、及びその者が正当の理由がなくその勧告に従わないときは、その者に対し、相当の期間を定めて、当該便所を水洗便所に改造すべきことを命ずることができる。」こうなっておるわけです。「その者が正当の理由がなくその勧告に従わない」というその「正当の理由」というのは、これは財政上の理由を含むのかどうか。とにかく「正当の理由」というのを一ぺん御説明してください。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林(宣)政府委員 財政上の理由も当然に正当な理由の中に入り得るわけでございますが、ただ多くの場合市町村が助成金を出しておりますし、また低利長期の融資をいたしておるわけでございますので、それでもなおかつ資金上どうしても設置できないというような事例は、必ずしも多くはないと思います。思いますが、金を借り入れても返すめどがないという事例も中にはあるかと思いますので、当然そういう場合には正当な理由の中には入り得ると思います。ただ、そのような場合には事業促進のために市町村がさらに助成の措置を講ずるということで、実際問題としては、財政上の理由によって水洗便所化がはばまれるというようなことのないような指導、運営はいたしてまいりたいと思いますけれども、取り扱いの基本的な考えの中にはございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 こういう取り扱いは特別清掃地域に限られている。特に特別清掃地域ですから大都市、中都市までで、小都市や農村というのは見捨てられることになる。二千五百万の大中都市に住んでいる人たちはこういう下水道なり終末処理の影響を受ける、水洗便所の恩典も受けるが、七千万の中小の農山村に住んでいる諸君というものは、この恩典にちっとも浴さぬわけです。ところが、現実に日本の赤痢の発生の状態を見ると、これは宮崎県が日本一です。都市はたいしてない。農村が多い。日本の環境整備というのは、むしろ都市よりか農村からということを言われておるくらいです。トイレの開発は、都市よりか農村が先だということが新聞の記事にも出ておる。そういうのがあるわけです。そこで、特別清掃地域についてはこういう処置を講じるのはいいです。ところが、その次の項です。その次の項の八条の二の三項をごらんになると、「市町村は、くみ取り便所を水洗便所に改造しようとする者に対し、必要な資金の融通又はそのあっせん、その改造に関し利害関係を有する者の間に紛争が生じた場合における和解の仲介その他の援助につとめなければならない。」こうなっておる。ここでは「市町村」と、こう出てきたわけだ。前は「市町村長は、特別清掃地域」、こうなっておったのだが、ここには特別清掃地域がない。これは特別清掃地域ではなくていいんですね。頭を縦に振っておるからいいといろことになりますと、「必要な資金の融通又はそのあっせん」というものは、一体どういう金融機関から貧しい市町村の人たちに融通、あっせんをすることになるのですか。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林(宣)政府委員 実は厚生年金の資金の中から毎年水洗便所化のために融資をいたしておりまして、本年度は六億を予定いたしております。実際上は六億でございますが、返還期間は三年ということで市町村に融資をいたしております。実際は、市町村はそれを十カ月ないし一年の分割払いの融資の扱いをいたしておりますので、この資金は三倍ぐらいに活用できることになりまして、これによって水洗便所化を推進いたしておるわけでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 それは厚生年金の還元融資のどの項に入っているわけですか。厚生年金の還元融資は、四十年は総額八百十五億、八百十五億の中の市町村にいく場合は特別地方債か一般地方債か、ほかにないわけでしょう。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林(宣)政府委員 ただいまのものは、特別地方債の中の厚生福祉施設費の項目の中で扱われております。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 特別融資ならば国民年金であって、厚生年金ではないでしょう。厚生年金の還元融資の特別地方債の中の厚生福祉施設ですか、それとも年金福祉事業団の中の厚生福祉施設ですか、どっちです。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林(宣)政府委員 特別地方債の内訳といたしましての厚生福祉施設でございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 それは厚生年金か国民年金かということだ。特別融資ならば国民年金でしょう。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林(宣)政府委員 国民年金の誤まりでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうでしょう。国民年金の誤まりでなければうそだと思ったのです。厚生年金は貸しでいない。そうしますと、三十七年度までは、農村における国民年金を普及するために住宅の改造費を出しておったわけです。これはやめておるんですよ。やめておって、いつからそれは便所の改造の命を出すことになったのですか。そうすると、この五十五億の特別地方債、四十年度の国民年金厚生福祉施設は五十五億ですが、この五十五億の中から出すのですか、それとも清掃の二億の中から出すのですか。二億では足らぬから、おそらく五十五億ですね。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林(宣)政府委員 お尋ねの融資は、昭和三十八年度が三億、三十九年度が四億、本年度が六億ということになっておりまして、ことしを含めて過去三年出すことになるわけでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 それは五十五億の中から出しておるのですか。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林(宣)政府委員 おそらくその中から出すと思います。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 これは三十七年までは台所の改善、便所の改善に住宅の改造費として出しておった。ところが、それは三十八年からやめておるはずですよ。これは厚生白書をごらんになるとやめたと書いてある。そうすると、それがいつから便所の改善になったのか。ぼくはいま初めて聞いたわけです。これは厚生白書をごらんになると、住宅の改造費というのは三十七年きりでやめているのです。それで私、年金局長にも聞いたら、いやそれはもうやめております。大蔵省からそんなものは出しちゃぐあいが悪いというのでやめておりますと言うから、いま出しておることになると寡聞にしてどうも……。それは個人個人に結局貸すことになるわけでしょう。転貸しになるわけでしょう。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林(宣)政府委員 一応年金の金としては市町村に貸すことになるわけでございまして、それをプールにいたしまして市町村は個人個人に貸すということになるわけでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 したがって転貸しになるわけでしょう。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林(宣)政府委員 転貸しと言い切れるかどうか、市町村の水洗便所助成資金に対して助成するということになるわけでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 いまのあなたの御説明によると、六億円の金を三年間で返すようにする。しかし本人は十カ月か一年の分割払いだ、こういう非常に悪い条件で貸すわけです。市町村は三年で借りておるくせに、今度個人に貸すときは十カ月か一年の非常に悪い条件で貸すわけでしょう。国民年金の零細な金は、われわれみずからが出している。私みずからも国民年金の被保険者です。われわれみずからが出しておる金です。大企業に貸すときは、二十年とか二十五年の年賦分割払いで貸すわけでしょう。だから、こういうものを環境衛生上ほんとうにやろうとすれば、当然こういうものも、少なくとも五年とか十年くらいで貸さなければならぬ。市町村は自分は三年で借りておって、今度かわいい子供の住民に貸すときは十カ月か一年で取り上げるというのだから、水洗便所化は進まないのです。これは十年とか二十年にしなければうそですよ。この前から、医療機関その他だって二十年にしなさい、二十五年にしなさいと、われわれはやかましく言っておった。ところが今度は、われわれの金を還元融資をしてもらうときには、市町村は自分は三年の期間で借りておるくせに、転貸しするときには高利貸しみたいに十カ月とか一年というのは、どこから考えたってけしからぬと思う。そんなものは二倍、三倍になったっていいですよ、ばく大な金があるのだから、ことしは九百三十八億円もあるのだから。だから、こういうところに出さなければいかぬですよ。こういうところに出してこそ、初めて農村に国民年金が普及していくということは、ぼくはこの前、国民年金の審議のときに言った、還元融資の金を出さなければならぬと。山村新治郎君もここで質問をしておった。還元融資をやってもらわぬから、千葉県あたりは普及しないのだということを彼は言っておった。大臣、お聞きになって、そうでしょう。市町村は自分は三年で借りておるくせに、個人に貸すときは十カ月とか一年で貸すなんて、そんなばかなことはないですよ。むしろ逆に、市町村が三年で借りたら、五年か七年で貸してやるということでなければうそですよ。それからまた、三年なんということはない。それではあなたがぼやぼやしている。だから、これは少なくとも十年——便所の改造ぐらいですから十年はいかなくても、五年ぐらいにはしてやらなければいかぬ。そうすると、みんな便所を改造しますよ。みんな水洗便所にしたい、したいけれども、何かややこしいものをつくらなければいかぬから、何万円もかかるものだから農村ではできぬ。だから、やむを得ず、いま言ったように七千万の国民はトイレ開発から見放されている。私はことでこれを発見して、ほんとうに感激をしたのです。だから、これだったらひとつ五年にはしてくださいよ。大臣、どらですか。当然そうするのがほんとうですよ。

神田博自由民主党厚生大臣

○神田国務大臣 いまの便所の水洗化をはかるのに流しております資金の償還年限がどうも短過ぎる、非常に不合理ではないかといろお尋ねは、一応私はよくわかります。私も実はこの種のことは聞いておりましたが、毎月のくみ取り費と見合った計算にして貸しておるように聞いておるのでございます。ですから、それが三年間でちょうど見合うか、五年間で見合うのか、あるいはいまのように二年間で見合うのか、そういう問題があろうかと思います。こういうものにあまりに長期の金を——少額の金でございますから、できれば早く決済したほうがいいといろ気持ちがあると思います。結局、くみ取り費の節減がどの程度できるかということで年限を計算するのが、私は一番いいと思います。御趣旨はよくわかりますから、十分検討してみたいと思います。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 ちょっと専門的に聞きますが、水洗便所化した場合に当然浄化装置を取りつけなければいかぬですね、一挙に川に流すわけにはいかぬですから。浄化装置をしてそれから川に流す、下水に流す、こういうことになるわけです。農村では主として下水か何かに流れていきます。その場合に、経費というものを一般的、平均的に見た場合には、あなた方はどの程度に見ておりますか。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林(宣)政府委員 下水道が完備しております場合には、水洗便所化のためには三万円前後でございます。ただ、それ以上金がかかりますのは、その機会に便所も少しきれいにするというようなことで、タイル張りにしたりなどいたしまして、多くの場合は五万円くらいはかかるわけでございますが、実際の水洗便所化のためには三万円程度で済みます。それから、下水道が完備しておりませんで浄化槽を備えなければならない場合には、そのためには十万円以上十五万円前後の費用がかかるのでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうしますと、御存じのとおり市町村は下水道はないわけです。日本の下水というのは、いなかに行ったら〇・一もないわけですからね。したがって十万円から十五万円要るわけです。実は私、ちょっと調べてみたのです。いま十万円とか十五万円の金を借りるとすれば、五年くらいにしてやれば——できれば十年にしてやればいいのですけれども、零細な金だからそうもいかぬでしょう。だから、十カ月とか一年ではなく、五年間ぐらいにする。そうしますと、水洗便所は普及しますよ。同時に国民年金が普及します。お便所のために国民年金が普及したというのはありがたいことじゃないですか、こういうところは大蔵省に堂々と言うて、こういうところから固めていかなければうそですよ。あなた方はしりが抜けておる。しりのことを言うのにしりが抜けておったら話にならぬ。大臣、いまお聞きのとおり、三万円くらいならば私もそんなにこだわらぬ。しかし、この三項の市町村というのは下水道がない。したがって、これは五年くらいにしなければいかぬ。これは大臣も御納得がいったと思います。ぜひ来年度はやっていただきたいと思いますが、どうですか。

神田博自由民主党厚生大臣

○神田国務大臣 私が先ほどお答え申し上げたのは、下水道があるという場合のことを申し上げておりますので、下水道がなく、浄化装置をつくるということになりますと、相当な金が要りますことはいまお述べになりましたとおりでございます。そういう場合は五年くらいということは、私はうなずけることでございます。十分ひとつ努力いたしたいと思います。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 私はきょう質問して非常にいいことを発見した。勉強になったのです。二、三日前からだいぶ勉強したけれども、たいしたことはなかった。きょうはひとつ勉強して、たいへんな知識を得て感激しました。ぜひやっていただきたいと思います。  それから十三条の二です。技術管理者ですね。「屎尿処理施設又はごみ処理施設の管理者は、当該施設の維持管理に関する技術上の業務を担当させるため、技術管理者一人を置かなければならない。ただし、みずから技術管理者として管理する屎尿処理施設又はごみ処理施設については、この限りでない。」と書いてある。技術管理者を置くことを義務にしているわけです。そうして「技術管理者は、政令で定める資格を有する者でなければならない。」実は日本にはこういう衛生工学の専門家というのは非常に少ないわけです。同時に、それを養成する大学の学部もりょうりょうたるもので、ほとんどないのじゃないかと思うのです。したがって、厚生省としてもこういう衛生工学の技師を養成しなければいかぬ。というのは、ばく大な金をつぎ込んで五カ年計画を立てて、下水道なり上水道の整備やし尿の処理をやろうということになると、専門技術者というのは絶対不可欠のものなんです。最近われわれは、いろいろの浄化装置なりその他の意見を市町村から求められるのです。あるいは大都市からも求められるのです。滝井さん、A、B、Cという三つのし尿処理の機械を持ってきておるが、一体どれをとったらいいか聞かしてくれ、こう言うてくるわけです。そこで厚生省に行ってどれがいいだろうかと言うと、いや私のほうもどれがいいということは言えません、カタログがきておるから、先生このカタログを持っていってやりなさいと言って、三通りか四通りのカタログをくれるわけです。この三通りのうちでどれがいいのかと言うと、どれがいいということは言えませんということなんです。だからなかなか言えない。ところが、今度はそれをやってみますと、どうもこれはうまくいかなかった、どうも隣の町のほうがよかった、おれの町のほうはだめだったといって市町村長が議会からつるし上げられておるという事態がよくあるわけです。そこで、そのためには浄化装置その他を判断する技術者が必要なんです。この養成について、厚生省としては文部省その他と話し合って計画でも立てておるのか。それから「政令で定める資格を有する者」ということを書いて、今後政令をお書きになるのだが、それは一体どういう範囲のものならば、とりあえず当面活用ができることになるのか。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林(宣)政府委員 お説のように、現在し尿処理、下水道、ごみ処理等に関する技術管理が不十分でございまして、水道においてはかなり管理者が整備されておりますが、これらの分野においては不十分であることは、根本は日本の衛生工学に関する技術者がないということに基因するのでございます。これの養成につきましては、近年特に文部省に申し入れをいたしまして、相当程度増員をいたしておりますが、まだ卒業する段階になっておりませんし、また今日の段階でもなおかつ不十分でございます。したがいまして私どもとしましては、目標としては、これらの技術者は衛生工学を修めた大学卒業者あるいはせめて短期大学、高等専門学校等の卒業者を考えておりますけれども、当面はこれらの者が不足でございますので、相当程度実務についておる者の中から実際の講習をいたしまして、一定の学習をさせ、その中から選んで資格者にいたしたいということで、これらの者の講習会を現在やっておるところでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 その政令で定める資格というのは、どういうような資格に定めようとしておるのか。当面衛生工学者を文部省に頼んで養成してもらっておるんだが、まだ卒業もしておらないということになれば、この法律が施行されればすぐに、これは新しい改正案で、ここはいままでなかったところを今度はやることになってつくるわけですから、その資格はどういうところですか、こういうわけです。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林(宣)政府委員 したがいまして、先ほど申しましたように、衛生工学に関する学歴を四年制大学、そのほか短期大学、高等専門学校において修めた者、あるいは四年制大学の理工科系の学部を卒業した後、相当のし尿処理、ごみ処理の実務経験を有する者、あるいはそれらと同等以上の知識、技能を有する者、こういうふうにして規定をいたしたいと考えております。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 大臣お聞きのとおり、実はまだ卒業もしていない、それから理工科系とか衛生工学を修めた人は非常に少ないわけです。いま娘一人に婿八人じゃなくて三十人、四十人。ことしはちょっと景気が落ちたために、幾ぶん卒業に対してはそれほどでもないのですけれども、しかし、なお引っぱりだこです。青田刈りといって、もう二年になったときには就職がきまっておるのです。したがって、これはよほど待遇をよくするか、当面技術者をプールして、そして全国的な下水道の終末処理その他についてもコンサルタント的なものを厚生省にプールをするか、どこかでプールをしてやらないとこれはうまくいかないのです。だから、そういう点の配慮をぜひしていただいて、法律が通りましたらやっていただきたい、こういうことを要望しておきます。  それから、前に返ります。国鉄の客貨車課長さんがいらっしゃっておるので、五条の四についてお尋ねします。  いま日本の重要幹線というのは、東海道線、山陽線が非常に重要な太平洋ベルト地帯における皆骨になっておる。これらの地域には相当の特別清掃地域があるわけです。そこで、「特別清掃地域内において便所が設けられている車両を運行する者は、当該便所に係る屎尿を環境衛生上の支障が生じないように処理することにつとめなければならない。」訓示規定みたいなものなんですけれども、これは国鉄のような大きいところをいいかげんに舘林さんのほうでしておけば、他のほうもいいかげんにして、どんどん東京湾に持っていって近くに捨て始めたらたいへんだ。取り締まったら、何だあの東海道新幹線を見てみろ、便所はぷうぷう吹きながら大阪に向かって走っておるじゃないかと言われたらどうにもならぬわけですね。そこで、われわれが汽車に乗っておりまして、やはりこれはたいへんなことだと思う。というのは、最近は特急の窓は開閉ができませんけれども、まだ普通の汽車は開閉ができるわけです。前の便所からかかってくることはざらです。それで、あれは東京から横浜、ずっと近郊の都市を走るときには全部吹いているわけです。そこで、今度わざわざ、いままでなかった車両の問題をここに入れておるわけです。これはいままでより一歩前進です。立法的に前進をしたら、それに対応する国鉄の対策というものがやはり漸進的に対応して立てられておらないと、これは画竜点睛を欠くことになる。そこで、国鉄としては、この五条の四項を入れるについては相当討議をされたと思うのです。やはりし尿の飛散するのを防ぐだけの自信を持っておやりになっておると思うのです。一体国鉄としては、この清掃法の一部を改正する法律の中に車両のことを入れるにあたって、どういう心がまえでこれを入れることを了承したのか、聞かせてもらいたい。

柳沢忠男日本国有鉄道参事(運転局客貨車課長)

○柳沢説明員 国鉄としましても、厚生省並びに運輸省と話し合いをいたしております。今度のこの車両についての問題も、従来のままではいかぬ、ぜひとも何とかせねばならぬということで現在検討中でございますが、国鉄自体のいままでの模様から申し上げますと、汚物を処理するには、完全なる密閉をして、そのまま汚物を相手の基地、たとえば東京から大阪までで出ましたものを大阪でもって排出するというかっこうのもの、それが理想的なんでございますが、それ以前にいろいろといままで検討してまいりましたのは、汚物を粉砕機によりまして粉砕いたしまして、消毒、薬品処理をいたしましたものを外へ出すというのが、いまのこだま型、あるいは最近常磐線に走っておりますところの電車、あるいは九州において走っておりますところの電車、それから以前東京−大阪間で運行しておりましたこだま型の優等列車、これらにつきましてもみんなその装置がついておった。これはお便所に入りますと、少し薬品のにおいがいたします。そしてペダルを踏みます。そうすると便が下に落ち込みまして、粉砕機によりましてこまかく粉砕されます。それで薬品でこれを処理いたしまして、害のないものとして実は外へ出しておった。そのかっこうでまいったのが、現在、両数にいたしまして大体二百二十二両ございます。毎年その方式でまいっておったのでございますが、これだけでは先生のおっしゃられますように、何がしかやはり外へ出る。それから、完全に処理できない、たとえば粉砕機が故障したとか。ペダルの踏み方がどうであったということでもって、十分なる処理ができない場合がある。これはやはり、今後東京付近なり都市付近の問題のところにあれするには、なおいいものを開発しなければいかぬということで、実は先ほどの運輸省並びに厚生省からの御指導もいただきまして、便所の汚物処理の改善を目的としましたところの汚物処理装置の開発を現在行なっております。私、ここに青写真も持っておりますが、これを現在車上につけまして——車上と申しますのは車の上に、客車につけまして東北方面でこの試験を先日行なったところでございます。それから、これはどうしても今度は地上の設備が伴うわけです。汚物をパイプでもって排水みぞに持っていきまして下水道へ流すということで、その辺の地上の設備——車でなくて地上の設備、これも現在尾久の客車区で新しく実験のためにつくりまして、車上、地上両方から、どういう形式のものがよかろうかということで先日実は試験をしておるわけでありまして、現在検討段階に入っておるわけでございます。今度の新幹線式に完全に抱き込み式で持ってまいりまして外に落とすという式と、それから中で完全なる浄化をいたしまして、汚物だけは下のほうへ沈めまして、やはりもちろん薬品処理をしておりますが、清浄な水として外へ出すという二つの方式につきまして——完全な抱き込み式も、現在、型をAとBとに分けております。それらにつきまして検討を重ねまして、もちろん経費の問題もございますが、これである程度目鼻がつきましたならば逐次採用の運びということにいたしておるわけでございますが、その辺、まだ検討が十分済んでおり淡ぜん。今後の開発と申しますか、検討にまつわけですが、大体、過去のこととこれからやろうとしておることにつきまして、お話し申し上げた次第であります。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 いまのお話を聞いてみると、まあわれわれが見ても、二百二十二両の薬品の処理というのは非常に幼稚です。リゾールかクレゾールか知りませんが、便所でしたあとにさっと流すだけのようなもので、非常にちゃちです。あれでは専門的に見てとてもだめなんですね。そうしますと、いまのように、国鉄はこれからまあ開発をやっていく、開発途上にあるということで、今度はそれを具体的に車両に改造してつけていくというようなことになると、ばく大な金がかかってなかなか簡単にはいかぬわけです。そうしますと、こういう条文をお入れになったのだが、おそらく、もとの条文はもっと強かったとぼくは聞いておるのです。去年ごろこの清掃法をしたときはもっと強かったと私は記憶しておりますが、そうすると、これではなかなかろまくいかないのですが、舘林さんのほうとしては、環境衛生上の立場から——航空機その他が発達して、ときどきコレラがき始めたのですね。コレラがちょこちょこ日本に侵入しておるようなことになっておるわけなんですから、やはり車両を——いま旅館に泊まったり何かしているコレラ患者を、隔離して何とか防いでおりますが、しかし、あれが一たび車に乗って吹きまくっておったら、これはもうたいへんなことになるわけです。それで、あなたのほうの気持ちというものはどうですか。いまの国鉄のお気持ちはよくわかった。私たちは、これはなかなか困難だという感じがする。簡単にはいかぬ。そうすると、あなたのほうとしては、こういう条文をお入れになったのは、どういう心づもりでお入れになったのか。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林(宣)政府委員 私どもは、この条文を入れるにつきましては、かなり慎重に検討しました。このようなことは世界各国やっていない。列車の便所は世界各国たれ流しという例を破って、わが国だけが処理をしなければならぬという条文を入れるのはかなりの決心を要すると思ったわけでありますが、ただ、日本の地勢上、ほとんど都市の中を列車が走るということから、どうしてもやってもらわなければならぬということで、再三運輸省、国鉄等と折衝いたしたわけであります。その上で運輸省並びに国鉄も踏み切って、この方向で改造するという決心を持ったわけであります。問題は技術開発の点でありまして、ただいま国鉄からいろいろお話がございましたように、列車の下にはいろいろ臓物がございまして、その臓物のところへもってきて、さらに大きなタンクのようなものを入れることが技術的に非常にむずかしいということから、技術開発の余裕がほしい。きょう今日完全に処理のことをやってもらいたいと言ったところで、あの狭いところでどうやってやるか。先ほどお話がございましたように、その汚物をどこへ持っていって捨てるかという問題から考えなければなりませんし、また資金の問題でもばく大な、一千億の金がかかる、こういうお話がございましたので、これは確かに直ちに実施ということはむずかしかろうということで、法律に基本精神をうたいまして、これに運輸省並びに国鉄が協力していただき、最善の努力をする、こういうことでやっておるわけでございまして、お尋ねのような危険は当分あるかと思いますが、私どもとしては一日も早く実施になりますように、運輸省と共同委員会を開きましていま進めておるところでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 外国の例をお出しになったけれども、外国は、御存じのとおり、鉄道というものは斜陽産業になりつつあるわけですね。しかも日本みたいに、あなたが御指摘になったように大都市の中を通っていない。われわれ外国へ行って見ると、ほとんど鉄道に会うととはない。わりあい少ない。それから、伝染病その他も外国は日本に比べて少ない、赤痢その他が。したがって、ぜひ共同委員会をおつくりになって、そうして早急に技術開発をやっていただきたいと思います。  これで最後ですが、もう一つ最後に、ちょっと落ちておったのですが、現在清掃事業に代行業者と独立認可業者がありますね。この関係は、代行業者というものは今度の委託の関係に近いですね。ところが、独立許可業者は、みずからが料金を取って計画を立ててやっているわけです。そこで、この両者の関係というものは、委託の関係で一体どういうことになるのか。これは委託をする場合には六条の二項なり十五条の二に合致しなければならぬが、それは代行業者であろうと独立許可業者であろうと、同じであるという見解をとってよいのですか。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林(宣)政府委員 六条の二項の委託の基準に従って委託を行なうものは代行業者に限られるのでございまして、独立許可業者というのは、通俗のことばで言えばくず屋に類するものでございまして、許可を受けて独自の——もちろん、許可に際して一定の内容審査をやりますけれども、独自の計画に従いまして清掃業務を行なうわけでございます。したがいまして、これらの業者のやっている地域に対しまして、従来は、市町村がみずから行なうという考えのもとに、十分監督が行き届いておったとは必ずしも申し上げがたかったわけでございます。したがいまして、今回特に十五条を改正いたしまして、この分野の業者は、今後は特例がなければ許可しないということにいたしたわけでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうすると、独立許可業者、これはいままでどおりくず屋だからといってほうっておくわけですか。代行業者は委託業者になる。だから、これはきちっとやるのだ。六条の二項なり十五条の二できちっとやる。そうすると、独立許可業者は、何かいまくず屋さんだからと簡単に言ったけれども、「清掃法第一五条の字句どおり、許可を与えられた業者がその責任と計算のもとに清掃事業を行なうものであって、この場合業者は市民と直接汚物の収集処分契約を締結し、また、料金も市民から直接業者に支払われ、町村は外部から業者を監督するに過ぎない。(このような業者を、この報告において、「独立許可業者」と名づける。)」荻田さんたちの委員会の報告はそうなっておるわけです。そうすると、いまのような解釈で、単なるくず屋さんですということではこれは片づけられないのです。そうすると、あなた方のいままでの解釈は、独立許可業者というものはそのままほうっておいて、何もしなくてもよいということだったらたいへんですよ。そうすると、いままでやった質問をもう一ぺんやり直さなければならぬのです。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林(宣)政府委員 独立許可業者でございましても、今回改正の十五条の基準に即しなければ許可しないわけでございます。ただ、これらが今後といえどもなくなりませんのは、特殊の汚物を出す業者がございます。たとえば市場とか会社とか、そういうものは独立した許可業者がやっておるわけでございますので、それらのものに対しては、今後といえども許可を与え、営業が行なわれるわけでございます。そのような場合でございましても、この十五条の基準に合致するものに限って許可される、こういうことでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 したがって、確認しておきますが、独立許可業者といえども十五条の二に合致しておらなければだめ、こうですね。わかりました。それでは、これで終わります。

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 河野正君。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 清掃法の重要性については、いままでいろいろ委員からも問題点の指摘がございました。そこで、御協力申し上げる意味において、いろいろ申し上げませんけれども、一点だけ御質問申し上げて、御見解を承っておきたい。と申し上げますのは、この清掃事業というものは、住民の生活ときわめて密接な関連を持っているわけです。そこで、地方公共団体がそれらの点について重大な責任を持つと同時に、現場では、清掃事業に従事する職員の作業という問題がいろいろ重大な結果を持ってくる、かように考えるわけです。そこで、昭和三十八年十二月の第四十五国会におきましては、参議院において、いま私が御指摘申し上げましたような清掃事業の現場においては、それらの事業に参加いたします従業員の諸君というものがいろいろ重大な問題を持っておるわけですから、したがって、それらの職員に対して相応の処遇をはからなきゃならぬというふうな決議が行なわれてまいっておりますことは、御存じのとおりだと思います。しからば、それらの点について今日までどういう配慮が行なわれたのか、具体的にお示しいただきたい、かように思います。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林(宣)政府委員 お尋ねのように、清掃事業は特に市町村民に関係の深い事業でございまして、その直接事業に当たる職員が適正でなければ事業の円滑は期せられないし、また、市町村民に対して悪い影響を与えるというような事態も起こるわけであります。したがって、優秀な職員をこれに採用する必要があるわけでございますが、近年、ややもすると人手不足で、これらの職員になり手がないという事態もないわけではないわけでございます。したがいましてこれらの職員の充実あるいは処遇改善には十分意を用いる必要があると考えておりました。たとえば昭和三十九年度の地方交付税の基準財政需要額の中で、し尿処理関係の職員にあっては月額三千円、ごみ処理関係職員にあっては月額二千円の特殊勤務手当を算入いたしてあるわけでございます。また、地方交付税の中における清掃事業あるいは清掃事業職員の事務費、職員の給与、これらも平均給与を毎年上げてきておりまして、たとえば地方交付税の中の一人当たり単価は、昭和三十八年度が二百円、三十九年度が三百四十五円、四十年度は四百四円というように単価の引き上げを行ない、また職員の算定の数も漸次ふやしてまいっております。また、それらの財政的の基礎のみならず、職員の服装あるいは呼称等についても、おりを見て私どもとしては従来のような古い観念を打破するような指導を行なっております。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 いろいろ配慮せられました点についての見解の開陳があったわけですけれども、御承知のように、この清掃事業に従事いたします従業員の中身をつぶさに検討してまいりますと、準職員あるいは臨時職員、こういう名目の職員というものが多い。たとえば、し尿におきましても六八%、それからごみの場合には六六%、そういうようにかなり準職員あるいは臨時職員が重い比重を占めておる。ところが、これらの準職員なり臨時職員というものが、正職員との比較においては給与、福利厚生、そういう各方面にかなり格差がある、差別がある、こういう現況です。そこで、やはりこの現場の職員というものが住民と直接接触するわけでございますし、その辺の問題というものが住民にかなり大きな影響を序えるわけですから、したがって、この清掃事業の円滑なる運用をはかっていくためにも、そういう正職員と臨時職員あるいはまた準職員との間に格差がある、差別があるということは適正でない、そういう現状というものは打破していかなきゃならぬ、あるいは改善していかなきゃならぬということも、私は一つの配慮だろうというふうに考えるわけでございます。何と申し上げましても安定した地位を与え、そして誇りと責任感を持たせる、このことが、現場においては清掃事業を円滑に運営する最大の条件だというふうに私は考えますがゆえに、これまでいろいろと御配慮願ったと思いますけれども、さらに格段の政府の配慮というものが必要だと考えますので、その点については大臣から御所見を承っておきたい。

神田博自由民主党厚生大臣

○神田国務大臣 いま河野委員の述べられました清掃職員の処遇の問題等につきましては、全くそのとおりだと思っております。私どもそういう気持ちで今後行政をなお一そう進めてまいりたい、かように考えております。

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 これにて三案に対する質疑は終局いたしました。     —————————————

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 次に、討論に入るのでありますが、別に申し出がありませんので、これより順次採決いたします。  まず、内閣提出の清掃法の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。     —————————————

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 この際、小沢辰男君、吉村吉雄君及び吉川兼光君より、清掃法の一部を改正する法律案に対し附帯決議を付すべしとの動議が提出されておりますので、その趣旨の説明を求めます。小沢辰男君。

小沢辰男自由民主党

○小沢(辰)委員 私は、自由民主党、日本社会党及び民主社会党を代表して、清掃法の一部を改正する法律案に対する附帯決議の趣旨について御説明申し上げます。    清掃法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、清掃事業が地方公共団体の責任において実施せられるよう最善の努力を行なうべきである。 以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛成をお願いいたします。

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 本動議について採決いたします。  本動議のごとく決するに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 起立総員。よって、本案については小沢辰男君外二名提出の動議のごとく附帯決議を付することに決しました。  この際、神田厚生大臣より発言を求められておりますので、これを許します。厚生大臣神田博君。

神田博自由民主党厚生大臣

○神田国務大臣 清掃法の一部を改正する法律案を御審議願いまして、御可決いただきましてありがとうございました。  なお、ただいまこの法案の通過にあたりまして附帯決議がなされましたのでございますが、この点につきましては、私どもこの御趣旨を尊重いたしまして慎重に検討してまいりたい、かように考えております。     —————————————

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 次に、内閣提出の理学療法士及び  作業療法士法案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。     —————————————

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 この際、小沢、辰男君、河野正君及び吉川兼光君より、理学療法士及び作業療法士法案に対し附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  その趣旨の説明を求めます。小沢辰男君。

小沢辰男自由民主党

○小沢(辰)委員 私は、自由民主党、日本社会党及び民主社会党の三派を代表して、理学療法士及び作業療法士法案に対する附帯決議の趣旨について御説明申し上げます。    理学療法士及び作業療法士法案に対する附帯決議(案)   政府は理学療法士及び作業療法士について急速に、これが養成を進めるとともに併せて附則第四項に該当する者の取扱いについて次の点に留意すべきである。  一、経過措置としての試験については従来の経験を十分にしんしゃくして行なうこと  二、病院診療所以外において、理学療法又は作業療法を業としている者であっても医師の指示の下に、一定数以上の患者を扱っているものについては受験資格を附与すること 以上でございます。  この附帯決議を付しました当委員会の趣旨はこの案に尽きるわけでありますけれども、長い間、当委員会におきましては、現在目の不自由なあんま師あるいはマッサージ師の方々に対する処遇の改善あるいは業務の確保につきまして、各派一致でいろいろ心配をしてまいったところでございまして、そういうような趣旨の一つとして本附帯決議を付したわけでございますので、この点は十分政府において御理解の上、善処を願いたいと思うのでございます。  以上、附帯決議案の趣旨を説明申し上げましたが、何とぞ委員各位の御賛成をお願いいたします。

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 本動議について採決いたします。  本動議のごとく決するに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 起立総員。よって、本案については小沢辰男君外二名提出の動議のごとく附帯決議を付することに決しました。  この際、神田厚生大臣より発言を求められておりますので、これを許します。厚生大臣神田博君。

神田博自由民主党厚生大臣

○神田国務大臣 ただいま決議されました附帯決議につきましては、これを十分に尊重いたしまして、その実現に最善の努力をいたす所存でございます。いろいろありがとうございました。     —————————————

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 次に、参議院提出の優生保護法の一部を改正する法律案について採決いたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。     —————————————

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 ただいま議決いたしました三案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。   〔報告書は附録に掲載〕      ————◇—————

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 この際、閉会中審査申し出の件につきましておはかりいたします。  本委員会といたしましては、閉会中もなお審査をするため、内閣提出の母子保健法案、井手以誠君外十四名提出の最低賃金法案、中村高一君外十三名提出の駐留軍労働者の雇用安定に関する法律案、井手以誠君外十四名提出の労働基準法の一部を改正する法律案及び八木昇君外十二名提出の家内労働法案、並びに、厚生関係及び労働関係の基本施策に関する件、社会保障制度、医療、公衆衛生、社会福祉及び人口問題に関する件、労働関係、労働基準及び雇用・失業対策に関する件につきまして、議長に閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。     —————————————

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 次に、委員派遣の件についておはかりいたします。  閉会中審査案件が付託になり、委員派遣を行なう必要が生じました場合には、承認申請等に関しましてはあらかじめ委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。     —————————————

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 なお、閉会中の理事辞任の件並びに欠員を生じました際の補欠選任につきましても、委員長に御一任願っておきたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。  この際、暫時休憩いたします。    午後三時十四分休憩      ————◇—————   〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕

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